76 :
吾輩は名無しである:2005/12/25(日) 02:14:16
はじめてこの人の名前を聞いたのは「ザ・ベストテン」。
黒柳徹子さんが「作家の石川達三さんがお亡くなりになりました」ってなことを言っていた。
次に聞いたのは浪人時代。
講師が「七人の敵がいた」(←これで合ってる? 未読なのでよくわからん)について語っていた。A山のH木教授事件に絡めつつ。
大学時代、「青春の蹉跌」を読む。
〜サスペンス劇場、〜ワイド劇場かと錯覚。
最近、「蒼茫」を読む。
レスにもあったけど、太宰はん…。
どうも漏れは石川達三のいい読者ではないようだ。
『いじわるばあさん』で、婆さんが松本清張の仕事の邪魔をして
松本にとがめられると「女性に選挙権があってワルい?」って反論したら、
「そりゃ石川達三だ」って言われて赤面で引き返す、ってネタがあったな。
結構新聞・雑誌で発言してたのかな?
まあいじわるばあさんは結構知的だから小説くらい詠みそうだけど。
78 :
吾輩は名無しである:2005/12/28(水) 16:07:30
僕も『青春の蹉跌』から入りました。
石川氏の著書はだいたいテーマが似てますね・・・。
女性の自立などは、いまでも重要な小説の題材ですが、
昭和文学独特の陰鬱さ、生臭さ、湿気を含んだ感じが伝わってきます。
氏の著書が省みられなくなったのは、
薄暗い時代背景を実感として共有しない世代が増えているからなんでしょうね。
79 :
1=パチプー文学オヤジ:2005/12/29(木) 19:32:12
ここらで書き込みをしてくれた、諸氏へ。何人かの方々が取り上げてる、「青春
の蹉跌」について。
1968(昭和43)年4月〜9月 毎日新聞連載 石川63歳での作品。
同年9月新潮社より出版。
1974(昭和49)年 東京映画/渡辺プロ=東宝にて映画「青春の蹉跌」封切
脚本・長谷川和彦 監督・神代辰巳 音楽・井上堯之
主演・萩原健一 出演・壇ふみ 桃井かおる
蹉跌=つまずく。しくじる。(新明解国語辞典より)
またこの作品はシオドア・ドライサー「アメリカの悲劇」との類似性を指摘
されている。
アメリカでは1931(昭和6)年同名でパナマウントで製作封切。また
1952(昭和27)「陽のあたる場所」として再度パナマウントで製作封切
されている。
久しぶりに聞く作家名だ。
高校時代にかなりはまった。
ほとんどの作品が、新しい女性像を目指して粋がったバカ女が
最終的には志かなわず悲惨な運命をたどるという内容で、
保守的な女性がやっぱ一番だよな・・・と納得させられた。
ある意味、俺の女性観&結婚観を形成した作家だった。
今のところ蒼氓がマイベスト
82 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/12(日) 20:51:03
「生きている兵隊」 これこそ石川達三の傑作です。
中国での日本兵の日常を淡々と書いています。
おとなしい、心優しい男達(日本兵)がいかに、戦場で変わってしまい。
民間人を殺傷してしますか、よく書かれています。 名作です。
83 :
吾輩は名無しである:2006/02/14(火) 10:14:06
ほ〜
民間人て、支那人のことかいな?
84 :
吾輩は名無しである:2006/02/15(水) 23:21:50
>>82 「生きている兵隊」
漏れも読んだ。 あの当時によく発行出せたよな。
当時の中国人を豚のように殺す日本兵の凄まじさ!
あれが南京虐殺に通じるものかと思うた。
85 :
小泉純市郎:2006/02/18(土) 23:26:01
のぞみ、なきにあらず
「頭の中の歪み」読了
推理小説チックで読み易かった
小説っていうのは人間を描くものなんだと改めて感に入る
88 :
age:2006/03/10(金) 16:57:45
石川達三の小説、
青春の蹉跌
僕たちの失敗
を読んで、もっと読んでみたい!と思うようになりました。
でも、どこで手に入れたらいいんでしょうか。
多くが絶版ですよね?
出世作『蒼氓』と発禁になったことで有名な『生きている兵隊』と
ベストセラーになった代表作『人間の壁』。
このへんは、今でも普通の本屋さんで文庫で買えます。
90 :
吾輩は名無しである:2006/04/05(水) 10:43:15
『誘惑』の二つ目ぐらいに入ってるブラジルの恋愛詩みたいな小品は
石川達三のイメージをくつがえす異色作
しかしその後の空襲なんとかという短編もまた驚くべき珍品
保守
92 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 17:31:07
たつぞう!
陰茎が…
94 :
吾輩は名無しである:2006/05/12(金) 22:00:26
講談社版「日本現代文学全集」第86巻の石坂洋次郎・石川達三集は昭和36年5月の発行。
(日本現代文学全集は昭和35年10月の発行開始で、石坂洋次郎・石川達三集は第8回配本)
95 :
sss:2006/05/13(土) 17:02:51
僕たちの失敗 その通りだよ。人生の失敗が、絵になるね。あれじゃ、主人公の将来の孤独な食卓は毎日ノーマルな納豆じゃないの
「開き過ぎた扉」が印象深い。自分の妹と知らずに恋人同士になって、
子供もできてしまう話。結局、事実を知った女の子が自殺してしまい、最終的には妹では
なく叔母にあたる人だった、というオチ。
最終的には殺した女のはらんだ子どもの父親は自分じゃなかった、というオチも強烈だったな。
登美子…!
99 :
sss:2006/05/19(金) 00:29:38
もっともっと自由を¨
読みました。
ある女子大学を、巣として育つ、学生は無秩序でどうしようもないl
次々と問題が起きる。普通じゃない。性の暴走。それは、止める事が
できない彼女らの夢想。結局、行き着くところはどこなのだろうか。
100 :
吾輩は名無しである:2006/05/19(金) 19:32:53
「人間の壁」って今読むとすごいサヨク小説だね。
30年前の短大生が読んでた作家ですねえ
おまえらいくつなんだよ
102 :
sss:2006/05/22(月) 22:29:25
哲学のある書物には、表現が古いとかくさいとかは、
あまり問題は無い。石川の作品は、時代の普遍性が
必ずしも、あるとはいえないかもしれないが、その
表現に、時代感覚があれば、それはそれで、いいの
ではないか?僕らは、その時代に、思いをよせ、読
み進むべきで、けして、新作ばかり読んで、満足が
いくだろうか・;
103 :
吾輩は名無しである:2006/06/24(土) 21:21:48
生きている兵隊 中央文庫 ルビ振ってくれ
読めない漢字が満載だ
104 :
吾輩は名無しである:2006/08/03(木) 04:01:38
源氏鶏太も面白い
105 :
吾輩は名無しである:2006/08/08(火) 20:15:00
新潮文庫、50冊ほど出てたと思うが…。
『青春の蹉跌』以外すぺて絶版とはね。
ネットでも絶版、入荷不可ばかりで手に入らないですね。
残念です。
108 :
吾輩は名無しである:2006/08/16(水) 16:40:43
カーチャンに「読書感想文書くのにいい本ある?」って聞いたら
蒼氓、人間と愛と自由、生きている兵隊 を紹介されたんですが
この中でみなさんのオススメはありますか?
109 :
吾輩は名無しである:2006/08/16(水) 16:51:14
その中では「生きている兵隊」しか読んだことないが…。
中学生か高校生か知らないけど、それで感想文書いたら先生もビックリするんジャマイカ。
どうせなら『人間の壁』の方が笑えると思う、
感想文を読んだ時の教師の反応がw
111 :
吾輩は名無しである:2006/09/14(木) 19:20:35
蒼茫、やっと中古屋で手に入れたよ。
昭和六十三年刷って書いてあるだけあって痛んでるけど。
112 :
吾輩は名無しである:2006/12/15(金) 04:50:09
「四十八歳の抵抗」はいいよ
ヘッセの「荒野の狼」の現代版のようだ
古本屋で
幸福の限界、泥にまみれて、若き日の倫理
洒落た関係、僕たちの失敗、誰のための女
独りきりの世界
を入手せり。
114 :
吾輩は名無しである:2007/01/17(水) 20:02:52
なんで山崎豊子があんなにもてはやされてるのに
達三は見向きもされないのかねえ
今、『生きている兵隊』読んでる。
すげえ。
116 :
吾輩は名無しである:2007/02/24(土) 01:42:05
青春の蹉跌を読んだ。
>>76じゃないが火サスだな、こりゃw
まさかすき焼き屋がラストの伏線になっているとは誰も考えないだろ。
あまりにもベタ過ぎて。他にも色々拙劣な設定もあるが、でも何故か
面白いw読み易い文体で形式的にまとまっている、というのもあるが、
各登場人物の立場に沿った心理描写が絶妙で、引き込まれるものが
確かにあるよ。オチとか細かい事は気にせずに読んだ方が、楽しめる
ような気がする。
ふうむ、全般的に好意的ですね。
忘れ去られつつあると思っていましたが・・
「人間と愛と自由」(エッセイ集)を読んだけど、啓蒙家って感じの人だね。
昭和の福澤諭吉を読んでいるような気がした。
映画の「アメリカンビューティー」を最近見たが、かなり雰囲気が似通ってる気がした。
生活の個別化を極限まで押し進めたような作品なんだけど、
こういうのはテーマとしてまだそれなりに新鮮味が残っているのかな。
国内でも案外評判いいみたいだし、こういうのが受けるならこの人の本が
再び読まれる日もくるかもしれない。
ハーケンクロイツのお皿が出てくるやつだっけ?
ヘンテコで、でもチャーミングな映画だったな、シニカルだけど、
結局やらないところなんかw不思議と楽観的というか、
現世肯定的というか。俺が観たのはもう何年も前だけれど、
あれを観ながら自分、いぜん太陽(雑誌)かなにかで見た、
バックシートで裸の男女がからみあっている写真、確か女が男の
ナニをグッと掴んでいるww、を思い出したりしてました。
でも似てるかなー、石川はもっとジャーナリスティックで古臭くって、
なにより作者本人の価値観世界観、基本的には揺らぎが無かった気が。
――男女間のあれやらこれやら系と、社会派っつーか、割と左がかった
系統の作品群との二つの顔。まーでもあんま覚えてないや、
昔ハマってて随分と読みもした筈なんだが、でもそれって概ね、
中学生位の頃のことだから。…つーか、子供の自分にとってこの人実は、
サガンや石坂洋次郎と並ぶ、恋愛小説家でありました(笑
ヒストリーチャンネルで動く石川を見た
金がないから大学が大変だったて言ってたけど、
だったら和田大じゃなくて国立行けばいいのにとオモタ
昔の東大と早慶の入試困難さの差は、今の東大と早慶の差より
ずっと大きかったのですよ。
(入試があったのは帝大じゃなくて、旧制高校のほうですが)
戦前の早慶大出身者は、今と違って、そんな勉強家でもなかった
はずです。
労働させずに大学にやる余裕のある家だったら、とりあえず
入れるぐらいの感じで。
ソウケイは三科目で入れるんだから東大とは難易度が違いすぎる
124 :
吾輩は名無しである:2007/04/08(日) 15:24:21
125 :
吾輩は名無しである:
だれか「最後の共和国」読んだ人いないかな?