1 :
吾輩は名無しである:
落ちない程度によろしく
チェー乙
すばる10月号「ロマンス」の脚本を読んだ
チェーホフがやってきてすぐ去っていく奥さんに呼びかけながら
目の前の空気をゆっくり抱きしめるシーンが泣けた
やあ、すてきな奥さん、わたしの喜びさん、黄金五十キロのかたまりさん、
目に美しいスカートさん、尻尾のない小馬さん、まぶしいほどの魅力さん、
6 :
吾輩は名無しである:2007/11/29(木) 21:45:52
かもめに感動した
最後の意味を理解するのに時間がかかった
最後って、医者のせりふのこと?
これからチェーホフを読もうと思うんですが
初めて読むならやはり桜の園・三人姉妹でしょうか?
初めてなら、新潮文庫の「かわいい女・犬を連れた奥さん」がいいかも。
戯曲はロシアの名前に慣れてからのほうがとっつきやすいかな?
ワーニャ伯父さんが一番登場人物が少ないのでつかみやすいです。
もちろん、桜の園・三人姉妹もイイですよ!
ロシア語で朗読しているCDとかないですかね。
11 :
吾輩は名無しである:2007/12/10(月) 11:10:46
家には可愛い女と、犬を連れた奥さん、しか無いんだけど、
それってチェーホフの中ではダメなほう?
それとも、良い作品?
戯曲は除いて、小説でお願いします。
どっちも代表作ですよ。
13 :
吾輩は名無しである:2007/12/12(水) 21:01:37
チェーホフはあの程度で代表作なのかよ
「たわむれ」がいいよ!
こいつにはなにか特別なものが無い
モームに似てる
チェーホフの中庸さが好き
>>13 君はドストエフスキーを卒業してから
このスレに来てくださいね
チェーホフがそうしたように
18 :
吾輩は名無しである:2007/12/16(日) 13:37:57
ドストエフスキーを読んでると、
チェーホフなんて小物だと気づくだろうw
大小というか、種類が違うように思える。
年末休みにはたっぷり読み返そう。
>>18 wをつけておられますが、それは煽りになっていません
なぜなら、おもしろいことに
チェーホフはそのことを自覚していたからです
自分というか自分の世代全部ですが
21 :
吾輩は名無しである:2007/12/19(水) 20:21:10
?
>>18=
>>21 やっぱり、こういう子供はドストがぴったりだよなあ
中高校生にチェーホフ読ませてもわかんない
確かに、食い扶持を自分で稼いでいないうちには
読んでもピンとこないところが多いかもしれん
コーラス・ガールとか、荷馬車でとか
ぐっときちゃうんだなあ
コーラスガールにぐっとくるのか・・・
あれはいかにも初期っぽくて、よくわかんないな
チェーホフらしい両義性みたいなものを感じない
荷馬車ってどんな話だっけ?
そうですね、コーラスガールは確かに初期っぽい。
でもあのもらってもいない宝石やネックレスを出さざるを得ず
出した後に罵倒されて泣き崩れるしかないあのやるせなさ、
悔しさ、どうしようもなさっていうのが共感できるんですよね。
似たような経験って、結構してるものかと
お爺さんみたいな写真がありますが
45歳くらいで死んでしまったんだよね。
太宰治がチェーホフ好きだったみたいで
作中になんども出てくる。
もちろん登場人物という意味ではありません。
それはそれで読んでみたいとちょっとおもた
31 :
吾輩は名無しである:2007/12/29(土) 18:18:48
夏目漱石にも勝てないよね、チェーホフは。
私はどっちも好きだな。
33 :
吾輩は名無しである:2007/12/31(月) 01:26:27
漱石やチェーホフ好きなら、三島は嫌い?
かつて禁色にトライしてみたけど挫折したなあ
1月はチェーホフのバースデー月ですね!
1月29日ということは、水瓶座か。
WOWOWでこまつ座の「ロマンス」をやってましたね
36 :
吾輩は名無しである:2008/01/24(木) 14:17:44
チェーホフの犬を連れた奥さんと可愛い女を読みましたが、
平凡すぎてつまらなかったです。
>>36 うん、俺もよさがわかんないんだけど、でも
こういう文学作品っていうのはいろんな国のいろんな時代の
いろんな年齢や経歴の人が読んだ上で「この作品はええでえ」って
保証してくれてるからね
10年後にまた読んでみたら印象が変わってるかもしれない
それまで楽しみに待ちましょう
38 :
吾輩は名無しである:2008/01/24(木) 14:53:59
「犬を連れた奥さん」は主人公の男が
>彼はこの数年でかなり年を取った、
という部分が好きです。本当に人を好きになると
楽しい事ばかりではなく苦しむということ、
それが分かってるチェーホフは素晴らしい!
>>36 犬を連れた奥さんが平凡・・・?
非凡なレスだなあ
「完璧な短編小説」ということになってるよね一応
41 :
吾輩は名無しである:2008/01/25(金) 11:36:18
なにが完璧なんだろう?
自分も犬奥さんは嫌いじゃないけど絶賛するほど
とは思えないんだよなー。
谷間の方が完璧さと言う点では上な気がする。
わしは「中二階のある家」がすきだ
44 :
吾輩は名無しである:2008/01/27(日) 01:04:19
チャーホフは小説家というより、戯曲の方が評価高いよね
45 :
吾輩は名無しである:2008/01/28(月) 01:33:02
チェーホフのスレで
「犬を連れた奥さん」の評価がこんな低いとは・・・
他スレじゃ凄いことになりそうで怖いな
とはいえ俺もナボコフみたいに
涎たらしながら読む領域には達してないし
早く年取りたいもんだ
47 :
吾輩は名無しである:2008/01/28(月) 22:56:14
自分は犬を連れた奥さん、かなり好きだよ。
好きっていうより苦しい。中年になって本気で恋するなんて
苦しいよ。
自分も中年であることを思い出したのでもう一度読んでみようと思う。
忘れようよw
50 :
吾輩は名無しである:2008/01/29(火) 08:43:29
「三人姉妹 」の舞台観た人います?
ロシアで「三人姉妹」の舞台観るのを誘われたんですが
(英語の字幕付ですが) ロシア語分かんないしーーー
と躊躇してます。観たほうがいいでしょうか?
坂口安吾は退屈な話が好きだった
>50
マールイ劇場とかで?
ロシア語でチェーホフの舞台、いいなあ。
ロシア語は響きが美しくていいですよ。
有名な台詞ぐらい覚えていくといいかも。
モスクワへ!が ヴ マスクヴゥー!とか
>>47 しかも
あの小説で(というかチェーホフの世界で)
その恋が実ることはないからね
だからこそ、「どうやって?」と苦しみ続けなければならない二人が
それにしても
グーロフがアンナに声かけるときに犬を利用するとこで
笑っちゃうのは自分だけ?
54 :
吾輩は名無しである:2008/01/30(水) 08:48:48
>>52 そうですか。ロシアの舞台は俳優さんが静かだが場内の奥まで
広く響きわたるような発声で演じると聞いたので、観たいなぁと
思いつつ、最悪寝ちゃったらどうしよーとか迷ってました!
でもせっかくなので観に行こうかぁーと思います。
ありがとうございました。
うーむ、犬奥さん再読してみよう。
また違った味わいがありそう。
>>54 本場の劇団は日本にそうは来ないのでとても羨ましいです。
観ておいて損はないと思いますよ。
モスクワ文芸座にはボシショイサーカスみたいに日本支部はないのか
57 :
吾輩は名無しである:2008/02/04(月) 15:49:10
新潮や岩波のチェーホフの文庫本を読んで面白さにビックリしました
全集も読もうと思うのですが、できれば文庫サイズのちくまが理想です
しかし、過去のスレやらで評判はよろしくないみたいなので不安です
実際、松下って人の訳はダメでしょうか?
どこの本屋でも全集置いてないので手にとって確かめることも出来ません
58 :
吾輩は名無しである:2008/02/04(月) 21:52:19
チェーホフってなんで喜劇なの?
悲劇だと思ってた。
トラジディを悲劇、コメディを喜劇という訳し方がよくないのか?
あるところで
トラジディとコメディのより本質的な定義として
「神や王族や貴族などの貴種が主人公で、
運命によって劇が展開していくのがトラジディ。
庶民が主人公で、性格的欠陥によって劇が展開していくのがコメディ。
前者が結果的に悲しい結末になり、
後者が結果的に笑える結果になる場合が多いので
前者が悲劇、後者が喜劇と訳された」という解説を読んだけど
どうよ?
>>57 松下さんの訳は多少言い回しが独特なところもあるけど
もとは皆同じチェーホフですから。
私は十分いいと思いますよ。
自分は、さきにちくま文庫で読んだけど、結局中公そろえました。
中公、意外と小さくて電車でも読めますよ。
>>58 何をしてもうまくいかない状況が、運命的なものか性格的なものか、
どっちにもとれてしまうところがあると思う
チェーホフがコメディと言い切るのは、悲惨な状況でも
「何でそんな風にしなっちゃうかなあもう、しょうがないねえ、馬鹿だねえ」
みたいな感じかなあ…
60 :
57:2008/02/04(月) 23:59:29
>>59 親切なレスありがとうございます
そんなに酷くもなさそうですね
どこか大型の本屋に行って、ちくまも中公も確かめてみます
まだ手に入るの?
>>58 チェーホフがそう言ってるだけで
当時もまわりは驚いたらしいから、そんな気にしなくていいんじゃない?
といいつつ
チェーホフ劇はコメディというかボードビル(歌や踊りもある、もっと大衆的なもの)
の流れがあるっていうことは度々指摘されてるし
チェーホフも大好きだったみたいですね
なによりチェーホフ劇の多視点性を現していると思う
「桜の園」を悲劇だと思う人は、
代々の土地を失う貴族に視点を合わせているんだろうけど
じゃあ、その土地を主人から奪い取る人間へ移したら、喜劇になる
あるいは持ち主が変わろうとその土地に縛り付けられた老人から見たら?
って事じゃないかな、これもよく言われるけど
要はチェーホフは見る人によっていろいろだ、と
その意味で新潮文庫の裏にある「夕映えのごとく消えゆく貴族階級の哀愁」みたいなことはチェーホフ劇のごく側面的な部分だと思う
64 :
吾輩は名無しである:2008/02/05(火) 07:01:34
私って、かわいい娘よね
って言われたよ。
65 :
吾輩は名無しである:2008/02/05(火) 08:19:36
主人公が庶民的でも「かもめ」は悲劇じゃないかな?
66 :
吾輩は名無しである:2008/02/05(火) 11:58:48
でも作者自身は
喜劇と言い張ってるよ
スタニラフスキーさえも悲劇と言ってるのに
67 :
吾輩は名無しである:2008/02/05(火) 11:59:26
スタニスラフスキー↑
>>64 私も言われたことあります
見かけはとてもかわいい女じゃないけど…
いま、現場仕事のある事務所で働いていて
実際のことなんて何一つちゃんと知りもしないのに
現場の専門用語とか聞いてるとわくわくしたり
自分がずっとそのために生きてきたような気がしている
飲み会の席ではいっぱしに話をぶってみたりしてしまう。
会社に限らず人でも物でもそういう依存をしがちなので、
読んだときけっこう身につまされた。
iTunes Store で "The Cherry Orchard (Dramatized)" を購入したよ。
劇場で観客を前に演じられたものを録音したもの。
俺は耳からだけで理解できるほど英語ができるわけじゃないんで、
小野理子訳の日本語を目で追いながら聴いた。
目で読んでいる限りではそんなにおもしろいとも思えない箇所で
観客がどっとうけていて、アメリカ人はこういうところに反応するのか、
と思いつつ俺もつられて笑ったりした。
第二幕と第四幕で登場する「天から降ってきたような、弦の切れたような、
すうっと消えていく、もの悲しい音」、劇中では「どこか遠方の炭鉱で、
ウインチでも切れたんでしょう」と説明されている音が、
俺にとってはもの悲しいというよりも身震いするような不吉さを感じさせる音で、
よくこんな印象的な音を作ったなと感心した。
あと演じた女優さんの声のせいだと思うんだけど、
ドゥニャーシャがなにやら色っぽくなってて、ちょっと悩ましい感じだった。
翻訳が Frank Dwyer, Nicholas Saunders という人のらしくて、
ほしくてさがしているのだが、見つからない。
dramatized ってことは、さらに脚本化されてるのかね。
いえ、チェーホフの原作に忠実でした。
朗読じゃなくて劇として演じてるんですよ〜という意味かも。
ロシア語の音読版がほしいなあ
73 :
吾輩は名無しである:2008/02/12(火) 15:47:38
きのう映画「ガス燈」を見て思ったのだが、イングリッド・バーグマンはチェーホフ的な美人だな。
「かわいい女」ぽいと思った。
「かわいい女」はかわいいのか、かわいくないのか
75 :
吾輩は名無しである:2008/02/21(木) 01:08:13
かわいくない
76 :
吾輩は名無しである:2008/02/21(木) 14:43:56
「かわいい女」などといっているけど、
時代に翻弄される無知な男の物語だよね。
77 :
吾輩は名無しである:2008/02/21(木) 17:52:46
初読だと、結構かわいく思えたんだけどなー
78 :
吾輩は名無しである:2008/02/27(水) 01:47:14
新潮文庫「かわいい女・犬を連れた奥さん」以外の短編で読むべきなのは?
久し振りに決闘を読んだ
サモイレンコかわいいよサモイレンコ
80 :
吾輩は名無しである:2008/02/29(金) 01:55:45
決闘はいいね
完成度は高くないと思うが、チェーホフ的なものがつまってると思う
それにしてもチェーホフの主人公はみんな「いま・ここ」が嫌いなんだね
でも「いま・ここ」じゃないところには絶対行けない
81 :
吾輩は名無しである:2008/02/29(金) 08:57:44
行き着けるさ!!
(間)・・・・・僕は行き着けなくても、行き着く道をひとに教えてやるんだ。
82 :
吾輩は名無しである:2008/02/29(金) 15:43:28
ありきたりな読み方だけど、
やっぱり「ゴドーを待ちながら」との比較がおもしろい
チェーホフもそっくりな戯曲の構想を練っていたというし
>>81 みんなこんな肯定的にチェーホフを読んでいるのかしから
83 :
吾輩は名無しである:2008/03/01(土) 14:50:00
>>82 肯定的っていうか。。。
これは「桜の園」のペーチャ・トロフィーモフのセリフなんだけど、チェー
ホフの作中人物では、こういう善良・純真だけど無力な人物に遠大な理想
を語らせることが多いように思う。「いいなずけ」のサーシャとか、「三人
姉妹」のヴェルシーニン中佐とか、「かもめ」のトレープレフもそうだね。
「かもめ」のニーナや「いいなずけ」のナージャみたいに、理想のために実
際に働く人々は、自分についても理想についても多くは語らない。チェー
ホフ自身のようにね。
このペーチャのセリフを聞いた観客は、セリフとは裏腹に、彼が何処にも
行き着きはしないだろうこと、トレープレフとおなじような破局に行き着
くのではないかという危惧を感じ取るのじゃないだろうか。
チェーホフがこうした人々に注ぐ視線は、イプセンよりは暖かいけれども
、肯定的とは言えないと思う。
84 :
吾輩は名無しである:2008/03/01(土) 15:39:27
>>83 僕のほうがずいぶん単純に
>>82をとってしまったようです
失礼しました
そうですね
チェーホフの(特に中期ごろ)の小説ですと、よく喋るのはつまらない人間です
しかも彼らは、まさにドストエフスキーの登場人物のように喋るんですよね
そしておもしろいのは相手がその話を全く聞いていないことです
「ああ、そう」という返事一つで流されたりする
こういうのを読むと神経質なまでに相手の言葉に反応し、また相手も反応してくれる
ドストエフスキーの論争の世界って案外しあわせなんじゃないのと思います
85 :
吾輩は名無しである:2008/03/01(土) 22:11:58
>>84 そうですね。「犬を連れた奥さん」でも、アンナ・セルゲーエブナの長い
愚痴に対して、グーロフが「だから?どうしろというの?」と返事をする
場面がありますね。そのグーロフがモスクワに帰って、アンナの印象につ
いて話そうとしても、誰にもわかってもらえない。
これは、言語コミュニケーションの不能という問題なのかもしれませんね
。そうしてみると、「ゴドーを待ちながら」との共通性も見えてくるよう
な気がします。「ゴドーを待ちながら」の登場人物も、しゃべりまくりな
がら、ひとの話を全く聞いていない。しゃべればしゃべるほど、言語コミ
ュニケーションの不能が露わになるわけです。
>>28 有名なの三冊ほど読んだけど全然気付かなかったわ
>>86 『正義の微笑』だったか、太宰の短編で主人公の少年がチェーホフを愛読してたような。
うろ覚え情報ですまんが。
訂正。正義と微笑だったな、タイトルは。
89 :
吾輩は名無しである:2008/03/21(金) 18:59:09
安吾が好きなんで誉めてる「退屈な話」を読みたいんですが
岩波文庫と講談社文庫なら翻訳はどちらが良いでしょうか
90 :
吾輩は名無しである:2008/03/25(火) 10:27:50
「桜の園」に「いざ××へ、桜の園へ!」ってセリフがあると思い込んでたが
先日再読してみたらそんなセリフはありゃしない。
自分の勘違いだったんだろうか、それとも訳によってはあるのか?
××の部分がどうしても思い出せなくてイライラしてる・・・。
ようこそ、新しい生活!
かな?
黄玉を空クッションで真ん中へ!
じゃないか?
93 :
吾輩は名無しである:2008/03/30(日) 23:57:23
理想ねぇ…。
95 :
吾輩は名無しである:2008/04/04(金) 11:41:19
引っ越しのさいに小学校の頃の国語の教科書を読み返したんだけど、
「カメレオン」とか言う小説がえらく面白かった。
作者みたらチェーホフって書いてあったんだけど
なんか他にオススメってありますか?
96 :
吾輩は名無しである:2008/04/04(金) 13:09:20
楽しみですねえ。カシタンカ、ねむいの他には
どれが入るんだろう。
かもめ評釈みたいな本が、もっと出ないかなあ。
98 :
吾輩は名無しである:2008/04/14(月) 18:07:58
退屈な話・六号病棟の新訳改版もして欲しい
99 :
吾輩は名無しである:2008/04/14(月) 23:07:25
梶井の小説で、地面から女の足がにょきにょき生えてるみたいな描写があって
新潮文庫版の解説でもともとはチェーホフが書いてた話だみたいなこと言われてた
ような気がすんだけど、誰か知ってるヒトいる?
新潮の檸檬の解説調べてみた
梶井の小説自体は雪後
その中に出てくるロシアの少年少女の橇にまつわる挿話が
チェーホフの短編(ググったら多分「たわむれ」って題名ので確実だと思われる)
女の足がニョキニョキは多分チェーホフに関係ない
解説から抜粋してみると
『雪後』は六月号に載った。結婚早々の友人をモデルにした梶井としては珍しい客観小説である。
美しい家庭生活と苦しい研究生活を織り交ぜ、そこへ社会主義運動に携わっている友人を点綴(てんてい)して
当時の社会的潮流を加味している。
ロシアの少年と少女の橇の挿話(チェーホフの短編)、女の太腿が赤土の中からニョキニョキ生えているという夢の話、
街上でお産をする牛の話など巧みに取り入れられて、この小説を引き立てている。(後略)
チェーホフも
メモに書きつける人物イメージはけっこうグロテスクだった気がする
首が杖のように長くのびた女、みたいな
ちくま文庫で全集読んでてあまり気にしてなかったけど、
あまり(というかかなり)訳がよくないね
初期短編はいいとして
「犬を連れた奥さん」含め後期の作品は
小笠原豊樹と比べると犯罪的な訳な気がする
もちろん、ちくまの松下裕のほうが後の訳なんで正確さは上らしいが
したり顔で小笠原豊樹の誤訳を指摘してたりすると腹がたつ
小笠原か神西の全集でも出てればなあ
中公の全集はほとんど神西清じゃないか
しかし確かに小笠原豊樹の「犬を連れた奥さん」は屈指の名訳
一行目から、何と言うか空気が違う
>>101 顔に皮膚の足りない女。目を開けるときは口を閉じる、とかなw
>人生はミスマッチである。
>私たちは学校の選択を間違え、就職先を間違え、配偶者の選択を間違う。
>それでもけっこう幸福に生きることができる。
>チェーホフの『可愛い女』はどんな配偶者とでも
>そこそこ幸福になることのできる「可愛い女」のキュートな生涯を描いている。
>チェーホフが看破したとおり、
>私たちには誰でもどのような環境でもけっこう楽しく暮らせる能力が備わっているのである。
>それでいいじゃないか。
引用文なら出典も書いてほしいなあ
>>102 松下裕ってチェーホフ・ユモレスカの人か
ちょっと面白くない本だったな
買ってないけど
109 :
吾輩は名無しである:2008/05/05(月) 12:36:41
ちょっとまて。
何回も愛読してる「6号室」だが、今回、気を止めてなかった箇所に重大なに気付いた。
臭素カリ処方。
今回やっと気付いた…こ……こえぇ。
110 :
吾輩は名無しである:2008/05/05(月) 13:56:06
>>102 同感。
松下訳は正確かもしれないが、日本語としての艶があんまり感じられない。
関係詞節の訳し方もうるさい感じで嫌だな、俺は。
神西訳のほうが、はるかに格調高い名文だとおもう。
舞台でも、杉村春子がいた頃の文学座は、たしか神西訳を使用していたはず。
ナボコフのいうチェーホフ的ユーモアが全く理解できなそうな人間だよな>松下
113 :
吾輩は名無しである:2008/05/08(木) 13:07:21
>>112 でお前は理解できるんだwwへえええwww
114 :
吾輩は名無しである:2008/05/08(木) 13:17:51
『六号室』は面白かったわ〜
最後のレーニン評はびっくり、あれほどの強制収容人を殺しておいて
身の毛が立つだっと________________やぁ→レーニン←
115 :
吾輩は名無しである:2008/05/08(木) 13:35:03
『六号室』→『六号病棟』←鬱者には、読書療法として効くのでは、
あなただけが鬱ではありませんから。
116 :
吾輩は名無しである:2008/05/08(木) 14:32:06
改めて、…レーニンの読後感は妹アンナによって伝えられる彼自身の言葉によってきわめて
鮮明に浮彫りされている。《ゆうべこの小説を読みきったとき、ぼくはなにがなし
むしょうに怖くなって、そのまま自分の室にいられず、立って外へ出た。
まるでぼくも六号病室に閉じ込められているような、そんな感触があるのだ。》>>>>>>>>>>世界の殺人者レーニン!!
>>111 岩波のも出るしチェーホフの新しい文庫がいっぱい刷られるなあ
何があったんだろ
松下裕の政治力?
ロシア文学の相対的衰退とともに
ロシア語翻訳者のすたあもいなくなってるよね
光文社のシリーズはもっと若手にやらせたらどうだったんだろう
っつーかチェーホフは光文社から出るのが一番あってる気がするんだが
単に光文社のカラマの二匹目のどじょうを狙った気がしないでもないが、
きっかけはなんだってかまわないですよ。
かつては早稲田の露文や東京外語のロシア語には錚々たる教員が揃っていた時代もあったんだけど、
いまはカメさんしか話題にならないのがちょっと淋しいなあ。
120 :
吾輩は名無しである:2008/05/08(木) 21:40:45
そりゃきっかけは何でもいいんだけど、何なんだろうねえ。
チェーホフ・ユモレスカとやらがそんな評判よかったとは思えないし。
実際チェーホフのユーモアってそんな単純なものじゃないよね。
「かもめ」や「桜の園」が喜劇なんだから
トリケラトプスを連れた奥さん
122 :
吾輩は名無しである:2008/05/09(金) 09:22:17
>>106 けっこうユニークだねえ
ググったら内田樹っつー人らしいが
トリケラトプスを連れた奥さん
「かけ」に続編ってあるの?
続編では法律家が200万ルーブル欲しくなって戻ってくるとかいう話みたいなんだけど、全集見ても見当たらず・・・・。
125 :
吾輩は名無しである:2008/05/14(水) 19:15:30
>>124 聞いたことないなあ。訳書でしか読んでないから、原書ではあったのかな?
ググってみたら、教科書で賭けを読んだ時に先生に
「続編がある」って紹介されたとかいう話は見つかったが、
書誌とかは見つからなかった。
そこでは全集になるときに削除されたとか書いてあったが、
学生時代の思い出なんで正しいかは微妙な感じだね。
126 :
吾輩は名無しである:2008/05/17(土) 22:19:36
おいおい誰も買ってないのかよ
128 :
吾輩は名無しである:2008/05/23(金) 12:50:10
でっかい本屋じゃないと取り寄せてないんだよなあ
岩波文庫だからかもしれんが
そういえば岩波文庫って近所の中ぐらいの書店でも無くなったよ
俺は大学生生協で買ってきた
まだ読んでないが、けっこう訳が硬そうだね
130 :
吾輩は名無しである:2008/05/25(日) 01:34:04
「桜の園」は読んでいて涙してしまった。実家の遺産相続で住み慣れた家を
手放しそうになった自分自身の経験にも重なったからだ。だからあの自分の
領地を手放す没落貴族のことは他人事ではなかった。
「六号病棟」には収容所社会ロシアを垣間見たような気がした。
じゃあ
俺の「桜の園」解釈話したら怒られそうだな
話してくれ
133 :
吾輩は名無しである:2008/06/17(火) 14:13:11
沼野充義のチェーホフ新訳シリーズみんな追っかけろ
134 :
吾輩は名無しである:2008/06/17(火) 14:13:51
俺は
>>131じゃないが
「桜の園」「かもめ」の喜劇解釈っていまどうなってるの?
135 :
吾輩は名無しである:2008/06/19(木) 16:34:12
チェーホフのチンコは何センチ
136 :
吾輩は名無しである:2008/06/19(木) 19:10:15
>>135 小さいけどいい形さ、
その作品のように。
チェーホフの息子が無事生まれていたらどうなっていたろうな
父になることもなく、老人になることもなかったのに
そのどちらをも描いたチェーホフはやっぱりすごいよ
チェーホフ作品に父なんて出てこないでしょ
139 :
吾輩は名無しである:2008/06/21(土) 20:58:56
>>100 久しぶりに見たらレスついてた…
遅れてスマソ…^^;
サンクス!橇のほうだったか、勘違いしてたわ。
140 :
吾輩は名無しである:2008/06/22(日) 06:19:03
乳は出る
藤原竜也て
鹿賀丈て
ユモレスカ文庫購入age
144 :
吾輩は名無しである:2008/06/28(土) 17:52:25
>>143 お金が有り余ってるんだね
うらやましいなあ
まぁね
脱税した分全部小遣いに使ってるsage
146 :
吾輩は名無しである:2008/07/02(水) 16:26:50
誰か「かもめ」観にいった人いないのかよ
かもね
シブガキ隊思い出したYO!
「かもめ〜かもめ〜そうかもめ〜♪」
低俗
かもめ観たよ。
スターとれっくに出てくるやつな
152 :
吾輩は名無しである:2008/07/05(土) 10:49:23
おもしろくない人たちが沸いてますね
ユーオレスクの作曲者だろ、ふつう
前スレは結構レベル高かったんだけどな
前スレでも同じようなこと書かれてたなあ
再読してみたけど、犬奥さんのよさがどうもよくわからない
そういうときには、書かれた時代の歴史を考えてみるのもいいよん
細かいポイントには注目してる?
温度や匂い、色、あふれる音、噛み合わない会話、あちらとこちら…
直し魔だったチェーホフだけど、この作品は特に力を入れてたことが伝わってる
「犬を連れた奥さん」の言葉ひとつひとつが磨かれてることは何で説明できるんだろう
たとえばグーロフの自己紹介ひとつにも現れてる、と言われている
「グーロフは自分がモスクワっ子で、大学は文科を出たけれども今は銀行に勤めていると語った。かつて私立の歌劇団の歌手になろうとしたが結局やめたことや、現在モスクワに家を2軒持っていることも……」(小笠原訳)
ごく短い人物描写だけど
彼の出身・学歴・勤め・趣味・財産など、履歴書的な情報がほぼ一通り浮かんでくる
しかし、
自分にとっても(まだ若いけど)大事な作品だが、上手くよさは説明できないなあ
あるいは
よさの分かる好きな作品を挙げて、このスレ盛り上げてホシイ
159 :
吾輩は名無しである:2008/07/11(金) 21:44:57
あ、ちなみ自分のよくわからない話の一つは「中二階のある家」かな
>>157 そういうところは、すごくいいと思うんですよ。
使われている言葉、表現はとても好きです。
ただ、なんとも、男の側の都合の物語だなと思えてしまって…
「三年」なんかは、男性のやるせなさが感じられて好きなんですが。
161 :
吾輩は名無しである:2008/07/14(月) 03:05:52
>>160 うーん俺も
アンナに視点をずらした読み方ができないか考えたことはある
確かに語り手は常にグーロフの視点に立っている
アンナは受動的な存在だし
彼女が「犬を連れた奥さん」でなくなっていく過程は
単にグーロフの変化によるもの
しかし、「犬を連れた奥さん」をものにしたいだけだった彼が
最後には”二人で”悩み続けるのは、
彼の側の都合さえつけばいいからじゃないと思う
162 :
吾輩は名無しである:2008/07/14(月) 03:17:38
>>160 たとえば小笠原訳では(名訳だと思うが)
最後の場面で、アンナに「憐れみ」を感じるけれど
あれは決して上から下へ投げかけるものじゃない
原語の「サスタラダーニエ」は確かに「同情/憐れみ」とも訳せるけれど、
語源的には「サ(共に)スタラダーニエ(苦しみ)」という共苦というニュアンスがあって
チェーホフの世界と結びついてるんだいう指摘を渡辺聡子がしている
pity でなく com-passion もしくは sym-pathy ってことね。
図書館で「かもめ」「ワーニャ伯父さん」「三人姉妹」「桜の園」を借りてみたら
徹夜して一晩で読んでしまった。文庫版で買おう。
悲劇といえば悲劇なのだろうか、どの人物も人間くさい弱さがにじみ出ているし、
会話がかみ合っていないところもあって、どことないおかしみがなんとなく感じ
られたよ。桜の園のリューバって娘を置いて愛人とパリで駆け落ちした挙句に
浪費三昧で困窮しているどうしようもない女だけど、可愛いというか憎めなくて
一番好き。
ユモレスカここでは評判悪いけど、軽いショートショート集と思えば十分面白かった。
埋もれスカが評判悪いのは翻y・・・・
チェーホフはそうとうユーモアの人だったみたいだな
伝記読むと本気で「かもめ」や「桜の園」は喜劇だと考えていたんだろう
スタニスラフスキイの回想は笑い死ぬかと思った
まだ題名のついてない「桜の園」の筋をつかみ傑作だと確信していたスタニスラフスキィ
そこへチェーホフが真面目な顔で「あの戯曲のタイトルが決まったよ・・・」
スタニスタラフスキィ「なんだい、教えてくれ」
チェーホフ「ビーシェニー サート(桜の園)さ」
スタニスラフスキィ「え?」
チェーホフ「だから、ビーシェニー サートだよ」といって笑い転げる。
スタニスラフスキィ「え?」
重い沈黙に包まれる二人。
次の日、もう一度チェーホフがやってきた。「やっぱりタイトルを変えよう」
スタニスラフスキィ「なんだい、教えてくれ」
チェーホフ「ビシニョーヴィー サート(桜の園;現在のタイトル)さ」
スタニスラフスキィ「え?」
チェーホフ「ビシニョーヴィー サートだよ」といってまたも笑い転げる。
スタニスラフスキィ「え?」
もうスタニスラフスキィにはかまわず、
「ョー」の発音を確かめるように繰り返しては笑い転げるチェーホフ。
「ビシニョーヴィー サート、ビニショーヴィー サート・・・」
ゴーリキィにも「この人のユーモアセンスって一体…」みたいなことを遠回しに書かれたらしいね
最近の人のはあんまり知らないけど、
広津和郎の「チェホフの強み」
てのをお勧めする。
170 :
吾輩は名無しである:2008/07/20(日) 15:13:19
広津和郎は後にチェーホフを「卒業」する人ですね
ものは考えようだけど、何事でも「卒業」はできない、って考え方もあるわけ。
早い話、キミは日本語を「卒業」できている?
>>171 なにが言いたいかさっぱりわからないが
こんな人もチェーホフを読むんだと思うと味わい深い
ごまかすんじゃない(笑
170=172なら、自分が何を言っているかわからない馬鹿
卒業とはどういう意味だ?定義してみろよ
170≠172なら、わけわかんないのに口をだすなよ
「チェーホフの強み」って本、図書館で検索したけど出てこないなあ
「卒業」って本もあるってこと?
同じく
著作集に入ってるのかな
たぶんチェーホフを読むのはやめる、みたいな宣言をしたんじゃないの?
でもそれだと
>>171-173の反応がわからないんだよな
たぶん
>>171は「卒業」という言葉を、程度の低いものから程度の高いものへと
移るというニュアンスで受け取ってしまったんだと思う。
で、
>>170がチェーホフをけなした、と思ったんだろう
177 :
吾輩は名無しである:2008/07/22(火) 01:48:33
それで定義とか言い出したのか、しかし不毛な流れ。
ちなみに誰か
>>166-167の意味も教えてください
ううむ、育毛な質問だ
>>177 「チェーホフの笑いのツボは何処にあるのかわからない」という話では?
ビーシェニーは、вишниかな?
вишня(桜の木、さくらんぼ)の正格(桜の木の)かな。
ビシニョーヴィーはвишнёвый
形容詞で(桜の、さくらんぼの)だ。
…うーん、普通のロシア語みたいだ。
なんだ、何がおかしいんだ!
ツボはいったい、どこにあるのだ…
>>180 手持ちの辞書みたら
ビーシェニーは вишенныйで形容詞がある
ビシニョーヴィーвишнёвый より俗っぽいが同じ意味らしい
全くわからんね
多分ロシア人もわからないんだろうな
それで相手の反応を観察しながら
「あれ、今のつまんなかったかな?
おっかしーなー自信あったんだけど…」
とか胸の内で考えたりしてたんだろうか
どんな声だったんだろうなあ。
もうちょっと長生きしていたら、声も残ったかもね。
ほほ、この写真は初めて見ました。
ありがおつ。
兄か弟か忘れたけどニコライ(だったかな)が描いた若いころのチェーホフが格好良い
187 :
吾輩は名無しである:2008/07/28(月) 23:46:01
おお、面白そう。
ありがとうございます。
>>168 「谷間」の冒頭の、典礼そっちのけでイクラ食いまくった坊主の話はゴーリキィから聞いたんだっけ?
チェーホフはこの小話で大爆笑したらしいね
よくわからん
岩波文庫の神西清訳をやっと買った
やっぱり、いいなああ神西訳!
言葉はそりゃ、古いんだけど。
日本語として美しいんだよね…
読んでて、うっとりしてしまう…
191 :
吾輩は名無しである:2008/08/13(水) 19:57:06
すばる沼野新訳シリーズ
今月は急に糞になってないか?
そらそうよ。
|┃
|┃
|┃
.______|┃サッ
|┃
______.|┃))
194 :
吾輩は名無しである:2008/08/14(木) 18:46:08
あえてやってるんだろ
195 :
吾輩は名無しである:2008/08/16(土) 16:08:02
ナンパとか寒すぎですよ沼野センセー
196 :
吾輩は名無しである:2008/08/16(土) 23:57:42
197 :
吾輩は名無しである:2008/08/21(木) 16:03:55
>>190 けっこうその点で批判あるよね
あまりにスルスルとしすぎてないかっていう
湯浅芳子とか
逆に最近出た岩波文庫の神西訳の解説で
川端カヲリはそこは伏せて湯浅を攻撃してたな
まあ俺は小笠原豊樹一択なんで関係ないけど
198 :
吾輩は名無しである:2008/08/21(木) 16:05:20
あとは小野理子とかも翻訳してるらしいけど、読んでないからわからない
佐々木彰訳なんてのも@旺文社文庫
どっちにしろ松下裕訳はダメってことですね。
そんなことは無いんじゃない
俺は読む気しないけど
訳文の正確さならピカイチでしょ
202 :
吾輩は名無しである:2008/08/23(土) 18:35:54
>>166 スタニスラフスキーの自伝『芸術におけるわが生涯』(中)(岩波文庫)でこのあたりの事情が詳しく解って興味深い。
チェーホフの人間像も浮き彫りにされてて、めっけものだった。
リリーフランキー
206 :
吾輩は名無しである:2008/08/27(水) 14:46:43
代表的な戯曲はそうでもなかったのだが、可愛い女など岩波文庫の短編に大変感銘を受けた。
迷った末とうとう中央公論社のかなり状態のいい全集十六巻を約一万円ほどで購入。
さっそく一巻から読んではみたが・・・つ、つまらない。
二巻に突入したが、び、微妙・・・。やっとのことで二巻目を読み終わった。
チェーホフという作家に思い入れがなければ放り出してしまったろう。
この人の代表的な作品ってほとんど晩年のものが多いみたいだし、
すっとばして文学的転機だったといわれるこう野が
収録してある七巻あたりから読もうかと思ってしまうほどだ。
他のチェーホフ好きの人は初期の作品も楽しく読めているのだろうか。
207 :
吾輩は名無しである:2008/08/27(水) 15:57:12
俺も初期のは好きじゃない。
初めは当たり外れのない作家かと思ったけど、そうでもないよね。
中公の全集が一万って相当得じゃないの?
いいなぁ
1巻だと、パパとか、林檎のためにとか好きだな。
感嘆符の人生とかも、けっこう笑えたかな。
210 :
吾輩は名無しである:2008/08/27(水) 23:28:36
ユーモア雑誌に書き飛ばしてた時代でしょ
二十歳かそこらで
作品そのものを楽しむってよりは
チェーホフ的な要素をみつけるために読むな
あるいは「小役人の死」みたいなのを見っけて驚いたりとか
「りんごのために」も変な小説だよね
チェーホフ=変化球なノスタルジーが売り
チェホンテさん時代ですか
213 :
吾輩は名無しである:2008/08/29(金) 10:30:59
ロシアじゃ
むしろその頃のユーモア小説が愛読されてるとはいうけどねぇ
チェーホフ読んでると俺でも小説書けそうな気がしてくる
まあ書けないわけだが、そんな気分にさせてくれるってこと
215 :
優香:2008/08/30(土) 00:50:27
チェーホフ好きの方々、太宰治の斜陽もおすすめですよ〜
ちなみに、ロシア文学が初めて日本に入ってきた文学と一緒で、ロシア料理も一番早く日本で人気になったんですよ!!
ロールキャベツとかはその名残です。
ロシア文学•戯曲はすばらしいですね☆
216 :
武陽隠士 ◆UCfK2Lx59s :2008/08/30(土) 01:31:13
>>211 そうかねえー。
『六号室』を読んだときは
心臓を鷲掴みにされるような怖さがあったよ。
でもチェーホフに対する変な紋切り型イメージってあるな。
217 :
吾輩は名無しである:2008/08/30(土) 02:16:47
>>215 その斜陽は桜の園との対比?
全然別物だと思うが
作品としても好きじゃない
斜陽に出てくるお母様はのほほんとしててチェーホフに似てる気がする
219 :
吾輩は名無しである:2008/08/30(土) 06:13:01
>>216 六号室は
チェーホフ一流の「箱」と「コミュニケーション不全」のモチーフが異様な迫力を出してるよね
と、紋切り型イメージで語ってみる
六号室は、一晩で終わったのがせめてもの救い
あれでずーっと何年もってなったらつらすぎ
死ぬほどいまさらだが、
>>1テンプレのflashはちょっと納得いかん
悲劇性を強調しすぎ、チェーホフ自身の
>>217 太宰は初回自殺未遂後あたりの短編が
わりと雰囲気がでてるって話が
前のスレで出ていたような
「I Can Speak」とか
友人と群れて論ずるチエーホフ この日向きにて我が足冷たく(うろおぼえ
とかいうの、出てこなかったっけ? たーしか『ムツゴロウの青春記』。
225 :
吾輩は名無しである:2008/09/07(日) 15:31:55
クリスマス週間って何で人気ないの?
僧正はちょっとだけ分量があるから新潮文庫に入んなかったのはわかるが
226 :
吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 21:57:54
おーい
だれがいねかー
227 :
吾輩は名無しである:2008/09/21(日) 00:30:14
いますけど何か?
お、チェーホフスレが上がってる。
微妙にコメディーはいってるのがいいよね。
あと、マンスフィールドを忘れないでね。
名訳というより、読みやすい訳はどれでしょうか?
極端に言えば桃尻語訳みたいな。
ユモレスカでも読みにくく感じる私・・・
神西、小笠原、木村浩あたりは安心していいよ
ユモレスカはここでも評判悪い
チェーホフに読みやすい訳なんて無いよ、悪いけど
神西さんの訳が好き。
池田さんとともに、早くに亡くなられたことが悔やまれる。
俺はやっぱり小笠原豊樹だな
なんで「桜の園」だけでも訳してくれなかったんだろう
235 :
吾輩は名無しである:2008/10/07(火) 21:38:50
気にしないほうがいいでしょう
根拠も示さずに心得顔してる人たちでs
受験に失敗した後ワーニャ伯父さんと三人姉妹がよく分かるようになった。
桜の園は死ぬ間際でないと分からないような気がするな
是非、短編集も読んでみてください。
若者にも受け入れられやすいとなると、
ワーニャおじさんが筆頭なのかな。
かもめは何気に、10年ぐらい働いてからの方が
ぐっとくるかも。若者向け風だが。
>>237 とりあえず神西清訳と小笠原豊樹訳のうち絶版になってないのを探してみます。
まだ人がいることが分かってよかった。ありがとう
239 :
吾輩は名無しである:2008/10/12(日) 21:49:25
チェーホフの戯曲こそ若者に受け入れられやすいものじゃないのかな
いわゆる少年誌の「学園もの」と真逆の時間感覚だし
何々の経験を経て文学作品が分かるようになった、という意見は結構紋切型ではないで消化ねぇ(笑)
例えばオー・ヘンリーがまぁそのようなことを「犠牲打」で書いておりますが、この辺りがオー・ヘンリーの底が浅い部分であるな、と思うところでしてねぇ(笑)
そして文字通り、チェーホフがそのような言葉で還元される作家ではない、という処をここに言い添えねばなりませんねぇ(笑)
プーシキンと格が違いすぎて可哀想
俺はこのスレが嫌い
りんご臭いから
「ねむい」がきつすぎて欝になった。
「六号室」よりも陰惨だと思う。
目覚めても終わらない地獄と言うか…ワーリカ哀れすぎ。
ねむい も ワーニカ も きついですよね…
子どもが辛い目にあう話は、読んでいてほんとにきついです。
小役人の死とかは、笑ってすますこともできるんですけど。
そういや後期の作品って子供がでてこないよね
247 :
吾輩は名無しである:2008/10/30(木) 23:11:50
>>229 そのうち光文社古典文庫からでも出るんじゃないの?
沼野サンのあれはどこいくんだろう
250 :
吾輩は名無しである:2008/11/13(木) 00:49:52
チェーホフ
中公の1,6,7、9、10巻買ってきた。
ねむいも六号室も入ってるな・・
楽しみ楽しみ♪
『犬を連れた奥さん』の終わりの方の、「それがやっと今になって、頭の白く〜」
の段落を読むたびに涙が出そうになる。やっぱチェーホフも神西清も上手いわ。
253 :
吾輩は名無しである:2008/11/18(火) 22:17:50
俺は「ヴェーロチカ」が好きだ。
いいなづけのニーナはミセス・ロビンソンだな。
訂正 づ→ず
ミセスロビンソンってなんですか?
どういう意味なんでしょう?
チェーホフ・ユモレスカの文庫読んで
「偏見のない女」が可愛くてよかった
映画「卒業」のヒロインの母親。詳しくはググってくれ。
wikiのネタバレなりなんなり読めば意味はすぐに分かるので
青空にある鈴木三重吉訳の「てがみ」と「子守つ子」ってそれぞれ、
「ワーニカ」と「ねむい」の翻訳――ってかほとんどあれじゃあれだよ(苦笑、
翻案なのな。「子守つ子」なんかだって、最後のくだりがバッサリだもの。
まぁね、底本(の親本が)『鈴木三重吉童話全集』らしいんで、仕方がない
のかもしれないが、ちょっとびっくり。
259 :
吾輩は名無しである:2008/12/05(金) 20:46:16
やっぱり中二階のある家が一番好きだな。
一瞬の恋が永遠になる喪失感、儚さをあれだけ描写した物は無いよ。
二人の最後の夜の距離感、風景の描写は本当に胸が詰まる。
260 :
吾輩は名無しである:2008/12/05(金) 20:54:40
「中二階のある家」読んだことないんだけど、そこまで言われるとぜひ読みたくなってきた。
神西さんの訳じゃなくても美しく読めるのかな?
何で読むのがいいか教えてくださいな。
261 :
吾輩は名無しである:2008/12/05(金) 21:01:42
僕が読んだのは原卓也訳(チェーホフ短編と手紙 みすず書房)ですが
本屋で素敵なイラストで装丁された
単行本がありました。
新潮文庫が入手しやすい
小笠原豊樹訳
誤訳も多いが文章の美しさでは神西訳に匹敵すると思う
神西にしろ小笠原豊樹にしろ
詩人兼翻訳家っていうロシア文学に限らず最後の世代だったんだよなあ
なーに云ってはんの、田村隆一(アガサ・クリスティ)や
谷川俊太郎(童話など)がいるじゃない。
そういやコリン・ウィルソンも訳してるよ田村、『わが酒の讃歌』。
つか。
――ググったっけ小笠原ってひと、田村なんかと同世代なのねw
新潮文庫では全くチェ持ってないので、知らなかった。鮎川信夫だって
20年代生れだしなぁ、うーん。
265 :
吾輩は名無しである:2008/12/06(土) 00:27:02
正直、訳者なんて誰でもいい。
それはカスの意見だ
>>259 同意。結末の一文を初めて読んだ時は鳥肌が立った。
小雨が降っているような静かな夜に再読したくなる作品だ。
上にも書いてる人がいたけど、『犬を連れた奥さん』の寂寥感もたまらない。
恋は実りつつも、ままならない現実が暗雲とともに待っている。「どうしたら? どうしたら?」
四大劇も含めて、チェーホフは自分のベストの作家だ。
チェーホフって訳者に恵まれてるよね。
神西清、小野理子、小笠原豊樹は言わずもがなとして、このスレでいろいろ言われている松下裕だって
訳者としてみればかなりの腕だし、やっぱ文学オタク好みの作家なのかね
269 :
吾輩は名無しである:2008/12/07(日) 17:36:49
それは「なぜチェーホフ劇がこんなに上演されるのか」にも通じる話で、
訳者や演出家が、自分なりの色を付け加えやすい作家なんだと思うよ。
絶対の解釈や正解が無い。だからいろんな人が訳したり演出したり
したくなるんだよ。
>>252 俺もだ。読み終わって、ー―で最初から読み返すでもなく、
ただページを手繰っているだけで涙がこぼれそうになる。
この作品を読んで初めて本当に、チェーホフって素晴らしいと思った。
ふうん、俺はいつも(いつもって言ってる時点であれだが)
その直後のグーロフの「もうおやめ、いい子だから」で冷めるんだよなあ
たまーに本を投げつけたくなるぐらい腹立つときがある
やっぱ小笠原豊樹のがよくない?
なんというか、間の取り方とか地の文とかは神西清の方が上手くて、
会話文の方だと小笠原豊樹の方が上手い気がする。正直言って神西清の会話文は
少し古めかしく思えるんだよな。
神西訳のほうが華麗な印象。褒めてるわけじゃないが。
会話文というか、全体に古いよね
会話文にはそれが直に出るんだろう
>>271>>272 個人的には神西清のほうが好みかな
274 :
吾輩は名無しである:2008/12/13(土) 18:39:45
>>264 岩田宏といえば、昔はちょいとしたもんだったよ、
「いやな唄」「動物の受難」とかが有名なはずだし好きだ
さすがにその二人ほどじゃないが
作家としての神西清は全く白根絵
ageてすまん
もっときちんと誠実に謝罪して欲しい
>>274 作家としての神西清も相当なもんだよ。有名どころで言ったら「垂水」か
「雪の宿り」あたりか。「雪の宿り」は青空文庫に確かあったはずだから
一度目を通してみることをお勧めする。
戯曲化から短編まで数多くを訳し、岩波文庫入りという「天」を得る最大派閥の神西派
淡々と全集をこなす一方、ユモレスカをたちあげ他の訳者をこ攻撃し、「地」をかためる松下裕
数は少ないが「犬奥」「許婚」「中二階」をはじめ詩「人」としての才を生かす小笠原豊樹の三すくみ
―鼎立ッ 三国鼎立の予感!!
まぁ他にも池田健太郎とか原卓也、古いけど中村白葉訳なんかもあるけどな。
マイナーなところだと旺文社の佐々木彰とか。「下士官プリシベーエフ」は
じぶん、和久利誓一訳で読んだし。
そりゃほぼ蛮族に等しい。
和久利誓一なんて徹里吉みたいなもん。
腹卓也ー池田ラインはまあ南蛮勢力にたとえる価値はあるがね。
281 :
吾輩は名無しである:2008/12/14(日) 10:42:15
神西はガチ
なにこれ
283 :
吾輩は名無しである:2008/12/14(日) 21:25:03
「かもめ」とか「桜の園」とか読んで、TVドラマの
脚本はチェーホフの骨格を使ったバリエーションに満ちてるな
と思ったんだが。
つまりチェーホフの骨格を借りたまま、そのまま来てる。
変わってない。激情に駆られて日頃隠している本音を
ぶちまけたり泥沼になったりという、ドラマの王道的な骨格を
チェーホフは確立してたんだなーと。
馬鹿まるだし
ええ、この……出来そこねえめが!
>>283 褒めてるのはわかるけど
ちょっと変かな
チェーホフって情景描写が異様に上手いよね。雰囲気作りじゃ文学史上
指折りの小説家だったんじゃないか、って気がする。
288 :
吾輩は名無しである:2009/01/04(日) 12:49:59
小田嶋訳ってどうです?
英訳からの重訳。
保守
>>288 小田嶋訳は読んだこと無いわ。力になれんでごめん
とりあえずこのスレ住民の意見をまとめると
戯曲
小野理子≒神西清≒松下裕>湯浅芳子その他
小説
神西清≒小笠原豊樹≒松下裕>>その他大勢
ってかんじだとは思うんだけど、正確なところは良くわからん。
291 :
吾輩は名無しである:2009/02/01(日) 03:38:29
現代小説じゃなくて昔に書かれた小説だから、時代がかった訳文も味があって
いいとおもう。それをまんま現代日本語に訳したら、ヨーロッパ作品の重厚感
が薄っぺらくなるような気がする。どちらにせよ、中短編・戯曲の分野で
チェーホフほど感銘を与えてくれる作家は多くはない。
でもねえ、トルストイからは酷評されたんだよ 。・゚・(ノ∀`)・゚・。
ドストは大絶賛じゃなかったっけ
チェーホフの方ではドスト文体をくどくてしつこい、みたいに言ってたと聞いたような
295 :
吾輩は名無しである:2009/02/02(月) 01:39:10
ドストは長編しかしらないが、饒舌だね。くどいとも言えるかも。でも、
マンの長編、魔の山も饒舌でくどいからね 長編作家の宿命といえるかも。
「可愛い女」は激賞、が「犬を連れた奥さん」については“ニーチェと
そっくりだ。善悪を区別する明確な世界観を身につけていない連中。
つまり動物とほとんど同じだ」とまで貶したそうだね。>トルストイ
後者については俺はまるっとそれを愛するが、時期的にはともかく作風
としてはいくらか初期のユーモア小説を引きずっている風の「可愛い女」、
じぶんにはちと難しいかな。
それと、基本的にはなー、作品はあくまで作品であって、それを伝記的事実
と絡めて論ずるやりかたってのはじぶん決して好きではないのだが、でもね
特に晩年のチェーホフ、クニッペルとの関わりを「犬を連れた奥さん」〜
「いいなずけ」に重ねて読んでゆくとこう、どうにもね。泣ける。俺の屍をrywww
ブルジョア趣味云々なんてのは完全な誤読であって。
その生涯を通じ「現実の中に」理想を求め続けた作家だと俺は思うよチェ。
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/book/1127228698/93 大好きだ。
「かわいいひと」は本当によくわからない
たとえば最後の、サーシャの寝言をどう解釈したもんか
298 :
吾輩は名無しである:2009/02/07(土) 01:39:04
『アニュータ』『ヴェーロチカ』『ともしび』が好きだ。
ここで絶賛されてた中二階読んだから、今度はそれらを読んでみるか。
しかしチェーホフさん手に入りにくいのう。
六号病室ってやつ読んでみたいのに売ってないじょ。
300 :
吾輩は名無しである:2009/02/08(日) 23:46:13
池袋でやるイプセンの演劇、面白そう。勝村だし。
やはり、「かもめ」と「いいなずけ」と「貴婦人」かな!
カゴメ
303 :
吾輩は名無しである:2009/02/17(火) 20:18:03
貴婦人?犬を連れた奥さんのことかな。チェーホフは訳者によってけっこう題名が
変わるからよく分からん。
304 :
吾輩は名無しである:2009/02/18(水) 01:08:15
題名が変わるといや「六号病室」、
瀬沼訳で良ければ青空にあるね「六號室」として。
306 :
吾輩は名無しである:2009/02/18(水) 01:50:07
チェーホフ青空文庫にあるんだ。桜の園・三人姉妹買っちゃった。
買って読んだ方がいいよ
308 :
吾輩は名無しである:2009/02/19(木) 21:24:07
家に「コレクターズ版世界文学全集4 チェーホフ 可愛い女ほか」という、初期短編から犬をつれた奥さんや三姉妹、桜の園など全16作が収録された1970年代の本があるのですが、これは大事にしたほうがいいですか?
最近外国の文学を読み初めて、たまたま家を探したらありました。保存状態もかなり良好です。
他にもドストエフスキーやヘミングウェイなどいくつかありました。
私は文学もろくにわからない無知な人間なので、どなたか是非教えてください。
質問の意味がよくわからないな。
要するに「僕は無学のクズなんで価値のあるものとは思わないけど、
世間的に価値があるのかもしれないから取っておいたほうがいいですか?」って質問かな?
例えば犬や猫にピカソの絵見せても何にもならないだろう。
肉の絵でも見せておいた方がまだ感興を引くぐらいのもんだ。
お前にとって無用なものなんだろうけど、俺たちに訊くんじゃなくて、お前の親に訊くのがいいよ。
俺たちに訊いたって「捨てろ」なんて答えが返ってくるわけがない。
お前の親の水準次第だよ。
無駄な時間を使ってずいぶん親身に答えてやったつもりだけど、これでいいかな?
310 :
吾輩は名無しである:2009/02/19(木) 22:00:06
>>309 私は元々読書は好きなのですが、外国の作品に対しては全くの初心者なのです。
そうしてこの本を先程読んでみたのです。
すると興味深い作品がいくつかあったのですが、訳の言葉の使い方が古く、趣は感じながらもどうも私のレベルの遥か上をいっているような気がします。
そこでこの板におられるあなたのような有識者に、今現在売られている文庫などと比較したときの価値の違いを、あなた方ならこの本達をどれほど大切にするかを尋ねた次第です。
質問が解り難くて申し訳ありません。
311 :
吾輩は名無しである:2009/02/19(木) 22:03:55
ちなみに親のものではなく、誰かにいただいたもののようです。
両親は読書はほとんどしません。
訳者だれ?
313 :
吾輩は名無しである:2009/02/19(木) 23:05:02
>>312 何人かいるのですが、主なのは中村白葉という方です。ちなみに誰だかわかりませんorz
中村白葉ほか訳ってなってますね。中村白葉って明治生まれの人ですからね…
同じ明治生まれでも神西清の訳は名訳っていわれているのを見ることがあるし、
いまでも新潮や岩波の文庫で版を重ねていて読むことができますけど、
中村白葉はどうかなあ…
あとその手の文学全集の類は、その本ででしか読めない作品が収録でもされていない限り、
古書的な価値もないと思いますよ。
本自体に両親の思い出等があり思い入れがあるとかならともかく、そうでないなら
特に大事にするようなもんでもないと思うけど…
ちなみに某古書店ではその巻に1000円の値段がついていた。
316 :
吾輩は名無しである:2009/02/19(木) 23:15:30
>>314 ありがとうございます。
価値と訳者の評価が高くないのは残念ですが、初めて外国の文学に触れるきっかけとなったので全部読んで大切にしようと思います。
1.「大事にした方がいいですか?」と質問
↓
2.まるで大したものじゃないと判明
↓
3.「全部読んで大切にしようと思います」
なにこの流れ。
ここで件の本の実物らしきものを持っている俺が目次を投下してみる。違ったらごめんな
題名(訳者)
小役人の死(東郷正延)
かき(同上)
ねむい(同上)
くちづけ(同上)
六号室(米川和夫)
箱の中の男(中村白葉)
すぐり(同上)
恋について(同上)
可愛い女(原久一郎)
犬を連れた奥さん(和久利誓一)
いいなずけ(井上満)
かもめ(米川正和)
ヴァーニャ伯父さん(神西清)
三人姉妹(野崎「音召」夫)音召は一字な
桜の園(中村白葉)
ま、悪くはないんじゃね?くちづけとか恋についてとかすぐりとかは
個人全集じゃないとなかなか見ない小品だし、和久利誓一も最近はあんまないし。
そういわれたらおれも読んでみたくなってきたじゃないか。
320 :
吾輩は名無しである:2009/02/20(金) 14:53:19
訳者ラインナップが凄いね
チェーホフはやっぱり人気だったんだな
322 :
吾輩は名無しである:2009/02/20(金) 22:19:30
ほかにゴーゴリ、EAポー×2、ドスト、スタンダール、パールバックがあります。
みなさんならどれを読みますか?
チェーホフスレで聞くことではないのかもしれませんが、ここで聞きたいんだす!
>>321 確かにすげえよな。ロシア翻訳のパイオニアやら国内指折りの翻訳家兼美文家やら
そうそうたる面子だもんな
>>322 とっておくんだったらゴーゴリかね。たしか隊長ブリバかなんか今じゃめったに
お目にかからん代物だし。
あと読むものを選んでほしいんだったらその本の目次を書いた方が良いよ。同じ小説家でも
作品ごとにぜんぜん違うし(今は古書でしか見かけない作品とか)同じ作品でも訳者でかなり
変わるから。実際俺もチェーホフとゴーゴリ以外はもってないから読む価値あるかどうかはっきりとは分からん。
まあポー以外は見かけたことあって、そのとき確かありきたりだなって思った覚えがあるから
たぶん他の出版社でも手に入ると思う。ポーだけは皆目見当がつかんから評価不能。ごめんな。
324 :
吾輩は名無しである:2009/02/20(金) 22:41:16
>>323 ありがとうございます。なんて親切な方なのでしょうか。私はあなたのような方が本当に大好きです。
あなたのような親切なお方がこのスレにいるおかげで、私は道標と知識、そして心の充実を同時に手に入れることができているのです。
325 :
314:2009/02/20(金) 23:01:39
なかなかいい本だったんだな。
適当なこと言ってすまんかった。
昔の訳は青空文庫にいくつか入ってますね。
中村白葉の桜の園読んでみたいな。
チェーホフの中で好きな登場人物いる?
自分は桜の園のリューバ。
今で言えばどうしようもないだめんずうぉーかーなんだろうけど、
なぜか愛らしさやおかしさを感じさせる一番親しみが持てる人物
なんだよな。可愛い女のオリガに通じるのだろうね。
私は決闘のサモイレンコと三年のラープチェフが好き
あとはやっぱりワーニャおじさんのアーストロフかな
絶望しているのにやることはやるところが格好いいと思う
ちょっと前に文芸座でソクーロフの「ストーン/クリミアの亡霊」観たんだよなぁ
冒頭素っ裸で水浴びしてる爺さんがあのチェーホフなのかと目を疑ったが、
服を着てあのメガネをかけるともうチェーホフにしか見えない。
ひんやりとしておどろおどろしい雰囲気も自分の持っていたチェーホフ感とは違って
新鮮、よきかな。
服とかめがねとか本人のものらしいですよ
そのせいか、よく似てるよね。
映画は長まわしすぎで寝そうになるけど
332 :
吾輩は名無しである:2009/03/24(火) 22:23:05
チェーホフ好きな人はDVDで映画「機械仕掛けのピアノのための未完成の戯曲」
を探して観てください。
チェーホフの世界が見事に映像化されてますよ。
それ評判いいよね、本当かどうか知らないけど
探してみるか
334 :
吾輩は名無しである:2009/04/03(金) 11:34:10
5月28日刊
『チェーホフ・ユモレスカ傑作短編集2』
松下裕訳
(新潮文庫)[amazon] [bk1]
乙。じゃあ結局全部文庫で出すのか…。ハード古本とどっちにしようか、
入手性は当然、そこいらの本屋でふつーに買える文庫のほうが高いんだが。
とりあえずのじぶんの今の手持ちは河出グリーン、中公セレクション、
集英社デュエット版のそれぞれ文学全集端本と、あとは旺文社文庫特製版
(文庫ハードカバー)の『桜の園・三人姉妹(他)かわいい女』だけだが、
もっと欲しいよてか、読みたい。つうか中公の(だよね?神西訳の多いの)
もそのうち欲しいなー。
つうか、ちょっとだけ判った気もす「可愛い女」。
>>296の続きだけども。
オーレンカ(可愛い女)はつまりジェーニャ(中二階のある家)であり
アンナ(犬を連れた奥さん)でもあり、更にはイオーヌィチのエカテリーナ
でも…、といった風に。
それと、犬を連れた奥さん。
女は女でけれど、欲望あってのことなんだよなそもそもが、出会いの前の
段階からの。確かに作中では、男のそればかりが目に付く感じではあるんだが。
あとこの作品に限らずだがチェーホフ、肉欲をただに肉欲とだけ捉えてしまうと
見誤るんじゃないか。それはもっと生への、生きることそのものへの。
「退屈な話」読み始めましたが
何か二頁くらいで早くもやるせなさ全開です
空気が桃色の作家
>>332 亀レスだけど同じ監督の「黒い瞳」なんてもろにチェーホフの世界だね。
犬を連れた奥さんが原作だけど、冒頭とラストのオチがつながる
どんでん返しのやるせなさが原作以上でいい。
ラストシーンの強烈さが今でも忘れられない。
ニキータ・ミハルコフ監督にはまたチェーホフやってほしいな。
んで…、最も他の作品中にも類型を見出しやすいキャラだとは
云えるかもイリーナ。が本作も、じぶんにはちょっと難しいかな。
341 :
吾輩は名無しである:2009/04/26(日) 02:15:45
必ずといっていいほど医者がでてくるな
チェーホフがそうだったんだっけか
戯曲のなかだと現実的で、でも失望してる。だから未来に夢を抱いてる
あとは皮肉家な学生タイプ。絶望してる
そして恋焦がれる女。でも破滅する
チェーホフにとっちゃこの三つが軸だったんかな
四大戯曲は立場が似ている役柄がけっこうあるね
並べてみると微妙な違いがあって面白い。
医者はトレープレフに理解を示すドールン、森の人アーストロフ、
飲んだくれチェブトイキン。桜の園には医者がいない
若い女は名声に焦がれるニーナ、アーストロフを想うソーニャ、
勤労に憧れるイリーナ、未来への出発に希望を抱くアーニャ
学生タイプは作家になりきれなかったトレープレフ、万年大学生トロフィーモフ。
三人姉妹だとトゥーゼンバフ?ワーニャ伯父さんだと…ワーニャになるのかな
外部からやってきて何かしらのきっかけになる人物もいる、
トリゴーリン、ヴェルシーニン、セレブリャコーフ、ロパーヒン。
343 :
吾輩は名無しである:2009/05/07(木) 18:22:45
訳者つながりで思い出したけど、プーシキンのスレがないね。プーシキンの文学は触れたことがないからよく知らないけどどうなんだろう。
思いっきりスレ違いな気もするけどとりあえず読んでみた感想を書くと、まるでお手本のような小説を書く人。
岩波の解説にも有るようにメリメに割と良く似た文の調子で、描写と説明のバランスはロシアの作家の中でも
指折りだと思う。
ただその分、少しごってりしていて古臭いにおいがするのが難と言えば難かもしれない。
345 :
吾輩は名無しである:2009/05/09(土) 20:14:39
今日ブックオフによったら「退屈な話・六号病室」岩波文庫をゲット。
退屈な話をずっと読みたかったが、どこの本屋行っても見つからなかったので
半ばあきらめていたが偶然発見したのでまじでうれしかった。
346 :
吾輩は名無しである:2009/05/11(月) 20:09:01
チェーホフって、「桜の園」しか読んだ事がない。
こんなに作品あったんだね。これから読んでみよう。
これの次に読むとすれば何がお勧めですか?
新潮文庫の短編集を読んでみたらいかがでしょう?
私はそこから入って、ちくま、中公の全集にいきました。
もし戯曲に興味がおありなら岩波の小野理子訳も良いと思います。神西清訳ももちろん
すばらしいのですが、やはり小野訳のほうが新しい分身近な言葉遣いで書かれていますので。
桜の園を誰の訳で読んだのかは存じませんが、もし岩波でないなら比較してみるのも一興かと。
神西訳が素晴らしすぎてなかなか他の人の訳を受け付けない身体になってもうた。
いろんな訳を読み比べると面白いですね。
小野訳はわかりやすくて自然。訳もより正確。
これから読むなら小野訳だと思う。
でも最初に神西訳を覚えるほど読んでしまったので
どうにも頭の中で神西訳に変換されちゃうんだよー
神西訳は言葉が美しい。チェーホフを読んでいるのに
日本語の素晴らしさを味わえてしまう。
神西訳の戯曲に惚れこみしまいすぎて、昨年の沼野訳の舞台で幻滅してしまった俺が通りますよ。
頭が固い意見なのだろうけど、格調がある日本語には力があるなと思う。
352 :
吾輩は名無しである:2009/05/13(水) 23:07:41
湯浅芳子の訳って評判はいいの?
評判は知らないけど…
日本語として硬いので自分はあまり好きではありません
まだ読んではいないけど、
原卓也訳ばっかのも手に入れた(集英社ベラージュ)。
ほんとチェーホフていろんなひとが訳してんね。
ユモレスカTでド初心者におすすめってのなんですか。
ユモレスカの1は未発表の短編も含まれてるので
チェーホフを初めて読む人には向いてないかも?
そうですね、「年に一度」のあと「偏見のない女」それから「変人」
あたりでどうでしょうかね。
ありがとうございます。
偏見のない女はこのスレであげられてたので読みました。
ほろりときました。
あとの2つ読みます。
あとの2つはちょっと暗いですが...。
「変人」はチェーホフの上手さが感じられる一編だと思います。
んで、読んでみたよ原訳でいくつか、具体的には「箱に入った男」
「すぐり」「恋について」の連作を。これでしか持ってなかったから。
で結論を。――読点を打つ位置が気に食わないww端的に云って。
作品自体の感想としてはね、あれ、意図的になんかな、チェーホフに
おいて特徴的な各スタイルの書き分けをここでは、試みているようにも。
そんなことを。
その三部作、なんかあざとい感じがして好きじゃないんだよね
スター・トレックですね、わかりますw
362 :
吾輩は名無しである:2009/06/10(水) 05:31:20
age
363 :
吾輩は名無しである:2009/06/10(水) 10:06:34
村上春樹の新作のおかげで岩波文庫の「サハリン島」が急遽増刷されるそうだね。
俺は前に買ったけど、あれって、旧仮名だし、活字がつぶれかけてる。
まあ、ノンフィクションの佳作ではある。
たぶん、あんまり売れないんじゃないかな?
へえ、サハリン島に触れてるのか。
ぐぐってみたら短編小説にも触れてるらしいですね。
あまり興味はなかったけど、読んでみるかな…
これでチェーホフを読む人が増えたら嬉しいな
カラマーゾフの兄弟みたいに売れないかなぁ
村上春樹の新作に興味はないと敢えて言うことで自分は文学通だとアピってるつもりになってるのが痛々しい。
小者すぎる。
カラマーゾフの兄弟みたいにとわざわざ例えるあたりが売れ筋でも巨匠の本でも自分は流されないと必死になりすぎ。
惨め。
ググるをぐぐると書くのが意識的なのか知らないが古典に親しむけど情報感度も高い人ぶるのは恥ずかしい。
中二かよ。
あれ、なんか書き方変だったかな…?
気に障ったならすみません。
時間の間隔と二文目を単語だけでまとめる文章の癖からして同一人物のような
気がする。一文目の長さやリズムもほぼ同じだし。
>>364の内容も村上春樹スレで言ったなら
いざしらず、ここはチェーホフスレなんだからそんなに気にすることないと思うよ。
確かに、文体とかスタイルはかなり似ているな、同一人物か。
>>363 「あのチェーホフが」ってのがないと正直きついと思うしな、サハリン島
372 :
吾輩は名無しである:2009/06/19(金) 18:33:49
チェーホフっていう人は短編の王者で生涯に400作品も手がけた人だよ。
長編といっても「決闘」とか「六号病棟」くらいのものでしょう。
長編とはいえないか。
さすが中公
最低限の復刊しかしない
潰れる前に文庫で出せ
だって売れないもの
まあ出ないよりはましですよ
378 :
ザ・スミス:2009/06/26(金) 22:51:51
チェーホフの短編集なんとなく欲しい
379 :
吾輩は名無しである:2009/06/27(土) 03:44:10
「小役人の死」とか「かき」とかの初期の短編もいいよ。
つかロシア人がこんなにシュールなユーモア解せると思ってなかったから、
最初読んだときちょっとびびった。
380 :
吾輩は名無しである:2009/06/27(土) 09:48:34
チェーホフほど読みやすい古典文学もないよな。
長編は一切なし。
せいぜい長いといっても100ページ未満。
「退屈な話」「六号病棟」「決闘」「すぐり」「中二階の男」
こんなところか。
でもこのチェーホフが読めなくなるということは残念だ。
381 :
吾輩は名無しである:2009/06/27(土) 10:30:12
まあ短篇作家は玉石混淆だから
選集が何冊かあれば一般読者には十分じゃないかしら?
382 :
吾輩は名無しである:2009/06/27(土) 22:20:11
チェーホフって選集にするよりも全集のほうがいい。
チェーホフって、モーパッサン並に短編を手がけているし、バリエーションの
豊富さからいえば、バルザックにも引けをとらないんじゃないのかな
384 :
吾輩は名無しである:2009/06/28(日) 09:00:27
中公全集五千円で買ったなあ、読んでないや
385 :
吾輩は名無しである:2009/06/28(日) 10:01:59
中学生の時読んでも退屈だった。
これは全ての西洋文学に言える事だった。
映画などからヨーロッパの歴史や宗教、文化に興味を持った後に
同じ小説を読むととても面白く感じる。
チェーホフもその一つ。
あの頃の中産階級はどの国も似たような価値観もってますね。
386 :
吾輩は名無しである:2009/06/28(日) 10:09:46
きみの場合 もういちど中学から勉強しなおすことをおすすめしたいw
387 :
吾輩は名無しである:2009/06/28(日) 10:11:24
チェーホフの全集が今図書館にあるものしか保存がない
そこでこれらを一新するために、文庫等で再度復刊していただく必要がある
文庫であれば、いつでも配本が可能になる。
まあ名作と呼ばれる類のものは10代の頃に読んでも大抵ダルいだけだな。
389 :
吾輩は名無しである:2009/06/28(日) 13:08:49
確かに10代ではだるいな
少なくとも30代からというのが妥当かな
「退屈な話」とか年を経るにつれてこうジワジワと…
391 :
吾輩は名無しである:2009/06/28(日) 21:10:56
「退屈な話」というのは、トルストイの「イワン・イリーチ」のパロディでは
ないのか。
自分は高校〜大学にかけてチェーホフ好きだったな
あんまり良いことなくて携帯の電波1本しか立ってないような日々に
チェーホフの世界観はしっくりきた
>>391 はい、よく言われますね
ただイワン・イリイチが、最後の最後で真の交流みたいなものを見出してるのに対して
老教授は最後でそれに失敗してるのが印象的だと思います。
>>392 >携帯の電波1本しか立ってないような日々
こういう形容は俺の高校・大学の頃は存在しなかった。
いまの若い人はこういう形容を普通に使うのか。
正直携帯なんかを使って自分の人生を形容したくねえと俺なんかは思ってしまうが、
若い人はそんなこと思いもしないんだろう。
完全に同意
正直「いまの若い人は」なんて論法で他人の人生を形容したくねえと俺なんかも思ってしまうもん
若くない人はそんなこと思いもしないんだろう。
嫌な書き方するなあ 別に非難してるわけじゃないんだからそんな言い方するなよ
まあ読み直してみると非難してるようにしか読めんな
携帯の電波1本しか立ってないような日々、は下らない表現ではあると思うよ。
下手くそな比喩だなと思う。
安っぽくて薄っぺらい。
若いから云々じゃなくて比喩が下手くそだったから厭な気持ちになったんじゃないかな。
まずい比喩って書き手の悦に入った感じだけが浮き立って薄ら寒いもんだからね。
398 :
吾輩は名無しである:2009/06/29(月) 09:09:58
チェーホフってバルザックに「人間喜劇」のような方向性はないけども、その
豊富な短編で勝負したら、バルザックにも負けないくらいじゃないのか。
399 :
吾輩は名無しである:2009/06/29(月) 10:34:06
長篇小説と短篇小説のあいだに優劣はないとだけ言っておこう。
400 :
吾輩は名無しである:2009/06/29(月) 11:47:57
長編と短編に優劣などはない
ただし短編の場合には、限られた範囲内ということで、相応の技量を要求
される。
でもこのチェーホフという作家は長編を手がけることはなかった。戯曲は
いくつも創作してきたのだが、ほとんどが短編ばかりということになる。
一番長いのが狩場の悲劇かな?
でもあれも新聞小説らしいから
短編の連続で長編になってるだけか…
あんまり他の作家と比べたことがないなぁ
チェーホフはただチェーホフなのであって
中公様お願いします全集復刊してくださいorz
未知谷のチェーホフ・コレクションを読まれた方いらっしゃいますか。
訳など、どんな感じですか?
8/10 ちくま文庫 「チェーホフ短篇集」 アントン・チェーホフ著 松下裕訳
神西さんの訳の文庫版を色々と復刊していただきたい。
「よっチュ」とか「ぬズー」とか
全集を…。全集を復刊してください…
409 :
ザ・スミス:2009/07/07(火) 22:52:07
やっぱりチェーホフは短くて分かりやすいね。
『往診中の出来事』も面白かったなー
410 :
吾輩は名無しである:2009/07/08(水) 01:20:03
ある書店で
村上春樹が新作で引用したらしい
作品が載ってる巻だけ全集が復刊して並べられてた
村上春樹って文字がデカデカと載った帯つけられて・・・
それを見た僕はトイレに駆け込んで嘔吐した
やれやれ・・・
411 :
ザ・スミス:2009/07/08(水) 01:34:41
ある書店で
村上春樹が新作で引用したらしい
作品が載ってる巻だけ全集が復刊して並べられてた
村上春樹って文字がデカデカと載った帯つけられて・・・
それを見た僕はトイレに駆け込んで射精した
やれやれ…
412 :
吾輩は名無しである:2009/07/08(水) 01:41:28
スミスって芸がなーい
413 :
吾輩は名無しである:2009/07/08(水) 01:45:26
譜面通りの男なのだよ彼は
415 :
吾輩は名無しである:2009/07/08(水) 01:50:47
しゃぶれよ神様
416 :
吾輩は名無しである:2009/07/08(水) 02:34:56
417 :
吾輩は名無しである:2009/07/08(水) 13:18:43
>>404 定価が高い割に翻訳はそれほどでもなかったよ。
既訳よりすぐれているとは感じられなかった。
でも、挿絵の印刷はきれいです。
それから横書きは読みにくいので勘弁してほしい。
以上、あくまでも私見ですが…。
>>417 404です。
感想ありがとう、そうかー、翻訳はそれほどでもなかったんですね。
横書きというのは想像だにしていませんでした。
確かに読みにくそうですね。
本当は中公の全集復刊を待ち望んでいるけれど出なさそうだから、
まだ読んだことのない作品を未知谷で、と思ったんだけど、
高いしやっぱりやめようかな…。
419 :
吾輩は名無しである:2009/07/12(日) 01:01:50
来月、ちくま文庫で出る短篇集にしたら?
ちくま文庫からは全集も出版されてたけど、店頭在庫はまだどこかにあるんじゃないの?
ネット上で英訳が読めますがこれもお勧めしますよ(笑)おやはや(笑)なかなか乙な物です(笑)さて果て(笑)
421 :
吾輩は名無しである:2009/07/12(日) 10:42:32
ああ、たしかに、今はそれがいちばんかもしれませんね。
>>419 ちくまから短篇集が出るんですか、知りませんでした。
ちくまの全集は、実家近辺にも、今の住まい近辺にも見当たらないので、
とりあえず来月出るというその短篇集を買ってみます。
>>420 英訳がネットで読めるんですか、これも知りませんでした。
不勉強で恥ずかしい。
早速探してみます。
ちなみに東京国際ブックフェアで中公の人にチェーホフ全集の復刊の予定を訊いてみたら
「今のところは…」とのことでした(応対してくれた社員さんが見てらしたらバレバレですね)。
待っています、とだけ伝えてきたけど、きっと駄目だろうな…。
423 :
吾輩は名無しである:2009/07/13(月) 11:15:21
今のチェーホフは文庫による復活を願いたいな。
そうしないと、今後は永久にチェーホフが読めなくなってしまう。
424 :
吾輩は名無しである:2009/07/13(月) 11:43:06
『サハリン島』春樹効果なのか岩波もちくまも中公のも出てたな
どうせなら他のも…って感じなんだがやっぱ難しいのかね
村上春樹はすきじゃないが、『サハリン島』が復刊されたことには感謝するわ
>春樹はすきじゃないが
こういうのわざわざ書かなくていいでしょ。
一般人の嫌春樹アピールってかえってみっともないよ。
例の人か
>>425 ここはチェーホフスレだぞ。
>>424が春樹好きだろうが嫌いだろうが別にどうでもいいだろうよ。
(´・ω・`)つ旦 お茶でも飲んで落ち着けや
>>426 チェーホフ好きならそこはサモワールだろ
(´・ω・`)つ∪
429 :
吾輩は名無しである:2009/07/13(月) 20:44:58
>>428 ひょっとして・・・チャイの事か?
サモワールは容器だぞw
430 :
428:2009/07/13(月) 20:47:39
>>429 (*´・ω・`)ごめん、間違えお…ちょっとシベリアに流されてくるお
チェーホフ好きならそこはサハリンだろ
(´・ω・`)つ◇
村上春樹はチェーホフ好きなカーヴァーの短編も翻訳してるよね
読んだことないのですが短編はチェーホフっぽかったりする?
さてより一層の復刊を促すためにも出た本は買っていかないとなぁ…
433 :
吾輩は名無しである:2009/07/14(火) 09:06:30
>>424 初めて読んだチェーホフが『サハリン島』だったなんてガキが現れそうだな。
ファーストチョイスは、普通に戯曲と短篇がいいという気がするが…
戯曲なんか後回しでいい。
戯けたことを言うな。
さすがに戯曲なんかっていうのはひどくないか。
「サハリン島」と「桜の園」なら、たぶん桜の園のほうがチェーホフの本領が
発揮されてると思う。「犬を連れた奥さん」と「桜の園」なら選べんけどさ。
というか、まさかと思うけど
>>434=
>>425=
>>365-367だったりする?
「ロシア怪奇小説集」みたいなのに載ってた
「黒衣の僧」の抄訳が初チェーホフだったりする
437 :
吾輩は名無しである:2009/07/15(水) 09:11:24
創元推理文庫だね
あのシリーズの仏蘭西篇が絶品だった
スレ違いだけど…
746 :吾輩は名無しである[]:2008/09/11(木) 21:50:22
ちなみにトルストイの性欲は半端じゃなかったらしく
学生時代から女を買ったり、嫁さんと結婚する直前まで人妻と浮気していた
その嫁さんにも15人ぐらい子供を産ませてるよな
とあるゴーリキーの回想
トルストイ「なあお前、セックスしてる方か?」
チェーホフ「え?まあ、ゴニョゴニョ」
トルストイ「あれは飽きないよ…」
ゴーリキー「(ト翁、何言っちゃってるんすかww)」
チェーホフも相当だったけどな
439 :
吾輩は名無しである:2009/07/17(金) 03:29:09
岩波の「カシタンカ・ねむい」の「チェーホフの短編について」の中にある
「フウイトン」って何?
ググっても分からない
440 :
吾輩は名無しである:2009/07/17(金) 16:49:43
>>439 フェリエトン(露фельетон)のこと。
(短編・小編の規模以下のコラム・時事戯評といった意味)
ロシア語の発音は「フェリエトン」なんだけど、これはフランス語feuilletonから
外来語として入った言葉なので、神西は、フランス語の発音に近い「フウイトン」
という表記を取ったと思われる。
確かに「フウイトン」ていわれても分からないよね。当時の読者には通じたのだろうか?
>>440 神西は仏文もやってるから、ついフランス語よりの発音をとってしまったのかね
あの当時のロシア人の貴族や知識人はみんなフランス語できたんだよなあ
>>440 なるほど
フイウトンでググっても2件しか出てこないけどフェリエトンだといっぱい出てくるね
ありがとう
443 :
吾輩は名無しである:2009/07/18(土) 16:14:32
>>441 そうだね>仏文。堀辰雄や小林秀雄にはフウイトンの方が通じたんだろうね。
そういやジッドなんかも訳してんね神西。
てか他にもなんかあったっけか。
ガルシン
神西さん、ジッド訳してるのか。
それはいい情報だわ。
探してみよ。
447 :
吾輩は名無しである:2009/07/19(日) 21:44:28
チェホンテの名でも結構だしている。
これを含めるとチェーホフの作品は400にも及ぶ。
モーパッサン、バルザックにも勝るとも劣らない短編王。
ちなみに、チェーホフは長編を手がけたことは無い。
猟場の悲劇
短編王ってか長編が書けないだけだろ
長編は誰でも書けるよ。
君にすら書ける。
451 :
吾輩は名無しである:2009/07/20(月) 08:57:03
ただ誰からも読んでもらえないだけだが…w
二行とか三行のもあるらしいね
「ドストみたいなのは書けない」とか
>>450 俺でも書けるのに、チェーホフは書けなかったのか
454 :
吾輩は名無しである:2009/07/22(水) 21:37:16
長編っていうのは、短編よりも簡単なものだ。長ければいいのだから。
ただし、短編というには、短いだけでは終わらない。
内容が詰まっていないことには、その評価は決して高くはならない。
簡単なのに書けなかったのか
少年と少女がソリで遊んでて、2人で斜面を滑り落ちる度に、少年がソリの滑る音で誤魔化しながら少女に好きって言う短編の名前って何でしたっけ?
たわむれ
458 :
吾輩は名無しである:2009/07/23(木) 09:26:50
長編っていうと「六号病棟」「決闘」なんかは入らないか。あれも短編の部類か。
戯曲は結構成功しているよな。
猟場の悲劇
チェーホフにしては長めな六号病棟だけど
いかんせんロシアは大長編書きがひしめいておりますので
461 :
吾輩は名無しである:2009/07/23(木) 21:39:18
確かにそうだ。長編はロシアに多い。長編が少ないのは、プーシキンくらいの
ものか。
中公の「サハリン島」……ホント急造って感じだな
春樹もよりによってサハリン島なんかを引用しなくてもいいのに。
これで一般大衆にチェーホフはつまんないと思われて終了だな。
いや、ルポタージュなんだし大丈夫でしょ
塩がききすぎた、の抑えた滑稽さと夜の描写が好き。
466 :
吾輩は名無しである:2009/07/29(水) 22:38:30
チェーホフ全集の文庫化を希望する。
これができないと、日本では今後チェーホフを読む機会がなくなってしまう。
中公の、だろ
春樹はチェーホフもそうだが翻訳しているカーバーも短編作家だ
自分は長編、、適わないと思ったのかねぇ…
チェーホフには敵わないけど、カーヴァーは疾うに超えてると思うよ。
俺、春樹は読んでないがカーバーは読んでる。
471 :
吾輩は名無しである:2009/07/30(木) 00:40:21
いやしくもチェーホフスレの人間が春樹見たいなカスについて語るな
と、このスレでいちばんのカスが語っています。
ワーニャおじさんの古典新訳文庫買った人いる?
475 :
吾輩は名無しである:2009/07/31(金) 00:18:35
476 :
吾輩は名無しである:2009/07/31(金) 01:03:58
チェーホフって女嫌いだったんかな?
女に対して意地の悪い見方の作品多くね?
そんなあなたにゃモーパッサンw
478 :
吾輩は名無しである:2009/07/31(金) 09:15:24
>>476 夏休みなんだから少しは勉強したら?
せめて伝記ぐらいは読んでから書き込め!
いや、チェーホフにはミソジニー的なところがあるってのは結構いわれることでしょ
それに
伝記には風俗大好きってのはなかなか載らないことだしね
カントンを馬鹿にされて女嫌いになった
「かもめ」をチェーホフは喜劇だと言っている。
女優との恋が余程こたえたのだろうか…
若い頃から家族を抱えて苦労してたみたいだし
「家庭への憧れ」みたいなもんはあんまりなかったのかな
結婚するまでもずいぶんかかってるもんな…
自分はチェーホフを読んでてあまり女性蔑視は感じないかな…
男性もコケにするときは思いっきり虚仮にしてるし
女性=天然、男性=考えすぎみたいな
まあ、モテたのは間違いないみたいだけど
バカな女優志願の女たちに、「センセー、センセー」って言われていただけじゃねえの?
岩波文庫から出てるスタニスラフスキーの「芸術におけるわが生涯」中巻に、チェーホフの話がよく出てくる。
チェーホフのテンションの高さが面白い。
三人姉妹の新訳とかは話題にならないのかね
489 :
吾輩は名無しである:2009/08/08(土) 04:36:29
桜の園に出てくる「ゼルテル水」ってどんなもの?
490 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/08(土) 06:08:09
もちろん淫水のこと。
医学博士ヨハン・ゼルテルの名に由来している。
もともとはドイツ産のミネラル・ウォーターだったけど
チェーホフの時代にはソーダ水の名前として普通名詞化していた
伝統的なクワスよりはちょっと洒落た飲み物だったのかな
いろんな作品に出てくるみたいだけど
チェーホフの小説にはよくでてくるイメージがあるみたいだ
「チェーホフの感じ」購入
山田稔のファンなので
ところでチェーホフは何から読めばいいですか。
494 :
吾輩は名無しである:2009/08/09(日) 01:50:00
かわいい女・犬を連れた奥さんがいいと思う
個人的には戯曲は慣れないと読みにくい
名前が出てきても「えーと誰だっけ・・」ってなる
495 :
ななしさん:2009/08/09(日) 09:59:03
チェーホフの谷間はどうですか!?
(かわいい女・犬を連れた奥さんは学校の教科書で夏休みの宿題に谷間の感想文を
1500文字で書いて来いという無茶な難題をあなた方に手伝ってもらおうという・・・)
イヤイヤなんでもないです。
ちくま文庫の「チェーホフ短編集」は明日発売されるはずなのに、
どこを見ても未だに収録作品が分からないとは。
499 :
吾輩は名無しである:2009/08/15(土) 17:39:17
「すぐり」がいいな。
ところで中公版と筑摩版、全集の評価が前者がむやみに高いのはなぜ
松下訳は、アレだから
スタニラフスキーの「芸術におけるわが生涯」
チェーホフが出てくるところほんと面白い!
この時の芝居を観てみたいものだ…
松下訳があれなら今度のちくま文庫はあれということですか。
訳も精確だし、悪くないと思いますよ
でも確かに中公の全集のほうがやけに評価高いよね
松下裕氏のは「俺ならチェーホフの作品をニュアンスまで正確に伝えきれる」っていう
自信がにじみ出ているような気がして好きになれん。
実際今ご存命の翻訳者の中では相当なもんなんだろうけどさ。
講談社文芸文庫の解説にも、中央公論社(の全集)をお勧めする、と書かれていましたね。
松下は既訳を叩きまくってるからな
507 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 12:13:38
10月16日刊
アントン・チェーホフ 『ともしび・谷間 他七篇』 (岩波文庫)
訳者は?
509 :
吾輩は名無しである:2009/09/03(木) 19:37:17
チェーホフの神西と松下で、これほど訳者によって作品の面白さが違うのかと初めて知った
結局好みの問題なんだろうけど神西の訳はなんかしらんがしみじみくるなあ
松下はヘボ、せっかくの名作の数々が凡作の数々になり果ててる
あくまでも俺にとってはだけど
そうなんだよ。
神西訳の読後感はなんとも心地好い。
511 :
吾輩は名無しである:2009/09/03(木) 23:31:18
このひとの短編は、なにを言いたいの?
短編小説はすきだけど、なんだかよくわからん
512 :
吾輩は名無しである:2009/09/04(金) 00:20:43
確かに何が言いたいのかまったく意味不明のもけっこうある
特に初期のは読むに堪えないのが多すぎる
小笠原豊樹の訳が最高だろ
514 :
吾輩は名無しである:2009/09/04(金) 14:32:47
「中二階のある家」ラスト一行の切れの良さ。絶品だな。「ミシュス、君は今どこに
いるのだ?」(原卓也訳)チェーホフは、結局人生の虚無を認めたうえで、はかなくも
美しい理想を語った作家といえる。
515 :
吾輩は名無しである:2009/09/05(土) 00:24:37
↑
それらしい事言っちゃってW
本当に分かって言ってる?
寒っ〜…。
516 :
吾輩は名無しである:2009/09/05(土) 14:30:42
↑
ちゃかすな、カス。
517 :
吾輩は名無しである:2009/09/05(土) 20:26:37
>>509 神西清のもつ日本語の表現力の豊かさが名訳といわれる所以だろう。
神西自身、短篇小説をいくつも書いてる。
三島由紀夫が一目置いた文学仲間であったことも忘れてはならないのでは?
>>511 きみはもしかして学生さんですか?
チェーホフの滋味深さは、ある程度、人生経験を積んでからでないと理解しにくいと思う。
就職したり結婚したり家族ができたり大切な人を亡くしたりしたことはまだないんじゃないかな。
でも、初期短篇は、たしかにコントじみた凡作がかなり多いね。
518 :
吾輩は名無しである:2009/09/05(土) 21:06:16
チェーホフの虚無感は、作品のいたるところにちりばめられているが、「六号室」のラーギン
医師のセリフが印象に残る。「人は自分の存在意義や目的を知りたいと思う、が、誰も答えて
くれないか、愚にもつかないことを聞かされるだけ。たたけども―開かれずです。そのうちに
死がやってくる―これもわが意に反して」(池田健太郎訳)
池田健太郎にも訳して欲しかったな
520 :
吾輩は名無しである:2009/09/06(日) 00:08:48
新潮世界文学23巻チェーホフ集はお買い得。短編小説21編、四大戯曲、一幕戯曲2編が
入っている。訳者は池田健太郎、神西清、原卓也の三人。これ一冊でほとんどの代表作
を読むことができる。
>>517 >チェーホフの滋味深さは、ある程度、人生経験を積んでからでないと理解しにくいと思う。
なんでもかんでもそれでいいんですかねえ
そりゃ「言葉では説明できない」で説明できれば楽ですけどねえ
>>521 もちろん他にも知性や感性なんかの根本的に解決の難しい問題もあると思う。
例えば君の文章を読んでいるとひどく安っぽい印象を受ける。
ああ、この人には無理だろうなと反射的に感じる部分がある。
有り体に言うと、君にはチェーホフは合わないんだと思う。
でも、それは恥ずかしいことじゃないし、無理に背伸びする必要はないということを覚えておいて欲しい。
自分の身の丈に合ったものを読んでいればいいと思う。
結局のところ読書なんて趣味ですることなんだから。
無理して知的上位階層に加わる必要なんて全然ないんだよ。
↑読み返してみたら、まるで煽ってるみたいに見えたけれど、そんなつもりはないということを付け加えておきたい。
事実を事実として淡々と述べただけなので悪く思わないで欲しい。
感受性や読解力といった個人の能力差みたいな部分にはそれぞれ絶対に埋まらない位相があると思うので、
仕方のないことは仕方のないこととして受け入れるある種の諦観は必要だということです。
行数のわりに中身のない書き込みだなあ
まあまあ、そんなに悔しがらないで。
馬鹿には無理って言われてるようで悔しかったんでしょう。
少なくとも自分は
>>522の他人を見下したような書き方は嫌いだな。
「知的上位階層が〜」あたりなんて恥ずかしくてみてらんない。煽りじゃないとしたら
恐ろしく傲慢な人間に見える。
>>522 横からだが、
>>521に全く答えられて無いように感じる
延々と「俺は賢いからわかるが、お前は馬鹿だからわからない」と繰り返してるだけでは?
それを
>>524は中身がないと表現したんだろう
上手く言えないが「年を喰ってから読んでみるとしみじみと感じるものがある」
…チェーホフには限らないな
でも、40歳ちょっとで結婚はすれど子どもを得ることもなく亡くなったのに
老人の心理の描き方や子どもに接する親の描写なんかがすごいので
何でそんなことわかるのかと不思議に思う。
チェーホフってほんとに人間の観察眼が鋭かったのだなと思う。
530 :
吾輩は名無しである:2009/09/07(月) 15:02:33
同意
年齢に比して老成していた
やはり時代と環境からして 苦労がちがうんだと思うよ
自分はなんだかんだ楽して生きてるから大人になれないんだよなあ
みなさんの場合は知らないが 自分はそう…
十代で家族の大黒柱みたいな状況だったみたいね
自分だったら逃げだしてるよなぁ…
ただチェーホフのユーモア感覚ってなんとなく
「大人びた子供」だか「子供じみた大人」だかわからん感じがする
532 :
吾輩は名無しである:2009/09/07(月) 23:07:12
チェーホフ作品は人生や人間(自分や他人)に対する切なさ、
やるせなさ、諦め、失望、幻滅、怒り、挫折等を経験してからこそ
物語を自分に置き換えスルメのごとく味わえるものだと思う。
上記の経験を重ねるには必然的に年齢が必要であり、
ようするに同類相哀れんでカタルシスを得る小説であるから
自信に溢れている若い人や自分の人生にまだ輝く希望を持っている人、
人生うまくいってる人なんかは魅力を感じない人が多いだろう。
だからね。チェーホフが面白くないってことはとても幸せなことだと思うなあ。
幸せでもチェーホフを味わえると言う人は俺は矛盾していると思う。
はたから見ていくら幸せそうに見えても、いくら裕福そうに見えても、
チェーホフが好きだというのならその人は人生に苦しんでいると俺は思う。
10代後半のうちからチェーホフ大好きだけど、人生ノリノリのうちにわりと大きな絵画賞を取った私は……はてはて?
地下室アントン
535 :
吾輩は名無しである:2009/09/08(火) 10:37:38
あまりに図式的な評価や決めつけはいかがなものかとも思う
中村健之介が「ロシア語の教材としては非常に使いやすいが
内容的に若い学生と一緒に読み進めるのは辛い」的なことを書いてたな
おやはや(笑)小説と人生は別物ですよ(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
チェーホフは確かにうまく書く小説家です(笑)ですが、うまく書かれているを超えるような書き方はできぬのですよ(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
自分は今の生活に不安はあるけど不満はそんななくて
来し方もけっこ幸せに暮らしてきましてチェーホフ大好きです。
ハタチのころ初めて短編集読んでからずーと好きです…
年とか境遇とかより、想像力なんじゃないかな、小説を楽しめるかどうかって。
相性もあると思うけど。
ですが文学と生活は無関係なのですよ(笑)チェーホフは何故それをよく指摘されるかと言えば生活を素材に使っただけでしかありえません(笑)
成る程確かに文学は生活を素材に使ってはきましたが、それは単なる素材であって、実際は文学と生活は全く関係のないものなのですよ(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
文学を用いて生活や人生を語ることは醜悪の極みです(笑)実際その醜悪な事が行われておる訳ですが(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
>文学を用いて生活や人生を語ることは醜悪の極みです(笑)
コテを名乗るにしてはずいぶんと通俗的な文学観をお持ちなようだ
チェーホフを用いて文学を語ったはずが
いつのまにか自分自身を語っちゃってるよ
チェーホフの小説がしばしば鏡に例えられるのも納得がいくね
スタニラフスキーの「芸術におけるわが生涯」
チェーホフの出てくる中巻を目当てに読み始めたけど
上巻からめちゃめちゃ面白いです!
おやはや(笑)実に哀れ(笑)確かにチェーホフを実人生と結び付けて考える物は多いですからねぇ(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
文学入門でも読みたてなのかな
俗悪な言葉、無意味な言葉しか繰り返せない貴方には深くチェーホフ的な滑稽さを感じる
タララブンビャー
545 :
吾輩は名無しである:2009/09/12(土) 08:58:04
>>542 評判いいっすねー
このスレによく出てくる。
546 :
吾輩は名無しである:2009/09/14(月) 23:55:21
短編作家の神ですよ
オーヘンリーなどは糞
547 :
吾輩は名無しである:2009/09/15(火) 00:05:53
退屈な話 が大好きでよく読み返してた。なんか染みる〜
小卒の叩き上げの松下幸之助は顔に品があったのにな
549 :
547:2009/09/15(火) 00:31:22
誤爆
550 :
吾輩は名無しである:2009/09/15(火) 10:10:56
>>546 どっちもいいと俺は思うけどな。
いまはカーヴァーみたいに何のひねりもない淡々とした筆致の
チェーホフ風の短篇イコール純文学みたいになってるのもどうかと…
551 :
吾輩は名無しである:2009/09/15(火) 23:15:08
オーヘンリーと芥川
チェーホフと太宰って感じなんだよなあ
552 :
吾輩は名無しである:2009/09/16(水) 01:44:26
てゆうか。おまいらホントに判ってんのかいなw
「俺の屍を超えてゆけ」これに尽きるんだってばチェの凄さ、
というよりはむしろその人間の、偉さというものは。
それが悪いとも云わないが、けれどもね、進化論者チェーホフと出会う
ことなしに彼を語るのは端的に、滑稽だ。彼が、他ならぬその文学において
引き受うけんとしたものの見えぬ「程度」の読み手がその作品を云々するのは。
カンベンしてくれとぞおもふ。ただスイーツとして彼を消費する者たち。
553 :
吾輩は名無しである:2009/09/16(水) 01:46:04
判るか? 彼には、求めるものがあるんだ。
おまえたちとは違うんだよ。
554 :
吾輩は名無しである:2009/09/16(水) 01:49:30
うん、あれを読め。「黒衣の僧」を。…裏「六号室」かっ?w
文学作品としての出来は正直イマイチだけんども、あーれはしっかし、
とても判りやすいから。
「園遊会」てあるでしょマンスフィールドに。――あんなじゃなあってゆうw
あんな読みしか、出来ないのでは。意味なし。
…つーか結局ね、これはまーチェーホフ作品に限らずだが、ひとは、
モノを読む際に、少なくとも半分だかはその対象とそれと、その時その瞬間までに
培ってきた自分自身をこそ読んでいるのだな、「出会って」いる。
従ってね、当然に。――小さなものはただに、ちっぽけにしか驚けないとw
不幸な話だが。書き手にとっても。あほらし。
556 :
吾輩は名無しである:2009/09/16(水) 02:44:20
552と555は日本語をまともに書けないのか?ひどすぎるぞ、おまえら。
確かにひどいな。釣りだろうけど。
でもなんとなくチェーホフ好きなのは伝わってくるから
もうちょっとちゃんとした文章で書いてくれたらいいのに。
>558
他スレに書き込んだものの転載だけんども。
上記と密に関連した部分だけ(かな?w
>俺の屍を〜
503 :吾輩は名無しである :2009/09/16(水) 16:12:05
それこそね、オモタよ読みながら。読み終えたその後にも、『いいなずけ』。
これ、俺においてはかなり早い段階で読了したものなんですが。――あー
これはアレだよ、云うなれば、革命に「準備された」作品だなーなんて
ことをまで、じぶんは。ソレッポイ(笑)云いかたをするらばだがww
「娘たちよひとよ立ち上がれ」ってな感じ? かなりにストレートな
(つまりは芸のない)メッセージ性がここには明確にある。
うん。それが故にか小説としての出来自体はイマイチなんだがww
けれども、文学がただ文学であることを超えて俺はこれには深く胸を
打たれましたですよ。――メッセージ。再掲ってか再々掲だが、
ひとよ「俺の屍をこえて」行けよ、進めよとの。先へと。
そんな人間であった。進化論者チェーホフとは。
504 :吾輩は名無しである :2009/09/16(水) 16:16:08
そんな風にもね。
真正面から「引き受けて」あの男は、生きたんだ。
長い(かったのか、短かったのか。結核により)朽ちてゆく自身の
そんなを眺めつつも。苦しみつつも。その生涯を通じて。
たまらない。
>園遊会
506 :吾輩は名無しである :2009/09/16(水) 16:29:05
チェーホフじゃん? あれはだって、モロに。その「美的な」
(ちなみにここではこれは、悪口(笑)として使ってますが)部分をのみ
つまみ食いした風な。『園遊会』。その端的な例として、使わせてもらっただけ。
てな感じで補完おしまい。――んでまあ蛇足とは思うが、俺の「こんな」を
要するに短篇「黒衣の僧」の坊主の部分に重ねて読むと尚更にww なーんて。
あの、…ちょっと、どう形容したら良いのか困ってしまうほどの、
ささやき声でのユーモアや。それこそ『退屈な話』なんかにおいてさえの。
大好きだチェーホフ。読めば読むほどに好きになる。
大きさが違う。視ていたものの風景のケタが、ひとひととは。
――そうして俺は、その認識の上で云ってんの。チェに関わらずそれを
他ならぬ「自身の」問題として見据えて生きることを、してこなかった者にはって。
ひとはしょせんは、その者なりの世界しか見えないんだよ。
目なんだ。目。ちからが全てに先行してしまうことのこの、不条理さ。
なんかチェーホフってよりドストエフスキーのキャラみたいなレスが
565 :
吾輩は名無しである:2009/09/22(火) 01:22:00
新潮文庫にもう一冊小笠原豊樹訳で短編集がほしい。「退屈な話」「六号室」「決闘」「ともしび」などで。
小笠原はもういいや
「退屈な話」は以前「六号室」との組で岩波文庫にあったんだけどね、
じぶんが読んだのはそれぞれグリーン版と中公の各全集端本でだが。
「退屈な話」は、まーさすがに白葉訳の古臭さがちと、かなんかったけどもww
ちなみに中公の(『世界の文学』および『世界の文学セレクション』には
「ともしび」の他「接吻」、「中二階の〜」なんかも入っている。
選べるならだが(どちらも既に古本しかない)中公版の端本がチェを
読むのには一番オトクかもしれないね。神西訳も多いし。
んで、閑話休題。――「桜の園」のヤーシャあれは、ラネーフスカヤの
お手つきという理解でよろしいか。「いいなづけ」のコレみたいに。
http://www.youtube.com/watch?v=fvlIpZuhuMw&fmt=18 あの、ふてぶてしい態度(ドゥニャーシャとの再会シーンにおける「性的な」
それ等)やら、二人の娘たちから毛嫌いをされるくだりなんかがまさに
そんな感じで。
ああ、また「つにテンテン」と打ってしまったわ「いいなずけ」w
>>567 退屈+六号はわりと最近重版かかってた気が
「退屈な話」は坂口安吾がべた褒めしてたんで読みたかったのだが
なかなかなくて、二十歳を過ぎてから読んだな
安吾が嵌ったわけだよ
571 :
吾輩は名無しである:2009/09/23(水) 00:02:22
小笠原豊樹訳がもっと欲しいのであって、他の訳なら持っている。
小笠原はもういいや
うんうん、じぶんも二つの年賦で確認したっけ1925、
齢19は代用教員時代に愛読してたそうっすね安吾。二つそのどちらもに、そんな風に。
って、またやってしまったw
年賦 → 年譜
>>569 あそうなんだ?
手持ちの2008版目録には無かったんで、てっきり。すまん
575 :
吾輩は名無しである:2009/09/23(水) 12:52:04
小笠原豊樹に向いてるような話ってあれで大体訳されてる
「退屈な話」はけっこう訳で変わりそうな気がするけど
576 :
吾輩は名無しである:2009/09/25(金) 15:12:32
小笠原豊樹訳で読むと、どんなタイプの作品でも気に入ってしまう。ザミャーチン
『われら』ドストエフスキー『虐げられた人びと』ソルジェニーツィン『ガン病棟』。
小笠原訳というとなぜかロシアでない火星年代記が思い浮かんでしまう
578 :
吾輩は名無しである:2009/09/30(水) 22:47:06
11月13日刊
アントン・チェーホフ 『六号病棟・退屈な話 他五篇』
(岩波文庫)
580 :
吾輩は名無しである:2009/10/01(木) 00:49:14
確か古い訳の重版だよな。
いや、
>>578は湯浅芳子訳の重版でなく松下裕訳みたいだよ。
松下訳 ( ゚д゚)、ペッ
月刊松下訳チェーホフ
この人ってオチがないだけじゃなく
独特な雰囲気があるよね
だから単にオチがない話として括れない所がある
カテゴライズするとサキと似てる
グーカン・サキか
今年は決勝に残れなくて残念だ
メリメのような作り過ぎた作品より、チェーホフのほうが好きだな
年取ると作り込みすぎてあるの嫌になるんだよな
588 :
ORCA旅団:2009/10/02(金) 21:34:06
サキはむしろオチのキレ味が印象的な気が
590 :
吾輩は名無しである:2009/10/02(金) 23:49:03
さきちゃん昔つきあっていたぞ。
小笠原豊樹の訳は最高!
新潮文庫は決闘黒衣の僧を復刊すべし
592 :
水没王子:2009/10/03(土) 20:58:00
チェーホフはイイなあ
593 :
吾輩は名無しである:2009/10/04(日) 00:02:06
ワーニャ伯父さんて、半角にするとかわいいよね
いい歳のおっさんたちがワーニャとかミーシャとかコーリャってのもスゴイ
そういえばそうだねー
桜の園でもラネフスカヤとガーエフの兄妹は「ねぇリューバ」
「レオニード」と愛称で呼び合っているね
いい年になっても愛称呼び、親しげでいいよな
英語圏で「ねぇサマンサ」「なぁにダーリン?」ていうのと同じだよ。
言語習慣の違いの問題で、そんなに奇異なことじゃないと思うけど。
それと、ワーニャおじさんの場合、彼の役名は原文ではヴォイニーツキー(姓)
なんだけど、多くの翻訳では「ワーニャ」に変えてある。
わかりやすくするためなんだけど、
こういう翻訳上の操作で印象が変わっているということもある。
597 :
水没王子:2009/10/07(水) 19:30:31
汚い人間でも「美」を表現できる というアレを 『彼と彼女』を読んで思った
598 :
吾輩は名無しである:2009/10/10(土) 16:31:46
松下裕訳はもういいや。
599 :
吾輩は名無しである:2009/10/13(火) 01:40:50
松下訳には味がない。
600 :
吾輩は名無しである:2009/10/13(火) 01:43:03
小笠原訳はいいぞ。
汚ガッサー
602 :
吾輩は名無しである:2009/10/14(水) 02:02:45
チェーホフにはひとつ長編の傑作を書いてほしかった。
603 :
吾輩は名無しである:2009/10/17(土) 14:01:41
チェーホフには長編を支える哲学や描写力はあったが、筋書の構成力に欠けていた。
604 :
吾輩は名無しである:2009/10/19(月) 00:37:52
町に出て時間が余ったら書店で本を一冊買い、その店に入ってちびちびと白いワインを舐めながらページを綴る。こういうのってすごく贅沢で気分の良いものである。チェーホフなんか読んでいると、情景的にすごく似合いそうである。
「ランゲルハンス島の午後」/ 村上春樹
605 :
吾輩は名無しである:2009/10/19(月) 00:41:18
>>602 なぜチェホフさまは、長編が書けなかったとおもわれます?
606 :
吾輩は名無しである:2009/10/19(月) 09:47:49
忙しくて時間がなかったんだよ
短い人生で仕事のほかにあんなに書き残したんだから
スプリンターがマラソンやらないようなモノ?
608 :
吾輩は名無しである:2009/10/19(月) 20:51:12
狩場の悲劇は十分に長くない?
ロシア文学としては短編なのかもしれないけど…
610 :
吾輩は名無しである:2009/10/21(水) 00:19:21
『狩場の悲劇』は長編だが、傑作ではない。
611 :
吾輩は名無しである:2009/11/06(金) 12:17:12
岩波から最近出た「ともしび・谷間」を買いたいが本屋に売ってねー。
もう注文するしかないのか。
612 :
吾輩は名無しである:2009/11/07(土) 12:24:31
そこらへんで見かけるけどな。
613 :
吾輩は名無しである:2009/11/12(木) 05:09:34
オレの父親は短編「変人」に出る男のようなタイプの人間。
口も聞かないけど。
「お前はものを食べることは一人前にできるんだから、働くこともできるようになるんだよ。
ほら、今お前は一と口呑みこんだろ、しかし、その一と口にもお金がかかっていることや、
お金が労働によって得られるものだということは、きっと考えなかっただろう。
ものを食べるにも、よく考えなけりゃな…」
助産婦は少年の鈍い顔を眺めているうちに、空気さえも苦しがっているような気がし、
もう少ししたら、この変り者の威圧するような存在に耐え切れずに周囲の壁が
崩れ落ちてくるのではないか、という気がしてくる。
彼は別段喧嘩をするわけでも、どなり声を立てるわけでもなく、欠点よりは長所の方が
はるかに多いのだが、それでも彼が家をあけると、みなが安心し、元気になるのだ。
なぜそうなのかは、産婦自身にもわからないのだが。
「変人(中公全集では「変り者」)」
--------------
こういう人が身近にいるっていうのは、たまらんですな。
チェーホフはキリヤコフについていいとも悪いとも断じることはない、淡々と描写している。
615 :
吾輩は名無しである:2009/11/12(木) 23:05:33
ある小説家はチェーホフのことを、
「これだけ人生がわかりすぎていたら、さぞ生きるのがつらかっただろうな」
と嘆じていたそうだ。
1月15日刊
アントン・チェーホフ 『かもめ』
浦雅春訳。
(岩波文庫)
かもめの新訳って文庫では無かったよね。
「富籤」読了(10分ぐらい)
「見込みはまだ厳然としてあるんだ」で大笑いしたけど、ユーモアのまわりが陰鬱すぎるというか何と言うか
やっぱり変な作家だわ
ウントン
620 :
吾輩は名無しである:2009/12/04(金) 22:57:54
『中二階のある家』世界でもっとも美しい短編。
「最も」とは言えないけれど、確かに素晴らしい一篇。
飼い猫にミシュスと名づけた
623 :
吾輩は名無しである:2009/12/05(土) 13:55:32
発音しにくい。
普段は愛称で呼ぶんじゃないの?
みーちゃんとか?
626 :
吾輩は名無しである:2009/12/08(火) 00:04:38
はーちゃんとか。
かわいい名だけど生き別れになってしまいそう
「今君はどこにいるのだ?」って捜すのかな
>ミシュス
629 :
吾輩は名無しである:2009/12/26(土) 13:28:41
もっと小笠原豊樹訳出ないかな。
630 :
吾輩は名無しである:2009/12/31(木) 17:03:21
ミシュスに会いたい…
631 :
吾輩は名無しである:2010/01/03(日) 13:28:44
小笠原訳で全集が出たら全巻買うぞ。
小笠原豊樹もそこまでいいわけじゃない
中央公論社が文庫化してくれればいい
神西さんじゃなきゃ読む気がしない
だね。
636 :
吾輩は名無しである:2010/01/08(金) 23:24:32
神西より小笠原の方が好み。
637 :
吾輩は名無しである:2010/01/08(金) 23:49:42
神西さんの犬を連れた奥さんたまらんなあ
>>637 わかる。別格。
孤高の訳出が既にあるのに、わざわざ劣化版を出す必要性はない。
小笠原の出る幕はない。
639 :
吾輩は名無しである:2010/01/09(土) 01:38:12
二人の訳を持っているが、小笠原訳のほうが簡潔で、感覚的に合う。
じぶんは小笠原訳読んだことないが、そういう云いかたはよくないおもう。
あっても別に困るものでもないのだし。
――がまあ神西訳が別格なのは確か。(プーシキンの)『スペードの女王』等
ごく初期の訳業を除けば基本的に言葉を開いて使う(漢語、二字熟語の多用が少ない)
ひとなので、その訳文は今日でも多く十分に通用するし、…なによりね、これは
もとより日本語で書かれた小説作品をも含めて云うのだが、あれほどに読み手の
感覚に心地良い文章が書けた人間は稀。あれはあれである種の天才。次元が違う。
小笠原さんの訳は凡人が好みそうだからあれはれで必要でしょ
凡人の数ってめっちゃ多いわけだし
神西訳は、齋藤磯雄訳リラダンや日夏耿之介訳ポーと同じで、訳者がでしゃばりすぎて好きではない。
神西さんの訳が素晴らしすぎて、小笠原ヲタの嫉妬が心地好い。
どっちでもいいからとにかく出して欲しい
645 :
吾輩は名無しである:2010/01/09(土) 11:35:55
凡人だって…自分優位にもっていくために何の根拠もない
言葉を使っている。議論放棄だな。
646 :
吾輩は名無しである:2010/01/09(土) 11:40:52
自分の好き嫌いをいうのはかまわないけれど、
異なる意見を認めないのでは頭が固すぎるんじゃない?
なんか青臭い気がする…
647 :
吾輩は名無しである:2010/01/09(土) 11:44:30
神西訳はもちろんいいものだけど、しいて言えば説明過多で、装飾的だ。
小笠原訳のほうが原文に忠実だと思う。
同じことをカミュ『異邦人』の窪田啓作訳と中村光男訳で感じた。
後者の方が、流布している前者より簡潔でよかった。
648 :
吾輩は名無しである:2010/01/09(土) 11:48:12
中村光男→中村光夫 訂正
神西訳は神西清を読むためのもの。
チェーホフを読む人にはお勧めできない。
650 :
吾輩は名無しである:2010/01/09(土) 12:23:53
神西清訳はチェーホフ以外にツルゲーネフやレスコフで読んできたが、人が
言うほど素晴らしいとは思わなかった。小笠原豊樹訳はドストエフスキー、
ザミャーチン、ソルジェニーツィンでも読んできて、常に感銘を受けた。
文体の好みなんだろう。
小野さんは小説は訳さないのかなぁ。
能無し小笠原ヲタの負け犬の遠吠えが滑稽である。
必死だね。
神西べた褒め厨は工作員だよ
1人で10連投ぐらいやってる
みんな惑わされないように
654 :
吾輩は名無しである:2010/01/09(土) 23:26:30
少なくとも、638、640、641、643、652は同一人だろう。
文体が厨房だから分かる。品がない。
655 :
吾輩は名無しである:2010/01/10(日) 10:20:07
そんなの相手に必死なヤツはもっと品がないw
戯曲なら小野理子訳が一番さ。
まだ続いてたのか。
能無し小笠原ヲタの神西さん訳への嫉妬がひどいな
658 :
吾輩は名無しである:2010/01/15(金) 01:01:27
↑
お前こそ脳足りんだろ。
659 :
吾輩は名無しである:2010/01/16(土) 09:19:40
てゆうかIP強制表示だって良いくらいだが文学板。
おれも初めはあれで読んだんだが…、フト気がつくと手元にゃ神西訳犬だけで
四冊も(端本2文庫1全集1)ww 他の訳者のも含めると計七冊に。
――ふつうは折れ曲がり易いんで好きじゃないんだが、これに関しては岩波の
あの薄っぺらな文庫本も愛おしく思えるんだから不思議だ。
661 :
吾輩は名無しである:2010/01/28(木) 23:22:26
村上春樹の1Q84の影響で
サハリン島を読んでいる
すごく面白いよ
初期の短編で「いたずら」ってのが好きだ
エッチなやつ?
664 :
吾輩は名無しである:2010/02/01(月) 18:23:01
3月8日刊
『チェーホフ傑作短篇集』
浦雅春訳。
(河出文庫 予価840円)
665 :
吾輩は名無しである:2010/02/07(日) 12:46:19
なんか、短編作家としてのチェーホフ復活の兆しを感じるな
復活も何も、チェーホフを越える評価の短編小説家ってそんなにいない気がする
そもそも長編書いてるというイメージがあんまりない
いやサハリン島もあるし、ドストとかトルストイみたいな
重厚長大型と無意識に較べちゃうのが悪いんだけど
出せばそこそこ売れるから、いいカモにされてんだよ
そこそこ、面白いし
670 :
吾輩は名無しである:2010/02/08(月) 01:51:46
そこそこでも売れてるかあ?
でも河出文庫から出るってのはちょっと驚きだな
671 :
吾輩は名無しである:2010/02/08(月) 02:01:01
まっ、すぐ絶版だな。
1Q84に便乗してるんだろ。
でも新訳が出たり復刊するのは素直に嬉しい。
「聖夜」
自分とあまりに懸け離れた世界というのも読んで面白い。
674 :
吾輩は名無しである:2010/02/12(金) 00:06:49
人生の訳知りみたいなことを語らせたら、チェーホフの右に出る作家はいないな
675 :
吾輩は名無しである:2010/02/12(金) 19:43:19
チェーホフほど人生が無意味であることを率直に語った作家はいない。
じゃー早くシネ
44で死んだ。 結婚して3年しかたってないのに。
678 :
吾輩は名無しである:2010/02/12(金) 23:54:49
「すぐり」いいな。
679 :
吾輩は名無しである:2010/02/13(土) 13:53:21
どれもいいさ。
680 :
吾輩は名無しである:2010/02/13(土) 16:14:44
名作といわれる「小犬を連れた奥さん」は子供も奥さんもいる40男が、
初めての恋愛をするという話だが、こんなの若くしてわかっても仕方ないね。
682 :
吾輩は名無しである:2010/02/22(月) 01:29:51
チェーホフと人生を語りたいな。
683 :
吾輩は名無しである:2010/02/26(金) 04:43:18
しょーもない質問ですが
「6号室」読んでビビってタジろいだスターリンって
あの革命家のスターリンですか?
いいえ、ボルシチ作り続けて30年のスターリンさんです
685 :
吾輩は名無しである:2010/02/27(土) 00:25:06
:ある小説家はチェーホフのことを、
「これだけ人生がわかりすぎていたら、さぞ生きるのがつらかっただろうな」
と嘆じていたそうだ。
686 :
吾輩は名無しである:2010/02/27(土) 13:16:00
だから、なに?
あれだよ
688 :
吾輩は名無しである:2010/02/28(日) 18:10:34
>>686 それは開高健と広津和郎に言ってくれ(故人だけれども)
ヴォトカを飲んでサハリンに行こう
その直後に然しこんなことをも書いてはいるが“その生きてゐた当時の露西亜
に絶望しつくしてゐたチェエホフは、「二十年もしたら露西亜は良くなるだらう」
と云つてにこにこしながら死んだと云ふ”廣津和郎、“「チェエホフの幽霊」から
ほんたうに離れてしまはなければ、手も足も出ないと思ふ。いくらチェエホフが
人間といふものを深く知つてゐたからと云つて、彼の知り方からはもう今後学ぶ
べきものは何もないと思ふ”なんて(「わが心を語る」より)。
――けれども、上記チェーホフの“にこにこ”の内には(また「犬を連れた奥さん」
から「いいなずけ」へと至る流れにも)彼は、その生の最後の最後に作家が手に
入れた「救い」を乃至は(ここ大切ww 他ならぬロシアへの、ひいては人間存在
そのものへの)「希望」をは、読み取れなかった人間だった。
うん。ちょっと駄目だ(笑
うーんなんといってもねえチェーホフは、「犬を連れた奥さん」に尽きるんだよな。
“あの一瞬”の、奇跡を、奇跡として受け止めることが出来ないのなら、もうね、
初めから、小説なんか読んだって仕方がないくらいに、俺であればおもう。
692 :
吾輩は名無しである:2010/03/01(月) 01:41:12
:ある小説家はチェーホフのことを、
「これだけ人生がわかりすぎていたら、さぞ生きるのがつらかっただろうな」
と嘆いたそうだ。
693 :
吾輩は名無しである:2010/03/01(月) 02:26:48
うるせえよ。
694 :
吾輩は名無しである:2010/03/01(月) 10:42:33
浦先生の新訳はどうなの?
ここの住人は 誰も読んでないのかな?
695 :
吾輩は名無しである:2010/03/02(火) 21:09:41
浦さんつながりで聞きたいんだが、浦さんと松下さんってどっちが上なの?
お前と俺はどっちが上なんだ?
それは俺だろうな
英語で読んでるやついる?
小田島の重訳って、評判はどうなんだろう?
700 :
吾輩は名無しである:2010/03/07(日) 01:58:34
700
中公の全集全巻美本持ってるやついる?
ロシア語で読んでるやついる?
702 :
吾輩は名無しである:2010/03/07(日) 23:27:06
>>698 俺も英訳に興味ある。チェーホフ読めて、英語の勉強にもなりそうだから。
短編小説の翻訳では誰の英訳がいいの?
んー英語の勉強だったら英語圏の作家読んでみた方が良い気も…サキとか
705 :
吾輩は名無しである:2010/03/09(火) 16:37:14
英訳もオンラインで読める。
英語版WikipediaのAnton Chekhovのページの下の方、Worksというリンクから行ける。
Constance Garnettの1910-20年代くらいの翻訳なので著作権フリーみたい。
706 :
吾輩は名無しである:2010/03/10(水) 10:30:38
>>695 翻訳の日本語に関しては、
浦さんのほうがこなれていて秀逸だと思うよ。
あくまでも、俺の主観ですが。
サキの英文は以外に高度ですねぇ(笑)少しばかり小難しい言い回しが多いのです(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
浦さん、同じ古典新訳文庫のゴーゴリの「鼻」か「外套」だかに、高見山のかつての
ふとんのCMの中で話題になったセリフ、「二倍!二倍!」を使ってたからなあ。
いくら落語調と言ったって悪ふざけすぎだろうとw読みながら思ったよ。
保守
710 :
吾輩は名無しである:2010/04/12(月) 00:37:27
質問です。
ワーニャ伯父さんの作中で、泰平楽を並べるという言葉があるのですが、
どういう意味なのでしょうか?
711 :
吾輩は名無しである:2010/04/12(月) 00:39:19
すみません、自己解決しました。失礼しました。
で、どんな意味だったのですか?
>>712 泰平ではなく太平で辞書にのっていました
太平楽…(1)勝手なことを言いたい放題に言うこと。勝手な振る舞い、また、そのようなさま。
例)太平楽を並べる。
筒井康隆・編の睡眠に関する文学のアンソロジーに「ねむい」が入っていたから
読んだけど、あんな結末とは。筒井が入れるはずだ。
「眠い」ってそこまでの小説か?
大して好きじゃないのにやたら取りあげられてて、いつも違和感
別に俺が好きじゃないってのは何の基準にもならないけど
感想は…、聞かないでwまだ読んでないから(てか今から読むわ短いし)ww
で、えーっとですね、江戸川乱歩編『世界短編傑作集1』には「安全マッチ」が
入ってんねー、という。それだけだw とそーいやこの作、他の訳者の版も
同じタイトルなのかしら(全集あるけど調べないしwめんどいから)…。
717 :
吾輩は名無しである:2010/05/26(水) 13:23:15
昔、国語の教科書に載っていたチェーホフの作品名を探しています。
覚えていることは、「ルバーシカ」(ロシアの民族衣装)という言葉が出てきたことと、
夜の街で、誰か(確か警官)が泥棒かなにかに「タックル」するということ。
どなたか、この作品に心当たりのある方がいらっしゃいましたら、教えてください。
授業で当てられた同級生が、先生の「〜をした人物を答えよ」という質問に対して
焦って適当にカタカナだけ拾い、「ルバーシカ」「タックル」と答えたのが印象的でした。
718 :
アーマード・コアのファン:2010/05/26(水) 22:21:54
忘れた!!
>>718 もし思い出したら、教えていただけるとありがたいです。
と、商人ピチューギンの薪置場から一匹の犬がびっこをひき、
うしろをふり返りながら、逃げてくるのが眼に入る。
そのあとを追って、糊のきいた更紗のルバーシカを着て、
チョッキの前をはだけた男が走ってくる。男は犬を追いかけ、
とびこむように地べたに身を倒して、犬の後肢をタックルする。
(原卓也 訳)
金曜に教育テレビでやってた短編集の舞台化、見た人いる?
観たけど、正直イマイチだった
短編の人物をつなげたりとか
日の丸必勝鉢巻を巻いた人物を出すとか
なぜ必要だったのかよくわからない
あと白鳥の歌の老人を女性が演じたのも、どうもな…
>>720さん、ご親切にありがとうございます!たしかそんな文でした!
チェーホフ、原卓也 訳でググったところ、諸国物語かサハリン島あたりに
載っていそうですね。
なつかしすぎて、中学生時代を思い出せました。
>>723 少し意地悪で作品名を伏せましたw
タイトルは「カメレオン」です。1884年の初期短篇ですね。
引用は中央公論社版『チェーホフ全集』第3巻からですが
松下裕訳のちくま文庫版『チェーホフ全集』第2巻にも入っています。
>>724さん、いえいえ意地悪どころか・・・こんな曖昧な質問でしたのに教えて
いただけただけでも大変ありがたいです。
「カメレオン」でしたね、思い出しました!
本当にありがとうございます。
さっそく探して読んでみます。
726 :
吾輩は名無しである:2010/06/03(木) 06:58:10
>>721-722 俺はあの演劇に感動してチェーホフ読み始めたぞw『桜の園』良いね。登場人物一人一人に感情移入できる。一つ気になるのは、ロパーヒンはラネーフスカヤ夫人を好きだったんだろうか?百姓出身にコンプレックスはあったみたいだが。愛すべき物語だ。
>726
そうですか!どのへんが気に入ったですか?
小説で読んでみてどうだったですか。
岩波文庫の小野理子訳版では、小野さんが解説で
ロパーヒンはラネフスカヤを思っていたのではないか、
とはっきり書いていますね。
728 :
吾輩は名無しである:2010/06/22(火) 07:44:30
>>727 亀レスすみません。
以下、個人的な感想。
最初の『ドラマ』だけは見逃しました。
『外国もの』は異国人差別を風刺した話。だけど、その差別描写が徹底的に理不尽すぎで胸クソ悪すぎて逆に笑えてくる。
『熊』は、借金を取り立てに来た男と未亡人とのやり取りを描いた話。最終的にしっちゃかめっちゃかになって笑える。男の心変わりの描写が面白い。
『タバコの害について』は、男がタバコの害について講演するが、話が脱線して男の家庭生活(主に妻)について愚痴になっていく話。男の過去の夢と現在との軋轢、若さへの憧れの心情が良かった。
『白鳥の歌』は引退した劇団員の話。過去への悔恨とあったはずの才能への無念さ。今まで道化を演じて来た老人が、最後の最後に幻であっても主役を演じる姿が切なかった。
『プロポーズ』はつまらない意地の張り合いする話。延々と意地を張っていく。ムカムカするけど面白い。
全体的には、手に入らなかった理想への憧れと、現実の中に生きる喪失感に共感しました。また、人々の食い違いが巻き起こす感情のドタバタが面白かった。噛み合わない面白さ。演じる役によって、役者の演技がコロコロ変わるのも面白い。
ニヤニヤしたり、感情移入したりと、いつの間にか見入っている自分に気付きました。とても面白かったし感動した。人間の機微が良く描かれていたと思う。
原作は未読です。全集に収録されてるんでしょうね。
『桜の園』は神西清訳で読みました。小野 里子訳も読んでみたいと思います。
729 :
吾輩は名無しである:2010/06/22(火) 18:47:25
チェーホフの遺したメモって本になってますか?
交通事故で片脚がもげた男が、飛ばされた脚の靴の中に隠しておいたお金を心配したりとか、
食べ物をまずおじいさんに食べさせて、なんともなかったら他の家族が食べ始める家庭とか
見聞きした話がいろいろ書きとめてあるそうなのですが。
中公の全集の第14巻に「手帖」という章があります
それから神西清の「チェーホフの手帖」という本も
13 魚が逆立ちしたような令嬢。口は木の洞みたいで、
つい一銭入れて見たくなる。
ひでえw でも笑える
>>730 早速ありがとうございます!文庫になってるとは知りませんでした。速攻で注文しました。
雨宿りに入った古本屋で「チェーホフの手帖」見つけて歓喜
いい出会いですね!
734 :
吾輩は名無しである:2010/07/07(水) 06:16:30
スレ読んでると、『可愛い女』は感じる人と感じない人がいるみたいだね。
俺は正直感じなかったw 書いてあることは分かる。だけど、40男が真の恋に気付き、恋人と一緒にさぁどうしよう、未来はあるかもしれない、しかしきっと困難が待ち受けている、生きるしかない、ぐらいにしか受け取れず、ふぅんと流してしまった。
『桜の園』→『三人姉妹』→『かもめ』→『ワーニャ伯父さん』と四大戯曲から読み進めたから、恋愛展開に少し胃もたれしたのかもしれない。
個人的にチェーホフについては、人生や生活に対する挫折や後悔の要素に惹かれているからかもしれない。
このスレの人たちは『可愛い女』をどう捉えているの?
奇蹟。明日、生に、希望を、望み見た、その一瞬の。
あと、それは犬w
というかね。――時系列で読む、ないしは、少しく考えてみると
いいかもしんない。戯曲ではなく短編中心に。
>人生や生活に対する挫折や後悔の要素
そんな彼が、その生の、最後の最後の瞬間において手に入れた、
――もしくは少なくとも、垣間見た風景に…、ともあれじぶんはね、
本当にもう、言葉もない。本当に本当に俺は、感動をした。
…ましてやさ、だって、彼はね、否応もなしに、引き受けざるを
得なかったタチの人間で。人間を。――それだけの器、…ないしは、
「呪い」なのかもしれないがw そういった種類の人間としての、
これは作品。輝いているんだ。たまらない。
だから、その意味では、まあ悪い云いかたをすればだがw
女性なり、恋愛要素はむしろ、添え物でしかないのだな。
あくまでもこれは、男の方の、こころの動きメインの作品であって。
したがって、フェミニズム批判ての? ああいうのにはだーから、
この作品はちいとばっか弱いかもしれない、とかね(笑
んで…、そこから更にチェーホフは、「俺の屍を越えてゆけ(いやっ、
俺はソニーハード持ってたこと無いんで、当然に)」な『いいなずけ』を書いて、
そうして死んでいった訳だ。
わかれよ(笑)と。この大きさを。
そして冷凍牡蠣と一緒に帰るのか…
ほんとに、出来すぎなぐらいなエピソードだよね>牡蠣列車
犬を連れた奥さんのストーリーにはそれほど惹かれないかなあ。
むしろ文章の端々からにじみ出る作者の目線になんか感激する。
お祈りを挙げる人を見ているような気分になるんだよね。
解説のおかげもだいぶあるだろうけど。
朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり。
可能性の提示というか。――こんなが、在り得たという、その事実だけで、
幾らかはじぶんも、救われた気持ちになる。
これだけ。チェーホフだけ。またたぶんね、これからもきっと、これほどに
一小説家なり、その作品を、俺が愛おしく思うことはないと思う。
また酔っ払いが沸いてたのか
筑摩はどうでもいいから、中公出せよ。
チェーホフは高潔な医師
でも、ブスには容赦ない
小津安二郎はチェーホフ
ちくまは復刊に甘いからな……