ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に 2

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1メロン名無しさん
アニメでおなじみ『涼宮ハルヒの憂鬱』と今冬にPS2版が出る同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に』の
世界を合体させた、二次創作SSを披露するスレです。
あなたは、素晴らしいSSを信じられますか。

・ひぐらし×ハルヒのクロスものSSや、単発ネタSS等を扱っています。
・SSによっては、原作のネタバレが含まれています。自己責任で読み進めてください。
・新規職人歓迎です。『クロスもの』であれば他の設定は問いません。

前スレ
ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1147163710/
まとめサイト
http://sanada.k-server.org/
ちょいヲタ?バスタア日記
http://basutaa.blog58.fc2.com/blog-category-4.html

これまでの職人さんまとめ
長編
・前スレ 35氏
・◆DwlhEXlSuo氏
単発
・前スレ 401 
・前スレ 520
・前スレ 540
2メロン名無しさん:2006/11/24(金) 21:07:55 ID:???0
前スレが980越える前に立てれば良かったよ
気付いてくれることを願いつつスレ立て
3メロン名無しさん:2006/11/24(金) 21:15:27 ID:vpFsdo7mO
主さん新スレ乙です。
4糞スレ立てるひぐらしハルヒ厨は死ねよ:2006/11/24(金) 21:24:25 ID:???O
いい加減にしろ
5メロン名無しさん:2006/11/24(金) 21:52:25 ID:???0
>>1

前スレ、986までしかログ持ってない、投下はあったかな?かな?
6メロン名無しさん:2006/11/24(金) 21:54:17 ID:???O
>>1てげ乙
7メロン名無しさん:2006/11/24(金) 22:00:45 ID:???O
だらだらと長いのばかりで面白味がなかったんです><
8メロン名無しさん:2006/11/24(金) 22:40:53 ID:???0
俺のログも986のちゅるやさんで終わってる
9メロン名無しさん:2006/11/25(土) 07:09:21 ID:???O
>>1
乙なのです。
10メロン名無しさん:2006/11/25(土) 11:04:44 ID:???0
>>983までしかないや・・・orz
11 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 14:55:23 ID:???0
>>1
スレ立て乙です。
前スレの投下は955から958で最後でした。

一応それも合わせて、新スレ一発目の投下です。
最初の4レス分は、前スレラストの投下ということになります。
12↓前スレラスト ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 14:56:55 ID:???0
 古手神社に続く石段のふもとで自転車を停める。
 すっかり日も落ちてただでさえ暗いのに、空を覆い隠すように茂る木々の枝葉がより一層の闇をおりなし、
少々薄気味悪さを感じながら石段を登る。
 たどり着いた境内の奥から人の声がしたので、とりあえずそこに向かう。
 社の近くまで来たところで、叫び声とともに誰かが駆け寄ってきた。
「みいぃぃいいいぃぃ!!!やめるのです!やめるのです!!」
 梨花ちゃん!? マジかよ、ほんとに朝比奈さんが梨花ちゃんを……?
「おい、梨花ちゃん!大丈夫か?」
「っ!!キョン?キョンなのですか!?」
 暗闇にだいぶ慣れてきた目を細めて見ると、走ってくる梨花ちゃんのうしろから、小柄な影が何かを両手で
振り上げながら追っかけてくる。何だあれ?鉈か!?
「助けてくださいキョン!!」
 梨花ちゃんは俺に飛びつくと同時にすぐさま背後に回った。その動作に一瞬視線をとられたが、再び前を
向き直すと、そこに朝比奈さんがいた。
「キョ、キョンくん! どいてくださいっ!!」
 ……。
 要求通り、俺は体をどかした。
「みッ!? みぃぃいい!! 裏切ったですね!!キョン!!!」
 梨花ちゃんは俺のもとを離れて、また走り出す。それを追いかける朝比奈さん。
「ぇ、えぃっ!んぇいっ!!」
 やれやれ。古泉、長門。お前たちの予想は半分正解ってとこだ。今まさに、俺の目の前で梨花ちゃんが
朝比奈さんに襲われている。
 竹ぼうきでな。
 無論、竹ぼうきに仕込み刀などないだろう。梨花ちゃんは満面の笑みできゃっきゃ言いながら逃げ回り、
朝比奈さんは冗談抜きの真顔で本気だ。竹ぼうきをブンブン振って梨花ちゃんを追うその意図はサッパリだが、
とりあえず殺すことはなさそうだ。
 これ以上鬼ごっこを観戦していても仕方ないので、俺は朝比奈さんを止めることにした。
「なななにするんですか?こっ、この子は時間をっ……」
 両手を掴んで、竹ぼうきを取り上げる。
「みー。逃げ切ったのでボクの勝ちなのです。にぱ〜☆」
 何なんだ。
 ハルヒがいつもするみたいに、口をアヒル型にして不満をあらわにする朝比奈さんを押さえていると、
石段の方から人がひとり歩いてくる。目をこらすと、長門だった。
 今回はちょっとばかり心配しすぎたな。見ての通り、問題なしだ。
 その状況を理解したのか、俺たちから少し離れたところで立ち止まり、こちらを凝視している。足元には
朝比奈さんから取り上げた竹ぼうきが転がっていて、長門といえどもこれにはあきれているのかね。
 すると突然、ダッシュで迫ってくる長門。
 おいおい、どうしたんだよ?
13↓前スレラスト ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 14:58:23 ID:???0

 ふわっといい匂いが漂う。朝比奈さんのそれとは違う、甘い香り。
 気配を感じて振り返ると、穏やかに微笑む清楚な顔立ち。
 喜緑さん?
 どうしてここにいるのか訳が分からずにいると、急に朝比奈さんの体がのしかかってきたので、とっさに支える。
 ふと地面を叩く小さな音に気付く。梨花ちゃんが何か言っているが、遠くの声のように耳には入ってこない。
 下を見ると、斑点模様がひとつ、ふたつ、時を刻むように増えていく。
 血だ。
 朝比奈さんのわき腹に刺さっているナイフ。そこから流れ落ちる血。
 そのナイフを握る喜緑さんの手、さらにその手首を掴む長門の手。
 月明かりのもと、ぼんやりと浮かびあがる、喜緑さんの優しい笑顔。
14↓前スレラスト ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 15:01:46 ID:???0
 何が起きたのか、映像に対する脳の理解が完全に遅れた。
 長門の力が強いのか、ナイフを引き抜いた喜緑さんの表情がわずかに苦痛で歪んだように見え、その直後に
ナイフが石畳に落ちた。それでもなお、長門は握力を込めたまま、心なしか厳しい口調で問い詰める。
「行動目的及び指示体系を説明するべき。独断専行であれば、許されることではない」
 しばし見つめあう二人。
 地べたに座り込だ朝比奈さんは、一緒にしゃがんだ俺に背中をもたれかけ、既に気を失っている。
「この時空間での情報戦闘は不可。物理戦闘となった場合に圧倒的不利な状況にいるのは、あなた」
 無言を維持する喜緑さん。
 長門たち二人のやりとりを、おそらく呆けたツラで眺めて固まっていただろう俺は、救急箱とタオルを持ってきた
梨花ちゃんに話しかけられて我に返った。
「これで応急処置をするのです!今、救急車を呼んできました」
 シャツをめくり、消毒液を滲ませたガーゼで傷口を拭き、タオルを当てて圧迫しながら止血する。
「うぅ……」
 痛みで意識を取り戻したのか、朝比奈さんから呻き声がもれる。
 沈黙が続いた後、やがて喜緑さんは観念したように口を開いた。
「過激派は涼宮ハルヒ周辺で比較的大きな刺激事象を起こすことを提案しました。これが承認されなかったので、
代替案を提示、主流派の一部の承認を受けて実行に移したのです。穏健派は現在、過激派に吸収されています」
「一定以上の刺激によるリスクは無視しえない。程度の調節もしくは回避に努めるべき」
「代替案は旧穏健派の意見も盛り込まれた折衷的なもので、過激派にとっては譲歩とも言えます。異時空間同位体を
形成して、無意識レベルでの同期をもってする本位体変化の観察を、その内容とします」
「……」
「想定外の危険が生じたときは、同期の切断によって安全策をとることもできます」
「この時空間は作為的なもの?」
「作為的な時空間は作為によって消滅させられます。かつてあなた達がそうしたように。過激派はそれを防ぐために
作為によらず、かつ、この計画に適した時空間を求めました。それがここ、ヒナミザワ」
「ループの効果は本位体に影響を及ぼさないはず。危険を生じうる情報が蓄積される」
「同期の切断と再接続を行います」
「ループの条件、帰還の条件は」
「……」
「主流派中枢が当該状況を関知した場合、原状復帰を望むことは明白。一部の承認しか得られていないのはその証。
事後の処分は免れないことを考えるなら、非常事態が起こる前に協力するべき」
 押し黙った喜緑さんは突如長門の手を振り払うと、素早くナイフを拾い、後ろに跳ねて間合いをとった。
 そして、
「……ループの純粋条件は古手梨花の死亡です。ループ開始時点においてあなたたち5人全員の生存が無い限り
当該シークエンスでは帰還不能となることが、消極条件として加えられています」
 無感情な顔でこう言い終わると同時に、手にしたナイフを自分の首に突き刺し、そのまま横にスライドさせた。
仁王立ちで血しぶきを舞い散らせる喜緑さんの口元が引きつる。するとその体も溢れた血も、さらさらと細かい
結晶に変化しながら崩れ、やがて空気中に広がり見えなくなっていった。
15↓前スレラスト ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 15:04:18 ID:???0
「な……!!!???」
 口をあんぐり開けて、中から魂まで吸い取られたかのような顔でその様子に目を奪われている梨花ちゃん。
 俺は俺で、喜緑さんが消滅していく過程については朝倉涼子の時の経験があったのでそれほど驚きもしないが、
武士の生き様心意気のごとく自害を見せ付けられると、さすがにキツイものがある。
 ちょうどそこに、何人かが慌しく走ってきた。
「大丈夫ですか!!」
「……はっ!……い、入江、こっちです」
「この方ですね?……うん、大した怪我ではなさそうです。応急処置もよかったのでしょう、心配いりませんよ」
「では、運びます」
「お願いします。気をつけてくださいね」
 入江と呼ばれたその人と一緒に来た救急隊員……には見えないが、彼らが持ってきた担架の上に乗せられて、
朝比奈さんが運ばれる。
「キョンと……長門も来てくださいです」
 梨花ちゃんに言われてついていき、石段を下りると、救急車ではなく白いワゴンが停めてあった。見た目は
ごく普通のワゴンだが、リアハッチを開けるとそこはシートが取り払われて救急車と同じ作りになっていた。
 朝比奈さんを担架に寝かせたまま車の中へ乗せて、俺たちも乗り込もうとしたところ、ブレーキが軋む音がした。
「梨花ちゃん!!」
 自転車にまたがるレナが不安そうな顔で息を切らす。
「どうしたの??何かあったの!?」
「レナ、来てくれてありがとうです……でも、これからキョンたちと入江の所に行くことになりましたのです。
いきなり呼び出したのに、ごめんなさいです……」
「うん、それはいいんだけど、ホントに大丈夫? 顔、すりむいたの??」
「ちょっと転んでしまったのです。平気なのです。……ボクが一人勘違いして、がたがたぶるぶるしていただけ
でした。詳しいことは明日にでもお話しますです。わざわざ来てもらったのに申し訳ないです」
「ううん、気にしないで。何も問題無いならいいよ。あ、キョンくん……」
「ん?」
「え……と、」
「どうしたレナ?」
「ん、やっぱり、なんでもない。じゃあ明日学校でね」
 横になっている朝比奈さんや長門、そして俺と梨花ちゃんを交互に見てからレナは手を振って、もと来た道へと
去っていった。
 そういえば古泉もここに来るとか言ってたっけ。誰もいなくなってるけど、まあいいか。
16<Interlude> ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 15:10:00 ID:???0

カーテンコールに少女はうつむく。だから救いを教えてください。
客席にいたあなたのために。

カーテンコールに少女はうつむく。だから許しを与えてください。
舞台に上がったあなたのために。

開かない幕の向こうでは、選択肢なんてなかったのです。
舞台にはもう、私だけしかいなかったから。


                              Frederica Bernkastel
17 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 15:12:56 ID:???0
 入江という名前をどこかで聞いた覚えがあると思ったら、この村唯一の病院と同じ名前だからだと気付いたのは、
入江診療所に着いた時だった。
 ここの所長を務める彼と朝比奈さんが手術室に入ったので、俺たちは受付けカウンターの前で手術が終わるのを
待つことにした。長椅子に並んで腰かける俺と長門の前に梨花ちゃんが立つ。
 沙都子がいなくなる世界。それを知っていたかのような言動をしたこの子が、朝比奈さんの言うとおりループに
関わっているのだとしたら、おそらく何らかの方法で、繰り返される世界を当事者以外の視点から捉えているんじゃ
ないかと、俺は考えている。
 淡白な眼差しを向けてくる梨花ちゃんは、見つめ返す俺の目の奥にそんな考えが潜んでいることをも見透かして
いるかのようだ。
「キョン。みくるはどうしてボクのお家に来たのですか?」
 そこから質問しますか。というか、それを質問しますか。
 返事に窮していると、
「では、キョンと長門はどうしてボクのお家に来たのですか?」
 角度を変えてきた。
 それに答えるということは、俺たちが何者なのかを説明することに他ならない。そこを端的に、そして真っ先に
聞いてくるとは。動揺で心臓が大きく脈打つのを感じた。
 しかし、だ。
「お家の周りを怪しい人がウロウロしてたので、助けを求めようとさっき電話したのですが、キョンは出かけたと
言われました。そしたら、ボクのお家に来てくれたのです。キョンはボクの考えてることが分かったのですか?
……それとも、みくるの考えてることが分かったのですか?」
 梨花ちゃんはきっと、この世界での鍵を握っている。ここで正体をバラしてしまってもいいかもしれない。
むしろ言葉の裏側でそれを望んでいるんじゃないかと思わせるような質問。
 俺は、全てを話すことにした。

「梨花ちゃん。今から俺が話すことはとても信じられないかもしれない。でも本当のことなんだ。信じて欲しい。
俺は、この世界の住人ではない。どこから来た?と聞かれれば、たぶん未来だ。ここがどういう世界なのか
正直なところよく分からないから断言はできないがな。どうやって来たのかは不明だ。気付いたらいたんだ。
俺だけじゃない。ここにいる長門と、朝比奈さん、それと綿流しで一緒だった古泉、それから涼宮ハルヒもそうだ。
俺はレナや魅音たちと以前から知り合いだったことになっている。それも何故だかはよく分からない。とにかく
そうなっていた。俺たちは元の世界、おそらく未来なんだが、方法が分かり次第そこに戻りたいと考えている。
こんなことを言われたら、こいつは頭がどうかしちまったと思うだろうけど、本当なんだ。そうとしか言えない」
 
「朝比奈さんが梨花ちゃんの家に行ったのは、彼女なりに元の世界に戻る方法を考えてのことだ。朝比奈さんは、
梨花ちゃんとの接触によってその突破口を開こうとした。まぁ、竹ぼうきを持って何ができたのかは謎だが。
俺たちは最悪の場合、朝比奈さんが梨花ちゃんを殺そうとするだろうと思って、それを阻止しに行ったんだ」
18 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 15:15:26 ID:???0
 どんな感想を抱いたのか、口を半開きのまま、遠くに焦点を合わせたような目線で俺を見ながらつぶやく。
「そうですか」
 え、信じるのかよ?と話した自分で突っ込みたくなるほどあっさりとした返事に戸惑ったが、梨花ちゃんは
ひと言だけそう告げると、天井を仰いだ。
「俺たちは、この世界がある一定の期間だけ何度も繰り返されている世界だと考えてる。朝比奈さんの行動は、
その中心に梨花ちゃんがいると思ってのことなんだよ。その意見には俺も同意する。なぁ梨花ちゃん。
茶化さずに答えて欲しいんだが……いや、やっぱりこいつは気が狂ってると思ったらそれでもいい、だけど
正直に答えてくれ。梨花ちゃんは、ここが繰り返される世界であることを知ってるんじゃないのか?」
 再び俺の方に顔を向けたとき、そこには驚きの表情があった。
「どうして……そう思うのですか?」
「沙都子の実家で、どうも言い方が引っかかった。まるで沙都子が行方不明になった場合は実家にいることが
決まっているかのような言い方というか態度というか、そんな感じがした」
 気のせいだろうか、梨花ちゃんがホンの少し嬉しそうに見えたのは。
 俺の問いには答えないまま、
「もう一つ聞きたいのですが、みくるを刺したあの女は何者ですか?」
 質問を追加してきた。長門の方をちらりと見てみるが、俺が説明しろと言わんばかりの目で返されたので、
可能な限り簡潔な表現で梨花ちゃんに伝えた。
「宇宙人だ」
「みー……宇宙人ですか……。キョンの話が一気に胡散臭くなったのです。けど、まぁ、それはいいとします。
キョンの質問の答えとあわせて、ボクからもお話したいことがありますです。その前に、オヤシロさまの崇りの
ことは誰かから聞いてますか?」
「あぁ。毎年起きてる事件のことだろ?魅音から聞いたよ」
 俺の返答を受けると、わずかばかりの間をおいてから、梨花ちゃんは落ち着いた声で話し始めた。

「あと数日以内に、きっと私は殺される」
「キョンの言っていることは……なるほどそういう言い方もあるだろう。私が死を迎えるたびに時間は巻き戻され、
幾多の世界を経験してきた。それはとても悲しい世界。疑心暗鬼に陥った友人が、自分のことを心から信じてくれて
いる相手を無情にも殺す世界。自らを救うため、あるいは友を救うため人を殺めることで解決を導こうとして、結局
誰も救われなかった世界。100年にも及ぶ死の山脈を、私は越えてきた」
「毎年起こる怪死事件、オヤシロさまの崇りなんて呼ばれているが、去年までの死はこの村を支配する者の都合による
死と言っていい。全ての死が予定調和だとしたら、最後の死、私の死もまた予定調和なのか。昭和58年6月を、
どうしても越せない。今年の崇りは、友人の中の誰かが誰かを殺し、そして私が何者かに殺されて締めくくられる。
どうやったら今年の惨劇を回避できるのかが分からない」
「オヤシロさまの生まれ変わりと称される私こそが、一番オヤシロさまに祟られている存在かもしれない」
「死にたくない。私は、大好きな友人たちに囲まれて楽しく暮らしていたいだけだ。ただそれだけなのに」
「キョンたちが未来からきたというなら、たぶんそうなのだと思う。繰り返される世界の中で、一度だって見たことが
ない以上、納得できないこともない。ただ、仮初めの宿を発つ術は、私には知りようもない。私自身、どれだけ未来を
渇望してもそれを与えられたことがないのだから」
「それなのにこんなことを考えるのは自分勝手かもしれない。この雛見沢で、そんな幾多の世界で得た経験、出来事、
惨劇回避のための方法やヒントは、当たり前だが友人たちには分からないこと。私が手に入れた、幸せの世界に繋がる
カケラを共有できる相手がいない。このままではお前は殺されることになると、いくら説明しても誰も真剣には
耳を貸そうとしない。けど、キョン、少なくとも私と同じ視点を持つことができるキョンなら、それができる。
どうか力になってもらえないだろうか」
「私の望みは一つ。大好きな友人たちとともに昭和58年6月を越えること」
19 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 15:18:23 ID:???0
 梨花ちゃんが一息ついたところで、朝比奈さんが寝台に乗せられたまま入江という医師に付き添われて手術室の
方から出てきた。麻酔が効いているのか、すやすやと心地よさそうに眠っている。
「みくるは大丈夫でしたか?」
「ええ。傷のほうは浅かったので問題ないですよ。しかし手術の際に検査をしたところ……」
「発症してるのですか?」
「はい。微弱ながら。L4のごく初期の段階で、L3との区別もつきにくいほどですから、それも問題ないといえば
問題ないのですが。C120の投与までは必要なさそうなので、しばらく安静にして様子を見るのがいいと思います。
病室を用意しておきましたので、このまま連れていきますね」
「どうもありがとう、入江」

 朝比奈さんを見送っていると、長門が話に加わった。
「古手梨花の希望と私たちの希望は、相反するものになっている」
 それはどういう意味だ?
「喜緑江美里によって、現状況の大半が判明した」
「俺には何となくしか分からなかったよ。できればこう、簡単に、なるべく理解に齟齬がないように教えて欲しい」 
 長門はしばし考えるような素振りを見せてから、言葉を選ぶようにして説明してくれた。
「古手梨花の話にもあったように、ヒナミザワ時空間は彼女の死を起点としてループしている。おそらくその要素構成が
シークエンスごとに異なってしまうため、ループのたびに全く別の、あるいは似て非なる世界が展開されると思われる。
喜緑江美里の話によれば、ループ開始時点、つまり古手梨花死亡の時点で私たちが全員生存していない場合、ループ後の
ヒナミザワ時空間に残されることになる。逆の言い方をすれば、私たちが全員生存した状態で古手梨花の死亡があれば、
ループ開始と同時に私たちが脱出できる可能性は極めて高い。喜緑江美里の行動はこれを裏付けるもの。朝比奈みくるを
刺傷したのは現在私たちが全員生存しているから。この状況下では、当該条件に従うなら、朝比奈みくるを殺害するか、
古手梨花への危害を防ぐことによって、私たちの脱出可能性が消滅するためだと考えられる」
 ……なんてことだ。
「喜緑江美里および朝倉涼子は私たちをヒナミザワ時空間に閉じ込めることを目的としている。古手梨花の死が
彼女らにとって既定事項であるならば、私たちのうち誰か一人をそれまでに殺すはず。もし私たちがそれを回避し、
全員生存の状態で古手梨花の死を迎えれば、かなりの高確率でヒナミザワ時空間からの脱出という結果を得られる。
けど……」
 梨花ちゃんに向けられた長門の黒い瞳には、心なしか悲しそうな色が浮かんでいるようにも見える。
「古手梨花が希望通りその死を回避した場合、そもそもループが起こらず、私たちは永久にヒナミザワ時空間に
取り残される可能性がある。それを踏まえた上で、どのような行動を選択するかは……あなたに委ねる」
 長門はそう言うと、困ったような表情で俺を直視した。
20 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 15:23:43 ID:???0
 さてどうしたもんかね。──と、悩むまでもない。
 梨花ちゃんが死ぬのを黙って見過ごして、それで俺たちは元の世界に戻ることができてメデタシメデタシ。そんな風に
思えるわけないだろ。
 この雛見沢で過ごした日々は楽しかったさ。かけがえのない思い出ってやつだ。その思い出を一緒に作ってきた仲間を
裏切るような真似は俺にはできないね。
「長門」
「……」
「もう一つあるんじゃないか?元の世界に帰れる方法が」
「なに?」
「ハルヒだ」
「……」
「雛見沢に来てまもない頃、言ってたじゃないか。ハルヒの能力には制限がかかってないかもしれないって。あいつに
元の世界と同じ状態をよしと思わせれば、それによって戻れる可能性があるんだろ?」
「可能性はゼロではない。でも、喜緑江美里の話だけでは、判断しかねる」
「俺は、自分たちだけ生き残って、梨花ちゃんが殺されて、そんなんで帰りたいなんて思えないんだ」
「そう」
「だから、ハルヒに賭けたい。どうだろう?」
「……」
 時の流れが一瞬だけゆったりしたように感じる。答えるまでの間、何を考えていたのか。そして長門は、思いのほか
強い意思を込めた口調で、はっきりと言った。
「わかった。あなたに従う。……誰も、死なせない」

「というわけだ梨花ちゃん。力になろう」
「キョン!ありがとうなのです!!ありがとうなのです!!!」
「ところで、さっき朝比奈さんが出てきたとき、入江先生と話していたこと、あれは何だったんだ?」
「この村に伝わる、病気のことです。その病原体に感染すると、周りの人たちのことが何もかも信じられなくなって
しまうのです。そして、被害妄想から仲間を殺したり、自分を殺したりしてしまう、そんな病気なのです。みくるは、
ちょっとだけそれに感染してしまっていたのです」
 そういえば長門も同じようなことを言ってたっけ。そんな恐ろしい病気とは思わなかった。
 朝比奈さんの考えていたことは結果的に正しかったわけだが、なんというか、申し訳ないな。梨花ちゃんからすれば
俺たちは突然割り込んできた存在なわけで、それが自分たちの都合で言いがかり的に襲ってきた。朝比奈さんだから
未遂で済んだものの、下手したら殺しかねなかったんだしな。
「みー……キョンが謝ることではないのです。それに、もしみくるがボクを殺したとしても、恨みはしないのです。
それもまた一つの世界。もともとボクは殺される運命だったのですから。……ただ、どうしても納得いかないのは、
ボインボインがペッタンコを襲うなんて理不尽極まりないのです」
 さりげなくコンプレックスをのぞかせる個人的な悩みは置いといて、殺される運命なんてもう言うもんじゃないな。
もしこの世界で諦めてしまったら、たぶん次の世界でも諦めることになる。俺にだってそんな経験はある。明日やると
決めた夏休みの宿題は、ほぼ間違いなく次の日にはやらない。そういう自分を棚に上げて言うのもなんだが、この世界で
できることは、この世界でやっておくんだ。そうすればきっと、次の世界に繋がるさ。
「キョン……」
 少し照れくさい俺の言葉を、長門が拾った。
「そう。強い意志があれば、未来を変えることは可能。努力の結果は時間とともに積み重なる」
 どうしたんだろうな。さっきから長門が自分の意見ってやつを述べる。こいつなりに何か思うことがあったのかも
しれない。梨花ちゃんを優しく見つめながら、長門が続ける。
「諦めなければいつかきっと、朝比奈みくるや、あるいは園崎魅音のような体型になることも可能」
 そっちかよ!
21 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/25(土) 15:28:54 ID:???0
 それにしても……
 歴史を変えないように既定事項に気を使いながら神経を擦り減らす朝比奈さん。その朝比奈さんが襲った梨花ちゃんは
歴史を変えることに精神を擦り減らしてきた。どうにもやりきれないことだが、そんな梨花ちゃんは、俺と長門に協力
することを約束してくれた。
「キョンたちが元の世界に帰ったら、もう二度と会えないかもしれない。それはとても寂しい。でも、この繰り返される
惨劇の渦の中で共に苦しみ続けるとしたら、それはもっと寂しい。だから私も協力しよう」

 決意を固めた俺たちが最初にやらなければならないのは行方不明になった沙都子の救出だ。ハルヒの力に賭けるとは
言ったものの、それにはオヤシロさまの崇り解決という厄介な条件がついている。形式的には一人が死んで、一人が消えた
この事件は今年の崇りと言える。何より、沙都子は仲間の一人だからな。
「沙都子は、みくると同じ病気にかかっているのです。みくるよりもっと酷い症状で、随分長いこと苦しんでいます。
症状を抑える薬があるのですが、一日2回注射を打たなければならないのです」
「その注射を打たないとどうなるんだ?」
「錯乱したり幻覚が見えたり、沙都子の心が壊れてしまいますです。叔父の家に連れていかれたのなら、しばらくは
注射を打つことができたのですが、そうでないなら……いなくなってからもう丸一日たっているので……」
 まずいじゃないか。
「長門。沙都子は分かるか?綿流しの時にあれだ、一緒にカキ氷食ったやつだ」
 ミリ単位で顎をひく。
「そいつがな、昨日からいなくなってるんだ。で、どうやらすぐにでも探し出さなきゃならない状況なんだが」
 手掛かりがない。こんな時に役に立ちそうなのは、自称推理担当の、
「古泉に連絡はつくか?」
「自宅に戻っていればつく」
 さすがに誰もいなくなった古手神社に留まっていることはないだろう。
「じゃあ、呼び出してくれ。場所は……梨花ちゃんの家でいいか?」
「ボクは構わないです」
 古泉には往復してもらうことになるが、まあいいか。
「よし。それなら古手神社で第4回SOS団員会議だ」
 本当に長い一日が、ここから始まった。
22メロン名無しさん:2006/11/25(土) 17:41:27 ID:???0
>>11-21乙ー

面白い展開にwktkなのです
23メロン名無しさん:2006/11/25(土) 20:43:13 ID:???0
皆殺し編読んでた時の興奮が蘇ってきた
24メロン名無しさん:2006/11/25(土) 21:04:49 ID:???O


ひょっとして長門さんは、キョンって言ったのか!?
25メロン名無しさん:2006/11/26(日) 12:35:15 ID:???O
どっちともとれるな。たぶん梨花ちゃんだろうけど。
26メロン名無しさん:2006/11/26(日) 21:15:43 ID:???0
ハルヒに限定せず、ひぐらし世界に他作品のキャラを放り込むスレとかにしたほうが良かったんじゃない?
ライトとか放り込むと(ry
27メロン名無しさん:2006/11/26(日) 21:28:12 ID:???0
元がハルヒ×ひぐらしだからねぇ
28メロン名無しさん:2006/11/26(日) 22:09:42 ID:???O
ひぐらしかハルヒのどっちかを含むクロスもの
あるいは両方+何か
ただしアニメ限定
でもいいような気もするが、あんまり範囲広げてクロスものなら何でもありみたくなるのもアレだし。
ひぐらしとハルヒだけだと、◆DwlhEXlSuo氏のSSが完結した後が心配。このスレなくなるのはいやだな。
29メロン名無しさん:2006/11/27(月) 01:05:38 ID:???0
30メロン名無しさん:2006/11/27(月) 16:01:17 ID:???0
完結したら終了ってのも、それはそれでいいと思うよ
前スレは元々糞スレで終わりそうだったんだから
ただせっかくのパートスレだし、4スレ目ぐらいまで行きたいねぇ
31メロン名無しさん:2006/11/27(月) 16:16:23 ID:???O
前スレには書き始めようという感じのがいくつかあったような。
あと原作読んだら書くと言ってた人もいた気が。
実は今密かに構想練ってる新規職人さんはいたりしないのか?
32メロン名無しさん:2006/11/27(月) 21:41:14 ID:???0
新規職人さんも歓迎だが、脳内で映像化するのに
どっちのキャラデザインに統一したらいいのかいつも悩む。
両方アニメ版が無難だろうけど、この際だから竜騎士ふうハルヒキャラと
のいぢ絵ひぐらしキャラに挑戦してくれる絵師にも降臨願いたい。
33メロン名無しさん:2006/11/27(月) 22:09:14 ID:???0
とすると、誰だろうな。やっぱ朝比奈さんかな。やたらと腕を太くされるのは。

そういや漫画の人はどうなったの?同人か非営利かの話があったけど。
34メロン名無しさん:2006/11/28(火) 04:07:00 ID:???O
絵師が来たら、その時は携帯厨の俺や他の野郎供のためにピクトとかに変換してくれよなw
35メロン名無しさん:2006/11/28(火) 04:54:03 ID:???0
>>32
文章を読みつつ、脳内で映像化なんて高度な試み俺は考えたことも無かったぜ
お前らすげーな
36メロン名無しさん:2006/11/28(火) 11:18:23 ID:???O
前スレのSSって全部ハルヒinひぐらしだったよな。元々の設定からいくとそうなりやすいからなんだろうけど。
ひぐらしinハルヒってのは難しいのかね。
37メロン名無しさん:2006/11/28(火) 12:53:02 ID:???O
ハルヒの馬鹿でかいスケールに基づいて、ひぐらしの環境設定、その中にハルヒキャラ

わっしょいわっしょいだわいな
38メロン名無しさん:2006/11/28(火) 18:40:52 ID:???0
>>35
世の中には文章を読むと映像で浮かぶタイプと
文章としてそのまま処理されるタイプがいるらしい
39メロン名無しさん:2006/11/28(火) 22:03:49 ID:OM8xL23M0
俺は時と場合に拠るが最近は前者かな
40メロン名無しさん:2006/11/28(火) 22:04:40 ID:???0
スマンsage忘れた…orz
41メロン名無しさん:2006/11/28(火) 22:19:12 ID:???O
別にハルヒの世界に行っても面白いもんなくね?
42竜宮礼奈の憂鬱:2006/11/28(火) 23:15:24 ID:???0
青い空が清々しく広がった、6月のある日のこと。
黒板の前に立つ少女は、一つお辞儀をしてから、明るくよく響く、かといって煩すぎない、ちょうど良い音量の声で挨拶した。

「竜宮礼奈です。よろしくお願いします」

にっこり微笑んだ顔は、この六月の陽気と青空に似つかわしい可愛らしい笑顔だった。
ものすごく絶賛するほどアイドルのように可愛いわけではないが、谷口あたりは即チェックを入れるくらいだ。
続いて始まった質問タイム。転校生はいくつかのクラスメイトの質問に、赤くなったり慌てたりしている。
高校生にしては少し幼く感じる仕草だったが、俺にとっては特に気にする程でもなく、
後に一方的に俺に話を聞かせた谷口曰く、「そこがまたいい」という、一部男子はそういう反応をする仕草だったようだ。

この時は、他に特に言うべきことはなかった。うちのクラスに転校生が来た、ただそれだけのことだった。
唯一、こんな時期に転校生が来るなんて!これは謎だわ!なんてハルヒが騒ぎ出したらどうしようとちらりと思ったのだが、
当のハルヒは竜宮礼奈に全く興味を示さなかった。
なんだ?謎の転校生枠は古泉で埋まったのか?それとも特進クラスでの転校生じゃないと興味が無いのか?
俺としては胡散臭い超能力者よりよりも、可愛らしい転校生がSOS団のメンバーになるほうが、
なんというか嬉しいような気がしなくもないんだが。というか嬉しい。
まぁそれはともかくとして、とにかくこの時は何も無かったのだ。
俺自身も、ハルヒに色々振り回されたり、何も無いときは朝比奈さんの美味しいお茶を堪能しつつ部室で暇つぶししたりと、
忙しくて余裕も無かったため、転校生と会話を交わしたりするほど接触することもなかった。
時折谷口から話をちらっと聞くくらいで、それも料理が上手いとか、可愛いものが好きとか、
そんなごくありふれた特徴を持つ普通の少女という認識しか持たないくらいの話題だった。

だから3週間後、SOS団、というか文芸部の部室に彼女が入ってきた時は、
ハルヒがついに新しい転校生を強引に誘ったのだろうと思い、どう詫びようか頭の中で即シミュレーションした。
彼女が自らこの奇々怪々なる部室に望んで来た理由が、その時の俺には全く予想できなかったのだ。
SOS団のメンバー(長門以外)が何事かと不思議そうな視線を向ける中、転校生、竜宮礼奈は口を開いた。

「あの…相談したいことがあるんです」

青く晴れ渡った空の下でひぐらしの声が響く、そんな6月のある日、その事件は静かに始まっていたのだった。
43メロン名無しさん:2006/11/28(火) 23:16:22 ID:???0
勢いで書いた。
たぶん続かない。
44メロン名無しさん:2006/11/28(火) 23:21:25 ID:???0
元々「ひぐらしのなく頃に」は、雛見沢という一種の閉鎖空間の中での物語だからなぁ
御三家・崇り・鬼の伝承・症候群・疑心暗鬼 ets…
キャラも魅力的なのも認めるが、舞台設定こそが重要(一部例外:鬼曝し編)

逆に「涼宮ハルヒの憂鬱」という作品は
ハルヒを中心とするキャラクターから話が展開するから
SOS団さえいれば、何処に行こうと物語が成立する

雛見沢という環境が、ハルヒが興味を持つのに十分な条件を備えていて
(平成の時点でも、大災害さえ起こっていれば オカルトスポットとして話題になる)
昭和58年という設定もハルヒパワーがあれば問題なし 
これを考えると【ハルヒ世界】→【ひぐらし世界】ってのが一番書きやすいんだろう

異世界人(羽入)もいるし……
45メロン名無しさん:2006/11/28(火) 23:39:55 ID:???0
>>43
そう言わずに頑張ってくれぃ
ところで舞台はDwlhEXlSuo氏世界の興宮に転移した北高?
そうでないとしたら結局レナは雛見沢に帰って来れなかったわけで
L5発症確定か…。
46メロン名無しさん:2006/11/29(水) 00:07:03 ID:???0
そうだな。
ひぐらしキャラを雛見沢という舞台から切り離した時点で、相当難しくなると思う。
そのひぐらしキャラとハルヒたちを絡ませると、それはただのハルヒシリーズになってしまう。
だからやるならどうしてもひぐらしの設定をある程度引っ張ってこなきゃならないだろし、
逆に持ってきすぎると、結局ハルヒinひぐらしと変わらなくなる。

>>42は中々いいとオモ。
47メロン名無しさん:2006/11/29(水) 22:54:44 ID:???0
ひぐらしは舞台が事件を起こし、ハルヒは人が事件を起こすからね。

ひぐらし原作をプレイした後に、孤島症候群見たら(ハルヒはアニメしか見てないけど)ちょっと感動した。
仲間の誰も犯人であって欲しくない、その為に架空の犯人を作った。そして最終的には誰も死んですらいなかった。
48メロン名無しさん:2006/11/29(水) 23:48:01 ID:???0
49 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/30(木) 00:01:47 ID:???0
 古泉に電話をかけて古手神社に呼び出し、診療所を後にする。帰りは入江所長が車で送ってくれるというので、
お言葉に甘えることにした。
 助手席に座った梨花ちゃんは、入江所長に沙都子のことを話している。その内容については、聞きなれない
単語が多いためよく理解できないものの、いかに深刻な状況にあるのかは声色から伝わってくる。
 俺は後部座席のシートに背中を預け、フロントガラスの向こう側でライトに照らされている道を眺める。
診療所に来る前、レナは何を言おうとしていたのか。色々あったせいであまり気にかけていなかったが、
今思い出すとえらく切羽詰まった顔だった。
 隣を見ると、長門の横顔が車中に差し込む微かな光で青白く映っている。
「そういえば前に朝倉涼子と出くわした時、『今は危害を加えない』とか言ってなかったか?俺たちの誰かを
殺せば脱出できなくなるなら、なんであの時殺さなかったんだ?」
「喜緑江美里の話によれば、涼宮ハルヒに対する刺激事象を起こすことが本来の目的。おそらく、様々な形で
刺激を与えることを試みるつもりと思われる。私たちをヒナミザワ時空間に閉じ込めることは、それに付随した
目的にすぎない。最終的には、誰かを殺してループに巻き込むはず」
「あと『何度も殺される』ってことは、ループした場合は生き返るのか?」
「そう。厳密には、回帰点における情報が再生されることになる。ループ開始時までの動的変化はリセットされ、
以降の時間平面に進むことは無い。固定された静的事項の上で、一時的かつ部分的な情報変化を繰り返すだけ」
 なるほどね。それにしても、ハルヒに刺激ですか。何をする気なんだか。
「分からない。ただ、その内容は必ずしも私たちに関係するとは限らない」
 私たち、ってのはSOS団のことか?
「そう」

 古手神社の前に来たところで車から降りる。
「ありがとうなのです入江。気をつけて帰ってください」
「それじゃあ。沙都子ちゃんが見つかったら、すぐ診療所の方にお願いします」
 車が走り去ったのを見届けて、石段を登る。境内に着くと、既に古泉が俺たちを待っていた。
「悪いな、何度も往復させちまって」
「いえいえ、気にしなくて結構ですよ。朝比奈さんは?」
「詳しいことは梨花ちゃんの家で話すよ」
「みー。こっちなのですよ」
 梨花ちゃんに案内されてついていった先は、プレハブ小屋のようなこじんまりした家だった。
「いらっしゃいなのです。どうぞ上がってください」
 玄関から中に入り、ちゃぶ台が置いてある居間に座らせてもらう。
「みんなお腹ぐーぐーだったりしないのですか?」
 言われてみれば、もう夜9時近いが晩飯を食ってないことに気付いた。
「それじゃあボクが野菜炒めを作りますので、少し待っていてください」
「悪いな梨花ちゃん」
 梨花ちゃんは台所に立って調理を始めた。
 その間に、朝比奈さんのこと、古手神社での出来事や病院での話、沙都子のことなどを古泉に伝えた。
「そんなことがあったんですか」
「ああ。で、沙都子を一刻も早く探し出したいんだが、手掛かりゼロ。そこで推理担当の古泉、お前の力を
借りたいと思ったもんでね」
「そうですか。お役に立てるかどうかは分かりませんが、できる限りのことはしますよ」
50 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/30(木) 00:03:54 ID:???0
 野菜炒めができあがったので運ぶのを手伝う。コップに麦茶を注ぎ、取り皿と箸をそれぞれ人数分用意する。
4人でそれをつつきながら、第4回SOS団員会議が始まった。
「聞いた限りですと、沙都子さんが買い物をする姿が目撃されていますので、その時点では無事であることが
分かります。ですから、行方不明となったのはその後だと考えられます。仮に誘拐されたとしても、惣菜屋が
並ぶ人目の多い場所でさらうのは困難でしょうから」
「たぶん買い物の後なのです。買い物袋を持って歩くのを見たという人がいました」
「ということは、荷物を持ったまま消えたということになりますかね」
「近くで買い物袋が落ちていたとか、そういう話は無いのか?」
「ありませんです。警察が気をつけて巡回すると言ってましたが、特に何も聞いてないです」
「だとしたら、誘拐の場合は車が必要になってくると思うんですよ」
「まぁ、そうだろうな」
「動機について考えてみますと、通常、誘拐には身代金なり何かしら目的があると思うんですが、犯人が
そういったものを要求してきたことはありませんか?」
「何もないのです」
「これは少し不自然です。となると、目的があって誘拐したのではなく、誘拐自体が目的なのではないかとも
考えられます。つまり、沙都子さんを誘拐する必要があった」
「沙都子をさらう理由なんて思いつきませんです」
「でも、もしそうなら、沙都子を知っている人間ってことにならないか?」
「おそらくそうなるでしょう。しかし、沙都子さんを知っている人間が車を使って誘拐した、そう考えると、
沙都子さんのその日の予定を把握していたとか、もしくは常時監視していて一人になったところを狙ったとか、
ある程度の計画性が見うけられます」
「おいおい、そこまでして沙都子を誘拐したってのか?何のためにだよ」
「……誘拐の線をたどっていくと、動機の不明さで行き詰ってしまいます。そこで、次に沙都子さんが自主的に
失踪した可能性があるわけです」
「沙都子がボクを一人残して家出してしまったというのですか……!?」
「綿流しの時も楽しそうにしてたしなぁ。だいたい自主的に消えたっていうなら、どこに行ったんだよ」
「たしかに、失踪と考えますと、動機や行き先に疑問が残ります。しかし誘拐においては、何らかの利害が
結びつくのが普通であるのに対して、失踪においては本人だけが知る動機ということもありえるでしょう。
とりあえず、いなくなった当時の状況を聞いて推測できるのは、こんなところでしょうか」
51 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/30(木) 00:05:29 ID:???0
「失踪の場合も、知り合いの関与というのは考えられますよ。動機という点でも行き先という点でも。たとえば
買い物の後、誰かの家に用事があったとして、そこで何か動機が生まれたとか」
「昨日は買い物の他に何か用事はなかったのか?少なくとも最後の足取りはつかめるかもしれない」
「特に無かったと思います。知り合いの家に用事があるにしても、キョンか、レナか、魅ぃぐらいです」
「あるいはその中の誰かが……」
「ちょっと待てよ古泉。それはいくらなんでも──」
「ありえます、です」
「え?」
「キョンのことは疑ってませんが、ボクが見てきた幾多の世界、その中では友人たちの誰かが誰かを殺します」
「さっきそう言ってたな。けどこの世界では、昨日沙都子と別れる直前までみんな仲良くしてたじゃないか」
「みー……それもそうです。でも……」
「目に見えないところで何が起きていたのかは、分からないと思いますよ?」
 ……そうだな。そうかもしれないな。
「買い物の後に誰かの家に寄ったというだけでも、手掛かりになるかもしれません」
「いや、それは無いと思う。昨日これぐらいの時間に梨花ちゃんは三人に電話したよな?」
「しましたです。魅ぃの家は誰も出ませんでしたが、レナとキョンに沙都子は来てないか聞きました」
「家には来てないし、レナも来ていたら言うだろう。魅音はバイト行ってたからなぁ……そういえば魅音の
バイトって何なんだ?」
「普段は親戚の経営する玩具屋のお手伝いをしてます。他にも、園崎家の親戚筋のいろんなお店で、時々バイト
してるのです」
「ちなみに、昨日はどこでバイトしてたかご存知ですか?その親戚の玩具屋ですか?」
「昨日はたしかエンジェルモートと言ってました。ウェイトレスの制服着るのを楽しみにしてたのです」
 エンジェルモート……? 俺と古泉と長門が交互に目を合わせる。
「梨花ちゃん、昨日俺たちはエンジェルモートにいたんだが、魅音なんていなかったぞ?」
「そうなのですか?でも、デザートフェアで人手がいるから、詩ぃと二人で出勤と言ってましたですよ?
時間帯がずれていたのではないですか?」
「そんなはずないな。昨日、沙都子と別れ際にバイトまで2時間ぐらいあると言ってた。その後、魅音の家の
近くでレナと別れて、それから30分ぐらいかな、魅音はオヤシロさまの崇りについて俺に話してくれたんだ。
で、俺は一度家に帰って、自転車でエンジェルモートに行ったから……、結構いたよな?」
「えぇ。2、3時間はいましたね」
「だから、魅音の出勤時間とは重なってるはずだ。詩音と二人で出勤してたんなら、見分けはつかないだろうが
どっちかは見かけてもおかしくないだろ。それに俺たちに気付けば声ぐらいかけてくるだろうし」
「じゃあ、魅ぃは、その時間どこにいたのですか?」
「空白の時間帯、ということになりますね」
52 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/30(木) 00:07:35 ID:???0
「ところで気になることがあるのですが」
「なんだ?」
「魅音さんは沙都子さんとの別れ際にバイトまでの時間を言ってたんですよね?」
「そうだ」
「誰にですか?」
「誰って……誰にだろうな」
「バイトまでの時間を誰かに伝える必要があったから言ったと思うんです」
「ん?俺にか?俺にオヤシロさまの崇りのことを話すから……いや、違うな。それは魅音の家のとこでレナと
別れる時だったし。てことは……」
「沙都子さんは魅音さんに用事があったのではないでしょうか?」
「梨花ちゃん何か心当たりはないか?」
「み〜〜〜……魅ぃに用事……?」
「梨花ちゃんとは学校を出る時に別れた。帰り道で俺はずっとレナと話していたから分からないが、ひょっとして
その間に沙都子が魅音と話をする中で用ができたんじゃないのか」
「買い物に行こうとする沙都子さんにバイトまでの時間を伝えたのは、それまでに用事を済ませておこうと
したからじゃないでしょうか。つまり、買い物後、バイト前の時間帯に。それから魅音さんはバイトに行き、
沙都子さんはここに帰る予定だったわけですね」
「だがバイト先のエンジェルモートに魅音はいなかった。そして沙都子は帰ってこなかった」
「空白の時間帯が、一致してるのです」
「さらに直前に接点があった可能性も高いといえます」
「沙都子の最後の居場所は、園崎邸ということなのですか?」
「そういうことになるか」
「もしその後トラブルがあったと考えますと、誘拐の場合と同様の問題点があります」
「なら、トラブルがあったのは……魅音の家?」
「あの魅ぃが大それたことをするとは思えないですが、何も無いとは言い切れないです。とりあえず、
園崎邸に行ってみます」
53 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/30(木) 00:09:21 ID:???0
今回は以上です。
ちなみに、あと本編3つ、TIPS4つで終了の予定です。
長々と申し訳ないです。もうしばらくお付き合いください。

>>まとめサイト中の人
更新乙です。

>>48
最後の一枚がwwwK1w

ひぐらしキャラをハルヒ世界に、というのは難しそうですね・・・
北高を雛見沢or興宮に置いて、最初から混在させるとか?
ハルヒと同学年に圭一・レナがいて、みくるや鶴屋さんの学年に園崎姉妹。魅音が生徒会長
やってたり、鷹野が女教師だったり。梨花・沙都子はキョンの妹と同じ学校になるのかな。
ただ、オヤシロさまの崇りや雛見沢症候群、各種ルール等の扱いが難しくなりそうですが。
その辺はオリジナル要素多めで、いっそ北高伝承の何かにしてしまうとか。
>>42を読んでると、試してみるのも面白そうだと思います。
54メロン名無しさん:2006/11/30(木) 05:22:42 ID:???0
更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
これはどうなるんだろうか・・・惨劇か、喜劇か、それとも?
55メロン名無しさん:2006/11/30(木) 06:53:08 ID:???0
>>53
あと本編3話で終了なのですか・・寂しいです・・・みー・・・・



>>42の続きを考えてみた

蛆虫について相談にきた
 ↓
ハルヒがSOS団に引き込もうとする
 ↓
レナが雛見沢と両親の離婚を話す
 ↓
「両親の離婚が原因」と判断、SOS団が調査を始める
 ↓
結局解決しない
 ↓
レナは諦めて御礼を言う
 ↓
1週間後のレナ、学校を壊しまくる
 ↓
半狂乱のレナをSOS団で説得
 ↓
数日後、行き先を告げずに転校

56メロン名無しさん:2006/11/30(木) 18:28:25 ID:???0
>>45
レナが暴力事件を北高で起こすのかもしれんぞ
その時点だとひぐらし時間では昭和57年ってことになるが
57メロン名無しさん:2006/11/30(木) 18:37:26 ID:eOn5kSjX0
スレタイ見た率直な感想






きついぞ?
58メロン名無しさん:2006/11/30(木) 19:09:28 ID:???0
幼女が行方不明で身代金要求がない場合って
まず変質者の犯行を疑うと思うんだけどな。
少なくとも自主的失踪よりは疑うべきだろう。
59 ◆DwlhEXlSuo :2006/11/30(木) 20:52:52 ID:???0
ああ・・・確かに・・orz
アマイ部分は多々あるかと思います・・
60メロン名無しさん:2006/11/30(木) 21:25:28 ID:???0
個にして最強、揃えば無敵の部活メンバーが
その辺の変質者ごときに自由にされるわけないぜ!
と言い訳考えたが小泉はそのこと知らないだろうしな。
61メロン名無しさん:2006/11/30(木) 21:33:24 ID:???O
沙都子ちゃんが変質者に狙われたらこの入江京介、
どこにいようと固有決界発動させて飛んでいきますよ!
と言い訳考えたが古泉はそのこと知らないだろうしな。
62メロン名無しさん:2006/11/30(木) 21:49:34 ID:???O
むしろ変質者=イリー
63メロン名無しさん:2006/11/30(木) 21:53:11 ID:???0
たしかに(w
64メロン名無しさん:2006/11/30(木) 22:36:53 ID:???O
なら入江が犯人の可能性はあるなw
65メロン名無しさん:2006/12/01(金) 00:13:09 ID:???0
幼女が行方不明=変質者の反抗って図式が一般化したのはM事件以降だとオモ。
昭和58年当時の価値観じゃ即座に想像できなかったんじゃないか。
あ、でもキョン達は平成生まれか…。

ところで3人が会話している間、長門は黙々と野菜炒めを食ってるんだろうなww
66メロン名無しさん:2006/12/01(金) 16:57:42 ID:jsJZu2uX0
ハルヒの舞台が、もともと雛見沢だったことにすればいい
時間は考えるな
67ベラコープ:2006/12/01(金) 17:36:00 ID:oVZ0afu10
こんにちは, 2chの日本人皆さん.
今日も, 島国の民族特有の虚荒された優越感に染まって,
豚のようにほえるみなさんを見たら
眼球に湿り気がくすぶりますね.
島国民族は, 自我陶酔に陷って一生を送るから,
仕方ない事だと思っています.

68ベラコープ:2006/12/01(金) 17:39:17 ID:oVZ0afu10
こんにちは, 2chの日本人皆さん.
今日も, 島国の民族特有の虚荒された優越感に染まって,
豚のようにほえるみなさんを見たら
眼球に湿り気がくすぶりますね.
島国民族は, 自我陶酔に陷って一生を送るから,
仕方ない事だと思っています.

69メロン名無しさん:2006/12/03(日) 01:11:38 ID:???O
ちょとほす
70メロン名無しさん:2006/12/03(日) 12:40:36 ID:???0
ひぐらしキャラの年齢が公言されていない以上
中学生にするか高校生にするかは職人さんしだいだけど

魅詩音→受験生なので中・高3年
双子がバイクに乗れるので免許を持っている年齢? 無免許?
Kと鉈女→1年下なので中・高2年
祟殺し編TIPSで「北条沙都子(X歳)」となっていたので
別の「1X歳」の表記と比べると、沙都子は10歳未満である可能性が高い?
梨花は沙都子と同い年
71メロン名無しさん:2006/12/03(日) 16:15:24 ID:???0
てか、42は綿&目or罪編の2年後の世界なんじゃないか
それでもハルヒ世界とは時代が合わないがw
罪編ラストでレナは興宮署に送致されたから生き残ったはず
でも鷹野から雛見沢症候群について色々聞かされてるから
東京の監視下にあるんじゃないか
そのへん膨らませれば面白くなりそうな希ガス
72メロン名無しさん:2006/12/03(日) 20:15:47 ID:???0
>>71

そ れ だ 

 
73メロン名無しさん:2006/12/04(月) 00:01:09 ID:???O
書いてみてほしい
74メロン名無しさん:2006/12/04(月) 00:33:59 ID:???0
>59
そんなにもズレてないと思う。ここは雛見沢という閉鎖空間なのだから。
もし、住人の中にそういう変質者が居れば既に監視体制に置かれているだろうし
他所から来たなら不審者として見張られているだろう。

当然沙都子もその手の話を知ってるだろう。もし、それでも敢えて付いて
いったなら、沙都子とその人物の間に何がしかの事情がある。つまり
「失踪の場合も、知り合いの関与というのは考えられますよ。動機と
いう点でも行き先という点でも。」に該当することになる。

ただ、誘拐の線もありえる。梨花を困らせるために。
75メロン名無しさん:2006/12/04(月) 00:40:34 ID:???0
現状においては普通、梨花なら詩音が犯人だと考えるだろうな。目明し
を経験しているだろうし
76メロン名無しさん:2006/12/04(月) 01:30:44 ID:???0
梨花は詩音が沙都子に憎しみ抱いている事知ってたっけ?
目はさっさと自殺しちゃったし、
綿で拷問された時に聞いたのかな?
77メロン名無しさん:2006/12/04(月) 01:44:21 ID:???O
>>74
第三者視点の小泉からすれば変質者を疑うのでは。ってことじゃない?
誘拐自体が目的なら、沙都子が目的の知り合いの他に、幼女が目的の変質者の可能性がある。
それに対して梨花が、雛見沢に限ってそれはない、と否定することになるだろうけど。
そのやりとりは脳内補完してる。話し合いに参加しない長門の食いっぷりも脳内補完してる。
78メロン名無しさん:2006/12/04(月) 18:22:56 ID:???0
>>76
皆殺しで梨花が詩音に「あれだけ沙都子を目の敵にしていたあんたが……」みたいな事を言ってたよ
79メロン名無しさん:2006/12/04(月) 21:24:15 ID:???0
実は目明しの前なのかも
80メロン名無しさん:2006/12/04(月) 21:33:01 ID:???0
赤坂出ないかな
81メロン名無しさん:2006/12/04(月) 21:56:25 ID:???0
梨花が戦う決意を固めた後の世界、即ち皆〜祭編の間に割り込んできたシナリオで
詩音をぐぎゃらせるフラグは梨花がその努力で全て潰している、よって詩音が
沙都子をどうかする可能性はないと確信している…てのが一番理想的なんだが

82メロン名無しさん:2006/12/04(月) 21:59:06 ID:???0
>>80
赤坂からの電話をキョンが受けて古泉と間違えるとか
83メロン名無しさん:2006/12/05(火) 00:01:54 ID:???0
>>82
声優ネタかよw
84メロン名無しさん:2006/12/05(火) 00:12:41 ID:???0
またこんなパクリスレ見つけたよ、全くひぐらし厨は何をやってるんだかほんとあきれる。
85メロン名無しさん:2006/12/05(火) 08:38:40 ID:???O
>>78
てことは梨花は詩音→沙都子の恨みを知ってはいるんだな
86メロン名無しさん:2006/12/06(水) 14:02:56 ID:???O
ひぐらしもハルヒも2期の話が出てるんだな
87メロン名無しさん:2006/12/06(水) 21:18:59 ID:???0
>>84VIP乙
88 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/06(水) 23:30:04 ID:???0
TIPSを入手しました。

≪例1.園崎詩音≫

6月X日(綿流し3日前)
 夜、魅音から電話があった。私の学校の男の子を綿流しに連れて来いと言われた。何か色々と
理由をつけていたが、要するに知り合いになりたいのだろう。そういうことには慣れてない
お姉らしく、冷やかすとすぐに慌てて微笑ましい。
 思春期の悩みを存分に味わう魅音がうらやましくないと言えば嘘になる。私には、悩みの
対象すらいないのだから。大好きな悟史くんが、いないのだから。だからって魅音を妬むのは
筋違いだし、私に協力できることがあるなら、喜んでお姉のために働こう。
 あれから一年、私は悟史くんのいない生活に何の疑問も持たなくなってきている。もちろん、
早く帰ってきて欲しいという思いは今でも持ち続けている。でも、雛見沢の禁忌とされている
オヤシロさまの崇りについては、迂闊に喋ることすらできない。そして、崇りとともに悟史くんの
存在も風化していき、みんなで忘れ去ろうとしている。
 どこか放っておけない危うさがあって、だけど純粋で、やさしくて、そんな彼の存在を、
温かい雰囲気を、無かったことにしないで……

6月X日(綿流し2日前)
 魅音の頼みどおり、前原圭一を綿流しに連れていく約束を取りつけた。夜、そのことを報告。
受話器の向こうで浮かれてる姿が目に浮かぶ。楽しそうだ。
 電話を切って、胸の中で何かが渦巻いているのを自覚し、両手を当ててそれが収まるまで
深呼吸をする。なんだこれは。

6月X日(綿流し1日前)
 涼宮ハルヒと図書館へ行った。相当な変わり者という評判の彼女に最初は少し敬遠していたが、
話してみるとなかなか気が合いそうだ。
 図書館で、鷹野さんと偶然会った。久々だったので、何となく気まずさを感じたけど、向こうは
以前と変わらない態度で接してきた。
 オヤシロさまの崇りに興味を示した涼宮ハルヒに、スクラップ帳を見せて詳しく解説をしていた。
去年私が聞いた内容と異なる部分もあったが、鷹野さんも色々研究を続けているのだろう、おそらく
最新の論考を交えたものを披露したに違いない。
 涼宮ハルヒは、食い入るような目でスクラップ帳を覗きながら、鷹野さんの言うことにいちいち
大きくうなずいては、その度に満たされた表情になっていた。何がそんなに面白いのか。
 帰り際、鷹野さんはもったいぶりながらもスクラップ帳を涼宮ハルヒに貸してあげると、彼女は
欲しがっていたオモチャを買い与えられた子供のように喜々としながら帰っていった。

 昨日から胸の中でグルグルしてるものが消えない。涼宮ハルヒと話している時なんかは、それを
忘れることができるけれど、一人になると、また……

6月X日(綿流し当日)
 飲みすぎた。気をつけよう。
89 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/06(水) 23:32:14 ID:???0
6月X日(綿流し1日後)
 古手神社の祭具殿、境内の中で一二を争うほど神聖な場所、雛見沢で聖域中の聖域とされる
その場所は、厳重な鍵がかかっていた。……が、今年になって当主の古手梨花の要望で南京錠に
替わった。そして綿流し奉納演舞の最中は、祭の参加者全員が社に集まるため、祭具殿周辺は
その日のその時間が最大の死角になるという。もちろん、侵入するに際しての死角。
 昨日の綿流しで、鷹野さんが不意にそんな話をしてきた。みんなで奉納演舞を見るために
移動を始めたその時のことだった。私と、涼宮ハルヒを共犯者に選んだのは、図書館で話した
ことで勝手に連帯感でも抱いたのだろうか。それはともかく、私たちは鷹野さんの誘いにのり、
富竹さんのピッキングによって祭具殿の侵入に成功した。
 中は鷹野さんが予想していたとおり、拷問器具が所狭しと並んでいた。彼女は持ってきた資料と
現物を見比べては、拷問器具の使い方なんかを頼んでもいないのに解説してくれた。この人の
趣味は、本当によく分からない。
 もっと埃をかぶって蜘蛛の巣でも張ってるかと思ったが、そんなことはなかった。御神体、
つまりオヤシロさまを奉った祭壇は小奇麗で、花を供えた花瓶の下にハンカチが敷いてあった。
 演舞が終わる頃になって、富竹さんがそれを知らせ、名残惜しそうな鷹野さんと私たちは
祭具殿を後にした。気のせいじゃなければ、たぶんこの時からだと思う。変な足音が耳につく
ようになったのは。
 涼宮ハルヒは終始落ち着いた顔で祭具殿の中を見学していたが、驚くべきは、鷹野さんの
解説に相槌を打つにとどまらず、時々会話を成立させていたことだ。例のスクラップ帳で
律儀に綿流しの予習でもしてきたのか。やっぱり不思議な子だ。

 私が祭具殿侵入の誘いにのったのは、確かめたかったからだ。
 綿流しとは、腸流し。本来の意味は、オヤシロさまが決めた人間の腹を裂いてその腸を流す
儀式から由来する。そのための拷問器具が園崎家の地下室にあり、また祭具殿にもあるという。
それは、その儀式になぞらえた風習が、雛見沢を支配してきた公由・園崎・古手の御三家の間で
脈々と受け継がれてきた何よりの証拠になる。また、オヤシロさまの崇りを起こしてきたのは、
雛見沢の風習を蘇らせようとする狂信者、あるいは御三家の人間などが考えられるが、拷問具の
保有という点を重視するなら、御三家が関わっている可能性が高い、というのが鷹野さんの説だ。
 逆に、祭具殿の中にそんなものが無かったら?園崎の家に拷問器具があるのは、その立場から
考えて不自然ではないともいえるが、古手神社は少し事情が違う。園崎家と違い、そんなものが
必要になることはないはず。だから祭具殿に拷問器具があるということは、オヤシロさまの崇り
との関わりを示すことになる。祭具殿に拷問器具がなければ、鷹野さんの説を否定できる。
 だからと言って、失踪した悟史くんが生きていることの証明になるわけではない。でも、
悟史くんが殺されたかもしれないという考えからわざと目を背けてきた私に、真実を確かめる
機会が与えられた。悟史くんがいなくなってから、ちょうど一年の綿流しの日に。
 祭具殿の中は、鷹野さんの説が正しいことを、つまりオヤシロさまの崇りが御三家主導、
もっと言えば園崎主導を確信させるものだった。しかも拷問器具が置いてあるだけでなく、
最近人が出入りした様子まであったのだ。
90 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/06(水) 23:35:49 ID:???0
 綿流し後、恒例の宴会で私が耳にした言葉……「北条鉄平も殺された」とは何を意味するのか。
悟史くんの叔父は、雛見沢の敵、園崎の敵である北条家の人間。去年叔母が殺され、今年叔父が
殺された。あまりにも順番どおり。その順番に従えば、今年消えるのは沙都子ということになる。
 「北条鉄平も殺された」なんてまるで他人事のような言い方で、にもかかわらずしっかりと
鬼婆のところに伝わるあたりが、いかにも園崎家のやり方らしい。そして「北条鉄平も」と言う
からには既に一人殺されているはず。その一人が沙都子なら、何ということだ、綿流しが終わって
宴会までのわずかな時間で二人とも抹消したのか。もはや疑いようはない、これは予定されていた
ことなのだ。
 頭の中で点と点が繋がった。園崎家に行こう。魅音が学校から帰ってくるのは何時ぐらいだろう。


 予想通りというか、魅音はオヤシロさまの崇りへの園崎関与を認めなかった。
 今年の崇りはどうだっていい。去年こいつは悟史くんを消した。それを認めなかった上、
私がどんな思いをしてきたのか分かった上で、素知らぬ顔でうちの学校の男の子を紹介しろと、
ふざけたことをぬかしていたわけだ。
 いくら問い詰めてもシラをきる魅音を見ているうちに、何かが弾けた。3日間、ずっと胸の中で
うごめいて、回り続けていたものがどんどん大きくなって、暴れながら頭のほうまで上ってくると、
耳の内側から爆発音が聞こえたような気がして、私は真っ白になった。気付いた時には、意識を失った
魅音を見下ろす私の手にスタンガンが握られていた。そして私は自分の行動原理に何の疑問も持たずに、
地下室に魅音を運び、牢にぶち込んだ。
 驚いたのは、沙都子が生きていたことだ。魅音を運び終えて家屋に戻った直後に、呼び鈴が鳴った。
監視モニターに映し出されたその姿に我が目を疑ったが、どうやら醤油だか何だかをお裾分けして
もらいに来たらしい。買い物袋を持った彼女を邸内に招き入れた。
 こいつも、悟史くんがいなくなった原因の一つだ。こいつが甘ったれてるから、優しい悟史くんは
叔母の虐めから庇いつづけ、ついには耐え切れなくなったのだろう。こいつだけは、崇りで消されても
構わない人間。なのに、何でまだ生きてるの?
 玄関から家の中に入り、廊下を歩きながらそんなことを考えていると、再び私の胸に黒い感情が渦を
巻いた。台所まで来たところで振り向く。ポケットにしのばせておいたスタンガンを素早く取り出し、
スイッチを入れて沙都子にあてると声も出さずに倒れたので、そのまま地下室まで運んだ。
 地下拷問室では魅音が目を覚ましていた。何かぎゃーぎゃー喚いていたが、相手にせず、その声で
沙都子の意識が戻ってしまわないうちに、手ごろな器具を探す。拷問室だけあって、手足を縛り体の
自由を奪うような物は豊富にある。身長が足りないせいか、どれもサイズが合いそうもないので、
上から吊るすタイプのもので両手を縛る。それとセットになっているのか、足を縛るためと思われる
ロープ付きの拘束具が床にあったので両足に取り付ける。どことなくSMテイストだけど、まぁ、
似たようなものか。
 一仕事終えた私は、再び家屋に戻り、居間で今後のことを考えた。簡単には殺すまい。特に魅音には
私と同じ苦しみを味わってもらおう。
91 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/06(水) 23:38:48 ID:???0
 しばらくすると、出かけていたのだろう鬼婆が帰ってきた。園崎家の現頭首、崇りの張本人だ。
こいつが口を割ることなどあり得ないだろうが、とりあえず他の二人と同じようにしておこう。
玄関に迎えにきた私が、まさか詩音だとは思うまい。後ろ手で隠し持ったスタンガンを目の前に
出されても、私が何をしてるのかも分からなかったに違いない。なされるがままに、電流を受けて
倒れてくれた。そして魅音らと同じように地下室に運ぶ。さすがに三人も運んで疲れていたのか、
拷問室へと続く長い階段の途中で手が滑り、背負っていた鬼婆を落とす。それが足元に絡みつき、
危うく転びそうになったが、伏せるようにして階段に手をつき、何とかこらえる。しかしその拍子に
鬼婆はそのまま転げ落ちてしまった。
 慌てて階段を駆け降りる。地下室までの階段は結構長い。鬼婆のもとにいき体を起こすと、頭から
血が流れ出す。首が不自然に傾いている。まさかと思い、持っていたジッポを目に当ててみても、
反応が無い。やがて焦げ臭さが漂い、私は鬼婆が死んだことを直感した。何てことだ。どっちにしろ
鬼婆から真実を聞きだすことなどできなかっただろうが、こんなあっさり殺してしまうとは!口を
割らないのであれば、崇りの張本人に相応しい死を与えてやりたかったのにッ!!苦しむことなく、
簡単に逝きやがって!!!
 死に際まで憎々しい鬼婆をもう一度背負う。自分が取り返しのつかないことをしている自覚は
あったが、頭の中は冴えきって落ち着いている。拷問室への奥へと進むと、目を覚ました沙都子と
魅音がやはり何か喚いているが、耳には入ってこない。この拷問室の一番奥に、隠し井戸がある。
園崎家そのものの最深部と言ってもいい、この井戸の中にはいくつもの死体が眠っている。私は
躊躇うことなくそこに鬼婆の死体を捨てた。


 私は、園崎家に何をしに来たんだろう。魅音に本当のことを話してもらいたかった。悟史くんが
生きてるなら、いや生きていなくても、本当のことを教えて欲しかった。
 けど、それが叶わないことを心のどこかで自覚していたのかもしれない。もう悟史くんの行方は
永遠に知りえないことを、分かっていたのかもしれない。魅音たちを地下室に運ぶ作業を、やけに
冷静にこなしていた自分を見ていると、最初から復讐を考えていて、魅音をその口実に利用した
だけなんじゃないかと思えてくる。
 いつのまにか足音がはっきり聞き取れるようになっている。私が歩くとついてくるその足音は、
一歩多く聞こえる。振り返っても誰もいないのに。
92 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/06(水) 23:41:09 ID:???0
6月X日(綿流し2日後)
 今日は魅音になりすまして学校に行った。誰も気付かない。
 沙都子が行方不明になったことが部活の連中に伝わっていた。同居人の古手梨花が昨日のうちに
話したんだろう。適当に周りに合わせていたら、どういう理屈か知らないが、放課後一緒に沙都子の
実家に行くことになった。叔父も殺されているというのに。
 沙都子の実家で、梨花は北条鉄平が殺されていることにやたら驚いていた。
 このとき私は、二つの疑問を抱いた。
 一つは、大石の言っていたこと。同居していた間宮リナ?園崎組といざこざ?その単語だけで
考えれば、北条鉄平は何か園崎組とのトラブルを抱えていて、それが理由で殺されたようにも思える。
もちろん、それを今年の崇りとして実行したと言えなくもない。けどもし、単に組関係の問題で、
鬼婆への報告の「北条鉄平も」というのが、その間宮リナという人物に続いて北条鉄平を殺害した
ことを意味していたなら、沙都子が生きていたことともつじつまが合う。合ってしまう。それは
つまり、私の、勘違い……?
 もう一つは、古手梨花。何故、北条鉄平が殺されていることに驚く?祭具殿の中身は御三家の
崇りへの関与を示すもの。幼少とはいえ、古手家当主に今年の崇りが知らされていないはずがない。
いや、御三家の力関係、事実上園崎家が筆頭であることや梨花と沙都子の同居関係などを考えれば、
あるいは知らされていないかもしれない。あれ……?今年の崇りっていうか、沙都子は私が監禁
したんだから、古手梨花がそれを知っているわけないじゃないか。
 どこがおかしいんだろう?私の考えを繋ぐ線の裏側に、それと平行してもう一つの線が浮かぶ。
事実という名の線が。北条鉄平は崇りとは関係なく園崎組とのトラブルで間宮リナとともに殺された。
そして私が沙都子を監禁したので、行方不明になったと思い古手梨花が沙都子を探す。そこで初めて
北条鉄平が殺されていることを知った。
 私の背中に、過剰な冷や汗が滲み出た。今年の崇りなんて、なかった……?
 いや、違う。崇りはあった。
 今まさに私が起こしてるじゃないか。
93 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/06(水) 23:43:45 ID:???0
 前原圭一から電話があった。瞬時に思いついた。魅音に私と同じ苦しみを与える方法を。
 綿流しの日、せっかく連れてきてやったのに魅音のやつはあまり話してないように見えたが、
意外と上手くいってるのか、前原圭一からの用件はデートの誘いだった。
 私は、魅音のふりをして、ゆっくり話がしたいという理由をつけて園崎家に呼んでみた。
前原圭一は最初少しためらっていたが、結局来ることになり、行き方と場所を伝えた。
 一時間もしないうちに前原圭一がやってきた。門のところまで迎えにいくと、少し照れくさそうに
していた。家屋まで案内するふりをして横に並び、ポケットからスタンガンを取り出し前原圭一に
押し当ててスイッチを入れる。気を失ったところで、地下室まで運んだ。ちょうど背丈にあった
十字型の拘束具をみつけたので、そこに括りつける。沙都子のやつはすっかり元気をなくしていて、
死んだ魚のような目をしている。魅音は相変わらずうるさくて、泣き喚いて身の潔白を訴えてくる。

 準備が整ったところで、家屋に帰ってきた。縁側に座り、自分がしたことを、これからしようと
していることを冷静に考える。魅音の目のまえで前原圭一を殺し、北条沙都子を殺し、そして魅音を
殺すのだ。
 なんのために?誰のために?悟史くんのため?私自身のため?
 何か大切なこと、忘れていない?
 どれぐらいの時間、考えていたのか。いつのまにかすっかり日も落ちて、辺りは暗くなっていた。
 ……答えなんて無い。これで幕引きだ。もう後には戻れない。
94メロン名無しさん:2006/12/07(木) 02:09:30 ID:bfQSNb2PO
GJ!
95メロン名無しさん:2006/12/07(木) 02:16:56 ID:bpSRhIsX0
職人さんGJです!!
この日記はいつ頃書かれた物なんだろう?
それとこの詩音がSOS団をどう巻き込んでいくかが気になる
まあ魅音とSOS団に繋がりがあまり無いから
連れてきて拷問って展開は難しいんだろうけど
96メロン名無しさん:2006/12/07(木) 14:20:17 ID:???0
つまりこの話は目明し+罪滅し編のような話ということになるのか。

ここから、雛祭り編みたいな大団円に持ち込むのは難しいだろうな...。

97メロン名無しさん:2006/12/07(木) 14:33:24 ID:???0
作品の特徴としてみた場合、ひぐらしとハルヒは初発の動機付けは良く
似ている。

運命を覆して神に成り上がろうとした鷹野とその他大勢の大衆の中の一人
であることを嫌がったハルヒ。でも、そこからは違う。努力に努力を重ねた
鷹野に対してハルヒは嫌がったら即、神になったんだから。

鷹野のライバル羽入ともハルヒは違う。何百回と運命を繰り返してやっと
最高のカケラの組み合わせに到達した羽入と「宇宙人、超能力者、未来人は
私のところに来なさい」と宣言しただけでその状態を実現してしまったハルヒ
とでは。(そこがハルヒは世界系でひぐらしは社会派と言われる所以だが)

ただ、軍事利用価値で見た場合は、ひぐらしに出てくる寄生虫よりハルヒの
方が利用価値はある。
98メロン名無しさん:2006/12/07(木) 14:47:01 ID:???0
>>95
目明しでレナがやった名推理を今回は古泉がやったわけだ。
目明しでは梨花は返り討ちに合い、逆に詩音の狂気を加速させるが
今回はSOS団が付いているから同じような結末にはならないだろう。

罪滅ぼしでのレナと圭一の戦いみたいのが詩音とSOS団の間で展開
するのでないか
99メロン名無しさん:2006/12/07(木) 15:05:16 ID:???0
>>98
レナの場合は「月をバックに屋上でライバルと一騎討ち」(+梨花が注射してた?)
という古来より伝わる最強の説得方法で正気に戻したが、詩音にそれが通じるか…?

それと拾いもんだが、これは…
http://vista.rash.jp/img/vi6547099917.jpg
100メロン名無しさん:2006/12/07(木) 15:07:13 ID:???O
まあアレンジはされてるけど大筋は目+罪だろうね
ハッピーエンドは無いんじゃない?詩音とレナはすでに人を殺してるし
ひとつ気になるのは、この詩音は発症してるのかな?足音は聞こえちゃってるみたいだけど
101メロン名無しさん:2006/12/07(木) 17:36:01 ID:???0
雛祭りの沙都子だって、自分の両親を過去に殺してるのだけど...
102メロン名無しさん:2006/12/07(木) 17:56:57 ID:???0
雛祭りの場合、元々、村八分にされていた一族が悟史・沙都子の兄弟の手で
葬られても誰も悲しまないから内々に話が済んだだけこと。
 
口の悪い言い方をすれば悟史・沙都子が最終的に村に受け入れてもらえたのは
村の嫌われもんを村人の手を汚さす自分たち自身で葬った功労でとも言い換え
られる。

園崎頭首が死んだら内々でとはいかんだろう。(詩音は少なくとも犯罪者として
逮捕されざるえないだろう)
103メロン名無しさん:2006/12/07(木) 18:04:22 ID:???0
そうだな、そもそも、ひぐらしの祟りの構造を作ってるのは

A、犯罪を病気と言って処理し、被害者を祟りといって処理する。

B、犯罪者の隔離を入江機関という極秘機関が行い、村の政治中枢(園崎家)が
そのことを何も知らない。

C、にも関わらず、知ったふりを続けている。------せいだからな。
104メロン名無しさん:2006/12/07(木) 18:29:02 ID:???O
沙都子を受け入れたのはお魎が心底ではそういうのを終わらせたかったからじゃないの?
村の嫌われ者を葬った功労みたいな描写あったっけ?

ところで何で雛祭りなんだぜ?
105メロン名無しさん:2006/12/07(木) 18:30:13 ID:???0
罪滅ぼし篇がハッピーエンドでないのは屋上での決闘、レナ逮捕の後、
雛見沢大災害が起こったからだろう。もし、それを回避できればそれは
それでハッピーエンドだろう。

つまり、詩音がどうしたレナがどうしたは単なる前フリの話で、彼らの
欠けた状態で雛祭りの話をやれば済むだけのこと。
106メロン名無しさん:2006/12/07(木) 18:34:02 ID:???0
>104
ないけど、北条一家が死んだことは綺麗にスルーされている。「事故でした」って。
107メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:02:19 ID:???0
>>101 >雛祭り
おそらく祭囃し編のことだろうか?
あと沙都子は祭囃し編に限らず全ての世界で両親を突き落している
>>104
昭和58年の時点で、既に村人達は北条家を悪く思っていない。
むしろ沙都子を不憫に思っているが、“オヤシロさまの祟り”と園崎家が恐ろしい
意図的に沙都子と関わらないようにしている
お魎は悟史の失踪(四年目の崇り)がきっかけで、雛見沢を変える新しい風が欲しいと思い始めた
>>105
レナ・詩音が殺害を犯した時点でハッピーエンドではない
竜騎士07本人も 崇殺し編の圭一が殺人をうまくやってハッピーエンドとしなかったように
殺人を否定している(祭囃し編スタッフルーム参照)
108メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:02:31 ID:???0
だいたい、「そういうのを終わらせたかった」の「そういうの」とは北条家
が村八分されている状態のことで、北条家連続怪死事件のことではない。
何故、「そういうの」を終わりにしたかったのかといえば、敵対していた
一族がみな死んで残ったのが沙都子(並びに監禁されている悟史)だけに
なったからに他ならない。

もし、北条家が村人全員から愛されているならば、「そういうの」で水に
流さないだろう。(誰かがこの怪死の謎を解こうとし始めるだろう)
109メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:10:15 ID:???0
>>107
二次創作者はハッピーエンドの基準が原作と別でもいいんじゃないかな?
110メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:12:06 ID:???0
北条夫妻はダム推進派で、当時、お魎に罵倒をあびせたり
死んだ夫のことを罵ったりして、堂々と敵対していた
雛見沢の住人に対しても、喧嘩を売るような行動・言動を繰り返していたので
ダム工事の全盛期では嫌われてもしかたない
鉄平と妻は、兄夫婦のとばっちりで肩身の狭い思いをしていたが
ダム工事が中止になってからはそんなことは無くなって、その後はむしろ本人達に原因があったからだろ?
111メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:18:55 ID:???0
>>109
まぁ、確かに終わらせかたは作者さん次第だと思う

けれど、そういった意味だけではなくて
殺人をした時点で症候群を発症している可能性が高い
少なくとも詩音は足音を聞いているし、L3程度まで発症していることは確かだと思う
症候群を発症してる以上、別の形で惨劇が起こる可能性も否めないわけだから……
112メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:20:20 ID:???0
>>110、だから論点がずれてる。
問題なのは
「竜騎士07本人も 崇殺し編の圭一が殺人をうまくやってハッピーエンドとしなかったように
殺人を否定している(祭囃し編スタッフルーム参照) 」

にも拘らず、祭囃で沙都子の殺人がスルーされていること。

で、それを責めているのでない。だったら、レナや詩音が殺人をやっても
ハッピーエンドもありじゃない?と言ってる。
113メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:23:26 ID:???O
>>107
まったくそうだと思う

>>109
このスレの話だと何をハッピーエンドとするかは微妙だよな
梨花が死ねばキョンたちは帰れるかもしれないんだから
逆にキョンたちの誰かが死んで梨花の仲間が全員生き残ったらどうなるんだろう
114メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:27:15 ID:???O
ちょw流れ速いw

>>112
原作的には梨花基準じゃないかな?
昭和57年以前は切り捨てられてる感じ
だから詩音やレナが殺人をおかしても梨花的に納得いく形ならハッピーエンドになるかもな
115メロン名無しさん:2006/12/07(木) 19:52:16 ID:???0
レナ・詩音が殺人をした以上、症候群を発症(悪化)させた可能性は大
(実際、殺人をした人間は全員症候群が悪化してるし……)
レナや詩音も同じような治療を受けることができるかは難しい(悟史のように注射がうまく効かない場合もある)し
一度疑心暗鬼に囚われたら、圭一のように入江に不信感を抱くだろう
注射器を使っての強硬手段をとっても抵抗されたり、梨花のように返り討ちにあうかもしれない

レナの殺人はまだ正当防衛(過剰防衛?)の域だし許せるかもしれないけど
詩音はこの展開だと救われることは難しいかもしれない……

ハッピーエンドの定義だけど 原作だと梨花基準で
『仲間達と共に昭和58年の夏を越える』こと
一人でも欠けたり、症候群で再起不能になっては意味が無い
116メロン名無しさん:2006/12/07(木) 20:16:55 ID:???0
どっちにしろ、皆〜祭編をプレイした後ではお魎さんが悪人には思えないんだな。
できれば殺さないで欲しかった…( ノД`)
117メロン名無しさん:2006/12/07(木) 20:34:32 ID:???0
>>113
SOS団メンバーが死んだら、こんどはハルヒパワーでループ開始だろう

>>116
園崎家現当主として鬼を演じなければいけなかったんだよな……
双子が生まれたとき詩音を殺さなかったり、おはぎを圭一に作ったり
茜さんと2人っきりの時は縁側でお茶してたり、大臣の孫のことを心配したり
本当はひぐらしキャラ一のツンデレキャラなんだよ
118メロン名無しさん:2006/12/07(木) 20:55:10 ID:???0
>>115
梨花の仲間の定義に詩音が入ってるかどうかが微妙な所だな
祭編では入ってたみたいだが
119メロン名無しさん:2006/12/07(木) 22:03:14 ID:???0
。・゚・(ノД`)・゚・。
お魎・・・・
・・・・
・・
>>99(*´∀`*)レナ様かあいいよレナ様
ひぐらし全キャラ書いて欲すぃ
120メロン名無しさん:2006/12/07(木) 22:11:09 ID:???0
ところでこの話では、富竹はどうなってるの?
焼死体のほうは、出ているみたいだけど・・・
121メロン名無しさん:2006/12/07(木) 22:31:32 ID:???0
死んでるよ
大石が焼死体について話す下りで富竹も殺されたって言ってる
122メロン名無しさん:2006/12/07(木) 22:34:48 ID:???0
>>121
つまり、かなりヤバイ状況だということか・・・
123メロン名無しさん:2006/12/07(木) 22:40:27 ID:???0
時報に決まってるじゃないですか。解決編じゃあないんですから。
そういやえらく印象薄かったな今回。死に様がかなり強烈なはずなのに。
それとも今回は普通の死に様だったんだろうか。
あと詩音の日記見る限り、今回は神社の中に入らず外で合図してたって感じだな。

そういえば、大石って毎回その世界での重要キャラに接触するよな?
俺はてっきり鬼隠しよろしくキョンが事情聴取されるかと思ってたが…
そして大石に接触されたキャラは大抵病状悪化…
まさか…
124メロン名無しさん:2006/12/07(木) 22:46:25 ID:???0
富竹ホントに時報の役目しかなかったなw
カワイソスw
125メロン名無しさん:2006/12/07(木) 22:54:45 ID:???0
>>123
ハルヒが事情聴取されてるからそうだろうな。
富竹の死が印象薄いのも大石がハルヒに接触した下りがまだ描写されてないからだろうね。
126メロン名無しさん:2006/12/08(金) 00:17:24 ID:???0
そういえばハルヒは、ルールXの疑心暗鬼を最も煽る存在である
鷹野と大石両方の接触を受けているんだよな……鷹野からスクラップ帖も受け取ったみたいだし
富竹と鷹野の死を知ったハルヒはどういう行動をとったか描写もされていない……

SOS団が孤島に行く話では、ハルヒは他の人間を死を自分から望んだりはしない〜みたいな話があったけど
崇りの話に興味を示していたようだし、このまま無関係でいるってことはないだろうと思う
127メロン名無しさん:2006/12/08(金) 00:55:46 ID:???0
ぶっちゃけそれがこの話の核心だと思ってる。
詩音もある程度フラグはあったし、原作ふまえれば今回のTIPSも、そうなるだろうなって感じはある。
ハルヒの場合はフラグになってるはずの出来事は結構あったのに、
肝心のハルヒ自身のことが何も書かれてこなかったし
128メロン名無しさん:2006/12/09(土) 00:10:05 ID:???0
ハッピーエンド云々の定義が出てるけど、終わり方は作者さん次第かな。
レナ・詩音が救われるかどうかについてだが、彼女達の殺人を納得できるかどうかだと思う。
まぁ、個人的な見解では殺人なんてしてる時点で全員許せないんだけど
リナ殺害のケースはギリギリ許容できる範囲だと思う。
あの状況じゃあ殺さなければこちらがやられていたんだし、この場合は過剰防衛になるのかな?
でも、鉄平を殺したのはマズいか……あれは明らかに悪意を持って殺すつもりでやったんだし…
詩音はこれからの展開でどうなるか

あと、ハルヒの状況がやっぱ気になるな
129メロン名無しさん:2006/12/09(土) 17:50:18 ID:???0
手段としての殺人は否定してるけど、脳の病気による殺人はしょうがない
って感じじゃね?

むしろ脳の病気による殺人を許せないのが人の罪みたいな。
130メロン名無しさん:2006/12/09(土) 18:46:49 ID:???0
罪までと祭でハッピーエンドの定義が変わってるからな。

罪まで→いかなる理由があろうと殺人を犯せば幸せになれない
祭→殺人を犯しても病気ならしょうがないしそうでなくても赦される
131メロン名無しさん:2006/12/09(土) 20:23:45 ID:???0
まさかとは思うが、ハルヒがゲーム「ひぐらしのなく頃に」にハマったせいで
北高ばかりか古泉の機関や未来人、果ては情報統合思念体に至るまで
ハルヒパワーでまるごとゲーム世界に取り込まれてた、なんてオチだけは勘弁な
132メロン名無しさん:2006/12/09(土) 20:31:03 ID:???0
圭一は罪滅し編で自分の犯した罪(襲撃事件・鬼編の殺人)を受け入れてるわけだけど
北条兄妹は両親・叔母を殺したのにお咎めなしだからなぁ

まぁ、毎日3本の注射を打たないと錯乱or植物人間状態 で
それが罰だと思えなくもないが……
133メロン名無しさん:2006/12/09(土) 21:54:31 ID:???0
赦される≠ハッピーエンド


後、沙都子にせよ悟史にせよ殺人確定はしていないよ。
イリーはそう確信したってだけ。

北条夫妻
 誰かが突き落とそうとしなくても勝手に柵が壊れて落ちた可能性がある@私F
 この時点で沙都子は重症(発言や行動に意味ナシ)
玉枝
 どっからどこまでが山狗の情報操作かわからないけど殺人確定させるのは早計。
 悟史は重要な場面で失敗する。
 この時点で悟史は重症(発言や行動に意味ナシ)
 ってか殺人直後の痕跡(返り血とか)を要領良く消せたとも思えない。

出題編でのトミー死因と同じく不明領域なんだと思う、この辺りは。
134メロン名無しさん:2006/12/09(土) 22:32:18 ID:???0
じゃあ真に叔母を葬ったのは山狗だったのかな。でも目的がなぁ。
57年の時点で鷹野の目的は研究続行より終末作戦にシフトしてた筈だから、
悟史が4年目の祟りを下すのを手伝ってまでサンプルを欲しがったとは思えない。

後のアフターケア(替え玉のヤク中&名古屋駅の偽悟史)は彼を庇ったのではなく
あくまで雛見沢症候群の患者の存在を露見させないためだろうし。
135メロン名無しさん:2006/12/09(土) 22:48:07 ID:???0
CSやアニメオリジナルだと、2年目以降の怪死事件の犯人は全て山狗の
仕業にするかもな。
136メロン名無しさん:2006/12/09(土) 22:51:33 ID:???0
>>133
北条兄妹より鷹野の扱いの方がスッキリしない
病気でもないのに梨花両親殺してるのは確定だからな
鷹野に救いを与えるにしても長期間ムショ暮らしだけど富竹が待っててくれるくらいで良かったと思う。
入江の引用による論文発表はまだしも、
お咎め無しで社会復帰の示唆までされるってのはやり過ぎかと
137メロン名無しさん:2006/12/09(土) 22:55:48 ID:???0
祭囃子にはちょっといただけない部分はあるよな。
CSやアニメ二期ではどう扱うのかね。
138メロン名無しさん:2006/12/10(日) 00:30:29 ID:???0
>>137
あのアニメスタッフなら鷹野を殺してハッピーエンドにするかもな。
CSは竜騎士の監修が入っているらしいから、捕まえて終わりかな。
139メロン名無しさん:2006/12/10(日) 01:07:31 ID:???0
祭囃子
単純に「みんな幸せになって良かったなぁ」とか思ってた俺…
140メロン名無しさん:2006/12/10(日) 06:42:36 ID:???0
鷹野の病気の有無についてもハッキリはしていない。
機密の度合いからいってもムショとか無理でしょ。
今まで努力を重ねて築いてきた地位が無くなったとかで十分だと思う。
古手夫妻は入江機関の秘密を嵩に威圧的な要求通そうとしてたし。
141メロン名無しさん:2006/12/10(日) 12:04:23 ID:???0
さすがに2年前から発症してたってのはあり得ないでしょ
142メロン名無しさん:2006/12/10(日) 13:26:07 ID:tnlRGp8W0
そもそも本当に発症してたかも疑わしい
富竹が鷹野を庇うために嘘をついた可能性もある
143メロン名無しさん:2006/12/10(日) 13:27:42 ID:???0
                       ,. -‐ ァ ー─- 、
                      /   l      \
                     /     」 _      ヽ
                      l _,. -‐'´   `ヽ、    ヘ   
                    _ノ´ __       _> 、_}
                    L_ィ7´ニ、_`7ー=ニ¨ー、个17ハ   
                    ハli{ ィrュ、{  __イヱュ、 川 l l|
                      lrく ヒfリT¨「 ヽしリィーイ¨Yリ    呼んだかい?
                     {`二´ノ  `ー--‐′/ ノ    
                          `!  、 ` ´ _,   ,イ´     
                      ヽ、  ̄ ̄  / |  
                         >、 _,. ィ´   L _    
           _/⌒ヽ    __,,.ィ´}          /    >ー 、
/⌒ヽ      _ ∠、     `く  ̄    / |ト、__,,.. イ  /   ´ ̄`ヽ、
|   ト 、 ,イ    ト、     \ /_/  l!     /   /            ヽ
|  /  Y {   _ノ }    r'⌒)/´    ヽ、_ /   l  ,'        l
|     ノ `ニ´‐ ´ _ ‐ ´ //        〉Y〈      |   l         |
ヽ    ⌒ヽ  _ -‐´_. -‐¨´  {       / ノ l  `ヽ |  l          l
  \     Y__ - ¨}      ヽ  __  `¨´し′    ヽ  ヽ         ハ
   `ヽ、   _ イ       , -〉´-- ──     `ヽ、  `ーィ^ヽ       l
      「 ̄     ヽ     / ,'             ー-=イ   ヽ       |
      /        }  /   |                  /    |       |
144メロン名無しさん:2006/12/10(日) 13:31:04 ID:???O
エロいなトミー。あんな体した鷹野じゃ仕方ないが。
145メロン名無しさん:2006/12/10(日) 18:04:23 ID:???0
つーか鷹野は完全な悪役だろ。北条兄妹と同じ扱いで考えるのは無理があると思う。
煽られたとはいえ、自分の目的の為に2000人殺すキチガイだぜ?
そうでなくても、境遇を知りながら沙都子を解剖しようとしたり、梨花の両親を殺したりしてるしな。
146メロン名無しさん:2006/12/10(日) 18:11:20 ID:???O
鷹野の中では
お爺ちゃんの論文>>>>>>>>>>>>>>>>>2000人の命
147メロン名無しさん:2006/12/10(日) 18:58:15 ID:???0
>>145
正直な話、鷹野自殺エンドでもよかったと思う。
自分も鷹野は十分キチガイだと思うし・・・
情けをかける必要はなかったとは思うけどね・・・

まあ、竜騎士としても色々迷ってはいたんだろうね、鷹野の扱い。
鷹野を葬り去るのは二次創作やオリスクでやってくれって事だろうね。
148メロン名無しさん:2006/12/10(日) 22:57:11 ID:gZErj7gq0
あげ。
149メロン名無しさん:2006/12/11(月) 22:41:26 ID:???0
保守
150メロン名無しさん:2006/12/11(月) 23:42:44 ID:???0
てか赤坂と小此木とかでない?
151メロン名無しさん:2006/12/12(火) 00:05:55 ID:16BVMvIM0
ハルヒってさ、
不思議ネタにはパクッと食いつくけど
相手が自分を利用しているかどうかには敏感で
独善ながらも対抗策を練ってから行動するんでないかい?
152メロン名無しさん:2006/12/13(水) 00:34:32 ID:???0
漏れも皆編終了直後は鷹野マジ頃す!とか思った。
でもあまりにファンの間で嫌われまくってるんで竜騎士としては
流石に可愛そうになってあんな結末になったんじゃないか。
小此木も同様、最後は憎みきれない奴になってた。
悪役とはいえ自分の生み出したキャラだしな。
153メロン名無しさん:2006/12/13(水) 19:12:46 ID:???0
【早く】聖教新聞【やめたい】
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/mass/1143431280/
28 名前:文責・名無しさん 投稿日:2006/05/15(月) 21:23:02 ID:WunlRqig
学会員は本当に聖教新聞読んでるの?

29 名前:e-名無しさん 投稿日:2006/05/26(金) 08:01:25 ID:bWZqTJh0
一般紙よりは上等の読み物やき、100%読みゆうよ。

47 :e-名無しさん :2006/07/20(木) 12:56:09 ID:4BHhmVCN
ケータイに毎朝流せば済む読み物。
この読み物のために、パケット定額制を契約しても、ええぐらい。

紙に刷られゆうからこそ「○○箱に直行」もムリはない罠。
これだけの読み物をなぜ「わざわざ紙に刷りゆう」か?
2ちゃんではさんざんガイシュツ。自分でさがしてみよう。

66 :e-名無しさん :2006/08/11(金) 12:29:48 ID:ZiETS6lo
新聞はもう、ラテ欄の時代やない。
デジタルテレビにEPGが常識となれば、なおさら。
「EPGレスの格安受信機」なんて、できるわけありませんき。

アナログが存続するラジオ欄だけ残す。
聖教新聞が率先して、やってもええ

71 :e-名無しさん :2006/09/10(日) 08:23:50 ID:OGpBEO5F
「100%入信させる紙面」づくりのノウハウに、自信あり。
印刷受託新聞社の自紙には、そんなノウハウまったくないき
まっこと悔しい思いをしゆうぜよ。
http://blog.kansai.com/e-nanasisan
154 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/13(水) 20:48:07 ID:???0
 梨花ちゃんの家を出て、古手神社のふもとまで下りる。少し遅れて梨花ちゃんが来たところで
自転車に乗り、俺たちは園崎邸を目指す。
 いつもの帰り道、魅音と別れる岐路のところで、いつもとは違う方向に進む。ここから先に
行くのは初めてだ。しばらくすると、辺りの様子が変わり始める。
 路肩に金網、有刺鉄線などが張り巡らされて見る者を威嚇し、所々に監視カメラまである。
周りを囲む森や山は、すべて園崎家の私有地だそうだ。そして想像を裏切らない立派な門構え。
ここに来るまでの間、梨花ちゃんが雛見沢における園崎家の立場なるものを教えてくれたが、
百聞は一見にしかずといわれる通り、園崎家とは何かを視覚的に伝えてくれる園崎邸は、
常軌を逸した大邸宅だった。
 この雛見沢には古くから御三家というものが存在していて、村を治めてきたのだという。
現在では園崎家が事実上の筆頭格で、分家筋もあわせると興宮周辺まで勢力を持ち、表も裏も
牛耳っている。園崎本家とはすなわち、この辺一帯の支配者なのだ。その次期頭首が、俺たち
部活のリーダーである園崎魅音だというのだから驚きだ。
 とてもそんなお姫様には見えないが、……おっと、こんなことを口にしたら明日も首と胴が
繋がっていてくれる保障は無いかもしれない。
 とにかく、そんな園崎家に相応しい屋敷の門前で、俺たち4人は自転車から降りた。

 時代を感じさせる古い作りの呼び鈴を押す。が、誰も出ない。
「魅ぃはお魎と二人で住んでます。夜遅いですが、魅ぃがいれば出ると思います」
 何度か押してみても、反応は無い。
「こんな時間に出かけているんでしょうかね」
「風呂でも入ってんじゃねーのか?それかもう寝ちまったとか」
 すると梨花ちゃんは勝手に門を開けた。
「鍵がかかってないのです……昼間は人がいる時なら開けっ放しのこともありますけど、
夜に戸締りしていないのは変です……」
 そう言ってそのまま中に入っていく。
「おい、梨花ちゃん、いいのかよ?」
「へーきなのですよ」
 梨花ちゃんがそう言うならと、俺たちも一緒に園崎家にお邪魔する。
 だだっ広い庭の先に家屋があるが、灯りひとつついていない。そこに向かって歩いていると、
途中、小さな森の中がぼんやりと光っていることに気付く。
「なんだあれ?」
「まさか……」
 梨花ちゃんが少し足早にその光の方へと歩き始めたのでついていく。
 近くまで行くと、生い茂る雑草や枝葉に囲まれた鉄扉が魔物の口のようにぽっかりと開き、
地下へと続く階段の奥からもれている光であることが分かった。
 俺たちを先導していた梨花ちゃんは、立ち止まってわずかな時間身動きせずにいたが、やがて
背を見せたまま、冷淡な口調でこう告げた。
「キョン、長門、古泉。ここから下におりていきます。気をつけてください」
155 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/13(水) 20:50:06 ID:???0
 割と長いその階段をおりきって廊下を進むと、もう一つ大きな鉄扉があり細く開かれていた。
押し開けると、初めて見る俺でもそれが何か即座に理解できる拷問具が並び、さらに湿気と血生臭さが
入り混じった空気はここに来た人にどんな印象を与えたいのか分かり易く教えてくれ、十分すぎる
インパクトをもって瞬く間に俺を恐怖に包みこむ。だが、そんな空間すら、そこで繰り広げられていた
惨劇を際立たせるための演出にすぎないと思えるくらいの、壮絶な地獄絵図が待ち構えていた。
 十字型の台に横になってはり付けられ、頭から鮮血を流す前原君。その隣で、血にまみれた体の
所々に破けた服をのぞかせる沙都子が、両手を吊るされる形で両足とともに拘束されていた。手前には、
仁王立ちになりごついナイフを握り締める女がいて、こちらに振り向くと、赤いしずくがしたたる前髪に
覆われたその顔は、返り血で染められて鬼のような形相だった。
 何してんだよ……? 魅音……?

「沙都子!!!」
 室内に響き渡る声で梨花ちゃんが叫ぶ。
 今まさにナイフで切りつけたのか、沙都子は絶叫し、前原君は痛みを堪えるような顔をしている。
とても現実だとは信じられず、ホラー映画でも見ているんだろうと錯覚したくなる俺の横で、
「……あれは魅ぃじゃない」
 時折みせる妙に大人びた雰囲気でそう小さくつぶやいた梨花ちゃんは、両手をポケットに突っ込むと
果敢にもナイフを持った相手に近寄っていく。
「来るんじゃねぇよ!!!!ぶちまけられてぇかぁァッッ!!!」
 あれは誰だ?魅音じゃないなら、詩音なのか?
 ナイフを振り回す相手を前にして梨花ちゃんがポケットから出したのは、スプレー缶と……、
注射器だった。
「ふん。今回はおとなしく舞台から降りてもらうわ、詩音。ちょっと手荒なやり方だけど、
感謝しなさい拷問狂!!!」
 吐き出すように言いながら飛び掛かった梨花ちゃんは、まっすぐ目を狙ってスプレーを噴出する。
「っくッ……!!ぅぅぅううううっっ!!!」
 よほど強い催涙スプレーなのか、それが直撃した詩音は呻き声をあげて怯んだ。その隙をついて
ナイフを持った手に蹴りを入れると、ナイフがふっ飛ぶ。間髪置かずに足を払い、梨花ちゃんは、
倒れた詩音の上に馬乗りになった。
 喧嘩慣れしすぎているその動きに見とれていたが、長門と古泉がそれぞれ沙都子と前原君を縛る
器具を外しているのに気付き、手伝う。
 すると、背中を何かが押してきたので振り返る。梨花ちゃんがぶつかってきたのだった。馬乗りに
なったものの、体重が軽かったせいか、すぐに跳ね除けられてしまったのだろう。
 再び注射器とスプレーを構え、じりじりと間合いを詰める。
 詩音は少し距離をとり、さっとかがんで床に手を伸ばし、落としたナイフを掴もうとする。その瞬間、
詩音の手にスライディングタックルが炸裂した。かかとから滑り込んでナイフもろとも弾きとばし、
仰向けの体勢のまま詩音を見上げているのは、無感情な顔をした長門だった。
 そして長門に気を取られていた詩音が、自分の目の前に梨花ちゃんが立っていることに気付いた
時には、すでに梨花ちゃんは詩音の顔にスプレーを向けていて、不敵な笑みとともに容赦なくそれを
噴きつけた。
「ぅぅっっつあっっ!!ぅぅううぅううあああぁぁァァァッッ!!!!!」
 梨花ちゃんは、叫ぶ詩音の頭を押さえ、その首筋に持っていた注射器をさす。やがて、詩音は
ぐったりとして地べたに寝転んだ。
156 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/13(水) 20:52:01 ID:???0
 俺と古泉が、沙都子と前原君を拘束具から解くと、前原君の方は大した傷ではないようで、頭を
押さえながらも自力で動けた。だが沙都子の方は、いくつもの傷口からだいぶ出血しているうえ、
様子が普通ではなかった。
「わたくしのせいで……にーにーは……にーにー……わたくしのせい……」
 座り込んだまま同じ言葉をひたすら繰り返し、俺たちの呼びかけにも答えない。
「沙都子!!沙都子は!?」
 心配した梨花ちゃんが駆け寄ってくる。
「急がなくては……。入江を呼びにいってきます」
 その場を去ろうとしたところ、振り向きざまに長門にぶつかった。
「んみっ!」
 いつの間にか俺たちの背後に立っていた長門は、梨花ちゃんを見つめて手のひらを広げる。
そこには小さな鍵がのせられていた。
「これ……園崎詩音が落とした……」
「鍵?何の鍵ですか……?」
「なんだろうな。まぁ、まずは沙都子のことが優先だ。ここは俺たちに任せて、梨花ちゃんは
入江先生を呼びにいってくれ」
「お願いしますです」
 そう言い残して、倒れている詩音の横を通り地下室から出ていく梨花ちゃんを見送ると、長門が、
「これは?」
 血がべっとりついたナイフを持って聞いてきた。詩音が使った凶器を拾ってきたらしい。というか、
触ったらまずいだろ。指紋とか……つかないかな、こいつの場合は。
「うん、とりあえずその辺に、目に付く場所にでも置いといてくれ」
 長門はコクリとうなずき、適当な台を見つけそこにナイフを置く。ふとその先に、鉄格子の張られた
小ぢんまりした洞穴の牢があることに気付く。
「その中に、魅音がいるんだ」
 前原君が指をさしながら言ってきたので覗いてみると、気を失ったのか、魅音が顔を横に向けて
うつ伏せになっている。格子の一部は開閉可能になっており、南京錠がついていた。鍵を差し込むと
扉が開いたので、魅音を担ぎ出し声をかける。
「おい!魅音!!大丈夫か!?」
「……ぅ〜ん……」
 ゆっくりとまぶたが上がり、魅音は辺りを見渡す。すぐに前原君と沙都子の姿をみつけ、目を大きく
見開いた。
「いっ、やっ……いやっ……ぃやあああああぁぁぁあああぁあぁぁぁぁぁっっ!!!!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい私のせいですごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいいぃいいああああああああ あ あ  あ  ぁ……」

 両手で顔をおおって泣き出した魅音。その震える肩に手を置き、もう片方の手で頭を押さえる
前原君。古泉は自分の上着を沙都子に羽織らせ、側に付き添っている。そして、虚ろな眼差しで
うわ言を続ける沙都子を、立ったまま見下ろす長門。
 この状況にいたるまでに、いったい何があったというのか。

 しばらくすると梨花ちゃんが戻ってきた。
「呼んできましたです。……あれ?詩ぃはどうしたのですか?」
 地下室の扉の方を見ると、さっきまでそこにいた詩音が姿を消していた。
157メロン名無しさん:2006/12/13(水) 20:52:40 ID:???O
つまんね。なんだこれ?キャラ変わりすぎだろ
158 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/13(水) 20:53:18 ID:???0
 入江先生は、すぐに来てくれた。数人の診療所職員が沙都子と前原君を運び、白いワゴン二台に
それぞれ乗せる。俺たち4人と、泣き続けている魅音もワゴンに分乗した。
 診療所に着くと、負傷した二人は手術室に直行する。こう一日に何度も自分の周りで傷害事件が
起こるとさすがに気が滅入るな。だがそんな俺よりも、魅音の落ち込みようは見るに堪えず、
快活で男勝りな普段とはまるで別人で、暗く沈んだ鬱気の中でうずくまっている。
 俺たちは、朝比奈さんの時と同じように、受付前の長椅子で手術が終わるのを待った。惨劇の裏に
どんな因縁があったのか教えてもらいたかったが、今の魅音にそれを求めるのは酷だろう。沈黙だけが
時間に乗って流れていった。

 手術が終わり、入江先生らが出てきた。前原君は鈍器か何かで殴られたらしく、それほど
深い傷ではないとのことだ。沙都子は、数箇所を切りつけられていて出血量が多かったが、
命に関わるほどではなかった。しかし、例の病気の発症を抑える薬を丸一日投与しなかったため、
限界を超えたところまで症状が進行してしまったらしい。下手すると、一生焦点の合わない目で
壁を見つめながら過ごすことになりかねないとか。それでも希望はゼロではないので、入江先生は
全力で治療を施すと言っていた。魅音は怪我こそないものの、精神的ショックが大きく、病院に
泊まることになった。結局、沙都子と魅音を残して俺たちは診療所を後にした。

 家に帰って、自室のベッドに飛び込む。もう頭の中がメチャクチャだ。
 いなくなった沙都子はみつかった。でもどうして詩音はあんなことをしたんだ?なぜ沙都子に?
魅音や前原君と、どう関係あるんだ?
 梨花ちゃんは言っていた。仲間が誰かを殺そうとする。これがオヤシロさまの崇りなのか?
オヤシロさまの崇りって何だ?
 朝倉涼子はハルヒを刺激することを企んでいる。何をしようってんだ?いずれ俺たちの誰かを
殺すつもりだって?
 この世界はどうなっていやがる? ハルヒ、これもお前が望んだ結果なのか?
159 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/13(水) 20:57:47 ID:???0
TIPSを入手しました

≪例2.竜宮礼奈≫

 あの日の晩、鉄という男が来た。たぶん予定ではその場にリナがいるはずだったのだろう。
凄みながら家の中に入ると、リナがいないことにやや拍子抜けしていたようだが、そんなことは
もはやお構いなしで計画を実行してきた。
 リナとの婚姻関係を示す書類を見せ、金銭の要求を始める。父は、最初信じられないといった
面持ちでいたが、すぐに全てを理解したみたいだった。それを見て安心した私は、鉄という男に
話しかける。
「リナは別の場所にいます。あなたが来たら連れてくるように言われています」
 その言葉に素直に従い、鉄は私とともに家を出た。向かった先はゴミ山。予定と違うことで、
リナに対して不信感を抱いていたのか、途中色々聞いてくるが、リナに直接聞いてくれといって
はぐらかした。
 あらかじめ決めておいた場所まで来たところで、それまで足元を照らしていた懐中電灯を消し、
辺りは真っ暗になる。
「あれ?電池切れちゃったかな?ちょっと、待っててくださいね」
 そこに用意しておいた斧を拾う。その時、ライターを持ってるからつける、と鉄が言った。
それはありがたい。私は鉄のいる方を向いて斧を振りかぶる。ライターに火が灯ると、鉄の顔が
闇の中に浮かび上がる。
 一瞬、訳が分からなかったのだろう。ぽかんと口を開けた間抜けなツラ目掛けて、力の限り
斧を振り下ろした。

 こいつの死体はそのままにして、ゴミ山を後にした。なぜならオヤシロ様がついていてくれる
からだ。いるだけで悪い人間は必ず鬼隠しに合う。リナの死体が消えた時、私のすぐそばにいた。
それからずっと、私のことを見守ってくださるようになった。ちゃんと足音だって聞こえるんだ。
そうでなくても、こんな忘れ去られた場所、誰も来るもんか。チンピラの一人や二人見かけなく
なったところで、不審に思う人もいないだろう。

 家に帰ると、父は放心状態だった。私は一言だけ、
「あの人たちは仲間割れして帰っていった。もう二度と来ないと思う」
 そう言い残して自分の部屋に行った。堕落した父が立ち直るには、ひとりにしなきゃいけない。
ずっと依存してきた父が自立するためには。

 部屋に入ると、電気をつけずにベッドに横たわる。
 私、間違ってないよね? どうかな?キョンくん……
 汗だくになって私のためにケンタくん人形をとってくれたキョンくん。もちろん、そのことで
私の家が変わるわけではないことは、彼も私も分かっている。でも、少しでも元気づけようと
してくれて、自分にできることはそんなことぐらいだからと、宝探しに付き合ってくれた。
言葉には出さなかったけど、宝探しは家に帰りたくない私の時間つぶしのためだってことも、
きっと分かった上で付き合ってくれてたのだろう。そんな彼の優しさを、私は台無しにしては
いないだろうか。
 ……正しい選択をしたはずだ、自信を持ってそう言い切れない。私の中で何かが揺らいでいる。
 ふと涙がこぼれ落ちていることに気付く。自覚した途端、どんどん溢れてきた。何とか止めようと
ぎゅっと目を閉じる。それでもまだ、とぎれることなく流れ出す。
 どうしてこんなに悲しいんだろう。
 いつのまにか私は、深い眠りにおちていた。
160 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/13(水) 20:59:10 ID:???0
 翌日、綿流しの日、お昼前に目が覚めた。居間に行くと、ご飯が用意してあった。どうやら
父が作ったらしい。一晩落ち込んで、今日から心を入れかえるそうだ。昨日の一件は父にとって
いい薬になったのだろう。私は、少しだけ焦げ目のついた玉子焼きを口にして、今ここにある
小さな幸せを味わう。
 そうだ、やっぱり正しい選択だったんだ。この先、父と二人で暮らす生活の中で、きっと私を
待っていてくれる幸せのために、私は努力をした。正しくないわけがない。
 食事を終えて、お風呂に入り、綿流しに行く準備をする。キョンくんとの待ち合わせの時間に
遅れないように、少し早めに家を出た。

 古手神社に部活メンバーが揃う。
 そこに魅ぃちゃんの妹の詩ぃちゃんと、前原圭一くんがやってきた。この人たちは魅ぃちゃんが
呼んだらしい。何やらちょっとした出会いがあったとか。
 さらに、詩ぃちゃんたちの学校の友達も集まってくる。その中に一人、失礼極まりない女がいた。
現れるやいなやキョンくんに妙な言いがかりをつけてきたのだ。自分が綿流しに来るから、それを
知ったキョンくんも来たって?どういう思考回路をしてるんだ!勘違いも甚だしい!!キョンくんが
お前なんかに興味あるわけないじゃないか!!魅ぃちゃんと圭一くんのことがある手前、素直に
謝ってやったけど、本当に腹立たしい。

 露店での勝負、最後の射的で、キョンくんは大きなくまさんのぬいぐるみを取った。それを私に、
みんなの中から私を選んで、渡してくれた。ケンタくん人形は、言ってみれば私が取れないから
手伝ってくれたわけで、プレゼントとは違う。けど、くまさんのぬいぐるみはプレゼントだ。
キョンくんから私への、初めてのプレゼント。底抜けに嬉しくて、それでいてくすぐったいような、
甘い感覚に体が満たされる。
 私にとってキョンくんがどういう存在なのかを、このときはっきりと自覚した。奉納演舞が始まり
祭壇のところに移動するとき、私の手をとるキョンくんから伝わってきた温もりに、胸がときめいた。

 とても素敵な一日。なのに、あの女が、また、訳の分からないことを言う!私からキョンくんを
奪おうとする!!綿流しの始まりと終わりを、見事に汚してくれた!なんて女だ!!私に何か恨み
でもあるのか!!?
 オヤシロさまの崇りを暴くだって?あはははは!!キョンくんをナントカ団に入れるだって!?
バカも休み休み言えばいいのに!!あははははははは!!!頭が狂ってるとしか思えないその女に
見せてやりたいくらいだ。リナの鬼隠しを。
 お前も鬼隠しにあってしまえばいい。
161 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/13(水) 21:00:10 ID:???0
 綿流しの次の日、とんでもないことが起きた。沙都子ちゃんがいなくなったのだ。
 両親や親戚を失い、梨花ちゃんと二人でたくましく生きてきた沙都子ちゃん。彼女が鬼隠しに
なんてあうわけがない。
 梨花ちゃんは、叔父が実家に連れ戻したんじゃないかと言った。その可能性もあるだろう。もし
そうなら、最悪だ。叔父のもとでどんな辛い目にあうかは想像に難くない。
 でも私は、あの怪しいネーミングのナントカ団の仕業なんじゃないかと思う。もちろん根拠は無い。
カンというやつだ。

 そして昨日、衝撃の事実を知った。梨花ちゃんの提案で、沙都子ちゃんの実家に行ったときのこと。
警察の人たちがいっぱいいて、何かと思えば沙都子ちゃんの叔父が殺されたそうだ。
 叔父は「存在するだけで悪」だ。特に問題はない……はずだったが、警察の人の説明によると、
殺された叔父は間宮リナと同居していたという。間宮リナだって?
 叔父の名前は北条鉄平、鉄平……、鉄? ひょっとしてあの鉄という男?
 私の頭は一瞬混乱した。鉄とリナは美人局の共謀者だ。沙都子ちゃんの叔父はリナと同居していた。
私は鉄を殺した。沙都子ちゃんの叔父は殺された。つまり、鉄という男=沙都子ちゃんの叔父……
ということだ!これには驚いた。
 けど、その事実より、問題なのはなぜ鉄を殺したことが発覚しているのか。
 オヤシロさまはリナを鬼隠しにしてくださった。どうして鉄は鬼隠しにあわない!?リナも鉄も
同じ穴のムジナ。鉄だけが鬼隠しにあわない理由なんて無いのに。

 家に帰り、冷静になって考える。動揺している場合ではないのだ。凶器の斧は絶対に見つかる
はずがない。美人局の事実が知られなければ、私との結びつきまでは分かるまい。幸い、警察は
園崎組とのトラブルと言っていた。下手に動くとかえってボロが出る。よし。何もしないことが
一番の得策だ。
 それにしても、どうしてオヤシロさまは鉄を鬼隠しにあわせてくださらなかったのだろう。
 私は、間違っていたのか。ごく普通の日常を取り戻すために鉄を殺したことは、間違っていたのか。
 人から見たらあまり幸せとは言えなくてもいい、退屈な日々でいい。父がいて、キョンくんがいて、
仲間たちがいる。それが当たり前の日常。そんな日常を望むことは、いけないことなの?
 キョンくんは、どう思う?

 その夜、梨花ちゃんから電話があった。
 理由は言わなかったけど、緊急事態らしいので古手神社に急ぐ。そこで私のカンは確信に変わる。
梨花ちゃんは顔に怪我をしていて、そこにいたのはキョンくんと、ナントカ団の人たち。
 見ただけで私には分かった。ナントカ団の連中に襲われた梨花ちゃんを、キョンくんが助けたのだ。
そして入江先生もいたから、きっとあの連中はあとで警察に突き出されたはずだ。もし私だけがその場に
行ってたら、間に合わなかった。まさにヒーローのようなキョンくん。
 それにひきかえ、なんて卑劣で、恐ろしいナントカ団。沙都子ちゃん、梨花ちゃんと、小さな女の子を
順に狙っていくとは!!何が目的!?順番からいって次はレナか魅ぃちゃんを襲うつもりか?
 あぁなるほど、そうやって邪魔ものを消してキョンくんを奪うつもりか。いかにもあの狂ってる女が
考えそうなこと!!関係のない沙都子ちゃんや梨花ちゃんを巻き込むなんて許せない!!!私から
キョンくんを奪おうなんて、許せない!!誰にも渡すもんか!!!!
 襲う相手が私の番になったときが命取りってことを教えてやらなきゃ。いや、先手必勝、こっちから
打って出るべきだ。面白いじゃないか。綿流しの続き、露店勝負の第2ラウンド。
 敵の大将は、涼宮ハルヒ。
162メロン名無しさん:2006/12/13(水) 21:02:00 ID:???O
氏ねよ
163メロン名無しさん:2006/12/13(水) 21:19:40 ID:???0
乙!
今の今までレナの存在忘れてた。
まさか矛先がハルヒとは。ハルヒ一人だしやばすぎるな。
それにしても部活メンバーは揃ってボロボロだ。
死ななかったのが不幸中の幸いか。
164メロン名無しさん:2006/12/13(水) 21:27:34 ID:???0
でもアレが残ってるんだよなぁ・・・
165メロン名無しさん:2006/12/13(水) 21:57:52 ID:???0
おつです

でもあと1回…ほんとにあと1回で終わるのかこれ!?
166メロン名無しさん:2006/12/13(水) 22:01:39 ID:???O
このスレの九割は自演でできています
167メロン名無しさん:2006/12/13(水) 22:24:02 ID:???O
乙!最後まで頑張れ
168メロン名無しさん:2006/12/13(水) 22:39:35 ID:???0
地下祭具殿には電話があるから
それで入江呼べると思うんだけどな。
梨花ちゃんは知らなかったのかな。
169メロン名無しさん:2006/12/13(水) 23:00:09 ID:???0
知らんかったろうね
彼女がここに来るのはいつも詩音に捕まって拷問される時だったろうし
電話やら何やらあるの知ったのは祭編が初めてじゃね?
170 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/13(水) 23:58:06 ID:???0
連投でスマソ。

>>165
いえ、一応あと2回の予定です。

これまで読んでくれた方達を満足させられるだけのラストが書けるかどうか
わかりませんが、とりあえず最後まで書ききります。
171 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/14(木) 00:00:20 ID:???0
≪例3.涼宮ハルヒ≫

 鷹野三四のオヤシロさまの崇り解説(図書館)

「雛見沢村にはね、かつてダム建設計画があったの。それが実行されたら村はダムの底に
沈んでしまう。それで村人たちは建設計画を進める政府と戦った。その時の反対運動組織の
名前は『鬼ヶ淵死守同盟』」
「鬼ヶ淵っていうのは雛見沢村の旧称よ。人食い鬼が現れたっていう伝承からそう呼ばれて
いたみたいなの。オヤシロさまは、その鬼と人とが共存するための調停役。ただし共存の
ためには生贄を一人鬼ヶ淵沼に沈めなければならない。それを鬼隠しっていうの。それから、
オヤシロさまに感謝の意を表するため、もう一人、村人たちの前で腹を裂き内蔵を取り出し
捧げなければならない。それが腸流し。ワタ、つまりハラワタのことね。いつのまにか
別の漢字があてられるようになって、今の綿流しになったってわけよ」
「最初の話に戻るけど、ダム闘争の最中に、一年目の悲劇が起きたわ。犠牲者は建設現場の
監督。バラバラ殺人が起きて、主犯者は監督の右腕を持ったまま行方不明になった。いまだに
捕まっていない。どう?一人が死んで、一人がいなくなったでしょ?ワタ流しにあって、
鬼隠しにあったのと同じ形で事件が起きたのよ。ちなみに、ダム計画は結局中止になったわ」
「二年目の悲劇はね、ダム賛成派の村民。もちろん立ち退き料やら何やらがあるから、
村人全員が反対したわけじゃないのよ。といっても、狭い山村の中、村八分なんてのを
恐れて、頑として賛成を貫いたのは犠牲者の北条夫妻だけだったけど。県立自然公園の
展望台から転落死。ところが死体が見つかったのは夫の方だけ。この年もまた、一人が
死んで、一人が消えたのよ」
「三年目は、古手神社の神主夫婦。あぁ、古手神社っていうのはね、オヤシロさまを奉って
ある神社。だから雛見沢村の中でも重要な立場にある人なの。その人はね、ダム計画について
日和見的な態度をとってたのよ。そして、神主である夫が病死、直後に妻は自殺したわ。
このとき妻は鬼ヶ淵沼に入水自殺したとされているけど、死体がみつかっていないの。
気付いてるかもしれないけど、ダム闘争という視点から考えると、一年目ははっきりと
した村の敵、ダム計画に直接関わる人間。二年目はダム計画に賛成した村民、いってみれば
裏切り者ね。そして三年目は、ダム計画に反対しなかった村民。村が一丸となって政府と
戦っている時に、それに歩調をあわせなかった人が犠牲になった。毎年、ダム計画に
おける村の敵に位置する者が犠牲になっているんだけど、その基準は年々緩やかに
なってきてるわ」
「そして四年目。もはや村の敵と言い切るには曖昧すぎる基準、今度は二年目の犠牲者に
なった反対派の親族が犠牲になったの。北条夫妻には二人の子供がいて、二年目の崇りが
起きてからその弟夫婦が引き取っていたんだけど、四年目はその子供の一人が失踪した。
失踪直前に、弟夫婦の一人、失踪した子供からみれば叔母にあたる人が撲殺されていた。
この二つの事件に因果関係があることを示唆する事実として、その子供たちが弟夫婦から
虐待を受けていたことが挙げられるわ。でも、叔母殺害の犯人として捕まったのは全く
関係のない麻薬常用者だった」
「今年の犠牲になるのは、よそ者ってだけでもおかしくないわね。ハルヒちゃんも
綿流し祭りに行くなら、気をつけなきゃね」
172 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/14(木) 00:03:31 ID:???0
 鷹野三四所有(涼宮ハルヒに貸与)のスクラップ帳【一部抜粋】

 ……
 したがって園崎家祭具殿および古手神社祭具殿には、今も腸流しに使用した拷問器具が
納められていると思われる。これは御三家本来の役割に加え、現代の雛見沢においても
オヤシロさまとそれにまつわる古い風習を神聖視する村民に対して、示威的作用をもたらす
ものである。
 もっとも、古手神社の祭具殿は境内近くにあるため、誰もがその場所を知っているのに
対し、園崎家祭具殿の場所について確証はないが、園崎本邸内にあるものと考えられる。
このことは、両家の政治的立場を表しており、古手神社については、その神聖性を目に
見える形で示し、かつ、祭具殿への立ち入りを禁ずることによって村民の意識レベルで
それをコントロールする。他方、園崎家祭具殿は、その存在はほとんど知られておらず、
しかし、鬼ヶ淵時代からの鬼の血脈を受け継ぐ形で、確実にそれは存在している。つまり、
村長を務める公由家と、雛見沢の象徴としての古手家をあわせて「明」とするならば、
園崎家は「暗」の部分、すなわち『オヤシロさまの崇り』を始めとする裏の顔を担当する、
といった見方ができる。園崎家がダム闘争におけるダークヒーローとして村民から崇め
られていることは、その一例だろう。
 このように、祭具殿は、オヤシロさま信仰を利用した雛見沢の権力構造の一要素と
しての意味合いを持つと捉えられるのである。
 そこで次に、オヤシロさまの崇りと御三家の関わりについて考察してみる。
 ……
173 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/14(木) 00:05:31 ID:???0
 綿流し翌日、大石からの事情聴取(北高前)

「どうもすいませんねぇ、引き止めちゃって。そんなにお時間は取らせませんから。
早速ですが、あなた鷹野三四さんはご存知ですか」
「ええ。知ってるわ」
「では最後に鷹野さんとお会いしたのはいつです?」
「昨日の、綿流しの終わりごろよ」
「その時なにか変わった様子はありましたか?」
「うーん、別になかったと思うけど」
「綿流しの後、どこかに行くとか、そんな話はしてませんでしたかねぇ?」
「聞いてないわ」
「そうですか。ところで綿流しの前に鷹野さんとお会いしたのはいつです?」
「おととい、図書館で会ったわよ。その時が初対面だったけど」
「なるほど。変なことお聞きしますが、図書館で会った鷹野さんと、綿流しで会った
鷹野さんは、同一人物ですか?」
「??? 当たり前じゃない」
「ですよねぇ。んっふっふっふ。ちなみに富竹さんとは綿流しで会ってますか?」
「会ったわよ」
「どうでした?何か変わった様子はありませんでしたか?」
「ん〜、特にないわ。そんなに話したわけじゃないけど」
「なるほど分かりました。どうも、ご協力ありがとうございました。もしなにか
思い出しましたら、どんな些細なことでも結構ですので、興宮署まで…」
「ちょっと待ちなさいよ」
「んん?なんでしょう」
「ねぇ、事件か何かあったのね!?聞くだけ聞いてあたしには何も教えてくれない
なんて不公平でしょ!協力者として、あたしには知る権利ってやつがあるはずだわ。
教えなさいよ!何があったのよ!?」
「んっふっふっ、困りましたねぇ。若いお嬢さんにそう言われてしまいますと……」
「いいじゃない、減るもんじゃないし」
「……他言無用でお願いしますよ?」
174 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/14(木) 00:08:17 ID:???0
「鷹野さんと、富竹さんが、お亡くなりになられました」
「えっ……?」
「綿流しの後、鷹野さんは県内の山中で焼死体で発見されたんですよ。富竹さんの方は、
おそらく綿流しの帰り道、複数の者から暴行を受けた後、喉を掻き毟って死亡しました」
「喉を掻……はァ!!?」
「ですから、ご自分でこう喉をガリガリ引っ掻いたんです。肉やら血管やらを突き破るまで。
爪の間から彼自身の皮膚と肉片が検出されたんで間違いありません」
「そっ、そんなこと……だって、自分でやったなんて……」
「考えられませんよ。でも現実にそれが死因なんです。ただ、直前に数人に殴られた跡が
ありまして、その際に富竹さんは角材で抵抗を試みたようでして……」
「じゃあ、その人たちは富竹さんを襲って殺さなかったのに、富竹さんはそのあと
自殺したっていうの?」
「そういうことになりますねぇ。ですが死に方が異常すぎますので、その襲った者たちが、
喉を掻き毟りたくなるような薬品でも投与したのかもしれません」
「そんな薬なんてあるの?」
「さぁ、現場検証に立ち会った医師の方は、そんな薬あるはずないとおっしゃってましたが、
どうなんでしょうね。それぐらいしか思いつきませんよ。なんせ自分の喉を死ぬまで掻き
毟ったなんて尋常じゃありませんから」
「そうよね、考えられないわ……あ、そういえば詩音は?詩音に話しは聞いた?」
「園崎詩音さんですか?」
「詩音も綿流しのとき、ちょうど奉納演舞が終わるころに三四さんたちと一緒にいたの。
彼女は三四さんとは以前から知り合いみたいだったから、何か分かるかもしれないわ」
「さきほど学校に確認しましたが、今日はお休みのようでした」
「そうなんだ」
「これから、彼女のご自宅にうかがってみようかと思ってるんです。……どうもご協力
ありがとうございました。すいませんねぇ、長々とお引き止めしてしまって。もし何か
ありましたら興宮署の大石までご連絡ください。では、よいお年を」
175 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/14(木) 00:11:14 ID:???0
 綿流し二日後、大石との会話(エンジェルモート)

「涼宮さぁ〜ん、んっふっふ。今お帰りですかぁ?」
「あら、大石さん。ちょっと図書館に寄って、これから帰るとこよ」
「勉強熱心ですねぇ。いいことです。ところで、お時間ありますか?ちょっとばかり
お話したいことがありまして」
「何?三四さん富竹さん殺しの犯人が分かったの!?」
「それはまだ……といいますか殺人事件かどうかも断定できない段階ですので」
「いいえ、きっと自殺に見せかけた殺人事件よ!今年のオヤシロさまの崇りに違いないわ!!」
「おやぁ、オヤシロさまの崇りをご存知なんですか?」
「当たり前じゃない!今年の崇りはあたしが解決してみせるわ!」
「頼もしいですねぇ、んっふっふっふ。それでお時間いただけますかね?もし平気でしたら、
立ち話もなんですので、そこのエンジェルモートでどうです?おごりますよ」
「全然オッケーよ!その代わり手掛かりがあったらあたしにも教えてちょうだい!」

「園崎詩音さんについてちょっとお聞きしたいんですが、今日も学校来てませんよねぇ?
どちらにいらっしゃるかご存知ないですか?」
「そうなのよね、昨日も今日も休んでるみたい。どこにいるとか何してるのかは分からないわ。
バイトかなにかじゃないかしら?それか家にいるとか」
「ご自宅には帰ってないようです。昨日うかがった時からずっと。それから、彼女は
ここエンジェルモートでバイトしてるようなんですが、やはり出勤していません」
「じゃあどこにいるのよ?」
「それが分からなくて、お聞きしたんですよ」
「あぁ、そっか。そうよね。どうしちゃったのかしら……」
「ま、ご存知ないようでしたら結構ですが、涼宮さん、気をつけてくださいよ」
「??? 何を?」
176 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/14(木) 00:12:58 ID:???0
「おとといの晩、あなたは綿流し奉納演舞のあと鷹野さん、富竹さん、園崎詩音さんと
一緒にいたわけですよねぇ?」
「そうよ」
「オヤシロさまの崇りをご存知でしたら、毎年一人が消えて、一人が死んでいることも
ご存知ですね?」
「知ってるわ」
「ところが今年は二人死んでます。綿流しの日に死んでいることから、これが今年の
崇りといっていいでしょう。そこで考えなければならないのは、毎年死ぬ人間と消える
人間がセットになっているということです。この規則に従えば、今年は二人消えることに
なるかもしれません。そして、すでに二人死に、一人消えています」
「ど、どういうことよ?」
「オヤシロさまの崇りなら、もう一人消えるはずです」
「ちょっ……と待ってよ!!あたしが消えるっていうわけ!?」
「それは分かりませんが、綿流しの日に一緒にいたというだけであなたがた4人が崇りの
対象になるとは思えません。やはりですね、毎年の事件をみる限り村に敵対する位置、
もしくはそれに近い立場でなければ、いくらなんでも理由もなく祟ったりはしないで
しょうからねぇ、オヤシロさまも」
「村の敵……」
「涼宮さん。おとといの晩、なぜその4人でいたんですか?祭具殿の近くで、いったい
何をしてたんですか?」
「何って……そ、それは……」
「あまり、村の連中から睨まれるような真似はしない方が身のためだと思いますよ?
あくまで可能性として、それから長年の経験から、注意しておきます。涼宮さん、
次に危ないのはあなたなんです」
177 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/14(木) 00:16:52 ID:???0
 綿流しから三日目

 次に*されるのは、あたし!?冗談じゃないわ!そりゃ祭具殿に忍び込んだのは悪かったかも
しれないけど、そんな、人を*すほどのことなの!?
 三四さんと富竹さんが綿流しの日に死んだ。大石さんは、詩音とあたしが消えるかもって
言ってた。でも違った。今日、学校のすぐ近くで、詩音は死んでたらしいわ。富竹さんと
同じ死に方で。どうやったら死ぬまで喉を掻き毟るっていうのよ!?絶対、自殺じゃないわ!
詩音も富竹さんも*された!*されたのよ!!その異常な自殺に見せる*し方がきっとあるのよ!

 三四さんの説明や大石さんの話を考えれば、オヤシロさまの崇りは「村の敵」を消すために
御三家が裏で糸をひいてるようだけど……あたしは、それだけじゃないと思う。
 今年の崇りとして三四さんや詩音が*される一方で、SOS団の団員たちが狙われてるわ。
どうしてみくるちゃんが急に入院したり、圭一が頭に包帯巻いて登校してくるのよ。古泉くんや
有希に聞いても詳しいことは分からないみたいだし。それに詩音だって綿流しで団員になった
ようなもんだから、やっぱりSOS団が狙われているのは確かだわ。どうみてもおかしいわよ。
こんな立て続けに団員が入院したり怪我したり、*されたり。

 御三家が画策するオヤシロさまの崇り。SOS団団員が何らかの被害にあう。この共通点は
なに?あたしには、部活以外に考えられないわ。
 部活メンバーはほとんどがオヤシロさまの崇りに関係してる。そもそもダム闘争自体、
園崎主導だし、三年目は古手家、二年目・四年目は北条沙都子の身内が犠牲者になってる。
崇りに関わった人間、いえ、崇りの対象になったにもかかわらず生き残った人間がみんな、
部活に所属してるのよ?しかも統括してるのは園崎家の跡取り。怪しすぎるわ。まるで、
何か理由があって崇りの対象から外された人たちを集めたみたいじゃない。そんなこと
できるのは、崇りを起こしている側の人間である何よりの証拠だわ。
 それから、あの日あたしがオヤシロさまの崇りを解決するって言ったときの、部活メンバーの
反応。特に竜宮レナ!!あの子いったい何なのよ!!?ことあるごとに突っ掛かってきて!!
自分たちが起こしてきた崇りを否定されるのが、そんなに気に入らないの!!?SOS団を、
このあたしを敵視してたっておかしくない。そして、解決することを宣言したあたしを、
あざ笑うかのように実行されていく崇り……

 祭具殿に侵入したことが、崇りだけじゃなくてSOS団が狙われてる原因でもあるなら、
どうしよう、あたしのせいで、団員たちが犠牲になって、詩音が、*されて……、どうしよう、
どうしようどうしようどうしようあたしのせいであたしのせいであたしのせいあたしのせい……

 ああああもう分かったわ!!間違いない!部長の魅音が御三家の代わりに今年の崇りの指揮を
とっているんだわ!!竜宮レナは実行役ってとこかしら!?外堀からジワジワと埋めて、最後は
あたし!!祭具殿侵入者、SOS団、どっちのルートからきてもあたしに辿りつくってわけね!
ちょうどいいわ、これが綿流しの、露店バトルのリターンマッチ!いい度胸よッ!!SOS団に
ケンカ売ったらどうなるか思い知らせてやるんだからっッッ!!あたしを*そうったってそうは
いかないわ!!*されてたまるもんかっ!!*される前に*さなきゃ!!あたしが*されるッ!!
*される*される*される*される*さなきゃ*さなきゃ*さなきゃ*さなきゃッッ!!!!

 ……なにがオヤシロさまの崇りよ……そんなの、あたしが全部終わらせてみせる……
 そう、ひぐらしのなく頃に。
178メロン名無しさん:2006/12/14(木) 00:52:37 ID:???0
乙〜
しかし急展開だな
179メロン名無しさん:2006/12/14(木) 01:07:30 ID:???0
乙、レナvsハルヒか。しかも両者発症してるし。おっかねw
180メロン名無しさん:2006/12/14(木) 01:29:29 ID:???0
つかあと2話で終了ってどう考えてもバッドエンドだな・・・、詩音死んでるし。
レナ、ハルヒが相討ちで両者死亡とかだと鬱るな。
181メロン名無しさん:2006/12/14(木) 01:32:38 ID:???0
>>180
そしておそらく大災害発生・・・
182メロン名無しさん:2006/12/14(木) 14:42:24 ID:???0
大丈夫。きっと第二期の続編があるさ………あるよね?
183メロン名無しさん:2006/12/14(木) 17:22:44 ID:???0
発症者が多いとカオスになって面白いな、その分作品を作るのは難しいが
184メロン名無しさん:2006/12/14(木) 17:39:28 ID:???O
そういえば、原作は沙都子のぞけば発症者は一人だけだな。
185メロン名無しさん:2006/12/14(木) 17:40:29 ID:???O

各編ごとに、ってことね
186メロン名無しさん:2006/12/14(木) 18:58:19 ID:???0
KOOLレナ様VSKOOLハルヒwktk
三四の死体が県内で出てるのは本編に関係あるのかな?
この世界の雛見沢は岐阜県に存在するとか?
187メロン名無しさん:2006/12/14(木) 23:51:10 ID:???0
なんかハルヒがキョンを殺す展開もあり得そうな・・・
188メロン名無しさん:2006/12/14(木) 23:58:50 ID:???0
おいおいハルヒ視点なんて原作でもなかったのによく書く気になったな
つくづく勇者だと思った




でもgj!
189メロン名無しさん:2006/12/15(金) 00:04:31 ID:???O
レナ様はKOOLというかヤンデレっぽいな。
罪編なら逮捕エンドもあり得る。大災害つきで。
レナ対ハルヒの構図になったけど思惑が入り組んでるし
どんな展開にもできそう
190メロン名無しさん:2006/12/16(土) 00:21:17 ID:???0
この先の展開が読めないな。
レナだけなら予想はできるんだけど、ハルヒは北高にいるし……
191 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/16(土) 17:55:52 ID:???0
2話で収めると連投規制かかりそうなんで、
完結編のイントロ部分だけ先に投下します。
192 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/16(土) 17:57:55 ID:???0
 目が覚めると、遅刻ぎりぎりの時間だった。
 慌てて準備をして玄関のドアを開ける。と、レナがいないことに気付く。遅れそう
だから先に行ったのかと思いお袋に聞いてみるが、今日は迎えにきてないという。
 どうしたんだろうと思いつつも、時間が時間なので、俺はそのまま学校に向かう。
 教室に入ると、クラスメートたちの中に部活メンバーは誰もおらず、三限目になって
ようやく1人だけ登校してきた。昼休み、一緒に弁当を食おうと声をかける。
「もう平気なのか?」
「うん。怪我も病気もしてないのにずっといるわけにはいかないからね。起きてすぐ
家に帰ったよ。……レナと梨花ちゃんは?休み?」
「みたいだな」
 昨日の一件については触れず、魅音と二人、とりとめのない話をしながら箸を進める。
 結局、俺と魅音以外の部活メンバーは誰も登校してこなかった。

 放課後、俺は魅音と入江診療所に行った。診療所の受付けで入江先生を呼んでもらう。
「沙都子に会うことはできますか?」
「ええ。ですが、沙都子ちゃんとは……お話はできないと思います」
 そう言って入江先生は沙都子の病室まで案内してくれた。
 ドアを開けると、沙都子が寝ているベッドの脇で、椅子に座ってその様子を見つめる
梨花ちゃんがいた。
「……」
 俺たちに気付いて振り向くが、何も言わずに再び沙都子の方を見る。
「梨花ちゃん……」
 魅音も、どんな言葉をかけたらいいか分からず、ただ黙って側に立っていた。
 そのうしろから、入江先生が言う。
「今は薬で眠っています。ただ、目が覚めても……」
 地下拷問室でうわ言を繰り返していた沙都子を思い出す。たぶん、その時と同じような
状態になるだけなのだろう。
 しばらくの間、眠っている沙都子を見ていたが、俺は朝比奈さんのことも気になるので
面会できないか聞いてみる。
「朝比奈さんですか?いいですよ、こちらです」
 入江先生についていく。朝比奈さんの病室に入ると、やや表情に陰りがある気がするが、
落ち着いてはいるようだ。
「わぁ……キョンくん……来てくれたんですね」
 ベッドに座ったまま朝比奈さんはぺこっと頭を下げた。
「具合はどうですか?」
「はい……大丈夫です……しばらくここにいることになりそうですけど……」
「あれから色々ありまして、結局俺たちは、ハルヒの力に賭けることにしました。当初の
予定通り、原状作出によって元の世界に戻ることを目指します」
「そうですか……」
「大丈夫ですよ、上手くやりますから。朝比奈さんは安心して休んでいてください」
「……はい」
 少し話した後、病室を出る。受付けにいた魅音とともに、診療所を後にした。
193 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/16(土) 17:59:53 ID:???0
 帰宅し、早めに夕飯を済ませて風呂に入った。湯船でまぶたを閉じると、溜まっていた
疲れが取れていくのが実感できる。
 元の世界に戻れるのか? 戻れるとして、沙都子があんな風になったままでいいのか?
梨花ちゃんにとっては、これは望んでいた結果じゃないだろう。だが俺に何ができた?
何もできないくせに、梨花ちゃんに期待させるようなことを言って……
 自分の無力さと無責任さに苛まれ、目を開き思考を遮断した。
 雛見沢に来てから初めてといっていいぐらい何もない一日だった。
 もうこのまま、何も起きないでくれ。そう思いながら風呂から上がったが、静穏を破る
第一報は古泉からの電話だった。
『園崎詩音さんが自殺しました』
「……は?」
『今朝、北高近くで発見されたそうです。なんでも、喉を掻き毟って死んでいたとか』
「……はぁ!?」
『生徒の間でそういう話が広まっています。学校の方から特に説明はありませんが、
どうやら確かな情報みたいです』
「じゃあなにか!?あの後、園崎邸から北高の方まで行って、そこで喉引っ掻いて
死んだってのか??」
『ええ。疑問は多々残りますが。それで、涼宮さんがひどく落ち込んでしまったらしく、
その話を聞いて、昼休みになったら帰ってしまったそうです。詩音さんとは、綿流しの話が
あってから随分仲良くなったみたいで、きっと僕たちSOS団とは違った意味で友人として
見ていたのでしょう。その詩音さんが、異常ともいえる方法で自殺したわけですから、
ショックも大きいかと思います』
「だろうな。けど、やばいんじゃないのか?あいつの場合」
『閉鎖空間が発生するおそれがあります。ですので、お伝えしておこうと思いまして』
「この世界で、もし閉鎖空間が発生したらどうなっちまうんだ?」
『僕も長門さんも分かりません。予測不能です』

 翌朝、学校に行こうと家を出ると、そこで待っていたのはレナではなく、小太りの
オッサンだった。
「興宮署の大石と申します。朝早くにすみませんね」
「何か……?」
「竜宮レナさんのことで、少々お尋ねしたいんですが」
 にんまりとした笑みと警察手帳を見せながら近寄ってくる。そういえば沙都子の実家で
梨花ちゃんと話していた人だ。
「昨日から彼女、家に帰ってないんですよ。学校にも行ってないようでして、どこにいるか
ご存知ないですかねぇ?」
「帰ってない?居場所はちょっと分かりませんけど……」
 昨晩の電話に続き、第二の警報が脳裏に鳴り響く。
「んん、そうですか。ちなみに最後に見かけたのはいつですか?」
「えーと、おとといの夜だったかな? あの、なんで警察の方がレナを探してるんですか?
家族から捜索願があったとか……?」
「いえ、殺人容疑で捜査してるんです」
194 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/16(土) 18:02:39 ID:???0
「殺人!?」
 時間が止まった。目に映る全てが、止まったように感じた。
「ここからちょっと歩いたところに粗大ゴミの山があるの知ってますよね?そこで遺体が
見つかりまして。あなた、数日前にその場所で竜宮レナさんと一緒にいるのが目撃されて
いるんですよ。ま、それで何か知ってるんじゃないかと思ってきたわけです。あぁ別に
あなたを疑ってるわけじゃあないんですよ」
「レナが……殺人……!? いつのことですか?」
「殺されたのは五日前でしたかな?綿流しの前日です」
「そんな……」
「被害者は北条鉄平といいまして、そいつと間宮リナという女が竜宮さんの父親から
金銭をゆすろうとしていたんですよ。美人局ってやつですなぁ。で、調べていったところ、
どうやら殺したのは竜宮レナさんで間違いなさそうなんです。ちなみに間宮リナも消息を
絶っていまして……現場近くに間宮のものと思われる血痕もありましたので、そちらの件
でも竜宮レナさんは重要参考人として捜査の対象となっています」
「間宮……リナ……」
「もし見かけたり何か思い出しましたら、興宮署までご連絡くださいね。では失礼します」
 そう言い残して大石と名乗ったオッサンは停めてあった車に乗り去っていった。
 レナが人を殺したって? 学校休んで家にも帰らず……今どこで何してんだよ?
 俺はしばらくそこから動けなかった。

 学校に着くと、今日も部活メンバーは誰も来ていなかった。
 梨花ちゃんはまた診療所かな。魅音は……あぁ、詩音のことで大変なのかもしれない。
 俺は授業など上の空でレナのことを考える。
 綿流しの前日──確かあの日はSOS団員会議があった。それで宝探しはナシにして
もらったんだっけ。間宮リナという女が家に入り浸ってることを聞いていた。昼ごろには
学校が終わり、それからレナは一人で帰った。持て余す長い時間、一人で過ごさなければ
ならなかった。家にはきっと間宮リナがいたんだろう。美人局の脅し役の男もいたのかも
しれない。
 綿流しの次の日、レナは言ってたな。父はもう間宮リナには会わないって。違う、
会わないんじゃない。会うことができないんだ。あれは、そういう意味だったんだ。
 なんてことだ。IFを考えたって何にもならないだろうが、もしあの日、綿流しの前日、
俺が一緒にいたら……?宝探しに行ってたら?団員会議なんて後回しにして……何ならレナも
連れてっちまえばよかった。どうせ梨花ちゃんには俺たちの正体をバラすことになったんだし。
 レナの時間を、俺が預かっていたら……
195メロン名無しさん:2006/12/16(土) 18:32:50 ID:???0


ラストは近いね
196メロン名無しさん:2006/12/17(日) 00:00:45 ID:???0
いよいよ終わるのか…淋しくなるな
前スレ35氏は鬼隠しにあったまま帰ってこないし
このスレを読んだあなた、どうか、DwlhEXlSuo氏の後を継いでください
それだけが私の望みです
197メロン名無しさん:2006/12/17(日) 20:23:37 ID:???0
いつのまにか新作がきてる!
DwlhEXlSuo氏 乙です!

>>196
本当に何処に行っちゃたんだろうね、35氏……
入江診療所地下区域に監禁でもされてるんじゃあ
198 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:37:04 ID:???0
完結編の前編です。
199 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:39:29 ID:???0
 昼休みになって魅音が登校してきた。どうしたんだろう、いやに動揺した顔で教室に入り、
午後の授業は自習になったことをクラスメートに伝えた後、俺のところに来る。
「キョンちゃん、ちょっ、ちょっと話があるから!」
 魅音に袖を引っ張られ、俺は校舎の裏に連れ出された。
「どうした?なんで急に自習なんだよ?」
「おじさん、しばらく今日みたいに学校遅れてくることになりそうだから、そのことを
知恵先生に言おうと思って職員室に行ったんだけど、それで、先生が電話してるのを
聞いたの。断片的に聞いただけだから詳しいことは分からないけど……あのね、レナがね、
たった今、北高で傷害事件を起こしたって……」
 俺は絶句した。
 何やってんだよ、レナ。
「それでね、連絡受けた先生がとりあえず行ってくるから後のことはお願いって。
今日は校長先生が出張でいないみたいだし、おじさん一応クラス委員だし」
「レナは?捕まったのか?」
「どうだろう、聞いた感じだと捕まってないっぽかったけど」
「……ここから北高には、どうやって行くんだ?一度興宮まで出ないとならないのか?」
「キョンちゃん、行くの?」
「レナのやつさ……なんか、殺人容疑がかかってるみたいなんだ。これ以上罪を…」
「え、えええっ!?さ、殺人!!??」
「北条鉄平って人を殺したらしい」
「北じょ……沙都子の叔父!??」
「は?」
「沙都子の叔父だよ!!北条鉄平って!! レナが殺したの?!?そんな……
じゃあ、そのために……詩音は……沙都子も……」
 魅音はかくんと膝をついて、地べたに座り込んだ。
「詩音?そのためにって、詩音とどう関係あるんだよ?」
「……沙都子が叔父夫婦から虐められてたとき、ずっとかばい続けてたのが兄の悟史くん。
詩音は、悟史くんのことが好きだった。去年、叔母が殺されて悟史くんがいなくなったのには
園崎家が関わっていて、もとをたどれば沙都子が悟史くんに甘えていたからだって、詩音は
そう思っていた。どういうわけか、今年沙都子の叔父が殺されたことで園崎家の仕業だって
確信して、それでおとといあんなことを……もちろん、叔母が殺されたのも悟史くんの失踪も、
園崎家は関わってないし沙都子が悪いわけじゃないよ?逆恨みだけど、詩音がそう考えるのも
ある意味仕方がなくて……それがまさかレナが……叔父を殺してたなんて……それで……
沙都子は……あんな目にあって……詩音も……ぅっ……うぅぅ……」
「あぁ、聞いたよ。詩音は……」
「うん……昨日、家に連絡があって……ぅっく……っぅうぅ……ううぅぅ……」
 すすり泣く魅音は、膝をついたまま前かがみになり、体を支える両手で砂を握りしめていた。
200 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:41:34 ID:???0
 そこに梨花ちゃんが息を切らしてやってきた。
「キョン!!はぁ……はぁ……魅ぃも、あれ?何かあったのですか……?」
「梨花ちゃん。実は……」
 俺はレナが起こした事件のことを話した。
「そうですか……レナは?捕まったんですか?」
「分からない。捕まってなさそうな感じらしいが。とりあえず北高に行ってみようかと思う。
見つけ次第、自首させるよ。どんな事情があるにせよ、罪は罪だからな」
「北高ですか?どうしよう……ボクも行きますです!!」
「じゃあ……魅音、学校のことは任せて大丈夫か?」
 嗚咽をこらえて無言のまま繰り返しうなずく魅音。少し心苦しいが、魅音を残して
俺と梨花ちゃんは営林署を後にした。

 山あいに位置する北高へは、興宮まで出て迂回する必要はなく、山道づたいに行けるそうだ。
梨花ちゃんに先導されながら自転車を走らせる。
「ところで梨花ちゃん、さっき急いでたみたいだけど、どうかしたのか?」
「あっ、そうだ!ボクは今日も診療所に行ってましたのです。みくるもいることを思い出して、
ちょっと様子を見にいってみました。そしたら、病室にいなかったのです。どこにいったのか
入江に聞こうと診察室に入ると、そこで入江が自殺していました」
「入江先生が……!?」
「診療所は大混乱、今は警察が来てます」
「どうして自殺なんか?」
「わからないです。それからボクは、みくるを探して診療所のあちこちを見てみましたが、
どこにもいなかったので、キョンに伝えに来たのです。入江のことも気になりますけど、
みくるが心配でしたので……」

 北高は元の世界とそっくり同じ造りをしていた。
 周りには、救急車とパトカー、それに野次馬が集まっている。するとその中から古泉と
前原君が出てきた。俺たちに気付いたのか、こちらに向かってくる。
「午後の授業は臨時休校になりましたよ」
 そう言いながら肩をすくめて古泉が続ける。
「校内に警察の方が立ち入るそうです。なんでも犯人には殺人容疑もかかっているとか」
 レナだ。
「おや、ご存知で?」
 俺たちの学校に連絡があったからな。しかし、何でレナはこんなことしたんだ。
「どうやら涼宮さんがお目当てだったみたいです」
 ハルヒだって?
201 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:44:39 ID:???0
「閉鎖空間の心配もありましたので、昼休みに涼宮さんのクラスを覗いてみたんです。
いらっしゃらなかったようなので、食堂かと思い行こうとしたところ、涼宮さんは
さっき授業中に教室を出ていったと前原さんに言われました」
「で、部室にでもいるんじゃないかと思って二人で行ってみたんだよ。けど部室には
誰もいなかったからさ、じゃあもう帰ったんじゃないかってことで教室に戻ろうと
したんだ。そしたら……」
「レナさんが部室に入ってきたんです。驚きましたよ。それで、涼宮さんはいないかと
尋ねてきました。何故こんなところまで?と妙だなとは思いましたが、帰ったようです、
と答えました。するとレナさんは部室のロッカーのところに歩いていき、なんと中から
鉈を取り出したんです。これにはぎょっとさせられましたね。僕たちはそんなものを
置いた覚えがないですから」
「びびったけど、何だっけ?邪魔をしない限り、大将首以外はどうのこうの言って、
そのまま部室を出てったんだ」
「当然、そんな物騒なものを持って他校の生徒がうろついていたら目立ちます。
すぐに教員に呼び止められたようですが、レナさんはその教員を鉈で切りつけ逃走
しました。たぶん、裏の林道から逃げてったんじゃないでしょうか。通報を受けて
駆けつけた警察の聴取で、犯人の特徴や服装から、ちょうど殺人容疑で追っている
竜宮レナさんだと断定して、さらに追跡しているみたいです。レナさんが殺人って
本当なんですか?どうにも信じられませんが」
 俺も信じたくはないけどな。

 レナはハルヒに会いにきた。昼休みに来て、いなけりゃ放課後まで待つつもりだったの
だろうか。部室のロッカーの中には鉈があった。SOS団の団員はそんなものを置かない。
レナが持ち込んだものだろう。事前に校舎に忍び込んだかどうにかして。そしてハルヒが
部室に来たところで、用意しておいた鉈で……
 全く以て理由は分からんが、つまりレナはハルヒを狙っているということか。

 レナを止める必要がある。これ以上罪を重ねさせるわけにはいかないし、ハルヒを守る
必要もある。警察もレナを追っているだろうが、できれば警察より先に俺たちで見つけ出し、
逮捕される前に自首させたい。
 前原君と古泉にも手伝ってもらえないか頼んでみると、二つ返事で快諾してくれた。
 古泉が提案する。
「二人ずつ二手に分かれましょう。僕と前原さんで興宮周辺を探してみます。ひょっとしたら
涼宮さんはまだ家に帰らずに、興宮にいるかもしれませんので、涼宮さんを見付けた場合は
僕らがついてガードします」
「じゃあ俺と梨花ちゃんは雛見沢を探すよ」
「レナさんは鉈を持っているので気をつけてください。『邪魔をしない限り』といって
僕たちは見逃されました。ということは邪魔をすれば当然……」
「部活メンバーの俺たちにも、攻撃してくるか?」
「しないとは言い切れませんです。レナは、発症している可能性が高いです」
 ……詩音の一件でそれは身をもって理解した。したんだが、レナだぞ?あのレナが?
 梨花ちゃんは寂しそうにつぶやいた。
「そういう病気なのですよ」
202 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:46:34 ID:???0
「ところで長門はどうした?もう帰ったのか?」
「いえ、今日は見てませんが」
 古泉が答えた。
 こんな時に長門がいないと、どうも心細く感じてしまう。
「休みじゃないのか?部室にいなかったし」
 前原君に言われて、古泉が付け足す。
「あぁ、そうかもしれませんね。長門さんはいつも昼休みには部室にいますから」
 休み?長門でも休むことがあるのか……。

 その時だった。
「あっ!!」
 梨花ちゃんが驚く。
 その先から、優雅な歩みで近寄ってきたのは……朝比奈さん??
 純白の歯をのぞかせ、天使のように微笑みながら片手を上げる。握られてるのは、メス!?
病院から持ってきちゃったんですか?危ないですよ、それ。竹ぼうきと違って、切れますよ?
 俺たちの側に来ると、鋭利な凶器を舞うように振り下ろした。とっさに、全員が蜘蛛の子
散らすように身をかわす。バランスを崩し躓く朝比奈さん。すぐに起き上がり、無垢な童顔を
こちらに向ける。
「ふぇぇ……そこにキョンくんがいないと、あたしたち帰れないじゃないですかぁ……」
 つぶやくと同時に銀の刃を勢いよく突き出す。
「うわぁッ……!!!」
 よける前原君。前原君?標的は彼なのか。彼の顔、胸めがけ、何度もメスで刺そうとする。
たじろぎながら、後ろへよける前原君。朝比奈さんが、もう一度突こうと肘を引いた瞬間、
腕を掴み、制止する。
「落ち着いてください朝比奈さん!!」
「なんで止めるんですか……SOS団に圭一くんがいたら元の形と違うじゃないですかぁ……
大丈夫ですよキョンくん……すぐに帰れ……ふわぁっ!あぇえぇ〜……」
 俺が動きをおさえている間に、梨花ちゃんが注射器を取り出し、朝比奈さんに打った。
「みー、お騒がせな子なのです」
 朝比奈さんは、すぐにぐったりとして、その場にしなだれた。
203 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:48:47 ID:???0
「入江はC120を投与してなかったのです。ひょっとしたら発症してるかもしれないと思って
持ってきておいてよかったです……」
「C120?その注射のことか?」
「そうなのです。病気を抑えるお薬ですよ。沙都子が一日2回打たなきゃいけないやつです。
おととい、詩ぃに打った注射もこれなのです。詩ぃも同じ病気にかかっていたのです……」
「詩音は……自殺したんだ」
「え?」
「おととい園崎邸からいなくなった後、北高の近くまで行ったらしくて、そこで喉を
掻き毟って死んでいるのが昨日発見された」
「そんなバカな!?」
「俺も、何でまた死ぬまで喉を掻き毟ったりするんだろうとは思ったが…」
「そうじゃない!!そんなことはありえないのだ!!!」
「ん?どういうことだ?」
「その死に方は雛見沢症候群……沙都子たちの病気のことなのですが、その症状が
最大まで進行したときの典型的な自傷行為!C120を投与した直後にそんな死に方を
するはずが……」
 梨花ちゃんは、信じられないといった面持ちで、呆然と遠くを見つめていた。

 朝比奈さんを入江診療所に連れ戻さなければならなくなったので、古泉がそれを担当し、
興宮の方は前原君一人に任せることにした。
「診療所はえらい事になってんだろ?大丈夫か?」
「それは心配いらないのです。他のスタッフでも対応できますです。でも診療所の車を
呼ぶより、タクシーで行ったほうが早いかもしれないです」
「わかりました。ちょっと呼んできますね」
 古泉が近くの公衆電話でタクシーを呼ぶ。
「5分ぐらいで来てくれるそうです」
 朝比奈さんと古泉を残し、前原君は興宮方面へ、俺と梨花ちゃんは雛見沢方面へ向かう。

 途中、梨花ちゃんと別行動をとることにした。
「鉈を持ち歩いてたら、目印になって仕方ないだろうし、一度どこかに隠すんじゃないかと
思うんだ。とりあえずゴミ山に行ってみるよ」
「そうですか。ボクは営林署に戻ります。学校も凶器を隠しやすいと思いますので」
「わかった。じゃあ俺も一通り見て回ったら営林署に戻るわ」
204 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:51:31 ID:???0
 ゴミ山に着くと、レナがいないことがすぐに分かった。警察の捜査員が何人もいたのだ。
ここに警察がいるなら、自宅にもいるだろう。他にレナが行きそうな場所はどこだ?
レナの狙いはあくまでハルヒだ。どちらかと言えば興宮にいる可能性が高いだろう。
しかし鉈を持ったまま興宮をうろつくなんてできない。だとしたらどこかに鉈を隠して
興宮に行くか、あるいは……どんな行動を取る?どこに行く?
 しばし考えていたが思いつかず、とりあえず俺も営林署に戻ることにした。そろそろ
下校時間になる。魅音を加えて三人でもう一度考えよう。古泉たちも来てるかもしれない。

 ひとり自転車をこいでいると、はっきりとした胸騒ぎを感じる。昨日の夜から続いてる
胸騒ぎ。この世界が狂い始めているという感覚。狂気の歯車が噛み合わさって、軋みながら
回り出したような感覚。
 拷問をうけた沙都子は、もうまともな精神状態じゃなくなった。
 詩音が自殺した。入江先生も自殺した。
 病院を抜け出した朝比奈さんが人を傷付けようとした。
 レナは人を殺し、傷害事件を起こし、警察に追われながらハルヒを狙っている。
 次から次へとおかしなことが、連鎖反応するように起きている。
 惨劇を回避できなかった。梨花ちゃんはもう諦めているかもしれない。病院で沙都子を
見つめる梨花ちゃんの顔に、希望の色は見出せなかった。詩音の自殺を聞いて、絶望の色を
あらわにしていた。
 それでも動いてくれるのは、俺たちのためなのだろうか。おととい、長門と三人で
交わした約束のためなのだろうか。
 だとしたら、俺も最後まで諦めるわけにはいかない。梨花ちゃんにとってはもう何の
意味もないかもしれないが、せめてレナが罪を増やさないように、歯車を止めよう。

 営林署の前に自転車を停める。校舎の外で、魅音が下校する生徒たちを見送っている。
「おかえりキョンちゃん。レナは?どうだった?」
「北高から逃走した。警察に追われているよ。梨花ちゃんは?」
「梨花ちゃん?」
「先に戻ってきてるはずなんだが……」
「いや、来てないよ?」
「そうか……」
 レナを探して寄り道でもしてるのだろうと思い、俺と魅音は教室で梨花ちゃんの帰りを
待つことにした。
 教室の前に来ると、中からバタンバタンと音がする。ロッカーを開け閉めする音だ。
すると魅音が不思議そうにつぶやく。
「あれ?もうみんな帰ったのにな」
 もしかして……
「レナ、か!?」
 ドアを乱暴に開ける。

 そこには、黒い瞳を爛々と輝かせ、手にした金属バットを肩にのせてたたずむハルヒがいた。
205 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:55:22 ID:???0
「見つけたわ、魅音。ここが本陣かしら? ふん。残念だけど、王手よ!!」
 何言ってんだ? 何してんだ? ハルヒ!
「ほらほら、どうしたのよ?足がすくんで動けない?まさかあたしの方から
攻めてくるとは思ってなかった?甘いわよ!!」
 教室の中からバットの先をこちらに向けて、それを上下に揺らしながら近付いてくる。
 こいつの言ってることはたいがいイカレてる。だが今は、それに輪をかけて
ワケ分からん。
 本陣?王手? 一人で何の遊びをしてるつもりなんだ?
 ハルヒが廊下に出てくる。魅音の前に立つと、いきなり持っていたバットでフルスイングを
かましやがった。
 魅音は間一髪しゃがんで避け、俺はびっくりして尻餅をついた。
 ちょっと待て。それはシャレにならん。
「やめろハルヒ、何の真似だ!?」
「……雑魚に用はないわ。怪我したくなかったら、すっこんでなさい!!」
 そう言って両手でバットを握りしめると、魅音に詰め寄る。
「キョンちゃん、下がってて」
 ハルヒが冗談でないと判断したのか、魅音は戦う構えを見せる。素手でやり合う
つもりなのか?
 バットを握る手に力を込めるハルヒ。ゆっくりと持ち上げる。
 魅音は僅かに腰を落とす。床を踏む足に重心がかかる。
 バットが振り下ろされると同時に、横にかわす魅音。すかさずハルヒの手首を取る。
数分の一秒、動きを止められたハルヒだが、魅音の手を振りほどき、勢いにまかせて
バットをぶん回す。魅音はぱっと屈んでハルヒの足を払う。
「あっ……!」
 転んだハルヒは、その拍子にバットを落とす。すぐにバットを掴もうと手を伸ばすが、
それに及ばず、魅音のかかとがグリップ部分を踏みつけた。
 しかしハルヒの戦意は衰えず、立ち上がって後ろにさがると、なおも魅音を睨みつける。
「勝負はついたと思うんだけど」
 魅音はバットを拾うと、余裕の表情でハルヒを見ながらそう言った。
「まだよっ!みんなの仇を取るか、殉じるか……あたしが負ける時は、死ぬ時だわッ!!
あんただって、そのつもりで崇りを起こしてきたんでしょ!?」
 おいおい、命がけかよ。
 どうやらハルヒは、被害妄想だか強迫観念だか、そういう類のものに支配されている
ようなので、俺は説得を試みる。
「なぁ、お前なにか勘違いしてないか?」
「黙ってなさい!!!これは、SOS団と部活の天王山なのよ!大将同士、決着を
つける必要があるわ!!」
 確実に勘違いしている。
 魅音も困った顔をして、ハルヒに言う。
「あのさぁ、まずは落ち着こ?落ち着いて話をしない?」
「今さら引こうったて、そうは問屋がおろさないわよ!?」
 聞く耳持たないハルヒをどう説得しようか、俺と魅音は目を合わせると、二人して
肩をすくめて溜息をついた。
206 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 00:58:07 ID:???0
「あははははははははは!!!魅ぃちゃんナイスだよ!!!こっちが攻めてる間に部活が
狙われたらどうしよう!?守りを固めていなかったのはミスだったかもしれない!!!
そう思ったけど、杞憂だったね!!!ハルヒちゃんは部活を甘くみすぎたんじゃない??
大将自ら出てくるなんて、大胆だね???おかげで、部活のホームで詰んじゃったよ!?
覚悟はできたかな??かなぁぁあ!??」
 突然背後から大声がしたので、驚きのあまり心臓が飛び出そうになった。
「あ……」
 振り返ると、血塗られた鉈を持った、レナ。
 つかつかと廊下を歩いてくる。
「どいて魅ぃちゃん!キョンくん!!レナがとどめを刺してあげる!!この狂った女から、
キョンくんを守ってあげるね!??」
 最悪だ。最悪のタイミングだ。
 大将だの詰んだのって……ハルヒは一人で遊んでたわけじゃなかったんだな。ここに
話の通じる相手がいようとは……
 魅音は、俺と同じように、やはり何を言ってるのか分からないレナの言葉に面食らっていた。
 その隙をついて、ハルヒが魅音からバットを奪い返す。
「しまっ……!!!」
 焦った魅音は、飛び跳ねるようにハルヒの側から離れる。瞬間、教室と廊下を隔てる
窓ガラスが割れる。ハルヒがバットで叩きつけたのだ。
「ほうら、あたしの思ったとおりじゃない!!血のついた鉈!やっぱり実行役は竜宮レナ!!
いえ、実行役というより、第2ラウンドの大将かしら!!?」
 飛び散ったガラスの破片を踏みつけながら、レナがハルヒと対峙する。
「あははははははは!!!!よく分かってるね!!!!!分かってるね!部活とナントカ団、
ここで白黒はっきりさせなきゃね!!!」
「S・O・S・団よッ!!!!当然、綿流しで負けたまま、黙ってるわけにはいかないわ!!
望むところよ!!!!露店バトルが1ポイント、今回が2ポイントでいいかしら!!!??」
「いいんじゃないかな??かなッ?!!あはははははははハルヒちゃん!!!!!
殺されちゃうよ!!?今からレナに、殺されちゃうよぉぉォォォぉおおっっッッ!!!!」
 叫ぶやいなや、ハルヒに襲い掛かるレナ。遊びじゃない、レナは何のためらいもなく
鉈の刃をハルヒに向けている。これは、殺し合いだ。
 レナの一撃を、金属バットで受け止めるハルヒ。二人とも、恐怖など微塵も感じていない、
むしろ、快楽、楽しんでいるような、笑顔にすら見えかねない表情。
「と、止めなきゃ!!でも、とっ、止めらんないよ……!こんなのッ……!」
 魅音が声を捻り出す。腰が抜けてるのか、廊下に座り込んだまま動けずにいる。
 耳をつんざく金属音、狂気と狂気がリズミカルにぶつかり合う。何が二人を、こうさせるんだ?
 繰り出される鋭い突きを、背を反らせてかわしては、相手の武器をなぎ払う。空いた正面に
打ち込んでも、素早く下がってよけられる。両者互角のまま、命の削り合いが続く。
 俺は、レナを止めなきゃならない。警察に捕まる前に、自首させなきゃならない。
 なのに、目の前の獲物に全神経を集中させて、激しく打ち合う二人に、近付くことはおろか、
舌の根が乾ききって、言葉すら出せなかった。
207メロン名無しさん:2006/12/18(月) 01:50:14 ID:???0
乙、KOOLレナハルヒ怖すぎw
梨花ちゃん一人になっちゃまずいだろ、これはめっきん☆エンドか
208メロン名無しさん:2006/12/18(月) 02:27:35 ID:???0
乙。
ハルヒは普段からぶっ飛んでるけどこういう風になると恐ろしいな

最後に長門には大いに期待
209メロン名無しさん:2006/12/18(月) 03:20:45 ID:???O
長門、頑張って
210メロン名無しさん:2006/12/18(月) 06:54:44 ID:???O
それでも長門なら、長門ならきっと何とかしてくれる…!
211メロン名無しさん:2006/12/18(月) 10:39:45 ID:???0
乙。これは色んな意味で続きが気になる。
212 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:28:36 ID:???0
 冷静になれ。
 レナが狙ってるのはあくまでハルヒ。よく分からんが俺を守ると言っている。
ならば俺に危害を加えることはないはず。いや、そんな保障は無いぞ?梨花ちゃんも
言ってたじゃないか。体張って止めるなら、命がけの覚悟がいる。もし殺されたら、
元の世界には帰れない。かといってこのまま止めなきゃ、ハルヒが殺されるかも
しれない。逆にハルヒがレナを殺すことだってあり得るだろう。それも駄目だ。
全員が生きて、元の世界に帰らなければ。ここは、もう、レナを信じるしか……!!!
 意を決して、俺はレナとハルヒの間に飛び込んだ。
 金属バットを掴むと、そのままハルヒを押し倒す。バットを取り上げ、縺れるが、
かばうような姿勢でハルヒに乗っかって、レナの方を向き、声を張り上げる。
「武器を捨てろレナ!落ち着け!」
 するとレナの顔から、一瞬で血の気が引いて、静かに問いかけてきた。
「……どういうことかな??キョンくん」
 そこにハルヒが口を挟む。
「ちょっと、邪魔するんじゃないわよ!?重いっ!!どきなさいよ!!!」
 俺は背中でジタバタしているハルヒを無視して、レナに説得を続ける。
「これ以上罪を重ねるな。お前自身のために、お前の父親のためにも、自首するんだ。
あの日、俺が一緒にいてやればよかった。宝探しに付き合ってやればよかった。
そういう選択肢もあったんだよ。今とは違う未来があったかもしれないんだよ。
だが、それができなかった。よくない方に分岐しちまった。俺にも責任が
あるのかもしれない。犯した罪を滅ぼすために、俺にできることなら何でもする。
だから、レナも、罪を……」
「答えになってないよ??どうしてその女を守るのかな???レナはキョンくんを
ナントカ団の魔の手から救おうとしてるんだよ???」
「なに言ってんだよ?守るとか救うとか、そういうことじゃなくて……」
「ふぅん……」
 俺を見下ろすレナが、鉈を振りかぶる。その動きがコマ送りのように見え、同時に、
レナの冷たくて、それでいて激しい感情の込められた声が、俺を包むように流れてくる。
「……裏切るんだ、キョンくん。レナを裏切って、その女を守るんだ」
 やばい、殺される……!
 そう直感して目を閉じる。
 が、いつまでも痛みが襲ってこないので、恐るおそるまぶたを開くと、鉈を天井に
向けたまま、レナは固まっている。
 あれ……?
 やがて、レナは崩れるように倒れた。
 それとともに、そして鉈で斬られる痛みの代わりに、恐怖が俺を蝕んでいく。
 本能が伝えてくる、自分が死ぬだろうという警告。
 レナが倒れたその後ろに……もう一人立っていたのだ。
 片手にはいかついアーミーナイフ。刃の根元からつたい落ちる血。もう片方の手には注射器。
 倒れたレナの背中からは鮮血が溢れ、見るみるうちに服が真っ赤に染まっていく。
「あはは。ごめんね、涼宮ハルヒを殺させるわけにはいかないの。大事な観察対象だもの」
 朝倉涼子が笑っていた。
213 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:31:21 ID:???0
「さて、時間がないのよ。もうすぐリセットされちゃうわ。あーあ、当シークエンスじゃ
そんなに面白い変化はなかったわね。残念。ま、次回も期待してるから、よろしくね?」
 朝倉はそう言いながら、針の先から微量の液体がこぼれる注射器を向け、俺に近寄ってくる。
「園崎詩音、分かるでしょ?あの子にコレを打ったら、すごいことになったのよね。
死ぬまで首を掻き毟ったのよ?知ってるかしら?うふふふふ。あなたにも、同じやつを、
注ぎ込んであげるね?」
 なっ……同じって……
 金縛りにあったように体が動かない。あぁ、本当に殺されると分かった時、人は動けなく
なるものなのか。
 朝倉涼子は無抵抗の俺に、持っていた注射を打った。

 何だこれ、体の中、血管の中を、異物が、蠢く虫が駆け抜けるように……!ああああ、
ほら、ここにも、毛穴から、蛆虫が湧き出てきた!!おい、どうなってるんだよ!!
虫が、蛆虫が、体中を這ってるじゃないか!!そんな、もぞもぞと、集まってきやがった!!
首に!!!首の周りに!!!集まって……!!!やめろッ!!くううぅぅ、痒い……痒い……
かゆいかゆいかゆいッ!!!ダメだ!!!掻いたら止まらなくなる!!死ぬぞ!!
死ぬまで掻き毟ることにッ!!!!手を、手を戻せ……!!!やめろやめろ!!
首のところに持ってっちゃだめだ!!!!何を笑ってんだよ朝倉ッ!!!早く……、
早く梨花ちゃんを……!!!何だっけ……???C120ってやつを……持ってきて……
レナ……??何だ……?なんて言ったんだ今……???よく……聞こえなかっ……???
誰だよ……さっきから……頼むから大きな声出さないでくれ……余計痒くなる……
くぅうぁあああ、痒い痒い!!!もうダメだ掻きたい!!!思いっきり、引っ掻きたい!!
ああぁ指が震えるッ……!!首に……皮膚に……触れっ……触れた!!!ひと思いに……
ガリッ……ぉおっ……ガリガリッ!!!……おおおおおッ!!!!!ガリガリガリガリ!!
ぉぁあああ……あぁ意識が……うっすらと……意識が……遠のいていく…………
ガリガリガリ……ガリッ……
214 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:33:27 ID:???0
 ……。
 声が聞こえる。
「当該シークエンスの全情報は解除された」
 長門……か?
「私たちは、ヒナミザワ時空間の回帰点とは逆方向への時間移動に成功した」
 俺は……死んだのか?
「その前にループが開始した」
 え……?
「古手梨花との約束は果たせなかった」
 それってつまり……?
「私は当初、涼宮ハルヒの異常動作を阻止することが最優先事項と考えて行動した。
でも、古手梨花の身柄の確保を優先するべきだった。私がもっと早くそのことに
気付いて行動していれば……。ごめんなさい……」
 ……いや、……。
「私たちの時間移動はループ開始に起因するものではなかった可能性もある。
その場合、あなたの意見が正しかったことになる。それだけに、……悔しい」
 どういう意味だ?
「厳密には私たちの時間移動とループ開始との間には、僅かながら時差がみられた」
 よく……分からないんだが?
「ループ開始による帰還を確実にするため、情報統合思念体も操作準備をしていた。
ただ、それとは違う力の作用が……」
 おい、長門? 最後何て言ったんだ?
 よく聞こえなかったぞ?
215 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:36:15 ID:???0
 ハッと目を開けると、そこは真っ暗だった。少し時間がたつと目が慣れ、学校の中に
いることが分かる。その校門のところに、俺は寝そべっていた。
 北高のようだが、周りの景色は違う。校外に出ると、舗装されていない道が続く。
ここはどこなんだ?俺はその道をたどって歩き出した。道端には草木が生え、見覚えが
あるような気はするが……。
 どれぐらい歩いただろう、つきあたりに石段。……古手神社??もう何がなんだか。
俺、死んだんじゃないのか?

 石段から人がおりてきた。
 梨花ちゃん!!
 どうなってんだよこれ!?

 俺の姿は見えているんだと思う。梨花ちゃんはじっとこちらを見つめたままだ。
だが、声が届かない。なんなんだよ!?おーい!!?
 梨花ちゃんは、にぱー、と笑って言った。
「もう、おしまいなのですよ、キョン」

「キョンと別れて学校に戻る途中、誰かにさらわれてしまったのです……
不甲斐ない……」
「相手の顔や、それからどうなったのか、よく覚えてないのですけど、たぶん、
ボクは殺されてしまったのです」

「ひとつだけ言っておきます。レナのことは、キョンのせいではないのですよ」

「ボクは、キョンは約束を果たしてくれたと思ってます。キョンができる、
最大限の努力をしてくれましたです」
「それに、少しだけ、前向きになれたのです。キョンと長門のおかげなのですよ」
「そう考えると、お釣りが出てしまうのです……」
「何だか悪いので、もう一つ、ボクから約束をします」
「いつか、きっと、幸せの世界で、キョンにお礼をします。ボクにできる、
一番素敵なプレゼントを贈ります……」
「だから、どうか忘れないで。ボクたちのことを、雛見沢で過ごした日々を……」

 闇が濃くなり、梨花ちゃんが包まれる。おいっ!!梨花ちゃん!!!待ってくれ!!
 そのまま、辺りは全て暗闇に飲み込まれ、俺の意識は消失した。
216 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:40:10 ID:???0
 目が覚めた。生きている。自分の部屋にいるようだが……ベッドから起き上がり
カレンダーを見ると、平成になっている。全部夢だったのか?……そんなわけない。
これほど長編の夢なんて、フロイト先生だって見ないだろう。
「キョンくーん!朝だよぉ!」
 妹の声だ。
 そうか。戻ってきたのか。

 学校に行く。もちろん北高だ。
 あまりにも普通の日常に戻ってきた。心身ともに疲労を存分に与えてくれる坂道を上って
登校し、教室では背中のあたりに何やらよからぬ事を企んでいそうな不穏な空気を感じつつ、
睡眠学習を織り交ぜながら一日の授業を乗り切って、放課後は習性のように部室に向かう。
 ハルヒのやつは掃除当番で少し遅れるとのこと。部室に行くと、朝比奈さん・長門・古泉が
それぞれメイド服・読書・爽やかスマイルの3点セットでお出迎えだ。
 朝比奈さんは非常に申し訳なさそうな顔をして、
「あのぅ……その節は……本当にすみませんでした!迷惑かけてごめんなさい!」
 と言って何度も何度も頭を下げる。いえいえ、お気になさらずに。病気だったんですから。
 長門は、例によって無機質に淡々と、
「私たちがこの時間平面上から消えていたのは、7時間28分41秒。ヒナミザワ時空間での
情報は、時間移動の開始をもって、記憶を除き全て解除された。ただし、涼宮ハルヒ本位体に
おいては、同期の切断によって全情報が解除され、記憶を含め一切の影響は残存していない」
 分かるような分からないような、いや、やはり分からない解説をしてくれた。
 古泉は、珍しく非電源系ゲームではなくパソコンをいじっていた。そして頼んでもいない
説明を始める。俺も別に、鬱陶しいとは思わず、全く興味がないと言えば嘘になるので、
それを聞いてやることにした。

「雛見沢村は実在していました。オカルトマニアの間ではめっぽう有名な場所らしいんです。
見てください、このサイトにはかなり詳しいことが書かれています。それによりますと、
昭和58年6月、ガス災害によって村の住民は全滅したそうです。通称、雛見沢大災害。
その後約20年もの間、村は封鎖されていました。封鎖が解かれたのはごく最近のことです。
それから、連続怪死事件のことにも触れてますね」
「オヤシロさまの崇りか?」
「ええ。他にも園崎家や北条家のこと、古手家にいたっては梨花さんのことまで載ってますよ」
「梨花ちゃんのこと?」
「どうやら雛見沢大災害の直前、古手梨花さんは古手神社境内で拷問死にあっていて、
それが5年目の崇りとされています。この日付ですと、ちょうどレナさんが傷害事件を
起こした日の夕方頃ですね。大災害は、その深夜、明け方近い時間帯に起きています」
「……そうか」
 寂しさと悲しさが胸をよぎる。
「これを見る限り、僕たちが迷いこんだのは災害前数日間の雛見沢のようです。
そして、古手梨花さん死亡の時点で全員生きていたので、ループ開始とともに
こちらの世界に帰ってきた、ということになりますかね……」
 長門と目が合う。古泉は続けた。
「ちなみに大災害には諸説あるようでして、火山説、陰謀説などが有力みたいですよ」

 じゃあ、結局みんな……レナも、魅音も、沙都子も……梨花ちゃんも、死んだのか……。
 あの時レナは、血にまみれながら、何て言ったんだろう。何を伝えようとしたんだろう。
 穏やかな笑顔だった。聞き取れなかった言葉には、どんな思いがこめられていたのか。
217 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:41:59 ID:???0
「おい」
「何でしょう?」
「それ、履歴消しとけよ?あいつが見たらロクなこと考えないだろうからな」
「……わかりました。一応、おっしゃるとおりにしますが、あまり意味ないと思いますよ?」
「なんでだよ?」
「このサイトは既にお気に入り登録されていましたから」
 はぁーっ。大きな溜息を吐き出す。やれやれ。
「僕たちが雛見沢に迷い込んだのは、涼宮さんが……」
 その先は言うな古泉。
 すると部室のドアが開く。真夏の日差しのような笑顔で、ハルヒが入ってきた。
「はーいみんな注目!今日は大事な発表があります!」
 先回りして言ってやろうかとも思ったが、そんなことしたってハルヒのやる気を増大させる
結果にしかならないだろうし、俺にとっては百害どころかその百倍ほどの害があるだけであり、
すずめの涙ほどの利も無いことは分かりきっているので、ここは黙って聞くのが正解だろう。
「SOS団の次の合宿地が決まったわ!それは……」
 もったいぶってるのか、ハルヒはドラムロールの効果音を声で表現しながら目を閉じる。
 もう一度言わせてもらおう。やれやれ。
 目を開き、きらめく星の輝きのような眼差しを向けながら、喜色満面でハルヒが宣言した。

「××県鹿骨市雛見沢村よ!」
218 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:43:56 ID:???0
 TIPSを入手しました

≪幸せの世界で≫

 私は奇跡を信じている。
 理由は単純。経験者だから。思えば、全てはこのバス停から始まったのかもしれない。
 仲間たちと共に越えた昭和58年6月。あれからもう20年ぐらい経ったけど、
私はいまだに毎日悩みながら暮らしている。
 何を悩むかって?
 決まってるじゃない。今日はどんな楽しみ方をしようかってこと。だって今日選べる
今日は一つだけなんだから。よく考えて、大切に過ごさなきゃ。

 生まれ育った雛見沢村。たまにはこうして散歩してみるのも悪くない。
 いや、悪くないなんて言い方は素直じゃなかった。
 私が一番好きな時間だ。

 バスがとまった。中から観光客らしき人たちが降りてくる。5人ほどの若い人たち。
高校生ぐらいだろうか。
 そういえば、一度だけの来訪者もあんな感じの人たちだったっけ。未来からきたという、
迷子さんたち。
 バスから降りた5人のそばを通り過ぎようとしたとき、私は思わず立ち止まってしまった。

 ……こんなことってあるのだろうか。
219 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:46:17 ID:???0
 私はその5人に声をかける。
「あなたたち、観光に来たの?」
 その中の一人、一番元気の良さそうな子が答えた。
「え……あ、はい!!この人の親戚が近くで旅館を経営していて、タダで泊まらせて
もらえるみたいなんで、それで合宿に来たんです!」
 あれ、随分礼儀正しいな。
「そう。もしよかったら、案内する?」
「え?」
「ここ私の地元だし、ちょうど散歩してたとこだから。お邪魔じゃなければ、どうかしら?」
「じゃあ……お願いしちゃっていいですか?」
「ええ。喜んで。ガイドブックには載ってない、とっておきの場所を教えてあげるわ」
「ありがとうございます!……あの、お姉さんはずっと雛見沢に住んでるんですか?」
 お姉さん!? そうか。まだまだそう見えるのか。くすくす、あとで魅ぃに自慢してやろう。
「そうよ。生まれてからずっと、雛見沢に住んでるの」
「へーっ!じゃあこの辺は庭みたいなもんですね!いいなぁ、あたしもこんな自然に囲まれて
暮らしてみたいわ……」

 古手神社に着く。
 石段を登るとき、一番元気がいい子の荷物を持たされている男の子がいた。
 なるほど、本来ならそういう関係になるのか。
 境内から少し歩くと、柵の向こうに雛見沢を一望できる場所がある。そこに連れていくと、
「すごい!素晴らしいわ!!ほら、みくるちゃん、ぼーっとしてないで写真!写真!」
「ふぁ、はっ、はぃっ!!」
 みんな楽しそうにはしゃいでくれた。
 少し遅れて、荷物を持たされていた男の子が汗だくになって到着する。荷物を置くと、
疲れきってその場に座り込んでしまった。

 男の子に声をかける。
「ここから、雛見沢を全部見渡せるのよ。あなたも見てみたら?疲れなんてあっという間に
吹き飛ぶから」
「……はぁ……ぜぇ……そうですか……」
 男の子はゆっくり立ち上がると、柵のところまで歩いていった。
 その横に並ぶ。男の子は、絶景ともいえる眺めに魅入られているようだった。
 そして私はこう言った。
「この景色は私の宝物。最高に素敵な宝物。
   ……あの日約束したプレゼントなのですよ、キョン」
220 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 18:48:44 ID:???0
以上で終了です。
別編・続編、二期があってほしいです。私はもう無理ですが・・・。
ただ、読み返して気になる部分やツッコミをいただいた部分など、
校正・修正してうpしようかと、ちょっとだけ考えてたりします。
今さら需要はなさそうですが・・・。

消失世界の真ん中にひぐらしブチ込めば何とかなるだろうと、勢いで書き始めました。
すぐ何とかならないことに気付いて、慌てて色々考え始めましたが・・・。
SS初挑戦で、正直こんなに大変だとは思っていませんでした。投下後に日本語が
おかしいことに気付いたり、話の流れ的におかしい部分が出てきたり。
ぜひ完結させたいとの思いで何とか書き続けてきましたが、ここまで長くなるとは
自分でも予想外で・・・。
稚拙な文章でしたが、最後まで付き合ってくれてどうもありがとうです。
一行でも「面白い」と感じてくれた方がいれば幸いです。
きっかけを与えてくれた前スレ1、35氏、まとめサイト作ってくださった方や、
読んでくれた全ての人に、感謝。
では。
221メロン名無しさん:2006/12/18(月) 19:21:23 ID:???0
>>220
お疲れ様です。
222メロン名無しさん:2006/12/18(月) 19:34:52 ID:???0
GJ!
223メロン名無しさん:2006/12/18(月) 19:57:51 ID:???0
GJ!&乙
氏がこの話を始めた頃から読んでいましたが、ひぐハル消失編(注・勝手に命名)完結おめでとうございます。
当初からこの話がどう転がるのか楽しみにしていたので、終わってしまうのは少々寂しくもありますが・・・
綿流し&罪滅ぼしフラグが立っていた頃から惨劇エンドかな?と予想していた身としては最後のTIPSで救われたような気分になりました。

さて、そんなことに比べれば些細な問題ですが、一つ気になっているのは最後のTIPSで、
 本編後のSOS団がハルヒパワーで『祭囃し』世界に突っ込んだのか、『祭囃し』世界(つまり本編とは平行世界)のSOS団が雛見沢に来たのか、
ということです。
バス停でキョンが梨花に気付かなかったから後者のような気もしますし、梨花が成長していたから気付かなかっただけで前者の世界だったのかもしれないし、
まあ本当に些末な事柄なので、この疑問はこれくらいにして、◆DwlhEXlSuo氏、本当にお疲れ様でした。
224メロン名無しさん:2006/12/18(月) 20:48:07 ID:???0
おつ!ついに完結したか…

この大作に何かサブタイトルをつけたいがセンスの無い俺には思いつかないぜ…
225メロン名無しさん:2006/12/18(月) 21:44:11 ID:???O
俺もそう思ってたとこだ…………
問題はどちら側からタイトルをつけるかだよな
226メロン名無しさん:2006/12/18(月) 22:01:52 ID:???0
いやー、久々に良い物を見させてもらいました。
227メロン名無しさん:2006/12/18(月) 22:38:48 ID:???0
涼宮ハルヒの惨劇 〇交し編 とか…
228メロン名無しさん:2006/12/18(月) 22:58:59 ID:???0
梨花が鷹野に夕方に殺されてるってのは本編ならまずあり得ない事だが
この辺は話の都合で仕方ないかな。
朝倉がどうやってh173を手に入れたのかも気になるけど
この人なら何でも有りか。
あとアーミーナイフは十徳ナイフの事だからいかつくないよな。
アニメで朝倉が使ってたようなのはランボーナイフって言うんだったとオモ
229メロン名無しさん:2006/12/18(月) 23:00:51 ID:???0
この世界のキョンとレナの甘々とか見たかったかな・・・・
誰か書いて
230メロン名無しさん:2006/12/18(月) 23:06:06 ID:???O
>>223
前者であって欲しいなあ
別世界のように思えるけど、繋がってほしいというか
231メロン名無しさん:2006/12/18(月) 23:19:41 ID:???0
本編終了後のSOS団メンバーは
その後宵越し編(ガンガンの漫画版オリジナルの奴)のような話に突入したと妄想
232メロン名無しさん:2006/12/18(月) 23:30:10 ID:???O
今更だけど乙!
ずっとロムってたけど最後ぐらいカキコするわ
まとめサイトさんでまたゆっくり見直すわ、お疲れ様でした!
233 ◆DwlhEXlSuo :2006/12/18(月) 23:32:46 ID:???0
>>228
ホントだ、折りたたみの小型ナイフだ!
なんという無知晒し編・・・orz

>>223
最後のTIPSは、ご想像にお任せします。

感想レスくれた方々dです。
では名無しに戻ります。
ノシ
234メロン名無しさん:2006/12/19(火) 00:18:19 ID:???O
タイトルはスレタイのまま
ひぐらしハルヒの憂鬱な頃に(〇〇し編)
とか?
235メロン名無しさん:2006/12/19(火) 01:37:36 ID:???0
先日あと一回で本当に終わるのかと心配した者です
てっきり最後の惨劇の犯人と決着つけるところまでやると思ったので
でも全てを解決しようとしたら、単に祭囃し編をSOS団視点でもう一回
やるだけになりそうなので、やはりこれが最善の終わり方なのでしょうね

ともあれ乙でした!
236メロン名無しさん:2006/12/19(火) 05:29:54 ID:JqUub653O
俺も最後ぐらい書いとこ。

作者さんGJ!感動したよ!
237メロン名無しさん:2006/12/19(火) 12:17:32 ID:u4rPrnUJO
>>231
そこで昭和58年と往復しながら本編の惨劇を回避→最後のTIPS、と妄想
238メロン名無しさん:2006/12/19(火) 12:29:11 ID:???O
>>231
今VIPでそんな内容のスレが立ってる
239メロン名無しさん:2006/12/19(火) 14:58:59 ID:???0
>>199
魅音は『悟史』と呼ぶ。『悟史くん』は詩音だね。
細かいところだけど、原作では入れ替わりの重要なヒントなので
「この魅音は詩音なのか?!」って深読みしちゃったよ。

それはさておきGJ!
ひぐらしクロスものとして最高峰の「ひぐらしがなくですの」に負けないくらいに面白かった。
240メロン名無しさん:2006/12/19(火) 16:29:39 ID:???0
>239
世の中広いな、これが最高峰だと思っていた....
241メロン名無しさん:2006/12/19(火) 23:03:50 ID:???0
>>220
お疲れ様でした。
242メロン名無しさん:2006/12/20(水) 02:08:37 ID:???O
GJ!
良い作品を見せて頂いた。
お疲れ様でした。
243メロン名無しさん:2006/12/20(水) 06:02:10 ID:???O
244メロン名無しさん:2006/12/21(木) 00:42:21 ID:???0
トリなしで失礼、◆DwlhEXlSuoです。
いくつかの校正、このスレでご指摘頂いた部分の修正・変更、
TIPSなどの順序変更をした修正版をテキストファイルに
してみました。携帯の方はちょっと見れませんが、
改めて読み直してみようと思ってくださった方や、
このスレ初めて知った読んでみようという方など、
もしいらっしゃったらどうぞ。
ttp://www.uploda.net/cgi/uploader2/index.php?dlpas_id=0000026160.zip
PASS higuharu
245メロン名無しさん:2006/12/21(木) 05:10:46 ID:???0
◆DwlhEXlSuo氏、本当にお疲れ様です。読んでいて純粋に面白かった。
まだストーリー上の疑問点も多いのでこれから考えて見たいと思います。
ラストの朝倉の登場で鳥肌きました。

ああ、それにしてもハッピーエンド(多分?)の世界に至れてよかったなぁ。
30代半ばくらいの梨花ちゃまに不覚にも萌えた

>>239
「ひぐらしのなくですの」は祭囃し編発表前なのにあの出来は凄かった
246メロン名無しさん:2006/12/21(木) 20:32:27 ID:???0
>>245
これもかなり面白いし、「ひぐらしがなくですの」も相当面白かった。
両作品とも、それぞれのキャラの特性を活かしているし。
247メロン名無しさん:2006/12/22(金) 20:45:55 ID:???0
乙!

レナの襲撃があっさりと終わったことが少々以外
続きが気になるよ
248メロン名無しさん:2006/12/23(土) 00:14:11 ID:???0
結局、部活メンバーのかなり幸福な時間を記憶にとどめておいてくれる一団がいる奇跡が起こったという
羽入(だっけ?)にとって嬉しいハプニングが起こったという話しですね。
乙!
249メロン名無しさん:2006/12/23(土) 00:34:17 ID:???0
続編があればまた書いて欲しいです。
本編後に雛見沢を訪れたSOS団で宵越し編とか……

あとレナの北高襲撃を圭一視点で(TIPSとかで)見てみたかったな。
250メロン名無しさん:2006/12/23(土) 00:35:47 ID:???0
>>249
そういえばこの話だと圭一はどうなったの?
251メロン名無しさん:2006/12/23(土) 00:53:13 ID:???0
朝倉とたかのんは両方とも綿流しに来てる。ここで何かあった。
次の日朝倉がキョンに会った時に言ってた雛見沢での用事とは
H173を受け取ることでは、とか思ったりしてみたり。
252メロン名無しさん:2006/12/23(土) 18:55:04 ID:R0P0kVX50
本編を見る限りではレナを探して興宮を探索している
その後の展開がどうなったかはわからないけど、滅菌作戦からもまぬがれたんじゃないかな?

……しかし、この圭一は詩音に拷問されそうになったり、みくるに襲われたり 結構酷い目にあってるな
253メロン名無しさん:2006/12/23(土) 19:22:47 ID:???0
滅菌作戦は深夜だから無理だろう
わざわざ興宮に泊まったとは考えにくい
レナが発見された事は耳に届くだろうし
254メロン名無しさん:2006/12/23(土) 20:32:36 ID:???0
この本編圭一は雛見沢在住じゃないし
前原屋敷はキョンの家になっているから滅菌とは関係ないんじゃないか?
255メロン名無しさん:2006/12/23(土) 20:38:52 ID:???0
>>254
そうなると宵越し編圭一版が作れそうだな。
256メロン名無しさん:2006/12/23(土) 21:21:09 ID:???0
そういやそうだったな。
という事はキョンの家族は滅菌であぼーん?
いや、キョン達が戻ったから一緒に元の世界に戻ったのか?
257メロン名無しさん:2006/12/23(土) 23:22:05 ID:???O
梨花死亡で戻ったんじゃない?その瞬間をひぐらし視点で見るとどうなるんだろ。
最後魅音は無事だったっぽいけど、目の前でハルヒ・キョン・朝倉が消えたのか。
258メロン名無しさん:2006/12/24(日) 17:20:04 ID:???0
そもそも原作のひぐらし自体、どこでループしてんのかよくわかんないんだよなぁ…。
梨花死亡=ループってのはわかるんだけど、梨花が死んだ後も世界って続いてるよね。
もしかしたらループとは別に死亡後の世界もどっかで続いてるのかな。平行世界として。
だとしたら、その世界では今もハルヒや長門や古泉が取り残されてたりして…。
259メロン名無しさん:2006/12/24(日) 20:51:21 ID:???O
この話だと梨花死亡でループと一応はっきり定義してるけど
原作はループともパラレルともいえるし、不思議な感じだ
考えるほど分からなくなる
260メロン名無しさん:2006/12/24(日) 22:40:13 ID:???0
SOS団とキョン一家が突如消えたら
綿編の村長、梨花ちゃんの時のように深夜まで捜索されるだろうし、
滅菌作戦やりにくくなりそう。
罪編では学校占拠事件直後の警察、マスコミ関係者がぞろぞろやってきそうな日に
やってるから問題ないのかもしれんが
261メロン名無しさん:2006/12/24(日) 22:51:33 ID:???0
>>260
そういえば梨花が山でサバイバルして7月まで生き延びた世界とかは
滅菌作戦どうだったんだろ?
プロの特殊部隊でも一般の村人や警官に混じって、先に梨花を捕らえるの難しそうだし、
祭編見てると7月まで待ってくれるとは思えないし、
ひょっとして最少の犠牲で済んだ世界なのかも・・・
262メロン名無しさん:2006/12/24(日) 23:25:43 ID:???0
本編では羽入が興味持った人物と梨花の両方が死んでからループしてるんじゃないかな
263メロン名無しさん:2006/12/25(月) 12:56:16 ID:???0
そのへんはどう定義するか微妙だな
エンドレスエイトだと世界が全てリセットされていたけど

ひぐらし世界は、宵越し編や罪滅し編を見るかぎりでは
梨花が死亡しても世界は続いているようだけど……
264メロン名無しさん:2006/12/26(火) 15:01:32 ID:???0
梨花が死ぬと同時に大規模に世界全体の物語が書き換わったと
見て良いんじゃないか。その場合、SOS団もキョン一家もこの
雛見沢世界の住人でなかったことになる。勿論、人が突然、
消えると時空に歪が発生する。その歪はキョンと圭一が入れ
替わり、全て、圭一と部活メンバーの間の物語だったという
辻妻あわせがなされることで縫い合わさられる。

梨花がそのことに気がつけたのはパラレル世界に意識を飛ばす
能力を持っていた為、
265メロン名無しさん:2006/12/26(火) 20:29:38 ID:???0
それじゃ結局圭一は助からないのか
266メロン名無しさん:2006/12/27(水) 15:05:47 ID:???0
詩音とレナから助かったとしても減菌作戦であぽーんだな。

...助かる方法はあるんだがな。祟殺し編でやったことを自作自演
すれば助かる。
267メロン名無しさん:2006/12/27(水) 19:41:00 ID:???0
圭一が助かるには雛見沢に来ない、しかないな
圭一なら他の学校に転校しても意外とうまくいくと思う
268メロン名無しさん:2006/12/27(水) 20:26:46 ID:???0
>>267
つまり梨花と羽入の陰謀に付き合わされたということになるな
269メロン名無しさん:2006/12/28(木) 00:02:43 ID:???0
見つけた『涼宮ハルヒのなく頃に』
http://freett.com/haru_vip_ma/
270メロン名無しさん:2006/12/28(木) 02:05:34 ID:???0
271メロン名無しさん:2006/12/29(金) 11:25:17 ID:???0
>>269
VIPの方は完結したの?
272メロン名無しさん:2006/12/29(金) 12:55:34 ID:???0
>>271
残念ながら未完のシリーズもある。
273メロン名無しさん:2006/12/29(金) 15:00:08 ID:???0
こっちでも症候群を発症するのはみくるなのか。
まぁ、一番狂いやすいキャラのような気もする。
274メロン名無しさん:2006/12/31(日) 11:21:48 ID:???O
職人さんを待ってます
275メロン名無しさん:2007/01/01(月) 10:27:28 ID:???0
礼の賽壊し編がなんだか消失っぽい話だった
276 【凶】 【1413円】 :2007/01/01(月) 13:53:24 ID:???0
 
277メロン名無しさん:2007/01/02(火) 20:25:28 ID:???0
保守
278メロン名無しさん:2007/01/02(火) 21:09:04 ID:???0
>>275
ぽいね。あれ読んだら、ひぐらし関係でまだまだいろんな話ができそうだと思った。
279メロン名無しさん:2007/01/03(水) 10:03:37 ID:???O
軽くネタバレになるが、





梨花=消失のキョンみたいな感じだったね>賽壊し
280メロン名無しさん:2007/01/03(水) 22:02:12 ID:???0
軽くないな
281メロン名無しさん:2007/01/05(金) 21:10:59 ID:???0
書き場を失ってしまいました@VIP
VIPでハルなく書いてたものですが…
こちらで続き書いても、よろしいでしょうか?
282メロン名無しさん:2007/01/05(金) 21:32:42 ID:???0
>>281
いいと思う。
むしろ大歓迎ですよ。
283メロン名無しさん:2007/01/05(金) 21:40:41 ID:???0
VIPに立つまでならいいんじゃないかなー
あくまで暫定処置でなら
284メロン名無しさん:2007/01/06(土) 02:56:43 ID:???0
一から読めるなら読みたいな
285メロン名無しさん:2007/01/06(土) 10:18:44 ID:???O
一から読めて、完結するまで読めるなら、読みたいね。
286メロン名無しさん:2007/01/06(土) 11:05:43 ID:???0
>>281
大歓迎です。どうぞ書いてください。
もしも可能なら、それまで書いた物語も読みたいです。
287メロン名無しさん:2007/01/08(月) 22:12:33 ID:???0
ワクワク
288メロン名無しさん:2007/01/09(火) 00:31:03 ID:tTK4mS480
わくわく
289メロン名無しさん:2007/01/09(火) 21:14:59 ID:???0
新規職人さんなかなか来ないね
DwlhEXlSuo氏のがあまりにも傑作だったんで皆萎縮しちゃってるのかな
個人的には42の続きを71の設定で誰か書いてほしい
290メロン名無しさん:2007/01/09(火) 21:56:40 ID:???0
ネタがないんだよ
291メロン名無しさん:2007/01/09(火) 23:06:59 ID:???O
ネタがないってことはないだろう
クロスものとしてそれなりに続けていくのが難しいんじゃないか
292メロン名無しさん:2007/01/10(水) 18:44:53 ID:???0
時間があれば書くんだけどな、時間がないからwktkするぐらいしか・・
293メロン名無しさん:2007/01/10(水) 20:59:43 ID:???0
VIPの者です。
そろそろ投下したいと思うのですが…
どうしますか?解からになりますけどどうしましょう?
294メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:00:17 ID:???O
待ってました
295メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:08:19 ID:???0
どうぞどうぞ
296メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:09:48 ID:???0
>>293
私はよろしいと思います。
297メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:26:50 ID:???0
前作についてはVIPのまとめサイトを参照ください。

涼宮ハルヒのなく頃に 〜解〜
298メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:27:24 ID:???0
URL張ろうぜ
299メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:28:13 ID:???0
涼宮ハルヒのなく頃にまとめ
ttp://freett.com/haru_vip_ma/

こちらになります。
300メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:30:25 ID:???0
これから始まる話は"If"の世界でしかありません。
貴方はこの「SOS団」の活躍を見守る事が出来ますか?

―貴方にはこの話を拒否する権利があります。






誰が犯人かって?
私達がそれを解くに決まってるじゃない!


どうやって解くのかって?
頭を使って解くに決まってるじゃない?


本当に解けるのかって?
解けない謎なんて絶対にないのよ!



                   Palacool Springun

301メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:36:06 ID:???0
■ プロローグ

こいつと一緒に居て果たして俺の生活が平和になる日は来るのか?
そうだな、多分来ないな。
こいつが頭を打って誰かと正確が入れ替わりでもしない限りはない。
ただその場合入れ替わってしまった人が非常に悲惨な目を見るだろうが。
まぁ要するに平凡な日々は永久にやって来ない。
この状況を打開できるやつが居るとすれば、俺はそいつを神と拝めるね。
しかし話を聞く限り、どうやらコイツは神に近い存在らしい。
はは、もしお前が神ならまずは俺の定期試験の点数をいじってくれ。
なぁ、涼宮ハルヒ様よ。


・・・
302メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:37:44 ID:???0
団長の倹約令により今回の旅行…いや合宿は、
目的地まで全て鈍行電車で行く事になっているのだ。
もうすでに3台は特急電車の通貨待ち合わせをしただろう。
つーか交通費5000円以内というだけでも無理があるっての。
学割請求して、団体旅行券を発行しても鈍行で行くのが精一杯だ。
しかもその発行手続きをやったのは誰だか言ってみろ。
全部俺だ。
特に変わった風景が見えるでもないこの電車に乗り込むこと4時間。
長い間おなじ椅子に座り通しの所為か腰が非常に違和感を覚えてきた。
車内に人影はまばらであるが、対照的にそれはもう賑やかであった。
「あと一枚よ!余裕ねー!」
「あ、ハルヒお前だったのかよ!
 えげつねーぞ!」
「…キング。」
「残念ですが僕もあと2枚ですよ。」
「ふえぇ、ダイヤの11持ってるの誰ですかぁ?」
我らSOS団は日々の生活においての判断力を養うべくトランプで訓練を…
いや、7並べをやっていた。
これで12回目だ。
8回分しか書かれていなかった勝敗表が4つもへなへなな票が付け足されている。
電車の中だと言うのになんだこの盛り上がりようは。
そして遊びだと言うのになんだこの大人気なさは。
こんな所にまで天才ぶりを発揮している限度という知らないこの女こそ涼宮ハルヒ。
この合宿の提案者であり我がSOS団の部長である。
全ての騒動の原因は大抵彼女であり、
そしてなによりも当の本人が気づいていないと言うのだから何とも迷惑な話だ。
303メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:39:46 ID:???0
俺は手札の中にあるダイヤの11を、俺の隣にすわりダイヤの12を出せずに
嘆願するような目で団員を見回している朝比奈さんに気づかれ無い様
なるべく自然に傾けながら窓の外に目をやった。
焼け付くような日差しを沿線の木々がさえぎっている。
時々手元を照らし出す木漏れ日が眩しい。
夏らしい気候じゃないか。
電車はおそらく相当ガタが来ているポンコツモーターを苦しそうに唸らせてはいるものの、
着実に目的地へと近づいている。
あと何駅ほどだっただろうか?
もう名古屋を出てから相当の時間が経っているだろう。
俺は頭上の路線図に目をやった。
1,2…おお、あと2つじゃないか。
あと一つ駅をすぎれば我らが目的地に到着する。
そう、今回SOS団の合宿地に抜擢された土地、それは…
G県興宮市。
田舎に行けばどこにでもある地方都市だ。
正確には今回の目的地は興宮ではなく更にその奥地と言う事となる。
その村の名は―雛見沢村。
現在は廃村となりもうすでに日本地図からは名前が消えている。
そんな僻地に一体何をしに行くのか?
さぁ、それは団長様に聞いてみないと分からない。
まぁ団長の考えている事が理解できる脳みそをお持ちであるなら、の話だが。
ほれほれ、そろそろ片付けんか。もう到着するぞ。
くそ、これからこの重たい荷物に苦しめられるのかと考えるともうすでに気が重い。
そして俺らはまた涼宮ハルヒの思いつきによち訳の分からん世界に片足を突っ込む事になるのだろう。
やれやれ…先が思いやられる。


              涼宮ハルヒのなく頃に  ―解―
304メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:44:08 ID:???0
こういう真夏日は本来であるならば家で清涼飲料水を片手に
DVD鑑賞でもしながら過ごすべきだろう。
しかし今、俺は日陰に居る事すら許されない。
このアホみたいな日差しの中俺はバス停の錆付いた標識の前に立っておらねばならん。
てか駅前のバス停にすら屋根がないっておかしいだろ。
これだから田舎は困る。
しかしながらそんな文句をたれていても仕方がない。
俺は世界の中心に居るわけでもないから望んだところで屋根が空から降ってくる事はない。
ま、どうせ目の前に時刻表があるなら次のバスの時刻でもチェックしておくか。
俺は持っていたスポーツバッグを地面に置くと携帯のバックモニターを見る。
10時2分か。電波3本。
さすがに市街地で圏外ということは無いな。
さて、次のバスの時間は。
10時32分。その次11時28分
…まぁ大方予想はしてたがな。
あとこの炎天下30分も突っ立っている事を強要されるのか。
やれやれ。携帯をポケットに突っ込むと俺はサイフの中身を確認した。
小銭があったらちょろーんと冷たい物でも買って来るか。
そのとき突如として俺の耳に雷が落ちた。
「ちょっとキョン!あんたなにやってるわけ?」
耳元で叫ぶな。それに少なくともお前にとがめられるような事をした覚えはないぞ。
「じゃあ何よその足元は。」
コンクリートの縁石にございますが。
「バカ!スポーツバッグよ!地面に置いたら死刑って言ったでしょ!?」
あー、そんなこと言ってましたね。
映画研究会から強奪した所為でもし壊したら自腹全額弁償だったか?
まぁ精々俺のおごりと同じような気分を味わうがいい。
不条理な出費でサイフがやせるこの寂しさを。
「何言ってんのよ。
 まぁ死刑はかわいそうだから罰として全員分の飲み物かって来なさい。
 もちろんあんたのおごりね。」
…畜生。もう何も言うまい。
305メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:47:09 ID:???0
しかし駅の中にコンビニがないというのは非常に不便だな。
おかげで俺は予想外にも辛い思いを味わう事となってしまった。
最寄のコンビニまで歩いて5分近くかかるとは。
アスファルトによる放射熱が暑い。
だが考えようによってはこの方がよかったかもしれない…
そう、コンビニには必ずエアコンがついている。
ということはこの暑い中を辛抱強く歩くと分相応の代償が帰ってくるわけだ。
どっちにしろペットボトルを買いに来ようと思ってたことだし、よしとするか。
おごり、というのは非常に腑に落ちないが。
店内に入ると俺の体をつめたい心地よい空気が包み込んだ。
文明万歳。
俺は直接飲み物のコーナーに向かわずに雑誌コーナーで立ち止まる。
こうやってバスを待つ時間をつぶせばいい。
暑い為に頭が回らなかったが、こうすれば幾分…というより随分楽だ。
俺は今月発売のマンガ雑誌に手を伸ばし、つかの間の休息を満喫しようとした。
が、その時。
携帯が鳴った。
誰だ俺の休息を邪魔する不届き者は。
―「涼宮ハルヒ」
…あーあ、おまえかよ!
俺は受話キーを押すと携帯を耳に押し当てる。
「はいはい、一体なんでしょーか」
「一体いつまで待たせる気!?
 コンビニなんてすぐ傍にあったじゃないの。」
あ、そうだったのか?近くにあるなんて気づかなかったぞ。
風景に溶け込むほど地味だったのか。
それとも気づかないほど小さかったのか。
「全くわけの分かんない方向に歩き出したと思ったら帰ってこないし、
 あんたなにやってんのよもう!」
帰ってこないなんて言ってもまだ5分しか経ってないんだが。
306メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:49:59 ID:???0
「早く買うものかって帰ってきなさい。
 みんなそろそろバテちゃうわよ。
 この合宿が台無しになったらキョン、アンタのせいよ!」
そんな貧弱な部員ばかりを抱え込むお前に見る目がないんじゃないのか?
もっとも変人を探す、という意味では非常にさえてはいると思うがね。
貴方はお気づきでないようですが。
仕方がなくペットボトル数本を手に取りレジまで持っていく。
大型チェーン店である為品揃えというのは大体決まってくる。
このコンビニチェーン店はわりと北高の近くにあったからな。
誰はどういうのが好きか、と言うのは自然と知れてくる。
俺はそれほどおごらされていると言う事か。
未練がましくコンビニの自動扉の手前で残金を確認してみた。
一体この合宿中に何回おごらされるのか…?
俺はふらふらとコンビニの外へ出た。
あー、蝉がうるさい。
もときた道を戻りながら俺は今後の事を考えていた。
あと大体15分ぐらいあすこで待たねばならん訳だ。
その後はなんとかバスの中で体力回復に努められる。
まさかバスに冷房が無いってことは流石にないだろう…
目的地までどのぐらいだったか?
節約の為、条件にマッチする宿が駅から結構な距離になってしまった気が…

その時、俺のすぐ手前の路地から物凄い勢いで何かが飛び出してきた。
「うおぁっ!」
驚いて飛びのく。
地面にさっき買ったペットボトルが散乱した。
俺の目の前に止まったのは黒の高級車。
前ぐらい見て運転しやがれ。
そんな気持ちがよぎったが、こういう車は案外堅気じゃない人間が乗っていたりする。
俺はその場を去った方が賢明だと判断しペットボトルを回収し始めた。
307メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:51:05 ID:???0
すると高級車の後ろの扉が開き、中から人がでてきた。
まずいな。
因縁をつけられて東京湾に沈められても困る。
何も無かった事にしよう。
しかし俺がその場に背を向けるよりも早く、俺に声がかかった。
「ちょっとそこのアンタ」
ヤバイ。これは絶体絶命ってやつじゃないか?
こんなことになるならあすこで残金確認なんかしてるんじゃなかった。
あぁ、もう一度朝比奈さんに膝枕をしてほしかった…
「きいてんのかい?アンタさん」
ああはい。聞いてますよ。
煮るなり焼くなり好きにしてください。
「…大丈夫かい?怪我は無かった?」
一応心配はしてくれるのか。
日雇いとかに回すのだけは勘弁してください。
こんな中で重労働したら俺は干からびて死んじまいます。
「全く…なにやってんだいうちのドライバーは…
 ほら、コッチ向きなさい。」
俺が顔を上げるとそこに立っていたのは…
黒い着物を着た緑色の髪をした女の人だった。
「悪いねぇ、ウチの青二才が前もろくに見ずに車転がすから…
 その袋の中身いくらした?弁償するよ。」
いえ、めっそうもない。
このまま普通に帰れるのであればなんでもOKですので。
「そうは問屋がおろさないわねぇ。
 まぁせめて目的地まで遅らせて貰おうかねぇ。」
…では一つ聞きたい。
その車、冷房付いてますよね?
308メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:51:50 ID:???0
半ば強制的に車に乗り込まされた俺は駅へと続く極端に短いルートをたどっていた。
「私は園崎魅音っていうんだけどね。」
頼んでもいないが自己紹介が始まった。
「ま、この辺では名の知れた方だね。
 園崎っていうのはこの辺じゃ大きい財閥みたいなものなのよ。
 悪いねぇ、悪気はなかったんだよ、甘く見てやってね。
 慣れた道だったからあんまり周りを見なかったんだよ。
 ほら、よくあることじゃない?」
貴方の車はそんなにも年中接触事故を起こしているのか?
取り方によっては恐ろしい意味になるな。
しかし短距離とはいえ冷房の効いた中に居られるのはまことにありがたいことだ。
信号を2、3すぎた辺りで車は右に折れた。
他のSOS団員が待っているバス停の前に車が止まる。
黒塗り黒窓の高級車から降りてきた俺をみてハルヒが素っ頓狂な声を上げる。
「あ、あんた何時からそんなに偉くなったわけ?
 てか何があったのよ!?全く訳がわからないわ!」
ああ、そりゃパシリに行かせたやつが社長出勤してくれば誰だって驚くわな。
まぁいい。俺が直々に経緯を説明してやろう。
「…ふーん、そんな事があったの。
 まぁ怪我がなくてよかったわ。
 アンタが抜けたら合宿が成り立たなくなるわ。」
「いやー、これは意外。本当に驚きましたよ。ははは。」
「キョン君が悪い人になっちゃったのかと思いましたよぉ…」
「…予想外。」
各々が反応を示しているうちに園崎さんが車から出てきた。
「おやおや、あんた達がこの子のお仲間さんかい?」
本当に季節感がない着物ですね、それ。
みてるこっちが暑くなってしまう。
309メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:53:57 ID:???0
「えぇまぁ、はい。」
「すみませんウチのキョンがとんだご迷惑をおかけしまして。」
ハルヒが脇から口を挟んだ。
「始めまして。
 私の名前は涼宮ハルヒと申します。
 ここにいるSOS団の団長でもあります。」
コイツが下手に出るとは。
明日は台風かもしれん。
「彼は古泉一樹君。頼りになる我々が副部長です。
 そして彼女は朝比奈みくるさん。
 可愛くてやさしい彼女はお茶係を勤めて貰ってます。
 そしてこの子は長門有希さん。
 物静かですがその知識は誰も敵いません。」
よくそんなに褒め言葉が出るな。お前の口から。
暑さのおかげで脳みそが煮え立ったか?
するとハルヒは俺の襟をつかむと正面に引き寄せる。
「そしてコイツがキョン。
 どうもご迷惑おかけしまして。」
…俺だけはニックネームでそのうえ褒め言葉や詳細は無しかよ!
そしてその手を早急に離せ。苦しくて仕方がない。
園崎さんは腕を組んで聞いていたが、
話が一通り終わると微笑みを浮かべてハルヒに返答なさった。
「ご丁寧にありがとうねぇ。まぁ大体のことは分かったわ。
 SOS団って言ったわよね?
 …ということは、この興宮に来た理由は合宿か何かかしら?」
部活なんでしょそれ?と園崎さんがハルヒに相槌を求めた。
「ええまぁ。これから宿に向かう途中だったんです。」
ハルヒではなく俺が答えた。
コイツだとそんなもんじゃありません秘密結社ですとか言い出しそうだしな。
310メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:56:33 ID:???0
「あら、じゃあそこまで送ってってあげるわよ。
 なんか貴方達の事気に入っちゃったみたなんでねえ。
 昔を思い出す様だわ。それで?宿の名前は?」
「ええっと、確か園崎荘…だったわよね、キョン?」
そう園崎荘…ん、園崎?
また園崎か…園崎園崎…
園崎ってことはもしかして?
「…あら、叔父さんのところじゃないの、それ。」
やっぱりか。
この辺ではまぁまぁ有名な財閥とは聞いていたが…
ただ聞く所によるとそんなに良い所そうではなかったぞ。その民宿。
財閥と言うくらいならホテルの一つや二つ構えていそうなもんだが。
「あんなちんけな民宿に泊まるのかい?
 まぁ安さには変えられないからねぇ…」
身内の宿をそんなにさらっと叩いてしまっていいんだろうか。
何にせよこれは全てウチの団長の倹約令のおかげですよ。全く。
まぁ貴方がどこか紹介していただければ話は変わってきますが…
「予約は入れてあるのかい?」
「いえ。実は下調べはしてあるんですがまだ予約は入れてませんね。」
確か一部屋15000円だった気がする。
どんな部屋かによってはビジネスホテルに切り替えという手も考えていたからな。
「…それじゃ私のところ来るかい?
 一部屋や二部屋貸してあげても構わないわよ。
 どうせ不動産は減るもんじゃないしねぇ。」
…うお、まじですか!?
「まぁホテルじゃなくていいのなら。マンションだけどいいかしら?」
311メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:57:26 ID:???0
本日ここまでです。
一気に投下しましたが大丈夫だったでしょうか?
それではまた後日。誤字脱字を指摘するのは禁則事項です♪
312メロン名無しさん:2007/01/10(水) 21:59:28 ID:???0
313メロン名無しさん:2007/01/10(水) 22:06:06 ID:???0
竜騎士へのインスパイアとしてわざとやっているのかと思いました(w>誤字脱字
314メロン名無しさん:2007/01/10(水) 22:13:58 ID:???O
おぉ、新作キタッー!

>311
乙だッッッ!!!!!!!
315メロン名無しさん:2007/01/10(水) 22:36:00 ID:???0
乙!

このシナリオが何編の数年後になのか気になる
316メロン名無しさん:2007/01/10(水) 23:01:46 ID:???0
>>311
乙!!
317メロン名無しさん:2007/01/13(土) 15:31:57 ID:???O
ほしゅなのかな?かな?
318メロン名無しさん:2007/01/14(日) 23:25:56 ID:???0
>>311 乙!!
リアルタイムだと ひぐらしから24年後位か、
すると魅音は40歳前後か!
319メロン名無しさん:2007/01/16(火) 20:15:13 ID:???0
ほしゅ
320メロン名無しさん:2007/01/18(木) 23:21:39 ID:???0
ハルなく解 投下します。
5枚ほどになりますのでよろしくおねがいします。
では爆撃開始なのです☆
321メロン名無しさん:2007/01/18(木) 23:22:33 ID:???0
―後に部員が乗り切れないという理由で園崎さんが別の車を調達してくれた。
何から何まで本当にありがたい。
こんなに恩恵に浸ってしまってよいのだろうかと思ってしまうぐらいだ。
そして今部員一向は迎えに来た黒いワゴン車に乗り込み、
いざ紹介してくださった「マンション」に向かっていた。
窓の外を流れていく看板には「園崎」という文字が目立つ。
園崎玩具、園崎材木、園崎製鉄、園崎パン、園崎農産…
何でもありだな。さすがは地方財閥といったところか。
ただ看板が多いといってもどれも大規模な企業であるようには見えなかった。
いいとこ町工場って感じだな。
しかし数が数だけにきっとグループ全体で見れば相当大きいものだろう。
少なくとも下手な小規模企業よりは凄い。
駅から10分ほど走ると、ワゴン車は白いマンションの前に止まった。
特にタイル張りなどの装飾があるわけではなく、何処にでもある市営アパートに近い。
ただその辺に立ってる小さな宿屋に泊まることを考えれば、ホテルに泊まるのと大差はないな。
俺は園崎さんに心からの感謝の言葉を並べつつ、ハルヒの重量拷問を受けていた。
エレベーターを使い7階まで上がる。
とにかく蒸し暑い。
中途半端な広さのエレベーターだったため無理やり全員が乗り込み中は物凄い熱気だ。
俺はここに暑さ我慢大会に来た覚えはなかったのだが。ああ、15秒ほどが永遠に感じられる。
気づけば俺はシャワーを浴びたような状態になっており、後で着替えるハメになった。
322メロン名無しさん:2007/01/18(木) 23:24:29 ID:???0
園崎さんは袂から鍵を取り出した。
ざっと見ただけで10個以上は付いているだろう。
これが全て不動産だとしたらすごいが、ぱっと見て車の鍵と思われる鍵が2つ付いている。
さすがに全部が全部と言うわけではないだろうが、このマンション全てが園崎さんの所有物である事を
考えると、そうであったとしてもすんなり納得がいく。
それっぽい物を片っ端から試しているようだ。
廊下にガチャガチャという音だけが響く。
上の階のおかげで日が当たらない上、高いところの所為か風が心地よい。
カチャ、と軽い音がすると黒い扉がゆっくりと開いた。
「さぁ入って入って。鍵はここにおいておくから好きに使って頂戴?」
園崎さんは靴箱の上にホルダーから外した先ほど使った鍵を置いた。
俺は何かをわめきながら飛び込んでいったハルヒに続き玄関に入る。
靴箱しかない。俺は靴を適当な場所に突っ込むと奥へとすすむ。
1LDK。…家具は何も無い。まるで長門の家だ。
「布団とちゃぶ台と冷蔵庫…最低限のものしかないのよ。ごめんね。」
その言葉を耳にするや否や、俺の背中に悪寒が走った。
まさかそんな事はないと思うが。俺は梁の上に目を配せた。
ない!この家、エアコンがないではないか!
あー、なんと言う事だ、せっかくエアコンの中で快適に過ごせると思ったのに…
俺はがっくりと腰を下ろすと、近くの壁に寄りかかった。
いわゆる「嗅ぎなれない匂い」がする。
他人の家とか新築に踏み入れたときに感じる違和感だ。
俺は近くにおいてあった扇風機の電源を入れた。
この一週間をこの扇風機だけで過ごすのか?やれやれ…
323メロン名無しさん:2007/01/18(木) 23:26:27 ID:???0
ふと顔に当たる風が強くなった。
横を見ると、朝比奈さんがベランダのガラス窓を空けているところだった。
「風通しが良くて涼しいですね。ここって。」
朝比奈さんが腕を後ろに回して背伸びをしているのが見えた。
彼女の髪が靡いて風の入り具合を物ガッ経っている。
住宅が密集している割には地元よりは風が幾分澄んでるな。
まぁ風があるうちはエアコンなしでも快適に過ごせそうだ。
古泉はどうやら園崎さんにコンセントの位置を確認しているらしい。
一方のハルヒは、リビングの隣の和室に一人寝転がり、
「あー、やっぱり田舎って最高ねー!」
と、今回の合宿初日をご満悦のようだ。
そのまま寝て居てくれるのが一番ありがたいね。全く。
朝比奈さんが台所へお湯を沸かしにいく。
さすがはハルヒに鍛えられたお茶係だ。
誰も何も言わずともちゃんとお茶を入れるところがたまらなく愛らしい。
「不便があったら私に何でも言っておくれ。出来るだけ希望に答えるつもりだからさ。」
いや、もうこれ以上何も求めることはありません。
「夜になったら差し入れしにここに戻ってくるよ。
 どんな差し入れかは各自で想像しておくれよ。楽しみにしてな。」
何から何まで本当にありがたい。
「なんとお礼を言ったらよいか…どうもありがとうございます。」
古泉が頭を下げる。
「頭を下げるのはこっちの方さ。あんたのところの部員を引きそうになったんだからねぇ。」
そう、ことの発端はそれだ。
俺はあそこで貧乏くじではなく当たり、それも大当たりくじを引いていたらしいのだ。
天の神様のお告げだとしたら、神様は何かしらの成果があがる、とおっしゃっているのかもしれない。
「…ところで、あんたらはここに一体何をしに来たんだい?」
324メロン名無しさん:2007/01/18(木) 23:28:24 ID:???0
…げ、そうだ、そのことを忘れていた。
当然園崎さんは地元の人だろうから、雛見沢大災害を知らないわけがない。
それでもし、「雛見沢物色しにきました」といったらさすがに怒るだろう。
怒らないまでもきっとやめたほうがいい、と言われるに違いない。
しかし相手も大概の予想は付いているのかもしれない。
それじゃなきゃ高校生なんかがわざわざこんな辺鄙なところまで来ないだろうからな。
なんて答えればいい?
どう答えるのが一番無難なんだ?
「雛見沢大災害の謎を解明しにきました!」
あー!馬鹿ハルヒ!お前もう少し場を弁えろ!
そんな事言ったら今後の活動に支障が出るに決まってるじゃねーか。
そして更にその影響を受けるのは俺らだというのだからもうやってられない。
こればかりは自業自得だ。もう俺は知らん。
さぁ、どんな答えが返ってくるか。
「…へぇ、興味あるねぇ。それは原因究明って事?」
これは相手の出方を見ているのか、それとも単に興味があるだけなのか?
「原因究明っていうか、そもそもの雛見沢村のシステムを根本的に。
 オヤシロ様とか御三家とか、そういうのも怪しいとおもうのよ!」
ハルヒの目がらんらんと輝いていらっしゃる。
一方の園崎さんは表情を少しも崩さずにハルヒを眺めていたがやがて
「そう、じゃあ協力できることがあったらなんでもいって頂戴な。
 雛見沢地区に入りたいっていうならそれでもいいのよ。」
なんだて!?
「しかし今は雛見沢に入ることは出来ないって聞いたんですが。」
古泉が俺と同じ疑問を園崎さんにぶつけた。
「まぁ園崎家の本家はむかしあすこにあったしねぇ。
 あの辺一帯はウチの土地も多いからね、特別に入れることも出来るのよ。」
…恐るべしパワー・オブ・マネー。
325メロン名無しさん:2007/01/18(木) 23:30:03 ID:???0
しかしそうだとすると誰にもとがめられずに雛見沢に入れるって事になるのか。
いざこざに巻き込まれずに済むと言うのなら…俺だって興味がないわけじゃない。
それなら付いて入ってもいいかもしれない。
もしかしたら昭和のエロ本の一冊でも落ちてるかもしれない。
谷口にでも渡せばいい話の種になるだろう。
…しかしやたらめったらに歩き回るのもよくない。
ここは時間に余裕があることだし、事前に良く調べる事をお勧めしよう。
この辺に図書館はないだろうか?
「図書館?図書館ならあるわよ。興宮コミュニティーセンターって言ってね。」
園崎さんが大体の場所を教えてくれた。
ここからそう遠くはないらしい。
それなら午後これからそこに行ったっていいだろう。
ハルヒが雛見沢に行くといったとしても俺は賛成はしないぜ。
とにかく今日は何故か疲れた。
電車に乗っているだけ、と言うのは案外疲れるものなんだな、これが。
せめてその辺歩いて帰ってくるだけにしてくれ。
「僕もその提案に賛成します。
 とにかく暑いですし、それに下調べ無しで行ってもいい収穫が得られるとは思いません。
 一応調べられるだけは調べましたがこれじゃあ資料不足でしょう。」
ナイス古泉。今日のお前はそのニヤニヤ笑顔がなければ言う事無しだ。
「そうですよぅ涼宮さん、こんななか歩いたら熱中症になっちゃいますよう。」
朝比奈さんが言うのももっともである。
ろくに準備も整ってないのだから、これはミイラ取りがミイラ…ならず、
廃墟あさりが廃人…ということになりかねない。
「…そうね、そのほうが賢いわね。それじゃあ決まりだわ!
 午後からは総出で資料収集よ!徹底的に調べ上げるのよ!
 些細な情報も逃しちゃダメ。そのときの新聞まで全部調べるの。
 あ、それとキョン、今のうちにコンビニいってお昼かって来なさい。」
それはもしや。
「当たり前じゃない。アンタのおごり以外に何があるって言うの?」
326メロン名無しさん:2007/01/18(木) 23:30:54 ID:???0
本日ここまでです。
筆が遅くてすみません…
雛見沢大災害がどんなものだったのかの詳細は次回。
327メロン名無しさん:2007/01/19(金) 00:04:03 ID:???O
投下キタッー!!GJ!
職人さんのペースで投下してもらえれば、全然オッケーですよ。

真っ向から謎に挑んでいく感じか。ワクテカ。
328メロン名無しさん:2007/01/19(金) 17:34:00 ID:???0
職人さんGJ!

本編から結構な時間がたってるから、どんな展開になるか予想できないのがイイ!
どうぞ自分のペースで書き込んでください。
329メロン名無しさん:2007/01/20(土) 22:20:14 ID:QgK8XkIS0
少量ですが投下します。
ちょっとしたオマケ付きです。
330メロン名無しさん:2007/01/20(土) 22:21:00 ID:???0
TIPS 長門有希の憂鬱

あの報告は妄想でも想定でもない、という事だ。
6月に受け取った情報統合思念体からの「7月」のデータ。
涼宮ハルヒが精神的感染症に感染し、世界が崩壊した。
…いや、涼宮ハルヒのみが原因とも断言しがたい。
前回の事象を検証すると分かるが、これはいわゆる「偶然」
が重なって起こった事象である。
全てが全て、毎度毎度同じようになるとは限らない。
雛見沢症候群という病気は非常にややこしいものだ。
精神状態の不安定化からくる被害妄想。
仲間間による対立。
そして自己防衛の過剰化。
最終的には精神が混乱し、自己を傷つけ始める。
人間の「不安」、「恐怖」をデータ化することは出来ない。
しかし表面上の反応を見るだけでもそれが精神にどれほど
大きな影響を与えているか、などと言う事は容易に想像できる。
331メロン名無しさん:2007/01/20(土) 22:22:05 ID:???0
提示されたデータでのいわゆる「引き金」は朝比奈みくる。
彼女を中心に行動を行ったがために同症状に陥った涼宮ハルヒへの
配慮が足りなくなり、彼女の世界改変行為により、
全てが最悪の方向へ走ってしまった。
…そう、さいころの目が全て「1」だったようなものだ。
前回と異なり、今回は宿泊場所などの違いからどうやら感染
者は発生してないようだ。
しかしここからどんなさいころの目が出るかどうかは分からない。
一体この先我々の見に何が起こるのか…
しかし私には何故かこういう気がしてならない。
きっと分かる。全てが分かる。
そう、ひぐらしのなく頃に。

おまけ 本編風味 短期間で消してしまうのであしからず。
ttp://moodamepo.hp.infoseek.co.jp/01.swf
332メロン名無しさん:2007/01/20(土) 22:31:40 ID:???0
リアルタイムで遭遇ktkr
乙です
オマケすげえ。戻るでちゃんとここに戻ってきたよ
333メロン名無しさん:2007/01/20(土) 22:35:48 ID:???0
キモ声杉田死ね
334メロン名無しさん:2007/01/20(土) 23:52:03 ID:???0
>>331
乙です。
オマケのTIPS本編風味で本当にすごいよ。
335メロン名無しさん:2007/01/21(日) 01:53:41 ID:???0
オマケSUGEEEEEEEEEEEE

一部、脱字発見したけど。
336メロン名無しさん:2007/01/21(日) 13:12:00 ID:???0
凄ッツ!!!
本編風味で雰囲気もバッチリ。
337メロン名無しさん:2007/01/22(月) 22:51:43 ID:???0
乙だ!!
338メロン名無しさん:2007/01/22(月) 23:20:01 ID:6cF5unc80
ひろゆき@どうやら管理人 ★[] 投稿日:2007/01/21(日) 22:51:32 ID:???
2ch閉鎖は多分ないですが、VIPの閉鎖は決定しましたです。。
名無しのカウントダウンがVIP閉鎖のカウントダウンってことです。。

閉鎖予定時刻
1月23日午後8時!
1 名前: http://jbbs.livedoor.jp/otaku/8266/
避難所⊂ニニニニニ(^ω^)ニニニニニ⊃ブーーーーーン
339メロン名無しさん:2007/01/23(火) 21:14:06 ID:???0
凄いよ職人さん!
340メロン名無しさん:2007/01/26(金) 09:00:39 ID:???O

 ほ

   しゅ
341メロン名無しさん:2007/01/27(土) 20:37:59 ID:kb/jr5jm0
ほしゅ
342メロン名無しさん:2007/01/28(日) 01:26:50 ID:???0
また少しずつですが投下します。
全4ページです。

涼宮ハルヒのなく頃に 解
343メロン名無しさん:2007/01/28(日) 01:27:44 ID:???0
俺のサイフは朝に引き続き健康に影響が出るのではないかと言うほどのダイエットに成功した。
4人分の弁当を買ったのだから当然の結果ではあるが、
それに至るまでの経過が毎度のことながら俺にはどうも納得がいかない。
が、あのハイテンション団長に何か文句をつけたところで事態が進展するわけも無く、
かえって悪化し再び「罰金」と称するダイエットを行わねばなるまい。
悔しいが俺は黙ってハルヒに従うしかない、と言う事か。
やれやれ、我ながら情けない。
ま、命令する相手が朝比奈さんだったら俺の心境は多少変わったかもしれないが。
園崎さんのマンションは風通しが良く非常に過ごしやすい事を昼食の間に実感した。
なるほど回りに障害物が無い分日のあたるところは暑いが日陰は相当涼しい。
北高周辺もやたら森が多かったがこの興宮は四方全てを森に囲まれている状態である。
ベランダから見えるのは2キロほど続く住宅街、その先は全て青色じゃ緑色である。
この環境ならいつもは身に入らない勉強も少しは頭に入るかもしれない。
そんな気がする。もしかしたら気がするだけで結局何も変わらないかもしれないが。
この平屋建てのおおい住宅街の真ん中に立っている(周りと比べると)やたらデカイマンションは
見渡す限りではこの辺では結構大きい建物の部類に入るようだ。
しかし実際地元に戻ればこんなマンションはザラで、よっぽど長門や朝倉が住んでいたマンションの方が
でかいし綺麗だし、そして何よりも住民が多かった。
ただここも人口がそう多くもないこの位置地方都市には勿体無い大きさではある。
そのため前述の通りまわりに障害物は無く周辺の音がよく聞こえる。
電車が走る音、車のエンジン音、クラクション、パチンコの宣伝カー、ラジオか何かのCMの音まで聞こえる。
そして、その中でもっとも目立つ音と言えば、蝉の鳴きだろう。
ああ、夏だ。
俺はこの場所でこの夏休み序盤、つまり7月最後の一週間をここで過ごす事になりそうだ。
なんとも静かでため息が出るほど平和な町である。
344メロン名無しさん:2007/01/28(日) 01:29:00 ID:???0
そんな感慨にふけりながら飯を食い終えると、
すぐに園崎さんの教えてくれたコミュニティセンターの場所確認が始まった。
幸い古泉がPCをネットに繋げる環境を整えたおかげで特に地図の新規購入などのイベントは発生せず、
ネットで検索するというもっとも簡単かつ経済的な方法をとることとなった。
せっかく高いところに居るのだからベランダから位置を確認してみようではないか。
俺は一人立ち上がるとベランダに踏み出した。
柵に手を付き外を眺める…と、その瞬間手に何か違和感を感じた。
手のひらに視線を落とす。
その手には無数の跡が付いていた。
錆びた穴を触った跡に付着する円形状になった赤褐色。
良く見るとこの柵穴だらけだ。
ふと頭上を見るとどうやら上の階の部分にも下の柵にそって穴が開いているのが見えた。
…どうやら昔ここにはこの景色をおおうように鉄の格子が付いていたらしい。
昭和の人間は相当心配性だったらしい。きっと転落して危ないと苦情でも入ったのだろう。
その後再び景観が悪いとでも苦情が入って撤去したんだろう。
不動産会社ってのも大変だな。消費者の我侭に付き合わねばならないのだからな。
まさに俺とハルヒの関係のようだ。断りたくても断れない。
俺は不動産会社に非常に共感を覚え、また同時に同情した。哀れな。
いかにも後付感が否めないその格子の跡は雨風に曝されすっかり変色し、
赤い水滴が流れた後が壁に残っている。
何か血が付いた様で気持ち悪かったが…まさかそんなわけは無いよな。
こんなところで流血だなんだと騒ぐのはハルヒだ。
事件の香りがするわ、といってこのベランダ中を嗅ぎまわりだすだろう。
そんな事にならないよう俺はすぐさまコミュニティセンターを探す事にする。
345メロン名無しさん:2007/01/28(日) 01:30:08 ID:???0
しかし見る限りではそのコミュニティセンターは見ることが出来なかった。
日当たり重視のこの部屋は南向きだが、どうやら目的地は北に位置しているらしい
コミュニティセンターを見ることは出来なかった。
まぁ何も分からなかったよりはいい。
このベランダが見えるような場所に出たらそれがすぐに逆方向だと分かるようになったのだから。
「こら!バカキョン!そんなところで油売ってる暇があったらとっとと支度をしなさい!」
油を売っているとは失礼な。
寧ろ物事が円滑にすすむよう油を塗っていたといって欲しいね。
「何バカな事いってるのよ。さっさと支度をする!」
泣く子と地蔵とハルヒには敵わんよ。
俺は部屋の中に戻ると最低限の小銭とメモ帳をポケットに突っ込むと
古泉や長門に続いて部屋を後にした。
ハルヒが鍵を閉めている間、古泉のニヤケ面が俺の視界にぬっと広がった。
「外を眺めていらっしゃったようですが、何か発見はありましたか?」
顔に息がかかる。もっと離れて喋れ。
「ああ、この興宮がどんなに田舎かってことと不動産会社は俺とよく似てるってことが良く分かった」
「何かしら収穫があった様で何よりです。
 さて、ここからはあなただけじゃなく涼宮さんへ収穫をもたらさないとまた厄介ごとになるかもしれません。
 コミュニティセンターについたらお互いまじめに資料を探さねばなりませんね。」
そんな事は100どころじゃない、その二乗以上に承知している。
346メロン名無しさん:2007/01/28(日) 01:31:28 ID:???0
ハルヒがへそを曲げると一体何が起こるのかは大体想像がつく。
またあのわけの分からないモノクロドームが出現し、ホログラムの出来損ない見たいな巨人が
この町を粉々にするわけだ。いや、この町だけとも限らないが。
かといってハルヒをハイテンションにしたままにするとそれはそれで困った事態を招く事になるだろう。
もしかしたら俺らがその雛見沢大災害なるものを体験することになりかねない。
まさか、しかしそのまさかが起こるから怖い。
定期試験は死ぬほど嫌いだが本当に死んでしまってはしゃれにならない。
それでハルヒだけ生き残った日にはそれこそ世界がどうなるか分かったものではない。
なんと言う悪循環。
それを阻止するのが我がSOS団(団長を除く)の真の目的であるといえよう。
今回の目的は雛見沢症候群解明より涼宮ハルヒ憂鬱症候群解消といっても過言ではない。
まぁ適度にご機嫌を取りつつ適度に大自然を満喫できればいいか。
何事も用量、用法を正しく守らないと失敗を招くのだ。
まるで薬だな。いや、寧ろ俺らはハルヒの治療薬と言えるだろう。
「それでは僕には二種類の効果があることになりますね。
 憂鬱を解消する効果と、事前に防止する効果。
 ただし前者の効果はあまり発揮したくないですね。」
くくく、と喉の置くからにじみ出るような笑いを漏らすと古泉は空を仰いだ。
俺は顔をしかめながらもつられて空を眺めた。
雲ひとつ無い日。日本語で言えば「日本晴れ」、英語で言えば「サニーデー」ってところか。
…なんか良く考えると微妙に違う気もするが、ここではあえて触れないことにする。
347メロン名無しさん:2007/01/28(日) 01:34:56 ID:???0
本日ここまでです。
もう少し加速しないと終わるのがいつになるか分かったもんじゃないな…^^;
ふんもっふ!
348メロン名無しさん:2007/01/29(月) 17:21:53 ID:???0
乙だっ!
349メロン名無しさん:2007/01/29(月) 20:17:05 ID:???O
乙なのです
350メロン名無しさん:2007/01/29(月) 20:17:56 ID:???0
351メロン名無しさん:2007/01/30(火) 11:52:31 ID:???0
乙、にょろ
       , '´ ̄ ̄` ー-、
     /   〃" `ヽ、 \
    / /  ハ/     \ハヘ       。 ゚。
    |i │ l |リノ    `ヽ}_}ハ     ((,.)´)´)´))゚
    |i | 从 ●    ●l小N      .|~U~゚ ̄|゚o
 ∬ |i (| ⊂⊃ 、_,、_, ⊂li|ノ  __「ニ| u.  | O
  ・━i⌒ヽ j  (_.ノ   ノi|__/  { { |    |
    | ヽ  ヽx>、 __, イl |::::ヽ / i.L|______,|
    | ∧__,ヘ}::ヘ三|:::::/l| |',:::::ハ
    | ヾ_:::ッリ :::∨:/ | |
352メロン名無しさん:2007/02/02(金) 12:30:31 ID:???O
昼休保守。なのかな?かな?
353メロン名無しさん:2007/02/03(土) 20:40:49 ID:???0
めがっさお疲れだにょろ〜!
354メロン名無しさん:2007/02/04(日) 23:58:56 ID:???0
乙だ!!!
355メロン名無しさん:2007/02/05(月) 00:32:09 ID:cLcLjF8vO
ひぐらしとハルヒをクロスオーバーさせるとはなかなかやりますな。
これにアニメ版スパロボOGを混ぜればなお良し。
356メロン名無しさん:2007/02/05(月) 16:44:24 ID:???0
個人的にはひぐらし×konanのクロスものがいいな
357メロン名無しさん:2007/02/05(月) 21:38:35 ID:???0
古畑スレに行きなさい
358メロン名無しさん:2007/02/06(火) 04:56:43 ID:???0
ttp://10e.org/mt2/archives/200702/030205.php
オレンジ色の雪とか外国は怖いわ
359メロン名無しさん:2007/02/06(火) 04:58:28 ID:???0
誤爆
360メロン名無しさん:2007/02/08(木) 18:36:01 ID:???0
職人さん乙です!!
361メロン名無しさん:2007/02/09(金) 01:05:03 ID:???O
保守だッ!!
ところでひぐらし本家のHPで見たんだが祭のキャッチコピー
「タタリかカタリか」って軽くネタバレじゃないか?と思ったり。
362メロン名無しさん:2007/02/09(金) 20:28:48 ID:???0
祭の公式はネタバレしすぎなんだよなぁ‥‥
ところで聞きたいんだけどこのスレでSS書くなら
あうあうとかパンジーとか鳳1とかメガネ君とか出していいのかな?
363メロン名無しさん:2007/02/09(金) 21:19:44 ID:???O
いいんじゃない?
364メロン名無しさん:2007/02/09(金) 21:37:21 ID:???0
どうでも良いけど祭って「まつり」なんだな。
本家が解、礼と音読みだから「さい」と読むんだと思ってた
365メロン名無しさん:2007/02/09(金) 21:52:54 ID:???0
朝倉「あはははは!長門さんは殺されちゃうよ!?怒った涼子に殺されちゃうよ!?」


長門「遊んであげる・・・おいで、眉太女・・・」
366メロン名無しさん:2007/02/09(金) 22:09:48 ID:???0
>>362
オリキャラじゃなくて、ちゃんと原作に出てるキャラなら
室長だろうが、吉村 美代子だろうが、牧野だろうが、中河だろうがかまわないよ。
367メロン名無しさん:2007/02/09(金) 22:37:56 ID:???0
>>365
長門ヒドスw

パンジーとメガネ君ってのは何に出てきた?
ちょっと分からないんだが
368メロン名無しさん:2007/02/10(土) 03:11:49 ID:???0
>>367
涼宮ハルヒの陰謀
みくるじゃない未来人がパンジー
亀をあげた少年がメガネ君
369メロン名無しさん:2007/02/10(土) 23:04:20 ID:NkpveWKK0
決めた
このスレはずっと見守るぞ
370メロン名無しさん:2007/02/11(日) 01:17:19 ID:???O
じゃあ、俺も。
371メロン名無しさん:2007/02/11(日) 07:59:10 ID:???0
じゃあ俺は頑張って何か書いてみる。
まとまらなかったら無かったことにするんで、期待しないでくれ。
372メロン名無しさん:2007/02/11(日) 17:18:42 ID:???0
厨房スレ、発見!
373メロン名無しさん:2007/02/11(日) 18:14:25 ID:???0
今日祝日だってな
374メロン名無しさん:2007/02/11(日) 22:07:40 ID:???0

キョン・第二の口先の魔術師
あらゆる事態・事象が起きていてもその口先から解き放たれる
第2魔法にも近しそれはキャスターの高速神言に匹敵する。
それはあらゆる攻撃の手段を止めさせて相手を釘付けにし
場合によっては敵を退去させられる特別な意味で恐ろしい物。
固有結界発動時の心象風景はなし。ノータイム即発動のお手軽固有結界。
固有結界発動中の術者の言い訳、説得またはそれに順ずるものを
相手の意思の有無に関わらず信じ込ませることが出来る。
今の所は、この効果をレジストする事は出来ない為に逃げ最強の固有結界。
375メロン名無しさん:2007/02/11(日) 23:55:09 ID:oD7Stsr00
今さらだが、賽殺し編読んだけど、まるでここのスレ(なにをハッピーエンドの
基準にするか)を読んだような内容だった。

(それと何かあるとすぐにリセット掛けてタイムリープで全てを解決しようと
することに対する批判記事も)
376メロン名無しさん:2007/02/12(月) 00:51:17 ID:???O
一時期そんな議論もあったね
DwlhEXlSuo氏のラストもその辺多少意識したのかな
一応ハッピーエンドにはならなかったけど、最後のTIPSで
少し救われた感じだったし。バランスを取ったんだろうか。
377メロン名無しさん:2007/02/12(月) 01:55:28 ID:???0
遅れ気味ですみませんです。
6段投稿します。そろそろ大きな展開をもたせたい。
378メロン名無しさん:2007/02/12(月) 01:57:09 ID:???0
エレベーターを使い一階まで一気に降下する。
なんともいえない独特なにおいが立ち込めるレトロな雰囲気のエレベーターだ。
恐らく自身が止まったら閉じ込められる事は必須だろうし、もしかしたらロープが切れるかもしれない。
何よりもこのエレベーター、めちゃくちゃ遅い。
俺が階段を朝比奈さんを背負って全力で降りれば勝つことが出来るだろう。
某大企業が製造したようであるが、故障しでも予備部品が無いのではないかと思うぞ。
朝比奈さんの様子を見る限りどうも未来のエレベーターと比べるとこのポンコツは
ママチャリVSジェット機、ぐらいに遅いのかもしれない。
「あのぅ〜、さっきから思ってたんですけどこのエレベーター凄く遅くないですかぁ?」
俺もちょうどそれを思っていたところです。朝比奈さん。
「製造年が1983年になってますね。
 大体20年前のものと言う事になります。まぁ遅くても仕方がありませんね。」
昭和の人間は忍耐強くもあったようだ。
「7階下るだけにこんなに時間かかるなんてなんてじれったいのかしら。
 ああもう、もっと早いエレベーターないのかしら?1秒たりとも無駄には出来ないのよ!」
また無茶な事を。しかしコイツの場合はその無茶が現実になる可能性があるからな。
もしかしたら明日辺りにジェームズボンドもびっくりのエレベーターが出来るかもしれない。
不意に体に不快な重力がかかり、外の空気と音が密室に流れ込む。
無駄に広いエントランスを通りながら俺は朝比奈さんに声をかける。
「朝比奈さんが知ってるエレベーターはどのぐらいの速さなんですか?」
ま、聞いたところで答えはわかりきったようなものだ。
ただもしかしたら意外な答えが返ってくるかも…、と期待してみたのだが。
「ええっと…禁則事項です♪」
379メロン名無しさん:2007/02/12(月) 01:58:05 ID:???0
コンクリートの熱が足の裏へ伝わりめちゃくちゃ熱い。
こんな日にこけたら恐らく手のひらをやけどしてしまうのではなかろうか?
ドジっ子朝比奈さんが特に心配だ。
彼女の手がやられたら我が部のお茶汲み役が居なくなってしまうからな。
そんなことを考えながら俺は暑さを紛らわそうとしていた。
盆地と言うのは夏は暑く冬は寒いというとんでもなく迷惑な気候である事が多い。
迷惑かどうかは人それぞれかもしれないが典型的現代っ子の俺にとっては相当酷だ。
昼時に園崎さんを引き止めておけば図書館まで車で送っていって貰えたかもしれないな。
…くそ、失敗したな。
園崎さんが来るのは夕方になってからだ。
しかし涼しくなってから動こうと思うのは当然の心理だろう。
日射病、もしくは熱射病になりたいとか思っているやつ意外はな。
俺は16年以上生活を送ってきたがそういう発言を聞いたことは流石にない。
この万年フルスロットル娘ハルヒでもそんな事を言う事はなかった。
平成に入ってから異常気象なる自然からのしっぺ返しを受けている人間である訳だが、
こんなに暑くなるくらいなら生贄をささげてでも俺は大自然、母なる大地に謝るね。
神様にでも頼むか…?しかし案外身近に神様が居たりするわけだな、俺の場合は。
しかしこの神様はどうもヘソが正しい位置にあることが稀らしいので、
下手に物乞いする事は避けたほうがよさそうだ。
触らぬ神に祟りなし。ただあいつの場合は触らなくても祟りがやってくる気がするがな。
380メロン名無しさん:2007/02/12(月) 01:59:08 ID:???0
古泉と会話を交わしているうちにコミュニティセンターに到着した。
クリーム色のタイル張りで、こげ茶色の窓枠が目立つ建物である。
結構年季が入っているのか入り口のアーチの溶接部分から赤い線が降りている。
「結構容姿はモダンですが、建物自体はそんなに新しくないようですね。
 中は相当広そうです。流石は地方都市といったところでしょうか。」
無駄に広い建物を作る金があるのならその金で市内全部屋に扇風機を
一台ずつプレゼントして貰える方がよっぽど嬉しいのだが。
自動ドアを入ると冷房の効いた涼しい風が顔に当たる。
さっきまでの生暖かい風と取って代わり涼しい風が定期的に流れてくる。
今の俺は非常に幸せである。なんとチープでささいな幸せなんだ。
まるで砂漠の真ん中で冷水機を発見した気分だ。
SOS団各々が心地よい空間に感嘆している隙に長門の姿が見えないことに気づいた。
すでにふらふらと書庫へ歩き出していた長門を引き戻しながらハルヒに声をかける。
「貸し出しはしなくていいのか?カード作るんなら先に作った方がいいんじゃないか?」
背伸びをしていたハルヒはその体制のまま爪先立ちで向き直ると
「いいのよ、覚えるかメモするかでいいじゃないの。
 それとも何?あんた記憶力に自信がないとでも言うわけ?
 じじ臭いわねえ、それでも高校生?」
確かに学習的観点からも記憶力に自信が持てるわけではないが、
高校生を飛び越していきなりジジイ扱いされては困る。
俺もそんなにボケているつもりはさらさらない。
少なくともお前よりは常識的な思考ができるし、理性的に行動する事が俺のポリシーである。
…記憶力に関係ない、といったらそこまでなのだが。
381メロン名無しさん:2007/02/12(月) 02:00:07 ID:???0
さっきから受付の女の人がこちらをちらちらと見ているようだ。
まさかこういう田舎では図書館でも「顔見知り現象」が発生するのだろうか?
いつもの利用者が職員と親しくなる、なんていうのは学園物のドラマによくある展開だが、
さすがに受付をやっているだけで借りている人の顔が全て分かるなんてことはないだろう、と思うのだが。
利用人数が少ないのか、それともただヒマだからこちらの様子を伺っているだけなのか。
特に目立つような事を(現時点では)やっていない俺達に何か気になる事でもあるのか?
考えていると段々腹が立ってきそうなのでこれ以上は気にしないことにした。
俺が抱いている田舎と言うもののイメージはもしかしたら世間一般に言う「偏見」と言うやつに
値するかもしれないが、実際そんな間違ったものではないと自負している。
隣近所との連携が強かったり、おじんおばんが多かったり、そして良く分からない土地特有の風習が
あったり、そんなイメージ。排他的っていうのもあるかもしれない。
俺の周辺には今のところそういったものがあると言う話しを聞いたことはない。
ハルヒがなにか掘り出さない限りはの話なのだが。
俺がこの様に自分の中にある田舎像を確立させている間にもハルヒは相変わらず独壇場に上がって居り、
日本人の典型イエスマン古泉に何かを訴えているようだ。
そして、その視線は俺にも注がれることになったようだ。
「キョン、ここの貸し出しカードつくってきなさい。5枚ぐらい。」
いつからお前は貸し出しカードコレクターになったんだ。
そんなもん集めても希少価値が出る事は殆どないぞ。
それに一人で5枚も6枚も作れるわけないだろう。
お前の分もつくってほしけりゃ生徒証よこせ。
もっともそれはあの受付がハルヒの生徒証の写真を見て俺をハルヒだと認識した場合に限ると思うがな。
だがどんなバカだろうが羊と狼の顔を見分けることぐらいできるさ。
382メロン名無しさん:2007/02/12(月) 02:01:36 ID:???0
「バカ言ってないでさっさと行って来なさい!はい。これ渡しておくから」
ハルヒは俺に生徒証を握らせると朝比奈さんの背中を押しながら書架の奥へと消えていった。
古泉が振り返り肩をすぼめて見せた。
はっ、いつものことだろうがよ。そんなざーとらしいリアクションせんでいい。
俺はカウンターに向かうと「貸し出しカード申込書」と書かれた紙を厚ぼったい紙の束から引きちぎった。
近くにあった先の丸くなった鉛筆で必要事項を記入していく。
この鉛筆芯が柔らないな。こすると鉛が広がって汚くなる。紙だけならまだしも俺の手までだ。
一枚書き終わる。さてあのハルヒの分もこの俺が直々に書いてやるとするか。
俺の手は止まることなくまるで渓谷を流れる水流のごとくなめらかにさらさらと
黒い文字を書き込んでいく…が、俺の手は途中でとまることとなる。
あいつの生年月日が分からねえ。さてどうしようか。
当たり前な話だが早生まれだと「月日」だけじゃなく「年」まで変わってくる。
まぁいいか。適当に記入しとけばいい。別に戸籍標本を採るわけじゃあないしな。
カランと軽い音を立てて鉛筆が机の上に転がった。
俺はカウンターへ歩いていくと生徒証と一緒にまずは俺の申込書を出した。
受付の女の人は生徒証をろくに見ずに先ほどの紙に何かハンコを押し、切り取り線で切り取ると
クリアフォルダのようなものにはさむと簡易的なカードのようなものにして手渡してきた。
なんか有り難味のカケラも感じられないのは俺だけだろうか?
カードが出てきた直後に今度は団長の分のカードを提示する。
受付の人が俺の顔をいかがわし気にまじまじと眺める。
まぁな、男が提示したカードに性別「女」と書いてあったら誰だってそういう反応を見せるだろう。
そこで俺はハルヒの生徒証を見せたわけだ。
あ、そういえばさっきハルヒの生徒証をみせばコイツの生年月日分かったんじゃないか?
いまさら気づいても遅い気がするが大した支障にはなるまいよ。
383メロン名無しさん:2007/02/12(月) 02:02:30 ID:???0
受付はしぶしぶといった感じでカードを手渡した。
団長の目標の2/5しか達成できなかったわけだがまあいい。
俺は二枚の貸し出しカードと生徒証を同じ手に取りトランプのように広げてみる。
そこで俺はとんでもない事に気づいた。
…げ、こんなことってあるのか…!?
俺が適当に書いたはずのハルヒの生年月日が見事に的中していた。
確立にして1/365…こうやってみるとそんなに低い確率じゃない気もする。
しかしこの確立はサイコロを3回ふって全てが6である可能性よりも低い。
今の俺なら古泉のボードゲームでぼろ勝ちできるかもしれない…
いや、言うべき事はそんなことではない。凄い偶然である。
これが普通の人間であったなら「すげーよ俺」で済む話かもしれない。
そして俺はコイツと縁があるかもしれない、とか考えるのだろう。
だが事がハルヒだとなぜか無駄に心配になってくるわけだ。
しかも俺がハルヒと縁があるとか…ああもう最悪だ。腐れ縁だ。
腐れ縁なんか腐って切れてしまえとも思うがどうやらハルヒはそれを許してはくれなそうだ。
気持ち悪い、やめやめ。忘れようこんな事…
先ほどハルヒが朝比奈さんを引きずっていった方向へ歩みを進めると奥ののテーブルの一角で、
自称エスパー少年と自称時をかける少女と自称宇宙人もどきが神様と一緒に何かを話していた。
すでに机の上には厚ぼったい風土史のようなものが数冊置かれていた。
そして長門は微動だにせずにそのうちの一冊を読んでいる。
俺はあんなの死んでも覚えられんね。
全部覚えようものならたちどころにどこからかあふれてしまうだろう。
これもヒューマノイドインターフェイスだからこそなせる技だろう。
一体長門の頭の容量は何奥万ギガバイトなのだか見当も付かん。
384メロン名無しさん:2007/02/12(月) 02:04:30 ID:???0
ここまでです。
さて、これからスピードアップしていき(たいと思い)ます。
385メロン名無しさん:2007/02/12(月) 10:55:34 ID:???0
投下乙です!!
次回が楽しみだ!
386メロン名無しさん:2007/02/12(月) 11:00:00 ID:???O
自演乙。VIPのハルひぐと比べるとクオリティーの低さがわかるな
387メロン名無しさん:2007/02/12(月) 11:26:13 ID:???O
今書いてる人は前にVIPでやってた人じゃないのか?
388メロン名無しさん:2007/02/12(月) 12:50:52 ID:???0
VIPでやってた者です
何なら無効でつかってたコテ曝しますが

ヤバイということは文章力落ちたってことかなぁ…
389メロン名無しさん:2007/02/12(月) 13:01:09 ID:AhwLwA8lO
>>388
GJ!
次回も楽しみにしてるよ!ペースあげて投下してくれるのはもちろん嬉しいが
まあ自分のペースで続けてください。
コテとかはどちらでもいいんでない?
2スレ目になってからちょっとアレなのが・・・なのであまり気にせずに。
390メロン名無しさん:2007/02/12(月) 13:05:06 ID:???O
あげちまったスマソ
ってここはsage進行?かな?
391メロン名無しさん:2007/02/12(月) 13:34:49 ID:???0
作品投下する時はageてもいいんじゃない?それ以外はsage進行で。
392メロン名無しさん:2007/02/12(月) 15:46:06 ID:???0
俺も自演臭を感じてたんだ
でもVIP以外の板なんてこんなもんだし、多少はいいよ
俺もなんか書こうかな
393メロン名無しさん:2007/02/12(月) 15:51:15 ID:???O
おもしろい!
VIPプリンスレ以外にもSS投下場があったとは……
394メロン名無しさん:2007/02/12(月) 17:23:03 ID:???0
>>299で前のも見たけど
日本語がおかしいのは相変わらずなんだな。
誤字・脱字は本家でも当たり前だからもう慣れちゃったけど
これは気になる。
395メロン名無しさん:2007/02/12(月) 18:29:04 ID:???0
最初の方とか読んでみると幾分マシになった気もする。
396メロン名無しさん:2007/02/12(月) 20:42:02 ID:???0
やっぱり耳に痛いです…

日本語変だったらもし御指摘していただけると嬉しいです。
397メロン名無しさん:2007/02/12(月) 20:55:49 ID:???O
俺は気にならないけど……
398メロン名無しさん:2007/02/12(月) 21:18:45 ID:???0
自分もSSを書こうとしたんだけど、
SOS団が雛見沢に来る→綿流しのお祭り  までは構想が浮かぶんだけど、その後の展開を考えるのが難しいな……
399メロン名無しさん:2007/02/12(月) 21:36:03 ID:???O
>>396
今書いてるVIPの人だよね?
少なくともこのスレ投下分なら自分はそこまで気にならないけど。
強いて言うなら>>330の「仲間間」みたいに同じ漢字が続くと一瞬、
ん?ってなるかも。「友人間」「仲間同士」みたいに「間」という漢字が
重ならないように気を付けてみたりするとか?
まあ日本語云々とは違う話だけど。
400メロン名無しさん:2007/02/12(月) 21:56:30 ID:???0
>>398
自分もそんな感じだな。
始めは綿流しまでに終わらせようと考えてたのに
なぜか富竹が死んでその後がまとまらない‥‥

あとキョンがどうやってもKOOLになりそうに無いんだが、
どうやったら奴はKOOLになるんだ?
401メロン名無しさん:2007/02/13(火) 17:10:58 ID:???0
雛見沢症候群が発症すれば、キョンだってKになれるさ。
402メロン名無しさん:2007/02/13(火) 18:18:59 ID:???0
投下します。やっと雛見沢大災害でてきました。
403メロン名無しさん:2007/02/13(火) 18:21:48 ID:???0
「おそかったじゃないキョン」
俺にはそんなに時間を費やした覚えはないのだが。
いつも疑問に思う。ハルヒの時間間隔は一体どうなっているのだろうか。
コイツは何もかもが普通じゃないから仕方がないといえば仕方がないかもしれない。
俺は新聞をめくりながらルーズリーフにメモを取っている古泉の脇に座りながら、
作ってきたカードをハルヒの目の前に放り出す。
カードはぺちんと情けない音を立てた後、サーフボードのように机を30センチほど滑走し、
ちょうど朝比奈さんの前で停止した。いかんな、手元が狂った。
それにハルヒが素早く手を伸ばす。
「何よ、2枚しか作ってこなかったの?もっとつくってくればよかったのに。」
ハルヒは安っぽいプラスチックのカードをまるでレアカードを期待して見事に外れたときのような
目で眺めながらぺらぺらと空中で前後させた。
全く、お前はアホか。お前のと俺の生徒証しかなかったんだから仕方がないだろう。
少しは物を考えて提言しなさい。一方朝比奈さんは
「うわぁ〜、これってどういうセンサーがついてるんですかぁ?」
などと可愛らしい感嘆の声を上げながら、ただプラスチックに紙を挟んだだけのカードを
蛍光灯に透かせたりしながら物珍しげに観察してる。
朝比奈さん、それは貴方が期待するほど珍しいものではないと思いますよ。
「それよりも、ね、ね、これ」
こちら側に身を乗り出したハルヒが指差す先には、倒壊した建物の瓦礫のように積みあがった
大量の新聞ホルダーと郷土資料が積み上げられていた。
「やっぱりネットなんかと比べてバカにならないわね。凄い量よ!
 こんだけ有れば分からないなんて事絶対にありえないわ。さぁ頑張って資料を集めなさい!」
今回ばかりはハルヒも指導するだけではなく自分の手で作業をしているようだ。
まぁ団長様様がわざわざ御作業なさっている状況で俺が作業をさぼったらどのような結果を
招くかなどと言うのは火を見るよりもよりも明らかである。
404メロン名無しさん:2007/02/13(火) 18:22:54 ID:???0
俺はため息をつくと自分から見て左、つまり古泉側にある新聞ホルダーに手を伸ばそうとした。
と、そのとき、ちょうど視線の先に机に放り出された貸し出しカードに目が釘付けになっている長門が居た。
長門は俺の視線に気づくと、俺の顔を欲しい玩具を目の前にした子供のような目で見つめるのだった。
うぐ、そんな目で見るなって。分かったお前もほしいんだろ?貸し出しカード。
やはり黙ったままこくりとミリ単位で頷き、読んでいた郷土史を机に戻すと長門は腰を上げて
磁石に引き寄せられるように受付の方へと歩き出した。
俺も席を立つと長門の後を追う。
「ちょっとキョン、どうしちゃったのよ」
全く作業をしないうちに立ち上がった俺にハルヒの声がかかる。
「長門もカードがほしいんだと。」
「ふーん…あ、絶対私用の本は借りないようにって有希に伝えておいてちょうだい。
 これはあくまでもSOS団用なんだから。資料専門よ。」
長門なら確かにそういうことに成りかねない。
俺はハルヒに適当に返事をすると受付カウンターへ向かった。
登録用紙の束を前に長門が俺のほうをみて案山子の如く突っ立っている。
俺は必要事項を聞き出しながら用紙の空欄を埋めていく。
そういや鉛筆なんて長い間使ってねえな。こんなものを握るのも久しぶりだ。
一通り埋めると俺は用紙を長門に手渡した。
「俺はさっきお前の知っている通り既に2枚ほどカードを作ってしまった。
 さすがに3枚作るのはおかしいと思うからな、お前が作ってきてくれ。
 あの人に渡すだけだ。な、出来るだろ?」
なんだか小学生にお使いを頼んでいるような気分になる。
「…そう」
紙を受け取った長門はそのまま受付に紙を提示したようだ。
405メロン名無しさん:2007/02/13(火) 18:23:43 ID:???0
程なくして長門は俺が作ったのと変わらない安っぽいカードを手にして帰ってきた。
あ、身分証明証とか要らなかったのか?
「少なくとも音声での通達は無かった」
必要なかったのか?
それなら俺もハルヒが言うように4枚ぐらい作れたかもしれない。
もっとも一人1枚まで、という制限がなかったらの話だがな。
…そういえばまだハルヒに学生証返してないな。返さねば。
「汚れた」とか言って罰金を取られるのはごめんだぜ。
長門は両手でカードを持ったまま先ほどのテーブルに戻り、俺もその後に続く。
いつもと立場が逆だな。いつもなら長門は俺のあとを背後霊のようにくっついてくる側だろう。
俺は席に着くとさっき見ようと思っていた新聞に手を伸ばした。
「いやぁ凄いですね、情報量が半端じゃありません。
 日本中を震撼させた災害っていうだけの話はありますね。
 こういう新聞を読んでるとなんだか当時そこにいたかのようなリアリティを感じます。
 背中に寒気が走りますよ。怖いものです。」
「そんなに酷いもんなのか?災害で村一つが潰れただけの話じゃないのか?」
確かに「だけ」という表現には語弊があるように感じる。
この話が土砂崩れや雪崩や火山の噴火とか、いわゆる世間一般に言う単なる「自然災害」と
区別されている感じがするのだ。別にこの話をタブーにする必要なんてどこにもない。
「その通りです。そのものの規模を見てみると後に起きた阪神淡路大震災と比べても
 災害自体の被害者も被害総額も、どんなに多く見積もっても1/10にも満たないでしょう。
 しかしですね、この災害の本当の脅威は二次災害、つまりその災害が起きたと言う
 情報による被害者の数にあります。」
406メロン名無しさん:2007/02/13(火) 18:24:51 ID:???0
古泉の説明は続く。
俺は伸ばした手を引っ込め椅子にそのまま座った。無意識のうちに。
「この災害の主な原因は火山ガスの流出らしいので、普通被害範囲は一部地域に限定されますが
 それに対し情報の移動範囲というのはガスと異なりほぼ無限です。
 マスコミの連日の激しい報道などが原因でしょう、そのおかげで自分もそういう症状を
 起こしたような気分になる人が大勢いたに違いありません。
 今だって読んでいていい気分はしませんからね。人間の精神的な問題でしょう。」
表面だけかじったんじゃ中身の味は分からないという事か。
百聞は一見にしかずと言うが、それならまずは俺自身読んでみるとするか。
近くのファイルを手に取る。昭和56年6月付けの新聞だ。
20日〜31日付けの地方紙がファイリングされているようだ。
ところどころが黄ばんだり破けたりしてもはや水にぬれた和紙状態になっている。
めくる度にぱりぱりと音を立てる。俺は特に目立った記事のない3日分をざざっとめくった。
そして俺は23日の朝刊をさらりと通り越し、夕刊に差しかかろうという時、
その二つの間に2枚ほどで構成された「号外」と書かれている新聞を発見した。

…あー、なんというか、これは読むだけで体力を使いそうだ。
407メロン名無しさん:2007/02/13(火) 18:26:18 ID:???0
TIPS 雛見沢大災害概要(古泉メモ)

XX県興宮市雛見沢。人口1200人余りの寒村。
大災害発生時は昭和56年6月22日未明。正確な発生時刻不明。
村南東部(地図に方位が書いてなかったのでもしかしたら違う?)の鬼が淵沼から
有毒性の火山ガスが発生し、村全体に流れ込み村全域を覆い住民は全滅。
翌朝配達業者が卵が腐ったような匂いを訴えていた。→硫…ぐしゃぐしゃ…スか?
→硫化水素、二酸化炭素と後に判明。発見された死者は1200名以上。
同時に行方不明者20名→夜間にどこかへ外出?
翌日周辺市町村の一部地域に避難勧告。60万人が避難。
その後全国から「オヤシロ様の祟り」をほのめかす精神疾患者続出。
被害は県内に留まらず日本全国に。海外での発症例は見当たらず。

雛見沢地区にはいわゆるオヤシロ様信仰という根強い慣習?あり。
オヤシロ様の祟りと称する連続怪死事件が5年連続で発生。
1年目:ダム工事の現場監督がバラバラ殺人、犯人4人中1人は行方不明。
2年目:工事誘致派夫婦(北条家) 白川自然公園で事故死 2名中1名死体上がらず。
3年目:古手神社神主夫妻死亡(古手家) 夫は急死、妻は入水自殺か←死体上がらず。
4年目:誘致派一家(北条家)の長男行方不明、妻の姉薬物乱用者に撲殺。
5年目:看護婦(鷹野三四)G県内で焼死、フリーカメラマン(富竹ジロウ)怪死。同月中に雛見沢大災害。
一名が行方不明になり一名死亡との法則?→5年目は?

各新聞紙によって報道内容に差異あり。何故?
408メロン名無しさん:2007/02/13(火) 18:29:24 ID:???0
以上です。また今夜中に投稿するかもです。
409メロン名無しさん:2007/02/13(火) 19:02:38 ID:???O
乙!
410メロン名無しさん:2007/02/13(火) 19:43:48 ID:???0
乙です
56年の事件は宵越し編基準なのかな?
411410:2007/02/13(火) 19:47:46 ID:???0
って、自分で書いといてなんだけど、大災害は昭和58年じゃない?
412メロン名無しさん:2007/02/13(火) 19:50:56 ID:???0
>>411
またやってしまったこの失敗…
そうです58年です。なぜかいつもごっちゃになる…すんませんです
413メロン名無しさん:2007/02/13(火) 20:01:15 ID:???0
追加TIPS

TIPS オヤシロ様信仰について(キョンメモ)

オヤシロ様
雛見沢地域で崇拝される謎の神様で正体不明、汚すと祟りにあう
祟りの発動条件:汚す、雛見沢村を捨てる すると怪死するらしい
村の内部には祭具殿という場所がありそこに神像が安置されている
オヤシロ様信仰において特に重要。絶対不可侵。侵すとやっぱり祟り
綿流しの祭り
布団を切り裂き、中の綿を千切り、それを体になすりつけて厄を流す
綿流し→腸流し?
昔は腹を生きたまま切り裂き、見せしめとしていたらしい(週刊実態)
雛見沢地区の勢力情勢
御三家が存在 :古手家 公由家 園崎家←これは絶対的
園崎家が最大 戦後の雛見沢復興に非常に大きく貢献
園崎天皇の異名を持つほどの権力 お両(魎?)という頭首がいた
当時は町議、市議、県議を牛耳り、警察にも手を回す 無敵
逆らうと前述の腸流し 祭具殿には使用した道具が入ってるらしい
だから絶対不可侵?
H家という反対勢力あり?→北条家ただの誘致派だっただけ
地区ぐるみでダム建設反対のために数々の違法行為
投石、重機破壊、座り込み、勝手に検問など
精神的ストレス大、当時重役の誘拐事件もあったらしい


手にとって読んでいたハルヒが顔を上げる。
「なによ…すっごく汚いメモね。古泉君を見習いなさい!まぁあんたが読めるんならいいけどね。」
「汚くて悪かったな。だがお前の意地よりは綺麗な自身があるぜ」
この後、個人的腸流しが実施された。
414メロン名無しさん:2007/02/13(火) 20:29:36 ID:???0
ちょwキョン死んじゃう
415メロン名無しさん:2007/02/13(火) 20:45:38 ID:???0
>4年目:誘致派一家(北条家)の長男行方不明、妻の姉薬物乱用者に撲殺。
>5年目:看護婦(鷹野三四)G県内で焼死、フリーカメラマン(富竹ジロウ)怪死。同月中に雛見沢大災害。
>一名が行方不明になり一名死亡との法則?→5年目は?

の部分なんだけど、昭和57年から連続怪死事件は秘匿捜査指定になってるから
四年目と五年目の事件は新聞(その他の資料)には、表向きには掲載されていないはずじゃないか?
416メロン名無しさん:2007/02/13(火) 21:16:38 ID:???0
乙だッ!
宵越し編読んでないからこういう展開はワクテカだな
417メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:26:57 ID:???0
夏というのは非常に日が長いものだ。
夏至の日はとっくに過ぎて日照時間は確実に減少方向に向かっているらしいが、
太陽を眺めていても動いているのが良く分からない様に、俺には全く実感がわかない。
寧ろ6月始めごろから全く変わっておらず、夏休みが近づくごとに少しずつ長くなって行く
ような気さえするのは絶対に俺だけではないはずだ。
もしかしたらハルヒがそう望んでいるからか?
しかしその場合いつもは無言の長門があちらから話しかけてくるだろうから恐らく違うだろう。
日本で太陽が見える時間が変わる、言い換えてしまえば四季があるのは地球の地軸が
曲がっているからであり、太陽に対して外側と内側どちらに傾いているかで決まってくる
という話はおそらく君も小学生の頃に習っただろう。いや、中学だったかな…
まぁ地学嫌いの俺でも知ってるんだからこのぐらいの仕組みなら誰だって知っているはずだ。
俺はすっかり長くなったハルヒの飛び跳ねる影を踏みながら朝比奈さんと並んで歩いていた。
本来であるならば朝比奈さんの手をとりこのまま土手の上を永遠のように長い時間どこまでも
歩いて行きたい所だが、あいにく団長の御前であるためにそのような行動に出るのは自粛しよう。
「午後はずっと座ってたはずなのになんだかつかれちゃいましたぁ…」
そりゃあそうです。貴方のようなお方にあのようなわけの分からないカニバリズム入門のような
無駄に血なまぐさい新聞記事はちょっと刺激が強すぎるでしょうね。
「あんな人間のお肉を缶詰にして売ってたなんて酷すぎます…
 私多分あと一週間は缶詰食べられないですぅ」
そんな記事もあったな。でもあること無い事を適当に書きなぐってテレビで言う「視聴率」とおなじもの
をめぐって熾烈な争いをしている週刊誌に書いてあったことだ、
そんなに真剣に考える必要は無いでしょう。
418メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:27:55 ID:???0
「ねぇ、キョン君」
「はい、なんでしょうか?」
「…ねえ、今から言う事絶対に誰にも言わないって約束してくれますか?」
もちろん。貴方が言わないでと言うのならたとえその腸流しをされたとしても絶対に吐きません。
「えっとね…その、本当は禁則事項に触れるんだけれども…」
俺はハルヒを気にしながら朝比奈さんの麗しいお声に耳を傾けていた。
しかし途中から麗しいであるとか可愛らしいであるとか、ハルヒの地獄耳であるとかは
余り気にならなくなった。寧ろ朝比奈さんの口から出た言葉が非常に不可解だったかだ。
それではいつもながら複雑な朝比奈さんの話を俺が総括的に話しておこう。
実はこの「雛見沢大災害」という事件は未来では記録されていないという事だ。
彼女はこの時代までの30年間ほどの歴史を重点的に調べてきているらしい。
そりゃそうだ。まず相手を知る事から始めろってよく言うしな。
そして彼女は山関連の災害としては、雲仙岳の火砕流も、三宅島、有珠山の噴火も知っていた。
しかしどんなに考えても「XX県内興宮雛見沢鬼が淵」、この辺に関連してくる災害は無かったというのだ。
確かに雛見沢とか興宮という地名は彼女の時代には無いかもしれない。
しかし歴史で習うとしたら元何々市、何々町ときちんと習うであろう。
徳川幕府が東京都で、ではなく江戸で政治をしていた、と習うのと一緒だ。
書き漏らし?バカいっちゃいけない。
図書館にもアレだけの資料があったし、郷土史にまで名を連ねていたのだから載っていないわけが無い。
どこのバカが「雛見沢シンドローム」という流行語まで作るような事件を書き漏らす歴史家が
いようか、いや絶対に居るわけがない。
しかし…と、俺は思った。
そういえば阪神大震災のことはテレビでも特集を見たこともあるし、小学校の頃に習った事がある。
だが雛見沢大災害はどうだ?スペシャル番組やってた事あったか?無いだろう。
少なくても俺の中のメディアアーカイブの中を引っ掻き回した限りではない。
419メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:29:20 ID:???0
だからといって雛見沢大災害って聞いても特に珍しいワードだとも思わなかった。
どこかで聞いたことが有るような気がするんだがなぁ…くそ、何処だか思い出せねえ。
もしかしたらハルヒが行くと言い出した時から耳に挟む事が多かったからそういう気がしてるだけ…?
俺がよほど険しい顔をしていたせいだろうか、朝比奈さんが心配そうな顔で覗き込んできた。
「あ、あの…ごめんなさい、そんなに真剣に考えないで。
 また私がドジして忘れちゃっただけかもしれないですから。えへへ。」
そのえへへという顔に堂々と心配ですと書いてあるのだから本当に困ってしまう。やれやれ。
恐らくこれは朝比奈さんの単なるドジっ子属性が原因という訳では無さそうだ。
多分これはまたハルヒの何かわけの分からない現象が起きているに違いない。
ここは閉鎖空間の類で、誰も気づいていないがいつの間にか閉じ込められてしまったとか…
今度はなんだ、テレビと一緒で閉鎖空間も時代と共にカラーになるとでも言うのか?
はっ、ふざけるな。そんな事あってたまるか、またあんな事する何てお断りだ。
まぁこのごくごく普通の一般人である俺が気づいたって事はもう既に古泉辺りは感づいているだろう。
もはや人間ではない長門に聞けばもっと正確な答えが返ってくるだろう。
だが今のところ宇宙人と超能力者の二人を見ても特にこれといって変わった点は見られない。
…もしや最初に気づいたのは朝比奈さんなんだろうか?
これはダーウィンもびっくりのめずらしいパターンだ。朝比奈さんも進歩していらっしゃるのだ。
しかし長門も気づかない様な事態って一体…?ああ、一人で考えててもダメだ。
そういえば、未来で習わなかったってことは誰かが過去を改変したか、それとも…
「朝比奈さん、今って未来と連絡取れてますか?」
「えっあ…えっとぉ、本当はダメなんだけど…じゃぁ、特別に教えてあげちゃいます。」
よろしくお願いします。その鳥のさえずりのような美声で教えてくれちゃってください。
「あんまり芳しくないです…その、途切れ途切れっていうか、あのテレビがズザザザー、みたいな…」
420メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:30:14 ID:???0
朝比奈さんらしい答えであったが、なるほどこれはもしかしたら時代を改変したヤツが居るかもしれない。
…でもまてよ、でも朝比奈さんが言うには3年前に大きな断層があって時空がナントカって言ってた気が…
雛見沢大災害はいまから25年近くも前の話になるはず、それっておかしいよな。
過ぎてしまったことを後から書き換えることなんて出来るわけがない。
そもそもそのための道具が使えないんだから話にならない。
川の上流に行きたい。船はあるけど途中に滝があって進めない…
じゃあどうやってその滝を登ったと言うのだ?
と言う事は、誰か朝比奈さんのような道具を使わずに時間を行き来することが出来る連中が居ると言うのか!?
新手の超能力者か、未来人か?それとも宇宙人か…?
仕方がない、とりあえず話が分かりそうな古泉にでも持ちかけてみるか。
「キョン君、私、大変な事しちゃったかなぁ…」
いやいや、ご心配なさらずに。貴方なら俺の部屋にガソリンまいて火をつけたとしても許せる気がしますので。
こうすればキョン君が構ってくれると思ってとか言って…いやいかんいかん。
こんなアホな事考えている場合じゃない。ことの重大さに気づけ、俺。
冷静に考えろ…クールになれ、クールにならねば、な、俺。
気持ちを改め自分の頭を冷やす事に没頭しているうちに園崎さんのマンションに着いた。
エレベーターを待っている間、俺は朝比奈さんと一緒に掲示板にはりつけてあるポスターを見て和んでいた。
小学生が書いた防犯を呼びかけるポスターの様だ。俺もこんなの描いたっけな。
「キョン君も描いた事あるんですかぁ?わぁ、見てみたいなぁキョン君の絵」
そんな目をしてみてもだめです。俺の絵心の無さと言ったらもう言葉では表しきれない。
なんていうかそれこそシュールレアリズムってやつかもしれない。
421メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:31:42 ID:???0
7階に上り、カギを開けようと手を伸ばすと、すんなりとノブは廻り、扉が開いてしまった。
長門は今ちょうど俺の後ろに居る。と言う事は園崎さんが中に居るのか。
扉を開くとちょうどリビングに園崎さんが座っているのが見えた。
殺風景な中に一人で座っているなんていう光景は長門の家に上がったとき以来だな。
ただ長門はあんなふうに全身真っ黒の服をまとう事は恐らく無い。葬式にでも行かない限りは。
「あぁ、おかえり。お約束の差し入れを持ってきたんだけどあんた達いないもんでねぇ、
 管理人に言ってあけてもらってね。悪いねえ、先にくつろがせて貰ったよ。」
元はと言えば貴方の不動産なんでしょうから我々は一向に構いませんよ。しかも差し入れつきなんて。
「いやぁ、わざわざすみませんね。お邪魔しちゃってる上に夕食まで頂いてしまうんですから。」
俺の後ろから入ってきた古泉が園崎さんの方に歩みながら言った。
「こらキョン、入り口でボーっとしてるんじゃないわよ。」
俺の肩をトン、と押しながらハルヒが続いてリビングに入る。
ハルヒから図書館で預かった大量の資料を部屋の隅に置くと俺はリビングのテーブルに着いた。
園崎さんは女神のような大人の笑みを浮かべながらテーブルに大量のビニール袋を置いた。
おおぅ。いつもなら金銭的関係で買わないような弁当やら惣菜やらがいっぱい…
俺の食事の予算は通常なら500円程度だからな。一般的な高校生から見れば随分豪勢な方さ。
コンビニ弁当に贅沢を言ってはいけない。そもそも弁当であるだけいいと思える。
「ほーら、ジャンジャン食べちゃいなさい。足りなかったら買ってくるからさ」
こうやって見も知りもしない人間によく気前良く金銭が使えるものだ。全く凄いなこの人は。
一番最初に手を出したのは長門である。
カラアゲのパックを手に取ると付いていた爪楊枝でポンポン口の中に放り出した。
こら長門、もっと味わって食べなさい。
それをみたハルヒもすかさず楊枝を片手に長門に参戦する。やれやれ、にぎやかな奴等め。
422メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:34:33 ID:???0
朝比奈さんは中腰になるとビニール袋からウェイトレイスのような手つきで惣菜を取り出し始めた。
「うわー、まだ暖かいですよー、これ」
一つずつ包装を開ける。貴方が開けた食べ物であればどんなレストランの料理にも劣りません。
園崎さんを含めた俺達SOS団はこうしてなんとも団欒とした夕食をとることとなった。
「いいねぇ、久々に若い子と話が出来て楽しいよ。
 やっぱり何時の時代でも若い子っていうのはいいねぇ。」
若さゆえの過ちの共犯常習者の俺としては早く団長に大人になってほしいと言う思いのほうが強いが。
それにここにきた理由だって興味本位だ。何か地元の人に失礼な気がしなくも無い。
「ふーん、じゃあ貴方が頑張って大人にしてあげなさいよ?心も体も、ね。」
ぐぐっと身を乗り出した園崎さんの胸元が若干強調された。
うぉっ!特盛!
「まだまだウブねー、あっはっは、大丈夫よとって食いやしないわよ。」
この人、朝比奈さん(大)よりも悪質だ。しがない高校生をからかうとは。
「むぅ、それバカにしてないですか?」
俺は半分笑いながら答えて園崎さんの顔を見た。
…そのとき、園崎さんはなぜか止まっていた。
何ぜか遠くを見る目で俺の顔を見ていた。あれ、俺何か変なこと言ったか?
「あ、あのー、園崎さん」
「…え、あっ、あぁ悪いねぇ、ちょっと昔の事を思い出しちゃってねえ、気にしないで頂戴。」
年を取るとふとした瞬間に過去の事がフラッシュバックする事があるもんなのか?
「そうだ、あんたたちもうこれ大丈夫でしょ?」
園崎さんは思い出したように一つだけ弁当が入っている袋とは違う色をした袋を手に取った。
中身はどうやら何かの缶らしい。もしやそれは…酒か?
「ぱーっとやっちゃいなさいよ!大人と飲む酒って言うのも悪くないわよ?どうかしら?」
するとハルヒが突然手を挙げ「はーいっ!やるやるー!」と言いながらビニールの中からチューハイを取り出した。
大丈夫かコイツ。こっちきてから年中アルコールが入ったような状態だったが…心配だ。
423メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:43:54 ID:???0
気づくと朝になっていた。
机の上には弁当やら惣菜やらの空容器が散乱し、ゴミ箱をひっくり返したような状況になっている。
随分寝汗をかいたな、確か酒を飲む飲まないのはなしになった気がしたが…
やばい、その後の記憶が無い。そんなに飲んだっけ?
体を起こそうと腕を動かす。すると腕が何か柔らかいものにあたった。枕?そんな訳ない。
…ぐうわっ!俺は思わず飛び上がった。なっ、なんだこれはっ!
俺両脇にハルヒと朝比奈さんが寝ていた。朝比奈さんは俺のにしがみついていたようだ。
だからさっき触ったものは…畜生、もうすこし味わって置けばよかったな…
そして俺と古泉の間で寝ているハルヒはトドのようにアホズラしてよだれをたれている。
どんな夢を見てるやら知らんがご満足そうで何よりだ。
古泉はハルヒの後頭部に顔を向けて寝ていた。…そういえばコイツらの寝顔なんて見るの初めてだな。
こうやって見るとSOS団面々は何処にでもいる高校生そのものであった。
いつもはうるさいフルスロットル女ハルヒだって、どこか雰囲気が違うような古泉だって、
未来から来たスウィートエンジェル朝比奈さんだって、俺と同年代のただの高校生だ。
そういや長門が居ない。長門はというと…
彼女はいつもの部室と変わらず部屋の壁に寄りかかって本を読んでいた。
「…よう、長門」
長門はこちらに顔を向け、少し俺の顔を眺めた後また本に視線を落とした。
…朝っぱらから資料集に目を通すなんて、いかにも長門らしい。
「昨日の夜、何かあったか?何も覚えてないんだが…」
「別に」
即答。そ、そうか、何も無いならそれに超した事はないが…そういえば園崎さんも寝てるな。
園崎さんは机に突っ伏していた。その周りにビールの缶が集中的に転がっている。
とりあえず頭痛いし顔洗ってくるか。俺は立ち上がり洗面台を目指した。
424メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:44:52 ID:???0
TIPS SOS団アルコールの夜

「キョーン、はっきりしなさいよぉ…あたし達の中で一番誰が好みなわけー?」
「ひゃーい、しょーでしゅよー、おしぇーてくだしゃいよぅ!」
「…ユニーク。」
「変なこと突然聞いてくるんじゃねえよハルヒ、俺と古泉の勝負の邪魔をするな」
「まぁまぁ、いいじゃないですか。貴方はどうもその手の感情に鈍い様ですし、
 一回自覚なさってみるのもいいかもしれませんね。花札は中断です。
 今夜の貴方はハーレムですね、羨ましい限りです。くくく…」
「だれがハーレムだ、こんなトンでも女に振り回される身になってみろってんだぁ、殴るぞぉ?」
「殴られてはたまりませんねぇ、まぁその前に彼女達に殴られないといいですねぇ。」
「キョオオオォン、はやくこたえなさいよぉ、はやくうぅぅぅ!」
「…ハーレム」
「わたしもきになりますぅう、おしぇーてくだしゃあい!ひゃっきりしてぇ!」
「やめろハルヒ首が絞まる、倒れる、倒れるから!」
「キョンは私のもんよーっ!誰にも渡さないんだからーぁ!」
「ふざけんな!お前の私物にされてたまるか!干からびてしまうっ!」
「じゃぁ私がもらっちゃいますぅー、えへへぇキョンきゅーん」
「あー、みくるちゃんダメよ、みくるちゃんは鶴屋さんで我慢しなさい!」
「ちゅーやさんは女の子だからいやですぅー!」
「じゃあ古泉君も私のものよ!SOS団団長に逆らおう何て100億光年早いのよー!」
「非常に気持ちの良いものですがちょっと苦しいですね、しかも暑いですし」
「あぁ!涼宮さんずるいですー!」
「…独占」
「あーちょっ有希あんた馬乗りって…ずるいわよー」
「ぐへぇ…あ、暑い…離れろお前ら…茹蛸になる、あちいー!…」
「若いっていいわねえ、あと10歳若かったら混ぜて貰ってたのにねぇ、残念だわ。ふふふ…」
425メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:46:35 ID:???0
本日ここまでです。ちょっと駆け足?

>>415
それはストーリーに関わってくるので禁則事項です♪
426メロン名無しさん:2007/02/13(火) 23:52:37 ID:???O
乙!GJ!
427メロン名無しさん:2007/02/14(水) 01:25:29 ID:???0
おお、こんなに一気にうpされてるとは
GJです!
428415 :2007/02/14(水) 18:18:13 ID:???0
あれ…もしかして俺、余計なこと言っちゃった?

それはそうとGJです!!
429メロン名無しさん:2007/02/15(木) 01:52:18 ID:???0
職人さんGJ!
430メロン名無しさん:2007/02/15(木) 11:35:17 ID:???0
>朝比奈さんは俺のにしがみついていたようだ。

キョンのナニにしがみついてたのか?
431メロン名無しさん:2007/02/15(木) 19:31:15 ID:???O
GJ!

そうか、しがみついたのか
いいなあ
432メロン名無しさん:2007/02/15(木) 19:55:43 ID:???O
>>430
なにって……当然ナニだろ
433メロン名無しさん:2007/02/15(木) 21:08:04 ID:???0
>貴方なら俺の部屋にガソリンまいて火をつけたとしても許せる気がしますので。
>こうすればキョン君が構ってくれると思ってとか言って…

これなんかのパロっぽいけど元ネタある?
中の人繋がりでSHUFFLEネタかと思ったけど違うっぽいし。
434メロン名無しさん:2007/02/15(木) 23:09:19 ID:???0
ここに出てくる魅音は詩音か
435メロン名無しさん:2007/02/15(木) 23:37:23 ID:???O
宵越し編も含め魅音だと信じたい。
436メロン名無しさん:2007/02/17(土) 19:33:31 ID:???O
ホス
437メロン名無しさん:2007/02/19(月) 00:07:21 ID:???0
なんてこった。俺は保守がしたかった。
438メロン名無しさん:2007/02/20(火) 14:51:05 ID:???O
拷問でしょでしょ?
439メロン名無しさん:2007/02/21(水) 10:03:18 ID:???O
このスレはしないよね?
dat落ち
440メロン名無しさん:2007/02/21(水) 19:45:14 ID:???0
し…しないよ…
441メロン名無しさん:2007/02/22(木) 00:45:00 ID:???0
保守する。
実行。

終了。
442メロン名無しさん:2007/02/22(木) 15:41:02 ID:???0
まっがーれ↓スペクタKOOL
443メロン名無しさん:2007/02/23(金) 14:23:47 ID:???0
K1と悟史 が歌うハレ晴レカユイ
444メロン名無しさん:2007/02/23(金) 20:03:00 ID:???O
続きまだー?
445メロン名無しさん:2007/02/24(土) 09:22:44 ID:???O
急かしちゃらめぇ〜!
446メロン名無しさん:2007/02/24(土) 09:58:02 ID:???0
分裂や祭で新規が増えるといいな
447メロン名無しさん:2007/02/24(土) 21:33:20 ID:???0
だよね
448メロン名無しさん:2007/02/25(日) 12:49:18 ID:???O
あははははは、保守しちゃうよ?このスレはレナに保守されちゃうんだよ?あっはははははははは
449メロン名無しさん:2007/02/25(日) 13:55:10 ID:7ibdP74zO
遊んであげるわ。
おいで保守女。
450メロン名無しさん:2007/02/26(月) 17:16:16 ID:???0
踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、
踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、
踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、踏まないで、
451メロン名無しさん:2007/02/26(月) 17:31:36 ID:???0
http://exertion.blog55.fc2.com/blog-entry-1.html
SOS団が雛見沢に来たようです。
452メロン名無しさん:2007/02/27(火) 00:08:21 ID:???0
僕たちが保守しなければ、確実にスレはdat落ちするのです。んっふ、困ったものです。
453メロン名無しさん:2007/02/27(火) 16:24:53 ID:???O
気を付けてくださいよ?次に保守されそうなのはこのスレなんですよ!
454メロン名無しさん:2007/02/28(水) 09:08:51 ID:???O
・・・それじゃあ、保守してくるわね
455メロン名無しさん:2007/02/28(水) 18:33:22 ID:???0
このスレを保守することを、俺は生涯忘れない自信がある。
記憶を失いでもしない限り、な。
456メロン名無しさん:2007/02/28(水) 18:52:03 ID:???O
フラグが立ちましたな
457メロン名無しさん:2007/02/28(水) 19:12:32 ID:???0
しかしキョンは自分に立ったフラグを片っ端からへし折る奴だから困る。特に長門関連。
458メロン名無しさん:2007/02/28(水) 19:33:42 ID:???O
そりゃ長門は気持ちが一方的なキャラですから
459メロン名無しさん:2007/03/01(木) 05:56:14 ID:???O
で、折るだけ折っちゃって最後には古泉フラグしかのこらないわけか
ほしゅ
460メロン名無しさん:2007/03/01(木) 16:42:23 ID:???0
一方圭一は各編で全員とフラグたててんのに祭囃しで空気だから…
461メロン名無しさん:2007/03/01(木) 16:44:15 ID:???O
もしかしてひぐらし見たことないのにこのスレ見てるのって俺だけ?
462メロン名無しさん:2007/03/01(木) 16:47:04 ID:???0
ハルヒ見たことないのにこのスレ見てる俺
463メロン名無しさん:2007/03/01(木) 18:55:00 ID:???0
ひぐらし知らないやつは4話だけ見ればどんなのかわかる
http://www.youtube.com/watch?v=9h-umMMY36Y
464メロン名無しさん:2007/03/01(木) 19:53:21 ID:???0
それならハルヒも4話見れば大体わかる…はず
http://www.youtube.com/watch?v=B_6zNNQ5vqg
465メロン名無しさん:2007/03/01(木) 22:59:57 ID:???O
あははははは、萌えちゃうよーキョンくんはポニーテールの魅ぃーちゃんに萌えちゃうんだよー、あははははは
466メロン名無しさん:2007/03/02(金) 23:08:14 ID:???O
まだー?
467メロン名無しさん:2007/03/03(土) 07:57:35 ID:???O
35氏も後半は月一ペース、DwlhEXlSuo氏も同じようなペースじゃなかったか?
まあ気長に待とうや。
468メロン名無しさん:2007/03/03(土) 14:19:26 ID:???0
ところで、>>441>>454の元ネタが分からないんだけど
469メロン名無しさん:2007/03/04(日) 10:16:09 ID:???O
>>468

>>454は皆の鷹野だよ
470メロン名無しさん:2007/03/04(日) 10:56:10 ID:???0
お待たせしております。。。
PCがブルースクリーンに阻まれ起動しません。

データ部っ飛ぶのはいやなので(てか差分もぶっとぶので)起動DISCの到着までいましばらくお待ちください。

ちなみに次回雛見沢にしゅっぱついたします。
471メロン名無しさん:2007/03/04(日) 11:09:17 ID:???O
激しくwktk!
472メロン名無しさん:2007/03/04(日) 16:46:29 ID:???O
>>470

たのしみだー、でもマイペースでな・・・うpまでの干すはまかしとけw
473メロン名無しさん:2007/03/06(火) 23:31:22 ID:???0
保守だッ!!
474メロン名無しさん:2007/03/07(水) 17:38:11 ID:???0
わたしの仕事はこのスレを保守して、入手したSSを情報統合思念体に報告すること


ハルヒは保守向きの台詞が少ないから困る
475メロン名無しさん:2007/03/08(木) 06:25:29 ID:???O
保守事項です☆
476メロン名無しさん:2007/03/09(金) 02:13:07 ID:???0
回復コンソール起動完了。
文章データを確保。内容の作成を再開。

…お待たせ。
477メロン名無しさん:2007/03/09(金) 02:17:00 ID:???O
おっしゃあぁぁぁぁぁぁ
478メロン名無しさん:2007/03/09(金) 16:36:42 ID:???0
ただ・・・保守をしていたかっただけなのに・・・・・・
479メロン名無しさん:2007/03/10(土) 09:39:38 ID:???O
保守するなんて金魚すくいの紙を破る位に簡単だぜ!!!!
480メロン名無しさん:2007/03/10(土) 20:11:48 ID:???O
保守面白いな
481メロン名無しさん:2007/03/11(日) 02:37:40 ID:???O
保守なのですよ、あぅ☆
482メロン名無しさん:2007/03/11(日) 23:53:37 ID:???0
お待たせしました。
これより6段投下いたします。

随分ブランクが開いてしまい申し訳ありません…
483メロン名無しさん:2007/03/11(日) 23:54:52 ID:???O
投下ハァハァ
484メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:03:48 ID:???0
洗面台はトイレや風呂と一緒になっていた。
こういう風景を見るとホテルに来ているような気分になれるな。
これで毎朝ふかふかのタオルとかをおきに従業員が来てくれれば全く言う事ないのだが。
しかしタダでホテル(しかも飯付き)に止まれるのだから文句を言ってはいけない。
それもこれも園崎さんがやってくれたからの事だもんな。
…「ハルヒが引き寄せた糸」説が頭をよぎった気がしたが何も見なかったことにしよう。
ここで感謝すべき相手はなんと言っても園崎さんだ。
断じてハルヒじゃないさ。
たとえ古泉のわけのわからない機関とやらがハルヒを神と崇めようとも俺は認めんぞ。
まぁこの国には宗教の自由という非常にありがたい人権があったから良いものの、
もしも強制されるような事があったとしたら今頃俺は確実に発狂してるだろう。
朝比奈さんも今より3倍は老けていたに違いない。可愛そうに。
いつもなら家の小さいテロリストが朝起こしにくるわけだか今日はその騒がしい1イベントもない。
俺はいつもと違い一人で歯を磨いていた。
えっと、今日が確か雛見沢村に突撃する日だったか?
なんとも面倒くさい一日になりそうだ。
ほぼ毎週週末に同じようなことをやっていることにはやっているが、今日はまた一味違う。
いつも白紙の上を歩いていたとするならば、今日は宝の地図の上を歩くようなものだ。
とりあえずSOS団中唯一の一般人である俺がブレーキをかけねばならない。
このSOS団という車がせめて他の一般車と接触事故を起こさないことを願おう。
いや、勝手にがけ下へ転落と言うのも勿論お断りだが。
485メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:04:44 ID:???0
まだ歯磨き粉独特のしけたフリスクを食った後のような味が口の中に残っている。
歯を磨いて顔に水を叩き付けても俺の目は相変わらず半開きである。
元々俺は目の大きいほうではないが、常に視界に靄がかかっている訳ではないのだ。
時計を見たところ今ちょうど7時半を回ったところか。
俺は体内時計と生活習慣の偉大さを改めて実感するのだった。
どんなに寝坊しようと思っても大体この時間には起きてしまう。
ただこの時間に目が覚めると二度寝した時に重大な被害が出る可能性があるのが欠点である。
恐らく後5分といってその24倍の長さは寝てしまうパターンが高確率で現れる。
起きると集合時間をとっくに過ぎていた、何てこともあった。
俺という一男子高校生の朝のゆったりと流れる時間は毎週のように
SOS団というわけのわからない団体に没収されてしまっている。
今日も例外ではないだろう、どうせ団長が起きれば俺もたたき起こされていただろう。
どうせ15分か20分の違いだったさ。
しかし何時までも時間を惜しんでいても仕方がない。
ベランダにでも出て朝飯までの時間をつぶすべく長門の前を横切りガラス戸を開けた。
夏と言うのはいつでも暑いわけでもなく、案外朝は涼しかったりする。
この季節夏風邪を引く奴らが多いのはこの所為だろう。
暑いからって腹出して寝てるからだ。そうすると涼しいのは良く分かるんだがな。
俺は鉄の手すりに体を任せると流れていく風を感じていた。
…あー、空気にも味があるもんなんだな。
地元と比べて深呼吸をするたびに訪れる爽やか感が全然違う。
排気ガス塗れの都会の空気と比べて考えてみれば容易に分かることだ。
486メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:06:11 ID:???0
今日は朝飯は朝比奈さんの手料理が食べられるかもしれない、などと
寝起きに安易な想像をしていたわけだが、よくよく考えて見ると多分それはないのではないかと思った。
まず炊飯器がないではないか。その上ガス台も1台しかない。
そんな状況で6人分の食事を作るのは相当酷であろう。
そういえば朝比奈さんも結局昨日はアルコールを口にしたのだろうか?
あの人なら一口飲んだだけで卒倒しそうな気がするが、
ハルヒや古泉は平気な顔して2、3缶飲んでしまうだろう。
長門も酒を飲むとテンションが上がったりするのか?
性格の豹変した長門もちょっと見てみたいなぁ、なんてな。
ただそもそもあいつに性格なんてもんあるんだろうか?
ふと長門の顔を見ようと部屋に視線を移動させる途中で長門と目が合った。
うお、何時からここに居たんだ!?全然気づかなかった…忍者かこいつは。
「14秒前から」
そういう問題ではないのだが…
長門は俺の目を見つめたままそこに突っ立っている。
彼女の瞳から発せられるそれはまるで俺の目を通過して何処までも伸びる冷凍光線のようだった。
何が言いたいんだ?長門。俺にはテレパシー通信機能は付いていないんでな。
それにここには貸し出しカードも分厚い本もないぞ。
「貴方に話しておかねばならない事がある。」
487メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:07:16 ID:???0
昨日朝比奈さんから重大発表を聞いたばっかりな訳だ。
それで今日は長門から大切な話を聞くことになるのか。
ニ連チャンだな。それもあまり良くない意味での。
「明朝から情報統合思念体との通信状況が芳しくない」
その上朝比奈さんの行った事となんら変わりの無い事を告げられるとは。
お前の親玉の事か。まぁお前らは電話の子機みたいなもんだからな。
そう考えるとやっぱ圏外とかあるんじゃないのか?その情報ナントカにも。
「情報統合思念体との情報結合が断絶する確立は極めて低確率。
 私という個体に限っていえば過去にそのような事例はない。」
随分と性能のいいインターフェイスなんだな。何処に行っても電波三本ってところか。
と、言う事は朝比奈さんも今日になって状況が悪化した、と言う事も考えられるな。
「確立にして約0.00000048%。
 極度の空間湾曲、重力異常、時間断層及び空間の属性異常などが劣悪にな場合に発生する。
 この地球上で現在そのような状況に符合する空間は報告されていない。」
じゃあまさにそれなんじゃないのか?今この状況がよ。
「時間断層の予兆が見られるがそのほかの異常は見られない。
 おそらくこの時間断層が大きな原因と思われる。
 しかし情報統合思念体側は現段階において何の異常も感知していない」
そういう情報を送るためにお前らがいるんだろう?
ハルヒに関連した事なら尚更じゃないか。
どうせまたハルヒがとんでもない事でも考えた結果だろう。
もしも時間が何パターンもあったら、とか変な想像でもしたのさ。
488メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:08:46 ID:???0
「トリガーとなったのは涼宮ハルヒ。
 しかしこの時間断層の根本的な原因は別。
 涼宮ハルヒの生成する閉鎖空間とは全く異なる種別の特殊空間。
 無機的及び有機的構造物の再構成、時間空間の復元が行われている。
 過去に情報統合思念体からの通達があった。
 誰も気づいていないがこのような事象を我々も既に1回経験している事になる。」
…何?その我々、というのは俺の事も含むのか?
「そう。」
信じられねえ…って事は俺らはもう一回この夏休みを過ごした事になる。
もしかしてこの興宮で、なのか?それでそのナントカの復元は何時行われたんだ?
全ッ然訳が分からねえ…それって言うのはループしてる事になるのか?
「前回もこの場所でこの事象に巻き込まれたとされている。
 空間復元が行われた仕組みについては詳細不明。
 時空間の移動に関してはそれほど難しいことではないがそれとはまた異なる方法。
 非断続型時間往来体の存在が報告されているためこれが原因と考えられる。
 回帰時刻は本日午前11時24分38秒69。
 ただし統計情報が取れないためにこの時刻が一定かどうかは断定できない。」
今日の11時24分って…おいおいあと4時間しかねえじゃねえか!
しかも不明、ばっかで何すりゃいいか全く分からないぞ!
489メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:09:58 ID:???0
「前回空間復元の要因の一つに涼宮ハルヒが関わっていた。
 彼女は現在を過去に引き戻したいと強く願ったために復元作動に大きく影響したと思われる。
 しかし彼女の発した情報は彼女の記憶的範囲によるもので局部的なものだった。
 さらにそれに誘発されて更に膨大な情報復元が世界にもたらされた。
 しかも情報復元は我々の復元よりも過去まで回帰したものと思われる。
 涼宮ハルヒが観察対象となった3年前より過去まで及んだのも確か。
 しかし我々の現状ではそれ以前の情報を取得する事は不可能。
 情報波が何処まで届いているのかも憶測するに留まる。」
難しい単語が多すぎて良く理解できたんだか理解できなかったのかも分からないが…
とりあえずハルヒがそもそも情報復元を始めて、それに更につられて何かが手を加えてるって事だな?
ハルヒよりも強烈な電波を発する人間を俺は今まで一度も見たことがないが…
あえて言うならハルヒの次点は長門、多分お前だ。
「私ではない。
 復元時にもたらされた情報は私個体の処理能力をはるかに上回っていた。
 そのため与えられた情報もエラーが多く読み取れない、あるいは認識できないものが多かった。
 貴方の記憶はその時書き換えられたために現存はしていないはず。」
当たり前だ。そんな記憶が残っていてたまるか。
どうせその時もハルヒのわけ分からない
いや、でもその記憶が残っていたら俺は期末テストという拷問で苦しまずに済んだ訳だ。
そしてハルヒよろしくテスト開始15分で堂々とよだれをたらして寝ていられたことになる。
くぅっ!畜生一度でもいいからそういう経験をしてみたかったぜ…
頭の中だけは復元しなくてもよかったかなー…
なんてそんな事を考える余裕はミジンコほどもなかった。
490メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:11:15 ID:???0
まるで鉄砲水のように焦りがなだれ込んでくる。
今の事態は俺の理解の限界という危険水位を余裕で超えていた。
長門の話と朝比奈さんの話が完全に一致している。
昨日俺は夕食後以外はずっと長門か朝比奈さんが視界に入っている状況であったが、
一度も朝比奈さんが長門と離している様子は見かけていない。
それに長門に相談したならわざわざ俺に相談しないだろう。
どの道あの方はどうも他人に気を配りすぎる。
それ由悩み事をぽいぽい誰にでも打ち明けると言う事は絶対にありえないだろう。
打ち明けようとしても俺が限界だったのかもしれない。
俺はこういうことに関しては無力だからなぁ、真剣に考えるがすぐに誰かに持ち寄って対策を練れない、
すなわち事が大事にならない調度いい按配の相談相手が俺だったのだろう。
長門に関してもおなじ事が言えるかもしれない。ちょっと考え方が違うかもしれないが。
なんだかそう考えると妙に自分が情けなくなってきた。
しかし今は自分の社会的地位より今自分の状況的立ち位置について心配するべきだろう。
タイムリミットがあるのか?
そして俺らはまたここから何ヶ月も前に戻りもう一度一学期をやり直さねばならないのか?
なによりもどうして俺らはそんな何ヶ月前に戻る必要があったんだ?
「我々が時間を巻き戻す必要があった、その理由は…」
長門が口を開くと同時に俺は長門のいろんな意味で深い瞳に視線を注いだ。
「貴方と朝比奈みくるの未来が失われたから。」
491メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:12:39 ID:???0
ここまでです。
PC復活したのでちょっと飛ばしていきます。
492メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:22:20 ID:JaQYol4o0
情報統合思念体レベルだと、時間の巻き戻しってのはハルヒやひぐらし以外にも
あちこちで観測していそうだね。
自立進化には関係ないことだから長門にも(別件のは)伝えてないだけで、
必要になったら回避方とか伝えるのかしらん。
493メロン名無しさん:2007/03/12(月) 00:34:28 ID:???O
GJ!
494メロン名無しさん:2007/03/12(月) 02:08:20 ID:???O
なんかおえびとか欲しい
それっぽい絵を書きたい事しばしば
495メロン名無しさん:2007/03/12(月) 05:35:59 ID:l1MY0dttO
【芸能】声優の平野綾さんが涼宮ハルヒ役を降板
http://live25.2ch.net/test/read.cgi/livemarket2/1173626746/
496メロン名無しさん:2007/03/12(月) 13:58:04 ID:???O
SS師GJ 乙です!!

497メロン名無しさん:2007/03/13(火) 16:45:34 ID:???0
GJです! この先どんな展開になるかな?
498メロン名無しさん:2007/03/14(水) 15:59:43 ID:???0
保守するのっていや?dat落ちしたくない?
499メロン名無しさん:2007/03/14(水) 16:35:00 ID:???0
エヴァンゲリオン                               涼宮ハルヒ
放映開始から10年経ってもファンがいるのがエヴァ         放映前から2chにスレを乱立して騒ぐ工作員がいるのがハルヒ
10年経って続編情報が出てファンを複雑にさせてるのがエヴァ  放送後1年未満で風化がはじまり製作者が焦って続編情報を出してるのがハルヒ
人類補完計画など物語に数多くのミステリーがあるのがエヴァ  DVDの予約数が5万あったのに発売日の売上が2万というミステリーがあるのがハルヒ
ペンギンという一風変わったマスコットがいるのがエヴァ      女性キャラクターの顔が一風変わった爬虫類なのがハルヒ
セカイ系、無口系ヒロインのブームに火をつけたのがエヴァ    アフェリエイトで稼いでいたブログ連合が炎上したきっかけがハルヒ
映画で監督がファンを突き放したのがエヴァ              2ちゃん中に宣伝のマルチポストしまくりですっかり嫌われ突き放されているのがハルヒ
悩み苦しみ弱音を吐き怒られる等身大の少年が主人公のエヴァ  人に迷惑をかけても実は悩んでいたからと罰をうけないのが涼宮ハルヒ
14歳の内気な若者の不安定な感情を赤裸々に流したのがエヴァ 文化祭ライブと称して声優のCD歌を垂れ流ししたのがハルヒ
2chで話題が尽きないせいで専用板ができたのがエヴァ      2chで専用板がほしくて雑談やサッカー実況でスレを伸ばし、さくら板を乗っ取ろうという荒らし行為などをしたのがハルヒ
個性的なヒロイン達が魅力的に動くのがエヴァ             エロゲーなどで使い古されたテンプレキャラ達が主人公の気を引くために動くのがハルヒ
物語の印象的な断片を次々カットインするかっこいいOPがエヴァ Berryz工房の踊りを真似た振り付けをバレるまでオリジナルと言い張っていたEDがハルヒ
強烈なOP曲がアニメCD売上の常識を超えたのがエヴァ      ニセモノのチャートを作りED曲がオリコン1位になったと捏造する常識外れのヲタがいるのがハルヒ
監督の好きなロボットアニメの影響が大きく出ているのがエヴァ  逆転裁判やガンダムの映像を丸パクリ、モザイク処理して喜んでいるのがハルヒ
主人公が自分の殻の世界から脱出するのがエヴァ         主人公がハーレム世界に戻っていったのが涼宮ハルヒ
セル画節約の演出が大ウケして製作者が困惑したのがエヴァ   これといった理由もなく「厨ウケするから」と話数シャッフルをし視聴者が困惑したのがハルヒ
500メロン名無しさん:2007/03/14(水) 17:58:28 ID:???O
wktk
501メロン名無しさん:2007/03/14(水) 19:40:32 ID:???0
またエヴァオタか
502メロン名無しさん:2007/03/14(水) 20:26:15 ID:???O
春だからね・・・
503メロン名無しさん:2007/03/14(水) 21:20:26 ID:???0
いつのまにか復活してる
待ったかいがあった
504メロン名無しさん:2007/03/15(木) 11:45:03 ID:???O
保守って知ってますか?
505メロン名無しさん:2007/03/15(木) 22:02:20 ID:???0
……数え切れない世界で後悔した。
…いつも、気付く時にはdat落ちだった…。
506メロン名無しさん:2007/03/17(土) 00:59:09 ID:???0
――お前は保守をしたじゃねえか。
507メロン名無しさん:2007/03/17(土) 22:47:40 ID:???O
実は俺保守萌なんだ!
508メロン名無しさん:2007/03/17(土) 23:16:10 ID:???O
長門「私が保守しなくてもかわりがいるもの」
509メロン名無しさん:2007/03/18(日) 09:00:10 ID:???O
キョン「俺はもう一度あいつらと保守がしたいんだ」
510メロン名無しさん:2007/03/18(日) 14:28:42 ID:JkdnO7350
むぅ……やはりハルヒ以外だとスレ違い?
511メロン名無しさん:2007/03/18(日) 14:30:03 ID:???0
上げちったOTL
512メロン名無しさん:2007/03/18(日) 17:16:11 ID:???0
>>510
よくわからんけどハルヒ以外のひぐらしクロスオーバーはこっちで

ひぐらしなく頃に VS 古畑任三郎
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/asaloon/1146828414/l50
513メロン名無しさん:2007/03/18(日) 17:43:19 ID:???0
なんか人がいない気ガス
514メロン名無しさん:2007/03/19(月) 09:08:57 ID:???O
ocn規制で書き込めません><
515メロン名無しさん:2007/03/19(月) 17:18:48 ID:???O
>>514
他人巻き込んで規制とかやめてほしいよねまったく
516メロン名無しさん:2007/03/20(火) 05:48:04 ID:???O
みぃ!ぼくにかかれば保守なんで大した事ではないのですよ、にぱ〜☆
517メロン名無しさん:2007/03/20(火) 13:53:34 ID:???0
ocnだが書き込める俺
518メロン名無しさん:2007/03/21(水) 13:20:23 ID:???0
保守だ!!
519メロン名無しさん:2007/03/21(水) 18:59:28 ID:???O
保守
520メロン名無しさん:2007/03/21(水) 22:53:10 ID:???O
明日保守してくれなきゃ、嫌だよ?
521メロン名無しさん:2007/03/22(木) 21:07:42 ID:???0
んっふっふ


私の車はエアコンが効いてますから、そっちで保守しましょう。
522メロン名無しさん:2007/03/22(木) 21:24:33 ID:???O
そういや大石出ないね
523メロン名無しさん:2007/03/22(木) 23:39:41 ID:???0
大石さんはね、退職して北海道に行ったんだよ、だよ?
524メロン名無しさん:2007/03/22(木) 23:56:23 ID:???O
ども書いてる者です。
長らくお待たせしている訳ですがocn規制に巻き込まれ書き込め無い状態です。。
誰か代行さんとかに書き込み委託したほうがいいんですかねこれは??



こんな私に創作を許してくれてありがとう。
こんな私を楽しみにしてくれてありがとう。
産まれてきて、ごめんなさい。
525メロン名無しさん:2007/03/23(金) 23:32:01 ID:???0
どうすればいいんでしょう?
自分としては早く読みたいんだけれど……。楽しみに待ってます
526メロン名無しさん:2007/03/24(土) 00:10:55 ID:???O
とりあえずwktk
527メロン名無しさん:2007/03/24(土) 00:41:09 ID:???O
随分溜まってしまったので、もう2、3日経っても解除されなかった場合、捨てアド曝して誰かに委託したいと思います。
よろしくおねがいします。
528メロン名無しさん:2007/03/25(日) 10:40:50 ID:???0
つ保守用キムチ
529メロン名無しさん:2007/03/25(日) 14:08:39 ID:???0
パソコンから携帯にメールでコピペして書き込めば?w
530メロン名無しさん:2007/03/26(月) 08:07:07 ID:???0
レス依頼スレッドfor規制人・45
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/entrance2/1173605393/l50

一応こんなスレもあるけど、大量投下の場合は委託のほうがいいかもしれませんね
そこらへんは作者さんに任せます
531メロン名無しさん:2007/03/26(月) 13:12:22 ID:???0
test
532メロン名無しさん:2007/03/26(月) 21:02:30 ID:???O
梨花ちゃん!!このスレを保守しに来た!!
533メロン名無しさん:2007/03/27(火) 15:35:59 ID:???0
にぱー
534メロン名無しさん:2007/03/29(木) 07:17:32 ID:???O
魅音…この保守お前にやるよ
535メロン名無しさん:2007/03/30(金) 12:56:13 ID:???0
保守するかな?かな?
536メロン名無しさん:2007/03/31(土) 23:22:07 ID:???0
チ−ン
富竹の保守に成功しました。
537メロン名無しさん:2007/04/01(日) 16:21:27 ID:???0
エイプリルフール…?

  嘘  だ  ッ ! ! !
538メロン名無しさん:2007/04/02(月) 20:47:15 ID:???0
……保守
539メロン名無しさん:2007/04/03(火) 01:14:39 ID:???O
まだ規制が解けないのかな?
続きが気になる反面、このスレのまったり具合いも悪くないと思ったりする。
期間的に長く続いてくれた方が楽しみが持続していいなあと。
その辺は職人さん次第なんだけど、依頼とかしなくても気長に保守しながら待ちますよ。
書き溜ってるなら小出しにしてっても個人的には全然よいです。
540メロン名無しさん:2007/04/03(火) 08:14:47 ID:???O
……圭ちゃん、これ保守なのかな?
541メロン名無しさん:2007/04/04(水) 00:19:10 ID:???0
私は 百年の保守
542メロン名無しさん:2007/04/05(木) 01:01:15 ID:???0
ーーー今度は………間違えないーーーあなたが………保守
543メロン名無しさん:2007/04/05(木) 22:58:34 ID:???O
最初に保守されるとしたらまずあなた……
544メロン名無しさん:2007/04/06(金) 19:57:44 ID:???0
・・・というか私、どっちのシナリオでもパソコン立ち上げてスレッド保守ね・・・。
545メロン名無しさん:2007/04/06(金) 23:18:54 ID:???0
ksk
546メロン名無しさん:2007/04/07(土) 23:27:26 ID:???O
分裂面白いな
547メロン名無しさん:2007/04/08(日) 01:51:34 ID:???0
圭「あのお茶、美味かったぜ。保守したくなる程な。」
ハ「無いんだったら自分で作ればいいのよ!新スレよ!」
キ「好きにしろよ…。」
548メロン名無しさん:2007/04/08(日) 22:30:34 ID:???O
保守です。あ、これ言うのも久しぶりですね
549メロン名無しさん:2007/04/09(月) 08:09:46 ID:???O
百億の保守する機会があった
550メロン名無しさん:2007/04/10(火) 22:55:21 ID:???0
保守するのですよぉ〜あうあう
551メロン名無しさん:2007/04/11(水) 03:04:23 ID:???O
僕は彼の保守かな
552メロン名無しさん:2007/04/12(木) 06:33:36 ID:???0
保守
553メロン名無しさん:2007/04/12(木) 22:43:12 ID:???O
普通の保守には興味ありませんっ!!
554メロン名無しさん:2007/04/15(日) 00:14:02 ID:???0
保守。
今の職人さんのが終わったら投下してみようかな。
7月だっけ?ひぐらし2期も始まるし。
礼や分裂なんかも出たことだし。
555五百五拾五げっと♪:2007/04/16(月) 04:26:51 ID:MF2WVr+10
>>563
   ``)             , '´/ ̄ヽ
   `)⌒`)        ヘ⌒゚i ((ノノ゙リj⌒
≡≡,;;⌒`)≡≡≡ ⊂< こ_ |_~)|゚ ヮ゚ノリフy)
       ;;⌒`)⌒`)   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                オーッス
556メロン名無しさん:2007/04/18(水) 23:56:06 ID:???O
ほす
557メロン名無しさん:2007/04/19(木) 00:18:46 ID:???0
あーテステス
お待たせいたしました、一部投下いたします。
まだちょっと手直しがしたい部分がでてきたしまったので…
長い間待たせた割りに量が少なくまことに申し訳ないです。。。
558メロン名無しさん:2007/04/19(木) 00:20:15 ID:???0
…ちょっと待て。長門、お前は今なんと言った?
「未来が失われる」と言った様に俺には聞こえたのだが。
確かに俺は学力に関して言えば、将来開ける道は非常に狭いものになるかも分からんさ。
だが未来が失われるというのはちょっと言いすぎじゃないか?
第一朝比奈さんが絶望的に勉強が出来ないという話も聞いたことが無い。
むしろ家で一人机に向かってココアを飲みながら勉強をする、
なんていうのは朝比奈さんにまさにピッタリのイメージであり、怠け者説はちょっと想像しにくい。
第一今は大学受験や就職の季節でもあるいまいし、朝比奈さんと俺が
なにか共通の壁にぶち当たる、あるいはちょうど同時期に落とし穴に落ち、
そのまま二人そろって見事玉砕、というのはあまりにも無理がある話だと思うぞ。
それにな長門、まるでお前の人生はもう終わってるんだよ的な発言はちょっといかがなものかと…
ん…?「人生終わった」?待てよ、確かにこれは社会的および精神的な面で使う言葉だ。
そして違う意味でも使えるよな。超根本てきな事。読んで字の如しじゃないか。
俺の一生がそこで「幕引き」って意味だ。
…おいおいおいおいおいおいおい!そりゃあねえだろ!?
今日中に俺と朝比奈さんはそろって死ぬのか!?
「死亡時刻は同時刻ではないが誤差は30分以内。
 朝比奈みくるは外傷による出血性ショック死。
 あなたは腹部への被弾による出血多量が死亡原因。
 その後約15分をはさんで涼宮ハルヒも出血性ショック死。
 同時に涼宮ハルヒの死によって情報爆発が起きたものと推測される。」
突如として俺は頭を後ろから思いっきり殴られたような感覚に襲われた。
何だと?俺は、俺はあとたった4時間で死ぬだと?
559メロン名無しさん:2007/04/19(木) 00:22:17 ID:???0
今まで何度も死にそうな目にあったことはあった。
朝倉に教室でナイフを突きつけられた時がまさにそうだった。
今いるこの「世界」から引きずり出されて散々な目にあったことだってあるさ。
だがもう自分が一回死んでいるとは1ミリも思っていなかった。
いやむしろそんなもんを想像する人間のほうが珍しいだろう。
現在俺はいたって普通の人間であると自負している。
超能力も使えないし時間を超えられるわけでもないし宇宙人と交信が出来るわけでもない。
だが俺はもしかしたらそういうこと以上にすごいことを体験していたのではないだろうか。
…いや、これから経験するのかもしれないのだから感心している場合ではない。
俺に死んでもう一度戻ってくる自信なんぞあるわけが無い。
死んだら何があるのか?おそらくこの質問は朝倉が
「有機生命体の死の概念が良く分からない」的なことを言っていた事から
長門に聞いても的確な答えは返ってこないであろう。まぁ聞きたくも無い話だが。
とりあえずこの世に二度と干渉できなくなる事は確かだろう。
今思うと俺の人生は未練の大洪水だなぁ…
こんなことになるならハルヒに勉強を教わって充実した学校生活を送っておけばよかった。
「時間の巻き戻しは1度しか確認されていない。
 このまま同じ部分的時間軸を往来し続けるとは限らない。
 ただし、あなたと朝比奈みくるの命が保障されるまでは、
 この状況は半永久的繰り返され続ける事になると予想される。
 また涼宮ハルヒの能力が途絶える、あるいは帰還を望まなくなった場合も
 ループ現象は収まり元の時間軸をたどることになる」
俺ら抜きで、ということだな。
560メロン名無しさん:2007/04/19(木) 00:23:10 ID:???0
長門が言っているのは死ぬか否か、鍵を握を握るのはおれ自身とハルヒのご機嫌という事だ。
古泉が言っていたことはまんざらでもない、というこだな。
だがさすがにこの変質神様も部員が死んで「まぁいいわ」で流すことは無いだろうが、
ハルヒが俺らに執着することが無くなれば俺らは確実にここで一生を終えることになる。
前回はハルヒもこの世から居なくなったらしいのでハルヒがどう思っていたかは明らかではない。
とりあえず本人が「死にたくない」と思ったことは間違いないだろうが、
もしも俺と朝比奈さん、あるいはどちらか一方が死んだ場合はどうなるんだ?
自分が死ぬなんて事は勿論勘弁してほしいが、朝比奈さんだけが居なくなるというのは
どうしても受け入れがたい。さらに長門や古泉が死なないという保障だってどこにも無いじゃないか?
今まで脇にいた人間が突然動かなくなる、というのは誰にとっても良いわけが無いのだ。
だがそもそもハルヒがすべての要因ではないのだとすれば、
彼女自身いくら望もうとも時間はそのままということになる。うーむ…
そしてもし俺とハルヒが「誰かを欠いて」生き残った場合俺はどうすればいいんだろうか。
最悪の場合俺はハルヒのことを…
…いや、ダメだ、悪い方向に考えてはいけない。
これ以上そんなことを考えても何にだってなりやしない。
そもそも俺らが死ぬことは確定事項じゃないさ。
クールになれ、クールになるんだ、落ち着け俺っ!
とりあえず何が原因で死ぬ事になるのか、それを考えるべきだ。
そしてそれに対処するにはどうすればいいかを模索しよう。
俺は長門の両肩に手を載せ彼女の琥珀のような目を見据えた。
「長門、その時のことを分かる範囲で詳しく教えてくれ。」
  =>TIPS キョン
561メロン名無しさん:2007/04/19(木) 00:24:02 ID:???0
TIPS キョン、その朝。(出題編(?)ダイジェスト)

朝食は再び近所のコンビにと園崎さんの懐に頼ることとなった。
飯の最中箸を振り回しながら今後の予定を言い聞かせるハルヒを横目に、
俺は一人で長門から得た情報を整理していた。
そもそもの原因は朝比奈さんが「雛見沢症候群」という病気に犯されたのが原因だと言う。
感染元は宿泊先の民宿。朝比奈さんはおそらく患者と接触した。
雛見沢症候群は感染力の強い病気であることは昨日図書館で調べたとおりである。
現在研究を進めてはいるものの人道的な問題から「被験者」が見つからず困っていた。
その研究の第一人者が「鷹野三四」という女性医師らしい。
前回の昨日、雛見沢に向かいたまたま彼女と俺らは出会ったらしい。
また同時にそこで長門は(実際は俺もいたらしいが)「非断続型時間往来体」と出会い、
朝比奈さんが雛見沢症候群にかかっていることを知ったのである。
そしてそれを俺が鷹野三四に相談してしまったが為に事がさらに大きくなった。
まぁ俺も原因のひとつ、特に重大であった訳だ。なんてこった俺。
562メロン名無しさん:2007/04/19(木) 00:24:54 ID:???0
夜のうちに症状は悪化し、次の日朝比奈さんは村の神社から古泉を振り切り逃げ出し、
その後鷹野の専属部隊である「ヤマイヌ」につかまる。
朝比奈さんを探していた俺らも「ヤマイヌ」の袋叩きにあい、
途中で抜け出し朝比奈さんを連れ戻しに行った俺も同じ連中にメタメタにされ、
長門が朝倉をバックアップに出したにもかかわらず銃で撃たれ負傷し、
そのまま朝比奈さんも喉をかきむしりお亡くなりになり、俺も出血多量で死んだ。
なんか自分の死を端から見るとむしょうに冷静になれるんだから怖いもんだよな。
そんなことはどうでもいいのだが、遅れて到着したハルヒも俺と朝比奈さんを見て
半狂乱になって朝比奈さん同様喉をかきむしって死亡。
ちなみにハルヒもどこかで雛見沢症候群に感染していたらしい。
ハルヒがこの世から消えたがためにこの世も消滅…とおもいきや時間巻き戻された。
で、1学期半ばから時間が経過し現在に至る…と、こういう事らしい。
とりあえずまずは雛見沢症候群にかからないことが第一条件らしい。
ちなみに現在この条件はクリアしているらしいと長門が言っていた。
二番目には鷹野三四との接触を避ける事。
そして最後。雛見沢症候群は神経が過敏になり、被害妄想やら自意識過剰になる。
コレが一番大事かもしれないね、何があっても人を疑わないこと。信じること。
日常生活でもいえる程簡単なことだが案外難しいんだよな、こういうこと。

TIPSココマデ
563メロン名無しさん:2007/04/19(木) 00:25:47 ID:???0
文体めっちゃくちゃですごめんなさい
これから登場人物が結構増えます。意外な人が…
564メロン名無しさん:2007/04/19(木) 00:37:13 ID:???O
おっしゃあぁぁぁぁぁ!
565メロン名無しさん:2007/04/19(木) 07:58:08 ID:???O
きたーーーーー
566メロン名無しさん:2007/04/19(木) 09:38:37 ID:???O
まったかいがあったのですよーーーーーーーーー
567メロン名無しさん:2007/04/19(木) 10:40:33 ID:???O
あのー
最近知ったんで>>558がどの続きか分からない…
まとめのサイトとか教えて下さい。
(携帯、W2chで見れるやつ)
568メロン名無しさん:2007/04/19(木) 11:08:56 ID:???0
>>299だけど携帯で見られるかは知らない
それにしてもキョンはさっそく発症してるっぽいな
569メロン名無しさん:2007/04/20(金) 15:24:45 ID:???O
>>568
携帯でそのURLにアクセスすれば携帯用にとべるようつくってあるお
570メロン名無しさん:2007/04/23(月) 09:54:42 ID:???O
保守してもいいのかな?かな?
571メロン名無しさん:2007/04/24(火) 01:05:41 ID:???O
どうして保守、するのかな?
572メロン名無しさん:2007/04/24(火) 01:10:59 ID:???O
>、>、>>571には関係ない話だよ!
573メロン名無しさん:2007/04/26(木) 01:00:19 ID:???0
【ハルヒぐらしデイブレイク壊】
ハルヒ (神の世界orバニースーツ)
みくる(みくるビームor(大))
古泉(超能力の極意書or機関の極意書)
朝倉(サバイバルナイフorハイパーアーム)
キョン(椅子or拳銃型注射器)
長門(ハードSF本or憂鬱の眼鏡)
574メロン名無しさん:2007/04/26(木) 01:15:39 ID:???0
ハルヒ「この閉鎖空間で私に逆らうなど、無駄無駄無駄無駄!無駄なのよ!」
古泉 「古泉フラッシュ!!」 キョン「諸君らはポニテ王の前に〜」
とか言うSOS団が出てくるんだな
575メロン名無しさん:2007/04/27(金) 09:39:03 ID:???O
保守だっ!!
576メロン名無しさん:2007/04/29(日) 19:40:22 ID:???O
保守しとくわよ
577メロン名無しさん:2007/05/02(水) 23:02:38 ID:???0
涼宮ハルヒの保守
578メロン名無しさん:2007/05/04(金) 10:18:25 ID:???O
捕手
579メロン名無しさん:2007/05/04(金) 16:03:28 ID:???0
保守
580メロン名無しさん:2007/05/04(金) 21:21:53 ID:7rAeju2F0
歩首
581メロン名無しさん:2007/05/04(金) 22:30:48 ID:???O
鬼ヶ淵保守同盟
582メロン名無しさん:2007/05/05(土) 10:33:39 ID:???0
不覚にもフイタ
583メロン名無しさん:2007/05/06(日) 06:34:01 ID:m//+qM1k0
H.O.S.に凶悪なプロテクトがかかっているですって?
そんなもん、有希にかかればイチコロよ!
5843倍 ◆JnH6jYS3FA :2007/05/06(日) 06:49:52 ID:???0
クソスレ
585メロン名無しさん:2007/05/06(日) 18:23:36 ID:???O
>>583
BABEL
586メロン名無しさん:2007/05/06(日) 19:14:25 ID:???0
587メロン名無しさん:2007/05/07(月) 08:45:38 ID:???O
>>586
ようつべで見れない?
588メロン名無しさん:2007/05/10(木) 16:15:40 ID:???O
あ・・なたの・・・保守・・は・・・とって・・も綺麗
589メロン名無しさん:2007/05/13(日) 08:29:24 ID:???O
「という訳で古泉君、あなたが犯人だったのね!」
「あーはっはっはっ。とんだ名探偵が近くにいたもんだ。」
590メロン名無しさん:2007/05/13(日) 18:05:55 ID:+Aw+6awEO



591メロン名無しさん:2007/05/14(月) 20:20:23 ID:/YnUw57AO
592メロン名無しさん:2007/05/17(木) 23:36:41 ID:fOUJb+UCO
593メロン名無しさん:2007/05/18(金) 01:39:38 ID:6l2lI5VA0
594メロン名無しさん:2007/05/20(日) 01:40:10 ID:???O
595メロン名無しさん:2007/05/20(日) 02:51:17 ID:???O
なにこの中二専門スレ

きめぇww
596メロン名無しさん:2007/05/20(日) 11:27:24 ID:???0
ハルヒ+ひぐらし+???ってのはアリなのかなー
このうえなくカオスりそうだが
597メロン名無しさん:2007/05/20(日) 23:20:42 ID:YMcmGVOZ0
>>596
キャラのタイプの被り回避さえ、
うまくいけばなんとかなりそうだが、
これ以上は難しそう。

あとは、それ以上に「微調整」のキャラはいるけど、
「絶対的に微調整が無理」ってのが、
もうハルヒとレナがいる。ここになんか増やすと、
作り手から「ええ、そこでこいつはひかないだろ」と、
矛盾が出てきそうで話が作りにくくなりそう。

これは蛇足だが、
この二つを知り、なおかつ、その作品なら、
「制作陣のほとんどが知ってる」のも多くなさそうだがww

まあ、できないことはないと思うぞ。
と言うより、この二つの時点でカオスってるから、
今の時点でSSを作っている人なら、
乗り気さえあれば、普通にできそうだがな。
その「乗り気」のためにも、
知らない作品がプラスされると萎えるだろうし、
できるかできないではなく、
するとしたら「何を加えるか」がいちばんの問題になりそうです。
598メロン名無しさん:2007/05/24(木) 02:40:27 ID:???0
エヴァンゲリオンと涼宮ハルヒの憂鬱の見分け方
放映開始から10年経ってもファンがいるのがエヴァ         放映前から2chにスレを乱立して騒ぐ工作員がいるのがハルヒ
10年経って続編情報が出てファンを複雑にさせてるのがエヴァ  放送後1年未満で風化がはじまり工作員が焦ってニセ続編情報のスレを乱立したのがハルヒ
人類補完計画など物語に数多くのミステリーがあるのがエヴァ  DVDの予約数が5万あったのに発売日の売上が2万というミステリーがあったのがハルヒ
ペンギンという一風変わったマスコットがいるのがエヴァ      女性キャラクターの顔が一風変わった爬虫類なのがハルヒ
セカイ系、無口系ヒロインのブームに火をつけたのがエヴァ    アフェリエイトで稼いでいたブログ連合が炎上したきっかけがハルヒ
映画で監督がファンを突き放したのがエヴァ              2ちゃん中に宣伝のマルチポストしまくりで嫌われ突き放されているのがハルヒ
悩み苦しみ弱音を吐き怒られる等身大の少年が主人公のエヴァ  人に迷惑をかけても積み重ねのない薄っぺらの「実は悩んでました設定」で罰をうけないのが涼宮ハルヒ
2chで話題が尽きないせいで専用板ができたのがエヴァ      2chで専用板がほしくて雑談やサッカー実況でスレを伸ばし、さくら板を横取りしようと荒らすも失敗したのがハルヒ
個性的なヒロイン達が魅力的に動くのがエヴァ             エロゲーやライトノベルで使い古されたテンプレキャラ達が主人公の気を引くために動くのがハルヒ
監督の好きなロボットアニメの影響が大きく出ているのがエヴァ  逆転裁判やガンダムの映像を丸パクリ、モザイク処理して喜んでいるのがハルヒ
主人公が自分の殻の世界から脱出するのがエヴァ         主人公にキスされてハーレム世界に戻っていったのがハルヒ
物語の印象的な断片を次々カットインするかっこいいOPがエヴァ Berryz工房の踊りをパクッた振り付けをバレるまでオリジナルと言い張っていたEDがハルヒ
599メロン名無しさん:2007/05/27(日) 00:22:16 ID:???O
なんか、以前にもまして過疎ってるな
とりあえず保守しとく
600メロン名無しさん:2007/05/29(火) 07:44:20 ID:dfJmCIqK0
小説の続きは??・
601メロン名無しさん:2007/06/01(金) 00:49:19 ID:???O
プリンスレに投下しちゃえば?
602メロン名無しさん:2007/06/01(金) 18:23:47 ID:NHyX5MnO0
創作関係は自分が動かなければ、
そのまま廃れていくもの……。
603メロン名無しさん:2007/06/03(日) 10:57:33 ID:???O

604メロン名無しさん:2007/06/03(日) 10:59:44 ID:???O

605メロン名無しさん:2007/06/03(日) 21:57:28 ID:???O
作者逃亡作者逃亡作者逃亡作者逃亡作者逃亡作者逃亡
606メロン名無しさん:2007/06/03(日) 22:43:02 ID:???O
しょうがないな
作者がくるまで俺の話をきいてくれ
607メロン名無しさん:2007/06/03(日) 23:02:54 ID:GUTAb0dq0
ぶっちゃけ飽きたんじゃねww
まあ、同人はマイペースがいちばんさ。
自分のペースであげてくれ。
608メロン名無しさん:2007/06/09(土) 18:18:27 ID:???O

609メロン名無しさん:2007/06/15(金) 00:22:56 ID:???0
      キ        //   /::::://O/,|      / 
      ュ     / |''''   |::::://O//|     / 
      .ッ       \ |‐┐ |::://O/ ノ   ヾ、/ 
       :       |__」 |/ヾ. /    / 
         ヽ /\  ヽ___ノ / . へ、,/ 
        /  ×    /  { く  / 
        く  /_ \   !、.ノ `ー''" 
  /\        ''"  // 
 | \/、/           ゙′ 
 |\ /|\ ̄ 
   \| 
610メロン名無しさん:2007/06/22(金) 18:19:51 ID:???O
ひぐらしハルヒの嫉妬
611メロン名無しさん:2007/06/24(日) 11:52:21 ID:19eSC61d0
やばい、本当に過疎ってやがる。
誰か、阿呆なことをしろ。暇つぶしに、
SSでも書くんだ。そうすれば良いかもしれない。
612メロン名無しさん:2007/06/24(日) 15:34:00 ID:???O
ここはキョンの家
今日はおやじもお袋も帰ってこない。
久々に家で朝比奈さんとの妄想でもしようと思ったその時。
インターホンがなりでてみた。
「キョン、ねえ一緒にご飯食べない?」
ハルヒだった。
「今日はあんたの家誰もいないんでしょ?それなら私が作った特製弁当食べなさい」
「帰れ」
「やだ」
「帰れ!」
続く
613メロン名無しさん:2007/06/24(日) 18:31:34 ID:???0
いきなり無限ループかよww

ここは拷問部屋。
今日も魅音は絶好調。
ぐさぐさぐさぐさ……。

すると突然、扉が開く。
ぎぃーっ。
「のわっ!」
魅音と目が合い、谷口固まる。
「ご、ごゆっくりー!」
614メロン名無しさん:2007/06/25(月) 19:08:34 ID:???O
キョンが死ねば良いと思った奴らが次々と死んでいく。
犠牲者
・谷口…綿流しの日に撲殺される
・朝倉…岐阜の山中で焼死体が発見
・みくる…首を引っかいて死亡
・古泉…睡眠薬を飲み自殺
・長門…神社にて腹をブチマケられ死亡
・喜緑…行方不明
・妹…行方不明
・ハルヒ…8月某日に自殺
・キョン…大災害から奇跡的に自衛隊に保護されるが数度にわたり自殺未遂、11月に謎の高熱病で死亡
インタビューにて
キョン「俺如きに祟り殺されるなよ」
祟殺し編完
615メロン名無しさん:2007/06/25(月) 21:37:03 ID:???0
谷口時報wwwwwwwwwwwww
616メロン名無しさん:2007/06/25(月) 22:27:11 ID:???O
涼宮ハルヒの暴走によりみくるは牢にぶち込まれキョン妹、長門、喜緑、鶴屋が順に殺されていった。
だがハルヒは自分の兄が帰ってくるとずっと信じていたキョン妹に負けた。
この後古泉を地下祭具殿まで呼び殺そうとするが邪魔が入り逃げた。
そしてこの夜古泉の前に再び現れたハルヒ、古泉をナイフで刺し。
「ケケケケやった!これで殺したい奴全員殺せた!」
みくるが井戸から飛び降り死に、古泉もまた奇病で死亡
ハルヒは最後はマンションから飛び降り自殺
他の被害者
朝倉…岐阜山中にて焼死体が発見された
谷口…首を引っかいて死亡
目明し編完
617メロン名無しさん:2007/06/25(月) 23:29:55 ID:iCrEsUPmO
古泉には悟史キュンを優しく意地悪にリードしてホスィ(゚Д゚)
618メロン名無しさん:2007/06/26(火) 09:58:53 ID:???O
実力が全くない人でも書いちゃっていいのかな?
619メロン名無しさん:2007/06/26(火) 10:08:03 ID:???O
実力が全くない人でも書いちゃっていいのかな?
620メロン名無しさん:2007/06/26(火) 10:09:11 ID:???O
二重すまんorz
621メロン名無しさん:2007/06/26(火) 10:28:01 ID:???0
>>618
既に実力の無い俺も書いちゃってるから良いんじゃないかなww
というか、創作スレとしては、
良い悪いに関係なく、作品が投下されるのは望ましいこと。
まあ、中には心ない人もいるから、
叩かれることもあるかもしれないが、
そのときはそのとき。
個人的には「今すぐ、投下しなさい」って言いたいww
622メロン名無しさん:2007/06/26(火) 23:20:31 ID:???O
>>621
アリガト、まだ構想しか練ってなくてこれから書き始めるってレベルだから投下はまだ先だがw
623メロン名無しさん:2007/06/27(水) 01:56:11 ID:???0
>>622
楽しみにして、待っているよ。
624メロン名無しさん:2007/06/27(水) 23:34:24 ID:???O
短いとは思いますが、プロローグ的な奴を投下します。
てかハルヒをアニメでしか見ていないので口調に違和感があるかもしれないのでその辺などの指摘がありましたらお願いします

小説ではキョンの一人称視点らしいのでそれっぽくしました。これもry
625メロン名無しさん:2007/06/27(水) 23:36:20 ID:???O
「合宿に行きましょ!」
暑さが最高潮に達する7月後半。
地球温暖化促進のクーラーだけではもの足りず、下敷きを使って自分の顔に風を送りながら、蝉の鳴き声よりも大きい涼宮ハルヒの声を聞くことになった。
ハルヒから緊急ミーティングがあると言われ、俺の脳は覚醒されずに、感覚だけを便りに手際よく制服に着替え、学校に来た結果がこれだ。
勘弁してくれ、これが最初に抱いた感想である。他の部活動みたいな普通の合宿であるなら全く問題ない。しかし、毎度毎度ハルヒが何かをしよう! と言ってまともだった試しはない。
何せここには、宇宙人未来人超能力者に、自分が思った通りに世界が動く存在がいる。嘘だと思うなら唯一の一般人の俺と変わってくれ。いや、これマジで。
と、俺が今更ながらもこの部――SOS団の異常性を確認している時間は僅かではないはず。数字で表すならば一分は経ってもおかしくはないのだが、誰一人話を膨らませようとしない。
宇宙人は読書に夢中、超能力者はいつも通りの笑みを浮かべ、未来人はオロオロという擬音が似合うように困惑している。
いつもと変わらない展開、そしていつもと変わらない発言を俺はしなくてはならない。

「で、一体今度は何をするんだ?」
ここで少しでも俺のめんどくさい気持ちを察してほしいと、さも怠そうに聞いたのだが、当の本人は気にせずに俺へと顔を近付ける。
「合宿よ! 合宿!!」
「それは分かっている。そこじゃなくて何処へ、何をしに行くのかと聞いている」
手を前に出すだけで顔に当たるような距離を保ったまま、ハルヒは変わらぬ口調で応える。
「古泉君が教えてくれたんだけどね、雛見沢って所に行く事になったの! 何をするかはこれよ!」
とりあえず近くで大声を出すのは辞めてほしい……
俺はハルヒに投げ付けられた雑誌を胸と手でキャッチ、見開かれたページのタイトルに注目する。
626メロン名無しさん:2007/06/27(水) 23:42:29 ID:???O
「……雛見沢連続怪死事件だぁ?」
「そっ、最近になってその話題が流行ってきたらしいのよ! とりあえず口で説明するにはめんどくさいからこの雑誌を読んでね。雑誌は人数分とってあるから」
言いながら、他の部員の長門有希(宇宙人)、朝比奈みくる(未来人)、古泉一樹(超能力者)にそれぞれ渡す。そして全員に渡し終わった所で、
「それじゃあ今日の部会は終わりっ! 詳しい日程はまた今度教えるわ!」
ハルヒという名前のハリケーンは一瞬でSOS団部室を過ぎ去り、全て吹き飛ばされた荒野のように静けさが支配した。

「いやはや、まさか合宿と来るとは思いませんでしたよ」
どーせならこのまま現実逃避でもするかと思った矢先、一番話す機会が多い古泉がこちらに話しかけてくる。これも普段と変わらない展開。
「嘘こけ、お前がハルヒに教えたんだろ」
「まぁ結論から言うとそうですかね、涼宮さんから『事件性のある奴をよろしく!』と頼まれたもんですから」
そうかよ、と会話を断ち切って再び雑誌の方に目を向ける。
自分も名前ぐらいは知っているそれなりの有名雑誌、これに載るという事はそれなりに有名という事になる。これならば、俺に同じ事を頼んだとしても、たどり着く答えは同じ雑誌をである確率が高い。いや、素直にやるとは限らんが。
まぁ事件が起きたのはずっと前だし、特に問題ないだろう。プチ旅行として楽しましてもらいましょうか、と俺は自分に言い聞かせた。
627メロン名無しさん:2007/06/27(水) 23:45:08 ID:???O
以上です。
ではこれからもよろしくお願いします
628メロン名無しさん:2007/06/28(木) 21:00:33 ID:???0
乙です!
俺もアニメオンリーなので詳しくはわからないけど、とりあえず違和感はないです。
連続怪死事件は四年目か?それとも五年目(大災害起こらず)の後か?
どちらにしろ続きが楽しみです。

あとタイトルかトリを付けてもらえると嬉しいかも。
629メロン名無しさん
雛見沢連続怪死事件五年目の真犯人朝倉涼子
目的オヤシロ様の祟りを人の手で再現。