さよなら プレイボーイ権藤博スレッド

このエントリーをはてなブックマークに追加
692権藤
〜権氏物語・最終章・深き夢見し―光権氏没落―〜  作・野紫式部
人物紹介はここで見てくれ>>318-321
権氏は阿波壺の宮を失い、悲しみに暮れてすっかりやつれていたが、そんな権氏に
容赦なく不幸が襲った。
家来:「川紫の上さまっ!!しっかりなさってください!」
戸条の御息所:「ヒヒヒヒヒ・・・だから権氏さまに近づくものは許さないといった
        だろ!氏ね・・・・!!」
川:「ううっ・・・苦しい・・・。いっそのことこのまま儚くなって
   しまいたい・・・。」
※儚くなる・・・氏んでしまうことby「たこでもわかるこごじてん」
                   「権氏物語 なんでも辞典」
権:「ああ・・・また戸条の御息所の悪霊が・・・!!川紫の上を奪わないでくれ!
   川紫の上!しっかりするんだ!俺をおいて逝かないでくれ!!(涙)」
川紫の上はなんとか一命は取りとめた。しかし、体はすっかり弱って、床に
伏せてばかりの日々が続いた。
それからしばらく後、川紫の上が久しぶりに起きあがり、森石の上と権氏の
間の子供にもかかわらず、自身の手で育て、今は立派になった、田中の中宮と
庭を眺めていた。
693権藤 :2000/10/06(金) 21:39
続き・・・
そこへ権氏が訪れたのだが・・・
権:「気分はどうだ?中宮と一緒にいるとよさそうだね。うれしいよ・・・
   ううっ(すっかり涙もろくなってしまった。)」
川:「・・・もうすぐ我は逝ってしまうのですよ。こうやって我の姿を見て
   喜んでくださるあなたをおいて逝くのは心苦しゅうございます・・・・
   うっ・・・(涙)」
田中:「なんてことを言うんですか!!悲しくなります!」
川:「うっ!!ううっ・・・なんだか急にまた苦しくなってきま・・した・・。」
権:「川紫の上!!!」
田中:「早く!早く医者を呼んで!悪霊よけの祈祷もしましょう!!」
権:「その必要はない・・・この前危篤になったとき、よく・・・よく頑張って
   くれて、今まで奇跡的に生きてくれたのだよ・・・。もう・・・もう今は
   ゆっくり眠らせてあげよう・・・。(涙)」
川:「あ・・・ああ権氏・・さま・・い・・ろいろあったけど、幸せ・・で
   した・・・。う、生まれ・・・変わっても、生まれ変わってもまた・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
権:「川紫の上ぇぇぇっっーーーー!!!!!わあああああっ!!
   うううっ(号泣)」
田中:「川紫の上さまーーーーーーっ!(号泣)」

694権藤 :2000/10/06(金) 21:40
続き・・・
その後、権氏は川紫の上を失い、失意のまま出家した。そしてしばらくの時が
経ち・・・
森石の上:「ああ、空に浮かぶ雲がとても鮮やかな紫色・・・。
      特に権氏さまが出家なさって、篭られているというあの山の方角に
      浮ぶ空の雲が・・・・ま、まさか・・・・権氏さま・・・。」
(天からの権氏の声):「・・・幸せ・・・幸せだった・・。波瀾もあったが
            精一杯生きてきた・・・。今までありがとう。そして
            さよ・・・な・・ら・・・・・。」
森石の上:「権氏さまが・・・権氏さまが・・・逝ってしまわれた・・・
      ああああっ!!権氏さま!!(号泣)(権氏さまは川紫の上さまと
      同じ所へ逝かれてしまったのですね。お幸せに・・・そして安らかに
      お眠りください。) 」

光権氏62歳、秋・・・・

浜の海  愛しき者に囲まれて
光をつかみて  この世に散るなり・・・・
                   
━━━━━深き夢見し・・・

;海の都、横浜で大切な人と出逢い、その人たちのもとで
あの時(98年)、我(光権氏)は栄光をつかんだ・・・
そして今、横浜を去るのだよ
今までも、これからもあのときの夢はずっと忘れない・・・・
  
                         ー権氏物語・完ー