4作目聴きました。んで感想。 咆哮一発、'Led Zeppelin'を思い起こさせるハードなインストナンバー、(1)'Fucking In The Bushes'でoasisは復活の狼煙を揚げた。 アルバムのリード・シングルにもなった(2)'Go Let It Out!'は少し懐古的であり、ちょっぴりサイケでもあり、またかなりポップな曲。 そして(3)'Who Feels Love?'は今作の方向性を端的に示すサイケデリックな極上バラード。 (4)'Put Your Money Yer Mouth Is'は今作の中では個人的には他の曲に隠れてしまう。悪い曲ではないのだが、繰り返し同じフレーズを用いてること、そして何より他の曲の出来が良すぎるのだと思う。 (5)'Little James'は以前からファンが長く待ち焦がれていたLiamが歌うoasis名義として、初のLiam自らのペンによるバラード・ナンバーで、タイトルが示すように妻Patsyとその息子Jamesに捧げられている。本作中においても他の曲に遜色はない。それに何より、今までの『野生児』といった印象からは想像しがたいLiamの優しいヴォーカルが心を打つ。 Noelが自身のドラッグとの闘いの中で眠れない夜にできたという(6)'Gas Panic'。この曲も(3)同様にこの作品を象徴する曲と言えるだろう。 個人的に本作中でのベストトラックとなる(7)'Where Did It Go Wrong?'はNoelがヴォーカルをとる少しへヴィーで、少し古典的な極上のロックチューン。 続けてNoelが唄う(8)'Sunday Morning Call'は'Take Me Away'ばりの激甘の珠玉のバラード。Noelが語りかけてくるような錯覚を覚えた。 (9)'I Can See A Liar'は疾走感にあふれるナンバーでNoelは'Sex Pistols'の'Nevermind the Bollocks'に入っていてもおかしくないと語っている。少々、アメリカン・ロック的な面もある気がする。 本作のトリをとる(10)'Roll It Over'は2nd.'(What's The Story) Morning Glory?'収録の'Champagne Supernova'と双璧をなすバラードで実にoasis的な'合唱系'の好ナンバー。 日本盤にはさらにシングル'Go Let It Out!'(輸入盤)から'Let's All Make Believe'が収録されている。 今までのoasisの作品に比べて本作は1度目の感動は薄いかもしれない。しかしながら、繰り返し聴くうちに虜になっていくと思う。'THE BEATLES'と比較され続けてきた彼らだが、本作品はそういった色合いが非常に薄くなってきていてアルバム・タイトルが示すように(Noelは特別意識して付けた訳ではないと語っているが…)'Led Zeppelin'や'Pink Floyd'@` 'Jimi Hendrix'といったロックの先人達にインスパイアーされて生まれてきた作品という感を持つ。商業的にはどうなるかは分からないが、(そんなもんはクソッ喰らえなんだが…)本作は過去3枚のアルバムをも更に凌ぐ、正に20世紀最後を飾る名盤である。