1 :
吾輩は名無しである:
この真理を信じながらも自己の存在意義を求める私は病気なのでしょうか?
2 :
吾輩は名無しである:05/03/17 19:05:32
1は病気なのでしょうか?
わたしもすごくきがかりです
誰かいいお医者さんを紹介してください
3 :
吾輩は名無しである:05/03/18 17:40:26
太陽のせい
自分が病気かどうかが一つのスレに値すると感じることが病気。
5 :
サルトル:05/03/18 20:53:22
>>1 あなたが信じるところの「カミュの不条理」という「真理」とは何を示すものなのか、
「自己の存在意義を求める」のはあなたの欲求であるのかただの明証的な論理なのか、
それをあきらかにしてからでなければ、
言葉による回答は期待できない、
という回答で応えるしかありません。
6 :
吾輩は名無しである:05/03/18 22:15:45
文学板 ヒト少ない
7 :
吾輩は名無しである:05/03/19 18:43:16
俺は、「異邦人」しか読んでいないが、どこが「不条理」なんだ?
なんか、「不条理」というキャッチフレーズにみんなだまされているんじゃ
ないか?
人間の存在意義について深く考えると、別段ムルソーの思想は不条理でもなんでもない。
あとは、ラスコーリニコフと同じように、周りを取り巻く状況と少しの偶然と
なんかのトリガーがあれば殺人を犯したって別段不条理な展開じゃない。
1960年代に、これをはじめて取り上げた(?)カミュはえらいと思うけど、
それを「不条理の文学だ」といっていまだに持ち上げるのは、
進歩がないんじゃないか?むしろ、心情的にはしっくりくると思うのだが。
今の日本で現実に起きている犯罪のほうがもっと不条理かつ下劣で動物的だ。
8 :
吾輩は名無しである:05/03/19 23:38:35
私が興味を持っているのは犯罪に対してではなく、自己の存在に対しての
不条理。自分の死に対してあそこまで無関心でいられる心理。罪と罰の
中に、死刑囚がどんな最悪の状況下でも生きていたいと願うシーンを読んで
ハッとした。
俺なんかは、多少虚無的な傾向があるので、ムルソーの心理はよくわかる気がする。
(もちろん、死刑寸前になったらわからないけどね。)
多分、鬱的な傾向がある人には、そんなにとっぴな感覚には思えないように思える。
たとえば、そういう人が哲学的な思考をすれば、多分「人間が、生きている意味は
存在しない(哲学的に検証できない)」と言う風になるから、
論理的にも一応完結するわけだ。
だから、これも人によっては「不条理」には思えない、と言うことだと思う。
別にムルソーは自分の死に対して無関心ではないと思うけど。
母の死にも無関心ではなかったと思うし。マリーに執着してるしね。
わざわざ無関心じゃないよーという言葉にして、
それをいわなければいけない?
ムルソーは、何の動機もなく、ただ突然の目眩のようなものに襲われて殺人を犯した。その場面の描写はすごく怖い。俺達は誰でもそうなる可能性を持ってる。本当に恐ろしいことだよ。
10>そのとおりだと思う。
ただ、「無関心ではないけど、意味はない」と言っている。
死刑の前「私は、こわかったが、これは当たり前のことだった」
という風に言うでしょう。
だから、ムルソーは「人生には意味がない」という信念(!)に
したがって、それに殉じたともいえると思う。
もっとも、これはやっぱり虚無的な傾向がある人にしか
できない思考ではあるけれど。
ムルソーの空想で、死刑台の階段を登る時自分は空を登っていって逃げおおせようっていうような意味のものがあったよね。リアルな感情描写だと思った。
しょうもない空想だけど、実際、人間はそういう風に考えるものだよね。何とかして避けたいと思うんだ。それが不可能と解っていても。
>>12 「意味はない」ってのも、知能のある程度ある現代人なら
当たり前に思うことじゃないかな。戦争でどしゃっと人が死ぬことも
知ってるし、アルジェリア人が意味もなく殺されることも知ってて、
そこであえて「自分の周辺の死に意味がある」とは別に虚無的でなくても
まともな思考能力があったらなかなか言えなくないか。
客観的にいって、特別な意味がないって、明白な現実なんだからさ。
当時の人が彼を「異邦人」と思ってもしょうがないけど、現代人で
「こいつこわー」と思う人はちょっと脳天気な珍しい人というがするな。
5はずいぶん、回りくどくて、高圧的だね、何様?
その後のひとみたいに、手探りでもコミニュケーションとったほうがよいよ。
>>11 ムルソーの殺人に動機がないってのも、「不条理」
説から演繹的に作り出された一種の神話だと思うんだ。
あの状況を冷静に読めば、いったいなんで「動機がない」と言えるのか
分からないんだよね。動機満載じゃない?
社会的なレベルでも(人種的緊張)、個別的状況レベルでも(一対複数)
発砲の動機満載じゃない?
でもさ、ムルソーには別に殺人を犯すものとしての素養はないと思うんだ。別に何かに強い不満を持ってるわけじゃなさそうだし。
人種差別的な見方も出来るってこと?もちょっと詳しく意見聞かせて。
「不条理」というのは、一般の健康な人から見て、
「心の動きや感情や思考パターンが違う」ということを表現していたんだと思う。
だから、今の日本みたいに社会全体が鬱的傾向にある場合には、
むしろ、ムルソーの思考のほうがしっくりと来て、「健康な人」は
「おめでたい人」に見える、と言うことでしょう・・・。
これは、決してよいことではないよ。
18>一言で言えば、ムルソーにとっては、人が(あるいは自分が)
生きようが死のうが「どうでもよかった」と言うことでしょう。
(もちろん、思想上の話。現実には死ぬことを怖がっていたが、それも
「どうでもいいこと」と論理付ける。)
だから、偶然に人を殺しても、「本当の意味で、それがいいことか悪いことか」
わかろうとはしてない。どうでもいいから。
ただ、法律に従って自分を死刑にすればよいと思っている。
自分が生きていても死んでもどうでもいいから。
>>18 というかさ、「殺人をおかすものとしての素養がない人間」が、
違う人種の人間三人(?)だか、しかも友人をとおして間接的にだけど
敵対関係にあって、相手のほうには暴力に訴える気が十分あるって
分かってる、そういう相手に囲まれたと考えてみなよ。で手には銃だよ。
「素養がない」からこそ、後先考えずに撃っちゃうでしょ。
そんなばかなことは、暴力に親しんでる人間はしないと思うよ。
>>20 「どうでもいいから」ということを、非常に悪いことのように
いってるみたいだけど。実際、究極的に見て、それって
「どうでもいい」わけで、そこを考えるのが哲学なんだし、殺人を書いて
そこまで突き詰めていくからいくから文学なんじゃないの?
そこまでいかないで「人殺した!悪い!ツミツミ罪!」だったら、
何にも新しいことが考えられない。というより、
文学作品の登場人物を無条件に「悪」だと結論付けて読む人ってのも
なかなかに気持ちが悪いような気がするんだけど、そう思わない?
22>そんな風に読めますか?書き方が悪かったようですね。
別に非常に悪いことのように言ってはいません。
「ムルソーは、そういう風に考えているんじゃないか」という風に
書いたつもりでした。
私も、哲学的に考えて本当に悪いことだ、とはいえないと思いますよ。
ただ、そういうふうに考えるのはムルソーの分裂病的な個性という面もあると思います。
まあ、哲学的には厳密に悪とはいえないと思いますが、普通の人は
わざわざそういう風に考えはしないでしょう。
「基本的にはどうでもいい」→これを別に否定もしていません。
だけど、人生をそれなりに楽しんでいる人には、その考え方は
非常になげやりで、虚無的に思えるのではないでしょうか。
もしかして、文章自体が投げやりな表現に受け止められた、
ということでしょうか。
けんかするつもりはないけど、あなたが文学に何を求めているのか
ちょっと疑問を抱くな。
「人生をそれなりに楽しんでいる人には、その考え方は〜」
ってあるけど、
「それなりに楽しむ」ことに疑問を持つから本を読むんじゃないのかな。
普通は。それなりに楽しむことに飽き足りない自分って、なんなんだろう、
と思うから本を読むので、そういう場合の反応としては、
ムルソーの状況や反応に対して「ああ、分かるなあこの気持ち」
というようなものが普通なんじゃないのかなあ。
だからこそ売れ続けているんだと思うし。
24>おことわりしておきますが、私が今までに影響を受けた本は、この「異邦人」
と「罪と罰」の2冊と言っても過言ではないくらいに思っています。
むしろ、私の性向は、「ムルソーの方がしっくりくる」というか、
これを読んだ当時は、「これこそ真理!」と思ったくらいでした。
ただ、人間の性向と無関係な「真理」と言うのはありえない、
あっても意味がない、と思います。
世の中のしきたりや、法律に真っ向から対立する「本当の真理」
に思えたムルソーの思考ですが、やはり、それはムルソーの個人的な
性向に分かちがたく結びついているものです。
私はムルソーのほうが感覚的によく理解できる。
ただ、「それが絶対的な真理ではない」と言っているだけです。
むしろ、私は「それなりに楽しむ人に」なりたがっているほうです。
私もけんかするつもりはありませんが、あなたの言うことは
よくよくわかっているつもりですよ。
絶対的な真理ではないってのは当たり前でしょ。
まあ言われてみれば、
私はああいうの(罪と罰や異邦人)を読んで
これだ! と思ってしまうタイプでは全くないので、
逆に「ああいうのもありだ」と平気で主張できるのかもしれない、
どうやら幸せな人間らしい、ということが分かりました。
26は、健康なので哲学は必要ないだろ。
ほんとに苦しんで、苦しみを知り、何かを必要としている人なら
そんな声高な主張はしないものだ。
まあ、実際はよくわからんが。
、、、哲学は健康な人間がやったほうがいいと思うよ。
不健康な人はまず健康になってからやらないと偏るばかりで
いいことはないだろう。
声高な主張ねえ。
自分と相容れないと「声高」と感じるだけでは?
30 :
吾輩は名無しである:05/03/20 08:44:58
まあ、「ムルソー精神病傾向」には漏れも賛成だな。
この人には行動する理由がないので、多分いっしょにいたら
非常に事なかれ主義の人のように見える気がするな。
31 :
吾輩は名無しである:05/03/20 23:39:17
>>16 >5はずいぶん、回りくどくて、高圧的だね、何様?
別に高圧的ではないと思うけど・・・。
むしろそれをいうなら、その後の意見のほうが高圧的な気が・・・。
回りくどいのは、問題自体、哲学的に考えようとすればそうならざるをえないからでは?
>その後のひとみたいに、手探りでもコミニュケーションとったほうがよいよ。
5はむしろ議論のひとつの出発点を提供しようとしているのだと思う。
1のいうカミュの不条理と自己の存在意義を論じようとすれば、シーシュポスの神話や、ひいてはサルトルとの論争が出てくるはず。
それらを踏まえた意味なのか、それとも、異邦人を読んだことがあって、カミュといえば不条理と聞いたことがある、
という人が、なんとなくの意見をぶしつけに言っているのか、
いずれにしても、もう少し敷衍してほしいということでは?
32 :
吾輩は名無しである:05/03/21 00:24:53
カミュ崇拝者は何を生きがいに生きてますか?
33 :
吾輩は名無しである:05/03/21 01:06:23
>5 感情というよりは本能でしょう。自己の存在に対する不条理を追究していくと
、そう思う自己も無意味ということになる。残るのは本能。
動物にとってよりよく生きるとはより多く子孫を残すことだ。
人間においては絶対的な価値観がないのではっきりとした形をとること
ができないが、みんな本能的に、無意識のうちに自己の存在意義を
求めているのでは?
動物には特に目的がない、というのと同じ意味で確かにムルソーには
人間らしい世俗的な目的があまりない。
それを精神病みたいにいうのはちょっとどうか。
人間としてはまとも過ぎる、ということでは。
犬がかなり重要なものとして登場してるのは偶然じゃないでしょ。
35 :
吾輩は名無しである:2005/03/21(月) 18:32:19
鬱的傾向のある漏れにとっては、ムルソーはよくわかると同時に
あそこまで悟ったようになれなくて、いつも無意味感に苦しんでいる。
だから、皮肉でもなんでもなく、健全な人に戻りたくて仕方がない。
もちろん、一方でこの考え方が「まともだ」と思っているから、
抜けられず苦しんでいるんだが・・。
だから、「人間としてまともだ」と肯定できる人は、苦しんでない
健康な人に漏れには思える。
カミュって、精神的には大丈夫だったんでしたっけ?
ムルソーは殺人以外の実生活では普通以上に有能で楽天的なので、
悟っているというよりも、もともとがいわゆる選民。
解説に出てるモデル人物の描写からもそう感じられる。
友達とかけっこして楽しい、ご飯食べておいしい、泳いで楽しい。
普通に仕事してりゃ昇進しそう(めんどくさいからやだな)
女には嫌われない。人をねたんだり争う必要のない人生。
こういう選民にまわりは「殺さないで下さい」と懇願させたがるもの。
でも懇願なんてしたくないから死んでもしない。
(そして実際死ななかった模様)。
要するに、やる気がないってこと?
神でもないただの人間に自分の命乞いをしたくない、ということは
やる気がない、ということと違うと思うが。
39 :
吾輩は名無しである:2005/03/22(火) 02:31:45
>35 禿同
>36 則天去私ってかんじだったのかなぁ
自己の存在意義を求めるのは、当たり前の事じゃないかな。
何だかんだ言ったって、自分の存在を客観的に肯定したいと思う。
(要は、どれだけ折り合いをつけるかの差異)
また、矛盾っていうのは世の中にはありふれすぎているし、
矛盾していない事柄の方が多いから病気では無いと思うけど。
41 :
吾輩は名無しである:2005/03/22(火) 23:57:52
>36 (そして実際死ななかった模様)。
なぜ?
この作品のハイライトとも言うべき「太陽のせいだ」といって殺人を
犯してしまうのはどう思いますか?
これも確かに普通にみれば不条理ですよね。
43 :
吾輩は名無しである:2005/03/23(水) 16:48:01
現代でもし動機を「太陽のせいだ。」なんて言ったら
すぐさま精神鑑定にかけられるっしょ?
でもムルソーにとってはそれは確かな動機であったのだと思う。
それ以前に虚無的な性向があったにせよ。
そしてそんな不可解なことを言ってしまったがために、周りの人間には
基地外扱いされ、思考停止させていく。「太陽のせい」発言に
肉付けしていくかのように煙草を吸ってたとか、葬式の日の夜に
恋人と映画を見に行ったりとか。
普通ではないことがいかに受容されないか。普通ではないから
それは死に値するのか?とか。不条理だね。
じゃあ不条理不条理言ってるけれど、結局ムルソーからしてみれば社会
のほうが不条理なわけですよね。ということは普遍的なことを求めすぎ
る社会への批判なのでは? あるいはアイデンティティの問題とか。
>>42 不条理では無いんじゃないかな。
それほど、覚えている訳でもないけど、
その日の太陽がママンが死んだ日と同じ(感じの)
太陽だったって描写があったから。
そこから殺人に持ってくのは普通は出来ないけど、
それは個人の問題だから何とも言えない。
とりあえず、ムルソーにとってはそこが確固たる動機。
>>44 ムルソー自身は不条理だと思ってないんじゃないかな。
ただ世間の感覚を自分の感覚として受け入れられないだけで。
カミュが異邦人を書いた理由の一つだとは思うけど。
46 :
吾輩は名無しである:2005/03/26(土) 22:47:01
42>私の考えでは、「太陽」というのは、あの瞬間のムルソーにとっての
はずみのような「トリガー」に過ぎないんじゃないかと思うんです。
というのは、ムルソーにとっては、人の生死も「基本的にはどうでもいい」
ことなので、別に「太陽」でなくても、そのほかのほんのわずかなきっかけでも
場合によっては、殺人を犯してたんじゃないか。
そして、ムルソーは自分に正直なので、自分をふりかえってみて
「太陽のせいで殺した」と思える。
それは、多分もともとムルソーには、行動する理由とか動機とかが
欠如しているからだと思います。
47 :
46:2005/03/26(土) 22:56:00
(続き)この場面を振り返ると、私はいつもアラン=ドロンの
「太陽がいっぱい」を思い出します。
「太陽」と「虚無」・・・確かに、何か鮮烈なイメージがある。
(カミュが最初に言い出したのかは知らないけれど)
でも、その鮮烈なイメージは、ムルソーの殺人の動機
とイコールにはならないと思う。
この場面を鮮烈に印象付けたのは、むしろカミュの文学的手腕であって、
もしかすると、私たちはそのイメージにだまされ続けているのでは
ないでしょうか。
前途有望と思われながら、いまでは会社勤めをしている男。
49 :
名無しのオプ:2005/04/07(木) 13:16:27
t
カミュの手帖
51 :
吾輩は名無しである:2005/04/26(火) 13:17:17
y
52 :
1b™ ◆1bBtQE5sBo :2005/05/15(日) 16:46:52
>>612 メルシ。ジカますますセイショウノダンヌ。
最近はどうなってんのこのスレ?
>>1から読んだけどよくわからん。
53 :
吾輩は名無しである:2005/05/15(日) 18:50:43
太陽を殺せ。
54 :
吾輩は名無しである:2005/05/15(日) 18:53:06
ああ、なるほど。そうですね。
55 :
吾輩は名無しである:2005/05/15(日) 20:32:36
『幸福な死』はどう?
話はおもしろくないけどあの話にも不条理を感じる。
>>46 亀レスだが同意。
ムルソーにとって、あの殺人は事故みたいなものだったんじゃないかなーと思う。
生きることにも行動することにも動機や意味なんてないから、
あの時はちょっと太陽のせいでクラクラっとなって、
今まで何となく保っていた道徳心が薄らいで、つい撃っちゃったんだと思った。
「異邦人」で最も心に残ってるのが、マリイと結婚について語る場面。
マリイがムルソーに、自分のことを愛しているのかと聞き、ムルソーがそれに対して
「たぶん愛してはいないが、結婚しようというならしてもいい」みたいに答える。
あとは、ママンが埋葬されたあとで勤めに帰るとき、
「結局何でもなかったのだ」と結論付けるところも、自分の中では記憶に残っている。
ムルソーにとっては、ママンの死も、結婚のことも、殺人を犯したことも、
サラマノ老人とその犬も、窓から見下ろす風景も、食堂で会った女の人も、
その他人生における全ての出来事がぜんぶ等価で、しかも何の意味もないことなのだと思う。
ぜんぶ等価というところがポイント。
57 :
吾輩は名無しである:2005/06/08(水) 11:46:07
0
>>56
しかし、確か刑務所の独房で処刑を前にして、人生の終わりに幸せを
求めた母を理解して、「母の死」を思い泣いたと書いてあった。
機械人間ではないのだから、自分を囲む万象が等価で意味がないということは
なかったと思う。
主人公は
人から意味付けされることはないが、自分自身で意味を探しているタイプじゃないか?
59 :
吾輩は名無しである:2005/07/02(土) 11:46:00
r
>>58 同意。
「自分個人による意味付け」と「社会でいうところの意味付け」
が一致しないという自覚がある、という点において、
彼は異邦人なんじゃない?
いうまでもないが、それは文学に対する定義でもある。
あったら嫌な続編。
邦人 アルベール・カミュ
上告にてムルソーの勝訴。死刑判決は緩和される。
勝訴の文字を書いた巻物を広げるのはサラマノである。
禁固三年を経てムルソーはマリィに出会うが、マリィは新しい男を作っていた。
逆上してこれを射殺。とどめに3発。天気は曇り。
初めて人間らしい感情に目覚めるも執行猶予中の事件だったために判決は死刑。
不条理じゃねーわな
64 :
吾輩は名無しである:2005/07/06(水) 11:59:36
うちは女房が朝日新聞をとっている。
紙面の大半を広告がしめているような印象を受ける。
これだけあれば広告料だけで十分やっていけるだろう。
カネを払って読んでいる女房はアホだ。
めだつところに広告のスペースをとるために
テレビ欄などは1ページですみそうなものが複数に分断されている。
しかも、高齢の婦人におどしをかけるようなアデランスの広告が
いちばん目立つ場所にドカンと置かれている。
他紙とイキをそろえて勝手に、かつヒンパンに休刊する。
事実上の談合だ。こいつら、ヤクザではあるまいか。
バカな女房がカモにされているがどうしようもない。
君らほんとうにちゃんと読んでんのか?
『異邦人』だけ読んで分かった気がしてるっていう臭いがぷんぷんしてるぞ。
カミュの言いたい「不条理」についてちゃんと知りたかったら、
『シーシュポスの神話』か『反抗的人間』のどちらかをちゃんと読め。
66 :
吾輩は名無しである:2005/07/06(水) 23:40:48
67 :
あ:2005/07/15(金) 23:14:51
65>まあ、そうかも知れんな。
でも、「異邦人の世界」はそれだけで完結したっていいような
気もする。
一種説明しがたい、不思議な目くるめくような衝動は、
理路整然と言葉できっていく哲学とはまた別のもので、
それは文学の描写にしか存在しない気がする。
たとえ、理路整然と「不条理」を定義付けたところで、
「太陽のせいだ」という表現なんて出てこない。
それは、カミュの文学的才能であり、理論からは、
ほんのすこし、あるいは恐るべき距離の飛躍がある。
どう、思いますか?
>>67 おれはそもそも、「太陽のせい」という言葉にそんなに衝撃は受けなかったほうだけどね。
ずいぶん取り乱して言ったもんだという程度の印象しかなかった。
よほど胸を張って言うんだと思ってたのに。
もっとも胸張って言うのなら、なにかそこに信仰めいたものが必要になるが、
そんなものを持たないのがムルソー。
別に太陽でなくても良かったが、アルジェの夏というエキゾチックな叙情設定のために、
「太陽」という「装置」が持ち出された、というのが、哲学的でない、文学的解釈。
それが「不条理」なムルソーの口をついて出た。
こういう文学と哲学をうまく一致させる技術が上手だなと思う。
しかし君らは太陽じたいに「不条理」の象徴を見ているようで、ちょっと違うかなと。
それが、前出の二冊を読めば、わかると思うんだけどね。
補足。
その「太陽」が持ち出された経緯が大事。
つまり、法廷での「なにがあったのか」という因果関係への問いに対して、
ムルソーは「なにが在ったのか、太陽が在った」という存在論に変換して、
それで「太陽のせい」と答えている。
そこから裁判官らの因果関係への固執、つまり善悪の観念にたいして、
それらを否定する不条理を展開していく、と。
「太陽」は因果でもなんでもなく、単なる存在であることに留意。
ムルソーは「自分の発言が滑稽だと承知しつつ」それでも、
太陽のせいだと「自分に思えること」を単に正直に答えている
だけでしょう?「太陽」は単なる存在であっても、ムルソー本人が
「原因」だと決めれば、ムルソーにとっては原因なんでしょう?
あとは、読者がそれに共感できるかどうか。
つまり、「善悪についての世間一般の常識的な考え方」からすれば、
まったく「不条理」だけど、「・・・実は、ほんとに正直に考えれば
そうなのかもしれない。そもそも、行動に先立つ動機なんて
そんなものかもしれない」とかすかに思うかどうか。
哲学的に分類すれば、「因果」と「存在」は
別物かもしれないけど、ムルソーはわかった上で、「滑稽なことを承知しつつ
」それでもあえて太陽のせいだと思える、と自分を貫いている。
それは、ムルソーにとっては当たり前のことで、別段不条理ではない。
「因果」だ「存在」だというのは、単に名前の付け方であって、この場合
区別してもあまり意味がないのでは?
……やっぱりな。
読んでないのが分かるよ、君の解釈を見れば。
「不条理」が善悪の彼岸にあるもの、という程度の理解しかないだろ?
別に解釈なんて人それぞれだから、俺のが正しいなんて主張する気はないけどね。
文学だから人物の人格や行動を重視しようというのは分かる。
が、ムルソーが「不条理」という思想の単なる体現者でしかないこと、
「不条理」に基づいて「行動」しているだけのことを
ちゃんと弁えて読まないと、上っ面の解釈しかできないよ。
『シーシュポスの神話』が『異邦人』の哲学的翻訳と言われているのは知ってるね?
やっぱり一度読んでみるといいよ、哲学と文学は別だなんて言わずに。
カミュ自身が、そういうつもりで書いていたんだから。
72 :
あ:2005/07/17(日) 22:00:13
>71
わかった。読んでみるよ。
うん。
で、もう一度、再読してみると、
ムルソーが単なる「不条理」の体現者というだけでなく、
すごく人間らしさも持った人物だってことも、分かってくるはず。
とくにサラマノやマリィに対して。
そのへんがムルソーを人物としてみたときの、愛らしさだったりするんだけどね。
いまさらだが、
>>67 と
>>70 が別人だったらスマン。
俺は逆に、シーシュポス読んだら最後の一文の意味が分からなくなったな。
孤独でないと感じる為に、見物人に憎悪の声をあげて欲しいっていう所。
何で積極的にこんな夢想をするのかが理解不能。
直前の、世界の無関心に心を開いて幸福を実感した、っていう事だけで
ムルソー的に世界は完結してると思うんだがね。
75 :
吾輩は名無しである:2005/07/25(月) 18:04:34
『異邦人』で、じりじりと照りつける太陽光がかもし出す、あの虚無感。
たまりませんね。
76 :
吾輩は名無しである:2005/07/25(月) 19:21:22
邦訳を見る限り、文体それ自体は恐らくヘミングウェイの意識的模倣だ。。
>>74 >俺は逆に、シーシュポス読んだら最後の一文の意味が分からなくなったな。
>孤独でないと感じる為に、見物人に憎悪の声をあげて欲しいっていう所。
他の作品にヒントが隠されてますよ。
南アフリカ出身のヴァン・ダー・ローレンスという作家がいる。カミュとはたしか
同世代の人。日本では、戦場のメリークリスマスの原作者としても有名。
武のぐっばい・Mr.ローレンスのローレンスだよね。で、この人の本を読むと、
おもしろいことが書いてあって、
南アとかの植民地では、白人が植民地の風土に影響されて、頭がオカシクなる
みたいなことが書いてあるんだよね。
ムルソーの狂気というのも植民地の精神の病とみることができるんじゃないかと
俺は思ったよ。
それで、はっと思ったんだが、
79 :
吾輩は名無しである:2005/08/10(水) 00:37:10
世界の名著(有名な文学作品)を読んでみようと思い
カミュの『異邦人』も名が挙がり、Amazonのレビューでも参考にして購入するかしないかを
決めようと思ったのですが、Amazonのレビューを見てちょっとビックリしました。
というのが、あれだけ沢山レビューがついていて、しかもほとんど皆が高評価を
下しているのにもかかわらず、レビューが参考になったかどうかに関しては
「いいえ」がどのレビューも多いんですよね。
ふつう皆が高得点をつけている作品って、どのレビューも参考になったかが「はい」
になっている場合が多いのですが、『異邦人』に関しては違うようです。
これは、読んだ多くの人が傑作だと思ったが、各個人で作品の捉え方が全然違うというこでしょうか?
『異邦人』ってそういう多面的な解釈がなされうる作品なのでしょうか?
80 :
吾輩は名無しである:2005/08/11(木) 12:03:10
う〜ん多面的というよりは、理解できるかできないか、だと思うよ。
主人公の人間性に関心がいかないと、読んでもまったくつまらないと思う。
あと、期待して読むと、「期待してたようなものが出てこないじゃん・・・」って思っちゃって
全然没頭できないだろうから、がっかりするだろうね。
なんていうか、ある程度自分の人生観みたないものを確立しといて、
「不条理なんてアホの言うことだろう」となめて読むのが、実は最適。
自分は最初そのように読んで、最後の数ページで全身が打ち震えるほどの衝撃を受けた。
意味不明に思えたムルソーの態度が、このような確信によって貫かれてたものだったのか、って感じで。
81 :
吾輩は名無しである:2005/08/11(木) 12:10:57
あと、「いいえ」をつけた人は、「傑作」という言葉から
面白さやかっこよさなんかを期待して読んだ人だと思われる。
そういうのとは次元が違う話。
文学史上の一大傑作であることは間違いないが、理解できない人には理解できない。
82 :
吾輩は名無しである:2005/08/11(木) 23:35:56
>>79 >各個人で作品の捉え方が全然違うというこでしょうか?
>『異邦人』ってそういう多面的な解釈がなされうる作品なのでしょうか?
それだったら、レビューの評価自体が高評価ばかりにならないと思うよ。
81も言ってる通り、レビューを見て期待しすぎた人が多かったんじゃないかな。
84 :
吾輩は名無しである:2005/08/23(火) 03:10:34
人生に意味は無い。善も悪も一緒、どちらも意味無いから。だから、質の差は無い。
そこで質でなくて量の問題になって、意識的な経験を量的に詰むことこそが差異を生むことになる。
でも、差異があろうと無かろうと結局意味無いよな。あと、「意識化」された経験とかって、すごい恣意的だよな。
85 :
吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 20:39:24
結局みんな、このスレに「無関心」になったという
86 :
名無し物書き@推敲中?:2005/09/19(月) 11:37:24
読んでないな
87 :
吾輩は名無しである:2005/09/19(月) 22:21:14
ニーチェによって神が死んだことになって、カミュ(ムルソー)も、
生きる意味を必死に探さなければならない閉塞間に襲われてたんだと思う。
たとえ、ゲットーに収容されてもV.Eフランクルのように「生きる意味」
を見出すのにもがき苦しんでいたのだと思う。
へミングウエイの「日はまた昇る」のように、一見すると若者の自由奔放
な振る舞いは、太陽と言う確実な暖かさの下でしか、確かな生を感じること
ができない、寂しさなのかもしれない。
「実存主義は」サルトルが代表のように、神が死んだ後の生きることへの
強烈な不安と、悶え、苦しみだと言えそうだ。
その喩えようのない不安は、生きる意味を見出すことによってしか救われ
ないのではないだろうか?
88 :
吾輩は名無しである:2005/09/25(日) 17:50:00
哲学的に、「生きる意味とは?」なんて考えるポーズは
カッコよく見えるけれども、万人に共通な「意味」が見出そうと
するのは、傲慢か甘えだ。
結局、自分で「自分にとっては○○が生きる意味だ」と決めるしかない。
その人が納得しているのなら「SEXすること」が意味でもかまわないわけで。
それを、「低俗だ」「おめでたい」という哲学者も、やっぱりそれにかわる
何かを求めているんだから。
「神は死んだ」んだろ?
別に、「高尚な意味」を「見出した」ところで、ほめてくれる神様はいやしないんだから。
89 :
吾輩は名無しである:2005/09/25(日) 18:52:10
髪はいつしんだの?
90 :
吾輩は名無しである:2005/09/25(日) 18:53:09
太陽のせいだろ?
91 :
我輩も名無しである:2005/09/26(月) 01:40:42
アラブ人、なんか凄いぜ!
92 :
吾輩は名無しである:2005/09/26(月) 02:02:54
>>88 だから、納得できない自分がいるってことだろ
お前は解決しているって言い切れるのかな?
神は死んだのだから考える必要は無いと自分に言い聞かせているのではないと
断言できるのか?
サルトルの嘔吐を読んだ後にこの異邦人よんだけど、両方ちがうようでそっくりだね。
94 :
吾輩は名無しである:2005/10/06(木) 00:15:22
セイン・カミュはUSJで歌って踊ってる。
95 :
吾輩は名無しである:2005/10/09(日) 00:37:12
「異邦人」は、素のまま生きようとした男が、裁かれた。
もっとも、動機のはっきりしない殺人を犯したわけだが。
殺人が無いストーリーでこの小説の主題を書き表せたら
と、ただいま執筆中です。
96 :
吾輩は名無しである:2005/10/14(金) 01:44:06
>>94 孫のセインが日本で踊ってるというのは確かに不条理を感じる罠。
まぁ所詮カミュなんてそんなもんってことで。
>>93 サルトルとかそれ以前ならカフカとかその後のアンチロマンとか。
反リアリズム、反ヒューマニズム文学の系譜。
ただカフカはヘブライ的な超越的な意味を信じてたみたいで
芸術のモダニズムは嫌いだったと思われ。
>>95 逆にミステリなんかで扱いそうな主題でもありますね。
しかしこれは「素のまま」というよりは
そういう「素」は存在しないという話なのだ。
人間性とか、内面もない。
(それでも人間として存在しているわけだが)
だからあらゆる行為は賭けと等しくなる。
殺人というのはその喩えに過ぎない。
98 :
吾輩は名無しである:2005/10/17(月) 22:30:35
不条理の哲学信奉者が増えたら、文明の発展は止まり、否応なく原始時代に戻る。
そのへんを了解しておく必要がある。
99 :
吾輩は名無しである:2005/11/01(火) 13:05:34
>>98 カミュの言いたかったこととは違っていると思う。
人間に「裏と表」が同時に存在していることを積極的に
認めることが「不条理の哲学」なのであって、そのことが
原因で文明の発展が止まるなんてことは決してないだろう。
ちなみに私個人、人間には「裏と表」が存在すると思っている。
不条理の暗黒面とは、それが暗示する二律背反に、人間が
幻惑され、酩酊してしまうということだ。
100 :
吾輩は名無しである:2005/11/03(木) 19:45:01
裏と表を区別するのが条理ある人たち、つまり、通常人。
裏(不条理の世界)だけで生きるのが不条理と思ってました。
101 :
吾輩は名無しである:2005/11/03(木) 19:57:11
そんなん読めばわかるだろ…伝聞情報で判断してるからだよ。
102 :
吾輩は名無しである:2005/11/03(木) 21:30:37
103 :
吾輩は名無しである:2005/11/03(木) 22:10:42
カコ良すぎて言いたいことがわかりません。
それは頭が悪いからw
105 :
吾輩は名無しである:2005/11/04(金) 16:12:17
そういえば、カミュはかっこいい。
106 :
吾輩は名無しである:2005/11/11(金) 15:32:30
異邦人はこのスレの人たちの書いていることと
概ね一致するくらいの理解はできました。
>>80さん風にいうと、私が異邦人を理解できる側の人間なんだと思います。
しかし、カフカの変身はさっぱり理解できませんでした。
「太陽のせい」に重点を置いてしまうくらい、ただのオカルトものとしか読めませんでした。
これは
>>9さん風にいうと、どういった理由からでしょうか?
自分ではさっぱりわかりません。
107 :
吾輩は名無しである:2005/12/02(金) 02:20:56
サルトルとカミュが論争して、カミュがサルトルにぼろ負けしたという
ことを聞いたことがあります。どうしてカミュはサルトルに負けてしまったの
でしょう?
108 :
吾輩は名無しである:2005/12/02(金) 04:56:53
不条理ってのは所詮は相対的なものなのよ。
「私」があって、その「私」から見て、それが不条理に見える。
所詮、この程度の幼稚な観念に過ぎません。
事物は「私」のことなどなんのお構いもなしに、ただ存在しているだけw
そーそー、だからこんなのことで論争したカミュもサルトルも馬鹿w
馬鹿はおまえw
111 :
吾輩は名無しである:2005/12/03(土) 00:47:52
>>107 カミュ・サルトル論争でサルトル側にいたフランシス・ジャンソンは、
後にカミュの方が正しかったと認めています。
いまだにカミュがぼろ負けしたと書いている解説者は猛省すべきですね。
112 :
吾輩は名無しである:2005/12/03(土) 20:50:49
>>111 どうしてカミュが正しかったと認めることになったのでしょう?
教えてくれくれだと申し訳ないので、情報のソースを教えて
もらえると助かります。
113 :
吾輩は名無しである:2005/12/03(土) 21:04:26
114 :
111:2005/12/03(土) 21:26:40
>112
BBC制作でNHKで放映されたカミュに関するドキュメンタリー
の中でジャンソン自身がそう言っています。
カミュ・サルトル論争は政治論争であり、暴力を正当化する
ことを拒んだカミュと、革命のためにはきれいごとは言って
いられないとするサルトルの論争ですから、ベルリンの壁が
崩れ、ソ連がなくなった現在、サルトルの言い分を支持する
人間は少数派かと思います。
115 :
吾輩は名無しである:2005/12/04(日) 03:49:08
>>114 なるほどなるほど。
どうもありがとうございます。
当時のことを詳しく把握していないながらも、なんとなく
想像がつきました。たしかに、サルトルは共産党を支持して
いたはずでしたね。
116 :
吾輩は名無しである:2005/12/05(月) 23:37:39
サルトル自身、ソヴィエト共産党にシンパシーを感じていた自分をのちに
否定していますよね。
117 :
あ:2006/01/08(日) 17:44:27
このごろ、明らかに太陽がまぶしすぎないか?
なんだろうなあ、やっぱり何か狂ってるのかなあ
ムルソーだったら、3人ぐらい殺さないとおさまらないだろう
あのころ、コミュニズムはまだまぶしかったんだよ。
なんだろうなぁ、人は理想郷を追い求めずにはいられないのだろうか。
昔の俺だったら、XXXぐらい殺してもいいとおもったろう。
っていまでもか。
こと「不条理」に関してだけ言えばカフカの方がより具現化してる。
いきなり虫になる事といきなり殺人を犯してしまう事はは同等だと言う事だろう。
ただ、「太陽のせい」で人を殺してしまった事は不条理ではない。
ムルソーにとって、かっとして犯した殺人は全くつじつまのあった事実である。
だからムルソーもグレゴール・ザムザと同様淡々と自分自身の終焉を待っているのだ。
120 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/22(日) 09:56:05
ちょっと振り向いていただけの。
次期(暫定)本スレ圧縮防止AGE
先にこっち使っちゃいましょう。
ここはもう100越えてっから
2〜3ヶ月レスがないくらいでは圧縮とかされないよん
それより前スレは980まで伸ばさないといつまでたっても残ってることに
122 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/02(木) 23:20:44
不条理とかいわずにニヒリズムといえばいい
123 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/03(金) 13:30:15
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/:::::::::::::::::::ノ ̄ヘ::::::;―、::::::::::::::::::::::::ヘ
/:::::::::::;-' ̄  ̄  ̄ヘーァ:::::::::i
i:::::::::彡 ミ:::::::::::ヘ
|:::::::メ ........ ......, ヾ:::::::::::|
|:::ノ / ヽ / ヽ ミ::::::::::|
|::| / _ _ ヾ::::::l
|::| イ(:::)ヽ イ(:::)メ |::::::|
|ノ i `ー'ノ i ヽ`  ̄ イ::イ
| j }  ̄ ̄ ノ; い
ゝ:.:.{: . : . γ ,、 )、 i丿
厶:.:.ヾ : . ` ''`  ̄ ヽ ノつ
/i:.:.:.:. : . ,_ i /
/ ヘ:.:.:. : . i ハニエ!-!‐ヽ | ,イゝ、__
/| ヘ:.: . │〈.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ ノ / \:;:- 、 _
/:;:;:;:;ヽ ヽ ! ヾエエEァ´ / i:;:;:;:;:;:;:;\
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ \ ゝ、::::::::::: ' ノ |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヘ
/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ \ / /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;i
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ ` ー--― ' /:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ
:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\ /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;|
:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\ /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|
カミュVSサルトル論争は
大江VSシモン論争に
似てるんだONE!
125 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 18:10:34
こっちがカミュスレPART2かい?
126 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 18:11:48
128 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 18:38:22
彡ミミミヽ ノ彡ミミ)
((彡ミミミミ))彡彡)))彡)
彡彡゙゙゙゙゙"゙゙""""""ヾ彡彡)
ミ彡゙ .._ _ ミミミ彡
((ミ彡 '´ ̄ヽ '´/ ̄ ` ,|ミミ))
ミ彡 ' ̄ ̄' 〈 ̄ ̄ .|ミミ彡
ミ彡| ) ) | | `( ( |ミ彡
((ミ彡| ( ( -し`) ) )|ミミミ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ゞ| ) ) 、,! 」( ( |ソ < このスレはよく頑張った。感動した! 終了!
ヽ( ( ̄ ̄ ̄' ) )/ \_______________
,.|\、) ' ( /|、
 ̄ ̄| `\.`──'´/ | ̄ ̄`
\ ~\,,/~ /
\/▽\/
■■■■■■■■■■ここはアンチスレです終了■■■■■■■■■■
((ミ彡 '´ ̄ヽ '´/ ̄ ` ,|ミミ))
ミ彡 ' ̄ ̄' 〈 ̄ ̄ .|ミミ彡
ミ彡| ) ) | | `( ( |ミ彡
((ミ彡| ( ( -し`) ) )|ミミミ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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129 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 18:40:41
ノーコン投石なら、いかなる悪意があろうとも、
罪にはならないって、変な話だよなw
130 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 18:44:02
一つの投石で、千の宇宙を貫いただなんて、これ以上に詩的な話はないねw
131 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 19:11:44
ダメなヤツは
何をやってもダメ
132 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 19:13:42
なすりつけんなよ豚
133 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 19:15:35
必死の集団暴力の果てに何を開き直るのかと思いきや…
3つもあるだろ。
荒らすならそっちでやれ。
135 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 19:21:20
今の時代、オートマ車を運転するのに
たいした技量は要さないということを
ごまかし正当化必死豚ww
136 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 19:25:15
ポイント稼ぎもほとんどマニュアル化されたものばかり。
137 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 19:27:16
組織だった自演軍団。いい加減、
実なきボクを仮想敵にするのをやめたら?
138 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 19:31:11
お前がボクと同じことされたら、自殺してるよきっと。
せめてもの、救いの線となる「偶然」も、何もなくね。
139 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 19:36:20
いままでそうやって「意味不明なだけ」の言葉を残し、何人もの者が消えていった。
140 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/04(土) 20:03:51
とりあえず
美香は死ね
・・・本スレ終わったのか。ま、それは良いが、このスレ、ちょっと
ショボくないか?w
NGワードがスレタイに入っちまってるからなあ。
お、ここのURL貼っちまったw
145 :
吾輩は名無しである:2006/02/28(火) 11:33:48
k
>>143 2つは要らないし、このスレに削除依頼出しても通らない。
あっちは使わないでくれ。即死させたい。
148 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 16:13:07
どうでもいいじゃん適当で
主婦殺害事件の犯人がらみで「異邦人」が
よく引き合いに出されるけど(自分もそれで興味持って読んでみたけど)
ムルソーの殺人自体は過剰防衛みたいなもんだし,別に異常ではないよね。
「人を殺したら自分はどうなるだろう」って理由で人殺しする人とは
なんか根本的に違う気がする。
「不条理」の世間の認識と作品のにすごい隔たりを感じたよ。
異邦人も面白いけど
ペストが個人的には一番好きだけどな
異邦人で論じられる不条理がムルソー個人の価値観と
それに相容れない社会の価値観という対比の構図に対して
ペストでは否応なく街の住民全員が
ペストという大きな不条理な病疫に包まれ隔離される
その中でも様々な個性を持ったいぶし銀の登場人物が
各々に内に潜むもう一つのペストと苦闘しながら答えを探し出していく
151 :
吾輩は名無しである:2006/04/12(水) 18:00:31
殺したいから、人を殺した<目が覚めたら女になってた<<<虫になってた<<<不条理
ありえないことが、不条理だとするとさ
結局、考えても考えても、それを裏切ってしまうのが不条理だろ
不条理を考えることは、頭が混乱するだけで答えはないと言う事だろ。
それでも、考えずにいられない人間の不条理ってオチでいいか?
『変身』で主人公が虫になってたのは
あれはあの当時作家が生きてた国の時代背景を知ればよくわかるよ。
『変身』は朝起きたら主人公が虫になっていたのが不条理なんじゃなくて
主人公がそうならざるおえなかった社会背景が不条理なんだと思う。
>結局、考えても考えても、それを裏切ってしまうのが不条理だろ
何かを裏切り続けることが不条理なんじゃなくて
そうならざるおえなかったことが不条理なんだと思う。
(ここはカフカのスレじゃなくてカミュのスレなんだけど
(気になったからちょっと割り込みで書き込みました。
153 :
吾輩は名無しである:2006/04/13(木) 14:06:51
カフカの不条理は、ある日、毒虫になった。
僕は、ザムザであるはずなのに、家族と上司(社会)から、完全な壁ができて、
ザムザとして存在できなくなった不条理。
カミュの不条理は、突然、太陽が、まぶしくて人を殺した。
社会から完全な壁(異邦人)があるにもかかわらず、
ムルソーとして存在しつづける不条理。
ザムザの存在には、他者からの了解を必要とする、
ムルソーの存在には、他者からの了解は必要としない。
異邦人と変身を対比してみると、おもろいね^^
なんていうか、「変身」の場合は作者のカフカが
社会からの疎外感や孤立している状態を読者にわかりやすく表現するのに
毒虫になった状態に置き換えただけだと私は思っていて、作者自身が
自分を毒虫に置き換えざる終えなかった当時の社会状況が
不条理なのではなかろうか?と
>>152で言いたかったので
申し訳ないけれどあなたが
>>153で言ってるのとは少し違います。
それからムルソーが人を殺してしまったのは
太陽がまぶしかったからではないのはそこに行き着くまでを
読んでいた読者からしてみたら明らかで
いつのまにか周囲に巻き込まれていくうちにそうなってしまった。
でも小説にすると何百ページにも及ぶそれらを
自分を断罪しようとしている人々の前で上手く説明できそうもない。
そこで「太陽がまぶしかったから」の台詞がでてくるのであって、
本当はそうではないのに、そういうしか術がなかった状況が
不条理なのだと思うので、主人公の台詞の通りに本当に
「太陽がまぶしかったから」人を殺したと思っている読者がいるとしたら
ある意味でそれも不条理なのかもしれないですね。
でもザムザが自分の存在への(了解というよりも)理解を、
他者に求めたけれど放っておかれたのに対して
ムルソーは自分の存在への理解を他者に求めなかったという
その視点はなるほどなぁ〜・・・と思いました。
155 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 01:01:02
異邦人読みたいんだけど、どの出版社の訳がいいかな?
156 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 04:04:09
キリスト教は、予定説である。
予定説とは、どの人間が救済されるかは、最初から決まっている。
救う、救わないは、人間ではなくて、神が決める。
ここが、ポイントだ。
キリスト文化で、人間の存在を考えたとき、ムルソーは神に救済される人間かもしれない。
すばらしい生き方しなくても、ムルソーが神に救われる人間であったら?
だとすると、人間の存在意義とは?
キリスト教からの視点で、異邦人の不条理を読むこともできますね。
>キリスト教からの視点で、異邦人の不条理を読むこともできますね。
それは、作家カミュが生前なにを信奉していたかによると思うけど・・・。
どうしてもそこへ結び付けたいと思う君は、ひょっとしてキリスト教徒なのかな?
と分析しました。
158 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 18:06:51
アルジェリアの国民が信仰する宗教は、99%がイスラム教である。ウィキペティア百科事典より
カミュが、異邦人でキリスト文化の、人間存在を考えたかどうかは、限りなく怪しいですね。
シチレイ、しました。
まぁ、こういう視点でも考えていくこともできると、ゆーことでお願いしヤス。
159 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 18:53:37
異邦人の訳者の解説に目を通しました。
新潮文庫 訳 窪田啓作から、引用します。
小説の末尾にムルソーが、「わがことすべて終わりぬ」と言う。
この文句は、ヨハネ福音書のイエス・キリストの臨終の言葉だが、これをムルソーに
言わせたのは、彼の処刑がイエスの磔刑死と同様、「無実の罪」によるとカミュが考えているからだろう。
なんか、最近ニュースで、ムルソーと重なる殺人者が増えてる気がします。
山口母子殺人事件の、少年は、面会で友人に異邦人を渡されて、「これは、俺じゃないか!」と
叫んだ。どっかのサイトで見ました。(ウソくさいですが。。。)
カミュが、ムルソーを「無罪」と考えていると、
殺したいから殺した、死刑でも好きにしやがれ!と言う、宅間守のような人間と、ムルソーは、
どこが違ってくるのでしょうか?
ムルソーの人殺しって正当防衛じゃないの?
アラビア人が襲ってきたから、殺したんでしょ。
>キリスト文化で、人間の存在を考えたとき、ムルソーは神に救済される人間かもしれない
ありえないとみる。異邦人はキリスト教文化を批判した本なのではないか。
>>155 同じ本の読み比べまではしたことがないからわからないや。
誰かお勧めの訳があったら教えてあげてください。
>カミュが、ムルソーを「無罪」と考えていると、
それは断定していいものかわからないけれど
「いったい罪とはなんぞや?」という疑問を読者に提示して
みせたかったのではと・・・・そういう風に考えると
限りなく
>>161の方向性に近くなってくる感じはある。
>殺したいから殺した、死刑でも好きにしやがれ!と言う、
>人間とムルソーは、 どこが違ってくるのでしょうか?
まず、山口母子殺人事件と宅間〜という人の事件を
私はあまりよく知らないんだけど、どこが違うのかって
ムルソーは正当防衛だから殺しの動機じゃないの?
でも、正当防衛だったことを説明して証言することさえ
拒否してしなかったところがこの作品の抱える不条理なんでしょう。
カミュの代弁者=リウーの生き方→シーシュポスの神話でまとめ
不条理は対立の間で生まれるもの
一方の項を否定しても意味はない
不条理を絶えず意識するために病みながら生きるというのが結論
>>163の補足
>限りなく
>>161の方向性に近くなってくる感じはある。
けれどそれも作者ではない私達が断定はできないから、
「罪とはなんでしょう?」
と問いかけるまでをしたかったのではないかという
憶測までに留めておこうと私は思う。
>不条理は対立の間で生まれるもの
対立の間で生まれるというよりは
全く異質の社会や文化のなかに放り出されたときに
心のうちに漠然と湧き上がってくる違和感を(対立に至らずに)
抱えたままの状態に近いような気が私はするけど・・・。
取り敢えず、余談だけど
>>164は
ただの独り言や日記で使うぶんには、別にかまわないけど
文章に記号を使うときに言葉の接続表現をはしょるために
記号を使うのはかえって読み手が文章を理解しづらいから、
(それではその記号を君と同じように使用している人にしかわからないから)
こういう場所で大勢の受け手とコミュニケーションやディスカッションを
したい場合には、その癖は、できればよしたほうがいいと思った。
例えば
>カミュの代弁者=リウーの生き方→シーシュポスの神話でまとめ
の部分は
カミュの代弁者であるリウーの生き方は
彼の著作である「シーシュポスの神話」でまとめられている。
と↑の様に普通の文章にした方がみんなにわかりやすいと思うよ?
(※そして記号はこういう風に使った方がいいと私は思いました)
スレの趣旨には関係ないし余計なお節介とはわかっているけれど
ちょっと直したくなって直しちゃったよ・・・ごめんね。
167 :
吾輩は名無しである:2006/04/15(土) 02:55:15
今、異邦人を読みを終わりました
終わりの文で、わからないところありました
すべての価値に対して、そんなもんなんだ、他人の死も母の死も等しいんだと、
ムルソーの信じる真理をブチあけたあと、
私は、ママンのことを思った。生涯の終わりに、なぜママンが「許婚」を持ったのか、
それが今わかるような気がした。
と、ありました。
ズバリ、ムルソーがわかる気がした。ママンの「許婚」を持った理由とは、何でしょーか?
168 :
吾輩は名無しである:2006/04/15(土) 03:07:10
<<167
死に近づいて、ママンは開放を感じて、全く生き返る気がしたから、
そして、ムルソーもまた、死を前にして生き返った気がしている。
しかしさ、不条理っていつの時代にも
日常のどこにでもけっこう転がってるよね。
それを主題にして書く作家がいるかいないかだったり
表現の仕方が直接的か間接的なだけな気が最近してるよ。
むしろ不条理がデフォで、たまに間違って条理が転がってると書いた方が適切なんでは。
不条理の方を特殊だと思うから
異邦人は太陽が眩しかったから頃したフジョーリショーセツなんてことになっちゃうわけで。
>>170 もう少し丁寧な文章を書いてくれないと(君が自分語で話しているので)
何を言わんとしているのか↑の文章では説明が省かれ過ぎていて
170の伝えようとしてることの半分しかこちらにわからないから
↑の書き込みについて意見しようにも、↑の文章のままでは
誤釈してしまいそうなので反応のしようがない。
煽りとかではなくて、マジでわからない。
もし他の人の意見も聞きたいときには、
もう少しニュアンスが伝わるように説明言葉を足してください。
幾何の補助線って、引ける人にとっては何でもないんだけど
引けない人にとっては永遠の謎のままなんだよね
ええ、そうですよ。だからなに?
>>172 ついでに
>>170さんさぁ、不条理はデフォルメすることと
勘違いしているようだけど、そうじゃないと思うよ。
デフォルメしてみせた方がわかりやすくて簡単だから
デフォルメして表現をする人がいるだけだと思う。
(で、デフォルメが効けば効くほど不条理や悲劇は
(ギャグや喜劇に変わっていく。
だから、うまく書ける人はデフォルメはしないで、
さりげなく書けると思う。
私がいってるどこにでも転がってる不条理というのは
そういう日常のさりげない中にあることを差しているので、
なにも不条理が特殊で稀有であるといってるわけじゃないよ。
だから、そういう点では、170さんが言ってることと
私が169で言ってるのは同じだと思う。
多分170さんは169で読んだ書き込みの「転がってる」という言葉に対して
道路の真中に石ころが一個だけある感じを連想したかもしれないけれど
(私もそういうイメージでその言葉を使う時もあるけど)
私が169で使った「転がってる」という言葉のイメージは、
駐車場に砂利がいっぱいある感じや
川辺にわんさか石がある感じ、
で、川の水流や流れでゴロゴロ転がっていく感じなので
そこのイメージが違ってズレてたかもしれないですね?と思った。
解こうと悪足掻きして下手な補助線引くと余計ワケワカランになるのもよくある話で。
> ついでに
>>170さんさぁ、不条理はデフォルメすることと
> 勘違いしているようだけど、
はあ。
175 :
吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 11:25:24
カミュの言う不条理は、
不条理という言葉のあてはまるのは、
この世界が理性では割り切れず、
しかも人間の奥底には明晰を求める死物狂いの願望が激しく鳴り響いていて、
この両者がともに相対峙したままである状態についてなのだ(シジフォスの神話)
って言ってるよ。
ちょっと、カミュの不条理がズレていってるようなので
おまいら、戻れや
勘違いしてる奴は、とりあえずこれ見て、修正してね^^
176 :
170:2006/04/25(火) 12:59:31
不条理の感覚概念全般の捕らえ方についての横道にそれたよ。
じゃ、カミュの不条理で続けてよろしく。
私はここらへんで失礼するよ。
177 :
吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 20:16:53
こないだペストを原文で読み始めますた
スペイン人のジジイが「ねずみが出よるわ!ねずみが出よるわ!」
みないな感じで喜んでる場面にワロタです。
あと今日ヴォルテールのカンディード(原文)かってきました
とても面白そうですた。・明日休みなのでカフェで読書です。
どちらも割と難しいので訳文も買おうと思います。
それでけです・・・もういうことは何もありません。
177さん、お幾つでいらっしゃいますか?
179 :
吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 14:44:07
12歳でつw
180 :
吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 14:56:11
カミュさんは、死刑廃止論者だったんですか?
>>180 なんで?
もしかして「異邦人」読んで……とかじゃないよね。
182 :
吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 19:15:14
異邦人でもっとも不条理なのはムルソーじゃない
キリスト教的道徳である
>>180 そうだよ。死刑廃止を訴えた『ギロチン』っていう本もある。僕は読んでないけど。
184 :
吾輩は名無しである:2006/04/29(土) 09:04:03
ペストでは、
神父が病気しても医者に見てもらうべきじゃない
みたいなこと言ってるよね。
キリスト教で、神父は信仰すれば救われると言うけど、
実際、神父が病気にかかって医者に見てもらうのは
信仰すれば救われるという教義を信じてないからだ
みたいな矛盾をついてた。
不条理に直面したとき、信仰では救われない
自己の誠実さと、社会への積極的な連帯を通して
自分の仕事を行うしかないのだ。
ペストの教えは、みたいなことでいいのかな?
185 :
吾輩は名無しである:2006/04/30(日) 23:53:44
今「異邦人」読んでます。
あまりに可哀想すぎて泣いた。ヒドス
186 :
吾輩は名無しである:2006/05/01(月) 09:14:29
>>
>>185 異邦人は泣くような作品だったかぁ
あんたは捨て犬みたら見捨てられないタイプ?
187 :
吾輩は名無しである:2006/05/01(月) 09:48:11
>>186 いや、何か
死刑宣告されてから町の事とかマリイの事思い出すシーンでつい泣いてしまったのですよ。
切ないな、と思って。主人公にとってもはや意味のない事だとしても。
それは間違った感情移入のように思う
カミュなんか読んじゃいけないような純粋な人だと思う
もしくはTDNバカ
190 :
吾輩は名無しである:2006/05/03(水) 17:28:44
ワロスwワロスw
185w
個人的な感想をいっただけなのにw
ここまで叩かれるとはなwwwwwww
ヒドスだな^^
191 :
吾輩は名無しである:2006/05/03(水) 23:34:45
馬鹿は酷すぎると思う
無垢の信頼心は、罪なりや。
太宰治『人間失格』
神に問う。信頼は罪なりや。
果して、無垢の信頼心は、罪の原泉なりや。
君の涙はホンモノさ
195 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 09:24:53
誰がどう思おうが自由
196 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 10:24:53
昨日カミュ本人による異邦人の朗読CDを聞きますタ
早口なので聞くのが大変ですたw
197 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 11:41:48
196さんは、噂の12歳さんですか?
朗読CDなんてあるの?
ちょっと欲しいかも
199 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 17:39:02
>197
噂になってるとは僕チンも出世したものだw
>198
はい、昔ラジオでカミュ本人が異邦人朗読した時のものらしいです。
さすがカミュです。無気力な朗読ぶりがぴか一で、聞いてるといつの
まにか集中力がなくなりボケーとしてしまいます。
なんぼだったかなぁ・・確か4千円前後だったような気もしますけど
値段忘れました。CD3枚組みです。
>>196 >>199 そのCDモレも欲しくてWeb捜したらこんな個人サイト見つけた
ttp://la-chansonet.com/CagazeFiles/hitorigoto02112.html ・…タイトルを見て驚いた《L'ETRANGER》(Fremeaux&Assoies FA-5002)、とあった。
アルベール・カミュがこちらを向いた写真がジャケットに使われている。サブタイトルにこうある。
「1954年4月にアルベール・カミュによって録音された全テクスト」。
帰国して早々、胸躍らせて聴いた。ラジオ番組のために録音されたという、原作者本人の肉声による
『異邦人』を。どんな風に読み始めるのだろう。興味津々だった。女性アナウンサーの案内に続いて、
カミュの声が流れる。あの、あまりにも有名な冒頭の一句。
Aujourd'hui,maman est morte.Ou peut-etre hier,je ne sais pas.
(今日、ママンが死んだ。昨日かもしれない。私には分らない)
ものすごくあっさりと、何の飾り気もなく語っている。しかも、速い。感情を込めずに読み飛ばして
ゆく、といった感じだ。まるで、僕たちを取り巻くあらゆる出来事がこちらの気持ちに無関係に
次から次へと起こり、過ぎ去って行くように。
まるで芝居がかっていない朗読法に、かえってカミュの描き出したかった「不条理」が宿っている
のかもしれない。………
203 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 17:16:13
こっちが本スレ。よく読んでから誘導しろ。
205 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 18:31:39
207 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 21:45:41
昔とある大学の文学部に在籍していた時のことです。
仏文専門の比較文学論の教授がいっていました。
カミュにおける日本で翻訳されるところの「不条理」という語は、正確に訳すならば
「馬鹿らしい」と訳すのだと・・・。
208 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 22:36:13
つまりキリストの道徳は馬鹿らしい
209 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 22:55:30
>>208 というか、たぶん人間存在そのものが馬鹿らしい・・と感じてしまう、その人間
理性の働きの結論。
短絡的だが、ひとつの妥当な答え。
210 :
吾輩は名無しである:2006/05/10(水) 17:40:18
不条理=馬鹿らしさ。
つまり当時の西欧では、そういったことを立証するのにも、
あれだけの本を書かなければ納得されなかった。
しかも意味の塊である西欧圏では、ノーベル賞クラスの主
張になってしまった。
この系譜にいるのは、サミュエル・ベケット。
真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ