【自動車】ルノー・日産、「世界3位」も日欧米で不振、インド・中国はこれから [06/02/22]

このエントリーをはてなブックマークに追加
1明鏡止水φ ★
 2009年にはルノー・日産自動車連合で世界3位の座に――。

 2月9日、両社のトップを兼ねるカルロス・ゴーン社長兼CEO(最高経営責任者)はパリで
仏ルノーの中期経営計画を発表。既に中期計画を発表済みの日産と合計すると、両社は昨年から
22.8%増の753万台以上の販売をコミットメント(必達目標)として掲げている。

 2005年の同連合の販売台数は約613万台で、内訳は日産が360万台に対しルノーは253万台。
合計では米ゼネラル・モーターズ、トヨタ自動車、米フォード・モーターに次ぐ4位。
再建中のフォードの販売は前年比0.3%増の約682万台で、この状況が続けば2009年には
この連合が世界3位となる可能性が出てきた。

>>2-3に続く


▽News Source nikkeibp.jp 2006年02月22日 00時00分
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/flash/422453
▽日産自動車
http://www.nissan.co.jp/
2明鏡止水φ ★:2006/02/22(水) 07:16:46 ID:???
 母国市場の回復が急務

 だが、そこまでの道のりは平坦ではない。まず、ルノーと日産の両社とも母国で苦戦を
強いられている。

 ルノーの欧州での販売台数は2001年をピークに、減少傾向が続いている。
魅力ある商品が少なく値引きが広がり、ブランドの競争力が弱まった。

 会社全体では2005年の売上高は413億3800万ユーロ、純利益は33億6700万ユーロと増収増益。
だが、実情は日産からの18億2500万ユーロ(約2555億円)の配当などで一息ついた。
自動車事業の営業利益は、前年から半減し8億5800万ユーロに低下し、同事業の有利子負債は
同44%増えた。

 ゴーン社長は「ルノーにはリストラは不要で、魅力的な商品投入とブランドの再構築を急ぎ、
80万台を上積みする」と言う。現在、開発を急いでいるものの、今年発売できるのは2車種。
新車攻勢は2007年以降となる。手薄なSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)などの
開発では日産の協力を仰ぐという。

 一方の日産は、昨年から新中期計画「日産バリューアップ」に取り組んでおり、2009年3月期に
世界販売420万台を狙う。だが、このところ国内の販売台数は低迷しており、昨年10〜12月は
前年同期比22.4%減、今年1月も14.5%減となっている。昨年9月に終了した前中期計画の
販売目標達成に、力を注ぎ過ぎた反動が表れた。
3明鏡止水φ ★:2006/02/22(水) 07:17:07 ID:???
 ルノーは米国に進出しない

 ゴーン社長は「2009年まではルノーは北米に進出しない」と明言。つまり、日産が全面的に
この市場を受け持つ。だが、ここでも10月以降は日産の販売は前年割れの状態だ。

 結局、両社の販売増には、中国やインドなどの新興市場開拓が欠かせない。この市場向けには、
「5000ユーロカー(約70万円のクルマ)」の派生車などを増やしていく。

 ルノーは、日産との協力関係も強めたいところ。既に日産からCFT(クロス・ファンクショナル・
チーム)を導入し、コスト削減などに乗り出した。車台やエンジンの共通化、資材の共同購入も
拡大していく。

 昨年までにゴーン社長はフォードからトップ就任を打診されたが、社風などを考えて断ったと
される。その代わり自ら世界3位を狙うとも見える。

 だが、日産の志賀俊之COO(最高執行責任者)は、「インドや中国での協力について具体的な
話は進んでいない。この連合は量を追っているわけではない」と言う。まず日産とすれば、
日米へのてこ入れを急ぎたいところ。その日産の配当に頼るルノーの復活もこれからだ。
ゴーン社長は、またも高い目標を掲げて両社の社員を鼓舞する。3位の座が、自らの成長でなく
フォードの不振で転がり込む事態は避けたいはずだ。(伊藤 暢人)