◆PEFC型燃料電池、ノートPC駆動も可能な高出力型も
主にPEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell:固体高分子)型燃料電池の開発、実用化・製品化を図る
アクアフェアリーは、燃料電池業界の展示会「FC EXPO 2010」で最大2ワット出力仕様の小型燃料電池
「FC-STICK」を軸にしたPEFC製品群を公開。高出力で低コスト、小型、軽量、高い安全性を実現する
PEFC型燃料電池の利便性を説いた。
展示する機器は標準モデル「FC-STICK」(1.5〜2ワット出力/定格5ボルト/3ワットアワー、重量26グラム)、
より小型の「micro FC-STICK」(0.6〜0.8ワット出力/定格5ボルト/0.8ワットアワー、重量10グラム)、携帯電話
より消費電力の大きいモバイル機器(スマートフォンや携帯ゲーム機、MIDなど)向けの「FC-Cube」(2.5〜3ワット
出力/定格5ボルト/8ワットアワー、重量66グラム)、モバイルノートPCも駆動できる「FC-Cube Dual」(5〜6
ワット出力/定格10.5ボルト/16ワットアワー、重量130グラム)など。いずれも手のひらサイズ/ポケットに
入るほどの小型サイズを実現する。
中でも標準モデルのFC-STICKは、2006年にNTTドコモと共同開発した試作機から、より小型軽量、高出力化
され、いよいよ2010年6月をめどに発売する考えだ。価格は本体+燃料カートリッジ+接続ケーブルのキットが
2000円前後、交換用燃料カートリッジを100円前後を想定する。
説明員によると「(エネループなどの)ニッケル水素充電池を使うモバイルバッテリー/充電器キットに近い
価格なので、コンシューマーユーザーにも十分訴求できると考えている。あとは、カートリッジの入手性や販路
などが課題」とのことで、ほぼそのまま販売できると思えたほどの完成度だ。6月の登場に期待したい。
一方、「FC-Cube Dual」は二桁ボルト台の電圧を要する機器向け──つまり、Netbook/ノートPC用のモバイル
燃料電池/充電器として実用化が期待される。今回展示するFC-Cube Dualは、高出力型のFC-Cubeを2つ
連結し、参考PCのソニー「VAIO X」に合致する10.5ボルト仕様に電圧を合わせたものに仕上げた。バッテリーを
外した状態でVAIO Xを駆動できるのはもちろん、リチウムイオンバッテリーとの併用でより大きな負荷変動にも
追従する性能も備え、(今回のFC-Cube Dualは)VAIO Xを約3時間程度動作できるという。
登場間近──と言われ続けてはや数年、2009年10月にモバイル燃料電池「Dynario」(東芝製)が台数限定
ながら市販されたが、一部アーリーアダプタ層向けでない価格帯で市販化されるなら、既存のリチウムイオン型
ないしニッケル水素充電池型モバイルバッテリー製品のライバルにも十分なりえるといえる。発売に期待したい。
▽ソース:ITmedia (2010/03/03)
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1003/03/news072.html ▽関連スレ
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