1 :
名無し娘。 :
01/09/20 12:35 ID:KSnSsvUg 晴れてモー。板(羊)も復活した事だし、
気分も新たにあんな事やこんな事を妄想しようではないか。
*過去ログは
>>2 以降
2 :
名無し娘。 :01/09/20 12:37 ID:Nduof4SE
3 :
名無し娘。 :01/09/20 12:44 ID:Nduof4SE
お願いします、誰か書いてください。 もう待ちきれないんですぅ…
4 :
かくぞ :01/09/20 12:48 ID:Mr6fbT0Q
シコシコ つーか、TVで見る分ならいいけど、 高校も出てないドキュソと普通に生活はできんダロ。
5 :
名無し娘。 :01/09/20 12:53 ID:05YUTxJ2
>>4 まあ、それはそれ(w
あくまで妄想なんで。
6 :
ついでにミカも :01/09/20 13:19 ID:ISVL/wxQ
辻のぬいぐるみ(ミニモニ。)GET。 あこがれの二人暮らしじゃぁ。 って、ちょとちがふか
7 :
名無しさん :01/09/20 17:15 ID:3fIH8vH.
suzukaのならm-seekでやってるぞ。
>6 そんなのあるの?
9 :
名無しさん :01/09/20 18:30 ID:WemGsCtE
10 :
永田裕志(臨時出張580) :01/09/20 22:39 ID:t5.D0YZo
11 :
地獄の肥後守 :01/09/20 22:40 ID:sRCYYhy2
正直、一緒に暮らしたくないのはしゅう。
懐かしいな…
13 :
うふこ :01/09/20 23:46 ID:cK7PRe4o
はよ書けや!! ごめんなさい、書いてください・・・
14 :
松平健 :01/09/20 23:59 ID:KydfFFSk
15 :
名無しさん :01/09/21 02:05 ID:i.tcygWA
>>14 ありがとうございます。
3週間ぶりの発見です。
16 :
箱入り娘。 :01/09/21 08:01 ID:eWlic45Q
全員。
いつの間にこんなところが………( ゜_゜;)
>>6 ゲーセンにある人形のこと?
(俺はとるつもりはない)
18 :
名無しさん :01/09/22 04:06 ID:ykyDTlWI
suzuka氏 君の帰る処は此処しかない、さあ書き給え。
>>18 月板でスレッド立てちゃったんで……
あっちでしばらく続けますわ、ゴメンナサイ( _ _)
20 :
名無しさん :01/09/22 22:45 ID:ykyDTlWI
誰も書かんのか・・・誰ぞ勇者はおらんのか!! むむ、仕方ない自分が書くか・・・
21 :
名無しさん :01/09/23 02:44 ID:7mzJzn8g
いいよ書かなくて
22 :
名無し娘。 :01/09/23 15:29 ID:rMKOIme2
>20 書け。俺もなんか書く。
23 :
作者、募集中じゃ :01/09/23 18:26 ID:q44j/DO2
>>22 おお、やっと救世主が!!期待しておりますじゃ!!
24 :
SASのが・・ :01/09/23 21:07 ID:yh36uMzo
下手だけど書いてもようござんしょうか?
25 :
名無し娘。 :01/09/23 21:08 ID:b1MgjlOk
毎日とっかえひっかえが理想だが
26 :
名無しさん :01/09/23 21:11 ID:vWtzR4Is
曜日毎交換で。
27 :
名無しさん :01/09/24 00:57 ID:yFg2RfdQ
28 :
SASの後釜 :01/09/24 20:34 ID:cfTtgyac
で、どこまで行ったんだっけ?
父=中澤 母=安倍 姉=飯田 兄=保田・矢口 弟=吉澤 弟の妻=石川 妹=加護・辻 自分の妻=後藤
30 :
地獄の鉛筆 :01/09/24 23:10 ID:.h.6li6c
騒がしい声で目が醒める。 台所からのようだ。 目をこすりながら台所に行くと、妹に茶碗(大盛り)を渡しながら母親がこっちを見る。 「朝から何なんだよ」 「希美が…」母親の一言ですべてを悟る。 「馬鹿みたいに喰ってんじゃねーよ!」と頭を小突く。 恨めしそうに俺を睨みつけながら何か言っていたが、 口いっぱいに頬張った飯のせいで何を言っているのかわからなかった。
31 :
名無し募集中。。。 :01/09/24 23:15 ID:k3KIafkA
広末 毎日やらしてくれそうだから
32 :
地獄のランドセル :01/09/24 23:17 ID:81UdeGf2
>>30 う〜〜ん。。。。今んとこ誰が犯人か解らん。。。
33 :
名無し募集中。。。 :01/09/24 23:27 ID:3/ZoR8rY
34 :
地獄の鉛筆 :01/09/24 23:27 ID:.h.6li6c
35 :
名無し募集中。。。 :01/09/24 23:45 ID:RMHiTyws
>>31 WASABIのあの格好は知的障害者に見える。
36 :
名無し募集中。。。 :01/09/24 23:48 ID:k3KIafkA
でもやりたい
37 :
加賀百万石 :01/09/25 00:36 ID:y1gFjf92
おおっ、復活してるとは・・・
38 :
名無し募集中。。。 :01/09/25 01:44 ID:d0HM3Zz.
39 :
S.A.S 第二話 :01/09/25 02:09 ID:MD6MGb0Y
http://teri.2ch.net/mor2/kako/993/993374187.html の637 の続き
「私達はたった今から恋人同士になったわけだけど、色々と問題はあるんだよね〜」
再び僕たちは椅子に座って話していた。
「問題って、この計画自体問題かと・・・」
僕のつっこみを無視して後藤真希は続ける。
「まず、お互いの呼び方をなんとかしなきゃ。いつまでも『加護のお兄さん』って呼ぶわ けにはいかないし。それに私の方が年下なんだから『後藤さん』って呼ばれるのはおか しいわね。お兄さんの名前ってなんて言うの?」
「アキラです」
「じゃ、私は 『アキラさん』 って呼ぶね。アキラさんは私のこと
『真希』って呼んでね」
女性の名前を呼び捨てにすることに慣れていない僕はそれには少し抵抗を感じた。
「なんかもっと他の呼び方無いですか?
女性を呼び捨てにするのはあんまり好きじゃないんで」
「でも、他のメンバーみたいに『ごっちん』とか呼ぶわけにはいかないでしょ?
それに私の方が年下なんだからアキラさんは気軽に『真希』って呼んでくれていいよ」「・・・なんとか頑張ってみます」
「後、その話し方も直さなきゃ。年下に敬語使ってどうするのよ」
おいおい、年長者に敬語を使わないあんたこそ、どうすんだ。
心の中で突っ込みはしたが決して口には出さない。
「あんまり話したことも無い人に馴れ馴れしく話すのはどうかなと思って・・・」
「そっかー。それじゃ、もう大丈夫だよ。なんてったって私達は恋人同士なんだから。
これからは気さくに話してね」
こんな風に恋人とはどういうものか、彼女に対して彼氏はどう接するべきか、などと 延々と真希の恋愛講座は続いた。そうこうしている内に時間は30分ほど経過した。 そして、入り口の扉が開いて亜依が入ってきたとき、僕は亜依がこの状況を打開してくれる天使に見えた。 「あ、お兄ちゃん!」 抱きついてくる亜依を受け止めて、僕は言った。 「おお!亜依、お疲れさま!疲れただろ。さぁ帰ろうな。 今日はハンバーグだぞー」 もう僕は早く家に帰ることしか考えていなかった。 「ほんと!?楽しみだなー。亜依は準備でてきてるし、いつでも帰れるよ」 「よし、じゃ早速帰ろうか。時間も時間だしな」 「うん。じゃ、後藤さんお先に失礼しまーす」 亜依は元気よく真希に別れの挨拶をした。 「お疲れさまー。気を付けてね」 真希は亜依に返事をし、そして続けた。 「アキラさんもお疲れさまー。またねー」 亜依は ニヤリとしている真希と、動揺している僕を見て不思議そうな顔をしていた。
悪夢のような月曜が終わり、今日は火曜日。 テストは既に終わっているので授業は基本的にない。あるとすれば、ある モノにとっては天国であり、あるモノには地獄であるテスト返しである。 今のところ返されたテストはどれもこれも可でもなく不可でもないという感じだ。 学校は昼までに終わり、午後からは昨日の事を忘れるべく部活に精を出す。 部活終了後、カラオケに誘われたが今日はそういう気分ではなかったので寄り道 せずに家に帰った。これからどうしたものかと考えながら歩いていると、ピーッという 音がなり、携帯がメールが入ったことを知らせてきた。出会い系サイトの宣伝メール でないことを願いつつそのメールを開けてみる。・・・最悪だ。 出会い系サイトよりも、強烈なメールが届いていた。 『今日は8時に仕事終わるからちゃんと迎えに来てねー 真希より』 恐らく僕の携帯番号とアドレスを亜依か、矢口さんから聞いたんだろう。
幸か不幸か今日は亜依を迎えに行くのは僕じゃなくて、父となっている。 だから、僕が真希を迎えに行くことはもちろんできるが・・・。 もし、迎えに行ったとしたら他のメンバーにばれるかもしれない。 それはいいとしても、亜依にばれるとやっかいだ。亜依は僕を兄として慕って くれている。最近、やたらと彼女がいるかどうか聞かれたりもするし。 女からかかってくる電話のチェックも厳しい。(きっと思春期の女の子だから 色々とあるのだろう)そんな状態で真希と僕が付き合っている(一週間だけだけど)と知ったら何かイヤなことが起きそうな予感がする。僕の良い予感は当たらないが、悪い予感は当たるというイヤな統計データもあることだし、これはなんとかせねばならない。 とりあえず、真希を迎えに行くことは避けられないだろう。もし、いかなかっ たら亜依に何か吹き込んだりされるかもしれない。 とっとと迎えに行って誰かに会う前に退散するとしよう・・・。
43 :
名無し募集中。。。 :01/09/25 02:11 ID:.67vhb/6
荒らすなボケ
44 :
名無しさん :01/09/25 02:15 ID:anyHRti6
おおお!!S.A.S殿!!待ちわびましたぞ!!
45 :
加賀百万石 :01/09/25 02:47 ID:y1gFjf92
http://teri.2ch.net/mor2/kako/998/998304509.htmlの続き部屋に帰ってからも俺の動揺は収まらず 、
バルコニーから外を眺める彼女についつい目がいってしまう。
「あの〜」
「・・・・・・」
「あの〜、ちょっといいですか?」
「・・・あ、あぁ、ごめん。なに?」
ボーっとしているところへ声を掛けられたので俺は余計にドキドキしてしまった。
「どこか出掛けたりしないんですか?海で泳いだりとか、ショッピングしたりとか」
「出不精だからね、そっちは?」
「・・・私も出掛けません」
「んじゃ何しに来たの?」
「ん〜、なんとなくですよ、なんとなく。強いて言うなら夏の妙な雰囲気でついつい
出掛けてしまったって感じです」
「ハハハ、よくわからんけど家族とかは?若い娘が一人旅なんてよく許してくれたね」
「・・・」
「あ、ごめん、なんかヘンなこと聞いちゃったかな」
こっちから干渉しないといった手前、聞き過ぎたかなと思ってすかさず謝った。
「別にいいんですよ、パパやママにどうやって説明しようか悩んだんですけどね」
あっけらかんと言い放って彼女はテラスに出てしまった。
どうやらだいぶそこからの景色が気に入ったらしい。
「ま、俺は適当に過ごすからさ。君も楽しみなさい」
「・・・ハイ。あ、そ〜だ、そのうち二人でお出かけしましょうね♪」
俺の言ったことが理解できてなかったらしい。
適当に誤魔化してやり過ごすことに決めた。
「・・・」
「イヤなんですか?」
「え・・・んじゃまあそのうちね」
「そのうちって?」
「だから、いつかだね」
「いつかっていつですかぁ?何時何分何秒ですか〜?」
「子供みたいなこと言わないの、気が向いたらそのうちね」
「ぶーぶー、つまんないの〜」
大人っぽいところがあるかと思えば子供みたいにダダこねる。
これからも振りまわされるのかな・・・でもそれも悪くない・・・かも?
46 :
加賀百万石 :01/09/25 02:48 ID:y1gFjf92
それから二日間、俺達はそれぞれの時間を過ごした。 俺は基本的に部屋で本を読んだり、音楽を聴いたり、涼しい時間帯には ビーチで昼寝をしたり。彼女はというと出掛けたり帰ってきたり。 やっぱり出掛けてるじゃないか。 まあ干渉しないということなんでどこに行ってるかは定かではないが。 でも部屋にいるときは相も変わらず同じ場所から外を眺めてる。 俺は彼女がこの部屋にいることに気を遣ってるのだと思い、 気遣わないで自由に部屋使っていいんだよ、というのだが、 彼女は分かったような分からないような顔をして、ここでいいんです、 と言うばかり。おかしな子だなぁと思いながらもそんなに気にはしなかった。 三日目の朝、目覚めたのは良いが、頭が痛い。鼻水も止めど無く流れてくるし、 なんか体中が火照ってる感じだ。旅行に来たというのにどうやら 風邪を引いてしまったらしい。最悪の展開だ。でっかいクシャミを放ったら それに応えるように梨華が隣りの部屋から顔を出した。 ピンクの花柄のパジャマがよく似合ってる。 「おっはようございま〜す♪」 「・・・・・・おはよ・・・」 「どうしたんですか?顔真っ赤ですよ?」 「・・・なんか風邪引いたみたい」 「お熱、あるんですか?」 「・・・さあ」 もう答える気力すらない俺に、彼女は近寄ってくる。 「どれどれ」 そういうと彼女は自分のおでこと俺のおでこをくっつけた。 「・・・!!」 俺は絶句したが、急激に体温が上昇している俺をよそに、 彼女は目を瞑って本気で熱を計ってる・・・つもりらしい。 「すっごい熱ですよ。今フロントに連絡してお医者さん呼んでもらいますね」 「・・・・・・ありがと」 天使に見えた。。
47 :
加賀百万石 :01/09/25 02:50 ID:y1gFjf92
ホテル在中の医者の診察によると単なる風邪のようで、感染症などの心配は無いらしい。 それまで心配そうに見守っていた梨華は顔を綻ばせた。 「良かったですねぇ、治るまで私がしっかり看病しますからね♪」 「・・・ヨロシク」 そういうと梨華は電話でフロントと何やら話してる。 受話器を置くと嬉しそうにベッドの横に座り込んで話しかけてきた。 「今フロントの人に聞いたんですけど、特別にご飯作ってくれるって」 「・・・・・・別に食べたくない」 「ダメですよ〜、ちゃんと食べなくちゃ。治りませんよっ。何が食べたいですか?」 「・・・敢えて言うならお粥かな。鰹節と梅干に醤油たらしたやつ」 「お粥かぁ・・・」 そんな会話をしてるとドアをノックする音が聞こえた。 「ほいっ!」 梨華が返事をして走っていった。 ボーイが氷とおしぼりを持ってきてくれたようだ。 「そうだ、聞いてみましょうか?」 「・・・ハハハ、多分無理だと思うけどね」 「わかりませんよ、あの〜、お粥って・・・?」 「・・・」 ボーイの沈黙がなんとなく痛かった。 やっぱり無理かと思った瞬間、彼は振りかえってボソっと言った。 「あるよ」 「え、あるんですかぁ?でも鰹節と梅干はさすがにないですよね?」 そこまであったらギャグだろと思いつつ覗っていたら 「あるよ」 「え、じ、じゃあお醤油は?」 「あるよ、キッコーマン特撰丸大豆」 なんでもありかよ・・・しかも微妙に古いし。
48 :
加賀百万石 :01/09/25 02:51 ID:y1gFjf92
「旅行に来たのに病気になって金だけ払って帰ったら踏んだり蹴ったりだな・・・」 「そうですよ、だから早く治しましょうね」 「もう不細工でデブな奴がハナクソほじってるところ見つかっちゃったって感じだ」 「なにわけわかんないこと言ってるんですか」 熱で少々おかしくなってるところに頼んだ食事が運ばれてきた。 注文通りのお粥だ。しかも蓮華もついてる(笑 「さ、ご飯ですよー。体起こせますか?」 「・・・うん、ありがと」 「それじゃ私が食べさせてあげますね♪」 さすがにそこまでおんぶにだっこというわけにはいかない。 もちろん恥ずかしさのほうが大きいのだが。 「い、いいよ。自分で食べれるから」 「ダメですよ〜、無理すると治りませんよ」 「で、でもさぁ・・・」 「はい、あ〜んしてください」 俺は押し切られたように口を開ける。 「美味しいですか?」 「・・・う、うん」 「それじゃあ頑張って全部食べましょうね」 ちょっと幸せ感じた夏の一日だった。
49 :
加賀百万石 :01/09/25 03:00 ID:y1gFjf92
加賀百万石殿も帰って来られたか!
51 :
名無し娘。 :01/09/25 04:16 ID:sfKEBOio
SASさん復活、マンセーーーー!!!!
HERO見たくなった。ビデオ屋逝ってこ
53 :
加賀百万石 :01/09/26 02:37 ID:DntEGW6w
54 :
名無し娘。 :01/09/26 21:31 ID:kuPmzOnU
ちょっと静かになってるね、 寂しいなぁ〜 更新、心からお待ちしております
55 :
名無しさん :01/09/27 02:19 ID:eeZoO8Ak
age
56 :
名無しさん :01/09/27 19:17 ID:bqTTRl6o
age
57 :
コカライト :01/09/27 20:17 ID:9Vb6ZJKI
s.a.sさん、加賀百万石さんおもしろいです。 がんばってください。
58 :
槍の又左 :01/09/27 21:02 ID:atwBvgdY
金沢100万石の基礎をつくった漢
59 :
高羽試合調教 :01/09/27 21:27 ID:i6MMw0v6
愛人であるNHKイタ語のみついエッチコの極上特大パイを食いちぎりつつ いま、高橋愛を世界一の飲卵女に調教中の私に何か? 愛の真ん湖をおれの魔螺で型どりしてパーソナル土鈴にするのだ。はあはあはあ
60 :
名無し娘。 :01/09/27 21:53 ID:UD.hxqYo
う〜ん、更新が待ち遠しい。 SASさん、たのんます!
61 :
名無しさん :01/09/27 23:49 ID:hGnpduNs
ai
62 :
タフィさん :01/09/28 12:39 ID:Aj0eiTXw
放置しないで〜
63 :
名無しさん :01/09/28 23:44 ID:p9YLsEIU
期待age
64 :
加賀百万石 :01/09/29 00:48 ID:.G9Lez9Y
彼女は熱に魘されてる俺を一生懸命看病してくれている。 汗で濡れた俺のシャツを取り替えて、氷が無くなりは新しいのを頼み、 俺が起きてる間に彼女が寝ているところを見たことが無い。 「あのさぁ」 「はい?」 「あんまり寝てないでしょ?」 彼女の目の下にはくっきりとクマができてる。 「このくらいヘッチャラですよ」 「そう?あんまり無理すんなよ。逆に倒れられても俺は今看病できないからさ」 すると彼女は含み笑いをしながら嬉しそうに言ってきた。 「それじゃあ、治る頃に私が倒れたら看病してもらえますね♪」 「そりゃするけど・・・楽しそうに言うことじゃないっしょ?」 俺が呆れて言うと、 「冗談ですよ、冗談」 この子の場合はどこまでが冗談かわかんないからな。 まあこの際だ、治るまでは甘えることに決めて、深い眠りについた。 真夜中、熱に絶えられず目を覚ました。 俺は起きあがって氷を取りに行こうと思ったが、体の上に何か重いものが乗っかって 自由に身動き取れない。よく見ると梨華が俺の上に倒れ込む形で 静かに寝息を立てている。しかも俺の手を握り締めて・・・ 俺はその手を外し、床にあった布団を彼女にかけてあげた。 そしてまた布団に潜った。氷は取りにいけないが、それで治るのが遅くなってもいいと 心から思った。彼女を起こすわけにはいかない。俺はまた眠ることにした。 再び、今度は俺のほうから、彼女の壊れてしまいそうなくらい細い手を握り締めながら・・・
65 :
加賀百万石 :01/09/29 00:49 ID:.G9Lez9Y
>>62 別に放置する気はないよ。
ただ忙しいからさ、今日はこれだけで勘弁して。
66 :
名無し娘。 :01/09/29 02:19 ID:2gbV7gh2
おぉ!加賀百万石殿が!! SAS殿も待ち遠しい!
67 :
タフィさん :01/09/29 12:12 ID:0ljcAwQs
サンクス! 今俺は心の中で大車輪→トカチェフ→イエガー→ツカハラ→連続コバチしてるぞ!!
68 :
名無し娘。 :01/09/29 19:20 ID:3fUzBiFc
>>67 大技だけやっても10・0はとれないってことで
どれだけやっても意味ないぞって意味か?
69 :
名無しさん :01/09/29 19:22 ID:G8hjH6W2
70 :
名無しさん :01/09/29 19:23 ID:FiuC9dks
71 :
名無しさん :01/09/29 22:48 ID:kniVNOrI
はよ書いてちょ 期待しとるでよ。
72 :
タフィさん :01/09/30 01:01 ID:Ah9E8V.A
>>68 つまりアクロバティックな喜びってことだよ
満点とろうなんて考えは毛頭ない
73 :
名無し娘。 :01/09/30 22:53 ID:jyAhHqII
う〜、SAS殿〜〜 音沙汰無しなのか〜〜?
74 :
:01/10/01 23:07 ID:F0lruDtQ
age
75 :
ちっくり :01/10/02 00:23 ID:BLq.hCEM
・・・チュンチュン。 とある日の朝だった。スズメの鳴き声が心地よい。 ?「・・・こ・・と・・・。」 ( ´ Д `)<ん〜?なんだよ?誰だよ???朝からウゼェなぁ。 母<「こら〜!!早よ起き!!!初日から遅刻してどないすんの!」 ( ´ Д `)<「しょにち〜?なに言ってんの?ハイハイ。」 「ん?」 (;´ Д `)<あっ!今日から俺高校生じゃんYO!ヤベ〜YO!!!」 そう。今日から俺「安久津 真」(あくつ まこと)は高校生なのだ。 それにしても遅刻しそう・・・。ヤバイよなぁ〜。初日から遅刻なんて。 真<「お母さん!なんで起こしてくれへんかったの?」 母<「あんたが起きんからアカンやで。ホレ弁当!!!」 おっと、母の紹介がしてなかった。ウチのオカンは「安久津 裕子」 旧姓は中澤だったらしい。友達からもよく言われるがすっごい美人だ。 元気もあり、若さもあり、ボケもありと。とにかく楽しいのだ。 母・裕子<行ってらっしゃ〜い!気いつけてなぁ! 真<行ってきま〜す。 弁当も持ったことだし、これから俺の高校生活を楽しんでやるYO! なんていう期待と不安となんか(?)が入り交ざった気持ちだった。 そして、俺の高校生活1日目が始まる。
76 :
タフィさん :01/10/02 00:30 ID:PqnIs1YE
>>75 中学のときに子供産んだのか?
(;´ Д `)ハァハァ…
78 :
名無し娘。 :01/10/02 16:13 ID:Zo9NqbsU
ちっくりはん、 期待してまっせ!!! SAS殿、加賀殿はまだかなぁ〜〜。 待ち遠しい。
79 :
タフィさん :01/10/02 18:30 ID:BXW/.tE6
誰か〜!! 生きとるか〜!!
80 :
ちっくり :01/10/02 19:30 ID:erddLuEw
とりあえず遅刻しそうなので学校へ急ぐことに。 時間はわからなかったが家の中からN〇Kの朝の連ドラの音楽が聞こえていた。 『とりあえず遅刻じゃ洒落なんないよなぁ。急ぐべし。』 な〜んて思いつつも歩いている俺がいる(笑) 学校までは徒歩15〜20分ぐらいの距離だ。近いのか遠いのか微妙な距離だ。 ちなみに学校の名前は『私立 朝比奈学園』(しりつ あさひながくえん)だ。 創立してから間もない学校だ。生徒数は1200人ぐらいのマンモス校でもある。 『人数がたくさんいれば、カワイイ子がいるよなぁ〜。楽しみだYO!』 俺はよく言えば想像力豊富。悪く言えば妄想癖があるらしい。 ・・・っと、そんなこんな事を考えてる内に学校に着いた。 ?<「きゃ〜!あぶないですぅ〜!!!どいて下さい〜!!!」 後ろからヘリウムガスを吸ったような声が聞こえてきた。 俺が後ろを向いて何事か?っと確認しようとした時にはすでに遅く。 キィー!ドンッ!!! 真<「痛タタタ〜。一体なんだよ?どこの誰だよ?」 ?<「すみません、すみません、すみません!」 ヘリウムガスを吸ったような女の子はあやまってバッカリだ。 米付きバッタのように熱心に謝ってる。 俺はとりあえず、朝比奈の制服を着ていたので何年の誰か聞くこうと思った時 ヘリウムガスの声<「すみません。あっ、朝比奈の生徒ですか?私も今日から生徒なんですよ。 私の名前は・・・。」
81 :
:01/10/03 00:50 ID:NpwJjdTk
おお〜期待できそう(^ー^)V
82 :
名無しさん :01/10/03 02:49 ID:xoFbqcg6
age
83 :
名無しさん :01/10/03 10:25 ID:2tPqFgJI
そこでホントにヘリウムガスを吸ったやっすーだったら嫌だなぁ〜
>>83 それはそれで(・∀・)イイ! と思う…………か…?(^_^;)
85 :
タフィさん :01/10/03 14:27 ID:BVxOn6T6
86 :
:01/10/03 17:41 ID:3NBta38I
87 :
名無し娘。 :01/10/03 18:18 ID:HFdXcHjY
>米付きバッタのように >ヘリウムガスの声<「すみません。 ↑ワラタ
今日、ゲーセンでミカの人形を取ってしまった……… ミカ氏(略
90 :
ちっくり :01/10/03 21:06 ID:/jcH0EqA
ヘリウムガスの声<「石川 梨華(いしかわ りか)って言います。あなたは?新入生なんですか? 真<「俺の名前は安久津 真俺も新入生なんだ。よろしくね。」 梨華<「こ、こちらこそよろしくお願いしますぅ。」 真<「それより遅刻しちゃうよ。早くクラス発表見に行って教室行こ!」 梨華<「は、はい!わかりましたぁ!いきまっしょい!!!」 ふ〜ん、彼女の名前は石川 梨華っていうのか。 それにしても、ヘリウムガスを吸ったようなすごいアニメ声だなぁ。 ・・・さっきから声にばかり気を取られていたが、よく見れば結構カワイイ子ではないか! ちょっと色黒だけど、そんな事は全然気にならなかった。 最初しゃべり方から梨華ちゃんはブリッ子かと思った。しかし、違うようだ。 梨華ちゃんはそれが素だったようだ。じゃなきゃチャリで人にはぶつかんないだろう? (@´Д`@)<『初日からいいことあるなぁ〜。遅刻したけど大ラッキーだYO!』 俺は心の中でこんな事を叫びつつ喜びに浸っていた。 梨華<「真くぅ〜ん!クラスが発表されてますよぉ〜!」 真<「あぅ、うん。今行く。待ってて。」 俺の考えはさておき、自分のクラスを見に行くことにした。 カワイイ子の名前はわからないが、とりあえずカワイイ子と一緒になりたかった。 心の中でそう強く願った。もちろん声には出さないが。 真<「どれどれ?・・・。」 俺は、学校に祈った。カワイイ子と一緒になりたくて。 (´Д`)<『神様、おねがひ!』
91 :
ちっくり :01/10/03 21:28 ID:/jcH0EqA
ヘリウムガスの声<「石川 梨華(いしかわ りか)って言います。あなたも新入生ですか? 真<「俺の名前は安久津 真。俺も今日から新入生よろしくな!それと真でいいよ。 梨華<「こ、こちらこそよろしくお願いしますぅ。私も梨華って呼んでくださいね!」 真<それより遅刻しちゃうよ。早くクラス発表見に行って教室に行こうよ。」 梨華<「はい!いきま〜しょいっ!」 彼女の名前は石川 梨華っていうのか。ヘリウムガスを吸ったようなすごいアニメ声だ。 さっきから、声にばかり気を取られていて気が付かなかったけど・・・カワイイ! ちょっと色黒だけどそんな事は気にするほどのことではナイ。とりあえずカワイイのだ。 ちなみに梨華ちゃんは( ^▽^)ってな感じの女の子だ。 最初はブリッ子かと思っていたがそれは間違いのようだ。 梨華ちゃんはこれが『素』なんだろうと思った。いや、絶対間違いないだろう。 ・・・じゃなきゃ人にチャリでぶつかる人なんてそうそういないだろう。 ( @´ Д `@)<『初日からいいことあるなぁ〜。遅刻したけど大ラッキーだYO!』 俺は、心の中でそんな事を叫び喜んでいた。 梨華<「真くぅ〜ん!クラスが発表なってるよぉ〜!」 真<あっ、うん。今行く。待ってて。」 俺はそんな自分の考えを一旦中断して自分のクラスを見に行くことにした。 他の人の名前はわからないがとりあえず、面白い人、カワイイ人がたくさんいるクラスがイイと思った。 そうすれば、高校三年間は友達もでき退屈しないですむと思うからだ。 真<「どれどれ?・・・。 俺は、学校に祈った。神頼みじゃないけど祈った。 ( ´ Д `)<『クラス発表、おねがひ!』
92 :
ちっくり :01/10/03 21:32 ID:/jcH0EqA
ちっくり行きましょう。 ちっくり、ちっくり ちくーりと。
93 :
ちっくり :01/10/03 21:52 ID:/jcH0EqA
訂正です。 ×90 〇91です。 迷惑かけてスマソ。 ちっくり逝きましょう。
94 :
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllll :01/10/03 23:32 ID:2u0.2E3Q
ちっくり逝けーーーーーーーーーーーーっ、期待してまっています。
95 :
おらぁ絶対 :01/10/03 23:39 ID:PbLkbLWU
新垣だな。 んでぜってぇ人前には出させねぇ。 まちがってもステージになんざ 立たせねぇ。 公衆道徳っつうもんがねぇよ、つんくクンにゃあ。
96 :
タフィさん :01/10/03 23:41 ID:zeX07w/U
他に誰が出てくんだろ?楽しみだ
97 :
:01/10/03 23:48 ID:CNPQu.Mo
これまた今までの作者とは違う作風で楽しみ・・・♪
98 :
うんこ星人 :01/10/04 00:16 ID:LS1EzKtY
ねぇねぇ知ってる?後藤真希が俺の友だちと付き合ってるんだぜ〜写真まであるんだよ〜
今日、ゲーセンでダイタクヤマトを取ろうとしたら ミカの人形を取ってしまった……… ミカ(略
100 :
ちっくり :01/10/04 21:45 ID:Soo6FF/c
梨華<「私と真君一緒のクラスですよぉ〜。」 真<「ウッソ?マジ???」 梨華<「本当ですよ!真君も見てくださいよぉ。」 真<「あっ、本当だ。・・・ビックリだね。」 \( ^▽^)/<「ワーイ、ワーイ!」 俺と梨華ちゃんは偶然にも同じクラスになった。もしくは必然なのだろうか? 運命は誰にもわからない。ただ一つ言える事は俺ははてしなくついている事だ。 それにしても、梨華ちゃんは子供のようによろこんでいたな。 もしかして、梨華ちゃんも一緒のクラスで嬉しいのかな?たぶんそうだろう。うんうん。 とりあえず、高校最初の友達が同じクラスでよかった。 ・・・この後数分間梨華ちゃんと俺は自分たちのクラス発表を眺めていた。 一通りの名簿を眺め終わった後、俺はそろそろ教室に行こうと思った。 真<「梨華ちゃん、そろそろ行こうか?クラスもわかったことだし。」 梨華<「はぃ〜。いきましょい!同じクラスになったんで改めてよろしくお願いしますぅ。」 真<「俺もよろしく。最初の友達が梨華ちゃんで嬉しいよ。」 (///▽//)<「は、はぃ〜。わ、わ、私も嬉しいですぅ。」 梨華ちゃんは教室に向かうまでの廊下の道のりでずっと顔を赤らめていた。 なんかあったのかな?っと思っていたが今日会ったばかりでわかるはずもない。 これから、ゆっくり梨華ちゃんの事をわかっていきたいと思った。 ???先生<「そこの新入生2人!校則20条第8項。知ってるわよね?」 後ろから先生の声が聞こえた。俺と梨華ちゃんには鬼のような声に聞こえた。 梨華ちゃんはさっきの温度計の顔とうってかわりキョロちゃんのように目を丸めて止まってしまった。 (;´ Д `)<『ヤバイっす。やっぱり遅刻はよくなかったYO!』 俺と梨華ちゃんはおそるおそる後ろを振り返った。
101 :
:01/10/05 00:12 ID:OUtVWJ0g
(・∀・)イイ!!
102 :
名無しさん :01/10/05 01:19 ID:qJrmeu0o
どんとこい
103 :
ちっくり :01/10/05 21:25 ID:U0ICvy0A
梨華<「・・・地蔵?子泣き爺?」 真<「へっ?」 梨華ちゃんは先生を見た後『ボソッ』っとなにか言ったが、俺にはよく聞こえなかった。 ???先生<「あなた達。今何時だと思ってるの?」 真&梨華<「・・・8時53分です。」 ???先生<じゃあ、今はどこで何をしている時間なの?」 真&梨華<「・・・教室に入っている時間です。」 俺と梨華ちゃんは先生の問いに静かに一言二言答えることしかできなかった。 むしろ、先生の眼が怖かった。ギラギラ光っていって獲物を見つめるような眼だった。 俺と梨華ちゃんは蛇に睨まれた蛙のように凍りついていた。 梨華ちゃんは怯えているのか俺の腕をつかんだまま離れようとしない。 (;´ Д `)<『ウゥゥ〜。なんか寒いな。これも先生の眼の効力なのかYO!』 梨華ちゃんの体温で少し温かいが先生の眼には耐えられなかった。 この絶対零度並みの先生の視線ビームが永遠に続くかと思ったその時。 ???先生<「初日から遅刻なんて困るわね。罰として1週間花壇の掃除ね。」 真&梨華<「・・・。」 ???先生<「な〜んて、野暮なことは言わないわ。私も1人の教師ですもの。」 真&梨華<「・・・(ハァ?)」 ???先生<「さ、早く教室にいきましょう!」 俺と梨華ちゃんはあっけにとられたような顔をしていた。 嵐のように過ぎ去った先生との会話。厳密には先生のただの暴走話。 先生は眼鏡をかけてるものの眼鏡を取ってしまえば、顔が地蔵や子泣き爺に似ていた。 だから、梨華ちゃんは最初にボソッっとつぶやいたのだろうと今わかった。 ???先生<「あなた達なにしてるの?早く教室行かなきゃダメでしょ?何組なの? 真&梨華<「1年E組です。」 ???先生<「あら、私のクラスじゃない。担任は私よ。」 やはり遅刻はラッキーじゃなかった。梨華ちゃんと同じクラスになるまではラッキーだった。 しかし、こんなキャラが濃い先生じゃ・・・。 ???先生<「ここが私の受け持つクラスか。いっちょやりますか!」 真&梨華<「・・・。」 先生はそう言って気合の入った表情で教室のドアを開けた。 (;´ Д `)(;^▽^)<『キャラ濃いのは十分です。変な人がいませんように〜!』 俺と梨華ちゃんはそう思った。いや、そう思いたかった。
104 :
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllll :01/10/05 23:43 ID:rdYXjyOk
ちっくりさん、最高ーーーーーー!!!!!
( `.∀´)−273度( `.∀´)
ちっくり、頑張れー!!
108 :
ちっくり :01/10/06 21:37 ID:/eUG1wQw
ガラガラガラ・・・ピシャッ! 3人は教室に入った。少し騒がしい気もしたが、皆緊張しているせいか先生が入ったら静まりかえった。 たぶん、この先生の特殊効果が8割をしめていると思うが。 俺と梨華ちゃんは苗字が『あ』と『い』なので隣同士になれると思ったがそうはいかなかった。 もう一人梨華ちゃんの前に女の子がいるようだ。 っと、なにやら考え事をしているうちに先生が深呼吸をしクラスに語りかけて来た。 ???先生「え〜、私は本日より皆さんの担任になる・・・。」 先生はなにやら黒板に自分の名前を書き始めた。 ???先生<「カタカタ。『保田 圭』は〜い。これ読める人?」 クラス内<「ホッタだろ?んな苗字あるかヴォゲ!ホダでしょ?知るかゴルァ!」 などなど、教室内は早くも騒がしくなっている。みんな先生の苗字に興味深々っといったところだ。 それにしても、本当になんて読むんだろ?俺自身の考えはホッタ派である。 保田先生<「え〜、みなさんわからないようですね。私の名前は『やすだ けい』といいます。」 クラス内<「あ〜、やっぱり。そんな気がしたんだ。嘘つくな!お前逝ってよし!」 保田先生<「担任を持つのは初めてですがよろしくお願いします。ちなみに美術をやっています。」 クラス内<「美術だってよ?どんな絵描くと思う?・・・(言えねぇよ。)」 保田先生<「とりあえず、入学おめでトンカツ!!!」 クラス内<「−−−−−−−−−−−−−−終了−−−−−−−−−−−−−−」 ・・・。 寒い寒い寒い。 (;´ Д `)<『またやっちゃったよ、みんな引いてるしセルシウス温度まで下がっちゃったYO!』 保田先生は固まっている。本人の予想じゃここで大爆笑の予定だったと思われる。 しかし、クラス内はさっきまでの雰囲気はどこかにいってしまったようだ。 (`.∀´ )( `.∀´)<「(キョロキョロ・・・。ヤバイはこれはもしかして滑ったの?」 クラス内<「・・・。(新手の荒らしかなぁ〜。) (;`.∀´)<「とっ、とりあえず今日はもう終わりだから、みなさん休んで明日また元気に会いましょうね。」 苦しい。苦しすぎる。見てて恥ずかしかった。 キン〜コン〜カン〜コン〜♪ この殺るか殺られるかという張り詰めた緊張感が永遠に続くかと思われた時の助け舟だった。 これであの、キラーマシンから開放されるという安心感からみんなは笑顔に戻っていた。 保田先生<「はい。じゃあ今日はこれでおわり。みなさんお疲レタス!!!」 ( `.∀´)三三三(;´ Д `)<『オイラはもうダメだYO!』 梨華ちゃんに助けを求めようとしたが梨華ちゃんは(;^▽^)のまま固まっていた。
109 :
:01/10/07 01:07 ID:U2M1cHtU
面白い〜〜〜
110 :
名無しさん :01/10/07 15:03 ID:EbwIRITw
>ちっくり 一緒に暮らしてねえぞ(ワラ
111 :
名無しさん :01/10/07 15:09 ID:9sXXoZKo
普通に喋れ生徒。
113 :
ちっくり :01/10/07 22:54 ID:qd5mm5Hg
とりあえず学校が終わったので俺は帰りの準備をはじめた。 今日入学したてなので準備なんて程の事でもなかった。帰り支度はスグ終わった。 梨華<「真くぅ〜ん!もう、帰るんですか?」 真<「あっ、うん。なんにもやることないしね。帰ろうと思ってるよ。」 梨華<「そうですかぁ。(もじもじ)」 真<「梨華ちゃんはなんかあるの?」 梨華<「別になんにもないんですぅ。・・・よかったら一緒に帰りませんか?」 真<「へっ?俺と?別にいいよ。」 \( ^▽^)/<「やったぁ!じゃあ、帰りましょ!」 こうして、俺と梨華ちゃんは一緒に帰ることになった。 俺と梨華ちゃんは帰り道今日クラスであった事俺たちが初めてあった時のことなどを話して帰った。 途中喫茶店に入ってお茶をすることになった。 真<「いや〜、今日はいろいろあって疲れたね。 梨華<「そうですねぇ。自転車で真君にぶつかったし。」 真<「あの時はマジでビックリしたよ!」 梨華<「アハハ。ゴメンなさい!」 真<「今度からは気をつけてね。ぶつかったのが俺でよかったよ。」 梨華ちゃんの謝った姿が、片目を閉じて舌をペロっと出したのが妙にかわいかった。 それから、俺たちはまた家路につくことにした。 俺は男なので梨華ちゃんを家まで送って行くことにした。 しかし、梨華ちゃんは俺の家の方角に向かっていく。梨華ちゃんの家ってそんなに俺の家から近いんだっと思っていた。 梨華<「つきました。送って頂いてありがとうございますぅ。」 真<「梨華ちゃんの家ってここ?」 梨華<「はい!そうなんです!正確には下宿させてもらうんですけど。」 真<「・・・。」 梨華<「どうしたんですかぁ?」 真<「ここ、俺の家なんだけど。」 梨華<「ほ、本当ですかぁ!?下宿させてもらう家って真君の家だったなんて。」 真<「とりあえず、家はいろ。」 俺と梨華ちゃんは家の中に入っていった。 とりあえず、お母さんに詳しく聞いてみよう。 真&梨華<「ただいま〜!」 从#~∀~#从<「お!お帰り〜!2人そろって帰ってきたんや。」 真<「お母さん!なんで梨華ちゃんが家に下宿すんの?」 母<「それはなぁ、ウチと梨華ちゃんの家が親戚でなぁ高高3年間下宿することになったんや。」 梨華<「よろしくお願いしますぅ! 母<「わかったん?そーいうことや。2人とも仲良くしいや。」 俺は動揺を隠せなかった。今お母さんに言われた事がよく理解できないでいた。 とりあえず、高校3年間は梨華ちゃんと一つ屋根の下で暮らすということだ。 こうして、俺と梨華ちゃんの摩訶不思議な共同生活が始まった。 (;´ Д `)<『なんかスゴイ事になってきたYO!』
114 :
ちっくり :01/10/07 22:58 ID:qd5mm5Hg
訂正です。 ×高高3年間 〇高校3年間 迷惑かけてスマソ。 ちっくり逝きましょう。 ちっくり、ちっくり、ちくーりと。
ほほう
キモイ
<(`△´) 面白い小説。
suzukaてめーもいい加減書けや(`Д´)ノ
120 :
ちっくり :01/10/08 12:58 ID:WABr1cvg
121 :
名無し募集中。。。 :01/10/08 13:54 ID:fsaIKtxY
124 :
:01/10/09 13:53 ID:ME6r5HYE
期待age
ほぜむ
126 :
ちっくり :01/10/09 22:15 ID:Di0gnpXY
とりあえず梨華ちゃんが家に住むことになった。 しかし、親戚の女の子が下宿に来るなんて聞いてなかったな。 その日の夕御飯は梨華ちゃんの歓迎会も含めささやかなパーティーをすることになった。 从#~∀~#从<「真〜!真〜!御飯できたで〜!はよおりといで!」 真<「・・・。」 母・裕子<「アカン。あいつ部屋で寝とるわ。すまんけど梨華ちゃん起こしに行って来てくれへんか?」 梨華<「はい!いいですよ!まかせて下さい!」 母・裕子<「おおきに。じゃあ、たのむわ。」 梨華ちゃんはそう言われると俺を起こし二階へあがってきた。 一応ノックはしてみるものの、俺が寝ていたため梨華ちゃんは部屋に入ってきた。 俺は学校から帰ってきてチェックのパジャマに着替えていた。 そして、梨華ちゃんは俺に静かに話し掛けてきた。 梨華<「真君。真君。」 真<「・・・ん。梨華ちゃんか。なんか用?」 梨華<「御飯が出来たんでお母さんが降りて来いですって。」 真<「あ、もうそんな時間か。うん。今行くよ。」 梨華<「じゃあ、下で待ってますね。」 そう言うと梨華ちゃんは下まで降りていった。 俺を起こしに来た梨華ちゃんは母と一緒に御飯を作ったのかエプロンをかけていた。 なんだか、その格好が俺にとっては妙に可愛かった。 俺は、まだ半分寝ている頭と体を起こしつつ下に降りていった。 母・裕子<「おっ、やっときおったな。遅いで。さ、はよ食べようや。」 真<「うわ〜!なんか今日の御飯むっちゃおいしそうじゃん!」 母・裕子<「そうやろ〜!今日は梨華ちゃんの歓迎会もかねとるからな。」 真<「あ、俺の大好きなペペロンもあるじゃん!どれどれ・・・。ウマイ!じゃん!」 梨華<「本当ですかぁ!?それ私が作ったんですよ!嬉しいです!」 母・裕子<「そやろ、だって梨華ちゃん一生懸命作ってたもんな。」 この後も和やかな雰囲気で話が進み梨華ちゃんはスゴクなじむことが出来た。 梨華ちゃんが作ったペペロンはとてもおいしかった。 なんか、梨華ちゃんが嬉しそうに喜んでいるのを見ていると家に家族が一人増えたみたいで楽しかった。 高校三年間は学校のほかに家での楽しみが増えたのでよかったと思っている。 これからは、梨華ちゃんと学校でも家でも一緒にいられると思うと胸がワクワクしてきた。 そうしていくうちに梨華ちゃんの部屋が決まり、夜が更けていった。 明日も早いそろそろ寝よう。っと思った時 梨華<「おやすみなさい。明日も一緒に学校行こうね♪」 真<「うん。おやすみ。」 風呂上りの梨華ちゃんからそう声をかけられた。 なんだか、魅力ある梨華ちゃんを見たせいで刺激がつよくて今夜はなかなか眠れそうにない。 そう思ったが疲れてるせいもあり、スグ眠ってしまった。 そうして、俺の高校生活初日が終わっていく。 ( ´ Д `)<『ペペロンチーノにチーズかけたっていいじゃんYO!』
>ちっくり 何かが間違っている(藁 石川が料理ってのは・・・
128 :
名無し募集中。。。 :01/10/10 14:17 ID:.FrnTWYY
(・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!!
129 :
ちっくり :01/10/10 21:46 ID:zPHEXQJ2
梨華<「真君。真君。」 真<「・・・ん?・・・!り、梨華ちゃん!」 梨華<「どうしたんですか?そんなに驚いて。」 真<「あ、い、いや、なんでもないよ。」 梨華<「そうですか?あ、ゆっくりしてると学校に遅刻してしましますよ。」 真<「うん。わかったよ。起こしてくれてありがとう。スグ下に行くよ。」 朝起きたとき女の子の顔が目の前にあって俺はビックリしてしまった。 今までは母の顔しか見てこなかった俺に、いきなり違う女の子の顔があったからだ。 俺は朝からドキドキしてしまった。なんだか、体が少し火照っている。 自分の心臓の鼓動を抑えようとしながら俺は制服に着替え下に降りていった。 真<「おはよ〜。」 母・裕子<「このネボスケめ〜!おはよ!御飯出来とるで食べや。ホラ、梨華ちゃんも食べ。」 真&梨華<「いただきま〜す!」 朝御飯の時梨華ちゃんの顔がまともに見れなかった。 なんだか、見てしまうと鼓動が早くなって御飯も喉に通らなくなるからだ。 こんなに緊張して御飯食べるなんて生まれて初めてだった。 朝御飯を食べた俺たちは今日は遅刻せずべし!っと思い早々に学校に向かった。 家を早く出たおかげで学校には遅刻せずにすんだ。 今日も保田先生とあてしまったら魂がいくらあっても足りない。 だけど、担任だから嫌でも顔をあわすが(悲) 教室に着いてみるとみんなもう馴染んでいるのか話し声があちこちから聞こえていた。 そうこうしていると朝のHRが始まる時間に近くなってきたので自分の席に座ることにした。 ( ´ Д `)<『今日は平和でいいな。もうすぐ保田先生が来るけど。ギャグは勘弁して欲しいYO!』 そんな誰しもこのクラスの人が思ってることを考えていたら隣の女の子が話し掛けてきた。 隣の女の子<「あの〜?保田先生ってどう思うべさ?」
130 :
:01/10/11 12:42 ID:KT3iCFC6
期待age!
ところでちっくりさん以外はどこ行ったんじゃ!
スゴク期待です。
133 :
:01/10/13 00:58 ID:ZagF/iO.
頼むぞ〜
放置かよ!
135 :
:01/10/14 13:39 ID:9JYxrHrG
誰か〜〜
(-o-)/ハァイ
誰か、書いて!
ああ、もう潰れちゃったか・・・
140 :
ど素人 :01/10/15 15:51 ID:6M2As14X
多分・・・っつうか絶対下手糞って言われる事覚悟で書き込みます。 このスレ好きなんで保全兼、という事で。
141 :
ど素人 :01/10/15 15:58 ID:6M2As14X
夢を見た。いつもと同じ夢を。 いつもの食卓、月に一度程度のドライブ、くだらないバラエティを見て笑う父さんと母さん。 何もなくて退屈で、でもかけがえのない日常。 それに気づいたのはもう全てを失ってからだったけど。 目を覚ますと涙でぐしゃぐしゃになった枕。 両親が交通事故で死んでからもう三ヶ月が経とうとしていた。
142 :
ど素人 :01/10/15 16:13 ID:6M2As14X
(・・・・・・・・・・朝か) ただそう思った。だからといって何かをするわけではない。 両親が死んでから、正確には両親の葬式を終えてから僕は何一つしちゃいない。する気もない。 葬式までは死の実感もなく、何かと忙しすぎてまだ救われていた。 だが葬式の次の日、誰も居なくなった食卓で出前のラーメンを食べている時 いきなり涙が流れた。とめどなく流れつづけた。 (たった二人の家族を一度になくしてしまった。もう僕は永久に一人なんだ) そう思うと涙が止まらなかった。その日から僕は全てをやめた。 ずっと皆勤だった学校へ行く事も、玄関で応対する事も、電話に出ることすらも。 最初の頃は親戚や学校の先生なんかがコマメに通ってくれていたが、応対すら しない僕にあきれたのかもう電話も鳴らない。 ・・・僕はただ何も考えたくなかった。 この三ヶ月間、何もせずただ生きていただけだった。 今日も明日もずっとただ生きていく、それだけの人生になった『はず』だった。
143 :
SIN :01/10/15 16:16 ID:0t8Q57fb
>ど素人 続ききぼ〜んです
144 :
ど素人 :01/10/15 16:31 ID:6M2As14X
(十二時か・・・) 僕はいつものように食卓に向かった。起きて、大量に買い置きしてあるインスタント食品を 食べ、後は寝る。寝れなくてもベッドにしがみつく。それが僕の生活だ。 鍋に水を張り火にかけた。 『ピィィ〜〜ンポォォ〜〜〜ン』 いきなりチャイムが鳴った。久し振りだな。ここ二ヶ月間はあのチャイムはずっと 休業していた。久し振りの仕事にもかかわらずちゃんと仕事をこなしていた。 (・・・誰だろう。もう友達も先生も来ないと思ったんだけどな。っというか今は 授業中のはずだな) ・・・ひょっとして水道代かガス代かなんかの請求かも。 だとしたら出ないわけにはいけないな。多分、かなり滞納しているはずだ。 さすがに電気やガスを止められて朽ち果てていくのはいやだ。 そう思って玄関先まで行ってドアを開けた。 そこにいたのは・・・・・ 俺「・・・・・誰ですか?」 同じ位の年の女の子だった。 「あ、あの!始めまして!二村さんのお宅ですよね?」 「・・・そうだけど」 「始めまして!あの・・・保田圭です!今日からお世話になります!」 そう言ってその女の子は頭を下げた。
145 :
ど素人 :01/10/15 16:47 ID:6M2As14X
「・・・家を間違ってるんじゃない?」 僕はそう言った。何故縁もゆかりもない女の子のお世話をせにゃならんのだ。 「…え?でも…二村和也さんじゃないんですか?」 僕の名だった。 「そうだけど…あれ?なんか話がつかめないな」 「葉子さんから聞いてないんですか?」 葉子というのは母の名前だ。 「・・・・・・・・・・」 「あの〜?今日は学校は…?あ!お休みしてたんですか?す、すいません 起こしてしまって!」 その女の子は勝手に早合点して謝り始めた。 「……母さんが何だって?」 「え?…いやその…私が今日から居候させてもらうっていう… お話になってたんですけど…」 その子はまるで愛想のよくない僕にちょっと引いてしまったのか、控えめに言った。 「……ふ〜ん」 僕はそう言った。だいたい合点がいった。うちの親の事だ。同年代の女の子が 居候するって事を隠しておいて当日にでも僕にバラして反応を楽しもうとでも 思っていたのだろう。…昔を思い出して少し僕は笑ってしまった。 同時に勝手に涙がこぼれた。
146 :
ど素人 :01/10/15 17:01 ID:6M2As14X
「な…なんで泣くんですか…?」 女の子が僕に聞いてくる。明らかに引いている。そりゃそうだ。 「あはは…いや、ゴメン。別に頭がおかしいわけじゃないよ」 疑いの目で僕を見ている。でも思いついたようにハンカチを取り出して 渡してくれた。 …その仕草が母と重なり僕はますます泣いてしまった。 嗚咽をもらしながら泣いてしまった。 …10分程経っただろうか。玄関の前で号泣していた僕をその女の子は最初こそ 引いていたもの、ずっとそばに居てくれた。 「…大丈夫?」 やっと泣き止んだ僕に声をかけてきた。 「…うん」 素直にそう言えた。 「…何か…あったの?」 その女の子は多分何も知らないのだろう。僕が電話に出ることすらしなかったため 完全に音信不通になっていたんだろう。 「……あのね。」 僕が三ヶ月前の事を教えようと思ったその時彼女は鼻をくんくんさせた。 「…なんか焦げ臭くない?」 …本当だ。なんだろう。………あ。 「鍋、火にかけっぱなしだった!!」 「な、なぁ〜にやってんのよぉ〜〜〜〜!!」 その後はもうメチャクチャ。部屋中に広がった煙(よくもまあ警報機が鳴らなかったな) を追い出したり、キッチンにすこしだけ燃え広がった火を消したり。 二人でワーワー言いながら消した。
ナギー大先生とレベルが一緒だ…これじゃあ駄目か…
148 :
:01/10/15 22:06 ID:7//Cwt92
こういう感じも(・∀・)イイ!! よ
<(`△´)
石川「…………」 俺 「どうした?」 石川「……ごめんなさい」 俺 「だから、気にしてないって」 石川「……直さなきゃって……ずっとおもってるのに……」 俺 「……何を?」 石川「○○君の傍にいると、ドキドキしちゃって ……頭の中が真っ白になっちゃって……」 俺 「…………」 石川「せっかく……○○君が付き合ってもいいよっていってくれたのに ……つまらない思いばかりさせちゃって……」 俺 「そんなこと……ないよ」 石川「初めは……○○君がそばにいるだけで嬉しくて ……でも……それじゃだめだって…… ○○君のためにって思ってたのに……」 俺 「石川さん……」 石川「ひとみが……羨ましいです」 俺 「えっ?」 俺 「吉澤が……羨ましい?」 石川「明るくて、活発で、いいたいことハッキリ言えて ……みんなとも親しくて・・・・・・」 「みんな」ってのは……たぶん「オレ」って 言いづらくてつかった言葉なんだろう。 雰囲気でなんとなくわかった。 続く。
151 :
名無しさん :01/10/16 02:19 ID:xAnOPFFD
ごめんよあげちまったよ・・・・ いますぐ回線切って(略
154 :
:01/10/16 15:40 ID:8c4WZ3km
愛
155 :
ど素人 :01/10/17 04:44 ID:bCBR5Sda
あの…他の作者さんは…? 帰ってきてくれる事を期待しつつ続けます…
156 :
ど素人 :01/10/17 05:02 ID:bCBR5Sda
消化し終わった後、キッチンのテーブルにすわった。 「……ハァハァ…」 「………ふぅ〜…」 肩で息をするお互いをしばし見詰め合った。 「……っぷ」 「……フフフ」 僕が吹き出したのをきっかけにお互いを見たまま笑い出した。 「アハハハ!フフ…アハハハハハ!!」 「ちょっとぉ〜!フフフ…やめてよね〜!アハハハ!」 そのまま少しの間二人で笑いあった。ほんの少しの間だったけど。 (こんなに笑ったのは久し振りだな…) 「…はぁ〜…おかしい…ふふ…。…ところでなんでいきなり泣いたりしたのよ?」 突然その子(保田圭…っていったか確か)が聞いてきた。 多分この一連の出来事で緊張がほぐれたんだろう。丁寧語じゃなくなってるし。 「・・・・・・・・・・・・」 だが僕は答えられなかった。 「私に似た女の子にでも振られたの?な〜んて」 「・・・・・・・・・・・・」 僕は何も答えられなかった。だから逆にこっちが質問する事にした。 「…なんで家に居候する予定だったの?」 「え…?あの、こっちの大学行きたくて…それで地元には良い学習塾 無かったし、それについでに部屋探しもしようと思ってて…」 急に質問されたせいか保田さんは少し戸惑っていたようだが、ごく普通に答えた。
157 :
ど素人 :01/10/17 05:20 ID:bCBR5Sda
「…ふ〜ん。高三なの?一個上なんだ」 僕は高校二年だ。 「え?いや私も二年だよ。こういう事は早い方が良いってお父さんが言ったから」 「…え?じゃあ学校は?」 「こっちに編入する予定」 大体話は掴めた。 「…ねえ。この部屋ホコリたまってない?…あ、失礼だったかな」 さっきから光に大量…って程でもないが結構な量のホコリが映し出されている。 「…掃除してないからね」 「なんで?葉子さん綺麗好きって聞いたけど」 「・・・・・・・・・・・」 僕はまた沈黙してしまう。 「…ねえ?さっきからなんか変だよ。いきなり泣いたり黙ったり。なんなの?」 彼女は少し怒り気味に言う。 僕は黙ったままで隣の部屋を指差す。そこは畳のある和室でフスマは開いたままだ。 「和室…?それがどうしたの?」 「タナの上」 「…位牌?あと写真が二つ…あるわね……え?」 やっと写真の中の人物に目がいったようだ。 「…葉子さん?旦那さんも…え?なにこれ?」 彼女は全く理解不能といった感じで僕に視線を向けた。 「死んだんだ。三ヶ月前。事故で」
158 :
ど素人 :01/10/17 05:32 ID:bCBR5Sda
僕はそれだけをやっとの事で言えた。まるで箇条書きの棒読みのように。 「・・・・・・・・・・・・・」 保田さんは隣の和室へ駆け込んでいった。 必死で理解しようとしているようだった。 そして次の瞬間大粒の涙が彼女の目からこぼれた。 「ごめ…ごめんなさい!あたし…あたし、何も知らなくて……!」 彼女は泣き崩れる。 「いいんだ」 「でも…!凄くひどい事いっぱい言っちゃって…!!」 「いいんだ。本当に」 「…でも!」 「いいから。もう終った事なんだ」 「・・・・・・・・・・・・・・」 それ以上、彼女は何も言わなかった。 「…でもそういう事だから居候の件は無かった事に出来ないかな?」 「…うん」 「ごめんね」 「・・・・・・・・・・・・・」 僕は何故かすっきりしていた。『もう終った事だから』それを口にした時 僕の心の中でなにかが終った。 彼女を玄関まで送り出し、最後に礼を言った。 「ありがとう。こんなに楽しかったのは久し振りだったよ」 「・・・・・・・・・・・・」 「…じゃあね」 彼女は黙ったままゆっくりとした足取りで帰っていった。
159 :
ど素人 :01/10/17 05:44 ID:bCBR5Sda
…一時間程経っただろうか。僕は色々考えていた。 いつまでもこうしているわけにはいかない。学校もある。さっきの子じゃないけど 受験だってあるんだ。勉強だってもう三ヶ月も遅れている。 (そろそろ…動き出さないといけないな) 僕は両親の位牌の前に立った。 「ありがとう母さん。さっきのは最後の贈り物だったの?ごめん心配かけて。 僕、多分もう大丈夫だよ。もう大丈夫…」 僕はそう言って両親の冥福を祈った。 『ピ〜〜〜ンポ〜〜〜〜ン』 …チャイムの音が鳴る。今日は客の多い日だな。でも今度こそガス代の取立人かも。 玄関のドアを開けた。そこに居たのは… 「保田さん?どうしたの?」 さっきの女の子だった。
160 :
ど素人 :01/10/17 05:58 ID:bCBR5Sda
「あの…さ」 最初は遠慮がちに…でも強い意志に満ちた言葉で喋り始めた。 「あのさ!やっぱり居候させてよ!私の生活費はちゃんと出すし、掃除も料理 するし!」 凄い勢いでまくし立ててきた 「あ、あの、でも」 「それに学校休んでるみたいじゃない?そういうのってクセになるんだよね〜! ちゃんと管理してくれる人がいないと!!」 「・・・・・・・・・・・」 「それにさ?何も連絡とかとらなくて当日にいきなり『居候させれません』って ひどくない?ひどいよ!」 彼女はマキャベリ並の熱弁を見せる。 生活費は親から出てるようだし、家を今日中に見つけるのも可能だろう。 でも彼女は僕と一緒に住んでくれると言う。…正直嬉しかった。 「…いいよ」 「本当!?」 彼女は目を輝かせた。 「うん。喜んで」 …お母さん。あなたの最後の贈り物は思いのほかでっかいみたいです…… 『保田圭がそばにいる生活』 プロローグ 終
161 :
名無し募集中。。。 :01/10/17 06:04 ID:QH50noHN
いい感じ。 続きキボーン
>…お母さん。あなたの最後の贈り物は思いのほかでっかいみたいです……
このフレーズ(TT)イイ!!
>>163 今から本編が始まるんだよ。プロローグの意味分かってるかい?
>>163 プロローグが終ってことなんじゃないの?
なんで続きがたのしみってことで書いたんだけど。
もしかしてほんとにこれでおわり?
167 :
ど素人 :01/10/17 19:29 ID:kPg2ud8t
あ、はい。保全を兼ねてマターリ続けていきます。 思いのほか好評みたいで嬉しいです。 展開早すぎるような気がするんですけど、大丈夫かな… 他の作者さん…期待して待ってますよ!
168 :
ど素人 :01/10/17 19:50 ID:kPg2ud8t
『ピリリリリリ』 久し振りの聞く音が鳴る。目覚ましの音だ。 「……うう」 僕はモゾモゾ動いて目覚ましを止めた。七時。 「・・・・・・・・・・・」 多少寝不足のため少しダルい。…がもう枕は涙で濡れてはいない。 何故か感慨にふけってしまった。 キッチンの方でパタパタというスリッパの音がしている。 (…圭ちゃん) 圭ちゃんはちゃんと今日からご飯を作ってくれるらしい。 (ちなみに圭ちゃんという愛称は昨日の夜、結構な量送られてきた彼女の 荷物を運び込んだりしてる時に「保田さん」と呼ばれるのが気に入らない らしく「圭」と呼び捨てにしろというのをなんとか「圭ちゃん」で勘弁してもらった) 部屋を出てキッチンに向かう…前に洗面台で顔を洗い多少小奇麗にした。 昨日は顔も洗わず玄関で応対してしまったが(よかった一昨日はシャワーを浴びてて) さすがにもうそんな事は出来ない。 (…うん。) 見れるくらいになってからキッチンに向かった。
169 :
ど素人 :01/10/17 20:54 ID:kPg2ud8t
「あ、おはよう」 彼女は僕を確認するとすぐにそう言ってくれた。 「…おはよう」 だが僕は少し目をそらしてしまう、なんか少し照れくさかった。 しかし彼女は別段気にする事もなく、鼻歌なんか歌いながら朝食を作っていた。 「〜〜♪♪〜〜♪」 する事がないので食卓で待つ。 普通の西洋テーブルだが昨日ちゃんと拭いたのでほこりはたまって無い。 「出来た〜」 圭ちゃんが料理を運んできた。 「…まあ、料理は見た目じゃないからね」 圭ちゃんは僕が何もコメントする前に少し恥ずかしそうに言った。 「…そうだね」 なんといえば良いのか。いや、ちゃんとした料理ではある。 スクランブルエッグにハムエッグにゆで卵・・・・ 「いや〜…実は料理なんてした事なくってさ…」 頭をかきながら圭ちゃんは言った。 「いや、いいよおいしそう。ちょっと栄養は偏りそうだけど」 「い、いいじゃない。最初はこんなモンの方があとあと楽しみでしょ?いただきま〜す!」 「いただきま〜す」 食べている途中も圭ちゃんはずっと何かに言い訳していた。 …別にいいのにそんな事気にしないで。
170 :
ど素人 :01/10/17 21:05 ID:kPg2ud8t
食事も終えて、学校の行く準備もすませる。三ヶ月振りの学校だ。 少しワクワクしながらもさらに大きい不安もある。できれば何もなかった ぐらいに迎えて欲しいんだけど。無理だろうな。 「じゃあ、いってきます」 「ちょ、ちょっと待ってよ!」 圭ちゃんが僕の後を追ってくる。何故か他校の制服を着ていた。 「準備オーケイ」 彼女は靴を履いたところでそう言った。 「…え?この家からもとの学校に通うの?」 「んな訳ないじゃない。あなたの学校へ行くのよ」 「・・・・・・・・・・・ハイ?」 僕はあっけにとられた。 「何がハイ?よ。言ったでしょこっちの学校通うって」 「いや、確かに聞いてたけど…うちの学校に通うの?」 「そうよ。いちいち別の学校見つけるの面倒じゃない」 「…確かに。…いや、ちょっと待って!」 僕の脳は朝っぱらからフル回転を始めた。 「なによ?」 「いや、まずい!まずいよ!!」 「なにが?」 圭ちゃんは全く動じていない。
171 :
ど素人 :01/10/17 21:16 ID:kPg2ud8t
僕にだって友達は居る。当然女の子の友達だっている。 両親の不幸で一人身に→でも何故か他校の女の子と登校→当然注目の的→ 居候させている事実広まる→二人暮しで居候だあ?→同棲とみなされる→ …退学。 まずい。まずすぎる。そうだ。これは居候なんかじゃなく、同棲じゃないか! 「何考え込んでんの?」 圭ちゃんが下から覗き込んできた。 「…圭ちゃん。今すぐ荷物をまとめて出て行った方がいいんじゃないかな?」 「はあ!?なんでよ!?」 「だってさ…これって同棲…じゃないの?」 僕はちょっと言いにくかったが聞いてみた。 「そうね」 彼女はシレッと答えた。 「だから何なのよ。でも同棲…まあ一緒に住むわけだけど別にやましい事はないじゃない? これはただの共同生活よ。もし誰かに聞かれても普通にそう答えてやりゃいいのよ。 …それとも何かやましい事でも考えてた?」
172 :
ど素人 :01/10/17 21:33 ID:kPg2ud8t
「いや、決してそんな事は!」 慌てて答えた。 「じゃあいいじゃん。それより何で行くの?徒歩?バス?電車?」 まだ納得のいってない僕を置いて圭ちゃんはさっさと歩いて行った。 (大丈夫かなあ……まあいいや!なるようになれ!!) 「お〜い!そっちじゃないって〜!学校行きのバスが近くから出てんだよ〜」 「それを早く言いなさいよ!」 彼女はプンプンしながら戻ってきた。 何を怒ってるんだろう?まあいいか。こっちもなるようになれ、だ。 僕達を乗せた通学バスは学校から500メートル位の所の停留所に到着した。 バスの中は当然うちの学校の生徒ばかりで、他校の制服を着ている圭ちゃんは めちゃめちゃ目立つ。幸いこの通学バスには知り合いは乗っていなかった。 僕達は停留所から学校に向かって歩き出した。 (…さて、もうこっからは友達たちにも会うだろうな。でも神様…どうかアイツ にだけは最初に会いませんように……) 僕の祈りはその一秒後に無意味となった。 「おおぉぉ〜〜い!二村ぁ〜〜!!」 遠くから叫びながら走ってくる周りと比較しても小さな女の子…矢口…真里だ。
173 :
名無し募集中。。。 :01/10/17 22:05 ID:b2Rh9vor
昔の作者さん復帰キボンヌ…と。
<(`△´) おお〜〜ヤグが!
<(`△´)
176 :
ど素人 :01/10/18 04:43 ID:sSTutbUE
「お前…ハァハァ…何やってたんだよぉ〜!!」 息を切らせたまま聞いてくる。 「…いや、心の整理がなかなかつかなくてさ…」 矢口は僕の顔を見上げた。 「だからって引きこもんなくてもいいじゃん!何回も家にも行ったし、電話だって したのにさ!」 「…ごめん」 「もう…でもいいよ。学校来たって事はもう大丈夫なんだね?」 「うん」 「はぁ〜…なんか心のつかえがとれたよ」 矢口は安心した表情を浮かべた後ニカッと笑った。 なんとなく、ああ学校に戻ってきたんだな、と実感した。 「…ところでその子誰よ?」 僕の傍らでじっと矢口とのやりとりを見ていた圭ちゃんに矢口の興味が向く。 「ああ、この子は…」 「初めまして。保田圭っていいます」 圭ちゃんは僕の言葉をさえぎって言った。 「あ、ども。矢口真里です」 矢口もチョコンと頭を下げた。
177 :
ど素人 :01/10/18 05:00 ID:sSTutbUE
「いや、そうではなく!」 矢口の手が宙を飛ぶ。矢口のクセの一つ「つっこみ」だ。 まるで隣に誰かいるかのようにつっこむ仕草は可愛くもある。 「なんで一緒になって登校してんのさ?」 「私、今日からこの学校に編入しようと思って。それで道案内してもらってるの」 圭ちゃんは素早く答える。 「…ふ〜ん」 「ま、居候させてもらってるよしみでさ」 …言った。 「ハア!?」 矢口は驚愕の表情を浮かべた。三秒ほどそのまま固まっていたがすぐに 気分を持ち直すと 「…はぁ〜ん…そういうこと。三ヶ月間もねえ…そりゃ応対どころじゃないよね」 と明らかな疑いの目つきで言った。 「ち、違う!」 「何が!!」 矢口は明らかに怒っている。 「…なんだよオイラ…こんな奴の事心配してたなんて…馬鹿みたいじゃん!」 と凄く悲しそうな顔をした。 「朝のホームルーム楽しみにしてろよ!馬鹿二村!!」 矢口は走り去っていった。
178 :
ど素人 :01/10/18 05:27 ID:sSTutbUE
「なんでいきなり言っちゃうんだよ!」 僕は圭ちゃんを睨みつけた。 「隠す必要がないから」 「…圭ちゃんの言い分はわかるよ。確かにやましい事してたわけじゃないし。 でもさ!あいつは悪い奴じゃないんだけど、口から生まれたような奴なんだよ!」 そう。矢口は校内一のゴシップ記者なのだ。 「ならますます好都合じゃない」 「…はあ?」 「だってそうでしょ?隠してたのがばれるから疑われるのであって、自分から宣言 した分には多分、なにも問題ないわよ」 (確かに。…いや違うだろ!) 「でも…!」 「もうサイは投げられたんだからなるようにしかならないって」 圭ちゃんはニッコリ笑って僕の肩をポン、と叩いた。 「…うう」 僕はすっかり諦めて彼女を職員室まで送っていった。 その途中にも何人かの知り合いに呼び止められたがとても説明する気にはなれなかった。
179 :
ど素人 :01/10/18 05:41 ID:sSTutbUE
…で、僕は今一人で教室の前で立っている。 もうホームルームは始まっている時間だ。圭ちゃんを送るのに時間をくったからだ。 (はぁ〜…鬱だ) ガラッとドアを開けた。 当然、視線が集中する。 「…おはよう」 先生はまだ来ていなかったがもう全員席に着いていた。 シーン…としている中、 「お・は・よぉ〜〜ん」 と矢口だけが手をヒラヒラさせながら言った。 案の定、全員に知れ渡っているようだ。 教室は静まっているが、ヒソヒソ言う声や、クスクス笑う声は聞こえてくる。 「・・・・・・・・・・・」 僕は黙って席についた。 「…二村君」 その静まった教室にハッキリとした声が通り、一人の女生徒が立ち上がった。 「…なに?吉澤さん」 「…矢口さんの言ってる事はほんとなの?」 「・・・・・・・・・・・・・・・」 「答えて」 吉澤は僕を見据えながらそう言った。
180 :
ど素人 :01/10/18 05:55 ID:sSTutbUE
「…矢口さんからどんな風に伝わったかは知らないけど一緒に暮らしている子 がいるって話なら本当だよ」 教室中が騒がしくなる。口笛まで聞こえてくる始末だ。 「…じゃあ、やっぱり…そういう事を…」 「そういう事って?」 「三ヶ月もの間…お家にこもってそんな事を…」 吉澤は顔を真っ赤にしながら口ごもる。 「してないって!大体あの子が家に来たのは昨日なんだから!!」 教室中があれ?話と違うぞ?という空気になった。 「…で、でも一晩あれば充分じゃん!?」 矢口がこっちに向かって言った。 「何言ってんだ!それに家に居候するってのは三ヶ月前よりも前に決まってたの!」 再びザワザワする教室。 「じゃあ三ヶ月間ずっとねんごろになってたっつう話は?」 「それも電話に出る暇も惜しむほどだって……」 「それにすら飽きてしまって次は舞台を学校に移すつもりだって…」 …矢口。あまりにも適当すぎるんじゃあないのか?
181 :
ど素人 :01/10/18 06:11 ID:sSTutbUE
「やぁ〜ぐぅ〜ちぃ〜〜!」 クラス中の皆の非難の声と視線が矢口に集中する。 「あ、あはは。…矢口、またやっちゃった?」 「やっちゃった?じゃねえよ!」 「いいかげんな事ばっかいいやがって〜!」 「氏ね〜〜!」 矢口に対して色々なものが投げられる。 「い、いだだ!ごめんごめん!!」 その時吉澤が矢口背後に向かって走りこんで、チョークスリーパーをきめた。 「花も恥らう乙女にあんな事言わせやがって〜!」 「は、花も恥らう乙女がチョークスリーパーなんかするかよぉ!あがががが! よっすぃ〜!!入ってる!入ってるって〜!!」 「ギブ?ギブ!?」 「ギ…ギブ〜!!」 教室の中は一変していつもの光景に戻った。 (案ずるより産むが易し…って事かなあ) 僕はホッと胸をなでおろした。
ど素人さん(・∀・)イイ!! つうか矢口萌え!!でもカップリングはダーヤスなんだよな・・・ それでもおもしろいからいっか
184 :
ど素人 :01/10/18 20:29 ID:X2g9QAg5
「はいはいは〜い!な〜にを騒いどるんや〜?」 もう騒ぎも収まりそうな時に担任の中澤先生が教室に入ってきた。 騒いでいた奴等も蜘蛛の子を散らすように自分の席に逃げ帰った。 中澤先生が教室を見渡す。 「……矢口がおらんやん。声聞こえてたで?」 中澤先生が気付いたようにそう言った。すると吉澤が席を立ち、言った。 「あらぬ噂を広めた罰としていつものようにロッカーに監禁されてます」 「・・・・・・・・・・」 またか、というような顔をして中澤先生は教室の隅にあるロッカーに近づく。 そのロッカーは左右にゴトゴトゆれていた 「…ぅぉ〜〜…出して〜!……開けて〜〜!!」 というような声がかすかに聞こえる。 中澤先生がつっかえ棒をはずして勢いよくロッカーのドアを開けた。 「出せ〜!!………あ。裕ちゃ……はぐっ!」 矢口が言葉を言い終える前に中澤先生は出席簿で矢口の頭をはたいた。 「くあ〜!なぁ〜にすんだよ馬鹿裕子!!…はぐっ!!」 不平を口にした矢口は即、もう一度はたかれた。 「ええから席につかんかい」 「・・・・・・・・・・・・・」 矢口はちょっと涙目になりながらも渋々席に戻った。
185 :
ど素人 :01/10/18 20:44 ID:X2g9QAg5
矢口は席に戻る時にこっちを見て、覚えてろよ、という風な態度を見せた。 …そっちが悪いんだろ。 「…なにやらもう皆知ってるみたいな空気やな〜。そう、その噂の居候。 うちのクラスに決まったから皆仲良くな〜」 …嘘だろ!? 「おい、入りや〜」 ドアがガラッと開いて誰かが入ってくる。…当然圭ちゃんだ。 トコトコ歩いて教壇の横に立つ。 「じゃ、自己紹介してもらえるか?」 「はい」 圭ちゃんが答えて教壇の真中に立った。 「初めまして、保田圭といいます。こっちには受験のために来ました。これから よろしくお願いします」 と無難にまとめた。 「こちらこそ〜!」 「結構可愛いじゃん!」 「じゃあ、質問タイムでいい?」 などとクラスのお調子者連中がいつも以上に騒ぎ立てる。 だが、僕はというとまた頭を抱えていた。
186 :
ど素人 :01/10/18 20:59 ID:X2g9QAg5
よりによって同じクラスか…こりゃ面倒な事になりそうだなあ… 絶対ことあるごとにからかわれるよ。 「こらこら〜!質問は休み時間にでもせえ〜!もう一時間目始まるやろ〜!」 中澤先生が叫んだ。 「は〜い」 「テンション低っ!!」 「いいじゃん、今日くらい…」 などという不平が上がっていたが。中澤先生は全て無視して、 「は〜いホームルーム終わり〜!」 と言うと後手に手を振りながら教室を出て行った。 …当然圭ちゃんにクラスメート全員が駆け寄る。 転校生お約束の質問タイムだ。僕はというと矛先がこちらに向く前に教室を脱出した。 一時間目は化学なので教室移動があるのだ。 (はぁ〜…大丈夫かなあ……) 僕は化学室に向かう途中で一人ため息をついた。
187 :
ど素人 :01/10/18 21:12 ID:X2g9QAg5
「お〜っす。色男」 …先回りしてたのか化学室に向かう階段の上から矢口がこっちを見下ろしている。 「どうしたんだゴシップ狂いのお前が?質問してこなくていいのか?」 「誰がゴシップ狂いだ!!…ちょっと噂話が好きなだけだい」 まあ好きなように言ってもいいけど。 「で、何かようか?」 「九日十日。」 「…じゃあな」 「おい!待てよ!お前が、なんかようか?(七日八日)って言うからここのかとおか、 ってボケたんじゃないか!低っ!テンション低っ!拾えよ!」 「わかってるよ!おもしろくないから無視しただけだ!!」 「なに〜!!」 「何のようなんだよ!!」 僕は怒って言ったわけじゃないが、コイツと話しているとついこういう口調になってしまう。 「…ったく。あんた今から矢口に感謝して腰抜かすよ?」 そう言って矢口はゴソゴソと何かを取り出した。
188 :
ど素人 :01/10/18 21:27 ID:X2g9QAg5
矢口が取り出したのはノート数冊とプリントの束だった。 「はいコレ。三ヶ月分だから随分たまっちゃったけどね。ノートも貸しとくよ」 「・・・・・・・・・・・・矢口」 おおよそこういうノートをとるとかいうマメな事が苦手な矢口とは思えない行動だった。 「…ありがとう」 「キャハハハ!いいんだよ!そのかわり今度奢れよ!!」 いつもの笑い声で笑う矢口。 「ああ。なんでも奢らせてもらうよ」 そういって僕はノートをひっくり返した。そこには… 「・・・・・・・・・全部吉澤のノートじゃねえか!!」 「そうだよ?あたし、自分のノートなんて言ったっけ?」 「でも話の流れからしてそうだろう!?」 「キャハハハ!知らないよそんな事!…あ〜あ。何奢ってもらお〜。夢は膨らむな〜」 矢口は胸で手を合わせ祈るような仕草をする。 「ふ、ふざけ…」 「あれ?約束破るの?男らしくな〜い」 「…ック…仕方ないか…」 「キャハハハ!ラッキィ〜♪当然よっすぃ〜にも奢ってあげてよ。よっすぃ〜の ノートなんだから」 そう言って矢口はヒョイヒョイ階段を昇っていく。そして最後に手すりからこっちを 見下ろしてこう言った。 「…でもマジでよかったよ。元気になったみたいでさ…」 その後矢口はサッと僕の視界から消えた。 (もしかしてアイツ元気付けようとしてわざと…?) 僕は彼女の厚意に純粋に感謝できそうだった。
189 :
182 :01/10/18 23:10 ID:wexDblrP
矢口萌え!!萌え過ぎ!! 出来れば矢口とくっついて欲しい!! でもそれじゃスレの主旨と違うか・・・ ど素人さんがんがれ!!
確かに、やぐたんが(・∀・)イイ!! 本当にクラスにいそうな感じがして、萌える >>ど素人 続き、楽しみにしてるYO!
191 :
さんに :01/10/19 00:58 ID:zGExyNX8
上手いなあ… でもダーヤスの影がこれからますます薄くなりそうな予感
192 :
ど素人 :01/10/19 09:20 ID:HbYeH4p/
いや、プロットとか無いんですよ。 本当に保全のために始めただけで、小説書いた経験なかったし。 ま、いいや。読者さんがいる限りは完結させるつもりです。
193 :
ど素人 :01/10/19 09:45 ID:HbYeH4p/
昼休みまでの時間はあっという間に過ぎた。勉強についていけなかったせいだ。 (やばいな〜…) 僕はしみじみと思った。これからは忙しくなりそうだ… 昼休み。三ヶ月前なら友達と一緒に母さんの作ってくれたお弁当を食べていた。 …当然、今日からは学食となる。ふと圭ちゃんが一人で居るのが目に入った。 そういえば朝から何も話していない。 「けい…保田さん、一緒に学食行こう。案内するよ」 と声をかけた。教室が騒ぎ出す。圭ちゃんも少し驚いているようだ。 「…いいの?」 「もちろん。行こう」 そう言って学食に向かおうとした時、 「ちょお〜〜〜っと待ってくださいよ〜〜」 遠くの席で矢口と一緒に弁当を広げていた吉澤が声をかけてくる。 「どぉ〜して、そんな二人見詰め合って〜〜!!」 つかつかと近寄ってきた。 「いや、別に見詰め合ってはいないけど…なに?」 僕は素直な感想を言ってみた。 「吉澤が案内します」 「…なんで?吉澤弁当なのに」 「いいから!これはクラス委員長の私の仕事なの!」 …よくわからない理由を述べる吉澤。 「じゃあ、オイラも行くぅ〜〜!!」 遠くで手を上げて言う矢口。 (…なんでそうなる!?) 僕は頭の中でつっこんだが、もう矢口と吉澤の中では決定事項のようだった。 「いいじゃない。ご飯は大勢の方が楽しいわよ」 圭ちゃんが言った。矢口と吉澤は弁当を包んで持ち運べるようにしていた。
194 :
ど素人 :01/10/19 10:04 ID:HbYeH4p/
世間話なんかしながら学食に着いた。 昼休みの学食は戦場だ。料理の受け渡し場所には山のような人だかりがある。 毎日、これの中から昼飯を調達しなければならないと思うとそれだけで鬱になる。 「へへん。じゃ、素人の君らにオイラがお手本を見せてやるかな」 「…お前弁当だろ?」 「いいじゃん。せっかくだから温かいもんが食べたいんだよ!」 そう言って矢口は手に数枚の硬貨を握った。 「まず、欲しい食べ物の料金ちょうど握る。そして比較的、人の少ない所 をにメボシをつけおもむろに……」 矢口は言葉をためる。 「特攻!!」 矢口はむしろ体当たりと思えるようなスピードで人だかりに突っ込んでいった。 体の小ささも手伝ってか、すぐに見えなくなった。それから程なくして声が聞こえてきた。 「おばちゃ〜ん!ミニ焼きそば大至急!おばちゃんおばちゃん!!お姉さん?…ババア!!」 多分学食のおばちゃんもたくさんの生徒相手で忙しいのだろう。 矢口は注意を自分に向けようと必死のようだった。 それから程なくして制服と髪形をもみくちゃにされた矢口が人だかりから出てきた。 「へへ…見ろ。素人ならゲットするのに10分はかかる所をたった一分でゲット!」 ボロボロになった矢口は得意そうに言った。
>>ど素人 面白いから、 続き書け
196 :
ど素人 :01/10/19 10:19 ID:HbYeH4p/
「駄目だなあ矢口さんは」 吉澤が鼻で笑った。 「なにい!?」 「もっとエレガントにいきましょうよ。原始人じゃあるまいし」 そういうと吉澤は少し離れた場所にある麺類:うどんのコーナーに向かった。 「へん。お手並み拝見といこうじゃないか」 そう言って矢口はミニやきそばを持ったまま腕を組んだ。 麺類:うどんコーナーはそれほど人気が無いためか人だかりという程の人はおらず、 他に比べて比較的列になっている。それに吉澤はさりげなく近づき…スイッと前から 三番目あたりにさも当然のように割り込んだ。あまりにも堂々とした割り込みなので 前の人も後ろの人も気付いていないようだった。そしてまんまとうどんを買って戻ってきた。 「どうですか?」 「き、汚え!卑怯だぞ!」 矢口は文句を言った。 「なんで?誰の気分も悪くせず、自分も一切のダメージをうけずに決める。それが知略よ」 「く……でもミニやきそばの方が人気の一品なんだぞ!」 「うどんは日本の心よ!」 二人はなんの利益もない口喧嘩を始めた。 そこへ圭ちゃんがなにかを持って帰ってきた。
197 :
ど素人 :01/10/19 10:32 ID:HbYeH4p/
圭ちゃんの持ってたのはカレーの皿だった。 「…な!?人気の集るカツカレーをこんな短時間で…!!」 矢口が驚愕の表情を浮かべた。 「ば、馬鹿な!カレーコーナーはあまりにも大量の人のため矢口の技もあたしの 技も通用しないはず……一体どうやって!?」 吉澤が補足する。 「…ん?前の方の人に『ついでに買って』って言ってお金渡しただけよ」 「「ガガーーーーーーン!!」」 二人は同じリアクションをした。 「……負けだ。完全にオイラの…」 「…かっけー……」 そう言って二人は肩を落とした。 「もういいよコントは。さっさと食べよう」 そう言って僕は自分の食べたかったパンを買ってから適当に席を見つけて座った。 「キャハハハ!いただきま〜す!」 「…しまった。何も考えずうどんを買ってしまった…」 二人も食堂のテーブルに弁当を広げた。
198 :
ど素人 :01/10/19 10:49 ID:HbYeH4p/
「ところでさ、保田さんはどっから来たの?」 矢口がやきそばを食べながら聞いた。 「ん…圭でいいよ」 圭ちゃんが口の中のものを飲み込んでから答える。 「おっけー。圭ちゃんは何県から来たの?」 「同県だよ。ただとんでもなくど田舎でこっから三時間以上かかっちゃうけど」 「あ、そうなんだ。ふ〜ん」 矢口はこの後もガンガン質問していた。だが吉澤は何故か黙っている。 いつもはもっとドンドン喋るタイプなんだけど…人見知りでもしているのだろうか。 なぜかチラチラこっちを見たり圭ちゃんを見たりしている。 「どうした吉澤?」 僕は小声で聞いてみた。 「…あ、いやなんでもないっす」 と答えたが何か違和感を感じた。 「ところで君達ってずっと仲良かったの?」 ふいに圭ちゃんが聞いてきた。 「ん〜。中学からの腐れ縁だね〜。中1からずっと同じクラスなんだよね何故か」 矢口が言った。 「適当に言うなって。中1の時僕と矢口、中2,3は僕、吉澤。で、高校に なってから三人同じクラスになっただけだろ。同じ中学出身が三人だけだった から同じクラスにされたんだよ、多分」 僕が訂正した。 「あ〜…そうだったっけ?」 矢口はまたしてもとぼけた。
199 :
ど素人 :01/10/19 11:08 ID:HbYeH4p/
「ところで…さ」 矢口が遠慮がちに切り出した。 「なんで、その…二村の家に居候してるわけ?」 「ん?だから受験のためだってば」 「そうじゃなくて!どういう関係なの?親戚?」 ……そういやそうだ。僕はその事について全く質問してなかった。 「ううん。うちのお母さんと二村君のお母さんが親友同士でさ。市内の受験を考えてる って言ったら『是非うちに来て』っておっしゃってくれて……」 「あっ、そうなんだ、ふ〜ん。ところでご趣味は?」 矢口は不自然に話をすりかえた。…多分この話が僕に事故の事を思い出させると 思ったのだろう。 「趣味?う〜ん…なんだろ…カラオケかな?」 「あっ!矢口も大好き!!今度一緒に行こうよ!!」 その後も昼休みが終るまでずっと二人で話し合っていた。すっかり打ち解けたようだった。 …だが吉澤は最後まであまり喋らなかった。 午後の授業もあっという間に終った。 帰りのホームルームもすぐに終わり帰ろうとしていた時、圭ちゃんがこっちに来た。 「…どうしたの?早く帰ろう」 僕が話し掛ける。 「あのさ、制服作りにいかないといけないんだけど今日暇ある?」 圭ちゃんが聞いてきた。 …当然暇な僕は二つ返事で同行を引き受けた。
200 :
ど素人 :01/10/19 11:10 ID:HbYeH4p/
>>195 まったりと続けさせていただきますとも。
洋服屋の、あやっぺ登場か?
「ど素人面白い」
キャスティングが独特な感じ。 いい雰囲気。
おもしろいっす。 頑張ってください。
処女作でこの腕前とは!? ど素人かっけー
206 :
ど素人 :01/10/19 20:12 ID:HbYeH4p/
うますぎる サイコー!!
いいじゃないですかー(^-^)g
凄い。
ちっくりは?
211 :
名無し募集中。。。 :01/10/19 23:50 ID:Ym687mly
他の連中ドコサヘキサ塩酸
212 :
ど素人 :01/10/20 04:39 ID:4BSQ6L40
あら〜…スレ開いた時にレスついてると俄然やる気出ますね。 週末を使って圭ちゃんさいどを一気に本編に追いつかせるつもりです。
>>212 いつもみてますよ〜。
これで週末の楽しみが増えました
がんばってね〜
214 :
ど素人 :01/10/20 04:59 ID:4BSQ6L40
「服屋さんどこにあるかわかる?」 「うん。地元の駅前にあるよ」 圭ちゃんと会話をしながら校門をくぐる。 「真里ちゃんていい子だよね」 「うん。たまにちょっとうっとおしいけどね」 そんな事を話していると少し向こうに吉澤の姿が見えた。 僕達の姿を確認するとタタタッと逃げていった…かと思うといきなり振り返り ビシッ!とポーズを決めたタップのような変なポーズだった。 「…なんだ?」 僕は訳がわからなかったが圭ちゃんはくっくっくと笑いをこらえていた。 近所の駅に着く。目的の服屋さんはもうすぐ近くだ。 この町で17年間暮らしただけあってこの商店街には知り合いが多い。 …それが三ヶ月間家から出たくなかった理由でもあるのだけど。 僕達は『ピュア』という店の前で足を止めた。 「ここだよ」 「…なんかいいとこっぽいね。制服なんて扱ってるの?」 「うん。理由は知らないけど」 店に入った。 「…いらっしゃ〜い。…あら和也君…久し振りね」 「ご無沙汰してます。式の時はお世話になりました」 「…いいのよ。そんな事気を使わなくて。元気そうでなによりだわ」 石黒さんは、ただそう言った。
215 :
ど素人 :01/10/20 05:11 ID:4BSQ6L40
「ところで、今日は何?あら、誰その女の子?」 圭ちゃんに気付いたようだった。 「保田圭っていいます。初めまして」 圭ちゃんが素早く挨拶する。 「…ほほ〜……そりゃ元気にもなるわけだ」 「…多分勘違いしてますよ」 「いや、まあ詳しくは聞かないけどさ。で、どうしたの?その子に服でも プレゼントする気だったりする?」 石黒さんはいたずらっぽい目で聞いてくる。 「違いますって、制服お願いしたいんですよ。うちの学校の。ありますか?」 「制服?こんな季節に?まあいいわ。もちろんあるわよ」 「じゃあよろしくお願いします」 「はいよ。じゃあ丈合わせるからちょっと来て」 「はい」 圭ちゃんが答えた。圭ちゃんと石黒さんは店の奥に消えた。 …数分後 「お待たせ〜。よくある体型だったからちょっと裾直すだけですんだわ」 そう言いながら石黒さんが出てきた。その後に続いて圭ちゃんも出てくる。 「…………………」 …可愛い。 今まで他校の制服を着てた圭ちゃんがうちの制服を着ているのは多少の違和感が あったが、それを差し置いても充分可愛かった。
216 :
ど素人 :01/10/20 05:26 ID:4BSQ6L40
「なに初めてウェディングドレス見た新郎みたいになってんのよ」 石黒さんが声をかけてきて僕は正気に戻った。 「いや、別にそんな事は」 あたふたと言った。 「ふ〜ん…ま、いいけど」 圭ちゃんが支払いを済ませ、僕達は店を出る。…僕はちょっと小腹が空いていた。 「お腹空かない?」 先に圭ちゃんが聞いてきた。タイミングばっちりだと思った。 「空いた。そうだ、この近くにおいしい店あるんだよ」 僕は彼女をそのひいきの店に案内する事にした。 「…ここだよ」 その店はずっと昔からお世話になっている『安倍精肉店』だ。 「………………」 圭ちゃんは何故かがっかりしているように見えた。 「…どしたの?」 「いや…うん。そうよね」 圭ちゃんはなにやらよくわからない返事をした。 「…?ここのメンチコロッケは最高なんだよ。すいませ〜ん!」 僕は店の奥に向かって声をかけた。
217 :
ど素人 :01/10/20 05:43 ID:4BSQ6L40
「おお〜!和也君でねえべか!元気してたか、お〜?」 店の奥からカッポウ着を着た人がドタドタと走りよってきた。 「安倍さん…お久し振りです」 この店の看板娘の安倍なつみさんだ。その豪快で誠実な性格と端麗な容姿 で誰からも好かれている。近所以外の人までもマメに買いに来る程だ。 「なっちでいいっつってるっしょ!って言っても無理べか。もうず〜っと呼んで くんないもんなあ……」 安倍さんは嘘泣きをする。 「え〜とメンチコロッケとメンチカツ二つずつ」 「泣いてるなっちは無視だべか?」 顔を上げてハハハハ、と笑う安倍さん。 「ほい!じゃがバターおまけしといたべさ!」 安倍さんは紙袋を僕に渡してくれた。僕はお金を払い、礼を言う。 「ありがとう。ところあの二人は?」 「ののとあいだべか?まだ学校から帰ってきてないっしょ」 ののちゃんとあいちゃんというのは安倍さんのちょっと年の離れた妹達だ。 「…あの二人も和也君の事すごく心配してたべさ。今度ちょっとでいいから 顔見せてやってくれだべ」 安倍さんは静かに言った。 「…はい」 …僕はあんな小さい子にまで心配かけていたのか…駄目な奴だなあ。
218 :
ど素人 :01/10/20 05:55 ID:4BSQ6L40
「じゃあ、またくるべさ〜!」 安倍さんは去っていく僕達に遠くから声をかけてきていた。 「ふふ、おもしろい人ね」 「でしょ?はいメンチコロッケ。食べてみ」 「ん…」 圭ちゃんはちょっとためらっていたが思い切ってかぶりついた。 「…どう?」 「おっいしぃ〜〜!!」 圭ちゃんは大げさとも見れるリアクションをとったがそれは大げさではなく、 事実このコロッケはうまいのだ。 「でしょ」 僕は嬉しくなって声をかけた。 その後、商店街の色々な店を紹介しながら家に帰った。 夜。僕は夕食の後(夕食はさっきのメンチカツと卵だった)必死で勉強していたが もういい加減くたびれた。 …ベッドに横になり今日の出来事を振り返る。
219 :
ど素人 :01/10/20 06:10 ID:4BSQ6L40
……みんないい奴等だよな… 矢口も見かけによらず優しい奴だったし。 吉澤はずっと丁寧にノートをとり続けていてくれたし。 (吉澤のノートの中には『要ちぇきらっちょ!』だの『テストに出そう!!』 等の書き込みがあった。それは実際すごく助かった) 安倍さんも石黒さんも…なんで僕は三ヶ月間も家にこもっていたんだろう。 (でも…圭ちゃんには参ったなあ……いきなりばらしちゃうんだもんな) それもクラスの拡声器と言われる矢口に。 まあ、お蔭でクラスの奴らはその事ばっかりで三ヶ月前の事故のには触れられなくて 助かったわけだけど…………!! 僕はガバッとベッドから身を起こした。 (そうか…それで圭ちゃんあんな事を……僕にその話題が振られないように…) 今さらやっと圭ちゃんの心がわかった。 (…明日礼を言おう。多分とぼけられるだろうけどそれでもいいんだ…) 僕はベッドに倒れこんで目を閉じた。 『保田圭がそばにいる生活』 第一話 終
220 :
ど素人 :01/10/20 06:14 ID:4BSQ6L40
終〜了〜。 話全体の終わりが全く見えないんだけど、どうしよう? ま、いいか。 他の作者さんどこいった〜……
221 :
名無し募集中。。。 :01/10/20 13:51 ID:GjpUeypU
「圭ちゃんさいど」で話が急展開してきた!
第一話 終・・・ さて第二話期待しとこ
223 :
ちっくり :01/10/20 21:02 ID:o55LaGNw
真<「保田先生はえっと、なんか今までの先生と違う感じだね。」 隣の女の子<「なっちは、おもしろいと思うべさ。」 真<「えっ?あのギャグとか?」 隣の女の子<「あはは!それは別物だべさ〜。」 俺にそう言って話し掛けて来た隣の子はなんだかまったりしてる。 そういえば、隣の子の名前がわからない。 俺は失礼を承知で隣の子に確認してみることにした。 真<「たしか、名前は安倍さんだよね?」 安倍<「んだべさ!安倍 なつみ(あべ なつみ)なっちって読んでね♪」 真<「俺は安久津 真。俺も真でいいよ。」 安倍<「真君の名前は知ってるべさ。」 真<「へっ?なんで知ってるの?何処かであったことあるっけ?」 安倍<「真君は知らないと思うけど中学の時にね・・・」 ガラララ。ピシャッ。 なっちが俺を知っている理由を聞こうとした時運悪く先生が入ってきた。 今日の保田先生はなんだか自信が顔中にみなぎっている。 保田先生<「みなさん。おはようございマッスル!」 クラス<「おはようございます。」 保田先生<「え〜今日は(くっ、こいつ等流しやがった。) 昨日も言ったとおり(どうすればみんな笑ってくれるんだろう?) 放課後に部活動見学があるので(もしかしてレヴェル高い?) 興味がある人は(それでこそやりがいがあるってものだわ!) 見学や体験に行って下さい。(見てなさいよ!私の実力を!)」 クラス<「ハーイ!」 やっぱり保田先生はギャグを言ってきた。 だけど、みんなもう免疫力が出来たのか反応さえしない。 こうなると逆に保田先生が可愛そうになってきた。 だが、保田先生はこれぐらいでは引き下がんないだろうと思った。いや、確信できた。 それから、学校のオリエンテーションなどが終わり放課後となった。 後ろから梨華ちゃんの声が聞こえてくる。 梨華<「真く〜ん!部活見学に行きますかぁ?」 真<「俺はどっちだっていいよ。」 梨華<「じゃあ、いきましょう!梨華は見たいですから。」 安倍<「あ〜、真君!なっちも一緒に行っていいべか?知り合い少ないからさ。お願い!」 真<「3人で一緒に行こうよ。それの方がいいと思うし。」 安倍<「決まりだべさ。よろしくね石川さん。」 梨華<「こ、こちらこそ。それと梨華でいいです。」 安倍<「じゃあ、梨華ちゃん行くべさ!」 こうして俺たちは3人で見学に行くことになった。 なっちが来たとき梨華ちゃんが少しふくれっつらになっていたのは気のせいだろうか? 俺たちは不思議なグループで部活の場所に向かった。 ( @´ Д `@)<『梨華ちゃんとなっちなんて最高に可愛いじゃん!両手に華だYO!』
224 :
ちっくり :01/10/20 21:32 ID:bwWZSTxo
いままで留守にしてスマソ。 ちっくりは国民体育大会に逝ってきました。 これまでどうり書きたいと思います。 それでは、ちっくり逝きましょう。 ちっくり、ちっくり、ちくーりと。
おかえりー ちっくりも頑張ってYO!
SASさんと加賀百万石さ〜ん
227 :
名無し募集中。。。 :01/10/21 01:32 ID:Egk+KShN
>>224 お前国体選手やったんか?
俺も昔サッカーで出た
「ちっくりおかえり」
229 :
ど素人 :01/10/21 10:54 ID:xW7pDb51
お一人様ご帰還ですね!これでちょっとはにぎやかになるかな。 ところで全く同じタイトルで小説あったんですね。 あれネタスレかと思ってました。まあこれもネタスレなんですけど。 …さて、続きだけど先に向こう仕上げますね。
230 :
はあぁ・・・ :01/10/22 00:51 ID:pQRhjiiv
SAS、加賀百万石 ご臨終?
231 :
名無しさん :01/10/22 03:10 ID:lkqPQgo/
ちっくり 宮城にきてたの? 俺大会役員でいたよーん
232 :
名無し募集中。。。 :01/10/22 18:17 ID:bfNpdSwy
>>230 SASは元々間隔を空けて仕上げるタイプだ
第一部も半年かかりながらもちゃんと仕上げてくれた
ガタガタ言わずに気長に待て
233 :
ちっくり :01/10/22 22:10 ID:mZXF/NAg
廊下を歩く多くの生徒の足音。 そして、上級生による新入生の部活勧誘。 どこにでもあるような4月初めの光景だ。 俺は改めて高校に入学したことを実感させられた。 梨華<「真君はどこの部活見学に行くんですかぁ?」 真<「どこにしよっかな〜。俺どこでもいいんだよなぁ。」 梨華ちゃんは俺がどの部活に興味があるか首をひねりながら聞いてきた。 実際を俺はどこの部活でもよかった。 正確には嫌味かもしれないが俺はほとんどのスポーツはこなせる。運動神経もイイ。 だから、一応どんな部活に入ってもそれなりに活躍は出来る。 安倍<「真君はあの部活だべさ!」 俺がどこの部活を見学に行こうか迷っていた時だった。 梨華ちゃんの反対側からなっちの元気な声が聞こえてきた。 梨華<「安倍さ〜ん。あの部活ってなんですか?」 安倍<「梨華ちゃんアレだべよ!アレアレ!」 梨華ちゃんがさっきよりも不思議そうな顔つきで尋ねると なっちはおもむろに前の方にある部活を指差した。 ( ´ Д `)<『どれどれ?・・・そうきたかYO!』
>232 だな。 待った分、いい物書いてくれるよ。
235 :
葛西 :01/10/23 07:24 ID:pJp/JdlF
236 :
ど素人 :01/10/23 09:21 ID:4MvpVMrt
圭ちゃんが来てからもう一週間が経とうとしている。 圭ちゃんは少しずつクラスになじんでいき、今では結構な数の友達もいる。 それでもいまだにお昼は矢口、吉澤と食べているのだけれど。 (クラスの可愛い子を三人も独り占めしている僕は少しクラスで肩身が狭くなったが) 家の暮らしの方も随分慣れて来た。最初の方はお互いが沈黙に耐えれず、逃げ回ったり していたが、今ではお互い冗談を言ったりできるようになった。 「和也く〜ん!早くしなさ〜い」 玄関で僕を待っている圭ちゃんからお呼びがかかる。 「はいは〜い」 僕はカバンを持って玄関に走った。 「まだ、大丈夫だってば」 「いいから!一本早いバスにしたらそれだけで随分空いてるでしょ!」 わめき散らしながら僕達は停留所に向かった。 「じゃあ教室でね」 学校の校門まで着いた時圭ちゃんは教室とは別の方向に歩き出した。 「あれ?どこいくの?」 「花壇にお水あげてくるの」 「ああ…今日、花係なんだ。ついていこうか?」 「大丈夫よ。じゃあまた後でね」 圭ちゃんと別れて僕は教室に向かった。
237 :
ど素人 :01/10/23 09:49 ID:4MvpVMrt
その二人を遠くで見ている影があった。 「あれよ。噂の悲劇のヒーローっての」 一人の少女がもう一人の少女に話し掛ける。かなりの美少女だった。 「……ふぅん」 その少女は興味なさそうにスカートのポケットからタバコを取り出す。 「何よ?ごっちんが教えてって言ったんでしょ?」 「…悲劇のヒーローを影で支えるヒロイン。…いいと思わない?」 カチンッとジッポライターのふたを開けてタバコに火をつける。 「後藤…?あんたまさか……」 「協力してくれるよね?」 「…駄目って言ってもさせるんでしょ?」 その少女は諦めたように言った。後藤と呼ばれた女はフフッと笑っただけだった。 「楽しくなりそうじゃない?」 後藤はペロリと唇をなめた。
238 :
さんに :01/10/23 12:35 ID:I46iYbNL
楽しみだぞゴルア
241 :
名無しさん :01/10/24 03:51 ID:piV2w2WR
@ノノハ@ ( ‘д‘)<↑へまぁいりむぁ〜す
242 :
ど素人 :01/10/24 08:38 ID:89lW4oB5
授業は問題なく進んでいく。最近はやっと授業に追いついてきた感じがする。 二時間目の後の休み時間にクラスメイトから声をかけられた。 「和也、ちょっといいか?」 「…アキヒト?珍しいね僕に用事なんて」 彼とも1年の時から一緒なのでお互い会話をした事くらいはある。 軽音部に所属している岡野アキヒトだ。 「ここじゃちょっと。屋上行かねえ?」 「いいけど?」 僕は何故ここじゃ言えないのだろうと思ったが素直に従った。 「…なあ、お前保田さんとはどういう関係なんだ?」 屋上についたアキヒトは開口一番そう言った。 「…は?」 質問の意図が理解できず、まぬけな声を出す。 「保田さんだよ。一緒に暮らしてるってのは知ってる。でもその他には?」 彼は食いつくように聞いてくる。 「お、おい、ちょっと待ってよ。何が言いたいんだ?」 「一目惚れだよ完全に」 彼は再び僕を理解不能に落としいれた。
243 :
ど素人 :01/10/24 08:52 ID:89lW4oB5
「…アキヒト?」 「転校初日からいいな、って思ってたんだよ。でも一緒に暮らしてる男がいるなんて いうから諦めるつもりだった。でも…」 彼は止まらない。 「おい!僕と圭ちゃんはそんなんじゃないぞ」 僕はアキヒトの言葉を止める。 「…でも好きなんじゃないのか?」 真剣な目で聞いてくる。 「…居候だよ。ただの」 僕の胸は何故かチクリと痛んだ。 「そ、そうなのか!」 逆にアキヒトはホッとしたような表情を浮かべた。 「俺、今日花壇で保田さんに会ったんだよ。あんな楽しそうに花に水やる子なんて 初めて見たよ。俺がギター弾いたときもキャーキャー騒がず本当に演奏を楽しんで くれてて……そんな保田さん見てたら俺もう押さえがきかなくなっちまった」 アキヒトの目に決意がみなぎっていた。 「俺、今日保田さんに告白する。いいよな?」 アキヒトはそう宣言した。
244 :
名無し娘。 :01/10/24 17:03 ID:y6V8djIZ
いいとも〜
245 :
永田裕志(953) ◆IWGPem8s :01/10/24 17:49 ID:5kob1y+H
<(`△´) アキヒト格好良い
ダーヤスはアキヒトとくっついてまえ!! そして和也は矢口と・・・
247 :
名無し募集中。。。 :01/10/24 18:45 ID:rPtgP2Wv
>>235 始めてpart1から読んだ。
最初は本当にスレタイトルのままの趣旨だったのね。w
>>247 初めは普通のネタスレだったからな。
確か俺もカキコした様な気がする。
249 :
ど素人 :01/10/24 18:51 ID:Y1qZUhHp
…全然授業に集中できない。昼食の時も全然うわのそらだっため、 矢口に何度もつっこまれてしまった。 (アキヒトかあ…いい奴だしなあ…) アキヒトは今日の放課後に裏庭の花壇の前で圭ちゃんに告白したい、と言った。 彼に協力を頼まれた僕は(断るのに確固たる理由が無かった) 花係の圭ちゃんを置いて先に学校を出る。という事になった。 (…もしも…もしも圭ちゃんとアキヒトが付き合い始めたら家を出て行くのだろうか?) 多分、出て行くんだろう。もし僕に恋人がいたとして、クラスメートの男と 一緒に暮らしているなんて耐えられるはずがない。 (もう終ってしまうのかな。いや、それが普通なんだ) どうしても陰鬱な気分になってしまう。僕にとって圭ちゃんはすでに結構重要な ポジションにいたらしい。 …最後のホームルームが終わり、ついに放課後になった。
250 :
ど素人 :01/10/24 20:04 ID:Y1qZUhHp
僕は憂鬱な気分のまま玄関に差し掛かる。約束通り今日は一人で帰るつもりだった。 「…ちょっとごめんなさい?」 一人の女生徒が僕の前に現れた。女の子にしてはけっこう身長が高い。 矢口なんかと比べたら二十センチ位違うのではないだろうか。 「なんですか?」 「あなた、二村和也君よね?」 「そうですけど」 身長は僕の方が少し高いはずなのになぜか威圧されてるような感じがする。 「ちょっと用事があるのよ。一緒に来てくれない?」 いつもの僕なら断る理由がないという理由?でほいほいついていくところだが 今日は色々あって気分がすぐれないので断ろうとした。 「断ろうとしたでしょ?」 その女の子に先手を打たれた。 「な、なんでそう思うんですか?」 「なんでってりんごが赤いのに理由なんてある?とにかく断ろうとしても無駄よ? 私、飯田圭織。カオリンって呼んでくれてもいいよ」 なにやら意味のわからない会話を展開する女の子。 ほぼ強引に同行を決められてしまった。
251 :
ど素人 :01/10/24 21:06 ID:Y1qZUhHp
「カオもね〜色々あるんだわ…」 さっきから後ろを追う僕の方を振り返りもせず意味不明な会話をしている。 失礼な話だが僕はちょっと恐怖を感じていた。ひょっとして『オカルト部』なんて たぐいのサークルにでも誘われるのではないだろうか? 「ああ〜カオはそういう事やんないよ〜」 とまたしても会話を先取りされてしまう。全然説得力がない、と思った。 「…カオって変?」 急にグルリと頭だけこちらに向けて真剣な表情で問う飯田さん。 (例のディレクターズカット版が最近ビデオになった映画にそっくりだった) 「い、いえ、そんなことないですよ」 「うう〜…まあいいけどさ。こっちよついてきて」 彼女は校舎を出て裏庭にまわった。まずい、こっちの方角は……! 「あ、あの飯田さん?ちょっと都合があって花壇の方には行けないんですけど…」 「カオリンって呼んでよ。大丈夫よ、逆方向だから」 相変わらず振り向かずに答える彼女。だが確かに校舎の逆周りの方角に歩き出した。 「…それで、なんのようなんですか?」 「いいからいいから」 彼女はどんどん進んでいく。ついに校舎を挟んで花壇とは逆側の校舎裏まで来てしまった。
この時間の空き方・・・ 考えついたらそのまま書き込んでる? スゲー!! 頑張って!!
253 :
ど素人 :01/10/24 22:16 ID:Y1qZUhHp
その通り! 考え付くままに書いていってるから更新の速さだけは自信あります! 今週中には2話も終りますよ多分。
いやいや更新の速さだけでなく作品自体もサイコーです
255 :
ど素人 :01/10/24 23:17 ID:rqw3uJH/
「ハ〜イ。とうちゃ〜〜く」 どこまでいくんだろう、と思っていた時に飯田さんは足をとめた。 「…なんですかココ?随分と寂しい所ですけど…」 「ん〜!にっぶいなあ!放課後に呼び出しとくりゃ喧嘩かアレでしょうに!」 飯田さんは近くにある木を指差した。今気付いたがその木の後ろに誰かいるようだった。 「じゃ、そういう事でカオ帰るね〜」 「は?飯田さん!」 呼び止める声も無視して飯田さんはとっとと来た道と同じ道を帰っていった。 (なんだそれ?) 僕の頭にはいまだにハテナマークがグルグルまわっていた。 「あの…」 後ろから声がかかる。女の子だったようだ。 「……なんですか?」 この子には見覚えがある。確か今年の初めに新入生で飛びぬけて可愛いと噂されていた子だ。 確か名前は…… 「……後藤…真希さん?」 「わ、私の事、ご存知だったんですか!?」 その子は顔を真っ赤にて言った。
256 :
ど素人 :01/10/24 23:19 ID:rqw3uJH/
「あ、うん。名前だけだけど」 近くで見たことはなかったが噂以上に可愛い。これはもう芸能人級だろう。 「あ、あの、その、あの」 うろたえている彼女はさらに可愛らしくみえた。 「…君もあの飯田さんとかいう人に連れてこられたの?」 「ち、違います!飯田先輩に二村先輩を呼んでもらったんです!!」 …僕を? 「あの…二村先輩って……彼女いるんですか…?」 おずおずと聞いてくる。 「…………………」 (まさか、これはひょっとして…) 「い、いますよね。いつも可愛い人達三人とご飯食べてますもんね…」 「…いや…あれはそんなんじゃないけど…」 (やっぱり…) 「そ、そうなんですか!?じゃあ、その、もしよければですけど、私と…」 (…告白されているのか?) 「付き合っていただけませんか?」 …遠くでキーンコーンカーンコーンというベルの音が響いていた。
257 :
ど素人 :01/10/24 23:30 ID:rqw3uJH/
>>254 光栄です(w
圭ちゃんさいども更新しときましたんで見てやってください。
見てきました 面白いっす 次回も楽しみにしております
259 :
轟 :01/10/25 17:10 ID:Wo4J9MCw
二村になりてぇ〜
授業中なのに机の周りにかたまっている数人の男子。 教室全体もちょっと騒がしい。 今日は後期委員の決定をしているのだ。 ――「俺」の運命はここから少しずつ動き始めた…。 … … …… 「ジャン、ケン、ポンッ!!」 ……「うわ、負けた!」 ――俺の名前は風間 博人(かざま ひろと) どこにでもいる平凡な高校2年生。 さっきのジャンケンはというと… うちの学校では毎年2年生が年1回の校誌を発行している。 運悪くその担当委員になってしまった(´д`;) この編集作業、2ヶ月間の缶詰状態な挙句、まったく見返りが無い。 配布された日にゴミ箱に入るような本だ。 博人<「ああああああ、ついてねえなぁ…(そういや、各クラスから男女一人ずつ出るんだったよな…パートナー誰だろう?)」 …んー? 不意に後ろから俺を呼ぶ声が聞こえる…。 ??<「あ、博人君が担当なの?よろしくね!」 そこにいた見慣れた女子。 博人<「なんだ、吉澤か…。」 吉澤<「あ〜! 何か文句あるのぉ?」 ――彼女の名前は「吉澤 ひとみ」不思議な事に幼稚園からずっと同じ学校、 同じクラスだった。友達とは呼べる仲だが、それだけだ。 家も近いし、幼なじみとも言うかな。 口調はつっかかってきているが、表情はずっと笑顔のまま。 人気ワースト1の仕事なのになんで笑顔が作れるのやら。 博人<「文句なんか言ってねえって(笑) よろしくな!」 吉澤<「うんっ!」 よろしくとはいってはみたものの 先を考えただけで鬱になる。 これから2ヶ月間、ずっと編集作業だ(;´Д`) 博人<「(今10月の終わりだから……げ、年末まで拘束かYo!)」 <「(まあ…吉澤となら気まずくもないけど…ハァ)」 吉澤<「えっとねー…。」 話によれば明後日から早速始まるらしい。 博人<「オッケー(容赦ねえなオイ(゜゜;) )」 さっきからずっと吉澤が喋っているが、 重要な事は言い終わったらしく他の女子も絡んでいる。 博人<「吉澤ぁ、俺もう帰るわ。じゃあな! (…今日は早く帰ろう )」 吉澤<「あ…。うん、またね!」 俺は適当に話を切り上げて教室を後にした。
現実時間とシンクロしてる小説書こうと思ってます。 初めての試みなのでどうなるか分かりません。 できれば見守ってて欲しいデス。 しょっぱなから長くてスマソ;
名前の無い作者殿 吉澤がらみ大好きじゃ。ガンガン更新してくれ。 期待しとるぞよ。
263 :
さんに :01/10/25 22:00 ID:cBIDfYRe
>>ど素人 後藤のキャラ違うぞ!萌えるじゃねえか!
>>ど素人さん 後藤・・・何企んでるんだ・・・ >>名前の無い作者さん 長期だね 頑張って!
265 :
yu :01/10/26 01:09 ID:l0OscKCT
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ | .ロ. [桜木町] .ロ. | | ___ 8040 |/ |┏━━┓||┏━┓||┏━━┓| プアァァァァァァァァン! |┃ ┃||┃ ┃||┃ ┃| \ |┃ ┃||┃ ┃||┃ ┃| |┗━━┛||┗━┛||┗━━┛| |____||___||____| |_○__||___||__○_| | .ロ. || || .ロ. | | || || | |______二二二_____| │ │[=.=]| │ └──────────┘ / ノノハ@アハハハハー♪ / (´D`) \ / (∩∩) \ . / \
ho
優良スレあげ
268 :
ジャイ :01/10/27 08:55 ID:PDoYwonj
いつものように友達と朝まで飲みいつものように学校をサボり、 昼まで寝ていると携帯が鳴った。 (・・・誰だ。学校の奴かな) ぼくは名前を見ずに音を消した。・・・・ すると、また鳴り出した。 (しつこいな。誰だ?) 仕方なく、携帯を取り、目を擦りながら見ると 携帯のディスプレイには『本城 幸一』と出ていた。 (ん、幸一さんかよ。いったいなんだ。この人の場合出ないと 家まで来るからな) 仕方なく電話に出るといつものように笑いながら喋られた 幸一:「相変わらず学校はサボってばっかか?また、朝まで 飲んでたんだろう」 僕:「そうですよ」 幸一:「よく、電話出たな?」 僕:「出ないと、一日中かけ続けるか、家まで来るでしょ」 幸一:「そうだな(笑)」 この『本城 幸一』という人は僕のいとこで八つ年上だ。 小さい頃から僕の面倒をよく見てくれていた。 僕の秘密を知ったのもこの人が最初だ。 なんでも警察庁のエリートだそうだ。 階級も上の方で本庁では異例の出世頭らしい。 今いる部署が特別事件を専門に扱うらしく、たまに手伝わされたりする。 僕:「で、今日は何ですか?」 幸一:「そうそう。モーニング娘。のコンサートのチケットが 手に入ったんだ。お前、前にファンって言ってたじゃないか。 それで、一緒に行こうと思ってな」 (怪しい、なんか企んでるな。ファンじゃない奴がコンサートのチケット くれるならまだしも、一緒に行こうなんて言うか) 僕:「前に友達と一緒にコンサート行っただけで、そんな特別なファン じゃないんだ。また今度で」 幸一:「何言ってんだ。最前列だぞ。間近に見れるぞ。ダフ屋で買ったら 十五万ぐらいするんじゃないかな」 (おいおい、警察が何言ってんだ。でも、最前列か・・・) 僕:「分かった行くよ。で、いつなの?」 幸一:「明日だ」 僕:「明日?急だね」 会場と時間を聞き、電話を切った。 それにしても急な話だよな。いったいどこから手に入れたんだか。 待ち合わせも会場の前だし。なんか最後の言葉も気になる。 幸一:「動きやすい格好で来いよ」 まあ、コンサートだしな。それも普通か・・ また、眠気に襲われ僕は再び眠りについた・・・・・ 〜プロローグ 終わり〜
269 :
ジャイ :01/10/27 09:00 ID:PDoYwonj
こんなんのどうでしょう? スレ違いのような気もするのですが そのうち暮らします。
元の趣旨と微妙に内容違ったのでM-seekの方へ移ります。 スレ汚してスマソ 月の方で建てますです
風でした…鬱
272 :
轟 :01/10/27 13:59 ID:e2y245yD
>ジャイ 続ききぼんぬ
273 :
名無し募集中。。。 :01/10/27 22:10 ID:zMYopg6B
ho
>>ど素人殿 ご、後藤のキャラが違う!? メチャ萌えじゃねーか。 いいねぇ。
275 :
ジャイ :01/10/28 03:00 ID:lmgR18bi
>272 ありがとうございます では、続けます。 少しづつの更新になるとは思いますが、頑張って終わらせます
276 :
ジャイ :01/10/28 03:07 ID:lmgR18bi
僕の名前は本城 守 21歳 都内にある大学に通っている三年生だ 僕にはある秘密がある。それは超能力があることだ。 でも、TVとかで描かれている。何でもできる超能力者とは違い、 30キロ程度の物を動かしたり、危険予知能力がある程度だ。 しかも、この危険予知能力というのが働いたり、働かなかったりと 曖昧なのだ。 この能力を知っているのは幸一という従兄弟と複数の人間だ。 そして、僕は従兄弟の幸一の誘いを受け、モーニング娘。のコンサートの 会場に向かっている。会場に近づくにつれ、露店が多くなって人だかりが 増えている。その人だかりの中には特攻服を着た人やはっぴを着た人がいる。 (どうも、ああいう人達は苦手だな。まあ、ファンじゃない人から見れば 僕も一緒なのかな・・・・) 会場の近くのコンビニに2時間前に着いた。 (4時間前に待ち合わせをするなんていくらなんでも早いよな) そう思ってるうちに会場の方からスーツ姿の人が走って来た。 「守くーん!!」 守:「山田さん??」 この山田という人は幸一さんの部下で何度か会っている。そして、僕の能力を 知っている人間の一人だ 山田:「やあ、守君。久しぶりだね。あの事件以来かな」 守:「あれ、山田さんもコンサートに??」 聞いたものの、すぐに自分で違うことに気づいた。 守:「違いますよね。コンサートにスーツで来る人なんていないですからね」 山田:「あれ、まさか聞いていないの??」 守:「はい。たぶん、断ると思ったんでしょう」 山田:「そういえば、守君は能力使うの嫌がっていたもんね。おかしいと思ったんだよ」 守:「で、今日はなんなんですか?」 山田:「ここじゃなんだから、警視も待ってるし、会場に行こうか」 守:「はい」 つづく
277 :
ジャイ :01/10/28 04:43 ID:yqIeX6VB
続きを書いているんですが、はっきりいって 現場の状況がわかりづらくなっています。 ここはみなさんの想像力に期待して、書く事にします。 とりあえず、続きをどうぞ
278 :
ジャイ :01/10/28 04:45 ID:yqIeX6VB
そうして、僕は山田さんに連れられ関係者入り口から会場に入っていった。 しばらく通路を歩くと、スペシャル控え室と張り紙の張っている 会議室みたいな部屋の前で止まった。 (スペシャル控え室??) 部屋のドアが開かれると、中にはスーツ姿の男の人たちが座っていた。 山田:「警視、お連れしました」 すると、一番奥の席から笑顔の見慣れた顔が歩いて来た 幸一:「待ってたぞ。守」 (よくもぬけぬけと・・) 幸一:「今日呼んだのはな・・・」 そう言われ、僕と山田さんは別室に連れて行かれた 誰もいない部屋に連れて行かれると幸一さんはさっきの続きを始めた 幸一:「実はな、モーニング娘。が狙われているんだ。」 守:「・・・・」 山田:「まず事務所に『活動を止めないと、悪いことが起きる』という 手紙が送られてきたんだ。最初はいたずらと思ったらしいんだが、 知らない間にステージ衣装が破られたり、収録中にいきなり照明が 落ちてきたりするようになったんだ」 幸一:「そうして、私達に警護を依頼してきたんだ」 守:「でも、警察が警護をしていれば大丈夫じゃないの?」 山田:「恥ずかしいけど、自分達が警護してても減らないんだよ。 今まで起こったことが・・・」 幸一:「そして、昨日の朝、また事務所に手紙が来たんだ。『明後日の コンサート以降活動するならメンバーの中から一人づつ死人が出る』と」 守:「!?」 山田:「今の段階では犯人を特定するどころか、何をしてくるかさえ 分からない。もしかしたら、関係者や警備スタッフの中にさえ 犯人がいるかもしれない状態なんだ」 幸一:「今日のコンサートを中止したところで結局何の解決にもならん そこで、お前に直接モーニング娘。を警護して欲しいんだ」 守:「俺に!?」 幸一:「頼む、守。もちろん、山田にサポートさせるが。」 (おいおい、いくら僕に能力が有っても、こんな曖昧な能力で大丈夫なのかよ。 しかも、能力以外は一般人だぞ) 山田:「自分からもお願いします。このまま何かあったら警察の威信にも関わります」 守:「分かったよ。警察の威信はともかく、自分を頼りにしている人がいるのに やらない訳にいかないからね」 幸一:「そうか、ありがとう。じゃあ、詳しくは山田から聞いてくれ。くれぐれも 無理をするなよ。山田も頼んだぞ」 そう言って幸一さんは出て行った。こんな、難題を押し付けて無理するなよか。 人の命が狙われて、黙ってられない性格知ってるくせに。でも、あれは幸一さん なりの精一杯の気遣いか。 まあ、もっとも幸一さんの頼みを断れないけどね。 5年前に両親が死んで、いきなり能力を持って自暴自棄だった僕を救ってくれた のが幸一さんだった。そして祖父母に引き取られた僕が一人暮らしをする時も祖父母を 説得してくれたのが幸一さんだったのだ。いわば、今の僕がいるのも幸一さんのお陰だ 山田:「じゃあ、モーニング娘。の所に行こうか。紹介しなくちゃ」 守:「はい」 山田:「そうだ、行く前にこれ着て。これ着てれば、どこでも自由に出入りできるから」 そう言われ、僕は水色のスペシャル・スタッフとロゴの入ったジャンバーを着た
ほ
なんか面白い展開。 続きが早く見たい! ジャイさん、イイっすよ。
ジャイさん、がんばってください。続きが楽しみです。
もちろん他の作者様の作品も心からお待ちしております。
ど素人殿はまだかな〜
284 :
ジャイ :01/10/29 00:15 ID:D/pY5DBr
>>280-281 ありがとうございます。
更新は金土日がメインなると思いますが
できるだけがんばってみます
285 :
ジャイ :01/10/29 00:18 ID:D/pY5DBr
『モーニング娘。様控え室』と張り紙の張っている部屋の前に来て、僕の胸の鼓動は高まった もちろん部屋の前には警備の人がいたが敬礼をされただけだった。山田さんがノックをすると中から声がした 「どーぞ」 山田:「失礼します。今からみなさんのそばで直接警備する、本城 守君です」 と言われ向かい入れられた 「へー。その人も警察の人なんだ。」 (うっわー本物だ。生ではコンサートで見たことあるけど。ほとんど確認できなかったもんな) (やっぱ、近くで見るとみんなかわいいな。誰だ、保田がかわいく無いなんて言ったの) 「なんか、一般の人にしか見えないね」 (まぁ、一般の人なんですけどね) 山田:「えー。彼は警察の中でも警護に関してはNo1と言ってもいい人物なんです」 「えー。そんなすごい人なんだ」 (いくらなんでも、一般の人とは言えないか。能力も秘密だし。でも、すごい紹介されたな) 山田:「さー守君からも挨拶して」 守:「えー今から警護をさせていただく、本城 守です。よろしくお願いします」 「こちらこそ、よろしくお願いしまーす」 (かわいい・・・・) 山田:「じゃあ、自分はとりあえず、周りの連中と打ち合わせしてるから」 そう言って山田さんは出って行った その途端、視線が僕に集中する 9人からの好奇な目が痛い・・・・ そんな中一人の子が口を開いた 矢口:「彼女はいるんですか??」 唐突な質問に僕は驚き、慌ててしまった。 守:「え?何ですかいきなり?」 後藤:「いないんですか?」 (このぐらいの年代の子ならしそうな質問だけど、警察の人間って言っている人に、 いきなりするか?) 守:「いないですよ」 「へーー」 吉澤「じゃあ、好きな人とかはいないんですか?」 (・・・・・・・・。) 守:「いないですよ」 (この子達は自分達が狙われているのに平然としているな) 飯田:「今、警護されてるのに能天気な連中だと思ったでしょう?」 守:「いや、そんなこと無いですよ。ただ、明るいなって・・」 安倍:「もう、なれましたよ。今回が初めてじゃないし・・」 石川:「家に変なものが送られてくることもあったし・・」 保田:「ただ、今回はずいぶん厳重ですね。いつもより警備の人も多い気が・・」 (そうか、この子達はこんな事を何回も経験しているのか。TVで見ている 分には、元気に振舞っているのに。アイドルとはいえ大変なんだな) 守:「いえ、今回は厳重に厳重を重ねているだけですよ」 山田さんの指示もあり本人達には今回の重大さを伝えないことになっていた 矢口:「じゃあ、好きな芸能人は誰ですか??」 守:「みなさんですよ」 「えー本当ー」 この際、僕はできるだけ明るく振舞うことにした。まあ、実際ほんとに好きなん だけど、そして、僕は少し談笑をしてから、彼女達のスタンバイもあり、部屋を出る ことにした 守:「じゃあ、僕は部屋の外にいるので、なにかあったら呼んでください」 「はーい」 つづく
部屋の外に出たら危ないだろう・・・
着替えがあるのに一緒にいれないでしょう
288 :
ねぇ、名乗って :01/10/30 01:12 ID:XKVDN6nx
まだ?
289 :
ジャイ :01/10/30 02:20 ID:iV1bwvSA
僕は部屋の外で警備の人と待機していた。部屋を入っていくのはヘアーメイクさん達や マネジャーの人達だ (このまま何も無ければいいけどな・・それにしても、実際会ってみると普通の子達 だったな・・。インターネットでは色んなことが書いてあったけど。普通に暮らしていれば そこらへんにいる女の子達変わりないんだろうな) そうしていると山田さんが来た 山田:「どう、いい子達だったでしょう?」 守:「はい、国民的アイドルって言ってもやっぱり普通の子達なんですね」 山田:「そうなんだよね。色んな人の警備をしたんだけど、やっぱり芸能人 ってことで、威張ったりしている人もいたんだけど。あの子達は そういうのが無いんだよね」 守:「そういうのが大衆にうけてるんですかね?まあ、自分もそうだけど(笑)」 山田「そうかもね(笑)今、周りの警備班の状況を聞いてきたんだけど、 特に異常は無いって事だから。守君はなんか感じないかい?」 守:「いえ、今のところは何も無いです」 山田:「そうか、とりあえず僕と一緒にここで待機してようか」 守:「そうですね。ところで開演まであとどの位なんですか?」 山田:「あと、1時間だよ」 それを聞いた直後に声が響いてきた
ヘアーメイクorマネジャーが犯人。
他の連中逃げよったな・・・
292 :
ねぇ、名乗って :01/10/31 02:29 ID:b8/qK+cc
また放置かよ・・・
293 :
ど素人 :01/10/31 04:16 ID:GykuXOGq
いますよ。他の作者さんのを楽しむ側にまわってますけど。 いつでもいけます。
294 :
ねぇ、名乗って :01/10/31 12:02 ID:ClkDuTfF
いってちょ〜
296 :
ジャイ :01/10/31 16:32 ID:E7+bc0h2
みなさんすいません、昨日は更新できませんでした ど素人さん、毎日の更新はつらいので どんどんいって下さい。 昔みたいに色んな人がどんどん更新していくのが 理想だと思います。 私もど素人さんの更新を楽しみにしてました。 なんか、逃げてるみたいですいません。
限界だ・・・。 ど素人殿、出撃してくれ・・・。
298 :
ジャイ :01/10/31 16:40 ID:E7+bc0h2
スタッフ「おはようございます」 「ご苦労様です」 一人の男が山田に話し掛けてきた 山田:「どうも、警備のほうは万全です」 「そうですか。大変でしょうがよろしくお願いします」 と言いモーニング娘。の控え室に入っていった 守:「今の人は??」 山田:「マネジャーの近藤さんだよ」 守:「へー。感じのいい人だね」 山田:「そうだね。自分達にもいろいろ気を使ってくれてね。 なんでも、マネジャーはいっぱいるんだけど、その中でも デビュー当時からの古株の人みたいだよ」 守:「じゃあ、本当の娘みたいなんだろうね」 山田:「きっとそうだろうね」 それから、5分ぐらい経った時 突然、僕にいつものなんとも言いがたい感覚が来た 僕は慌てて言った 守:「山田さん!!あの子達が危ない」 山田:「え・・」 それと同時に彼女達の叫び声が
>>ジャイ 無理しない程度にガンガレ! >>ど素人 待ってたYO! 早く、アプしておくれ。
300 :
ど素人 :01/10/31 22:27 ID:08ueDSpn
300!
了解です。他の作者さんの作品と混ざってごっちゃになるかな、と思ってたんですが
続けます。
>>256 の続きからです。
301 :
ど素人 :01/10/31 22:28 ID:08ueDSpn
「…………………」 チャイムが鳴り終わった後も沈黙は続いた。 僕は正直戸惑っていた。僕は誰かに告白された事なんて今までなかったし。 …しかもこんな可愛い子から告白されるなんて… …でも。 「…あの、後藤さん」 僕の声にビクッと体を震わせる彼女。 「…僕は、その、僕は…」 「あ、あの!!」 彼女は突然大きな声を出した。 「あの!明日ここで待ってます!ずっと待ってます!!」 僕の返事を今聞くことが怖いのか、後藤さんはまくしたてるように言った。 「さ、さよなら!…じゃなくて、また明日!…で、でもなくて…あの…」 さらにうろたえまくっている彼女は何故か子犬を連想させた。 「それじゃ!」 彼女はそれだけ言うと駆け足で去っていった。
302 :
ど素人 :01/10/31 22:30 ID:08ueDSpn
…なんていう偶然なんだろう。 ちょうどこの校舎の反対側では圭ちゃんが告白されているのだ。 そう思うとさっきまでの高揚した気分はたちまち沈む。 (圭ちゃんはどうするのかな…) 圭ちゃんだって高校生だ。男女交際にだって興味あるだろう。その相手としちゃ アキヒトは最高の相手かもしれない。結局は選ぶのは圭ちゃんなんだけど。 (もし圭ちゃんが付き合うのに僕が重荷になるような事があったら…) …それは嫌だ。重荷になんかには絶対になるわけにはいかない。 僕は圭ちゃんから早く自立しないといけないんだ… でも… 結局答えは出なかった。
303 :
ど素人 :01/10/31 22:31 ID:08ueDSpn
その日の夜。僕達の食卓は静まり返っていた。 テレビのニュースキャスターは淡々とニュースを報せている。 『ピッ』 圭ちゃんがテレビを消した。 「あ、ごめん見てた?」 「いや…構わないよ」 白々しい会話。 「そういえば今日矢口がさぁ〜〜!」 突然口調を変え明るい話題を持ち出す圭ちゃん。 「でさ…なのよぉ〜。それにさ〜!そんで…」 会話が断片的にしか聞き取れない。 「和也君…聞いてる?」 心配そうに僕の顔を覗き込んできた。 「…圭ちゃん」 「な、なによ…急に真剣な顔しちゃって…」 「僕らってなんなんだ?」 僕は一番聞きたかった事を聞いた。
304 :
ど素人 :01/10/31 22:33 ID:08ueDSpn
「初めて会っていきなり同居。でも知り合いでもなかったし、友達でもなかった。 今も一緒に暮らしてるからっていって恋人同士でもない。…僕らってなんだ?」 僕は一息に言った。 「……………………」 圭ちゃんは何も喋らない。 「…もし圭ちゃんが同情だけで僕と暮らしてるっていうのなら、僕になにができる?」 「……………………」 「圭ちゃんが好きな人が出来た時に僕はなんて言えばいい?」 「……………………」 再び静寂。それを打ち破って圭ちゃんが言った。 「…もし私が好きな人…っていうかちょっと素敵だな、って思う人が出来たって 言ったら…どうする?」 この言葉で僕の心の中で一つの結論が出た。 「…アキヒト、だろ」 「…!!知ってたの!?」 圭ちゃんの大きい瞳がさらに大きくなる。 「…今日、僕先に帰ったろ。アキヒトに頼まれたんだよ。二人きりにしてくれって」 「…ちょ!ひどいよそういうのは!!」 圭ちゃんは声を荒げた。
305 :
ど素人 :01/10/31 22:35 ID:08ueDSpn
「でも、アキヒトはいい奴だったろ?」 「そうだったけど!…和也君勘違いしてるよ。あたしはそんな…」 「圭ちゃん」 僕は彼女の言葉を遮った。 「僕、今日1年の子に告白された。多分、付き合う」 圭ちゃんの表情が固まる。 「だから圭ちゃんも自分の事だけ大切に考えてほしい」 僕はそう言い切った。 圭ちゃんは少しの間動きを止めてしまっていたがすぐにいつものように戻った。 「…そ、そうだよね…私達別に付き合ってるとかそういうんじゃないもんね…」 圭ちゃんはガシャガシャと食卓の食器の後片付けを始める。 「うん。和也君、ありがとう。和也君も頑張ってね」 「……………………」 「さあ〜、忙しい忙しい!」 そう言った圭ちゃんはキッチンの方へ引っ込んでいった。僕も部屋に戻る。 「…おやすみ」 …これで、よかったんだよな… その晩、全く勉強ははかどらなかった。
おお〜〜〜〜 どうなる事やらハラハラ・・・
>>ど素人 できればあっちの方も更新おねがいします・・・
308 :
ど素人 :01/11/01 02:58 ID:ySpQ7R3S
309 :
ジャイ :01/11/01 18:16 ID:mDrbgGRJ
ど素人さん、これからもどんどん更新してくださいね。
続きが気になります。
では、こっちの続きもどうぞ
>>298
310 :
ジャイ :01/11/01 18:18 ID:mDrbgGRJ
僕達が中に入ると近藤が果物ナイフらしきものを持って暴れていた 近藤「氏ね!!」 近藤は何とも言えない形相で切りかかろうとしたその時、 すかさず、山田は近藤の腕を抑え、間に入った。 山田:「何をするんだ!!」 始めのうち僕は山田さんにかかれば、簡単に取り押さえられると思っていたが そうはいかなかった。 山田:「こいつなんて力だ!!」 逆に山田は近藤に押され切りかかられそうになっていた 僕はそれを見て花瓶をとっさに手に取り投げた 普通の人が花瓶を投げて、狙いどうりに行くわけが無いが、僕は能力を使い 近藤の首筋に当てた。 近藤は気を失い倒れた。それを見て、山田を始め、警備員が近藤を押さえ込んだ。 辺りは騒然となっていた。まさか、マネジャーが犯人だとは誰も思わなかったといいたげだ メンバーも泣いている子が結構いる。 飯田:「最初はいつもどうりにリラックスしていこうなんて、言ってたんですけど いきなり、テーブルにある果物ナイフを持って襲いかかって来たんです」 なおも、メンバーや関係者に対して事情を聞いている。その時、横に山田さんが来た。 山田:「さっきはありがとね」 守:「いえいえ」 山田:「正直、びっくりしたよ。結構、力では誰にも負けない自信は有ったんだけど。 まさか、逆に押し倒されるとは・・・」 これは、山田の過剰な自信でもなんでもない。事実、山田は色々な武道の有段者 でもあり、本庁きっての実力者だったからだ、過去の事件ではプロレスラーでさえ ひとりで取り押さえたことがある。その、山田が40そこそこの見た目も決して 屈強な男といえない中年に負けたからだ 守:「僕もびっくりしました」 山田:「負け惜しみに聞こえるかもしれないが、あいつの力は人間じゃないとしか思えなかった」 守:「ええ、僕も思いました。しかも、僕の能力が働いたのも直前だったし 最初、あの人を見たときもこれから人を殺そうとする人には見えなかった」 山田:「・・・・・」 幸一:「守、ご苦労だったな」 山田:「はい、守君がいなかったら、今ごろどうなっていたか」 守:「近藤さんは?」 幸一:「近藤は、今も寄りの警察署に連行した。そこで、これから取り調べだ」 守:「コンサートは?」 幸一:「主催者とも話し合ったんだが、今日は中止にするつもりだ」 守:「そうなんだ」 僕はさっき、彼女達と話した時に彼女達がどれだけコンサートが好きかと言う事 聞いていたのでとても残念に思った
311 :
ジャイ :01/11/01 18:20 ID:mDrbgGRJ
みなさん、手探り状態で書いているので どんどん、意見や感想をお願いします。 厳しいことも書いてくださいね
>>311 よく出来てると思うよ。
まだほとんど娘。が出てきてないので、
これからが楽しみだYO!
313 :
名無し募集中。。。 :01/11/02 11:10 ID:Zu5en6pr
ho
>>291 逃げてないよ、忙しかっただけ。
明日あたりに書き込みます。
315 :
名無し募集中。。。 :01/11/03 00:42 ID:h0iAr9rD
316 :
名無し募集中。。。 :01/11/03 00:43 ID:6lMc93SV
あい、矢口と一緒に暮したいでぇす
317 :
ねぇ、名乗って :01/11/03 00:56 ID:Jr6Au+vs
>>310 近藤:「氏ね!」
↑2ちゃんねらーハケーン
318 :
ジャイ :01/11/03 07:02 ID:K/DczW92
その時、「いやです!!」 「せっかく、ファンの人たちが応援に来てくれているのに中止になんかにしたくありません」 マネジャー:「そんなわがまま言わないで。さっき、命を狙われたんだよ」 「コンサートはファンの人たちと触れ合える時なんですよ。ファンレターの中にも 次のコンサートが楽しみだって、書いてくれてる人達もいるのに」 マネジャー:「でも、もうすぐ開演の時間なんだよ。いまからじゃ」 「本人達がやりたいって言ってるんだし、やらせてあげようよ」 マネジャー:「監督!」 どうやら、ツアー監督らしい人が現れた 監督:「この子達のファンに対する思いを無駄にしちゃいけないよ。 それにスタッフの奴らも同じ気持ちだしね。今からなら30分遅れ 位でやれる」 マネジャー:「しかし」 「お願いします!!」 マネジャー「・・・・・・。分かりました」 「やったー!!」 山田:「警視どうします??」 幸一:「一応、犯人は捕まった訳だしな。向こうが決めたことだから、 どうしようもない。だが、何人かの警備は残らそう。山田、 指揮はお前に任せる。頼んだぞ」 山田:「はい、分かりました」 守:「僕も、残っていい?」 幸一:「いいが、どうしてだ?」 守:「せっかく、来たんだし。舞台の袖から見れるなんて普通ないじゃん」 幸一:「そうか。分かった。向こうには頼んどくよ」 守:「ありがとう」 幸一:「気をつけろよ」 守:「うん」 正直、さっきのも本音だが、僕はなぜか胸にもやもやがあった。確信は無いが もしかしたら、事件は解決していないんじゃないか?という不安があった。 今まで証拠も残さず、色んな事をしてきた犯人が警備のいっぱいる状態で 無理をしてまで、犯行を実行するだろうか? それに近藤ならチャンスはいくらでもある。 それを幸一さんも気づいているのだろう。 だから、僕を残らせた。 だが、未だに僕の能力で感じるものは無かった・・・
319 :
ジャイ :01/11/03 07:27 ID:K/DczW92
今日、作者取材に行ってきます。
これを作品に生かせたらと思います。
>>314 更新、楽しみにしてます。
320 :
名無しさん :01/11/03 08:17 ID:vcSQzr4K
今日、横アリあるんだから こういうのは・・・
>>64 の続きです
梨華の懸命の看病の甲斐あってか二日後、やっと全快した。
「良かったですね、治って」
「マジでありがと」
「やめてくださいよう、お世話になってるんだから当然です」
「お礼といったらなんだけどさ、明日は二人で出掛けようか?」
前に出掛けようとしつこく言われたのを思い出して、俺は彼女を誘ってみた。
「ほんとですか?嬉しいですぅ」
「そっか、良かった」
内心断られるんじゃないかと思ってたのでほんとにホッとした。
「どこ行きます?あ、私が決めていいですか?」
「ん、いいよ」
俺は一応その日は大事を取って部屋の中で過ごした。
次の日、朝から彼女と出掛けた。
前の日に一生懸命予定を立てていたらしく、事は極めて順調に進んでいた。
海の見えるレストランで食事をし、ブランドショップをからかいつつ友達への土産も購入した。
梨華はほんとに楽しそうで、見てるこっちも自然と口元が緩くなる。
なーんか変な感じ。。
その日の夜はいつになく涼しかった。 ベッドに入ってからどれくらいの時間が過ぎたのだろう。 寒気を感じて目を開けるとカーテンが揺れている。 外を見ると梨華が一人でバルコニーに出ていた。 「何してるの?」 「あ、ごめんなさい。起こしちゃいましたね」 「いや、別に良いけど」 昼間とは全くちがう梨華の雰囲気にちょっと戸惑った。 「どうしたの?」 「なんか眠れなくて・・・」 「ふーん」 俺が話しかけても梨華はずっと俯いたままで、こちらを見ようとしない。 「絶対なんかおかしいんだけど?」 「そ、そんなこと・・・」 俺が無理矢理顔を覗くと、梨華の頬には一筋の涙が流れていた。 予想外の出来事に一瞬言葉を失った。 「・・・・・・ごめんなさい・・・そんなつもりじゃ・・・」 「・・・」 俺はなにも言えなかった。 引きとめようとする俺の手を振り払い、梨華は自分の部屋へと消えていった。 しばらくの間ボーゼンとしていたが、自分のベッドへ戻ってからも当然のように寝られなかった。 (でもなあ、干渉しないって言った以上向こうから話してくるまで いろいろ聞けないしなあ。うーん参った・・・)
翌朝、といっても昼近くだが目を覚ますと梨華はもう起きていた。 「おはようございます♪」 いつもの梨華だ。昨夜何もなかったかのように振舞っている。 俺も敢えてその話題には触れなかった。 「おはよ」 「もうすぐ起きると思ってごはん頼んでおきましたよ」 「あ、そう」 長い沈黙が流れた。実際ルームサービスが来るまでほんの数分だったのだろうが、 永遠にも近く感じられた。梨華も何も言わない。彼女が何か喋ってくれないと こっちは非常につらいのだが。。 耐え切れず煙草に手を伸ばしたらドアのベルが鳴った。 ふぅ・・・ 「いただきま〜す」 改めて彼女を見るが昨夜の面影はどこにもない。 幸せそうにレモンティーを飲んでいる。 あれこれと考えていたら突然梨華が口を開いた。 「昨夜の事なんですけど・・・」 俺は意識的に目をそらした。意味もなく窓の外に目をやる。 いつものようなうっとりするほどの青さはかけらもなく、 どす黒い雲が空全体を覆っている。そういえば天気が崩れるって言ってったっけ。 「聞いてます?」 消え入りそうな声で梨華が呟く。 「だいじょぶ、聞いてるよ」 視線は未だに窓の外にあったが。 「昨夜はゴメンナサイ・・・」 「いや、別に気にしてないから」 男はいつもウソツキだ。 「私、男の人にあんなに優しくされたの初めてで・・・」 「ごめん、意味がわからないんだけど」 「なんていうか、あの・・・」 ためらっているようなので俺は可能な限り優しく言った。 「無理して言わなくていいよ。干渉しないって言ったしさ。言いにくいことなら 尚更時間が必要でしょ。それに昨夜の事だって全然気にしてないし」 「・・・ハイ」 ほんとは聞きたくて聞きたくてたまらなかったのだが、またまたカッコつけてしまった。 やっぱり男はウソツキだ、俺は特に。
324 :
ジャイ :01/11/04 00:17 ID:I8yKXqlh
行ってきました。
やっぱり、最高でしたね。
ただ、新垣のMCの時に氏ねと言う声が聞こえてきたのは
とても残念でした。
遅れましたが
>>312 ありがとうございました
>>318 の続きです
325 :
ジャイ :01/11/04 00:18 ID:I8yKXqlh
ステージに向かう彼女達が笑顔で言ってくれたお礼がとても印象的だった。 「さっきはありがとうございました」 今まで信頼してきたマネジャーに殺されそうになったのに平気でいられる はずが無い。 だが、それを感じさせまいとしていた。 そんな、彼女達に僕は心を打たれた。 (彼女達は絶対に守ってみせる) ところが、コンサートは順調に進んでいった。スタッフの人の話だと振り付けを 何人かが間違えたりしているらしいが、素人目にはわから無い程度だ。 不審者もいないようだし、僕には何も感じなかった。アンコールの曲に入り、 このまま無事に終わるだろうとみんな思っていた。 (よかった。僕の勘違いだったんだな) しかし、最後の曲の『ザ☆ピース』がはじまった途端に僕にいやな感覚が来た。 (来た!!)
326 :
ねぇ、名乗って :01/11/04 00:27 ID:aVCQYfz7
死ねって…ひでーな。 そういや紺野スレで見たんだけど、 「コンサートで紺野のセーターが似合い過ぎて絶叫しちゃった」 とか言ってる奴がいた。 娘のコンサートって、こんな奴多いんすか? 死ね。とか、MCの時に絶叫するような奴がいるなら行きたくない。
327 :
名無し募集中。。。 :01/11/04 00:32 ID:7JfMrOau
>>326 前の方はマジキモイから中辺りで我慢するしかない
328 :
ジャイ :01/11/04 00:35 ID:I8yKXqlh
>>326 いましたよ。乗るのは構わないけど
絶叫は止めて欲しいですよね。
あと、周りに対する気配りの無い奴が多い
周りに小さい子もいるのに、せめて言葉を
選んだり、押したりしないで欲しい。
329 :
名無しさん :01/11/04 07:31 ID:heB1yPoK
>>326 確かに絶叫は止めて欲しいよね。明らかに八方は迷惑だし。
一番良いのは真ん中のサイドだね。
歌ってる時くらい静かに聞かせて欲しいのが現状・・・。
330 :
名前を募集中。。。 :01/11/04 10:24 ID:wtplz/C0
加賀百万石さん復活おめでとうございます。 他の作者さんも復活してくれないかなあ
331 :
名無し is mine ! :01/11/04 11:23 ID:J04MkJZ3
「ふたり乗りっ!」 クラブ活動がようやく終って少し遅めの帰宅になった。携帯を片手に帰宅を急ぐ。 玄関の扉を開けて足元を見ると、白のかわいいスニーカーが少し乱雑に脱ぎ捨て てある。彼女は仕事を終えて、もう帰ってきている様だ。 居間に入ると、ソファーに座りテレビを見ているあいぼんがいた。大好きなアニメ 番組スーパーミル久ちゃんに夢中になっている 「ただいま」と声をかけると、一瞬驚いて、微笑みながらこちらの方へ走り寄り、 僕の手前でチョコンと正座すると、「お〜かえり〜 な〜さいませ〜ぇ」と笑って 大げさに手を着いてお出迎えしてくれた その動きが見よう見まねの様で、余りにも大げさにしているので、僕は思わず吹き だしてしまった。彼女は頭が良く、そういった「笑い」をちゃんと理解していて、 僕を毎度楽しませてくれるのだ。 「今日の夕飯は何にしようか?」と聞くと、 「オムライスの〜大盛り!ハタ付き〜っ」ユーモアに答える あいにくケチャップの残りが少ないので、近くのコンビニまで二人で買いに行く事 にした。 自転車に二人乗り、僕が前、あいぼんが後ろに乗って走り出す。 家の前の坂を下りはじめると、僕はあいぼんに聞いた、 「今日は辻ちゃんは、呼ばなくていいの?」 「今日はいいの、今日は。」そう言って、僕のシャツをキュっと少し強めに掴んだ。 自転車は更に加速度を増していく、僕はペダルから足を離して大きく開いた。 そして二人で叫んだ 「ヒャッホー!!」
スマソsageワスレタ。
その後ブレーキが効かずに ドガッシャバリボー!!!! ガラガラガラ・・・
>>331 は、読みきりです。
辻好きの方は加護と置換してお読み下さい。両面対応です。
黄色い自転車事故る号
337 :
( ノ´(∞)`)ノ<アーイ :01/11/05 23:22 ID:yUplqf8f
はよかいてちょ
338 :
ジャイ :01/11/06 04:28 ID:n5FoQFFm
遅くなりましたが
とりあずの更新です
すくなくて、すいません。
>>325 の続き
339 :
ジャイ :01/11/06 04:29 ID:n5FoQFFm
僕は急いで山田さんに知らせ、ステージを見た。 どこにも異常は無いように見える。 だが、どこかで危険が彼女達に迫っているはずだ。 (いったいどこなんだ) その時、何かの映像が頭に飛び込んできた。 (照明と石川さん?) 石川さんの頭上を見ると、照明があった。 僕は周りを気にせず、一気に走り出していた。 守:「危ない!!」 石川:「え?」 その瞬間、照明が落ちてきた。 僕は石川さんに飛びつき、かばった。 僕と石川さんの横で照明はすごい音をたてて、砕け散った。 守:「大丈夫?怪我は無い?」 石川:「はい。あ、本城さんこそ、怪我をしてるじゃないですか」 守:「うん。大丈夫だよ」 僕の左肩からは血が出ていた。石川さんをかばった時に落ちてくる照明に 接触した為だ。 ステージに山田さんやスタッフの人が駆け寄ってきた。 その光景に観客達は我に返り、騒ぎ出した。
341 :
ねぇ、名乗って :01/11/07 03:19 ID:DGQBcnBv
(´D`)アイーン \从// \ヽ // オルァ < > < l⌒l(‘д‘ ) /ヽ ヽ つ ((( \_ ノ \ ヽ し''
342 :
ジャイ :01/11/07 05:35 ID:dVV1mpQd
今、ステージ上では警察が現場検証している。 会場の外では一時間前に起こったことでファン達が騒いでいるようだ。 僕は怪我の治療をしてもらい、お茶を飲んでいる。 幸い、出血の割には傷も深くなく、いたって元気だ。 まあ、めちゃくちゃ痛いんだけど、今考えてみれば命があっただけでも幸運だった ようだ。無我夢中で気づいた時には石川さんと倒れてたからな。 幸一:「守、大丈夫か?」 守:「幸一さん」 幸一:「連絡を受けて、来たんだが。大丈夫そうだな」 守:「うん。なんとかね。まあ、めちゃくちゃ痛いけど」 幸一:「あれから近藤の事情聴取をしたんだが、何も覚えていないと言って いるんだ」 守:「やっぱり」 幸一:「どういうことだ?」 守:「彼女達に襲い掛かっている時、近藤さんは正気に見えなかった。 何か暗示にかかっているって言うか。普通には見えなかった」 幸一:「そうなんだ、近藤も彼女達と喋っているところまでは覚えているが その後の記憶が無くて、気づいたら連行されていたと言っている。 正直なところ嘘をついているようには見えない。とりあえず、取調べは 続けているが、これ以上はなにも変わらないようだな」 守:「たぶんね。どこかに近藤さんを操った黒幕がいるんだよ」 幸一:「催眠術って事か。だが、こんなに簡単に都合よく人が操れるものなのか。 聞いたことが無い。催眠術で人に暗示をかける事はできるかもしれないが それにはいろいろと状況を整えないと。相手の協力も無くてはできない」 守:「うん。でも、この状況を説明するには催眠術ぐらいしかないよね。しかも、 黒幕は彼女達を簡単に殺すことよりも精神的に追い詰めていこうとしている。 信頼していたマネジャーに裏切られたり、コンサートの最後に殺そうとしたり わざと目立つようにしているようにしか思えない」 幸一:「恨みもしくは、愉快犯って事だな。だが、もし催眠術の類を使うって事は 他にもかけられている人間がいるかもしれないな。しかも、強力な」 守:「可能性はあるよね」 幸一:「この事件はまだまだ続くってことだな」 守:「うん」
343 :
名無しさん :01/11/07 07:46 ID:l0a39Gel
原点に戻って
>>1 の質問に答えるならよっすぃーだね
毎日楽しそう
344 :
ジャイ :01/11/08 01:57 ID:vHooXvc8
山田さんが走ってきた。 山田:「警視。スタッフの話を聞いて来たんですが、目ぼしい話はありませんでした」 幸一:「ああ、そうか」 幸一さんは山田さんにさっきの話をした。 山田:「本当ですか?」 守:「はっきりとは言えないけど・・。前に何かの本で見たことがあるんだ。 人間は持っている力のほんのちょっとしか使っていないって。催眠術に よって、その本来の力が出せたとしたら、あの近藤さんの尋常じゃない 力も説明できるよね」 山田:「そうですね。だけど、あんなことがいつどこであるかもしれないとすると 厄介ですね」 幸一:「ああ。しかし、どうしようもないな。完全に後手に回るしかないが」 守:「でも、僕が何とか少しでも早く、危険を見つけるようにするよ」 幸一:「・・・・・。そのことなんだが、相手の得体が分からない以上、もう 民間人のお前を巻き込めない」 (・・・・・・。) 守:「何言ってんだよ!!最初に巻き込んだのは幸一さんでしょ。このまま、 はいそうですかってひきさがれないよ!」 幸一:「巻き込んだのは悪いと思ってる。だが、これ以上はさっきみたいに また、お前の命も危なくなることがある。今までの事件みたいに安全が 保証できない。そんな事件にお前を巻き込めない」 守:「でも、」 山田:「守君。私もそう思います。今回の事件はあまりにも危険すぎます。 警視だって守君をそんな危険な事件にかかわらす訳にはいかないんです」 守:「・・・・・分かった」 僕は引き下がりたくは無かった。しかし、幸一さんの気持ちも痛いほど分かった。 今回の事件のように難解事件ほど僕のような能力者が必要なはずなのに、それ以上に 僕のことを大事に思っていてくれることが・・・・。
345 :
ジャイ :01/11/09 03:39 ID:fBw4Ty6D
一人の警官が来た。 警官:「警視、大変です!」 僕達は警官に連れられ、モーニング娘。の控え室に行った。 警官:「これです」 そう言って、紙を渡してきた。 『死のコンサートは始まったばかりだ。今回は失敗したが、活動を止めない 限り、このコンサートに終わりは無い。 地獄のピエロより』 と書かれていた。 「なんなのこれ、いったい誰が」 メンバーにも今日の異常な出来事が今までに経験したいやがらせと比べものに ならない事だと気づいていた。 山田:「これはどこにあったんだ」 警官:「この控え室で飯田さんが花束と一緒に置かれているのを見つけました」 山田:「その間のここの警備は?」 警官:「ステージの騒ぎに気を取られて、誰もいませんでした」 幸一:「・・・・。山田、ここで、不審な人物を目撃した人がいないか、関係者に聞い て回るように指示を出すんだ」 山田:「はい」 マネージャー:「これは一体どういうことなんですか?犯人は近藤じゃなかったんですか?」 幸一:「犯人は近藤以外にもいるようです」 幸一さんはチーフマネジャーにさっきの僕達の考えを伝えた。 マネージャー:「そんな、じゃあこれからも続くって事ですか?」 幸一:「はい。たぶん、そうなるでしょう。犯人が不特定多数の関係者に も催眠術をかけるかもしれない。もはや、彼女達にも本当の事を 伝えなければならないでしょう。」 長い沈黙のあと、チーフマネジャーと幸一さんたちが彼女達に今までの出来事と それについての説明をした。 彼女達はひどく動揺し、泣いている子もいる。 「私達が何かしたんですか!」 「もう、嫌ー!!」 そんな、彼女達の姿が見ていられず僕は部屋を出た。 (彼女達を守るのは警察の仕事だ。だが、本当にこれで良かったのか)
346 :
(´ー`) :01/11/09 22:25 ID:+3iETGRV
はよかけや
347 :
名無し :01/11/09 22:26 ID:se8vOQq0
加護と暮らしたい。 もしくは、石川!
348 :
ねぇ、名乗って :01/11/09 22:28 ID:oE0wdvMc
俺はあいぼんだなぁ。 おしゃまでいたずらっ子・・・。
349 :
ねぇ、名乗って :01/11/10 02:04 ID:ekh8xpep
おしゃまて君!
350 :
ジャイ :01/11/10 02:10 ID:PCUpvMca
持っていたタバコに火をつけ、壁に寄りかかった。 その時、ドアが開き、誰かが出てきた。 「本城さん」 守:「石川さん。どうしたんですか?」 石川:「さっき、ちゃんとお礼が言えなかったんで。助けていただいて ありがとうございました」 守:「いえ」 石川:「怪我の方は大丈夫ですか?」 守:「全然大丈夫ですよ。それより、石川さんの方こそ怪我はなかったですか?」 石川:「私は本城さんのおかげで何とも無かったです。でも、本城さんが助けて くれなかったら・・・」 (石川さん震えてるんだ。無理も無いよな。命を狙われたんだから) 石川:「私、モーニング娘。に入って嫌なことも色々あったけど、それ以上に いいこともいっぱいあったんです。それなのに、それなのに・・」 石川さんの言いたいことは分かった。自分が大事にしている娘。を今壊されそうに なっている。その事がどうしても納得いかないんだろう。 「石川ー!!」 石川:「はい」 僕に頭を下げ、石川さんは控え室に戻っていった。
351 :
ジャイ :01/11/10 02:29 ID:PCUpvMca
(僕はどうすればいいんだ) 僕は海難事故で死んだ両親の事を思い出した。両親は住んでいた町で診療所を開き、 身寄りの無いお年寄りやお金の無い病人を無料で診察していたりした。二人とも仲がとても良くて、 近所の人達からも慕われていた。そんな両親がぼくは自慢だった。両親が結婚した時に 行けなかった新婚旅行に行くと言った時の母さんの顔はとても幸せそうだった。 そして、出かける朝に見せた笑顔が僕が見たふたりの最後の笑顔だった。 なんでも、船に取り残された病人達を最後まで看護していて、そのまま水没したらしい。 この能力を手に入れたのは両親が死んだ時だ。もし、能力を手に入れるのが 二人が新婚旅行に行く前だったら・・・。そう思い、この能力を嫌い、どうしようも なく自分を許せなかった。たぶんあのままだったら、自殺でもしていただろう。 そんな時、祖父に引き取られた僕のところに幸一さんが毎日のように来てくれた。 でも、そんな幸一さんが最初はうっとうしくてたまらなかった。来てくれても、 僕は一切会話をしなかった。それでも来てくれたいた。二週間ぐらいたった時に僕は思い切って 幸一さんに能力のことを話した。最初は驚いていたが、すぐに信じてくれて、ぼくにこう言った。 幸一:「守という名前が何でついたかは知っているか?」 守:「幸せを守るとかそういう意味なんでしょ?」 幸一:「ああ、お前のお父さんが旅行に行く前にうれしそうに言っていたよ。お前は周りの 幸せを守るようなやさしい子になったって。そんなお前が自慢だってな」 (僕が父さん達を自慢に思っていたように僕のこともそんな風に思っていてくれたんだ) 幸一:「俺はその能力はお前のお父さんとお母さんがお前に授けた力だと思う。 自分達の事をかえりみず、他人を気遣うお父さんとお母さんが 他人を思いやる心を持つお前に授けたんだと。守、お前の中で お父さんとお母さんは生きてるんじゃないかな」 (・・・・・・・・。) 幸一:「なーんてな。ちょっとくさかったかな。ん、守・・・。」 僕の目からは涙が溢れていた。ちょっと、考えれば出てきそうなセリフだが 幸一さんが言ってくれたことが、僕の心にはとてもとても響いてきた。 そして、嬉しかった。 父さんと母さんは僕の中で生きている・・・・・。 (そうなんだ。何を迷っていたんだ。僕には人を守るためにこの能力があるんだ) 僕は決心した。彼女達を守ることを。そして、人の気持ちを踏みにじる卑劣な犯人を つかまえる事を。 (僕は許せない。人の思いを踏みにじる地獄のピエロを) 僕はタバコを携帯灰皿にしまい、控え室に向かった。
ど素人さ〜ん、更新まだ?
スレ存続の為に書いてみます。 ど素人さんのが見れるのはここだけみたいですし・・・ 処女作なので、へたくそ覚悟で。 ダメな所は突っ込みください。
「ごめん、好きな人が、いるんだ・・・」 期待はしていなかったが、いざ言われるとやはり堪える。 「・・・ええっと、呼び出してごめんな、後藤。 それじゃ俺、クラブあるから・・・」 俺は逃げるように走り去った。 どうしてもここにいたくなかった。 屋上に後藤を残して、部室へ走った。 空はやけに青かったことをなぜか憶えている。
一年生は、昨日までと違う”高校生”になることに喜んでいる。 電車の中で大はしゃぎしている奴らも見かけた。 しかし、新二年生にとっては学年が一つ上がり、クラスが変わるぐらいの意識しかない。 少なくとも、一年生のようにはしゃいだりはしないと思う。 しかし、物事にはよく例外がある。 「おっはよ〜!」 「ああ、おはよう」 真里はいつにもましてテンションが高い。 どんな些細なことにもはしゃぎ、雰囲気を盛り上げる。 小学3年生からの付き合いなので、そこそこ分かっているつもりだ。 「井ノ原さん元気?」 「うん、元気元気!」 真里には付き合って1年の、井ノ原さんという年上の彼氏がいる。 会社員で、俺も何度かお目にかかった。 「ところでさ、智哉ってまだ彼女いないんだよね〜」 「・・・またその話かよ」 このごろ、顔を合わせるたびに俺の交際関係に口を出してくる。 自分の幸福を自慢しているようにしか思えない。 「いつまでたってもごっちんに告白しないから彼女イナイ歴17年なんだよ〜? 分かってる〜?」 状況が状況なだけに、非常に腹が立つ。 「おととい告白しました」 「えっ! マジで!? スゲー! で、どうだったの!?」 目を光らせて聞いてくる。 「ダメに決まってんだろ」 「あ〜、そうか〜。 まあ、君にもそのうち春が来るって!」 そう言って、女友達の方へ走り去った。 どう考えても自分の幸福を自慢しているようにしか思えない。
「よお、智哉」 入れ替わりに後ろから准一が来た。 「おっ、准一か」 真里と同じで小学校3年からの付き合い。 同じ管弦楽部で、何でも一通りこなせる器用な奴である。 おまけにハンサムとくればもてないはずが無い。 当然幾度と無く告白されたわけだが全て断ったというとても罰当たりな野郎である。 茶髪でケンカ好きだがとても硬派と、少し変わっている。 「気のせいかもせえへんけど、お前暗いな」 小さい時は関西にいたそうで、関西弁が抜けていない。 「当たり前だろ、失恋のショックぐらいあるっつーの」 あの日は部室に戻ってから准一に一部始終を聞かれた。 「ま、お前にもそのうち春が来るって」 准一は校門に走り去った。 どいつもこいつも同じような事言いやがって。
とりあえずここまでで。 よろしくお願いします。
358 :
充電 :01/11/11 07:32 ID:YRQFIUgy
存続のために上げときます。
俺はA組になっていた。 担任は筧利夫。 大声でオーバーな数学教師だ。 去年も俺のいたクラス持ってたよな・・・ 真里も准一も同じクラスで、さらに後藤までがA組だった。 後藤は吹奏楽部で器量よし成績よし、運動ができて人気もある。 いわば校内のマドンナ、というやつである。 中学の時はファンクラブもあったそうだ。 今思えば、そんな相手にOKを期待すること自体無謀だったのだ。 おととい振られたばっかりの相手が同じクラスじゃやりにくそうだよな・・・ なんか人生最初の告白に失敗するとこれからのが全部失敗しそうで怖いな。 いささか憂鬱になりながらドアを開ける。
筧はまだ来ていない。 面倒くさがりの性分なので、ぎりぎりまで来ないのだろう。 「おはよう、小野君!」 吉澤が前から走って来る。 中学から同じだが、去年管弦楽部で初めて知り合った。 人なつっこく、無邪気な感じがする。 後藤と親友で、中学の時は後藤と同じくファンクラブができていたそうだ。 言葉が見つからずしばらく黙っていると、前の椅子をこっちに向け、そこに座った。 「どうしたの? 元気無いみたいだけど」
三連コンボたんがんがれ!!
362 :
アハハァ〜… :01/11/12 18:39 ID:3Iq9ypkz
,,,,;;;;jjj|||jlliij;;;,,, ,,,,,;;;jjjjiiilll|||li il||jji゙゙゙''''' ..,,,;;;ijjiiiillll|||llii '''゙゙゙iiiiii||||||llii;;,, : , :;:, .,:;i;、,. .:;' ,,, "゙、;:.. ネェ…マダァ?… :; .'.:;il|lji;;,..,;jil|li''' ゙ ;: ;: ....,,,,,,,,,,:::;;,,,:::;;jjjiiii゙゙''''' ゙゙'':illl||||||||lllllllljjjjii:゙゙ ゙:illl|||||llliiii:゙゙
「いや、なんにも無いけど」 まさか、お前の親友に告白したらふられたので元気が無い、とは言えない。 「ふーん・・・ホントに?」 上目使いにこっちを見てくる。 うっ、ちょっと可愛いかも・・・ 「ねえ、よっすぃー! ちょっとこっち来て!」 後藤が教壇の方で手を振っている。 「ん? 何?」 吉澤は立ちあがって律儀に椅子を戻し、「じゃ、またね」と言うと後藤のところへ走っていった。 後藤と一瞬目が合った。 諦めきれないや・・・
始業式はやけに疲れた。 体育館で1時間立ちっぱなしだったからだろうか。 昼前に学校が終わり、今日はそれでお開きとなった。 「おかえりー、お昼は?」 「食堂で食ってきた」 2階の部屋に上がり、脇にカバンを投げ出す。 「お久し振りです」 ・・・何故女性が微笑んで床に正座している。
「あれ、智哉さん忘れちゃったんですか?」 女性の眼が潤みだす。 「従妹の石川ですよお」 「あっ、うん、そうそう、そうだよね」 思い出した。 なにしろ最後に会ったのが小学校6年の正月の時なのだ。 外見ではさっぱり分からない。 憶えている事といえば名前は石川梨華、年は俺より一つ下、ぐらいである。 親戚に会えるのは正月だけで、中学に入ってからは毎年大晦日から准一の家に遊びに行っていた。 「ああ、久し振り、石川さん・・・」 棒立ちのままとりあえず生返事する。 「梨華でいいです」 「ええっと、なんでここにいるの?」 「あ、ごめんなさい、ビックリしちゃいましたよね。 うちってお父さんが海外に単身赴任してるんです。 それでお母さんと暮らしてたんですけど、お母さんが自動車事故にあっちゃって」 またもや眼が潤んでいる。 「・・・ごめんなさい、ちょっと・・・」 いきなり彼女は泣き出した。 それからは嗚咽混じりの話で、非常に聞き取りにくかった。 3日前に母親が車に轢かれて入院し、半年は退院できなくなった。 父親はしばらく帰国する暇が無い。 高校一年生を一人家に置くのは不安。 あまり遠くに行くと不便なので、市内の親戚である我が家にやってきた、というわけだった。 話しているうちに彼女の嗚咽が弱まり、幾分落ち着いてきた。 「事情はよくわかった。 ・・・とりあえず、よろしく」 俺は片手を出して、彼女の目を見た。 すると両手で俺の手を握り締めた。 「はいっ、こちらこそよろしくお願いしますっ!」
>>361 どうもです。
>>362 怖いのでやめれ(w
ジャイさんどうされたのかな?
そこのあなたも書いてみては!?
ワァイ、イパーイ!
suzuka氏!あちらの方も楽しみにしてますが・・・ とりあえずみんな面白いよ〜
370 :
ジャイ :01/11/14 02:47 ID:2GiOgJW9
山田:「当面の間は活動を休止する。それでいいですか?」 マネジャー:「はい。これ以上あの子達を危険にさらすわけにはいきません 上の方でも決定しました」 保田:「それは犯人が捕まらなければ、事実上解散って事ですか?」 安倍:「それじゃ、今まで何のために頑張ってきたんだか・・」 マネジャー:「だが、どうしようもない。ユニット活動なら大丈夫かもしれないし」 飯田:「私達はモーニング娘。なんですよ!こんな事で解散なんて今まで 卒業していったみんなになんて言えば・・・」 マネジャー:「卒業して行ったみんなも分かってくれるよ」 ・・・・・・・・・。 後藤:「そんなのヤダ。絶対ヤダよ」 加護:「加護もヤダ」 辻:「ののだって」 矢口:「矢口も嫌です」 吉澤:「私もです」 石川:「みんな、気持ちは同じなんです」 マネジャー:「しかし」 山田:「みんな、いつどで狙ってくるか、わからない相手なんだよ」 矢口:「だけど、こんな事で解散したくない」 山田:「だけどね、警察としてもこんな状況で複数の人間を守りきれる 保証はできないんだよ」
371 :
ジャイ :01/11/14 02:50 ID:1whVSEtO
守:「僕が絶対守ってみせる!」 山田:「守君!!」 守:「このままじゃ、犯人の思うつぼだよ。幸一さん」 幸一:「・・・・。」 守:「地獄のピエロは彼女達を苦しめて、楽しんでる。そして、 彼女達のファンだって悲しむはずだ。そんな奴を僕は許せない。 僕は父さん達のように人を守れる人間になりたい。父さん達も そう願ってるハズだ。お願いします。幸一さん、信じてください」 幸一:「守・・・・・・。分かった。」 山田:「警視!!」 幸一:「山田!責任は全部、私がとる。護衛と捜査メンバーを選抜するぞ」 山田:「はい!分かりました」 幸一:「中川さんでしたね。彼女達の身辺は私達が責任もって警護させて いただきます。活動させてあげていただけませんか?」 中川:「ですが、彼女達は親御さんから預かった大切なお嬢さんなんです」 飯田:「お願いします。中川さん」 メンバー:「「お願いします」」 中川:「・・・・・分かりました。上と相談してみます」 メンバー:「「やったー!!」」 守:「幸一さん。信じてくれてありがとう。でも、大丈夫?」 幸一:「ああ。上層部はなんとかする。後は彼女達の事務所が決めることだ。 だが、守、お前の能力が公になるかも知れないがいいのか?」 守:「いいんだ。ここで諦めた方が後悔するよ」 幸一:「そうか。だが、お前も気をつけるんだぞ」 守:「うん。僕には父さんと母さんもついてるから」
372 :
ジャイ :01/11/14 02:52 ID:1whVSEtO
次の日、彼女達モーニング娘。はこのまま活動する事が決まった。 中川さんが事務所の上司を説得してくれたようだ。 そして、幸一さんも上層部を説得してくれた。 ただし、ユニットやソロ活動などのメンバーがバラバラになる仕事は 警護のしにくさ(僕がいつでもみんなと一緒にいれるように)から 全部キャンセルになってしまったが、モーニング娘。の活動休止は まぬがれた。それについてはメンバーも本体の活動休止よりはと納得してくれた。 そして、僕のモーニング娘。警護生活が始まった。
373 :
ジャイ :01/11/14 03:28 ID:1whVSEtO
これまでは主人公登場編といったところなんですけど。 ただ、スレのタイトル通り、一人の娘にしぼろうと思ったんですが、 結局、出来ませんでした。。。なんか、みんなに思い入れがあるみたいです。 とりあえず、ここまでは書いたんですけど、この先はまったくの白紙です。 なんか、スレ違いのこんな駄作読んでる人もいない気がして。 すいませんが一応、無期休載にしてくれませんか?
375 :
True :01/11/14 06:53 ID:Km9Yz7YZ
>>373 別に無期休載でもいいんじゃないっすか?
376 :
狼は生きろ豚は死ね。 :01/11/14 07:11 ID:bLOGiqje
377 :
名無し募集中。。。 :01/11/14 10:27 ID:w0CLQXGC
無期休載はきついなぁ
ジャイ殿。復活楽しみにしてます。
379 :
ねぇ、名乗って :01/11/15 19:55 ID:JwiBy38D
_/ ̄ ̄ ̄ ̄\ Zzz・・・・・モキュ 煤Q ∪ ´ д`) モキュ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>ジャイ殿 できればやめないで頂きたい・・・
ど素人さま復活キボンにゅ。
>ジャイ氏 このままでは残念ながらスレ違い。が、駄作ではないと思うので飼育あたりで・・・
「智哉さん、朝ですよ! 起きてください!」 ・・・あれ、朝か。 そういえば、昨日はソファーで寝たんだったな。 石川さん、もとい梨華ちゃんがとりあえず俺のベッドで寝たから。 「・・・おはよう」 「早くしないと電車行っちゃいますよお〜!」 時計を一瞥する。 「7時半まわってる!」 ようやく事態の重大さに気付き、急いで跳ね起きて朝飯を食いだす。 よく見れば梨華ちゃんはすでにうちの学校の制服に着替えている。 「あれ? 梨華ちゃんってうちの高校だっけ?」 「言ってませんでした? 1年B組です」 急いで食事を終えると、自分の部屋に着替えに走った。
それにしても、同じ高校とは思わなかった。 この雰囲気だと、一緒に登校するんだろうな・・・ 絶対に皆から冷やかされんだろうなあ。 適当に着替えてカバンをつかみ、下に降りる。 ・・・案の定、梨華ちゃんはまだ居た。 「それじゃ、行こうか」 口早に声をかけると、手を引っ張って外に出た。 駅までの道は梨華ちゃんも知っていたので、案外早く電車に乗れた。 電車に乗ってしまえば急ぐ必要は無い。 急ぐ必要は無いが、ラッシュの電車は息苦しい。 「梨華ちゃん、大丈夫?」 満員電車の中でなんとか声を出す。 「ええ、大丈夫です・・・」 駅は二つなのですぐ着いたが、梨華ちゃんはえらく疲れたようだった。 「電車なの?」 「いえ、自転車通学のはずでした」 電車から降りて、話しかける。 「満員の電車ってあんまり乗ったこと無いんで・・・」 「よーお、智哉!」 背中の方から叫び声がする。 「お前もついに彼女ができたか!」 准一だ。 ちょっとうるさいよ。 「違うよ、従妹で昨日からうちで居候してんの」 「なんやビックリした。 とうとうお前の長い冬があけたんやと・・・」 とりあえず准一を無視して話を進める。 「こいつは岡田准一って言うんだ。 まあ、俺の腐れ縁だよ」 「よろしく」 「あっ、はい、はじめまして、石川梨華です」 梨華ちゃんはえらく丁寧にお辞儀をする。 「とりあえず、駅からでようか」 混雑する駅で立ち止まっていては迷惑なので、とりあえず外に出た。
ちっくりどこいった?
386 :
名無し募集中。。。 :01/11/16 23:19 ID:eIY2MVkX
ちっくり、ちっくり、ちくーりと
387 :
ジャイ :01/11/16 23:42 ID:2NFztbob
たくさんのレスありがとうございます。 もともと、このスレのファンで作品が減ってきて 寂しく思い、書いたのがきっかけでした。 しかし、公私共に忙しくなってしまって 続きを更新できなくなってしまいました。 黙って放置するのは失礼かと思いまして 無期休載にしたんですが、続きを読んで くださる方がおられるようなのでお約束は できませんが年内を目標に続きを更新できたらと思います。 >382の言われるようにスレ違いかと思うので更新の仕方は 未定ですが、更新できそうな時にはお知らせします。 三連コンボ殿、頑張ってくださいね。 あと、他の作者方も更新楽しみにしてます。
一生懸命書かせてもらう所存です、はい。 でもジャイさんのように毎日は無理っす。 他の作者さん、もし見ておられるのならお願いします。 新しい作者さんの話も見てみたいです。
389 :
ねぇ、名乗って :01/11/17 02:12 ID:U8kBzhOY
>>ジャイ スレのタイトルには何でも有りと書いてある。
って言うか誰か早く書いてください!! 早よ書かんかいやゴルァ!!
391 :
ど素人 :01/11/17 11:58 ID:KdqZ9jkD
すみません。モデムが逝ったんで修理に出してたんです。 今日PC戻ってきたんで再開します。 週末中には更新します。
392 :
コンボ :01/11/17 14:32 ID:T01t4NzK
>>391 ど素人さん・・・。
いなくなってしまったのかと思った・・・。
一安心。
397 :
コンボ :01/11/18 13:18 ID:NedUIQKv
とりあえずど素人さんが書かれるまでの暇つぶしにでもなればよいですが・・・ 「梨華ちゃんはもうクラブとか決まってんの?」 准一は初対面で”梨華ちゃん”と喋りかけた。 「まだ決めてませんけど、多分テニスだと思います。 中学のときもそうでしたから」 「ふーん、真里と同じなんだ」 「ほんまやな。 梨華ちゃん、テニス部入ったら矢口真里って言ううるさい女がおるかもせえへんで」 准一は珍しく楽しそうである。 「梨華ちゃんって彼氏とかおるん?」 准一は色んな意味できわどい質問をする。 「そんな〜、彼氏なんて居ませんよ〜!」 真っ赤になって否定する。 「なんで〜? 梨華ちゃんかわいいやん」 「えーっ? そうですかー? ちっちゃい時は太ってたんですよ」
398 :
コンボ :01/11/18 13:19 ID:NedUIQKv
校門まで着くと、梨華ちゃんは小走りに走っていった。 友人のところに行ったようだ。 「なあ智哉、あの娘かわいいなあー」 「・・・珍しいな、お前がそんなの言うの」 准一は今までに彼女をつくったことは無い。 ついこのあいだも、高橋とかいう中学生を泣かせたそうだ。 「従妹なんやろ、ええなー。 あんな娘と同棲できるなんて羨ましいなー」 「馬鹿、同棲とか言うな。 下宿だって」 「一緒に暮らしてるんやから同棲で間違いは無いやろ。 まさか、一緒の部屋で寝てるんとちゃうよな」 「・・・なんか変だぞ、准一」
コンボさん小説面白いんだけど、ジャニ名前が絡むので少し萎える。
400 :
コンボ :01/11/18 15:57 ID:NedUIQKv
名前考えるのが無茶苦茶面倒くさかったんです。 今度からできるだけ名前は出さないようにしてみます。 (電話帳引いて決めればよかった・・・)
コンボさん、がんばってください。 ど素人さんも待ってます、ちっくりさんは?
402 :
ど素人 :01/11/19 15:14 ID:kzeru4sO
「おい!お前1年の後藤に告白されたって本当か!?」 翌日、教室に入るなり一人の男子生徒から声をかけられた。 「…なんで知ってるの?」 「マジなのかよ!?お前今、学年中の噂になってるんだぞ!」 「はい?」 「はい?じゃないよ!吉澤と矢口に続いて後藤にまで手ェ出しやがって!」 その男子生徒はふざけてボディブローを何発もくらわせてきた。 「で、どうすんだよ?後藤と付き合うのか?」 別の男子生徒が遠くから聞いてくる。 「…うん。そのつもりだけど」 「かぁ〜!うちのクラスの綺麗どころ二人をふっておいて学校のマドンナと付き合う気か! 何様だお前!?」 「矢口と吉澤は俺達に任せろ!」 それぞれが好き勝手な事を言っている。そこにちょうどアキヒトが入ってきた。 「よう。聞いたぜ?後藤に告白されたんだって?」 「うん…」 「…ま、頑張れよ…あいつは結構なじゃじゃ馬だぜ」 …?全然そんな感じしなかったけど…
403 :
ど素人 :01/11/19 15:19 ID:kzeru4sO
「ところで保田さんは一緒じゃないのか?」 アキヒトが教室を見回す。 「…ああ。今日は先に出てきた」 「…そうか」 それだけ言うとアキヒトはギターだけ持って教室から出て行った。多分朝練なんだろう。 バーン!と教室の扉が勢いよくひらいてなにかが飛び込んできた。 「お前1年の後藤と出来てるって本当かあ!?」 「…お前なんで聞いた噂を即座に飛躍させるんだ?」 僕は疲れたように言った。相手はもちろん矢口だ。 「うるさいっ!そんなことどうでもいい!本当なの!?」 矢口がほえる。 「…本当だよ。出来てる、じゃなくてまだ告白されただけなんだけど」 「…付き合うの?」 「…そのつもり」 「………なんでだよ」 「…矢口?」 「なんで後藤なんだよ?」 「…………………」 (よっすぃ〜の気持ちはどうなるんだよっ!この、この愚鈍野郎〜〜!!) 矢口はそう叫びたいのを必死にこらえ、ただ走って教室を後にした。 「…なんだ?」 いきなり教室を飛び出した矢口に僕はあっけにとられてしまった。
やった〜 更新だ〜
チクーリドコイターノ
\(^O^)/
407 :
ねぇ、名乗って :01/11/19 21:05 ID:K2SucVbd
ハァ〜 、 ノハヽヽ (⌒⌒) (´D`; ) ( プウ ) ⊂ \ ノノ 〜′ (⌒__) (__)
408 :
チャ-ミー :01/11/19 21:09 ID:GjHFDxSL
川o・-・) <…一緒に住んでみますか?
誰か矢口ものきぼんぬ 今までないような?
ど素人さんありがとう
411 :
ちっくり :01/11/20 19:44 ID:S1GU4Rbr
>>233 の続きれす。
真<「陸上部か・・・。」
俺は正直驚いた。
俺はなっちがてっきりバスケとかサッカーとか野球とかいう
今はやりのスポーツを勧めてくると思ったからだ。
それが、今時ただ走るだけの地味な陸上競技なんてはやらないだろう。
真<「ねぇ、なんで陸上部なの?今更はやんないよ。地味だし。」
安倍<「えへへ〜。なっちは知ってるんだべさ。」
梨華<「な、なにを知ってるんですか!真くんのなにを!」
なっちの奇妙なにやけた笑い声共に梨華ちゃんのすこし怒ったような声が聞こえる。
安倍<「なっちはね〜、中学のとき陸上部に入ってたんだべさ。」
真&梨華<「ふ〜ん。」
安倍<「そいでね、なっちは長距離の選手をやってたんだけど遅くてね。」
( ´ Д `)( ^▽^)ウンウン
安倍<「で、なんだかんだで中学最後の大会でさ、そりゃなっち緊張したよ。」
( ´ Д `)( ^▽^)ソリャキンチョウスルワ
安倍<「そん時にある男の子に声かけられたんだ。『顔色悪いよ?大丈夫』ってね。」
( ´ Д `)( ^▽^)ヘェ〜イイヤツダネ
412 :
コンボ :01/11/20 20:10 ID:re4ZF64x
その日の授業は午前中で終わった。 「こんちわー」 ギターを持って部室へ入る。 部室にはすでに部長が居た。 部長は何故か血走る目で三味線を弾いている。 とりあえず、どう見ても不可解な行動を止めることにした。 「部長、部長」 肩を揺するが、一向に三味線は収まらない。 「あっ、やめといたほうがいいよ。 後で何されるかわかんないから」 吉澤が部室に来たようだ。 「そういや馬頭琴の時に殴られたからな・・・」 飯田部長は高3で、チェロをやっている。 美人でいい人なのだが、時々どこから持ってきたのか分からないような楽器を狂ったように弾いている。 吉澤の影響で入ってくる生徒が多いが、飯田部長の影響で出て行く生徒も多い。
413 :
コンボ :01/11/20 20:11 ID:re4ZF64x
「小野君、音楽祭っていつだっけ」 「えーっと、確か6月の20日ぐらいだと思う」 管弦楽部では、毎年6月にある音楽祭で5、6曲演奏することになっている。 「やーあ、生徒諸君! 元気にやっているかな!?」 急にハイテンションな声が耳に入る。 「あれ、筧先生」 「改めて、こんにちわ! 筧利夫です!」 そんなことは知っている。 ・・・何故手にギターを持っている。 「転勤された石黒先生に代わって、私筧が弦楽部の顧問となりましたー!」 「あの、管弦楽部なんですけど・・・」 一応反論してみる。 「痴れ者めが! お前らはギターとかチェロとかバイオリンとか、弦楽しかやってないじゃないか! という訳で早速弦楽部に変更してもらったんだよ!」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「それじゃ、弾きまーす!」 低い椅子に腰掛け、笑顔で足など組み始めた。
414 :
コンボ :01/11/20 20:12 ID:re4ZF64x
・・・うまい。
レットイットビーだけじゃ物足りなかったようで、イェスタデイまでやり始めた。
「どうだ、うまいもんだろー!」
反論できない。
「先生かっけー」
吉澤の口から言葉が漏れる。
「大学生の時にちょっとやってたからなー。
あそこで三味線弾いてるのは部長か?」
筧の演奏に気付かない部長もすごいが、三味線に気付かなかった筧もすごい。
「はい、飯田部長です」
「おーい、部長!」
「・・・はっ、あい!」
部長は意味不明の声を上げる。
「6月の音楽祭な、吹奏楽部と合同でやることになったって部員に伝えといてくれ」
「えっ、本当ですか?」
思わず口に出した。
「ああ、向こうの新しい顧問がやけに張り切っててな。
どうしてもやりたいって言ったから」
「吹奏楽部ってごっちんが居るんだよね」
なんかどうでもいいことを長々と書いたな・・・
>>411 やったあああ!
415 :
ちっくり :01/11/20 20:44 ID:VwrGIs+w
>>411 の続きれす
安倍<「なっちはその男の子に自分が緊張して失敗したらどうしよう?って言ったんだべさ。」
( ^▽^)マコトクンネテナイヨネ?
安倍<「そしたら男の子は『やってみなきゃわからない。精一杯頑張って納得できればいいじゃん。』って言ったんだべさ。」
( ´ Д `)オキテルヨ〜ネムイケド
安倍<「なっちはそれが嬉しくてさ一生懸命頑張ったよ。結果はダメだったけど。」
( ^▽^)カンドウスルヨネ( ´ Д `)ウンウン
真<「結果なんていいじゃん!自分なりに頑張ったんだから!」
安倍<「あの時もそう言ってくれたよね?」
( ´ Д `)ヘ?アノトキッテナンデスカ?
安倍<「まだ、気づいてない?そう言ってくれたの真くんだよ。」
梨華<「そうなんですか?真くん!?」
かんぱついれず梨華ちゃんのツッコミが俺の耳に響く。
梨華ちゃんはそ〜と〜興奮しているようだ。
梨華ちゃんの質問に答えるべく俺は自分の記憶を辿っていた。
そういえば、俺はよく中学の頃特定の部活に入ってなかったからよく助っ人になっていた。
春頃の大会だっただろうか。一応陸上も経験したことがある。初めてだったけど。
その大会で俺は3種目とも1位になりレコードも書き換えたんだった。
・・・そうだ。俺は女の子に声をかけた。
あまりにも元気がなかったので元気を出すために声をかけたんだった。
その女の子がなっちだったなんて驚きである(回想終了)
真<「うん。声をかけたよ。あの時の女の子がなっちだなんて気づかなかったよ。」
安倍<「真くんは速かったからなっちは憧れてたべ〜。」
梨華<「真くんが速いなんて私知りませんでしたよ〜。すごいですねぇ〜」
( ´ Д `)<『そりゃそうだ。だって言ってなかたもん。
っというと、だからなっちは陸上部に行きたいのか。
どうせ暇だし見るだけ行ってみるか。』
俺は心の中でそう決めるとなっちの方を振り向いた。
なっちのセリフは容易に予想できたけど。
安倍<「じゃあ、陸上部見学に行きましょう♪」
( ´ Д `)<『あ〜い。陸上部に行くYO!』
416 :
ちっくり :01/11/20 21:10 ID:b6eKlY56
>>385 さん
>>386 さん
>>405 さん
ただいま戻って参りました!
更新できなかった間色々ありました。
そのうちどこかでなにがあったか公開したいと思います。(w
では、ちっくり逝きましょう。
ちっくり、ちっくり、ちくーりと。
417 :
コンボ :01/11/20 21:56 ID:re4ZF64x
>ちっくりさん 割り込んじゃって、すみません。 復活してくださってよかった・・・ ど素人さんのも面白いっすねー。 名前の無い作者さんや加賀百万石さんは何処に?
更新ラッシュですね!!うれしい限りです。 ど素人さん、ちっくりさん、コンボさんがんばってください。
419 :
382 :01/11/21 06:00 ID:NHsEXUuB
>ジャイ殿 そういやここ何でも有りなんだな。ここだったら長期の放置があっても いいから、気が向いたら続き書いてくらさい
ヤターーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!! ウヲーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!
421 :
コンボ :01/11/21 17:29 ID:LkUNMLsN
名前の無い作者さん、飼育でやってた・・・
422 :
ちっくり :01/11/21 22:50 ID:qZiVMcVy
梨華<「陸上部ってどんなところなんでしょうね?」 真<「わかんないよ〜。とりあえず汗臭いかもね(笑」 安倍<「部室ってちゃんとあるべが?なかったら嫌だべさ。」 真<「そういえばさ、梨華ちゃんって中学の時部活何してたの?」 部活動トークで盛り上がってる俺たちだった。 俺は助っ人、なっちは陸上部、梨華ちゃんは? そう思った俺は梨華ちゃんに聞いてみた。 たぶん、梨華ちゃんのことだから『卓球部』とか『吹奏楽部』 なんていういかにも体を動かさなくてすみそうな部活動 いわゆる『文化部』なんかに入ってそうだ(卓球は運動部) 梨華<「私、中学の時テニス部で部長をやってたんですよ。」 ( ´ Д `)( ● ´ ー ` ● )リカチャンイマナントオッシャイマシタ? 梨華<「だから、私、テニス部で部長でした!」 ( ´ Д `)( ● ´ ー ` ● )エエ〜マジデデスカ? 梨華<「そうですよ!これでも県ベスト4の実力ですから♪」 ( ● ´ ー ` ● )ヒトハミカケニヨラナイネ( ´ Д `)ウンウン いやいや。あの梨華ちゃんがテニス部で部長だったなんて驚きである。 入学式早々チャリで俺にぶつかった人間がテニス部部長である。 運動音痴だと思ったのに意外だ。 なっちはまだビックリしている。当たり前だけど。 梨華<「ここですね。陸上部って。」 真<「あ、うん!ここだね。」 そんなこんなで俺たちは陸上部部室前まで来てしまっていた。 一体どんな雰囲気でどんな人がいるのだろう? 俺は結構そういう事を気にしてしまうタイプだから気にしてしまう。 2人はメチャ楽しそうだけど。・・・まぁ、いいか。 真<「っで、誰が最初に開ける?」 梨華<「私、無理ですよぉ。」 安倍<「いいだしっぺのなっちが開けるべさ!いくよー!」 梨華ちゃんが開けるのは最初から期待というか思ってもいなかったから別にいい。 俺はこういうことが苦手なので出来ればなっちにして欲しかったので良かった。 ( ´ Д `)<『陸上部の中にはいるYO!』
423 :
ちっくり :01/11/21 23:00 ID:nnjmXe/F
>コンボさん いえいえ割り込んでくれていっこうにかまいません。 どんどん書いちゃって下さい。 それでは、ちっくり逝きましょう。 ちっくり、ちっくり、ちくーりと。
424 :
ちっくり :01/11/22 21:00 ID:88KUjNpA
ガラララ〜。 真&梨華&安倍<「失礼しま〜す。」 真<「って、誰もいないじゃ〜ん。」 安倍<「あれ〜?なんでだべ?誰もいないべ。」 梨華<「もしかして、グランドじゃないんですか?」 安部<「あっ、そっか、そうだべさ。」 梨華<「それにさっき、書きおき見つけたんですよ。」 よく考えてみれば、部室に部活見学に来る奴なんていない。 初めからグランドに行ってれば良かったんだ。 それにしても梨華ちゃん以外と目ざといなぁ。 やっぱ人は見かけによらないのかなぁ? 安倍<「ほい!じゃあ、早くいくべさ。」 俺たちはちょっと時間をロスしてしまったので急ぐことにした。 生徒玄関は他の生徒たちでかなり混みあっていた。 少し出るのに苦戦したが俺となっちはすぐ出て来た。 真<「あれ?梨華ちゃんは? 安倍<「なっちは知らないべさ。」 梨華<「ごめんなさ〜い。混んでて遅れましたぁ。」 そう言って出て来た梨華ちゃんは少し息を切らしている。 紙は少し乱れてるし制服のリボンは曲がっている。 よほどすごかったらしいことを物語っている。 それに比べ俺となっちはいたって普通である。 やっぱり梨華ちゃんはトロイのかなぁ?と思わせられた。 安倍<「あっ!あれだべ!今度こそ発見したべ。」 梨華<「そうですね〜。ちゃんとやってますし。」 今度こそやっとついたようだ。なんか長かったような気がする。 そんなわけあって3人の顔には安心感と達成感が浮かんでいる。 一息ついたかつかないかの時に陸上部から上級生らしき人がこちらに向かって来た。 よく見るとすごい整ってる感じの人だ。次第にこちらに近づいてくる。 カワイイというより美人系でスラッとしてスタイルがいい人だ。 スタイルがいい人<「あの〜?見学の方ですか?」 ( ´ Д `)<『まじかで見るともっと綺麗な人だYO!』
425 :
ねぇ、名乗って :01/11/22 22:31 ID:SniOhRLT
∋oノノハヽヽo∈ ( ´D`)y-~~
426 :
ねぇ、名乗って :01/11/22 22:37 ID:yZQcDrrF
単純に料理上手な飯田さんがいいと思います(ちょいスレ違い?)
427 :
ちっくり :01/11/23 00:25 ID:wCICWQX7
ネタ仕入れのため3連休はお休みします。 他の作者さん任せました。がんがってください。 個人的にやっぱ自分なんてまだまだなので 他の作者さんのみて勉強したいです。 ちゅーか、青森に逝くんですけどね(w それでは、ちっくり逝きましょう。 ちっくり、ちっくり、ちくーりと。
>ちっくり 折れの地元だ(w
>>427 「俺ら東京さ逝くだ」歌えるようにしとけよ(w
430 :
コンボ :01/11/23 23:51 ID:jXcVBwVR
日曜日、梨華ちゃんと共に叔母さんのお見舞いに行くことになった。 電車で数駅のところだ。 よく晴れていて、日差しが暖かい。 「・・・・・・」 「・・・・・・」 間が持たないので、とりあえず話しかけてみる。 「部活はテニス部に落ち着いたの?」 「はい」 「ふーん、そうなんだ・・・」 また話が途切れる。 こんなことなら本でも持ってくればよかった。 「智哉さん」 ぼーっ、としているとお声がかかった。 「智哉さんって彼女とかいるんですか?」 いきなりそんなことを聞かれても困る。 「え、何?」 聞き返すと、顔を赤くして伏せてしまった。 「彼女、だっけ?」 「聞こえてるんじゃないですか・・・」 「・・・ええっと、彼女は居ないよ」 「えっ、そうなんですか?」 「まあね。 というより今までに居たことが無い」 好きな人ができても、告白する勇気が無かったからだ。 ふいにあの時の後藤の台詞を思い出した。 『私、好きな人が居るんだ』
431 :
コンボ :01/11/23 23:51 ID:jXcVBwVR
叔母さんには別段異常は無かった。 (怪我自体が異常だが) 大事が無いようで安心したが、梨華ちゃんは暗く沈んでいる。 「中澤先生も順調に回復していますって言ってたし、大丈夫だろ」 「・・・」 「轢いた人も心底反省してるみたいだし。 そんなに気、落とさなくてもいいよ」 「・・・うっ、うっ・・・」 何が悲しいのかよくわからないが、とにかく悲しいのだろう。 声を漏らして泣き始めた。 昼間で本当によかった。 それでも、少ないとはいえ乗客からの冷たい視線が突き刺さる。 「あのさあ・・・泣いててもしょうがないんだから、泣きやもうよ」 一瞬泣きやみ、涙目でこっちの目を見る。 見られても困るので、ふっと目をそらした。 途端、彼女は一層激しく泣き出した。 視線がさらに冷たい・・・
432 :
コンボ :01/11/23 23:53 ID:jXcVBwVR
「梨華ちゃん!」 向こうは大声で泣いているので、こちらも幾らか声を上げなければ聞こえない。 また一瞬泣きやみ、涙目で見てくる。 「・・・泣いてても仕方ないんだって。 泣いてばかりいる弱い人間じゃだめなんだよ。 それに・・・」 「それに?」 涙目で聞き返してくる。 調子に乗ってしゃべりすぎたようだ。 「それにさ・・・」 うわ、こっ恥ずかし・・・ 「な、泣いてない梨華ちゃんのほうがかわいいと思う」 梨華ちゃんは急に真っ赤になり、顔を伏せた。 とりあえず、窮地は脱しただろう。 乗客からの視線も幾らかやわらいだようだ・・・って前のおばさんがにやつきすぎ。
433 :
コンボ :01/11/23 23:57 ID:jXcVBwVR
俺も月曜まで無理っぽいっす。 日曜あたりに出せたら出してみます。 >ちっくりさん 私のは糧にならないので、反面教師にでも使ってください。(w
434 :
ど素人 :01/11/24 00:05 ID:VFVbvS55
えっと…寄り道とかしてちゃいけないってわかってるんですけど… やってしまいました。『なっち』です。 でも一気に終了までUPできるので勘弁してください。
435 :
ど素人 :01/11/24 00:07 ID:VFVbvS55
その日、会社員の幸雄はいつものように午後八時ごろに自宅に帰りついた。 彼は半年ほどまえに結婚したばかりでその暮らしはいまだ幸せに満ちていた。 「ただいま〜。…お〜い、なつみ?」 いつもなら玄関先にまで迎えに来てくれるはずの愛する妻の姿がない。 (買い物にでも行っているのだろう) 彼はそう考えて一人でリビングでテレビをみていることにした。 …二十分ほど経っただろうか。 幸雄はふと気配を感じて廊下のほうを向いた。そこには妻のなつみがスッ…と 台所の方へ通り過ぎていく姿が見えた。 「なつみ?どこいってたんだよ、もう八時半だぞ?」 「…買い物」 消えるような声でなつみはそれだけ言った。
436 :
ど素人 :01/11/24 00:09 ID:VFVbvS55
なんだろう?声にいつもの太陽に真っ直ぐ伸びてるひまわりのような元気さがない。 「続いてお天気の……プッ」 幸雄はリモコンでテレビを消してなつみの後を追った。 そこには台所の壁を呆然と眺めながら立ち尽くしているなつみの後ろ姿が見えた。 なつみの服は体中ドロだらけで、肘と手の甲が深くすりむけているのが後ろからでも確認できた。 「ど、どうしたんだ!?」 幸雄は妻が強姦されたのではないか、と考えたがそれにしては衣服の乱れはない。 「…なあに?」 なつみがゆっくりと振り返った。はいているジーンズの両膝が破れ、深い傷が見えている。 額にも五センチ程の切り傷がある。 「なあにって…どうしたんだよその怪我…?」 「…ああ…ころんだの、駅の階段で」 なつみの背後に買い物袋にはいった割れた卵や潰れたトマトなどが見えた。 「だ、大丈夫かよ…病院に行かなくて…?」 幸雄は尋ねた。 「…平気。それより話があるの…」 なつみは終始無表情のまま答えた。普段笑顔がトレードマークの彼女にしてはおかしかった。 「平気ってお前…」 「…いいから」 なつみにうながされ幸雄はなつみと一緒にリビングに向かった。
437 :
ど素人 :01/11/24 00:11 ID:VFVbvS55
リビングについたなつみは幸雄をソファーに座らせ、自分も座った。 「な、なんなんだよ?」 無表情でうっすら笑みを浮かべてこっちを見ていたなつみは幸雄の手を取り自分のお腹にあてた。 「…なに?」 「今日…お医者さんに行ったの…三ヶ月目だって…」 幸雄はポカン、と口を開けた。そしてようやく意味を理解した。 「ほ、ほんとか…?」 なつみは微笑を浮かべたままコクリ、とうなづいた。 「そ、そうか…!」 幸雄は念願だった子宝に笑顔になった。だがすぐに真剣な表情になった。 「だったらなおさら病院に行ったほうがいいよ!」 しかしなつみは幸雄の言葉を止め、言った。 「大丈夫よ。転んだ後に診てもらった。母子ともに異常ないって」 「そ、そうか!」 幸雄は安著の息をついた。 結局その夜はなつみがどうしても必要ないと言い張るので病院には行かなかった。 幸雄はますますの幸せに満ちて眠りにつくのだった。
438 :
ど素人 :01/11/24 00:12 ID:VFVbvS55
翌日。 「おはよう」 幸雄は頭をぼりぼりかきながら台所で朝食を作っているなつみに向かって言った。 「おはよ」 その笑顔はいつもどおりのなつみの笑顔だった。 (昨日は驚きでどうかしちまってたのかな……ん?) 幸雄はなつみの腕を見た。続いて肘と額を見た。 「…おい…昨日の傷…もう治ったのか…?」 恐る恐る尋ねた。 「…ん?もともとたいした傷じゃなかったのよ」 なつみはニコリ、と笑った。
439 :
ど素人 :01/11/24 00:13 ID:VFVbvS55
「はい」 なつみが次々と皿を食卓に並べる。 「…おい。朝からステーキかよ?」 そこには厚いステーキがドン、と大皿の上に乗っていた。 「…俺は味噌汁だけでいいよ…」 「そう?じゃあたしもらう〜」 そう言ったなつみは大皿に乗ったステーキを自分の方へ持っていった。 「…………………」 なつみは次々とステーキをナイフで切り、口に運ぶ。 「だって子供と二人分だもん。いっぱい食べなくちゃ。でしょ?」 そう言っていつものようにニコリ、と笑った。
440 :
ど素人 :01/11/24 00:14 ID:VFVbvS55
〜妊娠四ヶ月目〜 会社が休日のその日、幸雄は買い物をすませて家に戻った。 そこには見知らぬ女性がいた。 「助産婦の中澤さん。色々考えたけど自宅で出産することにしたの」 なつみが説明すると中澤と呼ばれた女性はペコリ、と頭を下げた。 「じ、自宅って…ここで?」 「そう。決めたの」 なつみは平然と答えた。 「病院のベッドで産むなんて嫌。病気じゃないんだから自然な形で出産したいの」 「ちょ、ちょっと待てよ!あのな…」 幸雄は慌てて続けようとしたが中澤がそれを遮った。 「心配あらへんよ。産婦人科の先生とも電話で連絡とりあうし。初めてみたいやから 旦那さんが心配するのも無理ないけど産むのは奥さんなんやで」 「は、はぁ…」 そこまで言った時ピンポーン、とチャイムの音がした。
441 :
ど素人 :01/11/24 00:15 ID:VFVbvS55
「…お聞きしたい事があります」 ドアの前に立っていたのは三十代半ば、といった感じの目つきの鋭い男だった。 その男は胸元からなにかをとりだして見せてきた。それは警察手帳だった。 「…実は駅前の三丁目の交差点でひき逃げ事故がありまして。目撃者を探しています。 …先月の21日。火曜日の午後八時ごろです。なにか心当たりは?」 幸雄はその日の事を思い出してみた。 「…それなら僕は見てませんよ。勤め先は駅とは逆方向ですし…」 後ろからなつみが恐々とこっちを見ている。 「そうだ、なつみ何か知ってるか?」 「いえ…なにも」 なつみはうつむいたまま答えた。誰にでも笑顔で話し掛ける彼女にしては珍しい答え方だった。 「…あの、ひき逃げにあった人っていうのは…近所の方ですか?」 幸雄はふいに聞いてみた。なぜか刑事は苦い顔をして答えた。 「…それがわからないんです…」 「…は?」
442 :
ど素人 :01/11/24 00:16 ID:VFVbvS55
「…実は被害者を探してるんです」 「…被害者を?」 幸雄にはサッパリ意味がわからなかった。 「…一度は現場から逃げた加害者がその翌日に怖くなって自首してきたんです。だが その日その事故に該当するような届は出ていなかった。…加害者の話ではその車は事故時、 時速80キロは出していて車のバンパーやボンネットは人をはねた衝撃で大破している」 「つまり事故は確かにあったと?」 「そういう事です。だが即死か瀕死の重傷のはずの被害者が…行方不明なんです」 その時ふと幸雄はある事を思い出した。 「なつみ…お前が怪我して帰ってきた日…確か火曜日だったよな?」 「…そうだった、かな?」 「そうだよ、妊娠がわかった日だよ!俺あの日会議があったから覚えてるんだよ!」 「…………………」 「お前…あそこ通っただろ?…ひょっとしてお前のあの時の傷…」
443 :
ど素人 :01/11/24 00:18 ID:VFVbvS55
その時なつみの体に異変が起こっていた。刑事や幸雄には見えないように後ろで組んでいた 手の肘の部分に黒いあざのようなものがみるみる広がっていっていた。 「…転んだって言ったでしょ?即死するぐらいの傷で歩いて帰ってこれるわけないじゃない?」 あざはますますひろがり、皮膚が裂け、血が流れ始めたが刑事や幸雄からは見えない。 「変なこと言わないでよね」 そう言って笑った時、流れ出た血がフィルムの巻き戻しのようになつみの体の中に 戻っていった。裂けた皮膚は何もなかったかのようなスベスベの肌に戻りあざも急速に 収縮していって、消えた。 「そ、そうだよな…」 「…ありがとうございました」 これ以上はなにもつかめない、と判断した刑事は礼を言って立ち去った。 「ご苦労様でした」 なつみは刑事の後ろ姿に向かってニコリ、と笑った。
444 :
ど素人 :01/11/24 00:19 ID:VFVbvS55
〜妊娠六ヶ月〜 「男の子かな、女の子かな?」 「どっちにでも似合うように黄色の服にしよ?あ、これ可愛い〜!」 二人はデパートで新しい家族のための買い物をしていた。 その姿は依然よりもますます幸せにつつまれているように見えた。 「……………!!」 「…なつみ?」 なつみの顔色が急に悪くなる。 「ど、どうした?陣痛か?」 「ま、まだ六ヶ月よ…つ、つわり。トイレ行ってくるね…」 「お、おい!大丈夫か!?」 なつみは幸雄の声には答えずトイレに向かった。
445 :
ど素人 :01/11/24 00:20 ID:VFVbvS55
トイレの個室の中でなつみは苦しんでいた。なつみの肘から、額から、手の甲からあざが ひろがり、皮膚が裂け、血が流れ落ちる。いや、それはすでに流れ落ちるというレベルでは なく吹き出す、というほどの量だった。 「…ぐっ…くうう…ああ…う…!…」 なつみは声を殺して一人うめいた。 床に崩れ落ち、壁をかきむしる。 「ううう…あああ…」 なつみは両目をつぶり集中する。 「ううっ…」 すると肘の傷から血は止まり、皮膚は元通りになろうと動き出す。 なつみはさらに集中し額と手の甲の傷も元通りにしようとする。 「お・待・た・せ〜」 「ああ、大丈夫だった?」 そこにはいつもの飛び切りの笑顔の妻が居た。 傷はもうどこにもなかった。
446 :
ど素人 :01/11/24 00:21 ID:VFVbvS55
〜妊娠八ヶ月〜 雨が降っていた。 幸雄はふとなつみの事が心配になり会社を早引けして家に帰った。 「…………!!」 玄関先から中の廊下にまでおびただしい量の血がついている。 幸雄は傘を投げ出しリビングに飛び込んだ。 「なつみ!!」 そこには体中から血を流しながら倒れているなつみの姿があった。 「な、なつみぃ!…ど、どうしたらいいんだ…す、すぐ救急車呼ぶからな!!」 幸雄は近くにあった受話器に飛びついた。 「…待って!」 「なつみ!?大丈夫なのか!?」 「ひ、一休みすれば平気だから…」 「なに馬鹿なこと言ってんだ!!」 「私の体の事は私がよくわかってるから!!」 いつものなつみからは考えられない程強い声だった。 「病院は駄目…中澤さんを呼んで…」 そう言ったきりなつみは気を失った。
447 :
ど素人 :01/11/24 00:22 ID:VFVbvS55
「また階段から落ちちゃったんだぁ…今度は歩道橋から。気を付けてたんだけど足、 踏み外しちゃって…なっち馬鹿だよねえ…」 幸雄はなつみがあまりにも嫌がるので救急車は呼ばなかった代わりに幸雄が傷口を 拭いてやっていた。肘、額、手の甲、両膝…… 「おい…これ…前の時と全く同じ場所じゃないのか?」 しかも以前よりも傷が深くなっているような気がする。 『ピンポーーーーン』 「…あ、中澤さんきたみたい…」 「あ、ああ…」 幸雄はドア開け中澤を迎え入れた。 「なにがあったんや!?」 「それが…階段で転んだらしくて大怪我を…」 「ちっ!」 中澤は舌打ちをした後リビングに駆け込んだ。幸雄も後に続く。
448 :
ど素人 :01/11/24 00:23 ID:VFVbvS55
「…なんや。大怪我言うからどんな事になっとるか思うけど…」 「……傷が…!」 なつみの傷は全て消えていた。先ほどまで血まみれになっていたというのに。 「…赤ちゃんには異常ないみたいやな。安心しいや」 なつみのお腹を触っていた中澤が笑顔で言う。 「そ、そんな…馬鹿な…」 「だから大丈夫だって言ったでしょ?あんな傷、我慢してれば平気なの。なっち我慢するの 得意なんだから」 「……でも」 「もう。心配しすぎなのよ男の人は〜。血を見たくらいで騒いでちゃ赤ちゃんなんて 産めやしないよ。ねえ中澤さん」 「ははっ。そうやな」 二人は顔を見合わせて笑っていた。 幸雄はただ呆然と立ち尽くしていた。
449 :
ど素人 :01/11/24 00:25 ID:VFVbvS55
〜妊娠九ヶ月〜 その日も会社を早引けさせてもらった。家路に急ぐ幸雄に一人の男が近づいてきた。 「お久しぶりです」 「あ、刑事さん…なんですか?」 「ちょっと御同行願えますか?」 警察所内の一室に幸雄は通された。 「なんですか?妻と一緒に居てやりたいんですけど…」 「実は…加害者の証言により被害者はあなたの奥さんに非常に似ているという事なんですよ」 「はあ?」 「…被害者の服装…ジーンズに赤いウインドブレーカー。この同じものはお持ちですよね?」 「…ええ」 「…これが被害者のモンタージュです」 刑事が差し出した紙に書かれている女性は顔はなつみの面影は少しだが、それ以外は なつみそのものだった。 「…………………」
450 :
ど素人 :01/11/24 00:26 ID:VFVbvS55
「あの日奥さんは怪我をしていたそうですね?その怪我していた場所をこの用紙にチェック してもらえませんか?」 刑事が差し出した用紙はごく簡単な人間の絵が書かれたものだった。 「…………………」 幸雄は言われたとおりにその人間の絵の額、肘、両膝、手の甲などにチェックをした。 「おい、後藤君」 後藤と呼ばれた白衣を来た女性に刑事はその用紙を渡した。 「…交通事故の典型的な傷ですね。人が車に接触した場合まずバンパーで両膝を打撲し、 ボンネットで腰か肘をぶつけ、道路に落下して頭部を傷付けます。 …今回の場合車の損傷部分と傷の部分が全く一致してますね」 彼女は淡々と言った。 「し、しかし即死するほどの事故だって聞きましたよ!」 幸雄は叫んだ。 「そうです…だが奥さんは今も元気に暮らしている。出産も間近だ」 刑事はそこまで言って言葉を止めた。 「…これを見てもらえますか?」 くるりとこっちを向いたその右手には一本のビデオテープが握られていた。
451 :
ど素人 :01/11/24 00:28 ID:VFVbvS55
それは事情聴取の場面だった。 「彼女が事故の加害者です」 刑事がつけたした。一人の女が震えながら語っている。 「そ、そしたら女の人目の前に居て…ボンネットに当たって…20メートル位吹っ飛んで… あ、頭とか陥没してて…!腕もちぎれたみたいに曲がってて…血まみれでさ…そんで…! あ、あたし見たのよ!その女さいきなり起き上がって!!」 その女はバン!、と取り調べ用の机を叩いた。 「か、陥没した頭が元に戻って…!う、腕も元に…その女!服についたドロだけ払って…! 平気な顔して歩いていったのよ!本当よ!!嘘じゃない!あたし見たのよ!! け、刑事さん助けてよ!あいつは怪物よ!きっと仕返しにくる!きっときっときっときっと…」 彼女は狂ったように近くの刑事にすがりついていた。 幸雄の思考は停止してしまった。 外では雪が降っていた。
452 :
ど素人 :01/11/24 00:29 ID:VFVbvS55
帰りついた幸雄はリビングで愛する妻を見つけた。 なつみはまるで少女のようにすうすうとソファーで寝ていた。 「……ん。あ、おかえりなさい…」 夫に気付いたのか、なつみは起き上がろうとする。 「あ、そのままでいいよ」 幸雄はソファーの前に座った。 「…聞いてくれないかな…」 彼は重々しく言った。 「…なに?」 「…あの」 「…なによお」 なつみは険しい幸雄の顔がおもしろかったのかフフッと笑った。 「…お前あの日本当は事故にあったんじゃないのか?」 それまで笑っていたなつみは急に無表情になった。 「あって…ないよ」 「じゃあ教えてくれ!君になにがあったんだ!?あの日から君の体にはおかしな事ばかりじゃ ないか!?」 「…………………」 「教えてくれ…君に何があったんだ…?」
453 :
ど素人 :01/11/24 00:30 ID:VFVbvS55
なつみは黙っていた。幸雄も黙っていた。だがその沈黙は意外なもので破られた。 「……うっ」 なつみがうめいた。 「…なつみ!?」 幸雄が駆け寄る。 「じ、陣痛が始まっちゃったみたい…」 「陣痛が!?」 「な、中澤さんを呼んで…」
454 :
ど素人 :01/11/24 00:31 ID:VFVbvS55
中澤は慌しくやってきた。幸雄は指示されたとおりにどんどん産湯用のお湯を沸かす。 「うん。元気な赤ちゃんやで。…ほら教えた通りに呼吸して」 中澤はなつみの腹を触りながら言った。なつみはスーフーと呼吸を始める。 「そう、その調子や」 「ほら、もう少しや!頑張りい!」 もうお産が始まって30分が経とうとしていた。 幸雄はただ母子の安全だけを願ってなつみの手を強く握りしめていた。 「あと一息や!ほらあ!!」 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」 その時部屋にホギャアホギャアという声が響き渡った。 「よっしゃ!ようやったで!元気な赤ちゃんや!!」 「なつみ!見ろ…元気な…元気な男の子だよ!…よく…よく頑張ったな…」 なつみは汗の残る顔でニコリ、と笑った。その目には涙が光っていた。
455 :
ど素人 :01/11/24 00:33 ID:VFVbvS55
「ほ〜ら。お母さんやで〜」 産湯を使わせた中澤がなつみに赤ん坊を渡す。 「………………」 なつみは両目をつぶって赤ん坊をただ、抱き寄せた。 「……頑張ったわ、あたし…」 幸雄はうんうんと頷く。 「…ずっと我慢してたの…我慢して…頑張ったの…」 「…でも…もう…駄目…」 なつみの体がガクリ、と落ち、赤ん坊を中澤に渡した。
456 :
ど素人 :01/11/24 00:34 ID:VFVbvS55
「なつみ…?どうしたんだよ…?」 「あたしね…車にはねられたの…」 なつみは目に涙を溜めながらポツリポツリと語り始めた。 「…死んだと思った…でも…妊娠してたから…子供産みたいって思って…」 「…ここで死ぬわけにはいかないって…我慢…したの…」 「…そしたら傷が…我慢…できたのよ…」 なつみは苦しそうに息をついた。 「わかった…わかったからもう何も言うな…」 幸雄はなつみの言葉を止める彼の目からは涙が溢れていた。
457 :
ど素人 :01/11/24 00:35 ID:VFVbvS55
「…この子…幸せにしてあげて…あたし……もう………なんにもできないから…」 大粒の涙を流すなつみの声はもう消えてしまいそうだった。 「一緒に…育てたかった…幸雄さんとふたりで……」 なつみの肘からあざが広がり皮膚が裂け、血が流れだした。 「何言ってんだよ…一緒に…一緒に育てていくんだろう……?」 額からも両膝からも傷が広がり始める。 「幸雄さん…ごめんなさい……もう我慢…できない……」 幸雄の手を握り締めていたなつみの手がスルリ、と床に落ちた。 同時に全身の傷が決壊したダムのように開きだす。 「…幸雄さん…あり…が…とう…」 なつみは最後にニコリ、いつものように笑った。 その姿は天使よりも美しかった。 『end』
458 :
加賀百万石 :01/11/24 00:43 ID:Dfzutfm1
>>417 週明けぐらいに書き込もうと思ってますが。
なんか俺のやつ読んでる人いるのかな?って感じです、最近。
ごめん、下げ忘れた
460 :
コンボ :01/11/24 00:50 ID:0CNTR9dn
>ど素人さん 正直凄すぎっすよ。 本当に連載中のが処女作なのか問いたいぐらいっす。(w >加賀百万石さん 少なくとも俺は読んでますんで。 頑張ってください。
ホラーかと思った・・・ あっちの方も続ききぼん
462 :
お弟子 :01/11/24 01:17 ID:ED0Kgfjs
ここ見て勉強してます。 ぜひぜひ皆様のお弟子にしてください。
だぁー LVがちがいすぎるー
>>463 私から言わせてみればあなた様も逸材ですよ。まれにみる。
(HPも頑張って下さい。いつも見てるんで)
ほぜむ
467 :
ベルゼブブ :01/11/27 14:05 ID:ChFxSJly
確か、ど素人氏の阿部小説・・・・・世にも奇妙な物語で全く同じ ストーリの物があったような・・・主人公、鷲尾いさ子で・・・・ 記憶違いだったらスイマセン・・・。
468 :
名無し娘。 suzuka :01/11/27 15:01 ID:aZXvS7Fr
ハヤクハヤク〜
469 :
コンボ :01/11/27 16:05 ID:wp9BNM6a
お三方ともどうされたのかな? 「はーい、今日はここまで。 明後日からは吹奏楽部と合同練習に入ります」 飯田部長が手を叩きながら喋る。 ”あの”時以外はいたって普通の人である。 「それと、管弦楽部だけで2、3曲できるそうです。 各自やりたい曲があったら明日、私に言って下さい。 それじゃ、かいさーん」 「やりたい曲ねえ・・・」 これといって弾いてみたい曲と言うのは無かった。 好きな曲と弾きたい曲というのは違う物だし、なにより弾く気が無かった。 一人で帰っても何なので准一を目で探したが、見つからない。 「先帰ったのか・・・」 ギターを片付けて部室を出ようとした時、珍しく女性から声がかかった。 「ねーえ、一緒に帰ろうよー」 吉澤だ。 ・・・男子部員の視線が非常に痛い。 「えーっと、俺と吉澤って同じ方向だっけ?」 「うん、そだよ」 「えー、あのー、うん、やっぱり俺一人で帰るわ」 「なんでー? 一人じゃ怖いよー」 「いや、だから、いいって」
470 :
コンボ :01/11/27 16:10 ID:wp9BNM6a
女子と帰宅するのは小学生の時以来であろうか。 いや、小学生の時もあっただろうか・・・ 「小野君って、矢口さんと幼馴染なんだよね」 そういえば、真里が居た。 「幼馴染って言うより、たまたま学校が同じだっただけだよ」 「・・・小野君ってさあ、矢口さんと付き合ったりしないの?」 「え? ・・・真里に恋愛感情持ったことはないなあ。 でさ、吉澤はその情報をいかに活用するの?」 「う〜ん、良い質問だよワトソン君」 あごに手を当てている。 誰がワトソン君だ。 「あいつは彼氏が居るんだよ」 「えっ! そうだったの・・・」 「それで、お前はそれを聞いてどうすんの?」 吉澤は、顔を夕日に向けると、呟くように言った。 「・・・別にいいじゃん。 私が何思ってても勝手じゃん」
471 :
コンボ :01/11/27 16:11 ID:wp9BNM6a
いつのまにか駅に着いていた。 「ところでさ」 切符を買いながら、黙っていた吉澤が唐突に口を開いた。 「うちの部だけで演奏するやつあったじゃん?」 「音楽祭のか?」 「そうそう、それで私ね、イェスタデイ弾きたいんだ」 「ビートルズの?」 「うん。 それでさ、小野君と岡田君と私でやりたいんだよね」 「なんで俺らで? 俺ら以外にもギターやってる奴居るじゃん」 「そうだけど・・・あんまり沢山でやっても大変だから」 「ふうん・・・あっ、電車来た」
472 :
コンボ :01/11/27 16:12 ID:wp9BNM6a
とりあえず、座席に落ち着く。 「まあ、弾くのははいいとして・・・」 「ほんと? ラッキー!」 吉澤は車両の中でガッツポーズを取る。 「なんでイェスタデイなの?」 「んっと・・・私、好きな人が居るんだ」 当たり前と言えば当たり前である。 女子高生に好きな人が居たところで変なことではない。 だが、吉澤の台詞の一節が変に引っかかった。 『私、好きな人が居るんだ』 「ちょっと、小野君!」 真っ赤な顔で吉澤に肩を揺すられ、我に返る。 「うん、それで・・・?」 「ほんとに聞いてんの? ・・・それで、その人がイェスタデイ好きだって言ってたの」 「それで?」 「おしまい」 「つまりお前は、好きな男が好きな曲を、好きな男のために弾きたいわけだな」 「もぉーっ、そんなに好き好きいわないでよー!」 肩をバシバシ叩く。 「いや、そういうことなんだろ?」 吉澤は小さく頷いた。 「よっしゃ、それじゃあそいつのために一肌脱いでやるか!」 「頼むよ小野君! それじゃ、私ここだから」 そう言って、小走りに電車から降りていった。 しばらくするとふりかえって、手を振ってくる。 無意識に手を振り返した。 手を振るのは何年ぶりだろうか。 今日は吉澤のペースに乗せられっぱなしだった。
>>468 勝手に名乗るな
おれはage無いからな。
474 :
ど素人 :01/11/28 00:09 ID:yb6h83se
>>467 それです。モーたい。録画(安倍、後藤が妊婦になる回)したビデオの後ろに
世にも〜が録画されてたのでついやっちゃいました。
じゃあ本編に戻ります…がちょっと時間ください…
475 :
ベルゼブブ :01/11/28 19:45 ID:crahx1mG
何気なく今日、最新号のFIASHを見たんだが・・・いいね・・・ よっすぃ・・・・。あんな子と同棲できるなら死んでもいいよ。 構想固まったら、そんな物語も書いてみるかもしれない・・。 期待しないで待っててね。
滞在予定の半分が過ぎた。当初の予定と大幅に違うがこういうのも悪くない。 (悪くない、か。普段の俺からは考えられないな・・・) その理由はおそらく彼女だろう。良いにしろ悪いにしろ彼女の存在が影響している のは明白だ。こんなところを日本の友達に見られたらなんて言われることやら。 そんな事を考えてると梨華が話しかけてきた。 「あのー、いつごろ日本に帰るんですか?」 「え・・・一応あと一週間だけど」 「ふーん」 何か考え込んでる顔だ。この一週間の傾向と対策から、あまり良い予感はしない。 「・・・ふーんって何さ」 「べっつにぃ」 最近はだいぶ慣れたのか、敬語を使わないことが多くなっている。 それがまた心地よさを演出しているのかもしれない。 (一週間か・・・) またまた長く感じられそうだ。
――運命。 本当に決められているのだろうか?例えば俺が今回この島に来なかったら 梨華とは出会ってない。普通に考えればそうなる。ここに来るってことは 決められていたのか、それとも他の場所を選んでもいずれは出会っていたのだろうか? 現実は一つしかない。これは事実だ。過去も一つしかない。でも未来は 選択肢があり、どれを選ぶか決める権利が人間にはある。 それでも起こり得る事象は一つだ。そう考えるとどれを選ぶかは 決まっているような気もする。数ある選択肢も可能性はゼロではないが 一つを除いて確率はゼロだ。ということは人間は流れに身を任せてるだけなのか。 難しい問題だ。それでも流れに身を任せてる人と、自分で流れを変えようと する人もいるはずだ。運命論者に言わせるとそれもなるべくして そうしているというのだから、そう言われると何も言い返せない。 運命が定められていないという証拠が無い以上は、 運命は定められているという考えを否定する事は出来ない。 そんな事を考えながらその日は知らない間に眠りについていた。
「もし、私が日本に帰らないで、って言ったらどうします?」 外は荒れ模様だ。天気予報によると午後から夜にかけて大荒れらしい。 「は?」 一瞬の事だがかなり本気で考えた。 呆然としていると梨華は慌てた感じで続けて言った。 「じ、冗談ですよう」 「ちょっとドキドキしちゃったよ、ハハハハ・・・」 「真剣な顔してましたね、本気で考えたんじゃないですか? それとも私と離れるのが寂しいとか?」 「んなこたあないけど」 「ふーん」 歪んでいる。異性に対するときはすくなからず発生するものだ。 あきらかに矛盾しているのだがその歪みこそが必要だと思う。 見方を変えれば(この場合は特に)逃げに当てはまるだろう。 しかし自分の気持ちを素直に受けとめると、必ずやってくる 不幸な結末が目に見えている。いや、そうなるだろうという予見を 理由にして殻に閉じこもっているだけなのか。 いずれにしてもなにかきっかけがないとこの状況は打破できないだろう。 ダラダラとした会話が続いていた。 外はどんどん嵐が近づいているようだ。 しかしそれとはまた別の『嵐』がそのきっかけ、いやそれ以上の モノを持って、警報が鳴り響くこの島に上陸したようだ。
このスレの趣旨ってなんだっけ
481 :
ねぇ、名乗って :01/11/29 16:54 ID:D0VjN/fu
( ´ Д `)とか(・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! とかってどーやってやるんですかね? 誰か教えてください。
475 期待してるぜよ。がんばってくれ。
483 :
ベルゼブブ :01/11/30 21:12 ID:CjBsBXI2
じゃ、すこしだけ・・・ おれ「お〜い、ひとみもう起きろよ・・・。もう8時だよ。」 ひとみ「う〜ん、もう少し寝かせてよ・・・・。」 いつもどうりの日曜の早朝、こんなカワイイ子が俺の隣で寝息を立てている。 俺は世界一の幸せ者かもしれんな・・・。
>>483 (・∀・)イイ!!萌える(・∀・)イイ!!!
485 :
ねえ、名乗って :01/12/01 06:32 ID:wbKIMGJf
川o・-・)ノ<どうり→どおり・・・。
486 :
ねぇ、名乗って :01/12/02 06:45 ID:GPaM0+4o
( O^〜^O) ^∇^)´ Д `)
487 :
ねぇ、名乗って :01/12/02 07:13 ID:uJ2CIHid
今日、あさ美が俺のCDケースを踏んで割った。 大好きなアルバムだった。 涙目で俺に謝るあさ美。 大した事じゃない。 俺が大好きなアルバムの一番大好きな曲はこんな風に歌ってる 「真夜中 この辺りで消灯を告げる鐘が鳴る 僕らはキスをして消えるだろう 浮動するシステムの中へ そこには誰もいない 空気の音だけが響いている 騒々しい議論が巻き起こればきっと僕らの話題も出るだろう そして僕らは宣言する 今夜は特別な夜になりそうだ 車に乗って まっしぐらに街の景色の中を通り過ぎてく 楽しいかい? 時々、幾つかの人生が出会う その瞬間には他のあらゆることがどうでも良くなってしまう 真夜中 君が恋しくなる そう 真夜中 僕は君にキスをする 空っぽのバーから 星々の安らぎまで 僕は僕らがどこにいるのか知っている テニスコートを過ぎて道の両側に木々が列を作っている そこでは街頭が微風に揺れている 僕とぶらつかないかい? こんな夜には キスをして 消えよう」 それを今夜は実践しようかと思った。 俺はコートとマフラーを彼女に手渡した。鍵を手にした。 あ、そうだ、牛乳も買ってこなきゃ。
488 :
ねぇ、名乗って :01/12/02 20:22 ID:sVBCYXyu
あげ
スレ違いだが 飯田ヲタだが飯田さんと一緒に住むのはヤダ。 なっちの気持ちが判る気がする。
490 :
ねえ、名乗って :01/12/03 07:27 ID:E9hOxYA6
んじゃ、保全代わりに飯田モノでも… 以前、某スレで書いたので悪いんだけど。
玄関先に見慣れた靴があった。 おお、ツアーも終わってやっと帰ってきたのか、 俺は久しぶりに見る圭織の笑顔を思い浮かべながら 部屋のドアを開けた。 「おかえり、圭織」 返事がない。 圭織は中空を眺めて机の前で正座している。 あれ、また交信してるのか。 仕方ない、いつものことだ。俺はあえて何も聞かず 冷蔵庫から缶ビールを二つ取り出して部屋に戻る。 「なあ、今度のライブどうだった?」 俺が圭織の隣に座り込みながらビールを机におこうとした、 その時、
「ねぇ、聞きたいことがあるの」 「え? なんだよ。そんなの後にして、とりあえず乾杯しようよ 久しぶりにお前の顔見れたしさ」 「大事な話なの。ちゃんと向こうに座って聞いて」 「へいへい」 俺は言われたとおり圭織の向かいに座って正座する。 「これでいいっすか?」 「うん。 あのね、圭織、今日帰ってきてあなたの部屋を掃除してたの。 この部屋に帰ってくるの久しぶりだから気合い入れて掃除してたの。 そしたらね、こんなのが出てきたの」 そう言って、机の上に置いたのは 『後藤まみ「恋のダンスナイト」』
「…な、ど、どこでこれ見つけたんだよ!」 「あのね、これをどこで見つけたなんて問題は関係ないの。 今話し合うべき問題は、圭織が一生懸命ライブツアーで がんばってる時にあなたがこんなビデオを見ていた事なの」 「ちょっと待てよ。 俺は浮気したわけでも風俗に行ったわけでもねーぞ。 たかが、AV見たくらいで非難される謂われはないぞ!」 「ねぇ、知ってる? ペンギンはね、卵から雛にかえるまで 父親が身動きもしないで、ずーっと卵を暖めるの。 60日くらいお腹をすかせたまま一生懸命卵を暖め続けるの。 ペンギンって偉いよね」 「お、俺は人間だ!」 「ペンギン以下のね…」 圭織はじーっと俺の目を見てそう呟く。 おい、俺は悪いことをしたのか? ちょっとAV見ただけじゃねーかよ…。 何で畜生以下の存在にまで宣告されにゃならんのだ。 けど、瞬きもせず俺から視線を全く外さない彼女の瞳を見ていると どうしたって卑屈な態度を取ってしまう。 だって、怖えーんだもん…
「あ、あの圭織さん。AV見たことは謝ります。 これから一生AV見ないことを誓いますので 許していただけませんでしょうか」 土下座して謝る俺を見た圭織の瞳は、 ますます悲しみの影が濃くなってくる。 や、やばい。これでもダメなのか。 俺がそう思った瞬間、 圭織は大きく開いた瞳からポロポロと涙をこぼしはじめた。 「だから圭織はぁ、AV見たことを言ってるんじゃないの。 何でわかってくれないの、もぅ…」 (゚Д゚)ハァ? ちょっと待て、ペンギンの例えはどう考えてもAVのことを怒ってるんだろう、 じゃねーと意味がつながんないぞ。 俺が必死に答えを探そうと悩んでるあいだにも、 圭織はますます激しく泣きじゃくる。 「な、なぁ圭織、どうしたんだよ」 「誰も圭織のことわかってくれないのぉ。 もうやだぁ〜。あーんあーん」 途方に暮れる俺。 ドウスリャイイノサ……… 「………、えっぐ、っぐ。うわぁーーーーーん!」 俺の方が泣きたいよ…
…… ………… …………………… あれから30分。 ひとしきり泣いて気が済んだのだろうか、 とりあえず圭織も落ち着いてきたようだ。 少し温くなったビールをちびちびと口に付けている。 俺も隣に座って肩を抱いてやる。左肩にかかる圭織の体温が心地いい。 「なぁ、圭織。 俺さ、どうしてもさっき圭織が怒った理由がわかんないんだ。 できれば後学のために教えてくれないか?」 「……、う゛、ごめんなさい。圭織どうかしてた、かも…」 「ん? いいよどんな理由でも。 俺が圭織を泣かしたことに違いはないんだからさ」 「……あ、あのね…。つまんない理由なんだけどね…」 「うん」 「あ、あのビデオね、後藤真希、のそっくりさんのビデオでしょ?」 「…、あ、ああ」 「…でね、圭織、あなたが後藤の方に魅力を感じてるのかな? とか思ったら、なんかね、すごく許せなくなってきちゃってね…」 「……、なんだよそれ…」 「でもでも圭織にはすごく重大な問題だったんだよぉ〜」
なんだ、そんなことであそこまで怒ってたのか… 照れ隠しに頬を紅潮させて喋り続けてる圭織を見てたら、 全身の力が抜けてきた。 後藤に、それもそっくりさんにヤキモチ妬くなんて…、 圭織らしい、っちゃらしいけどね…。 俺がお前以外の女に振り向くはずないじゃないか。 「悪かったよ、圭織。もう後藤のそっくりさんのAVも なっちや矢口や加護のそっくりさんのAVも見ないよ。 その代わりにさ、二人のビデオ撮ろうよ」 「え、………、それ、ひょっとして…」 「そう、二人で愛し合ってるところをさ。 そしたら俺、もうお前がいない時にAVにも風俗にも行かなくて済むしさ」 「あ、あの〜、それは……、ちょっと恥ずかしいかな…」 カーペットの縁をもぞもぞとこねくり回しながら伏し目がちに呟く。 「結論は急がないから考えておいてよ。 んじゃあ、久しぶりに圭織も帰ってきたことだし、 とりあえず始めますか」 「何それ〜、ムードもなにもないじゃん。 やだ、圭織はぜーったいしないからねー」 「まあまあそう言わずに…」 俺はそう言って圭織に唇に熱い口づけをする。 「もぅ、ダメっていってるのにぃ……、 ん、っはぁ、あぁ………」 ──── これもまた幸せな一日。
んー、やっぱ飯田と一緒に暮らすのは怖そうだな(w 読んだことある人いたらスマソ
499 :
永田裕志(スポット参戦40) ◆IWGPem8s :01/12/04 19:19 ID:8MuyhA3z
<(`△´) イイ!
500 :
:01/12/04 19:24 ID:HgxPu8Or
カオリンと暮らしつつごっつぁんと浮気、これ最高。
>>500 しかし、それは危険を伴う諸刃の剣、
素人にはお勧めできない。
>あれ、また交信してるのか。
仕方ない、いつものことだ。
ハゲシクワラタ
>んー、やっぱ飯田と一緒に暮らすのは怖そうだな(w >読んだことある人いたらスマソ それどの小説?
503 :
ねぇ、名乗って :01/12/05 02:14 ID:NcwqulWO
・・・・・・ピリリリリリリリリ・・・ 「・・・〜もう朝か・・」 俺は目覚ましを止めながらフト隣りに気配を感じて寝返りをうった 「!!!・・・ウオッ!?」 そこには幼なじみの真希が眠っていた 昨日から俺の家に住むことにはなっていたが部屋は別々だし久しぶりの再開で 昨夜はちょっと気まずかったんだけど・・・ とりあえずこのままだと遅刻するから起こさないとな 「ヲイ!起きろ!今日から学校だろ。ていうか何で一緒に寝てるんだよ」 「〜〜んぁ?もう朝なの〜?もうちょっと寝かせてよ〜」 眠そうな瞼をこすりながら真希はこっちを見ている 「ダメだ!転校初日から遅刻なんかしたら俺が先生に怒られるんだよ」 「そっかぁ〜じゃ起きるとしますか。起こしてよリョウちゃん」 そういうと真希は両手を大きく広げて起こして欲しそうに俺を見つめた
>504 超期待sage!
>>504 の妄想の続き
「・・・・・・」
「ちょっとぉ〜何ボサっとしてるの〜?早く起こしてよ!」
俺は一瞬真希に見とれていたようだ
「・・・ぁああ。ほら早く起きろよ」
手を差しのべながら真希のほうに向かって腰をかがめた・・・その瞬間・・・
ガバッ
「!!!」
真希が突然俺に抱きついてきた
「ずっと淋しかったんだよ・・・リョウちゃん」
俺の耳元で真希がそう呟いた
「・・・えっ!?・・・はぁ?」
俺がテンパってると真希はすぐに腕を放した
「さっ。遅刻しちゃマズイんでしょ!支度しなくちゃ」
真希はスタスタと俺のそばから自分の部屋へ消えていき
俺はその場でただ呆然としていた
期待sage。 HN変えた方が・・・。
508 :
ねぇ、名乗って :01/12/07 15:02 ID:5iWHoNHe
222
ここも小説総合スレッドに更新情報を掲載したほうが良いでしょうか?
510 :
8200 :01/12/08 08:00 ID:Dk+ENy0t
>>507 俺のは妄想の範囲を出ないからHN付けなかったんだけど
ややこしいから一応付けときます
511 :
8200 :01/12/08 08:02 ID:Dk+ENy0t
>>506 の妄想の続き
その朝俺はボーっとしてて家を出る時間を忘れていた
「こんなにのんびり朝ゴハン食べてて大丈夫なの?」
「・・・へ?真希今何時だ?」
「えーっと8時10分かな?ヤバイ?」
「・・・かなり。こりゃチャリ飛ばしてもギリギリくらいだよ。はぁ〜」
とにかく遅刻はさけたいので俺達は急いで家を出た
いつもなら1人でとぼとぼ歩いて登校するのだが今日は真希を後ろに乗せて
猛スピードでチャリをこいでいる
(何でこんな事になったんだ?朝のことも遂に聞けずじまいだったし・・・)
「・・・ちょっと〜・・・」
(昔はいつも一緒に遊んだ記憶はあるんだけど真希って突然あんなことする
キャラだったかなぁ?)
「・・・・・・ちょっとっていってるでしょ!」
「はっ!っなんだよ!突然大きな声出すなよ」
「もうちょっと安全運転できない?怖いんだけど」
いつのまにか真希は俺の背中に必死になってしがみついていたらしい
俺の背中が少し熱くなっていた
「・・・ごめん」
「うん」
・・・結局俺達は遅刻した
8200さん、面白い!!
8200さん期待書き込み オモロ(・∀・)!最高!
8200さん! イイ! ヨスギル!! 続きに超超超期待!
515 :
ねぇ、名乗って :01/12/08 20:28 ID:/SPbOdVm
(・∀・)e!
516 :
8200 :01/12/09 04:22 ID:PugpizeF
>>511 の妄想の続き
「・・・アンタ後藤の御両親から後藤のこと頼まれてるんやろ?しっかりしぃや!」
「はぁ・・・」
1限は現国教師で俺達の担任の中澤だった。こりゃ休み時間いっぱい絞られるなぁ
酒飲んだときと機嫌悪いときは近づきたくないんだよな・・・
「先生スイマセン。リョウちゃ・・じゃなくて桜井君は悪くなくて私が悪いんです」
「!?へ?」
「どういうこと後藤?」
「私が寝坊しちゃってそれで桜井君ギリギリまで私を寝かせてくれたんです。ごめんね桜井君」
そういうと真希は俺のほうに向かって舌を出してウィンクをした・・・気がする
「あぁ・・・」
「そうやったの。まぁ今日は初日やし大目にみとくわ、次からは承知せぇへんで。
後藤はもう教室戻ってええよ」
「ちょっ・・・先生俺は?」
「君はもうちょっと残りなさい」
やっぱりな。はぁ〜一応抗議してみるか
「先生もう休み時間終わりますよ。次は英語だし抜けられんなこりゃ。うんうん」
「平家先生ゴメンやけどコイツ次の英語ちょっと遅れるけどええかな?」
「あいよ〜程々に頼みますヨ〜」
「アリガト。今度なんか奢るわ」
「期待せんと待ってますよ〜じゃ、しっかりね。桜井君」
「・・・・・・(最悪。何なんだこのコンビは)」
517 :
8200 :01/12/09 04:24 ID:PugpizeF
「・・・桜井、アンタは独り暮らしで只でさえ生活のリズムが狂い易いんやで。 今日のことはしゃぁないけど次からは許さへんよ」 「はい。肝に銘じておきます。それじゃ僕は授業がありますのでこれで・・・」 そういってその場を去ろうとした俺の腕を掴んで中澤はとんでもないことを口にした 「ちょっと待ち!アンタ石川と付きあってんねんやろ?後藤とも仲良さそうやし どうなってんの?」 「どどどど、どうして俺が石川さんと付き合ってることになってるんですか?」 「へ?ちゃうの?そんなに動揺せんでもええやん(w」 「付き合ってませんよ。元クラスメイトです!っていうかそんなこと誰から聞いたんですか?」 「そんなん言えるわけないやん」 「それに後藤とは何もありませんよ!小学校4年の2学期から会ってなかったんですから」 「あれ?職員室にいるの桜井君じゃない?」 「どれどれ・・・あっホントだ。あいつまた中澤先生に絞られてるみたいだね。梨華ちゃん」 「ホントよく怒られてるよね。桜井君(w」 「中澤先生案外リョウのこと好きだったりして・・・」 「よっすぃ!怒るよ!もぅ〜」 こらぁ!そこ!準備体操中に喋ってさぼると怪我の元だぞぉ〜! 「ふ〜ん・・・ま、えっか。じゃぁもうええよ。はよ授業いき」 「はい。それじゃ失礼します」 俺は半分逃げるように職員室を出た まったくなんて事聞いてくるんだよ。動揺してしまったじゃねぇか! 梨華ちゃんのことはともかく真希とは昨日再会したばかりだし、会話だって・・・あれ? 今日になって急に普通に喋れるようになったな・・・変だな それにしてもよりによってあの中澤に俺と梨華ちゃんのこと吹き込んだのは・・・! 真里かひとみあたりだなきっと。 あいつら今度会ったらどうしてくれようか・・・
518 :
8200 :01/12/09 04:30 ID:PugpizeF
みなさん俺の妄想に付き合ってくれてどうもです このスレの作者さんの更新の間の妄想として読んで下されば有り難いです
>8200 いいのよ、妄想続けちゃって。 みんな楽しんでるからさ。
8200さんの妄想マンセー
8200さん! イイイイイイ!! すんごく・・・イイイ!!
522 :
コンボ :01/12/09 23:54 ID:SU3mwIp4
盛りあがってるなあ……
>>518 あなたはご立派な作者さんです。
>>472 より
「イェスタデイ忘れてるな……」
家を探したが案の定無かった。
部室に置き忘れたようだ。
「まあ、明日持って帰ればいいか」
夕飯を食べて風呂に入る。
「それにしても、家に一人女の子がいるだけで緊張するなー」
梨華ちゃんが来てから異様に肩に力が入る。
「あー、気持ちいい」
「zzzzzz……」
風呂で居眠りすることはよくある。
ただ、この時は状況が非常に悪かった。
「あれ、なんで電気つけっぱなしなんだろ」
梨華ちゃんは誰もいないと思って、勝手に服を脱ぎ始めた。
もちろん、寝ている俺に意識は無い。
523 :
コンボ :01/12/09 23:55 ID:SU3mwIp4
「(また風呂で寝たのか……)」 うっすらと意識が回復し始める。 ガチャリ 梨華ちゃんが体にタオルを巻いて入ってきた。 「うわっ!」 「きゃああああっっ!」 ほぼ同時に重なった。 腰にタオルを巻いてさえいない男の姿を見て平然としていられる女性はそうそういない。 おかげで意識は回復しすぎたぐらい回復した。 梨華ちゃんはすぐにドアを閉めると、脱衣所から慌てて出て行った。 「なにが起こったんだ……」
524 :
コンボ :01/12/09 23:55 ID:SU3mwIp4
風呂から上がって、ゲームでもしようかと部屋に戻った。 「(げっ、梨華ちゃん……)」 部屋の真ん中で正座している。 「なんで梨華ちゃんがいんの?」 「あ、謝りたくて……」 「何を?」 先ほどの事故についてはしょうがないことだと思っていた。 何を謝られるんだ? 「だから、さっきの……」 「風呂?」 「はい……」 「別にいいよ、”事故”なんだし。 プレステはどこかな……」 立ちあがって、プレステを引っ張り出す。 「替わりに、土曜日に私がおごります!」 「ふんふん、それで? えーっとCD、CD……」 「それじゃあ、CD屋さんに行きましょう!」 「うん、分かった分かった。 コントローラーはどこいったんだ……」 「じゃあ私、お風呂入ってきますね」 梨華ちゃんは部屋を出て行った。 「あった! これでやっと遊べ…………」 ようやく事実に気付いた。
525 :
コンボ :01/12/09 23:59 ID:SU3mwIp4
文体を変える練習を微妙に実行した結果、 もともと変な文章が更に変になってるじゃないか…… 期待してもらえるような文作りに励むとします。 せかすようですが。 >作者さん方 楽しみにしてますよ〜。
526 :
コカライト :01/12/09 23:59 ID:tschbkjI
8200さん妄想どんどんお願いします。
ageてしまって 申し訳ありませんでした。 ホントすみません。
528 :
8200 :01/12/10 06:30 ID:FZ4pvhrY
あ〜終わった終わった。4限に数学は堪えるな。腹減るし集中できん 抜き打ちで小テストまでやりやがって・・・ クラスの野郎共にはヘッドロックされながら真希のこと根掘り葉掘り聞かれるし ゆっくりトイレも行けやしない・・・今日は散々だ さて、そろそろ飯にするか・・ん?俺飯持ってきたっけ?・・・忘れた いつもならおにぎり作って持って来るんだが朝の一件があったからなぁ 仕方ない食堂行ってパンでも買ってくるかな 「リョウちゃん、リョウちゃん」 斜め後ろの席の真希が話しかけてきた。そうだコイツも昼飯無いんだったな・・・ 「ん?真希か。お前昼飯どうする?俺は食堂行くけど」 「ヒドーイ。私が来なかったら一人で行くつもりだったんでしょ!」 少し頬を膨らまして不満そうに俺を見る・・・ちょっこっとカワイイじゃねぇか 「い、いや、そんなつもりはないよ全然。うん。これから誘おうとしてたところ ナイスタイミングだよ、後藤君」 「ふ〜〜ん。へ〜〜ぇ。怪しいもんだね!こっちは右も左もわからないか弱い乙女 なんだからね。校舎くらい案内してよ」 「・・・・・・」 「ちょっとぉ。何黙ってんの?お腹空いたんですけど!」 バシッ! 「イタッ!わかったよ!か弱い乙女を1名喜んで御案内いたしますとも」 「よしよし。男は素直が一番だよ!さ、早くいこっ」 俺は真希に腕を引かれて教室を出た ほ〜桜井君やるねぇ〜という野郎共の言葉を背中に浴びながら
529 :
8200 :01/12/10 06:32 ID:FZ4pvhrY
「あっれーーっ!?リョウじゃん!珍しいね食堂来るなんて」 来たか。一番ウルサイのが・・・ 「おっおぅ!真里久しぶりだな」 「はぁ?昨日も学校であったじゃんか。バッカじゃない? ところで隣にいる子は誰?見ない顔だけど」 真里の視線が俺から真希に移動した。真希も真里のほうに顔を向けた 「今日からリョウちゃんと同じクラスに転校してきた後藤真希です。ヨロシク」 「へぇ〜そうなんだ。ヨロシク。私は矢口真里。コイツとは中等部で3年間 それに去年も同じクラスだったんだ」 「・・・矢口さんリョウちゃんと仲良いいみたいですね」 「ん〜〜どうかな?いつもケンカしてたし。それと敬語はナシね、同い年なんだから」 「そっか。うん、ありがと」 「ま、そういうことっス。それとオイラのことはまりっぺでいいよ」 「じゃ、私のこともごっちんで」 「OK!ごっちんね!あ、ちょっとリョウ!こっち来てくれる?」 「あぁ?なんだよ。金ならこないだ返しただろ!・・ッタ!すねを蹴るな冗談だろうが。で何よ?」 俺は真里のほうへ歩いていった 「リョウ、アンタあの子とめっちゃ仲良さそうだけど何なの?元カノ?」 俺が近づくと真里は急に小声でそう俺に聞いてきた 真希はこっちを見ないようにしているのか辺りをキョロキョロ見ていた 「ち、違うよ!幼なじみ。只の幼なじみ」 「ホントにぃ〜?」 「ホントだって」 「怪しいな〜。吐いちまえよ!」 そういうと真里は俺の襟首を締めだした。背が低いくせに無理して背伸びして締め上げてくる 「ヲイ!ホントだって!小学校4年から会ってなかったんだから。は、放してくれよ」 「・・・ま、今日はこれくらいにしといてやるか」 (なんて女だよ・・・) 俺から手を離した真里の後ろから見馴れたひとみと梨華ちゃんの姿が俺の視界に入ってきた
530 :
8200 :01/12/10 06:45 ID:FZ4pvhrY
>読んでくれてる人 懲りずに妄想しました・・・またよろしくお願いします >コンボさん 更新待ってましたよ。小野君うらやますぃ
更新記念書き込み
フッフッフ。 妄想マンセー!! 8200さん、マンセー! コンボしゃん、マンセー!
533 :
コンボ :01/12/10 19:13 ID:dv0tby/a
翌朝。 昨夜の約束を断ろうと心に決めた。 わざわざおごってもらうのは気が引ける。 しかし。 「なんて断ろうか……」 女の子の誘いを断った事は無い。 理由は簡単、誘われなかったから。 「おはよう……」 とりあえず下に降りる。 「あれ、梨華ちゃんは?」 母親の態度は無碍だった。 「朝連とかでもういっちゃったけど」 追いかける気にならなかったので、諦めて普通に家を出た。 (今日の晩ぐらいに言えばいいか) 「おーい、智哉!」 「なんだ、真里か」 すぐ横について喋りだした。 「なーんか相変わらず暗いねえ」 「俺は世間一般の人物」 「もう、おいらは幸せ過ぎて君の幸せを願いたいぐらいだよ」 聞かれてもいないのにノロケ話が続く。 駅までならまだしも、電車の中まで話し続ける。 「でさ〜、こう肩なんか抱いちゃって……」 一人で身悶えする。 「うまくいってるのは分かったか。 だが大声で聞いてるほうが恥ずかしくなる話をするのはやめろ」 「まあ、おいらも分別ある大人だからこの辺でやめといてやるよ〜」 分別が無くてもやめろ。
534 :
コンボ :01/12/10 19:14 ID:dv0tby/a
電車を降りて真里と別れた。 その途端に。 「おはよう、小野君」 「おう、吉澤」 心なしか昨日より暗い。 さっき真里がいた位置に立って歩く。 しかし話は全く無い。 「……あのさあ」 「な、何」 「今一緒に居たのって矢口さんだよね……」 「そうだけど」 「二人ってさあ、その、何ていうか……」 吉澤が言わんとしていることが分かった。 「違う! 断じてそんなことは無い! 小学校から同じなだけだって!」 真里とは時たま噂が立つときがある。 ちなみに噂が立った相手は真里だけである。 「……ふうん、まあいいや」 とりあえず納得してくれたようだ。
535 :
コンボ :01/12/10 19:15 ID:dv0tby/a
「それでさ、今度イェスタデイやるじゃん? 歌詞歌える?」 「歌詞ぃ?」 思わず高い声が出る。 「歌詞入れたほうがいいと思うんだ。 英語の」 演奏の途中に歌った人は何人かいた。 しかしその人達は皆”歌がうまい”人たちで、俺は歌を絶賛された覚えなど無い。 「歌とかうまいやつに頼んでくれ。 英語なんか喋れねえし、俺じゃ無理」 「演奏するの小野君と岡田君と私だけだしー。 私が歌ってもなんか変だし、岡田君は発音以前の問題……」 「ひでえな、まあその通りだけど。 第一、人前で歌えるかっつうの。 お前が歌えばいいじゃん」 明らかに不快な顔をし始めた。 「音痴だしー。 お願い」 顔の前で手を合わせてウインクなどする。 「……分かった分かった」 「やってくれんの!?」 途端に明るくなる。 「期待はするなよ」
536 :
コンボ :01/12/10 19:17 ID:dv0tby/a
「それじゃ、今日から練習しよっか」 吉澤はかなり前向きに検討している。 「今日はまるまる吹奏楽部との合同練習だから無理」 「じゃ、明日からだね」 「明日は休みだから学校じゃ無理だろ」 「それじゃ、図書館でやろうよ」 さっきからどこかからの視線を感じる。 あまり長時間吉澤といては身の危険が…… 「分かった。 んじゃ、そういうことで」 吉澤を振りきるようにして早足で歩く。 「お前はなにをやっとんねん」 「うわっ! ビックリした、准一か……」 「お前は究極のアホやな」 「なにがだよ」 「さっぱりきづいてへんな…… もうちょっと自分で考えろよ」 「だからなにをだよ!」 呼びかけも空しく、先に歩いて行った。 テストが終わったら書ける書ける。(w 量産だけならできそうです。 誰かが読んでくれてるって嬉しいなあ……
んーーーーーーーーー(・∀・)イイ!! コンボさん(・∀・)イイ!! 次の更新期待
538 :
コンボ :01/12/11 01:20 ID:qjpqrMwJ
「ただいまー」 俺が家に上がると、梨華ちゃんは二階に走って行った。 これじゃ断れない。 「なんなんだ……」 「聞いたわよ」 お袋がドアから顔を出す。 「何を」 「明日梨華ちゃんとデートに行くそうで」 「行かない。 ちゃんと今日断る。 デートじゃないし」 「ふーん、まあいいけど。 あーあ梨華ちゃんかわいそうだなあ。 せっかくの約束突然断られて。 あーあーかわいそう」 言いながら皿洗いに戻る。 「明日は別に約束したから無理」 「誰と」 「……准一と。 ゲーセン行くって約束したから」 「小学生じゃあるまいし。 まあ断るんだったら自分でいいなよ」 「当たり前だっつうの」
539 :
コンボ :01/12/11 01:21 ID:qjpqrMwJ
それからずっと一階で梨華ちゃんを待ち構えていたが、晩飯になるまで降りてこなかった。 (ものすごい静かな食卓だな……) 今日は誰も喋ろうとしない。 いつもなら梨華ちゃんとお袋が話をして、俺が時たま話に入るのだが。 「ごちそうさまでした」 梨華ちゃんは食べ終わったらしく、皿を運び出した。 「あのさあ……」 さすがに言っておかねばなるまい。 「明日なんだけど、やっぱりおごってもらうの悪いからさ。 行くのやめにしない? そんなに気にすることじゃないしさ」 「……でも明日私何にも無いですし……」 「実は、准一とゲーセン行く約束しちゃってさあ。 ほんとごめんな」 「……」 まさに針のむしろである。 しばらく立ち尽くしていたが、結局俺は部屋に逃げた。
540 :
コンボ :01/12/11 01:22 ID:qjpqrMwJ
(嘘ついてまで断るんじゃなかったかなー。 吉澤との練習を明後日に伸ばせばよかったんだし。 いやいや、それだと吉澤に断らなければいけなかった) 苦しむ中、突然俺の携帯が鳴った。 「はい、もしもし」 「よっすぃーで〜す!」 「……」 戸惑いまくり。 「明日はお昼食べてからの方がいいと思うから、1時からね〜。 それぐらいには食べ終わってるでしょ?」 「おう、そうだな」 「どうしたの? 気分悪いの?」 「……いや、なんでもない」 「マジで? 無理しない方がいいよ」 「大丈夫」 「それじゃ、明日ね〜」 頭がクラクラしてきた……
541 :
コンボ :01/12/11 01:25 ID:qjpqrMwJ
「おはようございます」 なんか梨華ちゃんものすごく沈んでるし。 「おはよう……」 「あら、大丈夫?」 お袋が台所から声をかけてきた。 「なんでもない……と思う」 「顔真っ赤ですよ」 梨華ちゃんが俺の額に手を当てる。 「熱ーい! ちょっときついんじゃないですか?」 「多分……大丈夫」 視界が霞がかってくる。 (ちょっとヤバイかもしれん……) 「智哉さん、大丈夫ですか!?」 最後の方は聞こえなかった。 なんか異常に調子がいいです。 (量と質は別物) 作者様方に期待させていただきながら寝ます。
コンボさんの調子がずっとよいままでありますように・・・・・ 更新乙
543 :
ねぇ、名乗って :01/12/11 16:22 ID:aBPr3apZ
ag
いいですねぇ……(遠い目)
545 :
コンボ :01/12/12 14:47 ID:c4Z4dkXE
8200さんはもうお書きになられないのかな? さっきまでいた布団の中だ。 胃の調子が悪い。 右から洗面器が出てくる。 誰かが背中をさすってくれた。 吐いたらかなりすっきりした。 今度はティッシュが出てくる。 お袋にしては親切な応対だ。 「……って梨華ちゃん!?」 「大丈夫ですか?」 「ああ、まあ……」 「それじゃあこれ替えてきますね」 洗面器を持って部屋を出て行った。 (頭痛は悩みのせいじゃなかったのか……)
546 :
コンボ :01/12/12 14:48 ID:c4Z4dkXE
時計を見やる。 11時16分。 吉澤に断りを入れるのはまだ間に合う。 いくらなんでも電話くらいはしなくちゃいかんだろう。 携帯を取るために立ち上がる。 (だるい……) だるさと闘いながら携帯を取ってくる。 番号は携帯にしか入っていないのだ。 (一年の時に聞いてないのに教えてきたんだよな) 「もしもし、吉澤?」 「どうしたの小野君」 「悪い、熱が出て行けない……」 「うそっ、マジ!? 大丈夫?」 「今日中には多分治る」 「それじゃ、今からお見舞い行くから」 「別にいいって……」 「それじゃすぐ行くから!」 「だから別に……」 電話はすでに切れていた。
547 :
コンボ :01/12/12 14:49 ID:c4Z4dkXE
それから5分後、インターホンが鳴った。 (早っ! 吉澤か……?) 「元気かー? 元気なわけないけどねー」 「真里か……」 「そんなに嫌かいっ!」 「あ、矢口先輩こんにちは」 梨華ちゃんが部屋に戻ってきた。 「おはよ、梨華ちゃん」 「……で、なんでお前が俺が熱でたの知ってんの」 「梨華ちゃんから電話があったんだ。 えらく慌ててたね。 『大変なんですぅ〜』って」 「そんな風に言ってませんよー」 しばし歓談(俺を除いて)。 「矢口さん、今インターホン鳴りませんでした?」 「鳴った鳴った。 早く出たほうがいいよ」 (吉澤……にしてはまだ早いな) 「おう、くたばっとんな」 「准一くん、入ってくるときはノックをしようね」 「そう怒んなって。 おっ、真里もおるやん。 やっぱり梨華ちゃんに言われたんやろ。 『大変なんですぅ〜』って」 (みんな感想はそこかい)
548 :
コンボ :01/12/12 14:52 ID:c4Z4dkXE
「梨華ちゃん、こいつどうなん?」 俺に聞かずに梨華ちゃんに聞く。 「今日か明日には治ると思いますよ」 「しっかし、なんで智哉みたいな馬鹿が倒れたんだろね〜。 馬鹿は風ひかないって言うし」 真里がお構いなしに肩を叩いてくる。 「うるせえ。 疲れたんだよ」 「お前だけ変にはりきっとったからなー、ギター」 「まあ、イェスタデイ真ん中に決まったんだからな。 吉澤に頼まれたんだし」 「吉澤さんって誰ですか?」 梨華ちゃんが質問したちょうどその時、インターホンが鳴った。 下から声が聞こえてくる。 「はーい、今開けますねー」 ドアが開く音がする。 「小野君二階!?」 (この声は……) 「それじゃあおいらはそろそろ家に帰るかな〜」 「俺も昼飯食うし」 真里と准一は突然立ちあがる。 「お前ら変だぞ、ちょっと待て!」 「「お大事にー」」 入れ違いに、階段を猛スピードで上る音が聞こえてきた。
549 :
コンボ :01/12/12 14:59 ID:c4Z4dkXE
とりあえず最近の作者さん達を呼んでみることに。 ど素人さん、ちっくりさん、加賀百万石さん、8200さん。 ベルゼブブさんも書いてくださるのかな? 待ってますよー。 正直、どなたでも結構なんで書いてください。 俺ばっかりだとちょっと空しいというか…… 時々、なんで書いてるんだろう、と思うんで。
みんなコンボさん小説楽しんでるよ。 他の作者さんが書き込めない時も有るって。 気にせずどんどん更新してね。
551 :
ねぇ、名乗って :01/12/12 15:31 ID:tnJQXj2Y
そうそう ガンガレー
552 :
名無し募集中。。。 :01/12/12 15:34 ID:qTA2Yatv
小野君うぜーよ。
553 :
ベルゼブブ :01/12/12 19:42 ID:TafMmPDG
おれ、モームス麻雀小説を書きたいんだが、ここに発表する前に、 今手書きで書いてる途中・・・・ 発表しないかもしれんが・・・(何となくおもしろくないので・・・) しかし、例の田代事件により鬱なので、かかんかも・・・ 駄スレですまん。
554 :
コンボ :01/12/12 20:36 ID:c4Z4dkXE
>>550 、
>>551 ありがとうございます。
そういってもらえると励みになります。
他の作者さんが書かれるまでのお楽しみになれればよいと思います。
>>552 俺もやめようかと思いましたが、まだ様子を見てみようかと思います。
目障りであることは承知してます。
すいません。
許してちゃぶだい。
>>553 麻雀小説とは珍しいですね。
面白い、面白く無い、はそんなに気にすることは無いと思います。
こちらも自分で自分の作品を面白いと思ってないのに書いてますから。(w
最初は恥をさらしているみたいでしたが、だんだん慣れてきました。
無理して書けとは言いませんので、一読者として気が向いた時書いて頂ければと思います。
555 :
8200 :01/12/12 22:04 ID:TNWc6Eou
>>529 の妄想の続き
「えーーーっ!あんた達一緒に住んでるのぉーっ?!」
結局パンは買いそびれ食堂で尋問を受けることになってしまった・・・
いつかは知られることだから俺は素直に事の次第を話すことにした
「真里、声でかいよ。みんなこっち見てるだろ」
俺は、今俺の両親が海外で暮らしていること、今住んでる家はおじいちゃんが
残してくれた家で俺が独り暮らししていたこと、俺の親と真希の親が仲良かったこと
真希が幼なじみで小学校4年まで一緒に遊んでいたこと、真希の両親が引っ越すとき
真希は生まれ育ったここで生活したいといったこと、そのことを告げた手紙が
4日前に届いたこと・・・
「・・・そんな訳で一緒に暮らすことになったのさ」
「ヤバイよ絶対!年頃の男と女が一つ屋根の下に暮らすなんて・・・ヤっちゃった?」
「・・・ゴッゴホッ!ゲフッ!んなわけないだろ!アホかお前は」
真里のツッコミに思わずむせてしまった
「またまた〜ゴッチンはどうなの?」
「・・・そんなわけないよ〜やだなぁ」
「ん〜〜〜怪しいなぁ」
「ちょっと!アンタ達いい加減にしなさいよ・・・梨華ちゃん大丈夫?顔色悪いみたいだけど」
「う・・うん。私は大丈夫。アリガトよっすぃ。でもちょっと気分が悪いから教室戻ってるね
ごめんね。それじゃみんな・・・後藤さんこれからよろしくね」
「い、石川さん・・・!?・・・ん?」
「梨華ちゃんは私が送っていくからリョウはお昼御飯食べてなさい!」
梨華ちゃんは席を立ってひとみに付き添われて教室に戻っていった
俺も付き添いたかった。ひとみの役は俺であるはずだった
・・・でも隣りに座った真希が俺の袖をギュッと掴んで放さなかった
その手は真里にばれないように静かに力がこもっていた
556 :
8200 :01/12/12 22:14 ID:TNWc6Eou
>コンボさん コンボさん調子良いですね。どんどんいって下さいね これからの展開が楽しみです 俺はコンボさんが復帰されたのでマターリ書ければ良いなと思っています
>静かに力がこもっていた お、(・∀・)イイ!!展開だねぇ。 激しく萌えるよ。
>その手は真里にばれないように ここもね。
559 :
コンボ :01/12/13 20:51 ID:GImdKHNw
「小野君!?」 勢いよくドアが開いた。 案の定吉澤だ。 肩で息をしている。 「大丈夫なの?」 カバンを放って、膝でこちらに寄ってくる。 「おう、大丈夫……」 「熱は何度出たの?」 「41度2分」 「大変じゃない! 早く氷枕とか用意しないと……」 「もう37度まで下がってる」 「えっ、でも!」 混乱している吉澤のバックに梨華ちゃんが登場した。 「あの、お昼ご飯作ってきますね……」 吉澤を見て少し動揺したようだったが、すぐにドアを閉めた。 居たのはほんの数秒だったが吉澤は梨華ちゃんを一瞥すると、変に冷静な顔で向き直った。 「小野君」 「何だよ」 「今の女の子、誰」
560 :
コンボ :01/12/13 20:52 ID:GImdKHNw
「従妹」 「じゃあ、結婚できるってこと!?」 顔がアップになる。 「まあそうだけど…… 事情でうちで預かってるだけ」 「一緒に暮らしてるの! ほんとに!?」 至近距離すぎて唾が飛んできそうだ。 「嘘じゃないけど……」 吉澤はなにかまくし立てようとしたが、不意に黙った。 顔も遠ざかっていく。 「小野君」 さっきまで浮いていた腰を落ち着かせている。 「さっきから何だよ」 「あの子のこと、どう思ってるの?」 表情が切羽詰まっている。 「従妹」 「他には?」 「特に無し」 「そう……」 安堵の表情を浮かべる。 「梨華ちゃんがどうかしたか?」 吉澤の眉が動いた。
561 :
コンボ :01/12/13 20:54 ID:GImdKHNw
「……梨華”ちゃん”?」
(なんかものすごくヤバイこと言ったな……)
「ただの従妹に”ちゃん”ってつけるの」
「別におかしくないだろ」
「小学生ならともかく高校ぐらいなのに”ちゃん”つけるの」
またもや徐々に顔がアップになる。
「他にどう呼ぶんだよ」
「……小野君がどう思ってるか知らないけど」
吉澤は一つ間を置いた。
「女の子がただの従兄にこんなことするの?
玄関出たり、看病したり、お昼ご飯作ったり!
ただの従兄にそんなことすると思ってるの!?」
「……つまりは何が言いたいんだ」
「知らない!
帰る!」
床のカバンを拾うと、部屋を出ていった。
(結局は何なんだ……)
>>556 マターリ待ってます。
おおっ!
563 :
:01/12/13 21:40 ID:WBx7RXSK
カワイ〜
564 :
ねぇ、名乗って :01/12/14 01:30 ID:0HuC6KCa
いいあげ
こう着たか〜・・・次の更新期待
566 :
コンボ :01/12/14 22:15 ID:AqQcCRJ1
数分後、お粥を乗せた盆を持った梨華ちゃんがやってきた。 盆を布団の脇に置く。 「飯は食えないのか」 「当たり前です」 かなりむくれている。 雰囲気が暗すぎる。 「それじゃ頂きまーす……」 お粥を食べようと盆をつかんだ。 「ダメです。 無理しちゃいけません」 静かに続ける。 「私が食べさせてあげます」 それこそダメだろ。
567 :
コンボ :01/12/14 22:18 ID:AqQcCRJ1
心の訴えも効かず、梨華ちゃんは蓮華を手にとってお粥をすくった。 蓮華を顔の前まで持ち上げると、息を吹きかけ始めた。 (何もそこまでしなくても……) 息がかかった蓮華は俺の口の前に移動した。 (これを食えと?) 梨華ちゃんは真剣な目で蓮華(及び俺)を見ている。 (……食うしかあるまい) 味の方は普通だった。 多少お袋のより好みだ。 「……うまいな」 「そうですか……」 さっきと同じように息を吹きかける。 また口の前に。 食うしかあるまい。 何回か繰り返すと、蓮華を皿の縁に置いた。 「えっと、ごめんな本当に」 何に謝るのかよくわからないが、謝らなければいけない気がした。 「……さっきの人が吉澤さんですか?」 「そうだよ」 「……准一さんから聞きました」 『今日は一緒にゲーム行かれるはずだったのに、取りやめになっちゃって』 『えっ? 俺は今日はなんも無いけど……』 『でも昨日は准一さんとゲームセンターに行くって』 『(ヤバッ)そうやった気もせんでもないというか……』 『……』 『……約束してません』 やばい。 今日はここまでです。
皆さん、がんばってください
569 :
ねぇ、名乗って :01/12/15 03:42 ID:xebb2j8O
(・∀・)イイ
570 :
ねぇ、名乗って :01/12/15 14:37 ID:/1CMR8F+
上手い! 日常感が絶妙! 頑張ってください。
571 :
やまだ :01/12/15 20:22 ID:d9MgZTrN
ピピピピ ピピピピ 今日も目覚ましが鳴る。 「・・・ん・・・もう朝か」 目が覚めると同時に、猛烈な寒さが襲ってきた。 (部屋の中でこれなら、外はもっと寒いだろうな・・・) 今日はやめよう。と思ったが、ふと、ある人の顔を思い出した。 「あの子、今日もいるんだろうな・・・」 俺は寒さを我慢して、布団から飛び起きた。 外は真っ白だ。しかし、思ったより寒くはない。 道路は、昨日の除雪車のお陰で雪が全く無い。ありがた迷惑だよ。 俺はアパートの階段を降り、軽く柔軟体操をして走りだした。 俺の名前は飯田秀樹。一応これでもプロボクサーだ。 プロっと言っても、プロ3年で2勝6敗。ここ最近は4連敗。 会長や勤め先の社長からも、引退を勧められている。 俺もそろそろ潮時かと思っている。 練習はしんどいし、減量はキツイ。走るのもダルイ。 次の試合で辞めようかな・・・。 「飯田さん、おはようございます」 急に明瞭な声が頭に飛び込んできて、フと我に帰った。 声のした方を見ると、いつもの少女の姿があった。 「あ、ああ、おはよう、あさ美ちゃん」
572 :
コンボ :01/12/15 23:41 ID:YgljwM64
「嘘ついたんですね」 「……」 黙るしかなかった。 「他に約束があったんですよね」 「……あった」 「誰と、どこで、何をする約束だったんですか? そんなに私のこと嫌いなんですか!?」 いきなり声を張り上げる。 「違う! 君との約束は最初から断ろうと思ってたんだ!」 「じゃあなんでもっと早く言ってくれなかったんですか? それに誰かと約束してたんでしょう!?」 「吉澤とギターの練習……」 「かぶっちゃったから私の方断ったんですね! 私は吉澤さん以下なんですね!」 目は涙で一杯である。 「たまたまそうなっただけだ! 君と吉澤を比べたりしてない!」
573 :
コンボ :01/12/15 23:41 ID:YgljwM64
しばらく沈黙が続いた。 しかしすぐに、梨華ちゃんの嗚咽で沈黙は破られた。 次第に声は大きくなり、目から涙が零れ落ちてくる。 (どうすればいいんだ……) 困っている間に、梨華ちゃんはとうとう喚き出して俺の膝に顔を押し当ててきた。 「分かってたんです! 吉澤さんと何にもないって分かってたんですけど!」 叫びながら泣いている。 「でも、負けてるって思ったんです! 悔しかったんです! 吉澤さんのほうが綺麗だったしかっこよかったし……」 それから先はよく聞き取れなかった。 深呼吸して、梨華ちゃんの頭に手を置いた。 「そんな風に思ってるなんて思わなかった。 ……悪かった」 服を通して、涙が肌に接する。 梨華ちゃんが顔を上げた。 黙って泣いたまま、両腕をふさぐようにして抱きついてきた。 泣き方はかなり弱まったが、腕の力は弱まらなかった。 きつく抱きしめてくる。
574 :
コンボ :01/12/15 23:42 ID:YgljwM64
吉澤は足元の石ころを蹴った。 石は大きく右へそれて、溝の隙間に落ちた。 (出て行かなかったらよかったかなあ……) 内心、感情的になって家を飛び出たことを後悔していた。 (梨華ちゃんだって本当にただの従妹なんだろうし。 梨華ちゃんはどう思ってるか知らないけど……) 帰る間際、玄関で石川をおもいっきり睨みつけた。 そんな自分がどうしても好きになれなかった。 (……やっぱり謝ろう) Uターンすると、吉澤はまた家に向かった。
575 :
コンボ :01/12/15 23:43 ID:YgljwM64
突然、静かにドアが開いた。
「小野……君」
「あ……吉澤……」
廊下で吉澤が棒立ちしている。
「さっきのこと……謝ろうと思ったん……だけど……」
梨華ちゃんも気付いたようだ。
顔を少しひねる。
吉澤の目は潤み、肩は震えている。
「何よおぉーっ!」
それだけ叫ぶと、滑るように階段を降りていった。
部屋には口を半開きにした男と泣きやんだ梨華ちゃんが残った。
>>571 新作ですか?
楽しみにしてます。
いいねぇ いいねぇ いいねぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜!!
凄くいい!!!! 久々に良い話が読めるスレを見つけた
578 :
コンボ :01/12/16 17:02 ID:9f1hX0he
月曜日には熱はすっかりひいた。 「智哉さん、一緒に学校行きましょ」 「朝連は?」 「今日はお休みです。 それじゃ行きましょう」 半ば強引に引っ張られる。 「音楽祭まであとどれぐらいですか?」 梨華ちゃんが電車に揺られながら尋ねてくる。 「一月弱。 まだ全然できてないけど」 梨華ちゃんは楽しそうに微笑みを絶やさない。 (やば、吉澤) 電車を降りると吉澤がすぐ後ろから早足で追い抜いて行った。 (まさか、ずっと見てたのか……)
579 :
コンボ :01/12/16 17:03 ID:9f1hX0he
教室に入ると、友人達からの視線が俺に集まった。 (げっ、これは……) 俺の机には大きな模造紙が張られていた。 上部には”カップル朝の風景”とピンクの文字で大きく書かれていた。 中央には俺と梨華ちゃんが一緒に電車を降りてくる写真があった。 (あの野郎……) 「坂口ぃ!」 ダッシュで追いついてえりをつかみ、一発殴ってやった。 「痛てえな、何すんだよ!」 「お前が何やってんだよ!」 坂口は普通に付き合えばいい奴である。 ただ、新聞記者志望で取材と称しては校内の色恋沙汰を模造紙に書いている。 「あんなのやんの坂口しかいねえだろ!」 「俺は事実を報道しただけだ! 何が悪い!」 「事実じゃねえんだよ!」 適当な所で坂口を解放してやると、准一が後ろにいた。 「坂口もあれやけど、お前ももうちょい気ぃつけろや」 「……分かってる。 いままでばれずに済んだのもお前のお陰だけど、全部ばれたな……」 それまでは梨華ちゃんと住んでいる事は奇跡的に隠せていた。 「できるだけ変なことすんなよ!」 怒ったように自分の席に帰っていった。 吉澤は、クラブでも一向に口をきいてくれなかった。 こちらから話しかけたりはしなかったのだが、話しかけても無視されていただろう。 「またなんか変なことやったな」 「なんもやってねえよ」 親友にも、梨華ちゃんに抱きつかれたとは言えない。
580 :
コンボ :01/12/16 17:04 ID:9f1hX0he
今日からは本番通りの曲を弾く。 まだ十日以上あるが、飯田部長は練習好きで失敗嫌いである。 「えーっと次、吉澤さん、小野君、岡田君。 弾いてみて」 部長がメモを読み上げた。 「あの、まだほとんどやってないんで今度でいいですか」 吉澤が手を上げて言った。 席は俺達とは少し間を置いている。 「大丈夫なの? まだ変更きくけど」 「はい、ありがとうございます……」 心なしか元気が無い。 「おい、ちょっと吉澤に聞いてこいや」 「何をだよ」 「イェスタデイ歌わなあかんやんけ、お前。 もう歌えへんとヤバイぞ」 「……そうだな、聞いてくる」
581 :
コンボ :01/12/16 17:07 ID:9f1hX0he
「あのさあ、吉澤……」 「何」 目は楽譜に向いたまま答えた。 「歌詞教えてほしいんだけど……」 「CDに歌詞ついてるじゃん」 「吉澤が勉強した方がいいって言ったんだよ」 「知らないわよ! 勝手に勉強すれば!」 吉澤は俺に背を向けて弾き始めた。 「……なに怒ってんだよ」 「怒ってないわよ!」 「普通はそれを怒ってるって言うの」 近くのパイプ椅子を引き寄せて腰掛けた。 「なんで怒ってんだよ」 「……この間”梨華ちゃん”と抱き合ってたでしょ」 相変わらず背を向けたまま喋る。 「もし抱き合ってたらどうする?」 「なっ、最低!」 「抱き合ってないって。 それがどう関係あるのか聞いただけ」 もう実質、冬休みなんで暇です。 (宿題? そんな単語はありません) 今夜またアップできるかもしれません。
コンボ先生が絶好調だ!!
参りました <(_ _)>
584 :
G1馬 :01/12/16 22:46 ID:vS0WoQ4r
コンボさん最高
585 :
ねぇ、名乗って :01/12/16 23:22 ID:N4fLhTtX
いいねぇ
今の俺に(・∀・)イイ!!の言葉しか浮かばん。
(・∀・)イイ!!
588 :
コンボ :01/12/17 11:48 ID:Ay33bywt
冬休みなので神出鬼没です。 「知らない!」 「……なんで教えてくれないんだよ」 吉澤が急に振りかえった 「私は小野君を……」 部長が立ち上がった。 「はーい、聞いて聞いて。 明日から朝連がありますから、忘れないように。 それじゃあ今日はこれまでー」 部員が椅子や楽器を片付け始める。 吉澤も、言葉を半端にしたままで立ち上がった。 正直、追いかけたくは無かった。 未練がましすぎると思ったからだ。 でもこれは未練じゃない、と言い聞かせながら走った。 追いかけなければどうにもならない。 それだけが理由だった。 「おーい、吉澤!」 幸い、立ち止まって振り向いた。 「あのさあ、俺、吉澤と仲悪くなりたくないんだ。 虫がいいとは思うんだけどさ…… また、気軽に話とかできるようになりたいんだ。 ……人と仲が悪いっていいもんじゃないから」 太陽は沈もうとして、赤い光を辺りに撒き散らしていた。
589 :
コンボ :01/12/17 11:49 ID:Ay33bywt
パンッ 「痛って!」 左頬に痛みが走った。 世に言うビンタを食らったんだろう。 吉澤の目は真っ赤で、ビンタしかしていないのに息は荒い。 「私は、もっと早くそれを言って欲しかったの!」 わけが分からない。 「最低……」 呟くと、吉澤は俺の肩にもたれ掛かってきた。 (……なんか変だな) 気がつくと、吉澤は泣いていた。 肩が徐々に濡れていく。 声をかけてはいけない気がして、黙って立っていることしかできなかった。 吉澤の腕が俺の首に回った。 顔を上げて、俺に潤んだ目を向けた。 (おいおい……) 吉澤はゆっくりと目を閉じた。
590 :
コンボ :01/12/17 11:49 ID:Ay33bywt
こういうシチュエーションは過去に無かった。 いかに鈍感な俺と言えども、さすがに分かる。 テレビではすぐキスをするが、今の俺にしろと言う方が無理なお話である。 吉澤の顔は少しづつ近付いてくる。 (……すまん、吉澤!) 俺は代わりに吉澤を抱きしめた。 いきなりキスはできない。 夕日はほとんど沈み、グラウンドは赤紫に染まっていた。 耳になにか聞こえてきた。 吉澤を離して、首だけ振り返ってみた。 「お熱いねえー」 「おいおい、石川ちゃんはどうした?」 100メートル先にはテニス部とサッカー部の顔があった。 合計でゆうに30人は超えているであろう。 当然テニス部と言えば真里や梨華ちゃんもいるわけで。 こんなに冷や汗をかいたのは始めてだった。
591 :
コンボ :01/12/17 11:49 ID:Ay33bywt
その後吉澤を引きずるようにして駅まで連れて行き、無理矢理電車に乗せた。 電車に乗るまで吉澤はぼーっとしたままだった。 「……ありがと、智哉君」 「別に感謝されてもな……」 言ってから、吉澤の喋り方がおかしいのに気付いた。 (なんで小野じゃなくて智哉なんだ……?) 「じゃあね、智哉君」 吉澤はまだ少しぽーっとしたまま電車を降りて行った。 吉澤が降りると、急に車両が騒がしくなった。 大勢の生徒が隣の車両から移動してきたのだ。 (げっ、サッカー部……とテニス部もいやがる……) 「いやー、もてると辛いね、智哉君!」 サッカー部の副キャプテンが俺の肩を叩いた。 口は笑っているが、目がどう見ても怒っている。 (そういやこいつ前に吉澤のこと好きだとか言ってたな……) 他の数名からは明らかに敵意を持った眼差しを受けた。 男ならまだしも、かなりの女子からも痛い視線を受けた。 「智哉さん……」 ほとんど気配を感じさせずに、横から梨華ちゃんがやって来た。 何を喋るわけでもなく、ただじっと目を見ている。
592 :
コンボ :01/12/17 11:53 ID:Ay33bywt
敵意の眼差しに見送られながら電車を降りた。
同じ駅で降りるやつらは早足で通り過ぎて行く。
右にいる梨華ちゃんは今度は下を向いている。
(どうしよう……)
結局何もしないまま家に着いた。
「ただいま」
梨華ちゃんは何も言わずに二階に走っていった。
「またなんかやったんでしょ」
お袋の言葉には答えずに、俺も二階に上がった。
>>583 いえいえ、俺はあなたや他の作者さんのを読んで書いているだけです。
少なくともsuzukaさんは先輩に当たるわけですから、もっと堂々として下さい。(w
俺はもともとつなぎが目的で書いています。
もし読んでおられる作者さんや読者さんの中で、書いてみようと思う方は出撃お願いします。
593 :
8200 :01/12/17 12:39 ID:mevh76HT
>>555 の妄想の続き
真希はさっきから俺の前を鞄を後ろに両手で持ちトコトコ歩いている
何から聞くべきか。俺は帰り道自転車を押しながらそればかり考えていた
朝のことは聞いて良い事なのか?食堂での事は?・・・いや聞いてどうする?
気まずくなるとこの先の生活に支障が出ないか?
それに梨華ちゃんのこというべきかな?・・・やっぱ今度にするかぁ
そんなことが頭に浮かび上がっては消え、結局言い出せそうになかった
「あのさ、リョウちゃん」
突然真希が振り返り、真希の後ろ姿を見ながら[考え事]をしていた俺を驚かせた
「!?んぁ!な、何?どうした?」
「?。い、いやそんなに驚かなくてもいいじゃん(wヘンなの」
「あ、あぁ、ごめん。ちょっとボーっとしてたから」
「ふーん。そんなこといって私に見とれてたんじゃないのかな?桜井君?」
真希はちょっと上目づかいで俺を見てくる
「ま、まさか!で、で何か言おうとしてた?」
「・・・あのさ、今日の晩御飯何にする?」
「うーん・・・俺は何でもいいよ。真希は何か食べたい物でもある?」
「今日寒いからおでんなんてどうかな。昨日は宅配のピザだったしね」
「いいね!それ食おう!それに決定!」
「なんかヘンだよ?私に何か隠してる?」
立ち待った俺の顔を覗いてきた
(・・・今かなタイミングは?・・・でも・・・やっぱり)
「・・・何も無いっスよ」
結局俺は何も聞けなかった
594 :
8200 :01/12/17 12:41 ID:mevh76HT
「やぐっつぁん今日のアレはマズイよ」 帰りのバスで景色を見ながら吉澤はそう切り出した 「アレって?」 「梨華ちゃんの前でごっちんとリョウの事聞いてたやつ」 「やっぱマズかったかな〜。あたしもちょっとやり過ぎたと思ってるんだよね あれから梨華ちゃんは大丈夫だったの?」 「まぁ私がフォローしといたけどちょっとショックでかかったみたい。 知らなかったこといっぱいあったって」 「リョウがはっきりしないっていうのもあってさ。ついね」 「まぁ確かにねぇ。もう梨華ちゃんとリョウが知り合って1年になるもんね」 「リョウは女の子と付き合ったことないから女心っていうモノがわからないかもね」 「結構ヘタレなとこあるよね。お互い好き同士のハズなのに・・・」 「・・・よし!ここはこの矢口さんが一肌脱ぐか!」 「何する気!?また変なことするんじゃ・・・」 「よっすぃ〜ちょっとは私を信用してヨ〜。思い立ったら何とやら。 早速メール送ろっと」 素早くメールを打ちだした。やぐっつぁん大丈夫かな・・・ 「・・・送信完了っと」 「で何送ったの?」 「今度の土曜日にごっちんの歓迎パーティーをリョウの家でするぞ。って」 「ん〜それって大丈夫かなぁってもしかして私たちも行くわけ!?」 「モチ。梨華ちゃんリョウの家行ったことないでしょ。行ってみたいと思うんだ。 ましてごっちんと一緒に住んでるとなればなおさらね」 「・・・2人のために頑張りますか」 「そういうこと」
595 :
8200 :01/12/17 12:42 ID:mevh76HT
一応出撃してみました
>8200殿 完璧です。アナタを待ってました。
597 :
コンボ :01/12/17 20:34 ID:Ay33bywt
おおー、よかったよかった。 この調子でじゃんじゃんどうぞ! (欲を言えば皆さんの更新を……)
ここってモー娘。のメンバー以外の小説は駄目なの?
600 :
8200 :01/12/17 22:11 ID:79LcsUkO
>>596 どうもありがとうございます。妄想はまだ続きそうなのでよろしくです
>>597 カブったみたいですいません
>>598 ハロプロ関係でもOKだったような・・・
個人的にはS.A.Sさんの復帰が待ち遠しいです
601 :
コンボ :01/12/17 22:44 ID:Ay33bywt
>>598 ここでは娘以外が主役になったことは(多分)無いですが、構わないと思います。
>>600 いえいえ、かぶってようがかぶってまいが、気にしないで下さい!
俺もやらかすんで。(w
俺はど素人さんの復帰ですね……
俺のはど素人さんの影響受けまくりなんで。
(平たく言えばパクリ)
602 :
598 :01/12/18 00:27 ID:Z7Qnfddk
松浦亜弥を主役において書いてみたいのですが・・・。
>>602 ハロプロだしOKじゃないの?
書いちゃえ!まず書いちゃえ!
604 :
598 :01/12/18 11:23 ID:Gts95ihu
明日から書きます。よろしくです
606 :
コンボ :01/12/18 19:12 ID:cG/Nfe9h
>>604 よろしくお願いします。
俺も書かなきゃ……
607 :
ねぇ、名乗って :01/12/18 19:53 ID:PsIaaBwJ
あげ
このスレまだあったのか!
609 :
G1馬 :01/12/18 20:44 ID:TJlzKOOi
コンボさんの続き読みたいね 同じ二階いる二人のやりとりみたいよ
610 :
コンボ :01/12/18 22:06 ID:cG/Nfe9h
梨華ちゃんの部屋の前までやって来た。 目の前はドアで、先ほどからノックするべきか悩んでいる。 (どうやって切り出そうか……) 突然ドアが開いた。 「……何やってるんですか」 梨華ちゃんの顔はいたって不機嫌そうだった。 「いや、ちょっと謝ろうと思ってさ」 「何をですか」 俺は閉口した。 言う事を考えていないのだから当然だ。 「私は別に智哉さんに謝って欲しくなんかありません。 ……智哉さんと吉澤さんが何してても私に関係ありません。 そんなの知らないです」 梨華ちゃんは始終不機嫌そうな顔だった。 「……私宿題やるんでもういいですか?」 「……分かった、ありがとう」 礼を言う必要も無いかもしれなかったが、必要な気がした。
611 :
コンボ :01/12/18 22:07 ID:cG/Nfe9h
黒板に大きく張られた模造紙を取る気にもならなかった。 吉澤は女友達に囲まれて真っ赤になっている。 「准一、お前ならどうする……」 「……知らんわ」 一時間目の授業は筧の数学だった。 「何だこりゃあ!」 オーバーに驚いている。 「……これって小野と吉澤だな。 おいおい羨ましいな、俺も高校生に戻りたくなってきたぞ〜!」 筧は模造紙を大事そうに丸めると、教室の隅に立てかけて授業を始めた。 「えーっと、これを小野と……吉澤」 いつもランダムに選ぶのだが、これには筧の意地悪さを感じずにはいられなかった。 まあ、そうは言っても授業中に暴れるわけにはいかないので、いやいやながら黒板の前に立った。 左にいる吉澤はすらすらと答えを書いている。 「おいおい、見とれてんなよ!」 後ろから暴言が飛んでくる。 ワンテンポ置いてクラスの爆笑。 わけの分からない気分で答えを書いた。
612 :
コンボ :01/12/18 22:07 ID:cG/Nfe9h
放課後になっても冷やかされ続けた。 吉澤と行くとそれこそ酷くなりそうなので、准一と部室に向かった。 「……なあ、智哉。 俺はその場におらんかったからよう知らんけど、吉澤のやったことがどういうことか分かるな」 「まあな……」 「いかに鈍感なお前でも分かったやろ」 「でも直接はなんにも言われて無い」 「うっそ、紙にお前と吉澤がキスしたって書いてあったぞ」 「……」 部室に近付くにつれて、うるさくなってくる。 飯田部長の声だ。 「よっすぃーってさー、小野君と付き合ってんの?」 「やだなー、付き合ってませんよー」 妙に間延びした吉澤の声が続いた。 「でも圭織聞いたよ。 昨日二人が校庭の真ん中で抱き合ってキスしたって」 「キスなんかしてません! ……第一好きでもなんでも無いですし、あっちが抱き付いてきたんです!」 「えーっ、ほんとに?」 「ちょっと気が緩んだだけで、あんなの嫌です! はっきりしてなくて、すぐ人に流される男なんて嫌いです!」 「こんちはー」 吉澤が言い終わったとき、准一がドアを開けた。
613 :
コンボ :01/12/18 22:08 ID:cG/Nfe9h
後ろから俺も続いた。 「あ……」 吉澤は立っていたらしく、すとんと椅子に腰を下ろした。 俺はあくまで淡々とギターの練習を始めることにした。 「部長、予備の弦ってありましたっけ。 一応欲しいんですけど」 何故かつまらないことを聞きたくなった。 「あ、うんあるけど……」 部長は椅子から立ちあがって、弦を床に置いた。 「……さっきの聞こえてた?」 部長が見上げるようにして尋ねた。 答える気にはならなかった。 部長は済まなそうに吉澤を見ると、チェロを取って練習し始めた。 吉澤は顔を伏せたままで、女友達が声をかけるまで練習を始めなかった。
614 :
コンボ :01/12/18 22:09 ID:cG/Nfe9h
今日はここまでです。
>>608 水面下でジャンジャンバリバリ稼動中です。
615 :
名無し募集中。。。 :01/12/18 23:08 ID:XXIb9xS6
ほう、今度はよすぃこが罪悪感にかられる番ですか
いったいどうなるのかァ!!!
いいのぉいいのぉいいのぉいいのぉいいのぉ
どきどきしますね〜
619 :
コンボ :01/12/19 18:13 ID:ZZPlxvnm
練習の途中、部長が吉澤に謝っているのを何度も見た。 「ほんっとごめん! 何でもするからさ」 「……いいんです」 その日はイェスタデイの練習ができなかった。 「やけにうまいやんけ。 イェスタデイ以外は」 准一の皮肉にも答えることはできなかった。 「はーい、今日はここまででいいから後は解散」 部長はかなり気落ちした声で言うと、そそくさと帰って行った。 准一も手早く片付けると帰ってしまった。 一人でギターを片付けていると、部室は俺と吉澤だけになった。 「あの、小野君」 呼び名は元に戻っていた。 「ごめんね、昨日は……」 「何にも迷惑しちゃいないよ」 こんなひねくれたことしか言えなかった。 「でも、黒板に張ってあった紙とか……」 「油断した俺も悪かったんだ。 自業自得ってやつだ」
620 :
コンボ :01/12/19 18:13 ID:ZZPlxvnm
「あの、ほんとにごめんね……」 「怒ってねえって」 「でも」 「怒ってねえって言ってんだろ!」 思わず大声が出た。 「お前が俺のことを好きか嫌いかなんてのはどうでもいいんだよ! 大体それが何なんだよ! ああっ!?」 大声を出すのはあまり好きではない。 俺は肩で息をしてただ立っているだけだった。 吉澤はうつむいたまま静かに泣き出した。 (どうしろってんだよ……) 俺はギターをつかむと、大股に部室を出た。
621 :
コンボ :01/12/19 18:14 ID:ZZPlxvnm
家に帰っても憂鬱になるだけだった。 梨華ちゃんは相変わらず口を利いてくれない。 従妹と喋れないのがどれだけの苦痛か分かった。 (イェスタデイか……) ビートルズのCDを手に取る。 歌詞カードには日本語の訳が書いてある。 不意に一節が目に入った。 『彼女が何故行ってしまったのか、分からない。 彼女は何も言わなかった。 何か悪いことでも言ってしまったのだろうか。 ああ、昨日に戻りたい』 あまり上手くない訳だった。 手の中で歌詞カードが潰れていた。
622 :
コンボ :01/12/19 18:15 ID:ZZPlxvnm
学校で梨華ちゃんや吉澤に会っても、何も話せなくなった。 梨華ちゃんは足早に行ってしまい、吉澤は絶対に俺と目を合わせようとしない。 坂口も険悪過ぎる雰囲気に気付いたのか、報道を自粛していた。 しつこく続けるようだったら殴り倒すつもりだったので丁度よかった。 「ちょっと小野君!?」 席に座ってぼーっとしていると、後藤が前に来た。 吉澤が後藤の肩を持って引き帰そうとしている。 「一年生の石川って子とどういう関係なのか知らないけど、なんでよっすぃーを傷つけたりするの? そんなことしなくてもいいじゃん!」 返答に詰まっていると、後藤は机を叩いた。 「なんか言いなさいよ!」 「もういいよ、ごっちん!」 吉澤が後藤の両肩を持って悲痛に叫んでいた。 後藤はかなり憤慨した様子で歩いて行った。 吉澤の背中は前より暗く見えた。 今日はここまでです。
623 :
ねぇ、名乗って :01/12/19 18:50 ID:Jp3MvIpF
いいっす
コンボ先生の作品が読めるのは2ちゃんだけ!
(・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!!
駄目だ、 (・∀・)イイ!! しか言えない・・・・・
627 :
G1馬 :01/12/19 23:14 ID:lv6Eh5lE
また明日もみたいねぇ コンボさんの
漏れの唯一の楽しみだよ、これで明日も働けそうです。 ガンガレ!コンボタン。
629 :
ねぇ、名乗って :01/12/20 21:05 ID:DK+BVV9Q
保田
630 :
コンボ :01/12/20 22:31 ID:PQvJllMR
「いよいよ明後日は音楽祭です! みんな頑張ろう!」 飯田部長は今日から本格的にリハーサルを始めた。 「次、イェスタデイ。 小野君たち、前出て弾いて」 もう、練習不足だから無理、とは言えない。 歌は家で少し練習してきたが、自信は皆無だった。 「うーん、なんかイマイチだねえ。 声に全然張りが無いって言うか…… 演奏もあんまり揃ってなかったよ。 ミスも結構目立ったし」 部長にボロボロに言われて、席に戻った。 「あっ、そうそう。 小野君達は本番では一番最後になったよ」 「えっ、マジですか?」 准一が聞き返す。 「マジマジ。 毎年うちのクラブががオオトリだから。 ちゃんと練習しといてね」
631 :
コンボ :01/12/20 22:33 ID:PQvJllMR
家に帰るとお袋に呼ばれた。 「あんた、梨華ちゃんに何したの」 「何もしてない」 「だったらあんな風にならないよ。 家に帰ってきたら晩ご飯とお風呂以外ずっと部屋にいるんだから」 お袋の言葉はとげとげしかった。 「だからなんでそれが俺なんだよ」 「見てたら大体わかる。 あんた、この間来た吉澤さんとなんかあったんでしょ」 「知らねえよ」 二階に上がろうとドアを開けた。 「逃げるんだ。 梨華ちゃんと吉澤さんから逃げるんでしょ」 お袋の言葉は痛烈だった。 「梨華ちゃんのお母さんね、思ったより健康状態がいいから7月には退院できるんだって。 それまでになんとかしなさいよ」
632 :
コンボ :01/12/20 22:34 ID:PQvJllMR
「前よりは良くなってると思うよ。 特に小野君の歌。 でもね、まだまだミスが目立つよ。 もう音楽祭明日なんだから、死ぬ気で練習して」 飯田部長の三度目のチェックが終わり、各自がまた練習を始めた。 (5時か……) いつもならそろそろ帰っている時間である。 去年の音楽祭の前日は、7時までだった。 誰もがほとんど言葉を交わさずに必死で腕をふるっている。 「はーい、それじゃあ最後のリハいきまーす」 二年が弾くのは三曲。 俺の場合は吹奏楽部とのオーケストラ、ローリングストーンズのメドレー。 それにイェスタデイである。 オーケストラとメドレーは上手くできるのだが、イェスタデイはまともに誉めてもらった事がない。 練習不足がたたっているのだろう。 「それじゃイェスタデイ!」 飯田部長が声をかける。 もう7時12分。 恐らくこれで今日最後の練習だろう。 相変わらず吉澤に元気は無い。 合同練習でいる後藤からの視線も痛かった。 「Yesterday……」
633 :
コンボ :01/12/20 22:36 ID:PQvJllMR
「すごいじゃない! 三人ともすごい上手くなってる! ちょっと揃ってないけど、それ以外だったら上手くできてる」 筧が立ち上がって拍手した。 部員も次々と拍手をくれる。 「それじゃあこれで練習終わり。 各自、家でも練習するように! 暗いから一人で帰るなよ!」 筧がハイテンションに喋ると、皆片付けにかかった。 今日はここまでです。 お褒めの言葉を頂くのは嬉しい限りですが、批評も頂けると幸いです。 あと、モニターの前で土下座でも何でもしますんで、どなたか書いてください。 もうあっぷあっぷなんで。(w
批評・・・ パッと思いつく意見がないんだけどみなさんどうですか? 他の人と一緒で(・∀・)イイ!! ぐらいしか思いうかばん・・・ 他の作者さんも頑張ってね〜
>コンボ先生 一人一人ちゃんとキャラがはっきりしてて、情景が頭に浮かびます。 脇役のお母さんも良い味出してます、家の中で起こるイベントの キーマンになる予感です。 さあ皆さん、コンボ先生に励ましの御便りを!!
636 :
ねぇ、名乗って :01/12/21 14:48 ID:tQjIkSES
やほーい
637 :
うまい棒 :01/12/21 14:51 ID:/dn6+NLg
新メンバーブスダヨ つんく趣味わりぃ、脳みそトケテルネ(葉 それ以外ならまだ良し
>636,637 あげるな!!
(・∀・)イイ!!
640 :
G1馬 :01/12/21 20:24 ID:2Vzi6n2A
>コンボさん
俺も
>>634 同様なかなか出てこない、ですので
希望だけでも「2階が気になります」とっても
641 :
コンボ :01/12/21 22:37 ID:54DfjMxS
とりあえず一区切りついたんで、一気にアップします。 『Yesterday,all my troubles seemed so far away……』 CDから流れる曲は、悲しさを背負っている気がした。 これ以上ギターを弾いても腕が痺れるだけで、悪影響を及ぼしかねない。 CDを聞いて雰囲気を確実につかむようにした。 急に吉澤の言葉が蘇った。 『それで、その人がイェスタデイ好きだって言ってたの』 イェスタデイは一年生の音楽祭でも弾いた。 吉澤が入ってきたのはその直後だった。 一度弾いた曲はまたすぐに弾けるだろうと思っていたが、意外と難しかった。 まだ基礎も十分できていないのに弾いたから忘れてしまったのだろう。 「智哉さん」 曲が終わる頃、梨華ちゃんが部屋に入ってきた。 急いでプレイヤーを切ると、梨華ちゃんは床に座った。 しばらく沈黙が続く。 俺は何を話したらいいのか考えるので精一杯だった。 梨華ちゃんの顔は思いつめていた。 「私、智哉さんのこと好きです」 誰が聞いても、告白だった。
642 :
コンボ :01/12/21 22:38 ID:54DfjMxS
「ずっと好きでした。 小学校の時からずっと。 お正月に会うたびに告白しよう、告白しようって思ってました」 全く、気付いていなかった。 妹のようには思っていたかもしれないが、恋愛の対象とは思っていなかった。 「何日か前、吉澤さんと抱き合ってるのを見て、ショックでした。 全部見てたから、智哉さんがキスを断って抱きしめたのも分かりました。 でもものすごく悲しくって悔しくって……」 表情は相変わらず思いつめたままだ。 「矢口先輩に相談したんです。 先輩もその時ものすごく驚いてました」 そういえば、その日以来真里と何も喋っていない。 「”梨華ちゃんがあいつのこと好きなんだったら、ちゃんと告白した方がいいよ” そう言ってくれたんです。 でも、私全然勇気が出なくて…… ほんとはあの時、病気の時に告白したつもりだったんですよ。 でもちっとも気付いてくれなかったんで……」 梨華ちゃんは少し笑った。 俺は馬鹿だった。 もっと早く気付くべきだった。 考えればすぐにでも分かりそうなことだった。 自分の情けなさに呆れ果てた。 「スッキリしました。 自分の気持ちが言えて良かったです」 梨華ちゃんは満面の笑みでそう言った。 俺はまだ何も言えなかった。 「母のけがが早く治りそうなんで、7月にはここを出ると思います。 それまでにお返事下さいね」 梨華ちゃんは立ち上がって、部屋を出ていった。
643 :
コンボ :01/12/21 22:39 ID:54DfjMxS
うちの学校では音楽祭は文化祭と同じぐらいの盛り上がりがある。 音楽祭、文化祭、体育祭と大イベントが年内に三つもあるので、生徒会には感謝している。 人の入りも文化祭に負けないほどである。 時たま有名人も来るそうだが、お目にかかったことは無い。 「あー圭織緊張してきたよ」 舞台の袖で、部長が胸を押さえている。 司会の生徒会長がマイクを持って喋っている。 「次は弦楽部と吹奏楽部です」 やおら飯田部長が皆を集めた。 全員の手を一点に集中させる。 「よーしみんな、気合入れるよ! 頑張っていきまっ」 「「しょい!」」
644 :
コンボ :01/12/21 22:39 ID:54DfjMxS
ローリングストーンズメドレーは上手くいった。 いつも通りの気持ちでいけたのが幸いしたのだろう。 「ほら、みんな出て、次オーケストラだよ!」 飯田部長が手招きしている。 タイトルはよく知らないが、聞いたことのある曲ばかりである。 部長が最も重点的に練習したので、ミス一つ無く終えることができた。 客席からは盛大な拍手を貰った。 「よかったー、ほんとよかったー」 さっきから部長は”よかった”を連呼している。 よっぽど心配だったのだろう。 オーケストラが終わればあとは吹奏楽部と弦楽部がそれぞれ一曲づつである。 俺はギターを立てかけて、オオトリの歌を練習することにした。 「Why she had to go I don't know, she wouldn't say……」 「ああ、ほんとよかった……あっ!」 後ろから部長のひっくり返った声が聞こえた。 「これ、弦切れてるよ!」 部長の指は俺のギターを指していた。
645 :
コンボ :01/12/21 22:40 ID:54DfjMxS
舞台裏は一転して大騒ぎとなった。 立てかけておいたギターが倒れて、そのショックで弦が切れたらしい。 もともと切れかけていたのに、気付いていなかった。 今、ギターは俺と准一、吉澤しか持っていない。 予備のギターも弦も用意しなかったことを後悔した。 「おい、早よ取りにいけや!」 准一が急かす。 「もうすぐ吹奏楽部終わるぞ! そんな時間ねえよ!」 誰かが叫んだ。 吹奏楽部が終わり、全員舞台裏に帰って来た。 「いよいよ最後となりました、弦楽部で曲は”イェスタデイ”」 司会の声が変に癇に障った。 突然、吉澤が自分のギターを突き出した。 「……小野君、これ使って!」 鋭い目でこちらをじっと見つめている。 「使えねえよ、お前のだ」 「いいから早くして!」 吉澤の目は真剣だった。 「……分かった、ありがとう」
646 :
コンボ :01/12/21 22:41 ID:54DfjMxS
「吉澤ひとみは欠席です」 准一は司会に短く伝えた。 「えっ、じゃあ二人でやるの?」 「悪いですか?」 三年の生徒会長は准一の気迫に黙った。 大勢の観客に見られるのも3回目なので慣れてきた。 あとは全力を出し切るのみである。 俺は、”H・Y”と裏にマジックペンで大きく書かれたギターに全てを託した。 「もう、めっちゃ感動したよ。 マジで泣きそうなった。 それにしても後ろの男の人カッコよかったなー」 小川麻琴は親友のあさ美にそういうと、一つ間を置いた。 「でもなんであさ美のお姉さん出てなかったんだろうね」 「なんでだろ……お姉ちゃん頑張ってたのに……」 「……とりあえず、ここ出よっか」 麻琴はあさ美の独特の雰囲気に慣れきれていなかった。
647 :
コンボ :01/12/21 22:43 ID:54DfjMxS
「お疲れー」 飯田部長はそう言うと、ペットボトルを差し出した。 「ありがとうございます」 キャップを開けて一気に飲み干した。 准一が腰を浮かせている。 「ん、どこ行くんだ?」 「ちょっとトイレ」 しばらく座って休憩していたが、ギターが吉澤の物なのを思い出した。 (これ返さなきゃな……) 吉澤は長椅子に座っていて、近付くとこちらに振り向いた。 「吉澤」 ギターを差し出すと、吉澤は両手で受け取った。 「なんでギター貸してくれたの?」 俺も長椅子に腰掛け、壊れたギターを片付けながら尋ねた。 「……好きな奴に聞かせたかったんだろ」 吉澤も片付けていたが、手を止めてまた俺の顔を向いた。 「……好きな奴がいたから渡したの!」 「え?」 思わず間抜けな声が出る。 「私はぁ、あんたが好きなの!」
648 :
コンボ :01/12/21 22:43 ID:54DfjMxS
俺が固まるのを尻目に、吉澤は喋り続けた。 「高校入って、音楽祭見た時に好きになっちゃったの! 私がこのクラブ入ったの誰のせいだと思ってんの」 吉澤は大声を張り上げているが、舞台裏は騒がしいから俺にしか聞こえない。 「病気の時に従妹の子と仲良さそうにしてたのが気に食わなかったの! それで……あの時はキスして欲しかったの!」 ”あの時”がいつのなのかは十分分かった。 「高校になるまで本気で好きになった人なんていなかったの! だから私はぁ……」 終わりの方は涙声になっている。 「分かった」 俺は両手で吉澤の肩を持った。 後ろからは男子の奇声やらが聞こえたが、気にしなかった。 気にできないほど夢中だった、と言った方が正しいかもしれない。
649 :
コンボ :01/12/21 22:43 ID:54DfjMxS
「お取り込み中の所あれなんやけど……」 吉澤から顔を離すと、准一の足が目に入った。 「その長椅子どかすから立って、やってくれへん?」 顔がにやついている。 その後ろにはいつのまにか坂口が立っている。 右手にはカメラが握られていた。 「お前何撮ってんだよ!」 苦笑いしながら立ち上がった。 准一も苦笑いを浮かべている。 「ええやんけ、許したれや。 どうせ隠す気無いんやろ」 「もちろん」
650 :
コンボ :01/12/21 22:44 ID:54DfjMxS
その晩、家に帰って梨華ちゃんに全て話した。 泣くことも無く、怒るようなことも無かった。 ただ、黙って話を聞いてくれた。 「ほんとにごめん」 「……そうですか。 じゃ、私振られちゃったんですね」 梨華ちゃんはつとめて明るくしていた。 「でも、自分の気持ちを言えたからいいんです。 いつか、智哉さんよりもずっと素敵な彼氏作りますから!」 涙目で笑みを作っていた。
651 :
コンボ :01/12/21 22:46 ID:54DfjMxS
「それじゃあ、音楽祭の成功と二人を祝して、カンパーイ!」 飯田部長が音頭を取ると、全員ジュースを飲み始めた。 弦楽部、もとい管弦楽部では、音楽祭の翌日に打ち上げをやるしきたりがある。 好き勝手にジュースを飲んだり菓子を食べたりして暴れる。 今年は吹奏楽部もいるから、例年より人数が多い。 「お前は幸せ者だな、このヤロー!」 「ちょっ、ジュースこぼれるって、ちょっとマジで!」 俺にはヘッドロックを食らいながら殴られるという暴力のオンパレードが始まった。 「おーい、酒持ってきたぞ!」 筧が赤い顔で叫んでいる。 「でも私たちまだ未成年ですよ」 「かったいこと言うなよー!」 ふらつく足取りで吉澤のコップに酒を注いでいる (先に飲んでたな……) ようやくヘッドロックから解放されて一息ついていると、吉澤が隣に座った。 コップの中身は無い。 顔は火照り、焦点が定まっていない。 「……お前酔ってるぞ」 「ともやくぅーん。 愛の告白はぁー?」 「へ?」 「私は告白したけどぉー、智哉君まだ私にしてないじゃーん」 俺達の会話を聞いていたらしい飯田部長が立ち上がった。 「それじゃあここで、小野君に改めて愛の告白をしてもらいたいと思いまーす!」 (あの人も酔ってるな……) 見たところしらふは俺ぐらいである。 「ほらはよ立てや!」 准一の息も酒臭い。 さっきまで騒いでいたのが一気に静まり返る。 「えっと……好きだ」 「「うおおおお!」」 「「きゃあああ!」」 教室中が獣のような叫び声を上げる。 「「キース、キース!」」 期せずしてキスコールが起こった。 吉澤がとろんとした目で見つめてくる。 もうこうなったらやけだ。 「よっしゃー! お前ら見とけー!」 とある幸せな一日。
652 :
コンボ :01/12/21 22:52 ID:54DfjMxS
とりあえず区切りがついたんで、様子見ようかなーと。 多分そのうちまた書き始めると思いますが。 (だって物書き楽しいんですもん) あと”先生”ってやめてもらえませんかね…… 先生って呼ばれるほど凄いことは全然してないんで。
653 :
:01/12/21 23:07 ID:yuweB898
お疲れさんです。
>>651 でこの話は終わりですか?
とりあえず続編を楽しみにしています。
654 :
G1馬 :01/12/21 23:27 ID:WN0poDx6
お!怒濤のアップですね。 イエスタディか・・・俺らもやったなぁ なんでこれになったんだろう?思い出せない
おーーーーーーーーー そうか・・・吉澤かぁ〜〜〜〜〜
656 :
ねぇ、名乗って :01/12/22 12:49 ID:sm6VVIRs
振られてしまう梨華ちゃんが梨華ちゃんらしい。 悲恋が似合う女ですよね
(・∀・)イイ!!
俺のID時報か・・・・・
659 :
ねぇ、名乗って :01/12/24 01:33 ID:b+3Vm5qz
暮らしのパートナーと真剣に考えたら・・石川だな。
660 :
我輩は犬である。 :01/12/24 17:19 ID:T4QigYNg
オレの名前はアレックス。ジャーマン・シェパードだ。 今日は平日。天気も良い。 犬の訓練師のご主人は今日は仕事が休みなので 近所の公園に散歩に連れて来てくれた。 暖かい陽だまりの中公園の中にはあまり人も居ないので のんびりした空気が漂っていた・・・ 公園の片隅では、なにやら撮影しているみたいだ。 ご主人様はあんまり、そういうのは気にしないタイプなので そこを避けるように方向を変えた。 「アレックス。ちょっとトイレ行くから待っててくれ。 それとあそこのコンビニに買い物も行くから10分ぐらいかな。」
661 :
我輩は犬である。 :01/12/24 17:20 ID:T4QigYNg
と言い柵にリードを結びつけた。 留守番は慣れている。それに暖かい陽射しは気持ちがいいので 伏せの状態で少しまどろんでいた。 「お留守番れすかぁ?」 片目を開けると小さな少女がしゃがんでこっちを見つめていた。 「おなまえは?あたしはののれす。」 ・・・普通に話し掛けてきたこの少女は訓練されている自分の ココロの中にスッと入ってきた。 だが、自分には自分の名前を告げる術が無い。 そんなことを見透かしているようで少女は 「おなまえなんていいのれす。おりこうさんれすね。 ののは、すこし疲れたのでぬけてきたのれす。わるいコれす。」
なぜかこの少女には凄く引かれて気がつくと ご主人様以外には振ったことの無い尻尾がパタパタ動いていた。 「おやつたべますか?」と言い少女はビスケットを差し出してきた。 ご主人様以外からは食べ物を貰わないように躾された自分は食べなかった。 「食べないのれすか?いけないって言われてるの? えらいね〜。ののは、いけないとわかってても食べてしまうのれす。」 ふとさっき撮影していた方向を見ると何人かがざわついている。 どうやら人を探しているらしく、ドタバタ走り回っている。 少女はその様子を慌てているような、それでいて楽しんでいるような目で 見つめていた。 「のののこと探してるんれすよ〜。わかる?」 言われなくてもわかっていたが、ペロっと舐めてあげた。 少女は物凄く喜んで抱きついてきた。 ・・・気がついたらいつもは待っているときは伏せなのに 座っている自分が居る。尻尾まで振って・・・
663 :
:01/12/24 20:48 ID:HKRAA9rf
おお〜!動物視点かぁ。 すげえ楽しみっす。
664 :
ねぇ、名乗って :01/12/25 02:33 ID:3ahOEoq6
age
665 :
ねぇ、名乗って :01/12/25 02:39 ID:zesENx7n
(・∀・)イイ ののたんと犬・・・理想的
我犬、ナイス!
667 :
ねぇ、名乗って :01/12/25 16:40 ID:YWFRZpH8
期待age
668 :
ななし :01/12/25 17:34 ID:YA7BAZyT
なっち
669 :
我輩は犬である。 :01/12/25 18:00 ID:7el1u9oH
「ののはお仕事すきなんれすけど、一人だとさびしいのれす。 わんちゃんはさびしくなぁい?ののはあいぼんとかいいらさんとかと 仕事している時は楽しいのれすけど今日は一人で撮影だから・・・」 そういいながらまた強く抱きしめてきた。 「ねぇわんちゃん。ちょっとののと一緒に冒険しない?」 ・・・困った。そんなことできるわけない。 ただ少女は今にも自分を連れ去ろうとしていた。 「あ。あなたアレックスっていうんれすね。ののにはわかるのれす。」 この少女何者だ… 「さてこれからののと行くのれす〜」と声を張り上げて飛び上がった。 やば,この子・・・あ! ご主人様が帰って来た!姿勢を変えてご主人様を見ようとして立ち上がったとき
670 :
我輩は犬である。 :01/12/25 18:01 ID:7el1u9oH
キィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ご主人様が車とぶつかった。 少女は瞬間を見たんだろうギュッと抱きしめたが 私は全身の力でリードを引き千切りご主人様の元へ向かった。 「・・・アレックス。待たせて・・・」 と言うと急に動かなくなった。 顔を舐めても動かない・・・ あんなに優しかったご主人様が動かない。 あの暖かかった手が血で汚れている。 一生懸命舐めても頭やいろいろなところから血が出ている いつも散歩の途中で飲ませてくれるミネラルウォーターのボトルなどが 転がっている。 気がついたら人だかりができた。 私のご主人様は、なにやら車に運ばれて行ってしまった。 自分はどうする事も出来なくご主人様が結んでくれた 場所に戻りまた伏せのまま待つことにした。 わかっていた。ご主人様が死んでしまった事ぐらいは。 だけど、今はここで待つことしか出来なかった・・・
671 :
我輩は犬である。 :01/12/25 18:02 ID:7el1u9oH
初めて書くのでちょいと変な文章ですが お許しを・・・
672 :
あいぽん :01/12/25 18:29 ID:+QCDWXHC
私もモー娘。に入りたーい!!!!!!!!!!!
673 :
:01/12/25 18:30 ID:ba71sMR0
674 :
8200 :01/12/25 22:51 ID:40CK5b4M
>>594 からの続き
俺の家は山の手にあってそれも結構上の方だ。一方大型のスーパーは駅のある山の下にある
学校はちょうどその中間にある。
普段の買い物は週末にまとめて買いに行くが、今日の晩ごはんのおでんのタネが無いので
そこまで2人で買い出しに行くことにした
「じゃ行こっか」
俺達はカバンをおいてすぐに家を出ることにした
テンテケテンテケテンテケテケテケ・・・
「!」
「プッ。カワイイ着メロにしてるんだね」
また真里のやつ勝手に俺の着メロいじりやがって・・・
・・・このメールその真里からだ
[いや〜今日はゴメンね。ちょっと反省しています
そのお詫びといっちゃなんだけど今度の土曜日にごっちんの歓迎会を
リョウの家でする事に決定しました。もちろん梨華ちゃんやよっすぃも来るよ
それじゃね。あと、ごっちんに手出しちゃだめだよ。]
「はぁ?」
思わず声が出てしまった
「ん?どうしたの?」
「真里達が今度の土曜に真希の歓迎会をここでするんだってさ」
「・・・」
「あれっ?どうした?」
「う、ううん何でもないよ。リョウちゃんこそ大丈夫なの?」
「・・・主催が真里っていうのがちょっと引っかかるんだよなぁ」
とにかく俺達は暗くなり始めたので駅の近くのスーパーに向かうことにした
675 :
8200 :01/12/25 22:52 ID:40CK5b4M
「しらたき買ったしぃ厚揚げ買ったしぃ・・・」 楽しそうに真希は買い物をしていた 「リョウちゃん何か入れたいものある?」 「う〜ん餅入りきんちゃく」 「OK!餅入りきんちゃくGET!」 結構本格的なおでんになりそうだ・・・ 買い物が終わって外に出るとすっかり日は落ちてかなり寒くなっていた 「いっぱい買ったねぇ」 「こんなに食えるかな?」 「大丈夫!私が作るおでんは美味しいからどんどん食べれるよ」 「期待してるよ」 「まっかせなさい!」 なんか真希今日は昨日に比べてえらい明るいなぁ・・・!!!!!!!!!!!!!!!?!! 俺の左側を歩いていた真希が突然手を握ってきた 「今日は冷えるねリョウちゃん」 「・・・あっあぁひ、冷えるなぁ」 「リョウちゃんの手暖かいね・・・」 「そ、そうかな」 「リョウちゃん、あのね。私さ今日嬉しかったんだ。 昨日はリョウちゃんあんまり口きいてくれなかったでしょ? でも今日私のこと真希っていってくれたし、昔みたいにしゃべってくれたよね」 「・・・そうか」 俺はそれから真希と手をつないで家まで帰った。梨華ちゃんのことはこの時忘れていた
(・∀・)イイ!!
正直、バラバラに書いているから少々見ずらい・・・。
678 :
ねぇ、名乗って :01/12/26 20:54 ID:dW9H21vP
ええっす
皆さんがんばれ
自分はまだ初心者なので他の人が終わったり 書き込みが無かったら書き込みます。 その間に話を練っておきますです。
681 :
コンボ :01/12/28 00:12 ID:eB/j6Wg3
進んで書かれる方がいらっしゃらないようですので、続きを書いてみます。 いつ終わるか分からないので、いつ作者が消えてもおかしくありません。(w 「あっつーい」 少女はトランクを重そうに引きずっている。 「えーっ、なんで無いのよー!」 手提げ鞄から地図を取り出し、何回目かの確認をした。 頭上の空は大きく広がり、青々としていた。
682 :
コンボ :01/12/28 00:12 ID:eB/j6Wg3
始業式の長すぎる話からようやく解放された。 教室に入ると、ひとみが女子の輪から出てきた。 「やっぱ変わってないねー」 「一昨日会ったのに変わるわけないだろ」 俺が席につくと、ひとみは勝手に横の席に座った。 「ほらほら、さっさと自分の席に着けー」 筧が両手を振りながら入ってきた。 ちょうどひとみが腰を降ろしたときだったので、膨れながら自分の席に帰った。 筧は全員が席に着いたのを確認してから口を開いた。 「えー、皆校長の長い話によく耐えた! さぞかし苦痛だったろう。 帰ってよし!」 たいして席に着いた意味も無いまま、皆てんでに立ち上がった。 「お前らは仲良しこよしやなあ」 准一がにやつきながら肩を叩いた。 「何が悪いんだよ」 「別になんにもないですよー」
683 :
コンボ :01/12/28 00:13 ID:eB/j6Wg3
殴ろうかと思っていると、後ろから声がかかった。 「なにしてんのーっ! 早くー!」 ひとみが扉の横で大げさに手を振っている。 「ちょっと待て、すぐ行く」 俺が振り返ると、准一は手で合図した。 「はよ行ったれや。 あんまり彼女待たせたら可哀想やで」 いくらか苦笑している。 ここは准一に甘えることにした。 「悪い悪い」 「早くしてよー」 ひとみは軽く左腕をつかむ。
684 :
コンボ :01/12/28 00:13 ID:eB/j6Wg3
「おい、小野」 後ろから誰かが呼んだ。 「よう、坂口」 「相変わらず仲いいねえ」 手の中でカメラをもてあそんでいる。 「撮らねえの?」 「公認だから撮る気がしないの。 どっちも不倫して無いみたいだし」 「するかバカ!」 「へいへい、お熱いことで」 坂口は小走りに走っていった。
685 :
コンボ :01/12/28 00:14 ID:eB/j6Wg3
「いいねー、アツアツのカップルは」 駅のホームで真里が顔を出した。 「いいさいいさ、おいらも一夏のアバンチュールを過ごしたからさ」 「やぐっつぁんそれ意味分かってんのー?」 「あははー、ほとんどわかんない」 真里が頭を掻いた。 ひとみと真里は夏休みの間にいつのまにか仲良くなっていた。 同じクラスというだけでこんなにも仲良く慣れるものだろうか。 「やっぱおいらは、男は基本的に自分が一番なんだと思ってるんだと考えるんだよ」 真里が悟りきったような不思議なことを言い出す。 「みんながみんなそうでもないでしょ」 「えーっ、でもほとんどそうでしょ?」 「智哉は私のことちゃんと考えてくれるもんねー」 俺の腕をさらにきつく握る。 「まあな」 「なーにが”まあな”だよー。 人のことは全然関心なかったくせにー」 真里が笑いながら茶化した。 よろしくお願いします。
よろしいでございます!
ナイス!コンボ!!
688 :
ねぇ、名乗って :01/12/28 02:38 ID:2khmqtIw
(・∀・)
(・∀・)
690 :
コンボ :01/12/29 01:13 ID:lLu4p6wN
松浦先に使わせてもらいます。 お気を悪くされたらスマソです。 「ただいまー」 帰るなり、お袋の声が飛んできた。 「悪いんだけど、駅まで行ってくれない」 「へっ? 駅ならさっき行った」 「そうじゃなくて、ちょっと迎えに行って欲しいのよ」 「分かった」 面倒なことは早く済ませたかった。 鞄だけ降ろすと、俺は手ぶらで駅に向かった。 (誰だか聞いとけばよかったな。 だれだろ。 叔父さんが久し振りに日本に帰ったのか?) 駅の近くで知ってそうな顔を探す。 辺りを見まわすが、知ってる顔は目に入らない。 ふと、少し遠くから高い声が聞こえた。 「すいませーん、小野の家って知りません?」 「さあ、ちょっと知らないねえ」 中年女性独特の声が答えた。 「あーっ、智哉!」 さっきまで柱で見えなかった姿が手を振った。 真っ白のワンピースで、両手で重そうなトランクを引きずっていた。 嫌な予感が脳裏をかすめた。 「……あ、亜弥!?」 飛行機の低空飛行の音が響いて聞こえた。
691 :
コンボ :01/12/29 01:14 ID:lLu4p6wN
「それにしても変わったねー」 「当たり前だろ、7年会ってないんだから」 亜弥の持っていたトランクは今俺が右手に持っている。 持たされたのだ。 「でもなんで今帰って来たんだ」 「しばらくは日本に帰ってもいいってコーチが言ってくれたの。 それにしても日本ってこんなに暑かったっけ?」 「そりゃあカナダに比べれば暑いに決まってんだろ」 亜弥は小学四年生の時にカナダにあるテニスの名門校へ行った。 一年生の頃からその学校に熱烈に頼み込まれたそうで、4年頼み続けてようやく両親が許可したそうだ。 幼稚園と小学校が同じで、不思議と年少から同じクラスだった。 「それにしても、なんで俺が迎えに来なきゃ行けないんだ」 「決まってるじゃない。 智哉のうちに泊まるから」 亜弥は微笑みながらさらりと言った。
692 :
コンボ :01/12/29 01:17 ID:lLu4p6wN
「ちょっと待て、聞いてないぞ!」 「そんなの私知らないわよ」 「……そうじゃなくて、だから、なんで泊まるんだ?」 うちからそう遠くないところにちゃんと家があるはずだ。 「お父さんはイギリスの大会の審判。 お母さんはフランスかドイツかの大会に出てる。 無人の家に年頃の娘一人置けるわけ無いでしょ」 「親戚んとこ泊まれよ」 「むちゃくちゃ遠いんだもん。 中国住んでる人とか居るし」 口をとがらせて即答する。 「母さん同士が仲がいいじゃない」 「お前、年頃の娘をこんな男がいる家に預けていいのか?」 「うーわ、智哉そんなこと考えてたの。 エッチィー」 わざとらしく右手を口に当てる。 「違う! そういう心配は無いのかと聞いただけだ!」 「だいじょぶ。 うちのお母さん智哉のことものすごい信頼してるから。 それにさ……」 「それに?」 亜弥は急にうつむくと小声で呟いた。 「その方が私嬉しいから……」 「へ?」
693 :
コンボ :01/12/29 01:20 ID:lLu4p6wN
ひとみは初めての彼女である。 それに間違いは無い。 いまさら間違いだったと言えば八つ裂きにされるだろう。 「幼稚園の時にぃ……」 「……あっ」 思い出した途端、冷や汗が流れた。 十年ほど前の話である。 ボールをただ投げ合う遊びが何故か園児の間で白熱していた。 ある日もボール遊びをしていると、亜弥が急に泣き出した。 『ボール来ないのー! ボールー!』 一人泣き出したくらいで無邪気園児が遊びを止めるはずはない。 その時、何を思ったか、かやの外にいたはず俺は全速力でボール遊びの輪に突撃した。 そして必死でボールを奪い取り、亜弥に手渡したのだ。 その直後にいじめっ子が数人やって来てボコられたが。 ボコられてもどうにか耐えていると、亜弥が寄って来た。 『智哉君、大人になったら結婚しようね』
694 :
コンボ :01/12/29 01:22 ID:lLu4p6wN
亜弥は俺の初恋の相手だったのだろう。 今となっては思い出すことはできないが、小学四年生の時、俺は悲しかったのかもしれない。 あれから7年経って、俺の想いは変わった。 だから、ひとみと付き合っている。 「それでうんって言って、ほっぺたにチュって…… キャー!」 亜弥は一人で身悶えしている。 「そのときのビデオもあるんだ。 先生が撮ってたのもらったんだ」 先程から亜弥は跳ねたりして落ち着かない。 (最悪……)
695 :
コンボ :01/12/29 01:25 ID:lLu4p6wN
ここまでです。 自分から書いたものの、他の作者さんがいないと寂しいです。 批評も今なら沢山繁栄させることができると思いますので、他の作者さんへのついでに書いてくだされば幸いです。 そろそろ繋げなくなるかもしれないので、新作者さんに期待しつつ眠りの淵へさようなら。
>コンボ氏 実はもう終わってたのかと思ってました(w批評は特にないんで その調子でがんがって下さい >我輩は犬である。 の作者氏 そういう話も(・∀・)イイ!!
(・∀・)んだけどなんか・・・・・
>>697 (・∀・)?なんか何?
直に700!作者さんたち頑張って〜
699 :
我輩は犬である。 :01/12/29 18:18 ID:etbvK69e
>670の続きです。 そんな私を少女が 「あの人が飼い主さんれすか?かわいそうに・・・ 無事だったらいいけど、もし何かあったらほかに家族はいるのれすか?」 自分には、ほかに家族が居ない。これからどうしよう。 「ののはこれからお仕事するからもし良かったら ののとくらしませんか?OKらったら待っててくらさい。」 と言うと走って行ってしまった。 ご主人様を亡くしてしまった今あの少女がご主人様に・・・ しかし、これはご主人様を裏切ることになるんだろうか? 現実問題、飼い主が居ない犬はこの世界では 生きていけないことぐらいわかっている。 思い悩んでいたら薄暗くなっていった。 あの少女は果たして戻ってくるのであろうか?
ののは、あのわんちゃんと暮らすのれす〜〜」 公園の柵の所に伏せしている犬を指差しこう言った。 マネージャーは「ちょっとそれはムリなんじゃないの?」 辻は今は実家を離れ事務所で借りているマンションで 一人暮らしをしていた。 「ただでさえ今一人暮らしで大変なのに犬なんて・・・ 散歩とかできないじゃない。」 「アレックスは、のののボディーガードになるのれす。」 「アレックス?」マネージャーは首をかしげた。 「何、勝手に名前まで付けて」 「勝手に付けてないのれす。首輪に書いてありました。」 「・・・はいはい。でもアレックスが、なつくかな? あんな大きな犬が暴れたら大変だよ。」 「ののは力持ちれす。それにアレックスは良い子だから 大丈夫なのれす。」
半ば、あきらめ顔でマネージャーは 「それじゃ。それとちゃんと世話する事。 もちろん自分の事もしっかりね。ダイエットもしなきゃだぞ。」 「へい。もちろんです。これからはお仕事終わったら アレックスとジョギングしてダイエットするのれす〜」 マネージャーは新メンバーが入ったモーニング娘。の辻のポジションが 今までお子ちゃまキャラ脱却&後輩の世話をする立場に役が立つかもしれない と期待をした。
あれからどれくらい経ったのだろうか・・・ 昼間の暖かい陽射しは消えてなくなり薄暗くなっていた。 これからどうすればいいんだろう? 少女は本当に来るんだろうか? もし来たら、自分は少女を一生守っていこう。 この前のように悲しい思いはしたくない。 もし来なかったら・・・ 一生ここに居てご主人様の元へ行こう。 ご主人様は怒るだろうな。 前から「お前は長生きしてこの世の為になるような 立派な犬になるんだぞ。」って言われてたし。 ・・・!誰か来る。 あのなんだかやさしい匂いはさっきの少女だ。
ん〜、こんな感じでどうでしょう? また誰か書いてくださるまで またちょこちょこ書かさせていただきます。 これからもよろしくお願いいたします。
704 :
ねぇ、名乗って :01/12/29 18:39 ID:Ujgblqvb
犬物語(・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!! (・∀・)イイ!!
705 :
コンボ :01/12/29 23:17 ID:lLu4p6wN
「ただいま……」 家に着くと、俺のテンションはかなり下がっていた。 お袋が台所から飛んでくる。 「あらあら、亜弥ちゃん綺麗になったわね」 「そんなこと無いですよー」 俺は会話を無視して部屋に帰ることにした。 「何してんのあんた! 亜弥ちゃんの荷物上まで運びなさい!」 お袋が階段を上がりかけていた俺に声をかける。 「何で俺なんだよ!」 「あ、いいです、自分でやります」 亜弥にしては控えめなコメントだった。 お袋はまだ何かぶつくさ言っていたが、適当な所で台所に戻った。 「私の部屋どこ?」 亜弥が荷物を抱えて歩いてきた。 「部屋か…… お袋に聞いてくれ」 俺は早く自分の部屋に行きたかった。 亜弥の何故か残念そうな顔が見えたが、気にしないことにした。
706 :
コンボ :01/12/29 23:19 ID:lLu4p6wN
階段を上るときも憂鬱なままだった。 (今日からあんな奴と暮らすのか……) ちょうど部屋に着いた頃、携帯が鳴った。 「もしもし」 無意識のうちにぶっきらぼうに出た。 「あっ、小野君?」 低い声が聞こえた。 「ええっ、井ノ原さんですか?」 聞き覚えのある声に慌てて聞き返す。 何故真里の彼氏が俺に電話をかけるのか分からなかった。 「うんそう。 ……ちょっと真剣に聞いて欲しいんだ」 「……なんですか」 とりあえず床に腰を降ろした。
707 :
コンボ :01/12/29 23:20 ID:lLu4p6wN
「……実はさっき、真里とわかれた」 「ちょっ、何でまたいきなり!」 駅で真里が言っていたのを思い出した。 『いいさいいさ、おいらも一夏のアバンチュールを過ごしたからさ』 「仲良くいってたんでしょう?」 「俺は今、空港にいるんだ」 「……空港、ですか」 嫌な予感がした。 「シンガポールに転勤することになった」 ここまでです。
展開(・∀・)イイ!!
カッコ(・∀・)イイ!!
とりあえず(・∀・)イイ!!
711 :
:01/12/30 18:51 ID:YpaDYmmu
>>702 やさしい匂いっていう表現、(・∀・)イイ!
712 :
:01/12/30 18:51 ID:YpaDYmmu
スマソ。あげてもーた
713 :
名無し :01/12/30 18:52 ID:9uXAtiDp
加護ちゃん可愛い!!ハァハァ…
714 :
名無し :01/12/30 18:59 ID:9uXAtiDp
一緒に住むなら、やっぱり石川!
716 :
コンボ :01/12/31 00:06 ID:tXqkR+sI
真里が井ノ原さんと知り合ったのは2年前だ。 遊びに行った帰りに金を無くして困っている真里に、井ノ原さんがお金を貸したのだと聞いた。 それから何回か会い、気があって付き合い始めたそうだ。 もう真里から何回も聞いたから憶えている。 真里の家は小学校の5年生から母子家庭になった。 父親の浮気に耐えかねた母親が家を追い出したそうだ。 その分井ノ原さんを彼氏の他に父親とも思っているんじゃないだろうか。 「俺が有能ってことで転勤になったから喜ぶのが筋なんだろうけど…… 俺が言っても多分真里は無理について来る。 あいつは俺のことを本当に思ってくれてるんだ。 海外で引きずりまわすわけにはいかない」 「そんな……」 「だから、きつい言葉を言ってわかれた」 不条理だと思った。 「……真里は多分落ち込む。 俺の代わりになれとは言わないけど、真里を励ましてやってくれ」 「井ノ原さん!」 電話はすぐに切れた。
717 :
コンボ :01/12/31 00:07 ID:tXqkR+sI
井ノ原さんは前に真里から俺の携帯の番号を聞いたのだろう。 しかし俺は井ノ原さんの番号を知らない。 真里に聞いてかける気にもならなかった。 ショックが大きすぎた。 (どうすりゃいいんだ……) チャイムが鳴った。 「はいはい、今開けます」 お袋ののんびりした口調が気に食わなかった。 ドアを開ける音がすると、ものすごい勢いで階段を上る音が続いた。 (ひとみか!?) すぐにドアが開いて、小さい体が飛びついてきた。 (真里!) 「とーもーやー!」
718 :
コンボ :01/12/31 00:07 ID:tXqkR+sI
しばらくすると真里はいくらか落ち着いたが、まだ泣きじゃくっている。 「それで最後に『俺達はあってなかったんだ』って」 (さっきの電話のことは言えないよな……) 「携帯かけなおしても繋がらないし…… ちょっと聞いてんの?」 俺の顔をのぞき込んで来る。 とりあえず生返事をした。 「聞いてる聞いてる……」 「智哉なんか聞いてない?」 「なんで俺が聞いてんだよ……」 「……正直に言ってよ」 真里の目がいつになく真剣である。 「俺は正直者だけど?」 「絶対嘘ついてる。 勘でわかるもん」 真里の勘は小学生の時から鋭い。 俺も准一もよく見抜かれている。
719 :
コンボ :01/12/31 00:08 ID:tXqkR+sI
「何にも隠してないって」 俺は真里にばれないように立ちあがると、用も無いのに机をあさり始めた。 「おいらのこと嫌いになったからだよね……」 「……なんだよ暗いな。 彼氏なんかまた作れよ」 普段は絶対に言わないような言葉だった。 「真里がくよくよしてんのなんて見たこと無かったなあ。 いっつも明るかったから。 そういう先入観があるのかもしれないけど、暗いのってお前らしくないんだよな」 真里が顔を上げた。 「ま、元気出せよ」 肩を軽く叩いた。 俺としては気が利きすぎているぐらいの台詞だった。 ひとみのおかげだろうか。 俺は特に意味も無くCDケースを開けると、無造作にCDをあさった。 「……ありがと」 真里の口調がいくらか戻っていた。 振り返ると、真里は少し気落ちしているようだったが笑っていた。
720 :
コンボ :01/12/31 00:09 ID:tXqkR+sI
今日はここまでです。
ええどええどえーえーどー!
(・∀・)イイですね! 犬の話の作者さんも頑張って
723 :
我輩は犬である。 :01/12/31 13:23 ID:SS9wTE13
大晦日で人が少ないので ちょいと書かせてもらおうかな。 コンボ様は夜が多いので私は昼間に 少しづつ・・・
「あ〜〜よかった。待っててくれたのれすねぇ〜」 抱きしめられた時に、ふと自分の使命はこの少女を 守る事なのでは?と思った。 いや、そうだろうと確信した。 「アレックス帰るぞぉ〜!今日からののがご主人様だぞぉ〜 えっへん」 よし!これからこの少女がご主人様だ!「わぉん」 少女はうれしそうに目を輝かしてる。 少女の左側にピッタリついて一緒に歩く。 これから何があってもついて行く。 車に乗り込む。 ご主人様の足元に伏せして待つ。 「あら。このわんちゃんおりこうだ。 ちゃんとおとなしくして伏せするの?」 とマネージャーが言うと 「えっへん。アレックスはおりこうさんなのれす〜」 と、何故か鼻高々なののであった。 車の中ではご主人様は何人かの人といろいろ話しをしていた。 だけど、左手は常に自分の頭を触ってくれてた。 それだけで凄く幸せだった。
しばらくすると、車は止まりマンションの前に止まった。 ドアが開くとご主人様は「ふぅ〜。おつかれさまれした〜」 と、大きな声で車の人に声を掛け 「アレックス。ここが新しいお家なのれす〜」 と言って、降りるように促した。 車から降りるとご主人様はマンションの方に向かって歩いていくので ついて行く。 と思ったら、急に足を止めた。 「・・・・・・・・アレックスのゴハンどうしよう。 なんにもないや。ののの食べるものって犬にはいけないんだよね。」
「よっしゃぁ!買いに行きまっしょ〜」 と言って切れたリードを持って車が去っていった方向に歩き始めた。 「あそこの角曲がったらお店があるのれす」 店に入るとご主人様はあたりをキョロキョロしながら 迷っていた。「いろいろあってどれがアレックスのゴハンかわからないのれす」 「アレックスどれ?」 いつも前のご主人様がくれてた物はわかっている。 だからその袋の前に行って鼻でその袋を突っついた。 「ん〜〜、これですね。アレックスは何でもわかるいい子れす〜」 と言いながら抱きしめ頭をなでてくれる。 うれしくて尻尾を振りながら顔を舐める。 そんな二人を周りの人たちが微笑んでいる。
今日はここまで。 みなさん良いお年を! また来年よろしくお願いします。
>>我犬 ( ´Д`) >(イヌハミセニハイッチャイケナイノデハ・・・) 来年待ってるよ〜!
ペットショップならOKなのでは?
オオミソカホゼン
トシコシホゼン
732 :
コンボ :02/01/01 00:57 ID:TCnYVHLu
あけましておめでとうございます。 平日と同じ2001年12月31日でした。 真里が出て行くと入れ違いに亜弥が部屋に入ってきた。 「へえー、こういう部屋なんだ」 手を後ろ手に組んで部屋を見回している。 「思ったより趣味いいじゃん」 「どんな部屋だと思ったんだよ」 「うーん、こんな部屋かなあ」 (どういう意味だよ) 亜弥は床に腰を降ろした。 とりあえず思っていたことを聞くことにした。 「お前今日どこで寝るんだよ」 「うーん、ここかな」 とんでもないことを言い出した。 「断る」 俺は無意味に立ち上がって窓に振り返った。 見事な秋晴れである。 「ええー、いいじゃん別にー」 「何でお前と寝るんだよ」 「智哉の横で布団敷いて寝るだけじゃーん。 あっ、そんなこと考えてるんだ。 やっぱりエッチー」 また右手を口に当てる。 「当然の考えだ!」
733 :
コンボ :02/01/01 00:57 ID:TCnYVHLu
「あのさー」 「何だよ」 亜弥は膝を崩すと、視線を俺と同じ窓の外に向けた。 「私、智哉と結婚してもいいって思ってるんだー」 「はあ?」 場違いなセリフに途惑った。 「幼稚園のときからずーっと好きだったんだから」 直球の告白である。 「え? ……なんだ、あのほら、あのあれだ」 あまりにもどぎまぎしたので言葉があやふやになった。 それでもようやくまともに喋る。 「ほら、あの、俺彼女居るから」 「えっ、ほんと!」 急に大声を張り上げる。 「ちょっ、どんな人なの!?」 立ち上がって俺に詰め寄る。
734 :
コンボ :02/01/01 00:58 ID:TCnYVHLu
「この女だって」 財布の中を開いて、亜弥に見せる。 中には、前に坂口に撮られたキスシーンの写真がある。 亜弥はしばらくじっと見ていたが、不意に顔を上げた。 「この人、なんて名前」 目がやけに見開かれていた。 「吉澤ひとみ」 「何部に入ってるの」 「弦楽部……お前なんでそんなこと聞くんだ」 「智哉とおんなじクラブじゃない! 許せない!」 突然叫びながら部屋を歩き回り始めた。 「智哉って人がいいからすぐに騙されるのよ! ほらなに、なんで彼女なんか作ったの!」 立ち止まって俺の顔をじっと見た。 「騙されてるのよ、その吉澤に!」 まだ何か言いたそうだったが、荒っぽい調子で部屋を出て行った。 今日はここまでです。
年明け早々、コンボホームラン炸裂!!
すげえ、(・∀・)イイ!!
あけおめ!! いやーイイねー!!
738 :
我輩は犬である。 :02/01/01 10:48 ID:y7SA0OUi
あけましておめでとうございます。 今日はビデオをセットしつつお出かけするので この時間からの書き込みです。 今年もよろしくお願いいたします。
買い物を済ませてマンションに戻ると まず玄関で「ちょっと待っててくらさいねぇ」と言ってから ドタバタと家の中に入り小さなかわいい濡れたタオルで自分の手足を 拭き始めた。小さな手で優しく丁寧に・・・ 拭き終わると「お腹すいたれすね〜」と言いながら 食餌の用意をしてくれた。 「これから のののゴハン作るから先食べてていいですれすよ〜」 と言いながらピカピカの食器に先ほど買ったばかりのドッグフードを入れてくれた。 だけどご主人様が食べないのに自分が先に食べるわけにはいかないので 待っていたら、「あれ?食べないのれすか?具合わるいの??」 「・・・もしかしたら?のののこと待ってるのれすか?」 ご主人様は、不思議と自分の気持ちを自然に汲み取ってくれる。 うれしくなり尾を振ると「やっぱりそうなのれすね〜 わっかりやした、一緒に食べるのれすぅ〜ちょっと待っててくらさいね」 そう言うと小さなからだがチョコチョコと動き回りながら それでいてテキパキと食事を作り始めた。 小さな手で器用に包丁を使い、見ているだけでとても楽しい。
しばらくすると「じゃ〜ん、完成。一緒に食べましょぅ」 と言うと小さなテーブルに自分の食事と共にドッグフードを 一緒において床にペタンと座った。 「お待たせしました。いっただきます〜」 大きな声で言い終わると食べ始めた。 もちろん私も食べ始めた。 食べている途中でご主人様を見ると 私をうれしそうに見つめていた。 「おいしいれすか?食べてくれなかったら どうしようかと思ったれす。」 と少し涙を浮かべていた。 感謝の気持ちを舐めたり尻尾を振ることでしか 表現できない自分は少し戸惑ったが ご主人様の顔を舐めると満面の笑みが見られて満足だった。
食事が終わると鼻歌を歌いながら時折、ステップをしながら 食器を洗い片付けている。 「それでは、ののはお風呂に入ってくるのれす。」 と言いながら風呂場に向かった。 必ずご主人様は何をするにも自分に教えてくれる。 そんな優しさが、うれしくあの事故の時に自分を 迎え入れてくれたことうれしくてたまらなかった。 何分経っただろうか、いつもより暖かい香りがしてくると 「明日も朝が早いから寝ますよぉ〜」 といってもう一個の部屋に案内してくれた。 「お布団ないから一緒に寝るのです。」 前のご主人様の時はベッドの下で寝るのが習慣だったので 戸惑ってたら、 「ご主人様の言う事は聞くもんれすよ。」 ・・・なんともうれしいことを言ってくれる。 そう言いながら手帳を見ながら指を折りながら なにやらブツブツと言っている。 「明日は、8時に家を出発だからいつもは 7時に起きればギリギリセーフだけど・・・ お散歩があるから・・・よっしゃ6時だ!!。 ・・・起きれるかな。」
やわらかく、暖かい布団にもぐりこむと 「明日は朝6時に起きるのれす。目覚まし時計が なるから、起こしてくらさい。」とキッパリした口調で言った。 そう言ったとたん・・・疲れていたのかすぐに寝息が聞こえてきた。 ご主人様はこの小さな体で頑張っているんだな。 それなのに自分を迎え入れてくれて。 感激と感動で涙があふれそうだった・・・ 前のご主人様が事故に遭ったときには出なかった涙が。 精密機械のように訓練され感情さえも出す事がなかった 自分が変わった事にも驚きを隠し切れなかったが それすらもうれしかった。
>>我犬 漏れも涙が…。
744 :
コンボ :02/01/01 22:52 ID:TCnYVHLu
夕飯のとき、俺の向かいに亜弥が座っていた。 どう対処すれば良いのか分からなかったが、取り合えず座る。 亜弥は時計に向けていた目を一瞬俺に向けるが、すぐに視線は時計に戻る。 それからお袋がのんびりと晩飯を持って来た。 「亜弥ちゃんはなんでうちに来たの」 お袋がキャベツをつまみながら尋ねる。 「カナダの方でコーチが帰っていいって言ってくれたんです」 「うち以外にも友達の家あるでしょ?」 鼻から会話に参加する気は無かった。 やりとりも、聞いて聞かぬふりをして淡々と食べ続けた。 「智哉のこと好きですから」 飯粒が机に飛んだ。 お袋はにやにやしたが、すぐに苦笑いに変わる。 「残念だけど、こいつ彼女いるのよ」 「聞きました」 亜弥があまりにもはっきりと喋るので、この場から逃げ出したくなってきた。 用は無いが、席を立ってトイレに行くことにした。 「私が奪い取りますから」 お袋の嫌な視線が背中に突き刺さったが、構わずトイレに向かった。
745 :
コンボ :02/01/01 22:53 ID:TCnYVHLu
晩飯が終わると、亜弥はすぐ風呂に入った。 「えらくもてるわね」 テレビを眺めていると、お袋が皿洗いをしながら話しかけた。 答えないでいるとお袋は更に喋る。 「亜弥ちゃんが智哉の部屋で寝たいって言ってたけど」 「やだ」 「こっちもすんなりオッケーできないわよ。 人の子預かってるのに」 皿の重なり合う音がうるさい。 テレビの音量も上がっているので相当にやかましい。 リモコンを手に取ったところで、声がかかった。 「智哉ー、乾いてるタオル取って」 条件反射で振り返ると、風呂場から亜弥が顔をのぞかせている。 格好はと言えばバスタオルで前を隠しているぐらいだ。 「お前なにやってんだよ!」 慌てて目を戻した。 「なに言ってるの、タオル取ってよ」 机の上に置いてあったタオルをつかむと、乱暴に投げつけて部屋を出た。 亜弥の大声が聞こえたが、気にしてはいられなかった。
746 :
コンボ :02/01/01 22:55 ID:TCnYVHLu
亜弥は梨華ちゃんがいた客間で寝ることになった。 しかし、安心したのも束の間で、朝早くから亜弥がやって来た。 「朝だよー、起きろー」 昨日のことなど何も無かったかのようである。 「何だよ、まだ目覚まし鳴ってない……」 寝ぼけているまま上半身をもたげる。 「朝はゆとりを持って行動したいじゃん」 「知らねえよ」 また布団を被ろうとすると、亜弥が布団を投げ飛ばした。 「ほらほら、さっさと起きて支度しなくちゃ」 引っ張られるように立ち上がる。 机に突っ伏していると、亜弥がパンを焼き始めた。 ほどなく軽快な音がする。 「ほら、パン焼けたから早く食べないと冷めるよ」 皿に乗ったパンが右側から登場する。 まだ眠たくて食べる気がしない。 顔を上げると、亜弥はどこか楽しそうにトーストにバターを塗っている。
747 :
コンボ :02/01/01 22:56 ID:TCnYVHLu
眠たいので動作が緩慢になり、結局家を出るのはいつも通りの時間だった。 ようやく戻った意識で着替えると、亜弥が落ち着かない様子で待っていた。 「ほら、早く!」 勝手にドアを開けると、飛び出していった。 「ちゃんと一緒に行くのよ」 お袋の声も耳に入る。 仕方なく急いで外に出て亜弥を追った。 追いついたのは駅に着いてからで、改札の前で亜弥が待っていた。 「ねえ、どこのホームなの」 早口で言うと、俺の手を引っ張って改札を通った。 定期券はいつのまにか買っていたようだ。 「危なかったー」 どうにか電車に飛び乗って一安心していると、左腕が痛い。 亜弥が左腕をきつく握っていたのだ。 「お前、なにやってんだよ」 振りほどこうとしても、車内は混んでいるので簡単には離せない。 「あんまり暴れたら迷惑だよ」 変に微笑んでいる。
748 :
コンボ :02/01/01 22:56 ID:TCnYVHLu
(ひとみにだけは見つかりたくないな……) ひとみの乗ってくる駅に着いた。 勝手に緊張していたが、ひとみは乗り込んでこなかった。 「おい、もう離せよ」 「やだ」 もうすぐ学校の駅に着く。 「こんなの学校の奴らに見られたら嫌なんだよ」 「そうなったら吉澤さんと別れられていいじゃない」 無茶苦茶なことを言う。 「あのな、俺はひとみと別れるつもりは無い。 俺はひとみを好きだし、ひとみも俺を好きでいてくれてるんだ」 亜弥は顔を伏せると、ゆっくりと手を離した。 駅に到着すると、足早に歩いて行った。 (分かってくれたか……) 「よう、小野」 背後から震える声が聞こえた。
749 :
コンボ :02/01/01 22:58 ID:TCnYVHLu
「おう、秋本か」 振り返ると、サッカー部の副キャプテンが立っていた。 少し引きつった笑みを浮かべている。 秋本は二年にしてサッカー部の司令塔を務めている。 運動神経良し、ルックス良しで女子からの人気はかなり凄い。 成績も中の上で教師からの受けもいいが、嫌な噂も流れている。 一度好きになった女子は何が何でも振り向かせるという信条があるらしい。 そのため捕まりかけたことが何回かあるという。 もちろんこれは噂の域を出ないのだが、前にひとみを好きだといっていたのを思い出す。 秋本は俺の左側に並んだ。 「今の女、お前の彼女か」 声はさっきより震えている。 「そんなわけ無いだろ、俺の彼女は吉澤だよ」 かなり言葉を選んだつもりだった。 秋本はしばらく俺を睨んでいたが、改札を出ると目を前に向けた。 「あのさあ、憶えてないかもしれないけど」 「なんだ?」 「俺前に吉澤のこと好きだって言わなかった?」 目は真剣だった。 今日はここまでです。 今回は割と多めでした。 >我輩は犬である。さん タイトルを見たときからなんとなくいい雰囲気がしましたが、予想通りいい雰囲気ですね。 これからの展開に期待しつつ、おやすみなさい。
みなさんスゴクいいです!! 明日も宜しくホゼン
どきどきしたり、ほんわかしたりとてもいい雰囲気です!!>作者様 がんばってくださいということで保全
752 :
我輩は犬である。 :02/01/02 10:45 ID:RrDLC6fG
心地よく寝ていると目覚し時計が、けたたましく鳴りはじめた。 身を起こすがご主人様は起きる様子はない。 寝かしてあげたいが、起こさないと。 顔を舐めてみた。 「・・・ん〜」 起きる様子はない。 軽く手で肩の当たりを掻く。 それでも起きない。 ベッドから飛び降りてうるさく鳴っている目覚し時計を 咥えてご主人様の耳元に置いてみた。 「んぁ〜〜まだ眠たいれすぅ」目をこすりながら 時計を確認すると「まだ6時じゃんかぁ。」 と言いながら私を見ると閉じかけた目を見開いて 「あ!そっか。お散歩行かなきゃねぇ。」 と言いながら、もぞもぞ起きてくれた。 「アレックスはちゃんと昨日の夜言ったように のののこと起こしてくれたのれすね」 と言いながら抱きしめてくれた。 「ののはアレックスのこと夢だったらどうしようかと 思ったんれすよぉ〜」 涙を浮かべながら訴える・・・
753 :
我輩は犬である。 :02/01/02 10:45 ID:RrDLC6fG
「よっしゃ〜!ちと待っててくれさいねぇ」 着替えながら家の中を走り廻っている。 「準備おっけ〜。行くぞ!アレックス!」 首輪にリードを付けると外に向かった。 ご主人様は散歩中いろいろと自分に話し掛けてくれる。 あそこのパン屋さんは美味しいとか、 あそこのお肉屋さんのコロッケは揚げたてだと 6個は食べれらるとか・・・ まるで人間に話しを聞かせるように話してくれる。 しばらく歩くと「走るのれす〜」と言い終わらないうちに 走りだした。 その後を追いかけていく。
ご近所をひとまわりするとマンションの前に 着いて「もっと行く?」って息を切らせながら聞いてきた。 もっと一緒に散歩していたいけど、それはムリだとわかっている。 朝、無理して起きてくれていることが負担になっている。 一緒に散歩してくれるだけで満足だった。 ご主人様の顔を見たら目に少し涙を浮かべながら 「ごめんねぇ〜もっとののに時間があれば たくさん散歩できたのに・・・」って抱きしめてくれた。 「それなのにアレックスは不満も言わないでえらい子れす」 ご主人様は自分のココロを素早く察してくれる。 本当に不思議な人だ。
保全
756 :
コンボ :02/01/03 00:25 ID:6hJb6bYh
「いや、そうだっけ?」 この場はとぼけてやり過ごすことにした。 「だからさあ、ちょっと頼みたいことがあるんだけど」 ある程度は予想できた。 手のひらが汗をかいている。 「おい、智哉!」 かなり遠い後方から声が聞こえた。 「おう、准一」 「何やってんねん、今日朝練やぞ! 遅れたら部長にしばかれんぞ!」 朝練の予定など無いはずだった。 しかし、この状況から逃げられるのなら何でも良かった。 もしかしたら本当に朝練があるのかもしれない。 「ごめん、また今度な」 急いで秋本に謝ると、全速力で学校まで駆け続けた。 校門に入ろうかという所で、准一が減速しはじめた。 「おい、早くしろよ」 追い越したので、振りかえって准一を急かした。 「ボケ、せめて俺に礼言えや」
757 :
コンボ :02/01/03 00:25 ID:6hJb6bYh
「あんなん見とったら誰だって険悪な雰囲気やと思うわい」 万が一秋本に見つかったら困るので、部室に避難していた。 「いや、マジで助かった」 「もうええねんけどな。 それよりお前、あの女誰やねん」 准一も同じ車両に乗り合わせたようだった。 「小学校の一、二年のときに松浦っていたの憶えてる?」 「なんかそんな奴おったな。 テニスでアメリカかどっか行った奴やろ。 ……お前、今の女、松浦なんか」 「そう」 まだまだ残暑は厳しい。 手近の楽譜をうちわ代わりにして顔を扇いだ。 「なんでお前のとこおんねん」 「……昨日、俺のこと好きだって言われた」 あえて質問には答えなかった。 それだけで理解してもらえるだろう。
758 :
コンボ :02/01/03 00:26 ID:6hJb6bYh
「なんでお前は急にもてだすかなー」 准一も楽譜を手にとる。 「あとまだ離すことあるんだけど」 「なんやねん、今度は。 また誰かに告白されたんか」 准一の表情は半ばやけに見えた。 「真里が別れたんだって」 「えっ、なんでやねん」 「井ノ原さんがシンガポールに転勤になって、別れようと思ったんだって」 「なんでそんなん知ってんねん」 「昨日電話もらったんだよ。 真里を励ましてやってくれって」 「俺んとこはこんかったぞ」 准一は何故か深刻な顔をしていた。 「どうした」 「……詳しいことはわからへんけど、それはお前に真里の彼氏になれと言ってるんと同じやろ」 「……やっぱりそうか」 今日はここまでです。 男キャラ少し出しすぎたかな……
よっしゃー!一番手!!
二番手? 我犬さんの書いてる小説にでてくるような犬ほすぃ
761 :
我輩は犬である。 :02/01/03 10:53 ID:QRu4wt33
このスレって人気ないのかな…探すの大変。 ん〜やっぱコンボ先生上手いわぁ〜 今回はこれから出かけるので1話だけです。 ちなみにアレックス君は実在の犬をモデルにしています。 もう亡くなってしまいましたが。(泣
「ちょっと、マジで辻が犬飼ったの?」 と飯田はマネージャーに聞き返した。 「えぇ〜それが昨日撮影中、近く公園の前で交通事故にあって 飼い主が亡くなってその犬を飼いたいっていうもんですから・・・」 「飼いたいって言ったからって大丈夫なの?あの子一人暮らし 始めたばっかりで自分の事は今のところしっかりやってるけど その上、犬なんて・・・」呆れ顔の飯田であった。 「そんなこと言ったてちゃんと世話するって言ってるし それよりダイエットするっていたんですよ。あの辻が。」 「あの子のダイエットするって言ったの何回目? ダイエットするって言うのが特技になってきているのよ。 宣言するだけで痩せないんだから。」 「それじゃ〜飯田さんから言ってくださいよ。 辻のあの目で訴えられたら私には言えませんよ。 それにその犬どうするんですか?」 「それじゃぁ、辻の責任はアタシがとればいいんでしょ。 うちの実家で飼ってもらうよ。まったく・・・」 やや呆れ顔で窓の外を眺めていた。
作者さん(・∀・)イイ!!更新期待
764 :
コンボ :02/01/03 22:21 ID:6hJb6bYh
教室では、転校生の話題で持ちきりだった。 噂では金髪のカナダ人美少女が来ることになっているらしい。 「やっぱA組に来るみたいやな」 准一が小声で囁いた。 「ほらー、騒ぐな騒ぐな」 筧がいつものように両手を振りながらやって来た。 しかし、今日はいつものように静かにはならない。 「なんだ、もうみんな知ってるのかー。 それじゃあ早速入ってくれ」 筧がドアの向こうに手招きする。 全く物怖じせずに亜弥が入ってきた。 まるで自宅のようにずかずかと歩いている。 途端に男子は色めき立った。 「おお、すげー美人!」 「無茶苦茶かわいいじゃん!」 (そうか……?) 俺は両腕に顔を埋めながら、怒号にも似た声を聞いていた。 亜弥が綺麗になったのは認める。 しかし、そんなに騒ぐほどの美人かといえばそうは思えなかった。 ふと、いつもの気配が無いのに気付いた。 ひとみがいない。
765 :
コンボ :02/01/03 22:22 ID:6hJb6bYh
筧が黄色のチョークで名前を書いている前で、亜弥が自己紹介を始めた。 「はじめまして、松浦亜弥です」 またもや男子が湧く。 亜弥が喋るたびに男子の叫び声が起こるので、肝心の自己紹介はほとんど聞こえない。 聞く気は無かったが。 「ひとみなんでいないの」 隣の女子に尋ねてみた。 「小野君彼氏なのに知らないのー」 大袈裟に驚いた顔をされる。 「なんでいないんだよ」 「うーん、知らない」 誰にも連絡はしていないようだった。 喧騒の中、亜弥の自己紹介は終わった。 「えーっと、席空いてないんだよなー」 筧が頭をかいている。 「それじゃ、お前小野の家住んでるんだろ。 小野の隣に机入れとけ」 それまでの話し声がやんだ。 少なくとも男子は一言も喋らなくなった。 代わりに、痛すぎる視線が四方から向けられる。 さっきまで特に熱狂していた右後ろの男子が尋ねてきた。 「小野って松浦さんの何なの?」 「いや、知り合い……」 「お前松浦さんに何をした!」 怒りのやり場が無いのか、そいつは派手に立ち上がると叫んだ。 「なんだよ、亜弥とは何もしてない!」 しまった。
766 :
コンボ :02/01/03 22:24 ID:6hJb6bYh
その日の授業は散々だった。 理科の教師には 「Bまでいった?」 などと意味不明の問いかけをされ、体育の教師にいたっては 「もうした?」 などと言って親指と小指をくっつけている。 セクハラ以外のなにものでもない。 休み時間ごとに「俺の彼女はひとみだ」「亜弥とは知り合いなだけだ」と力説した。 おかげでどうにか疑いの目は免れることができた。 筧に聞いたところ、ひとみは熱で寝ているらしい。 「やっぱ亜弥ちゃんかわいいわ」 朝方の男子は昼休みになってもうるさかった。 「スポーツ万能で成績優秀でかわいかったらそりゃあもてるわな」 俺の机の半分を勝手に占領して弁当を食っている准一が呟く。 亜弥は留学していたので英語が流暢に喋れる。 おまけにカナダでの成績も良かったらしい。 体育のバレーではかなり目立つ活躍をしていた。 「准一もそれに近いものがあるけど」 「おーい、智哉ー!」 亜弥かと思って一瞬逃げかけたが、真里であることを確認して腰を落ち着けた。
767 :
コンボ :02/01/03 22:26 ID:6hJb6bYh
「さっきカレー食べてきたんだけどさー」 一人ではしゃいでいる。 俺はほとんど弁当を食い終わっていたので、すぐに片付けた。 「智哉は愛想無いなー」 昨日別れたばかりとは思えない。 少なくとも落ち込んでいるようには見えなかった。 「それでさ、三本目のスプーンも落としたんだよ。 マンガだよね、マンガ。 もうめっちゃ笑っちゃってさー」 俺や准一はほとんど返事をしない。 亜弥は女友達と食堂に行ったようだった。 (助かった……) 「ちょっと、智哉も准一も聞いてんの?」 「聞いてる」 「聞いとるわ」 准一も明らかに聞いていなかった。 とりあえず二人して嘘をついた。 「それで、それが一万四千円だったのよ」 「ちょっと待て、真里」 准一が手のひらを前に突き出した。 「なに、どうしたの?」 真里は楽しそうである。 「お前、変やぞ」
768 :
コンボ :02/01/03 22:27 ID:6hJb6bYh
真里の表情がいくらか強張った。 「べつに変じゃないよ。 それでさ、文房具売り場なのに……」 「ちょっと待てや!」 准一が珍しく声を上げた。 「今日聞いてん。 お前……井ノ原さんと別れたんやってな」 真里の顔から笑顔が消えた。 「智哉、なんで言ったの!」 真里は涙ぐんだ目で立ち上がった。 「なんで勝手に准一に言ったの!」 「准一だってお前の親友だ。 違うか?」 「そうだけど……だから、なんでかなあ……」 立ち尽くしたまま手を泳がせている。 「別れてきついのは分かるわ。 でもな、つらいんやったら無理せんでもええやんか」 「無理じゃないよ! なんなの……なによ、もう!」 いきなり立ったままで泣き出した。
769 :
コンボ :02/01/03 22:28 ID:6hJb6bYh
「真里、ちょっと泣くなよ」 思わず慌てた。 俺は変なことを言った覚えは無い。 准一は疲れた顔で席を立った。 「なんで泣き出すかな……」 真里は制服の裾で目をこすった。 「俺なんか言ったっけ?」 「バカ!」 頭に平手が飛んできた。 頭上から勢いよくやってくる平手を避けきれるはずは無い。 少しうずくまる俺を尻目に、真里は席に帰っていった。 今日はここまでです。 快調にいきましたが、宿題はそうもいきません。 こんな問題分かるかー! (ちゃぶだいをひっくり返す)
(・∀・)イイイ!!!
コンボって高校生?大学生?宿題がんばれよ。
772 :
我輩は犬である。 :02/01/04 13:36 ID:1dHEb9OK
飯田とマネージャーを乗せた車は辻のマンションの前に着いた。 時間は7時45分。 「さて、ののたんは起きてるかな?もし起きてなかったら すぐに犬は北海道行きだからねぇ〜」 と、いたずらっ子のような顔して飯田は言った。 「それじゃぁ、もしちゃんと準備できてたら しばらくは様子をみるってことで。いいですか?」 マネージャーは辻の味方っぽく言った。 「準備できてたらね。辻は起きてても準備がふだん出来てないからね。 8時までに準備出来てたら、かおりんも協力してやろう」 飯田は犬が来て初日は調子に乗って夜遅くまで遊んで 朝起きれるわけないと思っていた。 「飯田さんも実は見守ってあげたいんじゃないの?」とからかっている。 車の時計は7:58と表示されていた。 「よし!アタシが辻を迎えに行って来る。」 そう言うと車から飛び出していった。
773 :
我輩は犬である。 :02/01/04 13:36 ID:1dHEb9OK
辻の部屋ではすっかり食事を終え 準備が終わった格好で玄関で迎えを待っていた。 玄関に腰を下ろし「アレックス。これから ののはお仕事に行って来るからお留守番お願いします!」 というと、警察の人のように敬礼をした。 ドアの外から大股の女性の足音が響いていた。 近づいてきた。ご主人様が気づいている様子はない。 顔を起こしドアの外を向くと 「ん?誰かきたの?迎えにきたのかな?」と言うのと同時に ピンポーンとインターホンが鳴った。 ドアを開けるとそこには背の高い女性が立っていた。 その目は自分を見て見開いている。 「・・・ののたん?もう準備終わっているの?」 「あ〜い、おはようございます、いいらさん〜ん」と言いながら 背の高い女性に抱きついた。 抱きついたと思ったら、さっと離れて 「いいらさん、アレックスれす。」 「こちらがお世話になっているいいらさんれす。」 と紹介してくれた。 「本物?それとも良く出来たぬいぐるみ?全然動かないんだけど・・・」 「本物れすよぉ〜ねぇ〜アレックスぅ〜」 と言われたのでサッと身を屈めた。 「いいらさん、アレックスはなんでもわかるいい子なんれすよぉ〜 今朝も、のののこと起こしてくれたの。」 背の高い女性はキョトンとしている。 ただ大きな目だけが何度かまばたきしていた。
774 :
ねぇ、名乗って :02/01/04 14:51 ID:5dIQ2vml
(・∀・)イイ!!
(・∀・)ヨイ!!
(・∀・)ヨシ!!
777 :
ねぇ、名乗って :02/01/04 22:51 ID:k3e3zjDE
逝かなくてよし!
778 :
ねぇ、名乗って :02/01/05 11:26 ID:Pa2dvnJL
∋oノハヽo∈ ▼・ェ・▼ (´D` ) ヾcUUっ (∩∩)
779 :
ねえ、名乗って :02/01/05 11:47 ID:vhJ5Njvs
(・∀・)イイ!!
780 :
我輩は犬である。 :02/01/05 12:29 ID:aIoKnNzZ
マンションの階段を下りるとマネージャーが飯田の顔を見て 何か言いたそうな顔をしていた。 だがマネージャーは辻顔を見ただけで 飯田が何もいえなかったことがわかったみたいで ニヤニヤしていた。 車に乗ると飯田は「ののた〜ん〜。眠くないの? 昨日はアレックスだっけ?あの子と遊んで寝不足なんじゃないの?」 「平気れす。夜更かししなかったれす。アレックスと暮らす為には ちょっとガマンしてすぐ寝ましたから。 今朝もちゃ〜んと散歩に行きましたから。」 「あ・・・そぅ。辻〜大変でしょ?これから毎日できる?」 「大丈夫れす!朝はアレックスが起こしてくれるし。 なんてったて、ののはご主人様れすからね〜」 いつもの車の中では眠たそうな辻の顔はなく キラキラと輝いた目をして飯田と話していた。 しばらく車が走るとまたマンションの前で止まり マネージャーが車から降りてマンションに向かっていった。 その間も辻は飯田にアレックスの話を聞かせていた。
5分ぐらい経ったころに車のドアが開き 石川が眠たげな顔で車に乗り込んできた。 「ののちゃん〜犬飼ったんだって?」 「あい!」うれしそうに答える。 現場に着くまで石川に飯田に話したことと同じように 楽しそうに話をしていた。 マネージャーもうれしそうにそれを聞いていて 飯田と目を合わせ小さく微笑みながら、うなずきあっていた。 現場に着き楽屋に入ると着替えながらメンバーが続々とやってきた。 誰かが来るたびに辻は「あいぼん、あいぼ〜んおはよう!あのね・・・」 「あべしゃ〜ん、あべしゃ〜んおあようございます。あのね・・・」 と、捕まえては車の中で飯田や石川に話した事を同じように話していた。
いつもだったら机の上にあるお菓子を食い荒らす辻だが 話に夢中なのか目もくれない。 そんな様子を見ていた飯田は、辻がまさかダイエット本気で やろうとしているのか、ただ犬の話に夢中で忘れているだけなのか わからなかった。 「ねぇねぇ。なっち。」飯田は安倍に話し掛けた。 「辻がさぁ。マネージャーと犬飼う条件として 仕事や世話をキッチリしてダイエットまでするって 約束したのよ。まだ辻、今日お菓子食べてないんだけど 話に夢中になってるだけかな?それとも・・・」 「そんなの、調べるの簡単だべぇ。」と安倍が言うと 「つじ〜、かご〜。ケーキあるけど。食べる?」と大きな声で言った。 「ののちゃん。ケーキだって。」と加護が言うと 「食べないれす。」と辻はキッパリ言い放った。 「ののは今までの、ののとは違うのれす。なんてたってご主人様れすから。」 そう言うとみんながクスクス笑っていた。 「ののは仕事キッチリ、お世話キッチリ、ダイエットも頑張るのれす!」 安倍と飯田は驚いて目を合わせていた。
ここにきてネタに詰まり始めた・・・ 特に最後はどうしよう? あんまりひっぱってもしょうがないし。 落ちがつまらなくても許してくださいね 処女作なもんで。 >778 ん〜こんなイメージです。
がんがれ!
785 :
ねぇ、名乗って :02/01/05 17:56 ID:0VnfdEtH
保全age
786 :
ねえ、名乗って :02/01/05 18:06 ID:vhJ5Njvs
川o・-・) すごく可愛いですね。執筆がんばってください。
787 :
関西人Z :02/01/05 20:57 ID:BZuj8KwK
ギュッギュッギュ 一人の青年が吹雪の中を歩いていた。 その身体は傷だらけで、頭からは血が流れている。 「・・・早く、逃げなきゃ・・・」 何かから逃げるように急ごうとするがうまく歩けない。 「ダメだ・・・。もう、歩けない」 ドサッ! 青年は雪の上に倒れた。 (・・・俺、一体何やってんだろう・・・) 青年はそのまま気を失った。 「みんな、欲しい物は全部買ったか?」 『はーい』 中年の男が女性3人に尋ねると、一斉に答えた。 「よし、じゃあ帰るぞ。車に乗れ」 全員乗ると男は車を走らせた。 「ねえ梨華ちゃん、何買ったの?」 「ん?これだよ」 そう言って袋の中を見せる。 「あー、これ前から欲しがってたやつじゃん」 「うん。せっかくだから買っちゃった。りんねさんは?」 「私はこれ」 「あ、これって結構高いんじゃないですか?」 「まあいいじゃない。せっかくなんだし」 「そうですよ。こういう時はパッとしましょうよ」 「そういうあさみは何を買ったのよ」 「これなんですけど」 梨華とりんねはあさみが差し出した袋の中を見た。 「たくさん買い込んでるね」 「はい、みんなの分が入ってますから」 後部座席で3人はお互い買った物を見て騒いでいた。 男は気にせず車を運転していた。
788 :
関西人Z :02/01/05 20:58 ID:BZuj8KwK
「ん?」 しばらく雪で覆われた道路を走っていると、視界に何か入ってきた。 「どうしたんですか?」 梨華が訊いてきた。 「いや、何かいま見えたんだ」 一体なんだと思い車で近づく。 男は車を降り近づいて確かめてみると、それは人だった。青年が倒れていた。 「こ、これは大変だ!」 急いでくる間に戻ると、中にいる女の子達に伝えた。 「おい、人が倒れてる。車の中にある毛布を持ってきてくれ」 そう言われてすぐ動いたのが一番年上のりんねだった。 毛布を持つと、急いで倒れている人の方へ向かった。 「おい、しっかりしろ!」 男が青年に声をかけるが、答えない。 「だ、大丈夫なんですか?」 りんねが訊いてきた。 「わからん。息はしているみたいだが・・・ しかし、この男かなりの重傷だ」 りんねが見てもそれは明らかだった。 分厚い服は血を吸っているのだろう、赤く染まっていた。 頭からも血が出ている。 「とにかく、このままにしておけない。一度家に連れて行くんだ 二人に、この男が横になれるくらいのスペースを作らせておいてくれ」 毛布で青年を包めながらそう言った。 「はい」 りんねは急いで車まで戻った。 「二人とも、後ろの座席スペースを作っといて。人運ぶから」 「「は、はい!」」 急いでスペースを作ると、そこへ青年を寝かした。 「よし、急いで戻るぞ」 男は急いで車を走らせた。
789 :
関西人Z :02/01/05 21:04 ID:eQuUmtAw
こんな感じでいいでしょうか? 不評なら辞めますが。
(・∀・)イイ!!
新作も(・∀・)イイ!!じゃない
(・∀・)イイイイイイ!!!!!!
がんばってください
794 :
我輩は犬である。 :02/01/06 15:47 ID:J/L4X9nE
ドアがノックされ「そろそろ本番で〜す」と声がかかった。 その日の仕事も夜9時をまわってやっと帰りの車の中に 乗り込めるようなスケジュールだった。 車の中では仕事で疲れた辻は眠たそうな目で ウトウトしているのが日常だったが車のフロントガラスを見つめながら 早く家に帰りたそうだった。 車が近所に着いた頃には手荷物をまとめてすぐに車から飛び降りれるような 格好をしていた。 マンションが見えたらドアに手を掛けて車が止まると同時に 勢いよくドアを開けて「おつかれさまでしれした〜」と言って 走ってマンションの中に吸い込まれていった。
@ノハ@ ( ‘д‘)<保全やで
796 :
関西人Z :02/01/07 00:39 ID:6xYfegO0
もうしばらく書いていこうと思います。 新人なのでどうか温かい目で。
@ノハ@ ( ‘д‘)<がんばってや
798 :
関西人Z :02/01/07 00:40 ID:6xYfegO0
>>788 の続き
「大丈夫かな?」
青年が治療を受けている部屋を見つめながら、梨華がりんねに訊いた。
「多分大丈夫だよ」
「そうですよ。大丈夫ですよ」
あさみも答える。
3人はしばらく部屋の前に座っていた。
すると、
ガチャ
部屋から人が出てきた。
「あ、おじさん」
それはさきほど運転していた男だった。
「どうですか?」
りんねが尋ねる。
「とりあえず手当てはしたが詳しいことはわからん。
ばあさんに訊いてくれ。俺はまだ仕事あるから」
「わかりました」
3人は部屋の中に入った。
「おばあちゃん」
「ん?ああ、あんた達かい」
「どうですか、その人の容態は?」
「別にどうってことないよ」
「え?でも血とかいっぱい出てましたけど」
「死ななけりゃどうって事ないんだよ」
「・・・・・・」
思わず黙ってしまった3人。
799 :
関西人Z :02/01/07 00:43 ID:6xYfegO0
「まあ近いうちに目を覚ますじゃろ。 それまで安静にさせることじゃな」 そう言うとおばあさんは立ち上がった。 「あとはお前さん達が世話しなよ。 ほっといても目覚ますじゃろうけどな」 おばあさんは部屋を出ていった。 3人はそれを見送った後、青年に目を向けた。 青年は、頭に包帯を巻いて寝ていた。 身体は布団が掛かっていてわからないが、多分包帯だらけだろう。 「どうしよう」 あさみが誰に言うわけでもなくポツリと呟いた。 「なんにしてもまずおじさんに相談しないと。 私たちだけで決めるわけには・・・。梨華ちゃん?」 りんねは梨華が青年の顔をジッと見ているのに気づいた。 「・・・え?」 「どうしたの?この人の顔をジッと見たりして」 「べ、別に何もないよ」 「そう?ならいいんだけど。 とりあえず、おじさんの仕事が終わるまで部屋で待ってようか」 「そうですね。じゃあ一度部屋に戻りましょう」 あさみがそう言って部屋を出た。 続いてりんねが出て梨華も部屋を出ようとしたが、 最後にもう一度青年の顔を近くで見てみた。 「・・・・・・」 少しだけ青年の顔を見ると、静かに部屋を出ていった。
800 :
ねぇ、名乗って :02/01/07 02:03 ID:vYsoXv/L
八00高地陥落セリ
コンポさんの話おもしろいッス。 前に批評を…との話があったので1つ 後藤はどうなったんでしょう?冒頭で小野を振った彼女は… 同じクラスで部活も合同練習してたはずですよね。
800突破でも(・∀・)イイ!!
803 :
コンボ :02/01/07 21:35 ID:L7J4M0OS
>
>>801 さん
後藤は吹奏楽部ということにしてます。
音楽祭では合同で練習しただけ、ということにしました。
後になって小野と後藤の絡みを少しだけ入れたかったんで。
今見直したら確かに紛らわしいですね……
本来なら切腹して詫びるところですが、介錯人がいないのでほぞを噛みつつ断念しました。
(本当にほぞを噛もうとしたら筋肉痛になりそうなので、これも断念しました)
今回はたまたま後藤が出ます。
放課後、俺はひとみの家に見舞いに行くことにした。
「後藤、ひとみのとこ一緒に行ってくれよ」
教室を出ようとしている後藤を引き止めた。
後藤はぶっきらぼうに振り返ると、その調子で答えた。
「なんで。
勝手に行ったら」
亜弥との噂を聞いているようだ。
「後藤も行くんだろ?」
愛想笑いはしたくなかったから、こちらも無表情になる。
「まあ、そうだけど……」
「ひとみの家行ったことないんだ。
地図見ていくのって面倒くさいからさあ」
振られた女を相手に、かなり勇気を振り絞った方だ。
「何やってんねん、はよ帰ろうや」
後ろから准一が声をかけた。
「今からひとみの家行くんだ。
先帰っとくか?」
「うーん……帰っても暇やから俺も行くわ」
途端、後藤が声を上げた。
「それじゃ、行こう」
804 :
コンボ :02/01/07 21:36 ID:L7J4M0OS
駅に行く道々、後藤は楽しそうだった。 たえず満面の笑みで喋り続けている。 「岡田くんってどんなタイプが好き?」 唐突に尋ねた。 「いや、なんやろなあ……」 准一は腕を組んで悩む。 二人とも学校を出てからこの調子である。 俺の入りこむ余地は無かった。 「智哉は吉澤の家行くんはじめてやねんな」 質問攻めに困った准一は俺に話題を振った。 「そうだけど。 家が最中屋だって聞いたぐらい」 「夏休みは二人でどこ行ってたねん」 「……ゲーセンとか公園とかかな」 「……どんだけ清い交際やねん」 准一は呆れた顔で俺の顔をのぞき込んで、溜息をつくように言った。 俺には今一つその言葉が理解できなかった。 「普通だと思うけどな……」
805 :
コンボ :02/01/07 21:38 ID:L7J4M0OS
吉澤は昨日、駅を出てから調子がおかしくなった。 顔が熱くなり、意識ははっきりとしない。 どうにか倒れずに家についたが、夕食は喉を通らなかった。 妹のあさ美や二人の弟は、寝ている周りを心配そうに見守っていた。 中でも最も心配したのが父の裕介で、仕事中だというのに枕元に飛んできた。 売り物の最中に跡を付けるためのてこを持ったままだった。 「おい、大丈夫かひとみ!」 仕事場から二階へ上がってくるだけなのに、変に息切れしていた。 「父さん、危ないってそれ……」 チャイムが鳴った。 時間からすると、智哉や真希のはずだ。 「よっすぃー元気ー?」 真希がドアを開けて、枕元にすりよってきた。 すぐ後に智哉と、何故か岡田がついてくる。 「うん、もう大丈夫みたい」 「体大事にしなよー」 真希はハイテンションで喋りつづける。 「しかし、なんで急に熱が出たんだ?」 智哉が突然声を上げた。 「うーん、なんでだろね。 きのう帰ってたらいきなりクラクラってきたんだけど。 智哉のがうつったのかな」 「いつの話だよ」 智哉が安堵の表情を見せて笑ったところで、真希が後ろの二人に振り返った。 「先出てくれない? ちょっと話したいことあるから」
806 :
コンボ :02/01/07 21:40 ID:L7J4M0OS
「えっ、俺まだほとんど話してない……」 ささやかな抵抗の声は無視され、結局部屋からつまみ出された。 「……どうする」 「まあ、帰るしかないやろ」 口には出さなかったが、なんだか徒労感が残っていた。 「失礼しましたー」 居間で茶をいれているおばさんに二人で声をかける。 「あれ、もう帰っちゃうの」 それまで座っていたおばさんは、煎餅を持ったまま立ち上がった。 取り合えず返答する。 「はい、元気そうだったんで」 ”ひとみ”とは言えなかった。 おばさんはしばらく俺の顔を眺めたあと、呟いた。 「結構まともね」 「え?」 「いや、ひとみと付き合ってるんでしょう、あなた」 俺の顔を眺めたまま喋る。 「あ、はい、ありがとうございます」 あまりにも単刀直入に言われ、意味不明の言葉が出た。 前々から書こうと思っていたのですが、我犬さんは文章がお上手だと思います。 (話自体もですが) 流れが自然で、余分な部分が少なくてスマートな感じがします。 いまさら俺が言うまでもないですが、関西人Zさんもそれに通じるものがあると思いました。 なにより、俺も関西人なので妙な親近感が。(w ところで、そろそろ新スレ移動ですかね? まだちょっと早いかなあ。
コンボさん、あなたもかなりうまいと思いますが… 新スレもそろそろですかねー
808 :
ねぇ、名乗って :02/01/08 00:53 ID:cmV0GUhL
(・∀・)イイ!!
(・∀・)カンペキダ!!
>>806 900になってからでも(・∀・)イイ!! んでない?
811 :
我輩は犬である。 :02/01/08 12:45 ID:a84Fn1k5
マンションの中ではアレックスはご主人様の辻の帰りを 刻一刻と待っていた。 以前自分をここまで連れてきたくれた車の音が聞こえると たまらなくなり玄関まで出迎えに行った。 しばらくすると、パタパタと足音が聞こえドアに近づく ガチャガチャと鍵が差し込まれたときには自分の尻尾が 千切れるのではないか?と思うほど振っていた。 ドアが開いた途端「たらいま〜〜〜〜」と言って 抱きしめてくれる。 無意識のうちに顔を舐めている自分がいた。 「ごめんねぇ。遅くなっちゃって。ごはんにする? それともお散歩?」と輝いた目で聞かれた。 どちらでもよかった。ただ一緒にいるだけで幸せ。 でもご主人様はどちらかの選択を迫っている。 なので玄関のところに真新しいリードが目に入ったので それをくわえて見せた。 「よっしゃ!お散歩れすね。クツ履き替えるから待ってくらさい。」 というと、お散歩セットを小脇に抱えながらクツを履いた。 「レッツゴ〜!」
散歩は最初ご主人様は走って連れてってくれた。 ある程度走ると疲れたのか、ゆっくり歩き始めた。 息を切らせながら家を出てから家に帰ってくるまでのことを 事細かに話して聞かせてくれた。 他人から見るとその姿がおかしくもあり微笑ましく写っているだろう。 ご主人様の話は楽しい話、困った話、つらい話、いろいろ話してくれる。 つらい話でも弱音を吐かずクリアする事を考えているように見える。 見た目以上にしっかりした性格なのがご主人様の目や首輪とご主人様の 手が繋がっているリードからも伝わってくる。 話が一息つくと「マンションまでダッシュだぁ〜」と 叫びながら走り出した。 その背中には14歳の女の子とは思えない何かを背負っているような 背中をしていた。 その背中を追って走る。この瞬間がいつまで続くように祈りながら・・・
他の先生方のような自然な流れが上手く書けないです。 それと、とりあえず、今回の話は一区切りとします。 これから、この続きを考えます。 今までは読んでいる立場だったから 書く難しさがわかりました。 読んでくださった皆様。 励ましなどの書き込みしてくださった方々 コンボ先生、関西人Z先生、ありがとうございました。 これからもがんばって下さい。 もう少し勉強したいと思います。 新しいスレには間に合うように頑張ります。 それまではまたROMさせてもらいます。 ( ´D`)/アレックスとの生活はまだ続くのれす〜
814 :
ねぇ、名乗って :02/01/08 13:02 ID:1N8/oYDM
>>813 すっごく好きな話だったのでしばしのお休みは残念です。
再開を心より楽しみにしております。
>我犬さん シリーズ化されては? 例えば、イグアナ視点のゴマとか、捨て猫視点のよっすぃとか…
816 :
関西人Z :02/01/09 00:23 ID:bwO+pDxS
>>799 の続き
夕食時
3人はキッチンへやってきた。
「あら、3人とも仕事は?」
声をかけてきたのはこの家のお手伝いさんの稲葉貴子だった。
りんねが答える。
「今日は休ましてもらいました。あの、義剛おじさんは?」
「まだ帰ってきてないで。もうそろそろやと思うけど。先に夕食食べる?」
「そうしよっか?」
後ろの二人に尋ねる。
「「うん」」
「じゃあお先にいただきます」
「わかった。すぐに用意するから待ってて」
そう言うとお手伝いさんは奥へ入っていった。
しばらくすると、貴子は後ろに二人のお手伝いさんを引き連れて
夕食を運んできた。
「私たちも一緒でいい?」
「もちろんいいですよ」
「じゃあお言葉に甘えて」
りんね達の前に座ると貴子は早速雑談を始めた。
817 :
関西人Z :02/01/09 00:25 ID:bwO+pDxS
「そう言えば、買い物から帰ってきてから騒がしかったけど何かあったん?」 3人はこれまでの事情を説明した。 「へえー、そんなことがあったんか」 「はい。おばあちゃんは近いうちに目を覚ますって」 りんねが答えると、貴子が何やら考え出した。 「ふうん・・・。なあ」 「なんですか?」 「その青年て、男前?」 『え?』 3人は動かしていた手を思わず止めた。 ついでに貴子の横にいたお手伝いさんも止まった。 「そやから、男前かって訊いてんねん」 貴子はりんねに迫る勢いで訊いてきた。 その真剣な顔にうろたえる3人。 「ど、どうだろ?あさみはどう思う?」 「え?ええっと、どうだろうね、梨華ちゃん?」 「どう、て訊かれても・・・。人によって違うと思うのし、 貴子さん自身が見に行けばいいと」 貴子はしばらく3人の顔を見つめ、 「んー、そうやな。自分で見に行った方が確実やな。うん、そうしよ」 そして何事もなかったかのように食べ始めた。 (良かったー。機嫌を損なわなくて) 3人は胸をなで下ろした。無理もない。 貴子はただでさえ関西弁で少し怖いのに、不機嫌になれば余計に怖くなる。 ここで下手に「男前です」と言って、 貴子本人が「男前じゃない」という判断を下せば、 3人は何をされるかわからない。 ああ恐ろしや・・・。
(・∀・)イイイイイイイ!!!!!!!
819 :
関西人Z :02/01/09 00:31 ID:bwO+pDxS
今回はちょっと強引かも・・・。 >コンボさん あなたも十分上手いです。 更新待ってます。 >我犬さん あなたも頑張って下さい。 そしてまた帰ってきて下さい。
イイイイイイイ(・∀・)イイイイイイイ!!!!!!! 我犬さん、待ってますよ〜
821 :
ねぇ、名乗って :02/01/09 07:48 ID:dwT6aidH
>>815 >イグアナ視点のゴマ
つ、使えるかも・・・。
このスレ読んで自分も書きたくなったんだが如何せん小説なんて書いたことない。 思い付いたネタもありがちな学校物なんだがどうしようかな…
823 :
コンボ :02/01/09 17:50 ID:wd7Qz4U2
>
>>822 さん
何より、俺がありがちな学園物です。
それでも、読者の方々は受け入れて下さっています。
ただ、やる気をそぐようで申しわけ無いのですが、中途で放棄すると大ブーイングが起こります。(w
自分が書き始めた時はいきあたりばったりだったのですが、ネタがあるのなら十分に続けられると思います。
「ただいま」
唐突に、玄関から女の子の声が聞こえた。
「あらあさ美、今日は部活なかったの」
「明日までないって言ったよ。
……あっ、どうも、はじめまして」
声の主は、居間に突っ立っている男二人を発見したようだ。
ゆっくりと頭を下げた。
中学生ぐらいで、体操服の袋と思われる物を手に下げていて、マジックで”吉澤”と書かれている。
ひとみに妹がいるのは聞いていたが、あまり似ていない。
ひとみとは対照的におとなしそうな雰囲気がする。
「どうも」
一言で返事を済ますと、おばさんがまた喋り出した。
「この人、ひとみの彼氏なんですって」
おばさんは俺を指差して言った。
妹はテレビの前に腰を下ろしながら答える。
「うん、なんとなく分かった。
お姉ちゃん、地味な感じの人って言ってたから」
見かけによらず、思ったことは口に出すタイプらしい。
824 :
コンボ :02/01/09 17:52 ID:wd7Qz4U2
「それじゃ、ありがとうございました」 おばさんはまだまだ喋りたそうだったが、准一が強引に話しを終わらせて立ち去った。 ひとみの家は最中屋なので、玄関は店の裏にあたる。 玄関を出ると、小学生ぐらいの男の子が二人で蝉を捕まえていた。 ひとみの弟だろう。 俺達を見つけると、二人とも網を持ったまま動きを止めた。 「あっ、ひとみ姉ちゃんの男だ!」 大きい方の子が准一を指差して叫んだ。 一体何を聞いて育ったのだろうか。 「ちゃうって、姉ちゃんの男はこいつ」 准一は苦笑して俺を指差す。 途端に二人は不機嫌そうな顔になり、のぞきこむように俺の顔を見た。 「思ったよりぱっとしないなあ」 大きい方の子が不機嫌な顔のままどこで聞いたのか分からない言葉をまた口走った。 呆気に取られていると、小さい方の子が見当たらない。 突然、少し遠くから声が漏れるように聞こえた。 「おとうさーん、ひとみ姉ちゃんの彼氏いるよー!」 店の表に回ったようだ。 すぐに慌てた足音が続き、家の陰から軽装の和服を着た中年の男が登場した。 震える声で叫ぶ。 「ひとみの彼氏はお前か!」
825 :
コンボ :02/01/09 17:58 ID:wd7Qz4U2
見たところ、俺よりも地味そうな顔だった。 ひとみの父親らしい。 右手には小さなアイロンのようなものを持っている。 「はじめまして」 自分でも驚くほど冷静に挨拶した。 おじさんは数歩俺に歩み寄ると、眉間にしわを寄せて俺を睨んだ。 迫力はあまり感じられない。 足元では兄弟が渋い顔を真似ている。 口から唾を飛ばしながら口を開いた。 「ほんとに君は……」 しばしの沈黙。 「吉澤最中店へようこそ! 店主の裕介って言うんだけど、これからよろしく!」 頬は無理矢理笑っていた。 目は泳いでいる。 おじさんはさっと右手を上げると、すぐ横の玄関から家に入っていった。 准一はいささかほっとした様子でもらした。 「変わった人やな……」 今日はここまでです。 裕介の元ネタ分かりにくいな…… また男を出してしまった…… >我犬さん 俺も一時休憩をしました。 クオリティはあまり上がりませんでしたが。(w 俺はここで書いていますが、同時に一読者です。 作品の方、納得できるまで考え抜いてください。 あと、先生というのはちょっと身に余りますんで、呼び捨てでも結構です。(w
826 :
822 :02/01/09 23:09 ID:jshCR9x7
>コンボさん(先生はダメなんですよね?) とりあえず少し書いてみたんですが、 意外に書き始めると結構な量になりますね。 ブーイングがおきないようにwもう少し書き溜めてみます。 各先生方の更新が滞ってきたときにでも つなぎとして発表しようかと思ってます。
828 :
ねぇ、名乗って :02/01/10 10:01 ID:HDBgFegr
期待上げ
とりあえずsage
(・∀・)イイイイイイイ!!!!!!! 祐介?まさか狼の19(略
〇 〇 〇 〇 〇 o 。 。 o o 。 o 〇 。 。 o o o 。 〇 〇 〇 o 〇 〇 o 。 。 。 o 。 o 。 。 〇 〇 。 。o 。 o 〇 。 〇 〇 〇 o
832 :
読者 :02/01/11 12:04 ID:Y4ham9bQ
保全age
833 :
822 :02/01/11 17:43 ID:3MNoqPYA
今日も各先生方の更新がないようでしたら つなぎ&スレ保全でUPしますが、どうでしょうか?>みなさん
書いてほしい
835 :
ななし :02/01/11 22:53 ID:pXvX4ucp
>822 UPして!!
じゃあUPしますね。 初めてなんで、そんなに期待しないで読んでねw
837 :
つなぎ役 :02/01/11 23:23 ID:GpB0gbq/
ジリリリリリリ・・・ (うるせぇなぁ…) ジリリリリリリ・・・ (…あぁ、うるさいんだよボケ!!) ジリリ…ガチャン! 「ん、7時ぃ〜?」 俺はちょっとイライラしながら今止めた目覚ましを見て呟いた。 (なんでこんな早い時間にセットしてんだ、俺は) (・・・) (…もう1回寝よう) (・・・) (…ん?…なんか…忘れてるような…) 「あ゛ーー!」 自分でも間抜けな裏声で叫んで俺はベッドから飛び起きた。 「今日から学校じゃねぇかよ!」 自分でも誰に言ってるのか分からないが、とにかく慌てていた。 眠気はもう完全になくなっていた。 とりあえず下の階に降りてバスルームでシャワーを浴びる。 「今日も寒いなぁ…」 バスルームから出ると朝食の支度をする。 目玉焼きにトースト、そしてオレンジジュースだ。 コーヒーは飲まない。というか飲めない。 俺は苦い物が苦手の甘い物好きなのである。 まだまだガキってことだな。 服を着替えて余裕をもって家を出る。 さすがに1月の朝は寒い。
838 :
つなぎ役 :02/01/11 23:25 ID:GpB0gbq/
俺の名前は「白鳥 聰(しらとり さとし)」。 この辺じゃちょっと有名な私立の学校の高等部1年生だ。 両親の都合で現在一人暮らしさせられている。 というのも父親が有名なデザイナーで、1年の大部分が海外で仕事中なのだ。 それでも俺が中学生の時までは母親との二人暮らしだったのだが、 高校に入るとすぐに母親も父のもとへ行ってしまった。 「もう聰も高校生だから一人で生活できるでしょ?(はぁと)」 そう言って呆気にとられる俺を置いて出て行ってしまった母親の顔は今も忘れられない。 まぁ、元々母は俺を強い人間に育てるため(本当かどうかは知らない) 放任主義っぽい育て方をしていたから、今考えるとあの行動も分からなくはない。 一人暮らしにもちょっと憧れがあったし、 何より金の心配が全くないこの自由な生活を今は気に入っている。 (両親のおかげで今まで金に困ったことはない)
839 :
つなぎ役 :02/01/11 23:27 ID:GpB0gbq/
駅に着いて電車に乗り込む。 久々のラッシュだ… 冬休み明けでみんな気合が入ってるのか、いつもより人が多い気がする。 あぁまたこんなラッシュに揉まれる日々が始まるのか… 俺の高校生活の中でこれだけが不満の種である。 ??「おい!」 俺がラッシュに鬱になりながらぼんやり上を見ていると不意に下から声がした。 目線を下げるとそこには金髪がある。(w 俺「おぉ、おはよう」 ??「もっと早く気付けよー!」 俺「いや、だって小さいから…グェッ!」 金髪の女の子は俺のみぞおちのあたりにパンチを放つ。 ??「腰抜けのくせに反論しないの!」
840 :
つなぎ役 :02/01/11 23:29 ID:GpB0gbq/
彼女、いや、こいつの名前は矢口 真里。 幼稚園から現在まで一緒の幼馴染と言うか腐れ縁である。 なんとしかも小学校3・4年の時以外は全て同じクラスだ。 ここまで来ると恋愛感情が芽生えるということもない。 ところで、前にも言ったが俺の母親は俺を強くしたいらしく、 俺は幼稚園から小学校卒業まで紺野流合気道道場というところで 合気道を習わせられていた。 そこでもこいつとは一緒だった。 体は小さいが真里の合気道の腕前は黒帯である。 俺は組手で一度も勝ったことがない。(汗 以前この電車で真里が痴漢に遭ったことがあったのだが、 駅に着いて電車の扉が開くや否や、痴漢はホームにぶっ飛んでいった。 うっかり機嫌を損ねるとどうなるか分からない。 ちなみにその痴漢事件の時から俺は真里に腰抜け扱いされている。 詳細は…めんどいからやめておこう。
841 :
つなぎ役 :02/01/11 23:32 ID:GpB0gbq/
俺「なんかまた髪がより金色になってないか?」 真里「あぁ、昨日脱色し直したから」 俺達の学校は自由な校風で、金髪だろうが赤髪だろうがお咎めなし。 制服さえ着ていればいいような感じだ。 真里「にしても久し振りだねー」 俺「いや、正月に初詣で会っただろ?w」 真里「あれ、そうだっけ?キャハハ」 真里「そういえばもうおじさん達は帰ったの?」 俺「あぁ親父達?いたのは正月だけだよ」 俺「自由きままに暮らしすぎだよ、親父達は」 真里「なんで?いいじゃーん。私もあんな親がいいよ」 真里「あぁ!一人暮らししてみたーい!」 俺「いやいや、結構大変だぜ?」 実際はそうでもないんだが。 こんな風に雑談している内に学校の最寄駅にに着いた。
842 :
つなぎ役 :02/01/11 23:37 ID:GpB0gbq/
とりあえずこのくらいで。 お目汚しでしたらすみません。読み飛ばしてください(笑)
843 :
コンボ :02/01/11 23:46 ID:K+JCeSPd
俺も聰くんと同じく大の甘党です。 いや、だからどうしたということなんですけどね。(w それにしても、俺のは時期が丁度半年ずれてるんですよね…… そのへんはどうにかこうにか。 「もうそろそろ言ったほうがいいと思うよ」 「でも、やっぱり恥ずかしいし……」 こんなやり取りを過去何回も繰り返した事を、吉澤は覚えていた。 「岡田くんもててるしさあ……」 「でも、告白は全部断ってるって智哉から聞いたよ」 「えーっ、じゃあ私も断られるじゃーん」 真希はひどく失望したように顔を伏せた。 吉澤の熱は完治していたが、また酷いだるさに襲われた。 「とにかく、告白しなきゃ何にもならないじゃん。 私だって智哉に断られたりしたけど、今付き合ってるもん」 「そんなこと言っても恥ずかしいし……」 吉澤の苛立ちは高まる一方だった。 「何でもいいから思いを伝えるのよ、思いを!」 「……分かった」 真希はようやく顔を上げた。
844 :
コンボ :02/01/11 23:46 ID:K+JCeSPd
「それでさ、今日転校生が来たんだよ」 真希は一転して楽しそうに、学校の出来事を喋り始めた。 人事だと気にする様子はない。 「うっそー、どんな子?」 「えっとね、松浦さんって言うんだけど、カナダに留学してたんだって」 「マジで? かっけー」 「で、体育の時間とかもものすごい活躍してた。 かわいいしね、男子とかすごい騒いでたよ」 「すごいね、その子」 真希は突然頭に手を当てた。 「それでねー、なんかあったんだよねー。 あれ、なんだっけな」 ひとり言を言いながら思い出す。 「なになに、早速ファンクラブできたとか?」 高校ではよくファンクラブができていた。 「うーんと、そうそう、その松浦さんは小野君の家に住んでるんだってさ」 吉澤の手は反射的に携帯に伸びていた。
845 :
コンボ :02/01/11 23:48 ID:K+JCeSPd
矢口は帰る道々、後悔していた。 夕日が背中を照らし、背の高い自分を道に映していた。 影のような背にはあこがれるが、いささかひょろ長いのは気に食わない。 「はあーっ」 いつもの人を引き付けようとする癖のせいか、溜息が大袈裟になった。 「矢口先輩、どうしたんですか」 「梨華ちゃん……」 振り返ると、いつのまにか左側に石川がいた。 「今日智哉とか准一とケンカしちゃってさあ……」 「なんでですか」 痛いところを突いてくる。 「話すと長いんだけどさあ…… この間彼氏と別れたんだ」 「えーっ、あんなに仲良かったのに!」 少々オーバーな反応だったが、矢口と一緒にいては身についてしまう。 「それを智哉に言ったんだけど、智哉がまた准一にそれを言っちゃってさあ……」 「え? 准一さんもお友達なんですよね」 石川は言った数秒後に慌てて両手を振った。 「あっ、ごめんなさい!」 「分かってくれたんならいいよ……」 矢口はまた溜息をついた。
846 :
ガンガレ :02/01/11 23:48 ID:K0PK5q97
つなぎ役さん(・∀・)イイ! 期待してます。
847 :
コンボ :02/01/11 23:49 ID:K+JCeSPd
石川は音楽祭の日以来、テニスに打ちこんだ。 おかげで腕はみるみる上達し、試合でも好成績をおさめられるようになった。 友人や家族は喜んだが、石川自身は今一つ気が晴れなかった。 智哉のことが忘れられないのだ。 友人の紹介で一回だけコンパまがいのものに参加したが、少しも面白くなかった。 人気はあったのだが、大した男はいなかったので勝手に帰宅した。 「梨華ちゃん?」 右下で矢口が手を振っている。 「どしたの、梨華ちゃん」 「あの、いえ、何でも無いです」 「だったらいいけどねー」 よりにもよって矢口に「智哉さんのことを考えてました」とは言えない。 「なんであんな奴が気になるのかなー」 矢口は何故か不満の表情をあらわしながら、荷物を背負いなおした。 「矢口先輩、あの松浦って人、テニス部に入るみたいですよ」 「うん、知ってる」 矢口の顔が幾らか険しくなった。
848 :
コンボ :02/01/11 23:52 ID:K+JCeSPd
「智哉さんの家に住んでるって聞きましたけど」
「うん、そうみたいなんだよね。
小学校の時にいたの憶えてる」
矢口の眉間は深くなる一方だった。
「近くに親戚がいないから智哉のところに泊まってるんだって」
「そうなんですか……」
「……あのさあ、なんで梨華ちゃんがそんなに深刻な顔してるの?」
自分のことは棚に上げた質問である。
「いや、そんなこと無いですよ。
ハッピーハッピー!」
「……そうだね」
二人が改札を抜けてホームに降りると、丁度電車が来たところだった。
今日はここまでです。
>
>>830 さん
ユースケ・サンタマリアさんです。
本名は中山裕介さんだと聞いたんで。
ちょっと若いですけど、そのへんはどうにかこうにか。
849 :
つなぎ役 :02/01/12 00:00 ID:HBGfdbgu
>コンボさん
今日は更新あったんですね。
先走ってしまった…汗
新展開期待してます。
>>846 ありがとうございます。
がんがります!
2人とも(・∀・)イイ!!
他の作者は何処行ったんだ?
特に我犬に期待。
>>815 同感
851 :
830 :02/01/12 00:13 ID:jYxeoF95
>>848 そうだったのか、申し訳ありませんでした・・・・・
つなぎ役さん期待待ち
コンボさん更新待ち
852 :
つなぎ役 :02/01/12 02:28 ID:HBGfdbgu
すみません、もう少しUPしておきます。 如何せんプロローグ部分が長いので… (文を短くまとめられない 汗)
853 :
つなぎ役 :02/01/12 02:29 ID:HBGfdbgu
学校は駅からすぐなので大勢の生徒が降りてくる。 あちこちで「久し振り!」とか「明けましておめでとう!」という声が聞こえる。 俺と真里は人の流れに乗って高等部へ向かった。 途中何人かのクラスメートと会って挨拶を交わす。 お、あれは和也だ。 俺「おっす!和也!」 真里「おはよー和也!」 和也「ん、あぁおはよう。だるいよな?」 彼は渡辺 和也(わたなべ かずや)。 真里と同じく幼馴染だ。 真里と違ってずっと同じクラスってわけではないが、 高等部では久々に同じクラスになった。 和也は学校や勉強といったものには全くやる気が出ないらしい。 いつも「だるい」を連発してる。 中学生の時には梅雨時に「雨が降ってるから」という理由で 学校を1週間くらい休んだこともある。 遊びのことになると突然目が輝き出すのだが。 小さい時は俺・真里・和也・そしてもう一人でよく遊んだものだ。 真里に振りまわされてただけな気もするが(w 俺「新学期早々『だるい』かよ(w」 真里「テンション低いよー!ほら、もっと笑って笑って!!」 和也は苦笑いしている。 真里も元々期待してなかったんだろう、諦め顔だ。
854 :
つなぎ役 :02/01/12 02:31 ID:HBGfdbgu
ようやく長い始業式が終わった。 と言っても長いのは校長の話だけだが。 今日はあとはホームルームだけで終わり。 和也と講堂からクラスに戻るとクラスが騒がしい。 午後から遊ぶ予定でも立てているのかと思ったがどうやら違うらしい。 「転校生」という言葉が聞こえる。 和也「何?転校生来るの?」 和也の目が輝きだした。 男子生徒「おぉ!しかも女の子らしいぜ!」 和也「マジで!?うぉー、楽しみー!」 女の子か… 和也ほどではないが俺も少し期待してしまう。 「なーに鼻の下伸ばしてんだよ!」 突然、真里が横から耳を引っ張ってきた。 俺「俺は別に伸ばしてねーよ。イテテ…」 真里「転校生なんて期待するだけ無駄無駄!」 真里「ドラマじゃないんだから美人が来るわけないじゃーん」 俺「前に長田が転校して来たときには大騒ぎしてたくせに…」 長田は中学の時に俺と真理のクラスに来た転校生だ。 お世辞にもかっこいいとは言えなかった(w 真里「や、あれはその…」 真里「…あの時で学習したのよ!転校生は期待しちゃいけないって!」 めちゃくちゃな論理だ(w だが、真里の言うことも一理ある。 期待が大きければ大きいほど外れた時の反動は大きい。 俺はできるだけ期待しないことにした。 ……いや、そうは言っても期待しちゃうのが人間だよね…w
855 :
つなぎ役 :02/01/12 02:33 ID:HBGfdbgu
キーンコーンキーンコーン・・・ チャイムが鳴って担任の天野先生が教室に入ってくる。 HRの始まりだ。 というか…いる。 明らかに…いる。 教室の前側のドアに人影がある。 あれが噂の転校生に間違いない。 俺は後ろの方の席からドアを見ていた。 ちなみに真里は俺の斜め後ろの席。一番後ろだ。 真里は昔から背が低いくせに後ろの席を好む。 天野「じゃあHRを始めまーす」 誰も天野先生を見ていない。 クラス中がドアの人影に注目している。 俺は期待を通り越して、なぜか緊張している(w 自分の心を操作するのは簡単じゃないね。 天野「えーっと、もうみんな知ってるみたいだが、 今日からウチのクラスに転校生が来ます」 「おぉーーーー!」 あちこちからよく分からない歓声が沸きあがる。 天野「では、どうぞ!」 なんかバラエティー番組の司会者がゲストを呼ぶみたいだな… と考える暇もなくドアが開く。 クラス中の視線が集中する。
856 :
つなぎ役 :02/01/12 02:35 ID:HBGfdbgu
・・・・・・ 一瞬の静寂の後、一人の女の子が入ってくる。 クラスが少しずつざわつきはじめる。 「かわいくない?」 「おい、やばいよ、かわいいよ…」 おぉ、結構、いやかなりかわいいじゃん! …ん?でもなんか見覚えがあるような…? 真里「……っちん…?」 俺の斜め後ろの席で真理が何かを呟く。 もちろん俺の耳には全く入っていないが。 天野「では、自己紹介よろしくっ!」 天野先生に促されて女の子は黒板に名前を書き始める。 …ぎょうにんべん……うしろ、…はなかんむり……ふじ… 俺「な゛っ!」 真里「ごっちん!!」 2人同時に叫んでいた。 もちろんクラス中の視線が俺達に集まる。 黒板に書かれた名前は… 『後藤 真希』 彼女がこちらを見てニコッと微笑んだ気がした。
857 :
つなぎ役 :02/01/12 02:41 ID:HBGfdbgu
ここまで。 娘。でこの後出演するのはとりあえずはあと1人です(しばらくは) 残念ながら紺野は出ませんw これからはつなぎ役としての本分を全うしますので 更新よろしくお願いしますm(_ _)m>先生方
858 :
名無しα :02/01/12 07:49 ID:FXTPrbMe
これからは毎日小説読めそうだな!!
859 :
名無しβ :02/01/12 10:03 ID:CmFsBN1m
つなぎ役さんも(・∀・)イイ!! つなぎ役ってコテハンはやめて他のにしたほうが良いのでは? 全然つなぎ役なんかじゃない、立派な作者ですよ(・∀・)リパ!!
860 :
:02/01/12 12:43 ID:0WJTqykG
このスレは沈めてはいけない。 作者の皆さん頑張って!!
861 :
ななし :02/01/12 14:18 ID:Z34Niyhm
>つなぎ役 面白くなりそう、期待! >コンボ 智哉もて過ぎ、くやしー!
862 :
名無し :02/01/12 15:03 ID:OCiQuLLj
863 :
つなぎ役 :02/01/12 16:12 ID:WpU61hjU
こんにちは。
好意的なレスばかりで嬉しいです。ありがとうございます。
>>858 先生方の更新がないようでしたら自分がつなぎたいと思ってます。
>>859 お言葉は嬉しいのですが、そこまでの実力はないので…汗
>>861 でも期待が大きければ大きいほど(以下略w
>>862 この後も長いですw
では「つなぎ」が必要な時は呼んでくださいw
失礼しました。
すでに必要かな(w
865 :
我輩は犬である。 :02/01/12 21:34 ID:0WJTqykG
( ´D`)<どもROMさせてもらいながら只今作成しております。 ただまだ公開には時間が掛かりそうなので みなさんでこのスレをなくなさないようにしてください。 つなぎ役様、私もつなぎとして元々は書いてました これからドンドン書いて盛り上げてください。 さすがコンボ様。良いペースで書き上げますね。 がんばって下さい
866 :
コンボ :02/01/12 22:32 ID:BWNYfDrZ
>
>>861 さん
それが小説のいいところです。
なんでも可能な世界。
「うーわ、乗りすごした!」
准一は大声で叫ぶと、膝に手をついた。
目の前を夕日に照らされた電車が走り去って行く。
「どうせ間に合わないんだから、走るなよ」
「うるさいわ!
お前も走れや!」
次の電車までは10分近くあった。
「くそー、日頃の行いはええはずやのになー」
「どこを観察したらそうなるんだ」
准一はホームの端まで歩くと、立ち止まった。
「告白されるのを片っ端から断っていいはず無いだろ」
「じゃあ全員付き合えいうんかい」
「そこまではしなくてもいいけど……お前も好きな人とかいるだろ」
「……まあな」
准一はポケットに両手を突っ込んだ。
ポケットは不細工に膨らむ。
「告白されるんじゃなくて、たまには告白しろよ」
「そんなん言うてもなあ……」
867 :
コンボ :02/01/12 22:33 ID:BWNYfDrZ
「お前、親友にぐらい教えてもいいだろ」 「……あのなあ、春に会うた人や」 准一は直接名前を言おうとしない。 春に会った人など山のようにいるだろう。 だいたいいつの春かが分からない。 「だから、誰」 「梨華ちゃんや梨華ちゃん! 一年の石川梨華!」 「あー、はいはい、そういうこと」 准一は珍しくも顔を真っ赤にしている。 「なんで告白しないんだ」 「お前なー、告白したことあるんか!?」 言われてみれば、ない。 ひとみとは、向こうから告白されて付き合いはじめたのだ。 「まあ、俺やってそのうちちゃんと言うわ」 車掌が遠くで笛を鳴らすのが聞こえる。 電車はゆっくりとホームに滑りこんだ。
868 :
コンボ :02/01/12 22:33 ID:BWNYfDrZ
がらがらの座席に座ると、准一は口を開いた。 「お前、松浦とどういう関係やねん」 「どういう関係って……なんともない」 准一がいきなり声を荒げた。 「アホ、なんともない奴の家に泊まりに行くかボケ! なんで松浦がお前のこと好きなんか聞いてるんやろ! 妙にハイテンションである。 どうやら先ほどの告白が尾を引いているようだ。 「わからん」 「お前は人にあんなこと言わせといて言わんつもりか!」 俺の首に見事なヘッドロックがかかる。 本人は冗談のつもりかもしれないが、本気で痛い。 「分かった、言う言う!」 「はよ言えっちゅうねん」 取り合えず襟を正した。 「俺は覚えてないけど、幼稚園の頃キスしたらしい。 俺から」 「はあ?」 准一の顔が歪んだ。 「それって……ファーストキスの相手やん」 「ビデオもあるらしい」
869 :
コンボ :02/01/12 22:40 ID:BWNYfDrZ
「そのこと、吉澤に言うてへんよな」
「当たり前だろ。
明日学校で落ち着いて話す。
今言っても騒がれるだけだし」
准一は両手を枕にして、両足を放り出した。
「お前はなんでキスしてん」
痛い質問である。
「あのなあ、ボールとってやったら亜弥が喜んで……」
「亜弥あ?」
「そこでは名前で呼んでたんだよ」
准一は関西の幼稚園に通っていたので、その頃はまだ俺と面識が無い。
「そんでどうした。
松浦がお前の唇をかすめとったんか」
わけの分からないことを言い出す。
「俺からしたらしい……」
「なんやと!」
リラックスの姿勢を急に正した。
「それは、お前の初恋の相手は松浦やっちゅうことちゃうんか」
「そうだろうな……」
「知らんわ、もう」
准一はまた両足を投げ出した。
今日はここまでです。
>>863 ・つなぎ役さん
言いたいことは
>>859 さんがすでにおっしゃっているのですが、僭越ながら俺からも一言。
つなぎの時しか読めないというのは正直言って不満です。
できれば多くの日読みたいというのが本音。
まあ、ブーイングが起こる気配はなさそうですからご自分のペースで。(w
>>865 ・我犬さん
お久しぶりです。
ペースだけが売りのコンボですから。(w
待ちますともさいつまでも。
870 :
つなぎ役 :02/01/12 22:57 ID:j4uqb5AN
>我輩は犬である。さん 自分も早い復帰を心よりお待ちしてます。 あと「様」は勘弁してください(汗 立場が逆です。 >コンボさん それぞれの思惑が色々交錯してきましたね。 興味津々な展開です、頑張ってください! 「不満」とまで言われるとUPしないわけにはいきませんね。 ではこれからはできるだけ毎日更新でいきます。 よろしくお願いします>みなさん
871 :
つなぎ役 :02/01/12 22:58 ID:j4uqb5AN
後藤 真希…ごっちんは俺の幼馴染……だった。 俺、真里、和也、そしてごっちんは幼稚園で同じクラスでいつも一緒に遊んでいた。 だけど小学校に入ってごっちんだけが違うクラスになってからはだんだん交流がなくなり、 たしか四年生の時、彼女はいつの間にか転校していた。 不思議なもので、一度疎遠になってしまうと、 あれだけ毎日遊んでいた親友だったというのに、 いなくなっても俺は大して何も思わなかった。 俺が冷たい人間なだけなんだろうか? でも、ごっちんも俺達に何も言わずに転校していったんだから同じだよな。 ・・・・・・ とにかく! 今そのごっちんが目の前にいる。 そしてそれより! 今はこの俺達に集まったクラスメイト達の視線をどうにかしなくてはいけない。
872 :
つなぎ役 :02/01/12 23:00 ID:j4uqb5AN
俺がクラス中の視線にどうしていいか分からず 「あ、いや…」 と狼狽している後ろから真里の声がとんだ。 真里「やっぱごっちんじゃ〜ん!久し振り〜!!」 真里「覚えてる〜?真里だよ、真里!」 天野「なんだ、矢口。お前等知り合いか?」 真里「そうそう!ごっちんは私の幼馴染なの♪」 はーい!一応僕も幼馴染なんですが… ごっちんは無言で微笑んでいる。 和也「あ、ごっちんか…」 和也が俺から少し離れた席でボソッとそう言うのを俺は聞き逃さなかった。 思い出すの遅いよ。あいつこそ冷たい人間だな(w 天野「そうかそうか。ま、とりあえずそういうわけでね!」 天野「後藤さん、自己紹介の続きをお願いします!」 相変わらずバラエティーの司会のような口調で天野先生が促す。 後藤「あ、はい。」 後藤「後藤真希です。両親の都合で遠くに引っ越したんですけど、 小さい時は近くに住んでました。」 後藤「みなさん仲良くしてください。よろしくお願いします。」 ちょっと緊張気味にごっちんはごく普通の自己紹介をする。 一言一言に男子の歓声が上がっていた。 天野「よし、じゃあ後藤の席は…」 真里「アマノッチ!こっちこっち!」 真里が手を上げてアピールする。 天野「よし、じゃあ矢口の隣で!」 矢口の席の隣、つまり俺の後ろの席にごっちんが歩いてくる。
873 :
つなぎ役 :02/01/12 23:01 ID:j4uqb5AN
・・・・・・!! 目があってしまった! 俺はどうリアクションしていいか分からず、軽く会釈して視線をずらしてしまった。 真里「ごっち〜ん!超久し振り〜♪」 ごっちんが真里の隣の席に座る。 後藤「そうだね〜、真里っぺ元気だった?」 真里「うん元気元気〜!それでねー、…… 俺はHRの間中、後ろが気になってどうしようもなかった。 もっとも近くの男子はみんなそうだったみたいだが。 (俺のこと覚えてるのかなぁ…?)
874 :
つなぎ役 :02/01/12 23:02 ID:j4uqb5AN
HRが始まったため真里とごっちんはひそひそ話になっている。 俺は一生懸命聞き耳をたてるが… くそっ、単語単語しか聞こえねぇ… 天野「それじゃ今日はこれで終わり!まーた明日ぁー!」 ありゃ、いつの間にかHRが終わってるし… 天野先生が教室を出ると十数人がこっちに集まってくる。 転校生が来た時に必ず起こる「アレ」だ。 「ねぇねぇ、どこから引っ越して来たの?」 「血液型は?」 「好きな食べ物は?」 質問責めってやつだ。 俺は質問者達の熱気に押され席を立つ。 和也「まさかごっちんとはなぁ…」 和也が俺の方に歩いてくる。 俺達は質問コーナーから少し離れた所で話を始める。 俺「あぁ、懐かしいよなぁ」 和也「俺、小学校入ってからはほとんど喋らなかったからなぁ。 ごっちんって気付くのに時間かかっちまったよ」 俺「俺も」 和也「にしてもかわいくなったよなぁー。 昔あんなにかわいかったっけ?」 俺「さぁ…?」 「彼氏はいるの?」 ・・・・・・・・・ そのとき突然後ろから聞こえてきたこの質問に教室中が静まりかえる… (いるの…かなぁ…?)
875 :
つなぎ役 :02/01/12 23:03 ID:j4uqb5AN
静寂の中ごっちんが答える。 後藤「いないですよ」 ………ふぅ。 ……ん?なに安堵してんだ、俺は…? 「じゃあ好みのタイプは?」 ・・・・・・・・・ 再び静寂が教室を包む。 後藤「うーん、そうだなぁ、優しい人かな?」 俺ってどっちかっていうと優しいよな? 後藤「運動は…」 ハイ!合気道やってました! スポーツ結構得意です!! 後藤「…特にできなくてもいいんだけど」 ……そうすか。 後藤「やっぱり男らしい人がいいかな〜」 めっちゃ硬派です! 彼女とかつくったことないっす! ……できないだけだけど… 和也「ん?どうした聰、ブツブツ言ってるけど?」 俺「え、あ、おぉ!大丈夫!」 和也「(何が大丈夫なんだ?)ごっちん彼氏いないってよ」 俺「あぁそうらしいな」 この後もしばらく質問責めは続いた。
876 :
つなぎ役 :02/01/12 23:06 ID:j4uqb5AN
今日はここまでです。 しばらく萌え要素は出ませんがw よろしくお願いしますm(_ _)m
後藤にこくったやんけ! と、さりげなく智哉につっこむ
878 :
コンボ :02/01/12 23:57 ID:BWNYfDrZ
>>877 つ、ツッコミが痛い……
書いててなんかおかしいな、と思ったらそうだったか……
取り合えず智哉は若年性痴呆症、ということで。(←バカ)
879 :
:02/01/13 00:10 ID:lNlWbKGz
複雑な関係、(・∀・)イイ!
880 :
どらい :02/01/13 00:14 ID:g2061c0S
>>878 複雑な設定、(・∀・)イイ!
でもちょっと無理があるかも。
でもそこが面白い。
881 :
関西人Z :02/01/13 00:20 ID:At6TjQrv
さりげなく更新・・・
>>817 の続き
夕食後しばらくすると義剛が帰ってきた。
「義剛おじさん、少しお話があるんですけど」
最初に話を切りだしたのはりんねだった。
「なんだ?」
「あの男の人のことなんですけど」
「ああ、大丈夫なのか?」
「おばあさんが言うには大丈夫らしいです」
「ほう、それは良かった」
「それでですね、おばあさん「あとのことはあんたたちに任せる」
て言ったんですけど、どうしたらいいでしょう?」
「なんだ、そんな事言ったのか」
「はい」
「う〜ん、そうだなぁ・・・」
義剛は腕を組み考え出した。
882 :
関西人Z :02/01/13 00:22 ID:At6TjQrv
何故悩むのかというと、義剛の家は牧場をしていて、 梨華、りんね、あさみの3人はそこに住み込みで働いている。 従業員は何人かいるが少な目なので、ここで3人が抜けるのは ちょっと厳しい状態だった。 そこで悩んだ結果、 「・・・あの男を放っておくのわけにはいかない。 そこで3人の内1人が一日交代で家事手伝いとあの男の世話するって いうのはどうだ?まあ、お手伝いさんに任せるっていう手段もあるが」 確かに3人がする必要はなかった。 3人は顔を見合わせ、頷いた。 「私たちにやらして下さい。やっぱり気になりますし」 梨華が答えた。 「わかった。じゃあ明日からそうしてくれ」 『はい』 3人は声を揃え、返事をした。 3人は相談した結果、梨華→りんね→あさみの順番で世話をすることになった。
883 :
関西人Z :02/01/13 00:31 ID:At6TjQrv
来週成人式&後期試験があるため更新出来ません。 試験が終われば更新します。・・・・・・多分。 なにせ最近ちょっと自分の小説に不安を感じていて、 続けようかどうか迷ってる状態でして・・・。 >つなぎ役さん 自分のペースでいいからもっと続き書いて下さ〜い。
884 :
名無し :02/01/13 00:43 ID:LrCPoTZ3
みんな(・∀・)イイ!! もっと書いて(・∀・)ホシイ!!
(・∀・)イイ!! ですよ、皆様 がんばって(・∀・)クダサイ!!
毎日たのしみにしてます。 どうかお気楽に書いてくださいますように。>作者の皆様
(´-`).。oO(にぎやかでいいなぁ……)
888 :
つなぎ役 :02/01/13 21:02 ID:izP11l7v
>>887 おぉ!伝説の大先生suzuka様!!
昌くんの話、楽しみに読ませて頂いてます。
ぜひ、こちらでもまた書いてください。
では今日の更新。
889 :
つなぎ役 :02/01/13 21:05 ID:izP11l7v
真里「よーし!じゃあごっちんの歓迎会やろ〜!!」 ひとしきり質問が終わった頃に真里が叫ぶ。 「おぉ、いいねぇー」 「行こう行こう!」 和也「俺らも行こうぜ!まだ全然話してねーもん!」 ここぞとばかりに和也の目が輝く。 俺「あぁ、そうだな」 結局10人くらいの団体で近くのファミレスに行くことになった。 うーむ、しかし話し掛けづらいな… みんながごっちんを囲んでワイワイ歩いている後ろで俺は思った。 とりあえず「久し振り!」って言ってみるか。 それが一番自然だよな。うん!そうしよう! ・・・・・・ いや、ちょっと待て! 向こうがこっちを覚えているとは限らないぞ。 幼稚園の時はともかく小学校に入ってからはほとんど話してないし。 「え?誰あんた?」とか言われたらどうする? ・・・・・・ だめだ、考えても仕方ない! とにかくファミレスに着いたら話しかけてみよう! ブーンブーンブーン・・・ とその時、俺の携帯のバイブが鳴った。 俺は集団からちょっと離れて携帯に出る。
890 :
つなぎ役 :02/01/13 21:05 ID:izP11l7v
「もしもし?」 「おぉ聰、元気か?」 親父だ。 俺「なんだ親父かよ。どうかしたか?」 親父「いや、例の荷物をちゃんと送ってくれたかどうかの確認だ。念のためな」 例の荷物……? …やべ! 正月に帰ってきてた両親が戻るときに仕事道具とかを送るよう頼まれてたんだった。 俺「あ、いや、ごめん。まだだ…」 親父「おいおい…確認しといてよかったよ。 今日送ってもらわないと仕事に間にあわんからな、今すぐ頼むぞ」 俺「あぁ、分かった分かった!じゃあ!」
891 :
つなぎ役 :02/01/13 21:06 ID:izP11l7v
俺「悪い!俺ちょっと急用ができちまったから帰るわ!」 真里「え?ちょっと何言ってんの?」 俺「本当悪い!じゃあな!」 真里が何か言っていたが無視して駅に向かって走り出した。 俺が今自由な生活ができてるのも親父のおかげなんだから 迷惑かけるわけにはいかない。 ってか親父は怖い(w 普段はそうでもないが、怒った親父には決して近づきたくない。 俺が行っていた紺野流合気道道場でも親父は八段を持っているし、 何か妙な威圧感があるのだ。 小さい時からほとんど一緒にいたことがないってのも恐怖を増大してるのかもしれない。 にしても結局ごっちんとは話できなかったなぁ。 ま、明日も会えるからその時でいいか。 …嫌なことは先延ばしの精神だな(w 「……ん…!」 ん?誰かに呼ばれた気がする… まぁいいや、今はとにかく急ごう。 荷物をまとめるだけでも結構時間がかかりそうだし。 駅に着いてホームに降りるとちょうど電車が来ていたので慌てて乗り込んだ。
892 :
つなぎ役 :02/01/13 21:07 ID:izP11l7v
なんとか家に着いた。 急いで親父が書いた荷物のメモを捜す。 「お、あったあった!」 仕事道具の他にも日常品がいくつか書いてある。 「でもこれくらいなら結構すぐ終わりそうだな」 ・・・15分後・・・ ピンポーンピンポーン お、誰か来た。 やれやれ、忙しいってのに… 「はーい」 ガチャッ 「あ、こんにちわぁ♪」 俺「おぉ、愛ちゃん。こんにちは」 彼女は高橋 愛。 俺の従兄妹である。 彼女は俺のひとつ年下で、同じ学校の中等部に通っている。 愛「あのぉ〜、今暇ぁ?」 更に彼女は独特の訛りで話す。 福井弁ってやつらしい。 つい最近まで福井に住んでて、訛りが抜けないらしい。 いや、意識的に抜かない、というのが正しいな。 彼女の父親(つまり伯父さん)は福井大好きで、娘に 「訛りはなくすな!」と教育してるとか。 俺にしたらただの東北訛りにしか聞こえないのだが。
893 :
つなぎ役 :02/01/13 21:11 ID:izP11l7v
今日はここまでです。 高橋愛登場です。 個人的に新メン一押しなのでw >関西人Z様 ありがとうございます。 試験頑張ってください。 何に不安を感じているのか存じませんが、 ご自分のペースで書きつづけてもらえれば十分だと思います。
高橋愛が登場するなんて…ハァハァ
895 :
コンボ :02/01/13 21:54 ID:Ue49lMi4
>>870 勝手な我侭を聞いていただき、感動ここに極まれりというところです。
改行が多くて読みやすいです。
やはり、玄関の鍵はかかっていた。
矢口はポケットから鍵を出すと、ドアノブにさしこんだ。
家の中に人の気配は無い。
食卓の上には、珍しくカレーの入った皿がのっていた。
母親は食事を作らずに出て行くことが多い。
おかげで料理の腕は良くなったが、喜べるはずがない。
冷えたカレーを電子レンジに入れると、荷物を部屋に置いた。
母親とは一週間近く、まともに会っていない。
小学四年生のあの日から、まともな休みを取っていないのだ。
『真里、お母さん仕事見つかったよ』
『ほんと?
やったじゃん!』
『ちょっとお母さん、忙しくなるけど我慢してね』
『分かってる!
……ああ良かった、お母さんと二人で暮らせるんだよね!』
レンジのベルが高く鳴った。
896 :
コンボ :02/01/13 22:01 ID:Ue49lMi4
カレーの皿を両手で取り出す。
「あっつつつ……」
予想より熱くなった皿を炊飯器の側まで運ぶ。
カレーの入った皿に、上からご飯を乗せる。
今日の昼食もカレーライスを食べた。
ふと、昼間のことを思い出す。
あの時、智哉は純粋に自分のことを心配しているようだった。
准一だってそうだ。
いわば好意に対して、自分は大声で泣き出したのだ。
思い出せば思い出すほど、自分の情けなさが身に染みた。
謝って、許してくれるだろうか?
いや、それとも謝らなくとも良いのではないだろうか。
自分の気持ちに全く気付かなかった向こうは何も無いのか。
矢口は自分の両頬を叩いた。
だめだだめだ、逃げてる。
もう絶対に逃げない。
智哉に自分の想いを伝えるまでは、逃げられない。
ぱさぱさに乾いたご飯を口に入れながら、矢口は密かに決心をした。
今日はここまでです。
>>883 俺は始終不安を感じまくりです。(w
俺の場合、作者さん方々の作品と比べると、自分のはどうしても見劣りしてしまいます。
そういう点で常に不安を抱いています。
書くのをやめたほうがいいんじゃないか、と何度も思いました。
でも取り合えず今は、自分の書いたものぐらいは自身を持とう、と考えています。
何より俺は書いてて楽しいですし。(w
楽しいと思われるのなら、書き続けて大丈夫なのだと思います。
ってなんか俺、ものすごい先輩面してますね。(w
(・∀・)イイ!! もうこれしか言えなくなった・・・・・
( ^▽^)v<ホイ!! もうこれしか言えなくなった・・・・・
( ^▽^)<ハッピー♪
はじめて煙草を吸ったのは6年前、小学校5年生の時だった。 塾から帰って、テーブルに置いてあった煙草を何気に吸ってみた。 当然むせるだろうと思いきや、真希のからだはすんなりとそれを受け付けた。 だから、真希が高校に入学して初めてやった事は安全な喫煙場所探しだった。 結果ベストな場所は、剣道場の裏側に有る女子トイレだった。そこは敷地の 隅に有り、ほとんど人が通らず、利用者なんて見た事が無かった。 こうして私の快適喫煙ライフが始まって、ちょうど1年。2年生になった 有る日の出来事。 【ラクガキスルベカラズ】 といゆう落書きが個室のタイルに書かれていた。落書きするなと主張してるの にそれ自体が落書きなのだ。次の日。 【誰が落書きしてるのか知らないけど、やってるのは あなたじゃない? H.Y】 私の考えと同じだ、このH.Yというのはイニシャルであろう。知り合えば 仲良くなれそうな気がする。同じ日の夕方もう一度トイレに良くとさらに2 つ。 【くだらないけど、こうゆう落書き結構好き。特に全部カタカナな所が、 キャハハ〜。 金髪ギャル】 【学校の建物に落書きするのはよくないと思います。( ^▽^)】 きれいなタイルに4つの落書きは目立っていた。偶然私のポケットにも 水生ペンが有ったので私も書いた。
【あなた達いったい何者なの? M.G】 次の日、缶コーヒーとタバコを持ってトイレに入ると、ラクガキスルベカラズ の文字が消されていて、新たな文字が書かれていた。 【ワタシハナニモノデモナイ ダレデモアリダレデモナク ドコニデモイル】 私に対しての応えであろう。金髪ギャルやH.Yのも新しくなっていた。 【ご想像におまかせ、なんか面白くなりそうだわ〜☆ 金髪ギャル】 【かっけー!ワタシハナニモデモナイだってさ! H.Y】 これで少なくとも5人がここを使用してるのが分かった。私がトイレに入る 際にそれらしき人を見た事は無い。それ以来、1日か半日で落書き内容が更新 され、煙草を吸っている間退屈しなくなった。 【古文のテスト帰ってきた〜最悪。昔の言葉なんて知らなくても生きて行け るよ、ことわざなんてもってのほか! 金髪ギャル】 【馬鹿だね〜M.G】 【国語は得意ですよ〜キャスターになるのが夢なんです。( ^▽^)】 これらの内容は学校での出来事や愚痴が大半だった。お互い顔も声も知らない 人と好きな事が言える、この状況がすごくよかった。
この小説はパクリです。
903 :
:02/01/14 18:08 ID:9BG//7ZS
パクリか何か知らんが面白そう!!
そろそろ次スレの時期だね
905 :
zwei :02/01/14 19:48 ID:ZYIU6T9Y
S.A.S、カテキョ、L型、200、名無しッぺ、 ちっくり、ジャイ、8200。 帰ってくるかな?
906 :
コンボ :02/01/14 20:20 ID:kQ/UVhF/
>>905 どの方にも帰って欲しいですね。
もうその方々の新しい書きこみは見られないんですかね……
是非ともまた書いていただきたいです。
ところで、俺の心の師匠ど素人さんは!?
>>888 (´-`).。oO(“伝説”って言われると終わった人みたい……)
…スマソ気にしないで。
908 :
名無し娘。 :02/01/14 21:36 ID:ylQJ4uvO
つなぎ役? とんでもない。 あなたの作品は素晴らしい!!
【数学、福田の問題はいんしつだね。G.M】 福田は私の受け持ちの先生で、真面目だが、髪がぼさぼさしてて女子生徒 からの人気は薄い。トイレは完全に掲示板と化していた。 【コンビニで3組の飯田さんを見た、ジュース買ってたよ。やっぱり学校に自 販機が1つしかないのは不便ね。もっと増えれば良いのに。 金髪ギャル】 【ジュースなんて買わなくても水があるでしょう!倹約倹約。 H.Y】 【自販機が増えると空き缶の処理が大変になりますね。( ^▽^)】 【H.Y&( ^▽^)、アナタタチイイコトイウ コノガッコウニハ アキカンガオオスギル】 カタカナの文章は少なかったが、圧倒的に存在感があった。次の日 『後藤ちゃん後藤ちゃん、事件やで〜!自動販売機が何者かに壊されたん やて』 1年時からの友達の加護が息を切らせながらこっちにやってくる。友達以上に あちらが私をなぜか慕ってくるという感じ。 『壊されたの?壊れたのじゃなく?』 『そうや、ウチうそなんかついてへん。電源のケーブルがスッパリ切られて たらしいんやて』 この事はなにか私の頭に引っかかった。
910 :
つなぎ役 :02/01/14 23:09 ID:zhiVCciA
>>905 是非とも帰ってきてほしいですね。
>>907 終わったなんてとんでもない!
またこのスレで書いてください。
>>908 ありがとうございます。
身に余る光栄です。
>MOROPAKURIさん
おもしろいです。
パクリでも構わないので続けてほしいです。
では今日の更新。
911 :
つなぎ役 :02/01/14 23:10 ID:zhiVCciA
愛「学校で聰兄ちゃん見かけたんやけどぉ、すごい勢いで走って行くからぁ…」 あの時俺を呼んだのは愛ちゃんだったのか… 俺「いや、ちょっと忙しいんだけど…」 愛「何してるのぉ〜?」 俺「親父に荷物を送らなくちゃいけなくて、今まとめてるとこ」 愛「じゃあ手伝うよ〜」 俺「いやいいよ。もう少しだから…」 愛「いいからいいから〜♪」 家に上がりこんでくる。 愛「この箱ぉ〜?」 俺「あ、あぁ。そこのメモにあるものを入れてくれ」 まぁ人手は多い方がいいか。 できるだけ急がないといけないし。 ・・・更に15分後・・・ 俺「よし!チェックOK!」 俺は早速宅配業者に電話する。 俺「ふぅ、なんとか大丈夫そうだな」 俺「ありがとう。愛ちゃんのおかげで助かったよ」 愛「いいよ〜♪」 ・・・・・・ で、この業者を待つ時間をどうしよう?(汗 ってかなんで愛ちゃんはウチに来たんだろう? 俺「あ、お茶でも飲む?」 愛「うん。紅茶とかある?」 紅茶か、たしか母親が好きだからあるはずだ。 俺「あると思うよ、ちょっと座って待ってて」 愛「私入れてくるぅ〜。紅茶どこぉ?」 俺「いや、俺行くからいいよ。適当に座ってていいから」 俺はキッチンにいってお湯を沸かし始める。
912 :
つなぎ役 :02/01/14 23:13 ID:zhiVCciA
ピンポーンピンポーン お、宅配便だな。 俺「はーい」 ・・・・・・ 俺「じゃあお願いします」 無事荷物を預けてキッチンに戻るとちょうどお湯が沸いている。 二人分の紅茶を煎れてダイニングに向かう。 俺「おまたせー」 愛「あ、ありがと〜」 紅茶を飲み始める。 愛「…聰ちゃん、砂糖いれすぎじゃない?」 俺「そうか?」 俺は甘い物好きなので紅茶1杯にスティックシュガー1本半は入れる。 今は2本入れた。 愛「体に悪いよ〜」 俺「うーん、まぁいいよ」
913 :
つなぎ役 :02/01/14 23:14 ID:zhiVCciA
俺「で、今日はどうした?」 愛「ん?あぁ、聰ちゃんと遊びたいなぁと思って…」 遊び…? 俺が愛ちゃんの家に呼ばれて飯を食べるってのはたまにあるが、 (一人暮らしを心配してくれているらしい) 愛ちゃんのほうからウチへ来るのはなかなかない… いや、もしかして初めてかも… 俺「遊ぶって…プレステでもする?」 愛「う〜ん…買い物行かない?」 俺「買い物?」 愛「私新しいコート欲しいからぁ」 買い物か… 荷物作り手伝ってもらったし、行くか。 俺「よし、んじゃ行くか?」 愛「本当ぉ?やったぁ〜♪」
914 :
つなぎ役 :02/01/14 23:15 ID:zhiVCciA
夕方にもなるとかなり冷えてくる。 手袋してくりゃよかったなぁ… 愛「聰ちゃん、のぉのぉ〜!」 (※「ねぇねぇ」は福井弁で「のぉのぉ」) 俺「ん?どした?」 愛「このコートかわいいと思わん〜?」 愛は店のウィンドウ越しに赤いコートを指差している。 俺「おぉ、かわいいんじゃない?」 もう小1時間は色々な店を見てまわっている。 さすがに疲れた俺はさっきからずっと同じリアクションしかしていない。 愛「着てみようっと!」 愛は店に入っていく。 俺も続いて中へ。 あぁ、店の中は暖かくていいなぁ… と幸せを感じていると、 愛「じゃあちょっと待ってての〜」 どうやら服を試着するらしい。 コートはどうしたんだ? 愛は試着室に入っていく。 俺は適当に服を見ながら試着室の周りをぶらつく。
915 :
つなぎ役 :02/01/14 23:18 ID:zhiVCciA
「かわいい彼女ですね」 はぁ!? いきなりのことに焦ったが、店員さんが俺に話し掛けてきたのだ。 俺「あ、はぁ…」 曖昧に返事する。 そっか…言われてみればそう見えてもおかしくないな。 彼女ねぇ…愛ちゃんをそんな風に見たことはないが… アリかもな…従兄妹なら問題ないし。 じいちゃんばあちゃんも従兄妹同士だったらしいし。 そんなことを考えていると試着室のカーテンが開く。 愛「どぉ?」 白いタートルネックのセーター… 俺「かわいい…」 俺は思ったことをそのまま口に出していた。 俺「…あっ」 俺「いいんじゃん?似合うよ!」 恥ずかしさを紛らわすために無理やり勢いをつけて誉める。 愛「そう?じゃあ買おうかな〜♪」 愛ちゃんはご機嫌だ。 結局そのセーターとさっきの赤いコートを買って店を出た。
916 :
つなぎ役 :02/01/14 23:21 ID:zhiVCciA
今日はここまでです。 実は昨日PCにお茶をこぼしてしまってキーボードが一部反応しませんw スペースが打てないのがキツイ… ともあれ、なんとか頑張ります!
917 :
どらい :02/01/14 23:52 ID:4ZqaGMTj
>つなぎ役 ユーザー補助のスクリーンキーボード使えば?
918 :
つなぎ役 :02/01/15 00:50 ID:bcxRAyv3
>>917 すいません、スクリーンキーボードって何ですか?
あと自分のはノートなんですけど使えますか?
(・∀・)イイ!!
>つなぎ役 横から失礼。 スクリーンキーボードは マイコンピュータをWクリック→コントロールパネルをWクリック→ ユーザ補助をWクリックしてキーボードの所をいじれば良し。
921 :
名無し :02/01/15 16:42 ID:Oe3yAbzz
オモシロ(・∀・)イイ!!
922 :
どらい :02/01/15 16:51 ID:WBrrDpNb
923 :
どらい :02/01/15 16:56 ID:WBrrDpNb
それから、IMEの日本語入力だったらIMEパッド機能、 ATOKだったらクリックパレット機能もありますよ。
授業が終わって例のトイレにむかった。煙草を取り出し、火をつけた。 【今日学校で自動販売機が壊されました。壊したのはもしかしてアキカンガオオスギル と書いた人ですか?もしそうなら自首してください ( ^▽^)】 私も書いた。 【( ^▽^)に同意。M.G】 その時だった、誰かがトイレに入ってくる気配がした。私は急いで煙草を便器に捨てた。 コンコンとノックの音、私もノックする事で応えた。心臓は激しく鼓動していたが、 相手もかなり動揺していたのか、走って去っていく気配が読み取れた。 私も少し時間を置き、その場を立ち去った。ここを利用している他の者に顔を見られたく 無いという想いが強かった。教室に戻り、荷物を持って帰ろうとしたその時、 『後藤さん、あなた少し煙草くさいわよ』 福田だ、真面目過ぎていちいち細かい。20前半のくせに40ぐらいの雰囲気だ。 『私、弟が居るんですけど中学生のくせに家で煙草吸ってるんです。だから制服に染みつい ちゃうんです。私の家、父親居ないし母は夜居酒屋なんで、注意する人がいないんです。 私が言っても…』 何とかごまかしその場を逃れた。歩きながらなんか無性に煙草が吸いたくなった。 あれ?ライターが無い、トイレで落としたのだろう。とりあずコンビニに…ん? あれは飯田佳織だ。金髪ギャルの書いてたコンビニはここか。 飯田の事をマジマジと見たのははじめてだった。加護が『モデルみたいなスタイルやわ〜』 と話してたのも納得する。(私も胸は自信が有るんだけどね) 飯田は何を買うわけでもなく、店内を歩いている。と、飯田は手に取ったライターをポケットの 中に入れ店を立ち去った。私はすぐに追いかけ話し掛けた。 『ちょっとあなた!』 飯田は驚いているというより何か違うものを受信している感じに私には見えた。 『見てたの?ワタシニチカズカナイデ!』 そう言い放ち走って去っていった。
925 :
名無し募集中。。。 :02/01/16 00:53 ID:/Tm8QOOc
誰か続きを書いてくれ!
>925 あげるな!!!
927 :
つなぎ役 :02/01/16 01:33 ID:ATnxR5AS
>>920 ,どらいさん
本当にありがとうございます。
普段使ってなかった「無変換」をスペース代わりにしました。
「無変換」で変換か…微妙だw
では今日の更新です。
928 :
つなぎ役 :02/01/16 01:34 ID:ATnxR5AS
愛「本当にありがとう」 俺「いやいや、ただついていくだけならいつでも」 俺「『服買って〜』ってのは困るけど(w」 愛「一人暮らしでお金ないもんねぇ?(w」 買い物を終えた俺達は喫茶店でくつろいでいる。 愛「今日は大満足やぁ♪」 俺「そんなにその服気に入ったの?」 愛「それもあるけどぉ…」 俺「それもあるけど?」 ピリリリリリリリ・・・ 俺がそう言うと同時に携帯が鳴る。 俺「あ、ごめん」 携帯を見る。真里からだ。 俺「もしもし?」
929 :
つなぎ役 :02/01/16 01:36 ID:ATnxR5AS
真里「あんた今何してるの?」 心なしか声が暗いような…? 俺「何って…別に。ちょっと作業を…」 俺「…?どうかしたか?」 真里「作業?」 俺「あぁ、ちょっとな。んで何?」 真里「あんたちょっと外見てみなさいよ!」 外? この喫茶店は二階にあって、外の通りに面している。 俺「は?何言ってんの?」 俺はガラス越しに通りの方を見下ろす。 !!!!!!!!! 真里がこっちを見ている! つーか睨んでる?(汗 俺「あ…」 真里「ごっつぁんの歓迎パーティーを切る急用ってデートだったんだ…」 俺「いや、違…」 プツッ!…ツーツーツー… 切れた… 真里がプイっと向こうを向いて歩き出す。 やばい! 俺「ごめん!ちょっと待ってて!」 俺は慌てて席を立つ。 愛「え?ちょっと…」 そのままダッシュで喫茶店を出て外へ。
930 :
つなぎ役 :02/01/16 01:39 ID:ATnxR5AS
今日はここまでです。 時間が遅く、量も少なくてすみません。 つなぎ役失格ですな…(汗
そろそろ新スレですかね? このスレ、初代から行くと来月で1年か・・・。
932 :
名無し :02/01/16 09:45 ID:vbBmR6Pg
振り回してると思いきや、振り回されてる高橋(・∀・)イイ!!
933 :
つなぎ役 :02/01/16 19:15 ID:WkpYvA6c
俺「真里!!」 なんとか真里に追いついた。 真里「何よ?彼女ほっぽってきていいの?」 かなり不機嫌みたいです…(汗 俺「いや、だから違うんだって!」 真里「何がぁ?」 真里が投げやりに答える。 俺「あいつは従兄妹で……」 ・・・・・・ 俺はここまでの経緯を話した。 真里「…なんだ、そうなんだ!キャハハ!」 お、機嫌直ったかな? 真里「でもさ〜」 真里の顔がまた少し曇る。 真里「荷物送った後すぐ歓迎会来ればよかったじゃん!」 真里「私達さっきまで歓迎会やってたんだよ?」 俺「いや、でも、手伝ってもらっておいて、はいさよならってわけにも…」 真里「ふーん、まぁいいわ。許してあげる」 ホッ。 ……ん? ってか何を許してもらったんだ? そもそもなんで真里が怒る必要があったんだ? うーん…? …まぁ真里の機嫌も直ったみたいだしいいか…
934 :
つなぎ役 :02/01/16 19:17 ID:WkpYvA6c
俺「あ!俺、彼女待たせっぱなしだからそろそろ戻るわ」 真里「彼女?」 真里の顔がピクっと強ばる。 俺「違う違う!SheだShe!!Girlfriendじゃないって…(汗」 真里「はいはい!キャハハ!」 なんか疲れる…(汗 俺は真里と別れて喫茶店へ戻った。
935 :
つなぎ役 :02/01/16 19:18 ID:WkpYvA6c
カランカラン・・・ 俺「ごめんごめん。ちょっと色々あって…」 愛ちゃんの席に小走りで近づく。 …あれ? なんか愛ちゃんの表情が暗い。 っていきなり放っとかれりゃ当然か。 俺「本当ごめん!ここ奢るからさ!な?」 愛「……ですか?」 俺「え?」 愛「あの人彼女なんですか?」 なぜか標準語になってる…? 俺「あ、あぁ真里?あいつは違うよ(w」 俺「単なる幼馴染だよ。いや、腐れ縁ってやつかな?(w」 愛「…な〜んや!そうなんけ!(w」 おっ!福井弁だ! 愛ちゃんに笑顔が戻る。 俺「そうそう!ちょっと学校で色々あってな…」 とりあえず全部説明するのが面倒だから適当に答える。 俺「じゃあそろそろ行こうか?」 愛「うん!」 俺「あ、会計は俺払うから」
936 :
つなぎ役 :02/01/16 19:19 ID:WkpYvA6c
俺が会計を払っている時。 愛「さっきの…真里さんって言うの?」 俺「ん?あぁ。昔っからの腐れ縁でな。 さすがにもう恋愛感情なんて沸かないよ(w」 愛「(……真里さんはきっとそう思ってないと思う…)」 俺「え?何?何か言った?」 愛「え?何も言ってないよぉ?」 俺「気のせいか…」 喫茶店を出て愛ちゃんを家まで送ってから俺も家に帰った。
937 :
つなぎ役 :02/01/16 19:21 ID:WkpYvA6c
今日は早めに更新してみました。 そろそろ新スレですね。 新スレになったら今までの作家さん達戻ってくるといいですね。
938 :
コンボ :02/01/16 19:41 ID:Dcb2jK1y
亜弥が帰宅すると、智哉の母親は機嫌よく出迎えた。 亜弥の母は智哉の母と仲がよく、子供の幼稚園もわざわざ相談して同じところにした。 「テニス部見てきたの」 「はい」 智哉の母は先導するようにキッチンへ入ったが、亜弥は階段に足を乗せた。 「ちょっとカバン置いてきますね」 階段を上るテンポは何故か軽快になる。 智哉の部屋の前を通り、自分の寝室にカバンを置いてクローゼットを開く。 亜弥はファッションにこだわるほうではなかった。 カナダでは一日中制服とジャージですごし、私服はほとんど持っていなかった。 友人達が洋服代に大金をはたく理由が、亜弥には分からなかった。 しかし昨日この家に来てから、自分の服装がいやに気になる。 風呂場では鏡と30分以上向き合い、寒気がしてようやくあがった。 以前はこうではなかった。 亜弥自身、外見に気を使うことは重要なことではないと思っていた。 その分、急に観念が変わったことにかなり途惑っていた。
939 :
コンボ :02/01/16 19:42 ID:Dcb2jK1y
数少ない私服の中から、念入りに服を選んで部屋を出た。 階段の手摺に手をかける。 不意に、背後にあるのが智哉の部屋であることに気付いた。 振り返れば自由に入ることができる。 亜弥は一瞬考えると、踵を返した。 ドアノブを回し、部屋に一歩踏み入る。 智哉の部屋は昨日見たままだった。 亜弥は興味本意でCDの棚を開ける。 10枚以上のビートルズのCDが顔を出した。 (同じ曲ばっかり買ってなにがいいのかなー) 亜弥は本当に欲しいと思った物しか買わない。 自分が省エネ人間であると思っていたし、周りの評価もそうだった。 金をつぎ込んだものといえば、テニスラケットやシューズぐらいのものである。 次々と棚を開け閉めしていると、突然机の上の携帯が鳴った。 亜弥は一瞬飛びあがったが、すぐに机の携帯をのぞきこんだ。 吉澤からだ。 亜弥はなにも考えずに、携帯を手に取った。
940 :
コンボ :02/01/16 19:42 ID:Dcb2jK1y
吉澤は焦っていたのか、少し間を置いて叫んだ。 「智哉、亜弥ってだれよ!」 「私よ!」 反射的に返していた。 電話の向こうで吉澤の息が荒くなるのが聞こえたが、次の大声で息はかき消された。 「一体あなたはなんなの!」 「智哉の幼馴染!」 亜弥も声を張り上げて返す。 ”幼馴染”の部分は一層大きい声だった。 「幼稚園から一緒なの!」 「なんで智哉の家にいるのよ!」 吉澤の声は離れていても十分に聞こえたが、亜弥は携帯を耳にぴったりとあてていた。 「ここしか来るところなかったのよ!」 大声を出すのは疲れる。 お互いに相手が喋っているときは呼吸に専念していた。 亜弥が喋り終わると吉澤の反撃はなく、受話器の息は落ち着いていった。 「じゃあ、分かったから、智哉に変なことしないでよ」 吉澤は智哉を信頼していた。 今更海外から帰ってきた女にまだ淡い思いを抱いているとは考えにくかった。 そもそも、智哉はなんとも思っていないかもしれない。 亜弥も幾らか落ち着いて答えた。 「なんで。 智哉と結婚の約束したのに」 「へえっ!?」
941 :
コンボ :02/01/16 19:44 ID:Dcb2jK1y
「ちょっと、智哉は私の彼氏よ!」 「そんなの知らないわよ!」 亜弥は言いたいことだけ言うと、携帯を切った。 切る間際に吉澤のわめき声が漏れていたが気にしなかった。 携帯を机に叩き付けると、力強く階段を下りた。 階下の食卓では、智哉の母親が口を押さえて苦笑していた。 嫌な予感がよぎる。 「亜弥ちゃん、全部聞こえてたわよ」 亜弥はドアの近くで棒立ちになった。 「ちょ、あの、そうじゃなくて、違うんですよ」 まくし立てようとしたが、言葉がまとまらない。 母親は無視して苦笑している。 「お母さんから聞いてたから知ってたんだけどね。 智哉の携帯で話してたの?」 亜弥は自分の顔が紅潮していくのが分かった。 「ちがっ、あの、そうなんですけど、お母さんは、だから」 しばらく言葉を羅列していたが、母親は苦笑するだけだった。 今日はここまでです。
おろ、もう1年ですか。 かつて名をはせた作家さん方、 次スレで戻ってきてくださるのを楽しみにしておりますよ!
944 :
:02/01/22 04:14 ID:/yywQizq
945 :
名無し :02/01/23 20:34 ID:psBSI6xY
946 :
:02/01/23 22:26 ID:xuEiA3Au
倉庫逝き直前age
947 :
:
02/01/23 23:27 ID:UeOkWHr5 >>946 もう逝かしてやろうぜ…
こいつはもう自分の役目を果たしたはずだ!