【極東】北朝鮮総合スレ(旧北朝鮮実況)part926

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344日出づる処の名無し
>>340-343
http://tmp5.2ch.net/test/read.cgi/asia/1127829251/360-362のつづき
 今回の報道は、取材のあり方や記事の書き方について課題と教訓を残した。当委
員会の見解および各委員の意見や提言を参考にして、さらに読者の信頼を得る努力
を重ねるべきである。
 なお、本件報道にかかわるインタビューの内容を整理した社内資料が流出し、当
委員会が審議している最中に、月刊誌に掲載されたうえ、いまだに流出経路が突き
止められていないという事態が起きた。取材対象者ばかりでなく、人々のマスメデ
ィアへの信頼を裏切り、取材・報道に支障をきたしかねない極めて遺憾な事態であ
り、朝日新聞は重く受け止めるべきである。
2005年9月26日
「NHK報道」委員会
伊藤忠商事会長・丹羽宇一郎
元共同通信編集主幹・原  寿雄
前日弁連会長・本林  徹
東大大学院教授・長谷部恭男

[見解を受けて───秋山本社社長]
ttp://www.asahi.com/information/release/20050930b.html
 今回の「見解」では、一連の報道について「公共放送と政治という『表現の自由
』にかかわる重要な問題に切り込んだ。このことはジャーナリズム活動として評価
できる」と認めていただきましたが、同時に、1月の最初の記事については、「真
実と信じた相当な理由があるにせよ、取材が十分であったとはいえない」と厳しく
指摘されました。
 1月12日付の記事は、NHKの元放送総局長と自民党の2人の有力政治家らの
関係者の証言に依拠したものでした。しかし、記事掲載の直後に、この3人の方々
がいずれも証言の主要部分を否定し、その後の追加取材でも、政治家がNHK幹部
を「呼び出し」たのかどうか、放送の「前日に面会」したのかどうか、という点で
、当初の報道内容を裏付ける具体的な事実を確認できませんでした。とくに「呼び
出し」については委員会から「詰めの甘さ」を指摘されました。記事の中に不確実
な情報が含まれてしまったことを深く反省しております。その反省と教訓を今後の
報道に活かしていきます。
345日出づる処の名無し:2005/10/11(火) 19:27:41 ID:h9chAaUa
>>344 つづき
 NHKの番組改変問題は、まだ、すべてが明らかになったわけではありません。
今後も、その取材を続けるとともに、ジャーナリズムの基本である「調査報道」を
、より一層、充実させて、読者の皆さまに信頼していただけるよう努力していく決
意です。とくに、「政治とメディアの関係」については、最も重要な取材テーマと
して、専門の取材チームを早急に発足させることにしました。
 今回の報道に関連し、取材目的で作成した資料が、社外の月刊誌に流出するとい
う報道機関としてあってはならない事態を引き起こしました。本日、管理責任を問
う処分を行いましたが、改めて関係者と読者の皆様にお詫びいたします。

[朝日新聞社の考え方]
ttp://www.asahi.com/information/release/20050930c.html
 「NHK報道」委員会の見解では、朝日新聞の1月の報道には根拠があったこと
を基本的に確認いただき、また、報道の意義、7月の総括報告についても評価いた
だいたと受け止めています。しかし、この取材と報道、また報道後の対応にも不十
分な点があったことを厳しく指摘されました。取材や記事のあり方に対する指摘は
一つひとつ反省したいと思います。
 1月12日付の最初の記事で指摘したのは、政治家の発言が圧力となってNHK
の番組内容が変わったという点でした。7月25日付の総括報告でも、安倍晋三氏
らと面談したNHKの国会担当幹部が番組変更の指揮を執ったことなどを明らかに
しました。最初の記事で指摘した点は今も変わらないと考えています。
 この記事で事実関係が特に問題になったのは、中川昭一氏と安倍氏はNHK幹部
を「呼び出し」たのか、中川氏は放送の「前日に面会」したのか、という2点でし
た。「NHK報道」委員会の見解でも取材が不十分だったという批判を受け、「呼
び出し」たと報じた点については「さらに裏づけをとる努力が必要だった」と指摘
されました。
346日出づる処の名無し:2005/10/11(火) 19:29:01 ID:h9chAaUa
>>345 つづき
 この2点については、長期の追加取材によっても新たな裏づけが得られていませ
ん。調査報道では特に、相手が証言を覆したとしても耐えられるように取材を尽く
すことが求められます。今回はそれができていませんでした。
 その結果として、1月の最初の記事には不確実な情報が含まれてしまいました。
「呼び出し」でなく「会って」と表現しても政治家の影響を伝えることができたし
、中川氏の面会は「放送前日」と断定しない方が適切だったと思います。
 この点を訂正するかどうかについて、今回の「NHK報道」委員会もその必要は
ないという意見が大勢だったと聞いています。委員の個別意見でも、「総括報告等
の証言記録は裏づけにはなり、『訂正しない』という判断は理解できる」「社会的
有力者が公人として応答した当初の発言より、報道後になされた否定発言の方が信
用できる、という合理的根拠は見出せない」との指摘がありました。私たちのこれ
までの判断に、ご理解をいただいたと考えています。
 委員会見解は、(1)NHK幹部が圧力を感じた一方、その盾となろうとしてい
たことに初報の段階で触れるべきだった(2)番組改変と政治家の圧力を直接結び
つけずに、「政治的圧力が番組編集に少なからぬ影響を及ぼした」などの表現の方
が適切だったのではないか――などと、より公平でていねいな記事を作るべきだっ
たと述べています。
 報道に際しては、ある側面を強調して他の要素を過小に評価してしまう弊害や、
思いこみなどによって過度な表現にならないよう、取材・執筆や編集の過程で念入
りにチェックしているつもりです。しかし、今回の指摘を受け、なおいっそうの努
力を重ねてまいります。
 私たちは、最初の報道から半年余りを経た7月25日付の紙面で、番組改変問題
とその取材過程についての総括報告をしました。
347日出づる処の名無し:2005/10/11(火) 19:31:43 ID:h9chAaUa
>>346 さいご
 委員会の見解では、総括報告の内容は概ね評価されたものの、その時期について
は「遅きに失する」と批判を受けました。個別意見の中には「1カ月以内に出すべ
きであった」との指摘もあります。
 時間を要してしまったのは、もっと取材すれば真相に迫れると作業を続けたから
でした。メディアの説明責任が問われる時代に、総括報告までに半年以上もかかっ
たことをおわびします。
 見解では、一連の報道について「公共放送と政治という『表現の自由』にかかわ
る重要な問題に切り込んだ」と積極的な評価もいただきました。官公庁などの発表
に頼らず、独自の取材によって埋もれている真実を掘り起こす調査報道の意義はい
っそう大きくなっており、その精度を高めていくことが、「NHK報道」委員会の
4人の委員、そして読者の方々が朝日新聞に寄せる共通の期待であると、私たちは
受け止めます。今回の教訓を踏まえて、朝日新聞の調査報道をさらに充実させてい
きます。
 いま朝日新聞では、取材活動や報道のあり方を全社的に根底から見直す改革に着
手しています。その中で、調査報道の充実を大きな柱として位置づける決意です。
新人記者研修やデスク研修などあらゆる場を通じて、教訓や反省を徹底しつつ、真
実追究のための調査報道の強化に努めます。
 今回の委員会では、取材過程の公開とともに、相手の了解を得ない録音の問題が
論じられました。委員会の見解は、そうした場合、「政治家をはじめとする公人や
それに準じる人物の取材においては、対象テーマの重要性に即して、取材の正確さ
を確保するため、例外的に録音が必要とされる場合があり得よう」と述べています。
 朝日新聞は「取材のプロセスや取材内容の詳細は原則として明らかにしない」「
原則として無断録音はしない」という姿勢を今後も堅持していく考えです。録音問
題については、今回の各委員のご意見を踏まえながら、例外的に許されるとすれば
どのような条件が必要なのか、などの点について論議してまいります。