冬紺をみて必要性を感じ、再建
こんこんのおっきな乳房←多分1
紺野のカラダ←2です
リンクよろ
ヽ( ・∀・)ノチンコー
ふむ
4 :
名無し募集中。。。:03/04/12 21:46 ID:0Blvma7Z
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|-・) <ココハキケンカモネ・・・
|▽`) <ワタシタチノコノミジャナカッタネ・・・
|ー’) <ホカサガスヤヨ・・・
|e・).oO(セリフナイジャン・・・)
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|彡 サッ
|彡 サッ
|彡 サッ
|彡 サッ
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test
8 :
山崎渉:03/04/19 22:56 ID:6Mi1enm4
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
9 :
山崎渉:03/04/20 02:11 ID:PUOWzPy8
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
test
test
川o・-・)
このスレもらっていいですか?
いいですね?
[ 吉澤 鉄筋系。 ]
小さい頃、よくダンボールでロボットを作った。
そんなに大ききものでもなく、接着道具はガムテープしかなかったけど
世界で一番カッコイイ自分だけのロボットだった。
悲しくなるほど壊れやすく、
最大の敵である母親に、しょっちゅう
邪魔だといわれて撃沈された。
そんな事はすっかり忘れていたが、
今日、学校に通う電車の中で、ふと一人で思い出して
だれもわかりゃしないのに、一人で恥かしがっていた。
もう17才になるが、自分が女だと気づいたのは
ごくごく最近だった、男の子と、遊ぶ事も多かったし、
自分の事を「俺」というのも直さなかった。
ただ、小学校の頃、何度も泣かした男子に、ほとんど腕相撲で勝てなくなった事と
生理が起きたり、胸だけがやたらにでかくなるのが、自分が女だと気づかせてしまうのに
充分だったので、堪らなく悔しかった。
そんな俺、吉澤ひとみ
世間一般では花の女子高生だ!
何処にでもいる、ちょっと男勝りの
ありふれた女の子!今日も一日、ためにならない勉強に時間を食わせてやりますか!
空を見上げれば見事なまでの、灰色の空
「まぁ、晴れてても眩しいだけだからね。」
教室に入ると見慣れた顔が半数ぐらい出揃っている、
「おはよう!よっすぃ〜!!!」
急にドでかい声で挨拶されたので、半歩後ずさる、
「おぉ…梨華ちゃんおはよう。」
この娘は一年の時から同じクラスで恐らくよく話す女子の中では一番の仲だ。
「エヘヘ・・・実はね・・・今日、学校までのバスの中でね、中村君に声かけられたの!
おはよう!って! ね!?これって脈ありじゃない!!?しかもね、ね?
バスで座った席もね、二つ前の席に座ったの!!ね!?これってもう!両思いじゃない??」
最後の方はほとんど息継ぎをしないで、一方的に興奮していた、
梨華ちゃんは、今の時代珍しいくらい、夢見がちで、
その分ちゃんと可愛かった。
「すごいじゃん!もう告っちゃいなよ。」
と、おもしろ半分で油を注いでみると
「えぇぇ〜・・・はずかしいよぉ〜・・・」
と、ちょっと体をくねらせて可愛らしく恥らんだ。
決してぶりっ子っている訳ではなく、これが素なのだから世話が無い。
ちなみにこの娘、一ヶ月に一回は意中の男子が替わる。
面白いくらいにコロっと変わるのだ。 昨日まで落とした消しゴムを拾ってくれた佐々木君が好き!
とかいってたかと思えば、購買で順番を譲ってくれた小室君が素敵!!などといっているのだ。
梨華ちゃんはニコニコしながら自分の席に戻っていった。
あれだけ可愛いのだから、それなりにモテる、梨花ちゃんの好きな人が変わるのと、
同じくらいのペースで、告白されたり、それらしい手紙をもらっている。
しかしこれまたこの娘の変わった特徴で、今、現在進行形で好きな人じゃないと絶対にOKは出さない。
その人がどんなにカッコ良くても、たとえ昨日まで梨華ちゃんが太めの好き好きビームを出していたとしても
必ず振る。例外はないのだ。
まぁ、本人としては全く悪気はなく、さらにそのせいで、回りからの評判も下っている訳じゃなさそうなので、
放置するしかないのだろう。
俺は頭が悪い。
この学校のレベルがちょっと高めという事もあるが、成績は体育以外いつも中の下だ。
何で頭の中空っぽそうな梨花ちゃんが、あんなに頭が良いのかたまに不思議でしょうが無くなる。
さて、事件の始まりは実にゆっくりだった。
うちの学校では、よく、生徒会から、[今の学校に満足しているか?]とか
なに問題があった時は[この件に関してどう思うか?]などのアンケートが行われる。
この日も帰り際のホームルームでその、アンケート用紙が配られた。
だるいなぁ・・・と思いながら、回りの男友達と、ホールズの新しく出た
あの、リンゴ味は有りか?を話しながら書いていた。
しかし、アンケートの問いに答えていくうちに、いくつか不思議な点を見つけていた、
しかしどれも、口に出して、ホールズの話題を区切ってまで聞くものでもなかったので、
心の中にとどめていた。
まず真っ先に気づいたのは、名前を書く欄があるのだ。これではいつもやっている
無茶苦茶な答えが書けないではないか!仕方なく名前を書いて
2,3問学校の美化についての問題を答えた後に、またもや不信点を発見した。
ア 言われたとおりにする。 イ 言われた通りにしない。 ウ その他。[
・言われた事は、逆らわずに従えますか?
いきなりそんな質問が書いてあっても、何の事だか分からない、
俺は勝手に、社会に出てから上司にちゃんとついて行けるか、
という質問だと解釈して、「ア」に丸を付けた。
そしてまた、3,4個と、質問の間を空けて、
[機械は好きか]だの[いざの時ならば友達でも捨てられるか]
だのが、それとなく質問されていた。
俺が感じただけでも、そんな感じの質問が5つあった、([学校のトイレットペーパーは今はシングルですが
ダブルスにした方が良いと思いますか]という質問も変だったが、これは数に入れない)
最後から3番目の質問なんて、
[自分の大切なものの為なら、死ねますか]
と、来たもんだ!どっかのダサいアニメかよ…
さて、実際そんな疑問なんて簡単に忘れる訳で…帰り道にちょっと梨華ちゃんとの会話で出て来たくらいだった。
梨華ちゃんも不思議がっていたようだが、それよりも今日廊下でぶつかった
一年生の男子が可愛かった!と、また1人で盛り上がっていたので
それにあいまいな相づちを打つのに精一杯になっていた。
そんなどうでもいいような事件から数日後
俺はくだらないアンケートなんてすっかり忘れて、すぐそこに控えた期末考査に俺の頭は支配されていた。
その日学校は少しいつもと違っていた。
なんか知らないおっさん達が学校の回りをうろうろしているのだ。
「よっすぃ〜おはよう。」
「お、梨華ちゃん!おはよう。」
取りあえず明るく返事をして、この話題を振ってみる
「なんか変だな…なんだよあのおっさん達…・?」
「さぁ…・・・・・・ぁ、もしかしてアイドルか何かのスカウトじゃないかしら?
あ〜!声かけられたらどうしよぅ!!!」
「スカウトねぇ…」
それにしては少し空気が重過ぎる感じもするが…
「ぁ、ねぇ!!見て見て!!!ほら、あの今こっちに歩いて来てる赤いマフラーの子!!!
この前話した、廊下の子だよ!!ね?可愛いでしょ!? あ、見た!?今、
こっち見て笑った!!やだぁ〜!おねぇさんに気があるのかしら!!!!??」
さて、実際そんな疑問なんて簡単に忘れる訳で…帰り道にちょっと梨華ちゃんとの会話で出て来たくらいだった。
梨華ちゃんも不思議がっていたようだが、それよりも今日廊下でぶつかった
一年生の男子が可愛かった!と、また1人で盛り上がっていたので
それにあいまいな相づちを打つのに精一杯になっていた。
そんなどうでもいいような事件から数日後
俺はくだらないアンケートなんてすっかり忘れて、すぐそこに控えた期末考査に俺の頭は支配されていた。
その日学校は少しいつもと違っていた。
なんか知らないおっさん達が学校の回りをうろうろしているのだ。
「よっすぃ〜おはよう。」
「お、梨華ちゃん!おはよう。」
取りあえず明るく返事をして、この話題を振ってみる
「なんか変だな…なんだよあのおっさん達…・?」
「さぁ…・・・・・・ぁ、もしかしてアイドルか何かのスカウトじゃないかしら?
あ〜!声かけられたらどうしよぅ!!!」
「スカウトねぇ…」
それにしては少し空気が重過ぎる感じもするが…
気のせい…だよね…両方とも。
おっさん等は学校内には入って来ていないので、学校関係者ではないか?という
自分の考えは消された。
2時間目が終わってふと外を見るとおっさん達はもう見えなかったので
俺は胸をなで下ろした。
次の時間は、きたるべき期末考査の心構えを先生方から聞かなくてはならないらしいので
ダルがりながら体育館へ向かった。
それなりにきちんと整列して、近くの男子と、機関車トーマスに出ていた、あの
偉そうな太っちょおじさんの名前を必死に思いだそうとしていた
校長の細く長い話しが終わり、今度は生徒会会長であり
学校のマスコット的キャラである、3年生の矢口真理さんがテコテコ出て来て
生徒会の引継ぎだの何だのを喋っていた。
「あ〜あ。真里さん会長辞めちゃうんだ…」
男子達が寂しがりる姿を尻目に矢口さんは
「ありがとうございました!」
と、一礼して戻っていった。そして新しく会長の座を手に入れた隣のクラスの男子が
「頑張りますので よろしくお願いします。」
と、ありきたりな挨拶をして、下手へはけた。
「生徒達は静かに教室に戻って下さい。」
先生の声がスピーカーから流れて、みんなだらだらと自分達のクラスへ戻っていった。
ゆっくり過ぎて気づかなかったんだ
あの時気づくべきだった…。
放課後、校門の前、いつもどうり梨華ちゃんを誘って帰えろうとしていたら、
「石川せんぱーい!」
と、梨華ちゃんを呼ぶ男の子の声がした、梨華ちゃんお気に入りのあの一年くんだ
「あら、どうしたの?小川君」
小川というなのその一年は、梨華ちゃんが(一時とはいえ)夢中になるのも
うなずける、なかなかの美少年である。
「ずっと考えてたんですけど、僕…あの…その…」
ぅおら!ガツンと言っちまえ!少年!!でもあんた、ずっと考えてたって
この前会ったばっかじゃないの?
小川君はしばらくもじもじしていたが、ようやく考えがまとまったようで梨華ちゃんの目を見て
「あの…先輩、今日僕と一緒に帰りませんか?」
と、小さいながらもはっきりと言った。
梨華ちゃんは悪魔で先輩らしさを重宝しているらしく、
「ん…? しょうがないねぇ…」
と、少々大人びた口調で返事した
しかし嬉しくて顔が緩むのを必死で押さえているのが見え見えで、
回りにいた同学年の男子達が悪態を吐いていた
「じゃあよっすぃ〜、ごめんね?また明日!」
そう言い残して梨華ちゃんは、小川君を引っ張って、そそくさと学校から出ていってしまった。
少しの間その二人の後ろ姿を眺めていたが、梨華ちゃんは小川君とできるだけ長く二人で歩いていたいらしく
バスには乗らず、バス停を通り過ぎて、駅まで続く道を歩いていった。
「しょうがない、一人で帰るか…」
仲のいい男子達は、もう既に帰宅してみたいなので
俺は一人孤独にバスを待っていた。
バスを待つ間、また昔、、、あれは小学校一年?二年か?
まぁ小学校一、二年のころを思い出していた。
あのころは物を作るのが大好きだった…ロボット以外にもいろいろ作った気がする
秘密兵器に秘密基地…まるで自分がとても頭のいい
博士か技術者になった気分だった。
子供のころ、誰もが持ってる自分への優越感、自分が他の友達なんかよりも優れていると思えた、
あの錯覚が味わえなくなったのはいつからだろうか?
いつのまにか俺の中にあるのは平々凡々とした、負け組精神だった…
あのころ…・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「吉澤さん!」
完璧に自分の中にいた時に、いきなり名前を呼ばれたので
かなり自分でもキョドったと思う、
「あ、会長さん…」
自分を呼んだのは、今まで一度も話した事が無い、この学校の生徒会長の矢口さんだった
身長は自分よりかなり小さいが、自分よりも何倍も強そうな[勝ち組の目]をして
俺に細く微笑みかけていた。
「ちょっと今からそこの公園で喋っていかない?すぐ終わるから!」
怖い
え?なにこの人、今始めて顔会わせたばっかなのに、俺と対で話しがしたい!?
俺の頭は一気に混乱していた。
うわぁ〜…そう言えばなんか、変な会社出入りしてるって噂聞いた事あるぞこの人…
断ろう…話す事なんてなにも無い!
「あの…」
「ん?何?大丈夫!ホントすぐ終わるから!」
あぁ〜、待てよ、待てよ待てよ…
もしかしたら生徒会長としての用事で話しかけて来ただけかも、
先生とかからなんか言われて、それを伝えに来ただけかも…・
そうだ!考えてみれば、俺はこの人に対して、全く迷惑になる事はしてない!
放課後の公園に呼び出されて、ボコボコにされる筋合いはないのだ。
OK!聞いてやろうじゃないの!お話って奴を!
公園に着くと、矢口さんが俺をベンチに促す、言われたとうりに座り
次の言葉を待った
一呼吸置いて、矢口さんが切り出した。
「あのね吉澤さん…」
「はぁ、なんでしょう?」
少し風が出て来た、矢口さんの髪が少し落ちて、一瞬目線が分からなくなる
「吉澤さん……・・ごめんね。」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いきなりベンチの背もたれの方から二本の腕が伸びて来て
一つが俺の両肘を抱きかかえるように持ち、手の自由を無くし、
もう一つは何やら湿ったハンカチで、俺の口と鼻を押え付け出した!
「むぁ・・!」
とたんに目の前が真っ白になり、意識が俺の中から消えていくのが分かった…。
「ん…・」
もう朝か…なんか全然寝た気がしない、
早く起きなきゃ遅刻しちまう…
「痛っ…!」
なんだ?頭が重い…ガンガンする。
生理痛?…・・いや、このまえ終わったばっかだし、第一こんなにひどく……
…・・
「!!!!あ!」
思い出した!矢口さんに公園に呼ばれて、なんか後ろから手が伸びて来て…
「っく…ここ…何処だ…?」
俺の部屋じゃない、何処だ?何があった…?落ち着けぇ…・・!
取りあえずそこは、今俺が寝かされている、真っ白で清潔そうなベットが一つ置いてあるだけだ。
他には何も、窓すらない 白い壁に白い床、白い天井に白いドア…
自分の着ている制服だけが黒く浮いて見えた。
「何なんだよ…畜生…」
頭痛に耐えながら立ち上がり、ドアの前までよろよろと歩いた
ドアノブに手をかけて回してみる
「開かない!!……なんだよ!クソ!俺が何した!?矢口さんか?矢口がやったのか!!?
おい!誰か!!いねぇのかよ!出せよ!!おい!!」
思いっきり叫んで思いっきりドアを叩いた。
ドアが開かない閉塞間に、状況が把握できない恐怖感、さらには変なもん吸わされた名残で
頭痛が容赦無く頭を締め付けている。
もう脳の[考える部分]なんて、おサルさん以下なんだろうな…・
心臓がバクバクいってる。
喉から血が出て、鉄の味がする。
手がちぎれそうだ。
髪を乱して喚き散らす俺を、昨日の自分は笑うだろうか…?
そして、明日の俺は、今の自分を思い出して笑う事が出来るだろうか…?
不思議と涙は出ない
そんな感覚、とっくに通り過ぎてしまったのか?
涙を流した瞬間に、諦める心が生まれてしまうからか…?
答えのでない自問を繰り返して、俺はドアを叩き続けた。
<ガチャ…>
急にドアが開いて、振り下ろした手は叩く目標を無くして、胴体を道ずれに
床に倒れ込んだ。
「いやぁ〜!
今回の新入りは威勢がええなぁ〜!」
そこには数人の人が立っていて、その中の先頭の男が、
俺を見下ろして笑っていた。
誰だ?
と聞こうとして、口を開いたが喉がかすれて声が出ず
ヒューッと、乾いた音だけが漏れた。
「まぁまぁ落ち着け。ちょっと狭いが中で話そうや。
いろいろ聞きたい事もあるだろうし、聞かなきゃいけない事だって
その倍はあるからな。」
食えない笑い方だ…
取りあえずは、話しを聞くしかないのだろう。
再び部屋に入り、ベットに腰を下ろした。
「ん、ほれ、水飲むか? 安心せぇ
毒なんて盛ったりしてへんから。」
差し出された500mlのボトル詰めの水を、半分ほど飲み干した。
毒は・・・本当に入ってないようだ。
水を飲んで、少し深く息をしたら、少し頭が晴れて来た
「だ、、、、誰だ…・?」
さっき言えなかった言葉を口にする。
「そうやな!先に自己紹介しとこか!」
そういうと男は、ポケットから名刺を取り出し、差し出しながら続けた
「俺の名前は[つんく♂]!一応この会社の社長をやってる。」
会社?
「あぁ…そうか。
ここは君…あ〜、吉澤って呼んでいいな?
で、吉澤の学校から1キロほど離れた場所にある、ぼろい製鉄会社の地下や。」
クールに…何考えてんだか知らないけど、クールに、落ち着いて。
大丈夫。相手のペースにはさせない!
「や、矢口さんはどこにいるの?」
聞きたい事…本当にいっぱいある。
そぅ、先ずはこの質問でいい、こんな目にあっている直接の原因…
「矢口か?あいつは今、また別の事をしている。
吉澤…あいつを責めんでやってな。
あいつはただ俺の命令に従っただけやから…」
って事は、全部こいつのせいって訳か…OK。的が一つになった。
後は俺を連れて来た目的…・。
「何で…俺をここに連れて来たの?」
するとつんく♂は困ったような苦笑いをした
「駄目やで!女の子が[俺ぇ]なんて言ったら!
もっとかわいらしく行こうや!せっかくの美人が台無しやで…・」
と、そこまで言って俺の目線を確かめた
俺の目は、しっかりつんく♂の目を。
つんく♂はため息を一つして、急にまじめな顔をして言った。
「吉澤。お前ロボット操縦しないか?」
(数秒の沈黙)
( ´,_ゝ`)プッ
今度はこっちが苦笑いだった。
いい年こいたおっさんが…・・女子高生拉致って
ロボ操縦の誘い!?
[俺を操縦しろ!!]とかならまだしも(駄目だな…)
………ロボット…………・
なんだか少しだけ、心にゆとりが持てた来がした。
そして、どうやらそんな苦笑いをしている俺を見てつんく♂は、
[こいつはロボット操縦できんのが、嬉しくてしょうがないんや!]
と、勝手な解釈をしたらしく、
「ほ〜、物分かりがいいみたいやな!どれ、ちょっくらホンモン見せたろか!?」
といって自分について来るよう手で合図した。
「ぁ、待って!」
「なんや?まだ聞きたい事が?」
「うん。…なんで、俺だったの…・?」
それを聞くとつんく♂は隣のSPと思われる人に
「ちょっと、[アレ]出してくれへん?」
と頼んだ。 するとそのSPは、持っていたセカンドバックの中から
一枚の紙を取り出し、つんく♂に渡した。
「吉澤。これに見覚えないか?」
ん…?なんだ…?
目を細めて観察してみる。
「…・っあ!」
そこにあったのは、いつだったかのアンケートだった。
何か違和感を感じた…あのアンケート。
「それ、あんた等がやったの?」
「これも矢口を生徒会長にさせた理由の一つや!
これを見て大体の目星を付けて、次ぎはそいつを肉眼で監視。
それで見事、俺のアンテナに引っ掛かった奴がこうしてここに呼び込みを受けるって訳だ!」
あぁ…あの時のおっさん達はこいつらだったのか…
しかもスカウトされたのは俺…
…梨華ちゃん…残念(?)だったたね…。
「まぁ今まで俺のアンテナに入って来た奴で、才能の無い奴はいなかった。
お前も含めてな…。 きっと音楽かなんかのプロデューサーになってたら、俺
成功してたんじゃないかって時々思うわ…はは!」
俺もそう思う。他人事ながら、出来ればそうしてほしかったよ…
ぁ、俺が巻き込まれてんだから他人事じゃないか…
そんな考えを見透かしたかのようにつんく♂は続けた
「でも俺は、ロボットを作ってみたかった!平和を守る、正義のロボットを…な。」
正義のロボット…。
その時俺はまた、昔のころを思い出していた、
正義の味方、無敵のスーパーロボットが俺の手元にまだあったころを…
「うし!じゃぁほれ!ついて来!俺の人生、見せたるわ。」
SPがドアを開け、つんく♂が外に出ていった、
ドアノブを持ったままSPが俺に出るよう合図した。
興味が湧いてしまった。
昔の自分にコンプレックスがあったのかもしれない。
もちろんその時、自分に選択権はなかったのだろうが、
俺は、自分の意志で部屋から出た。
俺は頭が悪い。
つんく♂とSP達に挟まれて、[ロボット]の本に連れて行かれる間俺は勝手に頭の中で、
[ロボット]について考えていた。
どんな形だろう?カッコイイかな?
大きさは…マジンガー並かな?ガンダムサイズかな?
もしやSD?
乗って操縦?ううん、なんかの本で[乗って操縦なんて自殺行為]
みたいな文章を見た気がする。するとリモコン?
こっちの方が敵と戦う時に安全でいいかも…・・・・・・・・
……え?
「敵?」
思わず小さな声で喋ってしまった。
「ん?どうした吉澤」
つんく♂がすかさず訪ねてくる
「え…えっと、正義を守るって事は、やっぱり悪い奴等がいるんだよね?
それって…?」
「いきなり言っても、信じへんやろ?
まぁ、そのうち、な。」
俺が反論しようと口を開けると、急につんく♂が立ち止まり
危うく顔をぶつけそうになった。
「このエレベーターに乗ればもう目の前や!」
そう言えば、この建物、どれだけ広いんだろう?
部屋を出てから、もう10分は経っていた。
ロボットの格納庫と言えば、地下にあったりするのかと思っていたが、
言われるままに乗ったエレベーターは、[2F]行のボタンが押された。
エレベーターの中で、また一つ驚くものを見つけた。
ボタンが大量にあるのだ、上は5階までだが、
地下が50階まであった。
「ここってこんなに地中深くまであるんですか?」
つんく♂は目線は変えずに口だけ動かした。
「その下もあるんやで、まぁお役所には秘密やけどな!」
まだまだ秘密は有りそうだが、俺はその時、子供のころに戻れていた。
物語の主人公になっていたんだ。
ワクワクして、心臓の音は相変わらず高鳴っていたが
ここに来た時のような音とは全く逆の、期待の音だった。
「さ、着いたで」
そういうつんく♂の声がして気づいたが、耳が痛い、俺が乗ったのは、一体何階だったのだろう?
取りあえず降りてみると、そこはベレンダのようになっていて、
柵のついた狭い廊下が壁ずたいに取り付けられていた。
恐らくここが、地上に出ている部分なのだろう、間隔を空けて張られている曇りガラス
から、日の光が漏れていた。
目に見えている柵付きの廊下の数から判断して一階から五階までの吹き抜けの
建物の中にすっぽりと収まっている黒いビニールシートの固まり…
ロボット…と呼ぶには、少し雑すぎる気がした。
はるか上空にある、頭部と見られる赤い部分は尖がっていて、
ちょうど、魔女がかぶるような三角帽子を連想させた。
顔以外は全てビニールシートで覆われており、時折ある
作業中に出来たと思われる裂け目からは、真っ赤な装甲が見えていた。
足は地面に着いておらず、天井からたくさんのワイヤーで吊るされてあり
まるで首吊り死体だった。
足元のビニールシートはズタズタで、その中からは
機体に取り付けられてあるであろう多量の配線が、一階の床に落ちていた。
「どうや?カッコええやろう?」
本当に自慢げに聞いてくるつんく♂に対して、
俺は何も答えなかった。
「まぁ今はご近所さんに見られないようにこんなマント着てるけどな、脱いでもスゴイで、こいつは。
下に降りて見てみるか?俺もちょっと用事があるから、テキトーに見といてええで」
そう言うと再びエレベーターに乗り込もうとしたので、慌ててさっき浮かんだ疑問を聞いてみた
「ちょっと待って!ところで、今って何時?」
つんく♂は腕の時計を確かめるように見て言った
「今は・・・10時やな、午前の。吉澤に気絶してもらってから十七時間経ってる。
あぁ、お前の心配してる事なら大丈夫やで、親になら昨日
吉澤が寝てる時にちょっとお前のケータイ貸してもらって、「友達んとこ泊る」送っといたから。」
言い終わるとつんく♂はボタンを押して上に上がって行ってしまった。
しばらくそこで、三角帽子を眺めていたがふと下を見ると
小学生だろうか?背の低い女の子がとぼとぼ歩いていた。
へぇ、こんなとこにも子供がいるんだ。
そう思った俺は、エレベーターに乗って一階のボタンを押した。
一回に着くと、すぐ目の前に今見た女の子が立っていた
紙をお団子に結び、大き目の目をこちらに向けている。
話し掛けようと口を開けたがあっちの方が一足早かった。
「あ、もしかして新しいパイロットの方ですかぁ?」
間抜けに開いた口を慌てて閉めて返答した
「あ〜うん・・・昨日連れてこられちゃってね…君は…?」
ニコッと可愛らしい笑いを見せて、ビシッと敬礼をして女の子は自己紹介を始めた。
「はぃ!私は第二補充パイロット兼、セクシー担当の加護あい
14才でありますです!」
えぇ!14才!?中学生だったのか…言わなくて良かった。
あ〜…それにしてもかわいいなぁ…加護ちゃんかぁ…うちに持って帰りたいなぁ…。
よだれを垂らしそうな顔で見下ろしている俺に対して
別段不信感も抱かずに加護ちゃんは
「何てお名前ですか?」
と、問い掛けて来た。
「あぁ…俺は吉澤ひとみ、17才! えっと・・・そのくらいしか言える事は…」
「あ!自分の事『俺』なんてカッコイイですねぇ!じゃあ吉澤さんは
ボーイッシュ担当でお願いしま〜す!」
笑顔が耐えない子だなぁ・・・空気が和むよ。
「何て呼べばいいですか?『吉澤さん』じゃ堅すぎますよね?
『吉澤ちゃん』…?」
「なんでもいいけどみんなには『よっすぃ〜』って呼ばれたりもするよ」
「いいですね!『よっすぃ〜』!イメージにぴったり!」
っとその時、いきなり後ろから男の人声がして、
俺も加護ちゃんも跳ね上った
「あぁっ!!もしかして君、5人目のパイロット?」
何て言うか・・・第一印象が『エロそう』で、しっくり来るような
ひげを生やしたおっさんが、こっちに近づいて来た。
「うへ〜・・・田代さんだ・・・」
加護ちゃんがちょと嫌な顔をして俺の後ろに隠れた。
「ほら、ヤッパリそうだ!パイロットなんだろ?」
「はぁ、一応…」
田代は俺の体を下から舐めるように見た後、必要以上に近づいて
「うん!やっとまともな感じのが入って来た!いいよぉ!君!
実はね、君を数あるパイロット候補からつんく♂のやつに
勧めたのは俺なんだよ!いやぁ〜よかったなぁ選ばれて!
めったに無いぞ?こんなチャンス!」
俺の背中に隠れている加護ちゃんが小さく
「よっすぃ〜目ぇ付けられてたんだ・・・かわいそ〜、気を付けてね!」
「おっ!なんだ加護ちゃんもいたのか!おじさんに会いに来てくれたのかな?」
加護ちゃんは無言のまま首を横に振った。
「ははは、お年頃だねぇ!」
田代は軽く笑って(でも少しショックを受けたようだ)目線を俺に戻し、
親指で後ろ斜め上の三角帽子を指して言った。
「さて、もっと詳しく見てみるかい?この鉄の固まり。」
「あんた、これをどこまで知ってるの?」
田代は片方の口元を歪ませ悪戯な笑みを作った。
「全部・・・全部知ってるよ。 なんせこいつは俺が作ったんだから。」
「中澤さんだって!平家さんだっているじゃない!
それに他の作業のおじさん達も!」
加護ちゃんが冷たく言い放った。
「まぁ彼等は俺のアシスタントってところかな?
取りあえず俺はこいつについて、奴等が知らない事もたくさん知ってる!
もちろんつんく♂の奴も知らない…な」
こいつ・・・どれだけの人物なんだろう?
話しからすると、相当偉い人なのだろうか?
「うん。知っておきたい。」
取りあえず知っておきたかった。
つんく♂には、結局聞けなかった事や、教えてもらえなかった事も
こいつなら教えてくれそうな気がした。(もちろん信用した訳ではないが)
田代に案内された場所はすぐ近くのコンピューター群だった
三角帽子から伸びている大量のコードの半分がここに集められていて
かなり異様な空間だった。
俺を気遣ってついて来たのか、ただの好奇心か
くっついて歩いている加護ちゃんは慣れた足取りでコードを跨いでいる。
「まぁ教えるっていっても、そんなのはたくさんあり過ぎて
いっぺんには喋れん、質問に答える程度だ、ほれ、言って見ろ」
田代はパソコンの画面と向き合い、キーボードで何かを打ち込みながら
俺の言葉を待った
「ここは・・・何のための会社なんだ?」
「企業だからな、もちろん金儲けのためだ。」
以外にもあっさりとした答えが返って来たが、ひるまずに続ける。
「でも、つんく♂さんは敵と戦う正義の企業・・・みたいな事言ってたけど…?」
「…・・人間はどんな時に一番金を出すと思う?」
「…・人の命がかかってる時?」
田代はパソコンの画面から目を外し、俺の方を向いた
「そう。近いうち…まぁもう起こってるんだが、人類は滅亡するかもしれない。」
あ〜あ…ホントにアニメだぜ…
「よく聞け五人目。敵がいるんだ、しかも奴等の目標は完璧にここだ。
ここには…まぁ追追話すか話されるかすると思うが、そいつらが狙ってる物がある!
これが渡るともっとヤバイ事になる、それこそ手のうちようが無くなるんだ。」
「ちょっとまった、つんく♂さんも教えてくれなかった。
敵って何だ? アメリカ?朝鮮?」
田代は首を横に振った
「それだったらお国の問題だ、
うちらの敵…それはな、[人間以外の生き物全て]だ。」
…?…なんだ?ワンちゃんニャンちゃん大逆襲か?
「全て?」
「あー、ちょっと言い方が違ったか、別にそこらを飛んでる鳥とか
地べたを這ってる小さな虫とかはどうでもいい、
用があるのは親玉クラスだ」
「虫の王様とかがいるの?」
「王様…と言うよりヒーローだな。特別変異か、それともなんか秘密があるのか知らないが
極まれに、異常なまでにドデカい虫やら動物やらが見つかってるんだ。
ここ5年で4匹もな。」
「そんな話し聞いた事無いけど?」
「全部うちがもみ消してる。そいつらをこれからも退治していくために…な。
でもこれからは違う!隠してなんていられない!奴等は絶対都心にも出るだろうし
日本に奴等を撃退できるほどの武力はないんだ!
いざと言う時軍隊は役に立たない!アメリカとかに助けもとめても
核飛ばされてうち等までさよならってのがオチだ!
そんな時、何が一番機能する?」
「……・・」
「企業だよ!国も自分達を守るために、我が社に頼るだろう、
頼れるのはここだけなんだから!
こんなに早くからこの件に気づいて対処しているのは確実にここだけだ!
殿様商売なんだよ!確実に敵は来る!確実に儲かるんだ!」
敵?金?国?企業?またもやいっぺんにいろんな単語が入って来て
考えが絡まって来た。
「えっと…つまり…敵はドデカい生き物で、それを倒すためにロボットは作られたんだな…?」
「ロボット…その言い方は嫌いだな…別に他にいい呼び方がある訳じゃないが
なんと言うか、ガキっぽい。これはもう、まさに大人の世界なんだよ!」
「私、一度だけ実戦した事があるの…。」
今まで口を閉じて話しを聞いていた加護ちゃんが俺の服を引っ張って言った
「私が殺ったのは、ついこの間なんだけどね、おっきな芋虫だった・・・」
「4匹目の奴か…まぁ無難な戦い方だったけどな…あいつはデータで見る限り
今まで出て来た奴で一番弱い。攻撃方法も糸だけだったしな…
おっと…別に加護ちゃんが弱いっていってる訳じゃないんだよ。」
「でも…スゴイ気持ち悪かった…」
だろうね…でっかい芋虫…それもあんなでっかいロボットが必要なくらい…考えたくないな
加護ちゃんの頭を撫ぜながら、俺は思った、
嘘とか冗談じゃ…ないみたいだな…。
このままのノリで行くと、確実に俺は、あのロボットで、巨大生物との殴り合いをしなくちゃならないだろう…
今ならまだ辞退できるかもしれない。
「あのぉ〜悪いんですけどやっぱり俺…」
っと、その時いきなり回りのパソコンなどの器材から
[ビィィィィィビィィィィィィィィィィ]
と、警告音のような耳障りな音が叫ばれ出した
「え?何々?」
動揺する俺を尻目に田代が
「あ〜?また[RISA]の故障かぁ?」
と、めんどくさそうに画面に目をやる。
次の瞬間、田代の眼光は鋭いものに変わっていた。
「…来たぞ…五体目…。」
田代がそう言い終わる前に、加護ちゃんは側にあった警報ボタンを叩き押していた。
とたんに下からけたたましい音が響いた、おそらく地下ではみんな慌ててるに違いない。
「私、出ます!」
加護ちゃんがそう言って走り出そうとしたのを、田代が制した。
「[大耳]は今解体整備中だ!クソ!のんきに発進口でこいつ組み立てるんじゃなかった!」
田代はまだうろたえてる私の方を向き、
「こいつ、四号機は一応動ける!五人目!戦わなくていい、
他の発進口がまだ出来てないんだ!お前が出たらすぐに[黒帯]…三号機を出す!
それまで、逃げるだけでいい、出てくれ!!」
「え…で、でも・・俺…・」
今日来たばっかで、さらに俺からはパイロットになるなんて、
一言も言ってないんだぞ?
こんなのに乗れる訳…
俺がウダウダ考えている間に
今までどこに行ってたのだろう?
作業服や白衣を着た男性女性が忙しなく回りの機械をいじっていた。
「こいつの操縦は、どんな馬鹿でも出来るようになってる!
ようはセンス…才能の問題だ!お前にはそれがある!あるから呼ばれたんだ!
って言うかもう設定がお前になっちまってる!お前のサイズに合わせちまってんだよ!
アシスタントシステムからなにからな!乗るしか、守る方法はねぇんだよ!!」
「守る…?何を…」
「あぁ?てめぇにもあるだろ?守りたい物!ヒト!!
言っとくがあいつらは遊び来てるんじゃねぇんだ!うちらが持ってるもん探し当てるまで
暴れまくるぞ!」
ふと、頭の中に梨華ちゃんの顔が浮かんだ
梨華ちゃんは小川君と真っ直ぐ帰ったろうか?
今日は学校が休みだから、この辺をウロウロしていないだろうか?
「梨華ちゃん…」
一回だけだ、これに一回乗ったら、やっぱり無理です。
とか何とか言って辞めさせてもらおう。
設定したからって、ちょっと時間をかければ書き換えられるだろう
そしたらまた、別な娘を当たってもらえばいいじゃないか…
一回なら、いい経験だ。
…………ヨシ!!!
「出ます!」
「よぅし!じゃあオラ!ついて来い!」
加護ちゃんが俺の事を心配そうに見てる
「大丈夫だよ!ちゃんと見ててね!って言っても、俺は何にもしないんだけどさ!」
「怪我…しないでね…。」
「だいじょぶだいじょぶ!じゃあ!また後でね!」
そうだ、大丈夫!あんなちっちゃな中学生にも出来るんだ!
お姉さんである俺が、ビビっててどうする!
加護ちゃんに手を振りながら、田代と一緒にエレベーターに乗り込む
田代が5Fのボタンを押し、エレベーターは心なしかさっき乗った時よりも
早く、上に上がっていった。
[ピーン]
エレベーターの到着音が鳴り、ドアが開く、
そこには、さっきまでまで見上げるだけだった尖がり帽子の赤い顔があった。
「コクピットは口の中だ、ほら、取りあえず乗れ」
エレベータから降りると、意外と広い足場が設けられていて
四隅にちょこちょこっと、機械類が置いてあり、その回りを
五・六人の人達が忙しそうに行き来していた。
「田代、やっぱり吉澤使うんか?」
つんく♂だった。用事って、ここに来てたんだ
「他がいないんです。矢口はまだ帰って来てないんでしょ?
それにもう、サイズはこの娘に合わせちゃってますから、
書き換えには一週間かかりますし…」
「そうか…まぁええやろ、吉澤には確実に才能があるからな。
にしても、吉澤!」
「は、はい」
なんか誉められて、変に緊張しちまったよ…
「ありがとうな。実際チョット不安だったんや、お前、他の娘達と
ちょっと最初の反応が違ってたからなぁ…はは」
昨日の、ちょっと俺が発狂しかけた時の事を言ってるんだと解かって
恥かしかった。
「おい、もう時間がねぇ!簡単に説明すっから、乗れ!」
「じゃ、頑張ってな!」
そういうとつんく♂はくるりと向きを変えて、
白衣の人達が数人溜まっているパソコンの前に行ってしまった。
「ほら、早くしろぉ!」
田代氏急かされて、俺はついに、尖がり帽子の顔、2mの所まで接近した。
ここまで来ると顔だかなんだかわかんないな…
大口を開けている尖がり帽子は、パイロットが乗り込みやすいように、この、
飛び込み台みたいな搭乗口に、首を伸ばして(本当に伸ばして)顔をくっ付けていた。
まずは中を覗き込んでみる、別に口の中って感じじゃなかった
コードや機械器具が折り重なっている所に少しばかりのスペースがあり、
そこに座席が置かれていた
「思ってたより、ボタンとかは少ないんだね。」
「シンプルな方が使いやすいだろ?」
全くその通りだ。
俺は思いきって中に入ってみた、搭乗口の回りについている、
唇とも牙とも取れる装甲の裏には恐らくこれがこいつの視界なのだろう
座席を中心に200度ほど(微妙だな…)の弧を描いた長方形のスクリーンがあった。
左上にはこのロボットの状態を表すための計測器具がデジタル画面で現されている。
右上にもう一つ画面があったが、電源が入っていないのか
ただただ暗いブラウン管に俺のさえない顔が反射して映るだけだった。
そして、真ん中には小さな窓があり外の様子が肉眼で確認できるようになっていた。
「先ずは席につけ」
田代に言われるままに座席に座る。
「ベルトを締めて首輪を付けろ」
「く、首輪!?」
少し首を曲げて座席の右肩あたりを見てみると、
一本の細いコードで繋がれた金属質な首輪が掛けてあった。
「そう、それだ。大丈夫、自分で外せるようになってるから!早く!」
試しに外れるかチェックしてから俺はそれをはめてみた
「ちょっときつくない?」
「そんくらいでいいんだ。息が出来ないって事はないな?」
深呼吸をしてみる、呼吸するには影響ないみたいだ
首を動かす障害にもならない。
深呼吸をしてみる、呼吸するには影響ないみたいだ
首を動かす障害にもならない
「大丈夫・・・」
「よし、じゃあ今度は両腕を肩まで横についてるコントロールアームに通してくれ、
まぁ今こいつには左手はついてないから、入れるのは右だけでいいんだが・・・
カッコがつかんだろ?」
コントロールアームと呼ばれたそれは、鎧のような形をしていた。
上下からスライド式のパイプで支えられて中に手を入れると
自由自在とまではいかないが、関節が動かせるようになっていた
「それに連動して、腕や指が動くようになってる、その首輪もそうだ
お前の向いた方向にこいつの首も動く。
次ぎは足だ、足元に固定されてる靴に履き替えろ」
下を向くとプレ○テのアナログスティックのようなもの二本の上に
それぞれ靴が置かれていた、取りあえず履いていたローファーを脱ぎ、
その無機質な靴を履いてみた。
お、ぴったりだ
「ここらへんが一番重要で解かりにくい、よく聞けよ!」
俺はうんうん、と頷いた
「いいか?まずそのスティックを前に持ち上げながら倒して軽く押し込む。」
以外にも簡単に足が上に持ち上がるようになっていてそのまま前に倒して押し込んだ。
上に持ち上げるよりも下に沈めるのは弾力があるようだ。
「そう、それを左右交互にやって、歩く動きだ。」
「引っ張り上げないでそのまま前に倒したらどうなるの?」
「足を曲げて上げると言う動きをしない事になる、つまり足を引きずって歩く。
ちなみに押し込むと言う行為は地面を押す行為に当たる、
強く押し込めばそれに応じて高くジャンプだって出来る。
まぁ覚えちまえば普通に俺達が歩いたりしてるのと共通点があるからな
どんどん簡単になるはずだ。」
「ってことは…同時に引っ張り上げれば、しゃがめるの?」
田代がニヤリと笑った。
「物分かりがいいな、加護ちゃんはこれの原理を覚えるのに3ヶ月かかった。
そこまで仕組み理解できたならもう分かってると思うが
今と同じで右に持ち上げて右に押し込めば右に進んだり左に進んだりも出来る。」
「オーケー!わっかた!以外と簡単なのな。」
「口で言うのは簡単なんだよ!あぁ、それから、ベルトにもセンサーがついてるから
前にかがめばこいつも腰を折ってくれるからな。」
すごい・・・ホントに、こんなに自由に動かせちゃうんだ…。
「武器とかは?なにかないの?」
田代は少し苦笑いをした。
「何しろまだ作りかけなんでな、あんまり付けてないんだ。」
その時、田代の後ろから、さっきの技術者の一人と思われる女性の声が聞こえた。
「田代さん!五体目の[暴種]が、この地区の地下に侵入してきました!」
「解かった!よし、吉澤!後の説明は通信でする。
とにかくこれはまだ作りかけなんだ、武器もフル装備じゃないし
何せアシンスタントシステムが後一歩で詰めなかった。
無理はするなよ!すぐに味方が来るから、そいつに任せればいい!」
「わかった。」
アシスタントシステムと言うのが少し気になったが、
時間が無いらしいので聞くのは後にしておいた。
「じゃ、俺らも全力でバックアップするから、通信をしっかり聞いて、敵を見失わない
ようにしろよ!頑張れよ!」
「わかった。」
その時の田代は、なんだか始めて会社に出勤する
子供を見送るお父さんみたいだな。
そう思うとなんだか少し、田代に親しみがもてるような気がした。
[コクピット閉まります]
機械じみた女性の声がして、勢いよく尖がり帽子の口が閉じ
首が元の胴体の上へと縮まっていくのがわかった。
っと、その時いきなり
ブシュゥゥゥゥ と空気の音がして、腕が入っている
鎧の中が急に狭くなった。
「っう…・!!?」
一瞬、手が潰れるかと思ったら、すんでの所で止まった、
保健所とかにある、血圧を測る機械のちょっとソフトな奴を
腕全体にかけてる感じだ…
「すまんすまん。言ってなかったな、それは使用だから
そんなに心配すんな。」
右上の画面に田代の顔が映ってる
通信用の画面だったのか。
「もう電源は全部はいってるから、今は下手に動くなよ。
一つしかない発射口を早々ぶち壊したくない。」
[ハッチ開きます。]
ロボットの格納庫である建物が横にスライドするように開く、
久しぶりに外に出た気がした。
高い…いい眺めだ。
回りの景色がメインカメラの画面にパノラマに映る。
昼時の太陽の光を浴びて、赤い機体が光っているのが目に浮かんだ。
「目標は十二時の方向…そのまま真っ直ぐいけば鉢合わせできるぞ?
奴は今、見当違いなところで暴れまわってる。
ここらの住民は我が秘密企業が使えるの最初で最後の
避難警告を出して移動してもらってる。
[怪物が出ました!]ってな。
そろそろテレビカメラも回ってるはずだ、
これは我が社最初の国民アピールでもあるんだ!!
今までは戦闘の場所が海底だったり樹海だったりしたからな!
この作戦が成功するかしないかで俺らが正義の会社になるか、
銃刀法違反及び爆発物所持…その他もろもろの
犯罪をやらかしてる悪の大企業になっちまうかが決まるんだ!
気合い入れてけぇ!!!」
なるほどね…味方が来るまで突っ立てるんじゃ駄目なのか…
まぁこいつに乗るのも最初で最後なんだ・・・
「・・・カッコよくいこうぜぇ!」
さっきやったみたいに…右足を上げて…
すると思った以上に尖がり帽子の方の足が持ち上がってしまったらしく、
バランスを崩しそうになった、慌てて足を下げてバランスを保った。
「あぶねーあぶねー…でも、まず一歩だ…
田代…さん、今みたいなのでいいんでしょ?」
「……・・・・・・・・・・・・・・・・・・・……おー…・」
「…?田代さん?おーい!」
この時、俺は気づいてなかったんだ、
こっちからあっちの顔が見れるように、あっちからもこっちが見えている。
さらにあっちは、こちらを管理、監視する係でもあるのだ。
当然、このコクピットについてるカメラも一つじゃない訳で…
司令室のモニターで俺の初陣を見ていた加護ちゃんは、
頭を抱えていた。
「よっすぃ〜…・・・・・・・パンツ丸見え…。」
田代は俺がさん付けで呼んでやってるにも関わらず
「いやぁ…やっぱりあそこにカメラ置いて正解だった…
にしても、17才だろ?17才でまだこんなのはいてんだ…
…(・∀・)イイ!」
つんく♂も大画面で映し出されている俺のそれを見て
「ははっ…やっぱり他の娘と違うわ…!」
と、回りの男性作業員達に混じって意味の無い拍手をしている。
そんな事などつゆ知らず、俺はよろよろと歩いて
少しずつ敵に向かって行っていた。
しばらくただただ真っ直ぐ歩くのに集中していたが
オペーレーターだろうか?女の人の顔が、右上の通信用画面に映し出されて
俺の注意が移った。
「敵の姿が見えますか?そろそろ近いですよ。」
髪の長いその女性に言われて、俺は首を左右に向けて回りを見渡す、
俺が首を曲げるたびに、尖がり帽子の頭が同じ方向に曲がる。
頭部にコクピットがあるハズなのに、顔と一緒に座席が回転するわけではなく
連動して動いたのはスクリーンなどがついている壁だけだった。
恐らく、座席のある床は、胴体と直結していて
その上に頭がかぶさって出来ているのだろう…
「ホントに帽子だな。こりゃ…」
今気づいたが、回りは背の高いビル街だった
「ロボットの戦闘って、ここまでゆっくりした.ものなのか…?」
それを聞いてか再び通信が入る
「半径1`のどこかに確実にいます。
レーダーの設備が完璧じゃないので
確認するまで位置までは特定できませんが…」
_
「そんなアバウトに言われて / /
/ /
. / / ○)
/ . \. _
/ /\/ ◆ ノ ノ
. / / ノ ノ
/ / ノ ノ
~~ ~~~~
とたんに体が座席ごと浮く感じがして、
俺を載せた三角帽子はうつ伏せに倒れた。
幸いコクピットは衝撃などに強く作られてるらしく
地面に激突してもショックを吸収され揺れる程度で済んだ。
「っく…後ろ…?」
「目標を外部カメラにて確認。組み分け、哺乳類
種族名[ハツカネズミ]」
言い終わると同時に画面の女性の顔が消え
男が…田代が映った
「先ずは立ち上がれ吉澤。」
立ち上がる・・?
えっと…、手で地面を押して…
三角帽子が俺の手の動きに合わせて、腕立て伏せをするような形で
右手で胴体を起こした。
次ぎは…えっとぉ…どうだっけ?
いつも起き上がる時って、どうやってたっけ…?
「どうした?早くしろ、次が来るぞ!」
「解かってるよ…」
そうだ、足を…
っと、急に目の前のメインスクリーンが一瞬暗くなった
「なに?
う、うぁ!!?」
巨大ネズミのしっぽが三角帽子の頭をたたき上げたのだ。
強烈な振動が走り、俺は背もたれにしこたま頭をぶつけた。
「いってぇ…!!」
再び地面に投げ出された
早く立ちあがらなきゃ…
「手で胴体を起こして…空いた隙間に膝を入れて、爪先と手の力で…」
三角帽子がゆっくりと立ち上がる
「よし、じゃあ今度は少し敵との間合いを取れ。
その機体は元々接近戦向きじゃないし、
片腕じゃどう考えても分が悪い。」
俺はすぐに、敵に背を向けて走りだした
歩いたり走ったりと言う操縦は一人前に出来るようになったな…
300mほど離れてなずみの方に向き直る、こっからだと全身が見えた
体長30mは余裕でありそうな巨大すぎるデブネズミが
俺の方を恨めしそうに睨み付けていた
「吉澤、椅子の右側面についてる赤いボタンを押せ」
「ん?…これか?」
[パシュッ]
座席の回りの手が届く範囲のあちこちの位置に
ナイフやピストルなどの取っ手と思われる物が
勢いよく飛び出て来た。
「それがそいつの今の所の付属できるフル装備だ
さっきも言ったとうり今はそれを全部を持ってるわけじゃない、
って言うかそいつが完成してても重くて全部を持っていけるわけじゃないがな・・・」
「手で胴体を起こして…空いた隙間に膝を入れて、爪先と手の力で…」
三角帽子がゆっくりと立ち上がる
「よし、じゃあ今度は少し敵との間合いを取れ。
その機体は元々接近戦向きじゃないし、
片腕じゃどう考えても分が悪い。」
俺はすぐに、敵に背を向けて走りだした
歩いたり走ったりと言う操縦は一人前に出来るようになったな…
300mほど離れてなずみの方に向き直る、こっからだと全身が見えた
体長30mは余裕でありそうな巨大すぎるデブネズミが
俺の方を恨めしそうに睨み付けていた
「吉澤、椅子の右側面についてる赤いボタンを押せ」
「ん?…これか?」
[パシュッ]
座席の回りの手が届く範囲のあちこちの位置に
ナイフやピストルなどの取っ手と思われる物が
勢いよく飛び出て来た。
「それがそいつの今の所の付属できるフル装備だ
さっきも言ったとうり今はそれを全部を持ってるわけじゃない、
って言うかそいつが完成してても重くて全部を持っていけるわけじゃないがな・・・」
試しに近くにあったハンドガンを引き抜いてみた、
しかしそれには銃口はなく、手に持つ所と
引き金だけが間抜けにあるだけの物だった。
「こんなんで撃てるのか?」
「コクピットのそれは、あくまで発射ボタンに過ぎないからな
ライフルとかが、先端まであったら邪魔でしょうがないだろ?」
「なるほどね…」
一人で感心しながらそのピストルもどきを
目線の位置に持って来てみた、
すると三角帽子の手に持っているハンドガンが
メインモニターに映った。
「ほんとだ、ちゃんと銃口もついてる。」
「見とれてる場合じゃないぞ!
ネズミさんもいい加減痺れを切らしたらしい…」
銃を降ろして視界を開けてみると、巨大ネズミがこっちに向かって
のそのそと歩いて来ている
「遅いな・・・警戒してるのか?吉澤、一発撃ってみろ。」
メインモニターに向けてピストルもどきを構える。
仕事とはいえ生き物を殺すのはいい気分じゃない、
それがたとえ、人の命を奪うような凶暴な物でも…
っく…手が震える…
落ち着け、守るためなんだ!ごめんな
「死んでくれ。」
一気に引き金を引いた。
[タァン]
コクピットから聞いてるせいかもしれないが
独特な軽い音がした。
「…あ、当たったか?」
撃つ瞬間、とっさに目を閉じてしまったので
弾道が解からなかった。
「あれ?ネズミは…?」
「馬鹿野郎!下だ!」
田代の声を聞いてすぐに下を向く、そして首はそのままに
上目遣いでメインモニターを見てみた。
「うっ…」
巨大なネズミの頭が今まさに尖がり帽子の胴体にぶつかろうとしていた。
[ズンッ]
重い衝撃が走り、グラリと機体が傾く
大きな音を立てて、今度は仰向けに倒れてしまった
「っ畜生!!」
立ち上がろうと腕を脇腹まで持っていくがその先が動かない。
ネズミが腹に乗ったままなのだ
「このヤロ・・・降りろ!」
もちろん頼んだ所で降りてくれない。
[ガシ、ガシ]
硬い物がぶつかり合うような音がコクピットに響いた
「吉澤!齧られてるぞ!早く振りほどけ!」
んな事言ったって動けないんだからしょうがない
「身動きが取れない…!」
だんだん音がでかくなってる気がする。
「まずいな…胸部ショットガンには弾が入ってないし…
味方機がもうすぐ着くはずなんだが」
すっかり忘れてた、味方、援護があるんだ。
「いつ頃到着するんだ?」
「一分前に発進した。もうそろそろ…」
一分前!?俺がここに来るのに10分はかかったのに…
[ベキッ、ベリィ…]
いやな音がして下の映像を見ると、
左胸の装甲が一枚、無残に剥がされていて、
残された一枚の薄い鉄板の、ネズミの歯にやられたと見られる
穴から、中の機械がむき出しになっていた。
「南無三…」
そう口にした直後、突然軽い揺れと共にモニターから
ネズミの姿が見えなくなった。
「…・?」
取りあえず胴体を起こしてあたりを見渡し、
状況を確認する。
「ジィィィィィィッ!」
左から、奇妙な鳴き声が聞こえて、
首を向けてみる
そこには、生々しく脇腹から
血を流している先ほどの巨大ネズミと、
全身真っ白のボディに、真っ黒な腰のパーツが
美しく映えている、楕円形の頭をした巨人…いや、
ロボットが、お互いにらみ合って対峙していた。
「到着したみたいだな。あとは[黒帯]に任せて、お前はそのまま待機していろ。」
「…うん…。」
田代の言葉を聞き流して、俺は
[黒帯]と呼ばれたロボットに視線を注いでいた。
始めに動いたのはネズミの方だった。
今まで見せなかった素早い突進で黒帯の白い機体に
飛び掛かった
しかしネズミが動いた瞬間、既に黒帯は地面を蹴って
高く飛びあがった。
目標を失ったネズミは前方にあった高層ビルにぶち当たる、
そこへすかさず、降りて来た黒帯がネズミの背中に向けて蹴りを入れた。
「ギィィィィィ・・・」
苦しそうな声を上げて、ネズミの体が更に深くビルのコンクリートに埋まる。
[シュゴォ!]
黒帯の肘から炎が噴き上がり、その反動を利用した
音速の正拳突きが、トドメとしてネズミの頭を直撃した。
その間約5秒、本当に一瞬だった。
しばらくピクピク痙攣していたネズミの足も
次第に静かになっていき、戦闘の終了を感じさせた…。
「よぉし!ご苦労さん。二人とも、テレビとかに細部まで見られないうちに
速やかに帰還しろ。」
それを聞いて、俺はようやく目線を黒帯達から外して、立ち上がった。
黒帯は尖がり帽子より背が低く、
丸っこくて純白の顔立ちには、愛着さえ持てた。
ネズミが完全に事切れたのを確認してから、
黒帯はゆっくりと元はビルだったコンクリートの固まりから
右手を引き抜いた。
グロテスクに潰れたネズミの頭部を背景に
ゆっくりとこちらを向いた黒帯の姿は
幼いころ夢見ていた、無敵のロボットそのままだった…。
帰りはいやにスムーズだった。
俺の時間の感覚が変だっただけかもしれないが
これで最後になるであろうロボットの操縦を存分に楽しんだ。
格納庫に入れる入り口が一つしかないため
先に黒帯が収納され、その後、壁に肩をぶつけながらも
ようやく格納庫に収める事ができた。
[プシュゥゥゥゥ]
腕を締め付けていた鎧が取れて、久しぶりに自分の手を見られた気がして
すこし清々しくおもった
「首輪とベルトを外して降りてこい。」
田代の声に従いベルトを外し、
ちょっと手間取ったが座席と繋がっている首輪も外れた。
これでやっと、尖がり帽子と別々になれ訳だ…
いつの間にやら尖がり帽子の首は、俺が降りられるように
五階の搭乗口まで伸びていた。
降りたらすぐにみんながいるものだと思っていたが、
そこには人はほとんどおらず、数人の作業員と
缶ジュースを持った加護ちゃんだけだった。
「よっすぃ〜!おつかれ。はいこれ!」
「ありがと。」
「えへへ…じゃあよっすぃ〜、みんな待ってるから。
司令室に行こう!」
そうだ…つんく♂さんに言わなきゃ…辞めます!って…
そう思いながらも、なんだか心のどこかで躊躇している自分がいる事を
このときにはうすうす気づいていた・・・
「ん?どしたの?よっすぃ〜」
「あ〜…ううん。何でもない。
司令室ってどこなの?」
取りあえず言うんだ、こんな危険な事…続けてなんてられない!
「中央エレベーターの一番下だよ。
えっと、50階だね。」
そう説明しながら加護ちゃんはエレベーターの[↓]ボタンを押した。
すぐにドアが開き、俺達を招き入れる。
「でもすごいなぁ…」
ボタンが押されドアが閉まると同時に、加護ちゃんが
ため息交じりに話し始めた。
「え、何が?」
「よっすぃ〜がだよ!今日知ったばっかで
あんなに軽々と動かしちゃうんだもん…。
私なんてコクピットに座るまでにも丸まる一週間
講習受けてたんだから…。」
「でも、俺なんか何にもしなっかたよ!マジで!
ただネズミに押し倒されてただけ…」
そこで加護ちゃんは吹き出した、
俺もつられて笑い出す、
少し曇りかけていた加護ちゃんの笑顔が元に戻ったので
俺は内心ほっとした。
「にしても…あの途中から来てくれた…黒帯だっけ?
カッコよかったな〜!あれこそ正義のヒーローだね!」
「うん。凄いんだよ!紺野ちゃんは!」
「紺野ちゃんって言うの?あれに乗ってたの、」
「うん、紺野あさみちゃん。私がここに来たのが三年前で、
紺野ちゃんはちょうど一年後に入って来た4人目なんだけど、
とにかく凄いの!私なんてバンバン抜いて、
思った通りにロボットを動かして…
あーゆーのを天才って呼ぶんだよ!」
スゴイ誉めちぎりようだなぁ、あとで合えるかな?
「それに比べて私は…ちっとも上達しないよ…」
また笑顔が無くなりかけたので慌てて話題を振る、
なぜだかこの娘には、ずっと笑顔でいて欲しい…
「っていうか三年も前からここにいるの!?」
「うん、そうだよ。別に私の[大耳]はあんまり筋力とか関係ないから。
あ、もう着くよ。」
[ピーン]
例の効果音が鳴り、ドアが開いた。
[パチパチパチパチ…]
間の抜けた一人の拍手で、俺は迎え入れられた。
「お疲れ〜乙カレ〜!いきなり乗せられてあれだけの動きが出来きれば大したもんだ!」
うんうんと頷きながら田代が早足で向かって来た、
加護ちゃんチョット後ずさり…
「ほら、これ――――」
といって持っていた缶ジュースを渡そうとしたが、
俺がもう加護ちゃんからもらったのを持っているのに気がつくと、
少し慌てた様子でそれを背中に隠した。
「あー・・・なんだ、戻って来て早速で悪いが、
ちょっと社員達の紹介でもしようか?」
それを見た加護ちゃんが、小さくクスリと笑っていた。
「はぁ…」
本当はすぐにでもつんく♂に
辞める事を伝えたかったが、あいにく姿が見えなかったので
取りあえず了解した。
「よぉし!みんな初日出撃のスーパールーキーに
早く会いたがってたからな!」
だったら出迎えくらいしてほしい。
なんてことを思ったが、もちろんそれは胸の中に…
「田代!」
白衣を着た30才前後の女研究員に呼ばれて、
田代が振り向く
「なんだ中澤?俺はこれから忙しいのだが…」
明らかに嫌悪感丸出しの目で中澤と呼ばれた研究員に返事をした。
「別にあなたには用はないけど、あなたの
脳みそを借りたいのよ…」
こちらも負けないくらい睨み付けている。
「ふむ、俺の頭は下らん事には使えないのだが…?」
「四号機のASのモバイル通信なんだけど?」
田代は思い出したようにポンっと手を叩き
「アシスタントシステムの件か!
うんうん、そりゃお前らにゃ無理だろう!
すぐに向かう!吉澤!加護ちゃん!またあとでね!!!」
と、言い、通常の三倍のスピードで走っていてしまった。
ふっと、中澤さんの目つきが優しくなり
俺の方に向きかえった。
「あなたが5人目の吉澤さんね、私は中澤。
主にあなたが乗ってる四号機の監督をしているの。」
言葉は標準語だが、時々アクセントに関西の訛りが
入っていて、少し聞き取りにくかった。
「はぁ…どうも…」
少しビクビクしながら、ぺこりと頭を下げた。
「だからって訳じゃないし、昨日の今日で出来っこないのは分かってるけど…」
中澤の髪の毛をかき上げる姿を見ていると、
少しだけ額に小じわが見え、年齢を感じさせた。
「もうちょっと、丁寧に扱ってくれる?
戦闘兵器といっても精密機械だし、
四号機は基本的に格闘戦向きじゃなくて、
中距離が主体のデザインなの。
今回履かされた装甲だの、倒れた時に壊れた
部品とかの修理には億単位のお金がいるの、
もうすぐ国が私たちを必要として、経費を出してくれるにしても
それは無限じゃないし、万が一建物の中に人がいたりして、その建物を
破壊しちゃったりでもしたら…・・・・今度から、気を付けてね。」
人の命と聞いて、俺には罪悪感のような物が浮き沈みした。
「はい…。」
「解かればよろし!じゃあ私は戻るから、加護ちゃん!」
「へい!」
「吉澤さんに、これからお世話になる人を
紹介してあげなさい。あと、今日のお礼も。」
「え、私が・・・ですか…?
あんまり私も社員の人とかの名前…知らないんですけど…」
中澤がため息をつく
「じゃあ、覚えてる範囲でいいから…。」
「あ、解かりましたぁ〜!
よっすぃ〜!いこ!!」
「あ、うん。」
二人で中澤さんに頭を下げて、
その場を離れた。
それにしても、広いな…ここ…。
「えぇっと・・・誰から先に行けばいいやら…」
加護ちゃんはしばらくキョロキョロしながら当ても無く歩いていたが
不意に思い当たったらしく、小走りにこの部屋の中でも一番巨大な
スクリーンの方に向かいだした
「あ、いたいた!お〜い!飯田さ〜ん!」
張り上げられた声に気づき、巨大スクリーンの少し右寄りの位置にある
座席群から、一人の女性が振り返った。
あれ…この人…?
「吉澤さんですね?さっきの戦闘は御疲れ様でした。」
近くに行って、声を聞いてやっと思い出した
「あ…さっきの通信の人…」
戦いの最中、田代との通信が途絶えた時に
少しではあるが、お世話になった髪の長い綺麗なお姉さんだ。
飯田さんっていうのか…
「こんにちわ。本当は二号機の専属なんですが
あの時は、まぁ・・・オペレーター係の田代さんが一瞬動けなかったので
その間通信に割り込ませていただきました。オペレーターの飯田圭織です!」
軽く会釈を交わしながら俺も自己紹介をする。
「あ、えっと、今回新しく入りました、パイロットの吉澤です。
その節はどうもです…。」
「でもねぇ…いくら急だったからって、田代さんもなにか履かせるべきだよね〜?」
ね〜?の部分を加護ちゃんに聞いて、飯田さんは困った顔をした。
「ですよね〜…」
加護ちゃんも困った顔で相づちを返したので、俺もさすがに気になった。
「あの…ところで、田代さんが動けなくなった理由って…?」
飯田さんは困った笑い見せて、
「ん、知らないんだったら知らないままの方がいいかもね…?
でもまぁ一つ言いたいのは、今度から緊急時に備えて、
常時、下になんか履いてた方がいいよ!うん」
加護ちゃんも[うん]っと頷いたので
大体なんだか察しが付いた。
そう言えばさっきから、従業員さん達の目線がキツイ…
俺が冷や汗をかいてるのを見て、飯田さんは気を利かせて話題を変えてきた、
「オペレーターがマンツーマンで付いてるのは、試作機から二号機までの三機だけなの、
三号機と四号機は、アシスタントシステムの性能がかなり良いから、
オペレーターなんて必要ないの。」
この時、一瞬加護ちゃんの表情が曇ったのだが…
その時の俺は気がついてあげられなかった。
「でも、こまったときはアシスタントを通して香織とも繋がるし、
いざって時は、こっちから連絡するから安心してね!」
「はい!」
まぁ、辞めるんですけどね…
でもなんか、ちょっとここの雰囲気は好きだな…
俺の…ううん、ちっちゃい子なら誰でも持ってるヒーロー願望…
その理想的な姿が、ここに揃ってるんだもんな。
俺の心が少し揺らいでいる時、隣にいた加護ちゃんは
何かを話すための、話しの区切り目を探していたらしく、
それを今、ここに見つけたようで、
「じゃあ、飯田さん!私たち他にもいろんな人のとこ回るんで…」
と、唐突に切り出した。
「あら、そう…それじゃ、二人とも、これからも宜しくネ!
一緒に平和のためにガンバロー!!オーー!」
う〜ん…こういうチョット変わった人も、
秘密組織ではお約束なんだろうな…。
来た時と同じように加護ちゃんは手を振っていたが
どうも怒ってるようだった、
「…」
「どうしたの?加護ちゃん、ムスっとして」
加護ちゃんは、何でもないと言うように首を横に振った、
しかしその後小声で
「よっすぃ〜にじゃ…ないから…」
と言っていた。
じゃあ飯田さんに?なんか気の触るような事でも言ってたっけ?
加護ちゃんは俺の次に出る質問から避けるように、
「あ!あの人も紹介してあげる!」
と言って小走りに行ってしまった。
急いで俺も後を追っていくと、加護ちゃんは
自販機の前にいる、2mはゆうにあるであろう
ガタイの良い黒人の男性の前にいた。
「よっすぃ〜!この人は歩部さん!
警備員なの、見た目は怖いけど優しいんだよ!ねぇ〜。」
「NE〜!」
確かに愛敬のある笑顔で笑いかけては来ていたが、
やっぱりかなりおっかなかった。
「あなたが新しいパイロットの方デスカ?」
どこかぎこちない日本語で、はるか頭上から声がする
「あ、はい…」
「OH〜!やっぱり!加護サンもワタシも楽しみに待ってたんですYO!」
「お〜…そりゃどうも…」
こんなぎこちない会話をしばらく続けていたが、
またもや急に加護ちゃんが、話しにピリオドを付けて来た。
「えっと…よっすぃ〜、これで大体私が紹介できる人は終わったから…・
えぇっとぉ…あ、あと私、昨日から家帰ってないから、いったん帰らなきゃ!
うん、それじゃあ!多分、あとで私のケータイの番号とかも
教えられるはずだから、終わったら電話して…ね。」
「えっ?だってまだ二人…・」
そこまで言ったが、さっきの事もあったし
何か思う事でもあって、一人になりたいのだろう…
「うん!じゃあ後で電話するYO!」
「加護さん、お帰りですか?じゃあワタシも
仕事に戻りマス!出口まで送ってきますヨ。」
「うん、ありがと。よっすぃ〜!それじゃ、またね!」
「おぅ!気を付けて帰りなよ!」
振り返りざまに 「ごめんね…」
と、言い残して加護ちゃんは歩部と一緒に、エレベータの方に
歩いていった。
「さてと…」
こしにてを当てて、どうするかを考えていると、
思いのほか早く、次のイベントがはじまった。
「お〜!吉澤いたいた!あれ?加護ちゃんは帰っちゃったのか?」
「ん?あぁ田代…さんか。
加護ちゃんは今、帰りましたよ。
それより、用事は済んだんですか?」
さっきの飯田さんの話しを思い出して、
自分でも分かるくらい軽蔑の眼差しで田代を見た。
「まぁいいか…
そうそう!その[用事]が完成したんだ!
渡すから来てくれ。」
「あ、はい…」
さて、この時の俺は、
心のどこかで [やっぱりここにいたい!]
と、思っていたわけだけど…・。
連れてこられたのは、広い司令室の一番端にある、
壁にぽっかり穴が空いたような部屋(?)だった。
司令室は、巨大スクリーンを付けたかったためか
天井が体育館くらい高くて、地下なのに開放感があったが、
この部屋は天井が低く、息苦しかった。
「吉澤、ケータイ持ってるか?」
「あ、うん」
スカートのポケットを探り、愛用のケータイを田代に手渡す。
「docomoか…えっと…電話番号とか見るにはどうしたらいいんだ?」
「ここを…こうです。」
「お〜そうかそうか」
田代は即座にそれを、近くのパソコンに入力していった。
「ところでぇ〜…何してるんスか?」
と、俺が聞くと田代は
俺の携帯と、ちょっと厚めのゴツイ携帯とを
アダプタで繋ぎなが答えた
「お前新しいケータイ欲しくないか?」
「……・嫌って言う事はできますか?」
田代はニヤリと笑うと、俺にその、二つのケータイを渡してきた。
「どっちを使おうがお前の勝手だ。新しい方は持って歩いてくれるだけでいい。」
「じゃあ…」
俺が喋るのを田代は阻止した。
「っしかし!そのケータイ端末は世界一の性能だ!!
俺が作ったんだからなぁ!!
i−modeにJ−sky、ezweb、全ての会社のネットワークに接続可能!
カメラもそこらのカメラ付きケータイなんかとは比べ物にならん!
ムービー撮影は連続2時間!!小うるさいシャッター音なんて無いから
盗撮しほうだいだ!!私も愛用してるぞ!!
さらに極めつけは!あの3号機と同じアシスタントシステムを積んである!
だからネットワーク接続が早い早い!データの保存はすべて
ネット上の専用秘書箱に保存できる!容量はほぼ無限だ!!
写真なら何十億とでも保存できるぞ!!
しかも、使用料はすべて当社持ち!
こんな夢のような携帯、今どきの女子高生なら喉に手を入れてでも
欲しいだろうに!?」
長いから飛ばしただろうけど、田代の言いたい事は良く分かった。
「使えって事だな…?」
「流石吉澤さんだ。」
貰ったからにはフル活用させてもらおうと思い、
電源ボタンを長押しした。
[寺田製鉄]
起動アニメだろうか
その文字が左右に安直に動いていた。
「寺田…?」
「あぁ…うちの会社名だ。覚えとけよ。」
次に現われたのは、一人の
笑顔が眩しい女の子の写真だった。
あれ?この娘どこかで…
「っ梨華ちゃん!!!!??」
驚きの表情で田代を見る
「アシスタントシステムは、パイロットがもっとも
心を許せる人物を使って作られてる。
友達なんだろ?そいつ。」
調べられてたのか…?
いつのまにか画面では、動画が流れていた。
スピーカーから、聞きなれた声が響く
「はじめまして!吉澤さん!!
3号機AS(アシスタントシステム)チャーミー石川です!!
チャーミーって呼んで下さいね!?」
「しゃべり方まで…調べたの?」
液晶画面と田代の顔を交互に見ながら訪ねた。
「しゃべり方とかは本能に分布されてるからな。
今までの記憶は消去されてるから、
システムからしてみれば、お前とは初対面だから
ほら!挨拶しとけ。」
「あ、うん。
ハロー、梨華ちゃん…えっと…元気ぃ?」
「はい!チャーミーはいつでも元気ですよ!」
んん゛…なんか馬鹿みたいだぞぉ…
「うんうん。いい感じだ!その調子で仲良くなっていけば、
どんどん遊べるゲームが増えていくぞ!!」
なんだよそりゃ…
「それじゃあ、まぁ今日やる事は一通り終わったな…
初日から出撃なんて、前代未聞の荒技を良くやり遂げてくれた!!
何か分からない事があったら、ASに聞くか、俺にメールか電話してくれ!
それでは、今日は自宅でゆっくり休息を取るよう!」
とんとん拍子で話しが進められてしまい、
つんく♂の居場所も聞けなかった俺は、単身エレベータで
1階に向かった。
一階に着くと、そこにはもう、さっきまで乗っていたロボットの姿はなく、
だらしなくコードが垂れ下がっているだけだった。
「誰もいない…帰ったのかな?」
その時、出入り口付近で何やら
怒鳴り合うような声が聞こえて来た。
「…なんだろ?」
興味をそそられ近づいて見ると
何人かの警備員の制服を着た男達が、
誰かを両脇で抱え込んで、引っ張って来ているようだった。
先頭を歩いている警備員に見覚えがあった。
「歩部さん!!」
思わず叫んでしまう。
歩部さんも俺に気づいたらしく
軽く手を挙げた。
「なんかあったんですか?」
がっちり誰かを捕らえている二人の警備員に
なんとなく気まずさを覚えたので、
歩部さんだけに聞こえるよう、小声で聞いた。
しかし歩部さんはそんなの気にするでもなく
単調に答えた。
「ちょっとした問題があったんだYO
でもヨシザワには全く無カンケ〜イ!
ささ!お帰りDEしょう?お急ぎアルネー。」
最後の方で中国人になったのはいいとして、
歩部さんは明らかに作った笑顔を見せていた。
…辞めていく人間として
この会社の【裏】というか…大人な部分は
あまり見たく無かったので、俺としては
知らない奴が羽交い締めにされようが何されようが
知らん振りしてさっさと帰りたかった…
そう、今思えば帰れば良かったんだ。
少なくともこの時点ならまだ、帰れた。
もしかしたらそのままここを辞められていたかもしれない。
でも見ちゃったもんは仕方ない……(よなぁ?)
にっこりと、いびつな笑いを見せている歩部さんの後で
二人がかりで羽交い締めにされていたのは、
黒髪の少年…虚ろな目をした少年…
「…小川…くん?」
俺が名前を呼んだとたん、
今までじっと、暴れもせずに捕まえられていた
少年の目から涙が落ちた。
「うぅ…うあ…ご、ごめんなさい…。」
悲痛な嗚咽を漏らしながら、小川くんは俺に謝って来た。
「ほらっ!!小川くんが何したのか知らないけど、
謝ってんじゃん!放しなよ!泣いてるじゃん!?」
小川くんが泣き、俺が叫んでも、
肉の手錠こと、警備員二人は無表情のままで、
いっこうに放そうとしなかった。
「…ッ歩部さん!!放すように言ってよ!なぁ!!」
歩部さんは激しく首を横に振った。
「だ、駄目だヨー…」
「…・・」
歩部さんに頼んでも無駄だ。
小川くん…一体何をしたの?
なんでこんなとこにいるの?
取りあえず俺は、一呼吸置いてから、
小川くんに訪ねた。
「小川くん…何があった?」
項垂れて涙を流し続けながら小川くんは
悲痛の声で謝った。
「ごめんなさい…ごめんなさい…僕です…」
「え?」
「僕が…僕が石川さんを………・殺しました。」
「え?」
言葉の意味が分からなかった。
そしてその時…一瞬で静寂に襲われたこの空間に
それに合わせたかのように、俺のポケットの中の、
貰ったばかりのあの携帯から、メールの着信を知らせる声が響いた。
「( ^▽^)<メールが届きましたよ♪」
「え?」
…梨華ちゃん?
地蔵さんまってましたよ。
とりあえず、地蔵乙。
ヒサブリに来てみたらスレ無くなってっからビビったぞ。
ところで、春休み中に絵はuぷってくれたのでつか?
>>93 かなり画像は小さかったけど、一応貼りました。
同じ画像でよければ、もう一度uぷりましょうか?
>>94 キボンヌキボンヌカナザワイボンヌ
あ、IDが「Up」だ。
つーことで、uぷキボンヌ
連投スマソ
98 :
名無し募集中。。。:03/04/30 02:25 ID:BQymWIYk
99 :
名無し募集中。。。 :03/04/30 02:33 ID:J+bArEY6
+ 「 やっぱりこんこんじゃないと・・・ ワショーイ!!!」
∧_∧ パンパンパン… +
+ ( ´Д`) +
(( ( つノノノ人ヽヽ +
),ィノ从o ・Д・) ア、ア、イッチャウー +
(_(__人__,つ 、つ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>100 地蔵乙!
「ちっちゃい」とか言う突っ込みはナシでつか?
>>101 返答としては、
我が家にはデジカメという未来兵器は無く。
スキャナなんて『スキャナ』か『スキャナー』
かも分からないので、所持している訳が無いんです。。。
ですから、俺が唯一ネット上に画像を貼れる方法として
『携帯電話のカメラ(しぽん)』を使用する他ありませんでした。
でも、まぁ・・・なんて言うか、
画像をデカくした所で、上手い絵でも無いし、
色鉛筆が見つからなかったので白黒ですから
解かりやすくもありません。
ですから俺的にはこのサイズで正解だっt(ry
以上の事から、[突っ込みは無し。]です。
あと、最近なんか行き詰まり糞詰まりです。
どうか気長に待っていただけたら。。。
でも、この小説の気分転換に、
名前を変えて書いていた小説の方は、今日更新できました。
気分転換に、読んでもらえると嬉しいです。
http://ex2.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1047881704/l50 最後に。。。
こんな長レス、読まなくていいです。
^▽^ ホゼソ
思考が止まった。
どれだけの時間が経ったのかも分からなかったが、
目だけで追って小川くんが二人の警備員に
羽交い締めにされたままエレベーターに乗っていったのは覚えている。
只でさえだだっ広い格納庫が、いっそう広く感じられた。
心配そうな顔で俺を見つめていた歩部さんが
「彼の処分は明日決まるヨ・・・」
と言って、自分もエレベーターに乗ろうとしたので、
俺は必死に頭を振り、取りあえずの質問をした。
「小川くんは…結局…何を、したの…?」
さっきまでは答えなかったのに、
今度はあっさり答えて来た。
「彼もウチの人間・・・自首しようとしたんだヨ…
そうしちゃうようなウチの情報が、警察に回るって事は、
あまりよくない事デス…」
「…梨華ちゃんは…」
「あなたはパイロットデス。
余計な心配はしないで、平和を守って下さい…」
「そんn…[プシィィ]
反論する間もくれないで、ドアは閉まってしまった。
「電話…梨華ちゃんに…そうだ、電話…」
急いで[自分の]携帯を取り出して、リダイアルから
梨華ちゃんの名前を探す。
「出て!梨華ちゃん…出てっ…」
[トゥ、トゥルルルル・・・トゥルルルルル……ガチャッ]
「あ、もしもし梨華ty[おかけになった電話番号は
現在電源を切っておられるか、電波の届かない所、
又はスカラ(ry
繋がらない…
電話を切ると同時に、俺は走り出していた。
「家に・・・梨華ちゃん…家に…いるよね?」
出口を出ると、交通量のわりに
ずいぶんと幅のある道路に出た。
[巨動通り]
まさにあんな物が歩く事を見透かしたようなネーミングだと思った。
梨華ちゃんの家は、ここからさほど遠くなかったはずだ。
走っていけば、10分くらい。
でも俺にとってその十分は、最悪の事体を想定させるには
十分すぎる時間だった。
庚辰乙。
マターリ待ってますよ。
保
109 :
sage:03/05/22 21:05 ID:7S1j958n
sage
ho
保守
>>112 それで始めてのOFF参加するつもりです。。。
結構そのスレの前スレあたりからいますよ。
ところでこっちの小説・・・考えてるんだけど・・・
考えてるんだけど・・・考えてる方向に
上手く考えが繋がらない。。。
age
115 :
名無し:03/05/27 19:02 ID:MvtgcACS
パソ買い換えました。
ついでにトリップ無くしたので変えますです。。。
地蔵新PCオメ!!
あ
いdfsdfsd
d
121 :
:03/06/06 13:41 ID:0/YKM/Js
保全
地蔵、俺もパソ買い換えたYo!
保全
逝き詰まった?
hosyu
保
保
ほっしゅ
あ
130 :
:03/07/06 05:21 ID:J4lk3TO4
保全
131 :
QQQ:03/07/06 09:00 ID:Thx4OOkH
多分、さまよっている。
理解不能な、暴走し続ける感情に惑わされて。
使い古しの躯が持て余し気味の心に翻弄される。
わらう。
とにかくわらう。
そんな風にしかやり過ごせない自分を責める気になんてなれない。
自己防衛本能が働くのは自然の摂理というものだ。
ただ、ちょっとその性質が粗悪なだけ。
132 :
QQQ:03/07/06 09:00 ID:Thx4OOkH
長めの前髪が視界を侵していた。
薄く開いた唇から酸素を吐き出し、意図も無く黒髪を泳がしてみる。
こんな所まで本人の性質が表れるものなのか、それは頼り無げに宙を漂う。
机に開かれたファッション関連の雑誌。
読む気なんて無い。
でも単に机に座ってぼーっとしているだなんて、如何にもだ。
同情を誘っているとは思われたくない。
「少し切れば?」
その声を聴覚が捕えた。
躯の内がざわめいて呼吸を静かに整える。
緩慢な動作で声の方へ首を傾げれば、
それを追うように視界のカーテンもまた揺れる。
合い間から覗ける吉澤は微かに笑っているようだった。
133 :
QQQ:03/07/06 09:01 ID:Thx4OOkH
「良いよ、このままで」
「邪魔じゃねぇ?」
「邪魔だ」
即答だった。
迷う必要なんて有るものか。
それに吉澤は肩を竦めて、困ったような顔をする。
会話は終了したように思われたのに、
吉澤は必然的な事の流れに身を任すように俺の前の座席に横向きに座り込んだ。
こっちを向く訳でも無く、じっと何処かを見つめている。
考え込んでいるのだろう。
134 :
QQQ:03/07/06 09:02 ID:Thx4OOkH
吉澤は何かについて思考を廻らす時、一点を見つめる。
そして今そうやっているように、左耳のピアスに触れる癖がある。
しかもたぶん、ほとんど無意識にだ。
そう思うと、その手を引っ手繰って自分の左耳のピアスに触れさせたくなる。
そんな衝動は一種の反射反応に過ぎない、と思えば思えない訳でも無い。
だって馬鹿げてる。
俺はそんな吉澤を見つめる訳にはいかず、視線のやり場を固定するのに戸惑う。
雑誌にも興味が無く、だからと云って窓の外を見つめるなんて以ての外。
仕方無く俯いた。
135 :
QQQ:03/07/06 09:31 ID:Thx4OOkH
「俺が切ってやろうか?」
「は?」
「だって邪魔なんだろ?」
「は?」
お前そんな事考えてたのか、と続ければ、
悪戯を思い付いた子供のように、けれど大人びた表情で
「我ながら良い考えだろ?」なんて言い、口端を上げる。
「何が良い考えだよ。このままで良いって言ってんだろ」
上目遣いで睨み付け、押し隠すように言葉を吐く。
それは苛立ちの塊。
こいつは何も分かっていない。
この前髪の意味を。
136 :
QQQ:03/07/06 09:31 ID:Thx4OOkH
此処から見つめる吉澤は鉄格子越しにいるように見えた。
俺は囚人だ。
囚われているだけ。
牢屋の内から吉澤を盗み見る事は出来ても触れられない。
感じる体温も全て錯覚だ、と信じる。
不意に泣きたくなって、唇を噛み締めた。
「まぁまぁ、俺に任せなさい」
「何勝手に漁ってんだよ!」
無闇矢鱈と云った感じに俺のペンケースを勝手に開け、
中身を広げて何かを探し出す吉澤。
奪い返そうとしたが意外に素早い吉澤ひとみ。
見事に避けてみせると御目当てのそれを見つけ出して。
137 :
QQQ:03/07/06 09:32 ID:Thx4OOkH
「ほら、あった。今、ここで切っちゃえよ」
銀色の繊細な体のハサミを安蛍光の薄暗い光に翳すようにして、
二、三度開けたり閉めたりを繰り返す。
「俺、藤本の持ち物って結構好き。
良く言えばシンプル、悪く言えば素っ気無い、
でも機能性が滅茶苦茶に優れていて、使い心地良いんだよね」
「だったら好きなように持って行ってくれて結構。俺なんて放っといて帰れ」
「そんなに切りたくないならお前が俺から逃げろよ」
「……」
138 :
QQQ:03/07/06 09:32 ID:Thx4OOkH
俺は動かず、言わず、静止していた。
睨む気にもれなれなかった。
俺がこいつから逃げられる筈が無い。
可能性にしても、意志にしても、俺はこいつからは逃げられない。
何故か。
ずっとそうだった訳で、その理由を捜し求めるのはとうに止めていた。
只、ひとつだけ分かってる。
一分の望みも残さない完璧さで、何も問わず、何時だって俺は不利だ。
「お前、そういう駆け引きは何処で覚えてくる訳?」
そっと瞼を閉じた。
吉澤が息を呑む気配がした。
「短くし過ぎたら殺す」
「怖ぇのな。大丈夫だって。俺が切ってやるんだ。光栄に思え」
「はいはい」
声を殺して表情だけで笑う吉澤を一発殴ってやりたくなった。
139 :
QQQ:03/07/06 09:48 ID:Thx4OOkH
二人きりの教室、ハサミが俺の前髪を切り落とす音だけが響き渡る。
妙な気分だった。
眼を閉じていても分かる。
暗闇の中、吉澤だけが息衝いていた。
躯中、至る所の血液が駆け廻り、吐息を熱くさせている。
敏感に吉澤を感じ取る五感をこんなに憎く思う。
「なぁ、こういうのを官能的だと思わないか?」
「思わない」
嘘を重ねても誰も俺を責めたりはしない。
「俺は少し、思う」
「……変態」
「……」
「冗談だってば」
面白くも無いのに笑ってみると、
それは以外と面白いような気がしてきてしまうのだから不思議なものだ。
140 :
QQQ:03/07/06 09:48 ID:Thx4OOkH
無理矢理の日常会話。
非日常は何時だって影で息を潜めている。
「なぁ、如何してそんなに前髪切りたくなかったんだ? 邪魔だったんだろ?」
「……別に理由も何も無いよ。お前こそ如何してそんなに切りたがってたんだ?」
気紛れな戯びにしては執拗だったように感じた。
でも吉澤の事だから理由なんて無いのかもしれない。
理由があって行動が有るなんて考えるのは哲学者だけで良い。
「前髪が邪魔して視界おかしくなってんだろ。
それじゃあ俺はちゃんと藤本の顔を見る事は出来ないし、
藤本はちゃんと俺の顔を見る事が出来ない」
「見る必要なんて無いじゃん」
「有る。きっと」
「何、俺に見て欲しい訳?」
141 :
QQQ:03/07/06 09:49 ID:Thx4OOkH
言ってしまってから自分のミスに気付いて、
慌てて繕って、声をあげて笑ってみせた。
吉澤は何も答えず、沈黙を生んだ。
時間が出来うる限り早く過ぎるように祈りながら耐えた。
祈っても時間は常に均一だと知りながらもひたすらに。
この感情はどうも理解出来ないでいる。
吉澤ひとみと云う人間に対して俺はとても可笑しい。
そう、可笑しいと云う表現が最も適しているように思う。
感情は暴走する為に存在するのだろうか。
俺の肉体は、精神は、異常になった。
欲求不満の一言で片付けられれば良いけれど、
それは少しばかり無謀な自己完結だ。
こんな感情、分からない。
苦しい。
こんな感情、分からない方が良い。
142 :
QQQ:03/07/06 09:51 ID:Thx4OOkH
「俺は見たくないんだ。お前の顔なんて見たくも無い」
だから前髪を切りたくなかったんだよ、吉澤。
お前の顔が様々な表情を創るその瞬間を見届けるのは精神的に悪いんだ。
「……結構酷い事言ってると思うんですけど」
「違う。酷いのはお前だ」
伸びていた腕が俺の顔から離れていった。
「やっぱりこれくらいの方が良いな。藤本の綺麗な顔がちゃんと見える」
「馬鹿じゃん」
「お前よりは馬鹿じゃない」
「……」
「綺麗だな」
吉澤の指がそっと俺の瞼を撫ぜた。
「触るな!」
「嫌だ」
「お前っ……」
143 :
QQQ:03/07/06 10:05 ID:Thx4OOkH
眼を開けたのに、視界はとても暗かった。
クリアになった視界に至近距離で吉澤の顔が映って。
触れるだけの口付けだった。
接点だった唇から熱が伝わってきて、涙を誘った。
吉澤はそれに驚いて、涙の筋を追うように俺の頬をなぞった。
の長い指が湿っていた。
こんなの嘘だ。
鉄格子が無くなっても俺は囚人変わりない。
そしてこの熱も、きっと錯覚に過ぎないんだ。
だってそうじゃなきゃ、俺は――救われない。
「御免、俺は……でも……ふざけたんじゃなくて……したくなったからした。でも、やっぱり御免」
「……お前は何も分かってない」
144 :
QQQ:03/07/06 10:05 ID:Thx4OOkH
矛先の分からない怒り。
自分の声が震えているのに気付き、滑稽だと思った。
自分の暴走していた感情の正体がやっと理解出来た。
そして恐怖した。
「藤本、俺はお前の事……」
「黙れよ!」
「藤本……」
わらった。
とにかく自分を守ろうと本能が必死で働いていた。
震えている。
声だけじゃない。
躯も、思考も、感情さえも。
145 :
QQQ:03/07/06 10:05 ID:Thx4OOkH
「俺は何も分かっていなかったんだ」
吉澤を見つめた。
「お前って、何そんなに怯えてるんだよ」
吉澤は俺の傍に寄り、俺の躯に腕を回そうとした。
「嫌だ!」
抵抗しようとしても、やっぱり不利だった。
敵うはずも無いって本当は分かってるんだ。
「落ち着け! 俺が傍にいるから、もう少し落ち着けよ!」
こいつから言葉を浴びれば浴びる程落ち着けそうに無かった。
叫びに嗚咽が入り交じって、それは何時しか悲鳴の類と化する。
「泣けよ。もっと泣いておけ。わらって済ますな」
髪の合い間に差し込まれた指や、顔を埋めている肩や、手を置く背中や、
とにかくそれらが急激に現実感を取り戻し始めた。
全ては錯覚なんかじゃない。
だって吉澤は眼の前に、ここに、いる。
146 :
QQQ:03/07/06 10:06 ID:Thx4OOkH
「ごめん」
謝罪の意味なんて分かり得ないだろうけれど、この言葉しか告げられない。
何時の間にか入口を通り過ぎていた。
もう、逆戻りは出来ない。
「藤本、俺も、ごめん」
吉澤が俺の言葉を理解出来ないように、俺もその言葉の意味を理解しかねた。
でも、もしかして俺らは根源的には同質なのかもしれない。
さっきよりもずっと深く口付けられる。
何かの儀式のようにその行為に没頭するしか今の俺には無かった。
吉澤の腕を掴む。
俺の頬には未だ乾かぬ涙と切り捨てられた前髪が残っていた。
147 :
sage:03/07/06 23:29 ID:016GFTGF
続きにちょっと期待の保全
なんだこの小説…
なんかすげーイイんだけど…
鉄筋系は?
乗っ取られたようだね…
まあ俺としてはこっち(藤本と吉澤)の方が興味あるかもしれん。まだ見ないカップリングだし新鮮。
藤本吉澤でなんとなく官能的だと妙なリアリティが出るな…
やるぞ!!
っと思ったときのこの脱力感ね。。。
QQQの作品はとりあえずおいといて、地蔵は続きうP!このふじよしはCMみたいな感じでいいと思う。完結してるっぽいし。
実際、地蔵降臨までのいい刺激になったというか軽い気分転換というか…「こういうのも良いね」と思えたよ。
でもやっぱり地蔵の続きも読みたい…
あやみき、よしごまヲタだったんだけど普通に萌えますた(*´д`*)ハァハァ
地蔵!生きてたのか・・・。
そろそろ庚申汁!
地蔵…
さすがにこの空気になっちゃ書けないだろうな…
なんかトリップも違うし
藤本も吉澤も一人称が「俺」なのがいいなw雰囲気が出てるというか。
そういやQQQは狼のみきよしスレのネタ職人やってる?ネタの雰囲気が似てる。
違ってたらスマソ
地蔵さ〜ん
なに?
もうQQQでも地蔵でもどっちか降臨汁…
氏にスレになりそうだよ…
保
保全。
162 :
test:03/08/01 04:33 ID:yn0uBr3x
ノノノ~\\ 〃川 |ヽ
从` ・ゝ´) ノ从~\ヽ 〃~~ヽヽヽ |( ゚〜゚ |||
|( ) 从#~∀~从 wノノハwヽ (●´ー`●) |( )|
. |. i | ( ) (0゚ −゚ 0) ( ) | i ,|
| | .| | | |. ( ) | | | |. | |
. (_)_) (_)__). (_(__). (_(__) (_(_)
石黒 中澤 福田 安倍 飯田
@ノノヽヽヽ@
.(0^〜^0).(ノ~\\ (ノ^^^\) ノノノノ从ヘ ノノノノヽヽ
. ( ). L`.∀´」 〃ノハヽ ヽ^∀^ノ |(´Д ` )|. 从^▽^从
| i | ( ) ||ノ ^◇^) ( ) ( ) ( )
. | | .| | | | ( ) | | | | | | | .| |
(_)_) (_)__) (_)_) (__(_) (__(_) (_(_)
. 吉澤 保田 矢口 市井 後藤 石川
ノノノノヽヽ /| | | |ヽ ノノノノ从ヘ
∋oノハヽo∈ ∬`▽´∬ 川o・-・) 川’ー’川 /⌒ヽ、. @ノハ@
( ´D`) ( ) ( ). ( ) ( ・ e ・ ) (‘д‘ )
. ( ) | | | | | | | | | ノリリ从ルヽ.( )
. (_)__) (_)__). (_)__) (__(_) (__(_)
辻 小川 紺野 高橋 新垣 加護
164 :
こ:03/08/01 14:50 ID:Oqw4v9iU
川o・-・)
166 :
山崎 渉:03/08/01 23:37 ID:asD2XuRM
(^^)
167 :
test:03/08/02 00:55 ID:JjESBeCv
test
168 :
名無し募集中。。。:03/08/03 13:14 ID:LhyWrp8q
浮上
169 :
ぱた:03/08/05 09:55 ID:xeR+tnh2
もうあきらめな
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■■■■√ 彡 ミ │
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保全しておきます。
保全。。。
みんなどっちの作者に対しての保全なんだろう?
あっ・・・そぉ・・・
保全
178 :
:03/08/12 04:41 ID:bf+J7AM9
179 :
:03/08/12 06:14 ID:GsLqmCOk
180 :
名無し募集中:03/08/12 08:30 ID:+iWJTHNV
181 :
名無し募集中。。。: