10月19日の京阪中之島線(天満橋―中之島)の開業を1カ月後に控え、大阪市の中之島が活気づいている。
終点・中之島駅に直結するリーガロイヤルホテルは限定商品の販売や飲食メニューの充実で集客力アップを目指す。
国際会議場や病院など周辺施設も人の流れを呼び込む知恵を絞るなど、新線需要を見込んだ動きが活発になってきた。
●限定商品を販売
「むっちゃきれいやな。はよ乗りたい」――。京阪電気鉄道が新線で投入する新型車両が淀屋橋駅に到着すると、
ホームにいた高校生が歓声を上げた。京阪が19日に開いた試乗会には約100人が参加。新線開業の足音が聞こえてきた。
リーガロイヤルホテルでは連絡通路の仕上げ工事が進む。駅とホテルを隔てるドアをくぐれば、ブランドショップや
有名料理店など約60店が軒を連ねる地下1階のショッピング街がある。一部店舗は来月19日から8日間、限定商品を販売する。
大阪の老舗高級ホテルとして高い知名度を誇る同ホテルでさえ、新規顧客の獲得でネックになっていたのが鉄道アクセスだった。
新線の開通により京都方面、特に京阪沿線の利用者取り込みを期待するのは中之島“住民”の共通認識だ。
「大阪東部の地域医療の担い手になる」と意気込む住友病院の松沢佑次院長もその1人。周辺の居住人口が
1000人に満たない同病院を、枚方市や守口市など京阪沿線住民の医療の受け皿にしたい考え。
まずは駅構内の広告などを通じて気軽に利用できる病院であることをアピールする。
●コンサート実施
大阪国際会議場は「文化・芸術を楽しめる場に脱皮することで、中之島を訪れる層を広げたい」(萩尾千里社長)。
会議室が空く夕方以降の時間帯にコンサートなどを開催する計画で、中之島と縁の薄かった若年層や高齢者を呼び込む。
課題もある。中之島駅周辺には広大な空き地や駐車場が目立つ。大林組と共同で外資系ホテルなどが入居する
複合ビルを建てる京阪は、周辺地主の大阪市と協議し一体的な街づくりをしたい考え。しかし協議が進展している気配はない。
「水都大阪のシンボルに」「ジョギング道や散歩道を備えた健康アイランドに」――。関係者から既に出ている様々な
アイデアをどうまとめて具体化していくのか、街づくりに向けた地域の実行力が問われることになる。
▽画像:
乗客への案内や天気予報などを表示するモニターがついた新型車両「3000系」(19日、大阪府寝屋川市)
http://www.nikkei.co.jp/kansai/img/img001223.jpg 概略図
http://www.nikkei.co.jp/kansai/img/img000317.gif ▽ソース:NIKKEI NET KANSAI
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news002288.html ▽関連:
【娯楽】京阪電鉄:「中之島に巨大観覧車」構想、中之島線の乗客を増やす集客施設に…CEO [08/09/12]
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1221317449/ 【鉄道】京阪電鉄:中之島線開業でダイヤ改定、8時台中之島へ15本…夕方の淀屋橋駅発の特急も増発 [08/08/25]
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1219707350/