(第一話)
今回も何事もなく無事に終わった。
後かたづけの光景を見ながら俺は半年前に起こった出来事を思い返していた。
遠目で見る河口湖畔ではそのトーナメントで優勝した人が雑誌のインタビューを受けていた。
相変わらず俺はまったくバス釣りに関しては全くの素人で、おまけに定職もない。
たまたま今日はバイトの配送で河口湖の温泉街に出向き、その際に開催されていたトーナメントに
出くわしただけだ。
そう言えば関東の大会でも関西の人たちをたくさん見かける。
ときどき耳に入る関西弁に思わず笑いそうになってしまう。
何もかもが懐かしいなあ、などと感傷に浸っている場合ではない。
半年前に偶然意気投合した菊元さんはあれから全く俺の家には立ち寄らなくなった。
そもそも俺にバスプロの知り合いがいると言うこと自体がおかしいことなのだが、それっきり
ぱったりとその手の関係者とは逢わなくなった。と言うか、俺の家に出入りしなくなったと言うか。
唯一今でも連絡を取り合っているのは病院で同室だった沖田さんくらいだ。
でも沖田さんは現在アメリカでの活躍を約束され、渡米準備に取りかかっている。
いろいろあったことへの償いとしては非常に納得は行かないが、
本人がそれに満足をしているし、それに前よりも記憶が回復していることを考えるとよかったの
かもしれない。そう言う沢山のことが重なって俺の中ではバス釣りに関して全くの興味がわかなく
なっている。
菊元さんから頂いた(正確に言うと菊元さんがおいていった)道具一式は今でも俺の家の片隅に
眠ったままだ。
俺も忘れたい。
これまでのことは俺のこれからに何も影響を与えないだろうし、それよりも俺の心に残る
わだかまりが未だトーナメント会場に足を運ばせてしまう。
でも俺は忘れちゃいけない。
と、その時である。「意味ないんだよ、勝たないと。一番にならないと意味がないんだよ。」
?どこかで聞いたセリフ。
あの時は関西弁だったが、今俺の耳に入る言葉はそうではないが、あの時もこの一言がきっかけ
だった。
2
ヽ(`Д´)ノ糞スレ立てんなっつたろうが
かまへんがな、一話目のわりにはもりあがらんなぁ、
パーッとワシの活躍でつかみをやな・・・。
新すれに移行する前にだ。HTML化の予定はないのかい?
このまま埋もれさせるには忍びないよ。
オレはヤダ、面倒。
始まったな。ガンガレ。
(第二話)
その人はガタイが大きい割には背中を小さく丸めてぶつぶつと
つぶやいていた。止めておこうと思ったが、何故か俺の心は
その人に傾いていた。
「どうでした、今回の結果は」俺が聞くと、彼は俺の声を
知っているかの様におもむろに振り返った。
俺は一瞬驚いた。まさか、こんなところでこの人と再会するとは…。
その人は懐かしい友人と出会った様な目で俺を見る。
「駆け出し君…君だったのか」俺はさっきまで一心に忘れたいと
言う気持ちで一杯だったが、その人の声を聞くとすぐに懐かしさに
捕らわれ、今日まで触れないようにとしておいた俺の心の栓を
一気に引き抜いてしまった。
「よかったらどうです?」と言い、あの時と同じ仕草で手首を
クイっとやる。
「ありがたいなあ。でも俺、酒あんまり飲めないから、
よかったら君の手料理食わせてよ」
「いいですけど…でも、奥さん心配しますよ」
「いいのいいの、俺も久しぶりに君に逢えたし、それに家で
トーナメントの話は御法度だから」そう言うと懐かしい響きの豪快な
笑い声が響いた。とりあえず俺は配送の軽トラを返すと
言い、その人には後で俺の家に寄って欲しいとお願いした。
「了解っス。手みやげは何がいい?」さっきまでの落ち込みは
微塵も見られず、その人は帰り支度を始めた。まあいいだろう、
久しぶりに逢えたし。俺は約半年振りに出会うバスプロと
言われる人たちの話を楽しみにしていた。
しかし、これが新たなトラブルの元になるとは、この時点では
全く気がつかなかった。
ヽ(`Д´)ノ…
なんかワクワクしてきた。自分がこの立場になると感慨ひとしおですね
>駆け出し代行
おつー
できればトリップつけてほすぃのだが・・・・
>イマカツ
なんだかんだ言いながら粘着してるな。
読んでるのか?気になるのか?
>駆け出し代行
今度からこう言ってやりなさい↓
「俺は地位や名声や金の為に書いてるんじゃない。読んでもらえればそれでいいのだ。
現にイマカツ、お前はこのスレが気になって仕方がないんだろう?読んでしまったんだろう?
俺の目的は達せられたという事だ。俺の勝ちだ!」
>駆け出し代行様
続編感謝してます。ガンガッテ下さい応援してます
トリップは早目に付けた方が安心です
13 :
駆け出し代行:03/02/26 16:15
>10、12
初代様、読んで頂いている方々へ
応援ありがとうございます。
ご多忙中大変恐縮ですが、どうかこの厨房に「トリップ」とはなんぞやを
教えてください。
お願い申し上げます。
14 :
◆SKvpJaDcXs :03/02/26 16:23
>12
初代様へ
これで宜しかったでしょうか?
15 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/26 16:24
>12
初代様
たびたび済みません。
17 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/26 16:30
(第三話)
家に着いて玄関に入ると予定より多い靴があった。
「あれ?」
俺がスーパーの袋を下げて玄関に立っているとその人は
もう一人の人とほぼ同時に俺と目があった。
「駆け出し君、悪いねえ。あの後彼とばったり逢ってさ、
そうしても君に逢いたいって言うから連れてきちゃったよ。」
もう一人の人はまだ夏前なのにえらく日に焼けており、時折
見せる口元の歯がやけに眩しい人だった。
「すみませんねぇ、どうしても一度お逢いしたくって。悪いと
思ったんだけど、君の手料理はとっても美味しいって言う評判
だから。沖田さんも君の料理は記憶を無くしていた時でも覚え
ていたって言うくらいだからね。」
そう言うと2人は僕の料理を待っているとばかりに勝手に飲み
始めている。
「心配しないでいいよ。酒は彼が買ってきたから。と言っても
俺はプーアル茶飲んでるから。これって痩せるって言うんだけど、
ぜんぜん効かないんだよねぇ。」
相変わらずのマイペースに俺は少々ムッとしたが、取り合えず
つまみに支度に取りかかった。
酒を飲まないと言うことを聞いていたが、今日はアンチョビを
ニンニクと炒めて軽く塩コショーしたものをアボカドに乗せた
ものを作った。
作っている最中も彼らはバス関係の話をしている。
ほとんど専門用語に近いので俺には分からないが、どうも話の
感じ的にはガイドで案内したお客さんの話題で盛り上がっている
ようだ。
「そう言えばJBCCはどうなったんですか?」
突然の俺の質問は2人の会話を沈黙に変えてしまった。
18 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/26 16:32
>16
わざわざご丁寧にありがとうございました。
非常に役に立ちました。
今後できるだけアップロードしていきますので、宜しくお願い
いたします m(_ _)m
登場したのが誰なのかまだ判らないんだけど。
それと、sageたら?
新スレ立った事は前スレに報告済みだしね。
迷子になる人はいないでしょ。
・・・゚・(ノД`)・゚・
22 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/26 16:42
>20
今回は初代様のとは異なり、登場人物がなかなか分からないように
書いております。
想像して楽しんで頂けると幸いです。
では本日はここまでにさせて頂きます。
23 :
名無しバサー:03/02/26 22:29
1つの投稿に文字詰め込みすぎ
要改善 65点
ヽ(`Д´)ノ糞スレウザイんだよ
25 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/27 07:28
(第四話)
「う〜ん、なんて言うのかなあ…」彼はもどかしげに話し始める。
「取り合えずKENの代役は見つかったみたいだよ。何
事もなかったかの様にトーナメントやっているしなぁ」
「そうだね。先週松本さんに逢ったときも何もない感じ
だったしね。やっぱ喉元過ぎればってかんじなのか
な?」
釈然としない俺だが「まあ取り合えず食べますか」と話
を戻した。
それより、もう一人の人もバスプロなのだろうか?
話の中心はたわいもない釣りの話になり、相変わらず何
も分からない俺は相づちを打っているだけだが、前と比
べて少しは分かるようになったせいか、俺の方から質問
ができるようになった。そのたびに「へぇ〜、駆け出し
君よく知っているじゃん」などとからかわれもしたが…。
26 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/27 07:29
買ってきてくれたバルボリチェッラも4本目にさしかか
ったあたりで話が急にとぎれた。これだけ赤ワインを飲
めば酔いも廻り、口元が軽くなるのだが。
「そのちゃん、どうしてるのかなぁ」
「え?」俺はその一言を聞き逃さなかった。「そのさん、
まだ行方が分からないんですか?」俺は食い入るように
身を乗り出した。
六畳一間に男が三人である。かなり息苦しいが、俺の追
求に二人は酸欠状態のごとく口をパクパクと動かし、ど
ちらが始めに口火を切るか探り合っている。
「…。話は単純だよ。そのちゃんは無事に活躍している。
でもそれはあくまで仮の姿で、本心はどこかに行っちゃ
ってるって感じかなあ。俺は駆け出し君よりもことの詳
細は分からないけど、最近のそのちゃんってどうも菊元
さんを避けている感じなんだよなあ」
「今江さんは?」俺は間髪入れずに聞き出す。
「今江さんかあ…」
27 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/27 07:30
またもや無言。その後は誰からと言うのではなく自然と
お互いの話をし、最後には愚痴になり、そのまま4本目
が空いてしまった。
「もうカラか。じゃあ俺、このまま駆け出し君のところ
に泊まります」
「じゃあ俺は帰るとするか」
まあいつものパターンなので、俺はさして驚くこともな
く座布団を二つ折りにしてその人に差し出した。しかし
時すでに遅しで、彼は高々といびき声をあげている。
「成田君、これでもいろいろあってさ」
この人は成田さんと言うらしい。やっぱりバスプロみた
いだ。
「まあこれからもよろしく頼むよ。それより駆け出し君、
仕事は?」
「相変わらず職安通いとバイトの毎日です」
「そうかぁ。俺も同じ様なもんだけど、ちょっとスポン
サーがついてね。中古タックル販売のチェーンなんだけ
ど」
中古?釣り具にも中古なんてものがあるんだ。俺の持っ
ている中古と言えばバイトの先輩から法外な値段で売り
つけられたイモ欽トリオのアルバムくらいしかない。あ
れはYMO作曲と言うデマをつかまされて…。
「じゃあ、また来るよ。今度逢ったとき…について話を
するから」
「え?今何をいいました??」
聞き返したときにはもうその人の姿はなかった。
俺も急に酔いが回ったらしく、そのまま成田さんの横で
寝息を立ててしまった。
28 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/27 07:35
(第五話)
ピピピピピ…。
翌朝気づくと俺以外部屋には誰もいない。
成田さんは朝早くに帰ったみたいで座布団がきちんと部屋の隅に置いてあった。
取り合えず俺は職安に行くため身支度をしていると急に携帯電話が鳴り
だした。?誰だ??
俺はまだだるい身体を起こし、携帯に出た。
「もしもし…」
「おお、駆け出し君かい?久しぶりやなあ。夕べ柳が君のところにおったろ?」
相変わらず性急な話し方に、何だか拍子抜けをした。半年ぶりだと言うのに。
「お久しぶりですね、菊元さん。あんまり音沙汰がないからてっきり…」
「それはすまないことをしましたわ。これでも僕忙しいですわ」
「そうですよね、こちらこそ済みません」
「まあ駆け出し君の声が聞けて嬉しいのが半分、不安が半分」
「不安?なんですか、それ??」
29 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/27 07:36
久しぶりの菊元さんはいつものごとく豪快な感じではあったが、急に声のトー
ンが下がる。
「まあ深い話はまたの機会にしといますわ。それよりも今そこには駆け出し君
一人ですか?」
「ええ、今よかったら夕べの話をしましょうか?」
「それはありがたいんですが、今僕出先なんで、またこっちから連絡させても
らいますわ」
そう言うなり菊元さんは電話を切った。
30 :
名無しバサー:03/02/27 07:40
おーはー。
朝からご苦労さん。
まだ読んでないけどとりあえず乙ー。
( ̄ヘ ̄)凸FUCK YOU!!
33 :
初代 ◆7ULSY7KDNc :03/02/27 09:52
>代行様
お疲れ様です
菊元さんはお元気そうで良かったです(ワラ
(´・ω・`)寝るなりショボボーン
俺今寝ようと思ったけど眠れなくて起きた。
生活が不規則で困る。気持悪い。(;´Д`)オエ
まっつん、無理したらあかんよ。
37 :
名無しバサー:03/02/27 14:26
(・∀・)
38 :
名無しバサー:03/02/27 14:28
39 :
馬鹿は嫌い ◆boczq1J3PY :03/02/27 14:42
>第4話
イモ欽トリオの曲は大半が細野晴臣&松本隆の作曲・作詞なので
後期YMO作曲といってもガセではないと思いますが・・・。
代行がんばれ!
俺は毎日、見に来るぞ。
>ま氏
くれぐれもご自愛下さい
折れは今週ハードです
久々に徹夜しました
年のせいかえづきが止まりませんでした
今日は早く帰って寝られそうです
駆け出し読んだら寝るよ。
でも今日はまだUpあるのかな?
今ごろがんがってるかな・・・。
俺は今日中に次回作の絵コンテを描いて送らなきゃいけなかったけどさっき完成してメールで送った。
話し作りはほぼ終わり。これから作画。
今回のサブタイトルは「異常な状況下で結ばれた男女は長続きせんじゃろう」です。
セリフでオナラテロ、ヘロリスト、自爆テロ、というのが出るw
age
44 :
名無しバサー:03/02/27 22:34
初代よりしっかりした内容だね。
そうか?俺にはもったいぶってる感じで
初代の方がストレートで好きだな
ってか両方好きでつ
駆け出し代行殿
進行はゆっくりで構わないのでUPする
タイミングを一定にしてくだされ。
その方がわくわくできる。って俺だけか?
ヽ(`Д´)ノ…
今起きた。今日は続きは無しだったか。
また朝になったらうpされるかな?
>47
段々口数が少なくなってきたね
50 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:25
(第六話)
何だ、この胸騒ぎは。また何か起こりつつあるのだろうか?
そうこうするうちに携帯のメール着信音が鳴る。
今日は朝から(と言ってももう昼過ぎだが…)慌ただしい。
メールをチェックすると成田さんからだ。どうして俺のメアドを知っているん
だ??
メールの内容は次の通りだ。
「こんにちは駆け出し君。夕べはごちそうさま。君の家は聞きしに勝るほどリ
ラックスできるところだね。柳さんから君を紹介してもらって本当によかった
と思っているよ。それより急なメールでごめん。メアドはモリゾーから聞いて
いたので、知ってました。モリゾー曰く、何かあったら俺よかこいつを頼れ、
って。さて本題だが、そのちゃんのことを知りたければこの人に逢った方がい
いよ。多分その人は今日中に君の家を訪問すると思うから。僕が昔大変お世話
になった人だから。」
成田さんからの紹介ってことはその人もバスプロなのだろうか?
そのさんのことは非常に気になるが、いつ来るかも分からない人を待つのは非
常に辛い。
それに職安にも行かないことには生活が維持できないし…。
取り合えず俺は職安へと足を運んだ。
51 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:26
(第七話)
結局今日も定職らしいものにありつけず、家に帰ってきた。
夕暮れも夜の灯りに移り変わろうとしている頃、俺の家の前に見知らぬ車が止
まっていた。まあバスプロが俺の家の前によく大型の車やら牽引しているボー
トやらを止めていたせいもあって、最近では無法地帯化しているが。
その車はバスプロには珍しく緑のBMWだった。もしかしてバスプロじゃない
かも?
ん?バスプロでBMWはおかしいか??
疑いながらも扉を開ける。
「勝手にあがらせてもらってごめんごめん。本当に狭い部家だね」
初対面にそれはないだろう。俺はかなりムッとした表情だったらしく、
「そんなに怒らないでよ、僕が悪かったからさ。お詫びにこれあげるよ」
差し出されたものはスカパーのチューナー。でも俺ん家、テレビないんだよな
ぁ。
52 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:28
「柳から話は聞いているよ。君だね、何だか知らないがやけにバスプロとの交
友関係が広いのは」
俺も自分から進んで広めている訳ではないが。
「それよりも、あなたはもしかして成田さんが言っていた…」
「そう。ダーナリからメールもらっているでしょ?ちょっと君と話がしたくて
さ」
そう言うなりその人は脇のスーツケースから沢山の書類を出し始めた。
「さて、いきなりだけど駆け出し君はどんな保険に入っているの?」
保険?何のことだ!新手の詐欺か!!
「最近は掛け捨てでもいい保険があってね、もしも君が他の保険に入っていた
なら証書を見せてもらえないかな。大丈夫、大丈夫。僕の保険に入れってこと
じゃないから」
突然やってきて、保険の説明。俺は非常に困惑してその場に立ちすくんでしま
った。
53 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:29
「俺、無職なんですけど…」
「え?あ、そうかそうか」
こいつ何者だ?
その人は今更気づいた様なそぶりで慌てて書類をスーツケースにしまいだした。
「ごめんごめん、つい職業柄若い子を見ちゃうと保険を勧めちゃってさ」
そう言うとその人は名刺を取り出して俺に渡した。ファイナンシャルプランナ
ーと書いてある名刺。なんだ、この人はバスプロじゃないんだ。
そう考えると不思議な気がする。だって俺の家はここ最近を含めてバスプロし
か来ていないじゃないか!
「今日はあまり遅い時間まではいられないんだけど、よかったら飯でも食いに
いかないかい?君の手料理は美味しいって評判なんだけど、たまには外もいい
だろう」
おお、なんて太っ腹。バスプロでないとこうも財布廻りがいいものか。
「焼き肉でいいだろ?」
そうと決まったら気が変わらないうちに俺はその人と一緒に逃げるように自宅
を飛び出した。
乙ー。やっぱりこの時間か。
しかし保険の勧誘って誰だろ・・・?
霜野は大昔郵便局でそういう仕事やってたらしいが。
55 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:34
初代様およびご一読頂いておりますみなさまへ
うpが定期で大変ご迷惑をお掛けしております。
私事で大変恐縮ですが、事情があり、平日の朝しかPCを触れません。
いろいろな手段を講じたのですが、どうもうまくいかないので、
申し訳ありませんが、平日の朝にご一読頂けますと非常に嬉しいです。
深く陳謝させて頂きます。
>44
お褒めの言葉と取らせていただきます。
>46
先にも述べさせて頂きましたが、お許しの程を。
>49
駆け出し君の設定は初代様が明確にしておりますので、今回は
彼を取り巻く(彼に関係を持つバスプロ)に焦点を当てています。
ご了承ください。
56 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:35
>みなさまへ
本日はあと一話をうpさせて頂きます。
もうしばらくお待ち頂けますと幸いです。
>56
誤爆っすよー。
>49は>47のヽ(`Д´)ノ… に対するレスでしょ。
それじゃ続きがんがって。
∩ ∩
ヽ彡 ⌒ ミ/ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`) < がんがれー
| | \______
⊂______ |
∪
58 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:49
>57
毎度ごひいきにありがとうございます。
確かに>49は>47へのレスかと。
皆さまからのご意見で私は支えられています。
これからも宜しくお願いいたします。
59 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:52
(第八話)
店の中は煙ると言うよりもほとんど火事場に近い状態だった。
その人は眼鏡をかけているが、いぶされた煙と油でほとんど見えていない様子
だった。
俺たちは取り合えずビールってことで、キンキンに冷えた生で乾杯をし、レバ
刺をつつきながらハラミを焼いていた。ここのハラミはカルビよりも油が多く、
それでいてしつこくないのが有名である。炭は珍しく竹炭を用いており、備長
炭よりもやや火力は弱いが、じっくりと焼き上げることで、肉のよけいな脂身
を落としてくれて、さっぱりとつまめる。
四角くカットされたハラミの底辺部を丁寧に焼きながら、その人は口を開いた。
「柳はさ、試行錯誤を繰り返しているけど、やっぱりトーナメントでしか自分
を表現できないやつなんだよね。でもあいつのバスに対する思い入れって本当
にあきれるくらいだよ」
「そうなんですか。俺と一緒の時はそんな話しほとんどしませんよ」
「そりゃあそうだろう、素人相手に」
本当にカチンとくる人だ。菊元さん流に言えば「ホンマむかつくやっちゃ」。
60 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:53
「柳さ、スポンサーの話をしていたでしょ」
「はい。何でも中古タックル専門店のスポンサーがどうのこうのって」
「やっぱりな。あいつはあいつで心配してるんだなぁ」
話が見えない。心配って誰のことだろう?取り合えず俺は聞いてみた。
「心配って、誰のことです?」
「そのに決まってるだろう」
「え〜!そのさんと中古タックル専門店と何の関係があるんですか?」
「そのも柳と同じ、その店のプロフェッショナルアドバイザーってことでスポ
ンサードをうけているんだよ。柳は柳なりにそののことを探ろうとしているん
だね。」
「そうですか…」
俺は改めて自分の無力さを知った。俺が情熱を傾けたそのさんに俺は何もでき
ない。
夕べの柳さん、成田さんはそれぞれそのさんの状況を自分の手で探り入れている。
しかし俺は何もできない。と言うよりむしろ、そのさんのことを忘れようとさ
えしていた。
61 :
名無しバサー:03/02/28 07:54
なかなか名前を明かさなければいいってもんでもないな。
しかもそれを繰り返されるといらいらする。
読んでて感じた。
62 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:55
その後その人は釣りの話しや自分が出演しているとか言うスカパー釣りチャン
ネルの話などをしていた。話の途中でよく村田さんの話も出て、村田さんのホ
ットパンツの話題でその人は爆笑していた。
「あの人、ああ見えても水郷周辺じゃ「はじめちゃん」なんて呼ばれていて、
地元の漁師さんの知り合いが多いんだよ」
「じゃあ、村田さんと吉田さんってどっちが有名なんですか?」
その人は一瞬驚いた顔をし、その後笑いながら答えてくれた。
「駆け出し君ってすごいんだねえ、僕本気で尊敬しちゃうよ。吉田さん知って
るんだ」
俺は吉田さんと出会った時の話をかいつまんでその人にした。
ついでに田辺さんと知り合った話もすると、今度は本気で驚いていたようだ。
63 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:56
「ノリオなんて呼び捨てしていましたけど、田辺さんって本当は何歳なんです
か?村田さんも年齢不詳に見えるし…」
「まあバスプロ、もとい、バスで生活している人って年齢不詳が多いよなあ。
髪の毛染めている人多いし」
「そう言えば今江さんも髪の毛キンパツですよね」
その瞬間その人は笑い顔を引っ込めた。そして何事もなかったかの様に、残っ
ていたミノを焼き始めた。俺は何か悪いことを言ったのだろうか??
64 :
名無しバサー:03/02/28 07:56
65 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:57
しばらくの沈黙の後、その人は泡の消えかかった生を一気にあおると口を
開き始めた。
「今から僕が聞くことは全部イエスかノーで答えて欲しい」
俺は何のことだか分からないままに了承した。
「田辺さんから誰か紹介してもらった」
「ノー」
「吉田さんからWBSのスタッフにならないかと勧誘を受けた」
「ノー」
「そのから真実を聞いた」
「…多分イエス」
「並木さんに逢った」
「…沢山の人に逢いましたけど、多分その方はノーです」
「じゃあ、最後に。田辺さんが国内にいる理由を聞いた」
「ノー」
そのキャラが誰なのか推理するのが楽しいのかもね。
67 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:59
「そうか…君はまだ大事に首をつっこんでいなかったようだね」
大事とはなんだろう?俺が以前直面したことは大事ではなかったのか??
それっきり会話はなくなり、もう一杯づつ生を飲むと、その人は立ち上がった。
勘定を済ませ(もちろん領収書をもらっていたが)家までの帰り道、二人は無
言だった。俺は全く訳が分からず、ただ焼き肉をゴチになったことだけを考え
ようとした。
しかしはっきりではないが、話の中心にそのさんはいるに違いない。
そのさんがまた何かを企んでいるのか。それとも大事に巻き込まれて身動きが
できなくなっているのだろうか。
68 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 07:59
家の前に着くと、その人はBMWの中から竿を一本取り出し、俺に差し出した。
「これ、君あげるよ。今の君には必要がないかもしれないけど、必ずこれを使
う日が来ると思うから」
相変わらず俺には分からないが、その竿は手で持つ部分が二つに分かれており、
握り手も菊元さんがくれた竿と同じ様に黒いスポンジが巻いてあった。
「それと、これは僕の名刺。裏にメアドが書いてあるから何かあったらメール
してくれ」
そう言うとその人はBMWに乗り込み、エンジンをかけた。
夜更けに竿を一本もった男とBMWで立ち去ろうとする人。
BMWのテールランプが見えなくなってから俺は街頭の明かりでその人の名刺
を読んだ。
「プロフェッショナルアングラー児玉」
?あの人はバスプロではないのか??
69 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 08:02
みなさま、本日もご一読ありがとうございました。
削除されていませんでしたら、続きは月曜日にさせて頂きます。
>61
じらして済みません。ディテールを詳細に書いているつもりなので、
おおかた予想できるものなのかと...。
一人よがりでした、済みません。
>66
いつもいつもフォローを感謝いたします。
これからも宜しくお願いいたします。
代行乙ー。
>そのさんがまた何かを企んでいるのか。それとも大事に巻き込まれて身動きが
>できなくなっているのだろうか。
ここ読んで、これからぐっと盛り上りそうだと思った。
例・ヤマシタの情婦に身をやつして内偵・・・ってこれじゃ不二子ちゃんかw
(´・ω・`)
72 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 08:28
>70
うぅ...。盛り上がりですかぁ...。
◆V/BXqMaTSU さんのご職業は漫画家さんなのでしょうか?
本家のストーリーテーラーにはかないませんw
イマカツ今日はおとなしいな( ´・ω・`)ドシタ?
>72
◆V/BXqMaTSUのマンガ面白かったよ。人によって好みが分かれる所だろうけど。
>>55 全然オッケーです。朝わくわくします。
>>51 駆出しバサー編ではテレビを見・・・・
まいっか、がんがってください。
オレかよ?
大丈夫かぁ?
変な役させるんじゃねぇだろうな?
ま、いいよ。
おもしろけりゃ。
オレの竿の宣伝もしとけよ。
77 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 14:31
>75
済みません、確かに駆け出し編ではTV見るシーンがありました。
リサイクルショップに売ってしまったと言うことで...。
78 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 14:34
うpする機会がありましたの、もう一話うpさせて頂きます。
たびたびの不定期連載、お許しください。
79 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 14:36
(第九話)
しばらく平穏な日々が続いた。こんな時は気分転換も必要と思い、以前菊元さ
んの竿を鑑定して見らった仕事場から近い釣具の「ジャイア○ト」なる店に行
ってみた。今回は児玉さんからもらった竿の鑑定が目的である。
「こんにちは…」俺はおそるおそる扉をくぐり、中を見渡すと、サッと視線を
浴びた。常連の人たちらしく、レジ越しにお店の人と熱心に話をしている。
「ああ、駆け出し君、久しぶりだねぇ」
俺を見つけた吉田さんは俺の顔よりも手にしている竿に注目していた。
「お!駆け出し君は本当にいいもの持っているよね」
そう言われても俺には全くその価値が分からない。吉田さんのお店にも竿が幾
つも並んでいるが、それらの違いってなんだろうか?
カウンターから俺の方へ向かってくる吉田さんは俺の手の竿を見るなり不思議
な顔をしていた。
80 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/02/28 14:38
「これって、もしかして…菊さんからのプレゼントじゃないね」
「ええ。これはついこの間、児玉さんって方に頂いた竿です」
「これさぁ、まだ市販していないと思うよ。思いっきりプロトだ。よくこんな
もの持っているね」
取り合えず気味が悪くなったので、その竿を吉田さんに渡してみた。
俺としては菊元さんからもらった竿の方が持ちやすい気がする。
しげしげと竿を見る吉田さんの周りには先ほどの常連がまたもや取り巻いてい
た。
竿一本でこんなにも注目されるバス業界ってなんなんだ?
「多分エボの最近機種だね。まったく君が羨ましいよ。セカジェネは手に入り
やすいけど、今君が持っている竿はバス業界で二大勢力なんだよ」
二大勢力って言っても俺には分からない。もしかして関東と関西ってことで、
村田さんが関東のドン、今江さんが関西のドンなのかと考えていた。
「この竿、僕に売ってくれませんか?」
取り巻きの一人が俺に声をかけるが、児玉さんからの一言が非常に気になって
いるので、丁重にお断りをし、俺は店を後にした。
結局俺は竿の自慢をしに言ったみたいで、少し気分が悪かった。
乙ー。
不定期でうpされても俺は大丈夫。ほとんど常駐してるw
楽しめたけど、なかなか話が先に進んでないね。
続きが気になるせっかちな俺w
>代行
細部が荒いぞよ
落ち着いてマイペースでいいからね〜
ちなみにジャ○アントは常習屋系列でつ
不定期だと見つけた時に得した気分w
続き楽しみにしてます。
84 :
名無しバサー:03/02/28 17:09
俺は携帯で見てるから不定期でも全然いい。
週末は不定期でもよろしいんじゃないでしょうか。
86 :
名無しバサー:03/03/01 00:51
読むのが億劫になってきた。
もっと気楽に読み流せる感じがいいなー。(マンガ世代)。
キャラの名前が判らないまま読み進んで行っても、その間の内容が頭に入らない。
状況を把握しにくい。
キャラが判ってからもう一度読み返さないといけない。
というわけで、あんまり引っ張り過ぎないように気をつけて。
前スレまだ130までしか下がってないぞ。
バス板ホント人少ないな。
90 :
名無しバサー:03/03/02 08:35
おはようage
91 :
名無しバサー:03/03/02 12:01
先生まだでつか?
(´・ω・`)花粉症には勝てないよショボボーン
なんだホントに花粉症だったんだ。
こないだ教えた甜茶いいよー。俺去年から飲んでるけど。
薬屋さんでティーバッグ20袋入り400円くらいで売ってるぞ。
代行は土日は来れないのかな・
(´・ω・`)きみやさしいんだね。わざわざありがとう。
(´・ω・`)きみみたいなひとが未来のバス界を変えていくと思うよ。
ヽ(`Д´)ノ良スレ立ててんじゃねぇよ
ヽ(`Д´)ノ加勢したる
>95
サンクス
明日の朝になれば久々に続きが読めるかな。
それじゃ今日は寝るデシ。手首が痛い目が痛い肩がこる。
寝る時間があるだけマシだけど。
代行もがんがれ・・・
97 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:20
土日お休みを頂きましてありがとうございました。
今週も宜しくお願いいたします。
98 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:21
(第十話)
昨日から珍しく雨続きで、そんな時に限ってバイトが集中的に入る。
朝〜昼過ぎまでの配送を終えて、一度家に戻ってからまた夜の配送に行く予定だった。
しかし、家に帰ると中では久々に田辺さんが俺の帰りを待っていた。それにし
てもこの人はどこでこんなに焼いてくるのだろうか?それとこの前のへら餌の
件を聞かなければ!
「おお、お帰り。勝手に入ってたぜ。それにしてもこの家、狭めぇなあ」
大きなお世話であるが、大きな夢を持った男にはいささかこの部家は狭いだろう。
「お久しぶりです、田辺さん」
田辺さんは「よぉ」とばかりに右手を差し出した。
99 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:22
握手ってことだろうと思い、俺は田辺さんの手を握り返した。
「かいつまんだ話は聞いたよ。まあ無事で何よりってことと、これが何かの前
れってことでなけりゃいいんだがなあって気持ちフィフティーフィフティーか
なあ」
「前触れってどういうことですか?」
取り合えず俺は冷蔵庫から夕べの残りもののチキンスープを出した。
「お!それってチキンブイヨンか?もしかしてお前の家にパスタないか??」
まあそれくらいの買い置きはあるので、ごそごそと台所の下から出し、田辺さ
んに差し出した。
「なかなかいいセンスしてるねぇ、ディチェコじゃねえかよ。俺もアメリカで
よくこれゆでて、ブイヨンぶっかけて食べたよ」
そう言うと田辺さんはチキンスープを火にかけ、隣でズッキーニとベーコンを
オリーブオイルで炒めだした。その模様を俺は見守っていた。
炒めた具をスープに入れ、ひと煮えさせてからバジルを加え、ゆでたてのパス
タをその中に入れた。
100 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:23
「おっと、隠し味はこれこれ」
そう言うとポケットから塩の固まりを出し、包丁の柄で砕いてから、ぱらぱら
と加える。
「う〜ん、やっぱソルトはメキシコに限るね」
出来上がりの田辺さん特性パスタは色和えはあまりよくないが、シンプルで深
みにある味だった。そうそう、こんな味は前にラーメン博物館で食べたことが
あるラーメンに似ている。
無言でかき込んだ後、コーヒーを飲む頃には田辺さんは一言二言話し出した。
最初はたわいもない釣り話(ほとんどがテレビや雑誌ロケの話だが)だったが、
次第に話は核心に迫ってきた。
「駆け出し君、そののことが気になるか?」
あまりに単刀直入に俺は言葉を失った。
101 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:23
「気になるもなにも…」
「これから話すことはまだほとんどのバスプロは知らないことだ。君に話をし
て危険性がないとはいえない。そりゃあ、君ほどバスプロに顔が利く男はいな
いからね」
ミルク・砂糖は入れない苦いコーヒー。それを一気に煽ると、田辺さんは話し
始めた。
「並木がアメリカに行っている。ある目的のための視察をかねて。俺も散々見
まくったが、俺が見たものを日本で達成させるにはまだまだ日本のバス界が成
熟しきっていない」
分からない話。しかしこんな話は以前どこかで聞いたような。
「君は今江君に逢ったろ?」
「逢ったもなにも…俺は、」
俺が最後まで言い終わらないうちに田辺さんが俺の言葉を遮る。
「いいよ、バッドドリームってことにしてはあまりにも寂しいし、ナイトメア
ってことじゃあまりにも落ちが無さすぎだし。今江君がアメリカに行かない本
当に理由は他にある。今江君の目標は君も知っての通りだけど、それは何も今
江君だけの話ではないんだ。」
「じゃあ田辺さんは今江さんの行動を支持するんですか?」
「そうは言ってないよ、俺は」
102 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:29
(第十一話)
今江さんに対する恨み、そしてそのさんの悲しい顔。俺を見つめていたそのさ
んの瞳には俺の姿はなく、曇りなき姿で今江さんが映っていた。それを思い出
すだけで俺は、腹が立つ。嫉妬でもいい。でもその恨みが激しいほど俺は自分
の小ささを感じていた。バスプロだって?結局は社会的に認知されていない人
間の集団じゃないか。何度もそう思ったが、しかしそのたびに俺の家に出入り
していた人たちを思い出すと、そんな考えはなくなってしまう。むしろ俺より
も人間味あふれている人たちに羨みを感じていただけなのかもしれない。
「ただな、俺はやり方が問題だって言うんだ」
乙ー。おもろかったよー。
今日もリアルタイムで見てたw
104 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:29
「やり方?」
「ああ。目的は同じでも方法は幾らでもある。間違ったやり方をしたやつには
それ相当のペナルティーが待っているってことだ」
「ペナルティーってことは…もしかして田辺さんは敵をとってくれるんです
か!」
田辺さんは俺をじっと見つめている。そして急にため息をつくと、立ち上がっ
た。
ちょっと待って、田辺さんは俺の見方じゃないのか?
帰り間際、田辺さんは振り返るとこう俺に言った。
「敵だって?俺はそんなやっかいなことには首は突っ込まないよ。俺はいつで
もゴーフォーイットさ。でもな、内輪もめって言うやつは必ず誰かが鎮火する
もんだよ」
105 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:30
ってことは菊元さんが敵を取ってくれる?
「それとな、目的だな、一番の問題は。俺や並木は同じ目的だ」
「フェアな団体を作るってころですか?」
「それは表向きだよ。本心は別なところ」
ブーツの踵が玄関を出る間際、
「俺と並木は今江君に借りを返さないといけないから。それも正当なジャッジのもとでな」
それっきり田辺さんは振り返らずに家を出ていった。
俺はそのままじっとしていた…しまった、バイトに遅れる!!!
106 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 07:32
今までいらいらさせて済みませんでした。
みなさまのご意見を叱咤とさせていただき、今週もがんばります。
やっと物語は盛り上がりを見せます。
ちなみに週末ロードオブザリング2を見に行って来まして、2作目のは
盛り上がり重視ってことが鉄則だと言うことを身に染みました。
途中から映画どころではなく、この続きを一心に考えていました。
まだ続いたのねw
さすがにいっぱい書いたとみえる。
続きもがんがれ!
108 :
名無しバサー:03/03/03 07:47
>代行
乙
期待してるよ
>代行氏
うp乙です
やはりパート2になるとマッタリンコスレになってますね
俺もがんばって書き出すかなぁ・・・
ヽ(`Д´)ノ小説はsageでやったほうが荒らされねぇよ
(´・ω・`)
>>109 初代殿の偉業があればこそですよ。
困難に立ち向かう行動には必ず後に続く者が現れる、
F1で言えば初代殿は中嶋悟みたいなものです。
両氏とも頑張って下さい。
( ・∀・)sageでがんばろうよ!
113 :
名無しバサー:03/03/03 11:55
初代もダイコーもどっちも乙です。
最近気になってこればかりROMってます。
楽しみにしてますんでずっとつづけて下さい。
期待してます。
114 :
名無しバサー:03/03/03 11:56
1
115 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 12:20
>イマカツさん
影ながらの応援、非常に嬉しいです。
これがほめ殺しじゃなければいいのですがw
>111、113
毎度駄作を読んでいただき、誠にありがとうございます。
さて、お昼なので少しうpさせて頂きます。
やっぱりリアルタイムで見てる俺
117 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 12:22
(第十二話)
ここまで分かったことを自分なりに整理してみた。俺の家に集まりだしたバス
プロ達は、今所属している団体から抜けて新しい団体の設立を目論んでいる。
しかしそれぞれに考えがあり、できつつある芽どうしで争いを起こしている。
その問題に何故俺が巻き込まれるのか?そんな疑問は藤木さんと言うバスプロ
トの出会いによって光が見え始めた。その出会いはは俺がオフにまかせて近所
の野池に菊元さんから頂いた竿とリールをもって出かけた時だった。
118 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 12:23
その日は風が強くてほとんど何も投げられない。取り合えずよく飛びそうなも
のを投げようと、大きめのルアーを選び、それを投げた。それは着水すると同
時に水面と垂直に立ち上がっている。取り合えず前に教わった通りに、そのま
まリールのハンドルを巻いてみる。グァシャコングワシャコン。俺が投げたル
アーはそのままばしゃばしゃと水面と引きずられてくるのみで、全く何もない。
こんなんでよく釣れるもんだと関心をしていると、遠目で俺を見ている人がい
る。ん?…あ!あ、あれは、あの人は…
俺が立っている反対側から悠々と俺の方へ歩いてくるキンパツ男は今江さんで
はないか?でもなんでこんなところに今江さんが?
俺は一瞬のことに訳が分からなくなってしまったが、正気を取り戻すと同時に、
激しい怒りがこみ上げてきた!俺を、俺を恋瀬川に落とし、そのさんをたぶら
かし!!
119 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 12:24
竿を投げ捨てると俺は一目散に走り出し、大きく拳を振りかぶった!
気障な偏光グラス、派手なキンパツ、ふくよかな顔…ん?
ふくよかな顔って、今江さんはそんな顔つきじゃあ…。
しかし勢いあまった俺の拳はその人の顔面をもろに直撃していた…はずだった。
しかし俺のへたれパンチは見事その人の顔面まで到達する前にひょいとかわさ
れてしまい、過剰な運動エネルギーは代謝されるべく池へとそのベクトルは向
いていた。
…水に落ちるのは慣れているが、これじゃあドロドロだ。結局俺はそのキンパ
ツ男に助けられた。何とも情けない、それに人間違えをしているし。
これが藤木さんとの初めての出会いだった。
「本当に済みませんでした」
深く頭を下げる俺に藤木さんは自分が藤木と言うバスプロであることを名乗り、
クールな口調でこう言った。
「君が駆け出し君やろ?俺を今江と間違えるとはおめでたいのう」
120 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 12:25
濡れたままでは風邪を引いてしまうため、俺は藤木さんと一緒に家に帰った。
「風呂はないんか?」
「ええ、前に菊元さんと今江さんも近所の銭湯に行ってもらったことがありま
す」
「ちゃうちゃう、俺のことやなしに君にこと心配しとるんや」
家までの道のり、あまり会話も発展しなかったが、この人は俺のことを心配し
てくれているらしい。無口でクールな顔つきがこの人のトレードマークなのだ
ろうか?
取り合えず俺は藤木さんを部家に招き、銭湯に向かう支度をした。
「そおやなあ、たまには銭湯もええか」
「え?藤木さんも行くんですか?」
「こんな寒空に野池突っ立ってたら冷えるの分からへんのか、君は」
さっきの言葉は撤回だ。この人は口が悪い。
121 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 12:27
二人は近所の銭湯に行き、そのまま無言で風呂に浸かった。
まだ四時を少し過ぎたばかりなので、一番風呂を求める年寄り以外はほとんど
客が見あたらない。ゆっくりと湯船に浸かっていると藤木さんはとっとと上が
ってしまい、マッサージ機にもまれながらよだれを垂らしている。俺もややの
ぼせ気味なので、手早く洗髪を済ませて風呂から上がった。
帰り道、藤木さんは終始無言だったが、俺がスーパーに寄ると一緒に着いてく
る。失礼なことをしたお詫びもかねて、俺は早めの夕食を誘った。
「何食べたいですか?」
終始無言の藤木さんも食べ物となると目の色が変わった。いろいろ考えた挙げ
句、「焼きそばパン」が答えだった。俺はパンと焼きそばを買い、再び家路へ
と向かった。
122 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/03 12:28
本日もご一読頂けましたこと、誠にありがとうございました。
これにて本日分は終了させて頂きます。
また明日のご一読をお願いいたします。
やっと登場しましたイマカツ盟友のフジー。
今後フジーがいろいろと絡んできます。
ヤキソバパンワラタ
キタ━━━( ´ v`)━( ´v)━( )━(` )━(v` )━(´v` )━( ´v`)━!!!!
125 :
初代 ◆7ULSY7KDNc :03/03/03 12:57
パケ代を気にしてる俺・・・(w
126 :
名無しバサー:03/03/03 13:14
学校から帰ったらずいぶん追加されててビクーリw
今回も面白かったです。
つぅか本当に新しい団体できねぇかな・・・
127 :
馬鹿は嫌い ◆boczq1J3PY :03/03/03 19:28
駆け出し代行さんはディ・チェコを常備してるのか〜。とてもアルバイター
とは思えん・・・。
>126
同意。新団体でなくても、B.A.S.S(オブジャパンじゃなしに)なんかが日本で
力を付けて欲しいな〜。
128 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 07:26
おはようございます、みなさま。
本日分をうpさせて頂きます。
宜しくお願いいたします。
129 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 07:27
家に着いた藤木さんは、マッサージがよほど効いたらしく、ゴロンと横になる
と高いびきをかきだした。
俺はその間にカリカリに焼いた豚バラで作った焼きそばを手早くバゲットに挟
んで焼きそばパンを作った。
「藤木さん、藤木さん。焼きそばパンできましたよ」
寝返りを打つ藤木さんの肩を揺すったが一向に起きる気配は見られない。
その時藤木さんの口から寝言が…
「あかんで、今江。今は我慢しぃ」
え?何が我慢なんだ。それに今江さんを今江と言うこの人もやはりバスプロな
のか?
「そのを巻き込んだらあかん。自分は夢かなえるんとちゃうか?」
何を言っているんだ、一体。俺はことの詳細を確認すべく、藤木さんをたたき
起こした。
130 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 07:27
一瞬何が起こったのか分からない様子だったが、目覚めた場所をようやく理解
できたようで、俺の顔を見るなり、「どや、焼きそばパンできたか?」と聞い
た。
「ええ…どうぞ」
「ほうか、えらい迷惑かけたみたいやなぁ、寝てしまったし」
そう言うとおもむろにこたつの上のパンに食らいついた。
その様子をしばらく眺めていたが、俺もしびれを切らし、ついに口を開いた。
「あのぉ…藤木さん」
ジロっとこちらを見る。やっぱりこの人は怖い。
「なんや、俺の顔になんか付いとるんかい」
「いえ、そうじゃなくて…実は藤木さんの寝言が気になって」
何事かと思ったらしく、食べる手を止めた藤木さんだったが、
「なんや、寝言かいな。そんなもん、いちいち気にしてたら寝られへんで」
「いや、寝言の内容が気になって」
「そか?そんなおもろいこと俺は言ってたか?」
「おもろいって言うか…」俺は意を決して聞いてみた。
131 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 07:29
「藤木さんはなんであの野池にいたんですか?どうして今江さんのことや、そ
のさんのことを知ってるんですか!」
捲し立てた俺はそのまま藤木さんの顔を見つめていた。藤木さんもしばらく俺
を見ていたが、あきらめた様子で最後の一口を放り込むと話し始めた。
「めんち切られても困るわ。あぁコワ」
少しほころんだ顔つきで、そう言うと藤木さん淡々と語った。
「菊さんに聞いたんや、君のこと。えらいおもろい子がおるでって。それだけ
やない、君と体験したけったいなことや、ぎょーさんビビった話もな。はっき
り言っておくが、俺は誰の味方でもない。今江にはホンマ世話になったわ。俺
が就職諦めておったころ、俺に一番気を使ってくれたのは菊さんやなしに、今
江や」
132 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 07:30
その後藤木さんはこれまでのガイド生活のこと、ルアー作成のこと(この時初
めてこの人がルアーを作っている人だと知った)、トーナメントのこと、仲間
のことなど、溜まったものを一気に吐き出した。
「俺、よう酒飲まれへんねん。今江も飲まれへんから二人の時はよくコーラな
んやけど、たまたま菊さんが「どや、たまには」ってことでせっかくモリゾー
も来てることやし、ってことで飲んだことがあるんや。ことの発端はその時な
んやなぁ」
「何があったんですか、その飲み会で?」
「そん時は丁度インスパイアーの実験工房が出来立ての頃やった。でっかい水
槽こしらえて、CCDカメラ設置して、やっと俺らのやりたいことできるって
思っとった。しかし今江はそれだけじゃ我慢できへんかったんやな」
133 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 07:33
本日の朝のうpはこれにて終了をさせて頂きます。
>126、127
楽しんで頂ければ幸いです。
もう2年も前の話になりますが、新しい団体設立の話がにわかに出て
いたことは確かなのですが...。
ディチェコのパスタは私の近所で常時95円です。
ママーよりも安いです。
今日もリアルタイムだよ(藁
また面白かったよ。ちょいと生々しい感じがイイ!
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ヽ(`Д´)ノ今日は雪!
136 :
名無しバサー:03/03/04 10:16
age
えっ!ディ・チェコが95円?イイところに住んでるんやねぇ。
私なんか、ビンボーな頃は買えなかったよ。よくバリラでガマンした。
新団体かぁ、どないなるんやろね・・・?
138 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 12:17
>137
馬鹿は嫌い ◆boczq1J3PY さん、初めまして。
>えっ!ディ・チェコが95円?イイところに住んでるんやねぇ。
どうも貿易会社の不当たり品を扱っているらしく、異様に安いです。
さて、お昼のうpさせて頂きます。
>駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs
ガンガレ!!
140 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 12:20
(第十三話)
ここから要約するが、実験工房にて四人で酒を囲んでいた際に、今江さんが珍
しく酒の勢いで、「バスは金や」とわめいたらしい。確かに皆それで生活をし
ている以上、誰も異論はないのだが、その一方で今江さんは自分をもっとアピ
ールできる場所が欲しいと言ったらしい。それならアメリカに来たらいいとモ
リゾーさんが励ましたところ、そうでなくて、自己アピールすることが結果的
には商売に結びつく、つまり自分自身をブランド化することで、より大きな収
入を得ることが可能だと唱えた。それには菊元さんが反対し、お前の夢はどこ
に行ったと攻めた。今江さんはここでもう一度自分の夢を唱えたらしい。自分
の夢はバス釣りトーナメントをもっとショーにしたい。余談だがこれには田辺
さんも大賛成で、田辺さんはバスボートのレースをするのが一番だと言ったら
しい。バスボートにはあまりいい思い出がないだけに、その話は引いたが…。
141 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 12:20
話を戻そう。今江さんのもくろみはK-1の様に、一人一人のバスプロが個人
をブランド化し、今よりも少数精鋭でトーナメント行う。それをTV中継して、
もっともっとショーアップする。いわばバスプロがもっと高嶺の花になり、バ
ス釣りをする人たちの憧れになることが一番だと言ったらしい。そうすればバ
スと言う魚類がなければ存在しない「ショー」となる。もちろんバス害魚論も
自然と薄くなり、バスを保護する動きが出てくる。また真のトッププロをアピ
ールすることでその人の使う道具(グッズ販売か?)はもっと売れるようにな
る。あまりに独りよがりの話だが、菊元さんは次第に心を奪われ、モリゾーさ
んに至っては陶酔した眼差しで今江さんを見つめたらしい。
そんな今江さんを唯一否定的に見つめていたのは藤木さんだった。
142 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 12:21
「俺もな、今江の言ってることはよく分かる。せやけど、それは独裁者の考え
方やで。そもそも何でバス釣り始めたかって言うこと、忘れとるんとちゃうか?
が俺の意見や」
なんかほとんど専門用語は分からないが、今まで配送がてらトーナメントの模
様を見ていた俺にとって、バス釣りがK-1の様な派手なものになるとはとう
てい思えない。しかしもしもそんな感じになったら、俺みたいにバス釣り素人
でも少しは興味を持てるのかもと思った。
「今江とはそれっきり逢っとらん。そこで君が巻き込まれた事件を知った。そ
れ聞いてな、俺ちょっと変な気分や。そやなぁ、パチモンつかまされた気分やね」
「どう言うことですか?」
143 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 12:21
俺はパチモンって言う意味が分からないので聞いたつもりが、藤木さんは何だ
か核心を話し出してしまった。
「あくまで俺の勘ぐりやけど、ホンマの首謀者は今江やないと思う」
「え?でも俺は確かに今江さんが「ワシはやりたいようにやるんや」ってボー
トの上で豪語していたのを聞きましたよ」
藤木さんは黙り込んだ。藤木さんと今江さんの仲はさっき詳しく聞いた。かば
う気持ちも分かるが、それとこれとは別である。
しばらくして藤木さんは立ち上がり、玄関へと向かった。帰るらしい。
俺は何も言わずにそのまま見送った。しかし俺も納得がいかない。俺は立ち去
る藤木さんを追いかけるため、部家を飛び出した。
「藤木さん!藤木さん!!」
俺は何度も叫びながら藤木さんを追いかけた。
144 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 12:22
やっと追いつき、との昔から追いかける俺を知っていたかのように、余裕の仕
草で藤木さんが振り返る。
「なんや、追い掛けてきとったんかい。」
「何か言ってください。でないと、俺、俺…このままじゃ納得行かないです」
街頭の明かりに下、藤木さんのため息。ポケットに入れた手を出し、腕組みを
する。
「君にこんなこと言ってもしゃあないけどな、今江は俺よりも先に菊さんにお
おてんねん。せやから、今江がホンマに心開いておるのは俺やなしに菊さんや」
「ってことは…分かりません」
無言。街頭の明かり越しに見る藤木さんは怖い。
「さっきの話な、もしも今江一人の考えやなかったらどう思う?」
「だって藤木さんは今江さんの独断だって…」
「何で菊さんがわざわざエバグリのスタッフ集めたと思うよ?」
え?俺には何のことだか分からない。
145 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 12:22
「もしもな、これが仕組まれておって、今江は片棒かつがされとったって考え
たらどないなる?」
「ってことは、今江さんは誰かの差し金で…じゃあ、誰が!」
「この落とし前は必ずつけんとあかんな。俺は俺のやり方で今江の目を覚まさ
せる」
そのまま踵をかえした藤木さんは歩き出した。
「待ってください!まだ話は終わっていません。この話は本当に藤木さんの考
えなんですか?」
遠ざかる藤木さんの背が一瞬止まった。俺は大声で藤木さんに向かって叫んだ。
「藤木さん、藤木さんは…田辺さんに利用されてませんか!」
その硬直はほんのわずかな時間だった。
146 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 12:24
ご一読頂いているみなさまへ
本日もおもしろいトピが沢山ある中、私の作品をご一読頂けましたこと
感謝申し上げます。
本日のうpはこれにて終了させて頂きます。
また明日書かせて頂きますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
初めてライブで見たよ!
乙でした。また楽しみにしてるぜ。
148 :
名無しバサー:03/03/04 12:37
ダイコー乙。
生ライブすげー得した気分です。
不時機マンセー
>駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs
うp乙華麗。
毎日楽しみにしてます。
150 :
名無しバサー:03/03/04 12:59
乙〜
それとイマカツ、今日雪ってもしかしてお前北陸か?
151 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 15:21
毎度不定期で済みません。
ちょっと時間がありますので、うpさせて頂きます。
152 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 15:23
(第十四話)
久しぶりに成田さんからメールが届いた。俺は夕べの藤木さんとのことを考え
ながらボーっとしていたらしく、気づいたらこたつにうつぶせのまま寝入って
いた。メールの内容では、近々俺の家に来たいと言う。昔なら何事もなかった
ように俺の家に入り込んでいるバスプロが多かったのに、成田さんはそれだけ
でも親密感を感じる。
さて、今日はどうするか。何もやることのない日は職安へゴーアヘッドである。
いかん、半端な英単語混じりの会話は田辺さんのが移ってしまったらしい。
職安へ向かう途中、グランドチェロキーとすれ違った。普通ならそのままやり
過ごすのだが、俺は猛烈にビビリまくり、その場に立ちつくしてしまった。
「そのさん!」
あれは間違いない。そのさんだ。しかも運転席の人物は…。そうか!そう言う
ことだったのか!!俺は慌てて引き返し、チェロキーを追ったが、何せ駆け足
と車が勝てるわけがない。だんだんと見えなくなるチェロキーを睨みながら俺
は猛烈な悔しさとやるせなさに奥歯を噛みしめた。
まかせろ!やっぱりリアルタイムw
154 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 15:24
と、その時である。
「お、駆け出しじゃねえか!」
俺は声のする後ろを振り返った。そこには真四角な軽自動車が止まっていた。
運転席から顔をのぞかしているのはなんと吉田さんである。
「吉田さん!俺、俺…」
「よくわからねえが、久しぶりだってのに何か訳ありだな」
「車が…チェロキーを」俺は訳の分からないことをありったけ並べ、吉田さん
の方へゆっくりと歩いていった。
「おいおい、ゾンビじゃねぇんだからよ。とにかく乗れや」
俺は言われるがままに吉田さんの軽自動の助手席に乗り込んだ。
「追ってください!あの、あの車を」
俺が指さす方向にはもはや何もない。
「追えって言ってもよ、何にも見えねぇが…おし!分かった。取り合えず出るか」
そう言うと吉田さんはフットワーク軽く車を発進させた。
155 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 15:28
>153 まっつんさんへ
いつもリアルタイムでありがとうございます。
花粉症とお聞きしておりますが、何卒ご自愛ください。
ではこれにて本日は失礼いたします。
・この物語はもうすぐ終わりますが、現在少し加筆をさせて
頂いております。初代殿のストーリーからは大分はずれて
しまいましたが、このままの路線で続きを書かせて頂けます
ようでしたら、続行させて頂きます。
(個人的には今江プロと駆けだし君の対決まで書きたいです)
乙ー。
もうすぐ終わるのか・・・(´・ω・`)
十分面白かったよ。
って言ってもこれからがクライマックスだよね!ガンガレ!
( ´∀`)かんばりや〜
>代行
ネタばらすなよぉ ヽ(`Д´)ノ
楽しみにしてまつ
159 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 15:57
>156
毎度のレス、ありがとうございます。
書き貯めしている分ではあと少しで終了です。
弱気なのですが、初代殿の作品があまりにもおもしろかったので、
自分も!と思い、書き連ねましたが、やはり反響が気になってしまい、
すぐに終わらせようと中途半端なところでの終了を予定していました。
しかしみなさまのおかげで執筆にも熱が入ってしまし、もう少し書きたい
と言う気持ちで今は一杯です。
お許し頂けるのでしたらもうしばらく書かせていただきますが...。
160 :
初代 ◆7ULSY7KDNc :03/03/04 16:06
>代行氏
これからもがんがれ!
俺より十分面白いと思うよ(w
がんがって1000逝きましょう
激Rー乙です!!
いつも楽しく読んでいるよ〜!
終わりなんて淋しいよ!
ガンガレ!!
162 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/04 17:10
ご愛顧いただいておりますみなさまへ
励ましのレス、誠にありがとうございます。
実は後2回で終了でしたが、急遽続きを書かせて頂きます。
続きはやや誇張表現が多くなりますが、読み応えのあるものを
目指して切磋琢磨させて頂きますので、今後とも宜しくお願い
いたします。
ではまた明日の朝。
163 :
名無しバサー:03/03/04 22:01
ダイコー凄まじく乙。
頑張れ。
―――やっとここまで読んだ、っと。
代行先生、面白いです! 前作より練られた感じがイイっス!
ペースかなり早いっすね。もっともっと続けてください。
ps、私的にマツvsイマカツ対決もっと見たかった・・・w
すまん、俺はバス板のみんなと仲良くやっていきたいんだ。
166 :
初代 ◆7ULSY7KDNc :03/03/05 06:58
おはようございます
期待致しております
167 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 07:31
おはようございます、みなさま。
少し遅くなりましたが、本日のうpをさせて頂きます。
早朝よりご迷惑お掛けしますが、宜しくお願いいたします。
168 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 07:31
幸い道路が単純だったのと、吉田さんの運転が功を奏して(信号は渡るために
あるが口癖だった)、はっきりとチェロキーを視界に捕らえられる距離まで追
いつけた。
「あれです、あの車にそのさんと、それと…」
「なに!そのが乗っているのか?」
吉田さんの顔つきが急に険しくなる。この人は事の詳細を理解しているのだろ
うか?
「はい。それと運転席には…」
「しっかり捕まってろ。この車はなぁ、ダイハツに頼んでチューンしてあんだ
よ。ナンバー見たろ?8ナンバーなんだぜ」
そい言うとなにやらハンドルの下のコックをひねる。するとボンネットから盛
り上がるようにエアインテークが!。けたたましい爆音とともにタイヤが空転
する。焦げ臭いにおいを残しながら吉田さんの軽自動車は加速していく。
169 :
名無しバサー:03/03/05 07:31
170 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 07:33
「吉田さん、俺、俺!」
シートに身体が張り付く。シートベルトは何も役に立っていない。タコメータ
ーは8000回転を振り切っている。スピードは…ない!この車にはスピードメ
ーターがない!!じゃあ今は一体何キロなんだ?
みるみるまにチェロキーが近づいてくる。ミラー越しに運転手の顔が見え隠れ
しており、こちらが追い掛けていることをはっきりと確信したようだ。それよ
りもこの車、目立ちすぎる。狭い道に入った。チェロキーは筐体にものを言わ
せて強引に進んでいく。吉田さんは鼻歌混じりだが、タイヤは完全に無理をし
ている。時折フロントが沈む。減速。3速まで落としてクラッチをつなぐ。タ
イヤは綺麗にコーナーを描き、チェロキーとの差を縮める。周りの景色が近い
だけに体感速度は非常に速い。いや、こんな狭い道でとばすなんて信じられな
い。狭い道を抜けてチェロキーは大通りに出た。吉田さんはふとチェロキーを
追うのを止め、脇道にそれた。
171 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 07:33
「いいですか、追わなくて!」
「うるせぇ!黙ってろ!!」
そう言うと今までよりももっと狭い道に入る。高速でコーナーを曲がり、ギア
のシンクロで減速と加速を繰り返す。視界が開け大通りに出た。
「見ろ、後ろを」
振り返るとそこには見覚えのあるグランドチェロキーが。
「先回りしたんですね!」
俺が言い終わらないうちに吉田さんは減速をし、チェロキーを先にやる。
「駆け出し、お前飛ぶのは慣れてるよな?」
俺は一瞬自分の耳を疑った。ボートじゃなくて今度は車かぁ!?
そうこうするうちに車は二車線を平行で走り出す。対面から車が来たらジエンド。
俺はまだ死にたくない。
吉田さんはチェロキーにぴたりと寄せると窓から飛び移れと俺に指示する。
無理だ、そんなの無理だ。しかしこのままでは一生そのさんに逢えないかもし
れない。
172 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 07:35
いや、俺にできることは飛ぶことだけだ。
そう決心すると俺は助手席の窓を開けて半身を乗り出した。
「いいか、駆け出し。俺がもう一度寄せるから、お前はあっちのボンネットに
しがみつけ!いいか、死ぬ気でやれよ。まあ、お前の命は恋瀬川で拾ったもん
だからな」
車が寄る。風切り音が耳をつんざく。俺は意を決し、助手席のシートを蹴り上
げてボンネットめがけて飛んだ。
すべてがスローモーションで進んでいった。俺は飛びながら俺を追い越してい
く吉田さんの車を見た。目の前にはチェロキーのボンネットが。その大きな鉄
板が目の前に広がり、もうこれ以上目の中に入らないくらいの光景が広がった
とたん、俺は強い衝撃を感じた。
173 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 07:38
ご一読頂けますみなさまへ
本日の朝の分はこれにて終了させて頂きます。
どうもありがとうございました。
>167
声援、誠に恐縮です。
みなさんのご厚意に甘えさせて頂き、今しばらく続けさせて頂きます。
>初代様
もしも初代様が次のネタを執筆計画中でしたら、私は喜んでこの板を
去らせて頂きます。
やはり本家には敵いいませんことを日々痛感しております。
174 :
名無しバサー:03/03/05 08:18
乙〜。
電車乗り遅れて暇なんで携帯から見させてもらったよ
お疲れ〜
最近はこれを読んでから仕事って感じだなw
176 :
初代 ◆7ULSY7KDNc :03/03/05 09:04
>代行氏
お疲れ様です
俺としては取りあえず考えてません(w
7でもリレー式になってますからね〜
今違う物を考えてはいますが・・・
やはり駆出し君は飛ぶべきですな
こういうとこが受け継がれてると嬉しいものです
この先駆け出し君はそのさんに会えるのか!お楽しみは次回ですね
さて仕事します(w
乙ー。今読み終わった。
駆け出し君すごいね。また飛ぶかw
吉田さんの車もウケタw
>激Rー乙です!!!
盛り上がってきたね〜!!!
次のアップすごい楽しみにしてるよ!!
小津かレ〜。
やっぱり飛ぶのか〜。何か定番パターンになってきて逆にカッコイイな・・・。
3人の男がバス釣りに行って遭難した。
夜になって、「このまま死ぬのか?」と思ったとき、1件の民家が見えた。
助かったと思い訪ねてみると、その家には美人の娘と、めちゃくちゃ怖そうな親父が住んでいた。
「よそ者は泊めない」という親父を、「かわいそうだから」と娘が説得し、
物置小屋に一晩泊めてもらう事に。しかし、その娘のあまりの美しさに
目がくらんだ3人の男達は、夜中にトイレに起きてきた娘に襲いかかった。
しかし、すぐに親父に取り押さえられ、「お前等、全員殺す!!」と
日本刀を抜かれた。
だが3人の男達は土下座して必死に謝った。
父親は、「ここは山奥で食料も少ない。山から食料を持ってきたら、
山のふもとへ抜ける裏道を教えてやろう」と、条件を出した。
3人はすぐに小屋の近辺を探した。
はじめに戻ってきたのは駆け出しだった。駆け出しは、山ブドウを持ってきた。
それを見た父親は、「それをケツの穴にいれてみろ」と言った。
駆け出しは言われるまま、1粒のブドウを自分のケツの穴に入れた。
そして駆け出しは裏道を教えてもらい、無事山を降りた。
次に、今江が大きく実った栗を沢山抱えて戻ってきた。
父親は同じようにケツの穴に入れることを命じた。
今江は必死に頑張って、栗をケツの穴に入れ始めた。
もう少しで入るという所で、今江は何故か笑ってしまい、栗はケツの穴から
いきおい良く飛び出した。
今江は、そのまま父親に殺された。
今江は見てしまったのだ。
嬉しそうに、スイカを抱えてこちらに走ってくる菊本の姿を…
181 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 12:17
>180
新作が始まった様ですが...。
さてみなさま、お昼のうpを始めさせていただきます。
会社のPCにてご覧になっている方々。
貴重なお時間を拝借させて頂き、心から感謝申し上げます。
携帯電話からご覧になっている方々。
パケット代金がかさみますが、期待を裏切らないよう、鋭意努力
させて頂きます。
では、始まります。
182 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 12:20
「しっかりして、駆け出し君」
そのさんが俺のそばにいる。周りは何もない。俺とそのさん。二人だけの世界。
これは夢か?
「そのさん…」
「しっかりしろ、駆け出し!死ぬなあ」
耳元のしゃがれ声で俺は現実に引き戻された。どうやら俺は無事ボンネットに
着陸したらしい。まさか飛び移るとは思っていなかったのか、チェロキーはす
ぐにブレーキを掛け、止まったのだが、その拍子に俺はボンネットからはじき
飛ばされて地面に落ちたらしい。
幸い打ち身はなく、気を失っただけだった。
吉田さんに抱えられて気が付くと、そこには本物のそのさんがいた。そのさん
は俺を悲しい目で見つめている。何故?俺はそのさんのために、そのさんを助
けるために…。
「ええかげんにせえよ、このがきゃあ。おちょくるのもたいがいにせえ」
そのさんの隣には顔を赤くして激怒している菊元さんがいた。
183 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 12:20
「おのれは何様のつもりや。ド素人が首つっこむ程ワシらの世界は甘あないん
じゃ、このボケが」
「もういいでしょ、菊元さん。駆け出し君は本当のことを知らないんだから」
吉田さんは黙って成り行きを見つめている。俺はどうしていいのか分からず、
ただそのさんに嘆願の眼差しを送った。
「もうええ、その。もうええですわぁ」
菊元さんはやっと冷静になったようで、いつもの顔つきに戻っていた。
「取り合えず話をした方がいいな。俺もきちんとした説明を聞きたいし、駆け
出しもそれを望んでるだろう」
吉田さんの提案に菊元さんはコクリとうなずき、そのさんもそれに従った。
立ち話も変だからと言うことで、俺の家に集まることとなった。
184 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 12:21
(第十五話)
家に着いた俺は無言の三人にお茶を入れた。吉田さんは黙ってお茶をすすると、
しばらくしてからポツリと話し始めた。
「だいたいの予想はついてたよ。新しい団体の話はノリオが二年前くらいから
並木と相談していたからな。まあおおよそ並木の行動に反発した今江が単独行
動に出たってのが俺の予想だったが、お前が首謀者とは思いもよらなかった
よ」
菊元さんは下を向いたままだったが、その顔は何か含んでいる様にも見えた。
「その今江にそそのかされたって言う話だが、すべてを知っても計画に荷担し
ているところを見ると、お前も菊元と同じ考えなんだな」
頷くそのさん。何でバスプロと言う人たちはこれほどまでに自己主張を通した
がるのか?それともそうでなければバスを生業にして生活をしていくことはで
きないのだろうか?
「菊元よぉ、お前らの考えに賛成している人間は何人くらいいるんだ」
顔を上げた菊元さんはじジッと吉田さんを見据える。
「今のJBメンバーの1/3程度ですわ。少なくともうちのスポンサードを受け
ているメンバーはほとんど賛成してはります」
「ってことは俺んところのメンバーにもいるってことか?」
185 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/05 12:23
ご一読頂いているみなさまへ
本日もありがとうございました。
また明日の朝、うpさせて頂きます。
本当に、本当に、ありがとうございました。
ヤバイ はまった。
また明日楽しみにしてまっせ!
激R〜!乙です!
なかなか良いペースですね!
明日も期待しています!
ノハヽヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
○⊂(´D` )つ-、 < 昔から言うのれすね。金持ちケンカせずなのれす。
/// /_::/:::/ \_________________
|:::|/⊂ヽノ|:::|/」
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|
/______/ | |
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代行がんがれ! いつも見てるYO
>180 ワラタ 続編キボンヌ
>188 ずいぶん軟弱になったな…
>188 ずいぶん軟弱になったな…
なにしろののタンですからw
191 :
名無しバサー:03/03/05 20:34
ダイコー乙。
なんかもう終わりが近づきつつありそうで・・・・
続キボンヌ
193 :
名無しバサー:03/03/05 23:44
ののってあのゴリラ顔の方か?
194 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 07:27
おはようございます、皆様。
今朝もうpさせて頂きます。
今夜、関東圏は雪になるとのことなので、お帰りの際は十分
お気をつけください。
では今日も宜しくお願いいたします。
195 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 07:27
菊元さん無言。そのさんはが割ってはいる。
「私もいい加減マスコットって言うのは嫌なんですよ。事務所の方針、JBの
方針、自分の将来を考えると今すがりつくのはバスしかないんです。昔は釣り
ドルなんて言われてチヤホヤされていました。でもそれは私の本当の姿じゃな
い。守りに入ることはいけないことですか?」
今度は吉田さんが考える番になる。俺はおそるおそる話に加わる。
「新しい団体って言うのはそんなにメリットが高いんですか?俺はよく分かり
ませんが、前に沖田さんがJBCCの賞金だけでは生活できないって言ってま
した。優勝すると50万円って。50万円って言うと大金ですよね?」
「お前には、だろ?」
「吉田さん…」
196 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 07:28
「まあJBやNBCはいろいろありすぎだよ、俺から言わせりゃ」
吉田さんはお茶を飲み干すと菊元さん、そのさんに向かって言った。
「菊元、お前どこまで本気なんだ?今江をかついで、挙げ句の果てにそのを会
長に近づけさせてスパイやってたんだろ?」
「僕は本気です。こんなことアホくさくてシャレできません」
あぐら姿勢の腕組み。吉田さんのこの格好は本当に説得力がある。
睨まれた感じの菊元さんは目線を俺に移した。
「駆け出し君にはホンマに悪いことしてしまったと思ってますわ。ここまで巻
き込んで言うのもなんやけど、君には違う面から僕らをサポートして欲しいで
すわ」
俺がサポート?お金はないって知っているだろうに!
「そうよね。精神的にこの家に来ると落ち着くし。それに今江さんも君に逢い
たがってたわ。そうそう、モリゾーさんも」
ちょっと、ちょっと待ってくれ。これ以上俺を巻き込むのか?俺はそんなにお
人好しじゃない。これ以上危険な目に遭うのはこりごりだ。
しかし…なんだ、この共有感は?俺はこの人たちと共鳴しているのか??
197 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 07:28
「俺は何も聞いてねえし、何も見なかった」
突然何を言うんだ、吉田さん。それじゃあんまりにも無責任じゃないか。
「菊元、お前はそれでワールド抜けたんだな」
「そうです。今江君が言っている「なれ合い」は僕も嫌ですわ」
「そうか…でもノリオはどうするよ。ノリオはお前らの考え方には賛同せんぞ。
ノリオと並木を敵に回せるのか?」
菊元さんは黙り込んだ。しかし今江さんをはじめ、そのさんや、もしかしたら、
成田さんも柳さんも沖田さんも、みんなみんな今の環境に嫌気がさしているの
か。ただそれぞれが思うところのベクトルが異なり、こんなことになってしま
ったのか?吉田さんはお茶のおかわりを俺に言うと、グイっと飲む。熱いです
よ、それ。
198 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 07:29
「ノリオと並木に賛同するやつらって言えば、おおかた想像はつくわな。俺の
知っている限りでは河辺も関や小山さんを巻き込んで企んでるぞ。」
吉田さんは俺に「紙と何か書くもの持ってこい」と指図する。
俺がチラシの裏とちびた鉛筆を用意するとバスプロの名前を書きだした。
「いいか。お前ら西のやつらで正確に中立なのは藤木だけだろう。こっちは
WBSが中立だが、宮本さんやあいあんなんかはこそこそしてるな。ノリオと
並木とダイワの連中はおまえらとは行動を逸するとして、そのは柳や成田と一
緒に行動するのか?」
「はい、私は河辺さんの考え方にも納得できません」
「そうそう、その河辺がくせ者だな。小山さんを抱き込んだとすると、関和も
仲間ってことだし」
何だか訳が分からない。でも、これってバスプロ日本勢力図じゃないか!
199 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 07:35
>初代様
もうすぐ終わりなのですが、現在追加執筆中です。
今しばらくの連載をお許しください。
>まっつん様
毎度ありがとうございます。
イマカツ様との掛け合いがこのスレを大変盛り上げていると私は
感じております。
>鼻毛様
いつもありがとうございます。
ご期待に添えるか非常に疑問ですが、続投させて頂きます。
>馬鹿は嫌い様
今回も駆けだし君には飛んで頂きました。
これを彼のトレードマークにしようと企んでおります。
>191
ご意見をありがとうございます。
喜んで書かせていただきますので、今しばらくのおつきあいを
宜しくお願いいたします。
ではまたお昼にうpさせて頂きます。
200 :
名無しバサー:03/03/06 08:21
そんな事言わんで続けて欲しい。
ダイコー続投ハゲシクキボンヌ。
代行乙ー!
おもろいやんコレ。まだ続けてほしい。
でもバスプロ勢力図は俺の頭には入ってないw
暇ができたら読み返すよ。
>イマカツ
だってさ。
でもいまさらこんな事言われてもケンカしにくい・・・w
とりあえず煽っとくぞゴラア!ヽ(`Д´)ノ
202 :
初代 ◆7ULSY7KDNc :03/03/06 10:09
>代行氏
そんなこと言わずにガンガン逝って下さい
第2幕ってどうでしょうか?(w
203 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 12:12
ご愛顧頂いております皆様へ
お昼のうpをさせて頂きます。
宜しくお願いいたします。
>初代様
第2幕は初代様ご執筆の方が宜しいのでは?
私では荷が重すぎですw
204 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 12:13
しばらく考え込んだ吉田さんは、鉛筆を投げ出すと、さっきまで書いていたチ
ラシを丸めて放り投げた。あくび一つ、ため息二つ。
「仲間内でやっている頃は楽しかったなあ、菊元。俺も印旛新川で沢村や林な
んかとウェッピングでバスをごぼう抜きしていたころが懐かしいよ。いつ頃か
な、バスが金に見えたのは。並木なんか本当にかわいい顔してよ、俺に自慢す
るんだよ。「吉田さん、スタンレーのジグって釣れますよ」って。みんな輝い
てたよ、あの頃は」
目を細めながら吉田さんは回顧録を話し出す。俺は黙って聞いていた。バスプ
ロとはなんてかわいそうな人たちなんだ。自分の好きなことを仕事にしては見
たが、それが何よりも一番辛いと言うことをプロになって初めて知る。もう戻
れない道。それがバスプロなのか?
205 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 12:14
「そよなあ、僕が初めて今江君に逢った時も、彼はビッククランクを投げまく
って、僕に自慢してましたわ」
「私も、七色ダムに初めて行った頃のこと、今でも覚えてます」
「俺も、俺も初めて菊元さんに逢ったときのこと、今でも忘れていません」
突然の俺の一言に一同が俺を見つめる。まずい。こんな時素人は黙っているも
んだ。
「…そやね。みんな君を昔の自分に映し変えてたんですわ。一番自分がバス釣
り好きだった頃に」
それからしばらくして三人は帰っていった。と言うよりも路駐で車二台はさす
がにまずい。大家さんにいつもの様な愚痴をこぼされてしまったが、吉田さん
のスマイルで何とか切り抜けた。さすが未亡人キラーである。
結局結論は出なかった。ただ、菊元さんは今まで通り新しい団体の準備を続け
るらしい。今江さんとの仲はそのままだが、藤木さんのことについては少々難
色を示していた。
206 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 12:16
そのさんは別な角度から自己主張をするらしい。根本は柳さんも同意しており、
新しい団体のサポートとして行動を共にするとのことである。
肝心の今江さんとの仲については最後まで聞き出せなかった。
俺の臆病がそうさせたのか、これ以上俺がこの件に首を突っ込まない方がいい
のか、自分の行動に理由をつけられないが、三人が出ていった後、何だか急に
取り残された気分になった。
俺は部家の角に立てかけた竿を眺めた。菊元さんからもらった竿と手に取る。
と、その時急に思い出した。そう言えば児玉さんが竿をくれた際に、名刺を
くれたっけ。俺はその名刺を探し出し、書いてある番号に電話をした。
…3コール目で出た。
207 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 12:16
「もしもし、おお駆け出し君か」
「児玉さん…俺、俺、なんて言うか…」
「今は何も言わなくてもいい。それより、ある人に君にことを頼まれた。君、
今定職はないんだろ?」
「ええ、全くのプーです」
「なら話は早い。単刀直入に言う。俺が君を預かることにした。君を一流のト
ーナメンターにする。講師は今浜松にいる。君は今回の騒動を最後まで見届け
ないと駄目だ。それと、そのが今江さんと一緒に逃げた。気持ちは分かるが、
今は俺の言うことを聞いてくれ」
そう言うと一方的に電話は切れた。
俺はこたつに足を延ばし、大きく伸びをした。
そして児玉さんがくれた竿を手に取った。
「鬼手仏心」
その言葉の意味が何となくだが分かった気がした。
208 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/06 12:19
ご一読頂けました皆様へ
これで当初予定していました話は全て終了しました。
本来はここまで到達できるとは思っておりませんでしたので、
いささかお恥ずかしい限りなのですが...。
予告をさせて頂きましたが、この後物語は少しだけ進みます。
できるだけ続けさせて頂きたいので、今しばらくのお付き合いを
宜しくお願いいたします。
209 :
名無しバサー:03/03/06 12:22
ダイコー乙。
ライブでラッキー
読んだよー。
続き気になる!書いてよ〜。
( ・∀・)がんばりや
>イマカツ
来たな。どうやらお前は俺の宿敵らしい。代行がそう言っている。
勝負だあ!! ヽ(`Д´)ノ
でも俺今マジ忙しいからまた今度ね♥
忙しいから今度ねとか書いておきながら放置されるとクヤシイ
負けたよ・・・完敗だ・・・・・・
人生いろいろある
∋0ノハヽ0∈
((∩( ´D` )∩)) <ここれすよー
マジ、新団体欲しいね。
とマジレスも付け加えてみたりする
激R〜乙です!
なかなかドラマティックな展開だね〜!!
逝き胃等が出るのか〜?
次の展開が楽しみ!!期待しているYO!!
イマカツはすっかりののタンになった御様子w
さっきヨメさんが仕事中に急に鼻血出した。けっこういっぱい。
今寝てる。心配・・・(´・ω・`)
>>217 いたわってあげなさい。
そして今晩のSEXは控えなさい。
>イマカツ!!俺もびったけど、うちの犬もびっちまったじゃないか!
俺も見た。
PC再起動した・・・。
>>219-221 フラッシュ板「勇気が無くてみれない画像解説&雑談」
逝 っ て こ い !
たいした事なかったよ
225 :
名無しバサー:03/03/07 02:45
226 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 07:26
皆様、おはようございます。
お言葉に甘えさせて頂き、今しばらく物語を続けさせて頂きます。
今朝のうpを始めさせて頂きますので、宜しくお願いいたします。
227 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 07:26
浜松駅を降りた俺は指定された正面改札前のバスロータリーで待っていた。10
分くらい待ったところで、白いライトバンが俺の前に滑り込んできた。助手席
のウィンドーを降ろすと同時に長髪サングラスの人が顔を出す。
「駆けだし君だね?」
俺はとまどいながら「はい」と返事をするとその人は安堵の顔を浮かべた。
「悪いねえ、こんなところまで。僕は伊東。児玉君から話は聞いているよね?
今日からうちの会社で働いてもらうから」
何!働く!!って言われてもまだ心の準備ができていないよぉ。それにほんの
出掛けついでに浜松に来ただけなのに。
「でも俺、家賃とか、明日のバイトとか…」
「いいって、そんなこと。とにかく今日の12:00から君はメガバス株式会社の
社員だって」
そ、そんな急に言われても。第一、なんでこんな人が俺の人事を知っているん
だ?どう見ても現場作業員だろう?
228 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 07:27
「取り合えず乗っちゃってよ」
そう言われるがままに俺はライトバンに乗り込んだ。何とも不思議な気分だ。
俺が社員?この人ふざけていないか?それともこの伊藤と名乗る人は児玉さん
と同じくプロフェッショナルアングラーなのだろうか?(と言っても俺はバス
プロトプロフェッショナルアングラーの違いが分からないが…)
ライトバンに乗ること約30分で工場らしき敷地に入った。何だか社名らしき
英語単語が赤い文字で建家に掲げてある。ここは何の工場なんだ?
ライトバンを玄関に横付けすると、伊東さんはすたすたと歩き出す。俺もその
後を追って、建家の正面玄関をくぐった。
229 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 07:29
筆がほとんど進まず、今朝はここまでにさせて頂きます。
またお昼にうpさせていただきます。
>イマカツ様
怖かったと言う言葉だけで怖いです。
>まっつんさま
どうぞ奥方をご自愛下さい。
今日も読ませてもらったよ。
お昼の続きが楽しみだw
ずっと楽しく読ませてもらってます
がんばってね
お昼のうpはまだですか〜?
233 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 12:17
大変遅くなりました。
お昼のうpをさせて頂きます。
うpのペース(うp量)が減りまして、誠に申し訳ありません。
では宜しくお願いいたします。
234 :
名無しバサー:03/03/07 12:17
いとうユキ キタ。。。。。。。。。。
ダイコー乙。うpまだ?
235 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 12:18
建家の中には幾つかの展示スペースがあり、ルアーが飾ってあった。
あ!あれは…。そこには俺が児玉さんから頂いたものと同じ格好の竿が立てか
けてあった。俺がその前で足を止めていると、「おお、そうそう。君に送った
竿はこの中にはないよ」
と伊東さんが話しかけてきた。気づかなかったが、見慣れない人が立っていた。
ん?何だか今まで逢った人たちと同じ感じがするぞ??
「紹介するよ。こっちが増田君。うちがプロ契約している有望選手だ。彼が君
の教育担当だから」
そう紹介された増田さんは俺に向かって一礼した。
「もしかしたら駆けだし君とあんまり歳が変わらないかもな。彼の言うことを
よく聞くこと。それと、湖に出る際には必ず俺のボートに乗ること。と言って
も君は船舶免許を持っていないだろ?浜名湖で明日あるから取ってきてよ」
ええ!俺は何にも聞いていないぞ。
236 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 12:19
「大丈夫だって、今晩一晩くらい徹夜すれば取れるから」
まったくもって強引である。唖然としている俺を「じゃあ宜しく」と言い、立
ち去る伊東さん。その後は増田さんに案内されてこの工場の見学をし、借りの
住居まで車で送ってもらった。
「じゃあ、俺もこの辺で。勉強道具はそろえてあるから、明日遅刻しないよう
に迎えにくるから」
そう言うと増田さんは立ち去ろうとする。ちょっと待って、話が見えなさすぎ
だ〜!
「ちょっと、増田さん」
「どうした?何かあった?」
「何かあったって…急にこんな事になって俺、俺どうしていいか分からないっ
スよ」
そう言うと緊張の糸が切れたようで、俺はその場に座り込んでしまった。
そんな俺を見た増田さんはやれやれと言う調子で俺に話しかけた。
237 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 12:20
「実は俺もよく分からないんだよ。山中湖のボートハウスに伊東社長から急に
電話があって…」
「えぇ!伊東さんって社長なんですか?どこの??」
増田さん、笑いが止まらない様子である。
「君って本当に噂以上だね。江波戸君が君に会いたがっていたのがよく分かる
よ。って言ってももう無理だけど…。さっき見学した会社、伊東さんの会社だ
よ。俺はその会社、う〜ん、もう業界用語いいだろ?、メガバスとプロ契約を
結んでいるんだ。児玉さんもその一人で、昔は柳さんもそうだったんだよ」
えぇぇぇぇぇ!あの人が社長ぉぉぉぉぉ!信じられない。がしかし、あの勝手
な行動を見るとそれも頷ける気がする。どうやら俺はとんでもないところに
来てしまったようだ。
238 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/07 12:24
ご愛読を頂いております皆様へ
今週も私の愚作にお付き合い頂けましたこと、誠に感謝申し上げます。
少しペースを落とさせて頂きますが、今後とも宜しくお願いいたします。
(土日はお休みを頂いておりますが...)
>230〜232様
いつもありがとうございました。
この様な愚作をかわいがって頂けますと非常に嬉しいです。
今しばらく物語は続きますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。
では来週またお目に掛かれることを楽しみにしつつ。
失礼いたします。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━! !
HOME.NE.JPが規制されててPCからカキコできない
今携帯から
しばらくカキコできないけどロムっとくからね
ヨメさんはとりあえず元気
激Rー乙です!!!
面白いよ!
土日ゆっくり休んでください。
月曜日期待しているよ!!
キテタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!
(´・ω・`)代行さんも見ちゃいましたか
(´・ω・`)どうも、お騒がせ致しました
(´・ω・`)もしよかったら、口なおしで癒されちゃってくださいね〜
一日で規制解除された。
アホーベーベーよりもえらい速かったね。
244 :
名無しバサー:03/03/07 23:07
ダイコー乙。
月よーキタイしる。
245 :
名無しバサー:03/03/08 00:33
初代・2代目と他のスレッド見なくなった
はやく次読みたいよん!
・・・゚・(ノД`)・゚・今日はrotten系画像みてきまつた
・・・゚・(ノД`)・゚・俺何してんだか。ブラクラほどの衝撃はなかったけど、食欲減退でつ
・・・゚・(ノД`)・゚・スパイウェアは26個もハケーンされたし、PC落ちるし
・・・゚・(ノД`)・゚・もうだめぽ
・・・゚・(ノД`)・゚・……見て癒されます(泣)
>246
モタ男も見たのか?
次は動画だな・・・
( ‐_‐)そりゃ、もう…たつぷりと
( ‐_‐)今夜は怖いよ
( ‐_‐)動画なんて見ないよ。今回はやや興味本位だったけど
( ‐_‐)もう任意では見ない
( ‐_‐)癒されてきます。癒されたい。
( ´D` )きょうはだれもいないのれすね
いるよー!
でも、今の原稿の締め切りまであと4日半しかないから忙しい!そりゃあもう!
というわけでイマカツとの勝負はおあずけだ。
ちなみに勝負の内容は・・・
((∩( ´D` )こんばんは
((∩( ´D` )何の原稿かしらないけど頑張って下さいね〜
イマカツ、ま@の職業知らないの?
( ´D` )しらないのれす
( ´D` )まんがかしゃんでしゅか?
(ノ・∀・)ノ そうでしゅよ〜
(ノ・∀・)ノ ときどきカキコしてるけどホントは忙しいのれす
(ノ・∀・)ノ ののが伝染ったでしゅ〜
(ノ・∀・)ノでも 我ながらウザイからやめるぞゴルア!( ゚Д゚)
人気商売やってるヤツが2ちゃんで名前を晒さない方がいいだろうと言われてからずっと
ペンネームも作品名も伏せてる。
だから解んないでしょ。
マジデジマ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
∋0ノハヽ0∈まっじ〜、メディアに出てる人とお話出来るなんてとってもはっぴぃー
∋0ノハヽ0∈すごいなぁ、まじしゅごいよ
∋0ノハヽ0∈うらやましい職業だけどすっごく大変なんだろうなぁ
∋0ノハヽ0∈んっ!!取材を称して……の……に…ぁぃ……∋0ノハヽ0∈
∋0ノハヽ0∈ん〜、読んでみたいな
∋0ノハヽ0∈またお話したいです。がんばってくらさいなのれす((∩( ´D` )
イマカツきゃら変わりすぎw
サアあと5時間?な訳だが。
( ´D` )えへへっ!!ぱくりだけどこんな服着てみました
ヽ(`Д´)ノ最近勢いなくなってきたからこっちの顔で
ヽ(`Д´)ノ
>>42あたりがヒントかな?
ヽ(`Д´)ノ改めて最初から読んだけど、最初らへんの自分の言動が恥ずかしいよ
ヽ(`Д´)ノみなさんと仲良くやりたいのでよろです
ヽ(`Д´)ノ良スレさいこー
ヽ(`Д´)ノあんま書き込んだら代行さんに失礼なのでこの辺で失礼!!
ミ…(-_-)ミ(_- )ミ!(- )ミッ!( )ミツ(. ゚)ミツ!( ゚∀)ミツケ!!( ゚∀゚ )ミツケタ━━!!!
ヽ(`Д´)ノってま じ な ん で す ね(ある意味ブラクラより超衝撃的)
絶対買って読みます。京都にもあるのかな?
明かしちゃって大丈夫なんですか?って会話してるんだよな
画を見させていただいたかぎりでは一番好きです。ホントに。
なぜまた、バス板に?小説スレだからかな?
ってやっぱいいや探るなんて失礼すぎる
((∩( ´D` )これからも普通になかよく、よろれす
娘。のライブでバイトした時以来の衝撃でした
俺はま@が家である以前に釣り好きだからね。
絵を描き始めたのは18歳の時で、釣りは小1から。バスは小6から。
ところでイマカツ夜更かしだなー!俺はまだ寝れない(鬱
激しく寝たいです。でもぁゃゃのPVが未だに落ちないもので(´・ω・`)
なんたってAir"Hでやってますから…死ぬほど遅い(ばか)
僕も絵描くの好きですよ!小学校の頃は県賞貰いました。
寝たーい。今年は2回しか釣りに行けてなーい。
去年は130日行ったのになぁ。今年は激減しそうです(´・ω・`)
イマカツは京都か。てことはあいぼんと同じか?
俺は福岡。福岡スレによく居るよw
さっきから雑談ばっかでスマソ>ALL
でも代行が>199で「イマカツとの掛け合いがこのスレを盛り上げてる」って書いてたし・・・。
でもやっぱこんなマターリ雑談じゃ他の人がツマランか。
今誰もいないけど。
やーと、ぁゃゃ落ちた。イイッ!!
福岡!!てっきり東京の方かと。だからメールで原稿を…
おいらド田舎県山口出身ですよ
さっきHPで画は見せていただきましたが、作品が分かりません(´・ω・`)また探しに行ってきます
それと、あいぼんは奈良県大和高田市出身なのれすよー
京都は福知山市出身の中澤姐さんがいます
初代さんが書いたのかな?過去に娘。についても書かれてますね。GOODです!!
俺、生まれは山口だよ。
作品名はね・・・HPでパ○ードってのを捜そう。
さて、勝負だイマカツ!勝負の方法は・・・小噺バトル!
某スレでこぶ平の異名を持つ俺と面白ネタで勝負だ。
先攻は俺だ!行くぞ!
・・・・・・おっと仕事しなきゃ。
1試合目は不戦敗。後は任せた。しっかり盛り上げてくれ。頼んだぞ。
266 :
名無しバサー:03/03/10 07:00
おはようage
( ´D` )ageちゃいやん
268 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 07:29
おはようございます皆様。
週末はうpできずに大変申し訳ありませんでした。
その分と言っては失礼と存じますが、まっつん様とイマカツ様の
掛け合いが非常に面白く、そのネタで板ができるのでは?と思い、
また掛け合いのタイミングの妙に深く向学をさせて頂きました。
では本日も宜しくお願いいたします。
269 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 07:30
船舶免許の話はあまりいい思い出ではないのでここでは割愛さて頂く。ただし
こんなに簡単に取れるとは思ってもいなかった。
メガバスでの働きはほとんど昔のバイトと同じである。ある程度できあがった
ルアーを商社の倉庫まで運ぶ。ただ俺なりにおや?っと思ったこと。商社の倉
庫には今日運搬したルアーが山ほどあった。しかも収納されている棚には必ず
出荷記録が書いてあり、出荷調整は必ず行っている。つまり出荷はしているが、
倉庫には常に一定量のルアーが在庫として保管されている。こんなに在庫を持
っていて大丈夫なのだろうか?1ヶ月の出荷量はだいたい決まっているらしい。
ルアーってそんなに手に入りにくいものなのかと俺は思った。
社長はとても優しいが、ボートの上では別人だった。社長とボートに乗るとめ
まぐるしく投げるルアーが変わる。ルアーの名前は分からないが、なにやらベ
ロの長いヤツと短いヤツ、それと形が長細いヤツとコロコロしたヤツを代わる
代わる投げまくる。俺もそれを見よう見まねで投げるが、社長には釣れても俺
には釣れない。
270 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 07:31
だいたい一週間に4回、社長・増田さんの順番で湖に出る。雨の強い日は会社
から少し離れた人工の池(テストポンドって言ってたが…)でワームを投げた
り、魚の生態の講義を受けた。ここでの生活は驚きの連続だが、伊東さんが漁
師の出だったことにはもっと驚いた。
俺が初めてバスを釣ったのはその池で、湖の上ではまったく釣れない。
しかし社長と増田さんの授業は容赦なかった。いつも行く湖は琵琶湖だが、そ
こも今年の3月までだと言っていた。
毎日の特訓で箸も持てなくなった頃、突然社長に呼ばれて俺は近所の定食屋に
足を運んだ。会社の周りには何もないのだが、ぽつんと定食屋だけがある。会
社ではこの定食屋を「社長室」と呼んでいる。
俺が扉をくぐると社長は丁度カツカレーをほおばっていたところだった。
「わるいねえ、呼び出したりして。すぐ食っちゃうから」
おいおい、俺は何も食べられないのか?
あっという間に空になった皿を配膳させるとおもむろに切り出した。
271 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 07:32
「君を俺が引き取ったのか、まだ話していなかったね」
突然呼び出され、突然働かされ、そしてしごきさながら腕が上がらなくなるほ
ど細いルアー(リベンジと言う名前だったが)を投げさせられ…。
「率直に言うと、俺はトーナメントなんかに興味はない。ないと言ったら嘘に
なるが、トーナメントに出るよりももの作りをしたい。でもな、トーナメント
は大きな広告媒体であることは事実だ。これを無視して、職人気質の商売をや
っても今は流行らない」
ここで初めて俺は社長の向かいの椅子に腰掛けることを許された(カツカレー
食べる終わるまで直立ってきついよぉ)。
「俺はトーナメントやそれに類するメディアの恩恵に感謝している。だからこ
そ、ややっこしいことにはなってほしくない」
「ややっこしいって言っても、それは今のトーナメント運営があまりにもおか
しいからではないんですか?」
272 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 07:32
「そうとも言える。でもな、君もうちで働いてみて分かるだろうけど、俺は従
業員を食わせなきゃいけないんだ。トーナメントみたいな遊びでは何十人者従
業員は食わせられない」
何だか訳が分からなくなってきた。そう言えばこの定食屋、何故かカツカレー
を頼むと小ジョッキが付いてくる。
「言ってみれば事を荒立てたくない。だからこそ、それを鎮圧することに専念
したい」
「もしかして…それを俺に?」
俺の黙視に社長は大きく頷く。
「俺が出ていくのはいささか危険すぎる。俺はそんなリスクを背負いたくない。
児玉君や増田君にも失う者が多すぎる」
「じゃあ、社長は僕が何も失わない人間だと思っているんですか?」
「言い方が悪かったか?何もないと言うよりも、初めから持ち合わせていない
だろう??」
何だその言い方は!俺はかなりムッとした表情で社長を見据えた。しかしそん
な脅しなど顔の前を飛ぶハエを追い払うような目つきでにらみ返してきた。
273 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 07:33
「多くは言わない。君は児玉君からもらった俺の分身だ。完全に俺になること
は無理だ。しかし俺の思うように動いてもらう。もちろん君の面倒は会社が全
面バックアップさせてもらう。君も今回の騒動に関する親玉を見てみたいだ
ろ?俺がそこまで誘導するよ」
利害関係。俺と社長の間にはそんなものは存在しない。絶対的服従。むしろそ
っちの方だろう。俺はこんな強制はお断りだった。なんで興味もないバスフィ
ッシングのために俺が犠牲になる?俺はたまたま家にバスプロがやってくるよ
うになってからこんな騒動に巻き込まれてしまっただけだ。俺には関係ない。
俺には…。しかし俺の頭の中にはそのさんの笑顔がちらついていた。そのさん
は今江さんと逃亡したと児玉さんから聞いた。そのさんはなぜそこまで今江さ
んと。なぜ、なぜ??
274 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 07:37
ご一読頂いております皆様へ
本日もお付き合いを頂けました、誠にありがとうございました。
大変恐縮ですが、本日午後所用のため、お昼のうpはできません。
午後に(おそらく夕刻?)にうpを予定しておりますので、どうぞ
宜しくお願いいたします。
>まっつん様&イマカツ様
蛇足ですが、私は横浜在住です。
乙!おもしろかった!
今日は久しぶりにリアルタイムだった。寝る時間がズレてきた・・・。
俺、数年前まで厚木に住んでましたw
キ…(-_-)キ(_- )キ!(- )キッ!( )キタ(. ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━!!!
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
キタ─wwヘ√レvv~─(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─!!!!
キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!
⊂´⌒つ。Д。)つキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
激しくネムイ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
277 :
名無しバサー:03/03/10 08:12
乙〜。もうこれ読むの通学中の日課だよ。
船舶免許二回落ちたんだよな〜俺・・・
278 :
名無しバサー:03/03/10 08:23
ダイコーうp乙です。
夕方きたい汁。
おはようございます
>代行氏
うpお疲れ様です
これからも楽しみにしてます。マイペースで頑張って下さい
>ま@氏
俺も昔漫画家目指してました
ただエロ漫画でしたが(w
森山氏に影響受けましたが所詮便所の落書き程度の絵心の為
諦めました。今じゃしがないリーサラです(w
>イマカツ氏
良い人だったんですね(ハァート
激Rー乙です!
夕方のうp楽しみにしてるよ
朝読むの日課だよ!
281 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 11:12
毎度お騒がせをしまして申し訳ありません。
夕方前に少しだけうpさせて頂きます。
皆様の暖かいご声援が何よりも喜びです。
私もリーマンなんですが、仕事の最中にこのスレのことばかり考えています。
(かなりダメダメリーマンですが...)
282 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 11:17
そう思うと今の俺はこの社長に踊らされていた方がいいのかもしれない。きっ
と、きっと俺の風が吹くことがあるだろう。その時を信じて…。
意を決した俺の心を見透かしたように、伊東さんは立ち上がった。
「心は決まったようだな。そもそも君に選択権はないんだから」
俺を通り過ぎ、店を出ていく。出際、俺に投げかける。
「そうそう、今日から君のパートナーが来るから。彼はバスプロだ。と言うよ
りバスプロだった。でも俺がうちに引き抜いた。彼にも釣りを習ってくれ」
なす術もなく、俺は伊東さんの後を着いて店を出た。
283 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 11:17
帰り道、何事もなったように伊藤さんは俺に世間話を始める。会社のこと、最
近凝っている温泉のこと、それと今週末の琵琶湖のこと。そんな話をしている
とあっという間に会社に着いた。
「じゃ、俺は午後の配送がありますから…」
そう言って立ち去ろうとする俺を伊東さんは引き留めた。
「おいおい、君のパートナーくらいには挨拶してから行けよ」
「今いらっしゃっているんですか?」
その時正面玄関の扉が開いた。
「おお、待たせちゃったね。駆けだし君のことは知っているよな」
俺はその人の姿をみて言葉を失った。
「藤木さん…」
藤木さんはすがすがしい顔をしていた。
284 :
名無しバサー:03/03/10 11:53
藤木だとぉぉぉぉぉ
285 :
名無しバサー:03/03/10 12:16
286 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 12:32
ご一読頂いております皆様へ
午後からの外出がなくなりましたので、勝手ながらうpをさせて頂きます。
藤木プロの登場。彼が駆けだし君のパートナーとなると言うことは、今後
今江プロとの全面対決でしょうか?
テムジンの今江、対するデスの藤木。
今後も宜しくお願いいたします。
287 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 12:32
(第十六話)
俺は戸惑った。確かに藤木さんは言っていた。「俺のやり方で今江の目を覚ま
させる」と。しかしこれでは今江さんへの反逆ではないのか?俺が聞いた話で
は、藤木さんは今江さんの盟友なのに…。
「よく来てくれたね。お互いに面識はあるんだろ?」
俺、頷く。藤木さん、「ええ。よく知っています」と。
伊東さんは笑顔で藤木さんの肩をたたき、俺に向かって言った。
「これから藤木は俺の部下だ。ルアーおよびロッドの設計担当兼フィールドテ
スター兼君のパートナーってことにある。まあお互い面識があるってことを藤
木から聞いているから、遠慮なくやってもらうから。」
パートナーと言っても俺はまだバスなんか一匹しか釣ったことがない。しかも
会社の近くの池で、光分解性のワーム(釣れることと光分解性が何の関係なの
か俺には分からないが)を使って。藤木さんは以前逢った時とは全く違う顔つ
きになっていた。一番驚いたのはトレードマークの金髪を丸刈りにしたこと。
ある意味こっちの方が怖い。
「じゃあ、早速藤木には俺の工房に来てもらうか。設計スタッフと理論スタッ
フに逢ってもらうから」
そう言うと二人は本社と同じ建家にある設計室へと向かっていった。
288 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 12:37
「おい、君も一緒に来ないと」
伊東さんに呼ばれるまま俺は設計室に足を踏み入れた。
そこは外見からは想像もできないほど近代的な設備で施されており、所狭しと
旋盤やCADが並んでいる。
その中から伊東さんは一台の製図台を指さし、藤木さんに言った。
「ここが仕事場だ。エバグリにいたときほど充実していないかもしれないが、
慣れてくれ」
藤木さんは製図台に触れながら、時折そばに置いてある開発中の図面を掲げ、
満足げな笑みを浮かべていた。
「勝てる。これなら今江に勝てるかもしれない」
その言葉を聞き、伊東さんはニヤリと笑う。藤木さんと伊東さんは俺を見つめ
ていた。
289 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 12:39
本日もご愛読を誠にありがとうございました。
今日の分はこれにて終了させて頂きます。
特に中傷等の記述はないと思っておりますが、お読み苦しい点が
ございましたら何なりとお申しつけ頂けると幸いです。
ではまた明日、宜しくお願いいたします。
凄ェ・・・ここまできてビックらこけるとは思わんかった・・・
乙でした! 明日また楽しみにしてまつ。
キ…(-_-)キ(_- )キ!(- )キッ!( )キタ(. ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━!!!
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
キタ─wwヘ√レvv~─(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─!!!!
キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!
今オキタ━━━━━━( ´D` )━━━━━━!!!
∋oノハヽo∈
( ´D`)<みなさんよろしくなのれすよ〜
(⊃宜O
と_)_)
今起きた。更新があってウレシイ。
しかも!フージーがメガバスに来るとは・・・!
楽しみ・・・w
あっ!おはようごじゃりまする
探したけど作品分からないです・・・゚・(ノД`)・゚・
昔のは『ハ…・ラ…』ですよね?
PNは漢字+平仮名であってますか?
僕はとあるラジオに「パンの耳を耳かき」で投稿してます
稀にしか採用されないけど・・・゚・(ノД`)・゚・
294 :
名無しバサー:03/03/10 16:57
ダイコー乙。
最近激しくこのスレのストーカーです。
違った『へ…・ラ…』だ
>イマカツ
漢字+ひらがなはヨメさん。『へ…・ラ…』っての描いてたよ。
(名前載ってないけど俺も少し手を出した)
今連載してる作品は超いかがわしいタイトルね。
ヨメのPNググったら判ると思うけど・・・。
(´・ω・`)そんなつもりはなかったけど
>>294の言う通りかも
(´・ω・`)スレ違いだし、間違ってますね
(´・ω・`)いろいろ聞いちゃってごめんなさい。すごく反省してます
(´・ω・`)静かに応援しますので頑張って下さい
>297
>294は別に君に言ってるんじゃないと思われ
299 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 19:10
お疲れさまです。
本日もう少しだけうpさせて頂きたいのですが宜しいでしょうか?
300 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 19:13
お恥ずかしいですが、うpさせて頂きます。
(ちょうど300です。ここまで続けられたのも皆様のご愛顧の
たまものです。ありがとうございました)
301 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 19:15
「まあ君の好きなようにやればいい。特にロッドに関しては君の全てを注いで
くれ」
伊東さんはそう言うと藤木さんの肩をたたいた。藤木さんもまんざらでもない
様子だったが、嬉しい感情を上手く表現できないようで、視線が泳いでいる。
しかし俺が眺めていたほのぼのとした雰囲気は、伊東さんの一言で一変した。
「同じ開発者として同業者の批判はしたくない。だがな、今までお前は自分の
手の中にどれだけ残るものを作ってきたか?」
伊東さんは急に厳しい顔つきになった。まるで藤木さんに喧嘩を売っているよ
うにしか俺には見えない。藤木さんは直立で伊東さんの話に耳を傾けている。
「俺は自分の手に神が宿っているなんて、そんな大それたことを思ったことは
ないよ。でもな、開発者としてのプライドは誰にも負けない。極端な話、俺の
作ったもので他人が釣れなくても俺だけが釣れればいいとさえ思ってる」
「それは違うと思いますわ」
藤木さんの反論に伊東さんはホォと言わんばかりの挑発的な顔つきになった。
「自分は社長と同じ次元だと思ってます。自分が釣れればそれでいい。そう思
ってます」
302 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 19:16
「今までの自分は地道に開発してきました。せやけどそれだけでは食っていけ
へん。そう思うようになってからですわ、どこか遠慮してものを作ってしまう。
パクリ呼ばわりされてもそれがエポックなものならばそれでええ。売れてなん
ぼ、使われてなんぼ。そう思ってましたわ」
「それをどう思う?自分に対して正直だと言えるか?」
「いえ、そうは思ってません。せやけど、せやけど…」
突然伊東さんは製図台を手でたたいた。静かな工房中に大きな音が響き渡る。
303 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 19:17
「本物って言うのはな、言い訳はしないんだ。今のお前は言い訳だけで自分を
正当化しようとしている。今江に踊らされた?今江がこうだから自分もそうや
った?それは逃げだろ、お前にとって」
藤木さんの顔つきが険しくなり、俺は殴り合いを想像し、その時はどっちを止
めるか考えていた。やっぱり伊東さんかな?
「…そうだと思います」
奥歯を噛みしめながら藤木さんはやっとの思いで口を開いた。
この人は耐えている。自分の取った行動を自分の意志として受け入れようと努
力している。俺にはそう見えた。
304 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 19:17
その後藤木さんは憑き物が取れたように話し出した。自分がルアーをデザイン
する時の感覚(藤木さんは「味」と言う言葉で表現していたが)、今江さんと
の技術対立、共同開発したはずの竿の話。それら全てが語り終えたとき、長い
沈黙となった。静かな工房。CADの計算プログラムが高速演算している際の
ハードディスクの読みとり音さえ俺の耳に届くくらいの沈黙。
その静けさを割ったのは伊東さんの一言だった。
「藤木。いや、藤木さん。俺と一緒に行こう。今まで見たことのない世界へ。
それを達成したとき、あなたが本当にしたかったことが見えるはずだ」
藤木さんはコクリと頷き、それを見た伊東さんの顔には笑みが浮かんでいた。
「あなたがやるべきこと。それは、彼のためのロッドを作ることだ」
ゆっくりと藤木さんの顔が俺の方に向く。俺のための竿!?俺専用ってことな
のか?専用って言えば俺はシャア専用しか知らないし…(3倍釣れる竿です
か?なんてとてもじゃないけど聞けなかった…)。
305 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 19:20
では本当に今日のところは失礼させて頂きます。
この物語もかなり長くなってしまいましたが、今後とも宜しくの程
お願いいたします。
>駆け出し
いちいちあがってくるとウゼーから
sageで書いてくれ。
今日の分全部書いたら最後にageてよ。
307 :
名無しバサー:03/03/10 19:26
>>294が言ったことをイマカツはどうゆう風に受け取ったんだ?
なんでイマカツが反省しているか分からない!w
308 :
駆け出し代行 ◆SKvpJaDcXs :03/03/10 19:40
>306
大変ご迷惑をお掛けしました。
幾つかご意見があります。
・私はほとんど2chでのルールを知りません。ですから、ご無礼はお許し
下さい。
・うpしているのは前にも書きましたが自宅のPCではなく、使用に関して
制限があります。もちろんそれは私の勝手な言い分ですので、ご迷惑を
お掛けしていることには変わりませんが...。
ですからうpできるときにできるだけうpすると言う方法を採らせて頂いて
います。ご気分を害されたのでしたら済みません。
・>いちいちあがってくるとウゼーから...
こういうものの言い方は良くないと思います。
私はあくまで書きたくて書いているだけで、あなたに読んで下さいとは
お願いをしていません。ですから、私のうp方法がお気に召さないので
したら、削除なりお好きな方法で対処していただいて結構です。
あくまで私を支えて下さる方々に読んでいただきたくここまで書かせて頂き
ました。それを逸脱するつもりもありませんし、お気に召さないようでしたら
今後このような駄文をお目に入れることは控えさせて頂きます。
感情的になりましたこと、お許し下さい。
>代行
sageは知ってる?メール欄に半角で「sage」って入れるの。
今度から連続投稿する時は最初の数回は「sage」って入れて、
最後の一回だけは「sage」を入れないでやってよ。
310 :
名無しバサー:03/03/10 19:55
どうだっていいだろそんなの!
そうゆうのを自己中って言うんだよ!
代行氏気にしないで続けてくださいな!
(´・ω・`)
>>307小説の内容のことだったの?
(´・ω・`)スレ違いのお話してたから、そう言われたのかと思ったんです
(´・ω・`)ぼくもちゃんと読んでます。代行さんがんばってください
>>309 代行タンはおまいのそう言う言い方に怒ってるのがワカランのか?ゴルァ
>代行タン 初カキコでつが、いつも楽しみにさせて頂いております。
306も恐らく悪気が有る訳じゃなく、口の聞き方がなってない
だけと思われますので、もちついて続きをおながいします。
313 :
名無しバサー:03/03/10 21:00
石油ストーブのそばで夢中で駆け出しをROMってたら知らないうちに
髪の毛の先がチリチリになってますた・・・
314 :
名無しバサー:03/03/10 22:58
>313
ネタか?
マジなら気を付けろよ(w
激Rー乙です。
フージーがメガに、、、。
面白い展開!
もう激Rーじゃ無くて2代目でも良いんじゃない?
二代目、初代の命名賛成!
呼びやすいし大物ぽくてイイ!
同意。
だけど、二代目、三代目って言葉でまっ先にスケバン刑事を連想してしまった俺は逝って良し?
他に連想するものいくらでもあるだろ・・・。
・・・社長とか組長とか王者とか、
せめてグランドスラマーとか、偉い人に例えようよ。
スケバンとか総長とか特攻隊長じゃ、大先生に失礼かとw
奇数も見てたの?
実は毎日読んでから寝るのが日課になってまいました。
この時間無駄に脳味噌使うことがなくなったもんで。
321 :
名無しバサー:03/03/11 06:59
>317
リリアン飛ばすよ
322 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 07:42
応援して下さっている皆様へ
昨晩は感情的になってしまいましたこと、大変お恥ずかしい限りです。
2chのルールも知らず、大それたことをしております私の至らないところを
>306殿はご指摘下さったと思い直すと、感謝をしなければなりません。
またこの場をお借りしまして、フォローをして下さった>312殿にはお礼を
申し上げます。ありがとうございました。
さてお言葉に甘えさせて頂き、また初代殿のご了解も頂いていない状況ですが、
今後は「代行」から「二代目」に改名をさせて頂きます。
今後もますます精進させて頂きますので、宜しくの程お願い申し上げます。
では今朝のうpを始めさせて頂きます。
323 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 07:42
取り合えず遅れはしたが、俺は午後の配送に出掛けた。今日は懐かしい茨城補
方面だ。ん?この住所とこの名前、知ってるぞ!これは村田さんのお店じゃな
いか。俺は今の俺の気持ちを一番理解してくれるのが村田さんと信じ、ひたす
ら潮来に向かってアクセルを踏んだ。
潮来フィッシングセンターに着いたのは日もかなり傾きかけてからだった。こ
の分では今日は会社には戻れまい。
「こんちは〜」
軽い気持ちで店に入り、村田さんを捜した。しかし俺が幾ら声をかけても店員
は誰一人として姿を現さない。おかしい。無人の店なんて、しかも以前村田さ
んのお店に立ち寄ったときは取り巻きが沢山いたのに。
おそるおそる俺は従業員控え室をのぞいた。
ここにも人気はない。そう思い、俺が部家を出ようとしたときである。
ゴソゴソ。何かがこすれる音。この音は以前菊元さんの車の中でKEN(=そ
のさん)を見つけたときと同じだ!
324 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 07:43
俺は必死に辺りを見回した。すると、部家の角、丁度従業員ロッカーの一つ
のドアがキコキコ音を立てている。ここか!今行きますよ、村田さん。
俺は急いでロッカーに向かい、異音のするドアに手をかけた。しかしドアは頑
丈に閉じており、一筋縄では開きそうもない。俺は必死で扉にすがりつき、力
一杯ドアに集中した。ドン!突然ドアが開き、そこからはダブルスーツの太め
の男が転がり込んできた。だ、誰だ!こいつは??
汗まみれの男は、目を大きく開いて俺に何かを訴えかけている。ああ、ガムテ
ープね。口のガムテープを剥がすと、その男は派手な深呼吸をした。俺が黙っ
てその光景を見ていると、落ち着いた男は俺に抱きついてきた。何だ!こいつ
はホモか!!しかも上半身はダブルのスーツでビシッと決めているにも関わら
ず、下半身はブリーフ一枚である。
325 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 07:44
俺は怖くなり男を突き飛ばした。はじけ飛び、壁に激突した男は嘆願の目で俺
を見ている。何とも哀れ。
「どうしたんですか?それよりも村田さんは?」
男はやっと安堵して口を開いた。
「村田は知らない。俺もここに呼ばれて来たんだ。呼ばれなければ村田の店に
など来るものか!」
何とも言えない高圧的な態度。今まで怯えていた男は誰だ?
「それよりもあなたは誰なんですか?」
男はやっと我に返り、立ち上がるとその高圧的な態度にますます威厳を重ね合
わせた目つきで俺を見る。
「君こそ誰だ?俺が山下だと知ってこんなことをするのかい」
山下?俺にはそんな知り合いはいない。こいつもバスプロなのか?
326 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 07:45
「俺には山下さんって言う知り合いはいません。それよりもあなたは何様のつ
もりですか?人に助けられてその態度は…」
俺は完全にキレた。このおっさん、マジでなっぐたろか!
山下と名乗った男はさすがに自分の立場を理解したらしく、先程までの威勢の
よさは影を潜め、ぽつりぽつりと口を開いた。
「…すまなかったな、君。君が来なければ私は終わりだったかもしれない」
気が付かなかったが、部家のコートフックにズボンが掛かっていた。どうやら
山下さんのものらしく、それを見つけるとイソイソとはきだした。
俺は山下さんがズボンをはきおわるのを待ち、話し始めた。
327 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 07:50
今朝もお忙しい中ご一読を頂きましてありがとうございました。
>ま@殿
私もスケバン刑事世代なので、二代目と言う言葉に妙に惹かれるものが
あります(個人的にナンノは好きでした)。
>321殿
リリアンって言葉、多分>321殿からお聞きしなければ一生思い出さなかった
かもしれない単語ですw
328 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 12:15
いつもありがとうございます。
本日のお昼の分をうpさせて頂きます。
貴重なお昼休みを拝借させて頂きまして、誠に恐縮です。
329 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 12:16
山下さんの大きな背中に俺は激しく講義した。きびすを返し、俺を見つめる。
はぁ〜っとため息一つで、懐に手を入れる。お礼でもくれるのか?
差し出されたのは名刺だった。ってことはこの人もプロフェッショナル
アングラーだったりして。
「日本バスクラブ会長 山下茂?」
俺は声を出して肩書きを読み上げた。
「私は河口湖にいる。この名刺を持って、私のところに来て欲しい」
全く意味が分からず、俺は曖昧な視線を山下さんに送った。
「そうすれば話をする。君…君は駆けだし君だろ?」
「なんで俺の名前を…俺は山下さんとは初対面ですよね?」
フフフと微笑し、「バス関係者で私が知らないことがあると思うのかい?」
不敵な笑みと人を引き込みそうな話し方。どうも胡散臭い。
「まあしいて言うならば、君が今江君の若い頃に似ているから。いや、
並木君の方かもしれない」
そう言って部家を出ていった。
330 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 12:17
(第十七話)
結局その日は村田さんの行方をつかむことができず、俺は成田さんにメールを
入れて、逢うことにした。
成田さんの誘いで、霞ヶ浦の近所にある、「福吉」と言う焼鳥屋で落ち合った。
久しぶりに逢った成田さんは事の真相を全く知らず、俺の話を食い入るように
聞いていた。
「僕も何度かそんな話を聞いたことはあるけど、そこまで現実化している話と
は知らなかったよ。確かに柳さんから「力を貸して欲しい」とは言われたし、
その直後だけど、河辺さんからも「お前は俺の味方だよな?」みたいなことを
聞かれたし…」
俺はその時以前俺の家で吉田さんが描いた「バスプロ勢力図」みたいなものを
思い出し、成田さんに説明をした。俺よりも事情が分かっている成田さんは(バ
スプロなんだから当たり前か…)フム、フムと深く頷くと、腕組みをして考え
込んだ。砂肝を一本。がぶりと食いついて、もぐもぐさせながら話し出す
331 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 12:18
「僕も口からは詳しく話せないけど、駆けだし君はスポンサードのことはどれ
だけ知っているの?」
スポンサーと言うのは給料をくれるところなのだろうか?そうすると今俺がい
るメガバスは俺のスポンサーになるのか?いや、俺は配達をしているだけで、
釣りをして有名になるようなことはしていない。
「いえ、あまり詳しくは…」
「スポンサードって横のつながりが結構あってね、たとえば僕と河辺さんはつ
ながりがある。だから僕は河辺さんに着いて行かなくてはならない」
ん?それって「兄弟杯」ってことか?
「スポンサーがないと、本当に僕らは食べていくことが難しい。特別スポンサ
ードを受けている企業から金銭をもらっているのではないけど、そのメーカー
の商品、まあ釣り具だね、を使うことでメディアに登場できる。このお金がか
なりのウェイトを占めていることは確かだね」
「TVタレントみたいですね」
生絞りサワーをぐいっと飲み干し、おかわりを告げると成田さんは再び話し出
す(本当はあまり飲めないと先日言っていたが…)。
332 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 12:22
本日もご一読誠にありがとうございました。
勝手ながら、明日明後日と出張なので、続きは金曜日にうpさせて頂きます。
またのご一読、宜しくの程お願い申し上げます。
ではこれにて失礼いたします。
>二代目
いちいちあがってくるとウゼーから
sageで書いてくれ。
今日の分全部書いたら最後にageてよ。
sageは知ってる?メール欄に半角で「sage」って入れるの。
今度から連続投稿する時は最初の数回は「sage」って入れて、
最後の一回だけは「sage」を入れないでやってよ。
毎回毎回驚きの展開、良かったよ〜
続き楽しみに待ってるかんね
335 :
名無しバサー:03/03/11 12:37
ダイコーもとい、二代目 乙。
今日もライブでたのしみますた。
294ですが >最近激しくこのスレのストーカーです。は自分自身の事である。
したがってイマカツが滅入る必要なし。
このスレもさることながらまっつんとイマカツのバトルのファンなので
またバトッて欲しい。
二代目、333とかのレス気にする必要なし。
俺らが見たいから自分の好きなペースでうpしたのを見たいときに
見ればいいだけと思われ。
336 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/11 12:41
>335
フォローをどうもありがとうございます。
私の勝手でうpさせて頂いており、恐縮です。
個人的に私もま@殿とイマカツ殿の掛け合いは非常に好きです。
これからも続けて下さいw
>335
ふーん。
じゃあ俺も自分のペースで荒らすよ
アタシの名前はチャーミー。こう見えてもスパイなの。
自慢じゃないけど、自分では腕は立つと思っているわ・・・見習だけどね。
でも、これまでに失敗したことは一つもない。
全部うまくやってきたわ。
・・・そりゃ先輩と組んでたから、ということもあるけど・・・
ううん!先輩だってアタシが一緒にいたから仕事も成功したのよ。
そうよ、先輩の手柄はアタシの手柄。
先輩の足を引っ張ったことなんて一度も・・・・ないわ。
ポジティブポジティブ!
そんなアタシが初めて一人で任された大きな仕事。
それはS国の秘密情報を盗み出すこと。
もちろん、アタシにはお茶の子さいさいよ。
ボスは不安げな顔をしてたけど、失礼ね。
アタシだってちゃんと一人でやり遂げてみせるわ。
さて・・・忍び込むのはあそこのビルね・・・
情報によると見かけはボロいけど、地下には最新式の設備があるらしい。
えっと・・・あそこが地下に降りていく非常階段ね。
でもチャーミーはそんなところ使わないわ。
だって、監視されてたり、ワナが張ってあるなんてお約束ですもの。
ふふっ、ちゃんと調べはついてるのよ。
このビルの2階から地下への直通のエレベーターがあるって。
え・・・と、2階の窓はあそこね。
さーて・・・
アタシはさっそくビルの壁をよじのぼる。
我ながら身が軽いわ。自慢じゃないけど、こんなマネができるのは仲間でもアタシだけ。
ののやあいぼんにはちょっとできないわね。
あっと・・・あそこの窓が開いてる。ちょうどうまい具合ね。
しめしめ。
アタシは開いてた窓からビルに入り込んだ。そこはどうやらトイレだった。
トイレを出てエレベーターは・・・っと。
ここここ。この壁の向こうにエレベーターがあるのよ。
ちょっと見には防火扉なんだけど、ちゃんと調べてあるんだから。
アタシはあらかじめ調べておいた暗証番号を入力した。
ロックが外れ、防火扉を開けるとエレベーターの扉が現れた。
もう一度暗証番号を入力する。これでエレベーターはこのフロアに呼ばれるはずだわ・・・
しばらく待つと扉が開いた。アタシは早速乗り込んで地下1階のボタンを押す。
エレベーターは静かに動き出した・・・
なんだ、簡単じゃない。こんどの仕事なんてたやすいものね。
いいえ、これも敏腕スパイチャーミーの手にかかればお茶の子さいさいよ。
ボスはあたしのことダメダメスパイなんて呼ぶけど、これでボスの鼻も明かしてやれるわ。
チャーミー、ハッピー!
そう思ったとき、不意にエレベーターの四隅から煙が出てきた。
きゃっ!なんなのコレ!
さては・・・これは・・・ワ・・・
アタシの意識はそこで途切れた。
アタシが気がついて周りを見るとそこはどうやら狭い部屋の中らしかった。
起き上がろうとすると手足が動かない。
ちょっと、なに?アタシどうなったの?
頭の中はパニック。いえ、敏腕スパイはいかなる時でもあわてちゃいけないわ。
アタシは冷静に自分の状況を観察してみた。
いつ、どんな時にも冷静に。これスパイの鉄則ね。
・・・どうやらアタシはテーブルのようなものの上に仰向けに寝かされているらしい。
そして手足はそのテーブルの四本の足に縛り付けられているようだった。
我ながら状況を把握するのが早いこと・・・って動けないことにかわりないじゃない。
どうしよう・・・そうよ、こういうときこそ冷静に・・・冷静に・・・
どうやったらここから抜け出せれるか考えなくちゃ・・・
ここが思案のしどころよ、チャーミー。
その時、入り口のドアが開く音がして部屋に人が入ってきた。
入ってきたのは男が三人。
どいつも黒いスーツにサングラス。典型的な悪役の身なりをしてる。
「こいつか?エレベーターに堂々と乗って乗り込んできたヤツは?」
「まったくマヌケなヤツだな。今時マンガや映画でもお目にかかれないのに。」
・・・失礼ね。そりゃアタシにもちょっとミスがあったけど・・・
マヌケだなんて言うことないじゃない。
「おい、お前どこの組織のモンだ?」
男が聞いてきた。
バカにするんじゃないわよ。アタシだってプロなんだから、そう簡単にしゃべるわけないじゃない。
「あの〜、ちょっとおトイレ借りようとしてこのビルに入ったら迷っちゃったんですけど〜。」
うん、我ながらいい言い訳だわ。これで解放してくれるかしら。
「ぷっ・・・」
男の一人が笑い出した。
「バカか、お前は。誰がこんなビルで迷うんだよ。第一どうやってエレベーターに乗ったんだ。」
・・・あっちゃ〜、やっぱりバレちゃったか。
男の一人がアタシのアゴに手を当てて顔を向けさせた。
「なんだ。よくみりゃまだションベン臭いガキじゃないか。」
・・・失礼ね。アタシはもう17。ガキなんかじゃないわ。
「ガキなんかじゃないわ。もう17なんだから!」
・・・しまった・・・つい口に出して言ってしまった・・・
男がまた笑う。
「そうかい・・・元気のいいお嬢ちゃんだ。・・・ところでお嬢ちゃん、アンタ自分がどういう
立場におかれてるか判ってるよな。」
そうだった・・・アタシ捕まったんだ。
「で・・・スパイが敵に捕まったらどうなるかも判ってるよな。」
男の一人がニヤリと笑う。
・・・え・・・アタシどうなるの・・・
男は言葉を続けた。
「当然、始末されて埋められるか海に捨てられることになるんだが・・・覚悟はできてるよな」
・・・え・・・アタシやっぱり消されちゃうの?
イヤ・・・まだ死にたくない・・・でもここで命乞いなんてできないわ。だってアタシプロなんだもの・・・
「おい、そういじめてやるなよ。このお嬢ちゃん怯えてるじゃないか。」
もう一人の男が言った。・・・なんだ・・・脅かしだったのか・・・
「お嬢ちゃん、安心してるようだが悪いな。でもコイツの言ったことは本当だ。
あんたも組織の人間なら教えられてるハズだよな。」
え・・・やっぱりアタシ消されるんだ・・・・
「ま、でもせっかくいい格好してるんだからちょっと楽しもうや。
それによく見るとお嬢ちゃんカワイイ顔してるしさ・・・」
男はそういってアタシのアゴをもう一度つかむと、顔を反らせた。
「ちょっと!アタシに何するつもり?」
アタシは必死に男に向けて声を張り上げる。
「ん?わかってるだろ?なあ、お嬢ちゃん。それにこういうのはお約束だしな。」
ちょっと・・・誰に向かって話しかけてるのよ。
お約束ってなに?
「おい、アレ持って来い。」
リーダーらしき男がそう言うと残りの二人が部屋の外へ出てゆく。
しばらくすると一人の男が戻ってきた。
手には大きなハサミを持っている。
まさか・・・あれでアタシをぶすりと・・・
「やれ」「へい」
そう言うとハサミを持った男がアタシに近づき、履いているレザーのパンツの
太股の部分をつまみ上げハサミを入れた。
ちょっと!何するの!高かったんだから!それにアタシのお気に入りなのに!
「何するのよ!やめて!やめなさい!」
アタシは声を上げた。
「うるさいお嬢ちゃんだな。そのかわいいお口には後で働いてもらうから、しばらく静かにしといて
くれないか。」
男はそう言うとアタシの鼻をつまんだ。
んんっ・・・んっ・・・ぷはっ・・・
たまりかねて息を吐いたアタシの口に男がタオルをねじ込む。
「おい、タオルはやめとけ。唾液が吸収されて口の中がカラカラになるからな。」
「いえ、とりあえずこれで。すぐ仕替えます。」
もう一人の男はなおもアタシのパンツにハサミを入れ、とうとうアタシのレザーのパンツは
両方とも太股のところで輪切りになってしまった。
・・・・高かったのに・・・お気に入りだったのに・・・
そして今度は縦に腰から足首にかけてハサミを入れてゆく。
とうとうアタシのお気に入りのパンツは切り刻まれ、アタシに乗っているだけになった。
「これにしましょう。」
男はそう言うと、太股から下のパンツをするりと外し、細長く短冊の形に切ると
アタシの口にねじ込んでいたタオルを取って代わりにアタシの口にかませた。
もご・・・もご・・・
猿轡をされたアタシは声を出すことができない。
必死にしゃべろうとして口を動かしても、ただモゴモゴというのが精一杯だった。
オマケに口も閉じられないので、出てくる唾液を止めることすらできなかった。
「お嬢ちゃん、キレイなあんよしてるねえ。」
男はそう言うと、パンツをはがされて剥き出しになったアタシの太股を撫でた。
アタシの背中にぞくっと寒気が走った。
「さて・・・今度は上のほうだな・・・」
男はそう言うと今度はアタシのシャツのボタンを一つづつ外し始めた。
ちょっと!やめて!やめて!
アタシは必死に抵抗するが両手を縛られているので何もできない。
声をあげようとしてもただモゴモゴと音を出すのが精一杯だった。
シャツがはだけられ、ブラが露出する。
「・・・じゃ・・最後はこれだな。」
ブラにハサミが入る。
とうとうアタシの胸が男たちの前に姿を見せた・・・・
「お嬢ちゃん・・・なかなかいい形のおっぱいしてるじゃないか。」
男はそう言うと、掌でアタシの胸を包み込み、親指と人差し指でアタシの乳首を転がした。
むぐうっ・・!ふぐ!ふぐうっ!
アタシは悪寒で全身が総毛立ち、ただ暴れるのが精一杯だった。
「遅くなりました。」
「遅かったな。お前がこなけりゃ始まらないんだ。お楽しみはこれからなのにな。」
さっき部屋の外に出て行ったもう一人の男が部屋に戻ってきた。
手にはどうやらカメラをもっている。
ちょっと・・・ひょっとして・・・・まさか・・・
アタシの不安をヨソに、男は三脚を立て、カメラをセットする。
それもアタシの両足の真ん中。高さもアタシの位置と同じくらい。
そう、アタシの股間を正面から捕らえる位置。
「よし、準備OKだ。じゃ、スイッチ入れるぞ。」
その声と同じくして、不意に部屋の一部が明るくなった。
アタシは光の方向に顔を向けてぎょっとした。
アタシの左右、そして天井にアタシの股間がアップで映っている。
どうやらカメラのモニターが3箇所にあるようだった。
イヤだ!恥ずかしい!
アタシは懸命に顔をそむけようとするが、どっちを向いても目にはいるのはアタシの股間。
「お嬢ちゃん、自分の、見たことあるかい?これから見せてやるよ・・・」
男は冷たく言い放った・・・
「まずはこの邪魔なものを取ってしまおうか」
男はそう言うとアタシの切り刻まれたレザーのパンツを抜き取った。
男の目の前にアタシの下着がさらされる。
いやだ、恥ずかしい!
「ほほう・・・やっぱりガキだな。クマちゃんのパンツとはな。」
もう一人の男がイヤらしい言い方でアタシの下着を見つめる。
もご・・・もごもご・・ふごっ!
もう、見ちゃいやだって言ってるのに!
アタシは懸命に叫んだが猿轡をされているのでただもごもごと声にならない声を上げるだけ。
いいじゃない、クマちゃんパンツだって。これだってアタシのお気に入りなんだから!
「ま、今のガキはすすんでるからな。どれ・・・」
男は掌をアタシの股間に近づけ、人差し指と中指の二本の指の腹でパンツの上から
アタシのあの部分をさすり始めた。
ちょっと!やだっ!やめてったらっ!
アタシは叫んだが、ただ声にならない声をあげるだけ。
男はさらにしばらくアタシのあの部分をさすっていたがやがて
「どうもこの布切れもジャマだな。これも取ってしまうか。」
と言うと、さっきアタシのお気に入りのパンツを切り刻んだハサミを持ち出した。
ちょっと・・・何をする気・・・まさか・・・
男はそんなアタシの不安をよそに、ハサミでパンツを切り始めた。
そう・・さっきと同じように・・・
そして切り終わると、アタシの体に乗っかっていただけのパンツをめくり、
一気にそれを抜き取った。
・・・男たちの目の前にさらされた、アタシの生まれたままの姿。
アタシは羞恥で死にそうだった。
だって・・・今までほとんど見せたことがないアタシの下半身。
それが今、まったく見も知らない男たちの目の前に剥き出しになっている・・・
しかも、なお悪いことにアタシの下半身は、アタシの左右、そして天井のモニターに
大写しになっているのだ。
恥ずかしい!もう、死んでしまいたい!
「ほう・・・ここはもうオトナだな・・」
男は冷たくそう言い放つと、アタシのヘアーをつかんで引っ張った。
い・・・いたい!いたい!いたい!
「だがこの毛はガキには不似合いだな。ガキはガキらしくしてやるよ。」
「おい、アレ持ってきな。」男がもう一人の男に命じる。
その男は部屋を出て行き、しばらくしてまた戻ってきた。
手には蒸しタオルを持っている。
「このままやるとうまくいかないからな。」
男はそのまま蒸しタオルをアタシのヘアの上に乗せた。
・・・熱い!熱い!
「お嬢ちゃん、気分はどうだい?」
冗談じゃないわ。いいわけないじゃない!
「少しの間しゃべれるようにしてやるよ。」
そう言うと男はアタシの猿轡を外した。
・・・・ぶはっ!
アタシはようやく口の中に溜まっていた唾液を飲み込むことができた。
「どうだい?お嬢ちゃん。どこの組織かしゃべる気にはなったかい?」
男がアタシに尋ねる。
バカにしないでよ。アタシは敏腕スパイチャーミーよ。このぐらいのことでしゃべったりするもんですか。
アタシは男を睨みつけ、口を一文字に結んだまま横を向いた。
・・・目の前にアタシの股間とそれを覆っているタオルのアップがあったのはちょっとマヌケだったけど・・・
「・・・そうか。しゃべりたくないならいいさ。」
男はそう言うと再びアタシの鼻をつまみ、呼吸が苦しくなったアタシが我慢できず口を開けると
またさっきの猿轡をアタシに噛ませた。
む・・むぐっ・・・ふぐ・・・
アタシはたまらず顔を左右に振るが猿轡は取れない。
そして男はアタシの股間に乗っかっていたタオルを外すと、なにやらクリームのようなものをアタシのヘアに塗り始めた。
それは・・・シェービングクリームだった。まさか・・・
不安におののくアタシの表情を見透かしたように男は手に剃刀を持ち、アタシの下腹部にそれを走らせる。
下腹部に冷たい感触が走り、それと同時に部屋の冷たい空気が直接肌に触れる。
男は何度もクリームを塗り、剃刀を走らせる。
時には上から、時にはアタシの股間の正面に片膝をついて、そして時折指で皮膚を伸ばして
男は剃刀を滑らせる・・・・
嫌なことにその光景がアタシの目の前のモニターに映し出され、アタシは自分のヘアがなくなっていくのを
間のあたりにせざるを得なかった・・・・
「・・・どうだい。キレイになったろう。お嬢ちゃん。まるで赤ん坊のようじゃないか。」
男が冷たく言い放つ。
アタシの目の前には何もなくなってつるつるになったアタシのその部分が大写しになっていた。
それを見ていたアタシの目から、涙がひとしずくこぼれ落ちた・・・・
それは悲しみの涙ではなく。屈辱の涙だった・・・
だが男はそんなアタシの気持ちにはおかまいなく
「悔しいかい。お嬢ちゃん・・・だがお楽しみはこれからだ・・・」
と口元に冷たい笑みを浮かべた。
男はアタシの脇にやってくると、右手の親指と中指でアタシのその部分を左右に広げた。
モニターに大写しになるその部分。外から見える部分だけでなく、アタシの身体の内部にある粘膜がそこに晒されていた。
ふぐっ!ふぐぐぐぐっ!
アタシは激しい羞恥に襲われ、懸命にかぶりを振る。
「ほう・・・キレイなピンク色をしてるじゃないか・・・お嬢ちゃん、どうだい。
自分のを見た感想は。これまでに自分で見たことはあるかい?」
じょ・・冗談じゃないわ。そんな変態みたいなことしたことない。
「さて・・・中はどうかな。昔のくの一はここに毒を仕込んで交わった男を殺したそうだが、
お嬢ちゃんもそうなのかい?」
男は自分の中指を突きたて、アタシの中にその指を侵入させてきた。
い・・・痛い!痛い!
アタシは激痛に身を反らせ、大きな声を上げる。
今度はその痛みに耐えかね、また涙がこぼれ落ちる。
「どうやらここはあまり使い込んではいないようだな、お嬢ちゃん。」
アタシの反応に男は指を抜き、アタシに言葉を投げかける。
あたりまえじゃない。・・・そりゃバージンじゃないけど、アタシはそこらの同世代のコよりも
身持ちが堅いんだから。
「・・・じゃあゆっくりとほぐしてやるよ、お嬢ちゃん・・・。」
男はそう言うと、指を縦にしてその腹をアタシの中心にある溝に沿ってゆっくりと滑らせはじめた。
そしてもう一人の男もアタシの顔の横に立ち、両手でアタシの二つの乳房を包んだ。
その男は乳房をもみしだき、ある時はアタシの脇から乳房にかけて掌をゆっくりと撫でる。
そして両手の指を使って丁寧に乳首を転がしてゆく。
・・・乳房と身体の中心から絶え間ない刺激を受けたアタシは、自分の中に徐々にこれまでと違う感覚が生まれてくるのを感じていた。
身体が痺れるような感覚・・・・そう、はっきり言ってしまえばそれは快感以外の何ものでもなかった。
堅く閉じられていたはずの裂け目は、男の指が上下する刺激によって徐々に自然に開いてゆく。
アタシはその指の刺激を避けようと腰を動かすが、男の指はアタシの腰の動きにぴたりとついてくる。
そしてその刺激がさらなる快感をアタシの中に呼び起こしているようだった。
・・・やがて・・・アタシの動きに男が合わせているのか、それとも男の指の動きにアタシが合わせているのか
アタシにもわからなくなってきた。
ふんっ・・ふぐっ・・・ふんっ・・・ふぐっ・・・
アタシの吐く息が徐々に荒くなってくるのが自分でも分かる。
呼吸は次第に早くなり、男の掌に包まれた乳房が大きく上下に動く。口の中からはとめどなく唾液が溢れ出し、
それが行き場を失って猿轡をかまされた口からこぼれ出す。
両の乳房を覆っている掌は、そんなアタシの乳房の動きをあざわらうかのように
なおもアタシの乳房と乳首を弄んでいた・・・
アタシは目を閉じ、懸命にその快感を堪えるのが精一杯だった。
ダメ!負けちゃダメよ、チャーミー!
頭の中では懸命に理解しても、身体のほうが理解しようとしない。
それはあるいはアタシの中にいる、メスとしての本能のせいかもしれなかった。
アタシの身体の真ん中をなぞる指は、次第にその動きを変化させる。
あるときはゆっくりと、またあるときは早く・・・・
アタシのその部分からは、やがてくちゅ・・・くちゅ・・・と湿った音がするのが聞こえてきた。
男は指の動きをしばし休めると、谷の先端にある包皮をつまむとゆっくりとそれを剥き、
指の腹でそこに隠れていたアタシの真珠を刺激した。
ふううううううううっっっっ!!!!
アタシの身体に電流が走る。
それはこれまでに体験したことのないような刺激だった。
男は目を開けたアタシの目の前に自分の指を持ってきてアタシにそれを見せた。
指には液体がまとわりつき、それが光を反射してぬらぬらと光っている。
男の指についている液体は、アタシの身体から出たものだということはアタシにも理解できた。
「お嬢ちゃん、もうこんなになってるじゃないか。だいぶ感じてたみたいだな。」
男が指をアタシに見せてにやりと笑う。
アタシはその指から視線をそらせるのが精一杯だった・・・・
なぜなら、正直なところ男のいうとおりだったからだ。
そして、一度火がついたアタシのメスとしての本能は、容易に収まりがつきそうになかった・・・
「これからもっともっと感じさせてやるよ・・・お嬢ちゃん・・・」
男はそう言うと、なにやら手の中から小さなものを取り出した。
それは細長いカプセルのようなものに紐がついていた。
どうやら小刻みに振動しているらしく、ブーンという低い唸り音が聞こえる。
・・・まさか・・・これが・・・大人のおもちゃってヤツ?
アタシはもちろん、友達から聞いて存在は知っていたが実物を目にするのは初めてだった。
ひょっとして・・・これからこれでアタシを・・・?
不安げな表情を見せるアタシにはおかまいなく、男はその動くものをアタシのあの部分に近づける。
そして・・・画面で見るアタシのそこは、さっきからの男の指の動きによって充血して膨れ上がっていた。
ふぐっ・・・ふぐうううううぅぅぅっっっ・・・!
それがアタシの敏感になっている部分に触れた瞬間、振動がアタシに伝わり、アタシの身体に再び電流が流れる。
男はさっきの指の動きと同様に、それを溝の蔕に沿って上下に動かせる。
振動が上下に動くたびにアタシの身体はそれに反応し、静まりきっていないアタシの本能を呼び覚ました。
ふうっ・・・ふうううっ・・・ふうっ・・・うふふうっ・・・・
その刺激にアタシは堪らず声を上げる。だがその声は猿轡に遮られてただくぐもった音として漏れるだけだった。
そして、もう一人の男も同じモノを持ち、自分の指に替えてそれをアタシの乳首に押しつけた。
ふうっ・・・ふんっ・・・ふううっ・・・
さらなる刺激がアタシを襲う。
「・・・そろそろいいだろう・・・お嬢ちゃん、なあ。」
男はそう言うと、その細長いカプセルをアタシのなかにゆっくりと侵入させた・・・
ふうっ・・・ふうううううううううんんんっ・・・・・
それが入ってくるのと合わせるように、アタシの口から長い吐息が漏れる。
そして、さきほど男の指を拒絶したときとは反対に、アタシのそこは穏やかにそれを受け入れていた。
アタシの身体の内部から、その振動が全身に伝わってくる。
アタシはその快感に押し流されそうだった。
ダメよ、チャーミー!頑張って!負けちゃダメ!
アタシの理性が懸命にそれを押しとどめる。ともすれば押し流されそうな細い堤防。
それがアタシが押し流されるのを支えていた。
男はゆっくりとその細長いカプセルのようなものを前後に動かし始めた。
そう・・・アタシの中にゆっくりと入ってきては出てゆき、出て行ってはまたゆっくりと入ってくる。
ふうううっ・・・ふううううっ・・・
アタシの呼吸はいつしかその動きに合わせるかのようになっていた。
ゆっくりと動くときには呼吸もゆっくり、速く動くときには呼吸も速く・・・
時折その先端がアタシの奥にあたり、その時にはより大きな声が、いや音が漏れていた。
そしてアタシのその部分は、そのカプセルを排除しようとするのではなく、自らそれを包み込んで
逃がそうとしていないかのようだった。
さらにアタシの両の乳首からは、先ほどから絶え間ない振動が伝わってくる。
快感の波が断続的に押し寄せ、しかもその感覚は徐々に短く、そして徐々に大きくなってくる。
さっきからアタシの頭の中には白く靄がかかり、次第になにも考えられなくなっていた。
そんな時、不意に男がアタシに声をかける。
「お嬢ちゃん、ムリしなくていいんだぜ・・・今までよくガマンしたな、もう素直になりな。」
何も考えられない、何も聞こえないはずなのに、その声だけがはっきりとアタシに聞こえた。
そしてその言葉は、アタシの中の細い理性の堤防を一気に決壊させるのに充分だった。
「外してやりな。」
男の指示でアタシの猿轡が外される。
堤防と同じく、それで堰き止められていたアタシの声が出口を求めて走りだした。
あっ・・あっ・・・ああっ・・あっ・・・はあっ・・はああっ・・
荒い息と喘ぎ声。それがそのカプセルの動きに同調してアタシの口からほとばしる。
快感の波はなおも時には大きく、時には小さくアタシを襲ってくる。
そして最後の大波がアタシを襲ったらアタシ自身が流されてしまうと感じたその時、
男はカプセルをアタシの中心から抜き、完全にアタシから離した・・・
はあああんんんっっ・・・・
アタシは声とともに大きく息を吐き、何度も深呼吸をした。
それは・・・安堵というよりは不満の深呼吸だった・・・・
燃え盛っていた本能・・・それが燃え尽きることなく途中で消されたことへの不満・・・
ふと目をモニターに見やると、そこにはアタシのその部分が大きく映っていた。
谷の両側は充血して大きく膨れ上がって左右に広がり、その中央には粘膜がアタシの中から
染み出した液体にまみれて妖しく光っている。
そしてそれは時折ひくひくと痙攣して、まるでアタシとは別の生き物のようだった。
その時、画面が暗くなり、アタシのそこに熱くて固いものが触れた。
アタシが顔を上げると、男が自分のモノをいきり立たせてアタシの粘膜にその先を当てていた。
そして再びその指でアタシの充血したそこを刺激し、時折そのモノをアタシにあてがった。
ああっ・・あはあっ・・・はあっ・・・
アタシは再び耐え切れずに声を漏らす。そしてアタシのそこは、男のそれを捕まえようと自らその部分を
差し出し、男のソレに押しつけようとしていた。
「どうだい?お嬢ちゃん、そろそろ入れて欲しいかい?」
男の言葉に、アタシは無意識のうちに何度も頷いていた・・・
「ようし、お嬢ちゃんは素直でいい子だな。」
男はテーブルに縛り付けられていたアタシの足の紐を解き、両腕で抱えてあげた。
それまで正面を向いていたアタシのあの部分が、今度は男のそれに照準を合わせる。
男は右手をアタシの足から離すと、自分のものにあてがい、そしてアタシの身体の中心の裂け目の部分に
ゆっくりと先端を押し入れていった。
・・・アタシはここで足を伸ばして男を蹴り上げることもできたが、それをしようとはしなかった。
両足は自由になったとはいえ、両腕はまだ縛り付けられたままだったし、それになにより・・・・
アタシ自身がそれを待ち望んでいたからだ。
男がアタシに体重をかけ、それをアタシの中に進めてくる。
アタシのその部分は特に抵抗するでもなく男のものを受け入れていった。
はあっ・・・はあああああああああああんんっっっっ・・・・・
男の侵入に合わせて、アタシは声を出しながら大きく息を吐いた。
男のそれは、アタシの奥の部分に突き当たり、動きを止める。
ややあって、男は自分の腰を前後に動かせ始めた。
男のそれがアタシの中を前後に移動し、そのたびに奥に突き当たる。
あんっ!あんっ!はんっ!はんっ!あんっ!はんっ!んっ!んっ!
それが動き、奥にあたるたびにアタシはたまらず声をあげる。
さっきのカプセルのようなものよりさらに大きな快感がアタシを襲う。
そしてアタシのそこは、男のものにまとわりつき、包み込んで離すまいとしていた。
「・・・お嬢ちゃん・・・いいもの持ってるじゃないか・・・」
腰を動かしながら男はアタシにそうささやきかけた。
男のそれに押されるような格好でアタシの身体は徐々に上半身のほうに動き、
とうとう半身をテーブルから乗り出させてしまっていた。
はっ・・・はっ・・・はっ・・・はっ・・・
その体勢のために苦しくなって声が出なくなり、ただ吐く息だけがアタシの口から漏れていた。
そんな時、アタシの頬にぴたぴたと触れるものがあった。
アタシが顔を横に向けてその方向を見ると、そこにはもう一人の男のそれがあった。
「お嬢ちゃん、こっちも頼めるかな。」
もう一人の男がそう言うと、今度はそれをアタシの唇に触れさせてくる。
アタシはその言葉に魅入られるかのように男のそれを口に含む。
・・・もはやアタシは男たちのいうがままになっていた。
一人の男はアタシの身体の中心を突き、もう一人は自分の分身をアタシの口の中で前後に動かせる。
アタシの意識は次第に混濁し、ただ波のように押し寄せてくる快感に身を委ねていた。
やがて男がアタシの口から分身を引き抜く。
アタシがみた男のそれは、アタシの唾液であやしく光っていた。
「・・・お嬢ちゃん、いつまでもその体勢じゃ苦しいだろう。今ラクにしてやる。」
男はそう言うと、今度はアタシの両手の紐を解き、テーブルに束縛されていたアタシの身体を自由にした。
そしてアタシの両足を抱えて自分の方に引き寄せると、再び男の分身でアタシを貫きはじめた。
あんっ!あんっ!はんっ!はんっ!あんっ!はんっ!んっ!んっ!んあっ!
アタシはさらなる快感に耐えかね声をあげる。
その声は徐々に大きくなっているようだった。
そして、自由になったアタシの両手は男の背中に回され、男の肉体にしっかりとしがみついて
逃さないようにしていた。
男はなおもアタシを貫く。快感の波が再び大きくなる。
そしてそれが絶頂を向かえようとしたその時、不意に男は自分の分身を抜き、アタシを放り出した。
そしてアタシに向かって
「お嬢ちゃん、後ろを向きな。」
と言い放った。
アタシは男の言葉に抗うわけでもなく体を反転させ、膝を立てて四つん這いになった。
「お嬢ちゃん、それじゃよく見えないぞ。もっとよく見えるようにするんだ。」
アタシは男の言葉に従って足を開き、腰を後ろに突き出す。
驚くほど素直に男の言うがままになっているアタシがそこにいた。
さっきまで男の体の影になって見えなかったアタシのそこが、再び画面に晒された。
そこにはアタシのすべてが、丸見えになって映し出されていた。
充血して腫れぼったく膨れ上がったアタシのその部分。
神経がそこに集中して、ただ触れただけで身体中に電流が流れそうになっている。
そして粘膜の中央には口をぱくぱく開けてなお男のそれを待っているアタシがそこにいた。
男が再び指でアタシの充血したところに触れる。
んうふうううううううううううんんっっっ・・・
アタシはその刺激にまた一つ大きく長い息を吐いた。
男はさらに指を上下させてアタシのそこを刺激する。
んんっ・・・ふううっ・・・ふううううんん・・・・
アタシはそのたびにこらえきれずに声を上げた。
そしていつしか男の指の動きに合わせて腰を動かしていた・・・
「お嬢ちゃん・・・こっちも頼むぜ。」
頭の方からもう一人の男がアタシに喋りかける。
頭を上げたアタシの前には男のそそり立った分身があった。
「・・・お嬢ちゃん、うまくやったらご褒美あげるからな。」
背中の方でも男の声がする。
アタシは両肘をテーブルについて身体を支えると、両手で男の分身を包み込み口元に寄せた。
さっきまでアタシの中に入っていたモノと同じ・・・
そして今アタシが待ち望んでいるものと同じ・・・
そう感じるとアタシは無性にそれが大切なもののように思え、それに舌を這わせた。
頭から首へ、そして根元へ向かってアタシは舌を這わせ、口に含ませる。
アタシは命じられるのではなく、自分から望んでそれを行っていた。
アタシの後ろにいる男はなおも指と掌でアタシの身体の裂け目を刺激する。
んんっ・・・っっ・・・ふぅんんっ・・・
アタシは声を上げようとしたが男のもので口が塞がっていたため、ただ吐息を漏らすだけだった。
アタシのそこは、男の掌と指を求めて腰をくねらせる。
やがて男は
「どうだい?お嬢ちゃん・・・欲しいかい・・・?どうして欲しい?」
とアタシに尋ねた。
アタシは
「・・・・ほしい・・・・い・・・いれてほしい・・・」
と無意識のうちに返答していた。
はあっ・・・はあっ・・・はああっ・・・・
アタシは大きく息を吸っては吐いて呼吸を整える。
男が吐き出したものは飲み込んだとはいうものの、まだ口の中に残っているようだ。
男もまた、アタシと同じように呼吸を整えているようだ。
そして自らを落ち着けるようにごくりと唾を飲み込むと、
「お嬢ちゃん、最後はまた前からだ。」
と言うとアタシの身体を回転させ、再び仰向けにさせた。
そして再びアタシの足を持ち上げ、自らの分身をアタシに進入させてくる。
アタシは両手を男の背中に回し、両足を男の腰に絡めて男のすべてを吸い取ろうとしていた。
あんっ!あんっ!はんっ!はんっ!あんっ!はんっ!んっ!んっ!んあっ!
アタシの口からは快楽の証の声が絶え間なくもれ続ける。
「どうだい・・・お嬢ちゃん・・・気分は・・・」
「い・・・いい・・・きもち・・・・いい・・・」
「そうかい・・・もっと・・・つづけてほしいか?」
「もっと・・・もっと・・・いい・・・いい・・・もっと・・・」
男の問いかけにアタシはうわ言のように返事をしていた。
快感が再び波となって押し寄せる。
男の腰の動きは徐々に激しくなり、それに伴ってアタシに襲いかかる快感も
徐々に大きく、そして感覚も短くなる。
ああっ!あんんっ!はああんっ!はあんっ!あんんっ!はあんっ!あんっ!んんっ!んあああっ!
アタシの出す声も、それに比例して大きくなっていった。
・・・そして・・・・激しい電流がアタシの体を流れ、アタシの意識は宙を飛んだ・・・
「うっ・・ううっ・・・」
それと同時に男も低い唸り声を上げ、その白い血をアタシの中に注ぎ込んだ・・・
アタシは体中の力が抜けた状態でテーブルの上に横たわっていた・・・・
男たちが身支度をするのが見える・・・・
「お嬢ちゃん・・・良かったよ。どうやらお嬢ちゃんはいい女になる素質があるようだな。
・・・そうそう・・・これが多分お嬢ちゃんが欲しがっていた代物だ。ご褒美にお嬢ちゃんにやるよ。
もっとも、もうその中の情報は古くて使えないがね。」
そう言うと男はMOを一枚、アタシの上に放り投げた。
MOはアタシのお腹にあたり、テーブルに転がっていく。
「ま、妊娠してたら運が悪かったと思ってあきらめるんだな。・・・そうそう・・・
もしまたお嬢ちゃんが欲しくなったら、いつでもここへ来な。歓迎してやるから。
それと・・・そんな格好じゃ帰れんだろう。これを着ていけばいい。」
そう言うと男たちはコートを一枚、アタシの体に掛けて部屋を出て行った・・・・
アタシはなおしばらくの間、テーブルの上で放心状態だった。
いや、むしろ余韻に浸っていたといったほうが正しいかもしれない・・・
・・・ダメ・・・こんなことじゃダメよ、チャーミー・・・
アタシは懸命に力を込めて立ち上がろうとするが、全身に力が入らない。
それでも這っていこうとしたら、逆にテーブルから転げ落ちてしまった。
どうやら腰が抜けてしまっていたらしい・・・・
しばらく懸命にもがき、ようやく立ち上がることができた。
早くここから抜け出さなくては・・・・
だがアタシのお気に入りのパンツも下着も、男たちに切り刻まれて役には立たなかった。
やむを得ずアタシは男に掛けられたコートを羽織って表に出た。
ブラもショーツも着けていない、生まれたままの姿の上に唯一無事だったシャツを着、
その上にコートを羽織っただけ・・・
それが街を歩くアタシの本当の姿だった・・・・
アタシは一人、街の中を家に帰ろうと歩いていた。
膝丈までのハーフコート、セミロングのブーツ。
はた目にはどこにでもいる普通の女の子がそこにいるだけのように見える。
だが、アタシのコートの中は素肌の上にはブラもつけていないシャツが一枚、
そして・・・下半身はなにも着けていない生まれたままの姿。
しかもそこにあるべきヘアは男たちによって剃毛され赤ん坊のようにつるつるだった。
さらに・・・男がアタシの中に残したものが時折そこから流れ出して内股をつたってくる・・・
コートの下にアタシのこんな姿があることはおそらく誰も知らないはず。
でも、アタシには道行く人すべてがアタシを見つめているような感じがしていた。
アタシが歩いて足を前に出すたびにコートの裾がすこしめくれて足がのぞく。
もし、アタシが下着も何も着けていないことがわかってしまうかもしれない・・・
そして、アタシのコートの中が下半身裸だということが知られたら・・・・
そう思うとアタシの心臓の鼓動は高まり、緊張のあまりその場でうずくまってしまいそうになる。
でも・・・こんな道の真ん中でうずくまってしまったら余計みんなの注目を浴びてしまう・・・
こんなとき、タクシーに乗って帰れたらどんなにいいだろう・・・
でもアタシはカードも、タクシーに乗るお金も持っていなかった。
だって・・・アタシはスパイだもの。
身元がわかるものは何も持っちゃいけないって教わったもの・・・
だからアタシが今持っているのは家までの電車賃と少し・・・
アタシはさらに駅までの道を歩く。
きゃっ!
突然小さな子供がアタシにぶつかった。
アタシの腰ぐらいの身長の子供。
ぶつかったアタシは姿勢をくずし、そのためにコートの裾が乱れる。
アタシはあわてて両手でコートの裾を押さえた。
ひょっとして、今のでアタシのこのコートの中が見えてしまい、アタシが下半身裸ということが
みんなにわかってしまったんでは・・・・
アタシにぶつかった子供は、しばらくアタシのコートの裾をつかんで不思議そうな顔をしたかと思うと
やがて自分の母親の方に走っていき、なにやら会話をしている。
ひょっとしてアタシがコートの中になにも着ていないことを母親にしゃべっているかもしれない・・・
アタシはあわててその場を立ち去った。
あくまで自然に・・・そう普通の、どこにでもいる女の子がただ歩いているように・・・
だが、そう意識すればするほどアタシの動悸は激しくなり、呼吸も荒くなってゆく。
全身から脂汗がにじんでくる・・・
そんな状態のなか、アタシはただ足早に駅までの道を急いでいた。
道行く人すべての視線を浴びながら・・・・
アタシは急いで切符を買い、電車に乗る。
電車はすいていたが、アタシは車両の端で立っていた。
だって・・・座ったりしたらコートの中が見えてしまうかもしれない。
それに、もし隣に座った人がカンの鋭い人だったりしたら、アタシの体に残る
男のにおいを感づかれてしまうかもしれない・・・
早く着かないかな・・・・
アタシはずっとそのことだけを考えていた。
電車が駅に止まり、人が乗り込んでくる。
アタシの周囲にも、これまでいなかった人が立っている。
アタシは生きた心地がしなかった。
もし、この人たちがアタシのコートの中を知ったらどう思うだろう。
単なる露出狂の変態女。そう思われることは間違いなかった。
いえ・・・それ以上に・・・アタシにまとわりつく男との痕跡を知られたら・・・
アタシは全身に力をこめて懸命に体を硬くする。
電車が揺れるたびに周囲の人たちの体がアタシに触れた。
アタシはそのたびにぴくっ、ぴくっと体を震わせた。
いたたまれないほどの緊張感。アタシはそれに押しつぶされそうだった。
その時、ガクンと急に電車が揺れた。
そのはずみでアタシの隣にいた男の人の腕がアタシのコート、それも腰の部分に触れた。
感づかれたかもしれない!
アタシの意識に反射的にその思いが走る。
「あっ・・・す・・・すいません。」
男の人は懸命にそう言ったが、アタシはもうその言葉を聞いていなかった。
「い・・・いえ、大丈夫ですから。」
アタシはそういうのが精一杯で、その言葉を残すが早いかあわてて隣の車両に移った。
ほんの数十分のことだったが、アタシにはその電車に乗っている時間が無限のように思えた。
電車が揺れるたびに隣の人と体が触れる。
そのためにアタシのこのコートの下が裸であることを知られたら・・・・
いや、ひょっとしたらもう知られているのかもしれない。
それどころではなく、乗客みんながアタシが裸なのを知っていて好奇の目でアタシをみているのだとしたら・・・
街を歩いていた時にも増して心臓の鼓動も呼吸も早くなり、脂汗がにじむ。
アタシは懸命にその緊張に堪えていた。
「お嬢さん、どうしました?顔色がすぐれないようですが。」
再び言葉をかけられ、アタシはまたその車両から逃げ出した・・・・
ようやく電車が駅に着く。
アタシはとうとういたたまれなくなって家までの道を走り出した。
全力で走るアタシ。道行く人が驚いてアタシのほうを見る。
コートの裾は激しく乱れ、道行く人にもアタシの下半身は何度も見えたに違いない。
みんなアタシを見てどう思っただろう・・・
だがアタシにはそんなことを気にしている余裕はなかった。
ただこの場から逃げ出したかった。
ようやく家にたどり着き、中に入ったアタシは玄関の扉を閉めると、その場にへたりこんでしまった・・・
家に帰ったアタシは浴室の扉を開け、シャワーをひねる。
すぐにでもアタシにのこった男の痕跡を洗い流したかった。
アタシはコートを脱ぎ、男との行為のためによれよれになったシャツも脱いだ。
浴室の前の鏡に映し出されたアタシの姿。
昨日と違うその姿・・・・
ほんの昨日までアタシの下腹部にあった茂みはそこにはなかった。
ただ子供のようなその部分。そして、昨日までは茂みで隠されて見えなかった
裂け目の一部が、体の正面からでもはっきりと見えていた・・・
アタシはシャワーから出るお湯に身を任せ、全身を洗い流す。
そう・・・アタシを弄んだ男の残り香もすべて洗い流したかった・・・・
シャワーを浴びるアタシの目から一筋涙がこぼれ落ちる。
それは男たちに対する悔しさと、そして何より身も知らぬ、それも敵の組織の男に陵辱されたにも
かかわらずそれを受け入れ、さらに歓喜の声を上げていた自分に対する嫌悪からだった。
アタシは今でこそポジティブに振舞っているが、元々根はネガティブなほう。
これまで懸命に打ち消してきたネガティブな部分がシャワーを浴びているアタシを覆う。
もし・・・妊娠したら・・・・
嫌悪はますます嫌悪を呼び、アタシの中のネガティブはネガティブを呼んで
もうアタシのキャッチフレーズであったはずのポジティブな方には考えられなかった。
アタシはシャワーの先を体の中心にあて、水流を強くして男がアタシに注ぎ込んだ白い血を
念入りに洗い流そうとしたが男の血は流れ出てはこなかった。
アタシはなおもシャワーの先をを自分のその部分にあてながらいつしか涙を流すだけでなく
ぐすっ・・・ひっく・・・ひっく・・・ぐすっ・・・
とすすり泣いていた・・・・
やがて夜になり、ベッドに入って寝付こうとするが寝付けない。
何度も何度も男によって行われた行為が蘇る。
・・・ううん、あれは不幸な事故だったのよ。仕方なかった、仕方なかったのよ。
あなたは悪くないわ。忘れて、忘れるのよチャーミー・・・・
懸命にそう考えて自分をなぐさめ納得させようとするが、もう一人のネガティブなあたしがそれを打ち消す。
男たちに陵辱されながら抵抗しようともせず、逆に男を受け入れていたじゃない。
しかも途中からは快感に負けて自分から男を求めていたじゃない・・・・
それが本当のアタシ・・・・ポジティブの仮面を脱ぎ捨てた本当のアタシ・・・
違う・・・違う・・・それは本当のアタシじゃない・・・あれは・・・事故・・・
激しい葛藤がアタシを襲う。
でも・・・最後は男に身を任せていたのは本当・・・・
そして男の行為によって本能に火がつき、快楽に溺れて歓喜の声をあげていたことも本当・・・・
もっとほしいって、男におねだりしていたことも本当・・・・
素直になるのよ、チャーミー。
そして男があなたになにをしてくれたのか思い出すのよ・・・・
それは本当はあなたがしてほしかったこと。
またしてほしいとは思わない?だって、あなたはあんなに求めていたじゃない・・・
葛藤の中で次第に感情が高ぶり、体が火照る・・・・
・・・やがて・・・アタシの右手は自分の下腹部へと伸びていった・・・
アタシは右手をパジャマのズボンの中にもぐりこませる。
指を布の上に添えて身体の中心にある溝に沿って上下にゆっくりとなぞってゆく。
正直なところ、自分で自分を慰めたことはこれまでに何度もあった。
ある時は興味本位で、またある時は一人の寂しさをまぎらわすため・・・・
だが、今夜はそのどちらでもなかった。
そう・・・理由はなかった・・・・
ただ感情が高ぶり、体が火照ってたまらない。
体の中から湧き出てくる欲求を我慢できず、無性にそれをせずにはいられなかった・・・
・・ん・・・ん・・・
アタシはゆっくりと大きな息を吐き、自分の指を上下に動かせる。
何度もそこをなぞってゆくうち、次第にその部分を覆っている布はアタシの汗と
そこからにじみ出すものによって湿り気を帯び、その形がわかるくらいぴったりと張り付いてゆく。
アタシはさらにパジャマのボタンを外してゆき、開いた部分から左手をパジャマの中に入れて乳房を包み込んだ。
親指と中指で乳首をつまみ、ころころと転がす。
ん・・・ふぅっ・・んん・・・・
刺激でアタシは吐息を漏らした。
右手はなお布にあてて裂け目にそって動かし、しかもその動きは徐々に速くなってゆく。
左手はさらにボタンを外し、全部外し終わると両方の乳房をはだけさせた。
ん・・・んんっ・・・ふぅっ・・・
次第に吐く息が荒くなるのが自分でも分かり、とうとう
「あっ・・・んっ・・・」と声まで漏れる。
アタシは右手の動きを止め、今度はその布の中にもぐりこませる。
そこはさっきからのアタシの指の動きによる刺激で、充分すぎるほどに潤っていた。
男たちによって刈り取られなくなってしまった草原の部分を過ぎ、
アタシの指は中心にたどりつく。
「んんっ・・・あっ・・・」
アタシはもう一度声を漏らした。
同時に’くちゅっ’という湿った音がして、アタシの指先に熱い液体が付着した。
アタシは指を引き抜いて目の前にかざしてそれを見る。
そこにはアタシの中から染み出した液体がねっとりとまとわりついている。
・・・アタシって・・・こんなにイヤらしかったんだ・・・・
自分でもこれまで気づかなかった本当のアタシ・・・
いえ、気づいても懸命にそれを打ち消そうとしていたアタシ・・・
でも・・・本当のアタシは・・・・
男たちに犯されながらもそれを受け入れてしまうイヤらしい女・・・
最後は逆にアタシのほうが男を求めていたイヤらしい女・・・
そして今、そのことを思い出しながらこんなことをしているイヤらしい女・・・
だが、自分でそう思えば思うほどかえって指の動きは止まらなかった・・・
アタシはしばらくその状態のまま両の掌と指で乳房とそこを弄んでいたが、やがて腰を持ち上げ
パジャマのズボンとアタシのそこを覆っていた布を脱いで下半身をあらわにさせた。
膝を立て、両足を心持ち広げてなおも掌と指を動かせる。
左手は掌全体で乳房をもみしだき、指でなおも乳首を転がせる。
右手の指は谷に沿って這わせるだけではなく、時折指を自分の中に沈めた。
またある時は指で谷を左右に広げ、同時に残る指の腹で谷の先端にある真珠を刺激する・・・
そう・・・まるで男たちが彼女にそうしたように・・・
アタシは今日のことを思い出しながら、なおもその指を動かしていった。
んっ・・あふっ・・・んんっ・・・あっっ・・・
次第に呼吸は速くなりたまらずに声を漏らしてしまう。
そしてそれとともに波にも似た快感がアタシに押し寄せてくる。
最初は小さく、そして徐々に大きくそして早く、その波は襲いかかってくる。
そう・・・昼間と同じように・・・
やがて、最後の大波がアタシを襲って包み込むとアタシはとうとうこらえきれずに
「ああっ・・・あっ・・・っん・・・んんっ・・・・」
と息を止めて全身を硬直させた。
・・・その次の瞬間、安堵にも似た大きな息を吐いた。
それと同時に全身の力が抜けていくのが自分でもわかった。
アタシはしばらく体中の力が抜けた状態でベッドに横たわっていた。
自分で自分を慰め、火照った体を静める・・・
それで絶頂を迎え、高ぶっていたものはおさまったはず・・・
これで欲求は満たされたはず・・・
でも・・・・どこか物足りなかった・・・・
翌日アタシはMOを手にアジトに向かった。
そこは一見普通の事務所でアタシはそこのスタッフ。
「ご苦労さん。ようやったな。」
ボスがアタシに話しかける。
「これでチャーミーも一人前やな。ホンマに、アンタだけはどうなることかと心配してたけどな。」
「当然ですよう。自分で言っちゃうのもなんですけど、敏腕スパイチャーミーですからね。」
「アンタもよう言うなあ。これまでダメダメでいっつもケーボウやカオリに助けられてたくせに。」
アタシとボスは顔を見合わせて笑う。
昨日はあんなことがあったけど、とにかくアタシは使命を果たした。でも・・・
最後に男が言った「この情報は古くて使えない」という言葉が気にかかる。
もちろんボスはそんなことは知らないはず。
でも、アタシがそれを言うことはできなかった。
だって・・・それを言ってしまったら・・・・
その時だった。
「おー梨華ちゃん、帰ってたんか。」
「任務うまくいったれすか?」
二人の少女が部屋に入ってきた。
あいぼんとのの。アタシと同時期にこの組織の一員となったスパイたち。
だがアタシと違うのは、二人はすでに何度も任務を成功させているということだった。
「コラッ!いつも言うてるやろ。梨華ちゃんやのうてチャーミーや。ちゃんとチャーミーって言わんかい。」
ボスが二人を叱る。二人は頭をかいて反省しているようだった。
「そうや。チャーミーは任務成功させてきたで。やればできるんや。」
「へえ〜、ホンマやったんか。」
「よかったのれす。」
二人がアタシに賞賛を贈る。これでアタシもやっと一人前ね、と自慢しようとしたとき
「梨華ちゃ・・・いやチャーミー、ひょっとしたら色仕掛けで落としたんちゃうか。」
「かららつかってにんむせいこうさせたのれす。」
二人がなにげなく放った冗談だったが、アタシはその一言を聞いて顔からさっと血の気が引いた。
また呼び起こされる昨日のアタシの身の上に起こったこと・・・
「ははは〜。実はそうなの。このアタシの美貌とナイスバディでねっ。」
アタシは懸命にジョークを放つ。
「いや〜ん。」
「ふけつなのれすう。」
「実はチャーミーって好きモンちゃうか。」
「おとこほし〜いなのれす。」
「きゃっ、チャーミーったらあ」
「「えっちい〜っ。」」
どうやら二人もジョークだと思ったらしく、遠慮ない言葉を投げつけてくる。
だがその言葉は鋭い刺のようにアタシに突き刺さった。
「ほらほら、あんたらもうええやろ。ええかげんにし。」
「は〜い。」
ボスが二人を叱る。叱られて二人はしゅんと頭をさげていた。
「ほんまにご苦労さんやったな。今日はもう帰ってええで。また任務があったら指令するさかいな。
それとな、チャーミー。アンタに言うとく。これからホントに色仕掛けするときもああるやろけど、
アンタ結構状況に流されやすいからな。注意せんと身滅ぼすで。これはウチからの忠告や。」
ボスに言われてアタシはアジトを後にする。
家に帰る間中、アタシの心は晴れなかった。
二人に言われた
「実はチャーミーは好きモンちゃうか。」
「おとこほし〜いなのれす。」
「チャーミーったら、えっち〜。」
という言葉が耳にこびりついて離れない。
そう・・・確かにアタシは任務を成功させた・・・
でもそれは男に体を投げ出して・・・いいえ、そんな立派なものじゃない。
男に体を弄ばれ、嬲られて・・・その挙句男のほんの気まぐれによって成功したにすぎない・・・
その間アタシは・・・アタシのしたことはただ欲望に負けて快楽を貪っていただけ・・・
アタシはなにもしてない・・・ボスの言うとおり、状況に流されてしまっただけ・・・・
スパイとしては失格だわ・・・
またネガティブモードになってしまったアタシの目から、涙が一筋こぼれ落ちた・・・
その日から当分アタシは自宅待機ですることがなかった。
一人でいたら、余計にネガティブになる・・・
そしてお風呂に入るたびにイヤでも目に入るアタシの赤ん坊のようなその部分・・・
そして・・・夜になるとベッドの中で自分を慰めている・・・・
一度火がついたアタシの本能は、容易なことで収まろうとはしなかった・・・
そんなことが何日か続いたある日・・・
アタシはいつしか無意識のうちにあのビルの前に立っていた・・・
いや、無意識なんかじゃない。ひょっとしたら・・・
男が最後に言ったことを期待していたのかもしれなかった・・・
そう・・・欲しくなったらいつでもここに来いというその一言を・・・
372 :
名無しバサー:03/03/11 14:09
____ ___
|ボッキしますた!|
∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧⊂ヽ
(゚Д゚)ノ
(| |
〜|Ω |
∪∪
373 :
名無しバサー:03/03/11 14:28
ゝイ丿
/ /
/ /
/ /
/ /
/ /
/ /
/ /
/ /
/ /
∧ ∧ / // ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
シコ ( ゚Д゚)、 / /< ageるぜ!ひゃっほう!
/ ヽ、 / / \__________
シコ ( ) ゚ ゚/ヽ、/⊂//
\ ヽ、 ( /⊂//
\ ⌒つ /
(  ̄/ /
| |O○ \
| | \ \
| ) | )
/ / / /
/ / ∪
374 :
ぽっこちん ◆EebW3MRjD6 :03/03/11 14:29
オモロカタヨ
でもワシ的には前スレのイヌミュータントの方かオモロカタナ
でもしっかりボッキシテシマタ...
>374
二代目がageて書くたびに貼りますので
ご期待ください♪
376 :
ぽっこちん ◆EebW3MRjD6 :03/03/11 15:10
>375
コレハ新手の荒らしデツカ?
二代目が気の毒なヨウナ...
アナタageましたね。
なにか期待しているのですか?
378 :
ぽっこちん ◆EebW3MRjD6 :03/03/11 15:14
>377
サリゲナクageましたが何か?
>377
>375=>333ってことなの?
まあいいんだけどさ、せっかく良スレなんだから、いちいちご指導を
賜わなくてもいいでない??
___
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| ・ ・ | < さぁて誰も読まないエロ小説でも書くか
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ヽ:: `''"ヽ i `、 ヽ`'ー、 :::::: ::::::/::
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、i ヽ:::::::::::::::::::::: :'、';:::ヽ`i/;ノ; ノ:::::::
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ヽ ヽ ヽ、:::::::::::::::::::::::: ::::::::'`、:;;:: ::`' ::::::::::::::::::
ヽ ヽ ヽ、:::::::::::::::::::::::::: ;ノ::::::υ;ii;:::`;::: :::::::::::::::::::::::::: _、
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ヽ ::::::::ヽ ~`''''ー--------‐‐''''"´
,. ,.- 、
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l i i /゙、.. .:i.:.゙、゙く'゙iメr''リハ.、 ヽ__ノ | !! |
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i,_|_「,,_ ノ゙、、.: ヽ、:.`ヽ- ,.-.::. :ヾ、 __,,,,.,.-'"
i:.:.i,`''''"i:ヽヽ、、:..、:ヽ_,,ヽ,,7_〉=ニ'<、_ `-、
_,,,,l゙i :.i::. : :.i, ゙、:. ヽ‐'´u ,,.-',.-'",. -‐、 i'
,/´ ,i: | :.i .:i: i:. :.ヽ, <,,__,,. -''" ,ノノ' /'"
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i il / ヽj / u /
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゙゙゙'''二ニ'''─‐'''''"ヽ、゙、 J /:::::::::::::::::::::::゙ヽ、
 ̄` ノ,. /r‐' ゙il ヽ /:::::::::::::::::::::::::::,.-'"゙ヽ、
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u ニ二 -'" __,,./il゙、 ヽ; ,i';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ \
__,,,,,,. -i''i"/、 __、' i,,.ヽ、 j |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i' ヽ、
 ̄ ̄`''''-.,, j ゙'J U ij ` - .,_ l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ、
:::::::::::`ヽ/ ∧ ゙゙'''‐- .,,,___i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| >-─‐-
:::::::::;;;/ / \ `ヽ、;;;;;;;;;;;i ,.-'"
::::;;;/ / グ ブ ゴ ヽ `'''-ヽ- .,,_ 〉'
|. チ ッ プ | i
ヽュ チ ッ | l
\ ュ /
>380
って言うか、これはこれで完成されてない?
俺はおもろかったよ。
でもこのスレで小説書いてる二代目ってヒトには迷惑だ罠。
>375
俺が言うのも何だけど、やっぱこのスレ期待しているヒト多いから、
世間知らずってことで許してヤタラ?
つーことでコレだ!
>二代目
いちいちあがってくるとウゼーから
sageで書いてくれ。
今日の分全部書いたら最後にageてよ。
sageは知ってる?メール欄に半角で「sage」って入れるの。
今度から連続投稿する時は最初の数回は「sage」って入れて、
最後の一回だけは「sage」を入れないでやってよ。
>386
>でもこのスレで小説書いてる二代目ってヒトには迷惑だ罠。
閉鎖的な使用を目的としたスレは削除対象。
誰が作品を発表してもいいんじゃない?
>388
その意見はモトモ。
俺は作品を発表することをワルイとはイテナイヨ。
ただ、嫌がらせはどうかと思うけどナ。
>387見れば分かるでしょ?確信犯ってことが。
>388
作品拝読させて頂きました。
ありがたいご忠告として厳粛に受け止めさせて頂きます。
>390
まあ気に汁な。
AAの洗礼なくしてバス板なし(ホントカ?)
今起きた。いっぱい更新があってウレスイ。荒れてるけど。
ageるべきか、sageるべきか、それが問題だ。
>二代目がageて書くたびに貼りますので
例えば二代目がsageて、他の人がageるのは気に障らないですか?
まあ、話し合って解決したいですね。
>392
私の無礼でご迷惑をお掛けしていることは事実ですので、ご忠告に従い、
これからはsageで進行をさせて頂きます。
本当に済みませんでした。
>387殿、ご気分を害されたこと、お詫び申し上げます。
ダイコー乙です。
間違えた、二代目か。
まあ言葉のアヤってことでイインデナイ?
>387も許してやったら?
関係ないけど、エロ話って>387が書いたの?
スゲー才能あるよね。これはこれでもったいないから誰か違うスレで
あげてくんない?
まあ、荒らし君は何が何でも自分の意見を通したいんだろ。
だだこねる子供みたいだね。
>394
オオ同士よ!俺もそうオモテタ。
これはこれでオモロイシネ。
いっそのこと二代目もエロ系にはし乱かえ?
>396 394
これ以上板違いのスレはいらない
>二代目
書き終わったらageてね
>二代目
ちゃんとageれば問題ないから、安心して続きを書いて下さい。
金曜まで待つのか...ハァ
おいおい、400ゲトだけど、このまま荒らされて物語が最後まで行かなかったら
責任取ってもらうぞ。そのへん分かって荒らしてるんだろうなぁ。
>389
お前バカか?
このスレはなぁ、いろんな住人が暖めてきたスレなんだよ。
初代の頃からの読者はスゲー期待してっから、作者が厨房でも大目に
見てやってんだよ。常駐してから意見しろ!
ご愛読の皆様へ
この度は私の不適切な発言と至らぬ行動のため、非常にご迷惑をお掛けしました。
荒らしにつきましては初代様の頃から見かけておりましたが、自分の番になると
非常に心苦しいものがあります。
よってしばらく執筆を控えさせて頂きますので、何卒ご了承下さい。
〜駆けだし君第二章〜 終了
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| ・ ・ | < さぁて三代目としてエロ小説でも書くか
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じゃせめて書き貯めしといて、全部できたら一気にUPするとかはどう?
これならageるのは一瞬ですむし。
やっぱ続き読みたいからね・・・。
>387もこのくらいは勘弁してください。
それと、君がこのスレを荒らして良いかどうかは別問題ですよ。
つーか>402はニセモノだろw
トリップついてねーし。
最近みんな神経質になりすぎ。
放置できずに荒らしに屈した時点で住人の負けです。
>二代目氏
コピペ厨なんて気にしない方がいいよ
あと荒らしにマジレスカコワルイ(w ですから
放置が一番です。荒らすといっても本人はこのスレ読んでるのが事実ですから(w
俺の時も居ましたが俺はムカついたりはしませんでした
何故なら「はたしてこいつはこれで満足なのか?はたまた新作を作りたかっただけか?」
と思う程度でした(w
(゚Д゚)おはようです
(゚Д゚)いきなりスレ伸びたね
(゚Д゚)小説系はどこ板でもsageでやってるよ
>初代殿
誠にありがたいお言葉、大変嬉しかったです。
そうですね、初代様は何者にも屈せずにご自身の物語を展開されたの
ですから、私もそれを見習わないといけませんね。
>ま@殿
その通りだと思いますので、ある程度したらageる様にします。
貴重なご意見ありがとうございました。
>イマカツ殿
今後はsage進行しますので、今後もお願いいたします。
>二代目殿
まさか自分の偽物が現れるとは思いませんでした。
語り口調も似ているところが妙に嬉しかったです。
>405
俺もいまキヅイタw
>二代目
放置にかぎるよ。
結局さぁ、荒らし君もこのスレ見てるってことだから。
いちいちマジレスしてたら執筆活動が遅れるよ。
やっぱ荒らしがあると伸びるねぇ。
荒らしに負けないくらいの作品うpをキボンヌ
それでは以前イマカツに贈った言葉を>387にも贈ろう。
>387
なんだかんだ言いながら粘着してるな。
読んでるのか?気になるのか?
>駆け出し代行
今度からこう言ってやりなさい↓
「俺は地位や名声や金の為に書いてるんじゃない。読んでもらいさえすればそれでいいのだ。
現に>387、お前はこのスレが気になって仕方がないんだろう?読んでしまったんだろう?
俺の目的は達せられたという事だ。俺の勝ちだ!」
>387
あんまり気にすんなよ!マターリ逝こう。
ところで俺はやっぱりイマカツと戦わなくてはならないらしいな。
期待にお答えして今日は・・・・・・おっと、仕事の締め切りが金曜の朝なんだよ。
今日も不戦敗だ。残念。
ちなみに勝負の内容は1分間にゆで卵の黄身を何個食べられるかを競うものだった。
1人でやって記録を報告してくれ。
( ´D` )もうちゃんと読んでるからね〜
( ´D` )おうえんしてるのれす
( ´D` )
>>412それは僕が花粉症だと知ってことか!
( ´D` )鼻つまってるし、喉もつまって窒息しる
⊂´⌒つ。Д。)つガクッ
A代目ガンガレ!!
荒しに負けんな!
と言いつつsage、、、。
偽者ワラタ!とりあえず
連載は続く様でひと安心・・・
二代目がんがれ〜
>414
意味もなくわざとageましたね。
なにか期待しているのですか?
チャーミーの話はどこかのスレで見たな、忘れたけど。
単なるコピペ厨だとおもわれ。
前スレみたいにしちゃっていいかな?
二代目さん
わたしも応援しています
sage
無知というより上げ荒しか。
あがってくるとロクなことない。
無知のために言うと,小説スレは原則sage
もっと無知のために言うと,mail欄に「sage」と書け
ワショーイ
425 :
名無しバサー:03/03/12 15:03
これ続くんだよね?
終わりにするって言った後、再開するとは言ってないような・・・
続けてホスィ
>425
もう一度よく読んでごらん、文盲くん。
まだニセモノに気づいてないチンカスがいたとは・・・
まちがえたぁsageわすれスマソ
鬱だ氏のう
最近脳が働かなくなってなぁ!
昨日これ読んでトリップ付いてないって気がついてたのに
今日には忘れていた!やばいかもしれない(藁
(^^)
age荒らし発生中につき
保全
イマカツのトリップ、どっかで見たんだけどなぁ
気のせいかなぁ〜…。
任意で自演のバレない板を彷徨う時空の旅人…
だから気のせいだよ
別作を制作してたが間違ってデータを無くしてしまった・・・
調度いいや。もう一回練り直すかね。
ガンガレ━━川`~`)●´ー`)`.∀´)^◇^)^▽^)O^~^)´D`)`д`)’ー’川・-・)´▽`∬・e・)VvVノノ*^ー^)`,_っ´)*・ 。・)━━!!!!
436 :
名無しバサー:03/03/14 03:39
山崎保全age
ご愛読頂いております皆様へ
おはようございます。
大変お待たせしましたが、うp再開させて頂きます。
色々ご迷惑をお掛けしましたこと、この場をお借りしてお詫び申し上げます。
「でね、メディアって言うのは本当に恐ろしくて、トーナメントの影響がもろ
に出るんだ。トーナメント常勝者は複数のメディアで活躍できるし、あまり勝
ち星が少ないと、それこそキテレツなことをしない限り、登場することは難し
いんだ」
バスプロって、釣りだけをやっている人たちじゃないんだ。俺は初めて知った。
そう言えば菊元さんもルアーを作っていたなあ。あれで飯を食っているのかな
なぁ?
「でね、究極なんだけど、そのトーナメントを仕切ることができたらどう思
う?」
「トーナメントを仕切るって言われると、何だか大きな宴会の幹事さんを任さ
れたみたいで嫌ですねぇ」
「って思うよね?ところがね、ここに幹事特権があるんだ」
「幹事特権??」
「そう。僕たちがメディアに登場すると、いくらかの印税、と言っても肖像権
とか言うみかじめ料みたいなもんだけど、それをバス関係の団体に払わないと
いけないんだ」
バス関係の団体?俺はとっさに今日出逢った山下さんのことを思いだした。
「複数の団体が存在するとその分だけみかじめ料が分散しちゃうでしょ?だか
ら小さな団体はつぶされちゃうんだ。今まではその傘の下でみんなやっていた。
だってみかじめ料を取られてもそれ以上の収入がメディアから入っていたから。
でもね、ブームが去って、あまりものが売れなくなって、それでもメディアに
登場できると思う?そんなに甘くはないんだよね」
ねぎま、しいたけ、ぎんなん、ししとう。塩で食べるとやはり美味いなぁ。
「ある日ね、ある人が気づいちゃったんだ。取られる方になるよりも取る方に
なってしまえばいい、って。それが騒動の発端だったんだね」
生絞りはよほど飲みやすいらしい。グイグイっとあおるとまたおかわりを注文
した。
飲み慣れないお酒をしこたま飲んだせいか、俺はかなりふらふらで、帰り道は
ずっと成田さんの肩を借りたままだった。取り合えず車の中で仮眠を取ってか
ら、浜松に戻らなければ!明日は伊東さんと一緒に岡山まで出張だ。何でも岡
山にスポンサードしている人がいて、その人に俺を逢わせたいと言っていた。
車までの帰り道、成田さんはずっと黙りっぱなしだった。成田さんから聞いた
話は半分は理解でいたが、残りの半分は俺には全く分からなかった。以前まで
の俺はバス釣りと言うものがほとんど分かっていなかったと言うこともあって、
専門用語やバスプロ達の会話(特に固有名詞)はほとんど理解不能であったが、
最近ではやっと話に着いていける程までになった。そんな中で俺が理解できな
かったこと。それはバス釣りとお金の関係である。俺からすればたかが釣りで
ある。今世話になっている伊東さんの立場なら十分理解できる。ルアーを作り、
竿を作り、それを売って会社の運営を行っていく。それは立派な社会活動だし、
企業として普通の姿であると思う。しかし広告料や肖像権など、丼勘定に等し
いものに対して固執する考え方や、それによって支えられている団体の話など、
俺にとっては何の興味にもならない。
441 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/14 08:05
本日もご一読ありがとうございました。
>初代殿
新作、期待しております。
初代殿→二代目の順番で小説スレが盛り上がること、期待しております。
>ま@殿
いつもながら暖かいご支援、ありがとうございます。
>411は身に詰まる思いでした。
では今後とも宜しくお願いいたします。
>二代目
お疲れさま!もう読めないかと思ったよ。
久々のライブを堪能シマスタ。
>二代目氏
うpお疲れ様でした
段々核心に迫ってきましたね
今後も楽しみにしております
別作はもう少し煮詰めてからにします。
14・5話くらい書き貯めてましたが
6話くらいしか残ってませんでした。
444 :
名無しバサー:03/03/14 10:45
>二代目
楽しく読ませてもらってます。
無事に続いてなによりです。
岡山でスポンサードしてる人って。。。。
もしかして。。。。。ドキドキ
続きを早くうPしてちょ。
それではお昼のうpさせて頂きます。
宜しくお願いいたします。
話がお説教がましくなったが、成田さんはそう言う団体の考え方、強いて言う
ならば業界の考え方を非常に疑問に思っていると言っていた。しかしそれきり
話は進展せず、「お勘定!」と言う成田さんの幕引きによって、俺はこうして
成田さんの肩を借りている。車は潮来駅前のコインパーキングに止めたので、
俺は成田さんと駅前で別れた。まだ9時過ぎなので、少し寝たら出発できそう
だ(と言ってもかなりの飲酒運転になりそうだが…)。じゃあ、と言って成田
さんは俺に右手を挙げるとそのまま踵を返した。少し歩いてからだろうか、不
意に成田さんが振り返り、俺に向かって、「君と話していたら僕も勇気が出て
きたよ。僕は全てのスポンサーを断る」
酔った頭で俺は考えた。スポンサーを断るって言うことはバスプロにとって死
活問題じゃないのか?よろよろと俺は成田さんの方へ向かって行った。以前か
らガイドをしていると言う話は聞いたことがあるが、それだけで食べていける
のだろうか?
「スポンサーだけじゃない、僕はJBも抜ける。僕は、僕は…」
成田さんはうつむき、何かを考えている様子だった。ん?もしかして、俺と同
様に飲み過ぎて、気持ち悪いのか?そんなことを考えながら、俺は成田さんの
そばまで歩いていくと、じっと成田さんの言葉を待った。
「僕は君に着いていくよ」
えぇぇぇ!俺に着いていくって言ったって、俺は誰も養えないぞ。ん?もしか
して酔った俺に代わり、浜松まで運転をしてくれると言うのか?(そんなバカ
な…)
「僕は今まで悩んでいた。河辺さんはそのまま見過ごせと言っていた。小山さ
んはただ黙っているだけだった。会長は、会長は…会長は僕に新しいスポンサ
ードを付けてやると言ってくれた。でも、それは単に僕を黙らせるだけの条件
で、僕の言いたいことの満足な回答をもらえない」
成田さんはポツリポツリと話し出す。
「僕は自分の可能性を試したくてこの世界に来た。夢?そうだったのかもしれ
ないよ。僕の夢はバス釣りで一番になること。色々な仲間がいた。先輩も後輩
も、沢山の刺激を受けて僕はどんどん上手くなった。でも僕には満たされない
ものも生まれた。雑誌の記事で笑いながらスポンサーのワームを掲げる。魚は
そんな簡単に釣れやしないよ、都合良くはね。同じように僕たちも都合良くは
ないよ、いつも会長の思っている通りに」
俺はなんて言っていいのか分からないが、今成田さんが言って欲しいことを手
探りで話した。
「成田さん…俺ごときが言えることじゃないですけど、今の世界から脱却して、
新しいもの作ったらどうですか?」
沈黙、ちんもく、チンモク…。月夜に照らされた潮来駅。人もまばらな駅前で
俺と成田さん立ちつくすだけだった。
449 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/14 12:23
本日もご一読頂けまして、誠にありがとうございました。
これにてストックが切れましたので、土日をかけて執筆をさせて
頂きたく、宜しくお願いいたします。
>初代様
非常に楽しみにしておりますので、期待してお待ちいたします。
二代目乙。
執筆がむバッテ下さい
月曜が待ちどうしい。
乙〜。
なんか成田が本物っぽくていいな・・・
( ´D` )ォァョー
( ´D` )げつようびたのしみにしてるのれす
読んだよ、乙ー。
今日の前半部分は、愛息の幼稚園の卒園式の最中に携帯で読んだw
だって来賓の祝辞とか長いんだもんw
仕事、今朝終わったからしばらく遊べる。
ところで俺はまだイマカツと釣りの話を全然してない事に気付いた。
よし、今日は釣りの自慢話でイマカツと勝負だ!
俺の自慢は一日で3回自己記録を更新した。
それまで41.5cmだったのが42、44、46cmを連続で釣った。
翌週52.5cm釣った。
・・・うーん、これだけじゃインパクト弱いな(ウケねらいを考えてる)。
オリザラで20cmのギルを釣った。
あのでかいフックにちゃんとフッキングしてた。
・・・バスの自慢じゃないやん・・・。
同じバスを二日連続で釣った。(特徴的な傷が付いてたからすぐ判る)
・・・これもいまいち・・・。
同じコイを3回釣った。
・・・どうかな・・・。
バズででかい鳥が釣れそうになった。
・・・どれもいまいちだな。
この勝負はなかった事にして、生涯で見たパンチラの回数で勝負だ!
俺はたぶん15〜20回くらい。
勝負とか言う割りにえらい曖昧だなw
この時間まで放置だと、ま@の不戦勝か?
D` )ぃるょ
D` )半月でなら50cm→54cm→62cmとアップ
D` )数は1日で129匹釣りますた(こちらはH漁港)
D` )入賞率9/20大会中
D` )こんな自慢楽しくない
D` )パンチラは厨房の頃よくチャンスを窺って…
D` )野球拳楽しかったなぁ
D` )ぉゃぅぃ〜
即レスしてやる!すげえだろw
⊂´⌒つ。Д。)つぎゃーびっくりしたよドキドキ
俺がどれだけ引篭もってるかわかるだろw
さっきから明日の釣りのための準備してたのに、雨降ってる事に今気付いた(鬱
さっきいっぱい寝たからまだ眠くない。
超ひさびさにゲームでもやるか。まだクリアしてないドラクエ7。
ゲームとかメチャ疎いからねえ・・・。あんまりやらんのよ。
明日は釣り三昧か、釣具屋めぐりしたかったのに・・・。
せっかく仕事終わったのにまだ引篭もらなきゃいけない。
しかし60うp釣ってるとはウラヤマスイ。俺の自己記録は訊かないでねw
( ´D`)ノ アーイ
( ´D` )オレモナー
´D` )なんたって今年は2回しか釣りに行けてない
D` )実は就活だったり…鬱だよ鬱
` )明日はテレビ局か
)サヨナラ
).....
マツvsイマカツ復活してるよ!
2人とも凄い記録持ってんだね。
ちなみにホームレイクはどこよ?
実家は山口、学生時代博多、就職して神奈川、子供できてから福岡。で現在に至る。
野池と川がメイン。
削除
はぁ?
確かに板違いかもしれないけど、仮に小説板でやったとしてどれだけの人が喜んでくれる?
バス知らない人が読んでも面白さは半減するよ。
ここでやった方が喜んでくれる人多いよ。
杓子定規に考えないでさ、どうしてもいやなら放置しといて。
D`)チラッ
)≡サッ
ゴガギーン
ドッカン
m ドッカン
=====) )) ☆
∧_∧ | | / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( )| |_____ ∧_∧ < おらっ!出てこい イマカツ!
「 ⌒ ̄ | | || (´Д` ) \___________
| /  ̄ | |/ 「 \
| | | | || || /\\
| | | | | へ//| | | |
| | | ロ|ロ |/,へ \| | | |
| ∧ | | | |/ \ / ( )
| | | |〈 | | | |
/ / / / | / | 〈| | |
/ / / / | | || | |
/ / / / =-----=-------- | |
O
_____○________
ヒィィィィ、覗きしてたんじゃないYO−!
____________/
_____ |
|| / アーヒャヒャヒャ
|| イマカツ!!
ドンドン!! ハァハァハァハァ…
ドン || \ _y゚. |
(( O)) | ) ( . |
ガチャガチャ_( ) |
|| |. || ̄ ̄ ̄ ̄.||
|| |. || ´ ̄ ̄ `| ||
||_|. || |。 | ||
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \|| | | ||
∋oノハヽo∈  ̄\
(;´D`; ) ヒーン
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(((⊃0⊂))) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
(___)__) \
すまん、この後どう続けていいか解らんわ。
今からコンビニにおビール買いに行く♥
夜中に起きてね。ずっとPCつけっぱなしでラバジ巻いてた。
r''^~^''、
r, , ・◇・
( (,,,´D`) いってらったーい♪
< 了
t__,.,.,.,,_j
おはようございます
>二代目氏
今週も宜しくお願いします
>ニ代目
俺も待ってるYO!
イマカツ!ここで勝負だ!どこからともなくかかって来い!(?)
おはようございます。
今週もうpをさせて頂きますので宜しくお願いいたします。
では本日の分、始めさせて頂きます。
(第十八話)
自販機でポカリを買った俺は、それを一気に飲み干し、一息つくと再びハン
ドルを握った。目指すは浜松。伊東さんとの約束まで時間は十分ある。東名
横浜インターを過ぎ、厚木に差しかかったところで俺は一息を入れていた。先
程まで一緒だった成田さんは「今の話は忘れてくれないか。僕も軽率だった」
と言い残し、去っていった。昨日はやけにいろいろあったと出来事を反芻して
いた。監禁されていた山下さん、成田さんの決断、それと行方不明の村田さん。
村田さんに至っては皆目検討がつかない。何もなければいいんだけど…。
浜松に着いたのは朝の5時過ぎだった。俺は駅前のコンビニで軽く朝ご飯を食
べ伊東さんを待った。そう言えば最近外食ばかりで自炊はほとんどしていない。
また田辺さんと一緒のパスタが食べたいなあ。
そんなことを考えていると、駅改札方面から伊東さんが現れた。今日は作業着
じゃないダブルのスーツ姿なので、一瞬誰かと思ったが…。それよりも、社長
なんだからスーツにロン髪とサングラスはやめて欲しい。これじゃホンマもん
じゃないですか!
「やあ、来ないかと思ったよ」そう言うと伊東さんはアハハと笑いながら、俺
に封筒とJTBのチケットを差し出した。何ですか、これ?
「これは岡山に着いたら、今日逢う人に渡して欲しい。ん?俺か??俺はちょ
っと用事があって、一緒に行けなくなったんだ。これから会社に戻らなくちゃ
いけないから、君のその車、借りていってもいいかな?」
「…俺一人で行くっスか?だって、社長の大切なお客さんって言ってたから
…」そう俺が言うか言わないかのうちに、まあまあとばかりに伊東さんは運転
席に乗り込んだ。じゃ、とばかりに車は発車する。おいおい、俺はまだ何も聞
いていないぞ!俺の軽トラが見えなくなったあたりで、急に携帯が鳴り出す。
伊東さんからだ。ちなみに伊東さんからの着信音は「ダースベイダーのテーマ」
にしてある。
「ごめんごめん、今日ちょっと忙しくて。もう5分くらいしたら新幹線出るか
ら。名古屋までこだまで行って、名古屋からのぞみに乗り換えるといいよ。そ
れと岡山で待っている人は岡山駅からさらに赤穂線って言う電車に乗って行か
なくちゃいけない駅にいるから」
「そんなに遠いんですか??」
「そうだなあ、今日の夕方には着けるんじゃないかなぁ」
ちょっと待ってくれ。昨日と今日で俺は本州をまたいでいるのか?
「赤穂線の西大寺って言う駅があるから。そこで降りて待っていると彼は現れ
るよ。やけに目立つヤツだから」
プー、プー、プー。電話が切れた。相変わらず自分勝手な電話だ。取り合えず
すぐの新幹線と言うことで、俺はホームまで急いだ。待てよ、ってことは今日
は岡山宿泊か?着替えがないことを気にしながら、俺は新幹線改札口を急いで
通過した。新幹線は発車寸前だった。飛び乗ると扉がしまり、すぐの発射とな
った。こだまだったが伊東さんは気を利かせて指定席を取ってくれていた。そ
の後も全部指定なので、ゆっくり岡山まで行ける。ありがとう、伊東さん。俺
は心から感謝をしていた。しかしゆっくりできるはずの岡山道中だったが、ま
さかこんなことになるとは…。
────────ゴロ─────────ゴロ────────ゴロ───
─∋oノハ彡三(ヽ(\ ──∋oノハo彡三(ヽ(\ ──∋oノハo彡三(ヽ(\──
─ ( ;´D`) `i )―─ ( ;´D`) `i )―─ ( ;´D`) `i )―‐
─ ( ⊃⊃ ∋oノハヽo ─ ( ⊃⊃ ∋oノハヽo ─ ( ⊃⊃ ∋oノハヽo─
─―ヽ、 ノつ ( ;´D`) ──―ヽ、 ノつ ( ;´D`) ─ ―ヽ、 ノつ ( ;´D`) ─
── ヽ)ミ三彡(/~(/ ───――ヽ)ミ三彡(/~(/ ───―ヽ)ミ三彡(/~(/ ──
─ゴロ────────ゴロ────────ゴロ─────────ゴロ‐
こっちか!いどうかんりょう!
>>471ほんとにとまってたもん
みなさんおはようです
477 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/17 07:50
本日もご一読頂けましたこと、誠に感謝申し上げます。
週末の執筆、FF-X-2にのめり込んでしまい、全く持って遅筆となって
しまいました(涙)→戦闘服が見つからないんですが...。
>ま@殿
私の生涯最大は48cmで、河口湖での記録です。
多分琵琶湖産でしょうかぁ。
パンチラはほとんどないですが、去年の夏はローライズでかなりいい
思いをしました。
>イマカツ殿
就職活動お疲れさまです。
ではまた後ほど(と、言いましてもこれから執筆します)。
( ´D`)ノ アーイ
おもしろかったです
また、たのしみにしてる
>二代目
乙ー!今日はライブで見れたw
>これじゃホンマもん じゃないですか!
ワラタw
>イマカツ
来たな武蔵!決戦場に遅れて来るとは不届き千万!
いざ尋常に勝・・・あ・・・眠い・・・もうだめだ・・・
これで勝ったと思うなよ・・・((c)源平討魔伝)
PCエンジンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
PCエンジンってところに笑っちゃったじゃねーかよ!
元はアーケードゲームだけどね。
今度こそ寝る。眠れたらね。
眠れなかったら起きてビールでも飲むさ♪
お昼なので、少しだけうpさせて頂きます。
「すんません」
DEの席で窓際の客がやってきた。俺は伸ばした足を引っ込めたが、その人は
一向に通ろうとしない。なんだ?何かあったのか?そう思い、俺はその人の顔
を見上げた。えぇ?何で、何で…。
「ひさしぶりやねぇ、掛けだし君」
そこには不適な笑みを浮かべた今江さんが立っていた。
俺は瞬間的に血が頭に昇った。ここは新幹線中だが、俺は立ち上がると今江さ
んを睨み付けた。
「そのさんを、そのさんをどこに連れていったんですか!」
お互いの呼吸音が聞き取れるくらいの距離で顔を近づけ、俺達は睨み合った。
一触即発。新幹線の中だが、恋瀬川のリベンジだ!
「まあ、落ち着いたらどや」
俺の憤りを流すかの様に、今江さんは冷静だった。
俺を見下ろす目(このとき初めて今江さんが俺より背が高いことを知ったが)。
俺は振り上げた拳の落としどころを見失い、奥歯を噛みしめた。取り合えず今
は話を聞こう。俺は自分を納得させ、シートに腰を降ろした。コーラでもどや、
と今江さんはキオスクで買ってきたコーラを俺に差し出す。今江さんが差し出
したコーラ缶を俺はしばら見つめていた。
「別に貸しを作ろうとは思っとらんで」
そう言うと再度俺に勧める。まあ、毒など入っている分けないだろうと俺はあ
りがたくコーラを頂いた。プルトップを空けると美味そうに喉を潤すと、ゲッ
プ一つで俺に話し始めた。
「ほな、君が一番聞きたいことから始めよか」
ゴクリ。俺は今江さんの話に集中した。
485 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/17 12:34
本日もご一読頂けましたこと、感謝申し上げます。
FF-X-2のため、本当にここまでした書いておりません。
これから精進して書かせていただきますので、明日も宜しくお願い
いたします。
イマカツキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!
でも俺の宿敵のイマカツはいないな・・・。
二代目乙ー!うれしい展開だねw次回に期待!
結局まだずっと起きてる俺wまだ眠れない。ずっとだるいまま。
ヽ( `д`)ノ (д`ノ) ヽ( )ノ (ヽ `д) ヽ( `д`)ノ
続きカモンナ!!
キ…(-_-)キ(_- )キ!(- )キッ!( )キニ(. ゚)キニ!( ゚∀)キニ!!( ゚∀゚ )キニナル━━!!!
488 :
大阪茨木市出身プロ:03/03/17 17:03
いよいよ来たな! 世界の淡水を征する男の余裕ある態度・・・
リアルやな、ウンウンええで、ウンウン。
おはようございます、皆様。
朝のうpを始めさせて頂きます。
話は前後するが、浜松に向かう途中、ちょうど、裾野インターを過ぎた辺りで
藤木さんから電話があった。あまりの突然と朝早くと言うこともあり、俺は驚
いて電話に出た。
「おお、生きとったか。心配したで、ホンマに」
「すみません…って言うか、何で藤木さんは俺が遅くまで飲んでいたの知って
るんですか?」
「そな簡単ですわ。君が潮来を出発したすぐ後に成田君から電話があってな」
「そうですか…それで知ってた…」
その次の言葉を俺は藤木さんには言えなかった。事情はよく分からないが、成
田さんの愚痴(決意?)に関してはプライベートな面が強いことと、同じバス
プロとして、あまり耳に入れない方がいいのではと言う俺の気持ちがそうさせ
た。しかし藤木さんは俺のそんな訝しげな態度を感じ取ったかのように単刀直
入に切り込んだ。
「成田君、君に変なこと言わへんかったか?」
「変な…ことって?」
「そうやなぁ、プロ辞めるとか、JB抜けるとか…君に着いていくとか」
最後の一言にはギクリと来た。確かにそんなことを言っていたが、俺にはその
意味が皆目見当が付かない。俺に着いていく?以前菊元さんが俺にサポートを
して欲しいと言ってたことがあった。児玉さんは俺がことの全てを見届ける義
務があるとも言った。正直、俺には関係のないことである。しかし、俺は流さ
れながらもその核心へと向かっている気がする。
「まぁそんなことはどうでもいいやけど…どうでもよくないか」
「それよりもこんな時間にどうしたんですか?今日は藤木さんと俺は別行動で
したよね?」
「おお、そうやった、そうやった。今日のことではなくてな、実はまだ噂の段
階やけど、情報が入っとる」
「情報?何のですか??」
「近々やけど、田辺さんがアメリカに行くらしい。それもかなりの大物を連れ
てな」
「かなりの大物?俺、この業界のことほとんど知りませんから、誰が大物で誰
が小物なのか…」
「まあちなみに俺と君は小物やけどな」
そう言うと珍しく藤木さんの笑い声が聞こえた。
「今の段階では憶測やけどな、その大物が田辺さんにとって大きな意味を持っ
てはることは確かやね。多分新しい団体設立の足場固めやないかと俺は思う
わ」
「じゃあ田辺さんはアメリカで新しい団体を作る?」
「そうやなしにアメリカの団体の支部を日本に作ろうとしとるんやないかと思
う。アメリカのバス釣りはショー化されておってな、TV放映なんかもされと
る。そのノウハウっちゅうか、演出みたいなもんをアメリカから取り寄せて、
日本でも同じことやろうとしとるんやないかと思うねん」
「う〜ん、俺にはよく分からないですね、そう言うことをやろうとする気持ち
が。だってたかが釣りじゃないですか。趣味の延長が仕事になった人はそこま
で考えるもんなんですか?」
藤木さんはしばらく考え込んでいた。藤木さんとの電話はいつも沈黙が多い。
普段は話好きなんだけどなぁ。
しばらくして静岡インターを越えたあたりで一度電話を切った。俺の疑問に対
して藤木さんからは何も答えがなかった。
493 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/18 07:55
本日もありがとうございました。
少々ジラした感がありますが、これから今江さんと駆けだし君との
第一ラウンドが始まりますので、ご期待いただけますと幸いです。
>ま@殿
いつもありがとうございます。
源平は浪人時代にやっていました。その後PCエンジンも買いましたが。
>イマカツ殿
いよいよイマカツが登場しました。
本家対決(ま@殿 VS.イマカツ殿)も期待しております。
>大阪茨木市出身プロ
初めてお目にかかります。
フィクションなのですが、プロの世界はこんな感じなのでしょうか?
今後とも宜しくお願いいたします。
ではまたの機会に。
読んだよ!
今日は珍しく夜寝て朝起きた。これでやっと人並みの生活に戻れる。
っていうか夕べ何が何でも寝ようと思って酒呑みまくったんだけど。
で、田辺さんがアメリカに連れて行くのはあの人しかいないでしょう。そう!駆け出し君だあ!
違った、そのタンと浮気旅行だ〜!
・・・ウソです。
初めてゲームから声が出るのを聞いたのが源平討魔伝だった。
ゲーム音楽なんて最初はビープ音に毛の生えた程度の音しか出なかったのに
だんだん和音とか出せるようになって。ナツカスイ・・・。
D`)ノ アーイ
`)ノ 次楽しみにしてるのれす
496 :
名無しバサー:03/03/18 08:38
遅刻したときの電車でコレ読んでたら早く着くように感じる。
今日も補習だけだからお昼の分もじっくり見させてもらいます。
遅れたけど乙〜
>496
sage進行って意味分かってる?
皆様、毎度ありがとうございます。
お昼のうpをさせて頂きますので、宜しくのほどお願いいたします。
話を新幹線の中での出来事に戻そう。今江さんは前置きを置かずに率直に話を
始めた。俺が一番聞きたいことはやはりそのさんのことである。
「そのは…そのは今はおらんよ、僕のところには」
「でもそのさんは今江さんと行動を共にするために柳さんたちとは行動を別に
したって」
「ある意味それは正しい。せやけど、そのが僕と一緒に行動している訳ではない」
「よく分かりませんね、俺には。そのさんは今江さんの味方。でも気持ちは揺
れているって俺は思ってた。違うんですか?」
「気持ちが揺れることはあらへん。そのは自分の意志で僕に着いて来とる」
今ひとつ分からない。俺の頭の中では今江さんが悪人で、それをやっつけよう
と菊元さん、柳さん達が行動をしている。しかし今江さんの目的とそれぞれの
人たちは皆同じベクトルであり、そもそもが「新しい団体を作る」と言うこと
で意見は一致している。また直接抵抗勢力にはなっていないが、田辺さんが新
しい団体設立で動き出している。
「まあある意味、今回の騒動は僕にとって貧乏くじやね」
「貧乏くじ?だってそもそもの原因は今江さんじゃないですか」
眼鏡の奥をのぞき込む俺を薄ら笑いすら浮かべて見る態度。本当に俺はこの人
が嫌いになりそうだ。でも、でも…。伊東さんとは違う態度。伊東さんの余裕
とこの人の余裕は違うものだと感じる。絶対的な圧力は伊東さんからは感じな
い。俺が今まで出逢った全ての人の中で、これほどの威圧感を持った人…。そ
うだ!以前出逢った山下さんと名乗る人と同じ印象だ!!
「藤木と逢ったろ、君」
「ええ。今は俺のパートナーです」
俺は思いきり自慢げに言ってやった。何というか、そのことがこの人に自慢で
きる唯一のことの様に感じたからだ。しかし今江さんはその気持ちを見透かし
たように笑みを浮かべる。
「まあ、済んでしまったことやし。僕も別な意味で藤木とは離れてみたい気がしてたしな」
「でも藤木さんって言えば今江さんの僚友じゃないんですか?」
「そやね…藤木とは、色々あったなぁ」
今江さんは俺越しに流れる田畑の風景を見ていた。
「藤木との出会いって言うのが僕にとって今日の結果を予想していたのかもし
れへんね。僕は藤木を信用しとる。それは今でもや。せやけどな、僕の心のど
こかで、くすぶっとるもんがあんねん。菊さんとは一線を欠いとるさかい、二
度と交わることはあらんね。こと藤木とのことは別もんや。僕はね、藤木と競
ってみたい。それも極限のところで。トーナメントやなしに、タイマンっちゅ
うことかもしれへんな。藤木を叩きのめしたい。そのためには藤木が僕のそば
におっては駄目なんや。別な藤木。違う藤木。僕と藤木との離別を決定的にす
るためのステージが欲しいんや」
その後今江さんはすっかり口を閉じてしまった。これほどまで、仲間と競いた
いのか?それもただ競うだけでなく、完膚無きまで叩くことが必要なのだろう
か?もしかするとそれは今江さんの本当の夢なんだろうか?
「今江さんはもしかして…もしかして、藤木さんを一番恐れているのは今江さ
んなんじゃないですか??」
無言のまま新幹線は西へと進んだ。
502 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/18 12:12
これにて本日の分は終了させて頂きます。
また明日の朝、お目に掛かれますことを楽しみにしております。
ではどうもありがとうございました。
>二代目 ◆XPmQ5mHBTk
乙華麗!!
ライブで楽しませてもらいマスタ。
明日も楽しみにしてます。
≡∋oノハヽo∈
≡ ( ´D`)<せんそうはんた〜い
( O┬O
≡ ◎-ヽJ┴◎
505 :
馬鹿は嫌い ◆boczq1J3PY :03/03/18 14:06
何か最近、この話が現実やったらエエのにとさえ思うことがある。
何か最近、sage進行分かってないアフォが全滅やったらエエのにとさえ思うことがある。
∋oノハヽo∈
( ´D`)<mail欄に「sage」とかくのれす!
仕事が忙しくてなかなか次作に手が回らない
頭の中では、大体煮詰まって来たのだが・・・
>イマカツ氏
お元気ですね(w
ののに磨きがかかってます
乙!
今、釣りから帰ってきた。
ワームで1バイトのみ。ボウズ。シューン。
でも昼に行ったレストランで超かわいい女の子見れたからよしとしよう。
スマソ!携帯やったからついつい・・・
でもまぁ上がってたわけだし、朝だからええやんw
( ´D`)
>>510おめ
( ´D`)気にしない気にしない
初代さんの時からずっと見てます!
継続は力なり!
野次に負けずかんがれ!二代目!!
マツ&イマカツ、対決盛り上がらんようだな。w
グロ画像対決でもやるか?
提供されたお題を先に解説したほうが勝ち。
2人とも解説した場合は二代目に判定してもらう――どうよ?
おはようございます。
仕事の関係でうpが遅くなりましたが、今朝の分をうpさせて頂きます。
ご一読の程、宜しくお願いいたします。
新幹線が三河安城を過ぎた辺りで今江さんは急に口を開いた。
「新しい団体、と言っても君にはあまり関係のない話やろうけど、それを目論
んでいるヤカラには色々な事情があってね」
今江さんは頭を空っぽにしてよく聞いとけといい、現在の状況を話し出す。
「新しい団体を設立する動きは活発でな、主流は会長派と反会長派に分かれと
る」
会長?なんだこの話は??もしかして、俺が逢ったブリーフのおじさんがその
会長なのかと俺は考えていた。それにしてもあの姿は眩しすぎる。
「会長から庇護されつつ、新しい団体を作ろうとしている奴らの首謀者は河辺
さんだ。あの人は日本で絶大なるマーケットを持っている。その収益をそのま
ま新しい団体に注入することで、今の団体と一線を置こうと考えている。一方
菊さんら西の奴らは団体を西と東で分けるべきだと考えとる。今のJBに束縛
されることなく、西と東でそれぞれの特色持った団体を作り、それぞれが運営
すればええちゅうことや。面白ろいのはスポンサーが個人単位でなく、西全体
東全体と言う感じで援助する。そうすることでスポンサーにも競争力が生まれ、
いいものが世に出るんや」
う〜ん、話は最もらしく聞こえる。それから話は核心に迫った。
「そのは会長派へのスパイをしてもらってる」
「ええ!?そのさんはスパイだったんですか??」
「JBCCへ送り込んだのもスパイとしてや。まあ結果的には失敗やったけど、
WBSにもスパイを送りこんどるし、河辺さんとのにもおるで、俺のスパイが」
俺は話の端々で、今江さんの怖さを知った。用意周到。しかも計算をしての
行動である。しかし俺には今江さんのそう言う行動の意味が今ひとつ掴み
かねていた。今江さんはどこに行こうとしてるのか?
「一体今江さんは何がやりたいんですか?俺にはこう…何て言うか、今江さん
が何を考えているのか分かりません。だって菊元さんの考え方とは違うと思う
し…」
「俺と菊さんとの隔たりはバスに対する考え方の違いでもあるわな」
「でも同じプロとして、目指していたものは同じはずじゃ…」
「昔はな。昔は僕らも若かったちゅうことや」
そう言うと今江さんは遠くを見つめた。
車内販売が通過するのを待って、今江さんは手持ちの鞄から2冊の本を出した。
どちらも著者に今江さんの名前が書いてある。この人は本も書くのか!?
おもむろに取り出した本を俺に手渡す。「どや、ワシの書いた本やで」と言わ
んばかりの顔。その顔は自分の手柄を自慢する子供のような笑顔だった。
「これな、僕が書いた本やけど、これも僕の本心ばかり羅列してある訳やない
んよ。まあ、ある程度のリップサービスって言うのも必要やし。それなしで本
は売れへんしな」
「これと菊元さんとのことにどう関係があるんですか?」
「バスに対しての考え方や。それが決定的やね」
今江さんはそう言うと、著書の1ページを俺に読ませた。そこにはいかにして
自分がバスプロになった云々が書いてあった。この人、もとはサラリーマンだ
たのか!どうりで話の進め方が上手いと思った。社会慣れって言うのか、話の
物腰がどことなく伊東さんと似ているのもそのせいかもしれない。
「菊さんはな、バスを釣る、つまり釣りをする自分が好きなんや。それは誰に
も負けてへんと僕は思う。でもな、僕は思うんや。それだけでは食べて行けへ
んって。そう言うエゴだけでは食って行けへん」
う〜ん、何だかアルバイターな俺にはよく分かる話になってきたぞ。
519 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/19 08:36
本日もご愛読、誠にありがとうございました。
ネタがつきてしまい、今朝はライブで書いておりました。
>ま@殿
この季節、卒園式のラッシュですね。
友人も我が子の卒園式でグッ来たと言ってました。
>イマカツ殿
その後、就活の方は如何でしょうか?
>会長 ◆EkJxZNwOwQ殿
初めてお目にかかります。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
ではまたお昼に、失礼いたします。
二代目乙。
面白くなってきたぞ。
昼のうp楽しみ
乙〜!今日もおもろかったYO!
やっぱりそのは山下の情婦になって内偵か♥
不二子ちゃ〜んだ。
>513
>マツ&イマカツ、対決盛り上がらんようだな。w
そだねー。次はグロ画像対決かー。そういうのけっこう平気だからね。俺。
でも静止画像ならゴハン食べながらでも見れるけど動画だったら失神ものだよ。
>514
ののじゃねえか。
実は俺アイドルが超キライな時期があったんだよ。
今でも、あまりにもブリッコしてるようなヤツ見るとウゲーってなるよ。
当時の俺には>514の画像もグロ画像だ。最近はそれほどでもないけど。
ロリロリなアニメとか、いわゆる萌え系とか言われるようなアニメ、コミックも大嫌い。気持ち悪い。
ギャルゲーとか、デ○キ○ラ○トとか、シ○プ○とか、ハ○ピ○レ○ス○とか、ああいう系統のもの。
(好きな人ゴメンナサイ)
まあこれも最近はそれほどでもないけど・・・。
でも俺よくこういうの好きだろうと思われるんだよ。超心外だよ(泣)
さて、今日の勝負は・・・う〜ん・・・爽やかな朝にグロ画像はイヤだな・・・。
パンチラの回数はこないだやったしな・・・。
そういや俺女子中学生の胸チラ見たよ。Tシャツノーブラだった。
俺の目の前でその子が前屈みになった時見えた。イエー。
ま、それは置いといて。(置いとくな?詳細キボン?)
俺が連載やってる雑誌、TVCMやってるって聞いて昨日初めて見た。
俺の作品も絵が出てた。今まで知らなかった。
ま、それもいいとして・・・勝負勝負・・・拾ったルアー対決だ!
今まで拾ったお宝ルアーを挙げてみよう。
バイブX、スーパースレッジ、DEEP−X200。ラッキークラフトなんかは大量に拾った。
あと、ルアーじゃないけどスコ1500。
このリール川で釣れたんだけど、長い事水中にあったらしく、
フジツボみたいなのが内部にびっしり貼りついてた。
しばらく使ったけど、急にスプールが逆転したりしてあんまり使えなかった。
爽やかな朝に胸チラの話題はいいのかと小一時間自問自答(藁
みなさんこんにちは。
貴重なお昼休みに大変恐縮ですが、お昼のうpをさせて頂きます。
宜しくお願い致します。
「君は普通のバス釣り大好き人間が一年にどれだけ湖上に浮かぶか知っとる
か?まあ、君はほとんど興味ないから分からへんと思うんやけど、僕らはな、
開発テストも含めると一年の3/4は湖上におんねん。せやから、素人さんの釣
れちゃったが俺らには全くなく、必ず釣るってことだけなんよ。でもな、その
必ず釣るってことはとても大切なことでな、せっかく釣りに行ったのに釣れへ
んかったら寂しいやろ?そうならないためにも僕らは「必ず釣れる」を素人さ
んでもできる次元のタックルを開発しとる。せやけど、それはメディアから発
信されると湾曲されてしまうねん」
菊元さん、藤木さん、それに伊東さん。それぞれはバス釣りの道具を作って生
活の一部にしているが(伊東さんはそれが本業)、「誰でも」と言うオートマチ
ックなものが果たして本当に実現できるのだろうか?
「僕は僕の作ったタックルで釣って欲しい。結果的に僕の利益になるんやけど、
それはギブ・アンド・テイクやと思っとる。僕がそそぎ込んだ技術と魂にはそ
れ相当の金がかかるんや。釣りたい人が簡単に釣れる。その結果そのビジネス
が潤う。これは普通とちゃうか?」
車内アナウンスでもうすぐ名古屋だと告げられた。
「おお、僕は名古屋で降りなあかんので。君はどないする?」
「僕は名古屋からのぞみに乗り換えです」
「そか。話が長くなってすまんね。僕は僕の作ったものがJBの広告塔になる
ことが嫌なんや。僕が作ったもんや、僕が。それをJBのブランドにして欲し
いない。せやから僕は新しい団体を作り、その団体を僕の実験工房にしたい」
熱く語った今江さんは名古屋に着くと軽く僕に手を振ると在来線出口へと向か
っていった。俺は別れ間際、今江さんが言った一言が頭から離れなかった。
「僕が今一番恐れとるヤツ。それは掛けだし君、君や」
527 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/19 12:23
本日も誠にありがとうございました。
明日の朝もライブ執筆になりますが、宜しくお願いいたします。
ところで、初代様はライブ執筆されたことありますでしょうか??
>二代目氏
ライブで拝見しました。お疲れ様です
俺の場合2・3話うpしつつライブ書き込みが多かったですね
途中で「どした?」なんて時がライブ中でしたよ
これからも頑張ってくださいね
みなさん、スマン。何時の間にかsageが外れとった。ageても〜て申し訳ない。
ココに登場するイマカツさんは、私とよくにた考えの持ち主らしい。
せやけど、ホンマにJBは何とかならんかの〜?私もトーナメント出とるけど
ホンマに怪鳥は何もわかってへん。だいたい、関東の人間に関西を理解せぇ
いうのがそもそも無理なんやろけど。琵琶湖問題でも、「私は勉強不足で・・・」
とか言うてるし。勉強不足なら勉強せぇ!そんなん中学生でもやってるで。
おっと、グチ言うてしもた。ま、アメリカ行きが決まってるんで、行くまでに
JB宛に散々文句言うてパァッと散ったるさかいに待っときや〜。
イマカツ来ないな・・・
早く来ないとののの家に放火するぞ。
∧_∧
( ´Д`) < 俺が消火してやるよ・・・
( ) ジョロジョロ…
| つ⌒ヽ。
(__)_)
(( ))ノ
__________| ( ) ))
////////// /\((⌒ )) ノ火
////////// /(⌒((⌒)) )), γノ)::)
////////// /(⌒( ⌒ ) ⌒ ) ゝ∧ノ
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( (( ⌒ )) ) ♪ || Å
| | ̄ ̄|∋oノハヽo∈ | (( ⌒ )) )), ♪ || / \ ランタ タン
| | | ( ´D`) | 从ノ.::;;火;; 从))゙ ヽ(´Д`;)ノ ランタ タン
| | | | 从::;;;;;ノ );;;;;从 ( へ) ランタ ランタ
| | | のの家 | 从;;;;;::人 ;ノ;;;;;从人 く タン ホウカ ダ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
呼び付けておいて俺は寝る。オヤスミ。
起きるまでにイマカツが消火してないとのののご愁傷様AA貼るぞ。(んなもん持ってないけど)
しまったズレまくり。ムキー!
今日の勝負は俺の負けという事にしておいてやろう。
また会う時までに腕を磨いていろよ!ボーグマンども!
↑さすがに判る人少ないかな・・・
ヒーン… ∋oノハヽo∈
∩_∩ (´D` ) テヘテヘ
( ;・∀・;>⊂ )
( つと) | | |
(_)__) .(_(__)
|
|ハヽo∈
|D` ) ・・・
⊂ノ
|___
|
| サッ
|彡
|
|___
おはようございます皆様。
今朝のうpを始めさせていただきます。
では宜しくお願いいたします。
(第十九話)
名古屋からの乗り換えは比較的スムーズに進んだ。途中で駅弁を買い、大阪を
出たところくらいで食べ始めた。俺はこれまでのことを思い起こしていた。今
江さんとの再開。それもあまりに衝撃的な再開。今江さんの考えはよく理解で
きたが、今江さん以外に動いている人たちの目論みは、今江さんのそれとはか
なり違う気がする。伊東さんはトーナメントやバスプロには全く興味がないが、
トーナメントを自分の作ったもののテスト環境の一つとして考えている。俺も
その片棒を担ぐ訳で、藤木さんと言うパートナーが付いている(と言ってもパ
ートナーってなんだ??)。山下さんは現状を維持しつつも新しい風を入れる
よう努力はしている様子ではあるが、今江さんの言葉を借りると「ええかっこ
し」である。結局は表面上が変わるだけで、大きな変化はない。それと一番の
問題はそれらの中心となっている「金の問題」である。あからさまにお金を意
識しているのは今江さん、ちょっとスタンスは違うが伊東さん。山下さんはお
金には興味がないのだろうか?
中堅どころの成田さん、柳さんたちは独自に活動をしている(活動を始める?)
が、その主旨は未だに不透明である。俺は今江さんが名古屋で別れ間際に言っ
た言葉を思い出した。
「駆けだし君なぁ、よく見ておいた方がええで。今は魑魅魍魎の集まりやけど
もうしばらくするとホンマに熱いやつらだけが残る。もちろん、その中に僕も
入っておるけどな」
そう言って俺に一つのルアーを渡して、名古屋駅を後にした。
今俺の手の中にそのルアーがある。ここまでの流れだと、これは今江さんが開
発しているものに違いないが、俺にはその使い方が分からない。取り合えず藤
木さんあたりに見せてみようと思った。
話を戻そう。藤木さんからの連絡では「大物」と言われる人が田辺さんと渡米
したらしい。近々ではあるが、何かの形で公にはなるだろうが、俺が知ってい
るごく少ない情報を整理すると、団体設立のために活動をしているの田辺さん
は一歩リードしていると思う。
東は山下さん・河辺さん(この人は逢ったことないなぁ)、西は菊元さん、
そして今江さん、渡米している田辺さん。もしかすると吉田さんも何か
企んでいるかもしれない。あぁ〜、何だか俺の周りの人たち全員が怪しく
なってきたぞ!そんな中、突然増田さんから電話が入った。
「おお、久しぶりだねぇ」
相変わらずの明るい声に、俺は今までグチャグチャだった頭の中が休まった
気がした。本当にこの人は明るい(本人は「一人好き」って言ってたが…)。
「もしもし、今新幹線の中なんですよ」
「悪い悪い、デッキに出れば話ができるでしょ?」
俺は食べかけの弁当を座席前のトレーに乗せ、デッキへと移動した。
ちょうど新神戸を出たばかりなので、電波状況が悪い。
増田さんの声も聞き取りにくくなっている。
「…ってことで…これから、ウチの…が、そっちに…」
「はぁ?よく聞こえないんですけど??」
「分かった。もう…言う…ら。伊東さんの…岡山へは…も行くから。…、
ウチ…藤木さん…向かってるから」
プー、プー、プー。
そこで電話が切れた。よく聞こえなかったが、藤木さんと言う単語が。
う〜ん、俺の旅はただでは終わらない感じがした。
済みませんが、事情により本日の午後からうpできませんので、
今朝は少し多めにうpさせて頂きます。再開は月曜日ですので、
またのご愛顧を宜しくお願いいたします。
岡山に着いたのは7時過ぎで、それから赤穂線に乗って西大寺と言う駅に着い
たのは9時を回っていた。駅前は街灯もまばらで、電車が行ってしまうと人の
姿はほとんど見なくなる。駅前で待てとの指示だったので、俺はポツンと今日
逢うべき人を待った。今日は泊まりだなぁ。などと考えていると、目の前に現
れたヤンキーっぽい人。なんだ、コイツは?夜なのにサングラスかけてるぞ!
それに長髪。う〜ん、なんとなく伊東さんを思わせる雰囲気。も、もしかして、
この人が伊東さんが逢わせたいと言っていた…。
「駆けだし君ですよね?」
あれ?俺は拍子抜けした。見かけとは全く異なる腰の低い話し方。ふむ、岡山
のヤンキーは見かけで判断してはいけないってことか。
「はぁ、そうですけど…」
俺はそつない返事をし、しばらくこの人の様子を伺った。その人は俺のそんな
行動を察知したように、急にサングラスを取ると、人なつっこい笑顔で挨拶を
した。
「どうも、初めまして。俺、金森って言います。雑誌ではカナモって言われて
るんで、カナモでもいいですけど」
「はぁ…」
「駆けだし君ですよね?いやぁ、初めて見たなあ。俺みたいにメディアに出て
る人間でも駆けだし君には敵わないっスよ、本当に」
何が敵わないのかよく分からないが、一方的な金森さんのペースに俺は翻弄し
た。
「ま、取り合えず今日はお疲れさまってことで、その辺でどうですか?」
クイっと手首をひねる。まあ、今日は色々あったし、今日の最後に出逢った
人があまりにアバンギャルドなこともあるし、俺は快く誘いに応じた。
「さすが、乗りがええね。おお、すまんのぉ。うち解けるとすぐ岡山弁に
なるんよ。でも東京弁でもええよな?」
「はぁ」全くもってやりにくい人だ。でも何となくだが伊東社長の好みが
理解できた気がする。そう言えば、奥多摩の方にも僕に逢わせたい人が
いるとか言ってたっけかなぁ…。
(「駆けだし君、奥多摩の住人に逢いたいか?それなら毎日スクワット1000回
くらいはやっておけよ」)
どうやら奥多摩にはイノキ張りの人がいるらしい。伊東さんはバスプロだけで
なくプロの格闘家もスポンサードしているのか?
542 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/20 07:56
本日もご愛読いただけましたこと、深く感謝申し上げます。
今後も宜しくお願いいたします。
>初代様
私はいつまで連載を続けたらいいのでしょうか?w
初代様の次作はこの世界観からかなり違うとのことなので、駆けだし君は
この辺で完結させた方が宜しいのでしょうか?
>ま@様
私も拾いものは多々ありますが、それほど高価なものはありません。
とある日、地合が来たとたんにワームがなくなり、湖底に沈むゲリグラを
拾って使ったことはありますが。
では月曜日、宜しくお願いいたします。
コンチハ
お初です おもしろいのれす
今週末は連休で釣り日よりだと いいのれす
ののたんしゃべりは イマカツが得意?
厨房なので なんか変でも ご勘弁。。。
釣りは釣れた方が面白い ってあたりまえなのれす
でも あんまり釣れないいのれす
二代目さん 乙彼サマでし
お仕事 がむばっtれね ではぁ〜
乙!
アメリカに行くのは誰だろう・・・。ヤマシタでもいいっすよw
>532-534
なんて時間に書き込んでんだ。
俺は最近けっこう普通の生活してるからな。朝起きて夜寝てるよ。超幸せ。
そうしないと昼に釣り行けないし・・・。
>543
こんなところにもののタン喋りがいる・・・。
とりあえず煽っとくか。せーの・・・
( ゚Д゚)ゴラ・・・ゴホッゴホッ!
むせた・・・。
二代目乙。
いつも楽しみにしてるのでそんな事言わんとずっと続けて欲しいです。
次回作希望キボンヌ
「駆け出し君〜JBW完全制覇の野望」
「駆け出し君〜イラクから愛をこめて」
「最終話・・・・・ワールドレコード樹立 in レイクバカラック」
こんなのどお・・・・
ののたん喋り練習厨 つたないい 。。。
>545 イラクからあいいを込めて。。。いいのれす
でも 気けーん 閣戦争 はたーいい
駆け出しを 007ノ後窯に。。
今回乃007、サーフィンしてて 著ーワラ多よ
ああ、 やっぱ ノリ わっかん亡い
まいっか。。。 すんません(とりあえず謝罪)
今日はやっぱもう うp梨?
サミシ。。。
そろそろ逝こうかと思います
何か俺のとこアク規制掛かってるらしく
せっかくうpしようかと思ったのに・・・
>二代目氏
どうか1000目指して頑張って下さい
応援してます
それにしてもこんな時間まで頑張ってたのにな・・・
寝ます(萎
Σ(´Д`ズガーン
ヽ(`Д´)ノマジでアク規制?
ヽ(`Д´)ノうpされる日を待ってるよ
皆さん、おはようございます。
三連休を頂けましたこと、感謝申し上げます。
おかげさまでFFX-2は大分進みました。
では本日のうpを始めさせて頂きます。
俺はカナモ、もとい、金森さんに着いていき、駅からほど遠い一件の小料理屋
に入った。
「ささ、ここはシャコが美味しいから」
そう言うとテキパキと注文をする。金森さんはあまり飲めないらしく、ビール
を中瓶で2本頼み、そのほとんどは俺が飲んだ。
「今夜は俺もホテルに泊まるけど、明日の夕方は俺の店に来てよ」
「店って…金森さんお店持ってるんですか?」
俺はこの大胆不敵な人をしげしげと見つめてしまった。
小料理屋での食事(ほとんど飲まなかったので)は金森さんのオンステージだ
った。メガバスの話、自分が出ている雑誌の話、自分のお店の話。話の端々で
「俺の」や「俺が」と言う名詞が入るたびに、俺は嫌悪感を持った。この人と
は友達にはなれない。それが俺の率直な意見である。
そうそう、そう言えば伊東さんから手紙を預かっていたっけ。俺は上着のポケ
ット(この時初めて俺は会社の作業着でここまで来てしまったことに気付いた
が…)から手紙を出した。おもむろに金森さんへ渡す。
?と言う顔でその手紙を受け取り、しげしげと読み始める。ものの数秒で文面
を読みとったらしい。目を文面から俺に向けると金森さんはこれ以上ないくら
いの笑顔で俺に話しかけた。
「駆けだし君、手紙の内容知っていたの?」
「いえ、俺はただ伊東さんから金森さんに渡して欲しいって言われて…」
そう言うと金森さんは「ウン」と一言頷き、その手紙を俺に渡した。
そこには達筆な筆文字でかかれた漢字3文字。
「挑戦状」
金森さんはその言葉を口に出した。それもニコニコと笑いながら。
嫌な汗が俺の背中を流れた。
「そそそそ、そそそそ、そんな!」
俺は手短にグラスをグイっと空けた。金森さんはアハハと笑いながらグラスに
ビールを注ぐ。
「だ、だだ、だって、俺、俺…ほとんど釣りなんかしたことないですよ!」
俺の言葉に金森さんは意外な返事を見せた。
「知ってるよ、そんなこと。多分社長も知っていてこんな手紙を俺によこした
んじゃない?」
「金森さんって、釣り…上手いんですよね??」
俺は済まなさそうに金森さんへそっと合いの手を入れてみる。
「まあ、上手いと思うよ。だからメディアにも出てるし。俺のこととやかく言
うヤツいるよ。ネットとか、雑誌とかで。でもそんなヤツら、まとめてかかっ
てきても釣りだったら負ける気はしないんだよね」
「ってことは…」
「そう。君も例外じゃないよ」
まさに余裕の態度。もしかしたら今江さんの若い頃ってこんな感じじゃなかっ
たのだろうか?
「取り合えず今日は出会いを祝して。明日は対決だからねぇ」
金森さんは「乾杯」とばかりにグラスを俺にかかげる。
もしも、この場に伊東さんがいたら俺は言っていただろう。社長〜、そりゃあ
ないっスよ、って。
ホテルは小料理屋の近くで割と大きめのホテルだった。1Fにタイ料理屋があ
り、明日の朝にここで朝食を取りつつ待ち合わせとなった。
「いいんですか、そんなにゆっくりで?」
いつも伊東さんと湖に出るときは明け方で、日の出を湖上で見たことが何度も
ある。しかし明日の集合は6時で、出発は7時らしい。
「大丈夫、大丈夫。明日は旧吉野川の下流方面だし、日が出てからしばらくで
ないと釣れないからさ」
う〜ん、俺はこのとき初めてバスって言う魚が川にもいることを知った。
ってことは俺の近所の多摩川にもいるのだろうか?もしかしたらたまちゃんも
バスを食べていたのかもしれない。そう考えると、バス駆除って話はたまちゃ
んの放流で解決するかも。
「そうそう、タックル持ってないだろ?社長から君宛に届いているから。部屋
に運んでおいたから、今夜様子を見ておいた方がいいよ」
ん?挑戦状を受けた割にはやけに優しい。これも王者の貫禄ってやつか?それ
とも俺をバカにしているのか??
「じゃ、明日また。明日は負けないよぉ〜」
そう言って金森さんはエレベーターの中に消えた。俺は疲れのせいもあって、
少しのビールでも酔ったらしい。眠い目を擦りながら俺はイソイソと部屋へ向
かった。部屋に入って驚いたのは荷物の数だった。土管の様なケースが1本と
段ボールが3箱。どれも大きな荷物で、シングルルームに所狭しと置かれてい
た。荷札の送り主は伊東さん。手始めに俺は手前の段ボールから開封した。中
から出てきたのは金属製の箱で、箱の扉近くには「Megabass」と刻印されて
いる。おそるおそる俺はその箱を開けると、中には見たことのないルアーがぎ
っちりを詰まっていた。中には競馬の競走馬みたいな塗装のものや、羊そっく
りの塗装のものまで入っていた。正直、俺はこれで釣れるとは思わないが…。
556 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/24 07:35
ご愛読頂いております皆様へ
本日もご一読を頂けましたこと、誠にありがとうございました。
もう少し終わりそうなのですが、広げました風呂敷はきちんと
たたませて頂きますので、最後まで宜しくお願いいたします。
>初代様
1000まで頑張りたいのですが、初代様の新作が気になっております。
>ばさあん様
ノノタンしゃべりはかなり高度だと思いますので、この際練習されては
如何でしょうか?
ではまたお目に掛かれることを楽しみにしております。
どうもありがとうございました。
オハヨー。読んだよー。久々に乙!
まだけっこう長引きそうな気がするけど、そんなすぐに終わるの?
でも面白いから楽しみだw
>イマカツ
お前のPCは某スレでウィルスに感染したのでこのスレには出入り禁止。エーンガチョ。
やたー今日は俺の勝ちだw
・・・俺最近ウィルスチェックしてないな・・・モシカシテ・・・
おつ〜、いい感じ。
(*´D`*)てへてへ
(*´D`*)いちお、ういるすにはかんせんしてないみたい?だった
(*´D`*)すぱいうえあはいぱーいはけーんされたけどね
いつもご愛読ありがとうございます。
お昼のうpを始めさせて頂きます。
その後残りの段ボールを開くと、中からはリールと防寒具、それに帽子が出て
きた。できれば値札は取って欲しかった。俺は防寒具と帽子についている上州
屋と書かれたタグをはずし、試着してみた。GETTと背中に書かれた防寒具
は思いの外暖かく、酔っぱらいの俺が汗をかくほど。リールはシマノと言うメ
ーカーのものとダイワと言うメーカーのものが入っており、スピニングタイプ
とベイトタイプのもの、それぞれ5個だった。ちなみに俺はベイトタイプのも
のは投げられないので、開封はしなかったが…。
土管の中からは竿が出てきた。見慣れた竿。これは、児玉さんにもらったもの
だ!でもどうしてこれがここに?全部の竿を取り出すと、一緒に手紙が入って
いた。達筆な筆の手紙。俺は数時間前に見た「挑戦状」と言う手紙を思い出し
つつ、その手紙を読み始めた。
(前略。俺もそっちに行けなくて本当に悪かった。取り急ぎ必要なものを送り
ます。市販品のものは君専用にしてくれ。それ以外はプロト品なんで、使った
ら返して欲しい。もちろん君が気に入ったものがあれば、それを使い続けてく
れてもかまわないが。さて、大きな金属製のボックスがあったと思う。その中
のルアーはこれまで俺が使い続けてきた一軍ばかりだ。ロストしてもかまわな
いが、できれば無事生還させて欲しい。)
確かにボックスの中のルアーは所々傷がついており、中には針が錆びているも
のもあった。さらに手紙は続く。
(一番大きなボックスには今回テストして欲しいものが入っている。金森もま
だ見たことのないものばかりだから、くれぐれもあげないように。)
大きなボックスは最後の段ボールに入っていた。そのボックスは透明で、中に
は針金でできたきらきら光る羽のようなものを付けたルアーが入っていた。こ
れは本当にルアーなのか?
562 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/24 12:33
本日もご愛読誠にありがとうございました。
>ま@殿
実は大分先まで話は続くのですが、初代殿が執筆を始められたので、
そろそろ偽物は消えようかと...。
ではまた明日も宜しくお願いいたします。
まいど乙です。だけど、尻切れトンボは嫌だな。
是非存分に最後まで続けて欲っすぃ。
>>562 偽者だなんて誰も思っていませんよ、
まだまだ頑張ってください。
師弟関係みたいなもんじゃないですか?
松本○士と新谷か○るみたいな・・・
う〜ん?ちょっと違うかなあ?
それじゃ大小関係がはっきりしすぎなんで
手塚○虫と石ノ森○太郎
ビー○ルズとストー○ズ なんてどうYO?
>二代目氏
乙でした
まったく俺のことは気にしないで進んで下さって良いですよ
今俺は別な角度から作ってますから
それにしても規制はいつまで続くやら・・・
最後まで頼むでぇ、まだまだ僕との対決もやらないかんやろ?
そのの事もちゅーーーと半端やないか、みんな期待しとるでぇ。
>>562 ヽ(`Д´)ノ偽者なんていうなよ
ヽ(`Д´)ノいつも楽しく読ませてもらってるよ
( ´D`)人( ´D`)人( ´D`)人(´D` ) アーイ
がんばってほしいのれす
ワー イマカツだ ののたん喋りおせーてホシィ です
ま@殿は 最近見ないね ご多忙厨?
二代目さん どっかHP立ちあげて やるのは NGでつか?
つなげて詠みたいでつ。。。
初代さんのもよみたいでつ 前作読んでないけど 面白そう
早くうPできるようになるといいのに。。。
ナナシばさーさんが多いので オドロキまつた
ほかの人も 文才あるのかな。。。?
みんなで 1レスずつ投稿して 短編バサー小説 作るとか。。
むつかしそ〜うぅぅ。。。
2代目乙。
そんなこというなYO
最終話の〜アンドロメダ終着駅まで宜しくタノム
何度もすいません
ま@さん、いらっしゃいましたね。 みおとしてまつた。。
いるにはいるんだよ。
でも最近仕事再開して頭使い始めて、あんまりここで面白い事書く気力がない。
ところで名無しバサーが多いってネタ?
名無しっていう人がいっぱい書き込んでるって言ってるのかとおもたけど違うみたいね。スマソ。
最近イマカツと絡んでないな・・・。
イマカツくん元気ですか?ぼくは元気です。
きょう、子供がぐあいがわるいと言って、ねこんでしまいました。とてもしんぱいです。
ぼくはお父さんなのでいっぱいおしごとしてから、そいねしてあげます。
そのあとは、ムフフ・・・うそです、しごとします。
とりあえず、今からばんごはんのやき肉を食べてビールをのみます。
>574のリンクでこんなの見つけたんだけど・・・
oノノ人ヽo / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
从*・ 。・) < 先生!私の実家のある宇部市亀浦4丁目でイベントやりたいのですが何か。。。
= ⊂ ) \________________
= (__/"(__) トテテテテ...
宇部市って俺の実家があるとこだよ。高校出るまで住んでた。
西村知美と、漫画家の遊人の出身地でもある。ペリカンのカッタくんがいるとこね。
ところでこいつ誰?知らないけど娘。のメンバーだよね。
イマカツに聴けば一発で判るさきっとそうささあ頼んだぞ!
>ま@氏
焼肉にビール・・・
人間で良かったと思う時ですね
俺は残業が終わって今から電車に乗って
茨城に帰ります
ニフティーは相変わらずです
>初代
俺もこないだhome.ne.jpが規制されてショックだったけど一日で解除されたよ。
自宅で仕事ってのもこれはこれでつまんないもんですよ。雨とか雪とかの日は助かるけど。
引き篭もりっぱなしだとイライラしてくるから、そういう時家から歩いて1〜2分の川に釣り行く。
おはようございます。
本日のうpを始めさせて頂きます。
本日のうp分は非常に個人的な要素が強いので、ご興味がないかも
しれませんが、我慢してお読みいただければ幸いです。
では宜しくお願いいたします。
(今回君に使って欲しいものをこのボックスに入れた。金森も驚きの品だ。こ
れまでの俺の設計にはない新しいアイデアを入れてみた。スピナーベイトと言
っても君は分かるまい。まあ、俺の能書きだと思って聞いてくれ。これはプロ
ト品でコードネームはV-FLAT-2003と言う。ちょっとベタなネーミングだが、
プロトと言うことで。ちなみに雑誌にもすっぱ抜かれていないぞ。さてここか
らが本題。これまでのスピナベと大きく異なる点は、このスピナベがセミサス
ペンドと言うところだ。サスペンドの意味はこの前教えたよな?)
金属が浮く?う〜ん、正確に言うとゆっくり沈むと言うことなのだろうか?意
味が分からないが、何だかわくわくしてきた。
(金属の固まりが何でサスペンドするのかと言うと、このスピナベで純粋に金
属な部分はワイヤーだけだ。ヘッドとブレードには特殊な加硫を施したゴムを
使っている。このゴムの比重は約0.7。これだけだと重量が稼げないので、
中にマイクロカプセル化した磁性流体を入れている。これによって軽くて重量
のあるヘッドができた。ブレードも基本的にはこのゴムを使ってるが、表面に
はペットフィルムにチタンをコートした高分子薄膜を張り付けてある。これに
よってゴムの柔らかさと金属の張りを両立した。これによってギリギリ投げら
れる重さであり、かつスローなフォールをするスピナベができたわけだ。)
なんだ、これは??俺にはさっぱり分からない!!手に取ってみると金属的な
印象はなく、どちらかと言うと伊東さんが好んで投げていたトラウトベイトみ
たいな感じである。
(使い方としては投げて引く。ただしストップゴーでスピナベを止めることを
忘れないこと。止めたときにブレードの回転と比重の軽さから、一瞬だがスピ
ナベは中層で止まる。それと、ヘッドがゴム素材だからバイトに違和感を与え
ない。と言っても全て机上の空論で、テストポンドですら試したことのないル
アーだ。アイデアはあったんだが、藤木が来てくれてからようやく形になった。
「IF-Labo(イフ・ラボ)」と言うブランドを立ち上げるが、その第一段に考
えている。そこで君へのお願いだが、このルアーで何とかバスを釣ってきて欲
しい。入っているスピナベ全てにカラーセンサーを付けておいた。これでコン
タクトした際の状況が変色で分かるはずだ。だから、5、6投したらルアーを
チェンジして欲しい)
理論とかは全く分からないが、増田さんに教わったサスペンドミノーみたいに
動かせばいいのだろうか?とにかくこれを使って釣れと言う社長命令なので、
俺としてはこれしか投げられないだろう(ってことは金属製のボックスに入っ
ていた社長のルアー軍団はただの自慢か??)。
(長くなったが、もう少しだけ。ロッドは君の家から持ってこさせたものも入
っている。君にはこのロッドが一番しっくりくるだろうが、前にボートの上で
貸したセブンイレブンも入れておく。オカッパリには振りにくいかもしれない
が、道具は使いこなしてこそ道具だ。じゃあ、頑張れ。草々)
本当に長い手紙だった。お膳立てされた対決とは言え、伊東さんの気合いは十
分感じられる。負けたら怒られちゃうかなぁ…。
583 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/25 07:52
本日もご愛読頂けまして誠にありがとうございました。
似非理論の展開、お許し下さい。しかし実際には可能な技術だと思って
いるのですが...。
>ま@様
焼き肉にビールとは至福の時をお過ごしで羨ましい限りです。
先日仙台土産のタンを賞味したのですが、焼き肉には限度があると
言うことを知りました。やはり美味しく食べられる限界と言うものが
あるのですね。
>Bassan様
私も素人ですが、御方がおっしゃっているのはHNに「名無しバサー」が
多いと言うことですよね?
>初代様
次回作をご披露いただける前に何とか終着駅までたどり着きたいと
思っておりますが...。
ではまたの機会に宜しくお願いいたします。
584 :
名無しバサー:03/03/25 08:03
名前欄に何も入れないと名無しバサーになりますです。
>二代目氏
毎度乙かれ様です
俺としてはですね、どうしても同時進行したいんですよ(w
だから俺のことは気にしないで下さい
おっとあまり話すとネタバレしますか
今日の昼休みに非常手段に出ようと思います(w
初代の非常手段ま〜だ〜?
って新スレは止めたほうが・・・荒らされる悪寒
それではお昼のうpを始めさせて頂きます。
>初代様
それでは私は最後まで続けさせて頂きます。
もちろん初代様の作品、楽しみしておりますよ。
翌朝、俺が1Fのレストランに行くと金森さんは既に支度を終えて待っていた。
取り合えずコーヒーを飲もうか、と言う誘いでレストランに入った。金森さん
からは今日のポイントである旧吉野川について幾つかの説明をもらった。何で
もこの人は「おかっぱりガイド」なるものをやっていたらしいが、今は忙しく
てそれどころではないと話していた。急いでコーヒーを飲むと、ホテルでレン
タカーの鍵を受け取り、金森さんはホテルの玄関前まで車を廻してくれた。
「さ、行こうか。準備はいいよね?」
「ええ…と言っても俺は竿が2本だけですけど」
「俺も2本だから…って言うか、セブンイレブンじゃん、これ!こんなの乗ら
ないよ、この車には。ま、しょうがないか」
そう言うと器用に竿を車に詰め込み出した。準備が整い、やっとの出発。
「場所はここから10分くらいだから。それよりも、短時間で釣り場を移動す
るから、荷物は最低限にしてね」
そう言われても、俺は金属製のルアーと竿2本しか持ってきてないよ〜。
着いた場所は大きな川で、時折ボートが行き交う。金森さんは河原の土手に車
を止めると、竿2本とウエストバックをかついで車を降りた。俺も竿を持ち、
金森さんの後を追う。
「ここは下流域で、すぐ下が海なんだ。季節を選べばバスとシーバスの両方が
楽しめる場所なんだよ」
シーバスって何だ?取り合えず今日は勝負ってことなので、俺は素人質問はや
めておいた(と言っても俺は素人なんだけど)。
「この辺から始めようか」
金森さんが歩みを止めたのは、川から少し離れた水門がある場所である。昔の
水門で、門の先には吉野川の支流があったらしい。ささっと準備を終えた金森
さんは俺の準備を手伝ってくれた。
「こ、これ…新しいスピナベ?」
「え…はぁ、なんて言うか、伊東さんが送ってくれた荷物に入っていて…なん
だかこれがとっても気に入って…」
ふぅ〜んと言う表情で金森さんは俺の持ってきたルアーを手に取り、しげしげと
見回した。
590 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/25 12:21
少し中途半端ですが、本日はこの辺でお許し下さい。
ではまた明日のうpを宜しくお願いいたします。
初めてライブで見たよ〜
しかし比重1以下のスピナベヘッドっつーのは沈まな・・・いや、やめておこう
非常手段失敗・・・
会社からうpしようかと思いましたが
串は排除されるんでした
俺のうp手段が無い・・・ニフティーさえ(略
スピナベのヘッド側の比重を軽くしてまうと上下が・・・
些細なことは気にせんでええやなぁーい! どんどん行きしょ!
初代様、何か壮大な計画をたてていらしゃる?楽しみですな。
>>592 がんがれ!
ひょっとして○ッピングれすか?
>593
イマカツ◆LZAIBon.iUとは別人だよな? 芸風違うし。
・・・このスレ、作者先生以外はイマヘ関係の名前でなきゃイカンのか?w
596 :
名無しバサー:03/03/25 12:46
え?オレ ニフティのADSLですけど・・・、インフォウェブだから
書けるのかな?
ん?もちろん違うで、娘なんかに興味ないし、なんか
このHNの方が盛り上がるかなと思てな。
598 :
名無しバサー:03/03/25 13:09
二代目ってメガオタ?
sage進行でお願いします>ALL
↓キリ番あげるからさぁ、頼むわ。
んじゃsageましょ
( ´ρ`)ふぁぁぁ
( ´D`)変な時間に起きちゃったよ
( ´D`)2代目さん乙
( ;´D`;)最近、雑誌読んでないから新製品のこと全然わかんない
( ´D`)明日は久しぶりに釣りに行ってキュルルルン
>>573 そうでつ。 R0Mの人が多いんだナー と。
ナナシさんおひとりがいっぱい書きこんどる!(。。;)っと思ったわけではないでつでつ。。。
言語不自由でごめんなさいでつた。
ま@氏
お仕事お疲れさまでつ。
やっぱ新年度に合わせて新しい仕事になるのかな?
がんばってくらさい。
うちの近所にも川は流れていますが。。。バスはいないだろうな。。
イマカツ氏
おはようございまつ
遊んでないでつ〜 ちょっと絡んでみただけでつ。。。
しんせつに有り難うございますなのでつ
ののの文体好きなのでつ ののはむつかしいのでつ
∋oノハヽo∈
( ´D`
(⊃旦O)
と_)_)
これきにいりまつた
釣り いいですね いってらっさいまし
二代目氏
材料のお話もおもしろいでつ。
もすこしわかりやすいといいのでつ
磁性流体ってなんでつか〜?マイクロカプセル化する必要性は??
コストかかりそう。。。 無知なのれす すんません
これからもがんばってくらさい。 楽しみにしてまする。
>MaTSU
今日ガンガンパワード見つけたけど買う勇気なかったゴメン(と謝るのも変だとは思うが)
>603
うん、無理もない。
じゃあ・・・エヘヘ・・・単行本の方ヨロシク・・・。
でも単行本の表紙も買い辛い絵になるだろうな・・・。
俺としてはギャグマンガ描いてるつもりなのにラブコメだの萌え系だの言われてヽ(`Д´)ノムキー!
俺はギャルゲー嫌いじゃー!(好きな人ごめんなさい)
ビデオ屋で美少女系とかいうジャンルのコーナーは目に入れないようにしてるんだぞー!
自作の主人公がオタクという設定だからギャルゲーマニアという事にしたんだけど、
それで作中にギャルゲーのネタとかを入れたら俺がギャルゲーマニアだと思われるんだよ#
さらに主人公はサバゲーマニアという設定で、それで今回の話はサバゲーやったんだけど
俺エアガンとか持ってないし、その手の雑誌とか全く読んだ事ないから慌てて古本屋に資料買いに
行ったほどだよ。
でも確実に俺サバゲーマニアと思われてるだろうな。
作者の人となりを主人公に反映させるものだと思われるからね。作者の主義主張を主人公に代弁させるとか。
でもホントはそうとは限らないのに。
俺が今描いてる作品の主人公はイヤな奴にしようと思ってるから、俺の考え付く限りのイヤな事を
こいつにさせようと思ってる。
ロリコンで制服マニアで盗撮マニアでギャルゲーマニアでヘンタイで・・・ってやればやるほど
俺がそういう奴だと思われて行く・・・。
ネタの為に、好きでもないギャルゲーをプレイする辛さが判るか!?
そして「けっこう面白いな」と思った自分を自覚してしまったやるせなさが判る?(藁
まだ進んでやろうとまでは行かないけどね。
でもkanon、ファントム、ヴェドゴニアはマジ面白かった。最高。
余計なHシーンが無ければもっと最高w
愚痴ばっかでスマソ・・・(´・ω・`)
単行本買うから元気出せw
そういう浅ハカな読みで分かった気になる香具師等はいるが、
登場人物や扱ってる世界と作者の人間性は別。
だいたい作者が主人公に入れ込みすぎると作品世界が小さくなる罠。
もし100%同じなら漫画家小説家は全員一発屋で、
永井豪は人類絶滅を(略)、さいとうプロは殺人者の集(略)
釈迦に説法スマソ
元気出た!(`・ω・´)シャキーン!!!!
元気出たところで寝る。オヤスミ(−。−)。゚
元気出てスグ寝れるんかいw
オレも寝よ。。。
風邪?
今日はUPないの?
あせらんとまたーりいきまっしょい
毎日朝の楽しみだったのに・・・
昼休みのうP待ちましょう・・・
ってもう昼すぎてんじゃん!
>>554 >日の出を湖上で見たことが何度もある。
こりゃマズイんじゃないの〜?
>612
なんで?
ボートの夜釣りは禁止とかそう言うこと?知らないけど。
夜明けからじゃないのかなあ?
曇ってたら日の出なんて分かんないし。
てか、スレと関係ないしフィクションだし
この話題は終〜了!
615 :
名無しバサー:03/03/26 22:36
夜明けって日の出1時間前からで
日没は日の入り1時間後までじゃなかったっけ?
うろ覚え
616 :
名無しバサー:03/03/27 10:30
この物語に無粋なつっこみをする椰子は逝ってヨシ。。
この物語を無粋にアゲる椰子モナー。。
どうしたんやろ?今朝もうpないんやなぁ・・・
体調崩してんのか? いきなり仕事で出張とか、あせらんでええからなぁ
私生活の方が大事やからなぁ。
☆ チン タノシミダ〜
タノシミダ〜
☆ チン 〃 Λ_Λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < うpまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| .愛媛みかん. |/
皆様へ
大変ご迷惑をお掛けしました。
出張のため、うpできませんでした。
改めましてお詫び申し上げます。
では、始めさせて頂きます。
「これ、軽いね。それなのに重量感あるって言うか。面白くなってきたよ、俺」
「はぁ…」
情けない返事をする俺に金森さんは子供のような笑顔ではしゃいでいる。
「だってこれって君を代理にした伊東さんからの挑戦状だしね。俺も負けられ
ないよ。だから俺もこれを使う」
そう言って金森さんが手にしたのは同じ金属製のルアーだった。しかしなんだ
かプロペラが付いていない部分の頭が小魚の様な形でおまけに目までついてい
る。これじゃあ反則だ!俺のには目玉なんか付いていない。
「ルールはお互いが制限時間以内にどれだけ釣ったかの数にしよう。この川の
実績だと30後半から40程度で、キッカーはいないから。数の方が君も分か
りやすいだろ?」
「…分かりました。で、時間は何時までにしますか?」
「ポイントはこの川全部で、君は初めてだから俺の後を着いてくればいいよ。
だから時間的には4時間ってところかな?お昼前にはストップして、うどんで
も食いに行こうよ」
午前7:50に俺と金森さんのガチンコ勝負はスタートした。
しかし…
「よっしゃ!」や「フィッシュ!」の雄叫びをあげるたびに金森さんは次々と
バスを釣っていく。俺は一向に釣れる気配がなく、ただ延々とルアーを投げ続
ける。取り合えず伊東さんからの伝言通り、6投するたびにルアーをチェンジ
したが、なにせ同じ形のものばかり投げているせいか、俺の集中力が続かない。
「さ、次に行こうよ」
そそくさと金森さんはポイントを移動する。容赦ないほどの徹底振り。ルアー
のこと、根に持っているのかと俺が勘ぐってしまうくらいに、この人はよく釣
る。俺はなす術がないまま、金森さんの後を追って行くことの繰り返しをして
いた。そう言えば、伊東さんや増田さんと一緒に湖上に浮かんでいるときも、
こんな感じで相手のペースで釣りをすることしかしてこなかったっけ。移動先
でも金森さんは釣り続ける。もしかしたらこの人はバスの住みかを知っている
のだろうか?どうしても釣れない俺は意を決し金森さんに切り出した。
「あのう…金森さん」
「なに?どうかした」
そう言いながらも延々とルアーを投げ続ける。
「俺、ちょっと自分で移動してもいいですか?」
「かまわないよ。この川全部がポイントだから。落ちないように気を付けて
くれればそれでいいから」
「はぁ…それじゃあ俺はあっち行きます」
俺は情けない返事をしながら、一番始めに入ったポイントである水門近くに移
動した。どうやらそこは有名なポイントらしく、俺が戻った時には先行者が数
人いた。取り合えず少し離れたところから俺は投げ出す。どのくらいそこにい
ただろうか?先行者はほとんどいなくなり、周りは俺だけになった。投げても
投げても釣れず、本気で俺は涙が出そうになった。こんなに悔しい思いは久し
ぶりである。ボートの上では訳が分からないまま釣りをしていて、しかも俺の
すぐ横には伊東さんや増田さんがいて、色々なことを教えてくれる。しかし今
は俺一人である。それとその時に教わったこと全てを俺は生かしていない。教
わってその通りにすれば釣れると思っていたバス釣り。これほどまで悔しい思
いをするとは正直思わなかった。
「なんや、釣れてへんやん」
水門の上から俺に声を掛ける人。いらいらするなあ、こんな時に。俺が無視を
しているとその今度は笑い声がする。
「そうイライラしはったら、バスにも嫌われてしまいますわ」
もうアッタマきた!俺は一言文句を言おうと声の方へ顔を向けた。
「あ…藤木さん」
急速にしぼんでいく俺の気持ちが分かったかの様に、藤木さんはニコニコ
しながらゆっくりと俺の方へ向かってきた。
「ま、これでも飲んで気持ち落ち着けさせへんと、釣りにはなりませんわな」
そう言い差し入れの「小岩井コーヒー牛乳」を俺は一口飲んだ。
ふ〜っと一息。完敗である。俺も何だか自分が滑稽に思えて、思わず笑い出し
てしまった。笑いもやっと収まり、俺はここまでの経緯を藤木さんに説明した。
藤木さんは概ね話を了解しており、笑い混じりで俺の話に耳を傾けた。
「僕もな、社長はんから岡山でスイムテストやって言われとって、ほな駆けだ
し君と一緒かな、くらいにしか思ってなかったんよ。せやけどそれは酷やね、
まだ君には。曲がりなりにも相手はメディアプロやで。それもホームや。勝つ
方がおかしいって、ホンマに」
「そうですかぁ…」
もしかしたら、と思っていた俺のプライドは完全にボロボロだった。金森さん
の容姿から想像して俺はあまりたいしたことないだろう程度に思っていた。
しかし、それは全くの間違いで、伊東さんがスポンサードをする程の釣り人で
あったことを俺はすっかり忘れてしまっていた。せっかくなので、何故釣れな
かったのか俺は藤木さんに相談してみた。しばらくフムフムと話を聞いてくれ
た藤木さんは、竿を貸せとばかりに俺の竿に手を伸ばした。そして周りをしば
らく見ると、おもむろにルアーを投げた。
ルアーは水門の扉前に綺麗に着水し、藤木さんはしばらくそのままじっとして
いた。ルアーが川底に着いたのを確認して、ピックアップ。それを2回ほど繰
り返した頃だろうか。藤木さんは素早く竿を垂直に立てた。竿は大きく曲がっ
ている。バシャ!水面を割って出たバスは何度も頭を振ってはルアーを吐き出
そうとしている。ジジジと糸が出ていく。左右に竿を倒しながら、藤木さんは
片膝を護岸に着く。糸の張りを緩めないよう慎重なやりとり。俺は目を疑った。
あそこは何度も投げたはず。それにそのルアーは何度も何度もここで投げた。
なんで俺に釣れずに藤木さんに釣れる?
竿のしなりが一定になった。藤木さんはエイヤとばかりに魚を引き抜いた。
釣れたバスは体長約40センチのもので、このくらいの大きさだと、伊東さん
なら「グッドだね」と言う。俺はバスの大きさよりも、何で藤木さんが釣れた
のかと言う方が気になって仕方なかった。
627 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/27 13:18
ご愛読いただいております皆様へ
うpできなくで本当に申し訳ありませんでした。
>586、593
比重が1以下の高分子材料の中に金属を入れることで比重を上げると
同比重の材料よりも水中での沈降速度が遅くなる技術は実際に存在して
ります。それをスピナベに応用することは愚案でしょうが、技術的には
可能なことだそうです。
>612
ご指摘の通りです。物語では日の出後に出艇し、朝靄の水平線から太陽が
昇る光景を見たと言うシチュエーションを書いてみました。
ブレランにおけますレプリの回想シーンで「木星のオーロラ」的な表現だと
お考え下さい。
>ま@殿
毎日のお仕事お疲れさまです。ま@殿の作品、探しているのですが、2ch無知な
私めにはま@殿のヒントが分かりませぬ。
>Bassan殿
確かにコストがあいませんね。
反省しています。
助っ人藤木キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
626-627の15分、長かった・・・
おはようございます、皆様。
今朝のうpを始めさせて頂きます。本日も宜しくお願いいたします。
「打ち上げ成功やね、このスピナベも。まあもうちょっと引き心地をようせん
と、あかんかもな」
ブツブツと独り言を言っていたが、「何で自分が釣れへんのに、僕が釣ってし
まうのか?って思っとらんか?」
まさにそうである。何でか?俺の頭は?印がクルクルと回っている。
「それは簡単なことやね。君がバスの居場所を知らないってこと。これにつき
るわな」
バスの居場所?そう言えば金森さんが沢山釣っている時、俺はちらっとそう言
う思いに駆られた。もしかしたらバスには居場所があって、それを知っている
かどうかは大きな違いなのかと。
「君、ここで何時間くらい投げとった?」
「そうですねぇ…多分1時間くらいはいたかなぁ」
「1時間もいて凸かいな。そりゃあしんどいのう」
ムッ!1時間いようが何時間いようが釣れないことには変わらないじゃないか!
藤木さんは俺に喧嘩を売ってるのかと思った。
「キャストコントロールとバスを見つける能力。これは基本中の基本やで。そ
れができて初めてルアーを使いこなすことができるんや。君の場合は、ただ投
げとった、だけや」
確かにそうなのかもしれない。あからさまに言われると腹は立つが、これは勝
負なのだし、俺は完敗したのだ。バス釣りをやり始めてから初めての屈辱。自
分の実力不足だと言うことを分かっていながらも、やり場のない怒りに俺は拳
を振るわせた。
「僕がエバグリにいた時に一番気いつけたのは、偶然釣れてしまうということ
や。一見商売的にはええかもしれへんが、それではあかん。釣り人が上手くな
る要素があらへん。どう言う時、どう言う場所で、何を投げるか?これを
考えんようになったらおしまいや」
俺はその時今江さんの言葉を思い出し、思わずつぶやいてしまった。
「釣れちゃったでなく、必ず釣れる…」
「そやね。今江も同じこと言っとったわ」
ほれとばかりに俺に竿を渡し、藤木さんは自分も小岩井コーヒー牛乳を飲んだ。
今江さんの言うこと。必ずしも正しいことばかりではないが、何となく俺の心
に引っかかるのは何故だ?
「あ!もしかして…藤木さんですね」
落ち込む俺を無視するかのように金森さんが藤木さんを発見し、談笑を始めた。
金森さん曰く、もう釣り飽きたとのことで、俺を捜しに来たところで藤木さん
と遭遇。かねてよりのファンだったこともあり、とても嬉しそうに話し込んで
いた。一方、俺はと言えばそんな二人の光景をふてくされて遠目で見ていた。
「駆けだし君、釣れなかったでしょ?」
またもやムッ!!やっぱり俺は金森さんを好きになれそうもない。俺の怒りが
頂点に達する前に、藤木さんは笑いながら俺に話しかけた。
「まあまあ、そんなにムキにならんでもええやろ。金森君は知ってはったんや
ろ、伊東さんの考えが」
金森さん、にこにこ顔で「ええ」と頷く。伊東さんの考え?
金森さんは俺に「まずはごめん、騙したみたいで」と謝り、その後に伊東さんの
考えなるものを話してくれた。
634 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/28 07:19
本日もご愛読、誠にありがとうございました。
私がメガオタ?とのコメントを頂いておりましたが、実際はその反対で、
アンチメガです。
恐れながら私的意見ですが、必ずしもメガでないと釣れない状況はないと
思っております。
では今朝もありがとうございました。
二代目乙です。
初めてライブで読んだYO!
>必ずしもメガでないと
俺もそう思う。メガオタを非難するつもりはないけど...。
最近この小説が朝の連続ドラマの様な気がするのは俺だけか?
読んだ、乙!
俺はメガは興味あるものとないもので両極端だな。好きな事は好きなんだけど・・・。
入手困難なものは全く興味ナシ。名前も覚えてないw
手に入れやすくなったら初めて興味が沸く。って感じ。
ルアー選びは実用性や好みで選ぶ事がほとんど(大抵は実用的なもの=好みって事が多いけど)だけど
入手困難なものは実用性で劣る。ルアーの性能とは違ったところでだけどね。
雑誌やカタログを見て「このルアー手に入れたらあんな事しよう、こんな使い方しよう」なんて考えてても
虚しくなるだけだし。どうせ手に入らなくてむかつくだけ。
そいやポップXを初めて手に入れたのは去年の夏だったかなwドッグXは先週。
性能面では文句ないんだけどね・・・。
>635
朝の連続ドラマワラタ!
>二代目氏
毎度乙です
アク禁の確認が取れしだいうpしたいです
出したいのに出せない・・・
読み返してみると今いちパンチが効いてないような気もします
がんがって二代目氏のパワーに負けないようにします(w
>まつ氏
もともとは漫画書きが専門なんですか?それとも原作側ですかね?
近所にパワー怒売ってませんでした・・・
買いたい・・・
>637
まあ、両方やるんだけど、ヨメさんの方が絵がうまいから最近は実際描くのはヨメ。
でも全部俺が仕切ってる。ヨメは俺の指示通りに描くだけです。
絵の事で意見が対立しても最終的な決定権は俺にある。
6月頃に単行本でる予定。スピンニグ載っとりますw
>まつ
駆け出し君を漫画化キボンヌ
↑ライブキター!かと思ったのに裏切られたよ
「僕が思うに、伊東さんは君に分かって欲しかったんだよ、勝負の緊張感や
駆け引きを」
「そうやね、それが一番大事やからなぁ」
「僕はトーナメンターじゃないけど、雑誌の取材なんかでバスを釣るときはい
つも真剣勝負だよ。君は今まで真剣に勝負をしたことってあるかい?」
う〜ん、真剣と言えば…ボートや車から飛んだ時はさすがに真剣だったが、人
と勝負をするってことがこれまでの俺の人生経験であっただろか?
「何ヶ月も君は増田君や伊東さんから色々なテクニックを習った。せやけどそ
れはまだ君の中では血や肉になってへんと僕は思うんや。ええか、そう言うテ
クニックと言われるもんはな、ギリギリの勝負でなんぼ使わんと意味ないねん。
伊東さんはそれを君に教えたかった。金森君は幸い君と同じくらいの歳や。そ
の彼のテクニックを見て、君は何を感じた?」
「…俺が感じたこと、ですか?」
しばしの沈黙。
自分は片づけしてますから、と金森さんは気を利かせてその場を立った。
藤木さんが俺の答えを待っている。俺は、俺は…。
「ま、ええわ。今は言葉にならへんと思うし。これから僕と一緒に湖に出れば
ええって。今までは基礎編やけど、これからは違うで。ビシビシやから、覚悟
しとってや」
こうやって藤木さんの後ろ姿を見つめるのは何度目だろうか?その度に俺はこ
の人の大きさが分かる気がした。
643 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/28 12:36
少し短めでしたがお昼のうpをさせていただきました。
これから佳境に入ります。
また来週も宜しくお願いいたします。
今度こそキター!
645 :
名無しバサー:03/03/28 14:15
☆
/ ̄| ☆
| |彡 ビシィ
| | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,― \ |
| ___) | ∠ ここ糞スレ。
| ___) | ∧_∧ \______
| ___) |\___(´Д` )_____
ヽ__)_/ \___ _____, )__
〃 . / / / / 〃⌒i
| / ./ / / .i::::::::::i
____| /⌒\./ / / | ____|;;;;;;;;;;;i
[__]___| / /-、 .\_. / Uし'[_] .|
| || | / /i i / | || |
| ||____|____/ / .| .|\_ノ______..| || |
|(_____ノ /_| |_________..| || |
| LLLLLL./ __)L_| |LLLLLLLLLLLLLLLL. | ||_____」
| || (_/ / i .| || | ||
|_|| / .ノ |_|| |_||
(_/
でも面白いから許す
でしょ
ヽ(`Д´)ノココまで読みますた
648 :
名無しバサー:03/03/28 21:46
みんな愛してるゼ!
駆け出し君になりたい今日この頃
やっぱ藤木の弟子としては
一回戦は今江の弟子・トミと対決か?
そして吉田・モリゾーと進んでボスキャラ今江か?
おはようございます。
暖かくなりましたね。もうすぐシーズンインですが、駆けだし君の方も
宜しくお願いいたします。
では今朝のうpを始めさせていただきます。
(第二十話)
浜松に戻ってきてから俺の生活は一変した。と言っても相変わらずのアルバイ
ト生活ではあるが、湖に出る機会がかなり多くなり、ひどいときには配送から
帰ってすぐに移動、仮眠を取ってから湖上へと言うことも何度もあった。これ
までは伊東さんと増田さんが主な先生だったが、金森さんとの一件後、毎日の
大半を藤木さんと過ごしている。どうも噂ではとてもシャイだと言うことだが、
俺と一緒の時は喋りまくり。ちなみに岡山から浜松までの道中はお得意の「吉
本新喜劇キャラ当てクイズ」を披露してくれて、大いに楽しませてくれた。こ
れも藤木さんが気を遣ってくれているからだと思うと、本当にこの人には頭が
上がらない。そうそう、大きく変わったことと言えば、新団体が幾つか旗揚げ
された。結局今江さんは今までの団体は抜けないままで新しい団体を作った。
と言っても山下さんからの容認でトーナメントを行うらしい。特徴と言えば大
会を行う場所は西のダム湖ばかり。参加資格ははっきりとしていないが、誰で
もよく、賞金は企業からの寄付で行っているらしい。一方、柳さんと成田さん
は完全にJBを抜けた(最近やっとJBの意味が分かってきたが…)。今後の活
動はまだ決まっていないらしいが、大分多くのプロが賛同しているらしく、今
のトーナメントが終了した時点で柳さんたちと合流するらしい。菊元さんの様
子はまだ分からないが、「最近俺のところによく来るぞ」と吉田さんは言って
いた。
そんなこんなで着々と新団体の姿が見え始めてきた。
「まあ、あんまり気にせんことやね。今江の行動は正直気になるが…」
今日は藤木さんと一緒に生野銀山湖で修行だった。帰りの車中で藤木さんがポ
ツリと新団体のことについて感想を漏らした。
「今江の行動はある程度予想通りやったね。せやけど、会長が何を考えとるの
か相変わらずや。今江をかついだのか、それとも今江が会長をかついだのか」
俺は今江さんが話をしていた新幹線での出来事を思い出した。
「でも今江さんは自分の作ったものをJBブランドで売りたくないって言って
ましたけど…」
「それは本音や。表の今江の考えやろ?それを会長がそのまま頷くとは思えへ
んし、会長のことやから、また今江を利用しよる」
「でも今江さんはそれが分かっていて会長の傘の元で新団体を作ろうとした」
ホホォ、と言う顔つきで藤木さんが俺を見る。
「最近よう分かってきとるなぁ。ま、そんなとこやね。僕の考えも」
「じゃあいつかは今江さんも山下さんの元を離れて?」
「う〜ん、それほど遠い未来やないね。ただな…」
「ただ…何ですか?」
やっと宇治インターに着いた俺達は小休止でパーキングに入った。ここの天ぷ
ら(揚げたてのさつまあげ)はとても美味いので有名である。藤木さんと俺は
お約束のゲソ天をほおばりながら話を続けた。
「君は分からんと思うやけど、JBにはな、昔会長にえらい世話になったプロ
がぎょうさんおる。名前はじきに分かるよって、今は言わへんけど。そのプロ
たちがそろいもそろって今江バッシングをしとる。今に始まったことやないか
らええけどな、そう言うやからは今の体制に不満を持ちつつ、喉元過ぎれば、
っちゅう考えや」
「随分と保守的なんですね」
「当たり前や、そんなん。会長、会長って言っとるだけでええねん。まあ今江
や僕も以前は同じ穴の狢やったしのう」
654 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/31 07:18
今朝もご一読頂けましたこと、お礼申し上げます。
>初代様
大切な原稿を無くされましたこと、非常に残念です。
お待ちしておりますので、次回作の執筆を宜しくお願いいたします。
>皆様
毎度土日お休みを頂けまして、誠に感謝しております。
ではまた後ほど。
ヽ(`Д´)ノ読んだぴょん
ヽ(`Д´)ノ琵琶湖しゃよなら
朝から釣り行ってきた。ワームで3バイト。
釣れればでかいとこだったから残念。
帰ってきたら駆け出しが更新してる。乙!
イマカツも久しぶり。
初代スレ始まったみたいだね
でも調子悪そうだ
がんがってホスィ・・・
もちろん二代目もがんがってラストスパート!
| |
| |
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__ノ | _
| | | ノ\__ヽ
ヽ二二 ヽ -―- 、 | \ノ(◎)
_____/ /" ̄ヽヽ____|
/ / _∧_∧ l \
| |/( ´Д`) | \
ヽi⌒ ̄____ ̄⌒ヽ゚ 。 \
\ \::::::::::::::::: ̄\ \. |\ \
\ノ::::::::::::::::: \ \ノ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\\::::::::::::::::: \\| いい風呂だぜ 出たらこの続きを読もう
\\_:::::::::::_) )\_______
ヽ-二二-―
それではお昼のうpを初めまして頂きます。
サップ、残念です。
会長(山下さん)の呪縛。それから逃れようとする人たち。その中で生まれる
葛藤と自己保身的な行動。素人の俺から見ても誰の行動にも釣りが好きだとい
う姿が見えないのは気のせいだろうか?
「ま、当面は今のままや、君も僕も。時期を待つちゅうことは一見大変そうや
けど、気の持ちようではなんぼでも待てるもんや。それとな…これは僕の勝手
な想像やけど、社長はん、今江のトーナメントに君を出すと思うで」
「ええ!僕がトーナメントですか?」
「そや。基本的に社長はんはトーナメントに興味はない。せやけど、一番注目
されとる場所で君の快進撃ってことになったらどないする?」
「どないするって…第一俺は金森さんと…」
「それはそれや。促成栽培でも僕がなんとかしたる。安心せい」
いつのも様にフフフと笑いと、それっきり藤木さんは黙り込んだ。車は再び高
速に乗り、一路浜松を目指した。
浜松には日付が変わってからの到着だった。藤木さんは会社に寄ってから帰る
らしく、俺はアパートの前まで送ってもらった。藤木さんと別れた後、俺は久
しぶりの我が家でゆっくりとくつろいでいたのだが…。
トントン。とノックのすぐ後に「お邪魔しま〜す」の声?
?????。!!!!!。
なんと、玄関の前にはそのさんが…。
俺はこれまでのことが走馬燈の様に行き交い、そのつど浮かぶそのさんの笑顔
に胸の奥が熱くなっていく。
「あのう…駆けだし君?」
そのさんは不思議そうに俺をのぞき込む。俺はと言えば、ただ口をパクパクと
しながら、何を言ったらいいのか分からないままに、呆然としていた。
「何だか、お邪魔だったかな…でもここだって聞いて、来てみたら前のアパー
トとほとんど変わっていないから、私もタイムスリップした気がしちゃった」
気を遣って笑顔でいてくれているのだろうか。やっと正気に戻った俺は、取り
合えずそのさんに居間まで通ってもらった。
662 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/03/31 12:30
本日のうpはここまでとさせて頂きます。
明日もまた宜しくお願いいたします。
>657
最後まで頑張ります。応援ありがとうございます。
しかし1000までにこの物語が終わるかどうか...。
大河ドラマ&そのキターーーー!
>657
>初代スレ始まったみたいだね
どこだか教えてホスィ・・・
ついでに666
初代様
連載再開おめでとうございます。
主人公は「駆けだし君」なのでしょうか?
そうなると私の継承させていただいた「駆けだし君」とは大分異なって
しまし、ご迷惑をお掛けしてしましたね。
これからは2本立で宜しくお願いいたします。
>二代目氏
ついにそのさん登場ですね
俺の話は駆け出し君のサイドストーリー的ですので
基本的には本編と関係ありませんが
うまく絡めていこうと思います。
しかしニフティーよどうにかしてくれ・・・
ちなみに俺はinfoweb
そのキタ━━━━━━(`Д´)━━━━━━ !!!!!
おはようございます。
通院でうpできませんでした。
遅くなりましたが、宜しくお願いいたします。
「あのう…。何か飲みます?」
「ううん、何もいらない。話をしに来ただけだから」
(話だけが用事か…)当たり前なのだが、何かを期待した俺は急に恥ずかしさ
におそわれた。何をしているんだ、俺は。
座布団を差しだし、腰を降ろすとそのさんは部屋を見渡し、ふ〜っと一息。
「何だかここは落ち着くね。って言うか、駆けだし君がそう言う雰囲気なのか
もしれないね」
(俺は安パイだってことか…)まあ、これも当たり前のこと。変な期待はここ
までにしよう。そう思った俺は今までのことを含めてそのさんと話し合った。
話を要約しよう。新幹線で話していた今江さんとのことは本当だった。そのさ
んがメディアでの仕事が少なくなり、精神的に不安定だった頃に一番優しくし
てくれたのが今江さんで、それからの付き合いらしい。深いことは聞かなかっ
たが、今江さんの夢に対してそのさんも共感できる部分が多々あり、夢を叶え
てあげたいとの気持ちから、かなり危ない橋も渡ったとのことだった。
「…そうだったんですかぁ」
そのさんの話は衝撃と刺激が強すぎて、俺には理解できないこともあった。
「スパイ活動って言っても核心に触れることを今江さんに伝えるだけ。でもそ
のために色々辛い思いもしたけどね」
今までの行方については、今江さんの最後のお願いと言うことで、河辺さんの
ところにいる今江さんのスパイと共に、会長の動向を探っていたとのことであ
る。会長と言えば村田さんのお店で監禁されていたが…。
「あれも私の仕事。方法はご想像にお任せするけど、あの時は会長にスパイ活
動がばれてしまい、お仕置きってことで。手伝ってくれた村田さんは上手く海
外ロケってことで高飛びしたけど。私は逃げるところがないから転々としてい
て。ちょうどその時に柳さんが成田さん経由で駆けだし君の行方を教えてくれ
て、ここにたどり着いたってこと」
「じゃあ、柳さんと成田さんのことは…」
「うん、知ってる。一緒に活動しようって思ったけど、今の私の状態では無理
ね。会長の目の届かない安全地帯って今はここだけよ」
え?それってどういうことだ??
「だからね…しばらく…なんだけど…。ここに置いてくれるかな、私を」
ええええ!!!そんなことって有りなの????
「そ、そそそそ、そのさん?そ、そそそ、それって、ど、どどど、どう言うこ
とっスか?」
「ええ?駆けだし君、何か勘違いしていない??一緒に住むってことじゃない
わよ。当たり前でしょ、そんなの」
むむぅ?ってことは…俺が出ていくのか??
「そ。当たり前でしょ。安全地帯がここだけなんだから、君はここを出ていか
ないとネ。君の安全地帯は沢山あるでしょ。例えば…」
「例えば?」
小悪魔の笑顔ってこんな感じなんだろうか?おぉ、俺の今までのそのさん像っ
てなんだったんだぁ〜!
「藤木さんのと・こ・ろ」
最悪のシナリオだ。俺はなんて運がないのだろうか(トホホ)。
そう言う訳で、急遽俺はこの家を出る羽目になってしまい、住所不定になって
しまった。藤木さん、本当に泊めてくれるかなぁ。取り合えず藤木さんに電話
をしてみたが、「そんならな、僕の工房、貸したるわ」の一言で結論が付いて
しまった。どうやら俺はメガバスと切っても切れない関係らしい。
674 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/01 10:17
本日もご愛読ありがとうございました。
>初代様
相変わらずの細かいディテール、敬服いたします。
毎回楽しみにさせて頂いておりますので、これからも頑張って下さい。
ヽ(`Д´)ノ2代目さん乙&おだいじに!!
読んだよ。乙ー!
そのタンと同居じゃないのか・・・ガックシ。
おはようございます。
早速今朝の分をうpさせて頂きます。
やっぱりそのタンとの同棲がお好みでしたか??
案外住み慣れると思ったほど快適に暮らせるもんだ。俺の工場居候生活は毎日
快適に経過している。配送や藤木さんとの釣りが終わると工場に戻り、
藤木さんや社長の雑用を手伝いながら一日が終わっていく。そうそう、最近は
雑誌の取材が多く、何でも藤木さんがメガバスに来たことがよほどの衝撃的な
ニュースだったらしい。俺にはピンとこないが、藤木さんと伊東さんが並んで
写真を撮られている時の笑顔を見ていると何だかこっちまで気持ちよくなって
きてしまう。今日も雑誌の取材が来ており、伊東さんは朝から忙しかったが
昼になって俺はいつもの食堂に呼び出された。
立て付けの悪いサッシ戸を開けるとそこにはいつもの様に伊東さんがカツ
カレーを食べて…いなかった。俺が今見ている風景には伊東さんがいるだけ
なのだが、今日に限って来客が。それも…。
「駆けだし君、久しぶりだね」
「山下さん…。どうして、ここに?」
「俺が来てもらったんだ、会長に」
山下さんはニコニコしながら俺と伊東さんとのやりとりを聞いている。
「まぁ、腰掛けたらどうだ。山下さんの隣は…ま、俺の隣でいいだろ」
そう言われ、俺は伊東さんの隣に腰を降ろした。何でだ?伊東さんはどちらか
と言えば反JB派。山下さんとは仲が良くないとの噂も聞いていたが(もちろ
ん藤木さんからの情報だが)。
「どうして、山下さんが?」
取り合えず俺はこの場の状況説明を伊東さんに聞いた。
「今日は君の意見を聞きたくてここに呼んだ。山下さんも是非ってことで、こ
の食堂まで来ていただいたんだ」
「俺に意見って?」
「まあ慌てるなよ。順を追って話を進めるから」
伊東さん、山下さん、俺。とてもこの3人が似合わない場所で何が始まる言う
のか?
「新団体の話は君も知っているよな?山下さんの発案で、今までのカテゴリー
枠をとっぱらって、全てフェアに行うトーナメントを開催する。賞金は賛同す
る企業からの全面バックアップだ」
「それって今江さんが立ち上げたって言うトーナメントじゃ…」
「その通り。でもな、今江君は間違った方向に行っています。私はトーナメン
トの枠をはずすことでより夢の解放を目指しているんです」
「夢の解放?」
「そうです。誰もが自分の得意なもので一番になりたい。しかし今のトーナメ
ント形式ではそれは難しい。ステップアップして、何度も挫折を味わなければ
上のクラスには行けない。結局その循環がマンネリを生み、極論はバス業界の
失速を加速する」
「今江さんは会長の育てた団体で頂点になるだけでは満足できなかったんだ。
だから自分で団体を作り、その中での頂点を極める。まさに至高を味わうため
に皿まで自分で焼く料理人だな」
う〜ん、何だかこれじゃ今江さんが一方的な悪者じゃないか。俺にはそう思え
ない節がある。新幹線の中での会話。今江さんはJBに縛られたくないと言っ
ていた。菊元さんも、柳さんも、そのさんも、それに藤木さんだって、根本は
今のトーナメントに疑問を感じ、それから脱却する目的で新団体を設立しよう
としている。その根元を山下さんは本当に理解しているのだろうか?
681 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/02 07:40
本日もご愛読まことにありがとうございました。
>イマカツ殿、ま@殿
そのタンは今後ご希望通りの役目を果たしますので、その節は「キター」と
お迎え下さい。
>初代様
含みのある展開、非常に楽しみです。
今後も楽しませていただけますと幸いです。
ではこれにて。
ヽ(`Д´)ノおっきてた
ヽ(`Д´)ノまかせろ全てのキタ━(゚∀゚)━ !を書くよ
>>682 業者乙
キタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!
(フライングw)
注文してたガイドが来た。
これでスーパーウォリアーのガイドを替えられる。ウッシッシ。
しかしそのタン貞操は守ってねw
おはようございます。
今朝のうpを始めさせていただきます。
実はかなり続きを書いていたのですが、PCの調子が悪くて消えてしまいました。
本日分のうp後、しばらく執筆をさせて頂きますので、掲載はお休みをさせて
頂きます。誠に勝手ながら、ご了承頂けますと幸いです。
「俺は今江君になんの恨みもない。でもこの混沌とした業界を立て直すために
はある程度の犠牲が必要だと思ってる」
「犠牲って言うと、それが今江さんなんですか?」
「いや、正確に言うと今江君とそれ以外のバスプロと言われる連中だ」
伊東さんがそうはっきり言うと序で山下さんも口を開く。
「私はね、みんながバス釣りをしてくれて、それで幸せになってくれればそれ
でいいんですよ。そのための環境を提供するのがNBCの役目だと思っていま
すし、それが私の考えるトーナメントなんです」
俺は訳が分からなくなっていた。どうして人の幸せのために犠牲者が必要なん
だ?今江さんは自分のためにトーナメントをやると明言していた。しかし山下
さんは違う。人のため?バス釣りをする人たちの幸せ?本気でこの人はそんな
ことを考えているのか??
「とにかく俺は山下さんの考えに賛同した。全部ではないけど、共鳴できる分
がかなりある。そこで俺は山下さんの考える新団体に参加することにした。
もちろんスポットだけど。この団体に参加して、日本のトーナメントの行く末
を見届ける」
「日本のトーナメント?それってどう言うことですか??」
「今ははっきりとは言えないが、俺と山下さんは先週アメリカに行って来た」
えぇ?もしかして、藤木さんの言っていた大物って言うのは…。
気を利かせてくれたのか、お店のおやじさんはのれんを店の中に入れ、俺たち
が話をしやすいようにしてくれた。こんなことが起こるとは。俺には全く想像
もつかなかった。藤木さんの情報では田辺さんと並木さん(並木さんがどんな
人物かは知らないが)が渡米した際に一緒にいたのは山下さんと伊東さんであ
る。伊東さんが岡山に行かなかったのはもしかしたらこれが理由なのかもしれ
ないが・・・。
「とにかく君にはやってもらいことがある。これは俺だけでなく、山下さんの、
もっと言えばバス業界全体の将来のためだと思って欲しい」
改まって伊東さんは俺の目を見つめ、こう言った。
「今江君の団体に参加して欲しい。そして、できるだけ今江君と渡り合って欲
しい」
と、とんでもないことを社長は口走っている。これは俺が今江さんに挑戦状を
たたきつけるのと同じではないか!挑戦状は金森さんだけで沢山だ!!
「ってことは俺は・・・」
「今江君の目を覚まして欲しい。それが私からのお願いです」
山下さんはそう言うと、静かに語りだした。
「私がまだ若かった頃、つまり今江君らが若かった頃になりますが、彼らは生
き生きとしてバス釣りをしていいました。そんな彼らを見ていて私は思いまし
た。彼らがもっと活躍できる場所を提供したい。それがトーナメントの始まり
です。誰かと競うことで己の技術を高めていく。その先にあるプロとしての活
動。私は彼らに日本のバス釣り業界の未来を託しました。私は釣りができない。
ならばそのサポートだけは一生懸命やろうと。つまり彼らのために雑草刈りを
私がやろうと。その後空前のバス釣りブームが訪れました。私はこれを一つの
チャンスと考えたんですよ。彼らが本気でバス釣りの未来を考えているのなら、
このチャンスを踏み台にしてバス釣りと言うものを一気にメディアスターダム
に伸しあげられると。しかし待っていたのは私の想像を遙かに越えたものでし
た」
伊東さんは黙って山下さんの声に耳を傾けていた。バスブーム。確かに今はそ
れほどちやほやされてはいないだろうが、ことメガバスでの配送バイトをして
いるだけでもその残像は見ることができる。不思議なまでの在庫調整と生産調
整。これが何を意味しているのかくらいは俺でも分かる。いや、一番分かって
いるのはその火付けに一役買ったであろう伊東さんではないだろうか?
「私が絶望したもの、それは私利私欲に走ったプロたちの悲しい姿でした。自
分の作ったタックルをメディアに向かってこれでもかと宣伝するプロ。もはや
彼らの姿からはバス釣りを一つの競技として考える選手ではなく、メーカーの
広告塔でした」
ん?まてよ。この話は以前成田さんに聞いたことがあるぞ。そのときはバス釣
り団体が広告塔を何本も抱えることによってそこから生まれる利潤を吸い上げ
ているとのことだったが・・・。そうなると今ここで山下さんが語っている事実
は何なんだ?どれが真実でどれが虚像なんだ??
「しかしね・・・」
「しかしここまで拡大したメディア像なくして団体運営は厳しくなった」
伊東さんは山下さんの目を見つめ、口を開いた。まるで獲物を捕らえた鷲のよ
うに。
「メディアによって誇張された虚像とも言うべきプロたちから得られるスポン
サー料。これが団体を潤す源になるとは思いもしなかった」
「・・・。はっきり言えばそうですね。それは否定しない。それなくして運営は
難しいし、運転資金がないことには新たなカリスマの発掘も難しいものなんです。
そのために私はこの輪廻を選んだのです。しかしそれが大きな怪物を生み出して
しまう結果になってしまうとは・・・」
690 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/03 08:06
PDAにて執筆をしていたのですが、PCと同期の際にデータを消失してしまった
模様です(カナーリショック)。
ご迷惑をお掛けしますが、ageるまでしばらくお待ち下さいますようお願い
申し上げます。
>二代目氏
分かりますよその気持ち
俺なんてさらに規制まで掛かって(w
マイペースで行きましょう!疲れた時には
マスターのスレにでも遊びに来て下さいよ
>初代様
ありがとうございます(涙)。
初代様のマスター編、大変面白く拝見させて頂いております。
サスケは私の記憶では「冒険活劇飲料サスケ」と言う名前だった様な...。
同時期に発売されていました「マリンクラブ」なる飲料水もアヴァンギャルドな
飲み物だった気がしますが。
おはようございます。
ほんの少しですがうpさせて頂きます。
執筆は順調です。来週の月曜日にまた定期うpできますので、
宜しくお願いいたします。
大きな怪物とは今江さんのことだろう。今江さんは俺に言っていた。自分の作
ったものは自分のものだと。それを試す実験場所が欲しいと。それが今江さん
にとってのトーナメントであり、自分の作ったものと自分自身の力量でその答
えの是非を確かめたい。
「私は思いました。このままではいけないと。このままズルズルと営利団体の
方向に進むことがはたしてバス釣り業界にとっていいことなのか?いや、悪し
きことであると言う意見が多い中、私は悩んだ末、決心をしたのです」
「それが今日この場に君を呼んだ理由なんだ」
ここまでの話を聞いて、俺は全く理解ができなかった。今江さんの考え、藤木
さんの考え、そして山下さんの考え。どれが真実でどれが虚偽なのか。山下さ
んの考えはよほどしっかりしているんだろう。だって伊東さんが賛同するくら
いなら、今ここで俺が聞かされた話以上に大きなものがその裏にあると思える。
それが何なのかは俺には関係ない。しかし、俺は沢山の出会いの中で、いつも
言われることがある。それは・・・。
「君は今江君主催のトーナメントに出場してもらう。もちろんチームメガバス
としてだ。細かいルール規定は後日俺の方から説明をするが、うちからは藤木、
増田、小泉、君の四名が参加する」
やはりと言う感じが強かったが、伊東さんの口からはっきりと言われることで
心の中のもやもやが晴れた気がした。
「君と初めて逢った時に私は感じました。君は・・・」
「すべてを見届ける義務がある」
俺は山下さんと伊東さんを見つめた。伊東さんはウンと大きく頷いている。山
下さんもそれ以上何も言わずに、俺の答えを待っている様子だ。
「分かりました。俺でよければ、俺の力で足りるのなら出場させてもらいます」
そう言うと俺は失礼しましたと挨拶をして店を出た。店から工場までの道のり。
歩いて数分の距離だが、これほどすがすがしい気持ちでこの道を歩いたのは初
めてだった
696 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/04 07:32
本日はお粗末でしたが、これにて失礼をさせて頂きます。
最近の駆けだし君は初代様の頃と比較して大分キャラが変わってしまいました。
初代駆けだし君ファンの皆様、済みませんです。
>二代目 ◆XPmQ5mHBTk
乙です。
>駆けだし君は初代様の頃と比較して大分キャラが変わってしまいました。
いいんじゃないですか?
二代目の個性で。^^
毎回楽しませてもらってます。
ありがとう。
二代目乙!
キャラ変わるのも別にいいんじゃないかな。
二代目は初代とは全く違った作風でやってもいいでしょ。初代は初代で今書いてるんだし。
二代目はむしろ変えるべきかも。
初代の駆け出し君の事気にしないで、自分のいいと思うものを書けばいいでしょ。
>ロードランナー
ここ見てたんですね。HPではお世話になりました(゚∀゚)
ロッドのガイド交換、今からコーティングです。
>二代目
変わってきたのは駆け出し君が成長している証しだと思います。そして、みんなそれを楽しんでいるのです。
毎日大変だとはおもいますが、これからもがんがって下さい。
二代目さんおつ
差別化というか個性って感じで(・∀・)イイヨイイヨー
期待してます
>>698 ドーモ。
今からコーティング!?
ハヤー。
ガンガレ。
λωΡ
また改名します
よろしくー
>テリー
めちゃイケ見た?
加護のスカートがヤバくて見応えあったろ?ん?
>>704 ( ´D`)ノ アーイ
コネガキには負けて欲しくなかった
あいぼんもヤバかったね
( ´ Д `)<自損事故しちゃった
危うく人生をあぼーんするとこだった
ご愛読頂いております皆様へ
おはようございます。
今週も宜しくお願いいたします。
桜の綺麗な季節、皆様はお花見などはもうお済みでしょうか?
では本日分、行きます。
(第二十一話)
その後の俺の生活はほとんどが湖上だった。浜松からの往復で行ける範囲は限
られているが、近郊の湖はほとんど行き尽くした。中でも藤木さんのお気に入
りと言うことで、生野銀山湖での釣行が一番多い。ここはトーナメントも行わ
れるほどの場所なだけに、地元の釣り人も多い。湖上での藤木さんは良き先生
でもあり、好敵手でもあった(と言っても俺にはまったく歯が立たないが)。
魚群探知機の使い方、シーズナルパターン、それに各種ルアーの使い方。それ
らの全てを藤木さんは俺に伝授すべく、日々銀山湖では「それは違うわ」の声
がこだましている。吸収の速度は違えど、一番俺が早く覚えたのはバス釣り用
語だった。最近の俺が「シャローは…」と語り出すと藤木さんは笑顔で、「ま
あ君も普通のバス釣り小僧と一緒やな」とからかうのだが…。
そうそう、俺たちが今江さんのことにかまっている間にもう一つ新団体が顔を
出した。総帥は河辺さんで河口湖中心の団体らしい(俺自身は河辺さんと言う
人には逢ったことないが)。団体と言っても釣り仲間のオフ会みたいなノリら
しく、参加人数限定の釣り大会を年に7回行う。ルールは単純明快で1匹の重
量で一番重たい魚を持ち込んだ人が勝ちと言うもの。参加希望者は河辺さん会
社のHPに登録して抽選で決まるのでトーナメントではなく「大会」とのこと。
いかにも河辺さんらしいと藤木さんは言っていたが、それだけ河辺さんのスポ
ンサーが強いと言う意味だとも漏らしていた。取り合えず今の俺には関係のな
い話だが、今までは考えられなかったことが次々と起こっているらしい。
ちなみに沖田さんが所属しているJBCCは事実上活動休止で、所属プロは
JBCCがスポンサーと言う名目で他のトーナメントに出場できるようになった。
吉田さんのWBSは相変わらずだが、地域住民と関係を密にするとのことで、
バス以外の釣りも行うトーナメントを計画中だと聞いた。霞ヶ浦で他の魚と言
われても俺には全く分からないが…。一番静かなのは山下さんである。伊東さ
んとの密談後、俺は特別何も言われてはいないが、伊東さんがちょくちょく渡
米しているところを見ると、本格的に動き出すのは時間の問題である。
話を戻そう。今日もいつもの様に銀山湖での特訓を終え、片づけをしている。
藤木さんは電話の用事やと言うので、俺はボートの上のタックルを整理してい
た。片づけも終わりかけたころである。俺の方に向かってくる人影。
「遅くなって済みません。片づけ終わりました」
俺は歩み寄る藤木さんにそう告げると、予想外の声が返ってきた。
「元気そうやね、駆けだし君」
金髪に偏光グラス姿の人。何で、何であなたが?
「い、今江さん…どうして…」
「グランドスラマーと呼べって藤木から教わらんかったか?」
トレードマークの不敵な笑い。そして怖いもの知らずの余裕な態度。俺は今江
さんの突然の来訪者に戸惑ったが、それよりも藤木さんのことが気になった。
「藤木さん、来ちゃいますよ」
今江さんはフフっと笑うとボートトレーラーの縁に腰を降ろした。
「僕に逢いとうないのは藤木の方ちゃうか?」
藤木さんはなかなか戻ってこない。いっそ、このまま藤木さんが戻らないこと
を俺は祈った。
「それよりもどうしてここが分かったんですか?」
「簡単や。銀山湖へ毎日の様に来ては夕方まで釣りをやっている二人連れ。君
らしかおらんやろ」
俺と藤木さんはそんなに有名なのか?確かに藤木さんの五分刈りはちょっと
怖い感じだが(社長ほどではないがかなりソレ系である)。
今江さんとの再開。俺にはこれが偶然の出来事とは思えず、これから起こる
ことへのサインの様な気がした。
710 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/07 07:34
本日もご一読、誠にありがとうございました。
>697〜>700
毎度の励まし、嬉しい限りでございます。
駆けだし君のキャラが変わってしまうことに非常に怖さを感じていました。
初代様の執筆されております別スレの駆けだし君は初代様が連載を始めました
当初の駆けだし君の「新鮮さ」が感じられました。
私の駆けだし君にはそれが感じられず、ますます一人歩きをしている気がしまして。
ではまたの機会を宜しくお願いいたします。
>二代目
今日もお疲れ様。
土、日は物語が休みだから、更新されると、新しい一週間の始まりって感じだなぁ。
続きを楽しみにしてまつ。
読んだよ〜乙!
>ますます一人歩きをしている
いいじゃんそれ!キャラが一人歩き、キャラができてきた証拠だよ。
このキャラをのびのびと自由に育ててやってください。
あんまり歯止めをかけなさすぎると暴走キャラになるけどw
>あんまり歯止めをかけなさすぎると暴走キャラになるけどw
最近自分に歯止めかけてないみたいだね>712
>712
ま@ももっと暴走してくださいw
どっちも駆け出し君らしくて、しかもどっちも個性あって
毎回楽しませてもらってます。はい。
しっかしイマカツの悪役ぶり、ハマリ過ぎてて・・・
本物は好きじゃないが、コッチのはイイっすね。
>713
ま、没個性じゃツマンネーからいいんじゃない?
おはようございます。
それでは今朝の分、うpさせて頂きます。
今江さんは片づけたタックルを手に取り、しげしげと見回した。
「かなり頑張ってるようやね。タックルを見ればどんだけしごかれておるか分
かるわ」
「さすがグランドスラマー様ですね」
アハハハと大声で笑うと今江さんは「一本取られてしもうた」と言い、それま
での厳しい顔つきがゆるんだ。
「ま、本題に移るか。率直に言おう。僕の仲間にならんか」
俺は一瞬耳を疑った。この人は何を考えているんだ?俺は今江さんの敵に回ろ
うとしているんだぞ。
「それって…俺が今江さんの弟子になるってことですか?」
「弟子って訳やない。なんと言うか、僕の団体に来いって意味や。君に来て欲
しい。君の力が俺には必要なんや。君の持っとるカリスマ性は俺も一目置いと
る。それを俺の団体で生かしたいんや」
う〜ん、何だか嬉しいような気もするが、これって引き抜きか?一瞬俺は迷っ
た。それは今江さんの誘いにではなく、今江さんの眼の輝きが山下さんの言う
「今江像」からはとてもかけ離れているからだ。山下さんは諸悪の根元が今江
さんであるがごとく俺に説明をし、現在のトーナメントシーンをかき回したこ
とに対して伊東さんも快く思っておらず、今回の手打ちとなったはずだ。しか
し今俺の目の前にいる今江さんからはそんな計算高い感じを受けない。
これも今江さんの作戦なのだろうか?
「今返事をしてくれへんでもええ。とにかく考えてみて欲しいんや。僕の気持
ち、僕の夢。それを君と分かち合いたい」
「そうやってそのも騙したんかい」
俺と今江さんは声の方へ振り向いた。その視線の延長上には藤木さんが立って
いた。
「なんや声がする思うて来てみたら邪魔者がおるやないか」
「藤木さん…」
「たいそうなご挨拶やのう、藤木。どこそこ行ったと思うたら、こんなところ
油売っとったんかい。お前も暇やのう」
藤木さんと今江さんの視線がぶつかった。触発の危機。俺は殴り合う今江さん
と藤木さんの間を割ってはいる自分を想像していたが、藤木さんは無言で俺の
片づけ残しを黙々と整理し始めた。
藤木さんの背中には今江さんの視線が。今江さんはため息着くとそのまま踵を
返した。
「俺はな、ほんまもんになりたいんや。俺だけやない。ほんまもんになりたい
連中はぎょうさんおるで。せやからそんなしょうもない連中がマジになれる環
境を作った。それのどこがおかしいんや?マスコミに踊らされ、トーナメント
に勝つことだけが全てちゅうのはおかしないか?」
背中合わせの二人。互いの視線はかわさずとも、今江さんと藤木さんのせめぎ
合いは俺にも伝わってくる。ピンと張った緊張感。
「俺が己のエゴや言うのがまだ分からんのか」
藤木さんの言葉は今江さんの威勢を止めるくらい迫力のあるものだった。
「エゴの何が悪い?もとからルールのない世界や。自分でルール作って、そん
中で勝負して悪いことあるか?」
「そう言うお前の傲慢さがお前の視野を狭くしとる」
「そうか?ホンマに狭い視野やったら俺はここまで昇ってこられるか?」
「そうは言ってへん。実力と世間知らずは別物や」
振り返った今江さんは薄ら笑いを浮かべていた。
721 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/08 07:41
今朝もご一読頂けましたこと、感謝申し上げます。
>ま@様
キャラの設定というものは非常に難しいですね。
自分の考えとキャラの考え。全く同じですと押しつけが強くなってしまい、
かと言って正反対ですとキャラ立ちが悪くなりますし...。
難しいと思っております。
すごいのー、緊迫しとるのー、どうなるんかのー、
キンタマちぢむ思いで読ましてもうとるで。
おいおいおいおい!
俺を忘れてるんじゃないかい?
内藤さん?
伊藤君!田辺君!並木君!
挨拶なし?
ちょっとパラドクスしてみます。
初代様、話を進めてしまいまして済みません。
緊迫する二人を見ている時、ふと俺はこんな風景をどこかで見たことがあることを
思いました。それはまだ俺が何も分からなかったころ、霞ヶ浦での出来事だ。
その当時俺の家には頻繁にバスプロ達が出入りしていた(今思えばとても懐かしい
思い出だが...)。ちょうど村田さんのところに行った帰りだったと思う。
村田さんからの紹介で霞ヶ浦の好ポイントなる場所、そこで吉田さんと出会い、
吉田さんの行きつけの「霞」と言うお店に顔を出した時だった。
まあ普通の飲み会なる趣だったが、お酒が進むにつれて吉田さんとその時同席
だった本山さん(多分そんな名前だった様な...)が口論となり、横で見ている
俺はとてもハラハラした。しかしそんな雰囲気とは裏腹に店のマスターはニコニコ
している。
「何か・・・めちゃめちゃまずい感じしますけど・・・」
「そう?俺にはそうは見えないけど。駆けだし君って言ったよね?」
「はあ、そう呼ばれていますが」
「あの人たち、ホントはすごく仲がいいんだ。じゃないとあんな喧嘩調子で言い
合いなんてできないでしょ?」
確かに緊張した雰囲気ではあるが、お互いの意見を聞いてから必ず反論している。
それは喧嘩と言うか、そう言われることで、むしろ大人のじゃれ合いの様な感じも
受ける。程なく口論は終わり、吉田さんは焼酎のシソ割をグイっと飲み干すといつ
ものごとく豪快に笑い出す。
「ね、言ったでしょ。仲がいい。それはとっても良いことだよ。でもね、お互い
人間なんだから、腹に溜まったものは吐き出さないと」
「そうですね、マスターの言うとおりです」
マスターは先程と変わらぬ笑顔でそれまでのことが嘘のような二人を見つめている。
不意にマスターが口を開いた。
「でもね、ああ言う喧嘩にならない人たちも沢山いるんだよ、世の中には」
「・・・しこりが残るってことですか?」
「そうだなあ、それもあるけど、お互いの立場を対立させないと自分の意見を
言えないタイプもいるってことだな」
「ふぅ〜ん・・・」
俺は二人を眺め、ビールを一口飲んでからマスターに聞いた。
「でもどうしてそんなまでして喧嘩をするんですか?」
一瞬マスターの言葉が詰まる。言葉と一緒に今までの笑顔も消える。
「・・・生き方が下手なんだよ」
マスターはちょっと悲しい顔をした。その顔が俺の印象に強く残った。
今俺の前にいる今江さんと藤木さんもそうなんだろうか?
730 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/08 11:39
脱線して済みませんでした。
初代様のスレを読んでいましたら、ふいにリンクさせたくなってしまいました。
次からは通常の(?)二代目駆けだし君に戻ります。
おはようございます。
また普通の二代目駆けだし君に戻りますので、宜しくお願いいたします。
では、うpさせて頂きます。
「そうや、別物や。せやから藤木、お前はそこにおるんやろ。」
「それはどう言う意味や」
「俺は実力。お前は世間知らず。その結果がお前の移籍や。おまけにコブもつ
いとる。お前の分身?俺は怖くないで」
そこまで言うか?俺は今江さんの言動を疑った。かつては盟友とも言われた二
人がどうしてここまでいがみ合うのか?それとも二人を決別させるほどの大きな
渦がバス団体には存在しているのだろうか??
「もう一度言うわ。駆けだし君。俺は君が必要や」
今江さんの視線は藤木さんを越えて俺に注がれている。これは本気だ。
「もうやめぇや、今江」
フフと笑う今江さん。
「ここまで俺に言われて悔しくないのか、藤木。俺はいつでも待っとる。何者
の挑戦も受けたるで」
威風堂々の今江さん。明らかに挑発であり、この挑戦を藤木さんは受けるのか?
「…もうよさんか、みっともないこと」
俺の予想に反して、藤木さんは淡々と話し始めた。
「こんなお前はお前やない。俺はそう思っとる。せやけど俺はお前の立場っち
ゅうもんを理解しとるつもりや。お前自身のことも。俺はお前にとってなんや
と思もうとる、なあ今江よ。己が感じとる藤木っちゅう人間。それはお前の思
っとる通りや。せやから俺は俺にしかできない方法でお前を潰す。徹底的に潰
したる。誰でもない、俺や。俺やないとあかんのや」
藤木さんの息づかい、藤木さんの鼓動。それら全てがこの張りつめた空気をよ
り一層鋭いものにしている。
「お前にはその意味が分かる思もうとる。俺が尊敬している今江っちゅう人間
本人ならな」
藤木さんの手が震えてる。そして急に振り返り今江さんの前に立ちはだかる。
その行動に俺と今江さんは驚きを隠せなかった。何よりも今江さんを絶句させ
たのは藤木さんの眼に溜まった大粒の涙だった。
「俺はお前に挑戦する。俺と駆けだし君の2人でや」
藤木さんの絞り出すような声がスロープに響き渡った。その声は俺と今江さん
の二の句を完全に消し去ってしまい、ただ沈黙することが唯一許された行動の
ようだった。
「それがお前の望みだろ、なあ今江よ」
藤木さんはそう言い終えると再び作業を始めた。俺はただ立ちつくし、今江さ
んは何事もなかったかのように俺たちから離れていく。
俺は見た。
踵を返す瞬間の今江さんの顔を。今までのヒールな顔つきから一変して何だか
嬉しそうなそんな顔つきだった。一瞬の安堵。ほんの瞬間的な出来事だが、俺
には離れていた二人の間を埋めるには十分な時間だと思った。
立ち去る今江さんの背中を俺は見つめる。藤木さんは「おい、帰るで」と今ま
でのシーンを完全に消し去った様子。しかし藤木さんは聞いたはずだ。
踵を返し立ち去る間際の今江さんの言葉を。
「ありがとな、藤木」俺にはそう聞こえた。
735 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/09 07:34
本日もご愛読誠にありがとうございました。
それではまた明日、宜しくお願いいたします。
いよいよやな? いよいよバスプロ界のハルマゲドンが
始まるんやな? 感動するがな・・・ 二人の熱い思いが
伝わってくるがな・・・ ほんまに楽しみやなぁ。
のう!今江クン!藤木クン!伊藤クン!
ワシは?ワシは?ワシは?ワシ・・・
反ちゃん!徳ちゃん!英サン!
ワシは?ワシは?ワシは?ワシ・・・
クスン・・・
>二代目氏
リンク感謝します(w
こういうのって面白いですね。だからパート2のうちに
書きたかったんですよ。関連スレがもっと増えたら楽しみがもっと増えたりしますね
二代目さんはずめますて、おら三平だ〜!明日も楽しみに見てるでよ、たく〜さん書いとくれ〜、よろすく!
19時間遅れっすが
緊 迫 し て ま い り ま し た !
次回予告でも総集編でもしつこく繰り返される名シーンっすね。
不動明と飛鳥了の決裂シーン@デビルマン思い出した・・・
おはようございます、皆様。
毎度のご愛読、誠にありがとうございます。
では今朝の分、うpさせて頂きます。
(第二十二話)
今江さんとの一件は俺と藤木さんとの胸中のみで、伊東さんは知る由もな
かった。あれからの藤木さんは何かに取り付かれたかのように黙々と仕事
をこなしている。事実俺と一緒に湖上に出ているときの指導はそれまでの
様子とは異なり、明らかに藤木さんの全てを俺に注いでいる様だった。そ
れに答えるかのごとく、IF-Laboから出る試作品はテスターの手に余るほ
どだった。実際にテストをしている人が誰なのかはっきりとは教えてくれ
ないが、たまに来る金森さんからのメールでは「もう勘弁して」のセリフ
が文面の端々に見られることからかなりの数だと思える。俺も幾つかのテ
ストを依頼され(と言っても「これ投げてみ」の一言だけだが・・・)見たこ
ともないルアーを銀山湖の水面に向かって投げたが。
そんな中、今江さんから届いた手紙が社内メンバーに公開された。正確に
言うと社長宛に届いた手紙「私信」だが、新団体の競技ルールが盛り込ま
れていたこともあっての公開である。今日は伊東さんに呼ばれ、いつもの
定食屋に藤木さん、増田さんの4人で顔を付き合わせていた。
「ま、俺が説明するよりもこれを読んだ方が早いな。藤木は眼を通したよ
な?」藤木さんは頷くと、口を開いた。
「ええ。せやけどこれがホンマやとすれば、かなりおもろいトーナメント
になると思いますわ」
珍しく藤木さんが感心している。さすがに今江さんと言わんばかりの様相
だが、その言葉は今の藤木さんの口からは出ないだろう。
「さすがだな、と思ったろ?」
フフと伊東さんは笑うが藤木さんは無言のままだった。
競技ルールは次の通りだ。まず参加は二人一組。普通なら二人で協力して
バス釣りをすると言うもんだが、今江さんのはちょっと違う。試合中は必
ず一人が釣りをして、残りの一人は釣りをしてはいけない。あれ?と思う
が、まあ続けよう。競技日数は三日間。釣りをする人をメーカー、釣りを
しない人をナビゲーターと呼ぶらしい。つまり釣りナビゲーターはその日
の天候や水質をいかに早く読みとり、メーカーに伝えるか。メーカーはナ
ビゲーターの出した答えに対してどれだけ結果を残せるか。
もちろんポイントはメーカーとナビゲーターの双方で相談をしてもいいの
だが、時間的なロスを考えるとメーカーはナビゲーターの指示に従った方
が効率はいい。競技日数の三日間と言うのはメーカーとナビゲーターが一
日交代で、最後の日はどちらかがメーカーかナビかを申請して競技を行う。
おもしろいのはそれだけでじゃない。一日に一回必ずスペシャルステージ
(通称SS)があって、その時間帯はメーカーとナビゲーターの双方が釣
りに参加してよい。しかしSSはいつ始まるのか不明で、大会本部からの
無線連絡でのみ知ることができる。その湖を読む力と魚群探知を使う能力。
ナビゲーターには高度なそれらの技術が要求され、メーカーは的確に釣り
をする力が必要となる。またプラクティスは試合日前日までなら何度でも
よいことになっている。つまりより多く湖に出て情報を収集した方が有利
なのだが、それだけではなく、パートナーとの連携も必要とされる。
果たして俺のパートナーは…やっぱり藤木さん、だよな?
745 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/10 07:46
本日の分はこれにて終了をさせて頂きます。
誠に勝手ながら明日は出張のためお休みをさせて頂きます。
次回のうpは月曜日になりますので、しばらく間が空きますが、
またのご愛読を宜しくお願い申し上げます。
>初代様
勝手なリンク、ご迷惑ではありませんでしたか?
私もこういうことがとてもやりたくて、初代様の連載には感謝しております。
>かつたか様
毎度のご愛顧、ありがとうございます。
実際のトーナメント風景はほとんど知りませんが、手応えのあるよう、
描写に精を出しますので宜しくお願いいたします。
>奇数様
不動明のシーン、私もそれを意識しました。
この決別が今後どのような展開になるのか?作者の私自身も楽しみです。
くぅーーーっ! やっぱりそうやったか・・・
奇数さんが言わはるとおり、僕も例のシーンが浮かんで
ハルマゲドンとか言うてしもたんやけどな、もし
作中で使うつもりの言葉やったら堪忍やで。
おぅやっぱりデビルマンでしたか!
じゃJBの巻き添えに人類滅亡・・・ガクガクブルブル(AA略)
新ルール、面白い設定っすね!
いろいろドラマティックな展開見れそうで楽しみ。
二名乗船なら試合中にも自然に会話を盛り込めそうだし。
あー、ネタぽい会話が浮かぶ浮かぶw
>746かつたか氏の4行目読んでなきゃ、つい書いちまってたかも・・・
きみたち
僕に黙ってそんなことしちゃだめでしょ!
おはようございます。
今週も宜しくのほど、お願いいたします。
では、行きます。
「これって、ラリーに似ていますよね」
増田さんは真っ先に伊東さんに顔を向けた。ラリーはよく分からないが、
二人一組で競技をするってことが単純に戦力二倍と言うことではなさそうだ。
「おもしろいと思わないか?俺はこのルールを見てそう思ったよ。それと
な・・・」
「まさか社長が出たいなんて言いはりませんよね?」
さすが藤木さん、スルドイ!その一言が釘になったのか、急に伊東さんは
ショボンとしてしまった。
「で、どういう組み合わせにするんですか?前に伊東さんから参加の話を
聞いたときは、チーム・メガバスってことで増田さん、小泉さん、藤木さ
んと俺の四名ってことでしいたよね?」
「う〜ん、そうだったなぁ。取り合えず増田君と小泉君はペアってことで
いいだろう。しかし・・・。君と藤木じゃ藤木との差がありすぎるだろ?」
心配そうに伊東さんは俺を見て、その次に藤木さんを見る。
「たしかにそうですね。僕と小泉さんなら問題ないですが・・・。藤木さんの
ナビをするって言ったらもう社長が出るしかないですよ」
嬉しそうな伊東さん。思わず笑みがこぼれている。
「そうだろう!やっぱ俺が出ないとまずいかなあ」
何とも嬉しそうである。どうもこの人はお祭りごとになると歳や立場を忘
れてしまうらしい。しかし俺にしても藤木さんは師匠であってパートナー
ではない(あくまでこの競技に出るとしたらの話だが)。正直、藤木さん
と伊東さんが出ればそれで問題ないと思っていた。が、しかし・・・
「いや、俺はかまへんよ」
今まで押し黙っていた藤木さんが口を開いた。それもかなり衝撃的な発言。
なんでやねんとはこのことだ!
「え?」その場の誰もが発した言葉だが、藤木さんはいたって冷静な態度
で伊東さんに語りかける。
「はっきりいえば彼はまだまだですわ。しかし、彼の可能性を一番分かり
はっているのは社長はんやないんと違いますか?だから俺に彼を預けた」
「たしかし・・・でも、勝算はほとんどないが、それでもいいのか?俺が
出るのは冗談として、お前のパートナーだったらうちのメンバーでいいのを
紹介するぞ」
しかし藤木さんは首を横に振り、笑顔で伊東さんに答えた。
「ほんま、ありがたいことですわ。でも俺は決めました。俺のパートナー
は彼しかおらへんと。意地になってる訳やないんですが、なんて言うか・・・」
藤木さんはこだわっているんだろう。今江さんとの約束。もちろん俺が今
江さんを倒すことを。確かに今の俺の実力では全く問題外だろう。しかし、
藤木さんがいれば。もちろん今江さんのパートナーが藤木さんぐらいの実
力者だったらこの話はアウトである。それを分かっていてもなお、藤木さ
んは俺との組にこだわっている。ならば俺ができることをすればいい。
「俺からもお願いします。藤木さんと一緒にやらせてください」
俺ができること。それは伊東さんに頭を下げてお願いすることだけだ。し
ょうもなく不細工なことだが、どうせ不細工なら一生懸命不細工やってや
ろう。俺はそんな気持ちだった。頭を下げる俺。訴えかける眼差しの藤木さん。
伊東さんもやれやれと言わんばかりに苦虫をつぶしている。増田さんもハ
ァって感じのため息一つ。
「もういいよ、駆け出し君。君の気持ちはよく分かった。これからは今以
上に藤木のそばにいるんだぞ。それと、必要なものがあったら何でも俺に
言え。ボートくらいならいくらでも買ってやるから」
「じゃあ、俺に社長のタックルボックスを・・・」
俺がそう言った途端、急に目つきが変わり、「今のはなし。なし、なし」
とムキになる。
安堵のためか、やっと藤木さんの顔にも笑みが戻ってきた。
今江さん主催のトーナメント開催まであと二ヶ月。俺に遊んでいる時間は
ないようだ。
753 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/14 07:48
今朝もご一読頂けましたこと、感謝申し上げます。
>奇数様
個人的には漫画の方が好きで、アニメはほとんど見ていません。
不動明の苦悩が駆けだし君にも注入できればと思っています。
そうなりますとカナーリ初代様の駆けだし君から離れていきますが...。
>ま@様
最近FSSにはまってしまいました。
永野氏は完成させる気があるのでしょうか?
同業者としてま@様ならご存じかと...。
デビルマンの原作コミック俺も持ってる。
駆け出し君は不動明ですか。
それじゃあ人類滅亡後の悪魔の世界で生きられるようにと飛鳥=サタンが不動をデビルマンにしたように
伊東社長が駆け出し君をバスプロにしたのにはきっと海より深い理由があるんだろう。
え〜・・・・・・思いつかない・・・・・・
>FSS
最後に読んだのは10年位前だったかな。
そのうち単行本まとめて買おうと思ってから何年経ったか・・・・。
と言うわけで知らないです。
ちなみにバスタードは集英社から干されてて現在は自費出版、つまり同人誌としてのみ出し続けてるらしい。
>ま@様
最近美味しんぼにはまってしまいました。
究極のメニューを完成させる気があるのでしょうか?
同業者としてま@様ならご存じかと...。
と、という事はそのさんは狂った駆除派の集団に・・・・・!
>755
シラナイヨ・・・
美味しんぼ好きなんだけどね。
TV版はいつか全巻レンタルして観ようと思ってから何年経ったか・・・・。
原作コミックもいつか古本屋で買い揃えようと思ってから何年(略
>756
こ、殺されるですか?それとも回される?ぐるぐるとw
その「まさか!顔なじみの人たちよ知っている人たちよ」「人殺しを考える人たちじゃないわ!」
吉田「人じゃない!駆除派はきみを人と思っていない!バスプロだ!」
吉田「JBはやつらにとってバスプロの巣窟なんだ!」(ここ、そのまんまやんかW)
こうして吉田はそのを庇って悲壮な最期を遂げる・・・
そのを殺された駆け出し君は裏切り者伊東社長と最後の決戦ハルマゲドン・・・
ハルマゲドンって事はやっぱりエアリアル&マッチョでW
おはようございます。
今朝のうpを始めさせて頂きます。
勝手ながら明日は不在なので、今回は少し多めと言うことでご了承を
お願いいたします。
(第二十三話〜番外編)
今江さんのトーナメント出場準備もほぼ整ってきた。毎日の「特訓」と称する
釣りは正直言ってとても辛い。何につけ、趣味は趣味の範囲であるからこそ楽
しめるのであって、これで勝負をしたり生計を立てたりすると言うことは並大
抵の努力では無理だと言うことを死ぬほど味わった。俺もほんの少しだがバス
プロと言われる人たちの気持ちが分かってきた。今日も藤木さんの特訓が終わ
った。疲れ果てているのだが、明日からは山中湖で合宿である。その準備と言
うこともあり、俺は久しぶりに下宿先のアパートへと向かった。と言っても内
心はそのさんの逢いたいと言う気持ちのみだが・・・。俺が藤木さんの工房で寝
泊まりをしている最中、何度かそのさんから俺宛に電話があったらしい。しか
しほとんどの平日を湖上で過ごしている俺には全く連絡が取れなくいため、そ
の後の連絡は途絶えてしまった。今日は久しぶりにそのさんに遭えると思うと
朝から気持ちが落ち着かなかった。そんな俺の気持ちを藤木さんは見透かして
いるがそれを気づいていないようにしている。う〜ん、俺ってそんなに単純な
のか?久しぶりの我が家。玄関前にて立ち止まる。何だか緊張する。
「ただいま」俺がそう言うと、台所に立つそのさんは驚いた表情で声のする方
向へと顔を向ける。そしてしばしの沈黙。俺は何から話していいのか分からず、
ただそのさんの顔を見つめるだけだった。こんなに眼がぱっちりとしてたんだ。
これまで何度もそのさんと逢ったことはあるが、これほどまで彼女の顔を正視
したことはなかった。それはそのさんも同じだろう。俺の顔を見つめる眼に見
る見る涙が溢れてくる。俺は玄関へと一歩踏み出す。そのままゆっくりと台所
へ進み、肩をふるわせながらも笑顔を作っている彼女の肩にそっと手を置いた。
その震えが止まるまで、そのまま肩に手を置いておきたい。彼女も肩越しの俺
の手に自分の手を重ねてきた。暖かい手。この手で竿を握っているのかと思う
と、思ったほど手は荒れていないが、何も言わない、いや、何も言えない彼女
の気持ちはその手のひらからゆっくりと伝わってくる。
「おかえりなさい」声こそ聞こえないが、手のひらから伝わる彼女の気持ちに
俺も目頭が熱くなった。
「ごめんさない、こんな時に・・・こんな場面で泣いちゃうのって、反則だよね」
必死に笑顔を作るそのさんに俺は心が震えた。彼女の肩の震えを落ち着かせる
ための手。その手に重なった彼女の手は、俺の心に忘れていたものを想い出さ
せ、手のひらから伝わる彼女の気持ちと共鳴した。これが俺の居場所なんだ。
そう思った俺は何を考えるまもなく彼女を必死で抱きしめた。この時間が永遠
に続くことを祈って・・・。
と、まあここまでが俺の中のストーリーである。こんなに上手くは行かないだ
ろうが、一宿一飯の恩義は忘れまい(俺は何を期待している?)。
準備万端。俺はイメージ通りに玄関の扉を開く。するとそこには・・・。
「ただいま」
虚しくも俺の声だけがシ〜ンと冷え切った部屋に響きわたる。響くほど広い部
屋ではないが、電気のついていない部屋に帰るのは久しぶりなので、違う意味
で感動をしているが。
部屋にはそのさんの姿はなかった。と言うよりもそこにはそのさんの存在を証
明するものは何一つなく、おまけに俺のタックルも一式なくなっている。ちな
みにその中には藤木さんから預かっている開発品や伊東さんお手製の竿もあっ
た。
「もしかして・・・これは誘拐だ〜!」
俺は慌てふためき、取り合えず警察に連絡をすることにした。いや、待てよ?
これは会社へ連絡をした方がいいのでは??そう思った俺は藤木さんの携帯へ
と連絡を入れ、ことの全てを説明した。
「それは残念やったなあ。俺はてっきりそのと二人でしっぽりやと思うてた
わ」
俺もそうしたかったですぅぅぅ!
思ったよりの明るい藤木さんの口調に俺は驚いた。
「まあ盗難ってことやから、一応ポリさんへは連絡入れといたらええんとちゃ
うか?え、開発品??かまへんわ、そんなもん。それに俺の開発品を持ってた
としてもそれだけやったら何にもならへんしな。真似しよう思うても、まだま
だ改良せなあかんもんばかりやし。まあ、犯人が俺と同じビルダーやったら問
題やけど。そんなん確率低いで。まあ、社長には俺から言っとくから、気にせ
んことや。それよりもいなくなったそののことの方が心配やなぁ。君、心当た
りはあるんかい?」
「いえ。何度か電話はもらっていましたが、釣りしてる最中だったんで・・・」
「そうかぁ・・・。まあ、心配しても始まらんちゅうことやね。そのも子供やな
いんやから、何か事情があったんやろう。置き手紙とか、探したか?」
「いえ、まだですが」
「あってもなくても風来坊っちゅうことで気長に待っとるのも大切やで。それ
よりも明日からの日程、大丈夫か?」
藤木さんからはお咎めはなく、心配を掛けてしまったようだ。俺は丁重にお礼
を言い、警察へ連絡しますからと言い、藤木さんとの電話を切った。全く困っ
たことになった。
一応部屋の全てを調べたが何も取られている形跡はなかった。不思議と俺のタ
ックルとそのさんのみが消失している。これは同一線上の事件なんだろうか?
藤木さんからのアドバイス通り、俺は警察に連絡した。プルル、プルル、プル
ル・・・。
「浜松警察ですが。用件の後にゆっくりと名前と住所を言って下さい」
若い警官の声。俺は部屋で起こったことを簡単に話し、名前と住所を言った。
「・・・今はご自宅ですか?」
「はい」と俺が返事をした時である。外からの風で急に玄関の扉が閉まった(開
けっ放しで部屋に入ってしまったらしい}。バタンと閉まる扉。俺はその扉の
内側に張られてある紙に今気づいた。
「お疲れさま。色々お世話になりました。悪いけど頂いて行くわね。〜怪盗そ
のタン より〜」
「もしもし、もしもし、もしも〜し!」
若い警官の声が俺の耳にこだまする。俺は絶句し、しばらく放心状態だった。
「もしも〜し、大丈夫ですか?もしも〜〜し!」
765 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/15 07:46
本日もご愛読誠にありがとうございました。
>ま@様
バスタードはほとんど知りませんが、出版社に干されると聞き、驚きました。
ま@様の業界でもあるんですね、そう言うことが...。
>そのを殺された駆け出し君は裏切り者伊東社長と最後の決戦ハルマゲドン・・・
カナーリそそられるストーリーですが...。やっぱりそっち路線の方がいいでしょうか?
>ハルマゲドンって事はやっぱりエアリアル&マッチョでW
最近聞かないフレーズですが、チョンマゲは今でも肉頭の常ってことでw
そのは実はキャッツアイだったのか。妹分は淳子で、姉貴は誰だ?
駆け出しが藤木から貰ったルアーの中に盗品が含まれててそれをそのが回収して回る・・・
イヤーこういう妄想を廻らせてるときりがないなw
>ま@様の業界でもあるんですね
めったにないけどね。だから一々ニュースになると。
山崎渉もエニックス(俺が今描いてる所)から首切られてるらしい。
そうでなかったら俺もヤツと出版社の謝恩パーティーとかで
顔を合わせる事になったかも・・・(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
今年に入ってから40うp3匹釣ったけどそのうちの1匹は肉頭の常だった。
やっぱ釣れるね。
駆け出し、藤木チームの敗北は確定的だった、もはやルアーも尽き
ロッドもへし折れ、万策尽き果てて藤木は自分のタックルケースに
ただひとつ残っていた、リップもアイも歪んでいたがなぜか捨てることが
できなかった、人面を象ったクランクベイトを見つめた・・・
「な、直ってる! なんでや!?」フックが手に刺さるのもかまわず
藤木はそのクランクベイトを掴んで、駆け出しに見せた
「藤木さん血が・・・、それに投げるロッドがもう・・・」
藤木から絶望の嗚咽が微かに漏れだしたとき、そのクランクベイトの
目から血の涙が静かに流れはじめた・・・。
まっつぁんどう?これ原作に来年の手塚賞・・・・・・
もう、ほんますんません、そのさんはまだスパイやったんや
残酷な展開やなぁ。
>そのは実はキャッツアイだったのか。妹分は淳子で、姉貴は誰だ?
姉貴役は 石 川 の ね ー ち ゃ ん でしょう、やぱし。
>二代目
先代のトコで愚痴ってたけど、
緊迫の展開にチャチャいれるの遠慮してただけっす。
ハルマゲドンに期待してるROMの人も多いと思いますぜ。
・・・と書くとドコゾの宗教みたいですが。
皆様おはよございます。
今朝のうpを始めさせていただきますので宜しくお願いいたします。
(第二十四話)
湖面は波のなく、静かだった。周りには少数のボートが浮かんでいるが、
それすらも湖上の景色と一体化している。鏡面状態。そんな言葉が当ては
まるほど静かだった。俺は岬先端に向けてバズベイトをキャストした。こ
の岬は沖まで大きく張り出しており、湖面下ではなだらかに掛け下がる地
形となっている。ゆっくりと湖上を進むバズベイト。その引き波は鏡面を
歪ませ、少しづつであるがルアーの進行と同じ速度で俺の足下へさざ立つ。
後ろで見ている藤木さんはまるでナンセンスだと言わんばかりだった。俺
はそんな藤木さんに微笑を一つ送る。ガボ。その擬態音が一番正しいかも
しれない。湖面を大きく割ったバスは俺のバズベイトをひったくる様に水
面下へと持っていく。ワンテンポ遅らせての合わせ。難なくフッキングさ
せたが集中力との戦いはまだ終わらない。手に感じる絞り込みはそのバス
が大物であることを予感させる。絞り込まれる竿先。不規則ながら緩急の
ある引きに俺の微笑は笑みへと変わった。藤木さんは両手を返して負けた
よと言わんばかり。次第に竿先の力は弱くなり、竿の絞り込みもさほどき
つくはなくなった。どうやら観念したか。藤木さんはしぶしぶ腰を上げる
と横のランディングネットを手に取る。竿先で誘導したバスが水面に現れ
る。
「おお、ええ感じやな」
ハンドランディングをしようと考えたがそれは藤木さんへの挑発である。
フィニッシュは藤木さんにお願いをし、俺は揚がってきた大物を両手で抱
えた。
「言ったとおりでしょ、バズだって」
さすがの藤木さんも無言である。と言っても藤木さんチューンのバズなの
で、半分は藤木さんのおかげなのだが。
「完敗や。それによう釣りよったのう、俺のアドバイスを無視して」
「だから、ですよ」
俺が笑うと一瞬遅れて藤木さんも笑い出す。この岬に居着いているバスの
存在は前から分かっていた。地元では有名なスポットだけにプレッシャー
はかなりのものである。藤木さんのアドバイスでは岬の先端をなめるよう
にダウンショットでゆっくりと攻める。しかし俺にはその反対が見えてい
た。ナーヴァスなバスをその気にさせる要因が。藤木さんからいつもの「偶
然や」が出ないところを見ると、俺の推測はかなりの確率で的中していた
らしい。
「ま、ようやったわ。これで最終試験は合格やね」
「じゃあ、これで一応・・・」
「そうや、まだまだ免許皆伝までは行かへんけど、なんとかなるやろう」
雲の隙間から夕日が顔を覗かせている。
「色々言わせてもろうたが、俺が君に教えることはこれですべてや。ホン
マによう頑張った。ほんのちょっと前やったらルアーの種類も分からん男
が、ここまで来るとはなあ」
コックピットで藤木さんは俺をまじまじと見つめる。俺は投げられたいつ
もの「小岩井コーヒー牛乳」を一口飲むと大きなため息を付く。これが安
堵の息と言うものなのか?
「トーナメントまであと一週間あるよって、しばらくは気象図を睨みなが
ら湖上に出るんやね。俺も極力出るよって、せやから情報はお互い交換し
あおう」
「はい。ホテルも近くですし、これから毎日出てます」
ほな帰ろか、の一言で俺たちはそのポイントを離れた。4月も中盤にさし
かかり、そろそろ暖かさが安定して来る頃だ。遅咲きの桜を見ながら、俺
はバスボートに揺られていた・・・。
773 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/17 07:46
今朝もご一読誠にありがとうございました。
>ま@様
肉頭、私的にはジグヘッドでの実績が高いのですが、これも厨房リグなんでしょうか?
それにしましても今年既に40うpを3匹とは、羨ましい限りです。
>かつたか様
その展開、もの凄く惹かれてしまいました。最近駆けだし君のおかげで空想する時間が
増えましたが、その様な発想はさすがです。
>奇数様
いつもご愛読まことにありがとうござます。
雑念に捕らわれず頑張りますので、今後とも宜しくお願いいたします。
>初代様
初代様スレでお恥ずかしいことをしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
今後とも精進させて頂きます。
嵐の前の静けさて言うヤツやな、楽しみやで。
しょうもない事書き込んでほんまかんにんやで。
(^^)
776 :
名無しバサー:03/04/17 13:05
ほしゅあげ
777 :
名無しバサー:03/04/17 21:51
今日も犯された。
Mステーションの本番前に彼が急に私の控え室にやってきて、衣装を着たらすぐ自分の
部屋に来るように言った。本当に卑劣な、卑怯な男だと思う。でも私の曲は彼にしか作れない・・。
部屋に行くと、彼はカギをかけて、後ろから私に抱き付いてきた。胸をまさぐりながら
「今日は何して欲しい?あやや?」
私は黙っていた。
「そういうカオも可愛いねぇ・・」
そう言いながら私の耳を噛む。片手で胸をいじりながら、もう片方で衣装をまくりあげてゆく。
フリフリのついたワンピースをどんどんと上に持ち上げてから、ショーツに指をかけられ、無理矢理脱がされる。
「そこに手ェつけろ」
そう言って壁に手をつけさせられ、ショーツを半分ずり下げたまま彼にお尻をむけた。
そしてベロベロとわたしのあそこを舐め始めた。なんていやらしい男だろう。舐められながら
ありとあらゆる罵声を心の中で叫んだ。死んじゃえ!バーカ!ヘンタイ!
・・でもそのうち何も考えられなくなってきて、気づいたらヘンな声がでちゃってた。彼は
「ふふ・・」
っていやらしく笑って、それから指を入れられた。最初は一本で、中で指を曲げたり
動かしたりしていたけど、そのうち二本入ってきて、中をかきまぜられた。ぐちゃぐちゃと音がして、
また思わず声を出してしまった。
それから一気に犯された。何度も何度も突かれて立ってられなくなった。
しゃがみ込もうとしても許してくれない。壁に手をついたまま膝ががくがく震える。
足元には水滴がぽたぽた落ちていて、私濡れてるんだ・・って思った。
彼の動きがだんだん早くなってきて、気が遠くなりかけたころに
「出すぞっ!」
と言って彼は私の中に出した。
しばらく動けなかった。何も考えられなかった。
彼はそのまま私にショーツを穿かせて、ニヤニヤしながら
「気持ちよかったやろ?そんじゃ仕事してきーや」
と言う。収録の時間が迫っていた。
778 :
名無しバサー:03/04/17 21:54
いい
>二代目氏
遊びにきました(w
気がつくともう800近い!凄い!!
それにしても緊迫する場面やコメディー場面を器用に書き分けてますね
とても参考になります
さて明日は大潮で気温も高い絶好の日
爆釣のヨカーン
おはようございます。
今朝のうpを始めさせて頂きます。
今江さんのトーナメント参加が決定してからの俺たちはあわただしい毎日
を送った。まずは俺の改造計画が一番の難題で、これには正直伊東さんも
藤木さんも本業そっちのけで対応してくれた。バス釣りに必要な様々な知
識、道具の使い方、そして考えたか。それら全てを短期間のうちに吸収す
ることが必須であり、それをして初めてスタートラインに立てる。約7週
間の短い期間だったが、藤木さんからは渋々だが免許皆伝をもらった。し
かしこれだけで競技で戦えるレベルだとは思っていない。藤木さんとのコ
ンビでなかったらとてもではないが、俺に勝機はなかったろう。
ボートがマリーナに着いた。クラクションを鳴らしてしばらくすると、マ
リーナの従業員がボートの回収に出てくる。その間俺がボーっとしている
と藤木さんが俺に携帯を差し出す。
「社長はんからや」
受け取った携帯からはいつもの忙しい声が聞こえてきた。
「おお、遅くまでご苦労さん。さっきな、山下さんから連絡があって、
今夜山下さんのところに来て欲しいって言ってたぞ」
「え?山下さんが俺に??」
「うん。多分エントリーしたトーナメントのことで話があるんじゃないか
な。とにかく行って来てくれるかい。俺も一緒に行きたいが、今はそれど
ころじゃないし。君の使うロッドの最終調整をしないと間に合わんしな」
「・・・分かりました。で、山下さんは何処に?」
「河口湖のなんとかホテル・・・何て言ったっけかなあ?後でまた連絡する
から。それまで部屋でゆっくりしててくれ」
電話は切れた。やっとフォークリフトが回ってき、俺と藤木さんはボート
を降りた。
「社長はん、何やて?」
「ええ、何か山下さんが俺に話があるとか・・・。今夜逢うことになっちゃ
いました」
「・・・そうか。まあ気いつかなはれ」
「どう言う意味ですか?」
ボートが運ばれていく風景を俺は眺めていた。藤木さんは残りのコーヒー
牛乳を飲み干すと俺に言う。
「どうもこうも怪しいんや。まあ俺の勘違いかと思うんやけどな」
「何のことですか?俺はてっきり山下さんは俺たちの見方だと」
「そう言うところがあの人の旨いところや。今回の件、俺としては自分自
身の目的があるから、あまり大きな声では言うておらんけど。社長はんも
その点は心得ておるんやないとちゃうか?」
俺はこの眼で見た。山下さんと伊東さんがタッグを組んで一つのことをや
り遂げる結束の場を。藤木さんはそれが山下さんのポーズだと言うのだろ
うか?それと同時に伊東さんもそのことが分かっている(仮面を被ってい
る)のだろうか?
「ともかく俺は行きます。俺は約束したんです。今江さんの暴走を止めることを」
藤木さんは夕暮れの湖面を眺めている。俺の言葉は聞こえたのだろうか。
「オッケーです。お疲れさまでした」
マリーナの従業員が引き上げるのを見て、藤木さんは腰を上げた。
「ま、君の好きなとおりにすればええねん。俺にとっちゃ山下会長の動向
には興味あらへんしな。せやけどな・・・」
藤木さんのマジ顔。ちょっと怖いがこんな時の藤木さんの一言は非常に切
れ味が鋭い。
「心許したらあかんで」
星明かりがチラホラと見えだしたマリーナを俺たちは足早に退散した。
784 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/18 07:28
本日もご一読ありがとうございました。
>かつたか様
盛り上がりをじらしている様で、スミマセン。
もう少し駆けだし君のトーナメント参加におけます「動機付け」を書かせて下さい。
>初代様
お身体の具合は如何でしょうか?
「霞」の方は毎日お邪魔をさせて頂いております。
隙あらばまたリンクさせて頂きたいのですが...。
初代様こそ、人物像を的確にとらえた描写、毎度ながら敬服しております。
ではまたの機会、宜しくお願いいたします。
そうやな、そらそうや、石に囓りついても今江に勝たないかんて言う
動機やら怒り、悲しみがもっと盛り込まれんとな、じっくり読ましてもらうで。
↓復讐の為の動機ならコレがいい!
仲間をみんな殺されて目の前でそのがレイプされて右目と左手を失う
ベルセルクの話ねw
誰か知ってる?
こんなどぎついのをTVで放映してたんだよな。スゴイよなあ・・・
>マ@サン
>>767のレスはそれですわ、変身すんのは藤木でエバグリのゴッドハンドw
駆け出し君はその後、伊東社長が最後に鍛えしビッグロッド
「ホオジロ鮫殺し」を背に・・・・
またつまらんことを・・・ す、すんまへ〜ん。
>787かつたか氏の元ネタは分からないけど、
連載と同時進行でパロディが進んでるw
実はイマカツと駆け出し君は兄弟で、終末戦争後に
一子相伝の釣法・北湖神拳をめぐる壮絶な兄弟喧嘩が始まる!とか。
酒場で泥酔した隙に、外泊届に偽装した外人部隊の入隊志願書にサインさせる、とか。
・・・いかん我ながら陳腐だ・・・
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
おはようございます。
今週も宜しくお願いいたします。では始めさせて頂きます。
山下さんと逢えたのは夜も大分遅くなってからだった。俺が待ち合わ
せ場所を知らな過ぎたことが原因だが、山下さんは快く待ち合わせ場
所を変更してくれた。そこは河口湖畔の温泉ホテルで、俺は指定され
ていたロビーで山下さんを待った。10分遅れで山下さんは到着し、
「ひさしぶりですねえ」と簡単な挨拶を済ませると俺の前に腰を下ろ
した。
「もう大分準備は整ってますか?」
俺は今江さんのトーナメントに出場する準備のことと思い、おかげさ
までと返事をする。
「そうですか。私も君の活躍にはとても期待しています。今のJBを救
えるのは君しかいないと言っても過言ではありませんから」
山下さんの眼が一瞬光った。それは輝きと言うものではなく何だか企
みを持っている様な感じであった。それからしばらく世間話が続いた
が、どうも俺の受け答えと山下さんの言いたいことにすれ違いが見ら
れている。山下さんは俺に何の様があって面会を希望したのだろうか?
さっき見えた眼の奥の輝き。こんな光景を俺は一度経験したことがあ
る。そうだ!あれは恋瀬川で今江さんと対峙した時だ。夢のためにそ
のさんを踏みにじる今江さんの眼と同じ輝きをしていた。
山下さんの腹の中にも邪因な考えが渦巻いているとは俺には思えない
が、もしかすると・・・。
「今のJBは混沌としています。それが誰の責任なのか?カリスマ性を
持つと言うことは同時に大きな力を手にいれたと言うことです。今江
君はいち早くそのことに気づいていた。いや、むしろ彼の持つカリス
マ性は彼の中では計算されているものなのかもしれません。私にはそ
れが権力の掌握としか思えない。だからこそ彼に鉄槌を下すのです」
何かに取り憑かれた様に山下さんの会話は続く。
「今大事なことは彼を追放することです。私はそのためのチャンスだ
と思い、彼の新団体設立について容認しました。彼に苦渋を舐めさせ
ることは私にとっても辛いことです。しかしそれが彼のためであるの
なら私はあえて鬼となろう。そう決めました」
「・・・そこまでして今江さんを駆除する必要があるんですか?俺に
は今江さんがやろうとしていることの真意は分かりません。でも俺に
バス釣りを語る今江さんの眼は少年そのものです。とても邪推に溺れ
ている人間の言葉とは思えないんですが」
山下さんはフフフと笑うとソファに深々と腰を沈める。
「それが彼のもくろみ何ですよ。それに騙された人間を私は何人も知
っている。むしろ私もその被害者の一人ですから。危うく君も被害者
になるところでしたね」
本当にそうだろうか?俺の頭の中はかなりパニック状態になっている。
何が真実で何が嘘なのか?
「おっと、話が長くなりましたね。本題に入りいましょうか」
そう言うと山下さんは背広のポケットから何枚かの名刺を取り出し、
俺の前で広げて見せた。
「何ですか、これ?」
名刺には「代表取締役社長」の肩書きと会社の名前が大きく印刷され
ており、それらは全て異なる社名であった。
「これは私がピックアップしたメーカーです。もちろん全てバスフィ
ッシングに関するメーカーだが・・・。今江君を追放してくれたら君
はこれらのメーカーをスポンサーとして紹介させて頂きます。もちろ
んこのことは伊東君にはまだ話していませんが」
「・・・それ、どう言う意味ですか?」
「つまり君をJBの看板にしたい。これが私の希望です」
794 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/21 07:53
今朝もご一読の程、誠にありがとうございます。
>ま@様
ベルセルク、予想外の展開と言う気がしています。もしかしてガッツもゴットハンドに
なるのでしょうか?う〜ん、ま@様が行っていたバスタードの二の舞にならなければいい
のですが...。
>カツタカ様
なかなかトーナメントシーンに入らず、済みません。動機付けといいますか、駆けだし君が
単に復讐のためにトーナメントに出るのではなく、自分の立場を疑問に思いながら戦う姿を
描いてみたいと思っております。しばしの我慢をお願い申し上げます。
それにしましてもベルセルク調の駆けだし君、カナーリ興味惹かれました。
新スレでやりませんか?w
ではまた明日も宜しくお願いいたします。
いやいや、もうイヂメんといてw
僕に二代目さんみたいな文章表現力あらへんがな
もうこのスレも200ほどしかないから、なるべくスレ汚さんように
するから、がんばってや。
そろそろパート3をやりたい人が出て来るでしょう
ちなみに俺の愛読書はヤングアニマルです
おはようございます。
今朝の分、うpさせて頂きます。
>初代様
1000までで終わらないかもしれません(涙)。
私が別スレ立ち上げても宜しいでしょうか?
>かつたか様
お気を悪くされましたらお詫びいたします。
思うのですが、常連ROMの方々は私と世代が同じなのではと...。
さらに山下さんは続ける。
「田辺君、並木君、佐々木君。数々のプロたちが私のところから巣立
っていきました。今江君に至っては私に反旗を翻している始末。そん
な中で私は次世代のプロとして君に注目しています。バスプロ個人が
バス業界を牽引しているのではないと言うことを開眼させるためにも、
もう一度団体の復権が必要なのです」
その後も山下さんの話は続いた。JBと言われる団体に属することの
メリットやその中での俺の役割。リップサービスのつもりで聞いてい
たが、不思議と話が進みにつれて俺なくしてJBなしと言わんばかり
の話に聞こえてくる。確かに悪い気持ちはしない。でもこの話、どこ
まで本当なのだろうか?もしかすると余計なことなど考えずに今俺に
できることをやり遂げ、このまま山下さんと一緒にJBを盛り上げて
いくことが一番大切なことなのだろうか?
ふと俺は成田さんのことを思い出した。以前成田さんと潮来で飲んだ
とき。成田さんは言っていた。団体にはどうやってもお金が入るよう
にシステムになっていると。ならば山下さんのこの話。俺は利用され
ようとしているのか。
「とにかく今返事はいりません。ただ考えておいてください。JBの
未来と、バスフィッシングの未来について」
山下さんの言葉が俺の頭に響いた。今までに考えたこともない未来。
俺がバスプロになり、バス釣り業界をリードして行く・・・。
山下さんの車が遠ざかって行く。半信半疑の話だがそんなことよりも
俺は今江さんのことがとても気になった。今江さんは何を考え、何を
したくてバスプロになったのだろうか。
業界を盛り上げ、トーナメントを善戦したが結局は今江さん自信も山
下さんから見ればただの駒にしかすぎなかった・・・。そして自ら主
催のトーナメントを開催する。たとえそれが自分を追いつめるための
ステージになろうとも揺るぎない自信を持って藤木さんや俺らに挑発
を送る。
「生き方が下手なんだよ」
まだ夜風が冷たい。俺は「霞」のマスターが言っていた言葉を思い出
していた。
800 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/22 07:43
本日はここまでにさせて頂きます。
明日、不在なためにうpは木曜日とさせて頂きますので宜しくお願いいたします。
次回からやっと対決編となります(かつたか様、お待たせしました)。
はじまるな? ハルマゲドンが、断罪の塔アルビオンでの蝕が、
ア・バオア・クーが、星と判宙太の戦いが・・・
けどまだフライト前の一悶着がドド〜ンとありそうやね?
消費者金融のCMの話
サラ金のターゲットっていうのは低所得者と低学歴者なんです。
だから?T●コム?Uがドカチンとフリーターが金を借りるCM作った。
するとヤッパリそういう関係の人達がたくさん借りにきた。
?T●イク?Uも負けじと新しいCMを作る時、ターゲットをしぼった。
そこに白羽の矢が当たったのがバサーなんです。
他人のバスボートみて「いいな〜」
そして「そうだ!借りれば良いんだ!」と思い付く。
実際、顧客リストの趣味の欄には?Tブラックバス釣り?Uと書かれたのが多い。
以下略
某週刊誌のコラムより
>「生き方が下手なんだよ」
>まだ夜風が冷たい。俺は「霞」のマスターが言っていた言葉を思い出
>していた。
こういう悩める主人公の描写、カコイイっす。
目を閉じたままZIPPOで煙草に火を点ける横顔が、頭に浮かびました。
そして鼻を焦がす・・・
茶々入れてスマソ!
おはようございます。
出張のためうpできませんでしたこと、お詫びいたします。
では始めさせて頂きます。
(第二十五話)
初めてと言うものは何かと大げさにするものだが、バス釣りのトーナ
メントでこれほどまで派手な演出をできるということは、それだけで
主催者の人気の程が伺える。今江さんのトーナメントはGWが明けた
5月中旬からキックオフした。参加者は総勢60名。人数としては少
ない方だと藤木さんは言っていたが30組ものボートが湖面に浮いて
いる風景は俺を驚かした。
今期のトーナメントは試験的と言うこともあって、幾つかの限定があった。
まずはバスボートオーナーであること。これに関しては間口を狭くして
しまうとの見解から今期限りらしいが、トーナメントでの試合運びを考えると
ボートオーナーは非常に有利である。中にはレンタルバスボートでエントリー
をした組もいたが、今江さんの考えで却下された。開会前のコメントでは
「格好つけて何が悪いんや」とはっきり言っていたところをみて藤木さんは
開口一番「今江らしいのう」。
簡単にトーナメントのルールを説明しよう。詳細は伊東さんへの手紙
で明らかとなったが、追加項目が増えていた。まずはGSPの導入。
かなり精度の高いものらしく、保安目的が主目的であるが、禁止エリ
アに進入している組へのペナルティーが本当の目的だろうとの意見も。
次は監視ボートの巡回。これはかなり不定期になるが、違反防止の策
らしく、どの程度の効果があるのか疑問である。その次が定時連絡。
あくまでメーカーとナビは一日ごとの交代で、双方が協議に参加でき
るのはSSのみであるが、中には一日中SSをやる違反者も出てくる。
これを防止するために先の巡回監視と定時連絡があり、定時連絡につ
いてはビーコンに反応している人間が本当にナビなのかを確認する。
確かに違反をしようとすれば抜け道はざるのようにあるが、参加して
いるメンバーの目を見るととてもその様なことをしてまで勝とうする
意志が見られない。藤木さんも言っているが、「みんなマジやで」。
今江さん主催ということで打倒今江に燃えるものが大半であり、それ
だけ今江さんのバス業界への影響力が分かる。
さて次に参加者について。俺はほとんど分からないが、開会式で逢った
限りでは菊元さんや村田さんの姿は見えなかった(後で聞いて、村田さん
がバスプロでないことを初めて知ったが)。
メンバー表を見ると、成田さんがエントリーしていることに気づいた。
それと・・・なんとそのさんもエントリーしているではないか!
ちなみに成田さんのパートナーは関和さんと言う人で、そのさんのパートナーは
SINGOと言う名前だった。この人外人ですか?と藤木さんに聞くと笑われた。
一番目を引いたのは今江さんのパートナーだった。
メンバー表には「今江・小山」と書いてある。
「小山さんってどなたですか?」
「小山さんか・・・今江は何を考えておるんや?小山さんはそれでもええんか??」
俺の問いなど全く聞こえていない様子で藤木さんはブツブツとつぶやいている。
小山さんってそんなに凄い人なのか?
今回のトーナメントレイクは北浦である。霞ヶ浦の隣に位置するこの湖をキック
オフ・レイクに選んだことには理由があるらしい。俺はあまり詳しいことが分から
ないが、JBの影響力が限りなく低いところで関西ではところに今江さんは
こだわったらしい。まあ俺にとってはどちらでも同じことなのだが・・・(湖を
えり好みできるほどの腕ではないから)。
いよいよ開会式の始まりである!!
809 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/24 07:51
本日もご一読ありがとうございました。
>かつたか様
どちらかといいますとソロモン攻略系を目指しています。
達成はしたけど...と言う感じです。
>奇数様
いつもご愛読をありがとうございます。セリフ回しは初代様のイメージを大分
壊してしまったと反省しております。
>ま@様
駆けだし君がカリスマ性を持つと言いますか、個人的には知らず知らずのうちに
彼に皆期待を寄せると言う設定を目指しております。
では、またの機会を宜しくお願いいたします。
810 :
bloom:03/04/24 07:52
そうかぁ、PART3に含みを持たせるっちゅうわけやな?
それも楽しみやがな、がんばってや。
今江・小山組マジですか? 意表を突かれたっす。
ゲイリー・糸井組を出場させて、湖上に響き渡る「ハガユイヨ!」なんてのを
期待してたけど、そんなネタなさそうな緊迫感っすね。
おはようございます。
今日は天気が悪いですが、ガンバってうpさせて頂きます。
エントリーしている人の大半はJBのバスプロだが、中には一般のア
ングラーもいたのには驚いた。よくもこんな大きなボートを維持でき
るものかと見ていると、開会式が始まった。初めと言うこともあり、
マッチコミッショナー兼メーカーの今江さんがステージに上がった。
そばには山下さんの姿も見える。
「おはようございます、皆さん。と言っても知った顔ばかりやね」
少ないながらも笑みを送る人たち。俺らの位置からは今江さんの顔は
はっきりと見えないが、藤木さんは緊張した面もちで今江さんの話に
耳を傾けている。
「どうにか開催までこぎ着けました。これもひとえに皆さんのおかげ、
それとここにお出での山下会長のご支援があったからこそだと思いま
す。このトーナメントは僕の夢でもあり、今後のバスフィッシング業
界に一石を投じるものになるでしょう・・・」
話の最中だが藤木さんは最後まで聞かずにタックルの確認を始めだし
た。
「いいんですか、話を聞かなくても」
少し音の割れたスピーカーから響く今江さんの声をまるで無視するか
のように藤木さんは一本一本丁寧に竿のチェックをしている。藤木さ
んらしい。そんなことを思いながら、俺も今江さんの話は途中で切り
上げて、船体のチェックを始めた。
「・・・です。まあ話はこの辺にして、山下会長から一言ご挨拶を頂けれ
ばと」
ふと壇上を見ると、そこには笑顔の今江さん、祝福の山下さんがいる。
この二人が考えていることはおそらくこの場の誰もが知り得ないこと
だろう。虎視眈々。そんな言葉が俺の頭の中をよぎった。
「手を休める暇があるんやったらこっちに来いや」
俺は「はい、はい」とばかりに藤木さんのそばでタックルボックスの
チェックを行った。
いよいよである。この日が来ることを誰が予想しただろうか?菊元さ
んとの出逢いから始まった俺のバス物語。武者震いが俺の膝を駆け抜
けるが、震えが顔に到達した瞬間、俺の目の前には藤木さんの笑顔が
あった。
「まあ落ち付けや。焦らんと、どっしり構えておったらええんや」
藤木さんはいつもの小岩井コーヒー牛乳を俺に投げると乾杯とばかり
に頭上にかかげた。
一口飲んだコーヒー牛乳はいつもより甘い感じがした。
午前6:50。第一フライトのボートがゆっくりと出艇準備に入った。
「俺を信じろ」
「え?」
藤木さんの背中がそう言った。今の俺にはとてもありがたい言葉だった。
816 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/25 07:52
短いですが本日はここまでとさせて頂きます。
ではレスを...。
>かつたか様
できればPART2内で終わらせたいのですが、ご存じの通り、情景描写を入れるのは
好きなので、長くなってしまいそうです。
>奇数様
ゲイリー・駆けだし君組と言うのは考えていたのですが、イトイは盲点でした。
ではまた来週お願いいたします。
817 :
bloom:03/04/25 07:52
かまへんかまへん、ドカベンなんか一回の夏の甲子園、3年やりおったんや
スレッドの2本や3本、納得いくまで書いたって。
おはようございます。
本日の分、うpさせて頂きます。本日は4本のみとさせて頂きますので
宜しくお願いいたします。次回のうpは30日を予定しております。
>かつたか様
別スレ、本当になりそうです。
先日デビルマンを読み返し、もうちょっと頑張りたいという気持ちになりました。
中だるみの多い作品で初代様の様な面白さはありませんが、どうぞ末永いお付き
合いを、またここまでご愛読頂いた方々には、今しばらくのわがままをお願いさせて
頂きます。
「あかん、それでは!」
湖底に消えていくバスの最後のエラ洗いの音は藤木さんの声にかき消
された。
午後1:10。俺たちは北浦下流部の山田ワンドにいた。先行者がい
たのだが、俺たちの姿をみるとすぐに立ち去ってしまった。気になる
が藤木さんは「俺らが切り上げの合図だったんやろ」と言うと的確な
指示を俺に送る。
初戦一日目のメーカーは俺、藤木さんはナビに徹してくれた。ここま
での釣果は5匹と、既にリミットメイクは完了している。藤木さんの
誘導は正に精密機械さながらで、風向きと地形から判断したポイント
周辺を魚探で細かく探っていくという非常にオーソドックスなものだ
った。しかしこれまでのプラの結果、魚は下流部に集中していること
を藤木さんは知っていた。ほとんどの組が上流部に集中する中、俺た
ちだけが下流部に浮いている。しかし午後を回った頃から吹き始めた
風はエレキに慣れない俺にとって一番の大敵であった。
「このワンドをもう一度流す。あそこに学校が見えるやろ?」
指さす方向には遠目ながらも校舎の形が見える。
「あの校舎を軸にしてワンドの左右5m。これを外れたらここでは結
果出えへんと思えよ。魚探にはぎょうさん魚が写っとるがこれはノンキーや。
ほんまもんは北岸におる」
液晶画面を凝視しながら藤木さんはデッドスローで微妙な位置あわせ
をしてくれる。
「エンジンでは限界や。何とかエレキでポジション維持してくれへん
か。ここはエレキの練習やと割り切ってもかまへんで。取りあえず残
りの時間はここにおるつもりや」
エレキを踏みながらルアーを動かすことは思ったより大変であること
を初めて知った。こんなことならもっと練習をしておけばよかった。
俺の予想が正しければ、藤木さんはこの場所でSSが来るのを待って
いるのだろう。この位置で粘ることで、SSが来た瞬間ワンド入り口
の岬に移動すると思う。山田ワンド入り口は300m近く大きく張り
出した馬の背になっているが、その先端は尖っておらず、だらだらと
している。藤木さんはそのだらだらとした水深約5m付近から一気に
2mまで駆け上がるポイントにキーパーが付いていると言う。しかし
それは賭であると俺は思った。第一に今日の水温は今の時点で約12℃。
風が強くなっていることから5m付近の水温はおそらく10℃を切っ
ていると予想できる(あくまで俺の感だが・・・)。そうなると2m付近
にいる魚は5mの深場から上がってきたものではなく、浅いところを
回遊しているノンキーである可能性が高い。それなら水温が安定して
いる山田ワンドに集中した方が得策である。
「藤木さん」
「なんや?」
「SS、ワンド入り口での勝負は危険だと思います。いっそのことこ
のままワンド内でキーパーねらいに行きませんか?」
魚探の画面から目を離すと周りを見渡す。風が強いせいか、それとも
俺の操船がよくないのか、ボートは大きく揺れながら流されていく。
「それも一理あるな。せやけど、この風はワンド入り口で大きなよど
みを作っとる。それはベイトが集まるには絶好の機会や。そうすると
深場のバスもおちおちしておれんやろ」
「そうですが・・・。この時点で3.8kgですよ。多分一匹入れ替えで
4kg代と考えると、今日のところは取っておくべきポイントかと」
「なら残りの時間、ここのおるってことか?」
「はい。巻物で探りましょう。それが得策です」
藤木さんは苦虫を潰したような顔をしている。確かにメーカーはナビ
の誘導通りにゲーム展開をしていく。俺は経験の少ない素人だが、俺
にはなぜか藤木さんが急いでいる気がしてならない。根こそぎ取らな
いと気が済まない性格なのか?その時無線連絡が入った。
今から1時間、SSの始まりである。
823 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/04/28 07:17
俺は船首から離れると今までの場所を藤木さんに変わってもらい、コ
ックピット後ろで竿を振り始めた。SS開始5分、藤木さんに一匹が
でた。しかし易々とランディングできているところを見ると、ノンキ
ーに違いない。続く15分後と20分後。面白い様に藤木さんの竿が曲
がる。俺の竿も曲がるが明らかにノンキーであることが分かる程度の
引き。俺の選択は間違っていない。事実SS中に水揚げした魚だけで
もライブウェル中のウエイトに匹敵している。しかし・・・。そろえ
ることは容易だが、今の状態からあと少しのウエイトを伸ばすことが
できない。ほどなくSS終了の連絡が入る。藤木さんは静かに竿を置
くと、ため息一つ付き、呆然と立ちつくす。
「釣れましたね、やっぱり。俺の選択もたまには当たるでしょ」
俺は悔しさを紛らわすため、めい一杯の強がりをした。
その誇示を分かっている様子の藤木さん。俺は藤木さんの眼が見られ
なくなり、そのまま視線をそらすと奥歯を噛みしめた。
藤木さんは「見ろ」とばかりに指差す。
その方向は藤木さんが考えていたポイント、ワンド入り口のなだらかな
岬だった。
「あ、あのボート・・・」
水しぶきを立てながら疾走していく真っ赤なバスボート。あのボート
は今江さんの・・・。
「同じや、考えておったことは」
そう言うと藤木さんはコックピットに腰を下ろした。
どう展開していくんかまだ読めんねぇ、とりあえず菊もっさんは
霞ヶ浦のほとりにある居酒屋で裸エプロンか?
北浦を知ってるともっと楽しめるんでしょね。
こんなことなら全盛期に行っときゃよかった。チョト後悔。
そろそろメガの秘密兵器が気になってきたっすが・・・?
おはようございます、皆様
それでは今朝の分をうpさせて頂きますので宜しくお願いいたします。
>かつたか様
展開としましてはなるべくベタな感じを避けようと思っております。
このままイマカツを倒して終わり・・・
にはなりません。
>奇数様
メガの新兵器は最後に出てきます。
メガと言うよりは伊東・藤木の新兵器になりますが...。
ではまた明日も宜しくお願いいたします。
↓始まります。
「圧巻」
この言葉が一番ふさわしいトーナメントとなった。連日ドックに帰っ
た俺たちを待っていたのは今江さんの高笑いだった。藤木さんは何も
言わず、今江さんのコメントを聞いていた。5kg近いウエイトを誰
が想像しただろうか?結局俺たちは入れ替えができないまま最終検量
で3880gでフィニッシュした。ほとんどの選手が上流部の2mラ
インを丁寧に攻めてウエイトを伸ばしていたことを考えると一発逆転
を狙えた感も否めない。しかし驚きは上流部をあえて見切り、下中流
部から下流部のハードボトムのみを狙い驚異的なウエイトを叩き出し
た今江・小山組である。この勢いはとどまることを知らず、結局3日
間通じて今江・小山組は約13kgのウエイトでぶっちぎりの優勝で
あった。ポイントはハードベイトを駆使して魚を広い、入れ替えはS
Sのみで行うと言うかなりタイトな賭であったが、豊富な経験を生か
した両者の判断は的確だった。お立ち台のコメントでも俺たちと遭遇
したことに触れており、あのポイントは過去の実績からも十分キーパ
ー場として確立しているとの話だった。もっともその場所を攻めたの
は俺たちと今江・小山組のみで、その場所がシーズナルパターン外れ
ていたと言える。言い換えるとその場所で十分に攻めきれなかった俺
の判断ミスが悔やまれるのだが…。
コメント中に小山さんが「ハードボトムをイーターで舐めるように引
いてきた」と言う意味が分からずに隣の藤木さんに聞いてみたが「俺
がバイブでやっとたの、見とらんかったか?」との返答。ポイント読
みや釣り方まで今江さんとバッティングしていることを含めると、勝
負の差は俺と小山さんの違いくらいかもしれない。歴戦の勇者と駆け
出しの差は火を見るよりも明らかである。藤木さんの奮闘。この言葉
が俺の頭から離れなかった。そして何よりも初日SS中での俺の判断
ミス。それについて藤木さんはその後の試合中、一切に口にしなかっ
た。俺を気遣ったのか、それとも地合の読み違いはトーナメントによ
くあることなのか?いずれにしても俺にとって大きく心の残る結果と
なってしまった。第一線目を終えた時点での順位は以下の通りである
(ちなみにこのトーナメントにおいてポイントは上位5組しか発生し
ないらしい)。1位:今江・小山組(50ポイント)、2位:小野・
泉組(40ポイント)、3位:成田・柳組(30ポイント)、4位:
川越・川口組(20ポイント)。俺たちは5位で第一戦目を通過した。
俺にとって初めてのトーナメントで5位に入賞したことは嬉しいが、
それ以上に課題が山積みであった。
北浦からの帰り道、結果を聞いた伊東さんから祝福の電話が入った。
電話口では冷静な藤木さんだったが、電話を切った後の笑顔はまるで
子供のようだった。
「藤木さん…俺の、俺の判断ミスで…」
俺は初日SSでの失態を素直に詫びた。初日のミスは2日目にも響い
ていた。SSのミスから俺の判断はほとんど的を外したものばかりだ
った。しかしシャッドとラバージグを駆使した藤木さんは俺の判断ミ
スをカバーしてくれた。
「…もう済んだことや。それに俺の計算の中に君の実力も入っとる」
「それならいいんですけど…でもパートナーとして俺の実力って…」
「ま、もうええやろ。入賞がフロックでないことを証明させることが
大事や」
首都高速に入った俺たちはちょうど有明ジャンクションに差し掛かっ
た。ふと藤木さんが漏らす。
「今江、相変わらずやった」
ほんの少しだが嬉しそうな表情を見せる藤木さん。まるで今江さんの
活躍を喜んでいる様子である。
しかしこの表情がその後の展開に大きな影響を及ぼすことを誰が想像
したであろうか?
「そやそや。次の芦ノ湖はワーム禁止やから、覚えとってな」
既に次の試合は始まっている。2週間後の今日、その舞台は俺に大き
な試練を与えたのだった。
830 :
名無しバサー:03/04/30 09:42
うpしたならageとかなきゃ、もう残り少ないんであまり邪魔
しませんけど、楽しみにしてますよ。
おはようございます。
明日はお休みをさせていただきますので、次回は連休明けとなります。
引き続きのご愛顧を宜しくお願いいたします。
>830
すみません、age忘れてしまいました。
では本日の分、うpさせて頂きます。
プラでは何度か来たことのある芦ノ湖だが、平地との高低差が激しい
こともあり、寒暖の差もそれに比例して激しい。昨日まで快晴だった
天気も朝方未明から降り始めた雨によって一変した。同じ山上湖の富
士五個と比較して芦ノ湖との寒さはひときわである。防寒具を用意し
ていない俺たちはフライトまでの時間、缶コーヒーで暖を取るしかな
かった。初戦の成績は無かったことにしよう。タックルの用意をして
いる俺に藤木さんはそう投げかけた。5位と言う順序はまだ序盤戦で
ある現段階では非常に曖昧な順位である。ましてや俺の実力を考える
とそうもフロックが続くとは思えない。しかしそれを越える何かを持
たない限り、俺の、いや、藤木さんの思いは達成できないことは明白
である。
「寒いですね」
かろうじてフリースを重ね着している俺は藤木さんにつぶやく。
「芦ノ湖はこの寒さが名物や。特にこの時期、寒さの間に見せるほん
の少しのタイミングを見逃すとあかん」
「そうですか・・・。俺、この前の試合の時思ったんです。もしかしたら、
って言うか俺がいない方が藤木さん、本当に自分の好きな釣りができ
るんじゃないかって。上手く言えませんが・・・」
寒さにかじかみ、こすり合わせている手を見つめる。藤木さんのため
息が俺の耳まで届く。
「試合不成立や、君がおらんと。ペア組む人間はぎょうさんおるで。
せやけど俺のパートナーは君や。それが不満か?」
背中を丸めた藤木さんが首だけを俺に向ける。優しい目をしているん
だ、この人は。俺はこのときパートナーと言う言葉の重さを初めて知
った気がした。
その時大会本部から無線が入った。どうやら緊急連絡らしい。藤木さ
んは召集のかかった場所へと移動すべく、重い腰を上げた。立ち上が
ると「ええから」とばかりに手のひらを振って俺を制す。俺はその言
葉に甘えて、そのままボートの上で寒さを耐えていた・・・。
藤木さんの帰りは大分時間が経ってからだ。競技開始時間はとっくに
過ぎている。会場のざわめきが大きくなりかけた頃、藤木さんの姿が
見えたと言う状況である。帰る早々、藤木さんは重苦しい顔をしてい
た。何かあったのだろうか?もしかしてけが人が発生したのか?おそ
るおそる俺が様子をうかがっていると、それを察した藤木さんは口を
開いた。
「腐っとるな、何もかも」厳しい表情に俺は事の重大さを感じ取った。
834 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/01 07:23
「何があったんですか?大きな事件ですか??」
「・・・事件と言えば事件やな。と言うよりは、妨害っちゅうことや」
「妨害?」
ボートエッジに腰を下ろすと藤木さんは黙り込んでしまった。よく見
ると周りの参加者たちの中には撤収の雰囲気を漂わせている。これは
どういうことだ?
「藤木さん、これって・・・もしかして大会中止ってことじゃ・・・」
「まだそこまでは分からんよ。せやけどな、この状態では試合続行不
可能や」
「試合が無くなる?それってどう言う意味ですか!」
「ちと言い過ぎたわ。この試合は続行するやろう、多分。でもな、こ
れからこのトーナメント・トレイルが続くことが難しくなるかもしれ
へんっちゅうことは確かや」
「今回は大丈夫で、次回がなくなるってことはトーナメント自体が成
立しなくなるってことですか?」
「・・・そこまでは分からんよ。さっき聞いてきた話をしたるさかい、よ
く自分で考えてみいや」
そい言うと藤木さんは本部から伝達されてきた状況を俺に話してくれ
た。トーナメントの開催を危ぶむ最大の原因は参加者の危険である。
特に注目されたのは前回今江さんとペアを組んだ小山さんの大会不参
加意志である。原因は本人の口からは最後まで発せられなかった。小
山さんを始め、多くの参加者が今後このトーナメント参加を辞退して
いる。
「結局残ったのは20組、合計40名のみや。それにな、トーナメン
トをサポートしてくれはるスポンサーの中にも辞退社が出てきとる。
おかしいで、これは。よく考えてみ」
藤木さんの顔が強ばっている。誰かの陰謀。そんなテレビドラマの中
での出来事を俺は想像していた。
「誰かが今江の邪魔をしとる。それも正攻法でないやり方でや」
藤木さんの思い。トーナメントの行方。大会本部から無線連絡が入っ
たのはその時だった。
いったい何があったんだ!もしやリールもロッドも使用禁止になり
手釣りのみとかか!?まさに伊藤氏が唱える漁師釣法が爆発して優勝へ!
んなこたーないか・・・
う〜ん、へ○釣り団体とか・・・ がま○つなんかあっちの方が・・・
冗談はさておき、さらに緊迫度が増してきてますがな、ほんまに先が
読めん、さすがやな。
さげ
838 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/06 07:38
おはようございます。
しばらくお休みを頂けましたこと、お礼申し上げます。
連休中はノーバイトで、カナーリへこんでいます。
では本日の分、うpさせて頂きます。
>初代様
伊東氏の登場を考えるあたり、さすがですね。
実は手釣りではありませんが、伊東氏の登場は考えていました。
また練り直しですw
>かつたか様
いつもレスありがとうございます。
本日も煙に巻く展開です(お好きですよね?)。
俺と藤木さんは無線連絡に聞き耳を立てた。トーナメントは開始時間
を2時間遅らせて行う。同時にルールの変更も行う。ルール変更につ
いて俺たちは耳を疑ったが、事情はこれから本部にて説明を行うとの
ことである。無線連絡が切れた後、俺たちは互いの顔を見つめ、頷く
と一路本部へと向かった。
本部では今江さんが重苦しい顔をしていた。大会スタッフより手短に
変更点についての説明があった。1つは開始時間を2時間遅らせたこ
とから、1日目は終日SSであること(俺にとってはありがたいが…)、
2つ目はペアは初期登録者以外との組み合わせも可能であること。つ
まり登録時に申請したペア以外の人とペア登録をしてもよく、残りの
試合はペアを全て変えてもよい。また発生している第一戦獲得ポイン
トは均等に分け、新しいペア登録時にそのまま継承できる。これは苦
肉の策で、当事者の今江さんが試合を続行するためである。中には不
満を漏らす者もいたが、今江さんが釈明をすると取りあえず納得をし
て事が収まった。
「今江も苦しいわな、今回は」
「そうですね、ペアの小山さんが不参加表明をしたと言うことは今江
さんにとっても寝耳に水でしょうし」
「それはそうと今回の件、どうも陰謀の臭いがして仕方ないんや」
試合開始までまだしばらくの余裕がある。大会本部を三々五々に散ら
ばった俺たちは、ボートまで向かう途中、様々な思慮を巡らせていた。
「小山さんを初め、JBからの参加者だけが抜けると言うこと、おか
しいと思わへんか?」
「たまたまってことでは?」
「いや、スポンサーまで減るっちゅうことは異常や」
「でもそれもたまたまってこと…。それに不参加者が続出した現在
でもトーナメントは開催できる訳ですし、それほど目くじらを立てて
考え込まなくても…」
藤木さんが急に立ち止まる。下を向いて歩いていた俺は藤木さんの背
中にぶつかり、バランスを崩した。倒れそうになり、体勢を立て直す
俺を支える腕が。
「探しましわぁ」
藤木さんはこの人を見つけて立ち止まったらしい。俺を支えている人
物は菊元さんだった。
「菊さん…お久しぶりです」
藤木さんは少し狼狽した感じで立ちつくす。考えてみれば藤木さんが
EGを抜けてから初めての対面である。藤木さんがどういう状態でE
Gを抜けてきたか俺には分からないが、藤木さんの態度を見ていると
突然の退社だった
「菊さんにはホンマお世話になりました。せやから余計に…」
「まあ気にせんことや。僕も藤木の気持ちは十分理解しとるつもりや
し。それに今江の行動には目に余るものあるのは事実やから。駆け出
し君がおったからこ動かない岩も動いた。僕はそう思ってますわ。藤
木かて、そうやろ?」
打ち解けた雰囲気に正直言って俺は驚いていた。しかしそれだけ菊元
さんは藤木さんの気持ちを理解していたんだろう。藤木さんの顔から
はさっきまでの強ばりは消え去り、すっかり菊元さんのペースで話を
続けている。
「そうそう、こんなところで油を売っている暇はありませんわ。藤木、
駆け出し君」
菊元さんが改まって話を始める。その目は真剣そのものであった。
「これは僕の調べた結果ですからあくまで他言無用でお願いします。
何で急に参加者が減ったか。なぜ急にスポンサーが降板をしたのか?」
確信に触れる話が始まった。まさか菊元さんが事の真相を知っている
とは思いもしなかった。
「全ては山下会長の差し金です。小山さんの不参加表明は。もゲーリー
ファミリーの撤退は会長の一言で河辺さんが動きよって」
「それはホンマですか?」
「ああ、どうやらその通りですわ。今江のトーナメントを容認する。
それは山下会長としても計算してのことだと思います。今江が起こす
行動にマスコミやバス釣りをする人間が無視をする訳はない。それと
同時に会長は今江の追放を企んどった」
俺は山下さんの言葉を思い出した。今江君には罰を与えないといけな
い、と言う言葉を。
「会長が圧力をかけたんですわ。それなら今回の騒動は説明が付く」
「あのう…」
俺は菊元さんの話に割って入り、夜の河口湖畔で語られた山下さんの
話を二人にした。俺は冗談と思っていた節があるため、あえて藤木さ
んには伝えていなかった。俺が一部始終を語り終えると両名は腕を組
んだまま考えこんだ。
「そうですかぁ…それが会長の腹の中やと言うことは、今回のトーナ
メントは今江つぶしが目的やね」
「俺もそう思います。今江をドル箱と思っとる会長が今江の独立を許す
訳ないですよって。駆け出し君の話やと今江をJBから追放するストー
リーは…」
「もう始まっている、ってことですわ」
沈黙する二人。俺は何も言えないまま二人の言葉を待っていた。
すると菊元さんの口からとんでもない言葉が飛び出した。
>二代目氏
あ・あれ?今日分ですか?
嫌だ〜続き読みたい〜ゴロゴロゴロ〜
は!キャラ変わってましたね(w
ついに菊さん登場ですね。楽しみ〜♪
フッフッフッ・・・ 読めたで、今江とペア組むのは・・・
で、駆け出し君は・・・ そう言うこっちゃな? どういうこっちゃ?
フッフッフッ・・・ 読めたで、今江とペア組むのは・・・
すんまへん、つい真似して言ってみただけ。俺は先読めない・・・
おはようございます。
先日はジラした様で、済みませんでした。では本日の分、うpさせて頂きます。
>初代様
初代様の方もカナーリじらしておりますね。毎日が楽しみでございます。
>かつたか様、奇数様
バレバレの展開でスミマセンです。
「藤木、駆け出し君。僕は君たちを倒す側に回りますわ」
一瞬俺らはその言葉の意味が分からなかった。俺たちを倒す側って何
だ?
「それって、どういう意味ですか菊元さん」
菊元さんはいつもの笑顔で俺たちに言った。
「今江は孤独なんですわ。せやから僕は今江のそばにいます。友情っ
て言葉はあまり好かんけど、こう言う時は使ってもええと思っとりま
すわ」
藤木さんは黙って菊元さんを見つめている。菊元さんの笑顔。何も言
えず喉の奥で言葉を押し殺す藤木さん。
「菊さん、俺・・・」
絞り出す藤木さんの声を菊元さんはなだめながら言う。
「ええから、ええから。藤木は駆け出し君のパートナーやないですか?
なら君にも義務があるはずやで。全てを見届ける義務が、な」
「せやけど、今江は・・・」
尚も藤木さんは何かをいいかける。菊元さんの顔から笑みが消えた。
「なあ藤木。たった今から僕と今江は君たちの敵や。全力でかかって
来んと後悔するで」
緊張の瞬間。俺は咀嚼しきれなかったもどかしさを言葉で表現できず、
ただ菊元さんの顔を見つめるだけで精一杯だった。
「菊さん・・・。菊さんの気持ち、よう分かりましたわ」
藤木さんの顔つきは変わらず、至って冷静だった。そのことが俺には
理解できず、藤木さんの顔色をうかがっていたが、しびれを切らした
俺は菊元さんに向かった。
「おかしいですよ、それって。俺が菊元さんに意見をできる立場じゃ
ないってこと、よく分かってます。でも何で今江さんのペアになんて
なるんですか?菊元さんは今江さんのやり方が気に入らなくて新団体
の設立を考えていたんだとお思っていました。色々ありましたけど、
俺の中で唯一許せたことは菊元さんの情熱です。JBを何とかする。
このままではJBは駄目になってしまう。その思いにどれだけ俺が心
を傾けたか」
泣けてきた。何だか信用していたものを失った様な感覚。
しかし菊元さんへ向けた言葉は思いもかけず藤木さんの言葉として
俺へと返ってきた。
「駆け出し、菊さんの気持ちは違うんや」
決断なのか諦めなのか?俺には二人の間に流れる琴線の調べを聞き取
ることはできなかったが、前にも一度こんな場面に遭遇したことを思
い出した。そう、銀山湖での藤木さんと今江さんの一見である。
菊元さんも藤木さんの言葉を聞いて安心したせいか、いつもの笑顔に
戻っていた。ほな、とばかりにきびすを返す菊元さんは、言い忘れた
ことがあったかのように振り返ると俺たちに言った。
848 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/07 07:29
「ホンマはな、モリゾーも下野さんも小山さんの代わりに出てくれは
る言うてくれましたわ。でも僕はその気持ちだけ頂いた。今江のこと
は僕に任せて欲しいんや」
「菊さん・・・」
「それと同時にな、僕は藤木の気持ちも大切にしたい。ただそれだけ
ですわ」
藤木さんは少し離れた菊元さんの元に歩み寄ると右手を差し出した。
一瞬遅れ、藤木さんの眼を見た菊元さんは、それに応じ藤木さん右手
を握り返す。
「胸をお借りします」
満身の笑み。菊元さんは俺が出会った頃に見た笑顔で言った。
「駆け出し君の腕前、拝見させて頂きますわ。それよか僕と今江が喧
嘩せえへんでトーナメントを終えられることを祈っておってくれると
嬉しいですわ」
菊元さんの笑みが俺を見つめる。とても暖かい雰囲気が俺だけでなく、
藤木さんをも包み込む。対立、別離、友情。バス釣りと言う世界にこ
れほどの熱いものがあることを知った俺は幸せ者なのかもしれない。
菊元さんが立ち去った後も、俺と藤木さんはその雰囲気に浸っていた。
849 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/07 07:31
本日もご愛読誠にありがとうございました。
物語は佳境に差し掛かり、もう少しで終了です(予定では後数回のうpです)。
皆様におかれましては、最後までお読みいただけますと幸いです。
では明日もまた宜しくお願いいたします。
あいたっ! 藤木が今江のとこへ行くと思うたんやけどな〜
そうきたか〜、やっぱりさすがやねぇ。
もう後数回? フッフッフッフッ読めたで、その後しばらく休んで
初代はんとこの話の流れも見つつ、PART3を・・・
あいたっ! 選手が辞退しすぎてペア制解消、藤木も負傷欠場の中、
最後に残った今江vs駆け出し君のタイマントーナメントと思うたんやけどな〜
度々パクってすんまへん>かつたか氏
ここまでよんだのれす・・・っと
∋oノハヽo∈
( ´D`) __ カタ
|( つ_/ / カタ
`┬(_| ̄| ̄ ̄ ̄|
おはようございます。
本日の分、うpさせて頂きます。
>かつたか様
少しドキっとしましたが、もう少し裏切りますのでお楽しみの程をお願い致します。
>奇数様
タイマントーナメントって言う表現がいいですね。
個人的には駆けだし君を応援しますが...。
(第二十七話)
こうも天気が回復しないことには作戦の立てようがない。藤木さんは
終始こぼしていたが、それは苛立ちの表れでもあった。予想通り、今
江・菊元組は独走状態であった。タフな芦ノ湖において2日間のトー
タルウエイトで6kgを叩き出している術は圧巻としか言いようがな
い。俺たちもかろうじて2位をキープしてはいるもの、トップとの差
は約1.5kg。逆転が狙えない圏内ではないのだが、藤木さんの空
回りがここ一番で思うように試合運びができないブレーキとなってい
た。2日目を終わっての順位は以下の通りである。1位:今江・菊元
組、2位:藤木・駆け出し組、3位:椎名・池田組、4位:西口・関
根組、5位:佐藤・蛯原組。第一戦目とは上位もかなり変わっており、
トップマスターと言われるカテゴリーのメンバーが多いと藤木さんは
言っていた。その理由は初回に参戦をしていたワールドプロのほとん
どが山下さんの目をおそれての参加辞退(菊元さんの話から)してい
る。つまり参加者の一握りがメディアでもよく見かけるプロで、それ
以外はさほど注目に欠けるメンバーが大半であった。今江さんの目的
である「本気の勝負」。結果から見ると今江さんの独走状態になりつ
つあるが、今後の展開を考えると勝てば勝ほど自分だけが取り残され
ていく状況になってしまう。「裸の王様」に仕立てることが山下さん
の目論みであると考えると、それはあまりにも酷としか思えない。自
他共に認めるエゴイスト。そのプライドを叩くには放置された環境下
に置くことが最も効果的である。にも関わらずテンションの限りを見
せない今江さんの進撃は何を意味するのか?もしかすると今江さんは
とっくに山下さんの考えを察知しており、それでも全力を出しきるこ
とで自己をアピールしようと考えているのだろうか?
2日目が終わった夜、いつものようにホテルで明日の準備をしている
と、珍しい人から電話が入った。
「やあ、久しぶり。と言ってもまだ1ヶ月ちょっとか」
伊東さんである。俺は色々話したいことがあった。特に今回の山下さ
んの行動については伊東さんも何か関係があるのでは?と言う俺の懐
疑心の確認である。
「伊東さん、実は聞きたいことがあって…」
「ん?何かあったのか??タックルが足りないのならいくらでも送る
ぞ。それにな、今君専用のロッドを届けたばかりだから。藤木には内
緒にしておいたんだが、俺の自信作でまだ1本しかない代物だ」
何も言えない。と言うよりも何も言わせない様にしているのか?意を
決し、俺は自分の思いを切り出した。
「あのう…実はこのトーナメントのことですが…」
「山下さんが介入した」
「え?」
伊東さんは何かを知っている。俺の懐疑心が猜疑心に変わった。
「俺も言おうか迷っていた。特に藤木にははっきりと言わないといけ
ないと思ってる。そもそも藤木を担ぎ出したのは俺だからな」
「どういう意味ですか、担ぎ出すって」
伊東さんはしばらく考えている様子で、無言状態が続いた。俺は伊東
さんの返答を待ったが、自分の気持ちを落ち着けることができない。
「どう言うことですか?藤木さんは何も知らないってことは…」
「俺はなぁ…今まで相棒ってやつがいなかったんだよ、誰も。仕事上
のパートナーはいくらでもいた。でも心を許せ、俺のパートナーとな
って肩を並べられる人物が欲しかった。俺にとっては藤木がそれだ」
「じゃあ、伊東さんは始めから藤木さんを引き抜くために?」
「いや、藤木のメガバス加入は予想外だったよ。そう言う意味では君
には感謝している。君は俺にとってサンタクロース以上の存在だよ」
856 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/08 07:30
真相が徐々に明らかとなっていく。しかし伊東さんの考えが俺には見
えない。伊東さんはバス業界の活性化を目的として俺を利用すると言
った。どれほどのメリットがあったかは不明だが、俺を通じて藤木さ
んが移籍したことはバス業界にとって追い風になったことは確かだっ
た。そして今江さんの新団体設立構想。今までの情報とは全く異なっ
た、いわばタブロイド張りの情報ソース。その盛り上がりの表にはバ
ス業界の改革と言う文字は見あたらず、俺を含めた多くの関係者は新
団体と言う言葉に自分の居場所を探すことで精一杯だった。しかし虎
視眈々と業界を見つめ、隙あらばそこから利潤を得ようと考える人た
ちにとって盛り上がりの裏舞台は格好の餌場であったに違いない。伊
東さんと山下さん。どちらもバス業界で生業を営む者にとって、邪魔
者は消してしまう。そう言う部分の利害一致があったからこそ、今回
のコラボレートが成立し、その犠牲者として今江さんに白羽の矢が立
ったのだろう。狩る者から狩られる者へ。今江さんの頂上主義は、結
局は今江さん自身を追いつめる手段となってしまった。
「…1つだけ教えて下さい」
短い時間であるが、俺の頭に浮かんだ事の真相。それの是非は分から
ないが、そう言うものかと納得をしなければいけないと感じたとき、
俺の中ではすべのものが萎え果てた。
「何だ、改まって」
「伊東さんは山下さんと初めて話をしたときから今回のことは予想が
ついていたんですか?」
「不確定要素は強かったが・・・ある程度の光景は目に浮かんでいた
よ。それを承知で君を受け入れ、藤木を引き込み、今回万全の意味で
君たちをトーナメントに送り込んだ。それで答えになっているか?」
携帯電話に画面には通話中の文字と通話時間の17分と言う文字が浮
かんでいた。今まで俺が得たもの、失ったもの、出会ったもの、涙し
たもの、心動いたもの。それら全てがたった17分で片づけられてし
まう。その怒りが頂点に達したとき、俺は携帯電話を床に叩き付けて
いた。
リアルタイムで堪能しました
ムッキー!!俺も携帯叩きつけるとこだったよ。あぶねー
藤木さんの悲しそうな目が浮かぶ・・・
頑張れ駆出し!
もちろん二代目氏も頑張ってね
ここでやめても山下の思う壺、今江に勝たないように闘い続ける?
ありえん話や・・・が 勝ってしまうともっと今江を追い込む
事に・・・
どうする駆け出し! 頑張れ駈け出し! いしいそのはどうすんの?
おはようございます。
今朝の分、うpさせて頂きます。
>初代様
この時間にご覧になっていると言うことはお仕事でしょうか?
>かつたか様
そのタンはもうすぐ登場しますので、お楽しみを。
では宜しくお願いいたします。
お互いの気持ちが宙に浮いている感じのまま俺たちは桃源台桟橋の前
を浮かんでいた。最終日はメーカーとナビの区別無く競技に集中でき
ることもあり、俺と藤木さんは黙々とルアーを投げ続けた。残り時間
はあと2時間。リミットメイクができていない状態だが、いい魚は持
ち合わせている。勝機を感じるほどの余裕はないが、夕べの電話でど
こか吹っ切れたところのある俺はボイルが見られたシャローへとDO
G−Xを投げ続けた。最終日の作戦は俺が終始トップを投げ続け、藤
木さんはボトムをテキサスリグで探ると言う、中抜きでの探りを通し
た。2日目の魚がほとんど1m程度の浅場もしくは縦系のストラクチ
ャーに付いていたことが理由であるが、ライブウェルの中は藤木さん
の魚しかいない。ちょうど移動でもと言う雰囲気になっていた時であ
る。俺のDOG−Xがひったくられる様に水面から消え、瞬間に竿が
弓なりに曲がった。この竿は藤木さんアレンジのもので、根元にかけ
て軽く弾性を持たせた非常に特殊な竿である。潜り込む魚。絞り込ま
れる竿。手のひらから感じられる魚の躍動を竿の弾性に乗せて緩和さ
せる。
「よっしゃ、ええ感じや」
ネットを待ちかまえる藤木さんの元へ俺は魚を誘導させる。収まった
魚は800g程度だったが、俺たちにとっては貴重な1匹だ。素早く
ライブウェルニに移し込むと俺は一息ついた。藤木さんも緊張が解か
れた感じで竿を置くと、いつのもコーヒーを一口含んだ。
「このままでしょうか?」
「そうやなあ。残り時間も少しやし、そろそろ検量に向かわんいかん
しな。流しながら帰るってことにするか?」
どことなくやる気の無い感じを漂わせながら、藤木さんはコックピッ
トに腰を下ろした。隣に座った俺はGPSから送られてくるモニター
上の湖を見ながら藤木さんに話しかけた。
「亀ヶ崎に行きませんか?2日目もいい感じだったし」
無言の表情。俺の声が聞こえていたはずだが、藤木さんは上の空でス
テアリングを握り、船首を早川水門方面へと向けた。
無線連絡が入った。残り1時間を切ったという知らせ。それと暫定首
位の報告。今江・菊元組が検量を行っていないので現在の首位は2日
目4位の佐藤・蛯原組とのことである。しかしウエイトがトータルで
2kg弱しか伸びていないことから、諦めのウェイインを伺わせる。
「佐藤が諦めよったな。俺らはどのくらいや?」
「さっきの魚を入れると2.8kgですから、かなり危ない橋を渡っ
ていますね」
「そうか…移動は間違っておったかのう…」
「どのみち流しは予定のうちですから。それよりも気になりますね」
カマを掛けてみる。
「2日目のウエイトから見ても今江の優勝は確実やね。菊さんも根性
見せたってことやろうか?」
思ったより藤木さんは早い反応を見せたが、どことなく弱気であった。
風切り音だけが俺の耳に入る。藤木さんは俺の言ったことを聞いてい
たらしく、亀ヶ崎奥の深良水門手前でボートを止めた。移動中からま
た雨が降ってきた。小降りの中、俺は先程と同じくDOG−Xを投げ、
藤木さんはラバージグのスイミングで魚を狙った。
「このまま今江さんが優勝したら、俺たち恥ずかしいっスね」
「…切り替えや、切り替え。今江のぶっちぎりだけは止めんことには
俺の気持ちも収まらんしな」
そのまま俺たちは自分たちの釣りに没頭した。
しかし俺の頭の中では夕べの伊東さんの言葉が木霊している。朝から
藤木さんへ話をするタイミングを伺っていた。しかし俺の目に映る藤
木さんは、いつもの様子と異なり、目標を失っている。今期のトーナ
メント中断はないだろう。決着を付けると言う言葉を使うのなら、チ
ャンスはまだある。しかし藤木さんは外堀から埋められる今江さんの
姿を見て、それが自分の手によるものとして喜ぶことはしないだろう。
エゴイストの美学。最後の瞬間まで自分のスタイルを突き通す今江さ
んに藤木さんはどうやって立ちふさがるのだろうか?
雨が強くなってきた。湖面を打つ雨が水煙となって視界を遮る。俺た
ちはレインウエアのフードを深くかぶり、水面に浮かぶルアーを凝視
していた。その後30分程度雨は降り続き、弱まる兆しは一向に見せ
ない。藤木さんも俺も竿が曲がることなく、タイムアップを迎えた。
「ここまでやな」
遮られた視界から藤木さんの声が聞こえた。俺はデッキに竿を置くと、
フードを外し、大きく伸びをした。顔に降りかかる雨。瞼の上から軽
く揉まれている程度の強さで雨は降り続く。
865 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/09 07:55
「そろそろ戻ろか」
無線連絡では雨が強くなりだしてからウェイインが殺到した模様であ
る。暫定首位は今江・菊元組。佐藤・蛯原組は死魚判定と言うことで、
大きく順位を落とした。検量報告が済んでない状態で暫定首位と言う
ことは、俺たち以下はさほどウエイトが伸びていないと考えられる。
それ故に佐藤・蛯原組の痛さが身に染みる。
雨は益々強くなり、藤木さんも巡航速度で帰着している。
「ぎりぎりってとこやろか?菊さんとはち合わせは嫌やな」
簡易スポットライトの明かりが見えてきた。帰着ドックはすぐそばで
ある。無線連絡を取ったが、今江さんたちは未だ帰着していないらし
い。藤木さんの嫌がるはち合わせは回避できそうだ。
残り時間10分のところで俺たちはドックに入った。すぐさまライブ
ウェルから魚を出すと、俺は一目散に検量所へと向かった。検量結果
は計算通り2.8kg。トータルで3位の阿部・江口組との差はプラ
スで約700g。また今江・菊元組の2日目までのトータルと比較す
るとマイナスで約1.1kg。今回も今江さんの独走を俺は止めるこ
とができなかった。集中力に欠けていたことを原因にするのは卑怯で
ある。しかし俺の心を揺さぶる出来事さえなければ…。その気持ちは
藤木さんにとっても同様であろう。
衰えのない雨足。俺は足早に表彰準備を始めるスタッフの異変に気付
いた。
「…ってどう言うことだ!」
激しい雨音にもかき消されない程の怒声。未だに姿を見せない今江・
菊元組。急に俺の肩は揺さぶられ、振り返る間もなく半身を返された
俺の目の前には蒼白の藤木さんが立ちすくんでいた。
「どうしたんですか、藤…」
言い終わらない刹那の慟哭と憂鬱。
「今江が、事故った」
俺は息を飲んだ。
久しぶりっす
このスレあんまり残ってないしと思ってROMってたけど・・・
今江が事故った・・・
いいねえ〜盛り上げるね〜
続き楽しみにしてますw
うわぁあ! えらいこっちゃぁ! 僕は信者と違うしええねんで
信者やないねん、ほんまやでエバ系のタックルなんか全然知らんし
キン髪でもないし、サンバイザーもしてへんし、つり目のグラサン
でもないし・・・ 死ぬ? 死なへんよなぁ?
おはようございます皆様。
今朝の分をうpさせて頂きますので宜しくお願いいたします。
まだまだ書きたいことがあり、本当に終わるのか?と言う感じです。
では宜しくお願いいたします。
(第二十八話)
俺たちが病院に着いたのは深夜になってからだった。深夜面会者専用
の出入り口から通された俺と藤木さんは教えられた病室名を見て唖然
とした。
「集中治療室って・・・。一体どうなっているんですか!」
俺の憤りを感じた藤木さんはあえて無言で頷く。ポンと俺の肩を叩く
と歩き出した。割と明るめの廊下を看護士が急ぎ早に俺の隣を通り過
ぎていく。靴音。角を曲がる藤木さんの姿が見えなくなったが、俺は
歩き出せずにその場で呆然とした。
原因は極度の集中豪雨のため、視界が満足に得られず、浮かんでいた
スワンボートに気づかなかったこと。過失と言うことで警察の調査も
入ったが、被害者側は怪我がなかったと言うことで、調書作成後に釈
放された。と言っても簡易的な釈放で、今江さんと菊元さんは無言で
ベッドに横たわっていたが・・・。間一髪スワンボートをよけたが、バラ
ンスを崩したボートは転倒し、水面に叩き付けられた今江さんはその
まま気を失い、芦ノ湖底に沈んでいった。それを菊元さんが助けに潜
ったが、上手く引き上げられることができず、結局二人とも湖に沈ん
で行った。たまたま被害者の1人がその光景を見ており、救助に向か
ったため死者を出す事態には至らなかったが、激しく水を飲んだ菊元
さんは呼吸困難で意識不明になってしまった。集中治療室には菊元さ
んが入っており、今江さんは腰を激しく殴打した関係でベッドから起
きあがれない状態だった。
最も注目されたのはJBである。折しも害魚論問題でマスコミから目
を付けられていたJBが、今度は刑事事件まで起こしてしまった。今
江さん中心のトーナメントとは言え、JBも協賛の一つであったから
だ。各マスコミは一斉にJBへとコメントを求めたが、その中で山下
さんは今回の事件に対して謝罪はあったものの、あくまで今江さんの
単独で行ったトーナメントであることと、これが新しい団体設立の布
石であったため、JBはあくまでサポートであるため、全ての責任は
今江さん個人に寄るところであること、等を盛り込んだパブリックコ
メントを書面にて読み上げ、さらにその席で今江さんの親書による「ト
ーナメント開催における責任事項」と称する念書も読み上げた。また
トーナメント開催における協賛スポンサーも各社一斉に今江さんとの
関係を否定。あくまで広告媒体として利用しただけで、今江さんとの
関係は全く否定した。特に高額なトーナメント賞金にも注目が集まり、
その矛先はJBへも向けられた。それはさすがの山下さんが上手くか
わし、話を今江さんが集めた資金がスポンサー側の「主途不明金」に
当たる可能性を示唆。話は一変してバス釣り業界にまつわる金の流れ
にまで発展してしまった。しかしコメントすべき今江さんは病室で寝
ている。喉元過ぎればではないが、この話も結局はタブロイド程度の
話題であって、一般の人に怪我がなかったことからすぐに忘れられる
ものになるだろう。
871 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/12 08:06
またJBにおいても今は自粛するが、話がうやむやになった時点で活
動を再開することは目に見えている。山下さん曰く「迷惑を被ったの
はむしろ私たちだ」。そして山下さんの口から出た発言で一番俺たち
が憤りを感じたのは「今江・菊元両者のJB除名およびトーナメント
に荷担したJBメンバーの厳重注意」だった。これで山下さんの考え
ていたシナリオは全て完了した。刑事事件までは予想をしていなかっ
ただろうが、山下さんの構想から排除すべき人たちを一網打尽にでき
たと。そのことに大きく荷担してしまった俺の存在。その呵責が俺を
押しつぶし、こみ上げる怒りで涙が出るほどであった。
「おい、どないした?」
角から顔を出す藤木さんの声に気付き、俺はこみ上げた感情を一時押
し殺すと、藤木さんの元へ向かった。
「ここか…。菊さん…」
藤木さんのつぶやき。ドアノブに誰も手を掛けられないまま、俺たち
はそろって治療室前のドアで立ちすくんでいた。
「行きましょう、藤木さん。全てを見届ける義務がある。菊元さんも
そう言ってくれたじゃないですか。これもその全てのうちだとしたら、
現実と直面することも俺らの義務じゃないっスか?」
重い空気が流れた。藤木さんはドア正面に立ったまま何もできない状
態であったが、俺の目を見るなりノブに手をかけた。
「そうやね。お前の言う通りや」
そう言うと藤木さんはドアノブをひねった。
もう、凄まじい展開になんてレスしたらええやら・・・
以降最終までROMります、楽しみにしてますので
頑張ってください、ちょっとハッピーエンド方向キボン。
おはようございます、皆様。
本日の分、うpさせて頂きますので宜しくお願いいたします。
尚、明日と明後日は出張のため、うpができませんのでご了承を頂けますと
幸いです。
>かつたか様
毎度のレス、とても励みになっております。
もうしばらくで物語は終了(予定?)しますが、最後までのごひいきをお願い
申し上げます。
レスはとても嬉しく、執筆の励みになります。
個室病棟なので中は静かだった。入り口の前はベージュのカーテンが
引かれており、ほのかな消毒液の臭い俺の鼻をついた。声をかけるべ
きか。その戸惑いは藤木さんも感じていたらしく、入ってからしばら
く二人は入り口付近で立ちつくしていた。
「誰かいるの?」
カーテンの奥から声がした。この声は…。
「…俺です。それと…、藤木さんも一緒です」
静かにカーテンが引かれる。そこにはそのさんが立っていた。しかし
俺の目の前にいるそのさんは以前の様相とは変わり、ふっくらとした
顔はやせ細り、身体も一回り小さくなってしまった感じだった。声を
掛けるのも躊躇してしまう。本当はベッドに寝ていなければいけない
のは彼女の方では?と思ってしまうほどのやつれ具合だった。
「駆け出し君…私、あなたの部屋の…」
「まあ、ええから。駆け出しも気にしておらんし、俺も社長も同じや。
それよりどないした?その顔は」
藤木さんの一言で安心したそのさんはぐったりとしてベッドそばのパ
イプ椅子に腰を下ろした。両手で顔を覆うと、そのまま伏せてしまっ
た。今の彼女から話を聞くのは酷と、藤木さんが目で合図を送る。
「菊元さん、大丈夫ですか?」
コクリとそのさんが頷く。
俺たちはそのさんと対峙する位置にで菊元さんのそばに寄った。
「菊さん…」
ぐっすりと眠っている菊元さんの腕には何本もの管が刺さっていた。
点滴は3種類で、どれも抗生物質のようである。
「打ち身程度で外傷はないんだけど、水を沢山飲んだから。それと胸
を強く打ったみたいなんで化膿止めと除菌剤、それに解熱剤を点滴し
たわ。もう大丈夫だって、先生が言ってた。関さんのお知り合いてっ
てことで大分融通を利かせてもらって、個室に入れたの」
大分疲れてはいるが、そのさんの言葉は以外とはっきりしていた。
その後のそのさんの話では、事故があったすぐに山下さんからそのさ
ん宛に連絡が入った。慌てたそのさんは今江さん・菊元さんが運ばれ
た病院に向かい、そのまま寝ずの看病をしたとのことである。なぜ山
下さんからそのさんへ連絡が入ったのかは不明であるが、後日藤木さ
んから聞いた話では、今江さんとそのさんとの関係は山下さんも公認
しており、ゆくゆくは…と考えていた様である。時はバブル期で今江
さん・そのさんがもしも…と言うことになればそれはそれでJBが注
目されることになる。結局は宣伝効果を狙っただけのことなのか?
「彼なら隣の部屋です。もうすっかり元気なんですが…」
「今江さん、意識はあるんですか?」
「ええ。意識はあるんだけど、何て言うか…」
言葉がつながらない。腰を悪化させたと言うことは聞いていたが、そ
れ以外に何かあるのだろうか?
「とにかく逢ってやって下さい。うわごとで呼んでいましたから」
じゃあ、と言って俺たちはもう一度菊元さんを見守ると入り口に向か
った。
「待って、駆けだし君」
そのさんが呼び止める。ちょっと前の俺なら有頂天の気分だったろう
が、今はそうもいかず、ましてや戦意喪失の感が強いそのさんにそう
言う気持ちを持つことが失礼な気がした。俺は振り返るとそのさんを
見つめた。おもむろに頭を下げる。
876 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/13 07:25
「ごめんなさい。部屋にあったもの、彼に頼まれて盗んだわ。いい気
分じゃなかった。でも彼の喜ぶ顔が見たかった」
「で、それを見た今江はなんて言うたんや?」
藤木さんの声にそのさんは一瞬身を強ばらせる。そして頭を下げたま
ま口を開いた。
「彼はこう言ったわ。解き放たれた龍や、って」
そのとき空気が流れた。藤木さんの微笑。ほんの一瞬だったが今まで
の湿った空気を変えるほどのすがすがしさを俺は感じていた。そのま
ま藤木さんは部屋を出ていく。俺はそのまま後を追うことができず、
そのさんと対峙したままだった。
「もうやめましょうよ、そのさん。事情は分かりました。良くないこ
とだと思います。それをそのさんが自覚していてくれればそれでいい
と思います」
そのさんが頭を上げる。藤木さんの威圧感か、そのさんの眼は未だ緊
張の色に染まっていた。俺はそのさんの肩をポンと叩くと踵を返した。
しかし気になることがあり、もう一度そのさんに問う。
「さっき言ってた今江さんのうわごと。誰の名前を呼んでいたんです
か?」
そのさんはハッとした表情で俺を見つめる。
「それはもちろん…」
俺はドアノブをひねると部屋の外に出た。閉まりかけるドア越しに聞
こえた名前。
「藤木さん」
藤木さんの微笑みは多分こんな気持ちから出るんだろう。やっと俺に
も分かった。
>二代目
はじめまして、毎回楽しみに読ませて頂いております、もう少しで終わってしまうのはとても残念に思います。
しかし始まりがあれば終わりがあるのも当然の事ですから仕方がないですよね、毎日大変でしょうが最後までがんがって下さい。
僕なんかのレスが励みになるて言うてもうて、うれしいこってす。
物語がもうちょっとで終われるような展開やないような、ここから
山下JBに対しての巻き返しが、もう一スレぐらいあっても・・・w
北方謙三って他の作品を読んでないから、よう知らんねんけど
基本的にハードボイルド系の小説家やから、登場人物が高倉健の
映画に出てくるヤツみたいなんばっかりで、あんな事になるんかな?
皆様、こんばんはです。
最近不定期のうp、誠に申し訳ありません。
今朝うpできませんでしたので、これからうpをさせて頂きます。
今週もご一読ありがとうございました。
>877様
応援をありがとうございます。
予定では来週で終了します。最後までご一読頂ければ幸いです。
>かつたか様
本当に嬉しいですよ、かつたか様のレスは。
さて物語ですが...少しだけ逆転を予定しています。
北方作品はとっても影響を受けておりまして、駆けだし君でもその片鱗を
伺えるシーンを書いたつもりなのですが...。
今江さんの病室は菊元さんの個室からはさほど離れていなかった。藤
木さんは部屋の前で立ち止まっている。俺を待っていたのか、菊元さ
んの部屋から出る俺の姿をじっと見ていた。
「入らないんですか?」
その問いに返ってくる言葉はない。ただ無言のみ。俺は藤木さんを押
しのける形で、ドアノブに手を掛け、そっと扉を押し開いた。月明か
り。そんな印象が俺の頭に浮かんだ。窓のカーテンは前回にされ、月
夜の冷気が部屋にこもっている。部屋の中央に置かれたベッドには今
江さんの姿はない。床に差し込む斜光と人影。
「今江・・・」
振り向く今江さんは俺と藤木さんを見渡すと何も言わず月光浴を再開
した。俺の目の前にいる今江さんはかつての面影を失っていた。自信
にあふれる姿。そして絶対なるプライド。今江さんを作る全ての要素
と言っても過言ではないくらいのものがすっかりと抜け、視線には力
が見られなかった。
「大丈夫か、そんなところに立って」
「・・・さあ。どうしたもんかのう」
つぶやく言葉が窓ガラスを曇らせる。藤木さんは必死に何かを言いた
そうだが言葉になっていない様子である。俺はさっきそのさんが言っ
ていた今江さんの様子を理解できた。無気力。その言葉が今の今江さ
んにを表現するには的確であろう。同じ時間を多く過ごしてきた藤木
さんには今江さんの姿は見るに耐えられないだろう。同じように俺も
かつての今江さんを知っている身として、この人を今江さんとは呼べ
ない。それほどまでこの人は変わってしまったのだ。
俺が思慮を巡らせていると、藤木さんはゆっくりと今江さんの方へと
歩を進めた。ガラスに映る藤木さんの姿を見て、今江さんは藤木さん
が自分の近くまで寄っていることを確認し、振り返る。
対峙する2人。生野銀山湖での対峙から約3ヶ月。俺の胸にこみ上げ
た熱いものはこんな形で終演を迎えてしまうのだろうか?こうなるこ
とが、こんな結末になるのが初めから分かっていたら・・・。
「腰、大丈夫か?こんなところにおったら良うないで」
今江さんは頷くとベッドの上に腰を下ろした。俺たちは角に立て掛け
てあったパイプ椅子を広げると、今江さんの前に座った。
「よう来てくれたな。ホンマに嬉しいで」
「…心配せんはずなかろうって。それよか腰の方は大丈夫なんか?」
今江さんは腰をさすると少し苦痛な表情を見せた。
「まああまり良うないわ。せやけど仕方ないねん。あんときく菊さん
がおらんかったら僕は終わりやった。今考えてもゾッとするわ」
「そか。でも元気そうでよかった」
ぽつり藤木さんが言う。そのまま沈黙。今江さんはボーっとした様子
で天井を見上げていた。俺たちもしばらく沈黙を続けていたが、今江
さんが口を開いた。
「なあ藤木」
「なんや?」
「…僕のやったこと、間違っておったんやろうか?」
藤木さんがうつむく。藤木さんなりに言いたいことはあるのだろうが、
この状態で今江さんに言えることは何もない。あったとしてもそれが
今江さんのエゴから始まった結果であったとしか言えないだろう。
「僕はな、限界を感じておったんや、全てのものに。バス釣り。これ
が僕にとって全てやった。それがいつの間にか自分を表現できる唯一
の方法やと言うことに気付いてしもうて、それならとことんやってや
ろうと・・・。せやけど上手く行かんね、思う通りには。ここまで来
る課程っちゅうもうんが、自分一人の力だけやない。それに気付くの
が遅すぎたわ。気付いたときにはJBっちゅう狭い世界の中しか自分
はおらんかった。それと僕にパラサイトする連中にも疲れてしまった
わ」
「除名やで、お前と菊さん」
フーっと今江さんが深いため息を吐く。たばこええか?と言い、火を
つけると大きく煙を吐き出す。
「院内は禁煙やけど、今日だけは許したってな」
そう言うと旨そうに吸い続ける。俺たちは吸い終わるまでの間、話し
かけずにじっとしていた。
短くなったたばこをコカコーラ缶の飲み口で器用に消し、缶をベッド
の脇に置く。
「終わらせたかったんかもしれへんね、自分のやってきたこと。わが
ままな言い方やけど、カッコよく終わらせたかった。それが僕の望み
やった。駆け出し君」
急に自分の名前を呼ばれて俺はハッとする。
「なんですか?」
「君の存在が僕にとって転機やったと思うんや。君と初めて逢うたの
は君の下宿やったね。菊さんと二人で突然押し掛けて…ホンマ、あの
時は楽しかったわ。その後の君はぎょうさん経験を積んで、この業界
でも注目されるようになった。君は気付いておらんかもしれへんけど、
君をバス業界の救世主やと思っとるやからはいっぱいおるで」
「…でも俺は自分から望んでそうなった訳じゃないし」
「そこがええんとちゃうか?損得を考えない行動は人の心を動かす」
藤木さんが割って入る。
「そうやね、藤木の言う通りや。藤木も同じやろうけど、君に次に時
代を感じた。せやから君に引導を渡して欲しかったんや」
「でもトーナメントは中止ですし、今江さんは除名になっちゃったし」
「それはそれでええんとちゃうか?エゴイスト今江、追放っちゅう記事が
眼に浮かぶわ」
フフと笑う今江さん。落胆している様子が伺えるが、言葉には覇気を
感じる。既に結論を出し、それに満足をしている気がする。
「なあ、藤木」
「なんや?」
「ベッドで横になって考えたわぁ。たった2回のトーナメントやった
けど、お前はホンマに怖かった。一度勝負をしてみたいと思っとった
が、マジで勝負するとこれほど怖い奴とは思わへんかったで」
「俺もや。さすがは今江って思ったことは何度もあった。競技ルール
もお前らしい斬新的なもんやったし」
その後二人の談笑は続いた。あっけない程の和解に見えたが、失った
ものの大きさを考えると俺には許せてしまう。
「結局勝負は付かんかったな。ポイントでは俺らが勝っとるが、タイ
ムリミットまで無事に帰ってこれてたら、俺らの負けやったかもな」
急に今江さんが無言になる。
腰掛けたベッドの上にゴロンと横になると、再び大きなため息を漏ら
した。
「僕な、ボートに乗れへんって。腰がもうあかん。それに事故った責
任もある」
「確かに事故の責任は取るべきや。警察沙汰は終わったかもしれへん
が、お前は筋を通さんといかんよって」
「責任っちゅう言葉にはならへんと思うんやけど…僕は竿を置く」
たまりかねて俺は口を挟む。
「それって引退するってことですか?」
無言の今江さん。俺の問いに答えてしまうのが名残惜しいのか、言葉
に躊躇している。
「そう言うことや。それにな、俺も引退する」
「ええ?」
俺は驚いた。藤木さんの引退宣言。今江さんの決心を待っていたかの
ような発言に俺はマジマジと藤木さんの顔をのぞき込んだ。
「引退と言ってもな、今後は地ならしを行うつもりや。わがまま放題
してきたバス業界もそろそろ膿を出さんといかん時期や。今江はどな
いするんや?」
「具体的にはまだ決まっておらへん。身体治してから考えようと思っ
うとる」
「それがええ。せやけど決心は着いておるんか、竿を置く」
視線が今江さんに集中する。間をおいての返答。
「・・・ああ。決めた。たった今決めた」
ベッドの防護柵を伝わりながら上半身を起こす。かなり痛々しい。起
きあがった今江さんの顔はどこか険しさが取れ、藤木さんを見る眼は
とても優しいものだった。
「気が楽やね、トップから降りるっちゅうことは」
その後俺は自分が見て聞いた全ての話を二人にした。両者は最後まで
黙って話を聞いていたが、反論は何もなく、静かに事実を受け止めて
いた。
「…村田さんから電話があったわぁ」
ぽつりと今江さんは言う。
「村田さんだけやなし、吉田さん、田辺さん、下野さん、モリゾー…。
トミは黙ってフルーツを置いてってくれた。僕の顔を見ることなくド
アの前に置いて帰ったって話をきいてな…。せやけどEGの若いモン
は誰も来てくれへんかった。それで分かったんや、僕は。自分の居場
所がどこか、ってな」
藤木さんが立ち上がる。ゆっくりと今江さんの肩をポンたたき、そし
てじっと見つめる。今江さんはその視線の意味を感じ取り、微笑した。
「お前もおったな」
886 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/16 17:52
恋瀬川での事件、新団体設立、山下さんへの反抗、藤木さんとの対立、
そして事故…。紆余曲折しながらも俺はこれが到達すべき結末で
あることを確信した。俺が見てきたものはバスプロの全てであり、そ
れは今江さんと言う人間の全てだったのかもしれない。「全てを見届
ける義務がある」。俺の中でのその言葉はここで幕を下ろそうと思った。引き続き続く談笑の中で、今江さんがふと漏らす。
「最後にわがまま言ってもええか?」
視線は俺へと注がれている。藤木さんは不思議そうな顔をし、俺、今
江さんと視線を移す。
「…なんですか?」
「ちょっと恥ずかしいんやけど…最後にもう一度釣りがしたいんや」
「もう竿は置くって…」
「せやけど、せやけど…勝負ついとらんやろ、僕たちは」
藤木さんが笑う。気持ちのよい笑い声が部屋中に響き渡った。
「あいかわらずやのう、今江は」
取りあえず釣りは今江さんの容態が良くなってからと言うことでその
場での結論は見送った。
突然ドアが開く。一斉に注がれた視線の先にはそのさんが立っていた。押し黙る今江さん。そのさんも部屋へ入るのを躊躇している様子だっ
たので、俺は立ち上がるとそのさんの背中を押し、部屋へと導き入れ
た。
今までの団欒気分は一瞬で気まずい雰囲気へと変わった。うつむくそ
のさん、視線をそらす今江さん。先に口を開いたのは今江さんだった。
「すまんかったな、僕の片棒を担がせてもうて」
「…ううん、気にしていないから…。それよりも身体、大丈夫?」
「大分良くなった。君のおかげや」
再び沈黙。藤木さんが目で「出ろ」と合図を送る。俺たちは静かに部
屋の外に出た。藤木さんは後ろ手でドアを閉めると部屋を後にした。
「お互い大人やし、それぞれの道ってもんがあるからな。二人で話を
させた方がええんや」
今江さんを気遣う藤木さん。俺たちはもう一度菊元さんの顔を見ると、
夜も更けた病院を後にした。
泣いて良いですかぁぁぁぁぁぁぁぁ
もう泣いてますが、何か?
いいねえ・・・チクショー!
ラストまでもう少し
がんがれ!
>トミは黙ってフルーツを置いてってくれた。
涙が止まんないよぅ・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あぅあぅ・・・
すびばせんでぇ・・・、すびばせん、こんなHNで・・・
純粋にすべてのしがらみを振り払って、最後の釣りを
楽しい勝負を望む今江さんの気持ち・・・、オデも参加しる〜!
おはようございます、皆様。
本日の分、うpさせて頂きます。
>初代様
もうすぐでこの物語も終わりです。初代様の築き上げたものを大分変えて
しまいましたが、どうかお許しの程をお願いいたします。
>ロードランナー様
有名なHNの方にROMして頂けてとても光栄でございます。
最後まで宜しくお願いいたします。
>ま@様
毎度のご愛読、ありがとうございます。お仕事、順調でしょうか?
>890様
トミの一件はあまり詳しく知らないのですが(真相をです)、彼の人柄なら
こんな感じでは?と思って描写しました。
>かつたか様
いつもいつも励ましのレスをありがとうございます。
かつたか様からのレスが楽しみで、うp後は何度もこのスレを見に来てしまい
ます(自意識過剰なんです...)。
(最終話)
梅雨明け宣言が今日中にも出るのでは?と思うくらいの快晴だった。
車の中で藤木さんは上機嫌で、珍しくSAでお菓子などを買う。俺の
運転するワンボックス中は湖に着く前に既にお祭り状態で、藤木さん
の買ってきたふ菓子を今江さん、菊元さんが「お子さまよのう」とか
らかう。そんないい大人たちの遠足を俺は微笑ましく見ていた。
今江さんの腰は入院後約1ヶ月で歩けるようにまで回復したが、もと
もと腰痛持ちと言うこともあり、完治には至らなかった。本人曰く「コ
ルセットは身体の一部や」。菊元さんはあれからすぐに回復をし、今
では藤木さん、今江さんの抜けたEGを1人で切り盛りしている。こ
ちらも本人のコメントを借りれば「おかんの心境ですわぁ」。芦ノ湖
での事件は後を引く様なことにはならなく、退院後の両者が被害者に
対して十分な謝罪とマスコミ関係者への反省の意志を明確化したこと
で、かえって同情をあおるくらいだった。また同時に両者はレジャー
ボートの安全性について真剣に見直し運動を展開している。これにつ
いてはJBは何も横槍を入れてくることなく、むしろ協力的ですらあ
る。こう言うことも宣伝材料に使うつもりかと俺自身は腹が立ったが、
当の本人たちは至って冷静に対処をしていた。
さて今江さんの最後のお願いであるが、病院での一件以来、今江さん
の心の中ではかなり真剣に固まっていたらしい。退院するなりバス釣
り関係者に私信で「最後のお願い」を送っていた。それに関しては俺
たちも相談を受け、派手なことはやめて、シンプルなものにしようと
言うことで意見はまとまった。場所は河口湖。JBのお膝元なだけに、
場所の変更を何度も議論したが、今江さんは断固として場所を譲らな
かった。
「ここがええねん、ここが。一般人にもどって釣りをしたいんや。サ
ンデーアングラーが凸やと気持ちも凸るやろ?釣れたって単純に喜ぶ
んやったら、河口湖が一番や。それもおかっぱり限定っちゅうことで
どうや?」
スポンサーは一切なし。ワッペンもなしで、タックルも市販のもの以
外は使えないと言う、これまでのプロトーナメントと比較して正反対
な釣りになる。しかし不思議とその提案は皆も賛成した。ギリギリの
釣りと言うものがどれだけ窮屈なものだったか。少なくとも2度トー
ナメントに出てみて俺自身が感じた。ちなみに参加者と参加人数はま
だ分からない。今江さんの送った私信には開催場所、開催日時、そし
て簡単なルールしか書いていない。
「金が絡むから面倒なことになるんよ。せやから今回は賞金なしで賞
品のみってことにせえへんか?参加者はエントリフィーの代わりとし
て上限2000円までルアーを持ち寄る。勝ったモンがそれの総取り
や」
これも菊元さんは大賛成。ルアーを選びに行くのは久しぶりだとウキ
ウキしていた。
簡単なことなんだ。俺は心底そう思った。趣味が仕事になる。これは
一見理想のように感じられるが、それがどれだけ辛いこのなのかは実
際にそれを生業としてみないと分からない。伊東さんの様に市場を操
作できる程の人間になれば話は別である。現場は現場。バスプロはプ
ロして活躍しているが、結局今の状態ではバス業界を動かす歯車の一
つにしかなっていない。俺が見た「全て」はこんなものだった。それ
だけに今回の今江さん発案(最後のわがまま?)の気持ちは良く分か
る。しがらみを捨て、純粋に釣りを楽しむ。プロだった人間の甘えと
言えばそれまでだ。しかし、どれだけのプロが本気で釣りを楽しんで
いるのか?今江さんの問いかけにはそんな気持ちが込められるのだろ
う。
車は谷村SAを抜けて、もうすぐ河口湖出口である。
「駆け出し君、ホンマにすんませんけど料金所を出たらコンビニ寄っ
て欲しいんですわぁ」
助手席の菊元さんが恐縮している。
「はあ、いいですけど・・・。どうかしましたか?」
「いつものやつ、買うておきたくて・・・」
「ああ、小岩井のコーヒー牛乳」
「俺も欲しいなぁ」
「僕もや。時間もあるし、寄って欲しいんやけど」
思いっきり一般人の会話である。料金所を出てしばらくの交差点角に
コンビニを発見。俺たちはそこに立ち寄った。時間は午前8時。なぜ
かコンビニの駐車場は満車である。しかも停まっている車はほとんど
がRV系。取りあえず路上駐車をすると俺たちは店へと向かった。そ
して驚いた。
「細かい金は出しとけよ、ガハハハ」
レジ前で豪快に笑う小太りの髭オヤジ。
「あれ、吉田さんやないか?それにレジで金払ろうてるのは本山さんや」
吉田さんは俺たちに気付くこともなくおでんに食らいついている。先
に気付いたのは本山さんだった。
「ああ、しばらくです。身体の方は大丈夫ですか?」
吉田さんをよそに、俺たちへと歩み寄る本山さんは藤木さん、菊元さ
ん、今江さんに挨拶をすると今回のおかっぱり大会勧誘のお礼と、W
BSからも大勢のプロが参加すると言う話をしてくれた。
「御大がWBSを総動員しろってうるさくて。そうそう、今江君には
悪いんだけど、大会が終わったら河口湖のゴミを拾って行きたいから、
適当に解散してね」
「本山さん・・・僕・・・」
今江さんは感謝の気持ちを上手く表現できないでいた。口八丁のこの
人には珍しいことだ。
「このコンビニ、いろんな人がいるよ」
「おお、ハローですわぁ」
本山さんが言い終わらないうちに、レジ横からモリゾーさんが顔を出
した。手にはハンバーガーとミロを持っている。
「モリゾー・・・お前、いつ帰ってきたんや?」
唖然とする俺たちにモリゾーさんは涼しい顔で「今江さんからのお誘
いは断れませんがな」と連発する。
「ちょこっと聞いた話では、アメリカ遠征組もぎょうさん参加しよる
って話ですわ。まあ、今江大先生に本場アメリカ仕込みのテクを見せ
へんと、俺も下野のおっさんも格好つかへんしな、ワハハハ」
朝っぱらからコンビニもレジでは同窓会雰囲気が充満していた(しか
し吉田さんはタコと格闘しており、最後まで俺たちに気付かなかった
が・・・)。
午前9時スタートの大会にはメディアで見かけるプロたちも含め、総
勢で100名のプロたちが集まった。それらは団体の枠を越えて集ま
った人たちばかりで、それぞれに今江さんの気持ちに心を動かした人
たちばかりである。収集が着かないと言うこともあって、急遽俺は受
付役としてかり出された。手製のゼッケンを作り、空きビールケース
と拡声器を借りてきての即席本部も設置した。取りあえず一番大きな
魚を釣った人が勝ち。釣ったらすぐに本部に持ち帰り検量を済ませて
からすぐに再スタートを言う、草トーナメントよりもおおざっぱな大
会だった。
特にロイヤルワンドは凄いことになっていた。土曜日と言うこともあ
り、一般のアングラーでも一杯の中、大勢のプロたちがロイヤルワン
ドにひしめき合う。柳さん曰く「バブルの頃の河口湖だねえ」。驚く
のは一般のアングラーである。自分の隣でプロたちがルアーを投げて
いる。話しかけても気軽に返事が返ってくるし、一部のプロたちはワ
ームを投げて置き竿にし、岸で宴会を始めている。子供のようにバス
を持ちながら本部へと走る成田さん。そのさんも参加しており、「ま
だカットテールの常吉かよ」と宮本さんにからかわれている。今江さ
んはまだノーフィッシュだと言う報告が入り、「ハルマゲドンが来ん
でよかったわぁ」と周囲に漏らしては笑いを取っていた。
気持ちのいい釣り。まさにこんなことを言うのだろう。お昼は吉田さ
んの差し入れと言うことで、たくさんの鶏肉が振る舞われ、林さんが
自宅から鉄板と網を持ってきての即席BBQとなった。こうなっては
もはや釣りではない。林さんは自社のスタッフも連れてきており、現
場での社長ぶりを披露していた(林さんのところの社員さんは本当に
よく働く)。負けじと沢村さんも自社に電話を入れ、社長健在ぶりを
アピールしようとしたが、店がそれどころではなく誰も来られないと
の寂しい結果に(後日の話では、一般人の大会参加によるのルアー
購入者が殺到し、店はてんてこ舞いだったらしい)。
こうやって和みの一日が終了し、そろそろタイムリミットの4時にな
る頃だった。本部を置いたミューズ館の駐車場に一台のクラウンが乗
り込んできた。その性急さに誰もが振り返る。運転席のドアが開き、
後部座席から誘導をされてきた人物。
「会長だ・・・」
「山下会長だよ」
颯爽と俺の方へ向かってくる山下さん。隣には河辺さんを従えている。
その後、何台かの車が入り込み、撮影用カメラを持った人たちも姿を
現した。2人はまっすぐ俺のいる本部へと向かってきた。本部にいる
のは俺と何人かのプロで、いずれもJBの人たちだ。そのため会長の
出現は彼らの動揺を買い、戸惑いが俺にヒシヒシと感じられる。テン
ト前に立ち止まる。2人が差し込む西日を遮る。先に口火を切ったの
は山下さんだった。それはおおよそ想像もできない行動だった。俺に
右手を差し出す山下さん。俺が躊躇していると自ら俺の右手を引き入
れて強引に握手をさせた。その瞬間いくつものフラッシュを浴びる。
「ありがとう、君のおかげでバス業界の枠を越えた交流が成功したよ」
900 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/19 07:47
本日は以上でございます。
明日もまた宜しくお願い申し上げます。
いやぁー、楽しいですなー 僕は「ブンブン」でデュエルのルアー
2個980円セールやってたんで、4個買ってきましたわぁ
あっ!!庄司はん!そのソーセージ僕が大事に焼いてたのに・・・
んっ!? なんや? 芦屋雁ノ介が来たんかて思うたら
山下のオッサンやないかい! 今日はあんなオッサンに用はないんじゃ!
このトウモロコシのヘタでも喰ら・・・止めんといておくれやす!
止めんといておくれやす!
と、勝手に参加してみるテスト。
イヤー!最終話ー!
いいねえ〜!!
・・・と、読んでたらまた明日かいw
今日で終わりかと思っちゃった
山下さんどうしたんだろう・・・?
続き期待してますよ!
お疲れさまです、皆様。
明日で終わりにしようと思っていましたが、勢いで本日中にうpさせて
頂きます。
満面の笑みを浮かべる山下さんと河辺さん。3人の写真を撮る雑誌記
者たち。
「こうして河口湖で記念すべき大会を開けたことに感謝しているよ。
こうして河辺君を中心としたゲーリーファミリーの協力なくしてこの
偉業は達成できなかった」
「君のおかげだ、何もかも。これでバス業界に新風が吹き荒れること
は間違いないだろう。君の功績はゲーリーにも伝えないとね」
写真撮影が終わると山下さん、河辺さんは雑誌記者からの質問を受け
ている。
訳の分からないままに話が進んでいる。第一こんなことは何も聞いて
いない。これは今江さんが企画したただの釣り大会で、集まったメン
バーは全てが単純に釣りを楽しみたいだけなのだ。なのになぜここに
もJBが顔を出してくるのか?
「ちょ、ちょっと!ちょっと待って下さいよ」
記者に囲まれている山下さんに俺は押し割った。
「何ですか、これは?俺、こんなこと誰からも…」
「何を言っているんだ、君は?」
高圧的な態度。取り巻きを持つ者が表す典型的な威圧感。
「何をって・・・これは俺たちが釣りを楽しむためにやっている大会
です。それになんでJBが・・・そもそもゲーリーって何ですか?」
山下さんの隣にいた河辺さんがやれやれと言う表情で俺に向かう。
「おいおい、ゲーリーを知らないなんて、君は相当の素人だね。それ
にだ、この大会はバス業界にとって大変革新的なことなんだ。君の誘
導でここまで来れたことは感謝している。後は僕たちに任せなさい」
訳の分からないまま俺は記者たちから撮影を受け、インタビューのテ
レコを突きつけられた。困惑が怒りに変わったとき、俺は彼らに怒声
を浴びせていた。緊迫する雰囲気。河辺さんは哀れむような目で俺を
見下している。検量に来た人たちはこの喧噪を見守っていた。
「なんや、この集まりは…」
この声は菊元さん!
「なんやと思えば会長やないですか。それに、河辺さんまで…」
「おお、良いところに来ましたね。この偉業を達成した功労者がもう
1名登場です」
菊元さんへもフラッシュの嵐。菊元さんは目を閉じて、この閃光の暴
力が収まるのを待っていた。フラッシュのシャワーが終わると、菊元
さんはゆっくりと会長の元へと歩を進めた。その歩みがあまりにゆっ
くりなだけに記者たちは全く気付かなかった。大きな右手で遮る記者
の方を払いのける。よろける記者を後目に、菊元さんは山下さんと向
き合った。河辺さんがその間に肩を入れて応戦する。眼孔の刺し合い。
「お前、何やろうとしてんだ」
「じゃかましいわい。ワシはなぁ、会長に要があるんや。こがいは黙
っとらんかい」
緊迫の瞬間。山下さんは後ずさりを試みたが、菊元さんの左手がスー
ツのカフスを掴む。
「会長、話がありますわぁ。どのみち除名やからコワないんねん、ワ
シは」
覚悟を決めた山下さんは残った威厳を絞り出して菊元さんに対峙する。
河辺さんが尚も抵抗するが、菊元さんの一睨みで動きが止まる。
「この件、ワシが預かるさかい、おとなしく帰ったらどうですか。こ
れ以上今江の邪魔はさせへん。これ以上アンタの好きにはさせへん」
「菊元!お前、口の聞き方に気を付けろよ!!」
フフっと笑う菊元さん。
「あいにくワシはめっちゃ育ちが悪いねん。どこぞこのおぼっちゃま
とは違うよって」
三竦み。しばらくは睨み合いが続いていた。我に返った俺は菊元さん
を止めるべく、3人の元へと向かった…はずだった。
正確に言うと、俺が一歩を踏み出すよりも先に3人の元へと歩を向け
た人がいた。
「やめましょう、こんな無意味なこと」
「今江…」
「今江君…」
検量所に立ち寄った今江さんは、本部前での喧噪を聞きつけ、その火
事場へと踏み入れた。
「君からも言ってくれ。菊元君と君、それに駆けだし君は今回の立て
役者だ。それに河口湖でイベントをやる以上は全てJBの肖像権に値
する。その権利を行使して悪いことはないだろう」
形勢逆転。一瞬そう見えた。
「菊さん、離した方がええで」
そう言うとカフスを掴む菊元さんの手を離させる。崩れたブレザーの
しわを直すと、山下さんは再び威風堂々として俺たちに向かう。
「君たち、よく聞きたまえ。バス釣りのあるところ、必ずJBがある。
それをわきまえての行動に徹することこそJBにおけるアングラーと
しての資格だ。故に君たちはJBの恩恵に甘えられていることをもっ
と自覚したまえ」
いつの間にか本部のあるミューズ館駐車場前には沢山の人だかりがで
きていた。プロたち面々は山下さんの一言に何も言い返せない。つま
りは怖いのだ。その気持ちが俺には許せなかった。
「ちょっと待って下さい」
俺の声に群衆は反応する。俺への期待。もしもそんなものがあるのな
ら、それを出すのは今しかない!
偉丈夫の前に立ちはだかろうとする俺。夕日を背に、俺は山下さんの
方へと向かった。強く握りしめた両手に爪がめり込んで痛い。歩きな
がら俺は思い馳せた。これまでのこと、経験、失敗、喜び、別れ…。
それら一つ一つが俺を強くしている。
(どうか俺に力を下さい)
河辺さんが動く。菊元さんが止める。
俺は今江さんの前を通り過ぎ、山下さんの目の前に達した。
その時である。
「待て、駆けだし君」
今江さんが俺を引き留める。振り向く俺の目の前にはウェイインバッ
グから一匹のバスを取り出した今江さんがいた。
「会長。分かりますか?このバスが」
山下さんはじっと今江さんを見つめる。
「これは琵琶湖のバスですわぁ。何で琵琶湖のバスが河口湖で釣られ
ないといけないんやろうか?僕はこのバスを琵琶湖で釣りたい。ただ
それだけです」
シーンと静まり返る会場。
誰ともなく始まる「帰れ」コール。
そのコールが最頂点に達したとき、再び今江さんが語りだした。
「釣りは何人にも与えられた平等な権利やと思うんですわぁ。それを
食い物にしてきた僕が今更こんなことを言うても遅いんやろうけど。
でも、でもまだ間に合うやないかと。僕にできることをする。そのた
めにはJBのしがらみは必要ない。好きな釣りができることの喜び。
もう一度それを確かめたいんや、僕は」
そう言うと今江さんは静かにバスをバッグに戻し、検量所へと向かう。
今江さんを取り囲む大きな拍手。少し照れながら歩く今江さん。
「僕にはもうこれは必要ないわな」
そう言い、トレードマークの偏光グラスを投げ捨てる。
取り残された山下さん、河辺さんは反論する。
「それでいいのか、今江君。君は誰を敵に回しているのか分かってい
るのか!」
「もうやめよう、河辺さん」
群衆の中から冷静な声。林さんである。
「お前もグルか、林さん!」
「お前一人が悪になることないよ、河辺」
また別の声が。沢村さんだ!
「お前たち…どう言うことになるのか分かっての愚弄か!」
「おいおい、JBの会長さんって言うのは神様なのかい?」
その声は吉田さん!!
戦意喪失した2人は繰り返される「帰れ」コールに為す術もなかった。
本部脇から吉田さんが飛び出し、今江さんの背中をポンと叩くと、取
り囲まれた2人の元へ向かった。
「まあ、面識が無いって訳じゃないし、業界は狭いからな。取り合え
ず仁義は切っておく。WBSはこれより河口湖のクリーンアップ作戦
を決行する。いいですよね?」
おお、と歓声があがり、吉田さんはそれを手で制す。
「湖は誰のもんでもねえよ。人間様のものだって言う思い上がりが駄
目にする。湖を綺麗にするってことはなぁ、自分の心を清めることと
同じなんだよ。な、会長さん」
落胆する河辺さん。それをなだめる林さんと沢村さん。
吉田さんは山下さんを車へと導き、これ以上の恥の上塗りをさせまい
とフォローをしている。
安堵の今江さんに菊元さん、藤木さんが駆け寄る。
もう夕日が沈む。俺の物語は終わった。
そう感じた俺は盛り上がる会場をそっと後にした。俺が残したものは何もない。
でも俺と言う人間が動かしたものはある。その確信がこれからの俺をきっと
強くしてくれる。
ミューズ館裏手から会場を離れようとしたときである。
「ありがとう、駆けだし君」
そのさんが立っていた。俺はこみ上げるものを押し殺し、笑顔で手を振った。
(エピローグ)
彼は懸命に指導をしていた。
湖の岸に車椅子を運ぶことがこれほど大変だとは思わなかったが、彼
は仲間数人と運び込み、熱心にバス釣りを教えている。バリアフリー
が各所で見られる中、バス釣りのバリアフリーを率先している彼はこ
の辺でも有名な人物だ。
俺を見つけた彼は手を止めると、すぐさま走り出し、息を切らせて到
着する。
「すみません、遅くなって。」
俺が頭を下げると明るい笑顔で「いいんですよ」と言う彼。
「これがお届け物で…結構多いんですが…」
バイトの配達途中、俺は親友からの頼まれ事でこの湖まで来た。届け
物は竿とリール。車椅子でも使いやすいように、竿は短めに設計して
あるらしい。
「いいんですか、こんなにもらっちゃって…それに、送り主は匿名だ
って言うし」
俺は受け取り印をもらうと、「じゃ」と言い運転席に戻る。
そうだ、彼へは手紙を預かっていたんだ!
すぐに彼を追い掛け、手紙を渡す。今度は俺が息を切らす番だ。
「ハアハアハア…これ、送り主からの手紙です」
手渡すと彼は俺の前で広げる。
その手紙はたった一言だけ書いてあった。
「フルーツのお礼や」
満身の笑顔。恥ずかしさを少し含んだその笑顔を見せると、彼は俺に
深々と頭を下げ、仲間たちのもとへと走り去っていった。
夏が近い。暑い日のそよ風の様な彼の笑顔は、それを見た俺が将来ず
っと友人たちに自慢できるものだった。
【ほぼ】駆け出し君〜PART2【毎日】 完
(Special Thanks) まつ、イマカツ、かつたか、ロードランナー、
奇数、ばさあん、初代、馬鹿は嫌い、ノリオ、
鼻毛、ズラ健児フェブラリー(オブ ジョイ トイ)、
カヱル、ぽっこちん、オカベ、馬鹿バッカー、
(*゚∀゚)スピャーン四国、会長、カッツ今江、
and ALL of 名無しバサー
912 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/19 16:53
皆様へ
今までご一読頂けましてこと、深くお礼申し上げます。
2ch素人で、途中荒らされたこともありましたが、その度に皆様のご声援に
励まされ、ここまで書き上げることができました。
初代様からのファンの方、駆けだし君のイメージを壊してしまいましたことを
お詫び申し上げます。
初代様の連載はまだまだ続きそうなので、明日からはそちらを楽しみにしたいと
思っております。
皆様のお許しがあり、また機会がありましたら「駆けだし君」は登場しますので、
その際はこれまで同様のご愛顧を宜しくお願いいたします。
では、最後になりますが、本当に本当にありがとうございました。
二代目
乙ー!
最後はライブで見れたw
良い終わり方したねー。山下は最期まで悪者だったけど・・・w
面白かったです。今までお疲れ様でした。
乙ですた!(=゚∀゚)ノ
しまった、俺もコテで何か書いとけば『Special Thanks』に
入れたのに...。まぁ何にしても乙でした。
>二代目
乙でした!!
ほぼ毎日楽しませて貰いました。
この前も泣けたけど、もう一度泣いてもイイでつか?
ホンマお疲れさん!
917 :
ntoska046031.oska.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp:03/05/19 19:05
清々しい終りかたでしたね感動しました、心から御礼申し上げます。
「本当にありがとう御座いました」
「か・え・れ!」 「か・え・れ!」 ええぞ!菊もっさん!
シバイたれ〜! おっ今江さん、駈け出し君・・・・・。
そうやな、暴力ではなんも解決せぇへん、けど駈け出し君の
おかげでみんなの気持ちの中に、なんかが生まれ始めてる
僕は握りしめたトウモロコシのヘタを生ゴミ袋の中に入れ
周りのゴミを拾い始めた・・・。
ほんまにお疲れサンです二代目はん、いろいろ迷惑なレスつけてた
ような気がしますけどお許しください、次回作楽しみにしてます。
〇駆
×駈
二代目タン乙ですた。
地元四国の旧吉野川が出てきたのがうれしかったでつ。
楽しく、せつなく、ドキドキの(ほぼ)毎日を、ありがとうございました。
二代目、良かったっす。
緊迫感あり涙あり、とどめにラストの二段三段に引く結末!
これを楽しめただけでもバス釣りやってた価値があるというもんっす。
長いことお疲れ様でした(アッという間だった気もしますが・・・)。
>二代目氏
お疲れ様でした
そして有難うございました
いや〜折れのちょっとした落書きからこんな大作までに膨れ上がるとは
キャラが変わったとかは全然気にしてないですよ。個性ですから
ラストの締めも余韻が残ってイイ!ですね
折れの方もサボらずに頑張りますので最後まで宜しくお願いします。1000までは無理っぽいなぁ
そして次回作は誰が・・・そしていつ・・・
駆出し君はまだ走り続けている・・・
925 :
二代目 ◆XPmQ5mHBTk :03/05/20 07:54
本当は何もレスを書かないでこのまま消えようとしたのですが、あまりにも
皆様からのレスに感動してしまい、ちょっとだけ最後のカキコをさせて頂きます。
>初代様
あなた様の書き初めがなければここまでは膨らみませんでした。
初代様が初めて「駆けだし君」を連載された頃、私は毎日楽しみで楽しみで仕方が
ありませんでした。少しでもそんな「楽しみ」を私も共有できたかと思うだけで
嬉しいです。続きはどうなるのか?それも楽しみです。
>まつ様
初期の頃、イマカツ様とバトルしていましたね。
それがほほえましく、私もそれが読みたさに連載を続けてきました。
>ロードランナー様
まつ様同様、良コテの方からお褒めの言葉を頂けると嬉しいです。
毎度楽しみにしていただけたと言うこと、駆けだし君ではありませんが、今後の
私の力になります。ありがとうございました。
>かつたか様
かつたか様も本作品に参加して下さっていたんですねw
かつたか様のレスは本当に嬉しかったですよ。
>(*゚∀゚)スピャーン四国様
ご声援ありがとうございました。
旧吉野川は一度だけ行ったことがあるのですが、とても広く、バサーにとっては
楽園の様な感じを受けました。そこで釣りができるのは至福の限りです。
>奇数様
しばしのお別れですが、必ず戻ってきます。
次は良コテハンの方々を主人公にした作品でも書こうかとw
ではしばしのお別れです。
初代様、後は宜しくお願いいたします。
いつか皆さんと湖上でお会いできることを...。
>二代目氏
向こうにもたまには遊びに来て下さいな
本当にお疲れ様でした
ほんまや・・・、駈け出して・・・駆け出しやんかw
最後にイタイ間違いをすんません。
928 :
名無しバサー:03/05/21 02:28
2代目、乙でした。自分みたいにレスしてない読者、いっぱい
いたでしょう。最後に得意のダイビング関係で締めて欲しかっ
たような・・・。
すんません、注文つけてしまって。
でも、本当に楽しめますた。妻も終わってしまうの残念がって
おりました。次回昨楽しみにしてます。
ジャマにならないようにR@Mってたけど
楽しませてもらった
このスレの千は2代目が取って締めなよ
>二代目殿
お疲れさまでした。
毎日スレをチェックするのが
すごく楽しみで、ホントに名作
だったと思います。
私も929氏に同意です。
このスレの1000は是非、二代目殿に
取って頂きたく思います。
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
932 :
名無しバサー:03/05/22 02:42
929.930に同意
やはりこのスレの最後は二代目で締めるのが一番良いですね。
って事で必ずサゲね!
929.903.933に同意
やはりこのスレの最後は二代目で締めるのが一番良いですね。
って事で必ずサゲね!
2代目お疲れ様でした。
935 :
名無しバサー:03/05/23 07:28
お疲れさまでした
だんだん文がうまくなって行きましたね
誤変換は相変わらずでしたが・2chということですかね。
途中少しストーリーの把握が難しかったのですが、
最後にまとめが入って分かりやすくなり良かったです。
やっぱり最後のシーンが良いですねー
しっかり盛り上がってきれいに終わりを迎えましたね。
感動しました。
sageがはずれてしまった!スマソ
sage
>935
後からsage入れても下がりませんがなw
二代目乙でした
毎日見ていたのに終わってからはバス板にすら来る回数が減りました
俺的には 1000ではなく 是非 950を取って頂き
次スレ を立てていただきたいです。
次スレは作者様しだいだし950にこだわることはないんで内科医?
二代目の1000鳥までにROMってた香具師、点呼逝くぞ
1!
2
3(σ゚∀゚)σゲッツ
4
5といえばゴマキ
6
毎日楽しみだたよ
946 :
名無しバサー:03/05/24 23:15
奈々
うっかり八
Qタロウ
十兵衛