名古屋税関が25日発表した1月の管内(東海3県と静岡、長野県)の輸出額(速報)は、
前年同月比52・4%減の7576億円の大幅減となった。輸出額が前年同月比で5割以上
減ったのは初めてで、輸出額も2000年1月(7579億円)以来9年ぶりの低水準に落ち
込んだ。自動車など輸出産業に支えられた東海経済の苦境が改めて浮き彫りになった。
世界的な新車販売の不振の影響で、輸出額の約3割を占める自動車は同61・6%減の
2347億円にとどまった。円が対ドルで前年同月より約22%急騰したことに加え、トヨタ自動車の
レクサスなど高級車の販売不振により、輸出車の平均価格も1年前の195万円から155万円に急落した。
輸出品目としては自動車に次ぐ「自動車部品」も52・6%減の665億円で、エンジンなどの
「原動機」は52・5%減の328億円だった。日米欧の自動車メーカーが海外でも減産を強い
られていることが響いた。
輸出の不振は、金属加工機械や半導体、音響・映像機器部品など東海地域の主要産業にも
広がっている。地域別には米国向けは60・4%減の1784億円と17か月連続の減少で、不振が
際だった。欧州連合(EU)向けも55・3%減の1353億円、アジア向けも49・6%減の2254億円で、
世界同時不況が直撃した形だ。
原油価格の下落で、輸入額も33・0%減の5732億円に減った。ただ、輸出額の落ち込みは
輸入額の減少より急激だ。輸出額から輸入額を差し引いた管内の貿易収支は1845億円の黒字と、
1983年4月以来の低水準となった。
管内の貿易拠点となる名古屋港のシェア(占有率)も下落している。1月の輸出入額の合計額は
前年同月比42・9%減の7705億円に落ち込み、横浜、大阪、神戸を含む国内5大港の間では、
7年2か月ぶりに東京港に抜かれて2位に転落した。
▽ソース:読売新聞 (2009/02/26)
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_k/ckei090226_1.htm ▽関連スレ
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