12月9日(ブルームバーグ):格付け会社フィッチ・レーティングスは9日、
アイルランドの信用格付けを3段階引き下げた。
大手格付け会社の中で最も低い格付けを付与した。
アイルランドは11月、国際社会による救済を要請した。
フィッチはアイルランドの格付けを投資適格の下から3番目となる「BBB+」と、
従来の「A+」から引き下げた。
格下げは2カ月で2回目。見通しは「ステーブル(安定的)」としている。
アイルランドは11月28日に欧州諸国と国際通貨基金(IMF)からの850億ユーロ
(約9兆4000億円)規模の救済で合意した。アイルランドは銀行を支える負担が膨らみ
財政が悪化。危機 拡大を恐れる欧州当局からも救済要請を迫られた。
フィッチは発表資料で、「格下げは銀行システムの再編と支援に向けた追加の
財政負担を反映したものだ」と説明。
「アイルランドのソブリン債の性質はもはや、投資適格級の上位の格付けと一致しない」
と指摘した。
フィッチのアナリスト、クリス・プライス氏は、3段階の格下げは「状況の深刻さ」を
反映したものだとする一方で、アイルランドがデフォルト(債務不履行)することは
予想していないと述べた。同氏はダブリンのRTEラジオとのインタビューで、
アイルランドの「格付けは投資適格の範囲だ。格下げは当社がアイルランドの
デフォルトを予想していることを意味しない」と述べ、アイルランドの
デフォルトについて「もちろん可能性はあるが、それは当社が想定する中心的な
シナリオではない」と語った。
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は11 月23日にアイルランドの
格付けを2段階引き下げ「A」とした。ムーディーズ・インベスターズ・サービスの
格付けは「Aa2」。いずれもフィッチの格付けよりは高水準。
ただ、ムーディーズは11月に、複数段階の格下げの可能性が高いとの見解を示している。
アイルランド国債は格下げ発表後一時下落したものの上昇で終了。
10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の8.19%。
ソースは
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aN6vH6qgMyR8 関連スレは
【財政】アイルランド、自力での財政再建を断念:EUとIMFに緊急融資を要請 [10/11/22]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1290382446/l50 【経済政策】アイルランド、大規模な財政再建計画を発表 法人税は維持[10/11/25]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1290648034/l50 【金融政策】EU、銀行を再審査 来年2月にストレステスト、アイルランド危機で信用失墜[10/12/08]
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1291771508/l50 など。