[漂流する国家事業] [1]仁川松島国際都市 【朝鮮日報 biz.chosun.com】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2011/07/16/2011071600193.html 一歩遅れて始まった天津(濱海新区)は外国企業誘致4864社、松島は32社
5500億投資グローバルキャンパスに新入生はたったの110人
外国人のいない国際都市は、アパートが並ぶベッド タウンに
15日、黄海に接する仁川(インチョン)松島(ソンド)国際都市。 暗雲が垂れ込め梅雨の雨が降ったり病んだりしていた。都市
中心部の国際業務地区から車で南に10分ほど走ると、20階以上の高層ビルとコンベンションセンターなどで構成される、大型
複合ビル団地が姿を表わした。最近骨組工事が終わって内装工事に入ったこのビルは、'松島グローバル大学キャンパス'だ。
言葉どおり世界でも優秀な大学を誘致しようとする目標に5500億ウォンを投資し、今後も5000億ウォン以上がさらに投資される
予定だ。しかしこのキャンパスで学ぶ学生は現在110人ほどに過ぎない。米国ニューヨーク州立大韓国分校(SUNY Korea・来年
2月末開校予定)が、外国大学で唯一2過程に新入生110人を集めて来年3月開校する。
金大中前大統領は、2002年1月の年頭記者会見で"韓国を東北アジア国際ビジネス中心国家に作ろう"として、仁川松島を
代表プロジェクトとして言及した。仁川空港が近く、ソウルとも1時間以内の距離にあり、港(仁川港)まで備えた立地条件を考慮
すれば、外国人と企業の誘致に十分に魅力的な条件だと判断したのだ。
政府は2003年8月、松島を経済自由区域に指定しながら大々的な投資に出て、今まで30兆ウォンにせまる金を注ぎ込んだ。
だが、現在松島に入ってきた外国企業は25社、研究所まで入れても32社だ。それも韓国企業が一部持分投資をしたのが大部
分だ。学校や病院は最初からない。'国際都市'に'国際色'はまったくなく、アパートだけが並んでいるベッドタウンに転落した。
中国天津'濱海新区'と比較すると、みすぼらしい松島の現在が分かる。二ヶ所は似た概念の経済特区または、自由都市の
性格を持ち、濱海は松島より一歩遅れて開発が始まったが、成果は眩しい。濱海新区は2006年の着手以後、今までに4864の
外国企業を誘致した。'東アジア経済ハブ(Hub)'競争で松島が完敗したわけだ。
◆外国人がいない国際都市
松島は外国企業を誘致するために、当初大学と国際病院建設を約束した。外国人が韓国で最も不便に感じる部分が、教育と
医療という点を勘案した構想だった。しかし松島に入ってきた外国病院は一つもない。2009年末、米国ジョーンズホプキンス
病院を松島に建設する内容のMOUを結んだが、松島第一工区の先端産業クラスターにある病院予定地は、雑草が生い茂った
まま空地で残っている。ある住民は"国内有名病院でも誘致すれば良いのに"と話した。
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>>309 つづきです
大学も同じだ。政府は当初10校余りの外国大学を誘致して、学生数 1万人ほどのキャンパスに育てる計画をたてた。米国
ジョージメイソン大、ベルギーケントゥ大、ロシア、サンクトペテルブルク大など、グローバル優秀大学10校あまりと了解覚書
(MOU)を結ぶところまで進んだ。しかし実現されたのはニューヨーク州立大ストニーブルック一つだけだ。ここに至って'松島は
MOU都市'という話が出るほどだ。外国病院・大学誘致実績が殆どないため、外国人のために供給された住宅もほとんど売れ
なかった。
http://image.chosun.com/sitedata/image/201107/16/2011071600191_0.jpg ◆開発事業あちこちで停止
松島と仁川空港をつなぐ仁川大橋周辺も、果てしなく広い埋立地がある。政府が"外国企業誘致に必要だ"として、2018年まで
18兆ウォン余りを投じて、地上151階の'仁川タワー'と、観光・レジャー・住居・文化施設などが調和した松島ランドマークシティを
作るという所だ。
現場では轟音を出して動く重機やトラックの姿はなかった。2007年、ノ・ムヒョン前大統領が参加して大々的な起工式を行った
が、4年たっても目覚しい変化は無い。当初目標の2014年完工は水泡に帰して久しい。事業費調達もままならず、現在の事業
計画では1兆ウォンを越える赤字が避けられないためだ。
国際業務地区は米国ゲール(Gale)社が事業を主導したが、企業誘致よりはアパート分譲に熱を上げた。ゲールは当初投資
すると約束した外資誘致もほとんどしなくなっている。現在の松島でそれなりに正常に業務を行っている施設は、ゴルフ場と仁川
大学など内国人のための施設や学校機関だけだ。
国内最高東北アジアトレードタワー 表面は絢爛豪華、中は廃虚のよう
松島国際都市を代表するランドマーク プロジェクトが、‘東北アジアトレードタワー’だ。地下3階、地上68階規模で高さは305mに
達する。これまで国内で建設されたなかで最も高い、ソウル道谷洞(トゴクトン)‘タワーパレス3’(地上73階・264m)より41m以上
高い。
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>>309,310 つづきです
2007年に着工したこのビルは、見かけは派手だ。青いガラスで覆われたビルは、松島のどこにいてもすぐ目に映って、光を
浴びれば程きらめく。しかし15日に訪れた建物内はまったく違っていた。施行社(ポスコ建設と米国ゲール)の資金難によって、
年末から6ヶ月間工事が中断されたためだ。1階玄関のドアを開いて入ると、2500平米のロビーはガランと空いていた。床には
セメント粉がうずたかく積もっていた。エレベーターに乗って上の階に上がると、天井には電気コードが1m以上垂れ下がって
いた。現場関係者は“まだ天井を石膏ボードで仕上げることが出来なくなっている”として、“1日から工事再開作業をしている”
と話した。
このビルは6000億ウォンを投資して、当初32階までは業務施設に、33階からはホテルを作ろうとした。しかし業務施設は賃借
人が一度も現れないと伝えられた。
(3/3) 以上です