1 :
代打名無し:
2 :
ニコン人:02/11/16 22:51 ID:E55Yf9Dq
3 :
ニコン人:02/11/16 22:52 ID:E55Yf9Dq
4 :
ニコン人:02/11/16 22:52 ID:E55Yf9Dq
5 :
ニコン人:02/11/16 22:53 ID:E55Yf9Dq
6 :
ニコン人:02/11/16 22:53 ID:E55Yf9Dq
7 :
代打名無し:02/11/16 23:00 ID:IlwA6RiB
8 :
代打名無し:02/11/16 23:05 ID:5a1xKVVd
9 :
代打名無し:02/11/17 06:08 ID:g3rcBt8O
10 :
97:02/11/17 06:55 ID:TtnfCGCF
霧の中を突き抜けるように伸びる梯子は、あの世に続いているように思えた。
自分はなぜ梯子を上っているのか、何でこのようなことになったのか、東和政(62)は自問し、
そして後悔を続けていた。
できることなら梯子を下りたかった。下方を見ると自分のすぐ後から女が上ってきて、
下りることはできない。上り始めていくらか時間は経過しており、霧に隠れて地面は見えないが、
飛び下りて安全を確保できる高さは既に越えてしまっているように思える。
女が笑みを浮かべた。目だけが笑っていない。
色白の、美しい女だ。だがよく知らない女だ。少なくとも、昨夜遅くまでは見たこともない女だった。
酷い雨の中、行動を共にしていた後藤伸也(48)や渡辺雅弘(69)とはぐれ、迷い込んだ集落で
軒を借りようと一軒の家に飛び込んだのだ。
その家には女ひとりだけのようだった。20歳の東よりは少し年上だろうか。モンペ姿で
化粧気もなかったが、長い黒髪は艶めき、細面の横顔ははかなげで、そして何より
白い肌は信じられないほどきめが細かかった。
足摺岬に近い東の郷里の少女たちは、南国の強い陽射しと海風をまともに受けた褐色の
肌の持ち主ばかりだった。プロに入ってからすり寄ってきた女たちは、厚化粧と酒に焼けた
荒れた肌をしていた。
そして、絹のような感触の白い肌に、若い東は夢中になったのだ。
11 :
97:02/11/17 06:56 ID:TtnfCGCF
ソ連が攻めてくるのです。ソ連兵は女と見るや蹂躙し、凌辱すると聞きます。私はそのような
辱めを受けるぐらいなら死んでしまいたい。
お願い、一緒に死んでくれますか。
薄く湿気た布団に横たわったまま、美しい女はそう言った。
何でロシアではなくソ連なのか、そのような細部の違和感に頭をめぐらす余裕もないまま、
東は何かに魅入られたようにうなづいてしまった。
関係を持ってしまったという負い目もあった。所詮一夜限りの関係じゃないか、などと
言い放てるような冷酷さは、黒潮に洗われる明るい海を見て育った東には備わっていない。
霧の中、梯子を上りきって板張りの最上部に出た。小さな鐘楼が吊され、どうやら
火の見やぐらのようだ。
「ここから一緒に飛び下りましょう」
女が手をさしのべて来た。口元だけに笑みを浮かべる。下をのぞき込むが霧に閉ざされ、
どのくらいの高さなのかは分からない。
和政、都会には変な女が多い。妙な女に引っかかるんじゃないぞ。
横須賀に向けて発つ日に、祖母は宿毛のバスターミナルから高知空港までついてきて、
その間同じセリフを5度聞かされたのだ。そのときは婆ちゃんうぜーよ、としか思わなかった。
「さあ」
女が東の手を握る。細い手であるのに、予想外に握力が強い。
頭上から重低音が聞こえてくる。
婆ちゃんごめん。俺、変な女に引っかかった。都会ではなく、どこかよく分からない田舎だけど。
握力の強い女は東の手を引く。その体が宙に浮く。抵抗する暇もないまま、東の足も
火の見やぐらの床板から離れる。
そのとき、一陣の風が霧を吹き飛ばした。絶望に向けて落下する東の視界を、
ツポレフSB-2の機影が横切った。
12 :
97:02/11/17 06:57 ID:TtnfCGCF
「おーい、東、どこ行っちゃったんだよー」
後藤伸也と渡辺雅弘は、口々にそう言いながら東を捜していた。昨夜の酷い雨で東とはぐれて
2人でエマージェンシーブランケットを頭から被って、畑地の隅で夜を明かした。
「あ、集落みたいなのがある」
渡辺が霧の切れ間を指さした。両脇を畑にはさまれた畔の先には、木造の古びた家屋が
並んでいるのが見えた。
「こんな近くに集落があったんだな。霧で分からなかったけど。どこかの家で雨宿り
させてもらえばよかったな」
後藤はそう言いながら辺りを見回した。家は平屋か2階建ての古びた木造建築ばかりで、
幅広の道は土道で、あまり大きな集落ではないようだ。
「あれ、何か人が倒れてる」
渡辺が声をあげた。見ると、道の先には火の見やぐらのようなものがあって、その下に
人間が2人、並ぶように倒れているようだ。
「何だろう。行ってみよう」
後藤は駆け、渡辺も続いた。
「東・・・?」
火の見やぐらの下に倒れていたのは、東と、見たことのない女だった。
「どうしたんだよ、東、東ってば!」
後藤はうつぶせに倒れた東の体を揺すった。反応はない。天を仰いだ後藤の視界に、
火の見やぐらが覆い被さった。
東はあの上から落ちたのだろうか。
絶望的な気分に陥りながら、後藤は東の脈を取ってみた。と、指先に反応があった。
生きている!
「生きてるのか! 東、何か言えよ!」
後藤は叫ぶように言った。その後藤の肩を、渡辺が揺すった。
「後藤、あれは・・・」
顔を上げた後藤の視線の先に、中年男の驚愕した顔があった。
男は後藤を指さして叫んだ。
「ソ連の間諜だ!」
13 :
97:02/11/17 06:57 ID:TtnfCGCF
ソ連? カンチョウって何だ? 後藤が呆気にとられている間に、土道の両側に立ち並ぶ
家々から、男たちが飛び出してきた。
「ソ連の間諜だと! 捕まえて袋叩きにしてやる!」
男たちはいずれも素手ではなかった。鍬や鎌を手にしていた。その人数、10人ばかりだろうか。
「逃げよう!」
「ダメだ、この女の手が東から離れない」
渡辺が、東の手を握っている女の手を引きはがそうとしながら、泣きそうな声で言った。
東は生きているのだ。見捨てて逃げるわけにはいかない。後藤は東の脇に座り込んだまま頭を抱えた。
10人の男たちに取り囲まれた。
「ソ連の間諜め、殺してやる!」
「落ち着け、まずは軍に連絡だ」
男たちは口々に言い合っている。
「ソ連とかカンチョウとか、何の話ですか!」
そう言った後藤の腹に、男のひとりが手にした棒が打ち込まれた。痛みに腹を押さえる
後藤の前に、男が紙を突き出した。
「しらばっくれるな! 手配書は回ってきてるんだよ!」
紙の中央の写真がまず目に入った。コピーでつくられたもののようで、後藤と東と渡辺の
顔写真が並べられていた。ユニフォーム姿の、名鑑用の写真が使われているようだ。
そして写真の上には、『お尋ね者 手配書 ソ連軍間諜』とあった。
何だって?
14 :
97:02/11/17 06:58 ID:TtnfCGCF
階下がざわめく音で目が覚めた。
「何や、騒がしいな」
佐伯貴弘はそう言いながら体を起こした。敷香の旅館の2階の質素な部屋で、
十二畳ばかりの広さで男ばかり5人で雑魚寝をしている。
「何かあったんですかね」
隣の布団に寝ていた中野渡進が上体を起こした。窓の外は既に明るくなっているようだ。
2人で木枠の窓までにじり寄っていく。窓を10センチばかり開ける。冷気が室内に入り込んできた。
「あれは何や」
早朝の街は、雨は上がっていたがまだ霧がたちこめていて、土道の所々に大きな水たまりが
できていた。旅館の窓はこの街のメインストリートに面しており、キャップを被った男が
窓のほうをうかがうように、道の向こう側に立っている。
「何だと思いますか、あの男」
「特高警察」
「佐伯さん、それは変な映画の見すぎじゃないですか」
小声で言い合っているうちに、中村武志、竹下慎太郎、谷口邦幸の3人が起き出してきた。
「ちょっと1階に下りて、様子をうかがってくる」
佐伯がそう言うと、
「あ、自分も行きます」
中野渡と谷口がついてきた。
15 :
97:02/11/17 06:59 ID:TtnfCGCF
木の階段を足音をしのばせながら下りきったところが、宿の厨房の入口だった。
ガラスがはめ込まれた引き戸で、中には数人の人間がいるようだった。声をひそめながら
話し合っているようだったが、何人もが集まっているようで、その人の気配の多さが
ざわめきとなって、2階にも届いていたようだ。
ソ連、間諜、軍。そのような単語が聞き取れたが、話の具体的な内容までは分からない。
ガラス越しにのぞき込むと、すぐ近くの壁にコピー用紙のようなものが貼られていた。
それを見て佐伯は息を飲んだ。自分たちの顔写真だ!
「何で俺らの顔写真があるのや」
佐伯は唖然として小声で言った。
「あの紙、剥がして取れないですかね」
「厨房の中の連中が向こうを向いた隙に、剥がしてみますか」
中野渡と谷口が小声で言い合っている。厨房は広く、中の人間は入口からは離れた
ところに固まっていて、気づかれずに引き戸に隙間をつくることはできそうだ。
谷口が引き戸をゆっくりと引く。きしむ音がたつのではと思い、佐伯は緊張する。
腕一本分ぐらいの隙間が開き、そこから中野渡が手を伸ばして紙を素早く剥ぎ取る。
「佐伯さん、何か変なことになってるみたいです」
中野渡から渡された紙を見て、佐伯は思わず声をあげそうになった。
顔写真は全部で9人分。自分たち5人と、鈴木尚典、横山道哉、古木克明、田中一徳の
名鑑用に撮影されたものと思われる顔写真が並べられていた。
『お尋ね者 手配書 ソ連軍間諜』と大きく書かれ、その下には、
『是の者等、何れも混血児にてソ連軍の間諜なり。内八名は身の丈六尺を越え、中には
六尺四寸に達する巨漢もありき。性質凶暴にして冷酷なるソ連軍の間諜なり。
偽軍票を使用し、被害を受くる商店あり。發見した者は軍への通報を求む』
この時代で180cmを越える長身などというのは、それこそ混血児ぐらいしかいないだろう。
顔写真など必要ないではないか。自分たちの身長は、この時代では目立ちすぎる!
16 :
97:02/11/17 07:00 ID:TtnfCGCF
「着替えて荷物をまとめろ。急いで逃げなあかんなったぞ!」
部屋に戻るなり、佐伯は吐き捨てるように言ってコピー用紙を布団の上に叩きつけた。
中村がそれを拾って、不審そうな顔をした。
「何や、このコピーしたポスターみたいなもんは。俺らがソ連の間諜って、どういうことだ」
「森繁あたりの陰謀やないですか。何か知らんが、この街の住民に俺らを襲わせたいらしい。
とにかく、この街から早いとこ離れなあかんと思います」
「玄関は見張られてるみたいですよ。どうやって逃げるんです」
竹下が窓を指さしながら言った。佐伯が先ほど、特高警察と決めつけた男のことを
指しているようだ。
「裏の窓から逃げるか。しかし玄関に出れないとなると、靴が履けんな」
「確か隣の部屋が納戸やったはずだ」
中村がそう言いながら部屋を出ていき、すぐにわらじの束を手に戻ってきた。
「納戸にわらじが積み上げてあった。慣れないうちは足が痛いだろうが、裸足よりマシやろ」
「俺、わらじなんか履いたことないすよ。どうやって履くんです?」
谷口が中村の足を見ながら、見よう見まねで藁を足首に結びつけている。
「準備ができたらさっさと逃げるぞ!」
わらじを履き終えた佐伯は、ナップザックを肩に引き戸を開けた。
17 :
97:02/11/17 07:00 ID:TtnfCGCF
隣の家は平屋で、裏の窓からその屋根に飛び移れそうだった。佐伯が先陣を切って飛び移った。
屋根は昨夜の雨で濡れており、一瞬足が滑りそうになってヒヤリとした。
他の4人も次々に飛び移ってくる。
隣の家の屋根を横切ったところにある路地には、人の気配はないようだった。
地面も軟らかそうな土で、飛び下りても足首を痛める可能性は低そうだ。
佐伯は地面に飛び下り、4人も続く。
「何や、案外簡単に逃げられたやん。第二次大戦中の特高警察も大したことないな」
佐伯がそう言って笑おうとしたとき。
「あ!」
谷口が道の先を指さした。特高警察風の男がこちらに走ってくる。
「げ、来やがった」
佐伯は走り出した。4人も走る。特高警察風は3人ばかりいるようだった。雨上がりの
土道を、泥水をはね上げながら追いかけてくる。
「佐伯さん、どこまで逃げるんですか!」
中野渡はもう息があがってきたようで、顔をゆがめながら叫ぶように言う。
「とりあえずこの街から出る!」
街を横切るように、南へ。わらじの足元は既に泥にまみれているが、頓着していられない。
敷香駅は街の西南の端にあった。駅の構内は人が多く、既にコピーされた手配書が
回っている可能性もあるから、近寄らないほうがいい。というよりD-51と思われる
蒸気機関車が牽引する列車がちょうど南に向けて動き出したところのようで、
駅に近づくのは百害あって一利もありそうにない。
どうする? かなりの距離を全力で駆けて、佐伯自身も息が上がってきている。
特高警察風の男たちとの距離が詰まってきた。昔の人間のほうが足腰が頑丈に
できているのだろうか。
そのとき、線路のすぐ横にある2階建ての人家が目に入った。しかも玄関の引き戸が開いている。
18 :
97:02/11/17 07:01 ID:TtnfCGCF
汽笛と蒸気音が聞こえ、列車が近づいてくる。
「佐伯さん、どうするんです!」
人家に向けて走り出した佐伯に、竹下が声をかけた。
「ええから俺に続け!」
佐伯はそのまま人家の玄関に飛び込んだ。
「すいませーん。お邪魔しまーす!」
「わっ、あなた方は何ですか!」
人家では60歳ぐらいの夫婦がちゃぶ台を出して朝食を摂っていた。佐伯を見て、驚愕の表情を浮かべた。
「すいません、ちょっと家を汚します。申し訳ない!」
幸運にも2階へ続く幅狭の急傾斜の階段は、玄関のすぐ脇にあった。佐伯は土足のまま
階段を駆け上がった。4人も続く。2階の、線路に面した窓を開けた。
そこから屋根の上に出る。線路に寄り添うように建っている家で、佐伯は屋根の端でそれを待った。
すぐに蒸気機関車が来た。
「飛び移れ!」
佐伯は飛ぶ。客車の屋根に体が叩きつけられた。はずんだ拍子に落ちてたまるものかと
鉄のかたまりにしがみつく。
中村が、竹下が、中野渡が、谷口が客車の屋根に飛び移る。
線路の脇で、特高警察風の3人が呆気にとられたように立ちすくんでいる。
列車は速度を上げる。中野渡が一番へばっているようで、客車の屋根の上でうつぶせに
倒れ込んだまま言った。
「佐伯さん、この列車、どこまで行くんですか」
「知らん。運が良ければ豊原とか本斗とか、大きな街まで行けるやろ」
佐伯は座り込んで、呼吸を整えながら言う。
霧が晴れてきた。しかし頭上は高曇りのようだ。潮の香りが流れてきて、線路は
海沿いに出るようだ。
ともあれ自分たちは、敷香の街を離れた。
19 :
97:02/11/17 07:02 ID:TtnfCGCF
古びた民家の中で紙を吐き出しているプリンタは、あまり機械の類が好きではない
田代富雄(76)にしてみれば、気持ちのいいものではなかった。パソコンの画面上では、
フォトショップが立ち上げられたままになっている。
画像処理ソフトの使い方は何度も説明を受けたので分かった。単に作業をやりたくないだけだ。
選手たちの顔写真の帽子の部分を潰して、髪の毛をコラージュするという作業だ。
何で自分が選手を陥れることに荷担しなければならないのか。だいたい、今回の
球団に対する措置自体、田代は全く納得できない。
森繁和が球団に対する愛着など全くないであろうことは、愉快ではないが納得はできる。
青山道雄は単にどうしていいのか分からず、おろおろしている様子だ。
野村弘樹は不快感を隠そうとせず、石井琢朗は絶望感を経たのちに開き直ったようだ。
だが、あの男はどうだ。森繁和に揉み手をするように擦り寄って、顔色をうかがって。
かつて大遠藤と呼ばれた男が、何というざまだ。現役時代チームの誇りだったあの男は、
いまやチームの恥さらしだ。
そのとき、玄関の引き戸が開いた。
20 :
97:02/11/17 07:03 ID:TtnfCGCF
遠藤一彦(83)はネクタイを締めたスーツ姿で、アタッシュケースを持って戸口から入ってきた。
「手配書のポスター、配り終えてきましたよ。連中が立ち寄りそうな場所、敷香駅、
病院、旅館、食堂といったあたりに配って回ったんですが、旅館の一軒で大当たりでね。
連中、そろそろ捕まってるかも知れません」
遠藤はそう言いながら上がり込んできた。プリンタから出力された紙を手に、
田代のほうに不審そうな顔を向けた。
「無帽バージョンのポスター、まだできてないんですか。これではいま配ってきたものと
同じじゃないですか」
田代がそれには答えずにいると、遠藤は部屋の隅にあったコピー機で連続コピーを始めた。
そのとき、上空からの重低音と何かが投下される音と、何人かの悲鳴が聞こえた。
「何だ?」
「ソ連機の爆撃でしょう」
「歴史上では、敷香は今日は爆撃を受けないはずだ」
「歴史はもう変わり始めてますよ。歴史上では昨日は一日中酷い雨で、今日は快晴のはずだった。
しかし外の天気は高曇りで、すっきりと晴れそうにありません」
遠藤はそう言いながら、コピーした紙をアタッシュケースに入れた。そのまま外に
出ていこうとする。
「田代さん、ここは爆撃を受ける可能性がありますが、逃げないんですか」
遠藤は戸口で振り返って言った。
「爆撃されたらされたで、別に構うものか」
田代が怒ったようにそう言うと、遠藤は少し困ったような表情で出ていった。
また近くに焼夷弾か何かが投下される音がした。いくつもの悲鳴が重なる。
歴史がねじれを始めている。
21 :
代打名無し:02/11/17 07:09 ID:TtnfCGCF
やっと第16回うp。夜にうpとか言って、結局朝になってしまってスマソ
しかも今回はチョトエロまである。こういうのが嫌なヤシが多いなら、以降自粛するが。
まあ野球板でやってるスレなので、あまり露骨にする気はないけどね。
>>1スレ立て乙カレー
22 :
代打名無し:02/11/17 07:15 ID:TtnfCGCF
つか、名前は「前スレ97」だよな。
まあレス番号96を消費するまではこのままでいいや。
23 :
キヨパラ:02/11/17 09:14 ID:AbZLLv0i
97(前スレ)さん乙です〜
というわけでage
24 :
代打名無し:02/11/17 09:20 ID:/sCSt3Jo
乙。
新スル立てたのが、ひとりまつりじゃなくてよかたw
25 :
代打名無し:02/11/17 09:58 ID:7o+Y/rnh
97氏、キター!!乙カレー!
何やら艶っぽいですな。たまにならいいのでは?
東の生死が気になる。
佐伯、非常事態に人の家を汚して
謝ったりしてる場合じゃないだろうに(w
田代コーチの株が、上がった。同時に遠藤の株価、急落。
今後の展開、楽しみです。
>>1 スレ立て乙。
26 :
代打名無し:02/11/17 11:57 ID:4WEqLxFC
age
27 :
代打名無し:02/11/17 16:56 ID:jGKkAH2H
新作うpあげ
28 :
代打名無し:02/11/17 19:18 ID:4WEqLxFC
age
29 :
横浜市民です。:02/11/17 19:24 ID:dATtCkL4
わ〜い!!
また続きが読めて嬉しいぞぉ♪
1さんありがとう!!
97さんこれからも楽しみにしてます♪
お忙しいとは思いますががんばってくださいね〜☆
30 :
代打名無し:02/11/18 02:57 ID:WbrJ2C3q
age
31 :
代打名無し:02/11/18 14:14 ID:WbrJ2C3q
あげ
32 :
代打名無し:02/11/18 18:06 ID:XKKAkkOW
今回の話、ヴォの動作の意外な機敏さにしばし感動w
ぜったい屋根から転がり落ちそうな雰囲気だもんな〜
33 :
代打名無し:02/11/18 18:34 ID:fyACTU3y
97さん、乙!!しかも今回長い!これからも頑張って下さい!!
いつも楽しみにしています♪
>プロに入ってからすり寄ってきた女たちは、厚化粧と酒に焼けた
荒れた肌をしていた。
ワロタ(w
>>32 禿同。一人だけ助からなさそうな…。でも生死に関わってたら
さすがのヴォも機敏になるか(藁
34 :
キヨパラ:02/11/18 22:10 ID:W1wjdyCY
age
35 :
代打名無し:02/11/18 23:44 ID:VAZCWwW/
age
36 :
代打名無し:02/11/19 03:48 ID:CYyCJd0Z
あげ〜
37 :
キヨパラ:02/11/19 16:00 ID:maHZ5kJI
あ げ
38 :
代打名無し:02/11/19 21:48 ID:Tq8U0znG
39 :
代打名無し:02/11/19 22:12 ID:7VThJw3r
アズーマタンハアハア(´Д`*)
鈍足ヴォケタンハアハア(´Д`*)
40 :
代打名無し:02/11/20 02:24 ID:IKYSySOp
あげ〜
41 :
代打名無し:02/11/20 07:50 ID:mMwseGMj
あ
げ
42 :
キヨパラ:02/11/20 15:58 ID:KNToY2P0
あ
げ
43 :
代打名無し:02/11/20 23:48 ID:FFkxS74Z
あげます
44 :
代打名無し:02/11/21 07:01 ID:+p2yxuMX
朝あげ
45 :
代打名無し:02/11/21 14:35 ID:mIVKi40d
age
46 :
代打名無し:02/11/21 15:36 ID:BPJX0+Ep
あ
げ
47 :
代打名無し:02/11/21 22:13 ID:gaS4Ha4W
age〜
48 :
代打名無し:02/11/22 05:03 ID:sJJ4U0y4
早朝あげ
49 :
代打名無し:02/11/22 12:05 ID:q4aDpd4m
age
50 :
キヨパラ:02/11/22 18:59 ID:nrThLxS6
ageageageageageageageageageageageageageageageageageageageage
51 :
代打名無し:02/11/22 20:45 ID:AMQIPCOE
agegeのge
52 :
代打名無し:02/11/23 03:44 ID:Pfbm9jkq
ageage権藤age権藤
53 :
代打名無し:02/11/23 10:52 ID:JR/znUag
age餅
54 :
キヨパラ:02/11/23 18:38 ID:f0Ma5bl/
a ge
55 :
代打名無し:02/11/23 23:00 ID:iVf/1V+K
(・∀・)ノ
56 :
代打名無し:02/11/24 05:06 ID:5mOCJCxg
早朝あげ
57 :
代打名無し:02/11/24 10:24 ID:uLBbNzG7
野球教室age
58 :
代打名無し:02/11/24 14:46 ID:Uw2W5a1J
a
g
e
59 :
キヨパラ:02/11/24 18:13 ID:7oW2dVEl
うどん人age
60 :
代打名無し:02/11/24 23:52 ID:N0mS6bCi
下がるのが早すぎ。あげ。
61 :
代打名無し:02/11/25 03:57 ID:6g4Nb+Gg
age
62 :
代打名無し:02/11/25 07:43 ID:pP2anzbk
hageは新監督
63 :
キヨパラ:02/11/25 17:04 ID:AqcPuR7e
あ…げっ!
64 :
97:02/11/25 23:16 ID:nOCWPJC4
65 :
代打名無し:02/11/26 00:09 ID:zd9JGjWP
あげ。
66 :
代打名無し:02/11/26 03:54 ID:4+gWPYAh
川村もhage
67 :
代打名無し:02/11/26 16:07 ID:XjFSsdqk
福盛もhage
68 :
キヨパラ:02/11/26 22:28 ID:/vss0Om0
age
69 :
代打名無し:02/11/27 02:19 ID:m++VLvET
改めて1から読み直してしまった。
やっぱ97氏、面白い。
保管サイト、コンテンツのメニューページから、
「注釈1」のページへ飛べないっすよ。
本文のリンクからは飛べましたが。
ageていいのかわからんので、一応sage
70 :
代打名無し:02/11/27 03:13 ID:Hg/Gxg8r
深夜あげ
71 :
キヨパラ:02/11/27 11:11 ID:B7S+t3ug
age
72 :
代打名無し:02/11/27 15:05 ID:zfAO3z2v
あ
げ
73 :
キヨパラ:02/11/27 17:22 ID:2zCBP+MW
ちっぱちー!(意味不明)age
74 :
代打名無し:02/11/28 01:43 ID:PtIQtMFT
(◎´∵`◎)<あげるよ
75 :
代打名無し:02/11/28 05:51 ID:BdeQBOGr
(◎´∵`◎)<さげちゃった。
76 :
キヨパラ:02/11/28 16:06 ID:4KRaeZXV
あ
77 :
代打名無し:02/11/28 20:26 ID:4umiRXTC
げ
78 :
代打名無し:02/11/29 04:06 ID:sDO4dzeL
る
79 :
キヨパラ:02/11/29 12:47 ID:kzJNbv1F
よ
80 :
代打名無し:02/11/29 12:47 ID:2GEPdz4M
ま
81 :
キヨパラ:02/11/29 17:56 ID:EiBeG6El
く
82 :
代打名無し:02/11/29 21:07 ID:2GEPdz4M
り
83 :
代打名無し:02/11/29 21:09 ID:NBSHaEDt
84 :
97:02/11/30 01:39 ID:sjkQNnE0
85 :
代打名無し:02/11/30 05:37 ID:x/zA08YN
あ
86 :
代打名無し:02/11/30 09:22 ID:ZofpCGGF
age
87 :
キヨパラ:02/11/30 13:11 ID:nRDWRBHi
あ
88 :
代打名無し:02/11/30 18:03 ID:KUmVmQSV
ま
89 :
代打名無し:02/11/30 23:57 ID:1ywGKFyt
は
90 :
代打名無し:02/12/01 03:16 ID:GiFxK9Ve
げ
91 :
キヨパラ:02/12/01 08:53 ID:QxHlTYtc
や
92 :
代打名無し:02/12/01 11:31 ID:Sx28xJWX
た
93 :
代打名無し:02/12/01 14:35 ID:TZGjyb+q
ろ
94 :
代打名無し:02/12/01 20:52 ID:gU+huLeS
り
95 :
代打名無し:02/12/02 05:59 ID:udoTBHh/
こ
96 :
代打名無し:02/12/02 06:15 ID:UQoW4KV9
一度sageておいて
97 :
97:02/12/02 06:17 ID:UQoW4KV9
とりあえず97げとー!
とかいいながら、新作うpはまだだったりする。もうチョト待っててくれ。
98 :
代打名無し:02/12/02 15:56 ID:bi+41FeW
あ
99 :
代打名無し:02/12/02 16:42 ID:12tskGk8
>>97 通りがかりの人が97取ったのかと思ったら
本物の97氏でしたか。失礼いたしました。
100 :
代打名無し:02/12/02 16:43 ID:12tskGk8
・・・とか言いつつ100get
101 :
代打名無し:02/12/03 01:36 ID:iNnBWyjB
あげるんだの〜ん!
102 :
代打名無し:02/12/03 01:43 ID:39Bbkq3w
あげテスト
あげフリャー
104 :
代打名無し:02/12/03 20:58 ID:CnZVtHQf
あ
べ
106 :
代打名無し:02/12/03 22:24 ID:4Fzinqh+
な
つ
108 :
代打名無し:02/12/03 23:06 ID:eiDYIdj2
み?
109 :
代打名無し:02/12/04 01:08 ID:nZ1e9wnY
か
110 :
キヨパラ:02/12/04 15:48 ID:gGFbhovh
わ
111 :
代打名無し:02/12/04 16:23 ID:JR1uNYUI
いくない
112 :
キヨパラ:02/12/04 22:05 ID:XcVR8DCr
で
113 :
代打名無し:02/12/05 13:33 ID:Sth3hrZP
も
114 :
代打名無し:02/12/05 14:44 ID:ekRZi53E
つ
115 :
キヨパラ:02/12/05 22:15 ID:NwhszO62
ら
116 :
代打名無し:02/12/06 02:28 ID:bvhg3rsC
は
117 :
代打名無し:02/12/06 05:11 ID:oopCQ+Tu
ま
118 :
キヨパラ:02/12/06 15:04 ID:DnB73WSN
ろ
119 :
代打名無し:02/12/07 00:18 ID:Vls9J+69
り
120 :
97:02/12/07 02:23 ID:BL9DNw2q
ボロパソコンが壊れてしまいますた。
しょうがないので安パソコンを購入しますたが、
WinXP+ナローバンドというへんてこな環境のためか
たまにしか接続できません(何で?)。
というわけで、新作うpチョト待ってくれ。週明けぐらいには何とか。
121 :
代打名無し:02/12/07 03:21 ID:BmTKQJwp
( ゚Д゚)ノはーい
122 :
代打名無し:02/12/07 13:52 ID:wRwqassB
。・゚・(ノД`)・゚・。 残念・・・
123 :
代打名無し:02/12/07 14:14 ID:+TaT0WYG
クズ球団さっさと消えろや!
124 :
代打名無し:02/12/07 19:35 ID:lZKYUAyI
おとなしく待ってるよ・・・。
125 :
代打名無し:02/12/08 02:51 ID:xMqkRETv
夜あげ
126 :
代打名無し:02/12/08 14:18 ID:FL0/CRuD
パソコンご愁傷様あげ
127 :
代打名無し:02/12/08 23:04 ID:q2Ml/NcS
あげます。新作楽しみ〜。
128 :
代打名無し:02/12/09 02:14 ID:jhdjsB+1
age
129 :
代打名無し:02/12/09 07:37 ID:/Vrh9E33
age
130 :
代打名無し:02/12/10 01:00 ID:G8CKM4jD
夜もあげ
131 :
代打名無し:02/12/10 12:58 ID:gIcJOdNN
次鋒レオパルドンageます!
132 :
代打名無し:02/12/10 17:06 ID:/bJI6dfW
age
133 :
キヨパラ:02/12/10 21:59 ID:ZrsJlNB4
AGE
97氏の保管庫リンクさせていただきます
135 :
代打名無し:02/12/11 04:14 ID:gHe3g4UJ
深夜あげ
136 :
代打名無し:02/12/11 12:45 ID:fEj0I0tv
次鋒レオパルドンageます!
137 :
代打名無し:02/12/11 22:49 ID:soqQtGs7
age〜
138 :
代打名無し:02/12/12 03:13 ID:cLPpZdMv
夜もあげ
139 :
代打名無し:02/12/12 08:36 ID:s8nTVoAi
age
140 :
キヨパラ:02/12/12 21:59 ID:orkpGWbM
アゲとこ!
141 :
代打名無し:02/12/13 01:28 ID:jf3NwVau
捕手捕手
142 :
代打名無し:02/12/13 06:56 ID:TPOCsaMf
朝もあげ
143 :
代打名無し:02/12/13 18:38 ID:S1IVrn5Q
age
144 :
代打名無し:02/12/13 23:14 ID:JHFRCtS/
あげるっす
145 :
代打名無し:02/12/14 02:54 ID:nbe6WmFx
あ
146 :
キヨパラ:02/12/14 07:08 ID:EQY71eqe
ず
147 :
代打名無し:02/12/14 13:42 ID:R1MN8bte
昼あげ〜
148 :
代打名無し:02/12/14 18:24 ID:t/VLJC87
age
149 :
代打名無し:02/12/15 00:04 ID:be1DXU+5
あ
150 :
代打名無し:02/12/15 03:57 ID:0KSoGpna
れ
し
152 :
代打名無し:02/12/15 15:04 ID:v/YC+XRF
も
153 :
代打名無し:02/12/15 16:14 ID:7bxYyWY0
ね
154 :
代打名無し:02/12/15 23:42 ID:sCopO5+g
た?
155 :
代打名無し:02/12/16 01:14 ID:j/A3lwYx
ね
156 :
代打名無し:02/12/16 07:54 ID:Xs8yk1n0
た
157 :
代打名無し:02/12/16 14:27 ID:hSiG+cOD
ね
158 :
代打名無し:02/12/17 01:12 ID:HM9DKiUy
あげっ!
159 :
代打名無し:02/12/17 05:47 ID:h3SoOxUc
あ
160 :
代打名無し:02/12/17 07:01 ID:ZwdjcBQ9
そろそろ来るか新作ッ!?
161 :
代打名無し:02/12/17 16:51 ID:cWBOurgr
マターリ(´・ω・`)
162 :
代打名無し:02/12/17 19:07 ID:V902lKgx
age
163 :
代打名無し:02/12/18 01:44 ID:dU5pCkbE
あ
164 :
代打名無し:02/12/18 18:50 ID:lWwzUXlg
(;´Д`)
165 :
代打名無し:02/12/19 00:10 ID:XrbQAXJg
マターリあげ。
166 :
代打名無し:02/12/19 02:01 ID:G6K5NAE8
97さん待ってます
167 :
代打名無し:02/12/19 13:31 ID:Lpil3Byk
昼あげ
168 :
代打名無し:02/12/19 23:19 ID:Wm6CB/sn
age
169 :
97:02/12/20 03:29 ID:9piwobFp
荒地を覆いつくしていた霧が、わずかに動き始めた。
霧は相手の姿を認識できない代わりに、こちらの姿を消してくれる。霧が晴れきらない
うちが勝負だ。
高機動車が停められた。視界はダートの道の先5メートルほどだ。野村弘樹は
手元のライフル、AK47をつかんで荷台から飛び降りた。
「平野てめー、何とろとろしてんだ。下りるんだよ。時間の無駄だろーが」
「分かってます、いま降ります!」
石井琢朗がAKのウッドストックで平野元章を小突いている。荷台の上で正座させられていた
平野は足がしびれて立てないようで、泣きそうな顔で這うように下りようとしている。
「なー平野、そうやってとろとろしてるうちに霧が晴れてきて、俺らの姿が連中に
見られるようになるんだよ。そーなったらこっちが不利だろーが。分かってるのか」
荷台からズリ落ちてきた平野がダートの地面に這いつくばっているところを、琢朗は
ブーツの足で蹴り続ける。
「琢朗、そのへんにしておけ」
見かねた野村が制すると、琢朗は野村のほうに不満そうな顔を向けた。
「野村さんはこのバカに腹立たないんですか。こいつがトロくさいことをやらかしてくれた
おかげで、俺らは中古のライフル手にして機関銃や無反動砲相手にやりあわなければ
ならなくなったんですよ」
「AKより無反動砲がよかったのか。無反動砲なら現地事務所に余ってたぞ。持ってくれば
よかったな」
「無反動砲やロケットのような、自分の位置が一発でバレるような武器は持ちたくないですよ」
「機関銃の類は連中の手に渡った2丁しか持ち込んでなかった。あきらめろ」
野村がそう言うと、琢朗は口をへの字に曲げたまま視線を外した。
170 :
97:02/12/20 03:35 ID:9piwobFp
野村と琢朗が言い合っているうちに、高機動車は道の先で切り替えして、土ぼこりを
巻き上げながら、元来た道を走り去ってしまった。
陸軍第88師団歩兵第125聯隊所属と思われる運転手は、結局一言も口を利かなかった。
悪態をつき年少者を小突いたり蹴ったりしている琢朗の態度は、戦時中の人間には
チンピラとしか思えないだろう。というより、彼らは駐屯地に間借りしている得体の知れない
人間たちを、一体何だと説明を受けているのだろうか。
野村がそのようなことを考えている間に、琢朗は手にした紙袋を平野に押しつけた。
「平野、俺が指示したらこれに火を点けて打ち上げろ」
平野が紙袋から取り出したものは、数本の筒状の打ち上げ花火だった。
「琢朗、平野をおとりに使うつもりか!」
野村が呆れ半分、怒り半分でそう言うと、琢朗はこう答えた。
「このバカがおとり以外の何かの役に立つとでも? おとり役もまともにこなせるか、
定かではないですけどね」
「戦闘要員ではない平野を連れてきた以上は、無傷で連れ帰る義務があるぞ。
分かってるのか、琢朗」
「心配しなくても、生きたまま連れ帰ってやりますよ。無傷かどうかは保障できませんけどね。
平野、とろとろしてないでとっとと行けよ!」
琢朗は平野の背をブーツの上足底で蹴り、平野はよたよたと霧の向こうに姿を消した。
「サポートに回ります」
琢朗がAKの銃口を上に向け、野村の肩口に対して90度の角度で立つ。
野村がスナイプ役だ。試合に出ずに射撃の訓練を重ねていた野村のほうが、琢朗より腕は
いいはずなので、自分がスナイプ役を引き受けることはしょうがない。
しかし拳銃での訓練に比べると、ライフルでの訓練は足りていない。フィールドコートの
下のホルスターに入れたCz75のほうが、AKよりよほど頼りになるように思える。
171 :
97:02/12/20 03:43 ID:9piwobFp
小型探知機の画面上には、細かな地形表示がなされているものの、選手の存在を示すポインタは
平野以外のものは表示されていない。
昨日、ヘリ上から撮ったデジタル写真を解析してみると、荒れ地と樹林帯の境目のあたりに
7人の選手の痕跡があった。
この大人数の集団が外国人選手たちだろうと、野村たちは見当をつけた。しかし現在は
探知機の画面は全くの無反応だ。
外国人選手たちは場所を変えたのか、それとも探知機つきの首輪を外すことに成功したのか。
首輪は、爆発物処理の基本的な知識があれば外せる程度のものだ。外すことに成功したと
考えるほうが妥当だろう。
「平野、あと20メートルほど北へ移動しろ」
琢朗がトランシーバーを通じて、平野に指示を与える。
「え、え、北ってどっちですか」
「方角も分からないのかよ、ばーか。北は南の反対だ」
それでも平野を示すポインタは、よたよたと北方向に移動を始めた。
「上敷香花火大会の開催だ。平野、そこで花火に火を点けろ」
「え、え」
「命が惜しければ、火を点けたあとさっさと逃げたほうがいいかもな。花火打ち上げた場所で
呆けてると、近くに連中がいたら蜂の巣にされるぞ」
平野はトランシーバーの向こうで黙った。そのまま数秒が経過した。
いきなり軽い破裂音がした。花火が打ち上げられたのだ。
次の瞬間、乾いた音のかたまりが来た。機関銃の掃射だ。
機関銃は平野の方角を狙ったようだが、平野を示す小型探知機のポインタはよたよたと
南方向に移動している。
野村は機関銃の位置を確認する。10時方向、距離は約50メートル。
「平野、今度は西に20メートル移動して、花火2本に同時に火を点けろ」
「琢朗さん、もう勘弁してくださいよう。生きた心地しませんよ」
「花火に火を点けるぐらいのことは小学生でもできるだろーが。てめーは小学生以下か。
ゴタゴタ言わずにさっさとやれ」
琢朗はそれだけを言ってトランシーバーを切った。
172 :
97:02/12/20 03:51 ID:9piwobFp
花火が打ち上がり、機関銃が掃射され、平野を示すポインタが逃げる。
機関銃の位置は先ほどとほぼ同じだ。もう1丁の機関銃はどこにある。野村が考えていると
琢朗が言った。
「平野にもう少し花火を打たせて、連中の位置をあぶり出しましょうか」
「もうやめておけ。そろそろ銃器類の音じゃないことに気づかれる」
琢朗は野村の言葉を無視して、トランシーバーに向かって指示した。
「平野、そこから西に10メートル移動して、花火3本に同時に火を点けろ」
「えー」
花火が打ち上げられるが、今度は機関銃の掃射はなかった。
「それ見ろ。花火がばれたじゃないか」
野村がそう言うと、琢朗は不平そうな顔を向けた。
平野には小口径の拳銃でも持たせておけばよかったのだろうか。いや、それも危険だ。
銃器類を扱えない人間に拳銃を持たせた場合、パニックに陥ったら収拾がつかなくなる
可能性がある。
「琢朗、行くぞ」
考え込んでいてもしょうがない。野村は北方向、樹林帯のほうに歩を進めた。
霧の中を慎重に進むと、樹林帯との境に出た。樹林帯の中にも霧が立ちこめていて、
敵がどこに潜んでいるのかは全く見当つかない。
と、足元の土がわずかに緩んでいることに野村は気づいた。登山靴の足で掘り返すと
何かを燃やしたような痕跡があらわれた。焚火の跡を埋めたものらしい。少なくとも敵は、
戦闘に必要な最低限の常識は備えているようだ。
173 :
97:02/12/20 04:00 ID:9piwobFp
樹林帯の下草は膝上ほどの高さだった。歩きにくい。もう少し奥、光の届きにくい場所だと
下草は減るのだろうか。
「野村さん!」
琢朗が後方から野村の肩を制した。野村は思わず足を止めた。下草の間に、鈍く光る線状の
ものが張られてある。トラップだ!
トラップは地面からの高さ20cmばかりの高さに張られていた。見ると、霧の合間に
いくつかの鈍く光る線が見える。あるものは地面スレスレに、別のものは首ほどの高さと、
様々な高さに張られてある。
「気をつけろ。トラップに触ると爆発するぞ」
そう言いながら野村は、トラップの中には相当数のダミーも混じっているはずだと考える。
爆薬は首輪を解体して取り出したのだろうが、それだけでは足りないはずだ。
そもそも首輪の中には、もともと爆薬の仕込まれていない不良品もあるのだ。
トラップを慎重に超える。
だいたい、2人で7人の集団に立ち向かえというのは無茶だ。戦闘ヘリで爆撃でもすれば
話は早いはずなのだが、間借りしている陸軍の手前、事を大げさにしたくないのだろう。
何かの爆撃で山火事が起きたということになれば、上敷香や敷香の街でパニックが起きる
可能性がある。
そのとき。
霧が流れた。影が浮かび上がった。機関銃のような形状のものを構えているような。
「うっ!」
野村はためらわずにAKのトリガーを引いた。乾いた音が樹林帯に響く。
影が倒れた。倒れる影の足元は、木の根状にいくつも枝分かれしていた。
野村は息を飲んだ。やられた。ダミーだ。こちらの位置は敵に特定された。
後悔する猶予もなく爆風が来た。枯れ木のダミーはトラップの上に倒れたのだ。
野村の体は後方に飛ばされた。トラップのひとつに手が触れてひやりとしたが、これは
ダミーのようだった。
野村は立ち上がった。特にダメージはない。
「琢朗、急げ。移動するぞ」
野村は振り返った。琢朗は木の根の下で座り込んでいた。後頭部を木の幹にぶつけたようで、
いくらかのダメージがあるようだ。右目を抑えている。
174 :
97:02/12/20 04:09 ID:9piwobFp
「琢朗、どうした。早く立て」
野村がそう言うと、琢朗は右目を抑えたまま顔を上げた。
「コンタクトを落としました」
「眼鏡は。持ってきてないのか」
「現地事務所に置いてきました」
「バカかおまえは。何で最悪の事態を想定して行動しないんだよ」
野村がそう言うと、琢朗はムッとした表情を見せた。
「野村さんひとりで逃げてくださいよ。俺はここで連中を引きつけてますから。片目が
あれば、ライフル撃つぐらいのことはできますからね。平野のバカよりは100倍はマシな
仕事をして見せますよ」
「おまえ、蜂の巣にされるぞ」
野村は困り果てて、琢朗に手を差し出した。
「ダミーを撃ったのは俺のミスだ。俺のせいでおまえが死んだということになると、俺も
寝覚めが悪い。おまえ、化けて出そうだしな」
「化けて出るにも相手を選びたいですね。遠近感は全く分かりません。トラップを超える
自信はありません。野村さん、ひとりで行ってください」
「ゴタゴタ言ってる暇があったら立てよ」
野村は琢朗の手を強引に引いて立たせた。顔を覗き込む。確かに視点が合っていない。
「俺が何とかする。俺を信じろ。おまえが嫌でも、俺らは一蓮托生だ。それでもダメなときは」
琢朗の口元がわずかに開く。野村は続ける。
「心配するな。一緒に地獄に行ってやる」
175 :
97:02/12/20 04:27 ID:9piwobFp
何かが倒れる音に続いて爆発音が聞こえた。アーニー・ヤングは口笛を短く吹いた。
「日本人は分かりやすいな。西でダミーを鳴らしたかと思うと、案の定東から来やがる」
「そのダミーに引っかかって機関銃を掃射した考えたらずもいるけどな」
ジェイソン・ターマンがドミンゴ・グズマンのほうに顎をしゃくりながら言った。ダミーに
引っかかって撃ってしまったことを理由に、グズマンの12.7mm重機関銃M2はターマンに
取り上げられた。グズマンの手には現在、ターマンに使えない拳銃と決めつけられた
ラドムM35がある。
「日本人に戦争のやり方を教えてやるか。もっとも戦争のやりかたを日本人が理解できるのは
天国への階段の半ばまで達したころだろうが」
マイク・グランが5.56mm軽機関銃MINIMIを手に立ちあがった。それを見て、クリス・ホルトと
ボイ・ロドリゲスも立ち上がる。
チーム編成も何もなく各自が勝手に行動するのか、とシェーン・バワーズは思う。彼らは
いつもこんな調子だ。この人数なら、少なくとも本隊とサポート隊に分けるぐらいのことは
普通はするだろう。
各自の能力はそれなりに高いのに、チームとしての統率が全く取れていない。これが
致命傷にならなければいいのだが。
バワーズがそんなことを考えているうちに、6人は既に立ち上がって音のした方向に
向かい始めた。バワーズも結局、その後を追う。
何か「97」が半角になってるみたいですが、やっと第17回うp。
古パソコンが壊れるは、安パソコン買ったら突端から調子悪いはと
いろいろあったのですっかりうpが遅くなってしまったのだがスマソ。
しかも連続投稿規制に引っかかって、これだけうpするのに
約1時間もかかってしまった。
連続投稿規制は何とかならないものかねー。
うわーい新作だぁ〜!
嬉しかったです!!
そしてこれからも楽しみにしてます。
178 :
代打名無し:02/12/20 07:20 ID:Aas180Th
待ってました!97さん乙ですー!
97さん乙!
180 :
代打名無し:02/12/20 18:08 ID:0Zmi3lQY
キタ━━━(゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚ )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━━━!!!!
181 :
代打名無し:02/12/20 19:11 ID:aeicU959
97さん乙ー!!
野村のかっこよさにクラクラだ!
182 :
代打名無し:02/12/21 04:16 ID:lPIw0UzV
あげあげ
183 :
代打名無し:02/12/21 12:58 ID:pS3e8c7P
age
184 :
代打名無し:02/12/22 01:53 ID:rniOTQJb
夜もあげ
185 :
キヨパラ:02/12/22 11:46 ID:3LR5VdR1
あげるよ
186 :
代打名無し:02/12/23 02:51 ID:G6CcPPv2
あげっ!
187 :
代打名無し:02/12/23 13:12 ID:F0Wkg1B4
あげますあげます
188 :
代打名無し:02/12/24 00:52 ID:dnPzz8x4
あげとこ
189 :
代打名無し:02/12/24 03:43 ID:rgBIgE7w
ageage
190 :
代打名無し:02/12/24 06:32 ID:YwCfa3Sn
朝あげ
191 :
代打名無し:02/12/24 08:40 ID:URA4ZxWf
age
192 :
代打名無し:02/12/24 13:50 ID:iGlgzO2m
クリスマスage
193 :
代打名無し:02/12/24 13:52 ID:uFcY6FC1
あげまくり
194 :
代打名無し:02/12/24 13:55 ID:Nud0QX/m
ネタが無ぇならageんじゃねーよヴォケがぁーーーーー
といいつつage
195 :
代打名無し:02/12/24 17:13 ID:kDhUAN/N
からあげウマー
196 :
代打名無し:02/12/25 00:29 ID:hwn3qvs0
ローストチキンより唐揚げのほうが旨いよな。
197 :
代打名無し:02/12/25 07:33 ID:b8OZQr4K
唐揚げウマーあげ
198 :
代打名無し:02/12/25 08:32 ID:gXtMMxg3
age
199 :
代打名無し:02/12/25 09:13 ID:lEVvhw95
200 :
代打名無し:02/12/25 19:19 ID:Q4+ZkzZx
200getage
201 :
97:02/12/26 02:16 ID:Nro4C1uS
202 :
代打名無し:02/12/26 08:30 ID:uZy5DN9X
今日も空あげ
203 :
代打名無し:02/12/26 08:32 ID:hOVhS4Bo
波留、進藤、(安くなった)ローズ
横浜に帰って来い
彼らの放出は納得が未だにいってないYO
204 :
代打名無し:02/12/26 23:36 ID:smyD+dtA
唐揚げ食いたい
205 :
代打名無し:02/12/27 03:58 ID:Ze/z7EUB
フライドチキン
206 :
代打名無し:02/12/27 23:44 ID:ZXF+3w6i
あげあげ
207 :
代打名無し:02/12/28 03:14 ID:QXC66zjx
深夜あげ
208 :
代打名無し:02/12/28 03:16 ID:1FMBLjsZ
>>207 眠気覚ましに、日本語に翻訳してください。
Cyclinsは細胞周期規則に含まれる蛋白質の家族のメンバーです。
それらはcyclin-依存のキナーゼ(CDK)と呼ばれる蛋白質を備えた複雑さの規定するサブユニット?ナす。
cyclin Tの3つの形式があります:cyclin T1、cyclin T2aおよびT2b。
すべてのcyclin T、N-ターミナル「cyclin相同箱」
(CDK9を拘束する役目をするcyclinファミリーの様々なメンバーの間の最も保存された地域)を含んでいます。
209 :
代打名無し:02/12/28 13:35 ID:Ag/7L8T8
唐age
210 :
代打名無し:02/12/28 13:36 ID:ux4b2RFm
ペンバートン切り
211 :
代打名無し:02/12/28 23:18 ID:6lClmp26
唐揚げウマーあげ
212 :
代打名無し:02/12/29 04:38 ID:5tY/srVq
昨日は唐揚げを食った。あげ。
213 :
キヨパラ:02/12/29 14:22 ID:4AJRR++a
食堂でカレーうどんと唐揚げを頼むタイプなんでage
214 :
代打名無し:02/12/29 14:26 ID:/W1HMdQJ
ID:1FMBLjsZ
ここにもおった、うんこ高校生。
エリートコンプレックスのヒッキー。
215 :
代打名無し:02/12/29 19:06 ID:BAtU53or
ちゃーはんage
216 :
代打名無し:02/12/30 02:39 ID:ahZFkjbC
カレーうどんに唐揚げを入れて食うと旨いかもage
217 :
代打名無し:02/12/30 07:01 ID:ymZqi9ct
唐揚げもよいが、チキンカツも旨い。
218 :
代打名無し:02/12/30 18:13 ID:TXoTHwDc
ダイエット中だから蒸し鳥あげ
219 :
代打名無し:02/12/31 03:31 ID:dNwi+/Mu
ダイエット中なら鳥チゲ鍋もいいぞ。ウマー
220 :
代打名無し:02/12/31 12:50 ID:LtDF6zV8
ここからしばらく串ageの列挙!!
うずら
221 :
代打名無し:02/12/31 16:13 ID:7+AnCiaT
age
222 :
代打名無し:03/01/01 03:46 ID:bHyHAMQm
謹賀新年あげ
223 :
代打名無し:03/01/01 09:30 ID:QSPYnrXP
元旦age
224 :
代打名無し:03/01/01 14:37 ID:xloYMb8b
ぎんなん揚げ
225 :
代打名無し:03/01/01 17:05 ID:KiFtu/KS
頌春あげ
226 :
代打名無し:03/01/02 13:04 ID:WwNVIfL7
牛串あげ
227 :
代打名無し:03/01/02 22:39 ID:e+rDkf6V
ししとうage
228 :
代打名無し:03/01/03 08:39 ID:H/fm6/ap
今朝は雑煮食ったage
229 :
代打名無し:03/01/03 08:50 ID:3VIfEh7Q
串あげ思いうかばん
230 :
代打名無し:03/01/03 17:46 ID:w+nW3OtQ
あげあげ
231 :
代打名無し:03/01/04 09:17 ID:mU0CM+rJ
age
ほたて揚げ
233 :
代打名無し:03/01/04 10:13 ID:y9EPBZso
さげちゃったから
もう一度age
234 :
代打名無し:03/01/04 18:35 ID:AimmNbyV
揚げ物よりさっぱりしたもの食いたい。
235 :
代打名無し:03/01/04 23:56 ID:TbMDRxXK
黒酢age
すっぱー
236 :
代打名無し:03/01/05 09:59 ID:xwiqP4T4
オイルフォンデュ
237 :
代打名無し:03/01/06 02:58 ID:sBTEgt0z
串カツウマー
238 :
代打名無し:03/01/07 02:58 ID:jrA0FSjh
あげげ
239 :
代打名無し:03/01/07 09:45 ID:SjHhi2TK
age?
240 :
代打名無し:03/01/07 14:51 ID:V2wcXljz
age
241 :
代打名無し:03/01/08 01:23 ID:9cv6ButC
新年なのでスレ読者点呼!まず1!
242 :
代打名無し:03/01/08 02:35 ID:3qOjjmZa
に〜!
243 :
代打名無し:03/01/08 02:36 ID:a2CtqZ1J
さん
よん
すてキャプの、ごー。
兄貴の、ろくっ
247 :
代打名無し:03/01/08 17:54 ID:N/oU6FOQ
新作うpまだかなぁage
タコさんのななっ
八八艦隊
250 :
代打名無し:03/01/08 23:22 ID:BQ10QFxf
悪党なオカズノリのきゅう。
宮迫ぉ〜のじゅうっ
252 :
代打名無し:03/01/09 02:32 ID:fxzmWjf2
11といえば・・・アレはまだ登場してないな。
12番目の猿
254 :
キヨパラ:03/01/09 16:27 ID:kAVLJjj5
13age!
255 :
代打名無し:03/01/09 18:02 ID:AWM4qvOk
14は誰だっけ?
14はもりちゅーだよ
15カツヲsage
257 :
代打名無し:03/01/09 23:36 ID:HFgT1h7e
(-_-)☆<禿げ禿げ言うなゴルァ!の16。
258 :
代打名無し:03/01/10 02:39 ID:aOTV8fHI
矢野でもアキオでもなく、秋山登の17。
259 :
キヨパラ:03/01/10 18:53 ID:dxz+DsH9
リーゼント!18!さて誰でしょう。
260 :
代打名無し:03/01/10 23:12 ID:tSrtK1CF
大リーグ、メッツを自由契約となった小宮山悟投手が10日、2年ぶりに古巣の横浜に復帰する可能性を示唆した。
神奈川県横須賀市内で自主トレを行った後、「15日に代理人と連絡を取り、(希望している)メジャーとの交渉に進展がなければ打ち切る」と話した。
米球界でのプレーを断念した場合は「戦力として認めてもらえるなら国内でやりたい。
横浜に戻るのが一番いいと思う」と横浜への復帰を希望した。
http://www.asahi.com/sports/update/0110/069.html
261 :
代打名無し:03/01/11 01:53 ID:usXc0Twr
19は呪いの背番号
メシだけめぐんで・・・
攻撃しないで・・・
263 :
代打名無し:03/01/11 23:52 ID:B+a2nhfc
あげあげ
264 :
代打名無し:03/01/12 04:46 ID:3o1vX1Ju
あげげ
265 :
代打名無し:03/01/12 09:17 ID:S0wL5JCP
20は木塚あげ
266 :
代打名無し:03/01/12 20:04 ID:ineOD/GV
21番・若様あげ。
267 :
代打名無し:03/01/12 21:28 ID:0TibCkzX
22番、ベタンコートあげ
268 :
代打名無し:03/01/12 22:13 ID:ineOD/GV
269 :
97:03/01/13 06:53 ID:lDHaBRcb
霧が体にまとわりつく。昨夜の雨に濡れた下草がチノパンツの裾を濡らす。
石井琢朗が、野村弘樹のフィールドコートの袖を強くつかむ。野村が琢朗のほうを見ると、
琢朗は一瞬ハッとしたような表情になって、次の瞬間野村の袖から手を離して
怒ったような表情でプイと横を向いた。
野村は軽くため息をついて、琢朗の肩に手を回して乱暴に引き寄せた。
「離れるな。遠近感分からないんだろ」
「俺が足手まといになるなら、野村さんひとりで行ってくださいよ」
「足手まといだとか、俺がいつそんなことを言った。それ、トラップだ。高さ30cm。分かるか?」
樹林帯の下草に埋もれるように、細い針金が張られてある。それを慎重に超える。琢朗の肩の
かすかな震えを掌に感じる。強がってみせても、遠近感が分からないことはやはり
不安なのだろう。
と、野村は足を止めた。トラップが幾重にも張られている。2本の木の間に高さを違えて
3本の線が、そしてその向こうには、同じ木の幹からクロス状に別の木の幹へと何本も。
まるで蜘蛛の巣だ。
野村ひとりなら、何とか超えられるかも知れない。しかし遠近感を失った琢朗には無理だ。
「少し横に移動するぞ」
蜘蛛の巣状のトラップを避けるように、左に回りこむ。しかしここでも蜘蛛の巣状の
トラップに行く手を遮られた。
野村は軽く舌打ちをして引き返す。今度は右側から回り込もうとする。が、ここにも
蜘蛛の巣状のトラップがあった。
「野村さん」
琢朗が野村のフィールドコートの袖を強く引く。
「袋小路だ」
野村は立ちつくした。トラップの少ないほうへ少ないほうへと歩を進めた結果がこれだ。
蜘蛛の巣状にトラップを張り巡らされた袋小路へと、誘導されてしまったのだ。
270 :
97:03/01/13 06:54 ID:lDHaBRcb
「落ち着け。ほとんどのトラップはダミーのはずだ」
野村は自分に言い聞かせるように言った。相手はそれほどの量の爆薬は持っていないはずだ。
「野村さん、連中がこちらに来る音がしませんか」
琢朗がかすれた声で言った。耳を澄ますと、かすかに草の擦れる音が聞こえた。風はなく、
人がこちらに歩いてくる音のようだ。
一番手前に張られているトラップが目に入った。細めの麻紐で、幹に無造作に巻きつけられている
だけのようだ。もう一方の端も確認する。こちらも粗雑に幹に巻きつけられているだけだ。
急いで紐を張ったからこうなったのか、それともアバウトな性格の人間が張ったのか。
野村は手早く紐を幹から外した。
霧は相手の姿を隠してしまう。同時にこちらの姿を隠してくれる。圧倒的に不利と見える
状況であっても、霧の出ているうちならなんとかなる。
草の擦れる音との間合いをはかりながら、慎重に後戻りする。
30cmの高さに張られている針金のトラップの場所まで戻った。
「このトラップから一足長の位置にこの紐を張る。高さ20cmだ」
野村は琢朗に紐の一方の端を投げて言った。
この針金トラップが袋小路までの最後のトラップだと敵は認識しているはずだ。そこを突く。
問題は、この紐1本で果たして一網打尽にできるかだ。敵はおそらく7人。
「紐を張り終わったら隠れるぞ」
野村と琢朗はしゃがんで少し離れた下草の中に身を隠す。
草の擦れる音が近づいてくる。
271 :
97:03/01/13 06:55 ID:lDHaBRcb
霧が動いた。草の擦れる音と共に、敵が来る。
人数は分からない。気配だけが針金のトラップを越えてくる。
と、次の瞬間。
「Shit!」
罵声と共に人間が倒れる音がした。トラップの先に張られた麻紐につまづいたのだ。
「やった!」
野村は思わず声をあげそうになった。琢朗がAK47をつかんで飛び出した。
銃声がした。野村も飛び出す。霧の中で影が揉みあっている。と、ひとりの人間が逃げ出した。
「どうした」
琢朗がAKを抱えたまま尻餅をついていた。顔を抑えている。
「あの野郎、殴りやがった」
「誰だ」
「グランです。装備は機関銃。もうひとりは殺りました」
見ると、琢朗のすぐ横には後頭部に穴を開けたアーニー・ヤングがうつぶせに倒れていた。
横にはパンツァーファウスト3が落ちている。
「座り込んでないで、その対戦車ロケットを回収してついてこい!」
野村はもうひとりの後を追う。マイク・グランと思われる男は袋小路のほうに逃げた。
なぜ袋小路のほうに、という疑問は追いついてみるとすぐに解けた。グランはトラップを
無造作に踏みつけながら樹林の間を走っていた。
「トラップは全部ダミーかよ」
野村は軽く舌打ちをした。AKを撃つが、銃声は木の幹に吸い込まれてしまった。樹林帯では
銃撃戦は困難だ。
トラップを踏みつけて後を追う。木に目標を遮られて当たる確率は低いとはいえ、何で撃ち返して
こないのか。弾丸が切れたとでも言うのか。
不意に樹林帯が切れた。荒れ地に出たのだ。濃い霧がまとわりつく。敵を見失ってしまったようだ。
と、次の瞬間。
「うがああああ!!!」
奇声をあげながら、霧の中から飛び出した白人が掴みかかって来た。
272 :
97:03/01/13 06:56 ID:lDHaBRcb
グランが掴みかかってきた。避けようとしたときにAKを落としてしまった。顔を殴ろうとする
グランのフックを躱して野村はボディに突きを打ち込む。グランが一瞬、うっ、とした
表情をつくるが、いきなり頭突きをかませてきた。額に強い衝撃。視界に火花が散る。
ダメージを受けている暇などない。ボディに2発打ち込んで顔に膝蹴りをかませる。グランの
手から5.56mm軽機関銃MINIMIが滑り落ちた。
「う、わわわわわわ」
横から声が聞こえた。見ると、平野元章が口をあんぐりと開けて突っ立っていた。野村は
足元のライフルと機関銃を平野のほうに蹴り出した。
「平野、それを持って逃げろ!」
平野はライフルと機関銃を拾い、ガタガタと震えながら機関銃を構えて銃口を向けた。
「撃たなくていい! いや、撃つな! それを持ってなるべく遠くに逃げろ!」
平野は踵を返して、ライフルと機関銃を抱えて霧の向こうに消えた。
と、一瞬隙ができてしまった。グランのアッパーが野村の顎をとらえた。猛烈な衝撃があった。
野村はもんどりうって倒れてしまった。一瞬意識が飛んで、顎を抑えながら上体を起こした
ときには、グランは霧の向こうに走り出していた。
「何なんだ、あいつは」
追う気力も失せて、野村は大きく息をついて立ち上がった。
「逃げられましたか」
琢朗がようやく追いついてきたようだ。AKとパンツァーファウスト3を手に、ふてくされたような表情で霧の中から現れた。
「機関銃は回収した。平野に持たせてある。平野なら多分まだそのへんに」
野村がそこまで言ったとき、不意に琢朗が倒れた。
「どうした?」
琢朗はくさむらに膝をつき、後頭部を抑えながら立ち上がろうとした。
その首筋に鉄の棒があてがわれた。
いや、棒ではなかった。細かな水滴をまとわりつけたそれは、バレルだ。それも機関銃の。
琢朗の背後に立っていたのは、ジェイソン・ターマンだった。手にしているのは12.7mm重機関銃M2だ。
ターマンは野村のほうを見て、ニヤリと笑ってみせた。
273 :
97:03/01/13 06:57 ID:lDHaBRcb
敵は全部で7人。1人射殺して、1人は逃げた。それでも残り5人いる。
隙が多すぎだ。早朝からの仕事で、俺は疲れているのだ。そして、後悔したところで恐らく
もう遅いのだ。野村は諦念にかられながらも、何か策はないものかとフィールドコートの上から
Cz75の装備されたホルスターを抑える。
ターマンが何やら英語で言った。
「ゆっくりしゃべるか、日本語でしゃべってくれ。俺は英語は少ししか解さない」
「日本語は覚える時間の猶予もなかったものでね。俺はもう帰国する予定だったんだ」
ターマンはそうゆっくりと英語でしゃべり、鼻でフン、と笑って続けた。
「フィールドコートの下にホルスターをつけているのか。拳銃は何を使っている?」
「Cz75。前期型だ」
「Cz75の前期型はいい拳銃だ。モデルチェンジ後は糞だがな」
「野村さん、俺のことは構わず撃ってください!」
琢朗が怒ったように言った。ターマンは琢朗を背後から蹴った。
「静かにしろ、石井。俺は野村としゃべってるんだ」
Cz75をホルスターから外してトリガーを引くまでに何秒を要する。野村は必死に計算する。
ハンマーは起こしたままにしているが、セフティを解除している間に琢朗は蜂の巣にされるだろう。
運がよければその間にトリガーを引ける。運が悪ければそれより先に機関銃の銃口が自分に
向けられるだろう。いずれにせよ、琢朗が助かる可能性は恐らくない。
ターマンの指がトリガーにかかる。
平野はそのへんに隠れているはずだが、アシストできないのか。いや、この状況でアシスト
できるほどの度胸があれば、そもそも現地事務所用装備を選手に配布するというような
ヘマはやらかさないだろう。
琢朗と目が合った。琢朗は怒りの表情を崩さない。そうやって恐怖を覆い隠そうとしているのか。
野村は目を閉じ、フィールドコートの下のホルスターからCz75を引き抜いた。
274 :
97:03/01/13 06:58 ID:lDHaBRcb
乾いた音が幾重にも重なった。野村は敵を見た。体軸が大きく傾いていた。何かが突進して
きたのだ。何が、という疑問を持つ暇はない。野村は倒れるターマンに向かってトリガーを
引く。乾燥音と共に、弾丸は正確にターマンの眉間に吸い込まれた。
ターマンは倒れながらも機関銃のトリガーから指を離さず、機関銃は弾丸を吐き出し続けた。
しかしそれらはいずれもただ霧を切り裂いていった。
機関銃の勝手な乱射が収まってから、野村は顔を上げた。福本誠(45)が肩で大きく息をしながら
立っていた。その手には銃剣を装着した九九式7.7mm歩兵銃がある。銃剣の先が血に染まって
いて、それでターマンを刺したようだった。ターマンの死体は脇腹から血を吹いていた。
琢朗は何が起きたのか把握できていないようで、呆然と座り込んでいる。
「琢朗さん、大丈夫でしたか!」
福本は歩兵銃を投げ出して、琢朗に飛びついた。
「福本・・・何で?」
「何か声が聞こえるんで、様子見に来たら大変なことになってたから。琢朗さん、いままで
どこにいたんですか。ずっと探してたんですよ。義人とか種田さんとか、内野手でまとまって
行動してるんです。みんなその先にいますよ。一緒に行きましょう。あ、野村さんも」
福本はそれを一気にしゃべった。野村は福本の様子に何となくいらついてきて、あんまり
しつこくまとわりつくようなら撃ってやろうか、などと考えながら左手に持ったCz75を
振っていると、野村の胸のうちに気づいたらしい琢朗が怒ったような顔を向けた。
275 :
97:03/01/13 07:08 ID:lDHaBRcb
「福本、悪い。一緒には行けない」
琢朗は肩に回された福本の手を外して、立ち上がった。
「どうしてですか」
福本は不服そうだ。
「理由は、今は言えない。だけど感謝してる。ありがとう」
琢朗は言葉を選ぶように言った。足元に落ちていたAK47とパンツァーファウスト3を拾い、
ターマンの死体の指を開いて12.7mm重機関銃M2を引き剥がして、それも持った。
「野村さん、行きましょう」
琢朗は踵を返して2、3歩歩いた。そこで一度立ち止まり、振り返ったかと思うと
ふてくされたように立ち尽くしている福本の側まで戻り、パンツァーファウスト3を福本に
押しつけた。
「これ、やるよ。持っていけよ」
「琢朗!」
あまりの予想外の行動に、野村は思わず怒鳴ってしまった。
「これ、何ですか」
「対戦車ロケット。1発撃ったら使い捨てだ」
琢朗はそれだけ言うと、また踵を返して歩き出した。
「琢朗、何を考えてるんだ!」
野村が怒り半分、呆れ半分でそう言うと、
「命を助けてもらったんだから、礼ぐらいするのが当然じゃないですか」
琢朗はそのままスタスタと歩いていく。
野村は後方を振り返る。福本が困り果てたような顔で、対戦車ロケットを抱えている。
2003年第1弾、の第18回。今回も遅くなってしまったが、やっとうp。
というわけで、今年もよろしく。
新作うp、乙っす!!
今年もよろー!
いよいよすてキャプ氏んぢゃうかとオモタ。
リアルタイムで見られてラッキーだった!
278 :
代打名無し:03/01/13 09:33 ID:EzkC9Qw7
深作監督追悼ageしようと思ったら久々の更新。
乙です
279 :
代打名無し:03/01/13 10:01 ID:IC5k51z5
乙ですage〜。
280 :
代打名無し:03/01/13 11:18 ID:J4Qecr3q
乙です〜。
今回も楽しませていただきました!
( ・ g・) オツグラー
282 :
代打名無し:03/01/14 02:40 ID:ZmAMkqnT
( ・ g・)<cがage
283 :
代打名無し:03/01/14 20:12 ID:iDYACiv0
あげ〜
284 :
代打名無し:03/01/15 03:32 ID:8dYGExmz
( ・ g・)<agec
285 :
代打名無し:03/01/15 22:12 ID:ZCzBPJOf
ageっす
286 :
代打名無し:03/01/16 04:14 ID:hpxQgwbM
(◎´∵`◎)<グランは 2れんぞくKOがちで、すごいな。
287 :
代打名無し:03/01/16 23:52 ID:K6hLbR5e
ageage
288 :
代打名無し:03/01/17 03:33 ID:9/85sco4
夜もあげ
289 :
代打名無し:03/01/17 06:52 ID:HYqwFW8K
朝もあげ〜
( ・ g・) グラー
291 :
代打名無し:03/01/17 08:36 ID:wfn4PJLZ
age?
292 :
キヨパラ:03/01/17 16:16 ID:nRDmNnm6
あ、げー!
293 :
代打名無し:03/01/17 23:41 ID:MIXRYbQw
上げるベー
294 :
代打名無し:03/01/18 03:17 ID:nTDkkylD
(◎´∵`◎)<あげるよ。
295 :
代打名無し:03/01/18 20:45 ID:HqtvMFX4
ageワンタン
296 :
97:03/01/18 23:25 ID:8QohZ9Zo
297 :
代打名無し:03/01/19 03:53 ID:wpezgmos
揚げ餅
298 :
代打名無し:03/01/19 06:35 ID:FHKrP+Dj
早朝age
299 :
山崎渉:03/01/19 12:29 ID:cVkz7J/h
(^^)
300 :
代打名無し:03/01/19 19:11 ID:NLS/owIB
300get age!
301 :
代打名無し:03/01/20 02:43 ID:uvRfTmPC
レンコンのはさみ揚げ
302 :
代打名無し:03/01/20 07:53 ID:ReldsTkR
小海老のかき揚げ
303 :
代打名無し:03/01/20 14:56 ID:wsR/6iX3
ウンコの干し物age
304 :
代打名無し:03/01/20 23:34 ID:PyEaFStM
くさやの干物だろ。あげ。
305 :
代打名無し:03/01/21 03:12 ID:RRnIqREO
アジの開きage
田代が昔そう呼ばれていたような >アジの開き
306 :
代打名無し:03/01/21 23:11 ID:FL6QQ2pB
ageパン
307 :
代打名無し:03/01/22 02:17 ID:A+JPTxqr
チキンカツage
308 :
代打名無し:03/01/22 05:18 ID:TqL158w7
トンカツage
309 :
代打名無し:03/01/22 17:18 ID:3xyr1mjD
カキフライage
310 :
代打名無し:03/01/22 23:50 ID:zqCa+D7a
コロッケage
311 :
代打名無し:03/01/23 00:06 ID:W05zCj4b
じゃがいもage?
312 :
代打名無し:03/01/23 03:15 ID:xH+kGo36
エビカツage
313 :
代打名無し:03/01/23 23:51 ID:AYRjVEU4
エビフライ
314 :
代打名無し:03/01/24 02:47 ID:mv8vBuut
揚げドーナツ
315 :
代打名無し:03/01/24 08:27 ID:9FqGBLiQ
野菜のかきage
316 :
代打名無し:03/01/24 17:24 ID:CEXQiFw8
イカフライage
317 :
代打名無し:03/01/24 21:31 ID:9FqGBLiQ
いまごろ読者23番age
318 :
代打名無し:03/01/25 03:04 ID:nW31nxqh
天丼age
319 :
代打名無し:03/01/25 08:49 ID:Z8QrkeBP
上天丼age
320 :
代打名無し:03/01/25 23:54 ID:DYGGV8FX
野菜天丼age
321 :
代打名無し:03/01/26 02:28 ID:NtizbBnY
かき揚げ丼age
322 :
代打名無し:03/01/26 05:37 ID:yJn9AsXk
子供の頃我が家で天丼といえばこれ以外見たこと無かった
イモ天丼age
323 :
代打名無し:03/01/26 21:07 ID:BkXyvX5t
北海天丼age
324 :
代打名無し:03/01/27 02:30 ID:A4EnbTp9
北海天丼食いたい。
カニのてんぷらウマー
325 :
代打名無し:03/01/27 23:46 ID:CQMApqZx
大えび天丼
326 :
代打名無し:03/01/28 02:29 ID:M10hYnPW
アジフライ
327 :
米ふぁん:03/01/28 02:37 ID:0YbF2cNo
定食屋のメニュー書いてんじゃネェ!
328 :
代打名無し:03/01/28 20:42 ID:O+KUfxN6
ふぐage
↑定食屋じゃなくてもっと高級
329 :
代打名無し:03/01/28 21:23 ID:gpb2m08i
ageスミダ
330 :
代打名無し:03/01/29 02:01 ID:mB05Og9d
フォアグラage
↑今度は高級な食い物を書くことにしますた。
331 :
代打名無し:03/01/29 11:10 ID:civYvQ96
南部せんべいage
332 :
代打名無し:03/01/29 15:05 ID:Eg/VR9VE
マンゲラーメンage
333 :
代打名無し:03/01/29 18:41 ID:5D/1nJJk
(@´∵`@)ノ(#)「めろんぱんあげだよ」
334 :
代打名無し:03/01/30 02:08 ID:nyU0j8Oh
(◎´∵`◎)ノ日 <ネクターあげだよ。
335 :
代打名無し:03/01/30 08:34 ID:wFYm5IHD
アイスクリームage
336 :
代打名無し:03/01/30 23:12 ID:O5FGhT8P
饅頭age
337 :
97:03/01/31 07:41 ID:4ggZFowY
スタジアムのエントランスの固い床は、自分の足音を跳ね返しているだけのようだった。
「畠山さん・・・?」
川村丈夫は闇の中で目を凝らした。バックネット裏客席にその姿が確認された畠山準は、
エントランスへの戸口へと消えた。
グラウンドにいた川村がフェンスをよじ登ってエントランスに達したときには、畠山の痕跡は
足音すらも残っていなかった。
しばらく呆然と立っていると足音が聞こえてきた。固い音ではない。スニーカーかジョギングシューズか、
ゴム底の靴の音だ。川村は振り返った。右手にハンドライトを手にした福盛一夫が走ってくるところだった。
左手には棒のようなものを持っている。
「ガラス切り、倉庫にありましたよ」
福盛が棒のようなものを川村のほうに差し出した。ハンドライトの光で、台形状の分厚い刃のような
ものがついているのが確認できた。
「畠山さんは?」
「見失った。倉庫のほうにもいなかったか」
「いませんでした。どこいっちゃったんでしょうね。あれ?」
福盛が小窓を指さした。わずかに隙間が見えた。
「窓から出たのかな」
川村はそう言いながら窓を開けた。夏のぬるい風が入り込んできた。その温度差で、スタジアム内部が
冷えていたことに川村は気づく。
「とりあえず外に出てみよう」
川村は窓から外に飛び出した。福盛も続く。
横浜公園の木々が風に葉を擦らせている。関内駅のほうから、人々の嬌声が聞こえてくる。
338 :
97:03/01/31 07:42 ID:4ggZFowY
球団事務所前には人の気配はなく、時折ヘッドライトを点けたクルマが通過するだけだった。
「ガラス切りで、入り口のドア切っちゃいますよ。あれ?」
福盛がビルの入り口のドアに手をかけて、川村のほうに不審そうな顔を向けた。
「ドアの鍵、開いてます」
福盛がそのまま体重をかけると、ドアは音もなく開いた。
「気をつけろ。防犯装置に引っかかるかも知れない」
そう言いながら川村は、防犯装置にひっかかったら自分たちは誰に捕らえられるのだ、と考える。
駆けつけるのは警備会社だ。では警備会社は誰に通報する?
球団が何の痕跡も残さず完全に消滅したというより、球団事務所に侵入することをとがめる何者かが
存在するほうが、余程ましなように思える。
エレベーターは使用せず、非常階段を使って階上に上る。
球団事務所があるはずのフロアに出た。
「球団事務所も消えてるんじゃないですかね」
「昨日の夕方までは何の変わりもなかった。まだ丸1日と少しだ。何かの痕跡は残ってるはずだ」
足音をしのばせながら、球団事務所のドアの前に立つ。
長浦の合宿所の荷物は業者が運び出した。横浜スタジアムのフェンスに描かれた広告はまだ、
ペンキで塗りつぶしている最中だ。誰もの記憶からベイスターズが抜け落ちても、そこに存在した
「物」は、誰かがどかさない限り、消えてなくなるわけではない。
川村はドアに手をかけた。何の抵抗もなくドアは開いた。
室内は闇ではなかった。奥のほうからわずかに光が漏れている。耳に障る音は、ハードディスクが
動く音のようだ。川村はゆっくりと歩を進める。書類やダンボールが詰まれていくらか乱雑に
なっているが、室内は昨日とそれほど変わりはないように思える。
「畠山さん?」
奥のブースのパソコンの前に座っていた畠山が顔を上げた。漏れていたのはモニターの光だ。
「結局来たのか。まあ座れよ」
畠山は川村と福盛の姿を認めると、一本指で操作していたキーボードから手を離して、
脇にあった事務用椅子を指した。
339 :
97:03/01/31 07:45 ID:4ggZFowY
「畠山さん、どういうことか説明してもらえますか」
川村が固い声で発した問いに対して、畠山は少し困ったような顔を見せた。
「説明って、何を説明すればいい」
「ベイスターズの存在がなかったことにされているのは、どういうことなんですか。
この球団事務所はどうなっているのですか」
「ここはもう球団事務所じゃないぞ。横浜ベイスターズ球団清算事業団の事務所だ」
「球団清算事業団・・・?」
福盛が裏返ったような声をあげた。
「そうだ。いまやってる事業は、ベイスターズが存在した痕跡を消したり、サブリミナル広告だっけ、
あれの強烈なのをテレビで流したりして『ベイスターズなど存在しなかった』という強力な
集団催眠をかけたりといったことだ」
「集団催眠かけたって、たとえばファン個人が持っているイヤーブックやCD、優勝のときに発行された
記念誌とかは、手元に残るでしょう」
「強力な電波を浴びせて脳の一部を破壊して、ベイスターズという言葉に反応しないようにしてるらしい。
俺には脳や電波の話はよく分からんが、電波で脳が破壊されると、ベイスターズという文字を見ても
意味が分からなくなったり、その文字のついてるものを捨てたくなったりするらしい。電波はそのへんを
飛び回ってるらしいから、脳を破壊されたくなければあまり外をうろうろしないほうがいいぞ」
川村の背筋に寒気が走った。1日中クルマに乗って右往左往していたから脳が破壊されずに
済んだわけで、もしこのあたりを歩いて回ろうとしていれば、自分も今ごろはベイスターズという
言葉の意味が分からなくなっていたのか?
340 :
97:03/01/31 07:45 ID:4ggZFowY
「それで畠山さんは、集団催眠だか電波だかに加担しているんですか」
横から口をはさんだ福盛に、畠山ははっきりと怒りの表情を浮かべた。
「好きで加担してるなら、こんな話をおまえにベラベラしゃべらないだろう!」
「すいませんでした」
福盛は肩をすくめた。
そのとき、闇の中から男の低い声がした。
「畠山くんには、私から頼んで動いてもらっているのだよ」
ゆっくりとこちらに歩いてきた男の顔が、パソコンのモニターから漏れる光で確認できた。
「鶴岡社長?」
60年配の男は、横浜スタジアム社長・鶴岡博だった。鶴岡社長はこう続けた。
「今回のプロ野球機構、TBSおよび横浜球団の決議を、横浜スタジアムは支持しない」
341 :
97:03/01/31 07:46 ID:4ggZFowY
「鶴岡社長、最初から分かるように説明してください。ベイスターズを『消す』と決議したのは
プロ野球機構とTBSと球団なんですか。なぜベイスターズが消されなければいけないんですか」
川村の問いに、鶴岡社長は一息おいて答えた。
「分かりやすく説明するのは難しいな。畠山くんのいじってるパソコンで適当な画面が出てくれば
少しは説得力があると思うが、にわかには信じがたい話なのでね。畠山くん、アクセスできそうかね」
「パスワードが何重にも設定されてるので、ちょっと時間がかかりそうです」
畠山は一本指で、文字を入力したり消したりしている。
「ブラックホールは知ってるね。その例えでいいのかどうかは私にも分からないが、ホールとしか
言いようのないものが日本の上空に忽然とあらわれた。そのホールに三沢基地の自衛隊機が突っ込んで、
そして戻ってきた」
鶴岡社長は言葉を探すように続ける。
「自衛隊機が見てきたのは、経済破綻でめちゃくちゃになった日本の未来だった。そのホールは
未来や過去に行ける、タイムトンネルのようなものだったのだ。にわかには信じられないだろうがね」
「タイムトンネルって、タイムマシンとかドラえもんの机の引き出しみたいなもんですか」
福盛がきょとんとした表情で言った。いきなりタイムトンネルだかタイムマシンだかを持ち出されて、
川村も呆気にとられた。しかしこの話を飲み込まなくては先に進まないのだ、と自分に言い聞かせた。
「鶴岡社長、続けてください」
「めちゃくちゃになった未来の日本では、日本プロ野球も崩壊していた。選手の年俸高騰と
それに反比例するような野球人気の低下。地上波の視聴率は低下し、スポンサーはつかなくなり
放映時間はどんどん短縮されて放映権料も入らなくなる。ほとんどの球団は財政破綻して次々と解散し、
プロ野球機構も消滅した。20年後の日本では、かろうじて生き残った巨人1球団が週末ごとに
紅白戦や芸能人チームとの試合を見せているそうだ。東京ドームではなく、ジャイアンツ球場でね」
342 :
97:03/01/31 07:47 ID:4ggZFowY
「ちょっと待ってください。確かにいまの状況では日本プロ野球は破綻する可能性はありますが、
話が極端じゃないですか。だいたい自衛隊機の作り話の可能性もあるんじゃないですか」
憮然と言った川村に、畠山が答えた。
「そのホールに突っ込めば、いまでも行けるんだ。未来にも、過去にも。未来に行ったのは1機だけじゃない」
「その破綻する未来を回避するため、オーナー会議で策が取られた。先回りして規模を縮小して
しまおうということになった。球団数削減が決議され、ベイスターズが削減対象となった。
今オフには千葉ロッテ、日本ハム、大阪近鉄、オリックスの4球団が合併し、1リーグ8球団になる。
最終的には6球団に削減するようだ」
「何でベイスターズが削減対象になったのですか」
その川村の質問に対する鶴岡社長の答えは、予想外のものだった。
「TBSが自分から手を上げたのだ。削減対象に立候補する、と」
「何で・・・親会社なんでしょう!」
川村は思わず大声をあげてしまった。しかしTBSが自ら手を上げた理由は、説明されなくとも分かる。
愛着などないのだ。既に2003年の日程が決定している時点でベイスターズの買い手がつかず
チーム解散となれば日本プロ野球が大損失をこうむるので、しょうがなく買った。球団株譲渡に
関してのTBS内部が到底1枚岩などではなかったという話は、嫌というほど聞いた。そして
大金をはたいて購入した球団は何の利益ももたらさないばかりか、最下位を独走して観客数は激減し
大きな損失をもたらすばかりだ。
「だったら、普通に解散すればいいだけの話じゃないですか。こんな形で球団が存在した痕跡を消したりせずに」
「解散も検討されたが、選手の年俸が実績に対して高すぎてどこの球団も横浜の選手は獲りたくない
ということのようだった。FA取得選手が4名もいることが致命的だったようだ。これから全体の
経営規模を縮小しようとしているときに、ピークを過ぎた高額年俸選手はどこの球団も獲りたがらない。
安くてよく働く20代半ばの選手はベイスターズにはいない。未知数の期待の若手なら、どこの球団にもいる」
343 :
97:03/01/31 07:48 ID:4ggZFowY
「それで・・・航空機ごと1球団の支配下選手ほぼ全員を海に沈めたのですか」
川村は自分の言葉に寒気を覚えた。なぜそのような乱暴なことを行うのだ。解散ではいけなかったのか。
現場はかなり混乱するだろうし、野球を続けられず路頭に迷う選手も多数出るだろうが、
それでもこんな理不尽な形で海に沈められるよりはましだ。
「いや、航空機は墜落してないと思う」
不意に畠山が言った。
「え?」
「航空機にはTBSの松下賢次アナウンサーも同乗していた。自局の看板アナウンサーを海に沈めることは
TBSはしないと思う。航空機が一体どこへ行ったのか、このパソコンのファイルを開けることが
できれば、見当つくはずなんだが」
畠山は一本指で文字入力を続けている。
生きている? みんなが。仲間たちが。
「川村さん、鶴岡社長と畠山さんって、信用していいんですか。タイムマシンとか変な話ばっかりだし」
福盛が川村に耳打ちした。
「いや・・・信用してみよう」
川村は小声で言った。プロ野球球団に去られたら横浜スタジアムは大損失だ。横浜スタジアムサイドが
TBSや球団の決議に対立しようとするのは、筋が通っている。
パソコンの前に座った畠山が、つぶやくように言う。
「しかし、航空機が海に沈められるよりも酷いことが起きてる可能性もありそうなんだよなあ」
344 :
97:03/01/31 07:50 ID:4ggZFowY
「琢朗さんが?」
パンツァーファウスト3を手にしたまま、福本誠は立ち尽くした。
「さん付けなんかしなくていいだろ。あいつら人殺しなんだからよ。俺は野村と琢朗に殺されそうに
なったし、前田は殺されたんだぞ」
杉本友がくさむらに足を投げ出して座り込んだまま、怒ったように言った。切られた足の状態はともかく、
気力はずいぶん戻ってきたようだ。昨夜、豪雨の荒れ地で倒れているところを福本と小川博文(23)が見つけ、
2人がかりでここまで運んできたのだ。
その小川は困ったような表情で焚火に木をくべ、その隣では種田仁(12)が我関せずといった
様子で、エマージェンシーブランケットを敷いて寝転がっている。
「確かに野村さんはものすごく拳銃撃つのが上手かったですけど、何かの間違いですよ、そんな話」
「だから、人殺しにさん付けするなっての!」
杉本は興奮している。福本はつい先ほどの、野村弘樹がジェイソン・ターマンを撃ち殺したシーンを
思い出した。いや、自分が銃剣でターマンを攻撃しなければどういう結果になったかは分からず、
そういう意味では自分はターマンの死に間違いなく関わっているわけで、その興奮はまだ醒めず
思い出すだけで動悸がしてくるというのに。
しかし言われてみれば、野村も石井琢朗も変に落ち着いていた。そう、まるで殺戮に慣れているような。
と、杉本の話を信じたくなくて、福本は大きくかぶりを振った。
「まーどっちでもいいじゃないっすか。野村も琢朗も、見かけたら俺のワルサーの餌食にしてやりますよ。へへ」
石井義人(53)が、ワルサーP5を自慢げに見せびらかしながら言った。福本は思う。杉本に煽られて、
すぐに10歳近く年上の人間を呼び捨てにする義人の軽薄な性格は、どうにかならないものか。
それにしても何で、よりにもよってこんな考えのなさそうなやつに、ワルサーP5のような
いい拳銃が「武器」として回ってくるのか。
第19回。何か今回は説明が多くなってしまったような気が。
ところで高級な食い物といえば・・・てっちり!
乙です!
347 :
代打名無し:03/01/31 12:49 ID:dnYU+Lyd
キタ━━━(゚∀゚ )━(∀゚ )━(゚ )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━━━!!!!
348 :
代打名無し:03/01/31 23:46 ID:4k0IV9qM
新作うpあげ〜
349 :
代打名無し:03/02/01 03:10 ID:gseZCcMa
( ´〜` )<やっと出番が来たタネ〜
350 :
代打名無し:03/02/01 12:49 ID:k6F0x8ad
昼寝しようと思ったのに…。
読んだら時間が無くナリマスタ。
仕事しよ。
キタ━━━(σ_σ )━(_σ )━(σ )━( )━( σ)━( σ_)━(σ_σ )━━━!!!!
352 :
代打名無し:03/02/02 04:39 ID:ZmfEBYyR
(◎´∵`◎)<あげるよ。
353 :
代打名無し:03/02/02 23:57 ID:ljZq3Ojv
今日も重いな〜
354 :
代打名無し:03/02/03 04:37 ID:JiA+Eg7l
(◎´∵`◎)<あげちゃった。
355 :
代打名無し:03/02/04 09:40 ID:VcSq/BP/
てっちりってどういうの?高級すぎてしらん。
356 :
代打名無し:03/02/04 12:24 ID:IOn45kCg
てっちりはふぐage
357 :
代打名無し:03/02/04 22:21 ID:VcSq/BP/
てっちりの食感はイカゲソに似てるage
358 :
代打名無し:03/02/04 22:39 ID:7DKGbHFo
359 :
代打名無し:03/02/05 14:37 ID:oDfNVTVF
食ったことないけどトリュフage
360 :
代打名無し:03/02/06 08:29 ID:yP1IYZDG
age
361 :
代打名無し:03/02/06 23:51 ID:xn/m1Eqr
高級な食い物といえばキャビアだage
362 :
代打名無し:03/02/07 03:10 ID:VkU3R1V9
てっちりの食感はイカゲソに似てるかなage
363 :
代打名無し:03/02/07 23:50 ID:khlJIfTP
are
364 :
代打名無し:03/02/08 00:16 ID:XIMGKXG0
ハゲ監督、出戻りヤロウ、ポンコツ外人・・。
ゲイスターズは今年も笑わしてくれるな
2代目珍の称号をやるよ
1.死を受け入れ、天国へ行きニヤニヤして再生を待つ
2.死を受け入れず、現世をニヤニヤ徘徊する
3.現世の人間を呪い殺し、地獄でニヤニヤする
∧△∧
( ´∀`)
│∪ つ オマイラ ドースル?
∠___丿
367 :
代打名無し:03/02/08 01:19 ID:V3a4HR/C
コックソだな
368 :
代打名無し:03/02/08 04:38 ID:ik+tujGM
areage
369 :
代打名無し:03/02/08 17:39 ID:g7TU+iGb
369getあげ
370 :
代打名無し:03/02/09 05:59 ID:NVIpa1IW
areare
371 :
代打名無し:03/02/09 09:00 ID:2VdSk4Bo
age
372 :
代打名無し:03/02/09 23:52 ID:jjB7VAVY
おでんは厚age
373 :
代打名無し:03/02/10 03:48 ID:59m096dK
じゃがいもウマー
山下さんってベルセルクに出てくるペリト?に似てますよね。
375 :
代打名無し:03/02/10 08:44 ID:ZbbjTLjW
ちくわage
376 :
代打名無し:03/02/10 13:51 ID:M+6Mb1e5
>367
だいたいチンコくさい名前の外人はだめぽ。
377 :
代打名無し:03/02/10 14:05 ID:EGCLUJIR
合格祈願age
378 :
代打名無し:03/02/10 15:43 ID:U1jBQpu9
4番センター種田。
379 :
代打名無し:03/02/11 03:03 ID:gMz6/lFn
( ´〜` )<4番打ってみたいタネ
380 :
97:03/02/11 05:41 ID:Luhwzdis
381 :
代打名無し:03/02/11 05:47 ID:XsNOswYj
バトルフィールド萌えましたw
382 :
代打名無し:03/02/11 23:16 ID:jXfCQ556
夜あげ
保守
384 :
代打名無し:03/02/12 05:10 ID:HUgPxILY
早朝あげ〜
385 :
代打名無し:03/02/12 23:50 ID:vvgdLZ+2
(◎´∵`◎)<あげるよ。
386 :
代打名無し:03/02/13 02:20 ID:0aMJq5hO
(◎´∵`◎)<ほしゅほしゅだよ。ぼくのだいかつやくは まだかな。
387 :
代打名無し:03/02/14 01:51 ID:HDNos9nr
チキンカツage
388 :
代打名無し:03/02/14 12:53 ID:G5oct9fz
age
389 :
代打名無し:03/02/15 02:07 ID:7/VuTRB7
捕手捕手
390 :
代打名無し:03/02/15 14:49 ID:foIGjomE
イカフライage
391 :
代打名無し:03/02/15 23:54 ID:PRAq7nJT
定食屋メニューに戻りつつあるな。
冬はやっぱりカキフライage
392 :
代打名無し:03/02/16 03:58 ID:jpYsD+0P
カキフライウマー
393 :
代打名無し:03/02/16 14:50 ID:X50r3lEU
カニコロッケ
394 :
代打名無し:03/02/16 23:33 ID:+5u7NoIN
えびふりゃ〜ウマー
395 :
代打名無し:03/02/17 03:12 ID:clu+KD9b
肉じゃがコロッケ
396 :
157:03/02/17 03:18 ID:3vepzh92
397 :
代打名無し:03/02/17 23:54 ID:H+nXWklD
コーンコロッケ
398 :
代打名無し:03/02/18 02:26 ID:0MFsFh5S
ホタテクリームコロッケ
399 :
代打名無し:03/02/18 23:32 ID:MzCHI9CC
コーンコロッケ
400 :
代打名無し:03/02/19 03:14 ID:zFZZYMEP
野菜コロッケ
401 :
700:03/02/19 03:18 ID:9wSZIOSC
402 :
代打名無し:03/02/19 08:17 ID:bxBo5OHL
コロッケウマーあげ
403 :
代打名無し:03/02/19 23:18 ID:UBToVHX8
串カツage
404 :
代打名無し:03/02/20 03:33 ID:8d47x7gr
ビーフカツ
405 :
代打名無し:03/02/20 14:41 ID:iFlAizzs
チキンカツ
406 :
代打名無し:03/02/20 23:26 ID:P4o7DHYp
味噌カツウマー
407 :
代打名無し:03/02/21 03:43 ID:6W0iE6Nt
海老カツ
408 :
代打名無し:03/02/21 04:44 ID:Hz4KW9ML
ローズ帰国age
409 :
代打名無し:03/02/21 12:34 ID:7YJMs8V1
昼飯あげ
410 :
代打名無し:03/02/21 23:51 ID:KvK8VlUh
串カツ
411 :
代打名無し:03/02/21 23:52 ID:fyKRWwvy
カキフライage
412 :
代打名無し:03/02/22 03:38 ID:i1TaviHf
イカゲソage
(◎´∵`◎)<ぼくは、とんかつが たべたいな。
415 :
代打名無し:03/02/23 04:28 ID:WdIYWBQR
(○´ε`○) バトロワナライモガカツハハハ
416 :
代打名無し:03/02/23 23:08 ID:kBg/4U1G
芋のてんぷら
417 :
97:03/02/24 07:26 ID:9UXmLOao
霧が縦に渦を巻きながらゆっくりと動き出した。
荒れ地を動く霧は、まるでグラウンドにローラーをかけているみたいだ、と万永貴司(0)は思った。
時刻もちょうど朝で、オールスター休みを利用したミニキャンプなら選手たちがグラウンドに
飛び出して来る時刻だ。
というより、本当はミニキャンプに来るのではなかったのか。何でこんなことになってしまったのか。
「おい、何か鳴ってるぞ」
隣に立った井上純(32)に言われて、万永は我に返った。肩にかけたナップザックの中を探って
モバイル機器を取り出す。
万永と井上が持っているのは他の選手に配布されたものより一回り大きな、A5版ほどの
サイズのものだった。画面切り替えスイッチもついている。
万永はモバイルの画面を確認する。ポイントが点滅しながら移動している。
「誰かこっちに来るみたいですよー」
万永はモバイルを手にしたままあわてた。選手が50メートル以内に近づいてくれば信号音が
鳴るようにセットしてある。
移動してくるポイントは5個もある。5人もの集団がこちらに向かってきているのだ。
とりあえずモバイルを隠さなければ、と思った次の瞬間に風が流れて、霧が晴れてしまった。
5つの影が30メートル先にあらわれた。万永はとっさにモバイルを自分の背に隠した。
「井上に万永か?」
5人組の先頭に立っていたのは、小川博文だった。万永は小川の首に金属の首輪が巻かれたままに
なっていることを確認する。
小川が手にしているのは身長ほどの長さの、行者が持つような錫杖だ。先端には小さな仏像を
かたどった金属と9個の輪がついている。小川=錫杖、と覚えておかなければならない。
その後ろには福本誠がいた。杉本友に肩を貸している。
「井上さんに万永さん、こんなところにいたんですか。一緒に行動しませんか。まとまった人数で
動いているほうが、何かと心強いと思いますよ」
「いや、俺らはその」
福本の言葉に井上はうろたえているようだ。万永も内心ひやひやしている。一緒に行動することを
しつこくすすめられた場合、適当な断り文句が思いつかない。しかし何が何でも断らなければならない。
ひやひやしながらも、福本の武器、ロケットのようなものと銃剣の2つを記憶した。
418 :
97:03/02/24 07:27 ID:9UXmLOao
「小川さんの武器って、錫杖ですか。よくそんな長いものがナップザックに入ってましたね」
何でもいいから話題を逸らそうと思い、万永は言った。小川は得意そうに錫杖の中ほどをひねった。
「これは中ほどで半分に分割できるんだ。ナップザックには分割された状態で入っていた。しかも」
錫杖が2つに分かれたと思うと、中から金属が顔をのぞかせた。
「・・・座頭市の杖みたいな仕込み武器になってるんですか」
万永はため息混じりに言った。小川の左手には錫杖の上半分、そして右手には長さ1メートルばかりの
槍があった。錫杖と見せた仕込み武器だ。
「まーでも俺のワルサーに比べればしょぼい武器じゃないですか。へへ」
石井義人が拳銃を見せびらかしながら言った。万永の位置からは距離があり、拳銃の種類までは
分からない。といっても、万永は特に拳銃に詳しいというわけではなかったので、すぐ側で見ても
種類までは特定できない可能性が高かったのだが。38口径ぐらいのワルサー、と記憶することにした。
「種田の武器は何だったんだ?」
井上が、最後尾にいた種田仁に声をかけた。
「武器じゃないっすよ。地図とコンパスですよ」
種田は斜めを向いたまま言った。
「いや、その、地図も大事じゃないですか。移動するとき便利だし」
いささかうろたえながら言った万永の言葉を、小川が受けた。
「種田の地図によれば、この先の樹林帯を回りこんだあたりに集落があるらしいんだ。
とりあえずその集落に向かってみようと思う」
「え、集落に行くんですか」
万永はその場に固まった。
419 :
97:03/02/24 07:29 ID:9UXmLOao
「あの、集落に行くのはやめておいたほうがいいですよー」
「何で?」
小川は怪訝な顔をした。
「えっと、その、呪いの集落らしいんですよ。近づいた者は呪われる、っていう」
「万永!」
思いつきでしゃべっていた万永を、井上が制した。
「小川さんすいません、こいつ昨日の晩、持っていたウィスキーのボトルひとりで飲んじゃって、
まだ酔っ払ってるんですよ。あ、万永ゲロ吐くな! すいません、ちょっとゲロ吐かせに行ってきます!」
井上はそれだけ言うと、万永の首根っこをつかんで走り出した。
100メートルばかり全力疾走して、誰もついてきていないことを確認してから、万永と井上は
くさむらに座り込んだ。
「何が呪いの集落だ。怪しまれたじゃないか」
「いきなり逃げ出すのも、十分怪しまれると思いますよー」
そう言いながら万永は脇に抱えていたモバイルを膝の上に置いた。
「何かみんなを売ってるみたいで、嫌ですよね」
「売ってる『みたい』じゃないぞ、仲間を売ってるんだよ、俺らは」
井上は吐き捨てるように言った。
「えーと、小川チーム、5名、と。首輪あり。武器が、錫杖? 仕込み錫杖でいいんですっけ」
「知るかよ。テキトーに入力しとけよ」
モバイルにはキーボードがついている。万永は入力するが、文字変換システムは何を搭載しているのか
『しゃくじょう』の漢字が出てこない。しょうがないので『金易木丈』と入力する。
打ち込んだ文面は、メールとして送信される。メールを受け取るのは石井琢朗だ。琢朗の背後関係までは、
万永には知らされていない。
420 :
97:03/02/24 07:30 ID:9UXmLOao
昨日の昼前、いきなり草の間から現れた琢朗に後ろから蹴り倒された。琢朗は万永の背中に馬乗りになって、
拳銃の銃口を後頭部に突きつけながら、冷ややかな声で言った。
「俺に協力するかここで後頭部を吹き飛ばされるか、選択肢は2つだ。好きなほうを選べ」
井上はくさむらに尻餅をついて、ガクガクと歯の付け根を震わせているばかりだ。
銃口の冷えた感触は、いま思い出しても鳥肌が立つ。
2人がかりで、琢朗ひとりに手も足も出ないのだった。それは野球でも同じだ。そもそも
万永と井上の年俸を合わせても、琢朗の5分の1にも届かないではないか。
相手を特別な天才と思えるなら、いっそあきらめがつく。しかしドラフト外で投手として入団した琢朗は、
出発点では自分と差などなかった。体格にも大きな差はない。同じ入団年のドラフト3位の
長身の井上よりはスタートラインは後ろだったのではないか。
琢朗が現在の地位を築くまでに血反吐を吐き続けたことは、万永も知っている。万永は、練習で
あんなぼろぼろの姿を人前に晒すのは嫌だな、と思い、気がついたらとんでもない差がついていたのだ。
自分もあそこまで努力すれば琢朗のようになれたのだろうか。
いや、そうではない。グラウンドに落ちているボロ雑巾状態になるまで自分を追い詰めて
練習できるやつなど、稀有なのだ。万永もプロのはしくれであるから、分かる。自分や井上や
その他大勢の選手たちは、努力「しない」のではない。あのようには「できない」のだ。
「努力するってのも、ひとつの才能ですよねー」
モバイルを抱えたまま万永は言った。唐突にそのようなことを言われて、隣に座った井上は
不審そうな表情を向けた。
「いいからさっさとメール送信しろよ」
「送信する情報って、何人で行動してるか、首輪の有無、武器、それから何でしたっけ」
「それと行き先だろ」
「例の集落に向かうってこと、書いて送信しますか?」
万永は井上のほうを見た。井上も困ったような顔をしている。樹林帯を回り込んだ先にある集落に
近づく者があれば最優先で伝えろ、と琢朗には言われている。
それを正直に伝えることは、恐らく小川たちの身に危険が及ぶということだ。
そのとき、草が大きく揺れる気配がした。何人かの声が重なり、人が来る。
421 :
97:03/02/24 07:33 ID:9UXmLOao
「何とろとろ歩いてるんだよ。もっととっとと歩けよ」
「隆さん、ちょっと休みましょうよ。昨日の夜からずっと歩いてるじゃないですか」
「おまえらがこっちだ、って言うから行ってみたら酷い湿地帯で、あげくの果てに川にぶつかって
進めなくなってしまったじゃねーか。時間の無駄だし、足元は泥でぐちゃぐちゃだし。糞」
万永と井上は身を低くして、くさむらに隠れた。10メートルばかり横を歩くのは、斎藤隆(11)と
岡本直也(13)、秦裕二(28)のようだ。ややいらついた様子の隆が先頭を切って歩き、若い岡本と秦は
おろおろしながら後ろをついていっている様子だ。
万永はモバイルの画面切り替えスイッチを押す。液晶画面が地図に切り替わる。荒れ地の東側は
小さな沼が点在するため歩行可能な場所が迷路のように入り組んでいる湿地帯で、昨夜の豪雨の中
そんな場所にいれば、かなりのストレスを受けただろうということは容易に想像できる。
「斎藤隆チームの情報でも流して、ごまかしちゃいますよ」
万永は隣の井上に小声で言った。『斎藤隆チーム、3名(岡本、秦)。首輪あり』と入力する。
それを送信すると、数秒経過しないうちにレスポンスがあった。
『斎藤隆を例の集落に誘導しろ。残り2人はどーでもいい』
琢朗からのレスのようだ。文字列がチャット画面のように並んでいる。
『誘導って、集落に行けって言えばいいんですか。それとも現地まで連れて行くんですか』
即座にレスがあった。
『そのぐらい自分で考えろバカ!!! 俺はさっき死にそうになって疲れてんだよ! 無駄な
レスを書かせるなクズ!!』
そういえば少し前に樹林帯のほうで銃撃戦と思われる激しい音がしていたが、琢朗が死にそうに
なったというのはそれと関係あるのかな、と万永は考える。
万永は立ち上がる。
「隆さん」
声をかける。20メートルばかり行き過ぎていた隆が振り返る。
422 :
97:03/02/24 07:36 ID:9UXmLOao
「何だ、万永か。何してんだよ」
隆が振り返った。190cm近い恵まれた体格と高い身体能力。ドラフト1位。しかし「努力する」という
1点においては、自分やその他大勢の選手と似たような能力しかなかったな、と万永は思う。
それでも生まれ持った身体能力だけで、この男は万永のはるか先を行く。
「隆さん、飯とかどうしてますか。この先の樹林帯の向こう側に集落があって、そこで朝飯とか
食えるらしいんで、俺と井上さんで行ってみようか、って話してたんですけど一緒にどうですか」
先ほどの小川のときとは違い、自分でも信じられないほど口が滑らかに回った。横に立った井上が
不安そうに万永のほうを横目で見る。
「朝飯食えるなら助かるよな。ナップザックに入ってたカンパンかじっただけだよ。しかも酷い
湿地帯に迷い込んで、座って食えないしよ」
「じゃあ、一緒に行きましょう。秦と岡本も、よかったら一緒に来れば」
秦と岡本は、目配せしながら少し考えている様子だったが、歩き出した隆に結局続いた。
423 :
97:03/02/24 07:45 ID:9UXmLOao
この先隆の生命に危険が及ぶであろうことは、想像はつく。隆を陥れる片棒を担いでいるのに、
不思議なぐらい罪悪感を感じない。
別にこの男のことが嫌いなわけではない。悪いやつではない。
しかし嫉妬も羨望も感じず、自分と同じタカシという名を持つこの男は、同じチームにありながら
別世界の人のように思えてくるのだ。
琢朗にははっきりと、嫉妬と羨望と畏れを覚える。
その琢朗は、俺に協力するなら家に帰してやる、と言った。
琢朗の言葉を額面通り受け止めるほど、万永もバカではない。こんなわけの分からないことに
巻き込まれて、しかも琢朗のわるだくみの片棒を担いで、ただで家に帰れるとは思わない。
それでも、帰ることのできる可能性が1パーセントでもあるなら、賭けてみたいのだ。
万永にはささやかな願いがある。
息子の記憶にプロ野球選手としての自分を刻み付けたい、ということだ。
息子がものごころつくまでは、まだ数年かかるだろう。いまのチームのユニフォームでは
難しいかも知れない。雇ってくれるなら、どのチームでもいい。ものごころついた息子を
球場に連れてきて、自分がプレーしている姿を見せたい。「お父さんはプロ野球選手だった」と
覚えていてほしい。
万永の歩く後方では、隆と井上が仙台味噌の話をしている。
こんな俺の気持ちなど分からないだろう、斎藤隆。
やっと第20回。
で、既に氏んでるのではないかとか忘れ果てられてるのではという噂もあったw
マムウェイさんとアレさんもやっと登場です。
というわけで、うp遅くなってスマソ
ベイバトロワにマムウェイさんキタ━━━━━━ヽ(0´く`0)ノ━━━━━━ !!!
『金易木丈』萌え。
誤爆すいません・・・
427 :
代打名無し:03/02/24 13:46 ID:F7FwT5VF
良スレ
428 :
代打名無し:03/02/24 23:56 ID:FRjnakCC
ヽ(0´く`0)ノ 登場記念餅揚げ!
仙台味噌ワラタ
「やっぱ味噌は仙台味噌に限るな」
「白味噌とかはどーも合わないよ」
とかいう会話がなされているのだろうか・・・(w
430 :
代打名無し:03/02/25 03:59 ID:t2zcZwH1
仙台味噌あげ
431 :
代打名無し:03/02/25 12:35 ID:a9yEpA0c
97氏乙age
アレ様が若手と行動して愚痴りまくってるのが、らしくてワラタ
432 :
代打名無し:03/02/26 03:50 ID:Q8gDODxg
are
433 :
代打名無し:03/02/26 12:38 ID:xDcg3mvt
あのうすんません、高校時代に同じ大会の甲子園でた横浜の選手って
かなりの人間いませんでしたっけ?1、2年生もいたってこと?
434 :
代打名無し:03/02/26 23:57 ID:+OtWQkxN
areage
435 :
代打名無し:03/02/27 05:07 ID:L656q5SY
味噌おでん食いたい。
436 :
代打名無し:03/02/27 23:59 ID:dnvh7Akq
age
437 :
代打名無し:03/02/28 03:57 ID:LaWu5+A/
味噌煮込みうどん
438 :
代打名無し:03/02/28 23:54 ID:lzKyfhEZ
∬
(◎´∵`◎)ノ\_/ ←仙台味噌の味噌汁
439 :
代打名無し:03/03/01 03:04 ID:Wqw0W5nD
白味噌ウマーage
440 :
代打名無し:03/03/01 23:48 ID:fje7R5b0
赤だしage
(`ε´)<えびフライには赤みそで決まりだヴォ
442 :
97:03/03/02 03:28 ID:sHUL0C30
第20回うpしますた。
http://www003.upp.so-net.ne.jp/takonori/ アンケート&はげましのおたよりを送ってくれたみなさん、ありがとうございますです。
返事が書けんので、代わりというわけではないが
人気キャラ投票所を作ってみますた(つか、So-netは自作CGI置けないので
レンタル投票スペース借りてきただけだが)。
暇な香具師は遊んでいってくれい。
TOPおよびCONTENTSからリンクしてます。
443 :
代打名無し:03/03/02 17:11 ID:kHZ0CpuQ
開幕戦は一塁側もビジター扱いにしろ
横浜ファンなんてあんまし来ないだろうからな
444
445 :
代打名無し:03/03/02 23:51 ID:2A/aBWpA
ageage
446 :
代打名無し:03/03/02 23:57 ID:7AXYhFzZ
ガンガレ相川
447 :
代打名無し:03/03/03 02:51 ID:w3pm+oYV
>>441 ヴォケ志さんは関西の生まれだが、赤味噌派なのかな。
浜松のタコノリあたりも赤味噌文化圏か?
448 :
代打名無し:03/03/03 23:33 ID:gxuCb67n
(◎´∵`◎)<ぼくは、あかみそは おいしいとおもうよ。
449 :
代打名無し:03/03/04 02:52 ID:RiWwrp+l
味噌汁の具はジャガイモがウマー
450 :
代打名無し:03/03/04 04:18 ID:clkLJ/Xn
ヤフオクで見た開幕戦外野指定席のコメントに「並ばずにゆっくり座れます」って書いてたけど、
外野自由席だったら、並ばなかったら座れないの?横浜スタジアムって。
チケットさえちゃんと買ってればゆっくり球場にいっても大丈夫だよね?
451 :
代打名無し:03/03/04 15:41 ID:hDJkOq7e
>>450 並ばないで座れるわけないじゃん
つーか釣り?
>>450 いくら何でもそこまで落ちぶれてないぞ。
貴様野球中継見たこと無いのか?
454 :
450:03/03/05 00:58 ID:7fp1kKHl
要するに座席数よりチケット販売数のほうが多いってこと?
それとも、席をつめてくれないから座れないってこと?
455 :
代打名無し:03/03/05 03:54 ID:PEtT2Y9N
何かスレ違いな話題が続いてるがあげ。
そういえばハマスタの外野席で座れたことってないよな〜。
>要するに座席数よりチケット販売数のほうが多いってこと?
つーかこれはどこ言ってもそうだろ
じゃなきゃなんで立ち見が出るんだよ
マジレスしとくと自分は阪神ファンでこのスレ楽しませて貰ってるんだけど
横浜スタジアム夏場とか結構入ってるぞ(流石に去年の5月の平日はガラガラだったが)
開幕戦で並ばないで座れると思ってるのは甘い
しかも浜スタは神宮とかと違って外野つながってないからレフトとライトも別売り
神宮なら外野席券もった人がライトに偏るとかレフトに偏るとかあるがそれも無い
そして何より浜スタは外野が狭いからな
阪神戦のレフト側だと先頭の人は3日前から並んでるぞ
自由席で座りたいならば最低でも午前中に行くのは当たり前
457 :
代打名無し:03/03/05 12:48 ID:LeSGqJm1
458 :
代打名無し:03/03/05 23:41 ID:K1Io4jgc
あげ
459 :
代打名無し:03/03/06 03:12 ID:u6GKvWHs
あげあげ
外野席で座りたい香具師は、外野指定で見るのがいいかと。
ハマスタの外野席は狭いので外野自由では座れない、に2000マムウェイ
460 :
代打名無し:03/03/06 12:08 ID:KWN/WkZU
なんか、可哀相な頭の持ち主がいるな・・・
中学性か?
461 :
代打名無し:03/03/06 23:28 ID:jzu0N85E
(◎´∵`◎)<ぼくは、マターリしたいな。
462 :
代打名無し:03/03/07 02:27 ID:MeagN6rD
age
外野自由席は友の会なら座って見れますか?
464 :
代打名無し:03/03/07 04:40 ID:B8BXngxU
スレ違いの話題は程ほどにな。
つーか、本当に知りたいなら本スルで聞けばいいと思うが?
465 :
:03/03/07 04:41 ID:YJNg4mGv
横浜ファンは下衆で野蛮で下品な最低の人種
467 :
代打名無し:03/03/07 10:57 ID:JJq/YMJN
age
468 :
代打名無し:03/03/07 23:40 ID:Q3j98fyc
厚揚げの煮込んだのがウマー
469 :
代打名無し:03/03/08 04:07 ID:ej0UIe3B
ほっしゅほっしゅ
470 :
代打名無し:03/03/08 19:35 ID:47WQSthr
age
471 :
代打名無し:03/03/08 23:54 ID:RDYzUAe4
(`ε´)<捕手捕手
472 :
代打名無し:03/03/09 02:46 ID:yxHE8077
(◎´∵`◎)<ぼくは、ほしゅを しようかな。
473 :
代打名無し:03/03/09 14:41 ID:2YQHERJ8
横浜ファンって少ないのかなあ
ドーム余ってるね
474 :
代打名無し:03/03/09 23:58 ID:BSveoFJh
(◎´∵`◎)<あげるよ。
475 :
代打名無し:03/03/10 04:06 ID:HSc81mny
ホッシュホッシュ
476 :
代打名無し:03/03/10 23:45 ID:wCWUyp3I
あ
477 :
代打名無し:03/03/11 03:37 ID:MI2Y2kKE
れ
478 :
代打名無し:03/03/11 03:38 ID:GhPVCqLy
じ
479 :
代打名無し:03/03/11 23:46 ID:s4Ir5QZi
ま
480 :
代打名無し:03/03/11 23:47 ID:1cZ7N6Ll
ホッシーホッシー
481 :
代打名無し:03/03/12 02:52 ID:kB+bi065
(◎´∵`◎)<ほしゅほしゅだよ。
482 :
代打名無し:03/03/12 20:05 ID:K2zWAGbc
ズーバー
483 :
代打名無し:03/03/12 23:42 ID:DkVZ8QR+
c
484 :
代打名無し:03/03/13 03:36 ID:xfoHGnXP
ポゾ
485 :
代打名無し:03/03/13 22:49 ID:SHvU89Mw
ベタンコート
486 :
代打名無し:03/03/14 03:59 ID:lvttPxO+
ポンセ
487 :
代打名無し:03/03/14 15:21 ID:ies4QODh
メローニ
488 :
代打名無し:03/03/14 16:28 ID:j4boWOB7
シーツ
489 :
代打名無し:03/03/14 16:43 ID:AOKQaJeM
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490 :
代打名無し:03/03/14 23:42 ID:GfvSJbCu
パチョレック
491 :
代打名無し:03/03/14 23:51 ID:AO6lgI0x
ボイヤー
492 :
代打名無し:03/03/15 02:11 ID:Zj+SHBbr
キャンベル
新浦
494 :
代打名無し:03/03/15 04:26 ID:LRcFQ84E
シピン
495 :
代打名無し:03/03/15 06:38 ID:26dOEm7s
マホームズ
496 :
代打名無し:03/03/15 19:03 ID:JGhSi1wS
ターマソ
497 :
代打名無し:03/03/15 19:10 ID:oC1ngixQ
マラベ
498 :
代打名無し:03/03/15 22:07 ID:Zj+SHBbr
ブラッグス
499 :
代打名無し:03/03/16 00:15 ID:LK9oA/nf
次々と在籍した外人を挙げていくスレはここですか?
500 :
代打名無し:03/03/16 03:28 ID:RHAALgxl
ミヤーン
501 :
代打名無し:03/03/16 03:33 ID:TyEEE/A3
c
502 :
代打名無し:03/03/16 10:29 ID:GR3K/Ev2
イヤーン
503 :
代打名無し:03/03/16 19:10 ID:j9tkZucM
ドスター
504 :
代打名無し:03/03/16 23:48 ID:JGorPh8M
ローマン
505 :
代打名無し:03/03/17 02:41 ID:bOqHKX2U
トレーシーとローズでトレーシー・ローズ
506 :
代打名無し:03/03/17 12:45 ID:FuK3aeu/
愚乱
507 :
代打名無し:03/03/18 00:02 ID:fEbClHA/
バークベック
508 :
代打名無し:03/03/18 00:10 ID:EBROe/Ht
ロドリゲス
レスカーノ
510 :
代打名無し:03/03/18 02:53 ID:ECix9gaC
踊リゲス
511 :
代打名無し:03/03/18 04:18 ID:ApsbpoAm
アドゥチ
512 :
代打名無し:03/03/18 23:52 ID:ukEU73RG
レオン
513 :
代打名無し:03/03/19 04:00 ID:IDduCS71
老頭
514 :
代打名無し:03/03/19 10:17 ID:tS4Sasnz
( ・ g・)グラー
515 :
代打名無し:03/03/19 23:23 ID:yy6+gNWI
( ・ g・)アゲグラー
516 :
代打名無し:03/03/20 03:30 ID:zxO9zFg3
肉まん食いたいあげ
(・g ・ )サゲグラー
518 :
ネットリボン軍! ◆TUKAh0uIwA :03/03/20 17:31 ID:vlXQx0lz
シュウマイ弁当あげ
519 :
代打名無し:03/03/20 23:52 ID:J+xhT1o2
うなぎパイ食いたいage
520 :
代打名無し:03/03/21 02:02 ID:Z8WFaiF0
エビチリ食いたいage
521 :
代打名無し:03/03/21 06:05 ID:EwOUvnpR
仙台味噌の味噌汁だな
522 :
ネットリボン軍! ◆TUKAh0uIwA :03/03/21 18:44 ID:rqi4eEiY
味噌汁
523 :
代打名無し:03/03/21 23:46 ID:vGhUJhTp
味噌汁の具はジャガイモきぼんぬ
524 :
代打名無し:03/03/22 00:50 ID:fP6MEz3p
今日の味噌汁の具はタマネギとage
525 :
代打名無し:03/03/22 00:54 ID:14rcB7FU
鴨南蛮に冷や飯
526 :
代打名無し:03/03/22 04:56 ID:EznrRRq8
大根の味噌汁食いたい
527 :
代打名無し:03/03/22 18:23 ID:/5xGFz+P
な、なんだこのスレは?
528 :
代打名無し:03/03/22 21:02 ID:6AAInoR1
ピータース
529 :
代打名無し:03/03/22 22:01 ID:7l0uckaR
530 :
代打名無し:03/03/22 23:27 ID:Ty7aqRpU
>>527 新作うpされない間は暇なので、保守しながら遊んでるだけだが。
531 :
代打名無し:03/03/23 04:58 ID:fu2EtLdd
茄子の味噌汁
532 :
:03/03/23 06:12 ID:qihMFMZw
冬瓜と鶏肉の煮物
533 :
代打名無し:03/03/23 07:23 ID:4di+d4CW
日曜朝はベーコンエッグ
534 :
代打名無し:03/03/23 21:23 ID:ZLLfdv2x
筑前煮ウマー
535 :
代打名無し:03/03/24 04:35 ID:Ju1wg34Z
朝飯は干物食いたい。
536 :
代打名無し:03/03/24 05:20 ID:IdQi7/U/
537 :
ネットリボン軍! ◆TUKAh0uIwA :03/03/24 14:23 ID:0/COp6Fu
最近毎日牛丼だが・・・(鬱
538 :
代打名無し:03/03/24 23:47 ID:jgZTbRqv
激辛カレーage
539 :
代打名無し:03/03/25 07:48 ID:hygBoKt8
カツカレー
540 :
代打名無し:03/03/25 11:02 ID:EjGvxBf/
タイカレー喰い手ー
541 :
代打名無し:03/03/25 18:54 ID:WV5dun/P
尚典と百代がケコーンage
542 :
代打名無し:03/03/25 23:48 ID:jgmpBltx
(◎´∵`◎)<ぼくは、ももよタソに おいしいカレーを つくってもらうよ。
543 :
代打名無し:03/03/26 03:13 ID:L3mcIJ3/
(◎´∵`◎)<ぼくは、ハウスバーモントカレー(あまくち)を たべようかな。
544 :
代打名無し:03/03/26 23:33 ID:QVNV918H
今日はカツカレーを食ったage
545 :
代打名無し:03/03/27 04:26 ID:spGs0rGw
あ
546 :
代打名無し:03/03/27 23:35 ID:68kXVk/u
げ
547 :
97:03/03/28 07:54 ID:j07sqEok
霧が晴れた先に現れたそれは、集落、と呼ばれるものとは別のもののように見えた。
樹林帯を回りこんだところで視界に入ったのは木造の古い校舎のような建物が連なる光景で、
ゲートルを巻いて歩兵銃らしきものを構えた昔の兵隊のような男が数人、見張りをしているようだった。
頭上で航空機がうなる音がする。くさむらに身を隠して這うように前進していた福本誠は顔を上げた。
横須賀のグラウンドの頭上に時折飛来する最新鋭の攻撃機とは似ても似つかない、昔の爆撃機の
ような機影があった。
「ツポレフSB-2だ」
小川博文が小声で言う。くさむらにしゃがみ込んだままのけぞった拍子に、小川の手にした
錫杖の先端についた輪がチリン、と鳴り、小川はあわてた様子で腰に下げていたタオルを
錫杖の輪の上に巻きつけた。
見張りの兵隊との距離は100メートル以上ある。音を聞かれた可能性は低い。
古びた建物は校舎ではなく兵舎なのかも、と福本は思った。一体ここはどこなのか、
行動を共にしている5人の間でも意見は割れた。昨日から頭上を飛び交っているのは第二次大戦中の
爆撃機であったり、かと思えば21世紀の陸上自衛隊が持っているような戦闘ヘリコプターであったりと、
航空ショーでなければ悪い冗談のようだった。
福本は、航空ショーの類なのでは、と思っていたのだ。先ほど、樹林帯の近くでの撃ち合いに出くわすまでは。
福本は左肩にパンツァーファウスト3を、右手に銃剣を装着した九九式7.7mm歩兵銃を手にしている。
銃剣の先端に赤いものを認めた。きれいに拭い取ったつもりで、まだ血が残っていたのだ。
ジェイソン・ターマンの血だ。石井琢朗に機関銃の銃口を突きつけていたターマンの脇腹を、
福本は銃剣で攻撃した。それが致命傷になったわけではないとはいえ、人ひとりの死に
自分は間違いなく関わったわけで、そのことに改めて身震いを覚える。
548 :
97:03/03/28 07:55 ID:j07sqEok
「あれが集落なのか? 兵舎のように見えるんだが」
小川の言葉に、地図を地面に置いて眺めていた種田仁が答えた。
「俺らが向かおうとしていた集落で間違いないと思いますよ。もっとも、地図上では建物が
固まって建っていることが分かるだけで、それが人家なのか兵舎なのかまでは判別できませんがね」
「兵舎なんでしょう! 何でこんな変なことに巻き込まれなければならないんだ、糞」
最後尾を這うようについてきていた杉本友が、吐き捨てるように言う。
「兵舎かよ。面白れーじゃないっすか。俺がちょっと様子見てきますよ」
石井義人が上体を起こし加減に言った。小川が義人のほうを困ったような様子で見た。
「おい、もうちょっと慎重に行こうや」
「もし相手が攻撃してくるようなら、俺のこのワルサーで返り討ちにしてやりますよ。へへ」
「義人、俺も一緒に行くから」
図に乗ったときの義人に何を言って聞かせても無駄だ。無理に止めるより、やばくなったときに
側で制したほうがいい。福本は上体を起こし気味に言った。小川がため息をついた。
義人が前を這うように進み、その後を福本が追う。50メートルほどまで近づいたとき。
突然サイレンが鳴り響いた。
見張りの兵隊が福本のほうに歩兵銃の銃口を向けた。何人もの兵隊が、兵舎から飛び出してくる。
自分たちの場所は特定されている。何で?
福本は自分の首に巻きつけられている金属の輪を抑えた。
これか。この首輪が発信機になっているのか。
「義人、撤退だ!」
福本は短く言った。義人は怒ったような顔を向け、福本の肩口からずり落ちている
パンツァーファウスト3を奪い取った。
「俺は撤退なんかしねーんだよ!」
義人は対戦車ロケットを肩に担いだ。福本にはその武器はどうやって扱うのか見当つかなかったが、
義人は何のためらいもない様子で兵舎に狙いをつけた。
鼓膜が裂けたかと思うような轟音がして、煙に視界は閉ざされた。
549 :
97:03/03/28 07:56 ID:j07sqEok
サイレンが鳴り渡った数秒後、一番南側の兵舎の屋根に何かが打ち込まれた。屋根の一部が大きく
破壊され、兵士たちが走り回る。出火したようで「火を消せ!」という声が飛び交う。
「今だ、行くぞ!」
中根仁がくさむらから飛び出した。鈴木尚典と横山道哉が続く。
食糧備蓄庫と狙いをつけた倉庫は、建物群の最も北側にあった。何者の手によるものかは分からないが
南側の建物が攻撃を受け、見張りの兵士が全員そちらに向かったというのは幸運だ。
3人は倉庫の前に立った。大型の南京錠がかけられている。横山がスミス&ウェッソンM29を取り出した。
横山は44マグナムを両手保持で構えて踏ん張り、鍵に向かってトリガーを引いた。
爆発音と共に錠は壊れて足元に落ちた。
尚典は倉庫のドアを素早く開けた。高い位置にある窓からの光で、中の様子はよく分かった。
「とりあえず米をもらっていくぞ!」
中根が中央に高く積まれてある袋を指して言った。10kgの米袋のようだ。中根は軽々と両肩に2つずつ、
都合4袋を担いだ。
尚典は倉庫の隅を見た。アタッシュケースが2つと釣竿が置かれてある。アタッシュケースを
開けてみる。中身は組み立て式のライフルのようだ。
「これももらって行こう」
尚典は右肩に米袋2つを担ぎ、左手に2つのアタッシュケースと釣竿を持った。
横山は箱を3つほど抱えている。
「横山、何持ち出そうとしてるんだよ」
「えー、カップヌードル食いたいじゃないっすかー」
横山の持っている箱には『Cup Noodle』と書かれてある。
550 :
97:03/03/28 07:57 ID:j07sqEok
食糧備蓄庫を出たところで、誰かとぶつかりそうになった。
「うわっ!」
見張りの兵士が戻って来たのかと、尚典は一瞬あせった。
「尚典さん?」
福本が立っていた。銃剣を装着した歩兵銃を手にしている。
「福本、どうしたんだ?」
「義人が対戦車ロケットを建物に撃ち込んで、そのまま建物のほうに走っていってしまったんです。
引き戻さなければいけないんですが、建物の中に入ってしまったみたいで、困ってるんです」
攻撃は義人によるものだったのか、と尚典は思う。
「横山、これを持って中根さんと一緒に戻っててくれ。俺は義人を探しに行くから」
尚典は、横山の手にしたカップヌードルの箱の上に、米袋2つと釣竿を置いた。
「うわっ、尚典先輩、重いっすよー」
尚典はアタッシュケースを開け、手早く2つのライフルを組み立てる。そのうちの1つを福本に渡す。
「福本、行こう」
「おい、ちょっと待て」
中根が自分の首に巻かれていた鉛版を外した。
「首輪は発信機になっていて、場所をやつらに特定される。福本、これを首に巻いていけ」
551 :
97:03/03/28 07:58 ID:j07sqEok
壁が大きく壊れて瓦礫が頭上に降ってきた。
「渡辺、気をつけろ!」
後藤伸也は叫んだ。渡辺雅弘は後藤の横で、頭を抱えて伏せている。
「火を消せ!」という声が聞こえて煙が流れ込んできて、近くで火が出たようだった。
後藤は口元を押さえながら立ち上がった。
「渡辺、ケガはないか。逃げよう!」
後藤は壊れた壁を指して言った。
早朝に小さな集落で捕まって、車で移送されてここに閉じ込められた。東和政も一緒だったのだが、
頭を打って意識を失くした東は、どこか別の部屋に連れていかれてしまった。
後藤と渡辺は、大きく壊れた壁の穴を跨いだ。
「東・・・?」
壁の向こうは隣の部屋だった。金属製のバケツを頭に被されたような状態で、男があお向けに倒れていた。
「東? 東だよな!?」
後藤は脇にしゃがみ込んで、肩を揺すった。
「あ・・・う・・・」
間違いなく東の声だった。東は全身に鎖帷子をまとい、その上に膝丈までのチュニックを着せられている。
胸の部分に十字のマークが描かれ、中世の十字軍の装束のようだ。後藤はバケツを剥がそうと
引っ張ったが、剥がれない。目の部分に横長の覗き穴、口の部分にいくつもの空気穴が開けられていて、
バケツではなく十字軍の兜なのかも知れなかった。
左の肘から前腕にかけて小型の盾が貼りつけられており、右手には小ぶりの斧が貼りついている。
剥がそうとしたが、これも剥がれない。
「東、しっかりしろ! 逃げよう!」
後藤は必死に東の腕を引いて立たせた。
552 :
97:03/03/28 07:59 ID:j07sqEok
「あ・・・う・・・」
東は意識はあるようだが、ゆっくりとしか動けないようだった。後藤と渡辺で両手を引いた。
「外壁も壊れている。外に出られるぞ!」
渡辺が弾んだ声で言った。外壁に人ひとりが通れるぐらいの穴が開いていた。渡辺は東の手を離して、
大股で歩いて穴に体をくぐらせた。
と、乾燥音がして、渡辺が倒れたのが分かった。
「渡辺、どうしたんだ?」
何かにつまずいたのだろうか、と後藤は東の手を引いたまま穴に体をくぐらせた。
「渡辺・・・?」
渡辺がうつぶせに倒れていた。背に穴が開いていて、そこから血を吹いている。
「渡辺、どうしたんだよ!」
後藤はしゃがみ込んで渡辺の体を揺すった。脈を取ったが反応はない。
硝煙の臭いに顔を上げた。5メートル先に石井義人が拳銃を持って立っていた。臭いは手にした
ワルサーP5の銃口から流れているようだ。
「何だよ、渡辺だったのかよ。間違えて撃っちまったじゃねーかよ。悪かったな。へへ」
義人は、大したことではない、と言わんばかりの軽い口調で言って、踵を返して大股で歩いて
行ってしまった。
後藤は一瞬呆然とした。人ひとり殺しておいて、悪かったな、だと?
553 :
97:03/03/28 08:07 ID:j07sqEok
「一体どうなってるんだ! 被害の状況は把握できたのか!?」
森繁和は怒鳴った。森繁和のいるのは兵舎群の中ほどの建物の二階で、この建物自体には被害はない。
「一番南側の兵舎に対戦車ロケットが撃ち込まれたようです」
辻発彦が平静な様子で答える。
「対戦車ロケットはパンツァーファウスト3か? 野村と琢朗で回収したんじゃなかったのか!」
「彼らはもうすぐ戻って来るはずですから、確認します。それと、東と後藤が逃走したようですが、
後を追わせますか?」
「東の改造手術は失敗だ。放置していい。それより」
森繁和のいる建物以外は平屋で、部屋からは荒れ地の様子が見渡せた。双眼鏡で覗くと、
樹林帯の横に5人の人影があるのが分かった。
万永貴司と井上純に誘導されて、ひときわ長身の男が来る。
兵舎が攻撃されたことには気づいているようで、こちらのほうを指差して何やら言い合っている。
最初は単純に消すつもりだった。しかし、あの体格と体力を使わない手はない。
東程度の体力では改造手術には対応できなかった。異様に増大したパワーに本人の骨格も腱も耐えられず、
逃げ出したところで何日も保たないだろう。
「斎藤隆を生け捕りにしろ。身体にはなるべく傷をつけるな」
森繁和は冷ややかに言い放った。
開幕直前新作うp。
リアル戦争やらタコノリケコーンやらにかまけているうちに
すっかり遅くなってしまったが、第21回です。
ともあれタコのケコーンは目出度い。
555 :
代打名無し:03/03/28 11:25 ID:hwY8vj11
開幕直前うpキタ━━━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━━━!!
乙です。
吉見にホワイトサイドのサインをもらってくれ!って頼む夢を見ました。
557 :
ネットリボン軍! ◆TUKAh0uIwA :03/03/28 14:56 ID:t8NNnP2x
乙!
次章に期待でつ。
558 :
代打名無し:03/03/29 04:17 ID:1QJ93IqD
新作うpなので深夜あげ
559 :
米ふぁん:03/03/30 03:01 ID:5QIaLuwd
か、改造手術…。
560 :
代打名無し:03/03/30 04:22 ID:wLdfKOxV
揚げ餅
(◎´∵`◎)<さげちゃった。
562 :
代打名無し:03/03/31 03:29 ID:iDF606Zk
(◎´∵`◎)<ぼくは、おいしいみそしるを ももよタソに つくってもらうよ。
564 :
代打名無し:03/03/31 17:13 ID:yBzDOIIX
97氏乙でつ。
東、渡辺、哀れだ・・・
アレ様、捕まったら改造されるのか!?
あと妙に芋に癒されますた。
カップヌードルワラタ。
565 :
代打名無し:03/04/01 03:37 ID:hE8uR+BB
夜食にカップヌードル食いたいage
566 :
代打名無し:03/04/01 07:48 ID:tT0DdaI0
カレーヌードル
567 :
代打名無し:03/04/01 15:34 ID:OGF5jM1I
シーフードヌードル
568 :
代打名無し:03/04/01 18:36 ID:AtUMOFVo
569 :
代打名無し:03/04/01 18:40 ID:0/hjvFVK
何だ今のガキは!!古木はナトークしない!!あれ3ベースだった!!
570 :
代打名無し:03/04/01 18:40 ID:OSkFP6OS
2ベースだよ
あれはガキのナイスキャッチをほめるべき。
しかしハイビジョンはおそろしい。顔がはっきりとわかる。
572 :
代打名無し:03/04/01 18:43 ID:nHP5D2N4
あの高さ直撃ならシミタンモタモタしてとれなかったよ
573 :
代打名無し:03/04/01 18:46 ID:kVYhRS6e
「いやほらエイプリルフールやん?今のは無し!!な?な?」
とさっきのがきんちょが弁明するとオモシロカタ
ハイビジョンは(・∀・)イイ!
574 :
代打名無し:03/04/02 03:06 ID:u8ae13LA
夜食にシーフードヌードル食ったのでage
575 :
代打名無し:03/04/02 23:50 ID:vIlc/+by
あ
576 :
代打名無し:03/04/03 03:32 ID:xwVPawV3
れ
577 :
代打名無し:03/04/03 18:55 ID:SDIuErKS
今日の晩飯、ハヤシライスage
578 :
代打名無し:03/04/03 21:11 ID:XFxTTrr8
カレーage
579 :
代打名無し:03/04/04 04:12 ID:twRzq6Lk
辛いカレーが食いたい
580 :
代打名無し:03/04/04 06:46 ID:BcNn3gwW
age
sage
582 :
代打名無し:03/04/05 04:11 ID:FSb11EAv
油揚げ
T.ウッズ .143
584 :
代打名無し:03/04/05 23:54 ID:FoXwEGNH
凧揚げ
585 :
代打名無し:03/04/06 04:16 ID:pgHS7Fc0
タラの芽の天ぷら
586 :
代打名無し:03/04/06 23:00 ID:RkRyCKEh
フキノトウの天ぷらウマー
587 :
代打名無し:03/04/07 03:55 ID:KXOqdKL6
山ウドも天ぷらにして食う!
588 :
代打名無し:03/04/07 23:40 ID:6WMOJfjj
小海老と絹さやのかき揚げウマー
589 :
代打名無し:03/04/08 02:32 ID:R5VCi3WI
人参、玉葱、鰯のすり身でかき揚げ。ウマー
590 :
代打名無し:03/04/08 05:32 ID:/XnB091C
↑マジでウマソー
591 :
多田野:03/04/08 05:43 ID:zhoqSoiH
俺も喰ってくれ
592 :
代打名無し:03/04/08 23:50 ID:aB3F01HD
アサリとイカと三つ葉のかき揚げ
593 :
代打名無し:03/04/09 04:11 ID:5a0nUJi3
イカ天
594 :
代打名無し:03/04/09 14:59 ID:CCdoihI7
ピーマンの天ぷら
595 :
代打名無し:03/04/09 23:09 ID:fOs4HIdQ
鱧の天ぷらウマー
596 :
代打名無し:03/04/10 03:55 ID:d+08mrod
アナゴの天ぷら
597 :
代打名無し:03/04/10 23:58 ID:Rl93C+wE
あげ〜
598 :
代打名無し:03/04/11 04:00 ID:MB0IUQUp
鯖移転まだかなage
599 :
代打名無し:03/04/12 03:51 ID:YEwYvteI
アジフライ
600
601 :
代打名無し:03/04/13 03:36 ID:I44JXCTY
ささみと青ジソのフライ
602 :
代打名無し:03/04/14 01:45 ID:ugLpgqHe
タマネギのフライ
603 :
代打名無し:03/04/14 04:06 ID:oIaajE9r
オニオンリングフライ食いたくなってきた・・・
604 :
代打名無し:03/04/14 20:00 ID:UoopOAB4
フライドチキソ
605 :
代打名無し:03/04/14 23:52 ID:SCB6S8cP
今日は鳥の唐揚げを食った
606 :
代打名無し:03/04/15 03:55 ID:2kkOZEta
コーンコロッケあげ
607 :
代打名無し:03/04/15 20:04 ID:tUOetg6J
晩飯は茹でたウインナ-
608 :
代打名無し:03/04/15 23:39 ID:+sMCWeoy
(‐_‐)☆<とりあえず復活のh-age
609 :
代打名無し:03/04/16 04:06 ID:jNJqb6Km
hagehage
610 :
代打名無し:03/04/16 20:49 ID:iVPGx6dh
hage
611 :
代打名無し:03/04/16 23:37 ID:iOHLoXmm
(‐_‐)☆<禿げ禿げ言うなゴルァ!
613 :
代打名無し:03/04/17 04:32 ID:/4SHmqPq
hagehagehage
614 :
代打名無し:03/04/17 20:43 ID:IspUxwqx
hagehagehagehage
615 :
代打名無し:03/04/17 23:51 ID:d1/3NV8g
(‐_‐)☆<・・・山下さんに比べればフサフサなのに
明日から3連戦お願いしま〜す
617 :
代打名無し:03/04/18 03:47 ID:6CbulIZh
fusafusa
618 :
代打名無し:03/04/18 20:32 ID:2A3r2z00
fusafusafusa
619 :
代打名無し:03/04/19 03:49 ID:SelMulGa
(◎´∵`◎)<ぼくは、ふさふさだよ。
620 :
代打名無し:03/04/19 11:46 ID:MyxQB7Sd
fusafusafusafusa
621 :
山崎渉:03/04/19 23:41 ID:6pamaF50
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
622 :
山崎渉:03/04/20 00:53 ID:Et6j6eDf
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
623 :
代打名無し:03/04/20 04:59 ID:9JRZELrf
(◎´∵`◎)ミノ彡 ←手の毛がフサフサ
624 :
代打名無し:03/04/20 12:14 ID:wtYCBU5M
(◎´∵`◎)<ふさふさげ
626 :
代打名無し:03/04/21 05:09 ID:bqn3H41Y
fusahus-age
627 :
代打名無し:03/04/21 20:22 ID:wK7nd7I4
がんばれベイスターズ!
628 :
代打名無し:03/04/21 23:58 ID:tL/IaR1q
fusafus-age
629 :
代打名無し:03/04/22 03:57 ID:G28m1hOj
(◎´∵`◎)<ふさふs-あげ
630 :
みょん:03/04/22 12:44 ID:iLT0MYON
BS-iはホームもアウェイも中継しり!
たまには勝ちたいふさふsage
632 :
代打名無し:03/04/23 03:55 ID:z1Su11ee
(◎´∵`◎)<ぼくは、ホムランうったのにな。
633 :
代打名無し:03/04/23 18:12 ID:mHBcMs7i
もう後が無い
634 :
代打名無し:03/04/24 02:13 ID:B7Ru4wJH
川村、長女誕生記念age
635 :
代打名無し:03/04/24 03:35 ID:TMEcWLlr
川村おめでとうage
636 :
巨珍ファン:03/04/24 03:56 ID:bNc/GU33
今年のベイは終わったね。来期は開幕ダッシュたのむよ。
637 :
代打名無し:03/04/25 00:38 ID:hp/9B5uG
種田sage、万永age
638 :
代打名無し:03/04/25 05:24 ID:zyZh/08+
(0´く`0)<あげ〜
(´〜`)<sageてみるタネ
(◎´∵`◎)<さげちゃった。
641 :
代打名無し:03/04/26 20:37 ID:n4B0AEFz
降臨まだ〜?
阪神戦のアナも動揺しとる>21点
643 :
代打名無し:03/04/27 03:47 ID:W7VgVvw1
やっと勝ったよ!あげっ!
644 :
代打名無し:03/04/27 04:49 ID:uB1WIVgA
土居、河原sage 稲嶺、田崎age
645 :
代打名無し:03/04/27 20:43 ID:08g5vkFN
なんだ寂しいなあここ。
今日も大逆転劇だよ。
646 :
97:03/04/27 23:51 ID:GfAzWpEk
うp遅れててスマソ
書き始めてはいたのだが、大連敗にめげて全然進んでなかったのだった。
もうチョト待ってくれ。
そういえば、前回分をサイトのほうにまだうpしてなかったな。
647 :
代打名無し:03/04/28 00:10 ID:j+k/b6BH
>646
97タソ、乙華麗!
マターリと、でも首を長くして待ってるyo!
とりあえず今日は富岡sage木塚age
648 :
代打名無し:03/04/28 04:16 ID:LGc2dBj6
コソーリ深夜あげ
649 :
代打名無し:03/04/28 21:00 ID:aVgj85sO
シュウマイ弁当age
650 :
代打名無し:03/04/28 23:54 ID:bjxeNe2d
肉まんが食いたくなった。買ってこようかな。
651 :
代打名無し:03/04/29 00:45 ID:bRqB6USO
若田部、福本sage
若、発熱で入院。早く元気になってくれage
652 :
代打名無し:03/04/29 05:45 ID:cbzfng94
チャーハンage
(‐_‐)☆<援護なし・・・欝だsageよう。
654 :
代打名無し:03/04/30 03:40 ID:5e0Wls72
655 :
代打名無し:03/04/30 23:25 ID:Nr+IllUU
(‐_‐)☆<藻前ら、お誕生日おめでとうぐらい言えやゴルァ!
656 :
代打名無し:03/05/01 01:20 ID:H70RAJTJ
>>655 素で忘れてたw今更だがおめでd。
それから娘さんの誕生おめでd。
657 :
代打名無し:03/05/01 05:12 ID:a1+iMTMh
(‐_‐)☆<ついでに言っとくと、娘の名前は陽菜(はるな)タソだ。
658 :
代打名無し:03/05/01 23:46 ID:Elbr5xel
(◎´∵`◎)<ぼくは、ホムランうったよ。えへへ。
Catch Up My Heart
帰るなんて ねぇ言わないでね
そう逃げないことが 横浜Boy Style
660 :
代打名無し:03/05/02 03:56 ID:QBHbOIto
( ムΘラ)<2打席2ラン打ったタイ
661 :
代打名無し:03/05/02 23:54 ID:69crMnBU
タクローの娘ははるかタソで、川村の娘ははるなタソか。
みんなそんなに波留が恋しいのか?
662 :
代打名無し:03/05/03 01:47 ID:0me44avL
田中充sageだが、ageパピコ
>>661 ワロタ
663 :
代打名無し:03/05/03 07:08 ID:cMGYGD4F
(‐_‐)☆<春に生まれたからはるなタソだ。文句あるのかゴルァ!
ちなみにタクローさんの娘は、夏に生まれたのにはるかタソだ。変だぞゴルァ!
664 :
代打名無し:03/05/04 01:22 ID:wDJArlVv
吉見age
665 :
代打名無し:03/05/04 07:25 ID:KiuZJdpA
シーレのカレーゲームの中継見てたら、カレー食いたくなった。
666 :
代打名無し:03/05/05 03:29 ID:R2E/2AtQ
キーマカレー
667 :
97:03/05/05 07:55 ID:FxY5xrWt
最も南側に位置する兵舎の外壁が破壊され、異変が起きていることが数百メートル先からでも分かった。
高機動車はその場に停められた。
陸軍88師団歩兵125聯隊所属と思われる運転席の兵士が、初めて口を開いた。サイドウィンドウから
顔を出して言った。
「異変が発生したと思われますので、この車はここで待機しますっ。兵舎に近づくことを
希望される場合は、徒歩にてお願いしますっ」
丸顔の老け顔の兵士だったが、声は高かった。昔の人間は老けて見える。実年齢は自分より
十歳以上若いのかも知れない。
石井琢朗は荷台から飛び降りた。野村弘樹が続く。平野元章が荷台からずり落ちてくるように
下りようとしたのを見て、琢朗は言った。
「平野、てめーどうせ足手まといで何の糞の役にも立たねーんだから、荷台の上で正座してろ」
「琢朗、ものには言い方があるだろう。平野だって現地事務所の様子は心配だろうし」
その野村の言い方が、神経に障った。
「平野がこれまで何かの役に立ったとでも? 野村さんは何で無能な平野の肩を持つんですか!」
野村はそんな一言が琢朗を興奮させるとは思ってもみなかったようで、呆気にとられたような
顔をしている。荷台から半分体のずり落ちている平野は泣きそうだ。
「琢朗、何ひとりで興奮してるんだ」
呆れたような野村の声を背に、琢朗は土道を兵舎に向けて歩いた。平野はついてこなかったようだ。
俺は疲れているのだ、と琢朗は思う。当たり前だ。ほんの1時間前に死にかけたのだ。
俺がほとんど限界といえるまで疲れ果てていることを、何で野村は分かってくれないのか、と思う。
同時に、そんなことを分かってくれなどということが甘えであることも、分かっている。
左手に持った小型の探知機の液晶画面を見る。黄色いポイントに囲まれるように、赤いポイントが
現地事務所のほうへと移動している。
赤いポイントは、斎藤隆のはずだ。万永貴司に現地事務所に誘導するよう指示した。
斎藤隆に関しては、必ず消せ、だったものが、生け捕りにせよ、と指示が変わった。理由は、
琢朗には知らされていない。
668 :
97:03/05/05 07:56 ID:FxY5xrWt
一番南側に位置する兵舎の外壁は大きく崩れていた。火は兵士たちの消火活動で既に収まったようだが、
大勢の人間でごった返しており、近づける状態ではない。
鈴木尚典と福本誠は、兵舎から少し離れたクマザサの群生の中に身を隠して、その様子を見ていた。
「あれは、渡辺・・・?」
福本が声をあげ、しまった、という様子で口を押さえた。
渡辺雅弘の足を兵士が持ち、引きずるように歩いていた。兵士はそのまま渡辺の体をズルズルと
引きずりながら、北の方角へと歩いて行ってしまった。兵舎の周囲は騒がしく、福本の声は
聞かれずに済んだようだ。
「渡辺は、生きてるのかな。それとも」
尚典は小声で言った。それとも、の先の可能性はあまり考えたくなかったが、地面を引きずられても
何の反応も示さない渡辺は、関屋智義や吉見祐治の死体に似ていた。
そのとき、草を踏む足音がした。
万永貴司を先頭に、斎藤隆、井上純、岡本直也、秦裕二の5人が歩いてきたのだ。万永は、
尚典が潜んでいるクマザサの群落の目前を横切った。
「万永! 井上さん!」
小声で呼びかけた尚典の声に、万永の背は一瞬、ピクリと筋肉が収縮したように見えた。
しかしそのまま通り過ぎてしまった。少し離れたところを斎藤隆と話しながら歩いていた井上は、
尚典の声には気づかなかったようだ。
万永は自分の声に気づいていたのに無視した? なぜ?
この兵舎の周囲は危険だ、と教えようとしたのに、と尚典は考え、5人とも発信機がついているはずの
首輪をしていたのに、不審者の侵入を警告するサイレンが鳴り響かなかったことに思い当たった。
兵舎が攻撃を受けた影響で、警報システムにトラブルが発生したのだろうか。
669 :
代打名無し:03/05/05 07:57 ID:FxY5xrWt
「尚典さん、どうしますか。隆さんや万永さんたちに、ここは危険だって教えたほうがいいんじゃないですか」
福本が小声で言った。
「そうだな。後を追ってみよう。義人も探さなければいけないし」
万永の様子に不審なものを感じながらも、尚典はうなずいた。
クマザサをなるべく揺らさないように、北へと進む。近くに兵士はおらず、万永たちのように
敷地の隅を歩いても見咎められない可能性は高かったが、慎重に期すに越したことはない。
クマザサの中を兵舎3つ分進んだところで、石井義人が拳銃を片手に悠然と歩いているのを認めた。
周囲に兵士の姿はない。尚典はクマザサの中から飛び出した。
「義人、無事だったのか」
義人は、尚典とその背後に立った福本の顔を交互に見ながら、頭をぼりぼりと掻いた。
「尚典さんこそ、何でこんなとこにいるんですか」
「何で、って・・・義人、ここは危険だから、移動しよう」
「義人、隆さんとか井上さん、万永さんを見なかったか。それと渡辺と」
福本の問いに、義人は一瞬顔をしかめた。
「えーと、渡辺は死んだみたいっすよ」
「死んだって、何で」
「誰かに撃たれたみたいっすよ。よく知らないけど」
尚典は義人の右手の拳銃を見た。ワルサーP5だ。義人の衣服からは硝煙の臭いが感じ取れた。
銃撃戦を行ったにしては、義人の様子は悠然とし過ぎている。試し撃ちでもしたのだろうか。
「移動する前に、敷地の周囲を一回りして井上さんや万永たちを探そう。建物に近づくと
危険だから、なるべく近づかないようにして」
尚典はそう言って、組み立て式ライフルのAR-7を構えた。福本は九九式7.7mm歩兵銃とAR-7を
見比べて、結局ライフルのほうを構えた。
AR-7の照準はどうなっているのか、試し撃ちはしていないので尚典には分からない。
670 :
代打名無し:03/05/05 07:58 ID:FxY5xrWt
「斎藤隆が敷地内に入った」
トランシーバー越しに、森繁和の声が聞こえてきた。
「それで生け捕りにしろと? 俺らに体張らせて、あんたは二階席から高見の見物か。気楽でいーよな」
中央の兵舎の二階の窓を見上げながら琢朗が毒づくと、森繁和は即座に怒鳴り返してきた。
「ゴタゴタ言わずに働け!」
「生け捕りとかややこしいことを言うなら、麻酔銃でもよこせよな!」
琢朗は言い返したが、相手の反応はなかった。軽く舌打ちをして、コンバットジャケットの
胸ポケットにトランシーバーをしまう。
「琢朗、少し落ち着け」
野村が背後から声をかけた。琢朗は振り向きざまに言った。
「野村さんは腹が立たないんですか。森繁は同じ敷地内にいるのに、人員も武器も補給しないって
言ってるんですよ!」
「外国人7人相手に武器を回収してくるより、ずっと楽な仕事だ。とりあえず集団をバラけさせて、
隆をひとりにして適当な場所に追い込む。
食糧備蓄庫に投網があったはずだ。生け捕りに使える」
野村は琢朗の肩を軽く叩いた。
兵舎の裏手にある食糧備蓄庫に向かう。
入口の南京錠は、何者かによって破壊されていた。琢朗は薄暗い倉庫の中を見渡した。中央に積まれた
食糧の山は、いくらか崩され気味になっていた。隅に置いてあったはずのAR-7が入ったアタッシュケースは
見当たらない。何者かによって持ち出されたのだろうか。あんな照準もろくに合わないような
ライフルなど、欲しければ勝手に持っていけ、と思う。
「投網は見つかった。琢朗、行くぞ」
野村が投網を肩に担いで、琢朗に声をかけた。投網はまとめてあってもかなりの嵩がある。
食糧が足りなくなったら近くの幌内川に行って、これで魚を獲るつもりで持ち込んだのだろうか。
671 :
97:03/05/05 07:59 ID:FxY5xrWt
一番北側の兵舎の裏には木の梯子が置かれていて、琢朗と野村はそれを使って屋根に上った。
万永には、一番北側の兵舎の横に誘導しろ、とモバイルを通じて指示を出した。万永がモバイルの画面を
見る余裕があったかどうかは不明だが、小型探知機の画面は5名の接近を示している。
「おい、これって集落じゃないぞ。どこで味噌汁食えるんだよ」
「え、え、味噌汁の匂いしませんかー」
「しねーよ、全然」
5人が何やら言い合いながら歩いてきて、琢朗と野村の足元近くで立ち止まった。
「今だ!」
野村が屋根に立ち、投網を投げた。
「わっ、何だ!」
投網は5人の上に被さった。網の下でもみ合うように暴れている。
野村がトランシーバーを取り出した。
「斎藤隆ら5名を投網にて捕獲しました・・・あ?」
琢朗は下方を見た。隆が刃物を取り出して、歯を食いしばりながら網を破っていた。
隆の武器は包丁のような刃物だったのか。琢朗は梯子に駆け寄った。
「斎藤隆を捕まえます!」
琢朗はそれだけ言って、転げ落ちるように梯子を下りた。
なるべく無傷で捕らえろという指示が出ている。撃つのはまずい。琢朗はAKの銃身を持った。
ライフルのウッドストック部分で攻撃するのが適当だろう。万一の場合には、コンバットジャケットの
下のホルスターに装備したヘッケラー&コックP7も使用できる。
兵舎の外壁に沿って、足音を忍ばせて進む。
土を蹴って走る足音が聞こえる。
タイミングを計って、琢朗は兵舎の角から飛び出した。
672 :
97:03/05/05 08:00 ID:FxY5xrWt
隆が目を剥いた。琢朗は隆に飛びかかった。AKのウッドストックで殴る。軽い衝撃があったが、
クリーンヒットではない。隆は、うっ、と大きく顔をしかめたがダメージは少なそうだ。
半端な攻撃に隆は興奮したようだ。うりゃあ! と声を上げながら、刃物を振り回す。
切っ先が琢朗の体をかすめる。とっさに間合いを切ってかわす。最初は出刃包丁かと思ったが、
どうやら剣鉈のようだ。刃渡り30cmぐらいありそうな分厚い刃の攻撃を受けると、自分も
ただではいられない。
隆の刃物の扱いは大きく振り回し過ぎていた。琢朗が横に身をかわしたとき、手にした剣鉈の重みで
前につんのめるようによろけた。このあたりが限界だ、と琢朗は思った。リーチの長さでも筋力でも、
圧倒的にこちらが不利なのだ。琢朗はホルスターからH&Kを引き抜いた。振り向きざまに体勢を
立て直そうとした隆の手を狙って、撃った。
乾燥音がした。隆の手から剣鉈が落ちた。
「琢朗、てめえ・・・」
隆が目を剥いた。手が血にまみれている。顔面から血の気が引き、痛みのせいなのか体は前のめりになり、
鬼のような形相でゆっくりと琢朗のほうへ歩こうとした。
琢朗はその側頭部を左手に持っていたAKのウッドストックで力一杯張った。
隆がゆっくりと倒れた。血まみれの手で頭を押さえて、うめいている。もう抵抗する力はないようだ、
そのとき。
「隆さん、どこ行ったんですか。変な音してますけど。あ・・・」
兵舎の陰から若い男が飛び出してきた。岡本直也だ。倒れている隆と琢朗を見比べて、目を剥いた。
琢朗は何のためらいもなくH&Kのトリガーを引いた。岡本は一瞬腹を押さえ、自分のTシャツが
血に染まっていく様を驚愕したように見、ゆっくりと前のめりに倒れた。
673 :
97:03/05/05 08:01 ID:FxY5xrWt
「何が起きてるんですか、銃撃戦ですか!」
何人もの声が重なった。また誰かが来るようだ。うずくまっている隆を抱えてこの場を立ち去ったほうが
よさそうだが、琢朗の体格では190cm近い大男をひとりでは運べない。野村は森繁和との連絡に
手間取っているのだろうか。来てほしいときにあの男は来ないのだ。
覚悟を決めて、来た連中全員を射殺するしかない。まだ選手たちに自分の姿を見られるわけには
いかないのだ。装弾数の少ないH&Kの弾が切れてしまっても、まだAKがある。
「わっ、岡本・・・死んでるのか!」
声は兵舎の角から聞こえてきた。誰かがすぐそこまで来ている。琢朗はH&Kを片手保持で構えた。
人影が飛び出してきた。琢朗はトリガーに指をかけた。
「琢朗さん・・・?」
ライフルと歩兵銃を抱えた福本誠が、驚愕の表情で立っていた。琢朗と血を吹いて倒れている岡本を
見比べて、口をあんぐりと開けた。
674 :
97:03/05/05 08:03 ID:FxY5xrWt
「琢朗さんが・・・岡本を撃ったんですか」
福本の表情は、違うと言ってくれ、と懇願しているように見えた。
片手保持の右手が震えているのが分かった。可愛がっていた後輩だ。自主トレにも連れて行った。
一緒に汗を流して、温泉に浸かって、飯を食って。
いや、福本がいなければ、自分は1時間前に死んでいたのだ。
「福本、行け!」
琢朗は怒鳴った。福本に照準を合わせたまま。
「琢朗さん、何で・・・何で岡本を撃ったんですか!」
福本がわめいた。琢朗は照準を下げた。福本の足元の地面に向けて、トリガーを引いた。
乾いた音がして、福本は飛ぶように後ずさった。
「福本、行け! 行かないなら今度はおまえに向けて撃つ!」
福本の顔から血の気が引いている。心配するな福本、これだけ銃を保持している右手が震えていては、
この距離では絶対に当たらない。
「行けって行ってるだろ、バカかおまえは!」
福本は琢朗のほうに泣き出しそうな顔を向けて、次の瞬間、踵を返して走り出した。
福本が走り去ったあとも、琢朗はH&Kを片手保持でしばらく構えたままだった。自分が放心状態で
あることに気づいて、ゆっくりと腕を下ろした。
岡本の死体が視界に入った。足元では隆がうめき続けている。琢朗は大きく息をついた。
撃てなかった。
やっと第22回。
4月は結局休載月になってしまったが、最低でも月2回ぐらいはうpしたいものだと。
ファイルは書き始めた日付をつけて保存してるのだが、今回分を書き始めたのは
4月13日だった・・・大連敗にめげて、全然進まなかったのだ。とほほ。
676 :
代打名無し:03/05/05 09:12 ID:Tyhe9uIg
>>97氏
乙
ホント待ちくたびれましたよ。でもがんばって続けてくだちい
677 :
代打名無し:03/05/05 13:18 ID:R2E/2AtQ
97氏
乙です
(`≦´)つ■ カレードゾー
ステキャプとふくーんに涙。
逝って義人、やっぱりDQNだw
アレ様、いよいよ改造か?
次も楽しみにしてまつ。
678 :
代打名無し:03/05/05 16:56 ID:fr1raZgQ
乙っす
次回も期待。
679 :
代打名無し:03/05/05 16:57 ID:6ZWwE/dY
キャッチャー今日は走られてないでしょうね!
680 :
代打名無し:03/05/05 23:54 ID:6jrqpGE8
(◎´∵`◎)<きょうは かったから、ageるよ。
681 :
代打名無し:03/05/06 04:01 ID:gtoye2fs
■⊂(◎´∵`◎)<カレー もらっちゃった。
ももよタソに おいしいごはんを たいてもらって、たべるよ。
682 :
代打名無し:03/05/06 23:47 ID:+N60D+0y
川村おめ〜age
683 :
代打名無し:03/05/07 01:38 ID:myvS1Dqy
同じくたけおくんおめage!!
684 :
代打名無し:03/05/07 02:00 ID:/FZ7lpDZ
川村おめでd!
ばんてふ1軍帯同中age
中村武志、19年目にして打撃開眼
あるいは火が消える直前に一瞬大きくなるアレ
686 :
代打名無し:03/05/07 04:07 ID:bcVFp63j
(‐_‐)☆つ■ <今日は祝いカレーだ!
687 :
代打名無し:03/05/07 23:54 ID:IHQ9o5Tm
ひよこ豆のカレー
688 :
代打名無し:03/05/08 01:14 ID:7WEr49A9
>>685 ひ…火が消えるなんて恐ろしい事口にしない!age
689 :
代打名無し:03/05/08 04:39 ID:tNjMcuGL
(`ε´)<・・・・・(←言い返そうと思ったが、適当なセリフが思いつかない)
690 :
代打名無し:03/05/08 23:08 ID:MSsccvsa
三浦おめ!age!
691 :
代打名無し:03/05/09 00:21 ID:FNaUj/EA
ホワイトサイド、稲嶺sage
三浦、河原age
ばんてふ、おかえり!
本当の番長はあなたですっ!!
一番輝いてる大輔はあなたですっ!!
693 :
代打名無し:03/05/09 04:17 ID:/iG0zvpu
(:.σ禿σ) ←一番頭が輝いてる大輔
(;:.σ禿σ) ←大敗してしまったので、チョト頭の輝きが曇ってしまった大輔
695 :
代打名無し:03/05/10 02:39 ID:O2d2NlwD
中野渡sage
富岡age
696 :
代打名無し:
腹減った。滅茶苦茶辛くてウマーなカレー食いたい。