ユートピアについて語るスレ

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93吾輩は名無しである
…よく国士様が大江スレにコピペする、涙を流してテレビ観たってやつ
あるじゃん? あれと、今読んでいる『思想の現代的条件』(真下信一)
の中で引用されていた(悪く云えばだが、非常に「陰湿な」かたちで。
初出誌や正確なタイトルは明記されているもののそこに書き手の名前は
なく、ただ、ある中国文学者とだけ。だから自分もタイトルでググってみて、
初めて著者名を知った次第)竹内好の「大東亜戦争と吾等の決意(宣言)」、
似てるんだよなー、その「調子」が、実に良く。――ちなみに真下自身、
“いきなりその書き出しの一節のところで私はひどい勘ちがいをした。
これは一九四五年(昭和20年)八月十五日直後の誰かの実感の吐露かと
真実おもった。それこそはまさに八・十五の私の実感でもあったからである”
なんてことを書いている。

んで。
これもやっぱり岩波新書(なに、今ちょうど俺んちじゃ新書の棚の整理を
やっている最中でしてw)、平野謙は『昭和文学の可能性』において広津和郎の
「みだりに悲観もせず、楽観もせず」(散文精神について)や大江の「決して
絶望せず、しかも決して過度の希望をもたず」(ヒロシマ・ノート)と並べ
自身のモットーである「破滅もせず、調和もせず」という言葉を掲げていて、
まぁそんなことを俺は、上記の本を読みながら。