〜権氏物語・第二章・馬摘花〜 作・野紫式部
人物紹介はここで見てくれ
>>318-321
お付の者:「馬摘花の君さま、ここの家ももうボロくなってしまったので、
家財道具など、売り払って引っ越しましょう。」
馬:「駄目です。父上の形見の家財道具など売れませぬ。それに・・・・。」
お付:「権氏さまですか?(ああ、なんて醜いのかしら、貴族の子なのに、
気品のかけらもない。それで、未だに権氏に未練なんて・・・)
権氏さまはいろんな方と浮名を流しておられます。あきらめて
ください。」
馬:「ひ、酷い。でも権氏の君さまは優しいから、きっと逢って下さる。
もし、来てくださったときに、居なかったら、がっかり
されてしまう(グスン)」
お付:「(この馬鹿、どうしようもないな、仕方ない。)そうですか。
それなら、残念ですけど私、他の家で働くように薦められてるので
そっちへいきます。長い間ありがとうございました、さよなら。」
馬:「おまえまで、一人にするのかぁーーーああ、行かないで(号泣)」
そして馬摘花は一人ぼっちになった。その時・・・