村上春樹の作品を語るスレです。
作家論やゴシップは別のスレでお願いします。
とくに「ねじまき鳥クロニクル」を中心に語り合いたいと思いますが、
他の村上作品や作家の作品に言及するケースもあると思います。
抽象的に語るのではなく、できるだけ作品に沿って、
具体的に考えたいと思います。
細部を論じたり発見したりすることになると思いますが、
「ねじまき鳥」が全体として何を志向しているか、
という着地点を見失わないようにしたいと思います。
こんなスレ立てるとバットで殴っちゃうぞ>1
よーし、パパ、井戸に入っちゃうぞ
「ねじまき鳥」は、謎の多い作品です。
ある程度答えの出る謎といくら論じても解決しない謎があると思います。
このスレではその両方をテーマとします。
前者の答えの出る謎とは、
たとえばコミットメントというキーワードを使って、
この作品を読み解くことは可能だと思います。
(もちろん説得力のあるなしは別問題です)
後者の答えのでない謎とは、たとえば2部で完結すべきで、
3部は必要なかった、あるいは必要だった。
さらに3部でも完結してないじゃないか、などの疑問です。
これは意見が分かれると思いますが、たぶん答えは出ないでしょう。
また、「ねじまき鳥」以外の作品でもOKです。
できたら、他の作品と「ねじまき鳥」の関連性などが発見できたら
面白いかもしれません。
泥棒かささぎを聞きながら、パスタ茹でちゃうぞ
よーし、カエルくんの全身の皮、つるっと剥いちゃうぞ〜
「ちゃうぞ」の兄ちゃん、久しぶりだな。
「ねじまき鳥」けっこう読んでるじゃないか。
いろいろ楽しく語ろうよ。
「水」がキーワードかな
マルタと一緒に「加納姉妹」としてデビューしちゃうぞ〜
>8
じゃ、「水」からいこうか。
まず枯れた井戸だな。それから、水筒の水。
ほかにクレタ島の水。
水は生命の維持するのに欠かせないもの。
水は「いいもの」なんだろうか・・・。
11 :
吾輩は名無しである:02/01/23 16:31
「水」は力の象徴として現れてきていると思う
いいものになるか、わるいものになるかは、使い方次第
力の象徴としての「水」か。それは面白い。
それなら確かに使い方次第だ。
それともう一つ、変化の象徴としての「水」と言うのはどうだろう。
冒頭でパスタ茹でてるときは、「熱湯」。
2巻のラストはプールの「常温」。
そして3巻の終わりでは池の「氷」。
13 :
吾輩は名無しである:02/01/23 17:06
綿谷ノボルとはなにか? が面白いと思うが。
水は生命力の象徴でしょう?
邪悪が他者の生命力を枯渇させるものとしての対比において。
綿谷ノボル=The Dark Side of FORCE かな
15 :
||||。_|||:02/01/24 05:30
どうして一部づつあれだけ書き方を変えなければならなかったのか。
これが核心のように思われる。
結局カエル君は語りたがえる。パート5まで待てなかったというわけだ(w
17 :
吾輩は名無しである:02/01/24 09:26
>>1 >作家論やゴシップは別のスレでお願いします。
作家論なしにどうやって作品を語るんだ、ヴぉ家。春樹オタのスレ乱立
犯人氏ね。
いきなり重要で面白いテーマが出てきているよね。
1)「水」の意味するもの
2)悪の根源としての綿谷ノボル
3)3部構成の変化について
このほかのテーマを提議するのもいいし、
これらについて意見を言うのもいいと思う。
しばらく、それぞれの読解のヒントみたいなものを、
出しあってみたらどうだろう。あくまで作品にそくして。
重要なテーマは何度も繰り返されるだろうし、
そのうち大きな発見があるかもしれない。
綿谷ノボルは鼠から派生して出てきたのだろうか。
主人公と別の男キャラが
鼠、五反田君、影、キズキ君、永沢さん、綿谷ノボル
と、変化しているのが気になる。
かえるくんは1のうんこ喰え!うんこ!
21 :
スローボート:02/01/25 00:58
だんだん「父親化」してる?<別の男キャラ
22 :
吾輩は名無しである:02/01/25 01:12
「水」って、昔おぼれて死にかけたよね。
やあ、鰆さん、スローボートさん。
綿谷ノボルの系譜とポジショニングについては、
僕も今考え中です。
ただ、今の印象として言えるのは、
綿谷ノボルだけは、愛すべき点が見つからないこと。
鼠や五反田くんは、内面の痛みに苦しむ、
あるいは痛みを感じることすらできないことに苦しむ、
という精神性において愛せるのですが・・・。
綿谷ノボルが典型的な「悪」として描かれていることに、
僕は何か引っ掛かりを感じます。
(それが何なのかまだわからないのですが)
それと「水」。水は大切だ。
何か女性と関係あると思うのだが・・・。
24 :
吾輩は名無しである:02/01/25 11:51
この作品も失なわれたものを取り戻すといういつもの
テーマというかパターンは変わっていない。そして
いつも取り戻せないのだが。
25 :
吾輩は名無しである:02/01/25 12:50
>>24 あれ、バットで殴って取り戻したんじゃない?
26 :
吾輩は名無しである:02/01/25 16:41
そんなクダラン本読むなよ。
27 :
吾輩は名無しである:02/01/25 17:48
こんなクダラン作家の本が流行ったおかげで、
俺の学生生活はヒサンだったぞ。
それでなくても、趣味の合うヤツが少ないこの世界
(言っとくけど、ここの板に集うヤツは当然例外)。
イモ作家のファンと基地外宗教の信者に付きまとわれたぜ。
>>26-27 グラタン本、グラタン作家、って読んじゃったよw
「スパゲティー小説」の類語かと思った。
29 :
吾輩は名無しである:02/01/25 18:14
30 :
吾輩は名無しである:02/01/25 18:16
>>23 >何か女性と関係あると思うのだが・・・。
うちはむしろ射精と関係あるかと。
導くもの、として。
セクシャルという意味では同じかも。
暗渠、井戸、水玉のネクタイ(ちょっとあやしいが)
導かれてたどり着くところは
いいところとも悪いところともいえない。
この辺は力の象徴としての水も同じですね。
暗渠→闇の世界
井戸→クミコさんのところ
水玉→クリーニング屋 (笑)
今水に気を付けながら読み返しています。
まだ一部しか読んでいないので中途半端です。
おお、水玉のネクタイとクリーニング屋は考えもつかなかったな。
「水」と「月」は、しかし気になる。どちらも変化する。
ところで、なくしたものを探しに行く、と言う物語の基本は
古くからあるもので、それ自体は単純なんだけど、
エピソードの配置の仕方が面白いと思う。
間宮中尉の話や笠原メイの話が、
この「探しに行く物語」とどう関連づけられるのか。
ストーリー的に関係しないこれらのエピソードを
どう理解すればいいのか、ひとつひとつ考えていきたい。
33 :
スローボート:02/01/25 23:43
みずについて
わたしもまだ、中途半端にしか考えていないのだけれど
逆に「水のない場所」から考えるのも面白いと思う。
枯れた井戸 には力が来ていないとかなんかそんな表現が…なかったかなあ。
あと、物語を通して「流れ」という表現が目に付きませんか?
流れが途絶えた、悪い方向に変わった…E.T.C
>>23
引っかかったというのは「絶対性」でしょうか。
クロニクルまでの作品って、主人公(語り)はつねに一歩引いてたと思う。
客観的というか、さめた視線。相対的な悪はあっても絶対的な悪はなかった。
綿谷の「絶対的な悪」」というのは主人公との真っ向からの対峙からうまれるのではないかなあ。
既成の言葉に逃げちゃうと「コミットメント」の始まりがみられるきがする。
傍観していた外の世界に主観的にかかわり始めたのではないかな。
スレッドってどうたてるのですか?
誰か教えて下さい。
35 :
吾輩は名無しである:02/01/25 23:56
月夜に裸になってさくらんぼを食べながら
トレンドじゃないんだと3回復唱し、ナメクジを
飲むとスレッドが立つよ
36 :
吾輩は名無しである:02/01/26 01:19
>>34 37に書き込むひとが教えてくれるよ。
この物語の冒頭で、路地について語っているけど、
あれは、あまり取り上げられてないみたいだけど、
あからさまな中上健次批判でしょう。
ちょっと薄い感じはするけど。
37 :
吾輩は名無しである:02/01/26 01:38
違うと思う。次行こう。
38 :
吾輩は名無しである :02/01/26 02:26
>35
おっしゃる通りにやりましたが、スレッド立ちませんでしたよ(涙)。
満月とかじゃないとダメなんでしょうか?
>>33 水のない場所
宮脇さんちの井戸は、近所の井戸はまだ使えるのにそこだけが枯れている。
水の流れはそばにあるはずなのにその井戸だけ、流れが阻害されている。
ノモンハンでは河はすぐそこにあるのにソ連軍がいて水が飲めない。
(間宮中尉の話ではなく本田さんの話)
主人公は井戸の中に三日間閉じ込められて、飢えと渇きを体感する。
すぐそこに明るい世界があるのに縄梯子が取り上げられていて外に
出ることが出来ない。
(ノモンハンでの兵士の苦しみとリンクしている?)
間宮中尉の井戸体験も、空を渡っていく太陽の光を求めるものだった。
太陽も空を流れていくと見えないこともない。
(水に限らず)流れはそこにあるのに阻害されていて手に入らない。
となると、求めるものは手に入らず消えてしまう、という
春樹さんのこれまでのパターンと同じように感じる。
でも最後井戸には水が戻るんだな。
クミコさんが帰ってきたかどうかはそれぞれの解釈で変わってくるんだけど
(変わっていいと思うんだけど)
この井戸に水が戻る、ということでそれまでの、求めるものは手に入らない
というパターンから脱却したと見ていいと思う。
もちろん水の流れ=クミコさん、という安直なものではない。
でも何がしかの重なりはあっていいと思うけどどう?
>>24 ただこれだと加納マルタが水に執着する理由にならないよね。
それとも捜し求めて見つける、というところが大切なんかな。
>33
「引っかかったというのは『絶対性』でしょうか。」
そうです。スローボートさんが指摘したように、「相対的な悪はあっても
絶対的な悪はなかった」と言うのを僕流に考えると、今までの副主人公は、
多かれ少なかれ主人公か作者の分身のにおいがしたのですが、綿谷には作
者の共感がまったくありません。それをスローボートさんは「絶対的な悪」
と言ったのだと思います。僕もいまのところそう思います。
ただし、そこから「主人公との真っ向からの対峙」がうまれ、「『コミッ
トメント』の始まりがみられるきがする」というのが、正直言ってわから
ない。そんな気もするし、あまりに図式的なような気もするし・・・。
いずれにしても、ここはすごく面白いところですね。
>39
変化し、流れる「水」。
だから、水の解釈はおそらく一つではあり得ない、と思います。ただ、
いまのところ、一つ一つの「水」のイメージが何を示しているのか、わ
からないです。笠原メイが「僕」に与えたホースの水、久実子の香水、
カティーサーク、それらも含めて、「水」だと思うのですが・・・。
間宮中尉の井戸体験は、非常に面白い。僕はあの太陽の動きを「流れ」
とは気づかなかった。僕が考えていたのは、あの太陽の光です。つまり、
間宮中尉の「至高体験」の意味するもの、です。これ以降、間宮中尉は
もぬけの殻になります。(オウム信者の神秘体験と通じるものがある)
ところでなぜ主人公は、自分の飼っている猫に、綿谷ノボルなんて、名
前を付けたんだろう。いくら似てるといっても、ねえ。意味わかんねぇ。
僕が初めて「ねじまき鳥」を読んだとき3つの漠然とした疑問が浮かんだ。
1)笠原メイは、この小説においていかなる役割を与えられているのか?
彼女は、可愛いけれど、ロクなことしない。ただのトリックスター
でもないようだし、主人公から話を引きだすためだけに存在してい
るようでもない。彼女は何者?
2)間宮中尉はなぜ自分の体験を語ったのか?
間宮中尉は、貴重な体験として、あんな話をしたのではない。主人
公の岡田にとって、必要だと考えたからだろう。じゃ、彼は何を伝
えたかったのか?
3)岡田トオルは、最後に敵をバットで粉砕した。
作者は暴力を認めたのか?
小説の登場人物と作者を混同してはいけいないことは承知している
が、印象としては、村上春樹は目的のためなら手段としての暴力も
認める、と考えているように受け取れる。その真相は?
とくに3)に関しては、どうなんだよ、おい、と作者に詰め寄りたい。
どうなんだろう?
すいません、笠原メイ、想像しながらオナったの
俺だけでしょうかはたして?
あと加納クレタでもやりました。しかしです
どういうわけかマルタは、俺のチ○ポにヒットしませんでした。
43 :
吾輩は名無しである:02/01/31 13:03
>42
きわめて普通。ボリスの皮剥でオナニーしたら凄いけど。
44 :
吾輩は名無しである:02/01/31 15:25
マルタの方が神秘的で好きです
世界の底から語り掛ける名無しさんですね
>40
猫の名前はなぜ綿谷ノボルなのか
私はまだ子供だし,
猫に名前をつけることがどういうものかなんて知らない.
たしかクミコさんはお母さんが猫嫌いだったから
猫を飼わせてもらえなかったのよね.
自分の人生で欲しいものが手に入ったことは
一度もないってクミコさんが言ったら,
ねじまき鳥さんは「でも君はもう子供じゃないんだし,
自分の人生を選び直す権利があるんだよ」って答えた.
そして,二人の新しい生活のショウチョウとして猫を飼ったのよね.
ねじまき鳥さんはそもそも最初から
間違った考え方をしていたような気がするの.
クミコさんの猫を飼いたいって気持ちはよそで作られたものなのよ.
たぶん暗くてぐしゃぐしゃしたものを養分にする根の中から.
ねじまき鳥さんはクミコさんの根をムシして
「さあ猫を飼おう」って言ったのよね.
でも本当は気づいてたんじゃないかな.
だから猫の名前に綿谷ノボルなんてつけたのかしら?
>>45 メイタン、ハァハァ
また、井戸の中に放置プレイ頼むよ、ハァハァ
また、ビキニ着てくれよ、ハァハァ
>45
これは鋭い解釈だ。
「クミコさんの猫を飼いたいって気持ち」が「暗くてぐしゃぐ
しゃしたものを養分」として育ったのかどうかは、疑問だけど、
「暗くてぐしゃぐしゃしたもの」と関係があるかもしれない。
もしそうなら、綿谷ノボルと言う名前を付けたのは、偶然では
ないんだ!
それに「自分の人生を選び直す権利」としての猫のことは、見
落としていたよ。クミコさんとっての猫の意味だな。
48 :
吾輩は名無しである:02/02/01 17:22
どこだかでメイは猫の身代わり、みたいな事が書いてあったような・・・
だから猫がいなくなった時にメイが出現して
猫が帰ってきた時にメイが消えた、ような。
詳しい内容知ってる人いたら宜しく。
49 :
吾輩は名無しである:02/02/01 17:44
>48
猫帰ってきたか?メイ消えたか?
50 :
吾輩は名無しである:02/02/01 17:53
>>47って本物カエルくん????
45のネタにネタで答える偽かえる?
51 :
吾輩は名無しである:02/02/01 18:06
52 :
吾輩は名無しである:02/02/02 18:19
>>49 屋敷から帰ってきて猫に餌を与えたりするシーンあり
牛が猫缶を灰皿代わりに使ったりとかもあった
メイが消えた=県外に進学及び就職したよね その事
53 :
吾輩は名無しである:02/02/04 14:07
>52
おぼえが無い。もう一度、猫を探してみる。
54 :
吾輩は名無しである:02/02/04 15:11
もう下手なネタはやめて。
面白くないよ。
ポツリポツリとでいいから、読むという体験の中から、
いろんな疑問を自分なりに出してみよう。
まだまだ、謎や個人の解釈があるはずだと思うよ。
>54も面白くなるように工夫して参加してみたら。
>>53 ルール違反ならごめんなさい。
猫の件は文庫本でしたら第3部「6・新しい靴を買う、家に戻ってきたもの」の
76pに載ってます。
57 :
吾輩は名無しである:02/02/05 10:55
>56
サンキュー、確認してみる。
>>41 >とくに3)に関しては、どうなんだよ、おい、と作者に詰め寄りたい。
>どうなんだろう?
おい,と詰め寄るのは何だか暴力的な感じがします.
「目的のための手段としての暴力」がいけないのは
オウムとかテロにつながるからですか?
暴力は一番直接的なコミットメントであると同時に
暴力を直接受けていない人間にも
想像力や共鳴力をつかって恐怖を伝染させる力があって
それを利用しているのが,ボリスだと思います.
「私の仕事はほかの人々を想像させることだ」
2)間宮大尉は戦争という暴力で空っぽ(抜け殻)になった男で
トオルはクミコから
「あなたの中には深い井戸のようなものが開いてるんじゃないかしら」
と言われるように空洞をかかえた男という共通点があります.
トオルは本田さんから空っぽの箱を送られましたし.
間宮の話は暴力による痛みや恐怖に共鳴し想像しすぎたことによって
自分の核を焼き尽くされたことの教訓ではないかしら.
59 :
吾輩は名無しである:02/02/06 14:01
井戸は膣の象徴だろ
濡れたり、乾いたり、あふれたり
>58
詰め寄るぐらいの暴力は許されてもいいんではないか。
それに、これ冗談だし。
あなたの文章の趣旨が僕には少し分かりづらい。
「 暴力は一番直接的なコミットメントである」という文章と
「暴力を直接受けていない人間にも想像力や共鳴力をつかって恐怖を伝染させる力が」
あるという文章の意味がわからない・・・。
僕が思うのは、テロの報復としての暴力はいいのか?ということだけど。
村上さんは、どう考えているのだろう。
間宮中尉(大尉だったっけ?)に関しては、トオルと内的な空洞を抱えているという共通点があるのはわかる。でも、なぜ間宮がそうなったのか、
という理由は「暴力」ではないと思うが。
>59
それは、そうなんだけど、じゃ膣はなんなんだ、ということ。
61 :
吾輩は名無しである:02/02/07 19:12
もう何回目かわからないけど、ねじまき鳥を読み返してます。
主人公が区民プールで泳いでいて
不可解な電話の相手が奥さんのクミコさんだと気付くシーン、
何回読んでも涙が出ます。
今から3巻目・・・行く末はわかっているけどドキドキ
115 :参加するカモさん :01/12/21 19:46
http://gotonext.cool.ne.jp/gazou/hiroyuki02.jpg ひろゆき、歯まっ黄色!!
歯糞だらけ!!びっくり!!(・∀・)キタナイ!!ビークリ!!
ひろゆきへ
歯みがきしましょうね・・・・
156 :参加するカモさん :02/01/08 14:08
>>115 死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
157 :参加するカモさん :02/01/08 14:11
>>115 呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
>61
あなたのような、そういう読み方が素敵だよな。
ある批評家は、自分の奥さんの電話がわからんはずない、
と言ったが、それは見当違いだ。
自分の奥さんの声がわからなかった男の悔恨と深い悲しみが
こういう批評家には理解できないんだね。
64 :
吾輩は名無しである:02/02/13 21:12
コルシカってどういう意味なんでしょう?
65 :
吾輩は名無しである:02/02/13 22:23
>62
それどこからのコピペですか?
30分くらい藁ってから今やっと書き込めた。
アゴいてぇ
66 :
名無しさん@1周年:02/02/13 23:48
3度も読んでるけど、実は持ってません。
3度とも、図書館で借りた。
文庫本でもいいんだけど、どうせ買うならハードカバーがいい。
あの分厚い感じがたまらない。
買おうと思えばいつでも買えるんだけど、
何度か読んでしまったために、購入にふみとどまっている。
たかだか5000円ぐらい、いいんだけど。
若輩者…。
最後の、意外に「ハッピィエンド」な感じが好きかな。
皮剥っていうのは、実際にあったことなの?
気持ち悪すぎる。
67 :
名無しさん@1周年:02/02/13 23:49
「TVピープル」
村上さんが暴力を認めたのかどうか、と言うのは設問自体が間違っていた。
あの小説においける「僕」はクミコさんを助け出すために暴力を使った、
そのこと自体の是非は別問題なんだな。
あるいは村上さんは自分の暴力性に気がついたかもしれないが、
だからといって村上さんが暴力肯定論者にはならない、もちろん。
>66
ハードカバーいいよ。買ってしまいなさい。
どうせこれから何度も読むんだし、
たとえ読まなくっても本棚の存在感はなかなかいいよ。
>>66 高田馬場のブクオフで、3冊セット1,350円の投げ売り中だYO!
こんにちは。メイの母の芽衣子でございます。
本日はメイの勘違いを正しに来ました。
メイは私達夫婦のことを「とんまな雨蛙」とぬかしていますが、アタイは「サソリ」よ。覚えときな。
メイ、そろそろ婆成石鹸なくなる頃じゃない? 送るわね。
ウェブ上でかなり面白いねじまき論を読みました。
私的にはかなりすっきりしました。
家制度から見るねじまき鳥クロニクル、という
論文だったのだけれど、誰か読んだ人はいますか。
ねじまきを何度か読むうちに、主人公が最後
バットで叩き殺したのは本当に 「綿谷ノボル」
だったのか、という疑問が出てきました。
私は、クミコか、実はオカダトオル本人
だったりして、と思ったのですが。
クミコさんが、「絶対見ないで」
と言っているのが引っかかったのです。
上の論文でも、動物園襲撃の解釈はされてなかった。
動物園襲撃、ZooとSubについて考えたい。
鰆さん、その論文の趣旨って、要約できますか?
一言でもいいんですが・・・。
僕は最近「ねじまき鳥の見つけ方」(だっけ?)を読み、
評論や研究所はやはり読むまいと思っていたところです。
僕は細部をことさら言い立てるような論文は好きではありません。
そんなこと力説してどうすんだ、という気分になるのです。
しかし、もうすこし納得の行く論文を探して読んでみるよ。
誰をバットで殴ったのか、と動物園襲撃についての着眼は面白いなぁ。
クミコさんを古い家制度から抜け出せない女性
主人公を家制度を破壊し得る存在
綿谷ノボルを家制度を利用して女性を家に閉じ込める男性
もしくは古い家制度そのもの
という感じでしょうか。
動物園襲撃より先に
短編と、長編の冒頭部分の読み比べをしてみます。
結構いろいろ変えてますね。
短編の「ねじまき鳥」によって、村上さんはモチーフの発見があったと思う。
それはテーマ的醗酵のスタートラインとして。だから独立した短編として存
在している「ねじまき鳥」には、大切なヒントがあるはずだ、と思います。
もっと言えば、短編の「ねじまき鳥」が入っている短編集「パン屋再襲撃」
の中の「パン屋再襲撃」、「ファミリーアフェア」などの短編は、じつは短
編「ねじまき鳥」と同一のテーマを内蔵しています。しかし、これらの諸短
編と長編「ねじまき鳥」とは何かが明らかに違います。
その違いを端的に言うと、これはまだ仮説なのですが、短編では個人と個人
の間に存在する溝の発見だったものが、長編ではその溝に社会が介在しある
種の影響力を個人に及ぼしているのではないか、ということです。あるいは
社会という言葉は適切じゃないかもしれませんが、いまのところそんなふう
に考えています。
私は短編と長編で変えた部分に注目して読んでいます。
今のところ
冒頭が短編では 「女から電話が掛かってきた」こと、
長編では 「スパゲティーをゆでている」ことに変わっている。
スパゲティーについては他にも
電話の女が設定した10分という時間について
ちょうどスパゲティのアルデンテみたいに
と言っていること
(これは短長どちらにもある)
女が主人公に
「早くあなたの 大事な スパゲティをゆでてくれば?」
といい、スパゲティが強調されている。
(これは短編にはなく、長編で付け加えられている)
主人公にとってスパゲティをゆでること
(スパゲティをアルデンテにゆでること?)
って、どういうことなんだろう。
本編の中で他にスパゲティをゆでてるシーンってある?
カエルくんも前にスパゲティをゆでる
熱湯に注目してましたよね。
>>68 カエルくんが自分でも言っていることだけれど
春樹作品に暴力が出てきたことは 「是非」
ではないですよね。
私は綿谷ノボルが春樹さんの手を離れて
(自分の分身という意味を離れて)
より絶対的な悪を象徴するようになったからこそ
それを打ち負かす為に暴力 (より強い力) が必要になった
と思っています。
必然なのではないかと。
それから思ったんだけど
主人公がバットで叩き殺したのが綿谷ノボルだとして
綿谷ノボルが悪の象徴だとすると
春樹さんは、悪はバットで叩き潰せばそれでオッケー
と言っていることになってしまいませんか?
それっておかしいですよね。
アンダーグラウンド書いた人がそんなこというはずない。
78 :
吾輩は名無しである:02/02/24 15:10
>>77 それは極端のような。
「殴る」っていうのと、「殴ってしまう」ての、ちと違うし。
春樹のは後者っぽい。でも殴ってしまっているうちに、とりつかれてしまう。
フォースの暗黒面みたいなもの、例のギターの男とか。
あそこでかなり、主人公が暗黒面に引きずられた。そして・・・
>78
そうかな。
主人公は殴ることを自分で選んでますよね。
殴らないことにはクミコさんを取り戻せないわけだから。
さらにギターの男からはバットを譲り受けた、
正式に任された、という感じがします。
80 :
吾輩は名無しである:02/02/24 15:56
バットってポコチンのことでしょ?
>>79 ふむふむ。たしかに選んでいるね・・・僕がひっかかったのは、
「叩き潰せばオッケー」というくだりなんだ。まあ、それはともかく。
主人公は決して暴力を礼賛する人物としては書かれていない、最初から。
しかし、最終的には暴力をきっかけ(手段?)として事態を収束させるしか
ないような立場にあってしまっている。
本来ならば主人公のもっとも得意とするのは、非即時的な攻撃だよね。
じっくり時間をかける、待つ・・・。しかし、あの最後の場面では、即時的な
攻撃をせざるを得なかった。少なくとも、主人公は「これしかないだろう」と
決意して臨んでいるね。なぜ、「これしかないだろう」と決意するに至ったか
の内面をあえて作者が書いてないけど。
忍術みたいな話だけど、相手がスイトンの術を使うなら、自分も水の中に
入らないと最終的な決着にならないって思ったんじゃないかな。
それと同じ類で、「暴力を選んでしまった、選ばざるをえなかった」と。
たとえば。
ややこやしいのでコテハンにします。デビューです。
May the force be with you.
>ルークさん
そういう文脈でいえば確かに
主人公は暴力という手段を選ばざるを得なかった
と言えると思います。
「叩き潰せばオッケー」 が引っかかったということについて
もう少し詳しく書いてもらえませんか?
鰆さん
>「叩き潰せばオッケー」 が引っかかったということについて
暴力を振るうこと、バットを使うことが、最終的な解決になることについて、
主人公は直前まで、いやそれが終わった後においても、妻を取り返すための
最も正しい手段であるかどうかの確信はなかったであろう、ということです。
しかし、彼はそうするしかなかった。この方法が最も有効であると確信
せざるを得なかった。そう、ここがポイントかもしれない。
「確信」
ユミコ(でしたっけ? しばらく読んでないので忘れた)が最も必要
としたのは、暴力そのものではなく、主人公が自らの倫理や、思想や、
行きかたやらなんやらを捨てて、もしくは超克して何がしかのことを
行うという、強い決意の力だったような気がします。フォースの正しい
使い方ですね。同じフォースにおいても、よい使い方(ヨーダとか)と、
悪い使い方(皇帝)がありますよね。実際に現実世界に与えられ、
目に見える物理的変化を生じさせるものだけが、暴力の謂いではない
ということでしょうか。
もうひとつ、「ねじ巻き」が「アンダーグラウンド」関連と響きあっている
そのあり方は、「生は死を含んでいると同時に、また暴力も含んでしまっている
のではないか、生を生として十全とあらしめるためには、ときとして暴力を
使ってしまうこともあり得る」ということかもしれません。
つまり、暴力を「正しいか、正しくないか」という枠組みとは別の枠組みで
とらえていかなければならないのではないかと。
オウムの一部の信者たちが、本人たちにとっての大いなる善性のもと、
いつの間にか暴力の中にとりこまれしまったかのように。
なんかまるでアナキン・スカイウォーカー(のちのダース・ヴェイダー)
みたいなたとえですね(藁)。
思いつくままの長レススマソ。
>ルークさん
つまり暴力で叩き潰したことが重要なのではなく
強い意志で何かをやり通したことが重要だと。
暴力はその表れにすぎないということですか。
なるほど。
そういえば綿谷ノボルが主人公にバットで殴り殺されたのは
現実の世界ではなく井戸を抜けた世界での話ですよね。
とどめをさしたのはクミコさんだった。
オウム信者を主人公と重ねる見方はちょっと愕きです。
むしろ綿谷ノボルの方に重ねて見ますよね。
約束された場所でのじょうゆうさんに対する
春樹さんの見方は、綿谷ノボルととても似ているみたいです。
もちろんオウム=悪だと言っているわけではないのですが。
自分でふっといて返事が遅くてすみません。
>鰆さん
>自分でふっといて返事が遅くてすみません。
いえいえ、マターリ逝きましょう。他の人のカキコが途絶えているので
sage進行で、とりあえずは。それに僕のカキコは長いので(汗
もちろん突っ込み大歓迎ですが。
>強い意志で何かをやり通したことが重要だと。
>暴力はその表れにすぎないということですか。
やり通したことも重要ですが、「決意した」ということ。おそらくそれまでは
主人公にとって選択肢の中に入っていなかった、もしくはあえて避けていた
「即時的暴力」を使用するという決意です。それは、象徴的な、「死」です。
主人公が即時的暴力を積極的にふるうという、主人公の魂にとっての象徴的な
「死」を、彼が体験しなければならなかったのではないか?
主人公が井戸を抜けてからの恐怖感や不安感の描写には、読んでいて本当に息
が詰まってきます。「ハードボイルド・ワンダーランド」での地下探検のような
能天気さは、まったくありません。彼は間違いなく、この闇の先に、自分にとって
最大級の悪意をもった存在があることを、予感しています。それでもなおかつ、
進むと。
「井戸を抜ける」ということは、どういうことを意味していたのでしょう?
それは主人公が望んでいたから、つまり主人公の積極的な力によって、
抜けられたのでしょうか、それとも、主人公が気づかぬうちに、「あっち側の
世界の論理」を獲得した、つまり「入場するための鍵」を獲得していたから、
開いたのか?
僕は後者を考えてみたい。まあ、書きながら考えているのでとりとめもなくなって
しまうかもしれませんが、シナモンの動物園の物語や満州でのえーっと、
なんとかっていう老人のエピソード(手紙)を読んだことが、主人公の
かなり深い部分に影響を与えたと・・・たとえば、ですね。
>オウム信者を主人公と重ねる見方はちょっと愕きです。
あの小説の登場人物のすべては、それぞれにさまざまな形の暴力を体験
しています。そして、その代償として、さまざまな「歪み」を持っています。
それぞれの歪みが、偶然にひとつところに集まって、ああいうような「Distortion」
(たしか村上春樹の好きな言葉でしたね)を発生させてしまったのではないか?
彼らの多くは、好んで暴力的になっているのではない。内なる病を抱えつつ、
結果として、暴力を使う羽目に陥っている。ワタヤノボルでさえも、そうでしょう。
主人公から、「パジャマを取り替えなければならないほどに悪夢を見るだろう」
と煽られるところがありましたね。おそらくそれは、「当たり」だったのでしょう。
真に悪である人間が、果たして悪夢を見るだろうか?
なんか長いですね、この辺にしておきます。
86 :
吾輩は名無しである:02/02/25 02:23
age
ふ〜
すごい人に突っ込んでしまったな〜
>「即時的暴力」 を使用するという決意です。それは、象徴的な、「死」 です。
とりあえずこれの意味がよく分からないです。
暴力を使うことが死なの?
それとも象徴的死は通過儀礼ということ?
主人公が井戸を抜けられた時は、それまで持っていた
バットを手放した時でしたよね。
結果的にバットは持ち込んでいたみたいだけれど、
バット無しでもやれるさ、と言っていたら抜けられた。
それって暴力というものが自分とは別に存在するものではなく
(バットという形で自分から分離されるものではなく)
自分の内側に、存在そのものに含まれる形で在ることが分かったから
>主人公が気づかぬうちに、「あっち側の世界の論理」を獲得した
からかな。それを気づかせたのがナツメグシナモン親子の話であり
間宮中尉の戦争の話なのでしょうか。
>彼らの多くは、好んで暴力的になっているのではない。内なる病を抱えつつ、
>結果として、暴力を使う羽目に陥っている。ワタヤノボルでさえも、そうでしょう
この世界においては歪みは誰でも持っているもの
そして歪みを発生させている暴力も、誰もがその影響下にあるもの。
加納マルタが、この世は暴力で満たされているとかなんとか言っている。
主人公も例外ではない。(痣を貰ったりするのもそのあらわれ?)
さらに人を歪ませる暴力は歴史に直結しているものだ、と春樹さんは言う。
では何故、主人公はバットでそれを叩き潰すことができたのだろう。
何故それが主人公だったんだろう。
あの人なんか特別?普通の人やんな。
ところでカエルくんはどこへ行ってしまったのでしょう。
私にはそろそろ苦しいのですが。
ルークさん、デビューおめでとう。
鰆さん
>あの人なんか特別?普通の人やんな。
そう、ここ大切なとこだね。
もっと言えば、主人公は、特別な人どころか、奥さんに逃げられた
情けない男でもある。そんな奴が、でもヒーローの可能性をもって
いる。メイはそのことに薄々気がついていたようだ。そういう意味
で岡田さんは、「カエルくん、東京を救う」の片桐さんに似ている。
暴力については、はずみで暴力を行使したとみる消極的肯定論も目
的のためには暴力はやむを得ないとする積極的肯定論も、同じこと
だと思う。バットで人(物?)を殴ればそれは暴力だ。だから、主
人公の岡田は、もはやピュアではない。ある種の汚れを身にまとっ
てしまった、と思う。
>>87 鰆さん
寝起きなのでぼーっとしてますががんばって書きます。
でも中途半端な時間に眠るのって、どうしてこんなにも気持ちいいんでしょうか、ああ…
>暴力を使うことが死なの?
>それとも象徴的死は通過儀礼ということ?
「死」というとちょっと唐突かもしれませんね。それまでの自分の方法論を捨てる、
自分の生き方を変更するというのは、それまでの自分を殺す、ということに匹敵
するのではないかと僕は考えます。これはカウンセリングの事例でよくあるのですが
(とはいうものの、僕は専門家ではないので話半分くらいに聞いてね)、ある特定の
事案について悩んでいるクライアントが、夢の中で自らの死を体験したり、それまで
夢の中でまでも避けていた行為を「えいっ」って思いきってやったりすることによって、
クライアントが快方、もしくは「新しい、良い展開」に導かれるということがあるようです。
そういう意味で、ある種の「通過儀礼」のものだったような気がします。
>自分の内側に、存在そのものに含まれる形で在ることが分かったから
そういうことじゃないでしょうか。あのギターの男との出会いによって、主人公の内側に
眠っていた暴力という方法論が「発動」しはじめたと。いや、もともと主人公には強い
暴力性があったのではないか? 護身術のためとはいえ、夏休みに毎日「蹴り」の
練習をする高校生なんて、あんまりいないですよね。
ですから、あの「ギターの男」の件は、現実には起こらなかったこと、と読んでみるのが
わかりやすいような気がします。このあたり、かなりデヴィッド・リンチ入っているような
ね、作品に。「ロストハイウェイ」みたいな。
>何故それが主人公だったんだろう。
>あの人なんか特別?普通の人やんな。
ふたつ、答え方があります。
まずひとつ。
村上作品の主人公は往々にして霊的な媒体のような働きを示しますね。「羊」にしても、
「ダンス」にしても。「ダンス」ではあの女の子(えー、またもや名前忘れた)、「ユキ」か?
が、霊媒として描かれていますが、実は主人公にもそういう体質があることが全体として、
暗示されています。そもそもどうして、主人公がユキと出会えたのか? ユキが
主人公を選んだのか?とかね。
まあ、これは物語を進めるうえで必要だったことなのかもしれませんが(主人公がふつうの人とばっかり
会っていたらなかなかファンタジーが進まないですからね)。
もうひとつの答え。
えーっと、とても恥ずかしいんですけど・・・主人公がとっても奥さんを愛していた
からじゃないでしょうか。May the love be with you、なんつって。
かえるさん
>ルークさん、デビューおめでとう。
いえいえこちらこそ。
>岡田さんは、「カエルくん、東京を救う」の片桐さんに似ている。
そうですね。普通の人こそすごいんだ、っていう意味じゃなくて、人間には自分でも
気づかない大きな力が眠っている可能性がある、ということでしょうね。それが
よいフォースである場合もあるし、悪いフォースである場合もある。
もしかすると、「ミミズくん」側にも、カエルくんにとっての片桐さんみたいな人間が
いたのかもしれませんね。
>主人公の岡田は、もはやピュアではない。ある種の汚れを身にまとっ
>てしまった、と思う。
そういうことだと思います。少なくとも、あの作戦は大成功、ではなかった。
暴力の代償として、主人公は死ぬはずでした。それを救い出したのは、シナモン
と、えーっと、カツラ工場の女の子(忘れた)でしたね。鰆さんへの答えから引くと、
彼らの主人公に対する「愛」が、救ったのです。
もうひとつ、奥さんは刑務所に入ってしまいますよね。兄を殺すことによって。
決して、ハッピーエンドではないのですね、あの作品は。
May the love be with you、なんつって。
ありゃ、「May the love be with you」がふたつありますね。
「改行が多すぎ」だったから、二つにわけたときにコピぺ間違いしたんです。
なんか二つもあると(しかもふたりのレスに)キモイですね。気にしないでください。
鰆さん、どこ行った。(笑
93 :
吾輩は名無しである:02/02/26 15:47
綿谷ノボルは安西水丸のことです。
94 :
がまがえる松崎:02/02/26 18:37
最終的な着地点は村上春樹のナルシズムです。
松崎、ひっさしぶりやのう。
「ねじまき鳥」の短編と長編の間には、たしか4年ほどの時間差が
ある。この4年の間に、テーマ的に深化したものがあると思う、と
いうのが僕の仮説。もちろん短編「ねじまき鳥」の中にそもそも長
編的なテーマが存在し、その可能性の発見があったのだろうけど。
それともう一つ、よく知られていることだけど、「ねじまき鳥」
ははじめ2巻までの予定だった。しかし村上さんは3巻を書いた。そ
の理由は、ストーリー的な解決を読者に与えるためではなく(スト
ーリー的にはややこしくなる一方だ)、おそらくテーマがもう一歩
深化したのだと思う。ただし、この2巻と3巻との間には、時間差は
ほとんど存在しない。
つまり「ねじまき鳥」には、ショートバージョンと長編2巻までのロ
ングバージョン、そして2巻を書き上げた後に構想された長編3巻目
にあたるスペシャルバージョンの3つのバージョンがあると言えない
だろうか。僕は、このスペシャルバージョンを長編の3巻目とあえて
見なさずに、2巻までとは別に組み立てられた建築物と考えてみたい。
このようにショート版、ロング版、スペシャル版の3つのバージョン
を個別に考え、それらの差異から「ねじまき鳥」論を考えてみたい。
そのためには、ほかの村上作品や河合隼雄との対談などの読みが必
要になるだろう。鰆さん、スローボートさん、みなさん手伝ってね。
それよりもなによりも「メイキング・オブ・『ねじまき鳥クロニクル』」
(『新潮』1995年11月号)を読んだほうがよろしいかと、ふと思う。
久しぶりです。カエルくん。鰆さん。
part3では楽しい刺激をアリガトウでした。
こんなスレがあったなんてシランカッタです。
内容に参加したいのですが、
自分、某制作会社にて4流Vシネの制作をやってまして(誰もきいてねーよ!)
最近は、休日返上で朝から終電前まで働いている日々なので、
このスレもきちんと読めないまま、それでもお2人の存在を確認して、
元気づいたりしましたデス。
時間ができたら参加したいです。
それでは失礼します。また会いましょう。
99 :
吾輩は名無しである:02/03/01 03:55
「死んでこそ浮かぶ瀬もありノモンハン」個人的に本田さんが好きです。
100 :
吾輩は名無しである:02/03/01 04:16
100回ねじ巻きました
いま読んでるよ。ここでの意見参考にしてみます
102 :
カエルくん:02/03/01 10:40
>97
僕もそう思う。迷亭さんは、「メイキング」をどう読んだ?
>98
旗本退屈男さん、待っていたよ。いつでも来てください。
>99
本田さんのどんなとこが好きですか?
>101
感想聞かしてください。
>102そうですねー具対的に言うと、NHKを大音量で聞いているとか、
昔の話を朗々と語っている時とか、細部のディテールは忘れましたけど、
ある種の不完全さに惹かれます。
もちろん完全な人間など存在しないと思いますけど。
104 :
カエレくん:02/03/03 21:49
読み終わってとても苦しかった,というかせつなかった。
村上氏の作品を読むといつもそうなります。
苦しいのがわかっているのに,というよりもわかっているから読んでしまうのかなぁ。
今は羊をめぐる冒険を読み直しています。
関係ないことすみません。
カエレくん帰ります。でわ。(ジュワッチ!)
愛と暴力は紙一重
>>92 すいません。ちゃんといます。
ちょっと今、直子モードなもので。
107 :
吾輩は名無しである:02/03/05 01:58
けっきょく、このスレはカエルとやらが仕切ってるんだね。新興宗教っぽくて
キモイスレ晒しアゲ。
108 :
カエルくん:02/03/05 12:29
>103
わかる気がする。スーパーナチュラルな能力がありながら、
何となくとぼけたところが愛せますね。
>104
すごく正しい読みだと思うよ。
(小説に正しい読みはあるのか、あるのですねこれが)
また感想聞かしてな。
>106
そんなときのスレだぜ。
109 :
吾輩は名無しである:02/03/07 21:13
カエルくんって村上春樹作品の研究をしてるんですか?
110 :
マンチュリア:02/03/08 00:37
登場人物の家族構成について気がついたんですが、
クミコには死んだ姉がいて、そして兄の綿谷ノボルがいましたね。
そして加納クレタには長い間日本を離れていた姉の加納マルタがいて、しかも
兄もいました。(クレタが自殺を試みた時に兄の自動車を使いましたね)
この2組の兄弟姉妹達の年齢構成も確か一緒だったと思います。
そして妹であるクミコもクレタもどちらも綿谷ノボルに心身を汚されている、、、。
2組の似通った兄弟姉妹を登場させ、綿谷ノボルという人物でリンクさせる事
によって、読者にだまし絵を見ているような感覚を起こさせるあたりは
映画監督のデビッド・リンチを彷彿とさせていると思うのですが、
いかがでしょうか。
111 :
カエルくん:02/03/08 10:39
>109
僕はただ村上春樹の作品が好きで読んでいるだけで、研究している
分けではありません。それに、僕は専門の研究者をあまり信用して
いないのです。彼らは自分の研究のために作品をダシに使っている
ように見えます。その魂胆があるかぎり、作品の奥深くまで入れな
い気がするのです。僕はただの小説の好きな一社会人です。
>110
凄い、凄い。漠然と兄妹の姉妹の相関関係には気づいていましたが、
「だまし絵を見ているような感覚」というのは思い付きませんでし
た。これ宿題にしてください。
112 :
吾輩は名無しである:02/03/08 16:10
第一部のカバーが
なぜ緑なのかわかりません。
あと文庫本の第二部のカバーが
赤に変更されているのにも疑問が残る。
おかしな深読みが流行ってるみたいだけど(構造主義?)、そんなものは村上春樹は意図してないよ。絶対に。
無駄なだけだからやめときな。
114 :
吾輩は名無しである:02/03/08 18:56
カエルくんの文学講座はこちらですか?
115 :
マンチュリア:02/03/08 20:35
113>おかしな深読み
これって私の解釈の事でしょうかね。
人それぞれの解釈の仕方があって当然ですが、
でも全然深読みじゃないような気がするんですが。
妹のクミコは姉を亡くしてから辛い幼少時代を過ごしてますが、
クレタも苦しい幼少時代に姉のマルタが日本に居なくて辛かったと書いてありますね。
だからクミコとクレタは似通った存在に思えてしまうのです。
クミコもクレタも幼年期を過ぎてからは娼婦のような乱れた日々を過ごした様に、共通点は
たくさんあります。主人公が夢の中でクレタと交わっていた時、その女がクミコや
謎の電話の女(結局はクミコ)にすりかわってしまうエピソードもうなずけますね。
だからこの作品は2組の家族構造が重なり合っているようで少しズレているという、
村上春樹の意図的な演出に違いないと思うわけです。(少なくとも私は)
村上春樹はどこかのインタビューで「すべての作品は書き終えるまで結末は解らない」
というような事を言ってましたが、意図的な演出をするための構造がまったく無しの
白紙状態から書いているワケではないんだなと思いました。
116 :
マンチュリア:02/03/08 20:46
今思ったけど「ねじまき鳥」の登場人物って神がかった人が多過ぎ。
主人公の神がかりを筆頭に、マルタ、クレタ、間宮、ナツメグ、シナモン。
村上作品の神がかり路線は「ねじまき鳥」で打ち止めだね、きっと。
ちょっと待て
>クミコもクレタも幼年期を過ぎてからは娼婦のような乱れた日々を過ごした
は違うだろう、いくらなんでも
クミコとクレタの共通点には同意するけれども
>>115 でもさ、加納の場合はクレタとマルタでしゃれみたいなものでしょ。
久美子の場合は春樹お約束の自殺した姉という設定ではないか?
クミコとクレタの共通点はいっぱいありますね。
体形が似ているところからはじまって
クミコが姉に対して持っていた気持ちと
クレタがマルタに対して持っていた気持ち。
クミコの幼年期の苦しみと
クレタの肉体的苦しみ。
クミコが結婚した日に、クレタは自殺しているとか
そう考えるとクミコにとって結婚とはどういうものだったのか
が気になります。
クレタは自殺の後、完全な無感覚に陥る。
クミコの結婚生活もそういうものだったのだろうか。
あるいは娼婦のような生活だったということだろうか。
クミコにとって姉が自殺したということは
クレタがマルタの手助けがあってはじめて
自分を取り戻すことができたということから
本当だったら自分を支えてくれるはずの人をなくした
ということ。
お姉さんが生きていたらクミコはクレタのように
新しい名前を付けることができたのかもしれない。
121 :
マンチュリア:02/03/10 12:43
>117
>>ちょっと待て
>>クミコもクレタも幼年期を過ぎてからは娼婦のような乱れた日々を過ごした
>は違うだろう、いくらなんでも
クミコは主人公以外の人間と寝た、しかも複数の人間と寝たと、のちに告白していますから
クレタのように娼婦をしていた可能性も否定はできませんね。
>119
>クレタは自殺の後、完全な無感覚に陥る。
>クミコの結婚生活もそういうものだったのだろうか。
>あるいは娼婦のような生活だったということだろうか
自殺失敗後のクレタが無感覚状態に陥り娼婦となってからの最後の客の綿谷ノボル
がクレタの中の何かを引き出しました。そして心身を汚されました。
それと同様にクミコも綿谷ノボルに心身を汚されたと発言しているんですが、
それは多分クミコの妊娠と関係しているのではないでしょうか。妊娠中絶した時から
事態がおかしくなり始めたんだと主人公は直感してましたね。
しかしそれがクミコと綿谷ノボルの間での直接的な近親相姦だとは私には思えないんですが、
近親相姦「的」な何か(遺伝的な何か)が激しくクミコを損なったと村上春樹は
匂わせている様に感じられます。ここらへんの物語の核心部分がボカされたまま
作品が完結してしまったのが残念ですね。
ねじまき読むやつは妄想癖があるんだな。
123 :
吾輩は名無しである:02/03/10 15:02
虚構を語りあっているのだから
当然だとおもう。
124 :
カエルくん:02/03/11 10:36
深読み、というのは要するに見当違いということだろう。しかし、
マンチュリアさんの指摘はこの小説の核心の一つだと僕も思う。
それぞれが想像力を働かせて、こういうことを考えることが大切
なんだ。もし想像力があるならば・・・。
僕はマンチュリアさんの指摘は正しいと思いながらも、今はまだ
それの意味するものがつかめていません。それと「神がかり路線」
は、小説を引っぱるための道具であって、目的ではないから別に
いいと思うのだけど。
村上は、どんな読み方もまちがいも、ただしいくもないと言っている一方で、
テキストをあまりにも恣意的に読む読み方を批判していたような気がする(広告批評だったか?)。
126 :
吾輩は名無しである:02/03/11 15:06
>>125 あったね。たとえばここでいうカエルくん系の読み方。でもって
公式HPで「そーゆーのは矛盾しているんじゃないですか?」って批判されて、
いろいろいい訳してたね、村上。HPを終了させる原因のひとつだったのでは
と読んでいるけど。
127 :
吾輩は名無しである:02/03/11 16:11
>126
想像力のない人間が「読む」とこうなるという見本。気の毒だ。
128 :
吾輩は名無しである:02/03/11 19:28
バカ?=127
イエローページはどう考えても恣意的すぎるし、変だよね。趣味として読むにはいいけど、
批判能力がない人には害があるよね。「それが答えだったんだ!」ってなDQNがいっぱいいたんだろうな。
131 :
ななしくん、東京を救う:02/03/11 23:24
普通に読む。普通に楽しむ。
132 :
マンチュリア:02/03/12 01:00
なにはともあれ「ねじまき鳥」は読みごたえのある大作だと思いますよ。
しかし、3巻がひどくないか。
まるでスタヲーズだよ
>>132 そうですね。
僕はねじまきは特別だと思います。
これ以上の作品を書くことができるのかなと思います。
135 :
マンチュリア:02/03/12 01:19
3巻より2巻の終わり方がヒドイと思いました。1巻から2巻の中盤までは
テンポよく話が展開していたのに2巻の終盤はなんか尻すぼみで終わっちゃって
無理やり筆を置いた感があります。私的には3巻は1、2巻の続編としてとらえています。
3巻は登場人物が一新し、「不吉な首吊りの家」の週刊誌の記事を登場させるあたりから
グイグイと村上ワールドに引きずり込まれていってあっという間に最後まで読了して
しまいました。まあ3巻にも構成上の問題はあったとおもうけど(皮はぎボリスの
後日談なんて必要無いと思った)それでも楽しかった。
136 :
マンチュリア:02/03/12 01:35
>134
>これ以上の作品を書くことができるのかなと思います
私が一番好きな村上作品に「羊をめぐる冒険」という、30代の主人公が職を失って旅に出る
という物語がありましたが、このシチュエーションは「ねじまき鳥」とも一緒ですが、
こういった作品は村上春樹にはもう書けないんじゃないかと思います。年齢的に。
30代の主人公が全てを失って、そこから何かを探し求める系の話は好きなんですがね。
つまり無職のプータロウの話って事か(笑
これは「コミットメント」というキーワードにも関連するけど、これからの
村上作品はプータロウ系の話じゃなくて、ちゃんと社会にコミットした人達が
主人公になっていくと思われます。例えば「スプートニク」の主人公は学校の先生
だったし、「神の子は皆踊る」の「蜂蜜パイ(?)」の主人公は作家だったし。
どうなんでしょうね。
>皮はぎボリスの 後日談なんて必要無いと思った
たしかに・・・W
蜂蜜パイはつまんかった。
かえるくんはスゲ−おもしろかった。この辺が村上のあらたな境地・地平なのかな?
いま長編書いているんでしたっけ?
知っていたら教えてください。
個人的にはプーの話はもっと読みたい。
蜂蜜パイは、自分の体験談も含まれているのかな?
嫉妬とかしないあたりが村上らしいが。
139 :
マンチュリア:02/03/12 01:47
今、「世界の終わり」の続編を書いているらしいですよ。
「森」に留まった人々の物語を書いているらしい。
なんか堅い話になりそうだな。
なるほど。ありがとうございます。
なぜ森にこもるようになったかを知りたいですね。
引きこもりを開放する道を作るのか・・・それは龍か。
141 :
カエルくん:02/03/12 10:42
135=136
人の心配はほどほどに。
それよりも、作品の批判をするのはいいのだが、批判の理由が知りたい。
2巻の最後が尻すぼみだと感じた理由と、ボリスの後日談が要らない
と感じた理由が知りたい。
俺はもちろん「ねじまき鳥」が完璧な作品であるなんて思っていない。
しかし、本質的なところ以外で、とやかく言うのはグルメ本のような
批評だと思う。この小説には気軽に楽しめる面とけっこうシビアな面が
あるはずだ。そのシビアな面にそくして批評するのはいいと思うが、
どうでもいいことに講釈たれるのはグルメ批評家だと俺は思うぜ。
俺は加藤典洋もグルメ批評家だと思っている。
批評なんてものは、論理的でなくてもいいんじゃない?
143 :
マンチュリア:02/03/12 19:22
>141
>それよりも、作品の批判をするのはいいのだが、批判の理由が知りたい。
>2巻の最後が尻すぼみだと感じた理由と、ボリスの後日談が要らない
>と感じた理由が知りたい
私は小説家志望でも批評家志望でもないし、その器も力量もない事を断った上であえて
カエルくんの質問に答えてみます。
>2巻の最後が尻すぼみだと感じた理由
それは村上春樹が作品を2巻で完結させるか3巻で完結させるかこの時点ではハッキリと
決断できてないためだろうと思う。2巻の後半部分は「加納クレタとクレタ島へ行くかの決断
を迫られ、結局日本に留まってクミコを取り戻す決意をする」という内容でした。それで話が
終わってしまえば作品の構成ももっとスッキリしたものになったはずですが、そう簡単にこの物語
は終わらせる事ができません。加納クレタが主人公に「悪いことが起こる」と予言し、暴力の
象徴である「バット」をギターケースの男から受け取る事で、次に大事件がおこりそうな複線を
張っておきながら、村上春樹はクレタを去らせ、メイを去らせ、井戸を埋めてしまう。
主人公が解決の糸口を見つけられないまま途方にくれてダラダラしながら物語が終わって行くのかと思うと
読者の側もやりきれない気持ちになってしまいます。そこが2巻の最後が尻すぼみだと感じた理由です。
まあ結局は加納クレタの予言も「バット」も3巻できちんと複線として扱われる事によって救済
されているんですけどね。
144 :
マンチュリア:02/03/12 19:22
>ボリスの後日談が要らないと感じた理由
ボリスの後日談は何の複線にもなってないし、どこへもリンクして行っていないと思うからです。
別に「絶対に複線になってなきゃダメだ」と主張しているわけではありません。ボリスの後日談自体は
非常に興味深いと思うんですが、作品全体からみると無くてもよかったんじゃないのと言う感じです。
間宮中尉と主人公は本田さんで結びつき、間宮中尉と本田さんは「満州」で結びついている。
でもボリスの後日談はそのままどこへも結びついていない様に感じられるのです。
もっと言えば間宮中尉の話で「満州」の物語を膨らませるよりは、「満州」についてもっと他に書くべき事が
村上春樹にはあったのではないかと。
それは綿谷ノボルと「満州」の結びつきではないでしょうか。
村上春樹は本当はその事が書きたかったのではないか。
将来が有望な政治家(しかし心に邪悪な影を持つ男)である綿谷ノボル的なモノが未来を支配するようになったら
再び「満州」での出来事のような、そして「満州」をきっかけとする第二次大戦の悲劇をもう一度繰り返し
引き起こしてしまうんではないか、という懸念があったのだと思う。
その懸念を「バット」で打ち砕き、クミコを取り戻し、物事をあるべき姿に戻すことで、起きてはならない悲劇を
くいとめようとしたのだと思います。
実際、村上春樹は綿谷ノボルと「満州」を結びつけようとして、綿谷ノボルの叔父が石原完彌と友達だったという
話を持ち出してきていますね。
145 :
カエルくん:02/03/12 20:53
>143
なるほど。あなたの説明には一理ある。物語としては確かに「尻すぼみ」
のところはある(たしかに解決されていない謎がいっぱいある)。しかし
小説としては、これも有りかなと僕は思っています。というのは、物語に
はかならず話の終息が必要ですが、小説には問題の糸口さえ明示すれば、
あとは読者に委ねられた問題としてテーマ的に成立すると思うからです。
「ねじまき鳥」の面白さは、むしろこの物語の不完全さを利用して、小
説的テーマに迫ろうとしたことではないでしょうか。小説的テーマだけ
が放り出されていて、物語的には完結しないストーリー、とでもいうか。
じゃ、小説的テーマとは何か。それはまた宿題にして置いてください。
だから今のところ僕の負けです。(とくにボリスの後日談不要論につい
ては反論する用意もできていません)
146 :
吾輩は名無しである:02/03/12 21:00
理論的に言えっていうのは、反対したいからなんだよね。
勝ち負けとかいわないでやわらかーく感想を話し合えれば
深みもあるだろうに。違う感想の人だってそりゃ、いるさ。
好きにもいろいろ、苦手にもいろいろ。
147 :
吾輩は名無しである:02/03/12 21:53
小説を理論的に読む、と云う思考には
私はついていけないのですが・・・
148 :
マンチュリア:02/03/12 22:13
>145
勝ち負けは無しにしましょうや。私も好きな作品だからこそ何度も読み返して
アラを探しているだけなんで。
それにしても「ねじまき鳥」はパズルみたいな作品で面白いですね。
>147
理論・・・というか妄想しているだけです。
149 :
吾輩は名無しである:02/03/13 02:22
ねじまき鳥は夢のような小説だと思う。
夢のように唐突でどこにも行かないストーリーがつづく。
夢が潜在意識を表していると言われるように、無意味なストーリーの断片にも深い意味があるような。
その意味というのはあくまで潜在的なものであるから、それが何を意味しているかはわからないが、そこになにか重大な意味がある。
それが僕の感想。
150 :
ななしくん、東京を救う:02/03/13 07:45
>>139 おかたい話を読みたい!!
「神の子ども〜」は、全部好き。「蜂蜜パイ」もそれなりによかった。
「かえるくん〜」は格段によかったけど。
「アイロンのある風景」もよかった。
啓介のキャラが、村上作品にはいなかったキャラで。
「ちんぽ」とか「うんこ」とか。
151 :
ななしくん、東京を救う:02/03/13 07:50
「かえるくん、東京を救う」を、
「ねじまき鳥クロニカル」級の3部作で読みたい。
152 :
カエルくん:02/03/13 11:43
>146
誤解があるといかんから言っとくけど、コミュニケーションの質を高め
るために、理由を訊ねたのであって、喧嘩を売っているのではぜんぜん
ない。現にマンチュリアさんの話は面白いよ。彼は、僕が理由を聞いた
のに対し、彼なりの答えを用意した。それが凄く面白いことだし、僕自
身がこの小説を読むときの参考になるんだよ。
小説を理論的に読むなんて、誰が言ったの?そんなことできるんかい?
ただし、いろいろ考えたり、想像力を働かせたりしながら読むのは、
楽しいと思うぜ。フツーそんなことしないのか?
>148
僕が負けといったのは、これはゲームです、つまり遊びですよ、という
意味。君くらい小説が読めていたら、わかると思ったんだけど・・・。
それと、どうでもいいことなんだけど、複線は誤字だよ。
>149
そう、その重大な意味を探る楽しみだね。
153 :
吾輩は名無しである:02/03/14 21:27
小説を理論的に読む事も可能だと思います。
文章である限り。
カエルくんにとってはコミュニケーションって遊び、ゲームなんだね
155 :
マンチュリア:02/03/16 20:56
複線じゃなくて伏線だったね、カエルくん。
これだからコンピュータは恐ろしい(漢字ド忘れ促進機能付き
じゃあゲームの続き。
「ねじまき鳥」って小説は日本の戦後民主主義の総括といった要素
があると思います。いかなる日本人も「満州」を象徴とする第二次大戦の過去を
避けては通れないと言う事。
でも、「満州」は日本がでっちあげた国だったり、韓国や台湾が日本の属国だった
って事実を知らない人が案外おおいんじゃないの、最近。
この板読んでる人たちはどうよ?
カエルくんはどう?
いやあ、そういう退屈な戦後民主主義なお説教に落ち着いちゃったのが
3巻の失敗だね。2巻の魅力は、「満州」だったわけで、それを
「悪のフォース」にしちゃったわけだね。まあ、この小説の結論は、
スターヲーズにすぎんね。残念だよ。
157 :
マンチュリア:02/03/16 22:18
>156
あなた133と同じ人でしょうか、「スターヲーズ」って。
綿谷ノボルが「悪のフォース」だってのは解る気がします。
でも村上春樹は綿谷ノボルを3巻で絶対的な「悪のフォース」に仕立て上げるのに
成功してはいない気もするけどな。読み方によっては綿谷ノボルもそんなに
悪い奴じゃないかもしれない。
それより「満州」で「悪のフォース」ときたら「羊をめぐる冒険」を思い浮かべる
けど、あれは「スターヲーズ」というより「地獄の黙示録」だったな。
156さんは読んだことあるの?
大陸浪人のチンピラ右翼に羊の魂が乗り移って、大物に成り上がり、戦犯もかいくぐって
戦後に日本の政治・経済・メディアを裏で牛耳る「大先生」として登場する話。
これぞ「悪のフォース」って感じで好きなんだけど。
158 :
吾輩は名無しである:02/03/16 23:45
とりあえず3巻最低
これがなければ、96点でもよかろう
159 :
吾輩は名無しである:02/03/17 22:23
私も笠原メイといっしょに
カツラ工場で働きたいと思う今日この頃。
シンプル・ライフばんざい。
160 :
カエルくん:02/03/18 15:54
>155と156の議論は面白い。
しかし、僕の感想は両者とも違う。まず155の「いかなる日本人も
「満州」を象徴とする第二次大戦の過去を 避けては通れない」とい
うことだが、それは小説から読み取れるだろうか。僕はそこまでは
書かれていない、と思う。また156の「そういう退屈な戦後民主主
義なお説教に落ち着いちゃったのが3巻の失敗」というのも、同じ
くどこにもそんなお説教はない。むしろサヨクの人から見たら反動
と思えるほどに、そう言った解釈がないのが3巻の特長だと思う。
3巻のある種の分かりにくさは、そうしたポリティカルな面での
曖昧性にあると思うのだが、それは意図的だと思われる。
161 :
マンチュリア:02/03/18 23:53
私は綿谷ノボルと鈴木宗男がダブってしょうがありません(嘘
162 :
吾輩は名無しである:02/03/19 00:28
>>160 >「いかなる日本人も「満州」を象徴とする第二次大戦の過去を 避けては通れない」とい
>うことだが、それは小説から読み取れるだろうか。
まさにそれが大テーマのひとつだったと思うけどなあ、「ねじ」の。
そうかねえ。満州=綿谷ノボルというほど、綿谷ノボルがうまく
描けてないんじゃない。むしろ、彼の描写の退屈さの方が戦後
民主主義的だね。あるいは満州のイメージが村上がねらった以上に
強烈すぎたのかもねしれんね。
パーツパーツを下手に無理に組み合わせただけの
失敗作だと思いますが普通に。
165 :
吾輩は名無しである:02/03/19 02:25
>むしろサヨクの人から見たら反動と思えるほどに、そう言った解釈がないのが3
>巻の特長だと思う。
それは3巻のみならず、村上作品の全体に通じるものだろ。
>>164 お前はうざい。どっか逝け。
166 :
吾輩は名無しである:02/03/19 14:57
村上春樹と村上龍が喧嘩したってほんと?
167 :
吾輩は名無しである:02/03/19 15:53
カエルくんまだいたのか。
ここまで村上春樹に傾倒できるのはある意味すごい。
168 :
吾輩は名無しである:02/03/19 16:00
あの人井戸に落ちたことがあるからトラウマになってるらしいよ
169 :
カエルくん:02/03/19 20:34
>165
いや、人によっては村上春樹を広い意味でのサヨクと見なす
人もいるだろう。まあ、サヨクとは何だ、という議論になる
とうるさいですけど。165さんは村上春樹のことを反動と思
っているのかい?
僕は村上さんのことをひとり全共闘だと思っています。
170 :
みずもぐら:02/03/19 23:45
ここのスレに書き込んだ人の中で何人が井戸の中に入りたくなったのか・・・。
171 :
吾輩は名無しである:02/03/19 23:54
百足とかいそうだからいや。
あざの話はもうしました?
173 :
吾輩は名無しである:02/03/20 00:10
なんで「あざ」なんだろうねえ。地味っていえば地味。
たぶん、作家本人に似たような経験あるんだろうなあ・・・?
174 :
吾輩は名無しである:02/03/20 04:37
馬鹿な質問かもしれんが、
そもそも「ねじまき鳥」って何?
小説の中に「ねじまき鳥」が出てくるわけ?
マジレスたのむ。
175 :
吾輩は名無しである:02/03/20 10:51
疑問や質問を投げ掛ける人は、まず自分の仮説を立てろよ。
小説にはいわゆる正解はないんだから、クイズみたいに質
問されても応えられんよ。
>>175 あ?俺のこと言ってんのか?
小説の中に「ねじまき鳥」は出てこないのか?
ハト時計みたいに音が鳴るんだろうか?
ちゃんと読んでないから知らんのだよ。
177 :
吾輩は名無しである:02/03/20 11:41
↑読んでないアホはほっとこう。
>>177 本屋で立ち読みくらいはしたさ。
でもこの話のどこが「ねじまき鳥」になるわけ?て思った。
ざっと読んだかぎりではチンプンカンプンだったよ。
精読したらわかるのか?
179 :
吾輩は名無しである:02/03/20 12:16
精読もなにも、、、
その固有名詞自体が主人公と妻との会話に
でてきます。
>>179 >その固有名詞自体が主人公と妻との会話に
>でてきます。
それで主人公や妻は「ねじまき鳥」について
何をしゃべるのかい?
作品のタイトルが「ねじまき鳥」となる必然性を
主人公と妻との会話から感知できるのかい?
182 :
カエルくん:02/03/20 12:59
>174
君は何が知りたいのだ?
「ねじまき鳥」は何か?
なぜタイトルが「ねじまき鳥」なのか?
184 :
吾輩は名無しである:02/03/20 13:23
だからねじまき鳥ってのは彼らの家の近くで
ギイギイ鳴いてる鳥のことだって。なんでそんな
タイトルなのかは春樹しか知らないだろうし春樹
だって適当につけただけかもしれないだろ
185 :
吾輩は名無しである:02/03/20 13:48
これは近親相姦がテーマ。はっきりしてる。
これってがいしゅつ?
ギイギイ鳴くなら「ギイギイ鳥」だろうが。
何で「ねじまき鳥」なんだ?
ぜんまい式の時計なのか?
本当に生きてるのか?
クロニクル(年代記)とどうつながるんだ?
タイトルと内容が全然リンクしてなくて、
おまけにタイトル自体が意味不明。
ある意味(というか普通の意味で)ヒドイ小説だと思う。
ゼネコンのまるなげじゃないが、「ねじまき鳥」を無責任に
放り出しただけ。寓話にすらなっていない。
やらずぼったくりの詐欺的小説という印象。
まあ何かやりそうで何もやらないというのは、
村上春樹のパターンだけどね。
このスレで「ねじまき鳥」は何?なんて聞くのは
タブーっぽいけど、それは「天皇」は何?と聞くのが
タブーなのとよく似てるよ。
そういう意味では「世界の終わり・・」も
やらずぼったくりの詐欺的小説という印象があるよ。
何であの内容と「世界の終わり」がつながるのか、
チンプンカンプンなんだよなあ。
ひょっとして、旧約とかの預言書を真似たんだろうか?
既製品の真似なんて、既製品以下でしかないのにね。
何やってんだか。
188 :
吾輩は名無しである:02/03/20 14:34
というよりも読んでもないくせに
ガタガタ言う174のアホっぷりの
おかげでこのスレは終了致します.
ーーーーーーーーーーーーー終了ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
>>188 >というよりも読んでもないくせに
>ガタガタ言う174のアホっぷりの
>おかげでこのスレは終了致します.
「ねじまき鳥」読んで賢くなった188よ、
アホな俺を諭してくれよ。逃げんなよ。
読んでもいない人とこんな議論しても不毛だし
おれはお前を諭せるほど賢くもないので貴方が
この作品を一度読んでからこのスレに再登場されることを
心より待ち望んでおります。
>読んでもいない人とこんな議論しても不毛だし
こんな議論てどんな議論だ?
君と議論らしいことは何もしてないぞ俺は。
俺は「ねじまき鳥」をざっと読んだ印象を正直に述べただけだよ。
参考にしたいので君の感想を聞こうじゃないか。
なぜあの小説のタイトルは「ねじまき鳥」なんだろう?
タイトルから「ねじまき鳥」を巡る冒険話かと
思いきや全然そうじゃないのは、作者の読者に対する
詐欺行為としか思えないのだが。
家の近くでギイギイ鳴いてる鳥が「ねじまき鳥」
というだけで、話は「ねじまき鳥」と関係なくだらだら
と進む。そんな展開を君は抵抗なく受け入れるのかい?
「ねじまき鳥」の作者って、旧約みたいな古い権威を利用して
信者を増やす何かみたいで、俺的には黄信号が灯ってるんだけど。
193 :
吾輩は名無しである:02/03/20 16:02
174=綿谷ノボル
ねじまき鳥がねじを巻くということ=日常生活の連続
↓
奥さんとのディスコミュニケーション表面化
↓
年代的に溯って自分のルーツ(家とか関わる人物とか)を辿る。
だからねじまき鳥クロニクル。
全然説明になってないけど。
あとの細かい描写とかは「限りなく増殖していく細部に顕現されるであろう深層心理の表現」ってことで。
>>174に真面目に忠告すると
君はまだ本を読むという姿勢が身についてないと思う。
ある程度の理解を望むならそれを身につけるべきですね。
タイトル云々に疑問を持つのが間違いとは言わないけど
「ねじまき鳥」じゃなくて「ギイギイ鳥」だ、なんていうのは子供かやくざがいんねんつけてるようで
どうにも話の発展のしようが無い。
タイトルがおかしいと思うその時点で嫌悪感を催したならば読むのをやめた方がいい。
好意的に読むことができないのなら、つっかからないほうがいい。
ネガティブキャンペーンといって、大げさに言えば他人の尊厳を踏みにじる行為ですから。
好意的に読めない人間は作品を語るなとは言いませんが、せめて好悪の感情を排してものを語るといった
程度の常識を身につけてください。
196 :
マンチュリア:02/03/20 17:18
>174
>何で「ねじまき鳥」なんだ?
>クロニクル(年代記)とどうつながるんだ?
「ねじまき鳥」はストーリーの中で何か不吉な事が起こる前兆として幾度か登場
しています。「ねじまき鳥」がぜんまい式の時計を巻くように世界のねじを巻くと
必ず悪い事が起こる。つまり「ねじまき鳥」は「時間」の、もっと言えば「歴史」の
負の原動力みたいなものの象徴だと思われます。ストーリーは一見すると、バラバラで
大勢の登場人物の語りや過去の記憶の集積を読者の前に放り出しただけに見えます。
しかし、村上春樹に言わせればこのストーリーはクロニクル(年代記)であって、
全てはつながっているのです。人々の記憶は「歴史」につながり、多くの人が
歴史上のトラウマとして「満州」を語っているように、「満州」は日本人にとっては
避けて通れない共通のトラウマだということを述べているんではないでしょうか。
「ねじまき鳥」というのはその共通のトラウマを語るうえでの物語構成上の「切り口」
みたいなもんですよ。
猫の「サワラ」(ねじまき)と「イワシ」(ひつじ)は実は親子だった
らしいYO!
198 :
吾輩は名無しである:02/03/20 19:31
ここの奴らは馬鹿ですか?もしくは恋愛経験なしの童貞処女の集まり?
村上春樹なんてただの恋愛小説家だろ。くだんねえ深読みしてんなよ。
199 :
吾輩は名無しである:02/03/20 19:53
↑わかったわかった。とっとと出てけ!
200 :
吾輩は名無しである:02/03/20 20:02
>>198 ?←これは自分に対しての「?」ですか?
それとも馬鹿で恋愛経験なしの童貞処女の集まりに対してですか?
僕にはわからないな。
では198と199に聞こう。君たち彼女はいるかね?もしくは結婚は?
>>198 では198と199に聞こう。←やっぱり自分に問いかけていたんだね。
納得(プッ
俺は既婚者だ。200はどうなんだ?
204 :
吾輩は名無しである:02/03/20 20:41
200は電波の届かない所に居られるか、電源が入ってない為、答えられ
ません。
205 :
カエルくん:02/03/20 20:48
もう、そろそろ本題に戻ろうぜ。
206 :
吾輩は名無しである:02/03/20 20:49
春樹ネタではないんだけど、昔使っていたバス釣りのルアーに「かへる君」
ってやつあったけど全然釣れた試しがない。カエルくんは使った事あるのかな?
207 :
吾輩は名無しである:02/03/20 20:51
カエルくんが本題に戻ろうぜって言っている先から206の全然関係ない
バス釣りネタ!(藁タ
春樹さんの小説ってすごく懐が深いんですね。
なんだ結局童貞しかいないのか。200=204は逃げに入ってるしな。
童貞は恥ずかしいか?
しかしいくら何でも一人くらいは彼女持ちのやつもいるだろう。
出てこいよ。
210 :
マンチュリア:02/03/20 21:00
さすが2ch
211 :
198の従兄弟:02/03/20 21:02
198は最近、奥さんとの間に性的不一致が原因で壁ができているらしい。
当り散らすのは良くないと思われ。
211よ。ではほかのへたれに変わって考えてみてくれ。
俺の従兄弟の名に恥じないようにな。
この物語は久美子の問題を「結局は自分の問題なのだ」と主人公が認識するところから始まる。
だから井戸に潜るという行為で自分の内面と向かい合うわけだが、なぜ久美子の問題が自分の問題であるのか。
恋愛において避けては通れぬこの問題を童貞であるおまえはわかるか?
213 :
吾輩は名無しである:02/03/20 21:25
>212
大上段に構えて、幼稚な問題設定するなよ。
やっと掴まえた女に逃げられるぜ。
幼稚な問題設定をしているのはおまえらの方だろう。
井戸に潜るという行為を抽象的な問題として扱うことこそ幼稚であるとなぜわからない。
恋愛をしろ。さもなければ首つって死ね。
215 :
吾輩は名無しである:02/03/20 21:38
211よ。ではほかのへたれに変わって考えてみてくれ。
俺の従兄弟の名に恥じないようにな。 ←これ幼稚(プッ
あんまり精神的に押されたので仲間意識を芽生えさせようとしている。
216 :
吾輩は名無しである:02/03/20 21:41
私は既婚女性ですが
>>212にレスしますと
>なぜ久美子の問題が自分の問題であるのか。
あなたも既婚ならばわかると思いますが
個々の問題は結婚した時点でお互いの問題と成り得るものだと思います。
久美子は実際、自分の過去のトラウマなり家庭上の問題点なりを
結婚した時では解決できると思っていますよね。
結局解決できなくてあのような道のりを歩んでいくことになりましたが・・・
>>198でおっしゃってるように恋愛小説という意見に異論はありません。
最終的には主人公の愛に支えられて
久美子は兄を殺す事で自分を自由に解き放ち
夫婦の絆はより深まったのではないでしょうか。
色々な意見があるかと思いますが私はやはりこの小説は大好きです^^
>>216は惜しい。いい線いってるがまだまだだな。
あなたの考えている問題はこの作品における本質的な問題ではない。
個々の問題がお互いの問題となるのは結婚した時点ではない。お互いがその存在を求めたときなのだよ。
おそらくあなたが考えている問題とは社会的なものを含んでいるのだろう。だがそれでは井戸に潜ることの説明とはならない。
久美子を取り戻したければ興信所や警察に頼めばよいのだ。
もっと本質的な意味で久美子の問題が自分の問題であったからこそ井戸に潜ったのである。
216は自分の夫の振る舞いに腹が立ってしょうがないときはないか。愛おしくてしょうがないときがないか。
その気持ちの裏側にあるものをよく考えろ。そこにあるのは君自身の姿のはずだ。
215=211=204=200童貞はさっさと死ね。
ほかにまともなやつはいないのか?ボケどもが!
218 :
吾輩は名無しである:02/03/20 22:16
____
/∵∴∵∴\
/∵∴∵∴∵∴\
/∵∴∴,(・)(・)∴|
|∵∵/ ○ \|
|∵ / 三 | 三 | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|∵ | __|__ | < うるせー馬鹿!
\| \_/ / \_____
\____/
219 :
218の198へ:02/03/20 22:28
>>198 ↑ここ参照!まだまだだな。くだんない深読みって言っておいて。(プッ
220 :
マンチュリア:02/03/20 22:42
198はウザイので逝ってよし
221 :
吾輩は名無しである:02/03/20 22:43
_______ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
___/_ ̄ ̄7/∧ニ∧ヽ < 排気ガスまき散らしアーヒャヒャ
ヽニニニヽヽ_//( ゚∀゚)b___\
l00)―‐(00)l ―  ̄|∪ ̄ ̄.l。 ―ム  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〔ニロニニ l_l⌒lニヘニニニ|_ニl⌒l[|
‐‐ ゚~'--' ̄ ̄ `ー'~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー' ̄ ――
222 :
吾輩は名無しである:02/03/20 22:57
盛りあがってきましたねー(W
わっしょい、わっしょい!!
220のまんこ野郎!おまえはどうなんだ。童貞か?くさまん処女か?
215=211=204=200=219共々首吊って死ね!!
もう怒った!このスレ
\ 糞レスまみれにしてやる!!
..  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_____
/ ...z\ _
. || *\糞/. | {!!! _ ヽ、
川=◆=◆=|||. ~ `、 \
|||\ .(・・)./| , ‐'` ノ
.. | ..曲 |_ .'" .ノ/
,-‐'⌒"`\_/"゛⌒ ..r '
γ' −、_,-ュ ¥ ノ
(_ }-‐ ´;`ー イ
` " ̄` T彡( )|
} * '´ ̄"ヽ
/ _,,,,,、 、 /
/ /`' { 、 /
/ ノ | (_,,-,
\ `ヽ / __ノ
\ \  ̄
ノ _>
<.,,_/~
>>224騙りは消えろ!ここはアフォの巣窟か?
てめえら全員回線切って首吊って死ね!
世界の終わりって、主人公にとっての世界でしょ?
ねじまき鳥って、懐中時計のねじをまきもどすみたいなもんでしょ。
せっせとまたねじを巻く。
きょうもまたせっせとねじを巻く。
人生、ねじを巻き続ける。
?
オレ、何言ってるんだろ…。
「世界の終わりと・・」は恋人の問題が自分の問題であると主人公が気がつくところまでの物語なんだよ。
その先を書いたのが「ねじ巻き鳥・・」だろ。
前者が世界の終わりにとどまったのに対して後者はそれをぶっ壊す。
その象徴として綿谷がかかれているのだから彼が人間的でないのは当然だし、
それを破壊する過程が暴力的になるのも仕方ないだろう。
上の方のレスで綿谷とネズミ男を対比させている馬鹿は死ね。
>>226今時くだんねえこといってんじゃねえよ。あたりまえだろ。
ねじ巻き鳥のことは訳わかんねえな。狂ったか?死ね。
228 :
吾輩は名無しである:02/03/21 00:24
〜 /⌒ヽ、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〜ヽ(;; ^ー^)ノ <糞レス攻撃はじまたよ〜↑
〜 ルリルリヽ \________
>>228 くそレスはおまえだ!かかってこい。そして死ね!!
230 :
吾輩は名無しである:02/03/21 00:37
フーッ カカッテキヤガレ
∧ ∧ Λ_Λ
( ゚Д゚) ((⊂( `∀´ .)
/⊃ つ シュシュッ\ )
〜′ / ( ( |
∪ ∪ (__)
↑
>>198=厨
せっかく楽しみにしてたスレッドなのに・・・
変な方向に曲がっていくのは悲しいです。
>>195 >タイトルがおかしいと思うその時点で嫌悪感を催したならば
>読むのをやめた方がいい。
タイトルがおかしいなんて言ってない。
内容とタイトルが乖離している点がおかしいと言ってる。
むしろタイトルに引かれて本を手に取ったくちだよ。
しかし内容には拍子抜けだった。タイトルで集客して
内容で落胆させる酷い映画を思わず連想したよ。
>ネガティブキャンペーン
>大げさに言えば他人の尊厳を踏みにじる行為ですから。
ポジティブキャンペーンがあるんだから、
ネガティブキャンペーンがあっていいだろう?
作者に「尊厳」があるなら、読者にだって
「尊厳」はあっていいだろう?
>>196 なるほど。けっこうまともな意見が聞けた。
書き込みした甲斐があったよ。
君の言うことを聞いて、ふとポーの「黄金虫」を思い出した。
黄金虫は偶然にも宝捜しのきっかけを与えたが、黄金虫そのものは
宝捜しと本質的に無縁だった。これはちょうど不吉な事件の前兆として
「ねじまき鳥」は存在するが、「ねじまき鳥」そのものはストーリーに
直接コミットしないという設定とよく似てるわけだ。
しかし「黄金虫」の場合は、黄金虫をくるんでいた羊皮紙から話しが始まる
というように、小物の出し方がとても自然だけど、「ねじまき鳥」の場合、
家の近くでぎいぎい鳴いているといった具合に、現れ方が唐突で非常に不自然な
印象を与えている。
そもそも黄金虫や「ねじまき鳥」のような小物でひっぱれる作品の長さは非常に
限定されていると思う。ポーは「構成の原理」で作品の長さへのこだわりを告白
しているが、小物にスポットを当てる以上は短編でなければならないと思う。
小説を書くというのは、現実の世界とは別のもう一つの世界を構築することだと
思うのだが、もう一つの世界とはいえ、現実の世界が持つ「自然さ」を失っては
いけないと思う。少なくとも現実の世界と対峙できる小説世界を構築しようと
するなら、それは避けられないと思う(もっとも「風の歌を聴け」ではそういう
小説世界は志向しないみたいなことを言ってたが)。
俺的に言うと、「ねじまき鳥」は、小物にスポットを当てておきながらだら徒に
長くなった不自然な小説世界、という印象を禁じ得ないのだ。
>>198 >ここの奴らは馬鹿ですか?
>もしくは恋愛経験なしの童貞処女の集まり?
>くだんねえ深読みしてんなよ。
恋愛を成就させようと思うなら、ギャラリーの視線(くだんねえ深読み)にめげず
小説を一本書ききるぐらいの意志と知力ともろもろの準備が必要になることを君は
知らんようだな。ギャラリーの視線(くだんねえ深読み)にめげない人になるには、
まず自分がギャラリーとなってあれこれ「くだんねえ深読み」を経験すことが案外
近道なのだよ。
ここにいるのは童貞と腐れまんことキチガイとコピペ煽りだけか?
恋愛というものをもっと真剣に考えてみろ。
運動音痴な野郎は自然と運動音痴な女を選んでないか。
孤独癖のあるやつは似たような女の方が落ち行くんじゃないのか。
相手の抱える問題は自分の抱える問題ではないか?
欠点も長所も互いに抱える問題も分かち合う喜びもすべては自分の中にないか?
村上春樹を理解したかった恋愛をしろ。
まんこにちんぽをつっこみ汗と汁でぐちゃぐちゃになりながら心と体の両方で考えろ!
そして死ね!!
>>227 「恋人の問題が自分の問題であると主人公が気がつくこと」と
「世界の終わりにとどまることと」とはどうつながるんだ?
>>233 >運動音痴な野郎は自然と運動音痴な女を選んでないか。
>孤独癖のあるやつは似たような女の方が落ち行く
>相手の抱える問題は自分の抱える問題ではないか?
>欠点も長所も互いに抱える問題も分かち合う喜び
>まんこにちんぽをつっこみ汗と汁でぐちゃぐちゃ
恋愛を真剣に考えた結果がそれか?
そもそも「真剣」に考えるって何だよ?
もちろん避妊は真剣にとりくんでるんだろうな?
ところで「村上春樹を理解したかった恋愛」って
どんな恋愛だよ?
>>232 174の意見は俺とは真っ向から対立するな。おもしろいじゃないか。
おまえは最初に文学ありき。次に恋愛だと。文学おたくにありがちな意見だ。
おれは逆だよ。恋愛を深いところで理解してこそ文学の理解がくるんじゃないのか?
なぜなら文学とはきわめて個人的な体験だからだ。そこに近づく細くかすかな道が自分の恋愛体験だろう。
196に対する意見は蛇足だな。196は実にまっとうなことをいっているが、おまえのいってることは意味不明だ。
ポーなんて持ち出してもぼろが出るだけだぞ。分かったら死ね!!
237 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:26
_____
/∴∵∴∵∴∵ヾ
/∴∵∴∵∴∵∴ヾ
│∴ヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾ
│∵ γ γ ヽ
│6 :-=・- -・=-: )
∵ ::::::::::::)(_)(::::::::::)
ヾ 丿<グフェフェフェ ま、まけないぞ〜
ヽ )-====- 丿 そして氏ね(←オマエモナー)
ゝ_ く
/ \____/ \
/ ヽ
│ │
│ │ 198 )│
│ │ )│
238 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:28
,.――――-、
ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、
| | (・)。(・)|
| |@_,.--、_,>
ヽヽ___ノ
↑面白いけどなんかセリフつけろよ!
240 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:29
D _△/
/Qヽ ●
N □
ハ / \
>>233 俺の偏見かもしれんが、君の恋愛って何か貧相じゃないか?
「まんことちんぽ」がワンセットあれば取りあえず恋愛成立
くらいに考えてないか?自分と相手があればそれでいいなんて、
バカップル丸出しだと思わないか?
それともそういうバカップルな恋愛観の破壊を志向してるのか?
「ねじまき鳥」はそういう話だったのか?
>>234 世界の終わりは主人公の内面世界を表している。そこでの問題とは主人公自身の問題だ。
もし彼女の問題が彼女自身の問題であったら逃げ出してしまうこともできたのだ。
世界の終わりにとどまることは自分の問題と向き合うことを示しているのだよ。
>>235 俺は既婚だ。おまえに避妊ついていわれる覚えはない。
そしておまえ童貞だな?セクースぐらいで取り乱してんじゃねえよ。
揚げ足どりふくめてかっこわるいぞ。死ね!!
243 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:45
>>242 >世界の終わりにとどまることは自分の問題と向き合うことを示しているのだよ。
↑
おいおい、何をいまさら・・・(激藁
マジ馬鹿だぜ、こいつ。みんなでいぢめよう!
244 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:46
_____
/∴∵∴∵∴∵ヾ
/∴∵∴∵∴∵∴ヾ
│∴ヾヾヾヾヾヾヾヾヾヾ
│∵ γ γ ヽ
│6 :-=・- -・=-: )
∵ ::::::::::::)(_)(::::::::::)
ヾ 丿<グフェフェフェ 15年遅れてま、ま、ます…
ヽ )-====- 丿
ゝ_ く
/ \____/ \
/ ヽ
│ │
│ │ 198 )│
│ │ )│
245 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:48
>>243 禿同。最近読んだばっかりなんだろ、198は。あんまりいじめちゃ
いかんよ、のろまを。
あれあれ・・・(苦笑)
247 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:51
ところで、まめもやしはいないのか?
248 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:54
そっか、「世界の終わり」は主人公の内面世界を表しているんだ・・・知らなかった。
なんか目の前の霧が晴れたようだよ。ありがとう、198さん!!
俺も自分自身の問題と向き合ってみるよ!! オマエモナー!!
>>241 もちろん偏見だ。
結婚生活というのは相手の欠点を見つけるためにあるんじゃないかと思うときがある。
その欠点を自分の問題としてとらえることなくしてどうして結婚生活が維持できようか。
貧相な恋愛では無理だよ。
結婚生活におけるセクースの大事さはおまえにはいってもわからんだろう。
一つだけいっておこう。結婚してからは女の方にこそセクースは重要な意味を持ってくるのだ。
250 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:57
おいおい、今度は「みのもんた」かよ。糞説教は他でたれろ。お前の結婚観
なんて誰も聞きたくないよ。
ウジ虫のように大量にわいてきやがったな。
おまえらがつついているのは
>>234に対するレスだがいいだろう。
かかってこい!まとめて相手してやる。そして死ね!!
252 :
吾輩は名無しである:02/03/21 01:59
>>249 すんげえタメになるよ。漏れの村上世界への理解がいっそうふかまった。
ありがとう。そうか、結婚生活におけるセクースか・・・
253 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:00
>>251 ? ファンが増えてるじゃん、198さんの。
254 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:01
たしかに。198のカキコを基本にして村上春樹の作品を読みなおしてみたいと
思う。
>>250 250=241=174おい童貞!さっさと死ね!!
256 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:02
セクース合戦か・・・深いな、村上春樹はやっぱり。「みのもんたさん」に
座布団いちまいあげて。
257 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:03
しかし198はタイピング遅いな・・・指たりないんじゃないか?
258 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:04
漏れは198の言うことよくわかるよ。低膿でも堂々と2chにエラソカキコしても
いいんだってこと。漏れも自信ついたよ。
259 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:05
タイピングってよりも頭の回転の問題だよ<257
いまごろうんうんうなってるぜ。カキコが楽しみだ。
260 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:05
遅いなー、早く煽ってくれよ。
261 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:06
>>260 「まとめて釣れた」なんていうノロマ流煽りで取り繕うつもりだよ。
で、まめもやしさんは?
>>236 >174の意見は俺とは真っ向から対立するな。
>おまえは最初に文学ありき。次に恋愛だと。文学おたくにありがちな意見だ。
誰がそんなこと言ってるんだよ。
だいたい恋愛と文学に前後関係なんか定義できるのか?
>恋愛を深いところで理解してこそ文学の理解がくるんじゃないのか?
恋愛を深いところで理解できたら、文学なんて用済みだと思うが。
その上で文学を理解するメリットて何があるんだ?
>なぜなら文学とはきわめて個人的な体験だからだ。
>そこに近づく細くかすかな道が自分の恋愛体験だろう。
君の文学や恋愛は何か視野狭窄じゃないかな?
ジリ貧ではなく末広がりを志向するなら、文学は
普遍的な体験であるくらいに言ってみたらどうかな?
君は「ねじまき鳥」を、ジリ貧の視野狭窄的世界を
破壊するものとして捉えているのだろう?
>196は実にまっとうなことをいっているが、
>おまえのいってることは意味不明だ。
一言でいうなら、「ねじまき鳥・・」は、長い小説に無理矢理「ねじまき鳥」を
とって付けた不自然な小説である、ということ。
ひょっとすると「無理矢理とって付ける」という暴力性と綿谷ノボルの暴力性を
つなげているのだろうか?どっちにしろ小説世界は破綻してる思うのだが。
266 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:10
逃げたか・・・喧嘩売る相手を間違えてるんだよ。
せいぜいくやしカキコしてうっぷん晴らすんだな。奥さん殴るなよ、腹いせに。
では、198さんのくらしカキコ、どぞー↓
267 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:11
お、まだいるぞ!
たった1行かよ。しかも、「戦え!そして死ね!!」だってさ。
お前は猪木か!!
268 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:13
>>265 おもっきり釣れてやんの、素直なやつだなー(藁
>>265 それは全部漏れのカキコだよ、このノロマ。
>>264 始めにいっただろう。恋愛小説にくだらん深読みなんてするなと。
文学を理解するメリットなんてねえよ。
分かったら回線切って首吊って死ね!!
271 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:16
「文学を理解するメリット」ってなんだ?
何事かを理解するデメリットってのがあるっていうことか?
それとも「理解」という言葉への対立する言葉を何か想定して煽っているのか?
272 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:18
>>270 恋愛小説にくだらん深読みなんてするなと・・・じゃあ、君はどういう小説に
「深読み」するんだい。そもそも君の言う「恋愛小説」の定義とは?
274 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:19
あんまり難しいこと質問したらかわいそうだよ〜
275 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:22
>>273 >恋愛を深いところで理解できたら、文学なんて用済みだと思うが。
>その上で文学を理解するメリットて何があるんだ?
ここだね。スマソ、君が言い出したことではなかたったね。謝るよ。
あらためて、
>>264 に問いたいね。
恋愛について書いてあれば「恋愛小説」だ。当たり前のことをきくんじゃねえよ。
それを突き詰めて人間の根元的なところに迫り、
普遍性を持てば文学と呼ばれるようにもなるだろう。
深読みするべき小説とはトリックを持つものだ。
しかしそのような人工的に書かれた小説が文学にまで高まることはほとんどないだろう。
277 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:26
なんかどっちもどっちって感じだな〜198も、174も。二人とも激しく村上作品に
思い入れがあることはわかるけど。新作を待ちましょう。
280 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:30
>>276 うーん、激しく破綻してるんだけど、君の言っていること。
281 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:32
>深読みするべき小説とはトリックを持つものだ
たとえば具体的に言うとどういう作品?
>人工的に書かれた小説が文学にまで高まることはほとんどないだろう。
人工的に書かれてない小説って、どういうの? これも具体例をあげてください。
>>280 >>276でいっている普遍性とは根元的な部分でのものだ。本能や欲求といってもいい。
>>236でいっている個人的な体験とは表面的なものだ。
だから作品を理解するにはその根元的なもの、
すなわち恋愛を理解しなければならないといってるのだよ。
280よ、もっと具体的に反論しろ!
明日早いから寝るよ。答えを楽しみにしてる。君もさんざんこのスレで
煽ったんだから、きちんと答えてね。おやすみ。
284 :
吾輩は名無しである:02/03/21 02:39
280=281=283
お・や・す・み!!
>>281 トリック:灰谷健次郎
人工的でないもの:村上春樹
明日のレスは22:00以降になるがまた相手しやるよ。
では全員死ね!!
>198おまえいつか自分子供に 「死ね!」って言われるよ
>>242 >世界の終わりは主人公の内面世界を表している。
>そこでの問題とは主人公自身の問題だ。
>もし彼女の問題が彼女自身の問題であったら
>逃げ出してしまうこともできたのだ。
なるほど。彼女の問題を自分の問題として受け入れるこで
新たなステージを迎えるというわけか。しかし自分と彼女
すなわち「ちんぽとまんこ」ワンセットしかない世界とい
うのは殺伐としてないか?
>俺は既婚だ。おまえに避妊ついていわれる覚えはない。
>そしておまえ童貞だな?セクースぐらいで取り乱してんじゃねえよ。
誰も君の現在の性生活を報告してくれなんてたのでないよ。
俺にしたって自分の性体験を報告する義務はないだろう。
それとも人の思想はその人の性体験に裏打ちされるものなのか?
なんでもかんでも「ちんぽとまんこ」に還元されるのか?
セクースはセクース。それ以上でも以下でもなし。
君の方こそセクースをかいかぶりすぎてないか。
>結婚生活というのは相手の欠点を見つけるためにあるんじゃないかと
>思うときがある。その欠点を自分の問題としてとらえることなくして
>どうして結婚生活が維持できようか。
相手の欠点を自分の問題として捉える。
それはいいとして、その後どうするのさ?
セクースして終わりか。
>結婚生活におけるセクースの大事さはおまえにはいってもわからんだろう。
>一つだけいっておこう。結婚してからは女の方にこそセクースは重要な意味を
>持ってくるのだ。
大事なのはセクースだけではなかろうに。
290 :
吾輩は名無しである:02/03/21 03:04
つうかさあ174てやっぱり童貞なんじゃないかなあ。
sexにこだわりすぎだよ。あんまり「ちんぽとまんこ」繰り返さなくてもいいよ。
>>270 >文学を理解するメリットなんてねえよ。
しかし君は文学の理解についてさっきとうとうと語ってくれたじゃないか。
「恋愛を深いところで理解してこそ文学の理解がくる」
>>236は君が言った
ことだぜ。
>普遍性とは根元的な部分のものだ。本能や欲求といってもいい。
だからセクースは普遍的なのか?
君にとって普遍性とはセクースなのか?
「チンポとマンコ」なのか?
>普遍性を持てば文学と呼ばれるようにもなるだろう。
「文学とはきわめて個人的な体験だ」
>>236ではなかったのか?
>>290 >つうかさあ174てやっぱり童貞なんじゃないかなあ。
>sexにこだわりすぎだよ。あんまり「ちんぽとまんこ」繰り返さなくてもいいよ。
セクースにこだわってるのは198。
君は童貞でなくなったとき、世界が大きく変わったのかね?
293 :
村上 春樹:02/03/21 11:21
初めまして。2chというものの存在を知り、訪ねてみたところ僕の
作品についていろいろ不毛な議論が続いているようでいささかショック
です。174や198が、というような個人攻撃はしたくありませんが、
基本的に僕は皆さんが思っているほど頭がいいわけでもないし
一つの作品に対する思い入れはそんなに無いので、はっきり言わせて
もらいます。
文学なんて糞くらえ。
僕は、文学だの音楽だの、そういういわゆる芸術というものは奴隷制度がなければ
成り立たないと思っています(風の歌を聴け を参照)。つまり現在日本でつくられているあらゆるものの
なかに「本質的に」芸術的であるものは無いのです。
また、これは友人の村上龍氏が書いていたことなのですが、
小説のストーリーには意味などなく、作者が伝えたいメッセージ
ないしは情報、を伝えるただの媒介にすぎない、ということです。
ぼくも彼に近い意見を持っています。
皆さんのお役にたてれば幸いです。
村上春樹
294 :
吾輩は名無しである:02/03/21 12:57
伝えたいメッセージがあるうちは凡庸な作家だよ。
もう少し肩の力を抜いたらどうかね、春樹君。
295 :
村上 春樹:02/03/21 13:13
293が本音だと思ってるあなたも
まだまだだよ、ワトソン君。
297 :
吾輩は名無しである:02/03/21 18:17
198のほうがまだまし。下手糞文章キモイ=「村上 春樹」=厨
298 :
吾輩は名無しである:02/03/21 23:14
先生どうも。
ご登場ありがとうございます。
もはや伝えたいメッセージのないことが現在文学の不毛なのかもしれませんね。
(除く村上先生)
文学の持つ普遍性と個人的な側面についてまとめておきたい。
優れた文学とは個人的な体験から物語を進め普遍的な要素を持つに至るものだ。
なぜなら普遍的な要素がなければ多くの読者の共感を持つには至らないし、
借り物の体験から生み出した話ではそこに説得力を待たせるのはほとんど不可能だからである。
ずいぶん荒れてるね。
・・・って俺が思ったってことは
暴力として捉えることが出来るほどの
振幅というか落差がこのスレの中に(たぶん200くらいを境に激しく)
あったということで良いのかな・・・?
振幅が激しい=沢山の人が参加してる、とすれば
長じて、村上春樹は読みやすい、ってあたりで軟着陸したいのだよ
内容理解の深化も面白いのかもしれないけどさ
はじめて読んだとき、サクサク読めたって、感想も大事にしたいなー、とか思う
えーと、村上春樹って上手くはないのかもしれんけど、ポップだよね。
と1、に逆らう・・・と
>>300 おまえがいってるのは初期の作品についてだろ。タイトル読め。ボケが!
303 :
吾輩は名無しである:02/03/21 23:43
私は初めて春樹氏の作品を読んだ時(羊)土地柄的にはまったけど小説の
面白さを中学生に教えちゃったら他も行くわな〜ってな訳で随分読んで
いませんでした。 反省
>>198 たしか、アナタは200までに見られるような細かい抽象化(というか記号化というか)
が気に入らなくてアラシのスタイルで絡んで来たのでしたっけね?
で、その後に展開する論は
「他者は自己の投影」であるということを
当事者達がままならぬ環境を通じて理解していくまでのプロセス
=小説。
というものであったのか、なかったのか。ははは
「自分」と「他者」という最もシンプルなものに抽象化したわけですね
うーん、ナニがアナタをイラつかせるのでしょうね
もう一度考えてみましょう
細分化した記号論はスタティックになりがちで、小説のダイナミズムを奪う
ゆえに、バッド。
こんな感じですか?
しかしです。
『丸ごと食えや!ハゲ!』
なんて言ってみたって、それに賛同する者は『禿同』なんて書きこみませんぜ
同意する証明として書き込まんのですよ
何が言いたいかというとですな、
同意を得るまで、ゴリゴリやるのはやめんさい。
ということですな
あと村上作品はどれも読みやすいと思うぞ
中毒だからじゃないぞ
305 :
吾輩は名無しである:02/03/22 09:12
198=真の勘違い馬鹿へ
>借り物の体験から生み出した話ではそこに説得力を待たせるのはほとんど不可能だからである。
お前は本当に馬鹿だな。なんでそんなこと言えるんだ? そもそも「借り物の体験」
ってどういう意味? 一生懸命に煽りカキコしてるけど、冴えないねえ。なにが灰谷だ。
お前はちょっとしつこすぎる。頭が悪いくせに他人のレスに馬鹿だの死ねだのがいがいつけ
やがってうぜえんだよ。しかも自分につけられたレスにはろくに答えない。最悪だよ、
お前みたいなのは。
他人を煽るなら自分もちゃんと答えろよ。この低脳。
繰り返す、質問1だ。「借り物の体験」って、どういう意味だ?
306 :
吾輩は名無しである:02/03/22 09:16
>>302 >おまえがいってるのは初期の作品についてだろ。タイトル読め。ボケが!
何を偉そうなこと言ってるんだよ(W てめえだって「世界の終わり」に
関して古くせえカキコしてただろうが。俺につっこまれたの忘れたのか?
少しはおとなしくなったかと思ったらまだやってるんだな、糞煽りをよ。
徹底的に叩いてやるから覚悟しとけよ。
>>299 >優れた文学とは個人的な体験から物語を進め
>普遍的な要素を持つに至るものだ。
>借り物の体験から生み出した話では
>そこに説得力を待たせるのはほとんど不可能だからである。
198にとっては個人的体験こそが普遍的らしいな。
文学は個人的体験の追体験くらいにしか考えてないわけだ。
文学は198の矮小な個人的体験に還元されるか、さもなくば
破棄されるは、198的には二つに一つしかないんだろうね。
それで普遍性を云々できるところが素晴らしいよ。だいたい
童貞・非童貞、結婚・未婚で人間を安直に線引きする時点で
普遍性が欠如してると思われるが。
198の場合、人間の性が性行為と結婚という鋳型に納まって
出ることはないのだろう。妃の不貞に怒り狂うシャハリヤール王
や仮面の告白が扱う性的倒錯は198の知る所ではないのだろうな。
ギリシャ古典劇も神話も処女懐胎も198にかかればばっさりと
切り捨てられるのだろう。象徴とか象徴的表現なんて198の前で
は無いも同然なわけだ。
まあ「世界の終わり」も「ねじまき鳥」も多分に象徴的なタイトルで
ありながら中で個人的な体験を鏤々と続けるわけで、村上春樹という
人は象徴を個人的体験の尻の下に敷こうとしてるんじゃないかとさえ
思えてしまう。そう考えれば村上春樹は198に良く似合ってるわけだ。
>>194 >ねじまき鳥がねじを巻くということ=日常生活の連続
>↓
>奥さんとのディスコミュニケーション表面化
>↓
>年代的に溯って自分のルーツ(家とか関わる人物とか)を辿る。
>だからねじまき鳥クロニクル。
だったらタイトル「僕の年代記」にすればいいのにね。
わざわざ「ねじまき鳥」にするところが胡散臭いよ。
310 :
吾輩は名無しである:02/03/22 11:11
>だったらタイトル「僕の年代記」にすればいいのにね。
馬鹿だなあ、そんなことしたら
ハルキの作品は全部「僕の年代記」ってタイトルに
なっちゃうよ
>「僕の年代記」
「僕の家の年代記」と言うべきだったか?
もっともその場合は鴎外の「渋江抽斎」くらい
でないと見向きもされないだろうが。
312 :
吾輩は名無しである:02/03/22 11:22
174さんはどうしてそんなに村上春樹さんの
付けるタイトルを目の敵にするんだろう。
>>310 >ハルキの作品は全部「僕の年代記」ってタイトルに
>なっちゃうよ
番号を付けば全部違うよ。
「僕の年代記1」
「僕の年代記2」
・・・・・・・・
「僕の年代記N」
314 :
吾輩は名無しである:02/03/22 11:35
__,,..、、- - - .、、...,,___
,,、‐''"~ ̄  ̄``''‐、、
/ \
/ ヽ
/ ヽ
/ / ~~` '' ‐- 、、 ,,__ __ ,,..、、 -‐ '' "~~\ ヽ
| / __  ̄ __ ヽ |
.| { ´ ‐- ....__ __... -‐ ` } .|
.| 〉,,・^'' - .,, ~ i ~ __,,.- ^`・、.〈 |
./ ̄| /,/~ヽ、 `'' ‐--‐ ,.| 、‐-‐'' "~ _ノ~\,ヽ | ̄ヽ
| (` | / ヽ,,_____`‐-、_、..,,___ノ八ヽ___,,.._-‐_'"´___,, ノ ヽ .|'´) |
| }.| ./' \二二・二../ ヽ / ヽ、二・二二/ 'ヽ | { |
.| //| .| / | |. \ | |ヽヽ|
.| .| | .| / | |. \ | | | .|
|ヽ.| | / .| |. ヽ .| .|./ .|
| .| | / | | ヽ | | / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ .| | / .| | ヽ | | / | おれのタイトルなんて
.ヽ.| | / '二〈___〉二` ヽ | |./ <
| | `-;-′ | | | そのまんまだぜ
iヽ|. ,,... -‐"`‐"`'‐- 、、 |/i \_________
| ヽ /...---‐‐‐‐‐----.ヽ / .|
| ヽ. ,, -‐ ''"~ ~"'' ‐- 、 / |
.| ヽ ! ./ .|
,,| ヽ. | ./ |、
|\. ヽ / /.|
.|. \. ヽ、____ ___/ / .|
' `  ̄ ̄ ´ '
>>312 タイトルと内容の乖離が著しいと思われるものは、
つい目の敵にしてしまう。つまり「世界の終わり」
と「ねじまき鳥」については目の敵にしてしまう。
>番号を付けば
番号を付ければ
316 :
吾輩は名無しである:02/03/22 11:44
じゃあたとえはどんな小説は乖離して
ないんですか?
三島の「金閣寺」ぐらいストレートじゃないと
ダメなの?
>>316 「風の歌を聴け」とか「羊をめぐる冒険」はタイトルと内容がちゃんと
シンクロしてると思うよ。
「風の歌を聴け」というタイトルはあとで修正されたものらしいね。
村上龍の「限りなく透明に近いブルー」の元タイトルは「クリトリスにバター」
だったっけ?
318 :
吾輩は名無しである:02/03/22 12:02
らしいですね。正確には「〜バターを」だけど。
でもそんなこと言ったらうちの近くには
「梅内産婦人科」っていうのがありますよ?
319 :
カエルくん:02/03/22 13:10
あーあ、よく寝た。ガキどもそろそろよそに行けよ。
とくに困ったやつだな198。
幼稚な人生論をがなり立てるのはもうよせ。
自分ではいいこと言っているつもりでも、君が言っているのは、
つまりはこういうことだ。「恋愛の深刻さに比べたら小説なんか
甘いぜ、それをわからんやつらはアホだ」と。
君がどんな恋愛をし、どんなセックスをしてきたかは知らんが
(もちろん知りたくもねー)、僕は恋愛なんてぜんぜん大したこ
とじゃない、と思っている。それに、いまどき既婚者とか童貞じ
ゃない、というのが威張れるのは娯楽のない地方の不良ぐらいだ
ろう。
198よ、議論したいなら、それはいいぜ。しかし、人を罵倒する
のはよせ。モラルの問題ではなく、見苦しい。もっと自分の言い
たいことを考えてレスしてこい。ぜんぜん文章になってないだろ。
ただし「ねじまき鳥」から外れるな。それが守れないのなら他の
スレで遊べよ。ほかの奴らもな。
俺もひつこいかもしれんが、タイトルの「ねじまき鳥」
からはナチスのハーケンクロイツを連想してしまうよ。
ナチス政権下では抑圧された矮小な個人的体験が、
不可解なシンボルの下へ結集していった。不可解な
シンボルは、シンボルの本家本元といえる旧約世界
へのアンチテーゼとなってユダヤ人迫害を導いた。
一般にシンボルの扱われ方には二通りあるように思う。
一つはシンボルについて具体的な記述があり、その独自性が
認められるもの。独自性は他に対する理解から生まれる面が
あるので、これが他を侵蝕するこはないだろう。
もう一つは具体的な記述がほとんどなく、不可解なシンボル
だけが無造作に放り出されたもの。その曖昧さ不可解さは、
独自性を持つシンボルを冒涜する可能性を内に秘めており、
それは他を侵蝕したいという密かな個人的欲望を刺激さえする。
三島の「金閣寺」は前者に、ハーケンクロイツや「ねじまき鳥」
は後者に属すと俺は思うのだが。
結局綿谷ノボルは村上春樹自身の分身で、
ナチまがいの小説世界を構築したことへ
の自戒として綿谷ノボルを殺したのでは
ないだろうか?
322 :
カエルくん:02/03/22 16:30
>320
「ひつこい」のは、ぜんぜんかまわないよ。ここは「ねじまき鳥」を
しつこく語るスレだからな。
新作いつ頃でるんですか?
324 :
吾輩は名無しである:02/03/22 21:50
村上春樹って今どこに居るんですか?
325 :
まめもやし:02/03/22 21:50
まめもやしは198が嫌いだべ〜。
>ひつこい
しつこい
日本語覚えたてなのよ。
その解釈いいっすね
もっとも、村上の作り出した「ナチ」=満州が例えようもなく魅力的
なことが問題なのだろう。
>村上先生
どう思いますか?
328 :
吾輩は名無しである:02/03/23 01:00
「僕の年代記」ワラタよ。
綿谷ノボルって、春樹の仮想敵だと読むたびに思う。
なんかめちゃめちゃ禍々しい。けど現実にはいない。
あくまで仮想敵。
蒸し返すようで悪いが、198のキャラはなぜか俺の知的好奇心
を揺さぶるよ。
198は個人的体験を盲信しているきらいがあるから、物事を
ア・プリオリ(先験的)な原理から演繹するなんて発想はまず
ないのだろうね。ア・プリオリ(先験的)や演繹という単語自体
198の辞書にあるかどうか怪しい。
人は美味しいものを口にしたとき、なぜこれがこんなに美味しい
のか、他にもっと美味しいものがあるんじゃないかと考えるもの
だけど、198の場合、一度美味しいと感じたら他に目もくれず、
そればかりを毎日食べる餓鬼みたいな所があるんじゃないか?
「美味しい」という一つの体験が固定観念になって、信仰の対象に
なってしまってるわけだ。しかもその「美味しい」という体験が、
自分自身の体験に根差すというより、人が「美味しい」と言うの
を聞いて自分も「美味しい」と思うようになった可能性すらある。
198が信仰する「性行為と結婚」という観念がありふれてること
を考えれば、それは十分にありうることだ。
「性行為と結婚」という観念以外の観念を操る人間は198には異教徒
であり、彼により処女童貞の烙印を押され殺される運命にあるわけだ。
>綿谷ノボルって、春樹の仮想敵だと読むたびに思う。
でも自分の中のある面を憎悪敵視するってことはあるよね。
それじゃないのかと。
宮崎竣が「子供は外で遊ぶべきと思ってる自分がビデオ作品を作る
ことにジレンマを感ずる」なんて言ってるが、それとちょっと似て
る?
>また固定叩きかよ〜しつこいぞ・・・
もう198のことは忘れるよ。
>宮崎竣
宮崎駿
334 :
吾輩は名無しである:02/03/23 13:17
なんか198の評判すこぶる悪いみたいだけど
俺は興味あるな、198の話には。
ねじまき鳥のテーマの一つに夫婦というものがあり
妻(夫)という他人を「理解」するとはどういうことなのか
ということを考えさせられる話じゃん。
そこで既婚者で夫婦の問題に実体験をもつ198が現れた。
かえるくんは「そんな小説の読み方はまちがってる」
というかもしれないけど、俺は198の実体験からくるねじまき鳥の理解
というものに興味がある。たとえば夫婦間におけるSEXの重要性などは
もっと詳しく聞いてみたい。
198の具体的経験はねじまき鳥クロニクルを読む際にひとつのヒントを
与えてくれると思う。
>>334 198があの粘着煽り文章をやめたらな。
今度出てきたらまた叩き潰してやる。
>
>>334 198なりの読みがあることは承知するが、
それ以外の読みをする人に処女童貞の烙印
を押した上「死ね!」では話にならないな。
大人が眉をひをめる言葉を連呼して喜ぶ子供
みたいなところが198にはあるよ。
幼児的愉快犯とでもいうのだろうか?
心身の発育のバランスが不良で、SEXという
観念が198の中で病的に肥大化してるって感じ。
文学というよりも保健衛生の問題に近いと思うのだが。
>「性行為と結婚」という観念がありふれてる
ありふれてるからこそ肥大化する要素があるんだろうな。
しかし198の結婚生活というのは、案外ありふれた幸福に満ちていて、
村上春樹の小説はそういう生活をサポートするバイブルみたいな役割を
果たしていたのかもしれないな。そのバイブルにおかしな解釈が加えら
れることは、自分の生活を脅かされることに等しかったのかもしれない。
彼のファナティックな言動も、彼にとっては自分の幸福な生活を守るため
の聖戦だったのかもしれないな。
だから198の話はもういいっての・・・煽ってほしいの?
現実世界の恐いところは、「病的に肥大化した観念」と、
「ありふれた幸福に満ちた生活」とが、容易に同居する
ということだろうね。
そして何かのきっかけでパチンと弾けて、ファナティックな
宗教戦争が勃発する。曖昧な村上文学の功罪の一つだろうね。
解釈なんてものを峻拒する芸術が望まれるところだ。
>だから198の話はもういいっての
悪い。198いじるのが楽しいもんで。
341 :
カエルくん:02/03/25 11:25
>334
「夫婦間におけるSEXの重要性」が知りたいなら、
別の本を読む事を薦める。「ねじまき鳥」には、
残念ながらそんなことは書いてないと思う。
もしそんな本を見つけたら、僕にも教えてくれ。
それよりも、198は、どんなヒントを与えてくれ
たんだ?
342 :
吾輩は名無しである:02/03/25 12:21
みんな粘着だねえ・・・しかし。カエルまでもが。
198はともかく、「ねじまき」では主人公が妻から性交渉をこばまれて、
そのままずるずると逝くよ。全編を通じて主人公の性描写があるのは
加納ちゃんと痣後の仕事での射精。つまり作中ではいわゆる現実の女
性との性交渉はなかった。「性的なるものへの回避と接近」。
「神の子」ではセックスが正面きってとりあげられたけど。
343 :
吾輩は名無しである:02/03/25 12:26
女の人ってのは精神的に不安定なときに、暴力的に自分の体を求められることにより
回復するってことがあるのです。もちろん相手との信頼関係がなくてはいけませんが。
信頼関係がなくても、セクースによって癒されてしまう女性もいます。そーゆー人は、
深刻なトラブルに巻き込まれがちです。
344 :
カエルくん:02/03/25 13:27
>343
えーと、これなんのスレだっけ。でも、面白い。
>「暴力的に自分の体を求められることにより回復」したのではなく、
不安定にカタチを与えて混乱を食止めたということだろうね。たぶん。
こういう書き方されると、男女の機微っぽいけど、あんがい単純な心
理だと思うよ。まあ、びっくりさせられてシャックリが直ったという
か・・・これは違うか。
>不安定にカタチを与えて混乱を食止めたということだろうね。
そー、単純なものでもないんだけど・・・なかなか一言ではいいにくい
ですね・・・
歳よりから言わせてもらえば、クミコから性交渉を拒まれた時点で、
主人公は、「あれ? おかしいな?」って気づくべきだったんです。
セックスってのその男女の間柄を表わしているものなのです。とりわけ精神的
にも深い結びつきを持っている男女においては、そのあり方は言葉にできない
「しるし」を表わす場合もあるのです。心が離れると、どんなに肉体的な
魅力が相手にあっても、濡れなくなったり、立たなくなったりするものなのです。
不思議なことに。
ですから、言葉づかいは最低だけど、198の「夫婦どうのこうの」ってい
う視点はそんなにも外れてはないのです。
346 :
カエルくん:02/03/25 15:21
>345
姫はセックスカウンセラーなのか?それにしては、あまり実の無い
話だなあ。「心が離れると、どんなに肉体的な 魅力が相手にあって
も、濡れなくなったり、立たなくなったりするものなのです」と決
めつけられてもなあ。そりゃ、いろいろだよ。
心が離れてなくても、濡れんことも立たんこともあるよ。心が離れ
ていようが濡れることも立つこともあるさ。君は自分の経験を深く
考えようとせず物事を裁断しているよ。その辺が198と同類なんだよ。
347 :
吾輩は名無しである:02/03/25 15:36
うーん、私のカキコはそんなに決めつけたり裁断したりしてますか?
「こういうこともあります」ってだけだと思うけど・・・
348 :
吾輩は名無しである:02/03/25 15:48
いつものパターンだね、カエルくん。
349 :
カエルくん:02/03/25 15:53
>347
「セックスってのその男女の間柄を表わしているものなのです。
とりわけ精神的 にも深い結びつきを持っている男女においては、
そのあり方は言葉にできない「しるし」を表わす場合もあるの
です」
これって、語尾は確かに言切りじゃないけど、曖昧模糊とした
こんな内容を説教されると決めつけに思えるよ。
でも、話は面白い。僕の言い方は少し失礼だったかも。謝るよ。
「ねじまき鳥」との関係で、もう少し話してください。
350 :
吾輩は名無しである:02/03/25 16:47
>>144 >ボリスの後日談は何の伏線にもなってないし、どこへもリンクして行って
>いないと思うからです。
何も異論が出ていなかったようなので、今さらながらレスしてみますが、ボリスの後日談は、
「政治/社会システムに組み込まれた個人の暴力性」という点で、ボリスと綿谷ノボルを結
びつけていると思いますよ。
それだけにとどまらず、「私はこの世にボリスという存在を許すわけにはいかない」という
間宮中尉の言葉は、岡田トオルの綿谷に対する憎悪に符合している。それは偶然の一致であ
るはずもなく、間宮と岡田の結びつきになっている。
『世界の終りと…』のように、岡田トオルの闇の世界への再訪と、間宮中尉の手紙が交互に
進行するのも、間宮中尉の戦い(過去)が岡田トオルの戦い(現在)に同一化するさまを表
現しているように受け取れる。「これは僕の戦争だ」というところには、そうした意味も含
まれているんじゃないかな。
つまるところ、この後日談の受け渡しは、過去と現在の結びつき、過去も現在も同時的に存
在しているという歴史認識の到達点を描いていると思います。理屈ではなく小説的表現とし
て。
で、結局のところ、満州→綿谷ノボルではなく、最終的な接点はボリス→綿谷ノボルではな
いかと思うわけですよ。
カエルくんへ
質問・反論ばかりしてるようだけど、カエルくんには「こういうふうに『ねじまき鳥…』を
読み解いた」という自分自身の意見はないのかな? 全レス読んだけどまったく見あたらな
いんだけど。
「そんなことは書いてない」「そこまでは読みとれない」「小説に正しい読みはあるのか、
あるのですねこれが」などというならば、それ以前に「こういうことが書いてある」「こう
いうふうに読みとった」って具体的な自分なりの作品解釈を言うべきでしょう。
カエルくんのいう「正しい読み」とやらで、一発ぶちかましてみてほしいね、ぜひ。
長レスの上に、流れを阻害して悪かったけど、恋愛小説として読むのも、セックスを視点に
読むのも個人の自由だと思いますよ。それを他人に押しつける必要はないけどね。
カエルくんはなんとなくしきりたいだけです。ま、スレ管理者だからいいけど。
でもすぐにまとめる癖はやめたほうがいいね。カエルくんの登場でスレの流れ
が途絶えることがよくある。心意気は買うけどね。
カエルくん、中身からっぽ。
誰からもレスがつかなきゃ、自分でなにを書き込むの?
354 :
マンチュリア:02/03/26 02:40
>>351 >「政治/社会システムに組み込まれた個人の暴力性」という点で、ボリスと綿谷ノボルを結
>びつけていると思いますよ。
そう言われればそうです。確かに結びついていますね。
おっしゃる通りだと思います。
間宮中尉はいくらがんばってもボリスを殺す事はできなかったけれど、クミコは岡田トオルの
手助けによりなんとか綿谷ノボルを殺す事が出来ました。この結果の違いはどうして生じたので
しょうね。ボリスは間宮中尉に、「殺す資格がない」とさえ言いました。この「資格」とは
一体なんなのかに興味があります。ボリスも綿谷ノボルも血族の「業(ごう)」みたいなモノを
引きずっているために心に邪悪さを抱え込んでいるのだとしたら、その「業」は血族の一員の手
によってしかトドメを刺す事ができない・・それが「資格」という事なのかな?
それと話は変わるけど、どこへもリンクしてない寓話に「不信な2人組の男を窓ごしに見る少年」の話
が3巻にあったけど、あの少年はシナモンの事だろうか?
村上春樹はあの話を放置プレイし過ぎなので気になってしかたがない。
それにしてもシナモンには謎が多すぎだ。シナモンは究極のヒッキーだし、学校すら行ってないし。
でも、岡田トオルを最後に井戸から救い出すような予知能力さえ持ってるし。
というわけで、シナモンの後日談が読んでみたい。
どうよ、村上春樹さん、ここらへんで手を打って、「シナモンの後日談」でも書いてみたら〜
355 :
吾輩は名無しである:02/03/26 02:56
>>354 シナモンは自分の父親が殺されたこと、ナツメグの大陸での経験などなど、
暴力的なことへの憎悪がすごかったのではないか? だから沈黙していたし、
規律やら潔癖さを重んじた(卑近な言い方かもしれないが、シナモンみたいな
やつがキレルと一番怖い)。
主人公の暴力が真に発動したのは、シナモンのせいだというような気がする。
356 :
マンチュリア:02/03/26 03:00
>>355 >シナモンみたいなやつがキレルと一番怖い
激しく同意。
357 :
吾輩は名無しである:02/03/26 03:04
>>356 暴力は憎い。しかし、誰かを憎むということはすでに暴力を孕んでしまってい
る・・・永遠のジレンマだよね。シナモンは沈黙を課したわけだ、自分に。
358 :
マンチュリア:02/03/26 03:09
>>357 >永遠のジレンマ
うまいこと言うなぁ
シナモンは下手すると綿谷ノボル以上に「悪のカリスマ」になってしまう可能性が
ある。ぜひ、そこらへんを続編で、村上春樹さん(ダメかなぁ〜
359 :
吾輩は名無しである:02/03/26 03:10
シナモンとナツメグ、村上作品の中ではじめて出てきた露骨な母子関係。
これを「神の子」の母子関係につなげると?
360 :
マンチュリア:02/03/26 03:15
>>359 >「神の子」の母子関係
うーん、「神の子」を思い出せない。
野球場のマウンドで主人公が踊るヤツだったっけ・・
思い出せない(スマソ
361 :
吾輩は名無しである:02/03/26 03:16
>>358 >シナモンは下手すると綿谷ノボル以上に「悪のカリスマ」になってしまう可能性
まさに。それは「神の子」の主人公につながり、「かえるくん」につながる。
「かえるくん」は「神の子」の主人公が善なる部分を発動させた存在だが、
「かえるくん」はまた、悪なる存在になる可能性も含んでいるんだろう。
刑務所の壁の上を歩いているようだ。善の側に落ちるか、悪の側に落ちるか・・・
これはオウムの問題にも隣接するテーマだよね。
362 :
>>354以降、マンチュリアさん以外はルーク:02/03/26 03:19
やっぱコテハンに戻ります。
>>360 お母さんが新興宗教にはまってるってやつ。
>>マンチュリアさん
「性と暴力」。これは一貫した村上春樹のテーマだと思います。てよりも、
いかにして「そのもの」をあからさまに書かずに、「性と暴力」について
語るか。
そろそろ寝ます。またいずれ。チャオ!
364 :
マンチュリア:02/03/26 03:24
361>>
>オウムの問題
オウムってある意味、引きこもりの人の受け皿になってしまう可能性があるね。
コンピューターが生み出す潔癖症的な社会でシナモンみたいな人間はどう
生き続けるんだろう。まさに、善の側に落ちるか、悪の側に落ちるか・・・
シナモンもコンピューターの使い手だったなぁ。
>>364 >コンピューターが生み出す潔癖症的な社会でシナモンみたいな人間はどう
>生き続けるんだろう。
とても大事な問題提起だと思います。チャオ2!!
366 :
マンチュリア:02/03/26 03:29
>>362 >お母さんが新興宗教にはまってるってやつ。
ああ、そうでしたね、たしかにオウムと繋がってるわ、こりゃ。
おやすみなさい、ルークさん。
私も寝ます。
367 :
カエルくん:02/03/26 11:30
>351
ボコノンさん、ご意見ごもっともだが、僕はあえて自分の考えを
あまり言わないようにしている。知っている人は知っていると思
うが、以前、他の村上春樹のスレで、僕はけっこう自分の「読み」
を書いていた。それはそれで面白かったのだが、煽りも多く、他
の人に迷惑がかかりそうでリタイヤしたんだ。
今回このスレを立てたのはその反省の上に立ってのことだ。以前
と今回では僕の立場はまったく違う。今回僕は、スレが育つこと
を目的とした管理者の立場だ。けっこう、でたらめな2chのなかで、
このスレは煽りも少なく内容も濃くてうまくいっているの思う。
ボコノンさん、やっとここまで来たんだよ。しかし、君のボリス=
綿谷ノボル論も僕に対する批判ももっともだと思う。
そろそろ僕も管理者の立場を離れてもいいころかもしれない。
368 :
マンチュリア:02/03/26 13:33
>>355 >主人公の暴力が真に発動したのは、シナモンのせいだというような気がする。
ルークさんのこの発言はまさにその通りという感じです(今ログを読み返しながら
うならせてもらいました。私の「ねじまき鳥」の読みがよりいっそう深まった
感じがします。「神の子」へのつながりもスッキリとしてわかりやすくなりました。
村上春樹の若い世代(の読者)への配慮が出てきたんだなとも読み取れますね。
村上春樹みたいに読者層が広い作家になると、作品に対してもある程度社会的責任を
自覚して書かなくてはならなくなって来たんではないでしょうか。
「スプ恋」あたりから「子供」が登場するし、それは「神の子」にもとながっているし
主人公の語り口が「僕」から「彼」に変遷していくあたりは若い世代をハッキリと
認識した上での結果だと思われます。
369 :
マンチュリア:02/03/26 13:37
カエルくん、がんばれ!
以前198を擁護した者だけど、なんとなく俺の考えに近いことを村上春樹が
書いていたので転載。
> しかし両者のどちらのヒストリーが僕の心にしみたかというと、圧倒的に
>「普通の人々」によって語られたものの方だった。なぜならそのような人々
>の語るヒストリーには、現実にしっかりと根ざしたものでなくては獲得し得
>ない深みがあったし、奥行きがあったし、それは小説家としての僕の意識に
>確実にコミットしてくる種類のものであったからだ。
> それに比べると信者(元信者)の語る個人的ヒストリーの多くは、たしか
>に通常ではない経験を含んではいたが、立ち上がり方が平板で奥行きに乏し
>く、そのぶん心に訴えかけてくるものが希薄だった。より一般的に話を敷衍
>(ふえん)するために、「ヒストリー」を「ナラティブ(物語)」という言
>葉で置き換えてもいい。
http://www.kyodo.co.jp/kyodonews/2002/aum/a2-4.html むちゃを承知で書くけどこの話をこのスレに当てはめると
普通の人=198 信者=174
と出来ないこともないと思う。174には失礼だが。
174の話は村上がいうところの「意識の言語化」を通り越して「意識の記号化」
になってしまっていると思う。それは頭上でむなしい空回りをつづけ
俺の心にまったく響いてこない。
かえるくんの話はどちらなんだろう。「意識の記号化」だけは勘弁。
371 :
吾輩は名無しである:02/03/26 22:32
レッド・ビッキーズですけど何か?
ビッキー、ビッキー、
ビッキー、ビッキー、
ビッィキー、あ・か・が・え・る〜♪
>村上春樹の若い世代(の読者)への配慮が出てきたんだなとも読み取れますね。
そう感じられるところがあるかもしれませんね。彼のオウム系への発言などを見ていると、
とくに。
小説世界に限って言うと、以前は自分の問題をいかに深く掘り下げられるか、
が大きなテーマだったと思いますが(個を突き抜けて普遍に至る)、最近は
ちょっと変わってきているような気がします。
「蜂蜜パイ」に鍵があるような・・・
374 :
カエルくん:02/03/27 15:40
僕の「ねじまき鳥」論に入る前に、これは以前別のスレに僕が書いた
ものを書き直したものです。「ねじまき鳥」と「神の子」のテーマ的
発展を考える端緒です。ボコノンさん、どう思う。
「神の子どもたちはみな踊る」について
阪神大震災がこの連作小説のモチーフになっています。が、もう一つ
「空っぽの箱」というテーマが連作全体に一貫して流れています。さ
らに言うなら、この「空っぽの箱」というテーマは、従来からよくあ
る、自分が無くて虚しい、という話を超えています。
「空っぽの箱」をメタファにして描かれているこの心理的状態は「自分
が無くて虚しい」という情緒的な感情よりも重要です。「空っぽの箱」
は、じつは非常に危険な心の状態であることを暗示し、何らかの悪意に
つけ入られるスキがあることが示唆されています。
「小さな荷物」
「冷蔵庫」
「野球場」と「救急車」
「プール」と「メルセデスベンツ」
「金庫」と「機関車」
「分けのわからない箱」
作品に登場するこれらの箱形のものは、すべて空虚な心を暗示すると
同時にどこか危険な匂いがします。
ところで従来の村上作品のデタッチな世界観では、シニックな内面が
表現されていました。それはどこまでも個人の内面で完結している問
題であり、それがほんとうは非常に危険な心の状態である、という認
識もしくは世界観はありません。ところがこの「神の子」の連作にお
いては、空虚な内面は、誰かの悪意の餌食になるマイナスの可能性が
示唆されています。つまり個人のシニシズムを超えた問題が提議され
ています。
375 :
カエルくん:02/03/27 15:43
(つづき)
こうした世界観から見ると、デタッチからコミットへの移行は、大人
の責任として社会参加もしなくちゃ、と言った次元の話しではなく、
こうした危機的内面を見据えたときの、選択の余地の無いリアルな世
界認識ではないでしょうか。
だから、この連作小説のポイントは、スローガンとしてのコミットメ
ント的解決ではなく、むしろ危機的な世界認識にあると思います。こ
の認識に達したとき、当然のようにコミットメントへとシフトしなけ
ればならないのです。つまり、こうした危機的な世界を前にしたとき、
我々には黙殺することはもはや許されないという命題で。
たとえば「蜂蜜パイ」のラストがセンチに見えるかどうかは、この内
面の危機を、どう認識するかによって違ってくるかもしれません。こ
の誰かの悪意に付け込まれやすい空虚な心という内面の危機を前にし
たとき我々はどうすべきなのか。ちなみに「蜂蜜パイ」の主人公は、
女子供を守るため、まず自分を変えることから始めようとします。小
さな戦いですが、まずはそこからしか有効な方法はない、とでもいう
ように・・・。
(余談ですが、
僕は「蜂蜜パイ」や「スプートニクの恋人」を読むと恋愛やセックス
よりも重要な人間関係の見直しがテーマとしてあるように思います)
>僕は「蜂蜜パイ」や「スプートニクの恋人」を読むと恋愛やセックス
>よりも重要な人間関係の見直しが
僕はカエルくんのここが気になるな。恋愛やセックスよりも重要というと、そのような
行為より「高次」な人間関係を村上春樹が志向しているように聞こえる。
果たして本当にそうなのかな? 「性と暴力」というフレームは「生と死」に並ぶ、
村上春樹の一貫したテーマだと思うのだが。もちろん性的な関係が最終目的であるとも
思えないけど。
みなさんはいかが?
377 :
マンチュリア:02/03/27 21:53
読者の年齢層によってそれぞれ違うんじゃないかな、興味の対象が。
若い世代は恋愛やセックス、結婚して子供ができると「子育て」に忙しくなるように。
カエルくんにはカエルくんの年齢に応じた興味の対象があって当然だ。
村上春樹が何を志向しているかは、やっぱり本人にしかわからないんじゃないの。
村上春樹に問い詰めたいね、小一時間問い詰めたい。
>カエルくんにはカエルくんの年齢に応じた興味の対象があって当然だ。
たしかに。そういう多角的な読みを可能にするところが村上春樹の作品だ。
でもカエルくんはいくつくらいなんだろう? 文章を読んでいると20代の
前半くらいかなと。まあ、なんでもいいんだけども。カエルくん、気にしないで
ください。
さて、ネタをふります。「暴力」っていっても幅広いですよね。相手を肉体的に
傷つけたり、言葉によって貶めたりすることだけが暴力ではない。僕はときとして
村上作品に現われる、「損なわれた」とか、「汚された」という言葉が気になります。
「汚辱」っていうのでしょうか。ときとして肉体的、精神的な暴力よりも相手の心の
深いところを変質させてしまうことのある行為。そして往々にして、その種の行為
は行った自分自身をも損なう。こういうのって、彼の作品によく出てこないでしょうか?
直接よりも、間接に。現実よりも、妄想というか、想念で。
いろいろとレスどうもでした。でも、今はへとへとに疲れ切っているので、今度の休
みにでもきちんとレスします(『神の子ども…』は発売当初に読んだきりで記憶が霞
んでいるので、再読してみるしかない…)。
個人的には、なるべくテキストに即したかたちで読み解きたいと思ってます。『若い
読者のための短編小説案内』みたいなのが理想ですね(未読の方はぜひ読んでみてく
ださい)。これを読むと、間宮中尉は長谷川四郎がモデル?という気がしないでもあ
りません。
380 :
マンチュリア:02/03/27 23:01
>そして往々にして、その種の行為は行った自分自身をも損なう。
>こういうのって、彼の作品によく出てこないでしょうか?
よく出てきますね。肉体的、精神的な暴力以上に強烈で、肉体の一部をもぎとる様に
何かを損なってしまう力、例えば「羊をめぐる冒険」での廃人になってしまった羊博士や、
井戸の底で朽ち果てた「ねじまき鳥」での間宮中尉におよんだ力の様に。
多分それを人は運命とか、カルマって呼ぶんでしょうね。
問題なのは、そのカルマが何時なんどき誰の身にふりかかってくるかは神のみぞ知る
っていう所でしょう。AさんがBさんをイジメ殺したとしても、Aさんにそのカルマが
オウム返しに降りかかってくるとは限らない。ある意味人生は不公平だよな。
でも、そのカルマは確実に何かの形を取って戻って来て、再び誰かを損なうんだと
信じてる、きっと(なんか俺の宗教告白みたいになっちゃったな
「スプ恋」で、主人公(教師)と不倫してる奥さんの子供が万引きしてしまうのも
まあうなずける話ではある。
381 :
マンチュリア:02/03/27 23:08
長谷川四郎って誰よ?
>>380 マンチュリアさん
>多分それを人は運命とか、カルマって呼ぶんでしょうね。
僕のイメージだと、運命ってのは外的な力の発動で、カルマってのは内的な力の発動っ
ていう気がしている。たとえば羊博士にしても、間宮中尉にしても、彼らが体験したような
悲劇を導き寄せる何かが彼ら自身の中にあったのではないか、と考えるわけです。
救いのない考え方かなあ、これは。
383 :
カエルくん:02/03/28 13:43
ルーク氏へ
喧嘩を売るつもりはないけど、ここははっきりさせておきたいから
言いますね。恋愛やセックスを観念的に(空想的に)に解釈しては
いけないんだ。従来の日本の小説には恋愛を情緒的にあつかうパタ
ーンが多いのです。つまり制度としての恋愛小説というやつですね。
村上さんの小説では、セックスは出きるだけ即物的に描こうとして
います(「国境の南」なんかそうです)。
この点を勘違いするガキが自分の恋愛経験の不足を補おうと小説を
読むのもわからないではないが、いつまでもそういう読みをしてい
るとオッサンやオバサンになったときに小説が読めなくなるんだ。
とくにルーク氏は、「性と暴力」なんて制度的概念に弱いようだか
ら、おしゃべりはできても作品の読みに関しては・・・・。まあ、
ちょっと喧嘩腰入ってしまいましたが、村上作品が従来の日本の小
説と違う、あるいはいわゆる恋愛小説と違う、というのは声を大に
して主張したい点なのであえて言いました。
人の批判ばかりすると、ボコノンさんにまた怒られそうですが、
「国境の南」と「スプートニクの恋人」をテキストに僕の言いたか
ったことをいつかもう一度分かりやすく書きます。
384 :
マンチュリア:02/03/28 16:39
>>382 >たとえば羊博士にしても、間宮中尉にしても、彼らが体験したような
>悲劇を導き寄せる何かが彼ら自身の中にあったのではないか、と考えるわけです。
これは酷な考え方だと思う。確かに羊博士や間宮中尉にも悲劇をおびき寄せる精神的な
弱さがあったのかもしれない。しかしこの2人に廃人になってしまうような災難が
降りかかってくる必然性はなかったのではないか。「戦争」という大きな時代のうねり
の中では、それは誰にでも起こりうる災難であったのではないか、たまたまこの2人が
選ばれたしまっただけで。そう私は考えます。
385 :
マンチュリア:02/03/28 16:46
カエルくんへ
カエルくんはカエルくんなりの村上春樹論を持っているようだけど、あなたの持論
は視野が広すぎてこちら側としてはつっこみにくいんだな。もっとわかりやすく、
「この小説のこの部分はこう解釈するんだけど、どうよ?」みたいに具体的に
書いてもらえると返答しやすいです。
386 :
カエルくん:02/03/28 18:04
>385
出きるだけ分かりやすく書くようにしているつもりだよ。
もう少し努力してみるけど、今の文章でも、わかる人には
わかるはずだよ。傲慢なようですけど。
村上作品の具体的な読みはおいおいやります。管理者の立
場を離れたら、けっこう楽でいいすっね。
387 :
吾輩は名無しである:02/03/28 18:46
マンチュリアさんへ
>「戦争」という大きな時代のうねりの中では、それは誰にでも起こりうる
>災難であったのではないか、たまたまこの2人が選ばれたしまっただけで。そう私は考えます。
たしかに誰にでも起こり得る体験ですね。いや、もっと恐ろしい事件もあったのでしょう、戦場では。
実際にあった具体的事件が、自分の心の「闇」とつながっているのではないか
という妄想、恐怖。そのような思いを抱えて生きていく悲劇。そしてそのような
思いを他人に意図的に植え付ける能力を持った恐ろしい人々(皮はぎボリス)
とか。僕は村上の、そのような運命をも捻じ曲げてしまうような強いなにもの
かの力を描き出す技術に感服しています。
カエルくんへ
>村上作品が従来の日本の小説と違う、あるいはいわゆる恋愛小説と違う、
>というのは声を大にして主張したい点なのであえて言いました。
いいたいっていう気持ちはよくわかりますけど、なるべく読んでいる人を
説得できるように書かないとね。具体的にというだけではありません。
こうやっているうちに、いろいろ出てくるのでしょうね。人の出入りもあるでしょうし。
反復し、更新されながら、少しずつですね。
喧嘩はぼちぼちにしましょう。僕が煽りに入るとすごいですよお、ふふふ。
388 :
カエルくん:02/03/28 19:54
あなたが喧嘩ととるならもう話は止めましょう。それにしても
ちょっと不気味だ。書き癖であなたが誰であるかは一目瞭然な
のに、何で匿名。コテハン書くの忘れたの?脅しだから匿名?
>>388 カエルくん
>何で匿名。コテハン書くの忘れたの?脅しだから匿名?
ごめんごめん。ただの書き忘れです。コテハンに慣れてないもので。深い意味はまったく
ありません。というか、カエルくんに指摘されるまで気づかなかった。気をつけます。
たしかに僕の387の最後の行はちと過激でしたが、まあ、これはカエルくんの
「ちょっと喧嘩腰入った」カキコに応じてみただけです。マターリ行きますので、
よろしく。2chは難しいですね。
本題に戻りましょう。
390 :
吾輩は名無しである:02/03/28 23:15
次のニュース
391 :
吾輩は名無しである:02/03/29 00:19
パチン ON
392 :
吾輩は名無しである:02/03/29 00:27
喧嘩をするなら井戸の中でしてくれ。逃げも隠れもできないっつってな。
ガハッ
梯子はもちろん取り外す。
393 :
吾輩は名無しである:02/03/29 00:30
最近、自分の髪の毛が「松」から「竹」になりつつある。
消耗していると言うかある意味「進化」している感じ。(禿)
394 :
吾輩は名無しである:02/03/30 10:33
カエルが書くと進行が止まるね、いつものパターンだね。
なぜか?
カエルくんのカキコがつまらないからさ。あまりにも一般論すぎる。
村上春樹を好きなのはよーーーーーくわかるけどが。
気づいてね、カエルくん。
べつにカエルくんの書き込みはつまらなくはないよ。
ただやっぱり分からないのが
>>374-375のカエルくんの読みが
“正しい”小説の読みでルーク氏の読みがたんなるおしゃべりになる
ってのが分からないね。その違いが分かる人っているのかな?
カエルくんにはぜひ、カエルくんが考える“正しい”小説の読みとやらの
説明をしてもらいたいものだ。
というか、このまま議論を続けたところでルーク氏とカエルくんは
いづれこの問題で衝突するのは目に見えていると思うんだけど。
議論が佳境に入ってぶちこわしになるよりも
前もってお互いの立場の違いを理解しておいたほうが
より発展的な議論ができるかと思うのだが、いかがでしょうか。
396 :
マンチュリア:02/03/30 23:14
「ねじまき鳥」から分裂する形で「国境の南」が生まれたという話だけど、
あれはバーを経営してるマジック・タッチの叔父さんの話だろうね。
「ねじまき鳥」には話がそぐわなかったんだろうか。叔父さんの入れ知恵で
主人公は都心で人を見つめる作業を開始し、バットの男とナツメグに出会った
んだから、結構重要な話だったのではないか。気になる。
途中までは面白いのに、読後スッキリしない。
近年の作品はこんなんばっかし。
井戸。気になるな
ミナサンは「内向する為の場所・行動」持ってますか?
ちなみに、私は夜ヘッドホンつけてチャリに乗ります
堤防に行って帰ってくるだけ。それだけ。
>>395 >いづれこの問題で衝突するのは目に見えていると思うんだけど。
そんなに煽らないでください(W 僕は正しい読みってのにはあまり興味がありません。
解釈と解釈のぶつかりあいがあって、そこからまた新しい解釈が生まれるといいですけどね。
「答え」を得ることが大切なのではなくて、「答え」を得ようとするプロセスを
いかに楽しむか、自分の内的なものと響き合わせ得るかが、僕にとって重要なことです。
ですからカエルくんとも、どこかで同調するところもあれば、同調しあわないところも
あるでしょうが、大きな問題ではありません。もちろんカエルくん以外の人たちとも同様です。
カエルくんもがんがんカキコしてください。レスが伸びてるんだから、管理者としての
立場はあんまり気にしなくてもいいと思いますよ。沈みかけたらネタふってageにする
くらいでいいですよ。
>前もってお互いの立場の違いを理解しておいたほうがより発展的な議論ができるか
>と思うのだが、いかがでしょうか。
それはちょっと難しいだろうなー。少なくとも僕にはね。基本的な村上春樹観ってのが
僕の中に厳然とあって、そのシステムに立脚してカキコしているってわけじゃないからね。
色々意見を交わしているうちに、ぼんやりと浮かび上がってくるのでは?
>>396 マンチュリアさんへ
>「ねじまき鳥」には話がそぐわなかったんだろうか。
>結構重要な話だったのではないか。気になる。
たしか「国境と南」生誕については村上がどっかで書いていましたね。忘れちゃった。
あまりにも話が大きくなりすぎるから、っていう理由もあげていたような。村上朝日堂
だったかな? この話題は興味がありますね。またカキコします。
400 :
吾輩は名無しである:02/04/01 00:26
>>398 >ミナサンは「内向する為の場所・行動」持ってますか?
一駅歩いて帰る。他のミナサンは?
401 :
マンチュリア:02/04/01 22:17
カエルくんよ、どこへ逝った?
402 :
カエルくん:02/04/02 11:24
(その1)
「正しい読み方」という言い方は、確かに誤解を招くかもしれない。
僕が、「正しい読み方」というとき、それは解釈において「正しい
答え」という意味ではありません。なんというか、それはクリエイ
ティブな読み方、という意味です。僕は、いわゆる文学作品の読み
に関しては、テキスト(作品)に基づいた創造的な読書が必要であ
ると考えています。
では、創造的な読書とは何か?簡単に言うと「説得力のある個人的
意見」と言ったところでしょうか。ところで人それぞれ読み方は自
由だ、という意見をよく聞きくが、人の意見は尊重しましょうとい
った礼儀的な意味がほとんどのような気がします。もちろん僕は、
小説の読み方なんて自由じゃないケ、という意見に対して大賛成な
のです。問題は、自分なりに自由に読むことは、実はけっこう大変
だったりする、ということです。
403 :
カエルくん:02/04/02 11:27
(その2)
クリエイティブな読書をするための具体的なアドバイスとしては、
まず概念的に読まないことです。概念的に読まないとは、自分の既
成概念から自由になることです。これが最も難しいことです。世間
の常識や自分の経験に依存した考えをそのまま鵜呑みにしてはいけ
ないのです。クリエイティブな読書というのは、だから言い換える
なら、人の意見も自分の意見もある程度疑いながら読むということ
です。人の意見を疑うことは簡単ですが、自分の考えを疑うことは
ほんとうに考える能力が必要になります。
たとえば、「スプートニクの恋人」という小説を例にとります。結
末が曖昧なあんな小説のどこがいいの?とまず、感想が浮かんだと
します。これはまだ考えではありませんが、これ以上別に考えたく
ない人は、他のことをすればいい。でも、もしこの小説のことが妙
に気になり、自分の素朴な感想に対して納得できなくなり、自分は
ちゃんとこの作品を読めているのだろうかと疑問に思い始めたら、
そこから「読み」が始まります。
404 :
カエルくん:02/04/02 11:28
(その3)
では僕は「スプートニクの恋人」をどう読んだのか?その読みの一
例を簡単に書きます。繰り返して言うと、正しい読み方というのは
正しい答えではなく、説得力のある個人的・独創的な読みのことで
す。だから僕の「読み」にもし説得力がなければ、それは独りよが
りということです。
僕は以前に村上春樹の別のスレで「スプートニクの恋人」にふれた
ことがあります。そのスレでは、この小説に関して、村上春樹風の
よくある恋愛小説じゃねえのか、と言う意見(?)があるくらいで
した。僕は、明らかにこの小説は今までとは違う、と思いながらも
それの意味するところが今一つ掴めませんでした。
405 :
カエルくん:02/04/02 11:32
(その4)
そしてふと思ったのは、この小説の文体です。これは主人公の「僕」
がスミレのことを書いた小説です。冒頭の文章からして、ふざけた
ような文章です。しかし、「僕」の気持からすれば、いなくなった
スミレ(スミレはもちろん死んでいます)に対する鎮魂の言葉なの
です。つまり、この小説は、一見スミレとミュウのミステリアスな
出来事を小説にしているようで、実は「僕」とスミレの関係が軸に
なっています。
では、「僕」とスミレの関係とは何か?これは名付けようのないも
のです。友達でもないし、ましてや恋人でもない。どちらかといえ
ば友達に近いが「僕」の気持としては、恋人という言葉を望むかも
しれない。だから「僕」がスミレに変わって書いたこの小説のタイ
トルは「スプートニクの恋人」なのです。もちろん表面上はスミレ
がミュウのことを内心で呼んでいた呼び名ですが、「僕」もスミレ
のことを内心でそう読んでいたと考えてもいいと思う。そう考える
とこのタイトルは切ないですね。
406 :
カエルくん:02/04/02 11:33
(その5)
ところで「僕」は、スミレのことを押し倒す機会はいくらでもあっ
ただろう。しかし彼は一線を超えようとはしなかった。それは彼が
ガキだからか?僕は違うと思う。いわゆるプラトニックラブではな
く(だって「僕」ははっきりスミレに性欲を感じている)、また性
的な関係ではない関係というものがあるのではないか。もっと言え
ば、そういう絆があってこそ、性的な関係も成立するのではないか
と僕は思う。
てなことを、「スプートニクの恋人」を読んで考えたわけです。こ
んなの面白くねえか?
カエルくんへ
とてもわかりやすく読みやすい文章だし、面白いと思います。「スプートニク」
はたしかに僕にってもつかみづらかった・・・いや、いまだに納得できていない
作品です。これを機会に考えてみます。またカキコします。
408 :
マンチュリア:02/04/02 19:12
そんな事より
>>1よ、聞いてくれ。
「スプ恋」のスミレは死んでなんかいやしない。ちゃんと生きてるんだ。
どこで生きてるって? 北朝鮮に決まっているじゃないか。
はじめからミュウが怪しいと思ってたんだ。在日韓国人のミュウは実は
北朝鮮のスパイだったんだよ。スミレはミュウを含む北朝鮮の工作員達によって
拉致され北に連れ去られた。今ごろスミレはジョンイルと・・(独創的な読みを
し過ぎると村上春樹が涙流しそうなんで、ここらで止め。
スプートニク=衛星
引きつけあいつつも変わらない距離。そんな関係。
読んでもいないのに納得したりして。
>>408 スプートニクはソ連の衛星。
やはり共産……
http://www15.cds.ne.jp/~ant/fm/sputnik/ >*スプートニクは「旅人」とか「旅の道づれ」の意味を持つ
>ロシア語のなまえ
なるほど。
変わらない距離なんて書いたけど、超ウソ。
>軌 道 → 楕円軌道 (遠地点:950km 近地点:230km 傾斜角:65度)
だそうです。
410 :
マンチュリア:02/04/02 20:38
>>409 >やはり共産……
やっぱりだね。ミュウの父親の銅像が韓国北部に建っているというのは、アレは
ジョンイルの像だったのか!スミレは今ごろ思想教育されてるな。
411 :
吾輩は名無しである:02/04/02 20:52
マンチュリアの程度がしれるよ。トホホホホ。
412 :
マンチュリア:02/04/02 21:10
しょせん俺はこの程度のモンだ、カカカカカ。
413 :
マンチュリア:02/04/03 19:43
脱線したので話をもとに戻そう。
カエルくんの読みはとても興味深かったです。
>スミレのことを押し倒す機会はいくらでもあっただろう。
押し倒すというより主人公はスミレを正面きって口説いた事はあったんだろうか。
そんなに好きなら当たって砕けろで、ちゃんと告白してしまえばよかったのに。
私の記憶では、告白しても笑われるだけだからしなかったという風に覚えてる。
414 :
吾輩は名無しである:02/04/03 20:04
あほ
415 :
吾輩は名無しである:02/04/03 20:13
マンチャリア君は読むより自分で創作する方が向いてると思う。
人間は混ざってる
小説も混ざってる
その辺がこの小説のスゲーところよ
417 :
マンチュリア:02/04/05 21:41
「スプ恋」の主人公は「ねじまき鳥」での岡田トオルのように、井戸に入るなり
なんなりしてスミレをアッチ側の世界から取り戻す事は可能なんだろうか?
つまり「スプ恋」の続編は可能かどうかという事。
この小説は「血は流されなくてはならない」というのが重要なキーセンテンスだと
思うが・・
ところで、何でスプ恋なのだろうか?
春樹は、ねじまき鳥を書き、神の子を書いたが、スプ恋はどこにも行かない。
退行してしまったのか??
今、執筆している著作に期待すべきなのだろうか?
419 :
マンチュリア:02/04/07 19:23
なぜスプ恋かは秘密だ。
420 :
吾輩は名無しである:02/04/09 19:23
:::::|
:::::|○
:::::| ヽ_
:::::|__\
:::::|___\
:::::|____\
:::::|_____>
:::::|;;;;;;;; ヽ、 だれも・・・・いない
:::::|;;;;; -=・=- | リアルおどりをおどるなら いまのうち・・・
:::::|;;;;; |
:::::|;;;;; |
:::::|===--' ノ
:::::|;;;;;;; ,ノ
:::::|;; / ̄
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:::│
:::::|
:::::|__ヽ
::(_ 丶
:(_ )
:::(__丿
:::::|
421 :
吾輩は名無しである:02/04/09 19:23
/)' )' )' ) _ヽヽヽヽヽヽ ♪
/ ノ ノ ノ ノ ○ ヽ ) | | | | らんた たん
/ ノ ノ ノ ノ フ /ヽ | ) ` ` |
/ ' ' / / /:::__\ | ヽ―、 / らんた たん
| / ノ /:::::::___\ \_ ヽ
/ / /::::::_____\ `、 ヽ らんた らんた
/:: / <:::::::::::::______> ヽ `、
. |:: / /;;;;;;;; ヽ、 |:: i たん ♪
|:: | l:;;;;; -=・=- -=・=- l |:: | ♪
|:: | │;;;;; ┌─┐ | |:: |
. |::::: | l ;;;; ι | │ l / ::::|
|:::::: ヽ ヽ::;;; 'ノ──ノ_ノ / ..;;:ノ
`、::::::.. ヽ、__):::::::::::. (__/ ..::/
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|::::::::::. / ..... ヽ ―、_
`、::::::::: / ...:::::::、:::.. \ | _) )、
|::::::::::::: :::::::::::`、::::... ヽ | `'、ノ )
):::.:::::.......... .....::::::::::::/ヽ::::.... `、ノ ノ::::::`'ノ
/::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::;/ \::::::.. ::::::::::_;;ノ
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/:: ..:::::/ ヽ :::::::::::ノ
/: ..::;;::'" `――'
|::: ..::::::/
| ;:<
ヽ ,,,,,..... \
`ヽ、:::::::::::.... \_
`ヽ、:::::::::...... !
`ヽ、::::::: ノ
);;:: (
ノ:::: |
(_(_(_(_(_ノ
422 :
吾輩は名無しである:02/04/09 19:24
(ヽ(ヽ(ヽ(ヽ
/)' )' )' ) _ヽヽヽヽヽヽ
/ ノ ノ ノ ノ ○ ヽ ) | | | |
/ ノ ノ ノ ノ フ /ヽ | ) ` ` | ♪
/ ' ' / / /:::__\ | ヽ―、 / らんた らんた
| / ノ /:::::::___\ \_ ヽ
/ / /::::::_____\ `、 ヽ らんた たん
/:: / <:::::::::::::______> ヽ `、
. |:: / / ヽ、 |:: i らんた たんた
|:: | l: -=・=- -=・=- :::::l |:: |
|:: | | ┌─┐ :::::| |:: | たん ♪
. |::::: | l ; | │ ::::l / ::::|
|:::::: ヽ ヽ:'ノ──ノ___,,,,:::ノ / ..;;:ノ ♪
`、::::::.. ヽ、__):::::::::::. (__/ ..::/
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(ヽ" " | / :::::::::_ノ `::::::...... .....:::::|
ヽ :::::;; ヽ / :::_/ ヽ :::::::::::::;;;;;;;;:::::::::::::::::::(
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ヽ:::::::: / `ヽ:::::.. :ヽ
`―' `ヽ:; `
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| ::::\
(_)_)_)_)_)
423 :
吾輩は名無しである:02/04/14 16:50
あのーノモンハンってどの辺にあるんですか?
無知ですいません。
424 :
吾輩は名無しである:02/04/14 23:40
モンゴルだと思われ。たしか中国の国境付近じゃなかった?
425 :
吾輩は名無しである:02/04/15 00:05
>>424
ありがとう。今度本屋で確認してみます。
あの〜。
「ねじまき鳥」の仏訳最低ですよ〜。
春樹さんご存じなのでしょうか〜?不思議。
427 :
吾輩は名無しである:02/04/15 20:16
>426
最近"lire"のサイトを見て初めて仏訳がでたことを知り、「世界の終わりと〜」
の好きな仏人の友人に知らせようと思っていたところですが・・。どこが最低ですか。
ただ、他の翻訳とか読んで思ったのは仏語訳って原書に忠実でなことが結構あるという
ことです。勝手に文章を削ちゃったり、原書にない文を創作しちゃったりとか。
「ねじまき鳥」もそういうところありますか?
フランスでは、村上春樹はどの様な評価を受けているのでしょうか?
わたくし仏語はおろか英語もろくに読めません・・・
429 :
カエルくん:02/04/17 11:07
ボコノンさん、いるかい?待っているんだぜ。
ボールは投げたから返してくれよ。
430 :
吾輩は名無しである:02/04/18 09:16
age
431 :
吾輩は名無しである:02/04/18 10:54
sage
432 :
マンチュリア:02/04/18 20:38
ボコノンさんは遠い所へ言ってしまわれた気が・・例えば井戸の底の様な
そんな事よりカエルくん、もっと「ねじまき鳥」について語ろうではありませんか。
いや、「スプ恋」でもいいよ。
433 :
吾輩は名無しである:02/04/21 20:41
カエルくんも井戸の中?
434 :
吾輩は名無しである:02/04/22 23:13
ねじまき鳥は昔1回読んだだけなんですが・・・チョト質問。
間宮さんがさ、空の箱を主人公に残してたのは何で?
435 :
マンチュリア:02/04/23 11:37
>434
占い師の本田さんが遺言で、空箱を主人公に渡してくれるようにと間宮さんに
頼みました。その理由は、本田さんは主人公と間宮さんを引き合わせるきっかけを
形見分けの時に与えたかったらではないかと思われます。
本田さんは将来ややこしい状況に巻きこまれる主人公の事を予言し、
間宮さんとの対話が主人公の助けになると判断したのでしょう。
ageggg
437 :
吾輩は名無しである:02/05/01 13:44
ねじまきどりって、そんなに謎に満ちた高尚なものかね?
ふつうによんで、ただあじわえよ。
そろそろねじまきどりにさよならをいおうぜ。sage
438 :
吾輩は名無しである:02/05/01 14:27
>>それをいっちゃあおしまい
439 :
カエルくん:02/05/02 20:03
さて(なにがさてなんだか、よくわからんが)「ねじまき鳥」です。
この小説は、夫婦の関係を見直そうという、恐ろしい小説です。な
ぜ恐ろしいかというと、そんな小説は存在しなかったからです(例
外は小島信夫の「抱擁家族」ぐらいかな)。
漱石も太宰もみんな家庭外に恋愛対象を見出し、そこから個人の確立
へと進もうとした。これはたぶん外国文学でも似たようなものですね。
イワン・カラマーゾフが奥さんとテレビ見たり、ロカンタンが料理作
ったり、あんまりしないと思う。
奥さんと向きあうだけなのに、何でこんなに派手な事件が起こるのか?
それは、たぶん一つの小さな家庭にも歴史を動かすような大きな事件
と何らかの関わりがある、と作者は認識しているからだと思う。つま
り家庭と世界を同一の平面で見据えるような世界認識こそ村上春樹の
オリジナリティではないか、と僕は思う。
別に小説なんだから必要以上に有り難がることは無いんだ。ただ理屈
の通った深読みは、けっこう面白いんだよ。ルールさえわかるなら。
鰆さんや旗本退屈男さんは元気なんだろうか?
すいません、最近春樹さんの本を読んでいないのです。
遠い太鼓を読んだくらいです。
書けることがあればまた書きます。
このスレッドはちゃんと見ていますので。
> つまり家庭と世界を同一の平面で見据えるような世界認識こそ村上春樹の
> オリジナリティではないか、と僕は思う。
そうですね。
個人の向こうに深い歴史の流れがある、というのも (個人的ノモンハン)
その世界認識によるものなのでしょう。
思ったのですが、綿谷昇を悪の化身と見る考えは間違っていたのかな、と。
彼は悪の一端であり、その悪は歴史の悪と関わっている、
つながっている、というだけで、彼が悪の代表ではない、
だから主人公が綿谷昇を叩き潰したのも
悪を倒す正義という観点では捉えられない。
だから主人公が特別で、何かの力を持っているわけではない。
そんな事当たり前でしょうか。
ちょっと勘違いをしていたみたいです。
おまえら全員井戸に叩き落としてやる
442 :
カエルくん:02/05/09 12:10
>440
ボリスは「絶対悪」だよな。あいつはたぶん人間ではないと思うよ。
だって、射撃の上手い間宮中尉が至近距離から銃を撃っても当たら
ないんだぜ。変だよな。
ところで綿谷昇とボリスはどこでつながるんだろう?
ユリシーズ(集英社)とにています。外見が。
444 :
吾輩は名無しである:02/05/16 10:21
誰か次の疑問に答えてください。
●岡田トオルは間宮中尉の話から何を得たのか?
●笠原メイは外に向かって歩きはじめたが、そのキッカケは何か?
445 :
吾輩は名無しである:02/05/16 10:23
おれこたえてやろうか?
446 :
吾輩は名無しである:02/05/23 03:49
>>444 メイは岡田にレイプしてもらいたかったのにしてもらえなかったから
447 :
マンチュリア:02/05/23 15:38
おーい ルークさんまだここ読んでるの?
448 :
吾輩は名無しである :02/05/23 16:05
今頃になって松井ポリスがかわいく思えてきた。
このスレとは関係ないが、なぜかこのスレにしたかった。
449 :
吾輩は名無しである:02/05/23 17:49
この小説の唯一にして最大の意義って
第二章⇒第三章における
小説としての破綻だろ。
第三章はもはや小説じゃない。
村上春樹自身の小説療法。
何でそうなったかっていうのが
日本の九十年代までの流れを総括するのに
かなり大事な問題
450 :
吾輩は名無しである:02/05/23 19:33
↑
「小説として破綻」てとこもうちょっと詳しく頼むわ。
451 :
吾輩は名無しである:02/05/25 23:24
カエルくんへ、もしくは他の皆さんへ
私には解らないので、あえて質問します。
「ねじまき鳥クロニクル」は村上作品の中で
どうゆう位置にあると、お考えでしょうか?
452 :
吾輩は名無しである:02/05/26 01:12
「羊をめぐる」に至るまで、「物語」は、
小説的な符合性とか伏線とかを
据えた上の、設定されたテーマ
喪失とかセンチメンタリズムとかの周りに、
「物語」があったという感じがする。
というか世にある殆どの小説はこのタイプ。
そしてそのスタイルは「ねじまき鳥クロニクル」第二章までは
保たれている。
上手く言えないけど、第三章で、明らかに村上春樹は書きながら考えている。
考えてから書くのではなく。すでに小説であろうとしていない気がする。
筆はすべりまくっているが、血と肉をつかって書いてる感じはする。
センチメンタリズムとの決別。小説家からの逸脱。
レスありがとう。
追加
それにしても第三章は酷評ですね。
もうだいぶ前に読んだので忘れてしまったのですが・・・
いや、第三章があってのねじまき鳥だろう・・
あれがなかったら価値は半分以下。個人的には。
小説としてよくまとまってることよりも
テクストが内包するわけのわからなさの方が
大事だと思った。
456 :
カエルくん:02/05/27 11:30
>
451さんへ
僕もほぼ452さんと同じ考えです。
「ねじまき鳥」には、スリリングな小説の冒険を感じる。
今、と言う時代を考えるに、感情や感覚だけの小説では、
どうしようもないと思うのだ。僕自身は、確かに初期の
頃を懐かしく思うこともあるのだが、それでも・・・。
「アウシュビッツ以後、抒情詩は罪悪だ」
村上春樹は、自分の小説を発展させることはあっても、
なぞることはしない。それは尊敬できる態度だと思う。
457 :
吾輩は名無しである:02/05/27 12:04
もともとは第2章で終わらせるつもりだったらしい。
そうするととってもわけのわからない小説ですよね。謎はひとつも解決されていないし。
周囲からも指摘されたらしい。
でも、「それでもいいよ、現実ってそういうもんだし、わかる人にはわかる、
てか漏れ的にはこれでいいから」って考えたそうな。オースターもそういう
ところあるが。
458 :
吾輩は名無しである:02/05/30 12:33
小説の中で謎が解決されていることなんて、
大きなことじゃないと思います。
むしろ巧みな謎の方が魅力的でしょう。
だって、実人生だって、謎だらけじゃないですか。
459 :
吾輩は名無しである:02/05/30 13:34
>>458 はげどう。
村上春樹は「これがたったひとつの真実である」と決め付けず
巧みな謎かけで読者一人一人にそれぞれの真実を見つけさせようとしていると思う。
だからこっちの見解の方が正しいとか議論するのは無駄だと思うけど
このスレで自分以外の人の見解を知るのはとても面白いと思った。
460 :
吾輩は名無しである:02/05/30 14:10
>459
はげどう返し。
村上春樹の小説は、そういう意味で、開かれていますね。
けっして、作者の考えの押し付けをしないです。
ブクオフでねじまき鳥のハードカバーを1冊100円で入手。。
うれしい。
462 :
カエルくん:02/05/31 13:23
簡単に解釈しないで、自分はこんなにややこしく考えてみた!
という読みが知りたい、どう?
463 :
吾輩は名無しである:02/05/31 14:31
>>462 イイ!
人がどういう風に捉えたのか聞くのは面白そうだね。
464 :
吾輩は名無しである:02/06/02 10:33
465 :
カエルくん:02/06/12 12:06
ちょっと横道にそれるけど、夏の課題図書に「世界の終わり」の
再読をしようと思う。読了後、その報告をまたするね。そのあと
「ねじまき鳥」にもう一度、戻ってくるつもり。
466 :
吾輩は名無しである:02/06/12 17:46
蜂蜜パイよかった☆
467 :
カエルくん:02/06/12 19:02
↑いいよね。僕も好きだ。
468 :
吾輩は名無しである:02/06/14 11:52
存在としての「絶対悪」はありえないと思います
ボリスや綿谷ノボルが悪の存在へと陥ったのは、それだけのプロセスがあったからなんです
どんな理由があるにせよ、人を絶対悪として書く方法は必ず「勧善懲悪」へと突き進む可能性を持っていて、
例えば「家族・夫婦の関係を見直す」というような議論においては危険であるといえるでしょう
春樹さんの作品は好きなのですが、いつもセックスの扱い方に違和感を憶えます
それが春樹さんの弱点です
肝心なことをいい忘れていましたが、
クロニクルの後半ではそれらの人物が絶対悪としてかかれていて、変な感じがしました
前半では完全に「プロセス」として書かれていたのに
ドストエフスキーにポストモダンをまぶしてみたら、ぐちゃぐちゃになってしまいました。
(無印良品風)
472 :
吾輩は名無しである:02/06/14 12:55
青春の激しく燃える性の衝動をウェットに表現した小説と
男性更年期に悩む老人のパイプカットの模様を克明にリポートするエッセイ
あなたならどっち!!
(どっちの料理ショー風)
473 :
カエルくん:02/06/14 13:29
>468
「セックスの扱い方に違和感を憶える」って、どういう意味ですか?
赤裸々すぎてちょっと恥ずかしい、ということ?それともリアルじゃ
ない、ということ?
それと、これは世界観の違いかもしれないけど、僕は「絶対悪」は存
在すると思う。ただし「絶対悪人」はいないだろうけど。ボリスはた
ぶん人間じゃないんだと思う。
>カエルくん(さん)
クレタに言った「君とセックスする理由が見つからないな(?)」、
というセリフに違和感を憶えました
性欲の存在を否定しているように思えて・・・・・・
例えば、不倫をするのは道徳的に悪ということになっていますが、
配偶者以外の人にも性欲は湧く訳で、それが上手く書かれていないと思うのです
「理由が見つからない」、セックスしたいという欲望を持っているのに、
「理由がないとしない」、というのは道徳にがんじがらめになっている風に思えます
>絶対悪は存在すると思う。
僕も賛成です 悪はゆがめられた交通、プロセスだと僕は思います
湧き上がる性欲を、道徳(のようなもの)でゆがめ、抑圧してしまうと、
どこかでボロが出てくるような気がします その結果が目に見える悪だと思います
もし春樹さんが自分の性欲というものを完全に客観視できるとすれば、
もっと素晴らしい小説がかけると思います
客観視することはとても難しい事だとは思いますが
476 :
カエルくん:02/06/14 18:33
>468さんへ、
君の指摘は凄く面白いんだけど、村上春樹の小説はそのテーマについて、
もっと深刻だと思うよ。「ねじまき鳥」のネガ版とも言える「国境の南」
を読めば、それがわかると思う。
477 :
吾輩は名無しである:02/06/16 14:24
age
>カエルくん
書いている時にいつの間にか二つに分裂したという兄弟ですね?読んでみます
でもそういう違和感は他の小説でもありました うる憶えですが、「ノルウェイの森」で、友達の彼女とセックスをするシーン
「そうする以外になかった(?)」
なんか変に考えすぎっていう気がするんですよね
479 :
カエルくん:02/06/17 11:15
>468さん
「変に考えすぎ」というのは、日常ではそんなに考えずに、
パッと寝ちゃうという意味なのかな?
それなら、小説の中だけでも、もう少し考えてみたらどう
だろう。
なんというか、
セックス以外でも、何にも考えずにしちゃう行為ってあるよね
爪を噛むクセとか、お金があるのにスリルを味わうために万引きしちゃうとか
自分のことでさえ、考えても分からない部分はたくさんある
それを、そのまま描写すればよかったと思います
友達の彼女と寝る、っていうだけなら素直に読めますが、
「そうする以外になかった」とこられるとちょっと冷めますね
481 :
吾輩は名無しである:02/06/17 21:47
私はいま久々に再読中なんですけど、一回目はめっちゃ素直に読んで、
二回目は流れを追う感じで読んで、今(三回目)は深読みすることにした。
で、奥さんとクレタはある意味重なるのかなと思った。
もちろん小説中では別人物で、別人核なんだけど、
家庭環境とかそこでの位置づけなんかが、
ある一人の人物をもとに奥さんとクレタとが出来たような・・・
なんか上手く言えないし、だからどうというのもないんだけど。
で、奥さんとクレタが重なるということは、
主人公と綿谷昇もまた重なるのではないかな、と。
綿谷も彼の一部であって、その一部がクレタ(あるいは奥さん)を傷つけ、
だからこそ、最後に綿谷を倒して奥さん帰ってくるのかな、と。
なんか長くなったけど、そんな風に感じたのですよ、なぜか。
482 :
カエルくん:02/06/18 11:07
>481
「綿谷も彼の一部」・・・・。今まで考えもしなかったけど、
そう言えるかもしれない。綿谷がクレタを傷つけたように、
岡田も久実子を傷つけていた、のか。綿谷が悪の権化のように
描かれていたのは、「彼の一部」として抽象化されていたため、
か・・・。
昨日はただ書き込みしただけだったのですが、
今日はこのスレを頭から読んでみました。
奥さんとクレタが類似しているというのは、
カエルくんも他の人も気づいていたのですね。
私は謎解き本とか読まないようにしているので、
自分が481のような解釈をしたものの、それってどうだろうと
不安?もあったので、同じような意見があって安心しました。
とりあえず今回はそれを前提に、読み進めてみようかと思います。
「綿谷も彼の一部」については、奥さん=クレタなら
それもあり得るのではないかと思ったのですが、
そのような指摘は過去にはなかったですね。
「綿谷は村上春樹の分身」みたいな内容のものはちょっとあったけど。
悪の権化のように描かれていたのは彼の一部だから・・・
というの、私も思っていたところです。
主人公の悪の部分を引き受けるのが綿谷というキャラの役割だとするなら
ひとつの人格とみて客観的に良い部分を引き出す作業もいらないし。
でも正直いって今回の再読はまだ第一部の途中なので、
この線でもうちょっと読んでいかないとなんとも言えないですけど。
>483
>そのような指摘は過去にはなかったですね。
私は主人公がバットで殴り殺したのは
主人公本人、(もしくはクミコさん)
ではないかと
>>71で書いたのですが、
その辺はどうでしょう。
485 :
カエルくん:02/06/19 10:51
鰆さんが、それを書いたとき、僕にはその意味が
良くわからなかったのですが、今は、なるほどそ
れもあり得ると思う。
久実子の中に、どうしようもなく悪へ傾斜するも
のがあるとするなら、岡田にだってあるかもしれ
ない・・・。バットで殴り殺した相手は、よく見
ると岡田だった。
相手を暴力を使ってまで抹殺しなければならなかっ
た理由は、それかもしれない・・・。
では、全体の、クロニクルの中では、この内なる
悪はどう考えたらいいのか・・・。
4481=483です。ややこしいからハンドル決めてみました・・・。
鰆さんの過去の書き込み、目は通していたのですが、
論文の抜粋というふうに受け取っていたので、
「過去の意見」として見ていなかったです。ごめんなさい。
改めてお聞きしたいのですが、
その論文ですっきりしたということは
鰆さんはその内容に合点がいったと受け取って良いのでしょうか?
もしそうなら参考までにいろいろお話をうかがいたいです。
私は481を書いた時点ではまだ第一部を読んでいたところなので
自分の考えをまだ掘り下げてなかったのですが、
今第二部にさしかかってきて、綿谷ノボルとの対峙や、
夢のシーン(電話の女と話すところですね)を読んで、
ますます混乱気味なのです・・・
綿谷ノボルはある意味では岡田トオルなのだけれど、
でもイコールではないし、ただの悪でもないような・・・。
それからちょっと話がそれますが間宮中尉のあたりを読んで、
彼の体験談とクレタの体験談に共通点を感じました。
間宮中尉は井戸の中で、「何か」が恩寵を与えようと近づいてきたけれど、
恩寵は与えられずに代わりに「何か」を失ってしまい、
その後の人生が抜け殻のようになってしまった。
クレタは自殺に失敗して苦痛だらけの人生から逃れたけれど、
その後は無感覚になってしまった。
この小説によくで出来る「何か」って、捉え方が難しいですね。
補足
主人公がバットで殴り殺したのは
実は主人公本人、(もしくはクミコさん)
ではないかというのは私の意見であって
論文に書かれていたことじゃないですよ。
ややこしい書き方をしてしまいましたね。
クミコさんは主人公が殴り殺したものを
絶対に見ないで、見たら私は帰れない
みたいなことを言ってますよね。(本を見てないからうろ)
なんかイザナキ、イザナミみたいだと思った。
あんまり関係ないですかね。
488 :
カエルくん:02/06/20 10:45
鰆さんへ
いや、黄泉の国伝説は絶対関係があるんだよ。
そこから久実子という線も確かに考えられるな・・・。
うー、ちょっと気持悪くなってきたな。
私は主人公に殺されたやつはクミコさんの姿を
していたんじゃないかという思いが強いです。
それともう一つ、クミコさんと主人公の間に
生まれるはずだった子どもだったりするのでは
ないかと思ったり。(今日ふと思った。)
クミコさんは子どもを産むのを嫌がり堕胎した。
でも生まれなかったはずの子どもはよそで密かに
育っていて、それは綿谷昇の一部となった。
それはたとえ実際に子どもを殺した事実があっても
避けられないことだった。
なんてな。
クレタとの間の子、コルシカはそこにどうからんでくるのか
それも考えてみたけど分からなかった。
>488 カエルくん
そうかー、主人公がクミコさんのもと (ホテルの一室)
に行ってクミコさんを取り戻して帰ってくる、という話は
黄泉がえりの神話と似てますね。
春樹さんはそれを意識している、とカエルくんは考えている
ということですよね。
490 :
カエルくん:02/06/25 11:58
↑鰆さん
村上さんが、書くときに神話を意識していたとは思いませんが、
神話的なイメージをもっていたことはほぼ確実でしょう。
491 :
吾輩は名無しである:02/06/25 23:42
題名からすると「神話」をモチーフとした物語なんでしょうか。
映画「1900」などのような物語をしようとしたのでは?
これは...、横レスですね。
492 :
吾輩は名無しである:02/06/26 07:58
けっこう良スレだとおもた
493 :
カエルくん:02/06/26 10:19
>491
神話的物語なのに、クロニクルなんだよ。
これが不思議なんだ。なぜだろう?
綿谷ノボルは羊から派生していると思う。
または羊のなかに乗り移っていたあるもの、
鼠がそれに乗り移られることを拒否したあいつであると思う。
羊をめぐる冒険で、ただの傍観者として涙を流すだけだった主人公は
ねじまき鳥で自ら行動をおこしヤツを殺そうとした。
村上春樹の作品で目につくものは、流れ流されていくこの世界のなかで
自分はなにをするのか、しうるのか、するべきなのかということだ。
主人公は自分の深層からやってくる自分の真の目的を見極める為井戸に潜る
495 :
吾輩は名無しである:02/06/27 02:06
>>493 年代記、運命に翻弄されていくときに神は見えてこないかな。
どうよ。
496 :
カエルくん:02/06/27 10:14
↑どうよ。と言われてもなぁ。
俺は何を答えればいいんだ?
498 :
吾輩は名無しである :02/06/27 18:25
どうでもいいよ
>>490 カエルくんへ
>>489の最後の二行は三回くらい書き直してああなったので
なんか変な文になってますけどあんまり気にしないで下さい。
ごめんなさい、神話的なのにクロニクルなのがなぜ不思議なのか
よく分かりません。教えて下さい。
はい、あと半分ね。
501 :
カエルくん:02/07/01 14:49
クロニクルと言うのは、年代記つまり編年体で記された本のことだよね。
編年体というのは年代順だから、一番分かりやすいのは歴史年表だ。と
ころがこの「ねじまき鳥クロニクル」の世界では、時空が錯綜している
んだよ。時空がこのように錯綜している世界を普通は、クロニクルとは
言わないはずだ。
502 :
吾輩は名無しである:02/07/01 15:05
作者がニーチェやユング、構造主義やポスト構造主義を背景に小説を書いていることはまちがいな
いが、そういう思想と正面対決することを避け、“世界の終わり=第三の回路”などという小細工を
弄して独自の虚構世界に逃避することで脱構築を表現しょうとする事自体、インチキ以外の何物で
もないのではないか?
まあ兎角、“登場人物に立体感(影)がなく、リアリティがない”と批判される作者にとって、この作品
の主人公が“影”と共に現実世界へ脱出することを最終的に拒み、“世界の終わり=第三の回路”の
壁の中の森に留まることを通して、虚構の中で獲得する“心”を伴った永遠の生を体現することは、本
人の作家人としての今後の展望を表明することでもあるのだろう。この作品が自らの手法的行き詰ま
りの中で何とか出口を見出そうとする作家個人の内面的葛藤や希望を表現している点では評価でき
るが、結局三島由紀夫の様に虚構と共に心中する覚悟のない村上春樹がこういう小説を書いたところ
で何のインパクトもなく、本来、彼の様に虚業を自らの職としていない一般人が彼のマスターベーション
に感情移入できる余地すら、どこにもないのではないか?
それに、彼の決意表明の様なものはその後成功しているのか?第一、登場人物が立体感やリアリテ
ィーを持った瞬間に作品が陳腐化し、他の小説以下の物の成り下がるのが村上小説の宿命ではなか
ったのか?
俺はこの小説を彼の最高傑作だという村上信者に逆に問いたい。
“彼が第一回路や第二回路の中で格闘するのではなく、あえて虚構的な第三回路に逃避する事によ
って表現しようとしたのは一体何なのか?”と。
答えなど無いはずである。くどい様だが、それは作家本人の作品世界やその背景となっている脳内の
虚構的フィールド以外の何物でも無いからだ。
503 :
カエルくん:02/07/02 12:53
鰆さんへ、
「神話的なのにクロニクルなのがなぜ不思議なのか」という問いに、
もう一度答えてみるね。神話と言うのは、歴史が始まる以前の物語
なんだ。ここで言う歴史とは、言語が発明されて、年代が特定でき
るということ。クロニクル、と言うのは、そういう年代が明らかに
できる歴史をさしていると思う。しかし、物語の構造には、はっき
りと神話が存在している。それなのに、なぜあえて、クロニクルと
したのか・・・・。
ボネガットにその答えはあるであろう
そこがみそって気もします。
時間軸がばらばらなのに年代記とつけたのは。
うーん、なんでだろう?
506 :
カエルくん:02/07/04 12:49
よはさん、面白いから、また来てくれよ。
507 :
吾輩は名無しである:02/07/10 13:08
sageるなよ。コラ!
あんまり関係ないかもしれないけど。
「紀文体」 個々の国や個人の伝記を中心に書く
対して「編年体」 年代順に歴史を書く様式
ねじまきは明らか紀文体なのに編年体が冠せられているのですよね?
509 :
吾輩は名無しである:02/07/16 02:40
編年体というのですか、そうですか....
通りすがりですが、何でそういう方向に気が行くのかな?と、ちょっと思ったもので。
510 :
吾輩は名無しである:02/07/17 18:40
>509
あなたの気の向く方向を教えてください。
鰆さんへ
僕が「クロニクル」という言葉から感じたのは、
まず、これはねじまき鳥の名前なんだと。
そしてそんな象徴的な名前には、もちろん意味
があるだろうと、考えました。その意味とは、
この小説自体は、クロニクル(編年体)らしく
ないが、ねじまき鳥は歴史の証人として時系列
に事の成り行きをみていたのではないか、とい
うことです。
ところで、どうでもいいことですが「紀伝体」で
はなかったでしょうか。
511 :
カエルくん:02/07/17 18:43
>すいません。510はカエルくんです。
512 :
吾輩は名無しである:02/07/23 23:46
age
513 :
吾輩は名無しである:02/07/24 01:52
現実(歴史)とは個人LVで見ると
非年代記的あるいは年代記的だからでは。
今までマヂくろにくるな作品ばかりだったが、
これも一つのクロニクルだと。
二重三重の物語が組み合わされてその間の
現実を通って物語りが進行している。
時間が交錯する断片的なエピソードは脱構築的に
物語の比喩となっている。
それは個人の「現在」と同じ構造。
個人を掘り下げて行って場所で
時間性(漏れ的クロニクル)というものを見ると多重構造の
非年代的なものであるとおもう。
↑
下から三行目 掘り下げていった です。
一番下も 多重構造の非年代記的または年代記的 です。
逝きます。
515 :
カエルくん:02/07/24 16:43
>513
「時間が交錯する断片的なエピソードは
脱構築的に 物語の比喩となっている」というのは、
意見としては面白いと思うけど、それはあくまで結果的に
そうなったということで、意図されたものではないと思う。
個人の内面を掘り下げたとき、時間が錯綜(あるいは多重構造?)
になるというのは、「記憶」という曖昧なものの性質上わかる。
しかし、ではなぜわざわざクロニクルなんだろう?
516 :
吾輩は名無しである:02/07/24 16:49
シナモンが好きだったな。
517 :
吾輩は名無しである :02/07/24 17:50
カエルまだいたのかよ。
地震で氏ね。
つかダルマ人間にしてやるから試着室入れ。
たとえ時間が交錯していても、歴史的に間違った記述でも
それは個人にとってのクロニクルになりえる
ということではないでしょうか。
シナモンの作った「ねじまき鳥クロニクル」は
時間軸がずれているのかどうかは
全部公開されてないから分からないけれど
あれはシナモンにとっての歴史、クロニクルであって
史実とは違ったものですよね。
たとえどんなに事実と違っていても
記憶されている物こそがその人にとっての事実である。
この辺は 『アンダーグラウンド』 に詳しく書いてある。
私はその辺は素直に受け取ったのですが、
カエルくんが何でそこまで引っかかるのかが
よくわからないです。
>>510 カエルくんへ
ねじまき鳥は見ていたって感じですか。
登場人物たちの視点ではなく
さらに大きな視点 (ねじまき鳥の視点)
から見ると、クロニクルになっている、
ということでしょうか。
これが一番分かりやすいかも。
それと、紀伝体ですね。失礼しました。
適当なところからコピペってきたもので。
519 :
カエルくん:02/08/01 10:50
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を読了しました。
昔よりも感動が少ないな、と思いながら読んでいました。途中まで
小説の仕掛けにばかり目が行き、シンパシーが感じられなかった。
でも、最後、意識の死を目の前にした「私」の心の状態は読みごた
えがあった。死を目前にした男のセンチメントとクールさ。
本を読み終えて、2、3日たっち、宇多田ひかるの「DEEP RIVER」
を聞いていたとき、急にあのシーンを思いだして涙が出た。
520 :
吾輩は名無しである:02/08/01 16:37
綿谷が春樹の持つ一面を表しているとしても、
「僕」が綿谷に明らかな嫉妬を抱いているのはどうしてだろう。
521 :
吾輩は名無しである:02/08/01 22:08
だいぶ前の記憶なので恐縮なのですが
「僕」が綿谷に対して嫉妬していたとは私は思いませんでした
そのように感じられたのは何故なのでしょうか?
522 :
吾輩は名無しである:02/08/01 22:34
重い。。。
523 :
カエルくん:02/08/07 13:02
このままだと、盆休み明けには、落ちていそうなので、
ageときます。
ついでにひと言、ナツメグって女の子だったのか!?
えっ!そうだったの!!!
525 :
カエルくん:02/08/09 11:38
このスレはマニアックなものだから、ぜんぜん伸びなくてもいいんだけど、
落とさないで欲しいな。このスレが有ることで、持続して「ねじまき」の
ことを意識できる、そんなこともあると思うから・・・。
526 :
吾輩は名無しである:02/08/11 17:40
綿谷ノボルから舛添要一を
連想してしまうのは僕だけかなぁ。。。
(すみませんつまらないレスで)
527 :
カエルくん:02/08/12 13:12
実は僕もそう思っていた。
528 :
吾輩は名無しである:02/08/12 16:08
今読了したけど
ただただくだらない内省にたいくつした
なんじゃ こりゃ 一巻と最後の100ページぐらいは読めるけど
526 名前:吾輩は名無しである :02/08/11 17:40
綿谷ノボルから舛添要一を
連想してしまうのは僕だけかなぁ。。。
(すみませんつまらないレスで)
527 名前:カエルくん :02/08/12 13:12
実は僕もそう思っていた。
僕もなんです。すごーいなぁ。
じゃ、冒険のときに
ねずみが急にあらわれるじゃないですか??
話してもいいかな?って
あそこの場面、泣きそうになりませんでしたか??
530 :
カエルくん:02/08/12 18:46
そんなとこで泣くな。泣き虫。
531 :
ノボルくん:02/08/13 01:03
この小説においては綿谷ノボルが悪の化身みたいに描かれているけど
彼が犯した罪とは一体なんなんでしょうか?
彼は確かに社会通念からは受け入れられない性癖があるようですが
政治家としてより深く社会とコミットして自分の能力を最大限生かそうとする
その姿に感銘を受けました。
主人公のようにいかがわしいカルト的な仕事で法外なお金を稼ぐより
よほど好感がもてます。
それなのにこの前途有望で有能な若い政治家は主人公の呪術により
理不尽にも殺されてしまいます。
これから日本を変えてくれるかも知れない人物を岡田トオルなる人物は
主観的な激しい思いこみでもって呪い殺したのです。
まったくもって平凡な人物の嫉妬心とは恐ろしいものです。
532 :
ノボルくん:02/08/13 01:05
それから笠原メイにも一言。
主人公の岡田トオルは綿谷ノボルの悪には激しい怒りと嫌悪感を露わにしますが
なぜ笠原メイの悪に対しては無批判なのでしょう?
笠原メイの悪とは言うまでもなく同級生の男の子を死なせたことです。
彼女はバイクに二人乗りをしているとき男の子の目隠しをして
事故を引き起こします。明らかにこの男の子が死んだ原因は笠原メイにあります。
それに主人公自身も笠原メイに潜む得体の知れない悪により殺されかけます。
それなのにこの主人公は相手が16歳の女の子で「ねじまき鳥さん」なんて
言って自分にすり寄ってくる人物には心を開いて友達になってしまいます。
たんなるスケベ親父です。
僕は将来に対する希望に満ちあふれた時期にあらゆる可能性を断たれてしまったこの男の子とその家族の心情を思うと憤懣やるかたない気持ちになります。
岡田トオルさんには、綿谷ノボルの内に潜む悪を粘着に探るよりも
目に見える笠原メイの悪の方をなんとかしてやって欲しかったです。
個人を知れ。
534 :
吾輩は名無しである:02/08/13 09:06
綿谷ノボルの悪は個人の精神をも破壊してしまう様な物ではないでしょうか?
幼い頃から心の奥底で大切に育て上げて来た物を
わしずかみにしてぐちゃぐちゃにしてしまうみたいに・・・
作者はそういうものが許せないから結末があのようになったのではないかと。
笠原メイの悪はイタズラ好きの少女のご愛嬌と言う事で
どうか大目に見てやって下さい・・・
535 :
吾輩は名無しである:02/08/13 11:47
春樹オタは馬鹿
536 :
吾輩は名無しである:02/08/18 23:09
笠原メイの悪は他人を巻き込んではいるけれど、彼女自身をも激しく
傷つけていると思う。主人公への「ギリギリになったら助けてあげる
つもりだったのよ」みたいな台詞は、彼女自身があのときギリギリに
追い込まれていたことを示すのではないだろうか。
それだけに、「アヒルの人たち」の手紙や、「奥さんのことをずっと
待つの?」という台詞に彼女も主人公の行動を通して救われた部分が
あったのではないかと感じる。
ん〜、優越感持ってるやつは嫌いだ、って感じにしか見えんかったが……
正直、村上春樹自身の言いたいことが固まっていない時点で書いた作品、
という感が否めないよ。
彼の作品自体、そういった「主張が決まっていないけど、何か言いたい」
という曖昧さが一つの魅力だは思うけど。
でも、他にいない作家ではある。
539 :
カエルくん:02/08/19 11:06
531=532
メイの悪は許せても、ノボルの悪は許せない。なぜか?
そもそもノボルは悪なのか・・・・。
ノボルくん、これは面白い意見だ。
いま大江健三郎の「宙返り」読んでいるから、つぎに
「ねじまき鳥」を読み返して、考えてみる。
「海辺のカフカ」が出る前に間に合うだろうか?
540 :
久々ルーク:02/08/19 11:17
ノボルが悪ってよりもノボルを悪と解釈しないと嫁を助けられなかった
ことかもね。でも最後まで主人公は迷っていたと思うよ。ホテルの闇の中で
殴り殺した相手が果たしてだれであるのか。いまだにわからん僕ちんでした。
>彼の作品自体、そういった「主張が決まっていないけど、何か言いたい」
>という曖昧さが一つの魅力だは思うけど。
もっと積極的にいえば、問題を保持し続ける、保留し続ける強さ、簡単に答えを
出さない強さがあると思うな。検証し続ける、世に問い続けることこそが、芸術の
行うべきことであり、適当な答えを捏造して適当に扇動するのはそれこそワタヤノボル
的な行為であると。たとえば。
541 :
久々ルーク:02/08/19 11:24
追伸だけど、「問いたい」が何を「問うていいかわからない」っていう
いらいら感があって、彼の場合はそのいらいら感を埋めるというか、
問いたい自分と問いそのものの狭間を埋めよう埋めようとしているその
結果が作品となって現われているのではないかと思ったりする、たとえば。
新作はかんなりアニミズムが入っているであろうよと予言しておこう。
「闇の世界はじゅうぶんに書いた、今度は光の世界だ」ってことのような予感も
します。
そういやあ僕が出した「浜辺のアインシュタイン」予言ははずれたみたいだ。
公式HPで村上がいきなり否定していたw
542 :
マンチュリア:02/08/21 02:01
ルークさんお久しぶりです。
ルークさんの発言はずごく面白いのでもっと書き込んでください。
よかったら。
ところで「海辺のカフカ」を書店で注文してきました。
主な登場人物は少年と老人のようですな。って事は、「僕」のストーリーでは
ないんでしょうかねぇ。個人的には「僕」のストーリーが読みたい・・
543 :
カエルくん:02/08/27 12:23
「海辺のカフカ」の構成について、まったく根拠の無い推理なんだけど、
思うことがある。
ジジイとガキの話なんだよね。きっとこの2人は、すれ違わないまま、
最終章まできて、そして最後まで会わないんじゃないかな。
ちょっと「世界の終わり」っぽいけど、僕はそれよりもアメリカの小説
(作者の名前忘れた)の「コンチネンタル・ドラフト」を思い浮かべた
んだけど、どうだろう。もちろん、真似したとかではなくて。
ジジイとガキの会話は何となく読みたくないんだよ、僕は。
544 :
吾輩は名無しである:02/08/27 12:25
「老人と海」ヘミングウェイじゃないか!!!
老人と少年という設定は
545 :
村上春樹未読の軍事板住人:02/08/27 12:39
はじめまして。未読の人間です。
ノモンハン戦をテーマにしてるいう噂を仄聞し、何度かBOOKOFFで
清朝文庫3冊300円で入手しては、当方の非文学的頭脳では理解できない
日常生活描写に読みこなせず、叩きうるということの繰り返しをもう
10年繰り返してます。
いったいどういう内容なんでしょう?
そりゃ読むのが一番とはわかっているのですが・・・。
ただ「アンダ−グラウンド」とか「児玉誉士夫をテーマとする羊をめぐる冒険は宝捜し物語だ」
とする蓮実重彦の評論読むと、もしかして<ノモンハン戦で膨大な死者をだした原因=悪を抽象化しそれを探索する御伽噺>
いう解釈でしょうかね?
546 :
吾輩は名無しである:02/08/27 12:48
基本的に春樹は聖杯探求=宝捜し作家です。
その範囲では大変健闘しているといえます。
547 :
カエルくん:02/08/27 13:17
図式化や解釈しないで読むことが大切なンよ。
じゃ、どうすりゃいいのか?正解を焦らずに、
迷いながら、図愚のように読むこと。それが、
自分にとって、意味のある読書だと思うよ。
賢そうな俗物にならないこと。蓮実さんのような。
548 :
吾輩は名無しである:02/08/27 13:20
蓮見は賢い俗物です
549 :
吾輩は名無しである:02/08/27 13:25
でも内容を検討しないで蓮実批判する
547の図式性もスゴイけどね
550 :
カエルくん:02/08/27 13:55
>549 うるせえな、どっかよそいけよ。
>545 ノモンハン戦についてちょっと考えてみるね。
ノモンハン戦というのは、日本が太平洋戦争に突入する緒戦と
いえるもの。兵站(食料補給)などをまったく無視した戦略無
き戦いの見本。日本帝国陸軍の愚行とも言える戦争だったらし
い。しかも、参謀達は、まったく責任をとらないどころか、出
世して次の戦争の指揮をしたという。
「ねじまき鳥」では、こうした事実はあえて伏せられていた。
そして、ボリスや動物園襲撃のような凄まじい暴力が描かれて
いた。
ここで疑問が一つ。村上さんの描き方では、ノモンハン戦を戦
争一般のことにしてしまい、戦争の残酷さは描けても、あのノ
モンハン事件という特殊性は抜け落ちるのではないか?どうだ
ろう。それともノモンハン事件の特殊性は書かれていたっけ?
>545さん もしあなたが軍事に詳しいなら、その面で読んで
教えてくれませんか?
>うるせえな、どっかよそいけよ。
こういう人に春樹を論じるのは無理だとおもいます。はい
552 :
吾輩は名無しである:02/08/27 14:26
ねじまきどりッテ叶姉妹を予言してるだけでスゴイと思うんだけど。
ガイシュツかもしれんが
553 :
吾輩は名無しである:02/08/27 14:41
198ってどこかいっちゃったの?
554 :
吾輩は名無しである:02/08/27 14:49
たぶん545は騙りだと思うぞ
>>552 叶と加納はにてるけどね
戦争の残酷さを描いたとは思わないけどね。
そういうヒューマンなことは春樹は避けると思う。
もっと違うことでしょう。
「動かしがたいもの」を「描く」というより読者を「動かしがたいもの」の
なかに「巻き込む」ということを意図していると思う。
それをするために春樹はノモンハンは避けられないと思ったと思う。
555 :
カエルくんは童貞です:02/08/27 15:55
ぷっ
556 :
カエルくん:02/08/27 16:39
>554
まあ、別にヒューマンな意味ではなく「暴力の凄まじさ」を
テーマに描いたと言うことなんだけど・・・・。
君の説明ではノモンハンが避けられなかった理由が今一つわからん。
557 :
カエル君は童貞です:02/08/27 16:49
ぷっ ぷっ
558 :
吾輩は名無しである:02/08/27 17:02
>543
ジジイとガキ (オールド・ワイズ・マンとプエル・エテルヌス)
の出会いは日本人にとってとても重要なことになるだろうと
河合隼雄氏が書いていましたね。
カフカの設定はそれをうけてのことなのかしら。
559 :
吾輩は名無しである:02/08/27 17:11
日本人はいまだに、小説は青年のものである みたいなコンセプトが
圧倒的に優勢だからね。春樹はそれをだっするのかな
でも売れなくなるからな
560 :
吾輩は名無しである:02/08/27 17:13
ハルキの作品の中でも「ねじまき」が特に若者層にしか受けていないよ。
561 :
カエルくん:02/08/27 17:27
>558
ジジイ(ワイズ・オールド・マンじゃなかったっけ?)とガキの出会いが
日本人にとってとても重要なことになる、というのを河合隼雄はどこで書
いていたんですか?もしわかれば教えてください。
カフカがどう出てくるのかは、まったくわからんですが、確かカフカの写
真で海辺で撮ったものが残っています。それがなんか関係あるのかな?
562 :
カエルくんは童貞です:02/08/27 17:50
オマムコやりたいよぉ
563 :
村上春樹未読の軍事板住人:02/08/27 22:53
>>546 なるほどなるほど。わかります。最近、歳とってノルウェイの森やPKディック
がすんなり読めるようになったのですが、村上さんの小説の中の狂ったり自殺し
たりする女の子たちのエピソード読むたび、何のためにこれを書くのか思います。
ゆえにノモンハン戦の小説いう噂をきいたとき<歴史における悪の聖杯探し>
物語かな?思った所以です
>>547 >図式化や解釈しないで読むことが大切なンよ。
なるほど、わたしも言われてみてウムとうなずきました。ともかく脇筋が多くて
わたしの当初の思いこみより、もちょっと複雑な小説のようです。
ノモンハン戦についてはご指摘のとおり「太平洋戦争の敗北を予告する」一種
神話的な戦闘でして、多くの歴史家や小説家が著述を構想し、またものにするだけの
魅力をたたえています。
一個師団がまるまる成すすべもなくソ連の機械化装甲部隊のまえに消耗していく悲劇、
およびその原因をつくったエリート参謀たちの独善さがその魅力の一部でしょう。
アンダーグラウンド等で静謐な筆致でインタビューを続ける村上春樹さんという
僕にとってまだまだ未知の作家さんがどのような小説を書いたのか、最近、多いに
興味を持つところです
>>554 騙り??とは意味不明だが、わしは正直な疑問を呈したまで。
564 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/28 00:01
このスレいいな。 おれのしょうせつの読み方とはぜんぜんちがうけど。
565 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/28 00:31
ここは、ぶんがくいたでおれがよんだなかでいちばんいいすれだ。
おさむはただの春樹ファソか?
>>564-565 オマエが来て馬鹿カキコさえしなけりゃ、な(藁
クソが。厨房板へ帰って泣きながらマスかいてろや(w
568 :
マンチュリア:02/08/28 00:56
私は最近思ったんですが村上春樹の作品の中で本当に好きなのは「ねじまき鳥」と
「羊をめぐる冒険」の2作品かなという気がします。なぜかというと作品の
要として、日本の近代史の中の象徴的な悲劇である満州が登場してくるからです。
(「世界の終わり」にも皇居の地下に「やみくろ」が巣を作っているというのがあるけど
歴史を掘り下げるまでには到っていない気がします。)なぜ「満州」というキーワードが
私の心を揺さぶるかというと、例えば人生においての個人的な悩みや疑問の一番
身近なものは人間関係だと思うんですが、その原因を掘り下げて行くと必ず「歴史」に
突き当たると思うのです。人に歴史あり、と言うように。
人ひとりひとりに歴史がありますが、そのひとつひとつ
を束ねていくと、大きな近代史のうねりが見えてくるように思います。そして
その近代史の中で現代人が過去をさかのぼって実感しうる最古のトラウマ的な出来事が
満州で起こったと考えます。それよりさかのぼった歴史の悲劇(例えば明治維新の
ような)はもう現代人には実感できませんね、語り部ももう生きていないし、いくら
想像力をたくましくしても無駄だと思います。というわけで、「満州」という
キーワードは私の中ではビッグ・テーマなんですけれど、2次大戦の記憶すら
どんどん失われていく現代の中で次なるキーワードはなんなんでしょうねぇ?
それはひょとしてオウムのサリン事件なのかもしれませんが、あの事件はため息で
消えてしまいそうな火種みたいものなので、なんともかんとも言えませんが。
誰か意見ある人いますぅ?
569 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/28 00:59
おれは春樹ふぁんとはいえないな。
だって、おれが好きなのは「かぜのうたをきけ」(うろおぼえ)と
ねじ巻きどりだけだから。
>>566-567 粘着カマッテ君は「完全無視」sageでもレスするな。
さもないと、どんなレスにも
たちまち擦り寄ってきて、しつこく粘着する。他に何ひとつないから
HNでカキコして構われることに、執着している。
ひっつかれて、時間の無駄するぞ(W
571 :
吾輩は名無しである:02/08/28 01:10
>568
満州の何を悲劇(ソ連侵攻時の満蒙開拓団の悲劇?)
(五族協和の理想が消えた関東軍の兵站基地化とした傀儡国家の悲劇?)
(そのなかの”羊”に憑依された男たちがはたす現代にもつらなる暗黒の行政や殺人?)
とするかわかりませんが、わたしもそのニュアンスでちょっと村上春樹さんに
最近興味もってますね
>569
「風のうたをきけ」面白かったですよ。
じつは「猫を起こさぬように」いう日記サイトのファンでして
http://www4.osk.3web.ne.jp/~kawami/index.html この人の文体の起源をおって「風のうた」初めて読み、いらい春樹さんの本
全般に興味もちはじめました
572 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/28 01:18
>571
なにこのさいと?
おれにとって、かぜのうた〜のぶんたいはけっこうしょうげきだった。
でも、それいこうねじ巻きまではなんか、文学的なひっしさがつたわってこないきがする
ねじまきはしんしさがつたわる。 だせいでしょうせつをはっぴょうするのはやねてほしいな。
ちなみにせかいのおわり〜は5ぺーじくらいしかよんでない。
>>568 『アンダー・グラウンド』
『約束された場所で』 読めば
574 :
吾輩は名無しである:02/08/28 01:26
age
575 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/28 01:29
あげられたついでに あんだーぐらうんどって地震の奴だっけ?
あれはすきくない。 なんでだろ
576 :
マンチュリア:02/08/28 01:41
>>571 >満州の何を悲劇
私は歴史にはあまりくわしくないので、その悲劇が何かをここで提示することは
できません残念ながら。私の不勉強もありますが、
例え歴史に詳しかったとしても一体何が満州で起こったかを立体的に実感する事は
無理なような気がします。たぶん歴史が風化して行ってる感じで、いくらディテール
の情報をインプットしても想像力をたくましくしても、風化の速度に追いつかないような気が
するのです。そういう事ってありませんか?
>>573
2冊とも読みましたよ。大変興味深かったです。
577 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/28 01:43
やくそく〜はしらないな。 さいきんのほん?
578 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/28 01:50
ま、むらかみさんは政治にもきょうみがあるようだが、あんまり
おれのなっとくいくかんがえはもってないようだ。 でもいいとおもう。
だってかれはぶんがくしゃだから。
579 :
吾輩は名無しである:02/08/28 01:54
>>576 満州関係なら『ノモンハンの夏』半藤一利
他、いくらでも出ている。種々並べて読めば、立体的に実感できる。
中国戦線で戦った生き残りも、まだ存命しているから
直接話をきくことも。
それから、満州からの引き揚げ体験も、数多く書かれている。
最近話題ではなかにし礼とか五木寛之の自伝的小説に詳しいはず。
母親が陵辱されて殺されたり・・・長年どこにもかけなかった、と
五木が何かで語っていた。
580 :
マンチュリア:02/08/28 01:59
>579
くわしい情報をどうもありがとうございました
カエルくん オナニーのし過ぎには注意しなさい
582 :
カエルくんは童貞です:02/08/28 10:25
ただいま カエルくん は オナニー中です しばしお待ちください
583 :
吾輩は名無しである:02/08/28 10:52
軽い方から行く。まず言いがかり(1)「大杉が「さも重大そうにあげ
つらっている」という『早稲田文学』の小文は、辻仁成の短編「君と僕のあ
いだにある」(『新潮』2001年11月号)が、村上春樹『神の子どもたちは
みな踊る』の第一話「UFOが釧路に降りる」の限りなく「盗作」に近い
作品であることを指摘し、この作品を称賛する高橋源一郎を批判したもの
だが、大杉は実際に問題の二作を読み比べた上で、この言をなしているのか
。読んだうえでわたしの「こそ泥」指摘を肯定しているのか、否か。かりに
肯定したとすれば、そのうえで、わたしの指摘をなお、「さも重大そうに」
と書いているのか。かつての立松和平の依然として釈然とせぬ現状ほどでは
ないにせよ、この種の「パクリ」を黙って通用させて(目下のところ、辻か
らも高橋からも、小文への反応を見ない)しまうことのほうが、わたしとの
「論争」以上に「重大」ではないのか?」について。
大杉の文から抜粋
584 :
吾輩は名無しである:02/08/28 11:42
「満州の悲劇」をテーマとして難しく考えるからわからなくなるんだよ。
満州の悲劇というのは、多くの人が無意味に死んでいったということだよ。
ただ、僕がわからないのは、中国人をバットで殴った日本兵がロシア兵に
撲殺されるところだ。因果応報ということ、まさか・・・・。
585 :
カエルくん:02/08/28 11:45
ごめん584はカエルくんでした。
>カエルくん
そういう短絡思考では、満州は読み解けない。
いっくらでも資料が出てるんだから、自分の眼で読み
自分の頭で考えろ。他人の受け売りや、安易すぎるバカ話で
お茶を濁せる話題ではない、ほんとうは。
587 :
カエルくん:02/08/28 12:11
>586
短絡思考というのが僕の584の発言を受けているのかな。
もしそうなら、僕は「ねじまき鳥」におけるノモンハンの
ことを言っているのです。短絡思考というのはちゃう気が・・・。
こんなこと言うからには、君は満州に詳しいんだろう。
ケチケチせずに考え方のヒントぐらい教えてくれよ。
588 :
586じゃないけど:02/08/28 12:28
自分で読めよ
なにがケチケチだ
ご都合主義野郎
589 :
吾輩は名無しである:02/08/28 12:32
だめだよ カエルには何言ってもムダ
590 :
吾輩は名無しである:02/08/28 12:40
結局 人の意見を無視したいカエル
チャート人間だな おまえは
591 :
吾輩は名無しである:02/08/28 13:33
>>175 あんた野暮だ。野暮すぎる。
俺は村上春樹が好きだけど、あんたの主観混じりの
意見なんて誰も求めてないよ。
美味い料理はただ美味い。誰だって好き嫌いはあるし、出来不出来もあるけど。
他人の評価がどうあろうと、自分の好みは影響しない。
自分が良かった、と思えばそれで良いのに。
説得する必要なんて、どこにもないのに。
評論家気取りのファンをみてると、ひどくせつない。
自分の好きなものにさえ理由付けが必要なのか?
「こんなにも私はわかってる。村上春樹のことを」
同意してる
>>177の口ぶりには嫌悪感しか感じない。
ちゃんとした読み手って、なんだよ。
自分の言葉の使い方にさえ無自覚な人間。いや、カエルくんだったっけ?
やれやれ。
592 :
吾輩は名無しである:02/08/28 16:49
>>561 確か 『昔話と日本人の心』 だったと思うのですが
本が手元にないのではっきりしません。
『生と死の接点』 かもしれません。
593 :
カエルくん:02/08/28 17:14
>592
ありがとう、探してみます。これ面白いテーマだよね。
594 :
吾輩は名無しである:02/08/29 02:14
擁護もアンチも馬鹿ばかり。
595 :
ノボルくん:02/08/29 03:01
>>568 満州とオウムというのはなかなかするどい着眼点だと思います。
スケールの違いこそあれ、現在に生きるまともな一般的市民からすればどちらも馬鹿げた
間違った事件であり、我々はなぜあのようなことが起きてしまったのだろうと
考えざるを得ません。
そしてその答えを提示しようと試みたのがこの『ねじまき鳥クロニクル』だと思うのです。
オウムと戦時中の日本という国の共通点を考えてみましょう。
どちらも閉ざされたコミュニティーの中で絶対的な価値観に支配されて行動しています。
彼等は自分の正しさを信じて疑わないし、自分達とは価値観が異なる対象は無条件で「悪」
と決めつけ暴力的に排除しようとします。
そのような存在がこの小説の中でもでてきますよね。
そうです、主人公の「僕」こそが戦時中の日本であり、オウムのメタファーでもあるわけです。
読者の多くが「僕」に感情移入し、綿谷ノボルを叩き潰し妻を奪いかえすというこのストーリー
に拍手喝采し溜飲を下げるでしょう。このスレでもそうですが、そうすることが正しいことで
綿谷ノボルを暴力によって殺してもなんら疑問に思わない人が大半なのではないでしょうか。
そのように読者を「僕」の絶対的価値観のなかに引き込むことで村上春樹氏は戦時中の日本人
やオウムは決して特殊な例ではなく、現代の我々にも起こり得ることなのだ、ということを
言いたかったのではないでしょうか?
そう考えるとタイトルの「ねじまき鳥クロニクル」というのもすんなり理解できます。
ねじまき鳥は世界のネジを巻くだけでなく善悪の価値観をもねじ曲げてしまう鳥だったのです。
>ねじまき鳥は世界のネジを巻くだけでなく善悪の価値観をもねじ曲げてしまう鳥だったのです。
これ鋭いね
597 :
吾輩は名無しである:02/08/29 08:29
なるほどね 確かに鋭い
598 :
吾輩は名無しである:02/08/29 10:18
個人的には595を無視してはもうねじ巻き鳥は、もう読めねぇぜ と思う
感謝!!!!
599 :
未読の軍事板住人:02/08/29 12:17
なるほどねえ。ぼくの想像は、まだまだ表層的なものだったわけですなあ。
単なる歴史的事実をならべて断罪するようなものは、まさか書かないと思いますが
・・・なるほど。
こりゃ読まなきゃ始まりませんね
600 :
マンチュリア:02/08/29 13:39
>>595 ノボルくんは「綿谷昇は絶対的悪人ではなかった」とする綿谷昇擁護派なんだろうと
思いますが、私もその意見に賛成です。確かに綿谷昇が生き延びていたら政治家として
成功していただろうし、再び満州の悲劇をくりかえすような国家に導いていったかも
しれません。でも、その悪の芽を摘み取った「僕」が正義か?といえばそれはどうかと
思ってしまいます。「僕」は綿谷昇とコンタクトする事を極力さけていたし、「僕」
自身の思い込みだけで綿谷昇を悪と判断してしまった(せざるをえなかった)感じは
拭いきれません。「僕」の思い込みは「あざ」と「神通力」となって具現化し、井戸の
壁を通り抜けて綿谷昇であろうはずの気配を撲殺します。しかし、撲殺は正義的行為
だったのか?はたまた殺した相手は本当に綿谷昇だったのか? 疑問はたくさん残ります。
唯一の救いは、クミコが自分の判断で意識不明の綿谷昇にトドメをさした点でしょう。
クミコのこの行為によって「僕」の思い込みもあながち間違ってはいなかったんだと
正当化されます。しかしトドメをさす前までクミコはずっと迷っていたし、「僕」も
迷っていました。こういうのってクミコと「僕」のあわせ技一本で綿谷昇は悪、という
事でいいんでしょうかねぇ。よくわかりませんが。
唐突ですが、マンチュリアさんに一票。また来ます。
602 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/29 22:36
しつもんなんだけど、村上春樹氏がこの様な深読みを想定してねじ巻取りを
書いたと思う?
603 :
吾輩は名無しである:02/08/29 23:10
>しつもんなんだけど、村上春樹氏がこの様な深読みを想定してねじ巻取りを
>書いたと思う?
個人的には想定していないと思うが、、
想定したか、いないか、を議論すること自体にはあまり意味がないのでは。
「真剣に考えた末、自然に書いただけ」って感じじゃないの?
604 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/29 23:14
いや、非難してるんじゃなくてね。
じゃ、ここの読者は村上氏の本当に言いたかったことは理解してないことを承知の上で
自分に引き寄せた読みをしてるってことでいいのかな。
最近 ウンベルトエーコの読みと深読みって本を読んで興味深かったもので。
605 :
吾輩は名無しである:02/08/29 23:36
603です。
>じゃ、ここの読者は村上氏の本当に言いたかったことは理解してないことを承知の上で
>自分に引き寄せた読みをしてるってことでいいのかな。
どうでしょう!?個人的にはそうだと願ってます。読書なんて所詮受け手の解釈と思います。
ま、ツインピークス(TV)みたいに思わせぶりなアイコンを散りばめて
人気を煽るのも一つのマーケティングかもしれないし、村上氏がどう
意図しているのかは知りようがないですが。
いずれにせよ、「電波」にだけはなりたくないな。ていうか、村上春樹は「電波」な人に相当悩まされてるだろうな。自業自得とはいえ、かわいそ。
あ、おさむさん、ゴメンね変なこと書いて。おやすみなさい。
606 :
マンチュリア:02/08/29 23:39
想定していると思うよ。
それが職業作家だと思われ。
小説を書く時の鉄則として重要なセリフやエピソードは重複して書くわけには
いかないという事もあって一瞬しか出てこないし、あれだけ長い小説になると
読者の方がボロボロと読みこぼしていってしまってしまいには忘れてしまうから、
全体像がつかみにくいんだよ。だから読者側がいろんな感想を持つようになる。
でも、少なくとも作家のほうは全体像をつかんでいるはず。
そうじゃないと書けないもの・・
607 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/29 23:41
いえいえ。
でも少なくとも村上春樹氏も十分デンパに悩まされて然るべき文章を書いています。
村上春樹氏は少なくとも目眩まし的な手法をもちいているのだし。
608 :
吾輩は名無しである:02/08/29 23:44
おさむしね。
609 :
吾輩は名無しである:02/08/29 23:45
おさむくん、初めまして。いままでおさむくんのスレは幾つも目にしたよ。
何故かおさむくんの発言にはピピピとくるんだよね。いい意味でだよ。
理解しているかどうかは人によるんじゃないかな。ありきたりだけどさ。
どっちにしても重要ではないと思うぞ。
作品が作家だけのものじゃもったいないじゃない。
610 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/29 23:49
あっと、つけたし。 >603 お休みなさい〜
>606
それは、マンチェスタ氏の読みを想定してると思うんですか?
ま、すくなくとも、村上春樹氏はノモンハンを出した時点で読者を深読みに誘ってはいるんですよね。
でも僕は彼が一つの読み方を意図しているとは思えないですが。
611 :
馬鹿は2で割っても1にならない:02/08/29 23:50
いいから死ね。2度と来るな、ばかおさむ。あと609もな、お前ばればれwww
612 :
マンチュリア:02/08/29 23:53
深読みって言うか漏れの場合は村上春樹がどうやってあの小説を書いたか
それが知りたいだけ。
読者の数だけ読み方は存在する。
613 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/29 23:54
>609
ありがと。 でも、また自作とかいわれるんだよな。
僕としては村上春樹という作家の質を知りたいと思ってます。
僕は彼の小説を全部読んではいないけど、彼には秘密を隠しているような所がある。
でも、それは本物の秘密なのか、虚構の秘密なのか?
あるいはエンタメ作家なのか本物の作家なのか。
614 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/29 23:58
それから井戸はイドのアナロジーだろう。
615 :
やわらかアンチ:02/08/30 00:00
彼の小説は、とっても素敵な宝石箱です。
中には何が入ってるんだろうと思う人もいるし、
素敵な宝石箱を、部屋に置いておくだけで満足する人もいます。
中に宝石は入っていませんが、箱だけでワクワクします。
煽りじゃないよ。
>615
アンチなだけあって入ってない派なんだな。 でも、それじゃ深読みする情熱が無くなるよ。
おさむはまず日本語の勉強からはじめたほうがいいな。
さんざんこの板荒らしやがったくせに、へいこらするな、この外道が。
618 :
吾輩は名無しである:02/08/30 00:06
436 名前:おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/30 00:05
>434
ここは2ちゃんのなかでも特に低能の集う板ですよ。
619 :
吾輩は名無しである:02/08/30 00:08
609はおさむくんじゃないよお。おこらせちゃったの?。ごめんなさい。
いちお私女なんです。男のひとだよね。おさむくんて
620 :
吾輩は名無しである:02/08/30 00:08
436 名前:おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/30 00:05
>434
ここは2ちゃんのなかでも特に低能の集う板ですよ。
ん? なんだそれ? 元からこの板にはほとんど価値のあるスレなんて無かったが?
して、日本語の勉強とは? なんですか?この外道が。
622 :
吾輩は名無しである:02/08/30 00:09
おさむくんこの板あらしてたの?
623 :
やわらかアンチ:02/08/30 00:10
>>616 深読みした結果、とっても素敵な宝石箱とみたのだが。
比喩が伝わりにくかったか、ポスト・ヤンセン。
世の中にはゴミしか詰まっていないビニール袋のような作品もあるよ。
>619
ここにはでてこないでね。 おれもでてこないから。
625 :
吾輩は名無しである:02/08/30 00:14
436 名前:おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/30 00:05
>434
ここは2ちゃんのなかでも特に低能の集う板ですよ。
>>623 おや、どっかで会ったことがあるんだね。
じゃ言葉を変えると、ねじ巻取りは無限解釈ができる作品だと思うんでしょ?
でも、おれは有限解釈であることを期待してるんです。
627 :
マンチュリア:02/08/30 00:31
>>ゴミしか詰まっていないビニール袋のような作品
「なんとか温泉殺人事件」、、みたいなやつ?
628 :
やわらかアンチ:02/08/30 00:35
>>627 いや、そういう話はよしましょう。
下と比べてもいけません。
629 :
吾輩は名無しである:02/08/30 00:35
>>614 井戸=idなんて言葉遊び、春樹がやるか?
630 :
マンチュリア:02/08/30 00:45
631 :
やわらかアンチ:02/08/30 00:48
>>630 スレの主旨からはずれます。
あくまでも私は、ねじまき鳥を中心に、
やわらかく、なまあたたかく、アンチで進行します。
632 :
マンチュリア:02/08/30 00:51
なまあたたかく、雨上がりの泥のように、ね。
了解。
633 :
吾輩は名無しである:02/08/30 00:53
がんがれよ
634 :
やわらかアンチ:02/08/30 00:58
お気に召さないとんがり焼きかもしれませんが、
もう寝ます。
635 :
マンチュリア:02/08/30 01:01
おつかれ。
漏れも寝ます。
636 :
吾輩は名無しである:02/08/30 06:24
疲弊した村上春樹が、再生してくるとしたら、今だと思う。
春樹が想定していたであろうとかなろうと
>>595の
指摘は決定的だと思う。素晴らしいですな
たしか「文学的」という言葉が出てくると思うんだけど……
これってどういう意味?
639 :
吾輩は名無しである:02/08/30 15:19
小説というのは、人生を具体的に考える装置なんだよ。
装置であるからには、様々な仕掛けが用意されている。
書き手は、仕掛けが全てわかっていたんでは書く必要がないし、
まったく仕掛けの意味がわからなければ、書けないんだよ、たぶん。
村上春樹も自分の書くものに対して、ほどほどにわかっている、
あとは書きながら作者自身が発見している、というところじゃないかな。
そして、作者としての村上春樹の発見イコール正解とは限らない、
というのが文学の面白さだと思うよ。
前にも言ったと思うけど、「読む」というのはそういうクリエイティブな
行為でしょう。人生と同じように、小説にも答えがない。だけど、
各自が頭を働かせて読む楽しさ、だよな。そうした前向きな楽しさだけ
で充分だよ。こうした創造的読書以外の屁理屈の応酬はいらんと思う。
ところで、ノボルくんの595の発言は、僕も非常に面白かった。
こう言うのが、創造的読書だと僕は思うよ。
ただ、最後の1行の意味が僕にはわからなかった。
「ねじまき鳥」が「ねじ曲げ鳥」ではないか、という仮説を
もう少し説明できる?
640 :
カエルくん:02/08/30 15:25
>639はカエルくんです。ごめん。
641 :
おさむ ◆LQPM.CMA :02/08/30 15:32
たしかに595はいいな。
642 :
吾輩は名無しである:02/08/31 00:02
age
643 :
ノボルくん:02/08/31 00:39
>>639 この作品は非常に複雑に見えますが話の構造は非常に単純です。作中で主人公
が説明している通りです。その箇所を引用します。
<でも少し離れて遠くから見れば、話の筋ははっきりしている。それは君が僕の
側から、綿谷ノボルの側の世界に移ったということだ。大事なのはそのシフト
なんだ>(文庫版第三部p457)
大局的に眺めれば、あるモノをめぐる2つの世界の対立ととらえられることが
できます。そしてその構図に何か仕掛けがあるとするならば実は立場が逆転し
た世界を描いていることであろうと思われます。
それは第三部の前半部分でナツメグによって提示されています。
<「ねえ、それってなんだかモーツァルトの『魔笛』みたいな話しじゃない。〜
中略〜でもそれは実は昼の国と夜の国との戦いなの。夜の国が、昼の国からお
姫さまを奪い返そうとしているの。どちらがほんとうに正しい側なのか、主人
公たちは途中でわからなくなってしまう。誰が囚われていて、誰が囚われてい
ないのか。もちろん最後には王子さまはお姫さまを手にいれ、パパゲーノはパ
パゲーナを手にいれ、悪人たちは地獄へ落ちるわけだけれど……」>(同p126-127)
この『魔笛』の例えでおもしろいところは、主人公達が実は夜の国に属してい
た。という箇所でしょう。正義は自分達の側にあり、光り溢れる世界にお姫さ
まを連れ戻すのだと思っていたら、本当は暗闇の世界に連れ戻すことになると
いう事実。価値観の逆転。その事実を知ってしまった時の動揺。
いうまでもなく戦後の日本はこの逆転現象を経験しています。
『ねじまき鳥クロニクル』が逆転した世界を描いているのでは、という主張は
このナツメグの指摘から推察されたものなのです。
644 :
ノボルくん:02/08/31 00:42
ただ、僕が主人公=戦時中の日本やオウムとしたことはやはりいささか強引で
あったと思います。誰も突っ込んでくれないから仕方なく自分でやりますが、
主人公が日本であるならば、クミコは満州ということになるでしょう。そして
綿谷ノボルが中国となるはずです。しかしそのようなメタファーをこの作品に
当てはまた場合、この物語のラストは悲劇的な未来を暗示させなければなりま
せん。暴力を行使したものはその暴力そのものによって叩き潰されるはずなの
です。満州を奪った日本が原爆を落とされたように。
しかしどう深読みしてもこの作品からは主人公達の不穏な未来というのは読み
とれそうにありません。綿谷ノボルはすでに消滅したし、クミコはいつか主人
公の元に帰ってくるでしょう。そしてコルシカという名の子供を授かり、笠原
メイとお手てを繋いで「ほら、あれがアヒルのヒトたちよ。」なんてやってい
るほんわかしか未来しか読み取れそうもありません。どう見てもハッピーエン
ドです。
そこで主人公=日本という仮説を放棄しますが、登場人物がそれぞれの国のメ
タファーであるという仮説にはあくまで執着するなならば、ここでまたねじま
き鳥に登場してもらわなければなりません。そうです、単純に中国と日本を入
れ替えたならばかなりしっくりいきます。この物語は中国が日本から満州を奪
い返す物語でもあったわけです。そうすると日本人である主人公が反対の立場
である中国の側に立った話であるわけですから、逆転した世界を描いていると
いう主張も保持できるわけです。
645 :
ノボルくん:02/08/31 01:08
反対の立ち場から描いたという仕掛けの根拠をもう一つあげるとするならば
たぶんパン屋再襲撃という短編集にねじまき鳥と全く逆の立場の男が主人公の
話があったかと思います。綿谷ノボルの原形ともいえる存在です。手元に本が
ないのでうろ憶えで恐縮ですが。
兄妹の兄が主人公で妹が嫁に行ってしまうという話です。登場人物の名前も
岡田ノボルだとかねじまき鳥と共通した名前だったと思います。
村上春樹氏はよし、いっちょうこの話に出てくる妹の旦那の立場からみた
物語を書いてみようか。と思ったのではないでしょうか。
646 :
マンチュリア:02/08/31 01:28
644>>どう見てもハッピーエンドです。
それはどうでしょうか?クミコが「僕」に言ってませんでしたか?
「例え私を取り返せたとしても、それはもう昔の私じゃないかもしれない」って。
クミコは多分「僕」のもとにかえってくるでしょう。でもクミコが結婚前から
隠し続けていた秘密を「僕」に明かさない事には過去の傷は癒えません。
それは並大抵の努力ではなしとげられないはずです。クミコと「僕」は迷った
末とはいえ、綿谷昇を「悪」だと決断したのだからその責任をとって過去の
空白を埋める作業をしていかなくてはならないでしょう。
647 :
吾輩は名無しである:02/08/31 08:52
>>595 これは読者を価値の生成の「現場」に巻き込んでいるということですか?
でしたら素晴らしいですね。
648 :
ついでにこっちにきて!:02/08/31 09:04
649 :
吾輩は名無しである:02/08/31 13:17
「波」9月号よめ
650 :
カエルくん:02/09/02 17:47
>643-645センスと着眼点がいいですね。
ただし「ねじまき鳥」が、逆転した世界つまりねじ曲げられた世界を描いて
いるという意見には疑問です。
僕はやはり「ねじまき鳥」は、正常な世界の秩序のためにねじを巻いていた
のであり、ねじまき鳥が何らかの理由で、ねじを巻かなくなったとき、時代
が狂い始めたのだと思う。逆かもしれないけれど、まどちらも同じですね。
もちろん「ねじまき鳥」なんて存在するはずもなく、「ねじまき鳥」とはあ
る種の正常さの感覚のことだと思うけど。朝起きると、太陽が清々しいとい
うような。
それと「パン屋再襲撃」は僕も着眼していました。ただし、645が言うのと
はまったく逆で、「パン屋」の主人公と「ねじまき鳥」の岡田は、内面的に
同一人物だと思う。手段は違うけれど、どちらも奥さんが現状を打ち破るた
めに、アクションを起こしています。ただし、「パン屋」には、ノモンハン
も綿谷ノボルもいないけれど・・・。
651 :
カエルくん:02/09/02 18:04
しつこいですけど、
>644の国のメタファーと言うのは、意見としては面白い。
日本=岡田、満州=久美子、ロシア=ノボルというのはどう。
>643の「魔笛」の指摘には脱帽。
652 :
吾輩は名無しである:02/09/02 20:05
私はねじまき鳥の声を聞いたことがあるんすよ。
ほんとに、ギイイイイイって鳴いてる鳥が裏の林にいたんです。
実在の鳥なのだろうか。
653 :
ノボルくん:02/09/03 04:53
やはりスレは最初から読まなければなりませんね。たしかにカエルくんも指摘
していました。
>>75 そう、僕が言っていたのは「ファミリーアフェア」です。
それからオウムとの繋がりもルークさんが
>>83でしてました。また83でルー
クさんは「確信」ということばで信じる心、強い意志というものに着眼してい
ますが、僕もこの作品の真のクライマックスはバットで悪を叩き潰すシーンで
はなくその前のクミコさんからバットを引き継ぐ場面にあるのではないかと思
っていたので非常に共感できる書き込みでありました。
あの場面で主人公は信じる力、二人で生きるんだという強い意志を示すことに
よってクミコさんからバットを渡されます。このことで主人公は間宮中尉が得
られなかった悪を消滅させるという「資格」を手に入れます。間宮中尉がボリ
スを殺すことができなかったのは彼が虚無の世界に生きる人間だからです。
彼は自分の命はどうなってもいいと思っていました。井戸の中で神の恩寵を受
け損なってからまさに生ける屍ともいえる状態でした。そのように真に生きて
いるとはいえない間宮中尉はボリスを真に殺すことなどできなかったのです。
そしてこのことは井戸に水が戻ったということにも繋がってきます。ここでの
水というのは生命力の表れだと思います。井戸が本来あるべき姿、生命力を湛
えた姿に戻ろうとする時、皮肉にもこの主人公はその生命力によって殺されか
けます。実にリアルにクリアに死が差しせまってくるわけです。この井戸の場
面では生と死というものが持つ両面性がパラドキシカルにとてもよく描けてい
ると僕は思いました。
654 :
ノボルくん:02/09/03 04:55
>>646 僕はなんとなく2人はクミコさんの闇の部分について話し合ったりはしないよ
うな気がします。壁の向こう側の世界でクミコさんはライトで照らされること
を嫌がります。そして主人公も無理に光を当てたりはしません。また、バット
で叩きつぶした人物を知りたいと思いライトを当てようとしますが、それもク
ミコさんは押しとどめます。この先も二人は闇は闇として受け入れていくので
はないかと思うのです。
それはそうと、バットで叩き潰したものがなんであったのかという話題が過去
にもあったようですが、僕も鰆さんの意見に一票投じたいですね。あれは実は
クミコさんというか、クミコさんの綿谷ノボルにも通じる闇の部分だったので
はないでしょうか。
主人公がクミコさんからバットを引き継いだとき、すでにバットには肉片がこ
びりついていました。この肉片はおそらく綿谷ノボルのものでしょう。そして
綿谷ノボルをバットで襲ったのがクミコさんの闇の部分だとするとかなり話は
すっきりすると思うのです。向こう側の世界でやったことの後始末として現実
の世界で綿谷ノボルの息の根を止めたのです。だからクミコさんのみが刑務所
に入って主人公はなんら罰せられることもないわけです。主人公は綿谷ノボル
を殺してはいなかったのです。
655 :
ノボルくん:02/09/03 04:56
そしてバットにまつわる宿命的な話が思い出されます。満州で教官を殴り殺し
た中国人は自ら用いた凶器によって同じように撲殺されます。クミコさんの闇
の部分が綿谷ノボルをバットで叩き潰し、そのバットによって今度はクミコさ
んが主人公に頭を割られたと考えれば、満州での話とも一致するかと思います。
クミコさんの闇の部分とはいえ、姿かたちはクミコさんそのものだったのでし
ょう。だからクミコさんは主人公が叩き潰したものを見ようとするのを押しと
どめたのではないでしょうか。
そう考えるとこの話は完全なハッピーエンドとなりますよね。悪の象徴である
綿谷ノボルは完全に消滅したし、クミコさんの悪の部分は主人公が叩き潰した。
猫は戻ってきたし、井戸に水も湧いた。笠原メイとは相変わらず友達だ。めで
たし、めでたしって感じですね。この話は大人のおとぎ話として読むのが一番
しっくりくるのかなと思いはじめてきました。綿谷ノボルが死んでいなければ
また話は違ってくるのでしょうが・・。
なんで文学板に村上春樹のスレッドがあるんですか?
芸能有名人板の間違いじゃないですか?
657 :
吾輩は名無しである:02/09/03 06:39
筒井康隆スレよりはましだと思うが
658 :
吾輩は名無しである:02/09/03 06:43
ねじまき鳥の英訳タイトルってなんですか
恥ずかしいなあ 外国人に読まれるなんて・・・
ははは、よっぽど自慢なんだね。
????
663 :
カエルくんは童貞です:02/09/03 10:46
ただいま カエルくんはエロサイトを見つめながら
オナニーをしている最中です。しばしお待ちください・・・・
664 :
吾輩は名無しである:02/09/03 10:47
はっはっは んなじゃこりゃ
665 :
吾輩は名無しである:02/09/03 10:51
123 :恵果ミ*・∀-ミ⌒☆13さい ◆5tlQkmQY :02/07/30 20:08
文学板はレベル低いな〜
666 :
カエルくんは童貞です :02/09/03 11:36
ただいま カエルくんはエロサイトを見つめながら
オナニーをしている最中です。しばしお待ちください・・・・
667 :
吾輩は名無しである:02/09/04 10:22
鼻くそ以外の人、誰かいないのか?
>>663 >>666 別にカエルくんなんて一生戻ってこなくていいよ。
このスレの人はそんなに自分のレスをカエルくんに批評してもらいたいのか?
669 :
カエルくん:02/09/04 11:02
>668
その通りだよ。僕を相手にするのではなく、意見交換をするべきだよ。
ただし、668は勘違いしている。ここは僕が管理しているスレだ。
君に、一生戻ってこなくていい、と言われる筋合いはない。
ノボルくんの意見に関しては、僕にいろいろ思うところがある。
彼の読みでもう少し意見交換の場を広げたいので、僕はしばらく
沈黙します。よろしく。
>>669 ば〜か。2CHは誰もが自由に来てどこにでも書き込める掲示板、
言ってみれば天下の公道だ。
誰が立てたスレであろうと、管理の権利なんかない。たとえ意志があっても
それはお前の身勝手な恣意にすぎない。そこんとこよ〜くわかれ。
勘違いはキミの方。但し、戻ってくるも来ないも、沈黙するもしないも、
それもキミの勝手。
671 :
吾輩は名無しである:02/09/04 11:28
カエルにくらべたらノボルのがぜんぜんまし
672 :
吾輩は名無しである:02/09/04 12:07
>670
口とんがらして、そんな常識的なことしか言えんのか?
時間の無駄だから、どっかよそ行け。ただの目ざわり。
673 :
吾輩は名無しである:02/09/05 18:12
ノボルくんに誰か答えてやらんのか。
ノボルくん よくぞみぬいた
カエルくん オナニーばかりしてるからろくな読解ができないんだぞ すこし控えなさい
なんで中身空っぽハッタリだけの作家のことで
こんな長々と語れるんだろう。ましてやねじ巻き鳥。
重いテーマらしきことを無造作にちりばめてみたの
ものが、そんなにありがたく見えるのか。
誰か教えてくれ。
676 :
吾輩は名無しである:02/09/10 09:41
677 :
吾輩は名無しである:02/09/10 09:44
>>675 長くして価格を上げて印税を増やしたかった。
TVピープルが余りに売れなかったため、
自分にはごく少数のコアなファンしか残っていないと思ったので。
678 :
カエルくん:02/09/13 13:46
まだまだ暑いですね。早く秋にならないかな。
679 :
マンチュリア:02/09/13 20:09
海辺のカフカ上巻を読み終わりました。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
って感じ。
680 :
マンチュリア:02/09/14 19:05
と思ったら下巻で萎えました。
681 :
マンチュリア:02/09/15 21:13
萎えたのは佐伯さんとのセク―ス場面でね。
作品自体はなかなかヨカッタ。
682 :
カエルくん:02/09/17 20:27
今度の休みには、バイクで紀伊半島を一周する予定です。
楽しみだな。晴れるかな。
683 :
吾輩は名無しである:02/09/26 21:28
正直疲れた。。。
初カキコです。
僕がの感想。ねじまき鳥のそれまでの村上の作品と違うところは
「失ったものを取り返す姿勢」であると思う。
クミコを失ったトオルは、クレタにクレタ島に誘われた時悩む。
今までならここで加納クレタとともにクレタ島に行ってしまった
のではないかと思った。
しかし、トオルは残りクミコを取り返そうと模索する。
暴力や運命に関してもこれは言える。
「理不尽でどうしようもないものなのはわかってる。
でも、だからといって何もしないでいてはいけないんだ」
そんなメッセージを感じました。
685 :
吾輩は名無しである:02/09/27 06:03
ダンスも失ったもの取り返してハッピーエンドだが。
686 :
吾輩は名無しである:02/09/27 06:07
唄は終わった。しかし、音楽は流れ続けている。
687 :
カエルくん:02/09/27 18:45
「ねじまき鳥」と「世界の終わり」と「海カフ」の3作品を一つの作品として
考えると、見えてくるものがある。が、いまは何も言いたくないべえ。
「海カフ」はいい作品だ。感動したよ。内省する力は生きてゆくうえで、
必要なんだとあらためて、感じた。
688 :
吾輩は名無しである:02/09/27 22:19
そんなにいっぱい覚えきれないよ↑
689 :
吾輩は名無しである:02/09/27 22:20
何を覚えるん?↑
690 :
吾輩は名無しである:02/09/27 22:41
「ねじまき鳥」と「世界の終わり」と「海カフ」の3作品
の内容↑
691 :
吾輩は名無しである:02/09/27 23:07
そんなに、叫ぶほど難しいことじゃないジャン。2・3ど嫁よ↑
692 :
吾輩は名無しである:02/09/27 23:10
693 :
吾輩は名無しである:02/09/27 23:11
>>692 もちろん、688が覚えきれないって言うからさ。
694 :
吾輩は名無しである:02/09/27 23:15
世界の終わりって文学好きみたいな人に評価高いけど
そんなにいいかなあ。俺なんかに言わせるとどんなに
ひいき目に見ても実験作にしか思えないんだけどね。
695 :
吾輩は名無しである:02/09/27 23:18
そこが又よい。人それぞれさ。↑
696 :
吾輩は名無しである:02/09/30 13:29
世界の終わりは「ねじまき鳥」に比べると少し評価がさがるな
(おれの中で)。
697 :
カエルくん:02/10/01 18:06
「海カフ」はいいよ。「ねじまき鳥」と比べてどちらが上か、
という問い掛けは無意味だが、少なくとも脇役の面白さでは
バージョンアップしているよ。それに、メッセージも意外と
ストレートで分かりやすい。ただしメッセージの安易な要約
は避けたほうがいいけどね。
698 :
吾輩は名無しである:02/10/03 01:33
>>698 ほほう、買おうかどうか迷ってたけど、一読してみます。
699 :
吾輩は名無しである:02/10/03 04:19
地域によっては今でも『海辺のカフカ』
の売り切れ状態が続いてご迷惑をおかけ
しているようです。そんなに売れるとは
新潮社は考えていなかったんです。ほん
とに。それで本がすっかり足りなくなっ
てしまいました。あんぱんとか鯛焼きな
んかだと、すぐに「はいわかりました」
と追加ができるんですが、本を作るの
には、ご存じのようにけっこう時間が
かかります。
↑新庁舎逝ってよし!
700 :
カエルくん:02/10/03 10:28
ポピュラーソングを僕は「励ましソング」と言って馬鹿にしているんだが、
「海カフ」にはそんな浅薄なものではない、根源的な励ましがあるよ。
その「根源的な励まし」とは何か?については、またいつか。
701 :
吾輩は名無しである:02/10/03 13:32
海辺のカフカの黒字で平野の葬送の赤字を埋める新潮社
702 :
吾輩は名無しである:02/10/03 19:07
そうかもしれない
703 :
カエルくん:02/10/03 19:49
しょもなぁ。大きなお世話だよ、おまえら。
704 :
吾輩は名無しである:02/10/03 20:06
らしいね。
705 :
吾輩は名無しである:02/10/04 15:05
2ちゃんねるには、
「プロ固定」と言われる
給料を貰って毎日書き込みをする人物が、各板に5人から15人、います。
一人の職員は、たいてい3つ以上の板を掛け持ちします。
2ちゃんねるマガジソにて取材を受けていた人物は、
全員プロ固定です。
2ちゃんねるは、個人情報を一つのIPあたり0.01円で販売しています。
コレは、同一のIPであっても「日付毎」時間ごとに別個に販売しています。
コレは事実です。
京大みのるをさらした時、集まった人の半数以上はプロの探偵でした。
自作自演です。
「彼等は」インターネットのIPやメアド等、その情報から個人情報を割り出して
人をさらす事が、出来るのです。
2ちゃんねるの個人情報は、権力に販売されています。
「創価・公明板」 この板が存在する理由、知っていますか。
「創価に批判的な人物」の個人情報を集める為です。
嘘かどうかは貴方の判断に任せます。
ただ、「事実」です。
危険があるサイトである事を、よく認識してください。
706 :
吾輩は名無しである:02/10/04 17:30
もっかい「ねじまき鳥」読みたくなってきたなあ
でも長いしなあ。好きだけど。
707 :
2チャンネルで超有名:02/10/04 17:31
ryousureage
709 :
吾輩は名無しである:02/10/07 02:37
なんだかこのスレも寂しくなってきたな〜
寂しんだ〜
クミコに魅力を感じない・・
「クラゲ」エピソードはよかったけど
後は「なんでこんな女と結婚したんだろう?」って感じ。
712 :
吾輩は名無しである:02/10/12 17:22
この前読んだけどマジで中身ないな、カラッポ
クミコです
内省? 彼のいやなのは中年女の中にまで少女しかみないこと
そうしているうちに、自分まで少年になってしまう。
でも若年寄っていうんですか? もはや生きてないものとしての少年
のように彼は振舞わざるを得ない。そのすべては
女が女の中のわがままな少女を見せつけられて喜ぶとおもっているところ。
男には内省にみえるようだけど。内省より遡行よ。
714 :
吾輩は名無しである:02/10/12 17:34
柄谷が聞いたら頭に血が上るだろうなぁ・・・
「ねじまき鳥と火曜日の女」 の み で、ゼミにて発表をしなきゃいけんのですが
アレだけから読み取れる事って少ないですよね?
電話の女の正体は?とか、ねじまき鳥って何?とか、近所の女の子は?とか。
困ったですよ。
いきなり電話の女=妻DEAHT!とか言ったら怒られるだろうしなぁ…。鬱
>>715 それすごくやり辛そうだね・・・
クロニクルと全く異なる結論ひねり出すのもアレだし。
しかもgoogleとかで検索かけてもクロニクル込みで引っかかるだろうし。
717 :
吾輩は名無しである:02/10/13 01:59
>>715 きっとそのゼミの先生はほんとはカーネルサンダースなのよ
718 :
吾輩は名無しである:02/10/14 23:46
カラッポのクズ小説だということを言えばいいんだよ
719 :
fyvyvyv:02/10/15 00:49
juiojiujiuj
720 :
吾輩は名無しである:02/10/15 22:07
唐突だけど・・・・・
精神分析用語(だったかな)の「イド」ってどんな意味なんですか?
722 :
吾輩は名無しである:02/10/15 23:49
イド=井戸
まさにベタな春樹節 でもこれがいい
723 :
カエルくん:02/10/16 15:50
「海カフ」のポイントをそっと教えよう。
ナカタさんは、じつはカエルくんです。これほんとう。
ねじまき鳥で人間についてを書いたのに
カフカでまた春樹自信のことを書いてしまったようだね。
725 :
カエルくん:02/10/16 19:31
↑ちゃうやろ、それ。
726 :
カエルくん:02/10/16 19:36
けど、724には謝るよ。
ごめんな。
なに謝ってんの?はぁ?
どうちゃうのかいってみて。
728 :
カエルくん :02/10/16 19:55
とにかく、724には謝るよ。
ごめんな。
729 :
カエルくん:02/10/16 20:03
あれから頑張ったけど、やっぱりだめぽ。
相方の子はクロニクル未読だからなんかよく分からん話としか認識してないし…。
まあ、漏れも大して読み込んでないけど。。。
テーマを「死」にして適当にうだうだやって誤魔化すかな(疲
731 :
天之御名無主:02/10/18 21:51
結局痛み分けだ。
くみこは帰ってきた(と思う)が、
損なわれてしまった。
しかし、クロニクルのテーマが
死ならば、痛み分けじゃなくて、
死ななくてよかったね、
と言うことになりそうだ。
732 :
カエルくん:02/10/18 21:51
「ねじまき鳥と火曜日の女」は独立した作品で、しかも短編だから
「クロニクル」と比較して、論じやすいはずだよ。テーマが絞られ
ているから。失業して社会との接点を失っている男と外で働いてい
る女との内に危機をはらんだ関係が、きわどく表現されている。
もっとも身近であるはずの夫婦が、遠い存在に思える日・・・・。
それが火曜日というのも、鋭く危機を感じさせる。
てな具合にいくらでも論じられるよ。
733 :
天之御名無主:02/10/18 21:57
ねじまき鳥と火曜日の女とクロニクルとの
相違点を見るのも面白いかと。
例えば、笠原メイとの出会いの場面などは、
若干修正されていて、面白い。
735 :
吾輩は名無しである:02/10/19 08:01
736 :
吾輩は名無しである:02/10/19 18:31
便乗スマソ。
>それが火曜日というのも、鋭く危機を感じさせる。
これはなんで?
737 :
カエルくん:02/10/22 10:22
>736
ただ、何となくなんだよ、ごめん。
昔「金曜日の女たち」というTVドラマがあったけど、
たぶん火曜日の女は、これのパロディだと思う。
深い意味はなく、タイトル的にね。
じゃ何故、火曜日なのか?
何となく、消去法で行くと火曜日という気がする。
火曜か・・・・
危険な臭いがプンプンするな・・・
739 :
吾輩は名無しである:02/11/01 21:35
age
かえるくんはどこにいったのかな?
>>715 上手くは言えないけど、火曜日の女たち〜は
・周り(近所)と関りを持たない「僕」=現代日本人の典型
・関りを持ちたがる「女たち」=外国の人
が大きなテーマだと思うのだけど…違うかな?
クロニクルまだ途中までしま読んでないんで違ったらスマソ。
発表の参考にならないかね。
>>741 関わりを持ちたがる=外国の人ってのは無理があるのでは?
外国にも人と関わりたがらない人もいるでしょう?
うん、ちょっと極端だったかもしれない。
けど留学生でマンションに一人暮してる人とかは日本人の「隣人との付き合いの無さ」には
驚いてるみたいだったよ。
自分の国ではもうちょっと近所づきあいがあるよって言ってたし。
主人公=自分の中だけで完結しちゃいがちな日本人の典型
てのを強調したかったんだ。
あぼーん
745 :
真ころにゃん ◆xBMFVwwC0s :02/11/10 21:07
randy
kannkei
nai]
とある人に自分の足元を掘って人とつながろうなんて
ずいぶんお手軽な方法を考えたもんだ
という風に言われました。(井戸掘りの話です)
その人は春樹さんのことが嫌いなわけですが。
そんな方法が万人に通用するわけでもないし
多分誰にも理解されないだろう、それを小説として
世の中に発表する態度が驕っている、ということらしいです。
この人に対する反論がありましたら教えて下さい。
>>747 スガちんが現実を向いてない、と言ってましたね
僕そう思います
だとすればこの小説なんなのか。ただ無駄に長いだけ?
まあある種のスゴミはあると思うけど、方向性としては嫌いだな
あまりに内向きすぎるし
749 :
吾輩は名無しである:02/11/19 21:34
誰かシナモンが幼少の頃に見た木に登る男のことを説明してください。。。
750 :
吾輩は名無しである:02/11/20 21:32
村上春樹の小説って、基本的に近親相姦だよな?
あぼーん
あぼーん
753 :
吾輩は名無しである:02/11/20 21:33
>>749 あれってシナモンの幼少期だったの?
いったい誰だったんだろうと思ってたよ
755 :
吾輩は名無しである:02/11/20 22:32
ちなみにホテルで主人公を導く「うつろな人間」も
シナモンなんだと思ってました。合ってる?
>>755 マヂでか!どういうところでそう思ったの?
気づかんかったよ
といいつつあの物語をコンピューターで編修して
神の視点で操ってんのってシナモンだもんね
そうすると、そうかも・・・
758 :
吾輩は名無しである:02/11/20 22:51
いや正確には、そうじゃないかもしれないし、そうであるかも
しれないしっていう春樹らしい解釈でいいと思うけど・・
最初に井戸を潜り抜けて「部屋」を案内した人と途中で警告した人、
最後に導いてくれる人は同一人物でしょ。顔のない男ね。
で、シナモンは実際には言葉を発しないけれども、
意識下で(動物園だっけ??)僕と結びついている。
というよりシナモンが僕(ねじまき鳥)に含まれている、と考えるなら
彼が案内人としてねじまき鳥のクロニクルを編み出させようとしている
という仮定も最終的に成り立つんじゃないかってこと。
私はシナモンが出てきた時点で、彼があのうつろな人間ではと思って
読み進んでたので。
>748
私の友だちもそうだったけど
方向性が嫌い、といわれたらどうしようもないですね。
別にどうもしないけど。
760 :
吾輩は名無しである:02/11/20 23:10
>>753 彼はこの小説から何を読み取れたんだろう・・・
761 :
吾輩は名無しである:02/11/20 23:17
>>759 春樹叩きが多くて人には読んでるって言えない・・
762 :
吾輩は名無しである:02/11/20 23:24
最近元気ないな。。。。くすくす。。。。
翻訳業があるから大丈夫!
764 :
吾輩は名無しである:02/11/20 23:51
文庫本は1部2部3部とだんだん厚くなっていくのは何故だろう?
765 :
吾輩は名無しである:02/11/20 23:55
増竃の計
766 :
吾輩は名無しである:02/11/21 00:03
学校の授業のテーマが春樹さんだから面白い!
このスレとりあえず読んでみましたが、ノボルさん鋭い。
というか、ちゃんと消化してそれを他人に伝える能力がある方だなと思いました。
ちょっと逸れますが、本を読んでると脳内で映像的なものが自然にでますよね。
村上氏のエッセイであったような…(ロンメル将軍の話)。
『ねじまき鳥〜』の世界って、私の中では一貫して黄色いフィルターがかったような感じなんですが、皆さんいかがですか?
ちなみにホテルのシーンではどうしても『バートン・フィンク』のホテルが頭に浮かんでしまいます。
768 :
吾輩は名無しである:02/11/21 21:37
んで、シナモンが見たのは結局なんだったの?
>>768 一人はシナモンの父親そっくりの背格好だから、父親の影(分身?)だろう。
しかし、シャベルで穴を掘ってた方のやつはさっぱり想像つかん。
あのシーンにはかなりメッセージを感じられるのだが、それがよくわからない
んだよな〜。みんなはどういうふうに考えた?
>>769 むむ〜・・・
たしかにあの部分はかなり謎だよね〜
あれをキッカケにシナモンは口がきけなくなったのはわかったけど・・・
「僕」が、「下品な島の猿の話」で綿谷ノボルに動揺を与えた後に感じた「口の中の苦い臭い」(2−3)は、
クライマックスにおいて何者かを殴り倒した後に吐いた「胃液」(3−37)に、つながっているような気がする。
どちらもノボルに代表されるような「悪」を「僕」が打ち負かした際に感じたものだし、そういった伏線っぽいものが
この小説には他にもあると思うんですが、どうでしょう?
772 :
吾輩は名無しである:02/11/27 02:10
>771
「口の中の臭い」はおれも気になった。なるほど〜 そういう読み方か・・・
たしかにこの小説には伏線はたくさんありますよね。
たとえば、トオルが綿谷ノボルと対決するときは顔のアザが発熱したりとか。
773 :
吾輩は名無しである:02/12/02 03:19
>>772 口が臭いのは歯を磨いてなかったからだろw
胃液は苦くなく酸っぱいだけだぞと
775 :
吾輩は名無しである:02/12/03 09:46
>>774 あの場面は別に胃酸が出てきたわけじゃないよね?
ただ口の中が臭くなって、主人公が不快感を感じてたんだよ。
きっと綿谷ノボル(以下略
776 :
吾輩は名無しである:02/12/03 21:22
「泥棒かささぎ」を口笛吹いているボーイは何?
トオルも1ページ目でスパをゆでながらその曲吹いてるよね
>>776 ただの伏線じゃねえの?
こっちとあっちの世界は繋がってるみたいな
778 :
吾輩は名無しである:02/12/04 11:10
>>776 あれはホント謎だよね。?がってそうだけど、どこにもそれは見当たらない・・・
あと「顔のない男」も謎。
あれは一体誰なんだろう?
シナモンって言う人もいるけど、う〜ん。。。いまひとつ。。。
779 :
吾輩は名無しである:02/12/06 14:04
「顔のない男」は羊男
780 :
カエルくん:02/12/06 15:37
>779
僕もそう思うな。とことん危ないときに救ってくれる、
その雰囲気が羊男ぽいな。
781 :
吾輩は名無しである:02/12/07 15:57
>>780 「イエローページ」にもそう書いてあったけど、ピンとこないな〜
危ないときに助けてくれるから羊男ってのは、少し安易なのでは?
782 :
☆☆☆☆☆:02/12/07 15:59
783 :
吾輩は名無しである:02/12/09 12:08
784 :
吾輩は名無しである:02/12/09 22:25
>783
詳細きぼん
785 :
吾輩は名無しである:02/12/09 22:32
「顔のない男」はシナモンだよ、よく読み込めば分かる。
「迷路」を案内し、導いていけるのは作中では恐らく彼だけだ。
シナモンは春樹だよね
787 :
吾輩は名無しである:02/12/13 05:13
容姿は似ても似つかない。シナモンに失礼
つーかどこからシナモン=春樹なんて思い付いたんだか…
ああ、作中でねじまき鳥クロニクルを書くのがシナモンだからか…
790 :
吾輩は名無しである:02/12/13 18:21
シナモンって実際にいたら誰に似てるんだろう。
想像してもどーしても「華奢な外人」になっちゃうん。
「シナモンは俺だ!」
と思わせるような、諸説ですね。
>>787 禿胴衣!
おじゃまします。話のホネ折ります。
綿谷ノボルがクミコにしたことって具体的に何なのですか?
所謂ふつうの近親相姦な行為以上のことをしたの?そしてクミコが
トラウマチックに反応したの?
あまりあたま良くない私ですが、カエルくん、198さん、ノボルくん、
このスレにいるその他大勢のレス読んで、ますますねじまきがお気に入りになりますた。
793 :
松の木の上にあるもの。:02/12/18 13:34
>>792 おそらく綿谷ノボルは加納クレタにしたようにクミコを汚したのだと思う。
そしてそれは例の「208号室」で行われた。クミコはそのことが現実に行われた
ことだか確信を持てなかった。そのことを「妊娠」したときにトオルに告白している。
というのがぼくの見解です。いかがでしょうか?
794 :
吾輩は名無しである:02/12/18 16:30
>>792 私も、具体的には何が起こったのかわからん。
ノボルが変な力を持っていたって事?
笠原メイの存在意義がよく分からない。
最初は久美子の思念が生み出した「電話の女」のような存在だと思っていたけれど
結局最後まで「近所に住む女の子」だった。第3部では「メイの視点」という岡田に
届けられなかった手紙が長々と紹介されている=彼女の物語は岡田と並行した第二の
物語として読者の前に提示されている。しかし、それは何を伝えたかったのだろうか?
あるいは何かの伏線になっていたのだろうか?少なくとも私の目には何も映らなかった。
何か普通とは違う存在だし、バイクの男の子を死なせたという十字架を背負って
ヒッキーとして生きているという点では、中尉の井戸の体験後「無感覚」で生きている
という、「大きな出来事→虚無」の構図で共通しているかもしれない。
しかし、他の登場人物たちが何らかの役割を持って物語の中に登場しているのだが
メイの場合「何もない」のだ。岡田が出てきた所を目撃し、岡田と会い、話す「だけ」
である。(カツラのバイトをさせたが、それの物語内での意味は無いに等しい)
岡田と肉体的接触を持たなかったことも彼女を希薄な存在にした一因に思われる。
(クレタのことを岡田はよく思い出している)
あるいは作者は彼女の処女性に何かを象徴させようとしていたのだろうか?
>>795 笠原メイはとても重要だとぼくは思ったな。第三部で生のカタチで登場しいて
いるのは、トオル・シナモン・ナツメグ、そして笠原メイのみ。そして、最後
井戸の中に湧き出る水は笠原メイの涙でもある。物語を完璧に支配していたはずの
シナモンはなぜあそこで「取り乱した」のだろうか?
そのへんをからめて考えると「笠原メイ」の存在意義が広がってくるとぼくは思います。
いかがでしょう?
797 :
吾輩は名無しである:02/12/19 21:28
「ねじまき鳥クロニカル」は少し作家の無責任の度が過ぎますね。
読者の自由な解釈に委ねすぎ。まあ、それが春樹の目指す小説なのだが。
>>796 あの水は笠原メイの涙だったのだろうか?仮にそうだとするとメイは
「岡田を死に近づけるモノ」という役割を与えられる事になる。井戸に蓋をした事
然り、涙で岡田を溺死させかけた事然り。「無意識の殺人者」の物語が第3部での
もう一つのストーリーであると解釈すべきだろうか。カツラメーカーに就職し、バイクの
男の子の死から一見立ち直ったように見えるが、結局最後は主人公を死へと追い詰めてしまう。
無意識的に殺人を犯そうとするメイ。暴力を否定しながらも最後に綿谷を撲殺してしまう岡田。
死を核としてこの2人か分かち難く繋がっているのかもしれない。
>>796さんの意見はすんなりと私の中で消化できた。ありがとう。
>>797 確かにそうだ。分からないところだらけだというのが私の第一印象だった。
「よくわからないな」私は思った。よくわからない。
ねじまき鳥の鳴き声を「聞ける」存在と「聞けない」存在とではどのような相違点
があるのだろうか?
「聞ける」存在→岡田夫妻・真夜中の少年・シャベルで撲殺される兵隊(まだ居る?)
何の繋がりも見えてこない。
>799
私も思った。
特にクミコが聞ける存在なのがなぜか分からない。
>799
それはたしかに謎ですよね。
他にも「聞ける」存在がたくさんいてもよさそうなのに。
例えば、間宮中尉、獣医、加納クレタとか。
ねじまき鳥とは一体なんなのか。
それがこの小説の一番の謎だと思うな。
そして最終章で岡田トオルが聞いた鳥の声はねじ巻き鳥の声なのか。
802 :
吾輩は名無しである:02/12/23 07:41
>>799 「ねじまき鳥」の声が聞ける存在っていうのは、
時間や歴史の必然性、宿命性に「ちょっと待った」を
かけられる存在(自らが「ねじ」を巻くことのできる存在)ではないだろうか。
岡田トオルは、壁抜けの末、綿谷ノボルの影らしき何者かと戦う。
幸にも勝利するが、もしかしたらトオルは負けていた可能性もある。
壁抜けの先の世界(208号室)では、トオルの選択によって
その結果が大きく変容する。そして、それは現実世界にも影響を与える。
その意味で、トオルは現実の必然性に「ちょっと待った」をかけられる存在である。
真夜中の少年(シナモン)は、自らの存在を知るため、
失われた歴史のミッシング・リンクを充当しようとする。
その際、既存の歴史に従うのではなく、彼自らが歴史を創造している。
まるで「ねじ」を巻くように。
シナモンは歴史の必然性に「ちょっと待った」をかける。
クミコは、綿谷家の血の宿命に対し、必死に抵抗するが、
この宿命性に「ちょっと待った」と、否定をかける。
逆に、間宮、獣医、加納クレタらは、
必然性や偶然性を受け入れるだけの存在であり、
それらを自らの手でねじまげることのできない存在である。
それゆえに、彼らは「ねじまき鳥」の声を聞くことができない。
でも戦争中の中国でねじまき鳥の声を聞いた人は
みんなしんじゃうんでしょう。
死をまねく鳥、とでも言うように。
>>803 いや、戦争中ねじまき鳥の声を聞いた兵士は一人だけだだよ。
あの「4番の中国人をバットで撲殺した」兵士だけ。
>>802 たしかにその見解もありだと思うけど、だとしたらあの兵士はなぜ
ねじまき鳥の声を聞いたのかな?彼は全て上官の言いなりで「ちょっと待った」
をかけられるぞんざいではなかったと思う。
この兵士がねじまき鳥の声を聞いてるから余計にわからなくなるんだよな〜
805 :
吾輩は名無しである:02/12/24 03:43
だから読者の自由な解釈に委ねてんだって
806 :
吾輩は名無しである:02/12/24 21:25
802さんの解釈、とても参考になります。
>804
あの兵士だけがねじまき鳥の声を聞けたのは「彼がバットを(たまたま)持てたから」
ではないでしょうか? 確かに最終的には上官の権力に逆らうことはできなかったけど
あのバットを持った時点で、バット(暴力)の使い道は一応彼の手にゆだねられていたはず。
ねじまき鳥の声を聞けるからとて、絶対に歴史を変えられるわけではないですよね。
シナモンやトオルのように行動を起こせない人物もいるのだ、ということではないでしょうか
mumumu...
謎は深まるばかりだな
808 :
吾輩は名無しである:02/12/29 03:11
村上春樹は実はなにも考えずに思わせぶりな事かいてるだけだったりして。
そうだとしたら、こういう反応見てほくそえんでるだろーな。
>>808 まあ、ものごとはそんな単純な話ではないと思うよ。
810 :
吾輩は名無しである:02/12/29 05:59
やれやれ
811 :
我輩はubermenschである:02/12/29 06:55
>春樹スレがやたら目につく
>1 :無名草子さん :02/11/02 00:56
>統一して下さい
そうかもしれない。
確かに今年の9月から12月にかけて乱立しすぎていささか食傷気味だった。
君がそうだったように僕だってそうだったんだ。
でも心配ないよ。もう販促期間は終わったんだ。
もうスレの乱立なんてないよ。ある種の事柄は時間だけが解決してくれるんだ。
君はその時を待つしかないんだ。好むと好まざるとにかかわらず。
812 :
吾輩は名無しである:02/12/29 07:10
心理学的な解釈しか出来ない(ことも無いが他はしにくい)ところが
苦手であるよ
>>813 どのあたりをどのような心理学的解釈したのですか?
よかったら教えてもらえませんか?
心理学的解釈って?
ユングとかフロイトを持ち出して論ずること?
うーわっ。これがハルキストなのねっ!
オカマのアタシにとっていーーっちばん会いたくないタイプだわ。
ペロペロしあって何が楽しいのかしら? キモ―イ
817 :
吾輩は名無しである:03/01/12 10:16
メイたんって作中、一番頻繁に登場した、完全にこっちの世界の人間ですよね?
だから烈しく(*´Д`)ハァハァするのかな
818 :
吾輩は名無しである:03/01/12 12:28
819 :
吾輩は名無しである:03/01/12 12:34
>>818 俺もだいぶ前に読んだよ。懐かしい。
なかなか面白かったよ。
820 :
吾輩は名無しである:03/01/13 19:57
>818
サンクス!
ねじまきなー
もっとノモンハンの歴史とか他の歴史とかもガンガン重層的に織り込んでくれるとおもろかったのだが
参考文献一冊だしね
あれにはビックリしたが
村上春樹ってそんなに好きじゃないけどこれ期待してたんだけどな
ラストも納得いかんし。もっと自分の足で移動してほしかったな
あっちの世界とこっちの世界みたいなのじゃなくて
具体的に
822 :
吾輩は名無しである:03/01/14 02:05
823 :
吾輩は名無しである:03/01/16 14:01
シートベルトをしたまま自殺しようとしたクレタ、
「こんな事になるならちゃんと保険をかけたレンタカ-- 」
と言ったクレタに笑ってしまった。…
>>818 すごいか?たしかに面白いけど。
これだけでこのスレがいらなくなるんだったら文学は楽なんだけどね・・・
825 :
吾輩は名無しである:03/01/17 00:40
通ぶる824にワラタ
827 :
bloom:03/01/17 08:50
828 :
吾輩は名無しである:03/01/17 13:58
830 :
吾輩は名無しである:03/01/18 18:13
831 :
吾輩は名無しである:03/01/18 18:16
832 :
吾輩は名無しである:03/01/18 18:18
833 :
吾輩は名無しである:03/01/18 20:11
>>832 ( ´_ゝ`)フーン すごいね
( ´,_ゝ`)プッ
834 :
吾輩は名無しである:03/01/18 20:12
835 :
吾輩は名無しである:03/01/18 20:16
824=832=834 っと
(* ̄m ̄)フプププププ
836 :
吾輩は名無しである:03/01/18 20:18
>>834 面白いことは認めるけどね。
だが、レベルは低いよね。
837 :
吾輩は名無しである:03/01/18 20:47
( ´_ゝ`)フーン レベル高いんだね
( ´_ゝ`)フーン
824=832=834=836はレベル高いんだね
(^^)
今までの流れにワラタ
>>824 (・∀・)ニヤニヤ
と、言いながら。824を心待ちにする、スレ住人であった。
(つづく)
再登場。
人は真実を口にする時、誰かに足をひっぱられることを覚悟しなければならない。
ふむふむ
845 :
吾輩は名無しである:03/02/03 18:20
加納やナツメグが出てきた時、綿谷ノボルのトオル追い込みの手助けの為の人物なんじゃないか?!
と思いながら読みすすめてしまってた。
846 :
吾輩は名無しである:03/02/03 20:55
そういや天皇とかって何やってるの?
うまいもの食ってそうだけど
847 :
毛虫 ◆y5cqyKrLAo :03/02/03 20:57
>>846 奥泉スレでも同じこと聞いてたな。
そんなに知りたいなら授業料払いな!
454 名前:吾輩は名無しである 投稿日:2003/02/03(月) 20:54
そういや天皇とかって何やってるの?
うまいもの食ってそうだけど
>>845 加納マルタはたしかに微妙な位置にいるキャラだよね。
突然いなくなってしまうし・・・
もしかしたら死んだのかもしれないな、なんて思った。
シナモンが主人公に手を貸すのはやっぱり、復讐の為なのかな?
声を失ったりとか色々やなことがあったりした事の。
何となくわかりにくいよね。
>>849 それはおれも感じた。
なぜシナモンはトオルの手助けをしていたのか?
>>818 初めて読むと、なるほどと思う。
そして原作を読み返すと、さすがに3冊という量があるせいか、
都合のいいところだけ繋げたような印象になる。
ただ文芸批評としては筋が通っている読み方でいいと思う。
謎解きみたいに批評されるのは春樹作品の真骨頂だし、
一つの読み解き方として優れていると思う。
漏れ的には、
綿谷ノボル=社会幻想(人生の勝利者幻想)
主人公=その幻想を突き崩す者
この対立軸を中心にして広がっていく物語だと思う。
笠原メイ、加納姉妹、妻=社会幻想に取り込まれる女たち。どうにかして突破しようとする。
ナツメグ母子、ホンダ、バットを持つ男=戦時中の極限状況や高度経済成長など、
変化しつづけている社会幻想に
惑わされずに生きてきた人たち。
しかし、時代の主役にはなれず、
時代に取り残されたか、時代の外で傍観し、
声を無くしてしまった人たち。
いろいろな読み方があっていいよね。
>>850 松の木の上に何があるのかはわからないけれども、シナモンってやっぱり
ねじまき鳥の声を聴いているしやっぱり綿谷ノボルへの復習じゃないかな
と思った。
いったい、どういう風に評論されているんだろうか。
シナモンが手を貸すことの意味は、自分の復習をトオルに託したと考えるのが
いちばん自然だと思うんだけどね。
>>852 でもなぜシナモンが綿谷ノボルに復讐するのだろう?
彼の声を奪ったのは綿谷ノボルなのかな?そうとは思えないんだよね。
「真夜中の出来事」で出てきた二つの「影」の一つはシナモンの父らしい
記述があったけど、もう一人に関しては全然わからない。
ナツメグの話では彼らがシナモンの父も殺したというけど。
>>853 うーん、綿谷ノボルだと考えるのがいいと思うけれどもね。
父親の「心臓」を見つけるでしょ?
綿谷と父が一緒に松の木に登って云々だと思う。
「心臓」は綿谷が力を強くするための何らかの儀式で、父は
騙されたんじゃないだろうか。
で、シナモンがそれをねじまき鳥のせいで見つけちゃったから
やはりショックで声を失ったのでは?
やっぱわかりにくいね。もう一回読み直そ。
>>854 あれは父親の心臓なの?おれはシナモンの心臓だと思う。
あれが綿谷ノボルだとすると父親はやはり綿谷ノボルに殺されたのか?
>>855 文庫本の249ページに、父親の遺体のことが書いてあるけれども
心臓とか肝臓が切り取られていて、無いんだよね。
だから、父親の心臓と考えるのが普通じゃないかな?
だいたい、シナモンの心臓がそんなところにあったら、シナモン生きられないじゃん。
窓から覗いて、その辺りで綿谷ノボルに父が殺されたって分かったんじゃないか
な、シナモンは。
だから、ドッペルゲンガーを見たりして声を失った。
綿谷ノボルは例の変な力を手に入れるために、生贄を捧げたんじゃないかな。
857 :
吾輩は名無しである:03/02/15 21:17
笠原メイこそがねじまき鳥だったわけだが・・・
858 :
吾輩は名無しである:03/02/15 21:52
なわけねぇだろ!
859 :
吾輩は名無しである:03/02/16 14:25
みんな勘違いしてる。
綿谷ノボルとシナモンの間に直接的な関係は無いよ。
シナモンと間宮中尉はねじまき鳥の鳴く声聞いて何かを永遠に失われてしまったんだよ。
だから彼ら二人は、同じくねじまき鳥の鳴く声を聞いて何かを失いかけていた岡田トオルを
助けたかった。
ねじまき鳥が比喩的な何かであれね。
861 :
カエルくん:03/02/17 10:19
>859
>ねじまき鳥の鳴く声聞いて何かを永遠に失われてしまった
そんなオカルトな小説かな?
ねじまき鳥は、やはりアナログ(デジタルでなくねじを巻くわけだから)で、
時間の正常な流れを表す何かだと思うのだが。
>>861 だからねじまき鳥は比喩的な何かだって言ってるっての。
ねじまき鳥は、現実に対する無意識の(潜在的な)自分を呼び覚ます象徴なの。
>>856 シナモンが土を掘り返した時、埋められていた心臓の鼓動が
シナモンの鼓動とリンクしていたからシナモンの心臓だと考えて
いたけど。。。なるほどな〜 シナモンの父親の心臓だと考えると
面白いね。でも「生贄」ってのがいまひとつわからないな。
なぜシナモンの父親は「生贄」にされたのか?
なぜそれがシナモンの父親でなければいけなかったのか?
その辺も考えてみると面白そうだね。
シナモンの父親と綿谷ノボルは似ているしね。
>>859 間宮中尉はねじまき鳥の声はきいてないよ。
864 :
吾輩は名無しである:03/02/17 19:32
>>859 自分の読み方を主張しすぎるガキはどっか他へ行ってくれ
>>863 間宮中尉はねじまき鳥という表現を使わなかっただけ。
>>865 えっ、そうなの?
どの辺の記述でそう思ったわけ?
「動物園襲撃」の兵士と間違えたわけじゃなくて?
ねじまき鳥の鳴き声(比喩だけど)を聞いたものたちで、
兵士や子供の頃のシナモンやナツメグの親は戦わずして敗れた。
間宮中尉は戦ったが敗れた。岡田トオルは戦って多くの人に助けられながら勝った。
クミコはトオルに支えられながらも戦っている最中。
868 :
カエルくん:03/02/18 18:24
>859
それで言えば、
だったら、ねじまき鳥ってなんなんだ?
それを考えることが大事なんで、
ストーリーなんてどうでいいと思うぜ。
ストーリーを把握してなきゃ、ねじまき鳥の正体なんて分かるわきゃない。
>>863 この場合の「生贄」という表現だけどね、それは、『スプートニクの恋人』の
23-24ページの、犬の血が呪術的な力を・・・と言う件を念頭に置いた。
つまり、春樹は綿谷ノボルみたいな「悪」の力を手に入れるためには、何かしらの
「犠牲」が必要だと考えている節があるから。
『ねじまき鳥クロニクル』でも、そういった例、例えば、馬が満月の夜に・・・
という話なんかは、それを示唆しているのかもしれないけどね。
でも、シナモン父を殺したのが必ずしも綿谷ノボルとは限らないとは思う。
ただ、シナモン父は何れにせよそういった「悪」の「犠牲」になったのではないか、と思う。
そう考えれば、シナモンが綿谷ノボルに「復讐」したんだと私が書いたわけも
わかりやすいのではないかな。
どうでしょうか? だいぶ前に読んだから、全く的外れかもしれないけれども、
もしそうだったら、ごめんね^^;
追:
>>865 >間宮中尉はねじまき鳥という表現を使わなかっただけ。
では、どういう表現を使ったのですか?
>>871 なるほどな。トオルはたしか、綿谷ノボルはある時急に力をつけた
みたいなコメントをしていたな。シナモンの復讐か・・・
きっとシナモンにとって父を殺したのが綿谷ノボルでなくてもよかったのだろうね。
父が誰に殺されたのではなくて、誰に殺されたハズなのかが問題なんだろう。
でもなんだかスッキリしないな。
どこがスッキリしないのかまだよくわからないから
よく考えてみる。
873 :
吾輩は名無しである:03/02/21 04:59
874 :
吾輩は名無しである:03/02/21 16:41
>>872 では、今度は違う観点から説明しますね。
シナモンは半身があっち側の世界(綿谷ノボルの世界・ホテル)にいますよね。
シナモンはそこでクミコのいる部屋にトオルを案内します。
そこでわかるのは、シナモンは綿谷ノボルがやってきたことを(全部ではないが)
理解していると云うことです。綿谷ノボルの「悪」の部分を知っている。
あっち側の世界は、綿谷ノボルの世界であってシナモン自身にも何かしら負荷が
あったとしてもおかしくありません。
それに、目の前の「悪」を脅かすトオルが現れた。
手を貸しても不思議はないのではないでしょうか。
加えてシナモンは『ねじまき鳥クロニクル』を書いていて、やはり、ここでは
シナモンはあちらの世界とこちらの世界の中間にいる、橋渡し役であって、
両方の世界においてトオルを助ける役であるということを十分理解しているのではないだろうか。
そういった事情+父親の変死・シナモン自身の変化、があって、シナモンは
トオルを助けたのではないかな。
875 :
世紀のetudiante ◆JALx7HZTVo :03/02/21 16:43
ごめんなさい。書き直したら、名無しになってた・・・。
>>874は私、世紀のetudianteでーす。
876 :
世紀のetudiante ◆JALx7HZTVo :03/02/23 03:23
874の補足を少し。というよりも、新たなる疑問^^;
シナモンが、あちらの世界に居た事について。
シナモンは、例の、ねじまき鳥の声を聴いた事件をきっかけに
声を失う。それは同時に、あちらの世界に声を奪われたと言うことになると思う。
云うなれば、「あちらの世界へのデヴュー」。
で、シナモンの父を殺したのが綿谷ノボルだとすると、考えた末に、ある目的があったのではないかと思った。
それは、
「子供のシナモンをあちらの世界で、鳥かごの中に入れたかった」
と云う事ではないか、というものだ。
つまり、綿谷ノボルの真の目的はクミコをあちらの世界で鳥かごの中にいれる=自分のものにする、ということ
だと思うのだけれども、姉の場合は失敗して、姉は死んでしまう。(だったよね、確か^^;)
つまり、綿谷ノボルは実験がしたかったのではないだろうか。失敗しないように。
それで、自らの力を増幅するためにシナモン父を殺し、ついでにシナモンをあちらの世界に取り込んで、
鳥かごの中に入れることに成功した。だから、シナモンは、綿谷ノボルに復讐したのではないだろうか。
例のシナモンが夜に色々見た件は、シナモンをあちらの世界に連れて行く何かしらの儀式で、
「ねじまき鳥」は、綿谷ノボルの使いとしてあちらの世界の扉を開いたか、
若しくは(こっちのほうがありそうだが)、シナモンに危険を知らせるために敢えて、
鳴く事で、(完全に)あちらの世界に取り込まれるのを防いだか。
(ただ、ご承知の通りあっちの世界のシナモンはトオルを助けているわけで、そういう意味では
綿谷ノボルの、シナモン鳥かご化計画は失敗に終わったといえる)
まァ、好い加減なあて推量かもしれないけれども、これについて、どなたか、
「これは違う」「そうかもしれない」と何か意見があれば、ご教授よろしく。
きっと、見落とし、考え違いがあるだろうから。
あと、もう一つ、この事を別の場合から考えたのもあるんで、それは、
ちょっと休憩してから、書き込みまーす。
876の続きです。
ねじまき鳥が、積極的にトオルを助ける=綿谷ノボル的「悪」の排除に向かう
存在であった場合のことを考えます。
例えば、シナモンの深夜の事件とあっち側の世界でのシナモンの関係だと
ねじまき鳥が、「悪」に積極的に加担するためにトオルは絶対必要だったわけです。
ねじまき鳥から資格を授かったトオルは(資格とは「痣」や「バット」など、と仮に規定する)、
綿谷ノボルの排除をねじまき鳥から託された。(比喩的に)
しかし、ねじまき鳥自身が全て彼を助けるには荷が重過ぎるのでシナモンを
あっちの世界に潜入させることで(綿谷ノボルは気付かない)、結果的にトオルを
助けるようにした。
その代わりに、シナモンには全てを知らせて「クロニクル」を作成させた。
・・・どーも極論っぽいな。うーん。難しい。
まァ、意見を求めます。
あと過去ログをさっき読んだんですが、あっちの世界での案内役がシナモンと思っていない
人がいたんですね。知らなかった。
私は、あっちの世界での案内役=シナモンと言うことを前提に論を展開しています。
注意してくださいね^^
最後に、ねじまき鳥について。
ねじまき鳥とは、多元的な読みの出来る複合体だと思う。
色々な読み方が出来て、様々な要素が結合している。
だから、正しい間違っている。良し悪しを論じるのは無意味。
寧ろ、ねじまき鳥の立場や成り立ちを考える事が
ねじまき鳥の事を理解するのに役立つのではないでしょうか。
・・・なんか偉そうだけれども、そう思いました。
879 :
吾輩は名無しである:03/02/23 05:12
880 :
吾輩は名無しである:03/02/24 03:39
age
881 :
吾輩は名無しである:03/02/24 04:22
母「おい、おまいら!!夕食ができますた。リビングに集合しる」
父「ネタ詳細キボンヌ!」
母「今日は、すき焼きですが、何か?」
兄「キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!」
妹「キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!」
姉「>兄>妹 ケコーン」
兄「>妹(;´Д`)ハァハァ…」
妹「キモイヨ━!!」
姉「RRは逝ってよし」
母「オマエモナー」
父「--------終了-------」
兄「--------再開-------」
妹「再開すな!ボケが。それより肉うぷキボン」
母「しらたきうp」
兄「野菜age」
母「↑誤爆スマソ」
兄「野菜age」
父「ほらよ>家族」
妹「神降臨!!」
882 :
吾輩は名無しである:03/02/24 04:22
兄「野菜age」
妹「肉ねーよ!!」
兄「野菜age」
父「肉ねーよ!!」
兄「野菜age」
母「ジサクジエンカコワルイ」
兄「野菜age」
姉「野菜age厨uzeeeeeeeeeeee!!」
母「ageっていれればあがると思ってるヤシはドキュソ」
爺「すき焼きは卵がないと(肉を美味しく食べるのは)難しい」
セールス「イタイ家族がいるのはこの家ですか?」
兄「野菜age」
妹「兄必死だな(w」
セールス「そんな事よりきいてくれよ一家よ。すき焼きとは関係ないけどさ。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)」
883 :
吾輩は名無しである:03/02/24 04:23
母:「お父さんがリストラされて我が家の家計マジ脂肪!!!」
兄:「どうせネタだろ」
母:「マジ。なんかロビーで本人が言ってたし」
父:「test」
兄:「本人降臨!!」
弟:「祭りの予感!!!」
婆:「キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!! 」
爺:「血祭りの予感!!!!!」
妹:「盛 り 上 が っ て き ま し た」
弟:「そうか?」
婆:「 」
兄:「空気読めてない奴、ウザい」
妹:「つーか、なんか喋ろや親父(w」
父:「すみませんちょっと今疲れてるのであとで詳しく報告します」
婆:「おい!!!!」
母:「せっかく現れたんだから概要ぐらい言えといってみるテスト」
兄:「まあまあ。煽って怒らせて出てこなくなったら困るからマターリ待とうや」
爺:「今、まさに首吊ってるに200億精子」
弟:「いや、途方に暮れながら立ち寄ったソープの思い出しオナニー中だろ」
婆:「それだ!!」
爺:「それだ!!!」
母:「>爺>婆 ケコーン」
婆:「>母 仲人」
母:「>婆 拒否」
妹:「今ごろクライマックス!!」
兄:「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおうおう」
弟:「 昇 天 」
婆:「お前らおもろい(w」
884 :
吾輩は名無しである:03/02/24 08:41
かえるさん
↓
かえるくん
↓
?
885 :
吾輩は名無しである:03/02/25 03:26
>868
>だったら、ねじまき鳥ってなんなんだ?
竜頭蛇尾っていう言葉があるけど、
ねじまき鳥って、タイトルが竜で中身が蛇だね。
>>世紀のetudiante
詳しい説明と面白い論の展開ありがとうございます。
またおれの中の「ねじまき鳥」が新しく開けそうな気がします。
「顔のない男」がシナモンという意見はまったく賛成ですが、
泥棒かささぎの口笛を吹いているボーイはなんだとお考えですか?
また「ねじまき鳥がシナモンに書かせたクロニクル」と言われてますが、
シナモンのコンピューターの中の「ねじまき鳥クロニクル」は
ぼくらが目にした「ねじまき鳥クロニクル」と同一のモノだとお考えでしょうか?
>>886 >泥棒かささぎの口笛を吹いているボーイはなんだとお考えですか?
それは、難しいね。
加納マルタです!とかいって話を終わらせちゃいたいけれども、
多分違うと思う。もうちょっと考えて見ます。
(動物園でねじまき鳥の声を聞いた兵隊かな、という気はするけれども^^;)
>また「ねじまき鳥がシナモンに書かせたクロニクル」と言われてますが、
>
>シナモンのコンピューターの中の「ねじまき鳥クロニクル」は
>
>ぼくらが目にした「ねじまき鳥クロニクル」と同一のモノだとお考えでしょうか?
多分違うと思う。『ねじまき鳥クロニクル』という話は、主人公トオルがねじまき鳥に関係する物語を
演じるという話だと思うのだけれども、
シナモンの場合は、文庫版第三部の29章「シナモンのミッシングリンク」に詳しく書かれている。
間宮中尉と本田さんの話が収録されているかどうかは微妙だけれども(這入っていてもおかしくない)、
動物園の事件などが、時系列に沿って、「年代的に」書かれていると思う。
『ねじまき鳥クロニクル』はトオルが色々ななぞを暴いていくわけで、話自体は時系列に沿っていない。
だから、我々の見ている『ねじまき鳥クロニクル』とシナモンの「クロニクル」は違うと思う。
>>887をちょっと修正します。ごめんなさい。
>多分違うと思う。『ねじまき鳥クロニクル』という話は、主人公トオルがねじまき鳥に関係する物語を
>演じるという話だと思うのだけれども、
>シナモンの場合は、文庫版第三部の29章「シナモンのミッシングリンク」に詳しく書かれている。
>間宮中尉と本田さんの話が収録されているかどうかは微妙だけれども(這入っていてもおかしくない)、
>動物園の事件などが、時系列に沿って、「年代的に」書かれていると思う。
↓
多分違うと思う。『ねじまき鳥クロニクル』という話は、主人公トオルがねじまき鳥に関係する物語を
演じるという話だと思うのだけれども、
シナモンの場合は、第三部の29章(文庫本の341-348頁)「シナモンのミッシングリンク」に詳しく書かれている。
シナモンのクロニクルは間宮中尉と本田さんの話が収録されているかどうかは微妙だけれども
(這入っていてもおかしくない、というか這入っているはず)、
動物園の事件などが、時系列に沿って、「年代的に」書かれていると思う。
889 :
くろしろ ◆Mi0a.9Ms2A :03/02/25 21:42
クロニクルは昔読んだだけだから、ちょっとだけ書くけど、
ここら辺で春樹の訳のわからない世界が出てきてしまったと思う。
それはそれで良いんだけど、カフカに非常にまずいつながりをしてると思う。
890 :
吾輩は名無しである:03/02/25 21:42
なんだそりゃ
891 :
吾輩は名無しである:03/02/25 21:43
>889
どんなふうに?
892 :
吾輩は名無しである:03/02/25 21:46
くろしろ、春樹スレだとけっこうまともなのな。
893 :
くろしろ ◆Mi0a.9Ms2A :03/02/25 21:51
>>891 一言で言うとユング趣味。これで行き詰まり。
894 :
吾輩は名無しである:03/02/25 21:52
くっだらねぇ
895 :
吾輩は名無しである:03/02/25 22:59
>>893 「ユング趣味」は一言では語れないだろうが。
きちんと説明しろ。
話にならん。
集合的無意識で現実ともつながるって奴
897 :
吾輩は名無しである:03/02/25 23:15
自分の中を掘り下げていくと他人ともつながっていて、
それに影響を及ぼすと、現実の世界でも影響が出る。
最後に綿谷ノボル(だっけ?)を倒したとき使ったパターン
この小説ではいいとして、カフカとかではいかがかと。
899 :
吾輩は名無しである:03/02/25 23:24
>>898 >自分の中を掘り下げていくと他人ともつながっていて、
>それに影響を及ぼすと、現実の世界でも影響が出る。
面白い! 詳細キボン! 具体的に!
小説読めよ。俺だってうろ覚えだ。ねじ巻き取りのラストは確かそう。
カフカでも親父殺すときに出てくる。
901 :
吾輩は名無しである:03/02/25 23:30
>>900 読んだよ。
>自分の中を掘り下げていくと他人ともつながっていて、
これ原作と違うじゃん。
くろしろの意見だろ?
原作は井戸の中の壁抜けだ。
説明しろ。
話にならん。
井戸=イド(無意識の潜在的な欲望)だよ。話にならん。
903 :
吾輩は名無しである:03/02/25 23:33
>>902 >井戸=イド(無意識の潜在的な欲望)だよ。
その話し知らん。
詳細キボン!
春樹が何かで言ってたんだが、人と接したいとき外に出るより
内側を掘り下げる方がコミットできるんじゃないかと言っていた。
「ねじ巻き鳥の見つけ方」は読んだ?春樹がどれだけ小説の潜在
的な部分にこっているのか載っていた。
イドはフロイトやユングをググルとそれらしいページがあるはず。
905 :
吾輩は名無しである:03/02/25 23:43
>>904 >「ねじ巻き鳥の見つけ方」は読んだ?
相当胡散臭いぞあの本は。
立ち読みしたが。
>イドはフロイトやユングをググルとそれらしいページがあるはず。
情報サンクス☆
906 :
吾輩は名無しである:03/02/28 01:07
顔のない男は、間宮中尉だと思ってた…。
908 :
吾輩は名無しである:03/02/28 20:47
>>907 ああ!思いつかなかった。
「私は虚ろな人間です」(でしたっけ?)というセリフから、間宮中尉だとばかり…。
909 :
吾輩は名無しである:03/03/02 23:17
>くろしろさん
ユングに詳しい方ですか?
よろしければ村上春樹はユングのタイプで言うと
どれになるとお考えか教えていただけませんか?
私は「内向的直観型」かな、と思うのですが
日本人は内向感覚が多いというし。
内向は間違いないと思いますが、いかがでしょう。
910 :
吾輩は名無しである:03/03/03 22:55
竜頭蛇尾っていうけど、
ねじまき鳥って、
タイトルが竜で、中身が蛇だね。
こーいうのを「こけおどし」ってんだろうね。
ったく。
『ねじまき鳥』は『羊をめぐる冒険』の続編なんじゃないかと思う。話的に。
春樹は『ダンス』がそうだって言ってるけど。
912 :
吾輩は名無しである:03/03/03 23:14
>911
北海道の次は、満州ということ?
913 :
名無し物書き@推敲中?:03/03/06 17:03
綿谷ノボルがクミコにしたのは、ドラッグ漬けにして中毒者にした。
高価なドラックを得るためにドラッグディーラーと寝まくった。
と浅読みしました。
>>913 浅い、というかそれこそねじれた読み方ですね。
915 :
吾輩は名無しである:03/03/16 11:19
殴られるやつにもそれなりの理由がある、ということです
>春樹が何かで言ってたんだが、人と接したいとき外に出るより
>内側を掘り下げる方がコミットできるんじゃないかと言っていた。
ちょっと違うような。人との関係を深めるためにはその相手にのめりこむだけではなくて、
相手にのめりこんでしまっている自分ってのもよく考えろよなあ、ということじゃ
ないでしょうか。顔は前向いているのに足はうしろ向きだぜ、みたいなこともあるし。
>>915 もうちとわかりやすく説明できないのこかね?
nnnn
なんかわけわからん話だった。
919 :
吾輩は名無しである:03/03/28 21:19
結局綿谷ノボルは悪党でそれを懲らしめてめでたしめでたし
だったのかな。
920 :
吾輩は名無しである:03/03/29 03:33
mage
922 :
吾輩は名無しである:03/04/04 15:50
インリン・オブ・ジョイント
924 :
吾輩は名無しである:03/04/08 19:05
今日読み終わったけど・・・・なんだこりゃ?
意味わからん。
925 :
吾輩は名無しである:03/04/13 21:22
俺はこーゆー、人それぞれいろんな捉え方ができる小説は好きだな。
新スレたてようか?
ハルキスレは統一した奴を一本たててくれ
【村上春樹スレはこれ一本】
これでいい?
シナモン=世界(というか神?)
という意見は出たかな?
うまく説明しづらいけど、全てはシナモンが創り出した世界で
全ての登場人物は釈迦の手のひらで動いているというか…
例えればソフィーの世界でソフィーは実は本の登場人物で
本当はヒルダがソフィーだったというか…
ちょっと過去レス読んだけど
村上春樹=シナモン
という意見があったね。
でも、それ(村上春樹=シナモン)とは、ちょっと違うんだよなぁ…
シナモンは言葉を喋れない(喋らない?)のではなく
雄弁に喋っている。しかも、第1部の最初のページから第3部の最後のページまで終始喋っている。でも、それは(本当は村上春樹が書いたんだけど)春樹ではなくシナモンである。
・・・というのが私の意見なんだけど
どうでしょ?
この小説について何か言及すればそれは即「うそ」ですよ。
この三冊には全ての世界の「悲しさ」「あいまいな魂」がありますから。
まだ精読していないので、評論は後に書き込みます
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
934 :
吾輩は名無しである:03/04/22 15:15
>>913 確かに綿谷ノボルが何かのドラッグを使ったっていうのはあると思う。
クミコが寝たのがドラッグディーラーだったというのはちょっと「深読み」すぎると思うけど。(w
でも寝た内の何人かはそうだったのかもしれない。気づきませんでした。(遅レスでごめん。)
> 村上春樹=シナモン
この公式は浮かんでこなかった・・・
だってシナモンはハンサムだから
あの世界は、全てシナモンの物語だったという説も。
視点としては
読者
↓
シナモン
↓
ねじまき鳥の登場人物
(読者からみれば「シナモン=春樹」であることは明白だが…)
937 :
吾輩は名無しである:03/04/22 21:58
>>936 いやいや、それではなぜシナモンが焦るシーンがあるのかな?
井戸から水が溢れ出してトオルが溺れじにそうになった時
シナモンが焦ったとナツメグが言ってたよね。
「あのこが焦るなんて始めてみた」みたいな感じだったと思う。
>>935 それはお前、お前がバカだよ。
「ねじまき鳥」という作品のテーマを考えれば、顔なんて関係ないことはわかるだろ。
少し想像すればわかるよね。
もうちょい気の利いたこと言って欲しいもんだね、お前にも。
お前は本当にバカだからなぁ〜。 はぁ、ま、しょうがないか、バカなんだから。
939 :
吾輩は名無しである:03/04/23 01:47
前編しか読んでないけど間宮中尉の話の上官の殺され方が
とにかく残酷で忘れられません・・
>>937 あれは主人公がシナモン(神)の予想を越えた
行動を取ったから、と解釈してます。
そういう意味からも「ソフィーの世界」に
話の構造が似てるかなと…
まあ、簡単に言えば、入れ子構造ですね。
例えば、自分が小説家だったと仮定して
自分が書いた小説の結末が勝手に変わっていたら
焦りますよね。シナモンの焦りもそんな感じかなと
勝手に解釈しています
では、あの小説の世界が本当にシナモンの世界かというと
それは「絶対にそうだ!」とは言えず、要は、解釈は読者に
委ねられていると考えたほうが無難ですね。
話はそれるが、間宮中位の話が唐突に出てきたみたいだけど、『羊をめぐる冒険』
の先生なんか、瀬島龍三を意識させるし、きっと第二次世界大戦の満州あたりの
問題には昔から意思かがあったと思うのは僕だか?
942 :
吾輩は名無しである:03/04/23 22:15
>>938 > 「ねじまき鳥」という作品のテーマを考えれば、顔なんて関係ないことはわかるだろ。
じゃあなんでシナモンは「超ハンサム」って説明されるの?
必要ないじゃん。
バカなのは認める。
943 :
吾輩は名無しである:03/04/23 22:51
>>942 シナモンがハンサムなのはパーフェクト=神を象徴していると言って見るテスト
「ねじまき鳥クロニクル」は三つある。
と考えている。
>>946 ううん、違う違う。
三部あるのは知ってるけど。「三つ」ね。
948 :
吾輩は名無しである:03/04/24 18:36
村上春樹ってでこから上が狭すぎだ
>>945 1つめ:「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
2つめ:クロニクルハードカバー版
3つめ:クロニクル新潮文庫版
この3つのことを言われてるんだと思ったんですが、ハードカバー版と
文庫版は春樹さん自身が改訂している箇所がある、とどこかで発言してるのを
読んだ憶えがあります。
どなかその改訂箇所ってわかりますか?
>>949 いや、本の種類じゃなくて物語の内容。
「ねじまき鳥クロニクル」は三つあると考えてる。
951 :
need no money:03/05/03 19:40
俺、鰆が帰って来た時泣きそうになった、マジで。
952 :
吾輩は名無しである:03/05/03 19:53
ねむい・・・・
正確に言うとねじまき鳥の見つけかたではなく、
「うずまき猫の見つけかた」だろう。たぶん。
「ねじまき鳥クロニクル」が正解。
このハナシのどこがよいのかまったくわからん。面白くない! 感動しない!
長すぎる!
これ読んで連休の時間を損した気分!
ノモンハンのことと妻が浮気することに関心がある作者のきまぐれな空想につ
きあって大損こいたよ、ったく!
いくつかの笠原メイの章は読む気がなえてとばした。カフカからハルキに入っ
たけど、カフカには感動もしたしよいと思った。彼もここからはずいぶんと成
長したってことかね。しかしこんな駄作が賞をとっているなんて信じられない。
これからハルキは?つきで読むことにしよう。
956 :
吾輩は名無しである:03/05/04 22:36
?つきで読むとは、
ハルキ本の読後感がすっきりしないのはどうしてか、考えてみました。
基本的に人間様は、趣味がいいとか、上質なものとか、品のあることを快く感
じるようにできています。ハルキ本はそれらにどうも欠けるようです。
微に入り細に入るエロ描写はどうころんでも下卑たものになる。女性をたくさ
ん登場させるのも読者に媚びているのかと疑いたくなる。そんなにしてまで売
上を伸ばしたいのかと。ロッシーニの序曲なんか出してきて通ぶっても浮いた
感じで、ぴったりおさまっていない。教養の押し売りのように感じる。
海カフで大公トリオに涙して内省的になる所があるが、大公トリオが名曲だと
認めても、あんなにぎやかな曲を内省的で涙が出るような曲とはとても思えな
い。水村美苗の「本格小説」にMozartの14番ピアノ協奏曲をかける場面がある。
大公トリオよりもそうとうマイナーな曲だけど、出てくる場面にぴったり収ま
ってなんともいえない説得力がある。教養に重みを感じるような選曲だ。水村
はハルキほど作り話がうまくないけど、読後感はずっと上だ。ああいい本を読
んだと心底思える。
ハルキくん!もっともっと精進したまえ!
追記:満州のことでは、石原莞爾をどう評価するかを書ききれていないから、
しょうもない読後感になってしまったと思いますです。
>>957 石原莞爾の評価なんて本編と関係ないじゃん。
>>958 だから、あんな評価の分かれる超大物の名を、不用意に出すべきじゃないので
すよ。ノモンハンが大きな比重をしめてるのに、わかっていってるの。
>>959 まあ、要は作品にリアリティを持たせるための小道具でしょう。
あんまり気にするな。
俺個人としては、戦犯・辻政信を出して欲しかったけどな。
961 :
吾輩は名無しである:03/05/08 00:09
>>960 すみません、ねじまき鳥ってリアリティありました??
どうも村上春樹はリアリティを求め出してから中途半端になったような気がする。
個人的にはむしろ、あくまで寓話として書いていた初期の作品の方が
リアリティ(というか作品としての力強さというか)を感じる。
(作家論ぽくなってしまった。。。スマソ)
>>961 ねじまき鳥はおもいっきり萬話だが。
>>960のいうリアリティっていうのはまた別だろう。
963 :
吾輩は名無しである:03/05/09 05:09
>>963 そういえば、綿谷ノボルは辻政信に似てるな。
965 :
吾輩は名無しである:03/05/18 15:22
966 :
吾輩は名無しである:03/05/18 15:25
つまらん本だった
970 :
吾輩は名無しである:03/05/20 08:36
新スレを立てるか否か。
それが問題だ。
村上春樹統一スレを立てたほうがいいんじゃないの?
ふと思ったのですが。
現実世界と異界(ホテル)を行き来する人間は皆二人の人間に分裂してるのでは
ないでしょうか?
クミコは特に説明は必要としないでしょう。
シナモンは言葉を話せないハンサムな男と言葉は話せるが顔の無い男に分裂。
岡田亨は自分にそっくりな、顔にアザを持つ男(ノボルをバットで殴った犯人)が
その分身。
いかがでしょう?
973 :
吾輩は名無しである:03/05/24 18:12
>>972 う〜ん。たしかに面白い意見だね。でもなんか『分裂』はどこか
違和感があるな。。。むしろ違う表現の仕方があるのではないのでしょうか?
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
カエルくん、大上段に立ちすぎ。
>>973
なかなか興味深い意見だね。
977 :
吾輩は名無しである:03/05/31 21:24
ねえこれさ、綿谷ノボルがそんなに悪い奴に見えなかったというか
主人公が妄想に駆り立てられて冒険してる気になってるキチガイに見えたんだけど、
その辺はある程度狙ってやってるんだよね?
978 :
吾輩は名無しである:03/05/31 23:52
>>977 そういうことをこのスレで質問する行為は、
もちろん狙ってやってるんだよね?
>>973 分裂って表現は確かにしっくりこないですね。
もっと他の表現があったらいいと思いますが、思い付かないんで勘弁して下さい。
で、続きなのですが、このように考えると他の作品についても謎が解けるというか、
辻褄が合うと思います。
@ダンス・ダンス・ダンスの五反田君がキキを殺したのは、異界においてもう一人の
五反田君がやったことなので現世の五反田君には殆ど記憶がない。
A海辺のカフカで影が薄い人間の分身は異界に存在する。(多分もう一人のナカタ
さんは字を読むことが出来るのでは?)
どうですかねぇ?
980 :
吾輩は名無しである:03/06/04 05:08
分裂?人間誰でも潜在意識と呼ばれているものを
持ち合わせていてそれが何かの拍子に表に首をもたげる感じじゃないのでは?
「世界の〜」でも回路が分かれてるみたいに。
博士は普通なら切り離せないと言ってるし。
意識の表裏。自覚できるところとできないところ。
井戸の中と地上。痛みと無感覚。妊娠と堕胎。
魔笛だと光と闇。
これはノボル君のカキコをみたから思いついた。
最近、かえるくんも鰆さんもその他深く突っ込んだ意見がないので
初めて参加してみました。
このスレもう終わるんだから最後に出てきてくれないのかな?
>>981 そうだね、最後に全員集合といこうか!!!!!!!!!!!!