全文掲載!風流夢譚

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1吾輩は名無しである
すいません、私は持ってないんです。
神の降臨を待ちながら深沢七郎について語ろう。
2吾輩は名無しである:02/08/03 15:43
右翼ですが、何か用け?>1
3吾輩は名無しである:02/08/03 15:46
危ないの出すな、これと「セブンティーン第二部」はタブーだよ
4吾輩は名無しである:02/08/03 15:48
ガラッ!!
  _____
 |∧ ∧.||  . | |  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 |( ゚Д゚)||o | | .<  タブーですが何か?
 |/  つ  | |  \______
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ↓

  パタン
ヾ'_____
 ||    |   |
 ||o   .|   |
 ||    |   |
5吾輩は名無しである:02/08/03 15:58
今さらいいよ。大学図書館で中央公論のバックナンバー
でもみつけてコピーしとけ。思想が右であれ左であれ
騒ぐほどのもんじゃないよ。
6吾輩は名無しである:02/08/03 16:08
外野には騒ぐほどのもんじゃないんだ、いつの時代の言論封鎖も。
だからこそ、暴力は暴力のまま生き続ける。
大江が長年にわたって執拗で陰湿な圧迫を受け続けていた事実、
伊丹十三の死を受けて初めて書いたこと<「取替え子」
読んでないのか? 無関心が、最大の罪だ。
7吾輩は名無しである:02/08/03 16:13
なにこれ、サギじゃん。
8吾輩は名無しである:02/08/03 16:22
>>6
左翼のかたですか?あのね、私の書き方が悪いのかも
しれんが、作品としてどってことないということがい
いいたいの。そりゃ60年代は今と時代が違うけどね、
こんな作品ごときで中央公論社長宅を襲撃し、そこの
お手伝いさんを殺した右翼には共感できないよ。てい
うか馬鹿だと思うよ。私はどちらかというと右よりだけ
どね、今のいわゆる国私含めたいわゆる一流大学大学人
なんて圧倒的多数がリベラルづらした左よりでしょ、あなたが
どんな人か知らないけど、そういう人たちがいかに右より
の言論を封鎖をしているか、ご存知ないの?それともあなたは
そういう偽善者の一人で都合の悪いことには頬かむりする人なの?
さよなら。
9通りすがり:02/08/03 16:28
「今さらいいよ」はないよな、
いくら夏厨だとしても・・・
10吾輩は名無しである:02/08/03 16:29
深沢七郎の話は? しないんスか?
11吾輩は名無しである:02/08/03 16:35
中央公論 1960年12月号 母校では欠けてました。
地方人なんですけど国立国会図書館までいかなきゃ読めないのかなあ。
『流浪の記』を徳間文庫(だったと思う)で読んで大変感動したんですが、
よく考えたら本編を読んでない。。。
「フウリュウムタン」とゼミでいったら「あなた、ゆめものがたりね」と先生に
訂正されて恥ずかしかったのも10年近く前になる。

あ、政治的イデオロギー云々は当方には無しです。
12:02/08/03 16:36
↑1です
13吾輩は名無しである:02/08/03 16:43
「ふうりゅうむたん」でいいんでしょ?
14吾輩は名無しである:02/08/03 16:44
風流夢精
15吾輩は名無しである:02/08/03 16:45
>>14
それ(・∀・)イイ!!
16:02/08/03 16:47
え?「ムタン」でよかったんですか?
埴谷雄高の『死霊』も「シリョウ」って言ってたら「あなた、シレイね」
って先生に訂正されました。
17吾輩は名無しである:02/08/03 16:48
死霊をシレイと読めという先生の指令
18吾輩は名無しである:02/08/03 16:54
死霊を資料と読んでは失礼よという先生の思量
19:02/08/03 17:04
感性が面白いよね、深沢七郎。
頭で小説の構造にこだわって書くような
三島由紀夫には絶対書けないようなもの
書くよね。ってありがちだけど。
エッセイか何かで「東京の人口を減らして50人にしろ」
みたいなこといっていたけど、佐藤春夫の「美しき町」
に通じるような発想だよね。あと誤解が無いようにいっとく
けど、個人的に嫌いな作家じゃないよ。昔出てた新潮文庫全部あるしね、
まだ読んでないけど『みちのくの人形たち』も持ってる。
作品として読むなら、「風流夢譚」より他の作品のほうがぜんぜん
いいよ。それは>>1さんのほうが詳しいだろうけど。
あと「流転の記」「流浪の手記」って紛らわしい短編あるよね。
どっちも好きだけど、>>1さんの挙げたのは知りません。
中公は地方の県立図書館にはないのかな。調べてみたら?
もうこないつもりだったが1さんの人柄が良さそうなのでまた
レスしてしまった。長文&気を悪くしたのならスマソ。
20吾輩は名無しである:02/08/03 17:16
>>1
風流夢譚、昔読んだ事がありますが
そのときにルビでも振ってあれば「ゆめものがたり」と
いいかえてるはずですが、ずっと「むたん」と思ってきました。
だから「むたん」でいいとわたしは信じます。

死霊はたしか「しれい」と読ませています。
21吾輩は名無しである:02/08/03 17:18
>>19
左翼の人? >>6
2219=5:02/08/03 17:22
ああ訂正。恥さらしたね。逝ってきます。
23吾輩は名無しである:02/08/03 17:35
風流夢タン(;´Д`)ハァハァ
24吾輩は名無しである:02/08/03 17:54
若いころの深沢七郎は相当の美男子。
25ニコヨン作家:02/08/03 19:01
すってんころころ
26吾輩は名無しである:02/08/03 19:07
都会のデカイ図書館行きゃあるでしょ
27ニコヨン作家:02/08/03 19:10
ええ?家にありますよ。
だって僕がかいたのだもの

でも僕、農業の方がいいです。

28吾輩は名無しである:02/08/03 19:11
深沢七郎って、俺には
機械が書いたような小説
のように見える
人間は天皇だろうが、何様だろうが
何の意味も無く、等しく物の様に
扱われてる・・・で、笑える
29吾輩は名無しである:02/08/03 19:11
川端康成賞を殺生を理由に辞退したのは、いった何だったのか
30吾輩は名無しである:02/08/03 19:13
>>29
・・・で、翌年、谷崎賞だか何か、を
平気で貰ったんだったっけ?
31ニコヨン作家:02/08/03 19:20
あの晩の夢判断をするには、私の持っている腕時計と私との妙な因果関係を分析しなければならないだろう。
私の腕時計は腕に巻いていると時刻は正確にうごくが、腕からはずすと止ってしまうのだ。私は毎晩寝る時は腕からはずして枕許に置くので、針は止って、朝起きて腕につけると針はうごきだすのだ。だから、
「この腕時計は、俺が寝ると一緒に寝てしまうよ」
と私は言って、なんとなく愛着を感じていたのだった。

こんなんでよろしいか?
嫌ならラブミー農場に戻る。
32ニコヨン作家:02/08/03 19:22
あっ、最初1マスあけるの忘れた。
また白鳥先生に怒られるわ……。
33吾輩は名無しである:02/08/03 20:04
おまえ、ウヨにハッキングされて爆撃されてももいいのかYO!
34ニコヨン作家 :02/08/03 20:06
埴谷先生流にいえば、すでにアンドロメダ星雲の彼方ですからねぇ。(笑)
35ニコヨン作家:02/08/03 20:07
これは腕時計が故障しているので時計の役目をしないことになるのだが、それでも私は不便は感じなかった。私と同居しているミツヒトという甥は機械類が好きで、時計も高級なウエストミンスターの大型時計を置いてあるからだった。
 数ヶ月前のことだった。
「そんな役に立たない腕時計は、修繕した方がいいじゃァないか」
 と弟にすすめられて、弟の知りあいの時計屋さんに持って行ったことがあった。
「分解掃除をするんですねえ」
そう言って時計屋さんは中を開いて、
「アッ、こいつは凄い時計ですよ」
36ニコヨン作家:02/08/03 20:08
 と眼を見はった。
「そんなにいい時計だったですか?」
 と覗き込んだ弟も、「アッ!」と叫んだ。時計の中は歯車もゼンマイも部分品は燦然と輝く金製品だった。
「金ですか?」
 と弟が念を押した。
「純金ですよ、こんな時計は見たことがないから」
 と言われて、私は(そうでしょうそうでしょう)と思っていた。手を合わせておがまれるようにして頼まれて買わされた時計だったが、(あゝ、掘り出しものだったなぁ)と嬉しくなった。時計屋さんは5分間ばかり調べてくれたが、
「どこも故障などしていないですねえ」
 と言って、それから、
「こんないい時計に、こんなバンドでは時計が泣きますよ、このくらいのをつけなければ」
 と千五百円の金張りのバンドをつけてくれた。
(そうでしょうそうでしょう)
37ニコヨン作家:02/08/03 20:10

と私は千五百円支払って、帰りがけに、
「あの、夜中に止ってしまうのですが」
 ときくと、
「それはネジを巻かなかったでしょう」
 と言われた。ネジを巻いても止ってしまうのだが、相手がそう言うのでこれ以上しつこく言うことが出来なくなってしまった。それで、そのまま帰って来てしまったが、少したって、デパートの時計部へ持って行って見て貰ったら、
「これはタイヘンな、インチキ時計ですねえ、スイス製のマークだが、こんな時計は、なかの部分品は、これは、トタンのメッキみたいなものですね、バンドだけは金張りでこんな時計につけては勿体ないですよ」
 というので(そうでしょう、やっぱり)と思いながら聞いていた。
38吾輩は名無しである:02/08/03 20:14
以前も風流夢譚スレがあったけど、最初のほうと、問題の場面(首が
コロコロ)とがうぷされただけで終わった。
39吾輩は名無しである:02/08/03 20:19
通報しますた
40吾輩は名無しである:02/08/03 20:22
1と37はタイーホ!
41吾輩は名無しである:02/08/03 20:24
この時計は友人から3千円で買ったのだった。その友人は帰国するアメリカ婦人から捨値で5千円で買ったのだそうである。その友人は「母キトク」の電報がきた時に、
「買ってくれ、捨値でも5千円するのだが、3千円でいいから」
42吾輩は名無しである:02/08/03 20:25
 とすすめてくれて私が買ったのだが、アメリカ婦人の捨値ということも本当だかどうか疑わしいし、「すごい、いい時計だ」とほめてくれた時計屋さんもバンドを売りつけるためのお世辞だったらしい。
そんな不愉快なことがあったりしたが、なんとなく私は愛着があって、「俺が眠ると一緒に眠ってしまう」と言って、私は手離す気になれなかったのだった。
43吾輩は名無しである:02/08/03 20:26
 あの晩、私が家に帰ったのは夜おそく私の腕時計は1時30分だった。腕からはずして寝たのだが、私の意識していた時刻はウエストミンスターの針は1時50分をさしていて、その時は私の腕時計も1時50分だった。それから私は眠ってしまってあの夢をみたのだった。
44ニコヨン作家 :02/08/03 20:40
 この夢は私が井の頭線の渋谷行に乗っているところからだった。朝のラッシュアワーらしく乗客は満員だった。
客達はなんとなく騒いでいて「今都内の中心地は暴動が起っている」とラジオのニュースで聞いたとか話あっていて、私の耳にも聞こえていて、私もそれを承知しているのだった。
45ニコヨン作家:02/08/03 20:41
渋谷の駅で降りて私は八重洲口行のバスに乗ろうとするのだが、何の用事で私は八重洲口に行くのか知らないのだ。
これは、夢というものはそんなことまで考えてはいないものだ。
バスの乗り場の大盛堂書店の前まで行くと、バスを待っている人がずーっと道玄坂の上まで並んでいてしまいはどこだかわからないのである。
どうしたことか私はその一番先頭へ立ってしまったのだった。
46ニコヨン作家:02/08/03 20:42
私が変だと思うのはこんな秩序を乱すようなことをふだん私はしないのに、そんなことをして、またまわりの人達も文句を言わないのはどうしたことだろう。
そこで私は立っている間にまわりで騒いでいる話を聞いていると、都内に暴動が起っているのではなく、革命の様なことが始っているらしいのだ。
47ニコヨン作家:02/08/03 21:00
「革命ですか、左慾の人だちの?」【原文ママ】
 と隣りの人に聞くと、
「革命じゃないよ、政府を倒して、もっとよい日本を作らなきゃダメだよ」
 と言うのである。日本という言葉が私は嫌いで、一寸、癪にさわったので、
「いやだよ、ニホンなんて国は」
 と言った。
「まあ、キミ、怒るなよ、仮りに、そう呼ぶだけだよ」
 と言って、その人が私の肩をポンと叩いた。
48ニコヨン作家:02/08/03 21:01
この時私は、並んでいる人達はみんな労働者のような人達ばかりなのに気がついた。
そんなことを言ってるうちに向うの方からバスが来て止った。
そうすると並んでいる人達がわーっとバスへ乗り込んで、運転台から運転手をひきずり降ろすと、別の人が運転してバスはうごきだした。
私は見ているばかりで相変らず停留所の先頭に立ってバスを待っているのである。
49ニコヨン作家:02/08/03 21:01
「どこへ行ったんですか?あのバスは?」
 と隣の人に聞くと、
「警視庁と、今射ち合いをやっているので応援に行ったんだよ」
 と教えてくれた。
「えッ、警視庁とやってるんですか?そいつはまずいですねえ」
 と私が注意すると、
「いや、警察も、下ッパ巡査はみんな我々と行動を同じにしているが、刑事は反抗していて、今ピストルの射ち合いをやってるんだ」
 と言うのだ。
50ニコヨン作家:02/08/03 21:09
反応ないな
飲んで寝るか・・・
51吾輩は名無しである:02/08/03 21:09
ん?
ニコヨンさんのはホンモノですか?
52ニコヨン作家:02/08/03 21:11
わたくし深沢の創作です
53吾輩は名無しである:02/08/03 21:11
>>50
ちゃんと読んでる。本文の翻刻とレスが混じるとわかりにくいから
カキコを自重してるだけ。
54吾輩は名無しである:02/08/03 21:19
あらすじ
この後、首が切り落とされ
それが自分のナタだったので
七郎、汚がる
55ニコヨン作家:02/08/03 21:25
「わー、ピストルがあるんですか?こっちにも?」
ときくと、
「あゝ、あゝ、ピストルでも機関銃でもみんなあるよ」
 と言うのだ。
「そいつは安心ですねえ、いつでもスクラムくんだり、バリケードなんかばかりでツマラナイけど、どこからピストルやら機関銃を?」
 ときくと、
「各国で応援してくれたんだよ、悪魔の日本をやッつけるために、こないだの韓国のデモの人達が船で届けてくれたり、アメリカでも機関銃を50丁ばかり、ソ連でも20丁ばかり」
 と言うのだ。
561です:02/08/03 21:26
時計の導入部はなかなかビザールでいいですね。
この作品は短編と聞きましたが後どれくらいの分量なのですか?
57ニコヨン作家:02/08/03 21:27
「話せるねえ、各国は」
 と私は言って横を見ると、ヌードダンサーの春風そよ子さんも並んでいた。
私が変だと思うのは、彼女はマニュキアをしながらバスを待っているのだが、指をうごかさないでヤスリの方をうごかしているのである。
彼女がこんな磨き方をする筈がないし、私は声もかけないで黙って見ているだけなのは、どうしたことだろう。
それが変だとも思わないで、私はさっきのヒトに、
「それだけ機関銃があれば大丈夫ですねえ」
 と言った。
58ニコヨン作家:02/08/03 21:30
>>56
今のでほぼ4分の1程度。
ご満足いただけました?
ところで1さんはなんで興味をお持ちになったの?
59ニコヨン作家:02/08/03 21:32
ちょっと疲れたので、麦酒買ってきますわ
誰が代ってくださればとっても嬉しい
60ニコヨン作家:02/08/03 21:38
ここまで打っておいてなんだが、
自分の大学図書館にないというアナタ、所蔵大学に複写請求できますよ。
大江もそれで入手できましょう。
ただし、大江の方は第1部に及ばないので、ちとがっかりするかも・・・
611です:02/08/03 21:43
>>11にも書きましたが徳間文庫の『流浪の手記』(ハイ『流浪の記』という本は存在しませんでした、
好きな本なのに恥ずかしい)があまりにも感動的な本でこれの発端になった伝説の作品
が是非読んでみたかったんです。

四分の一までで判断するのは難しいのですけれど、毒気はあまり感じませんね。

62吾輩は名無しである:02/08/03 21:44
この後の、流浪の手記、かな?
流浪だと、言ってはいるが
やっぱり、深沢七郎だし
まるっきり、北海道あたり
をだらだら旅行するだけ
苺が安いから食いすぎた、とか
ナンパして、どうした、とか
事件も、何もかにも、雲散霧消に
(深沢七郎の中では)
63ニコヨン作家 :02/08/03 21:44
読んでる方はご存知だと思うけど、
お楽しみはこれからだ(w
64ニコヨン作家:02/08/03 21:51
酔いもまわってきたしもう疲れたから、
他の人にパスね。
誤字増えるとやだし。
ってゆーか、明日指定のベンチの裏にコピー置いとくっていうのはダメ?
65吾輩は名無しである:02/08/03 21:55
>>61
深沢七郎には、体制に反する態度も
現状に対する批判も、かけら足りとも
見当たらない・・・そういった毒気は
感じられない、けど・・・
ただ、毒気があるとすれば
一貫して、人間がゴミのように
扱われている、ってこと
661です:02/08/03 21:56
うーん、ここまできていうのもなんですけど、マツリの種にされるのもいやなので
削除依頼を立てます。
立て逃げ申し訳ないです。
ニコヨンさんの書き込みは保存させていただきました。
あとは自分で図書館を探します。
ホントにみなさんありがとうございました。
67ニコヨン作家:02/08/03 22:04
>>66
あらら・・・
こういうとこでスレ立てたら、ちゃんと読めてない人も来るのは当然だと思うけど?

まっ、私は構いませんけどね〜
暇だったし、久々に読めてよかったよ。

ところで、1さん、複写請求は急いだ方がいいよ。
夏休みかかるからね・・・
68吾輩は名無しである:02/08/03 22:08
>>66
削除以来を出すんなら
最初っから言え、四分の一も
書かしてから言うな、と思うヤツも
いるだろ・・・と、いった気分に
ならないことも無い・・・
69ニコヨン:02/08/03 22:10
みなさんがご希望なら、続きだしてもいいよ
ただし、明日以降ね
701です:02/08/03 22:15
ニコヨンさんが理解のある方でよかった。
このスレ、読んでくださった方も方も申し訳ないです。
早く日の当たるところで深沢作品全作が読めるようになる事を
祈りましょう。
711:02/08/03 22:50
http://muke.got.to
今日のネタ。これで5回ヌケ!サンプルはタダ!。一日くらいなら楽しめる。
ロリには堪らないッす!一度逝くでし!
     ||        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     ||          | 5回抜かないとこうだ! !|
   ∧||__∧      \_ _____________/
   (; ´∀`)フォォォ!     ∨
   ミ≡≡≡j     ∧_∧
   ミ≡≡≡j     (・∀・ )
   ミ≡≡≡j     ( 神  )
    ヽ)ヽ)       | | |
             (_(_)

72ニコヨン:02/08/04 10:45
>>71
あらら・・・贋物まで!
でもワラタよ

では、そろそろ終了のようなので、最後にサーヴィスしときましょうね
いろいろ問題を起こした本作品ではありますが、
文学作品として研究なさっている方もいるようです。
(ウヨが怖くないんでしょうかねぇ)
以下紹介しておきますので、
興味のあるかたはどうぞ。
73ニコヨン:02/08/04 10:46
標 題 回想の中央公論社(4)60年安保・「風流夢譚」事件
著者名 粕谷一希
誌名等 季刊アステイオン [ISSN:09130500] (サントリ-文化財団・生活文化研究所 ティビ-エス・ブリタニカ) 49 1998 p240〜257

標 題 風流夢譚」論
著者名 伊狩弘
誌名等 日本文学 [ISSN:03869903] (日本文学協会 未来社) 40(4) 1991.4 p42〜50
74ニコヨン:02/08/04 10:47
標 題 衝撃のブラックユ-モア――深沢七郎「風流夢譚」(昭和文学の結節点<特集>)
著者名 井出孫六
誌名等 新潮 (新潮社) 85(12) 1988.12 p185〜187

標 題 反天皇制小説の運命――「風流夢譚」と「パルチザン伝説」(日本文学と天皇制<特集>)
著者名 黒古一夫
誌名等 日本文学 [ISSN:03869903] (日本文学協会 未来社) 34(1) 1985.1 p41〜50
75ニコヨン:02/08/04 10:49
標 題 「風流夢譚」――平和と民主主義への反措定(戦後史と文学――状況のなかの作品<特集>)
著者名 いいだもも
誌名等 現代の眼 [ISSN:0435219X] (現代評論社) 20(10) 1979.10 p96〜101

標 題 「『風流夢譚』事件以後」を読んで(思想の科学社創立15周年記念号――日常意識としての天皇制(主題))
著者名 鶴見俊輔
誌名等 思想の科学 第6次 [ISSN:0389682X] (思想の科学社) 74 1977.4 p41〜45
76ニコヨン:02/08/04 10:50
標 題 ポルノ情動と庶民的日和見主義――「風流夢譚」の文体学的分析(思想の科学社創立15周年記念号――日常意識としての天皇制(主題))
著者名 篠沢秀夫
誌名等 思想の科学 第6次 [ISSN:0389682X] (思想の科学社) 74 1977.4 p90〜101

標 題 「風流夢譚」(深沢七郎と五木寛之――永遠のアウトサイダ-――深沢七郎の作品)
著者名 藤岡武雄
誌名等 国文学 解釈と教材の研究 [ISSN:04523016] (学灯社) 21(8) 1976.6 p151〜154
77ニコヨン:02/08/04 10:58
ではさようなら。
またどこかでお会いしましょう!
78吾輩は名無しである:02/08/04 15:31
>>77 ニコヨンさん。
うん、い〜い仕事してるねぇ〜!  

感謝!
その時、またバスが着て私の前に止った。
みんなわーっと騒いでバスに乗り込んで運転手をひきずりおろしてバスは動きだしたが、
私は相変わらず停留所の前に立っているのだった。
「どこへ行ったんですか? あのバスは?」と隣のヒトに聞くと、
「あのバスは自衛隊を迎いにいったんだ」というので驚いた。
「そいつはまずいですねえ、自衛隊なんか来ては」と言うと、
「自衛隊もみんな俺たちと行動を同じにしていて、反抗するのは幹部だけで、
下ッパはみんな農家の2、3男坊ばかりだから、みんな献身的に努力しているのだ」と言うのだ。
「いつから、そう決まったんですか?」と私はきいた。急にうしろで、
「いつから決まった何てことないワ、そういうことになっているのよ」と女の声がした。
ふるむくと中年の職業婦人らしいヒトが編物をしながらやっぱりバスを待っているのである。
「あなたも、喧嘩をしにいくんですか?」ときくと、
「喧嘩じゃないわよ、戦いよ、会社へ出勤するつもりできたけど、
革命があるというので私も行くことにしたのよ」
と言っているが、これから戦いに行くというのに買物でも待ってるように編物をあんでいるのだ。
「僕も行くかなァ」と言うと、
あら、そう、そんなら私と一緒に行かない?」と誘ってくれた。
「大丈夫ですか?」と私は急に怖気づいた。
「ダイジョウブよ、さっきのバスは自衛隊と一緒になって、銀座で、反動分子と戦ってるけど、
今度来るバスは
・・・とここまで書いてきましたが、この後は出てくる単語が恐ろしいので止めます。
ニコヨンさんがカキコしてくだされ。
申し訳ないので風流夢譚掲載の次の号の中央公論のコメントを載せます。

 深沢七郎「風流夢譚」について
先号に深沢七郎氏の「風流夢譚」を掲載しましたが、この作品の文学上の評価は別として、
実名を用いた小説の取り扱いに充分の配慮を欠いた結果、
本誌の読者の中には編集部の意図とは異なる受け取り方をされた方々もあり、
いたずらに世間をお騒がせいたしましたことについて、
編集責任者としてここに関係方面ならびに読者諸賢に対し
深く遺憾の意を表するものであります。
                            
                           中央公論編集長
                              竹 森  清

ということですが、私が図書館で借りたのには、この頁に
右左両方のかたの書き込みがありましたよ
印刷が薄くて写ってないんで今はちょっと読めませんが
82吾輩は名無しである:02/08/07 16:31
政治少年死スは持ってますが、風流夢譚ははじめて読みますた。
続けてあげて下さることをキタイ…
このあとの展開は、○○○や●●●といったお名前などががはっきりと出てきて
斧で首チョン切られたりとかすごいことになってますので
恐くて書けませんよね
ニコヨンさん降臨してください
84吾輩は名無しである:02/08/08 13:28
あげ
85吾輩は名無しである:02/08/08 13:34
とんじるが着てたジャンパー希望
86ニコヨン:02/08/08 13:59
「ダイジョブよ、さっきのバスは自衛隊と一緒になって、銀座で、反動分子と戦ってるけど、
こんど来るバスは皇居へ乗り込んで……」
 と言うので、私は喜んだ。
「皇居へ乗り込むんですか。それじゃァぜひ連れてって下さい」
と私はその女のヒトに頼み込んだ。
私が変だと思うのは、その女のヒトは編物をしながらバスを待っているのだが、二つの毛糸の玉を道にころがしたまま編んでいることなのである。
こんな風に、道にころがしておけば糸が汚れてしまうのに、私は黙って見ているだけで、拾ってやろうともしないのはどうしたことだろう。
87ニコヨン:02/08/08 14:04
 そのうちにまわりの人だちの話し声は、【原文ママ】
「もう皇居は、完全に占領してしまった」
 ということになっていた。そこで私は誰かが呼んでいるのに気がついた。ひょっと向うを見ると、「女性自身」という旗を立てた自動車にスシ詰めに人が乗っていて、その人達がみんなこっちを見ているのだった。
「これから皇居へ行って、ミッチーが殺られるのをグラビヤにとるのよ」

>>86
リスナー?今夜も楽しみですね!
↑訂正>>85です
90ニコヨン:02/08/08 14:25
>>88
こんにちわ!途中打ってくれてありがとね!
91ニコヨン:02/08/08 14:29
 と女の記者が嬉しがって騒いでいて、すぐにもそこへ飛んで行きたいのだが、私が変だと思うのは、そこへ走っても行かないで返事もしないで、相変らずバスを待っているのはどうしたことだろう。
そのうちまわりの人達の話し声は、
「いま、銀座で、敵は火焔放射器を持ちだして頑強に抵抗している」
 ということになっていた。
「そいつはまずいですねえ、火焔放射器では」
 と私は怖気づいた。
「火焔放射器なんかヘッチャラよ」
92ニコヨン:02/08/08 14:30
 というのはさっきの編物をしている女のヒトである。黙って聞いていると、
「火焔放射器の欠点はミサイル砲で吹っ飛んでしまうことで、こっちでも自衛隊の人達がそんなときの用意にミサイル砲も持って来たから」
 と言っているので私は安心した。その時、どこからか吹奏楽の音が聞こえてきて、だんだん近くなって来るのだ。
「軍楽隊もこっちへ帰順した」
 とまわりの人達が騒いで拍手をやりはじめた途端、青山車庫の方から軍楽隊がキサス・キサスを演奏しながらこっちへ来たのだった。
93ニコヨン:02/08/08 14:43
私が変だと思うのは、(あのキサス・キサスはルンバでやってるのかしら、マンボでやってるのかしらん)と思ってるのに、私は別のことを言っているのだ。
「クンバイ・クンバイ・チェロをやればいいのに」
 と別の曲の注文を誰に言うともなく言っているのはどうしたことだろう。
それからバスが来て目の前に止ったのだった。みんな「わーっ」とバスに乗り込んで運転手をひきずりおろしたので、私も「わーっ」と騒ぎながらバスの中へ入ってしまったのだった。
94ニコヨン:02/08/08 14:44
すぐバスは満員になって動きだして皇居へ向ったのだ。
赤坂見附から三宅坂を通って、桜田門は開いていて、バスは皇居広場へ向って行った。
皇居広場は人の波で埋っているのだが、私のバスはその中をすーっと進んで行って、誰も轢きもしないで人の波のまん中へ行ったのだった。
そこには、おでん屋や、綿菓子屋や、お面屋の店が出ていて、風車屋がバァーバァーと竹のくだを吹いて風船を鳴らしている、その横で皇太子殿下と美智子妃殿下が仰向けに寝かされていて、いま、殺られるところなのである。
95ニコヨン:02/08/08 14:53
私が驚いたのは今、首を切ろうとしているそのヒトの振り上げているマサキリは、以前私が薪割りに使っていた見覚えのあるマサキリなのである。
私はマサカリは使ったことはなく、マサカリよりハバのせまいマサキリを使っていたので、あれは見覚えのあるマサキリなのだ。
(困るなァ、俺のマサキリで首など切ってはキタナクなって)と、私は思ってはいるが、とめようともしないのだ。
96ニコヨン:02/08/08 14:54
そうしてマサキリはさーっと振り下ろされて、皇太子殿下の首はスッテンコロコロと音がして、ずーっと向うまで転がっていった。
(あのマサキリは、もう、俺は使わないことにしよう、首など切ってしまってキタナクて、捨てるもの勿体ないから、誰かにやってしまおう)と思いながら私は眺めていた。
9785:02/08/08 14:56
チャッピーとどりちん持ってるもんね。うひゃひゃ。
98ニコヨン:02/08/08 15:25
私が変だと思うのは、首というものは骨と皮と肉と毛で出来ているのに、スッテンコロコロと金属性の音がして転がるのを私は変だとも思わないで眺めているのはどうしたことだろう。
それに、(困る困る、俺のマサキリを使っては)と思っているのに、マサキリはまた振り上げられて、こんどは美智子妃殿下の首がスッテンコロコロカラカラカラと金属性の音がして転がっていった。
首は人ゴミの中へ転がって行って見えなくなってしまって、あとには首のない金襴の御守殿模様の着物を着た胴体が行儀よく寝ころんでいるのだ。
私は御守殿模様の着物を眺めながら、横に立っている背広姿の老紳士に、
「あの着物の模様は、金閣寺の絵ですか?銀閣寺の絵ですか?」
 と聞いた。私の直感で、この紳士は皇居に関係のある人だと睨んだからだった。
99ニコヨン:02/08/08 15:26
「いや、あれは、豊受大神宮の絵で、橋の模様は京の三条大橋だ」
 と、よく知っているような口振りで教えてくれたのである。私の直感は当ったらしいが、念のために、
「あなたは?皇室に?」
 と聞くと、
「そうです、わしは、30年も50年もおそば近くにおつかえした者だ」
 と言うのだ。私が変だと思うのは、この老紳士は敵の中で危害も加えられないし、味方の殺られるのを平然と眺めていることではなく、
老紳士の首に岩乗な鎖で重いネックレスが首を縛っているように巻きついていて、(重たいじゃァないかしらん)と私は眺めているのに、少しも重そうではないのはどうしたことだろう。その上、この老紳士は向うの方へ指をさして、
「あっちの方へ行けば天皇、皇后両陛下が殺られている」
 と教えてくれたのだ。
100吾輩は名無しである:02/08/09 09:04
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101コギャルとHな出会い:02/08/09 09:16
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102吾輩は名無しである:02/08/09 11:35
ヒロヒトのアイコラきぼんぬ
103ニコヨン:02/08/09 13:30
みなさん、おはようございます。
「風流夢譚」はここでも読めるよ!
(ところで、奥崎先生出演のエロビデオみた方います〜? )

『宇宙人の聖書!?』 : 天皇ヒロヒトにパチンコを撃った犯人の思想・行動・予言
/ 奥崎謙三著<ウチュウジン ノ セイショ : テンノウ ヒロヒト ニ パチンコ
オ ウッタ ハンニン ノ シソウ コウドウ ヨゲン>. -- (BN12808103)
神戸 : サン書店, 1976.3
502p ; 19cm
注記: 付録小説・風流夢譚 深沢七郎著. 天皇裕仁と作家三島由紀夫の幸福
な死 奥月宴著. 天皇裕仁は二度死ぬ
著者標目: 奥崎, 謙三(1920-)<オクザキ, ケンゾウ>
分類: NDC8 : 289.1 ; NDLC : GK30
件名: 奥崎, 謙三(1920-)

所蔵図書館 4
岡大 附属図 289/O 011117754333
千大 図 049||O58 00079280680
桃山大 289.1||O58 T00432108*
同大 A289.1;O380 2J;9520045870
http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BN12808103
104ニコヨン:02/08/09 13:32
そうして私はのそのそと老紳士の指差した方へ人ゴミをわけて歩いて行ったのだった。
そこでは交通整理のおまわりさんが立っていて、天皇、皇后の首まし胴体のまわりを順に眺めながら、人ゴミは秩序よく一方交通でうごいているのだった。
皇太子はタキシードを着ていたが、天皇の首なし胴体は背広で、皇后はブラウスとスカートで、スカートのハジには英国製と商標マークがついているが、私は変だとも思わないで眺めていた。
仕立上ったスカートにそんな商標マークがついている筈はないのに、変だとも思わないで私は、(天皇の背広も英国製だ)と思って眺めているのだ。
ひょっと気がつくと天皇の首なし胴体のそばに色紙が落ちていて、私はそれを拾いあげて読もうとしたのだった。が、毛筆で、みみずの這った様なくずし字なので、さっぱり判らないのだ。
105ニコヨン:02/08/09 13:33
「こりゃー、なーんだ、読めないよ、こんなもの」
とひとりごとを言うと、
「それは天皇陛下の辞世のおん歌だ」
 と横で声をかけてくれたので、横をむくと、さっきの老紳士が立っていたのだった。
「読めますか?こんなくずした字が?」
 と言うと、
「読めなくてどうするんだ、わしなど30年も50年もおそば近くにおつかえした者だ」
 そう言いながら、色紙をとりあげるように取って読んでくれた。
   みよし野の峰に枝垂れるちどりぐさ
    吹く山嵐に揺るるを見れば
106ニコヨン:02/08/09 13:34
 老紳士は読んでくれて、頼みもしないのに歌の解釈もしてくれた。「みよし野の峰にしだるる千鳥ぐさ吹く山嵐に」までは「揺るる」の序で、「揺るる」は国が動乱することを意味するもので、歌の大意は「なんと国家動乱したことであるわい」という意味だそうである。
「御製ですねえ」
 と私は言った。
「辞世の御製で、辞世だから御生涯中で唯一首しかないおん歌だ」
 と老紳士は言って目をとじた。天皇の歌があるなら皇后の歌もあるのに違いないと気がついて、私は皇后陛下の首なし胴体のところを注意して見るとやっぱり色紙が落ちていたのだった。拾い上げたがくずし字なので、読めないのである。
107ニコヨン:02/08/09 13:37
「これも、読めますか?」
 と老紳士に見せると、
「これも辞世のおん歌だ」
 と言って、読もうとしたときだった。急に前が騒がしくなって人ゴミをわけて出て来た老女があった。
「昭憲皇太后が来た、昭憲皇太后が来た」
 とまわりの人が騒ぎたてるので見ると、65歳ぐらいの立派な婆さんである。
広い額、大きい顔、毅然とした高い鼻、少ししかないが山脈の様な太い皺に練白粉をぬって、パーマの髪も綺麗に手入れがしてあるし、
大蛇の様な黒い太い長い首には燦然と輝く真珠の首飾りで、ツーピースのスカートのハジにはやっぱり英国製という商標マークがはっきり見えているのだ。
108ニコヨン:02/08/09 13:38
私が変だと思うのは、この昭憲皇太后は明治天皇の妃か、大正天皇の妃かも私は考えないし、そのどちらも死んでいる人だのに、そんなことを変だとも思わないでとにかく昭憲皇太后だと思ってしまったのはどうしたことだろう。
 昭憲皇太后が目の前に現れると私はその前へ飛んで行って、いきなり、
「この糞ッタレ婆ァ」
 と怒鳴った。そうすると昭憲皇太后の方でも、
「なにをこく、この糞ッ小僧ッ」
 と言い返して私を睨みつけるのである。
109ニコヨン:02/08/09 13:39
私が変だと思うのは、「糞ッタレ婆ァ」というのは「婆ァのくせに人並みに糞をひる奴」とか、「婆ァのひった糞はやわらかくて特別汚いので、
きたねえ糞をひりゃーがった婆ァ」という意味で「糞婆ァ」というのは「顔も手も足も糞のようにきたない婆ァ」という意味なのである。
ふだん私は「糞婆ァ」という言葉はよく使ったが、「糞ッタレ婆ァ」などという嫌な、最低の言葉は使ったことがないのに、ここで「糞ッタレ婆ァ」と言ってしまったのはどうしたことだろう。
110ニコヨン:02/08/09 13:40
また、昭憲皇太后が「なにをこく」とか、「糞ッ小僧」などという甲州弁を知っているかどうか、皇室ではこんなときに使う悪態はアクセントも違った言い方をするのだと思うが、
夢を見ているのは私だから、私以外の知識が夢の中に出て来る筈がないので、これはあとで考えると納得することが出来たのだった。
「糞ッ小僧」と言われて私は怒りだした。いきなり昭憲皇太后に飛びついて腕を掴んでうしろへねじった。でかい声で、
「なにをこく、この糞ッタレ婆ァ、てめえだちはヒトの稼いだゼニで栄養栄華をして」
【「栄養栄華」、原文ママ。「エーヨーエーガ」のルビ有り。】
 と怒鳴った。そうすると昭憲皇太后は、
「なにをこく、この糞ッ小僧ッ」
111ニコヨン:02/08/09 13:42
 とわめいて私の顔をひっかくのだ。私はカンカンに怒って、「エイッ」と昭憲皇太后に足がけをくれて投げ飛ばした。
「どすん」と昭憲皇太后は仰向けにひっくり返って、(あれ、うまくいったなァ、俺はこんねに強かったのか)と私はびっくりした。(起き上がられては)と素早く私は昭憲皇太后の首を両股で羽交締めにした。
昭憲皇太后は両足でバタバタ暴れながら、私の股をひらいて逃げようとするのだが、私が変だと思うのは、
私は両股に力をいれていないのですぐ逃げられてしまうのに、昭憲皇太后はいくら踠いても私の股はひらけないのだ。
(困る困る、逃げられてしまう)と私は思っているのに逃げられないのはどうしたことだろう。【「困る困る」、原文踊り字】
112ニコヨン:02/08/09 13:42
「皇后陛下の辞世のおん歌は」
 と言って読み始めたのだった。
  磯千鳥沖の荒波かきわけて
   船頭いとほしともしび濡るる
 そう読みあげて頼みもしないのにまた歌の解釈をするのだ。「磯ちどり沖の荒波かきわけて船頭いとおしともしび」までは「濡れる」の序で、歌の意味はただ「濡れる」というだけだそうである。
「濡れるって、ただ濡れるでは、何がどんな風に濡れるだかわからないじゃないですか?」
 と私は昭憲皇太后が逃げては(困る、困る)と思いながら、両股で首をはさんだまま老紳士の方を見上げてそう聞いた。
113吾輩は名無しである:02/08/09 15:33
112の前に「老紳士は」とかって入らないの?
114吾輩は名無しである:02/08/09 16:05
あたしは山梨のもんです。ひちろーさんのスレ立ててくれてありがとう。
うちの父はもと刑事でしてね。島田事件のあと、ひちろーさんが石和の実家に
帰って来たとき警備したんだそうです。
そんな縁でうちにはこの短編が載ってる中央公論もあるのです。
ちょっとネズミの小便くさいけどね。ひちろーさんの甲州弁、活きてますね。
115吾輩は名無しである:02/08/09 16:32
>>113
「その時、横で、さっきの老紳士が、」って入るね。
116ニコヨン:02/08/10 08:48
コピペするとき抜けてしまいました
皆さん、すみませんでした。

>>114
それはすごいですね!
いろいろ詳しくお聞きしたいです。
ねずみの小便(・∀・)イイ!
ところで「島田事件」って、「嶋中事件」の間違いでは?

 <嶋中事件> 雑誌「中央公論」60年12月号に掲載された深沢七郎の小説「風流夢譚(むたん)」をめぐり、右翼団体などが天皇への不敬に当たると批判。
翌年2月、右翼の少年が中央公論社の嶋中鵬二社長宅を襲い、お手伝いの女性を刺殺、夫人も重傷を負った。
その後、同社で刊行していた「思想の科学」天皇制特集号を、右翼の攻撃を恐れて廃棄処分にするなど余波が広がった。
http://www.asahi.com/national/syugeki/K2002050201400.html
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/asanuma.htm
117吾輩は名無しである:02/08/10 14:29
うーん。なつかしい。細部の言葉使いなんかが意外と記憶に
残ってるもんですね。まあ、風変わりなのでよけいなんでしょうが。
118吾輩は名無しである:02/08/12 12:03
mage
119吾輩は名無しである:02/08/12 15:32
☆ チン     マチクタビレタ〜
                        マチクタビレタ〜
       ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) < 風流夢譚の続きまだ〜?
            \_/⊂ ⊂_ )   \_____________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
       |  愛媛みかん  |/
120吾輩は名無しである:02/08/13 10:10
ニコヨンはウヨに爆撃されますた
121吾輩は名無しである:02/08/13 14:24
age
122吾輩は名無しである:02/08/15 03:08
掲載を続けるのはドキドキものでしょう、お察しいたします。
静かにお待ち申し上げておりますので、どうか続きをよろしくお願いいたします。
123吾輩は名無しである:02/08/15 09:02
age
124吾輩は名無しである:02/08/21 19:40
夏休みが終わってから再開していただけますかね?
ほのかに期待しつつ…
125吾輩は名無しである:02/08/22 15:15
なぜまだ書き込みがないのか不思議だが、
最近出た鹿砦社のムック「スキャンダル大戦争A」に
「風流夢譚」の全文が掲載されてるよ。
大江健三郎「政治少年死す セブンティーン第二部」の全文も。
126吾輩は名無しである:02/08/22 17:28
>>125
買ってきた。個人的には「政治少年死す」を読めるのが
うれしい。
127吾輩は名無しである:02/08/22 18:31
>>125
情報、ありがd!
128吾輩は名無しである:02/08/22 19:09
>>125
ありがとう。さっそく買ってきますた。
うちの方は今日発売だったとのことです。
ちなみに多摩ですが。
129吾輩は名無しである:02/08/22 19:45
ほんとかい
ついに
130吾輩は名無しである :02/08/22 21:15
『スキャンダル大戦争』近所の本屋で売ってないよー(TДT)ウワーン
131吾輩は名無しである:02/08/22 21:19
こういうのって読んだら読んだで大した事は無いんだよね。
132吾輩は名無しである:02/08/22 22:30
いつだか浅田彰御大は、作品はどうでもイイ代物だが、こんなレベルのものでも出版できぬ
状況はどうしても看過できない云々といってたな。
133吾輩は名無しである:02/08/23 12:29
他愛もない小品といってしまえばそれまでのもんでしたね。
134吾輩は名無しである:02/08/23 14:49
あたりまえだろ、恋愛だってフランス料理だってなんだってみんなそうだろ、
留保されればされるほど、妄想が広がっていく。ただそれだけ。







ってこともないな。人が殺されたんだってね、30年くらい前か、、
右翼がなんかするかどうか期待してしまう自分って嫌い、、じゃない、、
135吾輩は名無しである:02/08/25 22:02
『スキャンダル大戦争』を偶然本屋で見つけて、初めて読むことができました。
2チャンネルに書き込みがないかと思って探してみたらこのスレが見つかりました。
というわけです。
1の方ご苦労様です。
136吾輩は名無しである:02/08/26 02:03
SFというか、ファンタジーの短編ですね。
SF板を最初に探しました。
137吾輩は名無しである:02/08/26 02:12
>>135-136
意図的age
138吾輩は名無しである:02/08/29 22:15
>>132
落語でしょう、とも言っていたね
139吾輩は名無しである:02/08/30 05:24
文学は昔の方がほうが過激だ。題材ではなく。
他の記事はどうでもいいが、これと「政治少年死す」は
もう代表的な幻の作品だったわけじゃない?買いでしょう。
大江の方もイッちゃってる。二人とも文学や完成度なんざ知らねえよ、
とばかりに突っ走っている。
140吾輩は名無しである:02/09/01 18:32
age
141吾輩は名無しである:02/09/15 01:22
ものすごく続きが読みたい。
お願いだから俺に続きを読ませてくれ
142美香 ◆5qBZxQnw :02/09/15 01:28
『スキャンダル大戦争』って都内のどこで売ってるの?
見かけたことがないけんど・・・
143吾輩は名無しである:02/09/15 01:32
俺りょうほうともテキストで持ってるけど、どこかアップするとこある?
PDF(オリジナルをスキャン)もあるけど。
144吾輩は名無しである:02/09/16 01:56
ブスッとやられちゃうよ。
145吾輩は名無しである:02/09/19 16:14
>>143
ほれ、200MB!までいける。
yami.plala.jp/upldr/

おれは両方持ってるからいいや。
146吾輩は名無しである:02/09/25 01:01
頼む!続きを読みたい。
147吾輩は名無しである:02/09/25 15:52
結局このスレは宣伝スレだったわけ?
148吾輩は名無しである:02/09/29 02:43
このスレ見て「スキャンダル大戦争A」買った人1000人はいるだろうな
かくゆう私も。
149吾輩は名無しである:02/09/29 02:44
買うもんじゃない、万引きするもの
150吾輩は名無しである:02/09/29 02:52
>>149 このキワモノ企画本の本質を見抜いてるねえ。ところで、
だいたいこの「スキャンダル・・・・」は結局、著作権を無断でカッパラッたままなわけですか?
151吾輩は名無しである:02/09/29 11:51
だろうね、資料だとかなんとか称してるが。
152宮内庁:02/10/04 10:54
いけませんね
153吾輩は名無しである:02/10/04 12:42
>>132
さすがに浅田は頭いいなあ。論点をばしっと押さえてる。
154吾輩は名無しである:02/10/05 00:56
最悪
155吾輩は名無しである:02/10/12 15:46
何が?
156吾輩は名無しである:02/10/18 03:03
わかれ
157吾輩は名無しである:02/10/22 00:34
ないで
158吾輩は名無しである:02/11/06 17:35
age
159吾輩は名無しである:02/11/16 22:07
1がビビって削除依頼していたのでage
160吾輩は名無しである
>>132
批評空間のいつかの号の後書きだよね。
確かこれと、大江の政治少年死すの
出版の必要を促していた。
桐山襲のパルチザン伝説もひょっとしてと思ったが、
あれはまあ発禁にはならずに済んだな。