新聞雑誌でアニメ・オタク特集が載ったら集まるスレ2
日経産業新聞 2006年8月4日(金)
日テレ・ドコモの提携第一弾はアニメ「デスノート」
日本テレビ放送網とNTTドコモが2月に合意した業務提携の第一弾が決まった。両社が折半出資で設立した有限責任事業組合
(LLP)の第一号投資案件に、日テレが秋に放送するアニメ「デスノート」を選んだ。製作費などを負担し、ドコモ向けに
独自コンテンツを優先配信することなどを検討する。
ドコモは日テレに2.5%程度出資する方針を固めている。携帯電話向け地上デジタル放送「ワンセグ」を使って放送と通信の
連携を進める方針で、LLPによるアニメ投資もその一環。視聴率向上と通信サービスの利用拡大を目指す。
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=NN001Y688%2003082006
スポーツ報知 2006年8月3日(木)
人気コミック編集長、1000万円不正請求解雇
小学館の人気コミック誌「少女コミック」(月2回刊)の編集長が架空の領収書を利用し、会社に対して1000万円以上を
不正に請求したとして、6月27日付で懲戒解雇されていたことが2日までにわかった。
小学館広報室によると、解雇されたのは04年7月から同誌編集長を務めていた40代の男性社員。
03年春ごろから06年春ごろにかけて、特定の店の領収書を使い、1回につき10万円前後の高額な請求を繰り返していた。
男性の上司が不自然な請求に気付き問いただしたところ、本人が不正を認めたという。
すでに、男性は不正請求した分の金額を社に返済しており、小学館でも刑事告訴などは考えていないという。
同広報室では「社内セミナーなどを行い、今後もコンプライアンス(法令順守)を徹底していく」としている。
「少女コミック」は小学生から高校生までを対象にした人気少女コミック誌で発行部数約25万部。
68年に創刊され、かつて萩尾望都さんや竹宮惠子さんら人気漫画家が連載するなど、少女漫画の“草分け的”な存在。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20060803-OHT1T00084.htm
熊本日日新聞 2006年8月2日(水)朝刊5面
◎読書嫌い「MANGA」で克服 米図書館、青少年に奨励 まんが マンガ アメリカ
読書嫌いの君たち、夏休みに「MANGA」をどうぞ―。米国で深刻化する子どもの読書離れや読解力低下の問題に取り組む
カリフォルニア州ロサンゼルスの公立図書館がこのほど、人気の高い日本の漫画などを通じ読書の習慣をつけることを目指す
「MANGA読書プログラム」を導入した。全米でも異例の試みに問い合わせが殺到している。
ひと昔前は「日本人の奇妙な風習」とすら米国で思われた漫画文化。現在は「ポケットモンスター」など代表的なアニメや
テレビゲームのキャラクターが普及したため、地元小中学生の間では「アニメに詳しい日本人が人気者になることも」
(ロサンゼルスの邦人保護者)。「美少女戦士セーラームーン」などの日本のアニメが人気という。
●興味津々
こうした傾向に着目したロサンゼルス郡図書館が、日本のアニメを中心に出版事業を行っている地元の「TOKYOPOP」社と提携して
プログラムを立ち上げた。図書館の青少年向け企画担当責任者のジョージェット・トッドさんは「十代の青少年は漫画が持つ図柄の
格好良さに興味津々」と話す。
七月中旬の予定を約一カ月繰り上げて始まったプログラムでは、同社のアーティストが子どもらを前に漫画の描き方を実演したほか、
無料で漫画本を配布。参加した子どもらは自由に漫画を読み、図書館が用意したメモに感想文などを熱心に書き込んでいた。
●英語力強化?
中学生のヒューゴ・モラレス君(13)は「『犬夜叉』など絵がきれいな漫画が好き。漫画大好きの友達がこの会のことを教えてくれた」
と図書館内の蔵書に目を走らす。週に十六冊の漫画を読むという大学生アプリル・マルダナドさん(19)は「この会に参加してもっと
漫画好きになった」と興奮気味に話した。
中南米出身者を中心に移民人口が急増するカリフォルニア州では、英語が読めない青少年の増加が社会問題化しており、
地元メディアによれば、幼稚園から小学校三年生の約三分の二が読解力不足との調査もある。トッドさんは「絵と文字が一緒に
なった漫画のおかげで読解力に問題がある子どもも含め多くの若者が読書に興味を持ってくれる」と“漫画効果”に期待している。
(ロサンゼルス共同=半沢隆実)
http://www.usfl.com/Daily/News/06/08/0801_010.asp?id=49777
朝日新聞 2006年8月4日(金)夕刊7面
オタク文化、仏でも花盛り 「ジャパン・エキスポ」パリで開催 アニメなど300店
フランスのオタクが大集合――。アニメやマンガなどを中心に日本のポップカルチャーを紹介する「ジャパン・エキスポ」が
先月パリで開かれ、3日間で6万人が集まるにぎわいを見せた。日本ブームは過去にも何度かあったが、フランスの主催者は
「若者や大衆レベルでの人気は初めて。『ネオ・ジャポニスム』というべき現象だろう」との見方だ。(上間常正)
エキスポは今年で7回目。99年に日本アニメのファンがパリの高校の教室で自主企画したのが始まりだった。
それが「フランス人によるフランス人のための日本オタク文化展」としてネットなどを通じて人気が高まり、今年はパリ郊外の
巨大な見本市会場での開催となった。運営も数年前からプロの企画会社が担当するようになった。
出店ブースは、前回より5割増の約300。主力はアニメやマンガ、ゲームなどだが、こうした作品に登場する空手やプロレス、
剣道などの教習コーナーも人気。茶道や金魚すくいなどの伝統文化を体験するブースにも人が集まった。
カフェの値段にはシブいフランスの若者たちが、コーヒー一杯が倍以上するメイドカフェに長い行列を作った。
事務局によると、入場者の6割は15〜24歳の若者。こちらでも日本のアキバ系を思わせる体形やリュック姿の男性が目に付く。
だが女性の比率も高く、コスプレやフリルのエプロンドレススタイルのほか、黒一色のゴスロリルックなど東京風に装った姿も多かった。
今回は初めて日本のファッションが紹介され、「アルバローザ」など渋谷109系の3ブランドのショーも開かれた。
雑誌「キャンキャン」などで活躍する日本人モデルが登場すると、会場に歓声がわき、カメラ付き携帯電話が一斉に向けられる。
特に「カミカゼ・ガールズ」のタイトルで公開された映画「下妻物語」に出演した土屋アンナは知名度が高く、ショー後の
彼女のライブ演奏まで熱狂的な声援が送られた。
日本の女子高生風コギャルスタイルできめた19歳の女性は「土屋はとてもクールだし、日本の服は明るくてきれい。
どっちもフランスにはない」と憧憬のまなざしで語った。
当初からエキスポにかかわってきた実行委員のトーマス・シルデさんは「最初はマンガ、アニメだけだったが、最近はそれが
音楽やファッションまで広がり、同時に日本の伝統文化への興味へとすそ野が広がってきた」という。
フランスでは食やポップアートなどでも空前の日本ブームが続いている。エキスポ実行委員長のピエールイブ・ドブルートさんは
「ここに集まった若者たちは、子供のころから日本のアニメやマンガに親しんできた。日本のカルチャーに対しては、かつての
ジャポニスムの異国趣味ではなく、未来性を感じている」と評価した。
この「ネオ・ジャポニスム」はどこまで広がるのか? 会場でフランスの若者たちが、仏語訳のマンガ本を当然のように
右からページをめくって読んでいる姿が印象的だった。
【写真説明】
・コスプレ風の装い
・男の子も
・「日本のコギャルルック」という3人組
・はっぴ姿で展示即売、売り切れが続出した=パリで、いずれも大原広和氏撮影
朝日新聞 2005年12月6日(火)朝刊8面
(岐路のアジア 第3部・手さぐりの共生:8)漫画 「日本発」根付く共通文化
日本が牽引役となってアジアに広まった「漫画熱」。同じ作品を読んで育った世代が今、「MANGA」を共通文化として育みつつある。
インターネットの普及を追い風に、発信の場も広がり始めた。(松下佳世)
●ネットで拡大、発信の場
日曜の昼下がり。ソウル市内のネットカフェに遊びに来た中学3年の張勲さん(15)が手慣れた様子でマウスを動かす。
画面をスクロールして読んでいるのは、とぼけたヒーローが主人公のギャグ漫画「タウリンマン」だ。「『GTO』とか、日本漫画も好き。
でもネットはどこでも見られるし、ただだから」
ブロードバンド大国の韓国でこんな光景が広がりつつある。「ここまで人気が出るとは予想できなかった」。大手ポータルサイト
「ダウム」の金元さん(28)は驚く。
ニュースサイトの片隅に漫画を載せ始めたのは2年ほど前。一部の作品の人気に火がつき、いまでは1日の閲覧数が500万回を超える。
作品は無料で公開し、作家には運営費から実績に応じて原稿料を支払う。読者の反応次第でプロデビューも可能とあって、
新人発掘コーナーには1日20〜30作もの投稿がある。
「編集者ではなく、読者が漫画家を作る。ネットの普及でそんな逆転現象が起きている」と話すのは、ブームの火付け役といわれる
カン・プルさん(30)。出版社に相手にされず、ネットに転向。ダウムで連載した恋愛物語「純情漫画」が大ヒットし、計4作の映画化も決まっている。
「『まずは雑誌で連載』という日本型のモデルが韓国では崩れつつある。ネット漫画は今後アジアでも広まるはずだ」と漫画評論家の
宣政佑さん(31)はみる。
ネット人口が1億人を突破した中国。上海のオフィスビルにある「通力」(本社・香港)では、土曜にもかかわらず約30人が漫画本の
電子化作業に追われていた。
電子書籍販売を手がける同社は10月、ネットゲーム大手と組んで漫画配信サービスを始めた。香港のカンフー漫画や台湾の人気漫画家、
游素蘭の作品など数百タイトルをそろえ、1冊0・5元(約7円)で提供する。
「アジアには多くの素晴らしい漫画がある。だが、これまではそれが読者の手に届かなかった」と梁鋼社長は言う。
中国では日本漫画の海賊版が先行した。「ドラゴンボール」は1億冊以上の海賊版が出回ったとも言われる。政府は10年前から
日本流のストーリー漫画の国内育成を始める一方、外国漫画の出版を厳しく制限した。現在正式に出版が許されている日本漫画は
「ドラえもん」「名探偵コナン」など十数作品に過ぎない。
「出版業界と違い、規制が緩やかなネット上でなら、アジア中の作品を一挙に配信することも可能だ」と梁社長。来年1月には
日韓の作品を加えて2千作品程度に増やし、タイやインドネシアでも交渉を進める。
「いずれは各国の新作の競演の場にしたい」
>>8の続き
●「夢は作り手」若者に熱
漫画家になりたい――。アジア中にそんな若者が増えている。
「『さよなら』の一言だけを使ってシーンを作ってみて」。ジャカルタ在住の漫画家、前山まち子さん(38)の言葉で、集まった
10人が一斉にペンを走らせる。
前山さんが開く漫画スクールには9〜30歳の124人が通う。月謝は中学生以上で190万ルピア(約2万3千円)。
開校した3年前は生徒が集まるか半信半疑だったが、今では把握しているだけで市内に競合校が8校もできた。
教室に残って大きな瞳の少女を描いていたサラさん(12)は「日本に留学して、みんなに読まれるラブストーリー作家になるのが夢なの」。
「責任重大です」。前山さんは目を細める。
インドネシアの漫画人気は「キャンディ・キャンディ」や「ドラえもん」が相次いで発売された90年代に火がついた。
2年前には講談社が作品を提供する漫画雑誌「NAKAYOSHI」が創刊。昨年、小学館系の2誌も加わった。
少数だが、国産漫画家も生まれつつある。人気作家「ANZU」ことアグネス・スサンティさん(25)は、シンガポールと米国でも
漫画や挿絵を手がける。「海外では作風ごとの市場があり、媒体も多い。力をつけて、インドネシア漫画を世界に知らせたい」
タイはさらに先を進む。漫画雑誌だけで30誌を超え、出版された日本漫画の約8割が市場に流れ込む。「読者の目は日本並みに厳しい。
物まねは通用しない」。タイの日常を独自の画風で描き、日本でも人気を呼んだウィスット・ポンニミットさん(29)は話す。
各国の担い手も増えてきた。日中韓、香港、台湾の共催で96年に始まった「アジアMANGAサミット」は、漫画家同士が自由に
意見交換する場として定着。7回目の今年は韓国で、北朝鮮やミャンマー(ビルマ)を含む26カ国・地域が参加した。
「原稿料の少なさや出版社の対応の悪さといった愚痴から、各国の読者の傾向まで、時にはお酒を飲みながら自由に話せる場は貴重」と、
第4回から参加している中国の楊穎紅さん(26)。
発起人の1人、里中満智子さん(57)は言う。
「日中、日韓の関係がどんなにぎくしゃくしたときでも、交流の輪がとぎれることはなかった。漫画を通じて他国を深く知る。
そんなつながりを大切にしていきたい」 =おわり
【写真説明】
パソコンに取り込んだ漫画にセリフを加え、ネット配信用に加工していく=上海で、飯塚悟撮影
マンガスクールの卒業生のアルシーさん(中央)はアシスタントとして、子どもの指導にあたる=ジャカルタで、山本壮一郎撮影
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4901330543/250-6294349-1565865?v=glance&n=465392 『アジアMANGAサミット』(寺子屋新書) 関口 シュン
>>9 価格: ¥ 861 (税込み) 新書: 213ページ 出版社: 子どもの未来社 (2005/06) ASIN: 4901330543
手塚治虫を出発点とした「日本型ストーリーマンガ」が誕生して50年、いまや「マンガ」は世界の共通語である。
なかでもマンガを早くから自然発生的に受け入れてきたアジア諸国では、自国の描き手も育ち、読者も増え、
マンガ市場は成長し続けている。この共通文化のさらなる発展を支え合おうと、アジアのマンガ家たちが共に
手をたずさえ進めてきたのが「アジアMANGAサミット」である。サミットのあゆみ、第5回日本大会開催を
成し遂げたマンガ家たちの記録を収録。創作における表現の自由、著作権など、マンガ文化がかかえる共通の問題、
世界のマンガ事情がわかる。
中国新聞 2006年2月6日(月)夕刊7面
マンガいいね 伝播力強い「少女マンガ」 女性の自己表現、世界へ
先日、マンガ家の竹宮恵子さんと一緒にアメリカに行ってきた。カリフォルニアのチコで開かれた少女マンガ展のシンポジウムに
出席するためである。
ここでいう「少女マンガ」はもちろん日本のそれ。アメリカに限らず「少女マンガ」だけを扱った海外でのマンガ展はこれが初めて
だという。
カリフォルニアをスタートしてニューメキシコ、シカゴ、ニューヨーク、フィラデルフィアなど全米五カ所を回った後、会場は中国、
台湾、香港へと移り、最後には日本でも開催される予定。
このことに象徴される通り、ここ数年、アメリカでは日本マンガ、とくに少女マンガがしだいに注目され始めている。
これは、アメリカのコミックの流通市場を考えると画期的なことと言ってよい。アメリカのコミック市場は日本の約二十分の一。
基本的には「スーパーマン」などの薄い子供向けのスタンド売りのコミックと、コミック専門店向け(マニア向け)のコミックに分かれる。
つまりアメリカでは、もともとコミックは一般書店では売らないものだったのである。
それがここ二、三年、日本マンガの進出に伴って、一般の書店にも置かれるようになり、「MANGA」と書かれた棚も珍しくなくなった。
するとそれに伴って、女性のコミック=マンガ読者が目立って増えてきたのだ。
アメリカに限らずヨーロッパでも、少年マンガより少女マンガの伝播力の方が目立っている。もちろん読者の数としては少年マンガの
方が多いのだが、女性が女性の価値観だけで自己表現できるメディアがほかにないため「こんなことができるんだ! よし、自分も
描いてみよう」と思わせる力が強いのである。
そのためアメリカでも、近年は「コミック」ではなく「少女マンガ」を描くアメリカの女性作家も現れ始めている。女性の自己表現の
メディアとして、確実に海外に広がりつつある日本の少女マンガ。それを実感させられた旅であった。(藤本由香里・評論家)
【写真説明】米カリフォルニアで開かれた少女マンガ展の図録
日本経済新聞 2006年6月26日(月)朝刊11面
TOKYOPOP社長スチュウアート・リービー氏(メディア仕掛け人)
日本漫画翻訳、海外で出版
米国で日本漫画の翻訳出版を手掛ける。二〇〇四年以降、英国、ドイツ、豪州、ニュージーランドと出版地域を広げている。
海外で「MANGA(マンガ)」という分野を確立し、全世界で新人作家も発掘する。
一九九八年から日本漫画の米国での翻訳出版を開始。これまで「セーラームーン」や「GTO」などの人気漫画を出版してきました。
八年間の累計出版数は千巻以上、三千万部を超えました。最近は書店だけでなく、米ウォルマートなど流通大手にも出荷しています。
市場も約百五十億円にまで膨らんだとみられ、「MANGA」という単語も広く認知されてきました。
ここ数年、海外でも日本と同じように愛好家が作品を同人誌として発表するなどの「オタク市場」が拡大しつつあります。
そこで〇四年から現地の作家が書いた漫画作品を出版するブランドを設立。世界中からの投稿作品を審査する「新人賞」も設けました。
オセアニア進出など、出版地域の広がりで、新人賞への投稿数も約千作品程度まで膨らんでいます。
世界中に有能な作り手が広がれば、漫画は良質なコンテンツ(情報の内容)を比較的低コストで獲得することができます。
今後は日本と同じように、漫画作品からDVDソフトや関連玩具の販売などに派生させる仕組みを整えていくことが課題です。
読売新聞 2006年7月25日(火)31面
プロ養成めざしマンガ学科 東京工芸大が来春新設 編集者など教員に=神奈川
東京工芸大学は来年4月、厚木キャンパス(厚木市飯山)にマンガ学科を新設し、プロの漫画家をデビューさせることになった。
子どもから大人までがマンガの影響を受け、さらに日本の「MANGA」が海外にも進出していることから、教養を持った漫画家を育てる
狙いがある。また、アニメーション学科にゲームコースを設け、ゲームクリエイターも育成する。
マンガ学科は芸術学部に設置し、募集定員は60人。青少年に対するマンガの影響力が強くなっていることを受け、社会に与える
影響を考えながら、道徳的にも倫理的にも配慮した作品を作ることができる漫画家を育成する。
講義は、マンガ表現論、取材論、マンガ史、マンガ批評論など多岐にわたり、第一線で活躍する有名漫画家や原作者、編集者を
教員に招く。卒論も自作のマンガを作成する。最終的にはストーリーコミックの漫画家デビューを目指す。
同大では「マンガは良い方にも悪い方にも影響している。しっかりと教養を身につけた漫画家を育成したい」と話している。
一方、ゲームコース(募集定員55人)は、企業が担ってきたゲームクリエイター育成を大学が行う。ゲーム内容を企画する文系、
CGやキャラクターをデザインする芸術系、プログラムや画像処理を行う理数系に分かれて学び、最終的には学生がチームを組んで
市販できるレベルのゲームを作る。
これら学科・コースの新設については5月下旬、文部科学省に届け出ており、今月中にも受理される見通し。
参考:岩手日報 2006年07月28日 来年度新設の学部学科発表 マンガや環境ツーリズムも
http://www.iwate-np.co.jp/newspack/cgi-bin/newspack.cgi?national+CN2006072801002043_1
北海道新聞 2006年7月30日(日)朝刊全道2面
米で携帯向けに日本の漫画配信*ロス拠点、初の試み
「MANGA」として市民権を確立した日本の漫画を米国で携帯電話向けに配信するサービスが、ロサンゼルスを拠点に始まった。
今回は雑誌や単行本では未発表の作品を携帯で配信するという初の試みで、新たなファンを広げそうだ。
「ゴー・コミックス・ブックス」と呼ばれる同サービスは、日本や米国の漫画八本ほどのパッケージを月額三・九九ドル(約四百六十円)
で提供。利用者は、携帯のインターネット接続機能でアクセス、漫画の画面をこま送りで楽しむ。現在、大手電話会社一社と契約、
八月中には他の電話会社でも配信を始める。
コンテンツを提供する「Wowmax Media!」の海部正樹社長は「携帯コンテンツ市場は米国で右肩上がりで成長している。
携帯向け配信でより多くの人が漫画を気軽に楽しめるようにしたい」と話す。
待ち受け画面用の動画や壁紙も配信するなど、サービスの多角化も進めている。
配信第一作の「獣星記ギルステイン」(酒井直行原作、田巻久雄画)は、人間を怪物に変えてしまうウイルスの脅威を主題にした
近未来SFで、ダイナミックな画風も米国人好み。
七月下旬にカリフォルニア州南部で開かれた漫画・アニメのイベントで「ゴー・コミックス」のサンプルを見た地元の男性(36)は
「漫画を携帯で見られるなんてクール。ちょっと外に出た時の楽しみにも最高」との感想だった。(ロサンゼルス共同=半沢隆実)
【写真説明】米カリフォルニア州南部サンディエゴの漫画・アニメのイベントで、携帯配信の漫画を見る男性(共同)
(他紙でもほぼ同記事が掲載)
産経新聞 2006年8月2日(水)大阪夕刊5面 【ワールドビジネス24時】米国 MANGA、携帯で配信
中国新聞 2006年8月2日(水)夕刊4面 ワールドビジネス24時 日本漫画、米で携帯に配信 未発表作品でファン開
http://r25.jp/ 『R25(アールニジュウゴ)』No.104号(2006.8.03/2006.8.10)
Ranking × Review(ランキンレビュー)
[ブーム] 『エヴァ』ブームをもしのぐのか? アナタもハルヒの団員に!? 『涼宮ハルヒの憂鬱』がヤバい!
「涼宮ハルヒの憂鬱」は、今年4月〜7月まで東京MXテレビ、テレ玉、TVKなど、ローカルTV局で放送されていた。
それなのにここまで人気が出るとは・・・
つまんない世界にうんざりしてない? いまうなずいた人、もうアナタは「SOS団」の団員だ!
「SOS団」とは「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」の略。いま話題騒然のアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』
に登場する架空の(?)組織である。あらすじをひと言でいうなら、団長・涼宮ハルヒに引っ張り回される仲間たちの
ドタバタ非日常系学園ストーリーだ。原作はライトノベルだが、一見普通の学園コメディがなぜここまでのブームに?
「青春、SF、ミステリー・・・など、多種多様な楽しみ方ができる点が大きいと思います。でもここまで人気に
火がついたのは、TVアニメ化の影響が強いですね」(角川書店スニーカー文庫編集部・坂本さん)
アニメ版の放送第1話は、いきなり原作の6巻目に登場する話からスタート。ハルヒが作った自主制作映画が唐突に
放送されるのだが、セリフが棒読みだったり、構成が雑だったり・・・「素人が撮りました!」という感じを巧妙に表現。
今までカメラの手ぶれやピンボケを再現したアニメを見たことある!? とにかくハンパない凝りようなのだ。
そんな不完全さを徹底した理由は、「“超監督”である涼宮ハルヒが作ったアニメ」を目指したからなのだとか。
「『ハルヒが監督だったらどうするだろう?』ということを常に考えながら作りました。この物語には
『世界はハルヒを中心に回っていて、ハルヒが世界を改変する』というSF要素も含まれているのですが、
それが面白い効果を生んだと思います」(アニメ版監督・石原立也さん)
また「次に何が起こるかわからない!」という展開にハマった人も多い。第1話以降も物語の時間軸と放送の順番が
バラバラで、次第に謎が解けていくから、見始めたらやめられなくなってしまうのだ。DVDが発売されれば、
ブーム拡大は必至。エヴァのときは乗り遅れてしまったという人は、とくにチェックしておくべし。(遠藤麻衣/verb)
今売れているDVDランキング(アニメ) (7月20日20時時点 amazon.co.jpより)
1 『涼宮ハルヒの憂鬱2限定版』 8月25日発売予定
2 『涼宮ハルヒの憂鬱1限定版』 7月28日発売予定
3 『涼宮ハルヒの憂鬱3限定版』 9月22日発売予定
4 『涼宮ハルヒの憂鬱4限定版』 10月27日発売予定
5 『涼宮ハルヒの憂鬱5限定版』 11月22日発売予定
一時は、1位から7位まで“ハルヒ”が独占。第1話として放送された『朝比奈ミクルの冒険 Episode00』は
一足先にDVD化され、初回4万8000枚出荷のヒットを記録している。
ttp://blog.livedoor.jp/momotsuki_l/archives/50783264.html
毎日新聞 2006年8月6日(日) 雑記帳
◇独、仏、中国など世界9カ国のコスプレ愛好者22人によるパレードが5日、名古屋市中区の大須商店街で繰り広げられた=写真。
◇コスプレの華やかさを競い合う「世界コスプレサミット」のプレイベント。日本のアニメやゲームキャラクターに
ふんした参加者が練り歩くと、通行人もびっくり。
◇中国から参加した女子学生(18)はメイド姿で、「とっても、おもしろい」。今や日本を代表するコスプレ文化。
こればかりは輸出しても貿易摩擦は起きない?
【浜名晋一】
記事画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up128204.jpg
http://www.infaspub.co.jp/studio-voice/sv.html 『スタジオ・ボイス』 2006年9月号(VOL.369) 8月5日発売 定価680円
第一特集 現在進行形コミック・ガイド
コミックを読む方法2006−2007
『DEATH NOTE』、『20世紀少年』、『エマ』、『げんしけん』、『ハチミツとクローバー』といったタイトルが
最終回を迎えた後に、どんな作品が立ち上がってきているのだろうか。本誌05年6月号の特集「コミックリスト200」から
1年強が過ぎた今、どんなコミックを読めばよいのか。どんなコミック作家たちが刺激的な仕事をしているのか。
彼らは、どんなことを考えながらマンガを描いているのか。単行本では飽きたらず、リアルタイムで進行するコミック誌を読むとき、
どれを選択すればよいのか。この特集では、今最も面白い作品を描いているマンガ家たちの中から9人を選び出し、
その声を聞きつつ、マンガの現状についていくつかの視点から考えてみた。いずれにせよ、今、面白いマンガに出会いたければ、
その為の指針の(ほとんど)すべてがここに記されている!
朝日新聞 2006年8月5日(土)夕刊2面 ぴーぷる
世界に先駆け紹介 アニメの「母」8年ぶり復帰
70〜90年代、フランスの子供番組の進行役として、世界に先駆けて日本のアニメを紹介したドロテさん(53)が
仏メディアに8年ぶりに復帰、当時の番組を見て育った世代やアニメファンの関心を呼んでいる。
70年代後半、公共テレビで「キャンディ・キャンディ」、80年代後半には民放に移籍して「ドラゴンボール」や
「キン肉マン」を紹介した。97年まで続いた平日朝の番組は、子供の視聴率100%とも言われ、アニメを日本文化
として認知させる原動力となった。
ところが、一部作品の表現が「暴力的」と批判され、長い論争の末に番組は打ち切られた。
テレビ誌の投票で「戻ってきてほしいスター」の女性首位に選ばれての復帰。まいた種が育ち、今や仏人の
アニメ作家やマンガ家も珍しくない。
「楽しんでほしいと見つけてきた作品だけに批判は心外でした。20年後に見たら、どこが問題なのか笑ってしまう。
放映が早すぎたのかな」。今後は本来の女優として活動する予定だ。 (冨永格)
記事画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up128225.jpg
神奈川新聞 2006年(平成18年) 8月 7日 暮らし・話題
まんが甲子園優勝は那覇工 「オタクは人類の進化形」
高校生の漫画日本一を決める「第15回全国高等学校漫画選手権大会」(まんが甲子園)の決勝戦が6日、高知市であり、
沖縄県の那覇工業高が最優秀賞を勝ち取った。2位にも沖縄県の開邦高が入った。
決勝戦のテーマは「秋葉原」。那覇工は進化していく人類が最後には「オタク」になるという漫画を1枚の紙に描いた。
開邦は「オタク」のフリーターが、職業をあっせんするメード喫茶風の会場に入っていく姿を表現した。
那覇工3年の大城夕奈さん(18)は「うれし泣きしたのは初めて。細かい部分まで書き込んだので、時間との闘いだった」と話した。
審査委員長のやなせたかしさんは「風刺が効いていて素晴らしい。構図も見事」と激賞した。
写真=まんが甲子園優勝は那覇工
「第15回全国高等学校漫画選手権大会」(まんが甲子園)で優勝し、喜ぶ那覇工業高の生徒たち=6日午後、高知市内
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=KNG&PG=STORY&NGID=home&NWID=2006080601006356
毎日新聞 2006年8月7日(月)8面 アミューズメント・パーク
ウルトラマン40年 世代超えた国民的ヒーロー
ウルトラマンがテレビ画面に登場して今年で40年。数々の必殺技を繰り出す歴代ウルトラマンのキャラクター、
個性的でユニークな怪獣たち、環境汚染など時事問題を織り交ぜたストーリー・・・・・・。
親から子へと、世代を超えて語り継がれる国民的ヒーローを記念する番組やイベントが盛んに行われている。
当時の制作関係者たちは今も続く人気に感慨深げだ。【広瀬登】
(後略)
・40代もちらほら ・人気想像できず ・バルタン星人・・・
写真=40周年のバースデーケーキを囲むウルトラ兄弟(円谷プロ)
写真=ウルトラマンフェスティバルの会場は、熱烈なファンでにぎわっている(円谷プロ/円谷プロ・CBC)
記事画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up128410.jpg
『FujiSankei Business i.』 2006年8月3日(木)p.27
名古屋で5、6日「コスプレサミット」 9カ国22人、世界一競う
マンガやアニメーションのキャラクターにふんする「コスプレ」(コスチュームプレー)を楽しむマニアたちが、
海外から日本に結集する「世界コスプレサミット2006」が今年も8月5、6日と名古屋で開かれる。
同サミットを主催するテレビ愛知(名古屋市中区)は2日、 東京・秋葉原の「東京アニメセンター」で開催概要を発表。
会場には、海外のコスプレーヤーも登場して自慢の姿を披露した。今年は日本、ドイツ、スペイン、フランス、中国など
9カ国から22人が参加、世界一のコスプレイヤーを決める。
開催概要によると、5日は名古屋の大須地区で内外から集まったコスプレイヤーたちによる「大須コスプレパレード」を実施。
6日は各国チームの代表が、壇上でコスプレを競い合う「世界コスプレチャンピオンシップ」を開催する。
賞品は優勝者が海外から参加したチームの場合、日本にもう1度来られる航空券、日本からの参加者なら今サミットに参加している
国への航空券が贈られる。準優勝チームには5万円相当、第3位には3万円相当のアニメ、マンガ関連グッズをプレゼントする。
今年は日本のアニメやマンガを通して世界との文化交流を目指す外務省と、海外から日本への観光客を誘致したい国土交通省が後援する。
発表会にブラジルから参加したマウリシオさん(20)とモニカさん(18)のペアは、「すべて手作り」(モニカさん)という、
自慢の衣装で秋葉原の街を歩いて注目を集めていた。
テレビ愛知は、2003年から同サミットを主催しており昨年は、「愛・地球博」(愛知万博)会場で実施、3000人の観客が集まった。
コスプレは、一説には主に米国でSFファンが集まり毎年開催されている「世界SF大会」の中で、来場者が作品に登場する
キャラクターにふんして練り歩いた「マスカレード(仮装行列)」が起源といわれている。
http://www.business-i.jp/news/top-page/topic/200608030006o.nwc 『FujiSankei Business i.』 2006年8月6日(日)p.2
【早わかりディクショナリー】(7月30日→8月5日)
≪か≫
【攻殻機動隊】士郎正宗の描く漫画のタイトルで、1995年、押井守監督により劇場版アニメ化され世界でヒット。
公開後に発売されたビデオが全米のチャート1位を獲得し、日本のアニメ作品が本格的に世界進出する走りとなった。
今もテレビ向けに「攻殻機動隊S.A.Cシリーズ」が作られヒット中。9月から放映が始まるシリーズ最新作では、
日産自動車のコンセプトカー「スポーツコンセプト」が登場するコラボレーションが実現した。
(5日付7面、日産自動車、「攻殻機動隊」とコラボ)
【コスプレ】和製英語で「コスチューム・プレー」の略。手製の衣装などを身にまとい、アニメや漫画のキャラクターになりきる
行為をさす。コスプレ愛好者を「コスプレイヤー」または「レイヤー」と呼ぶ。米国のSFファンが集う「世界SF大会」で、
来場者が作品のキャラクターを装い仮装行列したのが起源とされるが、定かではない。日本では90年代半ばに広まった。
最近は店員がコスプレ衣装を着てサービスする飲食店が登場。海外でもファンが増え、コスプレの言葉が通用するようになっている。
(3日付、名古屋でコスプレサミット)
>日本では90年代半ばに広まった。
どの状態のことを「広まった」と言ってるのかよく分からないけど、日本でもコスプレは70年代の後半には既に行われていたし、
80年代半ばには「キャプテン翼」や「聖闘士星矢」人気でコスプレ人口が急激に増加した。
海外で日本キャラのコスプレをすることが広まったと言うなら、90年代半ば頃なのかも知れないけど。
日刊スポーツ 2006年8月8日(火)14面
[イナダのはらわた] 「メード居酒屋」完全にアウト 格好が動きづらい・・・
友達と札幌市内で飯でも一緒に食べようということになった。入った店が、なんとメード居酒屋。
別にそういう店に行こうと思ったわけじゃない。なにせ、外観も普通の居酒屋。店内も普通。
メードの格好をしたオネーチャンが、席まで案内してくれた。それでも「なんか変だなこの店・・・」くらいの感覚。
その娘だけがそんな格好をしているだけだと思っていた。・・・(後略)
記事画像(写真の上段部)
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up128795.jpg
http://www.aspect.co.jp/np/details.do?goods_id=798 『擬人化たん白書』
アスペクト 擬人化たん白書 製作委員会 著 定価 1,365円
判型:A5 ページ数:136 初版年月日:2206/08/21 ISBN:4-7572-1262-3
擬人化キャラ約200人登場! あなたは何人知っていますか?
モノや道具や乗り物がかわいい女の子だったら? といろんな人が妄想した結果世界は「擬人化たん」でいっぱいになりました。
この本はインターネットで擬人化キャラクターを生み育ててきた皆さんの協力によってできあがりました。
“楽しくて可愛いもの”を描かずにいられない、インターネットの住人の皆さんにこの本を捧げます。
インターネットにおける人々のつながりや、個人の想像力、創造力がどんな表現を生み出しているのか、ぜひ実感して見てください。
著者からのメッセージ
8月9日(水)に「擬人化たん白書」が発売になります!
多くの擬人化キャラ作家の皆さんが絵を描き下してくださったり、コメントを寄せてくださったり、
記憶を掘り起こしてくださったお陰で、産声を上げることができました。
また、この本によって、インターネットの擬人化キャラの歴史はもとより、韓国・アメリカ・インドの擬人化キャラ事情、
「何故、そこまで擬人化したいのか?」についての精神分析なども知ることができます。
擬人化キャラを愛する皆さんにとって“大切に手元に置いておきたい1冊”になれば幸いです。 擬人化たん白書製作委員会
http://www.sankei.co.jp/news/060807/sha067.htm 産経新聞 【2006/08/07 大阪夕刊から】
女性連続監禁事件、多発の“病巣” 強い劣等感、妄想生む
(略)
女性を長期間にわたって監禁する事件は新潟事件以降、多くみられるようになった。その背景として、「監禁」、
さらにはよりエスカレートした「飼育」をテーマにしたアダルトビデオやゲームなどの存在をあげる専門家が多い。
上智大の福島章名誉教授(犯罪心理学)は監禁を「性的嗜好(しこう)の一種」ととらえたうえで、
「ビデオやゲームなどがあふれる環境で、男は監禁を異常ではないと思うようになったのでは」と分析する。
警視庁に逮捕された札幌市の男は自分のことを「王子さま」と呼ばせ、アダルトゲームの筋書きをなぞるように
女性を服従させていた。村本容疑者の犯行に影響を与えたものは明らかになっていないが、被害者の女性には
「ご主人さま、だんなさま」と呼ばせていたという。
「ネット依存症」に詳しい精神科医の墨岡孝・成城墨岡クリニック(東京)院長は「社会とのかかわりがなく、
妄想の中で欲望だけが肥大化し、歯止めが利かなくなる。それをゲームやDVDが手助けしている」と指摘。
そのうえで「ネットの世界で規制するのは難しいが、男性の欲望を肥大化させるツールを排除していくべきだ」
と警鐘を鳴らしている。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060807&j=0031&k=200608071344 北海道新聞 2006/08/07 07:17 文化・芸能
ガンダムの世界、現代アートで 札幌 【写真】
人気アニメ「機動戦士ガンダム」の世界を現代アートで表現した作品展「GUNDAM(ガンダム) 来たるべき未来のために」
(北海道新聞社など主催)が六日、札幌市南区の札幌芸術の森美術館で始まった。
ガンダムは宇宙を舞台に、人間同士の戦争を描いたSFアニメ。一九七九年のテレビ放送以来、根強い人気を誇り、
この日は開館前から大勢のファンが列をつくった。
展覧会では「ガンダム世代」の映像ディレクターや書道家ら十五組が物語に込められたメッセージを読み解き、
計二十一点の作品に表現。太平洋戦争中に日本の画家が戦意高揚のために描いた「戦争画」のスタイルで、
アニメに登場する量産型兵器「ザク」の死闘を表現した絵や、白い壁に墨をたらし、原爆投下後の「黒い雨」を
思わせる作品が関心を呼んでいた。同美術館の吉崎元章学芸員(43)は「戦争のむごさなど、ガンダムに描かれた
普遍のテーマを、若い作家がどう表現しているか見てほしい」と話している。
九月二十四日まで。入場料は一般千二百円、高校・大学生八百円、小中学生四百円。
<写真:「機動戦士ガンダム」のラストシーンを表現した作品。主人公が脱出した「コアファイター」を実物大で再現した>
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/women/obasan/news/20060805ddm013070105000c.html 毎日新聞 2006年8月5日 東京朝刊
男もバージン=六笠由香子
先日、ある酒席で30代の男性Aが童貞と判明して大騒ぎ。交際相手はいるが、童貞を捧(ささ)げる女性は選び抜きたいんだとさ。
これには皆ビックリ。彼は言わばオタク系で、ゲームなどで仮想恋愛を楽しみ、生身の女性にはすぐ幻滅するらしい。
酔ったオヤジは「オレももっといい女に童貞捧げれば良かったよ」と茶化(ちゃか)したが、童貞って捧げるもの?
折しも私は試写会で「40歳の童貞男」というアメリカ映画を見たばかり。何ともお手軽な物語だったが、その主人公もオタク系だった。
人それぞれの事情もあるから、一生童貞だって別段かまわないが、Aのような現実逃避型は困る。これも少子化の一因か。
人間は、男女を問わず相手とのコミュニケーションによって関係を深める存在である。その過程では当然傷つくことも多い。
仮想恋愛じゃ心も痛まぬが、所詮(しょせん)作り物。ウソよ!
思うに最近、濃い人間関係を嫌う人が多い気がする。真剣な恋は濃密な人間関係の代表格。喜びと苦悩の恋は素敵(すてき)だが、
薄味の人間には高嶺(たかね)の花かもね。
そう言えば映画の原題は童貞がバージンとあり、英語に疎い私には意外だった。しかし男のバージンロードが不惑の年っていうのも
何だかねえ。ま、相手を選び抜いてるうちに「選ばれぬ男」にならないようにね。(フリーライター)
日本経済新聞 2006年8月5日(土)夕刊3面 アーバンBIZ
「東京西都心」小さなアキバ、立川――商圏人口は100万人、マニアの店続々。
アニメ・ゲーム・鉄道模型…
東京の西の都心、立川がいま、面白い。玩具やアニメ、ゲーム関連のグッズを売るマニア系ショップが静かに増え始め、
街の中に「ミニ秋葉原」が生まれつつある。人口十七万人弱の中都市にもかかわらず、商圏人口は百万人との見方も。
百貨店など大型商業施設がひしめき合うだけに、個性と多様性が凝縮した街に変身している。
六月、駅北口のショッピングセンター、フロム中武に開店した玩具店「ボークス立川ショールーム」。開業初日は約六百人が
行列を作った。
ボークス(京都市)はアニメやテレビゲームのキャラクターをかたどった「フィギュア」の製造・販売で知る人ぞ知る存在。
東京・秋葉原や新宿など全国に約二十店舗あるが、多摩地区では初めて。「周辺在住の熱心なファンから、よくぞ立川に出店
してくれたと言われた」と、星野茂久店長は手応え十分だ。
店内では「新世紀エヴァンゲリオン」の限定フィギュアが一体四万六千円。髪形や服装を自分の好みで選べる「スーパードルフィー」
と呼ばれる人形は、一体十万円以上するものもある。
「マニアが集まるような店を増やすのが生き残り戦術。伊勢丹や高島屋と正面から張り合っても話にならない」と、経営する
中武ビルディング(立川市)の中野裕司社長。アニメやゲーム関連の品ぞろえを強化した「アキバ系」の店はこれで三つめだ。
同社は一九六二年に中武デパートとして営業開始。典型的な駅前百貨店だった。今の路線は売り上げ不振で退店する業者が増えた
数年前から。アニメグッズの店を入れたところ、売り場は息を吹き返した。エスニック雑貨の店も二店舗あり「秋葉原と原宿の
融合を目指している」(中野社長)。
同じく駅北口の第一デパートもマニアックな品ぞろえで知られる。鉄道模型店では、戦中戦後に活躍した蒸気機関車の精巧な
模型が並び、最も高いものは三十万円を超える。もともと商店街の共同ビルで「意図してこうした店を集めたわけではないが、
顧客が定着している」(運営するサビアコーポレーション)。
テナント側も第一デパートの特徴を見極めて出店する。立川駅周辺に五店舗を持つオリオン書房は、同デパート内の北口店を
漫画と鉄道、軍事書の専門店にした。「この場所ならオタク的な空気が支持されるとみた」と、オリオン書房を経営する万田商事
(立川市)の高田鉄専務。
「アキバ化路線」で大手に対抗する地場勢力。一方、ファッションに強い大手もターゲットの年齢層を微妙に変えながら共存している。
(後略)
(地方部 塚本直樹)
【図・写真】6月にはフィギュア専門店も開店した(東京都立川市のフロム中武)
記事画像
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日本経済新聞 2006年8月5日(土) NIKKEIプラス1 13面 流行発見・TREND BOX
エンタ!Q&A コミケってどんなイベント?――大規模な同人誌即売会
Q 夏になると「コミケ」というイベントのことをよく耳にします。それは何のイベントで、どういった趣向のものですか。
A 「コミケ」の正式名称はコミックマーケット。これは、マンガ、アニメ、ゲームといったジャンルのファンが、自分の
好きな作品をモチーフに同人誌を作成、販売する日本最大の同人誌即売会のことです。幅広く自作の物品を展示・即売する、
ファン同士の交流の場です。任意団体のコミックマーケット準備会が運営しています。
一九七五年に始まったコミケは場所を変えながら規模を拡大し、現在は東京ビッグサイトで八月半ばと十二月下旬の年に
二回開催されています。八月は夏コミ、十二月は冬コミと呼ばれ、それぞれ期間は二、三日間です。
日によって参加サークルのジャンルが分類されていますが、平均では一日当たりの参加サークル数は約一万千、参加者は
十万人を超え、期間中の延べ入場者数は四十万人を超えます。夏冬の風物詩とも言うべき大規模なイベントになっています。
なお、二〇〇六年は八月十一日から十三日まで「コミックマーケット70」が開催されます。
会場へは無料で入場できます。参加者の年齢は幅広いですが、主な参加層は高校生から三十代ぐらいまで、男女の比率は
女性のほうが多いです。
出展しているのは、同人誌サークルや大学のマンガ研究会が大半ですが、ゲームメーカーや出版者といった企業もブースを
出しています。コミケはもともとアマチュア作家の同人誌即売会でした。しかし、企業から見ると作家を発掘する場所にも
なっているようです。
人気の作品ほどパロディーが多く扱われるので、市場での人気のバロメーターとして、高い注目を浴びています。
(日経エンタテインメント!編集部)
写真=ブースを出す企業にとっては、アマチュア作家の発掘場所だ
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日本経済新聞 2006年8月5日(土) NIKKEIプラス1 13面 流行発見・TREND BOX
[はやりを読む] メガネ女子――私の顔、速攻イメチェン、低価格・デザイン性支持
メガネをかける若い女性が目立つようになってきた。視力を矯正するだけではなく、ファッションの重要アイテムと
しても躍り出た。 低価格化やデザイン性の向上といった変化に加え「メガネ女子」たちの育った背景も見えてくる。(後略)
・話題は男子が先 ・伊達メガネも増加 ・「顔のアイコン化」世代
【図・写真】「メガネ」を題材にした出版物も増えた
【図・写真】豊かなバリエーションからお気に入りを見つけるのも楽しみ
【図・写真】ファッションアイテムのひとつとしてメガネを買う若い女性が増えている(東京のコンソメ・コレド日本橋店)
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http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/cnt_ged_20060808a.htm 読売新聞 2006年8月8日(火)
父の影響、逃れられない 「ゲド戦記」の宮崎吾朗監督
スタジオジブリの新作「ゲド戦記」が好スタートを切った。原作はファンタジーの古典的名作。父は世界が認めた巨匠。
大きな重圧の中でデビュー作を完成させた宮崎吾朗監督は「やれることはやった」と、控えめに手応えを語った。
企画の研究段階から作品にかかわり、今さら断れないという状況で監督を引き受けた。だが、本当は「最後の最後まで、自分が
監督をやるべきじゃないと思っていた」と打ち明ける。
アニメーションの現場の経験がない自分に監督ができるのだろうか。父が育てたスタッフの中に、「息子」という肩書で入って
うまくやっていけるのか。映画が出来上がれば、どうしても父と比較される。そうならないよう、アニメの仕事にかかわることを
避けてきた自分なりの姿勢もある。それでも引き受けたのは、原作が「ゲド戦記」だったからだ。
父・宮崎駿の作品にも大きな影響を与えた米国の女性作家、ル・グウィンのファンタジー。自身も高校生のころに読み、魅了された。
映画の土台になったのは第3巻「さいはての島へ」。代名詞とも言える第1巻「影との戦い」にしなかったのは、「心の中の光と闇
といった話は、やり尽くされた感があった」から。しかし、3巻をやると決まった後も、「自分は何を言いたいんだというのが、
今一つつかめない状態が続いていた」。1年近く迷った。
ヒントになったのは、人づてに聞いた父の言葉だった。「『シュナの旅』をやればいいんだ」。旅に出た少年とそれを救う少女を
描いた宮崎駿による絵物語。「この話を骨にし、そこに『ゲド戦記』の要素を取り込む」という方法で物語を組み立てていった。
息子が監督になることに反対していた父。制作中は、同じスタジオにいても言葉を交わさなかったというが、その絵物語は映画の
「原案」となり、父が贈った水彩画は物語の舞台を形作る手助けにもなった。
映画の冒頭、主人公のアレンは父王を刺す。意図を勘ぐられそうな場面は、鈴木敏夫プロデューサーのアイデアだ。「アレンが
息苦しさを感じる日常の象徴が父親だったのだろう」と分析する吾朗監督にとって、父は「そう思えるほどリアリティーのある
存在ではなかった」。
幼いころ、仕事で忙しい父はほとんど家にいなかった。息子はその作品を見ることで、父を理解しようとしてきた。デビュー作には、
宮崎駿作品からの引用と思われるシーンが数多くある。意識的にそうした部分もあるが、無意識にそうなった部分もあるという。
「子供のころから宮崎駿の作品を見て育ってきた人間として、その影響からは逃れられない」
完成した映画を見た父の感想は、「素直な作り方で良かった」だったという。(田中誠)
写真=「やらずに済むんだったら、やらない方がいい仕事だなあと思った」と笑う宮崎吾朗監督
写真=「ゲド戦記」の冒頭に出てくる砂漠と船のシーン。絵物語「シュナの旅」にもこのような場面がある(C)2006 二馬力・GNDHDDT
毎日新聞 2006年8月10日(木)夕刊 社会事件ひと話題
[憂楽帳] 日本ブーム
バンコクの若者の行動を観察すると、明らかに「日本ブーム」と呼べる風潮が見て取れる。電車に乗っている若者が読んでいるのは
たいてい、日本のコミックのタイ語版だし、CDショップをのぞけば「Jポップ」のコーナーがしっかり存在感を示している。
日本のファッション雑誌は、日本語が読めない若者の間でも回し読みされ、若者の街へ行くと、雑誌から抜け出してきたような
服装さえ目に付く。最近は「メード喫茶」なるものまでが登場した。
影響は女子大学生や専門学校生の制服にまで及び、日本の女子高校生をまねてスカートを短くするのが流行している。
ただ意外なことに、日本と異なって女子高校生の短いスカート姿を目にすることはめったにない。
ある高校の教師によると、校則が厳しいうえ、学校行事の一環である仏教の儀式などで床に座る機会が多いため、
短いスカートでは不都合なのだという。
流行は流行として、肝心な部分では仏教を柱とした伝統的価値観が根付いている証左であり、頼もしく感じられる。【藤田悟】
記事画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up129191.jpg
39 :
無なさん:2006/08/10(木) 21:12:19 ID:???0
40 :
無なさん:2006/08/12(土) 09:53:05 ID:???0
http://store.nikkeibp.co.jp/item/main/148222452840.html 『萌えるアメリカ 米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか』
■ 堀淵清治著
■ 四六上製判
■ 276ページ
■ 定価 1,680円(税込み)
■ ISBN 4-8222-4528-4
■ 日経BP社
■ 2006年8月14日発行
内容紹介
米国でマンガ出版社ビズ(現在は小学館・集英社の共同出資)を立ち上げ、少年ジャンプやポケモンなどの米国版を成功させた
著者が、いかに日本マンガを英訳し、販路を拡大したのかを、ドキュメンタリー形式で紹介。
ここ数年、日本のアニメやゲームなどのポップカルチャーは世界的に認知度が高まりマンガの翻訳本も人気を集める。
もともと米国のマンガは、マニアックなファンたちのものだった。そこへビズはカムイ伝やナウシカなどの日本マンガを
英訳して持ち込み、マニアたちの人気を集めながら徐々に成長。その後、ポケモンブームなどの波に乗り、現在の市場規模は
1億ドル超で、ビズはトップ5に入る。
コンテンツ輸出は日本にとって極めて大きなビジネスチャンスだが、多くの日本企業はそのチャンスを生かしきれてはおらず、
一部メディアによる日本文化ブームの報道は実態よりも少し誇張されている。
そうしたなかで、本書に描かれた事例は、単なる成功物語としてではなく、学ぶべき価値あるケーススタディとなっている。
http://www.sankei.co.jp/news/060813/kok062.htm 産経 2006年8月13日(日)
中国、海外アニメはゴールデン放映禁止 日本製規制か
中国政府は13日までに、日本など海外のアニメ番組をゴールデンタイムに放映することを9月1日から禁止する方針を決定し、
全国のテレビ局に通知した。中国紙、北京青年報が13日に報じた。
中国では日本のアニメ番組が圧倒的に人気を集めており「日本文化に若者が感化されてしまう」(国内ウェブサイト書き込み)
と警戒感を示す声が高まっている。今回の措置はこうした懸念に応えるとともに、自国の「貧弱」(同紙)なアニメ産業を
保護育成する狙いがあるとみられる。
禁止方針を決めたのは中国国内の映画や放送を管理する国家ラジオ・映画・テレビ総局。同局の「アニメ番組の放送基準に
関する通知」は、午後5時から同8時までの間は、海外アニメ番組の紹介なども禁じている。
しかし、国産アニメは最も視聴率の高い番組でも「『ドラえもん』の4分の1」(同紙)にすぎず、テレビ局関係者から
不満の声が上がっている。
香港の人権団体、中国人権民主化運動ニュースセンターは13日、「中国の青少年に大きな影響を与えている日本アニメ文化の
一掃を狙った措置だ」とする見解を発表した。同センターは、「中国で放映された海外アニメ番組のうち日本のアニメが92%を
占めており、これを懸念する声が上がっていた」と指摘。さらに、今年3月の全国人民代表大会(全人代=国会)でも
日本アニメ規制論が取り上げられたとしている。(共同)
43 :
無なさん:2006/08/14(月) 13:39:25 ID:???0
44 :
無なさん:2006/08/14(月) 13:47:34 ID:???0
アイドル危機一髪!アキバ献血イベントで大暴れの男逮捕
人気アイドル危機一髪−。
13日に東京・秋葉原のアキバ献血ルーム前で行われたイベントで、
参加した無職男(29)が男性スタッフを殴り、駆けつけた警視庁万世橋署員に暴行の現行犯で逮捕される騒動があった。
事件が起こったのは、19日公開のアクション映画「マスター・オブ・サンダー 決戦!!封魔龍虎伝」(谷垣健治監督)
の関連イベント。同映画のテーマが「継承」であることから、主演の木下あゆ美(23)、共演の芳賀優里亜(18)、
永田杏奈(24)、小松彩夏(20)らが出席して献血を呼びかけ、ファンや通行人約100人が集まった。
事件が起こったのは午後1時半のイベント開始直後。捜査関係者らによると、
場所取りなどで興奮した男が「危ないぞコラ」などと叫び、
制止しようとした映画スタッフを数発殴ったという。男性スタッフ、出演者にけがはなかった。
会場は一時騒然となったが、木下が「キャンペーン参加をきっかけに、血の気を下げてほしい」
と呼びかけるなどして予定通り行われ、別会場でもトークイベントが行われた。
関係者によると、秋葉原のイベントで逮捕者が出るのは異例。イベント運営に問題はなかったが、
配給の日活は「予想以上に人が集まった。今後対応を考える必要がある」と警備を強化する方針を明かした。
逮捕者が出たことを知った木下は「驚きました。いつもはあんなことはないのですが…」と残念がっていた。
(サンケイスポーツ) - 8月14日8時3分更新
Yahoo!ニュース - サンケイスポーツ - アイドル危機一髪!アキバ献血イベントで大暴れの男逮捕
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060814-00000032-sanspo-ent 【社会】アイドル危機一髪!アキバ献血イベントで大暴れの無職男逮捕[08/14]
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1155502564/l50
46 :
無なさん:2006/08/15(火) 14:52:07 ID:???0
>>43 http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20060814-OHT1T00031.htm スポーツ報知 2006年8月14日(月)
オタク“秋葉原離れ”中野、池袋に新聖地 秋葉原は21世紀に入り、ゲーム、アニメ、フィギュアなどのサブカルチャーマニア
(=アキバ系)向けの店が急増。かつての「電気街」「パソコン街」のイメージは一変し、オタク文化の発信拠点へ。
ここ数年は「電車男」「メイド喫茶」などで、「アキバ系」が社会現象となった。 一方で、「メイド喫茶」ブームに乗じた風俗店や
アダルトショップも目立つようになってきた。さらに昨年、「つくばエクスプレス」の開業と「ヨドバシカメラマルチメディアAkiba」
の開店により、アキバ系に占拠されつつあった秋葉原の敷居も低くなり、一般の人も気軽に訪れるようになった。
そんな中、「アキバ系」の“秋葉原離れ”の動きもある。
東京・池袋のサンシャインシティ周辺は、女性向けのアニメ、コスプレ、ボーイズラブ系同人誌を扱うショップが集中。
「乙女ロード」と呼ばれ、女性オタクの“新聖地”となっている。また、東京・中野の「中野ブロードウェイ」は「オタクビル」
とも呼ばれ、同人誌やフィギュアなどの専門店が集まっている。秋葉原から移転する店も多く、「第2の秋葉原」とも呼ばれている。
>>44 スポーツ報知 2006年8月14日(月)
萌えた、燃えすぎたアキバ男逮捕…映画イベント
東京・秋葉原駅前の「アキバ献血ルーム」で行われた映画「マスター・オブ・サンダー 決戦!! 封魔龍虎伝」(19日公開)の
イベントで13日、訪れた男性ファンが写真撮影を巡って主催者側のスタッフと衝突。ヒートアップした男性はスタッフの顔面に3発の
パンチを浴びせ、警視庁万世橋署に暴行の現行犯で逮捕された。スタッフにけがはなかったが、休日でごった返す秋葉原にパトカーが
出動する騒動となった。
イベントは「アキバ献血ルーム」入り口前を即席ステージにした野外イベントで、午後1時半にスタート。アイドルたちがトークを
繰り広げていたその時、突然「ふざけんなよ!」の怒号が響いた。
100人ほど集まったファンの中から、イベントの様子を撮影しようとした男性が、スタッフに制止され激高。スタッフの左目付近を
3回殴り、殴られたスタッフがよろけた影響で別のファンの眼鏡も破損した。
その後、男性は「駅前のイベントでトラブルが起きている」となぜか自ら110番。警察が駆けつけるころにはイベントは終了したが、
「公道で写真を撮って何が悪い」と激しく主張した。警官は「ゆっくり事情を」と署への同行を求めたが男性は拒否。この騒ぎに
“ギャラリー”も増え始め「絶対に警察に行くなよ」「逮捕するなら令状を取れ」「オレも警察に行ったことあるけど、一度入ったら
なかなか出られないぞ」と男性のサポーターと化すやじ馬も。約10分のやりとりの後にサイレンを鳴らしたパトカーが到着、
男性は暴行の現行犯で逮捕された。
イベントは「特捜戦隊デカレンジャー」に出演した木下あゆみ(23)をはじめ、芳賀優里亜(18)、永田杏奈(23)、小松彩夏(20)ら、
戦隊もので人気の面々が出演。映画が「血の継承」をテーマにしたアクションものということもあり、献血ルーム前で献血の重要さを
訴えるものだった。
イベント中のハプニングに、木下は「献血をして血の気を収めてください」と機転をきかせたが、男性の怒りは、収まらなかったようだ。
一般的に芸能人が主演するイベントでは、撮影会以外はマスコミ以外の写真撮影を禁じているケースがほとんど。秋葉原では土日に
イベントが多く、万世橋署は「ゴタゴタはしょっちゅうあるけど、逮捕はあまりない」という。主催した日活側はスタッフにけがが
なかったこともあり、男性を訴えることはせず「警察の法的な流れにおまかせする」としている。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20060814-OHT1T00028.htm
http://www.asahi.com/national/update/0812/TKY200608120373.html 朝日新聞 2006年08月13日(日)掲載
激しい雷雨、帰省の足乱す 落雷による火災も
お盆の帰省ラッシュがピークを迎えた12日、関東や東海地方を中心に激しい雷雨となり、鉄道や飛行機など交通機関が大きく乱れた。
故郷や行楽地に向かう人たちの足に影響が出た。落雷による火災も相次いだ。
JR山手線は12日午後2時半ごろ、秋葉原駅付近の電力施設に落雷があり、停電のため約3時間、運転ができなくなった。 ←
並走する京浜東北線も一部で約1時間止まった。98本が運休、48本が遅れ、11万8000人に影響が出た。
(後略)
http://www.seidosha.co.jp/index.php?%A5%A2%A1%BC%A5%B7%A5%E5%A5%E9%A1%A6%A3%CB%A1%A6%A5%EB%3D%A5%B0%A5%A6%A5%A3%A5%F3 『ユリイカ2006年8月臨時増刊号』
特集*アーシュラ・K・ル=グウィン 『闇の左手』から『ゲド戦記』まで
定価1,300 円(本体1,238 円) ISBN4-7917-0150-X
【ル=グウィン本邦初訳稿】
[詩] 最新詩集『すばらしい幸運』より6選 / 選・訳=伊藤比呂美
[短篇小説] 中で、そして外で / 青木由紀子
[インタビュー] ジャンルを超えて、頂に立つ / アーシュラ・K・ル=グウィン+マーク・B・ウィルソン(=聞き手) / 訳=山本麻里耶
【カラー口絵】
映画『ゲド戦記』の描く構図 / 文・構成=市山七
【インタビュー】
『ゲド戦記』の影との戦い / 宮崎吾朗+佐藤嗣麻子(=聞き手)
【ある魔女の歴史】
ファンタジーと言葉 / 河合隼雄
『ゲド戦記』とカウンターカルチャー / 越智道雄
ル=グウィンとポスト・コロニアル時代の文化相対主義 / 吉岡公美子
物語の不/可能性―― チャーテン実験の失敗とティプトリーの「ファクト/フィクション」 / 海老原豊
『ゲド戦記』の魔法とは? / 蜂飼耳
揺るぎなさに至る旅――アーシュラ・K・ル=グウィンの哲学 / 小澤英実
海と曠野を渡る声――アーシュラ・K・ル=グウィンの近作をよむ / なかにしけふこ
【マンガ】
いちジブリファンが映画『ゲド戦記』の試写に行ってきました。 / 大庭賢哉
【資料】
ル=グウィン年譜 / 編=吉岡公美子
【ふたつの戦記】
名誉男性の魔法 / 小谷真理
物語性と思想性の均衡!? / 金原端人
元型とミセス・ブラウン――あるいはアニメ映画というファンタジー / 井辻朱美
宮崎吾朗はいったい何を捨てて無垢を拾ったのか / 池田雄一
「宮崎的運動」のために / 中田健太郎
〈世界の果て〉で竜と舞う――魔術的現代の苦悩と希望の旅路 / 清水知子
アニメに適さない題材、ファンタジー――あるいは「プリン/ターキッシュ・ディライト」問題 / 藤津亮太
【対談】
タカノ綾状無意識――SF愛と1.5列目のル=グウィンを語る / タカノ綾+斎藤環
http://www.hakusensha.co.jp/cgi-bin/mag/magazine.cgi?mode=magazine&magmode=mag07&day=now 『月刊MOE(モエ)』2006年9月号 白泉社
●総力40P! スタジオジブリ最新作
ゲド戦記
超拡大ロードショー公開(7月29日より)で話題沸騰のスタジオジブリ最新作「ゲド戦記」。
原作は「指輪物語」「ナルニア国物語」と並び称されるファンタジー文学の傑作であるとともに、
スタジオジブリが長年にわたり映画化の企画をあたためてきた作品。
物語の舞台は無数の島々と海からなる、アースシー。
そして、並はずれた魔法の力をもつ男、ゲドは旅で出会った王子アレンを連れ竜の棲むさいはての地へと向かう…。
均衡のくずれた世界の光と闇を壮大なストーリーで描くのは、この作品が第1作となる宮崎吾朗監督。
MOEでは映画と原作の両面からアプローチし、アレン役の岡田准一さんの原作への思い、
そして原作者ル=グウィンさんが初めて明かす作品誕生秘話の2大インタビューを収録。
★映画を観る前に必ず知っておきたい「ゲド戦記」の秘密
★よくわかる映画「ゲド戦記」の世界 フィルム・ストーリー
★スペシャル・インタビュー1 岡田准一
★スペシャル・インタビュー2 アーシュラ・K.ル=グウィン
★創作の拠点にしているアメリカの町 ル=グウィンが案内するポートランド
★原作者ル=グウィンの言葉が刻む名句ギャラリー アースシーからの贈りもの
★心の中に生き続ける傑作ファンタジー「ゲド戦記」
★ひと目でわかる「ゲド戦記」の舞台 The World of EARTHSEA
★宮崎吾朗監督インタビューでひもとく「ゲド戦記」の素
★スタジオジブリ・イベント情報
日本経済新聞 2006年8月10日(木)24面 地方経済面 (東北B)
第3部若者を呼び込め(2)「ここだけ」限定、ご当地グッズ(観光を起こす)
(前略)
「石巻版コミケ(コミックマーケット)を開けないか」。宮城県石巻市ゆかりの漫画家故石ノ森章太郎作品を中心とした漫画テーマパーク「石ノ森萬画館」を
運営する第三セクター街づくりまんぼう(石巻市)の板橋一男社長はオタク層を呼び込む策を練る。海外のオタクも集まる東京の同人誌即売会を参考に、
漫画の町として売り出す狙いだ。
売り物は同館オリジナルキャラクターの「シージェッター海斗(かいと)」。石ノ森章太郎の未発表作品から考案した。劇画化の構想も進行中だ。
グッズはまだ港町らしいふりかけなど数点だが「劇画化や映像化が実現すれば集客に弾みがつく」(板橋社長)と期待する。
地域ごとにラベルだけを張り替えたありがちな土産物ではなく「ここでしか買えない」グッズは個性を求める若者を吸引する。
仙台ホテルの関田総支配人は「地域独自のグッズの活用は地元食材を生かす“地産地消”と同じ」と指摘する。地域の資源を生かす知恵の絞りどころだ。
(後略)
【図・写真】ご当地グッズを若年層開拓の武器にする(仙台市の仙台ホテル)
>>40 産経新聞 2006年8月12日(土)東京朝刊1面
来場50万人 コミックマーケット 巨大市場支える オタクの純粋さ
“オタクの祭典”と呼ばれる同人誌即売会「コミックマーケット」(コミケ)が11日から3日間の日程で東京・有明の東京ビッグサイト
で始まった。30年前、参加者わずか700人で始まった即売会は、いまや50万人の来場者を数える国内屈指の大イベント・巨大市場に
成長した。国内外から同人誌を買いに集まるパワーの源泉とは−。
「結婚するのを忘れるほどです」。宇都宮市のアルバイト店員の女性(33)は11日、朝4時40分の始発電車に乗り込み会場へと向かった。
早く入場しないと、お目当てのサークルが販売する同人誌が売り切れてしまうからだ。入場後は4時間をかけて会場を回り、30冊
(約1万5000円)購入した。会場付近のホテルに泊まり、3日間とも参加する予定という。
第1回のコミケが開催されたのは昭和50年。当時700人だった参加者は増加を重ね、昨年夏は3日間で48万人を数えた。
規模の大きさで知られる東京モーターショーの参加人数は1日平均8万8000人(昨年実績)であることから、今や「国内屈指の大イベント」
(東京ビッグサイト)に成長したことになる。
会場までの主要交通機関の一つ、新交通「ゆりかもめ」もイベント対応としては異例の臨時ダイヤを組むほどだ。
外国人の来場者も目立つ。旅行代理店のロサンゼルス支店では3年前から米国内からのツアーを実施。主催者側も英語、ドイツ語、
中国語に堪能なスタッフをそろえ、会場で対応に当たる。
参加者の年齢層は20〜30代が中心だ。現代若者像の一端を示すこの空間を「これまでの経済の常識が通じないマーケット」と
表現するのは、オタク文化に詳しい経済アナリストの森永卓郎さん。集う若者たちを、「儲けようと思ってやっていないので、
お金の論理で動いていない。あるのは純粋な恋愛感情」と解説する。
同人誌の多くはオリジナル作品ではない。既存の漫画やアニメ、ゲームのキャラクターを使って別の話を作るのが主流だ。
森永さんは「日本のアニメや漫画は、現実の恋をしなくてもキャラクターに恋愛ができるのが特徴。強い情動をキャラクターに抱く」
と分析。そんな“恋人”が登場する同人誌ならば「お金をいくら使っても、という気持ちを持つ」としている。
産経新聞 2006年8月12日(土)大阪朝刊3面にも同内容の記事あり
「夏に萌える50万人 コミックマーケット 国内最大規模に 同人誌求め海外からも」
【写真説明】3日間で50万人前後の若者が来場し、漫画やアニメの独特の世界を創出する「コミックマーケット」=東京都江東区の東京ビッグサイト
※今回期間中にコミケを取り上げた新聞は産経くらいだった模様
朝日新聞 2006年8月14日(月)夕刊5面
(境界線で:3)マンガと美術 世界発信力巡る綱引き
マンガ家のしりあがり寿さんがこの夏、横浜美術館(横浜市)の一室を「占拠」した。幅・奥行き各10メートル、高さ11メートルの
空間の壁・床・天井に白い和紙を張り、何百もの自作キャラを墨で描いた。題して「オレの王国、こんなにデカイよ。」。
日本画を学ぶ大学生に任せた竹林や滝を背景に、ちょびひげのオヤジや、少女マンガのように瞳が輝く少女らの「ヘタウマ」な
絵が入り乱れる。それぞれのキャラにほとんど関連はなく、さながら落書き帳のよう。目を閉じた様子を「<」と記し、侍が矢を
飛ばす様子を「ピュンピュン」という音で記号的にあらわす。
○作り手同列に
展覧会「日本×画展」(9月20日まで)の仮設展示だ。明治期に洋画と対をなして成立した「日本画」が、それ以前の日本の絵画から
排除した要素を現代の作品から探そうという企画で、しりあがりさんは6人のアーティストのうち唯一のマンガ家として選ばれた。
企画した柏木智雄学芸員は「しりあがりさんの作品は『鳥獣戯画』(平安後期から鎌倉初期)につながる戯画インスタレーション。
ズレやあいまいさは、日本の美意識と合致する」と話す。
マンガ・アニメと美術との間に境界はあるのか。そんな問いかけが含まれる展覧会が同じ時期に重なっている。
水戸芸術館現代美術ギャラリー(水戸市)の「ライフ」展(10月9日まで)では、13人の現代美術家らの中に、マンガ家の
岡崎京子さんが名を連ねた。岡崎さんは生きる実感のわかない若者の姿をマンガを通じて描いてきた。絵画や彫刻が配置された館内の
一画に、原画や約30冊の著書が並ぶ。
90年代以降、マンガ・アニメを紹介する展覧会は数多く開かれてきた。だが、この両展で特徴的なのは、マンガ家と現代美術家が
同列に置かれている点だ。「ライフ」展を担当する高橋瑞木学芸員は「自分の視覚体験を振り返っても、マンガやアニメは外せない。
美術との明確な境界はない」と言う。柏木さん、高橋さんはそれぞれ44歳と33歳。子どものころからマンガ・アニメに親しんできた
世代でもある。
美術史の中にマンガ・アニメを位置づけようという動きが近年盛んだ。昨年末に辻惟雄・東京大名誉教授が書き下ろした通史
『日本美術の歴史』(東京大学出版会)は、「縄文からマンガ・アニメまで」と帯でうたって話題を集めた。
かつて『奇想の系譜』(ちくま学芸文庫)で伊藤若冲(じゃくちゅう)らを世に出し、雑誌「国華」編集主幹も務めた日本美術史の
権威は、マンガを戯画に連なるものとして位置付ける。「鳥獣戯画」や室町時代の「百鬼夜行絵巻」に言及した後、18世紀に木版で
大量に刷られた「鳥羽絵」を、「マンガの出発点」としている。
○鳥獣戯画が源?
マンガの源流を「鳥獣戯画」とする説は古くからあり、マンガ史研究家の清水勲さんによると、1924年に細木原青起が書いた
『日本漫画史』に記述があるという。だが、マンガ評論家の村上知彦さんは「戯画と今のマンガには連続と断絶の両面があって、
連続だけを強調するのは権威化や国策化の意図を感じ違和感がある。外国からの輸入品を日本なりに加工したと見る方が自然」と話す。
例えば、明治期前後に来日したワーグマンやビゴーが「カリカチュア」の技法を持ち込むと、新聞漫画が発展した。
戦後は、ディズニーの影響を受けた手塚治虫がストーリーマンガを開拓した。
現代美術の立場から、マンガ・アニメの平面性と日本の伝統美術の平面性を再度結びつけたのは、村上隆さんだ。00年に自著で
「スーパーフラット」を提唱、アニメ風のキャラクターを描いた絵画や、等身大のフィギュアを作るなどして一躍注目された。
三白眼の少女の絵を描く奈良美智さんと共に海外で高く評価されると、マンガ・アニメ的な表現を自作に取り入れる現代美術家が相次ぐ。
美術とマンガ・アニメの境界は、ますますあいまいになっている。
全国を巡回中の「GUNDAM」展を監修したキュレーターの東谷隆司さん(38)は、「マンガ・アニメが美術かどうかは、その作品による。
マンガ・アニメを美術に組み込みたいのは、むしろ衰退する現代美術のほうではないか」と手厳しい。
今やマンガ・アニメは日本が世界に発信できる「ジャパン・クール」の中心だ。だが、マンガ・アニメを研究する力は、美術を
研究する力と釣り合いが取れていない。日本マンガ学会は結成5年に過ぎない。肥大化するマンガ・アニメを、美術が自らの歴史に
組み込むのか。それとも、マンガ・アニメが自らの歴史を編み出すのか。綱引きは始まったばかりだ。(西田健作)
産経新聞 2006年8月15日(火)東京朝刊8面
【消費最前線 ’06】(1)オタク 商品開発のヒント無尽蔵
戦後最長の「いざなぎ景気」超えが期待される今回の景気回復局面。原油価格の高騰など不安要因は抱えるものの、雇用の改善や
賃金の上昇もあいまって個人消費を取り巻く環境は明るい。これから消費はどう動くのか。5つのキーワードから最新の消費動向を探った。
◇
「売っているものを集めればロケットさえ作れる」といわれる日本一の電気街、秋葉原(東京)。美少女系のアニメキャラクター商品や
ゲームを扱う店、「お帰りなさいませ、ご主人様」とメード姿のウエートレスが客を迎えるメード喫茶が集まり「オタク」「萌え」文化
の発信地としての知名度の方が高くなっている。
JR秋葉原駅近くにある「ゲーマーズ」は、そんなオタク、萌えファンをターゲットにした店だ。
8階建ての店舗に並べられているのは、萌え系のアニメキャラのグッズ。フィギュアやコミック、ゲーム、DVDなど「キャラクターもの
なら、大概のものは手に入る」と同店を運営するブロッコリーの中田知宏さんは胸を張る。夏休みともあって、店は男子中高生たちで
大にぎわいだ。
最近のヒットキャラクターは「涼宮ハルヒ」。「今年4月にアニメ化され、関連商品は爆発的な売れ行き」と中田さんは説明する。
ブロッコリーは平成6年創業した。「日本から世界に発信できるものを」と木谷高明会長が大手証券会社を脱サラし、同人誌を販売
したり、ダンスパーティーのイベント企画を展開した。その後、池袋に「ゲーマーズ」を出店したのを皮切りに現在、19店舗を展開、
上場も果たした。創業当初、数千万円程度だった売上高は、現在80億円にまで成長した。
「最近は欧米や韓国、台湾など海外からの来店者も多く、世界的な広がりを感じさせる」と木谷会長。「メード喫茶」の先駆けと
なったイベントを展開するなど「萌え」「オタク」ビジネスの先導役を果たしてきたが、「萌え」市場の広がりには、「若者たちの現実を
回避しようとする心理もみえ、ちょっと心配な面もある」とも語る。
◇
野村総合研究所は昨年、「全国にオタクは172万人、市場規模は4110億円」とする調査結果を公表した。デジタルカメラ(約2500億円)
とDVDレコーダー(約1500億円)の合計に匹敵する市場規模。1人あたり年間で平均10万〜30万円強を趣味に支出しているとみている。
調査を担当した北林謙主任コンサルタントが注目したのは、規模よりもオタク以外の人への影響力だ。「実はオタクの周辺にこそ
企業にとっておいしい有望な市場が広がっている。オタクは企業が気づかないような商品の使い方を編み出し、新市場をつくってくれる」
さまざまな分野でこだわりや探求心を持ったオタクたちがインターネットなどを通じて情報交換し、楽しむためのノウハウを洗練させ、
蓄積している。これまで水面下に潜んでいた「オタク」の世界には、商品開発のヒントが無尽蔵に隠れているのかもしれない。
2006/08/17付 西日本新聞朝刊
外国で日本のイメージを尋ねると、ひところは「ハイテク」と答える人が多かった。
いまは「アニメ・漫画」が増えつつある。若い世代で顕著だ。
▼「ドラえもん」「ドラゴンボール」「ポケットモンスター」…。挙げればきりがない。「アタックナンバーワン」
「キャプテン翼」なども含む。どれも見たことがない若者をアジアや欧州、南北アメリカで探すのは難しい。
▼他国文化の進出を容易に許さないフランスも同じ。日本のアニメや漫画を集めて先月、パリで開かれた
「ジャパンエキスポ」は3日間で6万人を集めた。入場者の多くは小さいころから本やテレビで親しんできた世代だ。
▼中国でも日本のアニメ世代が育っているらしい。テレビで放映される海外アニメの9割は日本製といわれる。
たとえば「ドラえもん」の視聴率は、中国産で最も人気があるアニメの4倍、とも報じられた。
▼日本の首相の私的諮問機関「文化外交の推進に関する懇談会」は昨夏、「『文化交流の平和国家』日本の創造を」と
題する報告書を提出している。日本の理解者たるべき「日本アニメ世代」をもっと増やそう。そんな内容だった。
▼省庁関係者の間には「行き詰まりがちな外交の打開策」とみる空気もあった。となると中国も念頭に含む。その中国政府は数日前、
9月からは午後5―8時の海外アニメ放映を禁じる通知を出した。国産アニメ振興の一環という。それだけとは思えない。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syunzyu/20060817/20060817_001.shtml
http://www.sankei.co.jp/news/060816/bun070.htm 産経新聞 【2006/08/16 大阪夕刊から】
「時をかける少女」「日本沈没」…リメーク映画ヒット
■筒井康隆氏 語る「SFは常に未来を予言」
「時をかける少女」(昭和40年、筒井康隆著)や「日本沈没」(48年、小松左京著)など日本SF文学創世記の代表作の
リメイク映画がヒットしている。両作ともSFと言うジャンルを日本文学に定着させる転機となった小説だが、数十年にわたり、
同じ作品が繰り返し映像化される理由とは何なのか。「今でなく、常に未来を予言するのがSF。だから繰り返し復活するんですよ」
と筒井さん(71)は不敵に笑うが…。往年のSF文学再評価の理由を探った。(戸津井康之)
(後略)
写真=「SF文学の魅力をより多くの若者たちに伝えたい」と期待を込める筒井康隆氏
読売新聞 2006年8月16日(水)東京夕刊7面 Pop Style vol.19
[News Review]今週のZOOM UP「鈴置洋孝さん」
◆「何やってんの!」ブライト艦長、宇宙の星に
『機動戦士ガンダム』のブライト艦長役で知られる声優で俳優の鈴置洋孝さんが6日、肺がんで死去しました。
56歳とは若い。あの有名なセリフ「左舷、弾幕薄いよ、何やってんの!」がもう聞けないと思うと、
非常に寂しい気持ちです。
1978年、『無敵鋼人ダイターン3』の破嵐(はらん)万丈役で声優ブレイクした鈴置さんは、主役より二枚目の
ライバル役が得意でした。
『キャプテン翼』の日向小次郎、『聖闘士(セイント)星矢』のドラゴン紫龍、『るろうに剣心』の斎藤一、
トム・クルーズの吹き替え……と並べれば、あの甘い声を思い出す方も多いでしょう。
しかし、代表作となったブライト・ノアは、典型的色男とはちょっと違います。弱冠19歳、なりゆきで宇宙戦艦
ホワイトベースの艦長に就任。何もかも初経験なのに、年下クルーの手前、不安を表に出すこともできず、
時にはわがままなアムロを殴りつけて説教するという、非常に損な星回りの、気苦労の多い人です。
そう、ブライトさんとは「なりたくないのに父親になってしまった男」なんですね。彼の魅力は、自分の能力を
超える仕事を放り出さず、過程はカッコ悪くとも、責任を全うするねばり強さにあると言っても過言ではありません。
鈴置さんも下積みが長い苦労人で、ベテランになってからは若手への助言を惜しまない人だったそうです。
何となくブライト艦長とダブりますね。最近は舞台俳優としても活躍、自ら舞台プロデュースも手がけていました。
ブライトさんが上司だったら、「原稿薄いよ、何やってんの!」と始終しかられそうですが、今の時代、
嫌われるのを覚悟でそういってくれる大人が減ったような気もします。合掌。(石田汗太)
写真=(下)現代的な「悩める父親像」を体現する?ブライト艦長(c)創通エージェンシー・サンライズ
写真=(左)6日に亡くなった声優の鈴置洋孝さん
記事画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up130988.jpg ◇YAHOO!JAPAN検索・時事ワードランキング(2006.8.7〜8.13)=表略
◆2位 鈴置洋孝(すずおきひろたか)
「機動戦士ガンダム」のブライト艦長役などで活躍した声優。56歳で死去
記事画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up130987.jpg
朝日 2006年08月18日
「オタクの聖地」秋葉原の氏神様で巫女入門
東京・神田明神が17日、体験講座「巫女(みこ)さん入門」を開いた。高校生や大学生ら29人の女性が
はかまと足袋を身につけ、巫女の所作を一から学んだ。
神田明神は「オタクの聖地」秋葉原の氏神様。秋葉原にはアニメの登場人物に扮するコスプレ愛好者が集う。
巫女姿も人気だが「着装の乱れが気になって」と神主。
講座は朝8時半に始まり、正座が30分以上続くと足のしびれは限界に。参加した近藤千絵穂さん(19)は
「かわいい装束にあこがれたけど、こんなにきついとは」。
写真=30分間の正座でしびれた足をほぐす巫女(みこ)さん入門の受講生たち=17日午後、東京・神田の神田神社で
http://www.asahi.com/life/update/0818/001.html
62 :
無なさん:2006/08/20(日) 15:07:51 ID:???0
今日秋葉原でオタク狩って来ます
通報しますた。
http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/4766412869 『バブル文化論 <ポスト戦後>としての一九八〇年代』
原 宏之 著 慶應義塾大学出版会 販売価:\2,100(税込) (本体価:\2,000)
ISBN:4766412869 268p 19cm(B6) (2006-06-10出版)
一九八〇年代とはなんだったのか?
マスメディアに媒介されたオピニオンも、ファッションに媒介されたアイデンティティも、
他者の意識に媒介された自己意識も、等しくメディア時代の産物である。――
気鋭の著者が描く、八〇年代の生の感覚。
「一九八〇年代」を語る際に、いわゆるニューアカなどの「知のモード」の影響が過度に重視される傾向があるが、
八〇年代の特異性は、むしろ、<戦後>を真に脱却しつつあったこの時代の混沌のエネルギーが抑圧から解放され花開いた
《バブル文化》(ストリート文化、大衆文化)にこそ見出される。本書では、一九八四年〜八六年の間に、日本社会が
《バブル文化》に移行するとのテーゼのもと、その前/後の政治・経済状況にも目を配り、いまだ語られずにいる
「八〇年代」の特殊性を浮き彫りにする。
はじめに
序 章 超越の消失――一九八〇年代の歴史的位相
第1章 原宿――「八〇年代」若者の祝祭空間
第2章 《バブル文化》の予兆――「八〇年代」若者の編成
第3章 「いまは、ココ!」の闘い――八〇年代の《中心と周縁》
第4章 《バブル文化》のしあわせ探し――「おたく」と「渋カジ」の分水嶺 ←
第5章 ドラマの変貌――都市のBGM、街の語り
第6章 「楽しくなければ、テレビじゃない!」――とんねるずとフジテレビの時代
終 章 抑圧からの解放――<戦後の終わり>としての八〇年代
朝日新聞 2006年8月3日(木)夕刊3面
(トリビア・ランキング)アニメフィギュア 80年代の作品、人気は健在【名古屋】
80年代の人気アニメ。四半世紀がたった今でも、フィギュアの世界では大きな存在感を誇る。ペガサス流星拳、
かめはめ波、北斗百裂拳−。精巧な人形からは、少年時代にまねをした「必殺技」が飛び出してきそうだ。
オタク街として知られる名古屋・大須。数千点と豊富な品ぞろえを誇る「SPANKY*market」には、土日になると、
店内が通れないほどの客でひしめきあう。
定番は何といっても、「機動戦士ガンダム」。かつて、プラモデルを買おうとした子供たちが将棋倒しになるなど、
社会問題化した熱気は冷めない。最新バージョンの「FIXFIGURATION」はほぼ2カ月に1回、新製品が世に出るが、
それでも、入荷日には、開店前からファンが押し寄せることも。
そんな定番をしのぐ人気を集めるのが、「聖闘士星矢」と「北斗の拳」だ。
聖闘士星矢の売れ筋は、登場人物に12星座をイメージした金色の聖衣を着せるシリーズ。香港バンダイからの輸入品で、
東南アジアからの観光客が購入するケースも多い。北斗の拳は03年ごろから台頭してきた。火をつけたのは、アニメとの
タイアップ製品で、史上最大級の販売台数を記録したパチスロ台という。
同店の沓名泰宏マネジャー(27)によると、客層は20〜30代が中心。「今の子どもたちが自分で稼ぐようになるまでは、
フィギュアの『主役交代』はないのでは」
(大日向寛文)
*
1 聖闘士星矢 てんびん座ゴールドクロス(香港バンダイ) 3990円
2 ドラゴンボール ゴジータ(JAKKS Pacific) 5500円
3 北斗の拳「ラオウ&黒王号200X」(海洋堂) 1万8900円
4 キン肉マン 24種セット(キャラクタープロダクト) 6800円
5 ガンダム「FIX FIGURATION Z2」(バンダイ) 3780円
*
SPANKY*marketまとめ。価格は消費税込み。
朝日新聞 2006年8月19日(土)朝刊23面
海洋堂フィギュア2000点 豊橋の市美術博物館 /愛知県
お菓子のおまけの製作で知られる「海洋堂」(本社・大阪府)の作品を展示した「造形集団海洋堂の軌跡」が、
豊橋市今橋町の市美術博物館で開かれている。27日まで=写真。
展示されているのは、ロボットや少女のアニメのキャラクターや精巧な動物などのフィギュア約2千点。
ウルトラマンに登場する怪獣など、懐かしいものも。
家族と展示を見に来た春日井市立西藤山台小3年の中島真里奈さん(8)は「女の子の人形が、いろいろな
格好をしていておもしろかった」と話した。
http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000000608190001
日本経済新聞 2006年8月20日(日)朝刊22面
芸術起業論、欧米進出の戦略と信念説く――村上隆著(読書) 前スレ>517
「芸術は、アートは、『マネー』との関係なくしては進めない。一瞬たりとも生きながらえない」。今最も意気盛んな日本の
現代美術家である著者の言葉は、芸術に金銭をからめることを避けるきらいのある日本の美術界には刺激的に響く。
本書は、美術家が美術界の構造を知ることの重要性、評価されるための周到な戦略などを説くビジネス書だ。例えば、江戸時代、
一介の町絵師だった葛飾北斎の浮世絵が世界で受けた歴史から、著者は「日本の異端は欧米の評価を受ける」という法則を導き出す。
美術界から見たら異端といえるアニメや漫画などのサブカルチャーを「知的芸術資源」ととらえて自分の作品に取り込み、日本の
オタク文化を世界に知らしめた。欧米の美術界に食い込むための独自の考えを明らかにした語り口には、強い信念が見える。
苦労談も興味深い。米国のオークションで六千八百万円の値をつけたフィギュア作品「Miss ko2」は、フィギュア製造業者、海洋堂
との息の合った連携の成果に見える。しかし実際には、フィギュアが分かっていないと、著者は海洋堂から何度も追い返されていた。
あきらめずに執拗に食い下がった結果できた作品だったのだ。
今年六月の米国のオークションでは著者の絵画が一億円超で落札された。欧米での評価が高まる作家の、美術界をたくましく
生き抜く自伝としても読める。(幻冬舎・一、六〇〇円)
『読売ウィークリー』2006年9月3日号(最新刊/発売日・8月21日) 今週の特集記事
p.90〜92 日本アニメが生んだ「世界コスプレブーム」の強烈
日本のマンガ・アニメ文化が世界中から絶賛され、今や花形の輸出産業に発展しつつある。
一体なにが世界の人々をひきつけるのか?
名古屋で行われた「世界コスプレサミット2006」の現場で、その魅力を探った。
http://info.yomiuri.co.jp/mag/yw/
読売新聞 2006年8月23日(水)
ゲームにアカデミー賞、ソフト制作者を表彰…経産省
経済産業省は、家庭用テレビゲームなど国内ゲーム産業の国際競争力を強化するため、今後5年間の振興策を
盛り込んだ「ゲーム産業戦略」を初めて策定した。
国内外の優れた制作者に対する国際表彰「ゲームアカデミー賞」を来年度に創設するのが特徴で、国際的に
地位が低下しつつある国内ゲーム産業の巻き返しを狙う。
「ゲームアカデミー賞」は、ゲーム機メーカーやソフト開発会社、ゲーム雑誌の出版社などのゲーム産業全体で
選考組織を作り、大ヒットしたゲームソフトや、デザインやアイデアで先進性のあるゲームソフトの制作者を
表彰する方針だ。表彰の種類や賞金などは未定だが、経産省は大臣賞を設けることにしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060823-00000501-yom-bus_all
【早く】聖教新聞【やめたい】
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/mass/1143431280/ 28 名前:文責・名無しさん 投稿日:2006/05/15(月) 21:23:02 ID:WunlRqig
学会員は本当に聖教新聞読んでるの?
29 名前:e-名無しさん 投稿日:2006/05/26(金) 08:01:25 ID:bWZqTJh0
一般紙よりは上等の読み物やき、100%読みゆうよ。
47 :e-名無しさん :2006/07/20(木) 12:56:09 ID:4BHhmVCN
ケータイに毎朝流せば済む読み物。
この読み物のために、パケット定額制を契約しても、ええぐらい。
紙に刷られゆうからこそ「○○箱に直行」もムリはない罠。
これだけの読み物をなぜ「わざわざ紙に刷りゆう」か?
2ちゃんではさんざんガイシュツ。自分でさがしてみよう。
66 :e-名無しさん :2006/08/11(金) 12:29:48 ID:ZiETS6lo
新聞はもう、ラテ欄の時代やない。
デジタルテレビにEPGが常識となれば、なおさら。
「EPGレスの格安受信機」なんて、できるわけありませんき。
アナログが存続するラジオ欄だけ残す。
聖教新聞が率先して、やってもええ。
読売新聞 2006年8月23日(水)東京夕刊9面 Pop Style vol.20
[News Review]今週のZOOM UP「はばタン」
◆余生はどこで? 日本はマスコット“天国”
「はばタン」が若い女性や子供たちに大人気――といっても、兵庫県以外の人には「はあ?」という感じかもしれません。
今年9月に開幕する「のじぎく兵庫国体」のマスコットキャラクターです。ずんぐりして黄色いのでヒヨコみたいですが、
モチーフは羽ばたくフェニックス(不死鳥)。1995年の阪神大震災からの復興を象徴しているそうで、公式ウェブサイトをのぞくと、
写真集に歌にダンスにぬいぐるみと、「まもなくテレビアニメ化!?」みたいな勢いです。
国体にマスコットキャラがつきものになったのは80年代からのようで、93年東四国国体の「すだちくん」、95年ふくしま国体の
「キビタン」、2004年彩の国まごころ国体の「コバトン」、2005年晴れの国おかやま国体の「ももっち」などなど、その後も
各自治体のマスコットに昇格して活躍し続けているものも珍しくありません。
しかし、国体キャラの宿命かもしれませんが、県内では誰もが知っているのに、他県の人は「何それ?」という、まさに
プチ文化ギャップの温床にもなっています。国体関係だけでも何十種類ものキャラが生み出されているわけで、役目を終えた彼ら
(彼女ら?)はどこで余生を送っているのかと、余計な心配をしたくなります。
それにしても、国体に限らず、官公庁や民間、スポーツチームにいたるまで、ありとあらゆる所にマスコットキャラが存在する
日本って珍しい国かもしれませんね。かわいらしさで好印象をPRするのがその役割ならば、今こそ政府が国のマスコットを
制定すべきなのかもしれません。そう、例えば日本を代表する花を名前に持つアニメ「カードキャプターさくら」の主人公・
木之本桜なんかどうでしょう。周辺諸国も思わず「はにゃ〜ん」と和んでくれるんじゃ……ってそんなわけないか。(福田淳)
京都新聞 2006年8月22日(火)朝刊27面
美しい星空 ポスターに 「夜久野の会」募集 松本零士さんら審査
美しい星空で知られる福知山市夜久野町の「夜久野星空の会」(衣川タカ子会長)は、「銀河鉄道999」「星・宇宙・鉄道」を
テーマにしたポスターコンクールの作品を募集している。
四つ切り画用紙(縦五十五センチ、横四十センチ)で、縦書き、横書きは問わない。画材も、水彩、クレヨン、パステル、
アクリルなど自由。文字を入れる場合は、テーマに関連する文字に限る。
漫画「銀河鉄道999」の原作者松本零士さんが審査委員長を務める。999は、松本さんが夜久野在住だった天文学者の著作を
読んだことがきっかけで誕生した。
児童と一般の二部に分けて審査、入賞者には記念品を贈る。入賞作品は市内各施設で展示するほか、同会発行のミニコミ誌
「星空かわら版」やホームページで紹介する。作品の裏面に、住所、電話番号、氏名、年齢、題名を書いた紙を張り、
〒629-1313 福知山市夜久野町高内61 夜久野星空の会事務局へ送付する。九月九日(消印有効)まで。
問い合わせは同会TEL0773(37)0837。
【写真説明】昨年の最優秀賞受賞作品「繋がる宇宙」
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006082200050&genre=K1&area=K50
毎日新聞 2006年8月25日(金)朝刊3面
太陽系惑星:冥王星除外 安易な拡大懸念、社会的意義で議論割れ−−IAU
(前半略)
◇多くの人の夢に配慮欲しかった−−松本零士さん
アニメ「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」では、冥王星は敵の前線基地が置かれたり、
人間の墓地として利用されるなど、太陽系の重要な惑星として描かれた。
原作者である漫画家の松本零士さん(68)=写真=は「冥王星こそが太陽系の果てで、
そこを離れることが太陽系から外宇宙に旅立つことだと描いてきた。今回の決定は、
論理的には正しいのだろうが、多くの人が少年のころから抱いていた夢にも配慮して
ほしかった。心構えができていないうちに突然決まってしまった感じがする」と残念そう。
そのうえで「冥王星はこれからも太陽系の一族だ」と強調した。
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20060825ddm003040113000c.html
べつに惑星じゃなくなっても太陽系にはかわらんだろ
>>こわばった日中関係に別の角度から光を当てる
凄まじくこじつけのヨカーン
http://www.asahi.com/culture/movie/TKY200608250254.html 朝日新聞 2006年08月25日(金)夕刊 文化芸能
東映アニメ、夢追い50年 宮崎駿監督も輩出
日本初のカラー長編アニメ「白蛇伝」をはじめ、数々の名作、ヒット作を生んだ東映アニメーション(旧東映動画、98年に改称)が
創立50周年を迎えた。その歩みはまさに戦後アニメそのもの。今も国内屈指の製作力を誇る老舗プロダクションは半世紀を経て、
どこへ向かうのだろうか。
東映動画は、日動映画を東映が買収し56年7月31日に創立された。目指したのは「東洋のディズニー」。手間のかたまりである
長編アニメを作るため、大量の新人を採用、教育し「白蛇伝」を58年に完成させた。
このとき東京都練馬区に建てた3階建てスタジオは、今も使われている。「東映動画の出現が、零細企業の家内工業という
“まんが映画”の概念を変えた」と、アニメ研究家のおかだえみこさんは指摘する。
60年代に「わんぱく王子の大蛇退治」「太陽の王子ホルスの大冒険」「長靴をはいた猫」などの傑作長編を送り出す一方、63年の
「鉄腕アトム」放映開始を受け、同年「狼少年ケン」でテレビに進出。だがテレビアニメの競争激化と映画全体の衰退も相まって、
71年から数年間、東映動画は長編から撤退した。
入れ替わるように、72年の「マジンガーZ」、74年の「ゲッターロボ」など永井豪原作の巨大ロボットものが一時代を築く。
初期長編の朗らかな作品世界とは一変、劇画タッチの荒々しいメカアクションへ。巨大ロボは、玩具のヒットとも連動し男児向け
アニメの一大ジャンルとなった。
70年代後半のアニメブーム時には、「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテンハーロック」など松本零士原作の作品を、80〜90年代には
「Dr.スランプ アラレちゃん」から、「キン肉マン」「北斗の拳」「ドラゴンボール」「スラムダンク」と立て続けに週刊少年ジャンプ
作品をアニメ化、ジャンプ黄金時代を併走した。現在も「ワンピース」が99年から放映中だ。
「テレビアニメ初の女児向け作品」とされる66年の「魔法使いサリー」から始まる「魔女っ子もの」も、同社の息の長い伝統だ。
変身ヒーローものの要素を取り入れた「美少女戦士セーラームーン」シリーズ(92〜97年)では、女児だけでなく10〜20代の
男性ファンも獲得した。
「メーカーの工場のように工程管理がしっかりしているのが東映アニメの特徴。安定した製作力ゆえに、出版社から人気原作を
任される」とアニメ評論家の氷川竜介さんはみる。
さらに、スタジオジブリの高畑勲、宮崎駿監督をはじめ、長年にわたり多くの演出家、アニメーターが輩出したことを最大の功績と
する声も多い。
現在も、地上波テレビだけで国内プロダクション随一の7本を放映中。「ウチには50年で計168本のテレビアニメと185本の映画がある。
これをDVD、ゲーム、ケーブルテレビなどで二次利用できることが、製作の体力を生んでいる」と高橋浩社長は語る。
いま東映アニメが志向するのは多様化路線だ。「少子化に対応し、得意とする児童・ファミリー向けだけでなく、ヤング層向け作品を
充実させたい」と清水慎治企画営業部長。
アニメ激戦区の深夜帯で4〜6月に3本の放映を始めた。新路線を感じさせる「貧乏姉妹物語」は同名マンガが原作で、小学生と中学生の
姉妹がけなげに耐乏生活をおくる物語。売りものは女の子のかわいさだが、はやりの「萌え系」アニメよりおとなしくまじめな作りだ。
「東映の味は正攻法のエンターテインメント。とりようによっては『萌え』、くらいがいいんじゃないか」と清水さん。
50周年の今年、公開される映画は、定番のテレビ作品の劇場版だけだが、来年には「ベルサイユのばら」劇場版が公開予定。
フルCGで描く「ゲゲゲの鬼太郎」や、原作によらないオリジナル企画も進行中だ。
「『わんぱく王子』で古事記をエンターテインメントにした、草創期のチャレンジ精神を見習っていきたい」と言う。
http://www.yomiuri.co.jp/net/feature/20050802nt02.htm 読売新聞 2005年8月2日(水)
フィギュア、ゲーム、マンガ…専門店100店以上
アクリルケースにフィギュアなどの人気商品がびっしり並ぶ「アストップ」の店内(東京・秋葉原で) 東京・秋葉原が変貌しつつある。
茨城県の筑波研究学園都市とを結ぶつくばエクスプレスの開業を今月下旬に控え、「オタク」の聖地、IT(情報技術)の集積地と、様々な
表情を見せる“アキバ”の今を追った。
◇
東京・JR秋葉原駅の正面にあるラジオ会館。1976年に日本で初めて、パソコンに先立つマイコンショップが登場したビルだ。
その後、多くのパソコンショップが周辺に集まり、“アキハバラ”が世界的に有名な電気街として成長する一つの起爆剤になった。
しかし、最近、ビルを訪れる若者たちのお目当ては電気製品やパソコンだけではない。アニメキャラクターの人形に群がっている。
同会館1階のレンタルショーケース店アストップには、「機動戦士ガンダム」「新世紀エヴァンゲリオン」など、人気アニメの
主人公のフィギュアと呼ばれる精巧な人形が並ぶ。アニメの「オタク」たちにはたまらない世界という。
レンタルショーケース店は、一定のスペースを貸し出す新ビジネスで、個人が月額約1500円〜6000円でスペースを借り、自分の
持っているフィギュアを展示して販売するシステムだ。
携帯電話やゲーム機などを販売していたアストップは、売り上げ不振に苦しんだ末、03年3月にレンタルショーケースを開始した。
ユニークな商売は口コミで人気が広がったが、ITから「オタク」ビジネスへの転身は、最近の秋葉原を象徴する動きといっていい。
戦後の闇市がスタートの秋葉原は、時代の流れとともに“変身”してきた。
ラジオブームから高度成長期の家電、そしてパソコンへ主役は次々と交代したが、90年代末から勢いを増しているのがフィギュアや
ゲーム、マンガなどを扱う専門店である。このような店は現在、100店舗以上にも達するとみられる。
90年代後半、郊外型の家電量販店との競争が激化して、秋葉原のパソコン店などは大打撃を受け、閉店が相次いだ。一方、アニメ
「エヴァンゲリオン」などの大ヒットで、関連商品の人気が高まった。
オタク文化に詳しい建築学者の森川嘉一郎氏は、「パソコンマニアにアニメオタクが多かったことが、秋葉原に関連需要を集中させた」
と分析する。野村総合研究所の試算では、秋葉原を発信地とする「オタク市場」は拡大を続け、約3000億円の巨大産業へ成長しているという。
変化の波は秋葉原を代表する既存店にも及んでいる。石丸電気は今年3月、店舗を改装し、ゲームやアニメの販売スペースを4割増やした。
「客の趣味や嗜好に合わせる」ためだ。
今春には、東京株式市場で、アニメやマンガの登場人物を扱う「萌え系」と呼ばれるコンテンツ関連企業の株価が急騰した。
市場関係者は「秋葉原のオタク文化は、日本に新たなビジネスチャンスを生みだす」と強気だ。(松原知基)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/topics/20060825et0a.htm 読売新聞 2006年8月25日(金)夕刊 いぶにんぐスペシャルFriday エンターテインメント
「アキハバラ@DEEP」好演の荒川良々
普通の役もやりたいんです
オタクの聖地、東京・秋葉原を舞台にした青春活劇「アキハバラ@DEEP」が9月2日から公開される。大企業に挑む5人組のひとりを、
個性派の荒川良々(よしよし)=写真=が好演している。
原作は石田衣良の同名小説。吃音(きつおん)のハッカー(成宮寛貴)、格闘好きのネットアイドル(山田優)ら若者5人が、
インターネット制作会社を設立。彼らが開発した検索サイトのプログラムを奪った巨大IT企業に、闘いを挑む。
荒川が演じたのは機械担当。彼自身は、「(IT操作など)全くできない。パソコンも持っていない」というアナログ人間で、
ゲームや漫画も浅く広く楽しむ程度だが、アキバ系オタクに対しては「別に嫌な感じはしていない。それはそれでいいんじゃない
でしょうか」と話す。
「5人はみんな引っ込み思案で、いじめられっ子。だけど、誰もが1個は何か秀でていてるもの。僕は何もないですけどね。
いや、あるかもしれない。だからこういう仕事をしている」
佐賀県出身の32歳。「ドラマでいやらしいシーンが出てくると静まりかえるような普通の家庭」で育った。上京後、初めて見た
同世代の演劇に衝撃を受け、オーディションに挑戦。松尾スズキに「顔で選ばれて」、松尾主宰の劇団「大人計画」に入団した。
今や独特の存在感でドラマや映画に引っ張りだこ。「やりやすいっちゃやりやすいですけど、本当は普通の役をやりたいんです」
と苦笑いしながら語った。
86 :
メロン名無しさん:2006/08/26(土) 20:26:59 ID:02fD8fDz0
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〜〜∞プーン \、..・;*;:/ ←逆賊 朝敵 売国奴 ペテン師 最重罪人
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【 ゴ ミ 】 〜〜∞プーン
東京新聞 2006年8月24日(木)朝刊 26面
TXに「電車男」「メイド」も便乗 『聖地・アキバ』 観光地に
二十四日で開業一年となる「つくばエクスプレス」(TX)は、東京・秋葉原を大きく変ぼうさせた。“オタクの聖地”と呼ばれ、
訪れる人は男性中心だった街に、TX始発駅として新たな人の流れが生まれ、「電車男」ブームなども重なって、家族連れやカップル、
女性たちが押し寄せる一大観光スポットに。
「冗談じゃなく、この一年で人の数は倍になった」。秋葉原電気街の店主は目を丸くして言う。
JR秋葉原駅の乗客は二〇〇四年度の一日平均十四万人から、〇五年度は十七万人に増えた。TX秋葉原駅の三万六千人(〇五年度平均)
も加わり、平日も大にぎわい。
近年、ゲームソフトやアニメのフィギュア、同人誌などが目当ての「オタク」と呼ばれる男性が集まる街として知られたが、
TX開業後は、訪れる人が多様化している。
その象徴が“オタク文化”の代名詞のように取り上げられる「メイド喫茶」。数店だけだったのが今は二十店以上。
客層も、物珍しさで訪れるカップルや女性が増えた。
「オタクやメイド喫茶などをメディアが面白おかしく取り上げたことに『電車男』のドラマ化が相乗し、『一度見てみよう』と
観光目的の人々が来ている」。秋葉原研究で知られる建築学者で「趣都の誕生 萌える都市アキハバラ」の著者森川嘉一郎さん(35)
はこう指摘する。
森川さんによると、「オタク」たちは本来、ゲームなどを買うのが秋葉原に来る目的で、メイド喫茶は「副次的な存在にすぎない」。
近年次々とオープンしたメイド喫茶は、物珍しさで訪れる一般客目当てで、そうした新しい店に「オタク」たちの姿は少ないという。
森川さんはこうした観光客の急増を一過性のブームとみる。「秋葉原はモノを買ってこそ楽しい街。リピーターがいるとすれば、
それはオタクになった証拠でしょう」
読売新聞 2006年8月26日(土)東京夕刊15面
[土曜ナビ]巫女 聖地アキバでプチ体験 神社側いたってマジメ
◆尼僧も静かな人気
黒髪に袴(はかま)、袈裟(けさ)に数珠。気品と神秘性が漂う巫女(みこ)や尼をプチ体験できる講座が、若い女性の
人気を呼んでいる。アニメやゲームでの「萌えキャラ」人気と無縁ではないようだが、講座内容は至ってマジメ。
彼女たちを突き動かすものは、コスプレ感覚だけなのだろうか――?
「高天原(たかまのはら)に神留(かむづま)り坐(ま)す……」
白の小袖に緋(ひ)色の袴を身につけて正座する23人の“巫女”が、祝詞の書かれた紙を目の前にかかげ、声を振り絞る。
始まって40分以上。足がしびれ、腕は小刻みにふるえ始めた。「背筋を伸ばしてっ」。時折、禰宜(ねぎ)のしっ責が飛ぶ。
東京・秋葉原の氏神「神田明神」で今月17日に開かれた「巫女さん体験講座」。袴の着方から、神社の歴史、礼儀作法
までたたき込まれる。
「足を崩して良し」。その瞬間、悲鳴に似たため息が漏れた。立ち上がろうとして、その場にへたり込んだ東京家政学院高校2年の
野部晶代さん(16)は「袴姿になりたくて参加したけど……」と足を伸ばしながら苦笑い。小山台高校2年の高橋美舞さん(16)も
「同じ姿勢を続けるのは、すごく体力がいる」と汗をぬぐった。
茶髪、マニキュア、ピアスは禁止、携帯電話も持ち込めない。応募時には志望書を、終了後は感想文を提出――。
かなり厳しい条件をつけたが、定員の倍以上の52人から応募があった。
講座は2年目。きっかけは、数年前、同神社の清水祥彦禰宜(46)が秋葉原で巫女のコスプレ姿の女性たちを目にしたこと。
「正しい姿を伝えなくては」と決意したという。
巫女人気は、1990年代に入り、アニメ「美少女戦士セーラームーン」やゲーム「サクラ大戦」などに和装のキャラクターが登場し、
火がついた。
巫女風装束のネット販売も大盛況で、伝統装束の老舗メーカー「斎藤専商店」(京都市)にも数年前からコスプレ目的とみられる
個人注文が舞い込むように。
正月は従業員の半数を巫女姿にするという秋葉原のメードカフェ「@home cafeドンキ店」の尾崎太為店長(29)も、「巫女は清純な
日本女性のイメージで男女を問わず人気」と話す。
コアなコスプレーヤーだけにとどまらず、ファッション誌を愛読するような一般女性にも人気は広がってきた。
年末年始に巫女バイトを雇う石川県の気多(けた)神社では毎年、雑誌「CanCam(キャンキャン)」に広告を出す。
昨年は50人の定員に約1000人が応募した。
ネット上でも、巫女バイトの情報交換や、巫女の歴史や神楽の解説など、コスプレとは一線を画したサイトも数多く登場している。
仏教の世界も、尼僧人気で沸いている。
京都市の笠原寺(りゅうげんじ)で80年から月2回行われてきた「一日尼僧修行」。カミソリを3回頭にあてる「おかみそり」、
大日如来を紙に写し取る「写仏」などを体験できる修行の参加者は、当初、大半が深刻な悩みを抱えた女性で、年齢層も50、60代が
中心だったが、数年前から20、30代の女性が増え始めた。かつては参加者が集まらずに中止になることも多かったが、最近は毎回、
定員の10人近くが埋まる。
「尼僧姿にあこがれて」参加したという京都府八幡市のフリーター大杉麻紀さん(32)は「日本人に生まれたのだから伝統に
触れてみたい。舞妓さんも体験したい」と笑った。
やはり尼僧体験ができる信貴山玉蔵院(しぎさんぎょくぞういん)(奈良県平群(へぐり)町)や円満院門跡(えんまんいんもんぜき)
(大津市)でも、同様の傾向があるという。
なぜ今、巫女や尼僧なのか。
2000年8月にネット上にホームページを立ち上げ、月に700件以上のメールを受ける浄土真宗の女性僧侶・川村妙慶さん(41)
(京都市)は「アニメやゲームなどで尼僧や巫女を目にする機会が増え、これまで敷居が高かった寺や神社が身近になったのではないか。
仏教の良さを広める僧侶の立場からするとありがたいこと」と話している。
写真=正座でしびれた足をほぐす「巫女さん体験講座」の参加者たち(東京・神田明神で)
写真=大日如来を写し取る「写仏」に取り組む一日尼僧修行の参加者(京都・笠原寺で)
今週のSPAでアニメのステッカーを貼ったスポーツカーのオフレポ。
関係者だけど聞きたいことある?
毎日新聞 2006年8月27日
日中漫画交流会:中国から高校生60人参加
中国と日本の高校生が漫画を通じて相互理解を図る「日中漫画交流会」(外務省主催)が27日、東京都内で開かれた。
靖国問題で冷え込む日中関係をよそに、双方の若者は漫画をきっかけに友好の輪を広げた。
中国から参加した高校生約60人は、日中交流事業の訪日団として21日から来日している高校生の代表。
これに東京や埼玉など4都県の日本の高校生約60人が加わった。
「丸出だめ夫」などの作品があり、中国東北部で幼少期を過ごした漫画家の森田拳次さん(67)らによる実演や解説に続き、
日中の高校生が思い思いの絵を描き、アドバイスを受けた。
「名探偵コナン」などは中国でも人気があり、中国の高校生から「コナンはいつ高校生に戻れるのか」といった質問も。
北京から参加した楊萱さん(17)は「日本の漫画は前から好きだった。実際に日本に来て、勤勉で法律を守ろうという意識の高さ、
清潔な街並みに強い印象を受けた」と訪日の感想を語った。
一方、鶴見女子高(横浜市)の下村茉以さん(17)は「靖国問題や反日デモがあったので、中国の高校生は日本のことを
悪く思っているのではないかと不安に感じていたが、話してみると漫画や流行への関心など同じだと思った。
これからは中国のことをもっと勉強してみたい」と話した。【成沢健一】
写真=日中漫画交流会で思い思いの絵を描く日中の高校生たち=東京都港区の三田共用会議所で27日、成沢健一写す
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060828k0000m040049000c.html
熊本日日新聞 2006年8月20日(日)朝刊8面
◎週間ベスト10=東京 本
(1)美しい国へ
安倍晋三著 文春新書 767円
(2)テレビCM崩壊
ジョセフ・ジャフィ著 翔泳社 1680円
(3)オシムの言葉
木村元彦著 集英社インターナショナル 1680円
(4)なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?
小堺桂悦郎著 フォレスト出版 1470円
(5)ヤバイぜっ!デジタル日本
高城剛著 集英社新書 693円
(6)風の谷のあの人と結婚する方法
須藤元気著 ベースボール・マガジン社 1260円
(7)赤い指
東野圭吾著 講談社 1575円
(8)オタク・イン・USA ←
パトリック・マシアス著 太田出版 1554円
(9)DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件
西尾維新著 集英社 1365円
(10)憲法九条を世界遺産に
太田光、中沢新一著 集英社新書 693円
●店からひと言
○ブックファースト渋谷店=15日調べ
「オタク・イン・USA」は米国でのオタク文化ブームを分析し解釈するまじめな本ですが、
30代前半までの若い人が関心を持って、動きが速いです。
参考:前スレ>457
『オタク・イン・USA』 パトリック・マシアス著 太田出版
http://www.ohtabooks.com/view/bookinfo.cgi?isbn=4778310020
読売新聞 2006年8月26日(土)東京朝刊30面
[教育余話]活字離れ防ぐ試みを=千葉
若者の活字離れや国語力の低下が叫ばれて久しい。幼いころは絵本や児童書に親しんでいても、中高生になると読みやすい本が
減ったり、見つからなかったりすることも要因という指摘もある。
そこで、習志野市の大久保図書館は、20歳代の司書が、ライトノベルや職業紹介本など中高生が手に取りやすい約1000冊を選んで
並べた「ティーンズコーナー」を設置した。以前は少なかった中高生の姿が図書館で目立つようになった。インターネットで本を予約
できるのも好評で、本の貸出率は約50%に上っている。
「読書の習慣のある子どもを本につなぎとめることは出来るのではないか」と同図書館の山田正治館長(56)は手応えを感じている。
若い世代の活字離れは、本人に教養が身につかないだけでなく、文化や社会も貧しくする恐れがある。大久保図書館のような地道な
取り組みが、実は国の将来にとっても、とても大切なことだと感じる。(金井源太郎)
株式新聞 2006年8月8日(火)
コラム・晴雨曇
最近、ライトノベルにはまっている。ライトノベルとは、主に10代の中高生を対象にした、漫画・アニメ風のイラストを挿絵に使った
娯楽小説である。ジャンルとしては、恋愛、SF、ファンタジー、ミステリーなどだ。テレビゲームやアニメを原作にしたノベライズ作品も
多いようだ。一方で、出版社の戦略によりアニメ化や漫画化などメディアミックス戦略で売り出しているライトノベルも多いようだ。
私は、見事なほどこの出版社の戦略にはまってしまっている。
きっかけは、友人からの推奨だった。出張が多いため、最近読んだ面白い本は何か?と人に尋ねることが多い。移動時間をいかに
快適に有意義に過ごすかが、私にとっては重要なことであるからだ。友人が奨めるその小説は、私も以前から気になっていた。実は、
息子がむさぼるように読んでいたものと一致していたからだ。息子から借りたその小説はシリーズ物になっていた。全巻読み終えた私は、
別のシリーズに突入した上に、さらにアニメと漫画になっていることも知り、レンタルショップと本屋に走ってしまった。
幻冬舎(7843・ジャスダック)。(東光)
※何の作品かは良く分からない
日経産業新聞 2006年8月28日(月)2面
角川書店のアニメ、コスト抑えヒット連発――脚本・音楽に話題性(エンタビジネス)
グループ力生かす
角川書店がアニメ事業を強化している。テレビアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のDVDソフトが今年度、業界最大のヒットになりそうな
勢いで、アニメ映画「時をかける少女」も好調。いずれも制作宣伝費を抑え、低コストでヒットにつなげる取り組みの成果だ。
原作の小説から漫画、映像作品まで一貫して手がける角川グループの強みを生かし、ネット時代の話題作りに注力している。
七月、ネット通販大手のアマゾンジャパンのDVDベストセラーランキング上位を「涼宮ハルヒの憂鬱」が占める“事件”が起きた。
DVDの販売数は八月時点で各巻八万本を超えた。「テレビアニメのDVDソフトとして、今年度最大のヒットになる」と井上伸一郎専務は語る。
ハルヒはキー局ではなく、テレビ神奈川などのUHF局で放送された。視聴範囲が限られ、低予算制作で知られる深夜放送枠だったが、
なぜここまで売れたのか。
まず原作は若者向けのイラスト付き小説ジャンル「ライトノベル」の代表作。ハルヒは二〇〇三年に角川書店主催の文学賞
「スニーカー大賞」を受賞。SF的な要素なども加味した新しいタイプの学園コメディーで、二百八十万部を販売した。
原作者の谷川流氏はアニメ版の構成や脚本にも協力。人気の原作小説を自社で手掛ける優位性を生かすことができた。
販売戦略では販売子会社の角川エンタテインメントと協力。声優は「歌が歌えること」を前提に選ぶなど、当初から楽曲販売との
相乗効果をにらんだ戦略をとった。この結果、挿入歌などはいずれもオリコンで十位以内に入るなど、関連商品の販売も好調となった。
コストをかけない話題作りも奏功。制作面では話数の順序をバラバラに放映。第一話はアニメキャラクターが出演する劇中劇から
始まるなど、あえて複雑な構成にしたが逆にこれがインターネット上で話題を呼んだ。
「制作会社の京都アニメーションの力も大きい」(井上専務)。エンディングに収録された主人公のダンスシーンが「細かいところ
まで描き込まれている」とネットで盛り上がり「ヒットにつながった」(同専務)。
七月公開の「時をかける少女」。八月、角川グループのパソコン情報誌「週刊アスキー」で、映画主人公の「紺野真琴」が表紙を
飾った。通常は芸能人が表紙を飾る同誌で、アニメのキャラクターが登場するのは初めて。自社の媒体を活用し、グループ一丸と
なって映画をPRした格好だ。
原作は筒井康隆著で、文庫で二百万部以上が売れたベストセラー小説。何度も映画・ドラマ化されてきた、角川書店を代表する
コンテンツ(情報の内容)でもある。今回のアニメ化は関連グッズ販売など含めた多メディア展開も視野に入れたとみられるが、
失敗できない宿命を背負っていた。
従来のアニメ映画のヒット作は「ドラえもん」などテレビアニメの発展型と、スタジオジブリ作品に代表されるオリジナル大作に
二分される。「超大作でなくても、きちんと予算などを管理すれば成功し、一作ずつ投資を回収できる事業モデルを構築したかった」
と井上専務は話す。
参考にしたのは〇二年公開の実写映画「ピンポン」。同名の漫画が原作の単館上映系映画だったが、脚本や音楽などが話題を集め、
ロングランとなった。今回は監督に細田守氏を抜てき。東映アニメーションで実績を積み、スタジオジブリの新作映画の監督候補にも
名前が挙がった気鋭の人材だ。キャラクターデザインには次代を担う若手を登用し話題を集めた。
一方、フィルムのプリント費用と宣伝広告費を合わせた経費は「超大作の十分の一から数十分の一」に抑えた。当初の上映館は
関東と名古屋の六館だけだったが、好評を受けて全国二十二館にまで広がり、ロングランが見込める勢いだ。
角川は漫画や小説などで原作を持つのが強み。オリジナルアニメ作品についても漫画などに多メディア展開をしやすい。
DVDや関連グッズ展開での回収もにらむが、今後は原作者の囲い込みから始まるこうした多面展開のきめ細かいノウハウをどれだけ
積み上げていけるかが、アニメ事業の一段の飛躍に向けたカギになる。 (川合智之)
【図・写真】今年度最大のヒットが見込まれる「涼宮ハルヒの憂鬱」
【図・写真】週刊アスキーの表紙になった「時をかける少女」
毎日新聞 2006年8月30日
ベネチア映画祭:開幕 コンペ部門に日本から2作品
第63回ベネチア国際映画祭が30日、イタリア北部ベネチアで開幕した。世界3大映画祭の一つ。
コンペティション部門に日本から大友克洋監督「蟲師(むしし)」と今敏監督のアニメ「パプリカ」の
2本が選ばれており、審査結果が注目される。
金獅子賞など主要各賞は、最終日の9月9日夜(日本時間10日未明)の授賞式で発表される。
「蟲師」は日本の自然の中でうごめく目に見えない生命体と、それを操ろうとする人間が織りなす幻想世界を、
オダギリジョーさん主演で描いた。
「パプリカ」は夢に入り込み人間の意識を操ろうとする陰謀によって、現実と妄想が交錯する世界を取り上げた。
原作は筒井康隆さんのSF小説。
コンペ部門には、ブライアン・デパルマ監督の「ブラック・ダリア」やアルフォンソ・キュアロン監督の
「トゥモロー・ワールド」など、日本映画を含め計21本が出品されている。
コンペ以外にも、スタジオジブリのアニメ「ゲド戦記」や青山真治監督の「こおろぎ」などが出品されており、
コンペを含め計6本の日本映画が上映される。(共同)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060831k0000m040086000c.html
日経産業新聞 2006年8月23日(水)5面
「集合実感」社会――共通心理、市場を動かす(流行ウオッチング)
情報の時代は、情報が引き金になって、人も物も情報も“集まると集まりだす”。情報が連鎖して、集合にシナジーが
かかり、急カーブを描いて集まる。
「集合実感」とは個人の実感を超えた集合の実感である。共通の興味、目的によって集まったからこその共感心理、
集まった喜びがもたらす熱気、そんな「集合実感」がマーケットを動かし始めた。テーマの力、時の力、人の力が
「場」の「集合実感力」となって市場心理を揺さぶる。
今や日本を代表するオタク文化、アキバ文化が、まさに集合実感市場である。中でもコスプレは欧米で人気が高い。
パリで開かれた第7回ジャパンエキスポは、コミケのようなマンガ・アニメ関連の物販、漫画家のサイン会、
世界コスプレサミットのフランス予選など大賑わいで、3日間で6万人を動員した。アニメ「ナルト」のコスプレイヤー、
浴衣を着たコスプレ用品店店員など思い思いの格好をした参加者が勢ぞろいし、服飾アート関係の学生も多い。
完全にポップアートの域に入りつつある。
社員旅行、運動会などを復活させる企業も増えている。アルプス電気、ユニ・チャームプロダクツ、ホンダなどがそうだ。
参加した社員の評判はよく、社会経済生産性本部が今年の新入社員に実施した調査では「会社の運動会など親睦行事に
参加してもよい」とする人が全体の82.7%で、90年の調査開始以来最高の比率になった。
週末や休日のホームパーティも人気だ。開催頻度は「3ヶ月に1度」が38.8%、「月に1度」が26.3%。男性では30代、
女性は20代の開催頻度が最も高く、理由は男性が「鍋」「スポーツ観戦」、女性は「誕生日」「クリスマス」が目立った。
人間は社会的動物なのだ。集合実感が希薄なバーチャルコミュニケーションだけではダメで、肉声の距離による仲間感の
醸成が必要なのである。
(ジャパンライフデザインシステムズ社長 谷口正和)
【図・写真】コスプレは「集合実感市場」の代表格だ
朝日新聞 2006年8月30日(水)朝刊25面
(観流06)涼宮ハルヒ いまどきの人気のツボ抑えまくり
「涼宮(すずみや)ハルヒ」の勢いが止まらない。といっても、だれそれ? と思う人が多いはず。
小説『涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)』(谷川流<ながる>著、角川スニーカー文庫)=写真=の勝ち気なヒロイン。
高校入学時のあいさつは「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、
あたしのところに来なさい。以上」。SOS団(世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)なるクラブを作り、
手前勝手な企画を立てては、周囲を巻き込むドタバタ劇を繰り広げる。
少年少女向け小説で、03年6月の発売から今年3月まで7巻累計130万部。この春からのテレビアニメ放映で人気に
拍車がかかり、半年足らずで累計280万部に達した。放映終了後も、2話ずつを収めたDVD(1巻を除く)が順次発売中で、
各巻約4万枚ずつ売れている(オリコン調べ)。
ヒットの理由を、角川書店第二編集部の坂本浩一さんは「どこからでも入れる間口の広さ」と話す。SF的設定や
ミステリー的状況が混じり合った物語が、哲学的、人生訓的ぼやきだらけの語り部役男子「キョン」の一人称で語られる。
ハルヒを筆頭に、SOS団メンバーの「キャラ立ち」ぶりもすごい。無表情で、分厚いSFの原書などを読んでいる元「眼鏡っ子」。
部室に古今東西のボードゲームを持ち込みキョンに負け続けるニヒルな二枚目。そしてハルヒから、メード服などの「制服」を
強制的に着せられる童顔豊乳の上級生といった案配。
SFやミステリーという衒学的要素にキャラクターの萌え要素、そして、だれもが一度は通過した青春。いまどきの人気の
ツボを抑えまくった物語作りには、「王道感」が漂う。キョンの口調をまねて、「学生時代のオレなら食い付くだろうさ」
と言いそうになる代物だ。(野波健祐)
参考サイト:萌え・青春…物語作りに「王道感」 涼宮ハルヒ人気絶頂
http://book.asahi.com/clip/TKY200608300189.html
日本経済新聞 2006年9月2日(土) 夕刊
さぶかるウォッチング 時をかける少女 切なさは時代を超えて
アニメ映画「時をかける少女」がヒットしている。七月の公開時に六館だった
上映館はどんどん増え、全国六十館での公開が決定。当初、都内では唯一の
上映館だったテアトル新宿では連日の立ち見。泣く者、拍手する者など観客が
作る温かい空気に包まれた。
一九六五年に発表された原作小説の設定は、過去六回の実写映像化ではほぼ
忠実に守られた。主人公はおとなしい優等生で、突然身についた時間跳躍能力を
恐れ、その跳躍も本人の意志とは無関係に起こる。「運命に翻弄(ほんろう)
される少女」像だ。
今回は思い切って旧作の主人公の姪(めい)を主役にすえた。時間跳躍の能力を
楽しみ、食べ損ねたプリンを食べるためなどの理由でどんどん活用する。明るく
元気で活動的な二〇〇六年の少女だ。制服も現代風で若者層が感情移入しやすい。
だからこそ後半の展開が切実に思えるわけだ。
旧作の主人公も三十代の「おば」として登場する。人気の高い大林宣彦監督版
(83年)の主人公と考えると、年齢がほぼ合う。まさに時をかけた作品の仕掛けも
、ファン心理をくすぐる。(瞳)
挿絵:デザイン部 田口寿一
http://www.seishinshobo.co.jp/40029.html 『アニメーションの臨床心理学』 誠信書房
著者 横田正夫 判型・頁数 A5判・332頁 本体価格 3800円 税込価格 3990円
刊行年月日 2006年8月10日 ISBNコード ISBN4-414-40029-5
◇ 解 説 ◇
世界的共感を呼ぶ日本アニメーション,その作り手たちが映し出す現代人の心とは何か。
アニメーションに精通した著者が,長年,統合失調症者に接してきた専門家としての気づきをもとに,
期待されるアニメーション表現などの臨床心理学的考察を試みた初めての書。
◇ 著 者 ◇
よこたまさお|日本大学文理学部心理学科教授,医学博士,心理学博士,臨床心理士,日本アニメーション学会会長
101 :
愛々姫:2006/09/05(火) 16:15:28 ID:wS0ktDFq0
読売新聞 2006年8月16日(土)東京朝刊15面
(連載)[パリモードと日本人](2)「渋谷109系」あこがれる
◆“アニメの着こなし”きっかけ
南国調プリントのゆったりしたワンピース、ピンクや紫、ヒョウ柄などを組み合わせた派手な装い、帽子からブーツ、
バッグまで白一色で統一したスタイル――。モデルが登場するたび、舞台を取り囲む約8000人の若者から歓声が上がり、
手にしたデジタルカメラのフラッシュが光った。
7月8日、パリ郊外のノール見本市会場。アニメや漫画などを集めた日本のポップカルチャー展「ジャパンエキスポ」の
催事として、東京の若い女性に人気のファッションを紹介する「東京スタイルコレクション」が開かれた。
同コレクションは、ショーと携帯電話サイトでの洋服販売を連動させた消費者参加型ファッションイベントを東京で
開いているゼイヴェル(東京)が企画。アルバローザなど若者に人気がある東京・渋谷の“109系ブランド”が参加した。
モデルには、パリでは「カミカゼ・ガール」という題名で公開された映画「下妻物語」に出演した土屋アンナさんらが登場。
軽快なリズムにのって、今年の秋冬物ファッションを披露した。
パリ在住の女性(22)は「フランスにはないデザインと着こなし。とってもクールだった」と興奮気味に話した。
同社社長の大浜史太郎さんは「予想以上の盛り上がり。フランスの若者は、日本のファッションやモデルを、アニメと
同じように、かわいくて、楽しいものとして興味を持っているようだ」と話す。
ジャパンエキスポは1999年、パリに本拠を置くユーロジャパンコミックという団体が始めたイベントだ。フランスの若者に
人気の日本の漫画やアニメを紹介することが目的だが、年々規模を拡大。今年は、ゲームコーナー、メードカフェなど
約300店が出展した。
メードカフェの前には行列ができ、眼鏡姿の男性が10冊、20冊単位で漫画本を購入する。3日間の会期中の来場者は、
過去最高の約6万人にのぼったという。
その中で、今回初めて開かれたのが、日本の若い女性向け雑誌などで紹介され、実際に多くの女性が身に着けている
洋服を見せる「東京スタイルコレクション」だった。
ユーロジャパンコミック広報担当の西山健二さんは開催理由を「日本のアニメや漫画を見てきたフランスの若者の関心は、
物語の中で紹介される洋服や風俗へと向き始め、さらに一般の生活スタイルへと広がっている」と語る。
世界のファッション界に影響を与えるインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙のスージー・メンキス記者は
今春来日した際、東京で見たいものとして、「東京スタイルコレクション」を挙げた。
アニメ、漫画に続き、日本の若い女性の着こなしが、世界中の心をつかむ日も、そう遠くないのかもしれない。
写真=男性も女性もモデルが登場するたびに歓声が上がりフラッシュがたかれる(「東京スタイルコレクション」で)
日本経済新聞 2006年9月1日(金)夕刊1面
フランス印象派ヌーボー(上)21世紀のジャポニスム――「MANGA」若者を魅了。
十九世紀後半のフランスではジャポニスムと呼ばれる日本ブームが巻き起こり、浮世絵はマネやゴッホら印象派の画家に
大きな影響を与えた。今、フランスの若者が夢中になる日本文化はアニメ。「MANGA」「OTAKU」といった言葉を使い、
書店では「NANA」「NARUTO」など日本漫画の翻訳本に群がる。
この夏、日本のポップカルチャーを紹介する「ジャパンエキスポ」がパリ郊外で開かれた。三日間で集まった若者は
五万六千人。目当てはアニメだ。会場では思い思いの漫画やゲームソフトの主人公に成り済ましたコスプレ姿が目に付いた。
ベルギーの生花店で働くオリビヤ・ボダールさんは長い髪のかつらをかぶり、かわいらしいお姫様の格好。「衣装は自分で
作った。日本のアニメは絵がきれいで大好き」と語る。パリの高校生、アルトム・ギルボー君も自作の赤と黒のマントをまとう。
「日本の漫画は百冊以上読んだ。ストーリーが面白くてやめられない」と興奮気味だ。
フランスには日本の漫画を扱う出版社が約二十社あり、毎月百タイトル以上が出版されている。イベントを企画した
ユーロジャパンコミック(本部パリ)の鳥海利香代表は「フランスの漫画は教育的な内容が多い。日本の漫画の主人公は
失敗もするので、身近に感じるようだ」と人気の理由を語る。
フランスの若者を魅了する日本のアニメ。後世の人々はこの現象を二十一世紀のジャポニスムと呼ぶのだろうか。
◇
二十九日、神戸で始まる「オルセー美術館展」(来年一月、東京に巡回)を前に印象派の時代と現代のフランスをつなぐ。
【図・写真】ジャパンエキスポで日本アニメなどのキャラクターになりきる若者たち(パリ郊外)
http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/3179471/s/ 『萌えわかり!戦国時代ビジュアルガイド』 立花晶 他
販売価格:1700円 (税込) 発行年月:2006年09月 発売元:モエールパブリッシング
ISBN:4903028925 JAN:9784903028927 9月25日発売予定
【内容】
◆第一章
「諸国漫遊の旅」全国各地の有名武将を萌キャラで再現! 日本を「各道」ごとに分類し、北から南へと三人のキャラ
(信長子、秀吉子、家康子)が紹介していきます。その土地土地のエピソードを平易な会話形式で解説する一方、
情報データベース 的な活用もできるように石高や特産品や方言、また主要な合戦や有名人などをまとめています。
◆第二章
前作「萌えわかり! 自衛隊ビジュアルガイド」の被服カタログの流れを組み、戦国時代の代表的な衣装を萌キャラに着せて
解説します。さらに、城や具足、各種兵器類などを詳細図とともに解説。戦国時代を知るため のちょっとした知識を紹介します。
◆第三章
戦国時代を読み解く10の合戦について、わかりやすい作戦展開図をもとに解説 します。その他、情報データベースとしても
活用できるように、合戦参加武将や参加兵力
などの情報も掲載します。その他、漫画、各種コラムを満載!巻末にはおまけゲーム付き!
読売新聞 2006年9月5日(火)東京朝刊19面
漫画・アニメの「ノベライズ」活況 原作知らずとも楽しめる世界
◆一小説として表現追求
漫画やアニメなどの小説化=「ノベライズ」分野が活気づいている。「漫画を活字にしただけ」と、長くまともに評価されてこなかったジャンルだが、
近年は、実力派作家が次々とノベライズを発表するなど、従来にない質と広がりを獲得しつつある。(石田汗太)
■実力作家が参入
8月1日に同時発売された西尾維新の『アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』(集英社)と、『アナザーホリック ランドルト環エアロゾル』
(講談社)が、合計35万部と快調だ。それぞれ、大ヒット漫画の『DEATH NOTE(デスノート)』(大場つぐみ原作、小畑健画、集英社)と、
『×××HOLiC(ホリック)』(CLAMP作、講談社)をノベライズしたもの。若者に人気の西尾氏は講談社ノベルスの“秘蔵っ子”作家。
ライバル関係にある大手出版社の人気漫画を同時に小説化したことで、出版界を驚かせた。
「僕自身、両方の漫画の大ファンなので、(依頼を)断る理由がなかった」と、西尾氏は語る。「名だたる原作なのでプレッシャーはあったが、
僕自身が大好きだから、(作品の質については)誰よりも厳しい目を持っている。僕にしかできないノベライズになったと思う」
80〜90年代ごろまで、ノベライズはあくまで原作ファンが追体験として楽しむもので、小説としてきちんと評価されることはまれだった。
が、2000年代になると、漫画・アニメ世代の実力作家が、自分の好きな作品へのオマージュとしてノベライズを手がけるケースが増えてくる。
福井晴敏の『A(ターンエー)ガンダム』(『月に繭 地には果実』と改題、幻冬舎)や、宮部みゆきがゲームを小説化した『ICO 霧の城』(講談社)
などが好例だ。今回の西尾作品も、その流れの上にある。
なぜわざわざ他人のキャラクターを借りて?とも思うが、西尾氏は「オリジナル作品もノベライズも、小説の面白さを追求する意味では全く同じ」
と屈託がない。集英社側で西尾氏を担当した野村武士・jBOOKS編集長は、「世代的な意識の変化もあるだろうが、例えば『三国志』や『水滸伝』だって、
昔からいろいろな作家が繰り返し書いている。それと近い感覚では」と語る。
今回の仕掛け人の一人である太田克史・講談社ファウスト編集長は、ノベライズとは「原作への敬意ある挑発」だと語る。「異なる表現を小説に
“変換”する作業は、いわば一流クリエイター同士の真剣勝負。オリジナル作品とはまた異なる、新たな表現の実験場だと思う」
■今秋「こち亀」も
ライトノベルに詳しい文芸評論家の細谷正充氏は、「最近のノベライズは、コミックマーケットに代表される同人誌文化が背景にある」と指摘する。
「今回の西尾作品もそうだが、同人作品に多い『二次創作(パロディー)』を商業作品でやっている感じ」。原典をダシにして“遊ぶ”ことに、
書き手も読み手も抵抗がなくなっているのではないかという。
一方、きちんとした創作姿勢で書かれたノベライズは、一個の小説作品として十分評価できることは指摘しておくべきだろう。
西尾作品も、原作を知らずとも楽しめるクオリティーで、ノベライズの現代的水準を示していると言える。
10月には「週刊プレイボーイ」で、大沢在昌、逢坂剛、石田衣良ら有名ミステリー作家が、秋本治の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を
ノベライズする連作が始まる。この分野が、いわゆる活字離れ世代にとって「読書への入り口」になっていることも無視できない。
新たな小説ジャンルとして、積極的に認める時期に来ているのかも知れない。
〈ノベライズ〉
漫画やアニメのノベライズが本格化したのは1970年代以後で、『宇宙戦艦ヤマト』(石津嵐著、豊田有恒原案、1974)が一つの原点とされる。
90年代には集英社が「JUMP jBOOKS」を創刊、講談社の『金田一少年の事件簿』小説版(既刊9冊)が累計487万部を記録した。
各社のライトノベル系文庫でも、ゲームなどのノベライズに人気作が多い。
写真=西尾維新氏が同時刊行した「DEATH NOTE」ノベライズ(右)と「×××HOLiC」ノベライズ
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20060905bk07.htm
日本経済新聞 2006年9月6日(水)夕刊7面
西尾維新(ベストセラーの裏側)
「DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件」
原作マンガ、小説で補う
マンガ文化全盛の日本では、マンガが映画やテレビドラマの原作となることがしばしばある。昨今は、マンガを原作とした
小説も増えている。
集英社が八月に刊行したミステリー小説『DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』は、少年向けマンガ誌
「週刊少年ジャンプ」に今年五月まで連載されていた「デスノート」(原作―大場つぐみ、絵―小畑健)をノベライズ(小説化)
した作品。発売後一カ月間で、発行部数は三刷二十五万部に達している。
原作マンガは単行本十二巻累計で発行二千万部以上という大ヒット作品。今年は六月と十一月に実写版映画が公開。
十月にはテレビアニメ版の放映も始まる。マンガを核に様々なメディアで展開する「デスノート」は、現代日本のメディアミックス
展開を象徴する。
ノベライズの話が起こったのは二〇〇四年秋。ターゲットを高校生から二十代に定め、編集と二人の原作者が一も二もなく
「この人にぜひ」と依頼したのが、西尾維新だった。しかも西尾は大の「デスノート」ファン。話はすんなり決まった。
「ロサンゼルスBB殺人事件」は、原作では事件名が一度登場するだけで事件そのものの描写はない。つまり原作を補う話として、
小説が存在することになる。集英社「j‐BOOKS」編集長の野村武士氏は「原作の設定とキャラクターを使えば、後は自由に筆を
ふるってほしいと依頼した。その結果、完成度の高い小説が仕上がってきた。原作の雰囲気も損ねていない。著者が考えた
トリックの妙には、私たちもびっくりした」と話す。トリックの称賛や続編の要望など読者の反響もいい。
野村氏は「こうした作品で活字に親しむ若者は増えている」と話す。マンガのノベライズは活字離れにも効き目があるようだ。
わざと痕跡を残す――そんなことがあるだろうか?普通に考えれば、自分にとって不利な証拠を、わざわざ、意図的に現場に
残すなんて、ありえない……いや、違う、あるのだ。
日刊スポーツ 2006年9月2日(土)
週刊テレビライフ アニメ 日本の文化、今や週に90本
テレビアニメの世界がすごいことになっている。NHK、民放キー局で週約90本ものアニメが放送され、年々増加傾向にある。
63年に国産の連続テレビアニメ「鉄腕アトム」が登場して以来44年。アニメというと、子供向け、ファミリー向けのイメージが
あったが、最近は深夜帯でも数多く放送され、内容も多様化している。最近のテレビアニメ事情を紹介する。【林尚之】
現在、地上波では週約90本のアニメが放送されているが、衛星放送などを含めると軽く100本を超える。業界関係者の間では
ここ数年、「今年こそ増加傾向に歯止めがかかるだろう」との見方が出ていた。しかし、その予測はことごとく外れてきた。
アニメの専門雑誌「アニメージュ」の松下俊也編集長は、増加の理由として「アニメはビジネスになるという印象が強くなり、
ソフトメーカーなどがアニメ制作に新規参入している」と話す。多チャンネル化の中で、コンテンツ確保には実写のものより
アニメの方が手を付けやすいこともある。さらには、アニメなどの採算ラインは実写のDVDは数千本売れれば上出来だが、
固定ファンがついてるアニメの場合は1万本を販売するのも難しくないという背景もあるという。
かつては「機動戦士ガンダム」などのようにオリジナルのアニメも多かったが、最近は原作ものが主流を占めている。
「週80本、90本になってくると、オリジナルで勝負するのは物理的に難しい。原作も大部数の雑誌だけでなく、マニアックな
雑誌までシフトが広がっている」(松下編集長)と指摘する。
アニメは子供向け、ファミリー向けのイメージが強かったが、深夜帯でも放送されるようになり、内容も多様化している。
「刺激的な描写のものも増えている。時間帯が遅くなればなるほど、その傾向が強い」という。また、放送される本数は
増えているが、以前のような爆発的なブームを呼ぶ作品は少ない。松下編集長は「マニアックな深夜アニメと、幅広い層に
見られるアニメと2極化が進んでいる。本数も減ることはないでしょう」と予測する。
(以下、年表・放送作品等・略)
日刊スポーツ 2006年9月9日(土)
アニメ「エヴァンゲリオン」10年ぶり新作製作
社会現象にもなった90年代を代表するアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の新作映画が10年ぶりに製作されることが
8日、分かった。「エヴァンゲリオン 新劇場版 前編」(07年7月公開)「−中編」(08年1月公開)「−後編+完結編」
(08年6月公開)の全4部作。
前、中、後編はテレビシリーズ26話を描き直すもので原画を一部再使用するが、音や背景を撮り直し、ほぼ新作に近い形になる。
当時、ラスト2話は「終わり方が納得できない」と物議を醸した。劇場版も2作製作されたが、ファンの間で議論になっていた。
そんな声に応えるため「−後編+完結編」は完全な新作で、ラスト2話を中心にきちんと最後まで描くという。
「−前編」は既に映画監督の樋口真嗣氏(40)が新作絵コンテを完成。3DCGなど最新技術を駆使して製作される予定だ。
「エヴァ」は侵略を試みるエイリアンに、巨大ロボット兵器を操って立ち向かう若者の苦悩と成長を描く作品。
その経済効果は1000億円以上といわれる。関係者は、このタイミングでの新作製作の理由について「庵野(秀明)監督が
エヴァブームのほとぼりが冷めるのを待っていたため」と説明している。
http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/p-et-tp1-20060909-87383.html
サンスポ 2006年09月09日 更新
見なきゃダメだ!あの「エヴァ」が10年ぶりに映画で完結
「セカンドインパクト」「人類補完計画」など謎の言葉で社会現象にまで発展したアニメ映画「新世紀エヴァンゲリオン」が
約10年ぶりに復活することが8日、分かった。来年初夏を皮切りに、前・中・後編と完結編の4部作で公開。前回と同じく
庵野秀明氏が監督を務める。とくに完結編では、前作でさまざまな論争を巻き起こしたラストに真の決着をつけるといい、
ファンの間で大反響を呼びそうだ。
◇
あの「エヴァ」が復活−。10年前に同アニメが巻き起こした空前の大ブームは、誰もが記憶に残っていることだろう。
謎の敵・使徒に立ち向かう少年少女3人の成長物語に加え、ちりばめられた数々の謎や伏線で爆発的人気を集めた同アニメシリーズ。
テレビ東京で平成7年10月4日から翌年3月27日まで夕方に放送されたが、最後の25話と26話の製作が間に合わず、主人公の
精神世界を描いて終了。平成9年3月に公開された劇場版映画も製作が間に合わず、未完のまま公開された。同年7月に完成版が
公開されたが、ファンの間では不可解ともいえる結末に賛否両論が沸騰した。
こうしたブームを背景に、この2本と10年公開の1本を合わせた映画3部作の興収は計45億円に上り、関連グッズも驚異的な
売り上げを記録。結末をめぐるネット上でのファンの論争は、現在のネット掲示板「2ちゃんねる」を作り出すきっかけにもなった。
一方、同アニメのヒロイン、綾波レイのフィギュアなどが東京・秋葉原を中心に出回ったことからオタクたちが集まり、
秋葉原が現在の“オタク都市”の顔を持つようになったともいわれている。
庵野監督は、想像以上の反響に戸惑い、これまで続編の製作を避けてきた。だが、10年の歳月が過ぎる中で徐々に考え方を変え、
「きちんとしたラストを提供したい」と完結編の製作を決意。同映画の大月俊倫プロデューサーも「ファンの間で消化不良で
終わっていたラストに半分答えつつ、半分いい意味で裏切りたい」と新たなラストを描くことで、現在まで続く論争に決着を
つけるつもりだ。
前・中・後編はテレビシリーズ(全26話)の24話までを中心に、登場人物の設定、背景などを3分の1以上変え、新作カットを
付け足して大幅リニューアル。完結編は完全なオリジナル版となる。絵コンテは「日本沈没」の樋口真嗣監督が担当。
「エヴァンゲリオン 新劇場版 REBUILD OF EVANGELION」のタイトルで、今月中旬から本格的に製作が始まる。
★衰えぬ人気
ブームから10年近くたった今でもエヴァンゲリオン人気は健在だ。原作コミック(角川書店)は既存10巻で累計1500万部を突破。
ビデオ、DVDは累計450万枚を販売し、総売り上げは約300億円。秋葉原では綾波レイのコスプレ姿をした女性が、いまだに
後をたたない。最近ではパチンコやスロットなどにも登場してファン層を広げており、関連グッズの総売り上げは1000億円を
超えたともいわれている。
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200609/gt2006090902.html
日刊スポーツ [2006年9月10日8時24分 紙面から]
政界一のオタク麻生氏アキバで1番人気
自民党総裁選に立候補した3候補による全国遊説が9日、東京・秋葉原で始まり、政界随一の漫画好きで知られる
麻生太郎外相(65)が「オタクの聖地」で圧倒的支持を集めた。麻生氏は漫画「キャプテン翼」や歌手椎名林檎の
名前を挙げながら「日本のアニメや音楽、ファッションはアジア中に広がっている」と、サブカルチャー論を展開。
安倍晋三官房長官(51)もかすむ声援を受けた。ネットでは麻生氏の応援サイトが続出、オタク支持率ならダントツだ。
「自称『秋葉原オタク』の皆さん、ありがとう」。安倍氏、谷垣禎一財務相(61)に続き最後にマイクを握った麻生氏の
「つかみ」に、いきなり野太い声援が起きた。漫画好き、サブカルチャーの知識も幅広い「政界一のオタク」麻生氏。
総裁候補として最初の街頭演説は、得意分野の話題に終始した。
まずはアニメ。「『キャプテン翼』は、中東では『キャプテン・マージド(翼)』と呼ばれ、放送されている。
日本がサマワに送った給水車にもマージドのシールが張られていたので、襲われなかった」。続いて音楽。
「米タイム誌の表紙に椎名林檎が載った。Jポップは世界に広がっている。我々の世代はプレスリーを歌うのに英語を
覚えなくてはならなかったが、今はアジアのカラオケで日本の歌は日本語で歌われている。だからアジアで日本語が通じる」。
麻生氏は「アジアで日本が孤立しているといわれるが、日本のアニメ、Jポップ、ファッションの『3J』はアジアに広がる。
歌舞伎よりサブカルチャーの方が、よほど日本のイメージだ」と、持ち時間のほとんどを文化論に費やした。
拉致問題解決への意欲を示した安倍氏、消費税率10%への理解を求めた谷垣氏に比べると、場所柄、話題の内容も手伝ってか、
拍手は麻生氏が最も大きかった。
都内の大学院生(27)は「麻生さんは話が面白い。場所によって内容も変えるし、引き出しが多い。総裁選がネットで
投票できるならダントツでしょう」。別の男性会社員(28)は「麻生さんは話がうまい。安倍さんは、靖国参拝するか、
消費税を上げるかにしてもあいまいで、納得できない」。アキバ勢力の支持率は「麻生氏」でほぼ一致した。
総裁選レースは安倍氏の勝利が“確定”しているが、インターネット上の人気は麻生氏が独走。応援ブログやサイトも
多数あり、街頭演説後、ネット上の掲示板には「おれたちの太郎はやっぱりすごかったぜ」などの書き込みが相次いだ。
いくらアキバ人気が高くても安倍氏の勝利は揺るがず、麻生、谷垣両陣営は2位狙いだが、麻生氏にとってオタク勢力の
支持は「今後」をにらむと、意外と侮れないかもしれない。
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060910-87898.html
http://www.asahi.com/international/update/0912/013.html 朝日新聞 2006年9月12日(火)夕刊掲載
極寒のロシア・サハ共和国 若者が日本向け雑誌計画 (極寒の地から日本に熱視線)
国土の4割が北極圏にあり、世界一寒い国といわれるロシア・サハ共和国。この国を日本人にもっと知ってもらおうと、
大学生らが日本向け雑誌の編集に挑んでいる。サハ政府からの補助も受け、10月にも完成予定。
現地では、アニメやポップスを通じて日本に親近感を持つ人も多く、日本へ注ぐ視線は熱い。
首都ヤクーツクの中心地から少し離れたアパート群の一室。芸術系の大学を目指すアレキサンドル・スウエシニコフさん
(19)の自宅に、編集長でヤクート国立大に通うダビドフ・イゴールさん(19)ら、雑誌作りの仲間10人ほどが集まる。
パソコンの画面には、インターネット経由でダウンロードしたアニメが映し出され、壁には「新世紀エヴァンゲリオン」
など日本アニメのポスターが何枚も張られている。
旧ソ連時代、同共和国では外国人の入国が制限されていた。だが、ソ連崩壊後、日本のサブカルチャー情報が流入。
96年ごろから、「セーラームーン」や「ポケットモンスター」など日本のアニメがテレビ放送され、人気に火がついた。
イゴールさんは「こんな完成度の高いアニメを作る日本人はどんな民族なのか、たくさんの若者が日本に興味を持つ
きっかけになった」と目を輝かせる。
ヤクート国立大の日本語講座には60人ほどが学び、学内でも人気科目。最近は、浜崎あゆみのファンクラブもロシアで
初めて設立されたという。
スウエシニコフさんは「日本はモスクワよりずっと近い。僕らにとって最も身近なあこがれの先進国なんです」と話す。
雑誌には、アニメの主人公に扮して競う今秋の「コスプレ」大会や、サハ最大の催しである夏至祭りの様子、
馬肉を使った民族料理の紹介記事などを盛り込む。
一方通行の日サ関係から、相互交流へ。そんな思いを込めた雑誌名は、日本語の音そのままの「レンメイ」。
イゴールさんらアニメファンのサークル「アニメ連盟」と、同時に日サ両国の結びつきをイメージした。
雑誌はサハ政府から6万ルーブル(約24万円)の援助を受け、日本と国内向けに2誌作る。国内向けは1000部発行を計画。
日本での発行に向け、日本側のサポートも求めている。 (秋山惣一郎)
写真=日本向け雑誌の編集メンバーたち。壁には日本のアニメのポスターが一面に=ロシア・サハ共和国のヤクーツクで
(上田幸一撮影)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/news/20060908dde012040026000c.html 毎日新聞 2006年9月8日 東京夕刊
特集ワールド:すごいことに!なっている。 女性のオタク
◇乙女の秘め事−−バレたら仕事に支障、でも「ときめきたいの!」
アニメや漫画の人気キャラクターを追いかける日本の「オタク」。今や英語にもなり、世界に認知されたが、男性だけでなく女性の
オタクも増えている。キャラクターへの恋心を募らせる、乙女たちの「オタク最前線」をのぞいてみた。【野島康祐】
◆彼氏とは別物
東京・池袋の高層ビル「サンシャイン60」の真向かいに、同人誌やアニメのDVD、キャラクター人形などのオタク商品を集めた
10店ほどが並ぶ一角がある。誰が名付けたのか、通称「乙女ロード」。週末ともなると、女性の買い物客で大にぎわいだ。
だが、オタクの「聖地」と言われる東京・秋葉原とは雰囲気が違う。店の様子こそ変わらないが、キャラクター衣装の女性などは
見かけない。
ある日の午後、乙女ロードに近い喫茶店に、オタクを自認する女性3人に集まってもらった。ジーパンやスカート姿の、ごく普通の
女性たちだ。しかし、「写真撮影は厳禁、名前も匿名」が条件。「周りにバレるのがいや」というのが理由である。
まず、ちょっと意地悪に、なぜオタクと知られたくないのか聞いてみた。デザイナー(21)は「オタクって、印象が悪いでしょ。
会社ではフォーマルな服を作っていて、職場や取引先はお堅いんです。バレたら絶対、仕事に差し障りが出る」。学生(22)も
「学校でオタクの話が出たら、知らんふりして聞き流しています」とひた隠しだ。
アニメやゲーム、コミックのキャラクターに抱く恋心。「生身の男にはときめかないの?」と首をかしげると、公務員(27)が
答えてくれた。
「実は私、彼氏がいます。嫌われるかなと思って、オタクであることは隠していますけど。でも、ゲームのキャラクターだって
胸をときめかせてくれる。彼氏から得られるものとは全く別物なんです。男性だって、女性アイドルに胸がときめくことがあるでしょう?
私の場合、それがたまたま、(二次元の世界の)キャラクターなんです」
◆電話でキャラと会話も
実はこの3人、携帯電話でキャラクターと恋愛を疑似体験できる有料ゲーム「マージナルプリンス」(月額315円)にはまっている。
大西洋の孤島にある学校に通う10代後半の「イケメン生徒」と、携帯電話で会話しながら恋愛ムードを高めていく−−という内容だ。
昨年8月の開始以来、約4万人が登録する大ヒットとなった。
恋仲になりたいキャラクターや電話してほしい時間帯などを設定しておくと、ある日、電話がかかってくる。「あ、ぼくだけど……
元気にしてる?」とささやいたり、「バレンタインにチョコをくれてありがとう!」と話しかける。声はアニメなどで活躍する声優だ。
通信会社が考案した音声認識技術を活用して、約50通りの会話パターンがあり、気持ちのこもった返事をすると、次第に会話の中身が
恋人のようになり、1〜2分ぐらいの会話を楽しめる。
乙女のオタクを狙った市場も、広がりを見せている。
今年7月、乙女向けアニメの世界を紹介する季刊誌「ニュータイプ・ロマンス」(角川書店)が発売された。田島寛子編集長は
「アニメ作品も明確に女性層をターゲットにしたタイトルが急増している。熱心な女性アニメファンに向けて発信する『新乙女雑誌』の
ニーズが大いにあるのでは」と語る。
「マージナルプリンス」を仕掛ける会社も今年1月、東京都内でイベントを開き、全国から2000人が集まった。10月からのテレビ
アニメの放映も決まり、大手アニメ制作会社、GDH(本社・東京)の石川真一郎社長は「深夜枠の放送だが、25歳以上の女性は
ターゲットになり得る。10〜20年後を見据えてシリーズ化し、長い目で育てていきたい」と自信を持つ。
>>116 続き
◆品ぞろえも豊富
乙女たちの世界で、「この人のおかげで買い物ができる」と信頼を集める女性店員がいる。東京・秋葉原にあるゲームソフト販売店
「メッセサンオー」の女性向け責任者、菊地抄子さんだ。ゲームのほかにもオタク女性が喜ぶような同人誌やDVDアニメなどの
品ぞろえを手がけ4年。当初20種類ぐらいしかなかった女性向け商品は、いまや3000種類もある。
オタクを自認する菊地さんは会社帰り、人目を気にしながらキャラクターグッズを買うのが嫌だった。「女の子が好きなグッズを
買えるように」と品ぞろえを増やしたところ、インターネットや口コミで広まり、乙女ロードと並ぶ人気を集めるようになった。
登録した5万人のうち、約2000人が月に1度は足を運ぶ。このうち約500人は、1回の買い物で人形、コミックなどに3万円以上
使うそうだ。菊地さんは「お客さんはみんな仲間のようなもの。オタクの世界をあれこれ言う人がいるけど、別に分かってもらえ
なくたって構いませんよ。誰にも言えない、秘密めいた雰囲気がいいんです」とキッパリ。オタク乙女の心を代弁しているようだった。
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◇!オタクって何
多くの時間と資金を使って、アニメや漫画、ゲーム、芸能人などを愛好する人たちの総称。80年代前半にコラムニストの中森明夫氏が
命名したとされる。自室に引きこもって趣味に没頭し、世の中と交われない人間と誤解されることが多く、はた目を気にして
「私はオタクだ」と名乗り出ることは少ない。一般的に、切手や骨とう品などの収集家はコレクター、マニアと称されるが、
オタクとは呼ばない。本やテレビでヒットした「電車男」は「アキバ系」オタク青年が純愛するストーリーだ。
◇乙女−−人目気にする/男性−−我が道を行く
野村総合研究所は昨年10月、オタク市場を分析したリポート「マニア消費者市場」調査を発表した。04年8月、インターネットで
18歳以上の男女1万3人を対象に、コミックやアニメ、ゲームなど12分野に市場価値があるか調べた結果、12分野の市場規模は172万人、
4110億円となった。同総研はこのうち、乙女のオタクが熱を入れるのはコミック、アニメ、芸能人(ファン活動)、旅行、
ファッションの5分野と判断。各分野の男女の内訳を半々と仮定すると、乙女市場の規模は50万人、1000億円強という計算になる。
調査にあたった北林謙・主任コンサルタントは「オタクというのは、あるものに一定の時間と金額をつぎ込める人たちのこと。
だから、急激に市場が発展したり、しぼんだりすることもない」と分析する一方で、「ビジネスチャンスがたくさん転がっているか
というと、その判断は難しい」と話す。
オタクの女性と男性との間に、違いはあるのか。浜銀総研の河合良介主任研究員は「女性のオタクは人目を気にする傾向が強い。
だから、オタクに見られないよう、普通のファッションにお金をかけたりする。他のオタクが評価しないものは興味を持たない」と
分析する。
一方、男性のオタクについては「我が道を行く、ですね。ファッションもむとんちゃくだし、人の評価は関係なくて、お金の使い方も
一点集中。だから、50万円もするようなフィギュア(人形)を平気で買う」というパターンだそうだ。
写真=オタクの女性が買い物に集まる「乙女ロード」。週末は大にぎわいだ
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2006/09/10/03.html スポーツニッポン [ 2006年09月10日付 紙面記事 ]
堂真理子アナ メイド服で萌え舞台
テレビ朝日アナウンサー約50人が出演する舞台「voice5リターンズ」(東京・草月ホール、9月23、24日)の稽古が9日、
都内で行われ、日本初の女性総理大臣役・武内絵美アナ(29)らが熱演を披露した。人気女子アナの“競演”も見もので、
堂真理子アナ(24)は総理の秘書役ながらなぜかメイド服。「きょう初めて着てみて衝撃を受けた。秋葉原に行って研究したい」と
意欲満々。武内アナからは将来の政界進出に「(興味が)なくもない」とドッキリ発言が飛び出した。
写真=舞台「voice5リターンズ」の稽古に臨んだ(左から)河野明子、武内絵美、堂真理子の各アナ。堂アナはメイド姿を披露
産経 2006年9月11日
アニメ「おじゃる丸」原案者、マンションで飛び降り自殺
NHK教育テレビの人気アニメ「おじゃる丸」の原案者で漫画家の犬丸りんさん(48)=本名・山崎典子=が、
東京都武蔵野市の14階建て自宅マンションから飛び降り、死亡していたことが11日、分かった。
「仕事に悩んでいる」という内容の母親にあてた遺書があったことから自殺とみられる。警視庁武蔵野署は関係者から
事情を聴くなど詳しい経緯を調べている。
調べでは、10日午後1時半ごろ、武蔵野市吉祥寺本町のマンションでドスンという音を住民が聞き、ベランダに出たところ、
隣の5階建てビル屋上に倒れている犬丸さんを見つけた。犬丸さんは病院に運ばれたが全身を強く打っており、まもなく死亡した。
遺書はマンション屋上に置かれたバッグの中から見つかった。屋上には約1・2メートルのフェンスがあり、同署は犬丸さんが
フェンスを乗り越えて飛び降り自殺したとみている。
http://www.sankei.co.jp/news/060911/sha011.htm ※朝日、日経等、他紙でも記事あり
読売新聞 2006年9月13日(水)東京夕刊18面
コナンが指南、子どもの安全 人気アニメで防犯キャンペーン
人気アニメ「名探偵コナン」の製作に参加するテレビ局や出版社などの各社が、子どもたちに、
犯罪から身を守る知識や判断力を培ってもらおうと、コナンのキャラクターを生かした防犯キャンペーンを
展開することになった。作品の登場人物の一員になって、犯罪への対処法を考える「推理力向上テスト」などを
テレビや雑誌などに掲載するほか、警察の防犯イベントなどにも協力する。今月15日には、コナンの着ぐるみが、
警視庁のマスコット「ピーポくん」と協力の覚書を交わす式典も開催される。
このキャンペーンはテレビアニメ化から今年が10年目にあたり、映画公開も10作目となるのを記念して、
「名探偵コナン製作委員会」(読売テレビ、小学館、日本テレビ、東宝など)が警察庁や警視庁に協力を申し出て
実現することになった。
「推理力向上テスト」や「防犯状況判断テスト」は、テレビ番組やマンガ雑誌、インターネットのホームページ上で
放映・掲載される予定。「同級生が恐喝されている現場に出くわしたら」「知らない人に、道を聞かれて一緒に車に
乗ってほしいと言われたら」などという場面を、コナンと行動をともにする「少年探偵団」の一員として考え、
危険を察知する能力や判断力を養ってもらおうという試みだ。
このほか、親子で身の回りの安全について考えてもらうパンフレットを配布することなども検討しており、
来月11日から始まる「地域安全運動」のイベントにも、コナンを登場させる。
写真=子どもたちの防犯を呼びかけることになった「名探偵コナン」((c)読売テレビ)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20060913i408.htm
朝日新聞 2006年9月13日(水)朝刊27面
謎解けるか「真の完結編」 「エヴァンゲリオン」再映画化
90年代後半に大ヒットしブームを巻き起こしたアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」が、再映画化される。
生みの親である庵野秀明監督が95〜96年のテレビシリーズを基に、新作カットも加えて4部作に再構成。
テレビ版とも97年の劇場版とも違う結末を描く。謎をはらんだまま終わり「神話化」された「エヴァ」だが、
「今度はきちんと決着をつける。真の完結になる」と大月俊倫プロデューサーは話す。(小原篤)
「テレビ版のようにメタフィクション的な終わり方でけむに巻いたり、劇場版のように世界が終末を
迎えるような不条理なラストにしたりはしない。エンターテインメント志向で、企画当初の構想に近いラスト。
ずっとやりたかったが、監督がようやくその気になってくれた」と大月さん。
「エヴァ」は、形も能力も様々な正体不明の敵「使徒」を倒すため、国連の特務機関「ネルフ」によって
「汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン」のパイロットに選ばれた少年少女の闘いと苦悩を描いた物語。
設定やデザインの斬新さ、トラウマ(心の深い傷)ゆえに対人関係に苦しむ心理描写などと並んでファンを
引きつけたのが、劇中にちりばめられた数々の謎だ。だが使徒の正体、人類との関係、ネルフの本当の目的と
いった謎に明快な答えを示さないまま放映が終了。ファンの間で熱い論議が起こった。
テレビ版のビデオ・DVD売り上げは累計450万枚、今も連載中のマンガ版は累計1500万部。ゲームやパチンコも人気だ。
来夏から順次全国公開する第1〜3作は、現存する原画を再利用し新場面も加えて撮り直す。
「映像の迫力はかなり増す」と大月さん。例えば、日本中の電力を使って使徒に一撃を加える場面は、
新たに「日本沈没」の樋口真嗣監督が絵コンテを担当。「CGも使い、日本全体が停電していく様が、
かなりのスペクタクルシーンになるはず」
新ラストを描く第4作は完全新作で約45分。08年夏に第3作と同時上映する予定だ。
【写真説明】大月俊倫プロデューサー=東京都内で
http://www.asahi.com/culture/movie/TKY200609130251.html
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060914i315.htm?from=main3 読売新聞 2006年9月14日22時36分
民族アニメ育成も…中国「文化統制」宣言
【北京=杉山祐之】中国共産党・政府は、14日付の中国各紙などを通じ、第11次5か年計画(2006〜10年)期間中の
文化政策の基本方針を定めた「文化発展計画綱要」を発表した。
(中略)
「綱要」はまた、「民族アニメ漫画産業」を大きく発展させるとした。日本のアニメ、漫画が青少年の心をつかんでいる
状況を政治で変えようとするものだ。国家アニメ漫画産業基地、教学基地などを建設するプロジェクトを進め、
「中国の風格を備え、国際的影響力もある」作品を生む力を付けることを目指す。
一方で「綱要」は、農村や都市部貧困層に対する文化面での公共サービス充実も強調している。博物館の無料開放、
農村への書籍の提供、村での映画上映、テレビの視聴ができない地域を減らすことなどだ。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/topics/20060916et01.htm 読売新聞 2006年9月16日(土)夕刊
ベネチア映画祭2006(下)日本無冠
観客受けしたアニメ 欲しい重厚な作品
欧米回帰が目についた今年のベネチア映画祭。日本からは例年より多い6作品が出品され、映画祭を大いに盛り上げたが、
結果は無冠に終わり、日本映画界の課題も浮かび上がった。(津久井美奈)
出品された6作品中、3本はアニメ、残る3本はアニメ界の大物の実写作品とホラー、シュールなコメディー。
欧米の多くの作品が骨太のドラマだった中、映画祭が日本に何を求めているのかは明白で、欧米の日本映画の見方が浮き彫りになった。
日本製アニメには、期待通りの反響があった。コンペティション部門の今敏(こんさとし)監督「パプリカ」は、夢を操作する
機器が盗まれ、人々の夢が侵される話。家電製品や鳥居、自由の女神像などがパレードし、巨大な日本人形が街を破壊する……。
夢と現実が交錯する世界が、速いテンポと豊かな色彩で描かれた。
公式上映が行われたのは、観客が多い開幕最初の土曜日。1000人以上入れる会場のサラ・グランデは満員で、上映終了後も
絶賛の声が相次いだ。今監督も「身に余る光栄」と、満足感に浸っていた。
特別招待作品のスタジオジブリ製作「ゲド戦記」の上映は、翌日の日曜夕。昨年、同映画祭で栄誉金獅子賞に輝いた宮崎駿監督の
長男、吾朗監督のデビュー作とあって、こちらも満員の盛況で、記者会見では吾朗監督の次回作制作宣言も飛び出した。
この2本に勝るとも劣らず好評だったのが、実験作を集めるオリゾンティ部門に出品された押井守監督の「立喰師(たちぐいし)列伝」。
立ち食いそばやファストフード店に現れる無銭飲食の達人を通じて、日本の戦後史をたどるという意欲作だ。
誇張した表情に切り替わる演出が歌舞伎の見えに通じると思えたのか、会見では「能や歌舞伎など日本の伝統芸にインスパイア
されたのか」といった質問が続出した。押井監督も「日本のアニメはどれも日本の伝統芸の影響が色濃い。アニメの中に伝統芸の
様式美が無意識に受け継がれている」と答えていた。
今やアニメと並ぶ日本の“お家芸”、ホラーを代表して招待されたのは、黒沢清監督の「叫(さけび)」。公式上映は深夜だったが、
多くの観客が詰めかけ、黒沢監督を「若い人が熱狂的に反応してくれ、目頭が熱くなった」と感激させた。
欧米で絶大な人気を誇るアニメ作家、大友克洋監督の実写作品でコンペに出品された「蟲師(むしし)」、オリゾンティ部門の
青山真治監督「こおろぎ」も健闘。前者は目に見えない「蟲」が起こす不思議な現象を幻想的な映像で描写。
後者は男女の甘美な依存関係をユーモラスに描いた。公式上映はどちらも閉幕の前日だったが、会場から温かく迎えられた。
映画祭の盛り上げには大いに貢献した日本映画だったが、受賞はゼロ。むなしさは否めない。アニメやホラーだけではなく、
かつて黒沢明や溝口健二らが送り出したような、国際的に通用する重厚な本格作品の必要性も感じた。
写真=「蟲師(むしし)」の公式上映を前にレッドカーペットに立つ(左から)大森南朋、オダギリジョー、蒼井優、大友克洋監督
(c)Jean−Louis TORNATO
写真=日本の伝統芸を想起させるアニメという声も上がった「立喰師列伝」
125 :
メロン名無しさん:2006/09/20(水) 20:03:39 ID:B+R8xOWS0
age
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/09/14/20060914000025.html 朝鮮日報 2006年9月14日(木)
【コラム】日本は運がいい
東京でこの10年余りの間に一番変わった街は秋葉原だ。不況で店を畳んだ電器店にマンガ・オタクのための店が入り、
街が「マンガの国」のようになった。先日も、あの渋谷を押しのけ、若者が一番好きな街に選ばれた。
「アキバ」というニックネームもついた。
今月9日、そのアキバで行われた自民党総裁選の遊説は異例だった。やってもやらなくても結果は見え透いている選挙遊説に
若い人の波が押し寄せた。余談だが、最近日本で群集の年齢層を判断する方法は、「拍手か、カメラ付き携帯電話」なのだそうだ。
若者は拍手代わりにカメラ付き携帯電話のシャッターを切るからだ。8月15日に小泉首相が靖国神社を参拝した際も、若い人々が
持つ数百台のカメラ付き携帯電話が話題となった。
アキバの主人公は安倍官房長官ではなく「脇役」の麻生外相だった。安倍氏よりも13歳上の65歳。こんな麻生氏に「カメラ付き
携帯電話の洗礼」が浴びせられた。麻生氏は今も1週間にマンガを10冊以上読むマンガ好きとして有名だ。
年齢不問・理念不問・政策不問。アキバの若者はただ趣味が同じ候補に歓喜していたのだ。
こんな麻生氏をのけ者にしている「国民的スター」安倍氏の看板は家柄だ。元首相の孫、外相の息子という血筋は韓国でも
よく知られている。だからわたしたちは安倍氏が受け継いだ「遺伝子情報」を熱心に解読しようとする。しかし考えてみれば、
安倍氏に劣らず血筋がいいのは麻生氏だ。父方の実家は財閥。母方は戦後日本の基礎を築いた吉田茂元首相を祖父に持ち、
戦前の日本を築いた「維新の英雄」大久保利通が祖父の祖父だ。
ところが麻生氏は安倍氏と違い人気がいまひとつだ。麻生氏の「遺伝子」に関心を向ける人は少ない。せいぜいマンガ好きだ
ということが取り上げられるくらいだ。もう一人の候補者・谷垣財務相も東京大学法学部を卒業、司法試験にパスしたエリートだ。
学閥や経歴では安倍氏を上回る。首相の靖国神社参拝に反対し、消費税引き上げを主張する政策公約も、他の二人よりずっと明確だ。
問題はやはり、こうしたことに日本人が注目しないことだ。
二人とも弱点は「顔」だ。麻生氏は少しワイルドな印象。谷垣氏は限りなく印象が薄い顔立ちなので、家柄や学閥が目立たない。
日本国民は「親しみやすさがない印象の政治家」として麻生氏を、「首相の器という印象がない政治家」として谷垣氏を挙げる。
安倍氏は逆だ。世論調査を見ると、「印象がいい」「他の候補がお粗末で」安倍氏の人気があるという回答が69%を占める。
安倍氏の「遺伝子情報」が濃く反映された政策を挙げる人はわずか5%だ。安倍氏の顔だけ眺める日本を見ると、その遺伝子を
警戒している韓国人がバカらしく見える。日本全国がアキバ化しているのだ。
イメージ選挙は昨日や今日の事ではない。5年前の選挙で小泉首相が逆転劇を繰り広げたのは、安倍氏と正反対のケンカっ早そうな
キャラクターのおかげだ。しかし、5年間で日本人の生活を変えたのは、イメージではなく政策だった。日本人が注目しなかった
小泉政策は時代の流れに正確に乗り、瀕死の経済を生き返らせた。安倍氏の経済路線も小泉首相の枠を引き継ぐ。
こうした点で日本は韓国よりも運がいい。両国は同じような選択をしても、結果はこんなに違うのだから。
東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員
http://www.media-tech.co.jp/detail/linux.htm 『ツンデレ★りなっくす』 メディア・テック出版
著者 高安正明 判型 A5判 総ページ数 234 色数 1色 CD-ROM なし
定価 2.079円(本体1,980円+税5%) 発行年月 2006年9月 ISBN 4-89627-302-8
おぼっちゃんなカレがツンデレな彼女とメイドに教えてもらうLinuxの基礎と裏ワザ
●目次
登場人物紹介
prologue
Chapter1 秀麿の決断! デキる中古パソコンを選ぶ
Chapter2 エリカの蘊蓄! Linuxとは何ぞや
Chapter3 エリカの一喝! かんたん導入の決め手
Chapter4 エリカの手練! 限りなくWindowsに近づける
Chapter5 エリカの手管! かくて、愛は地球を駆け巡るインターネット接続環境の導入
Chapter6 エリカの常識! 音楽と映像がある世界サウンドとマルチメディア
Chapter7 秀麿の嗜好! もっと怪しげなことがしたい
Chapter8 エリカの裏技! もっとディープな世界に浸る
http://www.enterbrain.co.jp/jp/p_catalog/book/2006/4-7577-3022-5.html 『メガネマガジン』 エンターブレイン
レーベル:エンターブレインムック 判型:A4 ISBN:4-7577-3022-5
発売日:2006/10/02 価格:880円(本体838円+税)
内容
メガネ男子とメガネを愛する女性のための、最強マガジンが登場!
街で見かけたメガネ男子や、メガネ男子の日常に迫るフォトストーリーなど、
ハートにグッとくるメガネ男子フォトグラビアが満載です。
さらにはメガネの魅力を300%追求する企画、データベースも盛りだくさん。
また、素敵なメガネ男子と出会える秘密スポットまでご紹介しちゃいます!
グラビアインタビューは玉木宏、柏原収史、八嶋智人、永山たかし(磁石)、谷山紀章ほか。
読売新聞 2006年9月12日(火)東京朝刊33面
[ティーンズ・ボイス]9月12日=富山
◇No.433
〈チャットルーム〉
◆夏が過ぎ、イベント盛りの秋
■夏休みも終わり、とうとう新学期となりました。ああ……。楽しかったなぁ〜。あっという間でした!!
次のイベントに行きます!! きがるに声をかけて下さいネ ペンネームを「キリ」から「綺理」に変えました。(高岡市 綺理)
■今日和! 最近、「戦国BASARA」にハマりました! 伊達カッケー。元親もイイッ!
キャラはみんな大好きです。石田が好き。「戦国BASARA」好きな方、ぜひ私もお友達に入れて下さい。(黒部市 みゆう)
■うわあ、「家庭教師ヒットマン REBORN!」の絵、増えました。すごいうれしいです!!
私も大好きです。「家庭教師ヒットマン REBORN!」好きのみなさま! よければ友達になりましょう!
話はコロッと変わりますが、夏休みおわってしまいました。はやいよっ。悲しいよっ。もう、涙が出るよ。
このはやさで、はやく冬休みに……ってダメじゃん! 寒いよっ。もう涼しい風が吹いてます。(高岡市 アム)
■どーも、イヴです。最近、私は「涼宮ハルヒの憂鬱(うつ)」はもちろん、声優の森田成一さんやアニメの
「桜蘭高校ホスト部」&「学園ヘヴン」にはまっています。あ、そういえば、「家庭教師ヒットマン REBORN!」や
「少年陰陽師」がアニメ化されるということですが、富山では見られるんでしょうか……? では、また。(高岡市 イヴ)
〈担当者から〉
ついに夏休みが終わってしまいましたね。みなさんからのはがきにも、「夏休みが終わって悲しい」などの嘆きのつぶやきが
多く書かれていました。
でも秋といえば、遠足や修学旅行、文化祭などのイベントが盛りだくさんの季節。それを楽しみにしている人もいるのでは?
私もイベントとなると、血が騒ぎ、張り切ってしまうタイプ。学生時代、文化祭の模擬店の責任者を務めたこともありました。
その時は、スウェーデンのお菓子で「エブルスキーバー」というまん丸なホットケーキを作って、販売しました。
本番1週間前に、友達と粉だらけになって、試作に励み、嫌というほどホットケーキを試食しました。懐かしい思い出です。
みなさんも新学期を楽しんでください。そしてぜひその様子をはがきで教えて下さいね。(南)
◇
◎イラストは、北陸支社HP(
http://hokuriku.yomiuri.co.jp/)にも掲載します。
◇イラスト 美伊也(射水市)、要(富山市)、千秋(立山町)、RINGO+R(滑川市)、空乃彼方(高岡市)、マツタケ(黒部市)、
広(射水市)、Joker(南砺市)、由野原サニー(富山市)
写真=ブロックでロボットを組み立てる。スムーズに動くよう、パソコンで動作を設定中(富山市本郷町の富山高専で)
日本経済新聞 2006年9月14日(木)朝刊40面
(文化往来)ベネチア映画祭、日本アニメに厳しい評価
イタリアで先週末閉幕した第六十三回ベネチア国際映画祭は、日本のアニメ監督が手がけた作品が多く出品され、
海外ファンらの注目を集めた。ただ現地での評は厳しく、賞レースでは存在感を示すことはなかった。
映画祭ではコンペティション部門に、今敏監督の「パプリカ」、アニメ作家・漫画家の大友克洋監督の実写作品
「蟲師」がエントリー。先鋭的な作品を集めたオリゾンティ部門では「立喰師列伝」(押井守監督)、コンペ外でも
「ゲド戦記」(宮崎吾朗監督)が披露された。
だが、オリゾンティを含めコンペに出た作品はいずれも受賞には届かなかった。各監督は「賞を狙って作るわけではない」
と口をそろえるが、現地メディアの評価はやさしくない。パプリカは「この話を面白いと思わないなら、あなたに道理がある」
(イル・ジョルナーレ紙)。蟲師は「非常に退屈なおとぎ話だ」(ラ・スタンパ紙)と切られた。
ゲド戦記はラ・レプブリカ紙に「デザインは特に洗練されておらず、アニメーションも父親(宮崎駿)のレベルに及ばない」
と評された。「アニメは日本の伝統芸能」(押井監督)と受け取られているのは確かだが、映画祭は「宮崎駿後」を見つめる
世界の目が厳しいことも示した。
日本経済新聞 2006年9月16日(土)夕刊3面
ビンボーファンタジー――飽食時代のスパイス(さぶかるウオッチング)
貧乏がキーワードとなるエンターテインメント作品が受けている。
「貧乏姉妹物語」(かずといずみ作)は下町の老朽アパートに暮らす十五歳と九歳の姉妹を描くマンガ。
日常の中の助け合いや思いやり、献身といった古風な人情を、逆に貧乏には不似合いにも思えるはやりの萌え系の
絵柄でつづって共感を獲得。この夏テレビアニメ化されしみじみとした反響が広がった。
石田衣良の小説を今夏ドラマ化した「下北サンデーズ」は東京・下北沢の売れない劇団が舞台。演出の堤幸彦氏の
「テーマはビンボー」との発言が伝えられたが、上戸彩演じるヒロインのアパートは風呂なし、トイレ共同の築四十年。
知る人ぞ知る劇団員の極貧生活を誇張を交え描写した。
モノがあふれる現代は上昇志向も追いかける夢もなく、世界は平板に見えがち。そんな中で“ビンボー”は物語を
転がすスパイスになる。描かれる貧しい日常に現実感は薄く、むしろ非日常のファンタジーが色濃い。
生きる実感をつかみあぐねる世代にとって、ビンボーは、剣も魔法も出てはこないが胸ときめくファンタジーとなる。(天)
http://www.nikkeihome.co.jp/2f/trendy/index.html 『日経トレンディ』2006年10月号(No.259)9月4日発売 The Up-to-Date 今月の話題
p.99 “オタク女性の聖地”で男装カフェが妖しい魅力を漂わす
王子様やギャルソンの衣装に身を包んだスタッフが、女性客をもてなす。一見普通の光景だが、実はその王子様やギャルソンは
全員女性。こんな「男装カフェ」が続々オープンしている。
その草分けといえる存在が、「B:Lily-rose」。今年1月、女性向けのコミック店が集まる東京・池袋「乙女ロード」に開業した。
「オタクの聖地、秋葉原には男性が癒やされるメイド喫茶がある。それなら、オタク女性の聖地と呼ばれるこの場所にも、
同様の店があっていい」と、春日店長。
店内ではギャルソンの衣装を着た女性が、サービスを担当。その妖しい雰囲気は、美少年同士の恋愛を小説や漫画に描き、
乙女ロードで流行しているジャンルボーイズラブ(BL)系≠フ世界を連想させる。客の9割は女性で、開店と同時に客が押し寄せる。
「男性の姿をしていても、中身は女性。美しさにあこがれながらも、同性だからフレンドリーに会話ができる。それが魅力ではないか」
(春日店長)。
同じく乙女ロードに4月に開業した「80+1」も、BLの世界観がコンセプト。やはり女性客が中心で、同人誌フリークが目立つという。
こうした男装カフェで働きたいと願う女性も多いようだ。6月オープンの吉祥寺「Prince」がスタッフを募集したところ、
380件の応募があった。現在は22人が在籍し、王子様の衣装に身を包んで客を迎えている。
マニアックな世界で終わるか、大ブレイクするか。今後が楽しみである。
文/川岸徹 photo/尹総吉、平石順一
http://www.shinpusha.co.jp/cgi-bin/php2/data_date.php 『秋葉日和(あきばびより)』 新風舎
著者:高野祥光 (たかのよしみつ)
ジャンル:写真集
価格:\1995(1900)
判型:A5判 ソフトカバー 112頁
ISBN:4-289-00776-7
発売日:2006年09月25日
【概要】
激しく移り変わる秋葉原(アキバ)の現在の姿をコスプレ少女とともに映し出した写真集。
ちょっと懐かしい側面を持つアキバの街の風景とコスプレ少女のコントラストが特徴的。
また、人気コスプレイヤーたちが多数出演!!
コスプレ好きの読者にもたまらない一冊!
【プロフィール等】
1971年 青森県生まれ。
1994年 写真家、榎本敏雄氏に師事。
2000年 広告カメラマンとして独立。
2006年 写真集『秋葉日和』を発表。
http://www.tg-net.co.jp/nyujo/search/HONMON/mook/477/780/4777802973.html 『萌える! 自衛隊最新ガイド』 辰巳出版 タツミムック
判 型 B5判 発売日 2006年09月16日
定 価 1575円 ISBN 4-7778-0297-3
総頁数 128ページ 雑誌コード 66043-94
発行所 辰巳出版 商品コード 4777802973
〈萌え+ミリタリー=「萌えミリタリー」!〉
・陸・海・空の最新鋭マシンを萌えアイドル(加藤夏希)が詳しく解説!!
・自衛隊萌えリポート 萌え制服ピンナップ(人気アイドルがコスプレしだるま)
・まんがで読む兵器図鑑(萌えキャラが各自衛隊の兵器をレクチャー)〈充実企画〉
・各自衛隊個人装備&制服ガイド・「自衛隊めし」レシピ大公開!
・LET’S GO! 基地祭(開催日程も一挙公開!)
イラスト
・とんぷう/門井元/江上夏樹/大藤玲一郎/東ゆきまさ/黒鷲
他、加藤夏樹も登場予定!
http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000000609180002 朝日新聞 2006年9月18日(月)朝刊27面
アニメ・漫画でまちづくり サークルに補助 宮古市内定、「新たな展開期待」/岩手県
宮古市は、自主的にまちづくりに取り組む市民活動団体に事業費を補助する、「まちづくり事業支援交付金」の
対象9団体を内定した。「市民参加の森林整備」「商店街でクリスマスとひなまつり」など、地域活性化に関係する団体が
中心のなかに、アニメ・漫画サークルも選ばれた。
この団体はANGEL‐COMPANY(エンゼル・カンパニー)。同市出身で、アニメ専門学校を卒業した白間正基さん(27)=写真=が
01年4月に創立した。季刊会誌や会報の発行、同人誌の自費出版、イベント主催などで、会員は宮古地域の約50人を中心に、
北海道から沖縄、海外まで300人以上いるという。
市生活課によると、交付金への応募は9件。市幹部らが、事業の先駆性、公共性などの5項目について審査した。
エンゼル・カンパニーは「地域づくりの新たな展開が期待されそう」などと評価されたという。
この補助金は一般会計補正予算として計上され、今月21日に始まる9月定例市議会に提案される。補正予算が認められれば、
48万円が交付される。エンゼル・カンパニーでは、同人誌展示交流会にアニメ専門学校の講師を招き、漫画やアニメの
描き方を教えたり、アニメを職業としたい人の進路相談に応じたりするという。
白間さんは「将来、宮古がアニメ産業の拠点になるよう頑張りたい。アニメ産業が根付けば、若い世代の流出も食い止められる」
と話している。
中国新聞 2006年9月19日(火)朝刊7面
緑地帯 一期一絵 坂野直子 <8> アートがつなぐ輪
ここ十年でアートを取り巻く状況は少しずつ変化している。一市一美術館時代と言われて久しい昨今、休日には近くの
美術館に家族連れでという機会をぜひ持っていただきたい。大型の企画展でなくても、コレクションが常時展覧され、
季節ごとに展示替えする美術館が多い。地元作家の作品に出合える楽しさもある。
またリゾート地には開放的な雰囲気を味わえるような展示空間が工夫されている。平山郁夫美術館が郷里である生口島に、
奥田元宋・小由女美術館が三次に開館し、話題になっている。今、広島県立美術館では「藤田嗣治展」が、ひろしま美術館では
「損保ジャパン東郷青児美術館大賞と池口史子展」が開催されている。
日本の動向で世界的に注目されているのがアニメやオタク文化。東京都現代美術館では宮崎駿のジブリ展やディズニー・
アート展が開催された。パリの美術館では日本のオタク文化がアートとして紹介され、多くの観客でにぎわっている。
アートの祭典も各地で定着しつつある。東京・丸の内の新高層ビル群にカラフルな牛がペイントされて出現したり、
都心部の昔ながらの商店街のそば屋に現代作品が並んだり、アートと人を結ぶNPO法人の活動も見逃せない。
今夏三回目となった越後妻有アートトリエンナーレは、新潟の十日町を中心に棚田が広がる里山に内外のさまざまな
作品が設置された。震災と豪雪被害を乗り越え復興のシンボルとなりつつある。
各地で開催されるアートのイベントには市民ボランティアが欠かせない存在だ。アートライターも作品と人をつなぐ仕事である。
情熱をもって、どこまで長く続けられるか挑戦していきたいと思う。(アートライター=埼玉県所沢市、呉市出身)=おわり
信濃毎日新聞 2006年9月19日(火)夕刊6面
素顔のマニアたち(上)=コスプレイベント 「秘密の趣味」見せる楽しみ
「次はいつですか」。長野市のイベントプランナー沢原美穂さんのパソコンには、こんな電子メールが三十通ほど届いている。
送り手は各地の「レイヤー」。コスプレイヤーの略で、自作や既製の衣装や小道具を身に着け、漫画やゲームのキャラクターに
扮するコスチューム・プレイを楽しむ人たちだ。
沢原さんは今年から「LOVELY MANIA」と題し、レイヤーが集まるイベントを企画。これまで長野市で二回開き、それぞれ
延べ約百人が参加した。 薄紫のドレスの姫、フリル付きエプロンのメード風、白黒スーツのエクソシスト(悪魔払い師)…。
市街地の貸し切りのバーが「異空間」になる。ピンクや黄のウィッグ(かつら)や角を着けるなど、アニメや漫画の登場人物に
なりきり、「コスネーム」という創作名で自己紹介する。
高校生から三十代までが写真を撮り合い、アニメの曲が中心のカラオケ大会で盛り上がる。マイクを持つ人以外も一緒に歌い、
踊り、手拍子で会場が一体となった。
「コスプレは『このキャラクターが好き』とプラカードを持っているようなもの。話が合ってすぐ友達になれる」。
南信地方のコスネーム一ノ瀬把摘さん(23)は体にぴったりしたビニールのスーツで、人気ロボットアニメの主人公に。
衣装は七着あり、二十万円以上をつぎ込んだという。本業は塾講師。「働かないとコスプレできない。ほとんどのレイヤーは
まじめな社会人です」
ただ、学校や職場では自分の趣味を秘密にしている人が多い。アフロヘアに黒い着物で、漫画の登場人物に扮した中信の
会社員男性(30)は「レイヤーだと知れたら、三割ぐらいの人は引くんじゃないか」。それでも「野球好きが野球の話で
盛り上がるのと同じ。(集まるのは)周りに迷惑をかけずに楽しみたいだけ」と淡々と話した。
あるレイヤーによると、コスチュームを見た住民の苦情でイベント会場が使えなくなったこともある。もっと見せる機会を
―との声に、沢原さんはコスプレイベントを手掛けるようになった。
昨年初めてコスプレイベントを見て、「パワーに圧倒された」と沢原さん。参加者の凝り具合に、主催者として楽しさを
見いだしている。次回は十一月。「気軽に、かつ斬新にコスプレを楽しめる場を長野で提供していきたい」
◇
コスプレ、プラモデル、同人誌…。漫画やアニメなどの愛好家が、インターネットによるバーチャルなつながりを超え、
顔を突き合わせて交流するイベントが県内でも人気だ。ひとり趣味にふける「オタク」のイメージに反し、彼、彼女たちが
集まる場は真剣なやりとりや歓声に満ちている。マニアの素顔を見た。
信濃毎日新聞 2006年9月20日(水)夕刊6面
素顔のマニアたち(中)=プラモデル展示会 孤独な作業「交流広げたい」
「ビームサーベル」で敵のロボットを倒す「機動戦士ガンダム」―。人気アニメの場面を再現した写真に写っているのは
プラスチック製模型、通称「ガンプラ」だ。制作者は飯山市の自営業小林昇一さん(40)。自作品の写真を掲載するウェブサイトは、
一日のアクセス数が二千を超えた日もある。
市販のプラモデルの手指を改造して指さしポーズにしたり、雪かきのスコップを作ったり。ビームは透明なプラスチック板に描き、
海中のシーンでは荷物用の緩衝材を使って海水を表現する。ウェブに載せる写真はデジタル加工しないのがポリシーだ。
ウェブは週一回程度更新。全国の愛好家から書き込みがあり、作り方など情報を交換する。しかし、小林さんは「実際に顔を
合わせるやりとりにはかなわない」と思うようになった。
きっかけは、昨年から長野市内で開かれているプラモデル展示会。第三回が今年六月にあり、小林さんも最新作を出品した。
狭い会議室に約三百点が並ぶ。「すごいな」「ここはどうすればいいの」。次々に人が訪れ、感想や質問を口にした。
小林さんは展示会で同市在住のプロモデラーやユニークな愛好家と出会い、ウェブのやりとり以上に強烈な印象を受けた。
「近くにいるのに会ったことがない『つわもの』と交流できた」
長野市の会社員男性(35)は、上田市の愛好家が初めて出品した戦車を指さし、「この車体のペイントや泥はねが近寄るほどリアル。
思わずどうやって作るか聞いて、さっそく材料を買ってきたんです」。戦車が使われた場所の土や砂の色まで再現する愛好家も。
この男性もウェブサイトを持っているが、「実物はネットで見るのと全然違う」と実感している。
小林さんは「せっかく作っても見せる場がない」と、制作を中断したことがある。「プラモデル作りは孤独な作業。
だから、たくさんの人と直接の交流を広げたい」。展示会のような場がもっとほしいと願う。
昨年三月の第一回展示会の来場者は約百五十人。第三回は一般の人も含め約五百五十人になった。小林さんは
「『これまで興味がなかった人も(展示会の)帰りに模型店に寄ってくれたらいいね』と仲間と話したんですよ」と笑った。
信濃毎日新聞 2006年9月21日(木)夕刊6面
素顔のマニアたち(下)=同人誌の即売会 目的は作者と読者の交流
「読者が本と作者の気持ちを受け止め、返す場をつくりたい」。東筑摩郡内の公務員男性(37)は五年前から、同人誌の
即売会「COMIC FACTORY」を主催している。これまでに松本市、長野市で計十一回開催し、一日の来場者が六百人を超える
人気イベントになった。
販売する同人誌は、週刊誌などで連載するマンガのキャラクターを使い、新しいストーリーにしたマンガや小説が中心だ。
オリジナル作品もある。「目的は本の売買ではなく、交流」と主催者の男性。当初は人が集まらず、八回ごろまで赤字だったが、
徐々に定着してきた。「続けてきたのは、この世界が好きだから」と話す。
第十一回即売会の会場は松本市浅間温泉のイベントホール。開場を待つ百人を超える若者が列をつくった。約八百平方メートルの
スペースに縦五十センチ、横百八十センチの机が八十脚置かれ、その間を縫って来場者が歩く。
立ち止まって机の上の本を開く人、売り手と談笑する人。しっかり製本した品もあれば、コピーをホチキスでとじただけの本もある。
見本誌や無料本を置いたり、コルクボードや台所用の網棚などを使って目立つように並べたりと、フリーマーケットのようだ。
「同人誌は生きる目的」。売り手として参加した北信地方の女性同人作家「カラス」さんは話した。高校時代から同人誌を
書き始め、現在は雑誌などにイラストを描くプロのイラストレーター。オリジナルのイラストを主体にした同人誌はもうけは少ないが、
やめるつもりはない。「読者の表情や意見が見えるからいい。手に取った人をびっくりさせたい」
スタッフと談笑していた長野市の自営業男性(26)は数年前、即売会で知り合った数人と食事やマージャンをする仲になった。
「地元の即売会は、いつもの友達と会えるのも楽しみ」という。
次回は来年開く予定だ。主催する男性は、仕事と育児の傍ら、チラシ作りや会場の予約、出店する百を超えるサークルとの
連絡など準備作業をこなしている。「即売会を通じて、個性ある作品を生み出し、それを受け入れる文化を根付かせたい」。
家族を支える立場もあり、作業をもっと仲間に任せたいと考える一方で、運営にはずっとかかわり続けたいと思っている。
静岡新聞 2006年9月23日(土)朝刊2面
社説(2006年9月23日・土曜日)=オタク文化−日本人こそ関心持とう
日本の漫画やアニメ、ゲーム、コスプレなどを総称する、いわゆるオタク文化がフランスを中心に欧米でもてもてだ。
日本ではまだ社会的に認知されたとは言い難いオタク文化だが、欧米では日本を紹介するキーワードになりつつある。
日本人自身もそろそろオタク文化の客観的な評価と、育成の在り方について考えてみてはどうか。
オタクは今や英語で「Otaku」、中国語では「誤打区」と表記されるなど世界の共通語となった。先べんをつけたのが
漫画やアニメで、欧米のみならずアジアでもその人気は絶大である。
ただ、漫画やアニメを海外に熱心に売り込んだのは日本人というより、むしろ日本に滞在したことのある外国人たちだ。
七年前からほぼ年に一度、真夏のパリで開催され、日本のサブカルチャーの見本市にまで成長した「ジャパンエキスポ」の
仕掛け人も関西に住んでいたフランス人という。その意味で日本人自身が今、外国人によってその魅力にあらためて
気づかされているとも言える。
エキスポ会場では渋谷や原宿にいる日本の若者と何ら変わらないファッションに身を包んだパリっ子たちがアニメや
漫画にいそしみ、秋葉原にいそうな男性たちが日本のプロレスに夢中だ。
オタク文化は確実に国境を越えた。漫画から発した日本への関心は自然と広がりを見せ、箸や下駄、蛇の目傘、
果ては障子や畳、ふすまなどが欧米の家庭でも定位置を占めつつある。
裏通り的文化とされるオタク文化は、庶民の支持と口コミで浸透し、国際競争力も付けてきた。メジャーになるとかえって
文化としての力を衰退させるとの指摘もあるが、二千八百億円ともいわれる市場規模は無視できない。
その点、日本人自身があまりに無関心だったのは確かだ。オタク文化が欧米で支持される理由と背景を探ることは、
今後の日本の対外戦略を描く上でも欠かせない。
オタク文化はあくまでもサブカルチャーだけに、国や自治体が育成にどうかかわっていくかは微妙で、しかも難しい課題だ。
ただ、例えば静岡市には何年もかけて大道芸を一大イベントに育てた実績がある。行政も大道芸とうまく距離を保ちつつ、
側面から支援するコツを心得ていよう。
ことしも十一月二日から五日まで大道芸W杯が開かれる。祭りをより盛り上げるためにもオタク文化をもっと採り入れたい。
欧州発祥の大道芸と、日本のオタク文化の出合いは新たな文化を生むはずだ。
http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=20243091606 『週刊ダイヤモンド』 2006年9月16日号 p.105
BOOK ベストセラー通りすがり ソフトカバー版 ゲド戦記1 影との戦い
アーシュラ・K.ル=グウィン著/清水真砂子訳
岩波書店●1000円
林 操●コラムニスト
見ると読むとじゃ……
公開初日の土曜日の朝に「大ヒット上映中!」ってCM打ってた映画が昔ありました。公取委に訴えたろか、
なんてのは大人げないけれど、今よく似た状況にあるのが、この夏最大の話題作だったはずの「ゲド戦記」。
「寝た」「客、入ってなかった」その他いろいろ、ネットや雑誌には生々しい目撃談が溢れる一方で、
TVじゃなぜかCMから番組まで「大ヒット上映中!」です。
そういう大本営発表が続かなくなったのは、ほかならぬ原作者が先月、自分のサイトで「だめだこりゃ」宣告
下しちゃったから。原著シリーズが出始めたのは1968年。つまりは世界的反体制運動まっさかりの時期に現実の
深い裏を描いた幻想文学なのに、40年後に日本で巨匠の息子(ただし素人)が手がけた映画版は、綺麗で薄い
グローバルなオタク商品だもの。
というわけで、カネ払うなら映画版公開に合わせて廉価版が出た原作に。本誌の読者には、やっぱり安くて、
けっこう平易な原著もお薦め。
http://www.sankei.co.jp/news/060924/kok001.htm 産経 2006年9月24日(日)
ウルトラマン勝手に増殖? 著作権めぐり中国で裁判
【北京=野口東秀】「ウルトラマン」が中国で裁判沙汰になっている。タイの映画製作会社がウルトラマンキャラクターを創り、
中国で売り出した。このため北京で23日、「ウルトラマン著作権検討会」が開かれた。円谷プロダクション(東京都)は8月、
タイの企業と中国側協力企業などを相手取り「盗作で著作権侵害」と訴えを起こしている。
ウルトラマンシリーズのキャラクターは50近くある。円谷プロなどによると、タイの会社は「ウルトラマンミレニアム」など
3つのキャラクターを創り、グッズを販売。今年5月から中国・杭州で長期イベントを実施し、3つのキャラクターが登場する
ドラマも完成させ、テレビ放映の準備をしているという。
1976年、円谷プロは資金援助を受ける見返りに初期作品の海外利用権をタイの映画製作会社の会長(当時)に譲る契約を交わした
とされ、日本の最高裁は2004年、円谷プロの上告を棄却、「日本以外での独占的利用権は会長側にある」との判断を示した。
今後、裁判闘争は中国に舞台を移しそうだ。
http://www.sankei.co.jp/news/060924/kok000.htm 産経 2006年9月24日(日)
中国、日本アニメ制限 代わりは「抗日」アニメ?
【北京=野口東秀】中国で圧倒的人気の日本アニメをはじめ外国アニメが今月からゴールデンタイムでテレビ放映を
禁止された。北京映画学院内の孫立軍・アニメ学院長は「中国のアニメ産業を保護し、発展させる必要性に迫られている。
日米など西側の文化が子供たちに与える影響も心配だ」と禁止の理由を説明した。その一方で、7年近くかけ製作した
抗日アニメが11月から放映されるなど、愛国主義教育の意図も垣間見える。
孫院長は日本アニメについて「素晴らしいが、大人向けアニメには色情部分が多く中国には適さない。3・6億人の子供に
見せることはできない」と指摘した。
孫院長によれば、一流アニメは、一連の宮崎駿監督作品や『一休さん』『鉄腕アトム』。二流は『ちびまる子ちゃん』
『名探偵コナン』。三流は『クレヨンしんちゃん』『美少女戦士セーラームーン』『スラムダンク』で、
判断能力に欠ける子供への教育にはふさわしくないそうだ。漫画のまねをして社会問題になったこともあるという。
孫院長がインターネット上の討論で「日本アニメがすべて良いわけではない」と書き込んだところ、日本アニメの擁護派から
「無知」とまでののしられた。「中国のアニメ専門家として非常に傷ついた。中国では、子供時代から日本アニメで育った
擁護派が圧倒的に多い。その影響は大きい」という。
今月1日から午後5〜8時の時間帯で外国アニメ放映が禁止された。
「日本のアニメはすでに日本市場でコストが回収されており、中国では1分間の放映で数元(1元約15円)しかもらえなくても、
利益が出る。しかし中国アニメは1分間で1万元前後の製作コストがかかるため、売れなかった」と述べ、文字通り“文化赤字”に
なっている現状を訴えた。
中国メディアが「日本アニメは『誤った歴史観』に青少年が毒される」と警鐘を鳴らしていることについて、孫院長は
「異なる文化の交流、吸収は必要だ」と述べる一方で、「色情、暴力物は別であり、日本アニメを選ぶ中国の関係当局にも
責任があった」との反省を示した。
抗日アニメについては「わが学院が製作した。抗日の貧しく、苦しいときに主人公の子供が快活に成長していく極めて有名な話」
と説明した上で「民族主義や恨みを扇動するものではない。一人っ子政策による身勝手な『小皇帝』への愛国および教育的な意味だ」
と強調しているのだが…。
朝日新聞 2006年9月1日(金)夕刊8面
(文化の暦)9月6日 妹の日 今も昔も「萌え」られる対象
6日は黄道12星座の中でも、最も妹イメージが強いおとめ座の真ん中の前日に当たるそうで、毎年、日本妹大賞が発表される。
ののちゃんが選ばれたこともある。
制定は91年で、故畑田国男氏らが一方的に決めてしまったようだ。畑田氏は「妹は姉より、美しく、可愛い」と言い切る
原理的妹主義者だった。
私はそう思わないけれど、現代日本で、妹が姉より断然人気があるのは間違いない。なぜか。「萌え」られるからだ。
萌えはコミュニケーションを前提としない妄想的な恋情である。一歩先に社会化されていく姉よりも、非言語的で幼さを
秘めた妹の方が萌えの対象にはしやすい。
04年の伊・ベネチアビエンナーレの日本館で話題を呼んだ美少女フィギュア「新横浜ありな」は、同年の人気フィギュア本
シリーズ「週刊わたしのおにいちゃん」の流れで制作されている。
畑田氏の発想の源泉になった柳田国男は「妹の力」の中で、妹を「孤独を感じ易い青年の兄たちを楽しましめる」存在と
みなしている。柳田は男ばかり8人兄弟の6番目。彼もまた「妹萌え」になる素養が、十分にあったと思う。(鈴木繁)
【写真説明】「オタクの聖地」東京・秋葉原にまたがる「新横浜ありな」(C)Ooshima Yuuki/KAIYODO
日本証券新聞 2006年9月5日(火)2面
覆面アナリストの投資ヒント まんだらけ
昨年4月1日に浜銀総合研究所が発表したリポートをきっかけとして、株式市場に突如浮上したキーワード〓萌え〓。
もともとは〓逸般人〓用語だったが、今ではニュース番組で普通に使われるほど世間にも定着した。
ただ、関連各社の多くは業績が伸びず、現状「話題性で時折動く材料株」のポジションに安住してしまった格好。
先鋭的ニッチ市場相手の商売なので、ある程度予想できた結果だが、中には着実に業績を伸ばす企業も存在する。
まんだらけ(2652・東マ)に注目したい。
古川益蔵社長は元漫画家で、漫画古本に古書としての価値を見いだしたパイオニア。テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」
にも、鑑定士として一時出演していた。
適正価格(一般古書店から見ると高値)での買い取りによって、同社に希覯(きこう)本・良品が集まるようになり、
オタクが集結。連れて、取扱商品も漫画・アニメ・ゲームに関するAVソフト、同人誌、コスプレ衣装、各種グッズへと拡大。
今日では「ジャンル不問のマニア・オタク関連総合ショップ」と化している。漫画がManga、アニメーションがAnimeと
なったことで、その世界での認知度はワールドクラスだ。
業績は好調。今期は、既存店売り上げの拡大を背景に第3・四半期(昨年10月−今年6月)段階で今9月期の利益計画を
クリア済みで、増額の公算大。来期は2−3店の新規出店が見込まれ、利益拡大ペースはいったん鈍化しそうだが、
札幌・宇都宮の成功パターンを考慮すると、再来期の利益貢献が期待できそうだ。なお、専門性の低下と古物特有の仕入れが
リスク要因だろう。(鳳雛)
日本証券新聞 2006年9月7日(木)2面
ゲーム、アニメ関連が人気 材料難で「萌え」頼み?!
カードゲームのブロッコリー(2706・JQ)が商いを集め大幅続伸。アニメの企画・制作を手掛けるウィーヴ(2360・JQ)も
大幅高するなど、全般材料難に模様眺めの展開となる中、6日はゲーム、アニメ関連が堅調。
「東京ゲームショウ2006」開催(22日から)も目前に迫り、周辺株への先回り的な買いが優勢となった。
この中で、老舗アニメコンテンツホルダーの割安感に関心。東映アニメ(4816・JQ)は今3月期減益計画でスタート、株価は
長期調整を経てPER20倍割れまで低下してきたが、第1・四半期時点の経常利益は計画以上、9月中間は上ブレの可能性も含む。
また、創通エージェンシー(3711・JQ)は8月期決算。キラーコンテンツ「ガンダム」の収益力は健在で、今期会社計画の
経常利益16億2000万円には1億円程度の上ブレ観測も出ている。PER15倍は評価余地が一段と広がる格好だ。
また、新規事業性、直近IPO(新規上場)株の軽量感に着目するなら、サイバーステップ(3810・東マ)に狙い目。
世界で1600万人がプレイ経験を持つという「ゲットアンプドR=写真=」など、オンラインゲームで世界展開。
株価は40万円で値固めし、ここからの反騰力に関心。
http://www.daily.co.jp/gossip/2006/09/24/0000120139.shtml デイリースポーツ 2006年9月24日(日)27面
萌え〜メイドスマイル テレ朝・堂アナ
テレビ朝日のアナウンサーが総出演した舞台「Voice5 Returns」が23日、東京・港区の草月ホールで幕を開け、
堂真理子アナ(25)がメイド姿を披露した。
同僚のメイド服姿に田畑祐一アナ(46)は「ウチはかわいい女性が多い、いい職場だから(セクハラは)ないです」
とキッパリ。他局アナのセクハラ騒動を受けた発言だったが、河野明子(27)、武内絵美(29)の両アナは「私たちは
大丈夫だけど堂ちゃんは?」と心配顔。堂アナは「いやいやそんなことはないです」とメイドスマイルを浮かべていた。
【写真説明】先輩アナの厳しい?視線を感じながら演じる堂真理子アナ(中央)=東京・港区の草月ホール
毎日新聞 2006年9月26日(火)夕刊
[マンガの居場所] 夏目房之介 ■アメリカでも読まれる「おたく」作品■
『月刊アフタヌーン』(講談社)が面白い。人気作が終わっても、気をひかれる作品がすぐ始まる。マンガ雑誌らしい
活気を感じるよね。
連載の長さもホドがいい。最近むやみに長引かせない連載が少し増えた気がするが、いい傾向だよね。連載終わってから、
一気に買って読めるぐらいがちょうどいいのだ。月刊誌だからできるのかもしれないけど。
木尾士目(きおしもく)『げんしけん』も単行本9巻完結。8巻は「雑誌未掲載の2話を収録!」「書き下ろし総数は驚きの
76ページ!!」と帯に謳う。そりゃ買ってしまうわな。
『げんしけん』は「現代視覚文化研究会」の略。大学おたくサークルを舞台にコミケ、コスプレ、萌え、やおいなど、
おたくたちの「生態」を、おたくでない人がらみで描いたマンガである。
おたく同士の心理とか、「一般人」との落差とか、僕などには非常に勉強にもなり、しかも面白いマンガだった。絵もきれいで、
必要以上の卑下も厄介な屈折感もなく、さらっと読めるのがいい。いわゆるおたく以外のマンガ好きにも面白いのだ。
おたく青年に恋するふつうの女性の苛立ちとかも描かれ、とてもいいインターフェースだと思う。
やおい系の女性有名作家とも、その点で意見が一致した。が、やおい女子とおたく男子の困難な恋の成就が描かれる
エンディングについては、彼女は言下に「ありえないでしょ」といいきった。ふ〜む、そうなのかぁ。
『げんしけん』は米国でデルレイ・マンガという版元から翻訳されている。日本人でも、そこに描かれる情報、状況、
心理に補足が必要な気がするのに、一体米国人に読めるのか、とつい心配になる。
が、何しろかの竹熊健太郎・相原コージ『サルでも描けるまんが教室』(小学館)ですら英訳されてるくらいだから、
かなりのものでもOKなんであろう、多分・・・・・・(笑)。
デルレイ版『げんしけん』は手描きの擬音などは日本版のままで、そばに小さく英語の註が入る。人名表記には「−san」「−kun」
「−chan」など敬称をつけ、巻末で解説している。また「焼肉」「ガンダム」「エロ同人誌」「お盆」「春画」などの巻末注釈もあった。
これはデルレイの方針らしく、別に『げんしけん』だからというわけでもないらしい。同社は講談社と提携している
ランダムハウス傘下で<出版のスタイルに独自の工夫を凝らすなどして差別化をはかってる>と、堀淵清治『萌えるアメリカ
米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか』(日経BP)に紹介されている。
大部数売れるものではなかろうが、すでに米国の日本マンガ市場は「少年ジャンプ」北米版の成功、少女マンガの進出など、
一定のシェアをもち、確実に浸透中で、だから差別化も必要なのだろう。
小学館は早くからVIZという現地法人で米国市場開拓を図ってきたが、堀淵はその立役者だ。『萌えるアメリカ』を読むと、
困難さと成功の鍵が複雑な流通構造にあったことが、よくわかる。
同書は、昔ヒッピーかぶれだった青年が、西海岸文化の流れから日本マンガの世界戦略の先端に至るという興味深い
自伝的エッセイで、マンガの世界化に関心のある向きには必読書である。
そろそろマンガの活性を国内だけではかる時代じゃないのかもしれないな。 (マンガコラムニスト)
写真=デルレイ版『げんしけん』第1巻より (c)Shimoku Kio/KODANSHA/DEL REY MANGA
記事画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up139763.jpg
熊本日日新聞 2006年8月5日(土)朝刊25面
◎標点=世界化するオタク文化 つながることへ共感
東京・秋葉原が発祥の地とされるメードカフェが台湾や韓国にも出現し、インターネットでは、海外のファンが運営する
日本のアニメや漫画のサイトが隆盛だ。ゲームなど日本の「オタク文化」に魅せられて来日する二十代の外国人も増えている。
異なる文化を背景とする若者がオタク文化と触れることで、何が生まれているのだろうか。
●ほれ込んで
昨年、秋葉原に開学したデジタルハリウッド大学。英語講師のエイドリアン・ロザーノさんは、米国で「マクロス」や
「エヴァンゲリオン」を見て、日本のアニメにほれ込み昨年、来日した。
「米国のアニメは子ども向けのコメディーで、ハッピーエンドがほとんど。日本のアニメは、ストーリー、映像表現、声優の
感情表現が優れていて大人も楽しめる」と評価。将来は日本で働き「米国人に、これまで知られていない日本の魅力を伝える
マーケティングをやってみたい」と話す。
同大二年の呉穎(ゴ・エイ)さんは、北京師範大を卒業後、日本に留学。中国では「ドラえもん」などをテレビで見ていた。
「中国のような親密な人間同士のつながりを、日本のオタク文化に取り入れ、将来は中国と日本のいいところをつなげる仕事を
したい」と希望する。
少年ジャンプなど英訳された日本の漫画を米国で出版するビズメディアの堀淵清治社長は著書「萌えるアメリカ」(日経BP社)
で、海外での“マンガ”ブームは、斬新な構図が西洋絵画に影響を与えた十九世紀の浮世絵ブームに例えられる、と述べている。
だが「米国人の漫画家が活躍するにはまだ二十年は必要」と堀淵さん。「画一的なアメリカン・コミックの影響が強く、作家を
育てる前に編集者を育てなければいけない」と理由を説明する。
●明暗の差
コスプレを楽しむオタクの差について「米国のコスプレーヤーは露出度の高い衣装を堂々と着こなし、明るく楽しそう。
日本は完ぺきな衣装だが、暗く内にこもった印象」と堀淵さんは言う。
東京・下北沢で開かれた文化研究のシンポジウム「カルチュラル・タイフーン」。香港から留学し東大大学院で美少女ゲーム
オタクを研究する歐陽宇亮(オオヨウ・ウリュウ)さんは、美少女のコスプレで、世界と日本のオタクの差について発表した。
日本のオタクたちはゲームそのものを非常に高く評価している。一方で周囲から性犯罪と結び付けられやすく、「イタイ」「キモイ」
とみられがちで、自己評価が非常に低い。
歐陽さんは評価の高低に注目。「日本のオタクは不利益を避けるため自分たちの世界に閉じこもりがち。一方、香港など外国では
オタクであることに誇りを持ち、人生を楽しもうとする」とし、オタクは日本より海外で広まる可能性を指摘する。
●新たな国民像
オタクの男性の恋愛を描く映画「電車男」が今秋、米ニューヨークで公開されるのを前に、全米のオタクの祭典・アニメ・エクスポ
で試写が行われた。堀淵さんによると、観客は主人公に感情移入し、煮え切らないと「イケー」と声援。告白すると「ワオー」と大歓声。
オタク的心情への共感が見られたという。
「電車男」の日本でのヒットについて、東大大学院で日本の鉄道オタクを研究する香港出身の張〓〓(チョウ・イクマン)さんは
こんな見方をする。「日本人は職業生活では、自分を抑制し、自己実現できていない。その代わり、趣味の世界で本当の自分をさらし、
ネットで本音を語っている」
さらに「職場など社会の表面では孤立していても、オタク同士が裏面でつながっているという新たな国民像をつくった」と分析。
つながることへの願望と共感は世界共通なのかもしれない。
オタクについて人類学的に関心を寄せる中野リン香港中文大日本研究学科副教授は「コンピューターに没頭したビル・ゲイツが
マイクロソフトを起業したように、さまざまな分野にオタクが存在することで、世界を変える可能性が広がるのではないか」と語った。
(共同通信・関矢充人)
●オタク文化の映画への影響 アニメなど日本のオタク文化が米国の映画に影響を与えている例はこれまでにも指摘されている。
「攻殻機動隊」「AKIRA」の影響が随所にのぞく「マトリックス」シリーズ(1999−2003年)、日本のアニメやカンフー映画を
ごった煮にしたような「キル・ビル」の2作(03、04年)、「ジャングル大帝」との酷似が指摘され論争となった「ライオン・キング」
(1994年)などがある。
※河北新報2006年8月3日(木)朝刊にも、ほぼ同内容の記事あり「世界に広がるオタク文化/仲間のつながり、共通/心情に共感、真の心さらす」
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20060928k0000m070138000c.html 毎日新聞 2006年9月28日(木)朝刊5面
社説:奈良女児殺害 異常な犯罪許さぬ社会を
(前略)
被告は高校時代に幼児性愛がテーマのアダルトアニメを見て刺激を受け、関心を持つようになったとされる。
今回の事件でも誘拐の前に、「アニメのわいせつビデオを思い出して、無性にその主人公と同じようなことを
してやろうと思った」と捜査段階で供述しているのだ。
幼児性愛を助長するビデオやアニメなどは、容易に入手できる。犯罪を誘発しかねない状況がまん延していると
言ってもいい。それを許してきた社会の風潮にも問題があることを、国民全体が自覚しなければなるまい。
被告の弁護人は即日控訴した。広島市での女児殺害事件の控訴審とともに、同種凶悪事件の裁判が続く。
再発防止のためには司法の場での判断とは別に、異常な犯罪を根絶するという何よりも固い意思をもって
社会全体を変えていく信念が必要だ。
※今週の判決の記事で、事件と「アニメ」を結びつけてたのは毎日新聞くらい。
他は「ビデオ」という表現か、そもそもビデオに関連づけて無いところが多い。
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060928k0000e040084000c.html 毎日新聞 2006年9月28日(木)
オタク狩り:少年ら8人を恐喝容疑などで逮捕 警視庁
東京・秋葉原の電気街で、「オタク狩り」と称して、中学生から現金を脅し取ったとして警視庁少年事件課は28日、
東京や埼玉の3つの少年グループ計8人を恐喝などの容疑で逮捕したと発表した。秋葉原では、アニメ人形などの
買い物に来た「アキバ系」と呼ばれる中高生らが被害に遭う恐喝事件が今年に入って計25件(被害総額約35万円)
発生しており、同課で関連を調べる。
少年らは「アニメオタクは体力が弱く、金を持っていると思い狙った」などと供述しているという。調べでは、
江戸川区に住む私立高校1年の少年(15)ら3人は8月30日夜、千代田区外神田3の路上で、アニメキャラクターの
人形の買い物に来ていた都内の中学2年の男子生徒(14)に「金ちょうだい。殴られたいの」などと言って、
現金3000円を脅し取るなどした疑い。
また、埼玉県越谷市の中学3年の少年(14)ら別の2つのグループも7〜9月、都内の中学2年の男子生徒(14)ら
2人から現金計1500円を脅し取るなどした疑い。【佐々木洋】
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20060928012.html スポーツニッポン [ 2006年09月28日 12:13 速報記事 ]
秋葉原の「オタク狩り」で8人逮捕
東京・秋葉原で「オタク狩り」をしたとして、警視庁少年事件課と万世橋署は28日までに、恐喝と同未遂容疑で、
東京都江戸川区の私立高校一年生の男子生徒(15)ら14−18歳の少年8人を逮捕した。
「遊ぶ金が欲しかった。オタクは弱いし、金を持っているので恐喝しやすかった」などと話しているという。
秋葉原一帯では3年ほど前から恐喝事件が増え始め、今年は約25件発生している。
調べでは、男子生徒らは8月30日午後9時10分ごろ、東京都千代田区外神田3丁目の路上で玩具店アルバイトの男性(22)を
取り囲み、「金ちょうだいよ。痛い目に遭うよ」と脅すなどした疑い。男性が逃げて110番したため未遂に終わった。
8人は別々の3つのグループで、いずれも夏休み中にアニメフィギュアを見に来た中学生らを狙い、500円−3000円を脅し取っていた。
http://www.sankei.co.jp/news/060928/sha012.htm 産経新聞 (09/28 12:30)
アキバで恐喝の少年ら逮捕 「オタクは弱いし」
東京・秋葉原で、中学生の「オタク」を狙って金を脅し取ったとして、警視庁少年事件課は28日までに、恐喝などの疑いで、
東京都江戸川区の私立高校1年の15〜16歳の少年3人ら計8人を逮捕した。
少年らは「オタクは弱いし、金を持っているので脅し取りやすかった」と話している。秋葉原周辺では3年ほど前から
若者を狙った恐喝事件が多発。今年もこれまでに25件(被害金額計約35万円)発生しており、警視庁では警戒を強めている。
調べによると、少年らは今年8月30日午後8時45分ごろ、東京都千代田区外神田の路上で、アニメフィギュアを見に来た
台東区内の区立中2年の男子生徒(14)を取り囲み、「金ちょうだいよ。殴られたいの」などと脅し、現金3000円を奪った疑い。
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060929-96799.html ニッカンスポーツ 2006年9月29日(金)18面 社会
アキバでオタク狩り、少年8人逮捕 「弱いし抵抗しない、金も持っている」
オタクの聖地として知られる東京・秋葉原で「オタク狩り」をしたとして、警視庁少年事件課と万世橋署は28日までに、
恐喝と同未遂容疑で、東京都江戸川区の私立高校1年の男子生徒(15)ら14〜18歳の少年8人を逮捕した。
逮捕されたのは2〜3人ずつの別のグループ3組で「オタクは弱く、抵抗しない。金も持っているのでやりやすかった」
などと供述しているという。
逮捕されたのは江戸川区の15歳と16歳の男子高校生と15歳の無職少年の3人組、愛知県豊橋市の18歳の工員2人組、
埼玉県の14歳の中学生3人組の3グループ。いずれも「オタク」風の通行人を狙い、現金を脅し取った疑い。
調べでは、江戸川区のグループは夏休みの8月30日午後8時45分ごろ、14歳の男子中学生に「金ちょうだいよ。殴られたいの?」
と言って、3000円を脅し取った。同9時10分ごろ、約30メートル離れた路上で玩具店アルバイトの男性(22)を
「痛い目に遭うよ」などと脅したが、男性が逃げて通報、未遂に終わった。現場は秋葉原のメーンストリート中央通り沿いだが、
夜間は人通りがまばらとなる。
豊橋市のグループは海の日で休日だった7月17日正午、14歳の男子中学生に「ちょっと財布見せて」「金出して」などと言い、
500円を脅し取った。埼玉県のグループは敬老の日で休日だった9月18日午後2時、14歳の中学生に「金を貸せ」と言い、
1000円を脅し取った疑い。いずれも「遊ぶ金が欲しかった。オタクは弱いし、金を持っているので恐喝しやすかった」
などと話している。
買い物に来ていた台東区の自称ゲームオタクの男性(19)は「オヤジ狩りのあとはオタク狩りといううわさは聞いていた」
と不安そう。千葉県の薬局勤務の自称薬オタクの男性(25)は「抵抗できるか不安。お金をポケットや靴などに分散して
自衛するしかない」と話した。キャラクターのバッグを持った高校生は「10万円以上持ち歩く時もある。表通りでも
事件があるんですか」と驚いていた。
オタクの聖地として人気となった秋葉原は、3年ほど前から恐喝事件が増え、今年は25件発生している。治安の悪化に
メード喫茶の女性店員は「人が増えたが、怖い人も増えた」と不安げ。買い物に来た男子高校生は「助けを求めても、
誰も助けてくれない。現実は電車男みたいな美談とは違う」と話していた。
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up140303.jpg 図版部拡大
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up140304.jpg @男子学生が3000円を脅し取られた電気街の中央通り沿いの現場
Aアルバイト店員の男性が高校生らに恐喝を受けた電気街のメーンストリート中央通りに面した現場
B14歳の男子中学生が工員2人に恐喝され、500円を脅し取られた現場。
周辺には電気店、飲食店、メード喫茶、風俗店などが並ぶ昭和通り沿い
http://www.toonippo.co.jp/netcross/topics/topics2006/0929.html 東奥日報 2006年9月29日(金)
オタク文化をラジオ配信/八戸のサークル「Apple Wind−」
「アニメ」「メード」「コスプレ」−。東京・秋葉原を中心に流行を見せ、ここ数年で急速に市民権を得た「オタク」文化。
主にオタクの間で使われる俗語で「好意」に近い意味を表す「萌え〜」という言葉が、流行語大賞のトップテンに選ばれたのは
記憶に新しい。八戸市で活動している総合同人サークル「Apple Wind Chime(アップル・ウィンド・チャイム=AWC)」の
ホームページ(HP)では「Webラジオ」で県内各地のオタク・同人(同好家の集まり)イベント情報を発信している。
AWCを立ち上げたのは八戸市のこばあさん=ハンドルネーム=(25)。こばあさんは昨年の一月まで東京に住んでいた。
そのときインターネットラジオを運営する友人に誘われて番組配信に携わり、面白さに熱中したという。八戸へ戻ってからも
ラジオを続けたいと考えネット上などで仲間を募り、今年の四月に集まったメンバー三人でAWCを発足させた。
AWCの「Webラジオ」は一般の電波放送のラジオとは異なり、パーソナリティーが話す内容がリアルタイムで視聴者の元に
届くものではない。パソコンにミキサーを介してマイクやBGM再生用の機器などを接続。番組を録音後、編集を加えたファイルを
Web上で公開しており、リスナーがファイルを取りにいくシステムだ。 パソコンがあれば、あとは数点の機材をそろえるだけで
手軽に情報を発信できることもWebラジオの特徴だという。
ラジオのメーンコンテンツは県内で行われる同人イベント情報。青森市の産業会館や八戸市のユートリーなどで年に数回開かれる
同人イベントでは、人気漫画の二次創作作品や、イラスト集などの同人誌を販売しているほか、会場ではアニメキャラクターなどに
扮(ふん)するコスプレが行われている。
AWCのメンバーは実際に会場へ足を運んで、イベントの様子を伝えているほか、主催者から依頼された今後のイベントスケジュール
の告知や、同人作家によるオリジナル音楽などを放送している。
視聴者は現在、アクセス数にして月に四十人ほど。知名度の向上が当面の課題だ。「Webラジオを通じて、最近下火になってきている
青森の同人活動を盛り上げていきたい」と、AWCのメンバーは意欲を燃やしている。
「Webラジオの面白さは、いつもの自分とは違う自分を演じることができること」と話すこばあさん。今後はラジオドラマなどの
創作活動も展開したいと考えており、「定期的に収録を行っていきたい。一緒にWebラジオをやってみませんか?」と、声優や
シナリオライターなどメンバーを募集している。
「Apple Wind Chime」のアドレスは
http://www.apple-wind-chime.2-d.jp/apple/ ※写真=Webラジオを収録するこばあさん(中)とAWCのメンバー
http://www.kohkoku.jp/issue/issue.html 『広告』2006年9月号(7月26日(季刊誌)発売)
特集 メディアは、どこへ行く? 進化する情報生活。
p.44
■ メディアブロガーに、注目せよ。
File No.04 「アキバBlog(秋葉原ブログ)」 geekさん (アクセス数 月間約2,800,000人)
――ブログを始めたきっかけは何ですか?
最初は日記です。日記帳は続かないけどブログなら、と思って2年ほど前に始めました。そのときは、アキバに行ったら
書くというノリだったので、週1、2回の更新でしたね。ところが、あるとき秋葉原で火事が起こって、たまたま居合わせた
ことがあった。それをブログでニュース的に掲載したら、アクセスがぐんと増えたんです。その場にいれば誰でも見られた
はずなのに、そうじゃない人がこうして見たいと思っている。そこに気がついて、翌日から毎日更新するようになりました。
――ブロガーとして、苦労すること、面白いと思うことは?
読者によっては、アキバが好きというより、アキバにある商品が好き、ほしい商品があるからその街が好き、という人も
多いと思います。だから、新しい商品やネタを見つけたときには嬉しい。でも、自分が興味がある事と、読者が読みたい
ものは違います。どんなに街を歩き続けても、ネタを見つけられないときはつらいですね。
――アキバブログの人気の秘密は?
常に読者の読みたい情報を、いろんなジャンルで書いています。もちろん、アクセス数だけを意識しているのではなく、
5年後、10年後と、アキバにとって転機になりそうな事は意識して取り上げています。ブログによって何かを変えたい
という思いはありませんが、僕が「おもしろいPOP」の記事を書くことで、実際に面白いPOPを書く店が増えた気がしますので、
元気な店が増える一助になればとは思います。
――今後の野望はありますか?
僕に限らず現場系のブロガーは、お店やイベントの取材に行くと、“個人のブログだから”と取材できないこともあります。
だから、僕のような個人メディアを、メディアとして認めてもらいたいですね。僕自身は、メディアであるという意識をもって
書いています。主観が入ることもあるが、リンク先を工夫するなど、全体としてはアキバに対してニュートラルなトーンを
出している。あとは、読者を今の2倍にしたい。これは常に持っている目標です。
(後略 ・プロフィール ・ブログコンテンツ ・傑作エントリー)
誌面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up140746.jpg
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200610010103.html 朝日 2006年10月1日(日)
マンガ評論家の米沢嘉博さん死去 コミケ代表長く務める
マンガ評論家でコミックマーケット(コミケ)準備会代表を長く務めた米沢嘉博(よねざわ・よしひろ)さんが
1日午前4時40分、肺がんのため死去した。53歳だった。通夜は6日午後6時、葬儀は7日午後1時30分から
東京都港区元麻布1の6の21の麻布山善福寺で。喪主は妻英子(えいこ)さん。
連絡先は世田谷区代沢5の8の11の102のコミケット。
熊本県生まれ。明治大在学中に評論活動を始め、80年から準備会代表として、同人誌の展示即売会コミケを、
巨大イベントに育てた。手塚治虫文化賞の選考委員も務めた。著書に「戦後少女マンガ史」「戦後SFマンガ史」など。
7月に入院、9月30日にコミケ代表の退任が発表されたばかりだった。
http://www.sankei.co.jp/news/061001/bun003.htm 産経 2006年10月1日(日)
コミケの中心人物、米沢嘉博氏(漫画評論家)死去
米沢嘉博氏(よねざわ・よしひろ、本名・米澤=コミックマーケット準備会代表、漫画評論家)が1日、肺がんのため死去。
53歳。自宅は非公表。通夜は6日午後6時、葬儀・告別式は7日午後1時半、東京都港区元麻布1の6の21、麻布山善福寺で。
喪主は妻、英子(えいこ)さん。
明治大学在学中から批評家集団「迷宮」の活動に参加。「藤子不二雄論−Fと(A)の方程式」で日本児童文学学会賞を受賞。
日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット」の創立メンバーの一人。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061001-00000069-mai-peo 毎日 2006年10月1日(日)
<訃報>米澤嘉博さん53歳=漫画評論家、コミケット社長
米澤嘉博さん53歳(よねざわ・よしひろ=漫画評論家、コミケット社長)1日、肺がんのため死去。
葬儀は米澤家とコミックマーケット準備会、コミケットの合同葬として7日午後1時半、東京都港区元麻布1の6の21の善福寺。
自宅は非公表。葬儀委員は準備会の安田かほるさんら。喪主は妻英子(えいこ)さん。
http://yamagata-np.jp/kiji/200609/30/news06179.html 山形新聞ニュース 2006年9月30日 土曜日
「ゲド戦記」のワンシーン? 月山・弥陀ケ原が話題に
全国で公開中の話題のアニメーション映画「ゲド戦記」(宮崎吾朗監督)のワンシーンが、鶴岡市羽黒町の月山・弥陀ケ原の
風景に似ている−と話題になっている。地元では「これをきっかけに、たくさんの人に弥陀ケ原の素晴らしさを知ってほしい」
という声が上がっている。
弥陀ケ原は、月山八合目にある湿原。草原の中に池塘(ちとう)が点在し、夏にはニッコウキスゲなどの高山植物が咲き乱れる。
登山客や写真愛好家にも人気のスポットだ。1周2、3キロの木道が整備され、歩いて楽しめるようになっている。
映画の中で弥陀ケ原に似ているとされるのは、ヒロインのテルーが草原で歌い、もう一人の主人公アレンの心を開くシーン。
草原には弥陀ケ原にもあるような石や池がある。関東、東海地方などで「ゲド戦記」をPRするテレビ番組が放映され、話題を呼んだ。
番組では東京に住む2人の兄妹が、このシーンに似た風景を求め、弥陀ケ原を訪れる。同市羽黒町の農家で農作業体験などをした後、
月山の山小屋に1泊。翌朝、弥陀ケ原の日の出の風景を見て感動するという内容だ。
ゲド戦記を制作したスタジオジブリ広報は「映画は全くのイメージの中の世界で、弥陀ケ原をモデルにしたということはない」と
しているが、番組放映後、市羽黒庁舎には、弥陀ケ原に関する問い合わせが数件あった。
自身もテレビ番組の録画を見たという後藤重好支所長は「こんなに美しい風景が月山にあることをもっと多くの人に知ってもらい、
実際に見に来てほしい」と話している。
写真=映画「ゲド戦記」のワンシーンに似ていると話題の月山・弥陀ケ原=鶴岡市羽黒庁舎提供
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/news/20061002dde014040062000c.html 毎日新聞 2006年10月2日(月)東京夕刊 文化 批評と表現
日本のマンガ:中国語に翻訳、配信 シンガポールのサイトで開始
世界的にも高い人気を誇る日本のマンガを中国語に翻訳してインターネットで配信する「電子書籍国際
ネットワーク事業」が、シンガポールのポータルサイトで始まった。日本のマンガが紙媒体ではなく電子書籍で
国外市場に供給されるのは初の試みという。
電子書籍事業を手がけるイーブックイニシアティブジャパン(本社・東京都千代田区)と、京セラコミュニケーション
システム(本社・京都市)など京セラのグループ会社2社の連携事業。専用閲覧ソフトや画像の暗号化技術など、
海賊版や不正コピーを防ぐ独自のシステムを開発し、事業化にこぎつけた。シンガポールを最初の拠点に選んだのは、
巨大マーケット・中国語圏を意識して中国語が公用語に含まれている国であることや、国内マンガ喫茶の蔵書の約8割が
日本のマンガで占められ、高く支持されていることを考慮した結果という。
配信第1弾は、ちばてつや「あした天気になあれ」、池田理代子「ベルサイユのばら」など30タイトル100冊。
1冊当たりの販売価格は5・8〜8・8シンガポールドル(400〜620円)で、紙媒体のマンガとほぼ同額。
今年中に300冊に増やし、将来的には英語など他言語にも対応する予定。売り上げ目標は2年間で2億円。
東京都内で開かれた事業の記者会見で、漫画家の里中満智子さんは「インターネットが普及し始めたころから、
日本のマンガを世界に紹介することに使えないかと考えてきた。著作権保護の体制は電子書籍の方がしっかり
していると思う」と話し、ファン拡大に期待を寄せた。【岸桂子】
http://www.tp-ep.co.jp/ep-hp/moe006_010.html#007 『萌え萌え幻想武器事典』
■四六判・192ページ/1575円(税込)
■編者/幻想武器制作委員会
■発行/イーグルパブリシング
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(2006/9/22)
世界中の神話や伝説に登場する武器・防具がここに集結!
『萌え萌え武器事典』の続編登場! 今回は解説部分を大幅強化。
武器や防具の説明だけではなく、神話や伝説の解説も盛り込みました!
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北國新聞 2006年9月28日(木)28面
金沢も舞台に考えた 「時をかける少女」の細田監督が来社
「実は金沢を舞台にしたらどうだろうとも考えたんですよ。金沢言葉も(セリフに)ちゃんと入れて」。劇場用アニメ映画
「時をかける少女」(筒井康隆原作)の細田守監督=金沢美大卒=はこのほど、北國新聞社を訪れ、同映画の制作に当たって
学生時代を過ごした金沢の風景に触発されたと明かした。
細田監督は学生時代、鈴木清順監督が金沢で撮影した「夢二」を見た際、「金沢にはもっといい所があるのにもったいない」
との印象を受けた。自分が撮影するなら小立野の坂道や犀川を見せたいと思っていたという。
坂道と川の景色に対するこだわりは「時をかける少女」の情景描写に表れている。舞台は東京だが、坂道は主人公の少女が
タイムリープ(時間跳躍)の能力を獲得する場所、川は実際にその能力を試す場所に選ばれた。
「金沢は大きすぎず、歴史もある。日常的な風景からも、物語が描きやすい土地だ」と、金沢を舞台にした作品作りに意欲を示した。
「時をかける少女」は金沢市のシネモンドで公開中。
朝日新聞 2006年9月29日(金)夕刊8面
(トレンド)ヒロインは制服がお好き ベタな熱血、親子に解放感
この秋、セーラー服姿の2人のヒロインが復活する。「スケバン刑事(デカ)」の麻宮サキと「セーラー服と機関銃」の星泉。
いずれも80年代に人気を博した作品のリメークだ。そういえば最近、テレビや映画で、制服姿が目立っている。
なぜいま制服回帰なのか。(野波健祐)
30日公開の映画「スケバン刑事」は、セーラー服姿の少女がヨーヨー片手に悪に挑むおなじみの漫画原作ストーリーだ。
85年、斉藤由貴主演のテレビドラマを皮きりに南野陽子、浅香唯と当時の人気アイドルが次々と主人公を演じた。
今回、4代目を松浦亜弥が担う。
約20年をへての復活を、東映ビデオの國松達也プロデューサーは「サキを演じられるアイドルが出てくるのを待っていた」
と話す。2年前に発売した歴代のDVDが計13万本売れたことも後押し。今回はCGをふんだんに使ったアクション色が強く、
スケバンの象徴だったロングスカートはミニになっている。
一方、10月13日に始まるドラマ「セーラー服と機関銃」(TBS系)は、81年に薬師丸ひろ子が主演した映画が大ヒット。
ひょんなことからヤクザの組長を襲名した女子高生を今回、長澤まさみが演じ、不条理を乗り越えて、少女が成長する
過程をたんねんに描く。
制服姿の主人公はほかにもいる。夏から劇場を変えながらのロングランが続くアニメ「時をかける少女」は83年の原田知世
主演の映画のリメーク。同時期にテレビでは、ドラマ「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」がしばしば視聴率20%を超えるヒット
を記録した。長瀬智也演じる27歳のヤクザの若頭が高校生活を送り直す破天荒な物語だ。
制服姿の隆盛を「マイ☆ボス」や学園ドラマ「野ブタ。をプロデュース」を手がけた日本テレビの河野英裕さんは、こう語る。
「私も含め、現場にいる40代前後のプロデューサーは『金八先生』などの学園ドラマで育った世代。一度は作ってみたい人が多い。
でも主人公が先生のパターンは出尽くした感がある。そこで生徒に目が向いた結果ではないか」
これに対して國松さんは「最近のドラマは自分探しや純愛といった内省的流れから、熱血、青春というベタで解放的なものへ揺り
戻している気がする。制服を着た人がはちゃめちゃなことをする、そんなヒーロー、ヒロインが求められているのではないか」と話す。
学園ドラマの受け手の特徴として、10代と40代、50代の親の2世代視聴が顕著という点がある。今回の「スケバン刑事」は、
初代の斉藤が松浦の母親という設定で、ちょうどそんな親子関係が視聴者像に重なっている。
その母親たちが青春時代を送った80年代まで、制服は一種「社会的枷(かせ)」の象徴だった。90年代、少女たちに「いましか
できない格好」という意識が芽生え、ルーズソックスなど、自己流の着こなしが社会現象になったり、ミニスカートで暴れまくる
「セーラームーン」が大ヒットしたりしたとしても。
テレビや映画にあふれる制服は、枷からの解放を劇的に見せるための装置として見直されている、といっては言い過ぎか。
【写真説明】「スケバン刑事」の松浦亜弥はミニスカートで活躍 長澤まさみ(中央)はヤクザの組長として生きる
http://www.asahi.com/culture/tv_radio/TKY200609290238.html
毎日新聞 2006年10月3日(火)夕刊5面 <最新エンタメ事情 What's new?>
ほわっつにゅう?:リメーク相次ぐ制服女子高生もの
◇「セーラー服と機関銃」「スケバン刑事」「時をかける少女」
「セーラー服と機関銃」「時をかける少女」「スケバン刑事(デカ)」――。30代以上には懐かしく、それより下の世代に
とっては新鮮に映る作品がリメークされ、話題を呼んでいる。3作に共通するのは、制服の女子高生が奇想天外な体験を通して
人間として成長を遂げていくということ。時代に捕らわれず支持される理由は何なのだろうか。【戸澤美佐】
★コメディータッチのドラマに
「セーラー服と機関銃」は、父親を交通事故で亡くし天涯孤独となった高校生・星泉が、ひょんなことから弱小ヤクザの
組長になるという話。原作は赤川次郎の同名小説。1981年に、相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演で映画化され大ヒット。
機関銃を撃ちまくりつぶやいた「カイカン……」というセリフや、セーラー服に真っ赤なハイヒールで街を歩くラストが、
当時、大人びていく薬師丸本人の姿と重なり、人々の記憶に刻まれた。
そして今秋、人気上昇中の長澤まさみ主演で連続ドラマ(13日からTBS系で毎週金曜放送、全7回)となって四半世紀ぶりに
復活する。もちろん現代的にアレンジされ、コメディータッチで親しみやすい雰囲気になるという。泉のきまじめな性格を
表現するため、メガネをかけ制服のスカートはひざ丈だ。
TBS編成制作本部の伊與田英徳さんは「視聴者は原作がしっかりしたものを見たいと思っているし、その点で『セーラー服』は
ニーズに合致している。ヤクザの世界にも正義があり、家族のような人間同士のつながりが生まれる。長澤さんは100メートル先に
立っていても目がいく存在感があり、今輝いている彼女を起用できたのはいいタイミングだった」と話す。長澤は星泉として
薬師丸同様、主題歌にも挑む。
★今どきになった主人公
「スケバン刑事」は、赤いヨーヨーを武器にセーラー服の少女、麻宮サキが悪と対決する勧善懲悪ストーリー。原作は
和田慎二のコミック。85年にフジテレビ系で放送が始まり、斉藤由貴、南野陽子、浅香唯が演じてきた。公開中の新作映画
「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」(深作健太監督)は、4代目となる松浦亜弥が主演。ひざ上15センチのスカートに
黒のハイソックスと外見はすっかり今どき。
東映ビデオ第一企画製作部の国松達也プロデューサーは「2年半前にDVD化した旧作が好評で、作り手としてはチャンスが
あればやりたい魅力的な企画だった。アクションができてサキを演じられる人の出現を待っていた。製作にあたり重視したのは
原作のキャラクターを崩さないこと。松浦さんは意志が強く底抜けに明るくて、いたずらっぽい表情も色気もある。音楽中心の
活動から次の展開を考えていた時だったのでいい機会だった。松浦さんと話し合いシリアスなアクション映画を狙った」。
★自分の意思で決められる子に
原田知世主演の83年公開作品(大林宣彦監督)などこれまで何度も映像化されてきたのが、65年に筒井康隆が発表した
「時をかける少女」。今、アニメーション映画(細田守監督)となって公開されている。ふとしたきっかけで、今とは違う時間や
場所へ行ける超能力「タイムリープ」を身につけてしまった女の子の話だが、アニメでは原作の主人公のめいがヒロインになった。
7月に関東地区6館(東京都内は1館)で封切られたが、ネットなどの口コミでじわじわと人気が広がり、年末までに全国延べ
100館弱で公開される予定だ。角川書店の渡辺隆史プロデューサーは「その時代によって姿を変えることができるストーリー。
原作の主人公はしっかり者だが災難に巻き込まれていくタイプ。でも今の女子高生がタイムリープの能力を持ったら使いまくる
のではないかと考えた。未来から来た男の子との出会いや別れ、自らの未来も自分の意思で決められる子にしようと思った」。
その思い通り、制服の白いポロシャツと笑い声が似合う元気な主人公が生まれた。
長年にわたり愛されてきた3作品は、旧作のにおいを残しつつ、同性にも好感を持たれるスターやキャラクターによって
生まれ変わった。新作と併せ旧作に興味を持つ新しいファンも増加中だ。力強い原作の中で人生のひと時の象徴である制服姿の
主人公たちはまぶしく、時間を越え次の世代に語られていくはずだ。
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/cinema/news/20061003dde018200013000c.html
『日経マガジン』(日本経済新聞朝刊別冊)2006年10月1日号 p.9
パノラマ消費考現学 第3次ロケ地ブームの落とし穴
このひまわり畑で今年夏、数組のカップルが結婚式を挙げた。ひまわり畑を観光スポットとして打ち出す地域は全国に多い。
ここが特別なのは2004年に公開された映画「いま、会いにゆきます」のロケ地に選ばれたからだ。撮影されたのは主人公男女の、
互いへの思いが初めて通じる告白の場面。演じた俳優が実際に結婚したことも「純愛の聖地」という価値に拍車をかけた。
ファミリー層中心だった観光客にカップルが加わり昨年は1組が挙式。今年はさらに増加したわけだ。
死者の「復活」をテーマに森や雨など静的な場面が多い中、回想場面に登場するひまわりの印象は鮮烈だ。原作小説での
告白場面は湖畔の花火大会。舞台を変え、死と生の対比を視覚的にくっきり見せたのは映像クリエーターの手腕と言える。
「ロケ地」が人気スポットになるケースが増えている。03年から発行するロケ地情報誌「ロケーションジャパン」によれば
今は戦後3回目のロケ地ブームなのだという。1回目は1960年前後。洋画がローマやニューヨークへのあこがれを植え付けた。
2回目は90年前後で主役はテレビ。連続ドラマの舞台となったおしゃれなデートスポット、自然の美しい北海道富良野などが
人を引き寄せた。
今回のブームの中心は日本映画。初恋、青春、純愛など追憶や懐かしさが重要な要素になっているのも特徴。地方都市と
親和性の高いテーマといえる。
1982年の「転校生」にはじまり「時をかける少女」(83年)「さびしんぼう」(85年)「ふたり」(91年)と故郷の
広島県尾道を舞台にノスタルジックな作品を撮り続けたのが大林宣彦監督。作品を見た若者たちが尾道を訪れるようになり、
今では人気観光地になった。十数年遅れて全国各地で同じ構図が再現されつつある。映画のパンフレットには当然のように
ロケ地案内が記載され、観客は映像、原作本、現実のロケ地訪問の3つをセットで楽しむのがごく普通のことになった。
かつて映画やテレビの撮影は面倒なものとして嫌われることが少なくなかった。道路や建物の使用許可。エキストラの手配。
しかしトレンディードラマや大林映画の「経済効果」を見た各地域は、まちおこしの手段としてフィルム・コミッション(FC)
という組織を作るようになる。前述のような手間を地元側で代行する仕組みだ。現在FCは全国フィルム・コミッション連絡協議会
に加盟しているものだけで90カ所を超す。地方都市を舞台にした日本映画が増えているのも各FCが一役買っている。
ホームページには「協力できること」のほか「撮影に適した風景、自然、街並み」の一覧画像を載せたものもある。
まさに至れり尽くせりだ。
なぜこうも各地域は勧誘に熱心なのか。発展に取り残された風景が映像の力でマイナスからプラスに転じる。住民が街の
魅力を再発見し、非日常的な体験を一体になって楽しむ。ロケ協力を機に映像の仕事に進んだ若者もいるという。撮影中に
宿泊費や弁当代などが「落ちる」だけでなく、観光客も来るかもしれない。撮影者、地域、観客の全員が喜ぶ仕組みに見える。
一部の自治体では撮影隊の横暴な振る舞いに「2度とロケ協力はしない」という(『地域づくり』2006年6月号・特集
「映像文化とまちづくり」による)。こうした振る舞いの問題はいずれ解決すると信じたい。
重要な問題は監督をはじめとするクリエーターの姿勢だ。楽だから、安く上がるから、ちょうどいい「ご当地名物」があるから、
××市(町・村)で撮影する。仮にそんな易きに流れる姿勢は自然に作品に反映する。観客は見抜き、劇場から離れていくだろう。
「日本映画市場」の復活が「日本映画」の復活までつながるかは、作り手の志にかかっているのではないか。
朝日新聞 2006年10月3日(火)夕刊7面
(新科論)娯楽のパワー:1 アニメが生んだ夢を形に 国産機作りの伝統つなぐ
「すごい、飛んだよ」
テスト飛行を見に来た観客の間から歓声と拍手がわいた。夕日に染まりかけた赤茶色の富士山に向かって、カモメのような
シルエットをした真っ白い飛行機がふわりと舞い降りていった。
9月23日、静岡県の朝霧高原で行われた初の公開テストで、100メートル近い滑空に成功した飛行機の正式名称は「M−02」
という。だが、人は大抵「メーヴェ」と呼んでいる。宮崎駿の名作アニメ「風の谷のナウシカ」のなかで、主人公ナウシカが
軽々と宙を舞ってみせた一人乗りのジェット機「メーヴェ」の姿に触発されて作られた飛行機だからだ。空を本当に飛ぶ雄姿を
一目見たいというファンらのために、公開テストでは見学のバスツアーが組まれた。
製作を計画したのは、ピンクのクマが手紙を運んでくるメールソフト・ポストペットの開発者として知られるメディア・
アーティストの八谷(はちや)和彦さん(40)。パイロットも本人が務めている。
メーヴェを飛ばすプロジェクトを始めたのは03年、イラク戦争が始まった時だった。「世の中に漂ういやなムードに
アーティストとしてゲリラ的に切り込むものを作りたかった。戦争に関係なく、平和しか意味しない何かを」。
八谷さんの頭に浮かんだのは、無益な争いをやめさせるため風の谷の上空を舞った飛行機メーヴェの白い姿だった。
2分の1の模型はどうにか作ったが、それ以上は素人の自分だけでは無理と判断した。人が乗る実機の設計と製作は、
飛行機をオーダーメードでつくる会社オリンポスに依頼した。同社の四戸哲(しのへさとる)社長(45)は、大学生の時に、
妹が読んでいたアニメ雑誌に載っていた「ナウシカ」を見て、その時から「メーヴェなら実際に飛ぶ」と確信していた。
「だが本当に作ろうなんて発想は、飛行機屋からはまず生まれない」。以後、八谷さんと四戸さんの二人三脚の製作が始まった。
2年がかりで今年4月に「M−02」が完成。メーヴェと同じ無尾翼で、ほぼ翼のみと言っていいような形だ。乗員は腹ばいで
上に乗り、バイクのように体重移動によって方向を変える。
だが、異なる部分も多い。メーヴェは翼長が5メートルほどで、ナウシカが一人で軽々と運んでいた。「本当にあのまま作ると
大変危険な乗り物となってしまう」(八谷さん)。「M−02」の翼長は9・6メートルとほぼ倍の長さに決まり、重さは66キロとなった。
左右方向の安定性を高めるため、への字形をした翼の曲がり具合もメーヴェより深くなり、離着陸用のソリを前方に付けたりと
最終的な形態はメーヴェとかなり異なるものに変わった。そのため現在では「メーヴェ」という名を使うことをやめ、オリジナルの
飛行機としている。
今の「M−02」には動力がなくゴムで引っ張って飛ばしている。だが年内にも民生用エンジンを積み、自力で飛べるジェット機
とする予定。同時に作っている同型の「M−01」と合わせ総製作費は3500万円ほどの見込みだ。
「M−02」の設計と製作をした四戸社長は、国産旅客機YS−11の生みの親である日大の故木村秀政教授から飛行機作りの
基礎をたたき込まれた。戦時中、日本軍はロケット推進の無尾翼機「秋水」を作ったが、その空力設計にも木村教授は助言を
求められている。
そんな伝統の上に「M−02」はある。「M−02は、無尾翼機としては実は大変にオーソドックス。技術というものは、人から人に
伝えられていくものだ。だからそのつながりが一度切れたら取り戻すことは大変に難しい」
戦後日本で独自開発できた国産旅客機は、YS−11だけだ。以後日本の飛行機作りは、八谷さんや鳥人間コンテストなど民間人の
趣味の力で主に支えられてきた。YS−11も40年以上の歴史に幕を閉じ、9月末に国内での最終フライトを終えた。
「技術大国日本」の空から、国産旅客機作りの伝統のつながりが消えかけている。
日々の生活の中にもハイテクが忍び込む今日、娯楽と科学には意外に深い関係があります。娯楽に潜む科学を探っていきます。(久保田裕)
【写真説明】1人乗りの無尾翼飛行機=いずれも9月、静岡県富士宮で、水谷安孝撮影
『日経トレンディ』 2006年11月号(10月4日発売) p.64 Web2.0:Its Dreams and Reality
●クチコミマーケティング−ブログ・SNSで火が付いた『時かけ』 ネットのクチコミは甘い果実か、劇薬か
計らずもヒットした――。
アニメ映画『時をかける少女』だ。7月15日の映画公開日から立ち見客が続出。公開時は全国で6館、都内では新宿の
ミニシアターが1館だけという映画が、7週で動員数10万人を超えた。
“計らずも”としたのは、ヒットの原動力とみられるブログやSNSのクチコミが、意図せずして広まった面があるからだ。
配給会社の角川ヘラルド映画は、映画公開前に個人ブロガー30人を特別試写会に招待。「良いレビューは強制しません。
それぞれの感性でお書きください」と、一切の注文を付けず、ブログに感想を書いてもらった。確かにこれはクチコミの
底上げにはなった。だが、実はクチコミの本当の震源地は、ブロガー試写会の数日前に行われたアニメファン向けの一般試写会
にあった。参加したアニメファンは、純粋に映画を楽しみ、自主的にブログに書き込みをした。多くが好意的な内容だった。
こうした企業の意思とは関係のない、映画鑑賞の生の感想がクチコミの連鎖を生んだ。当初、男性アニメファン中心だった
客層は、カップルや親子連れなどへと変化しており、広範囲のクチコミの伝播を裏付けている。
『時かけ』のようなブログ発ヒットの事例は、ここ数年で目にする機会が増えてきた。その背景には、個人ブログやSNSの
台頭がある。この個人のクチコミの力をマーケティングに生かそうと、さまざまな動きが出てきた。
普及するか、バイラルCM
アメリカでは、すでに広告予算の約2割がクチコミマーケティングにシフトしているといわれる。その代表的な手法として
挙げられるのが、バイラルCMだ。バイラルCMとは、ネットで提供されるCMで、クチコミによって自然に伝播することを目的に
作られる。日本では、4月に角川クロスメディアがバイラルCMのポータルサイト「バイラルウォーカー」を立ち上げた。
「テレビCMは見たくて見るものではない。バイラルCMはその反対で、広告手法として有望」(矢吹尚倫取締役)という。
ただ、バイラルCMは過激な表現や過剰な演出に頼る面が多く、トラブルを嫌う国内大手企業は及び腰。当面は映画、ゲーム、
音楽業界などが取り組みを進め、ほかの業界に広がるには時間が掛かりそうだ。
バイラルウォーカーでは、キャンペーンも行われる。例えば、9月2日に公開された韓国映画『グエムル』では、公開10日ほど
前から本編映像を断片的に見ることができるキャンペーンを展開。ブロガーが特別映像を自分のブログやメールなどで紹介し、
視聴された人数に応じて本編映像が視聴可能になるというもの。60人にクチコミすると本編映像120分のうち60分を見られる。
2週間で視聴回数は1万回を超えた。「企業とブロガーは、いわば“共犯関係”。メリットがあれば、ブロガーの協力は得られる」
(矢吹氏)という。
プロモーションしたい商品に合わせてテーマを設定し、ブロガーの記事投稿を促すサービスもある。「ブログ・ルポ」を
運営するブルトアの「記事コンテスト」だ。例えばシングルCD「ルパン・ザ・ファイヤー」のプロモーションでは、
「ルパンのような本当にカッコイイと思える男とは?」という題材で記事を募集。1カ月間で約250本の記事が寄せられた。
読者の評価によって順位が決まるので、ブロガーは凝った文章を書く。書いて人に認められたいというブロガーの欲求をくすぐり、
コメントやトラックバックなどを通してクチコミが広がることを狙う。
ただし、ブログやSNSなどのCGMは、ときに牙をむくことがある。例えば、昨年末、あるメーカーが新製品のプロモーションの
ためにブログを立ち上げたところ、素人の投稿を装って記事が書かれていたことが発覚。そのブログには批判が集中し、
オープン3日で閉鎖に追い込まれた。
『時かけ』のようにポジティブな意見の連鎖を生むことができれば、クチコミは企業の強力な味方になるが、一度ネガティブな
方向に流れたら止めることは不可能。走り出したクチコミをコントロールすることはできない。もし企業が一線を越え、
クチコミを不自然な形で発生させようとしたり、クチコミの行方を左右しようとするならば、それは凄く危険な賭けだ。
『週刊エコノミスト』 2006年10月10日号 p.95
今井澂のマネー・ドット・カム・カム (国際エコノミスト)
資産運用の極意を説く
「時をかける少女」と新政権下の株価
映画「時をかける少女」は筒井康隆氏の小説をもとにしたアニメ映画。原田知世が主演した23年前の作品は青春映画の古典だが、
今回も秀作に仕上がった。原田が演じたかつての少女の姪、高校2年生のマコトが主人公。理科室で怪しい人影と遭遇したのを
きっかけに、時間を跳躍する能力を得る。不運な1日をやり直したり、男友達からの気まずい恋の告白をなかったことにしたり、
ノー天気に能力をムダ遣いする。ところがこの時間跳躍が、大切な男友達2人の運命を大きく変えていた。
安倍晋三政権が誕生した。新政権の経済政策は成長戦略が中心で、成長率見通しは年平均3%。4%の成長も不可能ではないと
みているようだ。具体的にはITを武器にイノベーションを重視し、オープンな日本を推進するという。オープンとは、アジアの
成長を生かすため、日本とアジア各国が互いに自国を開いてゆくということだ。
私としては、こう考える。好況の長期持続のためには、主要な公共企業体の民営化と株式放出が不可欠である。
当然、株式譲渡益の特別減税措置が来年末で切れるのは問題だ。
また、株価のカナメである企業収益が好調を持続するためには、原油がそれほど高くなく、金利は低水準、為替は円安、
という状況が好ましいが、現在は米国の成長率鈍化もあって先行きが懸念されている。だが私は、状況は結局、次々と明るい
シナリオに転じていくと読んでいる。映画で主人公が、時間跳躍を使って問題を解決していったように。
10月押し目は買い場
弱気エコノミストは相変わらず、「4〜6月が景気ピークでこれから悪化」と主張している。私は、彼らが2004年の景気
中だるみ期に「もうダメだ」と言い続けたことを忘れていない。BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国の新興国)向け
重厚長大産業の輸出拡大が、ダメになりかけた景気を横ばい程度で止めた。BRICsの近代化投資は当分継続し、世界のGDP
成長率5.1%のうち2.5%近く寄与する。米国の寄与率は0.7%にすぎない。これが多少落ちても影響は小さい。
プラス材料の一つに「鉄スクラップ」市況もある。グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)前議長が景気の先行指標として
重要視していたもの。これが年初から30%上昇、特に8月から急上昇だ。スクラップは、鉄も銅もアルミも工業生産に使われ、
その価格動向は鉱工業生産の先行指標になる。米国でも鉄スクラップ価格は上昇中なので、景気減速も大したことはなさそうだ。
米国株が上がると3カ月遅れて対日株式投資が増える。日本株は10月押し目説が強いが、本当に押し目があればそこは買い場だ。
鉄鋼など重厚長大株、あるいは銀行株がいい。
映画のセリフから。マコトが落ち込んでいるのを見て、かつて同じ能力を持った叔母が言う。「回数が少なくなってるんなら、
走って迎えにゆくのがあなたでしょ?」。積極的にモノを考えたい。私は強気だ。
『フラッシュ』2006年10月10日号 p.37
<瞬撮!>秋葉原<萌>DEEP破廉恥ドキュメント!!
産経新聞 2006年10月3日(火)東京朝刊
スラムダンクにやわらか戦車 メディア芸術100選
文化庁のメディア芸術祭実行委員会は3日、アニメなどの4部門について「日本のメディア芸術100選」を発表した。
故・岡本太郎氏の「太陽の塔」、社会現象を生んだSFアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」、バスケ部の高校生を描いた漫画
「スラムダンク」が各部門の首位に選ばれたほか、ネット上で人気沸騰中のアニメ「やわらか戦車」がエンターテインメント
部門の1位に輝いた。ネット調査という特性もあり、若者になじみの90年代以降の作品が上位に集中した。
今夏、ネット上での計21万票の得票に基づき、部門ごとに25作品を選んだ。
アート部門では吉本興業所属の芸術ユニット、明和電機のライブパフォーマンスなどが2、3、5、6位と上位を独占した。
エンタメ部門で首位の「やわらか戦車」は自称14歳のラレコ氏個人の作品。ほかに「スーパーマリオ」「ドラクエIII」
などの人気ゲームソフトが上位に入った。
アニメ部門では宮崎駿氏の作品が2、3位に入る一方、投票リストになかったものの、学園ものの「涼宮ハルヒの憂鬱」が
22位に滑り込んだ。
マンガ部門では「ジョジョの奇妙な冒険」「ドラゴンボール」といった少年誌系が上位3位に並んだほか、「ドラえもん」「火の鳥」
などの名作もベスト10入りした。
写真=アート部門で1位の「太陽の塔」作者・岡本太郎
http://www.sankei.co.jp/news/061004/bun000.htm 朝日新聞 2006年10月3日(火)
太陽の塔・スラムダンクなど「メディア芸術100選」
文化庁メディア芸術祭実行委員会は3日、50年代から現代までの、印象に残ったアートやアニメーション、
漫画などをアンケートで選ぶ「日本のメディア芸術100選」を発表した。3万3884人が投票した。
部門別の上位は以下の通り。
アート部門1位「太陽の塔」(岡本太郎)▽2位「明和電機ライブパフォーマンス」(明和電機)▽3位「魚器シリーズ」(同)
エンターテインメント部門1位「やわらか戦車」(ラレコ)▽2位「ピタゴラスイッチ」(佐藤雅彦・内野真澄)
▽3位「スーパーマリオブラザーズ」(任天堂)
アニメーション部門1位「新世紀エヴァンゲリオン」(庵野秀明)▽2位「風の谷のナウシカ」(宮崎駿)
▽3位「天空の城ラピュタ」(同)
マンガ部門1位「スラムダンク」(井上雄彦)▽2位「ジョジョの奇妙な冒険」(荒木飛呂彦)▽3位「ドラゴンボール」(鳥山明)
http://www.asahi.com/culture/update/1003/016.html 読売新聞 2006年10月3日(火)
日本の代表アニメ「エヴァンゲリオン」…芸術100選
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20061003it12.htm 京都新聞 2006年10月3日(火)
アート部門1位は「太陽の塔」 メディア芸術100選発表
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006100300174&genre=M1&area=O10
http://www.shinyusha.co.jp/~top/pub_html/mook/maturi.html 『祭られた人々 インターネット事件簿』 晋遊舎ムック
発売日 2006年9月28日 定価 800円 雑誌コード 63425-69 ISBN 4-88380-565-4
ブログや掲示板で調子に乗り過ぎた人を集団で吊し上げて人生強制終了-それが“祭り”!!
◆ブログでバイトがオタクに「きんもーっ☆」→祭り→社長謝罪!?
/winnyで国税局職員のハメ撮り写真流出→祭り→自主退職!?
/ブログで明大生エアロバキバキ自慢→祭り→内定取消!?
◆インターネットを利用する誰もが巻き込まれるかもしれないネット社会が産んだ徒花“祭り”の実体!!
◆まえがき
◆第1章 祭りの金字塔
◆第2章 ブログの居酒屋化
◆第3章 2ちゃんねらーの起爆ボタン
◆第4章 祭りは続くよどこまでも
インターネット“祭り”年表
http://www.tg-net.co.jp/nyujo/review/index-c.html 『フィギュア通信 vol.1』
新世紀エヴァンゲリオン最新フィギュア音速大特集
判 型 A4変型判 発売日 2006年09月28日
定 価 1575円 ISBN 4-7778-0300-7
総頁数 80ページ 雑誌コード 61452-09
発行所 辰巳出版 商品コード 4777803007
初心者〜上級者までを完全カバーした究極フィギュア・カタログ『フィギュア通信』遂に創刊。
今回の特集は、放映10周年を迎えた今も絶大な人気を誇るエヴァンゲリオンを、ガイナックス・インタビューも交え一挙紹介!
他、人気原型師・直撃インタビューや最新フィギュア情報、噂のSHOPリスト等、フィギュア情報満載!!
http://www.jpf.go.jp/j/publish_j/wochikochi/013.html 隔月刊『遠近(をちこち)』13号(2006年10月発行)
発行:国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
定価:525円(本体500円) 発売:山川出版社 ISBN:4-634-58031-4
特集 日本発!アニメの魅力
巻頭対談 アニメーションの創造力
〜テレビアニメからアート・アニメーションまで 山村浩二×竹熊健太郎 …8
レポート ANIME世界を駆ける フランス 果たして偏見は去ったのか
〜日本アニメの波、この10年 ファブリス・アルデュイニ …18
アメリカ アニメビジネスにおける二つの市場 海部正樹 …23
カナダ アニメとマンガで教える日本の心 ジェイ・グールディング …27
オーストラリア 10年がかりで実現した『手塚治虫』展 フィリップ・ブロフィ …32
韓国 知られざる日韓合作プロジェクト 宣政佑 …36
エルサルバドル 『沈黙の艦隊』から『ちびまる子ちゃん』まで 土生川正篤 …39
モロッコ ジブリ作品、12都市を巡回する 葛山優里子 …42
テレビ番組の無償提供と映画上映〜ジャパンファウンデーションの取り組み 蛭田麻里 …45
シリーズ 文化による都市創造10 世界最大規模のアニメーション映画祭へ
〜平和都市・広島が発信する国際映画祭 島本登夫 …46
「日本発! アニメの魅力」の特集を組んだ10月1日号が発売中です。いまや世界中の子供・若者、
そして大人までを魅了している日本のアニメーションについて、海外各地の事情レポートや、豊かで
その多様な歴史などについてお届けしています。
巻頭では、アカデミー賞短編アニメーション部門にもノミネートされ、3大国際アニメーション映画祭で
グランプリを総ナメにした『頭山』の山村浩二監督と、『サルでも描けるまんが教室』(通称「サルまん」)
で有名な竹熊健太郎さんが、アニメーションの創造力について、テレビアニメからアート・アニメーション
まで幅広くそして奥深く語り合ってくださいました。
朝日新聞 2006年10月3日(火)朝刊23面
(おすすめ)『萌えるアメリカ』 『オタク・イン・USA』 オタク化するアメリカ
「オタク化するアメリカ」の表と裏を伝える2冊が、相次いで刊行された。
堀淵清治著『萌えるアメリカ〜米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか』(日経BP、1680円)は、
かの地で20年前に日本マンガの翻訳出版をする会社を設立した著者のビジネス奮戦記=写真右。
右開きを左開きに換えるなどの工夫で浸透を図り、慣例破りの流通ルートで販路拡大、「ポケモン」マンガが
大ヒット、米国版「少年ジャンプ」を出版、そこにライバルが……。北米の日本マンガの単行本市場は実質ゼロの
20年前から210億円に膨張したという。
一方、パトリック・マシアス著『オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史』(町山智浩編・訳/太田出版、1554円)
=同左=は受け手の視点から描く。著者は、6歳でゴジラのとりこになり、深作欣二の仁義なきSF映画「宇宙からのメッセージ」
に「スター・ウォーズよりスゲエ!」とぶっ飛んだ72年生まれの米国人。体験を交え、日本のアニメやマンガが
米国でいかに受容されたかを記す。
地球を守る「ガッチャマン」が宇宙パトロールに改変されたとか、寒いギャグ満載の「ウルトラセブン」吹き替え版とか、
紹介される事例はおかしいやら悲しいやら。
海の向こうでも「オタク」の情熱は燃え上がる。美少女アニメ好きのネオナチ・ガールら、最終章「USAオタク列伝」
の濃さ(と痛さ)にはクラクラする。(小原篤)
http://book.asahi.com/clip/TKY200610030195.html 東京新聞 2006年10月1日(日)朝刊11面
「萌えるアメリカ」 堀淵清治著 (日経BP社・1680円)
〈オタク〉遺伝子の開拓劇 <評者>森永卓郎(経済アナリスト)
産経新聞 2006年10月5日(木)東京朝刊23面
“冥土カフェ” 秋の渋谷が“アキバ色”
「いらっしゃいませ、地獄へようこそ」−。メイドカフェならぬ“冥土(めいど)カフェ”が東京・渋谷パルコ「zero gate」
に登場した。人気アニメ「地獄少女」がテーマのメイドカフェで、キャラクターのコスプレをした店員が接客する。
13日からは4日間にわたって新作アニメを紹介するイベント「渋谷アニメ祭り」(会場、パルコミュージアム)も始まる。
この秋、渋谷が“アキバ色”に染まりそうだ。
「地獄少女」は復讐がテーマのアニメで、深夜0時にだけアクセスできる地獄通信に恨みを書き込めば地獄少女が現れて、
相手を地獄へと落としてくれるという物語。昨年から今年にかけ、テレビ放映されて人気となり、今月から続編が
東京MXテレビなどでスタート。少女マンガ雑誌「なかよし」でも連載中だ。
冥土カフェでは、振り袖姿の地獄少女、閻魔あいや登場キャラクターにふんした店員が“冥土”にちなんだユニークな
料理やデザートをサービスしてくれる。同カフェは11月まで開かれている。
一方、渋谷アニメ祭りでは、今秋の新作アニメを中心にプロモーション映像を上映、限定グッズなども販売される。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/comic/22060/
『FujiSankei Business i.』 2006年10月3日号(火)p.28
【東大生の株式運用術】あなどれないオタク市場
■「まんだらけ」「東映アニメーション」
いまや海外でも有名な日本語「オタク」。メイド喫茶や、映画・ドラマの「電車男」に見られるように、簡単に無視できる
存在ではなくなってきました。東大生の中にも(イメージ通りかもしれませんが)オタクはかなり多く見受けられます。
定義にもよりますが、オタクに共通してみられる特異な特徴は、自分の趣味嗜好(しこう)性に合った商品、サービスには
惜しみなくお金を使うところです。あるゲームが好きなオタクがいたならば、そのゲームだけでなく、キャラクターグッズなどの
関連商品まで惜しみなく集めるコレクターと化す場合が多いのです。
そして日本はゲーム大国かつアニメ大国であることを忘れてはなりません。日本で売れたゲームやアニメは世界規模で売れます。
ピカチュウなどのキャラクターで有名なゲームソフト「ポケットモンスター」はシリーズ作全部合わせると、日本国内では2500万本
ほどの売り上げですが、世界で見ると約1億本の売り上げがあります。
「ドラゴンボール」や「スラムダンク」も世界的に有名です。これらゲームやアニメの関連商品は爆発的な売り上げを記録し、
企業に利益を生み出すのです。
そんな中でも特に一押しなのが、まんが古書店のまんだらけ(2652)。希少価値のある漫画やおもちゃなど、独自の鑑定眼で
値付けし、漫画やアニメに関する100万種類以上の商品を所有する、オタクの聖地的企業。拡大を続けており、今後の成長に
期待できる企業です。
またアニメーション制作会社最大手の東映アニメーション(4816)は「ゲゲゲの鬼太郎」などの有名なをアニメを数多く作り、
そのキャラクターの商品化権など版権収入も連結売り上げの30%を占めており、北米やアジアにも積極展開しています。
現在爆発的な人気を長く誇るアニメ「ワンピース」などのDVD化で大きな収益が期待できるのでは?
いわゆる“オタク銘柄”。そこには大きなチャンスが転がっているかもしれません。どんな話題にもついていける。
そんな見識の広い投資家には、必然的に投資におけるチャンスは多くなるのです。
※企業名あとのカッコ内の数字は証券コードです。
◇
【プロフィル】西村洋輝(教養学部2年、20歳)
Agents副代表。幼稚園から始めた空手は今も続けている。高校の時、ハードな練習の結果奇跡的に国体で3位に入る。
9月にとうとう20歳になり、成人しました。大人になった実感はまだ沸きませんが、「知的な大人」を目指して目下、努力中。
長い長い夏休みがあと残り少しだと思うと気温以上に心が寒くなっていきます。
http://braininfocast.newswatch.co.jp/cgi-bin/sonetemkt?tid=6000453&sid=bypxErYO0060928d3eff347ffdb2cc91d1f0b374be41c43a509f772f730e
茨城新聞 2006年10月4日(水)朝刊A版15面
ヨドバシAkiba オープン1周年 “TX効果”で売上好調
家電量販店大手のヨドバシカメラが、日本一の電気街、東京・秋葉原に初出店した店舗「マルチメディアAkiba」が
オープン一周年を迎えた。初年度の売上高は当初目標とした五百億円のほぼ倍とみられる。つくばエクスプレス(TX)
秋葉原駅との出口直結が特徴で、本県からの来店客は新規客のうちの三割強とみられ、“TX効果”が大きいと言えそうだ。
新店舗は地上九階、地下六階建て。テナントを除くヨドバシの売り場だけで約二万四千平方メートルに達する同社の旗艦店舗。
「TX開業もあり、今まで来店のなかった茨城のお客さまが非常に増えた」と安達信一店長は話す。同店舗でポイントカード
を作成した新規の客は全来店客の半数で、そのうち三割強は本県在住者という。「尻上がりに増えてきている」と、安達店長も
“TX効果”に驚きを隠さない。
同社のポイントカードのポイントは、二度目の購買から利用できる。安達店長は「ポイントカードの利用者が半分しかいない」
と明かし、リピーターの育成を課題として挙げる。将来的にはTX沿線向けの重点的なPRも視野に入れていくという。
土地柄、「オタク」が多い半面、家族連れが多いのも特徴の一つ。家電のフロアは、今年のエアコン商戦立ち上げに合わせ
メーカー別陳列を撤廃、リニューアルし家族連れに対し積極的に売り込みを図っている。
安達店長は「オーブンレンジなどお客さまが実際に使ってみて選択する傾向が強い。比較検討ができる店舗という付加価値を
高め、他店との差別化を図っていく」と、二年目の戦略を語る。 (根本樹郎)
【写真説明】オープン1周年を迎えたヨドバシカメラのマルチメディアAkiba=東京・秋葉原
読売新聞 2006年10月3日(火)東京朝刊37面
[アニメ、見てますか](1)「キャプテン翼」イラク駆ける(連載)
2004年5月。外務省の江端康行さん(37)は、陸上自衛隊が復興支援で活動中のイラク南部サマワに、経済協力の仕事で赴任した。
目立ったのは、気温が50度にもなる中でサッカーに興じる子供たちの姿。「キャプテン・マージド」というサッカーアニメも
大人気だという。それが「キャプテン翼」のことだと分かり、江端さんは驚いた。
「日本が提供する給水車に(主人公の)翼君の絵を描いたら、これが日本のアニメだと知ってもらえるのではないか」
早速、行動を起こす。原作者の高橋陽一さんや漫画の出版元・集英社の了解を取り付けて、縦1.5メートル、横2メートルの
ステッカーを作成。自衛隊員と手分けして給水車に張り付け、26台の“キャプテン翼号”が活動を始めた。給水車が訪れる村では、
大喜びの子供たちが車の後ろをついて回る姿が、よく見られたという。「翼君は、何よりも雄弁な親善大使として活躍してくれました」
と、江端さんは語る。
イタリアで日本の漫画の翻訳を行っているシモーナ・スタンザーニ・ピニさん(38)は、子供のころからテレビで日本の
アニメに親しんだ。1994年に初めて日本を訪れた時、「『うる星やつら』と同じ街並みの景色が広がっていて、感激した」と話す。
「『ベルサイユのばら』や『ルパン三世』は、イタリア人なら誰でも知っている。『ANIME』と言えば日本のアニメのこと。
もうイタリアの文化の一部になっていると言っても、いいぐらい」
日本人が想像する以上に、日本のアニメは世界各地で見られている。経済産業省の推定では、世界で放送されているアニメの
約6割は日本製だという。こうした中、最近では、日本の制作会社が自ら海外へと乗り出す動きも出てきた。
今年で創立50周年を迎えた東映アニメーションは、04年に米ロサンゼルスとパリに相次いで現地法人を設立した。
それまで仲介業者に任せていた番組販売などを、自前で手がけようという狙いからだ。
高橋浩社長は「これまでは日本でヒットした作品でないと販売が難しかったが、古い作品や現地に向いていると思える作品も
販売できるようになった」と、メリットを話す。
現地のテレビ局と直接やりとりすることで、新しい展開も生まれた。米国のアニメ専門チャンネル・カートゥーンネットワークの
人気アニメ「パワーパフガールズ」を、同社が日本風にアレンジした「出ましたっ!パワパフガールズZ」がその一例。
現在日本で放送中(テレビ東京系)だが、今後、カートゥーンネットワークを通じて全世界にも発信する。
映画「ブレイブストーリー」などを制作したGDHも、ロサンゼルスに企画開発のための事務所を構える。日本の漫画を原作にした
「アフロサムライ」を年末に米国向けに放送予定で、俳優のサミュエル・L・ジャクソンさんが主人公の声を演じる。
同氏が主演する実写映画の企画も、ハリウッドで進行中だ。
「今までの日本のアニメにはなかったものを作っていきたい」と、石川真一郎社長。日本アニメが培ってきた技術とノウハウが
海外の才能や作品と出合うことで、新たな“化学反応”が起き始めている。
◇
世界に冠たるアニメ大国、ニッポン。今、アニメはどう作られ、どう見られているのか。国内外で注目されるコンテンツ産業の、
新しい動きを紹介する。
写真=「キャプテン翼」が描かれた給水車=江端康行さん提供
紙面画像
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読売新聞 2006年10月4日(水)東京朝刊33面
[アニメ、見てますか](2)監督・脚本・声優…ぜんぶ一人(連載)
今年4月、「THE FROGMAN SHOW」というアニメ番組がテレビ朝日系で放送され、評判を呼んだ。一見稚拙に見える絵は、
動きも乏しいのに妙な味わいがある。全編がナンセンスな掛け合い漫才風なのも面白い。監督・脚本・キャラクターデザイン
・声の出演などが「FROGMAN(蛙男(かえるおとこ)商会)」という、ほとんど無名の作家だったことも話題になった。
その“正体”は、松江市在住の個人アニメ作家、小野亮(りょう)さん(35)。東京でドラマの制作会社に勤めていたが、
「自分の作品を作りたい」と結婚を機に、妻の故郷に移住、こつこつと映画の自主制作に取り組む。「でも、技術もカネも
スタッフもない。アニメだったら、一人で作れるかなと思った」
2年前、第1作となる「菅井君と家族石」という短編をインターネットで公開するや、いきなり4万件のヒットを記録する。
「ネット上で個人アニメのブームが来ていた。目新しいものがバッと広まる空気があったんですね」。同じ年に自主制作した
DVDも好評だった。
米国のコメディー映画、特にウディ・アレン監督が大好きという小野さんは、いわゆるオタク的なアニメ文化には興味がない。
「それがむしろ良かったかも。狭いファン層でなく、子どもからお年寄りまで楽しめるものを目指したい」
テレビ向けに作った「秘密結社 鷹(たか)の爪(つめ)」では、世界征服をもくろむ悪の組織がドジな失敗を繰り返す。
既存のアニメとは比較にならない低予算で、男性の声はすべて小野さんが担当するなど、マスメディアに進出しても即興的
“一人芸”のスタイルを変えない。
TBS系の「NEWS23」では隔週でコーナーを持ち、時事ニュースをアニメ仕立てで紹介。来年3月には、新作の劇場版映画を
公開するという。
東京・渋谷区のマンションの一室をスタジオにするロマのフ比嘉(ひが)(比嘉一博)さん(33)も、個人アニメ作家の注目株だ。
ネットで無料配信した「URDA(ウルダ)」や、士郎正宗(しろう・まさむね)原作のDVDオリジナル作品「警察戦車隊 TANK SWAT
(タンク・スワット)」など、映像を立体的に表現する3Dアニメで、ハリウッド顔負けの派手なアクションを得意とする。
12畳ほどの部屋には8台のパソコンがひしめき、大変な熱気だ。
沖縄・宮古島出身。「ゲーム会社に就職するために有利かと思って」、1996年からパソコンで作り始めた3Dアニメが、
いつの間にか本業に。小野さんと同じくテレビアニメはほとんど見ず、「ルーカスやスピルバーグにあこがれた映画少年だった」
という。2002〜03年にかけて発表した「URDA」は、海外のファンの手で英語やスペイン語の字幕が付けられた。
「制作に手間と時間のかかる3Dアニメは不利だが、自分にはこれしかできない。インディーズ(個人)で、(米国の著名な
アニメスタジオ)ピクサーと勝負したい」。比嘉さんも、近く劇場版の新作を発表する。
アニメは巨大スタジオでの集団制作、という常識を覆す個人作家たち。これからアニメの世界に大波を起こすのは、こうした
ゲリラ的な才能かもしれない。
写真=「秘密結社 鷹の爪」((c)蛙男商会/DLE)
写真=小野亮さん
写真=比嘉一博さん
紙面画像
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読売新聞 2006年10月5日(木)東京朝刊37面
[アニメ、見てますか](3)ネット猛進「やわらか戦車」(連載)
アニメを楽しむ場は、劇場のスクリーンやテレビだけではなくなった。2000年代に現れた第3のメディアが、
パソコンで見る「ネット(ウェブ)アニメ」だ。
―やーわらか戦車の
―こーころはひとつ
―生きのびたい……
勇ましいマーチに乗って、愛くるしい戦車が、砲火の戦場をひたすら“退却”する「やわらか戦車」。
ネットだけで見られるこの1〜6分のシリーズ(現在7編公開中)が、強力なキャラクター商品としてブレークしようとしている。
「売り上げ総額10億円を目指す」。「やわらか戦車」を無料配信するライブドアメディア事業部のプロデューサー、
辻勝明さん(22)の鼻息は荒い。この作品は昨年12月、同社がネットアニメ投稿サイトを開設した際、個人アニメ作家の
ラレコさんに依頼したものだ。「動物ものをお願いしたのに、なぜか戦車が出てきた」(辻さん)が、公開すると反応は上々。
今年2月ごろからネットで知名度が高まり、1日のアクセス数が30万件にも達した。
文字通り「やわらか」そうで、女性受けするデザインに「商品化したい」という企業も殺到、延べ100社の中から選ばれた
約30社が「連合軍」を結成した。今秋からコンビニ向けのお菓子のおまけ、絵本、ぬいぐるみ、文房具などが順次発売される予定だ。
このアニメは、「Flash(フラッシュ)」というソフトで作られている。2000年以降のネットアニメは、ブロードバンド
(高速大容量通信)の普及と、このソフト抜きには語れない。1997年に米マクロメディア社(現アドビシステムズ社)から
発売され、パソコンのホームページで公開するアニメを、誰でも簡単に作れるようになった。多くのネットアニメ作者が
このソフトを使っており、前回紹介したFROGMAN(小野亮)さんの作品も、すべてFlashアニメだ。
「『やわらか戦車』はまさにFlash的な発想で作った」と、ラレコさん。「(パソコンで)絵を動かすことを考えると、
単純な図案と平面的な構図が向いている。これまで個人制作の作品には小説や漫画などがありましたが、そこにアニメが
加わったのは、非常に面白いことだと思います」
「今年はFlashアニメ元年になる」と語る辻さんは、こうも指摘する。「ネットには才能が数多く隠れているが、みんなが
プロとして立つのは難しい。『やわらか戦車』でキャラクター開発のモデルを作り、個人作家が潤うようなシステムを考えたい」
一方、「ネットアニメはウェブ上でこそ盛り上がってほしい」と話すのは、ネットワーク文化に詳しく「ウェブアニメーション
大百科」(翔泳社)の著者の、ばるぼらさんだ。「アマチュアが支えてきたネットアニメは、何が出てくるか分からないところが
最大の魅力。普通のアニメみたいにテレビで見たのでは面白くない」と語り、「キャラクター商品として大量消費されるより、
ネット上でコストが回収できる方法がないだろうか」と問いかける。
ネットで生まれた新しい自己表現の場は、どこまで育つのか。いつか「ネットアニメの手塚治虫」に出会える日を、多くの
ファンが心待ちにしている。
写真=「やわらか戦車」より (c)ネトアニ/ラレコ
写真=「10億円市場を目指す」と語るライブドアの辻プロデューサー
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up141477.jpg
読売新聞 2006年10月6日(金)東京朝刊
[アニメ、見てますか](4)「大国」支える職人 生活過酷(連載)
東京都杉並区の平川哲生(てつお)さん(26)は、アニメーターになって今年で5年目。大学卒業と同時に、
この世界に飛び込んだ。
アニメ制作では、カットごとに動きの始めや終わりなどを「原画」で示し、原画と原画の間を「動画」でなめらかに
動くようにつなぐ。アニメーターは動画で経験を積んでから、原画を受け持つのが一般的だ。
平川さんも動画から始めた。報酬は完全出来高制で、テレビアニメなら動画1枚200円前後。1日10枚描ければいい方で、
1年目の年収は70万円だった。2年目からは、1カット当たり4000円前後の原画も担当。その後、テレビより単価の高い
劇場版の仕事もするようになったが、年収は約250万円にとどまっている。
アニメの演出家を目指す平川さんは「将来を考えると不安になるが、今はとにかく経験を積んでいきたい」と話す。
俳優や歌手などの団体71組織で作る日本芸能実演家団体協議会(芸団協)は、昨年初めて、アニメーターの生活実態調査
を行った。それによると、1日の平均作業時間は10.2時間で、月間労働は推計約250時間。平均年収は3人に2人が300万円未満で、
うち100万円未満が26.8%、動画担当に限れば73.7%に上った。他方、優秀なアニメーターは引く手あまたで、年収1000万円
を超える人も。実力がものをいう世界でもある。
アニメは、制作費がテレビの30分番組1本で500万〜1000万円程度と、ドラマなどに比べて格段に安い。失敗しても
リスクは少なく、ヒットすれば利益が大きいため、制作本数は増加の一途をたどる。このため人手が足りず、最近は、
十分な経験のないまま原画に移るアニメーターも多くなっているという。
人手不足と相まって、動画や彩色などを、人件費の安い海外に発注する動きも加速している。制作工程がデジタル化し、
遠距離でも高速でデータをやりとりできるようになったことも大きい。特に、国を挙げてアニメ産業を支援する韓国は、
近年技術力が向上。脚本や演出以外の大半の作業を韓国で行う作品も、珍しくなくなった。
その一つ、2004〜05年にフジテレビ系で放送された「レジェンズ 甦る竜王伝説」の監督、大地丙太郎(だいち あきたろう)
さん(50)は「素材がほとんど完成してから日本に戻ってくるので、出来に不満があっても直しがきかず大変だった。
とにかく現地スタッフとの意思疎通に腐心した」と振り返る。
低賃金に重労働、不安定な雇用形態・・・・・・。一見、華やかに見えるアニメの世界も、制作現場では克服すべき課題は少なくない。
あるアニメ制作会社で働く男性(28)は「目標のない人は大概やめていく。収入の問題ではなく、やりたいからやっている」
と言い切る。アニメ大国を支えているのは、平川さんケースも含め、こうした現場スタッフ一人一人の気概なのかもしれない。
「ビジネスもいいが、大事なのはハート。プロデューサーなど上の立場の人間が、もっと現場のことを考えないと。
現場を見ずに世界に誇れる日本のアニメ≠ネんて、ちゃんちゃらおかしい」。大地さんの言葉は重い。
写真=「一緒に働き始めた15人のうち、残っているのは3人だけ」と話す平川さん
紙面画像
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産経新聞 2006年10月2日(月)東京朝刊11面 読書
【私の修業時代】アニメ作家 原恵一さん
■「物語を作りたい」思い強く
「ガバチョ(粘着テープ)取って」「そこ、わらって(片付けて)」
昭和55年。CM制作会社に入社して初めての現場。先輩たちから専門用語を使った命令が次々と飛ぶ。
「意味が分からないけどとにかく動くしかない。みんな、新入りがどう動くか、観察してるんですよ」
その年、アニメの専門学校を卒業。「とりあえず」と紹介された会社だった。アニメと実写は大きく違い、
戸惑いもあったが仕事は楽しかった。
撮影用のラーメンに、大の大人が顔を寄せて「具が足りない!」「湯気をもっと」と怒鳴り合う。
飛び立つハトを撮影するため、エサで集めては、手を振り回し、大声で追い散らすことを終日繰り返した。
「はたから見たら笑っちゃう光景だけど、ワンカットを撮るために全員が一点に集中する緊迫感がおもしろかった」
ところがCMには物語がない。物語を作りたい、という気持ちがふくらんだ。ある日、社長に呼ばれた。
「仕事に身が入っていない。アニメがやりたいんだろう」
57年、社長は当時「ドラえもん」などを手がけていたシンエイ動画を紹介してくれた。念願のアニメ界だったが、
「うれしいというより、仕事に疑問を持っていたのを見抜かれてショックだった」という。
「落後者の気分」で移ったアニメ界では短期間で頭角を現す。入社2年で「ドラえもん」の演出助手、62年には
「エスパー魔美」でチーフディレクターに。
「アニメ制作は各パートがバラバラで、全体をイメージできる人が少ない。前の会社で企画から撮影、編集、納品の
全工程を見たことが財産になった」
そして14年、監督を務めた「クレヨンしんちゃん・嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」で文化庁メディア芸術祭
アニメーション部門大賞を受賞した。現在製作中の「河童(かっぱ)おおさわぎ」(来夏公開予定)に注目が集まるが、
本人は「流されるままに来ただけなんです」と内気そうに笑った。
(岡本耕治)
◇
【プロフィル】原恵一
はら・けいいち 昭和34年、群馬県生まれ。57年、シンエイ動画入社。劇場版の監督作も多く、
「クレヨンしんちゃん」シリーズ6作で監督を務める。
http://www.sankei.co.jp/news/061002/boo000.htm
読売新聞 2006年10月7日(土)東京朝刊33面
[アニメ、見てますか](5)ファン“二極化”の憂うつ(連載)
「アニメ大国」と言われる陰で、家族みんなでテレビを囲み、楽しめるアニメ番組が次々と消えている。
フジテレビ系で日曜午後7時に放送していた人気アニメ「ワンピース」は、今月から、関東地区では日曜の朝に移動した。
ほかの地区では平日の夕方になったり、番組自体が終了したり。
「ドラゴンボール」や「うる星やつら」などの名作を多く送り出してきた同局のゴールデンタイム(午後7〜10時)から、
これでアニメ番組は1本もなくなった。
TBS系でも、午後7時台に唯一放送していた「まんが日本昔ばなし」が、先月で終わった。
その理由は、数字からも明らかだ。ビデオリサーチによると、午後6〜12時のアニメ番組の年間平均視聴率(関東地区)は、
1990年に13.0%だったのが、2005年には6.9%と半分近くまで下がった。もはやアニメは、ゴールデンタイムの主役ではなくなった。
それでも、関東地区の地上波で放送されるアニメ番組は、週にざっと70本もある。一体、いつ放送されているのか。
午後11時以降の深夜帯、特に子どもは寝静まっているはずの午前1、2時台に集中しているのだ。その数は30本近い。
「深夜アニメの主な視聴者層は、20〜30代のいわゆる“アキバ系”男性」と説明するのは、アニメ専門誌の草分け「アニメージュ」
(徳間書店)の松下俊也編集長(38)。「最近のアニメ視聴者は、10代の女子中高生と、こうした男性層の二極分化が進んでいる。
前者は数が多いが、流動性も高い。後者は固定的だけれど、目が肥えていて作品評価が厳しい」
深夜アニメは内容自体、マニアックなものが多い。高視聴率を狙うより、ネットや口コミの力を利用して、最終的にはDVDなど
関連商品の売り上げで収益を目指すものがほとんど。「DVD販売のためのショーケースという性格が強い」(松下編集長)。
その結果、アニメ視聴者は限りなく“細分化”した。
さらに、新作アニメの企画も、一定の需要が見込める人気漫画や有名ライトノベル(若者向け小説)を原作としたもの
ばかりが増えた。オリジナル作品は、95年の「新世紀エヴァンゲリオン」を超えるヒットが出ていない。
日本テレビで「デスノート」などを手がける中谷敏夫プロデューサー(38)は「売れることを優先した企画に流れ、
じっくり時間をかけて本当に作りたいものを作るという姿勢に欠ける傾向もあるのでは」と分析する。
家族で見られるアニメといえば、誰もがフジテレビ系の「サザエさん」を思い浮かべる。放送開始から37年、今なお20%前後の
視聴率を誇るが、それでも最近は数字が低下気味だ。“神話”は永遠には続かない。
こうした中、日本テレビ系では今月16日から、男子中学生が妖怪を退治する「結界師(けっかいし)」をスタートさせ、
引き続き午後7時台のゴールデンタイムで勝負をかける。TBS系はきょう7日から始める「天保異聞 妖奇士(あやかしあやし)」で、
アニメでは珍しいオリジナルの時代劇に挑戦する。
「結界師」の諏訪道彦プロデューサー(47)(読売テレビ)は言う。「子どもから大人まで楽しめるのがアニメの原点。
時代が変わっても、それは決して変わらない」
「21世紀のサザエさん」は果たして生まれるだろうか。
(この連載は文化部の石田汗太、福田淳が担当しました) 関連記事
>>181-184 写真=東京・秋葉原の量販店には、アニメDVD専門のフロアも(石丸電気SOFT2で)
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up141770.jpg ※やはり記者は「OTAKUニッポン」の直言兄弟だったか
毎日新聞 2006年10月8日(日)朝刊11面 本と出会う
『オタク・イン・USA −愛と誤解のAnime輸入史』 パトリック・マシアス著(太田出版・1554円) 関連記事
>>177 アニメとともに米国進出するJ・ポップ (井上章一 評)
飯島真理という歌手のことを、ごぞんじだろうか。日本生まれだが、今はアメリカでくらしている。そして、あちらの
アニメ好きに、絶大な人気をほこっているという。
かつて、彼女は『超時空要塞マクロス』というアニメの挿入歌を、うたっていた。劇中の少女歌手であるリン・ミンメイの
歌声をふきこんだのは、彼女である。
もっとも、アメリカでテレビ放映された『マクロス』では、彼女の声がけされている。アメリカ人のヴォーカルに、
さしかえられた。だから、アメリカのテレビで『マクロス』を見た人々は、彼女の声をきいていない。
ただ、『マクロス』は、アメリカでも若い世代の心をつかんでいた。日本でつくられた劇場用の『マクロス』が、
海賊版で普及してもいる。著者によれば、これがアメリカにおけるアニメ熱の、さきがけであるという。
そして、彼地のファンは、この海賊版で知ったのだ。本物の『マクロス』では、飯島真理がミンメイになってうたっていたことを。
彼女は、渡米後も歌手活動をつづけている。英語でしゃべり、英語でうたうステージを、くりひろげた。
そんな彼女に、アメリカの『マクロス』ファンは、要求する。日本語でうたってよ。ミンメイの「愛・おぼえていますか」、
「私の彼はパイロット」を、日本語できかせてよ、と。
英語のできる彼女には、これがくやしかったらしい。また、自分はミンメイじゃあないという反感も、つのらせていた。
しかし、二一世紀になって、彼女は彼らの要望をうけいれる。『マリ・イイジマ・シングス・リン・ミンメイ』というCDを制作した。
のみならず、ステージでも、ミンメイの歌をうたうようになる。二十年ぶりの和解ではあった。
『マクロス』では、ミンメイの歌声が武骨なゼントラーディ人の軍国思想を解体する。同じように、『マクロス』以後、
アニメはマッチョなアメリカ文明へ、浸食しはじめた。ミリタリズムのアメリカへも、オタク文化をうえつけだす。これを
「デカルチャ!」とよぶ著者の機転に、拍手をおくりたい。
アメリカでは、ドリカムや宇多田ヒカルも歌手活動をつづけている。しかし、ステージにあつまるのは、おおむね日本からの
留学生であるらしい。日本の音楽は、まだまだアメリカにはとけこめていないというべきか。
しかし、アニメの主題歌となれば、様相は一変する。『ガンダムSEED』のTMレボリューションがひらいたライブには、
アメリカ人がおしよせた。『るろうに剣心』のラルク・アン・シエルも、彼地でデビューする。『ハイ!ハイ!パフィー・アミユミ』
でのパフィー人気も、あなどれないらしい。J・ポップも、アニメによりそえばアメリカへとどく時代がやってきたのである。
日本のアニメが、アメリカで変形されてしまうところも、興味ぶかい。『宇宙戦艦ヤマト』からは、日本色、あるいは
大和魂がほぼ一掃された。重厚かつ荘重なデスラー総統の声も、“オカマ言葉”にふきかえられている。
セクシーな場面も、削除される傾向にあるという。『セーラームーン』のコスチュームも、批判されやすい。総じて、
日本アニメは、チャイルド・ポルノめいてうつるのだという。古き良きアメリカが、アニメで汚染されだしているという声も
あるそうだ。いつか、「文明の衝突」が、この文脈で語られる時も、こないとはかぎらない。
(町山智浩編・訳)
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up141771.jpg ▽井上章一さんは国際日本文化研究センター教授(風俗史)。
毎日新聞 2006年10月8日(日)朝刊11面 本と出会う
今週の本棚・ブックエンド:編集のさなか、国際交流基金の機関誌…
>>176 編集のさなか、国際交流基金の機関誌『遠近(をちこち)』の最新13号(発売・山川出版社、525円)が届きました。
特集テーマは「日本発! アニメの魅力」。上で紹介した『オタク・イン・USA』に直結する内容で、アメリカはもちろん、
フランス、オーストラリア、韓国など世界各地の「Anime」の現状が報告されています。
その人気の高さと広がりには今さらながら驚きます。中米のエルサルバドルでは2月に開かれた日本アニメ映画祭に連日、
上映前から長蛇の列ができ、モロッコの国際アニメーションフェスティバルでも日本アニメが特集され、12都市で巡回上映
されたとか。書評で井上章一さんが指摘した「変形」の様子も、国ごとに違うようです。(一)
http://blog.moura.jp/courrier/2006/10/19/index.html#006 『COORRIER Japon(クーリエ・ジャポン)』♯022 2006年10月19日号(10月5日発売)
p.30〜31
世界が見たNIPPON SPECIAL 環球
中国でも"TANBI"が熱いブーム
日本発の「ボーイズ・ラブ」がアジアの女性を魅了する
ホモセクシュアルの世界を扱った漫画や小説が、日本で生まれたのは必然だった。
いまやアジア諸国にまで広がりをみせる「耽美」の源流とはいったい何なのか。
中国メディア上で展開された「耽美」論を紹介する。
>>64 http://www.tsukuru.co.jp/gekkan/gekkan05.html 雑誌『創(つくる)』2005年12月号(2005年11月7日発売)創出版 p.130〜135
オタク狩り=I?秋葉原刺傷事件めぐる「流言」 −オタクの聖地¥H葉原で何が起きたのか− 青井輪廻[フリーライター]
背景にはオタク狩り≠ニ称する暴行事件が増えていたという事情がある。
オタクの聖地¥H葉原で9月に起きた刺傷事件をめぐっては様々な噂が飛びかった。真相は何だったのか。
(青井輪廻 東京生まれ。週刊誌記者を経てフリーライターに。社会、芸能、メディアなどのテーマを追求。)
少年はバタフライナイフで男性を刺し...
「『電車男』の大ヒットを始め、『つくばエクスプレス』の開通や、世界最大規模の『ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba』
のオープンなど、空前のブームに沸いていた秋葉原ですが、やはり事件のショックは隠し切れないようです。
この影響により、早くもバブル&壊の兆しが見え始めたという指摘もあるほどです」(全国紙・社会部記者)
9月18日午後4時30分頃、3連休の中日ということもあり、大勢の買い物客でごった返していた。オタクの聖地¥H葉原の
ど真ん中で、白昼堂々、少年が隠し持っていたナイフで男性を刺し、全治1カ月のケガを負わせるという衝撃的な事件が発生した。
事件の現場となったのは、秋葉原のメインストリートとも言うべき中央通りに面した「ソフマップ14号店」のアダルトゲーム
売り場。事件発生直後には、被害者の悲鳴を聞きつけた野次馬たちが群がり、たちまち道路にまで黒山の人だかりができるなど、
大混乱となった。
当時、店内に居合わせたという男性客によれば、
「この店は、いわゆるエロゲー≠フ専門店なんです。オタク以外の客が入ってくることなんて滅多にありませんし、
こんな物騒な事件とは無縁の場所だと思っていたんですが......。刺したのは、2人連れで店に来ていた若い男性客のうちの
1人で、刺されたのは、30代後半ぐらいの男性でした。何事かしばらく言い争っているうちに、突然ものすごい悲鳴がして、
次の瞬間には、もう刺された方の男性が床にうずくまっていたんです。犯人の手にはバタフライナイフのようなものが
握られていて、刃先に真っ赤な血がついているのが見えました」
その後、店員の通報により、被害者は救急車ですぐに近くの病院に搬送され、容疑者は駆け付けた警察官にその場で
現行犯逮捕された。
幸い被害者の命には別状はなかったとはいえ、一歩間違えれば、殺人事件まで発展していたかも知れない衆人環視の中での
刃傷沙汰。折りしものアキバブーム≠ノ誘われて、観光気分で秋葉原を訪れていたカップルや家族連れに与えた衝撃は、
測り知れないものがあっただろう。
写真=事件を大きく報じた『FLASH』10月11日号 「メイド娘の野次馬も・・・ 現場ドキュメント!」
p.130〜131誌面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up141840.jpg
>>190続き
公式報道がなくネット情報が錯綜
当然、この事件は、翌日のニュースやワイドショーで大々的に報道されるものと思われたのだが......。
何故か、新聞やテレビは、一斉に示し合わせたように沈黙を決め込んだのである。
「容疑者が18歳の未成年ということで、警察が記者クラブへの発表を控えたという背景はあったものの、事件の概要を
つかんでいたにもかかわらず、敢えて報道を自粛したマスコミもあったようです。アキバブームに水を差されることを危惧した
一部の広告代理店から、『事件とオタクやアキバブームをからめた報道をするのはやめてほしい』という内々の通達があったとも
言われています」(前出・社会部記者)
種々の事情はあったにしても、各マスコミの対応は、少なくとも当時現場に居合わせた野次馬たちの旺盛な好奇心を満足させる
ものではなかった。誰が、何故、いったい何のために、誰を刺したのか――。一切の公式報道が封印されたことで、かえって錯綜
した情報が飛び交うことになってしまったのだから皮肉なものだ。
「事件発生の30分後ぐらいから、インターネット上の掲示板に、様々な目撃情報≠ェ書き込まれるようになりました。
特に、口論になった原因については、具体的な同人ゲームソフトのタイトルを上げ、そのキャラクターをバカにされたため
カッとなって刺したとか、店にあったソフトの最後の1本を取り合いになって刺したなどと、いかにも実際にその目で見てきた
かのようなもっともらしい書き込みがエスカレートする一方でした」(ネットライター)
そうして、この事件はいつしか、「エロゲー≠めぐるオタク同士の流血殺人事件」として一人歩きを始めるようになる。
しかも、あろうことか、すぐにそれをなぞらえたようなセンセーショナルな記事が一部の週刊誌に掲載されたことで、
もともとはただの怪しげな噂に過ぎなかったネット発の都市伝説が、なかば真実として市民権を得てしまうという逆転現象が
起こってしまったのである。
事実はいかにして歪曲されて行くことになったのか――。
>>191続き
オタク狩り≠ノ備えて護身用ナイフを持つ
一見、華やかに見える秋葉原だったが、実態は少し違っていたという。
「オタクが、マスコミにチヤホヤされるようになった反動で、渋谷や池袋などにたむろしていた不良たちが秋葉原に流入。
オタク狩り≠ニ称して、暴行や恐喝の被害が続出するようになっていたのです。そのため、日頃から護身用にナイフやカッターを
持ち歩くオタクたちが急増。警察の職務質問を受け、銃刀法違反容疑で逮捕されるというケースも少なくなかったようです。
ある意味では、いつ刃傷沙汰が起きてもおかしくない素地が出来上がっていたのです」(前出・社会部記者)
この事件の悲劇は、そんな秋葉原のそれもアダルトゲーム売り場という、オタク層にとって取り分け関心の高い場所で発生した
ということに尽きるのではないだろうか。現場から直接、携帯電話で撮影された写真などが続々と掲示板にアップされていく中、
事件発生から2時間も経たないうちに、事実とはまったく異なる猟奇的とも言えるストーリーが作り上げられて行ったのだ。
「2ちゃんねる」内のスレッドに、
<Sofmap14号店で口論がきっかけでバタフライナイフで太股を刺す事件発生......。>(原文ママ・以下同)
という、携帯電話からと見られる衝撃的な第一報が書き込まれたのは、当日の17時10分。まだ、現場では、警察による
現場検証が行われている最中の出来事だった。
詳しくは後述するが、この第一報は、驚くほど正確であった。とても、混乱した現場から、素人が送ってきたとは思えないほどに、
事実のみを簡潔に伝えていた。
また、20時を過ぎる頃になると、帰宅した目撃者が自宅のパソコンから書き込んだものとおぼしき、
<経緯は分からないけど、何か喧嘩があったみたいで、バタフライナイフで刺されたらしい。何気なく14号館に入ったら、
左足のモモ付近から血流している人が口論してた。んで、ソフマップの店員さん2人くらいで必死にティッシュで血を止めてた。
血まみれのティッシュが下にたくさん転がってて、かなりヤバかったよ。しばらくたって見にいったら、刺された方は椅子に
座ってて、刺した(と思われる)方は必死に謝ってた。たぶん冷静になって、状況のヤバさに気がついたんだと思う>
などという、長文のレポートも見られるようになり、事件の概略が判明することになるのだが......。
この時すでに、一部の無責任な煽動者たちの手によって、真実はねじ曲げられてしまっていたのだ。
第一報が書き込まれた後、掲示板は、事件の原因はいったい何だったのかという話題で持ち切りになった。
発生した場所が場所だけに、さまざまな憶測に満ちたもっともらしい書き込みが次々と登場したのだが、ある流れを決定づけたのは、
18時10分から断続的に書き込まれたこんな記述だった。
<俺、側に居たから詳細知ってる......。/片方が片方に「きもい」って言った事が発端。/こんな所にいるんだからそれは
お互い様でしょ?と甲高い声で反論。っつか、友達同士で喧嘩かと思ったら違ったみたいだな......。刺した瞬間は見なかったけど
凄い声で悲鳴が聞えた>
この「きもい」という表現に触発されたのか、18時24分には、
<「Hの絵が馬鹿にされたので刺した」/加害者は高校生(2年)一緒にきてた友人も事情聴取/犯人はデブヲタ>
という、特定の同人ゲームソフトを口論の原因として名指しする決定的な記述が登場。続く、18時38分には、
<人聞きなんで間違いあるかも....../加害者&友人:Hって〜となんか作品を汚す発言(絵が下手とかか?)
/加害者:なんか知り合いでもないのに反論/きもいんだよ。そんなことあなた/とかうにゃうにゃやってブスリらしい
/つまり「H」っつー同人ゲームがある訳ですよ。そのキャラを巡って口論......と。なかなかアキバらしい事件だなぁ>
と、次第に話がエスカレート。ついに19時13分には、
<Hの絵を馬鹿にされたAが馬鹿にしたBを刺した/二人は知り合いというわけではなく、赤の他人とか>
という、後日一部週刊誌にも報道されることになるストーリーがほぼ完成し、あたかも事件の真相であるかのごとく、
まことしやかに増殖を始めていたのである。
p.132〜133誌面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up141841.jpg
>>192続き
ゲームソフト監修者の早すぎたコメント発表
さらに、間の悪いことは重なった。
口論の原因として「H」という同人ゲームソフトが名指しされた直後から、「H」の監修者であるR氏が開設している
ホームページのBBSに、まったく根拠のない抗議が飛び火していたのだが、R氏自身が早々に事実関係を認めるような
コメントを掲載したことで、かえって火に油を注ぐ結果になってしまったのだ。
以下、少々長くなるが、当日の22時15分に発表されたR氏のコメントの一部を引用する。
<こんにちはRです。痛ましい事件に心を痛めております。
それ以上に悔しいのは、犯人の方が本当に「H」のプレイヤーだったのか、ということです。「H」の絵が下手だから......
という理由でお怒りになられた経緯から、少なからず「H」をプレイされている方だとお察しします。
でも、もしちゃんと「H」をプレイしてくださっている方だったなら、蛮行が何の解決にもならないことを理解して
くださっていたはずです。
それを思うと、「H」で本当に語りたかったことが、伝わっていなかったのではないかと思い、物語の送り手として力量不足を
嘆かずにはいられません......。「H」という作品は、プレイされてここへいらしている皆さんならお分かりになられていると
思いますが、明白に「殺人行為」を否定した作品です。(略)
今回の事件では幸いにして被害者の方は軽症と聞いております。ただ、最悪の事態に発展した可能性も否定できず、
その意味においては、軽んじられる事件ではないという認識です。犯人の方に深い反省を望みます>
まさに晴天の霹靂ともいうべき突然の騒動に、R氏が戸惑いを隠せないのは当然のことだし、コメントからはそれでも真摯に
答えようという姿勢が滲み出てもいる。一見、まったく問題はないように見受けられるのだが......。いかんせん、発表の
タイミングがあまりにも早過ぎたようなのである。
「H」の発売元の関係者が困惑気味に打ち明ける。
「Rさんがコメントを出すというのは、その時点ではまったく知らされていませんでした。まだ事件発生から6時間も経って
いなかったこともあり、事実関係は何一つ明らかになっていなかったのです。ネットで大騒ぎになっていましたので、
てっきり夜のニュースで報道されるものと思い、対応するのはそれからでも遅くはない待っていたのですが、いつになっても
報道される気配すらありませんでした。そのような状況の中で、Rさんが不確実な情報を前提にしてコメントを出してしまった
ことで、あたかもそれが事実であるかのような誤解を与えてしまった可能性は否定できないと思います」
>>193続き
「オタクなら刺す」との報道まで
そこへ、すぐさま一部週刊誌によるセンセーショナルな報道が追い討ちをかけることになった。もちろん、件の記事の中では
最低限の事実関係は明らかにされていたものの、読者の目を釘付けにしたのは、むしろ以下のような記述だったことだろう。
<だがこれぐらいで、人を刺せるものなのか。エロゲー専門誌編集者が言う。
「刺しますよ、コアなエロゲオタなら。好きな美少女の抱きマクラを愛用するような感情移入の激しいオタクは、
他人に無関心でコミュニケーション能力がない。人を刺したらどうなるかという想像力もないんです。ドラマの「電車男」なんか
オタクでもなんでもないですよ。ちゃんと人と交流できるんですから。今回の事件は「電車男」になれなかったオタクが起こした
事件という言い方もできますね」>(『FLASH』10月11日号)
確かに、週刊誌が飛びつきそうな構図ではある。しかし、繰り返すが、これらはすべて、興味本位の憶測によって歪曲された
ものだったのである。
警察関係者が眉を潜める。
「事件が起きたのは、確かに、アダルトゲームの売り場だったが、口論になった原因は肩と肩がぶつかったことによる諍いで、
ゲームとはまったく無関係だったと聞いている。被害者が多少出血したことは事実だが、殺人未遂だなんてとんでもない。
少年が刺したのは、男性の左太股の裏側で、殺意がなかったのは明らかだし、逮捕容疑だって傷害にとどまっている。
それに何よりも、オタク同士の凶悪事件とか騒がれているけれど、少年は『自分はオタクではない』と明確に否定しているんだよ」
たとえ、口論の原因がゲームとは無関係であり、容疑者の少年がオタクではなかったとしても、事件の重さがいささかも
変わるものではないということは論を待たない。しかし、巷間言われているような「エロゲー≠めぐるオタク同士の
流血殺人未遂事件」という図式とは、まったくかけ離れた事件だったという事実だけは、しっかりと胸にとどめておくべきだろう。
事件後、インターネットには、「オタクや秋葉原が怖い」という書き込みが目立つようになった。堅調に拡大してきた
オタクビジネスへの悪影響を危惧する声も出始めているという。オタクブームが、このまま単なる時代の徒花で終わるのか、
それとも新たなムーブメントの地平を切り開く潮流となり得るのか、いままさに試練の時を迎えたと言えるのではないだろうか。
写真=事件のあったソフマップ14号店の店頭
p.134〜135誌面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up141842.jpg
日刊スポーツ 2006年10月6日(金)
ノンノ専属モデルはセーラームーン
創刊35年を迎えたファッション誌「non・no」のイベントが7日、都内で開かれ、第37回ノンノ・モデルとして、
元「美少女戦士セーラームーン」のセーラージュピター、安座間美優(あざま・みゅう=19)が、お披露目された。
安座間は「今でも実感がわかない。みんなのあこがれになるようなモデルになりたい」と話し、12月5日発売の
24号から登場する。同誌のモデル出身では藤沢恵麻、西田尚美、はな、SHIHO、杏ら、個性を生かして活動する先輩が多い。
http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20061007-100561.html 日刊スポーツ 2006年10月7日(土)
美少女戦士からノンノモデル
第37回ノンノ・モデルにセーラージュピターが選ばれた。7日、都内で創刊35周年のファッション雑誌「non・no」の
イベントが開かれ、今年の専属モデルの安座間美優(あざま・みゅう=19)が紹介された。安座間は2年前までTBS系ドラマ
「美少女戦士セーラームーン」で5戦士の1人、セーラージュピターを演じていた。
子供向けドラマのヒロインから、若い女性があこがれる同誌の顔への転身に「みんなのあこがれになるようなモデルになりたい」
と初々しく語った。「大器晩成のタヌキ」を自分のキャッチフレーズにしており、「(タヌキは)動物占いで、ドーンじゃなくて、
コツコツやれるタイプってある。しっくりきた」と自己紹介した。
同誌出身モデルは藤沢恵麻、西田尚美、はな、SHIHO、杏ら個性を生かして活動の幅を広げる先輩が多い。
「特に目標にする人はいません。いずれは女優もやりたいけど、まずモデルで頑張りたい」と、抱負を語った。
写真=ノンノモデル・グランプリに決定した安座間美優(撮影・柴田隆二)
http://www.nikkansports.com/entertainment/p-et-tp0-20061008-100853.html
http://www.mainichi.co.jp/syuppan/economist/news/20061002-102506.html 『週刊エコノミスト』2006年10月10日号(10月2日発売) p.83〜85
第2特集 日本の観光力/「アジアのお客様ようこそ日本へ」
高級温泉旅館、パウダースノーのスキー場、ゲーム見本市――。
日本の魅力を求めて訪れる外国人客は、地域に大きな経済効果をもたらしている。
(稲留正英/佐藤正生・編集部)
写真=ゲームとオタクの聖地「アキバ」は世界の憧れ(撮影=観光経済新聞社)
(前略)
ホテル近くのちゃんこ料理店で、大相撲観戦後に料理を楽しんでいた台湾人観光客に、話を聞いてみた。
台湾人の20代の男性会社員は、9月下旬に千葉・幕張メッセで開催されたゲーム見本市「東京ゲームショウ」が目当て。
「3度目の来日。アキバ(秋葉原)でゲームソフトを購入するのが楽しみ」。
(後略)
http://mekabi.weblogs.jp/blog/2006/10/vol02_e74d.html メカビVol.02編集室Blog
メカビVol.02製作決定!
いつの間にか秋も深まってまいりました。かつて夏になったときに「涼しげなデザインに」といって見た目を変更した
このBlogですが、秋になったのでまたも装いを新たに。って、出来合いのテンプレートを適用しただけなのですが……。
さて、もちろん、ただ単にデザインを変えただけではありません。こうしてBlogの更新をしたことにはもちろんワケがあります。
メカビ、Vol.02の発行が決定いたしました!
新聞など他社のメディアにも紹介されてしまったりと、いろいろな意味で話題になってしまったVol.01から早4ヵ月。
こうして、Vol.02のスタートが決定したことは、本当に嬉しい限りです。また、手に取っていただいた読者の方に
喜んでもらえるように、死力を尽くしたいと思います。
まだ公に発表できることがあまりないので、しばらくは情報量の少ないBlog更新となってしまいそうですが、
実際の編集作業は死ぬ気で頑張っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます!!!
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20061007p202.htm 読売新聞 2006年10月7日(土)
大阪・日本橋発CGアニメで街PR…8日から映画祭
電器の街から映像ソフトの店が並ぶエリアに変貌した大阪・日本橋で8、9両日、コンピューターグラフィックス(CG)を
駆使したアニメや特撮など国内外の約100作品を集めた「第1回日本橋映画祭」が開かれる。大型量販店の攻勢に押され気味の
中小電器店や、〈オタク〉に人気のメード喫茶も開催に協力。「映画祭をステップに街を活気づけたい」と意気込む。
日本橋では、梅田の「ヨドバシカメラ」や難波にオープンしたヤマダ電機の大型店の影響で、電器街の店舗が相次いで撤退。
DVDソフト販売などに衣替えし、アニメ関連の最新情報の集まる場所として業界の注目する地域になった。
今年4月、CGアニメ制作会社など4社とクリエイター2人がビルの一角にそろって事務所を構えた「日本橋CGアニメ村」が誕生。
同村事務局長の高垣雅彦さん(35)らが、〈日本橋生まれ〉のCGをアピールするため映画祭を企画した。
地元の店舗も「人が集まれば客足も増える」とバックアップ。約30店あるメード喫茶の一つ「CCOちゃ」は店長が監督、
メード姿の女性店員5人が主役という特撮作品を約1週間の駆け足で撮影。「メイド戦隊 メンヘルファイブ」(約20分)と
題して出品する。
上映会場は電器街の店舗内と催し場の2箇所で、催し場では、10台のテレビで異なる作品を同時上映。テレビは電器店でつくる
「でんでんタウン協栄会」などが提供する。出品は個人制作が中心で、同村もSFアニメなど3作を用意。フランスや韓国の出品もある。
高垣さんは「映画祭を成功させ、将来は日本橋を映画や音楽などデジタルコンテンツ産業の集積地にしたい」と夢を描く。
映画祭は両日とも午前10時〜午後5時。入場無料。映画祭ホームページは
http://cganime.jp/filmfes 写真=会場の前に掲示された日本橋映画祭のポスター(大阪市浪速区で)
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20061010bk14.htm?from=os1 読売新聞 2006年10月10日(火)
無事故30年 コミケの「顔」 米沢嘉博さんを悼む
もう10年長生きしていたら、米タイム誌の表紙を飾ってもおかしくなかった。1日、53歳で亡くなったコミックマーケット
(コミケ)代表・米沢嘉博さんは、それだけのことを成し遂げたと思う。
漫画同人誌の即売会であるコミケは1975年12月、東京・虎ノ門の日本消防会館で産声を上げた。初回の参加者は700人だった。
それが今や、都内最大級の東京ビッグサイトの全館を借り切り、夏と冬の2回開催で、年間計80万人以上を集める超巨大
イベントに成長した。そのすべてを一人の功績に帰することはできないが、80年に代表になった米沢さんという「顔」なくば、
コミケはここまで大きくなったかどうか。
「世界一のオタクの祭典」として海外でも有名になったコミケだが、あまり語られていないことが一つある。この30年間、
通算70回に及ぶ歴史の間、運営ミスによる大きなけが人を出したことがないのだ。コミケは非営利団体であり、2300人もの
ボランティアが裏方で働いている。あの人口過密な会場で無事故を貫くのは、スタッフの高い意識と結束力なくしては不可能だ。
そのリーダーシップをとり続けてきたのが米沢さんだった。
コミケにも何度かの“危機”はあった。90年代の過激な性表現をめぐる「有害コミック」批判。また、ポケモン同人誌を
端緒とする著作権問題。特に後者は、漫画同人誌文化の中心がいわゆる「パロディー」作品である以上、完全には解決困難な
問題をはらむ。
米沢さんは、コミケ参加者に著作権意識を高めてもらうためのシンポジウムを開く一方、こうも語った。「漫画は模倣から始まる。
パロディーはそもそも原著者に断ってするものではないし、確かに『二次創作』という言葉に著作権的グレーゾーンはある。
しかし、そこを規制すると、漫画そのものが力を失う」
「日本の漫画の層の厚さは、コミケという混沌とした広大なすそ野があるからだ」と、コミケに参加し続ける漫画家の
みなもと太郎さんは語る。近年のコミケが「出版社ブース」を出すようになったのも、「プロとアマチュアを共存共栄させたい」
という米沢さんの考えからだった。
その去り際も、まったく鮮やかなものだった。7月にがんで入院、8月のコミケには病院から参加、後任に引き継ぎを済ませて、
9月30日に代表を退任、その翌日未明に亡くなった。7日の告別式では、1500人以上の同人誌関係者が盛大な拍手で出棺を見送った。
コミケは巨大なカリスマを失った。が、コミケというダイナミックな表現の場が、簡単に消滅するはずはない。
米沢さんの遺産は、これからも日本の漫画文化を支え続ける。(石田汗太)
写真=2004年8月のコミケ。会場の東京ビッグサイトに、3日間で約50万人が入場した
産経新聞 2006年10月5日(木)大阪夕刊11面
【ネットウオッチング】「コミケの父」逝く
日本最大の同人誌即売会、コミックマーケット(コミケ)準備会代表を長く務めていた米沢嘉博氏が、1日亡くなった。
現代日本の「オタク文化」において大きな位置を占めるコミケだが、実質的に同イベントの“顔”とも言える米沢氏の急な
訃報を受けて、ネットでも衝撃と哀悼、そして漠然とした不安が広がっている。
米沢氏は30年以上前のコミケ創立時からのメンバー。参加者みなが同志だった草創期から、1日10万人を集める巨大イベント
と化し、企業ブースなど商業的色彩が強まった今日まで、実に26年にわたって代表を務めた。規模の拡大と、それに伴う
摩擦増の中で、アマチュアイズムという当初からの姿勢を守りつつ、コミケを存続させ続けてきた。
コミケ運営の特徴として、その場にいる全員が「参加者」であるという理念がある。だが巨大化するにつれ、単なる
買い物先ととらえ、客としてのサービス享受のみを求める人々が多数派になり、年々建前化が進んでいた。アマチュアイズム
の理念と、現実に進行する商業化との間で危うい綱引きを幾度も繰り返しつつも、コミケが今日まで大過なく続いてこられたのは、
“米やん”と親しまれた米沢氏のカリスマ的な指導力によるところが大きい。
巨大化し細分化されたコミケは、全体を把握しようがなくなって久しい。それでも米沢氏が健在の間は、全員が納得する
“顔”があり、そのことを通じた参加者意識も涵養されていた。掲示板やブログなどで、多くの追悼の書き込みに混じる不安は、
米沢氏が体現していたこの要素が、今後コミケから消失するかもしれないという恐れから来ているように感じられる。 (磨)
>>203 読売新聞 2006年10月9日(月)東京朝刊17面掲載 米沢嘉博さんを悼む 無事故30年、コミケの「顔」
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up142386.jpg ※今回の訃報では「米沢」と表記するところが多かった。「米澤」表記していたのは毎日新聞くらい。
日経流通新聞MJ 2006年10月6日(金)4面
コミケ代表が遺した物――今日の消費社会を準備(石鍋仁美のマーケティングの非常識)
漫画同人誌などの即売会としては日本最大。屋内で開かれるイベントとしても世界最大級といわれる「コミックマーケット
(通称コミケ)」。一九七五年から始まり近年は年二回開催し、一回延べ五十万人が集まる。その主催者である「コミック
マーケット準備会」代表を長く務めた米沢嘉博氏(コミケット社長)が一日、亡くなった。本日通夜、明日葬儀と告別式が行われる。
プロによる「仕掛け」ではなくファンの集いとして始まったコミケは創生期から今日まで、主として若い世代による新しい
嗜好や文化、ビジネスモデルのふ化器であり、様々な「芽」を発見できる場所であり続けた。オリジナル作品を発表していた
同人漫画家からプロが誕生したというだけではない。
当初こそは創作漫画やSFアニメの「ファンジン」(ファンマガジン)が主役だったが、ほどなくプロ作品のキャラクターを
転用した「二次創作」と後日呼ばれるようになる一種のパロディー漫画が目立つようになる。著作権との絡みで大手出版社や
プロの作家との緊張関係も招いた。「当方から見れば明確な著作権違反。しかし描いているのは元の作品の熱心なファンたち
なので水をかけることも言いたくない」と大手出版社の漫画編集者は悩みを打ち明けた。九〇年ごろの話だ。
やがてこうした二次創作は市民権を得始め、「原作」の出版社や製作者自らがコミケ出身者を起用し二次創作的漫画を
出版するようになる。それがファンの声に答えることであり、同時にビジネスの種でもあったからだ。
登場人物と同じ扮装(ふんそう)をするコスプレ(コスチュームプレー)も参加者自身による一種の“余興”として始まったと
記憶する。手作り技術のないファン向けにコスプレ専門店も誕生し、独立したイベントも登場。今では海外の日本漫画・アニメ
ファンの集いでもコスプレは必須。扮装にとどまらず複数のキャラを実生活やネットで使い分ける作法は若い世代で定着しつつある。
既存のルートに乗らない流通システムの確立という点でもコミケは新しかった。コミケで扱う作品は雑誌だけでなくゲームや
立体造形物にも広がっている。プロが自由に作品を発表できる場として、評論家による私家製本、芸術作品、ゲームなども発表される。
ここで好評を博したゲームがテレビアニメ化される例もあるほど水準は高い。「統計に表れない市場が大きいのもオタク市場の特徴」
と評論家の森永卓郎氏は指摘する。
自由な表現への欲望。創作と消費の境界のあいまい化と一体化。限定品人気。現在幅広く見られる消費やコミュニケーションの
あり方が八〇年代までのコミケですでに準備されていた。当初から女性比率は高かった。男性が目立ったのは女性参加者に
マスメディア取材を拒否する人が多かったからだ。昨年あたりから「女性オタクが急増」などと書きたてるメディアが目に
付き始めたが、不勉強でなければウソつきだと断じていい。
「自由な発表」や「直接販売」の場というだけならインターネットの登場で代替されても不思議ではなかったが、祝祭的空間は
発展し続けた。「同好の士」だけが集まる解放感は、後に秋葉原や原宿のコミケ的空間への変質を生み、都市論や消費経済論など
アカデミックな領域にも新たな視座を提供しつつある。「冊子」という形態も生き残った。紙媒体の生き残りのヒントもおそらく
コミケにある。
コミケが引き金を引いたエンターテインメント界の「物語軽視・キャラ至上主義」は政治家にもキャラクター性を要求する
今の風潮を生んだとの指摘もある。他方で人々が小説などの代替物として政治に「分かりやすい物語」を求め始めたことを
危惧する声もある。とがった人々が主役のサブカルチャーには明日の社会が鮮やかに映し出される。コミケはその分かりやすい
ショーケース。異端の祭典だからと足を運ばないようではヒット商品の開発などおぼつかない。(編集委員)
【図・写真】コミックマーケットには1回で延べ50万人が集まる
日本経済新聞 2006年10月14日(土) 夕刊 さぶかるウォッチング
「エヴァ」新劇場版 4つ目の新たな結末
一九九五年のテレビ放送開始から十一年。人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」
の「新劇場版」が製作されるという。前編、中編、後編、完結編の四部作で最初の
三部はテレビシリーズなどの素材と新作カットで構成し、最後の完結編だけが完全な
新作になる。
二〇〇七年夏から〇八年夏にかけて順次公開する予定。発表通りなら途中までは
基本的に従来の筋書きを踏襲し、終幕部分だけが異なる展開になると予想される。
テレビ版、九七年の映画版、今も連載中の漫画版に加え、四つ目の新たな結末が
誕生することになる。
人気作を”延長”する場合、従来なら巨人の星、宇宙戦艦ヤマト、ガンダムのように
「続編」を作るのが普通だった。主要人物が死んでいれば双子の弟を登場させたり
無理な設定で蘇生(そせい)させるなど朝飯前。時にファンを喜ばせ、時に
失望させてきた。
エヴァでは同じルートから分岐し新たな結末を迎えるという行為を繰り返す。
攻略ルートを変え、何度も異なるエンディングを迎えるテレビゲームを思わせる。
作り手やファンの世代交代の反映だろうか。
(瞳)
挿絵 デザイン部 田口寿一
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/10/13/20061013000001.html 朝鮮日報 記事入力 : 2006/10/13 01:00
相手は人形!? 新手の風俗店出現に警察困惑
人形相手に性行為ができる“人形体験ルーム”が登場した。
“人形体験ルーム”とはベッド、人形、コンピューターが配置された室内で1時間2万5000ウォン(約3100円)で
人形と性行為ができるというものだ。
京畿警察庁は11日、「水原市仁渓洞と霊通洞に4カ所の“人形体験ルーム”が営業中と把握している。
これらが違法かどうか検討中」と明らかにした。
西欧で「リアル・ドール」「ダッチワイフ」などと呼ばれるこれらの人形は人間の皮膚とほとんど同じ触感と
身体構造を持ち、8月にソウル貿易展示場で開催された「SEXPO」で一般に紹介された。
韓国では2004年性売買特別法の施行後、一部の宿泊施設などで客に貸与されてマスコミに報じられたが、
大都市に“人形体験ルーム”が登場したのは最近のことだ。
特にインターネットでは“人形体験ルーム”の創業希望者を募集する広告まで登場し、全国的にすでにかなりの
業者が営業しているものと警察はみている。
しかしこれらの業者を現在の刑法で処罰できるかは明確ではない。警察関係者は「自由業種として事業者登録さえ
すれば営業できるし、人間ではない人形と性関係を持つことに対して性売買特別法を適用できるかも明確ではない状況。
部屋でわいせつなビデオを提供した場合と人形が違法な収入となっている場合には処罰できるので、そちらで調査を
している」と明らかにした。
水原=ペ・ハンジン記者
http://www.cric.or.jp/book/library3/copy06.html 『月刊コピライト』 2006年9月号 p.1
Copyright Essay イナバウアーをピカチュウで!?(音楽評論家・作詞家 湯川れい子)
(略)
そのうちひょっとしたら日本でも、「ポケットモンスター」や「ガンダム」などの音楽を書いた人が、
勲一等の叙せられるかもしれない・・・・・・などと、嬉しい想像をしてしまうのですけれど、どうでしょうか。
まだ日本では、ビートルズやエルトン・ジョンのように、世界的な規模で外貨を稼いでくれる音楽家は
育っていませんけれど、上記のアニメ漫画や、「美少女戦士セーラー・ムーン」などが、毎年外国からの
送金をたくさん受け取って、JASRAC賞の対象となっています。(後略)
誌面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up143052.jpg 『月刊コピライト』 2006年7月号 p.1
Copyright Essay 『クレヨンしんちゃん』が北京に初めて降り立った日((株)双葉社事業局ライツ事業部部長 中野正史)
(略)
2001年の夏、中国の出版社が日本のコミックに注目し始めているという情報は入っていたが、
中国に足掛かりを持っていない私たちの会社としては、当面は静観するしかないと思っていた。
そんな矢先、数社のエージェントから、『クレヨンしんちゃん』の翻訳出版の話が持ち込まれた。
どれも似たり寄ったりで、どの出版社を選んでいいのか迷っていたとき、あるエージェントが、
他の数社が提案した初版部数をはるかに上回る、常識はずれと思われる出版部数を実現します、
という話を持ち込んできた。(後略)
誌面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up143051.jpg ※国内外の関連情報や研究成果を掲載している月刊著作権専門情報誌『コピライト』(著作権情報センター刊)には、
「キャンディ・キャンディ」や「マクロス」など、漫画アニメの著作権問題の記事が載ることが多い。
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200610/gt2006101400.html サンスポ 2006年10月14日(土)
漫画家・高橋陽一さん、キャプテン翼と夢の共演!?…トヨタ新CM
アニメ「キャプテン翼」原作者で漫画家の高橋陽一さん(46)=写真=が14日からオンエアされるトヨタ自動車の新CMに出演する。
4月25日にスタートした「トビラを開けよう」キャンペーンの第6弾で、CMは高橋さんが『キャプテン翼』を描いている
シーンからスタート。徐々に描き上がっていくにつれ、翼クンが走り出し、ドリブルしながら敵の選手をかわし、鮮やかな
「GOOOAL!!」をGETするというスリリングな作品だ。
同CMは、第1、2弾でサッカーの中村俊輔、第3弾で女子プロゴルファーの横峯さくら、第4弾で映画俳優レオナルド・ディカプリオ、
そして第5弾ではバレエダンサーの熊川哲也が出演し、話題を呼んでいる。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/ibg/20061015/lcl_____ibg_____001.shtml 東京新聞 2006年10月15日(日)
ロボットがお辞儀に側転…“アキバ”児童『すご〜い』
東京・秋葉原電気街のすぐ裏側にある千代田区立昌平小(同区外神田)でこのほど、県立つくば工科高校(つくば市)
の高校生による「ロボット出前授業」が初めて行われた。つくばエクスプレス(TX)開業を受けた地域間交流の一環。
授業は高校生たちが自ら製作したロボットを動かし、その面白さや、動力となるエネルギー問題などについて伝える内容。
“アキバ”の小学生たちは、つくばで先端技術を学ぶ高校生たちが作ったロボットに歓声を上げ、目を輝かせていた。
訪れたのは、同高の情報技術研究部の男子生徒十三人。多目的ホールに集まった同小四、五年生約八十人を前に、
二足歩行ロボットとパソコン、スクリーンを使って授業を行った。
お辞儀やジャンプ、さらに漫才の動きやダンス、腕立て伏せ、側転までするロボットに、小学生たちは「すごい!」と
驚きの声を上げた。高校生たちは、ロボットを動かしながらその仕組みを説明。また、燃料電池を動力にしたロボットを
使って、エネルギー問題や地球環境問題についても解説した。
五年生の長塚隆太郎君(11)は、「側転までしてすごかった。今日の授業を見て、将来はロボットを研究するような
仕事をしてみたいと思うようになった」と喜んでいた。
同小は秋葉原駅西側の、電機部品の小売店が軒を並べるすぐ裏側にある。部員とともに訪れた情報技術研究部顧問の
正影裕昭さんは、「地域柄、ロボットの技術のような話に児童が関心があるように感じた」と話していた。 (金杉貴雄)
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=MNP&PG=STORY&NGID=home&NWID=2006101401000396 南日本新聞 2006年10月16日(月) 暮らし・話題
元祖「かわいい」が人気 NY、昭和の少女塗り絵展
【ニューヨーク14日共同】「きいちのぬりえ」で知られ、昭和20−30年代に大ブームを巻き起こした故蔦谷喜一氏の
塗り絵展が米ニューヨークで初めて開催され、人気を呼んでいる。
ポケットモンスターなどに代表される日本のポップカルチャーは、米国でも「kawaii(かわいい)」という言葉が使われる
など浸透。展示をきっかけに、塗り絵がポップカルチャーに影響を与えた元祖的な存在として、若い世代の関心を集めた。
企画した「ぬりえ美術館」(東京)の金子マサ館長(57)は「日本画に使う筆で描いた塗り絵は繊細。昭和の生活様式の
珍しさも加わり、時代を超えて海外で受け入れられている」と話す。
「きいちのぬりえ」は大きな顔にぱっちりした目の少女が描かれていることが特徴で、駄菓子屋を通じてピーク時には
月160万部売れたという。今回、花嫁姿など約120点を展示。写真家のイバナ・ロビンチックさんは「首を少しかしげた
女の子の表情がいい。昔の塗り絵とはとても思えない」と見入っていた。
ニューヨークでは、現代浮世絵師みはしまりさんの個展も開かれ、これまで海外ではあまり知られていなかった
日本文化を伝える動きが増えている。
写真=元祖「かわいい」が人気 ニューヨーク市内で開催された塗り絵展=5日(共同)
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20061018-105143.html 日刊スポーツ 2006年10月18日(水)掲載
ライブドアの起爆剤「やわらか戦車」
ライブドアのサイトで公開されているネットアニメ「やわらか戦車」が大ヒットしている。戦車なのにプヨプヨの体と
癒やし系の外見。すぐ退却してしまう無類の弱さ、情けなさが共感を呼び、商品化依頼が100社以上から殺到している。
今月には文化庁の「メディア芸術100選」の一部門で1位を獲得するなど破竹の勢いで進軍、いや「退却」中。
同社では今年10億円規模の売り上げを目指しており、新生ライブドアの起爆剤になりそうな勢いだ。
「やわらか戦車」では、勇壮なマーチや歌とともにかわいい外見の主人公、やわらか戦車が登場する。
だが、その歌詞は「生きのびたい 生きのびたい」「胸にきざむは退却ダマシイ」「他の追随を許さぬ弱さ」…
兵器と思えぬ内容ばかり。すぐ「退却〜」と叫んで逃走する。ボディーはプリン並みに軟らかく、蚊に刺されただけで
退却し、3日に1度子猫にさらわれるなど「無類の弱さ」を露呈。悪徳商法にひっかかったりと情けないことこの上ない。
しかし、この脱力系の「退却ダマシイ」がウケている。ライブドアが運営する「ライブドアネットアニメ」で昨年12月、
1作目が公開。現在まで1〜6分半程度の作品が計7本無料配信されている。作品、音楽、声すべてを年齢不詳のネット
アニメ作家、ラレコ氏が1人で制作している。
担当するライブドアメディア事業部プロデューサー辻勝明さん(22)は「もともとファンも多かったラレコさんに
『ネットアニメ』立ち上げ第2弾の作品として『動物モノの作品を作ってください』と依頼したのがきっかけです。
でも出てきたのは『やわらか戦車』でした」(笑い)。
だが、“想定外”のキャラクター設定がネット上ですぐ話題となった。1月には作品の公式ブログがオープンし、
2月には一部ニュースサイトで取り上げられ、口コミなどで人気急上昇。その後、各企業から商品化申し込みが相次ぎ、
これまで100社以上から依頼があった。現在、数十社が商品化契約をし、8月ごろから携帯ストラップ、ぬいぐるみなどの
販売が始まっている。今後50種類程度の関連商品が発売され、作品もDVD化される予定だ。
視聴者数も爆発的。8月には関連サイトを含め、1カ月で約650万アクセスを記録した。今月3日には、文化庁が選んだ
「日本のメディア芸術100選」のエンターテインメント部門で、人気ゲーム「ドラゴンクエスト」などを抑え1位を獲得
するなど、破竹の勢いで戦線拡大中だ。
新生ライブドアは「個人発信型メディア」展開に力を入れており、その戦略に合致した成功例でもある。辻さんは
「商品化展開を含め、やわらか戦車関連で、06年度で10億円規模の売り上げを見込んでいます。ブログを早い時期に
立ち上げるなどし、ユーザーと一緒に作品を育ててきたのが大きいと思う」と分析した。
ラレコ氏は、ヒットの理由について「戦場で無類の弱さを発揮する情けない生きざまに、視聴者の皆さんが共感して
くれたんじゃないでしょうか。『守ってあげたい』『いじめてみたい』『まるで、自分の人生そのものだ』などいろいろな
感想をいただいてます」と話している。【広部玄】
紙面画像
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読売新聞 2006年10月20日(金)夕刊 いぶにんぐスペシャルFriday 映画
「トンマッコルへようこそ」 パク・クァンヒョン監督 「宮崎アニメっぽいかも」
韓国で800万人を動員したヒット作「トンマッコルへようこそ」が、28日から日本で公開される。
パク・クァンヒョン監督と3人の俳優が来日し、作品について語った。 近藤孝
(中略)
パク監督は「日本映画の影響を強く受けている」と言う。農耕中心の土着的な生活や寓話のような物語は、
「今村昌平監督の『楢山節考』をにおわせ」、村に漂う神秘的な雰囲気は、「宮崎駿監督のアニメっぽいかな」と笑う。
宮崎作品の映画音楽を手がけてきた久石譲を起用したのも、その影響のあらわれだろう。
「『風の谷のナウシカ』や『千と千尋の神隠し』の音楽を聞きながら、シナリオを書いた。その時から、宮崎アニメに
流れるリズムを映画に取り入れたいと思っていた。久石さんも、画面を見て、私の思いを感じ取ってくれたはず」
とパク監督は話している。
紙面画像
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http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31776242 『日本人はなぜ黒ブチ丸メガネなのか』
著者/訳者名 友利昂介/著
出版社名 ごま書房 (ISBN:4-341-01885-X)
発行年月 2006年10月
サイズ 253P 18cm
価格 1,000円(税込)
本の内容
誰だ!こんなニッポン人をつくったのは!カイジンの間違った日本人像を徹底解剖。
目次
第1章 日本人キャラクターの創造―黒ブチ丸メガネとカメラ小僧(「日本人離れ」
日本人はなぜ黒ブチ丸メガネなのか? ほか)
第2章 デフォルメされた日本の風景―フジヤマ・ウサギ小屋・満員電車(日本はなぜ黄金の国と呼ばれたのか?
東京の夜はなぜこんなに綺麗なのか? ほか)
第3章 武士道は理解されたのか?―サムライ・ゲイシャ・ニンジャ(日本人が、アメリカで一目置かれるにはどうすればよいか?
サムライの第一印象はどのようなものだったのか? ほか)
第4章 世界がアニメに恋してる?―映画・DVD・TV(アメリカでアニメが人気というのはどのような現象なのか?
「ポケモン」は本当に世界でヒットしているのか? ほか)
第5章 パールハーバーと原爆―侵略者としての日本人・被爆者としての日本人(人間が、外国の事を一番考えるのはどんな時か?
なぜ東条英機が世界で一番有名な日本人なのか? ほか)
※第4章「世界がアニメに恋してる?」で日本アニメについて書いている。
一見、持ち上げてるように見せかけて後で落とすタイプの内容。
「世界が〜」と言ってる割に、触れているのはアメリカの事だけ。
アメリカのアニメ事情を知るのなら『オタク・イン・USA』
>>187を読むことをお勧めする。
スポーツニッポン 2006年10月20日(金)27面
[シリーズ・ムーブメント]知ってますか?「ナカノ系」文化C
◇独特の感性に“燃える”マニア
中野駅北口の商店街、サンモールを抜けたところにある商業施設「中野ブロードウェイ」。フィギュア店、エアガン店、
アニメのセル画店、テレカ店などマニアをうならせる各専門店がひしめく。中でも、中野系文化の発信地として象徴的なのが
コミック、玩具などの中古店「まんだらけ」だ。
中野区内に住むフリーター、鈴木謙輔さん(30)は、人気アニメ「聖闘士星矢」のフィギュア「聖闘士聖衣神話
(セイントクロスマイス)」シリーズのコレクター。現在17体所有し「基本は通販や他の店で買いますが、時々“レア物”が
置いてあるので要注意ですね」と、足しげく通う。
江戸川区在住の会社員、落合広之さん(33)はアニメ「筋肉マン」のキャラクター消しゴム、通称「キン消し」の元コレクター。
当時100円前後だった消しゴムに数万円の値がつくのを見てあ然。しかもパチ物(偽物)にさえ、10万円の値がついてることに
「当時はパチ物なんて見向きもしなかったのに…」と苦笑い。
オタク文化が発展し続ける中野が「第2の秋葉原」と呼ばれ始めた。だが、まんだらけの辻中雄二郎店長は「2つのオタク文化は
まるで別物」と断言する。
アキバが「萌(も)え」ならナカノは「燃え」だ。
秋葉原は巨大な電気街としての土壌があり、一連のオタクブームはテレビゲームやアイドルDVDなど、電器ソフトから
派生して生まれた。女性アニメキャラクターや女性アイドルへの傾倒がアキバ系の特徴でもある。
これに対して、中野のオタク文化はフィギュアや古コミックなど、電気を使わない「アンチ・エレクトロニック」な世界。
熱烈な収集家が多く、生活を犠牲にしてでも1つのことに“燃える”マニアに代表される。
中野区の田中大輔区長は「中野のサブカルチャーは学生の感性が元になっています。学生は新陳代謝して入れ替わるから常に
新しい文化が生まれているんです」と指摘する。
80年のまんだらけ開店当初から通うのは、神奈川県在住の会社員、樋口慎也さん(46)。大学時代、中野に住んでいた。
「秋葉原が脚光を浴びて“中野も”という雰囲気になっていますが、マニアという少数派の世界は“メジャー”になった時点で
マニアではなくなるんです」。中野のオタク文化を支えてきた1人として持論を展開する。
常に一歩先を行き、独特の価値観を生み出すナカノ系。中野発の流行が、メーンストリートを歩くのを嫌がる人もいるのだ。
(飯尾史彦)=この項終わり=
紙面画像
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http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20061018et03.htm 読売新聞 2006年10月18日(水)
アニメ「世界名作劇場」復活 再開熱望の声 途切れず
「レ・ミゼラブル少女コゼット」 新春から BSフジ
親子で楽しめるアニメとして20年以上、フジテレビ系で放送されてきた「世界名作劇場」が、来年1月7日から系列のBSフジで
同じ日曜夜に復活することになった。通算24作目となる最新作は「レ・ミゼラブル 少女コゼット」(30分、全52話)。
従来と同じく1年をかけてつづられる“大河アニメ”だ。(旗本浩二)
「世界名作劇場」は、世界の名作文学を子供にも分かりやすく見られるようにアニメ化したシリーズ。1975年1月に始まり、
第1作の「フランダースの犬」は、全52話の平均視聴率が22・5%を記録した。心優しい少年ネロと犬のパトラッシュが天に召される
ラストシーンは、大人になった視聴者が「今も思い出すだけで涙がこみ上げる」と懐かしむほどで、当時は大きな話題を集めた。
以後、「母をたずねて三千里」「あらいぐまラスカル」「小公女セーラ」など、基本的に毎年1作ずつ放送。97年までに23作が
制作された。どの作品も、母と子のきずなや家庭のぬくもり、思いやりといった普遍的なテーマをストレートに訴える作風で、
大半の作品が文化庁「こども向けテレビ用優秀映画賞」などを受賞。平均視聴率が15%を超える作品も多かった。
ただ、少子化が進み、親子でテレビを見るという従来の視聴形態が変化したこともあって、90年代半ばからは視聴率が低下。
23作目の「家なき子レミ」(全26話)は8・4%となり、97年3月に番組の看板を下ろすことになった。
ところが、制作する日本アニメーションによると、「どの作品にも感動するせりふがあり、勇気をもらった」「最近のアニメ
にはないキャラクターや物語のせいか、借りてきたレンタルビデオを幼い子供たちが興味津々に見ている」など、放送終了直後から
現在に至るまで、再開を熱望する声は途切れることはなかったという。
こうした中、2000年に始まったBSデジタル放送の受信可能世帯が、昨年来の薄型テレビ需要で急速に拡大したことで状況が一変した。
年内にも2000万世帯にまで普及すると見られることから、BSフジでの放送再開をスポンサーのハウス食品が快諾。10年ぶりに、
「悲願」の新作放送へとつながった。
放送は日曜午後7時半からで、復活第1作となる「レ・ミゼラブル 少女コゼット」は、ビクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」が原作。
一切れのパンを盗んだために監獄に入れられたジャン・バルジャンの生涯を描くが、アニメでは、原作に登場する貧しい少女コゼットを
主人公に設定。生き生きとしたコゼットの魅力を前面に出し、ジャン・バルジャンの心に愛を呼び覚ましていく。
テンポの速い作品に慣れた現代っ子たちに合わせ、物語には謎とスリルをちりばめ、オリジナルキャラクターも登場させる。
登場人物の造形も、今風のタッチで描く。日本アニメーションの佐野浩平副会長は「原作は不朽の名作であり、今の時代に改めて
求められている良質な作品。親子で見て欲しい」と話している。
◆
BSフジでは今月から、過去の「世界名作劇場」作品の完結版を再放送している。放送時間は、日曜後7・00、土曜前8・00、
金曜後4・00。29日午後7時には「フランダースの犬」と並び、ファンの多い「母をたずねて三千里」が登場する。
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2006/10/19/01.html スポーツニッポン 2006年10月19日(木)
槇原敬之に「999」盗作騒動
漫画家の松本零士氏(68)が代表作「銀河鉄道999」のフレーズを盗作されたとして、歌手の槇原敬之(37)に抗議していると、
19日発売の「女性セブン」が報じており、松本氏はスポニチの取材に「私の言葉を奪われた。どうしてごめんと言えないのか」と
怒りが収まらない様子。槇原側も「盗作呼ばわりされて嫌な気分。法廷で争ってもいい」と不快感をあらわにし、全面対決の様相だ。
問題となっているのは槇原の作詞作曲で人気デュオ「CHEMISTRY」が今月4日に発売した新曲「約束の場所」。スープのCMソング
としてお茶の間にも流れ、オリコンチャート4位に入るなどヒット中だ。
松本氏が「盗作」と断じているのは、「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」――というサビの部分。
これが「銀河鉄道999」(小学館刊)の第21巻に登場する「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」というフレーズに
「そっくりだ」と主張している。
これは主人公の星野鉄郎のセリフとして使われるだけでなく、作品全体のテーマにもなっている言葉。松本氏は「私のスローガンの
ような言葉。これを題目に講演会などで若者にエールを送っており、ファンにはなじみ深い。彼が知らないわけがなく、勝手に使うのは
盗作」として抗議した。
両者の話し合いが持たれたのは先週末。松本氏によれば、電話で2度話したところ「当初は“知らない”と言っていたが、
2度目は“どこかで聞いたものが記憶にすり込まれたのかも”とあいまいな説明に変わった」という。さらに、16日にレコード会社
幹部が謝罪に訪れ「槇原本人が“記憶上のものを使用したかもしれない”と半ば認めたとの説明を受けた」と強調。「本人の口から
きちんと謝ってほしい」と求めている。
これに対し、槇原の所属事務所は「槇原が自分の言葉で作ったもの」と完全否定。「銀河…」を読んだことすらないとし「そこまで
盗作呼ばわりされたら、先生の“銀河鉄道”というタイトル自体、先人が作った言葉ではないのかと言いたくなる」と不快感をあらわに。「ぜひ訴えていただいて…」とまで語り、法廷で争うことも辞さない構えだ。
写真=槇原敬之に対して怒りをあらわにした「銀河鉄道999」原作者の松本零士氏
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200610180193.html 中国新聞地域ニュース 2006年10月18日(水)
ウルトラマンの魅力に迫る
40年前にテレビ番組に初登場して以来、ヒーローの代名詞となったウルトラマン。その魅力に多彩な資料で迫る
「ウルトラマン伝説展」(中国新聞社など主催)が18日、広島市中区上幟町の広島県立美術館で始まった。11月19日まで。
展示は、歴代ウルトラマンや怪獣の着ぐるみ、撮影用の小道具や模型、シナリオなど計300点余り。格闘シーンを再現した
ジオラマや、映像上映、人気怪獣の解説パネルもある。
【写真説明】迫力たっぷりの着ぐるみやジオラマが並び、ファンや親子連れでにぎわう「ウルトラマン伝説展」(撮影・浜岡学)
http://www.sankei.co.jp/news/061023/sha010.htm 産経 2006年10月23日(月)
アキバで“メード”襲われる 刃物男がわいせつ行為強要
東京・秋葉原でメード喫茶のアルバイト女性(18)が男に刃物を突き付けられ、わいせつな行為をされる被害に
遭っていたことが23日、分かった。警視庁万世橋署が強制わいせつ事件として、男の行方を追っている。
事件が起きたのは17日午後7時ごろ、東京都千代田区のJR秋葉原駅前で、メード喫茶のチラシを配っていた女性が男に
「店に案内して」と声をかけられ、店舗がある雑居ビルに入ったところ、刃物を突き付けられ、胸を触られるなどした。
女性が大声を出したため、男は逃走。男は25〜30歳で身長約160センチ。やせ形でメガネをかけていたという。
メード喫茶はメード風の衣装を着た店員が「お帰りなさいませ。ご主人さま」などと言って接待する独特のサービスが
人気の秋葉原発祥の喫茶店で、固定ファンがいる人気の店員もいる。
朝日新聞 2006年10月14日(土)朝刊2面
(be word)ガンダム世代 野村総合研究所・北林謙リーダー
晩婚化で市場の担い手 オタク市場予測チームリーダー(33)
テレビアニメシリーズ「機動戦士ガンダム」(79〜80年)の初DVD化(12月に発売予定)が、10代で「ガンダム」を体験した、
いわゆる「ファーストガンダム世代」を中心に反響を呼んでいる。この世代は、現在、30代半ばから40代に差し掛かり、
可処分所得も多いため、オタク市場の大きな担い手となっている。
私たちは、アニメなど特定の分野に限らず、自分の使えるお金や時間のほとんどをつぎこむ分野を持っている人を
「オタク」と定義している。こうした分野をもっている人の数は、年齢が上がるにつれて少なくなるが、30代後半から
40歳前後にかけて一度持ち直す傾向が見られる。
原因のひとつは、晩婚化や非婚化が進み、独身のままオタク的な消費活動を続ける人が増えたことだ。また以前は、この
年代の男性のこだわる分野は車などに限られていたが、価値観や趣味の多様化により、オタク的な消費の選択肢が広がった
ことも大きい。例えば、アニメやコミック、ゲームなどの関連商品の単価は比較的安いので、まとまった消費がしやすい。
オタク的な消費行動には「コミュニティー」「創造性」「収集」という特徴があるが、インターネットの普及により、
情報交換やブログでの情報発信がしやすくなり、ネット競売などを利用して関連商品を収集しやすくなったことも、
オタクになることの敷居を下げているようだ。
アニメ産業の市場規模は少子化の進行とともに縮小傾向にあり、いま、子どもの頃にアニメを見て育った世代を
ターゲットにした市場開拓が行われている。
ガンダムは20年以上にわたり、続編などのアニメや映画、コミックやオンラインゲームなどの派生的なコンテンツ、
プラモデルなどの関連商品を生み出し続けている。「ファースト世代」には親子でガンダムを楽しむ人もおり、成熟期に
入ったアニメ産業を象徴する事例と言える。
毎日新聞 2006年10月17日(火)地方版24面
記者Maiコラム:世界の「アキバ」 変わる「オタクの聖地」=苅田伸宏 /東京
子供のころ、ゲームソフトを買いに通った秋葉原。夕刊の連載「まち」の取材で十数年ぶりに訪れた。
駅前には巨大な再開発ビル。メードがチラシを配り、アニメ関連の店が並ぶ。街の空気感自体が違って思えた。
ラジオ部品、家電、パソコン……。街の主力商品は時代に合わせて変化してきた。近年、アニメ関連店の人気で
「オタクの聖地」と呼ばれるのは、方向性が違うようにも見える。昔ながらの人々は違和感を抱かないのだろうか。
「でもね、秋葉原はもともとオタクの街なんだよ」。電気街関係者が教えてくれた。客は肥えた目で商品を探す。
店も豊富な知識と品ぞろえで応える。50年続く電子部品店も、アニメフィギュア(人形)店もそうだ。
近年オープンした再開発ビルに、新産業の創出を目指す産学連携オフィス、おしゃれな飲食店が入居。
外国人や女性が増え、新たな変化の予感が漂う。
「オタクの聖地」も、じきに過去の呼称になるかもしれない。愛好者たちの要求に応えてまちを変化させてきた
世界の「アキバ」が今度はどこに向かうのか、楽しみだ。
高知新聞 2006年10月18日(水)朝刊24面
来月3日から「まんさい」 会期延長3日間に 声優・置鮎さんも来高 かるぽーと
漫画に関連するイベントを“満載”した「まんさい―こうちまんがフェスティバル2006」が十一月三―五日の三日間、
高知市九反田の市文化プラザ「かるぽーと」をメーン会場として開催される。
十一月三日の「まんがの日」に合わせて開催するもので、今年で四回目となる。昨年は一日だけの開催で約四千人が
訪れた人気イベント。今年は三日間に延長し、さらに内容を充実させた。
三、四の両日は、子どもたちが楽しめる参加型イベントを用意。描いた漫画をキーホルダーやカレンダーなどにする
オリジナルグッズ作り、「ポケットモンスター」などを上映するアニメマラソン、漫画家の村岡マサヒロさんと絵で
対決するコーナーなどがある。
三日には「TO−Y」の漫画家・上條淳士さんと本県の正木秀尚さんのトークショー、四日には人気アニメ「テニスの王子様」
「スラムダンク」などの人気声優、置鮎龍太郎さんのサイン会とトークショーがある。五日は「オタク向け」イベントとして、
同人誌即売会やアニメソングのみを演奏するコスプレライブが行われる。
三、四の両日はパスポート(二日間有効で小学生以上五百円)、五日のライブは入場料五百円が必要。三日午前九時半からの
オープニングイベントでは、お菓子投げも予定されている。問い合わせは横山隆一記念まんが館(088・883・5029)。
北海道新聞 2006年10月20日(金)夕刊全道8面
<カルチャープラス MANGA 村雨ケンジのこのコマを見よ>「ベルばらKids」池田理代子*爽快にタイムスリップ
本作は不朽の「ベルサイユのばら」のパロディー作品。
三頭身のオスカルやアントワネットがギャグを繰り広げる「SD(スーパーデフォルメ)ベルばら」だが、
あろうことか池田理代子自身による「ベルばら」の最新作でもある。控えおろう!
パロディーとはいえ原作者の筆によるから、キャラクターには後づけの「解釈」の余地は存在しない。
連載時の一九七二年と地続きの、まんまの性格と行動原理−オスカルの目つきの悪さやアントワネットの
ノーテンキさに「そうそう、こうだった」と感涙。ギャグとシリアスの差はあれど、凡百のサイド・ストーリーを
リセットする安彦良和の「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」と同様の爽快さ。
どぎつい「ギャグ」というよりは、七○年代らしい鷹揚で上品な「ユーモア作品」といった趣向。オタクっぽい
ルイ16世が秋葉原に出没したり、ばあやが「冬ソナ」にハマったり…と、時事ネタもある。
誰もが知る「ベルばら」キャラを「物差し」に、現代を「風刺」してみようという、これも懐かしいテイストだ。
吹きだしたのは、ご覧のコマ。浪費癖のあるアントワネットなどはさしずめ「抵抗勢力」だろうか。
とはいえ、七二年の「列島改造論」のツケで、「財政破綻」を当時よりずっとリアルに感じられる現在。
十八世紀から二十一世紀、七○年代から現在と、二重のタイムスリップ感を呼ぶ。
帯には「三十二年ぶり」とあるが、「外伝」が八四−八五年に四作描かれ、復刻もされている。
どちらが「ベルばら」っぽいか比べるのも一興。
(ビジュアルメディア評論家)
http://www.sponichi.co.jp/osaka/soci/200610/15/soci198479.html スポニチ大阪 2006年10月15日(日)
イケメン接待…女性専用"萌え系喫茶"関西初進出
◆21日開店「執事カフェ&バー・セバスチャン」◆
ナニワの街に女性専用の“萌え系喫茶”が初進出だ。21日に大阪・京橋にメイド喫茶ならぬ、執事喫茶「執事カフェ&
バー・セバスチャン」がオープンする。それに先立ち14日に行われたプレオープンには、イケメン執事たちにお嬢様と
呼ばれてみたい?女性客たちが来店した。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
店内に入ると執事に扮装した端正な顔立ちの男性店員たちがお出迎え。テーブルで呼び鈴を鳴らすと「はい、お嬢様」。
店内に置かれたヨーロッパ製の特注家具。高級なイスに腰を下ろすと…。
いい男に会いたい。でも、料金の高いホストクラブに行くにはちょっと足がすくんじゃう。そんな女性たちが気軽に
セレブ気分を味わえる空間が関西にできた。この日は夕方になると2フロアにある44席が埋まった。
料金は1500円で、高級紅茶などにデザートがついてくる。制限時間は満席時に限り80分。ホストクラブのような指名制が
ない代わりに「執事とチェキ(700円)」などサイドメニューが用意されている。
現在、100人を超える応募の中から選ばれた20代の男性20人が在籍。大阪府内の大学に通う20歳の衛宮さん(源氏名)は
「両親には最初“ホストちゃうの”と誤解されました」と笑う。「目標はまず、認知してもらうこと」と古嶋康孝オーナー(34)。
関西の女性に受け入れられ、憩いの新名所となるか。
写真=大阪・京橋にオープンすることになった執事喫茶、女性客に「どうぞ、お嬢様」と接客するイケメン執事
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200610210020a.nwc FujiSankei Business i. 2006/10/21
白泉社が中国の出版社と提携 日本の少女漫画初上陸
■高屋奈月原作「フルーツバスケット」
■“正規”販売で海賊版駆逐
日本発の人気少女漫画コミックが中国に“初上陸”した。白泉社(東京都千代田区)が中国の出版社と提携し、日本で
1600万部を売り上げた少女コミック「フルーツバスケット」(高屋奈月原作)を中国語版の「水果籃子」として発売する。
すでに大量の海賊版が横行しているが、出版社と契約し「正規版」を販売することで、取り締まり効果も狙う。
白泉社によると、日本の少女コミックが中国で正式に出版されるのは初めて。(上原すみ子)
台湾や香港、東南アジアに続いて中国の若者や子供たちの間でも日本製アニメが急速に浸透し始めており、アニメ関連イベントや、
アニメキャラクターの衣装をまとうコスチュームプレー(コスプレ)も市民権を得始めた。
日本の少年コミックは正規版が出版されているが、香港などを除く中国で「少女もの」は海賊版だけだったという。
中国で出版する「フルーツバスケット」は、十二支の物の怪(け)がついた友人たちが織りなすコミカルな学園もの。
雑誌「花とゆめ」(白泉社)で連載した内容を、現在21巻までコミックとして発刊し、累計1600万部を販売したヒット作。
アニメも2001年にテレビ東京系で放映された。
海外ではすでにアジア中心に20カ国・地域で出版されているほか、日本製コミック人気がアジアほどではない米国市場でも、
異例の100万部を販売した実績がある。
中国への上陸にあたっては版権を持つムーランプロモーション(東京都中央区)と共同で、中国の児童書出版で力のある
中国少年児童新聞出版総社グループを提携先に選んだ。同出版総社は1500種類以上の児童図書を出版。各地に販売網を
もっているほか「中国少年報」「中国児童報」など新聞発行も手がけている。同グループを通じて正規版の少女コミックを
販売することで、海賊版の対策にも効果がでると白泉社ではみている。
同社では「フルーツバスケット」のキャラクタービジネスも中国で展開することを検討中だ。
日本コミックでは集英社が04年に「テニスの王子様」(中国名『網球王子』許斐剛原作)、05年に孫悟空が登場する
「ドラゴンボール」(同『龍珠』鳥山明原作)を中国少年児童出版社を通じて出版。また手塚プロダクションが版権を持つ
「ぼくの孫悟空」(同『孫悟空』手塚治虫原作)も今年12月に北京漫友文化伝播から出版する予定だ。
中国では沿岸部など12の都市に、製作会社を集めたアニメ基地が開設されており、漫画やアニメの国内産業振興が図られている。
国内産業保護の観点から、日本製コミックの正規出版は年に数タイトルに限定されるという。同時に暴力シーンや幽霊もの
など制限項目も少なくなく、正規出版はハードルが高かった。
http://gendai.net/?m=view&c=010&no=18462 日刊ゲンダイ 2006年10月23日(月)
ゲド戦記「テルーの唄」は盗作なのか?
漫画家の松本零士vs歌手の槇原敬之の“盗作騒動”に続き、今度は宮崎アニメの「ゲド戦記」も疑惑の目で見られている。
挿入歌「テルーの唄」の歌詞が、大詩人・萩原朔太郎の詩に酷似しているというのだ。現代詩の詩人が月刊誌で疑問を
呈したことが発端。もっとも、当事者はHPで朔太郎の詩を「参考資料」として掲げているが、「許される範囲を超えている」との
指摘もある。これが素通りされれば、この先、著作権の切れた古い詩などの転用、悪用がまかり通ることになる……。
http://www.asahi.com/culture/music/NIK200610210010.html 朝日新聞 2006年10月21日(土)
盗作騒動、槙原も松本氏も譲らず
漫画家の松本零士さん(68)がシンガー・ソングライター槙原敬之(37)が作詞した「約束の場所」の歌詞が
「銀河鉄道999」のセリフを無断使用したと主張している問題で、発売元のレコード会社が松本さんに和解案を
持ち掛けていたことが20日、分かった。同曲が両者が了解した上で制作されたことをホームページ上で発表する案で、
松本さんは受け入れなかった。槙原も盗作ではないと主張しており、解決点にはほど遠かった。
松本さんに和解案を持ち掛けたのは、同曲を歌うケミストリーが所属するデフスターレコーズ。歌詞がセリフと似ている
ことを松本さんが槙原側に電話で指摘し、同社と槙原を交えた話し合い後の12日にファクスで送信した文書に記されていた。
それによると、歌詞は松本さんの了解を得た上で制作されたことを説明する文書を、同社のホームページ(HP)に
掲載することを提案。説明文の原案として「このたびは槙原敬之さんの作詞に対し、松本零士さんのご快諾を得て、
ケミストリーもそのエールを歌として皆さまにお伝えするものです」と記された。
同社によると「ファンの方にこれ以上心配を掛けないよう、提案させてもらった」という苦肉の策だったが、制作の段階で
2人に接点はなく、文書とつじつまが合わないことから受け入れられることはなかった。松本氏は「話し合いの席上で、
(槙原)本人の謝罪があればいいと言ったが、謝罪がないままこのような案を持ち掛けられた」と困惑。同じ提案を受けた
槙原の所属事務所も「文案を見せられましたが『これは違う』と」とHPへの掲載は認めなかった。
同社が丸く収めようとしても、2人のプライドをかけた闘いは長期戦の様相を見せてきた。松本さんの追求に槙原側の
姿勢は一貫している。所属事務所の担当者は「本当に盗作していません。作詞の作業を槙原の近くで見てきましたが、
悩んで長い時間をかけてできたもの」と説明。
今後については、「疑いを掛けられて黙っているのも変だし。ファンの方に今後の作品を見て判断していただくか、
逆に盗作していないとこちらが立証するか、対応を考えています」と、法廷闘争も覚悟しているようだ。
http://www.asahi.com/life/update/1022/005.html 朝日新聞 2006年10月22日(日)
松本零士さん監修の「銀河」菓子、福井・敦賀で試験販売
JR西日本の新快速の乗り入れが始まった福井県敦賀市内で21日、地元菓子業者が漫画家松本零士さん監修による敦賀PRの菓子の
試験販売を始めた。
かつては東京―敦賀港を結ぶ「欧亜国際連絡列車」が走る鉄道と港のまちだった敦賀。駅前に99年、「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」
の主人公らの銅像28基を建てたのが縁となった。
菓子は銀河系を模した渦巻き状ケーキ、大和芋を使ったスイートポテトなど10点。新開発の味で「銀河旅行」の雰囲気を醸し出せるか。
写真=漫画家松本零士さんの人気アニメ作品を使った敦賀特産の菓子類
>>239 http://www.nikkansports.com/entertainment/p-et-tp0-20061019-105561.html ニッカンスポーツ 2006年10月19日(木)
松本零士氏、槙原敬之に歌詞パクられた
「宇宙戦艦ヤマト」などで知られる漫画家松本零士さん(68)が、シンガー・ソングライター槙原敬之(37)作詞・作曲の曲
「約束の場所」(歌・ケミストリー)の詞の一部が「銀河鉄道999」のセリフの無断使用と主張していることが18日、分かった。
訴訟などは考えてないが、槙原の謝罪を求めており、今後の双方の出方が注目される。
松本さんが無断使用と指摘したのは、歌詞の「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」というサビの部分。
「約束−」は女優長沢まさみが出演するCMにも起用され、この部分が流れている。松本さんは、この詞が「銀河鉄道−」に使った
「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」と合致すると主張している。
「銀河鉄道−」は77年に連載が始まり、78年にアニメ化。79年に映画化もされ、このセリフは単行本(21巻)に収録され、
映画でも使用されて、ファンの間では名セリフとして定着している。
CM曲の歌詞が似ているとの指摘を受けた松本さんは、槙原側に電話をかけ、本人と話したところ「最初は(盗作と)違うと。
話してるうちに『記憶に残っていたのかもしれない』と言いだした。ならば文書で謝罪してくれと言うと、できないと言った」という。
その後、レコード会社社長らが松本さんを訪ね、謝罪した。しかし、松本さんは槙原が同席しなかったことを不快に思い
「創作家同士のプライドの問題。男同士なら分かってほしい」と本人の謝罪を要求した。
松本さんは「ここ10年ほど、私の講演テーマとして、若者に何度も何度も語りかけてきた言葉を、第3者によって世間に
紹介されるのは腹が立つ。謝罪さえあれば、今からでもいい」としている。現段階では、著作権侵害をめぐる訴訟やCM曲
使用差し止めなどを求めるつもりはなく、詞の「出典」を明示することなどを求めている。
age
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061024i307.htm 読売新聞 2006年10月24日(火)夕刊
女子高生よ宇宙へ!秋田大がロケットガール養成講座
秋田大は来年1月から、ロケットや衛星の製作・打ち上げ経験を持つ大学生らが、女子高生にそのノウハウを
伝授し、実際にロケットの製作・打ち上げまで行う「ロケットガール養成講座」を始める。
日本初の有人ロケットのパイロットとして女子高生が活躍するSF小説のタイトルを講座名に採用した。
女子高生に宇宙に親しみを持ってもらい、理工系学部への進学者を増やすのが狙いだ。
秋田県では、日本のロケット開発の父、糸川英夫博士が1955年8月、ロケットを初めて打ち上げた。これに
ちなんで昨年8月から毎夏、同大が中心になって「能代宇宙イベント」を開催。
同大ものづくり創造工学センターでは、イベントの開催経験を、若い世代の宇宙教育に生かしたいと、宇宙に
関心のある女子高生を全国から30人募集することにした。上空500メートルまで飛ぶ全長2メートルのロケットや
空き缶サイズの人工衛星を製作、打ち上げに挑んでもらう。参加費は無料で、旅費や宿泊費は参加者負担。
また、養成講座名の由来になった「ロケットガール」のアニメ化が決定しており、講座の様子を紹介して
もらうよう関係者に要請する。
写真=アニメ「ロケットガール」のヒロインら。(c)野尻抱介・むっちりむうにい/富士見書房/ハピネット
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up144776.jpg
朝日新聞 2006年10月24日(火)夕刊7面
(新科論)娯楽のパワー:3 CG活用、1人で映画作り
「昭和100年。世界の人口は100億を超え、あらゆる資源は使い果たされた」
05年に東京国際ファンタスティック映画祭で公開された『惑星大怪獣ネガドン』は、こんなナレーションで始まる。
2025(昭和100)年、人類は火星への移住計画を始め、地中にいた怪獣ネガドンを目覚めさせてしまう。凶暴なネガドンを
迎え撃つ惑星開拓用ロボ・ミロク2号。人類の未来を懸け両者が一騎打ちする、という昭和の怪獣映画へのオマージュ作品だ。
■ ■
実写と見間違う映像だが、実はこの映画はすべてがCG(コンピューター・グラフィックス)で描かれている。
パンフレットには「実写を一切使用しておりません」という断り書きがある。
これを作り上げたのは、事実上、粟津順監督(32)1人といっていい。ほかのスタッフは、音楽や声優などだけ。
「1人で小説を書くように、1人だけで映画を作りたいと思った」と粟津監督。CGなら、映画が1人で作れてしまう。
技術の進歩は、そんな時代の幕をあけた。
■ ■
CGを映画で本格的に使ったのは、82年のSF映画『トロン』が最初だ。画像作りには膨大なデータを高速で処理することが
必要で、当時は専用のコンピューターを使うほかなかった。
今、パソコンの中央演算処理装置(CPU)速度は当時の700倍以上。もはや専用機を使う必要はない。ソフト面も大きく
進歩した。「ここ数年で、人体モデルに体毛を生やしたり衣服を着せたりできる補助機能が既製CGソフトに付いてきた」と、
デジタルハリウッド大学の小倉以索講師は説明する。
粟津監督は、愛知県立芸大の日本画の出身。だが「日本画では食えない。これからはデジタルだ」と、CGの専門学校で
1年学んでデジタルの世界へ転身を図った。
ネガドンの製作現場は、監督自室の6畳間。ウィンドウズ機2台を使い、25分の映像に2年4カ月かかった。
たとえば、少女が振り向くシーンで、少女の髪を自然になびかせるのに1週間近くかかった。「髪がカツラみたいに
頭からずれたり、逆立ったりして、なかなかうまくいかなかった」。60年代の怪獣映画っぽさを出すための汚しの
フィルターを作るのにも、1年半かけた。
CG映画を1人で作る監督は、ほかにもいる。竹内謙吾監督(31)もその一人。『はなれ砦のヨナ』という超能力少女ヨナを
主人公にした34分の作品を06年に作った。『ファイナルファンタジー』というフルCGの大作映画の制作に参加していたが、
作品のごく一部分しか担当できないことにストレスを感じて退社。CG技術を磨き、世に示すため『ヨナ』を1人で作成、
DVDとして売り出した。
思い通りの作品を作った今、竹内監督はサラリーマンに戻り、大手ゲーム会社で働く。粟津監督はフリーの立場で、
特撮映画のCGシーンなどの仕事を請け負っている。
2人とも具体的な次回作の予定はまだない。1人CG映画は、好きなだけ作り込める半面、制作への強い意欲と情熱がないと
できない。巨額にはならないが、資金もいる。
「また作れるといいんですけどね」。別れ際に粟津監督がいった。(久保田裕)
【写真説明】「惑星大怪獣ネガドン」のポスター(C)Jun Awazu/CoMix Wave
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up145161.jpg
251 :
無なさん:2006/10/27(金) 15:57:00 ID:???0
ゲンダイネット
http://gendai.net/?m=view&g=wadai&c=050&no=17357 【話題の焦点】2006年10月24日 掲載
アキバでは何でもアリのメイド合戦
マッサージからカクテルバーまで…
23日、秋葉原の路上でメイド喫茶の客引きをしていた女子大生が客のフリをした男に襲われた事件が発覚した。
しかし、事件の余波もなんのその、雨降りにもかかわらず、アキバの路上には各種のメイドがあふれかえっているのだ。
「とくに中央通りが『歩行者天国』になる日曜日はメイドの特区と化し、辻々でメイドが客引きをしています。
美女が多いのはメイド系の店はどこも時給が高いから。TX(つくばエクスプレス)が開通したことで、
沿線在住の美女も大挙アキバに進出しています」(アキバ事情通)
今やすっかり市民権を得たメイド喫茶だが、アキバでメイド喫茶はもう古い。
街中にはメイドマッサージ、メイドシャンプー屋、果てはメイド眼鏡屋など、「メイド」と名が付く商売が乱立している。
中には、本格的なカクテルを出すメイドバーや、
調理師や栄養士の資格を持ったメイドが手料理を振る舞うカフェレストランまであるというからオドロキだ。
「Queen Heart」もそのひとつ。メイドが作る100種類ものカクテル(800円〜)がウリのメイドバーで、
客の注文に応じてオリジナルカクテルも作ってくれる。
「客層はオタク風の人もいますが、会社帰りのサラリーマンの方も多いですね」(店長)。
土日も23時まで営業しているのがうれしい。
「Merry Heart」は管理栄養士の資格を持つメイドが作る手料理もある。
栄養が偏りがちなオタクや独身男性に人気。ハンバーグ(150グラム=1200円〜)は牛肉100%、すべて手ごねで、
口中でたっぷりの肉汁があふれ出るおいしさだ。メイドと名がつけば何でもアリのアキバである。
253 :
無なさん:2006/10/28(土) 19:29:13 ID:???0
出張先の北海道でアニメ「セーラームーン」の衣装を身に着けて、女性に近づきわいせつ行為をしたとして、
北海道警察小樽署は28日、千葉県佐倉市西志津1、会社員、伊藤純一郎容疑者(39)を強制わいせつの疑いで緊急逮捕した。
伊藤容疑者は京成電鉄(本社・東京都)の建設課長で、27日に札幌市内で会議に出席した後、小樽に来ていたという。
調べでは、伊藤容疑者は28日午前0時25分ごろ、小樽市稲穂2の商店街で、ベンチに座っていた同市の
無職女性(20)に近づき胸を触った疑い。容疑を認めている。伊藤容疑者は「セーラームーン」の衣装の上から、
黒いコートを着用し、網タイツ越しに下半身を露出した状態だった。女性が悲鳴を上げて交番に駆け込み、駆け付けた署員に取り押さえられた。
京成電鉄の広報担当者は「事実とすれば大変なこと。本人と確認できたら、厳正な処分を含めて検討する」と話している。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20061029k0000m040013000c.html
>>252 『日経ビジネス』2006年10月23日号(通巻1363号)p.1
有訓無訓−人−ヒット狙いでは勝てない 「定番」を育ててこそ企業 木谷 高明(きだに・たかあき)[ブロッコリー会長]
「萌え」という言葉が昨年春、流行りました。「架空のキャラクターに対して抱く疑似恋愛感情」なんて“訳され”、
オタク文化の象徴のように取り上げられて話題にもなり、株価も急騰したものです。
ただし、「萌え」は、本当は「かわいい」に近い感情で、何も特別なものではありません。例えば子犬とか赤ちゃんを見て
思うような普通の人のそれなんです。でも、オタクの世界の特別なもの、といった捉えられ方をしたので誤解を生んだのでしょうか。
まあそれはともかく、ブームにはなりましたが、ビジネスとしては簡単ではない世界です。当社はキャラクターグッズの
企画・販売で、1994年に創業し、2001年にはジャスダックに上場も果たしました。
美少女系などキャラクターを作って、それを使ったトレーディングカードというカードゲームなどを作ったり、キャラクター
関連商品の開発と自社店舗での販売。さらには、アニメ制作に展開するといったビジネスなのですが、業績を安定させるのは
容易ではない世界です。たまたま、あるキャラクターがヒットすると、関連事業が拡大して売上高が一気に膨らむけれど、
それが下火になり、次のヒットが生まれないと急激に落ち込むからです。
実は私も、その苦しみを味わってきました。創業から上場まではまずまず順調で、1999年には今もウチの柱の「デ・ジ・キャラット」
というキャラクターや、美少女キャラクターを使ったカードゲームが当たって2001年2月期は最高益を記録しました。
ところが、それからが良くなかった。2003年2月期からこの2006年2月期まで最終赤字に苦しみ続けたのです。今年3〜5月期に
最終黒字に転じ、底を打ったと思っていますが、キャラクタービジネスの難しさを骨の髄まで味わうことになりました。
このビジネスの難しさは、1つのキャラクターが当たると事業が一気に広がることです。売り上げも増え、利益は膨れ上がる。
一見、良さそうですが、それは会社の地力ではないんです。キャラクターの力を使って広げたものなのです。と言うと、会社の
地力は単発のキャラクターに頼るのではなく、それを生み出す力をつけることと思われがちですが、それも簡単なことではない。
安定的にそれができた会社もないのです。
ではどうするか。長い間強い会社を見ていて気がつきました。「ガンダム」とか「ドラゴンクエスト」といった定番、
基幹商品を徹底して磨き上げているのです。毎年、ヒットを狙うことは大事です。でも、当たったものを育てて定番に
していくことはもっと重要なのですね。
「ヒットは打つのでなく、育てる」。その粘りと改良の精神が会社を強くするのでしょう。当社の場合は、キャラクターと
グッズの販売をする直営店という独自の仕組みがあり、ここを定番に育てればよかったと赤字になって気づきました。
ガンダムのような強力なキャラクターとは違いますが、店舗自体がファンにいつまでも愛され、大事にされ続ける存在として
磨き続ければよかったのです。
キャラクターのヒットで一時多店化したりしましたが、今は強い店に絞って磨いています。定番は育てるもの。
苦しみの中でつくづくそう思うようになりました。(談)
http://www.chuko.co.jp/new/2006/10/150229.html 『腐女子化する世界 −東池袋のオタク女子たち−』 中公新書ラクレ 2006.10
杉浦由美子・著 新書判 208ページ 定価777円(本体740円) ISBN4-12-150229-9 C1236
最近は「萌え」という動詞は女性の間でも普及してきている。異性のアイドルを見てドキドキする感覚。
アニメのキャラクターを「かっこいい!」と思う感覚。女性の間で「萌え」が拡がり、オタクが増えている
――この現象が「腐女子化」だ。なぜ、女性たちは自分への興味を失い、自分以外のものを追いかけ、
「萌え」るようになったのか? 密かに、しかし確実に進行する女性のオタク化、その裏側をレポートし、
「腐女子化」の理由を探っていく。
読売新聞 2006年10月10日(火)東京夕刊12面
[旬の一冊]「腐女子化する世界]杉浦由美子著
◇中公新書ラクレ(発売中)
腐女子とは、男性同士の恋愛物語を嗜好する女性をいう。なぜ彼女たちは「自分不在」の妄想世界に遊ぶのか?
社会の格差が広がる中、密かに、しかし確実に進行する女性のオタク化。その裏側をリポートする。756円(税込み)。
産経新聞 2006年10月19日(木)大阪夕刊8面
【たけくまメモ 出張版】コミケの父・米澤嘉博氏 アマチュアリズム貫いた30年
米澤嘉博氏の葬儀に行ってきた。私が参列したのは10月7日の本葬だったが、前日の通夜には、折からの台風にもかかわらず、
1200人ほどが焼香に訪れたらしい。翌日は台風一過で快晴だったこともあってか、参列者は3千人を超えたということだ。
このように書くと、いったいどんな著名人の葬儀だったと思われるかもしれない。だが氏は、たしかに著名人ではあったが、
テレビに頻繁に出るような人ではなかったので、知らない人はまったく知らないだろうと思う。
氏はまず『藤子不二雄論 FとAの方程式』(河出書房新社)等で知られるマンガ評論家であり、『発禁本 明治・大正・昭和・平成』
(平凡社)を執筆した大衆文化史研究家であって、それぞれ日本児童文学学会賞、日本出版学会賞を受賞している。しかし
これだけでは、葬儀に数千人が参列する事態は説明できないだろう。実は彼にはもうひとつの顔がある。それは史上最大の
マンガ同人誌即売会・コミックマーケット(通称コミケ)の主催者、という顔である。
コミケの創立は1975年。第1回は虎ノ門の日本消防会館会議室という小さな会場で、参加サークル32、参加者700人程度の規模で
行われたという。それが5回、10回と経るうちに参加者も増えていき、それにともなって会場も大田区産業会館や川崎市民プラザと
移転していった。
80年に米澤氏がコミケ代表に就任してからは、参加人数は7千人から1万を超え、81年には晴海の国際見本市会場に場所を移した。
ここから規模は毎回増えていき、会場も幕張メッセを経て、有明ビッグサイトの全館借り切りへと移っていく。90年代半ばには
参加者数30万人を超え、現在は3日間でのべ50万人を超えるとも言われている。これは屋内イベントとしては世界最大の規模だという。
さらに驚くべきは、コミケは昔も今も完全にボランティアベースで運営されていることだ。米澤氏は会場を借りる都合上、
有限会社コミケットサービスという会社を経営していたが、現在1000人を超えるといわれる実行委員は、ほぼボランティアに
よるものである。つまり、コミケはあくまで「マンガファンの、マンガファンによるお祭り」なのであって、それ以上でも以下でもない。
そして、そのすべての中心に位置していたのが米澤氏だったのだ。
私は、マンガ評論家としての米澤氏とは、幾度か仕事をさせていただいた。ある復刻マンガシリーズの監修者として毎月お会い
していた時期もある。つねにニコニコと笑顔を絶やさず、飄々としていて、この人のどこに、数十万人規模のイベントを運営する
パワーがあるのかといぶかられるほどだった。大変なヘビースモーカーで、絶えずタバコを口にしては、「コミケは、100万人までなら
集める自信があるよ。そんな巨大な会場があればの話だけど」「これ以上、人が増えたら、どこかの田舎町を丸ごと借り切るしか
ないかもね」なんて話をしていた覚えがある。
規模の拡大にともなうトラブルを考えただけでも、普通の人間ならビビりまくるに違いない。しかし氏は「なんとかなるでしょ」を
最後まで貫いたのだから、なんとも特異なキャラクターであり、恐れ入る他はなかった。またコミケ会場で動く金は数十億円とも
いわれるが、氏は主催者代表であるにも関わらず、会社(コミケットサービス)の給料として月10万円しかもらっていないと笑っていた。
コミケの理念は、あくまでもアマチュアの祭典であるので、主催者といえども最低限の金銭しか受け取れないのだという。
そのためではないだろうが、いつ会っても、米澤さんはカッターシャツにジーンズ・スニーカー姿で、車も持っておらず、
贅沢とは無縁の生活だった。
いまや海外のメディアが取材に訪れるコミケが、そこから輩出したマンガ家の数を考えただけでも、日本のマンガ界に多大な
貢献をなしたことは間違いがない。それ以上に、コミケに参加した多くの人間にとって(上は50代から下は10代まで)、それは
「青春」そのものだったともいえる。通夜と葬儀に集まった多くが、そういう人間たちだった。享年53とはあまりに早いが、
これだけの人間に惜しまれつつあの世に旅立てることは、幸福なことである。心から米澤嘉博氏のご冥福をお祈りする。(竹熊健太郎)
◇
月1回、掲載します。
◇
【プロフィル】竹熊健太郎 たけくま・けんたろう 昭和35年、東京生まれ。原作から編集、評論など漫画、アニメを中心に幅広く活躍。
ブログ「たけくまメモ」(
http://takekuma.cocolog-nifty.com/)が人気。
中国新聞 2006年10月6日(金)朝刊27面
10代の天気図 西田篤 <73> 聖地巡礼
十月に入ったけど、運動会はもう終わったかな。運動の苦手な君は、ほっとしているころかもね。そして次は、
待ちに待った東京への修学旅行。自由行動で、あこがれの「秋葉原」に行けるといいね。
実は、先日僕(ぼく)も、初めて秋葉原に行ったんだ。駅を出てすぐ、ランドマークの「ラジオ会館」に入ったけど、
いろんなショップがあって、縁日のようだったなぁ。 最初にのぞいたフィギュアのショップでは、お菓子のおまけや、
昔のテレビアニメのフィギュアがズラリと並んでいて、すごく懐かしかったなぁ。
会館の中を一通りながめた後、街へ繰り出し、同人誌の品ぞろえのいいショップに入ったんだ。今大人気の「涼宮ハルヒ」や、
君の好きな「ネギま!」の同人誌もいっぱいあって、本当に、好きな子にはたまらないだろうなぁって感じたね。
秋葉原って、街全体がテーマパークみたいで、アトラクションを選ぶように、どのショップに入ろうかなって考えていると、
ワクワクするものなんだね。
その後、池袋まで足を延ばしたんだ。小説やドラマの舞台にもなった「ウエストゲートパーク(西口公園)」は、
ちょうど秋祭りの真っ最中。すごい人だかりで、ヤンキーっぽい子が多かったなぁ。
人疲れをして、すぐに駅の反対側に回って「乙女ロード」を歩いたんだけど、秋葉原に比べて、女の子の街って感じだったね。
同人誌系のショップでも、一番目立つ所に女の子向けのものが置かれていたし、ペアで来ている子も多かったなぁ。
あらためて、もうすぐ修学旅行だね。クラスメートに趣味をけなされ、「キモい!」と言われて傷つき、孤立した君を、
あの街の空気は優しく癒やしてくれるだろうね。
そして、「高校を出たら、東京に行く」という君の夢も、案外悪くないかもしれない。だから、もう少し、がんばろう。
(広島市こども療育センター「愛育園」園長)
中国新聞 2006年6月23日(金)朝刊25面
10代の天気図 西田篤 <66> デスノート
「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」。最初のページにそう書かれた死に神ノートを、高校生の主人公が
手に入れたところから、「デスノート」の物語は始まる。
「先生、面白いマンガがあるんです」。昨年夏、マンガ通の高三のノリコに勧められて掲載誌を買い求めたものの、
当時は、暗い絵柄と重い内容にいまひとつ馴染(なじ)めなかった。
その後、年明けごろより「デスノート」という言葉を耳にすることが多くなり、あらためて既刊のコミック本を通読した。
代表作の「ナルト」や「ワンピース」を持ち出すまでもなく、「努力、友情、勝利」といった少年ジャンプの公式テーマは、
多くの掲載作品に通奏するが、「デスノート」は、その中で異彩を放つサイコサスペンスである。
不正義がまかり通る現世に対し、「デスノート」を使って悪を裁き、理想の未来を築こうとする主人公の「月」と、
彼の前に立ちはだかる「L」たちライバル。両者の戦いを軸に物語は展開する。
中三のサトルは大のゲーム好き。「月とLの知略を尽くした頭脳戦が最高。次の展開が読めなくて、もうワクワク」
「そう。ノートのルールに従ったバトルゲームみたいなものかな。でも、随分人が死んでるよね」「まあ、それはマンガだし」
「でも、心理戦にしては、亡くなった人への気持ちがね…」「…」
「『正義ってなんだろう』って考えさせられました。そんなこと、考えたこともなかったから。もちろん、私は「L」派ですけど、
「月」の言い分も分かる気がするんです」。大学生になったノリコはそう言った。
実写映画の封切(ふうぎ)り日。館内では、多くの中高生グループに混じって、いろんな世代の大人の姿も見受けられた。
少年誌のマンガでありながら、ネット掲示板への多くの書き込みが示すように、漠たる不安を抱えたデジタル社会の今だからこそ、
皆に支持される作品なのだろう。
(広島市こども療育センター「愛育園」園長)
スポーツ報知 2006年10月21日(土)24面
[探索 街角インサイド]厳選された執事に女性も「萌え〜」
東京で話題の「執事カフェ」が関西に初めて進出する「執事CAFE セバスチャン」が21日、大阪・京橋駅そばにオープンする。
女性専用の“萌えスポット”をのぞいてみた。
とはいうものの、男性単独では利用不可(カップルはOK)。そこを何とかVIPルーム(チャージ500円)に通してもらった。
「お帰りなさいませ、○○お嬢さま!」黒スーツと蝶ネクタイで決めた執事たちが、何とも丁寧にお出迎え=写真=。
こんな経験したことない記者は、脂汗が吹き出し始めた。
席代1500円は、紅茶を中心としたドリンクと、スコーンなどのデザートがセット。紅茶を選ぶ際は、リーフを鼻元まで近づけ
香りを確認させてくれる。心臓の鼓動は加速するばかり。もちろん男に興奮しているのではなく、その雰囲気に思わず緊張。
注文の品はワゴンで格調高く運ばれる。夜は12時まで、東京にはないバータイムへと様変わり。
執事は応募100人から20〜40歳の20人が選ばれた。ベビーフェースが好かれそうな右京さん(源氏名)は「紅茶ソムリエ」の
資格を取るため勉強中という。「僕目当てにお客さまが来てくれるのがうれしい。どんなに働いてもつらくありません」
混雑時は80分制限となるが、責任者の古嶋康孝さん(34)によると「1か月先まで、予約が20組入ってます」。
男性がメード喫茶に通うなら、女性は執事に「萌えー」なのか。(山本貢雄)
中日新聞 2006年10月24日(火)夕刊8面
ただの『萌え系』じゃない! ゲームのイメキャラに抜てき ALISA
人気オンラインゲーム「ときめきメモリアルONLINE」のイメージキャラクターに抜てきされた新人歌手のALISAは、
愛知県稲沢市在住の高校一年生。単なる「萌え系」に収まらないスケールを感じさせる。
度胸を付けるためにデビュー前、名古屋市内など三十カ所以上でライブを重ねた。「お客さんのリアクションが楽しい」
と語るあたり、大物の片りんをうかがわせる。
新曲「愛のコトバ」は、大人っぽい声に似合うダンス系。「今後はR&Bテイストの歌も。世界中を私の“愛のコトバ”で包みたい」
と夢を語る。十一月三日、名古屋・金山のカラオケ店「JOYSOUND金山」で、CD購入者を対象にしたトークとライブ。
日本経済新聞 2006年10月22日(日)朝刊38面
米サンフランシスコ「日本町」に再開発の波、「文化」で活性化模索(世界いまを刻む)
歴史的建物や商店存続に不安
今年、生誕百年を迎えた米サンフランシスコ市の日系人街「日本町」が、存続をめぐり大きく揺れている。きっかけは
米資本による大型再開発計画。「町の歴史や文化が失われる」と住民の多くが反対する一方、町が活性化すると歓迎の声も。
さらにはアニメなど米で人気の日本文化を核に町の再生を目指す計画も動き出しており、日本町の行方はまだ見えない。 ←
(中略)
日本文化の保存か再開発かで揺れる中、米社会で浸透中の日本のポップカルチャーで観光客やビジネスを誘致しようという「第三の道」も。
日本映画の配給などを手掛けるビズピクチャーズ(サンフランシスコ市)は日本町の古いビルを建て直し、日本映画専門の映画館を
二〇〇八年春にも開き、ビルにアニメやマンガなど日本のポップカルチャーの専門書店や日本の娯楽メディア関連企業も集める。 ←
堀淵清治・ビズピクチャーズ社長兼最高経営責任者(54)は「日本のポップカルチャーの発信地にし、将来は日本の様々な文化を
総合的に伝える場にしたい」という。
戦前は米各地に四十カ所前後あったとされる日本町。いずれも衰退しサンフランシスコ以外に現存するのはロサンゼルスとサンノゼだけ。
サンフランシスコの地元有力紙は「日本町の希少性を失う前に保存方法を考える時」と訴えた。米社会にも関心が広がりつつある。
(ロサンゼルス=猪瀬聖)
【図・写真】ふだんは人影もまばらなサンフランシスコの日本町
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up145583.jpg
http://books.bitway.ne.jp/kodansha/friday/scoopengine/index.html 『フライデー』2006年11月10日号(10月27日発売)
p.92 16歳アメリカン歌姫がメイド姿で熱唱!!
(ケイトリン・ターヴァー 、 秋葉原)
p.92 関西の女子大生が競売サイト「萌えオク!」を開設!
(佛教大学4年生・暮華 、 ネットオークション
日経流通新聞MJ 2006年10月27日(金)7面
際どい掛け声で客集め――「変な店」に男性思わずふらり(メードインAKIBA)
読売新聞 2006年10月25日(水)東京夕刊5面
「ヨイコノミライ 完全版」きづきあきら著
どこにでもありそうな高校の漫研。まったりと微温的な友情が、ひとりの美少女の「悪意」で、徐々に崩壊してゆく……。
木尾士目の『げんしけん』とは対照的に、残酷なまでにおたくの「暗」をえぐり出す青春群像劇。
希望と絶望が交差する幕切れに割り切れなさも残るが、「創作すること」への作者の熱い思いが印象的だ。
ウェブ連載で未完だった作品に加筆。(小学館、全4巻、各619円)
読売新聞 2006年9月22日(金)東京夕刊2面
[とれんど]頑張れゲーム、アニメ 論説委員・松田英三
映画、アニメ、ゲームソフトといった「コンテンツ産業」への期待が高まっている。「クール・ジャパン」(かっこいい日本)の
代表として、新たな輸出産業に育てる、との機運も盛り上がってきた。
だが、この産業の今年前半の動きを見ると、明一色とは言えない状況だ。
邦画の興行収入は441億円で前年同期比19%増だった。「LIMIT OF LOVE 海猿」「THE 有頂天ホテル」などがヒットした。
洋画との比率は48対52。2002年の27対73から大幅に上昇し、邦画の復権を印象付けた。
アニメは、テレビ向けは好調だったが、映画は「ブレイブストーリー」など、大作の興行収入が目標に届かなかった。
ゲームソフトは、1750億円と同30%増の売り上げを確保し、長期低落傾向に歯止めを打った。首位は熟年向けの
「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」(258万本)だ。
ただ、「輸出産業」という見地に立つと、「暗」が際立つ。海外を意識した実写の邦画は制作もされなかった。
アニメは欧州の一部で人気を集めたが、主力の北米では既存作品のDVDの販売が伸び悩んだ。海外のゲームソフト市場では、
かつて6割を占めた日本製のシェアが2〜3割に下がり、存在感が薄れている。
経産省は、「東京国際映画祭」を「国際コンテンツカーニバル」に発展させ、産業のてこ入れを図る。それも悪くはないが、
映画の照明係、アニメの背景描きなど“縁の下の力持ち”の待遇改善を急ぐ必要がある。
日本経済新聞 2006年10月17日(火)夕刊20面
まんが、どこに行くのか――まんが評論家村上知彦氏(夕刊文化)
TV・海外頼み、話題作生めぬ雑誌
まんがはテレビドラマ化が相次ぐなど、コンテンツとして注目されている一方で、雑誌の売り上げは減っている。
「クール・ジャパン」の旗頭といわれるまんがだが、その現状をまんが評論家の村上知彦氏が分析する。
テレビのこの秋の番組改編も「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子原作)、「だめんず・うぉ〜か〜」(倉田真由美原作)など、
まんが原作のドラマ化が目につく。来年にかけて公開予定の映画化作品も、大友克洋が実写メガホンを握る「蟲師」(漆原友紀原作)
など話題作が目白押しだ。映画化にとどまらず、音楽界まで席巻し、一大ブームとなった「NANA」(矢沢あい原作)のヒットも
記憶に新しい。
コンテンツの宝庫
ここ数年の、コンテンツ産業振興の掛け声とあいまって“コンテンツの宝庫”としてのまんがへの期待は大きい。
アメリカ版「SHONEN JUMP」の創刊や、宮崎アニメのアカデミー賞受賞など、海外での日本のまんが・アニメへの注目度を示す
ニュースが、それに輪をかける。京都精華大学、大阪芸術大学、東京工芸大学などいくつもの大学に、まんが・アニメ関連の
学部・学科が創設され、新時代のクリエイターの育成と、企業との共同研究による産学協同の推進がうたわれるなど、
「まんが産業」にはいま、熱い視線が注がれている。
一方で、出版関係者の間ではここ何年も、まんがの売れ行き低下が問題となっている。いくつかのメガヒット作品や、
目先を変えた旧作の再刊本などのおかげで、単行本こそ健闘しているものの、まんが雑誌が全く売れないのだという。
台頭してきたリサイクル型の古書店や、レンタルコミック店、まんが喫茶などを標的に、著作権保護を訴える姿には危機感すら漂う。
反応鈍い出版業界
一見華やかな、世界に通用する日本文化のかけ声と、産業としての行き詰まりすら感じさせる「まんがが売れなくなった」と
いう悲鳴との、このギャップは何だろう。
今年の二月に発表された二〇〇五年のまんが雑誌・単行本の販売統計において、まんが単行本(コミックス)とまんが雑誌
(コミック誌)の推定販売金額が逆転。コミックとしての統計がとられ始めた一九六七年以降で初めて、単行本の売り上げが
雑誌のそれを上回った。
出版科学研究所「出版月報」〇六年二月号によれば、〇五年のまんが雑誌・単行本の合計推定販売金額は五千二十三億円。
うちまんが雑誌は前年比五・〇%減の二千四百二十一億円で、十年連続のマイナス。対して、まんが単行本は四・二%増の
二千六百二億円だった。
一方、推定販売部数でみても、雑誌と単行本を合わせた十三億四千八百七十四万冊のうち、まんが雑誌は八億四百七十一万冊で、
前年比六・五%減。単行本は五億四千四百三万冊で四・〇%の増と、減少傾向の著しい雑誌と、着実な伸びを示す単行本との差は、
次第に縮まりつつある。特に、販売金額において雑誌を逆転したことは、販売シーンにおける単行本の優位が、決定的になったことを
示すといえる。
そのことが何を意味するのかについて、出版関係者の反応は鈍い。単行本が雑誌を追い抜くという異常な現象は、読者にとって
まんがの入り口が、もはや雑誌ではないということだ。映画であれドラマであれ、あるいは海外での評価であれ、「話題になっている」
というそのこと自体が、まんがを手に取る動機となる。まんが雑誌は、話題作を生みだすことでまんが全体を方向づける機能を失い、
やがては作品の発表場所としての役割や新人育成の機能すらも、ネットや大学、同人誌即売会などに奪われてゆくのかもしれない。
まんがはどこへ行くのか。焦点は、著作権と国際化ではないかと思う。パロディ本の横行する同人誌即売会や、海賊版がいまだ
後を絶たないアジアのまんが市場といった、いわば現在のまんが界が眉をひそめる場所にこそ、新たな活気を生む未知の力が
潜んでいる気がしてならない。
むらかみ・ともひこ まんが評論家、神戸松蔭女子学院大講師。一九五一年兵庫県生まれ。関西学院大卒。
「まんが評論」という分野を切り開いた一人。著書に『黄昏通信・同時代まんがのために』『まんが解体新書』など。
【図・写真】ドラマやアニメ化されたコミック本のコーナー(東京都豊島区のジュンク堂池袋本店)
【図・写真】まんが評論家村上知彦
http://www.sponichi.co.jp/osaka/ente/200610/27/ente198918.html スポニチ大阪 2006年10月27日(金)紙面記事
中谷美紀 初恋はガンダム"シャア" 大阪で映画会見
◆11月3日公開「7月24日通りのクリスマス」◆
映画「7月24日通りのクリスマス」(村上正典監督)主演の大沢たかお(38)と中谷美紀(30)が26日、
大阪市内のホテルで会見した。さえない女性と、その女性の王子様との恋を描くロマンチックコメディー。
中谷は「私はハンサムな人は好きじゃないと思っていたけど、この映画でハンサム好きだったことを思い出しました。
初恋はガンダムのシャア・アズナブルでしたから」と意外な告白で笑わせた。「王子様」を演じた大沢は
「女性スタッフが衣装合わせのときに萌え〜とか言ってましたね。ぼくは自然体で演じただけで、王子様らしさは
監督と女性スタッフの演出に任せてました」と苦笑いだった。
その後、朝日放送前で高さ8メートルの巨大クリスマスツリーの点灯式に揃って参加。一足早いクリスマスムードを
演出していた。11月3日公開。
>>253 毎日新聞 2006年10月29日(日) 社会・事件・ひと・話題
セーラームーン姿で胸触る 出張先で39歳男逮捕 小樽
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up145702.jpg http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061029-00000006-mai-soci Yahoo!ニュース (毎日新聞) - 10月29日3時7分更新
<強制わいせつ>セーラームーンの衣装で…道警、容疑者逮捕
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2006/10/29/01.html スポーツニッポン 2006年10月29日(日)
下半身丸出しセーラームーン女装男逮捕
人気アニメ「美少女戦士セーラームーン」の衣装で女装した男が、女性にわいせつ行為をしたとして28日、
北海道警小樽署に強制わいせつ容疑で緊急逮捕された。男は千葉県佐倉市の39歳の会社員。
京成電鉄(本社東京都)の建設課長で、出張先での、とんだ“変身”に勤務先も困惑している。
男は28日午前0時30分ごろ、小樽市の商店街にあるベンチに、友人と座っていた同市の無職女性(20)の
胸を触った疑いが持たれている。「セーラームーン」の名セリフでいえば、「月に代わってお仕置き」
されそうなわいせつ行為。小樽署の調べに対し、おとなしく容疑を認めているという。
犯行当時は「セーラームーン」の戦士そっくりのセーラー服風の衣装に身を包み、上に黒いコートを羽織っていた。
不惑目前の男の服装としてはこれだけでも十分に異様だが、さらに女性たちを驚かせたのは下半身。
スカートははいておらず、黒の網タイツだけ。タイツの網越しに、性器が丸出しだった。
女性は、悲鳴を上げながら200メートル先の交番に駆け込んだ。男は逃走して近くに隠れていたところを、
駆けつけた同署員に取り押さえられた。
27日に札幌市内での会議に出席した後、夕方から単独行動で小樽市に向かったようだ。衣装や網タイツの調達先や、
着替えた場所などは不明。付近は小樽市一の繁華街。営業中の飲食店も複数軒あり、ほかにも出歩いている人がいたという。
京成電鉄の広報によると、男は勤続16年目。建設課に2人いる課長のうちの1人で、部下は10人前後。
広報担当者は「これまで社内で妙な噂も聞いたことがないが…」と困惑。その上で、事件については
「プライベートなことなのでノーコメント。事実とすれば厳正な処分を含め検討したい」としている。
http://www.kadokawa.co.jp/mag/bk_search.php?pcd=200608000229 『Akiba Walker '06(秋葉原ウォーカー'06)』 ウォーカームック 角川クロスメディア
発売日:2006年 10月 20日 定価(税込): 780円 レター判 ISBN 4-04-721720-4-C9476
秋葉原の最新情報を網羅した「アキバ2.0マガジン」
[ 内容 ]
超進化形メイドサービス、達人と巡る!マニアショップで納得のアイテムを探す、10/25(水)メジャーデビューのAKB48、
新店続々のアキバのうまいモノなど、さらに新しくなった秋葉原の最新情報を紹介。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2006/10/30/06.html スポーツニッポン 2006年10月30日(月)18面 社会
“アキバ危険地帯”の交番廃止
世界的電気街として観光客らでにぎわう東京・秋葉原で“オタク狩り”“メイド狩り”など犯罪が増加の一途を
たどっている。そんな中、人通りの少ない裏路地に近い交番が、来年3月に廃止されることになった。
地元からは「夜になると人通りがなくなる町なので納得できない」と怒りの声が上がっている。
休日の買い物客や観光客、アイドルイベント目当てのオタクらでにぎわった29日の“アキバ”。午後8時をすぎると、
様子は一変した。派手なネオンの家電量販店などが一斉にシャッターを下ろし、一帯は日中の喧騒がうそのような静寂に包まれた。
街の新名物「メイド喫茶」は、目抜き通りの中央通りから西側に入った細い路地に乱立。雑居ビルがひしめくこの一角で、
オタク狙いの恐喝、メイドを襲う痴漢などの被害が相次いでいる。メイド喫茶で働くフリーターの女性(20)も被害者の1人。
先月19日午後11時半ごろ、店から地下鉄末広町駅に向かう途中、突然背後から羽交い締めにされ、路地に引きずり込まれた。
「すきを見て交番に駆け込んだ。本当に怖かった」と身を震わせながら明かす。被害届は出したが、犯人はまだ逮捕されていないという。
別のメイド(21)も帰宅途中の先月30日午後10時すぎ、同じ通りですれ違いざまに胸や尻などを触られ、交番へ。2人とも童顔で、
見た目はおとなしそうな印象だ。彼女たちが助けを求めたのは、蔵前橋通に面する末広町交番。この交番が来年3月に
廃止されることになった。今年3月、JR秋葉原駅前に「秋葉原交番」が新設されたためだ。駅近くには万世橋署もある。
万世橋地区町会連合会の木暮敞士会長(67)は「昔は犯罪と言えば万引が中心だった。今は(昨年8月の)つくばエクスプレスの
開通などで人が増え、若者の恐喝や性犯罪が多発している」と話す。「人気のない危険エリアの交番をなくすなんて納得できない。
犯罪者は交番がない場所を選んで悪事をはたらく」と納得できず、廃止撤回を求める署名活動中だ。
メイド喫茶店の男性店長(25)は「うちのメイドも駅に向かう途中にアイスピックで脅された。交番の廃止は認められない」
と憤る。多くのメイド喫茶は午後10時ごろに閉店。周辺では他業種で営業している店はほとんどない。メイドたちにとって
退勤時は不安と背中合わせだ。
千代田区広報広聴課は「警察官による警戒を強化する。また、区のパトロールカーも24時間で巡回している。
交番施設は残すので、地域の方で活用してほしい」と、そっけなく説明するだけ。急激な街の変化に防犯対策が追いつかず、
街の反発はさらに強まりそうだ。
写真=来年3月に廃止される東京・秋葉原、末広町交番
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up146171.jpg
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20061030-OHT1T00066.htm スポーツ報知 2006年10月30日(月)
OLIVIA夢実現 ロスで熱唱…アニメフェスに招待参加
日米ハーフの女性歌手OLIVIA(オリビア、26)が28日(日本時間29日)、米ロサンゼルスで開催中のアニメフェス
「パシフィック・メディア・エキスポ(pmX)」に出演した。日テレ系アニメ「NANA」の主題歌&エンディング曲を
歌っていることから招待されたもので、米国育ちのオリビアは2000人のファンを前に13曲を熱唱。念願の米国進出の
第1歩を刻み「これから本格的に米国でやりたい」と、意欲を見せた。
体の中にあったアメリカンスピリッツがはじけた。会場を埋めた総立ちのファンに乗せられるように、オリビアの
テンションもオープニングから全開。「以前からロスでライブをしたかった、実現できて最高。みんなに会えてうれしい」と、
流暢な英語で叫んだ。
オリビアにとって、ロスは第2の故郷といっていい。米国人の父と日本人の母を持ち、2歳から数年間、サンディエゴに
住んでいた。ロスには今でも妹と弟が在住しており、オリビアも度々訪れている。この日も最前列に妹弟の姿があった。
海外でのライブは長年の夢だった。今回、「NANA」の日本でのヒットを受け、同アニメの主題歌を歌うオリビアが指名された。
主人公の大崎ナナやライバルのレイラのコスプレをしたファンが多く見られる会場で、オリビアは「チャンスをくれてありがとう」
と素直に頭を下げた。
実は不安もあった。「サウンド、ファンのボルテージ、ステージ、前日まで大丈夫だろうか」ベッドでは何度か目を覚ましたという。
だが、ステージに上がり、ファンの怒とうのような反応を浴びると「何かが吹っ飛んだ」日本では見られない激しいボディー
アクションも飛び出し、「Wish」「Sea me」など英語詞、日本語詞の歌を交え13曲を歌いあげた。
「もう最高。エキサイティング。日本でも味わったことのない感覚だった」と、“初米国”を堪能した様子だ。日本語より
英語が得意ということも大きく「言葉のストレスがないからリラックスできた。これからもチャンスを作ってチャレンジしたい。
自分でももっと、できそうな気がする」。初の米国で手応えを感じた歌姫の目は、すでに次に夢は向けられている。
◆イベント参加ファンと交流 ライブの前には「NANA」のファッションイベントもありオリビアも参加して行われ、大崎ナナや
レイラ、シンやレンなど登場メンバーのコスプレをしたファンと交流を温めた。ライブ後にはサイン・握手会も開催され
約500人が集まった。なお、「pmx」は2日間開催され、1万5000人が来場。日本のアニメ、エンターテインメントが紹介された。
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200610/gt2006103008.html サンスポ 2006年10月30日(月)
「デスノート」香港プレミアに2万人熱狂!藤原竜也らPR
【香港29日=長崎右】俳優、藤原竜也(24)が主演する映画「DEATH NOTE(デスノート) the Last name」(金子修介監督、
11月3日公開)のワールドプレミアイベントが28日夜、香港・九龍の複合型商業施設「ランガムプレイス」で行われ、
熱狂的なファン計2万人が集まった。「デスノート」シリーズには早くも米メジャーを含む数十社からリメークのオファーが
殺到しているが、藤原は「リメークではなく、この作品をハリウッドで上映してほしい」と米進出に自信を見せた。
◇
「死亡筆記(デスノート)」旋風が香港を席巻した−。
邦画としては異例のワールドプレミア開催。主演の藤原、共演の松山ケンイチ(21)、戸田恵梨香(18)、金子監督が登場すると、
2回のイベントに集まった計2万人は大興奮。超満員の会場からは「竜也」「ケンイチ頑張れ」「恵梨香キレイ」と日本語で
大歓声が上がった。
「ニーハオ(こんにちは)!」と広東語であいさつした藤原は「香港ですごいことになっていると耳に届いていましたが、
自分の目で確かめることができて幸せです」と熱狂的な歓迎に大感激。同地を訪れるのは初めてという戸田も「香港の皆さんは
とても情熱的。あまりのうれしさにビックリしています」と笑顔をみせた。
同映画は、日本で興収28億円を突破した前作「DEATH NOTE」の後編。香港でも、前編は「クイール」(崔洋一監督)を抜き、
邦画実写歴代1位となる興収1500万香港ドル(約2億2700万円)を記録する大ヒットとなった。
この成功により邦画としては初めて、11月3日に日本と香港で後編が同時公開されることが決定。香港以外にも世界50カ国から
公開オファーが届いており、これまでにタイ、シンガポール、台湾、韓国、マレーシアでの公開が決まっている。
香港国際空港では地元報道陣やファン200人に取り囲まれるなど、海外での人気の高さを実証した藤原は「大変な思いをして
作った作品なので作品が独り歩きして世界で見られるのはうれしいこと」と感慨深げ。
一方、話題沸騰の同シリーズには米メジャーを含む数十社からリメークのオファーが殺到しているが、藤原は「ハリウッドで
リメークされれば、それなりにみんなが納得する作品ができるのでしょうが、これ(同映画)を持っていって上映してほしい」
と自作での勝負を熱望。主人公の宿敵役の松山も「何でリメークするのか分からない。するなら僕たちでリメークしたい」と、
出演作への強い愛着をのぞかせた。
★地元紙も“熱狂”
地元紙はこぞって香港プレミアでの熱狂ぶりを報じた。香港で最もポピュラーな日刊紙の1つ「星島日報」は29日付
娯楽情報分冊1面で「『デスノート』の主要キャストが香港を襲い爆発的な盛り上がりだった」と大々的に伝えた。
「明報」も同2面で「ファンが3人に絶叫」と報じるなど、主要各紙が破格の扱いだった。
★続編やりたい
「DEATH NOTE」は同名コミック(集英社)が原作で、人の名前を書くと、その人が死ぬ「デスノート」を手に入れた
青年の姿を描いた物語。後編が完結編となるが、金子監督は「キャラクターが面白いのでまたやりたいですね」と新展開を示唆。
戸田が「(役が)まだ死んでいないので死ぬまでやりたい」と語ると、松山は「(劇中の)死神役で出たい」、藤原も
「僕も何かやらせて」と口々に“続編”への意欲を語っていた。
写真=劇中に登場するリンゴ、お菓子を手に笑顔をみせる(左から)藤原竜也、松山ケンイチ、戸田恵梨香、金子修介監督。
キャストの3人は初の海外プロモーションに笑顔が絶えなかった=香港・九龍(AP)
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2006/10/30/05.html スポーツニッポン 2006年10月30日(月)
兄弟げんかで弟がボーガン発射
テレビをめぐる兄弟げんかで兄をボーガンで撃ったとして、警視庁荒川署は無職堀口博司容疑者(32)を殺人未遂の現行犯で
29日までに逮捕した。調べでは、堀口容疑者は28日午後6時25分ごろ、荒川区西日暮里の自宅で会社員の兄(34)の頭に向けて
「バカ野郎!殺してやる」と叫びながらボーガンの矢を3本発射した疑い。うち1本が頭に刺さり、兄は脳挫傷などの重傷。
博司容疑者は容疑を認めており「テレビがつけっぱなしなのを注意したが、無視された」などと話している。
一家は兄弟と妹(27)、祖母(80)の4人暮らし。妹は外出して不在だった。兄は自ら矢を引き抜き、祖母が通報した電話で
状況を説明。駆けつけた荒川署員が、自室に戻っていた博司容疑者を取り押さえた。ボーガンは弓部分の長さが約60センチ、柄の
部分が約70センチ。矢は長さ37・5センチで直径8ミリ。博司容疑者は「2年前に通信販売で買った。テレビで見て興味を持った」という。
家族によると、博司容疑者は大学を2年で中退後、10年近く引きこもりがちになった。2、3年前に相次いでがんで死去した
父母の遺産などで金銭的に余裕ができたため、アニメキャラクターのフィギュアやプラモデルを多数買い込み、自室に飾っていた。←
妹は「2人は仲が悪くあまり話さなかった」と話した。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20061030-OHT1T00019.htm スポーツ報知 2006年10月30日(月)
暴走「凶弟」ゲンカ、兄の頭にボーガン
警視庁荒川署は29日までに殺人未遂の現行犯で東京・荒川区の堀口博司容疑者(32)=無職=を逮捕した。
堀口容疑者は28日午後6時25分ごろ、自宅の隣の部屋に住む兄(34)が「テレビをつけっぱなしにしていた」と激怒。
兄の頭に向けボーガン(洋弓銃)の矢を3発発射した疑い。うち2本が顔と頭に突き刺さり兄は重傷を負った。
兄弟げんかは凄惨な結末に至った。堀口容疑者が兄をボーガンで撃った理由は何と「兄がテレビをつけっぱなしにしていた」
こと。兄に重傷を負わせたにもかかわらず調べに対し反省した様子はなく、今までのところ謝罪の言葉もないという。
犯行に使われたボーガンは同容疑者が2年前に通信販売で購入した。本体は縦約70センチ、横60センチ。矢は全長37・5センチ、
直径8ミリで先端は金属製のもの。兄のだらしなさに腹を立てていた堀口容疑者は殺傷能力十分のこのボーガンを手に、
ついに“制裁”を決意したという。
口論でいらついた同容疑者は、兄が1階から上がって来た瞬間を見計らい、踊り場付近で3〜4メートルの距離から1発目を発射。
矢は左側頭部をかすめた。その後も逃げる兄を追い背後から2発目を追撃。だが、これは大きく外れ窓ガラスを貫通した。
そして3発目が兄の左まゆの付近を直撃。約10センチ近く矢が突き刺さる重傷を負った兄は、刺さった矢を自力で抜き取り
祖母とともに119番に通報。弟は悪態をつき部屋に閉じこもり、そのまま現行犯逮捕された。
堀口容疑者は大学を中退後、定職に就かず自分の部屋で引きこもり状態だった。6畳1間の部屋には数体のガンダム系のプラモデル。←
髪はボサボサでひげも生やしっぱなしで「まるで麻原彰晃(死刑囚)のようだった」(関係者)という。
兄弟はこれまでも家具を破壊するほどの大げんかを繰り返していた。父は3年前に、母は2年前にともに病気で他界。家には
兄弟のほかに祖母と妹が住んでいた。兄はプログラマーの職に就き一家の生活を支えていたが、弟はニートな暮らしに終始し、
あげくの暴発。兄の命に別条はないといわれているが、脳挫傷、脳出血のため今後、後遺症が残る可能性もあるという。
◆ボーガン 石弓の一種で、銃に弓を水平にとりつけた形で引き金を引いて矢を発射する。狩猟に使われていたが、スポーツにも
なっている。今回犯行に使われたボーガンは小型のもので、店頭では約5000円くらいで購入可能。耐久性がなく中国製が多い。
10万円以上する高価なタイプは英国製が多いが、安価なものでも3メートルくらいなら殺傷能力は十分ある。
店頭では身分証明書の提示が求められている。
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20061031-OHT1T00059.htm スポーツ報知 2006年10月31日(火)
「デスノート」24・5%…金曜ロードショー今年2番目の高視聴率
27日に金曜ロードショー20周年特別企画として日テレで放送された映画「DEATH NOTE(前編)」のディレクターズカット
特別編が、平均視聴率24・5%を記録したことが30日、同局から発表された。06年の金曜ロードショーとしては7月に放送された
「ハウルの動く城」(32・9%)に次ぐ2位の数字となった。藤原竜也(24)の主演で人気の同名コミックを映画化した同作は
6月に公開され、223万人を動員。11月3日には映画の後編「DEATH NOTE the Last name」の公開が控えている。
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/manga/manganews/news/20061031org00m200090000c.html 毎日 2006年10月31日(火)
萌えるアメリカ:堀淵ビズ会長、米の漫画事情を紹介
米国で日本の漫画出版事業を展開してきた堀淵清治・ビズメディアLLC共同会長が米国漫画事情をまとめた
「萌えるアメリカ〜米国人はいかにしてMANGAを読むようになったか」の出版記念講演がこのほど、都内の書店であり、
米国の漫画事情が紹介された。
堀淵さんは、86年に米国で漫画出版のビズコミュニケーションズを立ち上げ、「ドラゴンボール」「ブラックジャック」
「NANA」など日本の漫画を出版してきた。同書では、堀淵さんが、米国での漫画出版についての苦労話などまとめている。
講演で堀淵さんは、英語が横書きのため、米国の書籍は左から本を開く形式で、日本の漫画とは逆だったため、
発売当初漫画を左右反転させて本を作っていたが、漫画家の理解を得られなかったというエピソードを紹介。
現在では、ただし書きを付けて日本と同じ形式にして出版しているという。
また、米国の漫画事情では、米国版少年ジャンプの読者の4割が女性で、実売20万部中、10万部が定期購読者といい、
コミックスの売れ筋では「NARUTO」(岸本斉史)がトップ、二番手が「フルーツバスケット」(高屋奈月)、
「るろうに剣心」(和月伸宏)、「鋼の錬金術師」(荒川弘)、「犬夜叉」(高橋留美子)が続くという状況を紹介した。
堀淵さんは「米国人は最初、日本のコミックを理解しなかった。だが、どんどん感性が変わってきていて、今は受け入れている。
もうすぐ『萌え』も理解するようになるだろう」と話した。【茂内克彦】
>>255 http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20061030bk03.htm 読売新聞 2006年10月29日(日)東京朝刊16面 本よみうり堂
「腐女子化する世界」杉浦由美子著 女子にもオタク的感性 ◇評・茂木健一郎(脳科学者)
「新人類」、「オタク」、「やおい」、「ニート」、「フリーター」、そして今度は「腐女子」。
従来の人間観、類型ではとらえきれない価値観や行動パターンを示す人びとが登場する度に、呼び名が自然発生的に
誕生し、メディアの中で報道されることで市民権を得る。そして、私たちは新しい現実に触れた気にさせられる。
「腐女子(ふじょし)」とは、女性のオタクの中でも特に男性どうしの恋愛(「ボーイズラブ」)を描いた漫画や小説を
好む人びとを指す。オタク女性たちが「私たちは腐っているしぃ」と言い出したことに起源があるらしい。
腐女子のメッカは、東京の東池袋。そこに集う腐女子たちは見かけは普通であり、その恋愛観もノーマルであるが、
一方で現実とは別のファンタジーの世界を楽しむというのである。
男もすなるオタクというものを、女もしてみんとす。もともと、女にはオタク的感性があると本書は指摘する。
その上、身だしなみにも気をつける。果たして、「腐っても女子」となるかどうか。腐女子は格差社会を生き抜く智恵である
という著者のまなざしは温かい。
それにしても、私たちは、なぜ、次から次へと「ニュータイプ」を必要とするのだろう。社会全体が、ある日突然「オタク」や
「腐女子」になってしまうわけではない。それでも報道のトーンは時にセンセーショナルになる。現代社会における普通の
生き方が、それだけ手応えのないものになってしまっているのだろう。
意外性のある新しい価値観、行動パターンに接して驚かされでもしなければ、現代人は、普通であることの意味を見いだせない。
隣国からの脅威でもなければ、国家を実感できない。こうして、普通であることの価値はスリリングにも腐り、浸食されて行く。
「腐女子」という物語をどう読むか? 問われているのは「普通」の側の想像力である。(中公新書ラクレ 720円)
◇すぎうら・ゆみこ=1970年埼玉県生まれ。著書に『オタク女子研究 腐女子思想大系』。
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up146399.jpg http://book.asahi.com/paperback/TKY200610310345.html 朝日新聞 2006年10月29日(日)朝刊18面 文庫・新書
<文庫>
(中略)
●杉浦由美子著『腐女子化する世界』 「腐女子」とは、男同士の恋愛物語にはまる女オタク。彼女らが物語に求めるのは
「自分探し」ではなく「自分忘れ」だと著者は指摘する。背景には、男社会の視線に基づく競争を降りる女性の増加や、
格差の定着で「キャリアか家庭か」という選択肢が無効になったことがあるとする。(中公新書ラクレ・756円)
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up146400.jpg
http://eastpress.rabby.jp/search_buy/srh_shouhin.php?serial=520 『エロマンガ・スタディーズ 快楽装置としての漫画入門』 イースト・プレス
著者: 永山薫 定価 1680円(本体1600円+税5%) ISBN 4-87257-732-9
驚愕と発見に満ちた、「もう一つのマンガ王国」をめぐる冒険!
大袈裟ではなく、人類が獣脂の灯火を頼りに
石窟に野牛や羚羊を描いた時からエロ漫画の歴史が始まったのである。
描くことの快楽。表現することの快楽。見せることの快楽。
感動を、畏怖を、エロスを他者に伝える快楽。
――第一部前説「ミームが伝播する」より
<2006.10.31>
http://www.sanspo.com/fight/top/f200610/f2006102603.html サンスポ 2006年10月26日(木)
【パンクラス】佐藤&萌花がリング上で勝利のWメード・ポーズ
(25日、後楽園ホール、観衆=2000)メードおたく佐藤光留が、セコンドに初招へいのメード姿の女子レスラー、
春日萌花とリング上で史上初の勝利のWメード・ポーズ=写真。岩見谷智義(高田道場)に判定勝ちに「萌花さんに
いい所を見せれた」とニヤニヤ。大喜びの春日に「秋葉原のパトロールに一緒に行きましょう」と自警デートに誘われ、
「生きててよかった。メード狩りを見つけたら、ボクが足をへし折ってやりますよ〜」。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20061028-OHT1T00025.htm スポーツ報知 2006年10月28日(土)
萌え〜教師女子生徒に連発「お前は俺のものだ」
担当する女子生徒に「萌え〜」を連発し、長髪の男子生徒に対しては「髪を切るまで話しかけるな」と他の生徒に強要する
などしていた教師の存在が27日、明らかになった。保護者から千葉・いすみ市の苦情による内部調査で判明したのは、
千葉県いすみ市立中の男性教諭(38)。担当する国語の授業中に複数の女子生徒に対し「おまえはおれのもの」と言ったり、
数々の問題行動を繰り返していた。この教諭は事実関係を認め、この日、行われた学年集会で行き過ぎた言動を謝罪した。
セクハラと言っていい発言を繰り返していたのは、赤いシャツやジャージーがトレードマークの38歳の国語教諭だった。
今年4月に着任したこの教諭は、1学期こそノークレームで乗り切ったが、2学期になると“本性”を現したという。
授業中にアキバ系俗語の「萌え〜」を女子生徒に連呼。さらには「おまえはおれのものだ」と勘違い発言を連発。
髪を切らない男子生徒には、他の生徒に無視を強要するなど、無神経な言動を繰り返した。
問題行動はこれだけではない。学校の玄関には大きな文字で「携帯電話禁止」の張り紙があるにもかかわらず、
授業に携帯を持ち込み、バイブが振動するとおもむろに廊下に出て通話を開始。当然、授業は中断されるが、
お構いなしにしゃべり続けた。
また、遅刻を繰り返したあげく、教科書も持たずに現れた日も。世間話に終始することも多々あった。ほかにも
「野球がうまくならないのは、おまえの足が遅いからだ」「つき合っている2人は別れたほうがいい」と余計な指摘もした。
学校側は9月下旬に保護者からの苦情を受け、教師に対する聞き取り内部調査を開始。「無視強要」の件について同校や
市教委は教諭による「いじめ」と判断し、学級担任から外すことを決定。この教師は野球部の顧問も受け持っているが、
同校の校長は「(保護者や生徒の)意見を聞いてから考えたい」とした。
この日、行われた緊急の学年集会にはこの教諭も出席し、数々の行き過ぎた言動を謝罪。今後は、教頭の管理の下、
教科指導のイロハを学び、処分の決定を待つことになった。
◆萌え アニメ、漫画、ゲームなど架空のキャラクターに対する感情の高まりを表すスラング(俗語)。
1990年代から、オタク層を中心に、インターネット上で急速に広がった。近年では、実在する女性に対しても使われる。
「電車男」ブームなどをきっかけに、社会的認知度もアップ。05年には「萌え〜」として流行語大賞のトップテン入り。
『BL(ボーイズラブ)でわかる日本史』
夏目書房 鷹峰りん[著] A5判/並製/定価1260円(税込) ISBN4-86062-057-7 C0021 2006年10月発行
BL先生登場!歴史といえば年表と暗記!苦痛…そんな悩めるあなたにラブ日本史が光臨!
劣等生にはおしおきが必要だな。先生、そっそんな教え方…?
わかりやすい歴史解説&妄想全開ラブ満載!これはもはや日本史における黒船来航だ!
http://www.natsumeshobo.com/
http://secure.ikaros.jp/sales/mook-detail.asp?ID=1454 『まじかる将棋入門』
文/椎名龍一・後藤元気 イラスト/乾ないな
イカロス出版 発行日 2006年10月 サイズ A5判 ページ数 170 定価 \1500(税込)
◎こんな将棋本いままでなかった!?◎
みんな知ってる伝統のボードゲーム「将棋」。
これから本格的におぼえたいけど、入門書はどれも同じにみえるなぁ…。
なんて思ってるアナタはこの本を手に取るべし!
わかりにくいルールや駒の特徴を活かした攻め方、対局に勝つための秘訣まで、
駒に変身した7人の美少女たちが優しくレクチャーしてくれる、
おカタいイメージの従来の将棋本からは考えられない驚愕の内容だ!
お気に入りの女の子をもっと知ることで、対局にも自然と勝てるようになるぞ!
http://r25.jp/index.php/m/WB/a/WB001120/id/200611021114 『R25(アールニジュウゴ)』06.11.02〜06.11.08(No.116)
萌え×恐怖のサウンドノベルゲーム!
『ひぐらしのなく頃に』が超ナゾで超コワイ! (2006.11.02)
昭和58年。雛見沢という、のどかな片田舎の村に古くから伝わる『綿流しの祭り』の晩には、過去4年連続で猟奇的な
事件が起こっていた! その恐怖に巻き込まれていく主人公・前原圭一と、4人の美少女たち。5年目の祭をきっかけに、
楽しかった日常は一変、恐怖と深い謎へと姿を変えていく。
…と、これが現在、ドラマCD・コミック・ケータイゲーム・PS2・そしてアニメと、さまざまなメディアに移植され、
大ブーム中の『ひぐらしのなく頃に』の世界だ。もともとは、02年のコミケに登場した同人PCソフト(サウンドノベル)
だったのだが、ネット上に体験版が発表されるやいなや、オタク層を中心に燃え上がった。
その魅力はいくつもある。登場するのは男勝りのお姉さん、天然の同級生、ツンデレ妹キャラに、神秘的な巫女少女と、
男の願望の極みのような美少女4人。そんな状況でウハウハな学園生活を送る主人公を見て「なにこれ、萌えゲームじゃ〜ん?」
と思っていると…次の瞬間、美少女たちが圧倒的な“恐怖”へと変わってしまうのだ!
「02年当時から、同人ノベルゲームはギャルゲー、エロゲー全盛期でしたから、表向きはギャルゲーのふりをして売ってました(笑)。
でも、実際にプレイしてみると途中からガラっと怖くなる。ギャップも狙っていましたね」(原作者の竜騎士07氏)
また、原作発表時の正解率が1%(!)だったという難解さに、考察サイトが連立。何重にも張り巡らされた“伏線”と“謎”
に気がつくとどっぷりハマっているのだ。
「『ひぐらし〜』は、4本の出題編と4本の解答編にわかれていて、それらがパラレルワールドのように入り混じっています。
シナリオを進めるうちに判断材料は増えますが、同時に謎も増えていくんです」(同氏)
竜騎士07氏は、毎日仕事から帰ってきて、深夜まで『ひぐらし〜』を書き、完成させたそう。氏が出題する超ド級の謎と
恐怖のガチンコ勝負。ぜひ挑戦してみては? すげぇ怖いっすよ。
(篠本634/shortcut)
※『R25』(発行:株式会社リクルート)は、首都圏の駅・コンビニ・書店・小売店・飲食店などで無料配布されているフリーマガジン
日本経済新聞 2006年11月1日(水)大阪夕刊 (社会面)19面
初代館長に養老孟司さん、「京都マンガミュージアム」。
京都市教育委員会は一日、今月二十五日にオープンする「京都国際マンガミュージアム」(京都市中京区)の
初代館長に解剖学者の養老孟司さん(68、写真)が決まったと発表した。「バカの壁」などのベストセラーで知られる
養老さんは漫画についての著作や講演もあり、手塚治虫ファンでもあるという。館長は非常勤で任期は定めない。
養老さんは市教委を通じ「マンガはサブカルチャーとの考え方もあるが、日本文化の中で大きな役割を演じている。
ミュージアムがマンガ文化を学ぶ人に座標軸を示すものになればいい」とコメントした。
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006110100020&genre=M1&area=K10 京都新聞 2006年11月1日(水)朝刊1面
中京に25日開館 マンガミュージアム 館長に養老氏
十一月二十五日に開館する「京都国際マンガミュージアム」(京都市中京区)の館長に、解剖学者で東京大名誉教授の
養老孟司氏(六八)が就任することが三十一日までに決まった。
マンガミュージアムは元龍池小を増改築し、京都市と京都精華大が共同で整備。国内の漫画本を中心に約二十万点の
資料を所蔵し、漫画文化を研究・発信する。漫画による学習プログラムの開発など生涯学習の拠点としても活用する。
養老氏は一九三七年神奈川県生まれ。「バカの壁」などの著書で知られ、京都精華大の牧野圭一マンガ学部長との対談集
「マンガをもっと読みなさい」などもある。館長就任後は、非常勤でミュージアムの運営に助言などを行う。任期は未定。
桝本頼兼市長は「日本を代表する文化人で、漫画への造詣も深い養老先生に就任していただくことになり、大変うれしい。
漫画文化の可能性を具現化し、新たな文化や情報を発信していきたい」としている。
【写真説明】養老孟司氏
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200611010011.html 朝日新聞 2006年10月31日(火)
初代館長に養老孟司氏 京都で25日開館の漫画博物館
http://www.daily.co.jp/newsflash/2006/11/01/0000155100.shtml デイリースポーツ 2006年10月31日(火)
養老孟司さんが初代マンガ館長に
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2006/11/04/02.html スポーツニッポン 2006年11月4日(土)
時東ぁみ アキバ熱唱に野太いエール
“めがねっ娘(こ)アイドル”の時東ぁみ(19)が新曲「I'm a lady」の発売記念イベントを3日、東京・秋葉原で行った。
ミニスカート姿で登場し「元気全開でいくよ〜」と金縁のめがねをキラリ。キュートな踊りを披露しながら6曲を披露。
約1000人の男性ファンたちからは「あ〜みにぃ」の熱烈コールの連発。連休中で家族連れやカップルも多く見られ
「普段のアキバとちょっと違う雰囲気だったけど、楽しかった」と話した。
写真=秋葉原のステージ上で元気に歌う時東ぁみ
中国新聞 2006年10月29日(日)朝刊14面 関連記事
>>187 海を渡った日本文化
昔から、テレビの特撮やアニメ番組には入れあげてきた。昭和四十年代に―幸運にも―子供だったから、
「ウルトラマン」も「サイボーグ009」も、本書に再三登場する「マッハGoGoGo」も、リアルタイムでハマってきた。
けれど、なるほどね。米国にもそんな子供たちが大勢いて、僕たちと同じ、いやそれ以上にディープな遊び方で、
日本アニメにハマっていたとは―などと、妙に納得させてくれるのが本書のコアなところだ。
例えば、冒頭のグラビア。コスプレが米国の少年少女らに人気なのは知っていたが、「セーラームーン」あり、
「NARUTO」あり、アニメの主人公になりきったその様は、まるで偏愛少年少女の仮装パーティーさながらだ。
著者によると、米国のオタクが日本のアニメにハマるきっかけは、あまりに支配的な米国文化への反発がある。
つまり、エロスや暴力を排除し、よい子の価値観を巧妙に押しつける支配文化に息苦しさを感じる子供たちが、
日本製ファンタジーに出口を求めたという。それに加え、シリーズ化できる題材を欲しがるハリウッドが、
いわば先物買いで「ゴジラ」や「新世紀エヴァンゲリオン」の権利をあさっている。オタク・ブームの真相は、
どうもこのあたりにありそうだ。
本書は、そんな事情に触れながら、いかに日本アニメが米国に輸出され、「改変された」かを豊富な実例から
眺めていく。なかなか興味深い、日米サブカル文化論だ。
その改変の徹底ぶりは正直、米資本の異文化誤解極まれりと思わせるほど。「ゴジラ」の核恐怖のメタファーは
排除され、「ウルトラセブン」は英語のセリフでずたずたにされた。
けれど、そんな資本の論理にもめげずに、米国のオタクは、日本のオタク情報の収集にせっせと励んでいる。
“萌え”も、言葉の翻訳は難しいけれど、何とかその極意を会得しようと頑張っている。
今問題なのは、児童ポルノ規制法のせいでロリコン画像が標的にされていること。これをどうくぐり抜けるか。
米国のオタクの課題は、ここにあるらしい。ちょっと笑える。<安岡真・翻訳家>
【写真説明】『オタク・イン・USA』 パトリック・マシアス著=町山智浩編・訳 太田出版・1554円
http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/new/2.html 北海道新聞 2006年10月29日(日)朝刊全道15面 関連記事
>>41 >>177 >>276 <書評>萌えるアメリカ*堀淵清治著*日本マンガの“開拓劇”*評・森永卓郎(経済アナリスト)
私は正直言ってオタク側の人間だ。完全に萌えているわけではないが、少なくともオタクの感性や心情は、よく分かる。
それは国境を越えても同じだ。昨年四月、日本総領事館に反日デモが押しかけた日、私は上海の萌え系ショップにいて、
上海のオタク男性と固い抱擁を交わしていた。
事情は韓国も同じで、彼らは特に説明しなくても、日本アニメのかわいさを瞬時に理解する。
ところが、アメリカ人は駄目だ。私は、以前から日本の萌え産業が最大の成長分野になると主張しているのだが、
アメリカの官僚やビジネスマンにそのことを話すと、萌えとか、かわいいという言葉をまったく理解しないのだ。
確かに、アメリカンコミックスは、スパイダーマンも超人ハルクも、ちっともかわいくない。だからアメリカ人には、
そもそも「かわいい」を理解する遺伝子が存在しないのだと思っていた。
しかし、それは私の偏見だった。本書は、日本のマンガやアニメをアメリカ人に普及させ、ビジネスとしての基盤を
作った男の成功物語だ。一言でいえば、この本はアメリカのコミックス業界に日本のマンガを携えて乗り込んでいった、
西部開拓劇なのだ。
最初、アメリカ人は日本のマンガを理解しなかった。だから、アメリカのコミックスに判型やセリフを合わせるとともに、
アメリカの倫理基準に適合させるために、日本のマンガに手を入れる。そうした努力を積み重ねて、日本のコミックスが売れ出す。
ところが事業が軌道に乗った途端に、コミックスのバブル崩壊に遭遇する。そこで、再び日本のマンガを定着させたのは、
思いも寄らぬ経営戦略の転換と幸運だった。
私は人の成功物語を読むのが好きではない。自慢話につき合わされるのは御免だからだ。しかし、本書は、それを感じさせない。
起こったことを、淡々と書いているからだ。しかも、そこに書かれているのはいままで知らないことばかりだ。
気分が爽快になる本に、久しぶりに出会えた。 (日経BP社 一六八○円)
<略歴> ほりぶち・せいじ 1952年生まれ。アニメ配給などを展開するビズメディア共同会長。
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up147243.jpg
ひろゆきはアニヲタだったのか・・・
http://www.sanspo.com/geino/top/gt200611/gt2006110609.html サンケイスポーツ 2006年11月6日(月)
モー娘。の久住小春がアニメの「月島きらり」名でライブ
テレビ東京系アニメ「きらりん☆レボリューション」(金曜後6・0)で主人公・月島きらりの声を務め、同主題歌
「バラライカ」も歌っているモーニング娘。の久住小春(14)が5日、東京・芝公園スタジオで月島きらりとして
ライブを行った。6日付オリコン・シングルチャートで8位にランクインした同曲など4曲を熱唱した。
4回で計1200人の子供たちと交流をたのしんでいた=写真。
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20061106-OHT1T00041.htm スポーツ報知 2006年11月6日(月)
久住小春が「ありがとうライブ」
人気ユニット「モーニング娘。」の久住小春(14)が5日、都内でテレ東系アニメ「きらりん☆レボリューション」
(金曜・後6時)の主人公・月島きらりとして子どもたちや親計1200人を招待した「ありがとうライブ」を開催した。
同役で声優デビューした久住は、主題歌「バラライカ」がオリコントップ10に入らなければお笑い芸人になると
公言していたが、初登場8位にランクイン。
子どもたちの大声援を受け「朝ご飯食べてきましたか? 最後まで楽しんでいってね」とあいさつ。質問コーナーや
握手会などでちびっ子たちとふれ合い「またライブをやりたい!」と元気いっぱいだった。
http://www.asahi.com/life/update/1106/003.html 朝日新聞 2006年11月6日(月)
メード姿で「行ってらっしゃいませ」 同人誌即売会
メード姿の受付の女性が、会場に入る客に「行ってらっしゃいませ」――。東京都港区の都立産業貿易センター浜松町館で5日、
制服を題材にした漫画同人誌の即売会「コスチュームカフェ」が開かれた。販売ブースにはメード姿の女性たちが並んだ。
最近、メディアで取り上げられることが多い「メード喫茶」は、このイベントでの喫茶店企画がきっかけの一つになったという。
主催者によると、この日の人出は約4800人だった。
【写真】受付の女性もメード姿=5日午後、東京都港区海岸1丁目で同人誌
http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/f-et-tp1-20061106-113584.html ニッカンスポーツ 2006年11月6日(月)
小倉優子用心棒チェーンソーで報道陣撃退
タレント小倉優子(23)が、殺人鬼を用心棒に雇い、報道陣を撃退した。6日に都内で行われたホラー映画
「テキサス・チェーンソービギニング」の舞台あいさつに登場。最初は映画上の怪物レザーフェイスに襲われかけたが
「こちらのレザーフェイスさんはあまり怖くないですね」と、逆につぶらな瞳のラブラブ光線で切り返した。
前髪で両目を隠し、うつむき加減のアキバ系殺人鬼は、すっかりゆうこりんのとりこに。交際が伝えられる
お笑いコンビよゐこ浜口優(34)の話題を振られると、すかさずチェーンソーを振り回して取材陣を蹴散らした。
レザーフェイスを背にした小倉は「今日は彼が守ってくれるんです」と、してやったりの笑顔だった。
写真=小倉優子は映画主人公のレザーフェースと記念撮影(撮影・浅見桂子)
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2006/11/07/05.html スポーツニッポン 2006年11月7日(火)
デスノート“海猿超え”で興収首位
大ヒット映画の続編「デスノート the Last name」のオープニング週末の興行成績が、今年公開の邦画の1位を
記録したことが6日、分かった。配給のワーナー・ブラザース映画によると、公開初日の今月3日から5日までに97万人を動員し、
興収12億円を突破。「LIMIT OF LOVE 海猿」(5月公開)の約9億7000万円を大幅に上回った。6日午前中には動員100万人を超え、
主演の藤原竜也(24)は都内で「まだまだ“デスノート”を持って世界に挑戦していきたいので、応援してください」とあいさつ。
写真=映画「デスノート the Last name」の大ヒット御礼あいさつを行った藤原竜也(右)と松山ケンイチ
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20061107-OHT1T00041.htm スポーツ報知 2006年11月7日(火)
藤原竜也ら緊急舞台あいさつ…デスノート100万人突破
3日に公開された映画「デスノート the Last name」(金子修介監督)が公開4日目の6日、動員100万人を突破。
主演の藤原竜也(24)、松山ケンイチ(21)が東京・渋谷シネパレスでヒット御礼緊急舞台あいさつを行った。
興行収入も先週末3日間で12億900万円を記録する好調なスタートで、この日も会場は立ち見客でいっぱい。
藤原は「お客さんが入ってなんぼの世界。みなさんの力」と通常は禁止されるファンの撮影を自ら許可するほどご機嫌。
香港でも同時公開されており「日本にアジアに、世界に挑戦していきたい」。
松山も「調子に乗ってると思われないように」と控えめにPRした。また、12月20日にORANGE RANGEらによる
トリビュート・アルバムの発売も決まった。
写真=早々と動員100万人を突破し、舞台あいさつした松山ケンイチ(左)と藤原竜也
http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/f-et-tp1-20061106-113531.html ニッカンスポーツ 2006年11月6日(月)
「デスノート」後編も好調100万人突破
今年6月の前編に続き、後編として3日から公開されている映画「デスノート the Last name」が、6日午前までに
観客動員100万人を突破した。この日、都内の映画館で、藤原竜也(24)松山ケンイチ(21)らが舞台あいさつを行い、
あわせて興行収入は12億円を超えたことも発表された。
藤原は「本当に感謝しています。でも、まだまだ、アジア、世界へと挑戦していきたいんで、みんなに応援してもらいたい
と思います」と、あいさつ。好調な出足に上機嫌の藤原は、報道陣向け写真撮影の際、一般ファンに「撮ってもいいよ」と
許可する一幕もあった。
写真=舞台あいさつを行った藤原竜也(右)と松山ケンイチ(撮影・村上久美子)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006110600104 Kyoto Shimbun 2006年11月7日(火)
「美少女」CG一堂に京都嵯峨芸術大で展示
日本各地のコンピュターグラフィックス(CG)作家が描いた「美少女」の3D(三次元)CG作品を紹介する
「バーチャルビューティーエキスポ2006 in Kyoto」が、京都市右京区の京都嵯峨芸術大で開かれている=写真。
同展は、CG作家でつくるグループ「C組」が2004年から横浜市や大阪市などを巡回して開いており、京都では初開催となる。
グループの57人が描いたメード服などさまざまなコスチューム姿の「美少女」計113点が並ぶ。
写真のようなリアルな作品もあり、訪れた人たちの目を引いている。19日まで(13日休み)。無料。
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20061107bk05.htm 読売新聞 2006年11月7日(火)東京朝刊23面 文化
[ライトノベル進化論](上)マンガ的な内容、10代狙い続々参入(連載)
東京・池袋の都内最大級書店。地下1階の広大なマンガ売り場に、「活字」の文庫本で占められた一角がある。マンガと並べても
全く違和感ない表紙。「ライトノベル」と呼ばれる若者向けエンターテインメント小説だ。「ライトノベルは、コミックスと一緒に
買う客が多く、マンガ売り場のほうがよく売れます」と書店の担当者は説明する。
デザインが似ているので区別しにくいが、代表的レーベルだけで20、30がひしめく激戦区。だが内訳を見れば、「電撃文庫」
「角川スニーカー文庫」などを擁する角川グループ系が市場の8割を占めるといわれ、圧倒的な強さを見せつける。
その牙城(がじょう)に挑戦するのが、マンガ大手の小学館。少年向けの「ガガガ文庫」、少女向けの「ルルル文庫」で、来春、
ライトノベル市場に本格参入する。マンガ編集畑出身の鈴木敏夫編集長は、「主流のファンタジーだけでなく、恋愛、スポコンもの
なども投入し、可能性を広げたい。16歳が面白がる作品を」と意気込む。男女別のガイドブックを刊行するなど周到に準備を進め、
9月に締め切った新人賞「小学館ライトノベル大賞」には2321点の応募があった。
やはりマンガ大手の講談社も、今年2月、ライトノベルを視野に入れた文芸図書第四出版部を新たに創設した。15日には、
“アキバ系読者”を意識した青春小説、将吉『秋葉少年』と、ありや『メイド・マシンガン』の2冊=写真=を単行本として刊行、
「この分野のお約束(定型パターン)に縛られない斬新な作品」(編集部)でスタートを切る。小学館には「パレット文庫」、
講談社には「X文庫」という女性向けライトノベル文庫はあるが、それぞれ戦略を立て直す形だ。
講談社の野口満之(かずゆき)・文芸図書第四出版部次長は、「アニメやゲームと密接に関係するライトノベルは、文芸や
児童文学の視点だけでは評価が難しい。マンガ的感覚も持った編集で、これまで取り込めなかった読者をつかみたい」と狙いを語る。
町の中小書店が減り、書店の大型化が進む中、ライトノベルは文芸書フロアでなく、マンガ売り場に近い棚に置かれるケースが多い。
小学館の鈴木編集長は、「今の中高生の多くはマンガの専門フロアにしか足を運ばない。マンガ売り場に置かれるライトノベルは
そうした読者を引き込める」。“字で読むマンガ”とも言われるゆえんだ。
ライトノベルは、日本の若者文化に関心の高まる海外からも注目されている。日本マンガを翻訳出版する「TOKYOPOP」社
(本社・東京)は、2年前から、赤松健のマンガ『ラブひな』のノベライズや、ライトノベル人気作である時雨沢恵一『キノの旅』など
27タイトルを北米で刊行、近くドイツでも展開する。
同社米国支社のニコール・モナスタースキーさんは、「アメリカでも10代読者を中心に売れ行きはいい。マンガの登場人物を
深く知りたいオタク読者も、テンポのいい展開に引かれる一般の読者もいて、愛好者は増えている」という。
出版科学研究所の昨年の調査では、新書版などを含むライトノベルの新刊点数は年間2179点、売り上げ265億円(推定)。
すでに飽和状態、過当競争気味とも言われる中、新規参入レーベルに勝算はあるのか。
同研究所の綾部二美代研究員は、「今のライトノベルは、10代から読み続けている20、30代のオタク層が支えている一面もある。
読書推進運動などの影響で子供の読書人口は増えており、一般の中高生の読者を育てる努力をすれば、市場は広がるのでは」と
分析している。
◇
アニメ・マンガ文化の中から生まれ、育ってきた「ライトノベル」が注目されている。すでに30年以上の歴史を持ち、
その多様な“進化”には目を見張るものがある。3回にわたって考察する。
写真=マンガ売り場の一角に置かれるカラフルな表紙のライトノベル文庫(ジュンク堂書店池袋本店で)
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up147800.jpg
http://opendoors.asahi.com/data/detail/7696.shtml 『週刊朝日』2006年11月10日号(10月30日発売) p.150 News Spirits
[萌え]クロちゃんも出没・秋葉原で「メイド狩り」事件が横行
萌えとオタクのメッカ、東京・秋葉原で、「メイド狩り」の被害が相次いでいる店がある。個室型メイド喫茶の「エアー萌えっと」。
アダルトショップに囲まれた薄暗い雑居ビルの2階にあり、18〜23歳の女の子が40人近く働いているという。
警視庁に被害届を出したのは、10月17日夜に起きた事件。駅前でバイトの女子大生(18)がビラを配っていたら、若いメガネ男に
「店まで案内して」と声をかけられた。階段を上りかけたところで、男はナイフを突きつけ、服の上から胸を揉み、スカートの中に
手を伸ばしてきたという。
別のメイド(18)が言う。「他にも8人くらい被害に遭ってる。私も1カ月前、同じ男にビルの階段で何度もお尻を触られたの。
しつこいからマジ怒りしてみせたら、走って逃げたヨ」
5月に開業した店の場所は、もともと男性がエッチビデオに興じる個室型ビデオ鑑賞店だった。男性従業員(58)がこう振り返る。
「新たにビデオ鑑賞店を始めようと3千本のDVDを仕入れたら、大学のアキバ進出で風俗営業の許可がもらえなかった。困って
思いついたのが、個室型のメイド喫茶。意外にオタクの客は少なく、フツーの男たちがキャバクラ代わりに来店し、週末は100人近く。
バイト希望者も1日10人ほどからメールをもらい、多すぎて断ってる状態です」
客は30分2500円でメイドと個室に入り、お茶をしたりゲームをしたり肩もみされたり。1時間6千円で店外デートできる「お散歩コース」
も人気だ。
「エッチなことは厳禁ですが、キャバクラと同じで恋愛までは止められない。7時間分を払ってディズニーシーに出かけたお客様も
いましたよ」(男性従業員)
芸人や野球選手も来店するそうで、先のメイドは、「最近ではお笑いグループ『安田大サーカス』のクロちゃんが来て『肩もみコース』
を満喫してった。『クロちゃんです!』をやってくれて嬉しかったヨ」
と言う。こんな優良客ばかりならよかったのにね。 (本誌・藤田知也)
【写真説明】店の待合室と店が作った犯人の似顔絵(円内)
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up147824.jpg
http://www.toyokeizai.co.jp/mag/toyo/2006/1104/index.html 『週刊東洋経済』2006年11月4日号(10月30日発売) p.148〜151
[ブックレビュー]注目の1冊 『芸術起業論』 村上隆 著
日本の「オタク文化」を世界に認めさせた男(評者 仲倉重郎 映画監督)
まことに意気軒昂である。今、これほど自分の立っている位置を自信満々に語れる人間は多くないだろう。
今の日本の知的芸術資源は「かわいい」と「オタク」であると言い切る。そういうサブカルチャーをベースにした作品、
日本のアニメからモチーフを取った絵や「等身大」のフィギュアによってアメリカで名を成して、「ムラカミ・ブランド」
は日本に逆輸入された。
東京芸大の日本画科というオーソドックスなエリートコースを出て、日本最初の日本画の博士号を取ったのに、日本では
成功しなかったという。だがアメリカで大ブレイクしたのは、世界をリードできる日本の固有の文化は「オタク文化」で
あることに思い至ったからである。
それこそが世界に通用する日本の文化的な武器であると気づき、日本のサブカル的な芸術の文脈を認めさせることに
腐心し、宮崎駿氏を目指してものを作ってきた。それは欧米の美術の世界で生き残るための戦略であった。その結果、
ムラカミのアートは西洋化された日本人のオリジナルコンセプトかもしれないと思わせることに成功した。「権威は自分で
作りあげなければならない」のだ。
アートというのは贅沢な娯楽であり、芸術を買うのは金持ちである。その金額こそが評価の軸として最もわかりやすい
ものであるという。こういう言い方が多くの日本人の反発を買うこともちゃんと承知している。
一見軽やかに歩んでいるようでいて、実はものすごい努力家である。例えば、描きなおせといわれたらその何倍も鍛錬
してくる人じゃなければ生き残れない。何よりも生き残るのだという情熱が不可欠であり、情熱の心が折れたらだめという。
異端の作家にしては、まっとうすぎるほどまっとうなのである。
幻冬舎/1680円/247ページ
profile むらかみ・たかし
アーティスト、有限会社カイカイキキ代表。1962年東京生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科後期博士課程修了。
現在ニューヨークと日本に拠点を置き、メディアやイベントなどで活動。
>>279 http://opendoors.asahi.com/data/detail/7691.shtml 『週刊朝日』2006年11月3日号(10月24日発売) News Spirits
p.143 新名物 秋葉原「有料高級トイレ」に女性記者が“コスプレ”潜入 (本誌・神田知子)
オタク文化のメッカ、東京・秋葉原の駅前に、制服姿のスタッフが立つ有料公衆トイレ「オアシス@akiba」が10月16日に
オープンした。いったい、どんな客が来るのか。本誌女性記者も20日、接客係として制服姿で潜入した――。
オープンは午前7時。スーツ姿のサラリーマンたちがやってきた。すでに慣れた様子で、投入口に利用料100円を入れ、
あるいはSuicaをかざして用を足す。アキバといっても、日中はビジネス街である。
1階建てで約160平方メートルのこのトイレ、千代田区がナント9千万円もかけて建てたのだとか。最新式の温水洗浄便座付きで、
タッチパネル画面で電気街の情報を検索でき、喫煙スペースも設けられている。
派遣されるスタッフは男女1人ずつ、午後10時までの3交代制。施設や道の案内をするほか、モップや雑巾で掃除する。
「すごくキレイ」
「100円の価値あるわ」
年配の利用者からは、男女問わず好評だ。
正午、最初のアキバ系、定番のメガネにリュックの男性(推定30代)が登場。
「いらっしゃいませ」
「……」
感想を聞こうと、トイレから出たところを再度声をかけたが、男性は首を振りながら走り去っていった。
やはり女は苦手なのか?
午後3時、韓国人観光客がやってきた。100円を払い、「タカイネ」とボヤキながら写真を撮りまくる。
「オネエサンモ」
「え、それはちょっと……」
なんて言いながら、記者も笑顔でピース。
そして午後6時、スーツ姿の男性(推定30代)が、小型のスーツケースを手にやってきた。15分ほど個室にこもり、再び現れた
ときには、黒いロングタキシードのコスプレ姿に変身!それも、赤と黒の大きな2段襟を立てた戦闘アニメ系……記者も思わず絶句した。
この日、閉館までの利用者は男性約150人、女性約50人。完璧なアキバ系はせいぜい5人ほどだった。
しかし、翌21日は土曜日ということもあり、近くの路上では“萌え系”ライブが行われ、アキバ系の利用者が一気に増えていた。
そんななか、オタクっぽい男性が突然、駆け込んできたものの、
「100円は、たけーよ」
と叫び、そのまま走り去っていった。
近くに公衆トイレはない。彼はどこで用を足したのか。
【写真説明】ファミレスではありません
朝日新聞 2006年11月2日(木)夕刊16面
(テーブルトーク)伊藤遊さん 民俗学の手法で探る「マンガと人」 【大阪】
京都国際マンガミュージアム準備室研究員(32歳)
好きなことを研究対象にしてしまう人は、実は学問の世界では珍しくない。たまたまそれがマンガだっただけだ。
ただ、黙々と読みふけるわけではない。もとの専門は、対面での聞き取りを重視する民俗学。現場に出向いて人に会う
フィールド派でもある。
05年、オーストラリアのモナシュ大「マンガライブラリー」を訪ねた。ここは「オーストラリアの日本マンガオタクが集まる」
貴重な場所。一番したいのは、そんなオタクたちに話を聞くことだった。
一日どれくらい読むの? どんな姿勢で? そして、なぜ読むの? などを聞いて回る。知りたいのは、資料を集めただけでは
わからない実際の読まれ方、つまり、「マンガと人とのかかわり方」だ。
「日本語をマンガで学んだとおぼしき人」も見つけた。「ドヒャー」と言うリアクションをする。しかも跳びはねて。
「それが普通の日本語と思っているようなんです。日本語をそんな言語として身体化しているのが面白かった」
国内でタミル語のマンガ雑誌を入手すれば、近くのカレー屋に飛び込む。インド人店主が、老若男女に読まれている人気雑誌と
教えてくれた。こうした地道な成果の積み重ねが25日開館の京都国際マンガミュージアムに結実する。
「自分たちの日常生活を自分たちで楽しんで見る」という方法で民俗学を受け継いだ今和次郎(こんわじろう)の考現学にも
はまった。見えてなかった無用の長物が突然、輝きを増して見えてくる。路上観察も好きだ。
「駐車場の『空あります』の看板があると上を見るんです。空があるのかなあって」
自分にとっての意味を大事にする。マンガも単なる道楽ではないのだ。(小林正典)
【写真説明】京都市中京区で
京都新聞 2006年11月5日(日)朝刊1面
凡語 新ブランド「新日本様式」
マンガやアニメ、ゲームなどが人気を集め、アキバは世界のオタクのメッカに。日本発の大衆文化が、かっこいい
「ジャパン・クール」として若者たちを中心に欧米でもてはやされている
▼日本人独特の感性が新鮮に受け入れられているようだ。産業界が国際競争に勝ち抜くため、日本の伝統文化に根ざした
新ブランドを立ち上げる。新しい日本スタイルを提案する「新日本様式」ブランドだ
▼豊かな自然にはぐくまれた「たくみのこころ」「ふるまいのこころ」「もてなしのこころ」を表現し、先端技術と融合して
世界に発信できる製品やサービスなどを選定、共通ロゴの「J」マークを付けて売り出す
▼「新日本様式一〇〇選」のうち初めて五十三点が選ばれた。実に多彩だ。ゲーム機やソフトなどゲーム関係からカップヌードル、
使い捨てカイロ、薄型テレビやハイブリッド車、ロボットなどの製品群にリゾート開発やボランティア駅長なども加わる
▼いかにも日本的に感じたのはトイレ関連が三点もあることだ。洗浄機能や自動化など清潔好きな国民性がよく表れている。
日本橋再生計画が選ばれたのは、高度成長時代の都市破壊に対する反面教師だろう
▼安倍晋三首相は「日本の文化、伝統、自然、歴史を大切にする国」づくりをめざす。麻生太郎外相はマンガオタクだが、
もちろん新ブランド発足はたまたまだ。
http://comics.shogakukan.co.jp/gendaimanga/top.html 『現代漫画博物館 / 1945-2005』 小学館
■著者名: 編/小学館漫画賞事務局・編集委員/竹内オサム、米沢嘉博、ヤマダトモコ
■ISBNコード: 4091790038
■判型/頁 : A5判/532頁
■定価: 4,410円(税込)
■発売日: 2006/11/06
現代漫画史を通覧できる初の漫画百科本!
戦後から現代までの各漫画賞受賞作品を中心に、漫画史に残る代表作約700作品を、図版と初出・終了データ入りで全解説!
豊富なカラー図版、「作家人名事典」「現代漫画史年表」「各漫画賞受賞作品完全リスト」付!
「現代漫画博物館」構成
全ページ数:532頁(本文428+別冊104)/函入
<本体>4色口絵68頁+1色360頁
第1章 (1945〜1958)戦後漫画の出発――赤本漫画と月刊誌の時代
第2章 (1959〜1969)少年・少女週刊誌と青年誌の誕生――漫画の高度成長
第3章 (1970〜1980)表現の進化と多様性――漫画の革新と成長
第4章 (1981〜2000)コミックマーケットの成長と成熟――巨大化と国際化の時代
第5章 (2000〜2005)新しい時代を目指して――2001−2005年
〈資料編〉1色 104頁
現代漫画史年表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25頁
各漫画賞・受賞作品一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・13頁
作家人名事典(作家索引)・・・・・・・・・・・・・・・・55頁
309 :
無なさん:2006/11/09(木) 14:40:53 ID:???0
asahi.com:〈表現の秋〉マンガ・アニメに女装少年、ギャップ楽しむ - 文化一般 - 文化芸能
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200611090228.html http://sylphys.ddo.jp/upld2nd/niji7/src/1163027127357.jpg 朝日新聞 2006年(平成18年)11月9日 朝刊
〈表現の秋〉マンガ・アニメに女装少年、ギャップ楽しむ
2006年11月09日
美少女の中に女装少年が交じったり、女装少年と男装少女の恋愛だったり。
そんな女装少年が登場するマンガやアニメが目立つ。しかも少年マンガで、こうした傾向が見られ始めた。
10月に発売された「椿ナイトクラブ」第1巻。女装少年(左)が表紙に
例えば、「椿(つばき)ナイトクラブ」(週刊少年チャンピオン連載中)。
ケンカの強い少女が幼なじみの少年を守ろうと鉄拳を振るう。
少女に「姫」扱いされる少年は徐々にヒロイン度がアップし、女装に至る。
「描きたいように描いたらこんなことに」と作者の哲弘さん。少年が男にホレられたり、
女装したりした回は読者アンケートの順位が上がったという。
「さっきまで普通の男子だったのに、女装させると突然かわいく見える。そのギャップが面白いのかな」
宮野ともちか作「ゆびさきミルクティー」(ヤングアニマル連載中)の主人公の少年は、
美少女姿の自分自身にいつしか引かれる。
「男装の麗人」が定番の一つの少女マンガでも女装少年が現れている。
つだみきよ作『プリンセス・プリンセス』(新書館)は、「男子校に潤いを与えるため」
主人公らが女装させられる。今年、アニメと実写ドラマになった。
新條まゆ作「愛を歌うより俺(おれ)に溺(おぼ)れろ!」(少女コミック連載中)は、
かわいい女装少年とかっこいい男装少女という組み合わせの恋愛を描く。
秋のアニメ新番組では、TBS系「天保異聞 妖奇士(あやかしあやし)」、
各地のUHF局で放映中の「はぴねす!」などに、女装キャラが登場する。
「妖奇士」は、妖怪退治チームに女装青年と男装少女がいる。
脚本の會川昇さんは「彼らは、境界に立つ者。
人は異世界にあこがれるが現実の中で生きていかねばならない。そのテーマを、
キャラクターからも見せようとした。
何より、日本には歌舞伎と宝塚という『作られた性こそ美しい』とする文化がある。
アニメキャラだって、作られた美です」と話す。
女装少年を描いたり、男性キャラを「女性化」させたパロディーを楽しんだりする
同人誌即売会も開かれている。東京都内で先月あった即売会に来た男性は、
「女装して恥ずかしがったり、懸命に女の子らしく振る舞ったりする描写に“萌(も)える”。
マンガもこれだけ増えると、普通の女の子では物足りなくなる」と話す。
この即売会では、女装コンテストも呼び物だ。
評論家の藤本由香里さんは「同人誌やボーイズラブ(男同士の恋愛)誌で、
女性たちは男の中の“女の子”性をさまざまに追究してきた。
男性向け同人誌でも、『かわいい男の子』ネタは以前からある。それが今、一般誌に広がってきた」と分析。また、受け手側の変化も感じるという。
「バラエティー番組では、KABA.ちゃんら“乙女キャラ”の男性タレントが人気だし、男らしさ、女らしさに縛られない空気が世の中に広がっている気がします」
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31641680/ 『世界の日本人ジョーク集』 中公新書ラクレ 202
著者名:早坂隆/著 出版社名:中央公論新社 発行年月:2006年1月 価格(税込):798円
ページ数/版型:238P 18cm ISBNコード:4-12-150202-7
世界から憧憬の眼差しが注がれる経済大国?物真似上手の会社人間?地球各地で収集したジョークの
数々を紹介しつつ、真の日本人像を描き出す。笑って知って、一冊で二度おいしい本。
第1章 ハイテク国家像―クルマからアイボまで
第2章 お金持ちの国―バブルそして崩壊へ
第3章 勤勉な人々―会社人間・カロウシ
第4章 日本人的アイデンティティ―集団行動・笑わないなど
第5章 神秘の国ニッポン―風習・宗教・衣食住など
第6章 歴史・政治・外交―アメリカ&中国との関係
第7章 世界で活躍する日本人アスリートたち―スモウからイチローまで
第8章 新たなるニッポン像―世界を席巻する日本のマンガ&アニメ ←
※今年の1月に出版された本だが、最近26万部を突破するほどのベストセラーになってるらしい
http://www.bk1.co.jp/product/2728181 『実用!マンガ名ゼリフ』
江戸川 平七編 税込価格 : \1,365 (本体 : \1,300) 出版 : 21世紀BOX
サイズ : B6判 / 245p ISBN : 4-88469-488-0 発行年月 : 2006.11
あの名作マンガの名ゼリフを日常で使いこなせ!「北斗の拳」「ドラゴンボール」「ジョジョの奇妙な冒険」
「機動戦士ガンダム」を中心に、迫力の432セリフを収録。これでキミも名ゼリフマスターだ!
「あえて言おう、ヲタであると!」(表紙より)
朝日新聞 2006年11月8日(水) 夕刊3面
(アジアズームイン)百花斉放・中国モダンアート:4 アニメ世代、内面に関心
美大の最高峰、中央美術学院を昨年卒業し、北京で活動する遅鵬(25)の写真作品は、一人っ子世代の内面を映すもの
として注目されている。
合成を多用する。何人もの裸の男が、街中や学校を疾走し、ある時は羽を生やして飛び去っていく。男はすべて自分だ。
「束縛を打ち捨て、叫びながら走り出したい。裸の男は若者の心理の象徴」と話す。
山東省の港町の出身。父は地元新聞社、母は銀行勤務という中流家庭の一人息子として育った。
「僕たちには親の世代のような経済的、政治的な苦労はなかった。でも一人っ子の寂しさと、親の期待や関心を一身に
受けるプレッシャーにさらされ、心は孤独なんだ」
遅は成績優秀な子どもだった。両親との関係もよく、美術家になることをすんなり賛成してもらった。実家には、
毎日必ず、電話をする。
「でも『いい子』でいることに、何か違うと思うことがある。どこかに解き放たれたい気持ちがある」
愛国主義教育を受け、自信と誇りが強い世代と言われる。だが、「受験や就職で上を目指して走り続け、気がつけば、
次に行くべき所が
わからない。ネットや夜遊び。勉強や仕事。何にでも没頭する若者が多いのは、そんな空虚さを埋めるためじゃないのかな」。
☆
その社会性ゆえに注目されてきた中国現代美術が、少しずつ変わりつつある。
美術評論家の馮博一(46)は「豊かさが定着した21世紀、暮らしから政治やイデオロギーが遠ざかっていく。それにつれて、
若者は自分の内面に関心を向けるようになった」と話す。
30代後半より上の世代は、自らをこっけいに描いて社会のばかばかしさを表現しようとした。しかし、いま自分を実際より
美しく描く若手が増えているという。日本のマンガやアニメ、キャラクター商品など、サブカルチャーの影響が強いことから
「アニメ世代」とも呼ばれる。
28歳から30歳の男性3人の美術家グループ「UNMASK小組」は01年、自分たちをモデルに、アニメの主人公のように足が長く
かっこいいフィギュアを作ってデビューした。
「流行文化や幻想に彩られた現代を表現したい」。鉄人28号やガンダムの模型も並ぶ北京のアトリエで匡峻(28)が話した。
お高くとまっている美術を、サブカルチャーを通じて大衆化するねらいもある。
04年には戦争をイメージした造形作品をつくった。爆発する飛行機や炎に包まれる人は透明感のある樹脂で作られ、
血生臭さを感じさせない。
「主張は込めていない。僕たちは、戦争に映画やゲームから受けるイメージしか持てず、そこでは暴力が美しく描かれること
すらある。『実感がないという実感』こそ、僕たちの現実だと思った」と3人は話す。
☆
より個人の内面に迫ろうとする者もいる。
上海で生まれ育った宋涛(27)のビデオ作品には、深夜、静まりかえったビルと、道路にマルを描いて「けんけんぱー」遊びを
する男性が交互に映し出される。せりふやナレーションはない。人の成長につれて消えゆく記憶をテーマにした。
「個人の内面や、身近な生活と心の結びつきを描きたい」と話す。
社会に関心がないわけではない。前記のビデオ作品にも、都市化による地域コミュニティーの喪失が背景にある。
「見た人それぞれの記憶や考えを掘り起こし、考えるきっかけになればと思う。声高に社会問題を語るより、個人の心に
語りかけたい」=敬称略 (小川雪)
【写真説明】日本のプラモデルなどサブカルチャーに影響を受けたUNMASK小組の3人=北京市内で、小林裕幸撮影
毎日新聞 2006年11月8日(水)夕刊4面 もよおし
◇講演会「おたくと秋葉原」
9日18時、東京都豊島区目白1の学習院大西2号館501教室。桑沢デザイン研究所特別任用教授で、おたく研究と
都市論を融合した独自の視点で知られる森川嘉一郎氏が、現代社会に現れた「萌え」という現象を論じる。入場無料。
朝日新聞 2006年11月2日(木)夕刊13面 会と催し
●講演会「おたくと秋葉原」
9日午後6時、東京・目白の学習院大西2号館501教室。森川嘉一郎氏。無料。同大大学院人文科学研究科身体表象文化学準備室
(03・5992・1221)
参考サイト:おたくと秋葉原
http://www-cc.gakushuin.ac.jp/~corp-off/otaku.html
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200611030045a.nwc 『FujiSankei Business i.(フジサンケイビジネスアイ)』2006年11月3日(金)1面
アキバをロボの聖地に NPO法人、きょうから運動会
■“オタク”と先端技術合体
NPO法人(特定非営利活動法人)の産学連携推進機構が主催する「アキバ・ロボット運動会2006」の開会式が2日、
会場となる秋葉原UDXビルの「AKIBA_SQUARE」(東京都千代田区)で開かれた。会期は3日から5日まで。入場料は一般500円、
児童・生徒・学生300円。
イベントは、「競う、見る、学ぶ」がテーマ。アニメやゲーム、メード喫茶など独自の“オタク文化”を発信してきた
アキバの新しい顔に、ロボットを加え、最先端技術のテーマパークとして活性化しようという試みだ。
「外国人が大勢訪れる産業観光地である秋葉原の地域性を生かし、将来は世界的なロボットイベントに育て上げたい」
イベントを主催する産学連携推進機構では、こう意気込んでいる。
秋葉原は世界的に名高い電気街としての歴史を持つ一方で、アニメやゲームなどコンテンツ産業が“オタク文化”を作り出すなど、
個性的な街を形成している。また、昨年8月の学術都市の茨城県つくば市と秋葉原を結ぶ「つくばエクスプレス」が開業。
これを機に秋葉原クロスフィールドなど新しいビルが次々に完成しIT企業が続々と集まり、先端技術の“集積地”としても
発展が期待されている。
根強い人気を誇る「機動戦士ガンダム」に象徴されるように、ロボットは「オタク文化」とも親和性が高い。「オタク」と
「先端技術」を結びつける“コンテンツ”として、ロボットはまさに打って付けの存在だ。
同機構の妹尾堅一郎理事長は、東京都がIT産業の集積地にしようと計画した秋葉原クロスフィールドのプロデュースに
かかわったのを契機にアキバの可能性に注目。さらなる活性化を目指して、04年に「秋葉原先端技術テーマパーク構想」を策定した。
秋葉原をテクノロジー都市と位置づけ、地元商店街や自治体、企業、大学、研究機関などが連携して先端技術をテーマに
アキバの魅力を発信している。「アキバ・ロボット運動会2006」はその中心的なイベントで、昨年開催した「アキバ・ロボット
文化祭2005」を来場者参加型へと発展拡大させた。
テーマパーク構想の狙いは、「秋葉原を理科系の心の街」にすること。ロボットに注目した理由について、妹尾理事長は、
「老若男女が楽しく先端科学技術に触れることができ、ITや電機、機械などあらゆる技術が統合されている」と説明する。
今回の運動会には、東芝やバンダイなどのメーカーのほか、名古屋工業大学などが開発した最先端のロボットが集結。
徒競走や格闘技などを繰り広げるほか、ロボット製作教室やセミナーなども開き、ロボットをより身近に感じてもらう考えだ。
先端技術の粋を集め、多くの人を引き付ける魅力を持つロボットは、同時に日本のテクノロジーのレベルの高さを世界に
発信できるコンテンツでもある。アキバ文化の新たな担い手として“ロボットの聖地”への期待が高まっている。(佐竹一秀)
『FujiSankei Business i.(フジサンケイビジネスアイ)』2006年11月6日(月)4面
【団塊Jr.のひとり言】岸紅子 「乙女ロード」にびっくり仕掛人。
今春オープンと同時に予約が殺到し、拡張改装後の現在も約1カ月待ちの人気ぶりを誇る執事喫茶。東京・池袋の通称
「乙女ロード」にあるこのお店は、女性のための萌え系カフェで、秋葉原のオタク男子に愛好されている「メード喫茶の女性版」
という感じです。
店員さんは皆、イギリスの古城にいそうな執事の格好をしていて、お客さまを「お嬢様」としておもてなしをします。
女の子なら一度は夢見たプリンセス。そんな乙女心を刺激するのか、客層は予想より広め。「見てからにオタク」という
風体の人は少なく、別にホストクラブでもないので、シチュエーション以外は、なんら普通のカフェと変わりません。
それよりも、私がこの話を聞いたときに一番驚いたのは、このカフェの仕掛け人が失礼ながら、すごく若くてカワイイ女性
だったことです。
しかも、「Web2.0時代」らしく、自分のブログとコミュニティーを利用して、企画から立ち上げまでをネット上で知り合った
人々と協力していったというのです。
出店にかけたコストもオープン後、数カ月で回収し、彼女自身は新たなカフェの構想に燃えています。
こんなにアッサリ(立上げ期間はハードワークにせよ)芽が出て、リアルになって、「大ウケするってアリ?」と思うほど
見事な采配です。これも、好きこそものの上手なれ、ということなのでしょうか?
http://www.raichosha.co.jp/perform/pf13.html 『ぷちでぃーば誕生! 声優アイドルのつくり方』 雷鳥社
「ぷちでぃーば」という声優アイドルの誕生までが、プロデューサー、ボイストレーナー、ダンストレーナー、
作曲家、作詞家、カメラマン、ヘア&メイクなどの生の声で語られている。
タレントを売り出すための裏事情をここまで語っていいのか?ファンはもちろん、芸能界入りを目指す方必見!!
著 声優アイドル&アニソン研究室
価格 ¥1,260(本体 ¥1,200+60税)
仕様 上製48p オールカラー
サイズ A5変型
ISBN 4−8441−3457−4
※雷鳥社は他にも『声優になる!最強BOOK』とか『声優ナレーショントレーニング』とか声優本を多数出している
北海道新聞 2006年11月10日(金)夕刊8面 カルチャープラス MANGA
[ヌマシンの今日も売り場で・・・] 「コミックボンボン」攻勢
今回は漫画家の名前がたくさん出てくる少々上級者向けの問題から。
小林まこと、わたせせいぞう、田中政志、須賀原洋行、前川つかさ。これは今出版されている講談社の雑誌の
連載作家なのだが、その雑誌が何かわかるだろうか? モーニング? イブニング? いいや、そうではない。
さらに、真島ヒロ、玉越博幸、小川悦司、宇野比呂志などマガジンでおなじみの作家も連載している。
この作家陣はなんと「コミックボンボン」の連載作家たちである。
ボンボンは去年大幅なリニューアルを行った。サイズがそれまでA5判だったのが、B5判にサイズアップされた。
これはライバル誌「コロコロコミック」への対抗策だ。
ここ数年、当店でも売り上げの差はかなり開いている。「コロコロありますか?」と聞かれることはあっても
「ボンボンありますか?」と聞かれた覚えがない。講談社はこの状況にかなりの危機感をもって、
リニューアルに踏み切ったに違いない。
しかし、コロコロの「ドラえもん」「ポケモン」に対抗するにはまだまだ足りないようだ。
元ジャンプ作家のにわのまことを起用し児童書でベストセラーの「デルトラクエスト」を連載し、また週刊マガジン
とのコラボレーション企画の「ネギま!? neo」にマガジンZで連載していた藤真拓哉、そしてボンボンの代名詞とも
いえる「ガンダム」を対抗馬に立てているが、残念ながら今のところまだその効果はみられない。
しかし、まだボンボンの攻勢は終わっていない。12月号からは松本零士の「ホタルナ妖(よう)」の連載が始まる。
また、逆に昔の作品の再録で赤塚不二夫の「天才バカボン」があり、サブカル漫画家いましろたかしも描いている。
これだけの漫画家がそろうと、大人でも、いや、大人のほうが楽しめそうだ。判型変更と作家陣の入れ替え、
そして目玉作品の確立と手を尽くしているボンボンを一度読んでみてほしい。
(大沼真=リーブルなにわ店員)
紙面画像
http://ranobe.sakuratan.com/up/src/up148164.jpg ※[ヌマシンの今日も売り場で・・・]は道新で月1回金曜夕刊の連載
http://www.sankei.co.jp/news/061109/sei006.htm 産経新聞 2006年11月9日(木)
アニメ大使やマンガ大賞創設…麻生外相の諮問機関が提言
アニメで日本を売り込め−。麻生太郎外相の諮問機関「海外交流審議会」(会長・張富士夫トヨタ自動車会長)は9日、漫画や
アニメなど「ポップカルチャー」を通じて日本の情報発信力を強化するための報告書をまとめた。政府とアニメ製作者らによる
「ポップカルチャー勉強会」の開催や「アニメ文化大使」の設置が柱だ。
ポップカルチャーによる発信力強化は、漫画好きで知られる麻生氏の発案。「外務省の官僚には逆立ちしてもできない」と
自ら取り組む構えだ。
報告書は国際的に人気のあるアニメやゲームの作家、歌手などを「アニメ文化大使」として海外に派遣、現地で講演会や
イベントの開催を提案している。また、内外の新進気鋭の漫画家を対象とした「日本マンガ大賞」(仮称)の創設なども盛り込んだ。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20061110-OHT1T00014.htm スポーツ報知 2006年11月10日(金)
アニメ大使設置…麻生外相本気
永田町NO1の漫画オタクで知られる麻生太郎外相(66)の諮問機関が9日、日本製のアニメや漫画など「ポップカルチャー」を通じ、
世界的に日本をアピールしようとする報告書をまとめた。「アニメ文化大使」や「マンガ大賞」の設置が提案され、「麻生色」が
たっぷり。最近は核武装論などで何かと世間を刺激している麻生氏だが、得意分野でも独自色を見せるつもりだ。
オタク大臣が“公約”実現に本腰を入れる。麻生氏の諮問機関「海外交流審議会」(会長・張富士夫トヨタ自動車会長)は、
日本が世界に誇る漫画やアニメなど「ポップカルチャー」を通じて日本の情報発信力を強化するための報告書をまとめた。
報告書はアニメやゲームの作家、歌手などが対象の「アニメ文化大使」を設置。海外に派遣し、現地で講演会や「ポップカルチャー
勉強会」などイベントを開催。また、内外の新進気鋭の漫画家を対象とした「日本マンガ大賞」(仮称)の創設なども盛り込んだ。
ポップカルチャーによる発信力強化は、週に十数冊の漫画雑誌を読む麻生氏の発案だ。
9月の自民党総裁選では「オタクの聖地」東京・秋葉原で「日本のアニメ、Jポップ、ファッションの『3J』はアジアに広がっている。
歌舞伎よりサブカルチャーの方がよほど日本のイメージだ」と大演説。アキバのオタクたちから拍手喝采を浴びた。今回は以前から
温めていた構想の実現化へ、一歩踏み出した形。自ら取り組む構えで「外務省の官僚には逆立ちしてもできない」と胸を張る。
最近は核論議容認発言で物議を醸すなど何かとお騒がせの麻生氏。しかし7日付の自身のHPでは「昨夜帰宅する車中で読んだ
(週刊少年)ジャンプ今週号の『こち亀』(こちら葛飾区亀有公園前派出所)は本当に笑えました。『こち亀』を読んで笑えないと
『体調が悪いのかな…』と週1回の体調チェックのようになってます」と渦中にあっても余裕たっぷり。留任以降、外交の場は
難問続きでも、オタクな“オレ流”麻生氏にストレスはないようだ。
http://www.nikkansports.com/entertainment/p-et-tp0-20061108-114055.html ニッカンスポーツ 2006年11月8日(水)
ドラえもんのひみつ道具公募に4万通
テレビ朝日系人気アニメ「ドラえもん」(金曜午後7時)のひみつ道具コンテストに、4万通を超える応募があったことが
7日、分かった。テレ朝、小学館の12の雑誌、ヤフーのインターネットの合同企画で、ドラえもんが使うひみつ道具を一般から
募集したところ、9月から2カ月間で小学館に2万6611通、テレ朝に1万1116通、ヤフーに3382通、計4万1109通の応募があった。
ひみつ道具には「どこでもドア」「タケコプター」など2000以上あるが、応募作は時代を反映してユニークなものばかり。
メガネブームからかけると何でもあきらめる「あきらめメガネ」などメガネもの、会いたい人に会える「再会ベンチ」など
恋愛ものが多かったという。
このほど、ドラえもんの声の水田わさびらが審査員となった選考会が行われ、テレ朝、小学館、ヤフーそれぞれ12作、
計36作を選出。わさびは「思った以上の数でびっくり。テレビで全部の道具を読んであげたいくらい」と話し「ごみとか
リサイクルとか、意外にお子さんが描いている。大人は『癒やされたい』というテーマが多く、疲れているんですかね」。
今後、部門ごとに最優秀ノミネート作を1作ずつ決め、3作から最優秀作1作を選ぶ。来春に最優秀作の登場するアニメが放送される。
また、惜しくも選考会で漏れた作品の中から、7作を紹介する。
http://www.nnn.co.jp/news/061110/20061110011.html 日本海新聞 11月10日(金)
秋の火災予防運動 ドラえもんも呼び掛け
秋の火災予防運動が始まった九日、火災予防をアピールするための防火デコレーション「ドラえもんサンタ」が、
兵庫県香美町香住区一日市の美方広域消防香住分署にお目見えした。
近くの子どもたちや親子連れが大勢見物に来るなど、人気だった昨年までのドラえもんのデコレーションをリニューアル。
海岸から拾ってきた発泡スチロール製の漂流物を再利用して作った。
サンタクロースのドラえもんは身長約一六〇センチで、クリスマスツリーや「119」の電飾とともに、十二月二十五日まで
香住分署玄関前に設置される。
同月二十六日から一月上旬までは正月バージョンに衣替え。その後、二〇一一年までに既存住宅にも義務付けられた
住宅火災警報器の設置啓発などに一役買う。
【写真】リニューアルし、今年も人気を博しそうな「ドラえもんサンタ」=9日、香美町香住区一日市、美方広域消防香住分署
http://dw.diamond.ne.jp/number/061111/index.html 『週刊ダイヤモンド』2006年11月11日号(11月6日発売) p.30〜55より関係部分抜粋
特集 ジョーク集より面白い 世界が見た日本
海外メディア総点検
安保・政治経済・皇室・文化 日本はどう報じられている?
世界の主要メディアは日本をどう伝えているのか。北朝鮮の核危機、安倍新政権の誕生、戦後最長目前の景気拡大、
そしてオタク文化の海外進出で、再び盛り上がりつつある世界のニッポン報道を総点検してみた。
p.35
『世界の日本人ジョーク集』著者 早坂 隆が語る「世界の眼」
新日本像はマンガ文化 エコノミックアニマルから脱皮
世界の日本人観を知るうえで、ジョークに勝るものはない。ジョークはイメージの発露であり、特徴を凝縮させた結晶であるからだ。
そのジョークの世界では、日本人像は過去数年で明らかに変化した。ひと言でいえば、“エコノミックアニマル”からの脱皮だ。
1990年代初頭にバブルが崩壊したあたりから日本人自身は変わった気でいるが、私が旅した国々での印象は数年前まで均一だった。
スーツを着込んだビジネスマンだったのだ。
妻の浮気現場を目撃した日本人は、妻に浮気相手を正式に紹介されるまで名刺を手にして待っていた、というジョークにステレオ
タイプな日本人像が表れているだろう。
だが、今はもっと別の顔が売れ始めている。各国の人びとが5人集まるとどうするのか。ドイツ人はビールで乾杯、スペイン人は
3人が寝ていて5人集まらない。日本人はといえば、マンガの回し読みを始める。
ここで重要なことは、マンガの回し読みが、日本的に根暗とは思われていないことだ。イタリアやルーマニアなどでは「キャプテン翼」
や「ドラゴンボール」はもちろん、「アタックNo.1」もかなり昔から放送されている。視聴者は日本のソフトだと、もちろん認識している。
彼らの目から見れば、アニメ、マンガはかっこいいのである。この事実は日本人像の新境地を切り開いてくれるはずだ。(談)
*ジョークは『世界の日本人ジョーク集』(中公新書ラクレ)より抜粋
p.47〜48
オタク文化の大攻勢
アニメ・お笑い・スシ 今ニッポンがかっこいい!
米国の複合メディア企業大手バイアコム傘下のケーブルチャンネル「スパイクTV」で、「CSI:科学捜査班」「スタートレック」と
並ぶ三大人気番組の一つ、「MXC」の出演者が日本人ばかりと聞くと驚かれるだろうか。
それもそのはず、この番組はTBSが一九八六〜八九年に放送した「風雲!たけし城」そのものなのである。お笑いタレント、
ビートたけしが城主に扮する難攻不落のたけし城を攻め落とすため、一般公募された一〇〇人ほどの攻撃軍が野外にセットされた
数々の難関に挑む。この視聴者参加型番組が、「MXC」とタイトルを替え、放送されているのだ。
この番組内でビートたけしは“ヴィック・ロマーノ”というおかしな名前で呼ばれ(たけしの弟子、そのまんま東は“ケニー・
ブランケンシップ”)、しゃべっている内容もベタなアメリカンジョークに吹き替えられている。これがヴェネチア国際映画祭で
金獅子賞を受賞するなど、映画監督として世界的に有名な北野武の若き日の姿であることを知る米国人はほとんどいない。
>>324の続き
「タケシ」より「アキラ」が有名
じつは二〇〇三年から米国で「MXC」が放送される以前、英国やドイツ、スペインなどヨーロッパ諸国でも「風雲!たけし城」は
「タケシズ・キャッスル」のタイトルで吹き替え放送されていた。米国と違って、ヨーロッパでは番組内でも「タケシ」の名前で
呼ばれていた。後に北野武が映画監督として初めてヨーロッパの映画祭を訪れたとき、集まった観衆から「タケシ」「タケシ」と
声をかけられたのも、みんながこの番組を見ていたからだという説もある。
では、映画好きのフランス人のあいだで最も有名な日本人は「タケシ」かというと、さにあらず。答えは「トリヤマ・アキラ」。
「週刊少年ジャンプ」誌上で空前の大人気作となった漫画「ドラゴンボール」の作者、鳥山明である。
北野武作品の新作DVDが発売されること自体がニュースになるほどのフランスではあるが、それ以上に「マンガ(mangas)」への
関心は高い。フランスのマンガ市場では日本の作品が四二%のシェアを占め、その売り上げは日本に次ぐ規模といわれる。
フランス人の「オタク」数万人が毎年集まってコスプレを披露する「ジャパン・エキスポ」を奇異な目で見る人がいるのも確かだが、
主要週刊誌では「コスプレーヤーたちはふざけて参加しているわけでも、おとなになりたくないというピーターパンの役回りを
演じているわけでもなさそうだ」(レクスプレス〇六年七月二〇日号)と理解を示し、「マンガは、米国に次ぐ文化発信国である
日本の“ソフトパワー”となった」(ル・ポワン同日号)と断じている。
日本の漫画はコミック単行本として売られるだけでなく、テレビアニメとしてヨーロッパ各国で放送されている。ヨーロッパの
どの国に行っても、テレビをつければ日本のアニメを見ない日はないと言ってもいいほどだ。
ちなみに、ルーマニアでは「アタックナンバーワン」、イタリアでは「あしたのジョー」と、日本では昔懐かしいアニメが人気。
あしたのジョーの主人公・矢吹丈はイタリアでは“ロッキー”の名で親しまれている。
セレブ御用達のハローキティ
いまや世界で放映されているアニメの六割は日本製ともいわれるほどだが、こうした現状をとらえ米経済誌ビジネスウイークは
その名も「アニメ産業(ジ・アニメ・ビズ)」というタイトルの特集を組んだ(〇五年六月二七日号)。
「鉄腕アトム」の手塚治虫(てづか・おさむ)から、「千と千尋の神隠し」でアカデミー長編アニメ映画賞を受賞した宮崎駿に
至る日本アニメの歴史を振り返りつつ、原画を一つひとつ手書きしているためにアニメ制作スタジオは人手が足りず、韓国や
中国へのアウトソーシングなくしては成り立たない現状をレポートしている。
また、「アニメは日本にとって次なる一大輸出産業となる力を秘めている」としながらも、「ファインディング・ニモ」などを
制作したピクサー・アニメーション・スタジオ(売上高六八億ドル)や、ニューヨーク証券取引所上場のドリーム・ワークス・
アニメーション(同四億六二〇〇万ドル)などに比べると、制作スタジオの規模が小さ過ぎ、デジタル化など十分な投資ができない
ことが海外市場を目指すうえでの大きな課題だと指摘している。
かつて日本のアニメに関する報道といえば、その暴力性や幼児趣味性を批判するなどネガティブな論調が目立ったが、経済誌が
一つの産業としてレポートするようになったというのは、海外でも日本アニメがすっかり浸透した現実を物語っている。
アニメばかりでなく、日本のキャラクターグッズも海外でずいぶん浸透しているようである。米国最大の発行部数を持つ
USAトゥデーが「ハローキティは最高」というタイトルで報じた記事(〇二年四月二一日付)によれば、ハリウッドとビバリーヒルズに
近い大型ショッピングモール「ビバリーセンター」にあるハローキティ専門店は、歌手のマライア・キャリーや女優のサラ・ジェシカ
・パーカーなどセレブ御用達の店として知られる。マライア・キャリーはハローキティのラジカセとヘアドライヤーを買い、
テレビの音楽番組で愛用グッズとしてそれを紹介していた。
ハローキティのキャラクターグッズは七〇年代から米国で販売されており、今はすっかりおとなになったハリウッドセレブたちも、
子どもの頃から大好きなハローキティ・グッズは手放せないようだ。
>>325の続き
p.48
Column マンガ・イン・USA
米国のコミックが見逃した十代読者の発掘に大成功
サンフランシスコのマンガとアニメの専門店「カーズ&コミック・セントラル」。ガラスケース入りのフィギュアをはじめ、
ゲームやマンガ本、プラモデルがところ狭しと並ぶ。趣味人向け穴蔵風の雰囲気だ。
こうした店は、「Otaku」を自称するハードコアのファンが通う場所だが、日本発のマンガやアニメはいまやすっかりアメリカン
エンターテインメントの王道を行く存在だ。テレビのマンガ専門局カートゥーン・ネットワークの人気番組は、「NARUTO」「Bleach」
「Pokemon」「Yu-Gi-Oh!(遊戯王)」など、日本マンガが上位を占める。
ポップカルチャー専門のオンライン業界出版社ICv2によると、米国における日本マンガ小売市場は、二〇〇二年に五〇〇〇万ドル
規模だったが、〇五年には三倍以上の一億五五〇〇万ドル超にまで拡大した。「NARUTO」の単行本は、第一一巻までで累計二六〇万部が
発行されたという。
九月半ばの一週間で最も売れたコミック単行本の五〇作のうち、四二作が日本発の翻訳版マンガだった。
米国での売れ筋は、少年向けにはアクションもの、少女向けには絵の美しいもの。ストーリーがギャグ的なものは苦戦気味だ。
ICv2発行人のミルトン・グリープ氏は、「日本マンガが成功した主な理由は、少年で十代前半、少女で一三〜一九歳という、
これまで米国のコミックが見逃していた年齢層の読者を発掘したことにある。日本のポップカルチャーはクールと、ティーンエージャーは
信じ切っている」と力説する。
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http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1162474768/ |/、! ヽ、 ヽ,.`‐-、::::::::::::`.y''゙ /
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>>320 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20061111i107.htm 読売新聞 2006年11月11日(土)
「漫画やアニメ、外交に活用を」外相諮問機関が提言
麻生外相の諮問機関である海外交流審議会は、漫画やアニメなどの「ポップカルチャー」を外交に活用することを提言した
報告書をまとめた。
報告書は「ポップカルチャーは海外の若者に圧倒的な浸透力を有している」と高く評価し、関連産業の海外進出を支援するために、
〈1〉各国に海賊版対策を講じるように働きかける〈2〉イベント開催など海外での広報活動を強化する――などを挙げた。
日本の作品を海外に紹介する「アニメ文化大使」、外国の漫画家を対象にした「日本マンガ大賞」を創設することを盛り込み、
こうした取り組みを官民で連携して進めるため、関係省庁や関連産業などでつくる「ポップカルチャー勉強会」の設立も提唱している。
麻生外相は9月の自民党総裁選で、ポップカルチャーの発信力が日本の「底力」の一つだと訴えていた。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/im20061111NN000Y02211112006.html 日本経済新聞 2006年11月11日(土)
NYにユニクロがオープン・海外初の大規模店
【ニューヨーク10日共同】カジュアル衣料店「ユニクロ」の海外初の大規模店が10日正午(日本時間11日未明)、
ニューヨーク最先端のファッション発信地として知られるソーホー地区に開店した。
開店と同時に、待ちわびた約300人が世界のユニクロ店舗で最大となる3300平方メートルの広い店内に流れ込んだ。
日本の人気アニメキャラクターのTシャツも販売されており、米国人客が店員に説明を求める姿も。価格は同じ商品でも
関税などの影響で日本より2割ほど高いという。
開店前の式典で、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長やブルームバーグ・ニューヨーク
市長らがテープカット。市長は「ニューヨークでは和食など日本の文化に人気があり、開店を歓迎する」とあいさつした。
【写真】米ニューヨークにカジュアル衣料「ユニクロ」の大規模店がオープン= 10日〔共同〕
http://www.digital-dime.com/magazine/index.html 『DIME(ダイム)』2006年11月21日号 No.22号(11月7日発売)
<DIME CULTURE> 政府もついに始動!! 日本アニメの大人気維持と発展は2.5Dにあり!?
アニメの聖地は、アキバだけにとどまらず今や全国に飛び火していることは確か。新興アニメ地帯こと京都、岡山、鳥取ほか、
全国に点在するアニメ地帯には外国人の姿も急増中とか。また03年からスタートした『世界コスプレサミット』も、
外務省と国土交通省が後援するなど、国も重要な外交&輸出コンテンツとしてアニメに大注目のようです。
されど日本アニメ業界には問題点も……。後半には2Dと3Dのいいとこ取り2.5Dアニメについても触れていきます。
p.114〜115 日本アニメの大人気維持と発展は2.5Dにあり!?
p.116 日本アニメ/外国人アニメファン増殖の理由
p.117 日本アニメ/アニメの力を借りた<ソフトパワー外交>本格始動!!
p.118 日本アニメ/日本のアニメ産業は崩壊寸前なのか!?
p.118 日本アニメ/2.5Dに日本アニメの希望の光あり!!
http://www.hanako-net.com/issue/index.jsp?shiCd=HN&gosu=887 『Hanako(ハナコ)』2006年11月23日号 NO.887(11月9日発売)
買い物も、グルメも、恋人も、私は断然AKIBA系! 秋葉原MAP 便利な駐車場&カフェ情報付き
■ 片瀬那奈さん・石田衣良さん@AKIBA
テクノロジーからポップカルチャーまで。 ■ 世界がリスペクトする、アキバ王子
僕たちも新しいモノを見つけに行きます。 ■ デジタルハンサムに聞いたアキバの魅力
アキバの総合家電ショップで聞いた、 ■ 売れている家電、アイテム別ランキング
この街の働きウーマン156人に訊いた、 ■ オンナ目線のアキバ使いこなし術
海外メディアのみなさ〜ん、 ■ アキバ&オタクはスーパー・クール?
デートに、ひとりご飯に、会食に。 ■ 電脳街はグルメタウンでもあった!
AKIBA_ICHI アトレヴィ秋葉原 ヨドバシAkiba カレー 老舗 各国料理
外国家電&インテリアのワンダーランド ■ ヤマギワリビナ本館にようこそ!
会社帰りや休日にお出かけしたい。 ■ 女のアキバ歩き、ベストスポット10
萌え〜から不動産情報まで、 ■ "趣都"の気になる話題を徹底検証
どこを歩いても発見の連続! ■ 秋葉原を囲む、ドーナツエリア・グルメガイド 神田 上野 浅草橋 神保町
超刺激ワンダーランド・秋葉原の魅力
「私、秋葉原が大好きなんですよ」丸の内特集のファッション撮影時に片瀬那奈さんがふとこぼした、
その一言から今回の特集は始まりました。あんな美女がアキバ好き!?片瀬さんが好きなのは、意外にも
ディープなアキバだったのですが、『ヨドバシカメラ マルチメディア Akiba』と『秋葉原UDX』ができてから、
このエリアが一気に活気を帯びて俄然注目を集めるようになったことは確かです。
よくテレビで取り上げられる“おたく” “メイド” “フィギュア”のようなことばかりではありません。
今でもやっぱり無敵の電気街であることはもちろん、これだけ交通の便がいい、コンパクトな範囲に、あるわ、あるわ…。
きれいになるスポット、ゴルフ、ボクササイズ、ヨガなどのスポーツ、お料理が好きになるフードシアター、
名うてのグルメ、東京初出店レストラン、女性同士の観光(軽いメイド体験!)、まったりできる雰囲気のいいテラス、
そして、秋葉原を得意とするデジタルハンサム&電脳エリートたち。
それはもう街全体がチョー刺激的なワンダーランドになっているのです。(担当デスクN)
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20061112-OHT1T00042.htm スポーツ報知 2006年11月12日(日)
のだめ効果で急上昇!ベートーベン交響曲第7番
ベートーベンの交響曲第7番が大人気だ。フジテレビ系ドラマ「のだめカンタービレ」(月曜・後9時)のオープニング曲に
使用された「交響曲第7番第1楽章」は着うたのクラシック部門で3週連続1位に。「のだめ―」効果で、すでにクラシック楽曲では
驚異的な3万ダウンロードを突破。ドラマ内で使われた曲も人気で合計10万ダウンロードを超えている。15日には「第7番」も
収録されたアルバム「のだめオーケストラLIVE!」が発売。ブームに拍車がかかりそうだ。
ベートーベンが残した交響曲は全部で9つ。3番「英雄」、5番「運命」、6番「田園」のようなニックネームがついていないため、
「7番」に脚光が浴びることは少なかった。
ところが、フジ系ドラマ「のだめカンタービレ」のオープニング曲で使われると、問い合わせが殺到。レコード会社直営の
着うたランキングは、クラシック部門で2位に倍の差をつけ、3週連続ぶっちぎりのトップ。一日3000ダウンロードをマークし、
総合デイリーチャートでベスト10入りする日もあるほどだ。
「のだめ―」は、二ノ宮知子さんの人気漫画のドラマ化。音大を舞台に、ピアニスト役の上野樹里(20)と、指揮者を目指す
玉木宏(26)のラブコメディー。全15巻で累計1100万部を超える原作に負けず、「月9」枠で18%を超える視聴率を記録している。
ドラマでは数々のクラシック音楽が使われ、多くの人の心を捕らえた。中でもオープニング曲「第7番第1楽章」はドラマが
始まった10月16日から配信され、すでにダウンロード数は3万1000を突破。エンディング曲であるガーシュウィン
「ラプソディ・イン・ブルー」や、上野と玉木がドラマ内で連弾するモーツァルト「2台のピアノのためのソナタ」など
ドラマで使われた楽曲の総ダウンロード数は10万を超えている。
「クラシックでは1000ダウンロードを超すことさえ珍しい」と関係者も驚く。演奏は東京都交響楽団のサポートの下、
オーディションで選ばれた「のだめオーケストラ」。無名のオーケストラの楽曲がヒットするのも異例のことだ。
今年のトリノ五輪女子フィギュアスケート金メダリストの荒川静香が使用して話題になったプッチーニのオペラ
「トゥーランドット」のダウンロード数が約4万といわれており、来週中に抜くのは確実。クラシック曲の「金メダル」は目前だ。
◆交響曲第7番 ベートーベンが作曲した9つの交響曲のうち7番目の作品。1811〜12年にかけて作曲された。
9つの中では最もリズミカルな作品といわれる。ワーグナーは同曲を「舞踏の聖化」と呼び、絶賛している。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/yy/freetalk/20061108et08.htm?from=yoltop 読売新聞 2006年11月9日(木)
“オケメン”3人が語る のだめカンタービレ
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20061107et03.htm?from=os1 読売新聞 2006年11月7日(火)
原宿に「のだめ」カフェ セットそっくり再現
月曜は“オケメン”が演奏会 12月25日まで
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20061114bk05.htm 読売新聞 2006年11月14日(火)朝刊 文化
>>300 【ライトノベル進化論】(中) 脱「剣と魔法」から新星
「この作品を喜んでくれて、涙を流してくれる人が一人でも多いとうれしい」
11月6日、都内で開かれた「電撃小説大賞」授賞式。大賞受賞者の紅玉伊月(こうぎょくいづき)さん(22)は、
ハキハキと喜びを語った。まだ大学4年生。投稿歴は中学生からあるが、300枚もの長編は「生まれて初めて書いた」と笑う。
奴隷少女と森の魔王の心のふれあいを描いた受賞作「ミミズクと夜の王」は、選考委員の作家、安田均さんに「心にスッと
入ってくる、ピュアなファンタジー」と絶賛された。「知人には『ライトノベルっぽくない』と言われます」と紅玉さん。
30前後ある主要ライトノベル文庫で、角川系メディアワークスの「電撃文庫」は約40%のシェアを誇る最大手だ。
創刊は1993年。同じ角川系の「スニーカー文庫」や「富士見ファンタジア文庫」より後発なのに、今や「お手本」と
目されるまでに急成長した。
「それまで『剣と魔法』的なファンタジーが主流だったこのジャンルで、『何でもあり』の面白さを打ち出したのが
支持されたと思う」と、鈴木一智・電撃文庫編集長は語る。当初から新人発掘に熱心だったのも特色で、ライトノベルの
世界を一変させたと評される上遠野(かどの)浩平『ブギーポップは笑わない』や、時雨沢(しぐさわ)恵一『キノの旅』、
高橋弥七郎『灼眼(しゃくがん)のシャナ』など、近年の話題作の多くが同文庫から生まれている。
「刊行点数では、超右肩上がり」と鈴木編集長。毎月13〜15点の新刊を出し、年間10人近くの新人を送り出す。
“粗製乱造”を心配したくなるが、「一般文芸に比べ、新人の生存率はむしろ高いはず」と、徳田直巳副編集長は反論する。
最近は『図書館戦争』の有川浩(ひろ)など、ハードカバーでも積極攻勢をかけている。
「ライトノベルに枠をはめてはダメ。新しいものは常に外れたところから出てくる」。鈴木編集長の言葉通り、新人も
題材も多様化し、ひとくくりにできないのが今のライトノベルだ。
今年創刊されたソフトバンククリエイティブの「GA文庫」からも注目の新人が現れた。『ジョン平とぼくと』の大西科学さん(35)。
現在はメーカー技術者だが、元・原子核物理学者という異色の経歴を持つ。自身のホームページに連載している科学エッセーが
編集者の目に留まり、作家デビューとなった。魔法が日常化した世界で、魔法が使えない落ちこぼれ少年の冒険を描く。
「最近のライトノベルは知らないので、私が中高生のころ読んだ正統的ジュヴナイル(少年少女向け小説)を目指した」と大西さん。
先の紅玉さんも、世代が違うのに、ほとんど同じ意味のことを語ったのが印象に残った。「自分の作品は大人になったら
忘れてもらっていい。若い読者にとって、新しい本の世界への扉になってくれれば」
写真=「『ライトノベルだから低次元』とは見られたくない」と紅玉さん
紙面画像
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