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大手インターネット企業の株価は2007年10-12月期以降25-40%下落し、ここ数年で
最低の水準に落ち込んでいるように見える。しかし、同四半期の決算は好調が予想される
ものの、多くの投資家は短期的には、これらの企業の株に手を出そうとはしないようだ。
投資家は業績見通しに加え、米国経済の減速に伴って、2008年を通じて広告支出が
どの程度減少するか、そして消費者のオンライン購入の意欲がどの程度減退するかに
焦点を絞っている。米Yahoo!は1月29日に決算を発表し、Amazon.comは30日、
Googleは31日に決算発表を行う。
「今のところ、投資家は業績よりも今後の見通しに大変注目している」と証券会社
Sanford C. Bernsteinのアナリスト、ジェフリー・リンゼー氏は語った。
「見通しを下方修正する動きがあると、投資家はすぐに反応する」
Googleは、景気が厳しさを増す中でオンライン広告事業の業績の先行きが不透明になって
いる。また、同社に対しては、米国で無線周波数帯を落札して無線事業者になった場合、
コンピュータベースの事業から携帯電話の分野に軸足を移すのかという疑問も出ている。
Googleは見通しについて直接コメントしないため、投資家は、エリック・シュミット
最高経営責任者(CEO)のボディランゲージを読んだり、金融サービス会社や自動車会社の
大口広告主に関するGoogleの何気ないコメントの意味を解読したりするしかない。
ウォール街は、Googleは検索事業で市場シェアを伸ばしており、10-12月期の売上高は
50%を超す増収となったとみている。Yahoo!の増収率に関するアナリストの事前予測は、
15%にとどまっている。
Googleとは対照的に、Yahoo!は減益とともに人員削減を発表するもようだ。その計画に
詳しい筋によると、1000人弱の従業員が職を失う可能性がある。
これは一部のブログサイトでうわさされていた人員削減数の約半数に当たる。
Yahoo!の10-12月期の利益は31%減少し、1株当たり11セントにとどまるとみられて
いる。これに対し、Googleの利益(ストックオプション費用と一時費用を除く)は
40%増となるもようだ。
「われわれは現時点で、Yahoo!の株価には、最もネガティブなシナリオが完全に
織り込み済みだと考えている」とリンゼー氏。Yahoo!株の28日の終値は5.3%安の
20.78ドルとなり、10月下旬の52週最高値の水準から40%近く下落している。
同氏は、Yahoo!は今後18カ月の間に、AT&Tなどとの利益率の高いブロードバンド提携
事業が打ち切りになるだろうと指摘した。また、米国経済が低迷する中で、同社の
企業ブランド広告事業も不振が深刻化するとの見通しも示した。
リンゼー氏は、Yahoo!の決算はさえないものになりそうであり、目先の株価を押し上げる
材料は見当たらないと考えている。「投資家が知りたいのは、彼らが主力の広告ビジネスを
どうやって改善するかだ」
続きます。ソースは
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0801/30/news125.html