>>105の続き
超人集団ともいえる、真珠湾攻撃時の母艦搭乗員ですが、
『聞き書き日本海軍史』(戸高一成/著)に出てくる、藤田怡与蔵氏によると、
零戦隊では開戦前に、航法訓練を徹底して行ったようです。
その内容は、佐伯基地(大分)から東方へ単機で150浬進出し、反転して戻る。
こう聞くと簡単そうですが、気象条件等が刻々と変化するため、搭乗員たちは
真剣そのものだったとか。
帰路に機位を失い、ようやく陸地が見えたのでやれやれと思って着陸したら、
鹿屋基地(鹿児島)だったという笑い話?まであったらしい。
開戦前の猛訓練というと、『トラトラトラ』に出てくる、錦江湾での低空雷撃訓練
が有名ですが、これらの航法訓練もまた、真珠湾奇襲成功の大きな要因の
一つと言えますね。