1 :
吾輩は名無しである:
中野のテレビ(ケーブル?)で寒い番組やってた。
今のどっかのテキトーな女にモノローグ調で
太宰の女の語りとかやらせてた(サム
だれか見た人いる?
3 :
吾輩は名無しである:01/09/23 11:33
>2 見てないや。ケーブルとおってないからなあ。
てゆか中野って何?
人間失格ってそんな鬱になる??
高校で読んだが本当おもしろかったなーって感じ。
一日になんども読み返せるくらいおもしろいと思ったんだがなあ。
4 :
吾輩は名無しである:01/09/23 13:37
>3
ナルシスティックなのが嫌なんだよね。自分だけ苦しんでるって感じが。
東京八景とかなら好きなんだけど。
5 :
吾輩は名無しである:01/09/23 13:58
>4
全体通して本当お道化だね。っていいたくなる生きかただなーと。
苦しみを告白したくて書いたというより
本当にお道化なお話でしょう。
っていうのが言いたくて書いた感じがする。
6 :
吾輩は名無しである:01/09/23 14:05
親友交歓どうよ?
>6
めちゃ好きです。
8 :
吾輩は名無しである:01/09/23 14:25
>7
最後が恐ろしくないかい?
>8
確かにちょっと恐いかもしれないけど、
その恐さもまたいい。
10 :
吾輩は名無しである:01/09/23 17:30
昔、『新・人間失格』というビデオ見たことある。
注、赤井英和の人間失格とちゃう。
「トカトントン」も笑える。
後期のテクストは、とかく暗い・重いと評されがちですが、
よくよく読んでみるとおもしろいものが多いですね。
「如是我聞」をよんだが、今思えば2chねらーの煽りのような文章だ
>>5 後半ぼろぼろになってく感じはちょっと好きかな
14 :
吾輩は名無しである:01/09/23 19:02
ついこの前太宰の弟子の堤重久の、「太宰治との7年間」というのを
読みました。太宰って想像以上にひょうきんで、頭よかったんですね?!
でもやっぱり相当遊び人だったようで・・・。
スゴイなあ。
親がいなくても子は育つ、じゃなくて
親がいるから子は育たないだっけ?
そんな事が云々書いてあったの、好きだったなぁ
長編より、短編集の方が好きだ
16 :
吾輩は名無しである:01/09/23 19:25
>15
じゃなくて 子よりも親の方が大切。じゃないっけ?
桜桃。
それともそういう話があるのか?
斜陽で出て来た「飽和点」が口癖になりそう・・・
「怒り飽和点だっつーの」みたいな風に(w
読点をふんだんに使用し、独特な「調」で告白体の文章に迫力を持たせている。実に魅力がある文を書く人です。
>>15 太宰は「子供より親が大事と思いたい」じゃないか?
「親がなくとも子は育つというのは嘘です。親があっても子は育つんだ」
と言ったのは坂口安吾だったような気がする。
あ、見つけた。
みなさん御迷惑をおかけしました。
自分も記憶が曖昧だったので;
「父」に
親が無くても子は育つ、という。私の場合、親が有るから子は育たぬのだ。
これでした、ハイ。
「父」好きだ…義。義とは?とかかっけえぇ。文体も良し。
親と子。
って、太宰の苦痛の課題でもあったんですね。
20 :
吾輩は名無しである:01/09/23 22:13
>>12 書いてる人の名前がちゃんとわかってるだけでもまったく違うと思われ。
21 :
吾輩は名無しである:01/09/23 22:29
佐藤春夫のアフォー
>>20 志賀直哉批判の文章の感じが似ている、と言いたいのでは?
23 :
吾輩は名無しである:01/09/24 00:10
『人間失格』読んで思ったけど
なんでモテて、人生うまくいってるのに
自殺ばっかすんのかな?
24 :
吾輩は名無しである:01/09/25 00:07
大学を何年もかかって卒業できないなら人生うまくないと思うがどうか。
25 :
吾輩は名無しである:01/09/25 00:15
太宰を何年もかかって卒業できないなら人生うまくないと思うがどうか。
27 :
吾輩は名無しである:01/09/25 00:19
太宰の単行本の解説を太田治子が書いていて、
つまらない解説だなと思った。
>>25 二重カキコかしたかと思っちゃったよ。おもろい。
29 :
吾輩は名無しである:01/09/25 01:21
>>25 それはその人の読み方、摂取の仕方によって違うと思いますが……。
>>27 ひそかに同意。
30 :
吾輩は名無しである:01/09/25 01:47
太田治子は高校の時津島祐子と、お互いの存在に気づき会う事になったが、
やはり緊張して待ち合わせの喫茶店のトイレに入ったところ、
鏡に自分に似た顔の子がいてびっくりしたそうだ。
やはり相手も緊張してトイレに駆け込んだらしい。
31 :
夜明けのダザイスト:01/09/25 22:19
太宰がこの時代に生きてる人だったら、
2チャンネルに来てるかなあ……。来てそうだなあ……。
32 :
吾輩は名無しである:01/09/26 11:47
「畜犬談」で笑って「兄たち」で泣いた。
33 :
吾輩は名無しである:01/09/26 13:52
34 :
吾輩は名無しである:01/09/26 14:00
>>33 瀬戸内寂聴の対談本「生きた書いた愛した」より
35 :
吾輩は名無しである:01/09/26 19:55
ああ、人間失格の英訳がほしい。
36 :
吾輩は名無しである:01/09/26 23:24
太宰って海外じゃどうなの?
>>36 飜譯じゃダメかも。
あの獨特の〈スタイル〉は、日本語じゃないと出せないでしょう。
たしかドナルド・キーン氏が太宰の何か海外に紹介しているはずです・・・。
>>36-37
ああ、なんだか初めて「ガ〜〜ン」とショックだねぇ。
太宰の天才的文体は、確かに翻訳には向かない独特のリズムと
言葉の自在さをもっているかも。
擬音語、擬態語、比喩や話し言葉、皆一種のトーンを備えていて
どこを切り取っても「あ、太宰だ!」とわかる。
他の誰が真似てみても、絶対無理な独自さ…。それが、しかし、
翻訳ではおそらく限界があるだろうナァ…。
どうだろう、誰かチャレンジしてみる??
39 :
吾輩は名無しである:01/09/27 00:46
>>32 「兄たち」マンセー。圭治兄サマ萌え&hearts:
変な仏像見てみたいが…斜陽館に行けばあるのか??
あれ?ハート失敗…もう一度
♥
>>39 斜陽館って、もう旅館じゃないんでしたっけ?
42 :
吾輩は名無しである:01/09/27 00:57
>>41 旅館じゃないよん。
金木町が文学館っぽく運営してるみたい。
44 :
夜明けのダザイスト:01/09/27 02:19
昭和39年初版発行の太宰治作品集に、
ドナルド・キーンが解説を寄せているので
ちょっと読み返してみる。
どうも、太宰が外国から引っ張ってきたネタを小説にしたり、
小説の中にキリスト教の抜粋がしてあるのは、
欧米人から見るとあまり愉快ではないらしい。
「ほんとにわかって書いてんのかよ」
みたいな印象を受けるそうだ。
それ以外の部分では、太宰の表現力や構成力は、
欧米でも高い評価を受けているとのこと。
ただ、日本での太宰人気って、
ある意味カリスマみたいなところがあるから、
欧米はそれほどではないだろうけど。
45 :
吾輩は名無しである:01/09/27 02:26
夏目漱石とかは海外でも評価あるみたいだけど、
太宰はどうなんだろ。微妙なあの顕示欲と天の邪鬼な感じは
本人じゃ無いと行間だせないよなあ。
訳だと直接的な表現になったりして。
わかんないけど。
46 :
吾輩は名無しである:01/09/27 03:29
太宰(の文庫本の解説)はある程度醒めた視点から書いてある方が好感が持てるなあ。
だから太田治子とか柳美里の解説は好きじゃない。
>>39 でしょでしょ?
そういえば昔復刻された太宰の初版本全集の付録に「青んぼ」ついてて、
夢川利一の文章が載ってた。
本当に夢川利一だったんだ・・・
49 :
吾輩は名無しである:01/09/27 08:23
太宰は外国でも人気ありますよ。
前スレでもありましたが、外国の有名バンドのメンバーは
人間失格は今まで読んだ中で一番の心の書だと言った。
三島とか川端とかも人気ありますが、あれは日本趣味にひかれてたりする。
太宰が好きな人は、
この太宰の感覚は世界共通だと、言う。
(ほんとかどうかは知らん)
50 :
吾輩は名無しである:01/09/27 21:17
今日、眉山、と、親という二文字、読んだけどやっぱいいわ、ほろりときてしまった。
「ペルソナ」読んだあとだったからかな?
51 :
吾輩は名無しである:01/09/27 21:19
ぁ ピカレスクだった。
52 :
吾輩は名無しである:01/09/27 22:06
>51
映画化するんだって?
でも河村隆一が太宰役とは・・
53 :
吾輩は名無しである:01/09/27 22:54
そうそう、映画で圭治兄サマ誰やるんだ?
美しくなければ許さない…てゆーか、圭治兄まで話まわってくるのか(ワラ
53、我々ちと早まったかもしれんぞ。
>>47 夢川利一の作品はどうだった?詳細キボンヌ
(↑それにしても愚僧らしい筆名である、ほれぼれ)
55 :
吾輩は名無しである:01/09/28 01:15
ドナルド・キーンが太宰の海外での評価の事を書いてたような……
主に「斜陽」のことだった気がする。
56 :
吾輩は名無しである:01/09/28 02:04
太宰文学に東洋的なところが無いことを指摘して不満を示した外人もいる。
『人間失格』の英訳が発行され、アメリカのさる週刊誌に載った書評は次の
ような文句で終った。「著者の身元が明らかでなければ、フランスの実存主
義者たちが群がり集まるカフェに長らく立ち寄ったアメリカ南部のデカダン
派の作家が書いた小説だと思われやすいだろう」と。私はそういう書評家が
期待するような「東洋的なこころ」に余り関心がない。ジャック・ヴァシエー
というフランスの超現実主義派詩人が書いたように、自分の国を代表する義
務ほど嫌なものはない。東洋的なところで自分の小説を飾りたい日本の作家
が居れば大いに結構だと思うが、そういう義務はないはずである。
57 :
吾輩は名無しである:01/09/28 02:20
言うまでもなく、太宰の人気の一部は現在流行している疎外感に負っている。
『人間失格』の主人公は、「もはや、自分は、完全に、人間でなくなりました」
と書いているが、これはおそらく太宰自身の心からの叫びであろう。疎外感や
太宰の堕落に同調する若い人が多いそうだが、文体を成就していく太宰の並々
ならぬ努力を忘れてはいけない。『晩年』について、「私はこの短編集一冊の
ために、十箇年を棒に振つた」と書き、いろいろの苦労を語ってから、「けれど
も、私は、信じて居る。この短編集、『晩年』は、年々歳々、いよいよ色濃く、
きみの眼に、きみの胸に浸透して行くにちがひないといふことを。私はこの本
一冊を創るためのみ生まれた」と言っている。太宰は未来における『晩年』の
評判を正しく予言したが、その「一冊を創るためのみ生まれた」とは思えない。
太宰の作品全体は年とともにますます強くわれわれの心に訴え、太宰自身は二
十世紀の芸術家の中で名誉ある地位を占めていると思う。
58 :
吾輩は名無しである:01/09/28 03:45
>>49 wonderful!
fantastique!
estupendo!
fantastico!
西欧ばっかだ、、、鬱、、、
59 :
吾輩は名無しである:01/09/28 20:05
>>52 河村隆一か、、いいんじゃない?どことなくナイーブさがのこってるかんじがはまる
かも、ルナシーの陰鬱な曲とかはいればギャルは獲得できるかもしれんし(そうなったらぜったい見ん)。
松田優作にやってほしかったねえ。
60 :
吾輩は名無しである:01/09/29 22:31
眉山とグッドバイ読みました。
グッドバイ続き気になるし・・・
あれで終わりと思えなくもないといえばそうなんですけど先読みたい。
眉山はエエ話・・・
大切なものは無くしてから気づくって感じだな。
61 :
吾輩は名無しである:01/09/29 23:09
グッドバイは、全部の女と別れられてさあ奥さんのところへ
戻ろう、と主人公は思うのですが、結局奥さんには逃げられて
しまいます。愛人もなし、奥さんもなし、というラストみたい
です。自己投影かなりありますね。奥さんに罪悪感があったの
でしょう。
62 :
吾輩は名無しである :01/09/30 01:28
どうせ死ぬなら、完結してからでも良かったのに。
「グッドバイ」と未完の「火の鳥」、面白かったのに。
63 :
吾輩は名無しである:01/09/30 19:10
本当に死ぬ気はなかったんじゃないの。「ピカレスク」じゃないけど……。
でも「グッド・バイ」って太宰の作品でいちばんつまらないと思う。
というか、個人的には好きになれない……。
64 :
夜明けのダザイスト:01/09/30 19:34
文章のテンポは好きだけどな、グッド・バイ。
わあ! なんというゲスな駄じゃれ。まったく、田島は気が狂いそう。
とか。笑い死ぬかと思った。
「グッド・バイ」は新聞小説ですから、多少軽い感じがしますね。
ディープな太宰が好きなひとにはダメかもしれないです。
個人的には戰後に太宰が生きていたら通俗小説家になったかも、と思いますが。
どうでしょう?
66 :
夜明けのダザイスト:01/09/30 19:55
たしかに、軽めの人間悲喜劇ものを
たくさん書く作家になってそう。
太宰は、ジャーナリストとしての自意識が強烈にあったんじゃないかな。
世の中が慌しいときには力を発揮するけど、
平和になっちゃうと気が抜けるんじゃないだろうか、とも思う。
いえ、私は太宰の作品って、書いた本人が思ってるよりずっと
重く受け取られやすい構造を持ってるんじゃないかとは勝手に思ってますが、
私自身にとってはディープじゃありません、それほど。
「グッド・バイ」は文章の密度が粗すぎるって言うか……
↑にも書いてる方がいらっしゃいますが、長生きしてもこれでは
それほどよい(中期などと比べて)作品は書けなかったんじゃないかという気が。
68 :
吾輩は名無しである:01/09/30 23:03
>太宰は、ジャーナリストとしての自意識が強烈にあったんじゃないかな。
>世の中が慌しいときには力を発揮するけど、
>平和になっちゃうと気が抜けるんじゃないだろうか、とも思う。
司馬遼太郎が太宰の魅力として、「聖なるものへのあこがれ」とあげていましたが、
戦争が終わって、太宰にとっての「聖なるもの」がなくなったので、
太宰は「壊れて」しまったのではないかと私は思っています。
「斜陽」や「人間失格」よりも「冬の花火」などのほうがその絶望が明確にされています。
良し悪しは別として、戦前の時代がずっと続いていれば、
長生きをしたとしても太宰はテンションを保ってものを書くことができていたと思います。
「ジャーナリストとしての自意識」は、たとえばどのあたりに表れていますか?
私は感じたことがないのですが・・・・
今の世の中に、一体何を伝えなきゃいけないか、
っていうことを真剣に考えて、
みんなが苦しんでるときには明るい話
(お伽草子とか富岳百景とか)を書いたりしてた、
そんな太宰の創作姿勢は、
いっぱしのジャーナリストと
言っていいと思います。
ってゆうか、太宰自身、自分がジャーナリストたらんとする意志表示を
エッセイの中で何度もしていますしね。
作品の中でそれが伝わるかどうかは、
それは受け取る読者次第ですけど。
後は、文壇の権威とかに向きになって食って掛かる
アナーキーな所とかね。
70 :
吾輩は名無しである:01/10/01 00:06
戦争真っ只中に書かれたお伽草子やら新釈諸国話やらは、
“みんなが苦しい時の明るい話”ではないと思われ。
国の検閲逃れだったんじゃないの?
書きたいこと、まともに書けないご時世みたいだったし。
創作活動に関わってない、
評論家タイプの人間にはわからないかもしれないけど、
検閲逃れなんていう消極的な理由で
あのクオリティの作品を書くことは、
当時の太宰治の実力からして不可能だと思われます。
まずテンションを保てません。作家だって人間なんだから。
近代文学史を見ても、
昭和19年ごろに明るい話で名作を書いた作家は、
本当に数えるほどしかいません。
太宰の他には、石川淳がいたぐらいじゃないかな。
72 :
吾輩は名無しである:01/10/01 02:13
>>71 あの時代の検閲逃れ=消極的理由にはならないと思うよ。
検閲で削除くらった継ぎはぎものを出版するぐらいなら
始めから検閲に引っ掛からないものを、ッてんで
太宰はフォークロアを選んだはず。
「それがダメならこれでどうじゃ!」的発想。
でも質は落とせない、検閲野郎の目にモノ見せねばならんから
テンション上げて頑張ったんだと思う。次々に出したんだと思うよ。
作家の意地だと思うんだよね。
ほら、積極的でしょ。
73 :
夜明けのダザイスト:01/10/01 02:31
うーん、そうかもなあ。
太宰自身、芸術は制限を受けてこそ飛翔する
っていう持論を持ってたみたいだからな。
でも、話が横道にそれたんだよなあ。
要は、みんなはジャーナリストとしての気概を
太宰に感じるかどうかってことを話してたはずなんだけど。
俺はバリバリ感じるんだけど、
>>72 さんはどうよ?
74 :
吾輩は名無しである:01/10/01 03:17
>>73 横レスですみませんが、ここでおっしゃっているところの
「ジャーナリスト」の意味をもうちょっと詳しく説明してくれませんか。
75 :
夜明けのダザイスト:01/10/01 03:49
言語を媒体として、社会や人々にメッセージを投げかけることだよ。
いや、別に映像でも音楽でも良いけどね。
だから新聞記者も小説家も、広い意味ではみんなジャーナリスト。
ただ、自分の中にある美的探求芯をストイックに追求する、
筋金入りの芸術家タイプの作家はこの範疇ではないと思うけどね。
76 :
吾輩は名無しである:01/10/01 15:20
さあ 眉山を読みましょう。
もうだめだ、ここではもう飲めん
「眉山」は地味ですがいい作品です。
前にも書いているかたがいましたが、大切なものは失ってから気がつく・・・。
これは誰にも覚えのある普遍的な心情ですね。
〈僕〉の虚勢の綻びから垣間見える「はかないものへの愛情」に心を揺さぶられます。
うまく表現出来ませんが、たしかに記憶に残るテクストです。
単純なテーマを扱いながら陳腐にならないのは、やはり太宰の力量ですね。
78 :
吾輩は名無しである:01/10/02 01:20
>>73 そうそう、話それてたんだけどさ
ちょっと気になっちゃったもんだから、つい。スマソ
ジャーナリストの気概については
バリバリまで感じられないけど、多少は同意。
太宰、新聞社の面接受けるような人だったし。
(↑また話それてる?)
78=72っす。度々スマソ
80 :
くだらないけど:01/10/02 20:34
眉山読みたくなったけど
新潮社の文庫ではどこに入ってる?
一応集めてるんだけどね
82 :
吾輩は名無しである:01/10/02 21:39
パンドラの匣読みました。
明るくておもしろい話だった。
太宰治の書くもてる男っていやみがなくていいですね。
でも途中、越後獅子やひばり、固パン達の討論は
読み飛ばしちゃった。
>81
わっどうもありがと
早速買いますね!
84 :
吾輩は名無しである:01/10/02 22:15
太宰治
百害あって一利なし
世の中飢えて死んだり、戦争に駆られる子供たちがいたりするのに
太宰治はそのような状況があれば真っ先に逃げ出すだろうし、
泣き言だけをいうだけだろう。
はなはだ脆弱なあまちゃん。
太宰は優秀なくせに不幸ぶったり悩みたがってる。
86 :
夜明けのダザイスト:01/10/02 22:50
優秀なことと人生の幸不幸はあまり関係ないと思われます。
88 :
吾輩は名無しである:01/10/02 23:52
パンドラの筺とか書いたの戦時中じゃなかったっけ?
89 :
吾輩は名無しである:01/10/03 00:15
ここの人って
太宰治の最後の情けない死に方にあこがれるの? 女と情死
俺はもっと自分に尊厳を持って生きたいし、死にたい。
なぜならそのような文学者、芸術家をたくさん知っているから。
>>89 いえ、別に・・・。
私のなかでは、作者は氏んでますからね。
91 :
夜明けのダザイスト:01/10/03 00:21
自殺はあかんよ。この親不孝者! って感じだ。
太宰ってものすごく頭いい。知能が高い。
モテ方もなぁ、漏れだって頭良くてモテテるけどさ
心中までしてくれようって女は……一人もおらん(涙
93 :
吾輩は名無しである:01/10/03 00:49
作品は好きだけど作者の死にかたには、あまり関心ないなあ(笑)
94 :
吾輩は名無しである:01/10/03 01:26
作品も嫌いだし、それを彷彿させる死に方も嫌いです。
さらにそれを彷彿させる生き方も嫌いです。
95 :
吾輩は名無しである:01/10/03 18:24
太宰はねーやっぱ作品が大好きだし
それと同時に作者にも興味湧くけど、
生き方、死に方にそんな気にしないなぁ
やっぱ、独特すぎるので好き嫌いの差が激しい人なんだね
自分の場合、あまりにも批評されがちなので、
そっとささやかに好きを守っていきたい
とりあえず、葉蔵くんと太宰をそのまんまだと思っているのはやめてほしいなー
96 :
吾輩は名無しである:01/10/03 19:47
っていうか、太宰が一般的に言われているような、弱々しくて暗くて(?)
死ぬ事ばかり考えてる人だったとはまったく考えてない人もいるんですが?
むしろ、「え〜? 本気でそんな人だったと思ってるの?」って聞き返したいくらい。
97 :
吾輩は名無しである:01/10/03 20:42
まあどちらにせよ 尊敬すべき対象になりえない。
事実は変わんないからね。
>>97 まぁそうかも知れないけど、それと作品の価値は別だしね。
僕は今のところ好きですよ。太宰の作品は。
もっとも、作者と作品を混同してるファンもけっこうウザいけどね。
99 :
夜明けのダザイスト:01/10/03 21:27
うんうん、作品と作者は別で考えなきゃいけない。
>>99 というか、そう考えない人がこんなにいることがオドロキ。
101 :
夜明けのダザイスト:01/10/03 22:23
アンチ太宰の大多数は、作品も読まずに人間性を批判してる人ばっかだし。
そうじゃない賢いアンチもいるこたいるけどさ。
「太宰治」を批判する資格はないですね。
そういうひとはやっぱり芥川も川端も三島も批判するのかな?
ところで、半可通って言葉太宰の作品の中でもよく使われるけど、
たまにこの言葉が載ってない辞書あるよね。
太宰の自殺が一番女々しいから批判されるのかな。
芥川を批判するのは無謀だと思うが。
>>104 そうなんですか?
私はそれほど辭書に通じておりませんのでわかりません・・・。
107 :
夜明けのダザイスト:01/10/03 22:35
日本で一番売れてる辞書、新明解の国語辞典にはちゃんと載ってたけど。
中学生の時に太宰を読んで、半可通の意味を調べたら、
手持ちの辞書で載ってなかった。ひょっとしてジュニア辞書だったからかも。
108 :
吾輩は名無しである:01/10/03 22:46
そうだなー私も尊敬はしないねー
個人的には、太宰を好きな人って尊敬とかそーゆー人を尊うの
嫌いっぽい人達みたいだと思うけど少なくとも自分はそう
尊敬より親近感の方がやっぱ強いね
109 :
夜明けのダザイスト:01/10/04 03:06
確かにね。太宰は一緒に酒を飲みたいタイプの作家だな。
芥川とか谷崎とかだったら酒を飲むどころじゃないね。
110 :
吾輩は名無しである:01/10/04 06:34
神様、河村隆一が太宰治なんて嫌です。
それだけは勘弁してください。
111 :
吾輩は名無しである:01/10/04 07:38
「ピカレスク(主演-河村隆一)」ですか.....
さっきテレビで初めて知った。あ〜あ...
112 :
吾輩は名無しである:01/10/04 07:40
きっついなぁ
ナルシストつながりだって・・・
113 :
夜明けのダザイスト:01/10/04 14:07
河村隆一だったら、酒の勢いで殴ってるね、絶対。
114 :
世界@名無史さん:01/10/04 17:23
監督は何で河村なんか使うのかね
キモイからやめてくれ
115 :
世界@名無史さん:01/10/04 17:27
太宰の20歳前後の帝大時代の写真みたけどスンゴイ美青年だった
堂本光一にそっくり
118 :
夜明けのダザイスト:01/10/04 17:54
世も末だ。
太宰、情死、なんていうけど、心中、の言葉が
臭わせるような、女々しい情緒主義とは全然違うと思う。
作品を読めばわかる。太宰ファンを鼻で笑うヤツらホントケーハク。
いー感じで、書き込みまわってるね
映画の話でも盛り上がってねv
アンチも大歓迎だよ
ファンとしては嬉しいぞ
121 :
吾輩は名無しである:01/10/04 22:22
なんかスレ読んで見ると
太宰派の人達って、やっぱりナルチスト。恥ずかしくないのかな?
早く大人になりな。
122 :
吾輩は名無しである:01/10/05 00:28
123 :
吾輩は名無しである:01/10/05 00:32
太宰って世界で通用してんの?
したことあんの?無理だわね。
124 :
吾輩は名無しである:01/10/05 02:14
>>123 あんな『恥』に敏感な感覚っつうのは、日本人ならではと思っちゃうですよ。
よかった……みんな嫌がってくれて……<河村
治たん、お願いだから祟ってくれ。
>>123 そこそこ人気はあります。
と言うのも、太宰の作風は
日本的美意識に立脚している部分が
他の大作家より明らかに少ないので、
外国人に受け入れられやすいようです。
なんか。『ザ・太宰治』っていうでかい全集本あるじゃないすか。
研究者用ので、文字表示もそのままの。
あれがでてるのって、『ザ・シェイクスピア』と『ザ・夏目漱石』だけ。
芥川より太宰がそういうふうになるってんはちょいと驚き。
まじで佐藤珠緒、さのしろうなんですか。アハハハハハハハハハハハ。
バカみてー。
127 :
夜明けのダザイスト:01/10/05 23:04
研究の余地がある、というか、
作品を読んで、読者が勝手に
想像をめぐらすことができるという点においては、
太宰作品は一級品かもしれませんね。
芥川の作品なんて、議論の余地がない感じがしますからねえ。
128 :
吾輩は名無しである:01/10/06 03:53
「ヴィヨンの妻」ってよく芸術的に優れてると言われるが、
他の秀作と比べるとどうなんでしょう?
スレを見てると余り出てこないようだが。
129 :
夜明けのダザイスト:01/10/06 04:00
>>128 綺麗にまとまりすぎてるんじゃない?
構成とかも、なんか1本調子な感じだし……。
って、俺だけかな、そう思うの。
他の人の意見も求む。
130 :
吾輩は名無しである:01/10/06 04:46
出て来る小説家がかっこつけ過ぎ。
131 :
吾輩は名無しである:01/10/06 08:52
斜陽よりヴィヨンの妻の方がいい作品だと思う。
斜陽は遺書以外は安っぽい。
>131
遺書は太田静子の日記を使ったんでしょ。
>>132 いえ、太田静子の日記を使ったのは遺書以外の部分です。
134 :
シガナオヤ:01/10/06 15:07
「斜陽」の言葉遣いには閉口したな。
135 :
カワバタヤスナリ:01/10/06 15:13
私見によれば、作者目下の生活
に厭な雲ありて、才能の素直に発せざる憾みあつた。
136 :
吾輩は名無しである:01/10/06 16:28
初めて書き込みます。私も太宰大好きです。
「ロマネスク」、「ダスゲマイネ」がいいですね。
一番好きなのは、「斜陽」ですが。
137 :
吾輩は名無しである:01/10/06 17:58
>>134 太宰の名誉回復の為に。
実際に山の手の貴族はああいう言葉使いをしたようです。
139 :
吾輩は名無しである:01/10/06 21:39
関係無いが、オダサクスレッドが消えて居た。
140 :
吾輩は名無しである:01/10/06 22:37
>122
初代でしょうね。
141 :
吾輩は名無しである:01/10/06 22:43
斜陽 お母様がスプーンを いいとおもうな〜
142 :
夜明けのダザイスト:01/10/06 22:55
お母様のメシの食い方は、俺も憧れる。
143 :
吾輩は名無しである:01/10/06 22:57
>142
いま何していると思う、 ・・・・・ おしっこよ
ん〜んおちゃめ
144 :
吾輩は名無しである:01/10/06 23:32
テレビ東京のドラマ斜陽で、上原を演じた
根津甚八よかったなー。あのドラマ見て斜陽読んで、
それから太宰にはまったのだけど、もう一回みたいよ。
145 :
吾輩は名無しである:01/10/07 00:38
>>138 ごめん、忘れちゃった・・・
友達に訊いとく
真の貴族の滅亡と新しい道徳革命。
今の人から見て良くわからない。
かず子一家は田舎の裕福な家庭が貴族ぶってる感じで、(実際そうだし)
山の手の本物の貴族がこれを読んだら、如何にも嘘臭く感じたろう。
しかし、これらの欠点を細部まで正確に直し、設定も変えたら
かず子の魅力あるキャラクターも半減したし、斜陽自体つまらなくなっていたかもしれない。
147 :
吾輩は名無しである:01/10/07 11:36
まじすか?あららら。あったのか。すみません。
『正義と微笑』、『秋風記』ってどーなんですか。
大ッッスきなんですが。
149 :
吾輩は名無しである:01/10/07 21:55
いいでしょう。勿論。
正義と微笑特に。
150 :
夜明けのダザイスト:01/10/08 07:51
正義と微笑、
読んだ時、結構つらかったような記憶が。
嫌いじゃないんだけど。
同じ文庫本(新潮だったっけ)にパンドラの匡も入ってて、
そっちはアッパー志向で気持ち良かったけど。
151 :
吾輩は名無しである:01/10/08 10:22
「津軽」いいね。電車の中で読むと笑いをこらえるのに苦労する。
152 :
ヴィヨンの妻:01/10/08 16:24
読んだ。スゴイ話やなー。
あの奥様もしたたかっつーか
ああいう結婚したい(w
153 :
吾輩は名無しである:01/10/09 01:58
「ヴィヨンの妻」について、女性が書いた論文を読むと「居たたまれない」みたいな
ことを言ってる人が多い。
中には不快感を露にする人も……。
しかし太宰の代表作の一つであることに変わりはないと思います。
154 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 02:55
太宰はまるで自分の魂を切り売りしたようで、文学者として邪道だと
感じる。その対極にいる人間として私は夏目漱石を尊敬してる。
漱石の小説は、彼の知性と表現力でもってみごとにリアルを作り上げている。
魂をただ切りとって紙の上に乗っけたような太宰の小説は、手っ取り早
く情に訴えて共感を取り付ける。
私はあんなの書くくらいなら小説家にはなりたくない、と思った。
けれど、太宰の初期、と晩期の作品は、文学作品としてでなく、別の
思想的な意味で、重要な価値をもつものだと思う。
それは、太宰への共感を打ち消すことで、青年は自己確立に成功し、
この世をたくましく生き抜く勇気を手にする、そういう青年たちの人生の
踏み台としての価値。そういう価値においてなら、他のどの作家も太宰に
かなわないことでしょう。
>>154 太宰は文学じゃねぇよ。あいつはあの時代の芸能人なの。それは三島にも言えること。
漱石も大衆向けのおちゃらけ文学。俺は鴎外、鏡花こそ日本の文学だと思ふ。
156 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 03:29
漱石はちがうよ。あれは日本のドストエフスキーだね。芸術家だよ。
太宰と三島はさすがにかなり通俗小説だとおもうけど。。
鴎外は外国かぶれなだけじゃん。鏡花ってのは知らないけど。
157 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 03:32
だけど三島由紀夫は、中学の頃、面白いと思ったものがあったのを
思い出してみたら、
あれは太宰よりは少しマシかもしれんな。芸術家としては。
いや、ひょっとするとものすごい芸術家なのかもしれない。
私が大嫌いな自己完結芸術家。うわ。アレよりは人間として太宰のほう
が共感できるぞ。三島は子ども心には共感できるけど、思想的にクズ
だし、太宰は文学者としてはだめだけど思想的には非常に興味深い。
158 :
吾輩は名無しである:01/10/09 03:37
>>154 っていうか、「自分の魂を切り売りしたよう」っていうのは読者が
そう感じるというだけの話で、現実に太宰がそんなふうに書いていた
かどうかはまた別の話でしょう。
太宰っていう作家に付帯するイメージが先入観になってるだけで。
作品と作家は別ですよ。作家と作品を切り離して考えられないのは
作家というより読者の問題だと思いますが。
さらに言えば、「太宰の生き方は嫌いだけど、作品は好き」っていう人、
このスレにもけっこう書き込んでますよ。
あと漱石の作品がまるで実人生とは別のところで書かれたように
おっしゃってますが、まったく違います。
>>156 漱石がドストエフスキーって、オマエなぁ、ドストエフスキー読んでから言え。
ドストエフスキーは一から己の文学を創り上げた立派な男だ。
漱石こそ外国かぶれだろ、それに精神脆くて晩年の作品なんてどれもこれも同じで
ネタ切れしてんのが痛々しい。
日本の文学は日本語の西欧化から始まったとも言えるわけで今日文学があるのは
鴎外の功績と言っても過言ではない。鴎外に比べたら漱石なんてプッだね。
160 :
吾輩は名無しである:01/10/09 03:40
>>159 横レスですみませんが、
>日本語の西欧化
というなら、鴎外もそうですが漱石もかなり重要な役目を果たしてますよ。
まぁ、そんなことで作家の価値を云々するのはナンセンスだとも思いますが。
161 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 03:47
私は残念ながら、他人の作ったイメージなんか知らないよ。
自分が読んだ数少ない経験の中からしゃべってるの。
ちっとも文学かぶれじゃないから。
あと、ドストエフスキーは私が唯一認める作家だから、漱石は
ちょっとしか知らないけどドストエフスキーのことなら、たとえ
東大文学部教授とか、ノーベル文学賞さっか、とかそういう威張った
人が何を語ろうが、私と違うことを言うなら、それは、その人は
読まずに知識だけでかたってるとみなす。
私の言葉は素直に聞いてください。私が自分の目で、誰をも通さず
この自分の目だけで読んだ、そして自分の頭と心だけでじかに感じ取ったものがそこには書かれています。
162 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 03:50
漱石についてはさほど数読んでないけれども、
漱石の言葉は、西洋かぶれのそれではない。西洋文化に誰よりも
造詣が深かったことだけは知ってるけれども、でも彼の言葉は、
日本人としてとか西洋学者として、とかじゃなく、自分の精神から
真っ直ぐ湧き出る情熱を、優れた知性と表現力でリアルに作り上げ
てる。私はそう感じる。
163 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 03:51
リアルに作り上げてる。→リアルな芸術作品に作り上げてる。
>>161 数少ない読書経験から唯一認めた作家ってどういう位置付けなのだろう?
狭小な世界観からは偏った思想しか生まれません。多読をお薦めします。
是非、森鴎外、泉鏡花などを熟読されてみては如何でしょうか?
165 :
吾輩は名無しである:01/10/09 03:53
こと太宰に関しては何故か擁護するのは慎重にならないと
と思ってしまいます。
まあ一つの意見として聞いてください。
太宰は文学じゃない、芸術じゃない、小説家じゃない・・・
全部自分の心の中のプロトタイプに
はめようとしているように見えてしまう。
話半分に聞いてくださいね。
魂をそのまま切り取るって、知性じゃないって、
それって天才じゃないですか。
三島の思想がくずって同感。
あなたの言うこともわかると言えば、わかる。
でも中期をこよなく愛する私にはいまいちピンとはきません。
太宰に思想なんてあったのかしら。
私には太宰は大仰な文学には無い、思想なんかじゃない、
現実に生き抜くということ。黄金風景。
それが彼の小説から感じること。
>>153 女ですが、居たたまれない気持ち、わかる。
だから一層のこと、夫を叱咤して明日のために
感情の無い顔で生き抜いていこうとする主人公が、
ひどく胸に響きます。
とにかく何が何でも生きることが
この世で一番大切なんだと思いました。
>>162 漱石って結構せこくて人間臭かったそうだよ。
167 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 03:57
>>166 太宰もそうだよ。精神性には共通するものを感じるね。
人間性と自尊心と謙虚さで太宰は著しく劣ると思うけど。
168 :
吾輩は名無しである:01/10/09 03:58
>>161 ええ?でも作家の実人生を作品と重ねて考えちゃってることに
変わりは無いよね。あなたの言い方だと。
>私の言葉は素直に聞いてください。私が自分の目で、誰をも通さず
>この自分の目だけで読んだ、そして自分の頭と心だけでじかに感じ取ったものがそこには書かれています。
ねぇ、こういう嘘はやめましょうよ。
だったら作家の誰かが外国かぶれだとかそういう先入観も捨てて読まないと。
でもそんなこと不可能でしょう?
Ray.naは太宰が大好きってことでよろしいじゃないですか。
警句:
太宰は日本文学の入り口としては最も避けるべき読物です。
鴎外から読みなさい、正しい文学の道しるべを与えてくれるでしょう。
明鏡止水のごとく。
171 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:04
>>167 あなたにもう少し謙虚になって欲しいです。
172 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:04
>>165 私はまだ生きることが大事だってわかってない。
子どもを生んだ責任上、信じてるふりで生き抜くけど。
信じてるふり。やらなきゃいけないことがあるから、だから必死で走り
続けて、行動的で活動的で元気で、人に負けることを知らない鬼のよう
な、だけどがむしゃらな人間、それが私にも可能な唯一の生き方だから、
そうやって走り続けてる。
尊敬されるためじゃなく、ただ野心のままに生き抜いて、野心をかな
える姿を演じていく。それが私に出来る精一杯だから。
いい母親に、いい人間になろうというのは体質的に無理だから迷いが
ない母親、せこくてずるくて野心家でひたすら強く図太い、軽蔑される
母親になりたい。
>>170 あまり関係ないけど、太宰は鴎外をたいそう尊敬してたよ。
「女の決闘」とか読んでご覧よ。
それに対して漱石については「俗中の俗」って言ってるけど。
でもここに書き込んでる人はいまさら「日本文学の入り口」なんかに
いる人たちじゃないと思うし、あなたの感じ方でそういうことを
言われても正直言って「よけいなお世話」って気もします。
>>172 支離滅裂だぞ、壊れたか?まるで晩年の太宰のようだ。
175 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:06
>>170 正しい文学の道しるべ??
なんじゃそりゃ。
何故そんなものにとらわれてるの?
理解に苦しむ
177 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:08
壊れてなーい。生きるのが大事だって気付いた時は中期の太宰の
気の迷いと同じなのでは?と思ってね。
私は宗教やイデオロギーなんかに頼らず、ただ自分が信じる自分だ
けのやり方でいく。そして、それは望んでそうするわけじゃなく、
そうするより他に道がないから。
178 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:11
>>172 それでいいんじゃないですか?
太宰も結果論として大切といってるわけで。
別に大切だから生きろとはいってないわけなんですよ。
だから思想ではないと思っているんです。
私が三島より太宰の方に共感するのはそこです。
太宰はデカダンスなんていわれてるけど、
それは裏返しでしょう?
彼は眉山的なるものに、満願的なるものに、
黄金風景的なるものに最大の敬意を払ってるんです。
彼らは芸術じゃありません。
でもこの世で最も美しいんです。
あなたが子供のためにとりあえずがむしゃらに生きていく、
素晴らしいじゃないですか。
生きるって思想じゃないですよ。
とにかく生きることですよ。
>>177 それがすでにイデオロギーになってるじゃん……。
「自分」なんてものが存在すると本当に信じてるんだね。
まぁいいけど……。
180 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:16
>>177 中期が太宰の気の迷いだと思っているの?
高圧的な言い方ですが、それは読み方を過っていますよ。
太宰文学に一貫して市井の生きる人々への愛は感じられます。
ドストエフスキーだってそうじゃん!
太宰は自分がそういう存在にはなれないことがわかってるから、
だからこその初期と後期があるんですよ。
181 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:17
自分は確実に存在するよ。
自分という存在は、客観的にはまるで無価値で、だけど確かに存在する。
存在するんだよ。否定できずに存在する。
なければどんなにすばらしいか、それでも残酷にも自分は存在し、
だれからも必要とされず誰にとっても無価値な自分の存在を、わけも
なく、ただどこまでも守り抜いてしまっている。どこまでも愛してし
まっている。
自殺は自己愛の、最も象徴的な形だと私は思うね。自分を愛するあ
まり、自分を守るために、そんなまるで無意味でまるで不自然な選択を
するんだよ。
>>181 あなた言ってる事が矛盾してるよ?
そういう考え方そのものがもう一種の宗教、あるいはイデオロギーじゃないですか。
私は他者の考えがまったく入り込まない思考なんて有り得ないって言いたいんですよ。
なんか電波入ってきてるし言っても無駄そうだからもう消えますけど。
183 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:22
ドストエフスキー!!
全然違うよ。ドストエフスキーは純粋に人を愛していた。
保守に転向したのは保身のため、とどこかの専門家があとがき
かなにかに書いてあったけど、人を愛するから、人間を愛するから
保守になったんだよ。
中期の太宰に愛が? あれはみごとに作り物の愛。 お芝居。
気の迷いというのは彼の「生きててもまあいいかな、とりあえず
なんとかなってるし」という生き方のことをさした言葉で、彼の作
品とは関係がない。
純粋な太宰はあんなに読者を愚弄した作品群を書いたりはしないはず。
中期、太宰は、読者を利用しようとした。お金にしようとした。
だれも、どんな文学者も気付いていないだろうけど、私は肌で感じる。
直接感じるんだ。
184 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:26
>>181 世の中生きづらそうだね。
私の友達で、嫌に自分に執着する人がいる。
自己愛がとても強い。
だから人を傷つけても自分が傷つけられたことの方が大問題。
とにかく、他の価値観を受け入れることに
異常な不安感を抱く。
純粋なんだろうけど。
普通はもっと自然体で自分を保ってるもんだとおもうよ。
185 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:26
麗奈が全盛期の活力を取り戻したみたいで安心した(藁
186 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:26
私の言ってることのどこがイデオロギーで宗教なのか、
結局あなたは一つも根拠を述べないまま去っていくのね。
議論はする気はない。最初からそう。タテマエの言葉をひとしきり
並べて終わりですか?
「他者の考えが全く入り込まない思考なんてありえない」だなんて
確かに誰もが認める、私だってその通りだと認めることだけど、
あまりにも脈絡がなく、無意味な常識論でしょう?
187 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:27
しかし、ドストエフスキーも、ある意味自分の実人生を切り売りしていたと言えるし、
(二重人格、死の家の記録、虐げられた人々、白痴、カラマーゾフの兄弟……、
どれも彼自身の体験がかなりな程度そのまま取り入れられている)
ドストエフスキーの外国文学から受けた影響も計り知れない。
(ゲーテ、シラー、ホフマン、バルザック、スコット、セルバンテス、シェイクスピア、ディケンズ……)
Ray.na さんの言う「思想」とはどんなものなのか、少し教えて欲しいなと思いました。
188 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:28
>>185 ありがと。今後もっと頑張るよ。
近いうちにおうちが出来上がったら、読書なんかはじめてみようと
思ってるんだ。文学に足を踏み入れてみるよ。
189 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:29
190 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:31
>>183 もう少しあなたの意見を尊重しようという気持ちがあったけど、
あなたが肌で感じようがなんだろうが、
太宰をいかに読み込んでいようが、
あなたがドストエフスキーに絶対的な自信を持っていると同様、
あなたの中期理解は唾棄すべきものだと言い切るね。
なおかつ、これまで絶対言いたくないことだったけど、
自分が一番太宰を理解しているとは思わないが、
あなたよりははるかに太宰理解は深いね。
もういっぺん出直してきなさい。
ドストエフスキーについても、
もうちょっと読解力(私のレスのね)を身に付けてから
ここに来てください。
私もこういうところで冷静になれるほどには、
太宰を卒業していないもので。
あしからず。
191 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:31
>>187 まあ漱石、ドストエフスキーのような独特の精神世界をもった天才
の作品は、全てが魂の切り売りといえばそうです。
ただ、太宰のそれは、あまりにも直接的で手っ取り早い手法だった、
ということです。文学者として邪道と読んだのはそういう意味です。
私が先ほどから使ってる思想というのは、精神性という意味です。
哲学、という意味ではなく、考え込んで作り上げた思想ではなく、
その人の精神性を、他者がながめるとき、それを思想的に眺める、
というでしょう?そういう意味のことばです。
192 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:32
そう。まさに自我。自分、というのは自我、という意味以外の
なにものでもありません。
193 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:36
思想的に眺めるって、どういうことですか?
西洋的な意味での体系化するってこと?
漱石はどう考えても天才タイプじゃない。
ドストエフスキーは天才と言ってもさしつかえないけどね。
194 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:36
>>Ray.naさん
貴方の冗長さは無知から生まれているようだ。
無知とは実に幸せなことだと思うよ。どこかで誰かが書いてたけど
人間というのはどこまでも己であることありえない。
知を得れば得るほど、自分の世界は狭く窮屈なものとなり、
自我さえも脆く崩れ去ってしまいます。
貴方が無知で羨ましい。実に素晴らしいことだ。
195 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:40
あと、付け加え。
読者を利用するって何?
プロの小説家は一生懸命良い物を書いて、
それでお金を得て食べていくことでしょう?
中期の太宰は、生活を一度仕切りなおして、
謙虚に生きて、自分自身で働いて食べていくことを
しようとしたわけでしょ?
それをあなた軽蔑するわけ。
あなたは人間の美徳がわかってない。
おいおい、今夜の文学板は丁丁発止として活発だな。
Ray.na頑張れ、ドキュソが入り込む隙は多分にある。
何せ、ここは太宰スレなのだから(藁
197 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:42
なんか今ひとつ褒められてる満足を感じないのが気になるけど…
まあ、いっか。私の出発点は無知です。そして無教養です。
今では教養をさほど強く否定はしていません。これからは少しずつ
身に付けていこうかとも思ってます。
だけど、でも無知はこれまでずっと私の武器だったの。
198 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:45
>>196 あなたも太宰作品をもうちょっと読み込んでから
その口叩いてくださいね。
それに、漱石の大衆向けの何が悪い!
199 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:46
>>195 付け加え、ってことは…
なるほど上のふたつはそういう怒りで書いていたのか。。
じゃ、褒め言葉じゃなくていやみなのね。きっと。
軽蔑するっていけないの?私は面と向かって他人を軽蔑したりは
しないよ。昔はあなたのように平然とそれをぶつけたりもしたけど、
わたしはあなたにたいしても絶対に軽蔑をぶつけたりはしない。
それが社会に生きる人間として最低限のルールだと思ってるから。
だけど、公人というのは、もう私人とは違う。非難され、否定され、
批判され、軽蔑をぶつけられる存在です。
その違いをわかってほしいものだけど…。
人間の美徳なんていう一般的価値を自分がわかってて、相手がわか
ってないと、平気で言うのはそれはイノセンスというものです。
あなたはまだ自分の責任というものを認識していない、無邪気な子どもなのでしょうね。
>>197 貴方が謙虚さを有しておられることが何よりの救いだ。
無知であることに気がついた貴方にアドバイスします。
その強烈な自我を無知から救い出してあげてください。
そうすれば、貴方にとって文学とは生涯の友になるでありましょう。
私にとっての鴎外がそうであるように・・・
201 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:48
連続発言で怒りまくってるあなた、コテハンだったらもっと会話も
しやすいのに、とても残念です。いちいちあなたの投稿番号をならべ
立てるのもなんか疲れちゃうし
>>198 悪いが、今となっては太宰を読もうとは思わない。
もっともっとドキュソな時期に太宰を読んでいれば私の文学観も
寛容なものとなっていたと思う。
>>186 ハイハイ。すみませんね。
だから、何か一つの考え方を持って、それをとことん信じてあらゆることを
それに沿って考えようっていう発想自体が、既にイデオロギー化してるって
言ってるんです。具体例はあなたの発言の中にあるって言う意味だったんですが。
あれって無意味な常識論ですか?でも、それを認めてるのになぜあなたは
まるで他者に影響されずに作品を読んでるみたいなことが言えるの?
そこが不思議でならないんですよ。
単に「私なりの読み方」って言うなら何もここまでこだわりませんよ。
>>191 いや、太宰の小説も、ドストエフスキーが彼の経験を芸術的に昇華していたように、彼の経験をそのまんま安易に書き写したようなものは
一つもなかったんですよ。これはもう、定説では?
勿論、その昇華の仕方は、ドストエフスキーとはかなり異質だと思いますが、そう薄っぺらなものでもないと思います。
ベートーヴェンとショパンは作風は違うし、作曲家としての規模も違うかも知れないけど、だからと言って、どっちか一方だけが本物の芸術家だ、なんてことはないでしょう?
それと同じように、ドストエフスキーも太宰も、それぞれに読むに値する作家だと思いますが。
Ray.naさんの太宰批判は、一昔前の「私小説批判」を、勘違いしてそのまま太宰に当て嵌めてしまっているように感じてしまうのですが……。
太宰はいわゆる「私小説」とも違いますよ。
205 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 04:56
…また粘着を独り増やしてなきゃいいんですけど。。。
私ってあまりにも汚れすぎてて、しかもそれを隠しもせず正直すぎる
ので、悪意はないんですけど、それまでは問題なく美しく生きてきた悪
がゆるせない潔癖な人たちを刺激して、その血の奥に潜んでいた悪意を
呼び覚ましてしまうところがあるの。
そのせいでストーカーや粘着体質を自覚するようになった人々は、
確かに被害者といえば被害者ですね。
どうぞこんな汚れきった無知な人間もいるのだと軽蔑するにとどめて
置いてくれることを望みます。
私なりに、刺青さんのような大人びた人の助けを得て、少しずつ教養
を身に付けたり、知識を得たり、それから正しくなろうと努力をしてい
きたい、と今では思ってるのですから。
まあ、これもいわゆる躁状態の気の迷い、にすぎない可能性はひしひしと
感じますがね。でもこの思いを信じるしかないでしょう。たとえ気の迷い
であっても。
206 :
吾輩は名無しである:01/10/09 04:56
これだけドキュソが集まって話題にされる太宰とは・・・やはりドキュソなのでありませう。
208 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 05:00
>>204 ごめんなさい。これまで読書遍歴が少ない私は、私小説批判なる本も
知りません。また、その定説とやらも知りません。 なんと!あの必読
と言われる吉本隆明の本すら、いっくら知人にうるさくすすめられても
読んだことがありません。
残念ながら、人はそれぞれ体験が違うものです。だから自分の常識が
他者にも押し付けられるものではないのです。
あなたの常識は私の常識ではなく、あなたとは体験が違い違う歴史を
生きてきてます。
>>201 悪いけど、私はもう寝るよ。
とりあえず、165,178,180,184,190,195,198.
それから、あなたの軽蔑うんぬんの話、かなり頓珍漢で唐突です。
一般的な意味での人間の美徳なんてどうでも良い話。
私の人間の美徳の話は、あなたの精神性の話と、同レベル、同質のもの。
この場合の美徳とは、人間が謙虚に毎日を行きぬくということの話ですよ?
軽蔑するなんて人間の美徳じゃないって、私が言ってると思ったの?
その読解力ではあなたの自信たっぷりのドストエフスキー理解も
怪しいものです。
もう少し頑張って下さい。
>>202 あなたの文学観はちょっとスノッブすぎてちょっと好感持てない。
インテリなのはわかったよ。
鏡花は私も好きだよ。
>>206 ドキュソを自認できぬ人間に文学とは有意義なものになりえないだろ。
>>208 > 残念ながら、人はそれぞれ体験が違うものです。だから自分の常識が
>他者にも押し付けられるものではないのです。
……むしろ、この言葉を私はあなたに差し上げたい。
ここまでの自分の書き込み見てごらんよ……。
横レスで悪いけど。
212 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 05:10
お付き合いいただいた皆様ありがとうございました。
鏡花って名前は有名なのね。それほど面白い?
うーん。小説って最も苦手なもののひとつなんで、なかなか数多く読む
というのは難しいけど、少しずつゆっくり読んでいこうと思うよ。
十代の頃読んだっきりになってるドストエフスキー、今度家ができて
引越しがすんだら、また読み始めようかな。ずっと昔に読んでおもしろ
かったものの再読からはじめようと思うので、次は女の一生とかかな。
そういえば日本のもの、って読み直したいものって漱石くらいかなあ。
気が向いたらだいっキライな三島由紀夫とかも軽く読み直してもいいけど。
宴のあととかね。
キライとは言っても、今日私があげた人たちは、どれもこれも天才特有
の自意識の病理を背負わされた人たちなんだよね。
213 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:10
ここスゴいな。太宰を語っているというか、
自分を語っているんだね。あさましいね。
あらら、粘着にされてしまったよ。
あなた、周りが幸福そうにしてるからって、
本当に幸福だって思わないほうがいいよ。
あなたより穢れていても、
心で泣いて、顔で笑って見せてる人間なんかいっぱいいる。
でも、もうあなたとのやりとりはもう疲れたから、
このへんでいいや。
>>204 最近遺書とともに公開された原稿によってますます
裏付けられたようですね。
私も太宰=私小説という理解は表層的だと思います。
彼は、そういう意味ではかなり狡猾ですよ。
っつうか、せっかく戻ってきてレスしたのに無視されてるし。アハハ……
太宰とさして関係ない話に乗ってしまっていくつも書き込んだりして
済みませんでした。>太宰好きの方々
こんど来る時はもっとまともな話をします。
>>213 その通りです。一言で言い表してくれてありがとう。
>208
いや、個々人の体験とか常識とかいう話ではなくて、何かのトピックに就いて話をしようとする時に押さえておかなけらばならない基礎的な知識のことを私は指摘したかったのです。
「無知の知」って、これも特権化してしまうとロクなものではありませんからね。
謙虚さの無い「無知の知」って、多分人間精神の最悪の堕落の一つだと思います。
粘着なのはもともとで、レイナさんに呼び覚まされたものではないので、お気になさらず……
217 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 05:17
自己顕示欲ってみんなあまりないの?
昨日2ちゃんで紹介されてた占いで出た結果みせてあげるね。
本名で占ったんだけど、私の自己顕示欲はやっぱりすごいらしい。
総運33○ 自己顕示欲強く、大成功を掴むか非運の人生両極端。社会運強く晩婚傾向。
人運13◎ 頭脳明晰で活動的なリーダータイプ。才能を発揮できる。
外運20× 不運で思う通りにならない人生。謙虚に。犯罪裁判関連傾向。
伏運24◎ 他人の援助を受け、よい成長をします。
地運11◎ 順調、再興、充実運。
天運22△ 目の前の幸福を逃しやすい家柄。
陰陽 ◎ 理想的な配列です。
218 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/09 05:18
あら、みなさんまだいたのね。
私はそろそろ。。。
おやすみなさい。
219 :
祝!!麗奈復活:01/10/09 05:19
麗奈が名実共に復活したことをここに祝う。
220 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:20
>>217 調子に乗るのやめなよ。あなたの姓名判断なんかどうでもいいよ。
何考えてるのこの人……呆れた……
222 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:23
結局、荒らされたってことで……忘れましょう。
もう来ないでね、Ray.naさん。哲学板へでも行って。
じゃ、再び「ヴィヨンの妻」の話題の続きからってことで。
>>217 >人運13◎ 頭脳明晰で活動的なリーダータイプ。才能を発揮できる。
この部分大外れしてるからその占い当てにならんぞ!!
225 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:27
>>223 ヴィヨンの妻ってオマンコのビラビラがヴィヨンヴィヨンの奥さんの話?
なら興味ある!!
>>224 もう忘れさせてください・・・
お願いします・・・
>>223 オッケーじゃあ明日ヴィヨンの妻からね
おやすみー
>>226 そうしましょう。私も眠ります。皆さん、おやすみなさいませ。
228 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:33
>>224 外運20× 不運で思う通りにならない人生。謙虚に。犯罪裁判関連傾向。
この部分は大当たりだぞ!
229 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:35
>>225 まぁ、そんなところです。文庫にあるから、読んでご覧。
読めない漢字があったら自分で調べるんだよ。
で、400字以内で感想提出だから、がんばって。
231 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:37
ははは。漢字なんて表面的な事にしか拘れないとは幼稚だな。
232 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:40
>>230 ありがと、ぜひぜひ読んでみる(ハァハァ
なんか太宰って好きになりそうです。
233 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:41
いずれにしろ俺って目上の人って大嫌いなんだよな・・・
234 :
夜明けのダザイスト:01/10/09 05:44
てめーらみんな、俺がいない間に楽しみやがって……。
ちなみにあのレイナなんとか言う人が文学板に来た時に、
愛想良くレス返したりしたのは僕。ごめんなさい。
彼女は人生相談板や学歴板に良く顔を出す人。
でもやっぱり、ヴィヨンの妻は綺麗にまとまりすぎてると思うんだよなー。
235 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:50
ヴィヨンヴィヨンのビラビラはヤリマンの結果ですか?
そうしたらとんでもない女だと思います。
文学の中の娼婦の風上にも置けないです。
236 :
吾輩は名無しである:01/10/09 05:51
>>234 >彼女は人生相談板や学歴板に良く顔を出す人。
コンプレックスの塊のような人ですか?
237 :
夜明けのダザイスト:01/10/09 06:13
人生板では、そんなに食って掛かるキャラじゃなかったと思うけど。
238 :
吾輩は名無しである:01/10/09 06:17
どうでもよいが、
「綺麗にまとまりすぎてる」とダメなのか?
それも幼稚で図式的な価値観だよな。
239 :
夜明けのダザイスト:01/10/09 06:18
他の作家ならともかく、
私が太宰の作品に求めている特性はそこにはないってことよ。
240 :
吾輩は名無しである:01/10/09 06:30
クリトリスが痙攣するんですが・・・
これは病気なのでしょうか?
241 :
吾輩は名無しである:01/10/09 06:40
太宰を読む人に低学歴が多いって言うのはどうやら事実のようだな。
高学歴の俺は太宰なんて読んだこともない(ハハハハ
242 :
吾輩は名無しである:01/10/09 06:46
オマンコオサム
243 :
吾輩は名無しである:01/10/09 06:46
太宰ヲタ=低学歴
244 :
四島似非夫:01/10/09 07:11
僕はあなたの文学が大嫌いです。
嘘だろ、好きだからここに来たんだろ(藁
246 :
四島似非夫 :01/10/09 07:15
>>245 ぼくは何よりあなたの風貌が嫌いなのです。
あなたの顔は田舎の駄菓子屋のお婆さんの顔です。
>>246 何を言うか、どこから見ても私は
びせうねんだろう
248 :
吾輩は名無しである:01/10/09 07:24
太宰の長男って障害があったのですか?
誰か教えてください。
夏目先生の初期のものには人間の行為心情に対する趣味、あるいは好悪といった
ものがユーモアと気持ちよく溶け合っている。
太宰?僕にはいい点が見つからないね。
250 :
夜明けのダザイスト:01/10/09 07:38
251 :
坂口あんこ:01/10/09 07:45
太宰は糞だ。あんなもの文学じゃありません。自惚れの強い不良の日記です。
252 :
名無しさん:01/10/09 08:44
>>248 ダウン症だったのさ。20歳にもならないうちに病気で亡くなってしまったけれども。津島佑子の文章を引こう。
「ダウン症の兄にとって、言葉は決して無意味なものではなかった。・・・(略)
兄にとって言葉とは、ひとつひとつ、愛情を込めた美しい生き物であり、愛する人たちとの与えあう貴重な、光るものだった。
兄には、無意味な挨拶、お世辞や冗談は通じなかった。
人間として純粋な会話しか、兄には存在しなかった。・・・(略)
純粋な会話をもし、私たちが日々の生活の中で交わしあうのならば、なにを私たちは伝えあうことになるのか。
どんな意味を、自分たちの生に見いだすのか。
私はそんな言葉の世界を小説に書き表したくなった。
滑稽で、もどかしく、不安で、しかしだからこそ、人間の生があざやかに見えてくる言葉の世界」
(『讀賣新聞』平成6年11月2日)
http://www2.ocn.ne.jp/~tegona/newpage21.htm
253 :
吾輩は名無しである:01/10/09 12:50
>>252 すごいね、津島佑子ってすごい迫力ある文章書くね。
すごい読みたくなった。
>>241 私の友人は東大ですが、太宰好きですよ。
254 :
吾輩は名無しである:01/10/09 15:31
>>241 私の友人は京大ですが、太宰好きですよ。
255 :
吾輩は名無しである:01/10/09 15:32
256 :
吾輩は名無しである:01/10/09 15:48
257 :
吾輩は名無しである:01/10/09 17:35
「ヴィヨンの妻」の語り手はどこにいるのか、っていうのはけっこう
面白い問題じゃないかと思うんですが……。
一見、「女生徒」や「皮膚と心」と同系統の「女語り」作品ですが、
店の主人の独白が数ページに渡って挿入されるなど、実は
短編としてはちょっと不思議な構成になっているんじゃないかと。
長編みたいな呼吸で書かれていると、武田泰淳だか開高健だかも
言ってましたが……。
ヴィヨンの妻ねー
最後が好き
あと、店の夫婦達の金払えつー回想話しとか結構ウザかったりしたなぁ
綺麗にまとまりすぎかな?それでも好き
・・・すごく荒れたのね。
260 :
夜明けのダザイスト:01/10/09 21:54
斜陽を読み返した。何回目か忘れたが。
高校生の時は持たなかった感想が出てきた。
直治を殺したのは上原の奥さんだ。
彼女が直治の手に入らない存在だからこそ、
直治は自殺したんだ、と思った。
穢れ無き美しさは、罪である。
本屋でヴィヨンの妻立ち読みしてみました。
オマンコの話が出てきたので満足しました。
心地良い読後感に浸って本屋を後にしましたが、
しばらく歩いて交差点で信号待ちをしているとき、
やはり駄作だと思いました。女の心理が全く描けていないと思いました。
あの奥さんはどこまで嘘をついているのでしょうか。
恐らく、もうあの店では働く気はないのでしょうし。
262 :
吾輩は名無しである:01/10/09 23:22
ほー
私は直治は時代に殺された、または負けたって思ったけど・・・
>>259 ハイ、荒れました・・・
263 :
夜明けのダザイスト:01/10/09 23:28
>>262 高校生の時と今とで、読後感が全く違った。
多分、どっちも正解であり間違いなんだと思う。
来年はまた違う気持ちで読むんだろうな。楽しみだ。
264 :
吾輩は名無しである:01/10/09 23:54
>>261 あんさん女じゃなかろうに・・・
上原の奥さんみたいな人がいたら,
みんな惚れちゃうんだろうな
265 :
吾輩は名無しである :01/10/10 00:02
好きな作品
思い出
猿面冠者
ダス・ゲマイネ
喝采
二十世紀旗手
満願
富嶽百景
黄金風景
鴎
善蔵を思う
畜犬談
秋風紀
乞食学生
花燭
正義と微笑
八十八夜
兄たち
老ハイデルベルヒ
佳日
散華
禁酒の心
座興に非ず
親という二字
酒の追憶
メリイクリスマス
フォスフォレッセンス
ヴィヨンの妻
母
桜桃
……風景の浮かぶ叙情系が好みです。
266 :
吾輩は名無しである:01/10/10 00:11
↑
5〜6作品に絞りなさい。
267 :
吾輩は名無しである:01/10/10 00:13
268 :
吾輩は名無しである:01/10/10 00:29
ヴィヨンの飲み屋のオヤジの長い台詞チョーウゼェ!!
三島の「金閣寺」の坊主の長い台詞真似しようとしたろ!!なぁ、太宰
269 :
吾輩は名無しである:01/10/10 00:30
270 :
吾輩は名無しである:01/10/10 03:36
太宰の新潮文庫色変えて欲しいよ。
読んでたら汗で真っ黒になるんだもん。
271 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 03:45
誰もが通り過ぎてく気にも留めないどうしようもない
そんなガラクタを大切そうに抱えていた
周りは不思議な顔で 少し離れた場所から見てた
それでも笑って言ってくれた「宝物だ」と
(中略)
ガラクタを守り続ける腕はどんなに痛かったことだろう
なにを犠牲にしてきたのだろう
けしてきれいな人間にはなれないけれどね 歪に輝くよ…
以上、浜崎あゆみ To Beからの抜粋です。この歌の中でいっている
ガラクタというのは、自分自身の存在ということでしょう。
他者の目からみたらとてもじゃないけど理解できない、無価値なガラクタ。
だけど精一杯守り続けている姿に「宝物だね」と一応笑ってあげる。
人の命はかけがえがない、そういうタテマエのおかげで、この無価値な
私も生きてることが許されているんだろうね。
生きてなどいたくなくても必死でなにを犠牲にしても存続し続ける自分。
守り続ける自分の存在。それを不思議な顔で見ながら通り過ぎていく
他者。浜崎のテーマは太宰のそれに共通すると思いませんか?
272 :
吾輩は名無しである:01/10/10 03:53
>>271 性懲りも無く出てきましたか?
浜崎が何故に太宰と比べられるの?
273 :
吾輩は名無しである:01/10/10 03:54
浜崎も太宰も被害者意識が強いだけだろ(藁
世間はそんなにあなた方のこと気にしてないのにさ・・・
自分だけが被害者だと思ってる馬鹿ども
274 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 03:55
私には比べられるの。
どちらも大衆に痛みを伝え、共感を与え、そして、若く苦しい命が
あたらしい生へ踏み出す勇気を手に入れる、その踏み台になるという
性質のものだから。
275 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 03:56
>>272さんは浜崎のことは軽蔑して、無価値だと思うのですね。
太宰のほうは、価値がある、と。
あなたの発想はわかりました。
>>275 貴方のお察しの通りです。
浜崎が被害妄想を抱くのは恐らく無知故です。
少なくとも太宰は浜崎より学があり、世間知もあります。
太宰の苦しみはそれゆえなのです。
根本的に違います。
277 :
吾輩は名無しである:01/10/10 04:02
前に尾崎と林檎にも共通する点があるという発言があったが、、
278 :
吾輩は名無しである:01/10/10 04:08
何が何でも売れたいというのは、共通してるよなあ。
太宰、浜崎、林檎。
279 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 04:13
ひえーーー。この人はコテハン持つべきね。
この発想で平気で太宰について語る神経が怖い。
280 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 04:14
とりあえず女だってことは判明しているけど。。
281 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 04:14
人妻らしいこともね。
282 :
吾輩は名無しである:01/10/10 04:15
284 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 04:20
私は人妻じゃないよ〜。残念でした。
私はドキュソ女ですが、貴方よりマシだと思います。
貴方のこのスレでの発言ってヒス入ってて見苦しいよ。
人妻じゃなきゃもてない独身OLでしょ、欲求不満なんじゃないかしら?
286 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 04:26
ごめんなさいね。ヒステリーは体質なの。生まれつきの。
だけど執念深くはないから、あまり悪意はないのよ。
287 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/10 05:31
つまんない。レスがないとさびしいな。
一番最後に残ってるのが私だなんて。
288 :
吾輩は名無しである:01/10/10 07:36
>271
浜崎あゆみのことはよく知らないのですけど、
この詞で歌われていることと、
太宰の「一燈」の冒頭で書かれていることには、
通じるものがあると思いました。
「芸術家というものは、つくづく困った種族である。鳥籠一つを、
必死にかかえて、うろうろしている。その鳥籠を取り上げられたら、
彼は舌を噛んで死ぬだろう。なるべくなら、取りあげないで、ほしいのである」
現代のミュージシャンとの共通性は、
(自分自身の名声欲も含めた)現実の散文に対して心の詩で反抗する、
自意識過剰のロマンチスト、という処にあるのではないでしょうか。
太宰が現代に生きていたら、作家ではなくて、
ナルを売りにするビジュアル系のミュージシャンにでもなっていたかも知れないですね。
289 :
吾輩は名無しである:01/10/10 09:17
太宰と浜崎の違いは文才かなあ・・・
でも、似てるところよりも似てないところのほうが
はるかに多いと思うけどね
290 :
吾輩は名無しである:01/10/10 15:03
>288
最後の3行に激しく藁た。
291 :
吾輩は名無しである:01/10/10 15:50
>>268 っていうか、三島が「金閣寺」を書いたときには太宰はすでに
死んでますけど。
河村隆一が太宰について
「あまり好きではない作家だけれども、自分と似ている部分がある」
というようなことを言ってましたね。
サスガです。
293 :
我輩はDQN:01/10/10 18:39
太宰に関しては『尼』を読んでから見方がガラリと変わった。
『虚構の春』、『創世記』たいしたもんです。
でも彼は文壇という『柵』から抜け出せず、恨み辛みを小出しにしていく・・。
芥川龍之介、葛西善蔵、彼等を踏襲して、本気にボードレールを目指してた。
「井伏さんは悪人です」
う〜ん、悲しいネ・・。
294 :
吾輩は名無しである:01/10/10 19:08
ほんとに井伏は悪人だったのだろうか。
何故。
>>293 >彼は文壇という『柵』から抜け出せず、
太宰ほど「文壇」と距離をおいていた作家は珍しいと思いますが…。
296 :
夜明けのダザイスト:01/10/10 22:13
>>295 なんのかんのと言って、
文壇のことを悪く言ったりしてるってことは、
大なり小なりコンプレックスがあったんだろう。
そのコンプレックスを指して、
柵という表現を使ったのではないでしょうか。
太宰の作風は、ろくに本を読まない人間が
自分の特異な生活の断片を切りとって殴り書きする、
というタイプのものではありません。
彼もまた多くの文士と同じく、たくさん本を読み
作品や作家を深く愛したのでしょうから、
文筆家として名が売れていても、文学界、文壇という所と
一歩はなれた自分の立場に、色々と考えるところがあったと思います。
>>296 芥川賞をめぐる川端康成との関係が、太宰を「文壇」から遠ざけたと思うのですが、
仮に両者の関係がうまくいっていたら、太宰も文壇に取り込まれてしまったでしょうか?
どう思いますか?
298 :
夜明けのダザイスト:01/10/10 22:47
芥川賞云々の以前は、太宰と川端って仲良かったんだっけ?
なんか記憶があやふやだけど、もしそうだったら太宰も
文壇に飲まれてたかもしれないなあ。
人間同士の付き合いは結構大事にするほうだと思うから。
……つまんないレスだな。ごめん。
春になったら、映画館にレッツゴゥ!
300 :
吾輩は名無しである:01/10/10 23:23
映画館に足向けたらトカトントンが
聞こえそうだな・・・・
301 :
夜明けのダザイスト:01/10/10 23:36
ピカレスクを観ようとして、トカトントン。
ルナシーのアルバム買おうとして、トカトントン。
302 :
長文ウザいね・・。:01/10/10 23:54
彼は文壇に距離を置いていたのではなく
距離をおかれていると感じたのではないでしょうか?
芥川を愛し、世界の文学にも目を向けていた彼は、
古く形式じみた文壇に風穴をあける意気込みでした。
当時、少し風変わりな作品を書いていた井伏さんに師事したのも頷けます。
しかしあの事件以来(芥川賞)多くの人に迷惑かけた後のシフトチェンジ
は本人にとって死と同じだったのではないでしょうか。
彼はやはり前期の作品に自信を持っていたし、愛着もありました。
それを認めなかった文壇に少なからず思うこともあったでしょう。
そこら辺の事は後の作品にも繰り返し書いてます。(ぬけがら云々)
「井伏さんは悪人です」
井伏氏は早くから太宰の才能に気づきながらも、そんな葛藤に何も
してやれなかった・・。太宰もまた、井伏氏の愛を感じながら、
まっとうに生きようとする・・。う〜ん、悲しいネ・・。
303 :
吾輩は名無しである:01/10/11 00:01
はは、うまいな。アンタ。
ともかく、映画化は勘弁して欲しいもんだ。
>>302 なるほど。
これぐらいの分量なら、長文にはならないんじゃないの?
哲学板なんか、省略されまくりだよ。
305 :
吾輩は名無しである:01/10/11 00:23
申し訳ありませんが、太宰に『尼』という作品があるのですか?
ないでしょ。
307 :
吾輩は名無しである:01/10/11 03:59
308 :
吾輩は名無しである :01/10/11 16:42
これはずっと疑問に思っていたのですが
太宰は自分の容姿にコンプレックスを持っていたのでしょうか?
主人公が太宰と考えられる作品事にその見解が違う気がします。
どなたか有力な説をお持ちの方お願いします。
来てない間にすごいことになってますね。びっくり。
ヴィヨンの妻
私は女なのですがこの話好きです。
生きる道を見つけられた感じを受けたから。
太宰治の書くダメ色男はなんかいいですね。
斜陽も好き。あのお母様の優雅さがとてもいい。
満願の読後感も最高。
>>307 本当ですか?!けっこうショックなんですけど……。私が読んだことないのは
「断崖の錯覚」だけだと思ってたので。
いつごろの作品なんですか?全集をひっくり返してみたいのですが……。
311 :
吾輩は名無しである:01/10/12 00:46
>>308 一つ、太宰は志賀直哉のような私小説家じゃないですよ。
太宰と思われるものも大体が強く脚色されています。
で、太宰本人は自分の容姿をどう思ってたかって??
勿論自分はかなりいかすと天狗に思っていたことでしょう!
性的なことはわかりませんが・・・
312 :
吾輩は名無しである:01/10/12 01:10
でも、思い出なんかは、自分の容姿を卑下しているような
表現が頻出してると思いますが、その辺はどうだったん
ですかね?
313 :
吾輩は名無しである:01/10/12 01:11
人間失格で
鉄棒でワザと前にコケて、それを馬鹿の竹一に見破られたとありますが、
本当は全員にバレバレだったのではないでしょうか?
314 :
夜明けのダザイスト:01/10/12 01:15
315 :
吾輩は名無しである:01/10/12 01:16
山崎富栄に「自分は貴族だ」と言っていたそうだが、
彼のヨーロッパ貴族や実朝信仰は幼稚なのかしら。
316 :
吾輩は名無しである:01/10/12 01:26
317 :
吾輩は名無しである:01/10/12 01:30
>>312 にきびが出たことを必要以上に恥ずかしく思っていた。
だからじゃないの?
背も高いし、あの髪型は明らかにナル。
318 :
吾輩は名無しである:01/10/12 01:38
>316
というか、太宰は当時のビジュアル系なんだと思うよ。
あの写真の写り方、あの自意識過剰な文体……
「おしゃれ童子」なんてのもありますね。
319 :
吾輩は名無しである:01/10/12 04:26
>>318 それはあまりよく意味がわからない。
風貌で売っていたとは思えないし。
320 :
吾輩は名無しである:01/10/12 05:03
ビジュアル系や、浜崎あゆみと、比べられているなんてーーーっっっ!!!
322 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/12 08:39
こういう俗物度もが時代が過ぎた、っていうだけでファンになるのだ
と思うと、芸術家や天才たちってかわいそう。
そうやって生きてる間には叩きやイジメにあうのよね。
英語のテキストの中にあったけど、「いつの時代でも、ひとは、自分が
生きている間に登場した天才たちの作品や才能を賞賛するということは
なかなかできないもの」らしい。
でも新しい才能を素直に歓迎する心の柔軟な人が少数でもいなければ、
その作品が後世に伝えられることはないんだよね。全員がそういう俗物
根性で叩き潰しにかかったら、記録にも残りもしないもん。そうなれば
今ごろ太宰の名前なんか誰一人しらなかっただろうな。
323 :
吾輩は名無しである:01/10/12 16:03
324 :
オマエモナー(ンナコターナイ):01/10/12 17:19
>>322 太宰に関してそういう分かったようなふりがどれだけ無意味か..。
だから太宰読む人はドキュンって言われるんだよね。
そんなあなたにロートレアモンをお勧めします。
風邪でもひいてください。
325 :
吾輩は名無しである:01/10/12 18:07
人間失格か何かでオバチャンにレイプされたみたいなこと書いてあったけど、
あれは、オバチャンに勃起しちまったわけだよね?
326 :
吾輩は名無しである:01/10/12 21:28
>>322 時代が過ぎただけでファンになるって言われても。
太宰が生きてる間に生まれてないし。
それに別に死んだからって嫌いなもんは嫌いだよ。
それよりあんたのHN恥ずかしいよ(藁
327 :
吾輩は名無しである:01/10/12 21:58
太宰治いいですよね。
僕は今、人間失格の文庫を開いて
その上にボリボリと頭のフケをかき落としているところです。
328 :
吾輩は名無しである:01/10/12 23:53
そうでしょうね。
残念ながら、2行目からは寺山修司のパクリですから……。
330 :
吾輩は名無しである:01/10/13 00:07
確かにレイ・ナは恥ずかしい名前。
331 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 00:16
ロートレアモン、それってあれ?。マルドロールの歌って言うおそろ
しげなやつを書いた人? 高校時代に読んで、それがすごく怖かったの
を今でも覚えている。
赤ちゃんに爪をつきたてたりとかおそろしいことするの。
332 :
吾輩は名無しである:01/10/13 00:50
太宰治のファンが嫌い、という人が嫌い。
333 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 00:53
頭わるそうなんだもん。
平然とした顔で、太宰のファンですって言うのが。。
334 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:01
こっちは太宰の年上だからね、
あのポーズには賛同出来かねるのさ。
336 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 01:10
でもこのなまえ大吉なんだもん。
それに、私は全然恥ずかしくないよ?
おいら、駄罪の顔が生理的に受け付けられないために作品も全く受け付けられないでぶー
338 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:17
>>333 あなたは、太宰が好きなんですか?
太宰が好きな自分が好きなんですか?
もう勘弁してください。
339 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 01:24
あらまあ、今度は泣きに入ったのね。。
カンベンしてあげるよ。しょうがない。
340 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:26
>>339 ところで、あんた何故急に文学板に出没するようになったの?
誰に唆されたのか知らんが、最近富に文学板のレベルが低下しているので
発言をなるべく控えていただきたい。ここは雑談スレではないので、あしからず。
341 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 01:28
私は文学について熱く真面目に語りにきてるのよ?
だから最初にここでも文学論を展開したでしょう?
あなたにはどうやら理解できなかったようだけどね。
342 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:28
>>339 お前上の方でこれからは本を読むって言ってるけどさ、駄レスする暇があったら
本読めよがし!
343 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:29
344 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 01:29
あと、ここでマターリしてる名無しの方々、とてもじゃないけど文学
を語るっていう態度は見受けられませんねえ。
あなたたちこそ雑談スレでたまって、だべってたらどう?
345 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:31
>>344 テメェの荒らしコテハンよりはマシだろ(藁
チョーウゼェ―
346 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:32
>>344 ならお前の文学観を語れよ、さぁどうぞ。とくと拝見させてもらうよ。
347 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:38
みなさん、お願いですからRay.naさんの相手するのやめてください。
おかげで太宰スレなのに話が太宰と関係なくなってます。
348 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:41
たびたび話題にはなってますが、「満願」の話なんかどうですか?
あの「さしがね」が何を指すのか、人によって二通りくらいあるよう
なんですが、みなさんはどう思います?
349 :
夜明けのダザイスト:01/10/13 01:43
せっくすなのです。
やってもいいという合図なのです。
奥さんも先生もわかっていたことなのです。
350 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 01:47
>>346 誰も聞きたくないんだってさ。私の文学観。
あなたのためだけに語って荒らし扱いされてもやだしね。
351 :
吾輩は名無しである :01/10/13 01:47
レイナ的太宰の読み方は是か非か?
352 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 01:49
>>351、上手い!! いい質問だ。
これで、スレ住人たちの文学への造詣の深さが測れるぞ。
353 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:50
>>350 語れないだけなのバレバレ(藁
いつも即レスするくせに後から様子見て出てくるな馬鹿!
「おゆるし」を出すようお医者にさしがねした、という
ことではなく、肺病の夫を持つ奥さんの喜ぶ姿を見せたことで
語り手を励ましたことだという解釈もありました。
私は素直に前者を取りたいですが……。
いくら「ずんずん良くなった」とはいえ、当時肺病が完治する
ことはないわけですから、「胸が一ぱいになった」という一文が
非常に生きてくるなぁと思います。
(いまさら初歩的なことですみません……)
355 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:53
>>352 あなたまだ居たのね。太宰スレに入り浸って相当お好きなようで・・・
356 :
吾輩は名無しである:01/10/13 01:55
Ray.nauなんか可愛いね
357 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 01:56
ありがと。
359 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:01
レイナさんの書き込みは極度に主観的だけど、
一つの読み方として我々の方で相対化して読めばいいのでは?
彼女にあまり意見を言っても無駄みたいだし、
放っておけば無駄に荒れることもないでしょう……
360 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:01
361 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:01
俺は、レイナさんが好きだ。
頭イタいのも許す。突き進んでほしい。
362 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:03
>>360 357は私じゃないけど、ほぼ同様のカキコを私はしたことがある。
自作自演ではないのだ。
363 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/13 02:03
>>358さん、
そうですね。消えます。
今度は12月以降に、本読んでから、ロシア文学とかフランス文学あた
りに顔出すか、自分でスレッド立てることにします。
本当にお邪魔しました。
まじめに太宰を分析したり語っていた皆様にはひどくご迷惑をおかけ
しました。
またなにかこれまでに気付かなかった一面を発見したりでもしな
い限り、もうお邪魔しません。
でも、すごく面白いことを発見したり感動したら、またご報告に
あがります。それじゃあ、さようなら。
364 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:04
レイナさんって、明日になればどこか行くんですよね・・・・。
寂しいなあ。
ああ、もう消えてた。
>>359 >>361 っていうか、こういうふうに太宰よりも一コテハンについての書き込みで
レスが増えて行くのって荒れてるってことだと思うんだけど。
レイナさんと話すスレッドを別に作って欲しい。このスレである必要のない
話ばかりするなら。
太宰の話に戻りましょうよ。
367 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:15
レイナが出没するスレって必ずこういう展開になってしまうよな。
少しは反省しているのかと思ったら、以前と全然変わってない。
スレは発言しあう場所なんだから、話の流れを維持することと、
ある程度客観性を持たせなければならないことを勉強して欲しいよ。
368 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:20
何の話してたっけ?
369 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:24
「コテハン」って何ですか?
さっきからわからないんです。
>366
だから、言いたいだけ言わせて、
しょうもない内容だったら放っておけばいいと思ったのです。
勿論、面白いこと書いていたら、それには反応すればいいし。
レイナさん的な極端に主観的な読み方も私は嫌いではないのです。
リーガルな読み方している人間には到底思いつかないことを、
たまには言うこともあるので。スカも多いけど。
たとえ陳腐な意見でも、その人にとってはそれは真実なのだろうから、
無下に否定してしまうこともないと思いますよ。
大体、太宰から見れば、ここのスレに書き込んでいる人全員
「何言っていやがる」ってかんじだろうし(笑)
太宰への嵌り方もそれぞれあるだろうし、
信者やヘヴィ・ユーザーしか書き込めない、
ってスレにはなって欲しくないです。
軽い興味を持っている人が、
その気になってるカキコしてもそれはそれでいいのでは?
けど、レイナさん、もういなくなっちゃったかな?
371 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:34
372 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:36
レイナさんとお話がしたい人は自己紹介板にレイナさんのスレがあるみたいです。
「がんばる麗奈をよろしく。」というスレです。
373 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:43
さあ、ところで太宰の話ですが、みなさん「ダス・ゲマイネ」はどうですか?
私あれすごく好きなんですよ。
374 :
吾輩は名無しである:01/10/13 02:46
Das Gemeine
なじゃそれ?
>>373 故奥野氏によると、四人の登場人物は太宰の分身だとか…。
というか、彼はそんな読み方しかしてないですね。
そういえばむかし「ダス・ゲマイネ」で發表したなぁ。
376 :
名無しさん:01/10/13 03:18
>>375 奥野健男氏はけっこうトンチンカンな解説もしてますね。
短篇「千代女」の主人公が、文学的なインスピレーションを失った後で「こたつは人間の眠り箱だと思った」という文章を書いて、文学の先生から
「お前はもう文学をあきらめたほうがいいかもしれない」と真顔で忠告されるくだりがありますが、これに対して奥野さんは大真面目に
「こたつは人間の眠り箱だという秀逸なアフォリズムが印象に残る」などと勘違いまるだしの解説をしておられました。
明らかに太宰は、間の抜けたアフォリズムの見本として「こたつは人間の眠り箱」などという文を持ってきたのに…
377 :
吾輩は名無しである:01/10/13 04:39
はっきりいって、奥野健男や亀井勝一郎の太宰観はもう忘れていいと思います。
「忘れていい」は大げさかな。しかし彼らは太宰に思い入れが強すぎて、読んでいて
(といっても読んだのはかなり以前だけど)首をかしげるような個所が多く感じられます。
時代のせいもあるでしょうが。
もちろん、奥野氏の「太宰治論」のおかげで太宰研究が盛り上がったのは功績だと
思いますが……。
もっとも、あれは研究というよりは印象批評ですね。
最近の論文でも、奥野氏の論をひいてくるようなのはほとんどないです。
378 :
名無しさん:01/10/13 04:42
誰か岸田秀の『人間失格』論を読んだ人いる? かなり鋭いところを衝いているような気がしたのだが…
『ダス・ゲマイネ』
オレも好きです。傑作の一つだと思う。あのリズミカルな文体と展開、
全く新しい! 太宰は短篇の佳作が好きだ。「んだすけまいね」という
津軽弁に文字った題名だと思ったけど・・
380 :
名無しさん:01/10/13 10:35
ヨオゼフ・シゲティは、まだですか?
381 :
吾輩は名無しである:01/10/13 11:18
岸田秀って誰?
382 :
吾輩は名無しである:01/10/13 14:41
>>377 たしか新潮文庫の太宰のテクストの解説は、ほとんどが奥野氏ですよね。
我々がいくら〈奥野氏的太宰観〉を否定し乗り越えようとしても、
文庫の読者が増える限り、いつまでもそういう見方・読み方をする人が
増え続けるんでしょうねぇ…。
人々に太宰を「誤解」させたのは、奥野健男氏かもね。
384 :
吾輩は名無しである:01/10/13 14:52
いや、「東京八景」他、自分のことを語ってるテクストをそのまま素直に読んだら、
奥野氏的見方になっちゃうよ。
385 :
吾輩は名無しである:01/10/13 15:41
>383
激しく同感
386 :
吾輩は名無しである:01/10/13 16:05
ここに書いてる人にこういう考え方してる人っているのかなと思いつつ。。。
太宰のおもしろい所は自分の人生そのものをパロディーにしちゃった
とこだと思うんだけど。
「人間失格」の主人公とか漫画家になってるよね。
こういうので苦笑いするのが、正しい楽しみ方なのでは、とか思ったりして。
なんかみんな、おもーい読み方ばっかりで、ちょい鬱気味です。
一級のエンターテインメントとして読むのが、
正しい読み方の気がするんですが。
>>384 そういう読み方は、テクストの新たな顔が見えないのでもったいないですよ。
作品と作者を結ぶ読解コードをはずさないと、読者はみんな〈奥野氏的太宰観〉が
唯一のものだと思ってしまいませんか?
私は奥野氏の「解説」が、テクストの一義的な解釈を読者に強制しているような気がします。
私の意見にも異論のあるひとも大勢いるとは思いますが…。
388 :
ナンデモイイヤ!!:01/10/13 19:54
中也がランボー的なモノに対して、太宰がヴェルレーヌ的なモノ・・。
何気に一生涯のテーマだったんじゃないのでしょうか・・。
そういう見方をするとアラ不思議、愚痴っぽさがエンターテイメント
になってしまう・・。(本人も言ってるし・・。)
ルーツ的なモノをオリジナルにする手法としては彼は相当優れてたと思うけど、
ここ日本では「時代に恵まれてたから」というのが悲しい所・・。
>>383 >人々に太宰を「誤解」させたのは、奥野健男氏かもね。
私もそう思います。
過去の一時期、太宰を卒論で扱ったものは奥野氏の論の受け売りばかりだった、なんていう
話を聞いたこともあります。
奥野氏の論をを超える読み方をできずに、結局受け入れてしまう読者のほうにもかなり
問題はあったと思いますが……。
テクストと作者を切り離した読み、を今後ももっと推し進めていくと、従来とは
かなり違った太宰観が生まれるんじゃないかと思います。
390 :
吾輩は名無しである:01/10/14 00:14
じゃあ、猪瀬先生に新しく解説を書いてもらうのは?
391 :
夜明けのダザイスト:01/10/14 01:10
ダス・ゲマイネはかれにしては珍しく、キャラクターモノの小説だと思う。
ドナルド・キーンの太宰論は結構冷静だぞ。
392 :
吾輩は名無しである :01/10/14 01:44
福田恆存の太宰論は?
393 :
吾輩は名無しである:01/10/14 02:08
394 :
吾輩は名無しである:01/10/14 02:18
奥野さんは、三島をヘコませたので、良いと思います。
>>390 猪瀬氏、『ピカレスク』のあとがきに「固定観念で染め上げられた日本の文学史の
狭隘さに対するささやかな抵抗、この作品は僕の『如是我聞』でもあるのだから」と
書いてますね。たしかに、奥野氏に代表される従来の太宰観をかなり突き放した内容で、
私個人的には好きです。突き放し過ぎかな、という気もしなくはないですが、帯にある
谷沢永一の「今までの数多い評伝は、太宰治を主人公とする湿っぽい演歌に過ぎなかった」
という推薦文には説得力があります。
ただ、こうやって一般に読まれるような本でこういう太宰像が描かれたのはこれが
最初としても、研究論文では既にこういう流れになりかかっていましたけどね。
396 :
誰も知らない:01/10/14 21:43
あの人の子どもなんです・・・
397 :
吾輩は名無しである:01/10/14 21:44
なにが?
けっこう奥野氏に不満を持っている人が多いんですね。
399 :
夜明けのダザイスト:01/10/14 22:48
と言うか、どの文庫の解説でも同じことをくどくど言ってるだけのような。
三島、奥野の対談での出来事。(文学界? よく知らん)
いつもの様に
「太宰なんざ」
てな感じで話し始めた三島に対して、奥野さん、
「あなたは、御伽草子を否定出来るのか!」
と一言。
三島は、シュンとしてしまったとのこと。
名言だと思います。
401 :
吾輩は名無しである:01/10/14 23:50
何が何でも太宰を反戦作家にしようとしているよ。奥野。
これで見誤ったひとはたくさんいると思う。
三島は内心、太宰の天才は充分承知していた。
徹底した太宰嫌いは、一種のポーズ。近親憎悪の類い。
403 :
吾輩は名無しである:01/10/15 00:28
近親憎悪というのは三島自身エッセイや遺書で述べていたような…
>>403 三島が自身のエッセイ『私の遍歴時代』でこのようなことを書いています。
以下引用
もちろん私は氏(太宰)の稀有の才能は認めるが、最初からこれほど私に生理的反発を
感じさせた作家もめずらしいのは、あるいは愛憎の法則によって、氏は私のもっとも隠し
たがっていた部分を故意に露出する型の作家であったためかもしれない。従って、多くの
文学青年が氏の文学の中に、自分の肖像画を発見して喜ぶ同じ地点で、私はあわてて
顔をそむけたのかもしれないのである。
そうそう。三島の話題が出てくると必ず402みたいな書き込みがされるけど、
そんなこと太宰ファンなら知ってるっつうの。
なかなかいいスレになってきたね。
407 :
吾輩は名無しである:01/10/15 01:16
新潮文庫の解説なら、『斜陽』の柄谷行人のがいちばん納得いくかも……。
408 :
吾輩は名無しである:01/10/15 03:06
太宰治の文学は常識人の世界をかきみだし、それにはたわいなく刃むかおうとする文学青年のむれを、大量生産することになりはしないだろうか。
ここに「たわいなく」といったのは、青年にとってそのほうがかえって安きにつくことだからである。
福田恆存『芥川龍之介と太宰治』第三文明社より引用。
高校時代これを読んでギクリとしたものだ。ちなみに福田は太宰を高く評価しています。
ただ、太宰文学が抱える問題点から目をそらさないんだね、福田は。
409 :
吾輩は名無しである:01/10/15 03:18
私は亀井勝一郎の解説しか読んだことないけど、すごく納得いった。
「太宰文学の重要な点は、この告白と虚構との微妙な関係を示したところにある。
自然主義文学風のいわゆる赤裸々な告白はここにはない。
それは必ず感傷や臭味と結びつくが、太宰の虚構とはその積極的な抹殺であった。
どんな意味ででも露骨さを彼ほど嫌悪した人はない。
同時に虚構の持つ「わざとらしさ」「つくりもの」といった弊害を避けるために、
根底には必ず真摯な告白をおいた。こっそりと、隠すようにおいた。」
奥野という人のことは今はじめて知りました。また読んでみよう。
410 :
吾輩は名無しである:01/10/16 00:11
さがっている。
411 :
夜明けのダザイスト:01/10/16 21:04
さがっちゃだめ!
412 :
吾輩は名無しである:01/10/16 23:22
太宰を読んだから聖書を読んだyo
昔の表現で書かれてる聖書って今では売ってないねぇ。
読みづらいけど好きだyo
413 :
吾輩は名無しである:01/10/17 04:45
「レイナの変」の時の熱気がいまとなっては懐かしい……か。
414 :
名無しさん:01/10/17 04:55
「庭」が好きなんだけど、
めずらしい?
416 :
名無しさん:01/10/17 05:18
>>415 「庭」ってどんな話だっけ? 「ア、秋」とか「リイズ」とかいった小品もイイね。
>416
長兄と草むしりするって話。
「津軽通信」の中のひとつ。
418 :
私的上位3傑:01/10/18 02:58
正義と微笑
パンドラの箱(変換できない)
乞食学生
420 :
名無しチェケラッチョ♪:01/10/19 03:07
太宰の私生活ってどういった感じだったんですかね?
どなたか教えて下さい。
421 :
吾輩は名無しである:01/10/19 11:20
>420
山岸外史「人間太宰治」
檀一雄「小説太宰治」
津島美知子「回想の太宰治」
野原一夫「回想太宰治」
……なんかが、日常的に側にいた人たちから見た太宰像が描かれていて面白いです。
422 :
吾輩は名無しである:01/10/19 22:25
>420
私はまた彼の日常生活が、実に勤勉であったことを思い出す。
午前中にはきちんと原稿を書き、午後は読書や交友、
そして夜は全く野放図に酒を飲んで楽しむという風であったが、
それが実に規則的なのだ。
外観はだらしなく見えるし、事実彼はだらしなさそうに、つまり無頼派風に振舞ったけれど、
それは彼にとっては友人への奉仕であり、根は勤勉で実直な人であった。
って、亀井勝一郎氏は書いています。
巌谷大四「懐しき文士たち」(文春文庫)によれば、
太宰が金持ちの息子ということを知っている学友たちにたかられてたそうです。
で、たかられるのもまんざらでもない太宰。自分のお小遣いがなくなると、
同棲してた女の着物を質にいれたりしてたそうですよ。
いまでもこういう大学生っていますよね。
424 :
吾輩は名無しである:01/10/20 23:35
「恥」に、作品から連想されるイメージと実態が全く違う作家が出てきますよね。
あんな感じで、太宰も実際の見た感じはすごく普通だったかもしれないですね。
青森なまりがひどかったそうで。東京弁は太宰にとっては
外国語そのものだったということですね。
仏文に入ったのに授業のフランス語レベルについていけず
学校にいかなくなったとか。
夫婦ほほえましい。
427 :
吾輩は名無しである:01/10/21 23:51
>>426 いいよね。かわいい。ああんな夫婦になりたい。
>>424恥に対する感覚って日本独特の文化らしい。
だから、日本人が対人恐怖症になりやすいのはそのせい.
その対人恐怖症だって、もちろん日本特有のものなので、
アメリカなんかの医師はそういう患者に病名をつけるの
に困っていたらしい.
今はtaijinkyoufusyouと言う言葉が向こうでも通じるらしい.
向こうは罪の文化なんだって。
(これについてはまだ習ってない.)
429 :
突然ベスト3:01/10/22 00:11
1 斜陽
恋は革命 ってのが(・∀・)イイ!
あとお母様の優雅っぷりも。
2 満願
さわやかだから。
3パンドラの匣
さわやかだから。
短い話のほうが好きだ。
みなさんもベスト3など教えてください。
やっぱ話の内容についての討論が一番楽しい。
430 :
名無しさん:01/10/22 00:17
>>429 >お母様の優雅っぷり
「お母様」が庭で放尿する場面については三島が呆れていたね。太宰自身は『クレーヴの奥方』に出てくるような昔のフランスの貴族を念頭に置いていたらしいが、さすがに20世紀の日本で貴族階級の婦人が庭で放尿というのはちょっと行き過ぎだろう。
431 :
吾輩は名無しである:01/10/22 00:28
しかし三島は川端への書簡では『斜陽』を絶賛して居た。
本当は好きなんだ〜
432 :
同時多発ベスト3:01/10/22 00:58
1トカトントン
太宰っぽい 暗記できるくらい読んだ
2夜明け前
太宰っぽくない
3人間失格
月並みと言われようが好きだ
目の前で嫁はん犯られてるのになんもしない
シーンは本当に体の細胞と言う細胞全てがだるくなった
やっぱだるい話が好き 3じゃ足らないな
433 :
吾輩は名無しである:01/10/22 01:09
434 :
吾輩は名無しである:01/10/22 01:16
読者に自分の体験を相談しているような気がするんだけど
>人間失格
走れメロスとは大違いだな.作風といい、何もかもすべてが.
435 :
夜明けのダザイスト:01/10/22 01:18
>>433 あ、先に突っ込まれた。
というわけで
>>428さんは、
倫理社会を授業で習い始めた高校生と思われ。
1 ろまん燈篭
出てくるキャラがイカスよ、みんな人間的で。
末弟のパクリっぷり最高。
2 女の決闘
張り詰めた構成が良いね。
鴎外の翻訳も素晴らしい。
3 お伽草子
こんなに笑える小説は、近代日本文学では
これが最高峰。人間への洞察も深いし。
順位つけたけど、全部同率1位なぐらい好き。
>>436 オウ、間違えてるぜい。スマソ。
でも、明らかな間違いはともかく、
誤変換程度は突っ込まないのが掲示板マナーだと耳にしたが。
「お伽草紙」に関しては3回目だったのであえて突っ込ませていただきました。
突っ込まないのがルールらしいと他のスレで発言したら「んなわけねーだろ」という
罵倒をされた経験もあり……。
ちなみに、タイトルの表記の間違いが異常に気になる性質で、村上春樹の
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」の「終り」が「終わり」に
なっているだけでちょっとムッときたりします。
「駈込み訴へ」が「駆け込み訴へ」になっていた日には卒倒しました(嘘)。
439 :
吾輩は名無しである:01/10/22 15:53
1.人間失格
2.晩年
3.東京八景
明るい作品にもお気に入りはたくさんあるけど、
「走れメロス」はいつまでたっても良さがわかりません。
440 :
418の者ですが:01/10/24 02:08
>419
どうも。
自分で3作品挙げてみましたが、その後の皆さんのチョイスを見ていて
それも好きだなとか結局思っています。
>435 順位つけたけど、全部同率1位なぐらい好き。
そうなっちゃいますね。
「母」好き
442 :
吾輩は名無しである:01/10/24 22:29
其之弐だけは一応チェックしたけど、がいしゅつじゃないよな。
このスレの人なら、きっと楽しんでもらえると思う。
井上ひさしの戯曲『人間合格』最高!
443 :
吾輩は名無しである:01/10/24 23:17
1.火の鳥
未完の作品だけど、すごく続きが読みたいと思った。乙彦のシュールな
雰囲気に惹かれる。
2.斜陽
お母さまの退廃的な優雅さに胸を打たれた。読んだ時めちゃめちゃ泣いた。
3.ろまん燈篭
兄弟のほのぼのした雰囲気が好き
斜陽は初めて読んだ時ものすごい感動して、それから太宰にはまったんだけど
しかし、太田静子の「斜陽日記」を読んだらあまりにもそのまま引用されてる
個所が多くてなんか感動が半減した。
太宰は日記を手に入れるためだけに、静子と関係を持ったのか?
いろんな人の回想記読んでると、あまりにも冷たい扱われ方に
静子がかわいそうで哀れな気がする。
444 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/27 11:05
私が最初に読んだのは斜陽でした。やはり私も声を出して何時間も泣きました。
登場人物に同情してとか共感して、いうよりは、自分を哀れんででした。
太宰のいう貴族的は、まさしく私自身の育った家のことをみごとに表現しているよう
に思えたからです。
数時間泣いたあと、また姉の本棚を探って今度は人間失格を読み、自分の顔を醜く
おそろしく人間じゃないように思った主人公がまるで自分に思えてやはり少し泣きま
した。自分の幼い頃と体験がほぼ重なったのです。そのときは泣き止むのをまたずに
泣きじゃくりながら、今度は晩年という短編集に手を出しました。
読んでいるうちに少しずつ冷静になって、それでも一度犯した自殺未遂のあと、も
うめんどくさくなってしまってふたをして見ないふりをしてきた心の傷をえぐられた
思いで読みすすめました。
それが私の太宰との出会いでした。初めての日に3冊の本を読み、それからしばらく
は太宰にはまったものです。
ただスレッドあげるためだけに恥ずかしい太宰体験を語ってしまうとはなんとも露
出狂な自分には時々やはりあきれ果てます。。
445 :
吾輩は名無しである:01/10/27 12:13
>>444 もう来ないって言ったのにまた来たのか?
言行一致させろ!
446 :
吾輩は名無しである:01/10/27 15:39
>>445 もういいやん。レイナもこれから気をつけてくれるなら。
よくないよ。気をつけて
>>444じゃ、もうダメだろ。
醜い露出を見たがる物好きは少ないんだよ。
448 :
名無しさん:01/10/27 15:52
露出するならデジカメで撮ったエッチ画像を…
450 :
吾輩は名無しである:01/10/27 19:42
レイナは反省というものを知らない。
人の迷惑を顧みないことばかりして、本人は楽しんでいるようだな。
そのうち、この板から出入り禁止食らうだろう。
451 :
吾輩は名無しである:01/10/27 19:50
太宰スレだからこそ、あんまりぎすぎすしたくないんだよねえ
だって太宰ファンがぎすぎすしてたら、
やっぱり!て思われるのがおちだよ。
心を広くもとうよ!みんな
452 :
吾輩は名無しである:01/10/27 20:00
「津軽」最高!タケとの再開のところとか。
でも太宰って絵はあんまり上手くないよね(w
453 :
吾輩は名無しである:01/10/27 20:00
そうだ!
俺は太宰好きだが、太宰ファンが嫌いだから、
「やっぱりな」と思っていたぞ。レイナさん大歓迎だ。
文学板は、どこへ行っても心の広い人ばかりでなくてはならない。
454 :
吾輩は名無しである:01/10/27 20:26
>>452 いや、普通の人はああいう絵はかけません。
普通に下手な人もね。
太宰の絵は悪くない、と思うよ。
455 :
夜明けのダザイスト:01/10/27 20:58
「極めて上手い」部類には入らないけど、
「まあまあ上手い」部類には入ると思います。太宰の絵。
ドストエフスキーの和訳と太宰の文体って少し似てると思うのは僕だけでしょうか。
特に人物の台詞回しなんかが。
>451と>453の意見が理解できない。
れいなは無視に値すると思うのだが。
葉桜と魔笛いいですね。
ところで太宰の文庫を集めようと思うのですが
どこの出版社がおすすめでしょう。
たくさんでているところは新潮社でしょうか。
みなさんはどこの出版社のもので集めているのですか?
学校の図書館に旺文社の本があって
ページ横に注釈があってとても読みやすいのですが
今は本販売していないようで悲しいです。
ちくまの文庫ではどれくらいの値段でどんな話があるのでしょうか。
HP行っても調べられなかったので知ってる方教えて下さい。
>>458 習作・草稿・書簡以外の作品がすべて(?)読めます。
一冊約1000円で、全十巻です。
460 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/27 22:19
みんなあれこれいってるけどさあ、私が上げなかったらもうちょっとで
倉庫に行っちゃいそうなくらい下がりきってたのよ?
そのへんわかってないなあ。。
461 :
吾輩は名無しである:01/10/27 22:34
“善を為すときは、いつも詫びながら為さねばならない。
善ほど人を傷付けるものはないのだから。”
これは太宰の言葉ではないけれど、いつも自分にいいきかせている言葉です。
太宰がこの言葉を引用しているのを読んで、
(確か、美男子と煙草、だったと思います。間違っていたらすみません)
胸が熱くなったのを憶えています。
462 :
吾輩は名無しである:01/10/27 23:00
ところでこのスレにいる住人の最高年齢はいくつ?
ほんとに太宰は歳取ると読まれないのかな?
463 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/10/27 23:09
というと、なんとなく太宰を読んじゃうと、もう文学に終わりを告げる
気分になっちゃうのが問題なんだよね。
実際私が本読まなくなったのはひょっとしたら太宰がきっかけだったかも。
465 :
吾輩は名無しである:01/10/28 01:58
でも太宰って全集も1万円くらいで買えるよ。
僕は筑摩書房の昭和51年に出たのを1万円で買いました。
書店によってはもっと安いのもある。
一番新しい全集(第8次だったか)のはまだ5万円前後するけど、膨大な参考文献目録が付いてて、
それだけは便利かも。研究してる人には。
ちなみにちくま文庫の全集は他の文庫と同様、太宰に限らず全て新仮名に直してあり、
作者が書いた通りの表記ではないので、全集としてはあまりお勧めしません。
>462
わしゃ、喜寿じゃが、なんか文句あっかい?
太宰は隅から隅まで読んでおるぞな。
太宰の地を訪ねに津軽行きたいんですが、
関西から行くので一番安い行き方教えてください。
あと、安く泊まれるとこがあったら知りたいんですけど・・・
マジレスきぼ〜ん
468 :
吾輩は名無しである:01/10/28 15:08
>>454 上手くないって言ったのは、文章ほどはって意味です。もちろん、悪くないです。
私も「津軽」を読んで津軽に行きたくなった。
だけど大分変わっているんだろうな。
>>467 航空会社の「日本全国どこでも一万円」みたいな感じの
割引パックに便乗するのが一番では。安さを求めるのなら。
>>467 車で行って、車の中で寝たっていう先輩がいました。
関東からですけど。
>469,470
サンクスです。車はしんどそうなんでちょっと・・・f(^^;)
飛行機ですか〜。電車とどっちが安いですかね?
472 :
吾輩は名無しである:01/10/28 19:40
俺は「青春18きっぷ」で行ったよ。
473 :
夜明けのダザイスト:01/10/28 23:29
>>471 関西からなら、飛行機が一番安くつくと思います。
何日か書けて、18きっぷを使いきるつもりで行くのもいいと思いますが、
旅行の時間が長くなると、食事代などがかさみますから。
まあでも、列車が好きな人なら文句なく列車での旅を
お勧めしますけど。
474 :
吾輩は名無しである:01/10/29 11:58
擬態語、擬音語、改行の天才です。すごく好きです。
彼のお道化のサービス精神が文章の至るところに表れて
きっと私も嬉しくなってしまうのでしょう。
475 :
吾輩は名無しである:01/10/29 12:05
大宰先生は文章のリズムが大好きです。
476 :
吾輩は名無しである:01/10/29 12:21
津軽で「裾をはたいて座りなおし目をぱちくりさせていたのだろうか」
のところが、かわいらしくて かわいらしくて。
477 :
吾輩は名無しである:01/10/29 12:38
>>475 そんな、字すら間違える奴が大好きとか言うなよ。
479 :
吾輩は名無しである:01/10/29 14:22
ペキンパー
「ケーブル・ホーグ」
太宰って敬語ぜんぜん使えないじゃない。
なのにへんだぜ!!
今の若い者は敬語もしらないで……って世間は俺たちをバカにするくせして、
太宰、太宰ってやつを持ち上げる。教科書まで載る。
プチブルの盲目的崇拝というかほんとうバカだと思う。……
キミは「プチブル」の意味から勉強しなおしてきなさい>481
太宰のおどけも、度が過ぎると寒い時があるけどねえ。
>>481 小説が読めない人なのね。かわいそうに。
485 :
吾輩は名無しである:01/10/30 23:41
今日はじめて「如是我聞」を読んだ。
ものすごい怒り狂ってて、痛快だった。
「暗夜航路」、読んでみようかな。
486 :
名無しさん:01/10/31 22:00
>>485 怒り狂っていたのはその通り。だが、あれを痛快と形容するのは
どんなものか。直哉に『斜陽』の登場人物がまるで貴族らしくないことを
指摘されて言い返しているくだりで、皇族のひとりが『斜陽』を愛読している
という話を引き合いに出し、「おまえたち下々の人間がとやかく言うことではない。
ヤキモチ。いいとしをして、みっともないね」と罵倒する箇所では
太宰自身の幼稚な貴族願望がむきだしになってしまっており、痛快というよりは
むしろ痛々しいものを感じさせる。
>>486 目上の人に対してはっきりと悪口を言っているので、
私は痛快だと感じたのです。
「しかし私は若いものの悪口は言わぬつもりだ。」
というところとか。
488 :
ゾリンヴァ ◆TyWrJ8dI :01/10/31 22:59
ィエア!!ィエア!!ィエア!!ィエア!!
489 :
夜明けのダザイスト:01/11/01 01:34
まあ、痛々しさも太宰のエンターテイメント性を助長する重大な要素ではあるが。
>>486 「太宰自身の幼稚な貴族願望」という表現は説明を要すると思われ。
491 :
Ray.na ◆8bwLPiQ6 :01/11/01 02:06
貴族願望じゃないよ。貴族という身体に生まれたものの痛みはあなたに
はわからないんだよ。
492 :
夜明けのダザイスト:01/11/01 02:13
太宰は左翼活動に一時期共鳴していながらも、
自分はプロレタリアートにはなり得ないという自覚を持ったことが、
のちの創作活動において重要な部分を占めていると思われ。
単に貴族的立場から書かれた小説なら腐るほどあるけど、
太宰の作風がそれらの作品と一歩離れた立場にあるのは、
やはり若い頃の左翼活動に影響する部分が多いのではなかろうかと思いますです。
要は、単なる貴族でもない、コウモリみたいな自分に
何かしら複雑な心情を抱いていたことは確かなんじゃないでしょうかってことですが。
493 :
名無しさん:01/11/01 02:31
>>487 >目上の人に対してはっきりと悪口を言っている
当時、日本の文壇に君臨していた志賀直哉に刃向かうことは、作家としての自殺行為。
あそこまで思いきったことを言うについては、太宰としても相当の覚悟があったに違いない。
その意味で、あれはおのれの最期を予期した者にしか書けない文章といえる。
『如是我聞』には、死を覚悟した者の悲愴さが滲み出ているような気もする。
494 :
吾輩は名無しである:01/11/01 02:33
結局おまえら太宰好きって「作者の心情に共感しました」な〜んて
サムイこと言って悦に入ってるんだろ。なもんエッセイと同じじゃん
志賀の批判は太宰が対象を自家薬籠中の物のように消化してる
ことに対してなんだよ。つまり太宰君はめくらだっつーこと
まあお前らは不幸自慢でもしあって慰めあってれば上出来だよね
>494
全然イミをなしてないぞ。一度くらい読み返してからカキコせいや。
496 :
夜明けのダザイスト:01/11/01 02:51
太宰も志賀くらい長生きできたら文壇に君臨してた人だと思うけど。
497 :
夜明けのダザイスト:01/11/01 02:53
いや、長生きしててもやっぱりフラフラしてるかな?
微妙だなあ。だけど物凄い数の取り巻きがいたであろうことは確かだ。
498 :
吾輩は名無しである:01/11/01 02:53
しかし、太宰の志賀批判よりも、
坂口の「単なる文章家」発言の方が激越だった気がするな。
499 :
名無しさん:01/11/01 02:56
田中英光・戸石泰一・菊田義孝など太宰の弟子はたくさんいるけれど、面白いことに(というべきか)どれもこれも大成しなかったようだね。
>>494 それももはや「ステレオタイプな太宰ファンのイメージ」でしかないと思う。
「人間失格」に感情移入しすぎて最後まで読みとおせなかった、なんていう
人が信じられない僕のようなファンもいますよ。
501 :
夜明けのダザイスト:01/11/01 03:05
弟子にしろ付きあいのあった人にしろ、
太宰の周りって太宰以上に著名な人って見当たらないねえ。
夏目漱石は漱石自身と同レベルの文化人と広く深く
親交があったようだけど。
日本で一番売れている小説を書いたこの二人の作家にある、
これほどの違いは何? 日本文学史上のミステリーだ。
あと、太宰自身が「貴族」だったことは一度もないよね。
地方の土地成金の家の生れだけれども。
これも奥野健男あたりの言ってる、プロレタリアートに対する罪意識みたいな
言説も疑ってみる必要があると思う。本当に10代の津島修治がそこまで深く
考えていたかどうか。
日記をそのまま使った太田静子の家だって「貴族」とは程遠い。
ただ、学習院を出てる志賀みたいな、まぁ「ほんもの」(?)の人に
貴族の言葉遣いがどうの、って言われたことで単純にカッときたって
ことはあると思うけれども。
ただ言葉遣い云々も作品の本質には関係のないことで、それは安吾も
言っている通り。
国語をフランス語にしようなんて本気で言うおっさんを、まともに相手に
してあげただけ偉い気もするが(蛇足)。
503 :
吾輩は名無しである:01/11/01 03:17
>501
それは、至極当然の話。
漱石は、
旧制高校や東大の教授、ついで朝日新聞社の社員、
つまり社会的立場として当時の「文化人」達の只中に居た。
東大だけでも各学部教授は学界をリードした人々ばかり。
一方太宰は、東大の学生だったが大学逝かないで小説書き、
そのまんま文筆生活と結婚&無頼派生活に入ったから、周りには
文人や出版関係が多かった。
>>502 太宰は青森有数の大金持ち&大地主の息子で、真正「おぼっちゃん」。
父親は貴族院議員で、牛乳風呂に入ってたという話は有名(当時
庶民には飲めもしない贅沢品=牛乳)。
昨今の土地成金なぞとは全く違い、
地主階級というのは当時の特権階級で、小作人始め多くの使用人や
従業員を従えていたその地方の支配者。
太宰は生まれながらに、そうした少数の「特権階級」に属していた。
10代どころか幼い時から、周囲との明らかな差違を感知していたし、
弘前高校時代左翼活動に手を染めたのも、その意識が底にあったから。
資金を提供するような役回りだったが、
東京では活動家を匿ったり、かなりアブナいこともやらされた。
結局は、長兄が実家所有の銀行の頭取でかつ県会議員でもあったから、
その立場上も手を引かざるをえなかったし、本人にもそれ以上続ける
意志は無かった。
地主階級=広大な山林田畑を所有。小作人達はその田畑を借りて耕作し、
秋には収穫した米を借り賃として地主に上納した。それを
「上米(うわまい)」という。地主の蔵には毎秋ごとに
米俵が山と積まれた。
第二次大戦後、米国が占領政策の中で「農地解放令」を
出し、強制的に地主所有の田畑を低価で小作人に
委譲させたので、
初めて、小作人が自作農として自立するようになった。
それまでは、地主階級が農村を支配していた。
506 :
485=487:01/11/01 07:46
>>502 >本当に10代の津島修治がそこまで深く考えていたかどうか。
考えていただろう!10代なんて普通の人でも深刻になるのに。
>>493 死を覚悟してたのかなあ。
私は言葉どうり、まだまだ「いくらでも書くつもり。」だったのでは、
と思ってしまいます。
507 :
まだ読み始めたばかり:01/11/01 11:25
>>494 志賀の批判、よく分ります。
太宰の、特に心境が暗い時の作品は、相手の批評が痛烈すぎて、「??」と
思ってしまいます。
でも、作品ですから、私はそれでいいと思ってます。
「ああでもあるし、こうでもあるし」と書かれるとつまらなくなりますし、
書かないと読者の自由な解釈に任せることになって、そういう作品も多い
ですが、良くも悪くも上品な印象を与えてしまいますから。
志賀も学習院とはいえ「平民」ですよねぇ。
なんかどっちもどっちという感じもしませんか?
>>504 津島家の隆盛が土地成金から始まったことに変わりはないと思います。
そりゃ「お坊ちゃん」でしょうが、「貴族」とはまったく違いますね。
ついでにいえば、「その地方の支配者」という表現には語弊があると思います。
あの「地方」(といってどのへんまでを指して言ってるのか知りませんが)の
地主は津島家だけではありません。
とにかく、『斜陽』の「貴族」は太宰の想像の中の貴族です。ですが、何度も
いうように、そんなことを持ち出してきて作品の価値を云々するような人間に
文学のことなんか語る資格はないと思います。
>>506 >考えていただろう!10代なんて普通の人でも深刻になるのに。
いやいや、僕は想像で言ってるんじゃないんですよ。
(10代というのは単に当時の太宰の年齢を指して言っただけです。)
相馬正一や猪瀬直樹の評伝を読むと、どうも疑わしいと思いますよ。
少なくとも、「深刻を装って作品を書く」という姿勢はあったでしょうが。
やはり太宰が本当の作家になったのは昭和12年ごろからじゃないかと思います。
いわゆる「中期」からではないかと。
510 :
吾輩は名無しである:01/11/01 22:15
太宰は被害妄想が人一倍強いからじゃないでしょうか。
あと、太宰は貴族ではないでしょう。いくら特権階級であっても
成り上がりの地主という意識が彼を更に卑屈にしていたと思います。
平民ではない、かといって貴族でもない。
世間のはじきもの(といっては言いすぎかもしれませんが)という
意識があったのでしょう。
511 :
吾輩は名無しである:01/11/01 22:18
評伝って読んだことないんだけど、
読むとやっぱり作品に対する印象って変わるんですかね。
初期の作品からは、私はやはり深刻さを感じるんだけど。
>>511 「評伝」の内容を批判的に眺められればいいのでは?
すなおに読んでしまうと、「読み」にバイアスがかかること必至。
>>511 太宰に関してはいろんな人が書いていて、お互いに多少批判しあったりも
してるので、読むとしたら何冊も読んだほうが良いかと。
ただ僕自身は必要に迫られて読んだ部分もあるので、作品の印象を大事にしたければ
無理に読まなくてもいいと思います。
(新潮文庫の奥野健男の解説で太宰に固定観念を植え付けられてしまう人も
かなり多いことでしょうね……)
上にも書かれているように、普段は鷹揚(というか無関心)だった太宰が、
志賀にけなされた時はどうしてあれ程までに激怒したのか、その理由を考えて
みることは興味深いと思う。地方の成金百姓の劣等コンプレックスなど。
『如是我聞』の発端となった志賀の批評というのは昭和23年6月号の『文藝』
に掲載された、志賀と中村真一郎と佐々木基一の鼎談の中での志賀の発言のこと
なのだが、志賀は太宰の『斜陽』と『犯人』を“悪趣味だ”として切り捨てた。
『斜陽』で、貴婦人が庭で小便をしたり、貴族の娘が台所のことを「お勝手」と
呼んだり、自分の母上のことを「お母さま」と“御”づけで呼んだりするのが
気に入らなかったらしい。だが太宰がこの程度のことで激怒して、挙句の果てに
愛人の山崎富栄とともに三鷹上水に入水して心中するなどは、まったく不可解と
しかいいようがない。
一方、興味深いのはその同じ『文藝』の号に、新進作家・三島由紀夫の短編
小説「宝石売買」が掲載されたことである。この頃はまだ『仮面の告白』が世に
出る直前、まだ三島が大蔵省に勤めていた頃のことである。同じ学習院の出身で
志賀のまさに後輩である三島が太宰と入れ替わりに文壇に登場してきたことは
面白い。さらにいって、志賀と同様、太宰に面と向かって悪口を述べた当人の
一人である、あの三島が、、、
大金持ちの特権階級というものを知らない人間のセリフだな・・・
太宰は弘前高校時代から、茶屋遊びをしていた。
東大進学の際に結婚した最初の妻初代は、その当時に入り浸った茶屋の
娘分だった女性。「茶屋遊び」も、何のことか知らんのやろな・・・
516 :
吾輩は名無しである:01/11/01 23:47
何のこと?
517 :
夜明けのダザイスト:01/11/02 00:19
お江戸でござるの質問コーナーにはがきを出せい。
518 :
名無しさん:01/11/02 00:23
太宰が「如是我聞」で痛罵している仏文学者って誰のことなのか知っている人がいたら教えてちょんまげ。
太宰が中学生の頃、亡くなった父親というのは、
青森県の大地主で、高額納税が必須の貴族院議員だった。
太宰の近親の証言によると、一時期、太宰を東京の学習院に
入学させようという話が親族の間であったらしい・・・
そうした証言も考えあわせると興味深いかも
520 :
吾輩は名無しである:01/11/02 02:57
>518
河盛好蔵なんじゃないの?確か。
521 :
:吾輩は名無しである:01/11/02 04:32
>518
渡辺一夫だと思ってた……
>>515 >>519 ?どれに対しての発言?
最近のどの書き込みの主旨とも重なってないようだけど?
既出だけど、相馬正一他の伝記的研究を読めば、どっちも書いてあることだよ。
悪いけど・・・。
523 :
吾輩は名無しである:01/11/03 00:47
嶽本野ばらの鱗姫に斜陽を感じてしまつた・・
初めて太宰さん読んだんですけど、人気あるんですか?日本で。
どこがいいですか?
暗さですか?
525 :
夜明けのダザイスト:01/11/03 02:23
ファンとアンチの最も多い日本の作家は、
間違いなく太宰ですねえ。
人間失格は漱石のこころと並んで、
日本の小説で、歴代最も売れた作品の一つですから。
526 :
吾輩は名無しである:01/11/03 03:55
そんな、一言ではとてもとても。>524
527 :
吾輩は名無しである:01/11/03 05:08
正直なところ、太宰を読んで「暗い」と思ったことってあまりない。
たまにあるにしても(前期あたりで特に)、太宰のイメージ全体をつくってしまうほどじゃない。
自動的に「暗い」って言われちゃうのが不思議。
528 :
名無しさん:01/11/03 05:17
>>524 ムリに一言で答えれば、太宰の作品は日本人的な自意識に対して鋭利に訴えかける傾向が強いからそれで日本人受けするんだろうな。
太宰さん初心で話させてもらいますが、
文学的見地から見ると異彩を放っていると思うのですが、人生として
生き方として捉えてみると、あまり認めたくない人のような気がする
のですが、その辺はいかがかと?
530 :
名無しさん:01/11/03 05:58
まあ、太宰のような不世出の奇人の一生を活字で追うのはなかなか面白いヒマつぶしだが、現実に太宰と交際したいとは思わないな。もちろん太宰になりたいとも思わない。健全な太宰ファンだったらみんなそう思うんじゃないか?
そうですか何か安心しました。
ファンの方もずぶずぶの虚無感に囚われているが故に、太宰さんを
無条件に信奉している方達かと思いましたが、きちんと距離をとって
いるんですか。わかりました。
太宰治伝ピカレスクとかいう本があるらしいんですが、それでは実は
太宰さんは弱くなかったとかどうとかと帯に書いてあったんですが?
知ってます?
532 :
吾輩は名無しである:01/11/03 07:05
>>530 じゃあ私、イタイ太宰ファンやわ。
どーしても、かっこいい、とか思ってまうし(w
533 :
吾輩は名無しである:01/11/03 11:57
健全な太宰ファンなんて、
ほんとのファンじゃないよっ!
>>533 かもね。と言うか、私は小6のときから太宰を読み続けてようやく今の心境に至ったのだ。さすがにもう28歳だからなあ。
535 :
吾輩は名無しである:01/11/03 18:21
>>531 書いてあります。
これまでの評伝は湿っぽい演歌にすぎなかった、とかも。
著者自身の言葉はあとがきにもうちょっと詳しく書いてあります。
とにかく、数度の自殺未遂は、実家への言い訳や、作品の題材とするための狂言的要素が強い
というようなことを、かなり思い切って書いてます。
全面的には賛同しかねますが、そうかも、とも思います。
536 :
吾輩は名無しである:01/11/03 19:34
>>530 太宰も含め、名の知れた物書きとは交際したくないです。
私を材料に何を書かれるやら、と思うとはらはらどきどきします。
ま、文章力がないですから、交際してもらえそうにもないのですが・・。
>>536 村上春樹のエッセイにそういう意見ありましたね。
538 :
吾輩は名無しである:01/11/03 19:50
でもピカレスク的な太宰観は最近結構出てきていたよね。
だから個人的には出るべくして出たって感じがした。
あの本。
540 :
吾輩は名無しである:01/11/03 20:48
>>538 研究論文なんかではすでにそういう流れでしたよね。
まぁ、まだ一部にそうでない太宰像を頑固に守っておられる研究者がたも
いらっしゃいますが……。
541 :
吾輩は名無しである:01/11/03 22:15
「私が世の中から、どんなに見られているのか、
少しずつ私にも、わかって来た。
私は無知驕慢の無頼漢、ぜいたく三昧の暮らしをして、
金につまると狂言自殺をして田舎の親たちを、おどかす。
貞淑の妻を、犬か猫のように虐待して、とうとうこれを追い出した。
その他、さまざまの伝説が嘲笑、嫌悪憤怒をもって世人に語られ」
と、「東京八景」にありますよね。
じゃあ最近は、太宰がまだあまり認められてなかったころの
そういう「才あって徳なし」的な評価が、
また出てきているってことなんでしょうか。
口数ばかり多くて雑ぱくな意見が多くねえか、このスレ
543 :
吾輩は名無しである:01/11/03 22:37
「ピカレスク」が公開されたら、もっと
こういう意見が主流になるでしょ。
個人的には河村隆一はどうかと激しく思うが・・・
544 :
吾輩は名無しである:01/11/04 05:16
>>541 というか、作家としての太宰が、どんな方法論やテクニックを持っていたか、という
本来あるべき作家論の姿にやっと近づいてきたというべきだと思います。
死のインパクトのおかげもあり、これまでは雑音が大きすぎたのでしょうねぇ。
545 :
吾輩は名無しである:01/11/04 17:50
酸鼻の極みだよ、君。
547 :
吾輩は名無しである:01/11/07 00:44
Yahoo!掲示板の太宰スレが「河村隆一ファンの集い」と化しています。
548 :
吾輩は名無しである:01/11/07 01:29
井伏って佐野四郎?
549 :
吾輩は名無しである:01/11/07 01:40
頼むから河村隆一、太宰はヤメてくれーー!
550 :
吾輩は名無しである:01/11/07 01:44
太宰って背が高いってイメージがあるけど何センチなの?
河村隆一、背低くない?
551 :
通りすがり:01/11/07 02:00
私も何センチか知りたいけど、ここに河村の身長知ってる人は
いない気がする。前書いたけど無視された(藁
自分で調べるほど知りたいわけでもないんでわかんないやー。
552 :
吾輩は名無しである:01/11/07 09:14
553 :
吾輩は名無しである:01/11/07 12:52
でも太宰は172cmくらいじゃん?
河村もそれくらいはあるんじゃない?
でも嫌だけど。でも見ないからいいけど。
554 :
いやがらせ(w:01/11/07 23:24
555 :
吾輩は名無しである:01/11/08 02:51
河村嫌いだけど、なんだかんだ言って結局
見に行くような気がする・・・
556 :
夜明けのダザイスト:01/11/08 03:04
人生板の太宰スレうざいよう。
557 :
吾輩は名無しである:01/11/08 05:34
今「右大臣実朝」読んでるんだけど、
うーん・・って感じ。
正直、挫折しそう。
558 :
吾輩は名無しである:01/11/08 05:37
>557
私も原文なんかが引用されてるとこ全部飛ばしたよ・・・
あんま印象に残ってないな。
太宰はものすごいこれに打ち込んだらしいけどね。
559 :
吾輩は名無しである:01/11/08 10:17
人間失格読んでる途中。
けど、主人公の子供時代の性格
結構今、おおくない?
560 :
吾輩は名無しである:01/11/08 11:28
ちっとも現代感覚の備わってない奴だな・・・。
戦後からずっとそう言っている奴がいるよ。
海外にもね。
561 :
吾輩は名無しである:01/11/09 05:14
普遍性、ねえ。
ところで太宰の前期作品ってあんまり評価高くないの?
「晩年」とか自分は一番好きなんだけど、みんな後期の作品の方が好きなのかね。
562 :
吾輩は名無しである:01/11/09 05:39
私も「晩年」好きだよ。特に「葉」と「思い出」。
「二十世紀旗手」とか「創世記」も。
小説って感じじゃないけど胸に迫るものがある。
>>561 私は「道化の華」・「列車」・「猿面冠者」なんかも好きですよ。
最新の太宰全集も『晩年』の巻だけ(笑)買いました。
564 :
名無しマン:01/11/09 21:50
河村隆一じゃ太宰は無理。
エレカシの宮本が一番似合う。
565 :
吾輩は名無しである:01/11/09 23:01
宮本は頭がでかすぎると思われ。
566 :
吾輩は名無しである:01/11/10 01:48
>>561 わたしも「晩年」が一番好きだった。
はじめて「列車」を読んだ時、異様にぞくっとした。
初期作品はまさに「才能ほとばしる」って感じだよね。
でもやっぱり当時は、文壇内の評価=作家(作品)の地位
だったろうから、太宰の初期作品は文学史の流れの中では
埋もれてしまったってことじゃないかなぁ。
中期のはじめに、職業作家宣言を何度も何度も書いてるのは、
メインストリーム進出のための文壇対策だったんじゃないかな。
違うかな。
その後の太宰はポップスターだよね。ポップアーティストというか。
つまり、芸術家というよりは芸術品であるような扱い。
はたして太宰はそうなりたかったのか。
567 :
:吾輩は名無しである:01/11/10 04:56
とんねるずの石橋が太宰には適役だと思う
568 :
吾輩は名無しである:01/11/10 04:59
もう配役の話はいいよ
569 :
吾輩は名無しである:01/11/10 05:25
うん、もういいね・・
570 :
吾輩は名無しである:01/11/11 07:40
age
571 :
吾輩は名無しである:01/11/11 15:10
「晩年」は、私の最初の小説集なのです。もう、これが、私の唯一の遺書になるだろうと
思いましたから、題も、「晩年」として置いたのです。
読んで面白い小説も、二、三ありますから、おひまの折に読んでみて下さい。
(『「晩年」に就いて』昭和十三年 ちくま文庫版「太宰治全集 10」より)
572 :
吾輩は名無しである:01/11/12 23:48
「人間失格」の中で印象に残っているのが、悲喜劇名詞や同・対義語を
挙げていく言葉遊びのくだり。
花の対義語が女で、その同義語が臓物、その対義語が牛乳とは・・・
最初中学生の頃に読んで、すごい感覚の人だと思った。
”もう一人の修ちゃ”もそうだけど”言葉使い”の人だったんだなあと。
中学生までなら太宰にはまるのも可。
いい年して太宰に陶酔してるなんてのはいくら2chでも引く。
574 :
吾輩は名無しである:01/11/13 02:33
「晩年」の評価は別に低くないですよ。埋もれてもいないし。
まぁ、太宰に関しては弘前高校時代の習作から研究されてるくらいですから、
どの年齢の作品も埋もれようがないというのが現状ですが……。
けどやはり文章の密度がいちばん高いのは中期でしょうねぇ。
575 :
夜明けのダザイスト:01/11/13 02:43
歳くって、一歩離れた感覚で太宰を読むようにはなったけれど、
それでも面白いもんは面白いよ。
晩年以前に書かれた、魚服記っていう短編が、
物凄く完成度高くて良い感じだと思うぞ。
576 :
吾輩は名無しである:01/11/13 14:05
>>573 勝手に引いていてくださいw
年くったって好きなもんは好きさーー
577 :
吾輩は名無しである:01/11/16 03:18
>>573 今までいろんな人が言って手垢がついてるようなこと
(しかも真実というわけでもない)を書き込んでよく恥ずかしくないなぁ。
だいたい、陶酔してる人ばかりじゃないし。
っていうか、あげ。
578 :
吾輩は名無しである:01/11/16 11:58
石が転がってるの見ておかしいと思わなかった事に落ち込んだのって太宰だっけ?
579 :
吾輩は名無しである:01/11/16 14:57
そうだよう。
本当は子供が石に糸つけてひっぱって悪戯していたんだけれど、
「ひとりでに動いていく石」を、疑問も感じずに見ている自分に気づいて、
自分にとっての「現実」の破壊され具合に落ち込んだんじゃなかったかなー。
そうだそうだ、なんで石転がってたんだっけ?と思っていたよ。
ありがとう>579
>>576 禿胴衣。繰り返し繰り返し、戻ってくる。その度に
新たな発見がある。太宰…こんなに巧かったか?!とオドロいたり、
厨房の時は見えなかったものが、色々見えてくる。そうすっと
さらに味わい深い。興味が尽きない。時々戻ると、じつに安らぐよ。
582 :
吾輩は名無しである:01/11/16 18:00
>>579-579 岸田秀がそれに言及してた。よくわかるって。
でも太宰は好きになれないんだって(w
走れメロスの原作全文をご存知の方、教えてください。
シラー作「人質」小栗孝則訳、です。手塚富雄訳は手元にあるのですが、小栗訳が
なかなか入手できません。ご存知の方、お手数かけますが、よろしくお願いします。
旧スレを使いきったので空age
585 :
吾輩は名無しである:01/11/16 21:35
旧スレを使いきったので空age
586 :
占領 ◆tyMguE06 :01/11/16 21:39
聞いてください。私は捨てられていたあるスレッドにて1000
を取るべくカキコをしていました。すると、「其之弐」を立ち上げた
らしき、1のような者が進入。
ネタもないくせにカキコをして、私から1000を奪ったのです。
それはズザザ猫にも劣る卑しい所行ではありませんか?!!
587 :
吾輩は名無しである:01/11/16 21:41
>>586 同情するよ、占領・・・
この世のものは、なんと、白々しく、興ざめのものかw
其之弐を立てたのは私だけど(みんな人任せだったから)
占領のジャマはしてないよ。
占領、キミ結構面白かったよ>富栄やら初代とのやりとり
ああ、もう、いやだ。堪えられるところ迄は、堪えて来たのだ。
怒る時に怒らなければ、人間の甲斐がありません。私は今まで
あのスレを、どんなにこっそり庇ってあげたか。誰も、ご存じ
無いのです。あの人ご自身だって、それに気がついていないのだ。
いや、あの人は知っているのだ。ちゃんと知っています。知って
いるからこそ、尚更あの人は私を意地悪く軽蔑するのだ。
592 :
吾輩は名無しである:01/11/17 03:51
今旧スレ読んできたけどなかなかおもしろいじゃん。>占領
593 :
吾輩は名無しである:01/11/18 02:38
親友交歓はおもしろいね。
いばるな!
もし太宰が健康だったら、どうなる?
595 :
吾輩は名無しである:01/11/18 02:57
倫太郎うざい
>>594 ハイ?太宰はおおむね健康でしたよ。晩年に結核の兆候があった以外は。
597 :
夜明けのダザイスト:01/11/18 03:25
じゃあなんで痛み止めの中毒になってたんだ。
盲腸。
ちったぁガイシュツれすくらいは読めや。
600 :
夜明けのダザイスト:01/11/18 03:42
中毒っていう時期があったと言うことは、
おおむね健康とはいえないんじゃねえか
ってことを言いたかったわけ。
601 :
吾輩は名無しである:01/11/18 03:43
太宰は胸部疾患のせいで戦争に行かなくてすんだんだよねえ。
それを思うとあんまり健康じゃなくてよかった。かも。
600ゲット。
602 :
吾輩は名無しである:01/11/18 03:44
601だった・・ウツダシノー
603 :
夜明けのダザイスト:01/11/18 03:46
パビナール中毒、胸部疾患、結核って、
全然健康じゃないじゃん(藁
604 :
吾輩は名無しである:01/11/18 03:48
子供の頃から病弱だったらしいしねw
605 :
吾輩は名無しである:01/11/18 03:53
>600
言い訳してる間に、評伝くらいは読んでからこいや。
>604
オマエモナー(w
作品に書かれてることと、ちょっとした解説以外に
読む必要なんかあるの?
俺は太宰の人生に触れたいというよりは
太宰の作品に興味があるだけなんだけど。
ちなみに色々読んだような気はするけど、
そんな細かいことなんか覚えてないよ。
それを知ったからといって
太宰の作品がいっそう面白くなるとは思わんし。
じゃあこんなスレに書きこむ意味もないような気がするけど、
これはファンとしての単なる自己満足ということで。
盲腸→腹膜炎は手術をした治した。これが昭和10年4月ね。
で、その結果のパビナール中毒は翌年の10月までに数度の入院を
経て根治。1年半くらいってこと。
胸部疾患(つまりは結核でしょうに……)で兵役免除になるのは
昭和16年のね。その後、病状は徐々に進行していたんでしょうが、
『斜陽』にもあるように小さな浸潤くらいは別に珍しくなかったし、
実際に喀血などをするようになるのは死ぬ年、昭和23年ごろから。
よって7年間くらい、いちおう疾患はあったと。
パビナール中毒の期間と合計しても8年半くらい。
太宰の生涯は39年。
「おおむね健康」じゃないですか?
健康だと何か困るの?
「手術をして」「昭和16年ね」の誤記です。済みません。
別になにも困らんけど。
イメージでしょう。太宰は病弱であったはずなんだ、
というファン心理としての。
大きなお世話だ、と作家が生きていたら思うでしょうが、
そういうことを勝手に想像したり思いこんだりするのも、
ファンとしての楽しみや特権の一つってことでしょうね。
事実がどうであったとか、別にどうだって良いんじゃないでしょうか。
610 :
吾輩は名無しである:01/11/18 04:15
病弱だと思い込んでいる奴なんか、いるの? ところで。
611 :
吾輩は名無しである:01/11/18 04:22
いるんじゃない?そりゃ。
作家にどういうイメージを持つかなんて自由じゃん。
まぁ、確かに病弱な作家って多いしね。結核で死んだ人とかも。
太宰も弟が早く死んでるし。
ただ、太宰も、子供のころの健康状態がどうだったか度外視しても、
8年半も病気ぎみの時期があったなら、「おおむね健康」とは思わない人も
いるんじゃないかっていう気もする……
しかし、事実がどうだったかがどうでもいいなら、イメージだけで太宰が
「こんな作家だった」みたいなことを言ってもいけないってことになりますね。
「太宰」の顔は持ち出さずに、あくまで作品の感想にとどめると。
それもこの作家に限ってはつまらないような……人それぞれでしょうが。
まあ確かに人それぞれですな。
太宰ほど、周りに好き勝手言われまくってる作家も
珍しいんじゃないでしょうか。国内では。
>813
そんなこたぁない、どの作家だって、好き勝手言われまくりだヨ。
自意識過剰。
↑ 614>613
作家の行き様を追った本(ピカレスクみたいな奴)が、
堂々と書籍の話題の中心にのぼるような作家なんて
そうそういなかったんじゃないの。少なくとも今の日本においては。
人の目を引くという事にかけては、関連書籍の数字が示す様に
太宰はトップクラスの作家であることは確かですよ。
好き勝手言われまくってる←どの作家でも。
人の目を引くという事←どの作家でもだが、当然程度の差がある。
たまたま立て続けに出た本が話題を呼ぶなど
の、情況的且つ時期的要因が大きい。
画期的評伝が出れば、当然その作家に注目が
集まる。それとは別に、
三島ファンは三島が一番といい、
漱石ファンは漱石だよ、といい、
(↑数年前にブームがあったネ)
有島武郎ファンは有島が凄いといい、
太宰ファンはやっぱ太宰だよという。
何時の時代にもある<ファン心理。
あまり関係ないかもしれないけど、研究論文や評伝、とにかく作家に
関連した本、がいちばん多く書かれているのは間違いなく漱石でしょう。
その次が鴎外。明治の二大文豪はいまだに強い。
その次が太宰でしょうね。
さらにその次が芥川かな。
作品ごとにいうと、漱石「こころ」論は膨大な数に上ります。
全容を把握するのがまず大変。「行人」論も大量だけど、比べ物にならない。
その次位に太宰「人間失格」論と「ヴィヨンの妻」論が多い。
コピーしてもコピーしても追いつかない。有難いことではありますが……。
619 :
吾輩は名無しである:01/11/18 15:04
ずーっと前に「太宰って絵はあんまり上手くないよねw」
っていうカキコをしました。が、反省。
こないだ初めて「図説 太宰治」を読み、
自画像や書画などを見て上手だなあと思いました。
作品を読み返している方が楽しくて、
今まで評伝やその類の本は読んだことが無かったのですが
少し考えが変わりました。新しい発見もあるものですねw
620 :
吾輩は名無しである:01/11/18 20:14
角川文庫の『女生徒』を久々に読みました。
やっぱりいいなあ。というわけで各作品で好きなトコ。
女生徒 ジャピイは、平気で、井戸の水を音をたてて呑む。
皮膚と心 「こんなところに、グリグリができてえ」
待つ お教えせずとも、あなたは、いつか私を見掛ける。
十月二十日 「西太平洋って、どの辺だね?サンフランシスコかね?」
おさん 「夏はどうも、エキスキュウズ、ミイだ」
饗応夫人 「ごめんなさいね。私、いや、と言えないの」
まだまだあるんだけど、いっぱいすぎて、おなかいっぱい。
621 :
吾輩は名無しである:01/11/18 23:41
親友交歓 「いばるな!」
622 :
夜明けのダザイスト:01/11/18 23:46
瘤取り「欲しいんだそうだ」
グッド・バイ「まったく、田島は、気が狂いそう」
「十月二十日」(何の日だ?!)に突っ込まないみんな、やさしいね……。しみじみ。
624 :
吾輩は名無しである:01/11/19 17:35
「しょげちゃった。」大好きw
あと『ヴィヨンの妻』の「女がくわっとなる」とか。
>623
自分でも気付いてワロタ(w
ゴメン訂正→十二月八日ね!
…二十日は自分の誕生日sage
626 :
吾輩は名無しである:01/11/20 04:13
とにかくカコイイからイイ!
627 :
吾輩は名無しである:01/11/20 08:01
BS朝日の太宰の死の謎って話題に上ってないけど
再放送?猪瀬直樹がパーソナリティーのやつ
628 :
吾輩は名無しである:01/11/20 12:46
朝日新聞のTV欄に紹介文があったから、再放送ではないと思う。
とりあえず、イタイ太宰ファン代表の役をふりあてられた格好の
篠田正浩監督が気の毒だった。
629 :
吾輩は名無しである:01/11/23 20:20
猪瀬の「ピカレスク」は面白いけど、作品の受けとり方に関しては、
ちょっと違うんじゃないかってところもけっこうあった気がする。
630 :
匿名希望さん:01/11/25 01:54
太宰はね、耳元で語りかけてくれるからね、
このひと、自分をわかってくれるって勘違いしちゃうのさ
ついつい人物伝に行っちゃうんだよ。
このひとうまいねえ、ほんとに日本語の達人。
631 :
我が輩は名無しである:01/11/25 02:21
太宰はやっぱりよい。
>>629 そうそう。「ピカレスク」はあくまでも作家評伝であって
作品論ではない。猪瀬は、
太宰の鎌倉心中事件の「相手の女」と
そこへ至るまでの左翼活動の軌跡を追うことで
心中事件に新たな光を当てること(それは太宰の
後半生への影響という点でも重大な意味をもつから)と、
もう一つ
遺書中の一行「井伏さんは悪人です」の謎を解くこと、
その二つで「ピカレスク」を書いた。
それ以上でもそれ以下でもない。作品論としては読めない。
昭和三十九年六月十九日、三鷹・禅林寺で例年のように桜桃忌が開催された。
会場は、庫裡(現在は事務所になっている)であったが、
午後三時からの偲ぶ会には山岸外史、今春部、檀一雄、亀井勝一郎、小堀杏奴、雨森卓三郎、
奥野健男(写真前方左側。昭和四十二年の桜桃忌)、野原一夫、桂英澄、小野才八郎、大高正博、
松本寿三郎、吉沢みつ、鶴巻幸之助、増田千歳らが出席した。
ゲストの奥野健男は私と同い年(大正十五年生)で、彼は大岡山工業大学(現・東京工大)卒、
私は官立無線(現・電気通信大学)出身とあって、桜桃忌では当初は親しく語り合える仲でもあった。
奥野健男は著書の『太宰治論』が売れ行き好調とあって、珍しく頗る上機嫌であった。
私は同行の矢田賢作(佐渡新報)、吉田武彦と一緒であったが、
吉田が奥野にサインを求めようと持参の本を差し出したところ、
「これはぼくの本ではない」とサインを拒否されてしまった。
吉田の本は太宰治の『惜別』だったが、まわりの女性たちは奥野の『太宰治論』がほとんどであった。
前に座っていた若い女性が、「なぜサインをしてあげないんですか」と質問すると、
「ぼくが太宰治を好きだったのは学生時代の時だけで、いまはむしろ嫌いなほうだが、
ぼくよりも井伏さんのほうがもっと嫌いだろう。何しろ遺書にまで悪人とはっきり書かれたんだからな」
と明言されたが、文壇の事情を知らない私たちは、一同ほんとうにびっくりした。
太宰を論じているから太宰を好きだろうと考えるのは、読者が勝手にそのように思いこんでいるだけであるらしい。
また、奥野は作品で、あれだけ文壇と学界の内幕を曝け出したら、
文壇人と国文学者であれば、太宰治を好きになれる筈はないだろう、とも話された。
作品とは『十五年間』『如是我聞』等であるだろう。
「好きでもないのに何故書くのですか」の問いには、「売れるからさ」と正直に答えられたが、
国文学者なら論文が紀要に掲載されて、学界での出世に役立つからでもあろうか。
ところで、太宰治について書かれた文献は、三百冊あって、
誰が本当に太宰治を好きで誰が好きなふりをしているだけなのか、
その見分けがつかない、との質問が最後に提出された。
「あなたが好きな人がいたとして、もしもそのひとが亡くなられたら、
その命日にあなたはどうしますか」と奥野は反問した。
本当に好きであれば、命日に供養を忘れることはないだろう。
と説明されたが、私はさすがに奥野健男だと感心したものだった。
会の終了後に禅林寺の住職に尋ねたら、桜桃忌世話人以外だと、文壇人、国文学者、
出版関係者で、太宰治の供養を頼まれたことは、個人的には一人もいないとの話であった。
つまり、太宰治論者のなかで本当に太宰治を好きな人、いわゆる太宰治信奉者は皆無だということである。
本当に太宰治と太宰文学を愛しているのは、太宰治論などとは無縁の一般の読者だけ、
ということであるだろう。
太宰文学を愛好し、人間太宰治を愛する一読者として、私は自分自身で太宰治の事蹟を調査研究し、
書いてみようと改めて決意した。昭和三十九年六月十九日深更のことである。
637 :
吾輩は名無しである:01/11/28 03:22
638 :
吾輩は名無しである:01/11/28 05:26
長篠康一郎か。
「好きじゃない」にしては奥野のあののめり込み方は……。
「好きになれる筈はない」理由もずいぶんと俗っぽいな。
まぁいいけど。
「一燈」に今の天皇の御誕生のときのことが出てきますね。
なんとなく読み返してみたりして。
ついでにage。
640 :
吾輩は名無しである:01/12/04 23:28
先週金木に行ってきた。斜陽館の前に太宰土産店があった。
太宰ラーメンなるものもあった。太宰は果たしてこんな状況になるのを
予想してたんだろうか・・・しかし、「太宰の里」なる金粉入りの酒を買った
私も・・・鬱。んでage
「太宰ラーメン」って・・・。
642 :
夜明けのダザイスト:01/12/05 03:08
俺はミーハーだからそう言うのは全然アリ。
むしろ太宰ラーメン食ってみたい(藁
>640
ほんとーか? 太宰が予想なんかするもんけ、
自分の文名の故に国会議員に当選した(津島家の地盤より太宰の名の
方がカンパンとしては上だろ)娘婿が
国会で姑息な答弁する、、なんてのも、思いもしなかったべさ。
…しっかし、「太宰ラーメン」とはね、金粉入り酒も…(笑
644 :
吾輩は名無しである:01/12/12 23:10
久しぶりに新聞(朝日)で津島祐子さんを見ました。
「笑いオオカミ」が大仏次郎賞ってことで……。
顔がますます父に似てきていました。
>>644 あぁ、私も思った。
横顔が特に・・・。
646 :
吾輩は名無しである:01/12/20 02:22
太宰 治
●● ○
410 9
総運23◎ 昇る朝日を表す強い上昇運。地位財産を築く。女性には強すぎる運勢。
人運19△ 明るく頭脳明晰、几帳面。才能、努力が認められないことも多い。
外運13○ 明るく、華やかで楽しい人生に。大勢の活気ある環境で個性が生きます。
伏運28◎ 困難に負けず強く成長します。
地運 9△ 消極、災難、不遇、神秘運。
天運14△ 負の影響を受け継ぎやすい家柄。転々と所在を移す。
陰陽 ○ 良い配列です。
647 :
吾輩は名無しである:01/12/20 02:24
津島 修治
●● ●○
1010 10 9
総運39◎ 強い運気を持ち、困難を乗り越えて成功をつかむ。女性には強すぎる運勢。
人運20× 好きな物には熱中、それ以外はいい加減。影響されやすい。博打傾向。
外運19△ 身分をわきまえて行動しないと不運に。犯罪傾向。
伏運39◎ 困難に負けない強さがあります。
地運19△ 天才肌、挫折、障害、浮沈運。
天運20△ 大望を持ちそのために苦労する家柄。
陰陽 □ 悪くはない配列です。
ぶんりき文庫(彩図社)という文庫から太宰さんについての評論が
でてるそうですが、どうなのかな。
649 :
吾輩は名無しである:01/12/21 01:36
>>648 なぜとりわけそれなんですか?
膨大な数が出てる中で……
650 :
taka ◆WJp3Uzus :01/12/21 01:39
知り合いがこの文庫から本だしてるもので。
太宰とは違う人ですけどね。
「一緒に発車寸前電車に間に合うように走っていたが、彼が急に立ち止まって乗り損ねてしまった。
どうしたんだ?と聞くと、白い紙切れがひらひら舞うのが綺麗で…などと答えられて、
こいつはあっちの世界とこっちの世界をいとも簡単に行ききできるのだと思った。
ある朝新聞記事を読むと、やつが女と死んだという記事が飛び込んできた。
あっちの世界とこっちの世界を行き来して、本当にあっちの世界に行ってしまったのだと思った。
その男は名前を太宰治といった」
こんな内容の文章の、著者とタイトルを知りたいのです。
どなたかご存知でしたら教えてください。
新聞記事を見て彼の死を知ったということは、それほど身近な人では無さそうなのですが。
ダザイスト氏は、りさ嬢にやられてしまったのだろうか?
呼んだか。
っていうか写真写り良すぎなんだよゴルァ!
実物知らんけど。
りさたんも太宰読むらしいけど、
肩がこるとかなんとかぬかしとったな。
俺は太宰読んでると愉快でストレス抜ける感じがするけどな。
小説読んで笑うっていうのは、テレビや映画や漫画で笑うよりも
なぜか清清しい気分になるのはどうしてだろう。
小説で泣いた時も同様になんか清清しいし。
逆に山田詠美とか読んでるほうが体力も気力も吸い取られた……。
まあ山田の話題はやめよう。ここは文学板なんだから。
確かに写真写りはいいね。
子供抱いてる写真とかすごくいい。幸せそうだもん。
後期頃の作品だったと思うんだけど、
乞食学生はどう?
読後、清清しくて泣いたよ。
655 :
taka ◆WJp3Uzus :01/12/28 18:34
太宰のちくま文庫の全集(1,2,3,4巻)を入手。
100円じゃなかったのが残念だったけどまあ、いっか。
>>653 今日夕方の番組でりさたんは母親らしきおばさんと一緒に
太宰のお墓参りしてた。
前にテレビで見たときよりどことなく垢抜けててかわいかったYO!
まあ写真にはかなわないけどねw
>>654 「乞食学生」は昭和15年だから中期の作品だね。
私は主人公が夢から覚めるラストの感じが好き。
知ってるよ。アンテナ壊れてるからテレビうつんねんだよ。
写真が一番可愛いの?
なんか生意気そうな学生としゃべってる話だっけ?
乞食学生って。
658 :
吾輩は名無しである:02/01/03 00:14
太宰の墓に参ったときには、鴎外の墓にも花を供えてきます。
なんてどうでもいいけど、新年age
女性の一人称告白体、やっぱりいいねえ。
斜陽入れるんだったらやっぱり斜陽が一番だけど、きりぎりすとか千代女もいい。
きりぎりすは出だしが好きで、暗記するくらい読んでた。
660 :
吾輩は名無しである:02/01/09 02:54
今NHK教育の「名作の食卓」の再放送で人間失格のおしるこが取り上げられてた。
結構おもしろかったのでage!
>>659 同意。きりぎりす、イイ!
661 :
吾輩は名無しである:02/01/09 18:36
太宰治と一日一緒に過ごせたら死んでもいいな。
662 :
吾輩は名無しである:02/01/09 20:01
心中な。
663 :
吾輩は名無しである:02/01/09 22:09
秋ハ夏ノ焼ケ残リサ
664 :
吾輩は名無しである:02/01/09 23:04
ちょっとスレの主旨とずれそうだけど、
太宰が関った女性の中で
一番太宰が好いたのって誰だろう?
女は嫌いだ。
666 :
吾輩は名無しである:02/01/09 23:46
>>664 「みちへ
おまえをいちばん愛していました」じゃなかったっけ?
667 :
吾輩は名無しである:02/01/10 01:27
>666
それ何に書いてあるんだっけ?
太宰は誰のことも愛してない気がする。
女にしろ男にしろ、本当に心を打ち明けた人はいなかったんじゃないかな。
ガキの頃、一家がみんなで何も言わずに食事しているのを見て、物凄く不安になったそうだ。
669 :
吾輩は名無しである:02/01/10 02:09
671 :
吾輩は名無しである:02/01/10 04:17
山崎富栄の前で友人と会話してるとき、
「俺の女房は、やっぱり気品があるね。この人とは、違うな」
と言ったらしい。
672 :
吾輩は名無しである:02/01/10 17:03
なんだかんだで、奥さんのことが好きだったと思う。
子供のことも。
673 :
吾輩は名無しである:02/01/11 23:39
じゃあどうして山崎タンと心中したれすか?
無理心中説もあるけどね・・・
真相は藪の中。
675 :
吾輩は名無しである:02/01/12 20:51
女生徒好きな人いませんか?
すっごくいいと思う。
676 :
吾輩は名無しである:02/01/12 21:41
確かに良いね。生き生きしてるしね、主人公が。
677 :
吾輩は名無しである:02/01/12 21:51
女生徒大好き。
私は30歳を過ぎちゃったけど、自分の分身みたいに思ってる!
>674
突付いて見たい。
やっぱ蛇が出るのかな。
679 :
吾輩は名無しである:02/01/13 12:22
またアフォが余計なスレ立てたようだから、age.
680 :
吾輩は名無しである:02/01/13 12:46
>674
いや、きっかけはサッチャンかもしれないが、
時機としては熟していた。そうでないと、連載『グッドバイ』の
題名や13回目が絶筆になったこと、6月13日に入水したこと…
の説明がつかない。
>>673 君はもちょっと「愛情」というものについて、
経験を積んだ方がいいと思われ。恋人もつとか、
にも関わらずに友達でいた女の子も引き続き好きだとか、
年上の女の誘惑にも負けるとか・・・そんなことから、まず。
「ほんとうは、僕にも判らないのだよ。何もかも原因のような気がして。」
って「道化の華」にあるよね。
私は太宰の自殺をそんな感じに思ってるよ。
683 :
吾輩は名無しである:02/01/13 14:13
684 :
吾輩は名無しである:02/01/13 14:13
>>683 太宰と心中した山崎富江。太宰はサッチャンって呼んでたんだって。
ところで坂口安吾とかが「スタコラ」って付けるのはなんで?
687 :
吾輩は名無しである:02/01/13 19:04
太宰治の著作権は切れてる。死後50年以上経った。
だから青空文庫などネットにもUPされてるし、
どこの版元も文庫とか何とかさかんに出してるべ。
688 :
吾輩は名無しである:02/01/13 19:15
トンボスキトヲル
689 :
吾輩は名無しである:02/01/14 01:09
「青空文庫」があったおかげで、論文への引用が楽だった……
コピペして、旧仮名遣いに直せばいいだけなんだもん。
「斜陽」があったらもっとよかったけど(わがまま)。
690 :
吾輩は名無しである:02/01/14 01:54
>>689 正直、私もそうやって「青空文庫」を活用してます。でも、いちいち
旧仮名に直すのが意外に面倒な時もあります。
691 :
吾輩は名無しである:02/01/17 03:10
>>685 この人元看護婦で、なんでもてきぱきやっちゃうんだよね、確か。
みんなで飲んでる時も太宰の世話は全部自分がして、
誰にも手を出させなかったって。
サッチャンのほうは、ものすごく太宰が好きだったんだろう。
692 :
吾輩は名無しである:02/01/17 16:24
モノクロだとよくわからないな(笑)
694 :
色男no、1:02/01/18 01:22
695 :
吾輩は名無しである:02/01/18 09:55
696 :
吾輩は名無しである:02/01/18 10:50
突然にすみません。
来週の月曜に、短編「鴎」についてゼミで発表しなければならないんですが
他の授業のレポートに追われて、今日まで何の準備のできませんでした。
(私の専攻は谷崎で、太宰についてはあまり知識がありません)
限られた時間で調べてまとめることを前提に
「鴎」について論じるとしたらどんな視点から見るのが良いでしょう?
スレ違いだったら申し訳ありません。
ついさっき別の授業のレポートを出し終えて、あまりの時間の無さにパニくっています。
出来の悪い学生に、どなたかお知恵をお貸しください・・・。
697 :
吾輩は名無しである:02/01/18 11:53
>>696安藤宏・神谷忠孝『太宰治 全作品研究事典』(勉誠社)などを
参考にしたらどうでしょう 。
この類の「事典」はほかに二種類くらいあります。
それの「鴎」の項目をまず最初に見るべきでしょうね。
ゼミの発表なら。
>>697この本はいいですね。
テクストの書誌データや梗概はそのまま発表資料に使えますし、
研究史も整理されてて、太宰研究の”到達点”が把握できます。
・・・ただ、そろそろ「賞味期限」が切れるかもしれませんね。
>>697ほかの二種類ってのは、
別冊国文学の『太宰治事典』と、『太宰治必携』のことでしょうか。
この二冊は、作品以外のことも載ってるのが便利。
走れメロン(鬱
>>518渡辺一夫です。
太宰とか坂口安吾とかは、初期、中期、後期にかけて
作品の内容や質が発展しないことに不満が残る。
すべて作家として大成した人は晩年に決定的な作品を
残している。漱石の『明暗』然り、藤村『夜明け前』然り、
露伴『連環記』然り、谷崎『細雪』然り、鴎外『渋江抽斎』然り。
しかし仮に安吾は措くとしても太宰の作品は、後期にかけて
なんらの発展もみられない。逆に次第に衰弱していったのではないか?
大江健三郎も言っているが、太宰の作品は主題が単調すぎて多く読んでいる
と飽きてくる。仮にマイナー・ポエットとして終わったとしても、
才能ある作家の一人として、自分の資質をできるだけ大事に
することが大事だったのではないか。
702 :
吾輩は名無しである:02/01/20 19:29
そういえば福田和也も、太宰の要素は「晩年」にすべてつまってて、
あとは、その応用に過ぎないって言ってたなぁ。
>>701後期には「斜陽」とか「人間失格」とか「ヴィヨンの妻」とかあるじゃん。
発展ってどういう意味?
>>703曖昧な言い方ですいません。
小林秀雄を例にとるならば(小林氏の自意識を時代意識と同一視する
という考えには太宰に通じるものがあるからです)、彼の思想の根本
はすでに27歳の時に書かれた『様々なる意匠』にすべて含まれています。
彼がそれを自分の課題としてフランスの象徴詩との接触に端を発し、
戦中のドストエフスキー論でさらにそれを掘り下げていき、その後ベルグソン
哲学や江戸時代の国学者を論じる中で、彼の思想は最終的に『本居宣長』
で「道」という概念に到達しました。このように、彼には自己が抱えざるを
得なかった問題を、生涯にわたって深化・拡大していく過程というものが
感じられます。しかし、太宰の場合には、そのようなものを彼の作品に見出す
ことがあまりできません。もちろん、彼が早く死にすぎたということもあると
思います。それでも、『人間失格』のような作品に彼の代表作の名を与える
のは、太宰自身にとっても不本意なのでははないでしょうか。自分には『ろまん
燈籠』のような作品に、まんまるい彼の本性が感じられるのですが。
>>703自分は太宰ファンでもアンチ太宰でもありません。
しかし、太宰を鼻でわらうような人間があまり
好きではないので。小林秀雄の言うように「苦笑するなら
弱々しい苦笑をするな」と考える一人です。彼に不満が
あるならはっきりとその不満をだしたほうが良いと
考えたまでです。
706 :
吾輩は名無しである:02/01/21 16:28
太宰作品の新潮文庫の解説は奥野健男という評論家なのだが、
「家畜人ヤプー」の解説もこの人だった。
なんとなく頷ける気がした。
太宰の死後、井伏さんの書いた太宰をしのぶ
短編や随筆はどれもしみじみとしていいですね。
『女ごころ』とか『点滴』とか。周囲にも「太宰
が生きていたらなぁ」とよく言っていたそうですね。
708 :
吾輩は名無しである:02/01/21 19:46
センター試験に「故郷」の一部が載ってたね
>708
解いてみたけど、2問しか正解しなかった。
「(拍手)」観客
「(歓声)」観客
「(歓声)」観客
「ポスター」
(おお)
「カッコイイ!」観客
(「斜陽」)
「はい」
((ポスターのデザインが)いいですね、これ)
「はい。12月に出た」
「太宰さん好き!」観客
「(笑)」観客
「タモさんも好き!」観客
「(笑)」観客
(これ貼っておきましょう。おい!これ貼っておいて!)
「カッコイイ〜」観客
「太宰さん!」観客 (どうぞどうぞ)
「はい」
(名前呼んでもどうにも成りません)
「(笑)」観客
「タモさん!」観客
(はい)
「(笑)」観客
((花束)坂口くん来てますよ)
「ありがとうございます」
「おぉ〜!」観客
(いっぱい来てますね。お、井伏鱒二さん)
「ホントですか?」
(うん、来てる来てる。ちょっと後ろ見えませんがいっぱい来てる)
(執筆やってるの?今)
「そうなんですよ、昨日もやってて」
(3月に入ってすぐ始まった?)
「ええと14日から」
(人間失格?何?)
「人間失格ですね」
(へぇ〜、これかかるね時間)
「いや、でもねあともう5月の後半には上げなきゃ駄目な感じなんですね」
(お〜、毎日?)
「そうですね」
(もう時間的余裕無いね?)
「明け方くらいまでやってますね」
(はぁ〜)
「うん」
(まあ緻密に仕上げるらしいですよ。もう細部まで凝って)
「そうすね」
(うん)
「根がオタクなので」
(オタクなの?)
「(笑)」
(やっぱり一カ所気になる所があったらダメ?)
「う〜ん、」
(「いいや」って気分には成らない?)
「ただ何パターンかこうやりたい事が思いついたりするんですよ。それを一々やってたりして」
(うん)
「はい」
712 :
吾輩は名無しである:02/01/22 19:50
↑なんか好き(笑)↑
713 :
吾輩は名無しである:02/01/23 11:49
きのう慎重社からYONDA?キャンペーンの太宰治腕時計が届いたぞ。
さっそく着けて出勤したぞ。どうだ恥ずかしいだろう?
昭和改元。打ち下ろすハンマアのリズムをきけ。
715 :
吾輩は名無しである:02/01/23 18:05
>713
恥ーずかしー!!!!!
ので私にください。
716 :
吾輩は名無しである:02/01/24 22:26
>>715 ワラタ(w
太宰が園子さんを抱いているという写真が見たい。
どこかあるところ知りませんか?
717 :
吾輩は名無しである:02/01/25 01:39
>>716 抱いてはいないが、園子さんと並んでうつってる写真なら
新潮日本文学アルバムに載ってるよ。
因みに津島佑子さんなら抱かれてる。にわとりも一緒。
アレはいい写真だ。
718 :
吾輩は名無しである:02/01/25 02:22
>>716 ちくま学芸文庫の「図説 太宰治」は太宰の写真、イパーイだよ。
園子さんを抱いている写真(昭和16年)も載ってるよ。
園子さん、里子さん、にわとりと写ってる写真(昭和23年)も載ってる。
昭和23年撮影の方は5枚連続なんだけど、
一枚目は笑ってる太宰がだんだん虚ろな顔になっていくんだなー。
719 :
吾輩は名無しである:02/01/25 14:34
園子さんって娘のことだよな?
太宰治って、田舎者らしい骨太っぽいごつい顔してるね。
723 :
吾輩は名無しである:02/01/25 17:40
>>719 そうだよ。園子さんは太宰の長女。
ちなみに次女は里子さん(=津島裕子さん)で、長男は正樹さん。
太田静子さんとの間に治子さんという子供もいるYO!
725 :
吾輩は名無しである:02/01/26 05:34
正樹さんは、なんか病気だったんだっけ?
726 :
吾輩は名無しである:02/01/26 15:52
正樹さんはダウン症児でした。
15歳のとき、肺炎で亡くなりました。
婦人の友200.12号に、自転車を楽しそうに押している彼の写真が
掲載されていました。
727 :
吾輩は名無しである:02/01/26 18:39
俺は勉強しだいでは谷崎潤一郎にはなれるが、井伏鱒二にはなれねえ
とかっていう文章が好き。
728 :
吾輩は名無しである:02/01/28 13:35
僕は、文学にほとんど知識がないのですが、「正義と微笑」を読んで
非常に良かった、と率直に思いました。みなさんおすすめの太宰の作品を
教えてください。お願いします!
729 :
吾輩は名無しである:02/01/28 13:42
今日グッド・バイ買いました。どうなんでしょう。
730 :
吾輩は名無しである:02/01/29 03:31
「正義と微笑」の堤康久って前進座で中村文吾って名前で俳優
やってたんでしょ?戦後は芹川進って名前で俳優してたって聞いたけど
いま生きてんの?知ってる人おしえてくれーー。
小泉を見てたら「そのニヤニヤ笑いをやめたまえ」とか言いたくなった。
732 :
吾輩は名無しである:02/01/29 04:24
個人的に好きだったのは「水仙」と「駆け込み訴え」。
あと「畜犬談」みたいに素直にくすっと笑えるユーモア系も好き。
忠直卿行状記の再解釈みたいな文章も好きだったんだけど、
あれはエッセイかなんかだったかな?
ヤマザキトミエの日記がおもしろかった。(w
井伏鱒二と誰かが対談したものを本に直したやつがあったんで
最近立ち読みしたんだけど(すごくマイナーな出版社から出てたと思う)
「太宰にかかわった女の人できれいな人(美人)は、あまりいなかったように思う」
というような事を井伏鱒二が言ってたんだが、本当かな?
735 :
吾輩は名無しである:02/01/31 03:10
一番始めの心中相手は当時にしたらものすごいあか抜けてるよ。
現代でも通用しそうな。
当時の「モガ」って感じっぽい。
737 :
吾輩は名無しである:02/02/01 00:59
>>735 オレもあの人は美人だと思う。
たとえ本名が「シメ子」でも、この人ならって思ったよ(ワラワラ
738 :
吾輩は名無しである:02/02/01 06:24
739 :
吾輩は名無しである:02/02/01 21:48
渡部篤郎あたりに太宰役をやって欲しい
>>735 >>737 田辺あつみって人の写真、一枚しか知らないんだけど、
なんとなく写真写りがいいだけって気がしないでもない。
741 :
吾輩は名無しである:02/02/04 09:04
ヨワン・バッティスタ・シロオテはまだですか?
あたしは「地球図」を初めて読んだ時、こんな完璧っぽい短編は初めて読んだかも!って感激しちゃいました。
742 :
吾輩は名無しである:02/02/07 22:53
女生徒が最高。
これが60年前の小説で、おっさんが書いた小説だとは思えない。
743 :
吾輩は名無しである:02/02/08 03:07
>>742 おっさんじゃないよ……ほとんど有明淑子の日記そのままだよ……
ちなみに、有明淑子は大正8年生まれ。
>743
そのままじゃない。そのまま出版してみぃ、だ〜れも読みゃせん
クソ面白くもないただの女学生の日記。
それが何故、時を超えて読み継がれる文学にまで昇華したか…
太宰治の他に比べようのない独自の文体によって生まれ変わったからだ。
745 :
吾輩は名無しである:02/02/08 11:28
そのままではないよ(w
モチーフだべさ。( ● ´ ー ` ● )
746 :
吾輩は名無しである :02/02/08 17:00
太宰に、
「弱さの中にも悪は住む。神はかえってその悪を憎む」
みたいな文章があったと思うのですけど、
何と言う作品の中にあったか思い出せません。
どなたか教えてくだされ。
747 :
吾輩は名無しである:02/02/09 23:31
太宰の作品を初めて読んだとき、大笑いした。
それまで他の人が言っていた暗い暗いという固定観念が
完全に払拭された。彼の小説ほどユーモアに富んだものに
出会ったことがなかった。確かにそのユーモアもネガティブな
テーマにおけるある種の諦念から生まれ出てくるものに違いない。
だが、彼の文章から率直に感じたものは生きるエネルギーそのものだった。
生と死の狭間のギリギリの境界で笑みを浮かべる感覚に酔いしれ、
生まれて初めてここまで一人の作家に傾倒するという経験をしたのだ。
彼の文章技術の秘密は彼が口述したものを奥さん(?)が実際に書く
という方法にあることは既に有名で、そこに落語などの話術特有のリズム感を
取り入れ、読み手を引き込むことに成功したらしいのだが、まったくその通り
だと思う。同じように落語の影響を受けた作家に漱石がいるが、その二人の間
には芥川がすっぽり入り込むわけで、それだけで何だか面白いなぁと感じた。
最後は意味不明になっていしまったが、この辺でどうでしょう?
私なりの文章技術の分析ってのは出来なかったけど、
太宰をどれだけ好きかは伝わったでしょうか?
748 :
吾輩は名無しである:02/02/09 23:34
んんん・・・・。
↑太宰と夏目の間に芥川がすっぽり入るとは?
どのように?
749 :
吾輩は名無しである:02/02/10 20:18
太宰治の小説、大好きです!
750 :
吾輩は名無しである:02/02/10 20:55
>>744、745
いい加減なこといわないように。
「女生徒」は有明淑子の4か月分の日記から抜き出して、一日の出来事として
編集されているだけで、最初と最後、中盤の一部分を除いて、内容も文体も
そのままです。
相馬正一でさえ、太宰の“編集の手腕”を誉めることに必死になりつつ、
「模倣の謗りは免れないが……」と研究論文を発表してます。
このスレでも既出のことではありますが。
751 :
吾輩は名無しである:02/02/11 17:45
人間失格読んで太宰が好きになりました。
他にも太宰の作品が読みたいのですが、何かおすすめ
はありますか?
752 :
吾輩は名無しである:02/02/11 20:42
753 :
吾輩は名無しである:02/02/12 00:14
747の偏愛に脱帽。
754 :
吾輩は名無しである:02/02/12 03:11
747はなんでいきなり語っちゃったのかねえ?
気分・・・多分
太宰が好き・・・なんて、公言できないわ、おれは。
いや、好きでもないんだ。「好きなのはあたりまえ」って感じがなんだ。
だって、国語の教科書に載ってるひとだもん。
756 :
吾輩は名無しである:02/02/12 04:23
いまだに夏目と太宰の間に芥川が入るという
747の言い分がわからん。
解説希望。
まぁ、747の言ってるようなことって、別に今さら新しくもないし……。
落語というより、「講談調」だっていうのは吉本隆明が「言語にとって美とはなにか」の
中で書いてるし、安岡章太郎は「いたこの文体」なんて言い方をしてる。
そういうのを総合した感じで奥野健男が太宰の文体を「潜在二人称」って名づけたけど。
口述筆記は実はそんなには多くないと思いますよ。「駈込み訴へ」なんかは有名だけれども。
あと「如是我聞」なんかもそうだったかな。
太宰ってもともと自分の書いたものを読んで聞かせるのが好きで、それにつきあわされて
大変な思いをした人がけっこういるらしいし、そうやって文体が形成されていったって
ことは確かに言えるだろうけど、別にそういうのって太宰に限ったことじゃないですよね。
大江なんかはたぶん違うだろうけど(w
758 :
吾輩は名無しである:02/02/12 22:20
太宰って小説もいいけど、太宰には、
「あなたとだったら一緒に死んでもいい。」
という二人の女性(いずれも美人。ひとりは
裕福な家の娘。)がいたという事実。
タカーンな厨房時代、結構インパクトあったもんなあ。
漏れにも「死ぬほど好きっ。」「氏にたくなるほど貴方が好き。」
なんて人が現れることあるかなあ。無理だろうなあ、やっぱ・・・。
759 :
吾輩は名無しである:02/02/12 22:30
>>758 二人じゃないだろ。小山初代と田部あつみと山崎富栄で三人だろ。この
ほかに正妻が一人(石原美知子)、心中しなかった愛人が一人(太田静
子)。これだけもてている男が、杉森久英の『苦悩の旗手太宰治』なん
かでは全くもてなかった男として描かれているのがわからん。俺の友達
の女の子なんかも太宰の顔写真を見て「いい男ねえ」って言ってたし、
もてていなかったわけはないのである。
760 :
吾輩は名無しである:02/02/13 12:40
>>747さん
8行目くらいまで同意です。
>>751さん
最近「きりぎりす」読んでめっちゃおもしろかったです。
「畜犬談」なんか最高でした。買ってソンはないと思いますよ!
761 :
吾輩は名無しである:02/02/13 13:18
「津軽」もいいよ。
津軽で卒論書きました。
あと岩波文庫の中期の短編集には
読んでいて気持ちがあたたかくなる作品が多いです。
762 :
吾輩は名無しである:02/02/13 14:25
太宰と井伏鱒二の関係を詳しく知りたいです。
何かオススメの本ってありますか?
なぜ太宰は「井伏さんは悪人です」と言ったのか。
もちろん本心じゃないと思うし、
この文章にはすごく複雑なものが感じられます。
大学の時からずっと気になっていました。
教えてください。
763 :
吾輩は名無しである:02/02/13 22:31
>>762 猪瀬直樹の『ピカレスク』以外にということかい?
>>761さん
「津軽」評判いいですね。
読みたくなって今日本屋さんにいったけど
売ってなかったです。かわりに「グッドバイ」買ってきました。
いまから読むところ。わくわく。
765 :
吾輩は名無しである:02/02/14 06:25
762じゃないけど自分もあの一言には太宰の複雑な思いが感じられる。
ピカレスク読んでないので、内容をちょっと書いてください・・・
>762
そうなんです。ピカレスク以外で。
津島美智子さんとか、周辺の人の書いた本は
読んだのですがもうちょっとそのことに
重点を置いた本ってないのかな、と思ってみなさんに聞きました。
>763
「津軽」は新潮文庫で出ていますよー。
違う本屋であるといいですね。
新しい表紙、結構好きです。
↑番号ずれまくりでした。。
すいません。
763さん、760さんへ
768 :
吾輩は名無しである:02/02/14 15:34
人間顔だなあ
769 :
吾輩は名無しである:02/02/14 17:31
>>747 奥さんが書き写したって事は奥さんはめちゃくちゃ書くのはやい?
770 :
吾輩は名無しである:02/02/17 16:37
1は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の2chを除かなければならぬと決意した。
1には道理がわからぬ。1は厨房である。メイド萌えで、主にマルチを相手に性欲を満たして来た。
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
1には恋人も、女房も無い。手に入れるだけの顔も無い。心の中で十六の、内気な義妹と二人暮しだ。
この妹は、1にフラグを立てられ、イベントを迎える事になっていた。
結婚式も間近かなのである。1は、それゆえ、花嫁の衣裳や萌えシュチュを求め、
はるばるテレホタイムにやって来たのだ。けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、web全体が、
やけにとげとげしい。のんきな1も、だんだん不安になって来た。
しばらくチャットに通い、語勢を強くして質問した。(≧∇≦)~~*は答えなかった。
1は伏せ字で(≧∇≦)~~*のからだをゆすぶって質問を重ねた。(≧∇≦)~~*は、あたりをはばかる
低声で、わずか答えた。
「2chは、人を煽ります。」
「なぜ煽るのだ。」
「悪心を抱いている、というのですが、誰もそんな、悪心を持っては居りませぬ。」
「たくさんの人を煽ったのか。」
「はい、はじめは初心者を。それから、厨房を。それから、電波を。それから、
ネカマを。それから、ネナベを。それから、下手なネタスレを。」
「おどろいた。2chは乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。空気を読めというのです。
少しく場違いな発言をしている者にはコピペを貼られて、煽られます。きょうは、
六人煽られました。」
聞いて、1は激怒した。「呆(あき)れたサイトだ。生かして置けぬ。」
何の為に、何処に向かって1は走るのかね。
772 :
吾輩は名無しである:02/02/19 22:50
>>770
ワラタ
ぜんぜん笑えない。
太宰が自殺したことはなんと言っても私の責任だ。それを私は拒もうとは思わない。
しかし私としてほとんどどうにもならない事だった。もし自殺するとわかっていれば
もちろん避ける方法も考えたろう。が、まさか、それほどの事ととは考えていなかった。私の油断である。しかし私がそう油断する理由は充分にあったのだ。自殺せねばならぬほど自分が太宰を酷く扱っているとは夢にも思わなかった。
私は実際太宰を愛していたのだ。
「太宰治の死」 一九四八(昭和二三)年一〇月一日『文芸』
775 :
吾輩は名無しである:02/02/21 04:10
>>774 マジ? あの倣岸不遜な直哉には似合わない感想だな。
むしろ傲岸不遜だと思いますが。
っていうか、何勘違いしてるの?って感じ。
777 :
吾輩は名無しである:02/02/21 11:56
卒論のテーマが太宰に決定しました。
778 :
吾輩は名無しである:02/02/21 12:12
太宰が人気作家だったってのは共感持てる人が多いのだろうね。賞も取ってないのに文豪入りする作家は珍しい気がする。やっぱり作品よりも太宰が好きだなぁ。
779 :
吾輩は名無しである:02/02/21 12:26
780 :
吾輩は名無しである:02/02/21 22:23
夏目と太宰の間に芥川が入る、というのは、芥川は夏目の弟子だった、という事実と、換骨奪胎が他の文学者に比べて芥川と太宰が特別うまかったし太宰が芥川を敬愛していた、というそういう関係のことなんでしょ。
781 :
吾輩は名無しである:02/02/21 22:30
太宰の「満願」を読んだことある人も、無い人も。
俺は「奥さんのさしがね」の意味をわかるのに、三年かかったよ。
あんたたたちはどうなの?すぐすなおにいい小説だと思えるの?
782 :
吾輩は名無しである:02/02/22 08:25
津軽いいね。好きです。
783 :
吾輩は名無しである:02/02/22 08:45
>777さん
どの作品で書くの?
私も、太宰で書きました。
やってて面白かったよ。やりがいあり!
784 :
吾輩は名無しである:02/02/23 12:36
>>781 私今現在意味判らないよ。。
どういうこと?おちえて。
お許しが出たのよ、ってのはセクースしても良いってことでしょ?
違うかな。
785 :
吾輩は名無しである:02/02/23 13:39
太宰ってカッコイイよね、顔が。スタイルもいいし。
もうちょっと長生きして、戦後の日本を見てたらどうだったかなー。
絶望したかしら。
鎌倉で心中した女の人は確かにキレイだよね!
786 :
吾輩は名無しである:02/02/23 22:09
>784 ようしようし、よう読んだ。素直な心根持ってるね。
おゆるし、の意味じゃなくて、奥さんのさしがねがなにか、考えてみてよ。
半年位考えて。あるいは、友達にも聞いてみてよ。
私の考えでは、これは「走れメロス」と同じ位相にある作品。
またこの作品はどこがどう良いのか、説明してみ。なかなかできないよー、これは。
787 :
吾輩は名無しである:02/02/24 00:13
満願の意味ってつまり肝臓の病気でせくすできない夫婦の話ですよね。
差し金は…わかんねえや。
新聞が朝の風にはためいてぱたぱた
789 :
吾輩は名無しである:02/02/24 03:41
>787 まあ、普通に読めばわかることだけど、肝臓じゃなくて、肺の病気ね。養生が大事な種類のやつ。
お医者は、ここが大事と固く禁じている、っていうんだけど、これはセックスね。だけど本当は、まるきりだめだ、ッて言うわけじゃないと思うんだ
つまり、この医者は今の日本では忘れられている、願掛けという習俗、を重ね合わせて、養生をといているのね。
願掛けというのは、例えば、息子が受験に合格するまでは酒を飲むのを止めるとか、とにかくなにか、好きなことを断つ、そして願いをこめるの。
ここではセクースがそれにあたるの。願掛けがとうとう実を結んで、願いがかなえられることを、満願というの。
これが判らんと、作品の意味がとうらんよね。
ところで、そこまでの話は、すべてが奥さんからの又聞きだったわけ。だから、本当は、医者の先生が「固く禁じた」のではなく、奥さんが、願掛けしなさいといったのではないか、と語り手は思ったわけ。
またそうなると、この奥さんは随分、したたかな女だということになるよな。
>789
ちゃいますな、当時はまだ肺病は感染恐怖の時代でネ、
一旦小康を得てもけっして侮れない、ムリをして体力消耗すると
すぐに再発するような怖〜い病いでしたな。
もう大丈夫、こんなに元気になったし顔色も良くなったし…と
懸命な看護の結果やっと平穏な日常が戻ってきて、素人目には
もう何をやってもいいように見える・・・・だが、
医者は「まだ、それはイケナイ」「充分な快復をみた時まで我慢」と
言い続けて来た。そして、やっと、「その日」が来た。
もう大丈夫、医者の眼から見てもOKです・・・、
お許しが出た=長い長い間、不治の恐怖とも戦いながら頑張って
看病してきたその最後の仕上げが今日の医者の「お許し」。
それは、ただのセクースの許しに止まらず、いわば最愛の夫の命が
これで助かったという専門家のお墨付きのようなもの。だから『満願』
よく考えて読んでるね。
読むのは嫌いじゃないけど、自分ではあまり考えたりしないからなァ。
願をかけてセクースを我慢したんじゃない、出来なかったの、
本当に、してはいけない段階だったワケです、長い間。
793 :
葛西善蔵の霊が憑きました:02/02/24 17:52
今イタコさんのお体を借りてしゃべってんだけど、
郷土の後輩、太宰君には今まで作品の中で色々と
ワシの事を紹介してくれて、おまけに「善蔵を思う」
という小説ではタイトル名にワシの名を引用までしてくれ、
ワシはアノヨでも大変鼻が高いことしきりだよ。どわははは。ヒック、ウーイ。
これで宇野浩二等から「酔漢のクダ」「酔っぱらいの戯言」と評され、
現在では忘れられる傾向にあるワシの小説も、太宰ファンが転がり込む
ような形で、まだもうしばらく延命を保てようというもの。うわははは。
ウイック。ウイー。
しかし、この「善蔵を思う」ってワシの事は殆ど触れられてないようなんだけど、
どうしてなの? 「市井に生きることの難しさ」がこの作品のテーマらしいけど
そう感じている自分とワシの姿が重なって見えたの? それとも売るための、
単なる「作戦」なのかしら?
ワシ、どっちかというと太宰君の師匠井伏鱒二君みたいに「市井に生きる達人」
であり、「人生の名人」だったんだけどな。なんせ作家という職業で一生を
貫き、天命をまっとうしたんだから。
でも、まあいいか。太宰君は「大人とは寂しいものだ」といった「小説の名人」
の方だったからな。ま、太宰君も地上にいる文学ファンもいつか奇怪があったら
阿野世にあるワシのあばら屋にでも遊びに来てくれ給え。ヒイック。
おーい、酒! お銚子もう一本!
794 :
吾輩は名無しである:02/02/24 21:14
「満願」願かけ説を唱えた者です。
わたしも「やっていいのに、あえてやらなかった」とまでは、強くおもっていませんでした。
私の眼目は奥さんの、性的な事柄をあっさりといういわば熟女の深みがえがかれている、とでも、読まないと、長い間、わたしにはこの作品のどこがいいのか、さっぱりわからなかったのです。
願掛け否定説の方々の断定ぶりには、心底恐れ入りました。皮肉ではなく、これだけこみいった誤読をするわしも相当度し難いかも、と思った次第。
795 :
ジャグラー:02/02/25 00:17
医者先生はもちろん、切実に、ぜひとも禁ずる必要があると思い、そういう忠告、指導も下に違いありません
医者の奥さんは、この時代、同様の症例を医者の妻として、見聞きして、直るまでは禁ずるべきものと知っていたと思います
そこで、二重性として、どちらとも取れる含みを残しつつ、医者のくそまじめな禁じに重ねて、願掛け的な入れ知恵をしたのではないのか。
医者の指導と、ようやくの、「切なる願いのかなった日」というだけのことなら、「奥さんのさしがね」という言葉をわざわざ書くいみがわからない
796 :
ジャグラー:02/02/25 01:51
まことに申し訳ない。今読み返してみて、完全に誤読とわかりました。奥さんのさしがねというのは、太宰のうっくつした態度をみかねて、奥さんが、みてごらんなさい、と若い女のひとの事情を話し、
思惑どうり、太宰とかさなる語り手が、さわやかな人間愛を実感し、しばし鬱々とした感情を解かれた、というのが、正解のようだ。
願掛け説は完全な勘違い。
勝手に喋り散らして、ほんと悪かった。
>>796 アンタもさわやかな御仁じゃのぉー。
太宰は良い読者をもっとるな、作家冥利に尽きるというものじゃわ(シミジミ
>>796 さしがねは、お医者の奥さんがお医者に「お許し」を出すように頼んだ事、
という説もあるんですがダメですか?
>>798 うーん、どうなんでしょう?
その説を当てはめると、セックスしていいほどには病状が良化して
ないにもかかわらず、妻に説得されて「お許し」を出したってことになり
ますよね(本当に良化していれば、「さしがね」なんかしなくても医者自身の
判断で「お許し」を出すはずだから)。
でも、せっかく「ずんずんよくなった」し、「もう少しの辛抱」だったのに、
なんでそんなことを「さしがね」するんでしょう?
病気を悪化させてしまう可能性が大きいでしょうに‥‥。
それに、不憫に思いつつも心を鬼にして叱咤している医者、言いかえれば、
情深さはありつつも医者としての使命を優先している医者が、
妻に言いくるめられて医者の本分を忘れたような真似をするでしょうか?
なんとも筋の通らないというか、不可解なことのように思われます。
たとえば、「ずんずんよくなった」のは嘘で、
「もう少しの辛抱ですよ」というのも気休めにすぎなくて、
もう良化するとは見込めないから、この際、許可してやったほうが夫婦の
ためになるとでも考えた、などと仮説に仮説をつなぎ合わせれば、なんとか筋は
通りますが。でも解釈というより妄想になっちゃうかもしれませんね。
その説にはもっと別の根拠があるんでしょうか?
「さしがね」について分析した研究書を読んだことあるんですが、
肝心の内容は覚えてないんです。機会があったら探してみます。
横レスしてすみません。
800 :
ジャグラー:02/02/26 02:05
>ウヒャーうれしい。あほな奴と思われたかも、と内心こわかったけっど、みんな言ってることオモロイおもろい
>>799 医者というのは、良くも悪くも病いそのものに集中しますから、
ホントウに確信が持てなければ「許し」を出すわけにはいかない。
しかし、微妙な快復期の推移は、
器械で測定して数値化できるようなものでもない。
非常な快復をみている、が決して「完璧」とは言えない、
はたして「許し」ていいものかどうか、医者自身決めかねていた・・・
その迷いを見た、あるいは洩らされた医者の奥さんは、
それはぜひ「許す」べきだ、その方が妻にとっても
むろん病人自身にとっても
どれほど励みになるかわからない、
許しを得た心の歓びは、多少の危険をも越えて、
絶対に良い方へ向かう力となるはずだ、
人間はむしろ、心から先に快復するということもあるのではないですか?
・・・というふうなことを、
微妙な女心にまでは洞察の及ばない医者に対して、強く説いた。
それは、
長年寄り添いながら健気に闘病生活を続けている夫婦への、
とりわけその妻への、
同じ妻という立場からの、奥さんの声無きエール(応援)でもあった。
・・・だから「さしがね」
802 :
ジャグラー:02/02/26 02:23
ばななのおとうちゃんがいってるよな。「それぞれの読み方があっていい」のじゃなく、本当は、一言一句にようく注意して読んでいけば、「本当はこういう意味だ」っていうところまで確定できるはずのものだって。
文学者なら、口からでまかせに書いているわけじゃないから、ここでこう書いているからには、って、どんどん、ていねいにたんねんに読み込んでいけば、妄想も妄想でなくなると思うんだ。
>802
キミは、自分で書いてるように「喋り散らす」傾向あり。
何を書きたいのか、充分まとめてから、
他者の心にまで届くような、意味の明快なカキコをするよう心がければ
イマよりはずっと良くなる。
804 :
吾輩は名無しである:02/02/26 06:39
796に解釈には賛成ですけど、あの時代にはっきりいって肺病が完治することなんて
ほとんどないですよ。「ずんずんよくなった」というのは完治したということではなくて、
一時的な小康状態のことであるはずです。
むしろ、「奥さん」は「小学校先生」の命が残り少ないからこそ、この時を最後の機として
「おゆるし」を出すよう「お医者」に「さしがね」をしたんだと思うんですが。
なぜかというと、「お医者」夫婦には子供がないってことが断ってありますね。
弟を引き取って育ててるってことは、ほとんど子供を持つことを諦めている。
これは恐らく伏線だと思うんですけど、子供がない寂しさや周囲の目の辛さなんかを
「奥さん」は良く分かっているわけで、せめて「奥さま」には子供を持たせてやりたいっていう
女性同士ならではの「奥さん」の配慮が「さしがね」をさせる動機になっているんじゃないかと。
もちろん、「さしがね」は上に書かれている方の解釈も妥当だとは思います。
「お医者」と「奥さま」が密室に二人になることに、「奥さん」は夫の浮気を危惧している
という説すらありますね(w(「大声で叱咤」するのは何もしてないことを示すためとか)
でもとにかく肺病は死を象徴するものとして出てきていると思います。
四年後の現在には小学校の先生は亡くなっているものとして書かれているはすです。
とにかく、太宰の作品の中でもめちゃくちゃしぶといテキストですね。
>>804 >「奥さん」は「小学校先生」の命が残り少ないからこそ
それはちょと違うでしょうねー。
そばにいてずっと看病をしている身内の者には、
必ずわかるものなのです、先の見通しが明るいか暗いかは。
単なる一時的な小康状態で残余の命が少ないのであれば、
パラソルをくるっと回して…というような
自然に沸き起こる喜びの動作は出てこない。
それより何より『満願』であるわけはない・・・
もっと幽かな…たとえば「木洩れ陽」とか「日溜まり」とか・・
いうような、危うい安らぎを象徴する題名のはず・・・
しぶといテキスト…でしょうか?
最初に読んだ時から、
なんと爽やかな佳作だろうと感じ入りました。作者自身も
気に入っていた作品ではなかろうかと、思いますねえ・・
いかにも太宰らしい
>>806 パラソルを回すというのも、私は単なる喜びの表現だとは思っていません。
これはモネの「日傘をさす婦人」を意識しているとも言われていますけど、
もちろん、セックスを解禁されたという意味でのうれしさはあるでしょうね。
それに加えて、困難に立ち向かうために自分を叱咤している姿、見通しが暗くても、
敢えて明るく振舞おうとしている姿なのだと思います。
それと、「満願」の意味も、もっといろいろと考えられると思います。
誰の願いが満ちたのかということですけど。
古典などでは、願いが満ちる直前に力尽きて死んでしまうというパターンがありますね。
どちらにしろ、願いが満ちるまでに4年の歳月を費やしていると言う点に注目すべきだと
思います。
「ああ、あれは奥さんのさしがねだったのか」と4年経つうちに気づくようになって来たのは
語り手ですね。要するに「愛といふ単一神を信じたく内心つとめていた」という一文に
帰ってくると思いますが。
>>807 しぶといテキストというのはそういう意味ではありません。
さまざまな解釈ができる、後から後から新解釈が生まれてくるテキストという意味です。
「これで解釈終わり」と簡単に捨てられないという意味です。
非常に爽やかな作品というのは同感です。
809 :
ジャグラー:02/02/26 22:35
完治していない、という意見まででてくるとは予想外でした。それほど人はひとつの作品を違うように読んでいるのか、と実感したことも収穫です。
いいだしっぺとして、これだけは、間違いなかろう、と(思う)ことから、整理させてもらいたい。
作者は、この作品を「肺病の完治」(あるいはほぼよくなった)の医者からの説明イコール完治。ではなく、「性交渉のおゆるし」イコールほぼよくなった
としたことをこの作品の趣向としたと思う。しかも若い奥さんが、この趣向のエロチックな要素を無化するほど、心底さわやかに書ききるところに作者の手腕がある。
ところで、わたしには、次のふたつのケースが捨てきれない。1.実際に男の医者が、意味明瞭なことばで、夫婦の営みを禁じ、また最後にこれもはっきりそれとわかる言葉で、許した。
2.医者は、実際には、「くれぐれもくたびれるこたはしてはいけない」といったようなことばと「さあこれで少しくらい遊びにでかけても大丈夫」といったようなことを言ったのではないのか。
そして、医者の奥さんは、診察の終わるその都度、若奥さんを呼んで、「ねぇ、夫婦のあのこと、ここががまんのしどきなのよ、わかるわね」とでも言った、「女同士の会話」をしたのではなかろうか
どちらでもある、なんてことは、もちろんあるはずはない。
810 :
吾輩は名無しである:02/02/27 13:00
さしがねねえ。
>>801の言ってることに賛同してみる。
>>811 >四年後に語られ直すこの体験は、つまるところ「ささやきの力」が示唆するところの
><語りの力><芸術の力>に対する信頼を言ったものであろう。
これにも賛同できます?
813 :
ジャグラー:02/02/27 22:48
結局、807が一番妥当と思う。わたしは最初に「走れメロス」系といっているように、これはすがすがしい短編というのが、前提。
なのに、結構不気味な解釈や、語りの力に対する信頼をいってるだのといった理に勝っている解釈が多いぞ。否定する権利はないけどさ。
814 :
吾輩は名無しである:02/02/28 00:20
>>812 いいえ、賛同しません。
<語りの力><芸術の力>に対する信頼は、
作家が小説を書く情熱を保つために当然持っているだろうし、
それが作品の中で表明されることもあるにはあるはず。
とは言っても、この「満願」の「ささやき」に結びつけて考えるのは、
ちょっと強引な気がした。
勝手にリンクしてケチつけるのは気が引けるけど。
賛同したのは「さしがね」の部分のここら辺。
>あまり美しい体験であったがゆえに、それを全面的に感動をもって受け入れることも
>面はゆく、奥さんの「さしがね」だったかも知れないと幾らか割り引き冗談めかして
>言っているのである。
815 :
嘉村磯多の冷も憑きました:02/03/03 14:56
拝啓太宰治様。わが師葛西善蔵先生同様、私の事も
度々貴作で紹介していただき、誠に感謝の念に堪えません。
特にエッセイかなにかで「大変偉い作家だと思っています。」
との貴方の言葉、本当に身に沁みて、言葉にならないものが
胸にこみ上げてくるほどです。
ところで、あなたの短編三部作「陰火」の中の「紙の鶴」という
小品、あれはひょっとして私の小説から影響を受けた作品と
拝察しましたが、いかがでしょうか。あのような事は世間一般
からみれば「よくある事」なのでしょうが、それを敢えて
小説にしてしまうところが、貴方と私のすごいところです。
あなたと私の「作家の生き様」もどこか似ていますし。
けれど貴方は私と違いユーモア感覚がふんだんにありました。
私の場合、それがイチジク欠けていたため、評論家から、
「葛西のは『人間』の文学だが、嘉村のは『変態』の文学だ。」
とからかわれたこともありました。
さらに私と違い、近所の悪楽器から「あ、昔の人が来た。お侍だア。」
と囃し立てられたほどの美丈夫である貴方。自分にアイドル的素質が
あるのも十分承知でした。
そのため「全身私小説作家」(金子光晴ならびに映画関係者スマソ)である
私に比べ、貴方は「虚構の彷徨」をした「狂言の神」である悲しい
「道化の華」。でも私とはやっぱり同類のはずです。
やっぱ私は生きてても、そうでなくてもこういう抹香臭い
うんこ真面目なことしか書けないみたいですね。奇怪があったら
私のとこにも寄ってください。あなたはコップ酒なんて不良老人
の飲み方だ、酒は猪口で飲むもんだといってましたので、私の
とこでもそちらの方で揃えてお待ちしております。それでは。
816 :
吾輩は名無しである:02/03/06 19:01
ああウザ。
>>816 お前がウザイと思ったってどうにもなんねえんだよお前には何の価値も無いんだから早く氏ね
818 :
吾輩は名無しである:02/03/06 22:21
有名な、太宰が頬杖ついてる写真あったら貼ってください
もう頬杖はつかない。
820 :
吾輩は名無しである:02/03/06 23:06
ウザいものはウザい。
821 :
吾輩は名無しである:02/03/06 23:14
太宰治はただのナル。
>>821 このように、いまだに「作家」と「作品の価値」とを区別できない人がしばしば書き込みますが、
そういうのもウザいと思います。
823 :
吾輩は名無しである:02/03/07 02:24
>822
禿同。
824 :
吾輩は名無しである:02/03/07 02:43
>>822 はいそうですねまったくその通り。
ここから消えます
尾崎豊の一番好きな作家だったとか・・・
よく解ります・・・
826 :
吾輩は名無しである:02/03/07 18:44
椎名林檎も好きそう。
インタビューで「いつもポオズをとっていてどれが本当の自分かわからない」
みたいなことを言ってた。女生徒かなあ。
827 :
吾輩は名無しである:02/03/09 02:42
「女生徒」の佐内正志とのコラボレーション本持ってる人いる?
828 :
名無しマン:02/03/09 18:25
>>821 ただのナルじゃない。
才能のあるナル。
>>828 その通り!
太宰の文体こそ、誰も真似のできないもの、真正の才能。
なまじ真似してみるアホなやつらは、みじめったらしくそのチンケな才の底を
晒してしまうだけ。…いまもおるわな、バカなエピゴーネンやっとる書き手が・・
830 :
吾輩は名無しである:02/03/11 20:00
そういや走れメロスも太宰が書いたんだよな。
走れメロスは駄作。
オリジナルのが数倍おもしろく。
832 :
吾輩は名無しである:02/03/11 20:13
久しぶりに昔買った新潮文庫の『晩年』を開いたら、文章の横に
ラインが引いてある行が無数にあった。
なんだろーと思ったら、それは厨房時代の俺が読んでて感動した
り共感した箇所に引いたラインであることが発覚した。
はずかしー!!
833 :
吾輩は名無しである:02/03/13 15:22
お母様がスープをまるで気体のように。。。ってなんだっけ?
834 :
吾輩は名無しである:02/03/13 16:19
ライン引いた文章を全部書き込め832
835 :
吾輩は名無しである:02/03/13 16:33
太宰って
「鬱だし脳」を
展開しただけ?
838 :
吾輩は名無しである:02/03/16 18:50
私の好きな作品は「きりぎりす」「畜犬談」「ろまん燈籠」等です。
839 :
吾輩は名無しである:02/03/19 21:12
「皮膚と心」かな……。
いわゆる〈女性独白体〉作品って、女性が読むとどんな感じなんだろう?
小堀杏奴なんかはべた褒めだったけど(古いな)、不快だっていう人もいますよね。
840 :
吾輩は名無しである :02/03/19 21:23
「葉桜と魔笛」…。
アニメ「魔法のマコちゃん」かなにかの1エピソードに、この小説の
まるパクリがあったほどの名作。
841 :
吾輩は名無しである:02/03/20 00:13
自殺当初、芥川よりむしろ有島武郎と比較されたようだね。
心中だったから。
843 :
吾輩は名無しである:02/03/20 01:08
太宰の墓が鴎外の墓の側にあるのは故人の意思だそうだけど、太宰は
生前どれくらい鴎外を尊敬してたの?
どちらかというと芥川の墓の側に行きたそうな印象だけど。
844 :
吾輩は名無しである:02/03/20 01:18
太宰は部屋に常に置いてある本は鴎外全集ぐらいで、
普段何を読んでるのか、人に見せたがらなかったらしい。
845 :
吾輩は名無しである:02/03/20 01:28
「たち拠らば大樹の陰、たとえば鴎外、森林太郎」って何に出てくるっけ。
とにかく敬愛という意味では鴎外がいちばんでしょう。
エッセイでも何度か書いてるし。漱石を「俗中の俗」とけなすのとは対照的に。
ただ、蔵書を持たない人だったから鴎外全集でさえ借り物(「女の決闘」参照)。
芥川については、ポートレートを真似てあごに手を当てて撮ったりとか、
そういう意味での「ファン」という印象がむしろするけど。
846 :
吾輩は名無しである :02/03/28 01:03
ちょっと下がってて心配。アゲ。
久し振りに読み返した。いいねえ、文体・・・掌編『一燈』
「芸術家というものは、つくづく困った種族である。
鳥籠(とりかご)一つを、必死にかかえて、うろうろしている。
その鳥籠を取りあげられたら、彼は舌を噛(か)んで死ぬだろう。なるべくなら、
取りあげないで、ほしいのである。
誰だって、それは、考えている。何とかして、明るく生きたいと精一ぱいに
努めている。昔から、芸術の一等品というものは、つねに世の人に希望を与え、
怺(こら)えて生きて行く力を貸してくれるものに、きまっていた。私たちの、
すべての努力は、その一等品を創る事にのみ向けられていた筈(はず)だ。
至難の事業である。けれども、何とかして、そこに、到達したい。
右往も左往も出来ない窮極の場所に坐って、私たちは、
その事に努めていた筈である。それを続けて行くより他は無い。
持物は、神から貰った鳥籠一つだけである。つねに、それだけである」
848 :
吾輩は名無しである:02/03/29 03:31
山岸外史の本あったけど買い?
849 :
吾輩は名無しである:02/03/29 11:37
すいません、ちょっと質問。
太宰の書いた話で、夜の海の中で確か太宰と誰かが
話するシーンがあるやつ、わかる人いますか?
わかりにくくて、ごめんなさい。
なんだろう?
851 :
吾輩は名無しである:02/03/30 01:03
道化の華
852 :
吾輩は名無しである:02/03/31 03:18
>848
「人間太宰治」ってやつ?けっこうおもしろいよ。
ただ、山岸が自分の事を語ってる個所が多くて
そこはあんまり面白くないけど。(私はね)
>>848 そそ。絶対、買い。太宰とそれを取り巻く人々の暮らしぶりが
時代の雰囲気とともによくわかる。面白い。
852さんの言うような感じもたしかにあるが、外史と太宰の関わり方、
お互いの友人としての惹かれ方影響などに注目すれば
読みやすいかも。なにせ皆20代、俺たちと同じ年頃の記録だぜよ。
この一冊で、外史氏には感謝したい。
・・・ところで、その後の外史氏どうなったか、知ってる人いない?
854 :
吾輩は名無しである:02/04/01 03:29
>>853 たしか、共産党から選挙でたんじゃないっけ?
落ちたけど。そんくらいしかしらない。すまそ
山岸と太宰がモーホー関係を思い止まった所ワラタ
856 :
吾輩は名無しである:02/04/09 03:31
| 太宰?ええか?ええか?ええのんか?
\___ ____________________________
V ______________
∧ ∧∧∧ /
( ,,)*`エ´) < 外史、イケネーヨ
/ つ | \___________
〃(@ ノ /U
U UU
パコパコ
857 :
吾輩は名無しである:02/04/12 13:33
太宰って人間としてはやはり「失格」だったのかもしれないけど、
文学者としてはやはり「天才」だったのでは?
私なども読んでいて感動して涙する作品が幾つか有りますもの。
858 :
吾輩は名無しである:02/04/12 13:36
長谷部の評伝、誰かよんだ?
859 :
吾輩は名無しである:02/04/13 23:57
「君、これが、また、作品らしい君のひとつの嘘ではないのかね」そういって、太宰を狼狽
させたことがある。<死>というものをもっと厳格に考えていたぼくは、太宰の嘘の正体が
知りたかったのである。そして、こうした告白の真実性も疑った。それでなくて、なぜ、一年
もまえから死への準備がはじまったのか、そこが不鮮明だといって、太宰を攻撃した。
「君、死へのムードの本質を、ひとつの嘘もない真実として、ほんとに告白してみせてくれ
ないかね」
ぼくもずいぶん嫌がらせをいった。
「そして、その最下部意識の告白だけが、今日の君の最後の意識ではないのか」
860 :
名無しマン:02/04/16 21:48
「ヴィヨンの妻」読み終わった。
「トカトントン」結構好きかも。
「家庭の幸福」も良かった。
「義」のために罪を背負う太宰に萌えます。
走れメロスは外人作家の小説から
太宰が抜き出した物で、内容は殆
ど変わっていないが、最後の部分
で【裸を見て顔を赤らめる】とい
う個所を太宰が付け足したと考え
られているらしく、結局、太宰が
このメロスで伝えたかったのは
含羞という心持であるとされている
862 :
吾輩は名無しである:02/04/18 01:29
>>861 人を惑わすことを言うのはやめや。「あるとされている」とはなんのことだ。
「結局」「いいたいのは」だなんて意識でだれが書くか。
この説のネタは、吉本隆明だよな、しかもあんたの誤読。
863 :
吾輩は名無しである:02/04/18 01:45
>>861念のため、言って置く。裸を見て顔を赤らめるのが含羞なのかよ
そうじゃなくて、正義、正しさを真正面に描いて当然のような顔をどうしてもできなかったから、
わざわざメロスがスパだかになっているよ、と少女に指摘させるような、場面を書かざるを得なかった
満願も同じように、夫婦の人間愛をただそれとして、いうわけにはいかないから、セクスの解禁のモチーフがはいってきたのだろう。
864 :
吾輩は名無しである:02/04/18 02:01
ところでメロスは包茎だったのか?
865 :
吾輩は名無しである:02/04/18 02:17
メロスは激怒した。
866 :
吾輩は名無しである:02/04/18 20:44
>>831 オリジナルのほうがおもしろいんですか。オリジナルをちゃんと実際に読んでみたという人は少ないと思います。
書名を教えて下さい。
ミルクを沸かして飲んだことは有るんです。
868 :
吾輩は名無しである:02/04/18 20:56
867はふてぇ野郎だ。今夜もう一度、沸かしたミルクを飲んでみろ。
>>868 うん、君はいい奴だ。867もいいねぇ。
こうゆうカキコに出会うと、2CHもいいなぁと思える。ぐっど。
870 :
吾輩は名無しである:02/04/23 20:31
前どっかで太宰の遺書全文見たんだけど……
だれかリンクわからん?
871 :
吾輩は名無しである:02/04/23 23:03
872 :
吾輩は名無しである:02/04/26 21:39
>>871 さんくす でも太宰のは見つからないよう
>840
亀レスなのだが…魔法のマコちゃんにパクられたってのは
名作を裏付ける理由になるのだろうか…
でも好き…「葉桜と魔笛」…軍艦マァチ…想像すると可笑しい…
「わたしの髪が、指が、可哀想…」
なんてセリフ、よく書けるなあああ。
堂本剛が太宰の本読んだとかなんとかテレビでやってたけど
あいつに太宰の本なんかわかるんか?
875 :
吾輩は名無しである:02/04/27 14:30
876 :
吾輩は名無しである :02/04/27 14:44
>>874 わかるさ!
堂本剛は「人間・失格」に出演した男だから…。
877 :
吾輩は名無しである:02/04/27 16:50
>>875 自殺系サイトで見た。全文じゃなかったかな?
878 :
吾輩は名無しである:02/04/27 16:57
全文は確か遺族が公開してないはず。雑誌とかには一部載ってた(遺書特集かなんかで)。
879 :
吾輩は名無しである:02/04/28 00:11
黄金風景みたいな相当短い短編ほかにあります?
このスレでこんなことを言っては怒られるかもしれませんが、
特に太宰が好きだったわけでもない(というかほとんど読んだことがなかった)のに
なぜか卒論で太宰の作品を扱うことになりました。
ログを読んでいると卒論で太宰を扱う方、扱った方もおられるようですが、
なにかいい文献などありませんでしょうか?
きっと昨今の太宰関連の卒論は『ピカレスク』の影響バリバリ
だったりするんだろうなぁ…
>>880 膨大にあると思うけど、それ、図書館で検索してから言ってる?
まずは作品論集成みたいのを見るといいのでは。
>882
検索したら大量に出てきたので実際にそうした資料を読んだ方に聞いてみようかなあ、と
ちょっと怠け心を出してしまいました。すみません。
作品論から当たる…なるほど。図書館行って探してみます。
好きにならないと、分析するのは難しいんじゃないのかな・・・と思うよ。
885 :
吾輩は名無しである :02/04/29 10:59
>>880 まずは作品をある程度の数読むことだね。
それでピンとこないのに論文書いても、大変なばっかりで
ちっとも楽しくないから…。
あと、太宰の文献は沢山あるけど、自分なりのテーマとか
扱う作品の傾向などが決まると、自ずと選別されてくると
いうか、集まってくるものですよ。
886 :
吾輩は名無しである:02/04/29 19:32
セッカチピンチャン
887 :
professorなんじゃもんじゃ:02/04/29 22:02
>>886 激ワラ。いつもそこで笑う。わけのわからないヤケクソな題の漫画
888 :
吾輩は名無しである:02/04/30 00:02
読みふけった小説といえば、太宰治の諸作品。
もっとも、戦後の作品はあまり好きとはいえないが
読み返した回数のもっとも多いものとなると「ダス・ゲマイネ」で
つぎには「二十世紀旗手」がくる。
よくもまあ、これだけユニークな文体を創造したものである。
絶妙のメロディー。文体に聴きほれるには
物語りの起伏構成などないほうがよく
私が前記の二作を特にあげるのは、そのせいかもしれない。
こういった百年に一人の才能に
まともに挑戦するのは無理というものだ。
私は自己の文体を乾いた空気のごとく透明にするようにつとめ
物語りの構成にもっぱら力をそそいでいる。
太宰と逆の方向へ走らねばと、気が気でない。
この意識を振払うことができれば
私の作風も一段と幅ひろいものになりそうなのだが
できそうにない。
889 :
吾輩は名無しである:02/04/30 00:11
890 :
吾輩は名無しである:02/04/30 02:14
879はどういう奴だ。図書館で全集ぱらぱらっとめくりゃそれくらいすぐにわかるがな
891 :
吾輩は名無しである:02/04/30 10:49
妻美知子宛の遺書は遺族の意向により一部非公開となっている。
遺書は藁半紙九枚に書かれ封筒に入っていた。
封筒の表書きは・・・
津島美知様
ニ〜三枚目・・・
子供は皆 あまり出来ないやうですけど
陽気に育ててやつて下さい たのみます
ずゐぶん御世話になりました
小説を書くのがいやになつたから死ぬのです
六枚目・・・
のです、
いつもお前たちの事を考へ、さうしてメソメソ泣きます、
九枚目・・・
津島修治
美知様
お前を誰よりも愛してゐました
※尚、当時の新聞に掲載されたのは反古されたものの一部。
892 :
吾輩は名無しである:02/04/30 11:33
「子供が凡人でも勘弁してやってください」「井伏さんは悪人です」と
いう有名な文句は下書きの一部なのか?
893 :
吾輩は名無しである:02/04/30 18:22
>>892 下書きではなく反古。
太宰が丸めて捨てたものの中に書かれていた。
×「子供が凡人でも勘弁してやってください」
○「子供は凡人にてもお叱りなさるまじく」
894 :
吾輩は名無しである:02/04/30 22:30
中学生のころ、授業中にクラスを笑わせる道化者が2、3人いて、
ぼくは彼らを尊敬していたんだけどな。よくあんなおもしろいこと
が思いつくものだと。
だからかわからないが、人間失格も、そういう笑わせる部分が好き
で、かといって、暗い部分も全然嫌悪感なく読めて。
自分は、世の中のことを知らなさ過ぎるのか。
ちなみに、他の作品でのシゲティの話は、本当なのかい?
ハイフェッツはないか。
896 :
吾輩は名無しである:02/05/02 23:09
>>遺書
ありがと
897 :
吾輩は名無しである:02/05/04 00:59
「太宰はナル」ってのをいきいきと解説してくれい
898 :
吾輩は名無しである:02/05/04 04:15
倉庫行きそうだからあげておきます。
899 :
吾輩は名無しである:02/05/04 18:55
お気に入りから来ようとしたら、「そんなスレッドありません」ってでたよ。
なんかサーバーおかしいのか?
900 :
赤ペン先生 ◆hKCcFEo6 :02/05/04 19:39
>>899 鯖がmentai→bookに変わったためです。
901 :
吾輩は名無しである:02/05/08 18:49
津島委員長age
902 :
吾輩は名無しである:02/05/09 21:15
どうして美智子夫人は、夫の遺書を公表しなかったの?
太宰の女関係から太宰論を繰り広げている長崎さん(だっけ?名前を失敬!)とか
「夫人宛の遺書はゴミ箱のなかにあったというから、夫人宛の遺書はなかったといえる」
って説を強調して、この作家の中で山崎富江が占める位地の大きさを述べていたよね。
そんなこと書かれても公表しなかったのは、夫人の女の意地なのか。凛々しいなあと感じてしまう。
「美知様、おまえをだれよりも愛していました」って、なんて美しい言葉の羅列だろうか。
でも、彼が一番愛していたのは自分自身なんだろうけどね。
903 :
吾輩は名無しである:02/05/10 01:17
>>せんぱく
自分が一番じゃない人間はむしろめったにいないはず。太宰の特徴は、ナルという点ではないよ。
904 :
吾輩は名無しである:02/05/10 03:14
いや、やっぱりナルだろ。それを特徴としてしまってはいけないけど。
私も気になる。なんで、奥さんは遺書をずっと公開しなかったんだ?
905 :
吾輩は名無しである:02/05/10 04:28
906 :
吾輩は名無しである:02/05/10 19:11
文庫で数作読んだ程度で、どうしてナルなのか掴み切れません。
にわか高校生でとても太宰ほどの思想や文学センスは持ってないです。
どなたか解説していただけませんか。
907 :
吾輩は名無しである:02/05/10 20:11
>>906 ナルかどうかってそんなに重要じゃないと思うんだけどな……
太宰を語るときの常套句だし、手垢にまみれまくってるけど……
答えになってなくてすまん。
本当はあまりお勧めしたくないけど(古臭いという意味で)、奥野健男の「太宰治論」を読んでみたら?
新潮・角川文庫か、文春文庫なら「太宰治」ってタイトルで出てるはず。
908 :
吾輩は名無しである:02/05/10 21:31
どうしてナルか。
1.自殺に対するあこがれがつよすぎる。(かっこいいとおもいすぎ)
2.文章のはじからはじまで、かっこつけすぎ。
以上。
909 :
吾輩は名無しである:02/05/10 21:34
そもそも心中なんかしないでひとりで死ねよ。
910 :
吾輩は名無しである:02/05/10 21:36
「思い出」の「息苦しいこと」って何ですかね?
子守から教わったってヤツ。
911 :
名無しマン:02/05/10 22:45
>>908 >自殺に対するあこがれがつよすぎる。
自殺に対する憧れじゃない。罪に対する意識がつよいだけ。
>文章のはじからはじまで、かっこつけすぎ。
かっこいいからしょうがない。
ブサイクな奴ほどカッコイイ奴にそーいう事を言う。
912 :
吾輩は名無しである:02/05/10 23:11
武者小路実篤も志賀直哉も川端康成も、その他、相当数の作家について、いったん「この人はナルだ」と主張してもっともらしい理由をつければつけられる作家はかなりいると思う。
太宰の場合、ほとんど固定観念とかしているだけ。いなむしろ中学高校時の年齢の文学経験からは、きめつけのたやすい概念だというに過ぎない。太宰作品のもつ30歳、40歳の人生経験を
へてはじめて、「ほんとうにそうだよな」と思える卓抜な文章の価値によりよく触れるためには、まったくもって、じゃまくさい通俗的な見方だ。
913 :
吾輩は名無しである:02/05/11 04:01
ナルも罪意識も方法として意識的に使われてる部分が大きいけどね……。
>>912 >まったくもって、じゃまくさい通俗的な見方だ。
本当にそうだねぇ。
太宰って作家にはなんだかそういうふうに解釈したくなる引力があるんだかなんだか、
漱石と肩を並べるくらいの研究論文があるのに、漱石と違って、構造論的なものが
盛り上がってきたのはやっとここ10年ちょっとくらい。
それでも批判的な論文って滅多にないんだよな……。
914 :
吾輩は名無しである:02/05/11 13:05
『斜陽』のはじめのあたりは太田静子のノオトとそっくりだったって亀井勝一郎夫人
はかいてたけど。美智子夫人は事件のあと「以後財産の請求はしない」という一札を入れさせて
当時の相当額を贈ったそうな……。(そのノオトは一時亀井家にあって亀井夫人はそれをのぞき
見したんだそうです。)
変な改行ですいませんでした。お金は美智子夫人から太田さんに贈ったのです。
916 :
吾輩は名無しである:02/05/12 03:09
始めっていうか、全体的に太田静子の日記をそのまま引用しているのは事実。
「斜陽日記」読んだ時に、明らかに太宰はそのままぱくったと思ったけどね。
「女生徒」と同様、「斜陽」もね……。
静子さんとの共著って言うべきかもね。
作品としての価値は変わらないんだし。
918 :
吾輩は名無しである:02/05/13 10:05
両家の恩讐は子孫にも受け継がれているとか
919 :
吾輩は名無しである:02/05/14 01:49
そういえば祐子さんと治子さんって、大学生時代に
偶然に北海道で会ったんだっけ。
本当、運命だよね
920 :
吾輩は名無しである:02/05/15 04:42
いやいや雑誌の対談ということで顔を合わしたら
もう一切かかわるなと厳命されたらしい
作者の悲惨な生い立ちが書かれている本だった
それだけ言うと太宰の本妻の娘は高級車を運転して悠々と去っていった
921 :
吾輩は名無しである:02/05/15 06:32
自分は、音楽はビートルズのファン、
文学は太宰のファンなんだが、
素人臭く思われるのが嫌なんで
人には言わないようにしている。
922 :
吾輩は名無しである:02/05/15 07:03
>>921 両方ともファンは多くて、ピンからキリまでいそうだしね。
923 :
吾輩は名無しである:02/05/15 07:15
ビートルズも太宰治も作品の個性に幅があるから、作品ごとにいろいろ
な層のファンがいそうである。「抱きしめたい」が好きという人と「ヘ
ルター・スケルター」が好きという人ではたぶん話が合わないだろうし、
「走れメロス」が好きという人と「人間失格」が好きという人ではだい
ぶ個性が違うのではないかな。
924 :
吾輩は名無しである:02/05/15 12:26
|∀・)ニヤニヤ ヒッシダナ
925 :
吾輩は名無しである:02/05/15 18:55
ビートルズを一生聴く人は多いが、
太宰を一生読む人は少ない。
926 :
吾輩は名無しである:02/05/15 18:56
なるへそ
927 :
吾輩は名無しである:02/05/15 22:30
928 :
吾輩は名無しである:02/05/15 22:32
>「走れメロス」が好きという人
創価学会員以外で、そんな人いるの?(w
929 :
吾輩は名無しである:02/05/15 23:49
ほかのそういう団体さんにもいそう(恐怖
930 :
吾輩は名無しである:02/05/15 23:52
日文学科の学生です。今日、ゼミで魚服記について発表しました。
見事に玉砕しました。自分で何言ってんのかわかんなくてパニくりました。
作品に対する愛はあるのにー。
>>927 園子さん?
とすると、太宰の印税で買った車ってわけではなく、旦那の車か……。
はからずも証人喚問が続いたせいで、予算委員長の津島議員の顔(より、声か)を
よく見かけるこのごろ……。
932 :
吾輩は名無しである:02/05/15 23:58
津島佑子は運転免許持ってないよ。
933 :
吾輩は名無しである:02/05/16 10:54
921さんが素人くさく思われると思っているのなら、「島崎藤村」ファンや「田山花袋」ファンはどうなるのだろう。川端康成なんかノーベル賞もらったためにかえって好きだとは恥ずかしくて、いえない気がする。
石川啄木になると面接で愛読しているというと、就職できないらしい。もっとも太宰もあぶないかもしれない。
かえって中野重治や大西巨人あたりは面接官が意味がわからず、問題にならないだろう。
しかし太宰作品はどの作品も誤読の宝庫でそうカンタンに読めるものじゃないという自覚さえあれば、「素人臭い」なんてでてくるはずはないのだが。
934 :
吾輩は名無しである:02/05/16 10:59
「見沢知廉を愛読しています」と言われて「あ、コイツやばいわ」と判
断できるのはかなりの現代文学通かな(w
935 :
吾輩は名無しである:02/05/16 11:14
>>931 いやたしか二人とも学生の頃の話
まだ日本が貧乏な時代太宰の娘は自家用車に乗っていた
太宰の死は家庭の幸福につながったのである
太宰って馬鹿だよな。好きな奴も馬鹿だね。
937 :
吾輩は名無しである:02/05/16 11:37
禿しく同意
938 :
吾輩は名無しである:02/05/16 11:38
有名作家で太宰ファンは星新一と小林信彦と…あと誰がいる?
940 :
吾輩は名無しである:02/05/16 11:56
柳美里を忘れてもらっては困る
941 :
吾輩は名無しである:02/05/16 12:04
丸谷才一はまだ昭和十年代、太宰がほとんど知られていない頃に太宰の
作品を読んで「ひどく尊敬した」そうだが、太宰が有名になった頃には
もう見切りをつけて読まなくなっていたそうだ。
後年、オーストラリア産の甘くておいしい桜桃を食べて感激した話から
太宰の作品を日本産の桜桃になぞらえて「一見華やかそうだが実が少な
くて、大体は酸っぱいだけ」とか何とか痛烈に批判したエッセイがある
ね。一時期は太宰に傾倒していた人の言葉だけに何となく重みがある。
942 :
吾輩は名無しである:02/05/16 12:43
>>935 津島家は代々金持ち今もそう
貧乏人は頭も悪くて心根が腐ってるねw
943 :
吾輩は名無しである:02/05/16 12:54
>>935 「代々」っつーか、明治に入ってからの成り上がりだろ。
944 :
吾輩は名無しである:02/05/16 19:15
>>938 知ってる限りでは、安岡章太郎、吉本隆明、長部日出夫など。三浦哲郎もかな?
竹内好が「惜別」を読んでファンをやめたのはけっこう有名だよね。
ファンか分からないが「好き」らしいのは、車谷長吉、荻野アンナ、高橋源一郎、
山田詠美、とか。
>>943 そう。太宰のおじいさんの源右衛門の才覚でのし上がり、ついでに貴族院議員になり……。
でも太宰自身は六男の「オジカス」だし、心中事件とか非合法運動などに関わったせいで
分家除籍されて仕送り生活をしてたわけで、津島家の財産を私物化できるような位置には
ほど遠かったよね。
しかも、兄の文治が家長だった戦後には財産もだいぶ減ってたし、文治自身が汚職事件かなにかで
窮地に立たされたりで、津島家自体はけっこう危なかったはず。
だからやっぱり車は太宰の作品の印税で買ったんじゃないかな。
美知子夫人が亡くなった時でさえ2億円の遺産があったんだからね。
945 :
吾輩は名無しである:02/05/17 00:50
吉行淳之介も太宰を意識していたようだね。ただ「恥ずかしいから人に隠れて
読む」といったふうの、やや屈折した接し方ではあったようだけれども。
美知子未亡人の遺産が2億円とはびっくりだね。ひょっとして太宰は「グッド・
バイ」の段階で執筆をやめて引退してしまっても充分食べていけたのかな?
946 :
吾輩は名無しである:02/05/17 01:19
折口信夫も太宰が死んだ時に「水中の友」とか言う
追悼文書いてたよね。だけど折口の場合は同性愛
的な関心だったのかな?ホモはホモを知ると。。
947 :
吾輩は名無しである:02/05/17 01:26
折口は太宰の親友の伊馬春部と親しかったので、伊馬を通じて太宰に作
品の感想を伝えたこともあったらしい。でも太宰はホモじゃないだろう?
948 :
吾輩は名無しである:02/05/17 01:32
太宰が自分は貧乏してるって志賀直哉に噛み付いてたが
うそですか
949 :
吾輩は名無しである:02/05/17 03:21
>>948 「斜陽」は話題になりましたからある程度は売れていましたが(おかげで
税金が急に高くなり払えなくて税務署に泣きついてる文書が残ってたけど)、
本格的に売れた始めたのは、自殺と、「人間失格」という作品のタイトルとが結びついて
世の人々に知られたおかげです。
それにつれて「斜陽」も版を重ねるようになり、ベストセラーとなりました。
それまでは、「天才現る」と、文壇と一部の文学青年に知られたデビュー作「晩年」でさえ、
1000部刷って最初は350部しか売れなかったとか、そういうレベルです。
(徐々にはけたみたいですが)
ですから生前は、少なくとも文壇の大御所だった志賀に比べたら、かなり貧乏だったと思います。
950 :
吾輩は名無しである:02/05/17 04:44
>>933 あなたが
>>921を誤読してるのでは?
太宰ファン=素人臭い
というイメージは、一般的にありますよ。
素人臭いというか、初心者臭いというか、文学「少年」臭いというか・・・
「人間失格」
大げさな題をつけたものだ。彼は、よくひとの作品を、ハッタリだの何だのと言ってるようだが、
自分のハッタリを知るがよい。その作品が、殆んどハッタリである。詰め将棋とはそれを言うの
である。いったい、この作品のどこに人間があるのか。ただ、増刷回数のすさまじさだけである
952 :
吾輩は名無しである:02/05/17 05:00
「それからまた長兄は、自殺を好い気なものとして嫌った。しかし私は、
自殺を処世術のようなものと考えていたので、兄の言葉を意外に思った」
とかいう一節が太宰の短篇にあるけれども、実は自分が自殺することの
経済的効果もちゃんと計算済みだったのかしら。
953 :
吾輩は名無しである:02/05/17 05:23
河相我聞
954 :
吾輩は名無しである:02/05/17 06:32
立派な2ちゃんねらーになっただろうな、太宰。
955 :
吾輩は名無しである:02/05/17 06:48
「暗夜行路」・・・大袈裟な題をつけたものだ(ぷ
956 :
吉行淳之介:02/05/17 08:54
太宰ってのは文学における一種の測量器みたいな
ものじゃないの。文学的な精神構造をもってる奴
とそうでない奴がいるんだよ。あまりそういう精神構造
をもたない奴が太宰を読むとああ俺に似てる俺って
いかしてるって真似して駄目になっちゃうんだ。
逆にそういう精神構造をもってて弱って弱って
閉口しているやつは太宰を読んでこういうのも
あるのかと思ってそこから始まると思うのだよ。
958 :
吾輩は名無しである:02/05/17 15:27
ただ、今となっては太宰を読む人を「素人臭い」って言うのさえ素人臭いよね。
青春期のはしか、って言った人もいるけど、それくらい常套句になってるっていうか。
内容よりも、作家としての技法的な部分は、皆さんどう思ってるんですか?
959 :
吾輩は名無しである:02/05/17 15:35
太宰はいろいろな傾向の作品を書いているからなあ。「素人臭い」の一
語で太宰の作品を片付けようとする奴は、どうせ「走れメロス」と「斜
陽」ぐらいしか読んだことがないズブの素人なのではないかな。太宰の
作品をあげつらう以上、少なくとも「水仙」は読みなさい。「眉山」も
読みなさい。「駆け込み訴へ」も読みなさい。「竹青」も読みなさい。
「もの思ふ葦」も読みなさい。
960 :
吾輩は名無しである:02/05/17 16:24
「ヴィヨンの妻」好きです。
太宰ファンでビートルズファンと書いた者です。
太宰の作品は略々全部読んでます。
私は、太宰ファン=素人、と言ったつもりはありません。
ただ、世間にそういう見方をする人がいるようなので(ここにもいますよね)
積極的に、ファンだとは公表したくないと・・・
962 :
吾輩は名無しである:02/05/17 19:55
太宰の事を書いた論文とかってかなりい多いんだろ。素人って誰を指してるの?
963 :
吾輩は名無しである:02/05/17 20:54
奥野健男氏のように陶酔しきっている人の論文はちょっと・・・。
964 :
吾輩は名無しである:02/05/17 21:04
立派な2ちゃんねらーになっただろうな、太宰。
965 :
吾輩は名無しである:02/05/17 23:50
太宰は新潮文庫の『ヴィヨンの妻』に入ってる短編は全部好き。
『斜陽』は何度読んでもジーンとこない。
966 :
吾輩は名無しである:02/05/18 00:10
↓×2 太宰の死霊が乗り移ったスーパー2ちゃんねらー
967 :
吾輩は名無しである:02/05/18 00:30
>>963 あれは論文じゃなくて印象批評ですよ(きっぱり)。
入門書としてもいろんな弊害が……。
ただ、奥野本人は「売れるから書いた。今では太宰なんか好きでもなんでもない」と
後に語ったとか。このスレの前にほうにも出てたけど。
>>950
誤読なんかしてないよ。一般的、通俗的に、言われている事を気にするのは、太宰作品のままならなさを骨身にしみてないからだ、っていってるの。
そういうことがわからんでくだらんこと言ってるあんたに誤読だなんていわれたくねぇよ。
おれの言う「誤読」の言う意味がぴんとこない人、そこのあなた、質問1、「家庭の幸福」ってどんな小説だ?
予想してみ。読んでその予想はあたってたか?質問2「ヴィヨンの妻」で、後半部、主人公の「妻」が急に元気になる場面があるが、どうして元気になったか?
969 :
吾輩は名無しである:02/05/19 01:41
>>936
こいつYスレで味をしめてわざと言ってるよ
970 :
吾輩は名無しである:02/05/19 01:54
936の下線夜朗はあちこちのスレでばかばか言い散らかしてる。
971 :
吾輩は名無しである:02/05/19 02:45
>>921 921はかなり思い違いをしているな。安岡、吉行、三浦、吉本、長部、高橋などの作家たちは、「ファン」ではないよ。
それぞれに真剣味をもって読んでいる。ファンといういわないと言っている事自体、素人そのもの。
>>921 ビートルズのファンと同様、
心酔しその文学の真髄に直結し、ほとんど自らと分かち難いほどの
親近感を覚え、作家及び作品と寄り添う感じがするほど
読み込んでいる=フアン。素晴らしい。君は正当な太宰の読者だよ。
973 :
吾輩は名無しである:02/05/19 03:03
なぁんだ。「ファン」と公言したくないのは、あたりまえじゃないか。だって「ファン」っていうのは、僕は浅く読んで、楽しく読ませてもらってまーす。ニコニコ。ッて言ってるのと同じだぞ。
小林秀雄が「おれドストエフスキーのファン」とか「ゴッホのファン」なんていうわけないものな。
「そもそもファン」ということ自体が、僕明るくさわやか、軽いのがたまにきずっていうプロフィールになってるんだよ。
974 :
吾輩は名無しである:02/05/19 03:04
ビートルズ=太宰 (・A・)イクナイ!!
975 :
吾輩は名無しである:02/05/19 03:06
>>972
ほめごろし。
976 :
吾輩は名無しである:02/05/19 03:06
ところで太宰の遺産は津島家の政治資金になってるそうだね
977 :
吾輩は名無しである :02/05/19 03:08
ビートルズは1000年後も聴きつがれるが、太宰はどうだろう?
978 :
吾輩は名無しである:02/05/19 03:09
>>974
陶然。
>>972
ええかげんにせいよ。むすめぶさいくとは?
979 :
吾輩は名無しである:02/05/19 03:20
>>977
どの文学スレにもかならず、この種のジャンル違いをむりやり比べるのが出てくる。面白いほど必ず。
仮に太宰はあと数十年で読まれなくなる、とかなんとかとして、またその逆を言い張ったとして、だからどうだという?
981 :
吾輩は名無しである:02/05/19 03:37
>>980
え?ビートルズの熱狂的ファンてこと?ま、いいや
いっしょにはしない方がいい、ほんとに。
>>981 別にビートルズの「軽い」ファンでもない。
芥川賞くれよ〜って泣きつく駄目人間と一緒にできないということ。
意外と太宰マニアは粘着だな。きもいのう。
太宰に陶酔するファンと、必要以上に反撥するアンチ。
太宰を対象化しきれていないという意味ではどっちも似たようなものだと思いますが、
そろそろやめてもらえませんか。ここを荒らすのは。
984 :
吾輩は名無しである:02/05/19 14:35
太宰好きは他にどんなの読んだら気に入ると思う?
985 :
吾輩は名無しである: