9月10日(ブルームバーグ):過去16年で最悪の米住宅市場の低迷は、住宅金融会社で今後さらに
約10万人の削減につながる可能性がある。昨年末から今年これまでの削減数の2倍に上り、業界全体
の20%に相当する数字だ。
ニューヨークの投資調査会社グレアム・フィッシャーのマネジングディレクター、ジョシュ・
ロスナー氏は、米国の不動産融資担当者や住宅ローンブローカー10万人の削減を予想する。
2006年12月−今年7月までの削減数は業界全体の10%に相当し、業界の人員数は45万人となった。
米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンの焦げ付き増を受けて投資家は住宅ローン
債権の買い取りを控え、銀行はローン創出(オリジネーション)のための資金を融資しなくなり、
業界の事業規模は縮小した。
ロスナー氏は「「オリジネーションは劇的に減少するだろう」として、「これは、大手銀行や
投資銀行が人減らしを始める前段階だ」と語った。
住宅金融米最大手のカントリーワイド・ファイナンシャルは7日、1万-1万2000人の削減計画を
発表した。先週は同業大手のインディマック・バンコープと米住宅ローン担保証券引き受け
最大手のリーマン・ブラザーズ・ホールディングスも削減を発表した。
06年初め以来、身売りや融資停止に追い込まれた住宅金融会社は100社以上に上る。全米抵当
貸付銀行協会(MBA)によれば、ローンの担保物件差し押さえに直面している住宅保有者も過去最高の
水準となっている。
カントリーワイドのアンジェロ・モジロ最高経営責任者(CEO)は人員削減について発表した後の
インタビューで、「ブームのさなかに生まれた者は、バブル破裂のなかで死ぬことになるものだ」と
述べた。
クレディ・スイス・グループのアナリスト、モシュ・オレンバック氏の8月30日付のリポートに
よれば、08年の住宅ローン創出は1兆8000億ドル(約 203兆円)と、2000年以来の低水準に落ち込む
見通しだ。同氏は「住宅市場は 09年までは回復しないだろう」とみている。
>>2に続く
▽News Source Bloomberg.co.jp 2007年09月10日14時41分JST
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=afMZQEE0erwY&refer=jp_top_world_news ▽関連
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