「アクセルシューター!シュート!!」
弾ける様に海面から飛び出し、即座にカートリッジをロード、誘導操作魔法アクセルシューターを放つ。
本来は思念操作を前提とした誘導弾。だが、今回は誘導操作はせずにとにかく数を放つ。
それは正にフォトンランサー・ファランクスシフトのアクセルシューター版。そのあまりの多さに、弾丸ではなく一つの壁となって襲い掛かる。
彼女との戦闘でわかったこと、それは動きを止めてはいけないという事。
自分が近接戦闘が苦手なタイプだとこの戦いで知ったのだろう。必要以上に接近戦を仕掛けてくる。
その彼女の戦闘スタイルは砲撃を主体とする自分には正に天敵だった。
砲撃をするには必ず動きを止めなければならない。照準、チャージ時間、放った後の衝撃、どれも避けられない行為。
思念操作もそうだ。相手の攻撃を避けなら思念操作をするなど、今の自分にはまだ完璧には出来ない。
それらの欠点を解消するための切り札である防御とバインドも全く通用しない。
バインドは直ぐに破られてしまい、2秒も拘束する事ができない。
防御魔法も、先ほどの様に正面から砕かれてしまう。
本来自分の戦闘スタイルはアクセルシューターによる思念操作攻撃で相手をかく乱し、
隙を見てバインドで拘束、そしてトドメの砲撃という戦闘スタイルである。
仮に攻撃を受けても、得意の防御魔法で防ぎ、その間にアクセルシューター、もしくは砲撃によるカウンターを仕掛ければいい。正に強固な固定砲台(クロノ曰く)
この戦闘スタイルにより、魔力は上であっても、実力、経験、技量、全てにおいて負けていたフェイトにも勝つ事ができた。
だからこそ、なのははこの戦法に磨きをかけていた。より強い砲撃を放てるように努力し、より強固な防御を作れるように努力し
より多くの誘導弾を思念操作できる様に努力した。
自分は稀に見る天才だとリンディ提督やクロノが褒めていたが、なのはは自分が天才だと思った事は一度もない。
仮に天才だからといっても勝手に強くなるわけではない。天才でも努力し、自分を磨かなければ強くはなれない。
自分は優秀だと認め、何でも出来ると思い込んでいる人間は最弱だ。
父である士郎が兄である恭也、姉である美由希によく言っていたことを思い出す。
だからこそなのはは努力を続けている。だが、その努力も目の前の相手には通用しない。
自分の攻撃は確かに当たっているのだが、彼女はそんな事を気にせずに攻撃を仕掛けてくる。
当たっても顔を顰めるどころか全くの無表情。黙々と攻撃を仕掛けてくる。
「(・・・・もう・・・・ACSしかない・・・・・)」
ダメージは蓄積されている筈、仮に痛覚が無いのだとしても、体は正直に反応する、自分の行動は無意味じゃない。
先ほど放った大量のアクセルシューター、先ず間違いなく直撃するだろう。
あれだけの数、当たったら唯では住まい。必ず防御する筈、そのときが唯一のチャンス。
「レイジングハート!!アクセルチャージャー機動!ストライクフレーム!!」『OPEN』
カートリッジを連続でロード、レイジングハートに計6枚の光の羽を出現させ、先端に魔力刃「ストライクフレーム」を形成。
後は彼女がアクセルシューターを防ぐために障壁を張ったら突撃、あれだけの攻撃を正面から防ぐのだ、彼女の障壁も脆くなる筈、
その後、自分のACSで脆くなった障壁を破壊、零距離からエクセリオンバスターを放つ。
行動は頭の中でシュミレートした、レイジングハートも問題はないといってくれた。
ならあとは行動あるのみ、彼女が障壁を展開した瞬間、一直線に突撃するだけ。
だが、自動防御プログラムの行動は、なのはやレイジングハートの考えとは全く違っていた。
迫り来る無数のアクセルシューター、避けられないと感じたら防御するため、障壁を張るだろう。
だが彼女は違った、彼女は防御する所が、みずからの体をその桃色の壁に突撃させてきた。
一瞬、彼女が何をしたのか理解できなかった。あの中に突っ込むなど、自殺行為にも程がある。
仮にフィールドを張っていたとしても無視できるレベルではないからだ。
『マスター!!!』
レイジングハートの叫びで我に変える、その時には彼女がアクセルシューターの壁を突破し、自分へと迫ってきていた。
シュミレートした結果とは全く違うが、やる事に変わりは無い。
むしろ好都合だと思う。あんな無茶な突撃をしたのだ。ダメージはかなりの物、その上、相手は防御体制を取ってはいない、
直接ACSを叩き込む事が出来る。
「よし・・・勝てる!!!」
勝利を確信したのか、自然と顔が綻ぶ。だが、直ぐに顔を引き締め突撃体制に入る。
自動防御プログラムが、何かを投げたのはその時だった。
一瞬警戒するも、よく見たらただの鉄球。確かに自分目掛けて飛んでは来るが、さほど脅威は感じない。
「エクセリオンバスターACS!!ドライブッ!!!」
そのまま突撃し、破砕してしまえばいい。そう結論付け、なのはは突撃を開始、
桃色の羽を羽ばたかせ、一つの矢となって自動防御プログラムに迫る。途中、軌道上にあの鉄球が迫り来るが、軽々と粉砕する。
だが、その直後
「えっ?」
激しい光と爆音がなのはを襲った。
自動防御プログラムが投げはなった鉄球、それは鉄鎚の騎士ヴィータがかく乱や撤退の時に使う
空間攻撃『アイゼンゲホイル』の機動キーだった。
鉄球に一定の衝撃、もしくは破壊されると発動する仕組みとなっており、発動した瞬間、辺りに閃光と音による強力なスタンを発生させる。
なのははその攻撃をヴィータとの戦いで受けたことがあるが、その時は自分がいた場所と発動した場所とに距離があったこと、
そして咄嗟に耳と目を保護したため、対したダメージを受けることは無かった。だが今回は違う、不意打ちとも言える状態、しかも至近で喰らったのだ、唯ではすまない。
まず両耳の鼓膜が破れた。そして激しい光で視力が一瞬失われる。その結果、ロクに音を聞き取る事も出来ず、目も全く見えない。
なのはは一瞬で五感の内の二つをほぼ失う事となった。その恐怖はAAAランク魔道師とはいえ、まだ9歳の少女には抑えきれない恐怖となって襲い掛かる。
「あ・・ああ・いやぁぁぁぁぁ!!」
加速を止め、叫びながら必至に目を擦る。敵が接近している事、止まらずに後退することなど、レイジングハートが音声を大きくして報告すが。
なのはは聞く耳を持たなかった。鼓膜が破れているといえ、完全に声が聞こえないわけではないが、パニックになっているなのはには、雑音としてしか聞こえない。
だが、真っ暗だった視界が徐々に回復してくると、なのはは少しづつ落ち着きを取り戻していった。
徐々に見慣れた海面が見える事に、心から安心感が芽生えてくる。同時にいつもの冷静さも取り戻しつつあった。
そこでなのははようやくレイジングハートが何を喋っているのか理解できた。
『Run away』
咄嗟に俯いていた首を上げる。目の前には黒い服を着た女性。
ドゴッ!!
その直後、腹部に衝撃と今まで感じた事ない痛みが襲う。
「げほっ!!」
一瞬息が止まり、その代り口から胃液を吐き出す。自然と目線を下へと向けると。
彼女の魔力を纏った拳が、自分の鳩尾にめり込んでいた。
苦しい、とても痛い。痛みに顔を顰め、目から涙を流しながらも、必至に距離を開け様と後ろへと下がる。
その直後、自動防御プログラムは拳をなのはの体から離し、回し蹴りを放った。
手加減など一切無い強力な蹴りはなのはの頭に容姿なく直撃。
並みの人間なら、首が折れるどころか、首が吹き飛ぶほどの衝撃がなのはに襲い掛かる。
直撃した瞬間、叫び声をあげる間も無く意識を失い、錐もみをしなら落下、再び海面に叩きつけられた。
・?????
「・・・・ん・・・・・ここは・・・」
ゆっくりと瞳を開けるが、太陽の眩しさに負け咄嗟に瞳を閉じる。
手で顔を覆い、目が慣れる様にゆっくりとあけた後、上半身を起こした。
「・・・ここは・・・」
空は不気味なほど青く、雲は一つもない。
回りは一面草原で所々に木や岩が飾られている様にあり、遠くには森が見える。
何処かで見たような景色・・・・いや、見た事がある、忘れる筈がない。
「まさか・・・・ここは!?」
自分の考えを確信させるため、辺りを見回す。目的の物はすぐに見つかった。
草原の真ん中に不自然にある岩の壁、それは国の領土を表し、モンスターや盗賊の進入を防ぐための城壁。
間違いない、あそこは自分が助けたフラウ姫の父、レビル王が統治する王国。
その城壁に守られている国の名を、ナイトガンダムは声を出して呟いた。
「・・・ラクロア・・・王国・・・・」
自然とラクロア王国目指して歩み始める。
そもそも何故自分は此処にいるのだろう。確かサタンガンダムの討伐に向かい・・・その後・・・・
「お〜い!!ナイトガンダム〜!!!」
突然名を呼ばれたため、無理矢理現実に戻される。声が聞こえた正面を見ると、1人の人物と1人のMS族がこちらへと近づいてくる。
直ぐに誰だか分かった。間違える筈がない。共に旅をし、共に戦った仲間の事を
「騎士アムロ!!戦士ガンキャノン!!」
自然とナイトガンダムも走り出し、彼らの元へと行く。
色々聞きたい事があった。何故自分が此処にいるのか?自分は今まで何をしていたのか?
だが、ナイトガンダムが尋ねる前に二人は一方的に話し始める。
「まったく、お偉いさんの長ったらしい感謝の言葉を聞くのが面倒だからって、こっそり抜け出すのは勇者としては失格だぞ!」
「だけどその気持ちは分かるけどね。でも、皆感謝してるんだ、サタンガンダムを倒した君に」
「まっ・・・まってくれ!!話が掴めない・・・・サタンガンダムを倒した後、私はどうしていた?」
サタンガンダムを倒した時の記憶はある、だが、その後が思い出せない・・・・・いや、ぼんやりと誰かの姿が頭の中に移し出される。
それを必至に思い出そうとするが、突然、ガンキャノンが頭を軽く叩いた為、有耶無耶になってしまう。
「何ぼっとしてるんだ!?サタンガンダムを倒した後、普通に此処まで帰ってきただろ?まぁ、お前は力を使いすぎて途中で気を失ったけどな」
「あの時はびっくりしたよ。でも、その後はモンスターに襲われる事も無く君を運んでラクロアまで帰ることが出来たんだ。
石版はタンクが封印魔法を施してレビル王に献上した。あれはラクロアに伝わる物だからね。飾っとくらしいよ」
二人が嘘を言っているとは思えない・・・否、嘘をつく理由がない。
そうなると、自分はラクロアに帰国した後、抜け出して此処で寝ていた事になる。
「まぁ、お前は意識を失う程に疲れていたからな・・・・・帰国までの記憶も曖昧なんだろ。でも、俺達の事は忘れてないよな?」
「当然さガンキャノン・・・・しかしすまない、すこしぼんやりしていた・・・・」
頭を左右に振り意識をはっきりさせようとする。そんな態度にアムロは先ほどとは違い、心配な表情で尋ねた。
「体調が優れないのなら部屋で休むかい?みんなには報告しておくけど?」
「いや、大丈夫。調子が悪いというわけではないから・・・・それより行こう。やはり抜け出すのはよくない」
「それでこそ、真面目馬鹿の印象が目立つナイトガンダムだ!!最低3時間は続くぞ!覚悟しとけ」
一度ナイトガンダムの背中を豪快に叩いた後、ラクロア王国に向かって駆け出すガンキャノン。
それに続くようにアムロも走り出す。
ナイトガンダムも続こうとするが、なぜか皆の説明が納得出来ず、考え込んでしまう。
「・・・・・だが・・・何か・・・・大事な事を忘れているような・・・・・」
未だに心に引っかかるモヤモヤした感覚に戸惑いながらも、アムロの声に我に返ったナイトガンダムは二人に遅れないように走り始めた。
こんばんわです。投下終了です。
読んでくださった皆様、ありがとうございました。
編集、いつもありがとうございます。
職人の皆様GJです。
次回もなのはが目立つ予定です。今まで目立たなかったのでその鬱憤を晴らすかの様に
次は何時になるのやら・・・・orz
次回も期待!!
後天氏GJでした!
なのはが負けたー!? いや、ここから立ち上がってくれるのですね!
そして、ナイトガンダムは夢の中に?
シリアス続きで、息をするのを忘れていました。
これからも楽しみにさせていただきます。
それと、避難所の方で三次創作はもうOKという結論が出たようですので。
リリカルセイバーズ氏の、ウィッチブレイド(アニメ版)クロス 紫の魔女の支援SSを投下してもよろしいでしょうか?
セイバーズ氏からの許可は貰っております。
問題がなければ40分頃から投下を開始させていただきます。
>>525 闇の書の闇、人格持ちとは・・・
なのはと闇の書の戦闘、原作よりハードになってる。
そして復活するのか、伝説の三神器が!!!
そろそろ時間ですので投下開始します。
出来れば支援をお願いします。
ちょっとエッチですw
紫の魔女の落日
それはいずれくる破綻の時だったのかもしれない。
心が砕ける。
体が蝕まれる。
自我は歯止めを失い、魂は汚れつくして、飽くなき欲望は鎌首を上げて喝采を上げる。
殺せ。
殺せ。
犯し、冒し、侵し、侵食せよ。
走る、夜闇を。
「ァァァアアアア」
獣の唸り声が響き渡る。
紫蒼の風のような髪を振り乱し、彼女は跳んだ。
獣のように、しなやかにビルとビルの間を飛び抜ける。
彼女は声を洩らす、獣のように浅ましい声を。
「ハッ、ハッ、ハッ!」
跳躍、跳躍、跳躍。
風を切って、髪が乱れる、肌に食い込む風圧の感覚がどこまでも心地よい。
手を覆う金属の――不気味に脈動する呪われた刃が彼女の肢体を拘束し、喰い込み、犯していく。
陵辱されていた。
彼女は動きながら陵辱され続ける、侵され続ける、嬌声が甲高く声を超えた叫び声として響き渡る。
「もっと」
アスファルトの屋上に着地する。
四肢を使い、ダンッと着地の衝撃を殺しながら、少女はその装甲から露出した双球をぶるりと震わせて、恍惚に肌を歪めた。
舌を突き出し、外気に熱を吐き出す。
だけど、足りない。
熱が、熱が、熱が、篭りすぎて、頭の中身が茹で上がる。
「もっと、もっと!」
少女が吼える。
月夜に心奪われた人狼のように喉を震わせて、嬌声を上げる。
ピクピクと下腹部を震わせて、肺を絞り上げて、酸素と二酸化炭素と窒素の混じった化合物を吐き散らす。
少女の全身が月光に浮かび上がる。
それは美しくも痛ましい淫らな格好だった。
右腕は肉食獣が獲物を狩るために進化した鋭い爪のような装甲に覆われ、下腹部と乳房を除く部位にまるで茨のように締め付ける紫色の装甲が覆っている。
死人のように、或いは完成され尽くした人形のように白い肌は月光を反射し、人外じみた壮絶なる美貌を持っていた。
滑らかなる髪はまるで刃物のような鈍い光を放ち、その紅い血潮のような唇は恍惚の形に歪められ、その首から頬、目元にかけて走った稲妻型の模様はまるで戦化粧を施した戦いの神のように美しい。
されど、されど、その本性は獣にしか過ぎない。
魔性に堕ちた闇色の欲望に歪んだ獣欲者。
「ふふふ」
己の片手で自らの乳房を握り締めて揉み解しながらも、右手の爪を少女はしゃぶった。
唾液で舐め取り、爪を研ぐように、或いは恍惚に委ねる己の未来を想像したかのように、彼女は嗤う。
壮絶なる笑みを浮かべる。
「ん……来て」
その場でうずくまり、太腿を苦しそうに擦れ合わせる。
熱い吐息を漏らし、彼女は呟いた。
その耳に聞こえる、鋼鉄の獣の咆哮を聞いたから。
「来てよ!」
絶叫じみた叫び声と、その疾走音が現実となったのは同時だった。
ブォオオオンという耳を劈く咆哮音、それと共に彼女がうずくまる屋上の縁――そこから数台の鋼の騎馬が飛び出した。
「ギンガぁあああああ!!」
鋼の騎馬。
装甲に覆われた現代の騎馬たるバイクに乗った装甲服を纏った男たちが、ギンガと呼んだ少女に迫る。
だがしかし、彼女は。
「アハハハハ!」
笑った。
笑いながら、時速80キロを超える鋼鉄の暴力に喜びの旋律を喉で唸り上げて。
ダンッと飛び上がる。
「っ!?」
彼女は跳んだ。
高々とその肢体を晒し出すかのように、右腕、左腕、右足、左足、それらを肩関節と股関節の駆動を用いて同時に動かし、飛び上がった。
ムーンサルトのように放物線を描き、美しい魔女は空を舞い上がる、空に浮かぶ二つの月を足蹴にするかのように。
「っ!?」
「捕らえろ!!」
走りこんできた陸士たちのバイクが屋上に火花を散らしながら、ターンする。
ガチャリと音を立てて、デバイスが、スタンダンを装填したアサルトライフルが構えられるも。
「――楽しませてよ!!」
咆哮を上げる快楽の魔女には間に合わない。
疾走。唇から鋭い吐息を口笛を吹くように吹き出しながら、ギンガが着地した床に指を引っ掛け、それを取っ掛かりに自らをロケットのように飛ばした。
両足の変貌したブリッツキャリバーが、荒々しい肉食獣のような駆動音を立てて、コンクリートの屋上床を削り上げていく。
まさに疾風。
鋭く伸ばされた少女の右手の斬撃が、二台の陸士たちを切り裂き、バイクを切断し、吹き飛ばす。
「がっ!!」
「っ!!」
血潮が舞う。
ガリガリと陸士たちの居る場所を突き抜けたギンガが、床に脚と指を突き刺し、疾走を無理やりに停止させる。
孤を描くかのように紫色の髪を振り回し、彼女はその四肢を床に突き刺し、まるで扇情するかのような体勢で残った最後の陸士を見つめた。
「もっと」
唇がゆっくりと言葉を刻む。
呪いの言葉を吐き出すかのように、ギンガは目を歪めて、恍惚に染まった頬を動かし、呟いた。
支援
……エロス。
投下するとこ間違ってね?ww
「楽しみましょう?」
にたり。
見るもの全ての背筋を痺れさせ、常人ならば己の持つ黒い情欲を刺激されそうな、娼婦でも浮かべることのないだろうあさましい雌の表情。
だがしかし、それを見たフルフェイスの陸士は告げた。
「悪いが、恥女とやる趣味はねえな」
アサルトライフルを構える。
アクセルを廻し、ペダルを踏み込みながら、静かに告げる。
「後で泣かしてやるから、今のうちに好きなだけ吼えろ」
「つれないわね?」
「ハッ!」
陸士が静かな鼓動を鳴り響かせる己の相棒に命を託し、後輪が唸りを上げてコンクリートの床を噛み締め始める。
スタート。
疾走を開始し、爆音が夜闇に轟く。
「俺は清純派が好きなんだ!」
疾駆。
鋼鉄の騎馬が、己の乗り手の意思に従い、水媒体式のエンジンという心臓を鳴らして、走る。
雷撃の如きスタン弾が、即座に飛び退いたギンガの居た場所に打ち込まれて、電光を放った。
薙ぎ払うように振られる銃口、それから逃れる彼女の速度は早い。走り、跳び、バク転。己の身の軽さを証明するかのように飛んで、跳んで、笑っている。
ハイヒールのような靴、変わり果てたブリッツキャリバーの装甲靴でどうやってそのような動作を可能にしているのか。
常識を超えた運動能力。
されど、陸士は慌てない。ただ冷静に己の騎馬が誇る双輪の猛獣が回転し、彼が解き放つスロットルと共に加速。
距離を離して命中しないのならば、近寄って射ち込む。シンプルなルール。
「あは、挑むの?」
迫る、迫る、その鋼の騎馬にギンガは微笑み――突っ込んだ。
「なにっ!?」
真っ向からの特攻。
撥ねられることを恐れない、自殺じみた疾走。
それに陸士は驚きながらも――スロットルを上げた。
それが彼の命を救った。
激突。
僅かにでもスピードを緩めると判断したのか、それとも激突を望んでいたのか、ギンガの腹部に前面装甲がめり込む。
「ぁあああっ!」
だがしかし、彼女は己に激突するそれに指を突き立てた。
ガリガリと両足で進み続けるそれに急制動を駆けて行く。
誰が信じようか、大型駆動のバイクを、生身の少女が停止させ、受け止めるなど。
「いい」
「!?」
「もっと、もっと、もっと激しく!!」
恍惚の声が上がっていた。
火花を散らし、接触の衝撃で砕けた破片を撒き散らしながらも、ギンガは喜んでいた。
恍惚に、欲情に、快楽に、身を震わせていた。
その瞳に浮かぶのは黒い快楽の色、激情にも似た陶酔の輝き。ギラギラと見るもの全てを引きずり込むような汚らわしい欲望の泥。
もはや戻れないのか。
魂までもが犯され尽くし、おぞましき魔女の刃の侵食に陵辱されて、その魂は穢れに満ちたのか。
「ヤりあいましょう! もっと、もっと殺し合いましょう!!」
喘ぎ声を洩らし、欲望に濡れた舌で頬を舐める彼女。
それに陸士は――
「なら、一人でぶっ飛べや!!」
咆哮。罵声。怒声。
大質量エンジンの怒涛の咆哮を上げて、後ろに体重をかけた。
ウィリー状態、彼女の体を強制的に跳ね上げる。
そして――その後輪が屋上の縁を蹴り飛ばした。
「っ!?」
「共に堕ちろぉおおおおおお!!」
彼女たちは空を滑走する。
キラキラと鋼の馬が、装甲に覆われた魔女が、空を舞う。
高さ数十メートル、人間が落ちれば血肉の詰まった袋も同然に砕け散る高さ。
その中でフルフェイスの陸士は、愉悦に満ちたギンガの笑みを見たような気がした。
――いいわ。
そう告げるような声が聞こえて。
――でも、甘い。
体感時間にして数分、実際には数秒以下の一瞬で、ギンガの髪が乱れた。
誰が予想しようか。
その髪が刃物となり、彼女の刃として蠢くことを。
「っ!?」
素早く引き抜いたスタンバトン――それごと陸士が腹部を貫かれて、吹き飛んだ。
吐き出された血反吐がフェイスの中でこびり付き、ギンガは笑いながらバイクを切り刻む。
バラバラに砕けた部品パーツを夜闇に撒き散らしながら、ギンガは息をするようにウイングロードを形成。
足場を作りながら、跳躍して、付近のビル壁に手を突き立てた。
「死んじゃった?」
ガリガリガリ、落下し、刃で壁を切り下ろしながらギンガは墜ちる、堕ちる、落ちる。
彼女は嗤う。
美しい肢体で落下するだろう、哀れな陸士を眺めて――発生した光の網に目を細めた。
「バインド?」
墜落した陸士の体を、虚空で発生した光の網がキャッチする。
その傍には夜間迷彩をした軍服を纏った陸士が、彼女の肢体を見上げ睨んでいた。
また遊び相手が出来た。
ギンガは楽しそうに微笑んで――次の瞬間驚愕することになる。
「え?」
パキンッと破砕音が響き、彼女が指を突き立てた場所が削り飛んでいた。
落下、重力に引かれて。
ウイングロードを形成しようとして、彼女は迫る光に息を飲んで、ビル壁を蹴った。
射ち込まれる無数の魔力弾。
正確無比なそれを、彼女は両足を広げて、ビル壁を蹴り、重力落下以上の速度で地上に向かいながら、避ける、避ける、躱す。
数秒以上もかけて地面に着地。
バシンと四肢を使って、衝撃を大地に受け流し、ゆっくりと重力の重みを取り戻した髪が地面に触れて、ぶるりと乳房が揺れて、はぁーと安堵の息を彼女が吐き出した瞬間。
「其処だ」
声がした。
落下してくる敵意。
ギンガが後ろに飛ぶ、転がりながら。
その位置に両足を狭めて、着地――否、めり込ませた誰かが居た。
アームドデバイスを両足に嵌めた、ベルカ式の魔導師。
「飽きないわね」
「そうか。じゃ、喰らえ」
指を鳴らした瞬間、虚空から再び狙撃。
ギンガが後ろに飛ぶ、跳ぶ、夜闇に紛れるように、路地裏を疾走する。
追撃が迫っているのを感じた。
危機感が高まり、興奮が昇ってくる。
嗚呼、嗚呼。
もっと追い詰めて。
――狙撃弾が頬を掠める。痺れるような快感。非殺傷弾の魔力を削る感覚、物足りない。
「殺さないの?」
物足りない。
命を賭けて戦って欲しいのに。
「足りないっ」
飛び上がる。
前から迫るワイヤーを持った陸士を蹴り飛ばし、その横からネットを張った鉄棒を叩き込んでくる陸士の腕を取り、流れるように肘をめり込ませた。
骨を砕いた感触。
気持ちいい。
じわりと下腹部に熱が宿るのが分かる。息が荒くなる。体の中で炎が燃え上がるようだった。
537 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/14(日) 23:55:16 ID:pCQ/HxYn
支援
「ハッハッハッ」
獣のように吼える、嗤う、喜ぶ。
ウィッチブレイドが喜びの悶えて、彼女の肢体を締め付けてくる、ギリギリと血管が浮かびそうなほどに、彼女の乳房は揉み解されるかのように揺れる。大地を蹴る両足、それに突き出された臀部が歪みながら、喜びに刺激されて震えた。
汗を掻く。
甘い体臭を発しながら、ギンガは嗤う。
射ち込まれる魔力弾を、その手で殴り倒し、打ち払い、壁を蹴り上がりながら高速移動、狙撃してくる陸士を一人一人打ちのめした。
時折躱し損ねた弾丸が体にめり込み、彼女は痛みによる喘ぎ声を発す。
気持ちいい。
もっと欲しい。もっと壊したい。もっと、もっと、もっと。
「殺し合いましょう! 殺し愛しましょう!!」
正気ではなかった。
狂っていた。
欲望に歪んだ美しくも壮絶な顔を向き出しに、雌獣が走っている。
包囲されて、決められたルートを走っていることを理解しながらも彼女は喜ぶ。
追い詰められていることに、貫かれているかのような性感を感じた。
砕く、走る、破砕する。
その脚部の圧力で大地を砕きながら、魔女の刃は欲望の滾りを尽くしていく。
壊れ果てるまで。
装着者が果てるまで。
欲望は止まらない。
どこまでも疾走しつ続ける、悪夢の道。
しかし。
「来たか」
走りこんできた路地裏の向こう、そこに飛び出た途端、光が彼女を貫いた。
スポットライトが浮かび上がり、その前に数人の人間が立っている。
「ここまでだ。ギンガ」
誰だろうか?
記憶すらも薄れている、ただ殺したい、男だと分かる。
「ふふふ、楽しませてくれるの?」
「私は楽しんでいるがね。君は分からないな」
肩を竦める男。
傍にいる男たちが、肩に構えた機械を彼女に向けて、スイッチを入れ続けている。
駆動音が鳴り響き、それがどことなく不気味で――気持ちいい。
「なら、私を楽しませてよ。さああ!」
「しょうがない」
ため息を吐いて、男が手招きした。
ギンガが走る。八つ裂きにする為に。
「ぁああああああ!」
踏み出す、その一歩で。
パカッ。
「っ!?」
脚部に違和感を覚えた瞬間、ギンガは跳んだ。
高々と。
「この程度の罠で、私を満足させられると?」
落とし穴。
古典的な罠。
でも、駄目だ。
その程度では止まらない。ギンガはクルクルと空を舞いながら、まっしぐらに男の下へと落下して――その胸を貫いた。
「っ!」
血飛沫が舞う。
どす黒い血が彼女の手を染め上げて。
ギンガは笑いながら――己が手遅れだと知った。
「なーんてね」
え?
その思った瞬間、ボンッと目の前の男の首が吹っ飛んだ。
クルクルと舞い飛んだ。
白い液体を撒き散らしながら――自爆する。
「なっ!?」
大量の魔力の散布。
幻影魔法、それに無駄にクオリティの高く、体臭を真似た香水を散布し、全てを再現。
内部に仕込まれた無数の魔力カートリッジに、魔力素の濃度が局地的に高まり、ギンガは魔力酔いを起こした。
「ぐっ」
一瞬足元がふらついた瞬間、全身に絡まる光の鎖。
チェーンバインドに締め付けられて――それが罠だと理解しながら、嗤う。
「アハハハハ!! いいわ、この程度の戒めなんて」
全身の刃が噴き出す。
切り刻む、鋼鉄も、魔力も、魔法も廻りながら斬り飛ばす。
剣刃旋風。
彼女は美しく、壮絶な舞を踊った。
ソードダンサー。
剣舞とは魅せるためのものだと告げるように。
ハイヒールの踵が、地面に穴を開けるほどの回転を見せて、ギンガは嗤い。
――パカンッ。
落下した。
笑いながら落ちた。
「はーい、落ちたー」
「トリモチーGO!」
「ゼラチン流し込め!!」
「スライムー!!」
え? ちょ? ま!?
飛び上がり脱出しようとしたギンガの脳天から、ブロックごと固めた各種投下物が降り注ぎ、底へと叩き込んでいく。
深さ50メートル。
ドリルで開けた穴だった。
「ハッハッハ。二度あることは三度あるのさ!」
こうして、ウィッチブレイドギンガは捕縛された。
天丼は笑いの基本だったから。
投下完了。
支援ありがとうございました。
許可を頂けたセイバーズ氏に感謝を!
ちなみにコンセプトはUCATギンガが、ウィッチブレイド着けたら?
という雑談から生まれたお話です。
本編とは何も関係ないのでご安心下さい。
そこ、二度目とか言わないw
では、またいずれお会いしましょう〜。
Tes.!!
そう来るかー!
つかやっぱUCATかーっ!!
543 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/12/15(月) 00:05:19 ID:c6HjB/BQ
天丼てあーた
もうオチが見え見えでwwww
GJ!
エロスとワロスのコンビネーションですかwww
いや、バイク乗りとか出てきた辺りで「ん?」とは思いましたけどねwww
勇者王擁するUCATを持ってすれば、ウィッチブレイドの一つや二つものの数でもあるまい。
ところで、空いていたら1:00頃から投下しようと思います。
クロス先は……まあ、タイトルをご覧いただければ一発でわかると思うので。
支援
時間なので、投下しまーす。
というか、なんでこんな深夜に、とセルフ突っ込み。
タイトルは「みっどちる大王」
とある、次元の海の端っこの次元世界。
その端っこにあるとある惑星の。
さらに端っこにある大陸の。
これまた端っこにある、都市移譲計画によって人っ子一人いなくなった廃墟。
その廃墟のまたまた端っこに勝手に設置された隠し通路を通って。
そんな隠し研究所が、広域次元犯罪者ジェイル・スカリエッティさんとその娘たちのマイホームなのでした。
「フッフッフ、ここでうんちカードをくらうっス、ノーヴェ!」
「ああ、てめえウェンディ!!」
「私のターンですね。これで盛岡の買占めを完了します」
「あ!? くそうセッテ、お前らグルだな!?」
長く暗い、金属質な廊下。
いかにも秘密研究所、といった風情のその奥から、雰囲気を台無しにする脳天気な声が聞こえてきます。
スカリエッティさんと、愉快な娘たちの声です。
スカリエッティさんは今日もなんだかよく分からない研究に精を出していて、ウーノがその助手をしています。
他の娘たちも、本を読んだり、トレーニングしたり、お菓子を食べたり、ガンプラを作ったり、ゲーム(桃鉄)に興じたりしています。
なお、今日は「たまたま近くまで来たから寄った」ということで、ルーテンシア御一行も居たりしました。
ルーテンシアとアギトは、セインやディエチと一緒に本日のお菓子であるシュークリームを頬張っています。
ゼストさんは、チンクを相手に将棋を指していました。
ちなみに、これまで3局指して、全てチンクの圧勝です。
それっぽい顔をして腕を組んでいますが、今も「待った」を使い切ってほとんど詰みかかっています。
顔だけですね、このオッサン。
そんな感じで全体として怠惰でアンニュイな昼下がり。
今日も今日とて、スカリエッティ一家は平和なのでした。
そして、そんなスカリエッティ研究所に、突如として咆哮が響き渡りました。
「ぶうぅるるるるああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「ううぇっ!?」
「え、なに?」
「何事だこれはっ!?」
いきなり響き渡った、やたらと渋く粘っこい咆哮に、それぞれ寛いでいた面々も慌てます。
それぞれに立ち上がり、辺りを警戒するように見回します。
なお、ゼストさんは立ち上がる際、つま先に将棋盤を引っかけて盛大にひっくり返していました。
「おっとしまったー! これではどちらの勝ちか分からんな!」とか言ってます。
明らかにわざとです、本当にありがとうございました。
非常に大人げないですね、とてもみっともないです。気がついたアギトが呆れた目で見ています。
いまは〜むかしの〜ばびろに○〜 支援!
「こっちだ、廊下から聞こえたぞ!!」
叫んだノーヴェが、そのまま勢いよく駆け出していきます。
チンクが「危ないから下手に動くな」と注意しようとしましたが、その時にはもう廊下に飛び出していました。
流石は数の子随一の猪武者ですね、そんなだから咬ませ犬扱いされるんです。困ったもんです。
なんにせよ、ノーヴェが飛び出してしまったので、他の面々も追わないわけにはいきません。
ここで「放っとけばいいや」といえる人はスカリエッティ一家にいません。
バタバタと走っていると、別室でトレーニングしていたトーレとディードがやってきて、更にスカリエッティさんとウーノも合流しました。
狭い廊下を10人以上で走っているのですから、それはもう狭苦しいです。
途中でウーノが転びかけて、並走していたスカリエッティさんが咄嗟に支え、スカリエッティさんに抱きかかえられたウーノがポっと頬を染める、といった嬉しはずかしなイ
ベントを挿入しつつ、一行は先行したノーヴェに追いついたのでした。
「大丈夫か、ノーヴェ!」
ノーヴェはとある一室の前で突っ立っていました。
奇妙な様子に、チンクが慌てて声をかけます。
しかしノーヴェはそんな姉の言葉にも答えず、ただノロノロとした動きで前を指さしました。
「?」
そんなノーヴェの様子を訝しみつつ、全員が指さされた方向に視線を向けます。
そこは用具室。
スカリエッティさんが実験で使った色々なものが突っ込んである、物置でした。
今後使う予定のないものが放り込まれる部屋なので、基本的に整理されていません。
そして、そんな部屋の中に――
「ハロー エブリワン」
――なんかいました。
もうもうと立ち込める煙の中、よく分からないなにかがいました。
トーレさんが零した「なんだアレ?」という呟きが皆の心を代弁しています。
大きさは成人男性と同じくらい。たぶん、スカリエッティさんと同じ程度です。
色はオレンジ色でした。上から下まで、オレンジ一色です。
形は、楕円形、といえばいいのでしょうか? 中に水を入れたら重みで垂れ下がった風船のような、そんな形をしています。
そんな体から、妙に長い突起が4本出ていました。たぶん、手足です。
やたらと大きな目をしていて、いわゆる猫目になっています。
その口も端の部分がキュッと上がっていて、いわゆる猫口になっています。
そして、その頭には、おそらくは耳と思しき二つの突起が出っ張っていて。
「………ネコ?」
ディエチが呟きました。
確かに、それのイメージはネコでした。
実物のネコとどの辺りが被っているのか、と聞かれると困るのですが、全体のイメージを一言で表すと、ネコでした。
突如として現れた、ネコらしきよく分からないもの。
それを前にして、なんとなく全員沈黙してしまいます。
別に緊張感も緊迫感もないのですが、この次にどう行動していいのか分からず、全員が固まっていました。
ネコらしきものも、こちらを見つめたまま微動だにしないし。
「あ、あれは……」
そんな中、声を出す少女がいました。
ルーテシアです。小柄な体をワナワナと震わせながら、口元に手を当ててネコっぽいなにかを見つめています。
「知っているのですか、お嬢様!」
思わずウーノが詰め寄ります。かの有名な「知ってるのか○電!」システムです。
よく分からない展開に、余裕を無くしていたのでしょう。絵のタッチが○塾風に変わらなくて良かったですね。
「……あれは」
「あれは?」
「あれは、お父さん!!」
「「「「「「ええぇっ!?」」」」」」
いきなりの爆弾発言に、その場にいた全員が驚愕の声を出しました。
後ろの方でゼストさんが、え? 俺は? 俺は!? といった顔で慌てています。
「え、ちょ、待ってください……お嬢様のお父上が、あの、人?、なんですか?」
ウーノが狼狽しながら質します。
なにせルーテシアの母親であるメガーヌさんのことは知っているのですから、その結婚相手がアレだというのは、なんかショックです。
視線をスカリエッティさんに投げかけましたが、スカリエッティさんも「いやいや私は知らないよ」と首を振っていました。
「違う、私のお父さんじゃない」
その言葉に、その場にホッとした雰囲気が流れます。何故だか、皆がホッとしていました。
中でもゼストさんが力いっぱいホッとしています。
なにか思い当たる節でもあるのでしょうか? その場にへたり込みそうなくらいの安心っぷりでした。凄くヘタレっぽいです。
そんな様子を見て、アギトが呆れとも嘆きともつかない溜息を吐いています。
騎士と烈火の剣精の間の信頼関係は、今日一日で崩れ落ちそうな勢いでした。
「お、脅かさないで下さいな、お嬢様。それじゃあ、どなたのお父上なのですか?」
「ヴィヴィオの」
「「「「「「うぇええぇぇっ!?」」」」」」
またしても、全員の驚愕の声が重なりました。
全員の視線がグルリンと回り、一行の一番後ろの方にいた、オッドアイの幼い少女を見つめます。
少女の名はヴィヴィオ。
なんやかんやと色々あって、最近目覚めたスカリエッティ一家の末っ子でした。
色々と事情はあるのですが、とりあえず戦闘機人ではないのでナンバーズではありません。
全員にいきなり注目され、ヴィヴィオがビクリ、と震えました。
そのまま泣きそうになってしまったのを、慌ててチンクがあやしにいきます。
ウーノが再びスカリエッティに問いかけようと視線を投げると――そこには、スカリエッティさんに近づくネコっぽいなにかの姿がありました。
音もなく近づいてくるソレ――よく見ると、少しだけ宙に浮いていた――に、スカリエッティさんも思わず逃げ腰になりますが、そこは家長の意地、なんとか踏みとどまって
見つめ返します。
やがて、スカリエッティさんのすぐ前にたどり着くと、それはそのまま――深々と頭を下げました。
「はぁじめましてぇ。ヴィィヴィオの父です」
やたらと低い声でした。そして渋い声でした。ぶっちゃけCV:若本でした。
異形の魔神を倒す為〜 怒りで火をともせ〜♪
あ、違う大王か 支援!
ちよ父か?w
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「あ、これはどうも。ジェイル・スカリエッティと申します」
「こぉれはこれはご丁寧に。いつもヴィヴィオがぁ、お世話になっております」
「いえいえそんな。こちらの方こそ」
「これはぁ、つぅまらないものですが」
「ああ、これはどうも申し訳ございません。ありがたく頂きます」
何故か、やたらと丁寧な大人トークが始まりました。
ネコっぽいなにかがどこからともなく取り出したお土産(クラナガン最中 24個入り)を、スカリエッティさんが受け取っています。
ネコっぽいなにかの態度にもビックリですが、スカリエッティさんがそんな真人間っぽい対応をできることにもビックリです。
数の子たちは全員、もうどこに突っ込んでいいのか分からずに立ち尽くしました。
「………ん? ちょっと待って下さいな。ヴィヴィオのお父様ということは……」
そこで、なにかに気がついたようにクアットロが呟きました。
片手を口元に持っていきながら、何かを考えるように視線を上向かせます。
「……先代の、聖王様?」
「イエエェェス,I am」
「「「「「「どええぇええぇぇぇっ!?」」」」」」
いい加減飽きた感じもしますが、やっぱり全員の驚愕の声が響きました。
そうです、ヴィヴィオは、色々事情があって作り出された、聖王の遺伝子からのクローンなのです。
その父親は順当にいけば作成者であるスカリエッティさんということになるのでしょうが、遺伝的な父親、というなら、それは遺伝子の提供者である先代の聖王ということに
なります。
「いやいやいや! あり得ないでしょ!? あり得ないよ! だってネコだし!」
「た、確かに! お嬢! 一体どういう理由でアレがヴィヴィオの父親なんだ!?」
オットーとトーレが騒ぎます。
直接ネコっぽいなにか――お父さんの方に行くのは怖かったのか、この騒ぎの発端となったことを言いだしたルーテシアに詰め寄ります。
しかし、ルーテシアは慌てず騒がず、ゆっくりとお父さんの方を指さしました。
「見て」
「ん?」
そこには、小刻みに震えながら、七色に体を変色させるお父さんの姿が!!
……カラフルな斑模様が、まるでジャングルに生息する有毒生物の警戒色のようです。
正直ヒきます。ムチャクチャ怖いです。
「……七色の魔力の光。間違いなく、聖王の証」
「いやいやいやいやいや! 『七色の魔力光を放つ』のと『体が七色に変色する』のは明らかに違うだろう!?」
「グラフで比較するとそれほど差はない」
「大有りだ!! というか、ヴィヴィオも魔力に目覚めたら体が変色するようになるのか!?」
可愛がっている末っ子のあまりの行く末に、トーレはほとんど半泣きです。
いつも凛々しい三女の珍しい姿を、他の姉妹たちは見物しています。
セッテが「トーレ姉、可愛い……」とか呟いていましたが、全員が全力で聞かないふりをしました。
「ヴィィヴィオ」
お父さんの声が響きました。
気がつけば、お父さんはヴィヴィオの前に立って――というか浮かんでいます。
目をパチクリさせるヴィヴィオに対し、ヴィヴィオを抱きかかえていたチンクは何か覚悟を固めたような表情をしていました。
いざとなったら、この身を盾にしてでも庇ってみせる、といった顔つきです。何から庇うのかは知りません。
「……え、と。パパ?」
ヴィヴィオが戸惑ったように呟きました。
ヴィヴィオも理論的に理解していたわけではないにしろ、自分の境遇というのはなんとなく分かっていました。
なので、他のナンバーズ同様、スカリエッティさんがお父さん、ということで納得していたのです。
そこに突然本物のお父さんが出てきたというのですから、それは戸惑います。
そんなヴィヴィオの戸惑いを無視するように、お父さんは問いかけました。
「ヴィヴィオ、聖王は好きかい?」
「え? え、と。よく、分かんない……」
「なにっ!?」
クワッとお父さんが目を見開きました。
ヴィヴィオはビクリ、と震えてチンクに抱きつきます。
チンクは益々決死の覚悟を固めてお父さんに身構えます。
「分からないと!」
「きゃうっ!」
「聖王が好きかどうか分からないというのか!?」
ピガガーッとよく分からない稲妻が背後に落ちた気がしました。
お父さんは激しくガタガタと震え始め、その色が再び七色に変色していきます。
「……こんなに虹色なのに、ヴィヴィオは好きかどうか分からないと言う」
「あ、あの……ごめんなさい」
なんだか分かりませんが、ショックを受けているっぽいお父さんにヴィヴィオが謝ります。
すると、ふよん、と軽い動きで、お父さんが宙に浮かびあがりました。
天井スレスレまで上昇すると、そこで口を開きます。
「ヴィヴィオ、君は今はまだ聖王じゃない」
「え、と。うん。それは知ってるけど……」
「君だけの聖王を見つけるのだー」
そう言って、お父さんはグルグルと回転し出します。
「わ、私だけの聖王ってなに?」
「そんなこと、私に聞かれてもなー」
「そ、そんなー!」
そこまで言うと、お父さんは頭から天井に突っ込みました。
グルグルという回転そのままに、頭から天井を掘削していきます。
そのまま、天元突破ッ! と言わんばかりの勢いでドリルのように掘り進むと、地上に出て、そのまま上昇し、青空の彼方に消えました。
HAHAHAHAHA−ッという渋い笑い声がこだまします。
「「「「「「………………………」」」」」」
全員が、ポカーンとしています。
当然です、わけが分かりません。
七色に変色するヴィヴィオwww
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穴から覗いた青空が、そんなスカリエッティ一家を小馬鹿にするようにキラリン、と光を放ちました。
その後、スカリエッティさんたちが夕食の鍋を突いていると、お父さんが戻ってきました。
曰く「娘のことが心配だから、しばらく一緒に住ませてもらうよ」とのことです。
色々面倒臭くなっていたスカリエッティさんは、もうどうでもいいですとばかりに了承しました。いい加減疲れてましたし。
こうして、スカリエッティ一家にお父さんが加わったのでした。
一方その頃……
なのはちゃんはなんで飛ぶのーん?
「魔法少女だからなのー」
ふーん。
せやけど、20歳を目前にして魔法少女って、ちょっとアレと違うかなー?
「……少し、頭を冷やそうか」
ぎゃー
「ぎゃーっ!!!」
悲鳴を上げて、八神はやてさんは飛び起きました。
ドキドキと心臓が波打つなか、辺りを見回して安全を確かめます。
――そこは、時空管理局の局内。特別捜査官八神はやてに割り当てられた、個別オフィスのソファーの上でした。
どこからも桃色の砲撃魔法が襲ってこないことを確認して、はやてさんは安堵の溜息をつきます。
非常に心臓に悪い夢でした。
なのはさんにそんなことを言ってしまう、というのもそうですが、はやてさんだって御年19歳の魔法少女なのです。
夢の中の自分の突っ込みは、そのまま自分の胸を抉ります。
天に唾す、とはこのことです。
「……なんでこんな夢見てもうてんやろ?」
疲れてんのかなぁ、と呟きながら、ソファーから降ります。
2日徹夜したあとの、ようやくの睡眠がこれでは色々と心休まりません。
自分の体の上には、薄手の毛布がかけられていました。
おそらく、自分が寝入った後にリインフォースUがかけていってくれたのでしょう。
その事実に嬉しさを感じながらも、はやてさんは厳しい表情を浮かべます。
「なんやろ、なんか、ものすっごい嫌な予感がする……
なんかこう、今までやってきたなんもかんもが台無しになってまうような……」
暗いオフィスにはやてさんの声が響きます。
八神はやてさん19歳。
機動6課の設立に向けて、根回しやらなんやらに忙殺されている、そんな時期でした。
はたしてはやてさんの感じた予感が事実なのか否か、それは誰にも分かりません。
投下しゅーりょー。
みっどちる大王第一話「スカリエッティ一家がお父さんと遭遇しました」の巻。
第二話以降があるかは果てしなく未定です。
いやーネタはあるんですけどねー、面白いかどうかはともかく書きたいネタは。
ギャグやコメディ書くのって難しいわー本当。分かってたけどやっぱり難しい。
リリカル!夢郷学園氏や×DOD氏は凄い。マジ凄い。尊敬します、ひれ伏します。
いやー難しいわー。
GJ!
このお父さんならブラスタースタブレでも跳ね返してくれそうだ!
産物ぅぅぅぅぅ!?そのお父さん想像の産物ぅぅぅぅぅぅ!!
ともあれGJ。何このシュールなゆるゆる空間。第二話以降を期待してしまうじゃないか!
アバタールチューナーから、
エンブリオン5人衆とセラ。
管理局に従うわけ無いし、敵にすら回しそうだ。
>>562 ブラフマンを倒すよう連中をどうしろと。
てかそれはウロス話題だ。
いつの間にか次スレの季節、次スレでクリスマス越えは難しいかな
次の次かな
>>559 GJ!
いやぁ、なんともマッタリとした良いSSですねぇ。
ちよ父、というかヴィヴィ父の若本ボイス脳内再生余裕でした。
てか、スカリエッティ達と普通に馴染んでるヴィヴィオってかなり新鮮だwww
もし次回があるなら全力で待っております、面白いSSありがとうございました!
スレ立ててきますねー
突然で申し訳ありませんが・・・
今現在、創作発表版の二次創作スレ向けの作品と平行してクロスSSを一つ執筆
しています・・・ってか書き始めたばっかですが^^;
つきましては明日または明後日ぐらいに予告代わりのプロローグを投下したいと
思ってます。
クロス元は・・・本編投下時に説明しますが、でも分かる人が見ると何となく
( ̄ー ̄)ニヤリっとする作品です。
こっちは埋めていいのかな?
,ィ
!{ , -−-- _
, -−弋/ , -< ̄
/ , ,r へ 、 \
/ / /i / ヽヽ ハ ヽrヽ
, -‐◯彡 l ! ト, l | l .l l ハ
/ / | ヾ | l l大トト, 斗 ! ト、 l
レ{( .l r,! l ヒソ }ノヒル' ソ }ノ , -−- 、__, -‐- 、
ヾ l ゞl ト{""rv┐ "ハ〈 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:_.:-< ̄
,.、 ,' / ∧ `ト .ゝ_' .イ_N、\ /.:.:.:.//-−- 、:.-:.、:.:ヽ_ }ヽ
| | / / />k 「`7´ ´ `ヽ ヽ /:.:.,.イ:./7´, ̄! ̄ト!.:.:.:.lヽノ>ヽ) ) ,.:-y:7
./77トレ'7/ / // ,.へ\! 、 i } ト、 /:.:./(|.//|,イ.:ノ!.:,.イ.:!:!:./ / , -  ̄>´二>_
.トゝニ)`7' / / ∠_/i 丶ゝ ヽ! _ノルヘフ. , '_,ィ二ゝ、! ⌒ ⌒/:.lル'/,ィ l / ∨´`i<V´::::::`ヽ
. `<:::ノヽ_/ fニヽ />‐ヘ〈 , -'_ニ- ヘ , \ /.:.|,ィ´ __,ト _`フ)_イ:.:./ { !,不{_七 l }::ヾ<「 ̄` /!
/!:::,ノ人/ 〉V イ ヾ -'/レ'´ ̄ / ,イ∨.:, -_ニ! /l´ .ト、/ 〉、 L -‐∨ィ{ソ じソ ∧:::ト、:::ヽ / /」__//
. / テrく ヽ /二ニゝ [二] 丶rく7 /! } .ト〈 _」::〈 ∨ iく{ ,r'人 ニ<^)イ八 、 "/.! ,レ|::::! ト、:} < ̄>={_ノ´ ´ニ>'7
l / l. ` -,ヘ | |ヽ ヾ 、_.〈::ヽニス! ノ !ノ レ' ヾ::ヽ.l 〈::::ヾK.:.:.:.:.:.:.:.:.) >'7><_,」 ! トノ ', ` .`7/´7 、/ ,ィ,ノl } ヽYゝ
ヽ{ \ ヽ. \ ! ! 〉、_ `ー、ヾ、:::::{彳〉 / `ーヽ / \::::ソ.:.:.:.__,.ノ ( ,/Y 、ヽ! ト,ゝ _ `‐-、 .| | { (|/(ヒj ヒjノ,イハ
丶._ \_ヽ.|/ / ー= /[二]`ー‐r' / `ー-ゝ __,ソ:.:.:.( .`/::\rへl !ノ  ̄) / ,.、ヾゝ ゞi ト _r‐, ノ/ノノ
 ̄_,>!,/ /∧ | ,' \ `ー-{:.) {::::::::::ヽf´ゝ __`ー- 、 (/ |_! ,.ィ7ゞZラY^ヾ
〈__,.イ // ト、 !l \ }ノ Y::::::::::::\ノ ) ̄) ) rf{]::K7 [ /`o⌒)/ _〉
/ // ! l !! ヽ ヽ:::::::,r< ,.ケ<_ -'ス `ス::ノト'〈_ 不_,ノ`K´ \
/ //! , - 、! l ト、 ヽ >'´:::::::`K_ ー,r-v<7て{二_ノ ,.〈イ介ニテべ> .〉
, --− 7´ // レ:::::::::::l | \ _ ‐_二_ヽ_ハ {::i:::::r‐'´rくレ<:::::::::ヽ_∧  ̄ TLゝ==彳{ゝ_/
/ / .// .|:::::::::::l | ヽ //_ -‐r、`ー', `ーr' r‐'! )::::::人,r'  ̄} ヽkニラ、
/ __ -−-、 // l:::::::::::::l | ヽ.//,.イ ! \ l ル'ー、 /´ ̄/ー' , − 、 / ./| l
_ニ三-−  ̄ヽ ヽ,/// !:::::::::::.l | , -_ニヽ } ' ∧ l l ヽ} /ニニヽ::! ./ ./ (7・ω・)うめるよー ! ノ
, ヘ\ /\_/::://ニ_ヽ_!::::::::::/ レ'_/ ,>ソー' } ', ヽ / /::::::::::| l:レ' / r') l T´/!/ 7´| ヽ! ∧
ヽ\_ノ:::::::::::::::/' / `-l:::::::::/,ィ´ニー-‐'_ノノ / ヽ Y /:::::::::::::メ三三7 | l_| 丶ー=ミ、 / ! |ヽ-.ヘ
`-/:::::::::::::::::// l:::::::::::::ヽ  ̄,.イ /--‐‐ヘ ∧. /::::::::::::,イ:::::::::::/ ゝ-、 `ー、))' ! `r、_,ヘ',
あたしは…もう誰も傷つけたくないからッ!なくしたくないからッ!!だから…!
_人人人人人人人人人人人人人人人_
> ゆっくりしたいんです!!! <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
. /三/ / / / .:/l/ .:l //|_:| /| .: / / .: | ', ト \ ∧
/ / /://〃 :.:N゙斗ャl/レ| / /l .: /.:.|.:.|.:.: |リ \:ヽ ∧
. / / :/ ./'/ lヘ:.:ト.:K __,.!/ レ /!__ハ|: /.:.l.:.:/ \ヽ \
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. / /:ィ/ !.! / \ゝ、 ヽ _ン 人 リ`>、 リ .}: |
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| 少し…頭ゆっくりしようか… |
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i ハ Wイi (ヒ_] ヒ_ン ).| .|、 .| \ i
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γ ⌒ ⌒ `ヘ _人人人人人人人人_
イ "" ⌒ ヾ ヾ > ティアー!!! <
/ ( ⌒ ヽ )ヽ  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
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ゞ (. . ノ. .ノ .ノ (.{ _,. -─---、 _
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