自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた 第59章
1 :
名無し三等兵:
2 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:28:38 ID:???
2ゲット!
ぱんつぅ♪ぱんつぅ♪
3 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:28:42 ID:???
現在、警戒警報発令中
現在、自衛隊がファンタジー世界に召喚されますたスレは、age厨と呼称される荒らしによる攻撃を受けております
・メル欄が【age】となっているのが特徴です(現在では【sage】を使うことが多い)
・「軍板の総意」もしくは「自治スレの総意」という言葉を使う時もありますが、匿名掲示板の性質上、んなもの存在しません
・コテを騙る場合有り。不審な言動をするコテは、トリップチェック。
・age厨の活動目的は、住民を煽り、スレ進行を妨害することです。反応厳禁。スルーしましょう。
・コマメに荒らしレス削除依頼を。荒らしのアク禁につながることもあります
翡翠(星砂) ◆X9uEcr1WoA は当スレでは事実上の荒らしとして扱います
・本人には悪意と自覚は無いようですが、その言動は、スレの健全な運営の妨げる荒らし行為と同様です。
・翡翠氏にはスレのルールを遵守し、他者と協調できるようになるまで、当スレへの書き込みをコテ、名無し問わず控える事を求めます
・他の住人にはスルー推奨。過度のコテ叩きは削除対象となります
・必要に応じてレス削除依頼を。(削除ガイドラインと照らし合わせた上でお願いします
4 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:29:13 ID:???
暫定ガイドライン
0.現代科学であれ男塾理論であれ異次元科学であれ議論であれ、第一に置くべきははスレ住人が楽しいこと。
1.「自衛隊がファンタジー世界に」とあるように、あくまで「現代日本」が主に関わる話であること。
2.現代日本というからには、自衛隊の組織・装備はあくまで現用もしくは近未来的に配備が予想されるものに限る。
核・正規空母・旧東側諸国製兵器・巨大人型兵器などの日本が配備するにはナンセンスなものは極力避ける。
3.総じて知識不足によるミスは、指摘するならイヤミにならない程度に。
指摘されたほうもムキにならず、あくまで謙虚に受け止めること。後付けのこじつけや訂正は恥ではない。
4.軍事力の背景となる社会構造などにも板違いでない程度に注意を払う。
5.あくまで「ファンタジー世界」の話であり、F世界側の設定は作者が勝手に決めることが出来る。
ただし、「超兵器・超魔法・無敵キャラまんせー」な話にならぬよう気をつける。
また、オーバーテクノロジーの扱いは慎重に。
6.ファンタジー側の人間もきちんと描写する方が好ましい。
自衛官主観という演出などであえて描写しないのはこの限りで無い。
7.政治・戦略・作戦・戦術・戦闘としてありえないものを避ける。現実的でない、または作中の設定で説明できない行動も同様。
8.萌え・色気はあくまで表現手段であり、目的ではない。
安易に狙ったり、しつこく要求するのは本来板違いであり、自粛すべき。
9.SS作者は、抽出がしやすいように、また騙り防止の為に、トリップ装着を推奨。ただしレスごとに変わる捨てハンは禁止
10.感想書き込む人も節度や口調を考えるべし。勿論、感想を書かれた作家も。
作品が気に食わないなら透明あぼーんで。 それでも気になるなら、このスレのルールが届かぬ場所で。
11.『小官 ◆qG4oodN0QY 』殿及びage厨及び翡翠氏とのバトル禁止。小官殿とバトルする際には、
小官殿とは分家に設けられた小官殿関連専用スレにて、翡翠氏とは翡翠専用スレにて会戦するべし。age厨はレス削除依頼を。
12・レスはまとめて書きましょう
思いつきでこまごまとしたレスをしてスレを消費するのは迷惑です。
5 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:30:16 ID:???
6 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:31:19 ID:???
■今までこのスレで討議された議題
・ファンタジー世界の市場規模についての考察
・麻薬による世界支配は許されるか
・江戸時代とファンタジー世界の類似性について
・大陸国家VS海洋国家戦略、その長短について
・マッチとメラ、着火手段としてどちらが優れているか
・F世界での日本経済再生と交易について
・ドラゴン・・・契約方法と空軍戦力としての有効性を考える
・自衛隊的ダンジョン攻略法
・対人地雷と魔法の罠。
・F世界における神の影響力について。
・F世界的陣地攻略法
・熊に見るモンスターの手強さ
・巨大昆虫対策〜界面活性剤から核弾頭まで
・決闘における非致死性制圧法(殺さずにいたぶる百の方法)
・F世界の街道、交通路における運搬手段が道に与える負担うんぬん
・銃弾を受け付けない素材を武具の材料に用いれるか
7 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:32:00 ID:???
■さんざんガイシュツの話題
・シーレーン確保における脅威の排除(海賊、海の怪物対策)
・日本が傭兵を雇用することは可能か?
・萌えは是か否か。
・議論は是か否か。
・魔法・怪物の設定(最終的には作者に一存という結論)
・補給が断たれた場合、弾薬を何とか確保可能か?不可能な場合はどうなるか?
・球形以外の世界。
・食糧対策・餓死者の局限−魔物を喰らうモノ−
・在日外国人・異世界住人対策。政治思想の殴り合いは勘弁
・資源・エネルギー問題。
・外交方針について。
・人間と亜人の共生について。
・小官/翡翠/ageを排除できないか?(無理です)
ガイシュツだが、再考察とかは特に禁止されてない
SFは禁止だと言うことです
8 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:33:42 ID:???
9 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:39:01 ID:???
10 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 01:42:19 ID:???
恐らくこれでテンプレ終了。
それでは
>>2の変態性のF世界での有効利用を考察しつつ、状況開始。
べ、べつに2Getできなかったからって怒ってるんじゃないんだからねっ!////
久し振りに来たら新スレ移行かい。
もう駄目忙しすぎて見てらんない。役付き尉官がこんなに辛いなんて。少々鬱。だから小品だけ。
と思ったが…どうやら手違いが有ったらしい。また今度な?
13 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 11:36:26 ID:???
14 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 14:48:15 ID:???
軍事板は即死とかしない?
15 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 15:26:36 ID:???
16 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 22:09:54 ID:HlZCHyhR
やっぱファンタジー世界なら、美少女率というか、美少女人口多いよな!
てか、美少女がたくさんいないファンタジー世界は、ファンタジー世界じゃねwww!
17 :
ハインフェッツ:2008/01/12(土) 22:23:27 ID:hPfPZOZg
マル魔は美少女よりむしろイケメン青年が多い件について。
18 :
名無し三等兵:2008/01/12(土) 22:54:00 ID:???
逝け面な隊員にイケメンな勇者ご一行様が蜂の巣にさめるのは(ry
美少女騎士団を挽きつぶす装甲車輌とかも(ry
ほんとF世界は地獄だぜ。
19 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 01:03:31 ID:29k8M/Yo
久々に来て見れば、、、このスレも終わったな。。。
昔は良SSがたくさんあったのに翡翠と叩きしかいない。。。
20 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 01:35:08 ID:SFrypJ/v
90式は
メラゾーマ
ベギラゴン
マヒャド
バギクロス
程度なら耐えれそう
21 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 02:42:10 ID:???
>>18 某スレではP-47に蜂の巣&ロケット弾攻撃、シャーマン戦車で蹂躙しまくり
空母部隊の艦載機で情け容赦なしの爆撃っていう場面もあるかもしれんぞ
22 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 03:56:31 ID:???
なんで間接魔法使わないんだろ
魔法抵抗力が皆無なんだからファイヤーボールなんか撃つくらいなら、ポイズンクラウドとかサプライズと撃って放置しとけば勝手に潰走するのに
感知出来ないんだから状態異常魔法が発動する地雷くらいあってもおかしくないと思うけどな
ジェットはしんどいかもしれんが、ヘリはスリープの範囲魔法で撃墜出来ると思うんだけどな
逆に艦艇は超魔法使わなきゃ絶対沈められないだろうな
国土ごと召喚出来るくらいハード的には優秀なのに、F世界側の描写がハードと比べるとソフトがレベル低すぎなんだよな
軍板なのに残念だ
23 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 04:17:20 ID:???
>>22 ポイズンクラウドは間接魔法じゃなくて直接攻撃魔法だと思うが
あとヘリを落とすには、普通の魔法は明らかに射程が足りてないだろ
(魔法の射程がやたら長いという設定ならそれでもいいが)
状態異常を引き起こす魔法に関しては「輸送戦記」に使用例があったな
24 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 05:25:57 ID:???
大体のSSで対空陣地は余裕でヘリ射程内だったのに
交互にターンが回ってくるHP制のRPG世界じゃないなら状態異常>>>>>攻撃魔法になるはずなんだがなあ
25 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 06:06:51 ID:???
>>24 日本語でおk
あと普通のファンタジーだと戦闘系の魔法は直接間接問わず相手を視認してないとかけられないだろ
ヘリそのものは見えても眠らないからスリープは効かない
ヘリのパイロットを視認するのはそうとう距離が近づかないとムリポ
26 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 09:16:33 ID:???
召喚は自然災害的に起こったとか
神的存在が起こしたことにすればいいじゃん
27 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 09:38:49 ID:???
いつの間にか新スレ立ってた・・・
前スレで950以降、誰か投下したのか?
28 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 13:00:58 ID:???
>>26 どちらにせよ「チェーンソー」は必需品てことか
29 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 14:39:01 ID:???
>>25 基本的なファンタジーでは馬車の中にいる人も眠ったりします
でも、なぜか馬は眠らずに走り続けるか転んでもがいてます
座標を指定して範囲内の任意の対象にかけているとしかとれない描写がほとんどです
あなたが言ってるのは強制的に作用する魔法ではなく、対象の無意識下に働きかける単なる特技でしょう
ロマサガで言うと術Pじゃなくて技Pで使うやつですね
30 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 14:55:48 ID:???
結局は作者次第じゃね?
世界観にしろ、一人一人違うだろう
31 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 17:40:54 ID:???
まあ言うなれば多脚戦車が発展した世界も一種のファンタジー世界だよな
32 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 17:47:18 ID:???
33 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 17:49:09 ID:???
攻殻機動隊か
34 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 18:07:28 ID:???
>>29 基本的なファンタジーの前提が違いすぎてて話にナラネ
間接魔法とか言い出すからRPG系の魔法を念頭に置いてるかと思ったらメルヘン系の魔法みたいな定義引っ張りだしてくるし
ちなみにTRPGのルール程度にいろんな法則で規制されてる魔法がこっちでいうところの基本的な魔法な
35 :
名無し三等兵:2008/01/13(日) 21:16:37 ID:???
まあまず想定をダネ
36 :
名無し三等兵:2008/01/14(月) 06:04:07 ID:???
話にならねーと思ったらゲーム脳かよ
なんでTRPG?世界感ありきじゃなくてテーブルゲームのゲームバランスありきの設定だろ
高lvがゴロゴロいたら魔法マンセーになって単調な糞ゲになるからシビアにしてるだけだ
DQもFFもWIZもソードワールドもただのゲームの1ジャンルでしかない
ゲームの設定ならFFが世界で1番支持率高いから、そんなん持ち出したら自衛隊なんか空気以下になんぞ
ゲームの設定なんか持ち出すな
ファンタジーの最大公約数はトールキン系譜の文学的な世界感だろ
37 :
名無し三等兵:2008/01/14(月) 08:15:54 ID:???
>36
「ホビット」や「指輪」にはそもそも攻撃魔法というのはほとんど出てこないのだがねw
スリープ?ポイゾンクラウド?なんのこと?
38 :
名無し三等兵:2008/01/14(月) 08:20:17 ID:???
ついでに、なぜTRPG引き合いに出したかといえば、カタログデータがはっきりわかってる
自衛隊の兵器とやり合わせるためには、魔法側のデータも明確にしておかないと
矛盾が生じることになりやすいから。そのためにはいろんなデータを数値化してる
TRPGのルールを引き合いに出したほうがわかりやすいってだけ
さらに言えば「指輪」もTRPGになってるのだがね
39 :
名無し三等兵:2008/01/14(月) 15:02:21 ID:???
>>36 TRPGならD&D(AD&D)だろ
MMOネタ持ち出したらUOとかリネ中毒患者が出てきて収拾つかなくなるw
40 :
名無し三等兵:2008/01/14(月) 19:20:22 ID:???
別に魔法がどうとかって作者によって変わるんだから結論出んだろ
作者がやりやすい形で書けば良いんじゃね?
ガイドラインに抵触しない限り
…魔法を「ESP・PK」的に描写した俺が呼ばれた気がしたが、別にそんなことはなかったぜ!
42 :
名無し三等兵:2008/01/14(月) 22:38:04 ID:???
AKIRAな魔法w
43 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 01:05:18 ID:???
もうクトゥルフな世界にしちまえば何もかも成立するし成立しないから問題なし。
イア!イア!
44 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 02:18:02 ID:???
>>43 ある意味「狂人」ならばうまくやれるかもしれない>倫理の彼岸にいる者
45 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 03:00:10 ID:???
ビキニアーマーの美少女エルフたんが掌から火の玉出せば
もうなんだっていいや
46 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 14:38:05 ID:???
>>45 戦士なのかまほーつかいなのか、どっちかに汁w
47 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 18:55:52 ID:???
魔法戦士っつーことで
48 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 19:15:25 ID:???
異次元戦士、ヨグ・ソトース!
49 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 20:14:08 ID:???
>>48 そのネタで巨大ロボットものを考えたことがあるw
50 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 21:57:27 ID:???
夜に窓から現れるわけですな!
・・・はて、こんな夜更けに窓をノックするのは誰だ?
51 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 22:26:41 ID:???
>>50 アーッ
そういえば昔、ふんどしエルフというものが流行りましたな
いつの間にか廃れていったが…
52 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 23:05:26 ID:???
いろいろと続きが読みたい…
佐藤ー!
>>36 ●ゲームの設定なんか持ち出すな
雑談って事でほっとけw
●ファンタジーの最大公約数はトールキン系譜の文学的な世界感だろ
それだとゴブリンが、
ぶっちゃけ北●●やベト●ンより強いんよ〜。
魔法モグラ軍団じゃけえ、山岳戦だとアル●イーダVS米軍よりやばい。
なにせ、人を食うしな。
>>38 ●カタログデータがはっきりわかってる自衛隊の兵器とやり合わせる
防●省がカタログ公開したん?
速度/燃料=持続距離 とか、
地形+速度+練度+整備=故障率とか。
1度購入したら買い替えいらずの、
RPGソード&アーマーと同じ扱いにするん?
>>45 ●ビキニアーマーの美少女エルフたん
匍匐全身で全身傷だらけになるのですね!2!!
または
湿地帯や深山部で全身ヒルまみれになるのですね!”!”
つまり
>ビキニアーマーの美少女エルフたん
は、超変態ドM美少女たん、っつーことで☆
>>40 どーい。^^
55 :
名無し三等兵:2008/01/15(火) 23:42:09 ID:???
56 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 00:06:19 ID:???
57 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 00:41:48 ID:???
ヨグ・ソトースが敵にまわったらどう戦えばいいんだ………
58 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 01:20:02 ID:???
銃剣突撃
59 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 01:33:17 ID:???
ウラー!
え、違う?
60 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 01:36:00 ID:???
ロシア軍がファ(ry
61 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 14:10:11 ID:???
62 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 14:22:21 ID:???
モトネタ知らない俺にはついていけません><
63 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 18:57:21 ID:???
アリシア・Yに説得してもらう
64 :
名無し三等兵:2008/01/16(水) 22:42:47 ID:???
間違った世界史の続きをキボン
フソウ戦記(仮) 続き
前回投下分までは保管庫にまとめられています。
なかなか気づかないけど定期的に更新されてるね…
「あなた方の置かれた状況は理解しました。 しかしそちらには残念ですが、我々はあなた方に手を貸すことはできません」
佐野は憲長に対し毅然とした表情できっぱりとそう言い放った。
一方憲長は少年期特有の幼さと大人っぽさの両方の特徴を備えた健康的な肌色の顔に余裕の笑みを保ちながらも表情にやや困惑というか、理解できないといった感情が浮かんでいる。
憲長が自衛隊に要求したのは、一言で言えば彼の指揮下に入る前提で浅野との戦に力を貸せと言うことであった。
その交換条件として提示したのは自衛隊員の身の安全と黒田勢の監視下に置いた上での領内での自由行動の認可、そして糧食など生活必需品の供与、
さらに戦で功績を挙げた場合の褒章を黒田勢の兵に対するものと同様に扱うといったものであった。
佐野が憲長から説明された、ここ緒張(おはり)と呼ばれる地域一帯の情勢はあまり安定しているとはいえないものだ。
元々この地域を朝廷から任命された守護役の黒田家という一族は、憲長の父正憲が当主を務める黒田家の本家筋にあるが、既に直系の血筋は絶えて久しく
同様の黒田の家名を名乗る複数の分家が領土を割譲しあった上でお互いに反目しあう状態が現在まで40年近くに渡って続いている。
さらに近隣の地域を根城にする浅野家とは緒張領を縦断し東西を繋ぐ街道の利権(通行料や関税、また運送業に関連するもの)を巡って何度も戦となる事態に発展している。
利権争いとは言っても簡単に言えば、領土の境目の定義とそれに付随した影響力・支配権、そして街道沿いの町の帰属問題である。
街道と領土そのものは黒田の支配下にあるが、利権関係では浅野とその影響下にある商人が大きく侵食して来ている。
浅野は街道近辺の経済を握った上で実質的な領土の支配権も黒田から切り取ろうとしているのだ。
こうした事はこの国の現在、特に珍しくない。
国を統一し支配すべき朝廷の力と権威は今は過去のもので、それぞれの地域を守護役や土豪勢力が勝手に支配したり領土を奪い合ったりしている。
フソウの国土は麻のごとく乱れ、後に戦国期と呼ばれる時代が永く続いている。 憲長もそのような時代に生まれた世代の一人であった。
まるで、日本の戦国時代と同じだな、と佐野は思った。
もっとも同様の時代は西洋東洋問わず人類社会は一度は経験する時代ではある。
まだこの異邦の世界に来て数日ではあるが、気候風土や風俗、建築様式、服装、はては言語まで日本と似通った(それでいて微妙な差異を持つ)文化と歴史を持つこの国に奇妙な親近感さえ浮かぶ。
しかし、日本国陸上自衛隊の自衛官であり部隊を預かる佐野茂男3尉としては、こう答えざるを得なかった。
「我々はあくまでも日本国に帰属する陸上自衛隊員であり、現在もその指揮下にあります。 自衛隊法から言っても、国民の代表である政府の閣議決定の裁可なしに独断であなた方の勢力に
手を貸すことも、また装備を使用することもできません。 緊急時における人道的な支援、例えば民間人の支援や救助といったものに手を差し伸べることは解釈上問題ないでしょうが、
あなたの要求されたことは明らかに、我々に武力介入をして欲しいと言う事です…それはできません。 ただ我々全員の身の安全のため、自衛のために最低限の実力行使による
脅威の排除が認められるのみです」
佐野の言ったことはその言葉の大部分が酷く現代的な言い回しと単語であり、彼らのこの時代の概念に理解または対応できるかどうかはかなり不安な物があった。
しかし、佐野はどこまでもこういう言い方しかできない男だと、佐野自身も自覚するとおりだ。
言ってから、少し不味ったかな、と後悔する。 が、すぐにやめた。 いったん口から流れ出た物はなんとやらである。
憲長は難しい顔をしてしばらく無言で考えていた。
佐野はその間、1秒が1分であるかのような緊張した時間をすごしていた。
やはり、理解の範疇の外であったか、それとも怒らせてしまっただろうか、少し冷や汗のような物が流れた感覚がした。
「わからん」
憲長がようやく顔を上げて言い放ったのはその一言だった。
「…が、お主らがお主らの軍法のようなもので、自由に身動きできんというのはわかった」
佐野は次の言葉に意外、というか意表を突かれすぎて驚嘆した。
とても自分の言い方では理解できないだろう、半ば以上そう思い始めていたからだった。
まあ、全部を理解したわけではないのは少年自身が言うとおりだろう。 が、あの言い方で要点だけを把握したのだから、奇跡と言っていい。
「まあ、確かに、軍というものはそうであるべきだのう。 が、しかし、”臣既に命を受けて軍に将たり、将の軍にある君命もなお聞かざる事あり”という言葉もあるが?」
憲長はさらに自衛隊のそうした体質を賞賛するようなそぶりでいいつつ、切り替えしてきた。
佐野が再び驚いたのは、それは孫武の故事の一説であったからだ。
この世界にも孫子と同じ事を言った人間が居るのだろうか? いや、孫子の兵法と同じ事を考えた人間ぐらいはいるのかもしれないが…
「それでもなお、我々は我々に課せられた規定を逸脱するようなことはできません。 我々は文民、あなた方でいう主君の統制下を自ら離れるようなことがあれば、規律も統率も何もかも失ってしまうでしょう」
佐野は内心のいくばくかの動揺を抑えつつ、やはり毅然と対応した。
この対応が本当に正しいのかどうか、もしかしたら自分はこれまでの言い方や選択のしかたを間違えたかもしれないという思いは少なからずあった。
しかし、佐野はどこまでも自衛官であった。 頭が固いと言われても仕方が無い。
部下を窮地に追いやる事態に発展するかもしれないが、自分は自衛隊に入る事を決めたその日から、こういう生き方しかできないとわかっていたからだ。
「なるほどな。 武士は二君にまみえず、か。 それもよかろう…だが、それはいささか双方にとって都合が悪い」
天井を仰ぐ憲長の、賞賛とため息の混じった言葉は次の瞬間酷く酷薄な声質にうって変わった。
まだ年端の行かぬ憲長の、佐野を睨み付ける両目に鋭い肉食獣のような、殺気のこもった意思が宿り、年齢と体格で差をつけているはずの佐野の全身を射すくめた。
それは現代の軍人…否、刀と刀で命を取り合ういくさ人、”武士”と言うべきそれと、いずれ一国一城を預かる主君となるべき黒田の跡継ぎの冷徹な決断力のなせる、あまりにもシビアな、少年の年頃には似つかわぬ非情な意思の顕れだった。
いや、それともこの世界のこの時代の人間ならば、少年であってもそれを見につけていることは当たり前なのかもしれない。
それは、仮にも”軍組織の指揮官”としての佐野ならば、同様に考え、決断することも十分考えられるような、「答え」であった。
「お主らがどうあっても我らの味方になってくれぬというのであれば、お主もお主の部下もろとも、殺してしまわねばならぬ。 これだけの武器を持った勢力、敵になるやもしれぬ者を解放してやることもできぬのでな。
まあ、助命と引き換えに力を貸すか、武器の使い方を教えるという者がおればそれでよいとしよう?」
(続く)
次回予告。
死ぬか、味方になるか。
佐野に決断を迫る黒田憲長が提示した、自衛隊が黒田に味方せざるを得ない「理由」。
それを佐野は鹿島3尉や部下たちに伝え、今後を協議する。 はたして自衛隊が決断するのは、どの道か。
70 :
名無し三等兵:2008/01/18(金) 02:33:54 ID:???
投下乙
いきなりの結果請求ではなく
互いの主張提示は読んでて気持ち良いものです
が、彼等に残された時間は少ない様で
事態が動く事をwktkして待っています
71 :
名無し三等兵:2008/01/19(土) 11:22:37 ID:???
確定事項は
・自衛隊は傭兵化
・伊庭以外死亡
・伊庭は黒田に仕えてる
黒田に謀殺されてたら伊庭は黒田に仕えてないだろうから黒田との衝突はないであろう
伊庭以外死亡してるという事より自衛官は主である黒田家のフソウ平定中に戦死したのであろう
72 :
名無し三等兵:2008/01/21(月) 13:09:57 ID:???
保守
73 :
名無し三等兵:2008/01/21(月) 22:00:53 ID:???
列島ごとF自な世界に行ったとして、国民の生活っでどうなるのかな?
74 :
名無し三等兵:2008/01/21(月) 22:46:21 ID:???
SSのように都合よく食料と石油が手に入らないだろうから悲惨としか言えない
75 :
名無し三等兵:2008/01/21(月) 23:24:03 ID:L3JQXQxn
ゾーマVS90式
ゾーマ轢かれそう
76 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 00:45:38 ID:???
今後石油の供給に不安が出てくるだろうから
備蓄量積み増しの可能性はあるかも
77 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 01:07:30 ID:???
だが食糧の自給は相変わらずお寒い状況だ。
今の状況で転移なんぞあったら国民の半数以上飢えるんじゃないかね。
モチお話の上の話だけど。
78 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 07:53:33 ID:???
金属の備蓄は空っぽで良いぞ
取る物がなければ泥棒はこない
必要なときにだけ作る
79 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 12:54:06 ID:???
まあ生産調整で出荷せずに潰している作物で自給率は10%くらいアップするそうだが、
絶対量が少ないからなー。
80 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 17:59:36 ID:???
統制で食糧は配給制して失業者は集団で農業に従事させる。
または自衛隊に入隊させる。
燃料問題は・・・バイオ燃料に期待しよう。
81 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 18:21:56 ID:???
北海道だけはガチ
83 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 22:33:59 ID:???
やっぱり食料は問題だなぁ
エネルギーは統制と我慢でなんとかなるとしても、栄養は我慢すると死ぬしなぁ
餓死が侵略の二者択一なのかな?
84 :
名無し三等兵:2008/01/22(火) 22:54:17 ID:???
数十年後はどうか知らないが今はそう
85 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 01:36:17 ID:???
>>83 「侵略」だと聞こえが悪いので「進出」だな常考
86 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 08:14:43 ID:???
まあ、死亡確定路線で逝くなら何が何でも進出するしかねえわな。
流入が全部無くなるんだし、交渉してるほど暇がないだろう。
軍国主義の(ryな人々も食い物無ければ意外と早く方針転換するかも。
87 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 13:41:06 ID:???
日本だけが異世界に転移した場合
海外資産のほとんどを失うわけだが
国債はどうなるんかね?
米国債は紙くずになるだろうけど
日本が抱えてる数百兆円の借金は徳政令みたくチャラ?
88 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 13:49:59 ID:???
>>87 日本の場合、外国から借りてる率はすごく小さいから、チャラにはならんだろうに
89 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 16:04:50 ID:???
とりあえず輸出がメインの会社は大変な事になるな
というか部材が海外から入らない以上、日本の産業は崩壊だよなぁ
90 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 17:18:48 ID:???
F世界での地下資源開発は必須w
91 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 18:33:03 ID:???
最低でも転移先で食糧と石油、金属・貴金属がなければ半年くらいで死亡確定な気がする
それと莫大な海外市場も
まぁそんな都合の良い状態だったら話にならんな
92 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 19:27:57 ID:???
資源は正直どうにもならんと思うが、仮になったとしたら
経済は中国アメリカ並みの市場がなくてもしばらくいけるんじゃないか?
内需主導で。
93 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 19:29:48 ID:???
>>92 内需も冷え込むだろう。
外部からの供給が無くなれば、物価も上がるだろうし
というか、不況よりまず飢餓を心配せんと
94 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 19:45:23 ID:???
>>93 しばらくひどい時代になるだろうが、大崩壊はしないんじゃないかね。
経済だけ見たらの話だけど。
95 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 20:12:54 ID:???
食料大崩壊だな…
人手を総動員して食糧生産にまわせば…と、能無しはそれだけ語るだろう
・食料は1日でニョキニョキ生えるものばかりじゃない
・農地は?都会の更地を農地にする為に必要な土壌は?水は?土はどこからどのような手段で運ぶ?
・↑に絡んで人口密度はどうする?地方に拡散させるにも運搬にどれだけのエネルギーがかかるか。燃料切れかけの日本が大判振る舞いすると?
・↑更に拡散させた人口の受け入れは?まさか野宿じゃあるまいし、建設にどれだけのエネ(ry
食料とエネルギーで山積みだな。経済なんて所詮は帳簿の上の事。
96 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 20:31:27 ID:???
そもそも日本の猫の額のような農地では効率悪すぎだからな。
条件のいい農地は全て既に使われてるし。
となると生産性の高い土地を外に求めざるを得ないわけだ。
日本は米作だからタイみたいな土地がいいだろうな。
97 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 20:36:10 ID:???
>>94 需要>>>>>>供給になるのは確実
余剰人口が餓死して需要が減り、供給に追い付くまでに崩壊どころか内戦になるわ
綺麗事が尊ばれる民主主義じゃ無理だろうな
98 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 22:18:28 ID:???
木炭バス・トラックの再登場かねぇ>化石燃料資源確保まで
99 :
名無し三等兵:2008/01/23(水) 22:20:05 ID:???
まあ間違いなく超統制経済になるだろうから不況も糞も無い気がする。
輸入出は0
復活目処は立たず、それどころか完全孤立
暴走するには十分な状況だよなぁ
報道規制がかかるまえにマスコミが煽りまくって、国民の支持を受けて海外進出するんじゃないか?
特措法連発したりして
となるとやっぱりクーデターでも何でもして軍事政権立てて大陸進出するしかないな
民主主義やってたんじゃ迅速さがまるで足りない
挙 国 一 致 内 閣
だな。反対する奴は国賊扱いw ある意味クーデターだね。官製のw
そうなったら俺は生きていくために自衛隊に入隊するしかないな。
俺も幼なじみと婚約してから志願兵になるぜ
>>104 お前はそんなに戦死したいのかwww
まぁたまたま近くに資源がある地域があるとして、
転移で政府ポカーン
↓
ちょwここどこだwwwどこでも良いから偵察しるwww
誰かが日本以外全て沈没とか言い始める
↓
陸地ハッケーン…でもなんか住み着いてないか?
↓
食糧やべぇ…そういや資源備蓄量が半端無く危機的状況な件について(ry
↓
大量の耕作地と資源を求めてその陸地に自衛隊ハケーン
↓
既成事実化して議会には追認してもらうということでFA
だいたいこれがF世界に召喚された日本の王道的行動だと思うんだ
大量の耕作地と資源を求めてその陸地に自衛隊ハケーン
↓
赤日とプロ市民が第二の満州!関東軍の再来!ってさわいで内閣アボーン
↓
与野党でまったりと揉めている間に備蓄が減少
↓
マスコミがその事を取り上げて危機感を煽りまくる
↓
プロ市民は海外のパトロンが居なくなって壊滅じゃね?
とういうか自分の飯が危ない時に他人の飯を心配する奴はいない。
プロ市民? 颯爽と帝国主義者に転向するから問題ないよ。
大陸見つけて侵略するにしても、専守防衛で日本の国土を守ることに特化してる自衛隊じゃ
兵站能力的に厳しい気がするんだが、その辺どうなんだろう?
日本を養えるくらいの規模の国に攻めこむとインパールやナポレオンになると思います
短期で制圧できるような国の生産力じゃ焼け石に水どころか赤字になると思います
最悪の場合総合の収支がマイナスでも、日本国民に食わせていけるだけの
資源や食料が手に入れば・・・って、考え方もあると思う。
とりあえず国民を飢餓から救ってから、他の問題を段階的に解決って感じで。
何年か前のコメ不作の教訓で備蓄米は数年分は有ると思うが
実際のとこどれくらい備蓄あんの?
ググれは分かるだろ
日本の米消費量は年744万t
備蓄量は100万t
別に耕作地が得られればいいわけだろ?
例えば森があれば大規模な焼き畑やっちゃえばOKじゃね?
あとは現代文明の申し子、化学肥料の作物大量育成でしのげるか?
>>115 その化学肥料の材料はどこから持ってくるんだ?
交通統制ッ!
大事な石油ッ!
あるいは空気っ
田畑にする土地はあったとしても、
それを耕作地として整備するのにかかる時間と、
そこから収穫が得られるまでの時間を計算にいれにゃ。
早くて半年、時期が合わなきゃ1年以上、収穫は得られない。
そのまえに、それだけの種籾が用意できるのか、って問題もある。
まあ、頑張っても半分の6千万人は餓死する事になるだろうね。
派生的な混乱や、流通の崩壊まで考慮にいれりゃ、
1千万人生き残れれば御の字と言う所じゃないか?
それでも、文明化された1千万人は、F世界には脅威だろうな。
後はアホウのスレでは言及してないが、耕作地を確保出来たとしても
それを本土に運搬する燃料が…
油田の確保も重要なんだと思うんだ。
とはいえ油田開発にどれだけの時間と資材が(ry
耕作地で働く労働力の確保も必要だが、失業率が跳ね上がりそうだから何とかなるだろ。問題は収穫時期か
取り合えず航空戦力を使った電撃作戦でも実施して、適当な国陥落させて備蓄を奪って当面を凌ぐかな?
ただ文明が中世レベルだと人口が少ないだろうから備蓄もどれだけあるか疑問だな
しょうがねえな。(苦笑)
諸君、日本国は四囲を海に囲まれておるぞえ?
そこを忘れてはイカン。
本スレ、分家に投下されたSS以外でオススメ無い?
>>121 穀物で30%、肉類(魚介含む)で11%ぐらいしか自給出来てないんだが。
日本人の腹を満たすのにどれだけの魚が必要なんだい?
そんでそれだけの魚は待ちぼうけしてれば港に打ち上げられると?
ド阿呆。漁船がどれだけ燃料食うんだよ。
みんなが俺の真似して、漁港で親指くらいのカジカを釣りまくるのが目に見えるぜ…
そこへ颯爽と俺が現れ、漁業資源を大切にしろ言い、ボコられると。
というか日本列島が転移したら、日本周辺の海も当然変わってるわけで
大陸棚も一緒についてきてくれてるならまだしも(それとて現地世界との生態系の影響でどうなるか)
外洋は食える魚が取れるのか(品種も不明…)とか漁場や漁獲量の変動がどうなるかとか陸以上に
厳しそうなんだけどね
列島転移による現地世界の海流の変化で魚が取れるようになるのか激減するのかも不明。
正直、列島転移は相当な難易度だと思う。
アホみたいに理想ばかり語って陳腐になるか
黒々しい侵略話になってしまうか
加減が、ね
隔離で皮が云々とか言ってるけど
羊の毛とか アクリルとか ポリエステルとか 木綿とか
そーいうのも入手・生産困難になっちゃうよね
そういう状況下では革とて重要な素材になると思うんだけどなー
バイオテクノロジーで品種改良して巨大作物を作るとかどうだろうw
内戦を100年ぐらいやった後、統一されていよいよ外へ出て行こう
というところから始まる物語もありかな。
なんかスイヒーは全否定されるのを恐れる子供のようだわ
スイヒーのネタで違和感と言うか陳腐な感じを醸してる部分は、飛躍の前の溜めが無いことじゃないかな?
苦難の末に乗り越えた人間が大規模な失敗をバネにして大きく成長する、みたいなさ
それが無いんだよ。
苦痛も失敗も無しに神様が全部与えてくれたかの如く革新を遂げる。
混乱や飢餓や内戦を越えて人口半減以下になって、それでも苦境から見出した代替エネルギーや新しい生活様式が身について
そこから始まるんじゃなかろうか。
もちろん混乱にかこつけて外敵もいるかもしれないから、混乱期に統制のとれないまま戦う自衛隊を安定期に入ってからの時代の視点で語るとか
そういうのもありなんじゃないかねぇ
なんでここで「」のはなしするのかな。
りかいできない。
>>129 現代社会で100年も内戦やったら社会インフラ何も残らんぜ。
周囲と同じ文明レベルでスタートと言う落ちかもしれんが。
>>132 資源に依存する産業は全て崩壊
実験装置が手に入らないため自然科学も本の中だけの存在に
紙と鉛筆があればいい数学だけが異常に先鋭化して
圧倒的な数学パワーを背景に文明を急速に復興させていく…とかどうだ
>>133-134 資源に依存する産業は全て崩壊
実験装置が手に入らないため自然科学も本の中だけの存在に
紙と鉛筆があればいい漫画だけが異常に先鋭化して
圧倒的なサブカルパワーを背景に萌え系文明を急速に復興させていく・・・あれ?
ちょwww
方向性を大いに間違えてやがる
F世界の文明は実はそうやって同様にF世界に転移してきた国家が
衰退してかつての科学技術がオーパーツ的に一部が残ったのが魔法と呼ばれ…
(ややありきたりな設定だが)
そして、どんどん陰が薄くなる自衛隊w
魔法とは、古代文明が残した、情報通信だけでなくエネルギーのやり取りをも可能とする
ユビキタスネットワークシステムである、という妄想設定が最近の俺の流行り。
世界中の大深度地下に数百ヵ所設置されたサーバーセンターは地熱発電かなにかによって現在も一部が稼動していて、
そのサーバーセンターへの入り口は地下迷宮と呼ばれている…とか。
マキャフェリーなる作家の「魔法の船」というSFがあってだな・・・
俺が今書いてる小説の設定では魔法は魔力を媒介にして一時的に世界の物理法則にハッキングを仕掛けるって言う設定になってる
DQN魔法使いがトロイ仕込んでアボーン
ハッキング、か
なんとなく電脳コイルを連想した
思いついた、ローマ式でいこう
先住民を好待遇で日本の土地余ってるとこに移住させて、
先住民の土地は採掘、耕作地にする
スパイの危険が高くなりすぎね?
輸出先全滅で行き場を失った工業力その他を、レタスとキャベツとトマトなどの工場作成に変えて、二十毛作とかどうだろう
備蓄と通常の生産に加えたら、消費の6割くらいなんとかならね?
日本召喚を題材にすると、作者側は色々苦労するんだなあ。
逆にアメリカ召喚やらロシア召喚やらを題材にしている作家は楽に話が作れそうだ。
それで現代日本丸ごとじゃなく、自衛隊だけとか九州だけとか、帝国時代の日本だったりするのか
でもアメリカとかソ連、ロシア召喚だと、それなんてチート?で話が終わるからな〜
分家のソ連丸ごと召喚ものなんか、逃げて〜召喚しちゃった人たち早く逃げて〜、しか思い浮かばんw
>>149 >ソ連
あれは本当に 悲 惨 としか言いようが無い。
シベリアの開発が進みまくるな
>>148 ロシア/ソ連は本当に楽だろうな。
ずっと赤い熊のターン!をお楽しみください。
でもアメリカに関してはグローバリズムによって経済が回ってるから
地球と切り離されると経済の大混乱は避けられないだろう。
まあ資源も食料もあるから統制経済を敷いたら国民が飢える事はないだろうが。
アメリカとロシアは日本と違ってスゲー行動早そうだよなw
近隣国が文明国か土人か。それが問題だ
けど文明国でも賄えないか。
お隣に清・印度規模の土人国家が絶対条件
軍政が必要条件
日本を丸ごと持っていくと陳腐なご都合ストーリーにならざるをえない
全自衛隊がいくと土着せざるをえない
自衛隊の一部だけでいくと戦国自衛隊になる
自衛官単独でいくと軍事色が皆無な冒険活劇になる
>>155 俺がSSを書こうとして経た一週間の試行錯誤をあっさりまとめてくれてありがとう
結局「」の案が一番合理的だな
>>157 「」ってなんだ?
もしかして要らない子のことか?
あーあ、見え見えの157をスルーしよとしてたのに馬鹿な158が食いついちゃったよ。
馬鹿だなあ。
問題は日本が海の中に召喚されるかどうかだ
原発が………
砂漠のど真ん中とかに召喚されたら、それだけで国が滅ぶよな…
いしいひさいち辺りに召喚ネタやらせたら、そんなオチかもな
まて、食糧危機に対する解決策があったぞ!
突然の転移で海岸線が陸地になり原発暴走
↓
原子炉爆発
↓
放射能汚染で日本人大半が死滅
↓
残った人間が居住地を求めてF世界に進出
↓
たまに文明技術の回収ために本土に行くと、ミュータント化した日本人が襲ってくる
ん?書いてたら食糧危機の解決策から話が逸れてましたwww
何だその Oblivion Lost ってか Shadow of Kashiwazaki
仮に陸地に転移するにしてもどのような常態で転移するかだな
地表部分だけ転移するのか、それとも地下部分、海に沈んで見えてなかった部分も転移するのか
地表だけだと地下街は残るのか? てか建築基礎は?
とかアホなこと考えてしまった。
日本列島が巨大な山脈になったりしたりしてな
…前に地球の陸と海の部分がそれぞれ入れ替わっている世界に転移するSSを構想しかけた事もあったんだが
転移直後に海自艦艇の殆どが現地の地面だった部分と元の地球の港湾だった部分に挟まれて座礁した
状態で始まってしまうんで絵を想像したらなんか嫌になって止めた。
しばらく海軍は要らなくなるからいいんじゃねw
日本の形の内海が出来るってこと?
陸七海三の世界か
水をめぐっての争いがきつそうだな
お前らいい加減あのスレ荒らすのやめろよ
どこのスレだい?
構うな
そういやかなり昔だけど町工場で銃弾は作れるかどうか議論してたな
と、まとめ見てて思った
>>175 ルイズスレじゃね?
なぜか定期的にテンプレが貼られてる
銃弾は精度を気にしなければ技術的にはそんなに難しくないはず。
猟師の中には空薬莢に自分で火薬と散弾詰めて再生させている人も居るし。
弾(弾頭)よりは銃用雷管が安価で大量生産が確保できるかだな
先こめ式+黒色火薬まで後退したくないな〜
転移の影響で気象激変な挙句未知の病原菌に襲われ・・・
銃はどれくらいの口径があれば西洋の甲冑を貫いてダメージを与えられるんだろ?
5.56o弾は貫通するだろう
22口径は無理かな
撃たれたけど頭蓋骨貫通しなくて助かった、という話がたまにある
貫通しなきゃ頭蓋骨の中で暴れ回って文字通り必死だろ
色々工夫された弾丸だし、5.7mmと4.6mmは抜けそう。
ありゃ、貫通じゃ語弊があったか
頭蓋骨に弾かれて、と言ったほうが良かったか?
ようするに自衛隊の持つ火器なら大抵OKってことか
>>181 外科医(外傷の手当・手術)的な治療は魔法or法術(F世界)の方が優秀で
病原性患者の治療は自衛隊に頼る、て描写が過去スレで有ったよーな
F世界の医療がどんな発展段階か作品(の設定)次第ではあるが
致死性と伝染性の高い病気が発生したら、作者の考えた政府の設定が試されるよな
有能で支持率の高い民主政権や強圧的な軍事政権ならいいが、そうでないなら・・・
ファンタジー世界で鳥インフルエンザシミュレートとか嫌だなぁ…
つまりF世界に細菌兵器持ち込めば
国際条約ないからなあ…ABC兵器もおkではあるが、国内世論がなあ
有効だとは思うけど、収集つかなさそうだし
「SARSは生物兵器」て説をどこかで見たが
死亡率は高くなくても社会に不安と混乱をもたらせれば
戦時中ではない平時の陰謀としては成功の部類、て論調だったな
「天然痘+エボラ出血熱」なんてもんばら撒かれた日にゃ
撒いた側も全滅する危険性高くて使用不能
感染率が高ければ死亡率はさほど高くなくてもいいんじゃないか?
戦場なんかでも、死んだらそのままほったらかしでいいけど、病人けが人なら足手まといでも見捨てることできないから
人手も物資も余計にかかって敵軍としては辛い筈、とかえげつない事を考えてしまった。
取り合えず使うにしても日本側がワクチンもってることが前提だな。日本は罹らずにすむし、取引の材料にも使える。
>>183 口径にこだわっても意味がない。
装薬量と口径長の方がでかいだろう。
例えば拳銃弾の22口径と5.56mm小銃弾は直径は同じだが
「弾頭形状の違いから重量も貫徹力も異なる」上、装薬量に雲泥の差がある。
実例で言うなら拳銃弾対応の防弾チョッキ(ケブラー等防弾繊維使用)を
22口径拳銃弾だと貫通出来ないが、小銃弾なら3枚程度は抜ける。
ちなみに人間が着て動けるレベルの金属鎧なら現代の小銃弾は問題なく抜く。
拳銃弾でも大口径で近距離なら抜くか、抜けなくても衝撃で骨折したり気絶したりで無力化出来る。
日本(自衛隊)側の細菌兵器に対して、F世界ではマナ汚染兵器(魔導具)があるってのはどうかな?
大気に含まれているマナを汚染することによって生物に機能障害を負わせるの。
それでF世界の国家同士で○○陸戦協定みたいな感じで使用が制限されてるとか。
>>197 別に細菌兵器は日本とか自衛隊の関与がバレなければ
伝染病の類いと思われるんじゃないか?
対してその魔導具は明らかに人為的なものと判りそうじゃん
使用する細菌や物質にもよるけど、わざわざ撒く必要のある敵を考えるのも大変だな
BC兵器って広域散布したらどうなるんだ?
最近のは時間経過で無毒化するのかな
>>199 Bの方は空気感染力を弱めるなどして一定範囲以外に拡散しないように配慮、
Cの方は時間経過で土中に吸収される
だがどちらも、後でその地域を制圧するときに残留検査と除染作業をしっかり行う。
あとあんまり広域だと拡散が抑えられないときもあるんで散布範囲は限定的にするのが常、
また風向きや強さ(天候もか)も考えて散布するし、散布当日に条件が悪くなれば中止もある。
国家百年の計レベルで考えたら、文明化した未来で謝罪と賠償を要求する国家だらけになるな
国家戦略としては下策
日本が関与してない普通の伝染病でも日本のせいになる
F世界の独自の生態系でこちらの想像を超えた進化とかされちゃったら目も当てられないな>伝染病
実際日本は非戦闘員が大量にいる首都爆撃されまくって、さらに原爆二発を落とされても
国家として(市民団体とか小規模なのは知らんが)謝罪賠償なんていってないしな
>>201 アフリカ大陸の黒人を激減させてインディアンを皆殺しにした白人は
いまも繁栄を謳歌しております
>>201 それは半島に生息する民族がアレだからだ
>>182 9mmパラは数mmの軟鋼板を貫通できるらしいから。9mmパラ以上なら行けるんじゃね?
警察の38は車のドアでも防がれるらしいからダメだろうね。
209 :
208:2008/01/29(火) 20:35:28 ID:???
ロスケのSP-6とかいう変態減音徹甲弾は、100mでRHA8mmを抜くという話だが…。
F世界の冶金、鋼板技術が中世並みだとすれば
.38口径のニューナンブでも抜けるんじゃないか?
しかし警察がF世界で活躍するのはどんな時だろうな?
流れ的には自衛隊が占領した都市の治安維持権を警察が自衛隊から強硬に委譲させ、
何かしらで自衛隊部隊の大半が留守の間に敵性部隊が襲ってくるって感じか
宣戦布告みたいに日本国内に侵入した場合とか
普通にスパイ関係じゃないか?
日本国内に限れば警察の捜査力は半端なく高い
巡視艇大活躍
警察は派手な立ち回りを演じなくともそこに存在するだけで大活躍ですから
ようやく「」のスレが無くなったな
警察は国内なら自衛隊より強いぞ
なんせベレンコ中尉の時に出て来た自衛隊相手に駐禁取ってる
>>214 異世界の神聖無敵艦隊みたいなのと海上保安庁の決戦は楽しそうだな
>>218 相手が私掠船じゃなく国家をしょった「いくさぶね」だと
海保じゃなく海自が相手するのが筋だろーな
巡視艇に乗り込む海自肩身せまくてカワイソス
つかSS投下こねーな
せーの 小 官 !!
>>224 はいはい物語物語
他に比較対象がないから仕方なく読まれてるだけなのに調子にのってるんじゃねえよ
ここからが本題だ。翡翠というエサが無くなった荒らしが自演を始めるから放置でな
お話の続きはまだですか?
「」なんぞどうでもいいので物語の続きを俺は読みたい。223と225もどうでもいい。
読みたい読みたい読みたい。
ちょっくら友人にダークエルフの絵リクってくる。
小官召喚! 小官召喚! 小官召喚! 小官召喚! 小官召喚!
∩ _ _ ≡=−
ミ(゚∀゚ ) ≡=− さあ、始めるぞ!
ミ⊃ ⊃ ≡=−
(⌒ __)っ ≡=−
し'´≡=−
−=≡ _ _ ∩
−=≡ ( ゚∀゚)彡 腐ったスレにテコ入れだ!
−=≡ ⊂ ⊂彡 Go Go!
−=≡ ( ⌒)
−=≡ c し'
∩ _ _ ≡=−
ミ(゚∀゚ ) ≡=− 小官! 召喚!
ミ⊃ ⊃ ≡=−
(⌒ __)っ ≡=−
し'´≡=−
−=≡ _ _ ∩
−=≡ ( ゚∀゚)彡 小官! 召喚!
−=≡ ⊂ ⊂彡
−=≡ ( ⌒)
−=≡ c し'
小官召喚! 小官召喚! 小官召喚! 小官召喚! 小官召喚!
ガス設備士は見ただったかな?
あれ探したんだけど、もう見れないの?
>>229 物語なんて小官のSSにくらべるでもなくかなりの劣化品だからなw
マジで本スレには小官の前に小官なし、小官の後に小官なしだw
スレ住人全部は愚者のネガティヴキャンペーンに踊らされてるしなw
わかったわかった。
よし、投下。
装備がまだある状態の自衛隊を書きたくて始めた話なのに、今回も自衛隊が戦闘するシーンがありません。
多分次ぎの投下あたりで合戦に突入するはず。
フソウ戦記(仮) 前回の続き
明らかな殺気を乗せた視線をぶつけてくる憲長に対し、佐野3尉は微動だにできずにいた。
少しでも視線をそらせば、何かに負けてしまうような気がした。
これが本当に15、6歳の少年の気迫だろうか、佐野は肌を刃物で薄く切り裂かれるようなこの空気を浴び続けても未だに頭のどこかで信じられない思いでいる。
半ば無意識に、佐野は尻のポケットに手を伸ばしそこに隠し持っている小さな金属の感触を確かめた。
それはたった一発であったが、89式小銃の弾丸だった。
部下の一人が、武装解除の際に装てんしていた弾丸を薬室から排きょうした時に、上手く隠し持っていた物を牢内で佐野に渡したものだ。
なにかのチャンスがあって小銃を取り戻したときに、使えることがあるかもしれない、そういった考えからのものだった。
むろん佐野はそんな機会など来ないだろうし、1発だけ持っていても何の役にも立たないと言ったが。
が、この武器蔵の中には自分と少年、黒田憲長の二人きりだ。 護衛がどこかに隠れているのかもしれないが、見た感じ隠れるところは少ない。
蔵の外から内部をうかがえる場所など離れた位置に潜んでいるのなら、とっさに彼を助けに入ろうとしても、必ず間が空く。
さあ、どうする。 相手は既に自分を、自分たちを殺すつもりでいるのだろう。 ならばこちらから先手をうつべきか?
小銃はすぐ手を伸ばせば届くような距離に並べてあるし、憲長自身も手に持っている。
大人と子供の体格差もある、奪おうと思えば奪えるだろう。 上手くすれば人質に取れるかもしれない。
その後は、どうする? 座敷牢の部下たちをここへ連れてこさせるように命令できれば、あとはこちらのものだ。
小銃も戦車も全て蔵の中にある。 ここに無い分の車両は隣の蔵にでも入れてあるだろう。
装備を全て取り戻し、ここから脱出する。 あくまですべて上手くいけば、だが。
そして失敗すれば、そこで終わりだ。
佐野は興奮と緊張感で脳が急速に冷えていくような感覚を覚えていた。
仕掛けるのはいつだ、今かそれとも1秒あとか? 待て、本当に今行動すべきなのか?
安易な考えではないのか? 上手くいきそうに思えても、どこかに見落としは無いのか?
そう佐野が逡巡していると、憲長がふっ…と表情を崩し、漂わせていた鋭い殺気を雲散霧消させた。
「…と、我が父である黒田正憲なら命じるであろうな。 が、俺は違う」
憲長はさっきまでの気迫にみちた顔からうってかわっていたずら小僧のような明るい表情で笑い、佐野は拍子抜けに思わずぽかん、と口を開いた。
「どうした、お主。 なにやら恐ろしげな顔をしておったぞ。 まるで赤鬼のような」
そう言いながら声を出して笑う。 少年はなにが可笑しいのだろうか、というくらいに大げさに笑っていた。
この変貌の落差ぶりに憲長にからかわれたのか、それとも本気で殺すつもりだったのか、どこまでが本気か佐野は急にわからなくなった。
いや、半ば以上本気だったのだろう。 それほどまでに先ほどの憲長の殺気は真に迫ったものがあった。
大の大人が自分の半分も人生を積んでいないような少年に圧倒されかかる…その上、相手に反応した自分の殺意と緊張が表情に出てしまっていたのを読まれた上、
肩透かしまでくらわされたとなると納得しかねない気持ちもあったが、大人を手玉にとるほどこの少年は将、軍人としての才覚があるという事なのだろうか?
あるいは、憲長だけでなくこの世界の人間は少年の時分からして我々現代日本人とはメンタリティというか精神構造が違うのかもしれない。
スイッチをオンオフするかのように、人を殺す時とそうでない時を使い分けられる…いや、そういうふうに演技しているだけなのか?
佐野は一時的にとはいえ緊張から開放されながら、困惑から抜け出せないでいた。
「さて、話の続きだ。 まあ、どのみちお主らをこのまま放置しておくわけにも行かぬ。 お主らほどの武力を持った一党を、野放しにしておくうつけはおらぬまい?」
憲長は抱えていた89式小銃を、他の並べられた装備類の列にゆっくりと戻しながら言う。
「仮に、お主らを解放して、どこへ行くなり好きにさせたとしよう。 だが、黒田はお主らに緩衝せぬとて、浅野は違かろうよ。 既にお主らは浅野らと一戦交えておるからの。
まあ浅野もそのままお主らと戦う下策はとるまい、和議でも持ちかけてこようぞ。 だが、浅野はやはりお主らに黒田と戦えと条件を持ち出してくるだろう、な。
お主、その時も俺に言ったように断るつもりか?」
佐野ははっとして言葉が出なかった。
先ほど説明されたとおり、黒田と浅野がこの地で覇権を巡って争っているのなら、そこを通行する限り自分たちはその戦いに否応なく巻き込まれることになるのだ。
そして浅野という勢力が、黒田のように、憲長のようにこちらの言い分を(ある程度とはいえ)寛容に受け止めてくれる保障はどこにもない。
憲長が脅したように、断れば自分たちは皆殺しにされるだろう。 殺されずに逃げ延びることができたとしても、ここは自分たちの知る現代日本ではないのだ。
どこへ行っても同様のことが起こり、味方になるか、敵として戦うかの選択を強いられる。
中立不干渉を貫きたくてもそれはこっちの事情だ、黒田も浅野もどこの勢力でもそれに付き合ってくれる道理は無い。
強大な武力を持ったどこにも従わない勢力はそこに存在するだけで恐怖と敵意の対象だ。
味方につけることが無理となれば、万一敵となった場合を恐れて必ず攻撃してくる。 あるいは、こちらの武器を奪おうと襲ってくることもあるだろう。
そして、なによりも…そうしたことを続けて逃げ回っていればいずれ車両の燃料も、戦車の砲弾も尽きる。
「小なりとはいえ一軍を率いる器ならば、頭のめぐりも良いであろう。 つまり、そういう事だ。 お主らは我らに加勢し、我ら黒田はお主らを庇護する、それのみでしかお主らは自分を守れぬ。
それとも、お主はお主の家臣ともども犬死覚悟で戦ってみるか? 十重二十重に囲まれ切り刻まれるだけぞ」
そう言いながら笑う憲長の目は笑っておらず、わずかに先ほどの殺気を視線に乗せてきた。
抵抗を試みたところで負けは見えている、よせ。 佐野は憲長が瞳でそう言っている気がした。
佐野はしばし瞑目し、息をゆっくりと吐いた。 是非も無い、というのはこのような事を言うのだろう。
他に選択肢はなく、状況もそれを許さない。
この奇異な世界に迷い込んでしまった時点で、太平洋戦争開戦に踏み切ったかつての日本同様、袋小路にはまっていた状態だったのだ。
言うなれば戦略的敗北の前に政略的に敗北している。
だが、それでも佐野は自分の判断だけで、自らの拠り所とすべきものから自身と部下とを逸脱させるわけにはいかなかった。
ゆっくりと目を開き、憲長に向かって願い出る。
「…部下たちと協議する時間をいただけますか」
既に望む回答を得たつもりでいるのか満足そうに笑む憲長から佐野が得た猶予は1日であった。
「全員には申し訳ないが、今日の彼ら、我々を捕虜としている黒田軍の申し出により、我々は彼らに協力して黒田軍の敵対勢力と戦う事になった。
代わりに我々は身の安全の保障と一定の行動の自由を与えられる。 それ以外には、我々は自身の生き延びる方策を得ることができない。
知ってのとおり我々の置かれた状況は非常な事態である。 本体からの連絡は途絶、救援もおそらく望めないだろう。 我々に求められるのは、まずは生き延びることだ。
生き延びなくては、我々の知るあの日本に帰還することも叶わない。 だが、黒田軍に協力するということは、我々が自衛官であることを前提にするなら、
到底許容できないことだ。 …よって」
佐野はそこで言葉を切り、深呼吸をした。 そして、入営以来の日々の過ぎ去りし記憶を走馬灯のように短く振り返り、決断を下した。
佐野の5本の指がOD色の装衣に縫い付けられた3尉の階級章をわしづかみにし、引きちぎるように剥ぎ取る。
それを見た部下たちの誰もが、驚愕し、思わず声を漏らした。
伊庭も、その中の一人だった。
「…私は自衛官であることを放棄する。 それ以外に、この状況を許容しうる手段がない。 …強制ではない。 そうしないと納得できない者のみ、そうせよ」
自衛官を、自衛隊を捨てた。
どこまでも保守的で律儀な佐野には、自衛官のまま自衛隊の「規律」を逸脱し日本国以外の特定勢力の元で、戦争に参加するということはできないことだったのだ。
鹿島も、それにならった。 続いて、数名の者が無言で、または嗚咽を漏らしながらそれぞれの階級章を剥ぎ取る音が牢内と両隣の牢から聞こえてきた。
「…そんな、そんなことしなくたっていいじゃないですか!」
誰かの叫ぶ声が隣の牢から聞こえてきた。
だが、さらに自衛官の立場をを捨てるものは続出した。
何人かはつかみ掛かってまで止めようとし、そんな命令に従う必要はない、いや強制でないと言った!と言い争う声もあった。
これはけじめなんだ、そう呟いてひざを抱え、泣き出す者もいた。
「そうだ、強制ではない。 だが俺たちは自衛隊のまま、自衛隊として以外の立場で戦うことはできない」
剥ぎ取った階級章を腕が震えるほど堅く握り締め、鹿島が言う。
それに対して、「そんなんで、どうやって部隊の統率をとっていくっていうんですか! もう自衛隊じゃないんでしょう!? おい、よせよ、やめろ、自衛隊じゃないなら上官でもないんだ、
言うことなんか聞く必要ない!」と半泣きになりながら食って掛かる部下がいる。
だが、結局階級章を剥ぎ取り自衛官を止めた者と留まった者はほぼ半数に分かれた。
伊庭は、迷った挙句自衛官であることを止めることはできなかった。
しかし、このまま佐野や鹿島に従って黒田とともに彼らの戦争に協力するなら、どのみち元の世界に戻ったときに処罰を受ける行為になるであろう事は変わりがない。
伊庭が留まった理由は、なんとなく、なんとなく根拠の薄いものだったが、この行為は「自衛官である」という元の世界とのある種の繋がりを断ち切ることになり、もしかしたら永遠に元の日本に帰る望みを失うのではないか、という不安がよぎったからだ。
それには、なにかの確証があるわけではない。 未練のようなものだった。
「俺は、俺は絶対に自衛官をやめないからな! 辞めた奴の命令にも従わない! 戦争になんか参加するもんか! なんで、なんでみんな戦おうとしないんだ!
俺たちは自衛隊だって、戦って、言うことなんか聞いてやるかって、あいつらに叩きつけてやらないんだ!? なんで、なんで…」
伊庭が名前の知らない戦車隊の隊員の一人、留まった組のうちの一人が涙交じりの声で訴え、他の者たちに肩を抱きよせられ慰めを受けていた。
彼ら留まったものもそうでないものも、地下牢の中は冷えた空気に加えて沈痛な空気で満ち、ある種通夜のようでもあった。
1日後、憲長の提示した条件にいくつかを付け足した上で承諾の旨を伝えた佐野は、上機嫌の憲長から明後日の出陣を言い渡された。
合戦場は最初に自衛隊が黒田と浅野の軍に遭遇した場所とそう離れていない、街道に面した平野部であった。
佐野も鹿島も自衛官であることに留まった者たちの士気低下や、離反、または逃亡を懸念していたが、誰一人としてそういうものはおらず黙々と指示に従った。
彼らなりに現状を受け入れたのかもしれず、あるいは不満を抱えたまま火種が潜伏しているのかもしれなかったが、時間が解決するだろう、と先送りにした。
佐野にも鹿島にも、自衛官を捨てた決断の心理的影響は大きく、彼らを気遣うだけの余裕はなかったからだ。
それでも表面上は二人はいつもどおり彼らの指揮官として落ち着いて振舞った。
それに、不安要素が残っている可能性があるにしても、見える範囲では自衛官を辞めた組と留まった組の間に対立や確執の様な物は発生せず、部隊の統率も階級章こそ捨てたとはいえなんら変わることは無かったからだ。
「そういう面では、俺たちは結束が強いってことなんだ」
合戦に対する準備を進める中で鹿島が伊庭と菊池や小川の前でそう言った事があった。
伊庭と菊池も、菊池はあの時階級章を剥ぎ取った側にいたが、その付き合いは以前と変わりは無かった。
少なくとも今は、何の問題の起こる兆しも見えなかった。
(続く)
投下終了。
F世界に行った自衛隊が自衛隊やめて戦うってあんまりSSで例が無かったような気が…
階級章を剥ぎ取るまでとその後の展開やら台詞やらに突っ込みどころが多数あるような気がするし
ほんとにこれでその後の統率取れるの?という疑問はあるけれど、
佐野隊と鹿島隊というのはそういう性格の隊なんです、と。 良くも悪くも。
まあこれも全滅フラグの一種ではあります…複線ともいう。
乙!
乙
>>242 続きを書くならある程度定期的にお願いしたいモガモガ
乙
あ、ミス発見。
「鹿嶋3尉」って前までやってたのに変換ミスに気づかず「鹿島」ってなってる…切腹
>>245 ほんとは週刊更新やりたいのだけどね…
読み手を考えない自慰乙
改行しろよ改行
それでも乙
楽しみだ
…あれ?
>>238と
>>239の間に投稿したはずの部分が書き込まれてない。
しょうがないから再投稿追加。
>>238から
牢内。
鹿島3尉は佐野のから憲長から言われた全てを聞き終えると、胸ポケットをごそごそ手で探りながら発言した。
彼の手の動きは煙草を探しての物だったが、武装解除をしたときに他の個人装具と一緒にうっかり提出してしまったので、無い。
ニコチンが切れてきた当初はイライラして落ち着きが無く、牢生活とともに禁煙開始から二日たった今でも手は時々煙草を捜し求めてごそごそやっている。
「…それで、佐野さんの考えはどうなんですか。 ここまで来たらもう決まっているんでしょう」
鹿島の言葉は暗に、同じ結論、というか選択の余地などないということに賛同していることを示していた。
他にどうしようもないのである。 部下たちの生命の安全を第一にすべきなら、黒田に従って彼らのために戦うしかない。
だが、「自衛官」としての最後の理性が佐野をしてその決断に一歩踏み出せなくさせていた。
それは、同時にもう一つの重要な決断をしなければならないからだ。 佐野と鹿島はしばし無言のまま視線を交し合った。
佐野は頑迷で保守的、鹿島は柔軟に臨機応変と考え方の方向性に多少の違いはあったがこの時考えていることはお互い同じだった。
そして同様に同じ一つのことで悩み、そして、お互いに決断に踏み出すべきだ、と確認しあった。
「小川、奈良、両隣の牢の連中に声かけて、皆声の届く範囲にできるだけ近寄れ。 全員に大事な話がある」
鹿島が偵察隊の部下に指示し、ほどなく佐野たちのいる牢の左右隣の隊員全員が牢の片側に寄る。
何人かは格子を強く握り締め、不安と緊張の混じった面持ちでいる。
やがて、佐野3尉は全員に地下牢内の全員に聞こえるよう、明瞭な声で話し始めた。
>>239に続く
>>247 専ブラで見たときとIEで見たときとテキストファイルに書いてる時でそれぞれ切れ方が違うんで、
どれかに合わせて改行入れると他の奴で変な風に改行ささってるように見えるんだよ…
どう改行しても改行考えろって言われるんで最近はいっそ極力改行しないことにした。
そうなのか
いちゃもんつけてスマンかった
俺は専ブラで見てるがつらい
文字数で切ってくれるとうれしい
投下乙
黒田憲長が戦国武将より幕末に近い思考に思えるが
そのうち海外の宣教師とか絡んでくるのかと思い、保留
「自衛隊を辞める」てことで指揮権が気になるが
それはおいおい作中で描かれるだろうと期待してる
投下乙
このスレの原点を思い出した。
>>250 改行は入れないのが正しい。
専ブラで見てるなら設定を変えればいい。
設定の仕方がわからないなら、ウィンドウのサイズを変えるなり、方法はある。
要望があるとすれば、段落の頭にスペースを入れれば読みやすくなるんじゃないかってことだが。
>>252 えええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?
改行しないいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい?
バッカじゃないのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお?
んなわけあるかよ。きょうびエロパロ板のSSでもきちんと改行してるってのこのカス。
自己正当化ってカッコ悪いよねえええええええええええええええええええええええ!
誰かF世界から見た日本を書いてくれないかな
もちろんなりふりかまわず進出するタイプなやつ
日本最強!なお話が読みたいです
投下乙です。
とは言え、このまま素直に従ってやるのもしゃくだし、どこかで憲長ってのに意趣返ししてやりたいなw
今後どうなるのかすごく楽しみなんだが、その意味じゃ冒頭で未来のことを語ったのは下策だったような。
どうせみんな死ぬんだろう、とか思うと萎える。
日本は補給や物資や資源や思想w その他もろもろのせいで最強にはなれんだろ。
TUEEEできるのは、みんなのアンクル・サムくらいさ…
一行空白規制と言う野暮があるのだな、と知った。
だから書き込めなかったのかい、と嘆く。たまにヒマがあるとろくな事にならんな、小官。
頑張ってる人を見て、羨望。ああ、リアル尉官がこんなに忙しいとは思わなかったよ…。
>>358 部下を「ボケッ!」と言いながらぶん殴る職業はそんなに忙しいのか
あら小官殿、おかえりなさい。^^
あっと・・業務報告x2。
なんかしらんけど、土方神と並んでオイラのもトリ割れされたみたい。
と言う訳で変更報告。
現在の翡翠のトリは 上 ↑ の通りになります。宜しく。
おおっぴらに殴れないから忙しいんだよ。
テメエで動けば簡単に片付けられるが、部下の成長のためとか言われて
結果が上がってくるまで待たにゃあならん。陸曹上がりだと、どうもダメだね。
>>260 前スレで孤軍奮闘、スマンね。…そうなんだ。解析される。
定期的に変えればいいが、小官のはあぼーん専用だからね。
元気でいてくれ! 戦車は多くは不要! 戦車は多くは不要!
…生産技術の維持には少数必要。
しかし、能力があると認められなければ、隊員を任せてもらえませんから、
これはもう仕方の無い事でございます。むしろ、
上官が忙しいのは下にとっては幸い。親の心子知らず。
必要とされる時が来るまで見えないトコロで整備維持技術蓄積してますので、
頑張ってくださいまし。
・・・睡眠時間を削られる事になりますでしょうけれど・・・
>>263 たまにヒマでも閲覧と状況把握に時間が掛かってね…。
速読マスターしてるので苦にはならんが、のーみその切り替えが辛いんだ。
頑張るよ。うん。有難う。ちゃんと眠らないと身体壊すから、ほどほどにな?
あんまり言われるようなら、しばらく休んで見るのも兵法のうちさね。
身体が資本だ! 頑張れ!
睦み合いはいいんだけどさ、それならせめて何か一品…
そうでもないと旦那の浮気に愚者が嫉妬して怒鳴り込んできた時に返す言葉も無いじゃないか
悟空を待つクリリンの気分じゃ
やっぱり翡翠氏はこのスレに必要だな
俺は嫌だな
「あ、あんたたちなんて、ぜ、全然怖くもないんだからねっ! 」
…現実世界には有り得ない、桃色の髪をした少女のローブの下の地面は濡れていた。
嗅ぎ慣れた小便の臭いが鼻に附く。フード付きのナイロンパーカーを着た、我が国民の
特徴をした少年は倒れ付したまま動かない。…犬、とこの少年は少女に呼ばれていた。
「そこの少年は日本国国民だ。我々陸上自衛隊員には日本国民を保護する義務が
ある。…抵抗するのなら排除するまでだ」
糞メイジめ。基本的人権すら理解せん、野蛮人が貴族だと? 頭に来る。真の貴族とは
家柄でも無い。魔法とやらを遣えるからでも無い。気高き自己犠牲の精神を持たねば
ならぬ者の事だ。その基準で行けば…今、この世界では俺達自衛隊員は人民解放軍を
演じているのだ。平民の解放。権利の付与。自由と平等をもたらす正義の戦士達だ。
「こ、このい…サイ…」
「煩(うるさ)い。目標正面の的、テェ! 」
可愛い顔をしていようが愛らしい声だろうが、魔法の遣い手は生かして置く言い訳には
金輪際、ならない。虐殺こそが正義だ。そして平民の不満を抑えるための富の再分配も
必要だ。…末端の小隊の指揮官で俺は法を実行する道具でいい。物言わぬ肉塊と化した
少女は少年の衣服を汚すだけの存在となった。…これでいい。国民の保護が最優先事項だ。
「こんなに打たれた跡が…可哀相に…」
少年を介抱する、部下の女性3曹がショートボブを揺らし涙を浮かべていた。現地志願の
兵だと聞く。確か佐々木だとか言った姓を持っていた。…彼女に任せて置けば安心だろう。 END?
>・・・睡眠時間を削られる事になりますでしょうけれど・・・
(;;)これは小官殿へのテキストなのに、なのですよ。
逆に励まされるトコロからして、部下のシトが素顔を知った日には、かしら。
>268 今の所、愚者編スタート中かつ小官氏もいるので、全くもって大丈夫。
それより・・いや、諸氏の帰りを待つ。今日は2強が帰った日なのだから。〆切
とまあ、腹立ちまぎれにぶち殺しシナリオだ。目覚めた少年は…どうなるのだろうね?
貴族? ちゃんちゃら可笑しいわ! 首切ってナンボよ! 一山幾らさ! 魔法使いは皆殺し!
性奴にも怖くて使えんと来たモンだわい! 灰にして畑の肥料にでも使うしかないわ! 喝!
以上。
というか翡翠専用の部屋はどうなったのよ?
>>270 まだ起きていたのかい。本当に無理するで無いぞ? 久々に喚いて見た。
無から有を可能にする人種など小官の敵以外の何者でも無い。
物理法則に従う者には脅威以外の何者でもないのだからな。
ツマンネ
>>272 終了したらこっちに越境してきた。
最悪の気分だ。
夕飯の鮭戻しちまいそうだぜクマー。
翡翠が自分専用の投下スペースを用意して、こっちには基本的に書き込まん方針なんでしょ?
どうなったの?
まぁいつもながらスルーの方向で。
粂八氏の続きマダー?
いずれ。
見ての通り業務報告。小官氏がいたのはタマタマだ。
土方氏も姿を見せたし、今日はそういう日なのだろう。
以上。煽り一切無用。
「 2ちゃんねる 泣ける話 」でも読んでおれ。〆切
あーあ、やっぱり隔離スレ存続の方が良かったよ・・・
小官氏は名物だから兎も角「」のマンセーレスがうざいったらありゃしない。
と、小官氏元ネタは兎も角として、その人物の配置だとサイ(ry にまで弾が当たる危険性は?
地面に倒れていても多分複数人の一斉射撃だし危険かと。
なんでHがこのスレに湧いてるの?
仲間連れてサイト立てろよ。それで誰が困るの?
メイジの方が危険度高。最優先で潰す。ルイ(ryは気丈にも立ってた、と解釈してくれ。
本来なら頭なんぞ狙わせんが、声で発動するらしいので首から上を潰した…と。
穴だらけだが、サイ(ryが死んだら佐々木少尉の後裔が某ナカサト伍長張りに可哀相で不憫だ。
つーか小官戦車不要論者なのかワロタ
とりあえず戦車不要論スレにでも突撃してこいw
トーチカ的運用と普通科直援で充分だと思われ。どーせ最後には山篭もるんだしぃ!
小官の部隊は篭もる前あたりに徹底的に潰されるので問題外。ああ、高射って不憫。
逆襲しねーのかよw
トーチカならそれこそ穴掘って迫撃砲かミサイル埋めといたら良いんじゃねーの。
高射卑屈になってるなぁ…90TK@は何か言ってやれい
90もさすがにこんなとこまで見てねえだろw
そういや陸自の高射ってまだホーク改? はやく中SAMに更新を…
高射が自前の戦車連隊保持だな。全部87AWと自走BADS。
F世界でもミートチョッパーとして大活躍間違いなし!
ついにHがこのスレへ常駐か
今まで楽しかったよ本家
さようならだ
俺、物語氏が最終回を投下したら、このスレを卒業するんだ・・・
あ、そう。
もう消えていいよ。
愚者サイコーだから糞騙りはもうスレにいらないし。
さて、山に篭るのと、瓦礫の中に篭るのと、どっちが固いのかのう?
イタリア戦線のハナシを見るに、瓦礫もナカナカ素敵なようだけれど。
そもそも都市を戦場にして市民を巻き込まずに山に引くという戦術かもだが。
などと呆けてみる。
戦車に関してはシャー無いんじゃネーの?(さて、誰が議論をつなぐかな?w
で、これはスルーされてもカマワンが、
小官氏の省略((ry )しているのは
リリカルなのはクロスSSその41 [アニキャラ総合]
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part107
のどれかかな?
私含むワカラン人が閲覧した時はちょっとワカンネね。
まあワカル人だけニヤリとするのも手だが。
988 名前: 翡翠(星砂) ◆X9uEcr1WoA [sage] 投稿日: 2008/01/29(火) 23:58:09 ID:???
× 基本的には「 数レスに あるか ないか 」。
○ 基本的には「 数個スレ(1000レスx1〜10)に あるか ないか 」。
× つまり59章の流れ維持がメインである訳ですが、
○ つまり59章の流れを「翡翠」による硬化忌避が基本スタンスである訳ですが、
今の所、良質の話題が豊富なので、過去の様に荒れる事は考えにくく、
当然の結果として、翡翠の無理矢理スレ支持(急造作品投下)
が必要となる場面も想像しにくく。
となるとやはり僭越ながら作品の更新―本当に望まれていた場合に限る―
のための場所を他所に作るべきでしょう・・というのが現在の最適案と思われます。
やっぱ、こいつは信用できないなぁ
翡翠専用場所はいつまでも「いずれ、いずれ」で逃げて、結局、このスレに居着くつもりだろ
やっぱ隔離スレ必要か?
>293
いらんよ。君が上げた >988 の通りだよ。
恣意的なスレ作りたければ勝手にどうぞ。
流れみればどういう理由でレスしたか位わかっているだろうに。(呆れ)
じゃあ、次に書き込み時は翡翠専用場所立ち上げの時にしてくれよな?
返事するまでもけど、そんなに恣意的にやりたきゃ、勝手にやってくれ。
以上。(つまり了解。そして頼んだ。)
隔離スレを他人に用意させるくらいなら
さっさと自分でブログでもHPでも作れよ
皆ウンコに触んなよ手に付いて汚いだろうが
ウンコが干からびるまで時間が掛かるので
一般スレ住人は触らず、臭っても鼻を塞いで何事もなかったかのように進行しましょう
翡翠氏はこのスレに必要だと思います
302 :
名無し三等兵:2008/02/02(土) 23:55:16 ID:kVfXoeCr
しばらく翡翠の自演防止のためID出さないか
必要ありません。
正直まったく反省していないどころかたまに小官が来たからって盛ってやがるし。
F世界に関係のない議題を提言しといて「誰が議論をつなぐかな?w」とか、
「これはスルーされてもカマワンが」と前置きしての確信犯的に日記帳行為とか。
てか、今からでも強引に立てるか?隔離スレ。
隔離スレなんていらない
翡翠を許容するのもこのスレの器量だ
ぶっちゃけ翡翠のおかげでF自スレはここまできたんだろ
306 :
名無し三等兵:2008/02/03(日) 00:06:48 ID:1v8YgjxN
「」は荒らしだからな
NGすればいい話だろうが
Jane用
翡翠(星砂) </b>◆6.ZE8NIG3A <b>
翡翠(星砂) </b>◆6.ZE8NIG3A <b>
この2つをあぼーんのNGNameに突っ込めば桶
翡翠がいようがいまいが(居ない方がいいけど)物語さえ読めれば俺はそれでいい
なんとうかそこまでして翡翠必要論を演じたいのかと。
それなら翡翠の投下するSSの良かったとこ、不足なところを語ることで為せと。
それも無しに一行ヨイショする辺りで手の内見え見え。ご希望通りスレは荒れたよ。
滑走固定はいらぬ
>>313 滑りまくって、周囲の誰も止められないのに「固定」てのも妙だな
カタカナのコテコテはん、なら合致せんでもないw
こんなんで荒れたとか言ってるやつはシロウト
愚者と小官が暴れまくった全盛期のスレを知ってる古参の俺は
翡翠なんてACEよりおとなしくて良質コテだと思ってるぞ
過疎スレになったもんだなw
>>315 自分も古参だがACE並だと思うんだが翡翠は
出てきた当初は…変な奴程度だったんだが何時からこんな風になったんだろ
それにしてもここってスレが一桁代からいる古参ってどれくらいいるんだ?
ノシ
俺は2章から
古参が翡翠を容認してるんだからアンチは黙れよ
こっちも二章から
…そういや一章〜三章に「自分はエルフだ」とかなんとか言ってたコテハンいなかったか?
323 :
エルフ:2008/02/03(日) 19:08:06 ID:???
呼んだ?
いつ頃からかはもう憶えてないなあ…
保管庫がまだ一つしかなかったのはうっすらと記憶にはある。
名無しで書き込みを始めたのは7章あたり。
話をぶった切って、フソウ戦記について今後の参考のためアンケート。
一応フソウ国もF世界なんで人間以外の知的種族も登場しますが、
今の所鬼、河童、天狗、大神(おおかみ)などの設定を固めております。
で、
・鵺ってグリフォンってことにしていい?
・竜は水棲の奴にするべきか、空を飛ぶタイプ(ワイヴァーン)にしちゃうべきかどちらがいい?
・他に何か登場させて欲しい生物ってある?
まあどれも登場はしばらく先になるだろうけどさ。
アンケート書き込まれる間に今日の投下分を清書しておきます。
テメーのところでやったら?
自衛隊からただの武装集団になった時点で本スレでやる資格ねーよタコ
バイバイ
>>324 好きにすれば良いじゃないか。っていうと身もふたもないので、ひとつ。
竜は今までワイヴァーンタイプばっかだったので水棲のも面白そうだと思う。
来たら大人しく現地世界に溶け込めよ エルフの嫁くらい世話してやるから (´・ω・`)
小官なら伝統墨守しそうだな
と言うより伝統重視しねえ陸自は陸自の皮かむった別物
◆XdgIHnFrK. は早さはいいが取材が足りない
>>324 和製グリポンってのも萌える。
竜は水棲に1票だす。
登場させて欲しい生き物か、特にこれって物はない。
東洋の竜なら水中も空中も可能でいいんじゃない? 強すぎる?
竜は高度な畜生
龍は神様 台風とか洪水とかの自然現象
東洋の龍は神扱いなことが多いからな
棲家は水で空も飛べるでいいんじゃないか?
うわー思いのほか文章量が多くなってしまって間に合わず日付が変わってしまう…
朝までに書きあがるのかどうかも不明だ。
竜は案外水棲意見が多いなあ…
でも「水棲だけど空も飛べる」だと乾燥が弱点になりそうだ。
乾燥してたら自分で勝手に雨雲とか呼ぶんじゃね?
むしろ飛行中に雲に入ることによって水滴から水分を補充とか
>>324 「鵺(ぬえ)」はグリフォンよりはキメラやマンティコア、スフィンクスのイメージだな
有翼獣身っつーと東洋だと麒麟(某ビールの商標w)こっちは怪物っつーより神獣か
麒麟って翼ねーべ
因みに鵺は厳密には怪物の名前じゃない(殆どそうなってるけど)
本来、鵺はトラツグミのことで、鵺のような声でなく怪物という意味でしかない
>>337 それ逆じゃないのか?
最初に鵺という(架空の)怪物がいるという前提で、その上でトラツグミが
"鵺(怪物)のような声で鳴く"から鵺鳥という名前をつけられたと聞いたが。
339 :
名無し三等兵:2008/02/04(月) 01:41:57 ID:9bp6D51v
おまいら、なんで強姦魔が辞められないか知ってる?
経験者から聞いた話なんだが、レイプしようとすると大抵の女は始めは嫌がるんだが、
暴れて疲れるとほとんど身動きも出来なくなる。もう好きにして状態になる。
そして驚く事に、女はレイプされるともの凄く感じる。
普通にセックスした時よりも、比べ物にならないほど激しくイクらしい。痙攣してイキまくる。
それは大量のアドレナリンとドーパミンが順番に分泌されるからである。
吊り橋効果と似ていて、レイプ魔に襲われて恐怖を感じた時に、
アドレナリンが大量に分泌され生理的に極度の興奮状態に陥る事により、自分が恋愛をしていると脳が錯覚して、
脳が快感を与えるドーパミンを分泌してしまう為、体が快感を覚えて反応し、挿入からしばらくすると、
膣が充血する事で、クリトリスや膣内の性感帯が過敏になり、
膣が刺激される度にピストン運動にあわせて脊髄反射で腰を振ってしまったり
痛みに対して悲鳴を上げるように、快感に対してよがり声をあげてしまうわけなのです。
女性というのは、そういう風に出来ているのだそうだ。
(動物学者の真面目な研究で霊長類・特にオランウータンとチンパンジーは
同意婚よりレイプ婚がむしろ多いってのと関係してるかもしれない。)
だから強姦はクセになってしまうのだそうです。
ついでに言うと、強姦被害者がよく自殺なんて話があるが、あれは強姦されたことが嫌で死ぬわけではなく、
強姦されて激しく快感を覚えた自分の体に嫌悪して死ぬのだそうですよ。
ちなみにこれは知り合いの弁護士が連続強姦魔から聞いた話です。
強姦魔の話では、強姦をするときに女性が自分が感じてしまっている事への戸惑いと
快楽に身を任せる表情とが入り混じってたまらないと言います。
どんな美人でも最後には泣きながら自分から腰を振るそうです。
嫌だとは思いながらも体は感じすぎてしまい拒絶できない。むしろ自分から求めてしまうそうです。
強姦魔によると、美人が泣きながらも苦悶の表情で、「イク」と言うのがたまらないと言います。
一度知ったら誰であろうと絶対に辞められるわけないとも言っておりました。
※女がオナニーするとき8割がレイプを想像するという調査結果が出ています。
337であってるよ。
平家物語では清涼殿の上に現れたのは顔は猿、体は狸、尾は蛇、手足は虎で啼き声は鵺とある
翡翠用の隔離スレ立てていい?
どうぞ
なっ・・・
なんだって〜
あれ?隔離スレ立ったか?
ウザイのは確かだが、Hの居場所なんざ本人か
無責任に煽ってるお仲間が用意すりゃいいだろ
>>345 その理屈はおかしい
翡翠は被害者なんだから贖罪の意味も込めて本家住人が立てるべき
責任取れない奴は社会的常識がない
>>346 同意だね。
翡翠氏への謝罪も加えて「本家住人が」立ててほしい。
正常なスレ運営には必要だな。
また自演か
このスレなんかアニオタしかいないだろw
>>350 愚者と物語だな
前に出てた大陸への侵攻案だけど、ここの住人は見知らぬ大陸に手を出したらどうなるのかわからないのかな
>>351 ネトウヨの住人どもは補給や資源のことも考えずに侵攻のことしか考えてない。
逆に翡翠氏はちゃんと農業政策を考えてたよな。
仕方ないよ、このスレはエースコンバットやガンダムがリアルだと思ってるんだから。
ガンダムはリアルじゃん。
SEEDとかアメリカ帝国主義の矛盾とその打開策を描いてる。
まー自衛隊がRPG持ってる作品もあるんだから問題ないだろ(笑)
そんなものよりスライムの生態について語ろうぜ
大陸侵攻について今は話し合ってる
お子様はガンパレでも見てろ
とんでもなく内容の薄い自演だな。脳みその中身も薄そうで可哀想で仕方ないわ
結局翡翠ヨイショをする「アレ」の所為でスレはgdgdにされて折角の流れもぽしゃり、また冬の時代が来るとさ
アリソンはファンタジー世界の話
大陸侵攻で思ったけど、
もし現代日本が海の真ん中に召還されて、大陸が見つからずにいたとする。
交易も略奪もできずにいたとすると、
日本はいったいいつまでもつだろう。
まず食料だけど、政府が統制とって食料系列企業おさえて、
農業系を芋とかに切り替えてさ。
灯火規制しいて、工業系も規制してさ。
暴動が起きなかったとしたら1年はもつかね?
翡翠の出した案は良かったな
>>364 それだけはねーよwww
穴だらけで突っ込まれまくりの案の何処がいいんだ
おまけに手前で穴を補修する為に、別の穴を掘って埋めるための土を用意する有様じゃあな
おちんちん最高!
367 :
名無し三等兵:2008/02/05(火) 19:22:13 ID:oiXjbr6c
ホロン部の活動時間と一致
Sの方の時と全くパターン同じだよね。
とりあえず、まだ途中だがとりあえず出来た分だけ投下開始。
黒田憲長は佐野との交渉が成った後、居城である名護城へと戻った。
ここは彼が元服して以来防備を任されていると同時に活動の拠点となっている場所である。
愛馬を馬番にまかせ、自分はまっすぐに自身と妻の住居である寝所へと向かう。
侍女の取次ぎなどまたず、自分で襖を開けてずかずかと乗り込んで行った。 部屋の中は薄暗く、陰湿な澱んだ空気がこもっている。
既に日は傾きはじめていたが、夕刻にはまだ早い。 なのに室内がこうも翳っているのは、部屋の住人が窓から入り込む日の光を酷く嫌っているからだった。
窓には何重にも簾をおろし、夜は蝋燭の明かりすら極力排し、暗闇の中で生きることを望んでいるかのようなこの女は隣国・美野(みの)の斉藤家より嫁いできた姫で名を綺蝶と言った。
「綺蝶よ、今朝話したあの斑の一党(自衛隊のことである)達との話がついたぞ。 今日からあれらが俺の手勢だ」
「それは…よろしゅうございました」
どっかりと腰を下ろし、胡坐をかいて上機嫌に話しかける憲長に対して、答える妻の口調は抑揚の無いか細い声だ。
部屋の中の影を凝集したかのようなその黒い姿は、薄暗がりに溶け込んでしまって全体がよく見えない。
目を凝らさなければどこに潜んでいるのかもわからなくなるくらいである。
「今度あの者らをお前に見せようと思う。 きっと驚くであろう。 鉄の箱でできた大きな車がうなり声を上げて進むのは見ものだぞ」
「…」
憲長が話を振っても女は特に答えず、ただ衣服のこすれる音がしたのみである。
居住まいを正したのか姿勢を崩して楽にしているのかも、こうも暗いと判別しがたい。
「綺蝶よ。 夫が帰ってきたのだから明かりの一つでも付けぬか。 お主の侍女どもも気が利かぬと見える」
「嫌でございます。 それから侍女たちにはけして明かりをつけぬよう言いつけておりますゆえ」
憲長は苦笑したが、相手も自分もお互いの表情は見えていないだろう。
もっとも年中この暗がりの中にいる綺蝶自身は慣れで見えているのかもしれないが。
「なんだ、お主はそんなに俺に顔を見られるのが嫌か?」
「綺蝶は附子(ぶす・ブス。 またトリカブト毒のこと)でございますゆえ。 …殿が顔をお召しになられると失礼あそばすかと」
ふん、と憲長は鼻で笑う。 そして、手探りでその辺りにあるだろう燭台を探し当て、自分で燐寸(りんすん、マッチ。 フソウでは既に初期のマッチが登場している)を取り出して明かりを付けた。
また衣擦れの音がした。 綺蝶が明かりの届かぬ範囲に自分から移動したのである。
部屋の隅の暗がりの中に隠れて、恨みがましくこっちを睨み付けている気配を送ってくる。 まるで幽霊か化生の類である。
「…強情ものめ」
憲長は立ち上がって綺蝶の潜んでいる暗がりの方へとずかずか歩いて行き、この辺りかと当たりをつけて、相手の虚をつくように腕を伸ばし、掴んだ。
綺蝶の息を呑む声が耳に届く。 果たして目論見どおり憲長は女の腕を掴み、一気に自分のほうへと引き寄せる。
明かりによってはっきりと浮かび上がった女の姿は、退廃的に妖しくも美しい特異なものだった。
闇色に溶け込む黒染めの衣服は少女的な幼さの中に古さと厳しさを併せ持った洋風のドレスであり、ところどころに刺繍やレースといったやはり洋風の飾りで仕立ててある。
掴んだ女の手は労働など一切していない、細く儚く折れそうな長い指で、病的なまでに白い肌の色をしている。
女の顔も睫毛は長く眉は細く、手と同じ白い頬の色をさらに白い化粧で薄く飾っていて、そして唇は瑠璃(ラピスラズリ)を砕いて染めたような青紫色をしている。
これは体が冷えているのでも病気でもなく、そういう色の口紅をさしているからだ。
そして、顔のつくりそのものは均整であり、まだ大人になりきらぬ少女の面差しを残したこのフソウの平均的美人といっていい。
「謙遜も大概にせよ、お主のその顔で附子と言い張るつもりか? …化粧は俺の好みには合わぬがな。 まあ、もう少し日焼けすればいい女になるであろ…」
ひゅっと空気を切る音とともに憲長の言葉は途中で断たれた。
咄嗟に避けた憲長の鼻先を、洋風の浮かし彫りの装飾が施された短刀が掠めてゆく。 その柄を握っているのは綺蝶である。
憲長が綺蝶の腕を放すと、女は無言で再び暗がりの中に隠れ、薄く浮かび上がるシルエットの肩の辺りを震わせている。
怒らせてしまったか。 そう思いつつ憲長は全く悪びれる気もなかった。
「危ないではないか。 万一にでも俺が死んだらどうするつもりぞ。 夫の命を取る妻がどこにおる?」
「…ここに。 お忘れでございましょうか、綺蝶はとと様より殿のお命を取って参れとおおせつかっております」
綺蝶の父、斉藤立興は美野の国の本来の国主を殺して乗っ取り、一国の主となったフソウきっての奸雄である。
国境を接する黒田とはやはりたびたび衝突している間柄で、立興も浅野や駿賀の国の今井同様、緒張の地を狙っている。
が、ここ数年は自身の娘、綺蝶を黒田家に嫁がせるなどして同盟関係にあり、比較的穏やかな関係が築かれているが、表向きの話である。
「なるほどな、お主はまさに鳥兜(トリカブト)の花よ」
あぐらをかき、頬杖を突いて憲長は笑った。
輿入れしてきたその日より、綺蝶は憲長の首級を取ると口癖のように言い続けている。 嫁いだのも刺客としてであり、父親の命であるとも。
「蝮」とも異名を取り蛇を家紋とする斉藤立興の娘、父親同様毒を持つ気丈な女よと黒田家中の者は言うが、そうでは無いことを憲長は見抜いていた。
これは仔犬が大きな相手に必死になって吠え掛かっているのと同じだ。 虚勢である。
元々立興自身が娘である綺蝶をあまり可愛がっていないというのは、憲長はこの妻を娶る前に配下に命じて調べさせて知っていた。
政略結婚とは謀略であると同時に、ていのいい人質である。
元々あまり両者が良い関係でないのもそうだし、嫁いで来る姫に付いてこちらにやって来る、お付の侍女なども相手方の人間であり、こちらの情報を探るための密偵を兼ねているなどということも珍しくない。
それらしい節はあるし、憲長は綺蝶の侍女たちが自分の主人にたいしてあまり親身で無いのも知っている。
また、やはり調べさせて知ったことだが、立興も綺蝶のことは昔から持て余していたらしかった。
それはそうだろう、どこでどう捻くれて育ったのかは知らないが、日の光を極端に嫌って幽霊のように暮らすことといい、やや悪趣味とも言える、大陸伝来の馴染みの薄い洋風趣味の衣服を好んで着る事といい、尋常の娘ではない。
それでも人の親なら不出来でも我が子は可愛いものだが、斉藤立興は人ではなく蝮であり、蝮の血は冷たいのだ。 人情に縛られては国取りなど出来なかった男である。
加えてあまり愛情を傾けていない娘なのだ。 将来に斉藤が黒田を裏切ることになっても、特に痛くも痒くもない。
捨て駒なのだ、つまりは。
父親の命で、などというのも真実ではあるまいと思っている。
確かにそのような近い事を言って娘を送り出したのかもしれないが、考えてもみれば、綺蝶のようなか弱く、線の細く、箸の上げ下ろしもできるとは思えぬ弱々しい手や腕の少女に夫になる相手を殺せなどと、常識的に考えて本気で命じるはずがない。
そして肉親に見捨てられ、誰にも何にも期待されずただ一人敵地に送り込まれた少女が必死で自分を守ろうとして、自分に触れようとするもの全てに対して吠え掛かる。
いや、もともと美野にいた時から既にそういう少女だったのかも知れない。 愛情を十分に受けることなく育ち、他人への接し方がわからない。
憲長は綺蝶を手に負えぬ女だと思いつつも、そうした境遇に対して哀れみと愛しさを抱いていた。
孤独で逃げ場も頼る物も無い者を見ると、庇護したくなるのである。 ただ憲長はそれを自己満足を満たすための傲慢から来るものでしかないと断じている。
今の世は肉親や領民を思う仁や義、慈愛の感情など、戦の邪魔にしかならない。
敵地に攻め入って劫掠し、村々や城下の町に火を放ち、刀を抜いて相対したものはみな討ち取り、神と逢っては神を斬り、仏と逢っては仏を切る。
修羅に入らねば自分も誰も、何一つ守れぬのが現実なのだ。
ならば、政略結婚も裏切りも、敵を罠にかけることも国を奪うことも、常である。
ただし、憲長は一方でそのような世の中というものを酷く嫌悪してもいた。
戦の起こる度に領民たちは糧食の徴発や田畑を荒らされる事に苦しみ、夜盗どころか正規軍が略奪を横行させ、時には遊び半分に殺され犯される。
そのような世の中になって以来数百年、ただ戦を繰り返し、奪い失い消費して疲弊を重ねた結果が今のフソウなのだ。 愚かしいことだと思う。
国を治める帝の命に誰も従わず、朝廷は地方の反乱に対してなんら有効な手を打てず、守護や大名が勝手に権勢を伸ばしあい、治安を乱し、結果として国土は荒れに荒れて自分の首を絞めている。
このような事で、フソウは一つの国として機能していると言えるのだろうか。 国としての体裁すら整っていない。
憲長は誰かを激しく恨むとか怒るとかいうことはしない人間だったが、代わりに今の世の中というもの、そして世の中を作り出した人間たちというものに対しては真っ赤に焼けた炭火のような静かな憎悪を抱いていた。
戦が続けば苦しむのは民だ、民が困窮すれば税収も減り、そして結果的に困るのは支配する領主である。
戦は何ももたらさず消費するのみである。 合理的に考えればそもそも戦などするものではないし、戦の教本・兵法書にも書かれていることだ。
なのに、憲長が生まれるさらに大昔より続いているこの乱世が収まる気配は未だに無い。 戦は人の心を狭くさせ、目を曇らせるのだ。
今の世が戦で満ちているから、民も武士も、このフソウの天と地の全てにある生き物が苦しみ続けなければならないのだ。
憲長は今のフソウの惨状は、戦が続くことそのものにあると考えている。 それが全ての原因であり、民が戦火に追われ女が好きでもない男の元に嫁ぎ、肉親同士同族同士で殺しあわなければならないのだ、と。
戦の無い世であってもそれらが無くなるというわけではないだろうが、それでも今よりは不幸になる人間がずっと少ないはずだ。
恒久的な平和でなくとも良い。 せめて戦の止まらぬ世の中でなければいい。
そんな世の中を望むなら、なら自分は何をすべきか。 それが、憲長が常に考えていることであった。
「綺蝶よ」
憲長は部屋の隅の暗がりで肩を震わせながら泣いているような少女になるべく優しげな口調で声をかけた。
綺蝶がこっちを見たような気配がする。 憲長は自分の顔に笑みを浮かべた。
「俺は天下を取るぞ。 今の乱れたこの国を統一する」
「…お好きになさいませ。 殿の大願が成就なされますことを綺蝶は祈りまする」
暗がりの向こうから発した少女の声はやはり抑揚のないものであったが、わずかに「何を突然言い出すのだろう」という類の呆れた雰囲気が混じっていたように感じられた。
合戦前夜。
自衛隊は捕らえられていた狩川砦より名護城に移っていた。
隊の多くは返却された装備や車両の点検と、砲弾や銃弾の積み込み作業に忙殺されていたが、佐野、鹿嶋ら依然として指揮官としての立場にあるものと、各車両の車長である班長たちは打ち合わせのために集められていた。
この日の昼に黒田家当主、黒田正憲と家臣の主だったものとの軍議に参加した佐野元3尉は最初に、部下たちに決定された作戦内容と自分たちに要求されたことの説明を部下たちに行った。
まず、彼らは黒田憲長の配下として動く。 これは決定事項であった。
ただ、おおまかな命令は憲長の指示に従うものの直接部下を指揮するのは依然として佐野と補佐する鹿嶋である。
本来なら自衛隊を脱した彼らに指揮権は無い。 が、部隊が一つの集団として黒田軍に組み込まれる以上、一定の指揮統率は必要であり、曹以上の階級や役職付きの者の殆どが佐野・鹿嶋に従って自衛隊を辞めてしまったので
もし残った「いまだ自衛官であるものたち」が反対表明を行いたくても彼らにはかつての指揮官に代って「部隊」を動かす能力は無いのである。
それに、彼らとてあくまで「自衛隊」の立場に拘るのならそもそも黒田軍に自衛隊の装備を使用して戦争に協力すること自体が認められない。
そして結局は彼らだけ「殺されようとも規定に反することは出来ない」という意思を貫くこともできないのだ。
自衛官といえども彼ら一人一人は一個の人間である。 それを責める事は出来まい。
流れを戻して、憲長自身がそれ以上の手勢を父に要求しなかったこともあり、彼の率いる部隊は(元)自衛隊の戦車隊・偵察隊のみである。
といっても提供された糧食・必需品など輜重輸送の非戦闘要員は若干名同行する。
また戦車には黒田の家紋を記した旗指物が括り付ける事が要求された。
帰属陣営の識別のためであり、黒田の嫡男として存在を示すために必要だからである。 といっても必要の無いときは外していても良いと憲長は言った。
憲長も戦車や偵察警戒車に塗装された戦車連隊や偵察隊のマークが彼らの所属を表すものであると既に説明をされていたし、「既に家紋を持つものが正式な家臣になったわけでもないのに黒田の家紋を付けていては気分が良くなかろう」との配慮らしい。
まあ家紋というのとは違うのであるが…今は佐野や鹿嶋にとっては遠くなってしまった中隊マークである。
先の軍議では自衛隊、特に戦車の戦力に対して黒田家中からは能力を疑問視する意見が多数出た。
今になって、という気もするが実際戦車が直接戦っているところを見せたわけでもないのだから、当然だろう。
黒田の家臣たちは最初自衛隊を天狗の仲間かなにかと思った者もいるようだが、捕らえてみれば格好が奇異なだけで、自分らと変わらぬ人間なのを見て悪い意味で安心し、同時に未知のものに対する恐怖心も薄れてしまったらしい。
要は、変わった乗り物に乗って、変わった鉄砲を持っている変わった集団ではないか。
なに、浅野の小勢を数十人打ち倒したくらい、我らでも出来るではないか、と…つまり、悪く言えば侮った。
それに対して佐野は戦車が矢も槍も効かぬこと、泥濘でも荒地でも馬よりも早く走れること、そして実際に主砲の威力を試射してごらんにいれましょうか、と説明したが正憲が
「いや、それには及ばぬ」
と丁重に断ってしまった。
弾の浪費はいかんしのう
実を言えば、正憲の判断としては戦車の能力など実にどうでも良かった。
浅野は先日山中で自衛隊と遭遇し、交戦してその力の程を知っているはずである。
なにより戦車という「兵器」が佐野の説明する性能を持っていなくとも、戦車が馬の牽引も無しに異様なうなり声を上げて一斉に突っ込んで来ればその異様さに驚くはずであり、
そこを攻めかかれば隊列の崩れた浅野勢は崩れ、戦を有利に運ぶことが出来るだろう、という判断と評価をしていたのである。
つまり、実際に自衛隊が浅野の兵を打ち倒さなくてもいいのだ。 息子、憲長が指揮する部隊が浅野の隊列に横槍をくわせ、初陣を華々しく飾れればそれで十分というわけだった。
さらに、保険としてもう一隊を同時に浅野勢に突入させ、こちらを直接的に打撃を与える本命とする。
これは家臣のなかで武勇の誉れ高い柴田権六郎和家が任命された。 彼は自衛隊を待ち伏せによって捕獲したときの武将でもある。
憲長は自衛隊と自分の与えられた役割に対してやや不満げではあったが、軍議では終始無言を貫いた。
彼には彼の心積もりがあったし、自衛隊の能力と、戦い方は佐野から既に説明と話し合いを行って、行動指針を決めていたからである。
憲長と自衛隊は軍議での決定には大体従うが、細かいところで方針を一部無視するつもりだった。
「それで、戦車とはつまり、騎馬武者のように徒歩の足軽よりも早く動くことと、突進力で相手を突き崩すのが役目というわけだな?」
「我々の時代の戦車は昔、といっても我々の世界での昔の時代になりますが、騎兵の役割を担っていると例えられますので、それでおおむね合っています」
憲長は佐野が説明する戦車の運用とその能力を特に抵抗感なく理解していた。
元々役割が似たようなものであるし、初期の戦車部隊は騎兵を改変して編成されたものもあるだけに、当然とも言える。
そして、機動力こそが武器である、という佐野の発言には、ひとしきり頷いて感心した後こんな話を始めた。
「駒斐の国に武川法春院信治という武将がおる。 駒斐は古くからの馬の産地だが、武川勢は武川騎馬軍団と異名を取るほど騎馬武者の比率が多い。 全軍を騎馬武者に出来るほどでは無いが、な。
戦力としてだけでなく兵站の輸送にもふんだんに馬を使えるゆえ、武川の軍は移動が早い。 全軍が動くのが早ければ、それだけ有利に戦をすることが出来る。 敵に対応する暇を与えのだからな。
お主らの軍も、そうした機動力、を武器にしておるのか?」
「全てではありませんが。 そういうものを機械化部隊といいます。 機甲部隊…戦車に追随して相互に支援しあうことでさらに強力になります」
成る程な、と言って憲長はまた感心した。
佐野はその他に諸兵科連合や航空部隊の支援を受けた電撃戦などについていくつかの戦史を交えて説明したが、憲長はそれらに対しても早い理解力を示していた。
教えれば教えるだけ吸収してゆくし、応用力もそれなりのものがあった。
小一時間ばかりはそうした近代戦の講義に終始し、見かねた鹿嶋が佐野と憲長に促して本題に戻るという一幕もあった。
「佐野、お主が言う戦車の力が言葉どおりなら、戦車一台で騎馬武者が50は集まる以上の働きが出来よう。 となれば、だ。 我々は浅野を驚かすいわば「勢子」に甘んじている必要はないであろう?」
「その通りです。 我々が全力を出せば、黒田軍本隊が戦う必要もなく勝利することが出来るでしょう」
憲長と佐野、鹿嶋以下各班隊の班長は地図を広げて作戦の検討と打ち合わせに入った。
現在判っている浅野の動員兵力はおよそ4千。 対して黒田は2千5百(+自衛隊)。 浅野の魚鱗陣形に対して黒田は鶴翼陣形である。
憲長隊(自衛隊)の配置は最右翼、柴田隊が反対側となる最左翼に位置し、それぞれ兵を伏せて機会を待つ。
両翼の部隊の存在が察知されない場合、浅野からは黒田は一見防戦に適した方陣形に見えるため、浅野が数に頼み中央突破に適した陣形で一息に蹂躙しようとするだろう。
そして伏兵に気づかないまま突撃して来たのを見計らって両翼から挟撃する。
「多少、読みが楽観的といいますか、浅野がこういう予測どおりに動くという根拠はどこにあるんです?」
鹿嶋の質問に、憲長は特にどうということはないという風に平然と答える。
「浅野の常套手段だからだ。 馬鹿の一つ覚えともいう。 浅野の大将、浅野幸成は戦は力押しする物だと思っているからのう」
「そりゃあ…相手より自分の数が上まわってるなら小細工を弄する必要もなく勝てるわけですから、正しいといえば正しいですが」
物量とは力である。 大軍を動員する力があるということは兵站を維持する経済力もあるし、矢や予備の槍・刀を用意して湯水のように消費することも出来る。
ならばそのままその力を全力で投入して、勝ってしまえばいいのだ。 火力(戦力)の集中は孫子の昔からの基本だ。
「他に浅野の使う手といえば、主力が戦っている間に別働隊を我がほうの小城や砦に向かわせて、奪ってしまうことだ。
元より黒田は兵が少ない。 守備に回せる兵も足りぬ、包囲も怖い。 ゆえに補給線を守る各砦が奪われれば、後退するしかない」
自衛隊が最初に浅野の兵と遭遇したときも、浅野はその戦術を使った。
それは記憶に新しく、自衛隊は数名の…といっても大きな損害になる、死傷者を出したのである。
その意味でも浅野は仲間たちの仇と言える。
「あの時は我々は状況が把握できず、また自らに枷を持っていた。 今は存分に力を振るっても、誰にも咎められはしません」
「うむ、期待している。 でなければお主らを説き伏せたかいが無い。 さらに今回は浅野が正面決戦を挑むように、前もって間者(情報工作員)を使って誘導しておる。 我らは前もって布陣を完了し、迎え撃てばいい」
佐野と憲長は互いに頷きあった。
佐野が「自衛官」を捨てた理由の一つ、それは自衛隊ならば自己防衛のためにしか実力行使をすることはできず、それも最低限にしか武器を使うことはできないが、自衛隊を脱した今は砲弾も銃弾もいくら使っても、咎める法も人も誰もいないのだ。
少なくともこの世界には。 オールウェポンズフリーである。 ただし…弾薬の補給が望めないことだけを除外すれば。
「ならば、脅かす役と言わず、いっそ本陣に突撃敢行してしまいましょう」
「あわよくば、大将の首を取るというわけですか」
「砲で首ごと吹き飛ばしてしまいかねませんな」
「戦車で轢いたら夢見が悪い、ははは…」
数日前の牢内での一件など吹き飛ばすかのように、各班長たちは戦いに乗り気になっており、殆ど勝ったような雰囲気にすら成りつつあった。
近代技術の粋である戦車と、刀や槍の時代の歩兵では戦力比較は文字通り象と蟻のそれである、負ける要素が無い、という自信もある。
そして話の最後のほうは多少物騒な冗談交じりになっていた。
それらを見ながら戦車への草木を貼り付ける偽装の作業を行う一部の、なおも自衛官であり続けることを望む「元部下」たち数名は穏やかでない視線を佐野や鹿嶋に向けていたが、気づかれることは無かった。
とりあえず切がいいのでここまで。
途中規制も入ったし…それにしてもなかなか戦闘場面に突入しない。
戦闘場面も2回ぐらいに分かれそうだ。
↑これも穴だらけだけどな
翡翠のヤツと似たりよったり
だけど糞騙りの下らんのよりは10000倍マシ
>>385 そこまでいうなら先ず穴に関して議論してからだろう?
んでお前さんのいう穴をピックアップしてくれ。
まさか
>>365に感情で反応したとか言うなよ?
・戦車とレコンが共同で動くかよバーカ
・せんしゃってよむのかいくさぐるまとよむのかどうなの?
・自衛官は死ぬまで自衛官なんだよボケ
以上
穴だらけというなら具体的にどの部分がどうだとか指摘して欲しいわけだが。
SSについての突っ込みとか少ないんで描写や考証がどこまで正しく書けてるか
客観的に判らなくなってくる
突っ込みが入らなければ現状で正しいのかと受け取るし。
↑ボコボコにされてファビョるに100ユーロ
>>387のようにしっかり突っ込みを書いてくれる人間はとてもよい
意思疎通が成り立つというのは幸運な事である
あとな
自衛官は戦死という概念があって一階級上の指揮能力はある
おまえやれと言われたらやれなきゃ話にならないわけよ
>>387 共同で動くも何も
90式戦車4両と74式戦車2両と偵察警戒車2両に
73式中型・小型トラックが1両ずつ(現在は73式と呼ばないそうだけどな)が
全戦力で、実質2個小隊分しか車両も人員も無いのに別々に動く意味がわからん。
仮に
・指揮車両、輸送車両からなる本部
・戦車小隊
・偵察小隊
って分けても結局これじゃ縦深陣地も構築できんし。
なにより戦車と共同する歩兵がいないんで偵察小隊が下車戦闘しないとならない。
(まあこの場合随伴歩兵が必要ないわけだが。 敵に対戦車火力無いし)
>>391 佐野も鹿嶋も戦死しとりませんし生きてますが。
この二人以外の全員が自衛官辞めないで「黒田に協力しない、抵抗して装備取り帰して一戦挑んでやる」
って言うんならまだしも、それまで部隊を動かしてた主要な人員は残ってて、そいつらの存在無視して
自衛官の立場に固執する人間だけで独自になにか出来るのか。
取り合えず本当の現実と、娯楽小説としての演出で使われるリアリティは分けて考えた方がいい
できるから穴っていってんだよ
おまえすくなくとも日本型の会社組織で仕事したことないだろ
前に小官に指摘されてキレてたけど人間関係なめんな
>>393 ここは軍事板
何よりもリアリティが優先される。
話の面白さは関係ない。
>>394 まあまて、とりあえずお前がキレるんじゃない。
少なくとも翡翠よりは確実に話を聞いてくれる。
それから
>・せんしゃってよむのかいくさぐるまとよむのかどうなの?
いくさぐるまという読み方を俺は戦国自衛隊の原作と漫画版でしか知らないが
戦車をいくさぐるまという読み方が昔の日本にあったのか。
とりあえずいくさぐるまという兵器は中世の日本には無かったなあ…
古語として読み方があることと、自衛隊が「戦車(せんしゃ)」と呼ぶ兵器を
いくさぐるまという存在と同一と見なすかどうかは違う話だと思うけどな。
昔の中国や古代ローマで使われた「チャリオット」分類のものは
元々いくさぐるまと呼ぶの? せんしゃと発音するの?
どっちにしろアレと自衛隊の「戦車」を「いくさぐるま」と呼ぶ兵器と同じは見なさないだろう。
まあ戦車と偵察警戒車を総称して「いくさぐるま」と称するのは良い表現だから使わせてもらおう。
>>394 だって愚者は農家だろ?
野菜作るだけの平民だろw
漫画を資料に使っている時点でダメだろ
>>395 F世界に召喚されてるのにリアリティも糞もないだろw
>>400 それは「逃げ」
創作者は逃げてはいけない
すまんあつくなってた
ヒントをただでやってるようなもんだ
日本の日常・常識が何処まで維持できるかどうか、だと思うがね
非現実的な状況に投下されて「いつもとおなじ」なのかどうなのか。
>>394 まあこの場合「あくまで自衛隊として黒田に味方はできません」って貫いたら
佐野は部下ともども殺されるわけでして。
それとも佐野が「自衛隊として反する行動になるけど黒田に協力する」
選択をしてて、部下に反対され対立構造を生む展開のほうが良かったかな?
ただそれだと伊庭が今後の展開で生き残れないというか生存フラグ潰しちゃうんだよね。
ネタバレになるんであんまり言いたくなかったけどまとめサイトにある一番最初の場面で
伊庭は数年傭兵として流浪の経験の後に黒田に仕えることになった、と書いてるよ。
>>401 翡翠も小官も絶対に逃げないからな。
それが支持に繋がる。
>>401 金貰って商売で書いてるわけでもないのに…
>>406 わざわざ時間を割いて読んでやったんだから、作者は意見を聞き入れてほしいね
読者は作者にとって神様なんだから
>>401 これぐらいはファンタジーの範囲だ、作中矛盾じゃないからな。
翡翠のように余りにも外れてるとpppwww
翡翠暴れんなよ
臭いなあ
>>407 早く作業に戻れよ
農民がネットなんて百年早いぞ
>>410 翡翠氏の提案した都市部における農業は革新的だと思った。
>>412 夜中まで作業するなんて効率の悪いのろまだけw
>>413 悪いファンタジーの見本だったな。
あまりにも現実からはなれすぎたppww
>>408 でも事実だ
あいつら絶対にツッコミに丁寧に答えるからな
クソったれな翡翠ちゃんが自演で荒らし始めましたよー
埋めの開始ですよー
翡翠は存在自体が罪だな
まあ煽りとH叩きが戦ってるのか同一人物の自作自演だか知らんが
突っ込みよりそっち優先するならSSの続き書いてるよ。
終わったら言ってね。
そんなにリアルが好きならもう専門書でも読んでろよ・・・・
糞騙りのやつより圧倒的に面白いので続けて欲しいとは思う
完結するまであんまり言いすぎないようにするよ
わるかったスマン
>>419 リアリティと面白さを組み合わせて読者を楽しませるのが作者のやることだろ
>>421 その点翡翠は最悪だったな
リアリティの無さを面白さに繋げられていなかった
>>421 リアルさとエンタとしての要素、解り易さ、どれに比重を置くかは作者の自由、というか作風の問題だな
リアルさに比重を置いて欲しい読者もいれば、リアルさどうでもよくてエンタとして楽しみたい人もいるよ
どういった読者層に的を絞るかの問題だとおもうよ
なんでだろ〜なんでだろ〜
翡翠(箔づけに小官も)をヨイショする奴は作品よりも人格が如何にすばらしい!とかこの着目点が!とか
そういうのばっかりで実際に議論してた時にはまるっきり影も形も見せなかったのはなんでだろ〜
更に言えば2行3行、誉め言葉を並べるだけで中身の無いレスになってるのもなんでだろ〜
丁寧な言葉を選んで褒め殺しにするのは議論とは言わないよ
そうやって二人を貶めるのもなんでだろ〜
>>424 この場合「ほめ殺し」よか「ひいきの引き倒し」が妥当でね?>「」よいしょ
>>425 小官は別にどうでもいい。引き合いに出されてるだけだし
スイヒーはなぁ…
・私の考えた自F!ここまで考えられるのは策士である私くらいのものです!
→この辺無茶があるんじゃね?あとこっちもモノが足りないと思うんだが
・ならば2の策を使うまでです。こんなことまで考えが及ぶなんて私くらいのものです!
→先の話の前提が崩れてしまったんだが…それじゃあ後の話も成り立たないぞ
・−仕切りなおし 仕切りなおし−
→まーた無かったことにするんですかそうですか。せめて辻褄が合うようにするにはどんな意見があるかねぇ ぐらいも言えないのかよ
こんなんだしなぁ…
妙なプライドと面子にしがみ付く姿勢さえ止めればフツーにやっていけるだけなのにね。
少なくとも自衛官が退職して大陸へ不法渡航、馬賊になってエルフの姫を救い元警察官をスカウト。
部隊を組織し遺棄兵器を大量に回収して装備し、戦場でピンチになった自衛隊を横から現れて
颯爽と救うなんてストーリーよりは100倍軍板的に面白いよ。
転移するという時点で多かれ少なかれサバイバルなんだよな
本来意図するところとは異なる環境に放り込まれるという、日常をぶちこわしつつも
常識にどこまで囚われるのか…そしてそんな環境でどこま現代科学技術が通用するのか。
その匙加減が一番の要
最初からネタ満載でそういう方向性でやってます。と分かるように書いてれば話は別だと思うけど。
作中の僕の考えたオナキャラの性能で作者の頭の出来がわかる
自分の知性以上のキャラは書けないからな
キャラの脳みそ以前に、Hにはネタの風呂敷を広げる能力が乏しい。
そのうえ破綻や不合理を指摘されて手直しするならともかく、当たり前の
ような顔で他人様にボロ風呂敷の大穴を繕わせようとする無神経さを
発揮する。
ネタに面白味や魅力があれば、あるいは手間暇を割いて穴埋めや拡張を
やってくれる人が現れるかも知れないけど、これまでさんざん軍板で
やってきて、そんな展開になった試しがないわけで。
これで分家みたいに人がついてきたら、そっちのほうがよっぽどおかしい。
必死に気がつかないふりを続けてるのか、気がついても平気という邪悪な
性質なのか。
要するに本職でもない初心者が自衛隊を語るなって話だ。
小官は歴戦の自衛官だけど、愚者はただの小説家気取りだ。
リアルリアル言ってる奴はテンプレ読め
第一に「楽しいこと」が最優先だ。
リアリティが欲しいなら専門書でも読め。
>>434 ここの住人がラノベもどきで満足するかよ
F世界が絡む時点ですでにラノベだろ
>>432 設定の穴埋めは名無しのやることだろうが
>>436 だからといって安易な萌えやパロディで知識の無さを隠そうとするのはおかしい
>>434 その上でも「」のSSは全く楽しくないんだが。
逆に物語氏や愚者氏や、たまにしかないけど小官氏のもツボにはまれば楽しいが。
>>437 提議や検証はしても、仕上げするのは書き手だろ。
書き手が糞だとどんな提議も検証も糞にまみれる。スイヒーはそれに限りなく近い。
なんでそうなるかって?そりゃー提議も検証も無しに褒め殺すヨイショ君が頑張っているからだよ
>>437 「」のは"設定の穴埋め"とは言わない。
以前「良い案なら採用してあげるから事案を可能にする案出して」みたいなこと抜かしたときは
ここまで読み手を不快にできるのか、と逆に感心したよ。
書く前に予め検証を求めるのではなく、書いてから検証丸投げってどれだけ馬鹿にしてるんだよ。
>>438 おかしいか?
ないから他の部分でカバーしてるだけじゃん
リアルさでなくエンターテイメントに重きを置いただけ
勉強して新たな引き出しつくるか、手持ちのなかで書くかの違いだろ
軍事板でSS(笑)書くならまずはリアリティだろ
リアリティは創作が楽しめる範囲で無視してかまわん
「」のは楽しめなくて不快だから駄目だな
ある程度の「リアルっぽさ」があればそれでいいよ
>>446 新シャアとかなら許されても軍事板では許されない。
ならば、「リアルっぽさ」があれば人型兵器を出してもいいのか?
軍事板はリアルな場所ですよ
その人型兵器がどこまでもリアルなら(作品方向が人型の肯定or否定にせよ)受け入れられるだろうよ。
それと作者が「ぼくのかんがえたひとがたへいき」でオナニーするのは全然別の話だからな。
そういやどっかのアホが隔離スレで「ひとがたへいき」をSSに登場させてたな。
リアルな人型兵器か…
かなり過去のスレに登場した囮用移動式案山子とか?w
>>450 俺は人型ゴーレムを敵に突撃させるのも十分リアルだと思うけどね。
牛や象を興奮させて敵に突撃させた実例と同じ方向性で効果を望むなら。
まあゴーレムは牛や象よりも制御は可能だろうけど。(ゴーレムの性能の設定にもよるが)
>>447 人型兵器に至る過程が問題かと。
ガンダムではミノ粉の存在、核動力、宇宙空間での戦闘など様々な理由により人型兵器の時代が来てた。
そういった合理的な理由(技術に関しては未来設定だから)があれば軍板で人型兵器もアリだろ。
問題は現在の技術ではほぼ無理なのと、合理性が全くないことだなw
チラシの裏
書いてて思ったが、ガンダムサイズじゃなくもっと小さいパワーアシストスーツならなんとかならないか?
戦車の入れない山岳部での機甲戦力として、装甲化したやつとか。
チラシの裏終わり
>>452 核融合の実現と電池の小型化が進んだ結果パワードスーツにレールガンを持たせたのが世界の主力兵器と化す話を中二の頃考えた事が………
>ならば、「リアルっぽさ」があれば人型兵器を出してもいいのか?
ところで、現世界からファンタジー世界に日本列島だけが召還されるシステムも
「リアル」の説明しないでいいの? 加えて日本列島が来たら、ファンタジー世界の
元の地形はどうなったんだ…とか
質量則覆しといてリアルも糞もないと思うが
>>454 そこらへんは「等価交換の法則」でなんとかw>地形
海岸線だけにそって切りぬく形よりは有る程度の塊として転移が良いと思うが
転移先のF世界が陸地ではなく、海洋なら元世界は日本列島が消滅、としか見えない
(日本列島が有った海域でUMAが頻繁に目撃される怪異は出るだろうけど
「魂魄の存在」をどうみるかによるかも>ひとがた
この世界では死すればこの世に留まらずあの世に旅立つ、てのが大方の宗教観だが
何らかの手法でこの世にとどめるテクノロジーを構築(理屈付け)すれば
ゴーレムだのネクロマンシーだの作中に出せる
まぁ、科学とファンタジーの相克になるが
ファンタジーテクを未知の科学として理屈が判れば再現可能な領域にするかどうかか
>>452 ガンダムのように破綻した設定を持ち出す時点で軍事板にいる資格はない
ガノタは新シャアに帰れよ
>>448 最近は軍事の初歩も知らない輩が軍板住人を騙るから困る
>>454 ここの住人は転移後の食料政策や補給をちゃんと考えている翡翠氏と違って自衛隊をただの似非軍隊に描いている
これは本職の人たちに失礼だ
翡翠氏はビルや建造物の屋上で菜園やペットボトルに野菜を植え、総理大臣や御門が自ら農業を行うことで国民の意識向上を図る案を出した。
ただ武力侵攻だけを考えるこいつらと違ってねw
>>464 上の人間が自ら動くことは素晴らしいですね。
菜園に関しても、都市部でも農業を行えば日本は単独でも自給自足ができそう。
>>460 アニオタに占領されてるじゃんこのスレ。
冬の時代も何も自分たちで自分のスレを破滅させてるだけ。
これは素敵な自作自演w
>>468 自分にとって気に入らない発言を荒らし扱いするのは幼稚
現実を見なきゃ戦いには勝てない
それだけ翡翠の案が優れていただけだな
>>465 都市部で家庭菜園...
肥料や農薬無しでどうやるのかと
ビルの屋上とかをつかって野菜ってさあ…
結局「土壌(および養分や水はけ、排水問題等様々なものを含む)」が全然足りないから
生産できるものの質も量も「趣味でやってる家庭菜園」以上のものはできないんだよね。
プランターに植える程度じゃ深耕の度合いが足りないし、土を撹拌できない。
狭い容器の中じゃ水が流れていかないし、屋上の面積全部使って畑にすると
水をやったり雨が降るたび排水と一緒に流れていく「土」が排水溝に詰まってしまう問題を解決しなきゃならない。
(排水をできるようにしないと、水が溜まっていって水分過多で作物によっては腐ったり病気になる)
だいいちビルの屋上なんて、都市全体で見ればかなりの面積量だけど
畑一つ一つとしてみれば「ごく小規模な畑がいっぱいある」でしかない。
小規模農家(にも満たない)が沢山いるより中規模以上の農家がある程度の規模の
面積でもって経営するほうがよっぽど効果的、つまり小規模の畑が沢山あっても無意味
(一度に生産管理を行えないので効率が悪すぎる、別の土質になってしまうので畑ごとのやり方にしなきゃならず
畑ごとの特徴一つ一つを把握してゆくため手が足りず沢山管理者が必要になる)
隙間産業としてはそこそこ使えるかな?って程度だけど日本全体の農業生産量からすれば
微々たる貢献しかできない(なんら根本的なな解決にならない)ってもう何年も前に判りきっちゃってるんだよねえ。
いまだに屋上農園を支持する人がいるのって無知なのか遅れてるのか…
肥料なんてうんこなり小便なり残飯なり、色々あるだろ
どこが現実的なのやらW
都市部の家庭菜園じゃせいぜい晩飯の足しにしかならん
>>474 しかし、大陸への武力侵攻は過去の二の舞になる。
あとは漁業だな。
>>476 それで十分だろ
みんなで貧乏になればいい
>>472 ああ、都市部で農薬をしかもビルの屋上で散布するとすげー範囲に撒き散らされるよね。
特に水和性の噴霧するタイプは。
こっちはビルの屋上の総面積から換算して、どれだけが地上の通行人に農薬が降りかかるかを
計算しなきゃならなくなるから頭が痛い問題だ。
でもって使用された農薬や肥料が、ビルの屋上から排水溝を伝って下水および河川に大量に…
あと見逃されがちだけど、日本で耕作面積が増えるということは流れ出した肥料による
水質の過剰な富栄養化も考えなきゃならないから畑だけ増やせばいいという問題でもないという。
>>479 いくらでも打開策はある。
国民の生活レベルを江戸時代にまで戻せばいい
それに無計画に農産物作られたって、過剰供給や流通網の混乱で
ムダが増えるだけ
野菜や果実類など、生鮮品はとくに問題になる
規模の拡大をはかってビニールハウスや冷蔵施設を増やせば、
あたりまえだが国内のエネルギー消費がいっきに増大する
>>480 生活レベルを下げればネット犯罪やひきこもりがなくなって治安も良くなるな
>>477 転移直後は大陸棚近辺は日本列島付近の海中生態系がそのまま付いて来るとして
遠洋漁業は海域調査も食べられる魚の有無も、海図もGPSも諸問題解決してからに
なるから壊滅的だね、近海の漁業もF世界の生態系に食い荒らされて凄いことになるのは目に見えるようだ。
江戸時代にレベルダウン?
早くも敗北宣言か?
経済や社会が退行したら自衛隊が維持できないよ。
>>482 翡翠氏もそのことについて言及していましたね。
現代世界は窮屈になりすぎたので、ゼロに戻すのも悪くありませんね。
>>481 つーか燃料供給がストップするか大幅に制限食らうから
流通は大打撃うけるのは当然だよねって前にも誰か話してたな。
まあマグロとかの冷凍保存の技術が進むまで食べられなかった(すぐ腐るので見向きもされなかった)
食品の分野はもう食えないと思うしかない。
>>485 で、結局緩やかに衰退することになり日本は全滅しました。
終わり。
はい、議論終了。 早すぎてつまんなかったね。
つか、相手はやめようよ、愚者よ。
ageの目的は「翡翠の正しさを認めさせること」ではなく「スレの雰囲気を悪化させること」なんだから
>>490 精神論で語れる問題と語れない問題があるだろ
>>489 軍事の知識ない奴がどうとかリアルがどうとか言ってた人もいるけど
農業の知識ない奴がなんか適当なことを言って欲しくないなーって思った俺。
ついでに
>>475 効率面や即効性による生産量増大効果は
化学肥料>>>>>>>>>>(越えられない壁)>>>従来有機肥料
なんで生産量は格段に落ちるのだけは確実だね。
コストや生産効率無視していいなら多くのメリットが有機肥料にはあるけど。
結局ageと翡翠って同一人物なんだろうか
区別する必要性は、無いに等しいと思う
どちらも同じように、価値がない
>>494 俺は別人だと思うが、性質としては大差ない
荒らしとしての自覚が無い(と思われる)翡翠の方がむしろやっかいなくらい
>>494 翡翠氏とageを一緒にするなよ
翡翠氏は被害者
>>496 そうだよな。
同一人物とか言ってる奴、頭悪すぎw
2chで同一人物認定とか馬鹿かよ
>>447 与えられたテーマ内、現代日本レベルにおける自衛隊としてのリアルっぽさってことだろ
>>502 まぁ、なかばF世界が「中世欧州」みたいな世界を前提にしてるが
我々の世界と異なった発展をしていった「鋼の錬金術師」みたいなものも可能性有りだし
漫画の「封神演義」みたいな東洋神仙武闘に蹂躙される展開もありだ
浜辺で海水浴してる住民見て「裸で暮らしてる→技術レベル低い土人」と侮って
先に手を出して後で涙目になる、て御約束的集団ならだけど
>>493 農業の工業化で何とかならないかな。
ジャガイモの水耕栽培も成功したらしいし、将来的にできるようになるんじゃない?
実用化されれば食料調達の目処も立つと思うけれど。
エネルギーの方は…原発の増築で何とか…増殖炉造ってもいいし。
安全性や建造費や建造に必要な資源は非常時で押し通せばいい。
以下引用
北海道新聞
ttp://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/73015.html 独立行政法人・産業技術総合研究所北海道センター(札幌)はジャガイモの水耕栽培に成功した。
水耕栽培はレタスやトマトでは実用化されているが、ジャガイモは国内で本格的な研究事例がなか
った。収量も露地栽培の約四倍を記録。通年収穫にめどがつけば、原材料の安定確保が課題の食品
加工会社などから注目されそうだ。
>>504 燃料が手に入らない状況で工業化は…
原潜を増やすにも資材と燃料が必要だし。
ウランをどこから調達するか…
>>504 まあ水耕栽培も運営するには資材が必要なわけで、採算が取れるにしても
軌道に乗せるのにこぎつけるまで予算や資源諸々が足りるかだな。
できれば最低でも「厳しいけどギリギリなんとかなる」だといいけどなあ…
さてちょっくらSS投下
翌朝。 憲長隊は夜が開けきらぬ内に合戦場予定地に向け出発した。
柴田隊も同様である。 本隊に先立って伏兵を敷き、浅野の軍勢を待ち受けるためだ。
特に自衛隊車両は移動に大きな音を立てるので、なおさら浅野勢が来る前に配置を済ませておく必要があった。
移動は事前に道順を確認し、偵察警戒車が先導を行っている。
自衛隊の車列は90式戦車3両と74式戦車、偵察警戒車が各2両、そして輸送の中型トラックと、馬に荷物を載せた小荷駄隊である。
移動中、上半身をハッチから出して周囲監視を行っていた佐野は大事なことを一つ忘れていたことに気が付き、車内の砲手席に座っている憲長に尋ねた。
戦車乗員と偵察隊員に既に死亡したもの3名と戦闘に参加できない重傷者1名がいるので、定数割れを起こしているため戦車1両分の人員が足りず、また憲長が戦車に乗りたいというか佐野と直接話して指示を行うことを希望し、
佐野の乗る小隊長車の砲手を他の車両に回して憲長を乗せたのだ。
90式戦車は車長席からも砲を操作できるので、特に問題にはなっていない。
「確認するのを忘れていましたが、浅野に我々の伏兵が気づかれる恐れは?」
「問題ない。 敵の斥候は事前に我らの配下、滝川葛益の忍び衆が始末することになっておる。 葛益はお主らを見つけ柴田が捕まえる助力をした功の者ぞ。 お主ら、我らが監視していたことについぞ気づかなんだであろう? 安心して葛益に任せよ」
と言っても敵の斥候の全部を潰してしまっては、今度は斥候が戻ってこない事に浅野が不審がる。
こちらを見つけたり遭遇してしまいそうな斥候は排除するが、そうで無い物は素通りさせる。 今回の作戦の肝に浅野を上手く布陣の中に誘導するというものもあるので、ある程度はこちらの陣容を教えてやる必要もあった。
砲手席で腕組みしながら答える憲長は戦車の乗り心地に満足したのか上機嫌だった。 いったいどうやったのか、器用にも甲冑を身に着けたまま車内に上手く入っている。
(しかしその代わり、後で戦車から降りるときには今度はなぜか甲冑がハッチを上手く通らず、酷く苦労することになってしまっていたが、この時はそんな事は知る由も無かった)
書き込んだのに反映されないな…?なんだろ。
日は昇り、時刻が正午にも達する頃、黒田・浅野の両陣営はほぼ布陣を完了した。
浅野の布陣は事前の予測どおり魚鱗陣形、そしてちょうどこちらの鶴翼陣形の中に入った状態となる。
ただし、浅野の魚鱗陣形は先頭中央の備えが予想よりやや厚く、こちらが浅野の本陣を襲撃するより先に黒田側の本陣が破られる恐れがあった。
「その代わり、左右の備えはやや薄うござろう。 若殿はご安心して戦われなされ」
浅野の斥候の排除と敵配置の情報収集を終えた滝川葛益が自身の配下の数名とともに憲長の元へ直接出向き、報告した。
彼と憲長の周囲には佐野、鹿嶋と伊庭他偵察班数人が車両を降りて立っている。 まだ戦が始まるには少し時間があった。
自衛隊は草木に隠れる偽装にはかなりの自信があり、また何者かが接近してもすぐに対応するつもりでいたが、滝川と忍び衆はいとも簡単に自衛隊を発見し、接触して見せた。
予定された布陣図があり大体の居場所はわかっていたとはいえ、滝川に言わせれば自衛隊の偽装はまだ荒く不自然な所が多すぎるとの事だった。
「空挺や特殊作戦群だったら陸自も忍者に負けてねえよ」
とは、偵察班の一部の者の対抗心からでた言葉だ。
言ったのは小川曹長だが、伊庭は曖昧な返事をしておいた。
まあ、いくら草を貼り付けて蓑虫みたいにしたとしても、自然に見せかけるのは無理があるのだが。
それに元々戦車の偽装は遠目に見たとき解りにくいするようにするためだ。
読める小説が来ているってのはありがたい。
愚者にはそのところ感謝しとくぜ。
「」の相手しすぎるのはアレだがなw
彼が忍者と聞いていたので佐野の他、数名は黒装束を纏った一般的な忍者のイメージを想像していたのだが、葛益たちは普通に鎧(と言っても、西洋風チェインメイルに所々日本風の意匠を施したプレートを付けた、
妙な違和感を覚えるもの)を着ていてどちらかというと一般的兵士の姿だったので、その期待は裏切られた。
ただし、鎧や衣服のあちこちには返り血らしき染みがある。 彼らが平然と報告をしつつも、既に敵と死闘を演じてきたことを窺わせた。
鎧を脱いでいた憲長はうむ、と頷いた。(ハッチを通れずに結局脱いだ。 また、二度と鎧を着たまま乗るまいぞ、と呟いていたのを何人かが聞いた)
「それで、父上への報告は?」
「は、既に配下のマギにより済ませております。 我らは若殿の護衛に。 それと、若殿はマギを供にするのをお忘れになりましたでしょう。 伝令もおりませんし、若殿と本隊との連絡が…」
ああ、失念しておったわ…と憲長はため息をついたが、佐野たちには話が通じない。
「どうしたのですか?」
「俺としたことがマギを連れて来るのが頭から抜け落ちておった。 不覚」
「マギとは?」
「修行により異能の力を身に付けた者たちだ。 例えば、言葉を発さずとも頭で考えるだけで仲間同士で会話ができる。 黒田では斥候に同行させて、いち早く敵の動向を本陣に伝えるように使っておる」
憲長はそう説明し、現代語に言い換えればこの情報収集能力と伝達能力の速さが黒田の強みだ、という意味の解説を行った。
それに対し、伊庭がボソリと呟いた。
「それ、偵察だけでなく本陣と他の部隊との連絡にも使えば、伝令を走らせる必要は無いんじゃ…?」
それを耳にした憲長が腕組みをして眉根をひそめ、滝川は頭をかきつつ天を仰いだ。
今まで思いつかなかった、という訳では無さそうだが、何か不味いことを言ったのでは?という空気が蔓延して伊庭に視線が突き刺さった。
余計な事を言ってしまったのか?と伊庭が少し青くなる。
「それ、むずかし、もんだいです。 くろだのひとたち、みんながマギのちから、みとめたわけでは、ありません」
片言のややおかしな発音で話し始めたのは、滝川の配下の中にいた一人でフードを被った長身の男だ。
周囲の人間より頭一つ分は飛びぬけていた背丈のその人物がフードを取ると、その下からは金色の髪と青い瞳、そして明らかに日本人離れした顔が現れる。
「外人!?」 「外人だ」
思わず伊庭を含む何人かが声に漏らす。
その人物はどうみても、憲長や滝川といった日本人に近い顔立ちというより、白人系の顔のつくりをしている。
どことなくその顔は某FSB元長官の某国大統領に似ている気がする、と伊庭は思った。
ただちょっと違うのは無精ひげを生やし、やや若々しい辺りだ。
「官兵衛だ。 これが今言った、マギよ。 マギを伝令に使うのも、官兵衛が発案した」
憲長が紹介すると、官兵衛はやや不機嫌な表情になった。
どうも憲長の呼んだ名前が気に入らないらしい。 片言のフソウ語(日本語)で懸命に抗議する。
「にぇっと。 かんべ、ちがいます。 わたしのなまえ、じょぉすいぃ、いいます」
「じょすいでは言いにくい。 今はお主は改名して官兵衛だ」
「じょすい、ちがいます、じょ・ぉ・すいぃ。 わたし、かんべ、いいにくいです。 きちほうしさま、くににいられなくなて、フソウにきた、わたし、たすけてくれた、かんしゃしてる、でも、かんべ、なまえきにいりません」
「慣れよ」
「にぇっと…」
官兵衛は元々は大陸のルシアンという国の東部沿海州に住んでいたというが、そこで紅旗教という新興の宗教集団が布教を始め、当時官兵衛が使えていた主君は紅旗教への布施を拒否したために
いつの間にか民衆の敵ということにされてしまい、領民に殺されたのだという。
ルシアンではこの宗教が次々と勢力を広めてゆき、紅旗教を認めない者はいかに正しいことをしていようとも粛清と称したリンチや暗殺の対象になるため官兵衛は外国に亡命しようとした。
最初は大陸の国家であるシンに行こうとしたのだが、海路を選んだため運悪く船が難破してしまい、フソウに流れ着いた。
放浪の後、元服前の吉法師という幼名だった時代の憲長に出会い、仕えるようになったのだという。
「今は葛益の配下につけて忍び衆の中から素質あるものを選び、マギの技能を仕込んでおる。 大陸ではマギはこうした事に使われるのが一般的だそうだ。
…が、フソウでは馴染みが無い故に受け入れられにくい。 官兵衛が紅毛人というのもある」
「拙者ら忍びの者は元々常人からみれば十分異能の者と思われておりますれば、我ら自身はさほどマギの力や官兵衛殿に抵抗は感じませぬ。 されど、お屋形様や柴田殿などは…」
要するに、理解不足と運用実績の少なさ、それに多少は人種や異文化偏見というのもあるらしい。
なんとなく、佐野らは自衛隊という組織や官僚にも似たような保守的過ぎて硬質な点で思い当たるところがあると思った。
それにしても、滝川は自分で言ったのでともかく憲長がそうした偏見が無いのは何故だろうか。
佐野は思い切って尋ねた。
「俺も最初は官兵衛を紅毛人ということでただ珍しがっておった。 が、官兵衛もしだいにフソウの言葉を憶えるにつれ、会話が出来るようになってな。 大陸の色々な話、知らぬことを教えてくれた。
そして解った。 大陸人もフソウ人も同じだとな。 そして、フソウがどれだけ狭いかも知った。 なのにフソウの外の国々のことを多くの者が知らぬ。 戦に追われて周りを見る余裕がないのだ。
俺はこの国のそのような時代を終わらせたい。 大陸にはフソウより進んだ国も多くある。 今は一部の貿易商人のみが大陸とフソウを繋いでおるが、商人どもに独占させておくにはあまりにも勿体無い。
この国は外国から良い物を取り入れねばならぬ。 新しい風を吹き込み、澱んだ空気を取り払わねば、この乱世は終わらぬ。 それには、俺自身がまず変わらねば、成せぬ」
佐野たちは納得した。
なぜ憲長が自衛隊の装備を見て、その力の程を読み取ったのか。
なぜ自衛隊を自勢力に積極的に取り込もうとしたのか。 未知のものを抵抗なく受け入れることができるのか。
憲長は既に官兵衛という「未知な存在」と触れ、学習したことにより旧来の狭い世界の常識に囚われない柔軟な視点の考え方が出来るようになったのだ。
官兵衛と出会ったのが少年期であったことも精神形成に大きな影響を与えたに違いない。
佐野が戦車の能力や運用方法を憲長に説明したときもそうだ。 そこでふと、佐野は自分たちは憲長というこの少年にどれだけの影響を与えたのだろう、と思った。
もしかしたら、彼という人物を大きく変えさせる、とてつもない「きっかけ」となってしまったのではないだろうか?
なんとなく空恐ろしいものを感じていると、今まで話に参加せず虚空を見つめていた官兵衛が突然憲長の前に移動し、口を開いた。
「きちほうしさま、まえだどの、まいられる、よです」
「…何? 此処にか? あ奴は父上直下の黒母衣衆であろうが。 伝令か? よもや布陣に何か変更でも」
「いえ、まえだどの、おひとりで。 でんれいならば、ふたり、くるはずです」
質問される前にすかさず葛益が佐野にマギの能力の一つに、一定範囲内に接近してくる人間を敵味方区別付きで把握することが出来る、と説明する。
そして鹿嶋が黒母衣衆とは、?と尋ねると、憲長は黒田家の家中より選りすぐりの若武者を集めた、騎馬武者のみの部隊で、伝令や攻勢に出るときの予備戦力として使われる。
伝令は敵味方入り乱れる戦場をペアとなる2騎のみで駆け巡るため、特に肝の据わった勇敢な者が選ばれ、それゆえに死ぬものも多いが生き残ったものは必ず将来黒田の中核を担う家臣になる、と説明した。
要するに将来を期待されたエリートによる少数精鋭部隊なのである。
「で、なぜ本陣におるはずの犬千代が此処に来る。 勝手に戦列を離れては咎めを受けるであろう」
「はい、しかし、もうきた、よです」
官兵衛が言い終わると同時に、高らかな馬の駆ける音とともに「わーーーーかーーーーとーーーーのーーーー!!!!」と叫ぶ声が近づいてくる。
伏兵として偽装してまで居場所を隠しているというのを知らないのか、大声で、おそらく憲長をだろう、呼んでいる。 憲長は渋面を作って、片手で頭を抑えた。
浅野側に声が届いたらなんとする…
「いーーーずーーーこーーーにーーーおーーーらーーーれーーーまーーーすーーーっ!! 利信が参りましたーーー!!」
「何者ですか。 お味方のようではありますが」
「前田又佐衛門利信…俺は犬千代と呼んでおる。 俺の乳兄弟で、若干齢16にして黒田随一の槍の使い手だ」
「はあ…で、叫びながら通り過ぎて行きましたね」
鹿嶋と憲長がそのようなやり取りをする間に、騎馬武者は四方八方によく通る大声を撒き散らしながら憲長たちの伏せている陣地の前を通過し、速度を落とさず疾走して行った。
「葛益…呼び戻して来い。 浅野の方へ行かれて討ち死にしても困る」
「御意にて」
1分後、馬にどうやって追いついたのか不明だが、前田犬千代は葛益によって呼び止められ引き返して来た。
犬千代は朱塗りの槍を手に、背に大太刀を背負ったなかなかの丈夫である。 顔はやや幼いが、体格からはとても16歳に見えない。
着ている漆黒の甲冑は和式甲冑でいう南蛮胴具足にも似ていたが、肩当てや篭手、脛当てなども西洋式フルプレートメイルに似たデザインになっている。
彼が背中の大太刀を下ろすと甲冑の背中部分に白い字で「大ふへんもの」と書かれていた。
にこやかな笑みを浮かべながら馬から下りてきた犬千代を、憲長は睨み付けた。
「若殿! この利信を若殿の初陣たるこの戦に、若殿の隊にて「先駆け」を任じくださいますよう、参上してございます!!」
先駆けとは突撃の際の最先頭に立って誰よりも先に敵陣へ突っ込む役を担う、言わば切り込み隊長である。
危険な任務であると同時に名誉も大きい。 が、憲長は冷たい口調で犬千代の要望を却下する。
「ならぬ。 咎めを受けぬうちにはよう父上の本陣へ戻れ。 咎めを受けても父上には後で俺から取り成してやる」
その声は厳しく彼の要望を受け入れる余地などどこにもないといった風であった。
犬千代の表情が硬くなり、うっと言葉に詰まる。 自分の行動は軍律違反だからである。
既に戦の直前であり、事前の計画通りに全軍が動いている。 個人の勝手なわがままなど通るものではない。
しかし、犬千代は頑として引き下がらない。 がば、と両手を地面に付き、頭をこすり付けるようにして懇願してくる。
一行目がすぐ改行だと、28行以上の書き込みはエラー表示が出ないまま虚空に消える。
一行開けに見せたいならスペース入れるとよいよ
問題なのは、時間という資源が必要であること
農業の工業化は転移前に産業として目処がつくレベルまで
達成されていないと
食料自給率40%はダテじゃない。転移後からあわてて
はじめても、軌道に乗る前に社会が崩壊する
転移前の十数年前に某国の輸入加工食品を食べた国民が大量に体調不良を起こす事件が発生し、
某国の食品、食材の需要が低下して国産のモノが更なる需要大になるが、
とてもじゃないがそんな大量に賄えない。
国会でもその問題が取り上げられ、段階的に食料自給率を向上させることになった。
まぁ現実的にはありえない政治決断なんだが、
これくらいやらないと日本が生き残る確率が更に低下するんじゃ・・・
まぁ異世界に転移した時点で経済は崩壊するから
食料は配給制にしても問題ないのではないか?
あとは地域ごとに労働力を管理して農作業を・・
ってなんか共産主義に・・
企業の原材料や各種食料を全部国家管理したら
2,3年はなんとかなるだろう。あとは異世界での水産資源か。
途中で規制が入った…
投下再開。
「なにとぞ、なにとぞどうか! 利信を若殿の側で働かせてください! 此度の出陣、若殿は家中のものではなく、この者らのみを手勢として戦われるよし、
あまりにも無情にございまする! 若殿は家臣よりもこの得体の知れぬ者どもを信用なさるおつもりですか!? この利長さえも、信用できぬ、お役に立てぬとお考えでございましょうか!
後生でございます、利長が今この戦で若殿のために槍働きができぬと申されるならば、いったいこの先、いや、若殿が黒田の大将となられた後も、どうして若殿のためにお仕えできましょうか!
若殿が黒田家中のものをお使いになさらないならば、どうして我らが若殿に付いていきますでしょうや!」
ふむ、と憲長は頷いた。 佐野たちは憲長と家来の間での事らしいので様子は見ているものの黙っている。
「連れてってやればいいんじゃないか?」という呟きがどこかから聞こえた。
「まあ、お主の言うこともっともである」
憲長のその言葉に犬千代が顔を上げる。
その表情は明るく喜びに満ちていた、が憲長の表情は変わらない。
犬千代の表情が再度硬直した。 そして宣長は彼に厳しく冷たい口調のままで続けた。
「そういう事であれば戦の始まる前に申し出て置くものだ、うつけめ。 全く…ええい、もうすぐ浅野の前衛とわれらの本隊が戦端を開くであろう。
今から戻ってもどうせ間に合わぬし、お主を処罰しておる時間も無いわ」
「は…!」
「好きにせい。 付いてくるのは勝手だ。 功を上げれば罪と相殺にしてやる」
そう言うと憲長は犬千代に背を向け、90式戦車の方へ歩き出した。
犬千代は「ありがたき幸せに存知まする! 若殿のために存分にこの力を奮いますゆえに!」等と感涙にむせび泣きながら叫んでいた。
美しい主君と家臣のやりとりの場面だなあ?、などと小川は冗談めかして呟くが、矢野はうかない顔をしている。
伊庭はどうした?と声をかけた。
「いえ…柴田権六朗、て俺たちの歴史の柴田権六つまり勝家と名前が似ているし、前田又佐衛門にしたって、犬千代とくれば前田利家だなって」
「はあ? 柴田とか前田とかってのがどうしたよ」
小川は何をよくわからない事を、という表情をしている。
矢野は、いえね、と慌ててわかりやすく説明を始めた。
「柴田勝家と前田利家って言うのは、織田信長の家臣なんですよ」
「織田信長…ホトトギスは殺せっていった武将がどうしたよ」
小川の歴史知識はその程度であるらしい。
伊庭も似たり寄ったりで、織田信長といえば鉄砲を集中運用したり本能寺の変で死んだという歴史教科書に乗っている程度でしかない。
が、矢野は多少詳しいようで、歴史上の人物を共通する色々と奇妙な点を見つけたことを言い出していた。
「この地域は緒張…織田信長がいたのは尾張、現在の愛知県です。 で、ここの領主が黒田。 黒田上総介憲長と織田上総介信長ってなんか名前が似てると思いませんか? 加えて幼名がお互い吉法師、です」
伊庭、小川がそれぞれ「あ」「うん?」と呟く。
「それじゃあ何か、俺たちの目の前にいるのは織田信長ってことか?」
「それも違う気が…名前や地名だけでなく暦とかも俺たちの歴史と全然違うみたいですし、鎧の形とか食い物とか微妙に日本のものじゃないでしょう?
言葉もなんか俺たちの現代日本語がそこそこ通じてますし、昔の日本語って時代劇で聞くようなのじゃなくもっと違ったはずなんですよ」
伊庭もだんだんと考え始める。 確かにここは日本に似ている世界で、日本で言う戦国時代に近い状態であるようだ。
全く日本と同じでないからタイムスリップで昔の日本に来ている訳では無さそうだし、違うところも多い。
人物に関してもそうだ…さっき犬千代の背中に書かれていた「大ふへん者」という文字だが、伊庭は漫画でしかしらないが本来それは利家ではなく前田慶次(利益)の方ではなかったろうか?
だがもしここが日本に近い姿をした別の世界で、黒田憲長が織田信長に相当する人間なのなら、いま黒田と一緒に戦っている自分たちは、織田の鉄砲隊ということになるのだろうか?
いや、鉄砲隊というより戦車隊になっている気がするが。
「あと、滝川葛益も滝川一益なら、彼は忍者の出身っていう説があるし、官兵衛の元の名前もジョスイ…如水=官兵衛ならそれは竹中半兵衛とならんで軍師と呼ばれる黒田官兵衛だ。 でもこの時期黒田官兵衛は織田に仕えてないし如水と名乗るのはずっと後だし…」
「知るかよ、そんなことまで。 どっちにしろここは俺たちの世界と違うんだ、全部が同じってわけはねえよ」
なおも腕組みして考え続ける矢野に対して小川は不得意な分野なので既に気にするのを放棄しているようだ。
確かにそうだ、似ているとはいえ違う部分も多いこの世界では、仮に憲長が織田信長だったとしても、これからの彼の行動や人生がそのまま織田信長になるわけではない。
ただ、この世界の奇妙さが増しただけだ。 それでも伊庭は、気になる点がまだ残っているような気がした。
黒田の旗指物に描かれている家紋もだ。 織田信長の家紋を伊庭はよく覚えていないが、戦車に付けよと言われて渡された旗指物に描かれているのは、桜をモチーフにした家紋である。
この家紋は、どことなく自衛隊の桜マークにも似ている気がしてくるのである。
「そういえば、マギは決定的に違う点だな…離れた人間と会話したり人が近づくのを察知したりというのは超能力か? いや、俺たちの世界にも科学的に証明されて無いだけで実在するかもしれないが」
他にも、伊庭はまだ見たことは無いが業隷武という自動で動く機械のような存在がある事についても考えた。
少なくとも戦国時代、中世期の日本に自動機械の類は無かったような気がする。
からくり人形などはあった様だが…機械が作れるということは、案外この世界は自分たちの日本の戦国時代よりも科学が発展しているのだろうか?
ならば、燃料や弾薬の精製、製造は可能にならないのだろうか?
今の状況は物資がとても足りているとはいえない。 遅かれ早かれ戦車も小銃も使えなくなる時が来るだろう。
現地で作れる、再現できるものがあるなら、手段を探してみることも必要ではないのだろうか。
伊庭がそのような思案を始めていたとき、遠くのほうからほら貝を吹くような音が聞こえてきた。
「始まったようだ。 本隊と浅野がまずは様子見にひと合戦といったところか。 さて、黒田の一番槍は誰になったか」
憲長が戦車の砲塔の上に立ち、本陣の方向を見る。 此処からでは旗が動くのみで戦場の詳細な様子はわからない。
佐野と鹿嶋はそれぞれ戦車隊と偵察隊に全員乗車、戦闘準備を命じた。
急いで車体を上り、ハッチに飛び込もうとする佐野に憲長が声をかける。
「まだ焦らずとも良いぞ、突撃の時期は本隊よりマギか伝令で指示が来る」
「は、全車、エンジンはまだかけるな」
伊庭達も自分らの班の偵察警戒車に戻る。
乗り込む前、ふと伊庭はポーチからマガジンを取り出して89式小銃に装てんした。
上から、小川の声が降ってくる。
「まだ早いからな、安全装置はかけとけよ」
伊庭は、無言で頷いてから車内に入りハッチを閉めた。
(続く)
投下乙
歴史に疎い自衛官が揃ってる気がするが
戦闘直前に余計な事に気を回すのもヤバイし
次回はいよいよフソウ国の合戦模様ですね、wktkして待ってます
これはひどい
ひどいものだな小官
こんなものを読まされるものの気分を考えたことがあるのか?
やめだ
こんなものを読ませる奴とそれを喜ぶ奴らとは手を組めない
>>530 ああそうだね。ヨイショと縁切り出来るなら熨斗紙つけるからはよ帰ってくれ
ヨイショがようやく他所に行く気になったか?
ご本尊連れて、さっさと別天地に旅立ってくれ
それできっと誰もがしあわせになれるさ
投下乙であります。
実際の歴史との微妙な差異が面白いですね。
>>530 れ
ど
ん
め
ん
こんな時間なのにうどんが食べたくなった。
あと「」が偉そうにしゃしゃり出る前に言っとくが、「」の食料自給率Up案は
ガーデニングもどきの他にもいくつかあったが、全て不可能と言わざるを得ない。
大戦略パーフェクト3.0で戦国とF世界マップが追加されるらしいぜ
>>493 >効率面や即効性による生産量増大効果は
>
>化学肥料>>>>>>>>>>(越えられない壁)>>>従来有機肥料
これは事実ではあるけど、真実ではないね。
化学肥料の内、特に窒素肥料は相当量が合成でまかなわれているけど、
『燃料』がない状態で高温高圧を必要とする空中窒素固定を普通に続けるのも厳しいと思うんだけど。
日本に大規模な硝石鉱山は無いし、供給源にできるモノなんてあったっけ?
他の工業製品に使われるか、あるいは優先されても絶対量自体が少ないってこともあるよね?
アンモニアや硝酸なんかの合成は続くにしろ、生産量が激減した状態で肥料が十分得られるとは考えにくい。
効率が落ちるのを考慮しても昔ながらの有機肥料や生物生成の肥料分は無視できんだろう。
つまり効率x量で見たときに
化成肥料<有機肥料 となるのではないか? ってな話。
もちろん同時に使っていくのが望ましいが。
>>537 議論の発端となった「都市部で農業」ての忘れて無い?
「下水道を止めて昔の汲み取り式にしる」と言ってる奴がおるし>人糞
そこここに野壷が復活することとなる
背に腹は変えられないのは確かだが
都市部はそれをするには人が集まり過ぎなわけで
上で出て来た「水耕栽培」も
グリーンハウスと液肥という化学製品を前提とした(エネルギーを食う)贅沢な技術なんよ
「」<土壌?科学肥料?そんなものなくても水があれば野菜は育てられます!2345
ま さ に 水 肥
>>537-538 完全電化で対応できない?
発電所のリソースをそこにまわせば何とかなるんじゃないかな。
まあ、工場の改造に時間かかるだろうし場合によっては一から建て直した方が早いかもしれないけど。
原発の燃料はもんじゅで作ったプルトニウム使ったMOXを使えば長持ちするんじゃない?
水耕栽培
贅沢ではあるけど、収穫量が増えて安定した収穫が期待できるのは魅力。
ジャガイモだけでも安定供給できれば、餓死は回避できるはず。
量を確保しなきゃいけないし、急場を凌ぐ分には選択肢に入れられるんじゃない?
一から造るのなら厳しいだろうけど、ポテトチップスなんかへの加工用ジャガイモ工場が一般化している
状況だと設定すれば十分使えると思う。
自給率4割の内訳を知りたいな
ほとんどが米?
エレベーターなしで糞尿担いで高層ビルの屋上までえっちらおっちら
>>540 高速増殖炉が実用化してないと発電もどうにもならんよ。
今はあれだけが未来の希望だな。核融合なんかあと何十年かかるかわからんし。
>>541 そうじゃなくて、日本は総合食料自給率の計算式はカロリーベースでの計算。
これが金額ベースだと7割近く達成すると言う数字のマジック。
単に日本産の食品は値段が高いだけなんだけどね。
545 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/02/07(木) 12:49:39 ID:HITvBg0V
翡翠は慶應院生
消費した分の何%かは回収、まあ結果的に総電力の節約になるけど
永久機関が存在しないのと同様、完全にエネルギーを循環させることは出来てないんだよね…
あまりにも考えが浅はか過ぎる。
目的地まで歩いて7日という荒野のど真ん中で車がエンスト
食料は分けても今日一日分しかない
脱落者を出すどころか全滅の覚悟で進むかどうするかというそんな状況で
「」は「ねぇねぇ!ギアをニュートラルにしてこうやって後ろから押せば車は動くよ!みんなで押せば車動くよ!」
と、言うくらいに滑稽だ
人間が発電に使った分のエネルギーを何処から補充するか
餌から補充するしかない
それを理解しとらん「」は、よほど特殊な代謝回路をしているのだろう
>それを理解しとらん「」は、よほど特殊な代謝回路をしているのだろう
ほっとけ(笑w
いちお、スレを見ながら適当にページ作っているのでヨロ。
レス専用の掲示板はアッチはちょいと不都合かもね。
「したらば」って各位の著作権は保証していたっけ?
レスも作品も各位の著作物だからねね。^^;じゃ、また数百レス後とか。〆切
西暦2021年2月1日 13:00 ゴルソン大陸 日本国西方管理地域 ゴルシアの街 陸上自衛隊ゴルソン方面隊ゴルシア駐屯地
「これはこれはこれは」
懐かしの任地へと帰還した佐藤は、愉快そうな声音で言った。
「俺はどこかで道を間違えてしまったのかな?」
彼の眼前には、強固なコンクリートと金網で構築された巨大な城壁が見える。
その壁はかつてのゴルシアの町を覆っており、さらに視界に入る様々な場所に広がっている。
「ゾンビ渦対策ですよ」
助手席に座った二曹が答える。。
先の戦乱で一番恐ろしかったのは、地上を走り抜ける化け物の群れだった。
それらは肉体の一部を銃弾で打ち砕かれようと疾走を続け、陣地へと殺到した。
もちろん火力を集中すれば勝てない相手ではなかった。
しかし、全周へ向けて満足な火力を投射できるはずもない。
血の教訓から生み出された回答がこれだった。
昔懐かしの要塞。
人類の生存圏を固守するためには、それが一番だった。
頑丈な城壁と綿密に構築された火制ゾーン、あちこちに設置された銃眼。
要塞こそが、古風な戦術を取る敵軍へ対処する唯一の現実的手段だったのだ。
「先の戦役の教訓として作られたようです。
まあ、未だ内部は建設途中なんですけどね」
助手席から振り返りつつ二曹が答える。
「今のところは前線の拠点だけですが、いずれは全ての市町村で建設されるそうですよ」
「よく財源が持つな」
佐藤は当たり前の感想を漏らした。
「誰しも死にたくはない、そういう事なんでしょうね」
汚職も不正も許さない。
公務員は国益と国民の生命財産の保全に全力を注ぐべし。
嫌ならば退職し、金を返せ。
それも嫌ならば・・・
救国防衛会議は、未だそのようなお題目を維持し続けられる求心力と支配権を有していた。
そして、たったそれだけの事をするだけで、国防費には随分の余裕ができていた。
「前線で戦う我々からすれば嬉しい話だ。
それで、住民からの反対は?」
「化け物の出現と同時に城門の前へバリケードとキルゾーンを構築し、最後まで住民の受け入れと死守を行った自衛隊にですか?」
二曹は愉快そうに笑った。
「そんな非国民は、まず最初にここの住民に殺されますよ」
「それは心強い」
佐藤も愉快そうに笑い返した。
どうやら、この駐屯地の留守を任せた連中は、期待以上の仕事をしてくれたらしい。
「まあ、犠牲がなかったわけではないんですけどね」
車列は真新しい墓石の集落を通過する。
いずれにも、日本名が刻まれていた。
「12人だったかな」
「さらに2名が、本土で入院中です」
無理をすれば、どこかで犠牲が出る。
その当たり前の事を、この地に残された部隊は人命という形で証明していた。
日本国籍も、選挙権も持たぬこの地の非戦闘員のために。
「もう一個中隊をここへ派遣するというのは本当なのでしょうか?」
「本当だろうな。まあ、新兵なのだろうが」
一行の到着を確認した跳ね橋が、ゆっくりと下ろされる。
城壁の上に武装した自衛隊員たちが現れ、平和そのものの町を警戒する。
「うん、よろしい」
佐藤は満足そうに呟き、車列が前進するのを待つ。
城門の上を見ると、鉄板が剥き出しになった粗末な小屋が見える。
「敵軍が相手ならば、あそこからズドンか」
「弓矢に対する教訓、にしては物々しいですね」
見たところ、城門の上の小屋は単なる詰め所ではなく、防備された機関銃座のようだ。
城壁はそれなりの厚みがあったはずだから、スペースから考えてかなりの量の部品と弾薬もストックされているのだろう。
佐藤はさらに満足した。
「防空を除けば、ここはとても安全な駐屯地ですよ。
まずはリハビリに力を注いでください」
車列が止まり、二曹はそう言いつつドアを開けた。
西暦2021年2月15日 13:00 ゴルソン大陸 日本国西方管理地域 ゴルシアの街 陸上自衛隊ゴルソン方面隊ゴルシア駐屯地
「・・・それでは、失礼いたします」
報告を終えた行政官が退出していく。
日本政府に正式に市町村の運営を許可された行政官は、厳しすぎる規則と、この世界では破格の報酬によって人気職となっていた。
それは管轄する自衛隊指揮官の独断によって任命され、1年単位の短い任期と厳しい監査機関によって成る制度だった。
もちろん足を引っ張りたがる対立候補による妨害もあるが、成果主義による評価制度により、それなりの効果を出していた。
盗賊や反日勢力には躊躇なく向けられる銃口が、些細な汚職で後頭部に突きつけられるのだ。
このような理不尽な制度に志願するのは、本気で発展を望むものか、あるいは協力者と自身に過大な信頼を置くものだけである。
結果として、制度は順調に機能していた。
救国防衛会議は、良き前例を作り出すためならば、多少の犠牲は無視する姿勢だからである。
「今度の行政官は無能ではないようですね」
報告書を眺めつつ、総務省派遣監督官が言う。
「前の人間は、明らかなグレザール派の人間でしたからね」
公安調査庁派遣監督官が答える。
「あんなに役に立つ人はそうそういなかったんですけどね」
愉快そうに笑いつつ続ける。
佐藤の不在時に任命された前任者は、不穏分子の摘発に非常に有用だった。
「だからって、142人も処刑する必要はあったのか?」
未だにかなりの数量がある報告書を見つつ佐藤が答える。
彼はこの町の行政監督官であり、この駐屯地の司令官だった。
代理の人間が勤めてはいたが、それでも責任者は彼だった。
当然、戦闘や負傷や休養は関係なかった。
「あれでも押さえた方なんですよ」
公安調査庁派遣監督官は答えた。
「おかげで日本国籍を持った不穏分子も処理できましたし。
本当ならば彼の業績に答えて、処刑は銃弾ではなく戦車砲弾を使いたかったくらいです」
笑顔でとんでもない事を言い放つ。
しかし、この世界に来た日本国の立場を考えると、彼の持つ役職の重要さと発言力は計り知れない。
誰もが容易に入手できる、あるいは提供できる情報は、日本国を滅ぼしかねない。
冷戦中に固体ロケット技術やレーダー技術を提供するのとはわけが違う。
先進的な製鉄の技術を漏らすだけで、前線の自衛隊員が受ける敵の圧力はかなり変わる。
ちょっとした政治に関する教訓だけで、100年後の世界情勢は激動する。
遙かな未来から現れた日本人の持つ情報は、この世界の全てを変えかねない。
>>535 確かに面白い
異文化交流のひとつのパターンだなw
しかし勇者イターwにはわらったw
っと物語氏が投下していたか
投下乙です
規制中か?物語乙
きたぞーきたぞー
これはいいご馳走で投下乙だよ物語殿!
最近vip臭いが発動してかなわん
同じホスト丸ごと規制とかもうね…
>レスも作品も各位の著作物だからねね
他スレの書き込みを改変して自分のネタのように書き込んだり
他人の作品の設定をパクってなにか書けと迫ったりした香具師がよく言うね
物語氏が投下乙!
>>538 効率を言うなら大規模な郊外の農場で高効率の生産を行うのが良い。
あくまで余技にすぎないところにリソースをつぎ込むのは本末転倒というものだろう。
とはいえ少しでも水増し出来るならばそれに越したことはないのも事実。
「ある程度」の投入はされ得る……でもそうすると結局絶対量の不足に立ち返るだけだよ。
>>540 >完全電化で対応
ハーバー(ボッシュ)法で検索すると判るけど
「空窒素固定には大体300気圧で1000℃〜800℃(触媒等で変化)の高温高圧が必要」
高圧の部分はともかく、このレベルの高温を電気でまかなうのは大変だし、
それ以外の熱供給源だと太陽熱や地熱あたりがせいぜいで、
強いて言えばさらにゴミなどの焼却時の廃熱を加えてもとても安定供給できる熱源とは言えない。
やはり石油か石炭、天然ガスに頼ることになると思われる。
>水耕栽培
葉物野菜の27毛作なんてのが実現されているってのは聞いたこと有るな。
病害虫対策が必要なく、電灯を使った工場屋内で管理生産されているとか
……農薬をほとんど使わないので安全らしい。
根菜類は実用化出来ていないって話だったけど目途は立ったのかな?
腹に貯まるの作らないと。
平均身長150センチの時代か…
それが当たり前になれば、通風や心筋梗塞は激減するだろうな
隔離スレでのやりとり
「」<電気が止まるから二次、三次産業従事者が余るよね
「」<そこで配給量UPを餌に廃村や老人村に若者を送り込めば増産で食糧問題は解決だお!
「」<移動は歩き、住まいは合宿、冬の寒さは肌を寄せ合えば温かいお!
住<いや、配給制にしたってこの生産量じゃ餓死者&暴動起きるだろ常考
「」<陛下や総理など、上の者が率先して行えば不満は溜まらないお!
住<どう見ても革命フラグです、本当にありがとうございました
むしろそう言う不満を上手く使えばサヨ黙らせて国外に進行できるかもね
失敗したらやっぱり革命にならないか、それ。
>>566 その代わりに乳幼児や高齢者の死亡率がすごいことになる気がする。
>>569 まあな、でも結局どこかで博打は打たなきゃいかんだろうし
>>570 まぁ「列島丸ごと」なんてケースだと
どこかの賭場で神と悪魔がトトカルチョやってるにちげぇねぇ
食料やエネルギーの話が出てるからふと、気になった
冬場の燃料は電力の余剰が…あったら生産力の保持に回したいとこだしな
幸いわが国は森林資源にそこそこ恵まれてるから、資源の在庫を見ながらある程度までは木材で暖をとるのがいいのかねぇ
林業を復活、人材育成と管理維持に気をつけて。
とはいえ重機は稼動させられんから滑車や川を上手く使った古式な搬出方法になる予感。
マンパワーを投入させればある程度なんとかなるんだが、食糧問題の解決が前提になるだろうなぁ…とんでもなく腹が減る仕事だし
「」式食料問題解決法は論外ね。
搬出した木材を燃料用に加工するとして
チップ状が燃焼しやすくて理想的だけれども、現状そんな設備のある工場は少数だしこっちはこっちでエネルギー問題の解決が必須
例によって「」式エネルギー問題解決法は論外。
手作業で荒削りすることになるだろうからやっぱりマンパワー投入&食料消費との兼ね合いかな
夏季はそれほど必要無いだろうから、冬場だけというのも好都合。まあ冬季暖房以外の用途に必要ともなれば話は別だろうけどね
ここで働けなくなったジジババは人肉処理工場へ、とか考えるヤシだったらSFを書く素質がある
定年退食か
誰がうまいこと言えと(ry
ソイレ(ry
それ藤子F
『すこし・ふしぎ』か、
私は『ゆめいろハン○ーグ』のほうが先に出た。
牛人間の星な。
そういや獣人てのがいたら、牛人や猪人や鳥人とかは…
占領して徴兵、最前線に投入して、死んだら食料とか…
人間の何倍ものサイズがあるドラゴンなんかの生き物が
ウヨウヨいる世界なら、それを支えるだけの生態系があるって
ことだから、食い物ぐらい何とかなるんじゃないか?
と、楽観的なことを言ってみる。
脳味噌に蛆でも大発生してんのか?
列島まるごとジュラ期に召喚なら生き延びれるとでも?
>>580 新説『だからF世界生態系の頂点たるドラゴンは数が少ない』だな。
一頭あたりの摂取食料が多くても、頭数が少なければピラミッドは崩れない。
つまりF世界においてドラゴンが希少種だというのには合理的な理由があったのだ。
F世界の動物は食って大丈夫なのか?変な病気とかかかったら大変だぞ
爬虫類はもともと省エネ構造
恐竜は爬虫類に入れていいのかと言う事になったら困るが
恐竜は何だか美味そうだ
ドラゴンは結構食いでがありそうだよなw
んでドラゴン捕食→(゚Д゚)ウマー→環境保護団体「ドラゴンは人間よりも(ry」
587 :
580:2008/02/09(土) 23:02:21 ID:???
ドラゴンだけじゃなくて、昆虫とか蜘蛛とかカニとかも
巨大なのが多いからな。F世界は。
草木の精霊とかなんか取り引きして農作物をいっぱい
実らせてもらうとかってのはどうなんだろう。F世界独特の
農法とかもあるんではなかろうかと。
大地母神に生贄捧げて豊作祈願つーのが常道では
魔法以前のまじないレベルで豊作祈願の儀式とか伝わってたり
>>583 むしろ「異界の肉を食ったら病み付きになり、いままでの動植物食品では物足りなくなる」というダーク風味のSSをw
>>588 その場合、現地の神様の名前を知らないとな
日本の八百万の神々も一緒に転移したとは思い難いし
>>590 転移してるんじゃね?
そこに山があり川があればそれが神
米一粒にも神が宿るって考えだぞ
土地に由来する神様もいるし、国産の神様が全滅したと
いえるかどうか(むしろ異世界の豊富なマナに触れて、
お稲荷さんとか活性化キボンヌ)
日本人はきっと、先祖伝来の神道仏教など伝統習俗を
新世界にもちこむはずだが、そこで神様どうしの小競り
合いとかおきるんだろうか
仏教はともかく神道はどうかな?
神道はもともとシャーマニズム的なもので布教する類の宗教じゃないし
でもエルフとか自然と融和して生きてる連中は受け入れそう
国津神と天津神の争いから見ると摩擦は有りそう。
天照大神が降臨して日本を統率し、まつろわぬ神々を信仰する異界の国を攻めていくSSなど・・・
ダメだ、日本人が宗教戦争なんてやれっこない
まぁ、だから小競り合いになるんじゃないの。
そっちの山を寄越せ、とか。
日本の場合F世界での邪教でも人様に迷惑かけなけりゃ「別に〜」でスルーしそうだよな
痛い新興宗教見るような眼ではあるだろうけどw
>>597 「人様に迷惑かけない邪教」ての考えづらいが
「フトール帝國を滅ぼした邪神グラビトン」ての思い出したw
>>598 GS美神か…
昔のキリスト教みたいなもんじゃね?
他の宗教は全部邪教扱いみたいな
いまSS書くために色々調べてるんだが日本の法律ってホント駄目だな
憲法9条だけでもめんどくさいのに、非常事態宣言や国家緊急権もないってこの国はどんだけしばりプレイ好きなんだよ
分家のくろべえ氏のSSのように、日本の八百万の一柱に加えて欲しいと願い出るF世界の宗教もあるかもな。
多神教と多神教なら割合すんなり棲み分けなり融合ができるけど
神は唯一つ
ほかは全て悪魔って連中とは話し合いすら出来ないよな
まぁそういった連中がとる最上の対応は
宗教関係の話をしてこないっていう事だけど
心臓マッサージ、人工呼吸なんて傍から見たら邪教もいいとこ
やっぱT-72神だよなぁ…
いわゆるサバトにしてもキリスト教徒が異教徒の儀式を見て勝手に邪悪だと思っただけだしな
まあサバトに関しては異教の儀式の中には人身御供を捧げるものもあったりなんかして
道義的にどうかっていう面からの否定もあったりするんだけどね。
また、シャーマニズム信仰にも見られるけど儀式として不特定多数の乱交などを行い貞操観念や
倫理感の異なる社会と、家族形成や一夫一妻の婚姻制度を基盤にした社会ではお互い共存しにくいっていうのもある。
(社会形成・維持の上での、その社会の構成員が共通した価値意識を持つという上で)
そういった宗教観・社会観の異文化を自国民として取り入れるとき後者は(民事レベルでは浮気・不倫・離婚訴訟
などの問題に発展したりということはありそうだが)まだしも、前者は絶対殺人罪とかで近代社会として許容できないし。
っ【神殿売春】
出会い系サイトとかってサキュバスからしたら
餌場以外のなにものでもないわな。
>>608 まぁ、インクブス・サクブスは夢魔で半実体なはずなんだよな
人が寝ていて精神的抵抗力落ちている時しか取り憑けない
物理的暴力でやり遂げる人間は
有る意味魔物より凶悪
とりあえず男根を守るためにも枕元に牛乳は必須だと
ガチブスが1番やばい
>>609 ところがだ、いわゆる夢精とかは肉体的信号が無いだけに
それを補うほどすごい強烈な快楽を大脳が感じているという俗説がある
淫魔がそういう仕事をしてくれるのなら
俺は金出しても経験してみたいわw
自慰でさえ罪深いとされた時代の妖怪だからな
現代日本のような性情報が氾濫してる場所だと淫魔も仕事のノルマが大変そうだw
ザーメンの供給>>>>>>淫魔が持つ需要
選ぶ権利がどっちにあるのかくらい経済に疎い馬鹿でもわかるだろ
>ノルマ
大多数は見向きもされねーよ
駅前のカラスみたいに、淫魔大繁殖するんじゃね?
>>615 淫魔も一応魔族で社会性はあるだろうから
組織を作るだろ
エクソシストよりも風俗倫理委員会より派遣される取締官との
構想が激烈になりそうだw
本番はアリかなしかで国会で熱く議論するのか
618 :
名無し三等兵:2008/02/12(火) 10:57:33 ID:acD4DWF9
童貞死ねよ
妄想くらい許してやれよw
むしろこのスレは大半が論理的な妄想だろ………
荒唐無稽な妄想を持ち合って
考察雑談を重ねて論理的妄想を組み立てて
やる気のある奴がSSを書く
よく出来てるじゃないか。某一名は一行目の段階でSSにするからアホの子だが。
どんだけ過疎ってるんだよ
そういえば物理的接触がないなら性病に感染することもないよな
生霊にたかられるのと同じ
当たり前だろ
夢精で性病になったら世話ねーよ
・インキュバス→糞ビッチな性生活してたら孕んじゃった…
悪魔のせいにすれば私は被害者だわ
・サキュバス→無駄な射精が禁止されてるのに夢精しちゃった…
悪魔に犯されたことにすれば俺は被害者だわ
力強い位にプラス思考なルネッサンス
正体を見ちゃってSANチェックとかあるかもな。
人間じゃない相手なんだし。
あくまでも、犠牲者の目からは、美男美女に
見えているだけ、なんだし。
>>627 秋葉辺りに居る奴らだとそれすら
萌えキャラ脳内補正しそうで…笑えん
>>626 まあ「夢魔の所為で妊娠した子供は、精子取られた男(サキュバスが男から精子とって
インキュバスが女との性交渉の時に使う)の子供とみなすべきか?夢魔の子供とみなすべきか?」
って大真面目に議論されるくらいには「夢魔が存在するとでも考えないとありえない」な事例の記録もあったけどね…
話の真偽の程はともかく
>>627 裸で誘惑してきた夢魔に「これ着ろ、はしたない」って僧衣をかけてやったら一瞬で死体に変わったという記録もあり。
死体に取り付いて活動することもあるらしいよ、基本は見えない幽霊みたいなものらしいし、
(透明人間状態で若い娘の部屋に侵入して行為に及んでいる夢魔を娘の家族や神父が目撃したという記録より)
>>628 東洋だと猫又(日本)、仙猫(中国)だから確実に萌えキャラに脳内変換だな
夢魔→光科学迷彩→宇宙人→人体実験
牛乳置いとくと魔よけになるから夢魔の正体はルーデル
牛乳置いておくと魔よけになるというのは
二種類の解釈があって一つは精液と間違えて持っていくというのと
もう一つはただ単に牛乳が好き(妖精や家霊に対するお礼やご機嫌取りにも牛乳が多様される)
というのとがある。
F世界に派兵するなら、TK-Xと90式どっちを選ぶ?
俺なら戦車の値段分のワゴンR+AK
>>633 軽い方がよいので74式。
>>634 ワゴンRじゃ弓で簡単に抜かれるだろう。
せめてパジェロミニぐらいにしてあげてください。
どうせなら軽トラで
637 :
名無し三等兵:2008/02/15(金) 22:48:19 ID:lZVePV4T
不整地が多かろうから、バイクとかの方がいいかもだな。
そこでケッテンクラートですよ
やっぱカブにAKが最強か
稼働率とか燃費とか考えると、マジでカブ系最高だよなw
燃費もそうだが、カブはな…オイルがなくなってもとりあえずサラダ油
入れておけば動くのが本当にすごいところだ
スーパーカブなら何でも出来そうな気分になるからいけない
カブがまるでルーデルみたいな扱いを受けてるとは
まぁ整備なんてしなくても平気なあの耐久性はルーデルみたいなもんか
さすがに片輪がもげても走る、なんてことは
なかろうがな。
でもカブって耐久力はあっても防御力はないから期待は禁物じゃない?
人間は無防備だから、戦闘では待ち伏せ→撃ったら即逃げるしか使い道がないと思う。
奇襲を食らったり先手を取られたら終わり。
つまり妖怪つきの戦国自衛隊か
>>646 良し!カブにカーボンとセラミック製複合素材のルーフつけようぜ
まて、中がモフモフになってるハンドルカバーも必要だ
荷台にスプリングつきの岡持ち台も忘れるな
オリーブドラブで塗るんだよな、当然。
だからテンプレ貼るなと
めちゃ久々に投下しますよ…
かなり間が空いてしまって申し訳ないですよ…
ゲート・アウト あらすじ
異世界の国ボレアリアから救援要請を受けた日本政府はかの地に部隊を派遣した。
勝利を続ける自衛隊に対して、フォリシア軍は大森林で迎え撃ち、待ち受けながら
魔法攻撃で徐々に打撃を与えていく方針を決定、自衛隊に最初の打撃を与えた。
米国が情報収集する中、フォリシア軍は火山を魔法で動かして攻撃を加えることを決定、
海軍も奇襲をするため、動き出した。
一方、フォリシア政府は異界の大国の一つであるロシアに助けを求めていた。米露の参戦で
日本は方針の大きな変更を余儀なくされることになった。
フォリシアからはるか東の洋上。
「馬は大丈夫かな?」
「結構ヘタってますが…まあ何とか…それより陸の方々の船酔いを心配した方がいいのでは?いざと
いうときに足腰が立たないとなっては一大事ですよ」
タビラスの艦隊は出航直後から絶え間なく降り続くスコールの中を進んでいた。ずっと艦隊を追って
発生し続ける雨雲の下、整然とした艦列はきっちりと六芒星の形を描いていた。
「それにしても、まさか艦隊の間に魔導を施した鎖を張り巡らせて魔方陣を描くとは思いも寄りませんでした」
艦隊旗艦バリドゥスの艦尾付近の甲板で、雨具を着けたタビラスが副官二人と共に空の様子を窺って
いるところだった。
「この艦隊の練度あればこそだ。下手くそな奴らがやればすぐに鎖を切ってしまうからな」
敵の目を避けるため、艦隊の頭上に雨雲を喚んで移動することを考えたのはオベアと自室で話し合った
ときだった。彼から戦の事情を聞いたときに自衛隊の艦船はこちらに来ていないようだ、ということも聞いた。
ならば海から奇襲しようとなったときに、鉄の鳥の監視の目を逃れ、漁師の船などを追い払うため二人で
考えたのがこの方法。一船上で雨雲を喚ぶ陣を描くには広さが足りないため、船間の鎖で主方陣を描き、
船上で補助方陣を描くやり方だったのである。
時間がなく試験もできず出航することになったため、正直な話、機能したことを確認するまでタビラスは
気が気ではなかった。
「リクマイスの防衛隊が手薄だというのは本当なのですか?提督」
「向こうの護国卿が暴走しないように、本来は首都を守るべき近衛隊がわざわざお守りをしに辺境まで
出向いてるという話だよ。まあうちにとっては好ましい話だが…大変だな、向こうも」
話しながら彼らは甲板を回り雨の中働く水夫に声をかけて労った。
「しかし成功してもこの作戦では非難轟々、間違いありませんな」
「負けたら終わりさ。非難など気にしてはいられんよ。真っ向から戦うのが厳しければ手を出せないように
しなければな。王城を強襲、王族…国王か嫡子を誘拐してすぐ引き上げる」
船内に戻り、雨具を脱いだタビラスに側近から温かい飲み物が差し出された。立ったまま一、二口飲んだ
ところでタビラスは副官に答えた。
彼は側のテーブルの端にカップをコン、と置いて脇にあった地図を指差した。
「偵察鳥で南方の雲の動きを見たところ…あと三日というところか。少し早く来過ぎたな…航行速度を落とさせよう。
それでもまあ、時間切れで嵐と合流できないまま晴れ上がった道を強行することを考えれば、上々だろう」
「切羽詰まってるとはいえ、不確定な天候を計算に入れた作戦なんて…もう心配でたまりませんよ。陸さんから
借りてる騎兵を全滅させでもしたら、どう申し開きしたもんだか…」
副官は地図で現在位置を確認しながら頷くタビラスの横で、顔を曇らせた。腰に手を当てて小さくため息もついた。
「まともじゃない敵と戦うんだから、博打が要るのはしょうがない。今からそんなに気を揉んでいたら胃に穴が開いて
しまうぞ、フフフ」
本国においてロシアとの交渉が着々と進んでいることも知らず、顔を緩めるタビラスであった。
ロシアもこの世界に侵入してきた、との竜イブートスからの報告で竜族の心配はさらに深刻度を増していた。彼らは
議論を重ねた末、ついに異界人の意図と動向を確かめるため、人界との接触を持つことを決定したのだった。
異界人との対話役には人界に慣れているイブートスの他に、風の魔法を自在に操るドラゴンのバトフィルが選ばれた。
彼は竜族の間ではそれなりに地位も高く、信頼も厚かった。
「ほう、これが今の人の街か。しばらく見ないうちに随分ときれいな建物を建てるようになったじゃないか」
ボレアリア首都リクマイスの城下を、人間に化身した竜二人が人ごみに紛れ歩いていた。
「バトフィル様が以前、人界へいらっしゃったときは四百年ほど前のことと聞きましたが…人にとっては果てしない時間
ですからね。我々にとってはたった一、二世代の時間ですが、人は百年で四、五世代も進みますし…」
竜族が大陸全土からドラゴニアに退いてから八百年もの月日が過ぎていた。それ以来、今回のような大事が起こった
とき以外、彼らはその土地から出ることはなかった。好奇心旺盛な若者がふらりと外の人界に行ってしまうことはあったが、
ほとんどの者はドラゴニアの荒地と森だけの世界しか知ることはなかった。
バトフィルは昔次元結界が使われたときに人界の調査、交渉役を務めた、里から出たことのあるわずかな竜族の一人
だった。
イブートスは街を歩きながらどう人間側とコンタクトを取ったらよいものか、思案にくれていた。が、バトフィルは
意に介す様子もなく一直線に王城へと向かっていった。イブートスが止めるも、いいから、と聞かず、正門の
衛兵のところまで歩いていった。
彼は衛兵に話しかけた。
「竜族の使いで来たバトフィルという者だ。王に取り次いでもらいたい」
「はぁ!?」
あまりに直接的な言い様だったので、イブートスは面食らった。衛兵に至っては頭のおかしい奴が現れた、と
小声で囁き合う始末だった。
「化身を解除するぞ」
バトフィルが呟くとその身はみるみるうちに十数メートルの巨大なドラゴンの体へと戻っていった。
周りにいた衛兵や登城しようと通りかかった貴族、イブートス以外の者は皆腰を抜かしてへたり込んだ。遠巻きに
眺めていた衛兵は大慌てで城内に連絡を入れに行った。
震える衛兵を見下ろし、バトフィルは重く響く声で言った。
「見た通り、嘘ではない。取り次いでもらおうか」
「しょ、少々お待ち下さい、たたたただ今、上の者に…」
返事をした衛兵は、呆けていた相方を叩き起こして城内に走らせた。
バトフィルは振り向いて笑った。
「困ったときはこれが一番簡単で説得力があるんだ」
イブートスは苦笑するだけだった。
「国王陛下は体調が優れぬ故、こちらには御出でにならぬ。私が代理として話を伺おう」
フワンは背丈が会堂の屋根にも届こうかというドラゴンを見上げ、毅然と言った。
あの後、結局近衛隊に連絡がつき、国王を直接会わせては何かがあったとき危険だ、ということでフワンが彼らの
話を聞くことになったのである。バトフィルが再び人に変化せずそのまま入ることを要求したため、用意した数十人が
入れる中型程度の会堂でも、かなりのスペースを占有していた。
バトフィルは化身したまま話をするのは無礼だろう、と取ってつけたような言い訳をしたが、威嚇して話を思うように
進めようという本音は誰の目にも明らかだった。
「この時期にとんだ珍客が現れたものだ」
フワンは竜達に聞こえないようぼそりと呟き、同席した久口に目をやった。
続いて巨大な緑色のドラゴンも見慣れぬ迷彩服を来た異界の者をギロリと睨みつけた。
「愚かな身内が君らのお世話になったようだな…名を聞こうか」
「ああ、久口慶彦一等陸尉です。…いや、しかしすごい巨体ですね。驚きました」
彼は手を後ろに組んだまま、竜の顔を見上げて答えた。
国境地帯の町を無事国軍に引き渡し終えた彼らの隊は再び首都に戻され、郊外で飲用水の浄化などをし、
自衛隊の存在を好意的にアピールする、という役目を与えられていた。隊長の久口には近衛隊と予想以上に
親しくなったこともあり、パイプ役となってくれるよう異界側からの申し出があった。彼の最近は首都近辺と王宮、
東京を行き来する毎日だった。
竜は再びフワンに視線を移して言った。
「まさか禁忌とされている異界人を召喚して戦わせるとはなあ…人間同士が戦い合うのは勝手にやれば良い。
…しかし異界の者を招き入れたとなると、こちらも放っておくわけにはいかぬ」
「まったく、どいつもこいつも…」
フワンは下を向いて小さくため息をついた。
「何だ?」
竜の問いに、顔を上げたフワンは怒気を込めた口調で言った。
「評議会の奴らにも言ってやったが、我が国が危ないときに知らん顔で放っておきながら、今更放っておけん
だと!?話にならん!」
竜の眉間にギリリ、と皺がよった。
「何だこの無礼な虫ケラは…消し飛ばしてくれようか」
脇で必死に抑えるイブートスを前足で振り払い、バトフィルは魔力を集中させる仕草を見せた。
「素直だな、竜族は」
憐れむような笑みを見せたフワンがすっと右手を上げると、バリン、という放電のような音と共に、竜族二人の
周りを無数の光の輪が包み込んだ。
すでに会堂の周りには魔道師達による光輪呪縛の魔方陣が仕立て上げられていたのだった。抗する魔方陣を
持っていない者全てを光の輪が包み、身動きできなくする魔法である。
「人間め!この程度の呪縛、我が打ち破れんとでも思っているか!」
バトフィルが魔力を集中して念の魔方陣を整形すると、彼の身の周りの光は霧が晴れるように消えた。竜に
戻っていないイブートスは光の輪の中で動けず、事態を見守っているだけだった。
「思ってはいない。が…その魔法を打ち消したまま、さらに強力な攻撃魔法を使うのはさぞかし骨が折れるだろう」
「ぬぬ…小細工ばかり得意になりおって、人間め」
バトフィルは鋭い牙をギリリと鳴らし、口惜しそうにフワンを睨んだ。
「しかし、念だけでこの魔法を打ち消すことができるとは、さすがにドラゴンだけのことはある。人ではどれほど
頑張っても無理だろうからな」
この世界の魔法とは本来念で魔方陣を描くものであった。念で陣を構築し、自らが持つ器の範囲内の力で
世界から魔素を集め魔力とし、魔法を発現させるものだった。しかしこの世界の人間はやがて賢者の石、と
いう魔力を貯めておける鉱物を見つけてしまった。魔力を通す塗料も見つけてしまった。そして紙や布に魔方陣を
直接描いたり、賢者の石で貯めておいた魔力を一度に放出することで、飛躍的に大きな魔法を使うことができる
ようになった。天変地異を起こすような巨大な魔法はドラゴンでさえも使うことはできない。人間だけが大規模な
準備をして、初めて使うことができる。しかし念だけでは今も人は、ごく小規模な魔法しか扱えないのだ。
「あえて言わせてもらうが…魔法の歴史を詳しく知っている者でドラゴンを恐れる者などいないよ。かつて大陸の
支配者だったドラゴンが、天変地異を起こせるほど強力な魔法を使えるようになった人間を恐れてあの小さな
半島に引きこもった、という事実を知ってる者はね」
フワンのとどめの一言に、バトフィルは先程よりも大きく目を見開いて怒鳴り散らした。
「おのれェ!小細工で我々を縛り上げたばかりか、先祖まで侮辱するこの無礼!我ら竜族が人を恐れるなど
ある訳がなかろうがァァ!決して許されぬぞ貴様らァ!」
火を吐かんばかりに叫ぶバトフィルに対して、しばらく後ろ手のまま様子を窺っていた久口が静かに言った。
「…さて、話し合いとやらがこれで終わりなら失礼させて頂きたい」
久口は会堂の外へ出ようと彼らに背を向け歩き出した。一歩、二歩歩き出したところで
「私達は異界の真意を聞きに来たのです!」
我を忘れて吼えるバトフィルに代わり、光輪に包まれたままのイブートスが叫んだ。
「異界の者がこの世界に勢力を広げる気はあるのかどうか確かめてこいと」
「それは、私の立場ではわかりません、としか答えられませんね」
振り向いた久口は即答した。
「ではフォリシアが喚んだというロシアという国については」
「ロシアのことはもっとわかりません」
イブートスはがっくりとうなだれた。久口は苦笑すると、
「都合がつくかわかりませんが、もっと上の人と話す機会を作りましょうか」
「よ、よろしくお願いします」
「ただ、一つ言っておきますが…」
少し間をおいて、久口は言った。
「他の国より日本ははるかに優しいですよ。それだけは保証しましょう」
ロシアとフォリシアが繋がったゲートからは、約束の小銃を積んだトラックが次々と走り込んできていた。フォリシア側の
倉庫の係員達がその黒い鉄の筒をしげしげと眺め、触った。実際は途上国から急遽かき集められたコピー物の銃が
ほとんどであったが、彼らにはそんな事情は知る由もない。
「急なもので旧式の物しか用意できませんでしたが、とりあえず一万挺、お持ちしました。訓練員は明日到着する予定です」
搬入の様子を見守っていた、頭が皿のようにはげ上がっているロシアの武官は薄ら笑いを浮かべながら言った。
「これが鉄砲という最強の飛び道具!兵士に持たせたらまさに百人力ですな!」
フォリシアの役人は興奮を隠せず、上ずった口調で答えた。
ロシアの武官が苦笑しながら、彼の機関銃のような質問をさばいていると、倉庫の通用口から痩せた四十過ぎの男が
姿を現した。背中まで伸びた髪を無造作に後ろに束ねた目つきの鋭い男だった。役人は彼の顔を見るなり直立、敬礼した。
「どうも、こんにちは。お〜お…これが噂の新兵器。早くカルダーに送ってやらねばなあ」
後ろに手を組んだまま、体をかがめて積まれた銃を眺めた彼は、腕を胸の前に組み直すと眉間に皺を寄せ、考え事を
始めた。
「さて、ゲートのおかげで他から兵を引っ張ってくるのはすぐできるとして、兵をどう回して訓練するか…」
しばらくぶつぶつ呟いてから、見知らぬ顔を見たロシア武官が戸惑っているのに気付き、異界の儀式、握手を求めた。
「陸軍上級将軍ドーマ・サイキタイと申します。以後、よしなに」
「よろしく」
軽く握手を交わし、彼は武官に屈託なく言った。
「実際に使ってるところが見たいな」
「後ほど国王陛下の前で披露する事になっていますのでお待ちを」
数時間後、王宮の中庭で小銃の小さなお披露目が開かれた。中庭といっても百メートル四方はあるだろう広大な
空き地には、普段は珍しい草花が並んでいるのだが、今日は全て取り払われて、的用の鎧が幾つか並べてあった。
国王は中庭の一角に陣取って銃の威力を自らの眼で確かめることが待ちきれないのか、しきりに側近に声を
かけていた。
やがてロシアの武官が姿を現し、国王に拝謁した。彼は脇に用意した緩やかにカーブを描くマガジンを小銃に
勢いよく差し込み、レバーを引いた。
武官がストックを右肩に付け、眼を銃身に近付け狙いを定めた瞬間、雷が連続して落ちたのかと思うような乾いた
大音響が中庭に響き渡った。数十メートル先の鎧は大穴が開き、ひしゃげ、部品が飛び散り、ただの鉄屑となっていた。
しばらく間をおいて、その場にいた軍人、役人の多くから驚きの声が上がった。その鎧はフォリシアで一番頑丈だと
される鎧だったからだ。矢も剣も通さない鎧として、兵士にも評判の高かったその鎧を紙くずのように撃ち抜いた
異界の新兵器を見て、実際に現場で使うであろう立場の者は少年のように喜び、興味を示した。
面白くない立場の者もいる。部隊の中での位置付けが変化しそうな魔道師隊の面々は渋い顔だった。どこの国の
軍でも魔道師隊はエリート部隊である。遠隔攻撃、魔法を利用した罠、連絡、偵察等様々な任務に就く魔道師隊だが、
打撃力で大幅に歩兵が上回るようになってしまえば単なる補助部隊に落ちぶれてしまうかもしれない、と考える者は
少なからずいた。もちろん国王の手前、口に出して言ったりはしない。
続いて出された的の鳩もすぐに弾が命中し、肉が飛び散った。
「さて、これで異界の軍に勝ち目はあるのかな?」
国王は最も肝心なことを単刀直入に聞いた。試射を終えて傍らで待機していたロシアの武官は少し考えた後、
微妙な顔で答えた。
「無い、から、無い訳ではない、というところでしょうか」
「そんなものか…」
がっかりした顔を隠さない国王に、すぐに笑顔を作ったロシアの武官は続けた。
「首都は我がロシア機甲師団が鉄壁の防衛を致します故、御安心を」
「うむ…期待している…仔細はサイキタイ将軍にな」
舞台はハワイ。某島で行われた秘密会議で、三国の秘密協定が決まった。
一、日米露の本隊同士は戦闘しないように努める
二、現地軍への武器の供給は黙認
三、核は禁止
米露の戦略が渦を巻く中、自衛隊は米側から早くボレアリアに武器供給をさせろ、とせっつかれていた。事実上
自由と決まった以上、ロシアに遅れをとることは許されない。
「とにかく一両日中には向こうの国王への連絡をつけてくれ。我々も大量の『みやげ』を用意して参上するつもりだ。
自衛隊では物が無くてできまい?」
自衛隊の高官は沈黙するしかなかった。
今回はここまで。もうちょっとペース上げるように精進しまする。
投下乙であります。
米露の介入がF世界にどう混沌を撒き散らすのかが楽しみです。
それにしても魔法の鎖で会場魔法陣を書くとは、上手いなぁ。
粂八氏めちゃ久々に投下乙!
AK47が渡るとかなり戦闘模様も様変わりですかねえ。
ボ軍にもM-16が当然のように渡るだろうし…
F世界でM-16の分解整備は訓練してもかなり難しいかも
AKなら第3世界で実証済みなので訓練次第でしょう
案外M-16より大昔にCIAが南米中南米にばらまいたFALかも
投下乙です粂八殿
AKはそりゃあ途上国世界にゃ最適だよなあ
いいなあロシアは雑に扱っても壊れなくて
投下乙
F世界で代理戦争か…
泥沼な展開wktk
粂八殿投下乙であります
ドラゴンに無礼はたらくボレアリア軍に天誅フラグが立った気がしないでもない...
ボレアリア→北の国
フォリシア→森の国
なんかファンタジーぽくねえ国名だなと思ったら
めちゃストレートに名前付けてたんだな。今頃気づいた俺アホス
上出来だ。
貴様にはカラオケでセイレーンとデュエットする権利を与える!!
デュエット曲歌ってるセイレーン
・・・なかなか、微妙な絵面だなw
672 :
名無し三等兵:2008/02/19(火) 03:11:39 ID:4waHjFWJ
■ おすすめ2ちゃんねる 開発中。。。 by FOX ★
このスレを見ている人はこんなスレも見ています。(ver 0.20)
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ん?レス飛んでるけど翡翠でも沸いた?
>>673 いや、湧いてないしそれどころか粂八氏のSS投下があったよ。
672は「このスレを見ている人はこんなスレも見ています」のコピペ。
ほっしゅ
最近のくろべえ氏の作風は
自分がキャラに行わせた行動を自分で偉そうに評価するなど
わざとらしいと言うか、鼻につく感じがある。
”筆者”の露出をもうちょっと控えめにね。
ところで日本が召還された時の食糧確保の手段として砂糖を売るのはどうだろうか
>>677 砂糖の自給率は全種類合わせても40%に満たないから。
塩や絹、鉛筆といったローテクながら品質の高い商品を売る方が良いと思う。
後はリバースエンジニアリング不可能な中古ノートPCなんかをどえらい高値で売って、
バッテリーの充電にも金を取る保守契約をするとか。
>>676 分家でやれ
>>678 ノートPCなんて売っても使えないだろ常考…
貿易はやはり香辛料系もということでわさびなんてどうだ?
水が綺麗でないと育たないが、逆にF世界にも根付かなければ価値は上がる。
日本原産だし殺菌効果もあるし悪くないと思うが。
>>679 山葵もいいが畑で作りやすいのは唐辛子(レッドペパー)だな
>>679 CADとかなら言葉が理解できなくても使えるよ。
高校程度の数学が理解できれば良いのだから。
わさびは好き嫌いがはっきりしているから微妙。
受け付けない西洋人は結構多いよ。
>>682 デンプンを作るのに食料を使用するという矛盾が・・・
>>683 澱粉から合成した砂糖を売る→穀物を買う→それから合成した砂糖を売る、余りは食糧に→穀物を買う→無限ループ
デンプンから砂糖を合成するくらいなら
素直にアルコール作って売れよ...
>>681 ノートPCにしろCADにしろ、F世界がそれを何に使うんだ?
記録用なら紙とペンの方が効率がいいし、計算用だとしたら
何をどう求めるのか方程式がわかるまい。
…まさか日本の数学や科学まで輸出しようなんて言わないよな?
>>684 前提条件として糖類の自給率が38%、食料全体で39%(カロリベース)程度しかないというのを忘れていないか?
食料が逼迫しているのに、そんな呑気な事をしていては餓死者が数百万単位で出る。
供給が安定するまで食料以外の大量生産可能な工業製品などで外貨(食料)を得るのが基本。
食料の輸出は大量生産できない嗜好品などに限定する。
デンプンの原料となる代表的なトウモロコシ、芋類、麦、豆、米類などは出来る限り
国民の行き渡らせないと駄目。
>>687
工業製品の材料もいま輸入に頼ってるじゃまいか・・・
>>686 中層未満な建築用CADなどの2DCADは中卒程度でも使用できるよん。
プログラムやハードウェアのリバースエンジニアリング不可能だし、
数学は紀元前から存在していたのだから、F世界でもあるでしょ。
どこまでを輸出すれば良いかは技術レベルを見て規制すればよいだけ。
>>688 だから鉛筆等のローテクで大量生産可能で、尚かつ資源が国内でまかなえるのを
例としてあげたんだが?
>>689 いや、そうじゃなくてだな。
技術的に使える使えないじゃなく、使う目的がないって言ってるの。
(だいたいその"中卒程度"の頭脳を持ったF世界人がどれだけいるのかもあやしい)
建築にしろ、航空力学にしろ、弾道計算にしろ、高等数学にしろ、
基本となるデータとそれらを組み合わせる計算式がないと意味がないわけで。
それらのデータ・計算式まで輸出すると、リバースエンジニアリング関係なしにそれ自体が
日本の科学技術というアドバンテージを切り売りするってことになるの。
CADなしでも成り立つ建築・数学をやってるF世界に、
建築道具として単体で持ち込んでも現場での効果の
ほどは疑問
プレゼンなら当時から絵と模型で間に合ってるし、部材が
規格化されていないF世界では、発注や見積もりがたいして
ラクになるわけでなし
まして安定した電力供給も、PC向きの環境もロクに用意
できない高価なオモチャでは、割に合わなくてじきに敬遠
されるだけ。
むしろそんなものが持ち込まれたら、指導層や学者・知識人
たちこそが興味を示すだろうし、そうなっては当初の目論見が
大きく狂うことになりかねない。
鉛筆で思い出したが「紙」は輸出産業には使えない?
羊皮紙は高い身分か金持ちくらいしか購入出来ない状況としての話だが
まあ相手側も米軍を召還して第三次大戦やるんだろう?
>>693 原料のパルプ材と薬品さえ自給できれば悪くないよね。
F世界にピチカートがいないことを祈るがw
ガソリンの実ってのもなかったか?
697 :
名無し三等兵:2008/02/22(金) 10:26:44 ID:HYQiKloL
日本を養うだけの過剰食料を世界中からかき集める石油がないから
ノートパソコンなんて高度な物は必要ないし性能が高すぎて使い道がないにしても
電卓ぐらい輸出してやれば、必要とする分野やその価値がわかる頭持ってる人間に
とっては凄い欲しがる代物になりそうな気がする
F世界の基礎技術に合わせて、それがもう少し便利になるような程度の品物を輸出するってのは
それなりに有効だとは思うよ
>>691>>692 数学自体は人類の古代からの基礎技術の一つ
古代ギリシアや古代中国の人間は天体の軌道計算とかもやってたりする
正確な暦を作るのに必要だったからだが…
ピラミッドもかなり高等な数学の技術が使われてるし
そりゃF世界が中世暗黒時代みたいな文明衰退期に差し掛かってるなら別だろうけど…
コンュピューターってのは「数学という道具」をさらに使いやすくするための補助道具だからね
価値は数学を使ってる人間自身が一番よくわかるさ
ただ、そのままリバースエンジニエリングは不可能でも、原始的な機械式アナログ計算機を
輸出した電卓とかをヒントにして自力で作られてしまう可能性はあるんだよな…
(カレンダーを作成する計算機械ぐらいは古代中国にすらある)
数学で思い出したけど、そういや統計学を最初に作って実用したのは
大昔の中国だったっけか
700 :
名無し三等兵:2008/02/22(金) 14:18:07 ID:HYQiKloL
近代化もしてない世界で数千万もの胃袋を満たす食料なんて短期間でどーやってかき集めるんだよ
中世レベルな国家との貿易で賄える量なんか焼け石に水だろ
港にそれぞれの国の余剰食料が全部都合良く集積されてんのか?
世界中を間接的に支配した上で大型船に耐えうる港作って道路敷いてトラック送って
F国内流通分を確保して船とトラックを死ぬ程ピストンさせてやっとだろ
これだけのことを半年やそこらでやれるくらい日本に余力あんのか?
そうなんだよな。実は物流が最大の難点。
日本はすみずみまで道路網が行き渡ってるから、あんまし気にする人がいないが
中世レベルだと、陸上輸送は馬車かリヤカーだ。向こうの軍隊が協力でもしてくれない限り
難しい。国内にそんな車余ってる訳でも無いから、当地にもってったら国内の物流が壊れる。
現代日本が舞台だとタイムリミットが少なすぎ+制約が多すぎて、設定練る段階で破綻するからなw
【誰もが通る道】
・設定練る→
>>155→萎える→設定練る→
>>155→萎える→ループ
か
・設定練る→書いてみる→
>>155→萎える→消息を絶つ
・設定練る→
>>155→萎える→模索する→根本的な設定を変える→分家へ
自衛隊の装備や車両を全種類生産可能な工場設備と発電所を備え、
膨大な弾薬・燃料・食料などを備蓄した施設があり、
陸海空自衛隊からそれぞれ最低限の戦略単位で部隊が駐屯可能で
滑走路や港湾も整備された島が住民および施設職員と、
自衛隊を含めてF世界に転移…ってここまで考えてガイドラインに抵触。
現在の日本の場合、
食料=60日分(カロリーベース)
これは国内生産分を含めていないから実際は一年程度は大丈夫。
但し、お肉は二日にいっぺんで牛肉は月1回だけ。
原油=180日分で石油依存度は年々下がってきているので、
個人消費(自家用車など)を規制すれば1年弱くらいは何とかなりそう。
鉄鉱石=高炉は止めるとやっかいなので30日程度で操業停止か?
電炉はスクラップ(日本は輸出国で潜在的備蓄は10年分といわれている)が豊富な為何とかなりそう。
石炭=各業界マチマチだが概ね60日程度。
天然ガス=70日
節約が難しい分野であるがメタンなどに転換できれば日本(特に関東地方)には大規模な
ガス田があるので何とかなるか?
レアメタル=60日
これはかなり深刻で、航空機やミサイルの使用はかなり制限される。
コスト度外視なら日本でも採掘できるが・・・
どう考えても数千万人は死んでもらわないと生き残れないな。
残念だけど、ある程度淘汰されるのに目を瞑らないと国民総員無理心中になってしまうのが現実だしね
それまでの過程や足掻き方、騒乱と外的要因は書き手次第さ
じゃあまずは日本に住みたくないと仰る在日の方々と
共産社民党員とシンパを全て処刑か一部は奴隷にしようか
あとは非協力的な反動分子を逐次強制労働か畑の肥やしに・・・
あれ?これどこのソヴィエト?
本土転移だと資源・食料で騒乱は避けられんだろうから
自衛隊の最初の任務は泣く泣く同胞の暴徒鎮圧だったりしてな。なけなしの物資を浪費して。
混乱が静まった頃には人数も装備も減耗してて、補充の為の諸問題を如何に解決するのかも見物だ
召喚以外にファンタジーな要素が皆無な破滅の序曲なんて、書いてて欝になるわ。
ファンタジーな話になる前に投げ出すに300ペリカ。
じゃあ、あれだ。
召還・転移した先が海で、周りにはクジラもかくやという程のサイズの海獣をすまわしておいて………
穀物は………どうしよう
海獣の油で戦車を走らせるんですね、わかります><
それまんま分家のくろべえじゃん
たしか周りは海竜いっぱいの海で、近くに豚ならぬオークいっぱいの大陸
・・・なによこのご都合主義
そうでもなければ、異世界でひたすら日本が崩壊していく
過程を描くだけになってしまう...
とはいえ殆ど縛りなしにTueeeeeee!!出来るのは普通に考えたらアメリカくらいだしな
例が分家の米軍スレだな。物量合衆国の醍醐味って言う奴か。
(分家のあれは、作者のせいで米軍っぽさが薄れているがw)
やっぱ日本自衛隊って、題材としては結構難しいんだなぁ
, -.―――--.、
,イ,,i、リ,,リ,,ノノ,,;;;;;;;;ヽ
.i;}' "ミ;;;;:}
|} ,,..、_、 , _,,,..、 |;;;:|
|} ,_tュ,〈 ヒ''tュ_ i;;;;| __________
| ー' | ` - ト'{ / 同志
>>714。君は疲れてんですね。いい休養先を紹介しますよ。
.「| イ_i _ >、 }〉} < 真っ白な世界で木を数えながら休暇を取るといいでしょう。
`{| _.ノ;;/;;/,ゞ;ヽ、 .!-' \ 十分に頭と体を休め、共に資本主義の豚達と闘いましょう。
| ='" |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
i゙ 、_ ゙,,, ,, ' {
丿\  ̄ ̄ _,,-"ヽ
''"~ヽ \、_;;,..-" _ ,i`ー-
ヽ、oヽ/ \ /o/ |
同志
>>716はつまり自給自足できるのはアメリカだけでは無いと言いたいということでFA?
北海道だけ召還されますた とかにすりゃなんとか食っていける
機甲部隊あっても油の類がないのが玉に瑕か・・てか海軍兵力がないな。
近くにお人よしな小国家があればなんとかやっていけるかな
油なしで越冬は無理だろwww
そりゃ食ってくだけなら何とかできる国もあるだろうけどさ
このスレ的にドンパチやるのが前提にあるから、それも考慮しないと
>>718 >>お人よしな小国家
殆ど売国的ともいえるお人よし日本が現実に存在するからないとは言い切れないw
>>719 北海道の気候がそのまま適応されるとも限らんだろ、召喚場所しだいでは南国になりえる
商売としては馬の輸出とかどうだろう?
問題はサラブレッドがどの程度競馬以外の実用に耐えられるかだけど……これは無理か
北海道にいるバイカーが野生化して北斗の拳化しそうだな。
>馬
道産子馬でいいんじゃないか? サラブレッド以外の馬もいるんだし
あとサラブッレッドは軍用や輸送向きじゃなくても
貴族や富豪の乗用向けに「見栄え」を商品にして売るルートには売れる可能性もある
何年か前の北海道のキャッチフレーズが
試される大地だったがまさにその通りにw
越冬分のエネルギーは 石炭か木材かなぁ・・
冬はあちらの人相手にスキー場とかで外貨を獲得かな?
青森もつけたら兵力、エネルギー(再処理施設)的にも
少しはマシになるかも(原発は北海道の泊村に2基稼動1基建造中)
どちらも食料自給率は100%超えてるみたいだし
ひっそり暮らしたいところを世界情勢に巻き込まれて戦争へって
感じになるのかな。
実質保護国のお人よし国家がダークエルフの国でそちらに戦火が…等
ところで武器弾薬の生産設備は兵器かしら
その生産設備じたいに敵を殺傷・破壊しうる軍事施設の機能が
備わっていないかぎり、「兵器」とは言わんだろうな。
軍馬としてサラなんか使ったら糧食が毎日馬刺しになるぞ
F1に大砲乗っけて戦車、新幹線に大砲付けて列車砲並の発想だな
大きくて頑丈な道産子ならまだしもな
長い年月をかけて早く走ることに特化しすぎたサラやアラブに
それ以外のことを期待したらアカンよ
729 :
725:2008/02/24(日) 20:21:12 ID:???
なんという打ち間違い
平気かしらに直して下さい
なんという黒王号w それとも松風か?w
もしF世界が北斗のような荒野なら、高機動車より早く疾駆し戦車を踏み潰す馬も
居るんじゃないかとふと思えてきたw
戦車では踏み潰されるから、ガンダムを開発するわけか
で、馬にもモビルスーツで、それなんて風雲再起?
となるわけか。
731で挙げられているシャイヤーやペルシュロンといった品種は、
1頭で10馬力ものパワーを発揮する我慢強くて大人しい力持ち
ペルシュロンは原産国のフランスで、重装騎兵用の乗馬として
使われていたし、大砲など重装備の輸送にも活躍した由
・・・大型種の馬はF世界の有力者へのプレゼントには良いかも
知れない。
ばんえい競馬で走ってるのはペルシュロンだったと思う
お偉いさんへのプレゼントにはサラのがいいだろ
ヒトラーも天皇に戦車じゃなくてメルセデス送ってるし
シャイヤーはどうか知らないが、ペルシュロンは日本馬の
品種改良等の目的で導入されてきた経緯があり、現在でも
北海道の牧場ではけっこう見かけるそうな
キンタローとかいうペシュロンが歴代賞金王らしいな>ばんどうえいじ
燃料電池
FF7やFF8の世界に自衛隊が突入したら?
演習中の特殊作戦群と開発した特殊作戦群用装備のテストに随行していた技本等の技術者達が
皇国の守護者の世界に…
>>742 規模で変わる
>全自衛隊がいくと土着せざるをえない
>自衛隊の一部だけでいくと戦国自衛隊になる
>自衛官単独でいくと軍事色が皆無な冒険活劇になる
>>743 転移方法は次元跳躍能力を持った宇宙人で転移させた理由は娯楽
時間軸は帝国との関係が怪しくなる前後?
装備は小銃、拳銃、短機関銃、狙撃銃、対物ライフル、散弾銃、MINIMI、M2、自動擲弾銃
各種弾薬、手榴弾、爆薬、携SAM、軽MAT、LAM、カールグスタフ、81m迫、、無線機、暗視装置、ボデェアーマー
軽装甲機動車、トラック、高機動車、APC、バイク、野外炊具1号、リヤカー等々
もしかしたら第一ヘリコプター団の一部が…
転移場所は駒城の勢力圏で皇国軍にに抵抗せず捕まる
興味を持ってやって来た駒城の若殿様に部隊や装備の能力を見せ、技術協力する見返りに保護してもらう
北領は史実通りだけど、帰還した後の部隊創設からが凄い事になったりとかなんとか妄想
意外とないな。
「PMCがファンタジー世界に召還されますた」が
PMCの企業体系が良く分かんないのと
転移するってのはその会社に所属する傭兵とその所有物なのか〜とか
色々考えたらきりがないと思われ
ついでに言うとPMC自体は基地とか保有してないのだから
根無し草になって傭兵も国籍バラバラだから戦友同士どっかに散っていくと思う
たしかに、召還された時点で金もらってもしょうがなくなるから、
ふつうにファンタジー世界の国に雇われる傭兵になるだけだろうな。
イージス艦がWW2に召喚されました
なんてどうだ?
伝説の勇者 VS 自衛隊
>>751 むか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜しのスレで小ネタであったなw
たしかスレ数が1桁か10幾つのころだったような・・・ちとログを漁ってみるか。
「伝説の勇者」と対峙する時点で「魔王の手先」だからな
ショートショートのネタであって伸ばしようがねぇ
名前: 小官 ◆qG4oodN0QY [sage] 投稿日: 2006/08/01(火) 23:33:11 ID:???
了解だ。はじめよう。
「カザミネ!」
「振り向くな娘! 貴君はただ、敵将の首を獲れば良い!」
小銃弾の暴風が、少女を守る騎馬武者達を薙ぎ倒して行く。防護結界の効果が切れた者から
脱落して行くのだ。空気の盾、マポーフィック。地上では徐々に効果が拡散して行くワケでは無い。
術者のみを狙う敵、「リクジョウジエイタイ」の効果的な戦術の為だった。そして仲間達がまた…
「ユウキ、先に行ってるぜ!」
「アザン?! 」
「さあ来い斑服、俺があい…」
スコーン、と甲高い音とともに、ニッコリ笑ったアザンのフルヘルムが首ごと吹き飛ぶ。一人減る。
命を助け合った6人の手練の冒険者に、ついに犠牲が出たのだ。屈強な前衛の戦士だった、アザン。
この6人を敵の司令部の天幕まで送り出すのに、王国の兵士の犠牲は1万に近い戦死者を数えた。
「アザーンッ! …糞! 死ねィ! 」
「フェイ! 駄目です、馬を降りては…」
「知るか! 作戦など! アザンの仇ィ!」
仲間の「ニンジャ」、この作戦の要であるフェイが、ついに馬から飛び降り、徒歩になり、小銃掩体に走る。
砲火が集中するも、フェイは軽々と避けて行く。勿論彼女はニンジャ装束以外、何も装備しては居ない。
斑模様の兜を被った敵兵の首が高々と跳ね上がる。ニンジャの特殊技能のクリティカルヒットの効果だ。
192 名前: 小官 ◆qG4oodN0QY [sage] 投稿日: 2006/08/01(火) 23:52:08 ID:???
「アタシを置いて行け! ユウキ、ラスタ、ハメル! 」
「フェイ!」
「なかなか、楽しかったよ…」
フェイに敵兵が群がって行く。砲火が集中し、マズルフラッシュが増える中、フェイのACが
幾らLOと言えど、限界があった。回避に必要なスペースが失われれば、命中弾は増えて行く。
振り向いたユウキの目に映ったのは、肉感的なフェイの肉体が無残にも壊れたマリオネット
の様に、命中した銃弾の衝撃で踊る光景だった。
「済まんユウキ、ラスタ! 今度はワシの番じゃ! しかし、ただでは死なんぞ! 」
「ハメル老!? 」
ハメル導師のローブが風にはためくのを見たラスタは息を呑む。防護結界が切れた証だった。
突撃する前に、一人ずつ、味方陣地の最奥に位置する僧侶陣地で防護結界を掛けて貰った筈
だった。敵はもう、味方陣地を蹂躙しているのだとラスタは今更の様に気が付いた。
「ワシを中心にティルトウェィトを掛ける! お前達は行け! 」
「しかし! 」
「さらばじゃ!」
ラスタが止める間も無く、ハメル導師は馬首を返し、馬を停め詠唱を開始する。地面に着弾しても、
詠唱は止まない。身体に着弾しても、まだ詠唱は止まない。ついに弾丸は頭部に当たり、前頭部が
吹っ飛ぶ。だが、舌だけが動き続け、ついに詠唱は完成した。ティルトウェィトの前兆の強い魔法風が、
ジエイタイの陣地を隠す擬装材の草花を吹き飛ばして行く。背後からの熱風が、ユウキとラスタをその
乗馬ごと薙ぎ倒した。…残るは、2人。
194 名前: 小官 ◆qG4oodN0QY [sage] 投稿日: 2006/08/02(水) 00:21:38 ID:???
「あと…3スタディアーム! 」
距離にして、メートル法と言う敵方の計測法で行けば約、100メートル。ユウキの白銀の鎧と、
ラスタの純白の法衣は泥と埃と乗馬の血と臓物で見る影も無く汚れていた。2人の防護結界が
ついに切れた証だった。だが、狙う敵将は3スタディアーム先の天幕に居るのだ。
「…ラスタ? 」
「しくじりました。ユウキ、私から離れて下さい」
突然、ラスタの動きが止まったのをユウキは不思議に思い、問いかける。ラスタが下を指す。
ラスタの踏んだ地面を少し掘ると…不思議な物体が出てきた。そう、地雷だ。彼女達は地雷原の
中に踏み込んでいたのだ。
「私はここで、命尽きるまで回復魔法を唱え続けます。貴女は、先へ行く」
「ラスタァ…そんな…嫌、嫌、嫌よぉ…! 」
「しっかりしなさい! 貴女は君主でしょう! 貴女を送り出し、死んでいった人間のためにも…」
ラスタが血を吐く。黒い刃が腹から生えていた。音も無く近づいた斑模様の服の男が、背中から
銃剣を刺したのだ。そして銃弾を放つ。無表情だった男の顔が、止めを刺した確信に綻んだ。
195 名前: 小官 ◆qG4oodN0QY [sage] 投稿日: 2006/08/02(水) 00:23:19 ID:???
「甘いですよ? 大甘だ」
ラスタが己の腹に手を当て、一言呟く。緑光が溢れ、傷口が塞がって行く。回復魔法の効果だ。
慌てて男が銃剣を抜こうと踏ん張り、ラスタを蹴るも肉を捲いて離れない。ユウキの体重が載った
長剣が、兜ごと男の頭蓋を叩き割った。ニッコリ笑うラスタに、血飛沫を浴びたユウキが目を伏せる。
「…さすが姫将軍、お見事…」
「私…逝くね…ラスタ…」
「また、逢いましょう…行け、ユウキぃ!」
炎の柱が立つ。リトカン。回復に重点を置くラスタが、数少ない僧侶系の攻撃魔法を使用する。
まさに死を覚悟した行為だ。同じ僧侶系魔法を遣えるユウキは、汚れた頬が流れる涙で熱く濡れた
のを感じた。
「ユウキ! 貴女が…貴女が…好きでしたぁ! 」
好きだ。好きです。職業や立場に縛られ、互いについに言えなかった言葉をラスタが口にした。
自分もだ、と答えたかった。が、彼女は君主だった。敵方に同情されては死んでも死に切れない。
長剣を高々と片手で上げ、ラスタに応えた。百人力を得たかの様に全身に力が漲って来る。
「我はユウキ! ユウキ・エストラーダ! サルカ領主! 参る!」
ユウキは地雷原の中、天幕目掛けて駆け出した。
196 名前: 小官 ◆qG4oodN0QY [sage] 投稿日: 2006/08/02(水) 00:40:18 ID:???
「此処まで来るとは、な? しかし、この世から退場願おうか! 」
荒い息を吐くユウキに、天幕の中の人間が一斉に銃口を向け、放つ。ユウキは目を閉じた。
しかし、効かない。振り向くとラスタが…笑っていた。ラスタが防護結界を張ったのだ。瞬時に
その姿が肉塊となる。迫撃砲弾とロケット砲弾の仕業だった。
「き…貴様等がぁぁぁぁ! 」
ユウキは激昂した。剣技の全てを尽くし、天幕の中の人間を斬り、刻み、叩き潰して行く。
ついに襟に印をつけた男一人を残すのみとなった。ユウキは物も言わず胴を薙ぎ払う。
「終わった…よ、みんな…」
彼女が勝利を確信した瞬間、轟音が天幕を包んだ。君主、ユウキ・エストラーダは幾多の
銃弾に貫かれてこの世を去った。享年、18歳。ただ一人、王国歴に名を残す冒険者出身の
君主である。
「幸せそうな顔してやがるぜ、まったく」
「言うな言うな、陸将補やられた時点で戦争に勝ったが戦に負けた、ってね」
「こいつらの時代の戦争は現場の戦場の頭潰せば終わりだが、俺達の戦争はなぁ」
「総力戦ってのは残酷だな? 『抗戦意志』を奪わなきゃ終わらないからな」
「さあ、埋めるぞ埋めるぞ、腐る前に! ドーザーまだかドーザー! 」
これで伝説のトレボー近衛隊VS自衛隊SS終了
出展は翡翠スレから
761 :
名無し三等兵:2008/02/28(木) 18:38:21 ID:P5gBknTp
上出来だ。
貴様には、ヒュージスパイダーの網を
ハンモックにして寝ることを許可する!!
>>755-760 サルベージ乙
Wizベースの魔法だとすると自衛隊のLVはどんだけだろうね
実戦経験が少ないならマカニトで全滅しそうな気がしないでも無い
陸自人は体力練成だけは欠かしてないのでHP値でこの先生きのこると思われ
ティルトウェイトってたしか核爆発じゃなかったっけ?
そんなもんポンポン使われた日には…
>>764 正確には「異界で核爆発を起こし、その熱エネルギーのみを現界させる」魔法なので
放射能の心配はないが……
仕組みがさっぱり分からん魔法だな
異世界の核実験場
技師「あれぇ?ちゃんと正常に起爆したのに放出エネルギーどこいった???」
マロール(転移)と同じLVの魔法域で有る事から
「置換無き転移」で核融合爆発を起こす、てどっかの考察サイトで読んだ稀ガス
一等自営業閣下世界の自衛隊がファンタジー世界にとか
佐藤からエルフからゴブリンから獣人から
ありとあらゆる者からブン殴られる中村
バトルオーバー北海道で 北海道に戦力集中してるときに
北海道周辺だけs(ry
第3次世界大戦中に移転
ソビエト連邦がファンタジー世界に(ry
今の地球上にF世界とトントンくらいの軍事レベルの国てどこかないかな
聞いたこともないような小国ならありえそう
>>775 F世界っつーても中世とは限らないしな
国じゃ無いがアメリカのアーミッシュがそんな雰囲気ではあるが>生活様式
ソマリアとか
小国すぎると食料自給率の壁が立ちはだかるわけだが・・・
もうフランスでいいよ
小国っても日本みたいに国土に見合わない人口じゃない限り自給は可能だと思う
もちろん程度にもよるが
>>775 AKのせいで国単位だと難しすぎるな。
村、集落単位なら密林の裸族とかがあるが。
日本の一部地域なんかはどうだ?
ヤンキーとかヤクザとかの犯罪者集団=ゴブリンとかオークとか
つうことで。
ハガレンネタは出たことあるんかな?
WW1前後の軍事力+錬金術(と言うか魔法)
技術レベルは段違でも、技術体系は理解出来そうだから、自衛隊でも苦戦しそうだ。
>>783 いやそもそも既存作品の世界に〜じゃないから。
ハガレンはファンタジー分が足りないから、小ネタ以上の物は出てないはず。
それに魔法なんて物理・科学・自然法則を無視した現象より、
等価交換の錬金術の方が倒しやすいと思うが。
石炭から金を練成してる時点で、魔法と変わんないけどね。
そういう世界なんて言うんだっけ?
スチームパンクだっけか・・・
物流経済が根付いた国ってのは総力戦を仕掛けられそうな気がするからな〜
大韓帝国ならF世界にもフルボッコですぜ兄者
イタ公辺りは普通に仲間割れしたりエルフに骨抜きにされたりで、あっさり分裂しそうだ
だが怒れるマンマが全て解決
露助は…
粛清天使すたー☆りんが
F世界に赤い平和をもたらします。
F世界に転生したスターリンが支配者になったら魔王と呼ばれそう。
敵手たる資本主義の豚が居なければ、逆に共産主義の理想郷が築かれないか?
最近は翡翠も来ないから平和だな
F世界に魔界転生したスターリンが手始めにやることは...
やはり活動資金のためのお宝探しだろうか
早い話が遺跡のモンスターやドラゴン相手の強盗稼業
持ち前の回転の速い頭とタフさでモンスターやトラップを
踏み破り、カリスマ性で仲間や支持者を増やし、そして
人並みはずれた猜疑心の強さで裏切り者を嗅ぎわけると、
縛りあげて魔物の棲む森に放り出し、木を数えさせる容赦
の無さ....
じきに小国のひとつやふたつ乗っ取ってしまいそうだ
人民の心を掌握して革命を起こせるのはレーニンだけだろ
まぁ同志書記長閣下はあらゆる手を使って国取りをなさるだろうが
辻政信がファンタジー世界に召喚されますた
頭の中がメルヘン世界なやつは
ファンタジー世界では生き残れまいな。
我が国の女性政治家のあの人とかあの人とかは
無理そうだ。
つうか、日本の政治家でF世界で生き残れそうな
人っているか?
図々しさで生き延びるムネオ
ぶっちゃけ他国との利害関係が完全リセットだから
案外国のために働こうってやつが出てくるんじゃね?
石原慎太郎
802 :
名無し三等兵:2008/03/03(月) 05:03:50 ID:dnEBwczE
>>787 日本併合前のかの国はリアルでタブリン@帝國召喚だと思うwww
1900年当時の崇礼門の写真は、俺の中で羅生門のイメージ映像になってしまったw
目が覚めたら宿屋スレにいるのは誰だ
最近の体たらく見てるとF世界に行っても自衛隊は使いモノにならないだろうな
>>804 だって漁船すらよけらないイージス艦だぜwwww
イージス(笑)
ベトナムでまた接触したみたいだな
これでまた自衛隊の存在意義が問われるな
海自は何をやってるんだ?なぜ自衛隊は皆小官のようなエリートばかりじゃないんだ
こりゃ解隊して中国あたりに組み入れてもらった方がいいな>自衛隊
>>807 無能な軍隊は使えない。
自衛官もガンダムSEEDとか見て、ちゃんとした「組織」を学ぶべき。
なんだ、この流れは…たまげたなあ
テスト
>>811 単純に自衛官が使えない集団だって話だよ
確かに自衛隊は組織としてかなり問題を抱えていると思うよ。
自衛隊になのはさんがいたらなぁ…
>>814 そんな連中がF世界(笑)に行っても虐殺されるだけ
>>816 キモオタの中でぐらい活躍させてあげなきゃw
いきなり凄い釣りスレになってんな…w
以上自作自演でした
軍板がID表示強制になるのを待つしかあるまいて
>>814 自衛隊に限らず、どこの軍隊も柔軟性に問題を抱えてるよ
この状況を"治"めようと(誤字にあらず)Hが降臨して、
釣堀を生暖かく見守っていた住人がキレてさらにカオスになるに100エロフ。
つ100
825 :
名無し三等兵:2008/03/03(月) 22:46:44 ID:abdhXmIT
どっかで読んだが
防衛省の各部署の特徴を四文字熟語で表してる言葉として
陸上自衛隊 用意周到 頑迷固陋
航空自衛隊 勇猛果敢 支離滅裂
海上自衛隊 伝統墨守 唯我独尊
統合幕僚監部 高位高官 有名無実
>>825 パイレーツオブカリビアンとかじゃね?
韓国海軍がこの映像を見て映画会社(ディズニー?)にだんまりで
BGMおんなじものパクって海軍プロモ作ったって思いっきし笑われてた。
彼の国だし許可とか取ってないんじゃね?って。
828 :
825:2008/03/04(火) 00:03:58 ID:abdhXmIT
>>827 ありがとうございます! カッコイイ音楽だなと思ったんで。。。
しかし韓国海軍、パクっちゃいかんですなぁw
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>>795は、オークを、
赤の手先のおF豚にしようとしている。
今日明日が休みだからって24時間耐久で自F小説読んじまった
The Islands Warってやつ結構面白かったがかなり長いから頭と目が痛い。
何かほかにオススメ無い?
>>831 もともとがF(世界)豚だから問題はない。
ファンタジー世界は異様に大きな生物が沢山生息していたので食糧問題解決とか思い付いたけど食物連鎖的に考えて無理があるか
・海
漁船に対する攻撃力は多分あたごより強い
・陸
港があるような場所にはいない
→港作って道路引いて捕獲者とトラック連れてきて運んでるうちにタイムリミット
>>832 自Fとは違うと思うが…
あのサイト、9月から更新が途絶えているが、なにかあったのかね?
たしかにファンタジーではないなアレは
異世界には召喚されるけど相手は明らかにWW2より少し進んだ科学力だし
ま、相手国の首脳陣の頭の中がファンタジーってことでひとつ。
個人的には面白かったからそれでも良しだったけどな
ただ第3部はじまらねーし、連載中のヤツ背景の所為でかなり読みにくいで
そのあたり不満
小説サイト見て回ってると、たまに背景のせいで文字見えないのとかあるね
そういう時はメモ帳にコピペで読んでるけど
自分で読んでて読みにくいとか思わないんだろうかね
OSの画面色設定とか、モニターの発色とか、
本人の環境では違う発色やコントラストで
それなりきれいに見えてるんじゃなかろうか
F世界を彷徨う小官殿とその部下たちがある日のこと、
旅ゆく2人組みのホビットを見つけた。
食料を奪い取るため、颯爽と襲撃を指示する小官殿。
ホビット2人は抵抗するも、小銃の銃床で殴られて制圧されてしまう。
部下達がホビットの持ち物を奪い取り中身を調べた。
その中には不可思議な雰囲気を漂わせる、金の指輪があった。
小官は運命的な直感でその指輪を部下から取り上げると、自分の指にはめた。
小官に元から備わっていた能力が指輪によって活性化され、小官は強大な
魔力と精神力を自在に揮えるようになった。
ほと奔る性欲!! 野獣の如き劣情!! 歯止め無し、指輪を差し出した部下の
隊員を襟首から掴み、持ち上げる。彼の覆面を強引に破り捨てると、そこには
美女と見紛うばかりの女顔があった。彼は両性具有者であり、女顔に劣等感を
持っていたので常に覆面を身に着けていた。その昔、小官は隊員用の浴場で
彼の素顔を偶然だが目にすることがあり、その時も欲情したが射精でなく自制した。
小官の特別暴行陵辱行為を抑制するありとあらゆる要素が不在のこの異世界に
おいて、しかも今は指輪の力によって爆発的にまで高められた性欲の発散に
使えるであろう相手は目前の彼以外になかった。制圧したばかりのホビット2名は
小太りで臭そうだった。
歯を食いしばり、目は血走り、股間の主砲は標的を求めて今にも咆哮を挙げんと
そそり立っていた。えり首から掴み上げていた部下の顔がすぐ近くにある。
恐怖におののくその表情、小刻みに吐き出される甘い吐息。胸を遠慮無く
まさぐればそこには、発達した胸筋の上に小ぶりな乳房の感触が確かにあった。
小官はそのまま地面に飛び込んだ。両性具有者を押し倒す格好になり、そのまま
衣服を剥ぎ取りにかかった。
グッジョブww
小官「なっ「ターン!」
2曹「小隊長殿戦死!以降私が指揮を執る」
そんなやつほっといてcivやろうぜ!
847 :
名無し三等兵:2008/03/09(日) 15:48:26 ID:B6VK2Nwn
civ1のチャリオット強すぎ
俺のターン!
全ての90式戦車を破棄!
伝説の97式中戦車を短砲身モードで召還!
皇軍魔法発動!一号作戦!!
ドロー!打通カード!
ドロー!打通カード!
ドロー!打通カード!
ドロー!打通カード!
ドロー!打通カード!
ドロー!打通カード!
だつおを召喚
自衛隊が幻想水滸伝の世界に召喚されましたとか無し?
>>851 とりあえず、おまいが書いてくれ。
その出来でありかなしか判定しよう。
>>852 出来るか分からんが善処しよう
とりあえずT〜Xをやって、設定を調べるとこから始める
854 :
名無し三等兵:2008/03/11(火) 18:58:41 ID:Nqn4lsTw
何ヶ月かかんの?
・・・・・・・
物語まだー?
いろんな人の新作マダー?
あまりにも投下が少ないから最近では自分で書きはじめてしまった
軍事知識なんかほぼ皆無なのにorz
俺はファンタジー知識が皆無なのに書いてるぜ
しかも、全然進んでいないorz
よし、お前らヒュージョンしろ
Fは自分で適当に都合の良いようにでっち上げれば良いじゃん
物語読みてぇー
西暦2021年2月15日 13:01 ゴルソン大陸 日本国西方管理地域 ゴルシアの街 陸上自衛隊ゴルソン方面隊ゴルシア駐屯地
「特に厄介なのは、人道主義者ぶった日本人ですよ。
この大陸に渡るのにもそれなりの規制があったはずなのですが」
彼の言うそれなりの規制というのは、一週間近くかけて行われるその人物の素行調査の事を指している。
小学校1年生の担任にまで遡って行われるその調査は、人権やプライバシーという言葉が国益よりも優先された時代を嘲笑うものだった。
それですら、潜在的な売国奴の駆除には不足している。
救国防衛会議の恐怖感は相当のものだった。
何しろ、敵は罪悪感もなければ、それが悪行であるという認識すらないのだ。
「全ての人々に平等な人権と生活を」
公安調査庁派遣監督官は歌うように言った。
彼にとって、国益を損ねる存在は、いらないひと、だった。
「理想と妄想だけで物事を語る人々には、それなりの場所をご用意しようとはしているんですけれども、予算と時間が問題でして。
まあ少なくとも、現在導入されている公開処刑と密告の奨励は効果があったようですがね」
売国奴は調査の後に適切な処理をする。
密告者には優先配給権を与える。
虚偽の申告は強制労働。
小学生の考えたような刑罰ではあるが、できる限り公平に厳格に適応しようとした場合、それは恐るべき効果を発揮する。
「本当にあった怖い話も結構だが、宣撫工作は大丈夫なのか?」
書類に決済印を押しつつ佐藤が尋ねる。
「この町に対しては大丈夫です。
本土の方は私の同僚たちが上手くやってはくれているようですが、残念ながら完全とはいかないようですね」
つい先日も、プリンタと暗号化したHDDを用意し、機密扱いの情報を持ち込もうとした不穏分子が魚の餌になったばかりである。
その人間は、正規の手続きと調査を経て大陸へ派遣される予定のとある技術者だった。
「どうしても、強力な全体主義というものは望まれないようでして」
公安調査庁派遣監督官は続ける。
「下らない主義主張を振りかざす時間があったら、田畑を耕していれば少しは役に立ったのに。
馬鹿な連中です」
楽しそうに言いつつ、彼は書類をめくった。
そこには、翌日処理される必要のある人物の名前が記載されている。
「頼むから水際以前の段階でもっと検挙してくれよ。
我々は国益の拡大と保全、そしてそのために敵兵を射殺する事が任務なんだ。
守るべき人々から敵を見つけ出す事はそんなに得意じゃないんだよ」
佐藤は困ったように言った。
実際に困ってはいるが、もちろん彼は引き金を引くべき時を理解している。
国益と、国民の生命財産の保全と発展に必要ない者は、公務員として生きている必要がない。
佐藤だけに限った話ではない。
この世界に来た公務員たちは、様々な経験を経てそれを了解していた。
というよりも、了解できなかった人間たちは、公務員の職を解かれていた。
あらゆる意味で余裕を失った日本国政府、正しくは救国防衛会議は、そうする必要があった。
「大陸への浸透は、極力は本土の同僚たちが何とかしてくれるはずです。
ですが、力及ばず入ってきた場合には、申し訳ありませんが、宜しくお願い致します」
書類から目を離し、佐藤の目を見つつ公安調査庁派遣監督官は言った。
「予算の大半は自衛隊の皆さんに持っていかれてはいますが、我々も努力は怠ってはいません」
暗い目をして笑顔を浮かべつつ、公安調査庁派遣監督官は続けた。
「いろいろと、活動を続けております。
ご安心下さい、いずれ皆さんを困らせるような事はなくなるでしょう、ずっと」
なんと答えたらいいか悩む発言ではあったが、佐藤は笑顔になった。
どうやら、近い将来に問題の発生はなくなりそうだと理解したからだ。
「それはありがたい、よろしく頼むよ」
佐藤は朗らかに答えた。
西暦2021年2月16日 12:00 ゴルソン大陸 日本国西方管理地域 ゴルシアの街
国益や最大多数の利益に反する存在には容赦しない一方、真っ当な日本国民に対する手当と配慮は並々ならぬものがあった。
当然といえば当然である。
国家や自治体という存在は、税金によって運営されている。
従って、公務員たちはその所属階級を問わず、全てが税金によって給与や賞与、手当を与えられる形になる。
そんな彼らにとって、日本国民という存在は老若男女を問わず、いわば雇用主的存在である。
雇用主に従わない、あるいは雇用主に損害を与えるような事など、労働者としてあってはならない事である。
そう言った観点から、彼らは判断し、行動していた。
もちろん、救国防衛会議という絶対的存在が彼らの後頭部に常に銃口を向けていたという事もあるが。
「我々は良識ある日本国報道関係者として行動する」
佐藤たちのお膝元、ゴルシアの街にはこの日、そんな最大多数の利益に反する存在がいた。
彼らは自分たちの主義主張こそが正しく、そして平和につながっている。
それ以外全ての理論思想主張が間違っており、戦争へつながっている。
そんな思想に染まった、戦闘的平和主義者と呼ぶべき、あるいは平成時代の汚物と呼ぶべき存在だった。
支援
「なぁ、ちょっと待ってくれよ」
そんな一団の中。抗議に近い声音で声を上げた男がいた。
報道の腕章を付け、それなりの性能を持つデジタルカメラを首から提げた男だった。
「俺は今回の活動を全面的に知っている訳じゃないんだぞ。
報酬の話もまだ決まっていないし、そもそも何をすればいいんだ?」
袖口が痛んでいる防寒着を纏い、それでも目は油断無く周囲を伺っている男が尋ねる。
年齢は31歳、海外を駆けめぐった経験から体は鍛えられており、経年による色気を醸し出している。
強い意志を感じさせる顔つき、日本人離れした体つきをしている。
彼は日本人戦場カメラマンとしてそれなりに名の知られた男だった。
「決まっているわ」
一同のリーダー的女性が答えた。
彼女は野党の名の知れた幹部の長女だった。
男性に生まれていれば、今頃は二世議員として与党相手に噛みついてくれただろうと期待された人材だった。
本人の意向もあり、政界入りはせず、現在は与党の汚職やスキャンダルを指摘する、野党のための国民の代弁者的存在だった。
「私たちは現在の与党的存在である救国防衛会議が隠している、日本国の国家的危機を暴くためにここに集まっている。
彼らは自分たちの考えが、絶対に正しいと盲信している。
それを国民たちにも信じさせようとしている。
私たちは、そんな事はないと声を上げるため、ここに集まったのよ」
今年30歳になったばかりの彼女は、ますます美しくなる一方の顔を興奮で染めつつ続けた。
「信治、貴方はそんな事でいいと思っているの?
救国防衛会議の考えこそが全ての日本国で、本当にいいと思っているの?」
「そりゃあまあ、今の軍事政権の連中がやっている事が100%正しいとは言わないさ。
でも、ある意味しょうがないところはあるんじゃないか?」
彼はあえて場の空気を読まずに言葉を続けた。
「確かに軍事政権は素晴らしいものだと叫ぶ気はないさ。
人権どころか人命すら軽くなっている世の中が住みやすいというつもりもない」
「だったらなんだっていうのよ!?」
苛立った様子の女性が叫ぶ。
彼女は信じられなかった。
大学時代にいわゆる親密な関係になり、その後も密接な関係を保ってきた男が、自分の意見に反対しようとしている。
彼女にとって、それは大変に不快な事だった。
「強圧的な政府は、民主主義的観点から見ればあってはならないものだ。
それは俺にもわかる。
だが、今の日本国を取り巻く現状は、国内外を問わずにそれを許す状況じゃないのか?」
「どういう意味よ、それ」
押し殺した声で彼女は尋ねた。
「国民生活の統制なしに、今の状況はありえなかった。
鉄砲と戦車による、躊躇も遠慮も例外もない恐怖によってのみ、この国は崩壊から免れられた。
そういう考え方は、ないか?」
彼の言っている事は、国民とその生活を保全するためならば、国家にも緊急避難が認められるという考え方だった。
「まさか貴方までそんな危険思想に毒されているなんてね」
彼女は言った。
「本土でもこの地でも起きた先の争乱は、現政権と自衛隊の能力を上回っていた。
彼らは野蛮な突撃と後先考えない攻撃で偶然勝てたに過ぎないわ。
この世界では、日本の科学技術だけでは生き残れない敵がいる」
彼女は、父親が存在していた頃に構築した情報網によって、それを知っていた。
「私たちは、国民へ正しい情報を伝える必要があるのよ。
救国防衛会議は自分たちが対処できない事を隠そうとしている。
国民たちへ真実を隠そうとしている。
私たちは、それを暴こうと、何も知らない国民たちへそれを教えてあげようとここへ集まっているのよ」
興奮で上気した顔を笑顔で歪め、彼女は演説を続けた。
「それはジャーナリストとしてやらなければならない事よ。
信治、どうしてそれがわからないの?」
大げさなジェスチャーで彼女は尋ねた。
「そんな事を国民へ知らせてどうする?
対処のできない強敵が存在する事を知って、国内にどんな影響がでるか考えないのか?」
「そんな事は国民が考えて判断すればいいのよ。
日本は民主主義国家なんだから」
当事者意識が皆無の回答を聞いた彼は、全てを諦めた。
付き合いの長い彼女との今後も、ここに集った見知らぬ同志たちの今後も。
そして答えた。
「俺は、そんな無責任なジャーナリズムにはつきあうつもりはない」
「だからこそ、民衆と責任を分かち合うために、この地へきたんじゃない」
彼女は矢継ぎ早に言葉を続けた。
「この地で大衆行動を起こし、それを報道し、日本国民を行動させるために」
結局の所、公務員でも民間人でもない報道機関の人間という立場で、名を残したいだけなんだな。
彼女の言葉を聞いた彼は、心の中で思った。
知る必要のない事を暴き、必要十分以上に騒ぎ立てる。
そんな事をして、国民にどのような得があるというのか。
「知らしめ、行動させるのは、解決策が見つかってからでもいいんじゃないか?
年金や財源の話とは訳が違う、生きられないかもしれないという話だぞ。
「だからこそ、知る権利が国民にはあるのよ!
そして、私たちは国民へ知らしめる義務があるのよ!」
遂に彼女は絶叫した。
だが、そんな彼女の魂の叫びを無視し、彼は続けた。
「国民を混乱に陥れてどんな意味があるというんだ?
折角安定し始めた国内を、再び混乱に陥れかねないぞ」
それはいわゆる正論という物だった。
大抵の物事にはタイミングというものがある。
そして今は、そのような事を楽しんでいられる時期ではない。
4円
規制がかかったので本日はこれまで
明日は引渡しなので新居で準備ができたらまた投下します
キッターゾ!!!!!
>>875 引越し乙です投下乙です物語殿。
ありがとうです!
>>875 乙かれさまです。
自分はというとオブリビオンというゲームのプレイ動画(某ニコ)を見ているので
さっぱり続きが進まないどころかやっぱり中世ヨーロッパ風F世界も
いいよなあ…って揺らいでいる今日このごろ
このゲーム自衛隊が召喚されますたMODとか作れるんじゃないだろうか
>>875 投下乙デス。
支援失敗スミマセン・・・orz
乙
ぐんこくしゅぎこわいよぐんこくしゅぎ(棒)
ああ、ミリヲタがばれて会社でハブられたあの記憶が蘇る………
物語きてた!
乙
>>875 投下乙
「空気を読まない市民主義」の問題を描きつつ
いずれ出てくる救国会議の暗黒面を匂わせて続きを期待させる展開ですね
「仮想戦記は戦闘シーンだけではなく、その背景を描写する事が大事」と
どっかで聞いたような聞かなかったよーな(どっちだ
物語マダー
よ〜し、よくやった!!
貴様は、サキュバスのネェちゃんにエナジードレインされていい。
物語新居落ち着くの暫く先だろうなあ
ほっしゅあげ
だから何で出張してくるんだよ
ネリュントスがあるし多分そうだと思うよ。
そういや帝国自衛隊はいつになったら再開するんだろう
890 :
名無し三等兵:2008/03/24(月) 16:35:07 ID:IQ9RdOwP
>>889 あの人色々書いてたんだな
短編以外全部未完ってのがどこかの作家みたいだが・・・
面白いと感じる作品に限って未完だよな
>>891 確かに。途中で話が煮詰まっちまうのかな
893 :
名無し三等兵:2008/03/24(月) 21:22:33 ID:i/Q85n5/
数年たって再開してるのを発見したときの喜びは異常
活字中毒気味(ネットで活字ってのも変だが)の俺としては連載が停まった作品ほど悲しいものはない
>>892 煮詰まるというか、書きたいシーンを書き終わったら続きを書くモチベーションを
保てないというのが、作者関わらずこの手の作品に未完が多い理由かと。
お金もらって書いてるわけじゃないからね…
モチベーションもそうだけど実生活時間をを執筆に割く
物理的余裕と精神的余裕の都合つけるのも難しいからというのも
投下いきまっす
今回はシーンが繋がってるんでちょっと長いです。
ゲート・アウト あらすじ
異世界の国ボレアリアから救援要請を受けた日本政府はかの国を支援すべく部隊を派遣した。
瞬く間に被占領地を奪回した彼らだったが、それに対抗すべくフォリシア軍はロシア軍を召喚する。
あくまで異界の干渉を排除すべきとの立場を崩さない評議会、そして静観していた龍族も
動き始める。フォリシアには現代の武器が次々と搬入され、反撃の力を整えつつあった。
一方では、敵首都を奇襲するためにフォリシア艦隊が洋上を北上しつつあった。
ボレアリア王城の外れにある一つの尖塔の先に、その姿には全く不釣り合いな数本の金属の棒がそそり立って
いた。街の郊外まで電波もよく通る位置にあるその尖塔には、当初からアンテナを立てられるように自衛隊から
要請がなされていた。バッテリー、発電機等の管理のため、尖塔を丸ごと一つ自衛隊が借り受ける、という内容には
ボレアリアの大臣高官らも多少の不満を漏らしたものの、結局は要求がそのまま通った。今まさにその工事が
終了し、開通試験が行われたところである。
通信科の隊員が城の一室で報告を待っていた久口に駆け寄ってきた。
「開通しました。異常ありません」
「うん、ご苦労様。ちょっとかけてみるよ?」
「はい」
久口は懐から自分の携帯電話を取り出し、パキン、と開いた。液晶画面にはしっかりとアンテナ三本の表示が
あった。彼はそのまま右手の親指でアドレス帳を開き、通話ボタンを押した。耳に当てるスピーカーから数回の
呼び出し音が鳴った後、相手が出た。
「…これは異世界からの携帯初通話ということで、いいのかな?」
電話先の相手は日本にいる上官だった。
「はい、そうです。お仕事中申し訳ありません」
「いや、予定通り開通して何よりだ。そっちはどうだい?…」
数分の間、近況の話などをして久口は通話を終えた。その姿をフワンその他数人の近衛隊員が興味深げに眺めて
いた。
フワンが待ちきれなかったように聞いてきた。
「今、異界の知り合いと話をしていたのか?」
「ああ。携帯電話は何度か東京に顔を出したときに見なかったか?」
「あの恐ろしいまでの石造りの建物に圧倒されて、人々の手元を見るどころではなかったよ…」
久口からプラスチック製の筐体を受け取ると、彼はそれをしげしげと眺めた。裏返したり何度も開閉を繰り返した
後、呟いた。
「こんな物で…遠くの人と会話ができるとは…我が国には念話を使える者は十人に満たないというのに…。どういう
仕掛けなんだ?」
久口は腕組みをしたまま、笑顔で答えた。
「まあ声を目に見えない光に変えて飛ばすわけだが…この場で説明するのは難しいな」
「そうか…科学とは何でもできるのだなあ」
久口に携帯電話を手渡すと、フワンはある提案を口にした。
「これを陛下や大臣達に用意することはできないか?これを贈ったならば陛下も大変喜ばれるだろう」
久口は少し困惑した顔で答えた。
「そりゃ、まあ物自体はいくらでも用意できるが、表記は日本語だし、充電をどうするか…」
「充電?」
「…いや、使い捨てなんかの充電器をたくさん用意すればいいか…うん、検討しよう」
フワンは顔を輝かせて久口の右手を握った。
「そうか!是非よろしく頼む!これは君らの文化を知らしめる衝撃になるぞ!」
数日後、会議の席にて久口から国王、重臣らへ日本の携帯電話が手渡された。使い方を一通り教わった彼らは、
子供が玩具で遊ぶかのように目を輝かせて同席する他の重臣へ電話をかけて回った。久口は苦笑しながら何度も
何度も、充電器を取り替えて教えねばならなかった。
「異界の文字は全くわからんが、この『テトリス』というのか?上から積み木が落ちてきて列を揃える遊び、これが
面白くてたまらぬ!異界は遊戯も進んでおるのだなあ…」
携帯電話に付属するゲームに熱中していたのは内務卿レイエスだった。ビデオゲームに初めて触った子供の
ような反応を見て、久口は顔をほころばせた。
老人が勢揃いで携帯電話をいじり倒している光景はとても滑稽だったが、誰もその未知の技術を拒否しなかった
のに久口は感心した。彼の知っている老人は、難しそうな物は使う前から受け付けない、そんな人間が多かった。
「皆さん、お気に召して頂けましたか?」
初めて来た頃のように不信感をにじませる表情の重臣は皆無だったが、使い方を理解できなかった数人の重臣は
残念そうな顔を見せた。ただ、受信できるだけでも彼らには革命的な物だった。護国卿がこの場にいたなら難癖を
つけて紛糾したかもしれないが、彼は今遠くの地で敵を睨んでいる。要らない気に食わない、と言う者は誰一人と
していなかった。
「大変満足だ。これからもこのような優秀な文化技術を我々に分け与えてくれまいか。もちろん、貴軍への協力は
惜しまぬ」
国王が携帯電話に夢中な重臣達を代表して答えた。
それからすぐに、城下にて携帯電話で会話をするのは重臣のステータスシンボルとなった。警護の兵士や
低階級の魔道師、庶民らは羨望の眼差しで彼らを眺めた。
「六芒から五芒に隊列組み替え急げ!」
日暮れ時。本来ならば西の空が真っ赤に染まるはずの海上だが、分厚い黒雲が一面を覆っているために、一帯は
すでに暗闇と化していた。
タビラスの艦隊は嵐と合流し、黒雲招来の魔方陣から艦隊を風より防護、整流する魔方陣へと艦隊配置を組み
替える最中だった。早くしないと嵐の強風に煽られて正確な陣が組めなくなってしまうので、水夫たちも必死である。
風雨の中、旗艦バリドゥスは魔法の光を利用した発光信号で各艦に細かな指示を送り、陣を発動するタイミングを
探っていた。波に揺られながら上空の鳥の目より艦隊配置を確かめ、彼は合図を出した。
一瞬艦隊を繋ぐ魔導の鎖が五芒星の形に光ると同時に、艦隊の周りに流れる風は外の暴風ではなく、航行に
差し障ることのない穏やかな風となっていた。
「…やれやれ、成功したか」
額の汗をぬぐいながら、長テーブルの前で水晶玉の相手をしていたタビラスは椅子の背もたれに深く寄りかかった。
揺れもようやく落ち着いた室内で、作戦の主役、騎馬隊の隊長が窓から外の様子を眺めていた。
「あとは我々にお任せを、提督」
数センチほどの口ひげを生やし、黒色の軍服に身を包んだ隊長エメン・イクローディは向き直って言った。今は
首都ジェルークスで警備隊を率いる彼だが、つい先日までは国の北辺で諸国に睨みをきかせ、北部国境防衛統括を
任されているツィッカ・ネイラル次級将軍が最も頼りにしていた歴戦の騎士である。
「敵の守りが堅いようなら無理せず戻っていいからね」
「な〜にを仰いますか、提督殿!」
隊長はひげをブルンブルン震わせながらタビラスに詰め寄った。
「都の警備隊長なんて、まあ確かに栄転なんでしょうが、私にとってはつまらん仕事ですよ。やはり馬で駆け抜け、
騎射し、槍で刺す、それが騎士の本分というものです!今回呼んで頂いて、私は本当に感謝しているんですよ。
なのにそんな、敵が怖かったら逃げ帰ってこいと言われたも同然、承服できませんな!」
顔を真っ赤にして熱く訴える隊長に、タビラスは掌を相手に向けて笑った。
「フッフッフッ、ま…落ち着きなさいよ。言い方が悪かった。犬死するのは許さんぞ、これでいいかね?」
隊長は一つ深く息を吐き心を落ち着かせると、自信に満ちた顔で言った。
「提督はごゆるりと船内でお待ちを。酒瓶を一、二本空ける頃には戦勝報告を持参してご覧に入れます」
「うむ、楽しみにしている」
何を思ったかタビラスはすっくと立ち上がった。そして部屋の隅にある棚に向かって歩き出し、数歩の後、立ち止まる
とニヤリと笑った。
「…じゃ、とりあえず景気付けに一杯いこうか」
「はっ、お付き合いします!」
タビラスは頷き、棚に置いてあった従兵を呼び出す鈴をチリン、と鳴らした。
あくる日の夜中、と言うにはまだ少し早い時間帯。折からの強風と雨で、首都沿いを流れる大河の河口付近では
人っ子一人見かけることはなかった。漁船も港に固く繋がれていた。沿岸の防衛隊も皆、屯所にこもっていた。まさか
こんな日に敵が来るとは予想だにしていなかったのだろう。
タビラスはもう少し遅い時間帯に突入したかった。皆が寝静まる夜半過ぎならば最上だった。しかし天候に詳しい
士官、魔道師と彼が話し合った結果、それまで待っていては風雨が止み、雲の切れ間から月が出るかもしれない、
という予測が出た。起きている人間が多いリスクと、風雨が止み月の光で騎馬の突進を掻き消せなくなるリスクを
頭の中で勘案し、彼は前者を選んだ。
河口付近にゆっくりと大輸送隊の黒い影が近づき、幾艘もの艀が降りた。彼らは迅速に兵馬を渡し始めた。騎兵は
辺りに民家の灯りもなく、人影もないのを確認すると河口の草原に整然と列を作った。
「鎧は要らん!帷子の上に黒い戦袍を羽織れ!馬鎧も要らん!馬の足が第一だ!」
イクローディ隊長が指示し、兵は慌しく軽装で外へ出て行く。
「結局、今使える馬は千騎ほどだが、いけるかな?もう少し与えてやりたかったが…体調を崩す馬が多かったな」
いつの間にか背後から現れたタビラスが隊長に問うた。
「千あれば十二分にございます!」
「頼むぞ」
「お任せを!」
隊長も自ら黒い兜と戦袍をまとい、岸へ降り立った。艀を下り、自らも騎乗した。冷たい雨で士気が落ちてしまっては
いないか、船旅で体調を崩してはいないか、隊員の顔触れを見渡し、確認する。その時。
「ヒィッ!…」
地元の漁師が一人、草むらの陰に尻もちをついていた。彼は風が心配で漁船の様子を見に、嵐の中川岸まで
やってきたのだった。慌てて口をふさいだが、その声はすでに聞かれてしまっていた。
彼は走って逃げ出そうとしたが、次の瞬間、数十本の矢が彼の背中に襲いかかった。彼はそのまま絶命した。
「他に人は…いないな」
河口から王城までは5、6キロ程度のわずかな距離しかなかった。馬で駆ければ十五分か二十分か、その程度の
時間だろう。今気付かれてなければ、途中の住人に気付かれても連絡するより早く着けるはずだ、と隊長は心の中で
確認した。
「魔道隊、雨だが爆衝魔法は大丈夫か」
騎兵に混ざる魔道師のリーダーは顔を伝う雫をぬぐい答えた。
「御心配なく…門に直接陣を張って起動する時間を稼いで頂ければ、失敗は致しませぬ」
爆衝魔法というのは、文字通り爆発を起こして衝撃を与える魔法である。遠くに爆発を起こす魔法は大掛かりに
なるため、今回は携帯できない。直接物に描いて発動させる必要があるのだが、雨のため、今回は防水処理を施した
羊皮紙を門に張ることで代用とした。
「行くぞぅっ!」
隊長の掛け声と同時に、千騎の奇襲隊は泥を跳ね散らし駆け始めた。船を下りたタビラスは飛び散る飛沫が収まる
まで彼らを見送った後、退路を確保するように残りの兵士に指示を出した。
城下まで続く海岸沿いの道を、騎馬隊はできる限りの速度で駆け抜けた。激しい風雨に蹄の音はかき消され、
雨戸を閉めた家の中から外を覗く住民は誰もいなかった。彼らの目論見通りだった。
ただ一つだけ彼らの誤算があった。道から少し離れた木陰で、補修の終わっていない用水路に風雨に耐える
ための応急処置を施すため、自衛隊員の数人が残って作業していたのだった。
隊員は何事かと騎馬隊を眺めていたが、ライトをそちらの方向へ向けてみたところ、トラックやヘッドライトの光に
気付いた隊の一部がこちらに殺気を込めて向かってきたのに気付いた。
「おい、あいつら弓構えてるぞ!?退避!退避!」
隊員達は用具を投げ捨てて慌てて車に乗り込んだ。
「なんだありゃ!敵か!」
「あいつらどっから出てきた!?とにかく連絡しろ!」
トラックは野道を発進、急加速した。トラックの後部に無数の矢が突き刺さったが、幌は思いの他頑丈で、矢が
隊員の体まで届くことはなかった。
精強な騎馬であっても、さすがに4WDのトラックと雨中の機動力は比べ物にならなかった。矢も魔法も届かない
距離まで離されると騎馬は本隊へと再び合流した。
分隊を率いていた副長が隊長に報告しに近寄ってきた。
「異界の者共を逃がしました!申し訳ございません!」
「よい。奴らは城下とは反対方向に逃げたな。要は事が済むまで連絡させなければよいのだ」
彼らは無線の存在を知らなかった。
「敵が侵入だと!?そんなバカな…いや、わかった。すぐに増援を手配する」
逃げ切った隊員からの報告は自衛隊を通じてすぐに近衛隊の元にも入った。城下の自宅で休息していたフワンも
先に携帯電話を受け取っていたため、連絡は迅速だった。
フワンは慌てて国王に連絡を入れた。これほど携帯電話がありがたく感じたことはなかった。
「陛下!御無事でしたか!」
「おう、フワン。こんな時間にどうしたのだ?」
携帯電話に出た国王は就寝前の葡萄酒を飲み、ご機嫌であった。
「一刻も早くそこからお逃げ下さい!賊です!城下に侵入しました!」
尋常ではないフワンの声を聞いて国王の酔いも一瞬で醒めた。
「…真の様だな。わかった、地下の隠し通路へ向かう。そちもぬかるでないぞ!」
通話を終え急いで軍装を整えたフワンは妻に、大事が起きた、とだけ伝え、馬に乗り自宅を飛び出した。向かうは
城ではなく、近衛本隊が駐屯する場所へのゲートがある街外れである。
「くそっ、油断した…今、城下の兵は百、二百かそこらか…。援軍を引っ張ってくるまで持ちこたえてくれよ…!」
路地を駆け抜ける馬はすぐに漆黒の闇へと消えた。
イクローディ率いる奇襲隊は城門の前まで数人の住民とすれ違ったものの、ほとんど抵抗に遭うこともなくたどり
着いた。しかし流石に城門の前に千騎もの兵が並べば門の見張りが気付かないわけがなかった。
警報の甲高い笛が大音量で鳴らされ、城兵がぞろぞろと駆けつけ始めた直後だった。
城門に続く跳ね橋の鎖が堀を渡った魔道師の衝撃魔法と兵士の長斧で切られ、ズズン、と地面を振動させて落ちた。
「急げ!人数が揃う前に突破するぞ!」
馬を下りた魔道師が固く閉ざされた城門に賢者の石で装飾された羊皮紙を貼り付け始めた。周りの騎兵は矢など
から彼らを防御するため、周りを囲んだ。
リクマイスの城兵は城壁の横と上に張り出た櫓から必死に矢や魔法を放つものの、数で圧倒的に勝る敵兵に
集中的に狙い撃ちにされ、数を減らしていった。
「終わりました!引いて下さい!」
魔道師の合図に従って波が引くように騎兵が下がった。魔道師は門の脇で小さな賢者の石のかけらに陣を起動
する念を込めた。
陣を描き、魔力を込めるところまでは人の能力の器から解き放たれたものの、最後の起動の念だけは直接込めるか、
念を込めた賢者の石を使い起動させねばならないのだ。この世界の魔法の唯一の泣き所である。
城兵の反撃をしのぎ、念を込め終わった賢者の石を魔道師が魔方陣へと投げつけた。
次の瞬間、鉄の門は大音響とともにこじ開けられた。
「ゆけぃッ!王城までは目と鼻の先ぞ!」
爆発の振動も収まらぬうち、号令の下、騎馬隊は再び進撃を開始した。門の後ろで待ち構えていた歩兵をあっと
いう間に蹴散らし、彼らは街中を走り抜けた。門の近くの住人は爆発音で侵攻に気付いたが、何もできず脅えて
雨戸の陰から事態を見守るだけだった。
少数ながら立ち向かった勇敢な市民を一蹴し、彼らは王城へとつながる大通りへ出た。
王の居城の前にたどり着いた騎馬隊が見たのは、入り口の鉄柵の前で籠城せんとする城の警備隊の姿だった。
その陰に四、五人の自衛隊員が混ざっていた。借り受けた尖塔の警備についていた隊員だった。小銃の射程に
入ったところで牽制に発射した弾はたちまち数十騎をなぎ倒したが、所詮多勢に無勢、千騎の軍団の勢いを止める
ことはできなかった。
騎馬隊は大通り一杯まで散り、そのままの勢いで弓矢の射程圏内に入った。敵味方ともに一斉に矢が放たれ、
雨風激しい漆黒の夜空に矢の雨が舞った。柵を守っていた警備兵も大量に降ってくる矢を盾で防ぎきれず、一人
また一人と倒れていった。
「門前の兵を一掃した後、柵をなぎ倒せぃ!」
隊長の号令により、さらに勢いを増した矢の雨で門を守っていた兵士達は守備を諦め、城の入り口まで後退した。
弾薬が心許ない自衛隊員も、尖塔に立て篭もり上から騎馬隊を狙撃する策に変更し、門を離れた。
抵抗のなくなった門に護衛を伴った魔道師達が近寄り、衝撃魔法を放とうとした。堅く重い鉄の門は無理でも、柵
程度ならば人の魔力の器でも破壊できる。
彼らが念で魔方陣を組み上げ、発動しようとした寸前、魔道師と護衛の体に無数の穴が開き、門前に崩れ落ちた。
自衛隊員が尖塔の小窓から門に近づく兵を狙っていたのだ。イクローディは貴重な魔道師が倒され、歯噛みした。
彼は隊を少し下げさせると、数頭の馬から兵を降ろし、柵に向かって突進させた。馬は風雨をかき分け、柵を突き
破らんと駆けた。
馬に激突された柵は倒れこそしなかったものの、地面の軌道から外れ大きくゆがんだ。
なおも柵の前で暴れ続ける馬が肉と金属のぶつかる鈍い音をたて続ける中、突然に轟音が周囲の馬もろとも柵を
吹き飛ばした。暴れる馬に紛れて魔道師が門の側まで近付いていたのだった。
「よしっ!行くぞっ!王族は殺すな!」
号令の元、再び騎馬隊は城門に殺到した。
フワンがゲートを抜け、国境付近の国軍駐屯地となっている町に到着するのにかかった時間はほんの二十分
程度の時間だった。王都を遠く離れたこの地では嵐の気配など微塵もなく、瞬く星と少し欠けた月が夜空を照らして
いた。彼はそのすぐ側に隣接する近衛隊の陣に向かった。
フワンはテントの中で寝ていたラッパ手を叩き起こすや否や、直ちに緊急警報の信号を大音量で吹くように命じた。
たちまち近くに借り上げていた民家や小屋、仮設テントなどから何事かと兵士が飛び出てきた。まだ就寝して
いなかった者が多かったので反応は早かった。
副官がフワンの元へ息を切らして駆け寄ってきた。
「隊長!これはいかがしたことですか!?」
「都が急襲された!至急装備を整えろ!すぐ出るぞ!」
近衛隊長は王宮の中では近衛筆頭補佐官という職名で呼ばれる。国軍は最終的には王が判断するとはいえ、
動かすには大臣達の意見を取りまとめる必要があるが、近衛隊は王の私軍的性格を持ち、動かすのにいちいち
最高会議に諮る必要がない別組織である。
しかしエリート部隊とはいえ、所詮総数一万程度の軍団の長では、大臣格しか出られない最高会議に出席する
ことはできない。そこで国王が最高会議に近衛隊長を出席させるために用意してあるのが、近衛筆頭補佐官という
肩書きなのである。もちろん目的は国軍の牽制だ。形式上、会議内で王に適切な助言を行う役目となっているが、
実質は会議の一員であり、大臣と同格の発言権を持っていた。「王の懐刀」と呼ばれる所以である。
馬がいななき、騎馬隊がまずゲートへ向けて駆け出した。その後を銀色の甲冑を着けた歩兵が続々と追っていった。
ガシャンガシャンと金属の擦れる音が夜空に響いた。
その慌ただしい様子はすぐに隣の町に陣を布いていた国軍のトップ、護国卿ヴァリアヌス・スピラールへと伝わった。
ランプの下、副官とボードゲームに興じていた彼は報告を聞いて、驚くどころかこれ幸いとばかりほくそ笑んだ。
「それで、フワンはどれくらい兵を連れていった?」
「はっ、ここに監察隊として置いていた六千ほぼ全員連れていきました。あとは少数の見張り程度しか残って
おりません」
「フーム…フッ…フッフッ、まさに天運、この機会を逃す手はないな」
少し考えた後、内から滲み出るような含み笑いを浮かべ、彼はガタン、と席を立った。
「残りの兵に一服盛るぞ。眠り薬を用意しろ」
「いっ、いいんですか?そんなことをして…近衛隊は王直轄の兵、害を為したら逆賊ですがあっ、イタタタタ」
うろたえた部下の鼻をつまみ上げ、ヴァリアヌスはすごんだ。
「害を為さないために眠り薬を使うんだろうが!ちったあ頭を使え!…そうだな、近衛には内緒の慰労の振舞い酒と
でもいって、眠り薬入りの酒をた〜っぷり飲ませとけ。酒が飲めない奴には茶でも水でもいい。こちらの兵には
すぐに出発する用意をさせろ。見張りどもが眠りこけたらすぐに発つ」
ヴァリアヌスは敗勢だったボードゲームの駒を手でざらっと払って言った。
「他の地域からゲート越しに兵を集めるのは流石にばれるか…副官!今すぐに動かせる兵はどの程度だ!」
副官はあまり気が進まぬようだったが、ヴァリアヌスには逆らえないのだった。何か苦言を呈しようものなら次の
瞬間にクビが待っている。
「ここと近隣の兵四万ほどでしょうか」
「四万か…わかった。ではすぐに手配しろ!全軍出撃する!」
「はっ…委細承知致しました」
ヴァリアヌスは高笑いで従者に具足の準備を命じた。
リクマイス王宮内では凄惨な光景が繰り広げられていた。城の入り口を守っていた城兵はあっけなく騎馬隊に
蹴散らされ、城内に侵入を許した。城の雑用をこなす者達が次々と槍に突かれ、馬に蹴られ命を落とした。
「王族の居室はどこだ!」
イクローディはじめ、奇襲隊の先鋒は必死に国王の姿を探し、大理石の廊下を走った。
外では散り散りにされた城兵が一人一人と倒れていく中、尖塔に立て篭もった見張りの自衛隊員が必死に応戦
していた。入り口の陰、上空の小窓から塔に近付く者を次々に撃ち抜かれるため、騎馬隊も容易に接近することが
できないでいた。
時折遠くから魔道師が衝撃魔法を撃ち込むものの、狙撃されないように距離を取っているせいで塔を破壊したり、
隊員を殺傷するような威力はなかった。彼らにしてみても、イクローディから無理して攻め込まず塔から隊員を外に
出すな、と言う命令を受けていたので強引に突っ込んでくる者はいなかった。
国王は街郊外に通じる隠し通路で立ち止まり、近衛隊の応援が来るのを待っていた。数人の付き人が、粗末な
石造りの真っ暗な通路の中、追っ手が迫っていないか後ろを窺った。
寝巻きのままの国王は呟いた。
「王子は無事だろうか…」
「皇太子様は別の通路からすでに城外へ抜けておられます。御安心下さい」
首都の王城に住まう王族は早くに妃を亡くした国王と皇太子家族だけだった。他の王子は地方の別邸に住み、
王女達は皆貴族の嫁に出されていた。付き人の答えに頷いたものの、王はため息をついて可愛がっていた子と
孫のことを考え、虚空を見上げた。
一方、奇襲隊はいつまでたっても王族が見つからないので焦り始めた。使用人などをしぼり上げ王の行く先を
吐かそうとしたが、隠し通路を知る者は城の中でもごく一部しかいなかった。イクローディは隠し通路があるに
違いないと踏んで、必死に捜索させたが、すでに敗北の時間はそこまで迫っていた。
いよいよ弾薬が底を付き始めた自衛隊員は遠くから近付いてきたディーゼルエンジンの音を聞いて、渾身の
ガッツポーズをきめた。
自衛隊の装輪装甲車と後に続く兵員輸送車が猛スピードで王宮へと続く道を走ってきた。王宮の入り口で増援を
警戒していた騎馬隊が突進を食い止めようと矢を放ったが、全くの無駄だった。装甲車の放つ12.7ミリ弾は馬と人を
吹き散らした。
数台の装甲車は柵を超えて城の入り口にピタリと寄せ、中から飛び出してきた隊員が素早く配置について装甲車の
重機関銃とともに射撃を始めた。騎馬隊は大混乱に陥り、散り散りに逃げ始めた。しかし後からさらにやってきた
装甲車、展開した隊員によって、逃げ出した騎馬隊もほとんどが討たれた。
瞬く間に城の前で警戒していた騎馬隊は倒され、自衛隊員は城内に侵入した敵兵を掃討するために、小銃を構え
突入した。
「…隊長!我が隊はほぼ全滅です…!異界の軍です!」
「何だと!来るのが早過ぎる!」
命からがら銃撃を免れた騎馬隊の一人が城内の一室で尋問を行っていたイクローディに告げた。
「隊長、早く脱出を!」
「くぅ〜、あと一歩のところで!」
尋問中の使用人から城の勝手口を聞き出すと、隊長他数人は全力で駆けた。散発的に銃声が聞こえ、次々と
自衛隊員に倒されている兵士に彼らは心の中で謝罪しながら走った。
勝手口を抜け、貨物搬入用の小さな通用門を抜けて脱出しようとした彼らだったが、そこもすでに自衛隊員に
固められていた。
「ここまでか!」
腰の剣で斬り抜けようとしたイクローディ達だったが、剣が隊員に届く前にあっけなく蜂の巣にされた。
「て…提督……申し訳…あり…ません……早く…退…却を……」
薄れ行く意識の中で最後に呟いたのはタビラスへの謝罪の言葉だった。
「イクローディ隊長戦死!」
急速に増えていく戦死報告を聞き、河口沖に浮かぶ輸送船団ではタビラス他首脳陣の面々の顔にも落胆の色が
色濃く映りだしていた。
「…危なくなったら戻れとあれほど言っておいたのになぁ…」
ぼそりと呟いたタビラスの前で、戦死報告をした魔道師がイクローディの髪の毛を選り分け、遺品に入れるよう
使いの者に手渡した。
呪殺の手法を応用した生死確認術が開発されると、各国の軍はこぞって導入した。魔道師の念が対象の体に
届かなくなれば死、原理は至って単純である。しかし全ての兵士を管理するのは手間がかかりすぎるので、小隊長
以上の者に術を施していた。それでも相当な人数を管理しなければならない。魔道師も十数人がかりの仕事になった。
重く沈んだ司令室に伝令の声が走った。
「提督!異界軍の増援がこちらに迫っております!今すぐ退却下さい!」
「バカを言うな。生き残りの兵を収容するまで退けるか。岸で応戦せい」
一蹴するタビラスだったが、騎馬隊から漏れた陸軍の将校の一人は砲弾の恐ろしさを知っていた。彼は真っ青な
顔でタビラスにわめいた。
「奴らの飛び道具は目に見えないような遠くから、そこに見えているかのように当ててくる、あまりにも恐ろしい兵器
です!早く、早く退却を!奴らの射程に入ったらこの船などひとたまりもありません!」
気が違ったようにまくし立てる将校を見て、タビラスもただ事ではないと感じたが、まだ陸地にいる兵士を見捨てて
逃げようとは思えないのだった。
「まだ陸《おか》にいる兵はどうする。置き去りにしてはいずれ軍がバラバラになろう」
まだ撤退を渋るタビラスに副官が目を吊り上げて意見した。
「そうは言っても全滅する訳には参りません!総司令殿には必ず帰って頂かねば!」
沈黙した室内にビシビシと叩きつける雨の音が響いた。
「……誰か残って残存兵を収容する勇気のある者はいるか!?いなければ私がやる」
苦渋に満ちた声でタビラスが言った一瞬の後、
「是非私にお任せ下さい!」
「私が!」
「いや、私が残ります!」
と、タビラスには任せられないとばかりに、次から次に側近、参謀の声が上がった。
タビラスが困惑しているうちに彼らは勝手にくじ引きを始めた。当たりを引き当てた一人の参謀はまるで大金を
当てたかのようにガッツポーズをした。
「では提督は即座に退却を!後始末は私めに」
勝ち誇ったような顔の参謀にタビラスは不機嫌極まりない顔で言った。
「…必ず帰ってこい」
「はっ」
参謀は一足先に旗艦司令室の入り口へ走った。そして振り向き、直立不動のまま敬礼して言った。
「提督!今までありがとうございました!」
参謀は面々の顔を見ないで立ち去り、早足で歩きながら側にいた連絡官に命じた。
「命知らずの阿呆どもは第六艦に集結だ!と各艦に信号を送れ。すぐにだ。第六艦の乗員は退艦させろ、いいな!」
第六艦が海上魔方陣から切り離され、船団が沖合いへ消えていく頃、自衛隊の戦闘車両も河口に到着した。
小舟を出しても艦に帰れるとは思われないので、第六艦は暴風雨の波間に揺れながら、兵士が艦に泳ぎ着くのを
待つしかなかった。
「奇襲!?こりゃまたやってくれたねえ!」
深夜、ボレアリアとの時差は一時間ほどの東京、首相官邸。ベッドの側でYシャツ姿の首相はこれから寝ようかと
いう態勢だったが、その報告は彼の眠気も吹き飛ばした。
「それで、結局沖に逃げられたと。ナメた事してくれたもんだ」
苦笑いしながら、首相は右手で携帯電話を耳に当てたまま左手でペットボトルの茶飲料を口にした。喉を潤して
から彼は連絡をよこした自衛官に聞いた。
「それでお城の守備に参加した隊員は大丈夫だったの?」
「はい、軽傷が二名とのことです。いずれも命に別状はないそうです」
「それならまあ、一安心か……」
人的被害がほとんどなく収まったことで、首相はとりあえず安堵した。
「しかしこのまま逃がすのも癪だね。護衛艦出せる?DDか、DEでもいいから。どうせ相手は木造帆船でしょ」
首相その他は沿岸防衛くらいは自力でできるか、とあえて海自を計画に参加させなかった。規模を大きくすれば
それだけ露見する可能性が上がるからである。しかし少し見通しが甘かったな、と首相は心の中で反省した。
「護衛艦ですか?今から話を通すとなると、ちょっと調整に時間がかかりますね…F2を出すならすぐですが」
「うーん、できれば指揮官クラスをさ、生きたまま捕まえたいんだよね。いろいろ聞ける話もあるだろうし」
「了解しました。手配します」
電話を切ると、ベッド際で立って話をしていた首相は携帯電話を布団の隅に放り投げた。そして大きなあくびをし、
そのまま後ろ向きで布団に倒れ込んだ。しばらく柔らかい布団で興奮を落ち着けた彼は、むくりと上半身を起こした。
「今日は徹夜か…」
愚痴を言いながら彼は防衛相を呼び出すべく、再び携帯電話を手にした。
逃げ出した艦隊は南へ走った。すでに嵐は陸の方に抜け、海は穏やかさを取り戻していた。嵐を防ぐ必要が無く
なった後は魔方陣を駆使し、追い風を作りできる限り速度を出すべく工夫を凝らした。
艦隊の行く手の先、水平線の彼方に白い光が姿を現した。かすかに汽笛の音も聞こえてきた。艦隊の面々は
もはやこれまで、と覚悟を決めた。
遠くの軍艦から送られてきた発光信号はフォリシアのものだった。艦隊を迎えにきたとの信号を見て、艦隊首脳部は
罠ではないかと訝ったが、もはや為す術もない。艦の速度が違いすぎるのだ。
近付いてきた軍艦を見てタビラス達はもう駄目か、と覚悟した。その姿はまさしく異界の軍艦以外の何者でも
なかった。鉄の巨大な船体に船首砲、レーダー、ガトリング砲…。彼らが始めて見る兵器や装備ばかりだった。
しかし甲板の船員がはっきりと見える距離になっても、一切その艦は攻撃を仕掛けてこなかった。
彼らは魔法の光でその軍艦の姿を照らし出した。すると艦の縁に確かに見覚えのある顔の人間がこちらに手を
振っているのだった。黒い軍帽をかぶり、鼻の横の大きなほくろが目立つ男だった。
「コフか!」
本国で留守を任せたはずの部下の一人、中央作戦本部の一員メリド・コフが、何故か異界の軍艦に乗って
こちらに手を振っていた。タビラスの頭の片隅には、すでに本国が陥ちたか、と最悪の予想がよぎった。
ボートに乗って移乗してきたのは、コフと異界の軍服を着た白人だった。コフはタビラスが出航した後にロシアとの
交渉がまとまり、協力してくれることになったことを説明した。
「退却が困難を極めるだろうと思いまして、僭越ながらお迎えにあがりました…本国を離れたことはご容赦を。
肝心の提督に信用されぬのでは困りますので」
「…うむ。まさか我々も異界の力を借りることになるとは…わからんものだな…」
船用のゲートを作るのに手間取り、海自のDD護衛艦がゲートを抜けて異世界に姿を現したのは東の空が白み
始めてきた頃だった。
艦隊に追いついた護衛艦が見たのは、艦隊に随伴して航行するロシア駆逐艦の姿だった。
「遅かったか!」
護衛艦の艦長小林は艦橋から自らの目でその姿を直接確認すると、渋い顔で腕を組んだ。
「艦長、予定通り帆船の拿捕に向かいますか?」
「………距離を保って待機だ。官邸に連絡を」
先に発進していた偵察機によってロシアの船が近付いていたことは知らされていたが、予定では合流される前に
艦隊に追いつけるはずだった。しかし、船が通れるほどの巨大なゲートを構築するのは予想以上に難しく時間が
かかった。少なくとも深夜に命じられて、一時間や二時間でできるものではなかった。明け方までに完成したのは
むしろ驚くべき早さであるのだが、二者が出会うのを許してしまっては意味がない。
首相官邸にはすぐに連絡が入った。うっすらと目の下にくまができてきた首相は、防衛相と顔を見合わせた。
「やれ、と言うのは簡単だけど…現代艦船の激突となるとこっちが沈む可能性もあるよねえ」
「今からF2出して対艦ミサイル…としても、こっちが敵を拿捕している間に向こうも攻撃機出してくるだろうし…海には
対ゲート結界を作る場所がないですからね」
「護衛艦も余ってる訳じゃないし…沈んだらロシアはともかく、こちらはごまかしがきかんだろうな…」
「…帰しますか」
「逃げるようでほんとに癪だが…仕方ないな」
官邸の方針が護衛艦に伝えられた。帰還せよ、との指令だった。艦長はほっとしたような残念なような顔で、帰還
すると船員に告げた。
昼過ぎ、河口沖に残った第六艦は海自の熱心な説得により投降した。
首都リクマイスでは奇襲の後始末におおわらわであった。国王は無事に脱出できた皇太子との再会を喜んだ後、
死亡した使用人達のために家族で祈った。生き残った側近は通夜や見舞金の手配に駆け回った。
一方、敵にここまで侵入を許した近衛隊の威信低下は必至だった。大きな仕事はあらかた自衛隊が終わらせて
しまい、遅れて到着した近衛隊は逃げ出した騎馬隊の残党を捕縛する程度しかやることが残っていなかったのだ。
フワンは大臣達の突き上げもあり、当面首都に近衛隊の主力を置くことに決めた。
国王はあの奇襲を予測するのは難しいと言って、フワンを戒告だけの処分に留めた。他の大臣達も、他に適任者が
いる訳でもないので異を唱えるものはいなかった。
今後の対応について話し合いに明け暮れたその日の夕方だった。城内の近衛隊詰め所に国境のあの町で見張りを
しているはずの兵士が、青い顔で顔を出した。
「何が起こった?」
疲れた顔で問うフワンに、兵士は眠り薬入りの酒で眠らされた隙に護国卿率いる軍が進軍を開始したことを白状した。
額に青筋を立てたフワンは手の骨が心配になるほどの勢いで壁を殴りつけた。
「あのクソバカが!」
今回はここまでです。長くて疲れたらすんません。
※注)この作品に出てくる政治家のモデルは○泉、ブ○シュ、プ○チンな訳ですが
政権当時は防衛庁長官だったんですが、あえて防衛相としますた。
時間かかりすぎてみんな辞めてまうお(´・ω・`)
投下乙であります!
おそロシア様と組んだF世界にこれから自衛隊がどこまで戦える(任務を遂行できる)かが楽しみです。
>>915 投下おつです粂八殿。
みんな辞めた後てwwww
粂氏の投下来てる乙!
大丈夫だ!まだブッシュの任期がちょっとだけ残っているさ…! (´・ω・`)ムリダナ
おー、いつの間にか粂八氏の投下来てる。乙です。
護国卿のキャラがわかりやすくてイイw
920 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/03/30(日) 11:15:21 ID:Y3ccQzSI
さて、10日以上 たったから、もういいか。
今回の
>>863-873 のパートに限る話。(このパートをAとする)
Aの読了後は、
Aの作者の論として読めば面白いのですが、
A世界の統一見解となると、恐らく、国民が引く。
A前半の考えが
< 救国政府の主要幹部や、佐藤個人の考え >
として読める作りなら、もっと良いな、と。
と言うのも、
後半の女性活動家+a らの思想葛藤は良く書けているな、と思ったから。
A前半の考えも、武力や権力をもった連中の独善と読ませられれば快作。
いずれ、その強権を履き違えたアフォウの暴走が始まるか、
その横暴にイラだった動乱の時代が来るのだろうな、と。
ケータイ渡されて喜ぶ大臣たちにニヤニヤしてしまうのは自分だけだろうか?
>>920 お帰りなさい。
あなたが来るのを待っていました!
やっぱり翡翠氏がいるとスレが活気づくな
やっぱこういう意見も必要だわ
>>922-923 信者乙
とはいえ俺も別に即反応アンチがしたいわけじゃない。
>>920 せめて以前からそんな風なことを要点だけ掻い摘んでレス出来れば叱責も批判も無かったと思うよ。
余計な身の振りやらいい訳やら保身の為の予防線をだらだら垂れ流す姿勢さえ無ければフツーなのさ
>>921 俺は昔の車載電話がすごい高級品だった頃を思い出した
>>せめて以前から
別な言い方すれば「今更まともな常識持った人ですよと方向性に軌道修正して
受け入れてもらおうなんてのはとっくに手遅れだけどね!」
と解釈してみるが、特に間違っては居ないだろう
SとGに対する仲裁役や清涼剤と言われてた頃が懐かしいね
今やSと同類の頭のおかしい人という扱いだし
まぁ、一言で言えば「ですがスレに帰れ」ってことなんだけどね。
あのVIP臭いスレ在住のコテハンとして人気者なんだからこっちにまで越境してくるなよ、と。
何しに来たんだろう
別に居なくても誰も困らないのに
930 :
翡翠@人大杉バージョン:2008/03/31(月) 00:17:22 ID:k/La6Amf
そう、誰も困らない☆ 誰もね☆
931 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/03/31(月) 00:22:33 ID:k/La6Amf
「 F、F、頑張れ、すぐにチヌークが来るぞ、頑張れ」
F2曹は、バディが見おろされながら、生死の境を彷徨っていた。
骸骨の群れに切り刻まれ、芋虫のように地面に転がっていた。
殺すだけ無駄だった。彼らは死んだ直後にはゾンビとなり、
骨だけになっても襲い掛かってきた。
頼みのエルフ族とも喧嘩別れしてしまった今、止める術はなかった。
空自の生き残り機が、戦場に聖水と塩を呆れるほど投下するまでは。
そんな塩と聖水でドロドロになった泥濘の地で、転げたまま動かないFに
小隊の全員が駆け寄って涙を流しながら声も枯れよと励ます。
「死ぬな!F!いっしょにまたソー○に行くって約束したじゃないか!」
バディが男泣きに絶叫したその時!大の字になってノビていたハズのFがカッツ!と目を見開いた。
そして普段の謹厳な彼からは信じがたい生命の叫びを全力で連呼しだした!
「生きて帰れば(記載自粛!)とセッ○スできる!」
「生きて帰れば競泳水着姿の(記載自粛!)とセッ○スできる!」
「生きて帰れば魔法少女姿の(記載自粛!)とセッ○スできる!」
「生きて帰ればメイドさんの(以下自粛!)!!!!!!」
白目をむきつつ、生きて帰れば(記載自粛!)とセッ○ス!を全身全霊で連呼するFに、
「こいつ、死にそうなときに2ちゃんねるのコピペかよ〜!」
小隊一同はFの狂態に一瞬呆けた後、一斉にドッと笑い出した。
後方からチヌーク(CH−47JA)の頼もしいローター音が、近づいてくる。
「F、チヌークだ、チヌークが着たぞ!頑張れ!(記載自粛!)と(自粛!)するんだろ!」
そして歓喜に沸く彼らの遥かむこうでは、ロケットの雨(MLRS)が降り注いでいた。
932 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/03/31(月) 00:27:18 ID:k/La6Amf
「何が未来の可能性だ!」
一方、国内では規制が解かれた報道各社の逆襲が始まっていた。
凄まじい数のフラッシュ砲列と怒号が吹き荒れる中、
国内最大部数を誇る某新聞社のTが先頭を切った。
「総理!貴方は幹事長時代に言いましたよね?!これは緊急措置だと!!」
場を埋め尽くした人間の海に、怜悧なN総理も脂汗が滲む。
選択は正しかったハズだった。平成の日米安保だったのだ。
霞ヶ関を生き抜き、永田町の政争をも制した。…だが。
今まで意識した事もなかった昭和の英才達の“よろめき”。
Nはそれを理解したような気がした。
何か、何か良い言葉はないかとNが汗をぬぐった時、
不意に…側近たちが妖気を帯びて黙りこくっている事にも気が付いた。
そうだった。利に聡いNの元には利に聡い者ばかりが集っていた。
甘かった。解っていたハズだ。総てを見越して使ってきたハズだ。
今まで妄想に取り憑かれた事の無いNは、それゆえに自分が、
今までそうしてきたように、彼らから切り捨てられた事を、悟った。
933 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/03/31(月) 00:29:18 ID:k/La6Amf
「死ぬ気なのですか」 「もちろんだ」
「国民に総てをブチ撒けるべきべきです」「それは出来ない」
幕僚長の森(陸将)は部長の江田(陸将補)に向けて笑いを浮かべていた。
「国民は理解してくれます。これは緊急回避だったのだと」
「ふん…。前職が前職なら、総理も総理だ」
森は、江田の切実な説得に背を向け、愛用のイスにその身を沈めた。
「(どの面下げて今更、国民に言い訳が出来よう)…」
前職…正確に訳せば先の総理大臣の、W。
彼が今回の“緊急回避”と“国防省”設立の黒幕だったのだが、
それを知る者は、陸海空の3幕僚長と江田だけ。
内局すら知らない完璧な作戦であった。そして
海上幕僚長と航空幕僚長が殉職した今は、2人だけの秘密だった。
黒幕のWは「国民に多大な痛みが降りかかるのを防げなかった」
を錦の御旗に、誰にも怪しまれないタイミングで惜しまれつつ辞職、
未曾有の難局を最大の政敵であったNにそれとは気付かずに飛びつかせて。
そして今では「悲運の総理大臣」として人気沸騰、次期総理の最有力候補になっていた。
神きた
935 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/03/31(月) 00:41:07 ID:k/La6Amf
斎藤と民間が報告していた通り、“大悪魔”は実在した。
曰く、新設・久留米戦車連隊(派遣は中隊)がなすすべなく氷漬けにされてしまったと。
新設・千葉海兵師団(派遣は小隊)の最精鋭を率いたS2尉
― 今は小隊全滅の責をとらされた後、行方不明 ―
が生きているのが不思議な重篤の姿で報告した通りに。
国民は知らない。日本が現代兵器が全く通用しない脅威に直面していた事を。
更に、深刻なレベルで食糧難、エネルギー難に苦慮していた日本は、
無意識のレベルで救世主を欲していた。戦前のドイツのように。
自衛隊も間近に迫る国難に、武力と権限の整備を強力に欲した。
後は、誰かが背中を押すだけであった。
絵を描く“誰か”が。そして“緊急回避”は瓦解した。
防衛省から国防省になって全身で雀躍した制服組は、
最大まで権限を強められ高揚した後に、“梯子を外された”
総ての失点は国防省に向けられ、防衛庁時代に蹴落とされてしまった。
“緊急回避”と“国防省設立”の舞台裏は、
近日中に白日の下に晒される。生贄を求める“空気”の下に。
今更、総ての絵を描いていた黒幕がWだと告白したところで、何になろう。
936 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/03/31(月) 00:52:01 ID:k/La6Amf
「誰も信じやしないさ…書類もメモも存在していないのだしね」
夕刻、肩を落として帰宅の車に乗り込んだ森を待っていたのは
「お疲れ様です」
大悪魔の存在を報告した生き証人x2が、しゃあしゃあと公用車に乗り込んでいた。
「木偶を用意したので…このまま某所へ御同行願えませんでしょうか」
「木偶?」「はい、幕僚長の木偶です」
「私の、木偶…?」「後は、木偶にお任せして、ちょっと」
「…?」言われるまま某所へ案内される森。
森は誠実なのが取り柄で、それを彼自身も自負もしていた。
「最近はなかなか補給にもありつけませんが、皆、いつも貴方方の無事を祈っています」
「久留米戦車連隊(派遣中隊)が避難民の盾とならねば、王国20万の民は全滅していました」
「千葉の海兵師団(派遣小隊)が次元の割れ目を閉じてくれねば日本もどうなった事か」
道すがら、大陸の親日の民の感謝の思いと自衛隊の真実を伝える2人。
はんば余所者の言葉だけに、素直に嬉しい。
「(どうやら)先に進み過ぎたようですね?」…それには、答えない。
「少し(あの時に)、戻ってみませんか??」…今更、何所に戻るというのだ…。
ソレからの事を森は覚えていない。
目が覚めた時、何時ものように朝刊に目を通すと、日付は“あの日”に戻っていた。(終わり☆)
投下乙です
やはり翡翠氏の作品は他の作者が書いたケータイ小説以下のゴミSSとは比べものにならないほど素晴らしく、リアリティのある作品ですね
読んだ
これは短編なのか? ごちゃごちゃしていて読みにくかった
誰の発言なのかがわかりにくく、状況把握しにくいと思う
軍事知識はあまり無いので設定に関してはスルー
短編向きの話じゃないから、長編のプロローグなのだろう
もしそうならタイトルを入れてほしかった
>>939 お前には読解力が足りない。
定職についていないからそうなる。
知識ない奴が軍事板に書き込むなよ…
設定の粗を突っ込まれたり批判されるのが嫌なので長編はあきらめて
状況設定や考証が描写の曖昧さゆえにどうとでもとれるぶつ切りSSで逃げる
書き方から短編なのか長編なのかも判らないので、とりあえず
「まだ良く判らん、続きが書かれれば話全体の姿も見えてくるだろうけど」
ということで批判を受けることだけは回避というか先延ばし
Sと全く同じ手法だね
>>939 軍事知識うんぬん以前に描写してる部分が少ないんで
作中の状況が不鮮明→登場人物の取っている行動が正しいのかどうかも
判断材料が少なすぎてなんとも言えない
SにしろHにしろ、自分の創作能力が低いけど批判や辛口突込みが嫌な人間は
ぶつ切りなSSしか書かないでとりあえずその場逃れの批判回避ばっかり行うよね
つまらない。
作者の自慰としか取れないレベルのお粗末すぎる文章。
以下具体的なツッコミ。
書き方へのツッコミ
・名前が仮名(アルファベット)のキャラと、実名(森・江田・斎藤)のキャラと作者の愛称(民間)が混ざってて醜すぎ
・今までのと繋がった短編なのか、繋がらない短編なのか、流用しているけどIfなのか、全くわからない
・sageろ、テンプレのsage遵守も守れないなら来るな。半年ROMれとも言わん、ROMすらするな
・最後は夢オチかよ、最低だな
政治・軍事・科学等、設定的なツッコミ
・空自には塩や聖水を空中から広域散布する装備を持ってはいません
・そもそも「清めの塩」は神道(+影響を受けた日本仏教)由来で、外国のゾンビにもスケルトンにも効きません
・塩と聖水で"泥濘"になった地面に、ヘリは着陸できるのか?
・政治家の話がわかりづらい。「彼等のどの決定がどんな状況を引き起こしたのか」が書かれていないのに分かるわけがない
・「木偶」の意味がわからない。勝手に造語を作ってそれがなにかを説明していない
結局はHのほかのSSと同じ
「不死身の敵と戦って重傷を負ったけど最後は見方が救助に来る自衛隊サイコー☆」
「政治家の失敗の尻拭いをがんばる自衛隊って悲劇の主人公でカッコイイ☆」
「自衛隊は破れたけど、彼等によって多くの人間が救われた。やっぱり自衛隊は悲劇の主人公☆」
という顛末。
何本もSS(自称)を書いてる割には自衛隊の最終局面での扱いが全部同じでキモすぎる。
もうこのスレには居場所はないのだから(最初からだけど)ですがスレに引き篭もってこっちには来ないでくれ。
>>943 とりあえず「木偶」はふつうにある単語だけどね
読めないならググれ
945 :
939:2008/03/31(月) 13:57:52 ID:???
>>944 確かに、木偶って言葉から魔法人形とかホムンクルスだとか、
人の身代わりになるようなものだと想像できる
でも、そんな「僕の考えたすごい魔法」みたいなのをいきなり出すのってどうよ
タイトルとか第何話とかつけて続きを書こうとしているなら、そのうち説明するだろうと納得できるけど
Hのことだから、これで終わりでしょ。
続き書く気が無いから適当に書いて煙に巻いておこうと思っているのがミエミエで気持ちが悪い
自分は明日から学校の春厨でした、
>>940へ
そこで読解力のあるあなたの感想を書き込めないところが、あなたの限界なんでしょうね
946 :
943:2008/03/31(月) 13:59:01 ID:???
>>944 そのくらいは知っています。
で、それを踏まえてこの場合の「木偶」とはなにを刺すのかが意味不明、と。
それともまさかストレートに木彫りの人形作って、その人形が出るだけで問題が解決するとでも?
947 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/03/31(月) 14:03:03 ID:k/La6Amf
>>939 Q これは短編なのか?
A Yes
>>942 Q 設定の粗を突っ込まれたり批判されるのが嫌なので長編はあきら?
A No.主力はあくまで物語氏でありますんで。(59章)
>>943 Q 名前が仮名(アルファベット)なのは?
A 三枚目と悪役の名前に実在の姓を使うのは遠慮。(翡翠)
Q 作者(民間)が混ざるのは?
A 女キャラ絡ます作品が巷に溢れているから自品では拒否☆(w)
A 適当に市民だしとけ→他人任せはどうもなあ→aryaryarya(汗
Q 自分の過去作品流用?
A Yes。1夜限りの短編用。本編投下じゃ他の作品が見れない。
>>947 sage遵守も守れんテンプレも読めない春夏秋冬厨はもう書き込むな。
>>943 Q 最後は夢オチかよ、最低だな
A 1投下で完結する短編だし(笑)
Q・空自には塩や聖水〜
A・でかいだけの樽をぶら下げる位、対応してくれ。最先端国家の名が泣く。
Q・「清めの塩」は〜
A・なぜ、西洋悪魔だけ、と言及できるのだろう。(「聖水」と「塩」)
〜
Q・毎回 自衛隊サイコー☆ なのな
A・“緊急回避”で凹凹にされる BAD END が見えているっしょ(汗
A・小官氏も最後は殺人鬼や気狂いの汚名を被る BAD END
A・でも読者はわかっているよ、という 救いの糸 が見えないと。作品以前に。
というかageないと自演いわれるし(笑
951 :
943:2008/03/31(月) 14:23:25 ID:???
>>949 >A・でかいだけの樽をぶら下げる位、対応してくれ。最先端国家の名が泣く。
で、塩と水の詰まった樽を持って行って「戦場に広域散布」できるの?
>A・なぜ、西洋悪魔だけ、と言及できるのだろう。(「聖水」と「塩」)
「西洋悪魔にだけ効くと言及できるの?」なくか「西洋悪魔しか居ないと言及できるの?」なのかどちらだ?
前者なら「そもそも神道の聖別方が他宗教に効くのか?」例:ドラキュラにお経、お岩さんに十字架
後者なら「ゾンビやスケルトン(骸骨と描写)と西洋悪魔を言ったのは作者じゃん」
952 :
名無し三等兵:2008/03/31(月) 14:27:53 ID:vSrgIG7ji
ここには来ないでいつも通りに
もしもスレで滑ってろよ
>>950 鳥変更時といいなにも分かってないんだな。
ageで自演疑惑が晴れるのは擁護派もIDを出して「ふたりのIDが別」だと分かったときだけだ。
あなたがIDを出そうと擁護派が出さなければ「翡翠名義ではIDを出し、名無し名義では出さずに自演」と言われるだけ。
ていうかもうですがスレに帰れよ。
あそこはもともと軍板の左巻き工作員対策の被害担当艦なんだから、F自スレの厨房対策の
被害担当艦にもなってもらおう。
954 :
翡翠(星砂) ◆6.ZE8NIG3A :2008/03/31(月) 14:56:11 ID:k/La6Amf
>>951 Q・塩と水の詰まった樽を持って行って「戦場に広域散布」できるの?
A・落とすだけでいいからね。
Q・西洋(東洋)悪魔にだけ効く訳じゃないの?
A・Yes。西洋悪魔は人霊である場合も多いのな。(聖書由来)
Q・東洋悪魔もいるの?
A・Yes。メガテンなどでは別物として描かれるけどね。
☆・実際の除霊&浄霊では、文化の違いで、可/不可の場合もあると聞く。
☆・しかし“十字架”の信仰が東洋でも効き目があるとの報告もあり。
Q・ドラキュラにお経、お岩さんに十字架
A・誰か漫画で書かないかなあ?ウケると思う☆(少女漫画かサンデー辺り)
Q・ゾンビ、骸骨、大悪魔と言ったのは作者じゃん
A・Yes
A・☆翡翠作品は読者の脳内次第で幾らでも化ける☆
A・意図的にどうでも取れる名称を混ぜた。
翡翠氏は何も悪くないよ。
翡翠氏の作品は「読む力」が非常に必要になる。
>>955 意味不明な自演認定するあたり、もうねw
>>954 樽を落とすのと広域散布するのは別個のものだろ常考
液体や細かい粒子なんだから榴弾みたいに地面に着弾→破片が飛んで殺傷にならねーよ
で、聖書のどの辺に「塩が悪魔を倒す」描写があるのだね
毒水を清めたり、供物を清めたりする描写はあるが、破邪の描写は何処
>A・意図的にどうでも取れる名称を混ぜた。
その辺も批判される所以のひとつだな
批判が怖くて曖昧→曖昧部分を指摘される→曖昧なんだから、断定してはいないんだから悪くない(今ここ)
>>955 >翡翠氏の作品は「読む力」が非常に必要になる。
読み手を選ぶ時点でゴミ作品だろ
それこそここは翡翠の日記帳じゃねえぞ
>>953 これはF自スレでの問題なので、他のスレに持ち込まないで
>>957 読み手を選ぶ作品など世に溢れているが何か?
>>959 その作品とは例えばなに?
「趣向が合わないので読み手を選ぶ」というハードル(つまりマイナージャンル)なら兎も角
翡翠のは「曖昧な描写を脳内補完して面白く感じなければならない」というハードルじゃん
自分の力量不足を他人の感性をあてにする時点で小説として失格だろ
>>957 Q・樽を落とすのと広域散布するのは〜
A・
>>931 の本文では、
「空自の生き残り機が、戦場に聖水と塩を呆れるほど投下するまでは」
としか書いていないですけど…^^
Q・液体や細かい粒子なんだから榴弾みたいに地面に着弾→破片が飛んで殺傷になら
A・樽をぽんぽん落とすだけでいいんですよ。
A・簡易結界・地雷みたいになりますし。
Q・聖書のどの辺に「塩が悪魔を倒す」描写があるのだね
A・? 本文では西洋悪魔だけの来襲って言及できませんが。
A・だから「聖水」と「塩」の「投下」^^
Q・その辺も批判される所以のひとつだな
A・いいんですよ、共通一次試験 じゃないんだし。
Q・読み手を選ぶ時点でゴミ作品
A・読み手(買い手)を選ぶのが商いの基本ですよ。
Q・それこそここは翡翠の日記帳じゃねえぞ
A・口汚いテキストを載せるセレでもありません。
A・排除の前に、ネタか作品か考察を。それがここの真のルール。
自分の城があるんだから、出てくるなよ>翡翠
>>963 私はあなたの作品は立派な作品だと思います。
翡翠氏のおかげでみんな喜んでるね。
どんな形にせよ、スレが盛り上がるのはいいことだ。
>>960 Q・他人の感性をあてにする時点で小説として失格だろ
A・批判のための批判だと思いますが、
基本的に翡翠の場合は、
5連投下で「ばいばいサルさん」規制を喰らうのですよ。(笑
だいいち、誰が見てもOKな作品など不可能です。
私の親の世代はアニメやファンタジー映画を理解できません。
他の方々に批判がないのは、
そもそも、このスレが理解できない人々、興味のない人々が
最初から 見ていない からなんですよ。
下手すると独善、良くても身内ウケになるのはそのため。
第1章からそれは言及されています。
ところでそろそろ次スレ立てといたほうがいいぞ。
例の人にまた悪さされる前に。
スレ立てられませんでした。
翡翠氏、スレ立てをお願いします
>>963 >A・樽をぽんぽん落とすだけでいいんですよ。
>A・簡易結界・地雷みたいになりますし。
俺は今まで「爆弾のように塩、聖水を直接命中させて悪魔を倒す」のだと思っていたが、
「地面に当てて、そこを聖域と化しセーフティーゾーンを作っている」のか。
だがそれだと飛び道具のないゾンビどもに対してどうして聖域の中なのに自衛隊がダメージ食らうんだか。
「聖域外で戦い、戦闘後聖域に避難してきた」とでも言うつもりなのか?
重症患者を泥の中に直接転がすほど隊員は馬鹿なのか。
そんな聖域を最前線に設置してるわりには設備も何もない単なる泥の中って上層部も馬鹿なのか。
○○はおかしくね?
↓
○○じゃないよ、××だよ
↓
××だともっとおかしい、というか自衛隊がアホの子になるんだが(今ここ)
これが曰く「読む力」ってか。それはな、"脳内補正"ではなく"翡翠信奉"って言うんだ。
信奉してなきゃ作者の意図をつかめないってありえないだろ。
>>970 やっぱしやると思ったw ずっとワンパだもんなw
物語氏の作品は作者の歪んだ思想が見え見えでキモい
>>968 960のレスの意味分かっていないでしょ
「面白く感じる感性」じゃなくて「作品の矛盾を脳内補完させてまで正当化させる感性」と言ってるの
だから「興味がないから面白く感じないのはしょうがない」という翡翠の言い訳はあてはまらない
結論を簡潔に言おう
翡翠作品をマンセーしてくれる翡翠信者のためだけの小説をここに書くな
上記の作品を書くなら個人サイトやブログでやれ
信者以外にも意味の通じる作品しかここに書くな
次スレのテンプレだけど
>>3のHのトリップが変更になっているのでその辺ヨロシク。
>>975 俺は信者じゃないけど職人排斥はやめた方がいいと思うぞ。ただでさえ人が減ってるんだし。
新スレGJ
>>977 荒らしといて盛り上がってよかったねなんてやるから減るんだろうが。
いい加減にしろ。
982 :
翡翠(星砂) ◆.D5NC8ZYfE :2008/03/31(月) 15:58:52 ID:k/La6Amf
新スレは立てたのですが、
1と2と5は私で、3と4は別人ですね。
つまり、自Fスレに相応しくないテンプレを貼った方は別人です。
だから、てめぇの巣に帰れ
>>984 おねがいします。
「」と同じ空気吸うこと自体耐えられない。
そして5以降は、当方は預かり知らず。
ダブルスタンダードの方がいるのは残念な事です。
また、小説は書くな、と言う方がいますが・・
はて、小説・・小説って、なんなんでしょうね。(笑
他人に小説の形を押し付ける小説家&読み手がいるとは笑止。
60章の
>>3>>4>>6>>7>>8>>9ついでに
>>10を貼った者ですが、
立てたのは名無し名義だしきちんとしたテンプレを貼ったのであれでも構わないと思います。
ただ、どうしてもあいつとの共用空間に我慢できない人や、
>>3で折角変更したトリップを
また変えやがったのでそれの再訂正を必要だと感じるのであればもうひとつ正スレを立てるのにも反対はしません。
重複スレ立てて板に迷惑かけるのやめろよ
やれやれ。どんだけ象牙の塔なんだろうね、ここは。(呆れ
象牙の塔に篭って、いったい何を話したいのか 理解に苦しむ
>>985 ガキの我が儘が通るわけないだろ。
翡翠氏の立てたスレを使ってね。
>>989 閉鎖的な空間が好きなんでしょう。
翡翠氏の立てたスレが先なので、もしアンチがスレを立てても重複として削除できます。
>>991 匿名掲示板での約束など何の意味も持たない
>>990 トリップころころ変えて見え透いた自演やらかしてんだ。
愛想もつかされるというもの。
こんなことで、どうして鉄と血と生命と国と世界を語れるんだろう ?
実際にレンジャーは蛇やカエルを喰らい、泥水をすすっているというのに。
実際に自衛官は、世界の果てのような孤島にて任務についているというのに。
まったく理解できん。
>>995 自分語りがしたいだけなら、2chに来るなや
1001 :
1001:
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