今は「放浪の人」としてバックパッカー御用達本の印象が強い
気がするが、この詩人、一筋縄ではいかない。
姦通罪のまだ残る昭和初期、超美人の恋女房、森三千代がほかに
男を作った時、重ねて四つになんかしないで足掛け5年のアジア
ーヨーロッパ放浪の無銭旅行に連れ出したり、帰国してからは
第2次大戦「中」に反戦詩を書いてたり、息子に赤紙が来たら
松葉でいぶして2度も徴兵忌避させたり、戦後は若い愛人と重婚
生活したり、晩年はストリップ好きのエロじいさんとしてお茶の間
の人気者になり、、
去年は分厚い評伝が出たし、今月末くらいにはハチャメチャ夫婦の
間で滅茶滅茶に揉まれた息子が書いた伝記本も出るらしい。
いろんな面からこの詩人を語り倒そう!
「評伝 金子光晴伝」 原満三寿 北溟社 (既刊)
「父・金子光晴伝 ー夜の果てへの旅」 森乾 書肆山田
(5月30日発売予定=読売新聞4月8日夕刊より)
3 :
吾輩は名無しである:02/05/04 14:54
どくろ杯age
4 :
吾輩は名無しである:02/05/04 15:42
この人こそ詩人だにゃ。
5 :
吾輩は名無しである:02/05/04 16:04
金子光晴に傾倒している作家、結構いますよね。
開高健・高橋源一郎…。ともに「マレー蘭印紀行」を絶賛している。
引用している個所まで一緒。
6 :
吾輩は名無しである:02/05/04 16:13
マレー淫乱紀行、ついに言ってしまった。
7 :
吾輩は名無しである:02/05/04 16:19
うんこ
8 :
吾輩は名無しである :02/05/04 20:48
ついにわたしは
あなたのうんこになりはてました
んん〜、これが愛ね。
9 :
吾輩は名無しである:02/05/04 21:55
昔、教科書で孫を猫かわいがりしている詩を読んだ気が、、
そんなすごい人生送った人だったの?
最初に読むなら何がオススメ?
10 :
吾輩は名無しである:02/05/04 23:05
>>9 講談社文芸文庫の『人間の悲劇』がいいのでは。
11 :
吾輩は名無しである :02/05/05 01:21
石井輝男の映画『無頼平野』ラストで
黙々と「寂しさの歌」を朗読する田村翔子に萌え
12 :
吾輩は名無しである:02/05/05 02:38
愛情69
赤面してしまった…
13 :
吾輩は名無しである:02/05/05 03:15
詩ではないけれど、自分はやっぱり手に入りやすい「どくろ杯」
「ねむれ巴里」「西ひがし」から入った。中公文庫の自伝的小説
3部作。
「ねむれ巴里」で、愛憎いろいろある奥さんと、フォンテンブロオ
の森で80歳を越す老夫婦がいたわりあっているのを見ての場面。
「傍らの彼女(奥さん)」に「こんなことが究極の幸福であるとおも
わせたくなかった」
と感じ、「もうとっくに卒(お)えている筈のあの八十歳の夫婦も、
ことによると、いま頃、裸でだきあっているかもしれないとおもうと、
それはもう、人間の宿業というよりほかにことばがない」と書いて
いるのを見て、若い残酷さを表現する詩人の鋭さに感じいった。
でも、てっきり青年期に書かれた物かと思ってたのに、書かれた
年代を見たら、詩人じしん80近くなってからの文章だった!!
これに気付いた時、本当この人ただものじゃない、と全身総毛立ったよ。
引用含め長くなってスマソ
14 :
吾輩は名無しである:02/05/05 16:02
つい最近「どくろ杯」を読んだ。びっくりした。
すんごい面白い。思わず次へ次へと読ませてしまうコトバの
オーラがある。いやー、食わず嫌いってするもんじゃないね。
いろいろ読んでみたくなったよ。詩も小説もね。
15 :
吾輩は名無しである:02/05/05 18:17
絵もうまかったんでしょ。
何年か前、吉祥寺か三鷹の方で展覧会があったそうだけど、
行った方いますか? 絵だけではなかったのかな(生原稿とか)。
情報キボンヌ
16 :
吾輩は名無しである:02/05/06 01:29
奥さんの本は中公文庫で「金色の伝説」というのが出てるね、絶版だけど。
ネットの古本屋でようやく買いましたが、カンボジアの伝承集でした。
光晴との生活や自分の恋人のことをネタにしたりして、小説を書きまくって
いたらしいので、それも読みたーい! 今でいうと柳美里みたいなひと
だったのでしょうか。
17 :
吾輩は名無しである:02/05/06 13:36
奥さん気になるうう
age
晩年はほんとにスケベの汚いジジイじゃったぞ。
そこがまたいいんじゃがの。ほっほっほ。
ただお若いの、光晴の書いたものを鵜呑みにするのはいかがかの。
井上光晴と並ぶ「ウソつきみっちゃん」じゃからのお……
19 :
吾輩は名無しである:02/05/06 23:14
>ウソつきみっちゃん
もう一人の奥さん(大川内令子)への最初の口説き文句も
「君は嘘がつけるかい」。確信犯!
20 :
吾輩は名無しである:02/05/06 23:26
風流尸解記なんて真面目な人が読んだら怒り出しそうな小説だもんね。
21 :
吾輩は名無しである:02/05/06 23:34
大体「どくろ杯」からして自伝「的」な「小説」であって、
「自伝そのもの」ではないし。「詩人」ほか、いくつか
ある自伝(的小説?)読むと、どれが本当言ってるのかわかんなくなる。
けっこう最近まで本当の生誕地もはっきりしなかったみたいだ。
詩の世界の荷風みたいな人?
田村隆一によると、他の近代詩人にあるような
前近代との断絶がこのヒトには存在しないとか。
23 :
吾輩は名無しである:02/05/08 03:41
とりあえずage
24 :
吾輩は名無しである:02/05/08 07:28
ageたい
25 :
吾輩は名無しである:02/05/08 13:43
「反戦詩人」として持ち上げられたけど、
本人はただ徹底して「天邪鬼」だったんだろうなー。
「いやだからいやだ」が信条というあたりは百鬼園先生ぽくもある
金子光晴でも小林秀雄でもそうだけど、その頃の人たちの文章って
密度がものすごいの。こんなこと言っちゃ悪いけど辺見庸さんの文章と
見比べてみると良くわかる。氏が4ページ費やしていた内容が、
彼らの筆にかかれば、ほんの数行もあれば収まっちゃう。
でもいまはそれらが一律100円で売られてます。
27 :
吾輩は名無しである:02/05/09 00:58
長まゆ毛love
28 :
吾輩は名無しである:02/05/09 23:39
図書館で戦後から昭和60年代くらいまで、読売新聞に掲載されていた人生相談を
えりぬきした本を見つけた。で、回答者の名の中に「森三千代」があった。すごく
ぶあつい本なので、まだ三千代の担当部分見つけれてないけど、あれだけ波瀾万丈
の人生を光晴とともにすごした人だから、どんな解答してるのかとても気になる。
見つけたらまた報告します。(同姓同名の人なんていないよね?)
29 :
吾輩は名無しである:02/05/10 20:50
age
森三千代の人生相談、全ページを眺めてようやく2件しかなかった。
そのうちの一つ、個人的にワラタのでかいつまんで。
相談タイトルは「恐い旅の一夜」。18歳の純朴な田舎出身の娘が、清い交際を
続けていた大学生Kから松島見物に誘われ、断りきれずOKした。でも「旅行して
旅館での一泊なんて考えると恐い」。悩める乙女に回答する三千代。
「この解答が一刻も早くあなたの目にふれることを願っています。どんなに誘われ
ても2人きりで旅行にでかけてはいけません」
「男の人との交際は、結婚するあいてとしてあなたにふさわしいか、立派な人間か、
はっきりするまでは、ただのお友達として交際して友達以上の親密さにすすまないで
いた方がいいのです」
「好きになったあいての言うことはどんなつじつまの合わない事でも不思議に思わない
で、その通りだと思い込んでしまうものです」
「常識として、あなたを無理に旅行につれ出そうとするKについてゆくことは危険です。
旅の宿ではまちがいがおきやすいものなのです。まちがいが起こってからKが責任
を持たなかったら、あなたは人生の出発をあやまることになります」
実に実に保守的な意見! しかしあの、光晴との「どくろ杯」などに描写される地獄の
道行きを同道した女性が語ってる、と考えると俄然趣き深いです。
ちなみにこれは昭和30年3月25日に掲載されていたものだそうです。
31 :
吾輩は名無しである:02/05/11 02:20
人生の出発をあやまることになります…
32 :
吾輩は名無しである:02/05/13 05:08
とりあえずage
33 :
吾輩は名無しである:02/05/14 20:37
若葉ちゃんて今30代なかばくらい? どんな大人になってるのかな
34 :
吾輩は名無しである:02/05/16 01:31
息子の伝記、本当に出るんだね。しかしワセダの教授だったとは!
授業モグリに行って「おやじさんの人生、本当はどう思ってたワケ?」と、
問いつめてみたかった。
「森乾 父・金子光晴伝─夜の果てへの旅」
「反骨の詩人と奔放な作家の間に生れ、澄んだまなざしを持つことを運命
付けられた人間、森乾──奇ッ怪な世上と複雑な人事の渦中で営まれた
深刻かつ滑稽なる生を見つめる。」
http://www.t3.rim.or.jp/~shoshi-y/new.html より
35 :
吾輩は名無しである:02/05/16 12:02
料理教室やってた禿げたおじい様のことかとオモタ。
36 :
吾輩は名無しである:02/05/16 20:35
全身小説家と勘違いしてる人も多い
37 :
吾輩は名無しである:02/05/19 01:38
晩年の自伝的小説は「どくろ杯」「ねむれ巴里」「西ひがし」で三部作とされるみたい
だけど、「四部作」とされてる文献も見た。もう一つって何だろ?
38 :
吾輩は名無しである:02/05/20 20:26
鳥は巣に
39 :
吾輩は名無しである:02/05/22 11:43
金子信雄age
40 :
吾輩は名無しである:02/05/23 23:55
のぶちゃんじゃなくて、みっちゃんだってばー!
42 :
吾輩は名無しである:02/05/25 20:59
「鳥は巣に」って、全集に入ってないんだよね。漏れはヤフオクで買った
43 :
吾輩は名無しである:02/05/25 22:16
>>37 マレー蘭印紀行か絶望の精神史だとおもう。
44 :
吾輩は名無しである:02/05/26 01:33
>>43 「晩年の」自伝的小説、とすると「マレー蘭印」(昭和15年刊)は違うような気が。
45 :
吾輩は名無しである:02/05/29 01:57
46 :
吾輩は名無しである:02/05/30 00:01
森乾の書いた父金子光晴の伝記、もう書店にあったよ。思ったより厚い本だった。
買ってまだ読んでないけど、かなり面白そう。
47 :
吾輩は名無しである:02/06/04 23:04
↑で、読んだの?
48 :
吾輩は名無しである:02/06/10 03:48
光晴の息子、森乾は言語学の道に進んだのだが、
光晴がフランスで食いつめてベルギーのルパージュ氏に
生活の面倒をみてもらうため、出した手紙を後年見た際、
父親のフランス語が余りにめちゃくちゃで驚いたそうだ
たしか光晴はヴェルレーヌなどの訳もいろいろあるはずだが・・・
49 :
吾輩は名無しである:02/06/13 02:06
十ン年前バックパッカーやってた時、このオヤジ知りました
「マレー蘭印紀行」すんごいびっくりした、
日本語って美しい言葉だったんだって
ほどなく、ハッパきめて詩を読むことを覚えました
「おっとせい」で爆笑「落下傘」でニヤニヤ
「天が、青っぱなをすする。
戦争がある。 〜泡〜」ウヒョーカックイイ、てな具合
50 :
吾輩は名無しである:02/06/14 00:35
そういえば、女と資金繰りに関してはメチャクチャ
だけど、クスリに溺れた、て描写は余りないよね
このおじさん。ヒロポンやったりアヘンやったり
はあったらしいけど、溺れないっつーか。
そこがイイ!
51 :
吾輩は名無しである:02/06/14 20:26
詩人なんてナチュラルでラリってなけりゃ務まらないと思われ
絵描きも作曲家もおそらく同様
バッハって、三日も恍惚状態が続き、飯も食わずに、ただ椅子に座って
頭の中に流れるメロディーを書き留めたという話を聞いたことがあるヨ
52 :
吾輩は名無しである:02/06/15 01:11
そういえば原満三寿の評伝に、光晴はじつはてんかんの持病が
あって、その発作中の恍惚体験が詩作に影響を与えていた、と
いう説が紹介されてたYO!
53 :
吾輩は名無しである:02/06/15 05:57
イェーツの詩集が好きだな。
誰か(名前忘れた)が一度、原文を忠実に日本語に訳したものを
金子光晴が新しく詩におこすって形式だったんだけど。
海の詩でいかすやつがあったな。海をもう一度だったかな。
あれ、こんないかす詩を書けるやつだったのかといっぱつで
好きになったよ。エロティカ、ロマンス、骨太、苦さ、
詩なんてものにうつつをぬかすやつがあるかとおこられそうな
詩人だったと記憶している。
55 :
吾輩は名無しである:02/06/18 02:38
>>53 それ、なにで読めますか?読んでみたいです
56 :
吾輩は名無しである:02/06/23 01:20
age
57 :
吾輩は名無しである:02/06/23 15:35
「若葉のうた」は甘ったるい孫礼讃詩にみせといて、実は残酷な部分も
ちらほら。そんなところも好き。
58 :
吾輩は名無しである:02/07/02 20:44
保守
金子光晴といえばやはり
洗面器でしょう。
だれか全文うっぷして
60 :
吾輩は名無しである:02/07/05 03:03
(僕は長年のあひだ、洗面器といふうつはは、僕たちが顔や手を洗ふのに
湯、水を入れるものとばかり思ってゐた。ところが、爪哇(ジャワ)人
たちはそれに羊(カンピン)や魚(イカン)や、鶏や果実などを煮込んだ
カレー汁をなみなみとたたへて、花咲く合歓の木蔭でお客を待ってゐるし、
その同じ洗面器にまたがって広東の女たちは、嫖客の目の前で不浄をきよめ
しやぼりしやぼりとさびしい音をたてて尿(いばり)をする。)
洗面器のなかの
さびしい音よ。
くれてゆく岬(タンジョン)の
雨の碇泊(とまり)。
ゆれて、
傾いて、
疲れたこころに
いつまでもはなれぬひびきよ。
人の生のつづくかぎり。
耳よ。おぬしは聴くべし。
洗面器のなかの
音のさびしさを。
61 :
吾輩は名無しである:02/07/06 05:37
二十五歳の懶惰は金色に眠ってゐる
62 :
吾輩は名無しである:02/07/12 01:17
僕? 僕とはね、空っぽのことなのさ。
63 :
吾輩は名無しである:02/07/21 19:51
age
64 :
吾輩は名無しである:02/07/21 20:15
age
65 :
吾輩は名無しである:02/07/29 23:39
うんこ
66 :
吾輩は名無しである:02/07/31 00:02
うんこ系のネタ、よく読むと意外と多いよね
67 :
吾輩は名無しである:02/08/08 00:46
新潮文庫から金花黒薔薇ソウ紙(ソウはくさかんむりの旧字体)出たね
コレ、全編本当とも妄想ともつかぬ超絶エロ話ばかりで面白いよ。
桜井滋人聞き書きで、光晴最晩年の本。
68 :
吾輩は名無しである:02/08/09 23:18
桜井滋人って、何の人なんだろ? 弟子? 詩人? やたら
光晴の聞き書き本出してるよね。あと彼の愛人の本とか。
69 :
吾輩は名無しである:02/08/12 04:44
70 :
吾輩は名無しである:02/08/12 04:47
>67
小学館文庫じゃなかったっけ?
小学館にしては、面白そうな本出すなあ、と思ったから。
もともと「週刊ポスト」の連載で、単行本は集英社から出たんだけど、その装丁(横尾忠則)がすごいイイ。
おっしゃる通り小学館文庫でした! スマソ
古本屋で購入した直後、こういうのって再刊されるんだよなぁ
72 :
吾輩は名無しである:02/08/16 17:46
金子光晴の自伝や散文は手に入りますが、
「詩」そのものは中々見当たらない。
文芸文庫で「女たちへのエレジー」はありますが、むしろ
初期のころの「鮫」とかを読みたいな。
これってやはり、古本しかないですか、諸兄よ。
73 :
吾輩は名無しである:02/08/16 22:04
74 :
吾輩は名無しである:02/08/16 22:07
今月?の『発言者』で高澤秀次が金子光晴について好意的に書いてましたよ
2ちゃんではスガの文章で有名な号ですが
75 :
吾輩は名無しである:02/08/16 22:36
>>73 情報多謝!
地道に探しつつ、中公文庫を読破することにします。
76 :
吾輩は名無しである:02/08/16 23:43
荻窪の古本屋で、妙ーーに金子光晴関連の文献が多い所がありました。店名を
失念してしまったのですが、駅(何口かも失念・・)出て右に行ったところ
です。
光晴晩年の女性関係って、スキャンダラスに映画になったりしてるんですね。
関根恵子主演の「ラブレター」。レンタルビデオで観てびっくり。
77 :
吾輩は名無しである:02/08/17 02:26
吉祥寺のサンロードをちょいと行ったところの右手にある、さかえ書店という古本屋は光っちゃんゆかりの古本屋らしいよ。
看板を書いたのも光っちゃんで、包装紙の絵を描いたのも光っちゃんらしい。
本もけっこう置いてあるみたい。
その手前に外口書店というのがあるので騙されないように要注意。
78 :
吾輩は名無しである:02/08/17 03:37
その「さかえ書店」こそ、76で言及されてる女性と光っちゃんとの間を
繋いでたところらしい。自宅にかかっては困る女性からの電話を取り
持ったり。「太陽」だったかの記事で読んだ。
新潮社版の「日本詩人全集」の巻24が「金子光晴・草野心平」。
昭和42年刊。
古いが全集ものは案外きれいだったりする。50円ですただ。
「鮫」はじめ主要詩はほとんど入ってますだ。ニンマリ。
80 :
吾輩は名無しである:02/08/17 03:55
81 :
吾輩は名無しである:02/08/17 12:52
82 :
吾輩は名無しである:02/08/24 00:23
さかえ書房、こないだ行ったら森乾の光晴伝しか置いてなかったような気が。
3分で出てきてしまったので確かではないが
83 :
吾輩は名無しである:02/08/24 00:29
最晩年のすげーエロ本はなんだったっけ?
あれだけ読んでないから、教えてくれ〜。
84 :
吾輩は名無しである:02/08/24 13:29
>83
それが67,70で言及されてるやつでは?
今復刊された小学館文庫の「金花黒薔薇ソウ紙」。
85 :
吾輩は名無しである:02/08/25 08:09
『金子光晴と森三千代』(牧羊子・中公文庫)
ささま書房で100円でゲット。
86 :
吾輩は名無しである:02/08/25 09:03
87 :
吾輩は名無しである:02/08/25 23:19
>86
「金花〜」は面白いが、牧羊子の方はねぇ・・・・
もし、森三千代がどんな女性だったのか知りたければ、原満三寿の評伝
「金子光晴」(北メイ社、700ページ超え6000円!)か、
ちょっと意外な本では斎藤憐の「昭和不良伝−越境する女たち篇」(岩波
書店、1800円)がお勧め。特に「昭和不良伝」では永井荷風を捨てた女
藤蔭静枝とか、岡田嘉子とかすんごい女性達の中でも別格扱いに(多分
著者に思い入れが深いんでしょう)良く述べられている。
原さんの評伝の方は、もしかしたら光晴ファンは「知りたくなかった・・」
と思うかもしれない事実が満載で、コアなマニア向けですな。
89 :
吾輩は名無しである:02/09/10 21:03
誰か金花・・の感想教えて
金子光晴に傾倒してバックパッカーになりました。
道を踏み外しました…。
92 :
吾輩は名無しである:02/09/11 01:12
現代詩文庫のは駄目なの?
>>92 「鮫」にしても「黄金虫」にしても、
たしか全編は載っていなかったのでは?
それは贅沢望みすぎでしょうか。
94 :
吾輩は名無しである:02/09/12 01:10
>93
ああー、なるほど、そういうことですか。
全篇、読みたいっすよね。
金子光晴に限らず、詩ってのは、後から読もうとすると
そういう不便がつきまとうんだよなぁ。
なんとかならないもんかねぇ。
>>91 なにげに、ホンネがこもっていそーな・・・
文学板らしいレスだぁ
96 :
吾輩は名無しである:02/09/13 11:23
金子光晴って今年写真集も出たっしょ?
晩年の写真のみだけど。
生誕とか没後何年とかの区切りだったっけ?
97 :
吾輩は名無しである:02/09/13 11:40
特に区切りじゃないね。
明治28(1895)年うまれだから、中原
中也とか太宰治なんかよりも年長なんだよね。
全編が読みたかったら、やはり地道な古本屋めぐりをするしかないかもなぁ。
「鮫」とか「こがね蟲」とかは多分部数もいっぱい出ていた全集(中公)
1、2巻に入っている。意外と何でもない古本屋の店頭に「端本」で二束三文
で売っているのを見かけたことがあるよ。
あと、前早稲田の古本屋で全集15巻そろい2万、というのを見たが、次の
週に買いに行ったらもうなかった(涙)。その時どうしても必要だったので、
結局神田で4万5千円で・・・(号泣)
あるいは、「easy seek」「日本の古本屋」なんかの古書検索システム
のあるサイトで探してみるとか。イージーシークなんかは出品素人参加型
だから、時々とんでもない安値で本がバラバラに出ててお勧め。
実はブックオフも侮れない。個人が「死んだおじいちゃんの扱いに困る本」
を寄贈(笑)してたりするから、全集がバラけて売ってたりするのだよ・・
嗚呼こうやって「読みたいから探してるのか」「探したいから探してるのか」
わからない古本地獄に漏れはハマっていったのでありますた
これもある種の「放浪」・・・
>>98 情報ありがとう。
ひとまずは、偶然に古本屋で遭遇するまで、
気長にやります。
100 :
吾輩は名無しである:02/09/17 00:36
>>96 壮年期の写真で、すごい面魂というか、曲者〜!みたいなん見てたんで、
最晩年の写真はビクーリしますた!
でも、一筋縄じゃいかねぇ顔だわなw スゴい人生航路、海超えて
あんな大昔に放浪してんだもん、すげぇっす。詩人の本質だ罠<放浪
101 :
吾輩は名無しである:02/09/19 00:54
お、いつのまにか100じゃん。
最晩年の眉毛は村山富市なみだよね
102 :
吾輩は名無しである:02/09/22 20:59
光っちゃん行き着けの店として何度かマスコミにも出てた
成蹊大学近くの喫茶店、今日行ったらなくなってた・・・
103 :
吾輩は名無しである:02/10/02 11:15
「風流尸解記」あげ。
愚にも付かないような、凄みに圧倒されるというか。
一筋縄ではいかん人ですね。
104 :
吾輩は名無しである:02/10/04 00:02
>>102 え!
「やし」って店でしたっけ。
つぶれちゃったのか〜行きたかった。
旧字体が、読むのメンドイ・・・
106 :
吾輩は名無しである:02/10/05 08:04
「ヤシ」には光晴の描いたヤシの画額があった・・・
107 :
吾輩は名無しである:02/10/12 16:50
きょう吉行淳之介の「着流し対談」を古本屋で入手。最初の相手が
金子光晴だった。亡くなる直前くらいのものだったみたいで、対談
初めは二人の会話がかみあってなかった。(光晴の補聴器の具合も
あったみたいだけど)
でもエロ話になると、がぜん元気になって意味通じあってたよ(笑)
108 :
吾輩は名無しである:02/10/12 18:08
面白そうな本だね。角川文庫から出てるんだ。探してみよ。
最後まで読んだら、解説に光晴の葬儀で流れたテープはこの時の対談の
模様だったと書いてあった。
「肛門だのマスターベーションだのおかまだの女郎屋だの癩病だの梅毒だの
泥棒だのストリップだの魔羅だの女陰だの」といった会話が焼香の時に
流されたんだと・・・
110 :
吾輩は名無しである:02/10/17 23:49
みっちゃん(・∀・)イイ!
111 :
吾輩は名無しである:02/10/26 02:22
あげとこう
113 :
吾輩は名無しである:02/10/27 00:30
あげたい
古本屋で旺文社文庫『金子光晴詩集』を見つけました。
村野四郎編。
とりあえずこれで満足しておきます。
115 :
吾輩は名無しである:02/11/04 22:32
↑めでたい
>114
そうそう、その本もあるよ、って情報を書き込もうとしてたんだけどすっかり忘れてた(笑)。
スマンスマン。
117 :
吾輩は名無しである:02/11/07 02:45
22番・タゲールまで
118 :
吾輩は名無しである:02/11/15 00:12
新宿のアドホック内にて光ちゃんの
作詩法入門
500円にて購入!
漫画売場内に最近ある特価本コーナーであと数冊あったよ
光ちゃん本人による解説書です
119 :
吾輩は名無しである:02/11/15 09:21
>118
ありがとう。今日新宿近くに行くので寄ってみようかな。
120 :
吾輩は名無しである:02/11/15 11:57
>>107 それは金子の対談集に入ってるのと同じやつかな?亡くなってすぐ出た
「下駄ばき対談」。
121 :
107=109:02/11/16 00:22
↑同じです。ちょっと吉行に興味が出てきて、「ダブっているな」とは
思いつつ買ってみたのですが、当時有名だった出刃亀の人との対談とか
めちゃ面白かった。
でも、「解説」ではあまり光晴に触れて無いなぁと思ったら最後にどかん
と109で書いたような大ネタが。
あれ、そういえば下駄ばき対談も結構最近復刊されなかったっけ?
122 :
吾輩は名無しである:02/11/22 00:20
その出刃亀、光ちゃんとも対談してないのかな
あげ
124 :
吾輩は名無しである:02/12/04 00:37
金子光晴はバトパハの日本人クラブでも
日本食を食べたのかな?
クラブが出来るほど日本人が多いのなら
日本食の料理人がいてもおかしくない気がする。。。
こんどバトパハに行くので少し気になった。
(スマソ、やや海外旅行板っぽい)
125 :
吾輩は名無しである:02/12/06 01:26
(つぶれてしまった)吉祥寺の「ヤシ」の店長さんに昔聞いたところによると、
光晴はカレー料理が得意で、レシピを教えてくれたりしたらしいです
日本食、食べたのかなぁ
「カレーでできあがった五色のうんこ」のエピソードが強烈で・・・
126 :
吾輩は名無しである:02/12/14 11:12
miatuharumokita-
127 :
吾輩は名無しである:02/12/16 01:50
>晩年はストリップ好きのエロじいさんとしてお茶の間
の人気者になり、、
これっていつ頃のことで、
どんな感じで人気者になったのですか?
TVとかでたくさん取り上げられたりしたんですか?
128 :
吾輩は名無しである:02/12/17 00:01
11PMだったかに出たらしい。最晩年の昭和50年くらい?
耳が聞こえなくてやりとりはとんちんかんだったとか
129 :
吾輩は名無しである:02/12/22 21:59
あととにかく雑誌で対談しまくってエロ話してたね。寺山修司、野坂昭如、
田辺聖子その他いろいろ。ガイシュツ「下駄ばき対談」参照。
130 :
吾輩は名無しである:02/12/31 21:10
大晦日age
131 :
吾輩は名無しである:03/01/06 22:32
あけおめ。
岩波文庫の金子光晴詩集を買ったよ。
132 :
吾輩は名無しである:03/01/09 00:07
まじで?! 古本で? 欲しいのに入手できてないんだよね
133 :
吾輩は名無しである:03/01/09 23:22
134 :
吾輩は名無しである:03/01/15 23:59
早速リクエストします ないのはおかしいよ!
135 :
吾輩は名無しである:03/01/17 01:04
(^^)
137 :
吾輩は名無しである:03/01/21 04:09
138 :
吾輩は名無しである:03/01/21 09:46
高橋源一郎って金子光晴すきだよね。
『ジョン・レノン対宇宙人』とか『虹の彼方に』とかに出てきた気がする。
139 :
吾輩は名無しである:03/01/22 23:32
最近までアサヒで連載してた小説にもちらりと作品引用があったような
140 :
吾輩は名無しである:03/02/25 01:16
kur age
141 :
吾輩は名無しである:03/02/25 01:35
ただ、「眉毛のながいおつとせい」
142 :
吾輩は名無しである:03/03/03 14:54
>>118 と同じ場所?で「アジア旅人」て本も半額セール中。光晴の立ち寄ったと
思われる場所の写真と、光晴の文を組み合わせた本。
143 :
吾輩は名無しである:03/03/24 21:03
age
144 :
吾輩は名無しである:03/03/26 02:05
>らもさん
いい加減ウゼエので死んじゃってくんないかな?
145 :
吾輩は名無しである:03/03/26 23:38
びっくりした誤爆か。
アメリカに住んでる知人が「今回の戦争を正当化しようとするアメリカ政府の煽動の
やりくちに辟易する」とメールしてきた
現在の米国内での状況を聞くにつけ、戦時中に「天邪鬼」であることの難しさを改めて
思うよ
146 :
吾輩は名無しである:03/04/19 02:05
偉大なる天然
エロジジイage!!
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
148 :
吾輩は名無しである:03/04/24 23:26
「…若さというものは、未熟なものだ。金の足りなさや、つまらぬプライドや、
ゆきがかりで、ことの軽重を見失ったり、こころとはうらはらなことをしたり、
言ったりした。若い毎日は、いくら利口ぶってみても、偏見と無惨の多いものの
ようだ。・・・」
――『どくろ杯』――
…あの無頼じーさんも、そんな時があったのか
数年前だが「金子光晴詩集」を本屋に注文したところ
「そんな人知りませんねぇ・・金子みすずの間違いでしょう」
と本屋に笑われた。
最近の本屋の知識はこの程度らしい。
高校生の頃、読書感想絵を書けと言われ「蛾」を選んでやったら
絵の先生も金子氏が超お気に入りだったらしく
卒業するまで成績良かった。
そんな愛すべき作家です、私にとってはね・・・。
元GHC王者
151 :
吾輩は名無しである:03/05/07 02:01
152 :
吾輩は名無しである:03/05/07 02:32
あげときましょう。
貴重 あげ
154 :
吾輩は名無しである:03/05/20 09:42
無理してあげるのよしなよ
155 :
吾輩は名無しである:03/05/20 10:23
中学の時かな、国語の教科書に乗っていた、金子の詩が。
でもどうしても思い出せない…・
光村の教科書だったのですが。
156 :
吾輩は名無しである:03/05/23 01:04
若葉よ来年は海へゆこう。
あたりではないでしょうか
やっぱり一般的には人気ないのかなぁ
158 :
吾輩は名無しである:03/05/23 21:26
159 :
オリジナルノイズ ◆KJQVF4h9Ug :03/05/23 22:28
どくろ杯、読んだか?
160 :
吾輩は名無しである:03/05/23 23:48
図書館で借りてきたよ。
絵も載っていたけれどこっちも面白いね。なんか日本人離れた絵を描く人です。
私もヨーロッパに住んでいたことがあって日本のかなしさみたいなものを感じることがあります。
金子光晴はそこのところをうまく言葉にしてくれる。
でもこの人はなぜあえて日本に帰ってきたのだろうか?あのご時世だったら子供を連れて
どっかへ移民にでも出てもよかったような気がするが。
日本のわびしさと空しさを熟知しながらもそこで住もうと決意したのがなぜなのかを知りたいな。
しかし子供を5年間親元に預けるというのもすごいよね。
赤ん坊のときに面倒みてもらえなくても子供は彼らを親と認知できたんだから
これもまたすごい。
161 :
吾輩は名無しである:03/05/25 11:44
全集を買ってきました。15巻。
でもまあ、今出ている文庫等を丹念に集めると、主要なのは大体揃いますかね。
『鮫』も、『アジア無銭旅行』に入っているし。
買った後でも若干悩ましいなあ・・・。
162 :
オリジナルノイズ ◆KJQVF4h9Ug :03/05/25 11:51
娘が書いた評伝、書店に出てねえ。
注文しねーと駄目なんだな。。
163 :
吾輩は名無しである:03/05/25 12:03
ヤンキースで松井とレギュラーを争い、
「三割以上打つ自信がある」と自信満々で日本に乗り込んだレイサム。
しかし極度の不振に加え、先日は「人生で一番恥ずかしい」と自ら語る
プレーをして、すっかり意気消沈している。
このまま行けばオフを待たずに解雇されることは確実。
そんな可哀相な巨人・レイサム外野手に、われわれ2チャンネラーの力で
せめてオールスター出場という花を持たせてあげよう!
野球ファンもそうでない人も、みんなどんどん投票して
あげてください。
↓
http://allstar.sanyo.co.jp/vote/
164 :
吾輩は名無しである:03/05/26 20:20
>>162 息子(森乾=もり・けん)じゃなくて?
もし孫娘の書いた評伝があるなら超読みたい
165 :
bloom:03/05/26 20:21
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
167 :
吾輩は名無しである:03/06/06 00:15
金子光晴
168 :
吾輩は名無しである:03/06/07 19:36
金子光晴の翻訳したランボーって
他の翻訳とくらべてどうなんですか?
金龜子(こがねむし)
柳蔭暗く、煙嗚咽する頃、
黄丁字の薫花(はな)、幽かに零れ敷く頃
新月、纖(ほそ)くのぼる頃、
常夜燈を廻る金龜子の如く
少年は、恋慕し、嘆く。
二
其夜、少年は祕符の如く、美しい巴旦杏の少女を思戀した。
少年の焔の頬は桜桃(ゆすらうめ)の如く麗かであった。
少年の呼吸(はじらひ)は紅貝の如く燿(かがよ)ひ噪いだ。
打明け寄る怯儒(ものおぢ)に畏怖(おそれ)に慄へつつ、
少年の悲しい情熱(まごころ)は、
花?(おこぜ)の如く危惧を夢見てゐた。
煩悩焦思の梢梢を、
鶏冠菜(とさかのり)の如く掻亂れた。
少年は身も魂も破船の如く摧破した。
ああ、盲目の蘆薈や焚香に咽びつつ、
少年は嗤ふべき見せ物であった。
(戀の風流こそ優しけれ
戀の堕獄こそ愛たけれ)
私はこの詩を読んで、すぐさま次の二つが脳裏に浮かびました。
古今集の几河内躬恒。
「春の夜の闇はあやなし 梅の花色こそみえね 香やはかくるる」
といった感じ。
Valeryの若きパルクには、
「過ぎ行く一筋の風ならで誰が泣くのか、
いやはての金剛石(ほしぼし)と共に独りある、この一刻に?・・・
だが誰が泣くのか、その泣くときにかく我が身に近く?」(中井久夫訳)
とあり、「金龜子」との近さを感じます。
それにしても「金龜子」、最後の括弧書きに独特の情感がありますね。
情念でもあり、作者の優しさでもあり。
171 :
吾輩は名無しである:03/06/08 05:35
昔、金子光晴という詩人がいた
ああ、むしろボードレールだ、と思った。
ボードレールの主人公は少年ではないけれど。
174 :
吾輩は名無しである:03/07/09 01:25
「金冠子」。なかなか高踏的なペンネームではなかろうか。
来月、中公文庫から『人よ寛かなれ』ってのが出るみたいだね。
これは随筆? 読んだことないので期待。
176 :
吾輩は名無しである:03/07/10 00:05
出るんでしか?! ヤターーーー
しかし何と読むの?
「ゆるやかなれ」だった。随筆集。
・詩人もどき
・うその皮
・通
・泡鳴との初対面
・日本回帰
・昔のメロディー
・筑前琵琶
・国ちがい
・男モデルの話
・サクラ
・食べ物のこと
・日本人の恋愛
・二人の孫
昭和48年西日本新聞での連載が本になったもの。
読み方&内容ありがと! 全然読んだ事ない。楽しみでつ
179 :
吾輩は名無しである:03/07/12 02:02
俺も楽しみです。ありがd。
金子光晴といえば、「報償を求めない心」とかいう名随筆があるらしい。
どうも、学生時代に読んだことがあるような気がする。
教科書なのか、入試問題なのか、さて。
181 :
吾輩は名無しである:03/07/15 04:33
おもふこと
ああ、けふまでのわしの一生が、そっくり騙されていたとしても、この夕映えの美しさ。
ってどの本に収録されていますか?
おしえてください。
中国人女のマンコさわったら、ウンコ臭かったとか
そんな詩あったような気がする。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
184 :
吾輩は名無しである:03/07/15 19:46
185 :
お手々つなげば、世界は一つ:03/07/21 05:03
>>182 それは多分詩ではなく、『ねむれ巴里』。
中公文庫版P39でつ。
186 :
吾輩は名無しである:03/07/30 00:30
金子光晴、ランボーと出会う
とかいうタイトルの本が出てた。
で、出会わせたのは誰なの?
詩人というのは知らなかったが、むしろ
ランボーとエドモンド・ジャベスの研究者だと思う。
金子光晴との共通点といわれてもピンとこないなあ。
あの薄い「マレー蘭印紀行」を何度読破しようと頑張っても、
ものの数ページももたないで閉じてしまう。
修飾語が難しく、イメージもうまく湧いてこない。
よって催眠剤としていつも枕元にころがっている。
191 :
吾輩は名無しである:03/08/11 00:20
なんとなくわかる。
決して読み易くないんだよね。薄いくせに。
でも「どくろ杯」の方は、ちゃんと全部読めた。
支那からマレーに移ったとたん、ちんぷんかんぷん。
・・・燕たちが、ゆきつもどりつ、飛びかわしているのであった。
霧のなかへ投げた凡字。
むすばれては、するするほどける草書(くさがき)。
(「マレー」 バトパハ)
わけわかんねえ。
人生わけわかんねえといって散々のた打ち回ったのが
この人だろ。
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
好きだから 上げ
ふと、それは、昨夜の木菟の目をおもわせた。おもえば、南方の天然は、なべて、ねこどりの目の如くまたたきをしない。そして、その眼は、広がって、どこまでも、圧迫してくる。人を深淵に追い込んでくる。
たとえ、明るくても、軽くても、時には染料のように色鮮やかでも、それは嘘である。みんな、嘘である。
(「マレー」 センブロン川)
またたきもせず一部始終を見物していた商人達は、黙々として立ち上がる用意をし始めた。
・・・
乳色、それから薔薇色、金色と、霧は晴れていった。
一旦うすれはじめると、それはまたたくうちにはぎとられる。鏡にかかった息がはれるように。あるいは、切りの中の内証ごと、馬来人達がよごれた口のまわりを、さっぱりと拭うように。
(「マレー」 バトパハ)
× 切りの中の
○ 霧の中の
珊瑚島
美しいなどという言葉では云足りない。悲しいといえばよいのだろうか。
あんまり清らかすぎるので、非人情の世界に見える。
・・・
胸のそこをむしばまれている少女たちのように、そこからは何の肉情の圧迫を受けることができない。激しい恋愛もない。熱の息吹もない。・・・・・・美しい、けれどもその心のそこは、痴呆のように何にもない。夜のように真っ暗である。
・・・
それだから人は、ひさしいあいだ、ここに止まっていることができない。
・・・枯れ木としか見えぬ、一葉もない枝のふたまたから、ふしぎに色あざやかな花が一輪、ちんぽこのように咲いていたりした。
大小の珊瑚屑は、波といっしょにくずれる。しゃらしゃらと、たよりない音を立てて鳴る南十字星が、こわれおちそうになって燦めいている。
海と陸とで、生命がうちあったり、こわれたり、心を痛めたり、愛撫したり、合図をしたり、減ったり、へたり、又、始まったり、終わったりしている。
・・・
諸君、人人は、人間の生活の外にあるこんな存在をなんと考えるか。・・・人類世界の現実から、はるかかなたにある島々を、人々は、意想(イデア)とよび、無可有郷(ユートピア)となづけているのではあるまいか。
(「マレー」 爪哇)
あぼーん
>>199 たったそれだけの行で
まざまざと光景が浮かぶ・・
>203
最低最悪糞コテのジエン自己宣伝コピペ。スレ汚すな、アホが
皆さんのコメントにあるように、マレーは読むのに時間がかかった。
そこは腰を据えて、お楽しみを一つずつめくるように読んだよ。
単なる紀行文に収まるものでもないし、良かった。
中公の小説三部作読んでから『マレー蘭印紀行』読んだ。
確かに読みにくかったが、投げ出したくなる感じじゃなくて
簡単に読めないのが悔しくてかじり付きたくなる感じだった
208 :
吾輩は名無しである:03/10/03 20:38
記事読んだ。かなりエグい(面白い)内容で、これが社会面に出ていることにおどろいて
しまった。確か去年だったかの息子の草稿発見!て読売のも社会面だったし…
文化面扱いじゃないんだね
210 :
吾輩は名無しである:03/10/14 02:46
講談社文芸文庫の「風流尸解記」、古本屋探し回ってもどこにもないよー。
「あそこにあった」とかの情報ありませんか?もしくは、誰か売って。
>>211 そうそう、一通り探したんだけど、ないんだよね。不思議なほどに。
?イージーシークに山ほど出てるよ風流尸解記
214 :
吾輩は名無しである:03/10/15 22:54
今日、駅の古本屋で『知識人99人の死に方』(角川ソフィア文庫)ての
買った。したら、光晴の部分で「中学生の時義母に童貞奪わる」て出て
てビクーリ。
いろいろ評伝読んできたつもりだけど、そんな事実(ないし記述)あったっけ?
アリャマタ宏監修の本なんだが…
>>213 あれは青娥書房の単行本。探してるのは講談社文芸文庫の方。
青娥書房のは他のネット古書店にも結構あるんだけどね。。。
>>213 あらまた凄い伝記はしる…話。ありそうな気が…
今まで聞いたことはないけども。
>>215 ほ、ほんとだ…全然ない。でも俺、ほんの1年足らず前に、何の苦もなく大手町の紀伊国屋
で買ったよ。こうなったらイージーシークや↓で探究書登録してみたら? 相場より高めに
つけると意外と反応があったりするからあなどれない。
http://www.crypto.ne.jp/oldbookmark/ >>214 なんかどれだったかなー、『詩人』だったかで、初めて浅草十二階あたりで娼婦を買った
あと、消毒液を希釈せず自分にぶっかけてかえって痛い思いをしたとか書いてあったよう
な… あれは「買った」話か。大体虚実めちゃめちゃな人だし…
それに粗魔多「監修」てのはクセモノ。以前、ライター数十人がかりで雑学(今なら
「トリビア」かw)の本を作ったとき、監修として照井伊藤の名がでっかくついててびっく
りした。絶対監修者本人はソースにまで当たってチェックしてないんじゃないかと思うあの手の本。
>>218 ありがとう、そのサイトは知りませんでした。
さっそく登録してみた。みつかるといいな。
220 :
吾輩は名無しである:03/10/30 22:54
青娥書房の単行本より講談社文芸文庫のほうが入手困難?
結構あの箱の装丁いいと思うんだけどなー。
>>210 月曜日に都内の某ブックオフで100円で売ってたよ
俺は持ってるからスルーしたけど
文芸文庫はすぐ売れるから、今はどうかな
知ってれば押さえておいたのに
数日前の話だと思ったら1ヶ月以上前か 失礼
2ちゃん見るの数ヶ月ぶりなので
>>221 どこの店でしょうか?まだ手に入れてないんです。。
江戸川平井店 03-5628-6223
半額だったら余裕で残ってると思うけど
よりによって100円棚だったからね。
電話で在庫って教えてくれるんだろうか?
ありがとう。うーん、ちょっと遠いなあ。
でもあるところにはあるんだね。しかも100円かー。
なんだか励みになりました。根気よく探そうっと。
226 :
吾輩は名無しである:03/11/24 20:56
ただ、むかうむきになってゐるおっとせい
227 :
吾輩は名無しである:03/11/24 20:57
228 :
吾輩は名無しである:03/12/22 02:00
それで文芸文庫は見つかったのでしょうか
まだです。。。
NHKのBSでやってた「パリ5次元紀行」で金子光晴は取り上げてくれた?
231 :
吾輩は名無しである:
講談社文芸文庫「風流尸解記は神田の北沢書店の隣の@ワンダーの一階に今日売っていたぞ。