リレー小説!!北朝鮮vs日韓米連合軍

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>>449
東北自動車道・某サービスエリア
シマダは、暗澹を具現したかのような声音で電話に応対していた。
「うん、うん・・・・・で、3号店のほうは?・・・・・・だめか
・・・・・・・なるほど、わかった。いや、おまえのせいじゃない。
読みが甘かったのは俺のせいでもあるしな。
・・・・・・いや、それはいい。とりあえず、今手持ちの金をもって
どこかにいろ。追って連絡する。
・・・・・・ああそう、余裕があったら連絡のつく奴を見つけといてくれ。
オヤジには俺から後で話す。・・・・・・・わかった。おまえも気をつけろよ。
じゃあな」
携帯電話を切り、何か思いつめた表情でシマダはステーションワゴンの
ドアを開ける。助手席でハイライトに火をつけるところだったボウイは
その手を止め、シマダを見やった。
「よくない知らせのようだな」
ハイライトに火をつけながらボウイがさりげなく言うと、シマダは
顔つきの翳をいっそう濃くした。
色白で、もとから人間味の著しく薄かったその顔は、まるで蝋人形か
何かのように現実味を欠いていた。
「やられたよ、根こそぎだ・・・・・店も事務所も、何もかもパアだ」
大仰に音をたて、シートに腰を落とす。上着のポケットを、せわしなげに
探った。
察したボウイがハイライトをパッケージごと放ると、シマダはそれを
器用に片手で受け止めた。
「そういや、おれは禁煙中だったんだ・・・・どうりで、いくら探しても
煙草が見つからなかったわけだ」
シマダは苦笑しながら、シガーライターで火をつけた。
ずいぶん長い間禁煙していたと見え、いきなり数回咳き込む。

「アメリカ人もハイライトを吸うのかよ」
シマダは苦笑いを浮かべた。