日朝貿易:3年間で半減 世論に配慮?…各企業が自粛 毎日 06月10日 15:00
ttp://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060610k0000e040070000c.html 北朝鮮との貿易額が昨年約214億円と、3年間で半減していることが分かった。拉致問題
の解決にむけて経済制裁を求める声が根強く、政府も現行法の厳格運用を推進している。
大手量販店がスーツの委託生産から撤退するなど、各企業が「国民感情の悪化に配慮」(経
済産業省)して自粛した結果、すでに「圧力」が相当の効果を上げている実態が明らかになっ
た。【石原聖】
財務省の貿易統計によると、北朝鮮貿易の輸出入総額は02年に約459億円あったが、翌
03年には一気に約150億円も減少。その後も数十億円ずつ減っている。今年は、4月までで
約60億円と過去最低を更新しそうだ。日韓間が昨年約7兆8412億円だから、貿易額は300
分の1以下のレベルにまで下がっている。
◇前年、ズワイガニやスーツが半分以下…乗用車も約1000台減
日本貿易振興機構(JETRO)などのまとめでは、ズワイガニ、アサリなどの海産物▽無煙炭
など鉱物▽男性用スーツなど衣類−−といった品目が北朝鮮からの主な輸入品。輸出品は
貨物自動車など輸送車両だ。昨年は、ズワイガニが2879トンで前年比半分以下、アサリが
4895トンと同2割弱、男性用スーツも25万5551着で同半分以下と軒並み急減。輸出も、
乗用車が前年比約1000台減の1507台、自転車も約6割減の1万6972台となった。
北朝鮮貿易の現場では、具体的に何が起こっているのか。
「農水省がアサリなどの原産地表示を徹底するよう指導している。国民が購買の際にそれを
参考にしていることが、海産物の減少につながっているのではないか」と経産省などは見てい
る。また、同国に対して税関検査を厳しく運用しているため手続きに時間がかかるようになり、
近隣他国の海産物より鮮度で不利になっている。
昨年の改正船舶油濁損害賠償保障法の施行で、100トン以上の一般船舶に保険加入が
義務付けられた影響もある。北朝鮮船は保険未加入が多いため大規模船舶が入港できにく
くなった。代わりに小規模の船を使うなど貿易形態が変わったことも減少の遠因になっている。
(つづく
>>31 スーツは、工賃の安さから北朝鮮に委託加工していた大手量販店が相次いで撤退。無煙
炭も、大手製鉄会社が輸入を減らす方向にあるという。これらの企業に理由を取材したが、
「物流が安定しなかったから」「中国の品質が向上したから」との説明だった。だが、取引変
更は日朝首脳会談の02年秋以降が多いことから、経産省は「国民感情の悪化に配慮した
側面が大きい」と分析する。
米国が昨秋、偽ドル流通などのマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した疑いで、マカオ
の銀行にある北朝鮮関連の口座のドル資金を凍結。同銀行を利用していた自動車販売会
社が決済口座を別の中国の銀行経由に移すなど、出入金の流れを変えざるを得なかったこ
とも貿易額減少に影響している。
◇減少以上に中国・韓国が増え
▽北朝鮮問題に詳しい静岡県立大の伊豆見元・教授(国際関係論)の話 日朝貿易の減
少は北朝鮮にとってダメージではあるが、中国・韓国との貿易がそれを上回るほど急増して
おり、大打撃にはなっていない。一方で、国内のインフラ整備のためには、大規模支出がで
きる日本の支援が欲しい。拉致と核の問題解決に向けて日本独自に取れる手段としては、
「従来の姿勢を改めたことが確認できれば、経済支援する用意がある」というメッセージを送
ると同時に、中韓に対し包囲網で共同歩調を取るよう求めることではないか。
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やや関連:↓記事の最終節
http://tmp6.2ch.net/test/read.cgi/asia/1148859651/324 >>26 スカッド発射兆候も 5月に北朝鮮と韓国紙 共同 06月10日 12:39
ttp://news.goo.ne.jp/news/kyodo/kokusai/20060610/20060610a3130.html 【ソウル10日共同】10日付の韓国紙、ハンギョレ新聞は、北朝鮮が5月に咸鏡北道のミサ
イル実験場周辺で長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射準備とみられる動きを活発化
していた時期に、同国東部の日本海側の基地でスカッド・ミサイル発射の兆候もみられたと
報じた。
韓国政府関係者の話として伝えた。米韓両国の情報当局は液体燃料の注入などの動きが
見られず、実際に発射するのではなくデモンストレーションの可能性が高いとみているという。
同関係者は日本海側にあるスカッド・ミサイル基地の一つでミサイルを積んだトラックなどの
動きをつかんだと述べた。