萌えの世になれこし契りくちずして〜慶祝スレ第15章

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1醍醐旅団長
『魔法内親王伝☆もなこ』

   第二部

皇国を襲いし災厄の鏑矢の姿は“核”の名を冠せられた弩。
降り立つ業火の石火矢は東京を焼き尽くし灰燼に変える。
瓦礫と灰の焦土に立ち尽くす人々は、それぞれの思惑で皇国の復興を志す。
しかし、皇国を襲う災厄はそれでもなお嚆矢に過ぎないのであった……。

前スレで第一部終了とし、四朝融和路線から一転して、焦土と化した皇国の動乱を描く第二部は第十五スレより始まります。新展開の仲で、萌え世界に生きる人々は何を思い、何に萌え、そして何故戦うのか? と大仰に構えつつも結局は萌えとハァハァ……(;´Д`)含みの世界ですので、真剣かつお気楽に、そしてお気軽に参加するなりROMするなりして楽しんでやってくださいまし。

皇式サイトがこちらにあります
http://www30.freeweb.ne.jp/play/keishuku/index.html
みなさんsageを守って、動乱の皇国にて遊びましょう。
軍事板の居候である分を守り軍事について学ぶ姿勢を怠らないようにしましょう。
2醍醐旅団長:2001/07/08(日) 04:24
・第壱スレッド すべてはここから始まった。
「慶祝!!皇太子妃ご懐妊」
http://yasai.2ch.net/army/kako/987/987394714.html
 皇室の雅子皇太子妃の御懐妊報道スレが瞬く間に「もし愛らしい皇女だったら」という妄想に発展。
暴走する軍事板の住人はついに“萌宮もなこ内親王”と勝手に名づけ、魔法少女を地で行く設定を次々と付加。
親衛旅団たる第五旅団、「あ、そう」が口癖であるもなこの護り神様"ひいおじいさま”、
だんだん壊れていく第五旅団軍歌など、ヤバイ予感をはらみつつ妄想は留まる事を知らない。

・第弐スレッド
「〜萌宮様の辺にこそ死なめ〜慶祝スレッド第弐章」
http://yasai.2ch.net/army/kako/988/988353583.html
 ついにはテレビアニメばりの「次回予告」、さまざまなキャラクターの登場などを経て、
ついにもなこのライバルで南朝の皇統を主張する“萌之院もえみ”が登場する。
これに親衛旅団として変態集団“醍醐旅団”の登場により、ついに南北朝の争いへと発展する。
 さまざまなロールプレイの中、南北朝某国の金親子が宮城に侵入。
かつての恩讐を忘れてふたつの旅団が共に北と戦う。
このあたりから名物リアルタイム戦闘実況が展開されるようになる。
翌日には「次回予告」氏の予告中にあった”ヨーグルト”の言葉を発端に醍醐旅団が暴走。
よりによって宮城が血を染める騒ぎに(「血とガーターベルトの夜」)。

・第参スレッド
「〜海ゆかば萌える屍〜慶祝スレッド第参章」
http://yasai.2ch.net/army/kako/989/989685827.html
 ふたりの姫殿下に萌え萌えの第五、醍醐旅団が、コイズミ・モリヤマの“萌え萌え”弾圧派の
陰謀により、解散の危機に。
さらに両姫殿下が拉致された事に彼らは激発。ついに両旅団は帝国軍すべてを敵に回して武装蜂起する。
帝都を戦場として萌える心を旗印に掲げた両旅団の漢たちの萌魂が炸裂する様は圧巻(「長いガーターベルトの夜」)。
 その翌日は武装園遊会が開かれ登場人物たちもマターリしていたが、やはりテロ騒ぎに。
長いガーターベルトの夜の詳報は第三スレッドの>>390-395
そして、某C国の萌沢東による人民萌命、それに同調する代々木の@党などの蜂起などの
波乱の予感を含みつつ、わずか三日で第四スレへ……。
3醍醐旅団長:2001/07/08(日) 04:24
・第肆スレッド
「〜萌えよ剣〜慶祝スレッド第四章」
http://yasai.2ch.net/army/kako/990/990026056.html
 なんと今度は北の脅威が皇国を襲う。萌革命を唱える中国、ロシア、北朝鮮の赤軍が三人の皇女を求めて新潟に上陸!
新潟と長野を中心に、つい本格的な軍事シミュレーションが開始され、事態は史上最大規模の展開に!
息付く間もなく展開される現代戦シミュレーション、間に挟まれる萌え萌え軍人たちのボケッぷり。
中国軍の最新兵器先行者も登場し、イロモノとマジモノたちが戦場で暴れ回る姿に、周囲の軍事板住人はどう考えているのか!?
 いったいこのままどう収拾をつけるのか?そもそも収拾つける気あるのか?
誰にも分からないままに突き進んでいく……。

・第伍スレッド
「萌えよ!!勝利は我に在り 慶祝スレッド第五段」
http://yasai.2ch.net/army/kako/990/990284251.html
 突如としてソ連と大日本帝国の間に和平が成立。
しぶしぶ撤退するソ連軍(お約束の抗命&粛清アリ)、そして新潟・長野に取り残されてしぶとく抵抗を続ける中朝赤軍。
そして不気味に帝都で蠢く代々木の@党の闘士たち。
新キャラ、チャイナドレス&おだんご頭(or人民服&おさげ)で語尾が「〜ある。」な中国軍最終兵器娘「萌々」、
ロシア内務省の粛清クールビューティー「モエナ・スヴェトラーナ」なども登場、もはや誰にも暴走は止められない。
はたして新潟と長野は解放されるのか?っていうか、勝手に占領されている事にご当地在住の人はどう考えているのか?

・第陸スレッド
「〜新潟は萌えているか!?〜慶祝スレッド第伍章〜」
http://yasai.2ch.net/army/kako/990/990789692.html
 新潟・長野を占領するC国・NK国軍に対してついに大日本帝国国防軍は国土回復のために立ち上がる!
国防軍参謀本部作戦課長の立案する国土回復作戦“萌一号”作戦が善行忠孝大佐の指導の下に発動され、
北朝、南朝、西朝は陣営の別なく作戦に参戦を表明する。
これに対しロシア軍の闘将フョードル・コンスタノヴィッチ・キザーロフ大将は己の美学を完成させるべく、
ロシア軍の残余兵を纏め上げ、赤軍全軍の作戦指導を担当。
再び善行とキザーロフの熱き戦いが今始まる……。
 五月二七日〇時〇〇分、大日本帝国の国土回復戦〜Reconquista(レコンキスタ)〜開戦。
ついに決戦の火蓋が切られ北の大地と海を熱く萌え上がらせる!
4醍醐旅団長:2001/07/08(日) 04:25
・第七スレッド
「〜起て! 萌えたる者よ〜 慶祝スレッド第七章」
http://yasai.2ch.net/army/kako/990/990987120.html
 解放された新潟と長野は戦禍とC国、NK国軍の復讐とも言える戦争犯罪によって凄惨なる廃墟と化していた。復興に立ち上がる各陣営と国防軍。
今までと打って変わったシリアスなエピソード、静かで冷静な報告書、大量に投入されるショートストーリーなどが相俟って戦後の物語は紡がれる。
一方で新たに登場した萌姫と加藤率いる 東朝、R国の侵略を許し混乱するC国、さらなる革命に向けて動き出す萌萌たち、
あらゆる陣営を尻目に老獪に立ち回るR国大統領ぷ〜ちん、そしてついに登場するB国の影!
ついでに言うと宮城はおさかなさんたちが大暴れで、六九式にも春が来た!
 いったいなんの事かわけがわからないが、やってるこっちもわからない!
そんなシリアスと暴走の第七スレ。発信ゆんゆん!

・第八スレッド
「〜倭の国は……萌えの幸はふ国〜慶祝スレッド第八章」
http://yasai.2ch.net/army/kako/991/991328032.html
 ぷ〜ちんの来日で一挙に緊張感を高める皇国。
いずれの王朝もそれに対してなんの対策を施す事ができぬまま、ぷ〜ちんのが皇国を訪れる日がやってきた!
そこに響き渡る一発の銃声は大日本帝国崩壊への序曲なのだろうか?
とシリアスに始めときながら、なんと始めたのは水着大会(笑)
漢汁と筋肉が迸る男子の部はこのスレの後半だ!
って、このあらすじ滅茶苦茶すぎるぞゴルァ!って言われても展開自体がそうなんじゃー。

・第九スレッド
「〜海と萌えと妄想と〜慶祝スレッド第九章」
http://yasai.2ch.net/army/kako/991/991497749.html
 地獄の男子の部が終わり、いよいよ待望の女子の部が開始される。
各陣営の誇る名花たちが妍を競う、わくわくでドキドキの水着コンテストの“本番”がいよいよ始まったぁ!
各種各様のアッピールで会場はもう大興奮、いつしか大会は感動のフィナーレへと!
そして後半登場人物たちの愚痴や不満や希望や疲労が炸裂しまくって思わず反省!
の第九章はたった一日でいっぱいいっぱいぃぃぃ! いや引いた人申し訳ない(笑)
5醍醐旅団長:2001/07/08(日) 04:25
・第壱拾スレッド
「〜萌え出る国の皇女たち〜慶祝スレッド第十章」
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=army&key=992249963
 酒だ! 酒だ! 酒持ってこーーーーい!
北朝は善行閣下のスキのない堅物っぷりに女性陣がなんだかテンパイ!
ついでに言えば名無し侍従@親支派も妖怪変化に付き纏われてプッツン!
南朝は旅団長やキツネさんたちが恋の挙句に頭がオーバーヒートでブチキレ!
西朝は初恋相手の中佐が外交使としてやってきて、ともえ殿下をメロメロにしちゃって珍しくヒートアップ!
なぜか菊水までもが某電気街に『黒猫館』なる怪しげな店を出してハメハズシ!
よくわからないけど、とにかくみんな何か大切なタガが外れてしまって、
最後はワケのわからないまま酒に逃げまくってドサクサの内に過ぎ去った十二スレは、この前すぐ!
……お前等そんなに軍事板から追い出されたいのか!?
6醍醐旅団長:2001/07/08(日) 04:26
・第壱拾参スレッド
「天気晴朗ナリテ萌エ高シ〜慶祝スレッド第十三章」
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=army&key=992799264
 のっけから酒宴で始まり、もはや軍事板追放か?
さらに始まったのは旅団蟲の蟲大増殖、ああなんかもうだめだ……。
完全な板違いな騒動が次々と起こる中、実は密かにスレッドの方向性をも決める北朝・西朝会談への
伏線が引かれていたのであった(たぶん)。
 硫黄島に颯爽と降り立つ北朝の日本外人部隊総参謀長善行忠孝三将。
対する西朝代表モエナ・スヴェトラーナ。
丁丁発止の外交取引が展開されようやくスレの面目を施す。
 さらに善行三将と醍醐旅団中佐の正面からの大日本帝国のグランドデザインを巡る議論が始まるのであった!
ああ、やっぱり軍事板でよかった……。

・第壱拾肆スレッド
「我征くは萌えの大海〜慶祝スレッド第十四章 」
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=army&key=993330869
西朝と北朝の外交折衝が終わり、四朝の間に束の間の平和が訪れる。平和でちょっとした怠惰な時間……。人々は七夕の短冊に明日への願いを込めて祈り、この平和とマターリ萌えがいつまでも続く事を願う。しかし、この平和は来るべき大動乱の前の静けさに過ぎなかったのであった……。スレ始まって以来の停滞と急展開が顕著な第十四スレッドは、第一部の最後を飾ってしまう転換期ぃなスレッドです。
(短冊内容文)

「天下太平万邦友好」

はい、>>1お疲れさまでした。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。
>>7
いや、第二部開始早々に、ボケをカマしてしまいました(自爆)
皆さん、失礼いたしました(自爆)
9外野:2001/07/08(日) 06:49
前スレはまだ使い切ってないみたいだけど、どうしたの?
無駄遣いはよくない。
10大隊指揮官:2001/07/08(日) 06:56
>>9
前に一度、スレッドの大きさが650レス位で大きさ制限(512KB)を超えて、
話の途中で、一発で倉庫送りになったことがあったのです。保存してみた
ところ、前スレも大きさ的にかなりまずいところまできていたようなので、
突然のスレ沈没を避けるために早めに移転したのだと思います。
11外野 :2001/07/08(日) 07:03
>>10
ははあ、なるほど。
一つ賢くなったYO、ありがとう。
12葛城:2001/07/08(日) 15:23
>>1
旅団長殿
大変ご苦労だった。御礼申し上げる
13大隊指揮官:2001/07/08(日) 17:08
>>前スレ623
(珍しく不機嫌そうな顔を隠そうともしていない。装甲車内部に乗り込み、)
「甲君、容疑者の確保は?ああ、こいつらかね。さて、と」
(西朝中隊長のほうに向き直り、笑おうとして失敗する)
「詳細はまだ不明だが、二十三区内某所に10キロトンの核弾頭が着弾、爆発
 した。よくは知らんが君たちの保有していた原潜から発射されたものらし
 い。金曜日の夜だから思ったよりも被害は出ないかもしれんが、一時被害
 は10万人程度、日本は核災害に対する備えが遅れているから、二次被害が
 その4,5倍は出るかもしれない。ああ、これはあくまでもわたしの推測だよ。
 推測ついでに月曜日以降何が起こるかも推測してみよう。まず、首都圏の
 交通が麻痺状態に陥る。そして、農作物の風評被害だ。以前、どこかの放
 送局が野菜がダイオキシン汚染されているという誤報を流して大騒ぎになっ
 たことがあったね。あれが今度は数十倍の規模で起こるんだよ。おそらく
 関東地方の農作物にはしばらく買い手がつくまい。それがどんな事態を引
 き起こすと思うかね?大規模な農家の失業と、農作物の不足だよ。そして
 農作物を買おうとしても外貨は足りない。なぜかって?自国の中に核を持っ
 ていながらその管理もできないような国家からは、投資家は手を引くから
 だよ。おそらく、週明けの円相場と株式相場はひどいことになるだろうな。
 倒産する銀行と道連れにされる企業がたくさん出ることになるよ。この不
 景気なときにそんな事態が生じたらどうなると思うかね?日本発の世界恐
 慌が起こる危険すらあるのだよ。それは他の先進国にとっても望ましいこ
 とではないから資金援助が行われるだろう。つまり、別のところに回るは
 ずだった金が日本に投入されるということさ。そうすると本来その金が回
 るはずだったところは資金不足に陥る。いくつかの発展途上国でおそるべ
 き事態が生じるかもしれないね。人を殺すのに武器を用いる必要はないの
 だよ。ああ、これは全部推測だから、実際にはここまで事態は進展しない
 かもしれない。でも、最悪の可能性の一つではある。
 核を弄ぶというのは、それだけの事態を引き起こすかもしれないという可
 能性を知り尽くした上でなければしてはいけない禁断の遊戯なのだ。君た
 ちにその覚悟はあったのかね?」
 
14兵卒:2001/07/08(日) 19:25
おお、大隊指揮官殿が燃えておられる!(燃え〜)
15名無し三等兵:2001/07/08(日) 19:26

   右舷よりセイラ機帰還します
         被弾している模様です!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          ∧ ∧   ∧ ∧
       ___( _冂二冂(,,゚Д゚)
      ∧⊂/ ̄|二| ̄\つ∧二ヽ
      ι匚|_/_\_匚i_|∪∪i]
      \/∠ / / \_/二/
      /∠ / /
     /∠ / ∧_∧___    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   /∠ / /7´Д` ) / |  < 右舷処女膜薄いぞ何やってんの!!
  /∠ /   ○ =i|= ~)/ |   \_______________
/∠ /  i'''√√ i'''i ̄ ,,,,/
∠ / /__(_(_)/ ̄    ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 / /  \\\/      (・∀・ )< セクハラやめてやれよ
          ̄ ̄  | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄\ )  \____________
               |        |   |
16兵卒:2001/07/08(日) 19:29
うおっ、すんませんageちまった。

 屠腹っ!!
17名無し侍従長:2001/07/08(日) 20:15
通信により退避を呼びかけられ、
シェルター内部にかけ込んだ後、皇女の姿を探す。
見知らぬ女性に抱えられた皇女を、程なく発見する。

ぜぇ、ぜぇ…おお、もなこ様、ご無事でしたか。
おお、恐かったのですか?よしよし、大丈夫ですぞ。
…しかし、ワシですら初めてみる、異常なほどの恐がりようだ。
君、殿下に何があったのか、知ってるかね?

「ええ、私、先ほどからずっと殿下とご一緒させて頂いていたのですが、
先ほどから、殿下のご様子がおかしいのです。
何かを恐がってらっしゃる様で…」

ううむ、突然のこの事態、恐がられるのも仕方が無かろう。
…もなこ様、大丈夫です。じいはもなこ様と、ずっと一緒に居りますぞ。
善行殿もまもなく戻られましょう。
ですから、ご安心なさって…何だ?

その時、地を揺るがす、ズズズズズ…という音が辺り一面に響き、
それはシェルター内の人々のどこか漠然とした不安を、
確信に、そして一層大きな物に変えた。
18名無し侍従長:2001/07/08(日) 20:15
かはぁ!(吐血)
かちゅーしゃ使いの皆の衆、新スレの際には厳に注意めされい…
19イリス:2001/07/08(日) 23:03
イ:「アルザス!!どう言うことなのコレは!! せっかく皇女様に逢えると思って来たのに!!
   みんな慌てて何処かに行ってしまわれたわよ!! 」
 (腕をぶんぶん振り回しながら、肩車しているアルザスに怒鳴る)

 ア:「何処かの馬鹿が都内にミサイル打ち込んでいるんです!!このままでは私は平気でも
   「姫様に何か有っては」と思って、急いで最寄のシェルターに走っているんです!!
   私は『将軍』にお約束したんです!!『姫様の産毛一本たりとも失わせたりはしません』と!!」
 (8歳児を肩車しながらシェルターの有りそうな所を駆け回るが、何処も戸が閉っており入る場所が無い)

 イ:「何か悪い予感がする、かつてない規模の「悪意」が帝都に集まっている。いえ、この「悪意」は世界に飛び火
   しそう!! シェルターは良いから、下僕達の居るマンションに戻るのよ!! あのマンションにはシェルターが
   ある筈!!」(白陶磁の様な顔に冷や汗を交えながら冷静な判断をする)

 ア:「わっかりました!! 舌ァ噛み切らない様にしっかり捉まってて下さい!!」
   (止めてあった車に乗り込み、人気の無くなった駐車場を強引に走り抜ける)

 
20醍醐旅団長:2001/07/08(日) 23:21
 どうやら七夕園遊会の参加者の大部分は宮城のシェルターに退避しているようだった。
 シェルターを設置したときの想定よりも大分大きい人数での退避であったらしく、なんとなく手狭さを感じるが贅沢を言っていられる事態ではなかった。

 薄暗い燈火の中で私は殿下を包み込むように抱き締めている。
 といっても殿下の体温を愉しむような余裕は私にはなかった。
 これは正しく私の“戦い”であった。
 普段から私は自分の霊的気配で殿下を包み込む事で守護をしている。
 到底“結界”と呼べるようなものではないが、それでもそれなりの防御と警戒網には成り得る。
 しかし、今それでは間に合わないような強大な気配が殿下に近付くのを私は感じていた。
「殿下、御免」
 私は殿下を抱きすくめ、文字通り殿下を身霊ともども殿下を包み込んだ。
 ぞくりと首筋を撫でられるような異常な気配が私の障壁を易々と突破して意識に振れる。
『吉野の物狂いの末裔(すえ)と、その狗……、か』
 陰韻と木霊する言霊は圧倒的な力で私の脳裏を支配するが、一方で安心もしていた。六九式たちが総力を結集して作り上げ、今また呪力を高めている宮城の結界は想像以上に強力で彼の“存在”は言霊を送り込みはするが“腕(かいな)”を伸ばす事までには至ってはいないようだ。
「あなたは……」
 殿下の目が大きく見開かれる。どうやら彼の存在は殿下にも別な言霊を送り込んでいるようだ。私は己の身が危うくなるのを覚悟の上で、己の身を護る障壁を解き殿下を包む。
 いったいどのような言霊が殿下を襲っているのだろうか? 殿下の震えが止まらず気が気ではなかった。私は必死に強く殿下を抱きすくめ、「殿下! 殿下!」と呼び続ける。
 そんな私を嘲笑うように言霊が響き渡る。
『狗よ、せいぜい励むがよい。乱は朕の望むところでもある』
 そう言い残して、気配は見事なまでに跡形もなく消え去った。

 腕の中には気を失われた殿下。
 脳裏にはその存在の漏らした“朕”という一人称の響き……。
 私にとっての後々の動乱への階は、この二つであった。
21炎「峠三吉」詩集より全文:2001/07/08(日) 23:24
衝き当った天蓋の まくれ拡がった死被の 垂れ込めた雲の 薄闇の地上から
煙をはねのけ 歯がみし おどりあがり 合体して 黒い あかい 蒼い炎は
煌く火の粉を吹き散らしながら いまや全市のうえに立ち上がった

藻のように ゆれゆれ つきすすむ炎の群列。
屠殺場へ曳かれていた牛の群れは河岸をなだれ墜ち 灰色の鳩が一羽をちぢめて橋の上にころがる。
ぴょこ ぴょこ
噴煙のしたから這い出て 火にのまれゆくのは 四つ足の無数の人間。
噴き崩れた余燼のかさなりに 髪をかきむしったまま 硬直した呪いが燻る

濃縮され 爆発した時間のあと 灼熱の憎悪だけがばくばくと拡がって空間に堆積する無韻の沈黙

太陽をおしのけた ウラニューム熱線は 処女の背中に羅衣の花模様を焼きつけ 司祭の黒衣を 瞬間 燃えあがらせ
200x, July,7th.
まひるの中の真夜 人間が神に加えた たしかな火刑。
この一夜 帝都の火光は 人類の寝床に映り 歴史はやがて すべての神に似るものを 待ち伏せる。

(一部スレの内容に合わせて訂正)
22西朝中隊長:2001/07/08(日) 23:32
>>13
……………………

…やはり我々の保有していた核弾頭なのですか?
経緯はどうであれ、
我々が核弾頭を保持し、
隠匿していたのは間違いありません。

(続く説明を聞いて)
まさか…このような事になるとは考えてもおりませんでした。
「禁断の遊戯をする覚悟があったのか」と尋ねられましたが、今この事態を振り返ってみると、
やはり我々にあれを弄ぶべき想像力と
精神的骨格が備わっていなかったと思わざるを得ません。

馬鹿な事を…ほんとうに馬鹿でした…
私がもっと早く危険性を自覚して手を打っていれば、
こんなことには……ならなかったでしょうに…
23立川市内某所:2001/07/08(日) 23:32
(誰もいない部屋でテレビの画面だけが都内に核ミサイルが着弾したことを
 告げている。やがて電話が鳴る。どこからか30代後半の男性があらわれ)
「はい、もしもし。……これは次官、何の御用でしょうか。……はい、さきほど
 きのこ雲を確認しました。……対策、ですか。とりあえず、放射線治療薬と
 抗生物質の入手です。無理を言ってでもメーカーに増産かけるように命じる
 べきです。渋るようなら許認可権で脅すことも考えなければならないでしょうね。
 それから広島のあそこにも連絡を取って医師の派遣を求めなければいけない
 でしょう。とにかく人手が必要です。
 それから、ボランティアや国際的な援助を受け入れるシステムを早急に揃えることも
 必要です。これまでの実績からして、数十万人規模のボランティアがあらわれる
 ことが予想できますから。日本海の石油流出事件の時にはボランティアに食糧や
 宿泊施設を割り当てるのが大きな問題になりました。都や各省庁に働きかける必要があります。
 それから救援物資の搬入や仕分けにも専門的な知識をもつ人が必要です。物流や倉庫管理の
 専門家を動員する必要があります。これは企業に協力を求めることになるでしょうね。
 国土交通省や経済産業省とも連絡を取る必要があります。
 とにかく、最初の3日間が勝負です。国防軍や警察とも協力関係を築かねばなりません。そう
 です。われわれは一度国民の信頼を裏切りました。今度は国民の負託に全力で答えねばなり
 ません。はい、ただいまよりそちらに向かいます」
(電話を置いて独白)
「……さあ、これから我々にとっての戦争だ」
(大声で妻を呼び、服と食糧の仕度を頼む)
24みなぎ:2001/07/09(月) 01:01
シェルターの中は蒸し暑く、そして重苦しい空気が漂っていた。

避難命令が出てすぐ、私は大混乱の中に巻き込まれた。
屋台は当然即時撤収。荷物をまとめる暇すらなく、シェルターへの移動を余儀なくされた。
が、気づくと中隊長氏も上等兵氏もともえ殿下までもがいない。
それどころか見知った人が誰もいない。こういう状況でこれはまずい。
人型では身動きが取れないので猫モードに変身。シェルターの中を捜しまわる。
しばらく探していると、最深部で六九式メイド達の姿が見え始めた。要人達が近くにいる証拠だ。
そんなに慌てている風でもない所を見ると宮様はご無事のようだ。
さらに進むと醍醐の旅団長ともえみ殿下のお姿が見えた。よかった。

ちょっとほっとして近寄ろうとする・・・・・・・
・・・・・・と、いきなり全身の毛が総毛だった。金縛りに遭ったように動けなくなる。
(え?)
「何か」が自分の体を通り抜けたような感じがして私の意識はそこで途切れた。
何か・・・・・そう、たとえるなら車に轢かれたような(いや、経験したことはないのだけれど)
「相手」にとっては通り道にたまたま猫がいたというだけであったかのような・・・・・・

次に目を覚ました時、私は宮様の手の中で、側には六九式メイド@看護服姿が立っていた。
「ねこさん、だいじょうぶなのですか?」
「あははーっ!!大丈夫なのですーっ。外傷はまるでありませんし、多少の霊的治療も施しておきましたーっ(謎)
改造は今回はしなくてもよさそうなのですーっ(爆)」
そんな会話が聞こえたような気がしたが、どうにも体が言うことを聞かない。
宮様には申し訳ないのだけれど、もう少し眠らせてもらうことにした。
25水戸 滿子:2001/07/09(月) 04:06

着弾数分前 菊水防疫給水医療部

「移動?どういう事だ、いったい?」
「お前が知る必要は無い、上からの命令だ。急げ!」

菊水の警備兵と看護婦が、私の拘束衣を脱がす。

「急げと言っても、私は片足が不自由だぞ。それに…」
「車椅子ぐらいある!早くしろ!あと5分も無いんだ!!」

目を血走らせた警備兵が、MP5で私とゴンを威嚇する…逆らえんな、こんな場合は。

病室を出ると、あたりは騒然としていた。
医師や看護婦、自分で動ける患者が逃げ惑うようにエレベーターへ向かっている。

「菊水では非常時の避難訓練もしてないのか?」
私の皮肉に、警備兵は平手打ちで答えた。

ゴンに押された私の車椅子が混雑する通路を横切って行く。
途中、開放された病室の中から身動きの取れない重傷者のうめきと悲鳴が聞こえて来た。

「彼らは、どうするんだ?」
答えは無い。だが、それが雄弁に彼らの運命を物語っていた。
突き当たりのエレベーターに数人の警備兵が陣取っている、私達を待っている様だ。

「急げ!弾着まであと2分もないぞ!」
「弾着?…なによ…まさか?!」

車椅子がエレベーターに乗ろうとしたその瞬間、通路の横からパニックになった患者や職員が
なだれ込んできた。

「バカ野郎!!これはVIP用の…うわぁ!!」
警備兵の威嚇射撃も通じず、なだれ込んできた人々に私の車椅子はゴンもろとも引きずり出され、
そしてドアが閉まった。

「行っちゃいましたね…」
倒れた私に駆け寄ってきたゴンが、エレベーターの階数ランプを見上げながらつぶやいた。
2階か…だがこの足では飛び降りるわけにもいかない。
それに2分も無いと言っていた。弾着…核か…
だが、そんな事を考えている余裕は無かった。核なら、地下に逃げなければならない…

その時、目に入ったのはリネン室の洗濯物用シュートダクトだった。(ダストシュートみたいなもの)
私は、足の痛みを忘れてゴンと共にその穴に飛びこんだ。

弾着30秒前。魔女の大釜が開かれようとしていた…
26水戸 滿子@脱出:2001/07/09(月) 05:19
一瞬の閃光…真っ暗なはずのダクトの中まで、その光は差し込んで来た。

ガタガタガタッ…ドサッ!!

シュートダクトから放り出された私達を、洗濯物と、静寂が包んだ。
爆発音がしない…?
しかし、さっきの光は紛れも無いものだった。
地下だから、響かなかったのだろうか?

どうでもいい、今は脱出する事を考えた方が良い。
洗濯物から這い出し、あたりを見る。
真っ暗だ、何も見えない…そう思った次の瞬間、非常灯が点灯した。

どうやら、地下の洗濯室に間違いは無いようだ。
目の前にあった掃除用のモップを杖代わりに、ドアを少し開けて見る。
しめた、誰もいない…当たり前か。
ゴンが偵察の為に外に出て、すぐに帰ってきた。

「誰もいません…ずいぶん慌てて逃げたようですね。コーヒーやらなんやらがひっくり返っていました。」
「みんな、核シェルターに避難…ってわけね。」
「……それが…変なんです、この建物周辺…いや、宮城全体がなんともないんです。」
「え?…それじゃ、核攻撃は…」
「いや、あったみたいです…自分で見た方が早いかもしれないですね…」

そう言うと、先に立って歩き出したゴンの後を追って行く。

「これは…?いったい…?」

悠然と立ちあがるきのこ雲がすぐ目の前にある。しかし、宮城は火災ひとつ起こさずにそこにあった。

「チャンスだわ…」
「ええ??そんな無茶な!ここは無事でも…周りを見てくださいよ!!」
「だから、逃げるのよ…常識外の行動こそ、活路になるのよ。」
「どうやって…放射能の中を…」
「さっき、地下にハマーがあったわよ。あれなら、多少は機密性が高いし…」

外の状況が判って、警備兵が出てくる10分の間に…私とゴンを乗せたハマーはゲートを破って脱出した。
妙な感触の空間を越え(結界だったらしい)高熱でタイヤが溶ける前に、首都高の地下へ潜る…
サイレンを鳴らし、湾岸へ抜け…

10時間後…私とゴンは那珂湊の岸壁に立っていた…叔父への復讐の為に。
27軍楽隊よりのお知らせ:2001/07/09(月) 07:26
関係者へのお詫び

本スレ>>26において、とんでもないミスをこいています。
宮城内に火災が無い、被害が無いなどと書いてしまいましたが、当方の結界に対する勘違い
によるもので、実際にそんな事が起こり得るわけが無いため、ここに陳謝し、あらためて
>>26を無視した書きこみをお願いいたします。

私も書きなおします…(削除できたらいいのに…)
28CMM:2001/07/09(月) 09:23
はい。こちらウール街のキャンディーです。現在、東京市場の暫定的な閉鎖に伴いこちら、ウォール街もまるで一風かわったゴーストタウンのように静まり返っています。ご覧ください。証券所の周りには多くの人々が証券所の開くのを待っています。今朝方起こりました取り付け騒ぎのために少なくとも20名は病院行きになったはずなのですが、それでも人の減る機会はありません。なのにも関わらず、話し声すら聞こえず静かに開くのを待つ様子は死者の行進(ゴースト・フェスティバル)を想像させます。現在入りました情報によりますと、東京の損害は奇跡的に局所的に収まり、また、一部の筋の話によりますと、東京証券取引所の情報は本日午後にも復旧の見込みとのことです。核のインパクトによる情報消失に対していかなる手段により情報の保全を行えたのか様々な憶測が飛んでいますが、未だ真相と思われる情報は入っておりません
29CMM:2001/07/09(月) 09:24
はい、ただいま入りました情報によりますと、ロンドン、ウォールを中心とした取引所の閉鎖状況は未だ変わらず、東京証券取引所の再開を待つのみとのことです。また、同様に通貨、株式、債権、穀物、電力、オイル、ダラー、レアメタル…………の取引が現在行われていません。さらに、インターネットにおけるイーストアジアンブロックへの通信は現在途絶されています。これにより各地にて迂回パケットがバーストエラーをおこし、世界各地にて障害が発生しています。果たして、この数時間で世界が受ける損害額がいかほどになるのか予想もつかないのが現状です。ただ、幸いにも被害が局所で済んだため、予想よりも被害、復旧時間は少なくて済むのではないかという専門家の意見もあります。はい(紙をうけとる)最後に、皆さんへ朗報です。詳細は未だ不明ですが、現在は入りました情報によりますと4皇女はご健在とのこと。これにより、全米各地にて起こっていた政府の行動の遅れに対するハンバーガーストライキも徐々に閉塞するものと思われます。以上、ウォール街のキャンディーからでした。
七月七日午後八時十四分、推定10KTの威力を持つ核分裂反応弾が、
永田町の特許庁敷地内の地表で炸裂した。これにより、営団有楽町
線永田町駅から営団南北線六本木一丁目駅、営団千代田線赤坂駅
から都営三田線内幸町駅にいたる半径800mの範囲の建物に壊滅
的被害がもたらされ、特に国会議事堂からホテルオークラに至る半径
400m以内の建物は完全に破壊された。
この結果、日本政府はその統治能力をほぼ失い、東京都立川市にあ
る総合防災センター地下に保管されていた予備情報によって行政活
動の再開がなされるまでの二四時間、一時的に市ヶ谷の国防総省が
必要な業務を代行することとなった。これは、憲法に規定されている
政府機能停止時緊急に発令される、天皇の大権である「勅令戒厳令」
の自動的施行によるものである。平時より一部国会議員によって「天
皇−軍部独裁への道を開くもの」として糾弾されることの多かった「勅
令戒厳令条項」であるが、事実上の政府の崩壊にもかかわらず、日
本国としての国家機能が喪失されなかったのは、この条項の存在に
よるところが大きい。
核弾頭の炸裂より二四時間が経た七月八日午後八時の時点で判明
した被害であるが、核弾頭の他にも通常型弾頭によるものも含めて、
人員の死傷一四万二〇〇〇人、建物の倒壊二万七〇〇〇件、損失
金額は総計で七〇兆円強にのぼるものとの報告があがってきている。
特に被害が大きかったのは、核弾頭の炸裂によるEMP効果によるも
のであり、これによって官公庁の電子情報のみならず、山手線内側に
ある民間企業の電子情報の損失、大手町のNSPIXPの機能停止、都
内各種病院での医療機器の故障、鉄道自動車その他の交通機関の
電子部品の暴走による交通事故、等が発生している。
しかし、10KT級核弾頭弾二発、五〇〇ポンド通常弾頭弾一五八発の
破壊効果としては極めて少ないものであったのは、関係各所及び識
者の意見の一致するところである。
これは、通常弾頭弾の不発率が四〇%近かったこと、炸裂した核弾
頭弾が一発だけであり、しかも地表破裂したこと、炸裂直前に夕立が
関東南部を覆い、火災の発生が最小限に抑えられたこと、フォールア
ウトが雨で二四時間以内にほとんどが東京湾へ流されてしまったこと、
先日の北陸戦争以来、民間企業が、C国及びNK国の核兵器の被害を
局限するために電子情報等のバックアップを地方に分散させておいた
こと、大阪のNSPIXPが迂回パケットとして予想以上の能力を発揮して
いること、国防軍、警視庁、東京消防庁、および近県地方自治体の救
援体制の立ち上がりが素早かったこと、等が挙げられる。
これらの動きは、先日の北陸戦争による政府の機能停止時にも国家
機能を喪失させないことを主眼とした政府の準備がよろしく当を得た
こと、東海大地震発生時の近県の相互支援体制が機能したこと、民
間にも突発的な災害による被害を局限するための安全保障体制の構
築が進んでいたこと、等によるものである。
31ベアルン:2001/07/09(月) 12:37
ここは仏地中海艦隊。
名無し@仏少佐A「おい、イリス姫様とアルザス准将の居る日本で、昨日テロ騒ぎがあった
(以下A)     そうだぞ?? しかも核が私用されたそうだ。」
名無し@仏少佐B「マジかよ、この前の「ヒロシマ・ナガサキ」に続いて二度目の被爆じゃ無い
(以下B)     か?? 大丈夫なのか姫様は!!」(Aの肩を掴んで激しく揺らす)
A:「ああ、大丈夫だそうだ。今はシェルター外部の放射能が減小して、一般人が歩いてるのを
  確認してから、出るそうだ。 ウプッ」 (@_@)(Bの揺らし方で軽く船酔い気味)
B:「何でお前そんな情報知ってるんだよ?? まさか「ベアルン」司令の部屋から盗み聞き
 したんじゃないだろうな?? 」 (-_-;)
A:「いや、「ベアルン」司令から、直々に「イリス様ファンクラブ」地中海支部部長の俺に話が
 来たんだ、本当は国家間の重要機密だから俺みたいな一仕官の耳に入る話じゃあ無い
 んだが」
B:「じゃあ、副部長の俺が聞いても良い話なんだな??」
A:「ああ、だがこの話は内密にしろよ、何しろウチは「姫さま至上主義」者が多いからな…これが
 艦隊全体に広がったら、「地中海艦隊」丸ごとPKOになりかねないからな…」
B:「怖い話だな… この間の『旧式艦隊』でもなかり世論はキツかったらしいぜ、今度は空母二隻
  が派遣されたらどうなるんだろうか??」
A:「まぁ、それは無いだろう。 ウチは中東への「睨み」として存在しているんだからな、極東へは
 派遣など「無い」。 と、言い切れるだろうか??本国はC&T国への軍事技術介入を相変わら
ず続けて居るみたいだし・・・」
B:「これからこの後の世界はどうなるんだろうなぁ………」
32醍醐旅団諜報機関”よしの”:2001/07/09(月) 12:59
C国北の京、中南萌

萌萌「在日国民はいったいどうなっているアルか!
・・・・大使館との連絡はまだつかないアルか!
・・・・・党中央委はまだ招集されないアルか!
・・・・・私の店の連中は・・・どうなったアル・・・」
33萌豹主席の演説:2001/07/09(月) 17:03
(前略)・・・しかし、日帝被支配人民の慧眼は、彼らの文字通り頭上に降り注いだ災厄が、いったい何によってもたらされたのか、衝撃から覚めればすぐに気付くであろう。
 そして、決して忘れないであろう。

 世襲制の、血統以外にその地位になんの裏打ちもない帝位を奪い合う。
 日帝反動主義者たちのとどまるところをしらない欲望は、ついに破局と悲劇を人民にもたらした。

 彼らは神の子孫を僭称する、王権神授説の上に胡座をかいた、前近代的な支配ブルジョワのエゴによって地獄の劫火に灼かれたのだ!

 人類の歴史を顧みるに、反動的な階級主義体制は、常に人民を搾取し、餓えさせ、戦乱をもたらし、死に至らしめて来た。
 神話や王権主義的な史観から脱却し、はじめて人民中心の歴史を発見したのがマルクスである。
 我が人民解萌軍は、ひとえにマルクス・レーニン主義と、それを継承・防衛・発展させた萌沢東主義に立脚し、世界中の被支配人民を解放し、人類を新たな発展段階に導くために、今日までの闘争の歴史を刻んできた。

 先日我が解萌軍が偉大な進撃を行なった第二次抗日戦争も、その延長線上にある。
 その際、我が軍は美帝国主義や露帝国主義の悪辣な反革命策謀に敗れ、この偉大な中華の土地にファシストの侵略を受けた。
 多くの土地が分離主義者と外国ファシストの手に落ち、萌沢東主席も道半ばにして不慮の死を遂げられた。
 そして今、外国ファシストの手先と成り果てた劉萌奇走資主義者、反革命反動勢力が甘言を持って人民を惑わし、革命転覆を企てているのだ。

 だが、まだ我々は決定的な敗北を迎えてはいない!

 萌主席は『帝国主義はハリコの虎である』と仰った。それは、今回の日帝反動の混乱ぶりを見ても明らかである。
 彼らがハリコの虎である以上は、我々生きた人民はこれを恐れる必要はどこにもない。

 我がC国共産党は、歴史の必然として必ずや全ての戦争に勝利する。
 そして日本人民の革命闘争も、我々と手を携えることで必ずや勝利を争取する。
 人民の革命への希求は、棍棒をもってしては止められないのだ・・・(後略)
34東北某県:2001/07/09(月) 19:11
なんだか東京に爆弾が落ちたらしい。
別に学校が休みになった以外はなにも変わらない。新潟のときみたいに戦争がはじま
ったわけじゃないからだと思う。父さんは会社から帰ってこないし、母さんはどこか
へ買い物に行っては缶詰や水を買ってくるし、妹はずっと部屋に閉じこもっているし
、テレビではニュース以外はやってないけれど、相変わらずじいちゃんは畑仕事でぼ
くは読書。ニュースでは建物という建物が全部壊れてしまって、さらに火事で焼けて
いる映像か、がれきの下に閉じ込められた人を救出する映像か、世界の経済とか日本
の将来とかしかやってない。読んでいた本も読み終わってしまった。新しい本を買い
に行こう。今年の夏はもう本が出ないって噂もあるから、まだ本屋があるうちに。
35滿子@死神の宴:2001/07/09(月) 21:26
弾着直後 防疫給水医療部 地下某所

痛い…なんだ、夢を見ていたのか…?
那珂湊の岸壁に立っていた夢だったな…

それにしても…真っ暗だ…そうだ、ゴン?何処にいる?
電気をつけてくれない?

「うう…滿子さ…ん…大丈夫ですかぁ〜〜」

突然、下から間抜けなうめき声が聞こえて来た。
「ごっゴン?あんた…ひょっとして…」
「ひょっとこもなにも、あなたの下敷きですよぉ〜〜どいてぇ〜重い〜〜」
「女性に重いなんて失礼ねぇ…判ったわ、ほら。」

よじる様に身を反らすと、よろよろとゴンは私の下から這い出てきた。(見えてないのでそう感じるだけ)

「ぷはぁ、ああ、消毒臭かったぁ〜〜」
「消毒?」

改めて、自分が置かれている状況を確認してみると、どうやらリネン室のシュートダクトから続いている
地下洗濯室にいるらしい。
電気のたぐいはまったくと言って良いほど動かない。
手探りで室内を探り、掃除用のモップを見つけたのでそれを杖代わりに、ドアを開けようとするが…

「歪んでんのかしら…開かないわよこれ…」
「ちょっと、貸してください。うぐ…ぐぇ〜〜〜っ!っとりゃぁ!!」

改造人間なせいか、それともやっぱり男の子の力なのか、ゴンがドアを開けてくれた。

「やっぱり男の子ね、頼りになるわ。」
「ハァハァ……(;´Д`)あの〜自分、一応21歳なんですけど…」

「なにか、明かりになるものは無いかしら。」
「あ、忘れてた。」
「どうしたのよ、いきなり?」
「さっき懐中電灯見つけたんですよ。」
「先にいいなさいよ!」

ゴンを小突くと、奪った懐中電灯を点灯する。
いたる所が崩れ果て、非常灯すら沈黙している通路を非常口に向けて歩く。
その時、非常口の向こうから微かな、だが苦痛に満ちたうめき声が聞こえた。

「なに?…今の…」
「う゛非常口の方から変な匂いがします…肉の焦げるような…」

確かに、表現が悪いがゴキブリを燃やした時のような臭い匂い…
「危険ですよ…滿子さん!反対側へ…」
ゴンがそう叫ぶ瞬間、大きな音がして非常口のドアが壊れて開いた。
36滿子@死神の宴2:2001/07/09(月) 21:27
とたんに侵入する熱風と耐えられない異臭。
真っ赤に燃える炎を背景に黒い物体が、ゆっくりと入って来た。
正視に耐えられないその姿…

肉の大半は焼け焦げ、皮膚は羽織の袖の様に垂れ落ち、頭蓋骨が半分見える。
まるで…ゾンビの様な…その物体…

「タ…スケ…テ…オカア…サン…」

そうつぶやくと、彼(彼女であったかもしれない)肉塊は静かに倒れ、永遠に沈黙した。

「こっこいつは…ウップ!(吐き出す)」
「ゴンちゃん…私達…救からないかもしれないね…」

私が見つめる炎の向こうに、ぽっかり空いた天井があった。
そして、そこから流れ込む真っ黒な水。

土砂降りの雨の音が何処からともなく、響いていた。

着弾後、30分…

まだ、死神の宴は続いていた。
37葛城:2001/07/09(月) 22:27
少女の浴衣が熱き風に舞いはためく

「………………我は………」

周囲に倒れた電灯より燃え移った火の粉が舞う。まるで美しき舞のように
「誰だ」
正面に立つ長身の女性は一言にて返す。
少女の前には一人の少年がいた。満身創痍にもかかわらずいまだ立とうとする。その横には同じく傷ついた青年がうつぶせにあった。
「小次郎。無理をするな」
少年が言葉を受ける。ゆっくりと操短に三つ又になっている奇怪な金属を取り出す。
「境君がとっさに間に入ってくれたんです」
少年の肩に青年のふんわりとした声が覆い被さる
「そうみたいだね。うん、分かってる。だから、お願いだから、今は下がって」
後方より奇怪なほどの巨躯を携えた男が歩みくる。ふと、下に落ちた短冊を拾う。
「…………ここにては萌え術はつかえん。我らが六九式殿の術式を邪魔するわけにはいかんのだ」
まるで予想していたかのような3人の言葉に少年は喰いつく。
「なんでそんなに平然としているんですか!早くシェルターに行かないと危ないじゃないですか」
「そうだな。済まないが境を先に運んでくれ」
「巫山戯ないでください!」
長身の女性の視線が少年をとらえる。暖かくもない。冷たくもない。だが少年はそこに悲しさを感じた
「………かつ…………」
ふんわりとした言葉が続きを遮る
「どうやら間に合いそうだね。じゃぁ次で合わせるよ」
長身の女性、巨躯の男性、青年が少女を囲む

「……………………われは……」

『誰だ』

3人の声が斉唱する。

「……………………………われは……」

『汝は』

まるで同時に聞こえる山彦の如く

「…………………………………妾は…………」

『我が姫』

声と同時に少女崩れる。
いつの間によったのか二人の袋を担いだ少女がその少女を支えていた

少年は3人にゆっくりと声をかける
「あ…の…」
「急ぐぞ。我らの戦はこれからだ」
答えは完結だった

「はい!」
38アルザス:2001/07/09(月) 22:40
体が熱い…さっきから雨が降り続いているのに、皮膚の下から刺すような「痛み」が
つづいている、久しく忘れていた「痛み」…。 思えば「痛み」を忘れたのは何時頃から
だったのだろう、不思議な科学者に「復活」させられ、将軍の下で80年以上、休む暇
無く働いた…。 陸に海に縦横無尽に派遣され、今度は「天使」の様な姫のお供に
こんな東の果てに派遣されてこの様だ、姫様にこの國の皇女様に逢える様に交渉を行い、
やっと面会させる事が出来ると思ったら、まさか「核」を浴びせられるとは…
 何故か…「不死」の身体なのに「再生」が効かない、首を捻じ切られても、ナパームで焼か
れてもベトミンに手榴弾特攻された時も数分後には「再生」したのに・・・ あの、「満面の笑顔を
浮かべた黒い「ハオリ」を着た少女」のせいか、錬金術士の術も封印させられたようだ、ああ、鐘の音が聞こえる………………

 シェルターの鉄扉に背を預けるアルザス、その姿は上半身に大火傷を負い…
普通なら既に死亡しているだろう外傷を刻んでいた。 

 核炸裂後、内部から鉄扉を叩く音がその後数時間続いたと言う…

                               (続きます)
39猫の記憶:2001/07/09(月) 22:54
・・・・・・・・・・・「しにたく・・・・・・・・ない・・・・・・・」 「死にたくないのかな?・・・・・」

・・・・・・・・・「なんてことかしら!うちのサクラちゃんは血統書付きの由緒正しい猫ちゃん
ですのに、どこの馬の骨とも知らない雑種に・・・・・・ああ、なんてかわいそうなサクラちゃん!・・・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・「うるさいなあ・・・・・・」・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・「誰か・・・・・・・」

「ねえ、かあさまー。にゃーにゃー・・・・・・・・」「駄目よ!汚らしい!捨ててきなさい!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「助けて・・・・・・」 「かわいそうに・・・・・」

「おい、・・・・・・・・だぞ!」・・・・・・・・・・・「埋めてやれ!」「爆竹はどうだ?」

・・・・・・・・「ヒヒヒヒヒヒヒヒ・・・・・・」 「痛いよ・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・「悪く思うなよ」
・・・・・・・・・・・「おれたちはな、殺されるんだ。」・・・・・・・・・・「そのために、ここにいる・・・・」

「あははーっ!・・・・・・・・・・・ですーっ!」・・・・・・・・・・・・・・「鬱だ氏のう・・・・」
「では、実験を開始します」 「捨てられたんだ・・・・・・」

「ごめんな」 「実験用ですから、こんなのでも充分でしょう?」

「死ね!」 「出て行け!」 ・・・・・・・・「寒いよ・・・・・・・・・・・・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・「もう駄目かなあ・・・・・・・」 「死ぬと・・・・・・楽になれるのかな?」

「ねこさん!しっかりするのです!しんじゃだめなのです!」
40軍楽隊 B軍曹(天野):2001/07/09(月) 23:54
第五旅団軍楽隊 退避用シェルター前

非常事態発令、それに続くシェルターへの避難命令。
畜生、うちの小隊長を探すどころか自分の身が危ない…

「軍曹殿!あっあの…」
「なんだ!中田上等兵、早く中に入れ。」
「あのぉ…ご面会の方が…」(おずおずとその人物(?)を連れてくる)

/|\    /|\
⌒⌒(゚д゚*)⌒⌒ ))))
    //□
フーシー

俺は思わずずっこけた…
「中田君…これはいったい何の冗談かね…(こめかみ#)」

手紙ダゼ。フーシー(゚д゚*)
「なに?手紙?」
菊水ノ病院デ、変ナ女ニタノマレタ。フーシー(゚д゚*)
「小隊長か!?無事なのか!」
シラネエヨ、ジャアナ。フーシー(゚д゚*)

パタパタ…ああ、飛んで行ってしまった…
「おい!天野!(軍曹B)早くしろ!」
「おお、佐々木か!小隊長の居場所が分かったぞ!シェルターの中で話してやる。」

着弾まであと3分…
41新人下士官:2001/07/10(火) 00:02
着弾後数時間後

政府の緊急事態宣言を受け、
関東各地から集結した救援部隊に彼の部隊も居た。
そして、救援本部からの指示により爆心点から2〜5Km付近の地域の
情報収集と生存者の救援を行っていた・・・。

「・・・この世の終わりとはこの事を言うのだな」

対放射線装備を身に纏い、装甲車から降りたった彼の目に入ったのは
帝都の面影もなく周囲は瓦礫の山と化しと多くの黒焦げになった物が多数見られ、
周囲は静寂の世界。
恐らくそれは、ヒロシマ・ナガサキの救援に向かった兵士たちが
目にした物より凄惨にして・・・まさに地獄と呼ぶに相応しい光景だった。

「隊長、これでは生存者は・・・」

絶望的な部下の台詞を遮るかのように次々と部下に指示を出す。

「ただちに各種放射線の測定を開始し、本部に連絡」
「それ以外の者は、二人一組となって周囲を捜索、生存者の確認と救出を行え。」
「特に、倒壊した建物の中は注意しろ、必ず生存者は居る。」
「はっ」

散開し、捜索を開始する。

「誰かいませんかーーー!!」

捜索は倒壊した建物を中心に行った。
一人でも多くの人を救いたいと願う。
そして、耳を澄まし、周囲を神経を集中する・・・。

あれだけの爆発でありながら原型を留めているビルも少なからずあり
一つ一つ、内部にまで入り念入りに探索を行った・・・。

恐らく、この状況下で生存することは奇跡に近いと感じつつも
彼らは探索を続けたのである。

誰かの助けの呼ぶ声を求めて・・・。
42新人下士官:2001/07/10(火) 00:06
新人下士官こと蒼槍と申します。

萌宮第二部開始おめでとうございます。
今までROMとして楽しませていただきましたが
駄文ながら参加させていただきました。
2chも初心者。軍事知識なども皆様に遠く及ばないと思いますが〜
よろしくお願いします〜
瀋陽軍区司令員「主席。東北地方での蝗の猛威、はなはだしくこのままでは東北三省無人の荒野になってしまうのコト。なんとかしないとならないアル。核攻撃が一番簡単あるが、人民への影響も大きく……」
萌豹「任すアル(0.01秒) ワタシ、劉萌奇やっつけるのに忙しいのコト……右翼、弾幕薄いよ! なにやってんの!?」
瀋陽軍区司令員「いや、その……もう少し深く考えて欲しいアルなー(涙)」


@どくでむぱ@
>>42
新人下士官さま、ようこそ慶祝スレへいらっしゃいです〜♪
44醍醐旅団長@デンパ:2001/07/10(火) 00:19
>>42
 ようこそいらっしゃいました。これから急展開が続くと思いますが、お互いにがんばって愉しんでいきましょう(笑)
 よろしくお願いいたします
45CMMニュース:2001/07/10(火) 00:39
こちら、ペンタゴンのキャティ・レイ・キャラウェイです。

A国国防総省の発表によりますと、先程C国内で核爆発があったとの発表がありました。
昨日の日本国の首都東京での核爆発の余波も消えぬ中での今回のC国での核爆発に、ホワイトハウスは終日厳戒体制に入っているようです。

・・・只今新しい情報が入りました。C国政府によりますと、先日以来満州地方を劫略していた飛蝗を殲滅するために、20kt級の核分裂反応弾を四発しようした、とのことです。
これにより、満州地方での穀物家畜等の被害は、住民が海外からの援助があれば引き続き定住し続ける事ができる程度に抑えられた、との事です。

なお、これによってフォールアウトの日本国への影響は、ほとんど出ないと、ペンタゴンでは同時に発表がなされました。
東京証券取引所の再開がいつになるのか注目を集めている現在、今回の核爆発がいかなる影響を与えることになるのか、注目を集めています。

以上、ペンタゴンから、キャティ・レイ・キャラウェイがお送りいたしました。
46大阪府下某所:2001/07/10(火) 00:47
(珍妙な人形が客引きをしている大阪でももっとも有名な通り。そこをさえない顔をした
 二人の中年男があるいている。その様子は、往年の名喜劇俳優、ローレルとハーディー
 のようである。やがて、二人はそれほど高いとは思えない、炭火のコンロが置いてある
 立食いの焼肉屋に入り、ホルモン焼きと焼酎のお湯割りを注文する。しばらく黙々と飲
 み食いしていた二人だったが、やがて太った方が口を開く)
「商売のほうどないでっか。少しは景気よろしゅおますか」
「あきまへんなあ、不渡り出さんように綱渡りするだけで精一杯やわ。ほんま、さっさと
 首吊りとうなりまっせ。おたくさんはどないです?」
「うちも変わりませんわ。おまけに昨日の東京のアレで取引先いてもうたらどないなるか
 と気が気やありまへんでしたわ。幸か不幸か大丈夫やったみたいですけどな。ほんま、
 勘弁して欲しいですわ」
「あれやねえ、うちら大阪の会社は東京の連中に首根っこ押さえられとるさかい、あんな
 騒ぎ起こったら命が十年縮まりますわ。あ、そこのテッチャン焦げてまっせ」
「あ、どうもおおきに。あれやねえ、大阪はずっと昔から天下の台所やったのに、あの坂
 東の田舎もんどもが、天子様と一緒に東へさらいくさりよってからに」
「そや、あんたの言うとおりや。なんで関東の芋喰いどもにわしらが頭さげなあかんねん。
 今回のことで、もうほんまに頭にきたんや。ええ機会や、関東の連中とは手を切ってやっ
 たらええのや。さんざ、わしの関西弁を馬鹿にしくさってからに」
「あのな、大阪商工会議所の○○さんいてはるやろ。あの人、なんやそないなこと考えて
 はるらしいな。いっぺん、話聞きに行ってみんか、どないや?」
「そやなあ、わしの他にもおんなじ思いの奴はよおけおるから、そいつらも連れて行って
 もよろしか」
「よろこばはると思うで。あ、お姉ちゃん、焼酎とミノおかわり」
「あ、わしはレバ刺しもらおか」
47あきいえ:2001/07/10(火) 00:50
<あきいえの回想・核弾頭着弾の頃>

 ぬぅ、暇だ……

 前脚がエライことになってからというもの、毎日が退屈で仕方がない。
 何をするでもなく日がな一日ポケっと外を眺める生活。
 それでも日に一度はキツネの奴がやって来たりするのだが、今日はソレも無し。
 聞いたところによると殿下にお供して帝都に行ったらしい。

 ……俺も行きたかった……
 しょーがねぇ、厩務員のとこでテレビでも観るか。


 ズルズルと腹を擦ること数分、辿り着いた部屋を覗くと厩務員の男が『世界の
ワンちゃん大集合』なる番組を熱心に見入っていた。

 おいおい、毎日犬の世話してんのにそんな番組観んでもいいだろ……
 とりあえず突っ込んでおこうと思った瞬間。

プツッ

 ……放送が途絶えた。

 数秒の後、『しばらくお待ち下さい』のテロップ。
 男はブツブツと何か愚痴めいたことを言いながらテレビを消した。
 不意に訪れた静かな空間の中で、何か言い知れない不安が身を包む。


 何の疑いも無かった日常の先に暗幕が垂れ下がったような感覚が纏わり憑き、傷
ついた前脚が一層重くなり前に進んでいる気がしない。

(大丈夫、何も問題はない……そう、気のせいさ)

 気休めにそう思ってみるが心は晴れず、更に不安が増すばかりであった……
48六九式@メイド服女官:2001/07/10(火) 00:59
>>42
あははーっ!! こんばんわっ、初めましてっ、六九式と申しますm(_ _)m
以後もよろしくお願いいたいますーっ(笑)
ぜひとも、六九式とも絡んでくださいね?(笑)

>>47
あ、あきいえさん、ホントにお久しぶりですーっ(笑)
怪我の具合はよろしいのですか?
六九式は、一日も早いあきいえさんのお帰りをお待ち申し上げておりますよ?(笑)
49あきいえ:2001/07/10(火) 01:14
デムパ

>>48
どうも、ご心配かけております。
怪我の具合はよろしくないです(w
未だギブスも取れず完治にはまだまだ時間が係りそうです。
第2部も始まったことなので、なるべく早く参加出来る様にしたいと思います。

『そういや“あきいえ”なんてキャラいたよなー』とか言われないうちに(w
50七月八日の大阪スポーツ:2001/07/10(火) 01:26
バックスクリーン三連発再び!
 阪神16連勝で優勝街道へまっしぐら!
  2位の中日に35ゲーム差

 ランディ・バース監督ニッコリ「また道頓堀にカーネルが投げ込まれるのさ」
 巨人長嶋監督一気に老衰「メイクカスタロフはこれからです」

 浮かれる大阪人「今日はまったくええ日や! ホンマにええ日や!」


……社会面
 東京に核攻撃
 ツチノコ発見
 モー娘。痔?
51醍醐旅団長:2001/07/10(火) 01:31
>>49
 おひさしぶりです。
 御怪我にも負けない書き込みありがとう御座います! ええ御無理をなさらない程度にがんばって参加してくださいませ。
 前足に包帯巻いたポインター……ちょっと可愛い(笑)
52軍楽隊@滿子救出:2001/07/10(火) 01:38
土砂降りの雨の音が何処からともなく、響いていた。

炎の鎮火と共に熱風は収まり、黒い雨が地下室の床を徐々に濡らして行く。
抱き合うしか、なかった。
(もっとも、体格差があるので姉に抱かれた弟のように見えるが)
「恐らく、放射能…浴びちゃったね。」
「かまいませんよ、火に焼かれて死ぬよりはましです。」
ゴンは、私に頭をなでられながら優しく答えた。

その時、明らかに複数の人間が歩いてくる音が聞こえた。
菊水の追手?いや、だとしても、もう逃げる力も気力もない…
だがおかしい、足音が聞こえてくるのは建物の外だ。

「まっまさか…さっきのゾンビみたいのが…」
怯えるゴンをぎゅっと抱きしめる。だが、それはゾンビなどではなかった。
対放射線装備の歩兵分隊。
「おい!生存者がいるぞ!!」
聞き覚えのある声…いや、不安が幻聴を聴かせているのだろうと思ったその時、不安は喜びに変わった。

「キツネ耳の…男の子…と女…!?天野軍曹殿!小隊長殿です!!」

着弾後、50分。私は、原隊に救助された。

でむぱ(((((

新人下士官殿、ようこそいらっしゃいまし!!新展開の慶祝スレを盛り上げるため今後とも
よろしく御願いします。(^ー^* )

あきいえ殿!!お帰りなさい〜〜〜!!旅団長達が寂しがってましたよ!怪我が癒えて完全
復帰なさるのを心待ちにしております!!
53みなぎ@意識フメーイ中:2001/07/10(火) 01:40
でむぱ(これ書くのも久しぶり・・・・・・・)
>>42
ようこそです。さすらいのマスターみなぎ(ねこ)です。
私も2chは初心者で、軍事知識皆無ですがなんとかやっております。
BARが再開した折にはぜひご来店下さい。

>>47
あきいえさんはじめまして(たぶん)です。猫対犬をやりたいなと思っているうちに
事故で退場されてしまい、非常に残念に思っておりました。遊びに行く予定(近日中)
ですので、よろしくおねがいしますです。

>>50
うーん・・・・・アンチ巨人の中日ファンとしては喜ぶべきか悲しむべきか迷う所だ(笑)
54軍楽隊@しばしの休息:2001/07/10(火) 03:28
私の認識票を付けた丸焦げの死体が用意される。ゴンの死体は無理なので無視した。
幸いな事に、偽装の為の死体は山ほど転がっている。
あとは、A小隊のみんなが書類その他をでっち上げて、水戸滿子は死んだ事になった。

そして、B軍曹こと天野軍曹=角さんが私に同行する事になった。
せっかく12年勤めた軍歴を捨てて…シェルターに入らず死んだ事にして…
7月8日AM6時:銚子港沖 第五福竜丸

「よく、分かったわね。私があそこにいるって…」
「あの手紙がなかったら、判りませんでしたよ。」
「菊水の…シェルターの中だったかもしれないのに?」
「手紙を読めば、小隊長が逃げ出す気だって判りますよ。だから山を張ったんです。」
「…あんな変なので。」
「ミ・ド・ラ・ドでスタッカートとピアニッシモ…音楽をやってればE・C・A・Cだって
気付きます。そしてスタッカートとピアニッシモの頭文字を入れれば…(ESCAPE)」

「おおい、網揚げっから手伝ってくれや。」
この船のオーナーで、軍曹の遠縁にあたる鈴木の伯父が冷やかすように声をかけてきた。
一応、私と軍曹が婚約していると言う事になっている。そのせいか、イヌに化けたゴンは不機嫌そうだ。
「まぁ、これが済んだら茨城の港に行くからよ。」
鈴木さんはタバコをふかしながら、作業を続ける。
足と肩の痛みは鎮静剤のおかげでずいぶん納まっている…この分なら水戸に着くまでは持ちそうだ。
さようなら、東京。さようなら、もなこ様。…私は、私の運命をめちゃくちゃにした叔父に…水戸家に
復讐に行きます。
そうしたら、いつかきっと帰りますね。あなたに…裁かれる為に…
55名無しのゲン:2001/07/10(火) 07:25
ギャー!ピカドンじゃあ!!ギギギギギギ・・・・
56イリス:2001/07/10(火) 09:21
 えくっ… えく…

 重い鉄扉の前で少女がすすり泣いている。 少女の手は赤く濡れており鉄扉には
「赤」が付着していた

 私が… 私が… あの時

 「姫様!!ココには居れば安心です!! ここには6人が1年は暮らすだけの設備がありますから!!
 「まだ、部屋には「くまさん」が居るでしょう!! 早く取ってきなさいアルザス!!」
 「・解りました!! 姫様はシェルターで待っていて下さい。 0.3秒で戻ります」 (微笑み)

その直後、凄い地鳴りがして、シャッターが降りて… 重いものが崩れる音がした・・・・・・

 その直後、「霊波通信」で、どうやら「くまさん」はシェルターの中に居る事、設備の使い方は
「自動人形」が知っている事、少女一人なら5年は暮らせる事、アルザスは鉄扉の前で救助が
来るまで「外」で待っている事(!?)が伝えられた。

 私は無我夢中で鉄扉を叩き続けた 皮が剥げ、体液が流れてもやめなかった、
でも私の力は小さく、ほんの1mでさえも近づく事が出来ない。 私は自分が酷く身勝手で
汚くて愚かで矮小である事を感じ、ただ、自分で自分を抱きしめる事しか出来なくなっていた。
57葛城:2001/07/10(火) 09:51
>>42
第二部慶祝によく参られた蒼槍殿。
東朝の者も総出で関係させていただこう。
ん?葛の葉がいないな。まぁいい。
2chは初心者で、軍事知識皆無なら私も同様だ。
相互に切磋琢磨し萌え道を極めたき物だな。
>>49
あきえい殿お初にお目にかかる。
素晴らしき燃え魂。感服するな。
うむ、萌犬のなにふさわしい。
我が陣営では、加藤がふさふさ、ふわふわ、もこもこが大好きだ。
機会があったら是非構ってやってくれ(笑
587月8日の葛の葉さん:2001/07/10(火) 10:00
>>50

葛の葉「
うおしゃぁああああああ!
いけこめぇ、うにゃぁ。そこだぁ!!


どしゃぁぇええええあああああああきゅあ!(?)

うぃぃい、あぁ、うぃぃぃぃぃぃいいいいいいいん!
こんぐりゃちぇれーーーーーーーーーーーーーしょん!!
かーーーねるさんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

ごぉぉと、おぉぉぶぅ、ばーーーーーーーーーーーーーーーす!」


六条「…………拾った新聞のスコアでどうやればそこまで盛り上がる………つーか、どうやって、外から手に入れてきた…シェルターしまってるぞ………核は?……被害は………つちのこ?」
59アルザス:2001/07/10(火) 12:49
 デムパ

>47
 あきいえさん初めまして、アルザスと申します。 以後よろしくお願いいたします。
所でギブスは外れてないんでしたよね?? 下手に動かすと完治が遅れるのでお大事に


>41・42
 新人下士官さん初めましてー 自分も前スレの初頭から参加していますが、本スレでは
まだ誰とも絡んでいません。 良かったら…御近づきに…

>50
 何で帝都に核弾等が…と、思ったらコレの性だったのか!!(爆) おのれバース!!
貴様が率いる球団が優勝なんぞした日には世界が崩壊するぞ(阪神ファンの方ごめんなさい)
 ツチノコ?? 発見者 「柴田 ○」とか「真山 ○」とか書いてないだろうな…
60醍醐旅団諜報機関”よしの”:2001/07/10(火) 12:53
C国北の京・萌南海・名誉副主席弁公室
萌萌「東北三省で核兵器を使用?主席代理が認めた?
・・・中央軍事委にはそのような相談は一切無かったはずアル!!
萌彪は主席”代理”という事を忘れているアルか?
・・・それにしても外交部はまだ在日大使館との連絡は付かないアルか!
・・・東京店・・店の連中・・いよいよ・・ダメアルか・・・」

萌南海1Fロビーにて
”よしの”と掃除婦に変装した現地工作員が会話している。
工作員「同志劉萌奇閣下及び同志萌小平閣下の動向が妙です、静かすぎます。」
”よしの”「・・・・引き続き調べてください・・・当面私はC国にいます。」
工作員「日本はいったいどうなったのでしょうか??」
”よしの”「・・・まだ詳細は分からない。」
61小次郎@東朝ε:2001/07/10(火) 16:11
>>37
(傷ついた境さんを肩に担ぎながら、空を見る
星を読もうとしたが、分厚い雲に阻まれて読めない)

(独白)
未だ人類の手に収まりきれぬ
神の御子、
それが掌より滑り落ちたとき、

その力を弄んだものと、
その姿に目を逸らし続けてきた者たちに
大きな災厄がもたらされるであろう…

…だめだな…これ以上は僕の力じゃ解らない。
既に起きてしまったことだけ解ってもな…

(はっと気がつく)
そういえば、帝都に核が落ちた事はそろそろ新潟にも伝わっている
はずです!信者達にはやく姫が無事な事を伝えなくては、
不安にかられた信者達が騒ぎを起す危険性がおあるのではありませんか?

やはり、幹部全員が出てきてしまったのは間違いだったかもしれません。
62醍醐旅団長:2001/07/10(火) 17:13
>>58
 異常な恐怖を伴う存在が去ったあとでも、私は呆けたままで殿下は気を失われたままであった。
 いったい、どれぐらいそんな時間を過ごしていたのだろうか?
 突然シェルターの中に響いた素っ頓狂な声が私の目を覚ます。
「あ……あわわわ」
 間抜けな話だが、そのときはじめて私は“腕の中の殿下”という余りに贅沢な状況に思いあたったのであった。
(……よく考えてみると寝込みとどさくさに紛れてばかりだな……)
 あまりにも実も蓋もない事実に、私は今回は悪心を押さえて忠実なナイト役で徹することにした。
 殿下を横たえて楽な姿勢で上半身を腕で抱き支える。
 そのままの姿勢で、私は近くでカポーツ新聞を独自のハイテンションで読みこなしている女性に声をかけた。
「ああ、そこの方。すいませんがお願いしたい事があるのですが?」
(どっかで見たことのあるような顔だな……)
 
63クロ@猫モード:2001/07/10(火) 18:03
 気が付くと狭い空間の中に居た。 一緒に来た「飼主」と「少女」は何時の間にか
居なくなっている。 自分に怪我が無いか確認してみる事にした。 「眼」、「鼻」、
「牙」、「耳」、「手」、「脚」、「尻尾」…(一振りする)良かった、『ちゃんと
二本ある』事が解ったので、一本に化ける。
 ここらで自己紹介をしておこう、自分の名は「クロ」猫又になって今年で80年に
なる、「飼主」と一緒に飼主の主人の「娘」と一緒に、生まれ故郷の「日本」に来た。
 「飼主」はココの三人の「姫」に「少女」を合わせる用事があったので、「渡りに
船」と思い海上にやってきてこの様だ。

 どうやら「飼主」と「少女」と一緒に避難する時にはぐれてしまったらしい。まあ
良い、飼主の事だ。 そのうちに自分を探しに来るだろう。 だが、ココはなにやら
髭がぴくぴくして気持ちが悪い、何処かで少女がすすり泣く声が聞こえるし、やたらと
早口で喋る「お姉さん」と諌める「お姉さん」が居て 名にやら若干に居心地が悪く
なったので静かに休める所はないかと部屋の中を散策する事にした。

>24
 しばらく歩くと「同属」が居るようだ、何か知っているかと思い声をかけてみる
 ニャー ニャー (右足を上げて挨拶をする)
 返事が無い、どうやら疲れて眠りこけているようだ。 故郷の猫は今一緊張感に
欠けているので呆れた。 だが、心配する事も無さそうだ 横には可愛らしい顔を
した少女や笑顔を浮かべた看護婦が居る(何やら物騒な事を口走っているが)。 
 他には脚の長い「お姉さん」を「おじさん」が抱いていたり、今一…窮屈な気も
するが眼を瞑ったまま動かないで居る人間の中よりは居心地が良い。
 ここは、同属が起きるまでの間、丸くなって待っている事にしよう。

 デムパ
 アルザスの飼い猫です、どうやら間一髪シェルターに滑り込んで逸れてしまった様です。
みなぎさん、BAR再建の際はお手伝いさせてあげて下さい。 
64新人下士官:2001/07/10(火) 18:13
>>41より

都内被爆地域。

捜索を開始して、数十分後。
周囲の残留放射線量も低下しつつあることが確認され、
早朝から本格的な救助が開始されることとなった。
部隊の任務を達成されたこともあり、
本格的な救助装備を持つ部隊へとの交代命令が入っていた。
それぞれ、散開している隊員達も
徐々に捜索を終え、集合場所に集まり始めていたが
私は、何者かの声(?)に誘われて目の前にあるマンションの内部へと入ってゆく・・・。
辛うじて原型を留めているマンションだが
各部屋は、爆風と熱線により破壊され尽くされており、
亡くなった被災者達が横たわっていた・・・。
遺体の腕に死亡者マーカーを着ける作業を淡々と行う。
そして、最後に残された地下へライトの明かり一つを頼りに一歩一歩進む・・・。

カタン・・・

通路の奥のほうで小さな物音がし、
そちらにライトを向けると・・・。

「!!」

全身が焼け爛れ、壁にもたれ掛っている一人の男性を見つける。
慌てて近づくと彼は後ろを指差し・・・。

「な、中に人が・・・」

そう告げると彼は気を失ってしまった。

「すぐに医療班を呼べっ!!」

一緒に居た隊員をすぐに表に出し、医療班と応援を迎えに出す。
そして、気を失った男性を横に寝かせ、すぐに鉄扉を叩く。

「誰か居ますか!!居たら返事をっ!!」

すると内部から扉が開かれ、8歳ぐらいの女の子が出てきて
担架に乗せられ応急処置を受けている男性に飛びつき泣いた。
そして、女の子が落ち着くのをまって2人を装甲車に移動させ、
重態の男性が仏軍准将アルザス氏であること、女の子がイリスという名前である事を知る。
ただちにこの事を本部に連絡し、比較的近い設備の整った病院に搬入し
そのまましばらく、入院したアルザス氏とイリア姫の警護をする事になった。

この一件を機会に私は、アルザス氏とイリア姫と関わる事となった。
65新人下士官:2001/07/10(火) 18:14
でぱむ

>43、44、57
よろしくお願いします〜。

>48
よろしくお願いします〜。
ところで、救出したアルザス氏一行はどこに搬送しましょうか?

>59
早速、救助させていただきました〜。
私側の視点で書いた為、お二人の台詞が殆ど無いですがご勘弁を〜。
それと、回復されるまでしばらく護衛としてお守り致しますのでよろしく(笑
66第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/10(火) 19:22
>>64
そのとき…。
「♪いっきもっのがっかりっのいっきもっのはー
生物兵器やないんやでーぇ♪」
ヤケッパチな歌を歌いながら、防護装備に身を包んだ二人組の兵士が
歩いてきた。担いでいる空の担架は、血やら膿やら、曰く形容し難い
体液が染みついている。
その防護服の表面に、マジックで描き込まれたつくしんぼを下士官は素早く確認した。
「第五旅団の兵士か。宮中は、殿下達は無事なのか!?」
兵士の片割れが答えた。
「爆心地でしたが、無事でした。」
外の人間にはとても理解できないようなセリフである。
「付け加えますと、放射能の流入も最小限に抑えられています。爆心地ですが。」
人知をすっ飛ばしたことを言う、その兵士の声音も表情も、防護マスクに遮られ
窺う事は出来ない。
「…ところで、この2人を搬入できるような病院は近くにあるかな?」
下士官の問いにその兵士は、アルザスの容態を見ながら検討した。
「一刻を争うのでしたら、宮中の宮内庁病院という選択肢があります。
核パルスで山手線内部にある病院は軒並み医療機器が吹っ飛んでしまいましたが、
あそこは無事でした。
小官達第五旅団兵も利用する病院ですから、収容人数にも余裕があります。」
ただし腰を浮かせかけた下士官に向かって、一言付け加えるのは忘れなかった。
「でも、爆心地。」

(でむぱ)
ようこそ、激動の慶祝世界へ。
67軍楽隊@もうすぐ那珂湊:2001/07/10(火) 20:09
滿「でも…よく解ったわよね…Eが一個足りないのに…」
軍「あ゛・・・」

ゴ「つ〜〜〜ん(機嫌悪い)」
68軍楽隊@切腹:2001/07/10(火) 20:12
またあげちゃった…教訓、寝不足でネットカフェ使うもんじゃない…

宇津田史能生・・・
69経済産業省内食堂:2001/07/10(火) 20:16
(40代前半の官僚が差し向かいで食事をしている)
「それで、その計画はどのあたりまで進んでるんです?」
「う〜ん、そうだね。とりあえず東京の経済的機能をバックアップできるような
 拠点を関西に作ることはほぼ決定といっていいね。両者を超高速通信網で接続
 して双子の中心として機能させ、いざというときには単体でも機能を発揮でき
 るようにする、構想としては間違っていない。次がありえないとは誰にも言え
 ないからな」
「問題となるのは候補地の決定、一部産業の移転、一部官庁の機能の分散……」
「あちこちの省庁で大騒ぎだよ。もうすぐ、省庁間の横断的な特別委員会ができ
 るんじゃないかな。そんときには俺も引っ張られるだろうな」
「大変そうですね。それは。こんな混乱のときに……」
「何言ってるんだよ、俺が引っ張られるときにはお前も推薦してやる。死ぬほど
 働かせてやるから、覚悟しておけ」
「……それは大変ですね」
「嬉しそうな顔して言うんじゃないよ。こんな楽しい仕事はそうそうないって顔
 だぞ、それは」
「ええ、楽しくてたまりません。官僚やってて本当によかったと思いますよ」
70その頃の愛知県某所:2001/07/10(火) 20:31
東京が滅んだ…
ついに我等の名古屋が日本の中心になる時が来ただぎゃ!!

(空しい叫び…)
71アルザス:2001/07/10(火) 20:43

ゴホッ!! ゴホゴホッ!!
(吐血しつつ)
「姫様は無事か!! 私の事は良い!! 姫様を被爆させないように!! 」
(担架から起き上がって本国語で叫ぶと、傍らのイリスに気付く)
「姫様… 良かった」

 ぼふっ
 (イリスは「くまさん」をアルザスの顔に被せつつ体重をかけて潰す)

「私を心配させないで!! 一人にしないで!! 一人はいや!! 独りは嫌!! 独りは嫌なの!!
(以下嗚咽)」
(涙を眼一杯溜めて縫ぐるみごしに覆い被さる。ちなみに二人の会話は仏語が解る方に
は解ったという…)


 デムパ
 >64
 サンクスです、こやつのデータは皇式祭都(>1のURLデス)の方が最新型です。 まともな病院行くと普通の倍の速度で回復する身体なので、驚かれるでしょう。

 >66
 >いきものがかりさん
 ああ、宮内庁病院…あぁ…刻の涙が見える… 
核ミサイルの着弾から3日、首都の治安はいまだ回復していない。
軍の憲兵組織により一時的に治安回復がなされたが、市民の生理的な軍人に対する拒否反応が
不穏分子に利用され、避難キャンプの一部では反政府的暴動が起きているらしい。

おまけに、主要幹線道路の大半が検問と通行規制のために麻痺…
物流の70%が止まってしまった。わが社の命運も尽きたわけか…
通信手段もないので、社員との連絡もつかない。

終わりだ、亜紀子。駄目な夫を許してくれ…美智子、パパは…
横須賀−〈タイフーン〉戦隊司令部

 帝都に核弾道弾の直撃から半日が経過せども、大井町に置かれた海上護衛総隊総司令部との指揮は
未だ復旧せず。
 非常回線によって大井大佐ら、首脳陣の無事は確認されているが、現状でその指揮権の発揮を期待
するべくもなし。
 故に現在、国防省の指揮により諸関連省庁との協力の下、海上護衛総隊〈タイフーン〉戦隊は、帝都
の被害復旧に務めるものである。
 尚、幸運な事に帝都は以前より大地震に対する形での防災システムが整えられており、又、市民に
対し十分な避難/防災訓練が行われていた為、救援活動は、他の地域に対するものと比較すれば、
極めて順調に推移せり。
                    (〈タイフーン〉戦隊参謀長の手記“7月7日”より抜粋)



「………ああそうだ。其処にある防災セットは全部投入してくれ。ああ、至急にだ。
 ……大丈夫だ。勅令戒厳令条項が自動発令された現在、道路交通法による軍車輌に対する規制も
 解除されている……ああ。安心しろ。警察の方とも連絡は取ってある。警察車輌が先導する手筈に
 なっている。判ったな? だったらとっとと動き出せ!」

 岩田は、通信設備その他の整った〈タイフーン〉戦隊司令部から各根拠地に対して矢継ぎ早に連絡をし、
資材の手配やその東京への合理的な輸送を指示していた。
 無論、その全てを自ら取り仕切るのではなく、より正確には、〈タイフーン〉戦隊に所属する、かつて
経理学校に在籍し、後には補給本部に勤めていた経験の在る主計参謀が中心となって立案し、それに従って、
自らの名で各地に対して脅迫紛いの要請を出しているのだった。

「呉の後方支援連隊が備蓄しているヨード剤、その他の備蓄はどれ程ですか? ………判りました。
 厚木の第61航空隊(輸送機部隊)を回します。全部。ええ此方に送ってください。………予備も
 含めて全部です………フン。この状況下で備蓄し続ける意味、そして、備蓄している事が世間に
 知れた場合の反応が判らない閣下ではありますまい。………まさか。私は脅迫をしている訳では
 在りませんよ。ええ、純粋な意味での要請です。拒否権は閣下に在りますよ…………………………
 有り難う御座います」

 岩田が言い終えた瞬間、手荒い破壊音と共に通信は途切れた。
 手元の受話器を見つめ、鼻を一つ鳴らすと、馬鹿馬鹿しい程の丁寧さでそっと直した。
 溜息。
 身を預けた背もたれが、軋みを漏らす。
 机上に置かれた、主計参謀からの“要請リスト”は全て実施されており、現在の所、追加で岩田が
成すべき事は無い。
 先程の呉への連絡も、既に輸送準備などは手配し、実働している状況下での強引要請であった。
 〈タイフーン〉戦隊司令官公室左側の壁。其処に付けられている扉を見る。
 その向こうからは、海上護衛総隊が主体となっている部分での帝都救援活動の調整が、まるで、
怒鳴り合いの様に響いて来ていた。

「まっ、少しばかりはね………」

 言い訳をする様に小さく呟くと、胸ポケットから両口切り落としのゴールデンバットを一本取り出して、
銜える。
 その時だった。
 扉が叩かれたのは。
「………横須賀陸戦団からの報告は以上です。清水主計参謀からの報告は、この書類に纏められています。
 現状で、原案の救援計画に訂正を行う必要は無いとの事です」

 淡々とした、だが極めて要点を押さえた星野の報告は、心地よく岩田の耳に響いていた。

「ご苦労様。星野中尉」

 提出された書類に目を通しながら、星野の労を軽くねぎらう。
 岩田の副官的な役割もこなしているとは云え、元々の職務が「あすか」付きの技術士官であり、現在
の所いささか余裕がある為に、熱病的多忙さの最中にある〈タイフーン〉戦隊司令部や横須賀地方隊
本部などで、連絡役を務めているのだった。

「…流石は清水主計参謀だな。この書類が事後承諾にせよ海上護衛総隊としての帝都援助計画案として
 採用されれば、私の首も繋がるだろうねぇ」
「採用されなかった場合は?」
「………う〜ん、穏当な所で降格、或いは予備役編入。酷いところで職権乱用、越権行為。うん。
 その他ひっくるめて………まぁ軍法会議は免れないだろうね。そして最悪で階級の剥奪と軍からの
 追放かな?」

 協力要請で色々と手管使ったから、自分に対する好印象は無いだろうから、裁判に於いて弁護して
貰えるとは思えない。と、他人事のように笑う岩田。

「うん。退職が速まるかもね。六九式教授殿とレストランでも経営したいと云う夢が……私が短冊を
 掛けたのは伝説の笹かもしれないね………ウ〜ム、そうなると退職金その他が払われない形での
 退職だけは困るなぁ」

 不真面目さすらも漂わせる岩田の口調に対して、星野は眉を少しだけ歪めて言葉を紡ぐ。

「よろしいのですか?」
「仕方ないさ。日本は法治国家なのだから。その程度は、まぁ覚悟しているよ」
「………ですが」
「今さ苦しんでいる連中が居て、手元には僅かとはいえ救える手段はある。対する天秤に掛けられているのは、
 自分一人………まぁ、迷うまでもないし、正直、此処で逡巡する様な人間で在りたくない。
 此は、或いは私個人の趣味−生き方に関する根元的な問題かもしれないよ」

 朗らかに笑う岩田。
 そして最後に、巻き込んでしまってすまない、と星野に頭を下げていた。
 それが、岩田の本音である事は星野にも見えていた。
 故に、意を決して口を開く。

「私は…………私だけではなく、参謀長の御意見も一緒だと思います。私達は巻き込まれた事に対して
 後悔は一切抱いていません。もし、巻き込まれなかったら、その方が余程、私達は傷ついたと思い
 ます………すいません。差し出がましい事を言って」
「いや、有り難う。本当に……有り難う」

 岩田が口に出来た言葉は、それだけであった。
−−−デンパ
>>73-74
 すこ〜しだけ、状況を逸したって気が(爆)
 昨日のウチにUP出来れば良かったんだけどねぇ(嘆息)

>>42
 初めまして蒼槍殿。
 私のようなネタ系の人も生息出来るのが、この慶祝スレの面白い所です。
 頑張って行きましょう(笑)

>>47
 お帰りなさい、あきいえ殿。
 でも、無茶はしすぎないでね(爆)
 悪化させては、いけませんから。
永田町で核弾頭が炸裂してから、72時間が経過し、本日7/10午
後八時をもって戒厳令は停止され、通常の行政に復することになりま
した。

10kt級の核弾頭の炸裂にもかかわらず、かくも速やかに首都の機
能が回復したのは、まさしく奇跡的と言ってもいいでしょう。残留放射
線量も爆心地で200レムと、驚くほど低い数値に下がっています。現
時点でも爆心地から半径1km以内は軍によって封鎖中ではあります
が、これま近日中に解除されるでしょう。
それにしても、国会議事堂が盾となって国会図書館の倒壊が防がれ
た、というのには、何か作為的なものが感じられます(笑) ええ、それ
こそ国会議事堂が破壊されても実は大した被害ではないが、国会図
書館の損失はこの国にとって重大な問題である、とでもいうような(謎)
当時議員会館にいた120余名お衆参両院の議員に関しては、ほぼ
絶望的との報告もあがってきています。最終的な国民の死者も4万人
にのぼるそうです。死者の冥福を祈って黙祷を捧げたいと思います。

さて、ようやく皇居内のシェルターに避難していた方々の自由行動を
許可できる状況となりました。まずは園遊会に参加された方々に被害
者がほとんどでなかったことを神にでも感謝したいと思います。

さて、今夕に戒厳令が解除された事にともない、民間の経済活動が
再開することになりますね。ただし、東京証券取引所の再開まではさ
らに3〜4日程かかるとの報告もあがってきていますが。国際経済に
与える影響が懸念されます。
ちなみに、文民政府の業務が回復して最初に発布する法令が、保険
金支払いの一時猶予だそうです。確かに、一度に今回の保険金を支
払う事となったら、ほとんどの保険会社が倒産しかねませんし、一時
的に金融市場が飽和し世界規模での混乱を招くことになるでしょうか
ら。被害者の方々には残念な話ですが、とりあえず東京発の世界恐
慌を防ぐこと、これが文民政府の業務の現時点における最大の目標
なのです。
>>42
初めまして、そしてようこそいらっしゃいました、蒼槍様。
善行忠孝と申します。以後もよろしくおつきあいくださいませ。

蒼槍様は、どこに所属されるおつもりでしょうか?
書き込みを見させていただいた限りでは、国防軍の一般師団か、空
挺団、富士教導団かと思われますが。もしそうならば、有事の際には、
戦友としてもよろしくお願いいたします(笑)
78新人下士官(蒼槍):2001/07/10(火) 22:36
>>42
核弾頭から炸裂した頃のタイミングなので
あまりキャラを萌え〜にも持っていけず堅苦しいキャラになってしまいました。
シリアスなところはシリアスに決めて
壊れるところはちゃんと壊れるをモットーにがんばります(笑)

>>77
始めまして、よろしくお願いいたします。
私の所属ですが現時点では、国防軍の一般師団(関東北部地域の駐屯地)の一小隊長と
お考えください。
階級は・・・どうしましょう(汗:そこまで考えていませんでした)
一応、皇式祭都の方に詳細なキャラクターの性格とかを
アップしようと思っておりますので
蒼槍を使っていただけると幸いです。
>>73-74
(7/8:0900、皇居北之丸地下シェルター内近衛第五旅団司令部)
(市ヶ谷の国防総省とのTV電話のモニターに向かっている善行)

「俺だ勝吏だ」

・・・現時点で、丸の内、市ヶ谷、赤坂等の被災民の皇居内への避難
は順調に進捗中です。皇居敷地内での放射線被爆量が200レムを
切りましたので、自分の独断で許可を出しました。六本木、三田、新
橋の住民等は、旅団より1個普通科大隊、1個輸送中隊を派遣して、
避難の支援を行わさせております。
なお、被爆地は現時点ではまだ放射線量が600レムと高いレベル
で推移しておりますので、半径1km圏に1個普通科大隊を展開して、
封鎖中であります。

「よろしい。園遊会の参加者の被害は最低限に抑えられているな?」

招待名簿、職員名簿と照会した結果、園遊会の招待客には行方不明
者は居ないことが確認されました。宮内庁職員、及び旅団兵士に若干
の行方不明者が存在することは報告されています。

「結構だ。すでに国防軍は全力で救援活動に入っている。政府の再編
もそう遠くないうちに終わるだろう」
「この戒厳令は72時間は続ける。何か希望はあるか?」

はい、今回の核攻撃は、西朝の戦略原潜によるものです。しかし、硫
黄島制圧に向かった海上護衛総隊の水上部隊の報告では、西朝の
主体的意思としての攻撃とは思えないところがある、と。
この核攻撃は、あくまで四皇統の殲滅を目的とした、我々の知らぬ何
者かの意思が介在していると思われます。調査の許可を。

「よろしい。お前の任務は、現時点ではあくまで北朝という皇統の守護
だ。そこから逸脱しない限りは、好きにしろ。支援くらいはしてやる」

まことにありがたくあります。

「そうだ、海上護衛総隊で思い出した。タイフーン戦隊の岩田司令、奴
の独断専行の件が、俺にまで聞こえてきた」

はい、彼の判断は至極妥当かと、自分は、判断いたしました。

「有能な働き者はどこででも必要だ。奴の情報をマスメディアに流して、
今回の核攻撃沮止の失敗の責任追求の矛先をかわす。ただし、現場
指揮官の碇中佐は軍法会議だ」

はい、了解いたしました。

「よろしい、以上だ。しかし、こうしていると俺はまるで死者の写真のよ
うだな」
80:2001/07/10(火) 22:58
>>61
「うぅ…」
「まだ、無理しない方がいいよ。ずっと気を失っていたんだ。体が動けないはずだ」
小次郎さんの声が聞こえました。
…ここはどこなのでしょうか?暗い明かりの中に一杯人が居るのです。確かリアカーで七夕に来て人混みでバラバラになってしまって…急に慌ただしくなったのでみんなを捜したら小次郎さんと萌姫様が一緒にいらっしゃって声を掛けようと思ったらすごく嫌な気分がして咄嗟に間に入って………
「ここはシェルターだよ」
シェルター?何があったのですか?
「核が落ちたそうだ。この東京に」

……
………
うそでしょ?
「………………………」
小次郎さんは何もいわずにただ首を振りました。ほ、他のみんなはどこですか?
「みんな、この中だよ。何とか避難には間に合ったんだ」
よ、よかった。…………
…………………………………
………………………………………よくないです。核が落ちたって事は……
「一杯人が死んでるね、きっと」
……………………どうして、こんなことに……
「……わからない」
萌姫様は?
「今お眠りになられている。野々村さんが一緒だよ」
加藤さんは?
「避難の時に怪我をした人とかの所にいっている」
葛城さんは?
「非常食料の配布の手伝いだよ」
…………………………………………七夕のお祭りにはもっと人が居ました……
「……………………………………………………」
>>78
そうですね、下士官、つまり曹幹部で小隊長、ということになりますと、
小隊長代行の陸曹長でどうでしょうか? 年齢は多少高めになるか
もしれませんが。そこは、ここは慶祝スレですから、適当でも構いませ
んので(笑)

関東北部となりますと、多分部隊は第12空中機動旅団の相馬原の
第48普通科連隊となると思います。第48普通科連隊は、北陸戦争
では三国峠を赤軍の攻撃から防御しきった部隊です。多分、幹部の
損耗が大きく、幹部の小隊長の補充が遅れているのでしょう(笑)

これが、もし松本の第13普通科連隊の所属でしたら、塩尻で自分と
共に戦った戦友、という事にもなれるのですが(笑) いえ、所属部隊
は、下の第12旅団のWebを見て、お好きになさってくださいませ。

http://www.jda.go.jp/jgsdf/info/haichi/dai12.html
82西朝上等兵:2001/07/10(火) 23:16
西朝上等兵の手記
一体、何日がたったのだろうか・・・・・・あの忌まわしいメギドの炎が、
この帝都を貫き、ともえ様のお側から離れてから。
その間、私は菊水の手により、あるシェルターに連れられた。
半ば軟禁に近い状態ではあったが、これもいたし方あるまい。
善行閣下に出来る、精一杯の行動だと思うから。
私が西朝の一因であると知れば、きっと人は私を許さないだろうから。
たとえ、このインドラの矢を放ったのが、西朝の意志ではないと知っていても。
ともえ様に会いたい。会った所で私にはどうすることも出来ない。
しかし、共に泣きあい、不安を共有し、彼女の心を和らげることは出来るだろうから。
それが、金も力も足りない、一平卒に出来る唯一のことだから。
かなわぬ願いと知ってるけれど。願わずにはいられない。
彼女は、私がようやく得た「守るべき存在」であり、「帰るべき家」だから・・・・・・
83蒼槍陸曹長@でんぱ:2001/07/10(火) 23:19
>>81
所属に関しては元第13普通科連隊所属で
北陸戦争後、小隊長代行の任に就くために第48普通科連隊へと
所属変更になったとするとひじょーに話がおいしくなると思います(笑)
84葛城:2001/07/10(火) 23:20
>>61
核は予想外だが萌姫様が不安定だったことはわかっていた。
念のため日下部殿に残ってもらった。
我々と、連絡が途絶えた場合には今回は一月強制待機。
許可するはカテドラルの専守防衛のみ。
念のため、多少悪戯を施してきた。一月以内なれば持つだろう

でんぱ(日下部殿、小次郎のオーバーズヘ)
我が悪戯、大いに利用してくれ(笑
>>83
了解いたしました。
それでは、そのうちお会いすることもあるかと思います。
その時はどうぞよろしく(笑)
ようやく都内の救援活動も、応援として到着した空挺団、第十二旅団
と交代して放射線障害検査を受けた後、しばらく休息を取ることがで
きる様になりました。

もなこ様は、核爆発の直前、何かにとても怯えていらっしゃったらしく、
いまだに御気色が優れないと、侍従の方々からお話が来ました。
どうやらしばらく時間が取れそうなので、もなこ様のご機嫌うかがいに
でかけるといたしましょう。

・・・と、自由行動の許可が下ったにもかかわらず、いまだにこの皇居
に残っておられる園遊会の招待客の方がいらっしゃるようです。

>>84
失礼、お嬢さん。
自分は近衛第五旅団の善行忠孝少将と申します。
爆心地の方をご覧になっていたようですが、どうかなさいましたか?
87西朝中隊長:2001/07/10(火) 23:31
治安維持法違反の疑いで拘束された
わたしは暗い部屋の中にいる…

殿下はどうなったのだろう、他の人達は…?

……………
園遊会の最中に炸裂した核弾頭はやはり、我々西朝の原潜より発射されたものらしい。
宮城からここに護送される最中にそれを教えてもらった。

ここからでは、外の様子は全く窺い知る事はできないが、
帝都の惨状は想像に余りあった。私は目を閉じた。
…尤も私の想像力が及ぶ範囲などタカが知れてはいるが…
装甲車の中で聞かされた男の言葉が未だに胸に響いている
部屋の壁はひんやりと冷たかった…

…それにしても、なぜ殿下まで巻き込もうとしたのだろう。
帝都の人々と一緒に殿下を亡き者にして、西朝にいかなる展望があるというのだろうか!?
核弾頭をぶっぱなした真意が、考えれば考えるほど解らない。

「…どうして?」
混乱した頭でそう問いを発しても、当然のことながら冷たい部屋の中に
返ってくる答えはなかった…
>>87
(7/8未明、西朝中隊長が捕らわれている労の扉が開く)

(あくまで小声で)
失礼、起きていらっしゃいますか?
自分は、近衛第五旅団の善行忠孝少将です。
少しお聞きしたいことがあるのですが、よろしいですか?
89西朝中隊長:2001/07/11(水) 00:22
その日、私は払暁まで一睡もできなかった。

夢か現か定かでなくなり始めた頃だった、
部屋の扉が開く気配がし、小さな声が私の耳に響いてきた。

「自分は、近衛第五旅団の善行忠孝少将です…」
慌てて目を見開く。
声が幻でない証拠に、扉の前に海水浴会場で見た
国防軍の善行少将閣下が立っておられた。

「少しお聞きしたいことがあるのですが、よろしいですか…」
逆光でその表情は窺い知れなかったが、
これが、私たちにとって重大な用件であることは察せられた。
私は静かにうなづいた。
>>89
初めまして、この様な時間にお訪ねして申しわけありません。

御安心下さい、一応この牢の監視機能は殺して在ります。
また、ここでの発言が後々の裁判で証拠として取り上げられることも
ありません。、あくまで自分は一私人として中隊長殿にお聞きしたい
事があって参りました。できれば、質問に正直にお答えして頂ければ
幸いなのですが。

そして、お聞きしたい事とは、今回の核爆撃です。
あれは、西朝としていかなる目的なり、目標なりがあったのですか?
自分には、あれが貴方たちの主体的意思によるものとは思えないの
です。もなこ殿下を初めとする、北朝、南朝、東朝の皇女様方を害し
て、西朝の利益になるとは思えない。なにより、萌浜ともえ様がいらっ
しゃる皇居に、貴方たちが核を撃ち込む、という事自体が信じれない
のです。

一体全体、西朝は今、どうなっているのです?
91西朝中隊長:2001/07/11(水) 00:44
>>90
閣下は西朝の核攻撃の目的をお尋ねになられましたが、
私としても、どうにも解らないのです。

殿下がみずから帝都へ赴き、北朝との会談に臨むとの
ご意志を示され、上層部もそれで一旦了承したのです。

わが朝の保有する核は、あくまで政治的目的であって、
使用することはないと、何度も説明されておりました。
それを、なぜ北朝との会議の直前、しかも殿下のおわす
帝都へ向けて発射したのか、
私にも合点がいかずに、困惑しています。

ただ、上層部に混乱があったのは間違いありません。
出発の直前に、スヴェトラーナ大佐が「上層部会議」というものに、
招集されたまま、数日間帰ってこないという事態がありましたから。

その時はすでに使節団の訪問が決定した後でしたので、
小官は、何をいまさら揉めているのだと思っておりました。
>>91
なるほど、了解いたしました。

ええ、確かに言われる通りです。今回の西朝に提示した、政府の和解
案は、確実にそちらにとっても利益になる内容のはずなのです。まして
や、数万の民間人を殺し、世界経済を破滅へと追いこみかねない帝都
への核攻撃、いかなる理由があってのことか、いかなる利益を求めて
のことか、それがどうしても自分には判らなかったのです。

上層部ですか。
彼らについては、表面的な事は判っています。
ですが、彼らが何を考え、何を目的とし、いかなる利益を得ようとして
いるのか、それが全く判らない。西朝の軍事力を統括している貴方な
ら、何かご存じかと思ったのですが。

今回、上層部の構成員で、使節団に参加している人間は誰かいます
か? そういえば、名簿にはそれらしき名前は無かったのですが。
93西朝中隊長:2001/07/11(水) 01:10
もうしわけ、ありません。
小官は軍事力の統括こそまかされておりましたが、
その他の部分の機密からは遠ざけられておりましたもので。

今回の使節団のメンバーで、もっとも上層部に近いものですか…
それでしたら副使の佐藤美袋氏に聞けば何か解るかもしれません、
美袋(みなぎ)氏は母方の叔父で、殿下も御自分のペットに
その名を名づけくらいになついていた人でした。

一時期、上層部のメンバーに名を連ねていたことがありましたので、
もっとも最穏健派だった彼は、すぐにメンバーから外されてしまいました。
当時は萌浜を名乗っておりまして、名前も改名しましたから、
紛らわしい部分もあったかと思います。

穏健派だったことから再び、この使節に抜擢される事になりました。
あの人なら上層部のことについて何か知っていると思います。
>>93
判りました。
それでは、佐藤美袋氏にその件についてはお聞きするといたします。

そうですか、それでは今晩はこれで失礼いたしますが、貴方が最も気
にしていらっしゃる萌浜ともえ様ですが、御安心下さい。あの方だけは、
何としてもお守りいたします。ええ、西朝皆さんは護りきれなくても、彼
女だけはなんとか。

ですから、希望はまだ棄てないでおいてください。

最後の一つ。
今晩、ここには誰も尋ねてきませんでした。
よろしいですね?

それでは、失礼いたします。
よい夢を。
95西朝中隊長:2001/07/11(水) 01:26
>>94
「わかりました、愚かな私たちはともかく…
殿下だけはよろしく頼みます。」

善行閣下はそういうと部屋を去っていった。

いや、これは夢だったのだ。
今夜私は誰にも会ってはいないのだ、
そう心に固く誓った。
96西朝中隊長:2001/07/11(水) 01:28
>>95
訂正
×善行閣下はそういうと部屋を去っていった。

→○私がそういうと善行閣下は部屋を去っていった。
97蒼槍陸曹長:2001/07/11(水) 01:41
発:第48普通科連隊所属蒼槍陸曹長
宛:近衛第五旅団司令部付き善行忠孝少将

被災地の情報収集中、仏軍准将アルザス氏およびイリス姫を発見し、保護。
アルザス氏、重度の被爆症状が見られる為
イリス姫と共に宮内庁病院へと搬送いたしました。
なお、アルザス氏およびイリス姫は現在我が小隊が警護中。

追伸:少将への昇格をお祝いいたします。

元第13普通科連隊蒼槍陸曹長
98小次郎@東朝ε:2001/07/11(水) 02:41
>>84
(境さんの頭と身体に冷えたタオルを乗せながら)

そうですか、さすがは葛城さんです。
戒厳令も解かれましたし、われわれの行動も自由になりました。
だけど、残念ながらまだ未熟な私には姫や加藤さんのように
「救助活動」のお手伝いをすることができません。

境さんの容体も心配ですので、私か菊十字のみなさんか
とちらかに新潟へ姫の無事を知らせてもらうのは如何でしょうか?
おそらく電話も通じないでしょうし、道路は重態で麻痺状態でしょう。
リアカーは救助活動用に使わなくてはいけませんし、困難を伴うでしょうが。

…あ、葛城さん。
むこうでなにか軍人さんが >>86呼んでおられるようですが?
99大阪スポーツ:2001/07/11(水) 03:39
阪神首位独走! マジック早くも26

 帝都の核攻撃によりペナントレースは一時中断したものの、東京ドームを除く球場は明日からペナントレースを再開する。
 中ても注目は開幕から脅威の独走を続けるタイガース。七月初頭にすでにマジックは点灯し、オールスター前にも優勝する勢いだが、夏の高校野球大会による死のロードが、この快進撃にどう影響を与えるか懸念されている。
「まだまだ信用でけへん」と大阪のファンたちは、これだけの大差でも油断していないようだ。
 ちなみにに昨年、タイガースは40ゲーム差を覆されて135試合目で優勝を逃している。

 ランディ・バース監督「近々とびっきりの助っ人が来てとどめを刺してくれるよ」
 長嶋永世監督「ニュークリア明けにこそメークマジカルです」

セリーグ勝敗表(7/8日時点)
      試合 勝−負−引 勝率 ゲーム
阪神    80.. 72−..8.−0  .900  M26
中日    80.. 37−43−0  .462  35.0
広島    80.. 36−44−0  .450   1
ヤクルト  75.. 32−42−1  .426   1
横浜    75.. 30−44−1  .400   2
読売    80.. 27−53−0  .337   6

パ・リーグはロッテが下馬評通りの強さを見せて頭一つ抜けている。

パリーグ勝敗表(7/8日現在)
      試合 勝−負−引 勝率 ゲーム
ロッテ   84  50−32−2  .609  --
近鉄  ... 81  43−38−0  .530  6.5
オリックス..82  42−38−2  .525  .0.5
ダイエー .80  38−39−3  .493  .2.5 
西武   ..81  34−45−2  .430  .5.0
日本ハム..82 . 31−46−1  .382  2.0
100醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/11(水) 05:12
コンコン、とノックの音に反応して、醍醐旅団参謀長が手元の書類から
視線を外す。
参謀長は眼鏡を外しながら、顔を上げた。
「入りなさい」

扉が開かれると共に、窓に面した廊下から眩しい朝日が射し込んだ。
背後の分厚いカーテンを閉ざし、手元のスタンドの明かりだけで
書類を読んでいた参謀長は、眩しそうに目を細めて
扉を開いた人物の、長身のシルエットを見つめた。
『膝丈タイトか』というのが参謀長の脳裏に浮かんだ最初の印象だった。
身長は百七十を軽く越えている。タイトスカートの裾から、
小麦色に焼けた、絞まった足がのぞいていた。
『む…あのスリットの高さは…?』

「萌原です」
参謀長のハァハァ……(;´Д`)を粉砕するように、長身の人影は
低めの穏やかな声でそう言った。
「ああ、君が新任の…」
「失礼します」
「ああ、座ってくれたまえ。失礼、昨日からここに篭もりっきりでね」
言いながら、参謀長は立ち上がって背後のカーテンと窓を開いた。
早朝の吉野の湿った新鮮な空気が、部屋の中に流れこんで行く。
『吉野は今日も平和だな…』
そんな事を考えていた参謀長は、ふりかえってギョッとした。

萌原玲。元第三師団所属のエリートで、最終階級は大尉、だという。
その彼女が、革の応接セットの上で健康的に焼けた足を優雅に
組んで座っていた。タイトスカートのサイドに入ったスリットは、
腿を半分ほど露わにしている。
ノースリーブの白いブラウスは、二つ目のボタンが今にも
弾けそうな具合に見えた。
『む…わ、ワシとした事が、このバインバインを見落としていたとは…!』
と参謀長が密かにハァハァ……(;´Д`)するのも束の間、

「こんな爺ィまで色惚けか?」

と冷たい声が参謀長の脳裏を貫通して行った。
101醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/11(水) 05:13
>>100(続き)

シュボッ、とジッポから蒸発したまま停滞していたオイルが小さく爆発を起こす
音がした。煙草の先を火に晒しながら軽く息を吸ったようで、煙草の先に
小さな炎が上がる。
「なあオッサン、ちょっと説明したれや」と言ったのは間違いなく彼女、萌原玲だった。
「どないなっとんねん、ここ?なあ?」
ハーフか何かだろうか。地中海沿岸の血を匂わせるような目鼻立ちをしている。彼女は
マルボロを指先で弄びながら、鋭い瞳で参謀長を見つめた。
「どない…と言われると…?」
「いや、せやからやなあ。こんな色ボケした爺を一人残してミンナでノコノコ敵地の本陣に
出向くアホさ加減はまあいいとしようや」
「いや別に北朝は敵というわけでは…」と慌てる参謀長の言葉を遮り、
「まあええ、言うたっとんねんから、蒸し返すな。な?」と有無を言わせぬ口調で言う。
「まあ、軍事施設の内部に茶屋があるのもまあ、ええとしようや。そんぐらいは
茶目ッ気でオチひん事もないしな」
そんぐらい、の「ら」は軽く、だが確実に巻き舌だった。
「私が知りたいのはやな。……何で私がここまで辿りつくのに案内して来るのが犬やねん?」
「え…彼はあきいえくんと言って…」
「いや、犬の名前はええんやって、な。骨折した犬を使うんもまあ、飼い主の好き好きやわ。
けどなんでその犬に、みんな敬語使とんねん?ご苦労様です、って真剣に頭下げてる
あいつらみんな頭イタイんか?」
少し首を傾けて参謀長を見つめていた萌原の口から、白い煙が流れ出て行った。
彼女はその煙をひとしきり眺めた後、
「オウ、オッサン黙っとれへんで何とか言うたらんかい。どないやねん?」
と相変わらず静かな口調+巻き舌で畳み掛けた。
「とりあえず、犬が魔法で人間に変身したとか何とか抜かしとるお花畑のボケどもは、
全員一から叩き直すど」
「…ハイ」
「ほな、ちゃっちゃと辞令書いたらんかい。ボーナス無しで教官やったる」
「しかし大尉は軍医としてこちらに…」
「(知)るっかい、んなもん。ええからはよ書いたれや」
「ハイ…」
参謀長が辞令をタイプする間、萌原は一人で優雅に煙草を吸っていた。
圧縮されたフィルターが再び解放される音、続いて深い呼吸の音がいやに耳につく。
思わず視線が、きっちりと髪を結い上げたうなじやギョッとするほど深くまでボタンを開けた
ままの胸元に向いてしまう。
「何見とんねん、オッサン?」と冷たい声がまた参謀長の耳を刺す。
「イ!イエ何デモ…」
その時参謀長は、何でこんな新参の小娘に足蹴にされなければならないのだろうという
怒りより、また一人イロモノが増えた南朝の未来を危ぶんで小さく溜め息をついた。

コンコンコン、とノックの音がしたのはその時だった。
「ああ、入りたまえ」
「失礼します。本日からこちらに配属になりました、萌山冬魅と申しますが…。
あああ!ネエやん、こげんとこでなんばしちょっとよ?」
「だからお前もはよ人間の言葉学べや」
とその時突然始まった漫才とも姉妹喧嘩ともつかぬやりとりに、
参謀長はただただ頭を抱えるのみだった。

というわけで、醍醐旅団に参加させて頂く事になりました萌原です。
(参謀長殿、無断で登場させてしまい、失礼いたしました)
素人ですが、妹分・萌山冬魅ともども
よろしくお願いいたします。
103葛城:2001/07/11(水) 15:26
>>98
「しばし、不在にするやもしれん。預けておいた口座を使用してくれ。気をつけるは2点のみ。姫の暴走。周辺住民と宗徒の諍いのみだ。」
>>86
うむ、お嬢さんと呼ばれたのは久方だな。
丸い眼鏡に整えられたひげ。この身の丈。ディスクワークを主とする者に特有の大腿骨の変化が少々見られるが、それを上回ると思われる練筋。うむ、写影より美丈夫だな。
「まるで黄昏(たそがれ)のごときだなと思ってな。善行忠敬殿」
かの人物は丸き眼鏡の奥にその眼を隠した。
「これは失礼した。私は萌姫様に仕える『親皇教団お財布(一円だらけ)係』の葛城という。貴殿のことは紙面にて拝謁して承知していた」
眼鏡の奥より視線が戻る。だが半分のみだ。
「いや、夏の期には萌姫様が大変お世話になった。御礼申し上げる。かの時期、我は掃除に追われこのような場にての挨拶となってしまった。」
うむ、落ち着かれた声をなさっているな。
「うむ?黄昏についてか。先ほどの振動。そして重度の電磁波障害。先ほどより電灯が不安定なのは電磁干渉波のリバウンドによる干渉が直接電力線に干渉しているためだ。私は軍事は詳しくない。だが素なる物の断末魔にて生ける者に呪詛をかけ、莫大なる代価を得るのなれば核以外にはない。そして、これにより人の子が年月をかけ貯め得た言葉はすべて無に帰す。」
うむ、困られているな。どうやら別の言を使うべきのようだな。
「核の衝撃により全ての情報は無に帰す。軍事、政治、経済全てだ。これにより世界の均衡は一気に崩れ去る。人とモノと価。そして失われた全ての情報はもはやもどらん。対価のモノが代行するまでには多大なる時間が掛かる。情報(ことば)の伝達速度の上がりし現代において、それはたと月の一巡りの時間だとしても太古の数年。近代においても一年分の情報と年月に匹敵する。故に私は見ていたのだ。ヒトの黄昏をな」
うむ。シセンが変わったようだな。これは困った。此(こ)の者、余りにも危うい。まるで黄泉(よみ)と現(うつつ)に境(さかい)にいるかのようだ。そして、
「だが…」
実に面白い。
「今回は間違っていたようだ。全ては始まったばかりのようだな。此処(ここ)に集いし者達の転輪。そして、貴殿に掛かる呪詛との戦(いくさ)も……そして我々と、(醍醐旅団長殿を見る)かの者の真の苦闘もな」
104『熱狂葛の葉さん』:2001/07/11(水) 15:32
>>99

うっしゃーーーーーーーーーーーー!

はぁんしぃん。はぁぁぁんんしぃぃんん!ゆぅぅぅしょぉぉぉぉだぁぁぁぁぁぁぁああああああ!


ここでっっっぇおpっとすにゃっぁぁあああああああああ!!!!
いってまぇぇぇぇぇぇぇっっぇぇぇぇぇぇえええ。どぉとんぼぉりぃのぉにじだっぁあああああああああ!


すけっっとぉぉぉぉぉおおおおおおお!だぁあああああああああああああああああああああああああああああら!!!!

六条「……だからね……どぉして……昨日の新聞でそこまで盛り上げれるの?………痔?…なんで?」
>>103
黄昏ですか。
確かにこの国は爛熟を迎え、あとは下り坂を降りるだけかもしれませ
ん。しかし、いまだ世界樹の葉が全て散ったとは聞き及んでおりませ
ん。なれば、我等はまだタナトスへと向かう衝動へ身を任せるには早
すぎるかと信じております。

我等猟犬に付けられた首輪の鎖を握っていると、根拠も無く信じてい
る者達は、それでもまだこの国の歩む道の先に光輝に照らし出され
た繁栄があると確信しているようです。ですが、彼らが知っている繁栄
とは、すでに歴史上のおとぎ話。産業構造が求めるものと、彼らの供
給できる恩恵に乖離がなかった時代の幸せな記憶。
すでに外部記憶化という手段によって、我々は新たなる文明の領域に
脚を踏み入れてしまっていると、自分は確信しております。何故ならば、
マンパワーが戦力として換算できなくなって久しいのですよ、電脳とい
う外部情報系の存在によって。だが、それを理解できている人間は決
して多くはありません。何故ならば、兵士も武器も目に見えますが、電
脳化の影響は目には見えませんから。見るためには、同じ電脳の文
法を理解しえなければならない故にです。

はい、仰る通り、すでに時代は一巡し、新たなる千年紀に入ってしまっ
ています。この珠と剣に続く鏡の千年紀、我等は我ら自身の影に怯え
つつも鏡に映った自分自身と対峙し続けなければならないでしょう。
ええ、結局は、断崖を片手を絶壁に当てつつ一歩一歩深淵へと降り
ていく、それが今の自分のなすべきことかと確信しているのです。
106アルザス@病床:2001/07/11(水) 22:04
 (携帯電話にて誰かと話している)

 「あ、私だ。現在日本の宮内庁病院にて治療を受けている、姫は手を怪我されておられたが、
現在治療中だ。 ココは何故か放射能もきわめて低く、比較的安定している。 気掛かりは
『顔がCL○MP系の看護婦が何人』も居る事と、さっき取られた私の細胞の性で主治医が
痛く興味を示している事ぐらいの物だ、厄介な事に内臓・筋肉は既に回復してしまった、いずれ
検査を受けたらバレてしまう… まぁ、ソレはソレで何とかする。
 あ、一つ頼まれてくれないかな??私の口座から自由に使って構わないから国連名義で日本へ各種物資を送ってくれないか?? いずれ被害が進むに連れて、何かと物入りになるだろうから。 何? 私らしくないって?? そうだね…ある勇敢な士官が助けてくれなかったら、こんな腐敗した政治家の居る国へ援助しようとする気は起きなかったね…。
 さて、可愛らしい看護婦さんが回診に来る頃だ・・・もう切るよ。 じゃあ又後で『妻』よ。」

 (以上、かなり訛りの有る仏語で喋る。 普通の仏人にも聞き取る事は至難の業だろう
 ちなみに携帯は何処にやった??)

 「あははーーー? アルザスさん。誰とお話してましたー駄目ですよ怪我人はベッドで寝ている
のが仕事ですーーー『めっ』 手術や解剖が嫌ならしっかり睡眠を取って下さい!!!! 後、病室では
携帯電話の使用は厳禁です!! 何処に隠したんですかーーー?? いい加減出して下さいー−−!!」

 こうして新しい日常が幕を開ける…………
107兵卒:2001/07/11(水) 23:44
キュラキュラキュラキュラキュラ(ソミュアS35に乗り込んで参上)

 ああーフランスの手弱女精神が、ワシに、ワシに〜〜〜

>>105
んんー、いけませんいけません。余り先の事を想定するのは、善行閣下らしくご
ざいませんぞー。私見ながら、あなたの思考・知識・才能は、「今此処」「いま、
ここ」に注力されてこそ、絶大なる真価を発揮するのですぞー。このままでは中佐
殿に、なにげにグランド・デザインを撃沈された前回の二の舞ですぞ〜。

キュラキュラキュラキュラ・・・(そのまま去る)
108蒼槍陸曹長:2001/07/11(水) 23:47
昼:宮中内避難所

「は〜い、皆さん並んでくださいね〜」

宮中の女官さんに協力を頼んで被災者に炊き出しの食料を配る・・・。

「あのぉ・・・。これものすご〜く恥ずかしいんですけど(汗)」
「あははっー、良く似合っていますよ〜」
「・・・でも、戦闘服の上にエプロン・・・しかもメイドさん仕様(汗)」

休憩が終わったと思ったら
手伝いをお願いしたのは良いのだが

『お料理をお配りするのですから、これを付けてくださいねーっ』

と言われて半ば無理やりエプロン(フリフリヒラヒラ)を
戦闘服の上に着せられている。

「はぁ・・・」
「あははーっ、ため息ついている暇があったら早く終わらせましょーっ」
「・・・はい」

(まぁ、いっか・・・メイドさん萌え萌えだし・・・ちょうど部下も居ないし(笑))
(それに、避難している人達の笑顔も見れたしな〜)
核爆撃があってから、七二時間が経った。
とりあえずシェルター内は、人が生活するには十分な空間と、水と食料と、空気があった。
まあ、さすがに個室が与えられたのは、皇女殿下と議員さん等、そして怪我人や女子供老人だったが。
ようやくの自由行動許可が下りたので、外の空気を吸いに出た。

不思議な話だが、宮城のあの深い緑は全く損なわれてはおらず、美しい真夏の枝ぶりを見せている。
さすがに、その向こうに瓦礫の廃虚と化した、国会議事堂や官庁街のあったとおぼしき土地が見えはしたが。

と、向こうにお濠を眺めているキツネ耳織部が見えた。
110みなぎ:2001/07/12(木) 07:42
・・・・・・・目が覚めると、宮様が泣きそうな顔でこちらを覗き込んでいた。
ずいぶん長いこと(実際はそうでもないのか?)気絶していたようだ。
悪い夢をみていたような、汗のかきかたがちょっとおかしく、まだ少し呆然としている。
「あ!めがあいたのです!よかったー!!」
目を開けたとたん、宮様は私の前足を取るとぶんぶん振った。自然、頭ががくがく揺れる。
頭がしっかりしてないところへもってこいつは結構来る。が、また気絶する訳にも行かない。
とりあえず、状況確認。
ここはシェルターの個室。宮様の部屋。
今は・・・・・・・・・・・・・いつだ?えーと・・・・・・なんでここに来たのか・・・・・・・
いや、(説明されてないので)知らないぞ・・・・・・なんか、避難だって言うから
避難したんだけどさ・・・・・・・・・
自分の体・・・・・・・一応、大丈夫か。

宮様の「前足ぶんぶん」のおかげで少しは意識がはっきりした。(いや、本当に)
侍従長さんがミルクを持ってきてくれたので頂くことにする。

「なんかあったんですか?」と宮様に聞こうとして、表情が優れないのに気づく。
宮様自身が体調がよろしくないのに「猫」である私を気にかけてくださっていたのだ。
ああ、幸せ者だね。私。

とりあえず、自分で確かめよう。それが一番よさそうだ。座っている宮様のひざを肉球で
ぽんと叩き、
「看病して頂いて有り難うございます。ちょっと行ってきます。心配しないで下さいね。」
と、小声で言ってからドアを開けて外に出る。あいかわらずの雑然とした感じ。
人が少なくなっているようだ。外に出られるらしい。

外へ向かおうとした私は、パレスでは見かけたことのない黒猫を見かけた。
私の目がおかしいのだろうか、しっぽが2本あるように見える・・・・・・
(ねこの目にだけ見えています)

寝ているのか起きているのか分からない(まあ、猫には共通だけれど)
ので、声をかけてみることにする。状況を知っているのかもしれないし。
111キツネ耳織部@舞妓:2001/07/12(木) 10:46
>>109
何でやろう…。
その時宮城にはそれこそ数えきれへんほど人がいはったし、うちはうちで
焼け跡に目を奪われて周りの音なんか聞こえてへんかったし、
ほとんど何も見えてへんかった。
せやのに、うちの後ろを歩いて来はる人が誰なんか、
いつの間にかうちにはわかってた。

あかん。今ふりかえったら絶対あかん。
なんぼなんでも、このタイミングで中佐はん見たら、
何で泣くんかもようわからずに、ただアホみたいに泣いてまう。
この人だけには…そんな恥さらしたない。
そうや。舞妓のしみったれたプライドかもしれんけど。
それでもこんな時やからこそ、舞妓のうちが微笑わんで、
誰か微笑える言うんやろ?

近付いてきた足音が止まる。
「なんで…」
あかんて、ここで詰まってたら。ちゃんと喋らな。
「なんでこんな事になってしもたんでしょうねえ…」
(中佐が口を開こうとするのを敢えて遮るように)
「天の川も泣いてはりますなあ…」
(そう言って、疲れた顔にも微笑を浮かべてふりむいて中佐を見る)
「………」
(眩しいものを見るように少し目を細めて、それから笑おうとするが、
表情が自然に微笑へと変わって行くとともに涙が浮かんできて、
慌てて俯く)
「…よく…ご無事で……」
(語尾は言葉にならない。俯いた肩が小刻みに震えている)
(やがて、やっと震える息を吐いたかと思えば、中佐に
背を向ける)
(涙を拭いて、勤めて明るい声を絞り出しながら)
「堪忍え、中佐はん…うちがこんな泣き虫やなんて、
他のお方には内緒どすえ」
112葛城:2001/07/12(木) 11:04
>>105
「素晴らしいな。さすがは善行殿だ。三位一体を得く延暦寺僧でも黄昏を認知し、次代への導(しるべ)とまで至るには多くの時経るという」
なるほどな。そして、此(こ)の自身の理想と現世(げんじつ)との乖離。それを考察する人格。是(これ)が此(こ)の人物の最大の特徴であり人を魅(ひ)くところなのだな。好ましい。だが、実に危険だ。さて、如何様にしたものか。

「違うな。本来犬とは野にあったモノだ。人と共に有るのは犬がそう望んだが故。猟犬もまたしかり。鎖に繋がれしは主の信頼を得、得るべきモノを享受するが為だと私は考察する。故に、鎖と共にありし繁栄は其れその物が幻(まぼろし)だ。猟犬は今、共に別路を歩むか、主(あるじ)喰い野に還るか。さも無くば孤独に朽ちるか。他の道無きか迷っているにすぎん。」
そもそも、組織には自己存在が明示付けられている。どうやら善行どのは個人と組織の双方を折り合わせ此(こ)の話をしたようだが、未来のことはなってみねばわからん。組織論にて回避させていただこう。

「外部記憶(電子化による情報の外部化)か。言葉とはそう言う一面がある。過去(あと)と未来(さき)を言葉にし貯蓄する。善行殿、『電脳の文法』等という便利なモノは存在しない。人が惑うは言葉(じょうほう)の使いかただ。故に、それは、新たなる文明の領域ではないな。言葉の流れが早くなったのみだ。そこまでは既存にあるモノと変わらない。もし新たなモノが生ずるとすれば、其れは人が人を知ったときだ。そもそも、人は『知りたいモノ』なのだ。その意味では一歩も変わってはいない。軍事にては『知る』こと『知らざる』ことは死活に繋がると聞く。古今問わず死に近きところにては人はヒトに近づくのかもしれんな。…長くなるな。又の機会にしよう」

うむ、やはり直接言うべきだな。
「千年期か。貴殿には萌夢(ゆめ)が有るようだな。素晴らしきことだ。だが、無粋を承知で言わせて貰おう。
鏡に映つりし『ヤマトのタケル』より眼を外さぬ方がいい。いや、無粋なマネをした。申し訳ないな」
113クロ@猫モード:2001/07/12(木) 11:24
 おや、どうやら「同属」が起き出した様だ。 さっきよりよりも「霊力」が上がっているのは
気の性だろうか?? 可愛らしい顔をした少女を心配させて…人騒がせな『猫』だ。
 若干酔っ払った足取りで歩いているが、大丈夫だろうか?? (小首をかしげる)
どうやらこちらに気付いたようだ どれ、立ち上がって挨拶をするとするか。

とりあえず猫の言葉で返事をしてみる
 ニャーニャーニャーニャニャニャニャ????(「クロの名前は『クロ』と言いますにゃん。『良い
猫又の子供』なんですよにゃん。さっき大きな火の玉が上がって、この『部屋』に
飛び込んだにゃん。 飼主のお兄ちゃんと連れの女の子とはぐれてしまったにゃん、
君はなんでここにきたんですかにゃん?? さっきからうなされていましたよにゃ??」)
114アルザス:2001/07/12(木) 14:08
 デムパ

>醍醐旅団新任萌原玲大尉さん
 初めまして、アルザスです。まだ何処の朝にくっ付くか決まってはおりませんが、
よろしくお願いいたします。 レスに笑わかしていただきました。段々気弱になっていく
参謀長さんがツボ入りました。 次は中佐さんが控えているので注意して下さい。
 姉は大阪弁で、妹の萌山冬魅さんは九州弁ですか??

>蒼槍陸曹長さん
 メイドエプロンとは又・・・(笑)
 私はもう直ぐで病院追い出されそうなので、お手伝いします。

 15:20〜翌12:30までカキコできません。
115はぐれ軍楽隊@旅情編(?):2001/07/12(木) 21:21
シュコー…シュコー…
人工呼吸器の音?…ああ、私倒れたんだっけか…
「院長、患者が目を覚ましました。」
聞き覚えのある声…誰だっけ…?
「滿子君、気分はどうかね?私が誰か判るかな。」

「主治医の…小宅先…生…って事はさっきの看護婦は…ゆかりね。」
「正解よ、おハゲさん。」
「ゆかり、ハゲっちゃ誰の事よ。」
私は、こわばって動かない体を声の主(主治医の娘で私の数少ない友人)に向けようとして
失敗した。
「はい、鏡。ご理解いただけたかしら?薬中患者さん。」
相変わらず口が悪い…よくこんなので看護婦になれたものだ。だが…理解は出来た。
SF映画に出てきそうなスキンヘッドの私…物の見事に眉毛まで無い。
「人権団体が聴いてたら袋よゆかり…抗生物質のせい?ああ、放射線のせいね…」
「動いてみる?ある程度は回復してるはずよ。いい?お父さん。」
「仕事中は院長といいなさい(苦笑)ああ、ただし裏庭だけな。」
そう言うと、小宅先生は私に注射を一本打ち、呼吸器と点滴を外してくれた。

「ゆかり…セミが鳴いてるね。」
水戸家の主治医をしている小宅氏の病院は、水戸市外から少し離れた那珂川沿いにある、
小さな開業医である。だがここは水戸ではなくどうやら日立あたりの山奥の別荘らしい。
車椅子を押して、ゆかりは裏庭の菜園の方にやってきた。
「東京では鳴いてないってさ…被爆していない地区でも不思議に鳴りを潜めてるって。」
「そう…ん?まてよ、セミが鳴いてるって事は…今日は何日?」
「あきれた…最初に聞くもんよそう言うのって。今日は8月15日、終戦記念日よ。」
「私、一月も寝てたわけ…」
「何があったわけ?…死亡してることになってるみたいだけど…」
「……」
答えようがない。たとえ親友のゆかりであっても…
「叔父さんの死体は、適当に病名つけてさっさと火葬しといたから安心して。」
「ああ、知ってるのねそれは…人が悪い。」
「共犯者よ」とでも言いたげにウインクしてみせるゆかり。
「そうね…何から話そうか…」
そう言いながら、私は叔父をこの手で射殺したその時の事を思い出していた。
それは7月13日の夕方の事だった。
犬がそう望んだ、ですか。
仰る通りでしょうね。それが互いにとっての利益であったのでしょうか
ら。
ですが、大切な事を見落としていらっしゃいませんか?
この関係は、あくまで互いが望んだが故のもの、片務的なものではな
いのです。ならば人と犬は常にその関係を自覚し続けねばならない
のです。ええ、結局犬は、人に自らに相応しい主人たることを求めて
いるのでしょうね。

言葉が文字を使用することで記憶の外部化を可能としたのは、実は
ここ数千年のことに過ぎません。
ええ、仰る通りですね。確かに人は言葉によって自ら「人」と規定する
ことで人となりました。そして、その幻想を共有化するために言葉の
共有をはかったのでしょう。だからこそ、我々は文明という壮大な共同
観念を構築したのでしょうね。そして、その話はとても長いものとなる
でしょう。

機会あらば、一度ゆっくり人間存在というものについて、お話を伺いた
いものです。

・・・ヤマトタケルですか。
確かに、己の中にかの者が存在しないとはいいません。むしろ、かの
存在こそが、私を私たらしめているとも考えています。そうです、戦争
という双面神の面表をのぞきこむ事、そして、その本質を撃つ知的力
を持つこと。それこそが、私にとって必要な思想的課題なのでしょう。

御忠告、まことに痛み入ります。
ありがとうございました。
>>108
休憩もかねて、皇居内の見廻りをしていたときのことです。
女官さん等に混じって炊き出しを手伝っている隊員達に、懐かしい顔
を見つけました。

彼は、北陸戦争で最大の激戦となった塩尻峠の戦闘で、中隊の幹部
が全滅した中、生き残った数少ない隊員達を指揮して陣地を固守して
のけた男でした。
戦闘後、生き残った彼と話をしましたが、ごく普通のありふれた若者で
あったことに驚きを覚えた記憶があります。ただ、自分の中にある良識
と常識だけをよりどころに、赤軍の機甲部隊の猛攻をしのぎぎったの
でした。

その時、彼と何を話したのか、ほとんど覚えていません。
ただ、彼の途方に暮れた様な表情だけが記憶に残っていました。

今では、私信を四半期に一度やりとりするくらいの仲です。
118みなぎ:2001/07/13(金) 00:39
>>113
目の前の黒猫は「クロの名前はクロですにゃん。」と名乗った。
・・・・・日本語が変だ。(失礼。ネタにします)
自分を「猫又」と名乗っている。
・・・・・怪しすぎ。確かにしっぽは2本見えたけど・・・・・マジかい?

まあ、三毛さん以外では久しぶりの同族だし、邪険にする訳にもいくまい。
『どうも、ご心配おかけしましたね。もう大丈夫ですよ。はじめまして。』
はたと、考えた。名前、どうしよう。・・・・・・ま、ここは一応。
『みなぎ。と呼ばれてます。よろしく』

それからしばらく猫語で会話をした。クロ氏はフランス育ちのモノホンの猫又の
子供であること。ご主人がフランスの将校をしていること。そして現在はぐれていること。
そして、「火の玉」が東京に落ちたらしいこと・・・・・・
猫の乏しい頭ではそれが何を意味するのか、良く分からなかったので誰か軍関係者を
探すことにする。

『じゃあ、一緒に行きましょうか。とりあえず私は何が起きてるのか、確認したいんです。』

しばらく歩くと、>>108で、メイド服を着た兵隊さんが働いていた。
・・・・・・・・いや、その格好は断ろうよ。男として。
忙しそうではあったがちょっと聞いてみようと思う。物陰に隠れて
「外の様子はどうだい?」と人語で話し、外に出る。
(人込みの中から聞こえたような感じになります)

・・・・・・ん?クロ君。びっくりした?一応、私も「普通の猫」とは一味違うんだよ(爆)
119蒼槍陸曹長:2001/07/13(金) 01:17
>>108
>>117
>>118

結局、メイドエプロンを着せられたまま炊き出しを続ける・・・。
途中、どっかから「外の様子はどうだい?」と聞かれたので
外の状況・・・つまり核弾頭が炸裂し
都心地域は壊滅し、多数の死者が出ていると説明した・・・。
恐らく、宮中の方だと思うが被災者の前で軽率なことをしてしまったと
後悔する・・・。

これから、数分の後。

食べ物を待つ避難民の列の向こうに懐かしい顔を見つける・・・。
でも、今は恥ずかしい・・・とてつもなく恥ずかしい。
一目散に逃げようとするが・・・。

「あははーっ、これは善行少将〜見回りご苦労さまですーーっ」
(あぁ、勘弁して〜(T^T))

向こうから歩いてくる彼は善行少将、私の北陸戦争時代の上官にして
今の国防軍・・・いや、この国にとっても重要な人物だ。
あの戦いの後、国防軍の中央に栄転されたと聞いていたが
まさか、第五旅団に居るとは思っていなかった・・・。

「お久しぶりでございます。善行大佐・・・いや今は少将になられておられましたね」
「あははーーっ、善行少将とお知り合いの方だったのですねーー」
「ええ、蒼槍さんとは北陸戦争にともに戦った戦友です」

思わず、懐かしい話に花が咲く・・・。
北陸戦争での苦労話・・・。
お互いの近状・・・。
手紙やメールなどでやり取りしているが実際に善行少将と会うのは
本当にあの戦い以来だ・・・。

「・・・ところで蒼槍さんはしばらくここにいるのですか?
「ええ、今は被災者の支援ともう一つ・・・ここでは少々話難いので・・・」
「分かりました。向こうに人があまり近づかない場所がありますので」
「すいませんが女官さん、少し場所を離れますのでよろしくお願いします」
「あははーーっ、ごゆっくりとお話してきてくださいねーー」

(次に続く)
120蒼槍陸曹長:2001/07/13(金) 01:18
>>119より続き

(宮中内、ちょっと離れた物陰)

にゃ〜

2匹の猫が居たので黒猫を抱き上げで撫でる。
もう一匹は嫌がって少将の足元に逃げてしまった。

「実は、被災地域でとある人物を助け出したのですが・・・」
「報告書は読ませて頂きました。アルザス准将の事ですね」
「はい・・・。災害対策本部からは私の小隊が護衛するように命令を受けているのですが
 ・・・非常に政治的な問題も含んでいる可能性もありますので・・・」
「分かりました。後ほど私から彼の話を聞きましょう・・・確か宮内庁病院に
 入院なされているのですね・・・」
「はい・・・お願いします」

にゃにゃにゃ〜
抱き上げていた猫が突然、私の手を離れて向こうに去ってゆく。
少将の足元にいた猫もそれに続いていってしまった…。

「ところで、蒼槍さん・・・あなたはそのような趣味があったのですか・・・」
「こっ、これは・・・えっと・・・その・・・」

少将が私の服装を見て今、一番言われたくない台詞を言う・・・。

「断ろうとしたのですが・・・断った瞬間モップでボコボコにされたもので・・・」
「・・・運が良かったですね。一歩間違えれば命を落としていましたよ」
「へ?」
「ここの女官達は、九鬼神流モップ術などさまざまな戦技を使いこなせますから」
「・・・そうだ少将も一緒にメイド服着てみませんか(ニヤリ」
「あははーーっ、そうですねーーっ。少将もお似合いになると思いますよーーっ」
「!?(びっくりした・・・いつの間に)」×2
「・・・いっ、いや。私はまだ執務がありますのでこの辺で」

(あの善行少将が慌ててる・・・初めて見たかも)

「あははーーっ、残念ですーーーっ」
「では、蒼槍さん。また後ほど」
「はっ」

結局、物資の受領の為、立川に向かう時間が来るまでの間
メイド服から開放される事は無かった・・・。
しかも、善行少将にまで見つかるとは・・・トホホ(T^T)
7月8日 水戸家内居間

哀れな男だ…
東京の壊滅=北朝の壊滅程度にしか考えられないらしい。
まぁ、だからこそ利用しやすかったんだが…
永田町全滅か、俺の上司も…それ以前に命令系統が壊滅、いや消滅してしまった。
俺に命令を送ってくるやつはもういない。そろそろ、逃げる頃合かな。
それに学生時代の友人とはいえ、もうこいつには愛想が尽きた。
今にして思えば「滿子」を殺すんじゃなかったな…
あれほど従順な駒は、生かして活用すべきだった。
もっとも、抹殺は上部の命令だから仕方が無いのだが…
「おい、柳。どこに行く?祝杯をあげようじゃないか。」
「トイレにだよ、昭政。(どこまでもバカなやつ!)先にやっててくれ。」
(そう言いながらトイレには行かず、自分にあてがわれている部屋に入る)
さあ、さっさと逃げよう。
自滅するやつの側にいる事は無い…南朝原理主義なんて言う、砂上の楼閣に酔ってる
やつの側にいる事はな…
122醍醐旅団長:2001/07/13(金) 07:21
(殿下を医務室に運んでから、シェルターを出る。そしてオモムロに傍受防止に特化された愛用の携帯電話を取り上げる)

……ああ、私だ。
 聞いてのとおり東証が機能不全状態に陥っている。データの修復などにかなり戸惑っているらしい。
 ついては例の計画、中止だ。
 ははは、これを好機などと言うな(笑)こら。
 今はむしろ日本経済そのものを修復する事を留意すべきだよ(笑)
 いくらなんでも、核攻撃を機にあんな立ち回りを仕出かしたら、いくら私でも言い訳は利かん(笑)

 ああ、データ善行少将にくれてやる。彼には日本経済の守護神となってもらうよ(笑) というよりも、あの男以外に売ろうと考えれば、かなり限定されるしな。そう我々の計画自体を明かさねばならないし、それを聞いて口を拭ってくれるほどの現実主義者など、この国の官僚や政治家にはほとんどおらん。
 いるにはいるかもしれんがロクなヤツの名前が浮かばんぞ(笑) 私にあの萌黒兄弟と取引しろと言うのかね? いかんいかん、あのバカ兄弟にこのようなデータを渡したら、そのときこそ日本経済の終わりだ(笑)

 ああ、善行少将の功にして、あの男の存在を強大にしてやる事こそが、今は肝要なのだ。彼が主導で行なっていた西朝との交渉が核攻撃という結末に終わってしまったのは、いくら彼のせいではないとしても、さすがに大失点であろうし批判は免れないだろう。
 まあ、その後見せた危機管理の見事さで、逆にまた無能さを曝け出した政府という構図によって批判も空騒ぎとなるであろうが、失点は失点だ。あの男が台頭せねば、今の文民政府は頭に乗るばかりだからな、今の政治屋どもを見るにつけ、つくづくそう思う。

 おっとそうだ“真実”については2chや噂として、密かに流しておいてくれ(笑) あたりまえだ、実は我々の功績としないでどうする(笑) 特に関西方面には“関東モンがデカイ面して、わしらのフォローを横取りして、ええとこどりしやがって”と、といった感じで反発させるようにな。これぐらいの余禄はあってもいいだろう(笑)?

 というわけで、ああ、例の経路でデータの送信をお願いする。とんでもない量だが、実験代わりには恰好のデータだろう?
123走れ葛の葉さん:2001/07/13(金) 09:58
>>120
それは見ても自転車にリアカーだった。水を必要としない簡易食料類、渡しやすい用にパックに詰められた生活七点セットが大量に乗せられていた
葛の葉「うにゃりぃぃぃいいいいいいい。『きんきゅーーーーーーぶっっしりんじぃぃてんそぉぉぉおおおおおがっかりのおっとおりでぇ!』」

後方にて荷が落ちぬように支えていたエプロン三人組が急に止まった葛の葉に抗議の声をあげる
六条「お、おちるぅ!もうちょいゆっくりいどうしろぉぉ!」
境「こ、小次郎さん、かってに役職ってつくっちゃっていいんすか?」
小次郎「だ、ダメだけど、この悪路の暴走のおかげでつっこみそこねた」

周囲にはまるで幽鬼のような人々の姿がある

葛の葉「れでぃぃぃいいいいいあんど、じぇんるまん、いっっっっっっっと、ずーーーーーーーーーーーーーー!
三人『ちがうわあああああああああああ!』

皆の視線が『物資支給配達車』と書かれたリアカーと葛の葉をいききする。

葛の葉「おぉ、あんなところに君らと同じえぷろんっはっけぇぇぇん!」
六条「そんな…いるわけ………………」

二人の視線が待機中にてその場にいた蒼槍氏に注がれる。

葛の葉「げっとぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおお!」

葛の葉が呆然とする蒼槍氏を連れてくる

境「つかまりましたね……」
小次郎「つかまったね」
六条「…………なむさん」

がんばれ蒼槍氏。慶祝は厳しい世界だ。立川に用が有ると言おうものならリアカーでつれていかれるぞ
エプロン集団明日はどっちだ(笑)
124葛城:2001/07/13(金) 11:40
>116
「さすが、善行殿だ。互いに望んだか。そうだな、なれば犬は真に己の足にて道を選んだのやもしれんな。自覚か。其れ即ち認知し掌握し、おのが起点をさだむることか。素晴らしい。うむ、私は求むるが故に、犬が惑いて絶の感情にとらわれん事を願わずにはいれんな」

「言にはならぬだろうな。だが思い馳せることにも又、異議があると私は考えている。明文のみが外部記憶にあらず。そうだな、別所にて話をしたきものだ。しばしは時無かろうが、落ち着かれたら新潟に遊びに来られると善い。その折りは私が貴殿を迎えにいこう。単独が叶わぬのなれば多の者同伴でも結構だ。ただし、あくまで個人来訪としてさせていただくことにはなるがな」

メルアドをお教えしておくべきだな。カテドラルは電波が通じにくい地域である上に固定電話は加藤が善く壊す。

「人間存在。私にも謎が多い。教団のカテドラル近くに間伐木にて作成した東屋がある。そこなれば多の者に迷惑かけずにゆっくりと話できよう」

『人間嫌いの葛城』が人に萌え、人と人の存在について語らうか。今は亡き旧知の者に見られたら爆笑されること請け合いだな。
だが是も又、時の流れだ。善行殿が来られたなれば、人の存在をどの様に思われて居るか聞いてみたき所だ。

「そうだな。争(いくさ)も又、人の一部だ」

「いや、多分に楽しませて貰った。貴殿が善ければ又語らおう。すまんが、雑用にて是にて失礼する。またお会いしよう。善行 忠孝殿」

(去り際にふと振り返る)

「うむ、済まぬが一つ言い忘れていた。思想的課題ではないな。娯楽(ごらく)だ。善行殿。さもなくばその力、数奇にして貴殿に還る。うむ、考えているな。だから娯楽なのだ、善行殿」


〜〜でむぱ〜〜
メルアドはお教えした扱いでよいかな?
125醍醐旅団長:2001/07/13(金) 14:55
 吉野に殿下や南朝の者たち全てが無事なのを伝え、そこらを見回り聞き回りしながら被害状況についての情報を集めた。幸いに、というか残念ながらと言うべきかの判断はつかないが、東京のど真ん中が核攻撃されたという事実からは想像できないほど被害は軽く済んでいるようであった。
 相変わらずの政府の初動対応の遅れによる危機管理能力の欠落は、国防総省や第五旅団の“玉虫色の文民統制ギリギリ”の手続きによる素早い対応でカバーされたようだ。
 ふらふらと当て所無く宮城を歩き回っていると、中佐と舞妓の織部が間近で見詰め合っているのを見かけた。
「…よく…ご無事で……」
 涙目で必死に笑顔ほ浮かべようとする女。それを真摯な目で受けとめようとする男。
(はは、無粋は避けよう)
 私は音を立てぬよう気を付けながら急いでそこを離れた。

 ともあれ我々としては、一刻も早く吉野へ帰らねばなるまい。
 核攻撃で混乱する帝都と首都機能。無能さを許されない事態に戸惑う政府。度しがたいほどの無為無策の政府と文民統制という錦の御旗の間に苛立つ国防軍。両者の間に立ちながら冷徹な目でこの国の将来を見据える北朝……いや、事実上の指導者である善行忠孝。
 一方で関西は核ミサイルならぬバックスクリーン三連発により阪神タイガースが優勝する確実な予感に浮かれているばかりではなく、赤軍侵略による負担に加えて核攻撃による混乱の余波に懸念と不安に怯え気運が確実に流れているだろう。
 核という名の嚆矢は放たれたのだ。
 動乱の予兆が確実に帝国を覆っている。
 この動乱の嵐の中で南朝と醍醐旅団は如何に動き、如何なる役割を背負うのか、見詰め、思考し、行動し、形にしていかねばなるまい。
(錨は巻き上げられ、炎の時代は始まる)
 所詮、光よりも闇を愛し、秩序よりも混沌に棲む、己の血が騒ぎはじめるのを私は押さえる事ができない。
 私はいつも以上に周囲にバカと思われるような人の善さげな笑顔を振り捲きながら、宮城の周囲の瓦礫と死体の山を見ながら、
 心は動乱への予兆と期待に喜び震えている。
(度しがたいな我ながら。そして、斯くあらばこその私であり、醍醐旅団であろう)
 帰ろう、吉野へ。
 私の足は殿下のお休みになられている医務室へと、自然に急ぎ足となっていた。
126クロ@猫モード:2001/07/13(金) 17:41
>>118
 ようやく眼を覚ました「同属」と色々聞いてみた、彼の名は「みなぎ」と言うらしい。
そして、みなぎさんと私は周りの状況を確認する為にまた散策をする事にした。
 しばらく歩くと、「飼主」の家でみかける様なエプロンを付けた男性が見える>>108
のを確認したみなぎさんは、人語で話し掛けたので、思わず眼を丸くしてしまった。
 どうやら彼は「人」に化けなくても人語を喋る事が出来るらしい。中々器用な猫だ、
メイドエプロン男性が話した事によると、
>>119
>つまり核弾頭が炸裂し、都心地域は壊滅し、多数の死者が出ていると説明した・・・。
その「核弾塔」とやらでは「飼主」を傷つける事は出来はしないだろうと思い、安心する。
 だが、油断した性でメイド服を着た男性に「持ち上げられて」しまった。放してくれるよう説得す
 ニャーニャニャー(「訳:はなしてくださいよにゃん。ごろごろごろごろごろごろ・・・・・・」)
だが、メイド服男性に同僚が現れたのを幸いにして、脱出する事にする。 
127加藤:2001/07/13(金) 19:58
……萌姫様が体調を戻されるまではうごけんか
………藍前殿たちには先知らせにに戻ってもらったとは言え不安は残るな…

…姫の体調と小次郎たちの活動を見て戻る頃合を図るか……
「………野々村はすぐに戻ります……他の者を救援の援護に出してしまわれてよかったのですか?」
「…………………………………………………………」(こくっ)

………また無理をする。萌姫様の悪い癖だ。
……だが、それを承知した上で俺たち萌姫様ととにいいる。どっちもどっちだな。


「……体調を直すためにもお休み下さい」
「…………………………………………………………」(こくっ)

…………………この少女がいつも笑って暮らせる日が来るのだろうか

……………俺らしくないな。葛城なら「暮らせる日にするのだ」と言うだろうな

後ろから淡いテナーの声が俺にかかる
野々村「加藤さんは抱え込みすぎですよ」
加藤「……そうかもしれない」
野々村「小次郎君たちがお手伝い終わって帰ってきたらみんなで帰りましょう。萌姫様のカテドラル(いえ)に」
>>45
(BSで海外ニュースを見ながら)
…私が戴冠したP京のオリンピックスタジアムは今はどうなっているのだろう?
破壊されたりせず、無事だといいけれど。

そろそろ、次々回(2016年)の五輪開催地ガIOC総会で発表される。
もう百近いサマrンチ会長が出てきた…まだ会長やってるのか?この人。

…大阪は懲りずに今回も候補地に立候補しているが……たぶん、また駄目だろうな…
129西朝上等兵:2001/07/13(金) 23:51
〜西朝上等兵の手記〜
監禁は未だ続いている。気が狂いそうだ。いや、もう狂っているのか?
もう、それすら、分からない。多分、狂えてしまえたら、いっそ楽になれるのだろう。
『人間』でなくなってしまうのが、一番楽な方法なのだ、こういう時は。
だが、今、一人で楽になるわけにはいかない。私には、守らねばならぬモノがあるのだから。
たとえ泥水をすすり、土を食む生活を送ることになろうと、守ろうと決めたのだから。
一人の『少女』を、守ろうと決めたのだから。
 世界百数十カ国の選手団が一堂に会した、盛大かつ華やかな開会式。

 その素晴らしい競技に向けられた、スタジアムを埋め尽くした観客からの熱烈な声援、拍手。

 思想、国籍、民族を超えて、スポーツを通じ結ばれた友愛という幻想に満たされた感動的な閉会式。

 そのいずれもが、すでにない。
 代わってかつて祝福されたこの地に響くのは、間断ない銃声と砲声、絶叫と苦鳴。


 腹に響く低い轟音とともに、外壁が崩れ落ちた。
 ガラガラと降り注ぐ瓦礫の下、かつて大勢の観客がくぐったスタジアムの入場口前に陣取った79式戦車が、市中心部へと続く大通りの彼方に現れた96式戦車に猛然と反撃する。

 かつてユーゴ内戦の折、サラエボ冬季五輪の会場はことごとく争奪すべき拠点となった。
 それと同じことが、このP京五輪の会場でも起きている。

 平和の祭典の象徴は、そのまま内戦の戦場となった。

 守るのは、劉萌奇を支持して集まった市民や、戒厳部隊を離反した少数の兵士たち。
 攻めるのは、萌豹が掌握するP京軍区、戒厳部隊の虎の子と言える、第三八集団軍所属の各師団。

 国民的人気を誇る萌萌名誉副主席の呼び掛けで、一度は停戦状態に持ち込んだP京市街。

 その停戦は、日本の混乱と蝗害対策のための東北三省での核兵器使用をきっかけに、敢え無く崩れ去っていた。

 P京軍区に強固な軍事的基盤を持たない劉萌奇派は、呉萌憲指揮する戒厳部隊の前に市街各所で拠点を失陥。
 すでに、人民大公堂と天安門広場、そしてこのオリンピックスタジアムを相互の連携もないまま辛うじて保持するばかりになっている。

 ―――もっとも、それらの拠点の内、オリンピックスタジアムはすでに失われようとしていたが。

 劉萌奇派についた数えるばかりの装甲戦力、その最後の79式戦車が一矢を報いることもなく撃破されると、それまで奮戦していた市民と兵士の士気は、ついに崩壊した。
 銃を捨て、投降し、あるいは逃げ出し、一部の者はつい先ほどまでの味方に銃口を向けて、政権への忠誠をアピールする。

 戒厳部隊はなおも抵抗を試みる反逆者を排除し、投降する連中を手荒く受け入れて、極めて速やかに制圧済みの領域を広げて行く。



 そして、攻撃開始からニ時間後。
 焼け爛れ、黒ずんだ姿を晒したオリンピックスタジアムは、完全に萌豹派戒厳部隊の手に落ちていた。


 すでに抵抗する者もなく、ただ戒厳部隊が跋扈するばかりのスタジアム周辺。
 何を思ったのか、一人の男性が物陰から戦車の行き交う路上へと飛び出した。
 火器を手にした訳でもなく、かといって投降する様子もなく。
 ただ両手を広げ、黙って迫り来る96式戦車を睨みすえる。

 しかし、結果として。

 戦車隊が止まること、あるいはその速度を緩めるようなことはなく。

 車列が走り去った後には、ただ血溜まりと、グロテスクな肉隗が路上に残っているばかりだった。
131アルザス:2001/07/14(土) 15:53
 宮内庁病院
「先生…個室のアルザスさんの事なのですが…」
呼ばれた主治医はカルテを書く手を止め、答える
「何かね?? 榛名君、あの方はフランスから来た大事な患者だ。彼に何か??」
「あの… 治りが…早すぎる気がするんです…運ばれてきた時は半身に大火傷を負って
特に、胸部にサッシが刺さって危険な状態だったのに…」
「うむ、さっき検査した時には、皮膚は完治して手足も問題なく動いたよ・・・ 血液検査も
行ったが「異常無し」だ、腹部の傷も「完璧に」塞がった様だ。」
(実は・・・縫合する必要も無かった…刺さっていたサッシを内臓が押し出していた・・・かなりの
出血だったが血圧も下がる気配も無かった・・・)
「先生、ではこの間、『旅団長の手料理を食べて食中毒』で担ぎ込まれた醍醐旅団の中佐
さんと同じ体質の方…」
「…彼も凄かった… 治療を施してから1時間もたっていないのに自力で帰っていったからね…
まあ、あの後、彼の上司も来て、中佐さんに謝罪した後…」

(;´Д` )…………白衣の天使タン…シロイストッキングもイイ!!…………ハァハァハァハァハァハァ……(;´Д`) ……
スカートカラ チラリトデルヒザ ガ イイ!!

(,,゚Дメ) 旅団長!! アンタ、オレノミマイニキタンジャナカタノカ!!!! シヌトコロダッタゾ ゴルァ!!!!!! ナンデ ゾウスイデアアナルンダ
 ゴルァ!!!! イガヤケテメマイガシテ イクカトオモタゾゴルァ!!!! オハナバタケデオドル ワダベンガミエタゾゴルァ!!! (,,TДメ)
(;´Д` )  イヤ、ダッテ・・・チュウサダッテ ソノカオハナニ??
(;´Дメ) ……ハァハァハァハァ………(;´Дメ)・・・・・・・・・ハァハァハァハァ・・・・・・・・・・・・アワテテテ ツマヅク新人
 看護婦タンイイ!!
Σ(゚дメ |||)!!!!! ハッ シマタ ツイジョウケンハンシャで…

(☆_☆メ) キ〜〜サ〜〜〜マ〜〜〜〜ラ〜〜〜〜〜

「あの後、君が金属バット持って彼らを玄関まで追い出したのは病院中の噂だよ。 スカートを
はだけて追い回す姿が密かに新人達の「萌え」心を擽ってたがね」(人の悪い笑み)
「…………・軍人さんと言う方達は特別なのでしょうか??」(コノジジイ・・・イツカ コロス)
「さあね、ただ、先の大戦時からこういう人達は確実に増えて来ては居るそうだよ?? 貴重な経験
だから、今のうちのよく勉強していくと良い。 今はバイオだと遺伝子操作だと若い連中は騒いで
いるが、先人たちは100年以上前に到達していたのを知らない愚か者が多すぎる…」
(遠い目で回考する老医師、だが怪訝な顔で見つめる弟子に気が付き)
「まぁ、醍醐旅団の方達を調べるのは良いが、くれぐれもフランスから来たお客人には遠慮して
くれたまえ、うっかり国交断絶と言う事にもなりかねない。」
「はい あ、そういえばさっき陸軍少将の方が面会に来ておられましたが??」
「恐らく、公務だろう。 さて、面診に行こうか……………」
>>124
御厚意、まことにありがとうございます。
そうですね、この騒動の後片づけが終わり次第、一度そちらにお邪魔
させて頂きましょう。いえ、公のものではありません。あくまで、私が個
人的にそちらにお邪魔しに伺う、そういう形で。

それでは、私個人のメール・アドレスです。
ええ、このアドレスは、全く別人の名前でアカウントを取っている本当
にプライベートなものです。ですから、よほど中央調査隊と内務省警保
局が熱心に仕事をしない限りは、他人は無粋な真似をできないと考え
ております。はい、このアドレスのサーバーにアクセスする時は、大抵
いくつかプロキシサーバーを経由する様にしております。

ええ、娯楽ですね。
仰る通りです。思想的課題として沈思黙考するのは、あまりにも無粋
というものでしょう。

そうそう、ふと思ったのですが、東朝の皆さんは、納豆とほしいもは大
丈夫でしょうか?(謎)
133東京日々新聞:2001/07/14(土) 21:58
日米、日露、軍需産業で共同。

 北崎重工が、A国のノースロップ・グラマン社とR国のカモフ設計局と共同で兵器開発を行うことを発表した。
 これは、先日調印されたR国との善隣通商条約の条文にあった、「両国はその友好関係の象徴となるべき合同経済プロジェクトを発起すること」を実行する為のものである。プロジェクト名は「きたかぜ」、汎用ヘリコプターの開発とのこと。資本金の出資率は日本51%、R国49%、ただしR国出資分のうち25%は日本の無償借款によるものである。
 また、A国のノースロップ・グラマン社と共同開発を行うことになったのは、A国の強力な圧力によってFX(次期主力戦闘機)がロッキード・マーチン社のF22に決定し、FXの国産が絶望的になった為、航空宇宙開発技術の育成の為という意味合いが強い。また、あえてA国との共同開発となったのは、A国の強力な要請があった為とも噂されてもおり、JSF計画等の大型プロジェクトから脱落したノースロップ・グラマン社の救済的な意味合いが強い。
 両計画共に開発に約五年の時間を見込んでおり、北陸戦争以来の経済不況に対する政府対策の一環という意味合いが強いようである。
>>122
(葛城嬢と別れた後、また皇居内の見廻りを再開する)

おや? これは廣瀬閣下、ご無事でいらっしゃいましたか。萌之院様
は如何なさいましたか? 御身体の調子が悪く、医務室へ運ばれた、
と? 了解いたしました。至急東大病院から医師を運ばせましょう。
ええ、大きな声では言えませんが、宮内庁病院の医師は、決して優秀
というわけではありませんから。実際、あそこで最も優秀な医師が、実
は六九式「教授」であるという事は、紛れもない事実として噂されてお
りますし(謎)

はい、萌之院様の御容態が好転し次第、吉野へお戻り頂いて結構で
す。ヘリも至急手配いたします。
135みなぎ:2001/07/14(土) 22:31
>>119
いくつか分かったことがあった。核がこの帝都に落ちたということ。
放射能の被害は意外とすくなそう(雨のせいで)ということだ。

・・・・・・・こりゃ近海物は全滅だね・・・・・・魚の値段が上がるよ・・・・・
都心の農作物は生産量が少ないからまだましだけど、江戸前の魚が
当分駄目ってのはきつい・・・・・・・・

現在もなお、被爆者達の救出活動、焼け出された人たちの救済活動は
継続中であるらしい。ま、このエプロン姿の人を見れば一目瞭然か。
奇跡的に皇居内部は被害を免れたそうだ。奇跡としか思えない。

なおも情報収集を続ける。
西朝関係者が拘留中らしい。この核は国外からのものではないらしい。
となると・・・・・・・いやな想像が頭をよぎった。止めよう。思い過ごしだ。
硫黄島はどうなっているのだろう。情報が遮断されていて分からない。

考え事をしていると、クロ氏が走っていった。ご主人が宮内庁の病院にいるという。
私はその姿を見送ると「ひみつきち」へ戻ろうと思った。
私には「ご主人」はいない。忠誠を誓うには「猫」という存在はあまりにも自由過ぎる気も
する。私は少なくとも、自分の自由を手放したくはないと思っている。

パレス内の森を抜けようとして、私は目の前に見慣れない道を見つけた。
ほう、めずらしい。この私が知らない道があったとはね・・・・・
好奇心にかられた私はそこを抜けてみることにした。

そこを抜けると・・・・・・・まったく知らない景色がそこにあった。
・・・・・・・・そして、表札。「醍醐旅団本部」

・・・・・・・・・・・・・・・・うそ・・・・・・・・・・・・・・
136醍醐旅団長:2001/07/14(土) 22:46
>>134
 ああ、お気使いありがとう御座います。本当に何から何までお世話になります。
 おそらくは精神的なものでしょうが、というより殿下の御身に何かあったとすれば、その身辺を護る私の沽券に関わりますからね(笑)
 ええ、すばしこく立ち回って逸早くシェルターに駆け込ませていただきましたから(笑)

 ところで、この冗談みたいな展開はいったいどうした事でありましょうか?
 帝国の脅威になりそうな国家はいずれも、国土奪回戦以降の内外の混乱によって我が国に手を出すような余裕はないと判断しておりましたし。
 国内においても我が南北朝は融和路線を取っており、私や殿下が吉野を離れて南朝で逢引きしているような余裕です(笑)
 西朝も閣下をはじめとする各方面の外交努力によって、融和に傾いていると思っておりましたし、私もまたそのために尽力してきたつもりです。
 ええ、そのめに最も信頼する部下をも単身で向かわせたほどに。
 ……実は聞いてはおりますよ? ええ。これが西朝の核を搭載した原潜による核弾頭ミサイルによる被害である、と。
 正直、ちゃぶ台を引っくり返された気分ですよ。いったい、これはどう言う事か? 真実なのか? と彼等の襟首を掴んでやりたいほどに。

 筋違いではありますが、あえてお聞きいたします。当事者として西朝に向かわれた閣下は、このような事態を予測されたのでしょうか?
 それともそれを予感させるような何かが存在したのでありましょうか?
 そして対応をしていて、
 はっきり言いますと、私は西朝ごときには手に余る悪い芝居としか思えないのです。彼らの事は今までいろいろと見ておりますが、とてもじゃないが、こんな大それた事を行なえるような智恵も度胸もありはしない。特に彼等の上層部と言えば、多井羅の乱すら治められないほど無能で怠惰と評判です。
 乱のときも、そして現在に至るまで、その辛うじて現場やともえ殿下の御人徳で維持されていたような組織であり、その現場はと言えば組織というよりも仲良しグループとしてまったりやっていたというような者たちで、彼等にもこのような大芝居を打てるような度胸はないと思っておりました。
 いったい何があったんでしょうか? これにはそこ知れぬ大きな動きでもあるでしょうか? 私の理解を超えている事態ですよ。
 正直、あまりの事態で混乱しております。

 ふう……。
 すいません、少し取り乱しました。
 南朝醍醐旅団の長としては閣下にこうお聞きすべきでしたね。
 閣下? 東京都民やその他インフラの被害状況はどのようなものでしょうか?
 そして、我々になにかお手伝いできる事はありませんか?
 ええ、私の立場でお聞きするべきは、まずこれであり、順番を間違えてしまいましたね。
 失礼いたしました
>>136
西朝ですか。
お恥ずかしいことですが、まさか今回この様な行動に出るとは、つい
ぞ予想もできませんでした。ええ、まさか萌浜ともえ様がおられる皇居
に向かって核攻撃を行う、などとは。
仰る通り、西朝上層部には、これだけの決断を下せる主体的な意思と
指導力があったとは、私も思ってはおりません。

実は、それに関して今、個人的に調査を始めようと思っているところな
のです。つまり、西朝にとっては、今回の核爆撃は、文字通り最悪の手
段であり、下手をすると全国民から指弾され、皇統そのものを維持す
ることすら許されない状況に陥ることは明白です。
彼らがあくまで西朝という皇統を維持し、いつの日か北朝に代わって
この日本の正当な国家元首とならんとするならば、まさしく今回の爆撃
は最悪以外の何者でもない、手段なのですから。

つまり私は、個人的には今回の爆撃は、あくまで主体的に動いたのは
西朝ではなく、この国の皇統に敵対する意志を持つ者、その何者かが
四皇統が集結したあの瞬間を狙ったのではないか、と考えているの
です。
>>136
東京の被害ですか。
実は、極めて奇跡的であり、今でも信じられないのですが、あの東京
大空襲よりも被害規模も罹災者も少ない、という状態です。

経済的被害は、永田町と霞ヶ関が壊滅し、ようやく国家としての体裁
が整ったばかりであり、今年一杯は能動的に国際社会に参加する事
は不可能でしょう。今は、ひたすら国家機構の再建にいそしむばかり
です。
とにかく、都民の死者が四万人で済んだ、というのは、本当に奇跡以
外の何者でもないと、私は思っているのですよ。

ただ現在、都内の病院の医療機器と、コンピューターのデータが核兵
器のEMP効果で壊滅してしまっているのが、極めて大きな問題ですね。
また、東京証券取引所も、これまでの株式の取引データが壊滅し、復
旧にしばらくかかるとの事です。

お手伝い、ですか。
お志、まことにありがたくあります。東京都民と政府、そして国防軍を
代表して御礼申し上げさせていただきます。
ですが、これからこの国を覆うであろう経済不況を考えるならば、南朝
の皆さん方には、むしろ日本政府に対立しさえしていただかなければ、
十分以上の援助なのです。本当に、これから先十年は、我が国は北
陸戦争と今回の東京爆撃の傷痕を癒すので精一杯でしょうから。

全く、何者が今回の爆撃を演出したのか・・・
139醍醐旅団長:2001/07/14(土) 23:43
>>138
 それは……幸いと言ってよろしいのかどうか判断がつきかねますが……、そうですね「帝都への核攻撃」との報を聞いて私が想像した地獄より、奇跡と言っても過言ではないほど軽微だったようなのは“幸い”という言葉を使っても許されるでしょう。
 もちろん被害に遭われた方々には心からの御悔やみを申しあげますが。

 背後関係については世間は西朝の仕業……いや事実でもあるのですが、どうにもこうにも私には、あの西朝と今回の暴挙が結びつかないので、閣下と同じように私なりの方法で調査してみたいと思います。
 不気味であると同時に怒りさえ感じるのですよ。
 せっかくの四朝融和をぶち壊しにされた事もありますが、たかだか下らぬ己の目的ひとつで使っていい手段とならない手段の区別もつかないような存在自体が。
 そして、そんな者によって被害に遭われた人々のために“怒り”を私は抱くのです。

 ところで、救援活動については、そうですね、確かに吉野と帝都では離れ過ぎてますし、何より我々が反政府組織であるという事を忘れてしまっていましたよ。確かにこの微妙な時期に我々が動いてはならないですね。むしろ。
 そう……。
 ひとつ我々が懸念する事がありとすれば、今回の事態が四朝による皇統争いの末に起きたと国民が受け取りかねないという一点に絞られましょう。実は“怒り”などと申し上げましたが、“保身”でもあるのです。この事態を全て西朝のせいにしてしまう場合、そのとばっちりが南朝にも及ぶ事を防がねばなりませんし、できれば西朝とは別な何かの存在による被害であるとしたいというのが本音なのです。
 まったく、やっかいな事態となりましたな……。
 実はこの事態に対して我々四朝の皇統が決して国民の敵ではなく、むしろ国民のための存在であるという事を知らしめねばならない。
 そのためには……。すいません、しばし考える時間をいただけますか?
(しばし、黙考する)
140兵卒(外野ですー):2001/07/14(土) 23:50
>皇統に敵対する意思を持つ何者か

アテルイ&モレとか、クマソタケルとか、ナガスネヒコとか、オオナムチとかかな?
「如し吾防禦(ほせ)かましかば、国内の諸神、必ず当に同じく禦(ほせ)きてむ〜」
神皇産霊尊の意思とかだったら、ワシ的に超燃え(笑)。期待大ー
141兵卒:2001/07/14(土) 23:51
またやってしまった・・・。2度目のっ(屠腹っ)
142クロ:2001/07/15(日) 00:07
 デムパ
 >善行忠孝少将閣下
 >大きな声では言えませんが、宮内庁病院の医師は、決して優秀というわけではありません
 から。
 ( ゚Д ゚) ゴルァ!! 「飼い主」をそんな所に入れるなゴルァ!!

 >>135
 ・・・・・・・こりゃ近海物は全滅だね・・・・・・魚の値段が上がるよ・・・・・都心の農作物は生産量が少な
いからまだましだけど、江戸前の魚が当分駄目ってのはきつい・・・・・・・・

 …うう、「飼主」にはまだ12回しか御寿司屋(高い)には連れて行って貰った事しか無いのに…当分はまだまだ缶詰か……

 さて、「飼主」と「少女」の居場所がわかったことであるし、名残惜しいのだがみなぎさんとは別れる事にする。 縁が逢ったらまたあいましょう、それまではお達者で!!
 ニャニャーニャ ニャーニャーニャーーニャニャニャニャニャ!!!(訳:色々とありがとうございましたにゃん、また一緒になりましょうにゃん、じゃあみなぎさんも元気でねにゃん、バーの債権にはお手伝いに行くにゃん)

 (尻尾を一振り、たちまち「黒髪で褐色の肌の黒スーツ」の女性の姿に化けて、100mを5秒を
切る速さで病院まで走って行く。 その間、0.3秒)
 お、ここが「飼主」の居る病院か、そのまま受付で面会を申し込む。 財布から身分証明書
(アルザスの親族と言う設定)を出すと、なにやら疲労感漂わせた笑顔の看護婦に案内され、
病室に案内された。
 「お兄ちゃーーーーーーーん」
恥ずかしながら嬉しくて飛びついてしまった、一緒に居た「少女」は目を丸くしていた………
「飼主」は、私が飛びついた時に首が『ゴキッ』という音を立てながら微笑み、優しく髪の毛(体毛)を数日ぶりに撫でてくれた、「飼主」は明日には退院出来るらしいのでまた三人(?)で暮らせる
だろう。 落ち着いたら、みなぎさんのBARを手伝おうと思いつつ「変化」を解除して「飼主」の上で
昼寝する事にした。

 「アルザスさ〜〜〜ん〜〜〜〜〜〜、猫は病室に入れないで下さ〜〜〜〜〜〜い、いい加減
にして下さ〜〜〜〜〜〜い〜〜〜〜〜〜六九式@白衣の天使も負けてばかりでは居ませんよ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
143醍醐旅団長:2001/07/15(日) 00:23
>>139
(5分ほどの沈黙のうち)
 わかりました。
 善行閣下を信頼いたしましょう。
 かつて、我々醍醐旅団が武器弾薬をを引っ担いで新潟・長野の国土防衛戦および国土回復戦に参戦しようとしたとき、善行閣下は我々に対して民間人が武力を持っているとして罪に問おうとはせず、参戦を許して朋に戦う事を受け入れてくださいました。
 それは、帝国のためという一点での大意における合意がなされていたという事で受け入れてくださったのだと思います。
 私と善行閣下は根本的には敵だと思います。
 それは置かれた立場がそうである以上、厳然たる事実です。
 しかし、私はこの敵をごく少数の者たちを除けば、味方よりも信ずるに足る方だと思ってとおりますし、同じ土俵で戦う者としての友情と尊敬すら抱いております。
 それを信じて告白いたしましょう。
 我々はあの時と同じように、また新たなる戦力を己の内に蓄えようとしていました。
 ええ、それもまた日本の法律では戦力を保有すると同じように罪として問われる類のものです。
……
……
 我々は北朝との戦いを有利に運ぶためにとある犯罪的実験を行なっておりました。それは電脳戦力の強化です。現代社会において情報ネットワークで結び付けられた世界は、リアル世界と同様、いや時としてそれ以上の影響力を持ち得ます。
 それを戦力として我々は使えないかと、様々な電脳犯罪に手を染めようと、あらゆる実験を繰り返し、また実地において試しております。その詳細は言えません。
 ただ、ここで告白させててただくのはその内の一つです。
 端的に申し上げましょう。東証の株式・証券などのデータのバックアップを我々はデータ化して保有しております。ええ、もっともそれが成功したのはごく最近の事なのですが、その情報経路などが我々の“新たなる戦力”となると思い保存しておりました。
 これをお役に立ててください。
 我々が保有していたとなると、完全なセキュリティ漏れという事で帝国の経済的信用は完全に失墜するでしょうから、我々としては言い出すわけにもいかないのです。閣下、この情報を提供いたしますので、いち早い経済の復興をお願いいたします。
 ええ、国防軍による非常災害時のバックアップ体制の一つとなにれば、説明はつきましょう。閣下……それに、このデータがあれば閣下は、経済界に様々な足場を築くことができましょう。それを利用して様々に立ち回って災害復興を迅速に行なう事も可能なはずです。
 閣下にお願いしたい事は、文民政府ではなく、貴方と北朝がこの非常事態に対処してのけるという事実なのです。国民を救うのは文民政府ではなく、皇統を頂く朝廷だという事を知らしめてほしいのですよ。ひいては私にとっては、それが大いなるメリットなのです。
 はは、シビリアンコントロールの原則から言えば耐えがたいですか?
 先日お聞きした筈ですよ? 貴方は文民政府と皇統のどちらに忠誠を誓われる方なのかを? その言葉を全面的に信用してお聞きいたします。
 私の頭にはあるパスワードとサーバーのアドレスが刻まれております。
 文民政府に仕える忠実なる軍人として私を電脳犯罪者として逮捕して尋問なさいますか? ここでしたなら地元の利もあり容易くされを行なえましょう。
 それとも北朝、いや、萌宮もなこ殿下の臣下として、このデータを受け取り“北朝”が日本を救うという選択肢を選ばれますか? その時は私は同じ皇統に殉じる同志としての敬意と異なる皇統を頂く敵としての誇りを以って貴方に接する事を誓いましょう。
(廣瀬胸ポケットから安っぽいボールペンを出して、ポケットに入っていた紙切れにサラサラと文字列を書き込む。それを二つに追って摘んで善行の目の前に差し出す)
 もしかしたら私は貴方に“奈落”に突き落とし堕天使と成す、悪魔なのかも知れません。
 さて、近衛第五旅団司令部付き善行忠孝少将閣下?
 いかがなさいますか?
>>139
ありがとうございます。
本当に、今回奇禍に遭われた方々に、国防の責を負っていた我々と
しては、言い訳のしようもありません。とにかく、今回の事件を引き起
こした主犯を摘発し検挙する、それが今の我々に唯一の贖罪である
と確信しています。
確かに、仰る通り不気味で利己的ですね。
本当に、人の命をなんとも思っていない、この国と、それが影響力を
発揮するこの世界について全く想像力を欠いている、本当に腹立たし
い敵です。

そうすね、西朝への不評は、同じく野に下っている南朝にも向かって
くる事が十分考えられます。
そして、国民の憎悪が向けられては、四皇統融和政策は破綻せざる
を得ません。
・・・とりあえず、反政府系の組織では弱いので、なんらかの国際的
テロ組織に押しつけますか? それも、難しいですね。

本当に、よい知恵がないものか・・・
145蒼槍陸曹長:2001/07/15(日) 00:35
>>123

むぅ、良く分からない一団に拉致されて立川に連れ去れてしまった・・・。
しかも、リアカーで(汗
結果的には、立川の対策本部に出向けたので良かったのだが・・・。
(まさか、うちの隊の96式装甲車より早く着いてるし
 おかげでメイド服を脱ぐ時間が出来たが・・・。)
物資の受領もあっという間に終わったので
お見舞い用の花屋で花を買って帰る事にした・・・。
(物資の一部は、リアカーの方々が一部持っていかれたが・・・
 それにしても、あの人達は何者だったのだろうか・・・(汗))

午後:宮内庁病院

物資の受領を終え、メイド服を女官さんに返した後
花束を持ってアルザス氏を見舞う事にした。
受け付けで病室を確認しようと思ったが誰も居なかったので
アルザス氏の病室を探し、病院内をさまよう…。
すると看護婦がやってきたので病室をたずねる。

「あの、すいませんが・・・」
「あははーっ、なんでしょうかーーー?」

(女官さんもそうだけど何でみんな「あははーっ」って口調なんだ(汗))

「あのー、どうかなさいましたかーーー?」
「あっ、えーっと。アルザスさんの病室を探しているのですが?」
「あははーっ、アルザスさんならこの廊下の突き当たりにあるお部屋ですよーー」
「で、アルザスさんの病状はどうなんでしょうか?」
「あははーーっ、あの方は『殺しても死なない方』ですから明日には退院できますよーーー」
(殺しても死なないとはどういう事だ?)
「ありがとうございます」

看護婦と離れて病室に向かう・・・。
扉が開いていたので覗いてみると・・・。
黒いスーツを着た女性がアルザス氏に抱きついている・・・。

(今、『ゴキッ』って物凄く恐ろしい音が聞こえたぞ・・・。
 まぁ、知り合いか・・・しばらく待つか・・・。)

その場を離れ、数分待って病室に行くと
黒いスーツの女性の姿はすでに無く、代わりに一匹の黒猫がアルザス氏の膝の上に居た。
とりあえず、助け出した日以来会っていないのでお互い自己紹介をして
イリスさんも居るようなので早々とアルザス氏の病室を離れた・・・。
146不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/15(日) 00:37
・・・てなことを言っていると子供も真似してこんなこと言い出します。
「毎日お暑うございます。この分だとお江戸は核攻撃でもうけて・・・・。」
______ ______________________
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ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< ちょっと笑えない・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______
>>143
・・・・・・なるほど。
まさしく荒野でキリストを試した悪魔の誘いと同様ですね。
そして、キリストと私の違いは、これをはねのける権利と力の有無なの
でしょうね。

お聞きします。
何故、今なのです?
これでこれから先、電脳情報系のセキュリティは徹底的に見直され、強
化されるでしょう。そして、それは直接軍事力で北朝を打倒することの
できない廣瀬閣下らにとっては、強力な武器を一つ失わせしめる事と
なるのです。そうです、これはまさしくあなた方にとって切り札の一つを
失わせることとなるのですよ?

それに、何故私という人間をそこまで信用できるのです?
軍人は、基本的に合理と合目的を旨とする思考しかできないのです。
つまり、敵は殲滅する、味方は保護する、そうした白と黒を区別する思
考法しかできないように訓練されてしまっているのです。
私が権力を持つということ、すなわちそれは、全ての破滅への第一歩
となり得るのです。

これを受け取って私が一番最初に為すのは、まさしく対文民政府、対
南朝を想定した計画の策定を国防軍に勧告することです。
それは、あなた方にとっても本当の意味での利益とはなりますまい。

国民が選挙によって選んだ政府、それを否定した先にあるのは、まさ
しくいつか来た道なのですよ?

お答えいただきたい、あなたは、まさしくいつか来た道への扉を今開
こうとしているのです。それを判っているのですか?
148醍醐旅団長:2001/07/15(日) 02:02
>>147
 悪魔……大変な呼ばわれ方ですが、そんな大層なものではありませんが、もしそのような“誘惑する悪魔”であるのならば、私は貴方に“護国の鬼”として人である事を捨てさせようとしているのかも知れませんね。

 電脳情報系については……これは切り札の一つに過ぎないと申し上げておきましょう。それに我々の戦略を心配なさるのであれば、ひとつにはこれが戦略の一つであると申し上げたほうが安心なさいますか?
 貴方と北朝は、これを機に徐々に文民政府と袂を分かつようにしていかねばならない。
 そもそも文民政府と貴方方北朝が全くの一心同体であるのならば、我々としてはそれこそ打つ手がなくなるのですよ。それだけでも十分な成果である、とお答えすればむしろ安心なのでしょうか?
 それに私だって日本経済がこのまま奈落の底に陥るのを座視して、新潟・長野に続いての帝都の災害が、完全に日本という国を失墜させてしまうのを望んでいるわけではないのですよ。そうなってしまったら、もう南朝も北朝もあったものではないのですから。
 それこそが“本当の利益”というものではないのですかな? 焦土の中、裸も同然の国民の上に君臨したいなど、私も殿下も考えてはおりません。

 いつか来た道……ですか?
 そうですな、私、そして、もし閣下が受け取られた場合、我々は後世の歴史によっていかなる裁きを受ける事になりましょうかな? それを思うと私は慄然と……しませんよ。
 閣下、貴方は私が開いた扉の先が、かつて日本が歩んだ道であると、私が開いた扉のむこうで貴方はその道を歩こうとお考えなのですか? そして、自分がそのような道しか作り得ないと。
 ならば、ここで私を射殺するなり拘留するなりして、この小さな紙切れを奪えばいいでしょうし。そして、この紙切れを使って日本の復興のメドを立てた後に自害なさったらいかがですか? 全てを私と貴方の責任で負ってしまえばよいのです。
 それで万事めでたしではないですか。

 貴方を信じているところはですね。貴方はそうなさらないという事です。
 私が絶対に何があろうとも殿下を置いて死ねないように、貴方ももなこ殿下を泣かせるような事はしない筈です。
 日本が奈落に陥ればもなこ殿下は悲しまれるでしょうし、貴方が亡くなられ泣かれるでしょう。
 その双方を両立させるための提案ですよ。私はね、皇国のかつて歩んだ歴史などよりも一人の萌えを捧げる少女の方が大事な男です。
 それと同じ匂いを嗅ぎつけたからこその、自分なりの好意です。
 一人の実在する少女に対して、自分の命と皇国の歴史ぐらい捧げないで、なんの萌えでありましょうか。
 なにしろその少女たちは万世一系の皇統を頂く何にも替えがたき皇女たちなので
>>148
なるほど、そういうことですか。
ならば、御安心下さい。最悪の中の最前の希求、それこそが軍人の
本来の任務なのですから。

よろしいでしょう。
廣瀬閣下、あなたは先程から我々北朝のことを「敵」と明確に表明し
ていらっしゃいますね。なればこそ、本来ならばその紙片を受け取る
わけにはいかないのです。ええ、本来ならば。

これを受け取るのは、自分が貴殿に示せる友情の証です。
そうです、閣下があえて自らを悪役としてまで、最大多数の幸福を追
求なさるのであるならば、それに自分も乗らねばなりますまい。それが、
閣下が私に示してくださった好意へお応えする唯一の方法なのでしょ
うから。

私は、私にできる最大限の努力を払いましょう。
ですから、閣下に一つお願いがあるのです。
いえ、簡単なことです。権力を持った私がいつか来た道をたどうろとし
たならば、私を処理していただきたいのです。ええ、もなこ様を泣かせ
るよりは、そちらの方がまだしもましでしょう。そして、自分が道を過と
うとしていることは、自覚はできないでしょうから。

お約束、いただけますでしょうか?
150醍醐旅団長:2001/07/15(日) 03:32
>>149
 北朝を敵として呼ぶのは、我々の最大の好意ですよ。
 今まで私たちは文民政府をそう呼んできたのですから、そして彼等から誤った時はその批判勢力としての役割を負ってきたわけです。
 そう今までは皇国は文民政府そのものであったのですから、それを今度は北朝とするだけの話です。
 わかりますか? 私の言っている意味が。
 そう、私が“敵”という言葉を北朝に使っている時点で、閣下に対しても最後の望みとして仰られているとおり、我々は最大限の敬意を以って批判勢力としての立場をとらせていただきましょう。
 それこそ貴方が“護国の鬼”ではなく、“亡国の怨霊”と化したとき、南朝、醍醐旅団、そして私が全力を傾注して閣下に対しての責任を果たさせていただきます。
 これを南朝が守るべき契約とさせていただきましょう。
 そして……
(廣瀬、ポケットから出したナイフで一指し指に傷をつけて、その血で手にした紙片に拇印を押捺する)

 これが私個人の男の約束と受けとって下さい。
 貴方が道を踏み外したと判断したとき、私は一人になっても貴方を処分して差し上げましょう。

 それではどうぞお受け取り下さい“護国の鬼”たるべき方よ。

(と、廣瀬その紙片を差し出す)


 
>>150
ありがとうございます。
それでは、廣瀬閣下の御好意、謹んで受け取らさせていただきます。
「護国の鬼」ですか。いつのまにその様な存在となってしまったのでしょ
うか、私は。
致し方ありません、事ここに至っては、他に取り得る手段もありますま
い。

(廣瀬旅団長の差し出す紙片を受け取る)

今、この瞬間をもって、忠勇なる軍人の鑑である善行忠孝は居なくな
りました。ここにいるのは、ただ日本という国家の守護者、貴方が言わ
れるところの「護国の鬼」、ならば、我が祖国への赤誠、とくとご覧あれ。
それでは、よろしくお願いいたしましょう。私がいかにこれから為すべ
きことを為すのか、そして死ぬのか。

・・・ただ、気掛かりは、もなこ様の事です。
いえ、気にかけることは無いのですね。何故ならば、かの御方こそ我
が祖国、我が忠誠の対象。ならば、もなこ様の望まれる世界を建設す
ることこそ、我が使命なのでしょう。
ええ、結局はそこに行き着くのでしょうね。
私が皇居に派遣されたその時に、こうなることは決まっていたのでしょ
うね。運命という言葉は好みませんが、もはや選択肢は無かったので
しょう。

それでは。

(そういって、同じ様にポケットから取り出したナイフで指先を切り、受け
取った紙片に血判を押す。そして、紙片を半分に裂き、自分の血判を
押した方を廣瀬旅団長に握らせる)

ここからは私の戦場です。
なればこそ、この一匹の修羅のこれからの闘いぶり、とくと御覧じめさ
れよ。

(そう言って、後も振り返らず立ち去る)
152醍醐旅団長:2001/07/15(日) 04:25
(立ち去る善行に向かって自然に敬礼の姿を取る廣瀬。その顔はなぜか“さびしげ”であった)
153C国情況:2001/07/15(日) 05:21
「どうしてまた中央軍事委に無断で攻撃をしかけたアルか!」
 C共によるC国支配の中枢、中南海に臨時に設けられた戒厳司令部に響く甲高い、まだ幼さの抜けぬ少女の声。
 萌豹は疎ましげな、周萌来はやや困惑気味の視線を、それぞれ声の主に送った。
「核使用に続けて無断の軍事行動、国家主席代行の判断でも許されないアル! 納得いく説明を頂きたいのコト!」
「反革命暴乱鎮圧の全権は、戒厳司令部に委任されてるアル。修正主義者との間で妥協しないことは中軍委で決定済みヨ、何時何処で、いかなる手段を戒厳部隊が用いようと自由アル」
 ふぅ、とわざとらしげなため息をついて、萌豹主席は、顔を真っ赤にして声を震わせる小柄な少女に、教え諭すように言った。
「だいたい、劉萌奇修正主義者は同志萌萌の父君、偉大な同志萌沢東が、その危険性を見抜かれて排斥された男アルよ? 国難にあたり、一人でも多くの人材が必要と考えて釈放してしまたが、私はその自分の不明を悔いてるアルよ。さすが、萌主席は偉大であられたのコト、私など及びもつかないアル」
 萌沢東前主席が社萌主義の敵と見なした男だから、これを討伐するのは当然の義務なのだ。
 主席の娘である同志萌萌に、よもや異存があろうはずもない。
 そう言わんばかりの萌豹の口ぶりに、萌萌は押し黙るしかなかった。
 横目で、ちらりと周萌来を見やる。だが、文化大萌命の最中においても沈黙を貫いた宰相は、この場においてもただ黙って佇むばかりだった。
 人民解放軍を抑え、すでに共萌党内で専横を揮う萌豹に歯向かうことを嫌ったのか、あるいは別に思惑があるのか。いずれにしても、今ここで彼女の助けになる態度ではない。
 言いようのない孤独感に、ふと襲われる。政治の世界というものは、かくも冷たく無機質なものか。
「さて、疑問も解決したようアルな」
 沈黙が支配した室内の空気に、相手が屈服したことを確認して萌豹は満足げに笑みを浮かべた。
「では、作戦を予定どおり開始するよう呉上将に伝えるアル。これで、党内の修正主義者を撲滅し、C国共萌党は、国難を克服し、さらなる飛躍発展を遂げることは間違いないのコトよ」
154C国情況:2001/07/15(日) 05:51
 7月15日。
 オリンピックスタジアムに対する鎮圧作戦が、完全な成功を収めたその翌日。
 萌豹の指示の下、戒厳部隊は一斉に『フルシチョフ修正主義者による反革命暴乱』を鎮圧するために行動を開始した。
 戒厳司令官には、萌豹の腹心にして、空軍司令員である呉萌憲上将が就任している。

 人民大公堂に対する総攻撃は、第二七集団軍が担当した。これに、市郊外の五輪スタジアムを制圧し、周辺部の掃討を終えた第三八集団軍が合流する。
 天安門広場に集結した市民の武力排除は、第六三集団軍と第一五空挺軍があたった。
 第二四集団軍や瀋陽軍区からの第三九集団軍、第四○集団軍及び済南軍区からの第五四集団軍などは、第二挺隊、第三挺隊としてP京市街を取り囲んだ。
 さらにこれに、装甲戦闘車両を装備した武装警察の部隊が随伴した。

 これに対する劉萌奇派の戦力は、所属もばらばらな一個師団ほどの兵士と、わずかな火器を手にした非武装に近い学生、市民など十数万人ほどに過ぎない。しかし、その士気は盛んだった。
 木路口で、南苑路口で、南磨房で、市街の各所で、戒厳部隊により包囲分断された群衆はバス、トラック、トロリーバスなどをもちいてバリケードを作った。それにガソリンをかけて放火したので、炎のバリケードが進撃をはばんだ。扱いのやっかいなのはトロリーバスであった。車体が長く、真ん中が蛇腹になっているからだ。木地をすぎると、高層建物から時ならず不意の射撃があった。
 戒厳部隊は、戦車砲でバリケードを吹き飛ばし、投石を続ける市民を武警が駆逐して進軍し、人民大公堂や天安門に通じる重要な交差点、建造物など至るところで叛乱部隊との交戦が発生した。

 戦いは、誰もが予想したよりも多少長く続いた。

 対外戦争の敗戦と、本格的内戦、国家分裂の危機を迎えて一部戒厳部隊の士気は決して高いとは言えず、また幾重にも張り巡らされたバリケードと、市民の投石や火炎瓶による攻撃には予想以上に手を焼いた。
 戒厳部隊の進撃は遅々として進まず、一部では数において劣勢な劉萌奇派に撃退される部隊も出た。

「なにをやっているアルか!!」
 と、一向に好転しない状況に萌豹が激怒したのは言うまでもない。
 ついに彼は不甲斐ない陸軍に見切りを付け、より過激な手段を用いることに決定した。


 明けて、16日の早朝。
 P京上空にSu30MKKと殲轟7型の編隊が飛来。
 人民大公堂と天安門広場を中心とした劉萌奇派市民の支配地域に、三波にわたって爆撃を行った。
 この攻撃で、人民大公堂は完全に崩壊。
 同時に、戒厳部隊のなりふり構わぬ攻撃に、それまで良く攻撃に耐えてきた劉萌奇派の士気も崩壊した。


 同日午後二時過ぎ。
 天安門広場近辺の劉萌奇派部隊が、第六三集団軍に投降。
 ほどなくして、人民大公堂の劉萌奇派部隊も第二七集団軍に投降、市民も散り散りに逃げ散り、公安の目を避けて傷ついた身体を自宅へと向けた。
 これにより、散発的な抵抗は続いたものの、P京の支配権は萌豹政権がほぼ完全に掌握。萌豹は反革命暴乱の鎮圧を、全世界に向けて宣伝した。

 しかし、萌豹政権の勝利はまったく見せ掛けだけのものだった。
 二十万を超える部隊を動員したにもかかわらず、彼は叛乱を攻撃当日に鎮圧することが出来なかった。
 空軍まで動員し、人民大公堂を崩壊せしめたほどの無茶な軍事行動も、特に劉萌奇の改革路線に期待を寄せたC国南部の経済的に豊かな地域の強い反発を受けた。
 また、P京での大規模な市街戦は、その終盤でついに海外メディアのカメラに捉えられ、彼我併せて万単位の犠牲者を出したこの叛乱鎮圧劇は、C国を敵視する西側諸国の格好の攻撃対象とされた。

 さらに、より大きな、根源的な問題があった。
 萌豹は、『反革命暴乱』の首謀者である劉萌奇やケ萌平ら、党幹部を拘束することに失敗したのだ。
 このことがどれほど大きな失態であったか、ほどなくして萌豹らP京政権幹部は思い知ることになる。
155はぐれ軍楽隊@エピローグ:2001/07/15(日) 10:29
叔父の死により結局判った事、それは自分達が利用されていただけだと云う事。
南朝原理主義の異端者が、文民政府の異端者に乗せられて踊り狂い、自滅したと云う事。

死の間際の叔父の言葉が、悲しすぎるほど痛かった。
「滿子!!お前も俺を捨てるのか!?」
兄弟=我が両親に逃げられ(後にそう教えられた)友人だった人物にあっさりと逃げられ、そして
唯一残った姪にさえ銃を向けられ…彼の一生とは、何だったのだろうか…

愚かさが罪なのですか?思想的盲目が罪なのですか?
そして、その愚かな人物の姪であった私も同罪なのですか?
少なくとも、私は罪人である。
理由の如何にかかわらず、私は叔父を殺した。
殺さなくてもよかった人物を、怒りと愛憎の為に…

すべては、潮が引くようにあっさりと進んだ。扇動する人物がいなければ、そして組織の頭として
率いる人物がいなければ人は、いや「家」と言うものは己の保身に走るものだ。
私が眠っている間に、一族の保守派が全てを処理した。
叔父の死は急性の心不全によるものと発表され、東京で核に焼かれた姪の死体(替え玉の死体)と
共に郊外の墓地に埋葬された。

事実上、南朝主義水戸派はここに滅んだ。

私の処遇は、実に曖昧なものになった。水戸家御育み…支援は受けるが一族としては扱われない…
…死んだ事になっている人物には充分過ぎる扱いではあるが。
ケロイドの出てしまった顔は、小宅先生の整形で別人に変わった。
名前も変えた。母方の姓を名乗り「亘理」…名は「芹緒」…(ゴンが適当な名前をネットから選んだ)

どの道、放射線障害で長くはない命…
ゴンもいてくれる。天野軍曹も、手伝ってくれる。
だから…残りの生涯は叔父を、そして私を破滅に導いたあの男「柳」を追う為に使う事にした。
まもなく、自由に動ける体にもなる。
そうしたら、今度こそ本当の復讐=revengeでは無くvengeance=に立ちあがろう。
「罪」の清算の為に…

今日…窓の外から最後のセミの声が消えた。
156不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/15(日) 13:32
「え〜んえ〜ん、近衛第五旅団司令部付き善行忠孝少将にたたかれて瘤ができちゃったい。」
「あらあらごめんなさいうちの近衛第五旅団司令部付き善行忠孝少将ちゃんがたたいちゃったの。」
「あら、瘤なんてないじゃないの。」
「あんまり名前と役職が長いんでモウ瘤引っ込んじまったい。」
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ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< 大丈夫かオイ・・・
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オマエモタイガイナガイ
157名無し三等兵:2001/07/15(日) 14:39
>>146>>156
アンタ良過ぎ(爆笑)
158奈良先端科学技術大学院大学:2001/07/15(日) 16:56
「で、文部科学省はなんと言ってきたんですか」
「いやあ、入学定員を倍増しろなんてことをゆうてるんやね。なんでかな、この
 ご時世におかしいやろ。どこもかしこも国立大学はいつうちが潰されるかと戦々恐々と
 しとるのになあ」
「はあ、そうですね。しかし、うちのような大学院大学の需要は大きくなっているはずです。
 高度教育は時代の要請ですから」
「そうやねえ、聞いてみたらな、阪大に京大に九大、それから名大に東北大と、旧帝
 大系の大学の先端科学研究分野はどこも大拡充らしいわ。どないしたんやろな」
「はあ、それはまた」
「これはわたしの推測やけどな。こないだの核爆発、あれでようやく研究施設が
 首都圏に集中しとる現状に危機感もったんと違うやろか。仕方がない面があるのは
 わたしも納得しとるけどな。けど、これから先のことを考えたら、研究拠点は
 地方分散したほうがええんと違うか。ネットワーク網はこれから先緊密になる一方や。
 何かあったときのために、重要な施設は分散しといたほうがええ。研究拠点はゆうて
 みたら国の脳髄とも言うべき部分や。うちはそのなかでも重要な一翼を担いうると
 判断されたんやろうな」
「なるほど、じゃ、予算措置とか教官の公募とか」
「それが君の仕事やね。忙しくなるで、ほんまに」
>>111

なにも言えねえなあ。

本気でそう思った。

別に女泣かせるのはこれが初めてじゃないが、だからといって慣れられるもんじゃあない。
本当は、抱き締めてやるなりなんなりできればいいんだが、この女のプライドをはぐらかすような気がしてそれはできなかった。
当然、べらべら甘ったるい言葉は無し。
本気で、その想いを受け止めてやりてえ。

つれえなあ。

本気で惚れてくれているのが判る。
だから辛かった。

微笑ませてやれねえ。
喜ばせてやれねえ。

幸せにしてやれねえ。


つれえなあ。

だから、織部の隣りに座り込んで、彼女に頭をもたれかけさせた。

俺は、ここにいるよ。
あんたが、いいよって言うまで、いるよ。

だからさ、いくらでも泣いていいんだよ。

いくら泣いたって、見てるのは俺だけだからさ。


だから、黙って頭をもたれかけさせていた。
160醍醐旅団長:2001/07/15(日) 21:32
 外の喧騒とは裏腹に静かな眠りを保証してくれるような病室だった。
 なにかと医療機関が払底しているときにありがたい配慮どはある。
 そして、私には“重傷患者を優先すべきた”というような偽善はない。
 白いシーツの中でお休みになられる殿下の安らいだ寝顔。
 その安息を護るためであったなら、私はそれ以外の全てを地獄に叩き込んで悔いはない。

 ふと、一人の男の面影が私の脳裏に蘇る。
 丸い眼鏡の奥に限りない優しさと、容赦のない厳しさを併せ持つ、たぶん皇国で一番優しい漢の姿。
 殿下の側に居るために他の全てを地獄に落とそうと考える私とは逆に、萌えを捧げる皇女殿下の為に己自信を煉獄に叩きこむ事を選んだ男。

 私は、殿下のベッドの枕元に椅子を置いて静かに座る。
 殿下が御目覚めになったとき、私に出来得る限りの優しい微笑みを浮かべて、
「おはようございます」
 と言うために。
161キツネ耳織部@舞妓:2001/07/15(日) 21:48
>>159

うちはしばらく泣いていた。
どれぐらいの時間泣いてたのかは自分でもわからない。
自分が何で泣いてたのかもよくわからなかった。
中佐はんが見せた少し照れたような笑いはうちの心の琴線を
あまりに優しく触れて、それまで核攻撃以来うちの中で育ち続け、
うちを押し潰しそうに重くなっていた氷山を全部溶かしてしもた。
だからうちは、氷山がきれいに溶けて涙になって流れてしまうまで
泣いた。涙の川全部、中佐はんの広い肩に吸い込まれて行った。
ほんまに…海のように大きくて暖かい中佐はんの存在感に、
うちの涙腺は緩みっばなしやった。

自分がどれだけ満たされてるかふと気付いたのはひとしきり泣いてからやった。
帝都を襲った死と破壊と、正体不明のプレッシャーも構わず、うちの心は素直に幸せやと
ゆうていたし、身体の芯はとても暖かい物に包まれていて、
うちはなんとなく可笑しくなって笑い出した。
「…そんなりで良かったどす」とうちは、中佐はんの肩にうちの
涙が作ったしみを眺めて笑ろた。もし化粧をしたままやったら、
うちの顔も中佐はんの肩もえらい事になってるな、と思いながら。

すると中佐さんは、無垢にすら見えるような顔で笑いはった。
それはうちの顔が知らんうちに赤くなってしまうような、もう中佐はんのお顔をまっすぐ
見れなくなるような、一瞬呼吸をするのを忘れてしまうようなお顔やった。
そのせいで、うちの頭はまた夢と現実の区別がつかん世界で迷子になっていた。
気がつくと両手で中佐はんの、うちの手よりだいぶん大きな手を包んでいた。
指先で触れると中佐はんの掌は固く、染み込んだ硝煙の匂いが肌を通して
感じられるような気がした。
中佐はんの手はうちの手より幾分冷たかった。
「うちは…このために生きてます」とうちは上の空でつぶやいた。
「うちが生きるのも、生きようとするのも、他に理由はありません。ただこうして
中佐はんの手の暖かさ感じられるだけで…うちは満たされるんです」
言うてしもてから。
何を言うてるんか不安になった。
この人に…うちの気持ちは重荷なんやないか。
これ以上この人に、人の命を背負わせていいんやろうかと。
これ以上ない正直な気持ちやけど、それは今の中佐はんにとって邪魔にしか
ならへんものやないやろか。
「すみません、うち…。めちゃくちゃ言うてるわ」
とうちは今更ながら誤魔化すように笑った。

いいなあ。

いい顔して笑うよなあ。

ようやく、笑ってくれたなあ。


ちいっと肩が濡れていて、それが気持ちよかった。

俺の手を握っている小せえ手が柔らかく温かくて、それが気持ちよかった。

「うちが・・・」と囁く声が耳から脳味噌の奥まで染み込んできて、それが気持ちよかった。


気持ちよかった。

本気で惚れられて、気持ちよかった。


すまねえ。

どこの誰だか知らない奴に、謝っていた。

すまねえ。

向こう側にぽっかりと浮かび上がっているお月さんに、謝っていた。

すまねえ。

目の前に広がっている街に、謝っていた。

俺は、これから幸せになるよ。

こいつと一緒に、幸せになるよ。


すまねえ。

俺は、いま、幸せだよ。

だからさ、すまねえ。


すまねえ、織部、いま、お前さんいい顔して笑っているんだぜ。

とってもいい顔して、笑っているんだぜ。



「お月さんがさ、綺麗だよなあ」
163不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/15(日) 23:07
「オイ、お前核ミサイル撃っただろう。」
「ハァ?いや俺は撃たれたほうだヨ。」
「いやちげえねえ、お前が撃ったんだ。」
「そういえばそんな気がしてきた。」
「おまわりさん、こいつが撃ったんだって」
「ハア、すいません出来心で」
「ちょっと待ってくれ、あんた東京で被爆したんじゃないか!」
「核撃ったのは確かに俺だが、撃たれた俺は誰だろう。」
______ __________________
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        ∧ ∧          |ミ..そ|
        ( ゚Д.゚)[|]       . |サこ.|
        < y~|⊃       . |イ.つ.|
     . . ( ̄ ̄)         .|ル ..|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< 意味深だねオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______
ソウカ?     IE5.5ダトハゲシクズレル
>>157 アリガート
164定番(藁):2001/07/15(日) 23:19
━━━━━東京核攻撃は笑えた!
死者1000人ごとにカウントしてたのってオレだけ?
(よっしゃー2000人突破!よーし次は3000人突破しろーって)
でも結局は20000人しか死んでねえんだよね。全然、騒ぐほどじゃないし。
東京核攻撃は笑えた。まじで
ニュースで知って、手を叩いてわらったなぁ。
おまえらが放射能被ってる間、家で石焼ビビンバ食ってた
アホだなーこいつらって思いながら
わざわざ東京まで行って記念撮影しようかと思ったよ。
でも核攻撃のおかげで何かしらの利益を得た人だっている訳だし
結果的には良かったんじゃないかな。
たしかC国やSK国が手を叩いて喜んでたけどさ、
あそこらへんって本籍田舎者が多いからそのまま全滅させたかったんだよね。
今でも仮設住宅に住んでるやつがいるらしいけど、
せこいんだよ!俺らの税金なんだよね。むかつく。
ところで核攻撃直後はあいつらってトイレどうしてたの?
もしかして野グソ?汚ねぇなぁー。
どちらにしろヘリからの映像はまさにヒロシマ・ナガサキのようで壮観だった!
気持ちの良い夕刻でした
165キツネ耳織部@舞妓:2001/07/15(日) 23:21
>>162

心臓が止まった。
その十秒ほど――恐らくうちの人生でも一番長かった一瞬の一つ――の間、
まるで体の中に空いた四次元へ通じる穴にはまりこんでしまったみたいだった。
そこは真っ暗で、自分の心臓の鼓動すら聞こえず、自分が生きているのかどうかもわからず、
けれどとても優しくて暖かい闇の中を漂う自分を感じる事だけができた。
やがて…気がつくと目の前に、また目に浮かんできた涙の向こうに滲む中佐はんの
お顔が見えた。

それでうちは、また泣いた。
まぶたの裏で花火みたいに色んな色の点がチカチカしてたのは、うちの中で
何かが爆発したみたいになってたからやと思う。洪水みたいに色んな言葉が
押し寄せてこみあげてきて、でもどれも結局声にならずに消えた。
顔を上げると中佐はんが少し困ったような顔で笑ってはって、うちは余計わやになって、
もう何もわからんくなった。
しょうがないから、迷子になってお母はんと再会した時に安堵から泣く子供みたいに、
声を上げて泣いた。

泣きやんでも、よう顔上げんかった。
「も〜…あかんわ、うち。…たぶん…ヒック(まだしゃくりあげている)
今泣きすぎや…ヒック…ごっついぶさいくなってるわ」
と素になって言ってしまうと、中佐はん笑わはった。
うちも一緒になって笑った。
166三遊亭炎上さん楽屋で語る:2001/07/16(月) 00:07
  ∧∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ( ゚Д゚)<何年か前、うちの師匠がもなこ殿下の誕生日の余興に呼ばれてね。
  < ヽ⊂> \_______
  (_|⊃)    Λ_Λ
          (´∀` )ソウデスカ

余興の前に必ず「殿下」って言うように注意されてネ、それから師匠手品が達者だったんで落語より
手品やってくれって言われてね。
師匠はあんなちいさい子に「殿下」なんて堅苦しいのもアレだから「もなこちゃん」って呼びたかったんだな
呼ぶべきだとも思ったのかも知れねぇ
ピンポン球みてえなやつをコップの中に入れてグルグル回して「サァどっち」ってやる手品があるだろ?
あれやって、グルグル回して回し終わって、サアここだと、ある意味命かけて言ったネ

         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ∧_∧ < ・・・もなこちゃん
   (;゚Д゚)  \どっちに球入ってると思う?..  . Λ_Λ  Λ_Λ
   /つ日つ日  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄            (゚ー゚*)煤i´Д`;)

   ∧_∧
   (;゚Д゚)   .                    ..Λ_Λ  Λ_Λ
   /つ日つ日               ミギミギ!⊂(゚ー゚*). (´Д`;)

師匠、死ぬまで自慢してたね。「もなこちゃんって呼んだらミギミギ!って答えたんだ、ハアハアだった。」ってね。

  .∧∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  (;´Д`)<俺がもし呼ばれたらもっと失礼なことしねえと。
  < ヽ⊂> \_______
  (_|⊃)    Λ_Λ
   ハアハア.   (´Д`;)チガウダロ
167醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/16(月) 00:28
「おーい、走れよー。ダラダラすなー、ちゃっちゃと走れー」
真っ青な顔で走り抜けて行く新兵たちを、門柱の上に座って眺めながら、
萌原はメガホンでいびり続けている。その口調はやる気のない体育教師そのものだ。
175センチの長身の萌原は長い髪を後ろで三つ編にして白いタンクトップを纏い、腰で履いた
ズボンは短く切っている。まるでどこぞの宝捜し好きなイギリス貴族の冒険ねーちゃんである。
しかしラ●・ク●フトと違ってこちらは極めてガラが悪い。
立ち上がって塀の上を身軽に移動し、別の地点で塀際で吐いている兵士の上から
見下ろしてわざわざメガホンを通して声をかける。
「おーい、支給の食い物無駄にすなよー。もったないお化けが出るどー。てゆーかおまえ
いらんー。やめて帰れー。いるだけ無駄ー」
口を拭いながら萌原を見上げる新兵の目には涙が浮かんでいる。
「泣き落としは可愛い女の子しか通じへんどー。私でもやらんのに、男がやるなー。
(さ、と周りを見て)今『可愛い女の子』に脊髄反射してふりかえっとったおまえらー、
大分余裕あるようやからもう二周追加ー。おら走れー、一にスタミナ二にスタミナ〜」
萌原はにこりともせずにそう言うと、塀の外側に部下の姿を見て飛び降りた。
「…いくらなんでもメニューに無理があるんでは?死んでしまいますよ?」
「誰に向かって口きいとんねん、こっちは本職の医者やど?」
「ですが…」
萌原はちらりと絶対零度のガンを飛ばして部下を黙らせると、ふと
門の側をさまよう猫に目を止めた。

>>135

「おう、コラ、猫、何やっとんねん。そんなとこおったら踏まれるど。チッチッチッ」
おもむろにしゃがみこんで、猫に向かって手を差し出す萌原は、近付いてきた
猫の首の後ろをひょいと摘み上げた。
「どんくさい猫やのー。三味線にされてまうど」
「……ないですか…」
「ん?大田、おまえ何か言うたか?」
萌原は部下を見る。
前から醍醐旅団にいる大田は、「いえ、そちらの猫さんです」と
平然とした顔で言う。
「!?」
萌原はギョッとした顔で猫を見つめた。
「そこを摘まれると力が入らないじゃないですか。困ったな。すみませんが、
下ろしていただけませんか?」
「……これ、猫やんな?大田?」
「はい。確かに」
「で、今猫が喋っとったよな?」
「はあ」
「…どんな声帯してんねん?」
「は?」
「(突如大田の襟元を掴みながら)いったいどんな声帯しとったら猫が人間の言葉
喋れるようになんねん?おう?説明したらんかいコラ。それとも解剖するか?」
「か…解剖はさすがにちょっと」
そういうとするりと萌原の手から逃げる猫。一瞬唖然とする萌原。
門の中に走って行く猫を見ながらふとメガホンを取り上げて、
『ドグサレどもー。ランニング中止ー。敷地の中に猫が逃げ込んだ。人間語喋る
オス猫ー、生け捕りにせよー。わかったかー?生け捕りにしたヤツにはー、
ご褒美出したるー。あと私は猫好きやから、猫にケガさせんなよー。ほな行けー』
と怒鳴った。
168みなぎ:2001/07/16(月) 00:56
私が久しぶりに軍楽隊の庁舎に行ってみると、所属していたはずの軍楽隊Aは解散されていた。
小隊長は被災で死去、北川氏(ゴン)も行方不明。
私は処遇が決まるまで保留だという。何かよくわからない。
ゴンの行方を知らないかと散々問い詰められたが、こっちもそれどころではなかったのでまったく知らない。
どれだけ詰問されても知らないものは知らないのだ。

とりあえず、私の立場は非常に不安定なものとなった。所属が不明なので仕事が出来ない。
軍楽隊があれば慰問隊でも組織して被災地を回るのだけれど、B班がもうやっているので、
立ち入ることも出来ない。「A班うざい」と言われてしまうだけだ。なにもすることがない。

仕方がないので私は炊き出しの屋台を出した。当然だが、ボランティア。自腹だ。
合間を縫っていろいろ旅にも出た。最近食材の値上がりがひどく、市場買い付けでは
とてもじゃないが持たなくなっていた。そんなに私財は持ち合わせていない。
つてをあたって農家や漁師から直接買い付けをしていくのだ。

そんな日々を送っていたある日、一通の手紙が届いた。
私をレストランのシェフとして招きたいという。こんなご時世に
物好きな人もいるものだと思い、差出人をみた。
そこにはフランス語の洒落た文字が書いてあった。



「黒猫館」と。

169みなぎ@ねこモード:2001/07/16(月) 01:20
>>168はわざと時間軸をずらしています)

>>167
門の外では教練の途中なのであろう、この暑いのにランニングをしていた。
門柱の上で教官らしき女性隊員がどなりちらしていた。ずいぶんがらが悪い。
いや、それは私の大阪弁に対する思い込みなのかもしれないが。

新兵さんたちもかわいそうだなあと、思いつつ眺めていると目の前に教官の女性がいた。
いや、びっくりした。いつの間に・・・・・暑さでぼけていたかもしれない。
とか思っていたら捕まった。ああ、なんて間抜けな。

ところが、私のボケはそこで終わらなかった。
元々私が南朝に対して持っている知識といえばキツネ耳の織部さんや、
蟲の旅団長(オイ)、闇の眷族の中佐といずれを取らぬ人外ぞろい。
それらを許容する組織なのだから・・・・とたかをくくってしまったのか、
「そこを摘まれると力が入らないじゃないですか。困ったな。すみませんが、
下ろしていただけませんか?」
と、しゃべってしまった。しかも人語で!
初対面の相手には絶対やってはいけない事だ。

そしてリアクションは思った通り。お約束の展開となった。
しかも門の中へ逃げ込んでしまった。ああ、これで逃げられなくなる・・・・・
状況は最悪だ。とりあえず必死で建物の中に走り込む。

くそ、どうかしてる。これだから夏は嫌いだ。
170独房の中で:2001/07/16(月) 01:27
核爆弾の炸裂で、少しは風通しが良くなったとはいえ、
ヒートアイランド現象の海となって久しい帝都の夜は相変わらず蒸し暑かった。
風も無い夜で、クーラーの無い独房はサウナのようになっていた。
有り得べからざることだったが、独房の窓から
焼き焦げた帝都の草草の香りが漂ってくるようにも思われるのだ。

独房の鉄格子から満月が覗いている。
男は反対側の壁にもたれかけながらそれを眺めていた。
…いや、彼の目には月明かりは映ってはいないだろう、
なぜなら男はさっきから瞑目したままだったから、
遠目から見るとまるで眠っているようにも思われるのだ。

暗闇の中に一人の今まで使えてきたあどけない少女の顔が浮かんだ。
自分達がどうなるか、だいたいの予測はできている。
ただ、まだ15歳を迎えたばかりの一人の少女の運命だけは、流動的で不透明で、
はっきりと予測することは不可能だった。

「あの方だけは、何としてもお守りいたします」
そう言ってくれた言葉には千金の重みがあり、それほど酷いことにはならないように思う。
ただ、これから彼女を襲うであろう大きな困難に対し、自分に護り参らせる力がないことが少しばかり歯痒いのだ。

あの程度の諦念と共に、思考を自分の運命へと移してみる。
古くから萌浜家に仕える家の嫡男として、西朝という存在に対して、
そして自らが西朝の将校となることにも疑いもしなかった日々。
今まで属していた、そして自分の全てだった組織が無くなるという
認識に打ちのめされて空ろになった心に、やがて一つの奇妙な感覚が芽生え始めていた。
組織という束縛を離れて思考を働かせてみる。
これが「自由」というものなのかと彼は思った。

自由な心で自分のこれからの人生に思いを馳せる。
まず浮かぶのは、殿下の命を、心を、弄んだ者に対する復讐であった。

ただ、その者がもうこの世にいなかったら…

(…ま、その時はその時で、あとでゆっくり考えるさ。出られるかもどうかも解らないし)

これからどういう人生を歩もうとも、
自の名にかけて自らの責任で生きて行こうと決めた。
もう後悔するのは嫌だった。


彼はゆっくりと目を開いた、その時はじめて美しい月が彼の目に飛び込んできた。
「希望はまだ棄てないでおいてください」
いつかの言葉がまた黄泉還る。
「希望…か…」
真の意味での贖罪の日はいつ訪れるとも知れなかったが、
牢獄の中の彼は今、奇妙なほど自由だった。
171醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/16(月) 01:39
ろーっこーおーおろーしにー、
さーーーあーーーそーーーおーうとーーーっ♪
(鼻歌で歌いながら自分のオフィスに帰ってくる)

「おかえりなさい」

ってオイ…
待て…
なんで化け猫が私のオフィスにおるんやって、ホンマ、おもろいわ、うん。
(ブツブツ言いながら背後のドアを閉めて鍵をかけ、
応接セットに座る猫を見つめる)
まあええわ。喋れる猫がおるんわええわ。おるねんからしゃあないな。

「お邪魔してます」

(みなぎさんの向かいに座って煙草に火をつけて、
しばし煙をくゆらせ、それからみなぎさんを見る)

そんで自分、何なん?
ていうか、猫なん?人間なん?どっち?
172大阪ABCテレビ:2001/07/16(月) 01:47
『NANCHO PYTHON』

スケッチ T
―――醍醐旅団食堂

 その日、醍醐旅団中佐@ピンヒール付黒リボンは軍務の都合で大幅に食事の時間を遅らせ、終業ギリギリの食堂へ飛び込んだ(笑)
「なにか残ってないかな? ああ、ほんのあり合わせでいいんだ」
 厨房で後片付けをしていた“食堂のヌシ”と呼ばれる食堂のオババが答える。
「味噌汁と納豆ごはんと納豆。味噌汁とたくあんとごはんと納豆。納豆ごはん。納豆ごはん味噌汁かけ。刻みたくあん入り納豆ごはんの味噌汁かけ。納豆ごはんと納豆汁。納豆たくあんと納豆ごはんと納豆汁。刻み納豆あえ納豆風味納豆漬けと納豆ごはん。納豆と納豆の納豆がけ納豆と納豆まぜ納豆に納豆煮込み納豆ごはん。伊勢エビのグラタントリュフと卵添え……納豆のせ」
 残ったメニューを読み上げる食堂のヌシの声にみるみるうちに中佐はみるみるうちに不機嫌になっていく。ただでさえ空腹の絶頂のときに、彼にとってこのメニューは悪夢そのものであった。
「納豆がないのは?」
 と中佐。
「なら、刻みたくあん入り納豆ごはんの味噌汁かけだね。少なめだよ」
 冷厳と食堂のオババは言い放つ。
「全然ないのは?」
 そこへ醍醐旅団長が現れ、中佐の席の前に座る。
「納豆たくあんと納豆ごはんと納豆汁」
 と水戸出身の彼が平然と注文するのを中佐は殺したいような目つきで睨んだ。
「そんなものよく食えますね」
「そうか? けっこううまいのにな」
「決めた。味噌汁とたくあんとごはんと納豆を納豆抜きで」
 中佐は挑戦的な目つきで食堂のオババを睨んで注文する。
「俺が納豆は嫌いだって知ってますよね? 旅団長」
173醍醐旅団軍楽隊:2001/07/16(月) 01:49
>>172
(いきなり食堂の床の一部がせり上がりスポットライトとともに軍楽隊登場)

Natto, Natto, Natto, Natto♪
Natto, Natto, Natto, Natto♪
Lovely Spaaam! Wonderful Spaaam!♪
(納豆 納豆 納豆 納豆♪
納豆 納豆 納豆 納豆♪
美味しい納豆! すばらしい納豆!♪)

natto natto natto♪
(納豆 納豆 納豆♪)

Lovely naaaaatto! Wonderful naaaatto!♪
(美味しい納豆! すばらしい納豆!♪)

naa-a-a-a-t-t-o-o♪
naa-a-a-a-t-t-o-o♪
naa-a-a-a-t-t-o-o♪
naa-a-a-a-t-t-o-o♪
Lovely naaaaatto! (lovely natto)♪
Lovely naaaaatto!(lovely natto)♪
Lovely Natto...♪
( ナッァァァトォォォ
ナッァァァトォォォ
ナッァァァトォォォ
ナッァァァトォォォ
ラブリー・納豆!(ラブリー・納豆)
ラブリー・納豆!(ラブリー・納豆)
ラブリー・納豆・・・)

naaaaatto naaaaatto naaaaatto♪
NAAAATTOO !!♪
(ナッァァァトォォォ ナッァァァトォォォ ナッァァァトォォォ ナッァァァトォォォ!)♪
174大阪ABCテレビ:2001/07/16(月) 01:49

「うるさい! 黙れ!」
 と注意したのはオババだった。彼女は食堂が無意味に騒がしくなるのを徹底して嫌う。忌まわしい歌にげっそりしていた中佐に、オババは冷たく言い放つ。
「味噌汁とたくあんとごはんと納豆を納豆抜きはないね」
「ないだと?」
「刻みたくあん入り納豆ごはんの味噌汁かけにしたらどうだい」
「だから嫌いだって言ってるだろう!?」
「落ち着け中佐、私が食べてやるから。納豆♪ 納豆♪ 納豆♪(合唱静かに再開) 納豆と納豆の納豆がけ納豆と納豆まぜ納豆に納豆煮込み納豆ごはんを」
 と歌うように言う旅団長にオババは言う。
「ごはんはない」
「じゃあ代わりに納豆を」
「つまり納豆と納豆の納豆がけ(以下延々と続く)……」
 双方のやりとりを中佐は異世界の化け物と汚物を見る目つきで交互に見比べる。
 翌日、“空腹の”中佐が辞表を持って醍醐旅団長の許を訪れたのはいうまでもない。
175みなぎ@ねこモード:2001/07/16(月) 02:04
>>171
ああ、最悪だ。この広い旅団本部。そう簡単にはみつからないだろうと思い、
逃げ込んだこの部屋が先の教官のオフィスとは・・・・・・・ついてない。

しかも六甲おろしが聞こえてきた。この部屋は出口が他にはない。
出れば見つかる。出なくても無理。窓の外は新兵たちがウロウロ。
・・・・・・こりゃ、無理だ。あきらめよう。

となれば開き直る。これしかない。
応接の椅子に座り出迎える。なるべくにこやかに(内心かなりバクバク・・・・)
「おかえりなさい」
と言ってみる。案の定というか、目を丸くしていた。
「お邪魔してます」
できるだけ、言葉を選びつつ、言ってみる。

教官女史はどっかと椅子にかけると、煙草に手を伸ばした。
手慣れた感じにジッポーを鳴らし、火をつける。さりげに英国産の煙草だ・・・・
趣味がいいな、この人。てか、私、煙草吸わないんだけど。

煙に出来るだけあたらないようにしつつ、私は経緯を説明することにした。
「・・・・・どっちなんでしょう?私も知りたいと思っているんですよ。何分、記憶がないんです。
生まれた時の名前も、親の顔も知りませんから。ここには道に迷ってるうちに
ついてしまったんです。」
我ながらうさんくさい。たちの悪いSFだ。

「・・・・・・・で、私をどうなさるおつもりで?」
ある種の賭けのような意味を含め、言ってみる。猫なので表情が硬くなっているのは
分かり難いであろう。が、冷や汗は免れない所であった。
176醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/16(月) 02:16
>>174
B&Hを金色の箱から新たに一本取り出して火をつける。
「うーん…そういう事か。
ほな悪いけど、一緒に来てくれるか?」
とちゃんと抱き上げる。

「自分オス?役得してんなあ、人間やったら私の胸に手ェ置いたり
した日にゃ生体解剖やのに」
猫にすればくわえ煙草が煙たくてそれどころではないらしいが、
萌原は構わずに猫を抱いて、旅団の敷地を歩いて行く。
あれが兵舎だとかあれが本部だとか説明しながら、
食堂に入って行く。

食堂ではカウンターの向こうに小柄の神経質そうなシワシワの
オババが座っている。あの醍醐旅団中佐ですら一目置いていると
呼ばれる伝説のオババだ。
萌原はおもむろに猫の首根っこをつかみ、オババに向かって
つきだした。

萌原「オババ、食材じゃ、取っとけ」
猫「ええええええええええええっ!?ちょ、ちょっとあなた猫好きじゃ…」
萌原「んなもん知るか、人間の言葉喋る猫なんかいるか」
猫「えええええええええええええ!?」

オババ「……」
177みなぎ@ねこモード:2001/07/16(月) 02:34
>>176

教官女史はオババに私を突き出すと立ち去っていった。
・・・・・・・・一応、助かったらしい。
オババはさすがに猫の料理をする気にはなれなかったようだ。
「あんたも災難だね。」
とだけ言った。

・・・・・・いや、マジに死を覚悟したんですけど。

オババは不機嫌そうにしつつ、
「食うかい?」と私に納豆ご飯をさしだした。
とても食べる気にはなれなかった・・・・・・・・てか、納豆食えないし。

・・・・・・・一応、食堂の片隅に私の南朝での住処が出来ようとしていた。
でも、しばらくはおとなしくしているほかはないだろう。

・・・・・・早く帰ってきて・・・・・・・みんな・・・・・・お願い。あのおねえちゃん、コワイ・・・・・

178神崎萌乃:2001/07/16(月) 02:34
 化け物揃いで知られる醍醐旅団の食堂には極めつけがもう一人棲んでいると言われる。
 兵士たちから“食堂のオババ”として限りない畏敬と恐怖の対象になっている彼女は、4000人にも上る旅団兵たちの食事の賄いを一手に引き受け、なおかつ旅団兵一人一人の好みを知り尽くしており、あえてイチイチその好みとは全く違った味付けをしてくれるという荒業を使ってのけるという腕前の持ち主だ。
 もしそれに文句をつけようものなら、「食材にされたほうがまし」といった目に遭わされるらしいのだが、実はその真実を知るものは旅団長や中佐などのごく一部だと言われる。ちなみに、あのフランス外人部隊上がりで納豆など薬にしたくも食わなかった醍醐旅団中佐@ピンヒール付黒リボンでさえ、「我慢して酒で流し込む」ようになったのだから、その恐ろしさたるや想像を絶するものがある。
 一般に「醍醐旅団のメシはウマイ」と言われるのだが、その真実はオババによって一切の味覚の好き嫌いを剥ぎ取られるからだと言われる。とはいえ、好みと違ったものを作られなければ、性格はともかく腕前“だけ”は確かなのでウマイのは事実なのかもしれない。

>>176
「なんだい? 猫かい。……まったく関西人ってのはよくわからない人種だねえ。味付けが濃いと文句たれたり、納豆を食えなかったりするくせに、犬やら猫やら食べようとするんだから。まったく気がしれない」
 と、みなぎを受け取る。
「やめてくださいやめてください!」
 そのみなぎの悲鳴を聞いて驚きもせず。
「おや、この猫ってば口を聞くのかい。だったら活け造りにして、口をパクパクさせたらさぞかし“面白い”料理になるだろうねえ。なるほど、これが関西ノリってやつなのかい? 萌原」
179侍従的日常:2001/07/16(月) 02:41
>>166
侍従C「……ああっ、俺も殿下をもなこちゃんとお呼びしてぇッハァハァ……(; ´Д`) 」
侍従A「くそっ、菊水め、俺らがそんな言葉遣いしたらすぐ射殺ものの癖になんで落語家は見逃されてるんだ!?ハァハァ……(; ´Д`) 」
侍従B「なんとなく側仕えたる俺らの場合は当たり前のような気もするけど、とりあえずAの意見に激しく同意ッ!!」
侍従A「てゆーか、俺らこんなのしてていーのか、オイ」
侍従C「……よくもまー、興奮状態からいきなり醒めた発言に飛ぶね、お前。情緒不安定じゃないのか?」
侍従B「いいのいいの、主上と弟宮殿下がたは、一時離宮の方に渡らせたもうて俺ら当分暇なんだし」
侍従C「宮城にお残りあそばされた東宮ご一家のお世話は、担当の連中が残ってるし」
侍従A「……で? なんで、主上にお仕えする俺らがここに残ってる訳よ?」
侍従B「…………」
侍従C「…………」
侍従A「…………」
侍従C「…………やっぱ、足手まといだかへぶらっ!?」
侍従A「(血のついたメリケンサックを外しつつ)…………帰るか、まだ寄席終わってないけど」
侍従B「だな……」
侍従C「俺も帰って鳥どもの世話しないと……」
侍従A「第二部もそのノリでいくんかいっ(げしっ)」
侍従B「あと復活早すぎ、もうちっとタイミング見計らわないと良いボケ役になれないぞー★ミ」
侍従C「ぎゃわわわわーーっ!!?(断末魔)」
180醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/16(月) 02:44
>>178
(活け造り、に少しイヤな顔をして)
「関西人にそこまで凶悪な事思いつくかい。
なんぼなんでも猫の形したモン食えるか。
私はデリケートな猫好きやねんど。

どうせオバハン何の肉かようわからん肉使とるやないかい。
ミンチとかにしたれや。
昔マクドとかもそんなんやったんやろ?猫の肉やったんちゃうん?」

すぱー。ぷはーっ。

「あ、皮は綺麗に剥いでな。三味線屋に売ろ」

すぱーっ。ぷはーっ。
【小次郎の日記】
>>145
帝都の焼け野原で拾った軍人さん(階級章をみると陸曹長さんだった)を乗せて
立川のセンターまで約30キロを西へ激走。帰りは物資をリヤカーに乗せて
またまた東へとんぼ帰り、着いたのは夕方だった。牛になった気分だ。

立川へ行く途中、若い下士官の軍人さんといろいろ話をした。とても真面目で
責任感の強そうな人で、こういう人が国防軍の軍人をしているなら
安心だと葛の葉さんたちが言っていた。

(その日の夜は久しぶりに星が見えました。"あの"七夕の日以来です)


小次郎:「(空を見上げながら)あれっ?」

境:「どうしたの、小次郎君」

小次郎:「いや、いま星が微かに動いたような…?」
(南天の巨星が一つ。次いで北天の巨星が、西天でも微かに星が瞬きました…南天の二つの伴星も…北西に兵禍の卦)

六条:「動いてる…の?私にはわかんなーい」

小次郎:「ほんの微かな『ゆらぎ』です、目の錯覚だったかもしれません」

葛の葉:「星が動いたって…っていうことはどういうことなの?」

小次郎:「さぁ、具体的なことは何も」

境:「葛城さんがいればなぁ」

小次郎:「僕のも葛城さんの受け売りですから。彼女でも『起こってしまった事』しか解らないでしょう。それも不明瞭にしか。
それは、ある意味、事実認識に対する『弊害』になります」

六条:「どうして?」

小次郎:「だって、そうでしょう。星に聞いて不明瞭なお告げで解ったような気になるよりも、
ニュース、新聞、書籍、ネット…自分の目や耳で『情報』を集めて判断したほうが、よっぱど『確度』の高い
現実を予測できます。
ネットワーク世界の片隅に、天上よりも何千倍ものメッセージが詰っている。そんな時代なんですから…」

葛の葉:「でも、たとえ無益と解っていても、星を見上げてしまう。それが人間というものじゃないかしら…」

小次郎:「そうですね…自分の意志で運命を切り開ける力を持った人は少数です。
多くの人はどうしようもない困難にぶつかり…無益だと解っていても天を仰いで神託に縋ろうとする」

境:「そういう人達の手助けをするのが、僕たち東朝の役目かもしれないね」

小次郎:「今、東天には満月が出ているので東朝の卦は読めません。ただ帝都には心を心身や財産を傷つけられた人達が
たくさんいること、彼らの為にボランティアを必要としている事、われわれの『出発』はもう少し遅くなりそうな事、
などが導き出されると思います。…まぁ、これは全部僕の個人的「判断」なのですが…」

境:「そうだろうね、きっとそうだ。…あぁ星が奇麗だ」
182神崎萌乃:2001/07/16(月) 02:59
>>180
「ほう、関西の“マクド”とやらでは猫肉ミンチを使ってるのかい。まーーったく関西人は、よくもまあそんなゲテモノ食えるねえ。関東の“まっく”ではクズ肉とはいえ牛肉を使っているもんだがね。いったい、その“マクド”とか言う店はどこにあるんだい?」
 と悪態をつきながらゴソゴソと厨房を探す。
 やがて“出刃”包丁を取り出して、一瞬手が消えると周囲に置かれていた野菜がすべて皮が剥かれ、綺麗に切り揃えられる。
「どうやら切れ味はいいみたいだね」
 みなぎにゆっくりと近付けて、包丁で指差す。
「さて、どう料理したものかねえ。皮は三味線屋に売るってまだ関西にはそんな三味線屋があるのかい?」
 そして、スパっと、萌原の唇0.01ミリ先で煙草を切り落として、吸殻の先を萌原の首筋に飛ばす。
「それからね、厨房では禁煙だよ。あんた火事でも起こして銃殺されたいのかい? もっともその前に、私が船盛りにしてやるだろうがね」
183みなぎ@ねこモード:2001/07/16(月) 03:00
>>180
(内心の独白)
ぅぅぅ・・・・・・いくらなんでもマクドは猫の肉は使っていないぞ・・・・・
あまりにも原価率落しまくってるせいで屑肉の寄せ集めになってるだけ・・・・・

三味線の皮って・・・・・・・今時猫の皮使うのなんて専門店しかやらないやい・・・・・
動物愛護協会がうるさいんだぞ・・・・・・

とはいえ、本当に殺されたらシャレにならない・・・・・
反則使ってでも逃げようかな・・・・・・

ああ、宮様。もうお目にかかれないかもしれません・・・・・(祈泣爆)
184醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/16(月) 03:13
>>182
飛んだ吸殻をパシッと指先で捕まえて、床に落として踏み消す。
「……ババァ…次やったら殺すど」
ゆっくりとした動作で、ポケットから煙草の箱を取り出す。
優雅な動作で一本抜き、唇にくわえ、ライターで火をつける。
すう……と吸った瞬間。

スパッ。
再び萌原の唇0.01ミリ先で煙草を切り落として、吸殻の先を萌原の
首筋に飛ばす。
パシッ。再び萌原がそれを掴み、じっとババァを見る。

…………緊迫した空気が流れる………。
二人が動いたのはほぼ同時だった。
「!」
「!……やるね…」
萌原がどこからか取り出した
メスはオババの頚動脈にぴったりと刃があてがわれていた。
オババの出刃包丁の切っ先も、萌原の喉にそっと触れている。
「やるやんけ、また引き分けかい」
二人の女はフッと不気味な微笑を浮かべ、お互いの獲物をおさめた。

「まあ、猫頼むわ。猫まんまでもやっといて」
と萌原はメスをしまいながら言った。
「喋るけど、まあ気にせんとって。また教練終わったら
引き取りに来るさかい」
「ふん、人に物を頼む態度を知らない女だね」
萌原、露骨にオババを無視して
「ほんじゃな、猫、後でまたゆっくり話聞いたるさかい」
そう言うと、食堂を出て行った。

(そして>>177へと続く(笑))
みなぎさん

遅くまでお疲れ様でした(笑)
すいません、ビビらせちゃって(笑)
186みなぎ@ねこモード:2001/07/16(月) 03:21
>>184
でむぱ
やあ、マジに死亡させられるかと思いました(笑)
流されるのが宿命のキャラとはいえ・・・・・・焦りましたわ。そして笑いました(爆)
今後ともよろしくです。

(さ、寝よ。明日も朝早いし・・・・・)
187神崎萌乃:2001/07/16(月) 03:24
>>177
 相変わらずの無愛想な顔で。
 手早く料理を始める。
「ほら、食べな」
 と鯵を丁寧に骨を取って毟ったものと牛乳を温めてから冷ましたものをみなぎの前に出す。
「ところで、あんた。好き嫌いはあるかい?」
>>128
(良い鉄は釘に使わないという諺がありますが、
全国で最もお役人の人気が無いと言われる商都大阪、
今日も今日とて彼らが行きます)

坂田年男大阪市長「今度こそ大阪でオリンピックや!」
助役「市長選も今月に迫っておりますし、ここで景気のいい花火を揚げておきたいところですな」
JOC役員「問題は下馬評ではまたコンスタン…じゃなかったイスタンブーrにも遅れをとってるってことやな」
市長「心配あらへん、いざというときの為に手は打っとる…助役」
助役「はい。ええと、五輪が駄目でも、ちょっと規模は落ちますが世界陸上、またはアジア大会…
スポーツ以外では、G7、それに続く蔵相会談、外相会談…
またはもう一度APEC、または第二の万博、を誘致する計画があります。」
市長「なんなら帝都でぶっこわれてしまったっちゅう、国会議事堂を誘致するってのはどうやろ?
そや、USOの成功に続いて、大阪湾に第二のネズミーランドとか…」
役員「…なんでもいいんやろか、結局…」
189みなぎ@ねこモード:2001/07/16(月) 06:43
>>187
ああ、私にはその質問に対して余りにも無知だった。
中佐がその場にいたなら大慌てで私の口を止めたであろうに。
生命の危機が去るとこうも無神経になってしまうものか!

「あ、実はですね、一回納豆食べて顔じゅうに引っ付いてえらいことになった事が
ありましてね、それ以来食べれないんですよ。」

オババの目が光り、>>173の歌がどこからともなく聞こえてきた・・・・・・・





BAD END(笑)

>>188
大阪市長「アホの坂田」っすかい・・・・・・・なんでもありやな・・・・・(笑)
190第五旅団軍楽隊@佐々木軍曹:2001/07/16(月) 08:58
第五旅団仮司令部 軍楽隊士官室 7月14日

「解散…ですか。」
中隊長の、なんの感情も感じられない事務的な宣告が下った。

第五旅団軍楽隊A小隊は、無期限の活動禁止…事実上の解散命令だった。
無理も無い、一連の不可解な行動を取っていた小隊長が殉職(表向き)し、隊員3名が
行方不明(ゴンとみなぎ、天野軍曹は死体が疑問視されて死亡を保留されている)…
おまけに、マニュアルを無視した弾着後30分での状況調査による隊員の被爆(2名死亡)
が止めを刺した。

「何か言う事はあるかね?佐々木軍曹。」
「…はい、解散後の隊員の配属は、どうなるのでしょうか?」
中隊長は、タバコをもみ消すとため息混じりに答えた。
「勤務評定の良い半数は、私が預かる形で処理する。だが、水戸少尉のシンパ化した半数は…」
「……」
「助けられん、ある程度の取り調べの後、自主除隊してもらう事になるな。」
「しかし…責任は下士官である自分が…」
「君には、残った分隊の指揮を取ってもらう都合がある。私が預かると言っても実際に指揮を
するわけにはいかんのでな。」
「解かってくれんか佐々木君…本来、完全に消滅させる案が出ていたのをなんとか半分にまで
譲歩させたのだ…」
事務的な口調とは裏腹に、苦渋に満ちた顔の中隊長。
この人なりにがんばってくれたのだと思うと何も言えなくなってしまった。
「解かりました、中隊長殿。兵には…自分が話します…」
「そうしてくれ…以上だ、佐々木軍曹。」

敬礼をして、部屋を出る。
その時入れ違いでB小隊の選任軍曹とすれ違った。

笑ってやがる…畜生め…蔑むような冷ややかな目線…気がつけば、司令室内部のいたる所からそんな
目で見られていた。
針のむしろだ…今後、ずっと続くのだろう…軍歴の穢れた小隊として…

恨みますよ、小隊長…水戸少尉。
今後、生き残ったA小隊員はあなたの事を永遠に憎しみ続けるでしょう。
どんな理由があっても…絶対に。
191醍醐旅団諜報機関”よしの”:2001/07/16(月) 12:48
〜C国名誉副主席弁公室〜
萌萌は一人考え込んでいた。
「・・なんといっても、状況が良くないアル。
『不倒老(周萌来)』は、またしてもダンマリ・・
軍は党に忠誠では有っても・・・今回のような分派も見られる・・
人民大衆からの声は私宛てに送られてくるものも多く、
しかも日に日に増えてきている。
・・・・・・歌を歌っていたあの頃が懐かしい・・
・・・・・・料理の修行を積んでいたあの頃が懐かしい・・・
ほんの数ヶ月前の事なのに・・・何年も前のように感じる・・・」

端末にメール着信のメッセージが出る。
日本の大坂領事館からである。
内容は・・・
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
表題『萌望楼グループ萌萌大飯店東京店について』
宛:国家名誉副主席/党名誉副主席 同志萌萌たん
発:在日本大阪領事館 書記官××
<略>
東京店につきましては、店舗自体は倒壊し瓦礫の山となっております。
店員に付きましては以下の主要な人員では以下の分のみ確認が取れております。
・職人A=当日は横浜中華街店出張の為無事。
・アルバイト店員メイド=当日は休暇(*1)にて都内を離れていたとの事で無事。
・社員A=仕入先との接待で都内某所へ、爆発時のパニックに巻き込まれ死亡(*2)

主要な人員に付いての不明な分は以下の通りです。
・職人B=当日は店内にて作業のはずですが、行方不明

他、名無し的店員達に付いては未確認、引き続き確認を行います。

<略>
*1.
”よしの”機関への直接の報告に行っていた模様。
詳細は不明。
*2.
遺体は確認済み。
なお、遺族への連絡はまだ行っておりません。
当人は軍総政治部所属の為、軍との調整を行っております。
<略>
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

目の前が真っ暗になった。
真っ白になった頭で、軍総政治部長へ電話をかけ、
震える声で、遺族への連絡には自分も参加する要望を伝えるのがやっとであった。
192蒼天が五度巡りくる今宵:2001/07/16(月) 14:50
>>181

そこは実に寂しき場所であった。日常で有れば電子化され価値を武器に戦う者達の集う場所では会ったが惨事の後。
しかも草木の眠るときにはそこは墓場のようでさえあった。
ビルの谷間にてわずかな星しか見えない寂しい墓場。そこには大きく縦に割れた塚があった。

塚の前には長身の女性がたたずんでいた。女性はおもむろに包みを塚の前に置いた。
「先だって戴いた納豆とほしいもだ。今度、見えられるときには多の者にも頂けるとの話なのでな。貴殿にも裾分けだ。」
塚は答えない。
「今宵は貴殿らの慰労会だ。いかがかな」
そう言うと女性は5つ杯を並べ用意していた『美少年』を注ぐ。
「あっそ」
いつ現れたのか一人の老人が杯を傾ける。
「本来なれば主賓は是非とも招きたかったところなのだが御多忙らしい。致し方なきことだ」
そう言いつつ、女性は杯を一つ横に分けた。
「それと、今宵は貴殿の残念会でもある。旅団長殿の健闘までは視野に入れておいでではなかったようだな。貴殿を出し抜くとは旅団長殿の剛腕悪辣ぶりも素晴らしいモノだな」
女性は星の光の射さぬビルの影に酒をついだ杯をおく。杯は音もなく傾き地を濡らす。
「うむ、怒らせてしまったようだな。言葉とは実に難しいモノだ」
女性が塚の前に目を向ける。いつしか塚の前に置かれた杯が消えていた。

女性は宵の蒼天を仰ぎ見る。

「素晴らしき星空だな。うむ、今宵のような晩には読むことを忘れてしまうな」

ビルの闇へと声をかける。

「興ざめさせてしまった詫びに、一つ賭けはいかがかな」

闇が周囲にゆっくりと滲む。

「賭札(チップ)は汝が心と我が萌心(こころ)。私は萌姫様の皇女殿下への憎悪の消失に。汝はその逆ではいかがかな」

闇が揺らめく。まるで笑うかの如く。

「成立だな。承認は此処に在るモノ等、我を除く親津八百神。刻限は今宵の蒼天が五度巡りくる今宵。我が肉体、萌姫殿下、皇女殿下の死去時には貴殿の勝とす。」

細時、全てが闇と化す。次刻には闇はそこになかった。

女性は老人と石碑にきわめて冷静に語りかける。

「分は悪いやもしれんな。はたして、善行殿が如何様に萌えを見せられるかが勝利の鍵だ」

石碑はあきれたかの如く沈黙を続ける。老人は杯を傾ける

「あ、そう」
193不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/16(月) 17:22
・・・てなわけで私「炎上」なんてこのご時世不謹慎な名前でございますから
改名いたしましてしおしおと書いて「塩々」。(えんじお)でございます。
えぇこれはわたくしがしおらしく生きるのと、日本経済がますます
青菜に塩。しおしおのぱーになりますようにと・・・
______ __________________
         ∨            __
        ∧ ∧          |改|
        ( ゚Д.゚)[|]       . |名|
        < y~|⊃       . |披|
     . . ( ̄ ̄)         .|露|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< ますます不謹慎だなオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______
ネタなので改名はしませんヨ
194アルザス:2001/07/16(月) 22:28
>>145
 クロがベッドの上で寝息を立て始めた頃、私と「姫」を助けて下さった士官さんが見舞いにやって
来てくれた。
蒼: 「自分は国防軍第12旅団第48普通科連隊 所属、蒼槍真央陸曹長であります!!」
陸軍軍人らしいカッチリとした敬礼をしながら自己紹介をする蒼槍曹長。自分も仏陸軍将校として
ア: 「私は、今は師団も率いていないが、階級は准将、アルザスと言う。」
ベッドから半身を起こし、旧式の敬礼を返す。 何故かクロネコも二本足で立ち上がって「敬礼」を返す
ア:「後、この方は我今は亡き『シャルル・ドゴール』閣下の孫娘、『イリス』様です。今回の日本訪   門は、「姫」を日本の皇女様に逢わせて頂く為とフランスとの国交向上の為でしたが…
  あのような目に逢うとは…貴方のおかげで大事な『命』が助かった。 フランス陸海空軍並びに
  全フランス国民に代わって礼を言います。 ありがとう。」
 (深々と蒼槍曹長へ頭を下げる)
 「イリス」もスカートを持ち、優雅なしぐさで黄金色の巻き髪を足れる

蒼:「いえ、自分は日本の一士官として当然の任務をしたまでです。 では、自分はコレで」
 一礼し、ドアの前で敬礼を返しつつ軍靴を廊下に響かせつつ帰っていく蒼槍曹長

ア:「彼の様な士官が居る限り、まだまだ帝国は安泰だ………」
 ふと姫の顔をみやるアルザス
  「姫!!! イリス姫???!!!! どうしたんですか??頬を赤らめて!!!!
 駄目だ、聞いていない… 」
195不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/16(月) 23:15
「ミサイル防衛構想が出来上がったつもり。」
「じゃあテポをど〜んとうったつもり。」
「ミサイルで打ち落としたつもり。」
「あ、ごめん。つもりのつもりがホントに撃ってた。」
「だくだくっと血が出た・・・エエッ!?」
______ __________________
         ∨            __
        ∧ ∧ドーン.       |だ|
       п(゚Д.゚ )[|]..       . |く..|
       < .. y~|⊃       . |だ|
     . . ( ̄ ̄)         .|く..|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< 軍事知識皆無の割に頑張ったなオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______
196萌之院:2001/07/17(火) 00:24
夢を見ていた。

わたしはジーンズにトレーナーという軽装で小さな町の商店街を歩いている。傍らには
目元がどこかわたしの幼いころを思わせる小さな女の子。わたしの娘だ。娘はわたしの
ジーンズの膝のあたりを小さな手でつかんで、わたしに手をつないでとせがむ。わた
しは、自分の手を伸ばして、彼女に応えてあげる。小さな暖かい手が、精一杯の力でわ
たしの手を握った。

通り過ぎる町の人たちと挨拶を交わしながら、わたしはなじみのお肉屋さんにむかう。
今日は、あの人の誕生日なのだ。いつもはできないけれど、今日は少し奮発してちょっ
と上等のお肉を買おう。

少し贅沢をしてしまったから、明日からはまた倹約をしなければ。あの人は自分の稼
ぎが少ないことを気にしているけれど、そんなことは大した問題ではない。娘の将来
のために貯金をしながら、それなりに生活できているのだ。恥じることなどなにもな
い。わたしがそう言うと、あの人は年に似合わないはにかんだ顔をわたしに見せる。
そんなところは昔からちっとも変わらない。娘はわたしの手を握ったままスキップす
るように歩いている。無理もない。こんな穏やかな夕暮れに気分が良くならなければ、
それは嘘というものだ。

いきなり、体を寒気が通り抜けた。風景が歪みはじめる。歪んだ家や建物が人の顔に
なり、わたしを嘲笑うかのようにその口の端が吊り上がる。わたしは思わず娘を抱き
しめた。何がおかしいのか娘がわたしの手の中で笑っている。子供らしい明るい笑い
声が、次第に低い地の底から湧き上がってくるような笑い声に変わる。底知れぬ不気
味さを感じて、わたしは娘を見た。娘の体は氷のように冷たく重い。瞳のない赤黒く
光る目がわたしをとらえた。ひび割れた唇が開き、死者の言葉がつむがれる。
197萌之院:2001/07/17(火) 00:48
これは全部幻、あなたは望むものを何一つ手に入れられない。あなたのために死んだ
ものたちがそれを許さない。みんな、あなたを待っているから。永遠に光の届かぬ地
の底で。

それは、それだけのことを言うと哄笑した。周りの顔もそれに合わせて嗤う。そうだ、
死者の呪いはわたしをとらえて離さない。わたしは幸せになることを望んではいけな
いのだ。もしかしたら、これ以上生きていることすら許されないのかもしれない。

冥い墓穴に落ち込んでいくわたしを見ていたもう一人のわたしが言った。それは違う。
あれは死者の呪いの言葉などではない。あなたの呵責と自責が言わせている声に過ぎ
ないのだと。すると、さらに別の一人のわたしが言う。でも、わたしの名のもとに多
くの男たちが死地に赴いたのは事実だ、と。しかし、彼らは笑って死んでいった。な
らば、あなたは彼らの死から免責されるのか。二人は言い合った。

やがて、一人が言った。いいのだ。わたしは彼らの死の上に立って生きていく。けれ
ど、その生き方を非難するあなたも、わたしなのだ。そう言って彼女はわたしを抱き
しめた。わたしがわたしのなかに溶けていき混じりあうのがわかった。わたしは再び
一人になったのだ。わたしは生きて、彼らのことを伝えていこう。それが生き残り、
思いを受け継いだ者の責務なのだ。

それにしても、わたしの手を包むこの暖かい感触は何なのだろう。よくわからないけ
れど、この暖かさに先ほどはずいぶん助けられたような気がする。そうだ。わたしは
夢を見ていたのだ。そろそろ目を覚まさなければ。

廣瀬が心配そうな目をして、わたしの右手を握りしめていた。
198醍醐旅団長:2001/07/17(火) 01:05
>>197
 殿下はひどく魘されておいでのようであった。いったい何の夢が殿下を襲っているのだろうか? それすらも検討も付かず、私にできる事と言えば何かを求めるようにフラフラと宙に踊る殿下の汗ばんだ手を握り締めるだけであった。
 殿下を外敵から御護りするのは私にもできるが、夢の中で殿下が何に襲われているかまでは窺い知る事すらできない。
 私はただ、ひたすら殿下のために祈るようにして、両手で彼女の右手を握り締めていた。
……
……
……
 いったい、何時間そうして居た事だろう。
 私は国の事、南朝の事、部下たちの事、すべてを忘れて殿下が少しでも安らげるように祈りつづけた。
 そんな時間が長らく続いた。
……
……
 やがて、殿下はようやくお目覚めになられる。ひどい夢を見られていたようだ。
 涙目を隠そうともせず、殿下は握り締めた私の手に気付いて私の顔を見る。
 そして私は殿下のためだけに取っておいた笑顔で優しく言うのだ。
「おはようございます、殿下」
 
199萌之院:2001/07/17(火) 01:12
(ぼんやりとした顔で)
なにをにやけているのです?
(と言って、手を振りほどき、いつもの顔に戻って)
何があったのか説明しなさい。それから、ここはどこなのです?
(手元にあったタオルで汗の浮いた首筋を拭い、コップに水を入れて飲み干す)
200醍醐旅団長:2001/07/17(火) 01:21
>>199
 手を離して、顔を引き締める。
 私の手を振り払う殿下の姿にに私はかえって安堵して、これまでの状況を手早く説明する。
 帝都が核攻撃を受けた事、核攻撃は西朝の核ミサイルによるものである事、そして西朝のみの独断には思われず何者かの意思が働いていそうな事、シェルターの中での強大過ぎるほどの恐怖を抱かせる気配を感じた事、帝都の被害は意外と警備であった事などなど。
 そして、最後に善行忠孝少将との取引を一言一句そらんじるように述べあげた。
「……という事です殿下。ここは一刻も早く、吉野へ戻られるべきかと」
201萌之院:2001/07/17(火) 01:41
(シーツに目を落として)
わかりました。帰りましょう、吉野へ。何が起こるのかはまだわかりませんが、
きっと皇国は揺れることでしょう。そのときに備えなければ。

……服を着替えます。いいと言うまで外に出ていなさい。
202醍醐旅団長:2001/07/17(火) 01:52
>>201
「はっ! ヘリをいつでも跳び立てるように手配しておきます」
(と敬礼して部屋を出て行く)
 ドアを閉めながら、
「いつでも魘されそうな時は御呼び下さいませ」
 と真面目くさった顔で(こういう顔をしているときの廣瀬は絶対に真面目であったためしがない)ふかぶかと頭を下げて出て行く。
……
……
 さて、あとは中佐とキツネたち(いい雰囲気だったな)を始めとして南朝のメンツを全員集めるとするか。
「ああ、中佐か? お楽しみ中すまないが、そろそろ吉野へ帰るので用意しておいてくれ。そうだ……、これから忙しくなるぞ」
 
203みなぎ:2001/07/17(火) 02:14
ここはいったいどこなのだろうか。
私はあたりを見回さずにはいられなかった。


追い出されるようにして軍楽隊から放逐された私は、自宅の荷物を引き揚げると
(いや、もともと荷物なんてほとんどないのだけれど)
手紙にあった黒猫館を訪ねることにした。なにせもう日銭のあてがない。
この際、藁にでもすがりたい気分ではあったのだ。

ただ、この時「Le Chat Noir」という名前を正確に思い出していたのなら
違う行動を起こしていたのかもしれなかった・・・・・・
手紙にはこうあった。
「店のシェフをお願いしたい。もしご興味がおありなら、下記の場所に来て頂けないだろうか。」


人里はなれた森の中、霧に隠れるようにしてその建物は建っていた。
都内のはずなのにここはとても被災地、帝都とは思えなかった。
あたりは奇妙なほど静かで、気配というものがそれこそ虫一匹しない。
昼なのに、あたりは夕方のように薄暗かった。

洋風の、一種妖気さえ感じる煉瓦造り。表には黒い看板に金の文字で
「Restaurante Le Chat Noir」とあった。
鉄柵を開けると、きい。と音を立てた。まるで何年も開いていなかったかのようだ。

・・・・・・・なんか恐いな。ここ。お化け屋敷じゃあるまいね。

これまた古びた感じのドアベルを鳴らすと、ドアがぎい、と音を立てて開き、
執事風の老人が出てきた。
「どちらさまですか?」
「と、シェフの募集をしていると聞いたのですが」
「みなぎさまですね。お待ちしておりました。どうぞ。」

中は大正時代の迎賓館か何かを思わせる作りをしていた。いや、見たことはないのだけれど。
豪華な装飾品を見ながら赤い絨毯の廊下を進み、部屋の前まで案内される。
「ご主人様、みなぎ様が御到着されました。」
やや緊張しつつ、私はドアを開けて、中に入った。さあ、何が出てくるか、楽しみだ。
「失礼いたします。」
204皇女:2001/07/17(火) 07:05
さいきん、おにいちゃんはもなこのこと、きらいみたいなのです。
たなばたのおまつりの時だって、もなこ、ずっとおにいちゃんをさがしてたのですけど、
おまつりが止めになっちゃったあとで、やっと、
おにいちゃんは、いそがしいからもなことあそべない、ってこと、
じじゅうさんからおしえてもらったのです。

まえは、おにいちゃん、いそがしくても、
もなこにはちゃんと「おでかけしてきますよ」って言ってくれてたのに、
さいきんのおにいちゃんは、おでかけのごあいさつもしてくれない時があるのです!

それに、おまつりが止めになっちゃって、それで、その時、
もなこ、よくわからないちかしつでとってもこわかったのに、
おにいちゃんは来てくれなかったのです…。

じいやは
「閣下はもなこ様の為に色々働いていて、忙しゅうございますからな。
もなこ様のことを思ってやってらっしゃるのですから、
もなこ様があまりわがままを申されると、閣下もお困りになりますぞ」
って言うのですけど、おにいちゃんが、
ほんとにもなこのことをたいせつに思ってくれてるのなら、
ちゃんと、もなこのこわいときは、よしよし、ってしにきてくれると思うし、
もっと、もなこともたくさんあそんでくれると思うのです!

だから、もなこ、おにいちゃんはもなこのことより、
おしごとの方がだいじなんだと思ったのです。
それで、おにいちゃんはもなこが居なくてもいいんだ、って思ったのです。
もなこ、そんなおにいちゃんはきらいで、それで、おこったのです。
それで、だから、もなこ、やたちゃんに聞いた「いえで」っていうのをしてみようと思うのです。
もなこ、ぜったい、おにいちゃんが、ごめんなさい、ってしてくるまで、かえらないのです!
205皇女:2001/07/17(火) 07:05
それで、もなこ、おへやに帰って、「いえで」のじゅんびをしようと思ったのです。

「いえで」の時は、もうおうちにはもどれないから、
だいじなものをたくさんもって出ないといけないそうなのです。
だから、もなこ、おきにいりのワンピースや、
おなかがすいた時のためのおかしや、だいすきなぬいさんや、
いっぱいいっぱい色んなだいじなものを入れようと思ったのですけど、
もなこのリュックはちっさくて、ぜんぜん入らないのです。
それに、いっぱいいっぱいに入れたリュックはおもたくって、もちあげられないのです。

それで、どうしたらいいのかな、って思ったのですけど、
じいややじじゅうさんには聞けないし、やたちゃんはおしゃべりだからやっぱり聞けないし、
もなこひとりじゃ、かんがえても、わからないのです。
それに、もなこ、おにわよりお外へは、がっこうの時いがい、あんまり出たことがないから、
おうちを出ても、どこにいったらいいのか、よくわからないのです。

それで、やっぱり、もなこに「いえで」はむりなのかな、
おにいちゃんがいなくても、がまんして、おうちにいるしかないのかな、って思った時、
コンコン、って、おへやの戸をたたく音がしたのです。

「こんにちは、もなこ殿下。ヨーグルトの旅団長です。お別れの挨拶に伺いました」
どこへ行くのか?
宛も無いのに…そうだ、俺には行く所など無い…

かつて軍楽隊A小隊の隊員だった伍長は、いや、元伍長は途方に暮れていた。
その後ろには、同じく行場のない元隊員達がどこを見るでも無くぼんやりと座っていた。
「俺を入れて…8名か…」
かつて恩賜の品としてもらった最後のタバコを、菊の紋が焼ける所まで吸った元伍長は
振りかえり、男達に言った。
「伍長殿…自分たちは、どうすればいいのでありますか?」
「実家には、帰れんのか?」
「自分は…家族の反対を押し切って軍に入隊しました。ですから、帰るところは…」
銘々にうなずく男達。ここに残っているのはほとんどが同じ理由の者なのだろう。

上野駅中央改札前で、男達は途方に暮れていた…

「Oh〜I'm a lumberjack, and I'm okay〜♪ I sleep all night and I work all day〜♪」

突如聞こえて来た変な歌、それも知っている声…
「この声は…」×8
そう、男達は知っていた。この歌を歌うのが好きなキツネの事を…
「ゴン!!!」×8
振り帰った男達のその目線の先に、改札を出ようとしている一人の子供(?)の姿があった。
「あ゛・・・・・みんな・・・どうしてここ・・」
最後まで言う間もなく、ゴンは男達に囲まれそのまま来た道を戻されてしまった。
「あきゃ〜!!おっ降ろしてくださいよ〜!!」
「やかましい北川二等兵!!貴様金はあるか!!」
「ええ?一応、旅費としてもらったお金はありますけど??」
そう言ったとたん、ゴンは通路に叩き付けられてしまった。
「あががが!痛いじゃないですか!!」
「オバちゃん!天玉そば8つ!!ライス付けて!!!」

ゴンが放り出されたそこは、駅の立ち食いそば屋(パンダがある所)の前であった……

つづく
207醍醐旅団長:2001/07/17(火) 09:01
>>205
 善行閣下には事実上の出立の挨拶は済ませている。(というより、あの会話の後でのこのこ挨拶に行くほど私は無粋ではない)
 あと一人出立の挨拶をすませておかねばならないとしたら、この子だろうと私は判断したのであった。考えてみると、宮城で雨に打たれていたときにオニギリを貰って以来だ。その後、ほぼ軟禁状態で保護されたり、殿下がいらっしゃったり、七夕の宴が始まり、この度の核攻撃が行なわれたのである。
 確かにこんな感じて擦れ違い続けて、この子に何も言わずに帰るのは、なんだかこちらもさびしい気がしたのであった。
「こんにちは、もなこ殿下。ヨーグルトの旅団長です。お別れの挨拶に伺いました」
 ガチャリと扉が少しだけ開いて、小さなとても愛らしい女の子が顔を出す。
「ヨーグルトのりょだんちょうさんですか?」
「はい。そろそろ吉野へ帰ろうと思いまして、さよならをいいに来ました。あと、あの時のおにぎりのご馳走様、も」
 私は殿下の次にとっておく優しい笑顔でもなこ殿下に伝える。まったく変な話だが、この子を相手にするとき私は敢えて無防備になる。なんというか、皇女というよりも一人の女の子としての対応が、いつも“皇女”として扱われているこの子にしてあげられる私なりの彼女に対する優しさのつもりであった。考えてみると私ほど不敬な男もいないのかも知れない。殿下を一人の女性として愛し、もなこ殿下を小さな女の子のお友達として接し、萌姫殿下を娘のように抱き上げるというのだから。
(……?)
 ふと、そんなにお付き合い深いと言えないが、いつもとなんとなく様子が違うのに気がついた。
「あれ? もなこ殿下、そのリュックはどうなされたんです? おでかけですか?」
208皇女:2001/07/17(火) 09:15
>>207
ノックしたのはヨーグルトのりょだんちょうさんだったのです。

りょだんちょうさんはおへやの外に立って、
「そろそろ吉野へ帰ろうと思いまして、さよならをいいに来ました。
あと、あの時のおにぎりのご馳走様、も」
って言ってくれました。
あの時もってったおにぎりのことを、ずっとおぼえててくれてたのは、
もなこ、とってもうれしかったのです。
…おにいちゃんは、もしかしたら、おこのみやきをつくってくれたこととか、
もう、わすれてるのかもしれないな、って思ったのです。

そしたら、なんだか、かなしくなってきちゃったのです。
209皇女:2001/07/17(火) 09:37
それで、なみだがちょこっと出そうになってきたのです。

そしたら、その時、りょだんちょうさんが、
「…あれ?もなこ殿下、そのリュックはどうなされたんです?
おでかけですか?」
って、聞いてきたのです。
それで、もなこ、また、「いえで」をどうしたらいいのか、
わからなくなっちゃったことを思いだして、
なみだがもっとでそうになっちゃったのですけど、
でも、りょだんちょうさんをびっくりさせたらいけないな、って思って、
ぎゅっ、として、泣かないように下を向いてたのです。

そしたらりょだんちょうさんが、
「…どうなされたのですか、もなこ殿下?えと、何か私が恐かっりしたのでしょうか?
あの、その、もし、私が出来ることがあるんでしたら、仰ってくださって良いんですよ?」
って言ってくれたのです。

それで、りょだんちょうさんなら、いろいろ聞いてくれるかもしれないな、って思って、
だから、もなこ、なんとか、泣かないようにがんばりながら、
「…もなこ、いえでが、したいのです」
って言ったのです。
210醍醐旅団長:2001/07/17(火) 09:50
>>209
 目の前の小さな女の子は本当に“よいこ”だな、と思った。
 たぶん、この子にりになにかとても悲しいことがあったのだろう。必死で涙を堪えているのが、そしてそれを知られまいとしているところが、バレバレになってしまっているのがなんとも可愛らしかった。
「…もなこ、いえでが、したいのです」
 と聞いたときも、私は反射的に答えてしまったぐらいだ。
「はい、しましょうか。で。どうします?」
 と答えてしまったのは、なんとも私らしい軽率さであると思ったが、まあ、こういう自分の軽率さは不愉快ではない。
「ええ、いくらでも協力しますよ、何しろりょだんちょうは、こういう“わるだくみ”は大好きなんですから」
 微笑ながらもなこ殿下に優しく言ってしまう私は、なんだか甘い言葉で少女を誘う誘拐犯そのもののような気もしないでもないが、まあ、仕方がないような気もする。
 その後で、私は改めて気がついたように、もなこ殿下に問い掛ける
「ところでもなこ殿下? いったに“いえで”なんてしたいと思ったんですか? よければ、りょだんちょうに教えてくれませんか? ええ、もなこ殿下には以前に私の恋の悩みに付き合っていただいたので、これで“おあいこ”ですから遠慮なく話してやってくださいね?」
211皇女:2001/07/17(火) 10:55
>>210
もなこ、ぜったい、そんなことだめです、って言われると思ってたから、
りょだんちょうさんが、いいですよ、って言ってくれたのに、
とってもびっくりしちゃったのです。

それで、もなこ、思わず、りょだんちょうさんをじっとみちゃったのです。
りょだんちょうさんは、やさしそうで、にこにこってしてて、
それで、なんだかもなこ、あんしんして、
なみだがぽろぽろってこぼれてきちゃったのです。

「ああ、良いんですよ?
もし話したくないのなら、別に無理には聞きませんから。だまって"いえで"だけしましょうね」
って、りょだんちょうさんは言ってくれたのですけど、
でも、もなこ、いっぱい、聞いてもらいたいことはあるし、
りょだんちょうさんにはおはなししたい、って思ったのです。

「…さいきん、おにいちゃん、もなこと、ぜんぜんあそんでくれないのです」
「はい」
「それで、もなこ、おにいちゃんがいてくれなくて、さびしいのです」
「そうですね」
「…だけど、おにいちゃんは、もなこのこと、きらいみたいなのです」
「…どうしてそう思うのですか?」
「だって、おにいちゃん、ぜんぜんもなこにあってくれないのです」
「なるほど、そうなのですか」
「だって、ぜったい、もなこのことがだいすきだったら、おにいちゃんだって、
もなこといっぱいあそんでくれるはずなのです!
だけど、おにいちゃんは、ずっと、おしごととかで、
もなこのしらないところばっかりに、もなこのしらないうちにでかけてて、
かえってきても、もなこにごあいさつもしてくれないのです!
もなこ、いっぱいいっぱい、おにいちゃんにあそんでほしいのに!
いっぱい、いっぱい、おにいちゃんと、いろんなおはなししたいのに!

……たなばたのおまつりのときだって、
やっと、おにいちゃんとあそべるって、思ってたのに、
おしごとになったから、だめだ、って……。

…それで、もなこ、思ったのです。
もなこは、おにいちゃんのそばにいなくても、おにいちゃんはべつにいいのかな、って。
おにいちゃんは、もなこなんかいてもいなくても、どっちでもいいのかな、って。
もなこ…ほんとに、おにいちゃんがだいすきなのに、
おにいちゃんがそう思ってるのは、とっても嫌なのです…。
…でも…もしかしたら、もなこがいなくなったら、おにいちゃん、
さびしがってくれるかもしれないな、って、思ったのです。
…だから、もなこ、いえでをしようと思うのです」
212加藤:2001/07/17(火) 11:12

………もえひと殿が消えただと?本当か、野々村。

よりにもよってこの時期に…いや、この時期だからこそか?
本当に周囲を振り回してくれる。藍前殿は?そうか……新潟に戻るぞ。
半数は援助に残していけ。悪いな。野々村。境と小次郎は一旦新潟に撤収だ。
全員に連絡を取れ。至急だ

(一般信者が何かを報告する)
なに?宮中で見つけた?……何故こんな所にいるんだ?……わからん、何がおこって、何が起ころうとしているんだ。
………一旦、新潟には戻るべきだな。
213醍醐旅団長:2001/07/17(火) 11:16
>>211
 この誰にでも“よい子”と思われている小さな女の子は、きっといろんなものを抱えては一人で我慢してきていたのだ。今や今上や東宮たちよりも“皇国の象徴”として認識されているといっても過言ではない、この小さな女の子は今まで血とガートーベルトの夜以来、新潟戦、ロシア大統領の来日、そして帝都の核攻撃に至るまで、様々な苦難をその小さな身で背負ってきた事を、みんないつのまにかその愛らしさの前に忘れてしまっていたのだろうと思った。
 胸を突かれたように、私はもなこ殿下の気持ちが痛いほど思い知らされずにはいられなかった。
「わかりました、それじゃあ、北朝のみなさんには内緒で“いえで”しちゃいましょう(笑) 皇族方も疎開されるようですし、ちょうど機会もよろしいってもんです。ええ、吉野にいらっしゃいませんか? 内緒であちらに行ってしまえば、あとは私が全責任を持ちますからね(笑) ははは、そのあたりの誤魔化しは私に任せていただきたいというものです。ええ、吉野はいいところですよ。南朝のみんなも、もなこ殿下をきっと歓迎してくれますから、みんなで一緒に遊びましょう(笑) 綺麗な野山や川で遊びながら、“もなこの夏休み”を過ごしましょう。ええ、そのうち、ただたかお兄ちゃんもあんまりもなこ殿下が楽しそうにしていれば、仲間に入りたくなって迎えにきてくれますよ」
 後で北朝の連中に何を言われるかわかったものではないが、善行閣下だけのせいじゃない(というより善行閣下の働きぶりは知っているだけに、それを責めるのはむしろ彼に対して酷だと思う)。むしろ、こんな小さな女の子の孤独や胸の痛みを気付いてやらなかった宮城の中にいるボンクラどもが悪い。善行閣下が御忙しいのはわかっているのだから、誰かフォローをくれてやる者はいなかったのか。そういう宮城の結局もなこ皇女を可愛い人形のようにしか見ていない者たちに対する義憤。そして、忙しくてもなこ殿下を構いたくても構えなかった善行閣下の負担を和らげてあげようという気持ちが、私を決断させた。
「さて、もなこ殿下さっそく用意をいたしましょう。御荷物は私のバッグと一緒に私が持っていきますので、もなこ殿下は南朝のヘリの中に隠れていてください。ええ、先に中佐がヘリの中にいるでしょうが“りょだんちょうさんにここにいてと言われたのです”と言えば、あいつの事ですから全部わかってくれます(笑)」
 そして、私はもなこ殿下に、なんにも心配はいらないよといった感じに明るくわらって告げる。
「さあ! 萌宮もなこ内親王殿下。ワクワクでドキドキの“もなこのいえで”そして、吉野の山とヨーグルトの仲間たちによる“もなこの夏休み”の始まりですよ。ワクワクドキドキしながら楽しく旅立ちましょう!」
  こういうときは明るく楽しくいかなきゃダメってもんだ。
暗い中に二人はいる

もえひと「うん、こまったね」
萌姫「………………………………」(困ったように見る)
もえひと「ぼくはもともと、陽神だからね。いつかは消えるのは分かっていたんだけどこうなるとは思わなかったね。『本体』が揺らいでいるんだね、きっと」
萌姫「…………………………………………」(こくっ)
もえひと「とっさに、やっちゃったんだと思うんけど萌姫さん。辛いでしょ。ぼくはもう一人の『もなこ』だよ、きみのだいっきらいな」
萌姫「…………………………………………」(困っている)
もえひと「正直だし、いいこだね。萌姫さんは」
萌姫「……………………………………………」(首を振る)
もえひと「ほんとに、そっくりだ。素直なくせに変に意地っ張りなところとか」
萌姫「…………………………………………?」(小首を傾げる)
もえひと「うん、なんでもないよ。萌姫さん、もう少し経ったら陽神で体再構築するのてつだっけくれない?」
萌姫「…………………………………………」(こくっ)
もえひと「新潟にいたぼくが宮中に現れたら驚くだろうね」
萌姫「………………………………………」(こまっている)
もえひと「あと、御免ね。しばらくは精神領域借りちゃうね。それにしても、すごいね萌姫さんは。」
萌姫「………………………………………」(首を振って少しはにかむ)
もえひと「でもむちゃしずぎだよ」
萌姫「…………………………………………」(ちょっと困った微笑をして場から消える)

一人残されたもえひとが誰に聞かせるでもなくつぶやく
もえひと「………もなこ…つらいんだね…うん。逃げちゃえばいいんだ………本当におとなたちってぶきようなんだね……………………」

萌姫が消えると周囲がぼんやりと見え始める。周囲にまるで誘われるように泡が浮かんでは消える。その一つ一つに情景が浮かんでは消える。

   「あぁ、だめだよ萌。こぼしちゃ」
   「…………………………………」(こくっ)
  
          「ぐははははははは、我が沙怒瑠のちから思いしるがいい」
          「…………………………………………?」

  「そうだな。どのみち消えるなれば最後に一つ願いを叶えてやろう。汝が願いは?」
 「……………」

もえひと「…………………………」

    「たすけぇてくださぁいいいいい」
    「…………………………」(小首を傾げる)
   
        「はい。最近星を読むことを勉強しているんです。少しでも参考になればと思って」
        「……………………………………………」(すこし微笑する)
       
   「わちきはみんなといるからたのしいにゃり。だからみんなにも楽しくして手欲しいニャ」
   「………………………………」(こくっ)
  
           「なんであんなあんぽんたんといるかですか?うぅん。わかんなーい……じゃなくて…強いて言うなら楽しいからでしょうかね」
           「………………………………………………」

「ね、こわくなんかないよ。みんな、おともだちなんだから」 (こつん)
「………………………………………」(びっくりした顔をする)

      「初めまして。萌姫様。醍醐旅団長 廣瀬ともうします。ひとよんでヨーグルトおじさんともいいますが」(輝くような笑顔)
      「……………………………………?」

    「ぼくはもえひと、君の名前は?」
    「………………………………………………」

 もえひと「………………(きめた。萌姫さんには内緒でもなことの共振率を上げちゃおう。どうなるかぼくにも分かんないけど、このままじゃどっちもつぶれちゃう。うん、萌姫さんが構築してくれているうちに急がなくちゃいけないね)…………………」
215皇女:2001/07/17(火) 11:53
>>213
「はい!わかったのです。あっちの方なのですね?」
「もっていく荷物は、これだけで宜しいのですか?」
「はい、ええと、あと、このぬいさんと、このふくと、これと、それと…」
「諒解しました。はい、では、こちらのリュックにお入れ下さい。
…よし、では、私がこれを持って降りますので、先にヘリの方に乗っておいてください」

それで、もなこ、とてとて、ってかけてって、
りょだんちょうさんの言ったばんごうのついてるヘリコプターの中に入ったのです(とちゅうはだれにもみつからなかったのです)。
中には、りょだんちょうさんの言ったとおり、
まえにあったちゅうささんが、ぼうしをかぶって、おやすみしてたのです。
でも、もなこが中に入ったときに、とつぜん、ぴく、ってして、
目をさましちゃったのです(なんだかすごい人だな、って思ったのです)。

「これは萌宮殿下?こんなところまでようこそいらっしゃいました。
しかし、これは吉野へ行く、南朝のヘリなんですよ。
もう直ぐ出発致しますし、あまりこの付近には居ない方が…」
「…あの、りょだんちょうさんに言われたのです。ここにいなさい、って」
そしたら、ちゅうささんは、ふっ、てわらって、
「…やれやれ、とんだ可愛いお荷物さんだ」
って言って、またぼうしをかぶって、ねちゃったのです。

「…ああ、その、見つかるとヤバいですから、
暫くは、此方の、外からは見えにくいところに
居てもらった方がありがたいです。すみませんね。
もう暫くで出発しますから」
216不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/17(火) 13:26
・・・てなわけで軍隊にあこがれて南朝に入ってみたのはいいものの、新兵さんは不慣れで色々へまをします。
「オイ、この書類を旅団長のところへ持ってってくれ。」
「ハァ、え〜こっちかいなあっちかいな。」
「オイ、お前はなんでとっとと持っていかんのだ、命令が聞こえんのか!」
「ハァ、今朝なんちょう(南朝)になりましたもんで勝手がわかりません。」
______ __________________
         ∨            ___
         ∧⊂ヽ         |も .|
        ..(゚Д゚)ノ .       . |.と .|
        < y ..>       . |.人 |
     . . ( ̄ ̄)         .| .. |
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< 元ネタからかけ離れてるよオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______
デキレバネスケデミテホシイ…ズレルカラ
217次回予告@偽:2001/07/17(火) 14:45
「ヽ(T-T)ノ しくしくしく……………
さいきんおにいちゃんがかまってくれないのです
もなこよりおしごとのほうがすきなのですか? そんなおにい
ちゃんはきらいです
ここはひとつヤタちゃんにおそわった「いえで」をしてやるです
おきにいりのワンピース、おかしはさんびゃくえんまで、ぬいさん
もつれていって… え〜んリュックがおもいのですーー
そしたらヨーグメトのおじさんがきて「よしの」につれていってくれるそうなのです
もなこ もえみおねえさまやちゅうささんやおおさかのおねえさんとねこさんと一緒にあそぶですー
はにゃ? このねこさんしっぽがにほんあるです

 次回、魔法内親王伝★もなこ 夏のSP

 『もなこともえみとバカンスの夏』

 に、八紘〜★一宇っ!」

「もなこ、おにいちゃんがあやまるまでかえらないです」
218不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/17(火) 23:40
「一度でいいからみてみたいもの、殿下のはにゃんと鳴かれ給うところ。」
______ __________________
         ∨            ___
        ∧ ∧          |声.歌|
        ( ゚Д゚ )       .  |帯.丸|
       <つ y~|つ        |模.. .|
     . . ( ̄ ̄)         .|写. ..|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< ど、どの殿下だオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______

「どの殿下でも見たいだろうが!ゴルァ。」
______ __________
         ∨            ___
        ∧,,∧ .         |声.歌|
        ( ゚Д゚)        .  |帯.丸|
       <  y~|つビシ!      |模.. .|
     . . ( ̄ ̄)         .|写. ..|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛ ΛΛΛΛ ΛΛ< モ、モチロンだぞ・・・オイ・・・
,,;゚Д゚(;゚Д゚);゚Д゚(;゚Д゚);゚Д゚)\_______
ゴ、ゴクリ ハァハァ
219不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/17(火) 23:42
                        弁士中断!フケイである!
     官憲横暴!              ___ ___
______ __                 __∨__
         ∨            ___ __l__憲__l
        ∧,,∧ .         |声.歌|(・∀・ )
    ..  Σ( ゚Д゚)        .  |帯.丸|(   /)
       <  y~|つ  .      |模.. .|| | |
     . . ( ̄ ̄)         .|写. ..|(_(_)
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛ ΛΛΛΛ ΛΛ< ま、まずいぞオイ・・・
,,;゚Д゚(;゚Д゚);゚Д゚(;゚Д゚);゚Д゚)\_______
ゴ、ゴクリ ドキドキ

                        噛まれるから早くカエレ!
     フケイ!!              ___ ___
______ __                 __∨__
         ∨            ___ __l__憲__l
        ∧,,∧ .   /|\   |声.歌|(・∀・ )アブナイヨ
    ..  Σ( ゚Д゚) . . ⌒⌒(゚д゚*|帯.丸|(   /)
       <  y~>    フーシー//..|模.. .|| | |
     . . ( ̄ ̄)         .|写. ..|(_(_)
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ΛΛ
ΛΛΛΛ ΛΛΛΛ ΛΛ< オイ・・・           (゚Д゚..)オカエリハコチラ
,,;゚Д゚(;゚Д゚);゚Д゚(;゚Д゚);゚Д゚)\_______      つ つ
オチカヨ
              こんなくだらないコント、いつまでやるんです?
 あと二回はやる!  .______ _________
______ __          __∨__
         ∨           __l__憲__l
        ∧ ∧ .   /|\   (・∀・ )
.  オハギダヨ .( ゚Д゚) . . ⌒⌒(゚д゚*(   /)
       <  y~|つ●  フーシー//| | |
     . . ( ̄ ̄)         .(_(_)
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
220名無し三等兵:2001/07/18(水) 00:05
オモロイ。
二回と言わず・・・・・・
221醍醐旅団長:2001/07/18(水) 00:12
(再び携帯電話を取り上げて)

……ああ、私だ。
 どうやら今日には帰れそうだ。
 うん、今から間もなく発つので本日中にはそちらに戻れるだろう。
 それでだ、用意してほしいものがある。

 冷凍庫で霜が降りるぐらいに冷やしたジョッキを、私と中佐、織部と剣、そして……殿下(未成年だろうと構うものか・笑)の五つ分。
 それと生ビールを“一息に煽った後で思わず声の出てしまう”くらいにサーバーごと冷やして用意しておいてくれ。
 ああ、夏だというのにとんでもなく暑苦しいもの落とされた上に、三日ばかり引き篭もらされたからな。
 今からノドがなるぐらい欲しているのが、それだ。
 重要任務なので、くれぐれも食堂のオババには“まかせないように”。

 あと特別ゲスト用に、スイカを“頬張った瞬間口がきゅーって鳴るぐらい”に冷やしておいててくれるとありがたい。
222みなぎ:2001/07/18(水) 00:50
「ほら、なにぐずぐずしてんだい!掃除くらいさっさとできないか!」

罵声が飛ぶ客のいない食堂。クーラーのききの悪い中、あくせく働く男と
どやすオババ。昼下がりの食堂はオババの罵声が飛び、外では萌原の罵声が飛ぶ。

「おら〜!だれとんじゃないー!!ちゃっちゃと走れー!」

働いているのは・・・・・・・・猫だった男だった。
旅団長たちが戻るまで猫でいようと思ったのに、むりやり食べさせられた納豆を
顔にくっつけて取れなくなって暴れているうちに人モードになってしまった。
不覚にも程がある。

「ほう。猫と思っていたら人にも化けられるのかい。さすがは化け猫だ。」
オババはそう言って笑い、しばらく考えていたかと思うと、部屋の隅から
モップを取り出して、顔を拭いている私に投げてよこした。

「せっかく飼ってやるんだ。自分のメシ代くらいは自分で稼ぐべきじゃないかい?」
・・・・・・・正論である。文句の一つもない。
「どういう訳かここには従業員が居着かなくてね。ちょうどいい。ここで使ってやるよ。
文句はないね。」
・・・・・・・分かるような気がします。

かくして、今こうやってだだっ広い食堂の床を拭いている訳で。
「終わったら仕込みを手伝いな!ぐずぐずするんじゃないよ!」
また罵声が飛ぶ。
ああ、バイト時代を思い出すなあ・・・・・・・・(泣)
223醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/18(水) 02:29
>>222
(醍醐旅団夕食時)
バースかっとばっせバ・ア・ス、
ライト〜だレーフトだホームラン♪(鼻歌)

おっばっばー。猫やん引取りに来たで〜(ごきげん)
あれ猫は?……って、誰こいつ?
へ?あの化け猫?
……………え?
へんしん?

……………。
……………。
(脱力したように近くのテーブルに腰をおろし、じっと猫男を見つめる)
たとえば……お札とか神社からもらってきて貼ったら消滅するん?
あー、それはない?え、ほなどうやって変身すんの?
お月様に魔法かけてもうたら変身できるとか?あ、違うの?
え、なんか他のモンにも変身できる?できへん?
ほないらんやん、別に。なあ?
え?人間の時にキャットフード食っても美味い?
なんやねん、モンプチに何の不満があんねん?

(突然ふと背後のテーブルで笑いをこらえるのに必死になっていた
兵士たちをふりむき)
今笑ったん誰や?おー、田中君かー。
キミ、明日から四時半に起きて便所掃除な(品の良い微笑)
えー、そんな遠慮せんでもええのに(微笑)
それとも今すぐ世界の医療に貢献するか?エボラのワクチン開発に
協力したいんやったら、被験者ボランティアに今すぐ登録しとくで?
何?なんや、キミそんなに泣くほど便所掃除が好きなんやったら
最初から正直に言うたらええのに。
シャイやねんなあ(はぁと)

(泣いている田中君をよそに猫男にむきなおり)
で…何の話してたんやっけ?
224CM:2001/07/18(水) 03:11
       ________
      ||  ∧ ∧   | /ぼっちゃんじょうちゃん、おいしいカレーができました♪。
      ||  ( ゚Д.゚)[|] .|<  フケイカレーだよっ。ちょっとおかあさん、不敬じゃなくてフケイだよ。
      ||  < y~|⊃ ..| \うまくて食いすぎてどーも不経済だねコリャ。
    .. ..|..l ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄┤
        l    ..l.    |    ∧ ∧
                      .(   )
                       | \
       __________
      ||  フケイ...  | /とろける旨さ、魔族の香り。
      ||  カレー  ...|< 軍関係者にも好評なフケイカレー
      ||マゾク ワルカコイイl \フ・ケ・イ・カ・レ・ェー♪
    .. ..|..l ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄┤
        l    ..l.    |    ∧ ∧
                      .(   )
                       | \
       _________
      ||/|\   /.. | /
      ||⌒⌒(゚д゚*) .|< フーシー ウマー
      ||    //   | \
    .. ..|..l ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄┤
        l    ..l.    |    ∧ ∧
                      .(   )
                       | \
       ________
      || 〜警告〜.. | /なお本製品は擬似フケイを使用しております。
      ||・・・・・・・・・・・.|<  万が一本物が混入していた場合は
      ||・・・・・・・・。 ..| \速やかに軍又は警察署にご連絡ください。
    .. ..|..l ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄┤
        l    ..l.    |    ∧ ∧  /ママー、
                     .ミ(..゚Д.゚)< 明日、フケイカレーに
                       | \ \して〜。

               で、あなたフケイカレー食べたんですか?
食うかよ、気持ち悪いィ.______ _________
______ __          __∨__
         ∨           __l__憲__l
        ∧ ∧ .   /|\   (・∀・ )
.  センベダヨ .( ゚Д゚)つ●⌒⌒(゚д゚*(   /)
225醍醐旅団@萌山冬魅大尉:2001/07/18(水) 03:56
>>223

 小気味よい革靴の音を響かせながら、食堂へと入って来る女性−極めて小柄だ。
 良く響く、その靴音に自然と醍醐旅団員達の視線が集まり、室内がざわつきを取り戻す。
 だがそれは、訝しがると云った雰囲気。
 それも当然である。
 女性が着込んでいる制服は、醍醐旅団士官用のものであったが、誰もその女性の顔を見たことが無かったのだから。

「誰だあれ?」
「しるか……オマエは?」
「………判らん。だが……美人だな……ハァハァ……(;´Д`)」
「オマエ、速すぎ……(汗)」

 常に萌之院殿下にハァハァ……(;´Д`)していると噂される醍醐旅団長に率いられている醍醐旅団員は、
それ故に、一度見た女性の顔を忘れる筈が無く、それ故に混乱している様子だった。
 尤も、件の女性はそんな醍醐旅団員達の視線を軽く流すと、萌原の側まで来て眉を寄せる。

「なんやちょっとな、ネエやん?」
  訳/何をしているんですか、ネエやん(本来は関西弁なのですが、萌山は渾名として認識:笑)?

 甘くはなく、何処かしら倦んだ様な響きこ声。
 それが、何とも評しがたい雰囲気に包まれていた食堂に於ける、その女性の第一声であった。
 女性の名は萌山冬魅。
 萌原玲と共に、新しく醍醐旅団に着任した士官−大尉であった。


−−−デンパ
 と云う訳で、南朝イロモノ新参の片割れとして参加する事と成りました萌山冬魅です。
 居たらぬ事の多い者では在りますが、姉貴分の萌原玲と共に、“南朝のダーティペア”と呼ばれ
ますように精進致すつもりなので、どうぞ宜しくお願いします。

 アレ、ちがったけかネエやん?
226醍醐旅団@萌山冬魅大尉:2001/07/18(水) 04:02
 すいません、皆様。
 sageを忘れていました。
 全く申し訳ありません。

 新しく書き込まれる方々。ご注意を!
227名無し侍従@親支派:2001/07/18(水) 04:43
……フケイカレー?(汗)
228醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/18(水) 04:58
>>225

何でダーティーペアやねん。あんな貧乳と一緒にすなって。な。
(一人で苦笑)

あ、そうや。
お〜い鈴木君、キミからもらったラブレターね、ごめんけど燃やしたから。
今ついでやからここで言うとくけど、
私にラブレターなんか送るなよ。
男やったら黙って夜這いかけにこい。

あー、ちなみに、私の部屋には各種ブービーとラップが仕掛けられている。
それを越えて来れる人間なら、私は来る者拒まずだ。
わかったか?
(唖然とした沈黙の中に、ゴクリと唾を飲む音がいくつか)

よし、わかったみたいやな。
そんで、どないよ?ふうやん?
まあ座りいね。そろそろ大将(ここでいうタイショーとは、
関西弁で言うボスの意。階級とは関係ない)帰って来るんちゃうの?
なんか聞いた?
229醍醐旅団@萌山冬魅大尉:2001/07/18(水) 05:43
>>228

「………貧乳」

 その呟きが聞こえた瞬間、萌山のこめかみが少しだけ引きつる。
 目つきから、倦怠感が消え、少しだけ鋭さが加わる。

「デカかと、幸せな? そいわ良かったなぁ。じゃっどん、貧乳のおいも幸せじゃっど。
 よかにを捕まえたでなぁ。所で、おはんさぁん結婚は何時な? おいとおはんの仲じゃっで、
 盛大に祝いたいでな、早めに教えっやんせな」
 訳/大きいと幸せ、ですか? それは良かったですね。ですが私も、貧乳ですが幸せですよ。
   良い夫を見つけましたし。所で貴女の結婚は何時ですか? 私と貴女の仲ですから、
   盛大に祝いたいと思いますので、早めに教えてくださいね

 あくまでも優しく喋りながら、黒い革手袋に包まれた右手で左手−その薬指をそっと撫でる。
 だが、その雰囲気は恐ろしく恐い。
 醍醐旅団員達がハァハァ……(;´Д`)を忘れる程に。
 ゆっくりと微笑む。

「どげんしたと? 汗をかきっせぇに」
 訳/どうしたの? 汗をかいて

 転倒。
 萌原の傍に居たため、萌山の危険な微笑を正面から受けていた田中は脂汗をだらだらと流しながら、
卒倒していた。

「………」

 気絶してすら、その表情に弛緩の色は無かった。

「どげんしたとかね、こんとは?」
 訳/どうしたのかしら、この人は?

 尋ねるように、確認する様に萌原に同意を求めた萌山。
 その表情は、あくまでも優しげな微笑を形作っていた。
230醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/18(水) 05:59
>>229
「貧乳……」
ち、ちゃうんやって、ふうやん!
ごめん、ごめんって。貧乳いうんは本家ダーティペアの
話でやなあ…。
ゴメン、ほんっっっまゴメン!
そういうつもりやなかったんやって。な、堪忍したって?
(誰にも見せた事のない優しげな微笑)

「デカかと、幸せな? そいわ良かったなぁ。じゃっどん、貧乳のおいも幸せじゃっど。
 よかにを捕まえたでなぁ。所で、おはんさぁん結婚は何時な? おいとおはんの仲じゃっで、
 盛大に祝いたいでな、早めに教えっやんせな」
もー、またそんな意地悪言うて。
何回も言うてるやんか、結婚なんかせえへんて…。
もう、ふうやんごめんってば…。(ちょっと傷ついたような顔)

(その時背後でキュー、バタン、と田中が倒れる)

ん?(コロッと元の低いハスキーボイスに戻って)
田中、何やっとんお前?
ちゃっちゃと起きろよ、気絶してるんやったらこのまま内臓全部
出して売りさばいたろか?
(慌てて田中を助け起こす兵士たち。それを横目でチラっと見て)
おう、そいつホルマリン漬けにしとけ。

兵士たち「なんてわかりやすい弱点なんだ……」
「でもお前この弱点突く勇気あるか…?」
「いや…それならブービートラップに挑戦した方が…」

むくつけき男達が一心不乱に蕎麦をすする音がする。
何杯目かの蕎麦をすすり終わった男たちが、満足げにげっぷをする音を聞き、ゴンは
ため息をついた。
「よく蕎麦ばっかり食べられますね…皆さん…」
「安心しろ!次はうどんだ。おばちゃんカレーうどんね!」
・・・・
「いやぁ、食った食った…」×8
満腹した8人の声が相和する…全員が食った分の食券を清算したゴンは泣きそうな顔
になっていた。
「…旅費が半分になっちゃった…」
「ありがとうよ、ゴン。久々に満腹した。」
伍長が、がっくりと肩を落としたゴンの背中を叩く。
「それはそうと、みんなどうしたんですか?私服で…この忙しい時期に休暇って事は
無いでしょうけど?(おまけにお金持ってないし)」
「あ・・・」
気まずい空気が流れる。
事情の飲み込めないゴンにもただ事ではない事が判るほど重たい沈黙が続いた。
「あ、ああああのぉ…ついでですからお茶でも飲みますか?珈琲でも…」
「なにぃ!?ゴン!そう言う事は早く言え!!」×8
そう言うと、8人はさっきと同じようにゴンを担ぎ上げ、ダッシュした。
「あきゃ〜〜〜!!やめれ〜〜〜!!!」…
・・・・・
担がれ悲鳴を上げながら、ゴンは伍長にささやきかける。
「気付いてました?さっきから私達を見張っている人がいるの。」
「ああ、尾行だろうな…宮城からずっと着けられていた。」
「どういう事なんです?いったい…?」
「後で話す…(大声で)ゴン!東天紅でいいな!?」(注1)
「おお!!」×7
「あ゛あ゛!!そんな高い所やめてぇぇぇ!!!!(泣)」(注2)
一行は、不忍口を出て西に猛進する。
その後を、先ほどの追跡者が追っているのをゴンが確認した。
「来ました、間違いないです。」
「よし…フォーメーション『こぶ平の父』発動!!」
伍長が叫ぶと同時に、9人は一斉に散った。唖然とする、追跡者を残して。

つづく

・・・・・・・・・・・・
「あのぉ伍長殿『こぶ平の父』って前から気になってたんですけど、何の隠語なんですか?」
「知りたいか?こぶ平の父は「林家 三平」。「三平」だから「散兵」だ。」
「・・・・・くっくだらない上に若いやつは知らないってば(平成21年現在)・・・・・」

注1=上野不忍池の西にある中華料理店。むろんお値段は高い。

注2=珈琲って言ったのに精養軒では無く何故中華!?と言うゴンの気持ちが省略されている。
232醍醐旅団長:2001/07/18(水) 16:32
「申し、旅団長どの。そのリュックはなんでおじゃるかな?」
 と、もなこ殿下の“つくしんぼ”の御印(注)のつけられた赤いリュックを背負いながら堂々と宮城を闊歩していれば、否が応にも見付からない筈がない。しかし、やはり最初に私に目をつけたのは、間が良いというか悪いというか、あの瀕死派……もとい親支派侍従どのであった。
 私は平然と答える。
「もなこ殿下に、御土産にともらったのですが、それが何か?」
「先ほどから、もなこ殿下のお姿が見えないようでおじゃるが、何か良からぬ事でも考えておじゃらぬか?」
 と聞いて脱兎。
 私はワザとらしく逃げる。
「曲者でおじゃる! 醍醐旅団長がまた悪巧みでおじゃる!」
「また、あいつかよ……」
 周囲の侍従の反応は冷たかった。

 しかし、まもなく、もなこ殿下の御姿が見えない事に侍従たちや衛兵たちが騒ぎはじめた。
 そこへ私がこれ見よがしに、“つくしんぼ”の御印のついた赤いリュックを背負って駆け回る。目をつけないほうがどうかしている。
 さあさあ、やって来いやって来い。
 私の方へ侍従や衛士たちが集まれば集まるほど、肝心のもなこ殿下御本人への注意が分散されるというものだ。幸い第五旅団や善行閣下たちは、帝都の救難活動で大忙しだ。菊水も菊水とて、核攻撃を気に蠢き回ろうとする帝都の不穏な輩たちの御掃除で手一杯(笑)
 侍従たち衛士ごときを相手にからかい回るぐらいは私にとっては朝飯前といったところだ。努めて南朝の御座ヘリとは反対方向に駆け回り逃げ回る私の下へ、どんどん侍従や衛士たちが集まってくる。
「わーははははははは」
 その日、宮城を小さな子供用の赤いリュックを背負って走り回る怪人の姿は、侍従たちや衛士たちの(|| ゚Д゚)トラウマーとして長く記憶に留められたという。

注・御存知ない方もいらっしゃるようなので、豆知識。宮様たちは身の回りの品や持ち物に自分の御名前を書く事が憚られるので、それぞれ他の方々と区別するために“御印”が定められ、御名前の代わりとして使われます。多くは植物や文字が使われます。だから皇女方の持ち物に“名前”とか書いちゃダメですよー(笑) ちなみに萌宮もなこ殿下は“つくしんぼ”、萌之院もえみ殿下は“くすのき”であります。
233醍醐旅団長:2001/07/18(水) 17:06
 宮城のニの丸庭園を駆け抜け、木から木へと跳び、塀から塀を伝い、時には富士見櫓や巽櫓に登ったりして絶景かな絶景かなと下の侍従たちほ睥睨しては挑発する。
 富士見櫓ですっかり「見晴らしのよくなった」帝都を眺めて本当に富士山でも見えないかなと、シャチホコの真似をしているところで、懐の携帯電話が鳴る。
「りょだんちょ、お客様のおつきですぜ」
「りょおかいっ」
 私は富士見櫓から飛び降りて、眼下にたむろする衛士や皇宮警護官たちの間を、ぬるりぬるりと駆け抜ける。
 殿下たちが既に搭乗されている南朝の御座ヘリは本丸跡で飛び立つのを持っている。
「わーははははははは」
 そこへ狂ったように、もなこ殿下のリュックを背負った私を先頭に侍従に衛士に皇宮警護官たちの集団がドドドと第海嘯ばりについてくる。
 私はアイドリング中のヘリの前にキキキキと急ブレーキをかける。
「中佐! 剣!」
 と私は機内の手練二人を呼ばわる。
「あいよ」
「……」
 機内より現れ出でたる右利きの中佐とサウスポーの剣は、左右対照に愛刀を構えて私の両脇に付く。二人は瞬く間にヘリに取り付こうとしていた勇敢なる皇宮警護官たちを峰打ちで叩き伏せる。(・∀・)ケイカン タタキフセル! ワル! カコイイ!
 ひるんで半円状に我々を取り囲む北朝の者たちに、また私の悪い血が騒ぐ。
「ひかえおろう! この紋所が目に入らぬか!」
 と赤いリュックのつくしんぼを指し示す。
「へええええ」
 と土下座してくれたのは、親支派侍従ただ一人。
 ヤバイ、完璧にハズした。
 中佐は呆れたように、剣は殺したいような目で私を見る。
 殿下機内の殿下が、合図をしてローターが回り始める。
 って、おい!
 仕方ないので本題に入る。
「わははははは、もなこ殿下は我々が拉致した! 返してほしくば、もなこ殿下と“お兄ちゃん”が、もっと仲良くできるように北朝諸君が、もっとお二人を気遣うよう約束するのだ! それまでもなこ殿下は吉野で預かっておくぞ!」
 と口上を述べるとヘリが少しずつ上昇を始めたので、中佐と剣は双方が私の肩を踏み台にして、ヘリに飛び乗る。
 私は中佐の手に捕まって、ひょいとヘリに飛び移る。
 以上、南朝雑技団の催し物はこれでおしまいだ。
 扉を開けっぱなしなのでローター音がうるさい中、私はもなこ殿下に囁く。
「さ、殿下。宮城のみなさんにお別れの御挨拶を」
 もなこ殿下は、こくんと頷くと、中佐の手に捕まりながら扉の外へ大きく身を乗り出して(後で聞くと、これだけで侍従長の寿命が五年ほど縮まったという)精一杯の大きな可愛らしい声を張り上げるのであった。
「きゅうじょうのみなさん! もなこはー! ちょっと“いえで”におでかけしてくるのですー! おとうさまやおかあさま! おにいちゃんに! しんぱいはいらないよって伝えておいてくださーい!」
 かくして神武始まって以来の皇孫殿下による家出劇が始まったのであった(笑)
234小次郎ε:2001/07/18(水) 19:47
>>212
境「加藤さんから帰還命令が出たって本当なのですか?」
小次郎「はい、そうです。境さん、境さんはバイクに乗れますか?」
境「えっ?なんで?」
小次郎「葛城さんから預金通帳を預かっているんで、これからレンタカーを借りるんですよ。
姫様が多少衰弱しておられるんで、往路みたいにリヤカーではまずいでしょう」
境「リヤカーはボランティアに必要だしね」
小次郎「で、ワゴンを借りようと思ったんですけど、適当なのがなかなか見つからないんですね。
交通状況もようやく通常に戻りかけてる…といっても何が起こるか解りませんので、
小回りの利く単車の方がいいかな…と思ったんですけど」

境「…う〜ん、それは小次郎君に任せるよ。新潟かぁ、まだ数日しか離れてないのになんだか
懐かしいなぁ…あれ、葛城さんは?」
小次郎「昨夜から『所用』といったきり戻ってきていなんですよ。女の人の一人歩きは危険ですけど、
葛城さんなら心配ないでしょう。いざとなれば加藤さんともいつでも連絡がとれますし…
…さぁ、早いところ車を確保して還りましょう!我々のカテドラル(住処)へ」
235不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/18(水) 20:30
「ナニ、あの先行者なんざ裏から帰しちまえ。」
「いいんですかぃ、あとでC国がうるさくないですかねえ。」
「あぁ、なに先行者裏返しちまえば腹も起てねえ。」
______ __________________
         ∨            ___
        ∧ ∧          |ル居|
        ( ゚Д゚ )       .  |ベ.残|
       <つ y~>         .|ェ .り|
     . . ( ̄ ̄{|}         . |ジ.サ..|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< だんだんわけわからんぞオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______
>>220フケイネタアトニカイッテコトナノサー
236みなぎ:2001/07/18(水) 23:26
>>223
「いや、あのですね・・・・・・」
言いかけた矢先に銀色に光る物が二人の間をかすめて田中氏の鼻先に突き立った。
・・・・・・・・テーブルナイフ・・・・・・・とはいえ、まともに当たれば死にますって・・・・・

「なあにさぼってんだい!次は当てるよ!」
罵声が飛ぶ。にらんでいるオババ。言い訳は・・・・するだけ無駄。
「ごめんなさい」
だけ言って厨房に戻っていった。萌山女史が睨んで(?)いたようだが、
申し訳ないが雇い主に逆らうと本当に命がないのだ。


夕食後(といっても6時くらい)片付けも終わって一人で掃除をしていると、参謀長氏がこそこそと
やってきて厨房に入っていく。らしくない行為である。
普段なら無断での厨房への立ち入りは死を意味するとさえ言われているそうだ。
それを知らない参謀長氏でもあるまいに。
「どうしたんですか?」
後ろから声をかける。
「!!!!!!!!」
声にならぬほど仰天し、取り乱し、逃げ出そうとしてひっくり返る参謀長。
あーあーあー。そんなに暴れると・・・・・・若くないんですから・・・・・

「き、き、き、君は????」
「ここのペットですが・・・・・・・」
言い方を明らかに間違えた気がする。が、どうも聞こえていない様子。
「おおおおおおおおオババは?」
「今日は帰りましたが。」

聞けば、>>221という電話があって、侍従の一人が冷蔵庫への進入を決行した。が、
ほうほうの体で追い返され、あげく、誰もオババを恐れて進入希望者がいなくなり、
仕方なく来たのだという。哀れな話だ。仮にも留守居役のトップだというのに。

「・・・・・・・・・なんとかしますよ。」
当然だが、私にそんな権限はない。が、ここで参謀長氏を追い返すのはもっと出来ないことだった。
ビールとサーバーは当然ある。ジョッキは急速冷凍で何とかできるだろう。
スイカは・・・・・・あるが、冷えてない。時間がないからといって冷凍庫に入れるのは
愚策。ここは・・・・・・・
「吉野川って、近いですか?清流の冷水で冷やすのが一番でしょう。」
237帝國スポーツ:2001/07/18(水) 23:29

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
7/19                           帝スポ ...  ┃
帝國スポーツ                   目撃者多数! ...┃
     本紙スクープ             珍..┏━┓     ..┃
                            ┗━┛     ..┃
               _ _         ┏━┓┏┓ .  ┃
  江戸城に.      / // /         ┗━┛┃┃.. .  ┃
    珍シャチホコ.  |   ..|   ....     ┏━━┛┃  ..┃
          ..   |...∧__∧        .┗━━━┛..  ┃
              |( ゚∀゚.)           ┏┓  .. ┃
     ∧__∧.      ∪ ...U... ∧__∧ .....    ┏┛┗━┓ ┃
    ( =========( ´∀`)  ...   ┗┓┏┓┃..┃
    / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ //^\ゝ  .    ┃┃┗┛ ┃
   / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_ ///== \ゝ .    ┗┛_  ..┃
  / ̄// ̄// ̄// ̄// ̄//_. /// ‖  \ゝ  ┏━━┛┃ .┃
                             ..┗━┓┏┛ .┃
                             ..┏━┛┗┓ .┃
あきれたぬるぬる移動で眩惑 ..          ┗━┓┏┛. ┃
皇宮警察「あれは速すぎ」     .            ┃┃  ..┃
                                ..┗┛  ..┃
 侍従一名なぜか土下座                ホコ?   .┃
      宮内庁はノーコメント.                   ┃
┏━━┓阪神完全試合&全員猛打賞         .      ┃
┃ フ...┃首相IE5.5では見ないでほしいと異例のコメント    .┃
┃ ケ..┃━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┫
┃カイ..┃〜〜〜〜〜健康〜〜〜〜〜〜┃月刊喫茶店経営 ..┃
238クロ@猫モード:2001/07/19(木) 00:42
>>223
 むう、寝苦しい。 飼主との感動の対面もつかの間、飼主は少女と暮らす新しいマンションを
都心近くで物色中らしい。 取りあえず現在は北朝にて身を置いている。 私は木陰で午後の午睡を貪っていたが、どうにも照り返しがきついので、暇なので皇居を散歩する事にする。
 すると、紅いリュックを背負った何やら愉快なおじさんが「鬼ごっこ」をしている、面白そうなので
混ぜて貰う事にする、取りあえず「子」役はリュックを背負ったおじさんがやっているらしい(穴倉の
中ではシリアスをやったり、刈上げ眼鏡君と取引をやったり、中々芸が細かい人だ) 自分は追い
かけるほうが好きなので「死相」が浮いている男性の後をついて追い掛け回した。
 「紅いリュックおじさん」は木から木をアイアイの様に飛び回ったり、塀の上を「ニンジャ」の様に
駆けつつも「死相おじさん」へ向け「醍醐饅頭手裏剣」☆1を当てたり、櫓の上でシャチホコの
真似をしたりして、見るのに飽きない。 だが、「紅いリュックおじさん」は意を決したのか、櫓から
『忍者赤影』☆2の様に着地して、又 一目散に駆け出した。 私は「いよいよクライマックスだな」
と、思い更に脚を速くして追いかけた、「赤リュックおじさん」は今まさに飛び立とうとしているヘリの
前に止まり、配下の者達を呼んだ。
 「妖リュック団」の配下は剣を振るい、たちどころに『鬼』達を打ち据えた。だが、「鬼」もさるもの、
じりじりと、数に物言わせ包囲を狭める。そして「首領」!?が吠えた

 >>「ひかえおろう! この紋所が目に入らぬか!」

 思わず「死相おじさん」が土下座したが、他の物は「忠誠心」が薄いらしく呆れている。「紅リュッ
ク団」の配下達も呆れてたり、怒ってたり… 私も思わず横に転げてしまった。 が、突然ヘリの
羽が回転し始め、慌てた私は「逃すまい」と、「首領」の足の下を潜り抜けてヘリの内部に入る。
 が、入れ違いに可愛らしい顔をした女の子が身体を空に広げるかのように出す。そして一言

>>「きゅうじょうのみなさん! もなこはー! ちょっと“いえで”におでかけしてくるのですー!
おとうさまやおかあさま! おにいちゃんに! しんぱいはいらないよって伝えておいてくだ
さーい!」

 …大物になる、この子は凄い人物に成ると感心しつつ、そろそろ眠気が襲ってきたので眠る
事にする。 何、気配を消した我輩を見つける事は「人外」にも難しい…私は何故か心地よい
ヘリの振動を感じつつ眠りの世界へ入っていった。

☆1=『(;´Д`)』の形をした饅頭、16個入り800円。稀に「もえみ様顔」の饅頭が入っていたりする
☆2=解らない時はよいこのみんなはお父さんお母さんに聞いてみよう

デムパ という事で(何が) クロだけが先に南朝へ遊びに行く事になります。 ふつつかな猫ですが
、よろしくおねがいいたします。
239蒼槍陸曹長:2001/07/19(木) 01:23
宮城前公園仮設兵舎

「うぅ・・・、暑い」

被災地での活動が長期間に渡る事となり
テントでの寝泊りからプレハブの仮設兵舎へと移った・・・。
「エアコンが欲しいぞ〜〜」
当然のことながらエアコンは設置されていない。
足元に水の入ったタライ、手にはうちわを持って
目の前に置かれた端末で書類を処理してゆく・・・。

カタカタ・・・カタ・・・・・・カタカタカタ。

被災直後に現場に到着して以来
12旅団の災害派遣支隊の隊長も兼務させられてしまったので
処理する仕事が溜まっていた。
「はぁ・・・。全然減らない・・・」
「愚痴っていないで、仕事かたずけてくださいっ!!」
会計科のお姉さんが怒っている・・・。
「今日中に溜まっている書類をかたずけてくださいね!!」
「はいはい・・・」
(輸送科小隊は、有明埠頭に陸揚げされる救援物資の輸送っと・・・。
 施設科とうちの小隊は、仮設住宅の建設…。)

ーーーーー!!

窓から外を見ると、皇宮警護官や衛士の一団が宮城内に駈けてゆく。
「なんだ?」
すると宮城の富士見櫓の上でしゃちほこの真似をしている人らしきものが見える?
双眼鏡を取り出して、様子を見ていると・・・。
「・・・醍醐旅団の人ですか・・・階級章は・・・旅団長!!」
(むぅ、よりによってあの醍醐旅団長とは・・・)
少々、皇宮警護官や衛士達に同情しつつ
国防軍の部隊には、出動命令も出ていないのでこの騒動を見物させてもらおう・・・。

「おっ、ヘリまで出してくるとは〜」

醍醐旅団のヘリが頭上を越えてゆく・・・、ヘリの窓から手を振る少女・・・。
「あっ、あれはもなこ殿下・・・」

プレハブの階段を駈けがある音がして扉が開き、慌てて部下が飛び込んでくる。

「たっ、大変です。もなこ殿下が家出なされました」
「え”〜〜〜〜〜!!」
240アルザス:2001/07/19(木) 01:36
 ダダダ!!!!
 「大変だ!!醍醐旅団長がもなこ殿下の「いえで」を手伝だったらしいぞ!!!
 今、イリス姫をもなこさまに逢わせて頂こうと思って交渉していたら、連れ去られてしまった
 まったく!!コレだから日本の警備と言う奴は…」
 (帽子のつばを深く下げ、歯をかみ締める。)

 「という事で、私はこれから南朝へ出かける!! もなこ殿下ともえみ殿下が一緒ならば
話は早い!! 醍醐旅団長には普段から話はつけてある!! 蒼槍陸曹長!! 良かったら
来ないかな??」

 と、誘ってみるアルザス
241蒼槍陸曹長:2001/07/19(木) 01:58
続いて、アルザス氏が部屋に飛び込んでくる。

今回の騒動の詳細を聞く事が出来た・・・。
醍醐旅団となれば、目的地は吉野である事は容易に想像が付く。

そして、アルザス氏が南朝に向かうと聞き・・・。

「分かりました、お付き合いいたします。
 ただ、準備のために少々時間を頂きたいのですが・・・」

目の前の端末を叩き・・・第12旅団司令に任務(アルザス氏一行の護衛)の為
一時的に原隊を離れる事と不在時の隊長を指名するメールを送り
善行少将へもメッセージを送る。

発:蒼槍真央
宛:善行忠孝様

緊急の為、プライベートメールにて報告します。
本日、もなこ殿下が家出なさりました。
私は、アルザス氏の警護を兼ねてただちに南朝に向かいます。
緊急の連絡先は携帯電話・・・へ連絡をお願いいたします。

「これでよし・・・」

スーツに着替え、荷物を持ち・・・。

「では、いざ南朝へ・・・」
242醍醐旅団長:2001/07/19(木) 02:17
(ヘリの機上で無線連絡)

 私だ。
 本日中にはそちらへ到着するだろう(笑) もちろんさっき連絡したブツは用意できてるんだろうな(笑)
 既に、喉がゴキュゴキュなって溜まらんのだ(笑)

 ああ、そうだ。
 吉野周辺の警戒を最高レベルに上げておいてくれ。
 北朝から、とびっきりのお客様がいらっしゃる故な。
 もし何かあったらでは済まないお客様がいらっしゃるのだ。
 不法侵入者はただちに抹殺して処理せよ。
 来訪者が訪れた場合は必ず私に連絡して、来意を告げさせるようにしておいてくれ。
 ああ、結界レベルも最強にだ。
 最大級の気を払え。
 私にとっては、それぐらい大事なお客様なのだ。
 わかったな。

 ガッチリガーター!
243近衛第五旅団司令部S2:2001/07/19(木) 02:23
>>204-205 >>207-213 >>215 >>221 >>232-233

その報告を自分が受けたのは、皇居北の丸地下にある、近衛第五旅
団司令部指令室でであった。

「萌宮もなこ内親王殿下、御出奔」

まさしく、最悪の時に、最悪のタイミングで、最悪の事態が発生したと
言っていい。

善行閣下が、その報告を受けられた瞬間に茫然と眼を見開き、椅子
をけたぐり倒して外へ飛び出そうとしたのを初めて見る羽目となった。
あげく、指令室の出口でそのまま力尽きたようにずるずると地面に座
り込み、ぶつぶつと何か独り言を言い始めたときには、指令室に詰め
ている全員が恐怖すらした。
とりあえず、善行閣下には医務室へ移動していただき、精神安定剤と
睡眠剤を服用していただいてしばらく休んでいただくことになった。こ
の数日、文字通り首都機能が崩壊し、その復旧の事実上の全責任を
負っておられた閣下は、今少し急速が必要であると幕僚全員の意見
が一致したためである。

「それで、萌宮殿下の家出は、どうすればいいんだ?」

S4が、本気であきれ果てた、という表情で呟いた。
実際問題、ここにいる全員の怒りは不思議と萌宮殿下と南朝の一党
には向けられないでいた。むしろ、お公家な宮内庁の職員どもへの怒
りの方が大きかったのだ。最近の閣下の萌宮殿下への態度を見てい
る我々としては、あの連中の閣下への態度は腹に据えかねるものが
あったのだ。

「第三師団に出動泰饑命令でも下すか?」

幕僚長が、なげやりな口調で幕僚に問い掛ける。

「やめましょう。醍醐旅団には北陸戦争で世話になりましたからね。そ
れに、例の旅団長の啖呵、聞きました?」

幕僚全員が、一斉に同意の声をあげた。
大体において、皇居警備の任務に就いている旅団の司令部付き幹部
に、次かその次の天皇に即位される事が決定している内親王殿下の
お相手を全部任せてしまっているに等しい今の状態は、秘かに旅団の
隊員全員の怒りを買っていたのだ。

「ま、全ては閣下の決断待ちだ。それより我々には果たすべき任務が
ある。それに、近々我々は日本外人部隊所属部隊としての再編成が
始まる。そのための装備と人員の第一陣は到着し始めているしな。
南朝の連中は信用できる。ここは、萌宮内親王殿下の身柄の安全の
確保の責任は、廣瀬旅団長に全部ひっかぶってもらうとしよう」
244アルザス:2001/07/19(木) 02:27
「何、救援物資の陸揚げはうちの若い連中がやってくれる事だし、仮設住宅の建設も急ピッチ
でやっている!! 他人の国に基地を間借りしておいてイザと言う時に動作が遅いアメリカ連中
にはまかせておけないからな!! 」
 現在、世界に先駆けてフランスが国内ボランティア団体を引き連れて災害復興中である。
給水車や各種重機や災害救助犬隊とかその他諸々を引き連れ、勝手に救助活動を続けていた。

そして答える蒼槍氏
「解りました、お付き合いいたします。ただ、準備の為少々お時間を頂きたいのですが・・・」

「ああ、構わない。向こうで、皇女様方が一服する時間を見計らっていこう、こっちもヘリを用意
するので余裕を持ってから来てくれ」
 と言って、シトロエンに乗り再び何処へと走り出す。後部座席ではイリスが「くまさん」に何かを放している。
「うふふ・・・ もなこ様・・・・・・・・もえみ様・・・・・・・・蒼槍さん・・・・・・・・・・これで素敵な
夏休みになるわね。 そう「くまさん」も久しぶりに会えるものね うふふふふ・・・・・・・・・・」

 そして、数時間後、三人は機上の人となっていた。(次回へ続く)
>>241 >>244

(どう見ても二等陸士からのたたき上げにしか見えない、いかつくごつ
い顔の警務隊大尉が、複数の武装警務隊員を率いて、前を遮る)

蒼槍陸曹長、貴様を無許可離隊の容疑で拘束する。
令状はこの通りだ。
以後、貴様の言動は裁判での証拠として扱われる、貴様は国防軍軍
人としての権利にもとづき、不利な証言を強制されることは無い。貴様
は、弁護人を選択する権利がある。

(小声になって)

馬鹿野郎!!
この糞忙しい時に、フランスから来た邪魔モンの相手なんざするから
だ。第一、こいつがスパイでないって証拠はないし、身分証明だって
どこで確認したんだ!?

安心しろ、貴様は運良くも塩尻戦の生き残りで、善行閣下の覚えもめ
でたいって話だ。無許可離隊で臭い飯を喰う代わりに、どこか東北か
国後の補給処でこれから先過ごすことで済みそうだ。

まったく、軍隊のルールくらい、陸曹長にもなったんなら、判っているだ
ろうが、馬鹿野郎。
>>244
失礼、准将閣下、極めて残念ですが、閣下に関しましては行動自由を
認められないと、戒厳司令部より直々の通達が、戒厳部隊に来ており
ます。
極めて残念ですが、我々と同行していただきます。

御安心下さい、皇居へお戻りいただくだけです。

よろしいですね?

おい!!、それでは閣下とこのお嬢さんを御連れしろ、くれぐれも丁寧
にな。無礼な真似をするんじゃないぞ。

(以下独白)

まったく、勝手に人の国に押し掛けてきて、この糞忙しい時に無駄な
手間かけさせやがって。
そんな馬鹿っぷりさらしているから、全世界のまともな軍人に馬鹿に
されるんだ。あげく、うちの隊員勝手に引き回しやがって、こいつの経
歴に傷つけて、もう昇進は絶望的になっちまったじゃないか。可哀想
に。

全く、なに考えていやがるんだか。
247醍醐旅団長:2001/07/19(木) 02:47
(ヘリの機上にて独白)
……ふう。
 いや、北朝の連中に恰好良く啖呵切っちゃったけどさ、責任重大だぜよ、廣瀬よ。
 生涯一萌人の御前だったら百も承知二百も合点だろうがよ、今貴様は皇国の至宝とも言える皇女の、それももっとも光り輝ける御二人を手中にしてるんだぜ。
 ああ、もなこ殿下にはなんの憂いもなく吉野の野山を楽しんでリフレッシュしていただかないとな。

 そのためには醍醐旅団の兵ども全員決死の覚悟で両殿下の身の安全を護っていかねばならん。
 下手するこコイツは新潟戦以上の責任重大な任務かもしれんゼ。なあ、廣瀬宅雄さんよ。
 ああ、それがもなこ殿下の身を預かる事になった北朝への……つーより、もなこ殿下の“お兄ちゃん”への責任と義務ってもんだ。
 絶対に忘れちゃならねえ。。
 今こそ、貴様の真価を問われるところだぜ、なぁ。

>>240(デムパ)
 ……すいませんが、本当に私はそんな話をつけた覚えがないのですが……。
 もなこ殿下をお預かりしている折、“本当に”ちゃんと話をつけていただかないと、私としても対応に困ってしまうのです。
 シャレになりませんてば。特にアルザスさんは外国の軍人さんじゃないですか(笑)
248蒼槍陸曹長:2001/07/19(木) 02:56
>>245
「警務隊大尉殿、任務ご苦労様です」

令状を確認して…。

「了解いたしました」

まぁ、身から出た錆びだ・・・。
しばらくは田舎暮らしも悪くないだろう。

以下でんぱ
>>244
という事で私は、田舎に旅立ちます(笑)

>>245
お手数かけます。
>>248
もなこ様が出奔なされた、という報告を受けて、数時間が経ったようで
す。はっきりとは判らないのは、薬で無理矢理眠らされてしまっていた
ためですか。

さて、旅団司令部へ戻ろうとして、見覚えのない顔の警務隊大尉と、
蒼槍陸曹長が、私に面会を求めてきました。

「失礼いたします、自分は、第十二旅団警務隊今川大尉であります。
ああ、その、閣下、お忙しい中、まことに申しわけないのですが、ちょっ
とばかりごたごたが」

ドラム缶の様なごつい身体を恐縮させて縮こまらさせている大尉は、
失礼ながら極めてユーモラスに見えました。

「実は、かくがくしかじか、という事件が発生しまして、なにしろ、相手
は外国の将官です。どうすればよいのか、閣下に指示を仰ぐようにと
第十二旅団旅団長より口頭で命令を受けております」

了解いたしました。
それでは、蒼槍陸曹長は、正式に逮捕、告訴されるのですか?

「いえ、一応容疑で身柄を拘束、という扱いです。まだ、旅団の司法官
の扱いにはなっておりません」

了解いたしました。
それでは、彼の身柄は、近衛第五旅団旅団長代行である私が、責任
をもって預からさせていただきます。

今川大尉、ご苦労様でした。


・・・さて、蒼槍陸曹長、お久しぶりです。
今回は、災難でしたね。大丈夫です、とりあえず、貴方の経歴に傷が
残らないようになんとかしますから。
>>249
安心して下さって結構ですよ。まさしく、今回の騒動は事故に遭ったよ
うなものですから。
外国人とは言え、将官に要請されれば、自身の一存では拒否はでき
ませんからね。

さて、第十二旅団の旅団長は自分と同期です。
話は通しますが、さすがに旅団に残ってもこれから先の経歴は決して
明るいものとはならないでしょう。
どうでしょうか、本来は許されない事ですが、今回は事が事だけに、
この近衛第五旅団に転籍することで、全てを「適当」な形に納めてし
まいましょう。
よろしいですね?

ええ、今回の貴方は、むしろ被害者ですから。
これくらいは、許されるでしょう。

二度目はないですが(笑)
「オオワシ01よりヤタガラス00へ、ツクシンボは現在浜松上空を通過。
180ktで西進中、繰り返す、ツクシンボは浜松上空を通過。180ktで
西進中。送れ」

「ヤタガラス00よりオオワシ01へ、浜松のAWACSからもデータを受け
取った。
ツクシンボの浜松上空を通過を確認。繰り返す、ツクシンボの浜松上
空通過を確認。遠州灘に出るまでは護衛を継続せよ、繰り返す、遠州
灘に出るまでは護衛を継続せよ。
遠州灘に出た時点で、明野からの「ヘルハウンド」4機が護衛を引き
継ぐ。繰り返す、遠州灘に出た時点で、明野からの「ヘルハウンド」4
機が護衛を引き継ぐ。コードネームはハヤブサ05、繰り返す、コード
ネームはハヤブサ05。送れ」

「オオワシ01よりヤタガラス00へ、了解した。以後ハヤブサ05と合
流するまで護衛を継続する、繰り返す、ハヤブサ05と合流するまで
護衛を継続する。終わり」
252第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/19(木) 03:51
救難活動という名の死体集めから帰ってきたいきものがかりは、八咫烏から事の顛末を
聞かされて愕然とした。
そんな彼を冷たい目で見ながら、八咫烏は葉巻に火をつける。
「ちなみにそそのかしたのはオレだ。」
疲労が滲む顔で抗議の拳を振り上げようとするいきものがかり。しかしその側頭部に
八咫烏の右肢による回し蹴りが綺麗に叩き込まれた。
「よーするにだ。てめえは周りと自分ばかり見て、中心が何処にあったのか忘れていたんだよ。」
「痛い…。だけど、私だって西朝関係者の拘束騒ぎに救難活動。加えてプライベートな悩みもあって…。」
その途端、八咫烏の左肢が顎にヒットした。宙を舞ういきものがかり。
「じゃあ聞くが、一体てめえは実際問題何をしたんだ?殿下と善行が造った空間の中で遊んでいただけだろ。一人芝居は楽しかったかあぁん?」
「痛い痛い…。しかし、一兵卒の身では色々と限界が…。」
その途端彼は猛烈なストンピングに襲われる。意識が朦朧とした彼の顔に、八咫烏は真ん中の肢を押し付ける。
「お前、あの子に正面から話しかけた事があったか?遠巻きに見守っているなんて奇麗事云いやがって。
気が付いたら彼女が相談を持ちかけられる相手は、宮中に善行一人しかいなくなっていたじゃねーか。」
「痛い痛い痛い…。でも真ん中の肢って…その表現、微妙にヤバい気がするのですが。ですけど他の部分は激しく同意。」
「作戦会議を提案しろ。こいつは北朝全体で話し合うべき問題だぞ。今まさに、北朝の萌えが問われているんだ。」
「は、はぁい…。」

(でむぱ)
とりあえず侍従@親支派殿、時間がある時ご登場下さい。作戦会議が必要です。
253蒼槍陸曹長:2001/07/19(木) 03:54
>>249

今川大尉に連れられ善行少将の元へ行く・・・。

「少将、おひさしぶりです。このような形でお会いするとは・・・」

今までの展開が今川大尉の口から善行少将に伝えられる。
…冷静に考えればあたりまえの事だった。
戦場であれば、部下を見捨てる逃げるような行為だ・・・。
恐らく、善行少将であれば厳しい対処をされるだろうと考えていた。
功に焦った者の顛末はこのような物なのだなと内心思いつつ
善行少将の言葉を覚悟して待つ。

しかし、彼の口から出た言葉は・・・
『近衛第五旅団への転籍』だった・・・。
全身の力が一気に抜ける・・・。
善行少将の処遇を感謝しつつ、己の未熟さを恥じ
身を正し、敬礼する。

「・・・分かりました。善行少将にこの身お預けいたします」
>>253

結構です。
それでは、正式に旅団の命令系統に組み込まれるまでは、私の護衛
担当して、傍についていていただきます。
いえ、どうせ仕事は雑用中心となるかと思いますが。
詳しくは、副官の指示に従ってください。

何か質問は?

結構です。それでは、任務に就いてください。
(アルザス准将とイリス姫が通されている皇居の一室に入ってくる善行)

初めまして、日本皇国国防軍近衛第五旅団旅団長代行にして戒厳部
隊司令官の善行忠孝少将です。

この様な形で、フランスから参られたお客様とお会いすることになると
は、極めて残念です。

さて、最初に、口頭でではありますが、国防軍の下士官を私兵のごとく
扱われた件に関し、講義をさせていただきます。

よろしいですね?
256侍従的非日常:2001/07/19(木) 04:36
侍従長「なんたることじゃ、なんたることじゃ! で、殿下が家出とは……」
侍従A「主上や東宮殿下にはなんとご報告いたせばよいものですやら……」
侍従B「善行閣下もお倒れになられたと聞き及びましてございます。殿下がお向かいになられた先がわかっているから良いようなものの、皇族や華族の方々の中にはこの事態を殊の外面白く思われておいででない方もいらっしゃるとか……」
侍従長「うむぅ……わしの皺首一つでは、到底お詫びできぬ失態じゃぁ……なんとしたものか、なんとしたものか……」
侍従C「侍従長! かくなる上は……」
侍従長「おおっ……って、君か。ええい、この際誰でも良い、なんぞ良い手立てがあるなら申してみい」
侍従C「はっ、かかる不手際を犯した上は、もはや侍従長が一命をもってお詫びするほかございませぬかと。こちらに短刀を御用意しておりますから、これで喉を一突きに!」
侍従長「…………」
侍従A「…………」
侍従B「…………ぉぃ」
侍従C「後事は不肖、私めが承りますんで、ささっ、一思いにどうぞ!」
侍従長「…………(じーっ、と見つめる)」
侍従C「…………(じーっ、と見つめ返す)」
侍従長「……………ふぅ。どうやら、こうするしかないようじゃな。やむをえん。
  …………えい★ミ(さくっ♪)」
侍従C「…………あきゃきゃきゃきゃっ、血がッ、血がぁっ!!?(ごろごろごろごろっ)」
侍従A「うわ、遠慮なく行きましたね侍従長(無感動)」
侍従B「意外に手馴れた手つきですね、侍従長(無感動)」
侍従長「さて、どうしたものかのぅ(無感動)」


 名無し侍従@親支派、肩を刺されて全治二週間の重傷(爆)
257みなぎ:2001/07/19(木) 07:16
吉野川のほとりにて。

さっきからどうも旅団員たちの様子が殺気立ってきている。
そこら中をばたばた走り回り、ヘリが行っては戻りしていた。うるさくて仕方がない。
おそらくは出迎えの為なのだろう。旅団のトップが帰ってくるのだから。
こちらも準備オーケイだ。熊本産のいいスイカがあってよかった。
食堂の食材ははじめて見たが、わりといいのがそろっている。
オババ、ああ見えて実はなかなかやる人なんだな。

さて、と。ちょうどころあいだし、持って帰って、流水につけておけばOKと。
ビアサーバーもいい感じでしょう。つまみも2,3作っている時間くらいありそうだ。

・・・・・・・・・・でもスイカって・・・・・・・・だれかが好物なのかなあ・・・・・・?珍しい。

>>242、へでんぱ
と、いう感じです。参謀長さん経由で連絡が行くかと。
258醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/19(木) 11:19
(ヘリポートにて。着陸するヘリに向かって逆風の中を参謀長が進むのを
少し後ろで萌原・萌山の二人が出迎えの兵とともにたたずんでいる)

萌山「おはん、煙草消しちょった方がよかとよ」
萌原「まだいけるやろ…って、なんや?」

(突如、無数の足音がやってきたかと思えば制服を着た男たちが
二人の側を駆け抜けて行く)

萌原「おい…なんや、あのブリキの太鼓叩くオモチャみたいな奴らは?」
(どうやら金モールつき黒衛兵服の事を言っているらしい)

(衛兵服の男たちはヘリからの花道を作り、さらに残りの男たちが
背後でオケをセットにかかる)
(やがて、一番大きな金モールをつけた衛兵が花道の一番
先に立つ)
特大金モール「ミューーーゥゥジックゥゥゥゥゥゥゥッ!!!
スタァァァァァトォォォォォォッ!!」

(そして流れ出すのはシナトラの『ニューヨーク・ニューヨーク』
いつの間にかヘリポートのライトのカラーフィルターが取りつけられ、
ヘリの周りは完全にステージと貸している)
259醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/19(木) 11:20
>>258
(ヘリの中からまず出てきたのは、いつの間にか白いダブルのスーツに
着替えた醍醐旅団長。手にはマイクを持っている)
兵士達「「「ヒュー!りょだんちょーっ!ヒューッ!」」」
(醍醐旅団長、そのまま音楽に合わせて)

Moemi, Moemi

   I want to wake up after the night we never sleep
   And find I'm your-number-one, top of the list,
    King of the hill, your-number-one

That night our past had melted away
I'm gonna make a brand new start of it with Moemi
A-a-a-nd if I can make it here, I'm gonna make it anywhere
It's up to you, Moemi Moemi

(もえみ、もえみ
   君と眠らない夜をすごした後目覚めてみたい。
   そして発見したい。僕が君のナンバーワンだということを。
   リストの一番上、草原の王様、君のナンバーワン。

あの夜我々の過去は全て溶け去ったのさ
そして僕は今もえみと真新しいスタートを切る。
あそこまで来れたのだから、僕はどこまででも逝けるだろう。
君にかかってるのさ、もえみ、もえみ)

無数の兵士たち「「「「ハァハァ……(;´Д`)!!!」」」」

萌原「…おい、早く誰かあいつ殺せや」
萌山「………」

(醍醐旅団長、曲の間奏の間にヘリから花道の先まで、
剣とキツネを次いでエスコートしてくる)

萌原「誰や?あの化け物は?」
萌山「近衛の人やと」
萌原「何や?あの不気味な生命体は?」
萌山「あれが吉野茶屋の舞妓やと」
萌原「はよ襟巻きにでもせえや」

(醍醐旅団長がヘリまで戻った時に、ヘリの中から
醍醐旅団中佐@ピンヒール付黒リボンが登場。
またしても大きな歓声が上がる)

萌原「おう、醍醐の男前やん」
(新潟戦には参戦していたので一応知っているらしい)
萌山「おはん、嫌いなタイプやなかとね?」
萌原「あれで中身がついてきてなかったらしばき倒してるけどな。
けどあのお兄ちゃん、むちゃむちゃ強いど?
あっこはケガ人もやったら少のうて、私とは縁なかったけどな」
(自分より強い者は基本的にリスペクト、らしい。
しかしチャンスがあったらしばきたそうに目を輝かせている)

(醍醐旅団中佐(以下略)が花道を通り抜けた後で一旦
音楽がフェイド・アウトし、一時の沈黙が訪れる。
花道を作っていた衛兵が解散し、いつの間にか敷かれた
赤い絨毯の先に醍醐旅団長が立っている)
260醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/19(木) 11:20
萌原「いやだから誰か早く撃てって…ほんまに…」

(ヘリポートの中央で旅団長がスポットライトを浴びている)
旅団長『ガッチリガータァァァァァァァアッ!!!!!』
兵士「「「「「「「「ウォー〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」」」」」」」」
旅団長『親愛なる醍醐旅団の兵士諸君!!!
今回の核攻撃によって、諸君らも寝ても覚めてもいられない気持ち
だっただろう。私は諸君に多大なる心配をかけた事を、今ここで
詫びなければならない。
しかぁぁぁぁぁしっ!
私は敢えて詫びない。なぜならば、私は今日ここに、
諸君に対して素晴らしい贈り物を持ってきたからだ!
さあ諸君、思う存分ハァハァ……(;´Д`)するが良い!』
(ドラムロールが入る)

旅団長『諸君の敬愛してハァハァ……(;´Д`)して止まないわれらがクイーン!
萌之院もえみ殿下ァァァァァァァァァァァァァ!!』
兵士「「「「「ウォーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」」」」」
旅団長『そして今一方!夏休みだけのスッペシャーーールゲストゥゥッ!!!
野に咲くかれんな一輪のつくしんぼを片手に抱いたあの方、そう!
萌之宮もなこ内親王殿下ァァァァァッ!』

(旅団長のコールとともにオケのフィナーレがスタートし、
ヘリの中から手を取り合って二人の皇女が現れる)
兵士「「「「「ウォーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」」」」」

萌原「………核ってここに落ちた方が世界のためには良かったんかもな」
萌山「再就職先は確保しちょるよ、最初から」
萌原「さすがふうやん、恐るべし」
261醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/19(木) 11:28
>>260

(全ての音楽が収まった後、参謀長が帰還組を迎えている所に
二人で近付いて行く)

旅団長「いやあ、久しぶりのステージで汗かいちゃったね」

(まだ少し離れていたところで聞いていた萌原)
萌原「あいつ殺してええか?」
萌山「もちっと待ちんしゃい」

(とりあえず近付いて行き、帰還組が二人に気付いて顔をこちらに
向けた瞬間、表情が突如ビジネス・エグゼキュティブ・スマイルに
変化する)
参謀長「ぬ………!?」

萌原「よくご無事でお帰りになりました。僭越ながらお留守の間
お庭番をさせて頂きました、萌原玲大尉です」(ピシッと敬礼)
萌山「萌原と共に着任致しました、萌山冬魅大尉です」(ビシッと敬礼)

参謀長「ぬぬ………!?」

旅団長「あー、これはこれは。いや、そう形式ばらなくても結構だよ、
まあ第三師団から来た君達の事だからそれが当然なのかもしれないが」

参謀長「むんっ!?(チガーウ、チガーウ、と目で訴える)」

萌原「ご連絡頂いた通りの手配は済んでおります。私どもは
皆様がお疲れをお癒しになられた後、またご挨拶に伺いたいと
存じますので」(ビシッと敬礼)

参謀長「………モウダレモシンジナイ」


     
262醍醐旅団長:2001/07/19(木) 11:51
>>261
(ピシッと敬礼するふたりを見ながら)
「くすくす、着任早々、どうたね? このバカ騒ぎは。楽しんでいただけたかね? ちなみに我が醍醐旅団は戦場にあってもこれと同じか、それ以上のノリで対処させていただくからね。うん“キミたちも”その中に十分入れる、言わば“朱に交わって紅く”なりそうな人材だとして、スカウトさせていただいた。くすくす、いずれわかるさ、どうして我が旅団が皇国で最強の武装集団のひとつに数えられているのかを」
 と二人に囁いてから、また殿下やもなこ殿下の方を向き直り。
「さあ、セレモニーは終わった! あとは生ビールクビグビに、もなこ殿下はとびっきり冷えて甘いスイカのコースだ! 全員! 食堂まで駆けあーし! 醍醐旅団歩調!」
 と呆然とする二人を置いてけぼりにして一堂、大食堂へと向かう。
 その撤収の素早さは、さすがと言える(笑)
263醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/19(木) 12:17
>>262

ぴゅ〜〜〜〜〜〜。

萌原「さぶ…………………。
……………………………」

ぴゅー〜〜〜〜〜〜〜。

「まさか…………標準語の色惚け狸にしてやられたんか?(愕然)」

ぴゅー〜〜〜〜〜〜〜〜〜。

「…………………見とれよ、あのカス……」
264醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/19(木) 12:36
>>262
(三十分後、自室で独り言)
「どうたね」ってなんやねん、「どうたね」って。
どんな種やねんコラ、オイ?
「ビールクビグビ」ってなんやねん?グビグビちゃうんかい?
なんで首やねん?
くそ、見てろよ。絶対しばいたんねん。
(しかし一度寝て目を覚ませば完全に忘れているタイプ)
265皇女:2001/07/19(木) 13:53
「さーあもなこ殿下、楽しいパーティの時間ですよ」

りょだんちょうさんたちについていっていったところには、
とってもきれいなかざりがいっぱいあって、
「ようこそ、もなこさま! とってもたのしいヨーグルトりょだんのおうちへ!」って
大きくかいた布が、あったのです。

「さぁ、もなこ殿下。ずっとヘリコプターに乗ってて、おなかがすいたでしょう。
こっちであまーいスイカを、りょだんちょうと一緒に食べましょうね。
…ん…やぁ、久しぶり参謀長!元気?って、あれあれ…」

その時、「これは萌宮殿下、ご機嫌いかがですか?
済みませんが、少々この男をお借り致しますぞ」
って言って、ずっと前にもなこのおうちに来ていた、
じいやにとってもよくにたおじいさんが、
りょだんちょうさんのそばに、わらったままのかおで、
ずるずる、って隅っこにひっぱってっちゃったのです。
266皇女:2001/07/19(木) 13:55
部屋の隅で。

「(いきなりどうしたんだよ参謀長、もなこ殿下が困ってるだろ?)」
「(ええ、ええ、全く、申し訳無いほどいきなりですな!
思いも寄らぬゲストを連れて、何とも急なお帰りで!
突然通信兵に言われて行った、あの飾りつけや食事の用意とて、
オババに見つからぬ様にしながら、
数時間の火急の内に済ませる事がどんなに難儀だったか!)」
「(サンキューサンキュー、まぁ、いいじゃん参謀長。良く言うだろ?
俺達の武器は二つ、各殿下方への隔て無き萌え、
理に囚われない柔軟な発想、それに何処にも負けない飛びっきりのノリ、
いや、三つだな。つまり、各殿下方への…)」
「(はいはいはいはい、判りました。もう貴方と殿下のご随意に。
とりあえず私はあそこでお待たせしているゲストへのご挨拶をせねばなりませんな)
-突然の事にきょとんとしている皇女に向かって-
…こほん…いや、失礼致しました、萌宮殿下。
遠く吉野までようこそおいで下さいました。つきましては…ん?閣下、まだ何か…」
「参謀長、そういうかたっ苦しい事は抜き、抜き。
もなこ殿下はそういうのが嫌で"いえで"したんだからな。
…ほら、もなこ殿下、あっちでおいしいスイカを食べましょう」
「はい、もなこ、おなかがすいちゃったのです。ごちそうになるのです」
「ええ、このおじさんがいっぱいご馳走を用意してくれましたから、
おなかいっぱい食べましょうね、もなこ殿下。
…そうだ、参謀長!あの新人の姉さん二人も呼んできてくれ!
騒ぐにゃ人が多い方が良いだろ!」
「…え?」
「ほら、こうなりゃ同時に姉さん達の新人歓迎会だ!
今日はノリノリで行くぞ!」
「あの、その、私は…そうですか、参加させて頂けますか…強制で。
しかもあの女達と一緒に。ありがたい事です(泣」

-そこに、旅団長に連れられた皇女が思い出した様に戻ってきて-
「ええと、もなこのための、おしょくじのごようい、
とってもうれしかったのです。ありがとうございました、おじさん。
それで、それから、これから"いえで"のおてつだい、
よろしくおねがいします(ぺこり)
…ええと、おじさんもいっしょにおしょくじしませんか?
みんなでいっしょなのが、もなこもうれしいのです」

「…ええ子や(といって皇女の頭を撫でる)」

しかし参謀長がそんな思いに浸ってられるのも、
ほんの僅かな間だけだった(お約束)。
267菊水@甲:2001/07/19(木) 14:15
菊水本部地下第二情報管理室
菊水@甲とオペレーター

「・・・です。依然都民のモラルは低く、窃盗、強盗、空き巣等の犯罪が多発しています。
 警視庁管轄の都内各署の処理能力は既に限界を越えており、引き続きこちらからの協力を
 要請してきています。地方でも混乱は続いていますが、都内ほどではなく・・・あの・・・
 大丈夫でしょうか?あまり顔色がよろしくないようですが・・・」
報告を続ける菊水@オペレーターは不安そうに甲の様子をうかがった。
甲の心此処に在らず。
正面にいるオペレーターは視界に入ってはいるが見てはいない。視線は遠くを見つめていた。
「あの・・・」
「え・・?あ・・・えぇ、大丈夫よ。続けて。」
甲は慌てて報告書を持ち直し視線を向ける。
疲労の為か照明の加減か甲の顔色は幾分青白く見えた。
「はい。地方は表面上平穏を取り戻しつつあるようです。ですが、度重なる政府の対応の後れに
 苛立ちをつのらせる臣民は多く、デモや破壊活動とまでいっていないようですが、
 多数の不穏分子予備軍が目立ち始めています。
 これに加え、海外からの犯罪組織が帝都の混乱に乗じて入国し、テリトリー拡大を
 狙う動きがいくつか報告されています。
 続いて西朝関係です。
 逮捕した西朝関係者からは依然有効な情報は得られていません。逮捕した人物の身分等は
 西朝皇女殿下を筆頭に軍関係者が殆どです。銀行系の人物も逮捕していますが、
 経営に関わらないようなレベルの者達だけです。役員等上層部の人間は尽く消息不明で・・・」
甲の意識が再び報告書から離れる。
頬からは血の気がすぅっと失われていく。
”今思い出しても寒気と震えが止らない・・・。
268菊水@甲(回想):2001/07/19(木) 14:18
 そう、シェルターが閉じ、永遠とも思える沈黙の中あれはやって来た。
 今まで感じた事の無い巨大な気配が確実に近づいてくる。
 気配が近づくに従い体中に走る悪寒が激しくなる。
 シェルターに僅かな揺れ。
 死の宴の始まり。
 それを楽しむかのように気配は一層強くなる。
 シェルター内は巨大な気に支配され、空気すら冷たく体に纏わり付く。
 巨大な気は宙で渦巻き、踊り狂う。
 気はうねりながらある場所に向って流れてゆく。
 その先には南朝の皇女殿下、萌之院もえみ。

 ”いけない!あれを殿下にふれさせては・・・!”
 金縛りにかかったように指一つ動かせない。
 巨大な気は嘲笑うかのように私の前を通り過ぎ、萌之院殿下を包み込む。

 『・・・・・』
 廣瀬旅団長閣下に抱きかかえられている殿下に苦悶の表情が浮かぶ。
 「殿下!殿下!」
 旅団長閣下の悲鳴にも似た声が部屋に響く。

 ふっと気配が遠くなる。
 此処での事をなし終えたか、渦巻いていた気配はみるみる消えてゆく。
 消えゆく気配は何かに気がついたかのようにこちらを見た=Bそしてにやりとわらい、
 『ほぉ、おまえもか。』
 意識に直接響いてくる。背中を内側から冷たい手で触られるような感覚。
 安堵し始めた体は再び凍りついた。
269菊水@甲:2001/07/19(木) 14:23
菊水本部地下第二情報管理室
菊水@甲とオペレーター

「・・・のため今回被爆してしまった人員は以後使い物になりません。各地方支部から
 本部に人員を移動させていますが早急な補充が必要です。・・・お休みになられたほうが
 よろしいのではないでしょうか?七夕以来全くお休みになられていませんし・・・」
「え?う、うん、そうね・・・」
甲は慌ててオペレーターの方に向き直す。
「大隊指揮官閣下のように丈夫な体ではないのですから無理をなさらずにお休みになって下さい。
 甲さんに倒れられてしまっては菊水の活動にも支障が出てきてしまいます。」
オペレータは報告書を整えると不安そうな顔を甲に向けた。
「うん・・・そうね。少し休まないといけないわね。考えたい事もあるし・・・。
 黒猫館で休んでくるわ。何かあったら連絡をお願いね。」
「はい。わかりました。」
”そうじゃなくって、1〜2日くらいの休養を取った方がいいと思うんだけど・・・”
報告書を無造作に机の上に置くと甲は情報管理室を後にした。


この後10分程経った後、萌宮殿下出奔の知らせが菊水本部に飛び込んでくる。
270醍醐旅団名無し三等兵:2001/07/19(木) 17:56
 取り敢えず、もう醍醐旅団の食堂は萌宮殿下と新人たちの歓迎会、というよりも“とにかく騒ぐネタ”が出来たというので、遠慮なく大盛り上がり大会だ。
 楽しむときと萌えるときは無礼講(というより上下関係に気を使う方が無礼)、戦うときはキッチリガッチリとケジメをつける(この旅団の士気と練度の高さばっかりは誰も否定できない)のがモットーの醍醐旅団は、戦争でも宴会でも全力投球だ。
 食堂のオババとその助手が作っては、放り投げて見事にテーブルに着地させる、唐揚げ、フライドポテト、カルパッチョ、焼き鳥、お好み焼き、揚げた骨煎餅、串カツ、などなどつまみの数々が魔法のように供給される。

 みんな初めて接する萌宮殿下に近付いて、カルピスとビールのジョッキ(軽めのジョッキでも重たいだろうけど、みんなと一緒のジョッキにしてあげるのが心意気だ。ちなみに飲むのにはストローがついているので平気)で乾杯する。
「萌宮殿下、かんぱーい!」
「あ、はい。かんぱーい、なのです。」
 んしょ、と両手を使ってジョッキを持ち上げて乾杯する。
 あまりにもラブリーすぎる仕草に。
「ハァハァ……(;´Д`)萌宮殿下、ちょーかわいいっす!」

 萌之院殿下のところへ近付いて、“醍醐旅団の未来”やら“萌之院殿下の御美脚”やら“皇国でもっとも麗しき2しょっと”やら好き勝手な理由で代わる代わる乾杯しまくる。
「萌之院殿下、かんぱーい!」
「ええ、乾杯(ほんのり顔が上気した煙る妖艶なる微笑を相手の兵士に投げかける)」
 殿下はその華奢な御手にも関わらず軽がると、軽やかにジョッキを持ち上げて鳴らしてくださる。
 そして、しなやかに口にビールを運ばれる様がなんとも麗しい。
 故に当然お約束のように。
「ハァハァ……(;´Д`)やっぱり萌之院殿下はサイコーっす!」

「おー誰か芸やれ芸!」
 ノーテンキに煽りたてるは旅団長(笑) この人もすっかりメートル上がりっぱなしだ(笑)
 しかし、すでに隠し芸大会は始まっているようなものだったかもしれない。
「うーまーいーぞー!」
 ジョッキを飲み干すたびに『Mr.味っ子』バリのデムパに強烈な背景効果(なんの?)と共に感激するので、その東京コミックショーもびっくり(なら大した事がない気もするぞ)の演出に、こういうバカには免疫がないのであろう萌宮殿下も唖然としつつも大喜びだ。

「ほえー、ヨーグルトのみなさんはすごいのです」
 カルピス(ちなみに、ちゃんと原液から作る。そしてその瓶のラベルにはちゃんと“黒い人のマーク”が付いている)をストローでチビチビ飲みながら、萌宮殿下は感心しつもなんだかとても嬉しそうであった。
271パクリ落語家三遊亭炎上さん:2001/07/19(木) 18:09

あーっもう大変なんすから。体だけは大切にしてくださいよ、ホント。
どうもこっちからこっち笑いが少ないですネ。
こっちがわ重点的にやりますからこっちがわ休め〜!。
______ __________________
         ∨           
        ∧ ∧         
      ..(゚Д゚三. ゚Д゚)       .
      ⊂| y⊂>       
     . . ( ̄ ̄)   
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< こっち休んだら誰もいないぞオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______
272不敬落語家三遊亭炎上さん :2001/07/19(木) 18:50
もう不敬も大変ナンスから、楽屋にこう目盛りがあって10円づつ
とられていくんすから。
______ __________________
         ∨
        ∧ ∧
        (. ゚Д゚)       .
       .< y⊂>
     . . ( ̄ ̄)
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< 大変だなオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______

好きです、好きです、好きです。もなこ殿下〜
______ ____________
         ∨
        ∧ ∧
      ..(゚Д゚三. ゚Д゚)       .
      ⊂| y⊂>
     . . ( ̄ ̄)
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ< オイオイ・・・
,,゚Д゚(゚Д゚)゚Д゚( ;゚Д゚);゚Д゚)\_______

40(回)x120(メモリ)x10(円) 目盛りが40回転ぐらいしてましたよ。
 =4万8千円!    .  ______ _________
______ __         __∨
         ∨           __l__憲__l
        ∧ ∧ .   /|\   (・∀・ )
.      .( ゚Д゚) . . ⌒⌒(゚д゚*(   /)
       <  y~|つ .  フケイ// | | |
273黎明@東朝の帰還ε:2001/07/19(木) 21:44
>>234
帝都は宮城よりやや北に位置する上野公園均衡。
上野山の頂から黎明の光が地面をゆっくり滑ってくる頃合だった、
中型バイクに跨りながら、小次郎は夏の最も快適な時間の空気の匂いを嗅いでいた。
朝焼けの帝都の空気はまだどこか屍臭を含んでいるようで、出発という雰囲気に
そぐわないような気がしたが、残熱の残るアスファルトに吹く軟らかな風が一同の心を慰めた。

境「どうやら出発の準備が整ったようですね」
加藤「うむ、それでは野々村、後を頼んだぞ」
野々村「はい、わかりました加藤さん、まかせてください」

境「ええと…僕は小次郎君の後ろでいいんだよね。…菊十字の皆さんは?」
小次郎「(後ろを振り返りながら)後ろのワゴンに集合してるよ」

葛の葉「がってん!」
運転席にいた葛の葉女史が「準備完了」とばかりに親指を突き出す。
すでに大騒ぎの始まっている車内には菊十字団のメンバーが勢揃いしており、
その中に一人大人しくシートに座っているもえひと少年の姿もあった。

小次郎「……ええと、姫様…やはり…もえひとさんと一緒にワゴンへ乗り込まれた方が…」

自分のバイクの横に「居る」加藤と萌姫を見て、小次郎は自らの「失敗」を悟った。

そこにあるのは年代モノのサイドカー、その運転席に座るのは
いつものカーキ色の軍服に軍帽、そして白い手袋に外套を着込んだ格好で跨る加藤。
ゴーグルをつけ、サイドカーの運転席に颯爽と腰掛けた加藤の姿は、
恐ろしい話であったが……とても、似合っていた。

小次郎「そこは危ないですし……それに酷く揺れます…御体に触りますよ」
萌姫「…………………(ふるふる)………」

いや、そんなことはむしろどうでも良い。
問題なのはその左側の側車に鎮座しているのが萌姫殿下であることだ。
加藤の横の側車を姫は酷く気に入っている様子で、頑として動こうとはしなかった。

境「風が当たりますし、それに日光も当たりますから…」
萌姫「…………………(ふるふる)………」

境の言葉に抗議するように萌姫は白い帽子を深くかぶり直す。
小次郎と境は困惑した顔で顔を見合わせた、こういう時の姫は絶対に意志を曲げない事を
知っているのだ。

境「……小次郎さぁん…、なんでレンタカー会社にサイドカーなんかあったんですか?」
小次郎「考えてみれば…な、なんでだろう……皇宮警察の中古品かな…まさかね…
……第一、なんで、僕もサイドカーなんて頼んじゃったんだろう…ハハハ」

加藤「姫様がお望みならば、臣下としては従うしかあるまい。…出発するぞ」
萌姫「…………………(こく)………」

ようやく蒼くなりかけた帝都の空の下、一台のサイドカーと単車、そしてワゴンが北へ向けて
走り出した。新潟へと
274旭日新聞:2001/07/19(木) 21:46

内務省、東京の治安組織を事実上の統合

−戒厳令解除への道は遠し−

内務省は、核攻撃によって壊滅した東京警視庁の残存組織を臨時に「首都圏治安警察機構」なる暫定組織に編入し、当座の治安の回復と維持に当たらせる事が決定したことを発表した。
現在内務省は、警視庁の桜田門の本庁舎が核攻撃によって壊滅したため、完全に機能を停止してしまっているため、首都圏の治安維持を国防軍に代行させている。
このため、首都圏の治安を担当する警視庁がその機能を回復するまで、戒厳令が施行され続ける事になる。
現状を憂慮した内務省上層部は、臨時に内務大臣直属の「首都圏治安警察機構」を設置し、戒厳令の解除の為の準備に入ったようである。
「首都圏治安警察機構」初代総監は、警保局局長であった日村拝二警視長(48)が就任する事が内定している模様。
これについて識者は「戦前の特別高等警察の復活にも繋がり、かつ軍国主義的な威圧的な政府の復活にもつながる恐れがある」と、危惧のねんを述べている。
>>274
(執務室の机に向かい、肘を付き両手の指を絡ませて眼前にもってき
ている善行。丸眼鏡の下の表情は見えない)

「今回は随分と無茶をする」

必要なことと判断いたしました。これ以上の事実上の軍政の継続は、
皇国経済にとっては決してプラスとは思えません。

「その為に、東証のバックアップデータを使うか」

公表はされません。
よって、不必要に関係者の面子がつぶれることも無く、責任を取ってビ
ルから飛び降りる人数も最小限に抑えられるはずです。
最悪3カ月、と言われた東証の閉鎖が5日で再開することになります。
全く問題はないと判断できますが。

「日本外人部隊も、首都圏治安警察機構も、貴様の私兵にはならな
いぞ」

了解しております。それに、すでに事態はここまで進展しております。
計画は、未定であって決定では。最終的にスケジュールが達成され
るよう事態は修正可能であると、考えられます。

なんの問題もありません。

全ては、皇国の為に。
276みなぎ:2001/07/19(木) 22:59
ヘリの音がして、怒号のような歓声が鳴り渡ると、シナトラの前奏がかかった。
馬鹿騒ぎが・・・・・・・始まった。

誰かが歌っている。多分・・・・・いや、考えるだけ無駄だろう。
歓声は止まず、さらに勢いを増してきた。近づいてくる。
・・・・・・・おいおいおい、ちょっと待て。このまま酒宴か?酒宴なのか?

食堂で一人、準備をしながら私はちょっとした不安にかられた。
経験上、騒ぎの近くにある飲食店はその騒ぎの勢いを持ち込まれやすいのを
知っている。そして、祭りは参加者が異常に・・・・・多い。4000人強だ。
一人でさばける量では・・・・・・ない。

その時、後ろに音もなく立った一人の・・・・・・・オババ!?
「やってくれたね・・・・・・新入りの分際で。」
「いや、あのそののの・・・・・・・」
慌てふためく私を見もせずにテーブルの出汁巻き卵と青菜炒めを少しつまんだオババは
しばし、味を見ていたかと思うと、にっと笑ってみせた。(正直、恐かった)

「なにぼさっとしてんだい!殿下のお帰りだ。宴会の支度をするよ!!手伝いな!」
私の背中をバンと叩き(息、止まりました)厨房へ向かっていった。

そして、30分後・・・・・>>270
いや、本当に30分だった。すげえよ、南朝。

私とオババはその瞬間だけ息の合ったコンビのような技を見せ付けまくったのだった。
あれは未だに信じられないことなのだけれど。
277みなぎ:2001/07/19(木) 23:18
そして私は驚愕を隠せなかったのはここに「宮様がいる」ということだった。
信じられない。よく出られた、いや、出してもらえた?ものだ。

「なんだい、あれが宮城の皇女殿下かい。かわいらしい子じゃないかね」
お好み焼きを円盤の如く飛ばしつつ言うオババ。(円盤はきれいにテーブルの大皿に着地)

私は少し考えていた。宮城はえらい騒ぎなんだろうな・・・・とか。なんで急に・・・・とか。
でもまあ、宮様は楽しそうだし、夏休みの林間学校(宮様、軽井沢くらいしか知らないんじゃなかろうか?)
と思えばいいか。と、軽く考えてみる。私が気に病むことではない。宮様が楽しそうなら別にいいや、と。

祭りはとどまることを知らない。が、料理はそろそろ一段落してきたようだ。

さて、そろそろご挨拶をしないと。さぞやびっくりされるんだろうけどな。
と、私は特製のフルーツパフェを携えて宮様のもとへ向かった。
278神崎萌乃:2001/07/19(木) 23:37
(何度も言うが食堂のオババだ)

>>276
 ほほう、なかなか使えるじゃないか若いの。
 私があと30年若かったらほっとかないところだがねぇ。ふぇふぇふぇ。

 ああ、なんだったらウチに就職するかい?
 そんなに妙な顔するない、ほんの戯言さね。
 だが、ちょっとウチのような大所帯で仕事覚えとくのも悪かぁないだろう?

 ひとつ用意いいことを教えてあげようかね。
 こういう、大所帯の仕事をこなす秘訣はね……。
(オババ、何も乗っていない皿を、ヒュッと飛ばす。その皿はカーブを描いて旅団長の頭にヒット。皿は粉々になり、旅団長は思わぬ方向からの攻撃にキョロキョロしている)

 ストレスを溜めないことさね(笑)

 ふぇふぇふぇふぇ……
279醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/20(金) 00:03
>>270

オー、オー、オッオー。はーんしーんタイガース、
ふれーっふれっふれっふれーっ♪(鼻歌)

(萌原白衣に実験用ゴーグルをかけて登場)

おばばー、衛生兵に縫合の練習させるから、鶏肉ーー…って、をい、
なんやこの盛り上がりは?

(とりあえずテーブルの上に置かれていたジョッキを手に取り、
一息で流し込む)

うーん、なんや?ようわからんけど、タダで飲めるなら
どんどん飲むぞ?
(さらに新たなジョッキをくいっと煽る)
ぷはーっ。うま。
280第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/20(金) 00:37
侍従@親支派の部屋の前に、立て看板がかけられた。
『殿下御出奔 緊急対策会議室』
『乱入上等 御意見有用』
『(小さな文字で)虚塵軍の本拠地移転に反対します』
椅子に座るは、丸眼鏡を光らせる善行少将。
それに対する2人。侍従@親支派と第五旅団兵@いきものがかり。
このシチュエーションに、いきものがかりは反射的に叫んだ。
「ハーイル!イルパラッツィオ!」
足元確かめたか?
それと、はやく本題切り出せや。
281名無し侍従@親支派:2001/07/20(金) 00:50
 さて。
 侍従長に刺された傷も疼くこのごろ、本日はお日柄も……すみません、ごめんなさい、さっさと本題に入りますから刺すような視線で見るの止めて下さい(涙)

 ええと、気を取りなおして。
 ほんと、どうしましょう……?(遠い目)
 殿下がよもや、あのような行動に出られるとは……殿下のおそば近くにおつかえする侍従の身でありながら、すっぱり気が回りませんでしたこの身の不明を恥じる次第です。
 しかし、なにゆえに殿下は家出などなされたもうたのか……(嘆息)
>>270

「誰か芸やれ芸」

との叫び声があがり、宴会参加者の大半にアルコールがまわった頃、思っていた通りに馬鹿が名乗りをあげた。

「中佐殿、一手御指南願います!! 第2大隊第7中隊XX中尉であります!!」

立ち上がって名乗りをあげた奴は、これまで俺とは一度もやり合ったことのない若造だった。
どうやら、醍醐旅団の隠れルールを聞いて、アルコールが入って気が大きくなった馬鹿らしい。

「ああ、いいよ。おいで」

なんというか、アルコールが入った奴を相手にするのが馬鹿らしい。
どうせやるなら、きっちり体調を整えて、「本気」でヤルつもりで来て欲しいものだ。

「それではっ、ま・・・」

一呼吸で天井と壁を使って三角跳びでこいつの前に立ち、ゲロを皇女様方の前でぶちまけさせるわけにはいかないから、こいつの身体を踵で撫で上げるように脚を上げ、チンを蹴り抜く。
この間、0.1秒(笑)

ってゆうか、こいつ、弱すぎ(爆)

結構、腹も立ったので、とどめに蹴り上げた脚をわずかに腰をひねって軌跡をずらし、崩れ落ちていくこいつの延髄に落とす。
文字通り0.08秒の早業で、余程慣れている奴でもないと何が起きたのか判りもしなかったろう。

「ほい、終わり。だからさ、いくら「中佐相手に喧嘩売り放大」っていってもよ、酒でハイテンションになってから売るってのは、買うこっちもつまらないんだよ(笑)」

いい気なもんで、何が起きたかも判らないまま、天国へいっちまいやがった。
まあ、へその緒に魂がくっついてはいるけどよ(笑)

「いいか、「中佐に喧嘩売り放大」ってのには、続きがあるんだよ。「ぶちのめされ覚悟」ってのがさ(笑)」

そう。俺に喧嘩売り放大、というのは、俺なりの醍醐旅団の兵隊どもの統御法だった。
兵士は、強い上官の言うことを聞く。
それも、肉体精神共に強い奴のことを。
というわけで、俺はひゅんひゅん弾が飛んできても平気な顔をしていなくちゃならないし、兵達からのガチンコ勝負から逃げるわけにはいかなかったわけだ。

もっとも、最近じゃあ「中佐に喧嘩を売れる程に根性の据わった奴」という称号が欲しくて喧嘩を売ってくる馬鹿ばかりになっちまったが。

ど畜生どもが(爆)
俺は、腹の中に巣喰っている「獣」がびりびりと吼え上げるような、そういう「楽しい喧嘩」を仕合てえんだよ(謎笑)

「おい、やるなら、もっと楽しいヤツをやろうや(笑)」
>>280
まずは、一言で現状を言い表わさせていただきます。

「萌え集団としての北朝は、事実上の壊滅状態にある」

よろしいでしょうか?
284名無し侍従@親支派:2001/07/20(金) 01:17
>>283
……不本意ながら、認めない訳には行きませんね。
私とて、もなこ殿下への萌えを表にあらわすことはひさしくございませんでしたし。
しかしながら、内心の萌えは未だ健在のつもりでございますよ?
285第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/20(金) 01:18
はい。現在の北朝は、多くの人間が、他人が絡む余地どころか、価値もない
個人プレーに走っています。
我々に萌えが欠けているとは思えません。しかし、それを他に広めるには
各人はあまりに不器用であり、システムは硬直化した状態です。
現時点で、北朝の萌えは、南朝に対して勝負を挑めるレベルにありません。
そして、もし有事の際「ガッチリガーター!」と叫びながら萌之院効果で突き進んでくる
醍醐の兵士達に対し、果たして我々は立ち向かえるのでしょうか。
>>285
醍醐の兵士達の突撃ですか。
実は北朝の衰退は、国防軍のてこ入れでなんとか防いでいるのが現
状です。そして、それはあくまで日本国の正当な皇統が北朝であるか
ら、というだけのこと。
つまり、北朝の皆さんが、国防軍のテコ入れが無くてももなこ様への萌
えを完遂できる状態になるのが、一番であるとは考えております。
さて、現状では実は北朝の再建問題は、解決案を明確に提示はでき
ません。

一つは、北朝関係者の方のうち、参加していらっしゃらない方が多い
こと、次に、各人がもなこ様と自らの関係をどう構築していくか、全く
ビジョンをもっていないこと、そして、北朝という集団の方向性、性格、
そうした諸々を判りやすく提示し、周知させられるリーダーが不在であ
ること。
以上が理由です。

そして、はっきり申し上げるならば、どうしたらいいのかはもなこ様御
本人にお聞きするしかない、という簡単な事実を皆さん忘れていらっ
しゃいます。

今、もなこ様は吉野山中で夏休みを楽しんでいらっしゃる状態にあり
ます。

どなたか、今これからもなこ様の元へ赴き、お側に侍るつもりの方は
いらっしゃいませんか?
288名無し侍従@親支派:2001/07/20(金) 01:47
……確かに、それに尽きますね。
殿下の望まれることを為してこそ、の皇統なれば……初心に立ち返るべき時期か。
遅きに失した感もありますが……
承知しました。
自分が吉野山中の、殿下の御許へはせ参じたいと存知ます。
289第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/20(金) 01:56
部屋を一旦出て、看板に「参加者募集中」と書き加えて戻って来る。
(肩を落として)結局、体でぶつかるしか打開策はなさそうですか。
申し訳ありません。会議を提案しておきながら具体策一つも出せないなんて。
はい。小官も初心に還って吉野へと赴きます。
ところで肝心の善行閣下はどうなされますか。
290第五旅団@蒼槍陸曹長:2001/07/20(金) 02:02
侍従@親支派の部屋の前・・・。
「参加者募集中」の看板を見て

扉を叩く・・・。

>>289(でんぱ
例の一件のほとぼりが冷めない内ですが
ぜひ、会談に参加させていただきたいです。
>>289
私が吉野へ出向くということは、もなこ様の夏休みが終わってしまう、
という事を意味します。
そして、今私が東京を離れられる状態にあるか、と言えば、それも全
く不可能でしょう。

つまりは、そういうことなのです。

極めて残念ですが。
>>290
ようこそ、よく来てくださいました。
それでは、どうぞ。
293第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/20(金) 02:14
>>290
これは、一部で女性説が囁かれている蒼槍陸曹長殿。
どうぞどうぞ。今お茶を淹れて来ます。
手持ち最後の福建省の巖茶。内戦の影響で小官の安月給では
もう手に入らない逸品です。

(でむぱ)
第五旅団では階級等は一応旧軍準拠となっています。
ですから陸曹長は、今後曹長に階級を変更しては
いかがでしょうか。
294名無し侍従@親支派:2001/07/20(金) 02:22
>>290
やぁ、第五旅団の曹長どのか。
お初にお目にかかる。遠慮なく、どうぞ。
……なんで俺の部屋が会議室に選ばれたのか、ちょっと疑問は残るトコだけど(じろ、といきものがかり氏を見遣る:笑)
ほれ、おまえらも挨拶しる!
(゚д゚)フーシー フーシー ウマー×たくさん
295第五旅団@蒼槍曹長:2001/07/20(金) 02:27
>>293
では、早速ながら失礼いたします・・・。
お茶ですか・・・私はお茶が好きなもので・・・。
話は変わりますが、私は男性ですので・・・あしからず。

>>294
国防軍から編入になりました蒼槍と申します。
よろしくお願いいたします。
・・・っとどこから出てきたのですかこの生き物達は(汗)

>>293(でんぱ)
早速。、曹長へ変更しました。
296名無し侍従@親支派:2001/07/20(金) 02:51
しかし……やれやれ。
心の内はこれほどに萌えていると言うのに、なぜ容易には言葉、文、そして態度にはできないものなのかなぁ(苦笑)
いったい俺は、ホントに殿下への萌えを忘れていないのかどうか。
ともかく、吉野に行ってみよう。それで全てがわかるはずだ……

>>295
ん? いや……まぁ、気にしないほうが良い。
そうしないと、きっと不幸になる(涙)
297第五旅団@蒼槍曹長:2001/07/20(金) 02:52
早速ですが、本題に・・・。

善行少将が、本来吉野に向かわれる事がもっとも最良の策だと考えますが
帝都の状況を考えますれば、帝都を離れられないと言われるのは
あたりまえのことだと思います・・・。

しかし、時が来て必要とあらば、
善行少将は吉野・・・もなこ様のおそばに向かわれる覚悟があるのか?
私は、お聞きしたいのですがいかがでしょうか?
>>297
当然、もなこ様に皇居にお戻り頂けるよう説得申し上げるのは、私の
義務であり、権利です。覚悟以前の問題ですね(笑)
ただ、今しばらくの間、萌えについては最強である南朝で、夏休みを
楽しんでいただきたい、と考えているのです。

実は、最大の問題は、もなこ様がお戻りになった後のことです。
つまり、これまで同様にもなこ様のお相手をするのが自分だけという
状況をいかに打破するか、という問題の解決です。
299第五旅団@蒼槍曹長:2001/07/20(金) 02:55
>>296
おそらく、我々に無く、南朝にあるもの。
それは、自らが持つ萌えを表現する力。
そして、萌えを引き出す能力だと思いますがどうでしょうか?
300第五旅団@蒼槍曹長:2001/07/20(金) 03:10
・・・そうなると
もなこ様をいかに身近に感じさせるかでは無いのでしょうか?

自然と人々がもなこ様に接する機会が少ない事。
これにより、いかに萌えていても中々近づきにくい存在となってしまった、
そして、善行少将などごく限られた方がお相手せねばならなくなった原因だと思います。
身近に感じられると言う点では萌之院様の方が格段に上ですし・・・。
301第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/20(金) 03:20
>>294
(茶壷が冷めないよう、外からお湯をかけながら)
人が増えて茶葉が足りなくなったら、侍従殿秘蔵の“獅峰明前龍井”
を強奪する予定だったのですよ。今回は必要ありませんでしたが。

はい、お茶です。
…皆さん、ずいぶんとお疲れの様に見えますが。
302第五旅団@蒼槍曹長:2001/07/20(金) 03:28
>>301
おいしいお茶はいくら飲んでも飽きないですな・・・。

正直、難しい問題です・・・。
萌えというものは姿形もありませんからね・・・。
303第五旅団@蒼槍曹長:2001/07/20(金) 03:43
・・・ともかく、このままでは何も進まないと思いますので
許されるのであれば吉野へ同行させていただきたいと思いますが・・・。
304第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/20(金) 03:47
>>301
(お茶をすすりながら)
萌えって、見せるだけじゃ駄目で、魅せなければいけない物なのですね。
現実の冷徹な力に、対しなければならないのですから。
…そろそろ、会議をお開きにしたほうが良いようです。
だらだらと続いて解散とは、発起人としてまことに恥ずかしい限りですが。
>>303
おや、曹長も先発隊に加わられるのですか?
305第五旅団@蒼槍曹長:2001/07/20(金) 03:58
>>304

いや・・・、やはり今回はお二方にお任せする事にしましょう。
あまり、第五旅団の人間が帝都を離れすぎるのも問題になるでしょし・・・。

それでは、私はこれにて・・・。
306第五旅団兵@いきものがかり:2001/07/20(金) 04:05
>>305
それでは小官もこれで。
--------------------------終了--------------------------

ついげき
巨人軍、たまには勝ってください。
307醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/20(金) 07:58
>>282
「ああ、いいよ。おいで」

うん…?なんかおもろそうな事やってるやん。
あ?(三角跳びを見て)
…………(ノックアウトまでを真剣に目で追っている)

……ホンマにめちゃめちゃ強いやんけ…。
………何やねんコイツ?
(ちょっとムズムズしてる感じ)
おい、笹山。(と小柄な兵に向かって)
お前行け、だいじょぶ、殺されやせんやろ。

「え…教官殿、じ、冗談じゃないす、中佐殿は人間じゃないんすよ!?
殺されなくても、あんな蹴り食らったら二度と…」

大丈夫、お前の遺伝子が残らんでも人類困る事はないって。
それだけは保証する。いや、かえって人類にごっっつー
えー事してるんかもしれんで?
えーから、やって来い。

「………もし勝ったら……もし俺が勝ったら、教官殿っ、
俺と今晩付き合ってもらえますかっ!?」
(周りの兵士達:ギョッ!)

(カチッ。シュボッ。すぱー)
今晩て?ああやりたいん?うんええよ(苦笑)
勝てたらな。

「おはん、今晩と限定されたことに疑問ば感じなかと?」

うーん、大して(笑)
ええやんか、正直で(笑)
がんばれ笹山!
……一瞬か(苦笑)
308醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/20(金) 07:58
>>307

すぱー…ふぅーっ…。
他に挑戦するヤツおらんの?
しゃあないな、賞品つけよ。(全然「しゃあな」そうじゃない)
中佐に勝ったヤツ、明日の朝まで重営倉スイートで
ドクター萌原の個人レッスンつけたるわ。

お、鉄人28号(渾名)、お前行くか?よし、行っとけ。
おい、バンダイ(やはり渾名)、カオルちゃん(本名)、
お前らも一緒に行っとけ。
おー、三分はもたせろよ。

(そう言うと煙草をテーブルの端に置き、白衣を脱ぐ。
相変わらずタンクトップにショートパンツ姿だが、身につけた
ガンベルトや手術用具などを全部外して行く)
「…き、教官?いくらなんでも無理っすよ、でもなんかハァハァ……(;´Д`)」

(ただ軽く微笑するだけで答え、
組んだ両手を頭の上に上げて、透けるように白い腕の裏側を
さらしながらよく伸ばしている)
「ハァハァ……(;´Д`)」
(丸きり無視。中央では中佐の足元に鉄人28号がくずおれている。
構わず、手首や肩や足首の関節をほぐし、軽く何度かジャンプする。
澄んだ目で呼吸を整えながら黙々とストレッチを続けて行く。
バンダイやカオルちゃんが呆気なくボコられて行くのに反応もしない)
(やがて再び静かになった所で、部屋中の視線が萌原に集まる)

(ちらりと中佐を見て)
ああすんません、もうちょっとアップしたら本命登場しますんで。
他に挑戦するヤツおらんの?契約続行中やで。
(手を上げた兵士の中から屈強そうなのを三名ほど選び、
また中佐に当たらせる。
自分は黙々ストレッチ続行)
309醍醐旅団長:2001/07/20(金) 08:14
(中佐の立っているあたりを眺めまわしながら)

 おー! 中佐の名物が始まったか! わーははははは!
 まーったく、アイツはどこでもやる事いっしょだなぁ(笑)
 でも、コジャレたバーでしっとり女口説いてるより、私はこっちの中佐のほうが好みだぞ(笑)

(懐から分厚い財布ごとテーブルに投げ出して)
 ほーら! 誰か中佐が何連勝で“飽きるか”賭ける奴はいないか!
 あてた奴には財布ごとくれてやる(笑)
 ちなみに“何回目で負ける”と予想して当てた奴には、この10倍だ(笑)

 わーはははははは、心配すんな!
 金については、な。
 今度の核攻撃で、個人的にもしこたま儲けさせてもらったしな!

 よっしゃ、こーい!
(という旅団長の声で、中佐の周囲とは別の人垣ができる)
310神崎萌乃:2001/07/20(金) 08:23
(つまみ供給が一段落して、腹ごしらえに焼きウドンをすすりながら)

 ズルズルズル

 まっーーーたく、ここのバカどもはいつも変わらんねえ。
 昔の旧制高校じゃあるまいし、野蛮でバカ騒ぎが好きで、本当に呆れるよ。
 おし、みなぎ、私らもいっぱいやるかい?

 おや、まあ、もう寝ちゃったのかい(苦笑)

(みなぎ、あまりの過酷な労働に猫形態に戻ってバタンキュー状態)
311醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/20(金) 08:29
ラッキー トラッキー ラッキー トラッキー
ラッキー トラッキー トラッキー ヘィヘィヘィヘィ
ラッキー トラッキー ラッキー トラッキー
ラッキー トラッキー トラッキー ヘィヘィヘィヘィ♪ (鼻歌)
(屈伸運動をしている)

側にいた兵士「た、大尉殿、これはいくらなんでも、やめた方がいいっす。
体だけはちゃんと女の人なんですから」

だけ、てナンやねん、だけて。

側にいた兵士「だって中佐殿は人間じゃ…」

人間ちゃうよなあ、あの跳躍力は。
(関西人的に誇張しているだけで別に本当にホモ・サピエンスではない
とは思ってない)
うーん、今回ばっかりは勝たれへんかも。
景気づけに、JDダブルでもうてきて。
(既にジョッキは7杯空けているが、その液体がスレンダーな
体のどこに消えたのかは誰にもわからない。
本人もポカリを飲んだぐらいの顔しかしていない)

(ふと立ち上がって旅団長を見る)
>>309
おーい、おっさーん。
うっとこ(ウチのところ・つまり私)のオッズどないやあ?
勝ったらちゃんとボーナス出せよ?
312神崎萌乃:2001/07/20(金) 08:41
>>311
(女性が中佐とシバキ合いをするのに、ちょっとも止めようとしないで)

 おー、さっきの気風のよさげな、萌原……、そうだ玲ちゃんだ!
 ひのふのみ、と。
 玲たんが勝つに賭けているの三人おるでー(注・旅団長の関西弁は非常にいい加減である)
 いっとくがなー“勝つ”に賭けられたのアンタが初めてやー!
 二十万、三人で山分けの端数繰り上げの七万の10倍で70万ってとこやなー♪

(対する中佐に)
 おーい! 中佐ぁー!
 いくら私でも、210万の出費はシャレにならんぞ―♪
 手加減すなやー! フェミニスト出すのは介抱するときでいいからなー♪

 わーはははは、本気の中佐に勝ったら、
 好きなもんこうたるでー、なんでも言いやー!
 おっさん、実はけっこう金持ちやでー♪
(何度でも言いますが、旅団長のは聞きかじりのいい加減な関西弁もどきですらない、怪しげな言語です)

 頑張れ玲たーーーーーーん!
 長身ナイスバディがハァハァ……(;´Д`)や〜〜〜(はんなり)
313醍醐旅団長:2001/07/20(金) 08:43
>>312 は旅団長でんがな(笑)
314醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/20(金) 08:53
>>312
カツッ。
(旅団長の頬の皮一枚切って、メスが椅子の背にささっている。
頬の皮は層一枚だけ切れ、血さえ流れていない)

「も・え・は・ら、です」
(絶対零度の視線で旅団長を一瞬冷凍化してから(すぐに電子レンジで
解凍されたらしい)腕をまわしながら中央に進み、中佐の前に出る)
「次はないんで、よろしく」

「お待たせしました」(少し微笑するが目は真面目に睨みつけている)
「ほな、お(ねがいしま)っす」(ぺこり)

(トントン、と軽いフットワークで距離を取って構える。
ボクシングスタイルのフットワーク)
315名無し旅団兵:2001/07/20(金) 10:33
敬礼!自分は醍醐旅団第三歩兵中隊補給科、吉田薫であります!
小官、この度上官として着任された萌原大尉の命令で、
かの中佐と無理矢理戦わされる事になってしまったであります!

…中佐はやはり強かったであります!
酔いに酔った自分では到底敵わなかったであります!
て言うか少しくらい手加減して欲しかったであります(泣

小官、現在折れたのではないかと思われる
アバラを押えながら、悶絶中であります!
その時であります!

「あの…だいじょうぶなのですか?」

小官、北朝の皇女様であられる萌宮もなこ様の御尊顔を、
ごくごく間近(30cmなかったであります!)で拝謁でき、
しかも御声を掛けていただけたのであります!

「はっ、御心配頂き光栄であります!
これくらいだいじょうぶであり…うぃててててて…」

やはり折れてるであります(泣
声を出すのも辛いであります(泣

「ええと、これ、おみずなのです。
ほかになにかほしいですか?おいしゃさんをよびましょうか?」

その小官を真摯に心配して下さっている御顔と御配慮が、
小さな天使の様に思えたであります!
もう、小官、南も北も関係ない思いであります!
いかにアバラに響こうがハァハァであります!
しかしその時であります!

「あー、嬢ちゃん、ええ、ええ。私医者やし。
ほなもん1日寝てたら直りますて。
ほらカオルちゃん、はよ起き(と言ってアバラを足で小突く)」

ぐぇ、大尉、そこ、折れてるで、その、あの、蹴り続けられると、
わか、ぎゃ、(泣)、(; ´Д`)、お、起きますからヤメテ…。
316みなぎ:2001/07/20(金) 10:40
>>310
(首だけ持ち上げる)
・・・・・・・・・・・・一応、起きてるんですけど。きついっすね、正直。
これほぼ毎日です・・・・・・か。師匠と呼ばせて下さい。修行させて頂きます。

ようやく立ち上がるとコップにビールを注いで一杯だけ煽る。
「あ〜生き返りますわ、ほんとに。」

宴会場は今度はファイトクラブの様相を呈してきていた。
ばたばたと倒されていく旅団員と大立ち回りの中佐。
いや、かっこいいですなあ。女の子達がほっとかないでしょうに。
ふと見ればキツネの織部さんが近くの方で手を合わせて心配そうに見入っている。
うんうん、よい。ボクシング部のマネージャーみたいだ。

上座ではこの騒ぎにはもう慣れたという感じで、すました顔(やや上気しているけど)
のもえみ殿下がビールを飲んでいる。カコイイ。キールでもお持ちしようかね。その方が似合いそう。
その隣では宮様がカルビスのジョッキを両手でつかんで「はわわわ〜」
って顔でファイトクラブをみつめていた。
いやはや、たぶんボクシングやK−1なんて見たこともないでしょうに。
刺激が強すぎますよ。これは。(戦場を知っているというのはこの際考えない)

さて、と。さっき(>>277)は行く途中でパフェ取られちゃったから、今度は
取られないように・・・・・・と。

お盆の上にささっと料理や酒を取って上座へ向かう。
武舞台(?)では萌原女史がいよいよいどむようだ。実の所、近衛の剣さんとどちらが
強いかってくらいの腕前なんだそうだ。・・・・・・・よかった。抵抗しなくて。
317皇女:2001/07/20(金) 10:47
>>315
そのへいたいさんや、ほかのけがしたへいたいさんは、
そのあと、ほかのへいたいさんにつれてかれちゃったのです。

とってもおっきくておいしそうなパフェを、
きゅうじさんがもってきてくれたあと、
もなこ、まわりをもう一回見てみたのですけど、
みんな、とってもすごいのです。

はにゃぁ…みんな、つくえの上でおうたをうたったり、おどったり、
とってもげんきで、どきどきしちゃうのです。
もなこ、おうちのパーティじゃこんなふうなことなんかなかったから、
びっくりなのです。

「もなこ殿下、どうですか?ビックリしましたか?」

はい、すごくびっくりしちゃって、もなこ、どきどきしてるのです。
でも、さっきのへいたいさん、
けがしちゃってて、だいじょうぶなのですか?

「あはは、遊ぶ時は全力で遊ぶのが南朝なのですっ。
もなこ様も、せっかくの"いえで"なのですから、
これから旅団長達と、いっぱいいっぱい元気にあそびましょうね。
普段おうちでやらないような"あそび"も、
旅団長達が色々教えてあげますよ(宮城の方に向かって、微妙に邪悪な笑い)」
318みなぎ:2001/07/20(金) 11:10
「はいどうぞ、宮様」
プリンが乗った特製パフェを置く。明らかに目の色が変わるのがイイ。
「うわぁ、ありがとうなのです。」
と、手を伸ばしかけて、ふと、こちらを見る。

ん?と首をかしげていた宮様はもう一度こちらをじっと見つめた。
「そのおこえ・・・・・・・きいたことあるのです。」
あ、するどい。(あとで聞いた所、宮様は一度会った人の顔や声は忘れないんだそうだ)
「ばれましたか。私、ひみつきちのねこです。ちょっと訳があってですね、こちらで働いてるんですよ。」

「こちらにはどうして?」
「もなこ、”いえで”してきたのです。」
・・・・・・・・・こりゃすごいや。前代未聞。てか、大物です。保証します(しなくてもいい)
理由を聞いてちょっと納得はしたが。
「そうですか。では、せっかくの夏休みですから。楽しんでいくとよろしいでしょう
私もしばらくここで働いていますからたまには遊びに連れて行って下さいね。」

そういうと、隣のもえみ殿下に深々と頭を下げ、キールのグラスを捧げた。
「ちょっとしたご縁で今日から食堂で働かさせて頂いております。「みなぎ」といいます。
よろしくお願い致します。」
「よろしく。」
グラスを受け取ると軽く上げて答える殿下。てか、それはむちゃくちゃオトナな仕草だった。

旅団長は・・・・・・・あ、賭けに夢中で全然聞いていない・・・・・・(笑)
「よろしくおねがいします。」
と、BARみなぎで使っていたコースター(名刺代わりに持ち歩いている)
にサインを書き付け、置いた。
「しばらくこの食堂で営業します。よろしかったらご来店下さい。」
319キツネ耳織部@舞妓:2001/07/20(金) 11:11
>>317
「ほえ〜、すごいのです」
ともなこ殿下が言いはった。
なんと可愛らしい。(微笑)
パフェのクリームがほっぺについてるのを、ちょっと拭って
さしあげる。
「御前試合どすなあ、これも」
とうちは目の前の乱闘を見て言う。
「中佐さん、とってもつよいのです!すごいのです!」
ともなこ殿下は無邪気に言いはる。
「ほんに、そうどすなあ」(なんかすごく嬉しそう)
とうちが言っている間に、最後の兵士はんが倒されたらしい。

えらい静かんなったと思うたら、中佐はんの前にえらい
すたいるのよろし女はんが出てきはった。
(…なんか、中佐はんのタイプなんやないの?また?
あー、うちってば一息ついたと思えばまたピンチやないの?(泣))
その女はんは引き抜かれてきた大尉はんらしく、
周りの兵士はんたちの言いはるところ、とてもお強いらしい。
確かに、なんというか、引き締まった陸上選手みたいな足を
してはる。

「きつねさん、どうしたのですか?おみみが大きくなっているのです」
あら。知らんうちに耳の毛逆立ってたみたい。
「大丈夫どすえ、宮さま。中佐はんは絶対負けやしまへんから」
と笑ってみた。

そら、格闘技やったら負けへんやろうけど。
なんか嫌な予感がするのはうちだけかしら?

「さあ、宮様、ほなうちとこちらでおっちんして、一緒に
御前試合見ましょうね。これ終わったらお外で花火しましょうね」
 本日、夕刻に皇居−近衛第5旅団司令部に赴く事となる。
 無論、帝都に対する救援活動その他に関する報告と、先の、自分が行った独断専行に対するフォロー
への感謝−正確には謝罪を行う為に、である。
 先に、通信で行っては居たが、矢張り、面と向かって行う事にも意味があると考え、仕事の合間を
無理矢理に付くったのだった。

 灯火の煌めきが失せた帝都を走る高機動車。
 核弾頭の直撃を受けたとは云え、極局地的なもので在ったからか、或いは都心に住居を持つ者が少ない為か、
その往路は極めて順調であった。
 国防軍や警察車輌によってごった返す駐車場。
 2台分のスペースに無理矢理に停めた。
 前回と同様に駐車場整理係が凄い目で睨んでくるが、仕方がない。
 普通車で来るには、道路状態が不安であるし、小回りの利く(新)73式トラックは、全車が救助活動に
投じられているのだから。
 他の余っている車輌。例えば横須賀陸戦団が装備する、重MATを積んだ1式装甲機動車等で皇居に来る訳に
いかないのだから、仕方がない。


 帝都への災害救助活動を統括している近衛第五旅団司令部にて報告を行うも、肝心の善行閣下は今、
少しばかり席を外されているとの事であった。
 そう云えば、皇居内の雰囲気も少しばかりおかしい。
 何と評すべきか………そう何か侍従達も含めて、何処かしら寂しさを漂わせているのだ。

「何か在ったのですか?」
「はい、大佐殿。……いっいいえ何も在りません」
「? だったら、善行閣下の居所は何処かな?」
「あっああ、それならば……そう、今でしたら侍従C殿のお部屋かと………」

 鯱張って返答を返した近衛第五旅団の幕僚が一人。
 だが僅かばかり返事が遅かった事や、少しばかり口調がどもった辺り、益々、疑問が募る。
 が、まぁいい。
 次に此処に来られるのは何時か判らぬ身なのだ。余計な事を詮索している余裕はない。
 先に上申した、清水主計参謀を中心と成って纏められた海上護衛総隊としての救援計画が、原案のまま、
採用されてしまった為、横須賀が救援計画実施に於ける中心となってしまったのだ。
 まぁ、北陸戦争に端を発した海上護衛総隊艦隊部の再編成が実働し掛けている現在、〈タイフーン〉戦隊が
担当する事は、仕方の無いことなのだろうが……。
 そして、侍従C殿の部屋へと赴く。
 ごく普通の、一般侍従用の部屋。
 ただ問題は、部屋の入り口に掲げられている看板に在った。

「『殿下御出奔 緊急対策会議室』!?」

 看板に驚いて、血相を変えて部屋に飛び込んだ岩田。
 其処には善行閣下を始め、侍従C殿に第五旅団から蒼槍曹長やいきものがかりを遣っている兵長と
云った面々が、応接セットで額を寄せ合っていた。
 どうやら、対策会議自体は終わっていた様だ。
 少しばかり疲れた雰囲気がある。
 それでも。善行閣下が目を血走らせたり、或いは強制的に医務室へと叩き込まれていない状況から見て、
どうやらもなこ殿下の身に、其処まで重大な問題が降りかかってる様子では無いようだ。
 少しだけ安堵した岩田は、溜息を一つつくと、図々しくも、その一角に腰を下ろすと、面々に対して、
状況の詳しい説明を求めた。

「一体、何が在ったのですか?
 ・
 ・
 ・
 ・
 ………で>>232-233となって、此処で会議(>>280-281 >>283-306)と成った訳ですか…………」

 一通りの説明を受けた岩田は、小さく溜息をついた。
 判っちゃ居ない。
 それが岩田の正直な感想だった。
 確かに、対策としてもなこ殿下をお迎えに行くことは大事であるが、そもそもとして、何故、もなこ殿下が、
“家出”と云う行動に出たのか、其処に考えが到っていない。
 否。と云うよりも、其処まで考える余裕がない。と云う所だろう。
 表情を見れば、大体は想像が付く。

 さて、どうしたものか………

 頬を掻く岩田。
 本来、この様な役回りは恐ろしくガラではないのだが、致し方無い。
 善行閣下もお疲れの様だ。
 フフフ……此処はテンションを上げて行くとしましょう。
 ソファから立ち上がり、極めて色気の在る敬礼を善行へと捧げる岩田。
 そして、直立不動のままに口を開く。

「お疲れさまです、善行閣下。
 今回の一件。お忙しい中、私の独断専行による迷惑をお掛けして誠に申し訳ありません。
 そして、事後の処理に関しまして、誠に有り難う御座いました。
 閣下や芝村次官殿のお陰で、小官は現職に留まれる事となりました。
 そして何よりも上官である私の指示によって、動く事を余儀なくされた〈タイフーン〉戦隊参謀団に対し、
特別の配慮を頂けた事を心より、有難く思います。
 ・
 はい。碇中佐に関しましては大丈夫です。
 ええ。大変な愛妻家ですから、陸に上がるとなれば、かえって喜んで居るかも知れません。
 ・
 大丈夫ですか?
 まだ、かなり顔色が優れぬ様にお見受けします。ご無理をなさってはいけませんよ。
 第五旅団の参謀団−違いますね(笑)、申し訳ありません−幕僚団は優秀ですから、少しだけでも、
ゆっくりと休養を取られる事をお薦めします」

 言い終わって、もう一度敬礼。
 此で今回の目的は達した。
 其処でゆっくりとした動作で振り返る。
 時間を確認。
 時計の針は、既に就業時間終了を示しいる。
 まぁ、この様な状況では就業時間云々は無意味ではあるが、まぁ、一応は気分の問題から、である。
 内懐に手を伸ばす。指先に、特殊繊維の冷たい感触。
 ソレを、一挙に引っ張り出す。
 白衣。
 無論“只の”ではない、夏の海にて六九式教授殿が着込んでいた“使用済み”の白衣である。
 瞬着。

「フフフ…………フフフフフッ!! あ・な・た方は間違ってイマァ〜ス!!!」

 テーブルに足を乗せて、高らかに宣言。
 岩田は、白衣を装着する事によって、人類の規格外。人道を踏破する権利人、即ち、ソックスハンターへと
変身するのだ。
 尤も、今回は完全なソックスハンター・モードでは無い。
 簡単な理由である。
 人前でソックスハンターに変身すれば、その正体を公言する事になるからだ。
 テーブルの上で、激しく腰を振っている白衣の岩田。
 正しく、そして激しく電波である。

「良いデスカァ〜? もう一度いいマスヨォ〜〜〜!! あ・な・た方は間違ってイマァ〜〜ス。ソレも激しく、
 そして著しく!!」

 一部では“ローリング萌”などとも妖しく称されている、前後左右。無差別、無秩序な腰の動き。
 凄まじい速度だ。

「あなた方は、殿下に帰ってきて頂くことだけを考えてイマァ〜〜ス。そぉ〜れだけでは極めてバットです。
 イワッチから見ると、問題を解決するのではなく、目先の問題を先送りするだけにしか見えまっシェン!」

 腰のグラインドが前後運動に切り替わる。
 まるで、分身しているかの様に残像を残して動く腰。
 女子に対しては極めて凶器だが、今時点でこの場所に女子は居ない。
 そう、問題は無いのだ。

「何故なら、もなこ殿下が吉野に遊びに出かけてしまった理由! 其処が抜けているのでェス
 善行殿は理解されていらっしゃる様子ですが、ソコ! 判っていますカァ!?」

 曹長と兵長を指さす岩田、否、イワッチ。
 伸ばされた爪が、綺麗な紫色に染められている。
 腰の運動が止まり、次は、くねくねとした上下運動だ。

「さびしいのデス、もなこ殿下は! 宮内庁の莫迦垂れが自己保身に走って、全責任を善行殿に押しつけて、遁走。
 おぉ!! アレぞ敵前逃亡。軍属なら銃殺刑モンです。六九式教授も実験の材料が大量でん〜〜〜〜〜ん。そう、
 ウハウハのゲハァハァ……(;`Д´)」

 唇を舐め、逝った目で宣言。
 何故か、舌先が紫だ。

「イイ! イイ!! 凄くイイ!!!」

 其処まで言った所で、漸く、クネクネとした動作が止まる。
 そして、ゆっくりとした動作で空いていたソファに腰を下ろすと、足を組み、背もたれに身を預ける。
 とても偉そうな動作だ。
 右手の親指と人差し指の、伸びた爪先で器用にゴールデンバットを抓むと火を付ける。

「ぷふぁぁ〜あ」

 わざとらしく、そして盛大に紫煙を吹き出すイワッチ。
 所で、爪先は何時の間に伸びたのだろうか。
 だが、そんな細かい疑問を放置したまま、イワッチの言葉は続く。
 人差し指の先に刺されたゴールデンバットを、フラフラと揺らす。
 もう一吸い。
 其処で、再び口を開く。
 顔つきが、其れまでと少しだけ違う。

「真面目な話、ですよ。あなた方は善行殿の仰った言葉(>>283)の真意を理解していますか?
 そこの共通認識無しに、もなこ殿下を御迎えに行った場合、問題の発生原因は解決されず、幾度でも同じ事態が
繰り返される事と成ります。わかりますね?
 では何が発生原因なのか? それは単純です。寂しかったのですよ、もなこ殿下は。
 ・
 ・
 確かに、私も他人事の様に言える義理では在りませんがね。ええ。北朝と、海上護衛総隊−国防軍と云う属する
組織の違いによる躊躇。それが在りましたよ。
 ですが、そう云う事が問題となるでしょうか? 成りませんよ、絶対に。
 第一、考えても見て下さい。今最近で、もなこ殿下にどれ程接しましたか?
 私らなんぞより、余程、醍醐の旅団長の方がもなこ殿下の事を考えて動かれている。正直、恥ずかし………はっ?
 ・
 ・
 莫迦な。私は信用しちゃぁ居ませんよ。ええ。信頼していますけど…………心配ですか?
 では一つ、もなこ殿下の身柄に関することで安心できる事を。やまととむさしを、大阪沖に回しています。
 そうです。硫黄島への艦砲射撃で弾庫は空ですが、補給艦の手配も行っていますから、問題は在りません。
 吉野に武力侵攻しよう等という阿呆な集団が居れば、この地上から抹消するだけの話ですから。
 それに、その種の行動は、第五旅団としても実施している筈です。
 ……ええっと、話が逸れましたね。

 兎に角、今は少しだけ時間を置いて、もう一度、もなこ殿下と自分の関係について考え直すべき時です。
 北朝に属する者の義務感としてだけで、お迎えに上がったとしても、もなこ殿下は絶対にお喜びにはならない筈です。
 何故、自分は北朝と云う組織に身を投じたのか。
 或いは何故、自分は四皇女でもなこ殿下に萌えているのか。
 其処を一度、見つめ直すべきだなのです、本当に。
 そして、手紙を出せば良いのです。吉野で遊ばれているもなこ殿下のもとへ。
 字を書くと云う行為は、萌−思い纏める事にも繋がりますからね」

 そう言い切った岩田は、ゴールデンバットを灰皿へと押しつける。

「在る人が言っていました。萌とは、考えるんじゃないのです。感じるものなのだ、と」
「もなこ殿下の笑顔を見ていたい。それが私の萌、その中心の部分です。その為で在れば私は出来る限りのことを、
国防軍に属する軍人として職責を逸脱する事以外であれば、何だってするつもりです」

 其処で終われば、一寸だけ良い話(byイワッチ風)と成るはずであった。
 在る単語が出さえしなければ。
 “六九式教授”
 此ほど、OFF時の岩田に聞かせてはイケナイ単語は無いのだから。

「えっ六九式教授への萌ですか?
 それは、私の業萌です。ワタシわぁ〜、あのヒトとぉ〜未来を共に歩みたいのです!!!!
 愛に萌えるイワッチ!!
 イイ!
 イイ!!
 凄くイ………イイ!?」

 テーブルに上がろうとした岩田、唐突に転倒する。
 どうやら、テーブルの足が折れた様だ。

「ぬぅ〜イワッチのパフォーマンスを邪魔をするとは、許し難いテーブルですね。ええ、この安物め!
 イイでしょう侍従C殿!! ワタシがお金を出します。イワッチのパフォーマンスを素晴らしく演出する、スバラシイィ
テーブルを買ってきて下さい」
「…………アンタマダ、ヤルキカイ」

 死にかけた目で、呟く侍従C。
 だが、イワッチのテンションが低く成ることは無い。

「駄目ですよ、侍従C! 今からが一番良いところナンですから!!」

 その言葉と共に、内懐から取り出したのは、一枚のDVD。

「皆さんも、ワタシの秘蔵の六九式教授フォト集“絶対に見つかっちゃダメよ(はぁと)”を見るのです!!
 元気が出マスヨォ〜♪」
「ソレハアンタダケダロ………」

 部屋の主たる侍従Cの呟きが虚しく、響く中、岩田は嬉々としてDVDの用意を行っていく。
 狂乱の夜が、始まる。
>>314

ふむん。

俺の前に出てきた女、こいつで最後って事になった。

ふむん。

大抵の男は、こいつの「ばいんばいん」に目を奪われちまうんだろうが、今の俺の眼には、その「みちっ」としなっている筋肉しか映っていなかった。
女特有の、よく伸びて、そのくせ切れることのない柔らかな筋が、密度をもって「みちっ」しなっていた。
首回りから、肩、上腕、下椀、胸筋、腹筋、太股、ふくらはぎ、足首、つま先、そして、拳。
まんべんなく、ねちこっく鍛えてあった。

ふむん。

いいじゃないか。

いい身体をしているじゃないか。

闘う為の身体を、造ってきているじゃないか。

うん。

いいよ。

やろう。

喧嘩をさ、やろう。

安心しな、手加減はしないが、楽しむからよ。

俺はさ、今、ようやく楽しくなり始めているんだぜ。

お前さんが出てきてくれたから、楽しくなり始めているんだぜ。

だからさ、やろう。

「いいよ、おいで」

喧嘩をさ、やろうや。
>>326

あの男が楽しそうに拳を構えるのを見るのは、随分と久しぶりだった。
この部隊では、もう一月は見ていなかった。

私も、かつて一度「仕合った」事がある。

T湾陸軍の特戦旅のレンジャー部隊を辞めて傭兵の世界に飛び込み、フォーチュン・オブ・ソルジャーとしては駆け出しだった頃の事だ。
あれは、ニカラグアでの事だったと記憶している。フランク・キャンパーの下での事だったはずだ。
当時中佐は、いくつか編成されていた分隊のリーダーをやっていた。
あの頃から、今みたいに勇気と腕っ節で周りの男どもを従えていた。

私は「女に見える優男」という外見のため、言い寄る男に不足したことは無い。
そして、そうした男達のうち、手足の一本もへし折らなかった者もいない。
フランクの部隊に居たときも、何人もの男に言い寄られた。
さすがにオペを前に邪魔であったので、二度と彼らが近づいてはこない様にするために、中佐と戦う事にしたのだ。

あの時も、彼は一言
「いいよ」
とだけ言って、私の前にたった。

結果は、私が、両足で首を締め落とされて負けていたらしい。
らしい、というのは、スタンディングの打撃戦から、気がついていたときには中佐がサンボとは違う飛びつき技で私の右腕に絡みつき、頸に両脚を絡めたところ迄しか記憶に残っていないためだ。
上からフランクにバケツの水をかけられて目が覚めたとき、中佐の分隊の男達が口々に私を褒め称えていた事を覚えている。
中佐と、1分以上も闘った男は、分隊にはいなかったらしい。

そして、何年か経ち、中佐が私の元に現れ、醍醐旅団という反政府武装組織の士官にならないかと誘われて今に至っている。


話を戻そう。

中佐と、萌原という軍医大尉の立ち合いを、萌之院殿下と萌宮内親王が興味津々という表情で見ておられる。

萌之院殿下は、相変わらずの何者にも興味はない、という表情をしたまま、瞳だけが期待と興奮で輝いておられる。
今や「闇の眷属」となってしまった私の眼には、実はその頬が上気しておられるのすら判る。

萌宮内親王は、その小さな拳を握りしめ、大きく眼を見開いて二人を見つめている。
なにが起きているのか理解はできないまでも、身体が興奮に浸されているようだ。

ふと、コロセウムで闘ったグラディエーターを見物していた貴婦人達も、お二方の様な表情でいたのかと想像の羽根がはばたく。

どうぞ中佐、今貴方は、ローマの皇族の前で闘う剣闘士です。
せめて美しい闘いぶりを披露なさることを期待しております。
萌原大尉は、左腕の拳を目線のあたりまで突き出し、右の拳を顎のすぐ前に来るように構えている。

中佐は、両腕をだらんと垂らしたままだった。
ただし、わずかに全身の間接がたわめられている。
端から見ればただでくの坊のごとくつっ立っているように見える。
実は、あの状態こそが、中佐が打撃を放つ構えなのだ。

先に仕掛けたのは、中佐だった。

「来ないなら、いくよ」

優しい、と言ってもよい声だった。
まるで、恋人に話しかけるような声色だった。

「しゃっ!」

ほんの半瞬遅れて動いた萌原大尉の右の蹴りが、綺麗な弦を描いて中佐の左膝上に入ろうとする。
だが、中佐がわずかに左に寄って足を上げたために、クリーンヒットにはならない。

ラッシュだ。萌原大尉が、中佐にラッシュを仕掛けている。

右のストレート。
左のジャブを二発。
右のローキック。
ぐっ、と接近して左右のフックのワンツー。
離れて左のローキック。

綺麗だ。
きちんと基礎からやっている、そして一つ一つの技をものにしている、綺麗な打撃だ。綺麗なフットワークで左右から、綺麗な打撃を放っている。

そして、中佐は、それをひたすら受け、流し、弾いている。
楽しそうだ。
本当に楽しそうに、受け、流し、弾いている。
本当に楽しそうに、この喧嘩を楽しんでいる。

「しゃあぁぁっ!!」

そして、左のローキックを流された萌原大尉が、そのままの勢いで中佐の左横に動き、床についた左足を軸に右の後ろ回し蹴りを高々と放った。
わずかにスエーして、それを避ける中佐。
と、中佐の頭の直上で、踵の軌跡が変わった。萌原大尉が、上半身の捻りを使って踵の軌跡を変えたのだ。

ネリチャギ。
テコンドーの技のはずだ。

ごっ。

重たい音がする。
あれをそのまま喰らったならば、並の男なら確実に死ねるだろう。余程鍛えている男でも、確実に意識は飛ぶ。

だが中佐は、平然と立っていた。

落ちてきた踵を、右の掌底で受け止めて、立っていた。

受け止めて、笑っていた。

「よかったよ。今度は、俺がいくよ」
中佐の蹴りは重い。
中佐の拳は重い。
中佐の極めは重い。

中佐の闘気は重い。

中佐の台詞が終わるか終わらないかのうちに、萌原大尉は後ろに飛んでいた。
女にしては高い上背が、女にしては太い腕が、女にしてはしなっている筋肉が、なにかにはちきれそうになっている。
あらわになっている肌が、湯気をたちのぼらせ、汗を滴らせている。

いい女だ。
何をやるにも本気でかかるのだろう。闘いも、仕事も、恋も、いつも全力で立ち向かうのだろう。
今みたいに楽しそうに笑いながら、全力で当たっていくのだろう。
いい女だ、闘うことを楽しんでいる。

いい女だ。腹の中に「獣」を飼っている。


「あんたも、やるねえ」

ぞわり。
そんな産毛が逆立つような声色で、萌原大尉が囁く。

「わたしも、楽しいんよ」
「せっ!!」

一瞬、萌原大尉の身体が沈み、右の後ろ回し蹴りが地面と水平に走る。

それを、中佐は、軽く身体を浮かして、奔ってきた脚の上にのった。

「!?」

続いて、中佐の身体が浮き、間合いを取ろうとした萌原大尉に向けて右の蹴りが真っすぐに伸びる。

「えやっ!!」

両腕を顔面で交差させ、頭部だけは護ろうとする。
頭部と鳩尾、ここさえ護り抜けば、意識を断たれることは無い。
だが、中佐の蹴りは重い。萌原大尉は、ガードごと顔面を蹴り抜かれて、壁際まで吹き飛ばされた。そのまま何人もの兵達と団子になって床に転がる。

「ゃっ!!」

だが、続いた中佐の右正拳を喰らう前に、萌原大尉は左に転がってから立ち上がっていた。
そのまま、中佐の右膝裏にローキックを放つ。

ごん。

重たい音がして、中佐の右の横蹴りが萌原大尉の肩に入った。
カウンターだ。
彼女は、そのまま、もう一度吹き飛ばされる。あの体格だ、決して軽いわけではない。なのに、中佐の一撃一撃で、羽根のように宙を舞わされている。
だが、もう一度、彼女は立ち上がってくる。中佐の打撃が重いと言っても、飛ばされることでかなり逃がすことができているのだろう。
上手い手だ。これならば、一撃で沈むということは無い。

それにしても、大した女だ。
中佐相手に削り合いを挑んでいる。

大した女だ。
あの中佐の闘気を全身に浴びて、それでも笑っている。
本当に、いい笑みが浮かんでいる。逃げも、媚も、甘えもない、いい笑みを浮かべている。
本気で、一対一で、全力で闘っている、相手をぶちのめしてやろうと、全力を出している、そういう笑みだ。

いい女だ。
本当に、いい女だ。

ごっ、

ごっ、

ごっ、

中佐の脚が、膝が、拳が、掌底が、肘が、萌原大尉をぶちのめしている。急所だけはガードしている、腕を、足を、上から打っている。
ここから見ていても、彼女の動きが鈍くなってきているのが、判る。
削り合いだ。手数を出せなくなったならば、あとは坂道を転がり落ちるようにぶちのめされしかない。
そして、彼女は、その分水嶺を超えようとしている。

もうすぐ1分だ。
大した女だ。本当に、そう思う。あの中佐を相手に、1分も殴り合ったのだ。
ただの人間で、生身で、「闇の眷属」の中佐と殴り合ったのだ。

ぱんっ、

軽い音がして、萌原大尉の両腕のガードが開いていた。中佐の左右のフックが、彼女のガードをこじ開けたのだ。
そのまま、中佐の右足が上がる。
このまま顔面に喰らうのか? ここまできて、中佐の蹴りで沈むのか?
あとちょっと、あとちょっとで1分が過ぎるんだ。君は、あとちょっとで、中佐と1分を闘い抜くことができるんだ。
それで、いいのか?

いや、まだあきらめていない。
萌原大尉はあきらめていない。そのまま一歩踏み込む。踏み込んで、中佐のチンに頭突きをかまそうとしている。

そうだ。

いけ。

まだ闘える。
君は、まだ闘えるんだ。
この化け物と、まだ闘えるんだ。


「よくやったな」

だが、中佐の方が一枚上手だった。
中佐の右の蹴りは、萌原大尉の左脇をすり抜けて後ろへ伸びていった。

そして、伸びた脚は萌原大尉の頭の高さまで上がり、

つま先が、延髄にめり込んでいた。


萌原玲軍医大尉が床に沈んだのが、59秒。


あと、1秒。
332神崎萌乃:2001/07/20(金) 15:29
>>326-331
(厨房のカウンターにどっかと胡座で座りながら片手で“六舟(スパークリング日本酒・夏向き)”ラッパ飲み)

 ほあ、やるじゃないかね、あの女。
 いいね、久しぶりに血が沸き立つような立会いだね。
 どっちもエゲツないのに、キレイに戦ってる。
 いい戦いだねえ……。

(萌原残念ながら59秒で倒れる。それを確認してオババ、中央のカウンターから酒瓶を取り出す。)

 ほれ! 納豆嫌い! ご祝儀さね!

(ひゅっ)

 まだ封さえきっていないワイルド・ターキー・ケンタッキ・レジェンド・シングルバレルが、オババの手から中佐のところへ飛ぶ。
 中佐は振り向きもせず、しかし確実に、キャッチ。
333不謹慎落語家三遊亭炎上さん:2001/07/20(金) 17:08
ああ、毒蝮ばりに  今度被爆地の慰問に行くんですって?
励ますヨ       ______ _________
______ __     __∨
         ∨       __l__憲__l
        ∧ ∧ .      (・∀・ )
.       ..( ゚Д.゚) . .    (   /)
       <  y~|つ .    | | |

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ∧ ∧ ../
 (. ゚Д゚)<オィ!ほどよく焼けやがったな貧民ども!       .
.< y⊂> \
( ̄ ̄)     コロス!ヽ(`Д´).(`Д´)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ___  ○
__l__憲__l o
(・∀・ )゚
________
           、| 、| 、| 、| 、| 、|
           、| 、| 、| 、| 、| 、|       __
           、| 、| 、| 、| 、| 、|      __l__憲__l
__∧ ∧____L..L..L..L..L..|__   (・∀・ )
   (;゚Д.゚)     \| 、| 、| 、| 、|      ⊂  / )
  < y ..>      \| 、| 、| 、|     ♀| | |
  ( ̄ ̄)        \| 、| 、|      (_(__)
      ..          \| 、|
334名無し三等兵:2001/07/20(金) 17:49
>>333
激ワラタ
335醍醐旅団長:2001/07/20(金) 17:55
 彼はあまりいい酒飲みではない。
 と言っても、周囲に迷惑かけるわけでも、盛り下げるようなタイプでもどちらでもない。
 むしろ逆で酒席をソツなくこなすし、場を盛り上げる事には生来長けている。
 しかし、彼はいい酒飲みではない。
 彼の酒は、対人関係を円滑にするための手段であるか、一人部屋で自らの鬱屈を紛らわせるための逃避の手段でしかないからだ。
 普段、決して見せない彼の飲酒癖を知っているのは醍醐旅団中佐のみであって、彼が廣瀬に「今晩付き合ってくれ」と言われたときに、決して断らないのはそのためだ。彼は廣瀬の酒が自分の身も心も苛むような酒であるのを誰よりも心得ている
 そんな彼は、珍しく本当に上機嫌で“いい酒”を飲んでいた。
 ついに連勝のまま“ガチンコファイト売り放題セール”を追えた中佐に乾杯し、自分の元手と胴元に集まった“参加料”を集めてホクホク顔だ。
「よーし! 例によって今夜はこの金は“働き者行き”なー!」
 と彼はその金を全部参謀長に渡す。
 こういった“親の総取り”金は、本日非番ではなく働いている者たちへの慰安のために使われるのが醍醐旅団の慣わした。
「くそ」
「ちぇ」
「また、中佐にやられたよ!」
 と言いつつも、旅団兵たちは上機嫌でまたそれぞれの酒席へと戻っていく。

「ふう……」
 目尻に少し顕れ始めた小皺にホロ酔いと興奮の上気した血色を浮かべながら、廣瀬は萌之院の隣の自分の席へと戻る。
 そして、乾いたノドを再び生ビールで潤すと。
 萌之院に向き直る。
「ああ、楽しい……やっぱり吉野はいいです。しっかし、バカどもですね、野蛮人たちですね、ガサツですね。でもね、楽しいですね(笑) 北朝の洗練も西朝の和気藹々もありゃしない、バカでがさつで野蛮なこいつら! 私は大好きなんですよ、こいつらが」
 廣瀬は真剣な眼差しで笑いながら萌之院に言う。
「ええ、殿下がいてコイツらがいて……。戦場で働いて、時々こうやってバカ騒ぎやれたら、それだけで私はなにもいらない! なんて贅沢してるんだって私は思います。こいつら、みんな私の仲間です。こんなバカで野蛮でガサツで、そして素敵なやつらが私の仲間なんですよ? 殿下がいて、こいつらがいて、他に何を求めるって言うんでしょう!」
 一度言葉を区切って。少し興奮していた語調を緩めて、少し萌之院に顔を近づける。
「ねえ殿下? 私はね、殿下と一緒にいれて、こいつらと遊べれば、融和も平和もクソ食らえなんですよ。そのためには悪魔に魂を売ったって悔いはない。……もっとも、人はむしろ私を魂を買いつける悪魔のように思っておりますけどね」
 そして、きゅっとビールを空けたあと面を引き締める。

 廣瀬は萌之院の耳元に顔を近づけ素早く囁く。この男が時々醸し出す、危うさと危険さと優しさのない混ぜになったような悪魔的としか言いようのない色気のある囁き声。
「……ああ、殿下。あとで二人きりになれたとき、思いっきり私を叱って下さいね。せっかく御自ら迎えにきていただいたのに、もなこ殿下までお連れしてしまって野暮天もいいところだって、自覚はしてるんです。ええ、遠慮なく私に怒ってください、私はね殿下の怒り顔も大好きなんですよ?」
食堂に一人の女性が入ってくる。
緑を基調とした幕僚本部の制服に身を纏った長身の女性。長い黒髪をたなびかせ、銀縁の眼鏡をかけた女性は静かに食堂をぐるりと一回りする。まるで一同が楽しんでいるのを確認するかのように。
そのまま醍醐旅団長の傍らまで来ると、萌之院に深々と一礼した後その場に控える。あくまでも静かに、場を荒らさぬよう。
女性は、ゆっくりと旅団長に囁きかけた。

「閣下、お楽しみのところ大変申し訳ございませんが、幕僚本部より『至急、此度の件報告求む』と矢の如き催促が私めに来ております」
そこまで伝えた後、一度身を起こし萌之院に微笑みかけ、もう一度旅団長に囁く。
「どうせ本部のご老人たちは政治の取引ばかり考えておる事でしょうから、適当に誤魔化しておきますがよろしいでしょうか?」

彼女こそは幕僚本部付醍醐旅団出向事務官関睦美である。
元々、暴走気味な醍醐旅団の猫の鈴役を目的に出向させられたのだが、その役目を果たしているとは…言い難い。
はじめまして、醍醐旅団に参入させて頂きます関睦美です。
皆様何卒よろしゅうお願いいたします。

旅団長閣下、いきなり話し掛けてしまい申し訳ございませんが…。
338醍醐旅団長:2001/07/20(金) 18:47
>>336
「ああ、関君か。こっちで勝手に盛り上がっているのに、キミだけに冴えない醍醐グループのオヤジどもの相手をさせて済まないね(笑) あとで゜この埋め合わせはきっとさせていただくよ。うん、そうか報告ね“殿下は御無事だが、それがなにか?”と答えておいてくれ。何、心配はいらない、あんなジジイどもに言われるまでもなく、火事場働きはさせまくってもらっているさ。だが、まあ、あのジジイどもを喜ばせるのは後でいい(笑) せっかくの宴を邪魔した無粋の報いだ。それぐらいはしてやってもいいだろう。と、いたところで、どうかな? 関君、あとは君に任せるから宜しく頼む」

>>337
 初めまして醍醐旅団長です。
 ようこそ慶祝スレの世界へ! いろいろと錯綜している世界ですが、
出来る限り参加を御支援させていただきますので、気軽に書き込んでやってくださいね。
 ええ、大丈夫ですから、いくらでも話かけたってください(笑)
>>338
「は、お任せください閣下。この程度の事、閣下に御拾いいただいた恩に比べれば大した事はございません。しからば失礼仕ります」

関はそれだけ言うと旅団長、萌之院、もなこに深々と頭を垂れその場を辞する。
騒ぐ皆を邪魔せぬよう、入ってきた時と同じように食堂をぐるりと回る。雰囲気を壊す事を関は最も嫌う。それ故、醍醐旅団ではどちらかと言えば嫌われ者の部類に入る自分は、こういった場には出ないようにしている。
それに、こういった雰囲気を関は嫌いではない。寧ろ好きだ。だからこそ、邪魔をしたくない。

途中、関は萌山の傍により小さな箱を渡す。
「萌山大尉、余計な事とは思うが是を萌原大尉に。湿布と塗り薬が入っておるから使ってくれると嬉しい」
そう言うと、少しだけ関は微笑む。


>>でむぱ
は、旅団長閣下、頑張ります。
340南朝女官トリオ:2001/07/20(金) 19:55
かなえ:「なんかさー、最近、人ふえてない? 見たことない人いっぱい居るんだけど」

のぞみ:「いいじゃない、賑やかになって。賑やかなの好きでしょ?」

かなえ:「そーだけどさー、なんていうの、こう」

たまえ:「……私達の存在、忘れさられそうですね……」

かなえ:「そう! そうなのよねぇ」

のぞみ:「そ、そんなことないわよ……たぶん」

たまえ:「……これが最後の登場だったりして……」

かなえ:「ヤバイ! それはどうにかしなきゃ!!」

たまえ:「……かなえさんとのぞみさんが、このスレ初のレズカップルになるというのはどうでしょう……」

かなえ:「それだ! ソッチの気はないんだけど、この際仕方がない! のぞみ、やろう!」

のぞみ:「ちょ、ちょっと待ちなさい!」

たまえ:「……それでは私は小一時間ばかり席を外しますので、かなえさん頑張って下さい……」

かなえ:「よし! 任せといて! のぞみ、さあ二人で禁断の世界へ!!」

のぞみ:「ちょっと、やめなさいってば! って、たまえどこ行くの!!」

 :
 :
 :

かなえ:「……殴ることないじゃない……」

たまえ:「……痛いです……」

のぞみ:「ふん!!」
341醍醐旅団@萌山冬魅大尉:2001/07/20(金) 20:56
>>331
 勇戦及ばず床へと沈んだネエやん(萌原)。
 その表情、それはある種“とても心地よさげ”とでも評すべきものであった。
 誰に言うこともなく、小さく口を開く萌山。

「良かなぁ、ネエやん」
 訳/よかったわね、ネエやん

 漏れ聞いたのだろう。
 傍らで飲んでいた旅団兵の一人が、驚いた顔で振り返る。
 だが、萌山は無視。
 席から立ち上がり、興奮した顔の旅団兵達に取り囲まれているネエやんのもとへと歩み出す。
 萌山から見てネエやんは、その裡に獣を、それも常に満たされないでいる獣を飼っている女だった。
 大学、そして国防軍時代に引き起こした様々な問題。その多くは、莫迦な連中がネエやんの言動を
誤解して引き起こされたものなのだ。

「ほんによか場所じゃっど、此処は」
 訳/本当に居心地の良い場所ね、ここは

 裡に眠る獣が満足しきったのだろう。
 ダウンしているネエやんであったが、表情はとても朗らかなものだった。
 その表情を嬉しげに見ている萌山。
 自分でも判る−経験があるのだ。
 体格や表情、雰囲気でそう見えないが、萌山も又、裡に獣を飼う女だった。
 軍人系の名家である実家。
 だが、その重圧を嫌って逐電した兄。
 様々な事が渾然一体となって、在る意味、荒れていたと言ってもいいだろう。
 大学時代に至ってはネエやんと一緒になって、いやむしろ嗾けて騒動−刃傷沙汰すらも引き起こした位であった。
 “糸使い”
 得物から、そう呼ばれてもいた。
 そんな萌山の獣が落ち着いた−飼い慣らせるようになったのは、今の夫と出会ってからだった。
 ネエやんと中佐の関係が今後、どうなるか等は判らないし、正直、興味もない。
 ただ一つ。
 ネエやん獣がぶつかれる相手が居る、只それだけを一緒に喜んであげたかったのだ。
342醍醐旅団@萌山冬魅大尉:2001/07/20(金) 20:57
>>339
 唐突に濃緑の軍服を着た女性が正面に立つ。

(だいけ?)
 訳/誰だったかしら?

 訝しげに思いながら、だが、それを表情に出さぬまま、その顔を見る。
 確か、幕僚本部から出向してきたと云う、事務官の関と云う女性だった。
 萌山が、何の用かと尋ねるよりも速く関は口を開いた。

「萌山大尉、余計な事とは思うが是を萌原大尉に。湿布と塗り薬が入っておるから使ってくれると嬉しい」

 言い終えるや否や、食堂を出ていく。
 手渡された小箱を、二度三度と軽く弄ぶ萌山。

「まっこてな……」
 訳/本当にねぇ

 誰かが言っていた言葉を思い出す。
“醍醐旅団ってのは、野蛮人の集団だぞ?”
 確かに規律はない。
 だが、それは人を思いやらない事ではないのだ。
 その誰かをあざ笑う様に、唇の端を歪めた萌山。
 ポケットを軽く叩く。
 其処には、常に持ち歩いている湿布や軟膏、それに止血剤と云ったものを詰め合わせた簡易医療パックが、
収められていたのだ。

「おはんが出番は、また今度な」
 訳/あなたの出番は、また今度ね

 そう言って僅かに微笑むと、未だ腰を下ろしているネエやんの傍らにしゃがみ込む。

「だいじょっけ、ネエやん?」
 訳/大丈夫、ネエやん?



−−−デンパ
>>337
 此方こそ、これから宜しくお願いします。
>>317 >>319

「もなこ様は、こうした殴り合いを見るのをは初めてでいらっしゃいますか?」

ちょいとばかり顔色がよくなっただけで、何ごとかあらんという風情で、中佐は、萌宮もなことキツネ耳織部@舞妓の元に現れる。
さすがに乱れた髪を左手で掻き揚げ、後になでつけているのが、今しがたの騒動が彼に残した名残りであった。

「はい、もなこ、まだどきどきしているのです。ちゅうささん、とっても強いのです」
「そうですね。兵隊さんは、強くないといけないのです。そして、命令を下す人は、一番強くないといけないのです」

さてと、

そう呟いた中佐は、近場からパイプ椅子を引っ張ってくると二人の向かいに座った。
机越しに何があったんだと言わんばかりの表情のまま、二人を見つめている。

「それでは、もなこ様に一つお願いがあります」
「はい、もなこは、なにをすればよいのですか?」
「いえ、難しい事じゃありません。貴婦人の前で闘い勝利を得た優者に、褒美を賜りたいと、それだけです(笑)」

一瞬、キツネ耳織部@舞妓の口の端がひきつり、中佐を見つめる視線の温度が降下した様だが、当然中佐はどこ吹く風という様子。

「わかりました。もなこはちゅうささんに、なにをあげればよいのでしょうか?」

それには笑って答えず、机をぐるりとまわって二人の前に立ち、萌宮もなこの前にひざまずく中佐。
わくわく、を隠せない表情の萌宮もなこの前で、中佐はニヤリと口の端を跳ね上げた。
思わず、かたずをのんで見つめるキツネ耳織部@舞妓と醍醐旅団の兵士達。

「それでは、この剣闘士めに勝利の美酒を」

台詞が終わるか終わらないかのその瞬間、中佐は萌宮もなこが両手で抱え込んでいるカルピスのジョッキを取り上げると、一度その場にいる全員に見えるように高々と掲げてから一気に煽って飲み干した。
唖然として見ているだけだった周囲。と、一瞬間を置いてから一斉にブーイングの嵐が吹き荒れる。

「はえ? ちゅうささんもカルピスが飲みたかったのですか?」
「違いますよ、もなこ様。チヨダ・パレスに帰ったら、善行閣下に質問してご覧なさい。あのヒゲ眼鏡のおにいちゃんが、懇切丁寧に説明してくれますから(謎笑)」

ジョッキをそのまま机の上に置くと、中佐は、ひきつった笑いを張りつけたまま凍りついているキツネ耳織部@舞妓の手を取った。
そのまま抱きかかえるように立たせ、その毛が逆立っている耳元に息を吹きかけるように囁きかける。

「それじゃあお姫さん、この哀れな奴隷が、お前さんに今回の勝利を捧げるのを許してくれるかい?」
>>337
や、初めまして、醍醐旅団中佐です。
これからどうぞよろしくお願いいたします。
はい、女性は、老若美佳醜善悪関係なしに大歓迎であります(自爆)
345クロ@猫モード:2001/07/20(金) 22:05
 (扉の影から見ている)

_−)/

 ニャー(訳:あのおにいさん 飼い主よりも強いにゃん)
346萌之院:2001/07/20(金) 23:24
目の前で展開されている大騒ぎ。まったく、廣瀬が吉野に帰ってきた途端、吉野は
夏祭りのような雰囲気に包まれてしまった。こんなことなら連れ帰ってくるのでは
なかったと思う。あの男は天性のお祭り屋なのだ。少し前のことが懐かしく思い出
されてしまう。廣瀬がいない間、吉野では少し退屈ではあるが平和な時間が流れて
いた。
中佐と互角に戦っていた(ように見えた)女性が、中佐の一蹴りで床に沈んだ。彼
も相変わらずだ。表情が緩んでいる。おそらく、久方ぶりのよい獲物だったのだろ
う。相手の女性は、新入りの人らしい。旅団になじみ、みんなに顔を覚えてもらう
には確かにいい手だが、大丈夫なのだろうか。それに、廣瀬に耳打ちしていた妙齢
の女性、あの人も新入りさんだ。
最近、旅団の人員が急激に増えている。おそらく、あの廣瀬の差し金だろう。融和
も平和もクソ喰らえ、下品な言葉だが言いたいことはわかる。あの男は、わたしと
の約束を違えたことはない、そういうことだ。中佐については……廣瀬との間で話
はついているのだろう。思う存分活躍させてやるとでも言えば、あの二人の間には
了解ができてしまう。少し悔しいが、そこにわたしの入り込む余地はない。
「おねえさま、どうしたのですか」
袖を引っ張られてふと我に返ると、もなこ様が心配そうな顔でわたしの顔を見上げ
てらした。知らないうちに、内心が顔に出ていたらしい。
「ちょっとかんがえことをしていたので。もなこさま、たいくつですか?」
すると、もなこ様は首だけでなく上半身全体を横にぶんぶん振って、
「そんなことないのです。ちゅうささん、とってもつよいのです。だけど、カルピ
 スのまれてしまいました……」
わたしは、みなぎさんを呼んで、もなこ様に飲み物を持ってきてもらうことにした。
ついでに、わたしも軽いカクテルを持ってきてもらう。少し暑いから、フローズン
ダイキリにしてもらった。
「おねえさまのあおくてきれいです」
もなこ様がわたしのグラスを見て目を輝かせる。う〜ん、確かに、見た目は単なる
カキ氷だから……。しばらく見つめていたもなこ様だったが、
「あの……おねえさま。ちょっとだけ、ちょっとだけのんでもいいですか」
と、ちょっとためらいがちに言う。いくらなんでも、皇女様にお酒をさしあげるわ
けにはいかない。
「もなこさま、これはおさけなのです。のんだらあたまがいたくて、ふらふらして
 そのあとでちょっときぶんがわるくなってしまうかもしれませんよ」
そういうと、もなこ様はとても残念そうな顔をして、
「だったら、もなこはかるぴすをのむのです」
とおっしゃった。その仕草があんまりかわいらしかったものだから、わたしはつい
「りょだんちょうにみつからないように、ひとくちだけですよ」
といってしまった。もなこ様は、わたしからストローを受け取ると、こぼれるよう
な笑顔で
「おねえさま、ありがとうなのです」
といって、液体を吸い込んだ。ほんの一口飲んだところで、もなこ様はストローを
離して、
「なんだか、にがくてあまくてふしぎなあじなのです。はにゃ〜」
とおっしゃった。ああ、顔も赤く上気されて、なんだかとてもかわいらしい。
「おねえさま、ちょっとねむくなってしまったのです。おやすみなさいなのです」
そう、おっしゃって机に突っ伏しそうになるのを受け取って、わたしはもなこ様
を胸に抱いた。
「はにゃ〜、おにいちゃん。いまどうしているのですか」
寝言をつぶやきながら軽い寝息を立て始めたもなこ様を抱いて、わたしは吉野の夏
の光を満喫していた。
第五旅団司令部
 電話中−

 ああ、参謀長? 俺だ
 悪いけど、やまととむさしを大阪港に回すように手配してくれ
 ………うん
 まぁ色々と在るからね
 ああ、藤堂さんの方には俺から詫びを入れておくから
 補給艦の手配の方を宜しく頼むよ
 ・
 ・
 ・
 ・
 判った。ではもなこ殿下の秘蔵フォト三枚と、もなこ様印マグカップでの塩ココア権利で、どう?
 ・
 フォトを7枚!?
 しかもネガごとに………そりゃぁ吹っ掛け過ぎ
 せめて5枚!
 ・
 ・
 んじゃぁ、6枚で手打ちと云う事で、宜しく


−−−デンパ
>>>324
 実は、事後承諾(爆)
 啖呵は勢いが大事です(核爆)
348醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/21(土) 00:56
(突然目をぱっちり開く)
萌原「むんっ!」(と跳ね上がるが…)「アタ!…アタタ…」

萌山「ねえやん?」
萌原「トイレ」
(萌山が肩に担ぐようにして二人退場)

(突如、トイレの方から破壊音が聞こえてくる)
なにィーーーー!?一分もたんかった!?
くーーーーーーーーーーーーーっ!
ドカッ、バキッ、ガシャーン、メリメリッ、バキバキッ!!!

(間もなく、再び登場)
萌山「あーーー、スッキリした」

(>>343でキツネ耳織部@舞妓といい雰囲気の中佐に)
萌山「お手合わせ、ありがとうございました!お疲れっす!」
   (ぺこっ)
   「アタタ…アタ…。あかん……腰いわした……」
   (ガードしてた腕は既にバレーボールの後のごとく真っ赤。
   所々、鋭いパンチを食らった部分が切り傷になっている)
   「いや、ひっさしぶりに燃えましたわ。ほんま。
   ごっそーさんでした。
   ほんで、賞品どうします?ついでやからもうときます?
   私は自分より強い男は基本的にもいつでもオッケーなんで」
349キツネ耳織部@舞妓:2001/07/21(土) 01:07
>>343

な、何を中佐はん、こないに皆さんいてはるとこで……?
あ…あかん、うちの心臓破裂しそうや(真っ赤)
ひゃー…。
「あ…あの中佐はん…」
うちがそう言うた所で、トイレの方から奇声が響いてきた。
さ…さっきの女はんやろか?
大尉はんはやがて、とても爽やかな表情で目をらんらんと
輝かせて出て来はると、痛々しい腫れに構う様子もなく、
中佐はんに挨拶しはった。
律儀なお人や…。

「ほんで、賞品どうします?ついでやからもうときます?
私は自分より強い男は基本的にもいつでもオッケーなんで」
って…え?
ちょっと待ってよ。何よそれ?
ち…中佐はん、ちょっとだけやけど顔緩んでますえ!
うちにはわかるんやから、もう!
なんか…なんかメチャメチャ目が優しいし。
ああ、もううちにはこんなん見てられへん。
うちは思わず食堂から逃げ出してしもた。

「…ち…中佐はんの…中佐はんのあほーっ!!」
とうちは外に出て叫んだ。
あほーっ、あほーっ、あほーっ、と吉野の山々に木霊がかえる。
「期待させるようなええ顔ばっかりしてっ!
このいけずーーっ」
いけずーっ、いけずーっ、いけずーっ……。
「…………」
(さすがに少しアホらしくなってきた)
「あーあ、今夜はうちも飲も!」
350醍醐旅団新任萌原玲大尉:2001/07/21(土) 01:13
>>349

あっれーーー?
なんや、女おったんか(気付けよ)
あらあら、こら失礼しました。
うーん、まあ、ほな、またの機会っちゅう事で。
すんませんなあ、なんか。

アタ…アタタ…。
(ふと兵達の方をふりかえり、そこから衛生兵を一人見つけ)
山口君、君、役得させたるわ。風呂入るから、三十分後ぐらい、
山ほど湿布とばんそこ持って私の部屋。

(一同に向き直って)
ほんじゃ皆さん、お疲れさんです。(ぺこっ)

(ちょっと足をびっこ引きながら退場)
>>337
お初です、萌原と申します。
湿布おおきにです。お心遣い、感謝します。
今後ともよろしゅうに。
さすがに、月が中天から傾いたこの時間にもなると、宴はお開きとなったようであった。

「よう」

案の定中佐は、宴会場の片隅で、ミネラルウォーターをなめていた。
もっとも、それは私も同じだったが。少なくとも、これからのやるべきことが終わるまでは、アルコールや固形物を胃に入れるつもりはなかった。

「いい月ですね」
「ああ、いい月さ」

そのまま、立ち上がった中佐と肩を並べて表へ出る。

「楽しそうでしたね」
「おう」
「楽しませられますか?」
「おう」

その言葉が合図だった。いや、中佐の誘いだったのかもしれない。
右手の平に隠しておいた暗器、私の場合もっとも得意とするのは「針」だが、それを中佐の耳の穴めがけて突き入れる。
と、その時には、中佐はすでに私の目前にいた。わずかにシフト・ウェイトして、間合いを外して身体を滑らしたようだ。
左手の平の針を中佐の右目に向けて放ち、すり足で左に身体をずらして間合いを取る。
と、左の膝から太股にかけてを、重たい風が駆け上っていった。

「おうさ、それでいい。せいぜい、楽しもうや」

中佐は笑っている。
本当に楽しそうに笑っている。

獲物を目の前にした餓狼のように、楽しそうに笑っている。

「ええ、楽しみましょう」

私も笑っている。
楽しくて仕方がないと、笑っている。

いや、違う。

笑っているのは、楽しくて仕方がないのは、私の中に巣喰っている「修羅」だ。
事務官専用通信室に入った関は、無言でキーを叩く。しばらくの後、正面のモニターに皺だらけの脂ぎった顔が映る。

『遅いぞ!』
「そうでありますか、こちらは夜分なもので。時差がありますから」
『そちらとこちらに時差があるわけがなかろう!』
「あるのですよ。御存知ありませんか?」

まるで腹を立てろとばかりに、受け応える関。
『ええい、とにかくそちらの状況を報告せんか!』
「こちらは変わりありませぬ。廣瀬旅団長も殿下も無事お戻りになられました」
『そんなことはわかっておる!』
「ではなぜ、お聞きになるのですか?」
『ほ、北朝の! もなこ殿下を拉致したのではないのか?』
「は? なにを仰っておられるので?」
『じゃ、じゃからだな!』
「もなこ殿下を拉致などしておりませぬよ」
そこまで言うと、関は無言で通信を切る。
冷たい、ぞっとするような瞳が、モニターを見つめていた。
「そう………閣下はただ家出のお手伝いをされただけなのだからな」
関は懐から、パスケースを取り出し開く。中には一枚の写真が収まっている。それを一度ぎゅっと胸に抱きしめるとなにかを呟く。

通信室の電気をゆっくりと落し、関は食堂に足を向ける。

かっとばせ ヘィ かっとばせ
ワンツーパンチで かっとばせ
ミラクルパワーの 全開だ
やったぜ ホームラン
タイガース ヘィ タイガース♪(鼻歌)

(がさがさがさっ)
うーん……。
お月さんがきれいやなあ。

うーん……。
なんで私はリミット越して酔っ払うと木に登って寝るんやろ?

……ていうかここドコ?
めちゃめちゃ高いやんか…。よう落ちんかったな。ヤバ…。

あー何時や今?うわっ。えらい時間やなー。
アタタタ、アタ…。うわっ、ちょっと、何この腕?
えっぐーー。ほんま手加減ナシやな。
おいおい、この腕でちゃんと降りられるんかいや……って…

んん?
何やあれ?

>>352

うわっ…やばいってやばいってなんか…。
さぶいぼ出てきたって…。
(でも目が離せないでいる)

(現在位置・杉の木地上十七メートル地点)
楽しい。

ご、

中佐の拳がガードした肘に入る。

ご、

私の踵が、中佐の太股に入る。

ご、

楽しい。

ご、

楽しい。

ご、

本当に楽しい。

右腕は、肘をへし折られ、靭帯を壊されている。左腕も、本気の中佐の打撃で痺れて来ている。
右足は、足首をへし折られかけた。左足は、ひざ皿を割られかけた。

なのに、楽しい。私の中に巣喰っている「修羅」が、吼えている。楽しい、楽しい、と吼えている。

「楽しそうだなあ」

本当に楽しそうに笑いながら、中佐が歌うように呟く。

私の暗器で、顔面はざっくりと切り裂かれ、胸や腹も服が裂けて切り傷が現わになっている。

「はい」

楽しいです、中佐殿。
楽しんでおられますか、中佐殿。

私の中の「修羅」は、楽しんでおります。

貴方と「仕合」えて、楽しんでおります。

ご、

中佐の左の踵が、私の右足を踏み抜く。
同時に、身体と身体を密着させるまで近づけた中佐の肝臓に、最後の針を突き立てようとした。

だが、遅かった。

針は空振りし、私の身体は宙で半回転していた。

ご、

中佐の右脚が、私の延髄を綺麗に蹴り抜いていた。



月が、綺麗だった。
356みなぎ:2001/07/21(土) 02:35
食堂の片隅には小さな喫茶コーナー(喫煙所とも言う)
があり、私はオババにそこを与えられた。

宴会も終盤にさしかかり、つぶれた者、寝てしまって撤去された者が
一人減り、二人減りしてくなか、私はその喫茶コーナーに簡易BAR
を作り上げた。旅団の冷蔵庫は本当に食材が豊富で助かる。

眠ってしまった宮様は、もえみ殿下にだっこされて部屋へ向かったようだ。
月もいい感じで出てきた。夏のそよかぜがきもちいいので、あえてクーラーを
切って窓を全開にしてみる。

BARにはまだ客はいないので、私はお気に入りの北欧の曲をくちづさみつつ
自分用にボストンクーラーを作ってみた。
「今宵の月に、乾杯。」
>>355

最後に、脚と腰を使って身体を跳ね跳ばし、その勢いのまま左腕でこいつの身体を半回転させて延髄に下段蹴りを叩き込んだ。
さすがは「三木一草」として、俺が選んだだけのことはある男だ。最後の最後まで、俺を殺すことをあきらめなかった。

いい漢だ。
こいつと闘えて、本当に楽しい。

「死んだか?」
「・・・・・・いえ、死に損ねました」
「続けるか?」
「いえ、月が、綺麗なんです」
「楽しかったか?」
「はい、楽しかったです」
「また、やるか?」
「はい、またやります」

うん、それでいい。
俺も、楽しかったよ。本当に、楽しかったよ。
俺の中の「獣」が、楽しかったよって、吼えているよ。

「あてられたのか?」
「・・・・・・はい」
「いい、女だったろ」
「はい」

ああ、いいなあ。

俺は、本気でそう思った。

「じゃあ、楽しめよ。死に損なったんだから、楽しめよ。それが、お前のこれからの生き方だぞ」
Suvi-illan vieno tuuli
huokaa vaaran alta
hongikon polkua hopeoipi
kuuhut taivahalta.

Hiljaa huojuu korven honka
kaukaa kako kukkuu
vaieten asutuvi vaeltaja
mielen myrsky nukkuu.

L.Madetoja作曲 E.Leino作詞
「夏の夕べのそよ風」

(フィンランド語の訳(訳者:谷口ひろゆき))
夏の夕べのそよ風が丘の上からそよぐ
松の小径の上には銀色の月が光っている。
静かに松の木が揺れている
遠くでカッコーが鳴いている。
静かに旅人はゆき、私の心の嵐も静まってゆく。
359醍醐旅団長:2001/07/21(土) 03:11
 なんとも言えないまったりとした夜だった。
 と書くと北朝や西朝の人間に気が狂ったか? というような視線で見られるに違いない。顔中腫らして退場する萌原大尉、中佐に倒されて未だ目覚めない屍(笑)たち、散乱する酒瓶やジョッキ、そこらで寝てしまう者、中佐のバトルで興奮して喧嘩を始める者、相変わらずの野蛮な喧騒は続いているが、これこそが我が醍醐旅団がもっとも平和な時間だと言えるのだ。
 殿下もすやすやと眠るもなこ殿下を胸に抱いてなんだか幸せそうに頭を撫でて差し上げている。これは、誰憚る事無く平和の象徴として主張できる光景だと思う。ただ、お酒をお召しになっての、ばたんきゅ〜である事を除けば。
 私は皆それぞれが楽しんでいるのを確認すると、ゆっくりと立ち上がり殿下に囁く。
「ちょっと酔いを醒ましに出てきます」
 殿下は、軽く微笑んで私を見送る。その微笑は私に向けてというよりも、もなこ殿下に向けられたもののお裾分けといった感じがした。

 傍からみれば偶然にしか思えないし、互いに意図しての行動でもなかった。
 しかし、どちらも偶然だとは欠片も思っていない。
 いつもそうであった。

「関くん」
 と私は立ち止まって、未だに心に違和感を感じさせる呼び方で彼女を呼ぶ。
「はい」
 と彼女も一切の内心を面に出さず応える。二人きりになったぐらいで仮面が外れるような女に私は育てた覚えがない。
「先ほどの件ですが、閣下がお出ましになる必要はありませんよう処理しておきました」
「わかった、ありがとう」
 そのまま二人は擦れ違う。
 彼女、関睦美は醍醐旅団でおそらく唯一私個人に忠誠を捧げている人間であったろう。私がそのように育てた。

 15年ほど前、前妻との打算のみによる結婚に飽きていた私は、ほとんど暇潰しのような感覚で彼女を拾った。身寄りも居場所もなく、ただ孤児として世界の中で途方にくれていた彼女を。
 私は彼女に『関睦美』という名を与え、密かに彼女を“飼った”。
 殺伐とした仕事と愛の無い過程に飽きていた私は、この小さな少女を思うがままに育てる事で何かを求めようとしていたのだろう。
 私の教えるすべてを飲み込み、私の思うがままに愛らしく、そして美しくなっていく、私自身の作品に文字通り私は溺れた。
 彼女は私を世界として育ち、全ての心を私に向けてくれた。
 結果的に前妻との破局は睦美との歪んだ関係が原因であったが、それはむしろそうなる事を望んでの結果であったように思う。
 私は躊躇う事なく妻と会社を捨て、彼女を連れて醍醐グループへと身を投じた。
 醍醐グルーブでの私の働きの一端には、私設秘書としての彼女の陰に陽に渡る働きがある。そして、醍醐旅団創設に関しても一切表に出ない部分での働きがある。
 戸籍すら五度も替えて完全に素性を隠した彼女は、私の影として常に存在してはいたが、決して私たちの関係を知るものは(それこそ私にとっての腹心とも言える中佐でさえ)いない。
 彼女を“廣瀬のお目付け役として”配属させたのは、内心の表向きは来るべき北朝との対決へ向けての布石である筈だった。
 しかし、本当に隠された私の内心は別な意図を小声で囁く。
「またか……」
 と。
 今度は睦美に逃げるつもりは全くない。
 自分の一心はすべて殿下に捧げる心に偽りはない。
 しかし、私は彼女を手許に戻した。
 それだけは、事実、であった。

 擦れ違ったあと、私は軽く後を振り向く。
 ちょうど彼女も私を見て視線が交錯する。

 傍からみれば偶然にしか思えないし、互いに意図しての行動でもなかった。
 しかし、どちらも偶然だとは欠片も思っていない。
 いつもそうであった。
>>357の少し後。
(ガサガサガザカサ)
う〜ん。
全部聞こえたぞ。

(スルスルスルスル)
えー勝負やったしなあ…。
なんや中佐って武器使って良かったんかい(違)
(スルスルスルスル…しゅたっ)

(くわえ煙草の萌原、着地地点からのんびりと千種の方へと
歩いていく)
「………」
(月を遮るように千種のそばに立ち、ふとしゃがみこむ。
仏頂面で遠くを見つめながら煙草を吸い、ふと
千種を見て彼の顔に向けて煙を吐く)
「……まいど」(とかすかに頭を下げる)

「……ゴホッ…」

「おーおーおー、まー無理して喋りなさんな」
(と言って煙草を千種の唇にくわえさせる。なんて医者だ?)

(とりあえず煙草を預けたところで、千種の体をざっと診る)
「大分骨イッてんなあ…。内臓破裂はしてへんみたいやけど」
千種「ッ…」
(ふと煙草を千種の唇から抜き取り、再びくわえ煙草で
眉間に皺を寄せながら千種の腕を持ち上げる)
「あー、折れてんなあ。完璧。ちょっと失礼、どうせやから
脱いでもらうで(と千種のティーシャツをぐいっと持ち上げる)
あ、内臓はとりあえず無事かな…?この程度やったら」

千種「私は…煙草は吸わないんですがね…」
「うん?あー、それね、一応エチケットかと思って」
千種「エチケット…?」
「だって、自分だけ煙草吸ってちゅーしたら、灰皿の味するやん(笑)。
けど哀しいかな、女な前に医者なのよね〜、と」
(突然、ぐっと千種の顔に顔を寄せたかと思えば、
千種の唇を舌先で軽く舐めて、笑う)
「間違いなく、本日のいっちゃん男前、やね」
(妖しげな笑みを浮かべた後、時間をかけて千種にキスする)
(何の前触れもなくがばと立ち上がると、
ポケットからトランシーバーを取り出す)

「あー、私や。起きんかいボケ。おー、起きたか。
食堂の裏口から北東に二十メートル地点に、重傷者一名。
上腕複雑骨折、全身打撲。背骨もいわしてるかもしれん。
おら、寝惚けてへんでチャッチャと出てこんかい!
レントゲンと麻酔の用意しとけよー」
(ふと視線を千種に転じて)
「お兄さん、血液型何型?」
>>354
>>356
は電波やないです、はい(苦笑)
関は旅団長と擦れ違い視線を交わした後、無言でもう一度振り向く。そして視線が交差する。


彼が何を言いたいのかわかる。その指の動き一つで、なにをするのかがわかる。そう育てられたから。
あの日彼に拾われた刻から、自分を形作る全ての枠は彼でできている。
血の替わりに忠誠の心が流れており、空気の替わりに想いを吸って生きている。
報いがあるわけでは無い。そのような物を求めるように育てられていない。
ただ、覚えているのはあの日のこと。はじめてできたとき…。

硝煙が上がる銃を両手で抱え、私は唖然としていた。30メートルほど離れた場所に的があり、その真ん中に穴が開いている。
「できた、できましたマスター」
そう言って駆け寄る私を彼は抱き上げてくれる。
「よくやったぞ、なにかご褒美をやろう。なにが欲しい?」
私は、貴方が微笑んでくれるだけで嬉しいのに、貴方はもっと誉めてくれると言う。私は必死になって考えた。そして思い付く欲しいもの。
「あの、あの…」
「うん、なんだ?」
「まあぶるちょこが、欲しいです」
頬を染め、私は精一杯の気持ちで呟く。

その日食べたマーブルチョコは、とても美味しかった………。


「閣下、御必要とあれば毛布を出しておきますが、萌之院殿下及びもなこ殿下の御寝所の準備は?」
到って事務的に、必要最小限に問う。彼女は、そう作られたから。
363名無し旅団兵:2001/07/21(土) 04:54
敬礼!自分は醍醐旅団第三歩兵中隊補給科、吉田薫であります!
とりあえず階級は一等陸士であります!
小官、この度悶絶の後同輩に助けられ、
食堂から遠くない医務室に運ばれてたであります!

正直、その後は、現在、放置であります!
酔いの覚めた体が、大変寒いであります!
アバラに夜風が染みるであります!
その時であります!

「もう少しで私の部屋に寝床を作ったげるから、
それまでここで寝てなさいね。おやすみなさい、もなこ」
「はい、おねえさま、おやすみなさい、なのです…はにゃ〜…」
「はい、おやすみなさい。じゃあね」

……
とりあえず、現状説明おば。
現在、小官と皇女様を隔てているのは、目下、一枚の薄手のカーテンのみであります。
また、小官と皇女様以外の人間は、付近に一切見当たらないであります。
そして、小官と皇女様の両方がここに居る事を知っている者は居ないであります。
さらに、小官は負傷中の身と言えど、僅かな距離なら、
数十キロの背嚢を背負っての歩行を始めとする行動でも、単独で十分可能であり、
最後に、皇女様は現在睡眠中の様であります。

……
小官、意味も無く円周率など数え始めたであります。
小官が道を踏み外しそうだった時、こういった意味の無い行動は、
いつも大変小官の自制心を勇気付けてくれたであります。
しかし、小官の手は、全く淀み無くカーテンレールを端まで滑らせたのであります。
小官、その時、こういった意味の無い行動は、矢張り意味無いと悟ったであります。一つ達観したであります。
364名無し旅団兵:2001/07/21(土) 04:56
……
さて、その御姿は紛う事無き皇女様の物であります。
小官、武骨の者にて、その御姿を形容する術は持たないであります。
ただ、小官のハァハァがその御尊顔を拝しただけで高ぶり切った事を、事実として伝えるであります。
同時にアバラの痛みが激痛から鈍痛、そして無痛へと変わっていった事も一応伝えるであります。

……
今、小官が手を倒して宣言しさえすれば、役満ロン、地和であります。
子の上がり32000点で小官一発でトップであります。役満のご祝儀も付くであります。
場代くらいは小官奢るでありますが、それ以上は無粋と言う物であります。
なれば、据えられた膳を敬じて遠ずるというのも、この上なき無粋であると、小官愚考するであります。

……
小官、そう考え、とりあえずは皇女様の桜色に上気した頬を撫でようとしたであります!
例えスレ全員からフクロ叩かれ、穴子の餌にされ、更に七代の末まで祟られようと、
これから起こりうる至上の一時に比べれば、であります!
もう、小官、何ら案じる事無くハァハァの所存であります!
しかしその時であります!

「おらおらぁ、急患や。ちゃっちゃとそこ退くー。
お、なんやカオルちゃん、もう立てるんか。全然元気みたいやなー。
これも私の鍛え方のおかげやな。教官として嬉しいで。
じゃ、明日は朝五時から長距離走やから、はよ宿舎帰りな。
…こっちの嬢ちゃんは…しゃあないな、寝かしといたろ。
おら、自分は静かにして、はよ去に(と言ってアバラを肘で小突く)」

あう、が、大尉、自分はまだ、いて、そこは折れて、
(恨)、(年増)、!!!、(怖)、(嘘)、(冗談)、(勘弁)、か、帰りますからヤメテ…。
365東朝一行:2001/07/21(土) 06:13
>>273
   東朝細事記


新潟と帝都の中程にあるその今にもつぶれそうなドライブインにサイドカーと単車、ワゴンが止まっていた。
中ではいつもの面々が朝食を取っていた。
一方のテーブルは戦場と化していた
葛の葉「くったくったぁ〜。A定職ついかにゃぁ!」
六条「するなぁ!」
堺「……相変わらずはやいっすね。5分ですか。追加するし」
後ろから不気味な笑いが聞こえる
加藤「くっ、くっ、くっ…………おかわり」
ドライブインのおばちゃん「はいよ!」

隣のテーブルではもえひと達、他のメンツがのんびりと食事をしている。その二つのテーブルの間は一メートルもないのだが心理的垣根は限りなく広い。
もえひと「いにわるそうだね」
小次郎「どんぶりでおかわりするあたりが何ともいえないんですが」
野々村「気にしてたら生きていけないよ」
葛城「すまないが手が届かない。そこにある、茶を、いただけかな。萌姫様」
萌姫「……………………………………」(こくっ)
葛城「ありがとう。そうだ加藤、葛の葉、小次郎、食事か終わったなれば少々用をお願いしたい。念のため市販薬を購入してきてくれるかな」

ドライブインのおばちゃんは忙しそうではあったが、同時に嬉しそうでもあった。
葛城「前夜は無理を言って宿泊させていただき申し訳なかった。心より感謝する」
おばちゃん「こまったときは、お互い様だよ。熱は引いたのかい」
萌姫「…………………………………………」(こくっ)
おばちゃん「そうかい、そりゃぁよかったねぇ」
そう言うと、ドライブインのおばちゃんは萌姫の頭に手をおきひび割れた手でなでた。
萌姫「……………………………………………」(うれしそうに目をつぶる)

野々村が視線を奥に向けるとそこには掃除がされ整理されているもののすっかり品揃えが古くなってしまった土産品と故障中と紙の貼られたダイアル式赤テレビがあった。

野々村「おばさんも、一人じゃたいへんだね」
ドライブインのおばちゃんはそうでもないよと豪快に笑った
葛城「ところで、女将。女将には多くの友人を伴って車にのる友人はいるのかな」
おばちゃん「息子なら昔いたけどね。新潟で死んでしまったよ。何でまたそんなことをきくんだい」
葛城「いや、外から向かってくる個性的な若者集団は、いかようなもの達かとおもってな」
366葛城:2001/07/21(土) 06:14
>>365
彼らは実に絶滅寸前のユニークなもの達だった。
携帯するは釘ばっととバイクのみ。よれたジーンズに同様の生地にて作られし上着、顔にはサングラスとマスクといった出で立ち。ちなみに小次郎、加藤、葛の葉を除いた我々面々は皆一様に後ろ手にて縄で縛られてしまったいる。実に珍しいがこれはいわゆる窃盗団という昔懐かしきものだろうか。3人であっても団と呼ぶには差し支えないだろう。

男A「ちっ、しけてやがる。レジほとんど空っぽじゃねぇか」
男B「……あにき、この子すげぇかわいっすよ」
萌姫「…………………………………」(にげようとする、が、動けない)
もえひと「こわがってるよ」
男B「うるせぇ……って、随分綺麗なガキだな…おい……」
さて、そうなるか。ふむ。
堺「この、萌姫様にさわるな」
男C「うるせぇ」
堺が男に蹴り飛ばされる。すまないな、もうしばし時間を稼いでくれ。
野々村「(ささやき)どうやら、窃盗団に見せかけただけのようですね。」
葛城「(ささやき)そうだな。物を漁っているように見えるが実際には取っていない。荒らしているだけだ。素人だな。大方、長野、帝都の荒れたこの時期に、日頃の憂さ晴らしでもしているのだな。以前HPにて襲撃の同士求むなどと言ったサイトを実際に見かけたこともある。襲撃場所は今日、場所はここだ。冗談かと思っていたが本当に行うとは現実は小説よりも陳腐なりて奇だな」
野々村「(ささやき)まったく、わかっていたなら前もって、いってほしいですね。で、縄は簡単に解けると思いますけどどうするんです?」
葛城「(ささやき)まずは、建物より出ることだな。ここにては迷惑がかかる」
野々村「(ささやき)バイクが止まっていればあの3人も気がつきますか。萌えパシーではだめですか?」
葛城「(ささやき)議論終わるまでは使用禁止が加藤の決定だ。外に誘導すればあの3人が何とかするだろう」
野々村「(ささやき)時々、その無根拠な自信が無性にほしくなりますね」
367葛城:2001/07/21(土) 06:17
>>366

萌姫「…………………………………」(おびえためでみあげる)
男A「や、やべぇ……ハァハァ……(;´Д`)」
萌姫「…………………………………」(いやいやするように首を振る)
もえひと「おいにいさん、こわがっているってば」
男B「……ぐっ……ハァハァ……(;´Д`)……せ、せっとでイイ!」
萌姫「………………………………………」(びくっ)
男C「…………つ、つれていきてぇ」

葛城「それは困るな」
男A「う、うるせぇ。つれていこうがいくまいが俺達の勝手だ」
葛城「つれていかれては困る」(両手を縄で縛られたまま両足を回し膝を立て、一気に反動をつけて立ち上がる)
男B「お、おまえ、このバットが目に入らないのか」
葛城「さすがに大きいな。すまないが、つれていかれると困るのだ。他の者が代わりではだめだろうか?」
男C「だめにきまッてんだろうが。おい、その2人つれていけ!」
葛城「つれていかれては困る」
男C「つれていくってんだろうが!」
葛城「いや、つれはいかせない」
男C「やかましい、つれていく!」
葛城「むだだ、つれてかせない」
男C「つれてく!」
葛城「つれていけ」
男C「つれてかねぇつってんだろうが!」

……………………………………………………………………………

ぶろぉぉん

男A・B・C「あっ」
いつの間にか外に出た野々村がバイクのエンジンをかけていた。あわてて3人がドライブインを飛び出す。が、一歩間に合わず野々村はそのまま走り出す。


〜でんぱ(独白)〜

葛城「さて、加藤や小次郎は3人をいかよう対処にするかな。拝見させてもらおう。傷つけず懲りさせれればベターだ。ドライブインの破損補償も考慮してくれ」
368醍醐旅団長:2001/07/21(土) 09:04
>>362
 私は他の人々に接するときのように彼女の機嫌も見ないし、期待を読み取ろうとすらしない。
 そのようなものが必要なほど彼女を“信用していない”のではないからだ。

 求める必要も報いる必要も、もはや互いに、ない。

「いや無用だろう。おそらく、あのままもなこ殿下を抱えて御寝所でお休みになられる筈だ。女官たちに、そう伝えてくれればいい」
 と何の感情も交えず“関事務官”に応えて私は廊下を立ち去る。
 私は彼女の存在を意識から消すようにして、宿舎の外を出た。

 月の綺麗な夜だった。
369名無し憲兵:2001/07/21(土) 11:53
   はーいみんな落語家のおじさんは来られなくなったので
   憲兵のお兄さんが来ましたよ。
   オヤ、フケイが泣いてるねえ。なんでかな〜?
   みんなでサン、ハイ!「フ〜ケ〜イ〜なぜ泣くの〜♪」
    .______ _______________
            __∨__
           __l__憲__l   こども演芸
  .   /|\    (・∀・ )
.    ⌒⌒(;д;*.(   /)
      フーシー//..| | |
ΛΛ ΛΛ ΛΛ ΛΛ フーケーイー
ΛΛΛΛΛΛΛΛ ΛΛ ナゼナクノー
            _____
           __l__憲__l  / ヤレヤレ無事に済んだね。
  .   /|\  煤i・∀・ )<  オイ、フケイいつまで泣いてるんだよ。
.    ⌒⌒(;д;*(   /) \ もういいよ。
      ヨゲン..//..| | |
            _____
           __l__憲__l
  .   /|\    (・∀・ )ヨゲン?
.    ⌒⌒(;д;*(   /)
エンジョウクビツル //..| | |
            _____
           __l__憲__l
     .       (・∀・ )
.           (   /)
           .| | |
_
370名無し憲兵:2001/07/21(土) 11:54
           、| 、| 、| 、| 、| 、|
おかえり〜.    、| 、| 、| 、| 、| 、|       __
__ __    、| 、| 、| 、| 、| 、|      __l__憲__l
__V...._____L..L..L..L..L..|__   (・Д・;)三
 .∧ ∧    .   \| 、| 、| 、| 、|      ⊂ ⊂ )三
( ゚Д゚)∧  v   \| 、| 、| 、|       \/ /三
 ∩ヽ/||⌒!つ      \| 、| 、|       ..(__))三

アイテ!.首つった| 、| 、| 、| 、| 、|
イテテテテ    ...| 、| 、| 、| 、| 、|       __
 ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄. 、| 、| 、| 、| 、| 、|      __l__憲__l
__∧ ∧____L..L..L..L..L..|__   (・Д・;)??
 .つ(-Д-)    \| 、| 、| 、| 、|      (⊂   / )
  < y ..>      \| 、| 、| 、|       | | |
  ( ̄ ̄)        \| 、| 、|      (_(__)
________
           、| 、| 、| 、| 、| 、|
           、| 、| 、| 、| 、| 、|        ___
   ..?      、| 、| 、| 、| 、| 、|      .. l__.憲_l__
__∧ ∧____L..L..L..L..L..|__   . ( ・Д)ケッ/
   (;゚Д.゚)    \| 、| 、| 、| 、|       / ̄ ̄| <ダジャレかよ!
  < y ..>      \| 、| 、| 、|     ../  _U   \
  ( ̄ ̄)        \| 、| 、|    .((___)
      ..          \| 、|
371醍醐旅団長:2001/07/21(土) 21:29
 翌朝、吉野の山は快晴。
 朝っぱらから蝉の鳴き声が山に木魂するような典型的な夏の朝。

 醍醐旅団駐屯地の殿下の御部屋の前に、
 ランニングシャツに麦藁帽子、プカプカの短パン姿の醍醐旅団長が現れる。
 手には釣り竿と捕虫網、虫かごを担いでいる。

「もーなーこーちゃん。あーそーびーまーしょ!」
昨晩の喧騒が静まった食堂に、関は姿を現した。
ノートパソコンを片手にいつもの席に着く。

「神崎さん、おはようございます。昨晩はお疲れさまでした。いつものように魚定食をいただけますでしょうか」
そう厨房に声をかける。それから食堂全体を見回す。
綺麗に片付けられており、昨日の喧騒は最早感じられない。
ふと喫茶コーナーの方に目を向けると、猫が一匹くたびれている。
思わず近づき………つんつんと指で突付いてみる。
373神崎萌乃:2001/07/21(土) 22:10
>>372
 おや、いつも早いね。
 ゆうべは宴会にはいなかったようだね、案の定、今日は食堂に顔出さないの多いね。
 まったく二日酔いになるなんて、まだまだ修業がたらんよ。

 ほれ、今朝は鯒(こち)の煮付けとかぼちゃの味噌汁だ。ああ、昨夜は糠漬けがよく漬かってくれてな。
 うまいよ。

 ああ、その猫は寝かせといてやんな。
 夕べは良く働いてくれたやね。
 ふぇふぇふぇふぇ……
374萌原玲@ボコボコ:2001/07/21(土) 22:56
(畦道をトラクターがとろとろと走り、その後ろに新兵達が
ついて走っている。トラクターの荷台にはもなこ殿下と
萌原の姿。萌原、左腕にギプスをして吊っている。
昨日「大尉もレントゲンとっといてください!」と無理矢理
レントゲンをとったらヒビが入っていたらしい。
その他、しっぷだらけ)

萌原「ナスビくん、遅いでー。こう、なんていうん?もちょっとな。
   後ろからアナコンダがおっかけて来てる時ぐらいの気合いで
   走ろうや。
   カオルちゃん顔色青いで〜、いけるか〜?」
皇女「いけるか〜、なのです」
萌原「ちょっっっっっとちゃうねんなあ。
   ら、は巻き舌やで、もなか、巻き舌」
皇女「まきじた、なのですか?
   ら…らら……ら…」
萌原(さすがに可愛すぎるので微笑している)
皇女「もなこ、じょうずにまきじたできないのです」
萌原「ほな、いけっか〜、ぐらいにしとけ。ま、ゆっくり練習した
   ええねん」
皇女「おねえさん、すごいのです。れんしゅう、のれ、もまきじたなのです」
萌原(ちょっと威張って笑っている)
皇女「いけっか〜、なのです」
兵士達「ハァハァ……(;´Д`)」

萌原「そうや、もなか」
皇女「もなこ、もなこなのです。もなかじゃないのです!」
萌原「細かい事ガタガタ気にすんな、ガキのくせして。
   もなか、あのお兄ちゃんらに肩車してもらうか?」
皇女「かたぐるま、なのですか?とっても楽しそうなのです!」
兵士達「ハァハァ……(;´Д`)ハァハァ……(;´Д`)ハァハァ……(;´Д`)」
萌原「どうしよっかなー。とりあえず、この競争でいっちゃんの人に
   肩車してもらお」

(兵士達、突如としてスピードを二倍以上に上げる)
カオルちゃん「むっ、ナスビまで!お前、さっきゲロってたんじゃ
    なかったのかよ?」
ナスビ「すまん、吉田!」(アバラに空手チョップ)
カオルちゃん「うぐっ……げほっ」
(熾烈な戦いが始まる)

萌原「おもろ。本気にしとーで、こいつら。アホや。
    もう二十キロぐらい走らせたろ。
    おらおら、ちゃっちゃと走れ〜」
皇女「ちゃっちゃと走れ〜、なのです」
  
食事をいただきつつ、寝ている猫を眺めている。
関は食べるのが遅い為、こうやって早い時間に食べるようにしているのだ。

「………あむ」

鯒を口に運び、咀嚼する。
ノートパソコンを開き、スケジュール及び各状況などを確認する。
もなこ殿下は萌原大尉と共に、訓練に随行しているらしい。
『そのうち北朝からなんらかのアプローチがあるであろうし、しばらくは私は待機ですね』
そう考えつつ、糠漬けを口に運ぶ。

「………おいしい」
376名無し三等兵:2001/07/22(日) 00:31
>>375

朝の食堂。俺が朝のこの時間の便所掃除に当てられているのは、
別に萌原大尉の罰ゲームの一環ではない。
俺は自分でこの役に志願したのだ。
なぜなら…そう。

「………あむ」

ハァハァ……(;´Д`)!
関さーん!
俺は関さんの「………あむ」を見るためなら、毎朝でも
宴会の後の便所と格闘してやるぜ!
そう、人は俺をあむ鬼トイレクリーナーと呼ぶ。

ふっ…しかし醍醐旅団も最近急に華やかになったもんだぜ。
377みなぎ:2001/07/22(日) 00:47
夢を・・・・・・・見ていた。
硫黄島にいる私。一面の焼け野原。壊れた建物、銃創が痛々しい動物たち。
そして、廃虚。戦地の名残もそのままに、くすぶりつづける木々。
立ち尽くす私。目の前には一軒の廃虚。焼け残った看板がころがっている。

焼けこげた看板には「みなぎ」と下手な毛筆で大書してある。・・・・・・!!!!!


目がさめた。汗をかいていたようだ。見渡すと南朝の食堂。何時の間にか寝てしまっていたようだ。
目の前で女仕官が朝食を取っていた。なんかさくらを思い出させる人だった。
冷静を旨とする人にこんな感じの人が多い。

ひとつ、あくびをして、椅子から降りる。
「お、目を覚ましたかね、牛乳くらい飲んどきな。」
オババが皿に牛乳を注いでくれた。

「こいつは関っていう子だ、あいさつしな。」
私は言われるままに、軽く会釈をして、手でぽんと彼女の足を叩いた。
猫モードお決まりの挨拶である。
「よろしく。」
猫語で言ってみた。まあ、通じないのは承知の上で。
378萌原玲@ボコボコ:2001/07/22(日) 00:57
萌原「よんじゅきゅー。ごーじゅー。ごーじゅいーち。ごーじゅにー。
   ほらほらスクワットぐらいしっかりやらんかい。
   えーと、今いくつやったっけ。さんじゅーななー、さんじゅーはちー」
皇女「おねえさんそれはちがうのです。今ごじゅうよんのはずなのです」
萌原「(唇に人差し指を当てて)シッ!そういう事は言わないの」
皇女(きょとんとして)「ほえー、わかりました、なのです。
   しんぺいのお兄さん、まだにじゅうなななのです。がんばるのです」
萌原「あーっはっはっはー!やるなもなか!
   じゅーうろーく、じゅーうなーな」

(もなこ殿下を肩車した訓練兵、通産二百七回目のスクワット。
萌原はつり竿に釣ったアンパンを、手が届きそうで届かない場所に
ぶらさげて遊んでいる)

萌原「おい、お前もがんばれよ。もなかが腹減らしたらどうすんねん?
 お前、お腹のあんこがどんどんなくなって行くかもしれんぞ?」
皇女「ぷーっ!おねえさん、もなこはもなかじゃないのです!
  おなかにあんこなんて入ってないのですー」
萌原「(笑)ほっか。ほな食うて補給しとけ(とつり竿をちょっと下げる)」
皇女「あーーーっ!あんぱんが取れたのです!」
萌原「おろしたって」
(新兵、皇女を地面に下ろしたとたんにくずおれる)
皇女「それではいただきます、なのです」
萌原「川村くん、もなかに牛乳持ってきたって。良かったなあ、もなか(なでなで)。
  あんぱん美味いか?」
皇女「おいしいのです!本当はもなこ、別にお腹すいてなくて、
  でもそう言ったらせっかくおねえさんが考えてくれた遊びが
  だめになっちゃうと思ったから、がんばったのです。
  でもそうしたら、とってもとっても美味しいのです。
  がんばってよかったのです!」
(7つのお子様に「つきあってもらった」萌原、立場ナーシ)
>>377
くたびれていた猫が目を醒まし、関の足に触れる。

「にゃー」

と言っている。
関は箸を止め、少しだけ微笑み猫を抱きあげる。
「猫さん………おはよう」
そう呟くとぎゅっと少し胸に抱きしめる。
猫の柔らかさと温もりを確かめるように、そっと抱きしめている。
「猫さんはお疲れではないですか? 昨日は忙しかったですか?」
猫を膝の上に乗せたまま、関は箸を取り食事を再開する。
猫の言葉はわからないが、猫にはきっと人間の言葉は通じるであろうと関は信じている。

>>376
一瞬、関は視線を感じ振り向く。

きょろきょろ、きょろきょろ。

「………誰?」

まるで少女のような動作で辺りをきょろきょろと見まわす関。
だがなにも見つからないので、再び食事に戻る。

「………あむ」
380Type:M0-e:2001/07/22(日) 01:21
最近(とはいっても硫黄島からの帰還後ずっとなのだが)、
最後の大隊の兵士や職員、また宮城へ出向いた際には一部の侍従まで、
「M0-eたーんハァハァ……(;´Д`)」と叫んでは跳びかかってくる。
菊水@甲お姉さまの話では、「萌えが足りなくて溜まってたのよ」だそうだが、
私にはよく分からない。
迎撃に関しては全く問題ない。跳びかかってくるということはつまり、
相手が運動エネルギーを持っているという事である。
私はそれを相手への打撃となるように僅かに動けばいいだけだ
(これをアイキなどと表現された事がある)。
相手は鉄球ではないため、指を一本急所に添えてやれば自滅する
(例え鉄球だとしても、私に当たらなければエネルギーは無効化される)。
また、殆どの人間は何故か気にしていないようだが、
重力や慣性、周囲の地形や物体さえも武器となる。
高々直径10cm程の拳や、可能動作に極端に制限のある蹴りを
主力武器として使用するのは全く愚かしい事である。
しかし、反撃動作によってこちらの仕事が中断される場合があり、
それは解決すべき問題であろう。

今日は、撃退したある兵士に
「どうしたらそんなに強くなれるんですか?」と聞かれた。
考えた事もない。
ただ、私に相対する者は例外なく、弱点を曝け出している。
安定の悪い二足で直立しているから転倒させられる。
片足を上げたのなら尚更だ(しかしこれをせずに攻撃は出来ない)。
飛び上がるから地面へ叩き付けられる。
こちらを見ているから眼球への攻撃が可能だし、いや、
人体に限りなく存在する急所を守りもせずに近付いてくる時点で、
即死を覚悟すべきだ。
そう、戦力を持っているから無力化される。
私からしてみれば、

標的の最大の弱点は、生きている事だ。
形を持っているから破壊されるのである。

しかし、彼が聞きたいのはそんなことではないだろう。
そこで、より具体的な指導を行う事にした。
お姉さまの動作を真似て、人差し指を立ててみる。
これは相手を集中させる効果があるらしい。
「相手の拳がこちらの身体に当たるより速く相手を殴れば勝てます」
彼は呆然としていた。なぜだろう?
咳払いというものをしてみる(これで話題の転換が行われたはずだ)。
「初心者の場合は、後方からの奇襲を推奨します。
 この際は必ず5m以上の距離から無音にて跳躍するこ」
「スンマセンシタッ!!」
話の途中で彼は去っていった。


☆デンパ
はじめましての方、はじめまして。
北朝菊水所属のM0-eです。

現在プレイヤーの都合で参加がしにくい状態ですので、
是非SSなどに登場させていただければ嬉しいです。
381名無し三等兵@便所掃除:2001/07/22(日) 01:42
>>379
おっ…おっ…おっと…。
ああびびったー。関さんいきなりこっち向くんだもんよお。
俺とした事が…便所に片足つっこんじまったぜ。
ふっ…ゴム長履いててよかったぜ。

ふう。おっと、トイレブラシを持った腕で額は拭えねえな。
しかし、三角布に頭を包んだこの姿を麗しの関さんに
見られるわけにはいかねえのさ。
382キツネ耳織部@舞妓:2001/07/22(日) 01:56
(時間は戻って夜明け前)

あー、ねむ。んー、けど今日は殿下の朝食に手作りヨーグルトを
作ろうおもてたんやわ。たぶん二日酔いなってはるし。
こういう時ご飯とおみそ汁は女の子の胃には入らへんもんねえ。

頑張って起きて宿舎の厨房に行くと、外はまだ薄暗い。
「……?」
うちは自分の目を疑った。外を歩いてはるのは、中佐はんやないの。
しかも…えらい怪我してはる!?(夜目がきく)

うちが慌てて駆け出すと、やはりそこに居はったのは中佐はんで、
全身傷だらけやった。
「な…何があったんどすの?ひどいお怪我……」
「ああ、やあ(笑)」
「やあ、やありませんし」
腕の傷一つとっても痛々しい。切り傷というより、裂傷やろか。
「ひどい……まあ、入りおして。救急箱ぐらいやったら持ってますし」

消毒液に浸したコットンで触ると、傷口からしゅわーと泡が立った。
「……何をしてはったんどす?」
中佐はんを椅子に座らせて、無数の傷を順番に消毒していく。
血はあらかた止まってるみたいやけど…。
染みてるハズやのに、中佐はんは文句一言言わずに、じっと
座って賞品にもろたというワイルド・ターキーを飲んではった。
「中佐はん、ここはお医者はんに診てもろた方がよろしんと
違いますか?(そこまで言って何か思い出したらしい)
…えらいおきれいなお医者はんも入りはったみたいやし」
言うてしもてから。
なんかあほな自分が嫌いになった。
383みなぎ:2001/07/22(日) 02:53
>>379
関女史の膝に乗せられた私はちょっとした役得を実感していた。
昨日は萌原女史にも抱かれたし。これは猫以外では体験できない役得である。
私自身にハアハアの素質がないのが幸か不幸か。まあ、あまり考えないようにしよう。

オババがにやにや笑って見ている。
昨日の件もありますから、そう簡単には正体をだしませんよ。
常日頃は用心してやってるんですから。
「魚・・・・・食べる?」
ええ、ありがたくいただきますとも。
この子はどうやら、本当は気の優しい子のようだ。冷徹に見えるのはそう演じているからなのだろう。
なんとなく、そう思った。
384皇女:2001/07/22(日) 04:10
吉野の御所前にて。

「ふー、よし、とうちゃーく」
「もなこたちが、いちばーん、なのですー」
「おー、うちら黄金コンビに敵う奴はおらんなー。
もなかも意外と走るの得意やねんな、嬉しいで。

おらおらー!お前らー、怪我人と子供に負けて、悔しないんかー!?
仕上げのランニングくらい、も少し気合入れていけやー!!

…おぅ、大将、どしたんですか、この朝はよに、そんなカッコして。
早速暑さにやられたんすか?」
「あ、りょだんちょうさん、おはようございます、なのです。
どこかにおでかけなのですか?」
「あ、もなこちゃん、おはよー。ごはんたべた?お外に遊びにいこー」
「可哀相に、関西の暑さが関東もんの頭には堪えてんな」
「誰がだ。私ほど軍務に政務に遊びに、全部真面目な人間が吉野に居ると思うか?」
「(苦笑して)それ、流石にツッコミどころ多すぎですわ。
大将のボケ、存在だけで大概やりすぎですて。
で、もなか、どするん?さっきのあんぱんで朝飯終わりか?」
「んー、もなこ、すぐりょだんちょうさんとお外であそびたいのです」
「そか。じゃあ、後で誰かに弁当でも持て越させよか?」
「はい!おべんとう、たのしみなのです!」
「よーし、じゃあ、ヨーグルト探検隊、吉野の森にしゅっぱーつ!」
「しゅっぱーつ、なのです!」
385CM:2001/07/22(日) 04:29
『魔法内親王伝☆もなこ』DVD化決定!!

近日発売の第壱巻は、
  壱話「初めましての もなこです」〜参話「喋ってビックリ! やたちゃんなのです」
までの3話を収録!!

期待して待て!!
386予約に走れ炎上さん:2001/07/22(日) 04:59
    ________
                、| 、| 、| 、| 、| 、|
はやくだせ〜!.      、| 、| 、| 、| 、| 、|       __
DVD予約しに行かないと. 、| 、| 、| 、| 、| 、|      __l__憲__l
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387醍醐旅団長:2001/07/22(日) 09:41
>>384
 吉野の山に来た皇女は冗談みたいに元気であった。昨夜は宴会で“子供時間”からすれば十分に遅い時間に眠っているというのに、萌原によれば午前四時に起床されて、萌原たちの早朝トレーニングに付き合っていたという。
 まるで『浦安鉄筋家族』における“夏休みの子供パワー”を思わせるバイタリティだ。

 吉野山の森の中で。
旅団長「しー、静かに声立てちゃいけませんよ」
皇女「しー、なのです」
 旅団長、虫取り網を構えてくぬぎの木に近付いていく。
旅団長「それっ!」
皇女「いけー、なのです」
 ばさりと木の幹に網を被せる、そして網を下ろして“戦果”を皇女に披露する。
皇女「ほえー、これがカブトムシ、ですか?」
旅団長「そうそう、そしてこちらがメス。で、クワガタムシがこちら。おお! ミヤマもいる!」
皇女「ミヤマってなんですか?」
 旅団長、ゴツくて黄色っぽい大きなクワガタムシを取り上げて、皇女に見せる。
旅団長「コイツですミヤマクワガタと言って私が一番好きな昆虫ですよ。ほら、おっきくて体が装甲っぽくて、ハサミの曲がり具合がなんとも私の中の“男の子”を刺激するのです」
皇女「わあ、強そうなのです。でも、もなこはカブトムシのほうが丸っこくて好きなのです」
 旅団長、獲物を虫かごに入れて、虫取り網を皇女に渡す。
旅団長「さ、今度は皇女の番ですよ。ああやって木にベトベトした樹液がついているところに、虫たちは集まってきますからね」
皇女「はい! なのです」
 皇女、虫取り網を構えて勇ましく敬礼(笑)
388みなぎ:2001/07/22(日) 10:18
>>384
と、伝令がやってきた。
「皇女殿下他2名分のおべんとうを持って吉野山山頂の山小屋に来ること。」
だそうだ。

「あれあれ、おべんとうも持たずに遊びにでかけちまうとは、皇女殿下も存外に
そそっかしいじゃないかえ?」
オババは独白すると厨房へ。
「関、すぐ作るから持っていっておやり。みなぎ!手伝いな。」
私もつづいて厨房へ入った。(人モードへ)
「ところで、皇女殿下には好き嫌いはあったのかい?」

・・・・・・・・宮様の為に、ここでうかつなことは言えないなあ。
もっとも、好き嫌いが多いことが、宮様にとって幸せなこととは言い難いが。
「まあいい。作ったら関と一緒にもっていっておやり。人数が多いほうがいいだろうて。」
包丁が一閃すると、蛸足ウインナーの出来上がり。それをフライパンで受け取って手早く炒める。
「もし時間があったら釣りにでもいくといい。竿はいくらでもあるさね。」
「はいな。」
卵を4つ指の間にはさんで、いっぺんに割り、ボウルに開けると超高速で混ぜる。
出来たものを放り、オババのフライパンがそれを受け取る。

「ごはんは飯盒を持っていくといい。山頂で炊けるはずだよ。」
「3つくらいでいいですかね。」
「充分だね。」
衣を纏わせた鶏肉を次々と中華鍋にほうり込み、揚がった端から菜箸で跳ねる。
吸油シートを敷いたバットにそれは整然と並んでいく。

「クーラーボックスありますか?ジュース持って行ってあげましょう」
「そうだな。奥の方にあるからもっといで。」
まな板に置いた野菜を目の前に神速の包丁が走る。サラダの出来上がり。

お重はあっという間におかずで埋め尽くされていった。驚嘆すべき光景であろう。
理解してくれる人が少ないのが悲しい所だが。

ものの30分後、弁当は完成した。
389皇女:2001/07/22(日) 10:42
>>387
で、もなこ、今、カブトムシさん、来るかな、来るかな、
って、まってるのです。

「なかなか来ないかもしれないですけど、
少しまってたら、絶対に来ますからね。…あ、ほら、来た来た」
「(あ…しー、なのです。よーし、がんばってつかまえるのです)」
「(はい、がんばってくださいね・微笑)」

そろそろと木の方に網を持っていく皇女。
横から見ている旅団長が微笑ましく思える程に、
その表情は真剣そのものだった。
網を持つ手が必要以上に慎重で、
微妙に緊張している様がまた微笑ましい。

そうやって、非常にゆっくりと、蜜を吸いに来たカブトムシの上に、
そ、と皇女が網を被せると、網の中に、ぽろりと獲物が落ちた。
途端に皇女の表情が歓喜に変わる。

「…わー!やったのです!もなこもカブトムシさん、とれたのです!」
「いえー、やりましたね!」
「えへへへ、もなこのとったかぶとむしさんなのです!
ぜったいだいじにもってかえるのです!」
「よーし、今度はあっちいってみましょう!」
「はい!もっといっぱいいっぱい、虫さんをとるのです!」
390醍醐旅団長:2001/07/22(日) 11:08
>>389

 もなこがみていた つくしんぼ♪
 おしりをだしたこ 旭日章♪
 ゆうやけ こやけで またあした またあした♪

 南朝の私有地であるため人気のない吉野山中に能天気なバカ声と可愛らしい幼い声の合唱が響き渡る。

本日の戦果
 カブトムシ 五匹(もなこ殿下ホクホク)
 ミヤマクワガタ 三匹(旅団長ホクホク)
 ノコギリクワガタ 八匹(みんなに配ろう♪)
 カナブン 二匹(いっぱい取れたけど、あんまりうれしくないので逃がした)
 カミキリムシ 一匹(旅団長手を噛まれた)

 旅団長と皇女は意気揚揚と胸を張って山道を歌いながら歩いていく。
旅団長「さあ、昼になって虫たちも活動を始めて取りにくくなってきたので、虫取りはおしまいです」
皇女「今度はどんなお遊びをするですか?」
 肩に一番大きなカブトムシをとまらせたり、手に持って裏側を見てみたり、旅団長の背中に這わせてみたりしながら遊んでいる、皇女が聞く。
旅団長「そうですね、お弁当にしましょうか?」
猫に鯒を与えたりしつつ、関は食事を終え茶を飲んでいた。

>>388
「関、すぐ作るから持っていっておやり。みなぎ!手伝いな。」
厨房から、神崎の声が響く。関はノートパソコンで吉野山週辺の地形を出しつつ、頷いている。
「わかりました。何人か有志を募り御届けにあがる事とします」
ずず…と関は茶を啜り、厨房に立ちいらぬように待つことにした。人にはそれぞれ職分があり、それに干渉するのは失礼に当たるからだ。

『どうやら殿下と萌原大尉は無事に早朝訓練より御帰還されたようだ』
『閣下とともに、吉野山に遠征…と』
『ところで、”みなぎ”というのは誰なのだろう…』

関はカタカタとノートパソコンのスケジューラに書き込んでいく。膝の上にいた猫は、先ほど厨房に行ってしまった。少し寂しいらしく、お茶を飲みつつ厨房の方をちらちら見ている。


30分後、関は出発の準備をしていた。
392皇女:2001/07/22(日) 11:41
>>390
「あ、おべんとうなのです!
そうなのです、むしとりがたのしくてわすれてたけど、
もなこ、とってもおなかすいちゃったのです。
でも、おべんとうはどうするのですか?
もなこ、おべんとう、もってないのです」
「旅団の人が持ってきてくれると思います。
このままうたってたら、すぐ見つけてくれますよ…ほら!」

りょだんちょうさんのゆびさしたさきに、
おねえさんと、ひみつきちにいたねこさん(でもなぜかひとのかたちになれてるのです。やたちゃんみたいなのです)
とのふたりが、おっきなおべんとうばこをもって、
こっちの方にきてたのです。
ロープウェイに乗りながら、関は吉野の山を眺めていた。膝の上に猫を乗せながら、ぼんやりとしている。
今はもなこ殿下の護衛上、山を封鎖し観光客を入れていないが、普段は多くの観光客がこの地の景観を楽しむのである。吉野山より続く山々は様々な伝承が残っており、いつかはこの南朝も伝承とともに語られる日が来るのであろうか。

「吉野山 春の桜が見れずとも 夏の青葉も美しきかな 武士どもも 今は安らぎ」

ぽつりぽつりと句をしたためつつ、関は膝の猫を撫で上げる。
「猫さん、お山が綺麗ですよ」
関はそういうと猫を抱え、窓の外を見せる。山々の間に寺社が幾つか見える。殿下が今御わすという上千本の近くには、水分神社が見える。かように、この地は様々な霊格で強く守られているのである。

ロープウェイが終着に着き、関は弁当箱などを抱えつつ降りる。弁当箱、クーラーボックスなどを抱える姿は痛ましいものがあるが、関は涼しい顔で運んでいる。猫が心配そうに足元をうろうろしているが、関はそんな猫に微笑む。
「大丈夫ですよ猫さん。ちゃんと鍛えてますから」
呟く関は足取り軽く旅団長の姿を探す。しばらくの後、こちらを指差す人々が見える。見間違う事などありえないあの方々だ。

「殿下、閣下、お弁当をお持ちいたしました」
そう優しげに微笑む関の足元で、猫がにゃーんと一声鳴くのであった。
394その頃の侍従たち:2001/07/22(日) 12:21
侍従C「そんなわけでっ! 我々はこの奈良県の秘境、に萌宮殿下をお探しに上がったわけですがっ!
    人跡未踏、獣道しかないこのはるかな先に、後醍醐帝が拠りたもうてより南北和合の後も脈々と続きし南朝の秘密基地、吉野が存在するというのですっ!
    我々は言葉の通じぬ先住民(←?)を先導にうわっ、なんだ、上から毒蜘蛛が降ってきた! なんだっ、次は体長七メートルを越す大蛇がっ!?Σ( ̄□ ̄;)!!」
侍従A「……どれもこれも動いてないし。ゴム製だし。獣道だって割にはタイヤの痕があるし。電柱も近くに見えてるし。てーか、そもそも言葉の通じぬ先住民ってなんだ」
侍従B「往年の水曜スペシャルじゃないんだから……と言うか、なんで俺達こんな十津川の山道歩いてるんだろ。近鉄で直に吉野に乗り込めるのにさ」
侍従A「んー、苦行、なんだと。罪滅ぼしだとさー」
侍従B「ああ、なるほどね。って、なんで俺達が付き合わされてるんだ。しかもアイツえらい楽しそうだし」
侍従A「テンパってるようにも見えんこともないが……って、なんだ?」
侍従C「なんとっ、我々の行く末に立ち塞がる獣が!
    皆さん見えるでしょうか、巨大なイノシシ(注:ウリボウ)です! イノシシが我々の行く先を塞いでおります!
    どうやらこの周辺はこの巨大イノシシの縄張りだったようです。ですが我々の皇女殿下探索の道を邪魔立てさせる訳にはいきません、我々はこの獣に勇敢に立ち向かいます!(げしげしっ)」
ウリボウ「ぴーっ!」
侍従A「……相変わらず、弱い奴には強いよなアイツ……って、なぁ。動くウリボウなんてアイツ用意してたか?」
侍従B「んー? いや……覚えがないなぁ」
侍従C「うえっ? じゃぁ本物? こいつ、お前らが用意したんじゃないのか?」
侍従A「……真剣に聞くが、なんで俺らがお前のネタのためにわざわざ準備せにゃならん?」
ブヒッ!
侍従A「……ブヒッ?」
侍従B「ブヒってまさか……(背後を見やる)って、親イノシシッ!?」
侍従A「デカっ! なんか怒ってるしっ!」
侍従C「おっ、おおおっちおちおおち落ち落ち着いて、オッコトヌシさまっ!?」
侍従A&B『いや、まずは貴様が落ち着け』
ブヒィィィィッ!!
侍従’s『ってマジでヤバイッ、とにかく逃げろおおおおぉぉぉぉっ!!』

侍従逃げる。親イノシシ追う。

……その後、奈良県南部の山中に消えた侍従たちの姿を見たものは居なかったと言う。

侍従’s『勝手に殺すなっ!(涙)』
395醍醐旅団長:2001/07/22(日) 12:59
 上千本から奥千本の間に位置する、高城山展望休憩所。
 観光客誘致のために、こんなところまでロープウェイを張り巡らせてしまった醍醐グループのアホさかげんに乾杯(笑)
 とはいえ、ここからの景色が吉野山で二番目(一番はあの樹の場所だ)だとは思うので、文句をつける気にはならない。
 少し驚いたが大きな重箱とクーラーボックスを抱えて持ってきたのは睦美であった。
「殿下、閣下、お弁当をお持ちいたしました」
 睦美は私よりもなこ殿下に向かって優しく微笑んでそう言った。
 特にそのようにせよと言ったわけでもないが、彼女は完全に私の意図通りに振舞ってくれる。私が近くにいてもいなくても、彼女は常に私の意を汲んでいる。睦美はそんな女であり、そう育てたのは私であった。
「関君、殿下は?」
 甲斐甲斐しく弁当を広げ飲み物を用意する彼女に、
 私は聞く。
 睦美は内心の揺れなど欠片も感じさせないように答える。
「まだお休みでらっしゃいます」
「そうか、昨夜はけっこう過ごされたようだからな」
 私は実に嬉しげな表情で殿下の話題を口にする。事実、嬉しいのだからしかたがない(笑) 今二日酔いでガンガンする頭を抱えて、「う゛〜〜〜〜」と唸っていたりする殿下を想像するだけでハァハァ……(;´Д`)といったものである。
「りょだんちょさんは、いつも、もえみおねえさまのこといいます」
 真っ先に鳥の唐揚げをモグモクしながら、もなこ殿下は私に言う。
「ええ、私いつでも殿下の事を考えているのですよ」
 私は優しく、その言葉に偽りはどこにもない。実を言えば目の前にいる睦美に対する罪悪感すらない。元来、私はそういう男だ。
「いいなぁ、です。お兄ちゃんも、もう少しもなこのこと思ってくれたらです……」
 と、椅子の上で足をブラブラさせながら言う、もなこ殿下の柔らかい髪を思わず撫でながら。
「大丈夫ですよ。いつだってね、あの人はもなこ殿下の事を考えてらっしゃいますよ。ただ、私とあの人では表現のしかたが違うだけなんです」
「“ひょうげん”ですか?」
「つまりは、はずかしがりやさんなんです、善行閣下は(笑) ええ、あの人だっていつももなこ殿下の事を考えてらっしゃいますよ。だから、いずれお迎えにいらっしゃいますから、しばらく吉野で遊びながら待っていましょうね?」
「はい、もなこはここでお兄ちゃんを待っているのです」
 睦美はそんな私ともなこ殿下、そして遠まわしな殿下への思いを微笑ましそうに見ている。
 いっそ見事なくらいの“仮面”。
 今誰に萌えているのかと聞かれれば、私は殿下と迷わず答え。
 今誰を愛しているのかと問われれば、私は萌之院もえみという名以外の名を挙げることはできないだろう。
 睦美を目の前にしてさえ私はそう答える。
 それは厳然たる事実であり、実は私はそれを自分の中で当然のものとしているからだ。

 しかし。
 旅団長執務室の私の机には、いつでも封さえ切られてないマーブルチョコが入っているのもまた事実、ではあった。
関はただ静かに、その場に佇んでいる。
もなこと旅団長の遣り取りを眺めながら、関はただ微笑んでいる。
そこに心遣いは無くとも、そこに愛を感じられずとも、そこに嫉妬を感じれども、関はただ微笑んでいる。


「おーい睦美」
「はい、マスター?」
それはよく晴れた日のことでした。
「ピクニックに行くぞ」
「ぴくにっく?」
「そうだピクニックだ。いい天気だしな」
「ぴくにっく………」
ほんのりと頬を染め、俯く睦美。それを満足げに見る廣瀬。
「睦美、弁当つくってくれよー。おにぎりの中身はおかかに梅干に鮭な」
「はい! いっぱいいっぱいおにぎりつくります!!」

ああ………あの時はついつい作りすぎてしまったっけ。
でもマスターは全部きれいに平らげてくれたっけ。
「お前が作ったものを残せるか!」
その後、食べ過ぎてマスター動けなくなっちゃって…私、わんわん泣いちゃって。それなのにマスター笑って、
「心配ないからな」
って撫で撫でしてくれて………とっても嬉しかったな。………嬉しかったな………。


「殿下、喉はお渇きになりませんか?」
関はクーラーボックスを開きながら、もなこに微笑む。
「はい、のどがかわいたのです。おのみもの欲しいのです」
その言葉に、関は微笑を返しクーラーボックスからカルピスの瓶、氷、冷やしたコップなどを取りだす。その場で手早くカルピスを作るともなこに手渡す。
「お疲れでしょうから、やはり甘い物を摂られた方がよろしいかと」
「ありがとうなのです。いただきますなのです」
「閣下は珈琲でよろしいですか?」
「ああ、きんきんに濃いレイコーを頼むよ」
「はい」
関は一同に飲み物を配り終えてから、牛乳瓶を取り出し小さい器に注ぐ。
「猫さんも、どうぞ。お付き合いいただきありがとうございます」
猫の前に器を置き、関は微笑む。
397宮城にて:2001/07/22(日) 17:06
―――宮城

トイレでのひそひそ話。
「おい、お聞きめされたか?」
「なにかね?」
「なんと、まだ聞いておられぬと」
「だから、なにかね?」
「帰って来られるそうでおじゃる、あの御方が……」
「あの御方?」
「10年前、宮城より去られた、あの御方ぞ」
「……あれか?」
「そうでおじゃる」
「……ガタガタ……。((((゚д゚))))プルプル」
「飛沫を切ったでおじゃるか?」
「そうではない! せっかく平和になった宮城が……」
「今の状況はとても平和とは思われないでおじゃるよ」
「あやつがきたら、こんなものでは済まないぞ!」
「確かに」
「(((゚一゚)))プルプル」
「今度は飛沫を切ったでおじゃるな」
「そうだ」

麻布高級住宅街の一室
 謎の男「ふっ」
398醍醐旅団長:2001/07/22(日) 17:46
>>396
 私は睦美の淹れてくれた濃い目のアイスコーヒーを受け取って立ち上がる。
 もう片方の手にはカツサンド。
 そして展望所の柵に近付いてそこから見える壮麗なる景色を見渡す。
 千本桜で有名な吉野だが、夏の緑が活き活きと生い茂った峰が連なる眺めも雄大で、
「どうです? もなこ殿下。ここからの眺めは実に“やまー”って感じがして素敵でしょう?」
「ほえ〜、もなこはこんな高いところ登ったの始めてなのです」
 とてとてと私の真似をして御行儀悪くタマゴサンドを手にしながら柵に近付いてきたもなこ殿下は、展望台の柵から乗り出すように景色を眺めている。
「あ、あそこなヨーグルトりょだんのおうちがあります」
 と指差すもなこ殿下。
「そしてあちらが殿下の住まわれる吉野御所ですよ」
 私は御所を指し示す。ああ、双眼鏡も持ってくればよかったかな。
「まえに、もなこがまねかれたところですね?」
「そうです。実に残念、桜の季節にはですね、こうバーっと千本桜が山一面に雲海のように広がって……それはそれは綺麗なんですよ」
「おはなみするですか?」
「ええ、ぜひ機会あがあったら、桜の季節にいらしてください。私は吉野の桜は世界一だと思っているんですよ」
「はい、今度はお兄ちゃんもいっしょに、おはなみしたいのです」
 にっこり天真爛漫に笑うもなこ殿下の顔を見ながら、私は桜の記憶に思いを馳せていた。

 あれは四年前、桜の季節。
 桜の海の中で眠る少女の姿に、私は生まれて始めての恋に落ち……
 ……そこから全てが始まったのであった。

 そろそろ殿下は起きられた頃であろうか?
 二日酔いになられていないだろうか?
 ちゃんと朝食は食べられたであろうか?
 私やもなこ殿下が出かけてしまって寂しく思われてないだろうか?
 また面にも出さず自分の感情を封じておられないだろうか?
 駐屯地のほうを見ながら、私は相変わらず殿下の事ばかり考えている。
399旭日新聞:2001/07/22(日) 20:05
宮内庁長官引責辞任

宮内庁の組織大幅改変“宮内省”の復活
周辺諸国への配慮は?

 昨夜20時、内閣より“帝都核攻撃”による諸々の宮城の混乱の責を取り宮内庁長官西尾敏(67)氏の引責辞任が伝えられた。
 また、新たに宮内庁はこれまでの皇統による数々の騒擾と帝都の混乱に対応すべく宮内庁の組織を大幅に改変。
 名称を宮内省と改められ、その長は宮内大臣として他の国務大臣に並ぶ権限を与えられる事となった。
 新たに宮内大臣として抜擢されたのは、崩宮萌胤親王(28)殿下。
 崩宮親王は別名“萌えの親王”との愛称で親しまれ、秋葉原や西新宿事情に詳しいという皇族方としては珍しい“萌える”側の方として知られている。
 10年前の東宮継承問題において渦中の人となり、皇統の混乱を憂い自ら麻布に隠棲されていた。
 この度の宮城への復帰は、「危機に瀕していると噂される“正朝の萌え”を強化せんとする意図が見られる」との皇統情勢に詳しい識者は語る。
 なんにせよ大幅に強化された宮内省に周辺諸国がどう対応するか? 政府の配慮が足りなかったのではないか、との懸念もある。
400旭日新聞:2001/07/22(日) 20:08
内閣より発表された、新“宮内省”組織図

宮内大臣
 宮内省
  内部部局
   侍従職
   式部職
   書陵部
     図書課
     編修課
     陵墓課
      御陵衛士
    陵墓管区事務所
   管理部
     管理課
     工務課
     庭園課
     大膳課
     車馬課
     宮殿管理官
    御用邸管理事務所
    宮城御苑管理事務所
   警護部
    宮城警護官(警察組織より独立)
   神祇官房
     陰陽寮
     天文寮
     暦道寮
     時刻寮

  外局
   内大臣府
     秘書課
      企画調査室
     総務課
      報道室
     宮務課
     主計課
     用度課
    宮内省病院
  近衛府
    近衛(近衛第五旅団)
  掌典職
  皇后宮職
  東宮職
  皇太后宮職
  帝室会計審査局
  御歌所
  帝室博物館
  正倉院管理署
  帝室林野局
  学習院
  女子学習院

 地方機関
   京都地方事務所
401九州沖:2001/07/22(日) 20:21
ズシン!!

フランスからの救援物資輸送船団に次々と命中する魚雷。

ある船は船尾を、ある船は船首を、ある船は二つに折れながら海中に海中に没して行った

おりしもフランスからのスパイが逮捕された3日後

国際間の日本への評価は下がっていく
402名無しさん@ROM:2001/07/22(日) 20:40
>>401
え、どういう事?
日本のシーレーンで他国の船を沈めたの?
停船勧告も無して事は、第三国の海賊行為じゃないの?
まさか日本の軍隊が、メリットの無い、そんな事するわけないし、
どうしたら日本の評価が下がるのか、全然判らなかったのですが…
403皇女:2001/07/22(日) 21:21
もなこ、むつみおねえさんとねこさんが
もってきてくれたおべんとう、たくさんたべたのです(とってもおいしかったのです!)
それで、おべんとうをたべて、またあそぼうと思ったのですけど、
でも、もなこ、おなかがいっぱいになったら、
なんだかねむくなってきちゃったのです。

それで、りょだんちょうさんに、
もなこ、きょう、いっぱいあそんで、つかれちゃったのです。
ここでおねむしていいですか?
ってきいたのです。
404旭日新聞:2001/07/22(日) 21:31
>>403
 わかりました。早朝から大張りきりで疲れちゃったんですね(笑)
 ははは、じゃあ帰ってお昼寝としましょうか。

(もなこ皇女を抱き上げて)
 帰りはロープウェイで帰るといたしましょうね。

 あ、関くん、萌宮殿下のお帰りだ。
 私はこのままロープウェイに萌宮殿下をお連れするから、後片付けを頼む。
 ああ、ロープウェイの中で待っているから、手早くな(笑)
405名無し三等兵@ROMらー:2001/07/22(日) 21:34
(8時だよ!全員集合のノリで)
廣瀬〜!ハンドル、ハンドル!!
406醍醐旅団長:2001/07/22(日) 21:39
>>405
 スマソ(苦笑)
 そーです、>>404が変なオジ……もとい醍醐旅団長です。

 あ、変なハンドルだか〜ら♪ 変なオジサン♪

 あ、変なハンドルだか〜ら♪ 変なオジサン♪
(踊りながら退場)
>>404
「了解しました、閣下」

旅団長に敬礼で応えると、関は片付けを始める。その足元を猫がうろうろ、うろ、としている。
「猫さん、今日はお疲れさまでした。すぐに片付けますから、待っていてくださいね」
しゃがみ込み、猫と視線を合わせる。ついでに喉も撫でる。
重箱をしまい、敷き物を畳む。その途中、柵の下の景色を何気なく眺める。

貴方の全てを守る為、私は貴方の剣となります。
貴方の全てを守る為、私は貴方の盾となります。

吉野の地を眺めながら、関は自分の思いを確かめる。その後ろで猫が一声鳴く。
「ごめんなさい、猫さん。早く片付けちゃいましょうね」
少し慌てて、片づけを再開する。

来た時と同じように弁当箱などを抱え、ロープウェイに向かう。
「閣下、片付け完了いたしまし…」
そこまで言い、関は口を噤む。
旅団長が口に人差し指を当て、沈黙のジェスチャーをしていたからだ。見ると、旅団長の膝の上でもなこがすやすやと寝息を立てている。それを見、物音を立てぬようロープウェイに乗り込むと、関は膝の上に猫を乗せ、旅団長に対し口だけを動かす。
『閣下、お疲れ様でございます』
そして柔らかく、関は微笑んだ。
408名無し侍従長:2001/07/22(日) 22:04
>>399
何だ、この記事は……
どう考えたら、奴が「皇統の混乱を憂い自ら麻生に隠棲」した事になるんだ?
どう考えたら、奴が「萌える」んだ?

十数年前の様々な悪夢が蘇りそうになる。
高血圧持ちの胸が、それに耐えられる自信はないので、回想はしない。
しかし、少なくとも10年前のあの時は、彼が全て引っ掻き回しただけで、
まさか彼が「皇統の混乱を憂い」ていた筈は無い。
判るのは、彼が口先と、宮城外での態度では、
確かに「皇統の混乱を憂い」ていた、という事だけだ。
その知性は認める。その物腰の高貴さは認める。
しかし、長年皇室に仕えて来た私にとって、
彼ほどに「皇族」という存在の高貴たる価値を貶めている者はいない、と思っている。
しかし、何とした事か!
彼ほどに「皇族」としての資質において、天のあらゆる薫陶を受けている者は、
萌宮もなこ殿下以外に、私は知らないのだ。
そして私は、彼女のその資質故に、
皇室の直系である以前に、七歳の少女である事を忘れていたのだ!

それに関して、彼の影がちらついていたことは否定できない。
私は、それほどまでに彼を嫌っている。
正直に言おう。私は、皇女殿下が、彼と比べて、
一部分でも劣っている物を持っている、という可能性に、耐えられない。
それほどまでに、私は彼を嫌っている。

しかしそれでも、私が萌宮殿下に教え、殿下が一生懸命に理解しようとした事柄を、
20年前の彼は、常に容易く、そしてさも意味なさげであるかの様に理解していた。
そして、その頃から、鷹揚と言うよりは無礼、
明哲と言うよりは無遠慮を、私に強く覚えさせた。
それはあくまで、年老いた私の贔屓目かもしれないのだが。

…少し、色々な事があって疲れている様だ。
とにかく、辞令が先に来るか、彼が先に来るかは判らないが、
今私のすべき事はかの男を迎える事、
そしてその辞令に甘んじる事だけだ。
409萌原玲@医務局:2001/07/22(日) 22:55
キィィィィィィィィィーーーン
ガガガガガガガ、ガガ!
パカッ。
「おっしゃー!外れたー!ケッ、ざまあ見さらせ!」

「も、萌原大尉?一体何を…ダメですよ、そのギプスは今外しちゃあ!
まだ今朝つけたばっかり…」
「血ィ止まってダルいねん、こんなん。ヒビ入ったぐらいでいらんいらん。
っていうか温泉入られへんやんか、そんなんしたら」
「温泉?」
「そー、吉野山温泉。あのキツネの化け物の姉ちゃんに
エステしてもろて、みんなでお風呂。剣のおばはんに
殿下誘とおて、と言うてんけど。来はるかなあ?」
「で…なんで温泉入るのにそんなに重装備を……?」
「あーあー、これかあ(笑) うん、アホがようさん出るらしいからなあ(笑)
ちょっと遊んだろおもて」
「…そっちに積んであるの…地雷じゃあ?」
「あっはっはー。まあ気にすんな。私は準備が色々あるから、これで」
410醍醐旅団長:2001/07/22(日) 23:09
>>407
 ロープウェイの中ですやすや眠るもなこ殿下に肩を貸しながら、正面に座る睦美の方を見もせず私は眼下に広がる吉野山の景色を見ている。
 ふと、思い出したように私は彼女に向き直って言う。
「関くん」
「はい」
「戻ったら一応、本日の北朝の動きをチェックして報告をくれ。まさか、何も動きがないという事もあるまい」
「わかりました」
 そのままロープウェイは麓まで辿り着く。
 辿り着く寸前、私はボソリと小声で呟く。
「御苦労だったな、睦美」
 と。

 
>>410
「御苦労だったな、睦美」

その言葉に、関の瞳が僅かに………揺れることはなかった。何にも期待する事はないから、何にも応える事はない。ただ手に抱く猫を少しきつく抱き締めただけ。

荷物をロープウェイから下ろすうちに旅団長は先に行く。その背に関は自分にだけ聞こえるように呟く。
「マスター………」
名を呼んでくれる旅団長に応えるかのように………関は、呟く。心に届いて、という思いを抱き。
412キツネ耳織部@舞妓:2001/07/22(日) 23:44
『もしもし?変な化け物の姉ちゃんその辺におるー?』
と電話がかかってきたのは日が傾きつつある頃。
変な化け物て…もしやうち?
しかもこの声は…。
『萌原やけどー』
やっぱり…?
「はあ、うちどすけど…。どんな御用でしょ?」
『あんなー、エステしてもらえへん?』
「えすて…どすか?」
『そうそう。もなかと殿下と、ふうやんと関のオネエと、剣の
オバハンと、みんなで吉野山温泉行くさかい。今訓練兵くんたちに
トロピカル風なエステ小屋建設させてるから』
「…とろぴかるなえすて小屋?(眉間に皺)」
『…なんや自分、さてはオウムか?』
ちょっと声のトーンが下がってる。
うちこの人苦手や…なんかコワいし(泣)
「いえ…ただ……その、エステと言われはっても…」
『あ゛ー!そこで引くな、そこで!』
な…なんやのこの人?(びびって受話器を見つめる)
『そこで困るなって。な?あー、苦手やわ。こーゆー女。
できるんかできへんのか、どっちゃねん?』
に、苦手なんはうちの方やわ!
「た、大した事はできまへんけど。パックとかぐらいやったら…」
『お〜(にた)。それでええんやって。私は全身泥パックな。
ほな、頼んだでー。ガチャン』
…泥よりコンクリ・ミックスの方がよろしんとちゃいますの?

「キツネさん、どうかしたの?」
「ああ、のぞみはん。ほなちょっと手伝うてもらえますか?
なんか吉野山温泉でエステしなあかんらしくて…」
「えーっ!エステー?キツネさんエステしてくれるの?
やりっ」
いや…だから……。
「きゃーきゃーきゃー、かなえー、聞いた?キツネさんが
吉野山温泉でみんなにエステしてくれるんだって!」
…おーい……。

……もうっ!なんでみんなそうなんよっ!
 内線電話の向こう醍醐旅団の軍医を名乗るドギツイ関西弁の女が電話の向こうでがなり立てる。
 ふむ、温泉か。
 ぜひ殿下をお誘いして……。
 ……
 ……
 ……
 ぶっ
 この時ほど同性でよかったと思うときはない……。
 い、いや、こんな機会をあの忌々しい醍醐旅団長をはじめとする野蛮人どもが見逃す筈はない。
 私は殿下の忠実な守人として、殿下の玉のお肌をムサ苦しい男どもの目からお守りするのだ。
 そうだ、私はただたんに職務に忠実なだけだ。
 私は殿下の下へと足早に向かう。
 まあ、殿下もいろいろとお疲れであろうし、昨夜のお酒を抜くにも善い事だろう。
 それぐらいの判断は利かせる理性はまだ残っている。
関は小屋の建設を横目に眺めつつ、ノートパソコンを操っていた。インターネットサイトの総チェックから、各省庁の動きの確認など、北朝のアプローチに網を張る。網に獲物がかかるかは動き次第だが、獲物の動きに合わせ、網目を調節することを怠らない。
『これでよし………』
ノートパソコンの電源を入れたまま、関は立ちあがる。あたりの状況を確認するが、
「ちゃっちゃとやれー、ちゃっちゃとー」
萌原の声が響いている事だけ、変わりない。
関は萌原に誘われるまま付いてきたわけだが…改めて自分の格好を見る。競泳用の水着を身に纏う自分が見える。

以下回想、
「水着や、水着、ちゃっちゃと着替えやー」
「水着は持ち合わせていませぬが」
吉野の山奥で、水着など使うとは思うわけもない。
「なんでもいいやん、なんかないん?」
「競泳用のものなら、一応」
訓練用プールで着装する為のものである。
「それでいいやん、じゃちゃっちゃと着替えよか」
以上回想終り。

そして今に到る。
競泳用の水着を纏い、関は周囲の状況を確認する。競泳用水着は身体のラインをくっきりと現す為、モデルの如き関の肢体がはっきりとわかる。普段は感じぬ視線をそこかしこから感じ、不審気な表情を浮かべている関。関は現場監督をしている萌原に近づく。
「萌原大尉、視線を感じるのですが護衛上の問題は大丈夫でしょうか?」
自分が感じる視線の意味を取り違えている関であった。
415皇居前:2001/07/23(月) 00:19
 深夜。皇居正門の警備を行っている第五旅団の兵士達の前に、一人の少女が現れた。闇色
のスーツと、同色のサングラス。
 兵士達の誰何の声にも答えず、浴びせ掛けられる投光器の光にかすかに顔をしかめながら
少女はゆっくりと正門へと歩み寄る。

 危険かどうかは判断し難いが、あからさまに怪しい。

 首都圏治安警察機構が次第にその陣容を整えつつあるとはいえ、未だに帝都の治安は回復
したとは言い難い。さすがに、皇居へ乱入するような輩は今の所いなかったが、これからも
そうであるとは言い切れない。

 そう判断した当直将校は、指揮下の分隊を連れて少女へと注意深く歩み寄る。さすがに銃
口こそ突きつけてはいないが、全員が薬室に実弾を装填済みの小銃を構えている。安全装置
も既に解除され、残るは引き金を引くだけ。

 接近して初めて当直将校は気がついたが、少女の姿は怪しいというよりは異様ですらあっ
た。黒いスーツとサングラス以外は、肌から髪に至るまで一切の色素が抜け落ちていた。
 その姿は、投光器に照らされてもなお暗く、同時に銀色に輝いている。

 少女は歩みを止め、投光器を背後に接近する警備兵を眩しそうな顔で見つめながら事務的
な口調で告げる。

「善行忠孝閣下に用件があって参りました。大佐の使い。と言えば恐らく判って頂けるとは
思います」

 サングラスを外して赤い瞳で周囲を見回した少女は、わずかに不機嫌そうな声で付け加えた。

「それと、投光器を出来れば消して頂けますか?眩しくてしょうがないです」
416名無し旅団兵:2001/07/23(月) 00:21
さて、本流との時間はちょっとずれて、
鬱蒼とした吉野の森の、真夏の兵站の夜。
蚊や虻が飛び交う中、非番の兵卒達が頭を寄せ合っている。

「…なぁ、お前らだから聞くんだが、萌原大尉、どう思うよ?」
「あの引き締まった体ハァハァ……(; ´Д`)」
「S気タップリの教練ハァハァ……(; ´Д`)」
「個人的には関西娘ハァハァ……(; ´Д`)」
「全会一致でハァハァ、だな。嬉しいぜ、同志よ。そこで、だ」
「…ふ、その先は何も言うな。俺とお前らとは同期の桜」
「ああ、我ら醍醐旅団兵が、先日の食堂での大尉の言葉をよもや忘れようか」
「…そういう事」
「うむ、一人よりも、大勢での食事の方が楽しい。
では今回の作戦の成功を祈って、とりあえずコーラで固めの盃だ。俺達の目標は一つ」

「((四人で萌原大尉を夜這う!!))」

「うむ、では部隊は一時解散後、士官寮の南の茂みに集合する。
各人、隠密裏の脱出の成功を期待する。では、俺から行くぞ」
「武運を、笹山一等兵」

(続く&同士求む・笑)
417萌之院:2001/07/23(月) 00:28
(萌之院の自室、ベッド脇に座る萌之院の前には、お側護衛小隊長コノヱと、その後ろに
 二人の妙齢の女性が控えている)
「その者たちが新しい隊員ですか」
「はい。昨日海外での訓練課程を終えたところです。お前たち、名前を」
「ハツヒ、と申します」
「キザラギでございます」
答えた二人が顔を上げる。二人とも10代後半の美しいといってよい顔立ちを
もつ少女だった。ただ、その顔のどこにも、年齢相応の甘さは見当たらない。
その二人の視線に負けず劣らずの厳しい視線で萌之院は二人を眺め回し、そ
して口を開く。
「お前たちは今日より、わたしの部下となる。吉野でも旅団でもなく、わたし
 だけに忠誠を誓え。わたしの代わりに死ぬこともお前たちの任務の範囲だ。
 よいな」
睥睨する萌之印に、二人は軽くうなずくことで応える。
「よろしい、ならば血盟を以って汝らとの盟約を行おう」
萌之院は手にした小刀で右の人差し指の先に切りつける。赤い血の珠が指先
に宿る。萌之院の命令に従って面を上げたハツヒの顎を左手で支えると、萌
之院は血の流れ出した右手の人差し指をハツヒの唇に走らせる。萌之院の血
によって、ハツヒの唇にわずかに赤味が付け加わる。なにかを堪え切れない
かのように、ハツヒが小さなため息を漏らす。
同じ行程をキサラギにも施したあと、萌之院は変わらぬ冷厳な声で言う。
「汝らに与えた我が血は忠誠に対するわが褒賞。その血に応えるため、汝ら
 の命を捧げよ」
二人は、舌先をちろりと唇に走らせ萌之院の血を舐め取ると、深く跪いて
萌之院の言葉に応えた。
「さがってよろしい」
萌之院の言葉に三人は萌之院の部屋を後にする。
>>412

醍醐旅団の名無し三等兵諸君に告ぐ。
今夕、吉野山温泉において萌之院殿下、萌宮殿下、剣警備隊長、
萌山・萌原両大尉および関女史という豪華絢爛なメンバーによって、
温泉イベントが行われるという情報を我らが同朋が女官達の
会話からキャッチした。
吉野山温泉露店風呂の外に、既にエステに使用されると思われる小屋らしき物が
建設中との情報も確認されている。

勇敢なる挑戦者は内線7457に連絡し、事前にデジカメの貸し出しを受ける事。
それでは諸君、健闘を祈る。
>>415
(皇居大手門衛兵詰め所からの電話に、指令室に詰めている幕僚達
を見まわす)

失礼、しばらく外に出ます。自分がいない間は、幕僚長が「適当」に対
処しておいてください。当然、全責任は自分にありますから。

(皇居大手門に、丸サングラスと灰色の人民服といういでたちで現れる)

お待たせいたしました、善行忠孝です。
しばらく休憩を取りましたので、私服での外出となります。それでは、よ
ろしく大佐殿のところへご案内願います。
420名無し旅団兵:2001/07/23(月) 00:31
>>412
コーン!………コーン!………
真夏の吉野の澄み渡った空に、
今は珍しい伐採作業の音が響いている。
その音の現場に場所を移してみよう。

「I'm a lumberjack I'm OK〜」
「思わず歌いたくなるな」
「というか、何で俺達、非番の中、
陽気な真夏の日差しを受けて木を切り倒してるんだ?」
「思わず踊りだしたくなるな」
「どうも、大尉がエステ場を作る、とかいうらしくて…」
「何考えてるんだ大尉は?」
「思わずもなこ様や殿下のエステされる姿に萌えたな」
「!!…ハァハァ……(; ´Д`)」
「もなこ様のエステ…ハァハァ……(; ´Д`)
う、小官、鼻とアバラから両方血が出て来たであります。少し眩暈がしてきたで…」
「思わず"なんじゃこりゃあ!"を思い出したな」
「って、これ、この血の量冗談じゃねえぞ!?大丈夫か吉田!
大変だ!衛生兵!衛生兵はどこだ!」
「…何騒いでんねや。はよせな日が暮れるで。
それとも夜働く方が涼しうて好きなんか?」
「は、大尉!吉田の奴がとうとうぶっ倒れて…」
「あら、そか。そや、私昨日発見してん。
カオルちゃん、アバラ弱いみたいやねん。
可愛いねんで、ちょっと突いたら、寝ててもすぐ飛び起きるねや」
「それ、折れっぱなしだからだと…」
「0点。私の可愛い勘違いぶりが完全に殺される、詰まらんツッコミや」
「…思わずこのSSの出来に、神の御名と共に天を仰ぐな」
 はじめまして善行閣下。夜分遅く申し訳ありません。
 スヴェトラーナ機関のナターシャと申します。

(と、善行の姿をしげしげと眺めて、一瞬吹き出す)

 ぷっ。い、いえ。失礼しました。
 そ、それでは大佐の所へ案内させて頂、き、ます。

(白い顔を真っ赤にして、肩を震わせながら笑いを堪えている。笑い上戸である)

 そ、それでは。

(といいつつ、腰が抜けてその場にへたり込んで、地面をバシバシと叩き付ける。まるで、
ギブアップをするかのように)
422醍醐旅団長:2001/07/23(月) 00:42
>>418
(旅団長執務室に戻っている。メールをチェックして)
 7・4・5・7、と。

 あーもしもし、私だ。
 ま・さ・か♪
 私を仲間はずれにしたりしないよね(笑)
 殿下はもちろん参加されるんだろうねハァハァ……(;´Д`)
 うん、うん♪
 じゃあ、よろしく。

 ガッチリガーター♪
>>421
・・・失礼、そうですね、これではあまりに場にそぐいませんね。
それでは、少しお時間をいただけませんでしょうか?

(しばらくしてから、トレンチコートに革の旅行鞄といういでたちで現れる)

それでは、今度こそよろしくお願いいたします。
あ、いへ。こちらこそ失礼。しました。

それでは、改めて案内させて頂きます。

(と、一番近くにあったマンホールの蓋を持ち上げる)

それでは閣下。こちらへどうぞ
425名無し旅団兵:2001/07/23(月) 00:53
>>420の数時間後

「…行ってくれるのか?」
「はい。男にはやらねばならない時があります。
例え志破れ玉砕したとしても、
顔を赤らめて「キャー!」と言いながら小物を投げる
殿下達の姿を想像するとハァハァ……(; ´Д`)」
「宜しい…頼んだぞ、生きて帰って来いよ」
「真に過分なお言葉です、旅団長閣下。
例え私の身命尽きても、私の萌心が白鳥となって、
このデジカメを兵站に伝えましょう」

「…待ちな、笹山」
「!坂内…それに吉田。お前、アバラは大丈夫なのか?」
「ふ、この旅団の存亡に関わる大事に、野暮は言いっこなしであります。
貴官だけに戦功(覗きのチャンス)を奪われる気は、
小官、さらさらないであります。第一、忘れたでありますか?」
「そうだ、笹山。俺達同期、(萌えて)死ぬ時は一緒だ、てな」
「…かっこつけやがって…ふ…てめぇら、泣かせてくれるぜ…」

その時、三人の後ろで、旅団長が数回拍手をする。
驚いて振りかえる三人。

「ふ、若さとは素晴らしいものだな。
私も久しぶりに男の友情という物を感じさせて貰ったよ。
…宜しい。私も手伝おう。いや、手伝わせてくれないか?
私も最近直接殿下ハァハァ……(; ´Д`)の機会が無くてな。
君達の萌えに対する真摯な姿勢を見て、
少々、また若かりし頃の思いが蘇ったんだ」

「「「旅団長閣下!!」」」

こうして、とりあえず何とはなしに四人の男が立ちあがったのだった。
>>424
(すえた匂いのする薄暗がりの中を、少女に案内されて進む善行、
 しばらく進むと、遠くに明りが見えてくる。)

あれが、目的地でしょうか?

(遠くの明りが、丸サングラスに反射して、表情は見えない)
427キツネ耳織部@舞妓:2001/07/23(月) 01:01
夕刻の吉野山温泉。
東の空は夜の予感を孕み、西の空は茜色に燃えている。
ざわざわと吹く風が木々をくすぐり……

そんな中でもうちは一人で泥だらけ、と。

あの(自粛)の作らせた掘建て小屋は壁のないテントのようなもので、けれど
中の寝台はちゃんと作れていたもんやから、文句のつけようもない。
ここで順番にマッサージするわけやね。
一体何人いるんよ?(涙)

とりあえず、今いるのは関はん、萌山はんと女官トリオの三人はん。
萌原はんはさっきから、警備状況がどうのこうのと剣はんと
電話で喋ってはる。

かと思えば、建物の中からざわざわと大勢の気配がしてきた。
ああ、殿下方がおつきになったんやわ。

えーっと、まず泥風呂、シャワー、サウナ、温泉、マッサージでええんかしら?
すんまへん、泥風呂もうちょっと暖めていただけます?
 はい、そうです閣下。
 ところで、足下には気を付けてください。私達の機関でこの下水道を繋いだ地下通路を
構築してから、あまり長い時間が経っていないのですが。それでも、野犬から野良猫。鼠。
ワニやらニシキヘビまで色々見ました。

 元は、ちょっと昔にこの国の過激派が構築した兵站・移動網だったらしいのですけど、
結局。彼らが望んだ都市ゲリラ戦が起こる事はなく、組識は内部崩壊して自然消滅してし
まったそうです。

(薄暗闇に浮ぶ白い顔が、微かに微笑みを浮かべる)

 面白いですよね。この街には、こんな忘れられた隙間が沢山あるそうですよ。

 ……。さて、到着しましたね。閣下。その階段を上がっていって下さい。
429醍醐旅団長:2001/07/23(月) 01:04
>>425
 全身黒タイツ目にはナイトスコープという「絶対貴様本職で新宿御苑とかの夜中に出没していたんだろう?」という出で立ちで旅団長執務室の窓から、そーっと出て行く廣瀬。
 しかし、闇に紛れる以前にまだ日は落ちていない。
 かえって黒タイツ姿は誰の目にも明らか過ぎる。
 地上に降りた瞬間、中佐に見付かる旅団長。
「なぁにをやってるんですか? りょだんちょ」
「え、えと……もじもじくん……」
 動転して訳の分からないボケをかます旅団長。
「はあ?」
 一度言ってしまうと、後には引けないのが旅団長の悪いところ。
「もう一着あるから中佐もやらない? 僕が“もじお”で中佐が“もじぞう”」
 腹。
 顎。
 鼻。
 膝。
 額。
 重い連撃が旅団長を見舞う。
「く、黒尽くめでも久我重明じゃなくてすまーん」
 吹き飛ぶ旅団長。
430醍醐旅団@萌山冬魅大尉:2001/07/23(月) 01:16
 萌原の口にした温泉、そして露天風呂と云う言葉。
 その単語が萌山の心を揺さぶる。
 久しく忘れていた記憶、感情。
 だがそれは、確たるモノとして、存在していた。


 “温泉”
 此ほどに心を騒がすっ単語はなかど………
 ネエやんは意気揚々とじゃっし、あん可愛かもなこ殿下もほんに楽しみにしちょっど……
 正直、憂鬱じゃっどんしょうがなか………
 だいけね“胸が大きかとよか”ち決めたとは
 ネエやんごたっとは少数はじゃっちね忘れちょっどね…
 ミロんビーナスじゃって、小振りじゃっとに……
 大きければよかとじゃなかど………
 感度じゃ感度…………
 あん人も、手頃で良かちゆうちょっで……………じゃっどん

 意気揚々と隣を歩いている萌原。
 その上には、もなこ殿下のお姿がある。
 どうやら肩車が気に入ったらしい。
 極めて愛らしい笑顔で、今日の出来事を話している。
 まるで年の離れた、だが極めて仲の良い姉妹のようだ。
 だが、萌山は見ているのは萌原の胸部。
 ゆさゆさと振れているバスト。

 あいは凶器じゃ…

「どないしたん?」

 視線に気付いたのだろう。
 萌原が、心底心配する口調で問い掛けてくる。

「何でもなかど……」

 気付かれない様に、慎重に声色を整えて返事をする萌山。
 ふと、視線がもなこ殿下の胸へと移る。

 ………そういは人倫をはずるっど

 苦悩を抱えた萌山を抱き込む様に、吉野の夜はゆっくりと暮れゆく。
>>428

了解いたしました。
(少女が指し示した階段を上り、突き当たりの扉を開く。
と、そこは古びた映画館の男子トイレの中であった)

なるほど。これは全く盲点でしたね。
まさしく想像もしていませんでした。

(男子トイレから出ると、そこはうらさびれた映画館の
廊下であった)

・・・そうですか、確かここは鎌田の「キネマ大萌」
あの二〇世紀のバブルの崩壊でつぶれたマニア向け
名画座の一つですね。大学時代によく通ったものです。

それにしても、こうした場所がこの街にはいくつもある
のでしょう。
そう、誰にも知られることのないまま、ひっそりと。

(そして、さらに目の前の扉を開き、劇場内に入る)
関は当たりを伺いつつ、テントに入る。既にもなこ、萌原、萌山などの各人がおり姦しいものである。とりあえず、関は皆に倣い一糸纏わぬ姿になる。
皆のあとに続き、テントの中をうろうろとする。見ると、萌山がなにやら渋面を浮かべている。

「どうされました、萌山大尉?」

何気なく、関は声をかける。萌山は一瞬関の顔を見るが、視線がわずかに下に動く。そしてさらに渋面は濃くなる。

「ほんとにどうされたのですか、御気分が優れませぬか?」

ゆさっゆさっと関の胸で揺れる、萌原に優るとも劣らない物を眺めつつ、萌山は呟く。

「神様はひどか…」

涙が僅かに滲んだとか、滲まなかったとか。
433劇場内:2001/07/23(月) 01:27
 劇場内に入った善行の眼に、スクリーン上に広がる色鮮やかな光景が飛び込む。

 悲鳴、怒声、罵声、銃声。入り乱れた狂気の不協和音の中で、教会が真紅の炎を上げなが
ら崩れ落ち、不自然に青い空と緑の大地を、黒々とした煙を放つ松明を手にした緑衣の兵士
達が家から家へと火を放つ。

 赤と緑の百鬼夜行。

 目が眩む様な鮮やかな狂気の宴がスクリーン上に展開される中、たった一人の先客がちょ
うど中央の席にいた。
 微かな微笑みを浮かべて、氷点下の瞳で食い入る様にスクリーンを見つめる人物。
 時折、スクリーンの光を反射して首のチョーカーの金具が光る。

 モエナ・スヴェトラーナ。
 スクリーンに眼を釘付けにしたまま、善行に呼びかける。

「急に及びだてして申し訳ありませんでした。とりあえず、座って、ゆっくりと鑑賞された
らどうでしょうか?本題はその後で」
>>433
(勧められるままにスヴェトラーナ大佐の隣りに座る善行)

お久しぶりです、スヴェトラーナ大佐。
お招きにあずかり、光栄です。

それにしても、「炎628」ですか。
ソ連映画の最高峰の一つですね。この武装親衛隊に
よる虐殺も、一枚の宗教画の様に見せてしまうその感
性に、学生の頃驚愕した記憶があります。
ただ、同じ題材を扱うならば、タルコフスキーの「僕の
村は戦場だった」の方が、より私の好みではありまし
たが。

(そのまま、武装親衛隊兵士達が、橋の下でパルチザ
ンの復讐を受けるシーンを見つめ続ける)
435皇女:2001/07/23(月) 01:32
もなこ、いっぱいあそんで、いっぱいおべんとうをたべてから、
それからおひるねしてたのです。
そしたら、ゆうがた、玲おねえさんが、
もなこのところにきたのです。

「おー、もなか、帰っとってんな。
なんや、眠いんか?風呂入りに行こうや。すっきりするで。
今日はもなかのやった事無い"おたのしみ"もあるからな」
「おたのしみ?なんなのですか?」
「それが判らないから"おたのしみ"、なんや。ほら、着替え取ってき」
「はい、わかったのです」

んー、おたのしみって、なんなのかなぁ。
おふろでたのしいことって、せっけんがあわあわ〜、ってなることとか、
おもちゃであそんだりとか、そういうのかな、って思うのです。
でも、玲おねえさんといっしょに、ついてってる時にきいたのですけど、
玲おねえさんは「ひみつ」って言うのです。

「おしえてほしいのです」
「ひみつー」
「やー、いじわるしないでほしいのですー」
「だめー、おしえたげないー」
「あーん、もなこ、すぐしりたいのですー」
「んー、どうしよっかなー」
「しりたいのです、おしえてほしいのですー!」
「…なーんて言ってる間に、ほい、着いたー」
「…はにゃ?ここなのですか?」
「おー、すごいやろ。泥んこの風呂とか、サウナとか、
もう何でもアリやで。もなか、こんなん見た事あるか?」
「ないのです。でも、なんだかとってもたのしそうなのです!」
「おー、楽しもな。お肌スベスベやで。よしゃ、じゃあ、着替えよか」
「はい、もなこも、すべすべになるのです!」
436劇場内:2001/07/23(月) 01:42
全ては子供から始まる。
この映画に出てくる大尉の認識は、極めて確実ですね(微笑)

子供。子供。

閣下。あなたはご存知ですか?かつてロシアにおいて両親を密告した子供達はその後どうい
う運命を辿ったか。あの、カンボジアの赤いクメールの子供達が何を行ったか?
イスラムの少年兵。ヴェトコン。その他もろもろ。

(善行に向かって薄い笑みを浮かべる)

そう。子供の教育には、十分に気を付けるべきでしょうね(微笑)

(映画が終り、スタッフロールが始まる)
437名無し三等兵:2001/07/23(月) 01:44
>>436
仰る通りですね。
それでは、そろそろ私を招待してくださった理由について、
お話をお聞かせ願えませんでしょうか?

私が想像するに、西朝の皆さん方の処遇に関してではな
いかと考える次第ではありますが。
>>437
失礼、上の書き込みは私です。
そしてageてしまいました。
申しわけありません。
439モエナ・スヴェトラーナ:2001/07/23(月) 01:51
閣下。本題に入る前に、一つお聞きしたいのですが。

今回の核攻撃。一体、誰によるものと発表なさるおつもりですか?真相がどうであるかは
別として、まさか同胞の手によるもの。と公言するわけにはいかないのではないかと私は
推論したのですが。
そうなると、何らかの丁度良い生け贄の羊を用意するのが最適な方法ではないでしょうか?
440萌原玲@泥風呂:2001/07/23(月) 01:55
キツネ耳舞妓「ほな泥風呂どうぞー。タイミングずらしていただいた方がよろしおすし」

萌原「おっ、もなか、行くでー。泥んこのお風呂やでー」
皇女「行くでー、なのです!」
萌原「しかしイキナリ愛想ワルなったなあ、あのコスプレの子(キツネの事らしい)。
   うーん、カルシウム足りてへんのちゃうか?」
皇女「ほえっ!お、おねえさん、このどろんこなんだか
   あったかくてぬるぬるしてて気持ち悪いのです!」
萌原「なぁに情けない事言うてんねん。入ったれ入ったれ。うりゃうりゃ、びちゃびちゃ」
皇女「き、きもちわるいのです!うぷっ。おねえさん、うぷっ、やめるのです!びちゃっ!」
萌原(顔に命中)「……やってくれたなこのジャリガキ!」
(二人とも頭からつま先まで泥だらけ)
キツネ耳舞妓「あの、泥風呂はパックみたいなもんですし、もう少しおとなしうしはった方が…
    なんて言うても無駄なんやろね〜、あ〜あ、無駄無駄。ふっ」

皇女「おこられちゃったのです」
萌原「のです、やな」
皇女「おねえさん、あそびすぎなのです。おとなしくするのです」
萌原「目ェ輝かして言うなや。お前だんだん性格わるなってきたな。
   なんか頬擦りしたなるような性格のワルさけど(笑)
   ほんでもなか、また何で家出なんかしたん?」
皇女「………(少ししゅんとして)もなこ、だいすきなおにいちゃんがいるのですけれど、
   おにいちゃんはお仕事がいそがしいいそがしいって、ちっとももなこのこと
   たいせつじゃないみたいなのです」
萌原「お兄ちゃん?…お前んトコ息子なんかおったっけ?」
関「善行少将の事かと…」
萌原「善行…?どっかで聞いた名前やな…」
関「国土回復戦の英雄ですからそれは当然…(呆)」
萌原「ああっ?あああああ?あーあーあーあーあー。玄米くんやんけ」
関「玄米くん?」
皇女「ほえ?」
萌原「いや、うん。一回急患で運ばれてきてやあ、まだ総合病院おったころに。
   腹刺された言うて。私執刀してん。えっっっらいきれいな腸してはってな」
皇女「きれいなちょう?」
萌原「お腹の中身のことや。もなかはあんこやからええねん。
   とにかくきれいでなあ。『いやこりゃ大腸ガンの心配はなさそうですね』って
   回診の時に言うたら、クッソ真面目な顔で『繊維質は豊富に摂取するように
   心がけておりますので。普段から玄米を主食にしているせいですね」とか
   言いやんねん。おもろいオッサンやでな、いや、以来私は心の中で
   玄米くんと呼び続けてんねんけどな。
   そうかー、玄米くんがもなかのお兄やったんかー。
   いやー、世間は狭いなあ(違)」
>>439
そうですね、本来ならばあなたにお話しするべき事ではないですが、
西朝関係者とあってはそうも言ってはいられないでしょう。

予定としては「正体不明の戦略原潜からの攻撃」として非公式に当時
日本近海で活動していたC国の戦略原潜の位置情報を流す準備が終
わっております。
また、別のルートからは、当時Nk国の宇宙基地からロケットが発射さ
れたという衛星写真と情報もながす手配も整えております。
他にもいくつか欺瞞情報は流しますが、世論の注目をそちらに集めて
おき、基本的に公式には「調査中」として公式発表はかなり先に引き
伸ばすつもりでおります。

ええ、結局は公式には「調査中」として時間を稼ぎ、その間に西朝が
核爆撃を行ったという証拠を消してしまいます。

御安心下さい、ともえ殿下の身柄の安全だけは、なんとしても確保い
たしますから。
442大隊指揮官:2001/07/23(月) 02:03
「だ〜から、マスコミ対策なんて流暢なこと言ってる場合じゃないんだってば。
 いいたいこと言わせておいたらいいんだよ。不満のガス抜きは必要なんだか
 らさ。で、それで?」
受話器を置いた大隊指揮官が菊水@甲に話し掛ける。とはいえ、デスクの上は
書類が山積みで、菊水@甲の姿はほとんど見えない。
「機動隊の訓練については国防軍との間に合意ができました。とりあえず六機
 の一部の中隊を特別機動中隊に指定して訓練を行わせます。ただ、ちょっと
 した交換条件をつけられましたよ。国防軍内に配置されている警察のお友達
 の行動をすこし制限して欲しい、と」
「ああ、いいんじゃないの。いつまでもいがみ合ってる場合じゃないでしょ。
 日村さんに伝えておいてよ」
「首都圏の治安ですけど、まあ何とかというレベルに落ち着きました。いろん
 な組織の方々も軽挙妄動はしなかったみたいですね。ありがたいことです」
「まあね。でも、近隣の県からずいぶん人を借りちゃったなあ。人、増やさな
 いとね」
「人もそうですけど、組織も改変しないんですか。公安関係の部署が警察庁と
 警視庁に分かれていて、さらに公安調査庁にまで分かれているのはどうかと
 思います。一元的に管理した方がいいのではありませんか」
「そこまではわたしの権限じゃないさ。そもそも、わたしがこんなことやって
 るのが指揮系統から言うとおかしな話なんだよ。あのヒゲ眼鏡のおかげでえ
 らい迷惑だよ」
「まあいいじゃないですか。どうせ、ここをプロイセン警察のように扱うので
 しょう?」
「……こんな騒ぎを二度と起こさないためには、強力な警察組織が必要だよ。
 大きな権限と力を持つ国家警察がね。その点で、あれを範に取るのは悪いこ
 とではないと思う」
「はあ、単なる趣味でしょう?」
「ま、解釈は君に任せるよ(笑」
443モエナ・スヴェトラーナ:2001/07/23(月) 02:08
なるほど。了解しました。
あなたの所には、中々優秀なスタッフが揃っているようですね(微笑)
カバーストーリーとしてはそれなりの出来です。

さて、ではそれを踏まえてこの映画を見ていただけますか?

(虚空で指を鳴らすと、映写機が音を立てて廻りはじめる)
 それはなんとも絢爛豪華なる光景であった。
 萌原軍医のアメリカンな容赦ないナイスバディ
 萌山参謀の小柄小ぶりだがバランスのとれたプロポーション
 関事務官のスラリとしているが出る所が出ているモデル体形
 萌宮殿下のお姿は守備範囲ではないが十分に可愛らしい。

 何時の間にか醍醐旅団もずいぶんと人材の強化がなされたようで、大変に喜ばしいことである。

 しかし、なんと言っても圧巻なのは、やはり萌之院殿下であろう。
 エステなど必要ではないのではないかと思わせられる玉の御肌が織り成す完璧なる肢体はまさに美神の名に相応しい。
 あれだけの豪華絢爛なるメンバーの中で勝るとも劣らないばかりか、殿下が現れたとき彼女たちの間で“ほう”という溜め息が一斉に聞こえたのは決して気のせいではないであろう。
 やはり、萌之院殿下はその御肢体それ自体が皇国における至高の大御宝なのだ。
 私は殿下を玉体をお護りする使命に一層萌え立つ、もとい、燃え立つのを感じざるを得なかった。


 
445醍醐旅団無線通話記録:2001/07/23(月) 02:10
『A班、聞こえていたら応答せよ。
 こちらB班、現在目標地点より垂直距離四十メートル地点に到達した。
 繰り返す、B班の現在位置は目標より垂直四十メートル、X-D地点』
『こちらA班、現在位置X-D了解した。
 今からロッククライミングか?オーバー』
『ロッククライミング、そのとおりだ。これよりフリークライマーの
 鈴木が挑戦する。おっ…おおっ、ここから湯気が見える。
 聞こえるか?湯気が見えるぞ!!』
『湯気視認、了解した。
 健闘を祈る。む…?今の爆発音はなんだ?B班?応答せよ?』
関は萌原ともなこの遣り取りを眺めていた。

「くらわんかい、ジャリガキ!」
びちゃびちゃ
「おかえしなのです」
びちゃびちゃ
「かましてくれよったな、もなか。あんこ締め出したるで!」
びちゃびちゃ

しばし呆気にとられていた関だが、織部の言葉を思い出し、注意を促すことにする。
「お二人とも…「もなかじゃないのです、もなこなのです」」
びちゃ
「織部様が…「もなかはもなこじゃい、おら!」」
びちゃびちゃ
「静かに…「それにお兄ちゃんはげんまいくんじゃないのです」」
びちゃびちゃびちゃ
「入る様にと…「うちが決めたんやから決定やっと!」」
びちゃびちゃびちゃびちゃ

以下、織部に叱られるまで、また続く。
447萌之院:2001/07/23(月) 02:16
周りを見回すと、いずれ劣らぬ見事な肢体の持ち主ばかり。わたしは圧倒
されてしまう。こんなところでも生真面目に膝を折るコノヱに、警戒を厳
にするように命じる。旅団の男たちのことだ。こんな事が行われているこ
とを知れば己の萌心が命じるままに、ここを覗きに来ることだろう。
はい、本日二人とほかに10名ほどがクレイモアやその他のトラップを仕掛
け、周りに待機中です、とコノヱが答える。念のため、みんなには湯につ
かり、タオルで体をガードしてもらう。狩りが終わるまでは、みだりに裸
体を晒すべきではないだろう。
448醍醐旅団長:2001/07/23(月) 02:26
来なさい 萌えを負うもの
苦しむものは 皆、私のもとへ
私はあなたを 休ませる?

私はSで 剣呑だから
受けなさい 私のくびき(掟)を
なりなさい 私の部下に

私のくびきは 負いやすく
私の萌えは 重いから
あなたの心は ハアハアになる
(マターリ書より)

 大きな辞書大の本を抱えてブツブツと呪文を唱えるように吉野の山をいく旅団長たち御一行。
 その装束は夕日に合わせてか何故か“緋色”である。
「旅団長ぉ〜いったい何考えて、これやっているんですか?」
「ばかもの! 女王陛下も見ておられる」
「(゚д゚)ハア?」
 いったに何する気だ旅団長?
449モエナ・スヴェトラーナ:2001/07/23(月) 02:30
微妙にピントが合わない視界に、男の上半身が現れる。どうみても五十代より下には見え
ない痩せこけた生気のない顔。濁った瞳が宙をさまよっている。

「それでは、話して頂けますか?」

画面外からの、ひび割れた笑い混じりの声に男は一瞬身体を震わせる。そして、濁った瞳
を落ち着かずに動かしながら、少しづつかたりはじめた。

私は、あまりに大きな犯罪をおかしてしまいました。帝都の落下した核弾頭による犠牲者
に大しては、謝罪の言葉すら思い付きません。私は、西朝最高会議の軍事部門の監督者と
して、西朝最高会議による決定を受けて、硫黄島基地の幹部達による独断的な行動をそ、
阻止し。また、核戦力をほ、保有しうるこのさ、最後の機会をもって総攻撃を行うという
人類及び皇国に対する極めて重大な犯罪的行為の発動を命令しました。
そ、そ、それは大きな間違いでありました。私はここに自らの罪の全てを認め、私に関わ
る審判を司法の場に委ねます。

(画面外からの何かに酷く脅える)

何だ、大佐。待ってくれ。言ったじゃないか、証言したじゃないか。なぁ大佐!
後生だ。君を拾ったのは誰だと思ってるんだ!なあ大佐
言ったじゃないか。裁判にかけさせると、約束を!

(画面外からの声)
「約束ですか?(微笑)そんなもの、嘘に決まっているではないですか」

銃声。暗転。
450ハツヒ:2001/07/23(月) 02:47
「ハツヒよりコノヱ。目標小集団を視認。処置について指示を乞う。
 地点は18-60。目標は火器を保持していない。送レ」
「コノヱ了解。目標を早急に無力化せよ。アマハ以下は目標小集団
 多数の侵入を確認。早急にこれらを撃破した後、地点19-43に集結。
 目標ヒロセの撃破にあたる。集結は15分後。以上」
わたしは携行用のGPSを手早く確認する。19-43は1kmほど離れた温泉
に程近い地点だ。温泉につながる獣道の結節点になっている。おまけ
にそこからは、温泉が一望の下に見下ろせる。そこにたどり着くまで
の所要時間は、今日は月が満月だから10分といったところ、ならば目
の前の敵は2,3分で片付ける必要がある。
わたしは、腰に身に付けていた特殊警棒を右手に持つ。ひんやりとし
て重い握りの感触がわたしの手に伝わる。わたしはちょっとした安心
感を覚えた。とある場所での地獄のような訓練の間相棒だった警棒だ。
いまではわたしの体の一部のように扱うことができる。
緊張からわたしは知らないうちに唇を舌で舐めていた。あるかなしか
の血の味をわたしの鋭敏になった感覚がとらえる。わたしは昼間のこ
とを思い出し、体が熱くなるのを感じた。身命を捧げ尽くすことがで
きる主人を得たことは、わたしにとって大きな喜びだった。そして、
その方に唇を触れていただくことができ、あまつさえ……。
いけない。任務を前にして興奮してはいけない。冷静に、冷静に……。
わたしの目が目標をとらえた。なんと無防備な姿で歩いているのだろ
う。訓練された兵士のはずだが、あんなに息を弾ませていては、襲撃
してくれと言っているようなものだ。わたしは、彼らの背後に回ると、
警棒を振りかざし、まず、一番後ろにいた男の後頭部に振り下ろした。
男は声もなく昏倒する。それでも異常に気付いた男たちは一瞬で兵士
に戻り、敵を探そうとした。
しかし、その行動は致命的に遅かった。わたしは、警棒で彼らの急所
を一撃し昏倒させた。暖かい夜だ。死ぬことはないだろう。わたしは
念のために彼らを用意しておいたロープで縛り上げた。時計を見ると
2分経ったところだった。これならば余裕で集結地点に向かうことが
できるだろう。
「ハツヒよりコノヱ。これより集結地点に向かう。送レ」
451モエナ・スヴェトラーナ:2001/07/23(月) 02:56
暗転した画面に、白くぼやけた何かが現れ、それは次第に人の顔の姿をなしていく。
年老いた老人。彼は、ひどく焦燥した表情で虚空を睨み付けているが、その視線は虫を追う
かのように一定しない。
ぼそぼそと、か細い囁くような声で男は話し始める。

全ては、最高会議議長の考えであって、わしは一切関与していない。いや、そもそもわしは
西朝内でもそれほど高い位置には無かったのだ。本当だ大佐。おまえも知っているだろうが、
名目上の財務の監督者のわしなぞ居なくとも、結局は議長直属のスタッフと桓武グループの
中堅社員の一部の間で勝手に全てやっていたのだ。

「ええ、そのようですね」

老人は、僅かに安堵したのか、更に饒舌になる。

わかったろう?わしは今回の核攻撃には最後まで反対しておったし。北朝との宥和案にも基
本的には賛成していた。

「本当に、その通りですね。エリカ、準備を」

画面外から、ショートカットの少女が一瞬ウィンクしながら手を振って洗われる。そして、
老人の首に紐状のものを掛けた。動揺した老人が、もはや何を言っているか聞き取れない。

「お静かに。恐らく、幹部の中で最も責任の薄いのはあなたでしょうね。でも、仕方のない事
です。なぜなら、あなたには副議長という立派な肩書きがありますから。あなたが幹部であっ
た事が不幸なんですよ。あなたの御家族にとってもね」

何の話だ大佐?貴様、わしの家族に何を

「ご安心してください。あなたの家族だけじゃないですから(微笑)それに、あなたにはお孫
さんと同じ木にかけて差し上げます」

孫はまだ五才の子供だぞ!

「だからですよ。全ては、子供からです。まずなによりも殺すべきは、子供なのですよ。そう
すれば、いずれ未来はなくなりますから(微笑)憎悪も、記憶も。誰も受け継ぐものがいなく
なります」


老人の怒声。子供の泣き声。悲鳴、絶叫。

ロープの張る音。

沈黙。暗転。そして、ロープの軋む音。
452皇女:2001/07/23(月) 03:04
「こぉらぁ!いい加減うちも怒りますえ!」

それで、もなこ、またキツネさんにおこられちゃったのです。
ばちゃばちゃやりすぎたのがだめだったみたいなのです。

「おー、すまんすまん。でも、自分も大概怒り過ぎやで。
子供は暴れるのが仕事や、な、もなか」
「は、はい。んーと、もなこ、わからないのです」
「もなこ、そういう時は"はい、もなこもそう思うのです"て言うのが、
仲良くする秘訣や。わかったな?」
「そうなのですか。わかったのです」
「…でも、それを言いはるあんさんは、もうええ大人でしょう」
「私は子供みたいにぴゅあーな心を持ちつづけてるんや。
私みたいに無邪気で可愛い子はそうおらんで、な、もなか」
「は、はい。えと…もなこ、わからないのです」
「…そういう時は"はい、もなこもそう思うのです"て言うのが、
長生きの秘訣や。わかったな?」
「は、はい。わかったのです。
もなこ、ちゃんと言えるように、がんばるのです」
「よしゃ、流石もなか、ええ子や」
「……はぁ」
453醍醐旅団長:2001/07/23(月) 03:08
>>450
 ハツヒの目の前にいきなり現れる緋色の衣の枢機卿。
「何奴!」
 その枢機卿は穏やかに問う。
「チョーットイイデスカ? 貴女は萌えを信じますかぁ?」
「貴様!」
 変装していても剣コノヱ作成のブラックリストの筆頭、醍醐旅団旅団長その人であった。
 間髪を入れずハツヒの特殊警棒が顔面に向かうが、緋色の衣が絡みつくだけで空を切る。
「んー、女官隊の新人さんかい。そのキリキリとした風情がまたハァハァ……(;´Д`)だね」
「一つ、一目を気にせずハァハァ……(;´Д`)し」
「この! モノノケめ!」
「二つ、二言目にはハァハァ……(;´Д`)し」
「くらぇ!」
「三つ、猥らにハァハァ……(;´Д`)し」
「曲者だ!」
「四つ、予測もできないハァハァ……(;´Д`)し」
「出会え!」
 集まってくる警護隊。
 彼女たちは手に手に特殊警棒を持って、旅団長に襲いかかる。
 旅団長は数え歌を続けながら、腰をくねらせ妖しい舞で間を駆けぬけていく。
「五つ、いつでもハァハァ……(;´Д`)し」
「六つ、無理してハァハァ……(;´Д`)し」
「七つ、涙ながらにハァハァ……(;´Д`)し」
「八つ、やましいハァハァ……(;´Д`)し」
「九つ、懲りずにハァハァ……(;´Д`)し」
「十、当然ハァハァ……(;´Д`)する!」
 と、最後まで数えたところで旅団長は、包囲をくぐり抜ける。
「というわけで、ハツヒたん萌え〜〜〜〜!」
 との奇声を残してテントへと向かって走り去っていくのであった。

 しかし……チュドーン

 爆発音と共に黒焦げで吹き飛んで地に伏す旅団長の前に現れたのは……。
「醍醐旅団長閣下でらっしゃいますね」
 そこには萌之院女官隊の新たなる刺客が……。

                     萌太郎侍「吉野湯煙捕り物控」 続く
454みなぎ
楽しかった虫取りも終わり、夕の頃。今日も月が奇麗だ。
私は関女史の腕の中でずいぶん長いこと眠っていたようだ。
気づいた時には温泉に来ていた。キツネ耳織部さんの手による温泉エステ
なんだそうだ。

あいにくと、私は猫なので風呂が好きではない。温泉内では名花が咲き乱れているのであろう。
そして、私は誰はばかることなく進入することが出来る立場にいる。
しかし、それをやるのはあまりに無粋というものだろう。私は私の領分をまっとうしよう。
風呂上がりといったらやっぱり、ビールでしょう。

風呂の隣に簡易スタンドを作る。そしてサウナと水風呂。枝豆に線香花火と全員分の浴衣。

作っている時、何やら山の上の方で音がしだした。そういえば旅団長の姿もない。
ああ、そうか。ここは南朝でしたねえ。温泉、女風呂といえば、大定番がありました。
血を見る戦いが繰り広げられそうです。

ああ、ちなみにスタンドは更衣室のまとなりです。これにより、更衣室側は完全に封鎖されます。
進入者は、排除してよろしいと申し付けられておりますゆえ(笑)