北陸でコメの店頭価格が下がっている。
食料品高騰の背景にある世界的な原材料価格の上昇も、九割以上が国産のコメにとってはどこ吹く風。
しかも、大量の余剰米が生まれ、流通価格が例年より10%ほど安くなっている。
パンやカップ麺など食料品が値上りする中、主食のコメが家計の味方となっている。
財団法人全国米穀取引・価格形成センターによると、新米の九月末時点の全国平均落札価格は、
六十キロ当たり一万四千六百四十六円。平年並みだった前年同期と比べて千円以上安い。
その原因は過剰作付けによる余剰米の発生だ。
北陸農政局によると、今年の作況指数は石川県で九九、富山県で九七と平年の一〇〇を下回った。
しかし、米価安定のため作付け面積を減らす生産調整目標を、全国三十府県が達成できず、
余剰米は昨年の約二・五倍となる約二十三万トンに上る見通しとなっている。
世界的に穀物価格は上昇傾向にあるが、国内に流通するコメのうち外国産は9%ほどで、
そのほとんどは飼料などに使われる。主食用に流通するコメの多くは国産で、
「世界的な穀物の高騰とは無縁」(北陸農政局食糧部)というわけだ。
流通価格に応じ、店頭価格も下がっている。
生活協同組合連合会コープ北陸事業連合(金沢市)は、石川県産コシヒカリを十キロ当たり
四千円前後で販売している。
昨年よりも二百―三百円安く、九月に行った新米キャンペーンでも売れ行きは好調だった。
東京ストアー(同)でも、例年、十キロ当たり三千数百円で販売している石川県産コシヒカリが、
今年は百―二百円ほど安い。特別価格で三千円を割り込む商品も多く、
「パンなどよりコメが安いという認識が広がれば、消費が伸びる可能性もある」と期待を寄せる。
農林水産省の調査では、食の欧米化などの影響により、全国の米消費量は
毎年1%前後のペースで減少している。
他の食料品価格の上昇が続き、消費者の間でコメの割安感が定着すれば、
日本の農業の懸案だった「コメ離れ」に歯止めが掛かるかもしれない。
北國新聞
http://www.hokkoku.co.jp/_keizai/K20071104301.htm 【農業】農家を切り捨てる?農協の「大罪」:1年で1割下がったコメ暴落!…全農の方針大転換★2 [07/10/25]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1193755600/l50