( ^▽^)v<ホイ!!
もうこれしか言えなくなった・・・・・
( ^▽^)<ハッピー♪
はじめて煙草を吸ったのは6年前、小学校5年生の時だった。
塾から帰って、テーブルに置いてあった煙草を何気に吸ってみた。
当然むせるだろうと思いきや、真希のからだはすんなりとそれを受け付けた。
だから、真希が高校に入学して初めてやった事は安全な喫煙場所探しだった。
結果ベストな場所は、剣道場の裏側に有る女子トイレだった。そこは敷地の
隅に有り、ほとんど人が通らず、利用者なんて見た事が無かった。
こうして私の快適喫煙ライフが始まって、ちょうど1年。2年生になった
有る日の出来事。
【ラクガキスルベカラズ】
といゆう落書きが個室のタイルに書かれていた。落書きするなと主張してるの
にそれ自体が落書きなのだ。次の日。
【誰が落書きしてるのか知らないけど、やってるのは
あなたじゃない? H.Y】
私の考えと同じだ、このH.Yというのはイニシャルであろう。知り合えば
仲良くなれそうな気がする。同じ日の夕方もう一度トイレに良くとさらに2
つ。
【くだらないけど、こうゆう落書き結構好き。特に全部カタカナな所が、
キャハハ〜。 金髪ギャル】
【学校の建物に落書きするのはよくないと思います。( ^▽^)】
きれいなタイルに4つの落書きは目立っていた。偶然私のポケットにも
水生ペンが有ったので私も書いた。
【あなた達いったい何者なの? M.G】
次の日、缶コーヒーとタバコを持ってトイレに入ると、ラクガキスルベカラズ
の文字が消されていて、新たな文字が書かれていた。
【ワタシハナニモノデモナイ ダレデモアリダレデモナク ドコニデモイル】
私に対しての応えであろう。金髪ギャルやH.Yのも新しくなっていた。
【ご想像におまかせ、なんか面白くなりそうだわ〜☆ 金髪ギャル】
【かっけー!ワタシハナニモデモナイだってさ! H.Y】
これで少なくとも5人がここを使用してるのが分かった。私がトイレに入る
際にそれらしき人を見た事は無い。それ以来、1日か半日で落書き内容が更新
され、煙草を吸っている間退屈しなくなった。
【古文のテスト帰ってきた〜最悪。昔の言葉なんて知らなくても生きて行け
るよ、ことわざなんてもってのほか! 金髪ギャル】
【馬鹿だね〜M.G】
【国語は得意ですよ〜キャスターになるのが夢なんです。( ^▽^)】
これらの内容は学校での出来事や愚痴が大半だった。お互い顔も声も知らない
人と好きな事が言える、この状況がすごくよかった。
この小説はパクリです。
903 :
:02/01/14 18:08 ID:9BG//7ZS
パクリか何か知らんが面白そう!!
そろそろ次スレの時期だね
905 :
zwei:02/01/14 19:48 ID:ZYIU6T9Y
S.A.S、カテキョ、L型、200、名無しッぺ、
ちっくり、ジャイ、8200。
帰ってくるかな?
906 :
コンボ:02/01/14 20:20 ID:kQ/UVhF/
>>905 どの方にも帰って欲しいですね。
もうその方々の新しい書きこみは見られないんですかね……
是非ともまた書いていただきたいです。
ところで、俺の心の師匠ど素人さんは!?
>>888 (´-`).。oO(“伝説”って言われると終わった人みたい……)
…スマソ気にしないで。
908 :
名無し娘。:02/01/14 21:36 ID:ylQJ4uvO
つなぎ役?
とんでもない。
あなたの作品は素晴らしい!!
【数学、福田の問題はいんしつだね。G.M】
福田は私の受け持ちの先生で、真面目だが、髪がぼさぼさしてて女子生徒
からの人気は薄い。トイレは完全に掲示板と化していた。
【コンビニで3組の飯田さんを見た、ジュース買ってたよ。やっぱり学校に自
販機が1つしかないのは不便ね。もっと増えれば良いのに。 金髪ギャル】
【ジュースなんて買わなくても水があるでしょう!倹約倹約。 H.Y】
【自販機が増えると空き缶の処理が大変になりますね。( ^▽^)】
【H.Y&( ^▽^)、アナタタチイイコトイウ コノガッコウニハ
アキカンガオオスギル】
カタカナの文章は少なかったが、圧倒的に存在感があった。次の日
『後藤ちゃん後藤ちゃん、事件やで〜!自動販売機が何者かに壊されたん
やて』
1年時からの友達の加護が息を切らせながらこっちにやってくる。友達以上に
あちらが私をなぜか慕ってくるという感じ。
『壊されたの?壊れたのじゃなく?』
『そうや、ウチうそなんかついてへん。電源のケーブルがスッパリ切られて
たらしいんやて』
この事はなにか私の頭に引っかかった。
910 :
つなぎ役:02/01/14 23:09 ID:zhiVCciA
>>905 是非とも帰ってきてほしいですね。
>>907 終わったなんてとんでもない!
またこのスレで書いてください。
>>908 ありがとうございます。
身に余る光栄です。
>MOROPAKURIさん
おもしろいです。
パクリでも構わないので続けてほしいです。
では今日の更新。
911 :
つなぎ役:02/01/14 23:10 ID:zhiVCciA
愛「学校で聰兄ちゃん見かけたんやけどぉ、すごい勢いで走って行くからぁ…」
あの時俺を呼んだのは愛ちゃんだったのか…
俺「いや、ちょっと忙しいんだけど…」
愛「何してるのぉ〜?」
俺「親父に荷物を送らなくちゃいけなくて、今まとめてるとこ」
愛「じゃあ手伝うよ〜」
俺「いやいいよ。もう少しだから…」
愛「いいからいいから〜♪」
家に上がりこんでくる。
愛「この箱ぉ〜?」
俺「あ、あぁ。そこのメモにあるものを入れてくれ」
まぁ人手は多い方がいいか。
できるだけ急がないといけないし。
・・・更に15分後・・・
俺「よし!チェックOK!」
俺は早速宅配業者に電話する。
俺「ふぅ、なんとか大丈夫そうだな」
俺「ありがとう。愛ちゃんのおかげで助かったよ」
愛「いいよ〜♪」
・・・・・・
で、この業者を待つ時間をどうしよう?(汗
ってかなんで愛ちゃんはウチに来たんだろう?
俺「あ、お茶でも飲む?」
愛「うん。紅茶とかある?」
紅茶か、たしか母親が好きだからあるはずだ。
俺「あると思うよ、ちょっと座って待ってて」
愛「私入れてくるぅ〜。紅茶どこぉ?」
俺「いや、俺行くからいいよ。適当に座ってていいから」
俺はキッチンにいってお湯を沸かし始める。
912 :
つなぎ役:02/01/14 23:13 ID:zhiVCciA
ピンポーンピンポーン
お、宅配便だな。
俺「はーい」
・・・・・・
俺「じゃあお願いします」
無事荷物を預けてキッチンに戻るとちょうどお湯が沸いている。
二人分の紅茶を煎れてダイニングに向かう。
俺「おまたせー」
愛「あ、ありがと〜」
紅茶を飲み始める。
愛「…聰ちゃん、砂糖いれすぎじゃない?」
俺「そうか?」
俺は甘い物好きなので紅茶1杯にスティックシュガー1本半は入れる。
今は2本入れた。
愛「体に悪いよ〜」
俺「うーん、まぁいいよ」
913 :
つなぎ役:02/01/14 23:14 ID:zhiVCciA
俺「で、今日はどうした?」
愛「ん?あぁ、聰ちゃんと遊びたいなぁと思って…」
遊び…?
俺が愛ちゃんの家に呼ばれて飯を食べるってのはたまにあるが、
(一人暮らしを心配してくれているらしい)
愛ちゃんのほうからウチへ来るのはなかなかない…
いや、もしかして初めてかも…
俺「遊ぶって…プレステでもする?」
愛「う〜ん…買い物行かない?」
俺「買い物?」
愛「私新しいコート欲しいからぁ」
買い物か…
荷物作り手伝ってもらったし、行くか。
俺「よし、んじゃ行くか?」
愛「本当ぉ?やったぁ〜♪」
914 :
つなぎ役:02/01/14 23:15 ID:zhiVCciA
夕方にもなるとかなり冷えてくる。
手袋してくりゃよかったなぁ…
愛「聰ちゃん、のぉのぉ〜!」
(※「ねぇねぇ」は福井弁で「のぉのぉ」)
俺「ん?どした?」
愛「このコートかわいいと思わん〜?」
愛は店のウィンドウ越しに赤いコートを指差している。
俺「おぉ、かわいいんじゃない?」
もう小1時間は色々な店を見てまわっている。
さすがに疲れた俺はさっきからずっと同じリアクションしかしていない。
愛「着てみようっと!」
愛は店に入っていく。
俺も続いて中へ。
あぁ、店の中は暖かくていいなぁ…
と幸せを感じていると、
愛「じゃあちょっと待ってての〜」
どうやら服を試着するらしい。
コートはどうしたんだ?
愛は試着室に入っていく。
俺は適当に服を見ながら試着室の周りをぶらつく。
915 :
つなぎ役:02/01/14 23:18 ID:zhiVCciA
「かわいい彼女ですね」
はぁ!?
いきなりのことに焦ったが、店員さんが俺に話し掛けてきたのだ。
俺「あ、はぁ…」
曖昧に返事する。
そっか…言われてみればそう見えてもおかしくないな。
彼女ねぇ…愛ちゃんをそんな風に見たことはないが…
アリかもな…従兄妹なら問題ないし。
じいちゃんばあちゃんも従兄妹同士だったらしいし。
そんなことを考えていると試着室のカーテンが開く。
愛「どぉ?」
白いタートルネックのセーター…
俺「かわいい…」
俺は思ったことをそのまま口に出していた。
俺「…あっ」
俺「いいんじゃん?似合うよ!」
恥ずかしさを紛らわすために無理やり勢いをつけて誉める。
愛「そう?じゃあ買おうかな〜♪」
愛ちゃんはご機嫌だ。
結局そのセーターとさっきの赤いコートを買って店を出た。
916 :
つなぎ役:02/01/14 23:21 ID:zhiVCciA
今日はここまでです。
実は昨日PCにお茶をこぼしてしまってキーボードが一部反応しませんw
スペースが打てないのがキツイ…
ともあれ、なんとか頑張ります!
917 :
どらい:02/01/14 23:52 ID:4ZqaGMTj
>つなぎ役
ユーザー補助のスクリーンキーボード使えば?
918 :
つなぎ役:02/01/15 00:50 ID:bcxRAyv3
>>917 すいません、スクリーンキーボードって何ですか?
あと自分のはノートなんですけど使えますか?
(・∀・)イイ!!
>つなぎ役
横から失礼。
スクリーンキーボードは
マイコンピュータをWクリック→コントロールパネルをWクリック→
ユーザ補助をWクリックしてキーボードの所をいじれば良し。
921 :
名無し:02/01/15 16:42 ID:Oe3yAbzz
オモシロ(・∀・)イイ!!
922 :
どらい:02/01/15 16:51 ID:WBrrDpNb
923 :
どらい:02/01/15 16:56 ID:WBrrDpNb
それから、IMEの日本語入力だったらIMEパッド機能、
ATOKだったらクリックパレット機能もありますよ。
授業が終わって例のトイレにむかった。煙草を取り出し、火をつけた。
【今日学校で自動販売機が壊されました。壊したのはもしかしてアキカンガオオスギル
と書いた人ですか?もしそうなら自首してください ( ^▽^)】
私も書いた。
【( ^▽^)に同意。M.G】
その時だった、誰かがトイレに入ってくる気配がした。私は急いで煙草を便器に捨てた。
コンコンとノックの音、私もノックする事で応えた。心臓は激しく鼓動していたが、
相手もかなり動揺していたのか、走って去っていく気配が読み取れた。
私も少し時間を置き、その場を立ち去った。ここを利用している他の者に顔を見られたく
無いという想いが強かった。教室に戻り、荷物を持って帰ろうとしたその時、
『後藤さん、あなた少し煙草くさいわよ』
福田だ、真面目過ぎていちいち細かい。20前半のくせに40ぐらいの雰囲気だ。
『私、弟が居るんですけど中学生のくせに家で煙草吸ってるんです。だから制服に染みつい
ちゃうんです。私の家、父親居ないし母は夜居酒屋なんで、注意する人がいないんです。
私が言っても…』
何とかごまかしその場を逃れた。歩きながらなんか無性に煙草が吸いたくなった。
あれ?ライターが無い、トイレで落としたのだろう。とりあずコンビニに…ん?
あれは飯田佳織だ。金髪ギャルの書いてたコンビニはここか。
飯田の事をマジマジと見たのははじめてだった。加護が『モデルみたいなスタイルやわ〜』
と話してたのも納得する。(私も胸は自信が有るんだけどね)
飯田は何を買うわけでもなく、店内を歩いている。と、飯田は手に取ったライターをポケットの
中に入れ店を立ち去った。私はすぐに追いかけ話し掛けた。
『ちょっとあなた!』
飯田は驚いているというより何か違うものを受信している感じに私には見えた。
『見てたの?ワタシニチカズカナイデ!』
そう言い放ち走って去っていった。
925 :
名無し募集中。。。 :02/01/16 00:53 ID:/Tm8QOOc
誰か続きを書いてくれ!
>925
あげるな!!!
927 :
つなぎ役:02/01/16 01:33 ID:ATnxR5AS
>>920,どらいさん
本当にありがとうございます。
普段使ってなかった「無変換」をスペース代わりにしました。
「無変換」で変換か…微妙だw
では今日の更新です。
928 :
つなぎ役:02/01/16 01:34 ID:ATnxR5AS
愛「本当にありがとう」
俺「いやいや、ただついていくだけならいつでも」
俺「『服買って〜』ってのは困るけど(w」
愛「一人暮らしでお金ないもんねぇ?(w」
買い物を終えた俺達は喫茶店でくつろいでいる。
愛「今日は大満足やぁ♪」
俺「そんなにその服気に入ったの?」
愛「それもあるけどぉ…」
俺「それもあるけど?」
ピリリリリリリリ・・・
俺がそう言うと同時に携帯が鳴る。
俺「あ、ごめん」
携帯を見る。真里からだ。
俺「もしもし?」
929 :
つなぎ役:02/01/16 01:36 ID:ATnxR5AS
真里「あんた今何してるの?」
心なしか声が暗いような…?
俺「何って…別に。ちょっと作業を…」
俺「…?どうかしたか?」
真里「作業?」
俺「あぁ、ちょっとな。んで何?」
真里「あんたちょっと外見てみなさいよ!」
外?
この喫茶店は二階にあって、外の通りに面している。
俺「は?何言ってんの?」
俺はガラス越しに通りの方を見下ろす。
!!!!!!!!!
真里がこっちを見ている!
つーか睨んでる?(汗
俺「あ…」
真里「ごっつぁんの歓迎パーティーを切る急用ってデートだったんだ…」
俺「いや、違…」
プツッ!…ツーツーツー…
切れた…
真里がプイっと向こうを向いて歩き出す。
やばい!
俺「ごめん!ちょっと待ってて!」
俺は慌てて席を立つ。
愛「え?ちょっと…」
そのままダッシュで喫茶店を出て外へ。
930 :
つなぎ役:02/01/16 01:39 ID:ATnxR5AS
今日はここまでです。
時間が遅く、量も少なくてすみません。
つなぎ役失格ですな…(汗
そろそろ新スレですかね?
このスレ、初代から行くと来月で1年か・・・。
932 :
名無し:02/01/16 09:45 ID:vbBmR6Pg
振り回してると思いきや、振り回されてる高橋(・∀・)イイ!!
933 :
つなぎ役:02/01/16 19:15 ID:WkpYvA6c
俺「真里!!」
なんとか真里に追いついた。
真里「何よ?彼女ほっぽってきていいの?」
かなり不機嫌みたいです…(汗
俺「いや、だから違うんだって!」
真里「何がぁ?」
真里が投げやりに答える。
俺「あいつは従兄妹で……」
・・・・・・
俺はここまでの経緯を話した。
真里「…なんだ、そうなんだ!キャハハ!」
お、機嫌直ったかな?
真里「でもさ〜」
真里の顔がまた少し曇る。
真里「荷物送った後すぐ歓迎会来ればよかったじゃん!」
真里「私達さっきまで歓迎会やってたんだよ?」
俺「いや、でも、手伝ってもらっておいて、はいさよならってわけにも…」
真里「ふーん、まぁいいわ。許してあげる」
ホッ。
……ん?
ってか何を許してもらったんだ?
そもそもなんで真里が怒る必要があったんだ?
うーん…?
…まぁ真里の機嫌も直ったみたいだしいいか…
934 :
つなぎ役:02/01/16 19:17 ID:WkpYvA6c
俺「あ!俺、彼女待たせっぱなしだからそろそろ戻るわ」
真里「彼女?」
真里の顔がピクっと強ばる。
俺「違う違う!SheだShe!!Girlfriendじゃないって…(汗」
真里「はいはい!キャハハ!」
なんか疲れる…(汗
俺は真里と別れて喫茶店へ戻った。
935 :
つなぎ役:02/01/16 19:18 ID:WkpYvA6c
カランカラン・・・
俺「ごめんごめん。ちょっと色々あって…」
愛ちゃんの席に小走りで近づく。
…あれ?
なんか愛ちゃんの表情が暗い。
っていきなり放っとかれりゃ当然か。
俺「本当ごめん!ここ奢るからさ!な?」
愛「……ですか?」
俺「え?」
愛「あの人彼女なんですか?」
なぜか標準語になってる…?
俺「あ、あぁ真里?あいつは違うよ(w」
俺「単なる幼馴染だよ。いや、腐れ縁ってやつかな?(w」
愛「…な〜んや!そうなんけ!(w」
おっ!福井弁だ!
愛ちゃんに笑顔が戻る。
俺「そうそう!ちょっと学校で色々あってな…」
とりあえず全部説明するのが面倒だから適当に答える。
俺「じゃあそろそろ行こうか?」
愛「うん!」
俺「あ、会計は俺払うから」
936 :
つなぎ役:02/01/16 19:19 ID:WkpYvA6c
俺が会計を払っている時。
愛「さっきの…真里さんって言うの?」
俺「ん?あぁ。昔っからの腐れ縁でな。
さすがにもう恋愛感情なんて沸かないよ(w」
愛「(……真里さんはきっとそう思ってないと思う…)」
俺「え?何?何か言った?」
愛「え?何も言ってないよぉ?」
俺「気のせいか…」
喫茶店を出て愛ちゃんを家まで送ってから俺も家に帰った。
937 :
つなぎ役:02/01/16 19:21 ID:WkpYvA6c
今日は早めに更新してみました。
そろそろ新スレですね。
新スレになったら今までの作家さん達戻ってくるといいですね。
938 :
コンボ:02/01/16 19:41 ID:Dcb2jK1y
亜弥が帰宅すると、智哉の母親は機嫌よく出迎えた。
亜弥の母は智哉の母と仲がよく、子供の幼稚園もわざわざ相談して同じところにした。
「テニス部見てきたの」
「はい」
智哉の母は先導するようにキッチンへ入ったが、亜弥は階段に足を乗せた。
「ちょっとカバン置いてきますね」
階段を上るテンポは何故か軽快になる。
智哉の部屋の前を通り、自分の寝室にカバンを置いてクローゼットを開く。
亜弥はファッションにこだわるほうではなかった。
カナダでは一日中制服とジャージですごし、私服はほとんど持っていなかった。
友人達が洋服代に大金をはたく理由が、亜弥には分からなかった。
しかし昨日この家に来てから、自分の服装がいやに気になる。
風呂場では鏡と30分以上向き合い、寒気がしてようやくあがった。
以前はこうではなかった。
亜弥自身、外見に気を使うことは重要なことではないと思っていた。
その分、急に観念が変わったことにかなり途惑っていた。
939 :
コンボ:02/01/16 19:42 ID:Dcb2jK1y
数少ない私服の中から、念入りに服を選んで部屋を出た。
階段の手摺に手をかける。
不意に、背後にあるのが智哉の部屋であることに気付いた。
振り返れば自由に入ることができる。
亜弥は一瞬考えると、踵を返した。
ドアノブを回し、部屋に一歩踏み入る。
智哉の部屋は昨日見たままだった。
亜弥は興味本意でCDの棚を開ける。
10枚以上のビートルズのCDが顔を出した。
(同じ曲ばっかり買ってなにがいいのかなー)
亜弥は本当に欲しいと思った物しか買わない。
自分が省エネ人間であると思っていたし、周りの評価もそうだった。
金をつぎ込んだものといえば、テニスラケットやシューズぐらいのものである。
次々と棚を開け閉めしていると、突然机の上の携帯が鳴った。
亜弥は一瞬飛びあがったが、すぐに机の携帯をのぞきこんだ。
吉澤からだ。
亜弥はなにも考えずに、携帯を手に取った。
940 :
コンボ:02/01/16 19:42 ID:Dcb2jK1y
吉澤は焦っていたのか、少し間を置いて叫んだ。
「智哉、亜弥ってだれよ!」
「私よ!」
反射的に返していた。
電話の向こうで吉澤の息が荒くなるのが聞こえたが、次の大声で息はかき消された。
「一体あなたはなんなの!」
「智哉の幼馴染!」
亜弥も声を張り上げて返す。
”幼馴染”の部分は一層大きい声だった。
「幼稚園から一緒なの!」
「なんで智哉の家にいるのよ!」
吉澤の声は離れていても十分に聞こえたが、亜弥は携帯を耳にぴったりとあてていた。
「ここしか来るところなかったのよ!」
大声を出すのは疲れる。
お互いに相手が喋っているときは呼吸に専念していた。
亜弥が喋り終わると吉澤の反撃はなく、受話器の息は落ち着いていった。
「じゃあ、分かったから、智哉に変なことしないでよ」
吉澤は智哉を信頼していた。
今更海外から帰ってきた女にまだ淡い思いを抱いているとは考えにくかった。
そもそも、智哉はなんとも思っていないかもしれない。
亜弥も幾らか落ち着いて答えた。
「なんで。
智哉と結婚の約束したのに」
「へえっ!?」
941 :
コンボ:02/01/16 19:44 ID:Dcb2jK1y
「ちょっと、智哉は私の彼氏よ!」
「そんなの知らないわよ!」
亜弥は言いたいことだけ言うと、携帯を切った。
切る間際に吉澤のわめき声が漏れていたが気にしなかった。
携帯を机に叩き付けると、力強く階段を下りた。
階下の食卓では、智哉の母親が口を押さえて苦笑していた。
嫌な予感がよぎる。
「亜弥ちゃん、全部聞こえてたわよ」
亜弥はドアの近くで棒立ちになった。
「ちょ、あの、そうじゃなくて、違うんですよ」
まくし立てようとしたが、言葉がまとまらない。
母親は無視して苦笑している。
「お母さんから聞いてたから知ってたんだけどね。
智哉の携帯で話してたの?」
亜弥は自分の顔が紅潮していくのが分かった。
「ちがっ、あの、そうなんですけど、お母さんは、だから」
しばらく言葉を羅列していたが、母親は苦笑するだけだった。
今日はここまでです。
おろ、もう1年ですか。
かつて名をはせた作家さん方、
次スレで戻ってきてくださるのを楽しみにしておりますよ!
944 :
:02/01/22 04:14 ID:/yywQizq
945 :
名無し:02/01/23 20:34 ID:psBSI6xY
946 :
:02/01/23 22:26 ID:xuEiA3Au
倉庫逝き直前age
947 :
:
>>946 もう逝かしてやろうぜ…
こいつはもう自分の役目を果たしたはずだ!