ベトナム戦争を語ってください

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25名無し三等兵
>>23
お。開高ファンがいらっしゃいましたか。こりゃ嬉しいです。

軍事版なので、こりゃそういう展開になるだろうなと予測はつくのですが、
ベトナム戦争はたとえば「ハノイの飛行禁止空域を爆撃できたら勝てた」とか
「ホーチミンルートの聖域をつぶせたら勝てた」という軍事的なものじゃなくて、
政治的な、むしろ農地改革をやったほうが勝ち、という中国革命と同様の戦争だったと
ハルバースタイム、シーハン、そして開高健は、なんと1964年の段階で予測しています。

上記3名の60年代の著作について共通して言えることは、
「アメリカは無駄な戦争をしている。南ベトナム政府の腐敗をとめ、農地改革をやらないかぎり
農民は北や解放戦線にはしり、農村出身の国軍兵士は、北ベトナムとは戦わぬだろう」
と見取っていることです。
これは、彼ら3人が、べつに天才だからというわけでなく、
当時、サイゴンにいた人たちの共通の認識らしいですね。

ベトナム戦争は軍事的に、のちの湾岸戦争の航空打撃力につながる
レーザー爆弾(ラインバッカー2かな?)やら、自営業さんの18番である
CIDG?(民間不正規戦)などの柔軟戦略やら、技術的におもしろいのですが、

まず一点、農地改革をやって貧しい農民を味方につけられなかった、というところで
あの戦争の南ベトナム崩壊は避けようがなかったというのは、間違い無いでしょう。