東京、大阪の金券ショップで大手航空会社の株主優待券が暴落している。
大阪では、1年前に9000〜1万2000円だった日本航空の優待券が3000円台に急落。
東京都内でも5000〜6000円の安値だ。
年末年始の最需要期の値崩れは異例。
背景には、日航が7月に実施した大型増資があるようだ。
優待券は1枚で、国内の片道航空券を普通運賃の半額で購入できる。
金券ショップで日航の優待券を3300円で買えば、東京―大阪便は通常料金2万2100円
のところ、片道1万4550円(1月8日までの繁忙期料金)で乗れる。
7550円得する計算だ。
日航の優待券が値崩れを始めたのは12月に入ってから。
日航が約1470億円の大型増資を実施したため、大量の優待券が11月下旬から新たな
株主に配布され、需給バランスが崩れた。
グループ事業会社統合の記念優待券も同時に発行され「発行枚数は前年同期の約1.4倍
に増えた」(日航)という。
日航につられ、全日空の優待券も12月以降、じりじりと値を下げている。
東京で6500〜7000円、大阪では5000〜5500円にまで下落。
11月に比べて3〜4割程度値下がりしている。
関係者によると、東京よりも大阪の下落幅が大きいという。
ジャパンギフトサービス(大阪市北区)の上西頌二(しょうじ)常務は「地方への発着路線
が多い東京に比べ、大阪は東京との往復に優待券を使う人が大半。大阪では、利用価値
が限られているので、市場に優待券があふれ、暴落を招いている」と話している。
ニュースソース
http://www.asahi.com/national/update/1227/OSK200612270110.html