[北京 26日 ロイター]
中国人民銀行(中央銀行)の貨幣政策委員会メンバーで、社会科学院の
世界経済政治研究所所長である余永定氏は
26日、外貨準備に対して当局がどのような措置を取っているかは認知していない、
とする声明を出した。
上海紙チャイナ・ビジネス・ニュースは先に、余永定氏の発言として、
中国当局が外貨準備中のドルを削減していると報じていた。
余氏は声明で、「私には中国の外貨準備についての知識は皆無であり、
国家外為管理局が外貨準備に関してとっている、
あるいはとろうとしている措置の知識もない」と述べている。
外国為替市場では、チャイナ・ビジネス・ニュース紙の報道を受けて、
新たなドル売りが出ていた。
同紙によると、余永定氏は25日、上海市内のフォーラムで、
「中国は、すでに外貨準備中の米ドル資産を減らし始めた」と発言。
中国当局による米国債保有高の伸びは今年に入って鈍化してきており、
現時点では1800億ドル相当になっていると話した、ともされている。
しかし余永定氏はロイター通信に対し、
米政府の統計で、中国当局による米国債保有が最近数カ月で増加していることに
言及しただけだ、と話した。
米財務省統計では、中国による米国債保有額は9月末時点で1744億ドルとなり、
8月末の1723億ドル、6月末の1649億ドルから増えている。
中国国家外為管理局(SAFE)と人民銀行は双方とも、この件についてのコメントを差し控えた。
チャイナ・ビジネス・ニュース紙は匿名の関係筋の話として、
ドル建て資産は中国外貨準備の約80%を占めている、と伝えた。
中国の外貨準備は9月末時点で5145億ドル近くに上り、
日本に次いで世界第2位の規模を誇る。
中国当局は、外貨準備の内訳を厳重な機密事項としている。
国家外為管理局の郭樹清局長は
今年、中国は外貨準備中の通貨の組み合わせをいじる必要はない、と発言していた。
イカソ〜ス♪
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