東京商工リサーチがまとめた2008年度(2008年4月〜2009年3月)の東京都の倒産件数(負債1,000万円以上)
は、前年度比555件増(21.6%増)の3,115件(前年度2,560件)となった。3年連続前年度比増加で、2003年度
(3,092件)以来5年ぶりに3,000件を上回った。
上下半期別では、2008年度上半期(4月〜9月)が前年同期比15.8%増(1,277→1,480件)、年度下半期
(10月〜3月)は同27.4%増(1,283→1,635件)となって、昨年9月の「リーマンショック」以降、倒産の増勢傾向が
一段と強まった。
負債総額は、前年度比6兆8,694億3,900万円増(341.3%増)の8兆8,817億4,900万円にのぼり、2000年度
(15兆9,157億円)に次いで平成2番目の規模となった。
増加要因は、戦後の大型倒産としては歴代2番目となったリーマン・ブラザーズ証券(株)(負債3兆4,314億円)
の民事再生手続申立が影響した。同社と関連会社(3社)だけで負債総額全体の過半(構成比52.8%)を占めた。
また東京都を所在地とする上場企業倒産が年度最多の28件(前年度2件)発生した。負債100億円以上の
大型倒産は、同227.2%増の72件(前年度22件)となって負債を押し上げた。
産業別件数では、10産業すべてで前年度比増加となった。飲食業、ホテル・旅館、広告業、旅行業などの
サービス業他が760件(前年度比22.9%増)で最も多く。次に卸売業603件(同14.4%増)、製造業473件
(同22.2%増)、建設業418件(同 10.2%増)と続く。また不動産業は178件(同85.4%増)と増加ぶりが目立った。
市区郡別では、港区が295件(前年度比35.9%増)、中央区が277件(同49.7%増)、千代田区が261件
(同57.2%増)、渋谷区が257件(同31.7%増)の順だった。
2008年度は後半にかけて倒産の増加ぶりが目立った。国や地方公共団体の中小企業向け金融支援にも
関わらず、倒産増加に歯止めがかからない。急激な経営環境の悪化は、予想以上に深刻な状況であることを
浮き彫りにした。
なお、2009年3月(単月)の倒産件数は、前年同月比51.0%増の346件で、7カ月連続前年同月比増加となり、
2003年3月(322件)以来6年ぶりに300件を上回り、今後の動向が懸念される。負債総額は同541.0%増の
6,124億5,800万円となった。
▽ソース:東京商工リサーチ (2009/04/08)
http://www.tsr-net.co.jp/new/data/1179785_818.html ▽関連スレ
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