軍事板書籍・書評スレ13

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381名無し三等兵
>>281
『中国の安全保障戦略』は平松先生が長く続けた共産中国の国防政策研究の集大成本。
建国から現在まで、中国が自国の安全保障を守る際に考えてきた脅威、手段、目的という三つの点からコンパクトにまとめてる。
細かな議論でなく、自分のやってきた実証研究に裏打ちされた戦略思想史みたいなものに結果的になってる。脚注・文献情報もない。

個人的には目的のところの「中国は過去に支配した地域をなんとしても回復しようとする膨張主義を持つ」という議論は
実証が不十分というか、必ずしもなじめない感触があるけれど、後は概説としてはこんなもんかなという印象。

歴史についての体系だった入門だったら、矢吹先生の本より古いが平松先生の
『中国人民解放軍』(岩波新書、1987)
『中国の軍事力』(文春新書、1999)の二冊から手をつけてもいいと思う。コンパクトで入門書としては申し分ない。
特に『中国の軍事力』と『中国の安全保障戦略』は内容が重なる部分も多くて、しかも個人的には『軍事力』の方が
まとまっている印象がある。

松井さんのは数に数えないほうがいいかもだ。他のは手許にないので今回はご容赦。
382名無し三等兵:2008/05/11(日) 00:14:24 ID:???
>380
>282で紹介されているが日本語で記述されている本では↓が最も体系的
に中国軍について紹介している。参考文献も詳しいのでまずは一読を薦め
る。
中国をめぐる安全保障 MINERVA人文・社会科学叢書
ttp://www.bk1.jp/product/02907793
この本の紹介
http://hobby11.2ch.net/test/read.cgi/army/1209311325/10-12

平松茂雄氏の勁草書房から出版されている中国軍物は、時系列順に中国
軍に関する諸項目を取り上げているので、一冊だけでなく一通り読むことで
中国軍に関する見通しを得ることが出来る。

宇佐美暁の本は、初心者向けに中国軍について記述しているが兵器の記
述には一部難が見られる。同じ作者による少し詳しく記述を行った「図解 
中国の軍事力」(河出書房新社)もあり、個人的にはこちらの方がよいと思
うが出版年が少し前なのが難点。

政策決定過程、外交などにおける中国軍の役割については以下が詳しい。
ttps://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766414264/
兵器貿易に関する記述もある。

矢吹氏と松井氏の本は手元に無いので、コメントできないことをお許しいた
だきたい。
383名無し三等兵:2008/05/11(日) 00:22:16 ID:???
>382
宇佐美暁氏に「氏」を付けるのを忘れていたので訂正。
これだけではもったいないので、他にも中国軍に関する書籍を紹介

中国空軍に関して
http://www16.ocn.ne.jp/~ashi/book_list/4-7556-1150-4.html
出版が2000年なので少し情報が古いが、それを差し引いても中国空軍に
ついて体系的に知ることが出来る書物。

中国軍に関する用語や項目に関して
ttp://www.mmjp.or.jp/sososha/hon/gunji/index.html
中国軍や台湾軍、国防体制などさまざまな項目についての記述が豊富。