【石川賢】ゲッター線が他作品に出張！！第5章【クロスSS】

スレタイにある通り、ゲッターロボ以外の石川作品メインの出張（クロス）SSやネタ話もOKです。

●初代スレ
マブラヴオルタネイティヴにゲッターロボが来たら
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1181725106/l50

●2代目スレ
ゲッター線が他作品に出張するようです。
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1216866614/l50

●3代目スレ
ゲッター線が他作品に出張!!　ゲッター２
http://schiphol.2ch.net/test/read.cgi/gamerobo/1223820400/l50

●4代目スレ
【虚無戦記】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッター3【魔獣戦線】
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1231600805/l50

●前スレ
【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッタードラゴン【NO.4】
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1236597306/l50

●関連スレ
エヴァの主人公が真ゲッターの竜馬だったら～5号機
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/eva/1203512738/l50

●保管庫
ゲッタークロスオーバーSS倉庫
http://wikiwiki.jp/gettercross/

うおお～住民が>>1を乙っちまってる～～～～っ!!

>>1
乙ナァアアッ、サァンシャイイイイン！！

これも進化の形だ。

二つつづけて容量を使い切ったか……
マブラヴのころから見てたけど立派になったな。

ゲッターオルタの続き、前スレの容量がヤバいらしいんでこっちに投下させていただきます。
長いです。そしてまだ少し続きます。

「うおおおお！　スピンカッター！」
「チェーンナックル！　ショルダーミサイル！」
スピンカッターで次々と敵を斬り裂く。
そしてその後ろではネオゲッターのチェーンナックルにより敵が真っ二つになり、そこにミサイルが命中し、原形をとどめずに消滅する。
「委員長！　チマチマやってたら間に合わない！　あれを使おう！」
「ええ！　今、私もそう思っていたところよ！　御剣、彩峰！　ネオイーグルにエネルギーを回してちょうだい！」
「「了解！」」
「じゃあいくぜ委員長！！　ゲッタービーム！！」「プラズマァ、サンダーー！」
ゲッターの大技、ゲッタービームとプラズマサンダーが放たれる。
威力は絶大だが、エネルギー消費も激しいため、ここまで使用を控えてきたが、そうも言ってられない状況になっていた。
かなりの数のＢＥＴＡが強大なエネルギーに飲まれ蒸発する。
だが、それでもなお、次々に新手が現れる。
「くそ！　キリがない！」
武は増援の絶えない様に毒づく。物量がＢＥＴＡ最大の武器であるものの、この数は以上だ。
「タケルさん！　今度は壬姫に任せて！」
「榊！　こちらもゲッターチェンジだ！」
「仕方いな。じゃあ任すぜ、オープンゲット！」「仕方ないわね。オープンゲーット！」
ドラゴンからライガーに、ネオゲッター１から２へと即座に分離合体する。
「ゲッターライガー！」「ネオゲッタートゥー！」
そして合体が終了すると、目にもとまらぬ速度でＢＥＴＡの中へ突っ込んでいく。
「珠瀬！　私に合わせられるか！？」
「大丈夫！　やれる！」
高速で移動しながらも、２機は的確に敵を仕留めていく。
縦横無尽に敵の間をすりぬけていくため、ＢＥＴＡは同士討ちは絶対しないという習性が仇となり、なかなか手が出せなくなっていた。
さらに、ゲッターはドリルを用いているため、あっというまに敵が片付いていく。
「流石だな……。」
武は壬姫を冥夜の手際の良さに思わず感心する。
「フフ、見なおしたか？　タケル。だが、まだ足りんようだ」
見ると、レーダーにはＢＥＴＡのさらなる増援が迫ってきていることが示されていた。
「このままじゃそのうちこっちがじり貧になってやられるわね……。
白銀！　あなた達は凄乃皇とともに先に行ってなさい！」

「な、何言ってんだ委員長！　まさか死ぬつもりじゃないだろうな！？」
まさかの千鶴の発言に武は即座に反論する。
ここで残る、ということはたった１機で迫りくるＢＥＴＡを相手取るということだ。
それはいくらゲッターであってもたやすい任務ではない。
それくらい、彼女たちも分かっているはずだと武は思った。
「勘違いしないでちょうだい。私は、とりあえず先に行けと言っただけよ。
それに、あ号目標に接触するためにはそこのゲートをくぐらないといけない。
でもそのゲートは開閉に時間がかかるわ。全員がいっしょにくぐれば閉まりきってないゲートから敵がなだれ込むことになる。
だから私たちがゲートの閉まるギリギリまで防衛する必要があるの」
「それにだ、タケル。ゲートの閉まるギリギリの段階ならゲッター一体なんとか通れるくらいにはまだ隙間がある。
おまけにゲッターＧは、そなたたちの機体は凄乃皇のコントロールも兼ねている。
殿をネオゲッターが務めるのはそういう都合もある」
「で、でもよ……」
あまりに理屈が通りすぎている答えに、武は口ごもる。
それに対して彩峰が強く言い放つ。
「……心配しないで。それに私たちは死ぬつもりなんてこれっぽっちもない」
「――分かった。凄乃皇とゲッターＧは先行してあ号標的を叩く。
……絶対に死ぬなよ？　約束だかんな」
「ええ約束よ」「約束だ」「……約束」
３人の口から満足のいく答えを聞き終えると、武は壬姫にゲートをくぐるように頼む。
そしてそのゲッターＧの後ろを凄乃皇がついてゆく。
「ふ、やっと言ったか」
ゲートをくぐり終え先に行ったのを確認すると冥夜がつぶやく。
「ああでも言わないときっとここで私たちと戦い続けるにきまってるもの」
「……本当、世話が焼けるね」
千鶴、彩峰も呟く。
「さて、では我らはここを死守せねばな！」
「ええ、私たちの力。ゲッターの恐ろしさを見せてやるわ！」
「……同感だね」

武たちは冥夜たちを置いて、先を進んでいた。
彼女たちの気持ちを無駄にせぬためにも、彼らは絶対にあ号標的を叩かねばならなかった。
敵の行く手を阻む時間稼ぎは、ネオゲッターの性質を考えると非常に厳しいものだと武たちは理解していた。

ネオゲッターはゲッターGなどと違い、ゲッター線ではなくプラズマ駆動で動いている。
それはつまり、機体内にためられたプラズマを使いきれば機能を停止することを示していた。
だが、それでもなお彼女たちはゲート防衛を買って出た。死なない、とは言ったが、その生存は絶望的であろう。
だが、武たちは彼女たちを置いてきた。しかしそれは人類を救うため。
オリジナルハイヴを潰し、人類に勝利をもたらすことこそが彼女たちの望み、ひいては人類すべての望みだったからだ。
「ねえタケル。御剣さんたち大丈夫かな？」
「たま、あいつらは死なないって約束したんだ。今はあ号標的をたたきつぶすことだけに集中するんだ」
不安そうな壬姫を武は任務に集中するように諭す。
自分も納得してはいないが、それより重要なことがある。
そう考えねばやりきれなかった。
「壬姫さん、タケルの言う通りだよ。今は千鶴さんたちを信じて、僕たちは僕たちが出来ることをするときだ。そうでしょ？　タケル」
「ああ……。目標まであとわずかか、霞、純夏の様子は？」
「白銀さん？　えっと純夏さんなら大丈夫です。凄乃皇の荷電粒子砲の準備も出来てます」
「そうか。ならいいんだ。……見えてきた。あ号標的だ……」
タケルたちの目の前には少し広い空間が見えてきていた。
そしてその空間の中心には反応炉、あ号標的が存在していた。
「よし、凄乃皇、荷電粒子砲スタンバイ。反応炉の大空間に入りしだい発射する」
これで終わる、そう信じゲッターGと凄乃皇は前進する。
武も凄乃皇の荷電粒子砲発射コントローラーに手をかけ、トリガーを引く準備をする。
だが、異変は反応炉の大広間に入った瞬間に起こった。
「よし、広間に侵入、発射す―――！？」
２機が広間にはいった瞬間、機体の動きがなんらかの働きにより停止する。
操縦レバーを動かそうと力を込めるが、微動だにしない。
「なんだ！？　どういうことだ？　たま、美琴！　機体の操縦がきかない！　どういうことだ！？」
「た、タケルぅ、こっちも駄目だ。操縦機が全く動かない！　これじゃあ分離も出来ないよ」
「こっちも駄目です……。びくともすしません」
「なんだって？　じゃあ、霞！　凄乃皇の方は！？」
「こっちも駄目です。コントロール出来ません。センサーには何の反応も……いえ、あります！　前方、ハイヴコアに反応ありです！」

霞の報告を受け、武はハイヴのコアの方の様子をモニターに映す。どうやら、機体の身動きは出来なくとも、センサーの切り替え程度なら出来るようだった。
そしてモニターを見つめていると、通信機に登録されていない信号が入る。
『まったく、情けないよのう。まさかここまで来て、我の結界に引っ掛かるとは……』
「だ、誰だ！」
突然聞こえてきた声に武は驚く。
するとモニターの拡大映像でコアの様子を見ると、そこには驚くべきものが写っていた。
「ひ、ヒト……？」
壬姫が驚きの声を上げる。ありえない。だが、どう見てもヒトにしか見えぬものが、コアのあるべき場所に存在していた。
『ヒトとは……。そのような無力で愚かなものと一緒にされては困るな。
我の名は晴明。安倍晴明なるぞ！』
「あ、安倍晴明！？」
まさか、竜馬さんたちが言っていたのはこいつのことだったのか、武はそう結論づけ、晴明に向かって吠えた。
「お前が晴明か！　何故コアを乗っ取ったのに人類に敵対する！　あんたもヒトじゃないのか！」
『何故？　何故だと？　簡単なことよ。人類に生きる価値など無いからだ』
「な、なんだと……」
晴明の答えに武はフツフツと怒りがこみ上げてくるのを感じた。
「なんでそんな酷いことが言えるんですか！　人間の生きる価値を決めるのはあなたじゃない！」
どうやら晴明に対し怒っているのは武だけではないようだ。壬姫も晴明の言い草に怒りを覚えていた。
『ふん。貴様ら人類が生きているとな、そのうち宇宙を食いつぶすこととなる。害虫は早く処分せねばなるまい？』
「害虫って、僕たちは害虫じゃない！　それになんでそんなこと、言い切れるんだ！」
美琴も叫ぶ。」
『それが分からぬから愚かだというのだ。ゲッターをこの世界でも目覚めさせ、そしてそれを使う貴様らの愚かしさ……。
今の貴様らには実際に見せてやる方が早い……。見るがよい、貴様らがこのままのさばれば宇宙がどうなるかをな！』
晴明が叫び、その右手を天に掲げると、ゲッターと凄乃皇を囲んでいた魔方陣(どうやらこれがゲッターたちの動きを封じているらしい)が輝きだす。
「な、なんだ？　何をするつもりだ！？―――グッ！？」
輝きはどんどん強くなり、そして次の瞬間には強烈な頭痛が彼らを襲う。

「な、なんだ？　ぐ、ガアアアアアア！？」
「きゃああああ！」
「うわあああ！」
「―――――ッ！！」
「うぅうぅううう…」
武、壬姫、美琴、純夏、霞は強烈な頭痛に悲鳴を上げる。
すると彼らの頭の中にあるビジョンが流れ込んでくる。

それは遙か遠い未来の、別の時空の、どこかの宇宙での戦争であった。
“ソレら”は武たちの見たこともない星を蹂躙していた。
その星からは自分たちの故郷を守るべく、数多の宇宙戦艦が飛び立ち、必死の抵抗を行っていた。
が、それは“彼ら”の圧倒的な力の前に次々と潰されていた。
突撃も、エネルギー攻撃も、“ソレ”の持つ障壁に阻まれ、一方的にやられていた。
『な、なんなんだこれは……。一体こいつらは！？』
武はこの一方的な大破壊に恐怖すら感じていた。“アレ”は自分たちの知っているものに似すぎている……、そう―――。
『ゲッターエンペラー、敵がサードムーンから出撃してきます……』
“彼ら”は―――。
『任せろ！　月ごと吹っ飛ばしてやる！！』
“ソレら”を束ねる巨大な戦艦から一筋の光が放たれ、敵をあっという間に消滅させる。
圧倒的な力、一方的な破壊。たった一発でその戦いの勝敗は完全に決した。
そして彼らは、武たちがよく知るモノ。そう、彼らはゲッターロボだった。

魔方陣の光が消え、頭痛も治まる。
『どうだ。なぜ貴様ら人類が、いやゲッターロボが生き残ってはならぬか理解できたであろう？
このまま貴様ら人類をのさばらせておけば、今度は貴様らがこのBETAと同じようにほかの宇宙を蹂躙するのだ。
いや、こ奴らBETAは資源の採掘のみであのような大破壊をせぬ分、幾らか貴様らよりはマシかもしれぬがな』
晴明がクククと笑いながら言う。
「ふざけんな……。じゃあオレたちはこのまま滅びを待てっていうのかよ……」
『クク、その通りだ。貴様ら宇宙の癌をここで始末せねば宇宙が滅びるからなあ』
さも当然と言った様子で、言い放つ。
『それに、だ。今の状態では貴様らが我に勝つのは到底無理な話よ』

そういうと、広間に映像が映される。
その映像は、ネオゲッターが必死にゲートを死守している今現在の様子だった。
だが、かなりの苦戦を強いられている。おそらくはプラズマが残り少ないのだろう。
動きは鈍り、攻撃の頻度も減り、次々と敵の攻撃を受けている。
チェーンナックルを放つが、強固な外殻をそなえたインベーダーに防がれ、逆に腕をもがれる。
そして今度は後ろから攻撃をうけ、地面にひれふす。
そこにさらに攻撃が加えられ、嬲り殺されようとしていた。
「冥夜！　委員長！　彩峰！」
「そんな！　嘘、榊さんたちが！」
「立って！　死なないで！」
武たちは目の前で繰り広げられる目を覆いたくなるような光景に絶望した。
『あちらも時間の問題よ』
映像が消される。どうやら晴明はこれを見せたいだけだったようだ。
『所詮はまがい物よ。我に勝てるはずがないのだ。ふはははははは！！』
晴明の笑い声がこだまする。
「だまれよ……」
『んん？』
その瞬間、武たちの雰囲気が、纏う空気が変わる。
「人類はここで滅びるべきだと？　ふざけんな。たとえオレたちがこの先、宇宙の破壊者になるとしても、ハイそうですか、って簡単に死ねるワケないだろ……。
オレたちはいままで、生き残るために戦ってきたんだ。それをここで急にやめれるかよ。
それに、お前み言われて決めることでもない！」
先ほどまで、ぴくりとも動かなかったゲッターがじわじわ動き出す。
「そうよ。あなたなんかに、これまで戦ってきたみんなの、私たちの思いを否定されてたまるもんか！」
それと同時に魔方陣が消滅する。
「僕たちは戦う！　未来がどうなるかなんてわからないけど、僕たちは生き残るってみんなに約束したんだ！！」
武たちの思いに反応するかのように、ゲッターのエネルギーがどんどん上昇していく。
『ほう、紛い物とはいえ、ゲッターはゲッターか……』
だが、そんな様子を見ても晴明は余裕綽綽といった感じのままだった。
「だから、てめえを倒して、俺達人類は生き残る！！　純夏！　凄乃皇の荷電粒子砲を撃つぞ！！」
武が再度、荷電粒子砲の発射トリガーに指をかける。
『そうやすやすと思い道理にさせるわけなかろう！』

コアから無数の触手が信じられない速度で飛んでくる！
「く！　だが！」
触手が接触するまえに発射してしまおうと、トリガーをひく。
だがしかし、まったく反応がなかった。
「！？　なんでだ！？　魔方陣の効果は打ち消したはず……」
何度もトリガーを引くが、やはり反応がない。
「……し…ろ、がね……さん………」
「霞！？　どうした！」
通信機から霞のよわよわしい声が聞こえる。
「……てきは…安倍晴明は……最初から、純夏さんが狙いだったんです……。
純夏さんのリーディング能力を逆手にとって、純夏さんを……純夏さんをその手中に収めたんです……」
ぽろぽろと涙を流しながら、純夏が晴明の手に落ちたことを霞は告げる。
「なんだっ……て」
「そんな……」
「嘘でしょ……」
そう言っているうちに、呆然と立ち尽くしたゲッターの各所に触手が突き刺さり、そのまま凄乃皇に磔にされる。
『くくく。まさかここまでうまくゆくとはのう。00ユニットには世話になりっぱなしぞ』
「てめえ……安倍晴明！　てめええ！！」
純夏が晴明の手に落ちたことを知り、武は沸き立つ怒りを抑えられない。
『うるさいぞ小童』
だが、その叫びをかき消すかのように触手から電撃が加えられる。
「がああああああ！！」
電撃により、回路がショートしたのか、再びドラゴンは動きを停止する。
『勝敗はこれで決した。貴様らもここで終わりだ。ゲッターに囚われた貴様らの運命を呪うがいい』
新たに生成された触手の先が槍のように変化する。おそらくあれでトドメを刺すつもりなのだろう。
「ちくしょう……負けるか……。こんなところで……負けて……」
『命乞いはせぬか？　まあいい。これで宇宙は救われる……。
死ねい！！　ゲッターーアアロボォオオオ！！！』
晴明の叫びと共に槍状の触手が武たちめがけ飛んでくる。
「負けてたまるかよぉおおお！！！！」
触手がゲッターGを貫かんとした瞬間、なに者かの介入により、触手の先端が切り飛ばされる。

「……え？」
『な！？　なんと！？』
武たちが驚いていると、触手を断ち切ったものが告げる。
「よーう武。元気だったかあ？」
「まったく、油断したなタケル」
その声は死んだはずの流竜馬と、先ほど映像でやられるのをみた冥夜の声だった。
そして触手を止めたのはゲッター１とネオゲッター２だった。
『な、なぜ貴様がここにいる！？　貴様らは死んだはずだ！』
「悪いな。俺達は往生際が悪くてな、しかもどこかのお節介焼きのゲッターに救われたんだ。
もっとも、そいつに俺達はこの世界に送り込まれたんだったがな」
晴明に対し、隼人が答える。
「竜馬さん、それに隼人さんも……」
まさかの生存に壬姫が泣きじゃくりながらもその名を呼ぶ。
「おーっと。オレも生きてるぜえ」
「あは、やっぱり弁慶も生きてたんだね」
美琴も半泣きになっていた。
「まったく。世話や焼かすなそなたたちは」
そういうと冥夜はドラゴンに絡みついた触手をプラズマソードで刈る。
「冥夜…、生きてたんだお前も」
「あら、私たちの心配はなしかしら、白銀？」
「……薄情者」
「委員長に、彩峰も……。よかった。本当に良かった……」
武も思わず涙を流す。仲間が誰も死んでいなった。これほどうれしいことはなかった。
「私たちも流たちに助けられてね。そしたら、実は俺達は別の世界からやってきたんだーっとか言いだして。
そして自分たちをこの世界に送り込んだのは超常的存在のゲッターで、あの自爆でも生きてたのはソイツのおかげだって言うのよ？
信じられなかったけど、流たちのゲッターはパワーアップしてるし、あっという間に私たちの窮地を救ってくれたしで、信じるしかないじゃない。
白銀は彼らが別世界の人間だって知ってたのに私たちには秘密にしてたなんて。ホント、水臭いじゃない」
「はは、ごめん委員長。委員長たちには話さない方がいいって先生、副司令に言われてたから。
それにすぐに信じてもらえるとも思わなかったし……」
「バカモノ！」

「えっ！？」
武が今までの言い訳をしていると、冥夜が突然怒声をあげた。
「だからそなたはバカなのだ。もう少し私たちを信用してくれてもよかろう。
いままで戦ってきたのは、そなただけでは無かろう。
きっとみなもそう思っておるぞ」
そうなのか、と思い、モニターに写るみんなの顔を見ると、冥夜に同感だ、といった感情が読み取れた。
自分は自分が思ってるより、みんなを信用していなかったかもしれないと反省し、しかしそれでもなお、自分を信用してくれる仲間たちのありがたさが身にしみた。
「すまないみんな。そしてありがとう……」
武がそう言うと、みな、やさしくその言葉を受け止めた。
「そうだ、竜馬さん、オレを助けてくれたことには礼を言います。でも、純夏が奴の手に……」
「へ、わかってらあ。おい隼人、アレの準備出来てるか？」
「ああ、いつでもいけるぞ」
武が言い終えるかいないかの内にゲッターが凄乃皇に触れる。すると凄乃皇の全身がゲッター線の輝きで満たされる。
「な、何をしてるんですか！？」
「まあ見てろって白銀。いま、鑑の奴を助けてんだからよ」
弁慶が動揺する武をたしなめる。
そしてゲッター線の輝きが弱まると、霞から通信がはいる。
「白銀さん！　信じられません！　純夏さんが、純夏さんが帰ってきました！　純夏さん、大丈夫だって言ってます。心配かけてごめんなさいって……」
「ゲッター線の力を利用したんだ。内側からエネルギーを鑑に与えてやることで、鑑の晴明への抵抗を後押ししてやった。
ゲッター線を使ったが、これは鑑自身が諦めずに抵抗し続けていたからこそできたことだ。
鑑もA-01の立派なメンバーだったということだな」
隼人が要点をかいつまんで説明する。
武は目の前で次々と起こる奇跡ともいえる出来事に驚きっぱなしで、そして純夏が諦めなかったことが妙に誇らしく思えた。
「さて、これであとやり残したことはひとつだけだ」
「そうですね。あとは奴を、安倍晴明ごと反応炉を叩くのみ！」
全員の視線が安倍晴明、オリジナルハイヴコアを貫く。
『く……まさかこのようなことになるとは思いもぜなんだぞ。だが！　貴様らに負けるわけにはいかん！
貴様ら人類は宇宙を食いつぶす！　だからこそ生かすわけにはいかんのだ～～！！』

晴明の周囲から数えきれぬ数の触手が生えてくる。
どうやらこれが晴明の本気のようだった。
「へ！　誰が許してくれと頼んだ！！　行くぞお前ら！　力を出し切るんだ！！」
「「「「「応！！」」」」
竜馬の雄たけびのすぐあと、3機のゲッターはそれぞれ別の方向に散り、凄乃皇は敵の攻撃範囲より外に下がる。
『おのれおのれおのれーーーー！！』
晴明は三方向に散ったゲッターそれぞれに無茶苦茶に触手攻撃をけしかける。
だが狙いも何もあったものではない攻撃が彼らに当たろうはずもなかった。
「晴明！　いよいよヤキが回ったか？　武！　榊！　雑草刈りだ！」
「了解！」「分かってるわ！」
「ゲッタートマホーク！」「ダブルトマホーク！」「チェーンナックル！」
『ぐおおおおおおお！？』
けしかけていた触手すべてを刈り取られ、その痛みに悲鳴を上げる晴明。
『ま、まだだ！　まだまだぞ！！』
だが次の瞬間にはまた新たに触手を再生させる。
そして今度は触手数本が束となり、巨大なドリルとなった。
「竜馬、今度はオレの番だ！」「しゃあねえな」
「タケルさん、ここは壬姫にまかせて」「わかった、たま！」
「榊！　ネオゲッター２へチェンジだ！」「了解。任せるわよ？」
「「「オープンゲット！」」」
3機のゲッターが９機のゲットマシンへ分離する。
分離したゲットマシンはそれぞれが広間中を縦横無尽に飛び回り、晴明をかく乱しつつ、それぞれにゲッターチェンジする。
「ゲッター２！」「ゲッターライガー！」「ネオゲッター２！」
『そこかああ！！！』
ゲッターチェンジが終了した瞬間を狙って、触手ドリルが彼らを穿とうと迫りくる。
だが、
「ドリルならこっちにもあるんだぜ？　いくぞ２人とも」
「はい！」「応！」
「「「ゲッターァアア！！　ドリルゥウ！！！」」」
ドリルとドリルが衝突し、激しい衝撃波と火花が周囲に拡散する。
「「「うううおおおおおおお！！！」」」
そしてそのドリル勝負はゲッターの勝利で終わり、ドリルで削りきった勢いそのまま触手の根本、晴明に迫る！
『くぅうぅうう！！　やすやすとやられはせぬぞぉお！！』

だが、今度はその行く手をハンマー状の触手が阻む。
そのハンマーがゲッターに対し振られるが、間一髪のところで回避され、ハンマーは広間の壁に衝突し、壁をボロボロに打ち砕く。
ハイヴの構造強度から推測しても、あのハンマーは突撃級以上の硬度を誇るであろうことが容易に判断できる。
「ふん。今度は力自慢か？　おい弁慶！　お前に出番だぞ！」「いよっしゃ、待ってました！」
「こっちも鎧衣さんに任せます！」「ＯＫ、壬姫さん。任せてよ！」
「彩峰いけるか？」「……愚問」
「「「オープンゲット！」」」
再度ゲッターが分離する。今度は先ほどの細身だった形態とは打って変わって、重厚なフォルムの形態に変形してゆく。
「ゲッターぁ３ぃ！」「ゲッターポセイドン！」「ネオゲッター３！」
そして今度も合体が終了した所に攻撃が来た。だがしかし、ハイヴの壁面すら打ち砕く攻撃を彼らは受け止めていた！
「へへへ。ゲッター３のパワーをなめってもらっちゃ困るなあ。よし、鎧衣！」
弁慶の合図で美琴が操縦レバーを押しながら叫ぶ。
「フィンガーネット！！」
ポセイドンの指先から、巨大な網が出現する。
美琴はその網を巧みに使用し、全ての触手を絡め捕る。
「よし！　ベンケイ、慧さん！　今だよ！」
「よっしゃあ！　ゲッターミサイル！」「……プラズマブレイク！」
一か所に集められたところに、ゲッターミサイルとプラズマブレイクが炸裂し、晴明の作りだした触手は、三度破壊された。
『お、おおのおおれええ！？』
三連続で触手を生成し、流石の晴明も再生の速度が鈍る。
「畳みかけるぞ！　ゲッター１にチェンジだ！」
「これで決めよう！　ドラゴンで始末してやる！」
「私たちに力、思う存分味あわせてあげるんだから！」
「「「オープンゲット！」」」
このチャンスを逃さぬよう、最大の攻撃力を発揮する形態にゲッターがチェンジする。
「ゲッター１！」「ゲッタードラゴーン！」「ネオゲッター１！」
今度は合体した瞬間に攻撃は来ない。だが今度はこちらから攻める番なのだ！
「喰らえ！　ゲッタービーーム！！」
「ゲッタァア、ビーームッ！」
「プラズマァ、サンダー！！」
武たちは、コアの上方から、ゲッターの最大火力を叩きこむ。

が、しかし、晴明もタダでやられるわけにはいかなかった。
『おのれぇ、おのれおのれおのれおのれおのれぇえええ！！』
晴明の眼前に魔方陣のようなものが現れ、ゲッタービームとプラズマサンダーを防ぐバリアとなる。
『どうだゲッタロボぉ！その程度の攻撃ならば我の陰陽の技にて防ぐことも可能なのだ！ふははははは！―――！？』
ここで晴明はある異変に気づく。だが、それに晴明が気づいたのは少し遅すぎた。
武が勝ち誇った顔で言う。
「安倍晴明、お前の負けだ！　お前はゲッターに執着するあまり凄乃皇の存在を忘れていた！」
『ま、まさか！？』
晴明が見つめる先には、凄乃皇が荷電粒子砲の砲門を開いていた。
晴明とゲッターが戦っているさなか、後方にさがりこの機会が巡ってくるのをじっと待っていたのだ。
「そのまさかだ！　喰らえ安倍晴明！　俺たちを侮ったお前の負けだ！！
俺達を、人類をなめんじゃねええ！！」
武がトリガーを引くと同時に、凄乃皇から荷電粒子砲が放たれる。
それはゲッタービームとプラズマサンダーをも吸収し、晴明のバリアを容易に打ち破る。
『あああああ………！！』
バリアを撃ちやぶった光線は、晴明を原子以下まで分解し、文字通りこの世界から消し去った。
「はあ、はあ……終わったのか？」
「いや、まだだ」
コアである晴明も倒し、反応炉も破壊したが、彼らにはまだやるべきことが残されていた。
「あれは……」
武が先ほどまで晴明が居たあたりを見ると、そこにはわずかだが、時空の揺らぎのようなものが現れていた。
すると、その時空の切断面が中からこじ開けられようとしていた。
そこから這出ようとしているものは、インベーダーであった。
「奴ら…！こんなタイミングで……！！」
最悪のタイミングでのインベーダー出現に武は憤りを感じずにはいられない。
「あれは晴明が開いたワームホールだろう。奴はあそこからインベーダーを呼び出し、協力していたんだ」
隼人は冷静に、事の仔細を説明しだす。
「ならばあれをふさがぬかぎり、我らの勝利ではないのだな？」
冥夜もうすうす感づいてきていたようだ。敵は晴明だけではない。
インベーダーも始末せねばならないということを。

「でもどうやってふさぐのよ。凄乃皇の荷電粒子砲も撃てるかどうか分からないのよ？」
「その点については大丈夫だ、榊。俺達にはゲッタードラゴンの最後の隠し玉が残されている」
隼人の言葉に全員がハッとなる。確かに、このドラゴンがカタログどおりのスペックを持つなら、それが装備されているはずだ。しかし―――。
「あれは今のドラゴンの出力じゃ無理だよ。威力が設計通りでも肝心のエネルギーが足りない」
最大の障害、エネルギー不足という点を美琴がつく。
「おいおい、おめーら。何もドラゴン一機でってわけじゃないだろうが」
それを竜馬がさも簡単に解決できると言わんばかりの態度を取る。
「まさか……ゲッター炉心を……」
「……ゲッター炉を連結？」
壬姫と慧が竜馬の考えを言い当てる。
「なるほど。その方法で凄乃皇とゲッター、ゲッターＧの炉心を使えばエネルギーの問題はないわね。
じゃあ、その方法で行きましょう。残念だけど、考えてる時間はないみたいだし」
千鶴がワームホールを指さす。ワームホールは先ほどから少しづつ成長していた。
このまま成長が続けば、そこからインベーダーたちの大軍がこちらの世界になだれ込むことになる。
それだけはなんとしても止めねばならない。
「皆さん、その方法なら純夏さんがもう計算してくれました。なんとかいけるそうです」
「霞、報告ありがとよ。よっし！　鑑も計算してくれたことだ！　さっさと終わらせて、基地で一杯やろうぜ！」
「ベンケイの言う通りだよ、タケル、早く終わらせちゃおう！」
「……そうだな美琴。これで、本当の決着だ。竜馬さん！　それにみんなも！
ゲッターＧの最後の武器、シャインスパークを使う！」
「「「了解！！」」」
全員の返事のあと、それぞれが、シャインスパークを使用するための準備に取り掛かる。
ゲッター最後の武器、シャインスパーク。ありったけのゲッターエネルギーでその身を包み、そのエネルギー全てをぶつける必殺技。
はたしてその破壊力は？ワームホールを消し飛ばし、この戦いに終止符を打つことが出来るのだろうか！？

はい、今回はこれで投下終了です。
いや～短くしようと努力したんですが…
次回でオリジナルハイヴ攻略編は終了です。
本当に本当の、終わりも見えてきました。

>>20
乙
ところで今保管庫にまとめてきたんだが、かなり適当に区切った上に
４話目の途中がないからそこらへんチェックしといてくれ

超乙！

そういえばクレしんのクロスは全く登録されてないが、やっぱり初代クレしんとのクロスと重複するためかな？

ドワ乙

乙曼陀羅

>>22
どれも途中で見つからなくなって、まともに編集できないから

>>22
クレしんの人を非難する訳じゃないが、率直に言って面倒臭いからではないかと思う。

wikiは誰かがやらんといけないからな
気付いた人かやる気のある人がいないといつまでも登録されない

エヴァの方も含めて少し登録状況を見てくるかな

>>21
おおおお、超ありがたい。
4話の途中はどうすればいいのかな？一応、あるにはあるんだが・・・
もう一度張ればいいのかな？とりあえず、編集やってみようか・・・

ひゃほうー！
なんとかなった。とりあえず、不足分はなんとか補完できました。
いやぁ、>>21さんに感謝です。

終わりのクロニクルとのクロスがどうしても見つからない
このスレにあったはずなんだが…

>>30
３スレ目あたりじゃなかったか？

>>30
あれは元ネタの方は知らないけど面白かった

「タイール」って何か意味がある言葉なんじゃろか

>>32
ゲッター好きなら川上作品は面白いと思うよ
明るい今川作品のような作風でおすすめ
文体がネックと言われてるけど気にしない

終わクロのクロス、やっと見つけたぜ……

川上はいいよね
あの長編を一気に読ませる勢いがスゴイよね

一作目からして、自己修復・進化する航空戦艦だからなw
進化が一番テーマになってるのは巴里かねえ。

wikiのまとめに載ってる奴少し書いた人間なんだが、あのwikiって空行入れられないのかな？
台詞とかの前後に入れたり、演出として入れたりしたのが反映されてないみたいなんで、ちょっと困った
タグとかわからんし

>>36
そう言われてみればそうだｗ　
都市は全部読んでないけど、おわクロのレヴァイアサンとか燃えた
境界線上に手を付けないとなあ

>>37
日本ドワオ話とかの「編集」を見てみたら
&br;
#br
を入れて空行を表現しているようだ

川上の文体が好みで、ここでSS書くときは常に参考にしている俺が通りますよ

>>38
なるほど。次にここで書いたら使ってみるよ。

川上の文体でゲッターか……何も関係ないが、
変態繋がりでダブルオーのグラハムとかゲッター乗せたらすげえ似合いそう。
ゲッターフラッグ→ゲッターマスラオ→（魔改造でストナーサンシャイン搭載）→ゲッタースサノオ
世界観クロスさせたら蹂躙になりそうだし、奴個人でクロスとか。

オープンゲットのたびに音速超過するのは容易に想像できる＞川上文体

5th-Gの機竜も斜め上な進化してたなあ。

ラノベやセカイ系の作品に石川キャラを放り込みたい

空間支配こそまさにセカイ系を具体的に表現した能力といえよう。

「主人公」の些細な意思と行動が世界の行く末を決定するセカイ系。

↓

「空間支配能力者」の意のままに空間（世界）が改変される空間支配。

空間支配能力の強い方が勝ちっていうのは二次創作においては割と勝敗を自由にしやすくていいと思う
設定上どっちが強いとか分かりづらいからな

お前には世界をどうにかする力がある！そしていま！世界の命運はお前の双肩にかかっている！
さあ、決断しろ！おまえの望む世界を描け！！

セカイ系のイメージがこんなんだけど。多分違うだろうな

ジャイアントロボ～世界が静止する日～と真ゲッターロボ～世界最後の日～の泥仕合が見てみたい
さて問題は、地球が保つかどうかだな

んで、「そんなもの見えやしねぇ」と言わんばかりに
本能だけで893が空間支配をぶっちぎるんですね、わかります。

>>44
戦いの規模で行けば絶対にゲッター側の勝利なんだが・・・
Gロボはともかく、九大天王と十傑衆なら真ドラゴン相手でも何とかしそうだｗ

>>45
石川賢の漫画の真骨頂が多勢ｖｓ多勢の超規模戦闘だと思ってるから、
十傑衆ｖｓ国際警察機構ｖｓ早乙女一派（ドラゴン、インベーダー）もしくはゲッター率いるロボット軍団

ぶっちゃけでかい、重い、硬い、史上最強とそろってるＧＲと規格外のお化け合体ロボが戦うところがみれればそれだけで満足

>>45
いや、燃え尽きる版だと石川漫画版は兎も角チェンゲぐらいならいい勝負しそうだぞｗ

>>41
「極道兵器彼女」みたいな？

タイトルだけでやばい

ラノベの誰か「お前の存在を消してやろう」
893「は？」
ラノベの誰か「え？あれ？何で消えないの？」
893「ワシが消えるわけないじゃろーが？馬鹿か？」
ラノベの誰か「え？だって空間支配がｒｙ」
893「は！？」
ラノベの誰か「ああん！」
893「なんだって！？」
ラノベの誰か「ああっやめて！」
893「空間支配？」
ラノベの誰か「あああああしゅごいいいいい！」
893「空間支配がなんだって？」
ラノベの誰か「もうらめぇええええいっちゃううううううう」

ああ、ちょっと訊いていいかい？
他所で連載してたブツ（今は自主的に撤退）を、こっちに移して投下しても良いかな？
ゲッターととあるアニメのクロスなんだけど。

よければ今夜中に加筆したのを投下したい。
移る理由は、投下場所のニーズに合ってない気がしたから。

好きにしたらええ

作品が増えるのは歓迎すべき事だ

来やがれ!

了解。んじゃ、１９：００から投下しますー

タイトル「ゲッターロボ昴（×リリカルなのはStS）」

・ゲッターロボ
漫画版のゲッターサーガに、新ゲッターロボと言ったＯＶＡをパラレルワールドとして配置した感じ。
時間軸としては新ゲッターロボエピローグから数年後であり、新ゲのゲッターチームが話の主軸。
予定としては、作者の把握しているゲッターの要素はぶち込むごった煮。

・リリカルなのは
魔法少女がビームぶっ放すアニメ。以上。ぶっちゃけ知らなくても何ら問題はない。
次元世界と呼ばれる多元宇宙では魔導科学とでも形容すべき、プログラムで魔法を行使する技術が発達している。
一方で古代文明の遺産＝ロストロギアを巡る事件や、人造生命や戦闘機人などの問題も孕んでいる。
純粋科学の大量破壊兵器は原則禁止されている。世界の危機がしょっちゅう起こるのを、魔法少女がどうにかするお話。

ゲッターロボ昴　序章

幕を開け。
この戦いは全次元／無限の並列宇宙／終末まで続く時間分岐に跨る、狂騒的な“進化の叙事詩（ゲッターサーガ）”。
一度とてその扉を開けば、いずれ響き渡るであろう“終わり無き地獄”を知る／知覚してしまう／認識することになる。
知ることが幸福とは限らぬ。それでも避けられぬ運命の渦の中―――お前は此処に来た。
故に知れ。我らが繰り広げた善と悪を超越した、すべてを滅ぼす戦を！

◇　　◇　　◇

かつて無限の宇宙があった＝無限に並列する人類の星があった＝知性持つ生命があった。
多くの命が育まれ、互いに争い、生存権を勝ち取り、＜進化の意志＞に導かれ、
遺伝子に刻まれし本能に従い、数を増やした。
戦の炎があった――時に身体に備わった爪と牙で、作り上げた武具で、硝煙を使った銃器で、
すべてを滅ぼす破壊兵器で、互いを傷つけ合った。
やがて人々は争うことの愚かさを知った。
戦いをやめるためにありとあらゆる手段を尽くした。
活動のエネルギーを、他の世界を開拓することに向けた。
だが、やがてその平穏にも崩壊の日がやってきた。
歩むように緩やかに。紅蓮のように。すべてを灰に還すように。
それはこう呼ばれる―――“大崩壊”と。

◇　　◇　　◇

広い宇宙には無数の敵が存在していた。そう……人類の想像の範疇を超えた、おぞましい数の敵が。
計測不能―――“無量大数”の敵、敵、敵。こちらの張り巡らした防衛用軍事衛星の砲撃をものともせずに、
大きさが小惑星ほどもある宇宙戦艦の群れが押し寄せてくる。
天上で瞬く無数の星光に混じって見えるのは、破裂して消えゆく人類のコロニーが放つ爆炎。
あの光の下では、数百億の人命が消えているのだ。

《―――こちら、コロニー防衛隊……駄目だ、敵が多すぎる！　撃っても撃っても切りがねえぞ、畜生！》
《うわぁぁぁぁ！　ガッデム！　あいつら、人間を喰ってやがる！　ファーーーーーーック！！》
《こちら現人類防衛軍総司令本部、総員、持ち場を死守せよ！　このオリオン星系に残された二百三十七億が、人類最後の生き残りだ！》
《クククク……駄目だ、みんな死ぬんだ……！》

クソッタレ―――みんな糞になっちまえ。何が楽しくってこんなことになっちまったんだ、神様。
ろくに信じちゃいない旧宗教の教えだが、やっぱり神様とやらがいるなら文句を言わせてくれ。
数少ない人類の生き残りの一人、カークスはそう思いながらも人類の最終防衛ラインを維持すべく、
人型宇宙戦闘機『トルネード』で重力操作、亜光速の加速を出して飛翔。
全長八十メートルの無骨な巨人は、両手で構えた銃身＝陽子砲（プロトン・カノン）が当たれば必滅の矢を吐き出し、
虫の蛹じみた敵性機動兵器をぶち壊す。ハドロン――強粒子と訳される――の砲弾は、
直撃と同時に百メートルはある敵の装甲を粉砕し、ドロドロの鉄屑同然にしてやった。
だが、そうしてぶち壊したのは数十億機ある敵の攻撃端末のたった一機。
対してこちらの主力であるトルネードは、辛うじて動かせる程度のものも含めて二千機。
あまりにもあんまりな戦力差に、笑いたくもなる。通信―――同じく生き残りの仲間からのものだ。

《カークス、そっちの調子はどうだ？　ちなみに私は既に三十匹ほど落とした》
《はぁ！？　テメエ何時まで陽子砲で落とすつもりだ―――タイミング合わせろ、陽子ミサイルでここいらの敵焼き尽くすぞ！》
《了解だ》
《３、２、１！　ファイア！！》

射出された四発の大量破壊兵器――ハドロンの嵐を引き起こすそれの亜光速巡航――途端、炸裂する陽子流。
馬鹿げた早さで広がった焔は、瞬く間に焦熱となりて数百機の敵性機動兵器を棺桶に変えた。
それでも敵の数は変わらない。多少は減少しても、この宙域を埋め尽くすほどの数に対して、二千機程度では如何にも無力だ。
反撃に撃ち返される弾丸の嵐から、必死に回避運動を取り戦闘を続行するが―――衝撃。
目の前が真っ暗になる――所謂ブラックアウト――四肢をもがれたカークスのトルネードが、慣性の法則に放り出されて宇宙を漂う。
さらなる衝撃―――漸く視界を取り戻すと、モニターいっぱいに敵の攻撃端末の馬鹿でかい口が映っていた。
どんな金属装甲も食い破る、敵の悪食な口（マウス）／鼠（マウス）みたいな最悪さ。

《ちくしょう、これまでかよ―――》

これから機体ごと貪り食われるという現実に、嫌気がして目を閉じた。
呪うぜ、神様。少しだけ毒づいたつもりだった。
刹那―――見たこともない／完全に未知の、超光速のエネルギーの奔流が敵の艦隊を穿ち、数万光年に渡って翠の極光が轟いた。
その閃光によって、今にもカークスを喰おうとしていた攻撃端末も融けて無くなる。
何が起こったのかもわからず目をぱちくりさせながら、なんとか機体後部のカメラで、緑色の光の発光源へ振り向くと……

――忘れ去られた遠い人類の故郷、太陽系より―――複雑な幾何学模様に覆われた、三隻の超弩級巨大戦艦が現れていた。
その大きさたるや、膨張ガス惑星を消し飛ばせるほどであり、天文学的質量を持っているに相違なかった。

《なんだ……ありゃ？》

三隻の方舟の名は『ゲッターエンペラー』。
これが、後に人類史において大きな転機となる、“第一次オリオン大戦”の始まり。
人類がゲッターという存在と再会した、大いなる進化の時代の幕開けだった。

◇　　◇　　◇

また別の次元。
並行次元世界群――全ての“ゲッターが存在する並行世界”の原点たる二十一世紀地球。
雷鳴が響いていた。恐ろしい轟音によって天地は裂かれ、閃光の前に街は蒸発する。
消滅するのは人類であり、その文明の生み出した異形の建築物そのものだ。
大気が発狂する地獄。ビルディングの高層建築は全て崩れ去り、地上を埋めるガラクタの一部と成り果てる怨嗟の煉獄。
その地でなお、戦い続けるものがいた。全長五十メートルの巨人が空を飛び、
ハリネズミの針の集合体のような鋭い翼を広げて廃ビルの上に着地する。
重力制御によって飛翔する巨人の名はゲッターアーク――赤黒い甲冑のような装甲と、牙を持つ顔の鋼鉄の戦鬼。
その表面は焼け焦げ、左腕はもげ、上半身、その左半分の装甲が損壊している状況だ。
中破しているといっていいほど傷ついた巨人は、それでも戦意を宿していた。
眼光も鋭く、その巨人を駆る少年は叫んだ。
名を流拓馬――ゲッターに選ばれた戦士“流竜馬”の息子、ゲッターの申し子という。

「カムイ！　貴様、何をするつもりだ！」

対峙するのは、数千メートルはある巨体の白き神像だ。
全身を古代インドの甲冑で覆ったかのような、ずんぐりとした土偶のような装甲。
異常に大きい上半身を幾つもの複合装甲で覆った、荘厳な純白のそれの名は『バグ』。
この宇宙のすべてを食い潰す人類とゲッターを殲滅するために生まれた、
未来宇宙・アンドロメダ流国と恐竜帝国の技術の結晶体である。

《拓馬》

バグを操るのは、かつてゲッターアークの乗り手の一人だった男であり、ハチュウ人類皇帝ゴールの血を引く現皇帝。
皇帝カムイ。流拓馬の戦友だった少年は、人類に滅びをもたらす巨神の騎手で、故に人類の天敵だった。
既に多くの大都市が廃墟に変わり、十億の人命が失われた。

《私はゲッターの野望を打ち砕くっ！！》

その言葉に、半壊したゲッターアークを駆る拓馬は目を見開いた。
本来、三人の乗り手によって操られるゲッターロボは、今現在拓馬一人で動かしている。
拓馬以外のパイロットは連日の戦闘で重傷を負い、戦闘できる者は早乙女研究所に彼以外残っていなかった。

「なにっ！！」

数キロメートルの巨躯を持つバグと連動するカムイは、
僅かに身じろぎしただけで数百メートルの高層建築を粉砕するほどの破壊を引き起こせた。
馬鹿げた最終兵器の圧倒的な攻撃力……その閃光は世界を焼き、
地平線から地平線に渡る大地を爆裂させ、爆炎で地表を覆い尽くした。

《このまま人類の進化を許せば、宇宙は消滅する》

地割れ。爆炎が割れ目から吹き上がり、都市の残骸を焼いていく。

《拓馬。お前はそのことをよく知っているハズだ》

血を流しながらも、拓馬はゲッターアークのコクピットの中で呻くように言った。
身体が軋む。強靱なゲッター因子を持つ肉体が、過度の負荷に悲鳴を上げていた。
それでも―――負けられない。

「……に、人間は……地球は俺が護る……」

バグの巨体を操るカムイ――人類とハチュウ人類のハーフ――は、あくまで冷淡に事実を告げる。
人類に抵抗する余力など無く、恐竜帝国対策を行っていた早乙女研究所も既に機能を停止した。
漸く手に入れた力は―――地球を支配出来る力だ。ならば、皇帝カムイのすべきことなど一つ。

《諦めろ、アークに何が出来る？　このバグは全ての人類を抹殺し、地球そのものを創り変える。
―――人類の進化はここで断ち切るっ！！》

半壊し、超合金製のフレームを曝しているゲッターロボの中で、戦士たる少年は操縦桿を強く握りしめた。
父親達が―――流竜馬、神隼人所長をはじめとする皆が戦い守り抜いた星を渡すわけには、いかない。

「させるかっ、俺は戦う！！　―――それがゲッターを操る者の宿命ならばっ！！」

刹那、大地が爆ぜた。超高濃度のゲッター線が溢れ出し、ゲッターアークの背後に強大な力が顕現する。
爆風が吹き荒れる中心地に在るのは、巨大な影だ。
それはバグと同じかそれ以上に大きく、震度八弱の大地震を起こしながら現れた。
強き意志に感応し、ついに現れた最強の戦神。
すべてを粉砕しながら、その刃金の塊は繭を突き破り、生まれ出でる。
待ちわびた真の敵との対峙に、カムイは楽しげに笑う。

《出たな！》

幾つもの角を持ったそれは、神々しいまでに強大な存在だった。

《出たなゲッタードラゴン！！》

――これは夢である。

“皇帝”は宇宙を喰いながら成長している。
その進化のスピードは一秒間にそれまでの進化速度の二乗となり、
何時しか時空を超えて戦い続ける狂気の存在になっていた。

破壊破壊破壊破壊破壊破壊破壊。

進化せよ進化せよ進化せよ進化せよ進化せよ。

異種族を喰らい、ただひたすらに育ち続けよ。
我らはそのために生まれし虚無の申し子。全ての命はいずれ一つの処へと帰結する。案ずることはない。
突き進め、全てを蹴散らし戦い続けよ！　その果てに未来が―――進化の行き着く場所があるのだから。

（これは何？　　あたしに何を見せているの？）

――語るべきことは多いが、今お前がすべきことは感じることだ。

巨大な顔。“皇帝”を構成する三隻の銀河超越級機動兵器が連結、巨大かつ銀河を押し潰すスケールの機神へと変異していく。
幾何学模様に覆われた岩石の如く硬質な装甲がスライドし、物理法則を超越して空間を爆砕させ、
宇宙を砕け散らせる狂気の光を放つ。吹き飛ぶ空間の放つ次元境界線の崩壊光、粉砕される星々。
概念的な存在すら喰らい尽くすゲッターという概念―――進化の権化。

（壊れていく……！　みんな、貴方がしているの……？）

――これは終わりではない。いずれ来るであろう真の滅びへ抗うための、準備に過ぎないのだから。

（……貴方は、何？）

“声”は何処か超然と、彼女の自我領域に干渉して言葉を紡いだ。

―――＜進化の意志＞……宇宙へ宿り、万物を導いてきた存在。戦い、知るがいい。

そう、万物は一つ。生命という概念は一つの円環であり、死してなお生き続ける。
それが宇宙の理。炎にすら命は宿り、世界を照らし続ける星の在り方もまた然り。

――お前もまた、争い続ける運命（さだめ）にあるのだと……！

そして、一つの歴史が終焉を迎えた。
時空超越という行為は、それだけで既存宇宙を崩壊させる諸刃の刃だ。
時間軸から分岐する無数の並行宇宙が崩壊し、新たな時間分岐が構築されていく。
何千億もの命が吹き飛び、銀河が崩壊し、ギチギチと空間が軋む。
空が絶叫し、ユーラシア大陸が無数にひび割れ、それでもなお終わらぬ戦い。
マントル層までを焼き尽くすゲッタービームの照射が、ドラゴンの額から放たれる。
回避―――空間転移と同時にバグから時空破断ミサイルが発射され、ゲッタービームを遮って次元断裂を引き起こす。
皇帝カムイは、進化を遂げたゲッタードラゴンという怪物と殺し合いながら、バグの中枢で叫ぶ。

《まだ終わらないぞ、拓馬！　私は戦い続ける、この宇宙からゲッターが消えるまでっ！！》
『カムイィィィィィ！！』

ゲッターアークごと同化融合しながらドラゴンを駆る拓馬は、本能のままに戦斧を振り下ろす―――
―――幾ばくかの刻が経ち、物語は異世界へ流れる……

◇　　◇　　◇

最後に、声が聞こえた。

――忘れるな。お前もまた、ゲッターに選ばれし者。

◇　　◇　　◇

意識が一瞬の空白から戻ると、其処は燃え盛る地獄だった。
姉からはぐれ、空港を無邪気に歩いていた少女スバル・ナカジマ。
彼女に襲いかかったのは、突如として爆ぜた熱波の嵐。
紅蓮の業火によって空港の施設は炎に覆われ、今こうして少女の命も失われようとしている。
だから、無数の気配がする方向に、少女の足が向いたのも仕方がないことだった。
其処に救いがあるものと、悪意を知らぬ少女は思ったのだから。

「お姉……ちゃん？」

しかし、聞こえたのは異形の声。

――キキキ！

まるで小動物のように甲高い“人外の鳴き声”。
気づいたときには既に遅く、足は曲がり角を曲がっていた。
ぴちゃり、と靴が濡れる感覚。足元を見ると、真っ赤な液体が流れてきていた。

「え……これ……？」

血液。人体の循環液であり、生命維持に欠かせないハズのもの。
それがどうして、水溜まりのように溜まっているのだろう？
嗚呼、答えなど決まっていた。それだけの量の血が、誰かから流されているからだ。
視線を恐る恐る上げると、其処には無数の骸。
ある者は喉笛を噛み千切られ、ある者は腸を食い千切られ、ある者は爪で引き裂かれ息絶えた。
皆、死んでいた。

「なん……で……」
「教えてやろう、人間。我らが殺したからだ」

漆黒の法衣を纏った影／巌のように頑強な肉体／幾重にも皺の刻まれた顔／瞑想の果てに真理を悟った修験者の如き空気。
二メートルはあろうかという巨漢が、スバルの目の前に現れていた。
真っ黒な髪と対照的な、紅い瞳がスバルの緑眼を射貫く。
一体何時の間に現れたというのか―――男は淡々と語る。

「高濃度のゲッター線反応に惹かれて来てみれば……火災と人間だけか。
同胞が餓えている故、餌にさせて貰った」

「え、さ……？」
「そうだ、幼子よ。お前もまた、我らの贄となるがいい」

ざわり、と影が蠢いた。男が手を翳（かざ）すと、宙に展開される見たこともない呪術陣から、無数の異形が浮かび上がる。
人型＝濁った色の肌／口から生えた大きな犬歯／虚ろな瞳に灯る悪意／剃刀のように鋭い爪／額から生えた角。
“鬼”と呼ばれる怪物達の、食欲と残虐性に満ちた視線が肌に突き刺さり、スバルは恐怖に震えた。

「い、や……」
「我らは世に疎まれし鬼の末裔……異界においては、土塊に還ることすら許されぬ身よ。
幼子、お前も糧として喰われるのだ」

救いなんて何処にもなかった。
だから、非力で力を持たないスバルは目を閉じて。

「―――勝手なことばかり抜かすんじゃねぇよ、化け物風情が」

力強い男の声が、それを掻き消した。

「……！　貴様が、ゲッター線の源か“流竜馬”」

夢で聞いた名前と同じそれにスバルが反応し、振り向くと其処にはガラが悪い青年が一人。
黒いざんばらの髪／獣のように鋭い眼光／整っているが荒々しい気性を思わせる人相＝筋骨隆々の大男。

「この幼子を、人質にさせて貰おう」

黒衣の男の右腕がスバルの首を掴み、締め上げながら持ち上げた。
苦しい。呼吸が出来ない―――スバルの中で、生存本能が唸りを上げ、掠れた声が漏れた。

「たす……けて……」

流竜馬は獰猛に笑うと、背後から飛び掛かってきた子鬼の顔面を、裏拳で見事に陥没させた。
スバルの助けを求める声が聞こえていないのか、あるいは無視しているのかわからないが、彼は呟く。

「鬼を従える人間……テメエ、清明の仲間か？」

安倍晴明――鬼を操る黒平安京の陰陽師。
かつて時空を越えた戦いで、竜馬が殺した敵の名前だった。

「否――我が名は鬼獣王“無頼（ブライ）”。ゲッターを滅ぼす者だ」

そう言い放つなり、男は少女の首を締め上げる握力をより強くし、竜馬に見せつけるように掲げ。

「や……だぁ」

覚醒する力。瞳孔が金色に染まる。
機械の身体が生まれ持ったインヒューレント・スキルの発動。
ＩＳ＜振動破砕＞……すべてを打ち砕く破滅の拳である。
唐突に展開された青いテンプレートと同時に、男―――無頼の腕が破裂した。
撒き散らされる筋繊維と骨片が宙を朱く染め上げる中、鬼の首領、無頼は幽かに呻く。
破壊された腕は、すぐに時間を巻き戻すかのように修復される……やはり、この男は人外か。

「ふむ……？　童、お前は人間ですらないか」
「んなこたぁ、どうでもいいんだよ。ガキ、逃げろ！　此処は俺が引き受ける！」

少女に襲いかかろうとした鬼の頭蓋を、拳骨で粉砕しながら竜馬は言った。
スバル・ナカジマは死に物狂いで走った。背後では肉と骨が砕かれる音が響いていて、ひたすら怖かった。
そうして逃げ延びた先で、スバルは時空管理局の魔導師に保護された。
時空管理局のエースオブエース、“高町なのは”によって。
だから、魔導師になろうと決めた。

◇　　◇　　◇

――でも、あたしはあのときから力に憧れたのだ。
あの人……“流竜馬”のように、恐怖を超克できる力が。
理不尽を御せる力が……欲しかった。
その願いは、四年後の新暦７５年、ある男の手によって実現する……！

◇　　◇　　◇
・後書き
というわけで、新ゲッターロボ後日談として考えていたネタを、敢えてクロスにしてみたり。
作者の趣味というか妄想次第では、柳生十兵衛死すor魔界転生の十兵衛とかも（以下略
スーパーイシカワ大戦予定。感想など頂けると狂喜します。

スーパー石川大戦だとう!?

見える見えるぞ新しい世界が(見えた)

なんとなくあんたが来るような気はしていたが、まさか本当にそうなるとは
続きが読める上に増量していて、個人的には大満足

凄くありがたいんだけど、他二箇所で似たような題の作品があるから変な気分

フフフ、実はなのはなんぞ全く知らんのにアンタのゲッターを読むために
あのスレに常駐してた時期が俺にはあるんだぜ、乙

そういやあのスレ作者がごっそり減ったをだっけか

ゲッター昴
ゲッター銀河
もうひとつの形態は何だろう
新たに姉妹に加わったゲッター九（ノーヴェ）かw

新ゲッターロボで過去に飛ばされるじゃん。飛ばされた過去がもののけ姫の時代だったらと、ふと頭に浮かんでしまった
ロボなしの竜馬のみで

新ゲッター好きだから最高
新竜馬のかっこよさが沖方風の文体で綺麗に表現されてると思う
「無頼」って遊びも美味しい

そういや、このスレでこれまでクロスしてるゲッターって新ゲッター多い？
マブラブは新だよね

ラストからつなげやすいんだろう。チェンゲの方はなんかパワーアップしすぎで

てか、向こうで連載してた方と微妙にだけどかなり重大な変更があるね、乙

漫画だと火星に飛ぶし

チェンゲは宇宙で戦闘をつづけてるし

将造は別格として、石川作品の主人公で一番強い奴って誰だ？

虎か弥勒の最終決戦段階じゃね？
十兵衛（八犬伝）の光の空間支配も強力だけど、上二人に比べると一枚劣ると思う。

エンペラー竜馬はまだ良くわからねぇんだよな。合体して戦ってるシーンが少なすぎる

ラオウって主人公扱いにはならんのかね
あと爆裂は一応、設定的には龍の一族で猿羅神の生まれ変わりで
ジャキオーと竜の船が使えるから弥勒よりは強いんじゃね？

ある意味主人公と言えなくもない八犬伝の伏姫って冷静に考えると結構強い気がする

八犬士と珠の力を全て使える+時間が止まってる空間やらなんやらでもずっと攻撃の手を休めずに戦えるし

まぁ、虚無戦記上位勢か伏姫か、って所かね
新説の慎一もなんか量子力学っぽいワープやらかしてたけどイマイチ強さが分からん

みんなあんなに強いのに、進化の途中とかどんだけだよ…

考えようによっては慎一が最強かもしれない、全知全能の神と一つになったマリアを取り込んだんだから、慎一も全知全能なんじゃね？

まぁそれでも時天空のかけらにすら勝てるかどうか怪しいんですけどね

>>81
虚無戦記系はまぁ一つの完成形といえば完成形だぞ
進化の究極の形が空間を支配する云々とか言ってるし。もちろん、超光神ラオウを見るに
さらにあそこから進化してくんだろうけど

空間支配から先はただの成長じゃないか？
宇宙の外側まで空間支配が及ばないと進化とは言えないんじゃなかろうか

↑見直したら意味不明な文章だった
支配できる空間が広くなっただけじゃ進化とはいえないんじゃないだろうかって事が言いたかったんだ

そういえばうしおととらの字伏が、白面を憎みぬいた結果自身を白面と化してたな
だから、空間支配ってのは敵方のが元になる能力で現在は敵と同じ能力に到達したとも考えられないかな
もちろん、力量差はかなりあるけど

何が言いたいかって言うと、同じ能力じゃ絶対に勝てないのでは？あれを越えないといけないのでは？ってこと
兵器だったら一種類だけじゃなくてもいいんだし

ラオウ＝弥勒＝爆裂だと思ってた

元があっさりやられた猿羅神と『菩薩宇宙最強の戦士』弥勒王

…と言うところから考えると、どうやっても弥勒の方が強くなる気がする。

　あれじゃね？
　爆裂は艦長＝阿邪羅王ポジションってだけで、弥勒と能力の優劣は関係ないんじゃね？
　どうせ爆裂でも、竜の船のナビゲーターは弥勒(女)なんだろうし、
ＭＩＲＯＫＵの描写を見る限りでは艦長は戦術指揮とか兵装統括が主任務で、
竜の船自体の掌握はナビゲーターの仕事っぽいし……。

馬頭竜の全力も結局見られないままだったな

>>87
弥勒＝爆裂はまぁ勘違いする人を他にも見たことあるし
色々分からんでもないが、そこに何故ラオウが入るんだｗ

>>88
でも降臨した兜卒天羅王が弥勒王であるミロクを差し置いて
猿羅神の転生仏である爆烈にラ＝グースの真実を伝えたというのが引っかかる。
純粋な戦闘力、空間支配能力では爆烈王の方が強力だったのかも。

しかし> 菩薩宇宙最強の戦士　ってなかなかすばらしいネーミングセンスだよな

阿邪羅王・幸村が好きなのは自分だけ？

ギリシア神話とかキリスト教はよく題材にされるけど、仏教を戦闘用語に変えたのってこの作品くらいじゃないだろうか

そういえばエウレカセブンにサトリドライヴっていうのがあったような

>>91

　単純に爆裂が指導者だったからじゃね？
　爆裂の弥勒は、生まれたばっかりだったせいか自我が薄かったみたいだしさ。
　あの不思議ちゃんな無口キャラで、どうやって人々の前に立て言うんさ。

連投スマン
途中で書き込んじまったい。

>>92
　虎には、ラ・グースの世界の生き物に滅ぼされた天使の宇宙とかも出てくるぞ(苦笑)

>>93
　俺も好きだぞ。
　前世も幸村も変わらず噛ませ感たっぷりな所とか……。
　爆裂時代に転生した阿邪羅王も見てみたかったがなー。

>>94

　アレはアミダドライブ。
　なんか、『あの世界の真実』に近い位置にた組織が、
仏教系の流れを汲む宗教団体だったから、そういった名前がついたっぽい。

コンパク／アミダドライブが緑色なのは………

エウレカの世界観は、珊瑚に似た生命体・コーラリアンによって構成された大地の
惑星「約束の地」に何千年か後の地球人類が移民してきた世界って設定だよな？

その移民が、エンペラー降臨以前にゲッター線に頼らず独力の技術によって
外宇宙に旅立った人類の一部だったらってクロス妄想すると面白いかも。

地球に住めなくなったから、再生用のナノマシン撒いて外宇宙にゴー
↓
数十世代後、居住可能な惑星に到達
なんか機械が停止させられる
↓
知識を保っていた指導者たち（……あれ？　これ先祖の故郷じゃね？）
↓
ナノマシンは、機械=環境破壊の要因と見れば見境なしに止めるように自己進化
人の心を宿すことでそれを誤魔化すのが魂魄ドライブ

>>94
重機動如来だの装甲倍力袈裟だの言い出すケイオスヘキサというシリーズがあってだな。

>>97
つＡＣＥ３

>>93
大好きさ。
生首の頃は頬が痩けてたのに、いつの間にか二重顎になってるあたりとか。
格好良い噛ませ犬なあたりとか。

>>98
あれ？　結局「約束の地」って地球だったんだっけ。

日輪砲の発射フェーズが凄く好き「煩悩像固定!!」とか

>>98
ナノマシンじゃなくて

宇宙から飛来したケイ素生命体みたいなのに覆われたから仕方なく脱出
↓
居住可能な惑星に到達
↓
実は地球でした

じゃなかたっけ？

「実は地球でした」ってSFの定番だけど、一番最初に使われた作品って何だろ
猿の惑星？

>>102
俺も好き。なんか小気味いい響きの単語多いよね

日輪ってきくと太陽のあの人が出てくるな
四コマのスパロボF完結編の巻末おまけ漫画に、サンアタックとストナーサンシャインを同時に撃つシーンがあったな
これだけ近いと借りがいがあるとかいって

>>104
そういうオチはバルディオスだと思ってたけど、結構あったねｗ

>>106
× バルディオスだと
○ バルディオスくらいだと
だったorzちょっと號と仲良く極道兵器の所にゴミ箱投げてくるｗ

>>105
あれは太陽の真上で戦ってたからな。
真マジンガーが終わったら、「真マジンガー・真ゲッター　決戦大海獣」書くんだ、俺。

>>108
せっかくだから神ジーグも混ぜてあげてｗ
でも真マジンガー、「衝撃！Z編」が終わると「必殺！グレート編」とかやりそうな予感がする

ダンクーガ、ガイキング、ジーグ、マジンガーとリメイクされてるんだから次こそ地上波でゲッターロボだよな。やるとすればだが
今川あたりはロボット物の演出とかいいからやってくれないだろうか
グレートでもいいけど

グレート編、グレンダイザー編、ジーグ編、ゲッターロボ編、ゲッターロボG編
全部やって欲しいな
何クールかかるんだろうかかｗ

つってもゲッターってガンダム・ＴＦ・ボトムズ・マクロスの次ぐらいに
シリーズ重ねてるよな

漫画の設定を含んだTV版のリメイクみたいな感じで

漫画版の完全再現も見たいけど

ゲッターよりもっと過激な作品がいっぱいあるから、その点でもクリアしてる

完全再現といえば鉄人28号が今川でされたらしいね。だから石川漫画版完全再現も夢ではない

今川鉄人は再現じゃなくて
原作ではレトロフューチャーな未来世界だった戦後昭和を
モロに戦後の復興期として描いてそこにロボットを放り込んだリメイクだぜ

そしてまた謎のエネルギー源を前にじじいが「償いだ！」と叫んで取り返しのつかない事を行い
その息子が尻拭いの為に大変な目に遭うストーリー

劇場版の『白昼の残月』でも、親父の遺した廃墟弾だの大鉄人だの物騒極まりないものの処理を任されるわ、
親父の養子で自分の義兄（しかも名前が同じショウタロウ）からは恨まれるわでマジはた迷惑な目にあってるし。

てか、無印とＧだけで完結でもいいから漫画版の忠実なアニメ化は見たい
ベンケイがスカウトされるとことかも追加してさ

……そう言えば、確かに今川リメイクは厄介な親の因果を子が背負わされる話が多いな。

鉄人は、最初第一話を見て、びるーのまちーにがおーとＯＰが流れてきた瞬間、思わず噴いたっけ（苦笑）
ケリーの死に様とか、黒部ダムの水の下に溶け崩れた鉄人が沈んでいるとか、
なんだか妙な魅力を感じてＤＶＤ全巻そろえちまったけどさ。

親父（もしくはジジイ）が息子（孫）に何かあげるんだけど
実はそれはとんでもないもので、親父がそのことを遺言しないせいで息子はそれのせいで酷い目にあう。

今川テンプレ。

息子がとんでもないことを自分からやらかしちまうケースもあるな。
注：遺言は明確に残しましょう
というか。

達人「親父に焼き殺されました」
竜馬「親父に虐待まがいの稽古つけられました」

慎一「オレは虐待ってレベルじゃねーぞ！！」

虎「自称兄に（ｒｙ」

一番悲惨なのは虎あたりか？慎一も大概だが

>>121-122
吹いたｗ

>>121-122
全部石川じゃねーか！

ここはクロス作品しか投下できないんでしょうか？ｉｆ系のはだめですか？

いいと思うけどなんともいえないな

>>126
いんでない？　ネオゲも言ってみりゃIFやパラレルみたいなもんだし。

前にゲッターどうしのクロスが投下されてたぐらいだし、普通におｋだろ

>>113
>>117
それも良いけど第一次～第三次オリオン戦争やダビィーン攻防戦をアニメで見たい。

あれ？なに書こうと思ってたんだっけ？忘れちゃった。

魔獣のクロス、続きまだかなぁ。

>>130
劇場版で見たいな

第１４話、投下します。

――　太平洋・南洋諸島近海

空の蒼と海の藍、二つの青の狭間にぷかりと浮かぶ、異物のような黒球の内部で
件の監視者の男が、人知れず溜息をついていた。

「……機体にこれといった損傷は無し、か。
　あの深さからの大気圏突入にも耐えうるとは……、
　やれやれ、偉大すぎる先人のテクノロジーも、こうなると考えものだな」

金属の内装を軽く指で弾きながら、男が苦笑する。
もし今少し、男の操る神体・ラーの装甲が脆弱であったならば、今頃は燃え尽きる神体もろとも、地球は消滅していた事であろう。

「ともあれ、多少手順は変わったものの、当初の予定通りゲッターは斃した
　今はそれだけでも、良しとしておかなければな」

男が一つ頷く。
先の上空での最後の激突の際、機能を停止したゲッターが核の閃光に呑まれていくのを男は見た。
ゲッターが消滅した以上、もはや地上にイレギュラーとなる存在は無い。
ガイアーとラー、二つの神体のどちらが敗れたとしても、その時に人類は消滅する。
地球人との接触以来、数千年の時をかけた彼らの計画も、完結の時を間近に控えていた。

とは言え、男の中に不安要素がない訳ではない。
ガイアーの起爆条件を満たすためには、ラーはあくまでも『外部からの』攻撃によって破壊されなければならない。
それは、神体の故障によってガイアーが爆発しないための例外的な措置であったが、
その一文こそが、男の懸念する部分であった。
この、設計上の『盲点』をマーズが知ったならば、物量に勝る人類に反撃の糸口を与える事になるだろう。

「やはり、悠長な事をしている余裕は無いだろうな。
　対策の時間を与えぬためにも、ここは、多少強引にでも攻めるべきだ」

だが、と、男の思考が蔭る。
ガイアーが地球消滅の鍵である事を知られた以上、日本政府はマーズの居場所を意地でも秘匿し続けるであろう。
マーズをおびき寄せ、直接対決の形に持ち込むためには、何か特別な仕掛けを考える必要があった。

と、そこまで思案が巡ったところで、不意に男の瞳が不吉に輝き、その口元が邪悪に歪んだ。

「ふふ……、ここは一つ、搦め手を試してみるとするか。
　我等が最も忌み嫌う、人類の醜さを眼前にした時、果たしてお前はどう動くかな、マーズ？」

男の言葉に同調するかのように、やがて、巨大な黒球はざばりと中空に浮かび上がると、
そのまま音も無く、北西の空へと飛び立った……。

・
・
・

ガソリンと、オイルと、埃と泥と血の臭い。
むせ返るような大気に満ちた、ほの暗い、赤一色の世界の中、
分断された陸橋の上で、マーズは一人、眼前の光景をただ呆然と見下ろしていた。

「ここは……　これは一体、どういう事だ……」

マーズの視線の先には、砕け、倒れ、崩れ果てた高層ビルの墓石群があった。
瓦礫の山と化して行く手を阻む、コンクリートの道路の成れの果て。
染み出したオイルで赤々と燃え上がる大地。
陥没した路盤より、天空に向けて突き出した地下鉄車両……。
一切の人の営みが感じられない風景を前に、マーズは一瞬、
その光景がガイアーが起爆した後の、崩壊した地球の姿なのではないかとすら錯覚した。

だが違う。
監視者達が目指すのは地球の消滅、
人類の存在の痕跡すら残さぬ、静謐さに満ちた終末である。
これでは、この光景はまるで……。

その時であった。
不意に視界に煌くものを捉え、顔を上げたマーズの視界に、高速で迫る二つの彗星が映った。
彗星はまるで、もつれた凧のように互いを相食みながら、みるみる大地へ近づいてくる。
瞬間、マーズは理解した。
二つの彗星はただ落ちているのではない、高速で落下しながら戦っているのだ。

「……まさか！」

直後、爆撃のような彗星の衝突が爆音を上げ、衝撃が廃墟を揺るがす。
崩れ落ちる陸橋から降り立ったマーズの頭上に、瓦礫の雨が容赦なく降り注ぐ。

「くっ！　コイツは……」

瓦礫を避け、大通りへと回り込んだ所で、不意に一陣の風が埃を吹き飛ばし、マーズの視界が晴れた。
眼前にあったのは、そそり立つ二つの異形であった。

這いずり足掻く、烏賊のような細身のロボットと、馬乗りになって襲い掛かる、樽のような大柄のロボット。
鋼鉄の拳が絡み合い、唸りを上げて大地を揺るがす。
そんな、暴力という言葉を体現したかのような凄まじい光景が、マーズの思考に、とある確信をもたらした。

「やはりコイツは……、コイツらは、ゲッター？」

『オオ！』

大樽が一声野太く叫び、天高く突き上げた蛇腹のような両腕を打ち下ろす。
鉄槌の一撃が再び大地を揺るがして、頭部のひしゃげた烏賊が、踏み潰された昆虫のように痙攣する。
大樽は爪のようなマニュピュレータをわきわきと動かし、烏賊の胸部に器用に差込むと、力いっぱい装甲を切り裂いていく。
金属の擦れるような絶叫が響き、ドス黒いオイルが返り血のように噴出すが、大樽は怯みもせずに部品を引き千切る。
無機質なる機械にあるまじき地獄絵図に、思わずマーズが口元を抑える。

『チッ、あっけねぇ！
　思った通り、碌なパーツを持っちゃぁいねぇな』

やがて大樽は、完全に動きを停止した烏賊の解体を始め出したが、
その段になってようやく異分子の存在に気づき、頭部のみをクルリとマーズの方へ向けた。

『……何だ、お前は？
　なんだってタダの人間が、こんな所にいやがる？』

「……人間が？　どういう意味だ……」

『フン、寝ぼけてやがるのか？　まあいい』

と、大樽はたいして気にも留めず、再び視線を物色作業へと戻すと、
右のマニュピュレータをゆっくりと持ち上げ……
不意にマーズ目掛け、蛇腹のようなアームを勢い良く伸ばした。

「うっ！　うわあああ！？」

状況を掴めないまま不意を突かれたマーズに反撃の余地は無い。
三本の爪が竜の顎のようにマーズを咥え、唸りを加えて壁面へと叩き付ける。
圧倒的なパワーにより、ブ厚いコンクリートが容易く突き抜け、砂塵が再び宙を舞う。

『ったく、こいつは何だってん……』

大樽のぼやきはそこで中断された。
脆弱な人間ごときは容易く握り潰せるであろう、大型マニュピレータ、
その怪力を、内側から押し返そうとする、異常なまでの怪力に気付いたためであった。

『ムオッ！　コ、コイツ！？』

「うわァッ！！」

バチバチとしたエネルギーの渦が球体を無し、巨大な爪を弾き飛ばす。
驚き振り向いた大樽が見たのは、金色の輝きに包まれた件の少年の姿であった。

「こ、この姿は……」

かろうじて敵の爪を凌いだマーズであったが、彼自身、自分の身に何が起こったのか理解出来てはいなかった。
ただ、とっさに省みた自らの肘先についていたのは、見慣れた肌色の腕ではない。
そこにあったのは、独特の鈍い輝きを放つ、青銅色の金属の腕であった。

『テメェ……、何者だッ！？』

「くっ！」

マーズに迷っている暇は無かった。
迫りくる二本の大型アームを前に、反射的に合金化した両腕をかざす。
黄金色の輝きが再びマーズの全身を包み、今度は先程とは逆に、巨大な爪をピタリとその身に吸い寄せていく。

『ウ、ウオオォォ！？』

大樽が叫ぶ。
マーズを貫くかに見えた大型アームは、その胸元で、見えざる拳に握り潰されたかのように大きくひしゃげ、
球状の小さなスクラップとなって、灰塵へと還っていく。
一方、マーズは逆に、対主を喰らうかのように大型化を始め、その全身がみるみる金属の装甲に包まれていく。

「オオ！」

引き抜こうとした両腕を失い、バランスを崩した大樽めがけ、マーズが巨大な両腕で取りすがる。
堅牢そうな大樽の装甲は、先の二本の大型アーム同様軋んで千切れ、粉微塵に分解された。

『グゥ、テ……テメェ、ゲッターじゃあねェな……！』

「答えろ！　ここは何処だ！　お前らはこんな所で何をしているんだ」

『何って……　殺戮と、強奪よッ！
　この世界からおさらばするために、弱ェヤツを喰らって、あそこへ行く力を蓄えてんだろうがよ』

「あそこ……　だと？」

大樽が顎を向けた先を、マーズの視線が追う。
遥か上空に見えたのは、真紅の空に不気味に浮かぶ、大きくドス黒い雷雲であった。

「あそこに……　一体、何があると言うんだ」

『ゲッター……　聖、ドラ、ゴ、ン……』

「……ゲッター？」

その奇妙な言葉を口にすると同時に、大樽の姿は地上から消滅した。

・
・
・

「この世界は、夢……なのか？」

呆然と、マーズが自らの両腕を、そして、すっかりミニチュアの光景となった地上を見下ろす。
自らの全身を包む青銅色の金属、地上から見上げたならば、さながら偶像の如く映ったであろう威容。
それは間違いなく、彼を守護する神体、ガイアーの持つ姿であった。

「いや、僕だけでは無い、ついさっき出会ったアイツらも」

ちらり、と視線を先ほどの烏賊の残骸へと移す。
動力源を失った無残なボディは、彼の知るロボットのそれとはいささか異なるものの
その鋭角的なスマートなフォルム、そして何より、左腕に備えた不釣り合いに巨大なドリルを、よもや見紛う筈が無かった。

「やはりこいつはゲッターの二号機、
　と、すると、さっきの樽型は三号機……か？」

突然自らの身を襲った異常事態を、マーズが推し計る。
マーズの知る地球に良く似た瓦礫の世界、だがそこは人類の世界では無い。
この異世界を跳梁するのは、一個の人格を有した巨大ロボット達。
あるいは、鋼の装甲を有した外道達の世界と言うべきか。

『へっへ……　強いねェ、旦那』

不意に足元から投げかけられた声に、ぎょっ、とマーズが振り返る。
見ると声の主は、既に事切れたかと思われた、件の烏賊ロボットであった。

「お前……」

『マジな話、旦那なら行けるんじゃ無いのかい……　あそこにさ？』

痙攣する烏賊に促され、マーズが再び虚空を仰ぎ見る。
その時、マーズはふと上空の異変に気付いた。
巨大な黒雲に取りつかんと飛び回る、蠅のようにちっぽけな点の群れ。
それら全てが、先程の樽や足元の烏賊と同じ、寄せ集めのゲッターの群体である事に気付いたのだ。

支援

刹那、一際大きな雷鳴が周囲に轟く。
強烈な稲光が天空を焦がし、逃げそびれたゲッター達が、炎に包まれカトンボように燃え尽きていく。

『ハハ！　パワーが全然足りて無ェのさ、ヤツらも、あっしもね』

「……一体全体、この世界は何だと言うんだ！
　アイツらはあそこまでして、何をしようとしているんだ！？」

『何って……　この最悪の世界を抜け出すには、あそこを目指すしかないんでさァ
　そのためには、より強力なパーツをぶんどって、大量のエネルギーも蓄えなきゃいけねえ』

「…………」

『だが、旦那のその体ならあるいは……　なあ、飛べるんだろう、旦那？』

……飛べる、のか？

と、自らを包む神体のボディに、マーズが自問する。
先の一戦において、マーズが無我夢中で繰り出した技は、間違いなくガイアーの重力装置であった。
あの攻撃が、マーズ自身の意思による物だったと言うのならば、あるいは……。

（ガイアー……）

マーズはゆっくりと瞳を閉じると、普段のように、自らを守る神体に対して指示を出した。
程なく、マーズの足元が重力の枷から外れ、全身がふわりとした無重力感に包まれた。

「やはり、飛べる……」

ゆっくりと瞳を開けたマーズの眼下に、ひらひらとドリルを振るう烏賊の上半身が映る。

「聖ドラゴン……か」

先程の樽の残した奇妙な言葉を口にすると、マーズはそのまま上空へと舞い上がった。

・
・
・

「地獄……」

ポツリ、とマーズが言葉を漏らす。
地上を見下ろせば、互いの部品を奪い合い、破壊の限りを尽くす鋼の異形、
天空を仰げば、イカロスの如く焼き尽くされては地上に堕ちる鋼の異形。
この世界は、ゲッター線と人類の邂逅がもたらす、パラレル・ワールドの一部なのか、
あるいは、遠い未来、宇宙全体の脅威となるであろう、おぞましいゲッターの存在を知ったマーズの見る、
被害妄想が形をとった夢の一部に過ぎないものなのか……、

「いや、今はこれ以上は考えるべきじゃ無いな。
　この世界は、分からない事が多すぎる」

事の全容を推し量るには、マーズには情報が圧倒的に不足していた。
今はただ、この世界の謎を紐解く鍵を求め、上空で繰り広げられる地獄に加わるしか無かった。

「……ムッ！」

思考を戻したマーズの視線の先に、不意にきらめく物が映る。
風を切る旋回音に反応を促され、身を翻したマーズの脇を、巨大な鉄隗が高速で突き抜けていく。

「トマホーク！？　……くっ！」

間髪おかず背後に迫る殺気を、振り向きざまにマーズが受け止める。
かざした右手から生じた障壁が、件の殺気の正体、唸りを上げる巨大ドリルを押しとどめる。
だが、驚く間もなく第三の太刀が、がら空きとなった右脇に迫る。

「くっ！　くそォッ！」

横一文字の日本刀の一閃を、左手をクロスさせて受け止める。
身に迫る二機の刺客が動きを止めた一瞬をつき、バリアーを最大出力に高めて打ち放つ。
ほどばしるエナジーが渦となり、両機の豪腕を大きく弾いて押し返す。

「お前ら……　一体、何のつもりだ」

大きく息をついたマーズが、計三体の刺客をジロリと睨み返す。
そのいずれもが、規格もカラーも異なるパーツをごてごてと組み合わせた、異形のゲッター達であった。

『お前の体が欲しい』

卯耳のゲッターが、数十メートル級の大太刀を八双に構えて言い放つ。

『ヘヘ、お前はどうやらレア物みてぇだからな、その力、オレ様のものにしてぇ』

下卑た笑いを漏らし、黒色の二本角が左手のドリルを唸らせる。

「馬鹿な事を言うな！　そんな無茶な事が出来るわけが……」

どくり、と心臓がひとつ高鳴り、マーズの言葉が止まる。
思考が濁流のように脳内を巡り、脳内の過去のビジョンが無理やり引き出される。

先の宇宙での戦いにおいて、アークは一体どうやって核の衝撃を防いでいたか……？
戦いの度に進化を積み重ねるゲッターロボは、あるいは、神体のテクノロジーすらも取り込んでしまえるのではないのか？

『お前の持つ力は、我等の新たな進化を促す筈だ
　そうすればきっと、我々はこの世界から脱出することが出来る』

灰色のゲッターの一言が、マーズの思考の中から禁断の扉を引き出す。
鮮烈なる未来のビジョンが再びマーズを包む。

退廃し、忘れ去られた太陽系から飛び出していくゲッター。
永劫の戦いの中で、無限の進化を積み重ねていくゲッター。
惑星を呑み込み、立ち塞がる文明を蹂躙して、宇宙の秩序を破壊し続けるゲッター。

時空を超えたゲッターと神体の出会いは、本当に偶然の出来事であったのか。
進化を重ねるゲッターの意思が、ガイアーの力を取り込むべく、アークを送り込んだのではないのか？

『オラァッ　油断してんじゃァねぇ！』

がくりと空中で静止した神体目掛け、黒色のゲッターが突貫する。
左手の高速の螺旋が、一直線に装甲を貫くかに見えた……　刹那！

「ガイアァ――！！」

カッと両目を見開き、マーズが咆哮する。
神体の全身が眩い太陽の如き光を放ち、その身に触れんとしたドリルが先端から分解消滅していく。
突然の対主の変化に、黒のゲッターは避ける事も声も上げる事も出来ず、慣性のままに塵芥へと還った。

『オオ！　それがキサマの真の姿か！？』

『な、なんと、コレ……がっ！？』

立て続けにガイアーの全身から放たれた光弾の波状攻撃が二機を襲う。
至近距離にいた兎耳は避ける事も適わず、光の渦に半身を呑まれて地上へと堕ちる。
残った灰色は蝙蝠のような翼をバサリと広げ、全身兵器と化した神体から距離をとる。

『ハ、ハハッ！　凄いじゃねぇかッ！！
　その力があれば、オレは何だって出来る！　この世界をたやすく飛び出して……』

「ふざけろッ！！」

遥か上空の蝙蝠目掛け、マーズがありったけの光弾を叩き込む。

「分かっているのか！　その驕りが……　お前らの存在が、宇宙を滅ぼすことになるんだぞ！？」

『へっ！　何を青臭い事を……』

灰色のゲッターの言葉はそこで途切れた
機体を巧みに翻し、光弾の大群を避けようとしたその瞬間、天空より煌いた雷鳴の一閃が、彼の全てを奪い去ったのだ。

「なっ！？」

我に返ったマーズが、咄嗟に全身にバリアーを巡らす。
雷撃の嵐は天空を覆いつくし、懸命の徒労を重ねていたゲッター達を容赦なく撃ち落して行く。
轟音と閃光、衝撃と断末魔――。

――やがて雷鳴は去り、中空でただ一人となったマーズの眼前で、ゆっくりと黒雲が割れ始めた。

・
・
・

「うっ！？」

我が目を疑う光景に、マーズが呻き声を漏らす。
大きく開けた黒雲の間から覗いたそれは、
ただひたすらに巨大で、巨大で、おぞましいばかりに巨大なゲッターの上半身であった。

「こいつが、聖ドラゴン……？」

ぞくり、と全身が一つ震える。
眼前のそれは、ただの図体だけのモンスターではない。
そびえたつ装甲の表面をうねる、ウジのような奇妙な隆起、
よくよく目を凝らせば、それらの一つ一つが、ガイアーと同サイズはあろうかと言う、ゲッターの群体で構成されていたのだ。
言うなればそれは、ゲッターのレギオン。
永劫の死闘と際限なき犠牲を喰らいながら無限の進化を積み重ねる、ゲッター線の妄執そのものであった。

どくり、と再びマーズの心臓が跳ね、ドス黒い衝撃がマーズの全身を包み込んでいく。
マーズは既にに気付いていた、全身を襲う炎のような激情が、どこから来るものであったかを。

「　ゲ　ッ　タ　ア　ア　ァ　―――――ッ！！　」

衝動のままに、マーズが、そしてガイアーが叫ぶ。
神体の咆哮が届いたか、その怪物は、まるで小五月蝿い羽虫でも見るかのように、ゆっくりと瞳を開いた。

「聖ドラゴン！　お前は何故、僕をこの世界に呼んだんだ？
　お前が僕を、ガイアーの力を利用するために、異世界からアークを遣わしたと言うのならば、
　なぜ、こんな悪夢のような光景を僕に見せる！？」

『…………』

「答えろッ！　ゲッター！！
　お前は僕に、一体何をさせようと言うんだ？」

『…………』

「……そんなに僕にゲッターを、……人類を滅ぼさせたいのか！？　聖ドラゴン！！」

その怪物は、ガイアーを丸ごと閉じ込められるほどの巨大な両眼に茫漠とした光を宿し、マーズの怒りを受け止めていたが、
やがて、望外の言葉をマーズの脳へと投げつけてきた。

『構わぬ……』

「……？　な、なんだと……？」

『お前がそれを望むならば、それだけの力を持つのならば、
　そして、宇宙全体を揺るがす運命を背負う覚悟を持つと言うのならば……

　構わぬ、人類諸共、我等を焼き尽くして見せろ！　監視者マーズよ』

「……ッ！？　ば、馬鹿な……！！」

ドラゴンの放った予想外の言葉に、マーズの思考がぐらりと揺らぎ、最強の神体が体を泳がせる。
そんな少年の脆さを哀れむかのように、異形のゲッターがゆっくりと瞳を閉じる。

『元の世界へ戻るのだ、監視者マーズ
　今のお前には、まだ、我等と対峙する資格は無い……』

「ま、待て……　まだ話は……」

『　帰　れ　！！　』

カッ――、

と、再びドラゴンが両眼を開く。
たちまち白色の閃光がマーズの視界を奪い、バリアー越しの衝撃が、マーズの全身から感覚を奪い去っていく。

（ゲッタアアァァァ――ッ）

『力を蓄え、真理を求めよ、監視者マーズ
　我等はお前とガイアーが、宇宙を支える巨大な歯車となる事を望む……』

世界が白色に包まれる中、マーズは途切れ行く意識の片隅で、ゲッター聖ドラゴンの言葉を聞いた……。

・
・
・

「うっ…･･･」

瞼の裏に光を感じ、マーズがゆっくりと瞳を開ける。
視線の先には、突き刺さるような蛍光灯の白色があった。

「ここは……」

おもむろにベットから降り、周囲を見回す。
そこは、白塗りの壁に四方を囲まれた、病院の一室のような簡素な一室、ただし、窓は無かった。
ゆっくりと扉を開けて廊下へと出ると、やがて人々の喧騒が、マーズの耳元へと響いてきた。

「……群集は既に基地全体を取り囲んでおり、猫の子一匹出る隙間もありません
　今は衝突は散発的ですが、いつまた暴動に発展するか」

「マーズがこの基地にいる事が知られたか……　無理も無い
　ガイアーの巨体は、いくら取り繕っても隠しようが無いからな」

「しかし、こんな事になるなんて……」

その一室では、件の司令官と岩倉、それに幾人かの自衛官が卓を囲み、
深刻な表情で数台のモニターを睨み続けていた。

「……総理からの連絡は」

「未だ、今後の指示は届いてはおりません、向こうもだいぶ対応に追われているものかと」

「……マーズが目を覚ましたなら、この光景をどう思うだろうか？」

「岩倉さん、それは今言っても始まらない事です。　今は……」

と、そこまで言ったところで、指令が思わず言葉を切った。
異変に気付き、背後を振り向いた岩倉もまた顔色を失う。
部屋の入り口には、噂の主であるマーズが佇んでいた。

「マーズ……」

「何が、あったんですか？」

あくまで抑えの聞いた声でマーズが尋ねる。
その問いに答える者はいなかったが、却ってその沈黙こそが、状況の深刻さを如実に物語っていた。

部屋の奥のモニターの群れを覗き見る。
そこに映っていたのは、自衛隊のバリケードの前で一触即発となった群集達の映像であった。
この部屋に来るまで、周囲に窓が一つも無かったことから、
自分のいる場所が、どこかの地下であろうと、マーズは推測していた。
とすれば、眼前の映像は、この基地の周囲の光景と考えるべきであろう。

「教えて下さい、地上では、一体何が起こっているんですか？」

「…………」

「……第六神体・ラーが本格的に動き出したんだ」

「岩倉さん！」

「こうなってしまっては、黙り通す事は出来ませんよ」

机に置かれていた一本のビデオテープを取り上げながら、岩倉が説明する。

「マーズ、君は広島で倒れてから、一週間、眠り続けていたんだ」

「一週間も……」

「ああ、その間ラーは東京に出没して、
　我々が迂闊に反撃できないのを良い事に、都民を人質にとって要求を突きつけてきた」

やがてビデオの再生が始まり、モニター上に、件のオールバックの監視者の姿が映った。

・
・
・

『日本国民の諸君、
　私が要求するのは、日本政府と結託した我々の裏切り者・マーズの引渡しである。
　諸君らは、マーズが死ねば地球が滅ぶと言う、政府の公式発表を真に受けているようだが、
　それらは全て、彼らの手によるプロパガンダである。

　彼ら日本政府は、マーズのもたらした異星人のテクノロジーを独占せんが為、
　虚偽の情報を伝えてマーズの解放を妨げているのだ。
　我々の活動を妨げ、多くの同胞を死に追いやった、あの真紅の巨大ロボットこそが
　我等の技術が奪われた何よりの証明である。

　もはや政府との交渉の道は閉ざされた。
　私の手でこれ以上日本の都市を破壊されたくなければ、君達の手でマーズを見つけ出して欲しい。
　マーズが私の前に姿を見せるまでは、私は攻撃の手を休めはしない！
　以上、諸君らの懸命な判断に期待する。』

――　男の行った大胆不敵な演説を、マーズが呆然と反芻する。

「……こんな滅茶苦茶な演説を、彼らは信じたんですか？」

「仕方が無いんだ、首都圏はラーの攻撃によって壊滅状態に陥っている。
　身内を人質に取られ、誰もが正常な判断力を失っているんだ、それに……」

「それに……？」

マーズの問いに、岩倉は目を伏せ、沈鬱な表情で言葉を続けた。

「……それに、先のゲッターとラーの戦闘によって、各主要都市も少なからぬ打撃を受けている
　そのゲッターに対する反発感情が、日本政府による陰謀説を助長しているんだ」

「そ、そんな……！」

岩倉の予想外の言葉に、今度こそマーズは顔色を失った。
それからしばらくの間、室内を沈黙が支配していたが、やがてマーズは顔を上げると、くるりと背を向けた。

「どこへ行く気だ？　マーズ」

「……ラーが都心を占拠している以上、僕が出て行かなければ、事態は収まりません」

「そんな！　無茶はやめるんだッ！　マーズ」

指令の叫びによって、室内の凍り付いていた時間が動き出す。
傍らに待機していた二人の自衛官が弾かれたように飛び出し、マーズの前へと立ちはだかった。

「席に戻って下さいマーズさん」

「今、あなたに万が一の事があっては……」

だが、自衛官達は、そこから先の言葉を告げる事を出来なかった。
正面から向き合ったマーズの顔には怒りの色も、悲しみの色も無かった。
いや、それどころか、全ての表情がすっぽりと抜け落ちてしまっていたのだ。

「戻らなかったら、どうするというんですか？
　無性生殖人間の僕を、殺す事無く拘束する事が、あなた達に出来ますか？」

「い、いや……」

「そこを、どいてくれ」

「…………」

「どくんだ」

「マーズッ！」

ひっ、と自衛官がたじろいた脇を通過するマーズの背中に、岩倉が呼びかける。
マーズは扉の前で立ち止まると、振り返る事無く口を開いた。

「大丈夫です、岩倉さん。
　このまま、アイツの好きさせたりはしませんよ」

「……何か、勝算があるのか？」

「……ええ。
　今はまだ、僕が地球を滅ぼさせたりはしません」

「マーズ……」

マーズの言葉に、得体の知れない恐ろしさを感じた岩倉が、再び力無く呼びかける。
だが、今度は応じる事無く、マーズは一直線に部屋から飛び出した。

・
・
・

（そう、今はまだ……、だ）

地上へと続く長い廊下を駆け抜けながら、マーズが思考する。

眠り続けた一週間の中で、彼は自らの想像を遥かに超えた、ゲッターの世界を体験した。
土壇場で新たな進化を始めたアーク、遥かな未来で無限の膨張を続けるエンペラー、
そして自らに奇妙な言葉を残した、ゲッター聖ドラゴン……。

マーズが今日まで戦い続けてきたのは、人類の中にある良心を信じるが故であった。
だが、既に事態は、善悪による動機を上回っていた。

（ゲッター線の存在は、単なる兵器としての意味を超えるものだった。
　僕達を生み出した異星人達は、ゲッター線の存在を知らなかったんだ。
　監視者はただ、プログラム通りに人類を滅ぼせば、全ての決着がつくと思っているんだろうが、
　今、安直に地球を消滅させては、将来にどんな影響を及ぼすのかが分からない）

やがて、階段を駆け上がったマーズの前に、混乱をきたす群集の姿が飛び込んできた。

「見ろ！　アイツが姿を現したぞ」

全ての災いの元凶となった赤毛の少年の姿に、群集が一斉に色めきだつ。
マーズはそんな人々の姿を、どこか冷めた思考で見つめていた。

「クソッ！　今まで俺達を騙しやがって！！」

「私の家族を返してよォ！」

「お前さえ……、お前さえ日本に来なければ！！」

自衛官達の制止を突き抜け、一発の石礫が投げ込まれ、マーズのこめかみを直撃する。
その一投を皮切りとして、次から次へと物が飛び交い、罵声が容赦無く浴びせられる。
それほどの暴動の渦中にありながら、マーズはやはり他人事のような心境で、事態を呆然と見つめていた。

（これが……、これが、人間か……）

額の傷口からどろりとした血液が流れ、マーズの視界を染めたが、不思議と痛みは無い。
ただ、未だ生死定かならぬ拓馬達の事を思うと、ちくりと胸が痛んだ。

（拓馬は、獏は、あんなものを守るために、命を賭けていたのか）

不意に胸中に沸いた負の思考を、頭を振るってマーズが打ち消す。
こんな風にマーズが絶望してしまっては、それこそ拓馬達が命がけで戦い続けた意味が失われてしまうだろう。

（拓馬、獏……、君達は生きているのか？
　出来ることならもう一度、君達と話がしたい）

この戦いが終わったら、彼らを探そう。
異世界のゲッターの事、彼らの今後の事、そして、これから自分がとるべき道を語り合おう。
そんな思いだけが、今のマーズに残された希望であった。
眼前の光景に打ちのめされながら、それでもマーズは、拓馬達の見せた強かさこそ、人間の本質であると信じたかった。

「チクショウッ！　黙ってないで何とか言いやがれッ！！」

怒声と共に放たれた礫の一撃が、不意にマーズの眼前でピタリと静止する。
いや、その礫だけではない。
マーズの足元に転がっていた投下物が、重力を無視してふわりと宙に浮き始めた。

「ア、アイツはッ！？」

突如、地上を覆った巨大な影に、群集からどよめきの声が上がる。
マーズがゆっくりと振り返り、上空を見上げる。
そこには、遥かな異世界でマーズと共に戦い続けた、最強の神体の姿があった。

「ガイアー……」

ぽつり、とマーズがその名を口にする。
すぐに彼は、相棒の変貌に気付いた。
勿論、その外見、顔の造形に変化があった訳ではない。
だがマーズは、物言わぬガイアーの瞳の中に、魂無き機械のそれを超えた、ある種の意志が宿っているのを見抜いていた。

「ああ……　分かっているさ、ガイアー」

そう。
地球を滅ぼす鍵であるガイアーは、常にマーズと共にあるのだ。
人類とゲッターに対し、どのような決断を下すべきか……、結論は、全ての決着をつけた後でも遅くは無いのだ。

「行こう、ガイアー！　ヤツとの決着をつけるんだ」

混乱を来たす群集を一瞥もする事無く、マーズは相方の掌へと飛び上がると、そのまま緩やかに東の空へと飛び立った。

最後の最後にさるさんにやられたので携帯から失礼しますが、投下終了です。

ダーク乙砲発射！！

この辺りで平成ライダーに代表される特撮作品と
石川賢作品の混合作品など観たいのですが……

「石川賢作品の人物だけ特撮作品の世界へ」
「特撮作品のキャラだけゲッター世界へ」
「キカイダー対極道兵器」
「超光戦士ゲッターロボ」
「魔戒騎士流竜馬」

皆様は如何でしょうか？

>>152
うーむ、どうなってしまうんだろう。
ぶっちゃけると原作はゲッター側しか知らないけれど、
ゲッターチームが関わったことでマーズ達の運命がどう変わってしまうのか、
「マーズ」原作の終わりがBADENDって以外知らないから、楽しみに待っています。
ＧＪでした！

>>154
感想も付けた方が良いですよー。
特撮なら、仮面ライダーディケイドでイシカワ世界巡りの旅。か、
ファイズで、オルフェノクＶＳ魔獣とか見たい。ってか書きてぇ

　ＧＪ！
　どうやらこのお話のゲッターは、対時天空用兵器と見て間違いないみたいですねー。
　しかし、ゲッター線に触れて死んだものは全てゲッター線の中に取り込まれていて、
後で再生できるっぽいからといって無茶苦茶やってるよな、ゲッター。

　まぁ、方法が苛烈なだけで、本質的には虎の『軍団』とか、竜の民の計画と変わらないのだろうけどさ……。

>>154
　そういうのは、書いてくれと頼むモノじゃなく、自分で書くものなんだぜ。
　

>>154
シャンゼリオンしってるとはなかなかだね
タイトルだけで決めるならキカイダー対極道兵器。響きが格好よすぎる

ガイヤーの人乙です。

おお、今回は特に面白かったぜ。
地味にゲッターの中に斬と大決戦版ブラゲが居たのは吹いたｗ
ガイアーの人、乙！

マーズ面白いなあ
このスケールを描けるのは普通に尊敬する

>>154
昭和特撮なら昔ちょっと考えたよ
ダイヤモンドアイVS早乙女研究所とかね
なぞのエネルギーの話を聞き、早乙女研究所の調査を始める雷甲太郎
実は敷島博士は前世魔人で…とか

今日初めてアークの最後を読んだけど、これで終わりとか賢ちゃんほんと勘弁orz

>>154
「超光戦士ゲッターロボ」ってこんな感じか？

「ゲッターロボに乗ってもらおう！」
「俺がスーパーロボットのパイロット？　俺がヒーロー？　やった、これで退屈な日々とはおさらばだ。
　ようこそ、バラ色の日々よ。　ところでギャラはいくらもらえるの？」　

竜馬達給料もらってたのかなあ……

剣鉄也は月給５０００円だったらしいが

ああ～
>>160がおしつぶされる！

>>162
まあ、18歳だし…

「Ｇ」を過ぎて「真」時代には早乙女研究所も自衛隊所属になって、竜馬たちも自衛官扱いで給料貰ってたんじゃない？
隼人は「號」の時、一佐と呼ばれてたし。　（アークでは「大佐」と呼称が変わったので自衛隊が自衛“軍”になったのかも）
まして新型機のテストパイロットとかやってたんだから、危険手当もついて結構高給取りだったりして…………

革命を起こそうとしていた過激派の元リーダーが佐官になるってのも凄い話しだ。

ふと思ったが、漫画版すクライドってゲッターに似てる気がする
・アニメとはあまりにもかけ離れた超展開
・主人公がバカ（これはアニメ版もだが）
そして何より
・カズマのアルターで恐竜絶滅

進化させるエネルギーとかね。確かに色々共通点はある

>>167
つまり竜馬は馬鹿と？

>>169
武蔵の知能指数が１００で、それがゲッターのパイロットになるには低すぎるそうだから少なくとも平均以上のＩＱはある。

おま、漫画版スクライドのカズマさんはアニメより頭いいぜ！？
いっぱい二字熟語知ってるし！

ってスタッフが言ってた

>・カズマのアルターで恐竜絶滅
それだけなじゃない、ほ乳類がヒトに進化したのもアルターの力

クロスした場合ゲッタートマホークでどぅぶれあ！する真ゲッターがみれるわけだな

>>170
ってか一応高校生だから人並み以上の知性はあるだろ武蔵は。

ゲッターの修理もできる竜馬は理系か。

ってことは武蔵は文系で竜馬、隼人は理系なんだろうな。

竜馬は体育会系だよ

体育会系の理系とな！？

チェンゲじゃ打ち捨てられたゲッターをブラックゲッターに改造してたしな。

チェンゲの竜馬は元々ゲッター開発してた研究員だしな
それ以前の経歴は知らんが

ドラマＣＤで語られてるとか聴いたが。
なんか道場やってたとかなんとか

チェンゲの「待っていたぞゲッターチーム」の声はクローン龍馬（アーク武蔵と同じ状態）
チェンゲ世界のゲッター線はパラレルワールドの漫画世界へゲッターチームを送り込む為に
インベーダー・人類双方に協力していた。

この考えで合ってるかな？

いや、全然違うと思うが……

>>62
今更だがＧＪ忘れてた・・・とりあえずリリなの世界にゲッターの恐ろしさを教えて、
いやむしろ喰らい尽くしちゃってください

>>180
エンペラーのパイロットの竜馬は火星に飛んだオリジナルだと思う。
あと、武蔵はクローンじゃないぞ？　記録を基に再現された存在だ。

號も量産されてたりして

なのはスレでクロスSSを途中まで読ませていただいていたが、
正直いって「地球人類以外に生きる価値無し！　虫ケラは消毒だ～っ！！」
な、感じのゲッター軍団が管理局と共闘するのか疑問だ。
リンカーコア付きの人間を『人類』と認めるのか？
ゲッター軍団としては、ゲッター線が認めりゃ何でもおｋなんだろが。

竜馬に斧やゲッタートマホークの欠片で出来た刀(名前失念)を持たせりゃ魔法使い相手でも結構いけそうな気がする

ゲッター線は進化したくてうずうずしとるのじゃよ

>>186
蜘蛛切丸だっけ？

てか、どうせ新ゲの道節竜馬に刀持たせるんなら木っ端微塵切りもやれば良かったのに
マントの下は兵器なのをやったのは嬉しかったけどｗ

ついでに流星号がいれば完璧だな

咲という麻雀漫画に石川作品の麻雀漫画を混ぜようか？
どっちも知らない以前に麻雀自体のルールが分からないがな

>>191
麻雀のルールを知らない龍馬が、事あるごとに
「どういう事だ！俺にわかるように説明しろ！」

ゲッターリーチ・・・・・・死ぬ威力
ゲッターツモ・・・・・・・死ぬ威力
ゲッター平和・・・・・・死ぬ
ゲッター大三元・・・・・絶対死ぬ

なんてわかりやすいルールだ

そういや、未来に取り残されたザウルスチームってどうなったろうか。

普通に帰ってきたんじゃね
ハチュウ類とは言え過去の生き物だから殺すわけにもいかんし
エンペラーに「帰れ！」してもらったんじゃない

聖ドラゴンさん超ツンツン

ゲゲゲのゲッタ郎

「父さん！妖気を感じます！！」

「まかせろ、月ごとふっ飛ばしてやる！！！！」

終わった……終わったぞーーー！！！
ついに１～６代目のスレに存在する全てのＳＳを蒐集し終わった！
残るはエヴァスレのみだ！

>>199
この…乙野郎～～～っ!!

>>199
ウォォ
この乙指数はビッグバンを引き起こすだけの

>>198
ﾜﾛﾀｗｗｗｗｗｗｗｗ

>>199
ストナー乙シャイン！

コピペをゲッター風に改変してみたが、なかなか面白くならんねぇ

>>199
乙ナァアアッ、サァンシャイイイイン！！

wikiなくなってない？

ごめん今見たら普通にいけた。さっきは何故か404になってたんだけど

>>161
しかし最終回は……
「人生楽しく生きようよ、生きるべきである、しかし、なかなかそうはいかないよなという現実もある。最終話ではそれを描いたんだよね」
これでも良いんですかあなた。

ところで聞きたいんだけどさ、エヴァスレのE meets Gとか勝手にWikiに編集していいの？

よく見たらもう続いてないスレみたいだから勝手にやるわ

石川賢てクトゥルフ神話に影響されてね？

魔獣対談でその事を言われてたが、特に影響されたとはいってなかったなあ

影響されてるなって思うほどクトゥルフ風味はないとおもうけどなー。

エンペラーとやりあえるのってアザトースくらいじゃないだろうか

クトゥルフ神話って良く知らないんだけど、なんか宇宙はそいつの見てる夢とかって感じの凄い神様がゴロゴロ居るって話？

ぼくがかんがえたさいきょうのかみがみ　って奴だよﾀﾌﾞﾝ

デビルマンの流れでどっちかっていうとキリスト系黙示録の影響が強いんだと思う
クトゥルフにしたところであっちの文化圏もキリスト教系の影響はそこそこ受けてそうだから
部分部分で似ているところが出るってとこじゃないかな

>>215
もとは単なるSFホラー。
SFのジャンルとして見たらクトゥルフ神話は侵略物の一種。
ラヴクラフトの弟子（みたいなモン）とファンの作家があそこまでﾄﾝﾃﾞﾓな話にした。

石川賢はセイントデビルとかでその辺の知識は詰め込まれてそうだしな

でも仏教チック

神話の神様の一人が賢ちゃん
宇宙が神様の夢の出来事って漫画家も神様だよな

なんてこった…

こんな簡単なことだったのか…

つまり亡くなったわけではなくさらに上位の世界に転移していった・・・と

流石石川先生だ

日本ドワオ話の作者ですが、新しいのができましたので投下してもよろしいでしょうか？

日本ドワオ話　題名「一寸隼人」

昔々、ある所に子供のいない老夫婦がおりました。
老夫婦は子供を恵んでくださるように、住吉の神に祈りました。
しかし老夫婦が祈っていたのは住吉の神ではなく、機械神ゲッターエンペラーでした。
エンペラーはちょうど地球に置いて行こうと思っていた隼人を、老夫婦に恵んで上げました。

しかし、何かの手違いで隼人の身長はわずか一寸しかない子供になってしまいました。
老夫婦はこの子供に、「一寸隼人」と名づけ育ててゆきました。
しかし何年たっても大きくならないうえ、隼人の危険な性格も相俟って老夫婦はしだいに
隼人を気味悪く思っていました。

そんなある日、隼人は浅間山に行きたいと言いました。
老夫婦がそれを許したと同時に、隼人はげひゃげひゃ言いながら川に飛び込み、泳いで行きました。

そして隼人は、浅間山の麓に着いたときに一人の女性が鬼に襲われていました。
隼人は、その女性がボインちゃんだったので助けてあげることにしました。

隼人は鬼に襲い掛かりましたが、一寸ほどしかない隼人では相手にならず、鬼に
飲み込まれてしまいました。
隼人は鬼の腹の中で、胃だ！肺だ！心臓！と、存分に暴れ周り鬼を殺しました。

殺した鬼の腰についていた打出のトマホークを使い、隼人は自身の願いを叶えようとしました。
しかし、トマホークを振ろうとした瞬間、トマホークは跡形もなく爆散してしまいました。
そして、隼人は地球に残されてしまいましたとさ。

めでたし　めでたし

ＧＪ！　でもね、貴方は隼人に恨みでもあるのかとｗ
いや、チェンゲ以外置いていかれてばっかりだけどさｗ

日本ドワオ話ｗｗｗｗｗｗｗｗｇｊｗｗｗ

ゲッター地獄篇だな

隼人はつくづくネタ要員よのー

シャインスパークの威力ってどれくらいだろ

ATフィールドを突破できるぐらい

>>232
百鬼要塞島を一撃で沈めるくらい。

冥王星を飲みこむ巨大インベーダーをやっつけられるくらい

でもドラゴノザウルスを倒すには威力不足

マジレスすると、エヴァの物語の中で核爆弾の代替品として登場したN2爆雷は
核と同等の破壊力を持ちながら放射能を発生させないという利点はあるものの、
物語後期の使徒のATフィールドは突破すらできなかったため、ATフィールドを
貫通して使途を撃破できるシャインスパークの威力は核爆弾以上と推測できる。

N2爆雷が現代の水爆と同じ威力ということは、例の皇帝爆弾……とまではいかなくとも、
「地図を書きかえる必要がある」らしいので10Mt～20Mtぐらいの破壊力はあると思われる。

つーことはシャインスパークは……やっぱ50メガトンぐらいあんのかなあ………
ゲッター線の不思議効果でATフィールド突破してんのかもしれんけど。

超電磁スピンでも抜けるつってるから単純に威力だろ

鍛えればボロットパンチでも抜けるし

>>238
シャインスパークは庵野曰く「ＡＴフィールドごと使途を蒸発させれる」だそうで

逆にゲッターＧをＮ２爆雷で破壊する事は可能か？

可能だろう。ゲッター全般が装甲強くないみたいだし、Gは同化吸収やバリアもない
でもポセイドンにチェンジしていたら耐えられるかもしれない

>>240
それを聞いたとき熱心なロボオタなんだなぁって庵野に感心したよ
自分の好きな作品を自分の作品の踏み台にしないんだから

>>242
でもイーグル号単体で水爆級の爆発に耐えたし……

実際他の作品を踏み台にするやつが異常なだけだと思うが。

永野護と福田とその嫁の悪口はそこまでだ

永野はなんかあったっけ？

＞永野
自分の考えた厨設定ロボがザクなんぞの雑魚ロボの攻撃で
ダメージくらうのが耐えられなくてSRWに出さないだけ。

福田は他作品踏み台にするほど自分の作品知らんだろ
その嫁は他作品を知らんだろ

>>247
スパロボだけじゃなくて、
なんかＦＳＳで最強のロボットの解説に念入りに
「例え他の作品のロボットでも勝てない。勝てると思うのはアニメや漫画の見すぎである」（意訳）とまで解説を入れてたりする

ぶっちゃけ作中の描写だとゲッターエンペラーどころか
ゲッタードラゴンでも勝てそうな感じだけどな！でも好きだぜ、デザインだけは！

>>249
作品内でも無敵設定のハズなのに、格下相手に苦戦してるヤツとかいるからな………

バッシュに苦戦してるからなｗ

いつだったかコケてダメージ受けてなかったっけ

もし、本当に「すべての作品の中で最強」なら、あの最強スレでゲット・バッカーズよりも下なのもおかしいな。

>>253
ツッコミ所満載な設定を作り出すキバヤシの想像（妄想）力がダンチなだけ。
最強スレに「キバヤシの壁」を作っちまったからな。キバヤシさんﾏｼﾞﾊﾟﾈｪｯｽ

>>247 >>250 >>254とカキコしといて何だが、そろそろスレチなんでやめます。

いや、そもそも話題を振ったのは俺だしな、スマン

やっぱ石川先生ご本人も言ってたように、説得力って大事だよね

そういえば先生の漫画はだんだん説明台詞が減っていった様な気がする

>>243
エネルギー攻撃には滅法強いけど、物理攻撃には割と脆いって印象がある
ゲットマシン単体で水爆級のエネルギーに耐えるかと思いきや、メカザウルスの巻きつきで簡単にヒビが入ったりするし

N2爆弾を直接叩きつける方が、爆弾そのものの威力より大きなダメージを与えられるという事かｗ

真ゲッターあたりになると核でも割と平気になったりして

>>260
そういやロシアの核ミサイル食ってたな
そして火星へ

とりあえずマグマくらいでは揺るがない……1200度くらいあるのに

てか地球破壊できる戦艦の体当たりに正面からつっこんで無傷なんだから核なんぞ効かんだろ

ＡＴフィールドどころじゃないだろうな

重陽子爆弾の爆心地にいても平気だったよね

各作品ごとの真ゲの強さは、

原作版≧ネオゲ版＞チェンゲ版

ってところか？
チェンゲ版は真ドラゴン護衛用なのに対して、ネオゲ版は初代の後継機だが神ゲッターに変化するし。
チェンゲ版もストナーサンシャインの威力は「號」で使用したヤツ以上なんだが。

神ゲッターの存在がいまいちよくわからん
漫画版號でジャテーゴと戦った時の真が元ネタなんだろうけど火星には飛んで行かなかったし…

そうなると新のゲッターはどのあたりに位置するのか気になる

ある意味完成型ゲッターなんじゃないかね？
つまりアークと同レベルで、たまに真ゲッターみたいに火星に行きたくなっちゃう

>>266
いやいや、ネオゲと原作版じゃ超えられない壁があるだろ
あの宇宙戦艦は漫画版だとゲッターＧで倒した事を忘れてはいけない、てか実際設定的には
ネオゲの真ってゲッターＧポジションだし

>>267
神ゲッターは賢ちゃんがどっかにイラストとして書いてたのが元ネタのはず。
なんに乗ってるイラストか度忘れしたけど

画集の闘神だったような
でっかいポスターだったはず

てっか、ネオゲのようにゲッター線から
「自分で進むから、保留」にされる作品ってあるかな？

神ゲッターはもうちょっと活躍して頂きたかった

スパロボα３の竜馬はゲッターにすべてをゆだねることを否定した唯一の竜馬らしい

今は新ゲもかね

まあ、スーパーロボット軍団いれば時天空もなんとかできちまいそうだしなあ

とりあえず>>277は時天空知らないことだけは分かった

時天空からすればゲッペラーですらミジンコ程度の存在でしかない。
それだけ次元が違う。

いやあ、時天空ってすごい相撲取りですね。

でもスパロボのシステムに組み込まれると倒せる存在になるから仕方ない

倒せるのは時天空の欠片の間違いじゃないのか

>>281
大丈夫、出展が魔獣戦線だからスパロボには出ない

ある意味サルファのケイサルが時天空的立ち位置だったな
いや、ラ=グースのが近いかな？　　　強さとか関係なしに考えると

ベターマンが出るんだから魔獣だって…

スパロボ補正がかかればザクやボールでさえエンペラーや時天空を倒せる

というか時天空ってそんな大層なやつなのか
ちょっとそれっぽいこと語られてるだけで描写が少なくてゲッペラのがとんでもない化物って印象があるわ

もしかして魔獣で見ただけでいまいち凄さがわからんけど他の作品でも大暴れしてるとか？

まぁ一番大きいのが石川先生直々にラグースより強いって言ってるから
明らかにラグースはエンペラーなんか比べ物にならんくらい強いわけだし
それに魔獣で言ってる時天空を倒すために生み出された存在の一つがラグースってのはガチなわけで

>>281
新スパロボのときは敵の旗艦が「背景」だから倒せない、ってひどいネタがあったが（笑

ラ＝グースは細胞の時点でヤバい

>>286

　無理だよ。
　奴のサイズは宇宙全体より遥かにでかい。

　一応言っとくけど、惑星でも銀河でもないよ、宇宙全体だよ？
　スパロボ的にも倒せないだろ、時天空は、だってさ、サイズが∞だよ？
　サイズ差補正でネオグランゾンとアストラナガンの合体攻撃だってダメージ０になるレベル。
　スパロボで、敵が銀河よりでかいなんて事があったか？
　時天空の場合、銀河サイズの天元突破グレンラガンでも、人間に対するウィルス以下になるサイズなんだぜ？

>>287

　ラ＝グースが極限まで成長しても勝てないって時点で、察しはつくだろうよ？
　産声を上げているレベルのラ＝グースですら、同格の存在が全力でぶつかっただけで宇宙が吹っ飛ぶんだぜ？

>>290

　ラ＝グースは細胞の時点で既にケイサル級だからな……。
　ブラックホール打ち出したら、ペロリと食べてパワーアップするような奴どうすりゃいいねん。　
　あまつさえ、虎の時代になると、ラ＝グースの世界の生物が外の宇宙に侵略かけてきたりするしなぁ。

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どこのクソですか？

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何やってんだオマエ？

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おい……埋まるぞコレ………

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