【鉄鋼/車】世界の鉄鋼メーカー、次世代の軽量EVを提案--自動車は"鋼でも35%軽くなる" [10/05]
1 :
ライトスタッフ◎φ ★:
世界鉄鋼協会の自動車分科会であるWorld Auto Steel(WAS)は、次世代鋼鉄製自動車
「FSV(Future Steel Vehicle)」の内容を明らかにした。FSVは、世界の鉄鋼メーカー
17社が自動車メーカーに向けて提案する、高張力鋼を多く使った自動車である。電気自動車
(EV)を想定して設計、シミュレーションした結果、ホワイトボディ(エンジンや内装、
シートなどを取り付ける前のボディ)の質量を188kgに抑えるメドをつけた。これは現行の
同クラスのガソリンエンジン車に対して約35%も軽い値だ。本連載では、このFSVの技術を
紹介しながら鋼の可能性を探っていく。
今回WASは、2015〜2020年に商品になる、前輪駆動のEVを想定して設計し、質量や価格、
燃費、安全性、剛性などをシミュレーションした。EV、プラグインハイブリッド車(PHV
またはPHEV)、燃料電池車(FCV)の2020年のシェアを考えると、それぞれに専用の
プラットフォームが成立するとは考えにくい。また、これらはモータで駆動する部分を
共通にできる。そこでまず、最も電池が重くて条件の厳しいEVを作り、それを基本に各種の
派生車種を用意することにしたのだ。
基本のEVは全長3700mm、ホイールベース2524mmのハッチバック車。最高速度150km/h、
航続距離250km、発進から100km/hまでの加速時間が11〜13秒だ。2015〜2020年の時点の
世界中の環境規制、安全規制を予測して、それを守り、その時点で手に入る鋼種を使う。
■EVは、軽くすれば安くなる
「EVは質量全体に占める電池の比率が大きいため、ホワイトボディを軽くしてもあまり利点が
出ない」という議論がある。確かに質量ではその通りである。この点についてまずシミュレー
ションをした。
2020年の段階でも、EVの駆動用モータ、大容量の2次電池はまだ高価であると予測できる。
ホワイトボディ、外板、サスペンションを40%軽くすると、電池の容量は35kWhから32kWhに、
モータの出力は49kWから40kWに小さくでき、電池で1350ドル(1ドル80円換算で10万8000円)、
モータで540ドル(4万3200円)安くできることになる。車体を軽くすればEVは安くなるのである。
質量当たりの電池容量は当初、150kWh/kgを想定していた。しかし、NEDO(新エネルギー
・産業技術総合開発機構)が進めているプロジェクトの進捗をにらみながら、215kWh/kgに
高められると判断した。初めは、電池を米GM社の「Chevorolet Volt」のように車室内、左右の
座席の間のセンタートンネル部に前後に通し、後席の下にも並べるT字形の配置で設計を進めて
いたが、技術の進歩で電池の容積を抑えられそうな情勢を反映し、後席後ろの分を外したI字型に
変更した。
日産自動車の「リーフ」のように、電池を床一面に並べる方式も設計の選択肢としては考えられる。
しかし、そうすると着座位置が上がり、車高も上がって空気抵抗が増える。側面衝突に対する保護
構造の自由度も失われる恐れが高く、床一面に並べる方式は選ばなかった。
こうしたさまざまな検討の結果、最終的な電源関係の仕様は、エネルギ容量が30kWh、電池容積が
166L、電池質量が207kg、モータ出力は55kWになった。(※続く)
●
http://alp.jpn.org/up/s/8228.jpg ◎
http://www.nikkei.com/tech/trend/article/g=96958A9C93819499E2E3E2E3EB8DE2E3E3E2E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;dg=1;p=9694E3E0E2E3E0E2E3E2E1E7E6E3
2 :
ライトスタッフ◎φ ★:2011/10/05(水) 22:10:29.36 ID:???
>>1の続き
■各種ハイテン、超ハイテンを総動員
鉄鋼の業界団体が進めるプロジェクトとしては当然のことだが、候補となっている鋼種は、2015
〜2020年に手に入る最新の鋼のショールームのように、にぎやかである。17社の足並みがそろわず、
たとえ1社しか供給できない鋼種だとしても優れていれば候補にするという“前のめり”の方針で臨んだ。
ホワイトボディ全体の97.4%が高張力鋼(ハイテン)で、その半分は引っ張り強さが約500MPa以上の
「超ハイテン」と呼ばれる領域の極めて強い鋼種である。
WASは1999年に、FSVと良く似た狙いの「ULSAB-AVC(Ultra Light Steel Auto Body - Advanced
Vehicle Concepts)」というプロジェクトを打ち出したことがある。引っ張り強さの分布をこのULSAB
-AVCと比べると、340MPa品と1500MPa品の比率が大幅に増え、800MPa品が急減、ほかはわずかずつ
減っている。
鋼種は、1000MPa以上のHS(熱間成形)鋼、MS(マルテンサイト)鋼、1000MPa以下のTRIP(残留
オーステナイト)鋼、DP(2相)鋼、CP(複合組織)鋼、TWIP(双晶変形型)鋼などから成る。
「超」でないハイテンではHSLA(高張力低合金)鋼とBH(焼き付け硬化)鋼を使っている。
「ハイテン」という名前からは、ひたすら引っ張り強さを追求して使った印象を受けるが、決してそう
ではない。引っ張り強さと全伸びのグラフ上の位置関係を見ると、超ハイテンの使いこなし方がよく分かる。
従来のハイテン材をHSLA鋼で代表させると、DP鋼、CP鋼、TRIP鋼は、HSLA鋼より右にある(引っ張り
強さが高い)だけでなく上(よく伸びる)にもある。特にTWIP鋼は上にある。よく伸びる素材としても、
超ハイテンに期待しているのである。
鋼板を選ぶ大方針として、衝突によってつぶれる骨格系は1000MPa級、つぶれない骨格系は1500MPa級
とした。また大きな応力を受けない床や天井などのパネルは、現在手に入る最小の厚さである0.5mmに
そろえた。ただし、床や天井は強度や剛性に余裕があったとしても、振動、音質に問題が出やすい部材
である。薄くするに当たっては、振動解析や接着による防振を含めて検討、実現した。
※ソース記事には詳しい図解がたくさん掲載されています。
◎関連スレ
【モノづくり】メードバイJAPAN--東レやキヤノン、海外と育む"虎の子"技術 [10/03]
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http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1315567847/
ブレスできるんかいな?
品技さんがんばってノシ
4 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/05(水) 22:15:46.90 ID:ngpAKpfo
ハイテンションなひと言
↓
ホワイトボディが軽くなるなら、これにガソリンエンジンを載せればいいじゃない
6 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/05(水) 22:32:05.41 ID:UHCATTvX
ハイテンションでも、たわみは生じるのでね。。。。
7 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/05(水) 22:34:12.41 ID:7sfSBdji
え、車体って200kgなの?だいたいそこまで読んだ
F1で500kgとか言ってなかったけ?
8 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/05(水) 22:37:22.56 ID:GtvK5mw0
重量規制があったら事故が軽減されるんだろ?
つまりアジア工場では加工が出来ないような素材なのですね。
職人復活ウマー!
10 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/05(水) 22:48:06.88 ID:8PsQNsRl
>>9 以前からそうだよ図面だけで同じ物はつくれない
だからボルトの抜けまくるバギーとかあったでしょ
11 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/05(水) 22:54:22.65 ID:5EJfJgJu
でもお高いんでしょう?
新日鐵の技術か
じゃぁハイテン鋼は日本自動車メーカーじゃ普通なんじゃないのかな
鋼材費が高騰するんじゃねーの?
炭素素材の量産技術を磨いたほうがいいかと
15 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/06(木) 01:52:12.41 ID:6ZaSY4t9
紙製の車を作って焼死した先駆者がいたみたいな…
16 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/06(木) 03:12:34.94 ID:z+hHkm3f
鉄鋼屋の既製品ホワイトボディを使って車組み立てるメーカーが現れるのだろうか?
17 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/06(木) 03:27:28.57 ID:SINuijyJ
実用には程遠い性能のEVに使おうという時点で馬鹿すぎる
エコカーに使ってこそ生きる
電気の知識のない人間ほどEVに幻想を持ちすぎる
19 :
名刺は切らしておりまして:2011/10/06(木) 16:53:30.02 ID:XriVrTWD
20 :
名刺は切らしておりまして: