パティーじゃなくてパティじゃね?
>>933 どっちにしてもパトリシアの略称だから気にしなくていいんじゃない?
ただまぁ公式にはパティみたいだけど。
こなたが秋葉で暴れた模様
936 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/08(日) 13:35:17 ID:byII3AGL
社会で一番重要なのは、『適当にやる、適当に片付ける』という能力。理論的に正しいことをやれば完璧
と思うかも知れないが、それが通用したことはない。完璧を望むと、社会と会社と、周囲とうまくいかな
くなって、どうにもならなくなるのだ。適当な落とし処を考えて、それにむけて終息させてしまう能力が
社会では望まれている。そして、その適当をどのあたりにするか、手加減、匙加減に苦労をする訳である。
適当は、知識、努力よりもはるかに大切である。
8日午後零時半ごろ、東京都千代田区外神田4の秋葉原電気街の中心部で、
女が刃物ようなものを振り回し、通行人を次々と刺した。
女は身柄を確保された。
その名は、泉こなた。
警察の事情聴取に協力してきた、マジで惨劇だったよ
一人デブのオタク(柔道やってたっぽい)が犯人取り押さえようとして
一回固めたんだけど弾みがついて抜けられて、寝たままの体勢になってるその人の顔面に
刃物突き立てて切りつけてた、思わず目を逸らしてしまったけど、後でうずくまってるのみたら
頭を庇ってる腕の隙間から頭の皮がめくれて垂れてた
かなり血も流れてたから顔もかなり酷い事になってたと思う、後から死者0と聞いて安心したけど
あの有様見たらちょっと複雑だわ・・・
っていうかそれでも普通に写メ撮ってたやつがいるのが信じられん、ちょっとモラル低過ぎないか
ニュー速でやれ
942 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:01:23 ID:nlHdXuYF
コメントりがたや、結構好評でうれしいデス
微グロ注意
>>926 ・・・・・
・・・・・・・・
この日、学校を休んだのはこなただけではなかった
「ゆきちゃん、お姉ちゃん見つかった・・・?」
「いいえ・・・・いったい何処へ行かれたんでしょう・・・?」
平日の昼間に女子高生が私服で町を徘徊している
制服ならばとっくに補導されていても可笑しくなかった
それを見越しての私服での行動だ
あの日、みゆきに罵倒されたかがみはそのまま姿を消してしまい
翌日につかさはみゆきに連絡してきたのだ
何故翌日かというと
その日一度かがみは帰宅しているからである
両親や姉の話では思いつめた表情でずぶ濡れになって帰宅したと思ったら
部屋に篭りきって出てこなかったらしく
時間通りに帰宅したつかさがドアの外から問いかけても返事が無い
変に思ったつかさはかがみの部屋の合鍵を使ってドアを開けて見たのだが
中には姉の姿が無かったとの事だった
それが・・今日の朝という訳である
不安に思ったつかさはこなたとみゆきに連絡したが、こなたは電話に出ないらしく
みゆきと二人で町の中を探し回っていると言う訳だ
すでに家族は警察に連絡しており、学校にもこの事を知らせていたのだが
昨夜の事件のせいで学校はそれどころでは無い様だ
立て続けに事件を起こす生徒を疎ましくすら思う対応を向けられたが
そんな事はお構いなしに一家総出でかがみを捜索している
もちろん警察も一緒だ
「一年の子達に事件と関係有るのかな・・・・・」
「きっと大丈夫ですから・・さあ、かがみさんを探しましょう・・・」
一言で町といっても埼玉は広い
電車で東京にでも何処にでも行けるのだから探しようなど無いに等しいのだ
だから二人はありとあらゆる思い出の場所を探した
秋葉原も行ったし近くの公園も行った、花火を見に行ったあの場所も
花見に行った公園にも足を運んだ・・だが、かがみの姿はどこにも無く
時間だけが過ぎていく
すでに時間も遅くなり周囲は夜へと染まりかけ
二人は一度家に戻りかがみが見付かっていないか確認する事にした
「きっと見付かっていますよ・・・・」
943 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:01:56 ID:nlHdXuYF
みゆきの必死にも思える慰めでなんとか持っているつかさの精神状態も限界に近く
つかさの小さな胸に諦めにも似た感情がわき始めた頃
携帯電話に着信・・・・電話の主は母・・・
「かがみが・・・・見付かったわ・・・・」
その声は酷くか細いものだった
電話の時点で家まで既に100余メートル
今までの人生でこれほどまでに走った事は無いと言わんばかりにつかさは走る
みゆきもそれに続いて走った・・・その口端はうっすらと笑みを浮かべそれを堪える
かがみが見付かったのは神社の境内の裏・・・・
御神木が祭られている広場から僅かに数メートル離れた木の・・・・・上である
無残にも皮の剥がれた枝には何十にも巻かれたロープが縛られており
長く細い自分と同じ色の髪の毛が絡まっている
そして・・・・・・
「・・・・お・・・姉・・・・ちゃん・・・?」
変わり果てた姉の姿・・・
首は有らん角度に曲がり、目を虚ろわせたかがみがつかさを睨んでいる
木の枝で出来たであろう無数の切り傷は雨風にさらされてその衣服からも覗き出て
すでに虫が集っていた
健全だった頃はその健康的な美しさを誇った美脚や胸も惜しげもなく露にされており
今では見る影も無いほどに朽ち果てて、下着は糞尿によって異臭を放ったまま
家族や警察など無数の人間の前に恥じらいも無くその肌を晒す
『お似合いの最後ですね・・・』
944 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:02:28 ID:nlHdXuYF
みゆきはハンカチで口元を多い、目を伏せるふりをして・・・その姿を嗤った・・・・・
しかし、そんな事など誰も気づきはしない・・・・
この状況である・・・・・
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!?」
「いけません、つかささん!」
咄嗟に姉に駆け寄ろうとするつかさをみゆきが制す
木の傍らでは姉や母達が涙を流して地面に突っ伏していて
父親はそれを必死で慰め、落ち着かせながら涙を流す
みゆきの胸が痛まないでもない・・・
だが、事はすでに起こってしまったのだ
どんな事をしてでも手に入れたいものが、この世にはある
検察がかがみの死因を入念に調べている最中、みゆきはそんな事を考えていた
目の前にはかつての友人の変わり果てた醜態・・・・・・
その虚ろな瞳はまるで・・・・泣いている様に・・
これで全てが終わったことを安堵しているようにみゆきの目にはそう映っていた・・・
・・・・・・・
数日の内に柊かがみの葬儀が行われたのは
皮肉にも神社の境内である
こなたは引っ張り出した喪服を着て、かつての親友の家へと出向いていた
ゆたかは田村ひよりの葬儀に出ている
同じ日に二人の友人の葬儀・・・・・・何とも切ない心境
「こなちゃん・・・・」
「つかさ・・・・大丈夫・・・・?」
泣き明かしたであろうつかさの瞳は腫れており
目の下には大きなクマが出来ているが、つかさはそんな事お構い無しにこなたに近寄る
「こなちゃん・・・・帰って・・・・・」
「つかさ・・・・?」
突然の拒否に胸を痛めるこなた
「こなちゃんがお姉ちゃんを殺したんでしょ・・・・」
「・・・・・かがみを私が・・・・」
「だって、お姉ちゃんはこなちゃんと変になっちゃって・・それで!!」
「そんな・・酷いよ、つかさ・・・」
次第に大きくなるつかさの声
情緒不安定なつかさは地面に突っ伏して泣き始める
945 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:03:46 ID:nlHdXuYF
「ああ、つかささん・・・大丈夫ですか?泉さんも気を悪くしないで下さい・・・」
「・・・みゆきさん・・・」
「ゆきちゃん、なんで?こなちゃんが悪いんだよ!?」
「いけませんつかささん、泉さんのせいじゃ無いですよ・・・・」
そうだ、これはみゆきとゆたかの策略なのだ
『ひょっとして、ゆたかさんはこうなる事を予測して・・・・・』
「だって、そうじゃ無かったらなんでお姉ちゃんが・・・・・・」
「つかささん落ち着いて下さい・・・・・」
『まあ、私には関係ない事ですね・・・』
一応確認する必要は有るかも知れないが
どの道この状況をなんとかしなければならない
「こなちゃんのせいだよ!こなちゃんが悪いんだ!」
つかさの大きな声が周囲の注目を集める
邪魔者が消えた今、無駄な騒ぎは起こしたくない
『この場は仕方ありませんか・・・』
「泉さん・・・申し訳ありませんが・・・・」
どうやらこなたがこの場にいる限り、つかさは落ち着きそうに無い
そう思ってのみゆきの言葉にこなたは寂しそうに頷く
「うん・・・また今度にしとくよ・・・」
バイトの同僚は後輩を殺して逮捕され
一番の親友は自分のせいで自殺・・・・そしてその葬儀にもでる事を許されない
今のこなたは惨めな気持ちで押し潰されてしまいそうだ
悲しすぎて涙も出ない
一体この先どうすればいいのだろうか・・・・?
こなたはぼんやりと家路に着き、慣れた足取りでいつもの道を歩いていく
涙で前が見えなくなって道なりが判るのはここが自分が育った街だからだろうか?
こなたはでそうじろうがいない自宅に無感動に帰宅する
そうじろうは編集の人と一緒に取材旅行へと出かけているのだ
したがって暫くはこなたとゆたかのみの生活である
誰もいない家がこなたの気持ちをさらに暗くした
こなたは喪服のまま、自室で枕を抱いて大声で泣き喚く
「うわあああああああああん、かがみいいいん!かがみいいん!!」
不仲のままで散っていった親友
なぜ一言も相談無しに自殺などしたのか・・・・・
自分達の関係は親友より、もっと特別なものだと信じていたのに
一体どうしてこんな事になってしまったのだろう
こなたは全てを悔いた
強引にでもかがみに詰め寄っていればこんな事にはならなかったんじゃないだろうか?
後悔の念が全てを支配した
946 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:04:19 ID:nlHdXuYF
・・・・・・
「高良さんすまないね、手伝ってもらって・・・」
「いいえ、かがみさんとは親しくさせてもらいましたから・・・・」
「そうかい、かがみもきっと喜ぶよ」
「・・・・そうですか・・・」
ただおはみゆきを信じきっている
かがみの親友であると信じきっているのだ
「それにしても・・・なんでこんな事に・・・」
「・・・・・・・・・」
かがみの葬儀も一段落つき、つかさも落ち着いた
人が死んだというのに残された者たちは多忙を極めるこの時間は
もしかしたら悲しみを忘れる為のものなのかも知れない
「かがみは・・・真面目な良い子だたんだよ・・・・」
「・・ええ・・・・」
みゆきの心にある種の緊張が走る
『もしこの場で、かがみさんの秘密を喋ったら・・・どうなるんでしょう』
言い知れぬ高揚が下腹部を刺激した
きとただおは目をむいて「嘘だ!」と騒ぎ立てながら命を絶つか
はたまた発狂するのか・・・
『喋ってしまいたい・・・・ばらしてしまいたい・・・・・』
「高良さん・・・どうしたんだい?何だか、楽しそうな顔をして・・・・」
「え・・・・・?あ、いえ・・・不謹慎ですよね・・・思い出に浸ってしまって、つい・・」
「そうか、いつまでも楽しい思い出の中にあの子を・・・・・・頼むよ・・・」
「・・はい、解りました・・・・」
『きっと、この優しそうなお顔が絶望に打ちひしがれて・・・ああ・・・楽しそう・・・』
父親と姉を失ったつかさはきっと自分のところに助けを求めるに違いない
そうだ、それに家族が生きている限りつかさには別の居場所が存在するのだ
『なるほど・・・そういう事ですか・・』
947 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:04:50 ID:nlHdXuYF
みゆきは昼間の出来事を思い出す
つかさに拒否されたこなた・・・・・きっと、ゆたかの仕組んだ罠にまんまとはまったのだ
こうやって少しずつ相手の居場所をなくして行き・・・そして・・・
『ふふ・・・でしたら、躊躇う事などありませんね・・・』
みゆきは周囲を見回した後、ゴクリと生唾を飲んだ・・・・・
そして静かな声で話を切り出す
「おじ様・・・・・お話があります・・」
・・・・・・・
みゆきはただおを連れて
検察のチョークやかがみの名残の有るあの気の下にやってきた
「・・・・なんだい?高良さん・・・」
「・・・・かがみさん・・・みゆきさんが死んだ理由・・・知りたくないですか?」
ただおの温厚な顔に鋭い影が走った
「・・・・・理由・・・・かがみが死んだ理由・・・」
「・・ええ・・・しかし、その話はあまりにも刺激が強いものになりますが・・・・」
「君は知っているのかい?」
「ええ・・・」
みゆきはただおの目の前にあの写真をかざす
そう、あの日ゆたかが自分にした様にしてみせたのだ
「・・・・・・!?」
ただおは一瞬にして声を失ってしまった
「どうでしょうか?娘さんの秘密のお話・・・・・」
「・・・かがみが・・・・そんな・・」
「かがみさんは援助交際に手を染めていらしたんです・・・・」
「・・・あの子がそんな事・・・・」
ただおは一瞬にして精神的なショックを受ける
その衝撃は多大なものだ
「私はその相談を受けまして・・・・」
みゆきは淡々と有りもしない会話をでっち上げ、ただおの心を破壊しようと試みる
ただおは頭を抱えて「かがみ・・かがみ・・・」と目を剥いて声を絞り出す
948 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:05:58 ID:nlHdXuYF
『お父さん〜ほらほら可愛いでしょ〜』
ツインテールの少女は今年から幼稚園だ・・・・
双子のつかさと区別する為に始めた髪形も気に入ってくれて良かった・・・
「ああ、可愛いねかがみ・・・」
『大きくなったらお父さんのお嫁さんになってあげるね〜』
「ずるいよ〜つかさもなる〜」
双子の娘に囲まれて、父親である幸せを感じた日々
この子達が嫁に行くのを想像して少し涙が出そうだった
「はいはい、二人ともありがとう」
『ただいま!お父さん、私達合格したよ!!やったよ!!』
「わーい、お姉ちゃんと同じ高校だよ〜!」
無邪気に戯れる二人の娘も既に高校一年生・・・・
時が経つのは早く、そして成長する二人を見るのは喜ばしい事だ・・・・
『・・・・・・・・・・・・・』
かがみは・・・・境内の木陰から私を睨んでいた・・・・
その瞳は物言わぬ人形のような・・・・
私には、あの子に何かをしてあげれる様な力は無い・・・・
どうして援助交際なんか・・何故自殺なんか・・・
どうして・・・・・
「ですから・・・かがみさんは自ら命を絶ったんではないかと・・・・」
「そうか・・・うん・・そうだねかがみ・・・そうだね・・・・・」
先程まで聞こえていたただおの嗚咽は既に聞こえない
その代わりに、ただおの瞳は何かを失った様に怪しく光る
「・・・・・どう・・・なさったんですか・・・?」
「娘がね・・・言ってましたよ、高良さんは真面目で・・・優しい、良い友達だって・・・」
「そ・・そうですか・・・・・」
「生前は・・・娘がお世話になって・・・」
徐々にただおとの間隔は狭くなり、みゆきの背中には木の湿った感触が触れる
何故か体が逃げるのだ・・・
何か危険な感じがするのだ
949 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:06:30 ID:nlHdXuYF
「やめ・・・」
みゆきが声を上げようとした瞬間、ただおの両手がか細い少女の首に絡みつく
「あ・・・・く・・・・・」
「かがみはね・・・寂しがりやなんですよ・・・」
みゆきは抵抗するが、大人の男性と少女では力の差は圧倒的だ
徐々に絞められる気道・・・・頚動脈の脈が遅くなっていくのをハッキリと感じる
「た・・・・す・・・・け・・・」
「きっとあの子も喜んでくれますよ・・・・高良さん・・あの子と仲良くしてやって下さい」
薄れ行く意識の中でいよいよ視界はぼやけ始める・・・・
誤算から生じた、自らの死・・ひょっとしたらこれもゆたかの策略の内だったのかもしれない
『・・・・結局・・私はつかささんと一緒にはなれませんでした・・・』
もしかしたら、あの日ゆたかに声を掛けられた時から
こうなる事が決まっていたのかも知れない
視界がノイズの様にチカチカと点滅し始めた
ブラックアウト・・・と言うも奴だろう
しかし、この知識を他人に話すことはもう無い・・・
体の力が抜けて、股間に生暖かい液体が走る
失禁だ・・・・
そういえば首吊りや絞殺などでは膀胱の調節不全や
尿道の括約筋が弛緩してしまうと何かで読んだ事が有る
いくら死に際だからといってみゆきは恥じらいを感じた
しかしただおは暴れるみゆきをさらに締め上げると後頭部を木に何度も叩きつける
その度にスカートを濡らした飛沫は足を伝い
美しい白い足を汚物で汚していった
頭がジンジンする
ぬるりとした血液がみゆきのうなじを伝って背中を紅く染める
視界が遠のいていくのを感じた
『・・・・かがみさん・・あなたもこんな風に苦しんだんですか・・・?』
みゆきが最後に見た光景は・・・・・
ただおの後ろで嘲る様にして笑う、今は無き友人の・・・・柊かがみの顔
一瞬強い風が吹き木々に絡まったかがみの髪の毛がみゆきの頬を掠める
そして小さな音と共に少女の意識は完全に途切れた
『みゆきも・・・こっち側ね・・・』
ざわざわと鳴る木々の隙間から、かがみの声が聞こえた様な気がした・・・・・
・・・・・・・・・・
950 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 16:08:28 ID:nlHdXuYF
続く・・・
長いなあ、夢オチにしようかなあ・・
もう、そろそろスレ立てないか
終わりが近いぞ
よし、逝って来る
>>953 さーんきゅ。乙です
>>950 まだ未読、これから読もうと思ってる俺が言うのも何だけど夢落ちはないんじゃない?
どんなに酷くても夢落ちとか無理矢理終わらせるよりかは酷くならないと思いますよ
>>950 wktk
プロットとか立ててから作ってる?
まあ夢オチは大抵物語破綻の末路だからね…あまりやらない方がいい
その夢オチに何か壮大な伏線とかあるのなら見てみたいが
もらせ! もっともらせ!!
957 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/08(日) 17:54:17 ID:3NA8v/mh
うめ
いつも思うけど次スレたてるの早いんじゃない?
そんなに流れ速い訳でもないし
970くらいでいいんじゃないかな?
>>950 夢オチとかw
959 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/08(日) 18:33:12 ID:3NA8v/mh
うめ
うめ
961 :
お漏らし中尉:2008/06/08(日) 19:10:04 ID:nlHdXuYF
一応プロット立てて作ってます。基本だし
そのプロットが壮大すぎて自分が漏らしそうなw
夢オチは言ってみただけ、まさかSSより反応あるとは不覚
まるで釣りのようだ
秋葉原が凄惨な状況になってるって聞いて
自分の執筆中のSSがかなり不謹慎のような気がしてきた…
俺の絵も・・・
こわいよー
あ、微グロ注意で
なんか…じわじわ来る絵だな
今日の事件に触発されて描いたのかw
このスレ住人もいたかもねー
神奈川は大丈夫だろうか…
>>969 違う違う!
これはマジで一昨日描いてたんだ
んで今日例の事件が起こったから投下するか迷ってたのよ
(U≡ω≡.)あひー
おいおい、絵描きみたいな芸術家が時事情勢なんて気にしてどうするよ。
ガリレオの如き勇気でもって発表しちゃえばいいのさ。
てか絵やSSといった、表現の自由が具現化された分野に
「不謹慎」なんて道徳観は持ち出すべきではないと思う。
精神的活動に従事するものは、権力のみならず時勢にも媚を売るなかれ。
そういった意味で、この状況下で作品を投下した
>>965の勇気を俺は支持するぜ。
あんたこそ偉大な芸術家だ。
毎回、次スレ立てるのはえーよ早漏共!
埋めついでに投下
投下順と時系列は異なっているため、引っ掛かっても「ふーん」と流してください
976 :
1/7:2008/06/09(月) 04:22:53 ID:rIyuWBs9
月は無い。
一面は闇。
しかし視界の利かないその中でさえ、その音ははっきりと聴き取ることができる。
風に紛れる笛の声。
祭囃子。
遮るものの何も無いこの場所では、風は唸りを上げ吹き抜けていく。
息を切らせる私の服をはためかせるほどにだ。
「なにやってんだ……」
背後からの声。
相手はきっと、
”致命傷を受けた私が、せめて自分を道連れにしようと躍起になって襲ってくる”
とでも考えていたのだろうな。
残念だけど、端からその気はないよ。
それどころか傷一つ付ける気もないし、そうでなくちゃ困るんだ。
私の命なんざ最早どうだっていい。
しかし最大の問題はこの刺し傷、これは完璧に想定外だった。
まさかこんなに深く、よりによってこんな場所へ外傷を受けてしまうとは……
こいつがここまで馬鹿だとは思わなかった。私の好意を踏み躙りやがって。
刺してしまった時点で間違いなんだよ、先の先をまるで考えきれていない。
彼女の事をまるで考えきれていない。
その時ふと、一つの名案が浮かんだ。
いや、単に他の案が無かったともいえるが。
私は包丁を逆手に持ち直す。
そして両手でガッチリと掴む。
「なにやってるんだ!」
戸惑いがちの怒号が聴こえた。
煩いな、少し黙っててくれよ。
遠くからの笛の音に暫く耳を傾ける。
風の唸りに掻き消されそうな程か細いその曲に、何故だか懐かしさを憶えた。
そうか、ぐるっと一巡り前にも聞いてたもんな……
おっといけない、ついウトウトしていたようだ。寝不足かな。
そっと手元を見つめる。
冷たく光る鉄鋼の刃。
私はそれを胸へと突き立てた。当然、自身の胸にだ。
そしてすぐさま引き抜く。
立っていられる時間はそう長くはないはずだ。
血に濡れ光を失った刃。それをさらに胸へと突き刺す。
何度も何度も、幾度も幾度も……
977 :
2/7:2008/06/09(月) 04:23:44 ID:rIyuWBs9
アブラゼミの大合唱。
音の霰となったそれを全身に浴びる。
「ごめんごめーん」
私は彼女達の元へ、軽く手を振りながら駆け寄る。
「遅いよぉーこなちゃん」
間延びした声。
「あんたってホント、毎回々々遅刻するわよね。もーいい加減にしなさいよっ!」
凛とした声。
「あらあら、お二人に怒られてしまいましたね」
和らげな声。
見事に調和の取れた同級生3人組み。
「いやーハルヒの新刊が出ててさー。前情報も無しで新刊を出す唐突さに驚愕しちゃってつい……」
「つい……じゃないでしょ! 全く、だからアンタは空気が読めないって言・わ・れ・ん・のっ!」
「お、お姉ちゃんが怒ったー」
「今日はツンツンしてるねー、となればそろそろ来るであろうデレに期待出来るよこれー」
「所謂、一つの萌え要素というものですね」
「うるさい! 下らないこと言ってないでさっさと行くわよ!」
すぐさま取り繕い、早足に歩き出す彼女。
「あー、もうバス来てるよぉー」
「これは急いだほうが良さそうですね」
慌てているようで慌てていない2人。
「ちょ、待てよー」
それに続く私。
眩しい日差しが降り注ぐなか、私たちは坂を駆け下りていった。
978 :
3/7:2008/06/09(月) 04:24:35 ID:rIyuWBs9
眼を開いた。
焼けるような眩しい日差しとは程遠い月明かりのなか、ぼんやりと天井の模様が浮かび上がっていた。
涙があふれてくる。
止め処なく、止めようもなく。
楽しかった思い出、それを今でも夢に見てしまう。
その中に私の素晴らしき日々を奪った張本人が居るというのに。
なのに思い返さずにはいられない。
誰も助けてはくれない。
助けなんて求められない。
もう駄目だ、もう限界だ。
死ぬしかない、私は死ぬしかないんだ。
枕元の携帯電話を手に取り暗闇のなか、そのか細い光を眺める。
ディスプレイに表示された”柊 かがみ”、その文字と、その向こう側に居るであろう人物を思い描く。
こんな時間だけれど、迷惑が掛かるのは分かっているけれど……
最後に、かがみの声だけでも聞いておきたい。
少しだけでいい、少しだけで。
その声を聞いたらもう終わりにしよう。何もかも。
プルルルル……
呼び出し音の単調な音色をBGMに、私は過去の出来事を思い返していった……
979 :
4/7:2008/06/09(月) 04:25:21 ID:rIyuWBs9
夕陽が差す、私達二人以外の誰もが居なくなった教室。
人の温もりの無い室内の寒さは、精神的にも肉体的にも身に沁みてくる。
「こなちゃんはズルいよ……」
ぽつりとつかさが呟いた。
黄色いリボン、可愛らしいそれとは対照的に冷酷な無表情を浮かべたままで。
「あんたなんか死ねばいいのに」
衝撃を受けた。
つい先日、いや、つい先ほどまでは仲間たちと共に笑顔で言葉を交わしていた。
なのに、それなのに何故突然……
聞き間違い?
そうだ、そうに違いない。
大体、つかさが”死ね”という言葉を使うはずがない。彼女はとても優しいから。
もしかすると新手のジョークかもしれない。最近テレビを見てなかったからついていけないなぁ……
そうだ、あのネタで行こう!
「死ねって言われちゃったよ、でもそんなの関係ねぇ! でもそんなの関係――」
「関係ねぇことばっかじゃねぇんだよ!!」
思いもよらぬ声色、そしてその言葉、そして……私の右脇腹に滲む赤い染み。
痛い、痛い……嘘? これ、まさか刺された!?
力一杯押さえれば……くっ……痛い……なんで、なんで……
ジャラリ、と左手に握った鍵の束を振りながら相手が続ける。
「こなちゃんってば何時だってそう、空気も読めないし、努力もしないくせに……」
そこで一呼吸置いて、
「いつだって、人気者。いつだって、評価される。いつだって、いつだって! わたしの邪魔ばかりする!」
一言一言ハッキリと、腹の底から吐き出していく。
『だから、つかさは駄目なんだよー』 『つかさはまだまだだねぇ』 『つかさが私に敵う訳ないよ』 『つかさは――』
かつて何の気も無しに口にしていた言葉、それが今となって頭の中に蘇ってくる。
そんな、私はそんなつもりで……そんなつもりじゃ……
「聞いて、つかさ! 私が悪かったんなら謝るから、だから、ね?」
「そうやっていい子ぶるのも作戦なんだよね? ほんっと――」
「ぐっ……!」
背中に激痛が走り、さらに蹲る。
「うざったい!」
再びジャラジャラと鍵の束を振っている。
そして彼女は窓の外、遠い夕陽を眺めつつ呟いた。
「助けを求めてもいいよ? 人気者のこなちゃんならお姉ちゃんやゆきちゃん、ううん……クラス中の皆が味方してくれるだろうね」
私は苦痛を抑えつけ、顔を上げて彼女の顔色を窺う。
かつて見た事もないほどに冷めきった顔。体中がゾクリとするほどの違和感。
こいつ、つかさじゃないのではないか?
「でもね、そんな事はさせないよ? こなちゃんの味方は、わたしの敵。邪魔をする人は、ね?」
ニコリ、笑顔を覗かせる。
「それじゃ、そろそろ帰らないとお姉ちゃんに勘付かれちゃうしね、バイバイ」
彼女が振り向きもせずに立ち去って行った後も、
私は床に額を擦り付けるようにしたまま、その場を動くことができなかった。
980 :
5/7:2008/06/09(月) 04:26:17 ID:rIyuWBs9
助けて――
なんて言える訳がなかった。
つかさの言葉が怖いわけではなかった。
つかさの想いが恐い。彼女をそこまで追い込んでいた事に気付けなかった自分が恐い。
殺意を抱かれている事が恐い。それが周りに露呈することが恐い。
そして……
これが原因で、かがみやみゆきさん、その他の人々との関係に影響が及ぶ事が恐い。
言えなかった。
言える訳がなかった。
だから私は堪え続けた。
大丈夫、大丈夫……
あと約1年、たったそれだけの期間の辛抱だ。
もう数ヵ月も耐えてきたんだ、今さら負けるものか。
散っていく桜の葉に新たな決意を込め、私は学校へと通い続けた。
981 :
6/7:2008/06/09(月) 04:27:34 ID:rIyuWBs9
プルルルル……プルルッ……
ようやくして途切れた呼び出し音で、私の心は現在へと引き戻された。
「なぁに……今何時だと思ってんの……?」
気怠い声、かがみだ。
「ごめん、ちょっと……ね?」
「何が、『ね?』よ。アンタの気紛れには、ほんと……」
「そだね、それじゃ切るよ、ばいばい」
もう思い残す事など無い。そう思っていたはずだった。
しかし――
「ちょ、ちょっと待ちなさい! 切っちゃダメ!」
通話終了ボタンを押そうとしていた手が止まる。
「あんた……まさか悩みとかがあるんじゃないの?」
「無いよ、ただ何となく声を聴きたかっただけだよ」
「嘘よ、いくらあんたでも深夜3時に何の意味も無い電話を掛けてきたりはしないわっ」
「だから違うって、そんなんじゃないって」
「そんなに信用無いのかな、あたし……」
急に悲しげな声が聞こえて、思わず私は言い返した。
「違うよ、そんな訳じゃないけどっ!」
「……って事は、やっぱり何か悩んでいる訳ね」
ハメられた。沈黙する私に、打って変った優しい声で囁いてくる。
「まぁいいわ、言い難い事かもしれないし聞かないから」
「でもね、あたしはあんたの味方だから。いつだって頼っていいからね、最善も尽くさぬうちに負けちゃ駄目よ?」
「うん……」
「分かったのならいいわよ。今日は早く寝て、また明日学校でね」
「うん……」
通話を終える。
最善も尽くさぬうちに負けちゃ駄目よ……
そうだ、負けちゃ駄目なんだ。
何故戦おうとしなかったのだろう? 最初から諦めていたのだろう?
私ならやれるはずなのに。つかさ如きに負けるはずないのに。
つかさ如きに……
初めて抱いた憎悪という感情、炎のように溢れだしてくるそれと共に活力が漲ってくるのがわかる。
殺す、殺す、殺してやる。
それも私の人生に悪影響を与えないよう、完璧にだ。
そして元の日々へ……あの素晴らしい日々へ……夢のような日々を……取り戻してみせる……!
すぐさまベッドから跳ね起き、部屋の明かりを灯す。
来るべき完全犯罪へと向け、私はプロットを練り始めた。
夜が明けた。
ここまでの情報と作戦を整理してみる。
毒殺――
手頃に入手可能なトリカブト、テトロドトキシン、或いは農薬系統……
いや駄目だ、どう考えても薬物反応が出る。発覚は免れない。
そもそもこちらを信用していない相手に毒を盛るのは不可能に近い。
仮に検出されない毒があったとしても、ターゲットの食事にひっそりと混入させた場合、ターゲットのみがそれを食べるとは限らない。
周りに分け与えた場合に飛び火してしまう。それは避けるべき事態だ。ましてや、近くにはかがみが居るのだから。
同理由により、洗剤を扱った塩素ガス等による殺害も不可能となる。
焼殺――
時限発火装置などを用いて深夜に犯行を行えば、確実性には富むかもしれない。ただし、第三者への被害が甚大だ。
発火装置の発見を逃れる方法として、ハードディスク等を分解して作成したレーザー光を用いる方法も考えた。しかしこれは些か技術面に不安が残る。
ガソリンや灯油、又は落ち葉など肉眼では不自然と気づき難く、予め燃えやすい素材を用意しておき、これに火を放てば決めてとなる証拠は残りにくいと思うが……
いや、やはり第三者への被害は避けるべきだ。
罪のない人は巻き込めない。
私は、悪では無いのだから。
刺殺――
別に撲殺でも構わないが、直接手を下す方法だ。
これは言うまでもなく明らかなバカが取る手段だ。完全犯罪を目指す上では、考える価値も無い。
ゴルゴ13――
ゴルゴは居ないにせよ、海外の金に餓えた人物に依頼をするなどの方法だ。
物価の安い国でなら一口数百万だとか聞いたことがあるが、果たしてそういう”本物”とコンタクトをとれるかどうかから考えると不可能だな。
仮に依頼さえ出来れば、曲りなりにもプロな上に私との接点の無さから安全確実とは思えるが……まぁ、無いな。
誘拐――
予め薬などで痕跡を残さぬように眠らせるか殺害し、山奥、或いは海底や湖底へと沈める方法。
埋める場合は死後に漂う腐乱臭により、野犬などの獣が掘り返さぬよう注意しなければならず、従って完全に隠すには重機と人手が必要となる。
水に沈める場合は死後の膨張に留意しなければならない。人間の体内に住む細菌類の活動により巨人様化と呼ばれる現象が起こり、体内にガスが充満・膨張するからだ。
その結果水死体が数日から数十日後に浮きあがってくる訳であるが、これを防ぐには体重相応以上の重しが必要となる。
いずれにせよターゲットや器具の持ち運び、移動手段には車が必要となり、学生の私では他人に頼らざるを得ないが、
まさかゆい姉さんに頼むわけにもいかないだろう。即刻逮捕されてしまう。まぁ、姉さんは交通課だけど。
自殺――
なんらかの方法で精神的に追い込む等で、自ら命を断たせる方法。
これが一番ありがたいパターンではあるが、そう簡単に追い込めるか?
そもそも自殺する奴の心境ってものが知れない。 って、私が言うべきことではないな、ハハ。
例えば、私がされきたように逆に虐め返す……それも私にある全てのコネを使ってクラス中の皆、いや、学校中の皆で虐めたと仮定する。
かくして対象が自殺をすると、マスコミの餌として取り上げられ、ピラニアの群れに主犯の私は叩き上げられる……と。
駄目だなこれは。それに私が虐めなんて陰湿な方法を取るなんて似合わないもの。
そもそも、優しいかがみやみゆきさんは確実に私と敵対してしまう。それでは本末転倒だ。
……どれもこれも難しい問題を抱えているが、それならそれで不思議と燃えてくる。
それに平成13年の時点で犯罪検挙率は20%を切っているとも聞く。もちろん、犯罪の種別によって異なるとは思うけれど、実現不可能な問題ではないはずだ。
この問題、必ず解いてみせる。
さてと、そろそろ登校の時間だ。
6月と言えど朝方は冷えるし、シャワーでも浴びて気合いを入れてくることにしよう。
早く会いたいな。
かがみに、みゆきさんに、そして、つかさに……