>>18つづき
●東京マラソン
ランナーが急激に増えたきっかけの一つが、約3万人が参加した今年2月の東京マラソンだ。
品川区の会社員、木村香寿絵さん(30)は「東京マラソンに参加して都心を走る楽しさを知った」。
皇居そばの銭湯「バン・ドゥーシュ」(千代田区麹町1)は、東京マラソンの出場者が決まった昨年暮れから1日に100人前後のランナーが利用するようになった。
経営する橋富和子さん(72)は「それまでは2、3人だったから驚いている」と言う。
スポーツ用品メーカー「ニューバランス ジャパン」の調査によると、昨年8月に午後7時からの2時間で皇居の外周を走っていたのは延べ343人(男231人、女112人)だが、今年は714人(男463人、女251人)。
同社商品企画課の植木誠さん(33)は「一昔前は中高年の方が多かったが、最近目立つのは30〜40歳ぐらいの若い女性グループです」と指摘する。
●女性グループ
女性誌「Hanako」は5月、「東京を走る! カッコよく走る!」と題して、初心者向けのマラソン特集をした。
太田亜矢子編集長(40)は「都会で仕事をする女性たちへのアンケートでは、8割以上が健康に関心を持っている。誰でも気軽に始められるランニングは、そんな健康志向に合う」と説明する。
来年2月の第2回東京マラソンに向け、皇居周辺は今後、一層にぎわいそうだ。有森さんは「周辺の施設の充実は、特に女性が日常的にスポーツをするために歓迎したいですね。
ただ、健康につながるよう、走る人は無理をしないで続けてほしい」とアドバイスする。
最終更新:11月17日12時54分