道理で全世界で大ヒットするわけだ・・・
コケたら責任なすり付けかよ!!
もしやdendはその手の手合い!?
じゃあ黒澤彰=ナベシン?
何気に必死な八津がいるなあ
明日のナージャ第44.9999話 すべてがFになる
雪降りしきる師走の夜空の下、一台の幌馬車が轣轆と音を立てながら
ハーコート家を後にした。かくして結ばれたナージャとフランシスの二人は、
自らの血筋の正当性を証明し母との再会を果たすべく、ウイーンの
プレミンジャー家へと赴くのだろう。キースはそんな一連の光景を半ば
悄然とした心持ちで見送っていた。いや、正確には見送ってはいない。
あの人垣の奥でナージャの手を取り踊っているのは間違いなくフランシスだ。
そんな事は己が目で確認するまでもない。だからキースは事の顛末を見届けずに
ダンスホールを後にした。つまりは見たくなかったのだ、己の敗北した様を。
その翌日の朝、無人となったダンスホールを訪れたキース。窓の外に広がるのは
一面の銀世界。そこには二本の轍が地平線に向かってまっすぐに伸びていた。
あの彼方に向かって二人は───。嫌が応にも昨夜の事を思い起こしてしまう。
そんな思いを断ち切るべく頭を振るキース。その時、天井からぱらぱらと落ちる
一筋の砂が視界に入った。キースはふと頭上を見上げる。そこには決して
ありえないものが存在した。それは豪奢なシャンデリアに幾筋ものロープで
縛り付けられ磔にされた、他ならぬフランシスの姿だったのだ。
「なにがあったんだフランシス!」緊縛から解放されて、ようやく目を覚ました
フランシスの襟首を掴み、キースは目を血走らせて猛然と問いかける。
「何があったのかは僕にも分からない。あの時、館の窓が軒並み開かれてダンスホールに
薔薇の芳香が立ち込めた後の記憶が僕にはないんだ。僕はてっきり兄さんが僕を
シャンデリアに縛り付けてナージャを連れ去ったものだと」いまだ意識が
朦朧とするのか、フランシスは額を抑えながら消え入るようなか細い声でキースに語る。
「薔薇の芳香?」それにはキースにも覚えがある。突如邸内を襲った一陣の突風。
それと共に舞い込んだ大量の薔薇の花びら。後に残るは噎せ返るような薔薇の芳香。
そしてあの時、キースは一種の眩暈を覚えたのだ。それはナージャをフランシスに
奪われた事による精神的動揺に起因するものと解釈していたのだが。そもそも
あれは一体誰の仕業なのだ?何故あんなアクシデントを会場の皆は疑問に
思わなかった?何故皆は踊り続ける二人の姿を陶然と見守るだけだったのだ?
そしてなにより「じゃあ、ナージャと一緒に馬車で旅立った男は一体誰なのだ?」
ロンドン郊外、港へと通じる農道の一本道をひた走る一台の馬車がある。
ナージャの心中は恍惚で満ち溢れていた。それはついに憧れの人と添い遂げた
事による幸福感、ようやく自身ががコレットの娘である事実を証明できる事による
安堵感、そしてこれからの自身へと訪れる素晴らしき未来に対する待望感。
それら全ての幸せを、隣に座るこの人の笑顔が保証してくれる。そしてお互いに
繋いだ手と手の感触がナージャにそれを確信させる。ふと、ナージャは
眩暈を感じた。恐らくは今まで張り詰めていた緊張が解けたことで、疲れが
襲ってきたのだろう。ナージャは馬車を駆るフランシスに仮眠を取る旨を
伝えた。フランシスはにっこりと笑顔で応じる。ナージャは馭者席から
後ろの荷台へと移り足元の毛布を羽織ると、そのまま深い眠りに落ちていく。
被った毛布ごしに、芳醇な薔薇の香りがした。
目覚めたナージャを待っていた光景は、濃霧の立ち込める郊外の寂れた街だった。
フランシスはどこだろう。ナージャはあたりを見回すが、愛しのあの人の姿は
どこにも見当たらない。空はすっかり茜色に染まり上がっていた。あれから
一昼夜近く眠っていた事になる。ナージャは急に今まで感じ得なかったような
不安に襲われた。あの人と一時たりとも離れたくはない。それは今の自分にとって
なによりも苦痛な事だ。意を決したナージャは馬車を降り、
人気のない街路をゆっくりと歩み始めた。
この街で最初にナージャが遭ったフランシスは、麦藁帽子に吊りズボン、
左手に鍬を持った農耕者のいでたちをしたフランシスだった。フランシスがいつ
着替えたのかは分からない。むしろ服装などはどうでも良かった。最愛の人の
無事を確認できた事にナージャは胸を撫で下ろし、真っ先に彼の元へと駆け寄って
いった。そんなナージャにいつものように笑顔で微笑むフランシス。ナージャは
彼の胸元へと迷う事無く飛び込んだ。フランシス!フランシス!まるで
うわ言の様に胸元で彼の名を連呼し続けるナージャ。たった一日足らずの別れが
こんなにも辛い事だなんて、天涯孤独のナージャには想像だに出来なかったのだ。
しかしフランシスはそんなナージャを胸元から強引に引き剥がしてナージャから
離れると、踵を返して街路の向こうへと駆けていき、たちまちその姿は見えなくなった。
彼の奇行に動揺しつつもすぐさま追いかけるナージャ。
でも立ち去る時のフランシスの表情は、まごう事なき笑顔だった。
次にナージャが逢ったフランシスは、フォーマルな紺のスーツに身を包んだ、
会社員の如き風体のフランシスだった。そしてその隣には似たような赤茶の
スーツを着た同じ顔がもう一つ。あれはキース?何故ここにキースがいるのだろう。
いや、そもそもどちらがフランシスでどちらがキースなのか、今の状態では
ナージャにはとても判別できない。だが今のナージャにはそんなのはささいな問題だ。
この胸の内のどうしようもない寂しさを一刻も早くフランシスに癒して欲しいのだ。
とにかく二人の下へ、ナージャはフランシス!キース!と二人の名前を
呼びつつも、彼らの元へと駆け出していった。だが二人は目の前まで
やってきて、あれこれと事情の説明を求めるナージャに対して、先程と同じ
満面の笑顔で微笑みかけた後、路上に止めてあった馬車へと乗り込んだ。
そしてやはりナージャをその場へと取り残したまま去っていったのだ。
これは何かの悪戯なのだろうか?馬車に乗って消えてしまった二人を
探すべく街中を歩き回るナージャはそう疑っていた。思えばナージャは
メリーアンに指摘されたとおり、フランシスの事をまだほんの一部分しか
知らないのだ。ひょっとして彼にはこんな悪戯好きの一面もあるのかもしれない。
だからもっとあの人の多くを知りたい。そして今以上にあの人の事を好きに
なりたい。その為に今すぐにでもフランシスを見つけ出して、意地悪な彼に
目一杯の抗議をした後、全てを笑って水に流してあげたいのだ。
気が付けばナージャは街灯の灯りすら射さないような路地裏の奥深くに
迷い込んでいた。さすがにここにはいないだろう。そう割り切って
その場を後にしようとするナージャの肩を不意に何者かの手が掴んだ。
「誰ッ!」反射的にその手を払いのけて振り向いたナージャの前には
一人の男が立っていた。暗がりで顔はよく見えない。身の危険を感じて
すぐにでもそこから逃げ出そうとしたナージャ。その刹那、頭上に垂れ込める
暗雲に隙間が生まれ、一条の月明かりが差し込んだのだ。その光が照らし出した
男の顔は、間違いなくフランシスのものだった。その表情はいつもの如く笑顔に
満ち溢れている。「驚かさないでよフランシス。私本当に吃驚したんだから」
ナージャが冗談交じりに抗議をする。だがこれで全ては安心だ。思ったとおり
これはただのお遊びだったのだとナージャは確信した。笑顔のフランシスの
背後からもう一人の同じ顔が現れた。やはりキースもここへ来ていたのだ。
「キースまで一緒になってこんな悪戯をするなんてあんまりよ」
そう語りかけたナージャの表情が、その時一瞬で凍りついた。ナージャの
視界に新たに飛び込んできたのは、キースの更に背後にいるもう一人の男の姿。
その男の顔は───フランシスと同じだった。「フランシス、キース、
それに、もう一人?」目の前の現実が信じられず、思わず呆然とするナージャ。
キースの背後にいるフランシスと同じ顔をした誰かは、二人と同様に
満面に笑みを湛えている。そしてナージャは背後に新たな気配を感じた。
振り向くとどこに潜んでいたものか、何人もの男がいつの間にかナージャを取り囲んでいた。
その顔は皆一様に───フランシス。その表情は皆一様に───満面の笑顔。
こんな、こんな事がありえるのか?おもわずよろめき倒れこむナージャを
最初のフランシスが背後から受け止める。そしてその身体を力強く抱き竦めた。
襟首の隙間から胸元に這い寄る手。瞬く間に引き裂かれる一張羅のワンピース。
堰を切ったかのようにナージャの未成熟な身体をむさぼり始める何人ものフランシスの手。
そんな光景にナージャは一切の現実感を感じる事が出来なかった。そう、
これはきっと現実の出来事ではない。現実の私は未だに幌馬車の中で眠っているのだ。
私の身体を弄ぶ十数人ものフランシス。この光景は余りにも荒唐無稽ではないか。
ならばこれは私の潜在的な願望を体現した夢なのだろう。事実そうではないか。
私はあの時フランシスとキースのどちらかを選べと言われ、その答えとして
フランシスを選び取った。しかし本当の私の望みは違う。私はきっと───二人とも
欲しかったのだ。私は元来欲張りなのだ。男を貪欲に求め続ける淫奔な本性の
持ち主なのだ。私が今見ているこの夢は、そんな私の願望をものの見事に体現して
いるではないか。きっとこの夢は天にまします神様が私とフランシスの前途を
祝福してくださったのだ。ならば心行くまで酔いしれよう、この一時の儚き宴に。
見回す限り一面のフランシス、その光景はさながら薔薇園のように美しい。
ナージャは自らの肉欲に全てを委ね、その幼き肢体を大胆に開いていった。
「ああなんて淫らな女なんでしょう。あんな得体の知れぬ男どもに犯されて
あまつさえそれを楽しむ事が出来るなんて。それとも旅の踊り子なんて
所詮はあんなもの、誰も彼もが男を咥え込む淫奔な娼婦なのかしら」
とあるホテルの最上階、街中を頭上から見渡せるテラスから
手にしたオペラグラスで路地裏の一角を見つめる一人の淑女がいた。
そのレンズに映るのは、見るからに野卑な風体人相をした不逞の輩
どもが群れをなして、裸に剥かれた一人の少女を嬲る情景。
ただし一つだけ奇異な事に、その思うがままに嬲られ続ける少女の顔は
明らかな恍惚に満ち満ちていた。
「かくして君の恋人を奪い取った泥棒猫は無残な末路を迎えたわけだ。
これで君は満足なのかい、メリーアン」背後からやってきた褐色の肌の男が
そうメリーアンに語りかけた。「勘違いしないでアントニオ。フランシスの心は
一度たりとも私から離れた事なんてない。私はただフランシスに纏わり付く
悪い虫を駆除しただけの話よ」「それにしてはやけに楽しそうじゃないか」
アントニオはテラスのベンチに腰を下ろし、両手を広げておどけて見せる。
「そうね、貴方の作り出したこの滑稽な結末があまりにも興味深かったから。
これも貴方が作ったあの薔薇のおかげって事かしら」「うちの開発部の連中は
優秀だからな」「私が以前あなたから聞いた話によると、その芳香を吸い込んだ
人間は譫妄状態に陥るという不思議な薔薇。確か効用としてはマリファナのそれに
近いのではなかった?あれを貴方はハーコート家のダンスホールに突風と共に
流し込み、会場の人々を軒並み幻惑した。あれから十分少々の間は何が起こっても
夢心地で、一切の現実感は剥奪されていた事でしょうね。そして貴方はナージャを
まんまと会場から連れ出すことに成功した、というところかしら。専用に処方された
緩和剤さえ事前に飲んでいれば、あの薔薇の香の幻覚に惑わさる事はないもの」
関心と一種の呆れが入り混じった微笑を口元に浮かべながら、
メリーアンはアントニオを覗き見る。
「半分は正解、という所かな。それだけでは会場の人々は騙しおおせても、
ナージャに俺の事をフランシスだと思い込ませる事は出来ない。それには
もう一つの仕掛けが必要だ」「仕掛けとは何?私じらされるのはあまり
好きじゃなくてよ」「ならばその仕掛けを施した当人から聞くがいいさ」
アントニオは人差し指と親指で音を立てて合図をすると、四角く区切られた
テラスの入り口からは、まだ幼さの残る清楚可憐な面立ちの、
メリーアンとはまた違った魅力を放つ美しい淑女が現れた。
「ジュリエッタ!あなたがアントニオに協力を?でも確か今夜の夜会で
あなたはレオナルドと踊っていたのではなくって」それを聞いたジュリエッタは
悩ましげに眉をひそめて受け応える。「あれは、私なりのレオナルドとの
別れの挨拶なのです。私が心に決めた人は、アントニオ様ただ一人ですから」
そう語るジュリエッタの、その抜けるように白い頬が少し赤く染まったように見えた。
「で、貴女はその愛しのアントニオ様のために何をして差し上げたのかしら」
からかう様なメリーアンの問いかけに、ジュリエッタの頬は今度は目に見えて赤くなった。
「私はただ、アントニオ様に仰せつかったとおりの事をしただけですわ」
「何を言うんだジュリエッタ。君の手際はこの上ないほどに見事だった。
君の催眠術が完璧だったからこそ、この計画は恙無く遂行されたのだとも」
熱の篭った調子で二人の会話にアントニオが割って入った。
「催眠術ですって?」軽い驚きにメリーアンは目を見開く。
「ええ。そうですわ。アントニオ様が仰るには警戒心が働いている
状態では催眠術はかかりにくいのだそうです。決して怪しまれる事なくナージャに
近づけるのは私以外にいませんでしたから。それで私は自室にナージャを誘い込んで、
彼女にある後催眠を施したのです」「その後催眠って?」「それは…」
言葉に詰まるジュリエッタに代わりアントニオが説明した。
「その後催眠とはね、ナージャが見るあらゆる男性の顔、その全てが彼女が
最も愛しい男性の顔に見えるというものさ。それも満面の笑顔にね。
そして視覚は勿論、彼女の聴覚も不如意になり、彼女の意識内にはフランシスの
微笑のみがこだまし続ける。そして彼女にかけられた後催眠が発動する
条件となるのが薔薇の芳香。俺がナージャをまんまと連れ出せたのも、
ナージャが無頼の連中に延々と犯され続けて笑顔でいられるのも、
ジュリエッタがかけた後催眠の効果の賜物さ」
「いかにもあなたらしい回りくどくて狡猾なやり口ね。ジュリエッタも
気が進まなかったんじゃなくって?ナージャとは友達だったのでしょう?」
メリーアンは皮肉気に笑ってみせる。責めるような言葉とは裏腹に、その表情は
むしろ楽しんでいるようだ。「おいおい酷い言い様じゃないか。俺はジュリエッタに
対して強制なんてした覚えは無い。彼女が手を貸してくれたのはメリーアン、
親友である君の事を思っての行動なんだよ。そもそもこの話の依頼主は君だ。
俺はただ君に言われた通りにナージャを勾引して再起不能にしただけのことさ。
第一君だって人の事は言えないだろうに。恋人であるフランシスをシャンデリアに
縛り付けたのは君じゃないか。フランシスはクロロフォルムをかがせた時点で
意識を失っていた。わざわざあんな事をする必要はなかっただろうに」
負けじとアントニオもメリーアンに対しておどけてみせる。
「あら?知らなかったの?フランシスはね。縄で縛られたりするのが大好きな男なのよ。
あの人がロンドン市内のとある秘密倶楽部の会員である事を私は承知済みよ。私だって
あの人があんまり望むから、ヒールの踵で足蹴にしてあげた事が何度もあるわ。
もっともあの子はそんな事は何も知らないでしょうけれどね」
「噂では聞いていたが、本当にマゾだったとはなあ。まさかあの貴公子がねえ」
「だからこそあの人は私からは決して離れられないのよ。フランシスがあの小娘に
情を注いでいたのも、つまりはその事で私の仕置きが欲しかったからに他ならないわ。
だからキースにしておけと私は忠告したのよ。それなのにあの子は私の忠告に逆らった。
自業自得なのよ、要するに」いかにも失望したといった表情でメリーアンはため息をつく。
「それにね、今回の話の出元は実は私ではないの。私はその人に乞われて各方面へと
便宜を図っただけ。最も私がその話に間違いなく乗ってくる事を分かった上で、
私へと声をかけてきたのだろうけど。」「その黒幕の正体は、プレミンジャー家の跡取りだね」
「そう。何で分かったのかしら。知り合いなの?あの娘と」
「正確にはあの娘の叔父とだな。だが彼女とは一度会食の席を共にしたことがある。
ただならぬ器量を感じたよ。あの娘にかかっては叔父の命も時間の問題だろう。
あそこまで肝の据わっている爵位泥棒というのを俺は始めて見たよ。さすがの俺も
あの娘に脅しをかける事は出来ないだろうな。長い物には巻かれておけってね」
語り口は冗談のようだが、その眼には真剣の色が垣間見える。
メリーアンはアントニオから目をそらして、再び路地裏の喧騒を見つめ直す。
姿は小さすぎてよく見えない。だが何かが蠢いていることはわかる。
宴は未だ終幕には遠いようだ。
「ナージャには、自分の身体を弄ぶ彼らの姿が全てフランシスに見えるんですね」
ふとジュリエッタがそう呟いた。「そのとおりさ。彼女はこの呪いから一生解放される
ことは無い。これからの彼女の人生において全ての男性はフランシスなんだ」
「すべてがフランシスになる──すべてがFになる──」
「あら。この場合のFとはフェイク、偽者の間違いじゃなくて?」
「ナージャが今後の人生でそれを知ることはありえないだろう。ならば本物も偽者も変わらないさ。
ひょっとしたら今この世界で最も幸せなのは彼女なのかもしれないよ」
「なら私たちは彼女にとって、むしろ天使だったのかしら。皮肉なものね」
「悪魔と天使は元は同一の存在だったんだよ。真実と嘘が表裏一体であるようにね。
我々が住まう世界が真実か虚構かなんて誰にもわからないんだよメリーアン」
彼らが談笑に耽っている間に、路地裏の宴はいよいよ最高潮を迎えるようだ。
幻想に踊り続けるナージャの至福をもって、この物語に幕を閉じることにしよう。
明日のナージャ 完
ごめん、いくらなんでも長すぎか。
元は次回の展開予想のつもりで書いていたんだが、
こんなに長くなっては本スレにはとても貼れん。
>>825 長さに乾杯
でも改行が良かったんで読みやすかったぞ。
ホシュシュ
定期ホシュ
生存記念書きこ保守
も・・・・・萌えるぞーーーーーーーーー!!!
キャーーーーーーー!!たすけてーーーーーーー!!!
♪よーくかんがえよー。あにめはだいじだよー。るーる、るーるーるるるー。
ホシュウウウウウウウウウ
ホシュ
保全
保全
ほっしゅ
デ・ジ・キャラット そにょ44
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/anime/1078546149/ 800の続き
=風呂場で=
デ にょ〜、結構広いお風呂場だにょ おもちゃんとは大違いですにょ
まぁ、デ・ジ・キャラット星のお城のお風呂に比べたら小さいもんですにょ
う デ、デジコはデ・ジ・キャラット星のお城が恋しいの?
デ まぁ恋しいと言われれば恋しいにょ。それが・・・?
う (やっぱり帰りたいのね、デジコ・・)いやぁ、なんでもないわよ・・・
デ 今日のうさだは何か変にょ?大丈夫かにょ?
う な、何でもないわよ!さぁ背中ながしましょう(デジコったら私に気を遣っているのね)
デ (し、しまったにょ。背中流すだけじゃうさだの美乳はよく観察できないにょ・・・
こうなったら湯船で向かい合ってよーく観察するにょ!)
つづく
=湯船で・・・=
デ (ふーむ、やっぱりうさだは美乳にょ・・・、何食べたらこうなるんだにょ?
美乳はまずイメージにょ!うさだのをよく観察して目に焼き付けるにょ!)
う どうしたのデジコ?私の胸ばかり見て
デ え、あぁそうだにょ!うさだの胸を見て初めて招き猫商店街に来たときの事を思い出したにょ
(我ながら無茶苦茶な言い訳にょ・・・)
う やっぱり・・・
デ ギクゥ(美乳の秘訣を探るっている事がばれたかにょ?!)
う やっぱりデジコ帰っちゃうのね!!
デ にょにょ??
=そのころおもちゃんでは=
キ 兄貴ー、いい加減諦めろよ。デジコちゃんはデ・ジ・キャラット星の王女様で・・・
ヤ うるさい!キヨシ!プチコちゃんは帰さないぞ!!この俺が開発した
誰でも説得するマシーンセットククン略して「セックン」でデジコちゃんを説得していつまでも
招き猫商店街にいてもらうんだ!!!
キ 無駄だと思うけど・・・それにいつかは必ずデ・ジ・キャラット星に帰っちゃうんだよ!?
ヤ よぉーし出来た!これを持って刈巣魔にレッツゴーだ!行くぞキヨシ!
キ って全然聞いてないよ
つづく
=刈巣魔についたヤスシとキヨシ=
キ やばいよ兄貴!いきなりそんな物もって押しかけるなんて
ヤ なんだキヨシ うさださんの家だから緊張しているのか?
キ そ、そんなんじゃないよ!ただもう夕方だしデジコちゃん達お風呂に入っているかもしれないし
それにこれじゃ俺たちぁゃιぃ人たちじゃないか!
ヤ いいかよく聞けキヨシ、デジコちゃんが帰ったらうさださんが悲しむぞ?お前だってうさださんが
悲しむのは嫌だろ
キ うん・・・でもそんなおもちゃでデジコちゃんを説得するなんて間違ってるよ
=そのころ湯船で=
う デジコ本当に帰っちゃうの?
デ デジコはまだまだ地球でプリンセス修行をするつもりにょ(美乳の秘訣もゲットしてないしにょ)
う 本当!?ほんとにほんとにほーんとなのね?
デ うさださんがそこまで言うならいくらでも招き猫商店街にいてやるにょ。まったくしょうがないにょ!ムフ〜ン
う うっ・・・; (またデジコに弱みを握られてしまう・・・)
ホーホッホッ、ちょーっとデジコをからかっただけよ!(でも帰るんじゃなくてよかったわ)
デ またまたうさださん、笑え声が不自然ですにょ?本当は帰って欲しくないくせに(ばれなくてよかったにょ)
つづく
=ついに刈巣魔に潜入したヤスシとキヨシ=
ヤ ふふふ、たやすく潜入できたなキヨシ!
キ やばいよ!兄貴
ヤ そう慌てるな弟よ!このセックンがあれば大丈夫さ!!それにお前だってまんざらじゃないだろ?
キ え?まぁそうだけど・・・、でもうさださんの部屋に勝手にあがってやっぱりまずいよ
ヤ オッ!来たぞ・・・
=湯上がりのデジコとうさだがもどってきて・・・=
デ にょにょ!うさだの部屋に誰か居るにょ!
う えっ?えっ?何?泥棒!?
ヤ フフフ、デジコちゃん プチコちゃんはデ・ジ・キャラット星に帰さないよ!
デ ヤッさん、キヨッさんが何でここに?それに何意味分からない事言ってるにょ?
う きゃー♥キヨシ君!どうしてここに!?夜ばいに来てくれたの!?
キ いや、うさださんこれには深いわけが・・・
ヤ さぁ行け!セックン!デジコちゃんを洗脳してでもデ・ジ・キャラット星に帰さないんだ!
デ 何言ってるにょ!!目からビーーーム!!!・・・にょ?なんだこいつ、ビームを吸収しているにょ
ヤ ククク、デジコちゃん、セックンの装甲は目からビームのエネルギーを吸収して自分のエネルギーに
してしまうんだよ・・・ さぁおとなしく説得されるんだ
デ ううう・・・いったい何なんだにょ この展開は・・・
つづく
=目からビームのエネルギーで徐々に巨大化するセックン=
デ にょ〜!あのおもちゃ、周りの物を取り込んでどんどん大きくなってるにょ・・・
ヤ ハハハ!どうするね!デジコちゃん!!手も足も出まい!
キ (兄貴、すっかり悪役になりきってる)
う ちょ、ちょっとこれってまずいんじゃ・・・
デ 目からビームは効かないし、どうしたら良いんだにょ〜・・・
ひ〜ん; うにょうにょととてもアニメでは表現できない奇妙奇天烈な動きをしながらどんどんこっちにくるにょ〜
ヤ さぁ!さぁ!さぁあ〜!!
う そうだ!デジコ、私がジャンプするからタイミングを合わせて私に目からビームを撃って!
デ !そうかにょ!分かったにょ!
う 今よ!デジコ
デ 目からビーム!!!
う ラビアン飛び膝蹴り+目からビーム!!
キ うさださんが目からビームで加速しよったぁあ!!
つづく
=セックンの装甲にヒビが=
ヤ 目からビームで加速するとは! やる・・・ねぇ・・・
キ 装甲が崩れ落ちて行く!ひずみがでたかぁ!
う キヨシ君解説しすぎ・・・
=そして危機は去り=
デ 恐ろしい敵だったにょ しかし友情、努力、勝利の三本柱で勝ったにょ!
キ ところでうさださん、バスタオルが・・・その・・・
う えっ!?あ!キャーキャーキャー 見ちゃ駄目ー!(本当は見て欲しいけど)
キ 見てないよ!見てないよ!ホント見てない!(本当は見ちゃったけど)
デ ふっ、うさだは相変わらず恋する少女です
にょ お熱いですにょ
(・・・ハッ うさだの美乳の秘訣は恋する事にあるんじゃないかにょ?
見て欲しい相手が居てこそ美乳になれるってことですかにょ!?謎は全て解けたにょ!)
うさだありがとうにょ!
=おわり=
kitawaa!
良かったにょ
「キヨシとお出かけにょ!」
=デジコがキヨシと街に出かける事になった・・・(ヤスシは風邪でダウン)=
デ 秋葉原以外の街に行くのは初めてにょ キヨシ宜しく案内頼むにょ
キ ごめんねデジコちゃん 兄貴寝込んでるから二人きりで
デ 別に気にしなくていいですにょ さっ 早く行くにょ
=うさだがおもちゃんにやってきた=
う ちょいとおじゃましまーす、あれ、ゲマだけ?キヨシ君達は?
ゲ デジコとキヨシは街まで買い出しに行ってるゲマ
う えぇっ!もしかして二人きりで!?
ゲ そうゲマよ。ヤスシ殿は風邪で寝込んでいるゲマ どうしたゲマ?そんな怖いかをして・・・
う (デジコったら・・・!私だってキヨシ君と二人きりで買い物に行った事なんて無いのに、キー!
キヨシ君と同じ屋根の下で暮らしているだけでなく二人きりで買い物なんて許せないわ!)
=こうしてうさだはデジコとキヨシを追いかけ街まで行く事になった=
つづく
=街に着いたデジコとキヨシ=
デ なんか本屋ばかりで辛気くさい街にょ〜
キ うん、ここは神保町と言って本屋がいっぱいある街なんだ。ちなみに秋葉原の隣町だよ
デ どおりで住人がオタクっぽいと思ったにょ・・・で、キヨシはここで何を買うんだにょ?
キ なんでも、この神保町の古本屋の一つで「幻のおもちゃ解説本」とか言うのが発掘されたとかされないとかで
早急に手に入れたいらいんだ。
デ ヤスシ、相変わらずだにょ・・・
にょ!?あそこにいるはあんころ堂のじっちゃんとばっちゃんとプチコ!
=うさみみこぷたーで神保町に着いたうさだ=
う ふぅ、古本屋ばかりで地味な街ねー、でもデートコースとしては渋くていいかも
ハッ!デジコとキヨシ君がいい感じでこの町を歩いている事を想像したら・・・
キー!!早く見つけ出さなきゃ!
つづく
デジキャラットにょ
うさだが辛く苦しい道のりの末、アイドルデビューする日がやってきた。
そして、ついにその曲を披露するときが来た。
が、観客のヤジにマジギレしたうさだはその場で乱闘事件を起こしてしまった。
その乱闘事件は新聞沙汰となり、うさだはプロダクションからクビを言い渡されてきた。
「そんな・・・今までの苦労は・・・。」
途方に暮れるうさだ。しかし、そんな彼女の肩を一人の男が叩いた。
時は流れ、なぜか女子プロで大成功していたうさだの姿があった。
乱闘事件を起こしたあの時、たまたまそこに来ていたプロレスのスカウトマンの目に止まったのである。
彼女はでじこの目からビームを受け続けて培われたタフさと、でじこの目からビームをかわしたり、
ティッシュ配りなどによって培われた機敏さを武器に、女子プロの黄金時代を築く。
ほしゅ
941 :名無しさん@どーでもいいことだが。 :04/04/01 10:20 ID:57U4OpNI
934の状況があまりに酷似していてソイツ本人かとオモタ
別人だと思うがマイすさみ
あのな、ネット上で何を基準に他人をかまうかっていうとだな
絵が好きだとか、書く文章がどんなかんじかというくらいしかないんだって・・・
藻前のそのサイトが開設されてからいくつマトモな作品がうpされたよ。
面倒だからと手抜きした作品しかうpしてねえじゃん。
脳内設定を垂れ流してるだけのサイトに反応してくれる客なんていねえよ。
かまってもらおうとサイトで愚痴を垂れ流す前にやることがあるんじゃねえのか。
漫画の一つでも小説の一つでも渾身の力をこめて作り上げたらどうなんだ。
チャットをやってる時間で出来る事があるんじゃねえのかオイ。
一個でも自分が納得のいく作品をうpしてから文句言いやがれ。
それともなにかい?あの手抜き作品が藻前の渾身の作品なのか?
こんな妄想しましたと垂れ流すのが藻前の納得のいく更新なのか?
藻前は愚痴日記と適当に描いた絵と適当に書いた小説だけのサイトを見て
萌えられるんかいな。おめでてーな。
忙しいならいざ知らず、日記で暇なことをぷんぷん臭わせておいて
そのうえであの程度の作品しか更新しないサイトに人が来るかよ。
てめえみたいなカスがやってるサイトなんぞ 本 気 で い ら ね え。原作が穢れる。
友達ごっこがしたいならメル友サイトに逝ってやれ。本気でウザイ。
全力でがんがって作り上げた作品が無反応だった時に初めて愚痴れよ。
何も作り上げていないくせに文句だけ言ってんじゃねえ。
ホト数も萌え語り同士も藻前が本気でがんがった作品を更新しないかぎり
藻前の望むように手に入らねえよこの手抜き野郎。
ネ申絵師の絵をどうして皆が欲しがるか考えてみろ。
あの方は努力してるんだよ。あの丁寧で繊細な絵は適当に描き流した絵じゃないだろうが。
藻前にはあの方に嫉妬する資格すらねえよ。あの方の足元にも及ばねえゴミだ。
藻前、自分がマンセ‐してほしいだけじゃん。できれば今すぐにでも閉鎖しちまえ。
テメエみたいなカスはいらねえどころかジャンルを汚すゴミと同じだ。
つかこんなカスが一人前に原作への愛を書いてるのを見るだけですさむよ。
で、ここではウソ付き祭りはしないの?
852 :
メロン名無しさん:04/04/03 05:43 ID:HaJ7qwDh
あげ
853 :
メロン名無しさん:04/04/07 22:10 ID:pucrdlif
age
『デ・ジ・キャラットにょ』 SS
「水色の友達」
こうして海と空を眺めていると、彼女と過ごした毎日を思わずにはいられません。
視界を覆いつくす二つの色は、私と彼女の髪の色そのままだから。
その色は水平線によって分かたれていても、今、私が手にしている小さなガラス瓶を目の前にかざせば、
お互いに混ざり合い、一つの綺麗な水色となって、その中を満たしてくれるのでした。
*
昔から、夏は苦手でした。
夏自体が嫌いという訳ではありません。夜の散歩は気持ち良いし、怖いテレビ番組は見られるし…。
嫌いなのは日光、いくら日焼け止めクリームを塗っても防げない程の、あの強烈な日差しです。
今年に入ってからは外出する機会も増えていたのに、また家にこもりきりの毎日に逆戻りかもしれません。
夏が来て欲しくない理由が、今はもう一つありました。
アクアちゃんが、海に帰ってしまうから。
暑くなり始めてから、特にお姉さんの体調が思わしくないそうです。
私は強烈な日光が苦手。アクアちゃんはぬるい水が苦手。
日に日に勢力を増していく太陽は、二人の仲をも灼き切ろうとしているかのようでした。
私の引越しの件も、アクアちゃんが公園に居続けてくれるのなら、悩む必要もなかったでしょう。
外国にいる両親の誘いを受けるべきか、考えあぐねてアクアちゃんの所へ相談に行った時の事。
憂鈴ちゃんの好きなように、と言った後、アクアちゃんは笑って付け加えました。
『その頃には、私は海に帰ってるから、同じことだよ』
…確かに、簡単には会えなくなるのなら、私がどこに住もうと関係ない事かもしれません。
結局私は、人魚の長い一生から見れば、ほんの一瞬の友達でしかなくて、
でじこちゃん達との大きなお別れの中の、僅か七分の一に過ぎなかったのでしょうか。
思いがけなく、人魚としてのアクアちゃんに触れてしまった気がして、その日は言葉少なに別れました。
梅雨。なんとなくアクアちゃんと会う気が起きないまま、引越しの準備を進めています。
本格的な夏が来れば、アクアちゃんは海に、私は外国に。
せめてお別れだけでも、と思いつつも、淡々としていたアクアちゃんを思い出す度、
それすら必要とされていない気がします。
お揃いみたいで気に入っていた長い髪も、うさださんのお店で切ってもらいましたが、
それでも「新しい憂鈴ちゃん」になんてなれないまま、梅雨が明けました。
麦藁帽子をかぶり、プリンセススクールのポシェットと大きなトランクを提げて、玄関に立ちました。
結局、アクアちゃんに挨拶もできないまま迎えた引っ越し当日。
家の中は空っぽになった分、そこに私の心残りが詰め込まれているかのようです。
溜息をついて、扉を押し開けると同時に、何かが玄関の中に倒れこんできて、そのまま足元を滑っていきました。
慌てて追いかけてみると、靴箱にぶつかって止っているのは、あのアクアちゃんのスケボーです。
どうして? と拾い上げようとすると、車輪の金具が日に焼かれていて、思わず取り落としてしまいました。
落とした拍子に裏返しになったスケボー、そこにはアクアちゃんの字が並んでいました。
『これ持ってると泳ぎにくいから、憂鈴ちゃんが持って行っておいてね。向こうでもこれが無いと困るから』
そう。人魚のアクアちゃんにとっては、海はどこでも同じ海。
海がつながってさえいれば、距離なんて些細な問題なのでした。
無意識に頬を寄せていたスケボーから、太陽のぬくもりが伝わってきます。
その温かさは、私が、一瞬でも七分の一でもない事を証明してくれているように思えました。
*
『アクアちゃんへ
お久し振りです。また誰かに釣られたりしていませんか?
引っ越したばかりで言葉もよく分からないけど、私はできるだけ外に出るようにしています。
日本よりも優しい、ここの日差しの中なら、日焼け止めクリームを塗れば大丈夫みたい。
使い終わったクリームの瓶は、手紙を入れて、こうして海に流す事にします。
届くかどうかは分からないけど、その度にアクアちゃんに手紙がかけるのなら、明るい所に出る事も恐くはありません。
…実を言うと、私には最初から、ちょっとだけ下心がありました。
だって、引っ越してきたこの家は、目の前がすぐ海なんだもの。
だから今度は、この太陽の下で、また会いましょう。
憂鈴より』
(終わり)
>>390-403 これ2003年7月に余所に投下された作品だぞ。
「自分が書いた」っぽく喋ってるが、向こうの作者さんと、レスの文体もだいぶ違う。
こういう、作者に無断で「ボクが書きました」みたいな顔したコピペパクリは完全アウトだろ。
違うと言うならトリップだしてみそ。(◆ezfNoo74Gg)
>>854-856 この廃墟スレに今ごろGJなSSが来たものだ
正直ここで出すのはもったいなかったなあ
どっかよそのふさわしいスレで発表してはどうか