>>155 同じ本の読み比べまではしたことがないからわからないや。
誰かお勧めの訳があったら教えてあげてください。
>カミュが、ムルソーを「無罪」と考えていると、
それは断定していいものかわからないけれど
「いったい罪とはなんぞや?」という疑問を読者に提示して
みせたかったのではと・・・・そういう風に考えると
限りなく
>>161の方向性に近くなってくる感じはある。
>殺したいから殺した、死刑でも好きにしやがれ!と言う、
>人間とムルソーは、 どこが違ってくるのでしょうか?
まず、山口母子殺人事件と宅間〜という人の事件を
私はあまりよく知らないんだけど、どこが違うのかって
ムルソーは正当防衛だから殺しの動機じゃないの?
でも、正当防衛だったことを説明して証言することさえ
拒否してしなかったところがこの作品の抱える不条理なんでしょう。
カミュの代弁者=リウーの生き方→シーシュポスの神話でまとめ
不条理は対立の間で生まれるもの
一方の項を否定しても意味はない
不条理を絶えず意識するために病みながら生きるというのが結論
>>163の補足
>限りなく
>>161の方向性に近くなってくる感じはある。
けれどそれも作者ではない私達が断定はできないから、
「罪とはなんでしょう?」
と問いかけるまでをしたかったのではないかという
憶測までに留めておこうと私は思う。
>不条理は対立の間で生まれるもの
対立の間で生まれるというよりは
全く異質の社会や文化のなかに放り出されたときに
心のうちに漠然と湧き上がってくる違和感を(対立に至らずに)
抱えたままの状態に近いような気が私はするけど・・・。
取り敢えず、余談だけど
>>164は
ただの独り言や日記で使うぶんには、別にかまわないけど
文章に記号を使うときに言葉の接続表現をはしょるために
記号を使うのはかえって読み手が文章を理解しづらいから、
(それではその記号を君と同じように使用している人にしかわからないから)
こういう場所で大勢の受け手とコミュニケーションやディスカッションを
したい場合には、その癖は、できればよしたほうがいいと思った。
例えば
>カミュの代弁者=リウーの生き方→シーシュポスの神話でまとめ
の部分は
カミュの代弁者であるリウーの生き方は
彼の著作である「シーシュポスの神話」でまとめられている。
と↑の様に普通の文章にした方がみんなにわかりやすいと思うよ?
(※そして記号はこういう風に使った方がいいと私は思いました)
スレの趣旨には関係ないし余計なお節介とはわかっているけれど
ちょっと直したくなって直しちゃったよ・・・ごめんね。
167 :
吾輩は名無しである:2006/04/15(土) 02:55:15
今、異邦人を読みを終わりました
終わりの文で、わからないところありました
すべての価値に対して、そんなもんなんだ、他人の死も母の死も等しいんだと、
ムルソーの信じる真理をブチあけたあと、
私は、ママンのことを思った。生涯の終わりに、なぜママンが「許婚」を持ったのか、
それが今わかるような気がした。
と、ありました。
ズバリ、ムルソーがわかる気がした。ママンの「許婚」を持った理由とは、何でしょーか?
168 :
吾輩は名無しである:2006/04/15(土) 03:07:10
<<167
死に近づいて、ママンは開放を感じて、全く生き返る気がしたから、
そして、ムルソーもまた、死を前にして生き返った気がしている。
しかしさ、不条理っていつの時代にも
日常のどこにでもけっこう転がってるよね。
それを主題にして書く作家がいるかいないかだったり
表現の仕方が直接的か間接的なだけな気が最近してるよ。
むしろ不条理がデフォで、たまに間違って条理が転がってると書いた方が適切なんでは。
不条理の方を特殊だと思うから
異邦人は太陽が眩しかったから頃したフジョーリショーセツなんてことになっちゃうわけで。
>>170 もう少し丁寧な文章を書いてくれないと(君が自分語で話しているので)
何を言わんとしているのか↑の文章では説明が省かれ過ぎていて
170の伝えようとしてることの半分しかこちらにわからないから
↑の書き込みについて意見しようにも、↑の文章のままでは
誤釈してしまいそうなので反応のしようがない。
煽りとかではなくて、マジでわからない。
もし他の人の意見も聞きたいときには、
もう少しニュアンスが伝わるように説明言葉を足してください。
幾何の補助線って、引ける人にとっては何でもないんだけど
引けない人にとっては永遠の謎のままなんだよね
ええ、そうですよ。だからなに?
>>172 ついでに
>>170さんさぁ、不条理はデフォルメすることと
勘違いしているようだけど、そうじゃないと思うよ。
デフォルメしてみせた方がわかりやすくて簡単だから
デフォルメして表現をする人がいるだけだと思う。
(で、デフォルメが効けば効くほど不条理や悲劇は
(ギャグや喜劇に変わっていく。
だから、うまく書ける人はデフォルメはしないで、
さりげなく書けると思う。
私がいってるどこにでも転がってる不条理というのは
そういう日常のさりげない中にあることを差しているので、
なにも不条理が特殊で稀有であるといってるわけじゃないよ。
だから、そういう点では、170さんが言ってることと
私が169で言ってるのは同じだと思う。
多分170さんは169で読んだ書き込みの「転がってる」という言葉に対して
道路の真中に石ころが一個だけある感じを連想したかもしれないけれど
(私もそういうイメージでその言葉を使う時もあるけど)
私が169で使った「転がってる」という言葉のイメージは、
駐車場に砂利がいっぱいある感じや
川辺にわんさか石がある感じ、
で、川の水流や流れでゴロゴロ転がっていく感じなので
そこのイメージが違ってズレてたかもしれないですね?と思った。
解こうと悪足掻きして下手な補助線引くと余計ワケワカランになるのもよくある話で。
> ついでに
>>170さんさぁ、不条理はデフォルメすることと
> 勘違いしているようだけど、
はあ。
175 :
吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 11:25:24
カミュの言う不条理は、
不条理という言葉のあてはまるのは、
この世界が理性では割り切れず、
しかも人間の奥底には明晰を求める死物狂いの願望が激しく鳴り響いていて、
この両者がともに相対峙したままである状態についてなのだ(シジフォスの神話)
って言ってるよ。
ちょっと、カミュの不条理がズレていってるようなので
おまいら、戻れや
勘違いしてる奴は、とりあえずこれ見て、修正してね^^
176 :
170:2006/04/25(火) 12:59:31
不条理の感覚概念全般の捕らえ方についての横道にそれたよ。
じゃ、カミュの不条理で続けてよろしく。
私はここらへんで失礼するよ。
177 :
吾輩は名無しである:2006/04/25(火) 20:16:53
こないだペストを原文で読み始めますた
スペイン人のジジイが「ねずみが出よるわ!ねずみが出よるわ!」
みないな感じで喜んでる場面にワロタです。
あと今日ヴォルテールのカンディード(原文)かってきました
とても面白そうですた。・明日休みなのでカフェで読書です。
どちらも割と難しいので訳文も買おうと思います。
それでけです・・・もういうことは何もありません。
177さん、お幾つでいらっしゃいますか?
179 :
吾輩は名無しである:2006/04/26(水) 14:44:07
12歳でつw
180 :
吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 14:56:11
カミュさんは、死刑廃止論者だったんですか?
>>180 なんで?
もしかして「異邦人」読んで……とかじゃないよね。
182 :
吾輩は名無しである:2006/04/28(金) 19:15:14
異邦人でもっとも不条理なのはムルソーじゃない
キリスト教的道徳である
>>180 そうだよ。死刑廃止を訴えた『ギロチン』っていう本もある。僕は読んでないけど。
184 :
吾輩は名無しである:2006/04/29(土) 09:04:03
ペストでは、
神父が病気しても医者に見てもらうべきじゃない
みたいなこと言ってるよね。
キリスト教で、神父は信仰すれば救われると言うけど、
実際、神父が病気にかかって医者に見てもらうのは
信仰すれば救われるという教義を信じてないからだ
みたいな矛盾をついてた。
不条理に直面したとき、信仰では救われない
自己の誠実さと、社会への積極的な連帯を通して
自分の仕事を行うしかないのだ。
ペストの教えは、みたいなことでいいのかな?
185 :
吾輩は名無しである:2006/04/30(日) 23:53:44
今「異邦人」読んでます。
あまりに可哀想すぎて泣いた。ヒドス
186 :
吾輩は名無しである:2006/05/01(月) 09:14:29
>>
>>185 異邦人は泣くような作品だったかぁ
あんたは捨て犬みたら見捨てられないタイプ?
187 :
吾輩は名無しである:2006/05/01(月) 09:48:11
>>186 いや、何か
死刑宣告されてから町の事とかマリイの事思い出すシーンでつい泣いてしまったのですよ。
切ないな、と思って。主人公にとってもはや意味のない事だとしても。
それは間違った感情移入のように思う
カミュなんか読んじゃいけないような純粋な人だと思う
もしくはTDNバカ
190 :
吾輩は名無しである:2006/05/03(水) 17:28:44
ワロスwワロスw
185w
個人的な感想をいっただけなのにw
ここまで叩かれるとはなwwwwwww
ヒドスだな^^
191 :
吾輩は名無しである:2006/05/03(水) 23:34:45
馬鹿は酷すぎると思う
無垢の信頼心は、罪なりや。
太宰治『人間失格』
神に問う。信頼は罪なりや。
果して、無垢の信頼心は、罪の原泉なりや。
君の涙はホンモノさ
195 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 09:24:53
誰がどう思おうが自由
196 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 10:24:53
昨日カミュ本人による異邦人の朗読CDを聞きますタ
早口なので聞くのが大変ですたw
197 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 11:41:48
196さんは、噂の12歳さんですか?
朗読CDなんてあるの?
ちょっと欲しいかも
199 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 17:39:02
>197
噂になってるとは僕チンも出世したものだw
>198
はい、昔ラジオでカミュ本人が異邦人朗読した時のものらしいです。
さすがカミュです。無気力な朗読ぶりがぴか一で、聞いてるといつの
まにか集中力がなくなりボケーとしてしまいます。
なんぼだったかなぁ・・確か4千円前後だったような気もしますけど
値段忘れました。CD3枚組みです。
>>196 >>199 そのCDモレも欲しくてWeb捜したらこんな個人サイト見つけた
ttp://la-chansonet.com/CagazeFiles/hitorigoto02112.html ・…タイトルを見て驚いた《L'ETRANGER》(Fremeaux&Assoies FA-5002)、とあった。
アルベール・カミュがこちらを向いた写真がジャケットに使われている。サブタイトルにこうある。
「1954年4月にアルベール・カミュによって録音された全テクスト」。
帰国して早々、胸躍らせて聴いた。ラジオ番組のために録音されたという、原作者本人の肉声による
『異邦人』を。どんな風に読み始めるのだろう。興味津々だった。女性アナウンサーの案内に続いて、
カミュの声が流れる。あの、あまりにも有名な冒頭の一句。
Aujourd'hui,maman est morte.Ou peut-etre hier,je ne sais pas.
(今日、ママンが死んだ。昨日かもしれない。私には分らない)
ものすごくあっさりと、何の飾り気もなく語っている。しかも、速い。感情を込めずに読み飛ばして
ゆく、といった感じだ。まるで、僕たちを取り巻くあらゆる出来事がこちらの気持ちに無関係に
次から次へと起こり、過ぎ去って行くように。
まるで芝居がかっていない朗読法に、かえってカミュの描き出したかった「不条理」が宿っている
のかもしれない。………
203 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 17:16:13
こっちが本スレ。よく読んでから誘導しろ。
205 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 18:31:39
207 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 21:45:41
昔とある大学の文学部に在籍していた時のことです。
仏文専門の比較文学論の教授がいっていました。
カミュにおける日本で翻訳されるところの「不条理」という語は、正確に訳すならば
「馬鹿らしい」と訳すのだと・・・。
208 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 22:36:13
つまりキリストの道徳は馬鹿らしい
209 :
吾輩は名無しである:2006/05/09(火) 22:55:30
>>208 というか、たぶん人間存在そのものが馬鹿らしい・・と感じてしまう、その人間
理性の働きの結論。
短絡的だが、ひとつの妥当な答え。
210 :
吾輩は名無しである:2006/05/10(水) 17:40:18
不条理=馬鹿らしさ。
つまり当時の西欧では、そういったことを立証するのにも、
あれだけの本を書かなければ納得されなかった。
しかも意味の塊である西欧圏では、ノーベル賞クラスの主
張になってしまった。
この系譜にいるのは、サミュエル・ベケット。
真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ