【陸に】軍板の夏休み【海に】

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920丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM :2005/10/15(土) 01:30:08 ID:???
>>919
どうも削除依頼が出てたみたいです。抗議すべきかどうしようか。
921名無し三等兵:2005/10/15(土) 01:36:34 ID:???
がんばれ!
922名無し三等兵:2005/10/15(土) 01:40:07 ID:???
抗議すんのはお門違いでないか?
他の過疎スレ探すが吉
923名無し三等兵:2005/10/15(土) 01:42:23 ID:???
いよいよユダヤ染みてきたな。
924名無し三等兵:2005/10/15(土) 01:50:05 ID:???
ふむん

http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1123771941/

こことかどうかね?
925丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM :2005/10/15(土) 01:57:28 ID:???
すいません、どなたかゴミ箱行ったスレのログを確保しておいて頂けませんか?
まとめサイトを制作しようと考えておりますので。今ちょっとPCが使えないので……
926名無し三等兵:2005/10/15(土) 02:05:53 ID:???
確保!
927名無し三等兵:2005/10/15(土) 02:06:21 ID:hjKnNOBB
緊急浮上
928名無し三等兵:2005/10/15(土) 02:12:00 ID:???
>925
オーケー、確保しといた。
んじゃ、続きは>924の

JASEX05について語るスレ
ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1123771941/l50

でやろう。
929丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM :2005/10/15(土) 02:21:06 ID:???
>>926
有難うございます。
ついでといってはなんですが、向こうで出てたフリッツXについて。
フリッツX搭載機は次の通り。
He111(試験飛行)
He177 A-5
Do217 K-2及びK-3

ちなみに「ローマ」撃沈時の部隊、機数、機種については諸説あり、
(フリッツXを使用していないという説すらある)
更にフリッツX自体ミサイルではなく誘導爆弾である、という説もあります。
930丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM :2005/10/15(土) 02:22:20 ID:???
あ、>>928氏か。失礼。
931名無し三等兵:2005/10/15(土) 13:45:26 ID:???
非武装中間地帯の中で開いてる屋台のおでんやで呑み食いする女性陣。
ここでは敵も味方も無くお互いの憂さ晴らしの愚痴を溢したり恋バナ咲かせたり。
という楽屋オチなネタも出来る憩いの場が登場したらいいんじゃね〜かなと思う。
932名無し三等兵:2005/10/15(土) 15:48:00 ID:???
>>931

義昭「女の隊長にだけは完璧してもらいたいな(苦笑)」
魔法少女の副官「わかりますわかります(泣きながら)」
義昭「今夜は一緒に飲みましょう!」
933名無し三等兵:2005/10/15(土) 15:52:08 ID:???
>>932 「勘弁」ジャネーカヨ・・・ 懲罰部隊に志願しよ
934丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM :2005/10/15(土) 18:34:27 ID:???
街道上のおでん屋(ボソッ
935865〜868:2005/10/15(土) 21:16:22 ID:???
#主人公=この駄文内でのという意味、義昭に非ず。

主人公は将来獣医となることを志望し畜産科に所属している生徒。ある日生徒会から、
「(自軍の勢力圏に)魔法少女の操る龍が不時着。鹵獲したいが(龍の)扱いを心得た者がいないので、
 (動物の扱いに心得のある)主人公に調査団の一員として現地へ向かって欲しい」と半ば無茶な命を受ける。

早速現地に向かうと目的の龍は既に事切れており、龍を操っていた魔法少女は意識不明の大怪我。
せっかく調査団について行ったのに徒労になるかと思われたところ、魔法少女の装備の中から一個の卵を発見、
一体何の卵か皆目見当が付かないが、なんらかの情報を得る可能性があることを考慮し、なんだかんだで
主人公にお鉢が回り(厄介払い?)研修室で孵卵器に掛けることに。

数週間が経つと卵が時々動きだし、畜産科を始めとする周囲の注目を集める中ついに孵化の瞬間を迎える。
殻を破り文字通り飛び出すように産まれてきたのは真っ白な体に真っ赤な目の龍の子。
周りは呆気に取られ、さらに幸か不幸か生まれて最初に龍の子が目にしたのが主人公だったために、
主人公のことを親と思い込んだのか懐いてしまう。このことに最初は驚くものの満更でもないのか心は親気分。
936865〜868:2005/10/15(土) 21:17:56 ID:???
一方、この出来事に上層部は飼育するか処分するかで意見は二分されるが、すっかり主人公に懐いている姿を見て
結論は保留されることとなる。

時同じくして、意識を取り戻した魔法少女は卵が孵化しさらには敵の一人が親代わりとして育てていることを知り
大変な衝撃を受ける。なぜならこの卵は膠着した戦況を打破するための画期的な魔法兵器として導入したもの。
さらに手違いとはいえ、なんら魔力をもたない普通の人間が親として懐くことは全く考えも付かないことだった。
このままではみすみす敵の手に魔法兵器が渡り味方が窮地に追い込まれることを恐れた魔法少女は一計を案じ、
「龍を育てるにはさまざまな問題があり、それを知らないと死なせてしまうことになるばかりか災いを招きかねない。
 さらに、産まれてきた龍には何の罪も無いのだから、ここは敵味方の恩讐を越えて育てよう」と持ちかける。
もちろん、ある程度大きくなったら龍を奪って脱走することを心に決めて。

魔法少女の提案を聞いた主人公はこれ幸いと独断で一も二も無く受け入れる。
ここに魔法少女と人間のコンビの奇妙な龍の子育て生活が始まる…。
937名無し三等兵:2005/10/15(土) 21:49:03 ID:???
>>936 ゴジラみたいな話だ
938丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM :2005/10/17(月) 00:28:38 ID:???
このスレに活を入れてやれ
939名無し三等兵:2005/10/17(月) 01:24:49 ID:???
活を入れようにもイナゴが喰い散らかした残骸ですがな
940極東兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/17(月) 18:39:09 ID:???

とりあえず埋めSS投下。
タイフーン氏とは違った義昭とノエルの話です。


ちょうど夏休みが終わった9月の初め、ある町で戦争が始まった。
ユーゲント女子高と魔法女子高校が戦争を始めたのだ。
ユーゲントは、すぐに同盟関係にあった工業高校に支援を要請。
「地上戦のための兵器が不足。特に戦車の不足が著しい。緊急に援助の要あり」
工業高校生徒会執行部はこれを承諾し、即座に軍事援助を行うことになった。
とりあえず、生徒会執行部は早急に派遣できる戦車として、九七式中戦車四台の派遣を決定。
石沢義昭を班長とする五人の整備班に、九七式戦車の輸送を命令した。
941極東兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/17(月) 18:39:50 ID:???
どこまでも透き通った秋空の下、四台の戦車が乾いた街道を走っていた。
戦車の中では整備班員の一人だけが操縦し、残りの人員が乗るスペースには、数ヶ月間戦えるだけの補修部品と戦車砲弾、機銃弾を積めるだけ積み、標準よりもずっと重くなった車両は、せいぜい20km/hくらいしか出せない。
しかし、班長の石沢義昭は、特に気にする風でもなく、先頭を走る戦車のハッチから顔を出して、涼しい秋の空気を楽しんでいた。
道の周辺は青い森林がまばらに広がり、森と森の隙間を、潅木の集まりと草原が埋めていた。

「班長?」
「ん?」

操縦席からの呼びかけに、義昭は鼻を鳴らして答えた。

「この戦車は四人乗りですよね。で、戦車が四台あるから戦闘するには十六人必要ですけど、俺らは隊長入れても五人しか居ませんよ。あとの乗員どうするんですか?」
「戦車の乗員は、全員先方が用意するそうだ。俺たちは、あちらに戦車を引き渡してから、乗員に九七式戦車の乗り方を簡単にレクチャーして、あとはメシ食って帰るだけだ」
「へぇ、そうだったんですか!」

操縦席からの声は、少し嬉しそうな響きだった。
942極東兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/17(月) 18:40:26 ID:???
「じつは、ここだけの話なんですけど、オレ、戦争行きたくないって思ってたんですよ。情けないかもしれないですけど」
「俺もそう思うよ」
「本当ですか?」
「誰だって戦争になんか行きたくないさ。それも自分に関係ないところなら特に。そういうものは、はたから見てるのが良い」
「そうですね。あーそうか。班長も同じなんだ」
「そもそもね、オレは班長だってやりたくないんだよ。実質は雑用じゃないか」
「そうなんですか?」
「おまえ、代わりに班長やるか? 代わってやろうか?」
「遠慮しときます」
「クソッタレ」

間髪入れずに答えた操縦士に向かって短く毒づくと、義昭は腰につけた小型のカバンから地図を取り出して広げる。
吹き抜ける風が、地図をバサバサ揺らして、少し見づらい。
左手でしっかりと押さえ、地図に描かれた一本の道を指でたどった。

「もう着いても良い頃なんけど…… おかしいな」
943極東兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/17(月) 18:41:00 ID:???
義昭は地図を広げたまま、道の先をじっと見つめた。
戦車を届ける予定になっているカンプグルッペの駐屯地は、地図の上では、もうすぐそこのはずだ。
どこかで道を間違えたか? と首をひねる。
義昭は、無線を使って問い合わせようとも思ったが、補修部品と弾薬が戦車の中に積み込めるだけ積まれているので、無線機はそれらの下に埋まり使用不能だ。
義昭は「全車停止」を命じた。

「なんで止まるんです?」
「道を間違えたかもしれない。もう着いても良い頃なのに、駐屯地は影も形も見えない」
「マジっすか? 地図見せてもらえます?」

義昭は操縦士に地図を渡した。
操縦士はノンビリと地図を眺め、義昭がやったのと同じように、地図の道を指でなぞった。

「この道でいいはずですよ。一本道ですし」
「でも見つからないぞ」

ちょうどそのとき、義昭の耳に、かすかにキャタピラの音が聞こえた。
後ろの九七式中戦車はすべて停止している。
どこか別のところから聞こえるのだ。
944極東兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/17(月) 18:41:32 ID:???
もしかしたら、カンプグルッペの戦車かもしれない。
じっと耳を済ませてみたが、自分の戦車のエンジン音がうるさく、どこから聞こえるのか分からない。
周囲を見回すと、百メートルくらい先の森林で、潅木がガサガサ揺れているのが見えた。

「なんだあれは?」

戦車を進ませ確認しようとしたとき、急にその潅木が爆発した。
義昭の目にはそう映った。
爆発? いや、違う!
巨大な鉄の虎が、潅木を破って森から飛び出したのだ。
カンプグルッペのケーニッヒスティーガー戦車だ。
九七式中戦車を見慣れていた義昭の目には、ケーニッヒスティーガー戦車は異常とも思えるほど巨大に見えた。
ティーガー戦車の全長は九七式のほぼ二倍。全備重量に至っては九七式の四倍以上だ。
義昭は驚くと共に、すこしだけ安心した。
ティーガー戦車の乗員にカンプグルッペまで案内してもらえれば、わざわざ駐屯地を探す手間がはぶける。
945極東兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/17(月) 18:42:31 ID:???
ティーガー戦車は、まるで「どっこしょ」とでも言うように、ゆっくりした動作で路上にあがり、道を横切るような形で、道路の向きとは直角になって、ちょうど道の真ん中で停止すると、上のハッチが開き、乗員の一人が顔を出して、キョロキョロと辺りを見回す。
乗員はすぐに義昭の九七式中戦車に気が付いた。
義昭は両手をふって応えようとしたが、その乗員はあわてたようにすぐに戦車の中に引っ込んでしまった。
(どうしたんだ?)と思った義昭の目に、信じられない光景が飛び込んできた。
ティーガー戦車は急に弧を描くように走り始め、砲塔をクルリと回して砲口を義昭のほうに向けた。
それは戦闘のための機動だ。

「やばい! 逃げろ!」

義昭は操縦席に向かって怒鳴りつけ、自分は戦車の中に引っ込もうとした刹那、ティーガー戦車の88ミリ戦車砲が牙をむいた。
大地を揺るがす振動と、目もくらむ閃光と共に発射された砲弾は、正確に九七式中戦車を捕らえ、操縦者用ペリスコープの上部に命中した。
爆発音がして、凄まじい衝撃に義昭の乗った戦車は激しく揺さぶられた。
それは違った意味で義昭を驚かせた。
ティーガーの戦車砲弾で、九七式中戦車の前面装甲が破られていない!
本来なら30cmの鋼板を打ち抜く威力があるのに、2.5cmしかない九七式の装甲が貫通されない!
946極東兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/17(月) 18:43:10 ID:???
これは九七式中戦車の装甲がずば抜けて優れていたわけではなく、ティーガーの撃った砲弾が対戦車用の徹甲弾ではなく、対人用の榴弾だったので、当たった瞬間に爆発して砕け散ってしまったからだ。
しかし、それでも装甲板に守られた操縦士を気絶させるには十分な威力だった。

「魔女のババァの呪いか!」

義昭は激しく毒づいた。
操縦士が気絶していては、戦車を走らせて逃げることもできない。
義昭は怒りと勢いだけでハッチを跳ね飛ばして、砲塔の上に飛び出した。
強い硝煙の匂いが鼻をつき、目を刺激する。
義昭は砲塔の上から地面に飛び降りると、戦車の前で「撃つなー!」と叫びながら大きく手をふり回した。
ティーガーは九七式中戦車にピタリと照準を合わせたまま、路外の潅木を突き破って、こちらに向けて走ってくる。
もし、もう一度ティーガーの88ミリ戦車砲が咆哮をあげるようなことになれば、義昭も九七式中戦車も助かるすべは無い。
対戦車用砲弾と対人用砲弾を取り違えるなどという単純なミスを、二度も繰り返すはずが無い。
次の砲弾は、確実に義昭の身体を引き裂き九七式中戦車を破壊するだろう。
義昭にとって、ティーガーが発砲を止めてくれるかどうかは、ほとんど賭けも同じだった。
947極東兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/17(月) 18:44:34 ID:???

ティーガーは義昭の20メートル手前で停止した。
むろん、戦車砲は義昭と九七式中戦車に向いたままだ。
ティーガーをじっとにらむ義昭のほおを、冷たい汗が流れた。
ややあって、ティーガーの上部ハッチが開いて、さっきと同じ乗員が顔を出した。
髑髏のマークのついた将校用の野戦帽を被り、その上からヘッドフォンをつけ、戦車部隊用の真っ黒の制服を身にまとった武装SSの将校だ。
それはまだ大人になりきっていない、わずかにあどけなさを残す少女だった。
少し長めの黒髪が野戦帽からあふれて、ヘッドフォンを隠している。
少女は戦車の上から、じっと義昭を見つめた。

――投下終了。話はまだ続きます。書けたら投下します。

上、『 チハ vs ティーガーU 』から派生した妄想したネタ。
実際にあったら悪夢だろーなー……
948名無し三等兵:2005/10/17(月) 18:54:28 ID:???
>>947 GJ!戦車兵義昭タソもいいな
949名無し三等兵:2005/10/17(月) 19:56:51 ID:???
続き!続き!
950名無し三等兵:2005/10/20(木) 18:30:07 ID:???
まだこっちのスレ生きてたのか…

ちなみに極東兵殿。88mmの榴弾は「遅発信管」「着発信管」切り替えで、
遅発信管ならT34すら破壊できるよ。装甲を貫通してから爆発するからね。
着発ならおそらくSSのようになると思うけど。

ただチハタンだと着弾の衝撃で内部構造がぶっ壊れて走れなくなると思う。
いくら着発でも命中したときの衝撃は零じゃないし。
衝撃でリベットが剥離して銃弾みたいに搭乗員を殺傷するかもしれん。

なお、敵戦車150両撃破のエース、オットー・カリウスは
戦車戦のさなか徹甲弾が切れたんで榴弾でT34/76を撃破してる。(搭乗車はティーガー1)

参考までに。
951極東の名無し三等兵 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/20(木) 19:14:17 ID:???
>950
アドバイスどうもありがとうございます。

>遅発信管ならT34すら破壊できるよ。装甲を貫通してから爆発するからね。
ということは、最低でも45ミリの傾斜装甲を、榴弾で貫通できるわけですか……  ほとんどバケモノですな。

>チハタンだと着弾の衝撃で内部構造がぶっ壊れて走れなくなると思う。
これはオレも考えたのですが、あまり考えすぎると話が作れなくなるので、突っ込まれるの覚悟で書きました。
旧陸軍が行った実験で、15榴の至近弾で溶接車体は持ちこたえたのに対して、リベット接合車体はバラバラになったという話は聞いたことがあります。
常識的に考えたら、車体も乗員も逝くでしょうね。しかも100m以下の至近距離だし。
952名無し三等兵:2005/10/20(木) 21:15:28 ID:???
>>951 三等兵殿、タイフーンの支援に向かってくだされ!
953 ◆5cYGBbCsjQ :2005/10/20(木) 22:04:37 ID:???
>952
といってもどこへ行けばよいのやら…… jasex5スレならROMってますよ。
954名無し三等兵:2005/10/20(木) 22:12:42 ID:???
>>953 とりあえずJASEXスレにw
955名無し三等兵:2005/10/31(月) 07:21:00 ID:???
捕手
956名無し三等兵:2005/11/04(金) 00:28:35 ID:V1H+xTXp
>>200
運動エネルギーで爆発の前に身体が爆散。
そうでなくとも、衝突箇所は粉砕骨折及び内部超損傷。
普通に、撃った方が早い。遠いなら、対空機関砲で。

>>ボミオス
小林源文閣下の「第三次世界大戦」ですな。自営業閣下って、隠語ですか?
957名無し三等兵:2005/11/04(金) 00:36:22 ID:???
>>956 カキコは嬉しいが次からはこちらでヨロ つhttp://c-au.2ch.net/test/-/army/1123771941/n
958名無し三等兵:2005/11/04(金) 00:39:45 ID:???
>>956
>小林源文閣下の「第三次世界大戦」ですな。自営業閣下って、隠語ですか?

???軍板初心者?一等自営業ってコテが誰あろう源文閣下なのだが。
959極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:42:25 ID:???
分家から移ってきました。
これより、埋め立てのため、分家に投下していたSSを、こちらに投下します。

では開始
960極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:43:30 ID:???

彼女達に銃を向けたまま、戦車の縁に腰掛け、彼女達の尋問を始める。

「たった二人で、なぜこんなところにいるんだ? 侵攻部隊ではなさそうだし」
「たった二人? あなただって、たった一人でこんなところにいるではないか」
「私は味方から取り残されたんだよ。君達は自分の意思でここに来たように見えるが……」
「……」
「言いたくないか…… じゃあ質問を変えよう。君達はここを占領するために侵攻してきた部隊の人間か?」
「いや違う。この地域はもう見捨てられた地域だ。戦略的にまったく無価値なんだ。あなたたちの軍が撤退したのなら、我々がここに目をつける理由はない」

女将校はハキハキとわかりやすく答えた。
答えられる質問なら、しっかりと答えてくれるらしい。
そこで私は、捕虜になった兵士は『氏名、階級、認識番号、生年月日』を必ず言わされることを思い出した。
961極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:45:02 ID:???
「氏名、階級、認識番号、生年月日、所属部隊を教えてくれ」
「……」

女将校は黙ったままだった。

「これも言えないのか?!」
「私は…… 私たちは…… 脱走兵なんだ……」

女将校が沈んだ顔で私に告げた。
メガネは不安そうな顔で、女将校の横顔を見つめていた。
ずいぶん意外な答えだった。
このクソマジメそうな将校は、とても脱走兵には見えない。

「それで私たちは、ここに逃げてきたんだ。見捨てられた地域なら、誰も探さないと思って……」
「そうか。なぜ脱走なんかしたんだ?」
「私は……もう祖国が信じられない…… 私の国はしなびた魔女が仕切っているんだ。外見だけじゃなくて、頭の芯までしなびてる。革命の精神なんか、とうに忘れてしまって、自分の身の安全しか考えていない。自分が殺されるって被害妄想に取り付かれてる。
 ……暗殺の疑いをかけられて、無実の優秀な人間が何人も殺された。私の友達もいた。……私の家族も…… 私にはもう守るべきものがない…… 祖国にいるのは魔女とその腰巾着だけだ。私は連中のために戦うつもりはない」

彼女は消え入りそうに呟いていたが、最後の言葉だけは、ハッキリと力強く話した。
962極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:45:57 ID:???
「そうか…… それで二人だけで…… 大変だったんだな…… それでこれからどうするんだ? 我々の側に亡命するのか?」
「いや、さすがに敵に亡命しようとは思っていない。ここから南にいくと、中立国がある。私たちはそこに逃げるつもりだ」

たしかに、南には中立国がある。
そこまでたどり着ければ、その国は彼女達を受け入れてくれるだろう。
しかし、国境までは、直線距離で300q。
大人の足でも10日はかかる。彼女達の足で、その距離を歩けるとは思えなかった。

「……遠いぞ。しかも、一番近い道を行くと、ちょうど前線を縦断することになる。ウチの軍とあんたらの軍が、そこらじゅうにウジャウジャいるぞ」
「私もそう思う。それで、道を歩いていたらこの戦車を見つけて、もしかしてこれに乗って行けないだろうかとのぞいてみたら、あなたが居たんだ」
「なるほど…… だが、残念だがこの戦車はどうあっても渡せない。それに泥でスタックしていて、今は動けない」
963極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:46:37 ID:???
そう言うと、女将校はいぶかしげに私を見た。

「この戦車は何か特別な戦車なのか? 見たこともない型だ。それに遺棄された戦車が爆破されずに見張りまでつけてそのまま残っている…… なぜだ? 試作車両か何かか?」
「さぁ…… 何も言えないな。……とにかく、気の毒だがこの戦車はやれないし、動かすこともできない」
「……」

女将校は私の言葉で、逆に何か納得してしまったようだ。
彼女は軽くうなずいてみせ、それからはもう戦車のことを聞こうとはしなかった。
言い方がまずかったなと思ったが、もはや後の祭りである。

「なぁ、名前くらい教えてくれないか? なんていうんだ?」
「私は……えっと、私は……シ、シアだ。シアと呼んでくれ。それから……彼女は……え〜と……セスカ…だ」
「……偽名か?」
964極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:47:27 ID:???
ほかの事はすらすら話せるのに、自分の名前を言うのに戸惑っているのは変だった。
私が聞いた途端、案の定、彼女の目が泳いだ。
やっぱり偽名か、と思うと同時に、彼女はウソをつけない性格なんだな、と気が付いた。
女将校がシア、メガネがセスカ。即席で作ったにしては、良い名前じゃないか。

「まあ、どうでもいいことだな。自分はエルマという。この戦車の砲手をやっていた。呼び捨てで良いよ」
「そうか…… よろしく、エルマ。……ところで、私に銃口を向けるのは止めてくれないか? 私はあなたに何かしようとは思ってないし、私も落ち着かない」

フム…… と考えて、彼女たちの目の前で銃から弾倉をはずし、何も入っていない弾倉の中を二人に見せてから、ニヤッと意地悪く笑った。

「……だましたな」

シアは下唇をかんで、悔しそうな顔で私をにらみつける。
PPsh41短機関銃を向けられやしないかと心配していたが、それは大丈夫だった。
965極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:48:12 ID:???
「悪かったよ。怒らないでくれ」
「いつ撃たれるかとヒヤヒヤしていたんだぞっ!」
「いや、ほんとにわるかった。私も怖かったんだ。君らは短機関銃を持っているし、私にはロクな武器がなかったし……」

そう言って、空を見上げた。
日が傾きかけていて、もう気温が下がってきている。
夕食の用意を始める時間だ。

「もうそろそろ日が沈むし、そうするとだいぶ寒くなる。外で寝るのはつらいぞ。怖がらせてしまった詫びに、よかったら戦車の中に泊まって行かないか? 狭い寝床でよければ貸してやれる」

私はこの二人に少なからず同情していたし、もうすぐ夜になるのに、これから300kmも歩くと言う女性二人を、極寒の外に放り出すのはかわいそうだと思った。
二人は顔を驚いて見合わせた。
966極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:52:39 ID:???
「い、良いのか?」
「かまわん。だが、メシはビスケットとキャベツのスープがあるだけだぞ。それでいいなら泊まって行け」
「本当か! ありがとう。ありがとう……」

シアは、私の手を取って何度も何度も「ありがとう」と呟いた。
目から涙がポロポロこぼれていた。
これにはこっちのほうが驚いてしまった。
「泊めてやる」と言っただけなのに……
もしかしたら、こういうやさしさに飢えていたのかもしれない。

「わかったから泣くなよ。な? さぁ腹もすいたし、飯の用意をしよう」

まだしゃくりをあげている女将校をはげますように、彼女の肩を軽く叩く。
シアは小さな声で「うん」とうなづいた。
967極東の以下略 ◆5cYGBbCsjQ :2005/11/21(月) 04:53:43 ID:???
投下終了。

続きはまた来週に
968名無し三等兵:2005/11/21(月) 06:59:09 ID:???
保守
969名無し三等兵
投下マダ〜?