☆工具について色々と語ろう!その9 ☆

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496輸入工具ヲタク
>>484
サスの上下ネジだったら潤滑目的ではなく防錆の固着防止目的でしょうから,乾かない
油脂類だったら何でもいい感じです。モリブデンを使われたとのことですが,ベースの
グリスが使用範囲の広い鉱物油基油のリチウム石けんグリスなら問題ないと思われます。

グリスは基油と増ちょう剤と添加剤の関係が混同される間違いが多いようです。基油は
ベースとなる油の事で(鉱物油,シリコン油,合成油,等)増ちょう剤とは,それを
固形化する物で(Li石鹸,Na石鹸,Ca石鹸,ウレア,等)添加剤はグリスの安定性
とか潤滑補助のために入れる物(極圧剤としては,二硫化モリブデン,グラファイト,等)
の事です。だから,グリスをマヨネーズに例えると,基油がサラダ油,増ちょう剤が卵,
添加剤は酢と塩って事でしょうか?

しかし,誤解されると困るので追加で書きますが,マヨネーズの場合,卵は増ちょう剤
ではなくホントは乳化剤です。よく,オイルに水が混じると白濁してドロドロになるが,
これが乳化で,この場合水が乳化剤の役目です。一度乳化するとオイルと水に戻りません。
それと違い,グリスの増ちょう剤はオイルを含ませたスポンジというべき物で,固形化
しててもオイル分と固形分は分離します。だから固形物なのにオイル分がにじみ出て
潤滑が出来ると云うわけです。

選定についてはこのあたりが参考になるかと。
http://www.jp.nsk.com/jp/bearing/abc/bearing/data/j10/j10-3-4.htm
http://www.jp.nsk.com/jp/bearing/abc/bearing/data/j10/j10-3-5.htm

蛇足ですが,ホムセンのグリスはカップグリスである事が多く,カップグリスは滴点の
温度が低いため(70から90度C)液体になりやすく自動車向きではありません。カップ
グリスとはカルシウム石けんグリスの事で,良く勘違いされる?けど,カップに入って
売られているからカップグリスという事ではない。主にグリスカップでの給脂用で使われる
からそういう名称で呼ぶのだと思います。車体に使うからシャーシグリスというのと同じかも?

基油と増ちょう剤と添加剤の関係が混同されているようなので過去スレのレスをリンク先等を
再度修正して書いてみました。長レスでスマソ。