モーニングクエスト�U

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＭＯＮING　☆　ＱＵＥＳＴ

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 川’▽’；||
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2ｹﾞﾄｽﾞｻﾞ
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1023704682/5n
> 間違えてずるい女に立てちゃった（ｗ

んなこたーない

せっかく１瞬殺dat落ちすると思ったのに

sage

sage

sage

てで

試しになんか書いていい？

【仮面チアリーダーＡＨ】

ここは「サマーナイト町」。人の増減が激しいごく普通の町、
その町にあるのが「ムーンライト学園」。
職員・生徒数あわせて10万人、一般教養も含め科目は666科目、
クラブ同好会は1600部会というごく普通のマンモスハイスクールである。

MR学園１年朝組のタカハシ アイ(15)は彼氏であるヨシザワ先輩(16)との
デートを終え、家路についていた。
「先輩ったら、あんなhばgvじょmb・・・」
ニヤつきながら歩いていると、
公園の前に人が倒れていた。
「どうしたんですか？」アイが訊くと
「・・・あ、あそこのマンションに身の丈1ﾒｰﾄﾙ45ｾﾝﾁほどのﾐﾆ女がぁぁ・・・ｶﾞｸｯ」
その人が指差したのはアイが住んでるマンションの、アイの部屋がある3階だった。
「・・・おかあさん！」アイは走った。
家には母親と妹と父親がいるはずだ。無事だろうか・・・。
マンションの入り口には大家さんが倒れていた。
階段には新聞配達の学生が倒れていた。(かわいそうに・・・)
学生の手には望遠レンズ付きのカメラが握られていた。
「・・・無事でいて・・・お父さん！」
アイはさらに走る

3階に着くとお隣のイナバさんが倒れていた。(結局、見つからなかったのね・・・)
イナバさんはママさんバレーのメンバーを集めていた。アイの母も何度か誘われていた。
そしてついに、3階角部屋のタカハシ家に着いた。
ドアは開いたままだ。
「お父さん！お母さん！」呼んだが返事はない。
おそるおそる中に入ってみる・・・。
台所・・・誰もいない。
寝室・・・誰もいない。
トイレ・・・誰もいない。
そして居間・・・・・「・・・!!」
そこには父と母、そして妹のリサが倒れていた。
「ねえ・・・返事してよ！！・・・ねえってば！！」
いくら揺さぶっても二度と動くことはなかった。
「・・・誰が・・・誰が一体こんなことをっ！！」
怒りに震えるアイの前に、壁を突き破って青いスポーツカーが現れた。
ドアが開き、一人の男が出てきた。「くそぅ・・・間に合わんかったか!」
「・・・誰なんですかあんたは！？人ん家の壁ぶっ壊して・・・弁償しろ！」
怒るアイを見つけ、男は言った
「むっ！生存者か！！よかった。」
「ちっともよくないわっ！！家族が全員殺されちゃってるのよ！！
わかるように説明してよ!」
「わかったから落ち着けや!・・・私の名はツンク、悪の組織・UFAと戦う改造人間だ。
このマンションに怪人が出るという話を聞き駆けつけたのだ！」
アイは全く信じていない。
「じょうだんじゃない！そんなので納得できるわけないじゃない！！」
アイは自分の部屋へ走った。「引き篭もってやる！！」
「待て！！そのドアを開けたらアカン！！」
ツンクが止めるのも聞かず、アイは思い切りドアを開けた。
「きゃあああっ！！」アイの悲鳴だ。ドアに仕掛けられていたブービートラップが発動したのだ。
ツンクに抱き起こされアイはうっすらと目をあける
「これで・・・お母さん達のところへ逝ける・・・」
ツンクは首を振る。「お前を死なせるわけにはいかん。
私にまかせろ、立派な改造人間にしたる・・・。」
「・・・・・」アイは何も言わず目を閉じた。
こうして、タカハシ アイの新しい人生が始まった。

ところ変わって、ここはムーンライト学園の地下に作られた悪の組織・UFAの秘密のアジト。
学園の者は誰一人気付いていない。
「ヤマザキ様、【怪人・ﾐﾆ女】なかなかの出来でございます。」
暗闇の中、金髪の女が巨大な石像と話している。
「そうか。では例の作戦を実行しろ。」
「ははっ！」
「これでこの世界はワシのものだ！はぁっはっはっは・・・！！」

その頃、MR学園の食堂ではアイと同じクラスのマコトとアサミが学食を食べていた。
「アイさん、今日も休みですね。」コンノ財閥の御曹司で成績優秀なアサミがつぶやく。
「風邪でもひいたんじゃねーの？」となりで南瓜プリンをかっ食らうマコトが答えた。
「放課後、寄ってみようか？アイさん家。」
「めんどくせーよ。それよりプリンいらないならくれよ。」
「・・・・・（アイさん、友達は選んだほうがいいですよ・・・。）」
アサミが呆れかえったその時だった。
「ぎゃああああああっ！！」どこからか悲鳴が聞こえた。
「あれはノノの声！！・・・教室のほうだ！」アサミが立ち上がる。
「面白そうだ、行ってみるか。」
２人は教室へ走った。
教室ではクラスメイトのノノと、見たことのない小さな金髪女が暴れていた。
「私は怪人ﾐﾆ女!おめーらも小さくなるだぴょん！！」
ﾐﾆ女の指から出る光線を浴び、次々と小さくなっていく名もなきクラスメイトたち。
「ぎゃっ！」「くぴっ！」「あぎっ！」
そしてそれらを次々に踏み潰すノノ！
「おいノノ！なんてことしてんだ足元見ろ！！」マコトが叫ぶ。
「らって、じまんするんらもん！！」
「何の話だ!」
なにがなんだかわからない。・・・その時・・・！！
「とぅっ！！」
壁を突き破って覆面チアガールが現れた。
「怪人め！これ以上好きにはさせん！！とぅっ！！」
「んごっ・・！」
チアガールの放った回し蹴りがﾐﾆ女の側頭部を捉えた！教室内に鈍い音が響く。
「ヤマザキ様万歳・・・！！」と言い残し、ﾐﾆ女は粉々に吹き飛んだ。
「やったぁ！」「っしゃぁ！」「ぎゃぴ！」
皆、飛び上がって喜んだ。その足の裏で最後の一人が潰れた。
気がつくと、覆面チアガールはどこかへ消えていた。

校舎の裏で変身を解くアイ。覆面チアガールの正体は彼女だったのだ。
校舎の壁を突き破ってツンクが現れる。
「もう、後戻りはできへんで・・・。」
「うん、わかってる・・・。」
「・・・そうか。・・・みんなのとこ行ったれや、心配しとったで。」
「・・・うん。」
「じゃ、またな。あ、そうそう、変身後の名前も考えとくわ。」
再び壁を突き破り、ツンクは去っていった。

教室ではマコト、アサミ、ノノが潰れたクラスメイトを拾い集めていた。
アサミがアイに気付いた。
「あ！アイさん！！」その声でほかの２人も気付いた。
「今までどうしてたんですか？ずっと休んでたから心配してたんですよ！！」
「どうせ風邪だろ？」
「きゅうでぃくで」
マグロ拾いそっちのけでアイに駆け寄る３人。
アイは、福井で生まれたこと、バレエを習ってたこと、合唱部にいたことなど、
今まで起きたことを全て話した。もちろん改造人間のことは口止めされていたので伏せた。
「・・・そうだったのか。」アイが休んでいた理由を聞き、皆顔を曇らせた。
「でも、もう大丈夫。わたしにはみんながいるから！」
「アイ・・・」「アイさん・・・」
抱き合う４人の周りで、クラスメイト達が元の大きさに戻り始めていた。

さて、反応やいかに・・・！？（ﾄﾞｷﾄﾞｷ

その頃、アジトでは・・・
「ナカザワ！こたびの失敗、どう説明するつもりじゃ！」
「申し訳ございません・・・思わぬ邪魔が入りまして・・・しかしご安心を、次の手は
打ってあります・・・。」

第２話

ここは「サマーナイト町」。改造人間がうろつくごく普通の町、
その町にあるのが「ムーンライト学園」。
職員・生徒数あわせて10万人、一般教養も含め科目は666科目、
クラブ同好会は1600部会というごく普通のマンモスハイスクールである。

タカハシ アイは改造人間である。
悪の組織・UFAに家族を殺され、自らも瀕死の重傷を負ったところをツンクに改造されたのだ。
「起立！礼！着席！！」
委員長のアサミの号令で授業が始まる。
「日本史・・・それは過ぎ去った日々の・・・」
担任のチャーミー先生はすぐに語りに入ってしまうため、授業は全く進まない。
生徒たちはいつものように暇を持て余していた。

「そうそう、お前ら聞いた？連続カンチョー魔の話。」マコトが思い出したように切り出す。
「聞いた聞いた！あれでしょ？前後からやられるんでしょ？」
「痛そうだよね〜・・・」アイとアサミも噂は聞いていた。
「え？何それ。食えるのか？」食い気しかないノノは知らないようだ。
ノノのためにアサミが詳しく話し始めた。
「道を歩いてると、後ろから誰かが走ってくる。何？と思って振り向いた時には手遅れで、
フルスイングのカンチョーがズブッ！と・・・で、仰け反ったとこに今度は前からブスッ！と
・・・」想像しただけでもかなり痛そうだ。
「・・・それって、あんな感じ？」
ノノが指差したのはチャーミー先生に駆け寄る怪人だった。
「きゃあああああっ！！」
かわいらしい悲鳴と共にうずくまるチャーミー先生。
怪人はニヤリと笑みを浮かべ、アイたちのほうに走ってきた。
（・・・変身しなくては！・・・しかしここで変身したら正体がばれてしまう・・・！！）
迷った末、アイはアサミを突き飛ばし全速力でトイレに駆け込んだ。
「ぎゃあああああっ！！」後ろでアサミの悲鳴が聞こえた。
「・・・アサミごめん！」
個室に入ると、アイは着替え始めた。
「変身っ！！とぅっ！！！」
トイレの壁を突き破り廊下に出ると、「のぉぉぉぉぉっ！！」ノノの悲鳴が聞こえた。
「急がなきゃ!!」

壁を突き破り教室に入ると、マコトがやられる寸前だった。
「まてぇいっ！」
「あ・・・チアガー・・・」マコトは気を失った。
「お前!UFAの怪人だな！」一応訊いてみた。
「そのとおり！」後ろから声がした。振り向くと金髪の女が立っていた。
「私はUFA幹部・ナカザワ。先日はよくも邪魔してくれたね。悪いがあんたには消えてもらうよ!
さあ、やっておしまい！怪人鰤女！」
「そうはいくか！くらえ！チア踵落とし!！」
「んぎゃあっ！！」
見事に決まった踵落としは、鰤女の身体を真っ二つにした。
「きぃぃっ！おぼえてらっしゃい!」
ナカザワは尻尾を巻いて逃げ出した。
「大丈夫？」マコトが目を覚ますと、アイの顔があった。
「・・・あ、アイ・・・そうだ！覆面のチアリーダーは？」
「もう行った。それより身体は大丈夫？」
「・・・うん、あの人が助けてくれたから。ほかのみんなは？」
「・・・みんな肛門科。痔になっちゃったみたい。」
「そう。・・・あの人、名前なんていうんだろ・・・？」
「エンジェルハート・・・とか言ってたよ。」ちょっと恥ずかしかったが、ツンクが決めた名前だ。
「エンジェルハートかぁ・・・女みたいだな・・・。」
「だってチアガールだもん・・・。」
マコトの心に新しい感情が芽生え始めていたことなど、アイには知る由もなかった。

見つけてくれる人はいるのか･･･？

>>19
いるよ

あ、お隣の・・・
ここ空いてたんで越してきますた

第３話

ここは「サマーナイト町」。定期的に事件が起こるごく普通の町、
その町にあるのが「ムーンライト学園」。
職員・生徒数あわせて10万人、一般教養も含め科目は666科目、
クラブ同好会は1600部会というごく普通のマンモスハイスクールである。

タカハシ アイは改造人間である。
悪の組織・UFAに家族を殺され、自らも瀕死の重傷を負ったところをツンクに改造されたのだ。
今日はヨシザワ先輩とのデートの日だ。一抹の不安を抱きつつ、支度をするアイ。
「こんな感じかな♪・・・！？」突然、身体が重くなり、あっという間に動かなくなってしまった。
「・・・こ、これは一体・・・なんなの・・・？」
すると、おなかの少し上のあたりがパカッと開いた。
「！！？？・・・なんだぁぁ！！？」ビックリ顔がさらにビックリした。
「どうすればいいの！？これじゃデートに遅刻しちゃう！！」
アイは機械には疎かったが、それ以前に両手が動かない。
アイ絶体絶命のピンチ！！

その頃、待ち合わせ場所の公園ではすでにヨシザワ先輩が待っていた。
「また早く来すぎてしまった・・・フッ」
近くの草むらにはアサミ・マコト・ノノの姿もあった。
実は隠れヨシザワファンだったマコト。今日も２人を誘って尾行しに来たのだ。
「ヨシザワ先輩、かっこい〜なぁ〜・・・さすが『ミスター・ムーンライト』に
選ばれただけの事はある！

解説しよう。『ミスター・ムーンライト』とは、毎年開催される”ムーンライト学園で一番
かっこいい人グランプリ”の優勝者のことである。

「・・・それにしてもアイのやつ、おせーな・・・」マコトがつぶやくと
「待ち合わせ時間までまだ１時間ありますよ・・・。」データ収拾担当アサミが言う。
「そーいやノノはどうした？」
「あそこです・・・。」アサミが指差したほうを見ると、ノノがヨシザワに話し掛けていた。
「あのクソ(自粛」
「我々も行きましょう。」アサミは常に冷静だ。

「あのー、何か食べるものない？」ノノは相変わらずだ。
「飴くらいしかない。すまないな。」
あとから来たマコトとアサミも飴をもらった。マコトは異様に喜んでいた。
「キミたちは確か、アイくんのクラスの・・・」アイはどうやら君付けで呼ばれているようだ。
「は、はい！マコトです！」「アサミです。こっちがノノです。」
「そうか、丁度良かった。キミたちに頼みたいことがあるんだ。」
「はいぃっ！何でも言ってください！」いつものマコトじゃない。
「アイの様子を見てきてくれないか？なんだかイヤな胸騒ぎがするんだ。」
「胸騒ぎ・・・？は、はい、わかりました！いってきます！」
「頼んだよ。」
マコトは物凄い速さで走っていった。アサミとノノも後を追った

自分の家で、アイは未だに動けずにいた。
「くそぅ・・どうなってるんだ・・・！！」
その時だった。「ピンポーーン！」
誰か来たようだ。
「くそ、こんな時に・・・新聞ならまにあってまぁーす！！」
「ピンポンピンポンピンポーーーン！！！」さらに鳴る。
「だぁぁっ！間に合ってるって・・・」言いかけて止めた。聞き覚えのある声がしたからだ。
「アイ〜！いないの？入るよー？」マコトの声だ。
「(まずい！こんな姿を見られたらわたしが改造人間であることがバレてしまう！！)・・・
まって！今・・・」
だが時すでに遅く、マコトたちはドアを突き破って入ってきた。
「あれ？いるじゃん。なんで出てこなかったのさ。」アイを見つけたマコトが言う。
「・・・いや・・・その・・・」うまい言い訳が浮かんでこない。
「あーーーっ！！」アサミがパカッと開いたアイのおなかに気付いた。
「なにこれ？すっげー！」ノノも興味深々だ。
アイは「終わった・・・」と思った。
「わかったぞ、アイおなかこわしたんだぁ！」ノノ・・・間違ってはいないが・・・。
「なんとかやってみましょう。」アサミの頼もしい言葉にアイの顔も少し明るくなるが・・・
「わかるの！？」
「・・・いえ、全然･･･。」実は３人とも機械には疎かった。
「でもやってみます！」そう言うと、アサミは作業にとりかかった。マコトとノノも手伝った。
「ここをこうして・・・」「こうやって・・・」「おい！なんか間接が逆に・・・」
「いや、こうかな・・・」「ちょっと！なんか煙が・・・」「ブルーだけどハッピーれす」
「だぁめだぁ〜！お手上げ！」アイの体はほぼバラバラにされてしまった。
「ちょっとまってよ！あんたたちさっきより酷くなったじゃない!」
「おなかすいた。」ノノが言い出すと、「じゃ、学校で遊ぶか!」「そうですね。」
「ねえ！ちょっと！まってよ！おい！薄情者ー！！」
３人とも帰ってしまった。

そこへ、壁を突き破って青いスポーツカーが入ってきた。「とぉぅっ！！」
「のわぁっ！」アイ(頭部)は紙一重でベシャンコを免れた。
「やはり！！」車から降りたツンクが大袈裟に言う。
「あんたまた人の家の壁を・・・いやそんなことより早く直してください!!っつーか”やはり”って
なんなの！？」
「ゼンマイ切れだ。」ツンクが言った。
「何ぃぃぃっ！！？」アイは自分の動力がゼンマイであったことを知り、少しショックを受けた。

さて、ここは公園。相変わらずヨシザワ先輩がアイを待っていた。
「今日はどこへ連れて行ってあげようかな･･･」何も知らずに待ち続ける。
そこへ新たなUFAの怪人が現れた。幹部のナカザワも一緒だ。
「さあ怪人ﾎﾞｹ女よ、手始めにあそこの美少年を捕らえてきなさい!!」
「ｈｇｊｆぐｈｇくｈｋｊｈｌｌ；ｃｈｇ！！」
怪人はヨシザワに襲い掛かった。
「む！なんだお前は!?」
「ｇｈｄふゆｇｇｋｊｈｈこｌｈｋ！！！」
「問答無用か！・・・仕方ない、相手になろう!!」
怪人の放つ電波をかわし、ヨシザワが放ったストレートは見事に怪人の顔面を打ち抜いた。
「んごっ・・・」
崩れ落ちた怪人は、そのまま二度と起き上がることは無かった。
実はヨシザワはMR学園ボクシング部・無敗のエースだったのだ。
「きぃぃっ！もうこんな仕事やめてやる！！普通のＯＬにもどるわっ！！」
ナカザワは去って行った。
「ヨシザワせんぱぁ〜い！！」遠くから走ってきたのは無事に修理が終わったアイだった。
「アイくん！！」
「先輩、待ちました？」
「待ちまくり。」
「んもうっ先輩ったら☆」
・・・こうしてUFAの野望は阻止された・・・かに見えた・・・しかし・・・。

「ナカザワめ・・使えんやつだ。やはりバイトではダメか。こうなればワシ自ら出向いてくれるわ！
行くぞ！魔神・大明神！！」

MR学園の学食では、マコトたちが暇を持て余していた。
「ひ〜まだな〜〜っつーかお前らよく飽きないな・・・」
ノノはひたすら食べ続け、アサミは黙々と勉強している。
「・・・ん？なんか揺れてない?」マコトが言うと、
「あ、ほんとだ揺れてる・・・地面からなんか音が・・・」
「これは・・・まさか・・・・・」
「「「うわああああああぁぁぁ・・・！！！！！！！！！！！！！！」」」

・・・続きたい。

読んでるからがんがれ

>>30
がんがりまふ！

第４話

跡形も無く崩れ去ったムーンライト学園新館。そこに立っていたのは見たこともない巨人だった。
「愚かなる人間どもよ！魔神・大明神の恐ろしさ、とくと味わうが良い！ふはははは！」
何とか脱出した者たちが校庭に集まる。
「アサミ！ノノ！」「あ！マコト、アサミ、無事だったんだね！」「よかった・・・」
「チャーミー先生こっちこっち！」
集まったのはマコト、アサミ、ノノ、チャーミー先生と、エキストラの皆さん数名だった。
「脱出できたのはこれだけか・・・くそぅ！なんなんだあいつは！！」
マコトは何とかしたかったが、成す術がないというのが現実だった。
「とにかく安全な場所に避難しなきゃ!」チャーミー先生の言うとおりだが、
「安全な場所って？これじゃあ町は全滅ですよ・・・！」アサミもボンボンのわりには冷静だ。
ノノは丸くなって震えている。
「・・・きっと、あの人が助けてくれる・・・きっと！！」
マコトは諦めてはいなかった。

所変わってここはアイとヨシザワ先輩のいる公園。
ここからも巨人は見えていた。
「あれは学校の方角だ・・・アイくん、行ってみよう!」
「ハイ！」
・・・・・・・・
二人がついた時にはもう、本館も別館も体育館も図書館も倒壊していた。
「ふははははは！逃げ惑え愚民ども！！己の無力さを呪うがいい！！」
目的がさっぱり見えてこない。
「くそっ！あの巨人・・・なんか気にくわん！！」
学校を破壊された事とは関係なく、先輩は生理的にあの巨人が気に食わないようだ。
「どうにかしたいが・・・この体格差では・・・」
「巨大化ですよ先輩！」アイが言った。
「巨大化か・・・ボクにできるだろうか・・・？」
「できますよ！先輩ならきっと！！」
「・・・そうだな！諦めちゃだめだ！！よぉぉしっ！！
・・・ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ・・・！！」
ヨシザワ先輩の身体はみるみる大きくなり、巨人と同じくらいになった。

「あ！ヨシザワ先輩だ!!」アサミが指をさす。
「ホントだ！巨大化までできるなんて、ヨシザワ先輩ステキすぎ！！」マコトもおおハシャギだ。
MR学園の校庭で２人の巨人が向かい合った。
「人間のクセに巨大化するとは・・・貴様何者だ・・・？」
「うるさい。お前はどうも気に食わん・・・叩き潰してくれる！！」
巨人同士の戦いがついに始まった。
「くらえ！秘技・死の投げキッス！！」

解説しよう！【死の投げキッス】とは、本当は普通の投げキッスだが、後からグロテスクなＣＧ
で加工されるという、威力の割にはお金のかかる技なのだ！

「甘いッ!」
ヨシザワはそれを難なく避けた。
「次はボクの番だ！くらえ！炎のパンチ！！」

解説しよう！【炎のパンチ】とは、普通のパンチなのだが、後からＣＧで炎が付け加えられるという
けっこう高くつく技なのだ！

「フンッ！効かんな！！」
ヨシザワのパンチは巨人のボディにヒットしたが、金属製の巨人には効いていなかった。

その頃アイは、ずっと我慢していたトイレを済ませ、変身（着替え）に取り掛かっていた。
「急がなくちゃ・・・!!」
アイが一旦服を脱ぎ、スッポンポンになったその時だった。
「あれ〜？誰かはいってるぞー！」ノノの声だ。
「ほんとだ！」マコトもいるようだ。
「水かけちゃえ〜！！」・・・どうやらアサミはいないらしい・・・。
「(ちょっとまてぇぇぇぇぇっ！！！！！)」アイは一気にピンチになった。
「放水〜〜〜〜〜！！」
「！！！」アイが諦めかけたその時・・・！
「コラ！二人ともなにやってんの！危ないからあっち行くわよ!」
「あ、チャーミー先生！」ノノとマコトの声は去っていった。
「・・・ふう。ありがとうチャーミー先生・・・このご恩は忘れません・・・。」
アイは変身（着替え）を再開した。

一方、校庭でのヨシザワと大明神の戦いは、膠着の様相を呈していた。
「・・・なかなかやるじゃないか・・・」
「フンッ！・・・キサマこそ・・・人間のくせにようやるわ・・・」
すでに予算は限界に達していた・・・その時だ。
ピコンピコン・・・
なにやらアラームのような音が響き渡った。
「・・・まずい！もう３分たってしまったか・・・！！」時計を見るヨシザワが言った。

解説しよう！ヨシザワが巨大化していられるのはわずか３分間だけなのだ！

「ＮＯおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ・・・・・！！！」
ヨシザワはあっという間に元の大きさに戻ってしまった。
「ふははは・・・どうやらワシの勝ちのようだな！うんこを踏んだ事もあるこの足で
ペシャンコにしてくれるっ！！」
「・・・クッ！これまでかっ・・・！！」ヨシザワが覚悟を決めた時、
「まてぇっ！！」ＡＨに変身したアイが現れた・・・が・・・！！
「面倒だ!キサマも一緒にふみつぶしてくれるわぁっ！！」
状況は変わらなかった。
「きゃああああああああああああああああああ！！！」
「うわああああああああああああああああああ！！！」
絶体絶命！！その時だった！！

「とぉぅっ！！」「たぁぁっ！！」「とぅぁっ！！」「たぅぁっ！！」
「ぬおぁぁ・・・！！（ズシ〜〜〜ン・・・）」

４つの影が大明神に襲い掛かり、大明神は地味に倒れた。
｢｢｢｢あぶなかったな！｣｣｣｣
「・・・・・え？」
ＡＨが目をあけると、そこにはツンクと３人の少女が立っていた。

続きはまた後日・・・

保全がてら簡単な人物紹介でも・・・

タカハシ アイ/エンジェルハート・・・福井出身の主人公。MR学園1年。家族の仇をとるため、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　改造人間に。彼氏はヨシザワ先輩。

オガワ マコト・・・アイのクラスメイト。適当な性格。ヨシザワ先輩ファン。

コンノアサミ・・・同上。財閥の御曹司。一応文武両道だが、発揮する機会が無い。

ノノ・・・アイのクラスメイト。食い気のみの人間。けっこう自分に正直。

チャーミー先生・・・アイのクラスの担任。すぐに語りだすクセがあるが、男子からの人気は高い。

ヨシザワ先輩・・・アイの彼氏。MR学園2年。Mr.ムーンライトに選ばれた学園一の美少年。
　　　　　　　　　ボクシング部・無敗のエース。

ツンク・・・改造人間。アイを改造する。愛車は青いスポーツカー。アイの他にも何人か改造
　　　　　　しているらしい。

ヤマザキ・・・悪の組織・UFAの首領。昔はザコキャラだったが、ある時期を堺に急に出世し、
　　　　　　　ついに首領にまで上り詰めた。初心を忘れ、現在はテングになっている。

第５話

「危なかったな、エンジェルハーツ。」ツンクが言った。
「あ、ツンクさん！・・・その人たちは・・・？」
「あ、こいつらか？こいつらはお前の先輩達だ。」
「え・・・！！？」アイは目を丸くした。自分以外にも改造人間はいたのだ。
「私はＳモーニングライダー。通称Ｖ１だ。よろしく・・・だべさ。」
一番あいその良い少女が言う。
「で、こっちがＶ２、正式名はＧＯＧＯ銀・・・・・だべさ」「よろしく。」
正式名称を遮るように、ポッチャリ系のふてくされた感じの少女が挨拶した。
「で、あたしがプッチモニダイバーＶ３。Ｖ３でいいよ。」
最後に、一番スラッとした少女が自己紹介した。
「まあ、なかよくやれや。」ツンクは妙に偉そうだった。
その後ろでようやく起き上がる大明神。
「貴様等ァァ！！このワシを無視するとはいい度胸だな!!くらえ！マンネリシャッフル！！！」
大明神の顔からシャワーのようにビームが出た。
「うっ・・・やる気が・・・・・なくなっていく・・・・・べさ！！」
「・・・なんなんだこのビームは・・・・・！？」
皆、次々にやる気を失っていく・・・。「まずい！！・・・この・・・ままではぁっ・・・！」
ツンクまでやられている。そんな中、普段からやる気の無いＶ３だけは何とも無かった。
「Ｖ３パンチ！」恐ろしく普通の名前だったが、威力はすさまじかった。
「ぬぉぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・！！！」
一撃で大明神の腹を撃ち抜き、空高く吹き飛ばした。
「やる気が無いんじゃなくて恋に夢中なだけよ・・・」Ｖ３は涼しい顔で言った。
「ツンク・・・キサマは俺の・・・！！」ヤマザキが言い終わらないうちに、
大明神は空中で大爆発した。
「すごいやＶ３！！」「すごいです！！」「さっすがやな！」
みな口々に褒め称え、喜んだ。
校庭の隅では存在を忘れかけていたマコトたちも喜んでいる。
「これですべて・・・終わったんですね・・・・・お父さん、お母さん･･･他。」
妹のリサは省略された。
UFAヤマザキの野望は阻止された。
「そやな・・・・・お前らもようやってくれた・・・ご苦労やったな・・・・・。」
ツンクのこの言葉に恐ろしい意味が隠されていた事など、今のアイたちには知る由もなかった。

最終話

数日後、アイことエンジェルハートはツンクに呼び出された。
集合場所の廃工場にはＶ３達も来ていた。皆ツンクに呼ばれたらしい。
「なんなんでしょうね・・・」「サッパリだ・・・・・べさ。」
そこへツンクが現れた。「おぅ、みんな揃ったか。」
「何かあったんですか？」「新手の敵ですか？」
「UFAのアジトからこんなものが発見された。」
ツンクが出したのは、ハッピを着た恐竜の置物だった。
「これは・・・・・うぐっ！！・・・み、耳がぁ！！！」
近付いたV１が耳を抑え苦しみ始めた。
「まさか！この置物から特殊な超音波がっ！？」Ｖ２が身構える。
「いや、ちがう！・・・入れ歯です・・・・・！」ＡＨはＶ１の耳に噛み付く入れ歯を発見した。
「あぁ、すまんすまん。」ツンクの入れ歯だったようだ。
「えぇい！紛らわしい！！・・・べさ」Ｖ１は耳をさすりながら怒った。
「きゃはっ！きもぉ〜い！」Ｖ３は正直だった。それを聞いたツンク
「こらこら、キモイとか言うんじゃ・・・・・ないっっ！！！」
「ぐほっ！」ツンクの拳がＶ３の腹にめり込んだ。
「やりすぎだぞツンク！」Ｖ２が叫ぶ。
「そうですよ！ツンクさんやりすぎです！」ＡＨも同感だった。
「Ｖ３、大丈夫かい？」「・・・何とか。」
Ｖ１がＶ３を抱き起こす。
「くっくっくっ・・・・・」ツンクは不敵な笑みを浮かべ、話し始めた。
「俺を改造したのは・・・あのヤマザキや。改造人間アイドルで一世を風靡しようってな。
でもな・・・一度ブレイクしてしまうとな、大変やねんよ・・・。俺の力を過大評価して、
とにかく作れとはやし立てる。ちょいとメロディーを拝借すると、パクリだ何だと叩きやがる。
もう面倒臭くなってしまってな・・・」
４人ともただ呆然と聞いている。
「・・・全て、無かった事にしよ思ってな。それにはやっぱ、ヤマザキ消さなあかんやろ。
俺は顔ばれてるから、お前らを作った。ほんまようやってくれたよ、お前らは・・・。」
「でもな、”無かった事にする”にはやっぱお前らにも消えてもらわんとマズイやろ・・・
俺を知る者であり、俺の作品でもあるわけやからな・・・。悪いな。」

ンクが何をしようとしているのか解り、動揺を隠せないＡＨ。
その横でＶ２が口を開いた。
「なるほど・・・だがいくらあんたでも４対１で勝ち目があるのか・・・？」
それを聞いてツンクは再び笑みを浮かべながら言った。
「お前らは所詮、俺の作った廉価版・・・４人どころか１０人束になっても俺は倒せんよ。」
「やってみなければわかるまい！！」言い終わらないうちにＶ２は動いていた。
「くらえぇっ！！」Ｖ２の渾身の蹴りがツンクの顔面を捕えた。
「甘いっ！」ツンクはＶ２の足を掴み、そのまま地面に叩きつけた。
「！！！」続けざまに放ったＶ１の拳はことごとくかわされ、ツンクの一撃で
Ｖ１は30mほど吹っ飛んだ。間髪入れず追い討ちをかけるツンクに、Ｖ1はなす術が無い。
Ｖ1がやられているスキに、Ｖ２がＡＨのもとに来て言った。
「一瞬でいい、奴の注意を引きつけてくれ・・・」
「え？・・・・・は、はい！」よくわからないが、やるしかない。
ＡＨはツンクの正面に立つと、合唱曲を歌いはじめた。
「あぁ？？？」意表を突かれたツンクは一瞬気が抜けた。

「今だ!!」
V２は素早くツンクの背後に回り、自分とツンクの身体をベルトでしっかり固定した。
「おのれっ！・・・どうするつもりだ！！」もがくツンクをよそに、V２は冷静に言う。
「こんな事もあろうかと、私は自分の身体に爆弾を埋め込んだ・・・。」
「なにぃっ！？」ツンクだけでなく、ＡＨやV３達も驚きを隠せなかった。
「この至近距離ならツンク、お前でも助からないだろ・・・。」
「だめだよ！！」ボロボロになったV１が叫ぶ。
「他に何か方法があるはずだよ・・・それを」「いいんだ！」V２は遮った。
「私には・・・この仕事がわからない・・・命懸けで守っても、人間たちは勝手な事ばかり
言ってる・・・正直、命をかけてまで守るだけの価値があるとは思えない・・・。」
「・・・V２・・・。」同期のV１にはV２の気持ちは痛いほどよくわかっていた。
「でもV１、あんたになら・・・命をかけてもいいと思ったんだ・・・。」
「・・・V２！！なに言ってるの・・・これからも一緒に頑張っていこうよ・・・!!」
「・・・もう・・・決めた事だから・・・・・さよなら・・・。」
V２はゆっくりと目を閉じた。
「キサマ正気か!?よせ・・・やめろ・・・やめ・・・！！！！！！！！！！！！」
次の瞬間、凄まじい爆音と共に、廃工場は光に包まれた。
「V２−−−−−−−−っ！！！！！！！！！！！！！」
泣き崩れるV１の傍らに焼けた銀杏が１つ、静かにころがっていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　完。

さて、次はどうしようか・・・

あ、そうだ、読んでくれた方、よろしければ御意見ご感想などくらさい。

う〜ん、ど-でしょ-？

>>45
くぅ〜っ！リアルなお言葉！！

とりあえずがんばってみてね♪

おもろかったよ！
でも、最後ちょっと急ぎすぎたかんじがするけどネ。

頑張って。。

>>47
>>48
ｻﾝｸｽ！がんばるっす！

最後は自分でも焦りすぎた感。

【クロゥ〜娘。伝説〜】

暑さも和らぎ、時折吹く初秋の風が心地よい９月中旬。
ロックバンド”virgo”のギタリスト・マコトは宝石店の前で財布を覗いていた。
「う〜ん・・・・・ちょっと高すぎるかな・・・・・いや、あいつのためだ！」
その日は、婚約者でありバンドのボーカルでもあるアイの誕生日だった。
「ありがとうございました。」
９月の誕生石サファイアの指輪を買い、アイの待つアパートへ急ぐ。
「ただいまー！」
マコトが帰ると、すでに夕食の支度がしてあった。
「おかえりなさい。」
夕食を終えるとマコトは早速、先ほど買った指輪を差し出した。
「アイ、誕生日おめでとう！」
「！！！・・・・・ありがとう！！マコト大好き！！」
マコトに抱きつくアイの目は、少し潤んでいた。
ライブでの収入は微々たるものだったが、
アイがいるだけで、マコトはたまらなく幸せだった。

ピンポーン！
誰か来たようだ。
「こんな時間に誰だろ？アサかな？」
アサとはvirgoのベース担当のメンバーだ。
「あたし、見てくるね。」
そう言って玄関に向かうアイ。
「どなた・・・きゃぁっ！！」
ドアが壁に叩きつけられる音と共に、アイの悲鳴が聞こえた。
「どうした！？アイ！！」
玄関に向かうマコトの視界に、突然拳が現れた。
衝撃の後に激しい痛みが走る。鼻から熱い物が流れるのがわかった。
「・・・アイ・・・！！」マコトはそのまま意識を失った。

目を覚ますと、マコトは柱に縛りつけられていた。
「・・・ん・・・ん？」
まだ頭がぼーっとしていた。
「お、目ェ覚ましやがったぜ！」「ほんとだ、ヒャヒャヒャ！」
前方で声がした。見ようとして顔を上げた時、マコトの目に信じがたい光景が映った。
「んーーっ！んーーーーーっっ！！！！！」
ベッドの上で、女が数人の男に押さえつけられていた。
猿轡を噛まされ、泣きながら犯されるその女は・・・アイだった。
「！！！！！！！！」
怒りに震えるマコト・・・だが縛られていてはどうしようもなかった。
事を終えた男たちはマコトのほうにやってきた。
「ヒャハハハ！悔しいか？おい、何とか言えよ！・・・あぁ？」
「どうしたよ？ん？ビビってまた気ぃ失ったか？ヒャヒャヒャ！」
マコトは男たちを力一杯睨みつけた。それが今のマコトに出来る精一杯の抵抗だった。
「そろそろ行くか。」
眉の太い男が銃を抜いた。
「なかなか良かったぜ・・・！」
そう言うとベッドに横たわるアイめがけて引き金を引いた。
「や･･･やめろぉぉぉっ！！！」
マコトの叫びも虚しく、スラッとしたアイの身体は2、3回ピクンと跳ね、動かなくなった。
「キサマらぁぁぁっっ！！！殺してやる！！！ころしてやるぅぅぅっっ！！！！！」
怒り狂うマコトに、済ました顔の男が銃を向けて言った。
「心配するな。すぐに会える。」
男たちは一斉に引き金を引き、マコトの思考は途絶えた。

翌日、アパートの周りには数台のパトカーが停まっていた。
「ひでぇことしやがる・・・」
そう言って上を見上げたのはサマナイ市警のナッティ警部だ。
「ガイシャは無数の銃弾を受けた後、４階の窓から投げ落とされたようです。
街のチンピラのいざこざにでも巻き込まれたんでしょうか？」
そう報告するのは部下のマリリン刑事。
「・・・さあな。」
ナッティ警部が見ていたのは、割れた４階の窓の縁にとまり、
こちらを見下ろしている一羽のカラスだった。
「なあ、知ってるか？・・・カラスはこの世と冥界を繋ぐ使者だそうだ・・・。」
「なに言ってるんですか警部。さあ、早いとこ終わらせてメシでも食いにいきましょ！」
「・・・・・ああ。」
この時、ナッティ警部は何となく予感していた・・・
後に起こる壮絶な復讐劇に、自分が巻き込まれるであろうことを・・・。

前作の感想を書かせていただきます。
テンポ良く話が進んでいて、楽しく読めました。
ただ、地の文が少なくて、状況やキャラクターが掴みにくい部分もありました。
（個人的に>>38のような紹介がなくても分かるような文章が好きです。）
今度の作品も期待しております。

>>54
感想どうもです！
>地の文が少なくて、状況やキャラクターが掴みにくい部分
新作は、この部分にも注意してがんばるっす！

一年後―――

通りの端にあるホットドック屋に、ナッティ警部の姿があった。
「くぅぅ！今年は妙に冷えるなぁ・・・」
肩をすくめながら店のオヤジに言う。
「いやぁ〜まったくでさぁ。」
オヤジが返す。
一年前・・・”ロックンローラー惨殺事件”の担当になったナッティ警部は、
犯人逮捕のために全力を尽くしていた。
しかし、人通りの少ない場所な上に深夜の出来事だったため目撃者は一人もおらず、
捜査は迷宮入りしていた。
「そうか・・・もう１年経つのか・・・」
ナッティはしみじみと呟いた。
その時、後ろからスケボーの音が近付いてきた。
「おっちゃん！ホットドック１個ね!オニオンたっぷりで！」
「おう、ノノか。」
”ノノ”と呼ばれた元気のいい少女は、母親と２人でこの街に住んでいた。
ナッティがこの街で捜査を始めて間もない頃、街の事を色々教えてもらっているうちに
次第に打ち解け、いつしか娘のような存在になっていた。
ノノはナッティの隣にちょこんと座った。
「どこいくんだ？」ナッティが訊くと
「お母さんとこ。」とノノ。
「おっちゃん、お代はツケといてね〜！」
ホットドックを受け取ると、再びスケボーに乗って走っていった。
「俺が払うよ。」
ナッティは財布を出した。
「まあいいさ。あいつぁ特別だ。」
店のオヤジは笑いながら言った。
「そういうのは良くないぞ。甘やかしちゃいかん。」
そう言いながらもナッティはホットドック代を払った。
「あんたが一番甘やかしてるんじゃないか？」
オヤジに言われナッティは「ふ・・・そうかもな。」と笑った。
時計の針が夜１０時を指していた。

ノノが着いたのは、街に１軒しかないバーだった。
ネオンも壊れかけお世辞にもキレイとは言えないこのバーは街のチンピラ共の溜まり場になっている。
そしてノノの母親は毎晩のように、ここでそのチンピラ共と飲んだくれていた。
街で一番物騒な場所だが、母親に会いに何度も来ているうちにノノも顔なじみになっていた。
ドアを開けるとうるさい音楽と酒臭さが溢れ出てくる。
「よぉノノ。ユウコならあそこにいるぜ。」ノノの母親の名前はユウコという。
入り口付近にいた犬顔の男が店の中ほどのテーブルを指差した。
ユウコは茶髪の男の隣で酔いつぶれていた。
ノノはスタスタとそこへ歩いていく。
「お、ノノじゃねえか。飲むか？ヒャヒャヒャ！」
絡む男を無視してユウコに言った。
「母さん、お小遣い。」
ユウコは突っ伏したまま、ノノに万札をわたす。
ノノは黙ってそれを受け取ると、またスタスタと店を出て行った。
ユウコは仕事などしていなかったが、隣にいたのは麻薬密売組織の男で、
その女であるユウコは金に困る事はなかった。

「まいど〜！」
会計をすませたナッティ警部は足早に自分のパトカーへ向かった。
ドアを開け乗ろうとしたとき、ふと上空を飛ぶ一羽のカラスに気付く。
「・・・こんな時間に・・・」
カラスは街外れの墓地のほうへ飛んでいった。
「・・・１年か・・・・・いや、まさかな。」
そう呟くとナッティは車に乗り込み、家路についた。

街の外れにある墓地―――
その日の深夜、墓石にとまる一羽のカラスの姿があった。
墓石には”Makoto”と彫ってある。寄り添うように”Ａｉ”と彫られたものもあった。
それらは１年前の夜に惨殺されたあの２人のものだった。
カラスは暫くキョロキョロと辺りを見回した後、コンコン･･･と墓石をつつき、
そして何かを呼ぶように「クァーーッ！！」と鳴いた。
―――すると墓石の前方の土が盛り上がり、人の手が現れた。
しかしそれは血色のいい、明らかに生きた人間のものだ。
両腕が出ると周りの地面に手をかけ、踏ん張って一気に身体を引き抜く。
最後に左足を地面から抜いたその姿は、一年前に死んだはずのマコトだった。
「・・・・・？？？」
地面から這い出たマコトは、自分でも何が起きているのかわからない様子だ。
辺りを見回すうちに、ふと墓石にとまるカラスに目が行く。
カラスはどこから拾ってきたのか、指輪を咥えている。
マコトが手を差し出すと、カラスは指輪をそこに置いた。
「・・・・・アイ・・・。」自然とそう呟くマコトの目から一筋の涙がこぼれる。
その指輪は１年前のあの日、マコトがアイにあげたものだった。
「・・・・・アイ・・・。」
何かを思い出すように指輪を握り締め、マコトは街のほうへと歩き出した。

気がつくと、マコトは自分が住んでいた部屋の前に立っていた。
おそるおそるドアをあける―――
そこは１年前と変わっていない・・・まるで時間が止まっていたかのように。
――ただ一つ、笑顔で迎えてくれるアイの姿が無いこと以外は。
マコトはリビングへ向かった。
ソファもテーブルも１年前のままだった。
そしてアイの使っていた鏡台・・・髪を梳かしながら笑顔で振り向くアイの姿を思い出す。
「・・・うっ！！」鏡の前で頭を押さえるマコト。
マコトの脳裏にあの忌まわしい記憶が蘇える・・・
「・・・アイ・・・。」
マコトは鏡に向かい、何かに取り憑かれたように自分の顔にメイクを施す。
割れた窓には先程のカラスがとまり、その様子をじっと見つめていた。
再び鏡を見るマコト・・・その顔はまるで復讐を心に誓った悪魔のように恐ろしく、
それでいてどこか悲しげだった。
握っていた指輪にチェーンを通し首にかけると、黒のコートを羽織る。
窓にとまっていたカラスが飛び立つ。
それを追うかのように、全身黒尽くめのマコトはそのまま夜の闇に消えていった。

続きがまだなので自ら保全

深夜―――静まり返った街の通りに、３人の男の姿があった。
３人ともかなり酔っているようだ。
「まだ９月だってのによう、けっこう冷えますねぇ〜。」
そう言ったのは眉の太い男・・・１年前マコトとアイを襲ったメンバーの一人だった。
「まったくだぁ、酔いが醒めちまう。」
３人の中では兄貴分らしいもう１人の男が答える。
「・・・んぁ・・・？」
残る一人が急に振り向いた。
「ゴウ、どうした？」
「カトリのアニキ、いやね・・・何かに見られてたような気が・・・。」
ゴウと呼ばれた目つきの悪い男は眉間にしわを寄せ、しきりに後ろを気にしている。
２人も振り向いて辺りを見回すが、動くものは特になかった。
「飲みすぎじゃねぇのか？はっはっはっはっはっ！」
「・・・そうかな、まあいいか。ひゃっひゃっひゃっ！」
３人ともゴキゲンで、いつも寝蔵にしている空き倉庫のある裏路地に入っていく。
その時背後で１羽のカラスが飛び立っていったことなど、３人は全く気付かなかった。

３人が倉庫の前に着いた時、「よぉ、調子はどうだ？」背後から声がした。
振り向く３人―――そこに立っていたのは髪を振り乱し、
顔に悪魔のような化粧を施したマコトだった。
「化粧ヅラが何の用だぁ！？あぁ？」
ゴウは今にも飛び掛りそうな勢いでマコトを威嚇する。
「用があるのはそいつだけだ。お前ら２人に用は無い、消えろ。」
マコトは眉の太い男を指差し、言った。
「ジュン、こいつ知り合いか？」
カトリが訊く。
「いや、見た事も無い。」眉の太い男は答えた。。
「お前なんか知らねぇってよぉ！」
そう言いながらマコトに殴りかかるゴウ。
それを難なくかわしその腕をキメながら、マコトは言った。
「お前に用は無いと・・・言ったはずだ。」
マコトは表情一つ変えずに、ゴウの腕に力を込める。
・・・ボキッ！と音をたて、ゴウの右腕は折れた。
「ぎゃああああああ・・・・・っ！！！」
転げまわって苦しむゴウを気にもせず、歩を進めるマコト。
「・・・こ、こいつ・・・」
焦るカトリは銃を抜き、マコトに向けた。
「調子に乗るなよイカレ野郎が！！」叫びながら引き金を３度引く。
銃弾を受けたマコトは２メートルほど吹っ飛び、仰向けに倒れたまま動かなくなった。

「ヘヘ・・・バカが、丸腰でいきがってんじゃねぇよ・・・ヘヘ・・・」
安堵に満ちたカトリの顔が、再び恐怖に引き攣った。
至近距離で３発の銃弾を喰らい、死んだはずのマコトが起き上がったのだ。
「・・・・・な、何だキサマ・・・バケモノか！？くそがぁぁぁっ！！」
パニックに陥ったカトリは、残る全弾を撃ち尽くす・・・が、そこには誰もいない。
「こっちだ。」
耳元で声がした直後、後頭部に激しい衝撃を受け、カトリは気を失った。
「ジュンというのか・・・」
その光景を呆然と見ていたジュンは、はっと我に帰る。
マコトはジュンを１発殴り、胸座を掴んで言った。
「人殺しめ・・・」
「人殺し？何の事だ・・・俺は誰も殺しちゃいねぇ・・・！！」
真顔で答えるジュン、しかしマコトは続ける。
「思い出せ！１年前・・・アパートのカップルを殺しただろう!!」
「・・・へっ、そーいやそんな事もあったっけ・・・あの女、けっこうヨかったぜ・・・ヘヘ」
「クッ・・・！」マコトの顔が怒りに満ちていく。
マコトが怒りに支配された一瞬の隙をつき、ジュンは懐からナイフを出す。
「殺しはやめられねぇ・・・楽しいからな!!」
言いながらジュンはマコトの首筋めがけナイフを振り下ろす―――
が、我に返ったマコトのほうが速かった。
ナイフが首に達する前にその腕を掴み、そのままジュンのほうに向けた。
「クソッ・・・！！」
必死に抵抗するジュンだが、マコトの力が強かった。
「・・・ぐ・・・ぎぃ・・・・・」
ナイフはゆっくりとジュンの眉間に刺さっていく。
「殺れば殺られる・・・憶えておくんだな。」
マコトがそう言った時には、すでにジュンの腕に力は無かった。

ナイフが根元まで刺さり、小刻みに痙攣していたジュンの身体も完全に動かなくなると、
折れた腕を押さえて逃げようとしているゴウに言った。
「仲間に伝えろ。邪魔すればこうなるとな。」
マコトは立ち上がり、倒れているカトリの首を思い切り踏みつけた。
グゴッ・・・鈍い音がして、カトリの口から血しぶきが飛んだ。首の骨が潰れたようだ。
「ひぃぃぃぃっ！！」それを見たゴウは転がるように逃げていった。
カトリの身体もしばらくピクピクと動いていたが、やがて動かなくなった。

料金滞納でしばらく来れなくなるかも・・・それまで残ってたらこれ幸い・・・。
それにしても悲しいくらい反応が無いな・・・やっぱまだ未熟すぎるか。

翌朝、倉庫の前には数人の警察官と鑑識がいた。その中にはナッティ警部の姿もあった。
「街の不良どもか・・・まあ、ナワバリ争いでもしたんだべ。」
すでにこの街では、殺人事件など日常茶飯事になっていた。
「でもですね、不審人物の目撃情報も入ってるんですよ。」
そう報告するのは警部補に昇進したマリリン刑事だ。
「こいつらだって充分不審だ。そんな証言あてにならんよ。」
ナッティ警部は笑って受け流した。
「また上にしかられますよ、いいんですか？・・・・・ふう、まったく。」
いつも通りマイペースなナッティには、部下のマリリン刑事も手を焼いていた。
「あれじゃ出世しないわな・・・。」
来月には警部への昇進が決まっているマリリンだが、それによってナッティの居場所が
なくなってしまうのではないか・・・それが気になっていた。

夜。ノノはいつものように母親がいるであろうバーの前にいた。
いつものように扉を開け、中に入っていく。
その日の店内は、いつもより人が少なかった。
「よぉノノ、ユウコなら上だが、今はやめといたほうがいいんじゃね〜か？」
いつも入り口付近で酔っ払っている犬顔の男が言う。
彼もまた、１年前にアイとマコトを襲ったメンバーだった。
「なぜ？」ノノは訊き返す。
「そりゃ今ごろナカのアニキとコレの最中だからさ！ヒャァハハハァァ！！」
そう言って犬顔の男は腰を前後に動かす。
「そう。」
一言だけ言うとノノは顔色一つ変えずに帰っていった。
かつてはとても仲の良い親子だったが、ユウコが失業し、ここで不良どもの相手をするようになってからは
口もロクに利かない状態だった。ノノにとって今のユウコはもはや金ヅルでしかなかった。

復活はやかったの〜
おめ！
本文とその他は名前変えたら？

>>69
ｻﾝｸｽ！こんなかんじですか？

再びバーの扉が開く。
「何だ、忘れ物か？」
それがノノだと思って話し掛ける男の犬顔が、一瞬で青ざめた。
そこにいたのはマコトだったのだ。
「・・・お、お前か・・・ジュンをやったのは・・・？」
後ずさりながら男が訊くと、
「そう、次はお前の番だ。」
言いながらマコトはゆっくりと歩み寄る。
「お、俺たちが一体な、なにをしたんだ・・・！？」
「・・・憶えていないのか？」
犬顔の男は首を横に振るばかりだ。
「なら思い出せ！一年前、お前達がアパートのカップルにしたことを！」
化粧が施されたマコトの顔が険しくなった。
「ひ、ひぃぃぃっ！！」
犬顔の男はテーブルや椅子にぶつかりながら、２階へ逃げていった。
後を追おうとするマコト――その右のほうから声がした。
「待ちな。この店でモメ事はお断りだ。出てってくんな。」
マコトは足をとめ、声のほうを見た。するとそこにはショットガンを構えたバーのマスターが
立っていた。
「あれも一応お得意さんなんでね、いなくなられちゃ困るのさ。」
そう言うマスターを気にもせずに階段へと向かうマコト。
「テメェ！！ナメてんのか！！！」
キレたマスターが引き金に指をかける。
「無駄だ、やめておけ・・・。」
「黙れイカレ野郎！！！！！」
そう言い放ち、マスターは引き金を引いた――
散弾を受けたマコトは店の外まで吹っ飛んだ。

「へへ・・・馬鹿が、大人しく言う事聞いてりゃ良かったものを・・・」
少し冷や汗をかいたマスター・・・銃を撃つのは初めてだった。
「まったくその通りだ・・・」
すぐ後ろで声がした。
「！！！」マスターが振り向き銃を構えようとした時、すでに銃はその手に無く、
目の前に現れたマコトの手に握られていた。
「・・・大人しくしていれば死なずにすんだ。」
マコトは銃口をマスターに向ける。
その時、マスターの目線が微かに動いたのを、マコトは見逃さなかった。
素早く身を屈め足払いをかけると、後ろにいた何者かがハデに尻餅をついた。
鉄パイプを握り締めたその男は眉毛が妙に整い、頬は赤く、変な髪形だった。
「すまねぇチョナン、銃を盗られちまった！」どうやら名前はチョナンというらしい。
「マサキがあんまり騒ぐんで来てみたら、何だお前は？変なツラして道化のつもりか？ヒャハ！」
そう言うとチョナンは飛び起き、鉄パイプを構えた。
「そうか・・・なら死んでもらう。」
そう言ってマコトが銃を構えた時、すでにチョナンは前に出ていた。
鉄パイプの一方で銃を叩き落すと、もう一方がマコトの顔面を襲う。
「！！！！！」
しかしマコトはそれを難なく掴みチョナンから奪うと、後ろで立ち尽くすマスターに向かって投げた。
鉄パイプはマスターの咽喉元を見事に貫き、マスターは血を吹いて倒れた。
そしてすかさず銃を拾い、チョナンに向けた。
チョナンは笑いながら「ちょ、ちょっとまってよ、今の無し・・・」
言い終わらないうちにマコトは引き金を引く。
・・・チョナンの頭部は散弾によって跡形も無く飛び散った。

残弾数を確かめると、マコトは２階へ向かう。その肩にはいつの間にかカラスが一羽とまっていた。
階段を上り、２階の廊下に出ると左側に２つ、突き当たりに１つドアがある。
まず一番近いドアを蹴破った。薄暗い部屋の中に人の気配は無い。
「・・・・・」
次に隣のドアを蹴破ると、ベッドで裸の男女が寝ていた。
「誰だてめぇ！？」
男は枕の下から銃を出し、マコトに向けながら叫んだ。
「男が逃げて来なかったか？」
「知らねぇなぁ。」
「探させてもらうぞ。」
そう言うとマコトは部屋中探し始めた。
「おい、知らねぇって言ってんだろ！死にてぇのか！」
喚く男を無視して最後にシャワールームを調べ終えると、「邪魔したな。」
そう言ってマコトは部屋を出た。
残った最後のドアの前に立つと、後ろから先程の男が叫んだ。
「おいコラ！好き勝手やりやがって、ただで帰れると思うなっ！！！」
マコトが振り向くと同時に男は発砲していた。
「・・・・・」
胸に銃弾を受け、２，３歩後ずさった。
「ヒャッヒャッヒャ！！バカが！人をナメやがって！」
しかし男の目の前でマコトのキズは見る見る塞がっていく。
「へ・・・！？」
顔を上げニヤリと笑うと、マコトはショットガンを男に向ける。
「バ、バケモノかっ・・・！？」驚きで動けない男に、
「いや、ただの死人だ。」
とだけ言い、マコトは引き金を引いた。
体中に散弾を受けながら、男は階段を転げ落ちていった。

廊下の突き当たり、最後に残った扉の前に立ち、残弾を確かめると、マコトはそのドアを蹴破る。
薄暗い部屋の中央にあるテーブルには数本の注射器が置いてある。
奥にはベッドがあり、その上では上半身裸の男が銃を構えていた。
（傍らで寝ている女はノノの母親ユウコだが、マコトと面識はない。）
「ここに男が逃げてきたはずだが、見なかったか？」
マコトが相変わらずの口調で訊くと、男はニヤリと不敵な笑みを浮かべ、いきなり発砲してきた。
「・・！！！」２，３歩後ずさり膝を着くマコトだが、すぐに立ち上がる。
「きゃああっ！！」悲鳴をあげてシャワー室へ逃げ込むユウコ。
それを確認するとマコトは男に照準を合わせた。
しかし男は依然、余裕の笑みを浮かべている。
――突然、後頭部に衝撃があった。倒れながら後ろを見ると、バットを振り上げるマサキの姿だ。
しかし咄嗟に向けた銃は叩き落され、次の一撃はマコトの肩にヒットした。
「・・・グッ・・・！！！」
キズはすぐに治るが、痛みはあるようだ。マコトの意識が薄れかけたその時だった。

「動くな!!」
部屋にいた２人とは別の声がした。
「手に持ってるものを床に置け!・・・早く！！」
男たちは渋々、銃とバットを床に捨てた。
次の瞬間、その銃を拾ったマコトがマサキを撃っていた。
胸に空いた３つの穴から血を吹き、マサキは倒れた。
「キサマ！！動くなと・・・」マコトの顔を見て言葉を失ったその人物は、通報を受けて駆けつけた
ナッティ警部だった。
マコトはニヤリと笑みを浮かべると、ショットガンを拾おうとしていたもう１人の男を撃った。
銃弾は男の側頭部を見事に撃ち抜いた。
「・・・う、動くと撃つぞ!!」
そう叫ぶナッティも戸惑いを隠せない様子だ。
「シャワールームに女がいる・・・助けてやってくれ。」そう言い残し、マコトは窓から飛び降りた。
「おぃ、まて！」
ナッティは慌てて窓に駆け寄り外を見るが、そこに人影は無く、ただカラスが一羽飛んでいた。

誰もいない深夜の通りをスケボーで疾走するノノ。
ふと見ると、街灯にもたれかかる一人の男がいた。
「どうかしたの？」
何気なく話し掛けてみる。こんな時間にこんな所にいるやつなんて、いつもなら避けて通るのだが、
何故か大丈夫な気がした。
「・・・いや、大丈夫だ・・・。」男は答える。ノノは知らないが、それはマコトだった。
「君こそ、こんな時間に出歩くなんて・・・母親が心配するぞ・・・」
「・・・しないよ・・・帰ったってどうせいないもん・・・。」ノノは俯いて言った。
「大丈夫・・・すぐに戻る。」
「え？」ノノが顔を上げた時、すでに男の姿は無かった。

次の朝、ノノが目を覚ますと、部屋に何やらいい匂いが漂っている。
それはノノの大好物・焼きそばの匂いだった。
「・・・？？？」
眠い目をこすってキッチンへ行くと、どこか懐かしい後ろ姿があった。
「あ、ノノちゃんおはよ。焼きそば食べる？確か太い麺のが好きだったわよね？」
ノノに気付き振り返ったその人が笑顔で言った。小学４年までは毎日のように見ていた笑顔
・・・それは”母親”ユウコの姿だった。
「・・・朝から焼きそばはキツイよ・・・」
そう言ってユウコに抱きつくと、ノノは何年ぶりかに泣いた。
それを見守るユウコの目からも涙がこぼれていた。

「何やってるんですか？警部。」
１年前に起きた事件の資料を引っ張り出して見ているナッティを覗き込んで、マリリン刑事が言った。
「・・・これだ・・・マコト・・・か。」
ナッティが１枚の写真を手に取る。それはアパート惨殺されたカップルの写真だった。
「え？何がこいつ・・・？」マリリンにはさっぱりわからない。
「あ、いや、何でもない・・・で、何か用があったんじゃないのか？」
どうせ信じないだろうと、マリリンには話さないことにした。
「あ！そうそう、署長が呼んでましたよ。昨日の事でまた説教くらうんじゃないですか？」
そう、ナッティは昨夜の事件でマコトに殺された5人も”事故死”と言う事で提出したのだ。
「わかった、すぐ行くよ。」
そう言うと、ナッティは写真を机に置き、席を立った。

署長室につくと、ジョンソン署長はすでに怒っているようだった。
「何で呼ばれたかは・・・言わなくてもわかるだろ。」
葉巻をくわえながら署長が言う。
「だからあれは事故ですよ。ラリったチンピラ同士でやり合ったんです。」
「ウソをつくな。女が”窓から飛び降りる黒服の人物”を目撃してるんだ。
お前なにか隠してないか？」
詰め寄る署長。しかしナッティは何も言わない。
「フン、まあいい。お前にはしばらく謹慎してもらう。」
署長のその言葉ではじめてナッティが動いた。
「なんだって!?謹慎？ふざけるな！」
つっかかるナッティに署長は
「クビにならないだけありがたいと思え。ま、せいぜいゆっくり休むんだな。」
と言うと葉巻を灰皿に押し付け、火を消した。

深夜――街の中心部にある廃ビルに麻薬組織”Ｊ”のメンバーが集まっていた。
中央の長いテーブルに17の椅子が置かれ、それぞれに男が座っている。
その中には腕を包帯でぐるぐる巻きにしたゴウの姿もあった。
17の椅子のうち六つは空席になっている。
正面に立った男が言った。
「昨夜、また4人死んだ。チョナン、マサキ、イノ、マーサだ。ついでにバーのマスターも死んだ。」
一同がざわつく。
「おそらく、ゴウがやられたのと同じやつだろう・・・で、その犯人なんだが・・・」
男は少し笑いながら言った。
「死人だ。」
一同さらにざわつく。
「フザケた話だが・・・オーノ、1年前にお前らがやった奴だ。」
そういいながら男は、斜め前に座るすまし顔の男を見た。
「ショウ、ニノ、お前らもだ。」
言われた3人は顔を見合わせうろたえ始めると、再び男が言った。
「心配するな、イカレた化粧野郎に好き放題やられるのは気に食わん。奴をもう一度、
墓に戻してやる・・・。」
その時、窓の外からカラスが覗いていたことに気付く者は誰一人いなかった。

保全しときますよ、続き読みたいから

>>79
very thanks!

でももうすぐ終わりなんです・・・

「しかし奴は神出鬼没、どこに現れるかわからん・・・そこでだ」
男はテーブルに手をつき、オーノを見た。
「ジョ、ジョニーさん・・・まさか・・・」（ボスの名前はジョニーというようだ）
オーノは顔をこわばらせる。
「その通り、お前に囮になってもらう・・・」ジョニーがそう言った時、
頭を抱えるオーノの背後の窓ガラスが砕け散った。
「！！！」一同が一斉に銃を構える。
―――しかしそこにいたのは一羽のカラスだった。
「まあ、落ち着けよお前ら」
その声は後ろからだった。

一同が慌てて振り返ると、そこにはマコトが立っていた。
「ボスはお前か・・・？」ジョニーに向かって言うと
「そうだが。」ジョニーが答える。
「その３人を・・・」そう言うとマコトは、オーノ・ショウ・ニノを指差した。
「悪いが・・・・・断わる。」
ジョニーの言葉を聞き、マコトの顔が険しくなった。
「どうしてもか？」
「どうしてもだ。」
マコトは一度下を向き、すぐに顔を上げて言った。
「なら、お前達にも死んでもらう。」
それを聞くと、ジョニーはニヤリと笑い、「実は・・・俺たちもお前を探しててな・・・」
そう言うと周りの男たちに目で合図した。
次の瞬間、それらの銃が一斉に火を吹いた。
窓ガラスは砕け散り、空いていた椅子も粉々になっていく。
そしてマコトも無数の銃弾を受け、仰向けに倒れた。
銃声が止むと、部屋は一気に静まり返る。
舞い上がった埃がおさまってくると一人の男が言った。「あれ？・・・いねーぞ！？」
それを聞いた一同はざわめき始める。
そんな中、テーブルの下を覗き込んだショウは突然引っ張り込まれた。
「うわぁっ！！？」皆が一斉にそちらを向く。
テーブルの下で何かが折れる鈍い音がした。

マシンガンを持つ数人がテーブルの下を撃つ・・・皆の意識は下に集中していた。
ドンッ！上から聞こえた新しい銃声で、オーノの横にいた男の頭が吹き飛んだ。「ひぃぃっ！！」
テーブルの上のマコトは両手に拳銃を持ち、立て続けに引き金を引いた。
「ぎゃぁ！」「うぐっ・・・！！」「！！！」
胸や頭に銃弾を受け、さらに３人が倒れる。
「くそがぁぁぁぁぁぁ！！！！！」「うぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！」
男たちは我を失い、ひたすら撃ちまくった。
中には味方の銃弾に倒れる者もいたが、もう誰も自分の事しか考えていない。
その銃弾の嵐の中、一人ずつ確実に殺していく。
ある者は首を折られ、ある者は脳天に風穴が開いた。
５分もしないうちに辺りは再び静まり返った。
テーブルの周りには９つの死体が転がっている。
「・・・・・！！」
部屋の隅で一人、うずくまって震えているのはオーノだった。
「残ったのはお前だけだ・・・」
マコトは銃を捨て、オーノに歩み寄る。
「ひ、ひぃぃ！・・・助けてくれ・・・」
半泣きですがりつくオーノの胸座を掴み、窓の前まで歩く。
外にはサイレンを鳴らし、数台のパトカーが集まってきている。
「これで・・・やっと・・・・・」
そう言って上を向き、目を閉じるマコトの身体は少し震えていた。
「アイの所へ逝ける・・・」
再び目をあけると、オーノを窓から投げ捨てた。
「あああぁぁぁ・・・・・！！」オーノは頭から地面に激突し、息絶えた。
その周りでは警官達が騒いでいる。
間もなく部屋のドアが開き、大勢の警察官がなだれ込んできた。
「うごくな！！」指揮をとるのはマリリン刑事だ。
「・・・・・」マコトは黙って手を上げる―
――が、警察の一瞬の隙を突いて後ろの窓に走った。
「動くなと・・・！！」
慌てて発砲する警察官たちだったが、すでにマコトは窓から飛び降りていた。
「ちきしょう！追え！追えぇっ!!」

地上に待機していた警官達がマコトに向けて発砲する。その後ろでは私服姿のナッティ警部が
心配そうに様子を窺っていたが、走り去るマコトを見ると、自分の車へ急いだ。
何発かの銃弾を受けながら、マコトは精一杯走った。
警官達もパトカーで後を追う。
裏通りへ続く細い路地をぬけた所に、一台の車がドアを空けて待っていた。
「おい！こっちだ！！」
運転席から身を乗り出して叫ぶのは、謹慎中のナッティ警部だった。
マコトが乗り込むとナッティは直ぐに車を走らせた。
車の中、ナッティがマコトに話し掛ける。
「あんた、もしかして・・・一年前に殺されたマコトってやつか・・・？」
マコトは黙ったままだ。
「あの事件な・・・犯人の目星はついてたんだ・・・俺の中ではな・・・。」
それを聞き、マコトはようやく口を開いた。
「・・・なぜ・・・放って置く？」
「証拠がないんだよ・・・目撃者もいない・・・。」
町の外れまで来るとナッティは車を停め、煙草に火をつけた。
「上の人間も消極的でな・・・俺の意見なんて聞いちゃくれない・・・。」
二人は車の外へ出て話を続けた。
「上は頼りにならないってんで、俺一人で捜査を始めたら・・・このザマさ。」
少し嘘が入った。
ナッティは煙を吐くと、手帳から一枚の写真を出してマコトに見せた。
そこには若い頃のナッティと１５〜６歳くらいの女の子が映っていた。
「・・・これは？」マコトが訊く。
「妹だ・・・俺とは腹違いでな、歳は２０も離れていた・・・妹と言うより、娘って感じだった。」
ナッティは懐かしそうに話した。

「・・・なぜ・・・過去形なんだ・・・？」マコトは更に訊いた。
「・・・殺されたんだよ。あいつらに・・・あんたらのようにね・・・。」
ナッティは煙草を捨て、火を消した。
「６年前の夜、妹から”彼氏の家に泊まる”と連絡があった。今思えばあの時、許さずに迎えに行って
れば・・・てね。次の朝通報を受けて駆けつけたら・・・」
そこまで言うとナッティは下を向いて首を振った。
その時、直ぐ近くで銃声がした。
「！！？」２人がそちらを向くと、そこには銃を持ったジョニーが立っていた。
その足元には傷付いたカラスが落ちている。
「クックック・・・やってくれたなぁ・・・カラス男が・・・」
ジョニーは傷ついたカラスを見ながら言う。
「・・・おまえの力の元はこいつだろ？こいつさえいなくなれば・・・おまえはタダの死人だ・・・
違うか?」
マコトは黙ったままだ。（実はマコトもそれを知らなかった。）
「死人はさっさと・・・墓に戻れ！！」そう叫び、ジョニーは引き金を引いた。
「！！！！！」
マコトの目の前で、ナッティがゆっくりと崩れ落ちる。
「チッ！」ジョニーが再び引き金を引こうとした時、すでにマコトは動いていた。
宙返りでジョニーの背後に回ると、銃を叩き落し、側頭部めがけ回し蹴りを放った。
「グッ！！」うめき声とともに倒れるジョニー。
マコトは素早く銃を拾い、ジョニーの後頭部めがけ全弾撃ち込んだ。
ジョニーの頭部にすでに原型はなく、首から上は肉片になっていた。

ナッティを抱き起こすマコト。「・・・なぜ庇った・・・？」
口から血を吐き、ナッティは苦しそうに答える。
「・・・仇を討てる奴がいなくなっちまうだろ・・・」
銃声を聞きつけたパトカーのサイレンが聞こえ始める。
「・・・仇は討てた・・・ありがとよ・・・・・これで妹の所にいけるよ・・・・・。」
そう言って、ナッティは目を閉じた。
マコトは無言で立ち上がると、傷ついたカラスを拾い上げ、その場を後にする。
「ナッティ警部！！警部！！！・・・おい！救急車を早く！！！」
遠くでマリリン刑事の声が聞こえていた。

深夜の墓地――マコトは自分の墓石にもたれかかり、目を閉じていた。
ふと、辺りが明るくなったように感じた。目をあけると、光の中やさしく微笑むアイの姿がある。
「・・・アイ・・・」
アイは手を伸ばし、マコトを優しく包み込む。その胸に顔を埋めるマコトの顔は、とても安らかだった。

そのまま光の中に消えていく二人―――
その向こうではゆっくりと、朝陽が登りはじめていた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　完

というわけで、このお話は終わりです・・・。
一応、元ネタの映画があるのですが、気付いた人はいたんでしょうか・・・？
感想などいただければ幸いです。

現在、次を考え中です・・・

次も楽しみにしてるっす。

元ネタの映画＞気づくも何もタイトルズバリっしょ？
　　　　　　　飛○を変えただけじゃ？

今回はちょっと重すぎる話だったので次は
はっちゃか系がみたいなぁ。やっす〜準主役級でだして。

>>89
ｻﾝｸｽ!!!

そう、元ネタはズバリです（ｗ

次は１作目の続編みたいので考えてます・・・やっす〜他、まだまともに出てない
メンバーの役も考えときます・・・

いきなりですが新作です

１年朝組の平穏な日常

第１話

ここは「サマーナイト町」。高校生が遠足に行くようなごく普通の町、
その町にあるのが「ムーンライト学園」。
職員・生徒数あわせて10万人、一般教養も含め科目は666科目、
クラブ同好会は1600部会というごく普通のマンモスハイスクールである。

帰りのHRの時間、１年朝組では担任のチャーミー先生が教壇に立っていた。
「はぁいみなさん、突然ですが、明日は遠足でぇ〜す！」
チャーミー先生の一言で、教室内は一気に盛り上がる。
「マジで！？場所は？」「おやつはいくらまで？」「ひゃっほ〜い！！」
うかれるマコトやノノは机の上を走り回る。
「はいはい静かに〜！」
チャーミー先生はめずらしくマトモだ。
「集合時間は朝８時、おやつは1000円まで、行き先は秘密で〜す！」
それを聞き、再び盛り上がる教室。
「８時まだ寝てるよ！！」「1000円かよ少ねぇ！」「どこどこ？気になるー！」
そんな中、アイが口を開いた。
「まさか、今流行りのバトルなんとかじゃないですよね・・・？」
「・・・」「・・・」「・・・」
それを聞き、一気に盛り下がる室内。
皆がチャーミー先生に注目する。
「・・・・・それじゃ〜明日は寝坊しないように、今夜は早く寝なさいね！チャオ〜！」
何かを隠すようにそう言うと、チャーミー先生は足早に教室を出て行った。
「お、おい！答えろよ!!どうなんだよ！！」マコトの言葉も無視された。
「・・・・・・・・ｸﾞｩｩ・・・」
静まり返る教室内で、誰かの屁返りがきこえる。

＜解説しよう！屁返りとは、オナラを我慢した時に下腹から出る音のことである。

誰も口を利こうとしない中、ようやくアサミが言った。
「ま、まだ決まったわけじゃないし・・・とりあえず皆さん明日は重装備で来たほうが良いかと
思われますね・・・。」
少し顔が赤くなっている。屁返りの犯人はアサミだったようだ。
その日は皆、浮かない顔で帰宅した。

翌朝、あれだけ沈んでいた生徒達は、なんと７時半に全員集合していた。
学校指定のショルダーバッグは、皆パンパンに膨らんでいる。
そしてその目はすでに殺気に満ちていた。
時計の針が８時を指した。
「はぁいみなさぁ〜ん！おはよ〜ございま〜〜す！」
「・・・・・・・・」
チャーミー先生の挨拶にも誰一人反応しなかった。
無言でバスに乗り込む生徒達のなか、ノノだけはいつも通りお菓子を食べていた。
「全員乗りました。」
チャーミー先生が運転手のタイセーさんに報告すると、タイセーさんは「りょ〜か〜い！」
と言ってバスを発進させた。

バスが出発して１０分―――車内は静寂に包まれていた。
何とか盛り上げようと必死なチャーミー先生は、カラオケセットを発見した。
「目的地に着くまでカラオケ大会ぃ〜〜！！パチパチパチ！！」
そう言うと早速、歌本を見始める。
それを見たタイセーさんが言った。
「悪ぃ、それ壊れてんだ。」
「・・・・・・・・・」
車内は再び静寂に包まれた。
バスは山沿いのハイウェイにさしかかっていた。

バスが出発して１時間が経った。相変わらず静まり返る車内で、アイは何気なく窓の外を見ていた。
すると１台のバスが、アイたちの乗るバスを追い越していった。
一瞬だけその車内が見えた。運転手とバスガイドは何やらガスマスクのようなものを着けており、
乗客は全員眠っていた。
アイは少しゾッとして、目を伏せた。
「・・・グゥゥ・・・」
どこかでまた、屁返りが聞こえた。

あれから更に３０分が過ぎ、さすがに皆の顔に疲れが見え始めた。
「遠足にしては・・・長すぎないか・・・？」
アサミがそう思った時、チャーミー先生が立ち上がった。
「あの〜、もう着いてもいい頃じゃありません？桃缶工場。」
チャーミー先生の言葉に、皆は唖然とする。
「はぁ！？」
皆の口からため息が漏れた・・・いや、安堵の息かもしれない。というか安堵の息だ。
同時に、昨日紛らわしい態度をとったチャーミー先生への批難の声も上がる。
「バトルロワイアルじゃねーの？」「殺し合えとかいうのじゃないのかよ！？」
「何言ってるの？私、そんなこといってないじゃない。」
平然と言うチャーミー先生に、皆口々に文句を言った。
「なんだよ全く・・・緊張して損したぜ・・・」「あの怪しげな言動は何だったんだこら！」

＜解説しよう！実はあの時、チャーミー先生もオナラを我慢していたのだ！
「我慢しないですりゃいいじゃん」と思うかもしれないが、「私はオナラもウンコもしないよ！」
と公言している彼女にとって、これは死活問題だったのだ！

チャーミー先生は恥ずかしそうに「だって内緒にしてたほうがいいかなって・・・」
と誤魔化した。

マコトたちはお互いに、バッグの中身を見せ合った。
マコトはサバイバルナイフ、ノノは食糧、財閥の御曹司であるアサミはマシンガンだった。
車内のざわめきが治まると、チャーミー先生は再びタイセーさんに言った。
「まだ着かないんですか？」
「もうすぐだよ。あの煙突がそうさ。」
そう言ってタイセーさんが指差した先には、桃色の煙突が数本立っていた。
「おぉ〜〜！」一同から歓喜の声が上がった。
煙突の見える窓にみんな釘付けになっている。
そんな中、皆が乗っているバスと並んで走る黄色いオープンカーがあった。
運転席から何やら叫んでいるのは、ＳモーニングライダーV1だった。
それを見たアイは窓を開け、身を乗り出して叫んだ。
「どーしたんですかー？」
するとV1はギリギリまで車を寄せ、叫んだ。
「落ち着いて聞いて!そのバスに爆弾が仕掛けられてるっていう情報が入ったの！！」
それを聞いたチャーミー先生は「なんですって！？止めて!すぐ止めて!!」と
タイセーさんをどつきまわす。
しかしV1は慌てて付け加えた
「ブレーキを踏んじゃダメ！！ちょっとでもスピードが落ちたら爆発するらしいの！！」
するとチャーミー先生は「ブレーキ踏んじゃダメ！！走って!!走り続けて!!」と
タイセーさんをどつきまわす。
タイセーさんは血を流しながらハンドルを握り続けた。
アイは再び窓から顔を出し、叫んだ。
「で、どうすればいいんですかー！？」
するとV1は「とりあえず一人ずつこっちに・・・・・きゃあっ！！」
V1の運転する車はバランスを失い、岩に激突し、大破した。

＜解説しよう！V1はあくまでも”ライダー”なので、車の免許は持っていないのだ！

「・・・・・」呆然とするアイをよそに、車内はパニック状態に陥っていた。
「どうすんだよぅ！」「一体だれがこんなことを！」「ぎゃあああ死にたくないよー！！」
そんな中、腕を組んで何やら考えていたアサミが口を開いた。
「一体なぜ、犯人はこのバスを狙ったんでしょうか・・・？」
それを聞いてマコトが言った。
「アサミ、おまえじゃねーの？おまえんち金持ちだし。」
しかしアサミは首を振る。
「今、家に連絡してみたんですが、そういった電話は来ていないそうです。」
他に思い当たる節はないらしく、皆考え込んでしまったが、とりあえずパニックは収まったようだ。
「ｼｸｼｸ・・・きっと私よ！・・・ｼｸｼｸ」
突然チャーミー先生が泣き出した。
「私があまりにもカワイすぎるから・・・それを妬んだ誰かがやったのよっ！！・・・ｼｸｼｸ」
「・・・・・」
アサミは気にせず続けた。
「とにかく、みんなでその爆弾とやらを探しましょう！」
｢｢｢おーーっ！！｣｣｣
そして１年朝組の生徒達による爆弾探しが始まった。
座席の下、クーラーボックスの中、運転席など、あらゆる場所を探したが、それらしき物は発見
できなかった。
「車体の下かな・・・？」「屋根の上かも」「エンジンの中かもよ！」
皆が口々に言うなか、マコトがボソッと言った。

「・・・っつーかさぁ、ホントに爆弾なんてあるの？」

久々に車内が静かになった。
「そうか・・・もしかしたらデマかもしれないね・・・」
ノノがおにぎりを食べながら言う。
「そうだよ、だいたいさぁ、狙われる理由がないじゃん。」
マコトもそれに続く。
それを聞いたタイセーさんが低い声で言った。
「・・・じゃあ、ブレーキ踏んでみっか・・・？」
「・・・・・・・・」そういわれると、皆口を閉ざしてしまった。

「(くっそー・・・なんとかしなきゃ・・・でもここで変身したら正体がバレちゃう・・・)」
アイがこんなことを考えていると、後ろの窓を見ていたノノが叫んだ。
「あ！何か近付いてくる！！」
見ると、ずっと後ろのほうから、馬に乗った何者かが近付いてきていた。
「あれは・・・・・ウエスタン戸田だ！！」
誰かが叫ぶと、皆も口々に叫んだ。
「ウエスタン戸田だって！？」「ウエスタン戸田か！！」「なんと！ウエスタン戸田がっ！？」
「みんな！安心して！ウエスタン戸田が来てくれたわ！！もう大丈夫よ!!」
さっきまで泣いていたチャーミー先生もいつの間にか復活している。
「ウエスタン戸〜田！ウエスタン戸〜田！！ウエスタン戸〜田！！！」
ウエスタンコールが響き渡る。

砂煙を巻き上げ、愛馬”セクシーベイベー”にまたがるウエスタン戸田は皆の期待を一身に受け、
ハイウェイを疾走する。
そして次第に小さくなり、やがて地平線の向こうに見えなくなった。

＜解説しよう！ウエスタン戸田は追いつけなかったのだ！

無意味に疲れ果てる一同をよそに、タイセーさんは眉間にしわを寄せている。
「まずいな・・・ガソリンが無くなる・・・」
それを聞いてアイは決心した。(もう変身するしかない！！)と。
アイはタイセーさんに言う。
「すいません、あそこのICに寄ってくれますか？」
「あいよ！」そう言うとタイセーさんはハンドルをきった。
バスは大型車用の駐車場に停まり、アイは荷物を持ってトイレに向かった。
タイセーさんが煙草に火をつけながら言う。
「ついでに、ガソリンも入れちまいますわ。ちょっとまっててくだせぇ！」
そう言って走っていった。
「・・・・・・ｸﾞｩｩ・・・」
皆ぐったりして静まり返った車内に屁返りの音が響く。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・ぷぅ。」
すでに我慢する気力もなかった。
１時間後、給油を終えたバスはムーンライト学園目指して発進する。
夕日に照らされた車内では、疲れきった表情の生徒達が話し合いを続けている。
窓から夕日を見ながらノノは最後のお菓子の封を開けた。
時計は午後６時を指していた。

＜一行はこの後帰り道で、爆発炎上した一台のバスを見ることになる。
そこで初めて、V１の情報が間違っていたことに気付くのだった。

いよいよ最大幸福が訪れる

　

>>100
？？？

現在２話目執筆中保全

期待です！

第2話

ここは「サマーナイト町」。校内でヒーローショーが催されるごく普通の町、
その町にあるのが「ムーンライト学園」。
職員・生徒数あわせて10万人、一般教養も含め科目は666科目、
クラブ同好会は1600部会というごく普通のマンモスハイスクールである。

渡り廊下で2人の男子生徒が話している。
「なあ聞いたか？今日この学校にエンジェルハートが来るらしいぜ！」
「マジかよ！すげー！！で、いつ来るんだ？」
「３時に校庭でショーやるってさ！！」
「っしゃ！ぜってー見に行く！」

――そう、この日はムーンライト学園で「仮面チアリーダー・エンジェルハートショー」が
催されることになっていた。
しかし、実行委員のヨシザワ先輩は困っていた。
「う〜ん・・・どうしたものか・・・」
そこへアイがやってきた。
「ヨシザワせんぱい、何を困ってらっしゃるの？」
「むっ！アイくんじゃないか！」先輩は顔を上げる。
そしてアイの身体を舐め回すように見て「よし！いいぞ！！」と一人で叫んだ。
「な、なんですかぁせんぱぁい・・・」照れるアイの頬がほんのり赤くなる。
「実は、エンジェルハート役の役者が怪我で来れなくなってしまったのだ。そこで身体が柔らかく
スタイルもいい君に代役を頼めないだろうか？と、今思ったわけだ。」
ヨシザワ先輩はアイの目を見ながら言った。
「・・・スタイルいいだなんて・・・恥ずかしいわぁ。」
と言いつつも、アイの目は「っしゃぁ！！」と言っていた。
「私なんかでよければ・・・よろこんで・・・。」
「そうと決まれば早速着替えてきてくれ！」
そう言ってヨシザワ先輩はアイに衣装を渡す。アイは更衣室へ向かった。
「せっかくだけど・・・自分のがあるからそっちを着ようっと。」
アイは自分のバッグから本物のバレエスーツを出し、着替え始めた。

――数分後。
「おぉおぉぉっ！！！さ、さすがアイくん！！まるで本物みたいだ！！」
着替えたアイを見て驚くヨシザワ先輩。
「(だって本物やし・・・)」と思いつつも、アイは「そんなことないですよぅ・・」
と笑顔で返す。
「じゃあさっそく打ち合わせをしようか。」
そう言うと２人は舞台裏へ消えていった。

まもなく３時――会場にはすでに大勢の生徒達が集まっている。
最前列にはマコトやアサミ、ノノの姿もあった。
「あ！ヤスダ先輩だ！！」誰かが叫んだ。
舞台上に一人の女子生徒が立っていた。
「アタシはここムーンライト学園のマドンナ・ヤスダ。さあ悪者、アタシを襲ってみなさい！」
彼女は”悪者にさらわれるヒロイン役”ということで自ら名乗り出たのだった。
ヤスダ先輩の登場によって会場が沈みかけた時、舞台下手から怪人が現れた。
（誰も気付いていないが、怪人は着ぐるみを着たヨシザワ先輩だ。）
「よっしゃ！早くさらっちまえ！！」
「っていうか○○してくれ！！」
まるで怪人がヒーローかのような盛り上がりをみせる場内。
「ぐへへへ！」怪人がヤスダに襲い掛かる！！
「みんな〜！エンジェルハートを呼んで〜！！！」
ヤスダが客席に呼びかける。
「せぇ〜〜のっ・・・

エンジェルハ〜〜〜〜〜ト！」

「・・・・・・・・」
呼んだのはヤスダだけだった。
「お、おい、誰か呼べよ・・・」「いや、だって怪人悪いことしてねぇし・・・」
ざわつく場内・・・しかしすぐに歓声が上がった。
「UFAの怪人め！覚悟しろ！！」
段取りが決まっていたので、アイは呼ばれなくても出てきたのだ。
「エンジェルハートだぁ！！」「かっけぇ〜〜！！」
マコトやノノも大ハシャギで見ている。
「現れたなエンジェルハート！」怪人はヤスダを放した。
対峙する怪人(ヨシザワ)とエンジェルハート(アイ)・・・しかしアイはものすごく緊張していた。
「（・・・えっと・・・次なんだっけ・・・？）」

＜解説しよう！アイは極度の緊張により、段取りを全て忘れてしまっていた！

様子を察知した怪人役のヨシザワ先輩は教えようとアイに近付く。
ところが「と、とにかく怪人を倒さなきゃ・・・！」
そう考えたアイは怪人に向け回し蹴りを放った。
「アイくん・・・ちょっと待・・・・・のわぁぁぁっ！！！！！」
真面目な性格で”手加減”というものを知らないアイの回し蹴りは、
怪人(ヨシザワ先輩)の腹を見事にとらえた。
「むぐっ・・・！！！」
怪人(ヨシザワ先輩)は舞台を支える柱をなぎ倒し、そのまま校舎の壁にめり込んだ。
「すっげぇ〜〜〜〜！！！」「つえぇぇ〜〜〜！！」
元々本物だと思っているノノやマコトは普通に感激している。
・・・が、その歓声もやがて悲鳴に変わることになる。
柱を失った舞台は、上にいるアイたちを巻き込みながら客席に向かって崩れ始めた。
「っだぁぁぁぁぁっ！！」「つぶれる〜〜〜！！」「逃げろぉぉ〜〜〜！！！」
総重量1.5ｔの木材は雪崩のように、逃げ惑う観客を飲み込んだ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・！！！！！！！！」

―――廃墟と化した校庭で、一人起き上がるヤスダ。
「なんなのよ！アタシの活躍が台無しじゃない！」
制服の埃をはらうと、ブツブツ文句を言いながら帰っていった。

＜死者48名、負傷者122名、行方不明者10名を出したこの大事故は翌日の朝刊の1面を飾る。
主要人物だったアイとヨシザワは、ただ一人無傷だったヤスダとともにムーンライト学園の歴史に
新たに名を刻んだのだった。

第３話

ここは「サマーナイト町」。クラスメイトが変身ヒーローだったりするごく普通の町、
その町にあるのが「ムーンライト学園」。
職員・生徒数あわせて10万人、一般教養も含め科目は666科目、
クラブ同好会は1600部会というごく普通のマンモスハイスクールである。

「くらえ！！」
「ぐぎゃああ！！」
――その日もいつものように怪人が出現し、エンジェルハートがそれを倒し、事件を解決していた。
「ありがとうエンジェルハート！またよろしくね！」
毎度の如く手を振って見送るマコト・アサミ・ノノ。
するとエンジェルハートは去り際に何か落としていった。
「あ！・・・何か落とした・・・」それに気付き、拾い上げるノノ。
しかしすでにエンジェルハートは校舎を突き破り、どこかへ去ってしまっていた。
「どうしよう・・・・・・ま、いいか。」そう言ってポケットにしまう。
ノノの頭の中は、この後の夕飯のことでいっぱいだった。

＜解説しよう！ノノが拾ったのはアイの学生証である。同じ学校なら普通は気付くのだが、
　入学式で受け取って以来ずっと自宅の机に置きっぱなしのノノは全く気付かなかったのだ！

体育器具室で変身を解いたアイは学生証が無いのに気付く。
「きっとさっきの戦いで落としたんだ・・・どうしよう・・・」
少し泣きそうになっていると、ヤスダ先輩が通りかかった。
「あら、こんな所で会うなんて奇遇じゃないの。泣きそうな顔でどうしたのかしら？
ムーンライト学園のマドンナであるこのヤスダ ケイが聞いて差し上げますわ。」

＜再び解説しよう！実はこの時期、ムーンライト学園では生徒会長選挙があるのだ。
　多くの生徒達がその座を狙う中、学園のマドンナを自称するヤスダも当然、会長の座を
　狙っているのだ！無論この行動も点数稼ぎのためである。

「ヤスダ先輩・・・実は・・・・・」
アイはヤスダ先輩の目をまっすぐ見つめ、話しはじめた。
「うっ・・・！！・・・こ、この澄みきった瞳は・・・まるで・・・・・」
アイの澄みきった瞳に見つめられ、野望に満ちたヤスダの心が浄化され始める。
「どうかしたんですか・・・？」
「えぇい！おぼえてらっしゃい！！」
更に目を合わせてくるアイに耐え切れず、ヤスダは走って逃げていった。
「・・・・・どうしてだろ・・・？」

立ち尽くすアイの頭にに更なる疑問が浮かぶ。
さっきから部活の準備らしき男子生徒が度々通りかかるのだが、なぜかアイを見ると皆前かがみに
なるのだ。
「？？？」アイが混乱していると、そこにノノが通りかかった。
「あれ？アイこんなとこでどうしたの？っていうかなぜ半裸？？」
そういわれて初めて気付くアイは、真っ赤になりながら慌てて服を着た。

＜またまた解説しよう！アイは変身を解いたところで学生証紛失に気付いたのだが、
　変身を解く＝エンジェルハートの衣装を脱ぐということなので、まだ服は着ていなかったのだ。
　アイはスタイル抜群(ﾖｼｻﾞﾜ先輩談)なので、それを見た男子生徒が前かがみになるのも
　仕方のないことなのだ！

「ありがとうノノ・・・」
服を着て、改めてノノに礼を言うアイ。
「なぁに、当然のことをしたまでよぉ。」
そう言いながらも何かくれ！とばかりに手を差し出すノノ。
――ふと見るとその胸に光るものがあった。
「あ・・・それ・・・・・」アイが指差したそれは、紛れもなくアイの学生証だった。
「これ？これね、さっきエンジェルハートが落としてったの。・・・欲しい？」
アイは少し考えてから、「うん、ほしい！」と答えた。
「じゃあ後で学食おごってね！はい！」
アイの学生証は以外にあっさりとアイの元に戻った。
「ありがと！」
するとノノはニヤニヤしながら近付いてきた。
「アイってもしかしてエンジェルハート―――」
アイの全身に緊張が走る。

「――のファン？」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・あ、そうなの！大ファンでさ！！１度でいいから会ってみたいなって・・・！！」
「やっぱりね。」明らかに不自然なアイに気付く様子もなく、ノノは「あとで学食ね！」
と言って購買のほうへ走っていった。
「ふう・・・でもよくバレなかったな〜・・・・・写真も名前も書いてあるのに・・・」
ホッと胸をなでおろすアイは自分の学生証を見ながら思った。

＜解説しよう！証明写真は油断した顔で映っていることが多いが、
　アイの場合もとても本人とは思えないほど油断した顔で映っていた。
　しかも名前はローマ字表記だったため、ノノには読めなかったのだ。

前かがみ＞おもろい。なりたい。
あしたは更新あるかな？

なんか今回の話、○の○校生チックな
にほひがするっす。

>>112
最近バイトが忙しいのでもう少々お時間を・・・と言い訳してみる（ｗ

ちなみに今回も前回も一応元ネタはあるのですが(○の○校生じゃないですｗ)
うろ覚えのため面影はなくなってきてます。

第４話

ここは「サマーナイト町」。高校の生徒会長にも不信任案が提出されるようなごく普通の町、
その町にあるのが「ムーンライト学園」。
職員・生徒数あわせて10万人、一般教養も含め科目は666科目、
クラブ同好会は1600部会というごく普通のマンモスハイスクールである。

その日、ムーンライト学園は学園史上最大の危機に見舞われていた。
昨年度までの生徒会長が卒業し、今年度から新しく会長になったイイダ先輩(3年生)の
”不信任案”が可決されたのだ。

＜解説しよう！ムーンライト学園の生徒会長は絶対であり、生徒達は必ず会長の指示に
　従わなければならない。そのため生徒達は一人一人が計り知れないほどの野心をもっており、
　会長の座が空くと必ず大きな争いが起こるのだ！

そんな中、次期会長の座を狙おうという猛者が続々と生徒会室に集まってきていた。
ここで立候補者の受付を行い、審査に通ったものだけが立候補できるのだ。
一年朝組からは誰も立候補しなかったが、マコトが「ちょっと見に行ってみようよ!」
と言ったので、アイ・ノノ・アサミは4人で生徒会室を覗いてみた。
「・・・・・・・・・！！！」
室内は早くも殺気と熱気に満ちている。
候補者受け付け担当のイシイ先生も必死の形相だ。
「あ！！ヨシザワ先輩！！」アイが思わず叫んだ。
「おぉ！アイくんじゃないか。キミも立候補するのかい？」
目をギラつかせる猛者たちの中、ヨシザワ先輩は一人だけ優雅な雰囲気を発していた。
「い、いえぇ！！とんでもないですよぅ！！」
アイは赤くなって首をふる。
「ヨシザワ先輩は立候補するんですか？」
横からマコトが訊くと、
「ああ、クラスの皆が薦めるから後に引けなくなってしまったんだ。」
ヨシザワ先輩は笑顔で答えた。
「応援してるんで頑張ってください！！」「がんばってくださいね！！」
アイたちは口々に激励する。
「ありがとう。がんばるよ。」
そう言うと、ヨシザワ先輩は再び猛者たちの中へと消えていった。

翌日、ホールに”生徒会長立候補者”が貼り出された。
面子はヨシザワ先輩、現会長のイイダ先輩、ヤスダ先輩の名まであった。
「そうそうたるメンバーですな。いひひひ」
それらの名前を見ながら教務主任のワダ先生がチャーミー先生に話しかけている。
「そうですね、今回も壮絶な死闘が繰り広げられそうですね。」
淡々と答えるチャーミー先生に、ワダ先生がボソッと言った。
「・・・もしよろしければ今夜お食事でもどうですか？いひひひ」
「遠慮しときます。」
チャーミー先生は欽ちゃん走りで去っていった。

その日から候補者達の選挙活動が始まった。
他人のために尽くす者、ライバルを闇討ちする者、廊下で一騎打ちする者など様々だ。
そんな中ヨシザワ先輩だけはいつもと変わらず優雅に振舞っていた。
「先輩、いいんですか？何もしなくて」
心配になったマコトが言うが、
「大丈夫さ。」ヨシザワ先輩は余裕の笑みを浮かべる。
その時廊下で男子生徒が叫びながら走り抜けた。
「お〜い！渡り廊下で一騎打ちだぞ〜！！」
それを聞いた一同は渡り廊下に向かった。

渡り廊下では一年夜組のユウキと２年勝組のゴトウ先輩が対峙していた。
「ヨシザワ先輩、あれ！」
アイはゴトウを指差した。
「あいつら・・・姉弟そろって立候補したのか・・・」
ヨシザワ先輩はヤレヤレといった感じだ。

＜解説しよう！この姉弟の喧嘩はすさまじく、毎回多くの野次馬が集まるのだ。
　ちなみにこのゴトウ先輩、V３の仮の姿である。

１時間後、ゴトウ先輩の延髄切りが決まり、ようやく決着がついた。
保健委員に担架で運ばれるユウキは「ちきしょう！」と何度も呟いていた。
「・・・・・・・・」
あっけにとられるアイやマコトたちにヨシザワが言う。
「ほらね、こうやって勝手に減っていくから何もしなくていいのさ！」
「(・・・ズ、ズルイ！！！)」
アイたちは少しだけヨシザワ先輩がわからなくなった。

こういった戦いを繰り返し、候補者は次第に減っていった。
武力では最強と思われたゴトウはピアスで停学をくらい、地道に偽善活動を展開していたヤスダは
逃亡した。(前回参照)
そして１週間後、ついに選挙の日がきた。
勝負は徹底的に日和見を貫いてきたヨシザワと前会長のイイダの一騎打ちとなった。
全校生徒がグランドに集まると、司会進行のチャーミー先生が言う。
「ではこれから候補者の最終演説をきいてもらいま〜す！それでイイ！と思った人のほうに
移動してくださーい!多く集まったほうが新生徒会長で〜す！」
「まずはイイダさんからどうぞ〜！」
チャーミー先生の振りでイイダ先輩が演台に立つ。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「はぁい！というわけでね、え〜私が生徒会長になった暁には―――」
しばしの沈黙の後、イイダ先輩は独特の口調で話しはじめた。

その頃遥か宇宙では、とてつもなく大きな”何か”が動き始めていた。
それはゆっくりと、しかし間違いなくムーンライト学園へと近付いていた・・・。

「―――はい、というわけでね、こんな私イイダですけども、よろしくおねがいします。」
イイダが話し終わり、皆が一応の拍手をする。
そんな中ボーっと空を見ていたノノが、空を指差して叫んだ。
「あ！あれ何だろ！？」
その声を聞き、周りにいたアイたちも空を見上げる。
ちょうど太陽の横、同じくらいの大きさの黒いものがあった。
「・・・隕石か？」
それは次第に大きくなってくる。
「おい・・・近付いてきてるぞ！！」
マコトがそう言った時には、周りはパニックに陥っていた。
「キャアアアアアアア！！！」「にげろぉぉぉぉぉぉぉ!!」「今度こそ死んじゃうぞこれ！！」
蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う生徒たちの上に、それは容赦なく落下していく。
「つ、つぶれるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・！！！！！」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・ん？」
恐る恐る顔を上げるアイやマコト・・・。
「・・・つぶれて・・・ない・・・」
辺りを見回すと、地に伏せる生徒たちの中でイイダだけ普通に立っている。
落ちてきた”何か”は、その頭上で止まっていた。
「イイダ先輩・・・？」
そう呟いた次の瞬間、アイは見てしまった・・・
イイダ先輩の背中のチャックを・・・そしてそこから覗く小さな顔が「ハハハハハ！」と
笑うのを――。
そしてアイは気を失った。

どれくらい気を失っていたのだろう・・・アイが目を覚ますとそこは薄暗い教室だった。
他の皆はまだ眠っているようだ。
隣にはマコト、前にはアサミ、後ろにはノノが眠っていた。
「・・・あれ？」
アイが何が起きているのか理解できないでいると、廊下から足音が聞こえてきた。
その足音が教室の戸の前で止まり、ガチャッと鍵の開く音がした。
「何・・・何なの？」
ガララッと戸が開き、数人の男が入ってくる。先頭にいるのは教務主任のワダ先生だ。
周りではクラスメイト達が起きはじめていた。
ワダ先生は教壇に立つと、明るい声でこう言った。

「え〜今日はみんなに、ちょっと殺し合いをしてもらいます。」



＜解説しよう。実は第１話の５1行目くらいから教室で目を覚ますまで、ずっとアイの夢だったのだ！


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―完―

おもろかったよ！

って、おい！
夢オチはだめっしょ？

ゆめおちっすか

ダメっすか？（ｗ

でも読んでいただけて嬉しい限りです。ありがとうございました。
引越し等でしばらく消えますが、機会があったらまた復活したいと思います。
それまでネタをよく練っておきます（ｗ

復活待ってるよ

はぜｍ

保全

ほ（ｒｙ

ho-ho-

そろそろ戻って来るかな？

保っときやす。

壮絶な落ち…奇〇組かよ…
元ネタ分かります。
トラブル〇ョコレートね。

保

ここで娘。のドラクエ小説書いていいですか？

ええんちゃう？

今から１０年前、世界はモンスターによって支配されていた。
それはもう毎日が地獄のようだった。だが、突然現れた勇者が魔王を倒し、
この世は再び平和を取り戻していった・・・・・・・

１０年後、
「モーニングタウン」こののどかな町にヤグチマリは住んでいた。
１０年前、モンスターに両親を殺されてしまっていた為、マリは独りで暮らしていた。だが
両親が殺されてしまったその日から自分の身を守る為、剣の修行をしながらアルバイトなどをして、
生活していた・・・・・・・・

「ふわぁ〜、今日もいい天気・・・・・・・今日はバイトも剣の稽古もないしぃ〜・・・・・・・・よし！
ユウちゃんの家でも行くか。」

「ピンポ〜ン」
「ユウちゃぁ〜ん、いる〜？」
「ガチャ」
「ユウちゃんおっはよ〜♪」
「おお、ヤグチやん、あれ？今日バイトとかはあらへんの？」
「へへへ〜、今日は休みだよ〜☆」
「ああ、そうなん、まあ上がりや。」
「お邪魔しまぁ〜す」
　　　　　

ヤグチの家の隣に住んでいるナカザワユウコ（２９）はヤグチの両親が死んでしまってから
ずっとヤグチの面倒を見てきた。矢口にとってナカザワとは、
良き理解者であり、良き家族でもあった。

「ユウちゃんの家に来るのも久しぶりだぁ〜、最近忙しかったからなぁ・・・・・」
「確かにそうやなぁ。」
ナカザワはしんみりとした表情でヤグチを見る、するとヤグチが何か思いついたように
「と・こ・ろ・で、ユウちゃん彼氏はまだ出来ないのぉ〜？早くしないと一生結婚できませんよぉ？」
と、ヤグチがちゃかす。
「じゃかぁしいわぁ！！黙っとれ！！」
ナカザワは怒る、その表情はまるで地獄の閻魔大王を思わせる。
「あ、ご、ごめんなさい、ごめんなさい！」
ナカザワの迫力に押され、ヤグチは必死にあやまる。
「まあええわ、お茶入れたるからちょっと待っとれや。」
「ハーイ。」
そう言うとナカザワは台所の方に歩いて行った。

「も〜、ユウちゃんてば本気で怒ることないのに・・・・・・・・ぶつぶつ・・・」
すると台所から、
「あ？なんか言うたか？」
ナカザワのちょっとキレ気味の声が聞こえたので、
「いえ！なんでもありません！！（ふぅ〜、ヤバイヤバイ、あいかわらず地獄耳なんだから・・・）」
と愚痴を心の中で言いながらも、少しびびった。
「それよりユウちゃんお茶まだぁ〜？」
その声にナカザワは台所から出てくる、だが手ぶらだ。
「あり？ユウちゃんお茶は・・・・・・・・・？」
「スマンヤグチ、お茶っ葉切らしていたんやった、ちょっと隣町まで買いに行っていくから待っとってや。」
「え〜〜〜〜〜？」
ヤグチは不満そうだ。
「すぐ帰ってくるから。」
「・・・・うんわかった、気をつけてね。」
「おお、行ってくるわ。」
・ ・・・だが、その日からナカザワが帰ってくることは無かった・・・・・・
　

とりあえず載せてみますた。色々な意見とか感想とかもらえるとうれしいです。

ほほう。

素の文も会話文も上手いんだけど、
会話文と会話文の間のつなぎがすこし違和感あるかなと。

とはいえまだ始まったばかりだもんね。
今後の展開に期待しています。

ナカザワが帰ってこなかった次の日から、町中総でで探したが結局ナカザワは見つからず２週間が
経過したのだった・・・・・・・・・・

ナカザワがいなくなってからというもの、ヤグチは何か心にポッカリと穴が空いたような感じになった。
剣の稽古やバイトにも行かなくなり、家に引きこもりがちになっていた。
そして、そんなヤグチを心配してか、近所のおじさんやおばさんがよく家に来たりしていたのだった。

「マリちゃん、元気出して、きっと帰って来るって、ね？」
「そうだよ、だから元気出して。」
「・・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・」
決まって返ってくる返事といえばこれである。
「ハァ・・・」とため息をついておばさん達が帰ろうとして、玄関に行くとなにやら外が騒がしい。
何かあったのかと思うと、向かいの家に住んでいるトクミツおじさんが物凄い切羽詰った顔で家のドアを開け、
「ま、マリちゃん！！大変だよ！！」
と息を切らしながら大声で叫ぶ。これには落ち込んでいたヤグチも驚く。
「い、いったいどうしたんです！？」
「モ、モンスターだよ！モンスターが攻めて来たんだよ！！早く逃げるんだ！！」
一同に戦慄が走る。

おばさん「ど、どういうことです？10年前、勇者様が魔王を倒してくださったおかげでモンスターはいなく
なったんじゃあ・・・・・・・・・・」
トクミツ「でもモンスターはすぐそこまで来てるんだ！！とにかく逃げよう！！」
トクミツがせかす。
「う、うん、わかったわ、さあマリちゃん、逃げるのよ！！」
おばさんがヤグチの手を取る、だがヤグチは動かない。
「・・・・・・モンスター・・・・・・・・・・・・・・・・！！」
ヤグチの表情が変わる・・・・・・
「どうしたの？マリちゃん、逃げるのよ？」
「きっとユウちゃんはモンスターにやられたんだだ・・・・・・・・・・」
「ま、マリちゃん！？」
「・・・・・ちくしょう！モンスターめ！！お父さんやお母さんだけじゃなくてユウちゃんまでも！！
・ ・・・・・・・・・・許さない・・・・・！！」
「ま、マリちゃん！？何言って・・・・・・・？」
「ユウちゃん達の仇を取ってやる！！！」
そう言うとヤグチはおばさんの手をふりほどき、置いてあった剣を持って家を飛び出していった・・・・・

期待sage

>>140
鋭い指摘どうもです、参考になります。

>>143
期待してくださってありがとうございます。

引越し先でネット環境がなくなってしまったので再利用期待sage

長くなる時は、>>135みたいに適度に一行空けてくれると見やすいです

「フヒャヒャヒャヒャ、燃やせ燃やせ、人間共を皆殺しにするのじゃぁ！！」
必死に逃げようとする人々の叫び声が辺りに響き渡る・・・・・・

「魔王が復活された記念じゃぁぁ！者共！！好きにしてよいぞ！！」
「ウオォォォォォォォォォォォォォォ！！！」

「待ちな！！」

「！？だ、誰じゃ！？」

「父さんの・・・・母さんの・・・・そしてユウちゃんの仇！！」
ヤグチが息を切らしながら剣を構える。

「フォフォフォフォフォ、何じゃ小娘ではないか。」
「だが、小娘でも容赦はせん！！者共！！かかれ！！」
鬼面道師の掛け声と共にモンスターが一斉にヤグチに襲いかかる、
モンスターの数は数十体、まさに多勢に無勢、ヤグチの圧倒的不利な状況にあった。だが、

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」
迫り来るモンスターをバッサバッサとなぎ倒していくヤグチ、修行の成果だ。

「フォフォフォフォ、小娘にしてはなかなかやるではないか、だが、これではどうかな！？」
そう言うと鬼面道師は持っていた杖を天に振りかざした。

「出でよ！！ゴーレム！！」

鬼面道師の持っている杖が激しく光る、
すると、辺りにある岩山から激しい地鳴りと共に、ゴーレムが出てきた。

「！！あれは・・・ゴーレム！？しかもかなり大きい・・・・・・・・」
そのゴーレムは普通のゴーレムの３倍以上大きい、
かなりのゴーレムの大きさに、ヤグチは緊張する。

「ヒャハハハハハ！！行け、ゴーレム！！あの小娘を叩き潰すのだ！！」
「グォォォォォォォォォォォォォ！！」

ゴーレムがヤグチめがけて歩き出す。
ゴーレムが歩く度に、「ズシィィィン！」と大きな地鳴りが起きる、
その地鳴りはまるで、ゴーレムの大きさを物語っているようだ・・・・・

（こんなに大きい・・・・・いや、普通のゴーレムでも勝ち目は無いかもしれない・・・・・でも・・・・）
ヤグチは下唇をキュッと噛む、剣を持つ手は汗でいっぱいだ。
「やるしかないのよ！！！」

ヤグチはゴーレムに向かって猛ダッシュをする。
そして、大きく剣を振りかぶり、
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」
という声とともに、一気に振り下ろした。
　

>>145
期待ありがとうございます。

>>146
はい、気をつけますね。

長編大作なの？

>>150
いやぁ〜、まだわかんないですね。

矢口（＆中澤）以外も出してあげて〜

そこはかとなく期待sage

しかし、

「ガキィィィィィィィィィ・・・・・・・ン」
「な！？」

ゴーレムの腕にヒットした剣は、音をたて、見事に折れてしまった。
「フハハハハ！！その程度の腕でゴーレムが斬れると思ってか！！ゴーレム！！
叩き潰してしまえ！！」

鬼面道師が命令するとゴーレムは腕を大きく振りかぶり、
ヤグチに向かって一気に振り下ろした。

「ズガァァァァァァァァァン！！」

ヤグチは寸でもところでかわす、だが、ゴーレムの凄まじいパンチの衝撃で、
体の軽いヤグチは吹っ飛んでしまう。
「きゃああああああああああああ！！」
5ｍも吹き飛び、ヤグチは体を地面に強く打ちつけられた。

（はぁ、はぁ・・・・・・く・・・・苦しい・・・・・）
ヤグチは地面に打ちつけられた衝撃であばら骨を２、３本折ってしまったのであった。

「ふ、愚かな、人間の分際で我々に逆らうからじゃ！！さあゴーレム、とどめをさせい！！」
「ウゴォォォォォォォォォォ！！」

（私・・・・・死ぬの・・・・・・？・・・・・仇を討つなんて・・結局なんもできなかった・・・・・・
お父さん・・・・お母さん・・・・・・ユウちゃん・・・・・・仇・・・・・討てなくて・・・・
ごめんネ・・・・・・・・）
目から出る涙が頬をつたる。
そして、ゴーレムはまたもや腕を大きく振りかぶりヤグチめがけて一気に振り下ろす。だが、

「スッパァーーン」

という音がした次の瞬間、ヤグチめがけて振り下ろしたゴーレムの腕がポトリと落ちた、
かすかに目を開けていたヤグチの目には、まるで閃光のような、一筋の光の線が見えた。

「な、なんじゃ！？いったい何が起こったのじゃ！？」
　　　　　　

更新でーす、こんな下手くそな小説に期待してくださってありがとうございます、
がんばります。

いいところで終わってくれるじゃないか

ヤグチは、目がかすれていながらも、宙に舞う一人の女性をハッキリと確認した。
そして、「スタッ」とその女性はヤグチの前に着地した。

「な、何者じゃ！！お前は！！」
鬼面導師の言葉に女性は振り向き、
「モンスターに教える名前なんて無いよ。」
と小馬鹿にしたように答える。

その女性はスラリとした長身で、綺麗な後ろ髪がサラサラと流れていた。
するとその女性はヤグチの方を向き、
「お嬢ちゃん、よく頑張ったね、後は私達に任せな。」
としゃがんでヤグチの頭を撫でた。

「じゃあ、ナッチ、この子頼むね。」
女性が立ち上がりそう言い放つと、どこからともなく、
どこか幼さの残る顔の可愛らしい女性がヤグチの前に姿を現した。

「ほいほい、わかったべさ、じゃあこの子治したらそっち手伝うから、それまで任せたわよ。」
と髪の長い女性に話しかける、
「うん、わかったよ。」
そう言うと長い髪の女性は、腕を斬られ、転倒したているゴーレムのもとへ向かって行った。
「ふう、じゃあ治してあげるね、どこが痛いの？」
「ナッチ」と呼ばれる女性はヤグチに優しく話し掛ける。

「・・・・・・アバラ骨・・・・・です・・・・・・」
もはやヤグチは喋るのさえ苦しい状態であった。
「そっか、アバラかぁ・・・・・・・」

そう言うなり「ナッチ」と呼ばれる女性はヤグチのアバラにそっと手をふれる。
すると、その手が優しく光りだした。

「ああ・・・・・・・気持ちいい・・・・・・・・」
ヤグチの体の痛みは徐々に取れ始め、しばらくすると体に痛いところなど無くなっていた。

「す、凄い・・・・・・これ、いったいなんなんですか？」
すっかり傷の癒えたヤグチが「ナッチ」と呼ばれる女性に質問をする。
「これはね、「ホイミ」っていって、回復系の呪文なの、で、私が持ってる唯一の回復呪文なわけ。」

「呪文・・・・・・・・・・・？」
ヤグチは不思議そうな顔をして「ナッチ」と呼ばれる女性の顔を見る。
「そ、呪文、で私は魔法使いなわけ。」
「ナッチ」と呼ばれる女性はニッコリと笑いながらヤグチの質問に答える。

更新です、まだまだひよっ子でけど頑張ります。

期待sage

ﾅｯﾁｷﾀ ━━━━━━（ﾟ∀ﾟ）━━━━━━!!!

確かに、話も文章もまだまだヒヨッコだな。
でも期待してるよ。

書いてるうちに上手くなるって。
とりあえず語尾にはもう少し気を使った方がいいと思うよ。

娘小説で行き詰まった時に相談するスレ
http://tv2.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1025951552/l50

「魔法使いですか、凄いですね、じゃあ、向こうで戦ってる長い髪の女の人は、
いったいどんな方なんです？」
ヤグチの説明責めに、嫌な顔一つせず女性は答える。
「あの子は剣士、すっごく強いの、名前はイイダカオリっていうの、あ！で私はナツミね、アベナツミ、
まぁ、ナッチとでも呼んでよ。」
「あ、はい、わかりました。」
二人の間に穏やかな空気が流れ始めた。

「で、話を戻すと、あの子、カオリは、その１０年前に両親をモンスターに殺されちゃったのよ・・・・」
（！！私と同じ・・・・・・・・）
「それからというもの、カオリは毎日毎日剣の修行ばかり・・・・・・・「モンスターは私が必ず倒す」ってね、
でも、勇者様が魔王を退治してくださってこの世には平和が訪れたわ、でも、カオリは剣の修行を
やめなかった・・・・・彼女、正義感が人一倍強いから、「もしも、モンスターが復活したらみんなは私が必ず守る」
なんて私の言うことなんか聞かずに剣に打ち込んでいったわ・・・・・で、何故かモンスターがまた姿を現す様に
なったから、「私、モンスターを倒す旅に出る」なんて言い出したのよ。でも彼女一人じゃ心配だから私が一緒に旅を
してるわけ。カオリと私は同じ町出身だったから、「ムロラン」っていうね、
ま、こういう話はここにいるモンスター達を倒してからにしましょうかね。」

そう言うとナツミはカオリが戦っている場所へと歩き出す。ヤグチは座ったままだ。


ナツミとヤグチが話し込んでいる間に、イイダとゴーレムの戦いは始まっていた。
「グゴォォォォォォォォォォォォ！！！」
ゴーレムの強烈なパンチがイイダを襲う、だが、イイダは華麗な身のこなしでヒラリとかわす。

「そんな遅いパンチじゃアタシに当てることなんてできないよぉ〜だ！へへん♪」

だが、イイダはゴーレムの攻撃を避けるばかりで、攻撃に移ろうとはしない。
そして、イイダがゴーレムと距離をおいたところでイイダの肩に「ポン」と手が乗る。

「お　ま　た　せ　☆」

ナツミだった。

>>163
そうですか、期待ありがとうございます。

>>164
それは具体的にどうゆう感じか教えてもらえるとありがたいです。

>>165
ありがとうございます、行って勉強してきます。

〜した。〜だった。というのが連続すると、どうしても単調になる。
>>141とか>>158とかがそんな感じ。
なるべく説明口調の文は減らした方が読みやすいよ。

すごい細かいことだけど、「」内のかっこは『』を使ってほしいです。

期待sage

『ナッチィ〜、遅いよぉ〜、今まで何話してたのぉ〜？』
イイダはゴーレムなどそっちのけでナツミに講義をする。

『ゴメンゴメン。・・・・・で、どうするの？あれ。』
ナツミはゴーレムに指をさす、
『う〜ん、そうさなぁ・・・・・・・・・・・・・・』
カオリが腕を組みながら考えていると、ズシンズシンとゴーレムが迫ってきた。

『ほら〜！カオリが遅いからゴーレム来ちゃったじゃんかぁ！早く決めてよね！』
ナツミがせかす。
『・・・・・よし、じゃあとりあえず私が突っ込んで行くから、その後はよろしくね。』
得意げな顔をするカオリ、そしてナツミも
「まあ、いいんじゃないの？」
と快く応じる
『うっし！じゃあいっちょやりますか！』
掛け声と共にイイダは目を閉じ、神経を研ぎ澄まし始める。だが、ゴーレムはすぐそこまで迫っていた。

『今がチャンスじゃ！ゴーレム！！早く踏み潰せい！！』
『ウオオォォォォォォォォォォォォォォ！！』

ゴーレムが足を上げる、そして、ゴーレムの巨大な足が、今まさにイイダを踏み潰さんと振り下ろされた。

『ヒャーッハッハッハッハッハッハ！！終わりじゃぁぁぁぁ！！』
だがその瞬間、イイダの目がキッと見開く。

『ズドォォォォォォォォォォォォォン・・・・・』

ゴーレムの巨大な足は、イイダを確実にとらえた、・・・・・はずだった。
イイダは、踏み潰されようとした瞬間、地面を蹴り上げ空高くジャンプしたのだった。

『はっ！あんたみたいなウスノロモンスターに踏み潰されてたまるかっつーの！！』

攻撃をかわし、ゴーレムの胸くらいの高さまでジャンプすると、イイダは剣を構える。
『行くよ、ゴーレム！！』
イイダの剣に風が集まり始めた・・・・・・・・

『必殺！！真　空！！十字斬りぃぃぃぃぃ！！』

イイダが剣を十字に振る、振った剣からの真空波によって、ゴーレムは
十字に引き裂かれた。

『よっし！！ナッチ今よ！！』
『O K！！わかってるべさ！！』
ナツミの手がまたもや光りだす、だが先ほどとは違い、激しい光だ。

すいませぇん、やっぱりいっぱい小説とか読むべきですよね。
少し勉強しなくては・・・・・・・・・
>>170
鋭い指摘ありがとうございます、参考にしたいと思います。

いや、あの全部のかっこを『』にしてほしいと言ったわけではないのです。
例えば >>167の

「それからというもの、カオリは毎日毎日剣の修行ばかり・・・・・・・「モンスターは私が必ず倒す」ってね、（中略）カオリと私は同じ町出身だったから、「ムロラン」っていうね、
ま、こういう話はここにいるモンスター達を倒してからにしましょうかね。」
↓
「それからというもの、カオリは毎日毎日剣の修行ばかり・・・・・・・『モンスターは私が必ず倒す』ってね、（中略）カオリと私は同じ町出身だったから、『ムロラン』っていうね、
ま、こういう話はここにいるモンスター達を倒してからにしましょうかね。」

という感じですね。二重かっこって言うんですか。そんなふうに使って欲しいなぁと。

あ、そういうことでしたか！！
すいませんでした・・・・・・・・

頑張ってねsage

保全

くく

ＲＰＧ風の小説マジ好きなので
がんばって！！！
そして
ののかごが好きなので
できたら（ry

「いっくよぉ！！爆発の呪文・・・・・・・・・・・・・イオラァ！！」

ナツミの放った爆発の呪文『イオラ』は、十字に切り裂かれたゴーレムを粉々に破壊した。

「す・・・・・・凄い・・・・・・・・・」
ヤグチは目を丸くする。

「おお！！成功だよナッチ！！」
「よぁったべさ。」
見事ゴーレムを倒し喜ぶ二人、だが、その喜びもつかの間だった・・・・・・・・・・・

「―――――――――！！――――――――――」
急に空気が冷たくなるのを二人は感じた。
何か、とてつもなく恐ろしい何かが迫ってるような感じ・・・・・・・

「ナ、ナッチ・・・・・・・か、感じる？」
「ええ、とてつもなく大きい負の力だべ・・・・・・」
二人の顔に緊張の色が現れる。
そして、どこからともなく声が聞こえてくる・・・・・・・
それも耳にではない、直接頭の中に聞こえてきたような感じがした・・・・・・

《だらしないですねぇ、ゴーレムを使ったのに、こんな小さな町一つ落とせないなんて・・・・・》

「！？い。いったいどこから・・・・・・・？」
「あ、頭の中に直接聞こえる！？」
「え！？な、何これ・・・・・？」

イイダ、ナツミ、ヤグチは辺りを見回す、だが、誰もいない。
するとゴーレムがやられてからずっとうつむいていた鬼面道師が急に声を上げる。

「テ、テレパシー！？こ、これは・・・・・・・まさか・・・・・・・」

辺りが暗くなっていく・・・・・・
木はざわめき、風も出てきた。まるで、嵐でも来るかのようである。

「へ〜、やっとボスのおでましってわけね・・・・なんかワクワクしてきちゃったよ、
ねぇ、ナツミ？」
「あんたねぇ、そんなこと言ってる場合じゃないでしょ、
でてきたのがもんの凄く強かったらどうすんのよ。」

ナツミは呆れ顔だ。

「だぁ〜いじょぶだって、私とナツミの連携プレーがあれば、たとえ魔王でも敵じゃないって！」
相変わらず余裕のイイダだった。すると、

「フフフ・・・・・ヒャハハハハハハハハ！！」
突然鬼面導師が笑いだす。
「今度こそお前達は終わりじゃあ！！あの方みずからおいでになられようとしているのじゃからなぁ！！」

「あのお方・・・・・・・・？」

一瞬イイダの表情が曇る。
「そうじゃあ！！まさかあの方が来てくださるとはなぁ！！これで・・・・・・・・・・・・！！
あ・・・・ギャッ・・・・・・・・・ウギャァァァァァァァァァァァァ！！」
鬼面導師がいきなり苦しみだすと、「ボンッ！」と鬼面導師の体はあとかたもなく吹き飛んだ。

「なっ！？」
イイダ、ナツミ、そしてヤグチは突然の出来事に驚きの表情を浮かべる、
するとまた頭の中に、「あの声」が聞こえてきた・・・・・・

《フフフ・・・・おしゃべりな者は嫌いですから死んでもらいましたよ・・・・・・・・・
さて、次はあなた達も番ですかねぇ・・・・フフフ、アハハハハハハハハ！！》
すると辺りは一層暗くなっていく・・・・・そして、黒い光が突然現れ、大きく広がっていった・・・・・・・
　

更新です、
>>179、>>182
ありがとうございます、頑張ります

乙。

期待続行sage

保全

保全

「な、何？この黒い光・・・・・・・・・・・？」
大気が震え、地面が揺れだす。そしてさらに風は強くなっていった。

「・・・おいおい、ちょっとこれはマズイんじゃないのかい？」
「・・・・・だから言ったべさ。」

さすがにイイダ、ナツミの表情もひきつりはじめる・・・・・・・・
二人はそれほどまでに強大な「負の力」を感じているのだ。

黒い光は２０メートルくらいの範囲まで広がると、どんどん今度は小さくなっていった。
そして、その光の中心から、人の姿が見えた。

「フフフ・・・・初めまして、愚かな人間達・・・・・・・・・・・・・・」

黒い光の中心から現れたのは、見るからに普通の人間の女性、
だがその声は、さっき頭の中に響いた声そのままだった。

「だ、誰・・・・？あなたは・・・・・人・・・・・間・・・・・な・・・・の？」
質問をするナツミの声は震えている、その女性が放つ凄まじいプレッシャーがナツミを襲っているのだ、
いや、ナツミでけではない、イイダもヤグチもその圧力に動くことは愚か、
しゃべることもできない状態であった・・・・・・・・・・

「フフフ・・・私ですか？私は超魔将軍イシイと申します、イシイリカです。
それと私は人間ではありません、魔界の人間・・・魔俗です、と言ってもにんげんのようなものですけどね、
フフフフ・・・・・・・・・」

ニッコリと微笑みながら話す超魔将軍イシイ、だがその笑顔は恐ろしく冷たい。
気を抜くと、気がまいってしまいそうだ。
「超魔・・・・・将軍・・・・・・・・・・・まさか！！」
「ど、どうしたの？ナッチ・・・・・・・・」
突然声を上げるナツミにイイダは少し驚く。
「・・・・・・・・・・・・・か、勝てない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「え？」
「超魔・・・・将軍・・・・・・・恐らくあの人は・・・・・魔王と同じ、いや、それ以上の
力を持っています・・・・・・・・・・・・・」
「！？な、なんだって！？」

「魔王と・・・・同じくらいの・・・・・・力・・・・・？」
イイダは愕然とした。
さっきまでは魔王なんて楽勝だと言った、だが現実は違っていたのだ。
超魔将軍の放つ異様なまでの殺気に、言葉さえも出ない状況だった・・・・・

「さて、お話はこれくらいにしましょうか、さあ、どこからでも来ていいんですよ？」
イシイは手を広げる、だが武器らしいものは何一つ持っていなかった。

「！？、丸腰・・・・・・・？」
心の中でイイダは思う、いくら奴の殺気が凄いと言っても、
イシイは武器どころか防具すらない、普通の服を着ているだけだ、
剣で立ち向かえばなんとかなる、イイダはそう踏んだ。

「じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて行かせてもらおうかね。」

言ってることは余裕を持っている風に聞こえるが、声は震えている、
まさに一か八か、決死のもくろみだった。

「フフフ・・・・最初はあなたですか、まあ、頑張って私を倒してくださいね、
出来たらの話ですけど・・・・・・・・アハハハハハハハッ！！」
「ちっ！な、なめるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」

イイダはイシイに向かって一直線に走り出す。

更新です、保全してくださった方々ありがとうございます。
それはそうと新曲の藤本いいなぁ・・・・

hoz

いきなりビッグバトルだね。

イイダは全力でイシイに向かって走る、だがイシイは依然動くそぶりを見せない。

「くらえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！」

イイダは飛び上がり、全力で剣を振り下ろす。

（取った！！）
イイダはこれで完璧に仕留めたと思った・・・・・・だが、

「ふう、この程度ですか？まったく、失望させないでくださいよ。
もっと私を楽しませてくださいな、フフフ・・・・・・」

「なっ！？」

勢いよく振り下ろされた剣であったが、その剣はイシイにとめられてしまったのだ、
しかも、ガードなどはしていない、右手の人差し指と中指、
たった２本の指でイイダの剣はとめられてしまったのだ。

「くっ、くっそう！！」
いくら力をいれてもビクともしない、それどころか剣も抜けないのだ。
――――――――完全なる力不足――――――――
イイダの脳裏に絶望の二文字が浮かんだ。

「フフフ・・・・大丈夫ですよ、すぐには殺しません・・・・・・・・・
ゆっくりとジワジワ苦しみながら死んでもらいますから、
しばらくそこでゆっくりしていてくださいな。」
「え・・・・・・・・・・・・？」

イシイは手の平をイイダの額に置くと、イイダの体はまったく動かなくなってしまった。

「！？なっ、か・・・・体が・・・・・・・！！」
「フフフ・・・・これこそ秘技、金縛りです・・・・・」
「か・・・・な・・・し・・・・・ば・・・・り・・・・・・・・だと・・・・・・！？」
イイダは体を動かそうとする、だがまったく動かない、
無理に体を動かそうとすると、体が壊れてしまう、そんな感じだった。

「あなたの実力はわかりました、まったくもって期待外れです・・・・・・・・・」
ふうっとため息をつきながらイイダの額から手を離すイシイの目線は
少しずつナツミに向けられていく・・・
「さて、あなたなら少しくらいは私を楽しませてくれますよねぇ？」
「！！」

イシイのこれまでとは違う殺気の満ちた目ににらまれ、
ナツミは恐怖に顔がゆがむ。

「さあ！早くかかってきてください、私を楽しませてください！！さあ！さあ！さああ！！」

さらにイシイのプレッシャーは強くなっていく・・・・・・・
まるで心臓を強く握られているかのようだ・・・・・
だが、ナツミはついに腹をくくった。

「・・・・・･って・・・・・・・・・・・ろう・・・・・・いの・・・・・・・」
「え？何です？」
「やってやろうじゃないの！！たとえ無駄だとわかっていても！！」
ナツミは腰にささっていたロッドを引き抜き構える、

「フフフ・・・・いいですねぇ・・・・さあ、来てください！！」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁ！！べギラマァ！！」
ロッドから炎がほとばしる、そして、その炎はイシイを包み込んでいく・・・・・・
「まだまだぁ！！イオラァ！！ヒャドォ！！イオラァ！！」
休むことなくナツミは呪文を放つ、何発も何発も・・・・・・・・
しばらくすると、呪文が使えなくなった、魔法力が尽きたのだ。

「はぁ・・・はぁ・・・・・や・・・・・・やったの・・・・・・・？」
イシイのいた場所は砂煙がまきおこっていた・・・・・・
あれだけの呪文を受ければいくら超魔将軍といえども姿形すら残っていないはず・・・・・・・
ナツミは勝利を確信する、、だが！！砂煙の中にはうっすらと人影が見えた・・・・・
「！？・・・・・なっ！？」
ゆっくりと砂煙が消えていき、イシイが姿を現した

「フフフ、なかなかいい攻撃でした・・・・・ですがもうすこし強力な呪文を覚えといた
方がいいみたいですね、フフフ・・・・その程度じゃあ、私は倒せませんよ？」

更新です、
やばい・・・・ネタが尽きてきた・・・・・・

尽きるって、そんなんで小説書きだしたのか？

これって始める前におおまかなプロット組んでなかったの？

まあ、とにかくｶﾞﾝｶﾞﾚ！

ネタに困ったら新キャラだ！

保全

保全

ネタに困ったらエロだ！

ネタに困ったら他スレからパクるんだ！

保全

ネタに困ったらこのまま放棄だ！

「そ・・・んな・・・・・・・む、無傷・・・・・・・・・！？」

不敵に笑うイシイはまったくの無傷、
それどころか、服にも乱れすらない・・・・・・

「もう少しできると思っていたのですが・・・・・残念です、
で、もう少しやってみますか？」

腕を組みながらイシイはナツミに話かける、
だがその言葉はナツミには届いていなかった・・・・・・・
すでにナツミは戦意喪失していた。

「ふぅ、もう終わりですか・・・・・・・・
じゃあ、そろそろこっちから行かせてもらいますね？」

イシイの表情が変わる・・・・・さきほどまでの笑顔は無い・・・・恐ろしく冷酷な目・・・・・・・
イシイは冷ややかな表情で指を『パチン』と鳴らす、するとイイダの体の自由が戻った。

「さて、いきますよ？」

「はぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・！！」

イシイは『気』を溜め始めた、
大気が震えている・・・・・・
ピリピリと肌が痛い、
だが、ナツミ、イイダにそんなことを考えている余裕は既に無い・・・・
イシイの圧倒的プレッシャーによって恐怖しか感じられなくなっていた。

「行きます・・・・・これが超魔将軍、イシイリカの力です！！」

両手を広げるイシイ・・・・・・それと同時に辺りに転がっている
岩がフワリと宙に浮く、
サイキッカーイシイの念動力だ。

「さぁ・・・・素敵なワルツを踊って見せてくださいな！！」

そうイシイが言い放つと宙に浮かぶ全ての岩がイイダとナツミ目掛けて
目にも止まらぬ速さで飛んでいった・・・・・・・・

（く、来る！？）

恐怖により立ち尽くしていたイイダだったが、
さすがにこれには反応する、
動けないアベをかばいながら迫り来る岩を斬り落としている
イイダの脳裏に一つの言葉が浮かぶ。

（――――――――ここは逃げるしかない―――――――――）

このまま戦っても確実に全滅してしまうとイイダは思った。
だが、次々と迫り来る岩を斬り落としながらではロクな考えが浮かばない・・・・
むしろ考えごとなどしている場合ではない・・・・
イイダに襲い掛かる岩の波はイイダのスタミナを確実に奪っていく・・・・
もう岩を斬り落とすことでいっぱいいっぱいだ。
その時、一瞬ナツミへの注意がそれた。
そこに待ってましたと言わんばかりに岩がナツミ目掛けて飛んで行く・・・・・・

（ヤ、ヤバッ！！）

そう思ったイイダはすぐさまナツミに向かっている岩を切り落とす。
だがそれが命取りだった、完全にナツミへと注意が向いてしまったイイダに
次々と岩がＨＩＴする・・・・・・
その姿はまるで本当にワルツを踊っているようだった・・・・・・・

「！！！！！！！！！！」

声もなくイイダは倒れた・・・・・大量の血を吐きながら・・・・・・
すでにイイダは虫の息、かろうじて生きている。
そんな感じだった・・・・・・

「ああああ！！カオリィィィィィィ！！！！」

そんなイイダの姿を見てナツミは絶叫する・・・・・
悲しみの声が辺りに響き渡った・・・・・

「まずは一人・・・・・・次はあなたですね」

右手を開いて前に突き出し、またもや『気』を溜め始めるイシイ。
おそらく念動力で作り出されたであろうと思える光の玉がイシイの手の平の中で大きくなっていく、
その大きさはバスケットボールくらい。

「さあ！！安らかに死になさい！！サイコ・ボール！！」

イシイの放ったサイコ・ボールは一直線にナツミへと向かっていく・・・・
ナツミはどうすることも出来ない・・・ただ死を待つのみであった・・・・・・

なんかわけのわからんこと言ってごめんなさいね、以後慎みます・・・・
>>208、>>209、>>211
いくらなんでもそれはちょっと・・・・・・

更新乙

>>216
言いたいことは言った方がいいよ。

おかえり〜♪

保全

保全

test

hozzzzzzz

http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Bass/4736/finalstage.mp3
http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Bass/4483/tanpopobatake.mp3

hozen

とりあえず保全

>>226
絶妙なタイミングの保全だ

ホゼ

保全

またネタに困ってるのか？
やっぱりエロに走れ！！

保全

ﾎｾﾞﾝ

ほぜーん

ほぜむ

保全

保全

終了宣言したら？

保全だよ

もうだめぽ

とりあえず勇者よっしぃーでも・・・

そろそろ・・・・

とりあえず
続きを書かせてもらいます

「痛いんじゃわれ
　なにさらすんじゃい！！！！」

ナツミが死の覚悟をして、すべてを受け入れようとした
その時
何処からか女性の凄む声が聞こえてきた

ナツミは、自分のおかれている状態に
理解するのに
少しばかりの時間がかかった

あれ？
生きてる・・・・
それがその時
ナツミの理解出来るすべてだった

とりあえず
↑３スレ書かせていただきました
出来ればこの続きを書きたいと思います
原作者さんには
何の許しを問わずにかってな行動を取りましたことを
お詫びいたします
この事に対して不快感をもたれた方が居ましたら
レスして頂ければ即止めますので
ご了承ください

そのまま続き書いちゃってよ。

誰でもいいよ。続編書いてくれるなら。

ほ

馬鹿な！サイコボールを受け止めるなんて
「おまえは何者！？」
イシイの顔には動揺した様がうってとれた

「おまえ・・・ってゴラｧ！！だれに口きいとんのじゃー
しかもおまえゴラァ！！、うちのヤグチに何してくれたんじゃ」
そう言い放つとその人物はもの凄い形相でイシイを睨みつけた

あまりの形相にイシイは動けないでいた

そんなイシイをしり目にその人物は「大丈夫か？怪我は無いみたいやな、よかった・・・
けど魔力がもう無いみたいやな、ちょっと待つっとり」
そう言ってポケットの中から何か小さなビンをとりだした
「これはな魔法の聖水や、ほんの少しだけやけど魔力が回復する
それで、あそこに倒れている人を回復して、ヤグチを連れてこの場を離れるんやできるか？」
イシイに見せたそれとは違う優しい目をしたその人物は、ナツミにそう言うとフッと微笑んだ
まだ現状を理解出来ていなかったナツミだが
その優しい目をみた瞬間に何故か全てを理解することができた
そして｢やってみる｣と言うとつられたように微笑み返した

ナツミが、イイダ・ヤグチを抱えて立ち去るのを確認すると
「お待たせ」そう言って再びイシイを睨み付けた

おおっ。更新乙！

ゆゆﾀｿｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!!!!

その人物の『目』は、全ての者を魅了する何か特殊な力が込められている
イシイはそんな感じを肌で感じていた
囚われそうになるのをサイキックの力で防ぐことが出来るが、このままでは
他の力が使えないのである
肉弾戦にも自信はあるが、その人物になにか凄みを感じたイシイは、
「おまえは何者だ」と再び言い放った
「せやからゴラァ！おまえってだれに口聞いとんのじゃ！・・・まあええわ
うちはナカザワユウコや」
そう言うその顔は自信にあふれていた

「ナカザワユウコ聞かない名前ですね」
余裕の表情でそう答えたイシイだったが、その自信に満ちた姿に
イシイは背筋が凍るそんな感じがした

そんなやりとりを、岩陰からヤグチ・ナツミ・イイダの３人は見守っていた
「ユウちゃん・・・・」そうつぶやいて両手を胸の前に合わせ、祈るような仕草をとるヤグチに
「お嬢ちゃんあの人と知り合いかい？かっこいいね！なんて名前の人！？」
きらきらした目でナツミがヤグチにたずねた
「お嬢ちゃんじゃないよ・・・おいらヤグチマリ、たすけてくれてありがとうございます」
そういってふかぶかと頭を下げた
「いやーお礼なんて言われたらナッチてれちゃうべさ〜」
そういって頬を赤らめ、はずかしそうに頭をポリポリかくナツミの表情は
さきほど感じた『死』への恐怖は、微塵にも感じさせない、とても暖かい笑顔があった
「もーナッチ照れてる場合じゃないでしょ」
心配そうに戦局を見守りながら、自分の自惚れ不甲斐なさに、とても暗い表情のイイダがつぶやいた

そんな対照的な二人に少し戸惑ったヤグチだが
「ユウちゃんは、おいらの親代わりなんだ・・・１０年前、両親がモンスターに殺されちゃって
それからユウちゃんが面倒みてくれてたんだ
でも２週間前から行方不明になってて・・・・てっきりユウちゃんまでモンスターに
殺されたのかと思ってた」

>>252
おおきに
これからがんばって
出来る限り更新していきたいと思います
これからもよろしくお願いします


めっちゃペースは遅いとおもいますが・・・

>>253
なぜゆゆタンとわかった！
おぬしなかなかやるのー

「・・・・・ヤグチさんもモンスターに両親を殺されちゃったんだ。カオリもね、
両親モンスターに殺されちゃってさ・・・それでねもうあんなに悲しい事
絶対に誰にもさせないって思って、１０年間剣の修行して、がんばったん
だけどなー・・・・ぜんぜんだめだったよ」
「でもあのユウちゃんって人、あんなに強いんだから心配する事ないっしょ
それにカオリもがんばったじゃない、そんなにおちこまないでさ、
ナッチと一緒に修行の旅つずけるべさ、きっとユウちゃんって人も
相当修行積んだんだよ、ね、ヤグチさん」
「ヤグチでいいよ、でもユウちゃんがあんなに強いなんて
知らなかったよ、修行してるの見た事ないし、聞いたこともないよ」
「そらおったまげたなー」
そういって大げさにびっくりした仕草を取るナッチの横で
「あっ」っとイイダが叫んだ

睨め合いが続くなか、先にイシイが動いた
（このままではらちがいかない）そう思ったイシイの視線に
鬼面導師が持っていた杖がはいった
ナカザワに気付かれないように注意しながらゆっくりと
回り込むように歩を進める
そして、残り３ｍぐらいになった時、飛びつくように杖をひろった

「フフフ、この杖はいかずちの杖といって特殊な力が有るのですよ」
そういって杖を構えるイシイをじっと睨んだままナカザワは
微動だにしない
（うわーなんか凄そうな杖やな、やばいんちゃうんかな
でもここから逃げられるわけないしな・・・・
うちもここで死ぬんかな、いややなそんなん・・・）
実はめちゃびびっていた

「いきます！」そういってイシイが杖を振り上げようとした時
ドドドッという激しい地響きが聞こえてきた

（クッ王国騎兵隊の登場ですか・・・）
このまま続けていては不利になる
そう判断したイシイは、振り上げ掛けた杖を下ろし
「ナカザワさん、今日の所はこれで帰らせてもらいます
なかなか楽しい一時でした。またいずれお会いしましょう」
そう言った瞬間黒い光がイシイを包み込んだ
ピカッっと辺り一面に光りが広がった後には、イシイの姿がなかった

ナカザワはそのままイシイが立っていた所をじっと睨んだまま
動かないでいた
「ユウちゃーん！！」そんなナカザワの背中に手を振りながら走って来た
ヤグチが飛びついた
石のように固く硬直したナカザワは、まだイシイの居た所をじっと睨んだままだった
「ユウちゃん、ねーユウちゃんってばー・・・・・・」
ヤグチの問いかけにも全く反応が無いナカザワ
「こらーユウコ！！！」
耳元でヤグチがそう叫ぶと
へなへなへな〜と膝からナカザワが崩れ落ちた

更新乙です。
コテハンつけたら？

保全

hozem

「ちょっと、大丈夫ですかー？」
ナツミとイイダも心配そうな表情で駆け寄って来てナカザワの顔を覗き込む
ナツミが何かを感じ取れたその目からは、何も感じることが出来ない

ヤグチとナツミは、顔を見合わせおどおどするばかり
イイダも何をしたら良いのか、解らなかったが、とりあえず
「もしもーし」声を掛けながらナカザワの頬を『パチパチ』と叩いた

（・・！？）
ナカザワの目からキラキラ光る宝石のような物が落ちるのが見えた
（なんだろう？）その宝石のような物を拾ってみると、それはコンタクトレンズだった

しかし、その色は青く輝いていた
「うわ〜きれい〜！」しばらくそのコンタクトに見とれていると
「それはな、魅惑のコンタクトや！」
どこからともなく声が聞こえてくる

「だれ！」と振り向くとそこには見知らぬ人物がたっていた
とっさに構えを取る３人に、両手を上げて敵対する意思が無いとアピールすると
「ちょっとまち〜や！あぶないやんか！」といいながら
振り上げた両手を前に出し、落ち着いて下さいと言わんばかりに手首を左右にふる

「あなたはだれ！」構えたままイイダが問いかける
「あれ〜、みっちゃん」
そう答えたのはナカザワだった

２週間ほど前ナカザワは、お茶を買いに隣町まで来ていた

店に立ち寄り
「おばちゃんお茶葉ちょうだい」
「あらユウちゃんいらっしゃい、ごめんね今きらしてるの
最近またモンスターが出だしてね、物資が手に入りにくくなったのよ
城下町なら有ると思うのだけど・・・」

『モンスター』その言葉を聞いた時、（こわ！とっとと帰ろ）と思ったが
おばちゃん曰く、真夜中に雑魚モンスターが出る程度だそうだ


（ちょっと遠いけど・・・行ってみようかな、都会に行くのも久しぶりやし）

（へーやっぱ都会には男前が多いな、目の保養になるわ〜）
目的のお茶も購入し、ちょっとした観光気分で町をうろつくと
最近新しくオープンしたらしい酒場を見つけた

（へーこんなん出来たんや）と思い、ちょっと覗いてみると
そこにはナカザワ好みの、ちょっといかした青年が働いていた

（うわーめっちゃ男前やな・・・ヤグチ待たせとるけど、ちょっとくらい
バチあたらんやろ）
（それにしても男前やな〜、お近づきになられへんかな〜）
など考えながらその店に入っていった

「いらっしゃいませ！」
店内に威勢の良い声が響く

「お嬢様いらっしゃいませ、ご注文はお決まりですか」
その男前がオーダーを取りにきて、ニコッと白い歯を見せる
（お、お、お嬢様やて〜、キャーそんなん言われたん何年ぶりやろ）
年がいにもなく頬を赤らめていた

「おビールを・・」
少しでも上品に見えるようにハンカチを持って、口元を隠すように言うナカザワ
「かしこまりました」
男前は、かるく会釈をしてカウンターのほうへ歩いていった

（この店ちょくちょく通わなあかんなー、そしたらあの人が
声を掛けてきて、あんな事やこんな事にならんかなー）

ヤグチの事などすっかり忘れて、妄想にふけるナカザワ
外はすっかり夕暮れ、西にかたむいた太陽が入道雲をオレンジ色に染めていた

そんな時店内に、血相をかえてあわだだしく戦士らしき人が走り込んできた
テーブルに置かれているコップに水挿しから水を注ぎ
その水を一気に飲み干すと

「大変だ！！モンスターが攻めてきた！！」
「！！」
店内が騒々しくなる

「この町には自衛団がいるので、雑魚モンスター程度では何も心配することはない」
店の店主がみんなを落ち着かそうとしている

ナカザワも落ち着こうとビールをいっきに煽り深呼吸をする
ふと男前の事が気になり、そちらに視線を送ると
店の片隅で膝をかかえ「ママー・・・」とつぶやきながら『ガクガク』と
震えていた

（・・・・なんやマザコンかいな、しかも根性なしか）
さきほどまでの自分の妄想を思いうかべて、ブルっと身震いをした

「おっちゃん　ピールおかわり！あとすなずり」
上品そうな姿はどこへやら・・・・そこには酒豪ナカザワユウコの姿があった


モンスター襲撃の危機も、待ち人ヤグチの事もおかまいなく
失恋したナカザワさんは飲まずにはいられなかった

>>261　ありっす
コテハン考えときます
>>262.263
保全ありがとうございます

oo

ishkawanomankonametai

・・・たっく最近の若いもんは・・・かっこだけいっちょまえで・・・
一人で愚痴をこぼしながら、その愚痴をツマミに手酌酒


「西の門がやられた！このままでは町の中にモンスターが入ってくる
戦闘経験がある人は手伝ってくれ」

自衛団員が店内に走り込んで助けを求める

（酒飲みよる場合ちゃうやん・・・）
ナカザワも何とか手伝おうと考えるが、今は武器・防具共に装備の用意がない

「ね〜ヘイケさん、やっぱり私たちも行ったほうがよさそうじゃないですか？」

「せやな・・・このままやったら落ち着いて寝られへんし」
「ミキちゃん、宿にいって装備品取ってきてくれるか
うちとアヤちゃん先にいっとくから」
「は〜い」

踊り子らしき少女二人と、占い師らしき人の三人組が立ち上がった

「あっ、ちょっと待って
装備品余って無いかな・・・今何も持ってないんよ」

ヘイケと呼ばれた人物に話しかける

突然の事にとまどったヘイケだが「そらええけど、何が使えるの？」
とりあえず聞き返す

「ちょっとヘイケさん、あの人めちゃめちゃ酒飲んでますよ大丈夫ですかね」
「そ〜ですよ、怪我でもされたら大変ですよ」
踊り子風の少女がヘイケに小声で耳打ちをするように言うが
「うるさい！！そこ」
地獄耳ナカザワに指を指され、一喝されてしゅんとなる


「・・・・ま・・あの・・人数多い方が心強いやんか・・・・・」
ナカザワのあまりの眼差しにヘイケは顔をひきつらしながら
この場をなごますようにいった

この町にある自衛団の歴史は古く、モンスターに支配されていた時代にも
この町を守りつづけてきた
しかし１０年前魔王が倒れてからは、モンスターが出没しなくなり
今所属している自衛団のほとんどが、モンスターとの対戦を経験した事が無い
また、王国には軍隊はあるのだが、最近出没しはじめたモンスター討伐に出ている為
城の警備は手薄だった
この城下町をモンスターに占拠されるということは、王国にとって最悪の事態となる


「な・・なに・・それ、めっちゃすご！！」
思わずナカザワは、声を口にだした

ヘイケがタロットを引くと、そのカードから『メラ』『ヒャド』『ギラ』『イオ』などと
同等以上の魔力が吹き荒れる
また、マツウラが扇子を一振りすれば、『バギ』といったカマイタチにもにた力が
モンスターを切り刻む
フジモトは杖の頭部の赤い宝石から降りそそぐ光を使って
傷ついた兵士たちを回復さしている

ヘイケ　ミチヨ　　占い師
武器　　　銀のタロット
防具　　　紫のローブ

マツウラ　アヤ　　踊り子
武器　　　大羽の扇子
防具　　　踊り子の服

フジモト　ミキ　　踊り子
武器　　　癒しの杖
防具　　　ピンクのボディコン

ヘイケたちは、世界中を旅して回っていると言う
世の中は平和になったが、山奥・洞窟の中には
まだモンスターが出るらしい
旅の中幾度もなくモンスターとの対戦を経験してきた

また、世界にはいろんな武器・防具・アイテムがあり
それらを集めてまわるのも旅の目的の一つである

ヘイケが言うには、この地のモンスターはまだまだレベルが低いし
武器・防具も全然初歩的な物ばかりだそうだ

ナカザワはヘイケから『封魔のつけ爪』を借りていた
その力は、直接単体に攻撃してくる魔法を受け止めることが出来る
また、その爪による攻撃も有効で、それなりの攻撃力をひめている
その攻撃力の高さは、雑魚モンスターも一撃で倒す事ができ
自分は武闘の達人ではないかと錯覚するほどの力があった

しかし自衛団の戦闘レベルは低く、この町の西、東、南にある門を守る為
ヘイケ、ナカザワ、マツウラの三人はバラバラになって戦い
フジモトは、怪我人を回復するために走り回っていた
その為攻撃力が低下し防戦一方になってしまう

敵も攻めきれず、硬直状態が１０日ほど過ぎていった

「なーみっちゃん、何時になったら終るんやろか・・・うちな、ちょっと
お茶買いに来ただけやでほんまにそれにヤグチ待たしたままやし
心配しとるやろな・・・」
「そ〜ですよ、マツウラは疲れました」
「せやかて、敵の大将を倒さん事には終わらへんで」
「敵の大将ってどこにおんねんったく」

夜、ナカザワ達は休憩中酒を飲みながら愚痴をこぼしていた
何時になったら終るのか、このまま永遠に終らないのではないか
そんな事ばかり考えてしまう

しかしナカザワには、心配で気がかりな事があった

「なあみっちゃん、旅って楽しいか」
「どないしたん、ねーさん」
「いやな、平和な時代になって、平和にのんびり暮らせたらええなって
思てたんやけど、今回みたいな事があって、もしみっちゃん達がおらへんかったら
ここで死んでたかもしれへんなーって思って｣
｢なに言うてん・・・ねーさんはそない簡単に死ねへんって｣

｢せやけどな、うちが面倒見てきた子でヤグチって子がおってな
その子の両親モンスターに殺されてしもてな・・・・
もし今回の事でうちが死んでたらって思うと、また悲しませる事に
なるやんか｣
｢守りたい者を守るには、それなりの『力』がいる。でも今のうちには
その力が無い・・・・うちも旅したら、みっちゃん達みたいになれるんかなって思って｣

更新乙

http://ime.nu/ip0.tosp.co.jp/Kj/Tospi200.asp?I=ys50151&P=0&Kubun=K3

あ、更新されてますね、すいません、現作者さんとみなさん
ちょっと学校のなんたらで忙しくて全然書けなかったので・・・・・
書こう、書こうと思っていたのですが、アイデアが全然浮かばずこの結果になってしまいました・・・
心からお詫び申し上げます。現作者さんは続き頑張ってくださいね。

ほぜ

うう

いちおー

ほぜｎ

よーしパパ保全しちゃうぞー