【実態を反映せず?】プレス発表される科学記事の歪曲について[0127]【羊頭狗肉?】

このエントリーをはてなブックマークに追加
河北新報配信のネトニウスにこんなのがあったがね。

  タンパクの動き、目で確認 細胞への関与解明に期待

  脳内で働くタンパク質のアミノ酸配列をさまざまに変えて、培養細胞中の動きを
  目で見えるようにすることに産業技術総合研究所関西センター(大阪府池田市)の
  グループが成功、24日付米科学誌「セル」に発表した。
  遺伝子のわずかな違いが細胞にどう影響するかを直接確認できる可能性があり、
  病気の解明や個別の患者に合わせた「オーダーメード医療」開発の手掛かりと
  なりそうだ。
  小島正巳研究員らのグループは、脳で細胞の維持や情報伝達などに働くタンパク質を
  つくる遺伝子の一部を置き換えたものを作成。レーザー光を当てると光るタンパク質の
  遺伝子と融合させて、培養神経細胞に導入した。
  すると、生み出されたタンパク質のうち置き換えた個所にアミノ酸「バリン」を
  含むものは「メチオニン」入りに比べ、神経細胞の隅々で光っていることが顕微鏡で
  確認できた。    2003年01月24日金曜日
  http://www.kahoku.co.jp/news/2003/01/2003012401000370.htm
2名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 11:10 ID:oejraXXl
疑似科学逝ってよし

しかしCell報文の原文タイトルは

  The BDNF val66met Polymorphism Affects Activity-Dependent Secretion of BDNF
  and Human Memory and Hippocampal Function.

著者は
  Michael F. Egan1, Masami Kojima 74,5,6, Joseph H. Callicott 71, Terry E. Goldberg 71,
  Bhaskar S. Kolachana1, Alessandro Bertolino1, Eugene Zaitsev4, Bert Gold3, David Goldman2,
  Michael Dean3, Bai Lu *4, and Daniel R. Weinberger *1

1 Clinical Brain Disorders Branch, National Institute of Mental Health, Room 4s-235, 10 Center Drive, Bethesda,
 MD 20892 USA
2 Laboratory of Neurogenetics, National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism, Park Building, 12420 Parklawn
 Drive, Rockville, MD 20857 USA
3 National Cancer Institute-Frederick, Building 560, Room 21-18, NCI-FCRDC, Frederick, MD 21702 USA
4 Section on Neural Development and Plasticity, National Institute of Child Health and Human Development, National
 Institutes of Health, DHHS, Building 49/6A67, Bethesda, MD 20892 USA
5 Cell Dynamics Research Group, National Institute of AIST, Midorigaoka, Ikeda, Osaka 563-8577, Japan
6 CREST, Japan Science and Technology Corporation, 1-8, Honcho 4-chome, Kawaguchi 332-0012, Japan

http://www.cell.com/cgi/content/abstract/112/2/257/
4名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 11:11 ID:wGlxiS/v
(゚Д゚)ハァ?


仕事の質はともかく、記事と報文内容の著しい乖離と発表方法の問題に疑念を感じる。

河北の記事では
「もともとあるタンパク質に、蛍光を出す別のタンパク質を融合して発現させたら
細胞内の随所に散らばって光ってるのが見えた」
なんてな現代実験生物学の定石のどーでもいい解説に過ぎない。
さらに、産総研の小島某が中心になってやった仕事のような書きっぷりだが、
著者列記を見れば一目瞭然、研究遂行の中心は米国NIHである。

これは、「新聞に取り上げられた実績」がほしくて研究成果の正しい伝達は
二の次であった産総研のプレス発表を、批判眼のない河北が鵜呑みにして
そのまま流したものと思われる。

まことに、「○○を○○と見抜く」眼力はマスゴミの科学記事を読む際にも必要なのであって以下略。
6名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 11:15 ID:oejraXXl
新聞社およびマスコミは科学専門スタッフを置かねばならない
というような決まりを作らないといけませんな。

ところで、リレーって何ですか?
7名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 11:18 ID:imcnGxYu
科学分野どころかスポーツや経済でも
丸で素人丸出しの記事もあるよね。
最近のマスゴミのレベル低下は著しい。
8名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 11:25 ID:PrbJLP3a
ひでぇ記事だな。新聞記者は解説するべきじゃないな。
「セルに載った日本人がいるよ。偉いよ。」だけでいいじゃないか。
9名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 11:28 ID:Muq9qDYB
新聞記者って数年単位でいろんな部署たらいまわしになって、ひどいときには
スポーツやってた人が文化系いったりすることもあるよね。
似たようなので公務員の幹部(1種、地方上級)も同じようにいろんな部署を
数年ごとにまわされる。公務員がこれをされる理由としては公務員自体は事務処理が
中心であり部署が変わってもそれほどひどい不都合がないからであり、また幹部が
この部署まわりをするのはゼネラリスト養成である。

これはいいとして、新聞記者で部署数年置きに変わるのは利よりも害のほうが大きいの
ではないか?新聞記者が公務員のようにゼネラリストにならなければいけない理由が
どこにある?いきなり畑違いの部門に記者が行かされたら、おかしな記事を書くのは
当たり前。よく内容がわからないから当然プレス発表をそのまま垂れ流すことになる。

新聞屋さんは再販制度でうるさくいろいろ言って自分の身を守ろうとはするが、
自浄能力は全く期待できないようだね。おかげでマスコミ系がもっとも時代遅れな
システムになってしまっている。
10煤φ ★:03/01/27 13:17 ID:???
同じような例では、
ディーゼルの列車のことを「電車」と書いていたり。

悲しくなります。
11すきやきっち@似非学者 ◆a2T922RdeA :03/01/27 14:09 ID:Z09HQf2l
記事の質は民度による。

日本も人のこと言えないが。
12名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 14:15 ID:KVPNmYVD
>>11
記事の質は記者による。 だろ。
13名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 15:04 ID:HWPpkU6l
>>9
一生記者というのなら、それでいいが、
編集長、編集局長をたたき上げで作るには
ほとんどの部署を理解するゼネラリストを養成しないと
いけないのでは?
日本では幹部をたたき上げで作るからねぇ。
14名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 15:12 ID:uG7+toi7
むしろ最初にプレス発表した研究所の方が攻められるべきでは。
15名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/27 15:16 ID:HWPpkU6l
>>9
日本の企業で、若い社員をさまざまな部署に廻すのは、
適した部署を探すためと、
将来部署が再編されたとき人材を移動させることができるようにするため、
さまざまな部署を知っているから将来たたき上げで幹部に任用することができるため
がある。
部署の再編で、突然
「今日からこの部署はなくなる。
あなたはこの仕事しかできないから解雇します」
というようなことを避けるようになっている。

>>1>>3>>5の間に入った>>2>>4の「合いの手」がケコーウ妙。藁
17煮るふぃーる ◆vulDSenDaI :03/01/27 22:37 ID:f7T+WJCH
地元紙がご迷惑を掛けております。スイマセンスイマセン
18 ◆VisualHTR6 @寝言#.NETφ ★:03/01/28 01:09 ID:???
 ,
' ソ  < 横からコメント

記者が理解できないことは、書くのも難しいんでしょうーな。

寝言の知っている研究系報道のヨタ話

1:A新聞社が取材に来る。(別大学の教授の紹介)
2:A新聞の記事を見て、B〜E新聞者が取材に来る。
3:結果、同じような内容の紹介記事がA〜E新聞で出揃う。

A〜E新聞共通の内容
甲:研究の内容が正しく報道されていない。
  研究者の「希望」が、既に「研究済」であるかのような報道。
乙:研究内容ならともかく、研究組織の名称すら誤報。
  (A〜E各社でバラバラ。正しい記事は1つも無い。)

仕事上、寝言のところにも時折新聞社が取材に来ようと
アポトリしてきまつが、上の事実を知っているので
故意に「重要だけど面白くない話」ばかりをします。
よって未だにホトンド報道されません。フフフのフ〜。

1つだけ報道されましたが、厳重な知識チェックをしたので
誤報はありませんでした。こちらからほとんど話さず、
あたかもカウンセラーのように、記者に一方的に話をさせ、
記者の知識量を随時チェックしつつ取材に応じました。

一応、誤報にならない程度の記者のバイアスは認めておりまつ。
しかし誤報は好きになれませんでつ。
19名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 01:44 ID:wzFokrMX
なーんかカミオカンデの件で
「韓国人の研究がノーベル賞を取ったニダ!」
ってのが笑えねぇよなぁ……

後チェックもしないで記事掲載するだけなら
プロのマスコミいらないじゃんよ。
20名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 02:52 ID:fu1UIx+b
21名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 13:20 ID:e0b4PXCE
もんじゅの判決って面倒だね。
 作る際の許可判断は正確なデータに基づかないといけないので、後から補強目的に設計数字
変える時点で「最初の許可」が違法。ってオチになると大規模工場はどこも難しいね。
 
  個人的には、毎週作業員による住民説明会をして、科学的説明行いつつ、
 2ヶ月に1度は、施設内取材を認めるぐらいにしないと、納得はもちろん議論すら
 進まないのではないかと。
  専門的だから頭悪い人間に話してもわからんとかってのが本音だろうけどね。
   (ま、これは公共工事の説明会の毎度のパターンだけど。)
22名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 15:06 ID:AUfP840b
ただいま国会にて、ノーベル賞受賞者増加計画を
平沼大臣熱っぽく語る。


                              萎え
23名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 15:08 ID:AUfP840b
違った、科学技術担当だから尾身か?
24名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 16:04 ID:Nkp75Z2L
>>16
ホント絶妙(w
25名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 16:11 ID:aSM0oxKP
まあ>>10は鉄なんで・・・
26すきやきっち@似非学者 ◆a2T922RdeA :03/01/28 19:50 ID:pK8aXQ+p
>>12
なぜ粗悪な記者が適者生存しているかを考えてみるべしべし。
27名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 22:14 ID:IHsUaCwD
>>7
新聞記者って、

科学は駄目、
スポーツは駄目、
経済は駄目、

何  が  出  来  る  の  ?
28名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/28 22:21 ID:AUfP840b
>>27 たて読み。
29名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/29 08:49 ID:Up9niTCv
去年、先行者が笑い物になったけどあれも所詮人民日報のミスリードでしょ
開発者は自分たちの成果物のポジションをしっかり認識してたみたいだし
でも
日コン連山本につかまされた「高校生が40人のプログラマを指揮して
ウイルス作成」ってガセネタを一面トップに堂々と載せた我がアサピー思い出して
かの国の科学部の記者の低レベルさをわらえなかったよ
30名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/29 09:17 ID:NarrGdRl
何で大 名 古 屋 ビ ル ヂ ン グは産総研のプレスリリースと記事とを比較しないんだろうか
プレスリリースを鵜呑みにしたんじゃなくて、プレスリリースと記事が乖離してるように読めるけど

たんぱく質の可視化は日本でやったんじゃないの?

http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2003/pr20030124/pr20030124.html
31名無しさん@お腹いっぱい。:03/01/29 11:14 ID:mS6NrWA/
どうでもいいけどこれはビジネス系のネタ?
いや,本当にどうでも良いけど.
32名無しさん@お腹いっぱい。
高圧送電線の電磁波、急性リンパ性白血病に集中して影響
ttp://www.asahi.com/national/update/0129/001.html

 文部科学省は28日、高圧送電線などから出る超低周波の電磁波(電磁界)と健康との関係を調べる全国疫学調査の
最終解析の一部を公表した。昨年夏の中間解析で小児白血病の発症率増加が確認されたが、新たに「急性リンパ性白血
病」に集中して影響していることが分かった。
 「生活環境中電磁界による小児の健康リスクに関する研究」と題したこの調査は、国立環境研究所と国立がんセンタ
ーなどが、全国の主要な小児がん治療施設の協力で行った。
 小児白血病と小児脳腫瘍(しゅよう)について、15歳未満の患者と、比較対照のための健康な子どもの計約2千人
を対象に、子ども部屋の磁界の強さや送電線からの距離などを調べた。
 この結果、小児白血病の中でも「急性リンパ性白血病」が、日常環境の4倍にあたる0.4マイクロテスラ以上の磁
界で、発症率が2倍以上に増えることが確認された。一方、「急性骨髄性白血病」の発症率と磁界との関連は見られな
かった。小児脳腫瘍と電磁波との関連でも発症率の増加が見られた。 (01:20)

               疑いとまではいかないけど、2千人の内訳をみないとなあ。
               (1950人が普通の地域で、50人が高圧電のそばでの暮らしだったりして。)