1 :
ロドリゲス高千穂:
文学板からきました。
長くバイク小説がないので
私が書きます。
皆さん、どんな小説が読みたいですか?
片岡義男チック?
教えてくだはい。
2 :
774RR:04/09/17 10:09:40 ID:v/3IAuir
片岡義男は胸糞悪い。
3 :
774RR:04/09/17 10:10:14 ID:v/3IAuir
ロドリゲス高千穂って名前も胸糞悪い。
4 :
774RR:04/09/17 10:11:14 ID:YpYtE2c9
片岡義男はありえない。
売れない。絶対、買わない。
5 :
774RR:04/09/17 10:11:44 ID:o6G3eBz3
汚れたヒデオで。
6 :
774RR:04/09/17 10:12:46 ID:YpYtE2c9
華村慢穴
7 :
774RR:04/09/17 10:15:28 ID:hIKTeGg4
この板に書くのか?
単なるリサーチか?
8 :
ロドリゲス:04/09/17 10:18:43 ID:sYdJcWj9
1です。
リサーチです。
本気です。
「DEEP LOVE」や「セカチュー」に勝ちたいです。
9 :
774RR:04/09/17 10:25:49 ID:O0pne+RK
ハァハァできるヤシ
10 :
774RR:04/09/17 10:27:24 ID:2qPffHEw
アメリカンに乗ったセクシーねえちゃんが
ヌルポヌルポ!
11 :
774RR:04/09/17 10:28:12 ID:o6G3eBz3
クサムをムッコロス話
12 :
774RR:04/09/17 10:31:32 ID:2qPffHEw
クサムって?
13 :
♀:04/09/17 10:33:15 ID:DZDWr3UC
まず書いてみいな
作品リサーチなんか作家のする事とちゃうで
普通の人が読み手になるっちゅうのはそんな安易な事やないよ
凡人を本の方に向かせるのは並大抵の事やないよ
もっと本よみいな
第一、「dl」や「せかちゅー」なんか作品として威張っててもええもんかな?
安易やなあ
14 :
ロドリゲス:04/09/17 10:39:21 ID:ZH0b4t2r
>13
>普通の人が読み手になるっちゅうのはそんな安易な事やないよ
>凡人を本の方に向かせるのは並大抵の事やないよ
おっしゃる通りです。
「dl」や「せかちゅー」は作品ではなく
商品であって、リサーチから出来上がった
ものだと考えています。売れる作品を書く
ためのリサーチなんです。素直にバイカー
やライダーの皆様の意見に耳を傾けたいと
考えています。ご意見、ご提案をよろしく
お願いします。
15 :
774RR:04/09/17 10:51:34 ID:0Z1xfwi4
本気なら、バイク小説は無理だ やめておけ
「バイク小説のフリ」をするんならまだ見込みアリだが
まぁ応援はしとこう
16 :
774RR:04/09/17 10:52:02 ID:GCLgK8BW
バイクに乗って日本中を旅しながら
悪人を退治する香具師の話
17 :
774RR:04/09/17 10:54:13 ID:GCLgK8BW
まず泣ける小説を書く。
主人公を無理矢理バイクに乗せる。
バイク小説の出来上がり。
18 :
774RR:04/09/17 10:55:14 ID:2SLzQpVX
バイクを前面に出した時点で失敗作
自由の象徴程度に扱うのが吉
19 :
774RR:04/09/17 10:57:28 ID:v/3IAuir
自由の象徴程度!!!
20 :
774RR:04/09/17 11:01:02 ID:983GaMi8
1.バイクに乗りたくなるような小説
2.バイクに乗って旅にでたくなるような小説
3.旅の夜に読みたくなるような小説
4.バイクメーカーがスポンサーになりたくなるような
バイクマンセー小説
バイク小説って片岡義男さん以外全然知りません。
氏の小説はベタな話が多かったように思えますが、
他にバイク乗りの小説はなかったし、あれはあれで
結構読んでいました。(若い頃ですが・・・)
私は出版業界について全然知りませんが応援はします。
頑張ってください。思い付いたらまた書きます。
21 :
774RR:04/09/17 11:06:29 ID:9rc6BKTs
>1
本気か?
「バスケ漫画は売れない」というタブーに
挑戦して成功した「スラムダンク」の例も
あるしな・・・ 無理だろうけど、やるだ
けやってみろ。無理だろうけど・・・
22 :
774RR:04/09/17 11:08:26 ID:2SLzQpVX
>>21 スラムダンクより先にダッシュ勝平が成功してるぞ
23 :
774RR:04/09/17 11:13:06 ID:hkVBl4hU
>22
ダッシュ勝平でバスケを始めた香具師はおらんだろう。
勝平は途中で種目を変えたし(よく憶えてないが・・・)
>1
無理だ。理由は以下
・バイク乗りはバイクに金をかけるので金欠
よって本を買うお金がない。
・バイク乗りは低学歴。本を読まない。
無理無理。意欲は買うが・・・
24 :
774RR:04/09/17 11:14:59 ID:ZRySBvv5
@バイク乗りが昆虫をモチーフにしたヒーローに変身して敵と戦う小説。
Aギターを持ったバイク乗りがヒーローに変身して敵と戦う小説。
Bトランペットを持ったバイク乗りがヒーローに変身して敵と戦う小説。
25 :
774RR:04/09/17 11:15:29 ID:qEV9NCYx
これより、一行バイク小説がスタートします。
でははりきってどうぞ。
↓↓↓
26 :
774RR:04/09/17 11:16:34 ID:ZRySBvv5
27 :
774RR:04/09/17 11:17:05 ID:rVZwtWns
売るだけなら、バイク漫画の外伝小説として売ればいい。
『バリバリ伝説 秀吉六甲の亀』 とか。
28 :
774RR:04/09/17 11:17:45 ID:VhUcgsXV
TW乗りです。
漫画だけど古谷実は好き。
グリーンヒルとかシガテラとか、
面白い。立ち読みオンリーだけど。
29 :
774RR:04/09/17 11:20:06 ID:VhUcgsXV
>27
今さらバリ伝ですか。
オジさんですか?
マニアには受けても一般受けは・・・
ぷっ・・・
30 :
774RR:04/09/17 11:23:38 ID:rXdp0iX8
近未来、「Z」を名乗るオッサンがTZ500で活躍する小説
31 :
774RR:04/09/17 11:28:45 ID:06+S4y/v
人生に疲れた中年の男と女がバイクに乗って北を目指す。
そして心中。
32 :
774RR:04/09/17 11:30:20 ID:fdWtarTB
近未来から来た人間型ロボットがハーレーに乗る小説
33 :
774RR:04/09/17 11:35:01 ID:06+S4y/v
五人の暴走族の高校生活を描く
34 :
774RR:04/09/17 11:36:45 ID:4c+OJ0i6
夏・風・ライダー
35 :
774RR:04/09/17 11:38:02 ID:aR5aJ5Y9
エリミネーター900に乗った謎のバイク乗りが日本中を旅しながら各地の珍走団を殲滅していく物語。
36 :
774RR:04/09/17 11:45:47 ID:fEytfPIP
三十代後半の主婦です。
学生時代、OL時代はバイクに乗っていました。
ツーリングでいろんなところを旅しました。
八耐なんかも観に行きました。
結婚してからは全然乗ってません。
経済的な問題もあるのですが、夫や姑の反対
や私が事故したときの子供の世話とか、いろ
んなことを考えて乗るのを控えていました。
できたらまた乗りたいです。小説でも読んで
乗った気分を味わいたいなと思います。主婦
がバイクに乗って自分を取り戻す話なんか共
感しちゃうかもしれません。バイクに乗れな
いからバイク小説を読むって人もいるかもし
れません。将来バイクに乗りたいからバイク
小説を読むって人もいるかもしれません。今
のところ無理だとか、茶化しの書き込みが多
いですけど、私は賛成です。素敵な作品を買
い下さい。絶対買って読みます。待っていま
す。頑張って。
37 :
♀:04/09/17 11:49:21 ID:DZDWr3UC
んじゃアタシは
「未来からきた人型バイクが、政府に殺された亡き主人恋しさから、過去の歴史をバイクマンセーに変えるため現代に片道切符で来た。が記憶を欠損してしまい」
このあとの展開は内緒(はあと
しっかし、オタ記号満載なコレを
一般向きを装った記号にすり替えるのって簡単やね
芝居もオチもぐだぐだな半島ドラマに、職を追われる日本製似非ドラマツルギーが
いかに堕落したかわかるなぁ
>1さん、商品狙いなんかやめときいな
ものつくりのハードルは、高いほうがええで
38 :
774RR:04/09/17 11:51:32 ID:uhEGtXSL
どこを縦読み?
レベル高すぎてわからん・・・
39 :
774RR:04/09/17 11:53:41 ID:PwE86RAE
40 :
774RR:04/09/17 11:59:17 ID:DZDWr3UC
推測もできんかー(笑
想像力を持ってモノ創ることができるのんは、人間だけやで。
あんたら人の造ったもんに頼りスギで退化してんのとちゃうかー(ふ
41 :
774RR :04/09/17 12:04:14 ID:bl4yVclz
>13
なんやわからんが凄い自信やな〜
42 :
774RR:04/09/17 12:17:00 ID:ZRySBvv5
43 :
774RR:04/09/17 12:18:16 ID:dKfICNuO
1です。
>37さん
国家とか歴史とか、あまり大上段に構えたくないです。
日常的で尚かつちょっとした非日常に浸れる作品を書
こうと考えています。
>1さん、商品狙いなんかやめときいな
ものつくりのハードルは、高いほうがええで
私自身、今の時点で国や歴史を語るほどの知力は
ありません。
出来る範囲で最高の作品、いや商品を書くつもりです。
それに、ハードルが高すぎると読者がついてきてくれないよ
うな気がします。
44 :
774RR:04/09/17 12:35:59 ID:vOEw81QZ
>1
短編?長編?
乗ってるバイクは何?
今まで乗ってきた乗り物は?
どこの峠が好き?
ツーリングはよく行く?
日帰り?泊まり?
サーキットは知ったことある?
どこのサーキット?
レースの経験は?
MotoGPって知ってる?
ロッシは何に乗ってる?
ビアッジは好きか?
2ストと4ストの違いはわかる?
どっちが高回転型?
リアブレーキを踏むとサスが沈むのはなぜ?
。。。
45 :
774RR:04/09/17 13:15:56 ID:uhEGtXSL
実際バイクをどれぐらい知ってるかだね
それによって住人の協力度も違ってくると思われる
46 :
774RR:04/09/17 13:49:50 ID:2SLzQpVX
知らない方がいいだろ
知ってるとバイクヲタ小説になる
47 :
774RR:04/09/17 14:08:55 ID:7rqdA1Oi
バイクヲタ小説だと叩きスレが建ちそうだな。
レーベルは何処にするんだ?それで方向性が決まるんじゃないかと。
あっ 挿絵は有賀Y太の方向で。
48 :
774RR:04/09/17 14:13:27 ID:0pHmolnB
フランス書院か民明書房
49 :
ロドリゲス:04/09/17 14:35:06 ID:aN6Uizsy
1です。
短編?長編? 短編集
乗ってるバイクは何? ハイ→AR50→TZR250→SRX
→ズーク→JOG→セロー
今まで乗ってきた乗り物は? 車とバイク
どこの峠が好き? 六甲
ツーリングはよく行く? たまに(年に二回)
日帰り?泊まり? 泊まり
サーキットは知ったことある? 若い頃
どこのサーキット? 中山サーキット
レースの経験は? なし
MotoGPって知ってる? 知っている。
ロッシは何に乗ってる? 今はYAMAHA
ビアッジは好きか? ロッシより好き。(一番好きなのはシュワンツ)
2ストと4ストの違いはわかる? 点火タイミング
どっちが高回転型? 4スト
リアブレーキを踏むとサスが沈むのはなぜ? 反動
。。。
よろしですか?
バイクヲタ的な小説は書きません。
バイク乗りの日常を書きます。
レーベルは・・・ 角川か小学館か集英社にしたいです。
50 :
ロドリゲス:04/09/17 14:37:51 ID:aN6Uizsy
1です。
そう言えばゴリラにも乗っていました。
51 :
ロドリゲス:04/09/17 14:45:55 ID:aN6Uizsy
1です。
>2ストと4ストの違いはわかる? 点火タイミング
は間違い。
吸気、圧縮、点火、排気のタイミングが違う
ですね。すいません。
52 :
774RR:04/09/17 14:48:59 ID:Fokb356M
画太郎チックな漫画キボン
53 :
???h???Q?X:04/09/17 14:57:20 ID:aN6Uizsy
1です。
私は本気です。
皆さん、ご意見、ご提案をお願いします。
54 :
774RR:04/09/17 15:03:44 ID:735oK927
あの坂を越えた時、見えたのはまだ眠そうにやってきた朝だった・・・
from kawasaki乗り
バイク知ってる人に読ませるのか、バイクしらん人にも読んで欲しいのかで
大分変わってくるで。
56 :
774RR:04/09/17 15:09:35 ID:bdwbOpiT
花村萬月は割と、バイクをモチーフにした小説を書いてる。
あんまりピンと来ないの多いけど。
あの辺がバイク好きとバイク知らない一般人の天秤を計った
状態なんだろう。
重金属青年団とか読んでみてはどうか。
多分、不満が残ると思うので、その不満を解消する方向で考えれば
一本くらい書けるであろ。
リサーチもいいけど何か書いてみ。
58 :
ロドリゲス:04/09/17 15:11:51 ID:aN6Uizsy
1です。
乗っている人にも乗っていない人にも
知っている人にも知らない人にも
読んでもらいたいです。
バイクのある風景、日常と非日常を描いて
バイクの楽しみを知ってもらえるような話
を書きたいと思っています。
59 :
774RR:04/09/17 15:11:55 ID:bdwbOpiT
丸山健二がバイク小説けっこう書いてる。
オフ車にはまってたらしい。トシ・ニシヤマも登場するよ。
60 :
774RR:04/09/17 15:12:41 ID:735oK927
キミの背中がいつもより大きく感じた日曜日・・・
from kawasaki乗り
俺はバイク=ポエムの図式を何とか崩して欲しいです、1さん
62 :
774RR:04/09/17 15:19:54 ID:735oK927
初めてキミに跨った時、君の鼓動は早かった・・・
from kawasaki乗り
これでラストです、ありがとうございました
63 :
ロドリゲス:04/09/17 15:22:30 ID:aN6Uizsy
1です。
丸山健二さんの小説は文章が硬くてハードルが高いような
気がします。片岡義男さんの小説のように読みやすいほう
が良いと思います。そして、もっと今風に、もっと現実的
にな作風を狙います。下世話さも書き込むつもりです。
バイク=ポエム的な表現は・・・ 旅で走っている場面は
そう描くかもしれません。
なんでもいいから短いの書いてアップすると、みんなもっと親身になってくれると
思うぞ。昔書いたやつとかでも、文章力とかセンスとかわかるから、そっちでも良い。
なんかモノをくれ。
65 :
774RR:04/09/17 15:31:42 ID:y3/4MUI5
マラソンの先導をしていた白バイが転倒。
原因は、脳卒中だった。
搬送先の病院は、高層ビル50階建て。
そこで緊急手術後、容態は回復していった。
ある日、同僚が冗談でトリッカーを分解してお見舞いに持って来た。
入院中の白バイ退院は、リハビリがてらトリッカーの組み立てを始める。
それから数日の後、病院の中で銃声と悲鳴が聞える。
イスラム系の過激派が病院を占拠したのだった。
白バイ隊員は、組み立て終えたトリッカーで
一人静かにイスラム系過激派に立ち向かったのだが....
なんてーのは、どうだ? ダイハードのパクリになっちゃうか。
66 :
774RR:04/09/17 15:31:54 ID:7rqdA1Oi
情景の描写だけでなんとかワビサビ出して欲しい也
ポエムとか私小説ってイャァァンな感じ。
67 :
ロドリゲス:04/09/17 15:33:02 ID:1WYMKP9D
1です。
花村萬月氏の作品は何作か読んでいます。
「重金属青年団」も。花村さんのバイクが
登場しない小説は好きなのですが、バイク
が登場する小説はしっくりきませんでした。
私は特別じゃない人を描きたいです。
特別じゃない人のバイクに関わる話を。
バイクにしても、オートクチュールの
ような特別なものではなく、普段着の
ような感覚で描きたいです。
68 :
774RR:04/09/17 15:34:46 ID:j7mteYU7
何も進展がないな
飽きる
69 :
774RR:04/09/17 15:39:09 ID:M9vkzrUV
>私は特別じゃない人を描きたいです。
>特別じゃない人のバイクに関わる話を。
>バイクにしても、オートクチュールの
>ような特別なものではなく、普段着の
>ような感覚で描きたいです。
それは日記になってしまうんじゃないか
70 :
ロドリゲス:04/09/17 15:40:01 ID:1WYMKP9D
1です。
アップは・・・
十話ほどできていますが、自分で読んでも
イマイチなので、まだ人様にお見せできる
段階ではありません。ごめんなさい。
一つ、感じの良いのが出来ています。これ
を短編にするか、それとも一つの小説にす
るかで悩んでいるところです。自他ともに
文章力は認めています。が、哀しいかな、
バイクでストーリーとなるとまだまだです。
そこで、皆様にご意見とご提案を頂こうと
このスレを作りました。ご理解とご協力を
お願いします。
71 :
774RR:04/09/17 15:47:31 ID:7rqdA1Oi
>>65 電撃文庫で学園版ダイハードがあった。
バイク版があっても良い。っていうか、そのネタの続きが読みたい。
72 :
774RR:04/09/17 15:48:22 ID:F4+x7dwe
大学生です。
イトコに男子高生と女子高生がいて、
バイク(TW)に乗っているワシを尊
敬の眼差しで見てくれる。
「乗りたいけど・・・ 」
お金はないし、親が許してくれない
そうだ。バイク、といっても今風の
ストリート系に関してだけど、バイ
クに関心を持っている若者は多いよ。
高校生とか大学生を登場させて、今
風の話を書けば、案外、そこそこ売
れるかもしれないです。ストーリー
を提案できるほど頭がないけど、応
援はします。面白そうなら買います。
じゃっ
73 :
774RR:04/09/17 15:50:39 ID:gu1FeHoz
だからお前等まとめてモーティヴ読め。
74 :
774RR:04/09/17 15:50:51 ID:y3/4MUI5
いつものようにカブに跨ってソバの配達に出かけた中島君。
配達から戻ると
店の周りには消防車と警察車両、そして多くの野次馬が集まっていた。
時折爆発があり、炎と煙が立ち上がる。
翌日、中島君には警察から出頭命令が出た。
そこで中嶋君は、勤めていたソバ屋の地下室では麻薬の取引があったという
話を耳にする。
一昼夜に渡って取調べを受けたあと、疲れ果ててアパートに戻ると
部屋の中は荒らされていた。
そこへ電話が鳴る。
「藻前ー (プゲラ ヌッコロスぞー
鍵よこせゴラァー! よこさないと俺様がクマー」 (途中で電話切れ)
身の危険を感じた中嶋君は、急いで身支度をして
自分のバイクに荷物を積み込み、実家に逃げ帰る事にした。
走り始めて間もなく...
先ほどまで取調べを受けていた警察署から煙が上がっていた。
中嶋君は、バイクを加速させた....。 なんてーのはどうよ。
75 :
ロドリゲス:04/09/17 16:00:14 ID:PK4gtSlf
1です。
粗筋に手を加えた程度の段階のギャグ短編があります。
読んでいただいてかまわないですか?
早速、もう少し見直してUPします。
76 :
774RR:04/09/17 16:00:16 ID:4d1NiGWp
大藪春彦や片岡義男がウンコだってのはようやく社会通念になったが、
なんで斉藤純だの原田宗典だのの駄文に金を払う人間がまだいるのかな?
信じられねえよ!
そう考えると勇気出るでしょ?
>>1
77 :
774RR:04/09/17 16:03:37 ID:TprAD/03
sageで進行してもらえないだろうか
こんなに頻繁に書き込むなら
78 :
774RR:04/09/17 16:07:14 ID:/Plej8nT
>>16 そいつは、アフリカツインに乗ってるのか?
なら読まん・・・
79 :
ロドリゲス:04/09/17 16:08:50 ID:PK4gtSlf
1です。
タイトルは「one night carnival」です。
夜露死苦・・・
阿蘇山の麓にある農村、宮崎県N村の夜はいつも早い。二十二時にもなる
と繁華街の灯りが消え始める。辺りは田圃だらけ。民家の灯りがポツンポツ
ンと寂しく浮かんでいる。八月のこの時期になると村一面が水田に覆われる。月と星と民家の灯りが水面に揺れて寂しげな村の夜を仄かに照らしている。この一帯で一際輝いているのは最近ようやくできたコンビニエンスストアだ。今夜も一晩中灯りが消えない。
十七歳になったばかりの江口翔は長谷川静香の部屋でいつもの自分を見失
いかけている。今日、恋人の静香は薄手のキャミソールを着ている。二人で
ベッドに腰掛けると胸の谷間がチラリと見えた。静香は細長い足を何度も組
み替える。白い太股の内側の小さなホクロと両腿の隙間にできた仄かな影が
色っぽくてドキっとした。キュッと引き締まった足首を見ているとムラムラ
して堪らなくなってくる。
「なあ、いいだろう。なあっ・・・ 。」
力任せに静香をベッドに押し倒して軽いキスをする。唇を離すと静香の瞳
をじっと見つめる。薄茶色いサラサラのロングヘアーからシャンプーの匂い
が漂ってきた。静香は顔を赤らめて瞳を伏せる。次は深いキス。舌で静香の
唇をこじ開けた。静香は舌を絡めてくる。唾液と舌が絡み合いクチャクチャ
と卑猥な音がする。翔の鼓動が高鳴った。キスを止めずに服の上から小さな
胸をゆっくりと揉む。ブラを外す。胸から太股へと右手を這わせる。スカー
トの中に手を入れてパンティーを剥ぎ取る。抵抗はない。イケル!、翔の理
性が弾け飛ぶ。そのとき、静香は喘ぎながら言う。
「ちょっとう、待ってよ。だめよぅ、ねえ、だぁめっ。」
冗談じゃない。一ヶ月も待たせて何を今さら・・・ 。
80 :
774RR:04/09/17 16:10:45 ID:bdwbOpiT
エロ小説じゃねえか。
81 :
ロドリゲス:04/09/17 16:16:36 ID:bXwLNMv6
続きです・・・
翔は高校に入学したときから同級生の静香が気になっていた。静香は小柄だ
がほっそりとして、チーターとか豹とか、まるで猫科の野獣のようにしなやか
だ。目は切れ長で大きい。張りのある頬から伸びた尖ったアゴがとても可愛い。
モロ、翔の好みだ。二年生で同じクラスになり翔は告白した。「私も好きだっ
た。」と静香は恥ずかしそうに微笑んだ。下校はいつも一緒、休日はどちらか
の家で過ごす。キスは付き合って一ヶ月目に公園で、それ以上は二ヶ月目にカ
ラオケボックスで、更に先に進もうとすると「夏休みに、ねっねっ。」と言っ
て静香は意味深に微笑んだ。翔はアダルトビデオを参考にして毎晩のように静
香とのその日を妄想した。そして八月後半の今夜、静香の両親は一晩中留守だ。
「ちょっとう、待ってよ。だめよぅ、ねえ、だぁめっ。」と嫌がる素振りを見
せながらも静香は事態を楽しんでいる。江口翔は真面目で大人しくて目立たな
い、ごく普通の高校生だ。静香は興味半分と退屈しのぎで付き合っている。今
夜はわざと挑発した。胸元が大きく開いた膝上十センチのキャミソールを着て
肌の露出を増やし、何度も足を組み替えて細長い足を見せつけた。普段の翔は
奥手なのに部屋に入ったとたんハアハアと興奮しながら「愛してる。だからな
っなっ。」と必死に迫ってきた。初めてなのか手つきが不器用だ。翔がブラを
外そうとすると、逃げる振りして寝返りを打ち背中を浮かせた。パンティーを
脱がそうとしたときは腰を少し浮かせた。難なく下着を剥ぎ取ると、翔は満足
そうな表情をする。静香が付き合っている大人の男と同じだ。エッチで単純で
馬鹿。静香は感じている振りをして言う。
「ちょっとう、待ってよ。だめよぅ、ねえ、だぁめっ。」
82 :
774RR:04/09/17 16:16:43 ID:y3/4MUI5
>>1 8月の水田って違和感があるなぁ...二期作なんだろうけどさ。
正直、途中から読む気がしなくなったよ。
83 :
774RR:04/09/17 16:19:29 ID:70QWNDDe
改行とか読む側を考慮していない、
圧顔無恥ぶりには参りました。
84 :
774RR:04/09/17 16:21:21 ID:sHS6gQnm
せめて
>>56程度のレベルじゃないとな。
シロートでもこの程度は書いてるぞ。嫁。
85 :
ロドリゲス:04/09/17 16:24:18 ID:Mb8W1yXA
1です。
まだ続くのですが・・・
まだまだですか?
はぁ・・・
自粛します。
86 :
774RR:04/09/17 16:26:05 ID:/Plej8nT
出てくるヤシの
名前がエロ小説っぽくて良いな
87 :
774RR:04/09/17 16:41:19 ID:rVd0KaPP
>82-85
まあ、待て、エロ小説と見せかけて最後に
どんでん返しがありそうだ。
>1
俺は嫌いじゃないな。戸梶っぽくて好きだ。
バイクヲタ話じゃないところが新しくていい。
続きを頼む。是非
88 :
774RR:04/09/17 16:51:49 ID:o8VnKx1p
>>1 1よ気にするな。片岡義男だって、赤川次郎だって、西村京太郎だって、
ベタだのワンパターンだの文章ヘタだと言われながら書き続けた。彼等
は成功してるじゃないか。
ここは2ちゃんだ。
重箱のスミをつつくように無責任にけなす奴が多い。
しかもバイクヲタのたまり場だ。
82/84が世の中を代表しているわけじゃない。
こんなことで自粛するようじゃあプロにはなれんぞ!
怯むな続きを!俺は1の間の抜けな作風が好きだ。
今っぽいんじゃないか。応援する。
89 :
774RR:04/09/17 16:54:33 ID:vOEw81QZ
>>49 さっきのいろいろ質問の返事ありがとうございました。
リアブレーキを踏むとリアサスが沈むのはタイヤが地面にひきずられるからです。
_____リヤサスの付け根
|
|
地面 ←
極端な話タイヤが回らないとすると上の図のようになり、リアサスの付け根を中心に
時計回りに回転して最終的に付け根のレベルまで上がります。
現実はダンパー、スプリング、トルクロッドがありますからそこまでは回りません。
90 :
774RR:04/09/17 17:04:45 ID:hWjgupJ6
文学板から出張してきました。
何やらロドリゲスがいじめられていますね。
既にデビューした作家だというのに情けない。
売れないと臆病になるんですよね。
「峠小僧」でつか。オナニー文章ですね。
内容もオナ。バイクヲタにはいいのかも。
ロドリゲスのは、まっ、いつものおとぼけ
ダラダラ感覚が前面押し出しですね。面白
いのだから、自信を持って欲しいもんです。
でも、こんなところに書くとパクられるの
で要注意です。
僕は叔父さんの青色Z2が大好きだった。
叔父さんがウチに来ると必ずバイクの後ろに乗せてとせがんでたっけ。
そんなある日、叔父さんは父さんとゴニョゴニュ話し合って、
突然僕に言った。
「おい、坊、自分でバイクに乗りたくないかい?」
その時、僕は10歳--
Z2の運転席に乗せてといくらねだっても「あと8年待ちな」といって聞いてくれなかったくせに、と内心ふてくされながらも、
「乗りたい!」ってこたえた。
そのあとすぐにバイク用品店に連れて行かれ、ジュニア用メットとツナギなど一式を注文購入・・・
翌月にはポケバイレースデビューさせられていた。
どこか大人たちの趣味に付き合わされた気分だったけど、
運転席に乗れる喜び、叔父さんと父さんが僕を中心に夢中でセッティングしてくれる嬉しさは格別だった。
初めて表彰台に立てたときは涙を流して喜んでくれたっけ。
あれから20年--
僕はもうレーサーを引退しており、今は知り合いの会社で働いている。いや、引退というより、
成績が振るわず、貧乏暮らしに嫌気が差してやめたというのが実際のところだ。
それ以降、叔父さんと会うのは気不味く、避けていた。
そんな叔父さんが先日、あの世に逝った。
僕宛への遺言はなかったが、ピカピカの青色Z2が遺品として僕のところに来た。
なんでも、「俺が死んだら坊にこのバイクやってくれ」ってのが口癖だったらしい。
「きっとあいつはただ、このZ2に乗りたかっただけだったんだ」とも。
うん。そうだよ、おじさん。僕はこのZ2の運転席に乗りたかっただけだったんだ。でもあの世界は楽しかったし、今はもう後悔してないよ。
なぜ僕は叔父さんを避けていたのだろう。ごめんなさい、叔父さん。そしてありがとう。
92 :
774RR:04/09/17 17:17:42 ID:tgMl83lr
今からこのスレの内容を変更します。
「1より面白い小説を書いてみよう!」
です。
93 :
774RR:04/09/17 17:26:17 ID:rxnuq3/X
94 :
774RR:04/09/17 17:27:21 ID:rxnuq3/X
>1
で、続きは・・・?
95 :
774RR:04/09/17 17:29:30 ID:6C0nADGc
>>1は単純にもっと改行、段落に気をつけるとだいぶかわるはずだよ。
96 :
774RR:04/09/17 17:40:00 ID:M3jaQh7p
>>1 23です。
1よ、だから言ったろ!
バイクヲタは小説を読まないんだって。
こんなところに書いてもまともな意見は
でんよ。
97 :
774RR:04/09/17 17:45:56 ID:MgXtluIG
>>1 36です。面白そうですね。
「毎度おさがわせします」風ですか?
98 :
774RR:04/09/17 17:52:40 ID:Sh22oEqY
奥田英朗ぽいの。
99 :
774RR:04/09/17 18:02:15 ID:HGfCF5P8
伊坂、乙一、戸梶が好き
100 :
774RR:04/09/17 18:06:23 ID:HGfCF5P8
82-84は何様のつもりなんだ。批評するならもっとちゃんと批評しろ。
でなければ面白いとか面白くないとかにとどめておけ。
ま、バイクヲタは文章の批評なんかできんだろうがな。
101 :
774RR:04/09/17 18:13:00 ID:/q4hUpgx
1さんが怒ってる
102 :
774RR:04/09/17 18:19:15 ID:qmVgeFQg
レプリカに乗って峠を攻めているクズだとか、オフに乗って林道を
走っているオジさん(理系)だとかを主人公にするのはやめてほし
い。連中を小馬鹿にする話ならオッケー。メカオタも嫌だな。
103 :
774RR:04/09/17 18:21:42 ID:51ydajgD
1です。
俺の小説がトーシローにわかってたまるかー
104 :
774RR:04/09/17 18:23:44 ID:6qa0ZVmF
1です。
僕のテクニックがブライトさんにはわからないんだー
105 :
774RR:04/09/17 18:27:34 ID:4sb4/vph
1さん、落ちこんだり怒ったり
芸術家ですなー
町外れの国道---見通しがよく、緩やかなカーブが気持ちよく続く、そんな道で僕達は出会った
なんと僕と同車種同色のバイク、それに同じジャケットに同じメットのライダーが僕を追い抜いたのだ。
そのバイクもどうやら僕のと同じだということに気付き、ペースを緩めた。
全く会話も合図もしていない
でも、自然と意気投合して二台ぴったりくっついて走り、時には前後交代し、併走し、一緒にピースサインを繰り出し、対向車の注目を楽しんだ。
僕達はもう、それはいいコンビだった。
道の駅に寄ろうとそのライダーは合図した。
僕も頷いて承諾し、僕が先行してバイクを入れた。
しかし、確かに一緒に入ったはずなのに、そのライダーがいない。
どこを見回してもいない。
忽然と消えてしまったのだ。
え?
なぜ?なぜだよ・・嫌われることでもしたのかな・・・と落ち込んで呆然としていると、遠くで「キキーィィィガッシャン・・・ガッシャン」という音がした。
え?
玉突き事故だった。
もし、道の駅に寄らなければ巻き込まれていただろう。
確信ができる。
そう。きっと、僕は何かに助けられたんだ。それは神様だったかもしれないし、精霊だったのかもしれない。
いや、幻想でもなんでもいい。とにかく守ってくれてありがとう。
また一緒に走れるかな?
107 :
774RR:04/09/17 18:32:24 ID:80IyTYB1
1さん、いじめないから続きをよろしく。
でも、厳しく批評するよ。
108 :
91:04/09/17 18:32:56 ID:aIHGEsyc
>>93 読みましたよ。
けど、あなたが何を私に言いたいのか分かりません。
>>91はファッションと関係ある内容ですかね?
げ、もしかしてここは1さんの作品専用スレですか?
すんません。
110 :
774RR:04/09/17 18:52:12 ID:jWzcsOQB
やばい、遅刻だ!
今日もまた朝寝坊だ。
大体毎日深夜の公道爆走してるから、朝起きられる訳が無い。
わかっているのだが、やめられない。
まったく自分の意志の弱さには嫌になる。やれやれ。
とりあえずその辺に放ってあったジーパン、パーカーを着る。
…靴下はどこだ?っと。
仕方ないので洗濯機に放り込んであった靴下をもう一度履く。
ジーパンのポケットを確認。
財布…ある。
携帯…あるな。
鍵・・・?
ヘルメットの中にグローブと突っ込んであった。
慌てて外に出る。
アパートの3階から階段を3段抜かしで飛び下りながら、
ヘルメットをかぶり、グローブをはめる。
駐輪場にはNチビとZZR1100が小首を傾げて佇んでいる。
鍵をシリンダーに挿し、回す。
キックキック…かかった。
軽くブリッピング。ちとフケが悪いが仕方ない。
走りながらエンジン暖めればいけるだろ。
携帯を取り出して時間を確認。
あと15分か。いつものペースならぎりぎり間に合うかな。
スタンドを払って7000回転でクラッチミート。
いつもの出勤ラッシュの中に飛び込んで行く。
111 :
774RR:04/09/17 18:53:27 ID:ICATy4u6
そうだよ
と言ってみる。
112 :
774RR:04/09/17 18:55:44 ID:ICATy4u6
>>109 「1より面白い小説を書いてみよう!」スレです。
113 :
774RR:04/09/17 19:04:56 ID:aIHGEsyc
>>110 文にスピード感がありますね。
遅刻しそうで焦ってるのがよく伝わってくる。
>ジーパンのポケットを確認。
>財布…ある。
>携帯…あるな。
>鍵・・・?
これと似たような経験が何度もあるのでニヤリときました。
>>112 そうなんですか。
やっぱ書くのってむずかしなぁ
114 :
774RR:04/09/17 19:20:31 ID:kDc5XCvq
>>108 72 だけど、
ワシは街乗りがほとんどのTW乗りです。
ストリート系ってやつです。
ツレはSRトラッカーやFTRやグラストラッカーに乗っています。
バイク板ではバイク乗り扱いしてもらえません。
だからわかるのですが、91はあまりにもバイクヲタ的だと、
バイクヲタのファッションと同じだと、そんな意味だと思いました。
ヲタがストリート系を理解しないようにワシらもヲタがわからない。
厚い壁ですね。
共通点があるとすれば、バイクに乗っていること、バイクが好きなこと、
バイクに乗っている瞬間が大好きなことです。
まあ、どうでもいいんですが・・・
ワシは1さんの小説が漫画みたいで気に入っています。
最後まで読まないとわかりませんが。
115 :
774RR:04/09/17 19:35:23 ID:aIHGEsyc
私はデカスクに乗ってます。
私のもストリート系に位置しますね。
あなたのバイクがバイク板ではバイク乗り扱いしてもらえないというのがよくわかりません。
SS系やオフ車系のバイクにだってアンチがいて、叩かれていることを知っていますか?
私が乗ってる車種のスレッドも盛り上がってますし、
あなたのTWのスレも結構有益な書き込みが多いと思いますが?
私が書いた話はレーサーの話(?)ですが、
これはあまりにもなバイクヲタの話でしょうか?
オタクにしかわからないような話でしたか?
本当に厚い壁ですね。
なんか、根本的にヒガミが感じられます。
116 :
774RR:04/09/17 19:44:18 ID:rZK1JYqX
>>115 まあまあ落ち着いて。
TW乗りが小馬鹿にされている現実を私は知ってますよ。
デカスクも嫌っている人がいるようですね。
私は40前のハヤブサ乗りですが、どっちも軽く乗れて
楽しそうだなと、セカンドバイクにTWかデカスクの購
入を考えています。
私の頃は三ない運動とかで高校でのバイク免許取得を禁止する
ほどバイクに対する視線は厳しかったのですが、最近はそうで
もないようですね。でも、やはり、私の妻をはじめ、バイク乗
りへの理解はまだまだのような気がします。お互いバイク好き
なのですから、仲間割れしないようにしませんか。
117 :
774RR:04/09/17 19:57:32 ID:GIV8XGoR
で、小説はどうなった?
118 :
774RR:04/09/17 20:00:19 ID:GIV8XGoR
1は消えたのか?
もう挫折?
119 :
774RR:04/09/17 20:09:26 ID:k442yW1e
ボキもここに小説書いていいでつか?
120 :
774RR:04/09/17 20:10:30 ID:HbgxFWlJ
バイク小説かあ
大昔に高千穂遙の夏・風・ライダーを読んだきりだな
暇なんでさわりを考えてみるか
121 :
110:04/09/17 20:12:34 ID:jWzcsOQB
すり抜けの短編を書こうと思ったんだが…
なんですり抜け以前の話書いてるんだろw
>>113 褒めてくれてありがと。
自分の実体験元にしてるしね。
バイクのりなら結構ありそうなシチュエーションじゃないかなあ?
誰も書く人いないならまた拙作を燃料として投下したいな。
いいですか?
122 :
774RR:04/09/17 20:45:08 ID:mWuO4uN+
1を無視しちゃ可哀相だろう。
投票しようや。
1の作品を読みたい人
読みたくない人
意見を書き込んで!
何だか潜在的に作家指向の人間が割と多いんだな。
124 :
774RR:04/09/17 21:06:11 ID:Q6KYxuTN
汚れた英雄は忘れられんな。
125 :
満月ふぁん:04/09/17 21:11:58 ID:IE8yQoRN
長編なら「風転」
短編なら「歓喜の歌」が好き。
あと何げに
>>1さんに一番ヒドイ嫌がらせをしているのは
>>90だと思います
127 :
774RR:04/09/17 21:19:36 ID:LN0VaWfC
勃つチンコとか汗臭い革とか血とか
128 :
774RR:04/09/17 21:24:10 ID:HbgxFWlJ
敦賀港は思ったよりも市街地から外れにある、とR8をゆっくりと走りつつ俺は思った。
自分のスクーターと同じぐらいの過積載をしていそうなトラックが猛烈な勢いで抜き去っていく。
「説明どおりだと、このトンネルを抜けたところなんだけど・・・」
横風に焦りつつ、ヘルメットの中で呟く。敦賀港についたはいいが肝心のフェリー乗り場がわからなかったのだ。
北海道の地図はあるが、北陸の地図などは持ってきていない。いや、あることはあるが広域日本地図では役に立ちそうにはない。
金ヶ崎城跡のパーキングなどをうろついてみたが、海辺の駐車場にはお約束の窓が曇ったミニバンが数台止まっているだけで、フェリーターミナルらしきものは見あたらなかった。
「男と女がいれば日本全国どこでもやることは一緒だねえ・・・」
出航まではあと数時間あるとはいえ、場所がわかっていないのは精神衛生上あまりよくない。
手近なコンビニで尋ねてみると、学生バイト風の兄ちゃんが道順を教えてくれた。
「北海道ツーリングですか?いいっすねえ」
俺のバイクの過積載ぶりと、質問内容からそう思ったのだろう。
「まあそんなところだね、ありがと」
お礼に缶コーヒーなどを買って、兄ちゃんに手を振りつつ俺は50リットルの登山用リュックが鎮座するアドレス110をゆっくりと加速させた。
こんな感じで北海道ツーリング小説など
129 :
774RR:04/09/17 21:27:16 ID:jh4yZ14p
>>126 いや83だろ。舞城王太郎なんか、改行せずに勢いよく書き進むぞ。
それはもう、どこで息継ぎするのかわからんほどに。
読みにくいぞ。
作者に意図があるんだろうけど・・・
俺はそれに慣れているからかな、1の文章には違和感なかった。
圧顔無恥は言い過ぎだろう。国語の時間じゃあるまいし・・・
130 :
774RR:04/09/17 21:29:29 ID:lkw+F6+k
作者忘れたけど、主人公(車種忘れた)が昔の仲間(Z2だったと思う)と
途中で知り合った女(車種忘れた)と三人でホカイドーの開陽台目指す
って小説読んで、その年にバイクの免許取ってホカイドー逝ったよ。
>>1さん、あんな小説キボン。
131 :
774RR:04/09/17 21:39:22 ID:M0o5ABIL
例えばバイクを形容するシーン。バイクの構造をまったく知らない人にも
文章を読むだけでその構造を画像のように容易に想像させ、なおかつ
バイク小説を名乗る以上バイクヲタを納得させるマニアックで詳細な説明。
想像以上にたいへんだと思う
132 :
774RR:04/09/17 21:52:45 ID:Dg//kjMc
漫画だけど、古谷実の「グリーンヒル」や「シガテラ」が面白いよ。
バイク乗りの漫画だけど、必要以上にバイクがでしゃばらない。
程良い感じ。最近のバイク乗りってそんな感じじゃないかな。
バイクはファッションの一部みたいな・・・
133 :
774RR:04/09/17 22:07:10 ID:yUemTbKm
何度も言うがバイク小説なんか売れない。
応援はするが・・・
134 :
774RR:04/09/17 22:13:05 ID:vOEw81QZ
こどもを主人公にして犬を相棒にして泣けるやつをお願いします。
135 :
774RR:04/09/17 22:23:21 ID:w6KwkNDH
いまtwスレにいってきた。
tw乗りってかなり嫌われ者・・・
136 :
ちゅるぺた:04/09/17 22:23:55 ID:eEhEqKHH
↑それは、インスパイアされたと云う意味でつね。
漏れは、ある大学病院の教授の生き様などを読みたいなー、リアルなヤツ
ひょっとして累計350万部売れてる「キノの旅」はバイク小説の白眉なのだろうか。
138 :
774RR:04/09/17 22:36:03 ID:i7wkdzAm
「キノの旅」知らない・・・
説明キボンヌ
139 :
774RR:04/09/17 22:36:37 ID:+D7AZw9L
つかね、「バイク小説を書く!」ってスレなのに
バイクヲタ臭くするな
バイクメインにするな
ってのは酷い話ですよ。
小説の中にバイクが出てくるだけの話はバイク小説とは呼ばないでしょ?
140 :
774RR:04/09/17 22:39:15 ID:i7wkdzAm
バイクメーン!
>>139 まー上でも言ったけど「バイク乗ってる人をターゲットにするか」
「バイク知らない人をターゲットにするか」という所でも、相当変わる。
>>1さんが同人で書くのか商業で書くのかでも、大分違う。
両方を感動させる、というのは、いいとこどりで非常に難しい。
142 :
774RR:04/09/17 22:42:36 ID:s83fZNpD
143 :
774RR:04/09/17 22:44:51 ID:s83fZNpD
斎藤純サンが好きでつ
例えば、だが。
ベースはGPZ400Rのエンジンを(後にGPX400Rのパーツでグレードアップされる。)
GPZ600Rのフレームに搭載する形をとっているが、サスペンション等のセッティングの変更
により、シャープなハンドリングを実現している。乗り味はあくまでシャープ&スパルタン。
ストリートでも高速でもワインディングでもそつなくこなす。
こんな文章書かれたら、しらん人は暗号文かと思ってしまう。
面白いとかつまんないとか、上手とか下手とか以前に、まるっきり理解できない。
(ちなみに上記の文章はインプレで検索して適当に拾って加工した)
ある程度知っている人で、初めてこの文章が面白いだのつまんないだのと分かる。
ここまでやるのは、小説書く気がないタダのアホだが、バイクモノってのは多かれ少なかれ
こういう問題がつきまとう。
これは他のジャンルにも当然発生する問題なんだが、バイクの場合はより顕著だ。
この知ってる人と知らない人との垣根をどう崩すか、が問題ではないかと。
やり方の一つとしては、上でもネタっぽく言われてた「泣ける小説書いて、主人公にバイク
乗らせる」という手。
バイクの名前さえ出てこないが、恐らく、このやり方が「知らない」人には一番優しい。
しかしそれだと、今度はマニアックな方々に「どこがバイク小説だよ」と言われる。
とても難しい。
146 :
774RR:04/09/17 23:02:46 ID:vOEw81QZ
ある特定のバイクをメインに考える。
例えば漫画だが「バリバリ」のCB750F、CB750Fのオーナーは喜ぶだろう。
が他のバイクのオーナーはどうだろうか。
もしバンバン200などを主人公のメインバイクにして峠でR12、R1をぶち抜くストーリー
を書き上げたら。。。よ、読みたいぞ!!!
うん、バイクは一台くらいに絞るのが無難だねー。
一冊読み終える頃には、知らなかった人もそのバイクに関してだけは
詳しくなってる、ってのが理想的かな。
148 :
774RR:04/09/17 23:13:21 ID:LcjBtLLf
そもそも車の小説とかでいま売れてるのがあるの?
船とか飛行機とかは船長や機長による自伝みたいなのがあるけどさ・・・。
そいや、ヨシムラを取り扱ったノンフィクションとかはでてるね。
149 :
774RR:04/09/18 00:21:44 ID:aAH0emCg
トンネルを抜け、信号を曲がり、RORO船のりばを行き過ぎると、やがて白い船体のフェリーが見渡せる駐車場にたどり着いた。
すでに何台かバイクも止まっている。
「やっぱりカブの奴もいるんだなー」
アメリカン、リッターSS、ビクスクの間に挟まってる黄色いナンバープレートの小さい車体を見てなんとなく嬉しくなる。
「フェリーも近くで見ておくか」
パニア付R1150GSの横にアドレスを止め、誘導員のおっちゃんに会釈して、FT建物に隣接しているフェリーに近づいた。
船体に大きく「すずらん」と書いてある。写真でも撮ろうか、と持ってきたデジカメを構えたとき、植え込みのそばにいた人影に気付いた。
女性のようだった。膝丈スカートに重ね着したタンクトップ、サンダルという晩夏のこの時期でも珍しくもないスタイルである。年齢は・・・まだ若い。少なくとも自分よりは。学生だろうか。
「えーと、こんばんは」
「こんばんは」
笑顔で俺に返してきた表情は、思ったよりもあどけなく高校生だと言われれば疑わずに信用してしまいそうだった。
「お兄さんもフェリーに乗るんですか?」
「うん?まあそうだよ」
「じゃあ苫小牧までは同じ旅の仲間ですね。よろしくー」
「ああ、よろしく・・・」
薄暗い街灯の下だというのに女性の表情が妙に眩しく感じられ、俺はわずかに目を細めた。
うーん、ギャルゲの導入部みたいになったな
まあいいか
150 :
774RR:04/09/18 00:22:38 ID:aAH0emCg
あageちゃった・・・ハズイ(汗
151 :
774RR:04/09/18 02:19:56 ID:bUUcDDOP
>>130 振り返れば地平線(佐々木譲 著)。
かつておいらも弟に借りて読んでみた。
その年は金が無くていくつもりが無かったんだが。
・・・ホカイドー走りに行きましたとも。ええ。
152 :
774RR:04/09/18 09:49:53 ID:H6/70hXx
ところで1の続きはどうなったんだ?
153 :
774RR:04/09/18 10:00:43 ID:ibb4eD68
エルネスト・ゲバラ(後のチェ・ゲバラ)が
友人と一万`のバイク旅をする映画があったな
「青春バイク日記」だったっけ?
まあ参考資料代わりに見てみ
154 :
774RR:04/09/18 11:10:07 ID:ksYv2o9g
155 :
774RR:04/09/18 11:12:19 ID:ksYv2o9g
>>148 戸梶啓太の「湾岸リベンジャー」は面白いぞ。
売れてるか?図書館にはあったがな。
156 :
774RR:04/09/18 12:46:03 ID:qcG2c+Px
片岡義男さんの小説が好きです。
現実離れしてる小説ですが、そこがまたいいのです。
157 :
774RR:04/09/18 14:44:47 ID:Bau07T6M
彼のオートバイ、彼女の島・・・だっけ?
これ読んだことない。つーか、俺、生まれてません・・・。
158 :
774RR:04/09/18 15:34:28 ID:VrqaLZuL
スローなブギにしてくれ・・・
うぉんちゅーって言ってもわからない香具師が多いだろうなー
159 :
774RR:04/09/18 16:00:24 ID:g8PIgA9C
AKIRAもバイク乗りでつ・・・
160 :
774RR:04/09/18 17:53:22 ID:W6WNnWQ0
こんなところで聞いても無駄だろう。
バイク乗りのチャネラーが本を読むとは思えん。
161 :
774RR:04/09/18 18:35:48 ID:Weuqxvhx
>>160 ロングツーリングには必ず文庫本を数冊持って逝く
読書が趣味のバイク糊ですがなにか?
162 :
774RR:04/09/18 18:54:46 ID:Bau07T6M
>>160 それはバイク乗りへの偏見ですな。
どうやらこのスレには文芸板からの出張者が
>>1以外にもいるようだな。
バイク板にスレを立てようって話でも出たのかい?
163 :
128:04/09/18 21:47:48 ID:5w+dRwAw
「乗船申込書がないとダメですよ」
FTの受付に並んでいると、A−2の革ジャケットを肩に引っかけた青年が話しかけてきた。ガラス台のほうを指
さす。
「僕もさっき、申込書書いて下さいって言われたんですよ」
見ると、車などで乗船するらしき人が何やら書き込んでいる。
「そうなんだ、ありがとう」
記入見本に習って用紙を空きを埋め、受付を済ませた。リュックを置いた自販機横のテーブルに戻ると先ほど
の青年が隣の椅子に座っていた。
「あのアドレスの人ですよね」
あいかわらずヒビだの傷だのが付いた、ビンテージというにはボロいA−2を肩に引っかけたまま、俺に向き直る。
「そうだよ」
「僕はカブ乗りです」
「へえ」
明らかに大学生らしき青年を見直す。先ほどの受付の時、学生証を提出するのが見えたからだ。
「のんびり北海道を走るんだ、いいね」
青年は白い歯を見せた。
「あなただってそうでしょ」
「うん?ああ確かにそうだ」
俺はヘルメットでぺしゃんこになった頭をかいた。初対面にありがちな微妙な緊張感がすこしほぐれた気がした。
青年は白い歯を見せたってのは陳腐な表現だな・・・
うーん
164 :
774RR:04/09/18 21:49:20 ID:t2E2quqL
主人公は派矢 武鎖(はや ぶさ)。年齢は20歳。凄腕の運び屋。
ヤバいブツを運ぶのが仕事。今日も謎の紳士から依頼された正体不明の小包を輸送中。
順調に高速を輸送中のその時、後ろからガラの悪いアメ車が迫ってきた!
「まてオラ、オメーどこを走ってるんだよ?」「通行料払えゴラ!」
アメ車から見を乗り出して叫ぶDQN。
「うざってー!」愛車”隼”でスピンターンをかます派矢 武鎖。
DQNアメ車は回避出来ず、コンクリ壁に激突。車大破。
「オレらを誰だと思ってんだ!?」「凶悪暴走族のメンバーと知っての狼藉か?」
「あのお方に報告するぜ、クソッタレー」
携帯を取り出し連絡を取るDQN。
高速に次々とガラの悪い車やバイクが集まってくる。
料金所のガラスを叩き割り、放火する。狼藉の限りを尽くして高速に乗ってくる。
いつの間にか囲まれている派矢 武鎖の隼。吠えるDQN。
「殺しに来たぞオラ!」「テメーをロープで引きずって、大根オロシみてーに削ってやるぜ」
「上等だオラ!」バトル開始。次から次へと迫るDQN車を、超絶テクでかわしていく派矢 武鎖。
唸るエンジン音。割れるガラス。凹むバンパー。けたたましいタイヤのスキール音。炎上する車。たちこめる煙。
圧倒的なパワーでDQNを始末していく派矢 武鎖の隼のミラーにその時、正体不明のマジェスティーが!
「あ、あれは松戸 松楠さん(マツド マックス)のバイクだ!」「み、みんな、どけ!」
周囲を遠回しに囲むDQN車。派矢 武鎖の隼との松戸 松楠のマジェスティーがニアミス。
「なんだ、テメーは?」
「フフフ、オレの名は松戸 松楠…。凶悪暴走族の恐ろしさを見せてやるぜ!」
その瞬間、松戸 松楠のマジェスティーに変化が! -次週につづく
165 :
128:04/09/18 21:51:18 ID:5w+dRwAw
ありゃ、コピペしたせいか改行がおかしかったな
166 :
774RR:04/09/19 00:35:13 ID:qd0XhIKO
ああ、俺も文庫本一冊は持って出るなぁ
けど、非常用だな。
何らかの理由で「状況」が膠着したときの時間消費の為にしか使わないや
だって、非日常の場の空気やその他いろいろなものを、身体やアタマに入れるために旅にでてんだもん
眠りに就く前の真っ暗な闇の中に聞こえたり嗅いだりするモノに、感覚や感情を浸すほうが俺には重要だもん
でも、読書は大好きだな。
書いたりするのも。
167 :
774RR:04/09/19 02:05:57 ID:TzlPBHXO
>>137 あれはバイク小説として面白いのとは違うような。そもそもバイク小説なのかどうか微妙だと思ふ。
>>138 主人公が喋る二輪に乗って旅をしている。知らない町に少しだけ滞在し、そこで変わった体験をする。
というフォーマットの短編集みたいなライトノベルです。
アニメ化された位なので大ハズレって事は無いと思います。
168 :
774RR:04/09/19 06:30:22 ID:qd0XhIKO
>167
世の少年少女が現在肌で感じ取っている、そして感じることが可能であり、尚且、これから遭遇したり世界のどこかであるだろう事を、
旅の相棒でありながら喋る事のできる意思ある「道具」がいる事で主人公の行為を独善的に見せず、喋らない道具「銃」を行使する事で主人公の意思と直結したあらゆる行為が、やり直しの効かないものでありつつ、男性の持つ「外向き」の攻撃を持たせた売らんが為の女性キャラ
を使って展開する、判りやすい寓話やアレゴリィ集。
だと漏れは思ってたよある種の人には生き抜きになるかな、なんて
大袈裟じゃなく
169 :
774RR:04/09/19 09:28:34 ID:tMK/d6c1
バイクが主人公じゃなくとも
登場すればええんでないかい?
主人公が乗っているだけでも
170 :
774RR:04/09/19 09:45:40 ID:0Y81Ojzt
>>169 バイク小説ってのはバイクが重要なツールや鍵にないと、そう呼べないでしょ。
171 :
774RR:04/09/19 10:02:29 ID:qd0XhIKO
そうでもないんじゃないの?
要は見せ方読ませ方かと
そのための「言葉」や「文章」の巧さが要求されるんじゃないかな
雨雲が追い付いてしまいそうなんで、ちと走って逃げる
172 :
774RR:04/09/19 11:03:44 ID:0Y81Ojzt
あなた、稲中卓球部を卓球漫画と呼べますか?
173 :
774RR:04/09/19 11:24:25 ID:qd0XhIKO
タイトルに特定の文言が入っていると、それが作品の内容を決めたり、他の同様のタイトル群と同義だったりするのかな。
そうじゃないよね?
「世界の中心で愛を叫ぶ」
と
「世界の中心で愛を叫んだけもの」
この二つはジャンルも作家が表したい内容も違うよね。タイトルは酷似してるけどさ
ん、中身がおもしろけりゃ、なんでもいいんだけどね、ジャンルや文体ですら作家と読者にとっては装丁に過ぎなかったりするしさ
最近、何を読んだ?
漏れは「膚の下」と「アラブから見た十字軍」の改訂判
どっちもおもしろかったよ
174 :
774RR:04/09/19 12:22:37 ID:q3vMhRK6
バイクが登場する小説、漫画、アニメ、映画って
どんなのがあるのかなぁ?
175 :
774RR:04/09/19 12:43:06 ID:4iPdwmUz
176 :
774RR:04/09/19 13:01:47 ID:v2ufCSg6
ゴレンジャー、ジャッカー電撃隊、
怪傑ズバット、キカイダー、マジンガーZ
街道レーサーGO、ふたり鷹
177 :
774RR:04/09/19 19:26:21 ID:akzRX71x
>>1 1さん、エロエロ小説の続きをオネマ
ハァハァ・・・
178 :
774RR:04/09/19 22:45:44 ID:VXcna0fD
まんげつがどこかで株で旅に出るというストーリーの連載をしてます。
たのしみ、たのしみ。
あと、エッセーがバイク関連よくでますよ。
179 :
774RR:04/09/20 10:42:27 ID:6yRztxvi
純文学の仮面を被ったヌルポヌルポ小説がいいな。
180 :
774RR:04/09/20 14:24:58 ID:hJ/Husu2
世界の中心で、ウィリーかます。
181 :
774RR:04/09/20 16:06:17 ID:AzZgGljQ
どこぞの超大金持ちの会社経営者が小僧のNS50Fと事故。
そのショックで魂が入れ替わってしまい経営者はNS50Fで峠
を攻めるようになるがそのうち自分探しの旅にでることになる
のだが・・・
182 :
774RR:04/09/20 16:12:20 ID:AzZgGljQ
政府・皇族の極秘マイクロフィルムの輸送を引き受けた宮内庁ご用達
のバイク便のバイクが盗難。
後日、そのバイクがばら売りでネットーオークションに出されているのを
知った達也は・・・・
183 :
774RR:04/09/20 16:13:36 ID:uX6EHCQI
熱湯オークション
184 :
774RR:04/09/20 17:22:48 ID:EB9zrrma
もっと、わなわなするのがいいな
185 :
774RR:04/09/20 17:31:48 ID:AzZgGljQ
駐車場に止めてある昨日納車されたばかりのバイクを想像し
笑みを浮かべしながらいつもより早くタイムカードを押して事務所を
後にした菅原であった。
思えば大学を卒業し新卒で入社して以来がむしゃらに働き続けて
きたこの3年ふと気づけば自分には仕事以外何もなかった。
そこで学生の時の少し趣味だったバイクを12回ローンで購入したの
だった。
普通の国産ではないイタリア製の外車だ。少々高いとは思ったが
これまでの自分へのご褒美だと考え菅原は購入に迷いはなかった。
186 :
774RR:04/09/20 17:38:04 ID:AzZgGljQ
いつものようにエレベータを使わずに階段を軽やかに駆け下りて
いく。今日はこころなしか体が軽いと菅原は思った。
駐車場へは階段を使った方が早いのである。駐車場について
菅原はすぐ異変を感じた。あきらかに異質な連中が2,3人目
に入ったからだしかもそれは自分のバイクを中心に囲んでいる。
そのうちの一人がバイクに向かってくる菅原に気づいて叫んだ
「やべっ、逃げろ」。言い終わるか終わらないうちに連中は反射的に
自分たちが乗ってきたビッグスクータ二台に飛び乗った。
菅原は走ってしばらく追いかけたがそれも30mぐらいであきらめ自分の
バイクのところまで戻ってきた。
187 :
774RR:04/09/20 17:42:21 ID:AzZgGljQ
一見何も変わらないように見えたが赤いイタリア製のそのバイクの
造形美を壊す何かがキーシリンダーのあたりに刺さっていた。ハサミ
だ。壊れているのは容易にわかった。
菅原の頭にバイク屋の店長の声がした「もし故障したりした場合
部品がくるのは半年遅れになったりするのは覚悟しておいてください。」
菅原は体が熱くなり自然と震えた。そして焦点の定まらないうつろな目で
ぼうぜんと歩き始めた・・・・。
188 :
ウンコビーム:04/09/20 17:45:17 ID:YlBzMt+Y
ざまーみろ
189 :
774RR:04/09/20 18:05:13 ID:+3KpkZkD
世界の中心で藍色のカブ
190 :
774RR:04/09/21 00:22:15 ID:LCVxPqpB
191 :
ロドリゲス:04/09/21 13:55:40 ID:8R/xr+QQ
>>190 1です。
「one night carnival」は原稿用紙約四十枚分の作品です。
以前にUPしたのは原稿用紙二枚分ほど。全部UPするのは問
題あるんじゃないかと悩んでいます。作品に対する批評、
非難は受けて立つつもりですが・・・
192 :
774RR:04/09/21 13:57:47 ID:0Y48KIna
何処かにHP作って設置とかは?
193 :
110:04/09/21 14:01:58 ID:0Y48KIna
194 :
???h???Q?X:04/09/21 14:03:22 ID:8R/xr+QQ
ブログでも使いましょうかね・・・
無料のを紹介していただけませんか?
195 :
774RR:04/09/21 14:05:29 ID:H10ge8SE
196 :
ロドリゲス:04/09/21 14:11:47 ID:aA2DO34m
197 :
ロドリゲス:04/09/21 14:14:27 ID:aA2DO34m
198 :
774RR:04/09/21 15:11:14 ID:j9Qsdb/k
アフォか。せっかくこのスレ立てたんだからここに投稿しろよ。
199 :
774RR:04/09/21 16:58:03 ID:4m/TIdY7
>>198 アフォなんて言うと1さんが怯えますよ。
200 :
774RR:04/09/21 22:56:05 ID:t6UXaQ9B
森雅裕が好きなんですが。バイクが出てくる作品けっこうありますよ。
風景の中にさらりとバイクが出てくるような小説いいですね。
主人公がバイク海苔なら自然にバイクと関わる話になるんじゃないの?
201 :
774RR:04/09/22 13:48:31 ID:C5nX4+6L
202 :
774RR:04/09/22 16:05:04 ID:Y4HqUSki
「らせん」の作家で鈴木光司もバイクで小説書いてた。
203 :
774RR:04/09/22 17:37:38 ID:B7RFvow3
俺は颯爽とバイクにまたがった。
今日から長い旅が始まる。
行き先は未定だ。
204 :
774RR :04/09/22 17:41:34 ID:k6r1l3QY
ところが俺の単車にはガソリンが入ってない
金も無い 旅は中止だ 又 引篭もりに戻った。
Fin
205 :
774RR:04/09/22 18:00:56 ID:PRZBOClr
駄目だな>1さん
リサーチとかいいながら手間隙惜しんで。
書きたい読ませたいっていう情熱と真剣さが、全くこちらに伝わってこない
煽りでも謗りでもないよ。受け手としての率直な感想。
そして漏れ自らも拙と判っていながら書くんだが
>1さんの書き(描き)手としての印象は、随分とピントがボケた物言いしかしないなあって事。
こんな調子の書き手が書いた物を何十枚も読まされるなんて考えたらウンザリだよね
自分でもそう思わない?
それにしても40枚って少ないね。投稿用かな。
がんばってね、御同輩。
206 :
128:04/09/23 00:28:05 ID:YkCi+OfX
やがてバイクや車の乗船の時間を告げるアナウンスがあり、俺はその青年と一緒に駐車場に出ていった。バイクは合計で20台ぐらいだったが、原付は彼と俺だけのようだ。
乗船までは今少し時間があり、その間に彼といろいろ話すことができた。
彼の名前は牧祐三、大学の二回生であること、3人兄弟の3人目であること、日本中をカブで旅してまわる予定であること、その内容をHPで公開中であること・・・。
「とは言っても、まだ去年の夏休みに四国に行っただけですけどね」
あそうだ、一緒に写真を撮りましょう、とデジカメを取り出す。
「えーとここで写真を撮られるって事は俺もそのHPに載っちゃうのかい?」
「まずいですか?なんなら目線入れましょうか」
「・・・いや、入れなくていいよ」
思わず苦笑する。
「すずらん」を背景に荷物満載の原付2台と微妙な笑顔の俺と、こちらは満面の笑顔の祐三君の画像が、彼のデジカメのメモリーカードに記録された。
「でもまあ、原付同士ってなんだか親近感わきますよねー」
「俺のは原付2種だけどね」
微妙に差別化を図ってみたが、彼に通じた様子はない。
「あ、もう乗船みたいですよ」
先頭にいたパニア付R1150GSがスロープを駆け上がっていく。さすがに高揚感が沸き起こって、俺と祐三君はそれぞれの小さな相棒に跨った。
207 :
128:04/09/23 00:30:45 ID:YkCi+OfX
車両デッキの片隅にカブとアドレスが固定されたのを見届けて、俺と祐三はフェリー中央にある案内所に向かった。出航するともうここには入れないそうなので、登山リュックを背負っていく。
「僕は2等なんでここで」
カーペット敷きの2等船室の前で祐三と手を振って分かれる。俺は2等寝台を取っていたので受付のお姉さんに教えてもらった場所を探した。
「G、H・・・ここだな」
アルファベットと数字で割り振られた番号をたどって指定された部屋に入った。
「すずらん」の2等寝台は2段ベット・16人一部屋と、同じく2段ベット・20人一部屋という構成がある。お盆のなどの繁忙期は全部のベットが埋まることもあるそうだが
秋口に入ろうかという今の時期は一部屋で6人ずつぐらいの割り当てのようだ。俺のベットは通路側でなく奥の席だった。車両よりも徒歩の人のほうが先に乗船しており、棚に荷物を置いたり、シーツを広げたりしていた。
「うん?」
「あら?」
馬鹿でかい登山リュックをどうやって棚に収めようかと思案していると、対面のベットのカーテンが開いて、出てきた人物と目があった。
「さっきのお兄さんじゃない」
乗船前に一言二言会話を交わした女性だ。バスタオルだの歯ブラシだのが入った袋を抱えている。
「やあ、どうも」
とっさに気の利いた言葉も出せずよくわからない返答をしてしまう。女性はくすっと小さく笑ったようだった。
「乗船後、しばらくはお風呂が入れるそうですよ。よかったらお兄さんも一緒に入ります?」
一緒に入るって、フェリーの風呂は混浴じゃあるまいに、いやそりゃ入れればうれしいが・・・などと考えたのが表情に出たのかもしれない。女性はさらに笑って付け加えた。
「あ、一緒に入っちゃったらまずいよね。お兄さんが痴漢で捕まっちゃう」
海上保安庁の職員に手錠を掛けられて降船させられる自分の姿が一瞬脳裏に浮かんでしまった。
208 :
774RR:04/09/23 07:36:19 ID:QWORmuBu
>>128 なかなかやるじゃん。
読んでいて完全に世界に入ってたわ。
もう、ここから先は本にした方がいいよ。
209 :
774RR:04/09/23 10:08:01 ID:oGY096dV
128
イイヨーイイヨー
グッジョブ
210 :
774RR:04/09/23 18:41:12 ID:OJ3n2AHL
211 :
774RR:04/09/23 19:02:13 ID:C2OpE8/3
どういたしまして
おもしろいよ
実話に基づいたハナシだそうだ
後の革命家が題材の映画だから、どうせ誇張はあるだろうけど、大祖国戦争のスターリン像ほど嘘臭くないよ(笑
映画マニアなんよ漏れ
映画に文学や音楽は心の旅
バイクは心と肉体の本当の旅
で、拙作はその発露って訳なんだけど(略
そんな訳で、>1さん。
応援してるからねー
212 :
774RR:04/09/23 19:04:17 ID:mNnIbAyX
モーターサイクルダイアリーって奴では?
最近スレ立って無かったかな。
…もうdat落ちしてたみたいですな。
ちなみに
>>211氏、ベスト3の映画を教えてくれまいか?
213 :
774RR:04/09/23 19:50:40 ID:C2OpE8/3
傍目にはバイク関係ないけどいい?
でも
三本だけなんてツラいなあ(汗
極論すれば、どこのどんな映画でもいいとこあるんで…三十本は崇める映画がありますが…
日本の四季がそれぞれに美しくも強かで同時にはかなかったり狡猾だったりと、色々な印象をもって巡るも同じ春が再びこないように…とか感じてるんですよ
んー
順位は書きませんが
「ノスタルジア」
「聖なる酔っ払いの伝説」
「美しき諍い女」
…
あと「Uボート・6話Ver」「生きる」「サクリファイス」「ベルリン天使の詩」独逸の「ファイナルオプション」「パワーゲーム」あ
214 :
774RR:04/09/23 19:54:35 ID:mNnIbAyX
全然知らないタイトルばっかりだ。
調べてみます。
215 :
774RR:04/09/23 20:04:58 ID:C2OpE8/3
あ
書き損じ!
「独逸の」って抜いて!削除してください!
独逸の「スターリングラード」って書くつもりだったんだけど、戦争物が続くとミリタリ色の人に思われちゃうかなと(ファイナルオプションが矛盾)汗
あとまだたくさん!
216 :
128:04/09/23 23:44:07 ID:MiyH4wje
女性を見送って、登山リュックはとりあえずベットに放り込み、俺は船内を見て回ることにした。
さきほども通った中央案内所の横に売店がある。張り紙をみると開店時間は不定期だが乗船後しばらくは開いているようだ。ロイズのチョコレートなどの定番のお土産や雑誌等が置いてあった。
売店の裏に自販機のコーナーがあり、インスタントのたこ焼きや焼きそばなどの軽食、ジュースやビール等が売っている。
案内所を中心に売店の反対側は徒歩の人の乗降船口があり、離岸した今は当然閉鎖されている。
そのすぐ横にモニターがあり、フェリーの現在位置と残りの到着時間などが表示されている。さらにその横には電話ボックスやコインロッカーがある。
案内所の前には階段がありその裏にTVとテーブル、ソファーが配置されている。放送される番組は衛星放送ということだ。
階段を上がってみる。位置的には4階に当たるそうで、ここにはレストランと予約制のグリルがある。
レストランの外周はカフェテラス、グリル側は通路になっていて、座椅子が置かれており窓から船外の景色が見渡せる。
今は出航してすぐなので暗闇の中に光る敦賀市街の夜景がゆっくりと遠ざかってゆく。グリルの入り口にあるメニューを見てみると「北海道の味覚満載」とある。ランチは2千円、ディナーは5千円。
通路をさらに進むと卓球台が置かれていた。ここはスポーツルームだということだ。
そしてここからテラスに出ることができた。スポーツルームに併設してサウナがあったが、稼働している様子はない。テラスの中央には水が入っていないジャグジーがある。
テラス横の階段からさらに上へ登ることができるようだが、航海中は立ち入り禁止という表示がありロープが張ってあった。
その他、5階にはビデオシアター、3階の船首側にはTVが置かれたフォワードサロン、深夜なので誰もいないチルドレンルーム
一時間500円という料金のビデオルーム、浴場の隣の洗濯機・乾燥機と見て回り、無人レンタルビデオ店のようなシステムの自販機でビールを数本購入すると、30分ほど時間が過ぎていた。
2等室を覗いてみる。祐三は他のライダーらしき乗客と地図を広げてなにやら話し込んでいた。とりあえず自分の船室に戻ることにする。
隣席の女性はもう浴場から帰ってきていた。湿った黒髪をバスタオルで拭いている。
217 :
128:04/09/23 23:45:47 ID:MiyH4wje
「飲むかい?それとも未成年なのかな」
ビールを差し出してみる。女性はありがとうと礼を言って受け取った。
「21歳だから大丈夫。これでも社会人だしね」
「へえ。てっきり大学生か、もしかして高校生かもとか思ってたよ」
「それってあたしが童顔だってこと?まあよく言われるけど」
「若く見えるってことさ。逆よりはよっぽどいいじゃない」
プルトップを開けて口をつける。
「仕事でなめられちゃうから貫禄あるほうがいいんだけどな・・・」
風呂上がりでピンクに染まった頬に冷えたビールを当てた。そのしぐさが俺の既視感と重なって、俺は一瞬固まってしまった。
218 :
774RR:04/09/23 23:58:57 ID:C2OpE8/3
あと、「誓いの休暇」も見てね
バイクで旅する話に通じるから
219 :
774RR:04/09/24 10:00:46 ID:fsh3hrE7
220 :
774RR:04/09/24 10:44:54 ID:7d0hZ3oW
>>218 懐かしい。グレゴリィ・チュフライ?
たしか戦時中に軍功をあげて特例で一時休暇を貰って
母親に会うために列車で故郷に帰る少年兵の話だよね。
列車と戦車と軍用トラックは出てきたと思うけど、
バイクはどうかな???
まぁ、ロードムービーとしても見れるけど・・・。
221 :
774RR:04/09/24 14:51:24 ID:TjicfnFy
>>1 1さん、無理にカキコしなくていいですよ。
納得のゆくまで作品と向き合ってください。
222 :
774RR:04/09/24 15:32:55 ID:HabFk42H
223 :
774RR:04/09/24 16:25:43 ID:Ntj9jJEW
224 :
774RR:04/09/24 16:51:42 ID:B95OSZTy
なんや背の高い人多いな。
でもこれって背が高い人よりも低い人のほうが悩むのかもね。
信号待ちでゆったり座れないと醍醐味も薄まるわけで・・・
225 :
774RR:04/09/24 16:54:01 ID:B95OSZTy
ってスレ違いやった・・・OTZ
吊ってくる
226 :
774RR:04/09/24 16:57:53 ID:aqaocMVM
>220
バイクは出なかったよ
でもバイクで旅して出会う人々との関わりと似てないかな?
僕の旅はあんなのだったよ(笑
折角の休みがお人好しで潰れたなんて
まあ、あんなに重苦しくも瑞々しくそして純粋でもなかったけどね
軍功は彼と一緒(笑
追い掛けまわされて逃げ込んだ先に対戦車ライフルがあったからぶっ放しただけの偶然
まあ、バイクでなにを描くかと言うのと、何かを描くのにバイクを出すのとは似て異なる事だし
作劇で、人との関わりや、自分を見つめ直す事にバイクを使うか戦争を使うかの違いだけかと
だから>1さん頑張れ
227 :
774RR:04/09/24 21:12:11 ID:w7jXO5xI
750ロックみたいなのキボンヌ…雑誌に出てて泣いた。
ナナハンロックって好み分かれる?俺は好きだ。でもやっぱり古すぎるな…
228 :
774RR:04/09/24 23:26:43 ID:aqaocMVM
人の本質が変わらない限り、それを描き表現するのに舞台や背景に新旧はないと僕は思う。
作者が題材にこだわるのには色々理由があるんだけど、ただそれが好きだと云うだけでも理由には充分だよ
ただ、自分以外の、そう、外の世界に向けてそれを書き示す限りは、他人にそれを理解させなきゃいけない筈
その文を手に取って読んでくれる人は、きっとその多くが作者の選んだ題材に対してなにがしかの、例えば期待とか憧景とかの感情を抱いてその確認をしたい筈だから
作者はその題材において同輩とも呼べる人々に応えなきゃいけない
色んな意味で
229 :
774RR:04/09/24 23:56:58 ID:aqaocMVM
だからさ、作者は
作品の発表に際しては、そこに金銭の授受を伴わなくても、読み手に対して、とある世界の造物主としての世界の披露や思想の提示だけじゃなく
作者と言う名の「物つくる人間」の格や徳や誠意をきちんと判るようにして見せなきゃならない
満員電車の中で暴れたり電話したりと私的な占有をしない事が、至極当然だが、大きな善良であり徳であるように
こう書くと何やら大仰な気がする?
いやいやなんでもない事
読むと言う労力と時間の消費をすすんでしてくれる善意の人に、報いようと頑張るだけだから
230 :
110:04/09/25 00:00:43 ID:OCF8fsAA
言ってることは理解できますな。
>>110のような軽い読み物はどうですか?
231 :
774RR:04/09/25 00:28:10 ID:uJ8XsA+n
軽いのも重いのも、読んでて楽しいものは大好きです
恐怖、思慕、笑顔、涙顔、et cetera
情景が脳裏に自分事のように浮かぶ作品は大好きです
232 :
774RR:04/09/25 01:34:06 ID:OBpxrBPV
ヤツの言ってる事はまるでさっぱり分からなかったよ。
今の俺に何が言いたいのかさえも・・
あー・・俺が教育を受けなかったから・・?俺の知能が低いから?
うなずくわけでもなくとりあえず脇に居たよ。
あと、もうちょっとで・・
こいつが酔っ払って酔いつぶれるまでは・・
船こぎ始めた。肩がゆらいでる。でも店はまだ閉店時間には遠いし、マスターは新しい初老のお客のお相手に忙しいんだ。
俺はやつの小汚い茶の皮のバックをずるずると引っ張ってテーブルに中身をぶちまけた。
手帳に携帯電話・・小銭入れ 歯磨きセット??・・・パンツも出てきそうだ。
目的のものは鞄の中にはなかった。
が・・俺はそれをヤツの尻にぶら下がる鎖に見つけたよ。
はずすのに、そう・・一瞬ヤツの体臭を感じるほど接近を要求されたけど、さらりと手に落ちてきた。
俺はそいつを奪ってあの日店を出たんだ。
233 :
232:04/09/25 01:35:55 ID:OBpxrBPV
深夜
店は国道にV字に駐車場を挟んで直結していた。
街灯に照らされた黒い一台のバイク。
どうして、そんな気になったかは知らないけど・・
((乗れよ))ってあの酔っ払いが言ったんだ。
((どうしたんだよ。お前が乗れって言ったから俺は借りてやったんだ。覚えてないのかよ。酔っ払い!))
そーだ、そう言い訳しよう。・・・つーか、馬鹿じゃね。
酒飲みにバイクで来るなんて・・・通報できるのかな♪♪
ちょっとドライブを決め込んだ俺は急に明るい気分になってアスファルトを蹴ると
行き交う車のライトに被りながらバイクの脇に人影が現れるのを見た。
華奢な細いからだの女だった。俺はその時、調子ついて言っちゃった。
「どお?乗ってく?」
暗くて顔も良く見えないのに・・ただ、そこにつっ立っていられると邪魔だからどいてくれの気持ち半分で・・。
「あなた・・あの店から出てきたわ・・飲酒運転じゃないの?」
そんな誘い断られると思っていた。 「ううん。俺ゲコなの」
近づく彼女、髪をかきあげて見せた顔は大人しそうな・・・
234 :
774RR:04/09/25 09:07:10 ID:Bhnd57gL
バイク乗りはアーテスト肌の人が多いのですね。
皆さんの作品、面白いです。
私はバイク乗りですけど、文章は書けません。
そのうち書いてみようかなとか、このスレを
読んで思いました。いや、私が作家を目指す
など、とんでもない・・・
235 :
ところでさぁ・・・:04/09/25 09:48:55 ID:OzvtpgTK
バイクに乗っている人って全国に何万人いるんだろう?
100万人いたとして、1%の人が買って読んでくれたとして
1万部か・・・
バイク小説って(内容はさておき)儲かるのかな?
236 :
774RR:04/09/25 10:10:26 ID:7RM2s/JZ
スラムダンクはバスケやってる(た)人しか読まないわけねーだろ。
「内容はさておき」じゃなくて、
内容次第ってこった。
237 :
774RR:04/09/25 10:14:17 ID:uJ8XsA+n
バイク乗りだけに向けて書くの?
或る事を知ってる人に向けて判ってるかも知れない事を書くのって勿体なくないかなあ
どうせなら何も知らん奴等に読ませたいってのは欲かいてるかな?
そしてバイク乗り倍増
↓
メーカー、車種増加・バイク乗りに還元
なーんてな(夢落ち)←最低
238 :
774RR:04/09/25 10:47:02 ID:EdReeNPW
「あくまで”バイク”小説です」、っていう感じのマイノリティー意識は嫌いだな。
現状普通に書店で買えるバイクを主題にした小説・エッセイって、斉藤も片岡も
なんかバイク乗りの特殊な世界に引きこもっててさ、登場人物のそれぞれが
バイク乗りである以前に生身の人間であるっていう感触に欠けるんだよ。
素樹の「旅々オートバイ」はその点、すごく開けたテクストだと思った。
バイクという生き方のモードをバイク乗り以外にも体験させるのが
いい物書きの仕事だと思うんだけど、いまんとこ同人的な循環ばっかりだね。
というわけで
>>1 >>128がんがれ
239 :
774RR:04/09/25 12:05:07 ID:FemCps2d
ドラマ化、映画化できるような作品なら
バイク乗り倍増ってなるかもな。
メーカーがスポンサーになれば作者ウマーだな。
まあ、そう上手くいかないのが現実なんだが・・・
ともかく
>>1 >>128 がんがれ!
240 :
774RR:04/09/25 12:11:28 ID:FemCps2d
>>235 一万部だと最近の出版業界じゃあマズマズじゃないかい?
>>236 仰る通り。バイクに憧れている人って結構いると思うし。
内容が良かったら結構売れたりして・・・
バイク版セカチューとかどうかな?
>>1 >>128 がんがれ!
241 :
774RR:04/09/25 12:49:56 ID:uJ8XsA+n
二番煎じはどうかなあ
それに、
ただでさえ、全てのバイク乗りには死の影が付き纏ってるし、ね
「それ」が主題になると忌避するバイク乗りも少なくないんじゃないかな?
どうだろう
242 :
774RR:04/09/25 12:59:26 ID:qG6X5BR7
>>241 >全てのバイク乗りには死の影が付き纏ってる
ああ、なんかカックいいー
と、思ってしまうカブライダーです。
茶化しじゃなく・・・
そんなこと考えもしなかったです。
やっぱ、バイクって危ないですよね。
243 :
774RR:04/09/25 13:24:36 ID:uJ8XsA+n
ん〜
僕は、バイクは危なくないと思ってるよ
危ないのは、バイクの置かれている環境
事故の第一当事者の八割以上が四輪という交通事情
Tvドラマでのバイクとバイクに乗る人種の置かれている位置
剥き身で乗るが故に、自分の力が倍力化したと錯覚する未熟な心身
駐車場を始めとする高速二人乗りに掛かった時間の長さから見る政治の無知と人々の偏見
そして、スタンドの要る構造に対して乗り手の未熟さ
そんなものがバイクやライダーを「危険」にしてるだけかと
244 :
774RR:04/09/25 13:39:26 ID:uJ8XsA+n
赤ん坊が剃刀持つと怪我するでしよ?死ぬかもしれない
でも、刀匠が剃刀造ったり研いだりするときその刃で怪我するかな?
床屋のオヤジが客や自分を切るかな?
家のお父さんの毎朝の髭剃りはどうだろう
酔ってたら全部駄目だろうけどね(笑
道具と人の関係はそんなもんだと僕は思うけどね
環境も、今は修業中の床屋見習いが、初めての客の髭剃りの時に、椅子の回りで子供が何人も走り回ってるって感じ
四輪免許取得時に、自動二輪の体験実習課程があると、無知な四輪運転者が減るんじゃないかな
そう思ってる
245 :
774RR:04/09/25 14:04:19 ID:7RM2s/JZ
道路の場合はその剃刀使ってる人に別の剃刀が飛んでくる可能性があるんですよ。
自分の力ではどうしようもない事故が起こりうる、それが道路であり、
その場合、生身むき出しのバイク乗りは命を落としやすい。
246 :
774RR:04/09/25 15:08:45 ID:uJ8XsA+n
そう
でも物を動かしているのは人だよね
物は自力で動かない、そこに危険が有るんじゃないかなって思ってるんだ、僕は。
で、
こうしたやり取りを書くだけでも、等身大の人間臭い話を書けるね
バイクとそれに纏わる話。
247 :
128:04/09/25 23:19:29 ID:jNyL3lPV
「・・・でねえ、結局先生は帰ってこなかったのさー」
最後の一口のビールを飲み干して、女性は空き缶を荷物棚に置いた。ふうっとため息をつく。
彼女の話を要約するとこんな具合だ。
名前は新田美奈子、とある小さな医院で歯科衛生士として働いていたのだが、そこの院長が同僚の衛生士の子とデキていてある日突然二人で出奔してしまったらしい。
医師がいなくては開院できないので、院長が戻ってくるまでの間は長期休養日ということになった。仕方がないのでしばらく札幌の実家へ帰ることにした・・・。
「迷惑な話でしょ、ねえ?」
同意を求めるように俺に視線を向けた。院長の奥さんが資産家で、その援助で開業できた院長は奥さんに頭が上がらなかったとか
院長のセクハラ話だとか、奥さんは◯◯に似ているとか、興信所に頼んで捜索中だとか、話の詳細は色々とあったのだがとりあえず省いておく。
「で、お兄さんは?」
「俺?さっきも言ったじゃない。しがない普通のサラリーマンで、遅めの夏休みをもらったんで北海道にツーリングでも行こうかと思ったのさ」
「本当に?」
「本当さ」
「ふーん。でもお仕事してるなら車ぐらいもってるんでしょ。どうしてバイクで?」
「・・・そりゃバイク乗りのロマンってヤツだな」
2本目の缶ビールを開ける。その時船内に消灯を告げるアナウンスが流れて廊下と船室の照明が落とされた。
「さて、あんまり遅くまで喋っているのも他の人に迷惑だしもう寝たほうがいいんじゃない」
そうね、と美奈子は案外素直に答えた。小さく手を振りカーテンを閉じる。俺は残ったビールを喉に流し込んだ。
248 :
232:04/09/26 00:25:51 ID:+v45N/w6
>>232 >>233 というか・・化粧してないのかすこし童顔で
襟無しのライダースジャケットを着た女性ライダーだった。
数台の駐車車両の後方にネイキッドが停まっているのが見えた。
「これあなたのバイク?」
「そうだよ」
ふと目線をバイクへ落とし、首をかしげた彼女の首筋が、白く夜光の中に浮かび上った。
「すこし・・・乗らせてほしい」
彼女は馴れた手つきでタンデムシートにするりと身を跨らせた。
幹線路を抜ければ5キロも走らないうちに湾岸を気持ちよく流せる。
誘っといて断る理由もないさ。きっとすごくバイクが好き娘なんだろう。
それにこんなきれいな月の夜・・BARに居たところで病院の待合室みたいなもんだ。
249 :
232:04/09/26 00:26:58 ID:+v45N/w6
ふわっとした加速もコーナリングも身体が自然な反応で返した。
彼女はライダーだけあってタンデムにも慣れていた様子だ。
ニーグリップをして右手でタンデムバーを、左手は俺の腰に手を添えるのみで・・
体重は前にはかけてこなかった。
緊張してるのかな・・
海岸沿いの小さなパーキングの明るいところを選んで休むことにした。
結構旧車なのに手入れされたバイク・・(自分のメンテもできないで・・)
ふと放置してきた酔っ払いのことを思い出した。
エンジンを切ると彼女が背中から顔を覗かせた。
そして黒いタンクに描かれた絵を指差して・・・どこにでもある画なのかと聞いてきた。
どこにでもある画かもしれない・・
「これ・・俺が描いたんだ。」
250 :
232:04/09/26 00:27:54 ID:+v45N/w6
三年前、知り合いのツテで尋ねて来て、頼まれて描いたエアブラシアート。
それがあの飲んだ暮れとの付き合いの馴れ初めになった。
彼女にバイクのオーナーの話を聞かせてやった。
「昔は普通だったんだけど・・・絵を入れた時は結構気に入ってくれて・・
【上昇する天使】画を描いたんだ。けど、今は・・【墜落する天使】画だってさ。」
宙をただよう手足、大きくうねった腰・・開かれた翼
ヨーロッパの天井壁画の様に、アングルを真下から向けた構図は
意識しなかったものの見ようによっては上昇とも墜落とも見て取れた。
「どっちにしろまだ空中だから気にするな・・と言ったら 笑ってたよ。」
構図は何枚か下絵を描き、その中からオーナーに選ばせ、ペイントはオンリーワンだった。
「あたしの知人のバイクに似ているわ。・・・・今のオーナーはあなたじゃないの?」
「オーナー? オーナーならさっきのBARで飲んだくれてるよ。」
ぎゅっと彼女がいきなり背中をつかんできた。そして放した。
「・・・・もしかして知り合い?」
「もう、逢えないと思ってた。2年も逢ってないもの。偶然通りかかって・・もしかしたらと思って・・」
251 :
232:04/09/26 00:29:05 ID:+v45N/w6
「戻ろうか・・」
帰りのタンデムは緊張がほぐれたのか眠いのか何度か彼女とメットがコツコツぶつかり合った。
店を出てから2時間と経っていない。いつものペースでならヤツはまだ店に居る。
早くに気が付くべきだったか・・無駄足にこんなところに連れて来た。
彼女に申し訳ないことをしたような気分になったけど・・
俺にしてみれば思いもかけず初めての女とのタンデムになった。
一人だったらもっと乱暴な運転をしていたに違いない。
大事なものを後ろに乗せて走る気分かぁ。気分。気分。
彼女がヤツの知り合いじゃなかったらぁ・・・
行きは気分にまかせて妄想もできたけど・・さすがにできない。チキショー
俺は面度見悪いのに・・奴は可愛くない迷い猫のように毎週末俺を捕まえて、うざっ!だった。
ヤツの墜落事情を聞き出す様なマネも実際にしたことが無い。
何べんもケリを入れたけど変わらなかった。
けど きっと今日で・・こんな週末ともお別れになるに違いない。そんな予感。
海にさよならしたら5キロも走らないうちにBARまで着くから・・。
終了
252 :
774RR:04/09/26 12:44:30 ID:DaXJj91C
Idついてるけどさ、
みんな執筆名つけたら?
まあ、一行小説の長尺版も面白そうだけどさ
253 :
774RR:04/09/26 13:17:47 ID:Ehj1kpve
↑
同意。
タイトルとナンバーと執筆名はつけて欲しい。
254 :
774RR:04/09/26 13:24:40 ID:XqUxsrCt
片岡義男
山川健一
風のターンロード
他に誰がいる?
朝起きたら隼になっていた。
隼という名の鳥ならどんなによかっただろうか。大空を高速で滑空して獲物を捕らえる・・・最高だったろう。だが違った。
隼という名のバイクになってしまっていたのだ。
どうやらこのバイクは175馬力もあり、300キロの世界を垣間見れるという化け物マシンらしい。
自分のことなのに他人事のように言ってるのは、ご主人サマがあまり無理な運転をなさらないお方だからだ。
残念ながらこのご主人サマは男だ・・・。今はバイクになってしまったとはいえ、男の尻と股間を密着されるのはお世辞にも気分の良いものじゃない。
ま、常にボディをピカピカに保ってくれるし、メンテもこまめにしてくれ、無理な運転で俺をグシャグシャにする可能性も低いからガマンしてる。
いや、正直に言おう。このご主人サマを愛している。いや、俺はホモじゃありませんよ。
元は人間の男だったとはいえ、バイクになってしまった以上、性別はなくなってしまったも同然なんですから。
まあ、イカス女ライダーだったらなおよかったってだけです。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^つづけていい?
自分がバイクになってしまったことに違和感はなかった。
普通、こういうのにはパニックになるはずだと思うのだが、意外にもバイクになった事実を自然と受け入れ、俺はバイクとして生活していた。
そんなある日、事件は起きた。
バイクの回収業者っぽい連中が俺の周りを取り囲み、
盗難防止のために俺の足に巻きつけられていた鎖をガスバーナーで一瞬にして切断したんだ。
この鎖は最強だったんじゃなかったのかよ!
どこをどういじられたのかわからないが、鳴るはずの警報もならない。
・・・
なるほど。手際のいいもんだ。
五分もかからない。
俺はクレーンで吊り上げられてドナドナだ・・・。
ああ・・ご主人サマ・・・助けてくれよぉ・・・
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^たぶんつづく
257 :
774RR:04/09/26 18:04:49 ID:DaXJj91C
ロドリゲス!なにやってんの!!
電脳方面の原稿薄いよ!
258 :
ロドリゲス:04/09/26 23:34:43 ID:HBGIC4P3
ロドリゲスは鬱で寝込んでいます・・・
コンバンハ
雨だったし・・暇で急に書きたくなって週末書いてみました。
一応小説(?)は初めてです。ネタはリアルタイム2chウォッチする中からもらいますた。
バイク乗りとして・・小説家志望で書いたのではないので
実験チックな、架空の世界でしかできない(小説)遊びがしたかっただけだから
ストーリーが「盗んだバイクで走り出す!」になってしまったけど、リアルのモラルは無視でお許しを・・(汗)
※普通のツーリングライダーなので、乗ったことの無いタイプのバイクの表現が当たり前だけどできませんでした。
260 :
128:04/09/27 01:08:35 ID:Xi1beFw9
「浩市、浩市・・・」
絵美が俺を呼ぶ声がする。
「浩市・・・ここよ・・・」
わかっている。だがどうしようもできない。
「浩市・・・」
絵美の声は次第に細くなり、俺の視界の半分が真っ赤に染まって、やがて何も見えなくなった。
なにかの物音に気づいて俺は目が覚めた。枕元に置いたダイバーズウオッチを見る。早朝の5時30分。
額の汗を拭う。カーテンを開けてみると物音の主は美奈子だった。
「お兄さん、起こしちゃってごめんなさい・・・」
暗くてわかりにくいが、風呂上がりの血色の良い顔色だったのが一変して、青白く感じられてしまう。自分の荷物をがさごそと探っていた。
「きもちわる・・・」
「・・・船に酔ったのか」
美奈子はタオルを口に当てたままうなずいた。
「まだ吐いちゃいないんだろ。待ってろよ」
たしか、酔い止めの薬は持ってきたはずだ。棚に入りきらないので床に転がしてあるリュックのジッパーを開く。
「飲み物もいるな」
ほとんどの人は寝ているのでなるべく物音を立てないように船室を出る。売店でペットボトルのお茶を買い、洗面所で持ってきたタオルを濡らした。
「ほら、飲みな」
美奈子の上半身を起こして、薬とお茶を持たせた。
「ありがと・・・」
飲み終わったのを確認してベットに寝かせ、濡らしたタオルを額に乗せた。
「寝る前にアルコールを飲ませたのがまずかったかな」
昨日行き過ぎた台風の影響で海面には多少のうねりが残っているらしく、それに従って船内も揺れる。
もっとも「すずらん」は結構大型な客船なので小型船よりは波の影響を受けにくい。新造船の「はなます」「あかしあ」ではもっと快適なのだろうか。
「まあ横になってじっとしてなよ。そのうち薬も効いてくるよ」
「うん・・・」
いつのまにか、美奈子が俺の手を握りしめているのに気付いた。俺は頭を振った。ポケットからSEIKOのダイバーズウオッチを取り出しす。傷の付いたステンレスのボディをなぞり、小さく息をはきだした。
261 :
128:04/09/27 01:10:59 ID:Xi1beFw9
執筆名とタイトルは次回までに考えておきます
262 :
774RR:04/09/27 09:32:53 ID:EmFAtT5I
あげとく
263 :
774RR:04/09/27 09:49:30 ID:GNvP3DOO
>259
おもしろいよ
264 :
774RR:04/09/27 13:20:19 ID:eElR5GR+
265 :
774RR:04/09/27 18:18:30 ID:nLO+DRPV
266 :
774RR:04/09/28 08:45:49 ID:/Lyj299S
うぷうぷ
267 :
232:04/09/28 22:24:40 ID:0U6Maihw
>263 サンクスコ
268 :
128:04/09/28 23:35:17 ID:faJB6BE6
しばらくリュックを座布団にして床に座り込んでいたが、そのうちにうつらうつらと眠り込んでしまったようだ。繋いでいた手はその間に離れてしまい、美奈子の腕がベットから落ちていた。
彼女の腕をベットに戻し、カーテンを閉じると、自分もベットに戻った。
もう一度目が覚めた時は10時を過ぎていた。隣を見ると美奈子は脚をベットから降ろして奥壁にもたれかかっていた。
「あ、起きた?」
思ったよりも元気そうな表情だ。
「大丈夫なのかい」
「うん。薬のおかげで随分楽になったよ。それとお兄さんのおかげでね」
それはよかった、とあくび混じりに言う。
狭いベットスペースの中で服を着替えて、洗面所で歯磨きと洗顔を済ませた。船室に帰ってくると、美奈子がタッパーの入った袋を手に提げていた。
「ねえ、おなか減ってません?ごはん食べましょうよ」
「いいけど、俺はカップ麺しか持ってきてないしなあ」
美奈子は首を振った。
「あたしのをあげるよ、今朝のお礼にね。それとどうせなら外が見えるところがいいな」
「外が見えるところねえ・・・」
昨日見たグリル横のプロムナードが良さそうだ。二人でそちらへ移動する。
窓から見える景色は一面水平線だった。台風一過で天気は快晴だ。並べられた座椅子では雑誌などを読んだりノートPCをいじっている人がいた。PCカードスロットにAir-Hが刺さっているのが見える。こんな海上で繋がるのだろうか。
開いている席に座って、テーブルに持ってきたお茶などを乗せた。美奈子はタッパーを開けた。手作りらしきサンドウィッチが並んでいる。
「ささ、遠慮しないで食べちゃって」
彼女にすすめられるまま、ひとつまみしてみる。
269 :
128:04/09/28 23:36:16 ID:faJB6BE6
「どう?」
「・・・おいしいね」
お世辞でなくそう言った。卵サンドやハムサンド、ベーコンサンドにツナサンド、どれも売り物と遜色ない。売り物を詰め替えただけ、というオチもあり得るが・・・。
「食べないのかい?」
美奈子は手をつけようとしないので尋ねてみる。
「まだちょっと気持ちわるいからさ。ダイエットにもなるしね」
「ダイエットなんて気にする体型でもなさそうだけど」
「女の子は見えないところに付いていたりするものなんです」
「そういうもんですか」
「そういうものです」
むしろ俺的にはムチムチなほうが絶対に良いが、と思ったが言葉には出さなかった。
270 :
128:04/09/28 23:42:02 ID:NfVJXBlS
タイトルは「オロロンラインにて」
もっともそこまで話が進まない可能性もありますが・・・
執筆名は「志水一二八」で
多分IDが変わってますが接続が切れただけです
271 :
774RR:04/09/29 09:50:25 ID:rP7hY6t4
272 :
774RR:04/09/29 22:22:38 ID:BMTH1i4b
273 :
774RR:04/09/30 09:37:18 ID:VMdkQzSP
オフコース!!
274 :
774RR:04/09/30 11:23:37 ID:A8K71BcV
「ドロロン閻魔君」?
ふっるー
275 :
774RR:04/09/30 12:34:17 ID:SK83M9it
>274
つか寒い
276 :
774RR:04/09/30 14:56:13 ID:XFQhaN+r
>>275 スマソ、これしか思い付かなかったので・・・
277 :
志水一二八:04/09/30 23:11:23 ID:pSxRtsxz
そういうことで遠慮なく美奈子謹製らしきサンドウィッチをいただいていると、通路の角から革フライトジャケットが見えた。
「ああ森下さん」
俺の苗字を呼ぶ。空調が利いている船内でも相変わらずA−2を肩に引っかけている祐三は、すこし驚いたように俺達を見た。
「えーと、そちらの人は・・・お知り合いですか?」
昨日、祐三に一人旅だと言っていたからだろう。俺は首を左右に振った。
「君と同じようなかんじだよ。船室で隣り合わせてね」
祐三は座椅子を引っ張ってきて俺の隣に座った。
「こちら新田美奈子さん。歯科医院に勤められてるそうだ」
祐三に紹介する。美奈子は会釈した。
「歯科助手さんですか、牧祐三といいます。よろしく」
「こちらこそよろしく。でも助手じゃなくて衛生士だから」
「なにか違うんですか」
「衛生士は資格がいるし、患者さんに触れるからね」
美奈子は立ち上がった。ほとんど俺が空にしたタッパーをそそくさと片づける。
「じゃあたしは部屋に戻るから」
素っ気なく言い残して通路の角に消えていった。俺と祐三は顔を見合わせた。
278 :
774RR:04/10/01 00:06:40 ID:E5QONmM8
おかえり
まってた
279 :
774RR:04/10/01 17:42:04 ID:AGDQqNV9
280 :
774RR:04/10/02 08:33:47 ID:UEBUVry1
他にも小説書く奴はいないのか?
バイク小説最高!
281 :
志水一二八:04/10/02 20:16:37 ID:dY12PDDI
「すずらん」の浴場は「大」浴場とはうたっているが、実際は洗面スペースが6面程度に浴槽が2つという規模のものだ。俺は祐三の隣で湯につかっていた。
「やっぱり水平線しか見えないな」
当たり前といえば当たり前のことを言ってしまう。美奈子が行ってしまった後、しばらくテラスなどで祐三と話していたのだが、そのうち風呂に入ろうかという事になった。
洗面具を取りに船室に戻ったが、隣のベットには空タッパーなどが置いてあるだけだった。フォワードサロンやビデオシアターではTVや映画が放映されているから、おそらくそちらに行っているのだろう。
「森下さん、北海道でどこか行く目的でもあるんですか」
「うーん、ベタだけどとりあえず宗谷岬だな。休暇にも限りがあるしね」
「ライダーハウスメインですか」
ライダーハウスとは主に北海道にある格安の宿泊施設のことだ。その多くは地元の方の好意で運営されており、中には無料の所もある。「ライダー」ハウスだが、ほとんどの所はバイク乗り限定というわけでもない。
「一応テントと寝袋を持ってきてるよ。ライダーハウスは雨が降ったときにでも避難させてもらうかな」
俺は祐三と並んで浴槽のヘリに上がった。
「牧君は?どうするの」
「僕ですか・・・。学生なんで時間はあるんだけど、特に目的は決まってないな。あ、僕もキャンプの予定です」
「じゃあ・・・」
俺は湯分の中で立ち上がった。祐三の顔をみてニヤリと笑う。暗黙の了解というヤツだろう、祐三も同じく笑って立ち上がる。
「一緒に行くか」
「ですね」
俺が差し出した手を祐三はがっちりと握った。まことに美しい友情の図、なのだが、脱衣場からは全裸の成人男性二人が浴槽に立って笑いながら手を握っているといういささか危ない光景が見えたに違いない。
282 :
志水一二八:04/10/02 20:20:42 ID:dY12PDDI
283 :
志水一二八:04/10/02 20:24:13 ID:dY12PDDI
「船が揺れると、やっぱり湯も揺れるんですねー」
祐三は浴槽のヘリに腰をかけて、うねる湯面と窓から見える海面を見比べていた。
これが
>>281の前に来ます
284 :
774RR:04/10/03 08:52:23 ID:qUrfjT+s
漏れ、現在思案中
285 :
774RR:04/10/03 18:23:36 ID:BWzLlkxm
バイク板短編大賞審査委員長の片山片隅です。
皆さん、ぶるって応募下さい。
286 :
774RR:04/10/03 21:06:59 ID:SnEaDtSf
ここまで来て、石井敏弘氏は…どこへ…。
287 :
774RR:04/10/04 16:15:47 ID:JSgkz5At
288 :
774RR:04/10/04 18:07:18 ID:x7gP5cdl
289 :
志水一二八:04/10/05 01:26:41 ID:vxpTKChf
「すすらん」が残す白波が闇夜の彼方に消えていく。見渡す限りの水平線だった風景は、日が落ちるに従って暗闇に包まれ、やがて遠くにぽつりぽつりと小さな明かりが灯っていった。
「ここにいたのね」
船後部のテラスで苫小牧市街の夜景でも撮ろうかと思い、水が入っていないジャグジーにもたれかかっていたいると、黒髪の女性が声をかけてきた。
さっきまではTシャツにジーンズというラフなスタイルだったのだが、もう少しで苫小牧に到着するからであろう、ワンピースなどを着込んでいる。
「景色を撮りたかったんだけどな。やっぱ光量不足だな」
暗闇になかに小さく点が光るだけのデジカメプレビュー画面を美奈子に見せた。
「それにしても・・・」
髪を整えて、きちんとメイクまでしている美奈子の横顔は、女性らしい若い活力に溢れている。きれいだ、という言葉が喉まで出かかったが、俺は視線を無理にデジカメの液晶画面に落とした。
「それにしても?」
美奈子は俺の顔を覗き込むように見上げた。
「それにしても、長い船旅だったなあ、と」
妙にどきまきして、俺はデジカメのスイッチをいじった。にゅーと光学ズームのレンズが飛び出す。
「ふーん」
今ひとつ納得していない様子だったが、ワンピースの下にはいているジーンズのポケットから携帯電話を取り出した。
「もうここだと繋がるみたいよ、ほら」
俺に携帯を見せる。確かに画面からは圏外の文字が消えている。
290 :
志水一二八:04/10/06 01:56:04 ID:OjmX5L39
自ら保全
291 :
774RR:04/10/06 19:06:07 ID:G86L+ajI
あげあげ
292 :
志水一二八:04/10/06 21:56:38 ID:R4PqEbw4
「ほんとだな」
「iモードも繋がるよ」
「ああ」
「天気予報とかも見れるよね」
「うん」
「明日は晴れ、だよね」
「そうか」
「・・・」
ふと、俺はあることに思い至った。ジャケットの内ポケットに入れてあった自分の携帯を取り出した。
「せっかく知り合いになったんだからメアドとか電話番号を交換しない、かな」
美奈子はしばらく俺の顔を見つめ、くるりと背を向けた。
「ええでもーお兄さんエッチそうだしーどうしよっかなー」
「・・・悪かったな、体中からエロオーラ発散させていて」
「そこまでは言ってない」
「うるせーエロ大王のパワーを見せちゃる」
両手を広げてぐわっと威嚇する。美奈子はきゃあきゃあ言って逃げ出した。
「わかった、わかったよ教えるからね、ね」
転落防止用の手すりまで追い込む。ここはオープンデッキなので潮風が吹き付けてくる。足下も多少の塩を吹いている。
「ああ、そのあたり滑りやすいから気をつけなよ」
と言うそばから、美奈子はサンダルを滑らせた。尻餅を付く寸前、俺は手を伸ばして美奈子のウエストを捕まえた。ぐいっと体を引き上げると、抱き寄せるような形になる。
293 :
志水一二八:04/10/06 21:57:37 ID:R4PqEbw4
「大丈夫か」
「だいじょうぶ・・・て、お兄さんが追い回したからでしょ」
確かにそのとおりだ。
「それはすまんかった」
「そんでもって、いつまであたしを抱いてるつもりかな?」
俺は慌てて美奈子の腰に回した腕を解いた。
「ふん、やっぱりやらしー人なんだ、お兄さんは」
ベンチに腰を掛け、俺にべーと舌を出した。しばしの無言。
「はいこれ」
やがて美奈子は小さな紙片を俺に差し出した。折られた紙を広げてみる。そこには090で始まる数字とアルファベットの文字列が書かれていた。
「札幌も観光する予定なんでしょ、近くに寄ったら連絡してね。それと、事故には気を付けてね」
俺はうなずいた。脳裏に浮かんだ記憶と、美奈子の表情が重なってひとつになり、代償行為と自覚しつつも気持ちの揺れはどうにもならなかった。
294 :
774RR:04/10/07 21:29:31 ID:OdaQUaag
ho
295 :
774RR:04/10/07 21:36:34 ID:uToNdAlS
Fが結婚の報告をするために上司のいる場所へ向かっていると、
脇の通路から同僚 K(♂)が出てきた。
F「あれ?K どこ行くの?」
K「いや、今度結婚することになったんで、上司に報告しようと思ってさ」
F「マジ?俺も今度結婚するんだよ。で、俺もいま報告に行こうと思ってたトコなんだ。じゃ、一緒に行くか」
FK「失礼します。」
上司「おう、どうした二人そろって?」
F「お話があるんですが、ちょっといいですか?」
上司「? いいけど、どうした?」
FK「実は今度… 僕 た ち、 結 婚 し ま す ! 」
上司「えぇ!?」
296 :
志水一二八:04/10/08 21:31:19 ID:VBcG9XED
えー今日からやっと北海道上陸編になります
なるべく自分の行ったところを中心に書いてますが
情報だけのところもあるんでつながりがおかしい箇所があるかも
にしてもこのスレ落ちそうだな・・・
バイク板は流れが速いね
297 :
志水一二八:04/10/08 21:33:30 ID:VBcG9XED
新日本海フェリーが停泊する苫小牧東港は正確には厚真町にある。周辺には発電所があるぐらいで、市街地からも外れている。フェリーダイヤも深夜に敦賀港を発して午後8時過ぎに苫小牧港に到着するというもので、貨物需要を重視したものになっている。
とはいえ、徒歩の乗客にもまったく配慮していないというわけではなく、フェリー到着時間に合わせてJRの苫小牧駅や札幌駅までシャトルバスが出ている。
「さて、今日はどうする?」
時刻は午後9時になろうとしている。二台のバスをフェリー横から眺めつつ、俺は祐三に聞いてみた。
「えーとですね、苫小牧にいといの湯という健康ランドがあるんですよ。そこで泊まりましょう」
「わかった」
俺と祐三はバイクを発進させた。乗客が並んでいるバスを横切り道路に出る。
バスの乗車待ちの行列の中にキャリーバックを携えた美奈子が見えた。俺の姿に気づいたらしく、ピースサインなどを出してくる。
「一応北海道初ピースだな」
苦笑してピースを返すと、美奈子は大きく手を振ってくれた。
R235に入り、祐三のペースに合わせて走ること二時間余り、途中満龍という店でラーメンなどを食べつつ目的地にたどり着いた。
いといの湯は天然温泉だということで、露天風呂、檜風呂、サウナ、リラックスルームに仮眠室と健康ランドとしての設備は一通り揃っている。マッサージや垢擦りもある。
受付では余分な荷物を預かってくれた。この日仮眠室はけっこう混み合っていたが、二人分の場所を確保し就寝する。
298 :
774RR:04/10/08 22:05:36 ID:qbkq+vuB
299 :
774RR:04/10/08 23:47:01 ID:c5gzvx0z
読んでるよage
300 :
774RR:04/10/08 23:54:44 ID:W3RWvcDN
今時のライダーって
30〜40歳位
独身
最新SS
10年前は峠小僧
普段は車
みたいな奴が多い気がするのでそんな小説希望。
( ´ー`)y−~~
302 :
774RR:04/10/09 09:25:49 ID:UZhhSijh
>>300 いやいや
20〜30代前半
職業は自由業かサービス業
既婚、あるいは彼女あり
ストリート系かアメリカンかオフ車
普段もバイク(あるいは車も持っている。)
十年前は高校生
も多い。こいつらは根っからのバイクヲタじゃなく、
バイクはファッションの一部。音楽とかアートにも
強い関心を持っている。小説を売るならこいつらにだろう。
303 :
774RR:04/10/09 12:46:21 ID:FF9GoWLH
>>302 そういう香具師も多いな。
両方出せ!(w
304 :
774RR:04/10/09 18:12:26 ID:4cv0Cy4z
ストリート系とヲタ系を争わせる!
面白いかも。
305 :
774RR:04/10/10 12:50:17 ID:JIYA72qa
306 :
774RR:04/10/11 00:06:21 ID:L68zaA/H
初めから猛烈なドッグファイトになった。
薀蓄ではヲタがややまさり、
タイムは同等、
世間体はストリート系がまさっていた。
最後は殴り合い。
307 :
志水一二八:04/10/11 00:09:50 ID:6JzLubkg
翌日は早朝の六時にいといの湯を後にした。R36を車に抜かれつつひたすら進む。社台ファームを横見に眺め、登別町を通り過ぎ、室蘭市の白鳥大橋で祐三とデジカメ撮影に励み、R37に入って伊達町の道の駅 だて歴史の杜で小休止する。
館内で土産物屋をひやかして、町内のホクレンで給油して旗を貰い、三叉路でR453へ右折して、正午過ぎに本日の目的地の一つである洞爺湖周辺に到着した。昭和新山の駐車場にカブとアドレスを止める。
「煙上がってますねー」
見たまんまの感想を祐三は口にした。茶褐色の岩肌の中腹あたりから、もうもうと噴気を上げている。観光バスが何台か止まっており、人も多い。この山を観測した三松正夫という人の銅像の前で記念撮影し、団体用の撮影台が空くのを待ってそこでも一枚撮る。
土産物屋が数店舗軒を連ねていて、なぜかその中に熊牧場という建物があった。入り口に羆の剥製が2体あり入場者を威嚇している。
中を覗いてみる。店内は普通の土産物屋だった。奥に受付があり、そこから牧場に入場できるということだ。熊牧場といえば登別のほうが有名だが、そこはスルーしてきたのでここに入ってみる。
「小熊かわいいっすねー」
「大人はだらだらしてやがるなー」
施設を進み人のオリという区画に入る。人のオリというのは読んで字のごとくで、人間が檻に入って熊を見物するというものだ。
登別の熊牧場にも同じような施設があるようで、どちらかが模倣したのか、人間の考えることだからアイデアも似てくるのか。経営基盤が同じとかだろうか。近くで見る羆の大きさにびびりつつ、熊牧場から出る。
308 :
志水一二八:04/10/11 00:11:43 ID:6JzLubkg
隣には昭和新山ガラス館という建物があった。これも昭和新山と関係ない気がするが、とりあえず入館してみる。
館内はその名前のとおりガラス製品が展示されている。ここは女性客とカップルが多かった。ヘルメットを抱えた男二人組というのは微妙に異質だっただろうが、気にしないで館内を見て回る。
「うん、これは・・・」
飾ってあった、ピエロの頭のようなものが付いた置物を手に取る。
「こりゃ伊勢志摩のパルケエスパーニャでも見たことある・・・てか買ったよ」
本当に同一品かどうかは不明だがデザインや手に持った重量の感覚がほとんど同じである。今は絵美の実家で新聞紙に包まれて段ボールの中に詰まっているはずだ。
尚、この施設や熊牧場も有珠山の噴火によって一時期閉鎖していたそうである。
309 :
志水一二八:04/10/11 00:29:28 ID:6JzLubkg
ツーレポ風でスマソ
話の広がりを持たせるということで・・・
>>298 ありがと
310 :
志水一二八:04/10/11 00:30:19 ID:6JzLubkg
311 :
774RR:04/10/11 22:58:07 ID:KftgYd57
age
312 :
774RR:04/10/12 00:13:21 ID:h+2dXMDJ
奄美制覇の予備知識その@
往路
10月29日
フェリー会社:マリックスライン PM18:00 鹿児島港発 翌日05:20 名瀬着
復路
10月30日
フェリー会社:大島運輸 21:20名瀬発 翌日08:30 鹿児島着
費用7800+3750+7800+4600
立ちふさがる壁は厚くて高いですね〜
313 :
774RR:04/10/12 00:13:57 ID:h+2dXMDJ
↑誤爆スマソ
314 :
774RR:04/10/12 09:05:42 ID:gvCQQlk/
うぷうぷ
315 :
志水一二八:04/10/13 00:02:58 ID:6P25jdLL
昭和新山を後にして、有珠山ロープウェイから洞爺湖を望み、山頂にあるカフェレストラン噴火亭で「火山ラーメン」を食べ、火口を見学し、ロープウェイを下って洞爺湖に移動する。湖の周辺をぐるりと一週すると、公園の中に奇妙なオブジェがあった。
「なんじゃこりゃ」
それは巨大な人の顔で、目鼻口の部分だけを切り取って地面に突き立っていた。祐三がすかさずデジカメにその光景を収める。
再びR453に戻り、山間の道を2台の原付のバイクで走る。支笏湖の湖畔にたどり着いた時、西の空が赤く染まりかけていた。俺が持ってきたガイドブックを祐三と見、今晩の野営地をモラップキャンプ場という所に決める。
受付棟で管理費を払い、砂浜にテントを設営する。イワタニのジュニアバーナーでインスタントコーヒーを沸かし、自分と祐三のマグカップに注いだ。湖面に映える恵庭岳がゆっくりと彩度を落としてゆく。
「森下さんて独身ですよね。彼女とかいないんですか」
「なんだい、藪から棒に」
「いや、男前ですから、森下さん」
「牧君こそイケメンだぜ」
おぎやはぎのネタのような会話を交わす。マグカップを置いて、LEDライトを灯した。
「以前はいた。今はいない」
ライトをなるべく陰が出来ないような位置に設置する。祐三は蛍光灯ランタンを持ってきていた。バーナーの横に並べる。
「別れたんですか」
「ああ」
永遠に、とは言わなかった。左手に巻いたダイバーズウオッチの秒針が動いているのを確認し、メタルバンドに刻まれた傷をそっとなぞった。
316 :
774RR:04/10/13 22:50:01 ID:AfEE4Q5y
317 :
774RR:04/10/14 02:27:36 ID:EGTbnJ94
age
318 :
志水一二八:04/10/14 23:32:08 ID:K671CmDK
まだ朝靄の気配が残る支笏湖畔を、俺は一人散策していた。モラップキャンプ場には俺達以外に2.3テントが貼られている。キャンパーの朝は結構早いものだが、歩いている人は俺以外にはいない。
今日は札幌市内に入る予定だった。ジャケットの内ポケットから携帯電話を取り出す。
「美奈子にメールを出さないとな」
昨夜祐三と決めておいた大まかな行程を送っておいた。
テントサイトに戻ると、祐三が起き出してきた。テントと荷物を撤収し、湖を後にする。
R453を2時間ほど進むと、やがて札幌市街が見えてきた。右折してR36へ入る。
祐三が前方を指差した。銀色に光る半円形の建築物が見えている。
「あれが札幌ドームだな」
今年から札幌に移転してきた日ハムの本拠地だ。一応、コンサドーレ札幌の本拠地でもある。
路肩にバイクを止め、ドームを背に写真をとり、隣接している羊ヶ丘展望台へ入る。有名すぎるほど有名なので説明の必要はないだろうが、ここはクラーク博士の全身像がある所だ。
牧草地には羊が放牧されており、青看板の「好きです、札幌」と博士の像の前でお約束の記念撮影をする。新設された日ハム記念碑の選手手形に掌を合わせ、雪祭り資料館、ウェディングパレス、裕次郎歌謡碑と見物して回る。
オーストリアハウスで職場の同僚用に小物の土産物を買い、軽食コーナーで「展望台ラーメン」を食べる。
「なあ牧君」
「なんです」
「俺達、ラーメンばっか食ってる気がするんだが」
「北海道といえばラーメンだからいいんですよ」
その認識はちょっと違うと思ったが、旨そうに麺をすする彼には何も言えなかった。
319 :
774RR:04/10/15 21:45:37 ID:baxWYTWo
320 :
774RR:04/10/16 16:46:18 ID:/5va/joS
ほかにも小説書く人はいないの?
321 :
774RR:04/10/16 20:25:55 ID:QeOftXd+
■女性器
女性器はイヤラシイ形をしているが、個人的にはもっともっと
イヤラシイ形をしていてほしかったと思う。
一例を挙げると性的に興奮したら女性器から最長3mぐらい
まで伸びるような触手を出して男性器に絡み付き、膣内に引き
込むといった機能が備わっていてもよかったのではなかろうか。
もし実際に女性器にそうした機能があったとしたら、私は小学
6年生ぐらいの色白で髪が長くて大人しい、赤いリボンとフリフリ
フリルの可愛い服がトレードマークの学校一の人気者美少女小
学生に生まれ変わりたい。
そして学校で授業中エッチなことを考えたために、自分の意に
反して膣内から触手がうねうね出てきて、最初はスカートの上から
膣口を手で押さえ込もうとするが、押さえつけようとしている手の
脇から触手がはみ出してきて、ついにはスカートの裾まで進出し、
恥ずかしい粘液まみれの触手が生々しい臭気を周囲に漂わせな
がら斜め前の席に座っている好きな男子の股間に伸びてゆく場面を
クラスメイト全員に見られてしまい、赤面した顔を両手で押さえて泣き
じゃくったあげく、遠い街の学校に転校したい。
しかし、この子に限らず初潮を迎えた女の子の誰もが一度は経験
する、触手の試練。母親は娘と風呂に入りながら、自らの少し色素
沈着のすすんだ触手を見せ、「みおちゃんももう直ぐこんな風に触
手が出てくるようになるけど、驚いちゃダメよ。」と、微笑ましい
家庭の性教育がなされたりするものなのである。
322 :
774RR:04/10/16 21:09:44 ID:6/N0oQaN
323 :
志水一二八:04/10/16 22:08:15 ID:0S6rdA6F
その後、テレビ塔、高層建築群の中に埋もれた時計台、北海道庁旧本庁舎、札幌マイセン美術館と順次移動して、すこし早いがすすきので夕食を食べようということになった。
ガイドブックを片手に地下鉄すすきの駅周辺をうろうろしていると、いつのまにやら照明が毒々しいエリアに迷い込んでしまった。
「ここは・・・」
「風俗街っすね」
有閑マダムやらナース大好きやら、いかにも風俗らしい名前が連ねられた雑居ビル群や店舗をおのぼりさんよろしく見て歩いていると、ビルの陰に佇んでいた男が声を掛けてきた。
「お兄さん方、いい娘紹介するよ。今の時間なら5千円でOK」
「いや俺達は・・・」
「またまた〜、嫌いじゃないんでしょ。すすきのに来たのなら遊んで行かなきゃ損だよ」
バイクを押しつつ移動するのだが、男はしつこく食い下がってくる。
「あんたたち、何やってんの!」
突然、背後から女性の声がした。驚いて振り返るとそこには先日知り合いになったばかりの人物がいた。
「もう、こんなところウロウロして。どこに行くつもりなの?」
美奈子だった。腰に手を当てて、俺達を睨んでいる。
「ち、女連れかよ・・・」
客引きの男は舌打ちして元のビル陰に戻っていった。
「い、いやさ、なんていうか社会見物ていうか不可抗力ていうか、なあ牧君」
しどろもどろになって祐三に同意を求める。
「客引きにつきまとわれただけですよ」
「そのまま連れていかれて、ぼったくられたら良かったのに」
冷たく言い放つ。どうにもばつが悪い思いで、視線を雑居ビルのほうにそらせた。
「どこ見てるの?」
美奈子は振り向いてその雑居ビルを見た。そこの看板の中にはこうあった。口腔ヘルス・歯医者でヌイちゃった――。
「もう、このドスケベ!」
美奈子は力一杯俺の後頭部を殴った。
324 :
志水一二八:04/10/16 22:09:27 ID:0S6rdA6F
エロコピペの後にエロネタですんません・・・
325 :
774RR:04/10/17 22:00:00 ID:IHP63LI0
ほ
326 :
774RR:04/10/18 17:02:53 ID:z6D/hYd+
逢斡梓握梓葦
328 :
774RR:04/10/20 15:46:37 ID:rohkU5u8
age
329 :
志水一二八:04/10/20 22:02:21 ID:bEXZkfPu
「いくらメールをうっても返事すらこないんだから」
腕を組んで、相変わらず美奈子はぷりぷり怒っている。俺は慌ててジャケットの内ポケットに手を突っ込んだ。携帯を見る。
「ごめん、ドライブモードになってて気づかなかった・・・」
5件ほどのメールが入っている。
「朝のメールに夕方にすすきのって書いてあったから、買い物がてらに寄ってみたら、まったく男の人って」
地下鉄の駅周辺で俺達のバイクを見かけたらしく、しばらく周辺を探していると、風俗街で客引きに連れられている男二人を発見したという・・・。
「まったく、ついてきてよ」
美奈子は路肩に止めてあった日産のエクストレイルに乗った。俺は祐三と顔を見合わせた。
「いくよ」
構わずに車を発進させる。とりあえず二台の原付バイクでSUVの後を走る。俺達に配慮してくれているのか、ゆっくりとしたペースで小樽側へ移動していく。
手稲区の一角にある住宅街で、エクストレイルは止まった。広々とした庭のカーポートの中にあるワゴンRの横に並べて駐車する。
「バイクは適当な場所に置いて、中へどうぞ」
言われるままに、玄関の扉をくぐる。スーパーの袋を携えた美奈子に続いて、リビングらしきところに入った。
「おかあさん、買ってきたよ」
リビングのテーブルの上には、真ん中が盛り上がったジンギスカン鍋が置いてあった。美奈子の母親はコップやら小鉢やらを並べていた。
「美奈子の友達の方ね。ささ、どうぞお掛けになってくださいな」
「はあ・・・」
「ほら、ぼうっと突っ立てないで座ってよ」
勧められるまま、椅子に座る。キッチンでエプロンをつけた美奈子がビニール袋からラム肉やモヤシやエノキを取り出して、トレーに移し替えたり野菜を洗ったりしていた。
330 :
774RR:04/10/22 15:39:14 ID:4SNy535I
331 :
志水一二八:04/10/23 00:46:38 ID:6SQrfj4i
「そうですか、製薬会社にお勤めですか」
美奈子の父親が俺のグラスにビールを注いだ。トレーに盛られた羊肉はちょうど半分ほど無くなっている。俺の隣に座った祐三のグラスにもビールが注がれ、祐三はちょっとぎこちない手つきで酌を返していた。
「いや、まあ俺は営業ですが、ははは・・・」
「で、牧君は森下君の後輩と」
「えーと、彼はC大の学生なんですけど、うちの会社にアルバイトに来てくれてまして・・・」
とっさに考え付いた設定を並べ立てる。1時間ほど前、美奈子はジンギスカンの準備を一時中断して、俺を廊下に連れだしたのだ。
「いーい、森下さんはあたしの病院にくる製薬会社の人って設定だから」
「はあ?俺は機械メーカのサラリーマンだって言っただろ」
「だからそういう設定なの。牧君は森下さんの後輩ということでね」
「だからなんで・・・」
美奈子はじっと俺の目を見つめた。
「例えば森下さんが若い娘の父親だとするでしょ」
「まだそんな年じゃないよ」
「だから例えば。それで、自分の娘が男友達を連れてくるとするじゃない。その場合、どこの馬の骨だかわからない昨日今日出会った人と、以前から仕事で関係がある人、どっちのほうが信頼できる?」
「まあそりゃ後者だろうが・・・」
「それで、その父親が結構頑固で、古くさい頭の持ち主だったりしたら?」
俺は腕を組んだ。
「いやしかし、一応俺は真っ当な会社員だし、牧君はそれなりに名前が通った大学の学生だぜ。なんら後ろ暗い所は・・・」
「ごちゃごちゃ言わないで。今日泊まる所とか決まってないんでしょ」
「まあそうだけど」
「うちに泊まっていきなよ。その場合、なおさら信用できる人のほうがいでしょ」
決まりね、と美奈子は手を叩いた。
「でもいいのかい。美奈子ちゃんにとっても俺は昨日今日出会った人には違いないんだぜ」
「大丈夫、あたし人を見る目は確かなんだから。森下さんがえっちいのも見抜いてたでしょ」
俺は苦笑するしかなかった。
332 :
774RR:04/10/24 00:07:07 ID:RxeB24lK
ze
333 :
志水一二八:04/10/24 23:33:36 ID:yih6T+F0
「業績はどうです?私の会社もそうですが、北海道はまだまだ苦しくてねえ」
「あ、いや俺の所も楽じゃないですよ」
「どんな製品が売れていますか」
「あ、えーとそれは・・・」
「お父さん、仕事の話はそれぐらいにしてよ」
ビールグラス片手に返答に窮していると、美奈子が助け船を出してくれた。
「北海道は初めてですか?」
美奈子の母親がトレーをかたしつつ聞いてきた。
「俺は去年の夏も来ましたから2回目ですよ。もっとも、その時は飛行機にレンタカーでしたけど。牧君は初めて、だよな」
祐三は焼けた肉をタレに漬けつつうなずいた。
「誰と来たのかな〜?」
美奈子はもう食べ終わったのか、ラードを菜箸でつついている。
「誰とって、まあ同僚とだな」
俺はグラスのビールを飲み干した。美奈子の父親はこうして喋っている分には温和で優しげな人で、「頑固で、古くさい頭の持ち主」には見えない。聞けば、会社役員だということだ。
やがてラム肉もほとんどなくなって、俺達は風呂にも入らせてもらい、ちゃんと布団が敷かれた客間らしきの和室に案内された。
「あたしの部屋は2階だけど、夜にこっそり侵入とか試みないでね」
「一宿の義理がある娘さんにそんなことしませんよ。おやすみ」
おやすみ、と俺と祐三に返事して、美奈子は襖を閉めた。
334 :
774RR:04/10/26 00:36:59 ID:eFr+jXw8
age
335 :
志水一二八:04/10/27 00:38:21 ID:2pufw76Q
ロードスターのフロントガラスに大粒の雨が降り注いでいる。今日の名神は思いのほか空いていて、俺は追い越し車線を120キロ程で流していた。
「久しぶりのデートなのに雨なんて・・・」
助手席に座った絵美のご機嫌はよろしくない。先月からUSJに行く予定を立てていたからだろう、二人の休みを調整してとった時間なのに、今日を逃すとまた一月後だ。
「雨なら人が少なくていいじゃない」
雨足はますます激しくなり、ワイパーがせわしなくガラスを往復する。午前中だというのに随分と景色が暗くなって、俺はライトを点灯させ、すこしスピードを緩めた。
「うん?」
500mほど前方を走っていた車がハザードを灯した。同じくハザードを焚き、スピードを落とす。数台前の車が二台、絡まって停車している。
「事故みたいね」
助手席側からのほうが見えやすいようで絵美が状況を説明してくれる。ちらりと水滴で曇るサイドミラーに目をやった。高い位置にある大型車とおぼしきライトが急速に接近してくる。
俺は背中が粟立つのを知覚した。絵美、と呼びかけた瞬間、巨人に蹴飛ばされたような衝撃を覚え、次の記憶では俺の視界が半分真っ赤に染まっていた。
Tシャツの冷たさで、俺は目が覚めた。体が震えている。いやに喉が乾いていて、リュックからペットボトルを取り出し、口をつけた。
隣にいる祐三は、疲れているのだろう、ぐっすりと熟睡してる。俺は布団から起き出した。LEDライトを取り、玄関を出る。庭の片隅に止めてあるアドレスの座席に腰を掛けた。
しばらく、頭を抱えるようにして座り込んでいた。どれくらいか時間がたっただろう。
「どうしたの?」
美奈子の声がして、俺は振り向いた。ジャージにカーディガンを羽織って、心配げに俺を見ている。
「窓からライトの明かりが見えたからさ。あそこがあたしの部屋」
二階の一角を指差す。
「震えてるの?」
そっと俺の肩に手を置いた。俺は美奈子の腕を引っ張った。強引に抱き寄せる。
美奈子は驚いたようだったが、抵抗はせず、されるままに俺の胸に体を預けていた。
「狼さんがこんなに震えてちゃ、うさぎちゃんは困るんだけどな」
自分勝手だと思いつつ、俺は美奈子を抱きしめ続けていた。美奈子の体温が暖かく、俺の心の中の氷塊をほんの少し溶かしてくれた。
336 :
774RR:04/10/27 10:40:12 ID:RBBBUIE4
志水さん、なかなかやるね。
電車男に続くか?
337 :
774RR:04/10/28 13:50:03 ID:epVYfF2/
n
338 :
774RR:04/10/29 13:46:05 ID:44R886qa
ほしゅ
339 :
志水一二八:04/10/29 22:06:50 ID:1XfdbY1B
トーストにスクランブルエッグとフライドエッグ、海草サラダにヨーグルトがけフルーツ、オレンジジュースにコーヒーまでついた朝食を前に、俺と祐三は箸を出すのを少々ためらっていた。
「また朝から豪華だねえ」
美奈子の父親は新聞に目を通しつつ、スクランブルエッグを乗せたトーストを手に取った。
「なんだか今日は美奈子が張り切っちゃってね」
「おかあさん、余計なこと言わないで」
昨日と同じエプロンをつけて、美奈子は俺の斜め前に座っていた。髪をアップにして、白シャツにミニのスカートなどを履いている。年齢より幼く見える顔立ちと相まって、そのまま高校の教室に座っていても違和感がなさそうだ。
サラダを口に運びつつ、さりげなく目線を向けると、美奈子はにっこりと微笑んだ。
俺は、不自然に視線をそらしてしまった。恐らく俺だけが気まずい思いで、無言のまま朝食を食べ続ける。
「ねえねえ、牧君ってつき合ってる子とかいないの」
「僕ですか、いますよ」
祐三は携帯の写メールを美奈子に見せている。
「かわいじゃない。どこで知り合ったの」
「バイト先で一緒でしてね」
「どっちから告ったの」
「そりゃあ僕から」
「へえ、やるじゃん。やっぱり告白って男の人からしてほしいよねー」
コーヒーを飲みかけだった俺は、思わずむせてしまった。
340 :
774RR:04/10/30 00:19:10 ID:JBCImWSt
保守age
341 :
774RR:04/10/31 09:06:31 ID:Ibyg2fDn
342 :
774RR:04/10/31 17:52:49 ID:EtDyIoBP
漏れも書こうかな。SAで休憩中で給油中のバイクヲタがDQNに絡まれてる
女の子を発見、勇気を振り絞ってDQNに一言言う。通り掛かりの白バイに
助けてもらい、事情聴取を受ける。その後、女の子に住所を聞かれて教える。
数日後、その女の子からマグカップがお礼として届く。勘違いしたバイクヲタ
はどうしたものかインターネットの匿名掲示板にバイク男のHNで(ry)
絶対ヒットしそう。
343 :
774RR:04/11/01 00:45:36 ID:RA3a600G
美奈子と母親の見送りを受けて、俺達は出勤する美奈子の父親と同時に家を出た。電車通勤の父親に頭を下げて別れ、R5を進んで小樽に入る。
思ったよりも短い小樽運河、小樽市鰊御殿 、オルゴール堂と回り、最近では「ヤンキー母校へ帰る」で有名な余市に移動してニッカウヰスキー北海道工場を見る。再び小樽に戻り、昼食に小樽運河食堂くじら軒で「支那ソバ」を食べる。
「なあ牧君」
「なんです」
「俺、そろそろラーメン飽きてきたんだが・・・」
「いいじゃないですか。小樽と言えば運河とラーメン、常識でしょ」
いや普通は運河と寿司あたりじゃないだろうか、と思ったが、豪快に麺をすする彼には何も言えなかった。
昼食後、さらに銭函まで戻り、R337からR231を日本海沿いに走る。留萌市まで原付のペースで4時間余り、すでにオロロンラインの下端に入っている。
この日は有名な黄金岬キャンプ場にテントを張った。ガイドブックに書いてあるとおり、北海道にしてはキャンプサイトがさほど広くない所だが、日本海に沈む夕日はやはり絶景だ。
台風一過ということもあり、今回の旅は天候に恵まれている。祐三と二人、それぞれのバイクに跨って茫洋とした海の様を眺めていた。
去年に来たときは留萌市は通らなかった。旭川まで高速を使って、士別市でR239から苫前町に出てオロロンラインを通り、稚内まで走った。
隣にいたのは祐三ではなく、サロベツ原野の水巡回式トイレに妙に関心したり、抜海港の消波ブロックにたむろするアザラシを見て、触りたそうにしていた。
3連休を利用した慌ただしい旅程だったが、俺と絵美にとって、思い出深い旅だった。つまらないことでケンカもしたが、俺にとっては絵美の笑顔が全てだった――。
ジャケットの中の携帯電話が鳴り響いた。取り出して確認するとメールが入っている。
「美奈子ちゃんからですか」
祐三が携帯の画面を覗き込んできた。俺はうなずいた。
「明日暇だから合流するねー、だって。今日は地元の友達と遊ぶって言ってたな」
「じゃあオロロンライン走ってるから追いついてってメールを返しておいたらどうです。車なら僕たちの倍以上のペースで来られるでしょうしね」
「そうだな」
黄金岬の波は穏やかで、水平線に落ちる太陽がカブとアドレスを赤く優しく照らしていた。
344 :
志水一二八:04/11/01 00:46:45 ID:RA3a600G
あ、名前入れ忘れた
345 :
774RR:04/11/02 00:15:58 ID:v5cjDBwP
346 :
志水一二八:04/11/02 21:48:43 ID:j1gPSYu6
翌朝、市内で給油・買い出しを済まし、R232を北上する。小平町、苫前町、羽幌町、初山別村、遠別町、天塩町と集落をかすめ、R232を右折せずそのまま道道106を進む。
天塩から稚内にかけての道は本当にまっすぐだ。信号もなく、道は地平線に消え、左手には日本海の水平線が続く。右手には巨大な風車が立ち並び、時折俺達のはるか後方からトラックが出現して抜き去って行く。
ツーリング途中のバイクとも何度か擦れ違い、追い越され、俺達はそのたびにピースサインを出し、相手のライダーがそれに応える。ヘルメットのシールドから覗くライダーの表情は、皆輝いて見える。
左手の水平線に、利尻富士が姿を現した。富士の名前を頂く山はそのほとんどが美麗な山容であるわけだが、洋上に浮かぶ利尻山は水墨画か浮世絵的で、オロロンラインを通るライダーやドライバーの目を楽しませる。
まれにこのルートに無粋な覆面が現れて、気持ちよく飛ばしすぎた車両を取り締まっていくようだが、それもまたご愛敬というものだ。
俺達は浜勇知にあるこうほねの家という休憩所に止まった。ここは屋上に上ることができ、利尻島や宗谷丘陵の山並みを見渡せる。遊歩道があり、砂浜の波打ち際に抜けることもできる。
「ちょっと海岸に行ってくる」
屋上で写真を撮っていた祐三に言い残して、俺は砂浜に降り立った。北側へ100mほど歩いていく。
「ここだ」
俺は砂浜に座り込んだ。見覚えのある風景。昨年に来た時にあった巨石がそのままの位置にころがっている。あの時は絵美と二人、今は一人――。
俺はそっと目を閉じた。
347 :
774RR:04/11/03 16:03:27 ID:GYrVfacj
保守age
348 :
774RR:04/11/04 18:40:28 ID:a9lIOO9/
ほすほす
349 :
志水一二八:04/11/04 23:58:43 ID:YFTnQ9FI
記憶の淵で絵美の声が聞こえたような気がした。俺はベットに寝かされていた。右手を上げようとすると鈍痛が響く。だが骨折はしていないようだ。頭を触ってみると、こちらは包帯でぐるぐる巻きにされていた。
「兄貴、目覚めたか」
弟の浩紀がベットの横に座っていた。白いシーツ、白い室内、消毒液の匂い。どうやらここは病院らしい。
「まったく、びっくりしたぜ。高速で事故ったって聞いたからな。親父達ももうすぐ来るはずだよ」
「親父?今日もまたゴルフなのか」
「ああ、母さんが迎えに行ってるよ」
俺はベットから起きあがろうとした。浩紀があわてて制止する。
「だめだよ兄貴。骨折はないけど、体はあちこち打ってるそうだぜ。それに頭の傷、一応縫ってあるんだから」
「絵美は?絵美はどうなった」
この時、浩紀の顔が一瞬曇ったような気がした。
「別の病院で治療を受けてるそうだよ。ここにはいない」
「大丈夫なのか」
浩紀は即答しなかった。
「・・・高速道路でトラックに突っ込まれたんだぜ。兄貴は大した怪我じゃなかったけど、絵美さんはちょっと酷いらしい」
「おい、酷いって内臓破裂とかそんな事になってないだろうな」
「俺にゃわかんねーよ。今は心配してもしようがない。寝てな」
浩紀の顔が能面のように見え、俺の心の中に暗闇が広がっていった。
350 :
774RR:04/11/05 21:04:33 ID:CHJhW0mm
351 :
志水一二八:04/11/06 22:04:56 ID:DATvjZ3Y
俺が絵美の死を知ったのは、事故から一週間後のことだった。心理カウンセラーが来て、限りなく婉曲的に行われた説明を理解したとき、さすがに声も出ず、更に一週間はベットから起きあがる気分になれなかった。
頭の傷はもうガーゼだけになっていて、CTスキャンなども異常はなく、会社には事故のショックによるPTSDという診断書が出されていたようだ。
退院後、俺は絵美のワンルームマンションに向かった。合い鍵をつかって中へはいると、もう荷物は大半が整理されていた。絵美が普段使っていたガラステーブルにぽつんと腕時計が置かれ、その下に紙が挟んであった。俺はその紙を広げてみた。
「浩市君へ。絵美はあなたを愛していました。事故は致し方ないことです。絵美が最後まで握りしめていた時計、これはあなたのものでしょう。お返ししておきます。 涼子」
文末に絵美の母親の名前が書いてあった。
俺はその腕時計、SEIKOのダイバーズウオッチを取り上げた。元々は俺が学生時代に買ったものだったが、絵美が友人とグアム旅行に行ったときに、ダイビング体験をするというので彼女に貸したのだ。
旅行から帰ってきても絵美は時計が気に入ったようで、そのままずっと使っていた。事故によるものか、ボディには大きく傷が走り、恐らく血塗れになっていたのだろう、メタルバンドの可動部には拭いきれない赤黒いものが残っている。
だが、あれだけの事故であったにも関わらず、秒針は何事もなかったように時を刻んでいた。
俺は両手でダイバーズウオッチを握りしめた。手が震え、次第にそれが体中に伝わった。テーブルの前に座り込んだまま、俺は何時間も動くことができなかった。
352 :
FCRの係長物語:04/11/07 09:09:53 ID:36k6LUTM
昼休みのオフィス、PCのファンの音が響いている。
皆、外回りや昼食などで出払っていてオフィスには私1人。
今年の夏はツーリングにも行けず、仕事に追われていた。
ふと、入社した年の夏に行った阿蘇を思い出していた。
阿蘇をぐるりと取り囲む外輪山、そのまま空に飛んでいきそうな登山道。
その年から行っていない阿蘇の風景を思い出していた。
「また、行きたいですねぇ・・・」
ボソッと呟き、再びキーボードに向かおうとしたその時、
コンコンッ
オフィスのドアがノックされる。
「はい」
いつもはS嬢が出るのだが、今は1人しか居ないため応対に出る。
「こんにちはー、お届けものでーっす!」
ドアを開けると元気のいい女性が挨拶をした。
どうやらバイク便らしい。
バイク便の女性は私の顔を見ると大きい目を更に大きくさせたが、すぐに伝票を取り
出した。
「え〜っと、こちらにサインをお願いします」
「私の名前でいいですかね?」
「はい!」
伝票にサインを書いて渡すとバイク便の女性の顔は驚きの顔に変わった。
「やっぱりDさんですね?」
「はい、そうですが・・・何か?」
「お久しぶりです!ほら、阿蘇で会った・・・」
「・・・!!」
さっきまで思い出していた風景と、目の前の女性の顔が結びついていく。
「もしかして・・・Gさんですか?阿蘇で会った・・・」
353 :
FCRの係長物語:04/11/07 09:10:33 ID:36k6LUTM
別府港でフェリーから降り、阿蘇を目指す。
やまなみハイウェイを通る定番ルートだ。
「阿蘇に行くなら、ここは通らないと・・・」
TS200Rのアクセルを空け、白煙と供に山に登る。
何度か阿蘇に来たことはあったが、やまなみハイウェイの下りは外せない。
山の下りから見渡す九重連山は何度観ても言葉では表せない。
そして、いつも立ち寄る由布院の「下ん湯」。
由布院の金鱗湖に隣接する露天風呂だ。
阿蘇に来るたび、この温泉に入ることにしている。
¥200の入湯料を箱に入れ風呂に入る。
金鱗湖の対岸方向は開放されていて、景色がいい。
「やっぱり、ここはいいですねぇ・・・」
ゆっくりと温泉を楽しんでいると後ろから物音がした。
「えっ!?誰か入ってます?」
女性の声がした。
ここは混浴になってはいるが女性が昼間に入ってくることは滅多に無い。
「はい。いい湯加減ですよ?」
珍しいなと思いながら答える。
「あ〜、荷物が無かったから誰も入ってないと思ったのにぃ。ま、いっか」
その声を聞いて思い出す。
盗難を防ぐため、荷物を風呂場に持ち込んでいたことを。
「おじゃましま〜す」
女性はあまり気にしない様子で入ってきた。
354 :
FCRの係長物語:04/11/07 09:11:35 ID:36k6LUTM
「荷物は中に持ってきてたんですね?」
「ええ、やっぱり盗難は怖いですから・・・」
目のやり場に困りながら話す。
タオルも何もつけずに風呂に入るのはマナーの上では正しい行為なのだが、二人きり
となると少し困る。
「そんなに恥ずかしがらなくていいですよ。旅行で来たんですか?」
Gさんと言う女性は私と同じく、バイクで阿蘇まで行く予定だという。
テントを積んでキャンプで回るというのも同じだ。
KDX125で来たらしく、椎矢峠まで行くのも予定らしい。
「どーせなら、一緒に行きましょうよ!ね、ね?」
こんな感じで押し切られ、二人でのツーリングとなった。
一つだけ不安をかかえたまま・・・。
一緒に阿蘇を回る。
大観峰でプリンソフト(※1)を食べながら景色を観た。
阿蘇登山道も登った。
一度阿蘇を降りて高岳と根子岳の間を通る日の尾峠のダート(※2)も走った。
高森に抜け俵山の九十九曲も走った。
俵山の展望台から大観峰と逆の方から阿蘇山を眺めながら話す。
「明日は椎矢峠ね」
「ええ、九州最長の林道を走破します。走りやすいから安心ですよ」
普通に受け答えしながらも、ずっと同じ事だけを考えていた。
(どうやったらGさんに見られずにだせるのでしょうか?)
355 :
FCRの係長物語:04/11/07 09:12:18 ID:36k6LUTM
翌日、晴天の中、内大臣橋へと向かった。
渓谷に掛かるこの美しい橋を超えれば、すぐに内大臣椎葉林道だ。
ずっと考えて、思いついた作戦は一つ。
(Gさんを振り切って出せばいいのです!)
林道に入りトンネルを抜け、振り切る体勢に入る。
それほど掛からないうちにGさんはバックミラーの点になった。
山深い自然の中、・・・出す。
青い空、木々の緑、延々と続くダート・・・至福の一時だ。
夏の日差しと木陰を交互に股間に浴びせながら走る。
このために九州に来たといってもいい気分になる。
ふと気付くとバックミラーにGさんの姿が見えない。
(まさか、無理に付いて来ようとして・・・)
心配になり、すぐに来た道を引き返す。
少し走ると森の奥をポラロイドカメラで取ろうとしているGさんがいた。
向かってくる私を見つけると一枚取ったようだ。
「どうしたんですか?こんなところで・・・」
「さっきシカを見かけたような気がして写し・・・」
「・・・?どうしました?」
「・・・チャック。・・・ズボンの」
「・・・あ!!」
356 :
FCRの係長物語:04/11/07 09:13:21 ID:36k6LUTM
慌てて戻ったため出したものを収めるのを忘れていた。
「いや・・・これは・・・あの・・・」
「それが・・・FCRってやつですか?」
「!? なぜそれを知ってるんです?」
急いで出していたものを収めながら聞き返した。
「行きつけの喫茶店のマスターに聞いたことがあるんですよ」
その喫茶店のマスターもFCRの愛好家らしいのだが、この日に実物を見るまでは信
じられなかったという。
「まさか、ホントにやってる人がいるなんて・・・アハハッ」
「すみません、見苦しいものを見せてしまって・・・」
「プッ、もう温泉で見てますよ。それよりも珍しいものを見せていただきました」
「え?」
「FCRですよ!」
「あ〜」
「で、」
「?」
「この写真、どうしましょう?」
「あ!」
さっき、こっちを撮った写真は私のFCR姿を鮮やかに写していた。
357 :
FCRの係長物語:04/11/07 09:14:11 ID:36k6LUTM
「はい。手持ちの分は終わったので、このまま休憩に入ります」
会社の屋上でGさんはバイク便の会社に連絡を入れた。
キャビンに火を着け、紫煙を一息吐き出しGさんに聞く。
「あのときの写真は、今も?」
「はい。約束どおり大事にお守りとして持ってます♪」
それを聞くと悲しいような、嬉しいような微妙な気分になった。
「ほら!今も持ってますよ!」
「え!?」
彼女が胸ポケットから写真を出した瞬間、
「「・・・あ!」」
写真はビル風に煽られて飛んでいってしまった。
飛んでいく瞬間、緑のトンネルの中に鮮やかな黄色のバイクが見えたような気がした
。
「じゃあ、またそのうち。たまにはマスターのトコにも顔を出さないと!」
「そうですね。近いうちに行くとしましょう」
「行くときには連絡くださいよ。私も行きますから。それじゃ!」
Gさんも当時のKDXに乗っていた。
軽やかな2ストサウンドを響かせて走り去る。
遠い阿蘇の風景を思い出しながら社屋に入る。
あの写真が誰の目にも触れる事の無いよう祈りながら・・・
358 :
FCR物語係長以降作者 ◆doy8QJOmIk :04/11/07 09:18:10 ID:36k6LUTM
しばらくFCRスレが立ってなかったので続編をこちらに書きました。
色んな意味で志水一二八氏の作品と対極になったなぁと感じてます(今のところ)
それよりも覚えてる人がいるかが心配ですw
359 :
FCR物語係長以降作者 ◆doy8QJOmIk :04/11/07 09:20:00 ID:36k6LUTM
忘れるところだった
※1:焼きプリンの上にソフトクリームを乗っけただけのもの。作者のお気に入りw
※2:現在はコンクリ舗装されてます。残念!!
360 :
774RR:04/11/08 08:55:36 ID:Vfjayg6Q
FCRキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
|Д`;) <ぉぉ。。FCR物語だ・・・・
|ノ)
| l オツカレサマデツ
362 :
志水一二八:04/11/09 00:00:41 ID:Hw7XqsNU
>>358 俺のほうはもう終盤なんでちょうどいいタイミングですよ
書き手が多い方がスレも盛り上がりますしね
363 :
志水一二八:04/11/09 00:26:26 ID:Hw7XqsNU
結局、俺は一月近くも会社を休んでしまった。幸いにも首にも左遷にもならず、同僚達は以前と変わらず迎えてくれた。ロードスターは当然廃車になっていた。俺は通勤用にアドレス110を買った。
その頃、社内で一つのプロジェクトが立ち上がっていた。俺は志願し、一員に加えられた。
俺と俺の周辺は急速に忙しくなった。企画書を提出し、技術屋と話を詰め、靴の踵を擦り減らしつつ営業に奔走した。家にいる時間はどんどん短くなり、やがて家族が完全に寝静まった頃に帰宅して、起き出す前に出社するようになった。
最後には会社のソファーが俺の定宿になっていた。
季節は流れ、再び夏になった。
プロジェクトは結実し、チームはその役割を終えた。俺達には2週間の慰労休暇が与えられることになった。
何故、もう一度北海道に行こうと思ったのかはわからない。やはり、絵美と行った最後の旅行場所を巡りたかったのかもしれない。思いたった時はもう休暇日の一週間前で、飛行機でのツアーの予約期間は過ぎていた。
新日本海フェリーのHPを見てみるとまだまだ空きがあるようだった。
アドレスで行ってみるのも良いかもしれない、と俺は思った。学生時代はR1-Zを乗り回し、絵美とタンデムでツーリングに行ったりもした。就職と共にバイクは降りてしまったが、やはり北海道はライダーの聖地とも言える場所だ。
時間があるときに北海道を回れなかったことは、残念とまではいかないが心残りの一つだった。
スポーツ用品店やホームセンターでキャンプ道具を揃え、新日本海フェリーに電話をして予約し、アドレスを整備に出し、地図をみてルートを考え――。
俺は、じっとしているのが怖かったのかもしれない。
364 :
774RR:04/11/09 10:38:28 ID:au1Xbj49
森高千里は綺麗だった。
365 :
774RR:04/11/10 12:03:00 ID:m3mwqAV2
366 :
774RR:04/11/11 12:50:35 ID:Prjo019s
保守age
367 :
志水一二八:04/11/11 21:50:25 ID:BUwCI35j
「森下さーん!」
遊歩道から聞き覚えのある女性の声がする。美奈子が大きく手を振りつつ砂浜に下りてきた。
俺は立ち上がった。美奈子は勢い良く海岸線を走ってきて・・・俺に飛び付いた。
「お、おい」
体重を支えきれず、倒れそうになるのを二・三歩よろめきつつもぐっとこらえる。美奈子はジャケットに埋もれてしまった顔を上げた。
「うれしい?」
「うれしいというよりはびっくりした」
「なーんだ」
美奈子は俺の首に絡めていた腕をほどいた。
「せっかく、深刻な顔をしたお兄さんを喜ばせてあげようとしたのに」
「・・・いやうれしかった。ありがとう」
美奈子の顔が、ほんの数十センチほどの距離にある。白い肌、漆黒の瞳、ピンクの唇。俺は目眩がするような既視感に襲われた。半ば無意識に美奈子の顔を両手で包み、そして、そして――。
そして俺は固まってしまった。怪訝そうな顔をする美奈子。だが次の瞬間、つま先を伸ばして俺に顔を近づけた。唇が触れる柔らかな感触。
「狼さんがあんまり臆病だから、うさぎちゃんは自分から食べられに行きましたとさ」
へへへーと笑う。美奈子は俺の体に腕を回して、ぎゅっと抱きしめた。
「えーとですね・・・」
砂浜を踏む音と共に、ためらいがちな声が聞こえた。
「お邪魔虫のようで悪いんですが、そろそろ行きましょうか」
あさっての方向を見ながら、祐三が俺達に歩み寄ってきた。美奈子は片手だけを腕を離し、祐三に向き直った。
「もう、空気読みなさいよ、バカ」
「はあ・・・すみません」
申し訳なさそうな顔の祐三を見て、むしろ俺のほうが申し訳ない気持ちだった。
368 :
774RR:04/11/12 22:04:28 ID:H8Bqo6hQ
369 :
774RR:04/11/13 18:21:59 ID:nuPqNAvi
ほしゅ
370 :
774RR:04/11/13 18:50:42 ID:bMqDtIlL
(´・д・`) ・・・
371 :
志水一二八:04/11/14 20:54:56 ID:fo4xJTdk
こうほねの家の駐車場には俺達のバイクの横にエクストレイルが止まっていた。札幌からここまで約4時間ほどだったということだ。今は正午前だから、8時頃に家を出た計算になる。
「とりあえず稚内まで行こうか。で昼飯を食べよう」
「あ僕、行きたい店があるんだけどいいですか」
「・・・ああ、じゃあその店に行こうか」
一瞬、祐三の言葉に嫌な予感を覚えたが、彼の言う店の住所を地図で確認し、美奈子の先導で稚内市内へ向かった。
オロロンラインはもう終点近くに至り、長らく続いた日本海沿いの道に別れをつげて、道道106を道なりに右折する。まっすぐ行けばノシャップ岬に行きつき、寒流水族館や自衛隊の駐屯地がある。その先は樺太だ。
稚内市は、日本の最北端にもごく普通の市街地があるのがなんとなく意外に思える。地平線と水平線という日本ではほとんど有り得ないロケーション中を走ってきて、突如現れる普通の町並。大袈裟に言えば砂漠の中でオアシスを見つけたような感覚だろうか。
エクストレイルが一軒の店の前で止まった。店の名は「わっかないラーメン」。
「なあ牧君」
「なんです」
「俺、だんだんラーメンが嫌いになってきたんだが・・・」
「なに言ってるんです、この店には「サハリンラーメン」てのがあるんですよ。間宮林蔵の気分が味わえるってものじゃないですか」
いや、間宮林蔵なら宗谷岬に銅像があるからそっちでロマンに浸ればいいじゃんと思ったが、勢い良く扉を開けて入店する彼には何も言えなかった。
372 :
774RR:04/11/15 21:30:14 ID:NAp4JzdP
保守汁
373 :
774RR:04/11/15 22:40:38 ID:YyrabtfM
うぷうぷ
374 :
774RR:04/11/16 23:22:09 ID:p3i6jL34
375 :
774RR:04/11/17 22:06:41 ID:ygtmprJK
n
376 :
774RR:04/11/18 00:11:02 ID:/MuKvMgg
ほ しゅ
377 :
774RR:04/11/18 16:57:25 ID:VIUip7Y4
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 続きまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
378 :
志水一二八:04/11/18 21:09:06 ID:xnKW/D29
稚内市街を抜けて宗谷湾沿いを走ること20km余り、俺達はようやっと日本最北端の地に到着した。
宗谷岬は最北端記念碑や間宮林蔵像、数件の土産物店や飲食店、パーキングや芝生の広場などが整備されており、いわば観光地化されていて大自然の趣などとは少々縁遠いが、やはり日本の北端にやってきたという到達感がある。今回は原付スクーターでの旅なので尚更だ。
三角錐型の記念碑の前には、観光バスから降りてきた人達で写真の撮影待ち行列が出来ていた。さて、どうしようかと考えていると祐三が岬横のGSを指差した。
「給油していきましょう。日本最北端のGSですしね」
うなずいて、2台の原付と1台の車で出光に入る。給油後にホタテの貝殻の記念品を貰った。
「うん?」
貝殻には「最北端にキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!」と書いてある。これはもしかして・・・祐三を見ると、なぜかニヤリと笑っている。
「ホタテの貝殻がどうしたの?」
エクストレイルの運転席の窓から不思議そうな顔で美奈子が聞いてくる。
「いや別に・・・」
まあとにかくそれ以上は深く考えずに駐車場に戻った。
祐三は土産物屋を見に行くということで、俺は美奈子と記念碑横からオホーツク海を眺めていた。夏の名残か蜂が多く、周辺に羽音を響かせつつ飛び回っている。
「なあ美奈子ちゃん」
「はい?」
「俺、君のことはかわいいと思うし、いい子だとも思う」
「ありがと。森下さんもイイ男だよ。ちょっとやらしーけど」
俺のほうを向いて笑う。屈託のない笑顔。初めて美奈子に出会ったときと同じく妙に眩しく感じられて、オホーツク海へ視線を戻した。沖合いを走るボートの航跡が白く尾を引いている。
美奈子が半歩距離をつめて、俺の寄り添ってきた。腕が触れ、俺の腕と絡まりる。
「ねえ森下さん・・・」
少し顎を上げて俺の顔を見る。美奈子の唇が目に入って、俺は砂浜での感触を思い出した。
ふと視線を感じた。周りを見渡すと、記念碑前で写真を撮り終えたおばちゃん集団が俺達を取り囲むように見ていた。
「若いっていいわねえ」
「青春ねえ」
そんなありがちな感想を背中に聞きながら、赤面しつつ美奈子と俺は土産物屋のほうへ移動した。
379 :
774RR:04/11/19 22:52:02 ID:ZhcvHu7y
h
380 :
774RR:04/11/20 20:06:08 ID:ZPFL39+a
保守
381 :
774RR:04/11/21 22:18:30 ID:Pv8NHszo
保守上げ
382 :
774RR:04/11/21 22:27:25 ID:7RmZKtqD
初めてカブに乗った時の感動をお話にしてほしいのれす。
オン・オフ・少排気量から大型まで何台も乗り継いで、どれもそれなりに良かったけど、
身体に羽根が生えたようなあの気持ちは越えてない気がするのれす。
383 :
774RR:04/11/23 01:03:33 ID:fLJ7DRcb
384 :
志水一二八:04/11/23 22:06:25 ID:fXRDCQ0Y
青い外壁の土産物屋店内には祐三は居なかった。他の店に移動したのだろうか。コンビニよりは野暮ったくごちゃっとした店内を美奈子と見て回る。
「最北端証明書、 今年も買ったほうがいいのだろーか」
「買えば?あたしも子どものころ、お父さんに連れてきてもらって買った記憶があるよ」
絵ハガキやステッカー、キーホルダーなど最北端グッズ満載の店内を一回りして外に出ると、駐車場の端で小さな人集りが出来ていた。祐三の革ジャケットが見える。
「どうした?」
近づいて祐三に話しかける。
「ああ森下さん、事故みたいですよ」
R238から駐車場の境目付近で宅配便のトラックとミニバンが停車していた。どうも、トラックの横腹にミニバンが突っ込んだようで、ミニバンの助手席側半分とトラックの右後輪部が大きく破損している。
ミニバンの運転手らしき30代ぐらいの女性が先ほどの観光客のおばさんたちに介抱されていた。
「ねえ、赤ちゃんが乗ってるみたいよ」
ミニバンの純正プライバシーガラスを透かして、後席に固定されたチャイルドシートが見えている。
「警察や消防にはもう連絡したんだよな」
「ええ。おばちゃん達が電話してました」
「じゃあ待ってるほうがいいな」
もう一度ミニバンに視線を戻す。俺は車両の下のアスファルトに広がる危険な液体に気づいた。
「おい、ガソリン漏れてるぞ。下がろう!」
主に観光客の中年女性で構成されていた人の輪が俺の声と同時に解散した。皆、事故車両から数メートル以上の距離をとる。
その時、俺の隣にいた美奈子がミニバン目がけて走り出した。
「美奈子ちゃん、なにを・・・」
「子供を助けなきゃ!」
「消防の人に任せればいい。もうすぐ来るはずだ」
「その間に火がついたらどうするの!」
美奈子はミニバンの後部座席のドアに手をかけた。力一杯引っ張るが開かない。
俺はダイバーズウオッチを見た。稚内市内からここに来るとなれば通報後すぐに出発したとしても30分程はかかるだろう。いずれにせよ、女の子に、美奈子に危険な真似をさせるわけにはいかない。
「俺がやるから、下がってて」
385 :
志水一二八:04/11/23 22:10:16 ID:fXRDCQ0Y
ミニバンに駆け寄り、美奈子を押しのけてスライドドアを引っ張る。しかしロックでも掛かっているのか、事故のために変形しているのか、まったく開く気配がない。俺は運転席側のドアを引っ張った。こちらはあっさりと開く。
車内に入る。フロントガラスにはヒビが入り、トラックに接触している助手席側の窓は砕け散ってシートにガラス片が散乱している。子供の泣き声が最後部から聞こえた。3列目にいるようだ。
頭を下げ、ガラス片で手を切らないよう注意しつつ、シートの背もたれを2回越える。チャイルドシートは1歳になるかならないかぐらいの乳幼児が固定されていた。バックルを外し右手で抱え上げる。
赤ん坊は派手に泣き声を上げたが、この際は構ってはいられない。乱暴にならないよう注意しつつ、一段シートを越えて戻る。
突然に、視界が急変した。外からの悲鳴が車内まで届く。顔面に熱気を感じ、割れた窓から赤いものが侵入する。気化したガソリンが発火したのだ。
「おいおい・・・」
この時の俺は奇妙に冷静だった。ジャケットのジッパーを閉め、内懐に赤ん坊を入れる。真っ赤に一変した視界の中で、開け放たれたままの運転席を見た。そこもまた炎の壁に閉じこめられている。
「行けるかな」
タンパク質が焦げる嫌な匂いがした。車内に回った炎が手を伸ばし、俺の髪を焦がす。
「くそ、行かなきゃ焼け死ぬだけだ」
シートを蹴りつけ、俺は炎の壁に飛び込んだ。猛烈な熱気を感じ、車外に飛び出す。前転するような格好で、ジャケットの中の赤ん坊を守りつつアスファルトを転がった。
「森下さん!」
祐三が、A-2のフライトジャケットで俺の衣服についた小さな炎を叩き消した。ジャケットのジッパーを下ろす。
あまりのことに硬直してしまっている赤ん坊を、俺の回りに駆け寄ってきたおばさんが抱き上げた。母親の元に連れていったようだ。
「大丈夫、森下さん!?」
386 :
志水一二八:04/11/23 22:11:34 ID:fXRDCQ0Y
美奈子が心配そうな顔で俺を見ている。俺は上半身を起こした。
「大丈夫。火の輪くぐりをするライオンの気持ちがわかったよ」
唇の端だけで笑顔を作ってみる。ニヒルを気取ったつもりだったが、引きつった顔になったようだ。
左手を上げて、SEIKOのダイバーズウオッチを見た。秒針は――止まっていた。
「絵美・・・」
俺はアスファルトに寝転がった。宗谷の空は青く澄んで、下界の喧噪を穏やかに見下ろしていた。
387 :
774RR:04/11/24 22:31:59 ID:BFgPtKwS
age
388 :
774RR:04/11/26 00:19:40 ID:KqB87JkQ
a
389 :
774RR:04/11/26 22:25:32 ID:CbhpJTGo
b
390 :
774RR:04/11/27 10:44:44 ID:gGpgNkwH
c
391 :
志水一二八:04/11/27 22:06:41 ID:X7Rxd3Wq
俺の怪我は手の甲の軽いヤケドと切り傷程度だったが、到着した救急車になぜか乳幼児と母親一緒に乗せられて、稚内市内の病院で診察を受けることになった。リュックなどの荷物はそのままアドレスに縛り付けておくのは不用心なので美奈子の車に乗せてもらった。
警察の事情聴取を受け、母親には何度も頭を下げられ、なんだかんだで一部焦げてチリついた髪と服装のまま慌ただしく時間が過ぎ、再び宗谷岬に戻ったときはもう夕刻近くになっていた。
「じゃあ出発するか」
アドレスに荷物を積み直し、祐三のカブと駐車並ぶ。
「ええ。では、お別れですね」
「うん。牧君、楽しかったよ。ちゃんと電話やメールくれよ」
「森下さんも」
がっちりと握手を交わす。きょとんとしていた美奈子が俺達の間に割って入ってきた。
「えーどうして別れちゃうの。ケンカでもしたの?それともあたしのせい?」
「いや。日程の都合上一緒に行くのは宗谷岬までと決めていたんだ。俺の休みは2週間、道東側を回ってる時間がないからさ」
「そっか・・・じゃあ仕方ないね」
「美奈子ちゃんはどうする?」
「あたしはもちろん森下さんと一緒にいく。牧君には悪いけど」
「僕はこれから一人旅かあ。さびしくなるな」
「じゃあ一緒にいったげようか。今の彼女と別れてあたしとつき合うならね」
ふふふっと笑う。
「いや、やめときますよ。森下さんにお任せします。では」
祐三はカブのキックペダルを踏み込んだ。OHC単気筒エンジンは一発で目が覚めて、排気音を響かせつつR238をオホーツク海沿いに南下していく。
392 :
志水一二八:04/11/27 22:07:57 ID:X7Rxd3Wq
「さてと・・・」
俺は左手に巻いたダイバーズウオッチを見、小さく頭を振った。もう時は止まっているのだ。決して忘れてはならないし、忘れることはできないが、俺の回りの時間は否応なしに流れていく。
左手からダイバーズウオッチを外し、大きく傷が走るスレンレスのボディをそっとなぞった。しばらく目を閉じて、そしてジャケットの内懐にしまった。
「俺達も行くとするか」
美奈子はうなずいて、俺にぴたっとくっついた。
「カッコよかったよ、森下さん」
少し顎を上げて、目を閉じる。
俺はためらいがちに顔を近づけて、その距離が0になる前に複数の視線に気づいた。まだ宗谷岬に残っていた先ほどの観光客のおばさん達が興味津々にこちらを見ている。
「美しいわねえ」
「ドラマよねえ」
美奈子と俺は、赤面しつつエクストレイルとアドレスに飛び乗った。
393 :
志水一二八:04/11/27 22:12:38 ID:X7Rxd3Wq
これで本編は終了です
もし長々と読んでくれていた人がいたらありがとう
随分久しぶりに小説を書いたが楽しかったなあ
今は図書館などに行かなくてもネットで資料集めできて
便利な世の中になったもんだ・・・
394 :
774RR:04/11/28 14:18:55 ID:WN6qSDnz
395 :
774RR:04/11/28 16:49:35 ID:IELxI7hj
乙です。全部読んだよ。
396 :
774RR:04/11/28 20:56:30 ID:bJsAOWBx
乙。
397 :
001:04/11/28 23:11:04 ID:0cOt9mjq
「ぎゃはは!!すげえよアニキ。どしゃぶりの雨なのに何て命知らずなんだっ。」
弟は第一コーナーに向かうマシンを目で追って俺に言うのだった。
「いや。雨だからってレースは中止にならないからな。これも大事な練習の内さ。」
俺の名前は「風」。京都に本社を置くスーベニールを扱う会社の社員だっ。
毎年夏に行われる「ライダーたちの祭り=鈴鹿8時間耐久レース」の記念品を販売する為、今日から1週間ここ「鈴鹿サーキット」に滞在しているのだった。
弟と彼の友人の大学生を10数名来ているのは販売員のアルバイトを募ったからだった。
「あっ。また来たよ。今度のマシンはエンジンの音がいいよね。何か低くてさ。俺の好みだよ。」
大学生のアルバイトの一人が最終コーナーからグランドスタンド前に突っ込んでくるマシンを見て言った。
「アニキ。俺はね。ピットからコースに出る時ライダーが一瞬後方をふり返って見るじゃん。
あれなんかカッコイイよ。しびれるなあ。」「ああ。レーシングマシンはバックミラーなんか無いからね。」
俺は弟に話した。 その時だった。「あっ!!!!!」
つづく(よい?)
398 :
002:04/11/28 23:18:08 ID:0cOt9mjq
「あっ!!」俺達の目前を低いエキゾーストで駆け抜けたマシンが第一コーナーのバンク時、突然リアから挙動がおかしくなりライダーはマシンから吹っ飛ばされたのだった。
俺は叫んだ「いかん。ハイサイドだっ!!ああなると上手いライダーでも制御不能におちいるからね。でも大丈夫みたいだよ。雨天のほうが体のダメージは少ないもんなんだ。」
しばらく8耐ライダーの夜間走行練習を見学したあと、俺はアルバイトの連中が全員に聞こえるように言った。
「今夜だけだぞ。バイクを見るのは。君たちがここへ何をしに来てるのかよく考えて明日から行動してほしいと思うんだ。
会社はそれなりの報酬は約束してるはずです。・・・お〜〜〜い。後ろの奴聞こえるかい?」
「はあ〜〜〜い。明日からがんばります。」
「じゃあ。これから宿舎へ向かいます。途中、食事に寄りますね。ついておいで。」
俺は皆を連れ、移動用のマイクロバスに向かった。
つづく(強引w)
399 :
774RR:04/11/30 10:03:51 ID:YtjDQjJ4
400 :
TD:04/12/01 23:37:19 ID:5L6FhYUu
志水一二八さん面白かったよ!
そこいらで買うヘタな小説よかゼンゼンよかった!
楽しませてもらいましたw さんくす♪
401 :
774RR:04/12/03 09:14:59 ID:wgg2YiW/
402 :
774RR:04/12/04 21:39:55 ID:IGvbrgEA
一応保守
403 :
774RR:
FCR保守